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避難所スレ

140『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ◆OSPfO9RMfA:2014/12/30(火) 19:29:02 ID:2tV2E4L20



 ジョンス・リーはベルク・カッツェが嫌いだ。

 ベルク・カッツェは高みの見物をして人を馬鹿にし、それでいて自分は悪くないとのたまう、反吐の出るクズ野郎だ。
 自身のサーヴァントに倒させるのではなく、自らの八極拳で倒さねば気が済まないほどに嫌いだった。
 だが、ベルク・カッツェはアサシンだ。サーヴァントだ。
 サーヴァントの本質は霊体であり、神秘の存在しない攻撃は効果がない。ベルク・カッツェもその例外ではない。如何にジョンスの八極拳の威力が強かろうとも、単なる物理攻撃でしかないそれでは、ベルク・カッツェには届かない。

 故に、ベルク・カッツェを倒す術を探しに、図書館まで来た。
 伝承からベルク・カッツェの弱点を見つけるために。サーヴァントをサーヴァントならざる身で倒す方法を見つけるために。
 そして本に埋もれること数十分。ついにベルク・カッツェと思わしき伝承の書物にあたった。

 しかし、熟読する前に二度の襲撃を受け、未だに弱点を探し出せては居なかった。
 襲撃で受けた傷も治療し、ふと時計を見やる。そろそろ18時を回ろうとしていた。

「そうだな。一度、連絡してみるか」

 駄肉こと、ジナコにベルク・カッツェのマスター、宮内れんげを保護させている。ジョンスがベルク・カッツェを倒す前に、れんげを誰かに殺されてしまっては意味がない。ベルク・カッツェにはれんげを護る意思が無いことは分かっていたが、自身で連れ歩いていては闘争ができない。その為、ジナコに任せていた。
 まだベルク・カッツェ撃破の糸口を掴んだだけだが、既に誰かに倒されていないか、確認の意も込めて連絡する必要があるだろう。

 ジョンスは図書館を出ると、携帯電話に手を掛けた。


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