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避難所スレ

1サイバーゴースト名無しさん:2014/08/01(金) 21:19:56 ID:RQYHIKXM0
本スレの避難所としてのスレです。
規制で書き込めないときなどに本編・感想問わずどうぞ。
代理投下の依頼もこちらから。

86サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 09:24:36 ID:f.Vb9OmI0
仮投下乙です

>>71にて正純が返答にJud.を使っていたのが気になりました
この返答は境ホラ世界特有のものなので、箱舟世界で使用しても相手に意味が通じないのではないかと

87サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 12:08:19 ID:Iry0cY3M0
仮投下乙です

取り敢えず一点気になるところとして
正純は自分が望まずに聖杯戦争に参加させられた者であり、且つOPで他にも自分と同じ様な境遇の人物がいるだろう事に触れているのにも関わらず
子供だからと言う理由で聖杯戦争とは絡んでいないと断定するのは、考えが浅はか過ぎではないでしょうか

それと疑問点の指摘ではないですが
できれば今このタイミングで主要登場人物を増やさなければならなかった意図を説明してくれると助かり

88サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 12:11:01 ID:JkQNBk5M0
仮投下乙です。
早苗さんは有力な情報は得られなかったけれど、誤りを証明したあとどうするか、
なんのために証明するのか考えるきっかけを得られたのは良かったですね。
白野から見た聖杯戦争の矛盾もなるほどなあと思いました。
正純と一成の会話は、同じ学校の生徒ですしこのくらいの情報が入ってくるのは良いのではないでしょうか。
気配遮断や情報末梢を持ったアサシンは裁定者と相性良さそうですね。

少し気になった点をいくつか。

1.桜の状態表に「学校へ連絡している」とありますので、無断欠席ではないかと思います。

2.正純と一成が話した時間について、
『健全ロボダイミダラー 第X話 悲劇! 生徒会副会長の真実!』で
>そんな風に適当に考えつつ、スカートを捲ったりしながらだらだらと授業を受け、気がつけば5時間目も終わっていた。
とありますので、二人が会話していたのが午後一の休み時間になるかと。

3.「ルーラー」の呼称は「セイバー」や「ランサー」といったサーヴァントのクラス名のイメージが強いので、
カレンを指してルーラーと呼ぶのは自分はちょっと混乱してしまいました。

4.カレン(とジャック)は凛達に同行しますが、ルーラー(ジャンヌ)は単独でB-4を調査するということでよろしいでしょうか。

5.ググればわかることですが、他のサーヴァントの登場話のようにアサシン(ジャック)のステシがあるといいなと思いました。

6.今回はプロローグの青年とのつながりなどがメタ的にありましたが、はぐれサーヴァントの前例があると
今後単独行動持ちのサーヴァントが新規キャラとして追加されても理屈の上では通ってしまいかねないため、
カレン視点で「はぐれサーヴァントは他にはいない」と確定させてしまったほうが無難かと個人的には思います。

長々と失礼しました。

89 ◆tHX1a.clL.:2014/11/30(日) 12:16:51 ID:FzqLiQMw0
投下乙と言いたいですがここにきて新しくサーヴァントを一体出すのはあまりよろしくないと思います

>「まがりなりにも召喚に応じた以上、彼女にも望みはあるはずよ?
>なのに、呼び出されておきながら機会すら与えられずに消滅するなんて、可哀想だとは思わない?」

この言葉を借りるならば、マスターとして方舟に乗り込んだ青年にも望みはあったはずです
ですが正規のマスターとして覚醒した彼は見捨てて、数秒後彼が死んだのを確認してから彼のサーヴァントに慈悲を掛けるという思考は気まぐれにしては移り変わりが早過ぎる気もします
OPでは青年を「助けることが出来なかった」ではなく「助ける術もないが、そもそも助ける気がなかった」ように見えます
なのにそのサーヴァントに対しては気が変わって特例を持って慈悲を掛ける、というのもどうもしっくり来ません

そして現場にはカレン以上に聖杯戦争の恙ない進行に尽力しているルーラーが居て、彼女は正式にあの青年の「敗退」を確認しました
だというのに彼女がこの行為を黙認している理由もわかりません
ルーラーはリレー中でも実質黒である大魔王バーンに対しても「証拠がつかめていないから推定無罪」というあくまで公平な立ち位置から裁定を行っています
そして裁定者側からすれば彼らは目の前で一参加者になり、順序はどうあれ一参加者として敗退した組です
それを裁定者側の気まぐれで非正規サーヴァント扱いしてまでイレギュラーを生むというのは「恙ない進行」にそぐわない、かつ今まで培われてきたルーラーの公平感にも係るものではないでしょうか
裁定者であるカレンの護衛が目的であり、対マスター用の戦力強化のためであるというならば「非正規の参加者」としてではなく「正当な裁定者側」として聖杯戦争への一切の介入を許さない形で受け入れるはずです
なのに「彼女にも望みがあるから」非正規参加者として補欠参戦、機会があれば敗者復活可能というのは他の予選参加サーヴァントに対して不公平ではないでしょうか


ここからは極論になります
企画中何度も予選の存在が明記され、一護&美遊登場話で正規マスター&サーヴァントの予選敗退描写もあります
今回の件を認可するのであれば、予選敗退した正規マスターを持つ単独行動B以上のサーヴァントが群れをなしてその辺のくさむらから突然飛び出してきてもおかしくありません
マスターが正規参加者として敗退した後ならば単独スキルは発動するでしょうし、予選中は単独行動スキルが打ち消されるなんて追加条件を付けようがランチャーが行った宝具でのジナコ生還のように無理やりシステムに抜け道を作ることもできます
彼らにも聖杯戦争で聖杯に掲げる願いはあるので、正規参加者のサーヴァントを不意打ちで殺して新規契約を図るくらいはやって当たり前です
今回の「名簿に存在しない新規サーヴァントの許容」はそういった可能性すら否定できなくなります

そんなこと起こらないと言いたいですが、誰も起こらないし起こさないと思っていた「新規サーヴァント参戦」が今回起こってしまいました
そんなこと企画として許されないと言おうが、展開・描写に矛盾がなく「あの作品(氏の『角笛(確かに)』)は通ったじゃないか」と言えばそこで反論は打ち止めです
さすがにそこまでやる書き手はいない、書き手のモラルの問題だろう、等と言われるかもしれませんがそれならばまず「新規サーヴァントを出す」という行為それ自体が「そこまで」逸脱した行為なのではないでしょうか

90 ◆tHX1a.clL.:2014/11/30(日) 12:17:03 ID:FzqLiQMw0
以下数行空白の後、完全に更に個人的な感情を含んだただの暴論です
なので読まなくて頂いて結構です












上記の通り完全に感情論ですがあれだけ投票を重視したのに「投票に参加すらしてない参加者が一体増える」というのは納得できません
予選作を書いた人は皆、形はどうあれ「自分の書いた組に参加してほしい」という思いがあったはずです
なのに投票が終わり、粗方の議論が終わり、リレーがはじまり、さあ一日目も後半に差し掛かったというここで突然「あのマスターのサーヴァントは生きていた」「カレンのサーヴァントとして一体増やせる」
じゃあなんでこれまでのリレーで一切触れなかったんだよとか呼び出された経緯が令呪発生とマスター覚醒以後の思考から来るのかとかつっこみたいことは山ほどあります
ただ一つ伝えておきたいのは
それまでのフラグの積み重ねや議論などもなく完全に氏の独断でそんなことやられちゃこっちはたまったもんじゃありませんということです
氏がどの作品が好きでどの作品が嫌いかは知ったこっちゃありませんが、前回のルヴィア・今回のジャックとなんで正規参加者同等の存在を勝手に増やされなきゃならないんですか
企画の枠組みの中で好き勝手やるのは結構です、フラグを建てるも折るも参加者殺すも爆弾作投下するもご自由にどうぞ
ただ、OP以前から続いている企画それ自体の積み重ねを蔑ろにするのはやめてほしいです













雑多な指摘で申し訳ありません
長くなりましたが以上です

91サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 12:38:26 ID:Zyx34UmE0
>>90
暴論は空気の悪化の原因になりかねないので控えてくださいね

92 ◆OSPfO9RMfA:2014/11/30(日) 13:26:47 ID:1trD.F0M0
投下乙です。

> ……まったく、岸波が休んでいることもあって、こちらも手が足りていないというのに。猫の手も借りたいとはこの事だ」
> 岸波の他にも、二年E組の狭間偉出夫や一年の間桐桜。俺にとって仏門における好敵手とも言える、東風谷早苗まで無断欠席しているらしい。

これは指摘というより確認事項ですが、
今までのSSからすると、岸波と狭間の行っている所は『学園』ではなく『学校』なのですよね。
ですが、「月海原学園以外に学校作るの?」「それってどこ?」と言う話にもなります。
今まで学校が微塵も存在してないので、学園のことを学校と言ってるだけかも知れません。
なので、この話が通れば、正式に学園生になるということになると思います。



> このタイミングで訪ねてきたという客人。それはサーヴァントの存在を連想させるには充分過ぎる符合だ。

聖はNPC時代から命蓮寺に居ます。
なので、これを疑うと、どんな些細なことでも疑心暗鬼にならざる得ないと思います。
『フル甲冑の人が掃き掃除していた』『フル甲冑の人がタンスとツボを漁っていた』『聖がフル甲冑の人と正座して話をしていた』
などと、ロトの外見の異様さと組み合わせれば、疑う余地はあると思います。



> だがこの方舟では、サーヴァントを失ったマスターは数分で消去されてしまう。彼女が正規のマスターを得られる確率は、非常に低いものとなるだろう。

サーヴァントの新規追加が適正か。
新規追加されるサーヴァントがジャックなのが適正か。

私には判断しかねるので、その事は議題にしません。

再契約に関してですが、上記のことは事実だと思います。
ですが、一人だけ例外がいます。凜です。

> ※エリザベートとある程度まで、岸波白野と最後までいたしました。そのため、エリザベートと仮契約が結ばれました。

よって凜が再契約の可能性が非常に高い……と言うより、凜のために用意されたといわれても仕方のないことだと思います。
そのことに不公平感や贔屓を感じます。

『マスターがサーヴァントを喪失次第、即座にそのマスターの元へ行き、再契約せよ』のような令呪による命令などで、凜以外のマスターとの再契約のチャンスを広げた方がいいのではないでしょうか。


指摘のみですが、以上となります。

93サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 13:43:53 ID:DamAgII.0
投下乙です
うーん個人的にはジャックの登場にそこまで無理を感じなかったのでアリだとは
思いますがやはり反対意見が多いようですね。
まぁ最悪この話はジャックのくだりを丸ごと削ればそのまま使用できると思いますので
ジャックを出せない場合はそれ以外を採用してもいいと思います

94サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 15:34:09 ID:cOuTcKHc0
後はちょいちょい言われている正純の部分の修正か追記か
境ホラ世界的に年齢で物事考えはしないだろうし
あの世界の中等部小等部って自分の未来や襲名先見据えていて戦力や覚悟、有能さ的に半端ないからな

95 ◆ysja5Nyqn6:2014/11/30(日) 18:12:38 ID:VzphsxIo0
皆様、ご意見ありがとうございます。
皆様の指摘等は、幾つかアサシンと関わりがあるのもありますので、アサシンをどうするかが決まってから返答させていただきます。
ですのでまずは、◆tHX1a.clL.氏の意見に返答させていただきたいと思います。


青年とアサシンに対するカレンの対応の違いは、「すでに死んでいる」か、「まだ生きている」かの違いのつもりでした。
青年がマスターへと覚醒した時、青年はすでに助からない状況でした。
しかしアサシンの方はマスターを失っただけであり、逆に言えばマスターさえいれば何の問題もない状態でした。
またカレンがアサシンと契約したのも、慈悲を掛けた、という風なつもりではありませんでした。
契約の際のカレンの台詞は、あくまでもルーラーへと言ったもので、彼女自身の思いを口にしたわけではありません。
カレンがアサシンと契約した理由を強いて上げれば、せっかく召喚されたサーヴァントがもったいなかったから、となります。
ですので、作中では契約させましたが、ルーラーがきっぱりダメといったら、カレンは契約をしませんでした。

そしてルーラーが「敗退」を確認したのは、あくまで青年だけです。
マスターが敗退したらサーヴァントも一緒に敗退したと見做すのであれば、他のマスターを失ったサーヴァントの再契約も禁止しなくてはなりません。
(現在投下された作品では、ニンジャスレイヤーが該当しますでしょうか)
ですので、他のサーヴァントの再契約をありとするならば、霊核に致命傷を負うか、魔力が尽きて消滅するまで、アサシンは「敗退した」とは見做されません。
あの状況でアサシンが消滅を免れなかったのは、マスターとなれる人物が近くにおらず、また魂喰いを良しとしないルーラーが近くにいたからです。
そのため、敗者復活、という表現は正しくありません。
作中でルーラーがアサシンに科した制約は、公平であるべき裁定者をマスターとして延命することに対する代償のつもりでした。

またルーラーの公平性についても、明確な規定があるわけではなく、あくまでルーラーの判断によるものとなります。
もしアサシンに慈悲を掛けたとするなら、それはむしろルーラーの方になるでしょう。
理由として、ルーラーはOPにて、「まだ保護対象であった、アサシンのマスターになる筈だった青年」を守りきれずに死なせた、という事実があります。
その結果、「アサシンが召喚された時点で、彼女のマスターである青年は死んでいた」という状態になりました。
つまり「ルーラーが間に合わなかったから、アサシンはマスターを失い」、「ルーラーがいるから、アサシンは消滅するしかない」という関係になります。
これは見方によっては、「ルーラーのせいで、違反者ではないアサシンが敗退する事になった」と取ることもできます。
その事にルーラーが責任を感じるのは、おかしなことでしょうか。

続いて予選でマスターを失ったサーヴァントについてですが、これは>>88氏の六つ目の指摘のように、「はぐれサーヴァントは他にはいない」と確定させてしまえば済む問題です。
そして「投票に参加すらしてない参加者が一体増える」ことについてですが、これは他のロワでも時折ある「新たな主催者が姿を現す」といった事態も該当します。
そう言った「新たな主催者」も、ある意味「投票に参加すらしてない参加者」と言えますが、彼らの登場はそのパートを書いた書き手の独断とは違うのでしょうか。または予約の際に、そのキャラの登場に関する議論が必ず行われているのでしょうか。
私が知る限りでは、まず関係するキャラクターを予約し、次にしたらば等に仮投下などを行い、それからそのキャラの参加は有りか無しかを議論するなりして決めていたと思うのですが。

前回のルヴィアの件は、確かに私の失敗です。
ですが、今回のアサシンは、その議論を行なうために、避難所スレに仮投下させていただいたつもりだったのですが。
それで積み重ねた企画を蔑ろにしていると言われても困ります。

もちろん、その議論の上でアサシンの立場などを修正するべきだという意見があれば応じますし、アサシンの登場自体が駄目となったのであれば、その部分は削除させていただくつもりです。

96サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 18:53:43 ID:Uuz.NVnE0
カレンは慈悲をかけたのではないというなら、アサシンのマスターになることはないと思います
その場にルーラーがいたからアサシンは消滅するしかなかったというなら、ルーラーがその場は見逃してやるという手段でもアサシンは生き延びられる筈です
魂喰いをした時点で即座にルーラーに感知されることがないのは吉良が証明していますし、バーン程の魂喰いをやらかしたとしてもアサシンのスキル効果で隠蔽できると思います

そうして魂喰いをしていき、マスターを見つけ出すという手段も取れたでしょう
にも拘らずカレンが契約したのが解せないです

契約して延命させるのと、見逃して延命させるのとでは、後者の方が公平だと思います
カレンと契約している現状はとても公平だとは思えません
他のサーヴァントが自らの新たなマスター探しに必死になるのに、アサシンは自身の気が向いた時にマスター探しをすればいいのですから
そもそもアサシンが聖杯にかける願いがない場合、このままの状態でも何も問題ないわけですし

それとルーラーが魂喰いを良しとしないとのことですが、オープニングで大規模殺戮でなければ魔力維持のための魂喰いは問題ないと言ってます
多少の魂喰いなら良しと言っているのに、ここで見逃さないのは何故ですか?
アサシンの魔力維持は大規模殺戮しなければならないほどなのですか?

97サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 19:08:54 ID:hXn.7nYI0
>アサシンの魔力維持は大規模殺戮しなければならないほどなのですか?
横からですが、はい。
基本、サーヴァントはマスターがいないと存在を維持できませんし、魂喰いで得られる魔力は微々たるものなので。

98サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 19:17:01 ID:d6EuclgYO
すでに行われた事を見逃すことと、これから行われる事を見逃すことは、意味が違うのでは?
マスターを見つけるまでと限定したとしても、マスター側が契約を拒否する可能性だってあるんだし
なにしろサーヴァントを二体も維持しなくちゃいけなくなるんだから
そうなると必然的に、マスターを見つけるまでの時間が長くなり、魂喰いの量も多くなる

それにカレンが契約した理由も、自衛などのための手駒が欲しかったとすれば、多少は理にかなっているのでは?

99サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 19:18:23 ID:Uuz.NVnE0
そうだったのか、かなり甘く考えていた
マスター殺してほうほうの体で寺まで魔力維持できてたキャスターとかいたもんだから
運がよかったってことか

100サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 19:40:00 ID:S5A0zf2w0
横から失礼しますが、今回賛否両論となっているのはアサシンのメタ的存在意義が読みづらいからではないでしょうか。
参加者を減らしていかなければ終わらないというロワ企画において、一般に参加者の追加は難色を示されるものです。
氏のおっしゃるような「新たな主催者の追加」は、大抵参加者を集めたり制限加えるなどができたことの理由付けだったり、フラグを積み重ねた終盤において話を盛り上げるためのものだったりします。
あるいはジョーカーの追加などの「参加者の投入」も、マーダー不足でにっちもさっちもいかないのならともかく、結構な参加者が乗り気なここではあまり必要性を感じません。
特に今回のアサシンは主催戦力としてよりはいずれ参加者になるということを強く意識されてるように感じましたが、300話近くの登場話が没となったここでは参加者の追加はより慎重になった方が良いかと思います。
もちろん遅効性のフラグなどもあるかと思いますし、こういった狙いを作品外で言うのも問題があるかもしれませんが、一般的にタブーとされることを犯してまで追加する理由について、一言氏から説明があれば納得行く方も多いのではないでしょうか。

101サイバーゴースト名無しさん:2014/11/30(日) 21:22:58 ID:VzphsxIo0
アサシンを登場させたのは、カレンを問題なく単独で行動させるためです。

まず前提として、ルーラーたちが凛たちの要請に応じた場合、最低でもルーラーとカレンのどちらか一方はそちらに掛かりきりになります。
しかしキャスターへと対処している最中にも、別所で何か違反行為が起きる可能性があります。
そうなると即座に行動・対処できるのは、当然カレンよりはルーラーとなります。
なので凛たちの戦いを見届けるだけであるのならば、カレンが同行するだけで十分となり、作中でもそれを理由としてカレンが向かうことになった、としました。
しかし見届けるだけであっても、凛たちに同行する形でとはいえ、明らかに危険なキャスターの陣地に何の準備もなく向かうかな? とも思いました。
加えて作中でも書いたように、カレンにはほとんど戦闘能力がありませんし、裁定者としての権限も明確になっていませんでしたし。

そこで思いついたのが、カレンにサーヴァントを持たせることでした。
また『050:主よ、我らを憐れみ給うな』でカレンが令呪を持っているとされ、また後の話でカレンはルーラーのマスターでないともされていました。
そして普通に考えればカレンの令呪は預託令呪となるのですが、そうと明言されてないのなら、サーヴァントの可能性もあると思いました。

ついでに言えば、この先ルーラーがあちこち動き回る必要が出てくる可能性がある以上、カレンの単独行動も必然的に多くなる可能性もあります。
そう言った時にカレンにサーヴァントがいれば、ルーラーが近くにいない時にカレンが襲われてたとしても対処ができますし。

そこで令呪をサーヴァントのものとした場合の契約相手ですが、最初はカレンの役割を考えればアヴェンジャーが妥当かと思いました。
本人曰く、彼より弱い英霊は存在せず、しかし人間相手なら世界最強とのことでしたから。
ですが最初の募集の時点でアヴェンジャーを出すことは禁止されていましたので、別のサーヴァントということでアサシンを選びました。
アサシンを選んだ理由は、カレンの聖骸布とアサシンの宝具が、対男性対女性という点で対になっていたからです。

ただその場合、問題点としてアサシンには明確な願いがありました。
仮にも裁定者であるカレンが召喚するのであれば、その召喚基準はルーラーに殉じるべきだと思いました。
(『現世に何の望みもない事』『特定の勢力に加担しない事』他不明)
しかし私が思いついたこの条件に該当しそうなサーヴァントは、場合によってはルーラーよりも強くなりかねませんでした。それではルーラーが存在する意味が減じてしまいます。
そこで他のマスター(今回の場合はプロローグの青年)が召喚したサーヴァントだということにすれば、願いを持っていても問題ないだろうと考えました。

以上が、アサシンを登場させた主な理由になります。
カレンが同行することになった理由が書かれてなかったり、凛との再契約のために登場させたと捉えられる描写になってしまったのは、単純に私の描写力不足です。申し訳ありませんでした。

102 ◆ysja5Nyqn6:2014/11/30(日) 21:23:27 ID:VzphsxIo0
失礼。トリップ忘れました。

103 ◆tHX1a.clL.:2014/11/30(日) 22:02:46 ID:FzqLiQMw0
ご指摘ありがとうございます
返答から気になったことがあったので再度質問させていただきます

>契約の際のカレンの台詞は、あくまでもルーラーへと言ったもので、彼女自身の思いを口にしたわけではありません。
>カレンがアサシンと契約した理由を強いて上げれば、せっかく召喚されたサーヴァントがもったいなかったから、となります。
>ですので、作中では契約させましたが、ルーラーがきっぱりダメといったら、カレンは契約をしませんでした。

サーヴァントがもったいない、というのが戦力的な意味であるなら参加者としてではなく裁定者側として迎え入れるのでは?
聖杯をニンジンに馬車馬のようにこき使う、というのであればそもそもイレギュラーを作るのにルーラーが待ったをかけるでしょう
ならば何故ルーラーが契約に反対しなかったのかということになりますが、おそらく氏の以下の文章がその原因にあたります

>あの状況でアサシンが消滅を免れなかったのは、マスターとなれる人物が近くにおらず、また魂喰いを良しとしないルーラーが近くにいたからです。

>その結果、「アサシンが召喚された時点で、彼女のマスターである青年は死んでいた」という状態になりました。
>つまり「ルーラーが間に合わなかったから、アサシンはマスターを失い」、「ルーラーがいるから、アサシンは消滅するしかない」という関係になります。
>これは見方によっては、「ルーラーのせいで、違反者ではないアサシンが敗退する事になった」と取ることもできます。
>その事にルーラーが責任を感じるのは、おかしなことでしょうか。

>つまり「ルーラーが間に合わなかったから、アサシンはマスターを失い」、「ルーラーがいるから、アサシンは消滅するしかない」という関係になります。
この文章について
まず前者、そもそも予選の第一段階は違和感に気づき、願いを取り戻し、サーヴァントと契約してからが始まりとなり、それまではNPCとして過ごします
節度ある魂喰いも認可されているため、NPC状態での死亡や予選の敗退はある種の「想定内の犠牲」ということになります
今回はハサン先生が魂喰いに当たってたまたま「大規模殺戮」を行っていたためルーラーたちが現場に赴き、結果として彼が覚醒しました
前記に倣うならば「大規模殺戮」というルールの前提に抵触しなければ、これは黙認されるべき行為ということになります
仮に単なる魂喰いであればルーラーは警告も行わないでしょうし、途中で覚醒したとしても彼は「想定内の犠牲」であり「特例も致し方なし」とは露ほども思わないでしょう

そしてOPではこれに「大規模殺戮」という前提が付き、これにより「違反者の存在」と「NPCの保護」がルーラーの思考に新たに加わります
現場に赴き再度警告、警告無視のためNPC保護を優先し違反者は罰し、結果ハサン先生は死にました。これで「大規模殺戮」についてのルーラー側のアクションは終了となります
青年側については「違反者に殺された」という条件が付与されますが他の条件は一切替わっていません
確かにカレンの言うように「もう少し早く目覚めていれば」と思うことはあっても、彼はやはり上記の「想定内の犠牲」の範疇であると判断でき、ルーラーが「特例致し方なし」と個人的感情を優先するきっかけにはなりえないように思えます

そして後者ですが、そもそも魂喰いをしなければ充当な魔力が得られない→消滅してしまう→ルーラーが悪い、という思考になるのも納得できません
大規模な魂喰いを禁止するのは大前提であり、それで参加者が消滅してしまうことに対してルーラーはなんの責任もありません
「ルーラーのせいで違反を犯さなければならない状態になった」というのが前提にあるのでしょうが、それが上記の通り判断すればここは一考の余地もありません

以上の二点を鑑みれば「ルーラーのせいで」というルーラーにかかる責任の大前提が成立していないように思えますがいかがでしょうか
そうなればジャックが敗退することに対して責任を感じることはない、そしてアサシンとカレンの契約について特例として見逃す理由はないと思います
カレンが何らかの方法でルーラーから隠し通して契約したとか、上記の通り裁定者側の戦力として正式に契約した、ということであればまた話は変わってきますが

104 ◆tHX1a.clL.:2014/11/30(日) 22:02:56 ID:FzqLiQMw0
>続いて予選でマスターを失ったサーヴァントについてですが、これは>>88氏の六つ目の指摘のように、「はぐれサーヴァントは他にはいない」と確定させてしまえば済む問題です。

この点については完全に同意です
>>88氏のレスを見て「なんだ簡単なことじゃないか」と私もすぐに納得が出来ました。

>そして「投票に参加すらしてない参加者が一体増える」ことについてですが、これは他のロワでも時折ある「新たな主催者が姿を現す」といった事態も該当します。
>そう言った「新たな主催者」も、ある意味「投票に参加すらしてない参加者」と言えますが、彼らの登場はそのパートを書いた書き手の独断とは違うのでしょうか。
>または予約の際に、そのキャラの登場に関する議論が必ず行われているのでしょうか。

「新たな主催者」についてはたしかにそうです
ただし今回は純然たる「参加者としての参戦」であるため、氏の指摘とは全くの別物ではないでしょうか

そもそもパロロワにおける主催者=参加者と取るのが間違いでは?
主催者は運営する側であるためそもそもある程度の戦力を有し、参加者に対して隠しているのが前提です
私は主催側の構成員を投票で決めているところを見たことがないのでたぶんそうだと思います
ですが参加者は書き手枠も含めてまず明確に数字が出された状態でスタートし、その後の主催の介入なしで増えることは(カオスなノリで無い限り)ほぼありえません
主催側からのジョーカー追加や主催落ちなどもありますがそれはあくまで「主催が介入した」だけで初期に定められた参加者定数自体が増えたわけではありません
つまり、人数が増えるのは主催側のみであり参加者は変動していないのです

今回増えたジャックは氏の文中でもはっきり書かれているように主催者側ではなく参加者です。なので候補作が投下され投票をした結果残った28組と同じ扱いが作中でされます
なのでこれは元々の名簿に無い参加者メンバーを増やしたのだとしか判断できません
主催者から参加者に格落ちした、でもなくもともと正当な参加者であり主催が一時身柄を預かっていた、という扱いですので現状裁定者サイドですが上記の「主催が介入した」とも異なりますし


再び長くなりましたが以上です
最後になりますが、氏の配慮を無視して企画を蔑ろにしている等と言ってしまい申し訳ありませんでした
ご指摘があればよろしくお願いします

105 ◆ysja5Nyqn6:2014/12/01(月) 00:25:27 ID:pU4/mHm.0
>「大規模殺戮」というルールの前提に抵触しなければ、これは黙認されるべき行為
という意見には、反論させていただきたと思います。
これは言い換えれば、「大規模殺戮」にならないのであれば、目の前でどれだけ魂喰いが行われても、絶対に見逃さなければならない、とも取れてしまいます。
いくらルールの許容範囲以内であり、対象がNPCだからと言って、聖女と呼ばれるほどに正当な英霊であるルーラーがそれを許容できるでしょうか。
NPCをどれだけ殺せば「大規模殺戮」になるのか、という判定もありますし、そこまでルーラーの行動を制限するのであれば、わざわざルーラーを聖杯戦争の管理者として用意する必要はないのでは? と思います。

>単なる魂喰いであればルーラーは警告も行わないでしょうし、〜略〜「特例も致し方なし」とは露ほども思わない
という意見にも否を言いたいですが、こちらはルーラーの人柄に対する書き手側の印象となりますので、強くは言いません。
ただやはり、魂喰いに気付いたのであれば、警告ぐらいはするのではないかと思います。
後の、ルーラーの役割はあくまでもNPCの保護と違反者の処罰であり、青年の死やそれによるアサシンの敗退に対し責任を感じる必要はない、という点に関しましても、ルーラーの人柄の捉え方によって変わると思われるので割愛します。
私はルーラーを、その事に責任を感じる人物であると捉えていた、とだけ言っておきます。

参加者としての参戦と主催者としての参戦は、確かに別物でしたね。
私の方も少し熱くなっていたようです。申し訳ありません。
しかしその前提ならば、今回のアサシンも、氏が言ったような「再契約の可能な参加者ではなく、裁定者側の戦力として正式に契約した」とするのであれば問題はない、という認識でよろしいでしょうか。

106サイバーゴースト名無しさん:2014/12/01(月) 00:47:26 ID:dhkuteh6O
魂食いを見逃せないのであれば、令呪でそう命じればいいのではないでしょうか?

107 ◆tHX1a.clL.:2014/12/01(月) 00:53:54 ID:99UMlxt.0
はい、私個人としてはそれで問題無いと思います
長時間にわたってお付き合いいただきありがとうございました
修正頑張ってください

それと、修正の際にジャックのステータス表も合わせて制作して投下の最後にでも添付していただけるとありがたいです
以上です

108 ◆HOMU.DM5Ns:2014/12/01(月) 03:55:02 ID:Gw4pgRHM0
書き込めない状況時になにやら一悶着あったようなので、遅まきながら意見させて戴きます。
一先ずはジャックについてのみ。

問題視されるのは致し方ない展開だと思っています。
中でも問題なのは、以下の複数の要素が一話分に凝縮されている点にあると見受けられます。

「新規サーヴァントの追加」
「オープニングで死亡した生徒に召喚された(されていた)」
「はぐれサーヴァントが裁定者(カレン)と契約している」
「契約したサーヴァントはアサシン(ジャック・ザ・リッパー)」
「サーヴァントを失ったマスターがいれば(理論上としては)参加者枠としての復活が可能」

例えば、アサシンが初めからカレン護衛のサーヴァントとして宛がわれたとしても、
聖杯にかける願いのあるサーヴァント、それも殺人鬼の英霊を付けるのはどう見ても問題です。
既存通りはぐれサーヴァントとなったアサシンを登用するにしても、カレンの思惑はどうあれ上述の通りアサシンは危険要素の塊です。
少なくとも真名を知れるルーラーは必ず反対の意を示すでしょう。ロンドンの殺人鬼ジャック・ザ・リッパーを裁定者側に置くのは危険だと。
そもそもにして、「目の前にマスターもなく特殊な事情のサーヴァントがいるから丁度いいので自分の戦力に組み込もう」。
カレンが内心に何を秘めようと、そんな場あたり的な対応を取ったこと自体に違和感を隠せません。
おかしくないかもしれないが、それで契約したのがこのアサシンでは結局疑問になります。

全てにそれぞれ綿密な理由付けを必要としてしまうと、結果として収集がつかなくなる事態となるのは容易に想像できます。
ひとつひとつの問題は解決できても、それがまた別の要素に齟齬を生じさせてしまっているのです。

無論、上記レスにて幾つか解決案は提示されてあります。自分の指摘にも矛盾がないとも限りません。
カレン裁定者の立場を崩すことなくルーラーを説得する形もあり得ます。
そうすれば、ルール上は問題はなくなります。
こちらに断として拒否できるだけの理由はないです。多数の納得を得て受け入れられるのならそれが一番です。

ですが今回の展開は単なる新規サーヴァントの独断投入のみならず、
後の裁定者の立場、思考、心情、信頼性その他諸々の要素を破壊してしまう可能性を少なからず孕んでいるということを、どうか留意下さい。
自分の心配が間抜けな的外れの杞憂であることを願います。

最後に、深夜になる前に意見を残せなかった自身の至らなさを謝罪します。申し訳ありませんでした。

109 ◆fhD3y9RNl2:2014/12/01(月) 04:14:00 ID:SDfAzFoA0
議論スレしか見ていなかったものでこちらに気づきませんでした。
一度しか書いてない立場で議論に参加するのも憚られますが、ちょっと気になったので書き込みます。

>>95
>そして「投票に参加すらしてない参加者が一体増える」ことについてですが、これは他のロワでも時折ある「新たな主催者が姿を現す」といった事態も該当します
>そう言った「新たな主催者」も、ある意味「投票に参加すらしてない参加者」と言えますが、彼らの登場はそのパートを書いた書き手の独断とは違うのでしょうか。
>または予約の際に、そのキャラの登場に関する議論が必ず行われているのでしょうか。

こういった事例が枚挙に暇がないのは確かですが、それらはほぼ例外なく進行が中盤を過ぎたか終盤に差し掛かったあたりで発生します。
ではなぜそういうキャラが必要になるのかというと終盤に向けて話を畳んでいくためであり、そこから話を広げるためではありません。
話数こそ百話を超えていれど脱落者がまだ一人の当企画はまだまだ序盤であり、それらの例と同じ尺度で考えるのはいかがなものかなあと。

アサシンとの契約は戦闘力の乏しいカレンを動かしやすくするためとのことですが。
カレンに戦力を持たせてしまうことで逆にそういう「カレンが戦わなければならない展開」を引き起こしやすくなるのではないかとも思います。
卵が先か鶏が先かみたいな話ですが、ここの書き手諸氏なら戦力が無ければ無いなりの動かし方をしてくれるんじゃないでしょうか。


で、こっちは純粋に疑問だったのですが。
早朝の時点でカレンはアキト・ガッツと会ってますが、このときカレンはアキトとガッツに武器を向けられています。
アサシンはこのときどこにいたのでしょうか?
アサシンをカレンの自衛用に契約したとすれば、まさにこの時この場で出てきてないとおかしくなる気がします。
ガッツは全サーヴァントの中でも指折りに強力であり、また高レベルの狂化持ちなのでいつ爆発するかアキトにだってわかりません。
令呪の自衛の範疇にも該当するでしょうし、黒のアサシンの性格から考えても、マスターに武器を向けられたら確実に反撃しているでしょう。
交渉をするために遠ざけていたとするなら、それこそ自衛用の戦力として契約した意味もなくなります。

ついでにいえばガッツは烙印持ちで、本人の意志に関係なく怨霊や魍魎といった存在には非常に敏感です(なんせ神霊クラスの存在に刻まれたものなので)。
黒のアサシンはまさに怨念が集合して生まれた怨霊ですので、いくら気配を抑えていてもまったく悟られないのは何だかなあと。


長々と書きましたが、この段階での黒のアサシンの追加は心情的にも整合性の面からも難しいのではないかと思います。
序盤での新キャラの追加は非常にデリケートな問題なので、少数の書き手の間で決めるのではなく、もっと多くの書き手の意見が聞きたいところですね。

110 ◆ysja5Nyqn6:2014/12/01(月) 09:46:10 ID:pU4/mHm.0
◆HOMU.DM5Ns氏、◆fhD3y9RNl2氏、両氏ともご意見ありがとうございます。

アサシンの聖杯への願いや、再契約などに関しては、上記レスにある通り解決案はすでにあります。
またアサシンを登場させた理由も、メタ的なものも含めて、上記レスで返答させていただきました。
ルーラーのアサシンに対する心情についても、解決案はあると思われます。

ガッツの烙印に関しましては半ば失念していましたが、完全に気配を遮断していれば違和感程度に収まると思われます。
そしてガッツは狂化されており、またあの時はアキトと同様、カレンに対して怒りを覚えていました。多少の違和感よりは、目の前の人物に対する怒りを取るのではないでしょうか。
アサシンの方も、ガッツが強力なサーヴァントであることは理解しているはずなので、正面から戦うようなまねはせず逃げに徹するでしょう。
そして下手に姿を現して意識されるよりは、唐突に現れてカレンを連れて逃げるほうが、不意打ち的な意味でも逃走の成功率は上がると判断できます。


ですが、殺人鬼であるアサシンを裁定者であるカレンのサーヴァントにするという行為そのものに対する問題および、
それによる後の裁定者の立場、思考、心情、信頼性などの要素を破壊してしまう可能性などについては理解しました。
確かに私にそのつもりがなくとも、そうなる可能性は考慮できたはずでした。
むしろ率先して破壊しに動く、ベルク・カッツェのような参加者もいるわけですし。

また裁定者側の人間を増やすとしても、さすがに時期尚早すぎるという点も理解しました。
「カレンが戦わなければならない展開」を引き起こしやすくなるという点も、後の展開の限定になりかねないという意味では、確かにその通りでした。
それにサーヴァントを主体とする聖杯戦争における、サーヴァントを持たないならではの行動も、確かにあると思います。


以上から、今回の拙作におけるアサシンのパートは破棄させていただきたいと思います。
名無しの皆様も書き手の皆様も、アサシンの登場に対して意見していただき、ありがとうございました。

111 ◆ysja5Nyqn6:2014/12/01(月) 13:49:30 ID:pU4/mHm.0
それでは、アサシンパートを除いた指摘への返答を行なわせていただきます。

・正純が返答にJud.を使っていたこと
この返答は、武蔵に住む者が基本的に使っている言葉です。応答の際に反射的に使うといったことは十分考えられると思います。
また、確かに相手に正式な意味は通じないかもしれませんが、NPC時代の頃に反射的に使っていたとすれば、応答の言葉であるということくらいは察せられると思います。

・子供だからと言う理由で聖杯戦争とは絡んでいないと断定したこと
これは読み返しミスです。
確かに子供だからという理由でマスター候補から外すのは、正純の状況からしても浅はかな考えでした。
ですので、断定はできないが、怪しくはあるという方向に修正させていただきます。

・桜の状態表に「学校へ連絡している」とある
・気がつけば5時間目も終わっていた。とある
この二つも読み返しミスです。それぞれ修正させていただきます。

・カレンを指してルーラーと呼ぶ
こちらは見直しミスです。修正させていただきます。

・カレンは凛達に同行し、ルーラーは単独でB-4を調査する
それに近い感じになります。
その旨を加筆修正させていただきたいと思います。

・岸波と狭間の行っている所は『学園』ではなく『学校』
『092:同じことか』にて、白野は既に月海原学園の生徒であるとされています。
また原作でも新都から通っている生徒はいたため、それよりも近い位置に住んでいる狭間も、学園生とさせていただきました。

・聖はNPC時代から命蓮寺に住んでおり、これを疑うとどんな些細なことでも疑心暗鬼にならざる得ない
確かにその通りですね。そこら辺の旨を追記させてただきます。

以上でよろしいでしょうか。

112 ◆HOMU.DM5Ns:2014/12/01(月) 23:57:07 ID:Gw4pgRHM0
返答が常に遅れて申し訳ありません。消去の件、了解です。
通常文の他の指摘修正ですが、上記のもので問題ないです。
近場にいるルーラーを置いてカレンが出向くのにも納得いく理由づけがあれば大丈夫でしょう。

その上で付け加えておくのなら、
一成の桜への呼称がさんづけなのに違和感があります。基本彼はさんくんづけはしないキャラです。
冬木のとは厳密には別人ですがパーソナリティに変わりはないですし。

113サイバーゴースト名無しさん:2014/12/02(火) 09:48:12 ID:HlcyhKOw0
修正の件了解しました。
個人的にアサシンが消去されるのは少し残念です。
ですが、書き手の皆様のご意見を拝見させて頂いて成程なと感心致しました。

◆ysja5Nyqn6氏は修正の方頑張って下さい。
これからも二次二次聖杯の企画を応援してますので、書き手の皆様も今後ともよろしくお願いいたします。

>>112
原作の一成の桜に対する呼称は『間桐さん』であってます。hollowでそうでした。
まあ確かに一成は呼び捨てが基本なのはその通りですし、そもそも一成と桜の絡みは原作でほとんどないですからね。

114 ◆ysja5Nyqn6:2014/12/02(火) 22:37:28 ID:9FONzWrc0
応答が遅れて申し訳ありません。
それでは、修正が完了次第本スレに投下させていただきます。

115 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:34:19 ID:cFd7vIqo0
仮投下します。

116前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:35:59 ID:cFd7vIqo0


 アーチャー、アシタカは、自身のマスター、東風谷早苗を抱きかかえて山を駆ける。
 生い茂った樹木、風に揺れる木漏れ日、草木の臭い、鳥のさえずり……再現された自然は、ここが電子空間だと知っていても、にわかには信じがたいほどのリアリティがあった。

 しかし、獣の数は少ない。熊、狼、猪、馬、鹿など、人よりも大きい、もしくは凶暴な動物はほとんど見当たらない。小鳥、リス、狸、狐、虫、兎……おおよそ、人の脅威になりようにない小動物しか見受けられない。
 人里近くと言うこともあり、危険な動物は駆逐されてしまったと言うことなのだろうか。

 ――これがこの時代の、自然か。

 そんな感傷を抱きながらも、アシタカは木々の隙間をかいくぐる。





117前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:36:34 ID:cFd7vIqo0



 ――話は数時間前に遡る。
 
『アーチャー。白野さんのこと、アキトさんに伝えた方がいいでしょうか?』

 教会を出て歩きながら、早苗はアシタカに尋ねる。
 周囲には使い魔らしき斥候が居るとのことで、念話で会話だ。

 岸波白野。裁定者カレン曰く、月の聖杯について知るマスター。
 早苗の目的は、テンカワ・アキトが人殺しをすることを止めること。引いては聖杯戦争そのものを止めることだ。
 その為、早苗は彼女の助言に従い、彼を捜すつもりだった。
 だが、その前にアキトと交戦し、どちらかが死んでしまえば元も子もない。
 故に、アキトに白野と交戦しないようお願いした方がいいのではないかと考える。

『しかし、その白野殿の容姿はわかるのだろうか? さすがにそれも分からなければ、さすがにアキト殿も困るであろう』
『た、確かにそうですね……』

 戦国武将や騎士のように、交戦前に名乗りを上げるとは限らない。むしろ、名乗らない方が多いだろう。いちいち名を聞いては不意打ちもできず、戦闘にも支障が出る。
 元々、アキトの人殺しを止めたいというのは、早苗の我が儘でしかない。アキトに『交戦前に相手の名前を確認し、それが白野であれば攻撃を行わないようにしてもらう』などとお願いするのは、如何せん無理があるだろう。

『せめて、容姿が分かれば……あ』

 一瞬だけ、早苗の記憶に掛かった霧が晴れる。

『思い出しました。白野さん、確か私のクラスメイトです』
『そうなのか?』
『……た、たぶん。少なくとも、学生服を着てたはずなんで、学園生だとは思います』

118前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:36:54 ID:cFd7vIqo0

 アシタカに確認を求められると、狼狽するぐらいにはあやふやな記憶。NPC時代の、『方舟』に与えられた仮初めの記憶だ。ひょっとしたら去年のクラスメイトだったかもしれないし、一度もクラスメイトになったことはなかったかもしれない。
 けれども、岸波白野と言う名の人物が、学生服を着ていたのを思い出した。

 もっとも、相変わらず顔は思い出せないままだし、カレンの言っていた人物が早苗の記憶上の人物とも限らない。
 それでも、一目見ればおそらく思い出すだろう。

『だが、他に当てはない。闇雲に探すよりは良いだろう』
『ありがとうございます。では、学園に行きましょう。職員室に生徒名簿があると思います』

 早苗は学園に行くことにした。
 早苗の家にある連絡網や卒業アルバムに、岸波白野の名や連絡先があるかもしれない。また、学園に行くのであれば、早苗の家にある学生服を着ていった方が良いだろう。

 だが、彼女の家はC-9にある。今はD-5だ。学園とは反対側にあり、戻るには遠い。
 その為、確実に連絡先が分かるであろう学園の生徒名簿に目を付けた。

『忍び込むのか?』
『あまり時間も掛けてられませんし……やっぱり、まずいでしょうか』
『いや、そうではない。マスターらしいと思っただけだ』

 元々、ここは『方舟』が聖杯戦争を行うために作り上げた空間だ。殺人をも容認される――と言うより、それを目的とした――無法の地である。己の良心に従い、聖杯戦争を止めると行動する早苗の方がイレギュラーに近い。
 一度決めたら、目標に向けて恐れることなく真っ直ぐ前に進む。
 彼女らしい姿に、アシタカは嬉しそうに微笑んだ。

『では、バス亭に行きましょうか。あ、でもバスでの移動はあまりしない方がいいんでしたっけ』
『私がマスターを抱きかかえ、学園南の森を駆けるのはどうだろうか』

 アシタカの提案に、早苗は顔を朱に染める。

『え、だ、抱きかかえられるん、ですか?』
『森の中なら、人目を気にすることもない。敵の攻撃が来ても早苗殿を庇って避けるのも容易だ。ルートの決まっているバスよりも安全で速いはず』
『で、でも……私、重くないですか?』

 アシタカの提案は理にかなっている。だが、早苗は恥ずかしそうに小声で返す。

『大丈夫だ、マスターは木の葉より軽い』
『うう……ずるいです……』

 早苗は恨めしそうに、上目遣いでアシタカを見上げた。





119前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:37:28 ID:cFd7vIqo0



 一人と一騎が山を駆ける。
 速さはそれほどでもない、精々自転車程度の速度だろうか。樹木などの障害物が多いので、早苗に当たらないよう、アシタカが注意して駆けているからだ。
 それでも教会にいた使い魔達は簡単に撒くことができた。そもそも追ってこなかったのかもしれない。

『マップは長方形に区切られてますけど、区切られた先には何があるんでしょうか?』

 早苗は南側を見つめながら、念話でアシタカに尋ねる。見える範囲には、壁らしきものは存在しない。

『分からぬ。聖杯から与えられた知識の中には無いな。後で試しに矢を撃ってみよう』
『あ、いえ、そこまでしなくてもいいです』
『ふむ、そうか』

 早苗にとっては余り重要な事ではないのだろう。ただの世間話で終わる。

『マスターが住む幻想郷もこのような自然なのだろうか』
『そうですね……もっと自然は多いですね。バスや車はありませんし、ビルもありません。もっとも、山に住んでいるのは、私達以外はほとんど妖怪なんですけどね』
『妖怪……あやかしか』
『えぇ、ほとんど天狗と河童です。あと神様も住んでます』
『なるほど。幻想郷は私が生きていた世界と似ているのだな……と、マスター。ここから北上すれば学園だが、念のため学園の位置を確認しておきたい。少し待って貰えるだろうか』
『はい、わかりました』

 アシタカは会話を打ち切り、ちょうど開けた丘のあるところで足を止める。早苗をその場で下ろすと、背の高い枝にめがけて跳んだ。ビルの三階に匹敵する高さまで一回の跳躍で辿り着く。

120前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:37:46 ID:cFd7vIqo0

『む、あれは……』
『どうしたんですか?』
『マスター、私の視覚を使ってもらえないだろうか』
『え、えっと……こうかな?』

 早苗は瞳を閉じる。他者の視覚を使うことは今までに一度もなかったが、『方舟』に与えられた知識でやってみると、思いの外すんなりとできた。

 まず、視界の高さが違った。今、アシタカは早苗よりも10mは高い位置にいる。早苗を囲うように生えている樹木は、今度は見下ろす形となった。
 そして、視界の距離。ピントが自動で直ぐに合う望遠鏡を使ったみたいに、数キロ離れた先までくっきりと見える。

 アシタカの視界の先、それは学園の屋上だった。
 そこにいたのは、ただならぬ様子の人影。学生服を着た少女が一人、橙色の衣を羽織った少女が一人、そして黄金の鎧を身に纏う男……おそらく、サーヴァント。さらに、紫髪の少女の隣にも霊体化したサーヴァントの気配があった。

 アシタカの視覚を借りて早苗が見ると、3つの人影の内、2つにパラメータが見て取れた。

『アーチャー、橙色の衣を着た女性はサーヴァントです。クラスはキャスター。そして、黄金の鎧の男性がセイバーです』
『なるほど。学生服を着た少女の側に霊体化したサーヴァントがいる。彼女はおそらくマスターだろう』
『ですね……あれ? シオンさんかな?』

 白野に関してはあまり覚えのない早苗だったが、シオンについては記憶にあった。エジプトの交換留学生で、長い紫髪を三つ編みにしているという、色々な意味で特徴的な人だった。

『知り合いなのか?』
『いえ、有名な人で一方的に知ってますけど、面識はないです』
『そうか』

 もっとも、本名であるシオン・エルトナム・アトラシアの長い名を覚えている訳ではない。ファーストネームを覚える程度の興味だ。話し掛けたこともないし、どのクラスかも知らない。

『しかし、一触即発な様子だ。戦闘が起きるかもしれない』

 一人と二騎が三すくみの状況でにらみ合っているように見える。何か会話もしているようだが、早苗にもアシタカにも読唇術はないのでわからない。

『あっ――!』

 不意に、キャスターが爆散した。その死に様に、早苗は視覚の共有を切ってしまう。
 一方、アシタカはキャスターを凝視する。不気味な笑みを浮かべ、身体を蟲と化しながら、散っていく様を。

 そしてキャスターが居なくなると、セイバーも姿を消す。残されたのはシオンだけだった。
 アシタカは枝から飛び降りると、口元を抑える早苗の肩に手を置く。

『マスター、少し話がしたい。大丈夫だろうか』
『あ、はい……大丈夫です』

 吐き気を堪えながらも、早苗は気丈に振る舞う。

『今、学園には三騎か四騎、もしくはそれ以上のサーヴァントがいる』
『三騎か四騎?』
『そうだ』

 早苗の問いに、アシタカは頷く。

『まずはセイバー。あの中では私が一番危惧するサーヴァントだ』
『そうなんですか?』
『ああ。これから私達は学園に向かう。学園は死角が多く、敵の発見も遅れる。戦いとなれば、おそらく近接戦となる。近接戦は不得手ではないが、セイバーと対等に戦えるほどではない』
『なるほど……』

 宝具やスキルは分からないが、『セイバーは近接戦に強い』という推測だ。例外が数多存在するのが聖杯戦争だが、その推測の仕方は間違ってはいない。

『次に、シオン殿のサーヴァント。こちらもクラスは分からない。セイバーやランサーであれば、あの姿を現したセイバーと同様、苦戦するだろう』
『そうですね』

 早苗はシオンが聖杯戦争に何を求めているか知らない。敵対し、交戦する可能性も当然ありうると視野に入れる。

121前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:38:18 ID:cFd7vIqo0

『そして、攻撃を受けたキャスター』
『え? あのキャスターは死んだんじゃ……』
『基本的に、サーヴァントは生前の願いを叶えるために聖杯戦争に望んでいる。もし仮に私に願いがあって、その上で敗れる時、私ならあのように嗤わない。足掻き藻掻いてでも戦う。あの笑みは、末期に見せる笑みではない』
『じゃあ、どういう事なんですか?』
『宝具かスキルか魔術か、如何なる手を使っての身代わりではないだろうか。勿論、私の推測が外れ、あの攻撃で脱落した可能性も十分にある』
『でも、注意するに越したことはない。そう言うことですね』
『その通りだ』

 意見があった一人と一騎は、顔を見合わせて頷く。

『けど、三騎か四騎と言うのは?』
『キャスターに攻撃をしたサーヴァントだ。様子からして、あの場に居た二騎のものではないとは思う。校舎の中か影か、視界外に居た可能性がある』
『樹木も邪魔で、校庭とか見えなかったですしね』
『ただ、あの攻撃はキャスター自身かもしれない。“キャスターは脱落した”。そう思わせるための自作自演の可能性もある』
『だから、三騎か四騎なんですね』
『そうだ』

 アシタカは頷く。これで状況確認は終わった。

『それでマスター、これからどうする?』
『これから、ですか?』
『今から学園に向かえば、先ほどのセイバーやシオン殿、キャスターに遭遇する可能性は高い。日が暮れるまでここで待ち、夜に行く方が教師や生徒などのNPCも少なく、より忍び込みやすくなるだろう』
『でも、セイバーやシオンさん達が夜になったら学園から居なくなる保証も無いんですよね』
『そうだ。その場合、時間を無為に過ごすことになる。あるいは今より状況が悪くなる可能性も無いわけではない』
『……』

 早苗は会話を切り、思案する。
 今行くか、まだ留まるべきか。
 重要な選択だ。この選択によって今後が大きく変わるだろう。
 しかし、アシタカは早苗の助言や助力はしても、行く末を指図することはない。最終的には早苗が決断すべき事柄だ。
 早苗は悩み、アシタカはそれを見守る。



 ――だが、彼女達は知らない。

 彼女達のすぐ側に、リドルの館が――『名前を言ってはいけないあの人』の工房があるということを。

122前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:38:45 ID:cFd7vIqo0



【D-3/リドルの館付近/一日目 夕方】

【東風谷早苗@東方Project】
[状態]:健康
[令呪]:残り2画
[装備]:なし
[道具]:今日一日の食事、保存食、飲み物、着替えいくつか
[所持金]:一人暮らしには十分な仕送り
[思考・状況]
基本行動方針:誰も殺したくはない。誰にも殺し合いをさせたくない。
0.今から学園に向かうか、夜までこの場に留まるか、選択する。
1.岸波白野を探す為に学園の職員室に侵入し、生徒名簿から連絡先を探る。
2.岸波白野を探し、聖杯について聞く。
3.少女(れんげ)が心配。
4.聖杯が誤りであると証明し、アキトを説得する。
5.そのために、聖杯戦争について正しく知る。
6.白野の事を、アキトに伝えるかはとりあえず保留。
[備考]
※月海原学園の生徒ですが学校へ行くつもりはありません。
※アシタカからアーカード、ジョンス、カッツェ、れんげの存在を把握しましたが、あくまで外観的情報です。名前は把握していません。
※カレンから岸波白野の名前を聞きました。その名前に聞き覚えはありますが、よく思い出せません。
 →クラスメイトだったような気がしています。あやふやな記憶なので、実際は違うかも知れません。
※倉庫の火事がサーヴァントの仕業であると把握しました。
※アキト、アンデルセン陣営と同盟を組みました。詳しい内容は後続にお任せします。なお、彼らのスタンスについて、詳しくは知りません。
※バーサーカー(ガッツ)、セイバー(オルステッド)、キャスター(シアン)のパラメータを確認済み。
※アキトの根城、B-9の天河食堂を知りました。
※シオンについては『エジプトからの交換留学生』と言うことと、容姿、ファーストネームしか知らず、面識もありません。

123前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:39:05 ID:cFd7vIqo0

【アーチャー(アシタカ)@もののけ姫】
[状態]:健康
[令呪]
1. 『聖杯戦争が誤りであると証明できなかった場合、私を殺してください』
[装備]:現代風の服
[道具]:現代風の着替え
[思考・状況]
基本行動方針:早苗に従い、早苗を守る。
1.早苗を護る。
2.使い魔などの監視者を警戒する。
3.学園に居るサーヴァントを警戒。
[備考]
※アーカード、ジョンス、カッツェ、れんげの存在を把握しました。
※倉庫の火事がサーヴァントの仕業であると把握しました。
※教会の周辺に、複数の魔力を持つモノの気配を感知しました。

[共通備考]
※キャスター(暁美ほむら)、武智乙哉の姿は見ていません。
※キャスター(ヴォルデモート)の工房である、リドルの館の存在に気付いていません。
※リドルの館付近に使い魔はいません。
※『方舟』の『行き止まり』について、確認していません。
※セイバー(オルステッド)、キャスター(シアン)、シオンとそのサーヴァントの存在を把握しました。また、キャスター(シアン)を攻撃した別のサーヴァントが存在する可能性も念頭に置いています。
※キャスター(シアン)はまだ脱落していない可能性も念頭に置いてます。

124 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:43:17 ID:cFd7vIqo0
投下終了です。
ケイネス&ヴォルデモートは登場しませんが、
・工房のリドルの館の側に早苗とアシタカが来る。
・リドルの館の側に来たタイミングが固定される。
・リドルの館付近に使い魔がいない。
と、間接的に大きな影響が出てしまうと思ったので、予約させて頂きました。
ご了承ください。

指摘事項や誤字などがあれば、ご指摘ください。
問題なければ、本スレに投下したいと思います。

125サイバーゴースト名無しさん:2014/12/17(水) 00:54:47 ID:YmfJwTx.0


>大丈夫だ、マスターは木の葉より軽い
なんやこのイケメンセリフ……///
惚れてまうやろー!

126サイバーゴースト名無しさん:2014/12/17(水) 01:47:23 ID:31gDOwnQ0
仮投下乙です。
ザビエルの情報を求めていざ学園へ
しかし早苗さん達が知らぬうちに既に学園は火薬庫と化していた
進むか退くか、早苗さんの選択はどっちだ
あと早苗さん!そこお辞儀の拠点あるで!

127サイバーゴースト名無しさん:2014/12/17(水) 20:04:51 ID:ru3ccLtk0
仮投下乙です。
そうですね、問題点と言うなら、早苗さんが方舟からの知識であっさりサーヴァントとの視覚共有が使えていることが、少し問題だと思います。
034「既視の剣」およびそれ以降、切嗣はそれが出来なくて苦労してますから、方舟からの視覚共有サポートは、あるとしても「そういう技術があることは分かるが使えるかは素質による」程度の情報くらいではないかと思います。
まあ、早苗さんの場合、神の血を引く由緒正しい家系の正当後継者で、神の庇護を受けて育ち、幻想の世界である幻想郷で暮らしているという神秘大バーゲンの経歴の持ち主ですから、サポート無しでも視覚共有くらい出来てしまってもおかしくない、と個人的には思います。
潜在能力以外にも「魔術やサーヴァントに対する先入観を持たないがゆえの可能性」なども、彼女なら持っていますし、巫女的な存在としての霊との交信に適した能力とかあってもおかしくは有りませんからね。

ともかく、続きへの期待が高まる良い話でした。
しかし、本当にアシタカはイケメンですねぇ……彼女(婚約者?)持ちですが。
型月で例えるなら、調査力が落ちた代わりに戦闘力が大幅に上がったコクトーみたいなものでしょうか。
……なるほど、頼りになるわけです。

128サイバーゴースト名無しさん:2014/12/17(水) 20:17:48 ID:RiBeIDW20
鯖との視覚共有は見習いレベルの言峰でもできるのでそんな難しくなさそう
ただ鱒側の目閉じたり精神統一っぽいことしなきゃならないので、鱒が戦闘中や移動中は無理みたいな

129 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 23:42:06 ID:cFd7vIqo0
感想及び指摘ありがとうございます。

・視覚共有について

メタ的に言えば、ルールに『マスターのできること一覧』が無いので、書き手間で齟齬が生じているのだと思います。
パラメータにクラスが表示されるかどうかも、この類だと思っています。

切嗣が視覚共有を使わなかったのは、「英霊と感覚を共有なんてしたくない」みたいな突っぱねたイメージが少し浮かびました。

大きな問題もなさそうなので、本スレに投下したいと思います。

130サイバーゴースト名無しさん:2014/12/18(木) 14:55:03 ID:lwVDt4jY0
マスターが共通でできることって
・ステータスの視認(意識してやらないと無理?)
・鯖との視覚共有(ある程度の魔術知識が必要?)

くらいなのかな

131サイバーゴースト名無しさん:2014/12/18(木) 15:15:15 ID:lyZyL4Mk0
・他者の令呪感知(ただし通常時には反応なし、多大な魔力供給を行ってる際のみ?)

「初陣」以降確認されてないけどルリルリ、春紀がやってたので一応これも
ステータス視認はどこまで見れるのかはっきりしてないけど、この辺はマスターによってまちまち扱いでいい…のかな?

132サイバーゴースト名無しさん:2014/12/18(木) 19:02:45 ID:ZWiJJYOw0
・ステータスの確認(意識しないと無理? クラスも表示される?)
・鯖との五感共有(視覚のみ? 魔術的な知識が必要で、誰にもできるわけではない?)
・他者の令呪感知(ただし通常時には反応なし、多大な魔力供給を行ってる際のみ?)
・念話の行使(鱒鯖間のみ)
・令呪の行使(それなりの集中が必要? 行使には発音が必要?)
・令呪の譲渡(渡すときは一方的な意思表示でも可? 譲渡する際の距離に制限はある?)

まだあるだろうか?

133サイバーゴースト名無しさん:2014/12/18(木) 19:38:26 ID:l4FEz7yA0
もっとも基本的な鯖への魔力供給は書く必要あるかな?
あとは睡眠時に鯖の記憶を夢として見る(鯖側も鱒の記憶を見る。意識的に遮断可能?)とか?

134サイバーゴースト名無しさん:2014/12/18(木) 19:49:51 ID:l4FEz7yA0
あ、そうだ
鯖が鱒の危機を感知するってのもあったような
……鱒側は鯖の危機を感知できるのかな?

135サイバーゴースト名無しさん:2014/12/18(木) 19:56:30 ID:lyZyL4Mk0
>>134
少なくともマスターがサーヴァントの危機を感知するのは出来なそう

ステータス視認は保有スキルみたいな結構重要な情報も確認できるのかは気になる
今までの話見た限りではそういう描写なさげだけど

136サイバーゴースト名無しさん:2014/12/18(木) 20:04:33 ID:qOStGn/.0
鱒側は鯖が死にそうな時は令呪が痛んで知らせてくれるんじゃなかったっけ?
まぁ本当に死の一歩手前で知らせるから気付いて令呪使った時には手遅れだけど

137サイバーゴースト名無しさん:2014/12/18(木) 20:05:35 ID:l4FEz7yA0
たぶん、そのスキルや宝具を認識したらその情報を確認できるって感じじゃないかな?
原作でのランサーの場合、ルーンが使用されたらそれが、矢避けの加護が発動したらそれがstatusに載るって風だし

138 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:27:41 ID:2tV2E4L20
予約分を仮投下します。

139『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:28:29 ID:2tV2E4L20


 ジナコ・カリギリとランサー、ヴラド三世はB-10の住宅街の外れを歩く。
 周囲にNPCの気配はない。二人はこのまま人気のない廃教会へ向かうつもりだ。

 突然、ジナコの持つ携帯電話が鳴りだした。
 どうやら自宅の電話から転送されたもののようだ。

「ひ、ひゃあ?! ラ、ララララ、ランサーさん。ど、どどどどどうすればいいッスか?」
「……知らん。好きにしろ」

 ランサーはジナコの保護を約束したが、子守までするつもりはなかった。
 逆探知やイタズラ電話などの可能性も考えられる。だが、実際に物理的に問題がおこれば、今はランサーがジナコの身を保護してくれる。
 結局、ジナコはあたふたしながらも、結局電話に出ることにした。





140『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:29:02 ID:2tV2E4L20



 ジョンス・リーはベルク・カッツェが嫌いだ。

 ベルク・カッツェは高みの見物をして人を馬鹿にし、それでいて自分は悪くないとのたまう、反吐の出るクズ野郎だ。
 自身のサーヴァントに倒させるのではなく、自らの八極拳で倒さねば気が済まないほどに嫌いだった。
 だが、ベルク・カッツェはアサシンだ。サーヴァントだ。
 サーヴァントの本質は霊体であり、神秘の存在しない攻撃は効果がない。ベルク・カッツェもその例外ではない。如何にジョンスの八極拳の威力が強かろうとも、単なる物理攻撃でしかないそれでは、ベルク・カッツェには届かない。

 故に、ベルク・カッツェを倒す術を探しに、図書館まで来た。
 伝承からベルク・カッツェの弱点を見つけるために。サーヴァントをサーヴァントならざる身で倒す方法を見つけるために。
 そして本に埋もれること数十分。ついにベルク・カッツェと思わしき伝承の書物にあたった。

 しかし、熟読する前に二度の襲撃を受け、未だに弱点を探し出せては居なかった。
 襲撃で受けた傷も治療し、ふと時計を見やる。そろそろ18時を回ろうとしていた。

「そうだな。一度、連絡してみるか」

 駄肉こと、ジナコにベルク・カッツェのマスター、宮内れんげを保護させている。ジョンスがベルク・カッツェを倒す前に、れんげを誰かに殺されてしまっては意味がない。ベルク・カッツェにはれんげを護る意思が無いことは分かっていたが、自身で連れ歩いていては闘争ができない。その為、ジナコに任せていた。
 まだベルク・カッツェ撃破の糸口を掴んだだけだが、既に誰かに倒されていないか、確認の意も込めて連絡する必要があるだろう。

 ジョンスは図書館を出ると、携帯電話に手を掛けた。

141『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:29:21 ID:2tV2E4L20

『もしもし……?』
「俺だ、ジョンスだ」
『えっと……どちら様ッス?』

 ジナコのマヌケな声が帰ってくる。

「寝ぼけてるのか?」
『ひいいいいいっ!! ごめんなさいごめんなさいごめんなさい』

 電話の向こうで平謝りするジナコの声を呆れながら聞いて、ふと思い出す。

「……そう言えば、名乗ってなかったか」

 ジョンスがジナコといた間、彼女はほとんど気を失っていた。電話番号を聞いたときも、名乗った覚えはない。さらに、電話番号を聞く際に寝ていたジナコを叩き起こした。言葉通り、寝ぼけてたのかもしれない。

「悪い。ジョンス・リー。八極拳のジョンス・リーだ。れんげから聞いてるだろ? あいつは今どうしてる」
『八極拳のジョンス……れ、れんげちゃん?! えっと、えっと……』

 ジナコが歯切れの悪い返答をしていると、電話の向こうで携帯電話が引ったくられる音がした。

『電話を替わった。お前が八極拳か?』

 次に聞こえた音は、壮年の男の声だった。聞き覚えのない声だ。

「そうだ。そう言うあんたは駄肉のサーヴァントか?」
『冗談にも言って良い冗談と悪い冗談がある。気をつけろ』

 ジナコのサーヴァント扱いはよほど心外なのだろう。機嫌悪そうな声だ。
 電話越しの相手は一拍おいてから、言葉を続ける。

『ランサーだ。今は警察に追われているこの女を保護している』
「警察に追われている? 何しやがったんだ?」
『知らんのか』

142『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:29:40 ID:2tV2E4L20

 ジョンスはジナコの家を出てからテレビやラジオから情報を得ていない。図書館には当然そのようなものはなく、新都の現状を全く知らなかった。

『新都でこの女の偽者が暴れ回った。この女はその濡れ衣を着せられたわけだ』
「ベルク・カッツェか」

 ジョンスは『偽者』と言うワードにすぐさま把握する。ベルク・カッツェがジナコの姿を真似て、彼女に罪を着せるために暴れ回ったのだろう。奴が変身能力を持っているのは知っている。あのクズ野郎ならやるだろうと、容易に予想が付いた。

 それと同時に、図書館に着いてから少し感じていた違和感についても納得がいった。
 銃を使った戦闘が三回もあったのに、警察もルーラーも全く来ない。おそらく、新都の騒ぎに人を割きすぎて、こちらまで回す余裕がなかったのだろう。

『そいつの名までは知らん』
「そいつには手を出すな。俺が倒す」
『余は手を出すつもりはない。だが、それなら急いだ方が良い。この女は偽者を許さんだろう』
「……そうだな。わかった」

 他人事のようなランサーの口調から、ベルク・カッツェを倒す意思がないのはわかった。
 だが、直接被害を負っているジナコは違うだろう。そのジナコに対して『俺が倒すから止めろ』と言うのは我が儘でしかない。いくら駄肉とはいえ、それを強要する気にはなれなかった。

『それで、れんげと言ったか。彼女はホシノ・ルリと名乗る警官に保護されている。連絡先を教えようかね?』
「そうだな、頼む」

 警官に保護されているのなら、今すぐに電話しなくてもいいか。
 ジョンスはそう思いながらも、ランサーから聞いた番号を、ジナコの電話番号を書いた紙に併記する。

「助かった。用事が終わったから切るぞ」
『待て』

 ランサーが強い口調で止める。
 電話なので一方的に切ることもできたが、色々親切に教えて貰ったからか、その行為は躊躇われた。

『お前はアーカードのマスターだな? 奴に替われ』
「アーカードにか」

 アーチャー、アーカード。ジョンスのサーヴァントだが、今は魔力回復のために寝ている。
 真名は特に隠していないので、ランサーがアーカードの名を知っていることについては何とも思っていない。だが、寝ている彼を起こすのは少々躊躇われた。

「あいつは今寝ている。言伝なら俺が聞く」
『叩き起こせ。奴にも有益な話だ』

 どうしてもランサーはアーカードと直接会話をしたいようだ。
 ジョンスは、仕方ない、と溜息をつく。

「わかった。少し待て」





143『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:29:58 ID:2tV2E4L20



「おはよう。私を叩き起こしたのは何処の誰かな?」

 ジョンスに念話で起こされ、アーカードはサディスティックな笑みを浮かべて電話に応じる。

『余はランサー、ヴラド三世だ』
「ほう。懐かしい響きだ。その名を騙るとは、よほど命知らずと見える」

 アーカードは殺気と怒気を含め、電話越しの相手に返す。
 それは、機械を介してさえ伝わりそうなほどの殺意だった。
 しかし――

『笑わせるな、“化け物”』

 それに対する言の葉は、その殺意すらも貫くほど冷たく鋭利であった。
 ヴラドの言葉に、アーカードの笑みが止まる。

『この聖杯戦争が、数多の世界の座より召喚されることは知っていよう。だが、余“が”ヴラド三世だ。ヴラド三世はお前のような醜い“化け物”ではない』
「――くく、くくくくく……」

 並行世界、パラレルワールド、もしくは異世界か。
 ともあれ、アーカードは認識する。
 電話越しの相手が、別世界の“もう一人の自分”であることを。
 アーカードは認識する。
 “もう一人の自分”は、“化け物”ではないことを。

「はは、はははははHAHAHAHAHAHA!! なるほど、貴様は“人間”と言うことか。ならば問おうヒューマン、私に何の用だ!」
『知れたことを。余の名を穢す“化け物”を滅ぼす。お前は、塵芥も残さぬ』
「そうか、そういうことか」


 ――『人間のままでいられた強い“人間”<ヴラド三世>』が『人間でいられなかった弱い“化け物”<アーカード>』を殺しに来る。

144『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:30:28 ID:2tV2E4L20


 アーカードは唇の端を、これでもかと言わんばかりに釣り上げる。

「素晴らしい!! 実に素晴らしい!! さぁ、来い! 今すぐ来い!! 速く来い!! 私を殺し、証明して見せろ!! いいや、待ちきれん!! 私がそちらに行こう!! 貴様は何処だ! 何処にいる!!!」
『D-9の廃教会だ。日付が変わるまで、そこで待つ』
「ほう、そこならルーラーの横槍も入るまい。良いだろう!! 今すぐに迎えに行こうではないか!!」
『お前は余の手で滅ぼす。それまで死んでくれるなよ』

 その言葉を最後に、通話が切れた。







 ヴラド三世は通話を切ると、無言でジナコに携帯電話を返した。

「ど、どうなったんッスか……」
「少し事情が変わった」
「え?」

 ジナコがどういう事か聞き返そうとすると、前方から足音が聞こえた。ジナコは思わずヴラド三世の影に隠れる。
 現れたのは、ヴラド三世のマスター、アレクサンド・アンデルセンだった。ヴラド三世はジョンスやアーカードとの会話中、彼と念話にて連絡を取っていた。

「すまんな、神父」
「なに、アーカード滅殺は王の悲願。彼女は俺に任せて貰おう」
「頼んだ」

 ジナコを無視した会話が行われ、それが終わるとヴラド三世は南へと走り去っていった。
 ヴラド三世はアーカードが来る前に、一度陣地を確認しておきたかった。故に、ジナコをアンデルセンに任せることにした。勿論、何かあれば令呪ですぐさま駆けつけるつもりである。

「え、ちょ、ランサーさん?!」

 もっとも、その説明をする時間さえヴラド三世に取っては惜しい。ジナコはヴラド三世に向けて話し掛けようとしたが、すでに姿が見えないほど遠くに行っていた。
 そんな彼女に、アンデルセンはゆっくりと歩み寄る。

「ジナコさん、でしたかな?」
「ひ、ひぇっ!? は、はい……」
「俺はアレクサンド・アンデルセン。先ほどのランサーのマスターだ。彼に急務ができた。今は俺があなたを保護しよう。よろしいかね?」
「は、はい……」

 ジナコは首を縦に振る。自分を無視した流れに、若干の憤りを覚えると共に、無力故の仕方なさも感じていた。

145『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:30:54 ID:2tV2E4L20



【C-10/住宅街のはずれ/一日目 夕方】

【ランサー(ヴラド三世)@Fate/apocrypha】
[状態]健康、ジナコに対する苛立ち
[装備]サーヴァントとしての装備
[道具]なし
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:勝利し、聖杯を手に入れる。
1.アーカードとの戦いに備え、領土の確認をする。アーカードが来たら滅殺。
2.日付が変わるまでにアーカードが来なければ、こちらから攻める。
3.アンデルセンと情報収集を行う。アーチャーなどの広域破壊や遠距離狙撃を行えるサーヴァントを警戒。
4.聖杯を託すに足る者をアンデルセンが見出した場合は同盟を考えるが、聖杯を託すに足らぬ者に容赦するつもりはない。
[備考]
※D-9に存在する廃教会にスキル『護国の鬼将』による領土を設定しました。
※美遊陣営を敵と判断しました。
※ジナコを率いれましたが、彼女が『もう一人のジナコ』を殺害しない場合、どのような判断を下すかは後続にお任せします。
※ジョンスとアーチャー(アーカード)の声を確認しました。





146『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:31:13 ID:2tV2E4L20



「電話は終わったか?」

 通話が終わったのを見計らって、ジョンスがアーカードに話し掛ける。
 と、アーカードはジョンスの両肩を掴むと顔を近づけ、狂気にも近い歓喜に満ちあふれた笑顔を向けた。

「さぁ、マスター!! D-9の廃教会に行こうではないか! 今すぐにだ!! ハリー! ハリーハリー!! ハリーハリーハリー!!!」

 アーカードは新しい玩具をねだる子供のように、ジョンスの肩を揺らしながらまくし立てた。

「待て。図書館での俺の用事が終わっていない」

 だが、ジョンスは冷静に告げる。
 アーカードは力無く、肩を落とす。

「…………………………………………………………そうか」
「おあずけを喰らったような犬のような顔をするな。しかたねぇ、ちょっと待ってろ」

 ジョンスはアーカードをその場に置いて、図書館の中に入る。
 図書館の中には利用者は一人もおらず、館の職員と思わしきNPCが二人いるだけだった。
 とは言え、カウンターの向こうにいる女はパジャマ姿、もう一人の女はスーツ姿ではあるが、頭と背にコウモリの羽根のようなアクセサリーを付けており、なんともまぁ、自由な職場だとジョンスは感じた。
 ジョンスはパジャマよりはまともそうだと、スーツ姿のNPCに近づいた。

「少し良いか?」
「はい、何でしょうか?」
「この図書館、本は何冊まで借りれるんだ?」

 ジョンスに必要なのは、ベルク・カッツェの情報だ。図書館そのものではない。
 その為、本さえ持ち出せれば問題ないだろうと考えた。

「ごめんなさい、当館は本の貸し出しは禁止なんです」
「そうか」

 丁寧に謝る職員に、ジョンスは短く言葉を返す。
 本を持ち出されると他の参加者が困るのだろう。それ故の貸し出し禁止。その事はある程度予想はしていた。
 無理に持ち出す方法が無いわけではないが、聖杯戦争に関わる施設だ。ルーラーが静止しにくるかもしれない。またお小言を聞かされるのはまっぴらゴメンだ。

「この図書館は何時まで開いてるんだ?」
「10時開館の22時閉館ですね」
「結構遅くまでやってるんだな」
「大変ですけど、その分お給料がいいですからね」

 職員は冗談めかして笑いながら答える。意外とこの施設、公営ではないのかもしれない。
 もっとも、この街全てが聖杯戦争の為に作られた街だ。私営だろうが公営だろうが、そんなことはどうでもいい話ではある。

147『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:31:33 ID:2tV2E4L20

「あとは……そうだな、魔法関連の本って何処にあるんだ?」

 ジョンスはついでに、狭間偉出夫が使ったと思われる『魔法』についても尋ねてみる。もし『魔法』が存在するのであれば、サーヴァントをこの身で倒すのに使えるかもしれないし、『魔法』を知れば狭間に対応しやすくなる。。

「魔法、魔術関連の書籍は、ちょうどこのブロックですね」

 職員が手で示したのは、本が500冊は入ってそうな棚。それが3本分だった。

「結構な数あるな……魔法と魔術の違いって何だ?」
「定義の違いですね。でも地域によって、魔法と魔術の定義が結構違ってたりします。ある地域では魔法と呼ばれる行為も、別の地域では魔術に該当したりすることも良くある話です」
「なるほど」

 真名が分かっていたベルク・カッツェとは違い、ジョンスが望む魔法が記述されている本を探し当てるのは、非常に骨が折れそうだ。
 ましてやジョンスは『魔法』も『魔術』も門外漢だ。本一冊を理解するのにも時間が掛かるだろう。
 『魔法』の知識を得る、という目的の優先順位は下げるべきかもしれない。

 ジョンスは職員に礼を言うと、図書館から出てアーカードと合流する。

「アーチャー、とりあえず飯を食いに行く。そこで今後の予定を立てる」

 今は18時過ぎ。図書館の閉館は22時。図書館は当然飲食禁止だ。図書館に籠もるにせよ、廃教会に行くにせよ、切りの良いこのタイミングで食事を取るべきだと判断した。

「ではマスター、私も頂こう」
「サーヴァントは食わなくてもいいんじゃなかったか?」
「確かに食事が不可欠というわけではない。だが、食事を取った方が魔力は回復する」

 ジョンスが今すぐに廃教会行きを渋る理由がもう一つ。
 現状、アーカードは多大に魔力を消費している。今すぐ戦場に行くと、アーカードの劣勢は容易く予想できる。アーカード自身はそれよりもヴラド三世との戦いを望んでいるようだが、一蓮托生のジョンスとしては余り勧められた物ではない。

「他に魔力を回復する方法はなんだ?」
「マスターからの魔力供給が第一。あとは睡眠や食事、他には魂食いだな」
「魂食いか」

 魂食いは、ジョンスとしては余り気乗りはしない。
 魂食いはある程度なら許容される、と言うのは理解している。
 が、アーカードと戦った際、そこらのチンピラがちょっと怪我しただけでルーラーがすっ飛んできた。
 許容される『ある程度』が、実際どの程度かわかったものではない。

「それから、そうだな。私は吸血鬼だ。血を吸うことで魔力を回復することも可能だろう」
「血か。病院に行けば輸血パックがあるだろうな」

 病院。狭間にマスターとサーヴァントが居ることを教えられた場所。
 病院に行く理由ができたとも言えるが、そこで魔力を回復した以上に消費してしまったら身も蓋もない。リスクとリターンがどれほどかは考える必要がある。廃教会と方向が逆なのもネックだ。
 それに病院に行けば、ベルク・カッツェの伝承も読めない。かといって図書館に引きこもって睡眠を取らせても、大して魔力は回復しないだろう。図書館に誰かが来る可能性もある。

「まぁ、その辺も含めて相談するか」
「了解した、マスター」

 ジョンスとアーカードは、図書館近くのイタリアンレストランへと消えていった。

148『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:31:52 ID:2tV2E4L20



【C-8/図書館付近/一日目 夕方】

【ジョンス・リー@エアマスター】
[状態]顔面に痣、疲労(大)、右腿の銃痕(応急処置済み)、空腹
[令呪]残り一画
[装備]なし
[道具]ジナコの自宅の電話番号、ホシノルリの連絡先を書いた紙
[所持金]そこそこある
[思考・状況]
基本行動方針:闘える奴(主にマスターの方)と戦う。
0.晩飯を食べながら今後の方針についてアーカードと相談する。
1.図書館でアサシン(カッツェ)を八極拳で倒す方法を探す。ついでに『魔神皇』の情報も探す?
2.あの男(切嗣)には必ず勝つ。狭間ともいずれ決着を。ただ、狭間のサーヴァント(鏡子)はなんとかしたい。
3.アーカードがD-9の廃教会に行きたいと言っているので、ある程度考慮する。
4.『魔法』の情報を探す。
5.ある程度したらルリに連絡をする。
6.錯刃大学の主従をどうするか。アーカードの魔力回復の為に病院に寄ることも考える。
7.聖と再戦する。
[備考]
※先のNPCの暴走は十中八九アサシン(カッツェ)が関係していると考えています。
※現在、アサシン(カッツェ)が一人でなにかやっている可能性が高いと考えています。
※宝具の発動と令呪の関係に気付きました。索敵に使えるのではないかと考えています。
※聖、ジナコの名を聞きました。アサシン(カッツェ)の真名を聞きました。
※ランサー(ヴラド三世)の声を聞きました。
※アサシン(カッツェ)、セイバー(ロト)、アーチャー(エミヤ)のパラメーターを確認済み。
※科学忍者隊ガッチャマン、おはよう忍者隊ガッチャマン、ガッチャマン(実写版)におけるベルク・カッツェを把握しました。
 ベルク・カッツェ(クラウズ)の書物も見つけましたが、切嗣との戦闘によりある程度しか読めていません。
 どの程度まで把握したかは、後続の書き手さんに任せます。
 →まだほとんど読めていません。
※狭間偉出夫の容姿と彼のサーヴァント(鏡子)の『ぴちぴちビッチ』を確認しました。更にサーヴァントの攻撃が性的な攻撃だと気づいてます。
 狭間偉出夫が実力の大部分を隠していると気づいています。
※狭間偉出夫から錯刃大学の主従についての情報を受け取りました。
 受け取った情報は『春川英輔について』『超常の反撃能力について』です。
※狭間偉出夫の『トラフーリ』を確認しました。切嗣戦と合わせてマスターの中に『ジョンスの常識を超えた技を使える者』が居ることに気づきました。
 魔法の存在にも存外理解があります。
※ジナコが警察に追われていることを知りました。ベルク・カッツェの仕業だと思っています。

【アーチャー(アーカード)@HELLSING】
[状態]魔力消費(極大)、ヘブン状態
[装備]なし
[道具]なし
[思考・状況]
基本行動方針:主(ジョンス・リー)に従う。
0.晩飯を食べながら今後の方針についてジョンスと相談する。
1.ランサー(ヴラド三世)と戦うために廃教会に行きたい。
2.錯刃大学の主従をどうするか。
3.アーチャー(エミヤ)そしてセイバー(ロト)と再戦し、勝利する。
4.性のサーヴァント(鏡子)に多大な興味。直接会い、再戦することを熱望。狭間には興味なし。
5.アサシン(カッツェ)が起こそうとしている戦争には興味がある。
6.アサシン(カッツェ)が接触してきた場合、ジョンスに念話で連絡する。
7.参加者中にまだまだ『ただの人間から英雄へと至った者』が居ると考えています。彼らとの遭遇も熱望してます。
[備考]
※野次馬(NPC)に違和感を感じています。
※現在、アサシン(カッツェ)が一人で何かしている可能性が高いと考えています。
※セイバー(ロト)の真名を見ました。主従共に真名を知ることに余り興味が無いので、ジョンスに伝えるかどうかはその時次第です。
※セイバー(ロト)の生前の話を知りました。何処まで知っているかは後続の書き手さんに任せます。少なくとも魔王との戦いは知っているようです。
※アーチャー(エミヤ)の『干将莫耶』『剣射出』『壊れた幻想』を確認しました。
※狭間が『人外の存在』だと気づいています。
※ライダー(鏡子)の宝具『ぴちぴちビッチ』を確認しました。彼女の性技が『人間の技術の粋』であることも理解しています。
 そのため、直接出会い、その上での全力での闘争を激しく望んでいます。ちなみに、アーカード的にはあれは和姦です。
※英霊中に人間由来のサーヴァントが多数居ることを察しています。彼らとの闘争を心から望んでいます。
※ヴラド三世が、異なる世界の自身だと認識しました。また、彼を“人間”だと認識しています。

[共通備考]
※図書館は10時開館、22時閉館です。





149『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:32:11 ID:2tV2E4L20



 アンデルセンとジナコは孤児院の離れに存在する礼拝堂に入った。
 アンデルセンは事前に公衆電話で何人たりとも礼拝堂に入らぬよう、ハインケルに指示をした。
 新都の事件の重要参考人であるジナコを匿うことは、犯人隠匿の罪に当たる。アンデルセンはマスターであり、この街が作られた物と知っているが故に気にならないが、ハインケル達はNPCであり、彼らにとってはこの街が全てだ。牧師の業務行為として無罪となった判例もあるが、それでもハインケル達に迷惑が掛かるのは避けられない。
 彼らに迷惑を掛けぬよう、アンデルセンは理由を言わずに指示を出し、ハインケルは理由を聞かず承諾した。堅い信頼関係が、それを為した。

「すまぬがここで少し待って貰おう。廃教会に行く前に、孤児院の様子を見ておきたい」

 アンデルセンはジナコにそう断りをいれる。アーカードとヴラド三世の戦いを見届ける意味でも、ジナコを匿う意味でも、廃教会の方が都合がいいだろう。
 だが、アンデルセンは自身の役割である院長として、孤児院の様子を確認しておきたかった。それに加え、食料を用意するという理由もある。中間地点として、この礼拝堂を利用する形だ。

「神父さん……一つ、良いッスか?」
「何だ?」

 礼拝堂に着くまで沈黙を保っていたジナコが、顔をうつむかせたまま小さな声で尋ねる。
 アンデルセンは彼女の言葉を待った。

「アタシ、何もしていない……悪いこと、何もしていない。なのに、どうして……どうして……」

 ジナコはうつむいていた顔を上げる。

「どうして、神様はアタシを助けてくれないんッスか?! どうして神様はアタシにこんなことするんッスか?!」

 涙を流し、泣きじゃくり、まるで子供のようにわめきながらアンデルセンに問いかける。

「『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』」

 アンデルセンは静かな声で答える。

「えっ……?」
「『あなたはなお、わたしに責任を負わそうとするのか。あなたはわたしを非とし、自分を是としようとするのか』」
「……?」

 アンデルセンの言葉の意味が分からず、ジナコは押し黙った。

「旧約聖書、ヨブ記、第40章の6節と8節。簡単に言えば、『お前は自身を正当化するために、主が間違っていると言うのか?』と言う主の問いかけだ」
「い、いや、アタシ、そんな――」
「その気持ち、わからんでもない」
「……え?」

150『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:32:28 ID:2tV2E4L20

 慌てて否定しようとするジナコだが、肯定したアンデルセンに思わず呆けてしまう。
 アンデルセンは長椅子に座り、ジナコに背を向ける。

「戦争、流行病、天災、人災、化け物……この世は全知全能の主が作ったにしては、苦難が多すぎる。『どうして悪いことをしていないのに、私がこんな目にあわないといけないのか』。そう主に嘆く気持ちは分からんでも無い。第3章11節、『なにゆえ、わたしは胎から出て、死ななかったのか。腹から出たとき息が絶えなかったのか』。義人であるヨブですら、数多の苦難を前に、己が生まれたことを呪った」
「……」

 アンデルセンの語りに、ジナコは泣きやみ、黙って聞き入った。

「だが違うのだ。世界は我ら人間の為にあるわけではない。主の前には俺も、お前も、矮小な一人の生き物にすぎん。主が与えし苦難の理由を、たかが人間が分かるよしもない」
「じゃあ、アタシはどうすれば……」
「苦難を受け入れよ」

 アンデルセンはそう宣告する。

「苦難に対し、『間違ってる』『私は悪いことをしていないのにどうして』と否定して目を背けるのではなく、主から与えられた苦難を無知なる人間として素直に受け入れるのだ。勿論、それは決して容易いことではない。だが、苦難を受け入れれば、新たな発見があるだろう」

 アンデルセンはそこまで語ると立ち上がる。

「食事を持ってくる。少し待っていろ」

 アンデルセンは背を向けたまま、礼拝堂を出て行く。
 ジナコはその背を見守ったまま、立ちつくしていた。

「……苦難を、受け入れる……」

 静寂に満ちた礼拝堂に、ジナコの小さな声が響いた。

151『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:32:49 ID:2tV2E4L20



【C-9/孤児院の離れの礼拝堂/一日目 夕方】

【ジナコ・カリギリ@Fate/EXTRA CCC】
[状態]脇腹と肩に鈍痛、精神消耗(大)、ストレス性の体調不良(嘔吐、腹痛)、昼夜逆転、空腹、いわゆるレイプ目、アサシン(ベルク・カッツェ)へのわずかな殺意?
[令呪]残り3画
[装備]カツラ、いつもと違う格好
[道具]変装道具一式、携帯電話、財布、教会に関するメモ
[所持金]ニートの癖して金はある
[思考・状況]
きほん■■■■:『アタシ』を殺す?
0.苦難を……受け入れる……?
1.ひとりぼっちは嫌。だから『自分』を殺す。殺さないと。
2.れんげやジョンスに謝りたい、でも自分からは何も出来ない。
3.『もう一人のジナコ=カリギリ』の情報を集める……?
[備考]
※ジョンス・リー組を把握しました。
※密林サイトで新作ゲームを注文しました。二日目の昼には着く予定ですが仮に届いても受け取れません。
※アサシン(ベルク・カッツェ)にトラウマを深く抉られました。ですがトラウマを抉ったのがカッツェだとは知りませんし、忘れようと必死です。
※『もう一人のジナコ=カリギリ』の再起不能をヤクザに依頼し、ゴルゴから『もう一人のジナコ=カリギリ』についての仮説を聞きました。
 『もう一人のジナコ=カリギリ』殺害で宝具を発動するためにはかなり高レベルの殺意と情報提供の必要があります。
 心の底からの拒絶が呼応し、かなり高いレベルの『殺意』を抱いていると宝具『13の男』に認識されています。
 さらに高いレベルの宝具『13の男』発動のために情報収集を行い、ヤクザに情報提供する必要があります。
※ヤクザ(ゴルゴ13)がジョンス組・れんげを警戒対象としていることは知りません。
※変装道具一式をヤクザから受け取りました。内容は服・髪型を変えるための装飾品・小物がいくつかです。
 マネキン買いしたものなのでデザインに問題はありませんが、サイズが少し合わない可能性があります。
※放送を耳にしました。しかし、参加者が27組いるという情報以外は知りません。
※教会なら自分を保護してくれると思い込んでいます。メモにはカレンのいる教会(D-5)も記載されています。
※ランサー(ヴラド3世)のパラメーターを把握しました。
※アサシン(ベルク・カッツェ)を殺害しなければランサー(ヴラド3世)に見捨てられると思い込んでいます。
※独りではない為、多少精神が安定しています。
※アンデルセン組を把握しました。


【アレクサンド・アンデルセン@HELLSING】
[状態]健康
[令呪]残り二画
[装備]無数の銃剣
[道具]ジョンスの人物画
[所持金]そこそこある
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を託すに足る者を探す。存在しないならば自らが聖杯を手に入れる。
1.ジナコとともに廃教会へ行く。
2.昼は孤児院、夜は廃教会(領土)を往復しながら、他の組に関する情報を手に入れる。
3.戦闘の際はできる限り領土へ誘い入れる。
[備考]
※方舟内での役職は『孤児院の院長を務める神父』のようです。
※聖杯戦争について『何故この地を選んだか』『どのような基準で参加者を選んでいるのか』という疑念を持っています。
※孤児院はC-9の丘の上に建っています。
※アキト、早苗(風祝の巫女――異教徒とは知りません)陣営と同盟を組みました。詳しい内容は後続にお任せします。
※ルリと休戦し、アーカードとそのマスターであるジョンスの存在を確認しました。
 キリコのステータスは基本的なもの程度しか見ていません。
※美遊陣営を敵と判断しました。
※れんげは「いい子」だと判断していますが、カッツェに対しては警戒しています。

152 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:33:39 ID:2tV2E4L20
投下終了です。

指摘事項や誤字などがあれば、ご指摘ください。
問題なければ、本スレに投下したいと思います。

153サイバーゴースト名無しさん:2014/12/30(火) 22:18:14 ID:zgaRCkwg0
仮投下乙でした。その上で意見提示を。
図書館職員のNPCが魔術魔法に関する本の質問に答えているのは、単に「そういう部門」があるというだけで、聖杯戦争を認識しているわけではないと受け取っていいのでしょうか。
図書情報を担うのが上級AIである必然性はないものですがデリケートな箇所なので、本文中でなくこの場の返信で回答を頂きたいです。

それ以外でなら自分視点のみの評ですが、然程破滅的な問題点は見受けられませんでした。
強いて言えばヴラド三世の口調に若干違いがあることです。何とも説明し辛いものですが、こう、もっと厳かさがあれば。

154サイバーゴースト名無しさん:2014/12/30(火) 22:30:11 ID:XMp2TMl20
仮投下乙です。
個人的には内容に問題はないと思います。

155サイバーゴースト名無しさん:2014/12/30(火) 22:36:37 ID:PZyT3fMg0
仮投下乙です
これは……ジナコさんに覚醒フラグ……?
聖書からの引用で諭したり、神父はきちんと神父しているなぁ


一点自分が気になったのは>>147の一文、

>  それに病院に行けば、ベルク・カッツェの伝承も読めない。

病院も検索施設なので、そちらで調査することも不可能なわけではないかと思います

156 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 23:29:32 ID:2tV2E4L20
感想、指摘ありがとうございます。

>>153
>図書館職員のNPCが魔術魔法に関する本の質問に答えているのは、単に「そういう部門」があるというだけで、聖杯戦争を認識しているわけではないと受け取っていいのでしょうか。
>図書情報を担うのが上級AIである必然性はないものですがデリケートな箇所なので、本文中でなくこの場の返信で回答を頂きたいです。

 職員が上級AIと言うことはないです。ただ、検索施設である図書館で何かしでかせばルーラーがすっ飛んでくる可能性がありますし、ジョンスはそれを警戒しています。実際にすっ飛んでくるかはその時の書き手にお任せします。

 図書館の本には「医学」「哲学」「歴史」等のジャンルがあるように、「魔術・魔法」というジャンルがあります(図書館の本の背表紙に貼られてあるシールにも書かれているアレです)。そしてジャンルごとにコーナーが分けられており、NPCはその本が置かれているコーナーに紹介しただけです
 ジョンスの質問である「魔法と魔術の違いって何だ?」に答えたのは、よくある質問に回答した感じです。
 公平性を重視して、「私には分からないです。本で調べてください」と答えるのもありだとは思いますが、それはそれで意地悪な感じがしますし、メタ的にも「なぜ魔法と魔術が一つのジャンルで収まっているのか」の理由が分かりやすいように一言で済ませました。

 他にも「伝記」のコーナーがあり、そこに「ベルク・カッツェの伝記」という本が四冊並んでるイメージです。
 また、図書館の中にパソコンが置いてあり、そこにキーワードを入れると、そのキーワードについて書かれてある本のタイトルがわかるような検索装置もあると思っています(今までの描写から、本の電子化はされていないと判断しています)。

>強いて言えばヴラド三世の口調に若干違いがあることです。何とも説明し辛いものですが、こう、もっと厳かさがあれば。

 小生の力不足で申し訳ありませんが、具体的にこの発言をこうした方が良い、と指摘していただけると助かります。

>>155
>  それに病院に行けば、ベルク・カッツェの伝承も読めない。
>病院も検索施設なので、そちらで調査することも不可能なわけではないかと思います

 すっかり失念していました。
 その文言はばっさりカットします。

157サイバーゴースト名無しさん:2014/12/31(水) 01:33:04 ID:DgeVjxKs0
仮投下乙です。
迷い人を導くのも神父の立派な務めですからね。
ジナコの意識改革は果たして成功するや否や。

ジョンス組は多くの参加者と遭遇・交戦をしているだけあって選択肢が多彩ですね。
ある意味ビジュアルノベルの主人公っぽくはありますね。一回選択をミスると即DEADENDというのも含めてですが(笑)


さて、内容自体は問題ないと思いますが気になったことをあげるとすれば

〉病院に行く理由ができたとも言えるが、そこで魔力を回復した以上に消費してしまったら身も蓋もない

この文に出てくる『身も蓋もない』という諺の使用法です。

『身も蓋もない』は「表現が露骨すぎてふくみも情緒もない。にべもない。」という意味です。
前後の文脈を鑑みるにこの場合は「利益ばかりか元手まで失う。何もかもすっかりなくす。 」という意味の『元も子もない』が正しい表現です。

細かいですが、諺・慣用句の間違いは作品における意図の表現を誤らせる要因ですので指摘いたしました。

158サイバーゴースト名無しさん:2014/12/31(水) 06:37:00 ID:z4Etv58A0
>ルーラーが静止しにくるかもしれない。
「制止」しにくるかもしれない。

犬みないなアーカードが、なんか可愛かったですw
それはそれとして、ついに決戦のお膳立てが整った二人のヴラドに、アンデルセンに導かれるジナコ。
静かに戦いの緊張感が高まるところが、良い話でした。

……実は、ジョンスがボコボコにした聖(絶賛気絶中)こそが、肉体強化のスペシャリストでジョンスの願望を叶えられる人物だったりするんですよねw

159 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/02(金) 01:58:20 ID:y9I4rDPg0
感想、指摘ありがとうございます。

>>153
リアクションがありませんが、本スレに投下させていただきます。
まだ問題があれば本スレにてご指摘ください。

>>157

>前後の文脈を鑑みるにこの場合は「利益ばかりか元手まで失う。何もかもすっかりなくす。 」という意味の『元も子もない』が正しい表現です。

指摘ありがとうございます。
その通りなので、そのように修正させていただきます。

>>158

>「制止」しにくるかもしれない。

誤字指摘ありがとうございます。
修正しておきます。

160 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/11(日) 12:42:22 ID:VwonU1yw0
修正案投下します。

161ほんの少しの休息 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/11(日) 12:43:27 ID:VwonU1yw0

「チャカが盗まれた?」
「し、しーっ!! アニキ、声がでかいですぜ!!」
「声がでかいのはお前の方だ」

 人気のない路地裏で、二人のヤクザが会話していた。
 藤村組の傘下の、無名に等しい組の、弟分と兄貴分だ。

「チャカの手入れが終わった後、誰かに背後からポカリと殴られて……俺、どうしたらいいんすかね……」
「そりゃまぁ、まずはケジメだよな。これぐらいで済めば良い方か?」
「そっすよね……トホホ」

 兄貴分は左手の小指の方から二本指を立てる。ガックリと項垂れる弟分を見て、兄貴分は溜息をつく。可愛い弟分であり、その可愛さが余っての指導不足だとすれば、自身のミスだ。

「まぁ、取り返せたらお涙貰えねぇか、上の方には俺が陳情しとく。俺の管理不届きでもあるからよ」
「あ、アニキィ……アニキィ!! うおぉぉぉんっ」

 兄貴分の器の大きさに、弟分は男泣きする。兄貴分は背を叩いて慰める。

「泣くな泣くな。報告がてらそいつを探しに行くぞ。キッチリ落とし前つけねぇとな。で、盗まれたのは預けていた俺のチャカと、お前のチャカだけか?」
「へい……手提げ式の金庫ごと盗まれました……」

 二人は事務所に向かって歩きながら会話する。
 弟分が言うには、拳銃の手入れをし、手提げ式金庫に入れた後に、何者かに背後から殴られて金庫ごと盗まれたという話だ。
 補充の弾丸は大きな共同金庫に保管してある。そちらの方は無事ということらしい。

「手入れの最中に盗まれなかったのは不幸中の幸いだが、だから手提げ式の金庫はやめとけって言ったんだ。あんなのドリルとか万力とか使えば壊れちまうからな――ん?」

 兄貴分は路上の草むらに何かが投げ捨てられているのを目敏く発見する。
 近づいて草むらをかき分けると、手提げ式金庫が目に映る。弟分が管理していた手提げ金庫と同じ型だ。こじ開けられており、中身は空のようだ。

「あ、あーーーーー!! こんなところに!」
「……」

 兄貴分のヤクザは違和感と、何とも言い難い不安を感じた。
 確かに“ドリルとか万力とか使えば金庫をこじ開けられる”と兄貴分自身も言った。
 だが、“容易に”とは欠片も思ってはいない。
 誰にも見つからないような安全な場所まで持っていき、そこで時間を掛けて金庫破りをするのが普通だと思っていた。

 ――こんなに短時間で金庫を破り、こんな路上に捨てた?
 ――まるで“この場で金庫を破って投げ捨てました”と言わんばかりに?

 背後で騒ぐ弟分を無視し、慎重にじっくりと金庫を探る。
 そして、ある事実に気付き、凍り付く。

「――指は諦めた方が良いかもしれねぇな」
「え、アニキ、それはどういう――」

 弟分は怪訝そうに兄貴分に尋ね――彼も理解して凍り付く。

「これは、腕どころか命までもってかれねぇ……」

 金庫には“まるで純粋な握力でこじ開けた”ような指先の跡が、くっきりと残っていた――







 天河食堂に戻ったテンカワ・アキトは一息付いた。

 首尾は上々だった。
 ヤクザの事務所から拳銃の入った手提げ式金庫を盗み、人気のないところでバーサーカーのガッツにこじ開けさせた。中身さえ奪えば後は用はない。金庫を捨てて、即座にその場から立ち去った。

 予定では大型金庫の方を狙うつもりだったが、たまたまヤクザが拳銃を手入れし、手提げ式金庫に保管する様子を見て標的を変えた。
 彼を気絶させ、手提げ金庫ごと頂戴した寸法だ。

162ほんの少しの休息 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/11(日) 12:43:49 ID:VwonU1yw0

 アキトにとって『方舟』内の拳銃は旧時代の物である為、弾丸の規格が分からない。
 ようは“同じ形の弾丸”を探せばいい話だが、盗み先でじっくりと選ぶ時間はない。アキトは人体実験の影響で、味覚ほどではないが、視覚にも異常がある。“同じ形か見分ける”のは一苦労でもあった。かといって、目についたもの全部というのもかさばってしまう。
 そんなアキトにとって“マガジンに弾が入った状態”と言うのは、非常に都合が良かった。

 盗んだ拳銃は二丁。

 CZ75B、残弾16発。
 以前より使っていた拳銃と同種のものだ。手入れ直後だった為、マガジンに弾が最大まで入った状態で保管されていた。

 デザートイーグル、残弾8発。
 弾丸は44マグナム弾であり、CZ75Bよりも威力が出る。だが、キレイのような銃弾を避けたり弾いたりするような超人には効果はないだろう。勿論、サーヴァント相手にも無力だ。そして常人であればCZ75Bで十分。その為、『相手が薄い壁などに隠れた場合に有効』と言ったニッチなメリットしかない。余り拘らず、CZ75Bと同じように使う方が良いだろう。

 無駄撃ちはできないが、これだけあれば当座は十分だろう。


 次に、美遊・エーデルフェルトから奪った二つの品を見る。

 カレイドステッキ・マジカルサファイア。
 ただの幼女用の玩具にしか見えない。触れてみると、プラスチックとも鉄ともセラミックとも思えない、不思議な材質だった。

「……」

 それ以上のことは、アキトには分からなかった。
 アキトは魔術師ではないし、異世界の品物だ。分からないのも仕方ない。
 カレイドステッキには自我がある。だが、ガッツに踏まれた際に壊れたのか、雌伏しているのか、ただの無機物にしか感じられない。

 それでも、これを取り上げた時の美遊の態度から、これが大事な物だと言うことは分かる。戦闘中にも手にしたことから、おそらく戦闘に有利になるアイテムなのだろう。

 そして、クラスカード・セイバー。
 同じく材質不明のカード。剣士の姿が描かれている。

「……」

 やはり、それ以上のことは分からない。
 これも取り上げた時の美遊の態度から大事な物だと言うことは分かるのだが、用途も使用方法もわからない。

 溜息をつくと、デザートイーグルと一緒に部屋にあった背負い袋の中に放り込んだ。







 アキトは固形栄養食品とRockyを口に含み、栄養ドリンクで胃に流し込む。

 食事とは、生きるための作業だ。
 その作業を、如何に安全に、如何に効率よく、そして楽しませるのが料理だ。

 アキトにとって――今のアキトにとっては、食事はただの作業でしかない。味も分からぬそれを、黙々と食べ続けた。

「眠る。バーサーカー、見張りを頼む」

 アキトは食事を終えるとベットに潜り込んだ。
 キレイ・セイバーとの戦闘は、戦闘時間が短かったからか、大して魔力は消費していない。だが、美遊・バーサーカーとの戦闘では結構な魔力の消費を感じた。
 連戦は命に関わるだろう。休めるときに休んだ方がいい。

 そういえば、美遊との約束を思い出す。確か港に0時だったか。
 目覚ましのアラームを23時に設定すると、アキトは眠りに落ちていった。

163ほんの少しの休息 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/11(日) 12:44:14 ID:VwonU1yw0



【B-9/天河食堂/一日目 夜間】

【テンカワ・アキト@劇場版 機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-】
[状態]魔力消費(中)、左腕刺し傷(治療済み)、左腿刺し傷(治療済み)、胸部打撲、強い憎しみ、心労(大)、睡眠中
[令呪]残り三画
[装備]CZ75B(銃弾残り9発)、CZ75B(銃弾残り16発)
[道具]チューリップクリスタル1つ、背負い袋(デザートイーグル(銃弾残り8発)、カレイドステッキ・マジカルサファイア、クラスカード・セイバー)
[所持金]貧困
[思考・状況]
基本行動方針:誰がなんと言おうとも、優勝する。
0.夜に備えて眠る。
1.次はなんとしても勝つために夜に向けて備えるが、慎重に行動。長期戦を考え、不利と判断したら即座に撤退。
2.五感の異常及び目立つ全身のナノマシンの発光を隠す黒衣も含め、戦うのはできれば夜にしたいが、キレイなどに居場所を察されることも視野に入れる。
3.できるだけ早苗やアンデルセンとの同盟は維持。同盟を組める相手がいるならば、組みたい。自分達だけで、全てを殺せるといった慢心はなくす。
4.早苗に関しては……知らん。勝手にしてくれ。
5.気が向いたら0時に港へ向かい、美遊と決着を着けてもいい。
[備考]
※セイバー(オルステッド)のパラメーターを確認済み。宝具『魔王、山を往く(ブライオン)』を目視済み。
※演算ユニットの存在を確認済み。この聖杯戦争に限り、ボソンジャンプは非ジャンパーを巻き込むことがなく、ランダムジャンプも起きない。
 ただし霊体化した自分のサーヴァントだけ同行させることが可能。実体化している時は置いてけぼりになる。
※ボソンジャンプの制限に関する話から、時間を操る敵の存在を警戒。
※割り当てられた家である小さな食堂はNPC時代から休業中。
※寒河江春紀とはNPC時代から会ったら軽く雑談する程度の仲でした。
※D-9墓地にミスマル・ユリカの墓があります。
※アンデルセン、早苗陣営と同盟を組みました。詳しい内容は後続にお任せします。
※クラスカードは使用できませんが、所持していると魔力の自然回復がほんの僅かだけ早くなります。

【バーサーカー(ガッツ)@ベルセルク】
[状態]ダメージ(小)
[装備]『ドラゴンころし』『狂戦士の甲冑』
[道具]義手砲。連射式ボウガン。投げナイフ。炸裂弾。
[所持金]無し。
[思考・状況]
基本行動方針:戦う。
1.戦う。

164 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/11(日) 12:56:57 ID:VwonU1yw0
投下は以上です。
問題点、疑問点がありましたらご指摘願います。

修正点

被害者は藤村組の傘下の無名のヤクザ
強盗ではなく、こっそり盗みに行き、負傷者死者無し、ニュースにもならず、警察にも届け出ず(一時的に気絶はさせてます)
盗品はCZ75Bとデザートイーグル(弾はマガジン一個分ずつ)のみ
目覚まし

この後、NPCのヤクザが拳銃と犯人捜しを続行するかは次の書き手にお任せしますが、私としてはこの話きりのつもりです。
拳銃が何者かに奪われた情報がどっかから漏れるのもありだと思います。
裏情報も集めているゴルゴなら情報屋から聞けるかもしれませんし、逆に裏情報を探らなければ漏れない情報でもあると思います。

165サイバーゴースト名無しさん:2015/01/11(日) 19:41:13 ID:OuFzFY120
修正乙です。
問題はないと思います。

166 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:04:03 ID:k3RRJlAE0
連絡スレに書いた修正投下します
先に説明したとおりゴルゴの「気配遮断」についての描写の変更が主なので展開に変わりはありません

167 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:05:45 ID:k3RRJlAE0
本スレ>>5

「今すぐ乳を揉ませろ!!!!! セイバァァァァ――――――!!!!!」


  夕闇に染まっていく街に、そんな声が木霊した。
  B-5地区、賃貸マンションの上で遠く、B-4地区高級マンションのある辺り眺めていた男も勿論、その声を聞いた。
  そして、不安にかられて一気に飛び退る。
  階段と自身の間に割りこませないよう、自身の背中を取られぬよう。

  一気に逃げられればどれだけ良かったか。男は少し歯噛みした。
  退路を潰されなかっただけ、運がよしと取るべきだろうか。

  逃げるよりも早く、『それ』は現れた。
  ピンク色のオーラを身にまとい、怒気を感じさせる表情をした青年。

  ヤクザことアサシン、ゴルゴ13は初めて自身のマスター以外のマスターと敵対する。
  青年、真玉橋孝一は初めて自身のサーヴァント以外のサーヴァントと相対する。


「おい、アンタ……今、何見てた?」


  その声は、つい今しがたヤクザが聞いた声と相違ない。
  『セイバー』と叫んだ青年。
  ヤクザの気配遮断を看破し、一気に距離を詰めてきたことからも明らかだ。
  この青年は、月を望む聖杯戦争の参加者だ。


「何見てたか、って聞いてんだよ!!!」


  そう判断したヤクザの反応は早かった。
  ポケットに隠してあったリボルバーを取り出し、飛び込んできた青年の眉間に向けて構える。
  一秒にも満たない、人間の反応速度を上回った速さ。
  そして放たれる弾丸。
  銃声が、闇に染まりゆく空を切り裂き、俺とお前の目を覚ます。

168 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:06:45 ID:k3RRJlAE0
本スレ>>6

  ◎     ◎


「……ニューハーフ……そうか、ニューハーフだな!!」


  男でも女でもないものとは何なのか。
  真玉橋孝一にとってそれは、なんとも難しい問題だった。
  男が居る。女が居る。
  だが、男でも女でもないものが居る!? 居るのか!?
  それは女と扱っていいのか、それとも男と扱うべきなのか!?

  そればっかりだった。

  セイバー・神裂火織の進言など、最早どこにも残っていないようだ。

『……ニューハーフも、もともとは性別があるのでは』

「なにぃ!? じゃ、じゃあ違う、のか……いや、でも……だとしたら……
 ああああああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

  足りない頭を必死に回して考える。
  まるでネズミ滑車がからから回る音が聞こえてくるようだ。
  頭をかきむしり、唸り声を上げながら天を仰ぐ。
  天から答えが降ってくるのを、待つように。

「……あいつ、何やってんだ?」

  ふと、自身の拠点のあるマンションの屋上を眺めながら孝一が呟いた。
  セイバーも意識をそちらに向けるが、そこには何も居ない。
  しかし、孝一は無人の屋上から何かを受け取ったらしい。

「セイバー、実体化だ」

「はい?」

「……いいか、セイバー。あいつは、おそらく、俺の知らない、超・重要な情報を持ってる!!
 ここで見逃せば、俺はその情報を手にすることができなくなる!!」

  意味がわからない。
  屋上に誰かがいるというのか。
  一瞬気配遮断を持つサーヴァントの可能性も考えたが、それならば孝一に見えてセイバーが見えない道理はないはずだ。

「くっ、仕方ねぇ!!」

  セイバーが沈黙で答えると、孝一はおもむろに右手を突き出した。
  その所作は間違いなく。
  開始前に見たあれと同じ。

「令呪を持って命じる!!」

  孝一の魔力が右腕へと流れこむ。
  まずい、これはまずい。
  こんな下らないことでまた一画消費するのか。
  それだけは避けなければ。
  そう思い、セイバーが慌てて実体化したのを見計らって。
  不敵な笑み、飛び出す命令。

「今すぐ乳を揉ませろ!!!!! セイバァァァァ――――――!!!!!」

  孝一は、世にも下らない令呪を、もう一度口にした。

  こうして、話は冒頭へとつながる。

169 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:07:36 ID:k3RRJlAE0
本スレ>>9

  ◎  ◎  ◎

「手荒い真似、許してください」

  真玉橋孝一は、まだ生きている。
  少し離れたところに突き飛ばされ、尻もちを付いているが、まだ生きている。
  助けに来たのは当然、セイバー。
  『乳を揉ませろ』という命令が恙無く執行され、少しの間を置いて拘束が解除されたのだ。
  そして、彼女もその身体能力で孝一を追い、間一髪のところで彼を押し倒した。

「成程、これが貴方の言っていた『重要な情報を持つ人物』ですか」

  セイバーは内心で感嘆していた。孝一の言葉は本当だった、屋上には『誰か』が居たのだ。
  セイバーに見えなかったことを鑑みれば、彼はやはり『気配遮断』を持ったアサシンのサーヴァント。
  その気配遮断を孝一がなんらかの方法でかいくぐり、偵察をしているアサシンに気づき、そのまま突撃した。

  しかし、とセイバーは考える。
  目の前の、アサシンと思われる男をどうするべきか。
  普通は考えるまでもない。
  マスターかサーヴァントかは分からないが、敵意があるのは間違いない。迎撃の必要がある。
  しかし、と。
  心のなかで引っかかる。
  彼と戦い彼を殺すということは、『マスターを殺すことになる』という事実が、心にかかる。

  そのしこりを、無理やりぐっと飲み込む。
  まずは無力化する。
  それだけならば問題はない。それで情報を渡すようならば、
  もし、それでも戦うと言うならば……致し方ない、と。そう割り切るしかない。

  じり、じりとヤクザが後退る。
  しかし、セイバーはその撤退を許さない。

「……『七閃』」

  2mはあろうかという刀の鍔を弾き、収める。
  常人には抜いたとも悟らせない程の速さ。
  しかし、その精度は間違いなく無比。
  数瞬もおかず、ヤクザの全身に傷が刻まれた。

170 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:08:43 ID:k3RRJlAE0
本スレ>>14

  ◎     ◎


「なあ、セイバー」

  顔面にいくつも痣と瘤を作った孝一が、室内で実体化しているセイバーに語りかける。

「あの時、なんで宝具であいつを倒さなかったんだ」

  湯気が立ち込め、ケトルがけたたましく存在をアピールする。
  初戦闘を終え、念のため室内の確認も終えた孝一は、少し早い夕食の準備中だった。
  彼もあの『アサシン』がサーヴァントであるということには戦闘開始後に気づいたらしい。
  体にパラメータが見えた、とのことだ。数値を聞いたが特出した点は幸運以外なく、そこから考えてもやはり彼は『アサシン』で間違いないだろう。
  のほほんとした孝一の様子に少し不快感を覚えながら、セイバーはこう答えた。

「……彼にも、マスターが居る。そう思ったからです」

「そりゃ居るだろ、サーヴァントなら。でも、マスターいるからってなんでやめるんだ?」

  湧いたお湯をカップ麺に注ぎながら孝一が言う。
  恐ろしいことを、さらりと口にする。
  その様子は、セイバーを苛立たせるのに十分なものだった。

「……貴方は、マスターが死ぬのをなんとも思わないんですか!」

「……死ぬ?」

  語気を荒らげた問いかけに、返ってくるのはオウム返し。
  何故か聞き返される。

「死ぬ、って……マスターがか? サーヴァントを、殺されて?」

  まるで『知らなかった』と言わんばかりの反応に再び呆れそうになり……そういえば、と思い出す。
  セイバー自体、この聖杯戦争を『従来の聖杯戦争』と同じものと思っていた。
  召喚されたその瞬間、たしかに彼女は『英霊同士のみでの決着』を望んでいた。
  そして、時間が経過することで『マスターも共に消滅する』という認識を取り戻した。

  もしかして、方舟に呼ばれる際に記憶のどこかに齟齬が生じているのかもしれない。
  普通はありえるはずがない。
  だが、セイバーがそうであったように、孝一もこの聖杯戦争を『従来の聖杯戦争』だと勘違いしていた可能性は否定出来ない。
  ひょっとすると、今が聖杯戦争だという認識すら失っているマスターすら居るかもしれない。

  偶然か、それとも何らかの介入の結果かは分からない。
  だが、彼も忘れている。
  『サーヴァントが死ねばマスターも同じく死ぬ聖杯戦争』ということを、忘れている。

「マスター、聞いてください」

  だからなのか。
  どうかはわからない。
  もう一度だけ、おなじ質問を。
  今度は、分かりやすく。

「貧乳の女性がマスターやサーヴァントの場合もあり、幼い子供が相手と言うこともあります。
 聖杯を手にすると言うことは、マスター・サーヴァント問わず彼ら全てを、殺すということです」

  二度目のその問いで、二人の間に横たわっていた『何か』が氷解を始める。

171 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:10:11 ID:k3RRJlAE0
本スレ>>22

  まず思い返すのは、当初の目的だった『他サーヴァント』のこと。

(……『女性』『頭に羊のような角』『槍を所持』『背後に音量増幅機の設置』。マスターは『男性』『中肉中背』『学生服』)
(……『男性』『赤黒い装束』『忍・殺のマスク』『飛び道具』『身体能力の向上』。マスターは『男性』『スーツ』『両足に負傷』)
(……『男性』『赤と黒の装束』『全身タイツ』『拳銃』『日本刀』。マスターは『男性』『私服』『肩口までの髪』)
(……『セイバー』『女性』『長い黒髪』『紐の結界を操る』『2mほどの長さの刀』……『マスターを強化』『真贋の判別』も、か? マスターは『男性』『学生服』『桜色のオーラ』)
(そして『ルーラー』……対立する可能性は極めて低い……)

  死んでしまった岩石の化け物を除く、B-4地区に集まったサーヴァントたち。そしてそのマスターたち。
  一体一体が一騎当千の猛者たち。直接敵対すれば命がいくつ合っても足りないだろう屈指の英霊たち。
  クラスまではわからずとも、その真名を判断するのに利用できる情報はいくつも集まった。
  特に目を引いたのは、一体。
  夕方過ぎに現れて、この大混戦の事実上の引き金を引いたサーヴァント。

(『メシウマ』のサーヴァント)

  ぐしゃぐしゃの長い髪。
  着崩したスーツ。
  菱型のしっぽ。
  翳した黄色い手帳。
  人を小馬鹿にしたような振る舞い。

  そして、瞬間移動。
  そして、NPCと思われる女性への変装。
  そして、口を突いて出た『メシウマ』という単語。

  合致する。
  時期尚早と見送ったあの影と。
  『もう一人のジナコ=カリギリ』、ゴルゴが見た『それ』と恐ろしいまでに一致する。

  あの『メシウマ』が『もう一人のジナコ=カリギリ』か。

(やはり……来たか)

  引き金を引かなかった理由は変わらない。
  『姿を表すからには裏がある』。
  瞬間移動だけではない。なにか、『絶対的な自信』があり、その上で暴れている。
  事実あのサーヴァントは『忍殺』と戦っている最中もあのサーヴァントだけはただ馬鹿騒ぎをしているだけという体を崩さなかった。
  『死なないからくりがある』。
  『赤毛』『長身』『鎖』『瞬間移動』『変装能力』『メシウマ』『不死(≒攻撃無効化)』。
  足りなかったピースが継ぎ足され、完成図へと近づいていく。
  確証が取れたわけではない。だが99%の黒。限りなく黒に近いグレー。
  調べておいて損はない。
  ヤクザは頭に叩き込んだ地図から三つの情報施設を想起し、判断する。

(……病院か)

  情報検索施設のうち、最も自分の身を隠すのに適した場所。
  NPCが多く存在し、広範囲・高火力の技の使用を躊躇させることが出来る場所。
  夜間にも開いている可能性がある場所。
  そして、ヤクザの考察通りなら自身が気配遮断を用いて紛れ込んでいても区別しにくい場所。

172 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:11:48 ID:k3RRJlAE0
本スレ>>23

  先ほどの手痛い経験を経て、ヤクザは重要なことがひとつわかった。
  やはりというべきか彼の気配遮断は万能ではない。
  対峙したマスター・セイバーのうちの少なくともどちらか一方は、ヤクザの気配遮断を見ぬいたのだ。

(……動き、か?)

  自身の気配遮断は、何らかのきっかけで特定の人物には効かないものである。
  それがいつ起きるのかは全く想定できないが、もし可能性があるとすればそれは『NPCのルーチンからの逸脱』にあるのではないか、とヤクザは考えた。
  英霊になる以前から、ヤクザは時折『常人ならざる人物だ』『あの眼光はゴルゴ13に違いない』として正体を見抜かれた事がある。
  その逸話が現れたスキルが気配遮断だと言うなら、ヤクザは『常人ならざる振る舞いをするたびに、気配遮断が外れる可能性が高くなる』のではないか。
  現にあの時、ヤクザは『敵情の視察』というNPCのルーチンには絶対に含まれていない。
  その『常人からの逸脱』が気配遮断を薄くし、そして勘のいいどちらか―――おそらくはマスターの男の方が気づいた。
  ならば、ということで選んだのが病院だ。
  病院ならば怪我人が居てもおかしくない、むしろそれが『普通』であり木を隠す『森』なのだ。気配遮断は完璧に行える、と思われる。

(しかし……)

  そのまま、先の戦闘に思考を移す。
  流れるような奇襲。
  階段側には注意を向けていたが、さすがに正面の中空から飛び込んでくるのは想定外だった。
  咄嗟に飛び退り、階段と自身の間に割り込まれなかっただけ、上出来だ。
  何故か声が聞こえた瞬間に『来る』『下がらなければ』と思い、思うより早く足が動いていた。これも『直感』のなせる技、なのかもしれない。

  これからの振る舞いは一層気をつけなければならない。
  NPCのルーチンから逸脱せず、それでいて参加者として有効な手を打ち続ける必要がある。
  異能・異質を持ち合わせた多国籍軍戦争の中で、『ここなら大丈夫』は存在しない。
  全てが見られていると思え。
  全てが聞かれていると思え。
  全てが見られ、聞かれているとして、それでもばれぬように立ち回れ。
  それでようやく、スタートラインに並べる。最弱に近いサーヴァント。

「……」

  もし、戦場がマンションの屋上などではなく、移動に制限のかからない場所だったなら。
  もし、あの場にマスターが乗り込んできていなかったら。
  もし、敵が別の宝具を放っていれば。
  もし、放たれた鉄線の一つが偶然銃口の可動域の先になければ。
  もし、セイバーが最初からこちらを殺すつもりだったなら。

  一手違えば死んでいた。

  自身が最弱だということを軽視したから死にかけた。
  しかし最後の最後、最弱だということを理解していたから生き延びた。

  鉄線一本分の幸運、肉眼では捉えられないほどか細い蜘蛛の糸。
  それを経験とセンスでなんとか手繰り寄せた。
  姿を見せた、手の内を見せた。だが、生き延びた。
  それだけで僥倖と割り切るべきだ。

  もしも、あの二人と再び対峙したなら。
  ヤクザ自身が出会うならまだいい、相手の容姿・能力を直接見ている分地の利と戦力を活かした死なない程度の立ち回りが可能だ。
  だがもしも自身の依頼人(マスター)が対峙したなら。
  瞬間的に何十倍もの身体能力を得られる異能、三騎士が一・セイバーのサーヴァント。
  情報収集が目的のようだが、共に対象を傷つけてでも情報を取り出す危害を見せた。注意が必要だ。
  夜の間にマスターとあの二人が出会うことは距離的にありえないが、二日、三日と勝負が長引けば出会う可能性も増えてくる。
  先ほどのマスター・サーヴァントの情報と共に彼らのことも伝えておくべきだろう。

  そうして、ようやく最後に考える。
  遠く離れたマスターのことを。拭い切れない彼女への違和感を。

173 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:13:21 ID:k3RRJlAE0
本スレ>>25

  その行為を否定はしない。
  裏で動くことは結構だ。
  彼女が生き延びるために走り回ることは誰にも止める権利はない。
  ただ、召喚に応じた際にジナコに説明したようにヤクザにはヤクザの流儀がある。

(それがどういう意味を持つか……)

  ゴルゴ13は自身の存在を公にしようとしたものに報復を行う。
  ゴルゴ13は自身の姿形を故意に真似たものに報復を行う。
  ゴルゴ13は虚偽の情報で依頼をおこなったものに報復を行う。
  ゴルゴ13は自身の過去を探ったものに報復を行う。
  ゴルゴ13は自身の財産を狙ったものに報復を行う。
  彼が彼であるために、積み上げてきた幾つもの『ルール』。
  上げればまだまだある。
  しかし、今ヤクザが危惧しているのはひとつ。


  ―――即ち、ゴルゴ13は依頼人が依頼内容を漏洩した場合、報復を行う。というルール。


  もし、彼女が『もう一人のジナコの殺害をサーヴァントに依頼した』と結託した誰かに話したのなら。
  それはヤクザのルールに反するものであり、当然報復の対象になり得る―――


  マンションを背に、歩を進める。
  口から吐いた煙が視界を少しだけ白く染める。
  埃っぽい匂い、空へ消えていく靄の先にまだ明日は見えない。
  見えるのは、どこまでも続くように錯覚する闇とアスファルト地の道路だけ。
  葉巻を揉み消し、携帯灰皿の中に放り込む。
  咥え煙草で存在がばれる、ということはないだろうが念には念を入れる。過敏すぎるくらいがふさわしい。

  拳をそのままポケットへと差し込み、紫煙の残り香を漂わせながら人混みに消えていく。
  黒尽くめの暗殺者は、まるで最初からそうであったように、まるで最初から何もなかったかのように、その気配を遮断した。
  大きく逞しい背中に不釣合いな、誰かに見つかるかもしれないという可能性に怯える心を隠しながら。

  世界一臆病な男。
  臆病だから、壁を作る。
  臆病だから、信用しない。
  臆病だから、人を殺す。
  臆病だから、生き延びる。
  誰がなんと言おうとも、きっと世界で一番臆病な男。

  臆病者が嫌うのはなにか。
  それはきっと上っ面と裏切り。
  世界で一番裏切り安い生き物はなにか。
  それはきっと臆病者。

174 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:15:33 ID:k3RRJlAE0
本スレ>>26

  先ほど、ゴルゴ13はジナコを買い被っていると述べた。
  これにはある前提が必要だ。ゴルゴ13はジナコを買っているという前提が。
  しかし、それも当然だ。なぜなら彼女は、彼だから。

  延々と時間を浪費する作業を苦に思わない解脱にも似た精神力。
  自身への外敵を病的なまでに拒み単独で生きることを望む姿。
  彼らはきっと、誰にも寄れない、世界で一番の臆病者ども。
  
  世界で一番臆病だから、世界で一番臆病に惹かれた。
  世界で一番臆病だから、俺とお前はよく似てる。

  ゴルゴ13とジナコ=カリギリは、よく似てる。
  俺はお前で私はあなた。
  鏡写しの俺と私。
  俺はお前がよく分かる
  俺はお前を見逃さない。

  深く、深く、吸った息。既に帳をおろしてしまった空の暗さが肺に染みる。
  深く、深く、吐いた息。彼女へ向けるはずだった心の暖かさが天に登る。

  不意に見た右手。リボルバーの引き金を寸分狂わず引けた右手。
  遠く、遠く、思う。別れたもう一人の臆病者を思う。
  思い描いた臆病者の顔は、やはり涙に濡れていた。

  臆病者は、幸運だから生き延びる。
  臆病者は、幸運でなければ生き残れない。

  ヤクザは掴んだ。幸運の糸を、その右手で。
  彼女はどうだ。掴んでいるか、幸運の糸を。
  もし彼女が依頼人としての領土を一歩でも踏み外しているなら。
  もし彼女が幸運の糸をつかみそこねているなら。
  その時は俺がお前を殺しに行く。
  正当な契約に基づく謀反。唯一の味方の叛逆。
  その時きっと、臆病者の顔は涙に濡れている。

  口には出さずに問いかける。臆病者から臆病者へ。
  俺とお前はよく似てる。俺とお前は似たもの同士。
  ヤクザは掴んだ、幸運の糸を。ならば……


  ―――お前は、どうだ。

175 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 02:16:54 ID:k3RRJlAE0
以上です。
本スレの真玉橋くんの状態表については「あの瞬間、真玉橋くんにはゴルゴの気配遮断が発動しなかったためパラメータを確認できた」ということで対応させていただきます
お騒がせいたしました。

176サイバーゴースト名無しさん:2015/01/15(木) 18:12:24 ID:D0gpD0EM0
修正乙です。
今回ゴルゴの気配遮断が『NPCのルーチンワークから外れることで劣化する』と推測され、実際に真玉橋くんに見破られていましたが
サーヴァントであるねーちんが全く気付いていなかったのはゴルゴが推測した通り単純に勘の差と考えて宜しいのでしょうか?

>一瞬気配遮断を持つサーヴァントの可能性も考えたが、それならば孝一に見えてセイバーが見えない道理はないはずだ。

このような一文もあったのでちょっと気になりました。

177 ◆EAUCq9p8Q.:2015/01/15(木) 20:26:06 ID:k3RRJlAE0
>>176
以下がゴルゴのステータス内における気配遮断の説明になります
 気配遮断:A+
  完全に気配を断ち、発見することは不可能に近い。
  このアサシンの場合、射撃時にも気配遮断のランクはそれほど落ちない。
  しかしその代わり、通常時になぜか発見される事がある。

今回ゴルゴは真玉橋くん・ねーちんに対して「完全に気配を断ち、発見することは不可能に近い」気配遮断を発動した状態で彼らの視界に捉えられました。
通常時なら気配遮断中であるため二人には発見されませんが、今回真玉橋くんに対して説明文にある「なぜか発見される」状態が起きます。
なので、ねーちんに対してはゴルゴ本来のA+の気配遮断が発揮され、真玉橋くんには筒抜けというイレギュラーが発生した状況となります。
つまり勘ではなく気配遮断スキルの発動条件の違いで真玉橋くんのみが発見できた、ということです。

ちなみに、ゴルゴはその「なぜか」について彼なりの仮説を立てただけであり、その仮説が必ずしも真実であるとは限りません。
真玉橋くんが気配遮断を見破ったわけではなく、偶然真玉橋くんに対して気配遮断が発動しなかった。
それをゴルゴが「こうではないか」と考えそうであった場合に備えて行動を起こしただけです。

178サイバーゴースト名無しさん:2015/01/15(木) 20:37:37 ID:D0gpD0EM0
>>177
返答および解説ありがとうございます。
改めて修正乙です。

179 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/16(金) 01:36:26 ID:fqCxbq4k0
ほんの少しの休息
修正します。修正点は

・図書館の閉館時間に間に合わない可能性。
・アキトは未明より起きており、午後に仮眠を取っただけ。
・これから未明〜早朝にかけて戦闘をする予定。

上記三点から、睡眠を優先させた旨を追加です。

加えて、状態票に翌朝カードの調査を予定している旨を追加します。

180 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/16(金) 01:37:15 ID:fqCxbq4k0

>>修正前

 アキトにとって――今のアキトにとっては、食事はただの作業でしかない。味も分からぬそれを、黙々と食べ続けた。

「眠る。バーサーカー、見張りを頼む」

 アキトは食事を終えるとベットに潜り込んだ。
 キレイ・セイバーとの戦闘は、戦闘時間が短かったからか、大して魔力は消費していない。だが、美遊・バーサーカーとの戦闘では結構な魔力の消費を感じた。
 連戦は命に関わるだろう。休めるときに休んだ方がいい。

 そういえば、美遊との約束を思い出す。確か港に0時だったか。
 目覚ましのアラームを23時に設定すると、アキトは眠りに落ちていった。

>>修正後

 アキトにとって――今のアキトにとっては、食事はただの作業でしかない。味も分からぬそれを、黙々と食べ続けた。

 作業を終えると、時計を見やる。20時を少し回ったところだ。
 銃の回収に時間が掛かったか。今から図書館に行っても、22時の閉館時間までにカードなどの調査が終わるかは怪しい。明日、開館してから行くことにする。

「眠る。バーサーカー、見張りを頼む」

 アキトは食事を終えるとベットに潜り込んだ。
 キレイ・セイバーとの戦闘は、戦闘時間が短かったからか、大して魔力は消費していない。だが、美遊・バーサーカーとの戦闘では結構な魔力の消費を感じた。
 連戦は命に関わるだろう。休めるときに休む必要がある。
 それに、昨夜からほとんど寝ていない。昼間にベンチで仮眠を取ったきりだ。これから夜明けまで交戦することを考えると、少しでも眠気を覚ました方が良い。

 そういえば、美遊との約束を思い出す。確か港に0時だったか。
 目覚ましのアラームを23時に設定すると、アキトは眠りに落ちていった。

181 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/16(金) 01:37:55 ID:fqCxbq4k0
>>修正前

[思考・状況]
基本行動方針:誰がなんと言おうとも、優勝する。
0.夜に備えて眠る。
1.次はなんとしても勝つために夜に向けて備えるが、慎重に行動。長期戦を考え、不利と判断したら即座に撤退。
2.五感の異常及び目立つ全身のナノマシンの発光を隠す黒衣も含め、戦うのはできれば夜にしたいが、キレイなどに居場所を察されることも視野に入れる。
3.できるだけ早苗やアンデルセンとの同盟は維持。同盟を組める相手がいるならば、組みたい。自分達だけで、全てを殺せるといった慢心はなくす。
4.早苗に関しては……知らん。勝手にしてくれ。
5.気が向いたら0時に港へ向かい、美遊と決着を着けてもいい。


>>修正後

[思考・状況]
基本行動方針:誰がなんと言おうとも、優勝する。
0.夜に備えて眠る。
1.次はなんとしても勝つために夜に向けて備えるが、慎重に行動。長期戦を考え、不利と判断したら即座に撤退。
2.五感の異常及び目立つ全身のナノマシンの発光を隠す黒衣も含め、戦うのはできれば夜にしたいが、キレイなどに居場所を察されることも視野に入れる。
3.できるだけ早苗やアンデルセンとの同盟は維持。同盟を組める相手がいるならば、組みたい。自分達だけで、全てを殺せるといった慢心はなくす。
4.早苗に関しては……知らん。勝手にしてくれ。
5.気が向いたら0時に港へ向かい、美遊と決着を着けてもいい。
6.翌朝、図書館でクラスカード、カレイドステッキを調査する。

182 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/16(金) 01:39:01 ID:fqCxbq4k0
以上です。

問題点、指摘事項がある場合はご指摘ください。

183サイバーゴースト名無しさん:2015/01/16(金) 02:11:20 ID:tfgFA3iI0
問題ないとは思いますが、現状予約が入ってるキャラの作品修正をするのは余り好ましくない気もしますし
出来れば◆/D9m1nBjFU氏からの了承を貰うべきではないかなと思います。

184 ◆OSPfO9RMfA:2015/01/16(金) 02:35:49 ID:fqCxbq4k0
はい、その通りでした。
先走ってしまい、申し訳ありません。

◆/D9m1nBjFU氏からの了承が得られるまで保留。了承が得られ無ければ、修正は無しという方向でお願いします。
お騒がせさせて申し訳ありません。

185 ◆/D9m1nBjFU:2015/01/16(金) 07:33:20 ID:BcqrtLzI0
返答いたします
「ほんの少しの休息」の修正に関して私には全く異論はありません
昼間には予約分を投下できるかと思いますが修正の兼ね合いを考え念のためこちらに投下したいと思います


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