- 1 :神田吟太 :2012/04/04(水) 10:31:16
- 時ならぬ台風一過、晴れ渡った空の下をいつものように、駅の近くのコンビニで水と野菜ジュースを買って
事務所に向かって歩道を歩いていた。 紺のスーツに水色のネクタイをした若い男がすれ違い様に、照れながら会釈したように見えた。初々しい感じだ。 誰だろう。歳をとると判断力が鈍い。 すれ違って二三歩、そうださっきのコンビニで働いていた青年だ。 今朝はいなかったのか、気がつかなかった。 この街の事務所の仕事をするようになって、もうすぐ五年。彼はいつからあの店にいたのだろうか。 あっ、就職が決まって初出勤かもしれない。氷河期をアルバイトで耐え忍んでいると勝手に想像していた。 見当はずれかもしれないけれど、おめでとう。週末は桜が咲いているかな。
- 66 :津山 :2023/03/11(土) 10:30:10
- 神楽坂の「重い心」で白鯨を予ゼミやってる同級生のEさんが、アナーキストですかと僕に言った。
それがトラウマなってる。
久里浜の人だった。
彼女も次の横手の友達も結婚して途中で神楽坂を去った。
しばらくはアナーキストの意味を求めて、千葉埼玉川崎千束などを旅した。
ゴッドファーザー3の老境とは違うだろうが、4月からの勤務に。
- 67 :田作 :2023/03/11(土) 13:42:13
- 心も軽く
アナーキストは無政府主義者ですね。
いえ、無頼漢のつもりで言いました。
どちらも人に媚びないですね。
媚びる人に魅力は感じません。
僕があなたを好きだと言ったら、媚びてますか。
永遠にアナーキストでいて下さい。
- 68 :駄作 :2023/12/30(土) 10:32:07
- 来春
・・・でTさんは?
「去年教授で退官したよ」
教授まで行ったんだ。
「御大のお陰だよ。イエスマンだったしね」
Iさんはさんは?
「私大の非常勤だよ。ひと言多かったからね。Tさんより優秀だったけどね」
突然携帯が鳴って、大学の同期と一頻り世間話をした。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 69 :駄作 :2024/08/03(土) 09:35:12
- シカゴ
地下鉄を新お茶で降りて、深い地下から長いエスカレーターで地上に出た。
このエスカレーターは20年振りだ。地上に出てJRの茶水を探す。一瞬戸惑う。
あった、あった。雄二郎はほっと一息ついた。長い夏の日は誰彼が遠い。
ドクターを道半ばで断念して就活でお茶の水に来たのは40年以上前だった。
そうだ今日はその時の同期と飲み会だ。
我に返った雄二郎はJRの駅に急いだ。
- 70 :駄作 :2025/01/18(土) 10:54:33
- ジョニーからの手紙 Ⅲ
その声がした。
振り返った雑踏に主はいなかった。
人波に押されてまた前に進んだ。
雄二郎の記憶のどこから、その声がしたのか。
解を見い出せないまま歩き続けた。
息子の声の様に思えた。二十年前に家出して以来音信不通の一人息子。
しかしその声は幼年期のものに思えた。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 71 :駄作 :2025/06/27(金) 21:45:44
- ジョニーからの手紙 Ⅳ
認知症が悪化した妻を施設に入れるため、退職金でローンを完済した4LDKのマンション売却して、
中古の1LDKのマンションに買い換え、差額を施設の入居金にした。
買い換えたマンションは妻が入居した施設と同じ鉄道沿線にあり、1時間以内に行くことができる。
もうこれでいい。あとは年金と僅かな蓄えでなんとかやって行こう。
そして20年前に家出した、息子の帰りを待つ。
陽はまた昇る
- 72 :駄作 :2025/06/27(金) 21:51:13
- >>71
「退職金でローンを完済した4LDKのマンション売却して」
➡「退職金でローンを完済した4LDKのマンションを売却して」
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