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避難所スレ

117前門の学園、後門のヴォルデモート ◆OSPfO9RMfA:2014/12/17(水) 00:36:34 ID:cFd7vIqo0



 ――話は数時間前に遡る。
 
『アーチャー。白野さんのこと、アキトさんに伝えた方がいいでしょうか?』

 教会を出て歩きながら、早苗はアシタカに尋ねる。
 周囲には使い魔らしき斥候が居るとのことで、念話で会話だ。

 岸波白野。裁定者カレン曰く、月の聖杯について知るマスター。
 早苗の目的は、テンカワ・アキトが人殺しをすることを止めること。引いては聖杯戦争そのものを止めることだ。
 その為、早苗は彼女の助言に従い、彼を捜すつもりだった。
 だが、その前にアキトと交戦し、どちらかが死んでしまえば元も子もない。
 故に、アキトに白野と交戦しないようお願いした方がいいのではないかと考える。

『しかし、その白野殿の容姿はわかるのだろうか? さすがにそれも分からなければ、さすがにアキト殿も困るであろう』
『た、確かにそうですね……』

 戦国武将や騎士のように、交戦前に名乗りを上げるとは限らない。むしろ、名乗らない方が多いだろう。いちいち名を聞いては不意打ちもできず、戦闘にも支障が出る。
 元々、アキトの人殺しを止めたいというのは、早苗の我が儘でしかない。アキトに『交戦前に相手の名前を確認し、それが白野であれば攻撃を行わないようにしてもらう』などとお願いするのは、如何せん無理があるだろう。

『せめて、容姿が分かれば……あ』

 一瞬だけ、早苗の記憶に掛かった霧が晴れる。

『思い出しました。白野さん、確か私のクラスメイトです』
『そうなのか?』
『……た、たぶん。少なくとも、学生服を着てたはずなんで、学園生だとは思います』


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