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新・鉄道綜合スレ

3978チバQ:2022/08/08(月) 21:57:29
https://www.sankei.com/article/20220808-LYWGSWMQGVM4NJINYLJ2QVRMEA/
内閣改造 菅氏登用は見送り?非主流派の処遇焦点
2022/8/8 19:05
大島 悠亮
政治
政策
政局
岸田政権
自民党は8日、党本部で臨時の役員会と総務会を開き、岸田文雄首相(党総裁)に役員人事を一任した。首相は10日に内閣改造・党役員人事を行う予定だ。次の内閣改造と自民党役員人事では、岸田文雄政権で主要ポストを獲得していない自民の非主流派の処遇も焦点となる。首相はこれまで、菅義偉前首相に近い勢力や二階俊博元幹事長率いる二階派(志帥会、43人)などの登用に慎重な姿勢を示してきた。人事の行方によっては政局の芽も生みかねないだけに、首相は熟慮を重ねている。

二階派で事務総長を務める武田良太元総務相は8日、官邸で首相に面会し、派が入閣を求めるメンバー3人の名前を伝えた。首相は「挙党体制でいく」と答えた。

首相が就任後初めて手がけた昨秋の人事は、先の総裁選で岸田陣営を支えた議員らを重用する「論功行賞」の色合いが強かった。党四役は高市早苗政調会長を除き、総裁選で自身を支えたメンバーで固めた。

閣僚の布陣も同様で、党内最大勢力の安倍派(清和政策研究会、97人)と茂木派(平成研究会、54人)、麻生派(志公会、50人)、岸田派(宏池会、43人)の主流4派がポストの大半を占めている。

一方、総裁選で河野太郎広報本部長の支持が多かった二階派や森山派(近未来政治研究会、7人)、石破グループ(水月会)からの起用は二階派の2人のみにとどまった。

今回の人事でとりわけ注目されるのは、非主流派の象徴的存在ともなっている菅氏の処遇だ。首相は菅政権で無役となるなど、両氏は長年対立関係にあった。ただ、菅氏は今年に入り、首相と関係がぎくしゃくしていた公明党との仲介役を果たすなど、政権を支える姿勢も見せている。

自民内には、菅氏を副総理など要職に起用し、非主流派にも一定のポストを用意して挙党体制を構築すべきだとの声もある。ただ、菅氏自身は8日、TBSのCS番組で、「閣内で限定すれば(就任は)考えていない」と言及。首相の周辺も「参院選で勝利した後でもあり、首相が意思疎通しやすい陣容を整えるべきだ」(党四役)と慎重論を唱える。首相は次の総裁選での再選戦略まで念頭に入れつつ、慎重に判断するとみられる。(大島悠亮)

3979チバQ:2022/08/09(火) 11:00:32
https://news.yahoo.co.jp/articles/01be5627bd951bd55a15ead227864456c582215b
リニアがくる「橋本駅」京王相模原線の駅だけ移設検討なぜ? JRの駅はそのまま
8/9(火) 9:22配信
乗りものニュース
リニアの駅がちょっと離れた場所にできる「橋本」
橋本駅に入る京王の電車。地上のJR線を乗り越してカーブ、JR線と並行する形で高架駅が設けられている(画像:写真AC)。

 建設が進むリニア中央新幹線の“神奈川県駅”ができるのが、相模原市の橋本駅です。JR横浜線・相模線が交わり、京王相模原線の終点でもあるジャンクションですが、リニアの開業を見据え、地元の相模原市は京王線の駅の移設を検討しています。


 リニアの駅は、JRと京王の駅から南へ200〜250mほどのところに設けられます。まりづくり計画の図面を見ると、京王線がJR線を乗り越してからJR線にピタリと並行している線形を、リニアの駅寄りに移設するとのこと。これによりJRの駅と分離されます。

 とはいえ、JRの駅はそのまま。したがって、在来線の駅とリニアの駅を近づけることが本義ではないようです。

 相模原市のリニア周辺まちづくり課によると、これには各線の改札の位置が関係しているそう。

「JR橋本駅からリニアの駅にかけては、市の広域交流拠点整備計画に基づきまちづくりを進めています。JR駅の北口からリニアの駅にかけて1本の動線を通すなかで、京王線の改札だけが離れてしまうのです」(同課)

 JR駅とリニア駅の乗り換え動線は、まちづくりにおける「交流・賑わい軸」に位置付けられる一方、JRの駅と並行しつつも北西にズレた場所にある京王の駅は、その軸から外れ「まちづくりとしての賑わいが分散する」とされていました。ただし、線路の分岐器の位置関係から、新宿方への移設、つまりJRの駅の真横へ京王の駅を並べることは困難なのだそう。

 そのため、2016(平成28)年に策定された広域交流拠点整備計画の段階で、橋本駅前に形成される「複合都市機能ゾーン」と「広域交流ゾーン」との間への移設することが考えられる、と記されています。

 相模原市は今後、2022年中に都市計画説明会などを行い、2023年3月の都市計画決定、4月からの事業認可手続き着手を目指しています。とはいえ、この都市計画は駅周辺道路などのものであり、京王の駅舎移転については、「現時点で決まったことは何もない」(相模原市リニア周辺まちづくり課)とのこと。しかしながら、市は京王の駅舎移転を前提にまちづくり計画を進めています。

乗りものニュース編集部

3980チバQ:2022/08/10(水) 09:35:34
https://news.yahoo.co.jp/articles/63c1ee3ff1f113ad19775d68b5e60d7dbfce9d25
東海道新幹線に「静岡空港駅」提言へ リニア沿線自治体
8/10(水) 1:42配信


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産経新聞
オンラインで開かれたリニア建設促進期成同盟会に初出席し、満面の笑みで加盟のあいさつをする川勝平太知事=9日、県庁(田中万紀撮影)

静岡など沿線10都府県で構成するリニア中央新幹線建設促進期成同盟会が、東海道新幹線の新駅として「静岡空港駅」新設を盛り込んだ国土交通省への提言をまとめる方向で調整していることが9日、関係者への取材で分かった。沿線自治体が静岡県の川勝平太知事の要望する新駅建設を後押しすることで、リニア静岡工区の着工を容認していない本県の意思決定に影響を及ぼす可能性も指摘されている。

東海道新幹線は静岡空港(静岡県牧之原市、島田市)の直下を走っており、川勝知事は平成22年頃から新幹線で空港新駅の設置を求めてきた。だが、JR東海は西に位置する掛川駅と約16キロしか離れておらず、運行効率などから難色を示してきた経緯がある。

期成同盟会はリニア全面開通後を見据えて既存の高速交通網である新幹線や空港、高速道路などの在り方、活用法などを検証する研究会を9日に設立。提唱した山梨県の長崎幸太郎知事は産経新聞の取材に「リニアの付加価値を高めるためにも東海道新幹線と空港の接続は当然。静岡県だけの課題ではなく、リニアと新幹線、空港をセットにして総合力を発揮するのは有効な手段だ。静岡空港駅の新設要望を視野に入れている」と静岡県を側面支援する意図を話した。

大井川の流量減少を懸念してリニア静岡工区の着工を認めていない川勝知事は、新幹線新駅の要望がJR東海との交渉手段と推測されることを「邪推」として、リニアの水問題と新駅要望との関連性を全面的に否定している。

ただ、新駅は鉄道と接続していない静岡空港の活性化への切り札と期待されている。リニア沿線自治体をあげて提言すれば、JR東海が本県の要望に耳を傾ける可能性があるのではとの見方もある。期成同盟会は、リニア全通後を見据え、リニアの付加価値をさらに高めて建設促進への機運を盛り上げたい考えだ。

一方、リモートで9日に行われた期成同盟会の臨時総会には、7月に加盟したばかりの川勝知事が初出席し、「総じて温かく迎えていただいた。情報共有が図られることは本当にありがたい」と感謝した。

3981とはずがたり:2022/08/13(土) 10:50:15
先日,西三荘の東側付近京阪高架下で大正天皇御下車跡という柱を見付けたがこれらしい。なんと臨時駅を造ったのか〜。

http://blog.livedoor.jp/ahisats3/archives/51527489.html
明治43年(1910)10月4日、淀川で行
われた工兵特別大演習を視察のため、大正天皇が皇太子の時、
京阪電車で大阪に来られた時、淀川に近い所に駅が無く、門真
と守口の間に皇太子が下車するために仮の駅が設けられたのが
、この場所であったのです。

3982チバQ:2022/08/16(火) 11:53:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/8af69be4983cc9019959936887d2005c32d4a6a4
「珍機で北米〜アンカレッジ〜日本」就航目指すLCC、突然の計画変更 背景にロシア問題…ナゼ?
8/16(火) 9:42配信



日本就航の米LCC「メキシコを先に」
ノーザンパシフィックエアウェイズのボーイング757(画像:Northern Pacific)。

 就航を目指し準備が進んでいるアメリカの新興LCC(格安航空会社)「ノーザンパシフィックエアウェイズ」が2022年8月、最初の就航地をメキシコとし、同年中に定期運航を開始する方針を固めたと米・Business Insiderが報じました。同社は当初2022年内に、北米と日本含むアジア地域をアンカレッジ(アラスカ州)経由で結ぶ予定でしたが、この計画の大幅な変更が図られた形です。

【写真】かっこいいぞ…? ノーザンパシフィック757の全貌&座席など

 ノーザンパシフィックエアウェイズは2021年に立ち上がりました。それ以来ずっと、東京、大阪、名古屋、ソウルなどアジア各都市と、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨーク、ラスベガスといった北米の各都市をアンカレッジで経由し結ぶ計画を打ち出し、準備を進めてきました。

 使用する旅客機はボーイング757。日本の航空会社でも数多く導入されている767の姉妹機として開発された飛行機です。757は製造機数1000機以上と好調な売上を記録したものの、日本の航空会社はキャパシティの面などから767を導入しており、757はおもに海外の航空会社が、国内線メインで使用してきました。

 そのため、日本人にとって757は“レア機”としても知られており、その意味でもノーザンパシフィックエアウェイズは注目を集めている航空会社でもありました。ちなみに、アンカレッジもかつて日本発着の国際線の経由地として、一定年代以上の旅客には馴染み深い“懐かしの地”でもあります。

 しかし今回、ノーザンパシフィックエアウェイズは一旦アジア路線就航を見送り、まずはメキシコ線の就航へと舵を切りました。この背景にかかわるのが、ウクライナ危機に端を発するロシア領空の空域制限です。

日本〜アンカレッジ〜アメリカ線でなぜ「ロシア」が関係?
ボーイング757、ユナイテッド航空機の機内(松 稔生撮影)。

 ボーイング757をはじめとする双発機は、原則としてエンジン1基が停止したときなどに備え、条件の整った空港へ60分以内に降りられる範囲を飛行しなければいけません。アンカレッジ〜日本間をこのルールを守りながらフライトするとなると、カムチャツカ地方などロシア北東部上空を通過する必要があります。

 ただ、双発機には、一定の条件を満たし信頼性が認められた航空会社と機体に限り、この“60分制限”を大きく緩和する「ETOPS」という例外措置があります。しかしながら、ノーザンパシフィックエアウェイズの757はいまのところ、この認定を受けていません。

 つまり、現状だと同社機では、空域閉鎖中のロシア上空を飛ばなければ、アンカレッジ〜日本間の定期便を就航できないということを意味します。

 ノーザンパシフィックエアウェイズは、まずアメリカ本土とメキシコ間で定期便を開設、その後準備が整い次第、アンカレッジ経由でのアジア路線を開設する予定です。報道によると最終的に日本へ就航する計画に変更はなく、そのために他社との共同運航や「ETOPS」取得を含めた手段を検討していくそうです。

 ただし、使用する旅客機に関しては、業務拡大につれ、数年以内にボーイング737MAXやエアバスA321XLRといった新型機の導入も検討するとも。日本人がアンカレッジ経由でアメリカへ手頃な価格で旅行できる可能性は色濃く残る一方で、そのときには、757の後継機での運航に切り替わっている可能性も否めません。

乗りものニュース編集部

3983チバQ:2022/08/16(火) 16:06:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/a177253283eb149b660a6af43012305427b5ca59
福岡空港〜JR福北ゆたか線駅の新線構想 試算された案は全て赤字に… 4つのルートとは
8/16(火) 15:42配信

乗りものニュース
JR側の接続駅は長者原もしくは原町
JR線内を走行する福岡市営地下鉄空港線の車両(画像:写真AC)。

 市営地下鉄の福岡空港駅から東へ約3kmの新線を建設し、JR福北ゆたか線に接続する構想について、糟屋・筑豊地区2市9町の要望を受けた福岡県が基礎調査を実施。その結果が公表されました。


 調査では速達性、利便性、事業性(コスト)に主眼を置き、接続するJR側の駅を長者原か原町と仮定。福岡空港〜長者原/原町間を最短で結ぶルートおよび中間駅を設けたルートの計4パターンについて、将来人口なども推計しつつ試算しました。なお建設期間は10年、開業は2040年度、新線区間の運賃は200円(JR九州相当)、300円(福岡市営地下鉄相当)、400円(西鉄バス相当)とされました。

 これによると、全てのパターンにおいて開業後40年間の収支採算性は赤字に。最も赤字額が少ないと試算された、最短ルートで原町駅に接続するルートでも、150〜470億円のマイナスでした。

 福岡県は結果を受け、試算は設定条件の変更により変動するとしつつ、「今後も議論を深めるためには、地下か地上かも含めた運行ルートや工法の精査、事業主体、需要量の拡大に向けた利用促進策の検討などが必要」としています。

 現在、飯塚市や直方市など福岡県中部から福岡空港へ鉄道で行くには、福北ゆたか線で一旦 博多駅へ行き、そこで市営地下鉄に乗り換える必要があります。なお試算において最大の時間短縮となったのは、長者原駅から中間駅を設けないルートであり、福岡空港駅までの所要時間は現行から23分短縮の「4分」でした。

乗りものニュース編集部

3984チバQ:2022/08/18(木) 10:51:30
https://article.yahoo.co.jp/detail/3bf8f9d92c66a9dc0598ae17d1c2fcbfd0fc0ad9
博多〜長崎 直通 特急 かもめ 最後の走り_いま乗っておきたい伝統特急、残り1か月
8/18(木) 9:46配信
伝統の特急列車があと1か月で姿を消す―――そう思うと、「仕事でなく、その列車に最後にもう1回、その列車旅時間をゆっくりじっくり体感したい」と思ってしまう。

それは、1970年代に登場した、博多と長崎を結ぶ伝統特急 かもめ。

Twitterは、パーイチ&琴葉愛好家 @1KpzBZqEmR5MOKy さんの「しゃべ鉄」投稿。

パーイチ&琴葉愛好家 @1KpzBZqEmR5MOKy さんが Twitter で伝えているとおり、博多〜長崎を直通する特急 かもめ(44本)は、9月23日のダイヤ改正で消滅する。

かもめ の列車名は、新たに開業する西九州新幹線 武雄温泉〜長崎 で走り出す新幹線(44本)が譲り受け、新幹線 かもめ に接続する博多〜武雄温泉に在来線特急 リレーかもめ が走り出す。

―――画像はちょうど10年前。日暮れどきの長崎駅をみおろしたところ。もちろん、このころには西九州新幹線の高架橋もないし、

西九州新幹線については、鉄道チャンネルスタッフが現地まで赴いていろいろレポートしてるから、気になる人はチェックしてみて↓↓↓

◆西九州新幹線、車両走行試験が完了「安全走行に問題ないことを確認」 今後はJR九州が訓練運転など実施
https://tetsudo-ch.com/12501921.html

◆西九州新幹線の「対面乗換」ってどのくらい時間がかかるものなの? JR九州が武雄温泉駅でシミュレーション
https://tetsudo-ch.com/12581639.html

◆西九州新幹線「かもめ」に「Happy Birthday 新幹線」ラッピング 8/7のイベントにあわせ、1日限りの試運転列車が走る
https://tetsudo-ch.com/12617516.html

(画像・Twitter:パーイチ&琴葉愛好家 @1KpzBZqEmR5MOKy)

投稿バラエティLINE LIVE「しゃべ鉄気分」でも関連投稿いろいろ!

毎週水曜18時からライブ配信される鉄道チャンネル 投稿バラエティLINE LIVE「しゃべ鉄気分」は、みんなが Twitter や LINE に投稿した鉄道の話題でトークし、飯テロやガジェット系トレンド、経済ニュースなどまで脱線する、ライブ配信番組。

Twitter投稿の場合は「#しゃべ鉄」をつけて投稿を。初めての人もお気軽に投稿バラエティLINE LIVE「しゃべ鉄気分」へ参加してみて。

また、同じ内容を鉄道チャンネル公式YouTubeチャンネルでも配信中。アーカイブ配信もあり。こちらもチャンネル登録してチェックを。

旅の文筆家・紀行家・作家・エッセイストの蜂谷あす美、女優・タレント・歌手の三江彩花が出演する LINE LIVE /YouTube「しゃべ鉄気分」は来週も水曜日18時から配信。気になる人は「鉄道チャンネル LINE LIVE」で検索! お楽しみに!

3985チバQ:2022/08/18(木) 16:23:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/0fbbd4867e025f8be61dc3b74756d6aece3669b4
次世代型路面電車23年8月開業 宇都宮駅東側から14.6キロ
8/18(木) 14:00配信


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毎日新聞
車両基地に並ぶLRTの車両=宇都宮市下平出町で2022年5月18日午後2時51分、棚部秀行撮影

 宇都宮市と芳賀町が整備を進めている次世代型路面電車(LRT)について、同市の佐藤栄一市長は17日、市議会議員協議会で、JR宇都宮駅東側の全線を2023年8月に開業する方針を示した。また、駅西側の計画については、同市駒生1の県教育会館付近まで延伸し、30年代前半の開業を目指す考えを明らかにした。【渡辺佳奈子】

 LRTは、JR宇都宮駅東口から芳賀町下高根沢までの14・6キロを結ぶ。着工当初は22年3月を開業予定としていたが、用地取得の難航などから23年3月に延期。さらに今年6月には、野高谷交差点付近で約3カ月の工事の遅れが判明し市議会に開業の遅れを報告していた。7月末には、芳賀町区間で工事に必要なコンクリート製品の調達が間に合わないことが発覚。工事工程や安全対策などを検討した結果、全線開業の見込みが23年8月にずれこんだという。延期に伴い運営会社「宇都宮ライトレール」の開業前経費は約2億円増加する見通し。

 駅西側については、大谷付近までを検討区間とした上で、JR宇都宮駅東口停留所―宝木町1丁目・駒生1丁目(教育会館付近)の約5キロを整備区間とし、26年に着工、30年代前半の開業を目指す。西側整備区間の概算事業規模は約400億円を見込む。市は23日の芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会で意見を求めるとしている。

 佐藤市長は度重なる延期に対し、「おわびをさせていただくとともに、(来年)8月に運行開始ができるように、全職員一丸となり進めて参りたい」と述べた。

3986チバQ:2022/08/22(月) 10:48:31
https://news.yahoo.co.jp/articles/4c036620957994655073111cd658a5f9d574be15
首都圏の県庁所在地なのに“県内No.1じゃない”…総武線“ナゾの終着駅”「千葉」には何がある?
8/22(月) 6:12配信



 県庁所在地、それもその県で唯一の政令指定都市のターミナルの駅となれば、もう圧倒的な存在感でそびえ立っているのではないかと思うのが人の常でないかと思う。

 たとえば、札幌、仙台、名古屋、広島、岡山。どれもこれも、同じ道・県にある他の駅を圧倒している存在だ。ならば、千葉県の県庁所在地にして人口約98万人を抱える千葉市のターミナル・千葉駅もそうに違いない。

 と、そう思ってデータを調べてみると、なんと千葉駅のお客の数は千葉県内では第4位。1日の乗車人員8万6911人(JR東日本/2021年度)だって充分多いのだが、千葉県内では西船橋駅・船橋駅・柏駅の後塵を拝している。

 西船橋駅の乗車人員はなんと11万人超えで、2万人以上も水をあけられているのだ。政令指定都市&県庁所在地なのに、千葉駅。お客の数だけで価値が決まるわけでもないのだが、なんだかかわいそうな気がしてくるではないか。いったい、どんな駅なのか。

 つまりはそういう理由をつけて、千葉駅までやってきたのである。

「千葉」には何がある?
 千葉は東京のお隣。だから近いような気がする(というか千葉県自体は江戸川を渡ればすぐだから本当に近い)が、千葉駅にたどり着くにはずいぶん時間がかかる。

 東京駅の地下ホームから総武線快速電車に乗って約40分。錦糸町も船橋も津田沼も通り過ぎた先に千葉駅がある。グイッと食い込んだ東京湾の右上の角っこが、千葉駅の場所だ。

 千葉駅に乗り入れている路線は総武線(快速・各駅停車)と内房線・外房線の3路線(正確には内房線の起点は蘇我駅)。

 総武線に関していうと、佐倉駅から成田線に乗り入れて成田空港に向かう、たとえば成田エクスプレスなども千葉駅を経由しており、1時間に1本くらいは停車もしてくれる。空港だけではなく東京と千葉を結ぶ役割も果たす、実は便利な特急なのだ。

 ともあれ、3路線の接続する千葉駅のホームから、橋上駅舎への階段を上る。コンコースの上の窓から、ちらりと千葉駅の構内を眺めてみると……。さすが3路線も乗り入れる県庁所在地のターミナル。ずいぶん大きいなあ、と思う。

 で、ここでもうひとつ気がつくのが、線路が駅の真ん中あたりでパカッと割れて、東に向かって二股に分かれていること。そう、千葉駅は線路が北東と南東に分かれる分岐点、古い街道筋の用語を使えば“追分”の駅なのだ。ちなみに、北東に行けば総武線・成田線方面、南東に行けば外房線・内房線方面である。

 別にこのあたりの二股に分かれている事情は、千葉駅の構内を歩いている限りではあまり意識することはない。

 端から端への乗り換えになると多少歩かされるなと感じることもあるかもしれないが、東京駅の地下ホームまで歩いて行くことを思えばたいした問題ではないし、コンコース上にはたくさんのエキナカ店舗があるので飽きることもない。疲れてもいないのにベックスコーヒーショップに入ってレモネードを飲んでしまうくらいだ。

3987チバQ:2022/08/22(月) 10:48:51
駅前広場がなぜ“薄暗い”の?
 それはともかく、駅構内を歩いているだけでは気にならない二股も、駅の外に出ると実にやっかいな存在だということがわかるのだ。

 まず、千葉駅のやたらと横に広くたくさん並んだ改札口を抜けて正面の階段を降りていくと千葉駅の駅前広場に出るのだが、ここでいきなり視界が遮られる。普通なら駅の外に出たら大きな広場とギラつく真夏の日差し、のはず。

 ところが千葉駅では、目の前にモノレールの駅の入口がどーんと塞がっているのだ。おかげでなんとも薄暗く、せっかく千葉までやってきたのに、という思いにさせられるのである。

 モノレールの駅を避けて進むとバス乗り場になっている広場がある。ちょうど二股に分かれる線路の間が広場になっているようだ。なるほど、実に合理的、と思った。そのまま広場の先にはきっと千葉駅前の中心市街地が広がっているのでしょう……。

「これがまた近未来的でカッコいい。カッコいいのだが…」
 ところが、話はそんなに単純ではない。まず、千葉駅付近にやってきているのは、JRだけではない。先ほどちらっと登場した千葉モノレール。こちらは高架の懸垂式(つまりぶら下がって走るタイプ)で、ちょうど二股の付け根あたりの上空にモノレールの千葉駅がある。

 千葉駅のすぐ近くでモノレールもまた二手に分かれる(1号線と2号線)ので、高いところを走る高架のくせに上下二層の複々線になっていて、これがまた近未来的でカッコいい。カッコいいのだが、なんとなく千葉駅前の風景をわかりにくくしているような気がしなくもないところだ。

 そしてさらに、京成千葉線という私鉄路線も乗り入れている。京成といえば成田空港に行くヤツでしょ、と思われる方も多いでしょうが、実は千葉にもやってきている。

 京成津田沼駅で本線と分岐して、ほとんど総武線とべったり沿うように走って千葉市内へ。JR千葉駅に対してご親切にも京成千葉駅と名乗り、駅の上には駅ビルとしてそごう千葉店がそびえている。

不慣れな人は気をつけて歩かないと…
 この京成千葉駅は、JR千葉駅のすぐ南側に道路1本を挟んで隣接している。京成千葉駅から先は外房線・内房線に沿って南東に走る。なので、二股というよりは三股、四股くらいに鉄道路線がいくつも入り組んで集中しているエリアが千葉駅前、なのである。

 どれも高架(盛土)の上を走っているので、駅前をうろうろしているとどこかの線路を何度かくぐることになるのだが、それを繰り返しているともうどこにいるのかわからなくなってくる。

 そもそも、人間の地理認識は駅を中心に碁盤の目のように街路が広がっていてこそ充分に発揮されるものだと思っている。それが駅前広場からして二股に分かれるV字型。周囲を取り囲んでいる商業・オフィスビルの数々もどれも似たようなものばかりだから、不慣れな人は気をつけて歩かないと途端に迷ってしまうのが千葉駅なのだ。

3988チバQ:2022/08/22(月) 10:49:10
本来の千葉の中心市街地は…
 さて、そんなに文句をいっても仕方がないので、千葉駅から少し離れて中心市街地を探そう。

 探そう、といったところで駅前の広場からまっすぐに千葉駅前大通りが東に伸びているから、そこを歩いて行けばその周囲が中心市街地なのでしょう。この道から一本外れると大きめの商業ビルからチェーンの飲食店やカラオケ店などが建ち並んでいるような一角があり、まさに千葉の繁華街。老若男女が闊歩している。

 そうして駅前大通りを中心に東に歩いて行くと、またまたモノレールの高架が見えてくる。先ほど千葉駅を出発したモノレール(の1号線)は、すぐに大きくカーブして南に進路を変える。まっすぐ駅前を歩いてきただけなのにモノレールとぶつかるというのはそういうわけだ。

 そしてそのモノレールの下をくぐると、千葉市中央公園という大きく立派な公園が待っていた。

 実は、本来の千葉の中心市街地はこの中央公園から東側の一帯に広がっていた。実際に公園から東に歩くと、ほどなく千葉神社という立派な神社が見えてくる。千葉市街地の原型は、千葉神社の門前町なのである。

“ちょっぴり珍しい歴史的な特徴を持っている町”「千葉」
 千葉という町は、県庁所在地ではありながらも江戸時代には特に城下町などではなかったというちょっぴり珍しい歴史的な特徴を持っている。

 ずっと歴史をたどっていけば、平安時代後期から千葉氏という豪族の本拠地であったこともある。千葉氏の人物で有名なのは千葉常胤。『鎌倉殿の13人』にも登場しており、岡本信人さんが演じている。

 この常胤の像が、千葉神社前の公園の片隅にあった。千葉の市街地の基礎の基礎を築いたふるさとの偉人、ということなのだろう。

 ただ、千葉氏の時代は戦国時代までに終わってしまい、江戸時代には千葉街道の宿場町というのがやっと。江戸湾に面する港町で、佐倉藩の外港としても機能していたようだが、他の県庁所在地のごとく、大きなお城があったわけでもなんでもない。そしてその千葉街道が通っていて、宿場町の集落があったのが千葉神社周辺だったのだ。

 明治に入って1873年に千葉県が成立するとなぜか県庁が置かれることになったが、これは印旛県と木更津県が合併し、その境目付近にあったからだとか。もめないようにうまく間を取った結果の県庁所在地なのだ。

当初、千葉駅があったのは…
 そして1894年には鉄道がやってくる。総武鉄道(現・総武本線)だ。鉄道の駅は市街地にできる限り近い場所に置きたいもの。現在の千葉駅の場所は特に何もない不毛の地だったから、わざわざ駅を置くメリットがない。

 そこで、当時の千葉駅は千葉神社から北に進んだあたりに設けられた。現在でいうと、東千葉駅のちょっと西、千葉市民会館の付近だ。その場所には「ここに千葉駅ありき」と書かれた碑も残っている。

 千葉駅には開業2年後の1896年に房総鉄道(現・外房線)が乗り入れて、1907年にはいずれも国有化。複数の路線が乗り入れて、成田・銚子方面と房総半島方面を分ける交通の要衝になると、千葉駅には機関区も設けられる。その場所はちょうど現在の千葉駅のあたりにあったようだ。

 1921年には現在の京成千葉線もやってくる。ターミナルは先ほど出てきた千葉中央公園のあたり。開業時の駅名は千葉駅だったが、ほどなく京成千葉駅に改称している。

 以後、千葉の市街地は千葉神社を中心とする門前町を核として、千葉駅と京成千葉駅の間に広がっていくことになる。駅の北側の大地部分には鉄道第一連隊をはじめとする軍事施設が建ち並び、徐々に東京方面のベッドタウンとして住宅地も広がっていった。その中心は、ふたつの“千葉駅”と千葉神社だった、というわけだ。

 しかし、軍事施設があったことが災いしたのか、戦時中には空襲を受けて千葉駅もろとも市街地は灰燼に帰す。そこで戦後、復興計画の策定が必要になり、ここに来てふたつの千葉駅の移転を含めた都市計画が定められたのである。

 もともと国鉄の千葉駅は総武本線上に置かれており、東京方面からやってきて房総半島を目指す列車はスイッチバックを強いられていた。それが不便というのもあり、改善が求められていたのがひとつ。合理的に考えれば、二股に線路が分かれる地点の駅なのだから分かれる手前に駅を置くのが普通の考え方であろう。

 加えて、新たに駅前から広い幅員の大通りを整備し、防災道路としての機能も期待する発想もあった。そうした事情が重なって、国鉄の千葉駅と京成千葉駅はいずれも従来の場所から現在の場所へと移されたのである。そうして中心市街地も千葉駅前大通りを軸とする形で駅へと近づいていった。その結果が、現在の千葉駅前の風景なのだ。

3989チバQ:2022/08/22(月) 10:49:24
かつての「千葉駅前」がたどった歴史
 ならば、かつての千葉駅前はどうなっているのだろうか。

 旧千葉駅の前には南東に伸びて千葉神社方面とつなぐ道と、まっすぐ南に下る道がある。南東に下る道は古い地図でもかなり初期に整備されたことが窺えるいわゆる“停車場通り”というやつだろう。まっすぐ南下する道はハミングロードパルサと名付けられている。かつての京成千葉駅までを結ぶ機能を持っていた。

 このハミングロードパルサのすぐ西側に広がっているのが、千葉県を代表する風俗街・栄町である。つまり、旧千葉駅の目の前はネオンきらめく風俗街、というわけだ。

 もちろんこれは昔からそういう町だったわけではない。天下のターミナルの周辺なのだから、普通に商店や旅館などが建ち並び、まったく健全な町だったに違いない。

 ところが、空襲を経て戦後になると千葉駅と京成千葉駅が移転してしまう。すぐ脇にモノレールが通るようになるがそれはもっとあとのこと。駅を失った焼け跡の栄町、そこにいわゆる歓楽街が形成され、その一部として風俗街がいまにも残っているというわけだ。

 ちなみに、いま栄町を歩くとそういう類いのお店ももちろんたくさんあるのだが、むしろそれより目立つのが駐車場。歯抜けのようにビルが消えて駐車場に変わってきたのだろう。もっといえば、風俗街としての栄町は衰退しつつあるといっていい。

 それでもバブルの頃には風俗店のみならず、キャバレーやフィリピンパブなども多数建ち並ぶかなり活気に溢れた歓楽街だったようだ。いまはそうした店もほとんど姿を消している。いまだって千葉駅から徒歩圏内だし、モノレールの栄町という駅もある。もしかすると、数年後には再開発のターゲットになって、栄町の風俗街は完全に姿を消すことになるのかもしれない。

1970年には人口50万人に満たなかった町。いまや…
 いずれにしても、いまの千葉駅の配置が完成したのは戦後になってから。京成千葉駅のほうが先に移転して1958年に現在の千葉中央駅となり、1963年に国鉄千葉駅が現在地に移転完了。次いで1967年に千葉駅に隣接して京成国鉄千葉駅前駅が開業し、1987年に京成千葉駅に改称した。この時点で現在の千葉の市街地の形ができあがったのである。



 戦後の千葉市は海沿いを埋め立てて京葉工業地域の中核として工業都市化が進み、さらに郊外は東京方面も含めたベッドタウンとして発展。1970年には50万人に満たなかった人口もいまや100万人に迫ろうとしている。

 わずか50年で2倍以上に増え、1992年には政令指定都市にもなった。実は幕張メッセやZOZOマリンスタジアムも千葉市内。そんな広い千葉市の中心たる千葉駅は、2018年に駅ビルが全面リニューアルしたばかり。京成千葉駅ともどもますます集客力を高め、存在感を増していくことだろう。

写真=鼠入昌史
鼠入 昌史

3990チバQ:2022/08/22(月) 21:31:12
https://news.yahoo.co.jp/articles/be60792f34777074ed7bd842c585694edcb281b8
開業まで1カ月の西九州新幹線は経済効果発揮できるか
8/22(月) 21:11配信

産経新聞
記者会見に出席したJR九州の古宮洋二社長(中央)、佐賀県の山口祥義知事(右)、長崎県の大石賢吾知事

武雄温泉(佐賀県)と長崎を結ぶ西九州新幹線の開業まで23日で1カ月。沿線の長崎、佐賀両県にとって待望の新幹線開通で、同日には新幹線「かもめ」の切符の販売がスタートするなど、JR九州なども開業効果を高めようと準備を進めている。ただ、博多(福岡市)-長崎の往来に必要となる武雄温泉での乗り換えがネックとなり、利用者数の伸び悩みも懸念される。未着工区間(新鳥栖―武雄温泉)の整備方式をめぐる議論は進んでおらず、博多-長崎全線開業に向け、関係機関の協議の行方が注目される。

22日、JR九州の古宮洋二社長、佐賀県の山口祥義知事、長崎県の大石賢吾知事が福岡市のJR九州本社でそろって記者会見し、JR九州の「SUGOCA(スゴカ)」をはじめとするICカード乗車券の利用可能駅の拡大に連携して取り組むと発表した。長崎線や佐世保線などで従来利用できなかった計19駅について、導入費の一部を佐賀、長崎両県が負担し令和6年度中に利用可能とする。古宮氏は「新幹線で九州外の方が来られたときにICカードで乗れるのは便利。増収効果はあると思う」と述べ、山口氏は「地元の3者がいろんな相談ができる環境にあり、一堂に会したのは意義がある」と語った。

開業効果を最大化しようとJR九州はさまざまな利用促進策を企画している。「西九州開店」のキャッチコピーを掲げ、佐賀、長崎両県とも連携して沿線の観光地を紹介するほか、開業日に合わせ、佐賀や長崎を通る在来線で観光列車「ふたつ星4047」の運行もスタートする。

西九州新幹線は、博多―長崎を結ぶ九州新幹線長崎ルートの一部として開業するが、長崎ルート全線では佐賀県が、同県内の未着工区間の整備方式などに反発し、開業のめどが立っていない。

「開業が近づくにつれ、新幹線をつなげようという機運が高まっている」。佐賀県内の市町議会の議員有志で構成する「フル規格促進議員の会」会長の平原嘉徳・佐賀市議は語る。同会は未着工区間について鹿児島ルートと同じフル規格での整備を目指す。7月の総会には市町議会の議員ら約60人が参加し、同会最高顧問を務める今村雅弘衆院議員が「国の基幹ルートの背骨に佐賀は位置づけられる。それを通せんぼするのはおかしい」と訴えた。11月には全線フル規格化を求める県民決起大会を開く。

対面乗り換えが長期化すれば、JR九州は厳しい経営を余儀なくされる。古宮氏は7月の定例記者会見で「フル規格でつながるのがお客さまにとって便利」と述べ、改めて全線フル規格化の必要性を訴えた。(一居真由子)

3991チバQ:2022/08/23(火) 07:28:19
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a7705dceed33014c050354eb32bd3f69b741c78
「四国新幹線」構想 足踏み続け半世紀 「空白地帯」の疑問
8/23(火) 6:00配信

毎日新聞
1988年に開通した瀬戸大橋。ところどころにさびが目立つ=香川県坂出市で2022年4月23日午後2時55分、川原聖史撮影

 JR四国(本社・高松市)は5月に公表した2020年度の収支で、全路線が赤字に転落した。国の有識者会議は7月に利用客の少ない地方鉄道の見直しに関する提言をまとめた。新型コロナウイルス禍による収入減で、改革は待ったなしだ。四国は大都市がなく、経営が厳しい。28日に投開票される香川県知事選を前に、四国から今後の鉄道網のあり方を考える。

 「コロナ禍がここまで影響するとは」――。100円稼ぐのに必要なコスト(営業係数)が20年度で2倍超の「268円」となったことにJR四国社員の間で衝撃が広がった。5月に公表した20年度の路線別の収支で、これまで唯一の黒字で「ドル箱路線」だった瀬戸大橋線も15億4000万円の赤字に転落。全路線の赤字総額は計225億円にも及んだ。

 コロナ禍による全国各地の鉄道の収支の急速な悪化を受け、国交省の有識者会議は提言を公表。1日1キロ当たりの平均旅客輸送人数を示す「輸送密度」が1000人未満などの区間を対象に、自治体か鉄道会社が求めた場合に国が協議会を設置することを盛り込んだ。協議会は「存廃ありき」ではないが、線路の維持管理は自治体が担い、運行は民間が分担する「上下分離」や、バスへの転換などを検討し、最長3年以内に結論を出す。

 JR四国管内では輸送密度が協議会設置の対象となる区間は20年度の実績で、予讃、土讃、牟岐、予土各線で計4区間ある。香川県の浜田恵造知事は記者会見で「鉄道区間を『輸送密度1000人未満』などで切ってしまい、バス輸送や上限分離をすることで本当に良い方向にいくのか。国は議論をしっかりしてほしい」と苦言を呈した。

 JR四国総合企画本部の新居準也担当部長は「自治体は廃線に議論が傾くことへの懸念があると思うが、提言には国の財政支援も盛り込まれている。地域にとって持続可能な公共交通を考えていくために、今後は協議会で踏み込んだ議論ができれば」と期待する。

 JR四国は1987年の発足時に国が配分した経営安定基金約2000億円(当時)の運用益により赤字を補っている。2021年度からの5年間で約1000億円の追加支援も予定する。同社は31年度までに経営自立化を目指し、近年はホテル開発やマンション事業など鉄道事業以外にも力を入れているものの、めどは立っていないのが現状だ。

 ◇地域交通網維持への貢献に期待

 コロナ禍前の17年から「このままでは四国の鉄道網が維持できなくなる」という危機感を持ち、上下分離なども含めて議論するために「四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会Ⅱ」を設立し、四国4県などと会合を重ねた。だが、19年にまとめた中間整理には具体的な案はなく、キーワードとなったのが「新幹線」だった。

 その内容は新幹線で四国4県の高速移動を可能にし、各県内の移動では複数の交通手段をスムーズに乗り継ぐ仕組みをつくるというもの。「地域交通網の維持とJR四国の経営問題は切り離して考えるべきだ」と結論づけられて以来、懇談会は開かれていない。

 四国新幹線は半世紀前から「基本計画」の段階で、足踏みしている。1988年開通の瀬戸大橋は新幹線開通を想定して架けられたが、当時のルート案では淡路島付近に設ける海底トンネルの建設などに莫大な費用が掛かることから、「整備計画」への格上げは見送られ続けた。瀬戸大橋はその間、さびも目立ってきている。

 「四国が新幹線の“空白地帯”として取り残されている」と誘致を熱望してきたのが、四国の経済界だ。四国経済連合会(四経連)が中心となり、17年に官民46団体で「四国新幹線整備促進期成会」を発足。建設費が高い海峡部のルートをなくして四国4県と岡山県をつなぐ新ルートを掲げ、国に整備計画へ格上げするための調査実施などを求める陳情を毎年提出する。

 期成会の旗振り役を担ってきた千葉昭会長(前四経連会長、四国電力相談役)は「四国4県が新幹線でつながれば、新たな経済圏が誕生する」と力を込める。現在のルート案でも概算事業費は約1兆5700億円に上るが、「建設費は国の負担が多く、地方の実質負担額は12〜18%にとどまる」と強調。関西方面や海外からの観光客流入による経済効果で「将来的にはJRの不採算路線も新幹線の黒字で維持できるのでは」と皮算用する。

3992チバQ:2022/08/23(火) 07:28:33
 一方、四国と同様に本州と海を隔てる北海道新幹線(16年開業)は新青森―新函館北斗間の営業損益は21年度に過去最大の148億円の赤字を計上した。30年度に札幌延伸を予定しているが、現状では在来線に振り向ける利益はなく、線路の補修も行き届いていない。

 四国の期成会がツイッターで実施したアンケートでは誘致を応援する声もある一方、「不安な点」を問う質問では「新幹線があっても使う人がいないと赤字になる」と回答した割合が約8000の回答中、半数に上った。「少子高齢化が進み、開通するころには採算とれるほど利用客がいるのかな」など疑問視する声もあった。

 新型コロナ収束のめどは立たず、収支の改善は見通せない。地域の交通網維持に向け、新しい香川県知事が、住民の声を踏まえてどうかじ取りしていくかが注目される。

 ◇「全国初」鉄道とバスの運賃を一体化

 厳しい経営状況が続くJR四国だが、地域住民の足を守るための新しい取り組みも始まっている。

 徳島県内のJR阿南-浅川駅間では4月、JR四国と徳島バス(徳島市)が「全国初」の鉄道とバスの運賃一体化をスタートさせた。独占禁止法特例法に基づき、両社の共同経営として国土交通省の認可を受けた。

 JR四国は2019年に利用者の減少から同区間を通る特急を減便した。例えば徳島駅から牟岐駅に向かう場合、ほとんどのダイヤで阿南駅までしか運行しておらず、JRから高速バスに乗り換える必要があった。従来はJRとバスで合計1660円だった運賃を、JRの徳島―牟岐間の運賃の1470円で乗り継ぎできるようにした。

 両社によると7月末までに阿南駅でJRからバスに乗り換えたのは1日平均約2・9人。阿南駅の福井芳宏駅長は「お客さんからは乗り換えの選択肢が増えてうれしいという声を聞いている」。徳島バスの東孝行・企画管理部副部長は「JRもバスも利用者減で減便を迫られているなか、少しでも徳島南部の足を確保したいという思いで一緒にやっている」と語る。

 一方、高松市は私鉄の高松琴平電気鉄道(ことでん)と連携し、合理的なバス路線の再編に取り組んでいる。21年11月に市中心部の瓦町駅から約4キロ離れた伏石駅に、約15億円をかけて路線バスやタクシーが乗り入れる駅前広場を拡張した。

 両駅間ではこれまで鉄道とバスが途中から同じルートを走って分散し、輸送の効率が悪かった。市中心部に向かう場合に伏石駅でバスから乗り換えてもらい、将来的には同区間のバス路線のダイヤ見直しなど人口減を見据えた交通ネットワークの再整備を目指す。同じ狙いで、太田-仏生山駅間にも新駅とバスターミナルなどを整備する予定だ。

 国内や欧州の鉄道事情に詳しい関西大の宇都宮浄人教授(交通経済学)は「これまでは地方が廃線や費用負担を恐れるあまり、上下分離の議論などを避けてきた経緯がある。コロナ禍を機に、今後はむしろ各県や自治体が主導権を握って上下分離などの方法を細かく提案し、国にはその費用負担として地方交付税などの措置を求めていくべきではないか」と提言する。

 一方で「新幹線誘致も必要だが、地域交通網維持の議論は別枠で速やかに進めていくのが望ましい」と指摘。「JR四国と徳島バスとの連携や高松市とことでんの新駅設置などをモデルに、四国の各地域でアイデアを出していくことが大切だ」と話している。【西本紗保美、川原聖史】

3993チバQ:2022/08/23(火) 23:46:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/833045b95b48bb990dd0293ac331956b0214723e
宇都宮LRT 来年8月全線開業へ JR宇都宮駅西側は観光地までも視野
8/23(火) 21:00配信


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産経新聞
車両17編成がそろったLRT車両基地=宇都宮市下平出町

宇都宮市と栃木県芳賀町が進める次世代型路面電車(LRT)事業で、2度の延期が公表されていたJR宇都宮駅東側の開業時期について、宇都宮市は来年8月に全線開業すると明らかにした。同駅西側延伸区間については当初計画よりも西側に広げ、同市駒生1丁目の同県教育会館付近までとしたほか、観光利用も念頭に、大谷観光地付近までを検討区間とした。

23日に県産業会館で開かれた芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会で、LRTの同駅東側の開業予定の報告と同駅西側延伸についての話し合いが行われた。

報告では、同駅東側の工事が当初予定よりも3カ月遅れ、完了が令和5年3月になるとの見通しを明らかにし、開業予定時期を同年8月と説明。開業までにLRT路線と重複するバス路線の再編やベルモール(宇都宮市陽東)周辺と芳賀町工業団地(芳賀町)のトランジットセンター整備も完了するとした。

同駅東側の開業時期は当初、令和4年3月の計画だったが、昨年1月に5年3月へと1年延期。さらに今年5月、宇都宮市の野高谷(のごや)町交差点区間の工事の遅れが明らかになり、同市は改めて整備スケジュールを精査。工事が完了している区間の部分開業も念頭に、開業時期を検討していた。

そして精査の結果、東側の5区間のうち、最後の工事区間となる野高谷町交差点区間と芳賀町区間が来年3月に工事完了の見通しとなったことで、全線開業時期は1年後の来年8月となった。

工事完了から開業までは安全な輸送体制を整えるための試運転や習熟運転、各種検査などを実施する。部分開業については、同一路線上で検査と営業運転などを並行させる必要があることから、安全管理面で実施は困難として見送られた。

開業時期の遅れにより、運行管理を行う「宇都宮ライトレール」の開業前経費は約2億円増加する見込み。ほぼ人件費で、同市と芳賀町で負担する。

同駅西側延伸についても、当初は「桜通り十文字付近」の計画だったが、住宅地や学校がある点や折り返し運行施設の確保が可能である点を踏まえ、県教育会館付近までを区間認定。さらに同市の観光拠点の中核である大谷観光地付近までの延伸も検討事項とした。

現状で約400億円と試算されている延伸に伴う事業規模は今後、検討を加えて具体的に算出する。8年内に工事着手、12年前半の開業を目指す。

同市ではLRTによる経済波及効果は、東側で約900億円、西側で約810億円と推計している。(松沢真美)

3994チバQ:2022/08/24(水) 09:53:10
https://news.yahoo.co.jp/articles/8addf628838f996c8728ce3f3d800067ba67721a
相模原―甲府、先行開業を 知事「合理的な促進」【大井川とリニア】
8/24(水) 9:34配信
あなたの静岡新聞
リニア中央新幹線の計画ルートと駅

 川勝平太知事は23日の定例記者会見で、JR東海のリニア中央新幹線について、神奈川県駅(仮称、相模原市)―山梨県駅(同、甲府市)間の先行開業を目指すべきだと主張した。リニアの南アルプストンネル工事に伴う大井川水問題を巡り県とJRとの協議が続く中「どの程度可能性があるか確認したい」と述べ、9月上旬に神奈川県駅の工事現場を訪れる予定で関係者と調整していると明らかにした。

 静岡県は東京・品川―名古屋間の2027年開業を目指す立場を表明した上で、7月にリニアの沿線自治体でつくる建設促進期成同盟会に加盟した。川勝知事はこの立場を維持するとしつつ「できるところからやる以外に建設促進する方法はない。部分開業が合理的な促進方法だ」と指摘し、同盟会の中でほかの知事の理解を求めていくとした。

 川勝知事は20年に品川―甲府間の先行開業をJR東海側に提案し、山梨県の長崎幸太郎知事も同区間の先行開業に前向きな姿勢を示している。ただ、この日の会見で川勝知事は相模原―甲府間ですでにリニア実験線が整備されていることや、品川駅付近の工区で大型掘削機の一部が故障したことに触れ、相模原―甲府間が「暫定開業が唯一可能な場所」と強調した。

 (政治部・尾原崇也)



 ■「閑蔵線の整備必要」 静岡市長に働きかけ促す

 川勝知事は23日の定例記者会見で、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事で働く作業員の安全確保に必要だとして、田辺信宏静岡市長に対し「市道閑蔵線のトンネル整備を(JR東海に)働きかけてほしい」と注文した。

 川勝知事は8日の東京電力田代ダム視察を踏まえて「“命の道”の整備が極めて重要だと認識した」と述べた。川根本町の要望もあるとして、地元の静岡市が事業者のJRに整備を働きかけるよう求めた。

 リニア工事に伴う車両通行ルートの整備では、過去にJRが閑蔵線のトンネル整備を提案したが、市と地元の井川地区が県道三ツ峰落合線と県道南アルプス公園線をつなぐトンネル整備を要望し、2018年にJRが工事費を負担して整備する基本合意を市と結んだ経緯がある。

 川勝知事は「三ツ峰落合線のトンネルをやめろということではないが、4年以上たってまだ1ミリも掘られていない。井川の人々が安心するためにも閑蔵線の整備が必要」と主張した。

 静岡市建設局の幹部は「基本合意からの4年間はトンネルの詳細なルート計画などに時間を要し、工期とは関係ない」と改めて反論した。閑蔵線の整備については膨大な費用と時間がかかる工事との認識を示し、「軽々には答えられない。基本合意にのっとり対応する」と話した。

静岡新聞社

3996チバQ:2022/08/25(木) 16:18:04
https://news.yahoo.co.jp/articles/e3540f82e71f80bf4c6ff53afaa892329ecd057f
北大阪急行延伸、箕面2駅は23年度末開業 メトロ御堂筋線直通
8/25(木) 14:03配信

毎日新聞
北大阪急行の延伸で新設工事が進む箕面船場阪大前駅地下3階のホーム=大阪府箕面市船場東3で2022年8月25日午前10時53分、三角真理撮影

 北大阪急行電鉄は25日、大阪府箕面市への延伸事業で新設する2駅について、2023年度末に開業すると発表した。このうち「箕面船場(せんば)阪大前駅」(箕面市船場東3)の工事現場を報道陣に公開した。


 同電鉄は大阪市中心部を通る大阪メトロ御堂筋線と相互直通運転しており、現在は江坂(大阪府吹田市)―千里中央(同府豊中市)を10分でつなぐ。

 事業は、路線を千里中央から北へ約2・5キロ延伸するもので、箕面市と同電鉄が主体となり16年度に着工。22年5月にトンネル(約1・7キロ)が貫通し、線路の敷設や電気設備、駅の整備などを進めている。総事業費は874億円。

 公開された箕面船場阪大前駅は改札が地下1階、ホームは地下3階。もう一つの新駅で北の終点となる「箕面萱野(かやの)駅」は高架駅となり、複合商業施設と直結する。【三角真理】

3997チバQ:2022/08/30(火) 20:07:41
https://news.yahoo.co.jp/articles/88f3bc9f4d51d4e4121f6e4280c47c3a81c8c8b8
留萌線、26年3月末までに廃止 JR北が廃止方針の全5線区で決着
8/30(火) 19:00配信

朝日新聞デジタル
留萌駅を出た車両。駅では20人ほどの乗客が待っていた=2022年8月30日午後4時15分、北海道留萌市

 JR北海道が廃止・バス転換を提案していた留萌線(深川―留萌、50・1キロ)について、沿線4市町(北海道留萌市、深川市、沼田町、秩父別町)が30日、提案を受け入れることを決めた。同線の石狩沼田―留萌(35・7キロ)は2023年3月末、深川―石狩沼田(14・4キロ)は26年3月末で廃止になる。JR北が16年に廃止方針を打ち出した全5線区がバス転換で決着。JRは不採算路線の整理にめどをつけたが、コロナ禍で鉄道事業の採算は一段と悪化している。(新田哲史、三木一哉)


 4市町の首長とJR北の綿貫泰之社長はこの日留萌市で会議を開き、留萌線の廃止について合意したうえで合意書を締結した。

 JR北は深川―留萌間のうち、深川―石狩沼田間は高校生の通学利用が多いことを踏まえ、石狩沼田―留萌間の廃止後も3年間運行する。その間の年3億円の営業赤字や、折り返し設備の整備費約6千万円はJR北が負担する。

 また、JR北は廃線から最大18年間分の代替バスの運行費を支援するほか、廃線後の街づくりの支援金として4市町にそれぞれ7千万円を出す。

 JR北は7月21日、留萌線を2段階に分けて廃止することを提案。4市町は住民説明会を開催したうえで受け入れを決めた。

 留萌市の中西俊司市長は会議後の会見で、「社会情勢などをいろいろ考えると今が決断の時だ」と語った。深川―石狩沼田間の存続を強く求めてきた沼田町の横山茂町長は「総合的に判断したが、この財産を残したかったというのが正直な気持ちで、無念だ。3年後を見据え、町民と公共交通の基盤を作り上げたい」と語った。

 4市町とJR北は今後、代替バスの運行方法を詰めるほか、跡地利用などについて協議する。JR北の綿貫社長は「代替交通、沿線自治体の街づくりに可能な限りの支援をする」と語った。

3998チバQ:2022/08/30(火) 22:57:50
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/723958/?rct=n_hokkaido
JR「2段階廃止」案 膠着状態変える 留萌線廃止合意
08/30 22:52 更新
JR「2段階廃止」案 膠着状態変える 留萌線廃止合意
JR「2段階廃止」案 膠着状態変える 留萌線廃止合意
合意書に署名後に会見するJR北海道の綿貫泰之社長(左)と留萌線沿線の4自治体の首長
 深川、留萌の両市を結ぶJR留萌線を巡りJR北海道と沿線4市町は、石狩沼田―留萌間を2023年3月末で、深川―石狩沼田間を3年後の26年3月末で廃止することで決着させた。路線の存廃を巡り、沿線自治体の間で意見が大きく割れ、留萌市が離脱するなど話し合いは一時膠着(こうちゃく)状態に陥った。廃止を求めるJR、応じる意向の留萌市、通学利用などを考慮して部分存続を求める北空知3市町―。それぞれの立場を主張し続けて平行線をたどる可能性もあったが、JRが地元要望に一部応じて廃止時期をずらす異例の提案を行い局面が変わった。

 「できれば残してほしいという多くの意見があった。しかし今が1番の決断の時ではないか」。30日に留萌市で開かれたJRと4市町の会議後、座長を務めた留萌市の中西俊司市長は記者会見で、紆余(うよ)曲折あったこれまでの議論を振り返った。

 留萌線は1910年(明治43年)に深川―留萌間で開通した110年以上の歴史を持つ路線だ。石炭や農水産物の輸送、地域住民の足として運行され、21年(大正10年)には留萌管内増毛町まで延伸されている。

 ただ、人口減少などによる利用低迷が続き、輸送密度(1キロ当たりの1日平均輸送人数)は2019年度が137人、20、21年度は90人まで減少。22年3月期の営業損益は赤字が6億600万円まで膨らんだ。

 こうした状況を受けてJRは留萌線の沿線自治体に廃止・バス転換を提案。深川市、留萌市、空知管内秩父別町、沼田町の首長が18年に話し合いの場を設けたが、すでに微妙なすれ違いが生じていた。

 会議は「路線存続の可能性を探る」という結論で一致したものの、留萌市は「残す、残さないというスタンスは持たずに進めていく」との意向を表明。存続を求める意思を鮮明にしていた北空知3市町とは異なる姿勢を打ち出した。

 背景には留萌駅の利用低迷が顕著だったことがある。16年に留萌―増毛間が廃止され、市外から地元高校への通学乗車がなくなった。20年3月には深川留萌自動車道が全線開通し、留萌、深川の両市が約1時間で結ばれたことで、「速さ」でも鉄路の優位性が揺らいでいた。

 18年11月には、JRが留萌線を存続させる場合の地元負担が年約9億円とする試算を提示。国の財政支援も期待できないことが明らかになり、早急に廃線を見据えた町づくりを進める必要があると考えた留萌市が廃止容認姿勢にいち早く転換した。存続を求める3市町との話し合いはかみ合わず、留萌市の中西俊司市長は3市町で徹底協議するよう提案。首長が集まる話し合いの場から一時離脱した。

 存続を求める北空知3市町のよりどころは、深川―石狩沼田間の輸送密度が218人(18年度)で、JRが廃止の線引きにしている200人を上回っていたことだった。しかし、JRは一部存続でも地元負担は年3億4500万〜3億8800万円と試算。3市町は到底受け入れられず、協議は膠着状態となった。

 局面が変わったのは今年6月。各自治体の実務者による水面下の話し合いの中で、JRが廃止時期を2段階とし、地元負担を求めない妥協案を打診してきた。

 地元負担を前提に存続を目指す8区間の協議に本腰を入れたいJRが、留萌線の議論を進めるための異例の提案だったが、沿線自治体にとっても「最大限の譲歩とも言える提案」(自治体関係者)。JR幹部も各首長に接触して、歩み寄りを求め、一気に合意形成へと進んだ。「受け入れなければ(経営難が進み)交渉が打ち切られる可能性もあった」。ある自治体幹部はそんな危機感も抱いた薄氷の交渉だったと振り返る。(猫島一人、佐藤大吾)

3999チバQ:2022/08/30(火) 23:00:47
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/723924/?rct=n_economy
存続目指す8区間が焦点に JR経営改善へ、進まぬ費用負担の議論 留萌線廃止合意
08/30 21:54 更新
存続目指す8区間が焦点に JR経営改善へ、進まぬ費用負担の議論 留萌線廃止合意
 JR北海道が「単独では維持困難」として2016年11月に公表した赤字13区間を巡る議論は、JRの提案通り5区間の廃止・バス転換が決まり、次の焦点は地元負担を前提に存続を目指す8区間の行方に移る。赤字の各路線を維持しつつ、危機的状況が続くJRの経営改善にどうつなげるかが課題となる。

 JRが13区間の抜本的見直しを進めると発表した16年当時、経営圧迫の大きな要因となっていたのは、相次ぐ事故や不祥事を受けた安全対策費の増加だ。17年3月期連結決算で最終的なもうけを示す純損益は約150億円の赤字に転落。JRは年間500億円前後に上っていた鉄道事業の赤字のうち、約30億円だった5区間の廃止・バス転換で赤字の圧縮を狙った。

 だが、新型コロナ禍で経営環境はさらに悪化。全道的な乗客減で、稼ぎ頭だった札幌圏でも赤字額はコロナ禍前の25億円前後から、20年度178億円、21年度148億円と大幅に膨らんだ。廃線の効果がかすむほどの打撃となり、国の財政支援頼みの経営が続く中、目標とする31年度の自立は「相当厳しい」(JR幹部)状況となっている。

 維持が前提の8区間では、19年度から「アクションプラン」として沿線自治体などと収支改善に向けた利用促進策を開始。観光列車運行や通学補助などを行ってきたが、コロナ禍の影響もあり効果は限られている。8区間の赤字額は18年度の133億円から、21年度は141億円に拡大した。

 JRは国が抜本的な改善策を示すよう求める23年度中に、各路線をどう存続させるのか一定のめどを付けなければならない。今後本格化する協議では、存続に必要な費用を国、道、沿線自治体、JRがどう負担するかが最大の論点だ。

 JRは120億円を超す赤字額を踏まえ、道と沿線自治体に3分の1の約40億円、国に同額の約40億円の負担を求めた。関係者は「JRの負担を減らし、会社存続につながる枠組みが必要」と訴えるが、沿線自治体も財政難から「負担は厳しい」(道東の首長)と声をそろえ、議論は進んでいない。JR北海道の綿貫泰之社長は30日、留萌線沿線自治体会議後の記者会見で「持続可能な仕組みづくりに注力したい」と述べた。

 一方、留萌線や根室線富良野―新得間では今後のバス転換などの協議が残る。既に廃止・バス転換した3区間についてのバス運行費などの支援金は計51億円超に上るが、根室線富良野―新得間は沿線自治体がバス転換の議論を進めることを確認したにとどまり、まだJRとの合意に至っていない。現時点では廃止時期や支援金額、バスルートなどについて地元で検討している状況だ。(山田崇史、田中雅久)

4000チバQ:2022/08/31(水) 10:41:10
https://news.yahoo.co.jp/articles/23b0fef9dc10db5262beae79ef6cae42059ab098
「陸羽西線」踏んだり蹴ったり? 道路建設で2年運休 代行バスは倍の2時間 なぜこうなった?
8/31(水) 9:22配信



「道路建設で鉄道2年運休」は規定路線?
運休前の陸羽西線の列車(乗りものニュース編集部撮影)。

 最上川に沿って山形県の最上地方と日本海側の庄内地方を結ぶJR陸羽西線が、2022年5月から2年間の長期運休・バスによる代行期間に入りました。

【地図】「陸羽西線」を運休して建設する「新庄酒田道路」 画像で見る

 この運休は、鉄道と並行する国道47号のバイパス道路「新庄酒田道路」の建設に伴うものです。この自動車専用道路のトンネルと、鉄道側のトンネルが地中約3mの距離で近接し、鉄道トンネルへの影響を抑える補強工事が必要となったことから、全面運休の決断が下されました。

 こうした場合、鉄道の運行を継続するために桁やパイプ状の構造物(支保工)によってトンネルを守る「アンダーピニング工法」がよく用いられます。しかし今回の現場は、最上川沿いの地滑り多発地帯でもあり、周辺地盤の補強を行っても安全を確保できないことが道路施工者による会議で早くから報告され、鉄道の全面運休・バス代行は既定路線となっていました。

 補強が必要となった鉄道トンネルは、高屋〜古口間にある「第2高屋トンネル」です。「新庄酒田道路」(同区間の事業名「高屋道路」)はこの下を抜け、鉄道と国道が川沿いに大きくカーブを描く区間を、一気にショートカットする線形です。

 かたや鉄道側の「第二高屋トンネル」は1914(大正3)年の完成から100年以上が経ち、上部の扁額周辺にひび割れが見えるなど、現地で目視してもかなり老朽化が進んでいるようです。JR東日本によると、内部にもひび割れ・空洞などが生じているようで、まずは道路工事による影響を抑えるべく、鉄道トンネルの内側をコンクリートで固め、樹脂の注入による地盤の強化などで保護を行った後に、道路トンネルの工事に入ります。

 この工事運休にともなう陸羽西線のリリーフ役を担う代行バスは、庄内側の「松山観光バス」(酒田市)、最上側の「山形交通」、そしてJRバスなどが担っています。JRバスは山形交通新庄営業所に待機スペースを間借りしているため、山交・JRバスが仲良く停車しているという変わった光景も見られます。

 実際に代行バスへ乗車してみると、鉄道のルートをたどるとはいえ、その使い勝手は大きく異なっていました。

所要時間が倍増 その理由
高屋〜古口間を走行するJRバスによる代行バス(宮武和多哉撮影)。

 運休前の陸羽西線は、酒田〜新庄間を各駅停車でも66分で結ばれていました。かたや代行バスは120分少々、快速便でも100分弱と、大幅に所要時間が増加しています。

 その要因としては、庄内地方側での「鉄道駅への乗り入れの多さ」、そして全体的な「そもそもの道路の走りづらさ」にあります。

 まず庄内地方側の余目〜高屋間では、狩川駅・清川駅などが待機場所として十分な設備を備えていることもあり、国道から外れて駅に立ち寄り乗客を拾うことで、所要時間が延びています。各駅間が鉄道で4〜5分のところ軒並み10分程度、また羽越本線に乗り入れる酒田市内でも並行道路がないことから、区間によっては3倍近くに所要時間が伸びている場合もあります。

 代行バスの主なルートでもある陸羽西線沿いの国道47号は、最上川に沿ってカーブが多く、あまりスイスイと走れる道路ではありません。車道の路肩も50〜75cmと狭く見通しも悪いこともあって、5年間の重大事故発生率は山形県内の他の国道に比べて5倍ほどに上ります。さらに、天候によっては川霧で視界が遮られるなど、この取材日(午後からゲリラ豪雨)に見かけたバスはことさらに安全運転を保っていました。

4001チバQ:2022/08/31(水) 10:41:43
 また最上地方側の古口〜新庄間は、バスが国道を外れてほぼ生活道路である県道34号に入るため、ここでも鉄道の2〜3倍の時間を要しています。なお「新庄酒田道路」は古口駅の周辺で2.2kmのみ開通しているものの、新庄市内への残り区間は地滑り発生のため2022年度の開通が大きく遅れる見込み。代行バスもしばらくは現状のままでしょう。

 所要時間が一挙に伸びたことで、沿線地域から新庄や酒田、鶴岡といった都市への通院時間は長くなり、沿線の村営バスは大幅なダイヤ組み替えなどの影響も出ています。運休前の2021年には、山形新幹線と連動して庄内北前ガニや鮎の貨物輸送実験(6時に酒田を出て11時前に東京着)も行われていましたが、こうした取り組みは当面難しそうです。

実は地域交通の影の主役?鉄道より賑わうスクールバス
陸羽西線の第二高屋トンネル。上部にひび割れが生じている(宮武和多哉撮影)。

 一方、鉄道の代行バス化による影響を受けない人々もいます。というのも、陸羽西線の沿線ではスクールバス・送迎バスがかなり充実しており、運転本数が少ない鉄道への依存が既に弱まっているのです。

 特に戸沢村は、東西を貫く鉄道が広範囲に住む小・中学生の通学動線に向いておらず、現在では9系統(うち2系統は朝のみピストン輸送)のスクールバスを運行。村内の小中学校を再編して2021年に開校した「戸沢学園」への通学を支えています。前述の新庄酒田道路の一部開通によって交通量が増加し、通学路が分断されたこともあってバスの系統を拡充、その際に新しく車庫の建設まで行われました。

 なお陸羽西線は戸沢学園のすぐ裏手を抜けているものの駅はなく、代行バスも駅のみをつなぐため、学校を経由していません。そしてスクールバスの大半の系統を運行する戸沢村のバス会社「最上川観光」は北隣の鮭川村でも総延長100kmを越えるスクールバスを運行しており、最上地方の交通における影の主役と言えるでしょう。

 他にも新庄東高校、鶴岡東高校などがそれぞれ広範囲に無料のスクールバスを展開し、鶴岡から新庄、新庄から鶴岡といった通学が可能となっています。これに加えて新庄徳洲会病院の通院向けの送迎バスもあるなど、陸羽西線がすでに需要を細かく奪われていたことがうかがえます。

 ただ戸沢村は国道47号の事故多発地帯を抱え、スクールバスはここ数年で2回ほど事故に巻き込まれています。また戸沢村と同様にスクールバス網を持つ庄内町は、年間6300万のバス予算のうち3分の1が冬場の増便のために消えるという悩みも。

 こうしたこともあり、各自治体は、既存の国道の交通量を減少させる「新庄酒田道路」の開通を待ち望んでいます。

4002チバQ:2022/08/31(水) 10:41:55

陸羽西線「ルートとしての伸び悩み」? 新幹線との接続を活かせず
国道47号は路肩もかなり狭い(宮武和多哉撮影)。

 陸羽西線の運休から2か月後の2022年7月、JR東日本は管内ローカル線の収支状況を公表。同線はそのなかでもかなり厳しい「平均通過人員が1日500人未満の区間」であることが明かされ、自治体が危機感を募られていると報じられました(7月29日山形新聞など)。

 このように陸羽西線が全線に渡って伸び悩む理由として、「そもそも移動ルートとしての価値が落ちている」ことが挙げられます。

 最上川沿いのこの動線は、江戸時代には山形平野から酒田港、そこから北前船で日本列島を半周して各地に米を運ぶ舟運の重要なルートでした。江戸や近畿との交流も盛んで、清川村(陸羽西線・清川駅周辺)出身の志士・清河八郎がのちの「新撰組」の源流となるなど、幕末の歴史にもその名を残しています。陸羽西線も戦後には上野から酒田行きの夜行急行「月山」が走るなど、首都圏や山形内陸部(置賜・最上地方)と庄内地方をつなぐルートとして機能していたのです。

 しかし現在、庄内地方を発着する移動は、羽田からの空路や上越新幹線・羽越本線経由の鉄道ルート、そして仙台方面の高速バスや自家用車などが担っています。山形新幹線が1999(平成11)年に新庄まで到達し、首都圏〜山形県の移動手段として鉄道が85%のシェアを得た際も、新庄駅で接続する陸羽西線は、運休の多さや本数の少なさもあり、利用が大きく増加することはありませんでした。

 道路事情もあって陸羽西線にぴったり並行する高速バスなどはなく、山形〜庄内地方の移動も月山道路(国道112号バイパス)がメインです。道路・鉄道ともに災害が多い新庄〜庄内地方ルートそのものの存在感は、徐々に薄れていったと言えるでしょう。庄内地方の各自治体は、陸羽西線のミニ新幹線化を目指すべく活動を続けていましたが、2021年に期成同盟が解散しています。

 1987(昭和62)年の時点で2000を越えていた陸羽西線の輸送密度(1日あたりの平均乗車数)は、2020年には163、つまり30年間で7%まで落ち込んでいます。かねてからの懸案であった道路事情が「新庄酒田道路」の整備で改善が見込まれるなか、2年後の復旧を見据えた陸羽西線をどのように活用していくか、具体的な検討が求められています。

宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)

4003とはずがたり:2022/08/31(水) 11:42:37

また石炭の搬出が必要になれば復活させれば良いし今は廃止やむなしだな。

留萌線廃止で合意 JRと沿線4市町 石狩沼田を境に2段階で
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/723740
08/30 23:01 更新

 【留萌】JR北海道が段階的に廃止・バス転換することを求めていた留萌線(深川―留萌、50・1キロ)の沿線4市町は30日、留萌市内で首長会議を開き、廃止を受け入れる合意書に署名した。石狩沼田―留萌間は2023年3月末、残る深川―石狩沼田間は26年3月末で廃止される。代替交通の支援策などJRとの協議は続ける。JRが16年11月に「単独では維持困難」と公表した10路線13区間のうち、廃止・バス転換を求めた5区間すべての鉄路が廃止される方向となった。

 会議には留萌市、深川市、空知管内沼田町、同管内秩父別町の首長が出席し、合意書をJRの綿貫泰之社長に渡した。段階的な廃止に加え、《1》通学生らが利用する深川―石狩沼田間は地元負担なしで3年間運行《2》代替交通支援は鉄道廃止から最大18年間《3》まちづくり支援金として1自治体あたりJRが7千万円を支払う―といった内容。代替交通の整備や跡地利用については各自治体と個別に協議を行い、覚書を締結する。

残り:453文字 全文:975文字

4004チバQ:2022/08/31(水) 17:34:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed95f4c113691483d7a937510cf763ceefd4148c
絶景列車「リゾートしらかみ」走れず観光に大打撃 青森・深浦町 五能線の大雨被害で
8/30(火) 8:48配信


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Web東奥
大雨被害を受けたJR五能線の橋=29日、深浦町松神地区

 津軽地方を中心とした豪雨被害は、30日で発生から3週間となる。線路設備など約70カ所が被害を受けたJR五能線は、鯵ケ沢-岩館(秋田)駅間で復旧の見込みが立たず、青森県深浦町内では全線運休が続いている。代行バスで通学や生活の足を守っているものの、日本海の絶景を満喫できる観光列車「リゾートしらかみ」は運行できない状況。ツアー客のキャンセルが相次ぎ、地元観光関係者は大きな打撃を受けている。

 青森-秋田駅間を運転するリゾートしらかみは今年で開業25周年を迎え、これまで約200万人が利用した。普段であれば、五能線乗車を目玉にした団体ツアーも催行される。観光列車の一部ダイヤは青森-鯵ケ沢駅間で区間を短縮して運行するが、全線での再開見込みは立っていない。

 JR千畳敷駅前で、日本海に面した飲食店「千畳敷センター」では、昼食のため予約していた観光列車のツアー客が、8月だけで200人ほどキャンセルとなった。観光列車などを撮影するために、全国から同町を訪れる鉄道ファンも少なくない。家族で経営する猿川浩也さん(40)は「まさに大打撃。復旧に時間がかかるのは仕方ないが、一日でも早く、景色がいい区間だけでも再開してほしい」と願った。店には11月末まで数千人の予約があるというが見通しは厳しい。仕入れ先の漁師にもしわ寄せが出ているという。

 「五能線は『日本一乗ってみたいローカル線』といわれている。代行バスだと魅力がない」。町観光協会長で、不老ふ死温泉の西崎朋社長も早期復旧を切望すする。五能線は、JRが7月に発表した区間別収支で、県内赤字路線の一つでもある。「このまま五能線が廃止となるのが困る」と懸念も口にした。

 世界自然遺産・白神山地の麓にある宿泊施設「アオーネ白神十二湖」は、高い集客力を持つ十二湖・青池への道路通行止めも重なり、8月はキャンセルが相次いだ。宿泊客の半分ほどが首都圏などからの観光列車の乗客だ。同町内での運休の影響は避けられないというが、斉藤智晴営業課長は「大雨後も青池の透明度は変わっていなかった。来月には道路が復旧してほしい。落ち込まず、挽回したい」と前を見据えた。

4005チバQ:2022/08/31(水) 22:37:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/8cd25f3ae299b101204a8649a62b18dcc86f7e6c
函館線、大部分が廃線濃厚 新幹線アクセス以外は不透明 貨物も分断
8/31(水) 20:00配信


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朝日新聞デジタル
北海道の玄関口にある函館―長万部間の鉄路は、貨物列車が本州と行き来する物流の大動脈でもある=2022年8月2日、北海道八雲町

 2030年度の北海道新幹線札幌延伸でJR北海道から経営分離される函館線(函館―長万部間、約148キロ)の存廃を議論する沿線自治体の協議会が31日、北海道函館市であった。函館市の工藤寿樹市長は、同区間のうち函館―新函館北斗(約18キロ)を第三セクターで存続させたい考えを表明。他の首長からも異論は出なかった。一方で新函館北斗―長万部間は廃止・バス転換の可能性が高まった。同区間は道内外を結ぶ貨物列車が走る物流の大動脈で廃止の影響は大きく、道や国の対応が焦点となる。(編集委員・堀篭俊材、阿部浩明、新田哲史)

【写真】北海道新幹線と函館線(函館―長万部)

 北海道と函館―長万部間の沿線7市町(函館市、北斗市、七飯町、鹿部町、森町、八雲町、長万部町)でつくる協議会はこれまでに、(1)三セクによる全線維持(2)全線廃線・バス転換(3)函館―新函館北斗間は鉄路維持、他はバス転換の三つの選択肢を示していた。

 約1年4カ月ぶりとなった31日の協議会では、各首長の姿勢が鮮明になった。

 函館市の工藤市長は「今の収支予測では(全線を)三セクで運行するのは厳しい」とし、「(新幹線アクセス列車の)『はこだてライナー』は存続をお願いしたい」と函館―新函館北斗間の鉄路維持を求めた。同区間については「インバウンド(訪日客)が戻れば収支の改善が見込める」とも語った。

 北斗市の池田達雄市長も「ライナーは残してほしい」と同調。七飯町の杉原太町長は「観光需要があり、引き続きやっていければいい」と述べた。

 函館―新函館北斗間の維持に反対の声はなかったが、全線維持は厳しい収支から慎重論が目立った。

 また、仮に三セクで全線を維持する場合も、旅客輸送にはほとんど使用されず、主に貨物が使う下り列車用の藤城線(七飯―大沼、13・2キロ)と、今年度末にJR北が廃止する車両検査用の五稜郭車両所(函館市)は継承しない方針が事実上、了承された。

4006チバQ:2022/08/31(水) 22:42:13
8/19の記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/2b13b3955f42491ef0d08ecf0a130e5c28e10723
北海道新幹線の並行在来線、函館線の一部切り離し検討 貨物に影響大
8/19(金) 19:00配信

朝日新聞デジタル
道南地方の鉄路を走る貨物列車=2022年8月2日、北海道八雲町

 北海道新幹線の札幌延伸でJR北海道から経営分離される函館線の函館―長万部間(約148キロ)について、存廃を議論する協議会が今月末にも再開される。同区間では第三セクターへの転換の際、その一部の藤城線(七飯―大沼、13・2キロ)をJRから継承しないことが議論される見通しだ。同線は道内の農産物を本州に送る貨物の大動脈の一部で、貨物網の維持は今後の大きな焦点となる。

【写真】北海道新幹線と函館線(函館―長万部)

 JR北は2030年度の新幹線札幌延伸を目指しており、並行在来線の函館線(函館―小樽、約288キロ)の経営は分離される。このうち長万部―小樽間(約140キロ)は3月、沿線の全9市町がバス転換を容認。函館―長万部間について今後協議される。

 同区間の沿線7市町(函館市、北斗市、七飯町、鹿部町、森町、八雲町、長万部町)などでつくる並行在来線対策協議会はこれまでに、(1)第三セクター方式による鉄路維持(2)全線廃線・バス転換(3)函館―新函館北斗間の鉄路は残し、他はバス転換、という選択肢を示した。

 三セクで鉄路を維持する場合、経営分離後30年間の累計赤字は約944億円に達する。協議会では赤字削減のため、下り列車用の藤城線(七飯―大沼、13・2キロ)と、今年度末に閉鎖される車両を検査する五稜郭車両所(函館市)について、JR北から譲り受けない案を検討している。

 藤城線は途中駅がなく、旅客列車は一部が通るだけだ。車両検査はJR北の苗穂工場(札幌市)に委託する方向だ。

4007チバQ:2022/09/01(木) 08:55:22
https://news.yahoo.co.jp/articles/94424396f16f977a786917c5fa47e680e1797482
TX延伸、進む調査 茨城県4方面案 災害時輸送も比較
9/1(木) 7:00配信


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茨城新聞クロスアイ

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つくばエクスプレス延伸案

■第三者委、議論へ

つくばエクスプレス(TX)の茨城県内延伸4方面案の絞り込みへ調査が進んでいる。県は当初予定した需要予測や概算事業費、収支予測に加え、災害時などのJR常磐線の代替輸送機能も比較対象とした。調査結果などを基に今後、第三者委員会で議論する。4方面の地元では誘致の動きが活発化。来春の絞り込みへ熱い視線が注がれる。

県は国の研究機関「運輸総合研究所」と協力し、延伸方面案の調査を5月に始めた。関係者の意見を踏まえ、県交通政策課は「数字だけの比較にとどめない」として、「災害に強い交通ネットワークづくり」の観点での比較も重要な調査事項とした。具体的には、大動脈である常磐線など近隣の路線が災害などで運行に支障が出る事態なども想定して検討する。

TXの県内延伸構想は、県が本年度当初予算に調査検討事業費用として1800万円を初めて計上したことで動き出した。県総合計画で茨城県の将来像を表した「2050年ごろの茨城の姿」の中で、既に県内のTX延伸ルートの構想として示されていた、①筑波山方面②水戸方面③茨城空港方面④土浦駅方面-の4方面案から、来年春に一つに絞り込む予定だ。

調査が進む一方、関係する地元では誘致を目指す動きが活発化している。

誘致団体は現在四つ。茨城空港への延伸を目指し、関係7市議会でつくる「TX茨城空港延伸議会期成同盟会」は先行して18年5月に発足した。今春、県が構想を打ち出すと、結成が相次ぎ、4月には土浦市を中心に「TX土浦延伸を実現する会」、5月には石岡市経由で茨城空港までを目指す「TX石岡延伸推進協議会」、さらに茨城空港経由で水戸市までを掲げる「TX水戸・茨城空港延伸促進協議会」ができた。「筑波山方面案」の誘致団体は設立には至っていない。

今後は、県が11月ごろまで調査。調査結果などを基に第三者委が12月から議論し、1方面案を絞り込む。パブリックコメント(意見公募)を経て、県に同案を提出。3月中に県が決定する。第三者委のメンバーは学識者や経済界、県議会、市町村、鉄道事業者などで今後構成される。

県が1方面案に絞り込んだ後は、茨城県とともにTXの出資団体である千葉、埼玉、東京の3都県や鉄道事業者との調整を進める。

ただ、方面案を絞り込んでも、延伸の実現には、莫大(ばくだい)な事業費や関係地域の合意形成など極めて高いハードルがある。

大井川和彦知事は6月の定例記者会見で「1路線に方針を決めても、実はそこがスタートラインにやっと立てたという程度の話であり、そこから先、さまざま超えなければいけない壁が非常に高い」と述べた。

同月の県議会で、県の担当者は「国の交通政策審議会の答申に位置付けられなければ実現はない。事業費のほか、目的や効果など総合的にふさわしい中身が必要」と答弁し、県内延伸案の絞り込みは、将来に向けたスタートラインとの考えを強調した。(三次豪)

茨城新聞社

4008チバQ:2022/09/08(木) 17:58:34
https://news.yahoo.co.jp/articles/1bcc37a4316f7a1685815109d177938ce842f1a7
西九州新幹線未着工区間 「対話で解決糸口探る」国交政務官
9/7(水) 11:38配信
 8月に国土交通政務官に就任した古川康・前知事は6日、佐賀県庁で山口祥義知事と非公開で約40分間面会した。古川氏は会談後、未着工区間の整備方式が決まらないまま開業する九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)について、「知事をはじめとする佐賀県の皆様ととにかく丁寧に対話をしていきながら、この問題の解決の糸口を探していくしかない」と話した。

 西九州新幹線の武雄温泉―長崎間は23日に開業する。古川氏は「知事以来、これまでの経緯を一定程度知っている者としては簡単に物事が進むものではないことも知っているつもりだ」と説明。「大きなことを県民の合意、了解を取り付けながら進めることは簡単ではない。だが時間、手間をかけただけのことはあると後世思ってもらえるようなものにしなければいけない」とも語った。

 新鳥栖―武雄温泉間の整備方式を巡る国交省と県による「幅広い協議」の次回日程は決まっていない。古川氏は「どういう内容、形であればテーブルに着いてもらえるのか検討している最中」と述べるにとどめた。【山口響】

4009チバQ:2022/09/08(木) 18:08:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee49eee806f803e53a925259dd6f751a96429e67
事前に大量の団体枠?わずか10秒で完売「プラチナチケット」争奪戦の裏側
9/8(木) 10:19配信
 指定席の販売開始からわずか10秒で完売した、23日開業の西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の一番列車。インターネットや駅の窓口ではプラチナチケットを巡る争奪戦が繰り広げられたが、西日本新聞「あなたの特命取材班」にこんな投稿が寄せられた。「事前に大量の団体枠が設けられていたようだ」。JR九州に取材すると、下りの一番列車「かもめ1号」で、指定席158席の約3分の1が旅行会社向けに割り当てられていた。


 同社はあらかじめ団体枠を決め、旅行会社からの受け付けを4月に開始。5月以降に各社の席数が決まったという。上りの「かもめ2号」でも約1割を旅行会社が確保した。

 投稿者の男性=福岡市=は販売された8月23日、駅の窓口に並んだが購入できなかった。男性は「一番列車など特別な運行で、旅行会社への割り当ては聞いたことがない。それを知らない人が窓口に並ぶのはおかしくないか」と訴える。

 西九州新幹線の開通に伴いラストランとなる在来線特急(22日の下り)はどうだったのか-。JR九州によると、指定席128席の約3分の2、グリーン席(12席)の全席を旅行会社に割り当てていた。

 新幹線・特急の団体枠の考え方について、同社は「同じ時間帯の特急かもめの乗車実績に基づいて一般客の乗車分を確保し、団体の割り当て席数を決めた」と説明した。希望する利用客には特別な日だが、鉄道会社にすれば販売戦略の一環。割り当ての考えは「実績」をベースにしたという。

 2011年全線開通の九州新幹線の一番列車のときはどうか-。同社は「正確な販売記録は残っていないが、団体枠はごくわずかだったようだ」とした。

 全国に目を向けると、15年開業の北陸新幹線下り(指定席約900席)、16年開業の北海道新幹線上り(同約700席)の一番列車は、指定席すべてが一般客向けに販売され、いずれも25秒で完売した。ただJR北海道は「理由は今となっては不明だ」としている。

 ■    ■

 西九州新幹線の一番列車は、複数の旅行会社が団体枠とみられる乗車券を組み入れた商品を販売していた。あるツアーは1泊2日の朝昼食付きで10万円、日帰りで約4万円だった。西九州新幹線の初日便と特急のラストランを組み合わせた商品もあった。武雄温泉-長崎の指定席の乗車料金は片道3600円。つまり、一番列車には数万円分の“付加価値”があるといえる。

 そもそも、指定席の販売方法は、(1)みどりの窓口で駅員が専用端末を操作(2)発売1週間前から受け付けた事前予約をコンピューターが処理(3)利用者が当日にインターネットで購入-の主に3通りあるという。

 「かもめ1号」を例に、旅行会社の割り当て分を除く指定席約100席で、この3ルートから一瞬で完売にいたったわけだ。JR九州は「((1)から(3)の)詳細な販売割り当てについては言えない」としている。

 一番列車を組み込んだツアーを企画した旅行会社は「一番列車の割り当ては珍しく、ありがたい。旬の大きな話題の鉄道の旅は、コロナ禍から回復傾向の旅行業界の後押しになる」とコメントした。

 (水山真人)

4010チバQ:2022/09/11(日) 10:21:19
https://news.yahoo.co.jp/articles/844c3305830a69cf47cd8b87b980aa485f4befac
ローカル線、費用負担が焦点 「維持困難」で議論本格化 北海道
9/11(日) 7:04配信


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時事通信
 ローカル鉄道の見直しに向けた議論が全国各地で始まるのに先駆け、JR北海道が「単独では維持困難」だとする8区間の扱いをめぐり、関係自治体を交えた調整が本格化する。

 経営が厳しい同社は、2023年度までに「抜本的な改善方策」を示すよう国から監督命令を受けている。JR北は地元負担を前提に鉄路存続を目指すが、財政が苦しい沿線自治体にとって受け入れは容易ではなく、費用分担の在り方が焦点となる。

 積雪寒冷地で車両の維持コストがかかるJR北は民営化当初から経営が不安視された。さらに人口減少や道路整備進展で鉄道利用者は減少。単独では維持困難とされた13区間のうち、同社が廃止の方針を打ち出した5区間すべてがバス転換する方向で固まり、宗谷線の名寄―稚内間や根室線の釧路―根室間など8区間の扱いが残された。

 JR北は沿線自治体と観光列車の運行などで集客に努めてきたが、コロナ禍もあり、収支改善は見通せない。8区間の21年度の赤字額は141億円で過去最大となった。新車両の導入などで支援してきた道の関係者は「利用促進を目に見える形で経営改善につなげることは難しい」と頭を抱えつつ、単なる赤字補填(ほてん)は行わない考えを崩さない。沿線自治体関係者らも「財政負担は厳しい」と語る。

 ローカル線の在り方を話し合ってきた国土交通省の有識者検討会は7月、自治体が鉄道施設を保有して事業者が運行する「上下分離方式」の活用などを選択肢として示した。しかし、自治体財政の状況が厳しいといった理由で、上下分離は「現実的ではない」(道関係者)との見方も出ている。JR北の綿貫泰之社長は「持続可能な仕組みづくりに注力したい」と話すが、打開策を見つけられるか不透明だ。

4011チバQ:2022/09/15(木) 08:57:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/a916b4d975ee366838cd1cc1fd3ce3d61217d43d
大阪モノレール「延伸」で変わる関西の鉄道勢力図 巨大商業施設が来春誕生、2029年に計10路線と接続
9/15(木) 6:11配信



高速道路を中央に挟み、大阪の中心部を大きく取り囲む府道2号大阪中央環状線。大阪人からは独特のアクセントで「中環(ちゅうかん)」と呼ばれる。その上空を走る大阪モノレールの路線を延伸する工事が2029年の開業を目指して動き出している。現地はいま、どのような状況なのだろうか。

■門真市駅から南へ延伸

 大阪モノレールは大阪空港から千里中央を経て、門真市までの本線(21.2km)と、万博記念公園から北へ分かれ彩都西までの彩都線(6.8km)を運行する。両線を合わせた距離は28kmでモノレールとして日本一の長さだ。かつて世界最長の営業距離としてギネス記録に認定されたこともある。現在、世界一は中国・重慶に譲ったが、日本一の座は変わらない。

 計画では東側の終点、門真市から中環に沿って南へ約8.9km延伸する。開業は2029年の予定。松生町(まつおちょう)、門真南、鴻池新田(こうのいけしんでん)、荒本、瓜生堂(うりゅうどう)の5駅を設ける(駅名はすべて仮称)。延伸する区間の計画上の所要時間は17分。瓜生堂から大阪空港までは55分を見込む。

 大阪モノレールは1990年6月1日に千里中央―南茨木間で営業運転を開始して以来、5回にわたって少しずつ路線を延ばしてきた。1994年9月に柴原(現・柴原阪大前)―千里中央間、1997年4月に西端となる大阪空港、同年8月には東側の南茨木―門真市間も営業を開始し、現在の本線の形となった。万博記念公園駅から延びる彩都線は1998年10月に阪大病院前まで、2007年3月に終点の彩都西までが開業した。

 2020年には開業30周年を記念し、社名を大阪高速鉄道から大阪モノレールに変更している。

 モノレールの本線は現在、大阪中心部から放射状に延びる鉄道6路線と接続する。蛍池で阪急宝塚線、千里中央で北大阪急行(大阪メトロ御堂筋線に直通)、山田で阪急千里線、南茨木で阪急京都線、大日で大阪メトロ谷町線、門真市で京阪本線と乗り換えられる。JRとの乗換駅はなく、モノレールの宇野辺駅とJR京都線・茨木駅の間は徒歩で移動できなくもないが、結構、離れている。

 レジャースポットや商業施設が豊富なのが沿線の特徴だ。万博記念公園駅周辺には、大型複合施設のEXPOCITY(エキスポシティ)、Jリーグガンバ大阪が本拠地とするパナソニックスタジアム吹田などがある。大日駅はイオンモール大日が駅前にある。通勤通学や日常の買い物、空港アクセスと利用者層が幅広い路線といえる。

 2029年に延伸開業すれば本線では32年ぶりということになる。延伸によって、門真南で大阪メトロ長堀鶴見緑地線、鴻池新田でJR学研都市線、荒本で近鉄けいはんな線・大阪メトロ中央線、瓜生堂で近鉄奈良線と乗り換えができるようになり、接続は計10路線になる。

4012チバQ:2022/09/15(木) 08:58:04
■沿線に巨大商業施設が誕生

 延伸区間1駅目の松生町は門真市駅から800mほどの距離しかない。現地では大規模な再開発プロジェクトが進行中。もとはパナソニックの「南門真地区」と呼ぶ生産拠点があった場所だ。A〜Dの街区の計画があり、A街区には大型商業施設が誕生する。事業者の三井不動産は7月4日、施設名称を「三井ショッピングパーク ららぽーと門真」と「三井アウトレットパーク 大阪門真」とすると発表した。ららぽーとと三井アウトレットパークの初の複合型施設で、2023年春の開業を予定する。

 ららぽーとは1階と3階を中心に約150店舗、2階は三井アウトレットパークで約100店舗の見込み。C街区には会員制倉庫型店のコストコ・ホールセール、B街区は分譲マンション、D街区は門真市に本社を置く東和薬品の事業所になる。一方、門真南駅の南、「鶴見はなぽ〜とブロッサム」に入る「三井アウトレットパーク 大阪鶴見」は2023年3月12日に閉館する。

 門真市によると、コストコの開業は2023年夏の予定。同市の担当者はこれらの商業施設について「多くの人が訪れて活気ある街になることを期待している。これまではモノレールの終点だったが、将来の延伸によって人の流れが増え、商業施設を軸として盛り上がることになれば」と話していた。

 門真南駅は近畿自動車道と第二京阪道路の門真ジャンクション付近に設けられる。東側には大阪メトロ長堀鶴見緑地線の終点があり、府立門真スポーツセンター「東和薬品RACTAB(ラクタブ)ドーム」(旧・なみはやドーム)の最寄り駅となっている。

 次の鴻池新田は学研都市線と交差する付近の新駅で、初めてのJRとの乗換駅となる。学研都市線は大阪市街地を地下で横断するJR東西線に直通するほか、新大阪直通のおおさか東線や、大阪環状線と乗り換えることができる。JRの駅は中環から少し東に離れているが、乗り換え経路と駅前広場が整備される方針だ。

 荒本駅は中環から「逆くの字」を描くように東へそれ、大阪府立中央図書館や東大阪市役所の近くに位置する。2003年にカルフールとして開業、その後イオン東大阪店となった建物はすでに解体されていて、この跡地の一部がモノレールの新駅となる。東西に走る阪神高速の地下に近鉄けいはんな線の荒本駅のホームがある。

■近鉄の2路線と乗り換え

 終点の瓜生堂では近鉄奈良線の新駅ができて乗換駅となる。東大阪市の担当者は「市内に3つ設けられるモノレールの駅が結節点となり、市民の交通利便性が増すことに期待したい」と話していた。

 瓜生堂駅の北側には、新たに留置線や検査場がある車両基地を整備する。災害時には万博車両基地の代替機能として活用するという。

 延伸にあたっては松生町―門真南間にレールである軌道桁の製作ヤードを設ける。

 大阪モノレールによると、延伸工事は「道路構造物として位置づけられる支柱や軌道桁、駅舎についてはインフラ部として大阪府が整備、鉄道の運営にかかる車両本体、電力・信号設備、駅務機器、車両基地等はインフラ外部として当社で整備する」という。

 現時点でインフラ部は2026年度中、インフラ外部は2028年度中の完成を予定する(開業前の各種検査期間は含まない)。車庫内のインフラ外部整備工事(列車検査場、工作車検修庫、変電所、事務所棟などの工事)はインフラ部と並行して進める。

 大阪では今後、鉄道の延伸開業ラッシュが続く。地下鉄御堂筋線と直通する北大阪急行が北に延び、2023年度末に千里中央―箕面萱野間の約2.5kmが開業する。途中駅の箕面船場阪大前駅にはすでに阪大箕面キャンパス、箕面市立船場図書館、市立文化芸能劇場などがオープンしている。また、2025年の大阪・関西万博開催に向けて会場がある夢洲(ゆめしま)まで、大阪メトロ中央線の延伸計画がある。

■モノレール延伸のメリットは? 

 モノレールの延伸について同社の担当者は「沿線には大型商業施設や大学が多く立地しており、東大阪市や奈良方面とつながることで、新たな交流が生まれる」と期待を込める。また「緊急時の代替ルートがより簡単に確保できるほか、移動時間・乗換回数が減り利便性が向上する」といったメリットを挙げる。

 延伸開業を予定する2029年には、関西圏の鉄道勢力図も現在と大きく異なっていることになりそうだ。

橋村 季真 :東洋経済 記者

4013チバQ:2022/09/16(金) 13:19:34
https://news.yahoo.co.jp/articles/3b2f1cdeee83d6fe2f1932a344f24419f8d98659
「実在しない地名の駅、観光業にマイナス」 上毛高原駅めぐり要望書
9/16(金) 12:13配信
 上越新幹線の上毛高原駅(群馬県みなかみ町)。建設当時の仮称がそのまま正式名称となった駅名をめぐり、町と町商工会、町観光協会が15日、「みなかみ」を含めた地域名を入れて改めるよう求める要望書をJR東日本高崎支社に提出した。

 この日、鬼頭春二町長ら3者のトップが同支社を訪れ、町民や周辺市町村、県外からの観光客らから集まった1万4145人の署名を添えて、南沢千春支社長に要望書を手渡した。

 要望書では「仮称として上毛高原駅となり、実在しない地名が駅名として使い続けられてきた。町に新幹線駅があるということが首都圏の人から分かりづらく、観光業にとってもマイナスの影響は少なくなかった」と、今の駅名が抱える課題を指摘している。

 上毛高原駅は旧国鉄時代の1982年11月15日、新幹線の開業と同時に、3町村合併前の旧月夜野町内に誕生した。駅名については当時、関係者間で議論を重ねたがまとまらず、同年2月4日の朝日新聞は〈「月夜野」「奥利根」などの案も出たが、広域的なニュアンスから仮称通りとなった〉と報じている。

 2017年には、町を中心とする地域が「みなかみユネスコエコパーク」に登録され、「外国人観光客にとっても分かりづらい」「世界に開かれたゲートウェーにふさわしいまちづくりにふさわしい駅名であるべきだ」との声が商工・観光関係者の間で強まった。

 町は「上毛高原駅を核としたまちづくり構想策定委員会」を発足。関係者らが駅名と駅周辺のまちづくりについて議論を重ね、今年2月、「駅名の確定」と「新駅名にふさわしい周辺整備」を2大プロジェクトに据えた構想をまとめた。

 同策定委員会の委員長も務めた町商工会の入内島一崇会長は取材に「これが第一段階。利根全域のコンセンサスをしっかり得られるように、町を後押ししていきたい」。南沢支社長は広報を通じ、駅名変更について「まずは周辺地域のご理解を得ることが重要と考えている」とコメントした。(加藤真太郎)

朝日新聞社

4014チバQ:2022/09/16(金) 13:20:17
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ccf70f4a02be3cf8d2534114b01efba82c0ec1a
肥後大津ルート「将来の発展性感じる」 空港アクセス鉄道で知事
9/16(金) 11:59配信
 熊本空港とJR豊肥線を結ぶ空港アクセス鉄道計画に関し、熊本県の蒲島郁夫知事は16日午前の県議会代表質問で、肥後大津駅(大津町)から分岐するルートに「将来の発展性を感じている」と述べた。採算性や利用見込みなどを基に比較検討を進めている3ルートのうち、肥後大津ルートの優位性を強くにじませた。

 県は9日、3ルートの追加調査の結果を公表。肥後大津ルートが概算事業費約410億円で、三里木駅(菊陽町)から空港に向かうルートの約490億円、原水駅(菊陽町)から分かれるルートの約530億円より低かった。費用対効果を示す「費用便益比」は、肥後大津ルートは30年間で1・03と最も高かった。

 この日の代表質問で、蒲島知事は肥後大津ルートの利点を「直通運行が可能でJR九州による豊肥線、九州新幹線との効率的な運行管理や機能強化が期待できる」と指摘。南阿蘇鉄道(高森町)が肥後大津駅への乗り入れに向けて調整しており、「観光客の増加につなげられる」と期待した。

 費用便益比が1・01だった三里木ルートについては、県民総合運動公園(熊本市東区)への「アクセス改善が図られる」と言及。費用便益比が0・72と最低だった原水ルートは「費用便益比が低く、事業化は困難だ」との見方を示した。

 計画実現には「JR九州の主体的な参画が不可欠だ」とも指摘。三里木ルートを前提に事業費の最大3分の1を拠出することで合意した費用負担も含め、再度協議が必要との認識を示した。

 自民党県議団の池田和貴氏(天草市・郡区)への答弁。(内田裕之)

4015チバQ:2022/09/16(金) 13:21:49
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f06ac3ac6551e06b38deb77973d416c51dfbf86
<秒読み 西九州新幹線開業> 『鹿児島ルートの先例』 部分開業でも経済効果 「くまモン」集客、素通り防ぐ
9/14(水) 10:30配信
 九州新幹線長崎ルート(博多-長崎、143キロ)のうち、西九州新幹線(武雄温泉-長崎、66キロ)の開業まであと9日に迫った。新たな高速移動手段は、本土最西端の長崎県に何をもたらすのか。九州新幹線鹿児島ルートという先行事例も引き合いに、“秒読み”に入った現状と課題をリポートする。
 JR長崎駅を在来線特急かもめで出発、新鳥栖駅で九州新幹線さくらに乗り換え、鹿児島中央駅まで3時間足らず。かもめとさくらの乗車時間は、ほぼ同じだが、距離は後者が2倍以上長い。同駅構内には、西九州新幹線開業のPRポスターが張られていた。
 鹿児島ルートも当初は部分開業だった。だが、鹿児島経済同友会の津曲貞利代表幹事(65)は「結果として二度おいしかった」と振り返る。先に新八代-鹿児島中央が営業を始めた2004年度、この区間の鉄道利用者数は前年度比2・3倍に跳ね上がった。「終着地としての課題が分かった。2次交通の整備やおもてなしの向上、観光資源の磨き上げなどを全線開業までの7年間のうちに改善できた」という。
 全線開業した11年度は、熊本-鹿児島中央の利用が同1・7倍に増えた。博多-鹿児島中央の移動時間は部分開業で90分短縮、全線開業でさらに50分短縮し、最短1時間17分となった。山陽新幹線にも乗り入れ、関西圏へのアクセスが飛躍的に向上。鹿児島銀行系シンクタンク、九州経済研究所(当時は別称)の試算によると、初年度にして463億円の経済効果を鹿児島県にもたらした。
 一方、熊本県内では「全線開業しても素通りされる」との懐疑的な見方が少なくなかった。同県は日帰り圏内となる関西に集客の照準を絞った。アドバイザーに起用された同県出身の脚本家、小山薫堂氏は、ゆるキャラ「くまモン」を世に出す。関西各地に出没し名刺を配り回る一風変わったPRが「あのクマ何やねん」と話題を呼んだ。熊本地震(16年)の影響を受けながらも、熊本市内の宿泊客数は全線開業前年からの10年間で35%伸びた。
 今なお課題はある。鹿児島、熊本両県の担当者は、開業効果を県内全域に波及させる難しさをそろって口にする。新設しても軌道に乗らず廃止したバスなどの2次交通は少なくない。新幹線開業に伴いJR九州から経営分離した並行在来線「肥薩おれんじ鉄道」は開業2年目から赤字を積み上げている。
 博多という大都市と離れた「終点」側からフル規格で整備・開業する過程は、長崎ルートも同じ。同研究所の福留一郎経済調査部長(56)は、鹿児島ルートの実績から「西九州新幹線は長崎に一定の効果をもたらす」と予測する。ただ鹿児島の場合、部分開業した04年時点で既に全線フル規格整備が国から認可されていた点を踏まえ、こう指摘した。「長崎ルートは全線開業という“ゴール”がまだ見えていない。この違いは小さくはない」

4016チバQ:2022/09/16(金) 13:22:25
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee834e41de6ef1ecf8676c28eb8f7541cbb285ff
<秒読み 西九州新幹線開業> 『県都』変革 人流拡大へ続く再開発
9/15(木) 11:31配信



 西九州新幹線の開業は間もなくだが、長崎市のJR長崎駅周辺の再開発はしばらく続く。高架化で約150メートル西に移転した駅舎や線路の跡地はもちろん、改札口から北へ徒歩10分の場所では通販大手ジャパネットホールディングス(佐世保市)の「長崎スタジアムシティプロジェクト」で巨大クレーンが動いている。「100年に1度の変革」によって県都は生まれ変わりつつある。
 日本政策投資銀行九州支店によると、本県の民間設備投資計画は2021年度が約3倍、22年度は1・6倍といずれも前年度実績を大きく上回った。伸び率は九州7県で突出。特に建設や運輸など非製造業が顕著で、駅周辺の動きが寄与したとみられる。
 駅周辺19・2ヘクタールの区画整理事業は市が主導。「国際観光都市の玄関口にふさわしい拠点」を25年までに完成させる。
 昨年11月、市が216億円を投じた「出島メッセ長崎」が隣接の外資系高級ホテル「ヒルトン長崎」と同時開業し、駅西口と直結。国際会議など大規模なコンベンションを誘致し交流人口を拡大する上で核となる。市によると、1年目は新型コロナウイルス禍で千人以上の学会は6件にとどまったが、2年目は3倍近くになる見込み。担当者は「新幹線で施設のポテンシャルが高まる」と期待する。
 駅東口ではJR九州の新駅ビルが23年秋の開業を目指す。13階建て。既存のアミュプラザ長崎などと合わせた商業フロアの延べ床面積は計8万4千平方メートルに広がる。上階には「長崎マリオットホテル」も入る。
 11年に九州新幹線が全線開業した鹿児島市でも、鹿児島中央駅周辺の再開発が進み、市全体の小売販売額に占める割合が市中心部の天文館とは対照的に上昇。地価もまだ天文館に届かないものの、上昇率では上回る傾向にある。
 同様にアーケードがある長崎市中心街では「空洞化」への警戒感が根強い。市商店街連合会の本田時夫会長は「長崎駅を降りた人に足を伸ばしてもらえる仕掛けが必要」と2次交通などによる動線確保を重視する。
 だが駅舎の移転で、国道にある路線バスや路面電車停留所へのアクセスは不便になった。市は開業までに駅東口に交通広場を仮設し改善を急ぐ。駅と中心街の間にある県庁舎跡地は10月にも広場として暫定供用されるが、本格整備はまだ先。県担当者は「土地の歴史性や周辺開発との連動を踏まえ検討する」という。
 日銀長崎支店の鴛海健起支店長は「駅周辺再開発のようなしつらえも大切だが、観光ルートなどのソフト面をうまく磨き上げ、レベルアップすることが長崎経済全体の底上げにつながる」と指摘する。

4017チバQ:2022/09/16(金) 13:23:02
https://news.yahoo.co.jp/articles/6f4282d6e6b968ef97a9a51761166d707bb2a40b
<秒読み 西九州新幹線開業> 『諫早・大村の存在感』 交流拡大、経済成長に期待
9/16(金) 11:30配信
 長崎、佐世保に次ぐ「第3極」として位置付けられる県央の諫早、大村両市。合わせた人口は約23万で県内の2割近くを占める。新幹線駅を手に入れる両市は「交通の要衝」としての存在感が高まり、交流人口の拡大や経済成長をけん引する地域として期待される。
 JR諫早駅東口は、商業施設やホテル、マンション(計105戸)などが入る最高16階建て再開発ビル2棟が整備され、以前とは街並みががらりと変わった。JR長崎線と大村線、島原鉄道が乗り入れ、ビルには県営バスターミナルの機能も集約。全ての新幹線が停車する上、長崎市までの所要時間は約9分に。市は「交通の結節点の強みが増す。開業で露出が増えるのを好機に利便性をアピールしていく」と意気込む。
 これを見据えた動きか、市内ではここ数年、駅周辺を中心にマンション建設が相次ぐ。昨年度は2005年の市町合併以降、初めて転入者が転出者を上回る「社会増」に転じた。
 一方の大村市。今は市民が大村駅からJRで博多に向かう場合、諫早駅か早岐駅(佐世保市)で特急に乗り換えなければならない。新幹線が開業すれば、博多まで今より50分程度短い最速1時間11分で行けるようになり、通勤・通学圏の拡大が見込まれる。
 50年余り人口増が続く同市は「25年に10万人」を見据え、県外からの定住を促している。新幹線が停車する新大村駅東側では、商業施設やマンション2棟(計174戸)などによる再開発を計画。駅周辺に限らず住宅需要は高く、市北部でも宅地開発が進む。
 両市とも新幹線駅をめぐる明るい材料は多いが、課題も残る。諫早駅は東口前の二つの跡地活用策が決まっていない。旧バスターミナルを所有する県交通局は本年度中に一般競争入札で売却する方針。7年前に閉店した大型スーパー西友諫早店跡は、青空駐車場のまま。今後について所有者側は「未定」とする。
 新大村駅前の再開発完了は早くて2年半後。新たな街の姿が徐々に見えてくるとはいえ、乗降客の目には長期間、更地や工事風景が広がる。「何もない」との印象を持たれないように官民の取り組みが急務だ。
 一方、企業誘致に弾みがつくと期待する声もある。ながさき地域政策研究所の菊森淳文理事長は、15年の北陸新幹線(長野-金沢)開業後、金沢市の工業団地分譲率が大幅に上がった例などを挙げ、「移動時間の短縮効果は大きい」と分析。もともと諫早、大村両市は空港と高速道路インターチェンジの近さを強みに工業団地を広げてきた。そこに新幹線駅が加われば「企業や支社支店の誘致が進み、安定的な人口流入が見込める」とみる。

4018チバQ:2022/09/17(土) 19:35:21
https://news.goo.ne.jp/article/nagasaki/region/nagasaki-20220917115201.html
<秒読み 西九州新幹線開業> 『佐世保』 効果“限定的”…それでも
2022/09/17 12:00長崎新聞

<秒読み 西九州新幹線開業> 『佐世保』 効果“限定的”…それでも

長崎新聞

(長崎新聞)

 西九州新幹線開業まで1カ月を切った8月26日。佐世保市役所であった定例記者会見で、新幹線が長崎県北や同市に与えるインパクトを問われた朝長則男市長はこう答えた。「非常に限定的ではないか」。期待感が高まる沿線地域とは裏腹に、その言葉は淡々としていた。
 新幹線は武雄温泉-長崎の部分開業で、佐世保市を経由しない。そのため「市民はほとんど利用できない」(朝長氏)。博多方面の往復には、これからも特急みどりを使う。
 新幹線の乗客を呼び込み、周遊させるのも容易ではない。在来線に乗り換える場合、県南北を結ぶJR大村線の利用が想定される。だが同線の一部は、JR九州のSUGOCA(スゴカ)など全国共通の交通系ICカードを使えず利便性に欠ける。
 同社などは地元の要望に応え、2024年度にICカード使用可能エリアを佐世保線と、大村線のうちハウステンボスまで広げると同22日に発表。ただ大村線の一部は使えないまま。長崎、佐世保両エリアの往来は切符を買う手間が残る。佐世保市議会からは「不十分」との反発も出ている。
 県北は佐賀県に隣接し、地縁が深い。ただ、新幹線沿線の同県武雄、嬉野両市とは距離感もある。
 19年、佐世保市を中心に人口減少社会を踏まえた「西九州させぼ広域都市圏」が発足。同県伊万里市、有田町を含む12市町が加盟し、インフラ整備や観光振興などの政策で連携している。だが武雄、嬉野両市は協議がまとまらず離れた。新幹線の名称にもなった「西九州」を一体的に盛り上げる機運は乏しい。
 そもそも九州新幹線長崎ルートは、1978年に佐世保市が原子力船「むつ」の修理を引き受けた見返りに、与党が優先着工を認めた。だが費用対効果が問題視され、同市を経由する計画を断念するという“市民の犠牲”によって存続した経緯がある。
 開業メリットを見いだせず、「佐世保経由が実現していれば」と悔やむ声を引きずりながらも、間接的な波及効果を狙う動きはある。JR九州などは10月から西九州新幹線をPRする「デスティネーションキャンペーン」を全国展開。佐世保観光コンベンション協会も参加し、停車駅から佐世保に足を延ばすモデルコースを開発した。
 開業に伴いJR九州は、九州全県を巡る観光列車「36ぷらす3」の発着地の一つを長崎から佐世保に変更。同協会は新たな旅のスタイルとして売り込む構えで、蓮田尚事務局長は「新幹線開業は県全体の魅力を全国に知ってもらえる有り難い機会。多くの人に『次は佐世保へ行きたい』と感じてもらうのが大切だ」と前を向く。
温泉
JR九州
ハウステンボス
原子力
鉄道旅行

4019チバQ:2022/09/17(土) 20:02:54
https://news.yahoo.co.jp/articles/861718811d2f1d7614e147417d411b9ab970a9d9
西九州新幹線、開業直前 起爆剤に期待の長崎市、効果に懐疑の声も
9/17(土) 18:48配信


毎日新聞
西九州新幹線開業をPRする幕が掲げられた長崎市の中心商店街=同市で2022年9月13日午後1時34分、樋口岳大撮影

 九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)の終着駅がある長崎市は、全国でも人口減少が著しい。市は観光客など「交流人口」を増やす起爆剤として新幹線に期待し、まちづくりを進めてきた。しかし新型コロナウイルスの感染拡大で2021年の観光客はコロナ禍前の19年から約6割減。JR長崎駅周辺の再開発なども重なり、駅から約1キロ離れた市中心部の繁華街は「人通りが減った」と嘆く。23日の開業まで1週間を切った街には、開業効果への懐疑も漂う。


 JR長崎駅の南東約1・3キロにある長崎新地中華街。中華料理店など約30店が軒を連ねる、長崎を代表する観光地の一つだが、平日の昼過ぎ、中秋節を祝うちょうちんが飾られた中華街は閑散としていた。老舗の店主は「コロナの影響で修学旅行生の利用や会社の宴会などが激減し、経営は苦しい」とため息をついた。

 大皿の料理を分け合って食べる昔ながらのスタイルの店もある中華街は、長引くコロナ禍で苦境にさらされている。長崎商工会議所が21年10月に実施した調査では、人通りは平日で19年の38%、休日で56%にまで減少した。中国の旧正月に中華街などが会場になる冬の人気イベント「長崎ランタンフェスティバル」も21、22年は中止になった。

 中華街の北西約400メートルにあった長崎県庁と県警本部が18年に駅前へ移転し、新しい長崎駅の改札前には大規模な土産・レストラン街が整備された。さらにJR九州が新たに駅ビルを建設し、駅北側では通販大手「ジャパネットグループ」がサッカースタジアムを中心にアリーナやオフィス、商業施設、ホテルなどを整備する「長崎スタジアムシティプロジェクト」を進める。急激な「駅前シフト」に中華街や周辺商店街の関係者らは不安を募らせる。

 それでも店主は当初、新幹線開業や駅前の再開発に淡い期待を抱いていた。新幹線開業に合わせ、市は国際会議などが開けるMICE(マイス)施設「出島メッセ長崎」を約216億円かけて整備し、21年11月にオープンした。市は「学会やイベントなどの開催で年約114億円の経済波及効果がある」と説明しており、店主はコロナ禍で急減した売り上げを少しでも穴埋めするため、会議やイベント関連の弁当需要に期待したが、注文は一度もない。「新幹線が開業しても劇的に状況が改善することはないと思っている」と店主は本音を明かす。

 20年国勢調査で、長崎市の人口は15年調査時から2万390人減り40万9118人だった。北九州市などに次ぎ全国の市町村で3番目に大きい減少幅だ。22年7月には1965年以降初めて推計人口が40万人を割り込み、関係者に衝撃が走った。

 毎年10月7〜9日に開かれる長崎市の秋の風物詩「長崎くんち」の奉納踊りがコロナ禍などの影響で3年連続中止になるなど、交流人口を押し上げる明るい材料は見えてこない。市中心部の浜町の商店街で老舗洋服店を営んできた田中直英さん(78)は「新幹線開業が人口増加や地域の発展につながるのではという期待がある半面、商圏が福岡と競合するなどマイナス面もある。新幹線の生かし方を考えなければ」と話す。

 西南学院大の近藤春生教授(財政学)は「(特急と新幹線を乗り継ぐ)今回の部分開業では時間短縮効果が小さい。大きな経済効果が生じるとは考えにくいが、その少ないプラスの効果を享受し得るのは長崎市だ。開業効果を最大化するために官民とも努力が必要ではないか」と指摘した。【高橋広之】

4020チバQ:2022/09/20(火) 12:30:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c29113bbc4cc6127ea9e75e5da88b39b0b9b71e
「フル規格」に軟化の兆し? 佐賀県知事の微妙な変化の理由 連載「かもめ・その先へ」〈下〉
9/19(月) 11:35配信

西日本新聞
佐賀県議会定例会で答弁する山口祥義知事=8日、佐賀市

 「新幹線に触れないのはおかしい」。西九州新幹線(武雄温泉-長崎)開業まで半年に迫った今年3月。佐賀市で開かれた佐賀経済同友会の会合で、佐賀共栄銀行の二宮洋二頭取(71)は、居並ぶ財界人に疑問をぶつけたという。

【写真7枚】「日本一短い新幹線」一足先に乗ってみた

 西九州新幹線は、九州新幹線西九州(長崎)ルートの一部区間に当たる。関係者によると、その「開業元年」でもある2022年度の事業計画案が議題に上がった際、二宮氏はルート全体の整備促進に向け議論を深めるよう働きかけた。

 財務省出身でしがらみの少ない二宮氏は、佐賀県内の残された新鳥栖-武雄温泉について言及せずにはいられなかった。「地域経済をよくすることが経済団体の目的。整備方式の議論すらしないのは、変だろ」と違和感を口にする。

 国が博多-長崎の新幹線整備計画を決めたのは1973年。並行在来線や技術開発などを巡る曲折を経て、ちょうど50年目に武雄温泉-長崎の「部分開業」にこぎつけた。だが、残る区間の整備方式やルートに関しては議論が進まず、佐賀県の経済界は態度を示せずにいる。

 「何も言わないことにしている」。重鎮の一人は声を潜める。理由を問われると、数秒間沈黙し、短く続けた。「聞かんでも分かるやろ。知事があんなふうに言っているからだ」

     ◇     ◇

 新幹線は、少子高齢化が進む地域に活力をもたらす可能性を秘める。だが、新鳥栖-武雄温泉を一般の新幹線と同じフル規格で整備することに前のめりな国と与党に、佐賀県が立ちはだかる。「強硬路線」のど真ん中にいるのが山口祥義知事だ。

 2015年の知事選で自民党の推薦候補らを破り、初当選してから今年で2期8年目。常に「県民党」の姿勢を貫き、民意を背に政財界で影響力を振るってきた。県議会最大会派の自民党県議団との力関係でも、優位に立つ。

 そんな山口知事の求心力の源泉には、新幹線の全線フル規格化に首を縦に振らない、県民目線のリーダー像がある。県の財政負担が重い割に博多駅への時間短縮は限られ、並行在来線が不便になる-。こうした懸念を背景に、「フル規格は求めていない」と、中央からの要請を突っぱねてきた。

 「お金もないのに新幹線はいらない」(佐賀市の40代男性会社員)、「在来線沿線の地域がさびれる」(佐賀県鹿島市の70代男性)。県民の声が、知事の強気を支えてきた。

4021チバQ:2022/09/20(火) 12:31:08
   ◇     ◇

 だが、新幹線開業が近づくにつれ、県民感情に変化が出ている。今年7月の西日本新聞社の世論調査で、新鳥栖-武雄温泉のフル規格化の賛否を尋ねると、「賛成」は56・2%に達した。19年の調査は38・5%。3年間で民意が逆転した。西九州新幹線が開業する武雄、嬉野両市の政財界や、自民党の地元国会議員などが進めるフル規格促進の活動も熱を帯びる。

 「フル規格の議論をするなら、新たな着想で着地点を見いだすことも必要だ」。今月7日の県議会定例会。自民議員から国との協議の進め方をただされた山口知事は、そう答えた。未整備区間を巡る発言に、微妙な変化がうかがえる。

 12月に3選を目指す知事選を控える中、時にとげとげしい言葉でフル規格化をけん制してきた山口知事に見えた、軟化の兆し。「政治家だから、空気を敏感に察しているんだろう」。知事に近い県幹部は、心情を推し量る。

 23日から武雄温泉-長崎で新幹線が疾走する。そこから博多に、どうつなぐのか。何も決まらないままで、地域活性化の道筋を描けるのか。西九州新幹線の開業のその先へ、重い問いが佐賀県の針路を覆っている。

 (山下航)

西日本新聞

4022チバQ:2022/09/21(水) 07:16:32
https://news.goo.ne.jp/article/nagasaki/region/nagasaki-20220918115959.html
<秒読み 西九州新幹線開業> 『落ち込む長崎観光』 増やせるかスローな旅
2022/09/18 12:30長崎新聞

<秒読み 西九州新幹線開業> 『落ち込む長崎観光』 増やせるかスローな旅

長崎新聞

(長崎新聞)

 9月上旬、JR長崎駅。西九州新幹線開業を記念した「長崎さるく」特別コースの研修が始まった。眼鏡橋まで1時間。ガイドたちは案内地点を確認しつつ、歴史知識を共有し、観光客から質問された際の“引き出し”を増やしていた。受講した小島昭德さん(66)は「私たちの使命は長崎ファンを増やすこと」と待ち受ける。
 西九州新幹線の誘客ターゲットは▽関西圏(約2054万人)▽中国圏(約603万人)▽福岡県(約513万人)=2020年国勢調査=。人口減が進む長崎県にとって、その活力はのどから手が出るほど欲しい。しかも新型コロナウイルスで長崎県の観光需要や消費額が大きく落ち込む中で迎える開業。「他の地域にはないチャンス。これを生かさない手はない」。県旅館ホテル生活衛生同業組合の塚島宏明専務理事は起死回生策として期待する。
 「クイック&スロー」。九州新幹線鹿児島ルート開業前後で鹿児島への来県客のニーズがどう変化したかについて、地元財界人はこんな言葉を使う。今までより移動時間が短縮した分、現地をゆっくり巡るようになったというわけだ。
 当時、JR九州は鹿児島市と霧島方面をつなぐ観光列車「はやとの風」を新設し周遊につなげた。今度はその車両を改装し「ふたつ星4047」として新幹線と同時に西九州に投入する。絶景の有明海沿いと大村湾沿いを走らせ「スローな旅」を演出する。
 長崎国際観光コンベンション協会(長崎市)も市内回遊を促すため、宅配業者らと連携。長崎駅で預かった手荷物を宿泊施設まで配送する事業を開業に合わせて始める。
 観光需要を取り込む準備は沿線外でも進む。
 五島市には8月、これまで島になかった富裕層向け高級ホテルがオープン。建設した総合商社双日の藤本昌義社長は「(新幹線で)関西圏と近くなる」と期待を寄せた。10月放送開始のNHK連続テレビ小説の舞台は五島列島と東大阪。相乗効果を狙う市は、大阪で観光物産イベントも複数回予定する。
 雲仙温泉街(雲仙市)では11月に星野リゾートが県内初進出となる旅館を開業。12月に建て替えオープンする老舗、雲仙宮崎旅館の宮崎高一社長(59)は「例えば、雲仙に泊まって島原半島を周遊し、船で熊本に渡るなど旅行の幅は広がるはず」と話す。
 開業効果を持続させるには、嬉野、武雄両市の温泉街など佐賀県側とも連携し、西九州の「スローな旅」の選択肢をいかに増やすかが鍵の一つとなりそうだ。既に雲仙の観光案内所では佐賀県民からの問い合わせが増えている。

4023チバQ:2022/09/21(水) 07:16:52
https://news.goo.ne.jp/article/nagasaki/region/nagasaki-20220919105723.html
<秒読み 西九州新幹線開業> 『並行在来線』 利用減少、存続に不安
2022/09/19 11:00長崎新聞

<秒読み 西九州新幹線開業> 『並行在来線』 利用減少、存続に不安

長崎新聞

(長崎新聞)

 有明海に面し、佐賀県境に近いJR小長井駅。8月下旬のある日の夕方、長崎方面から来た2両編成の普通列車が止まった。降りたのは高校生4人のみ。乗る人はいない。約1時間後の列車も同様だった。
 諫早市小長井町は昨年施行の新法で過疎地域に指定された。駅利用者が減り、現在、上りは午前8時台の次が午後1時台、その次は同4時台までない。“空白”の時間帯は県交通局系の路線バスが走るが、赤字のため国や市の補助も受け運行を維持している。
 西九州新幹線が23日に開業し、長崎線のうち肥前山口(佐賀県江北町、開業後は江北駅に改称)-諫早は並行在来線になる。これに伴うダイヤ改正で特急は廃止に。小長井駅は普通列車が上下各1本増えるが、長崎直通は減る。近隣住民は「もともと特急は止まらなかったし、普通列車の本数も少ない。そこまで影響はないのでは」と話し、続けた。「ここは蚊帳の外」。同じ市内でも、再開発で活気づく諫早駅周辺との温度差は歴然としている。
 佐賀県側への影響は大きい。肥前鹿島駅(同県鹿島市)は博多方面の特急が存続するものの、上下45本程度から14本に減便する。
 小長井町に隣接する同県太良町の坂口祐樹県議は将来も見据え、こう指摘する。「乗客が減っているとはいえ、ゼロではない。これまでの経緯も踏まえ、沿線住民の『足』を奪うことは許されない」
 経緯とは、かつて鹿島市や太良町などが経営分離に反発し、新幹線着工に向け、地元同意が不要な「上下分離方式」で関係6者が合意、決着したことを指す。これに基づき、少なくとも開業後23年間はJR九州が並行在来線を運行し、両県設立の一般社団法人が鉄道施設を維持管理することになった。
 九州新幹線鹿児島ルートは先に違う経緯をたどった。部分開業した2004年、熊本、鹿児島両県をまたぐ並行在来線(八代-川内)はJR九州から経営分離。第三セクター「肥薩おれんじ鉄道」が引き継いだが、2年目から赤字が続く。
 同鉄道沿線の阿久根駅前で約70年、商店を営む若松光志さん(74)は「新幹線で地域は衰退した」と嘆く。鹿児島県阿久根市の人口(国勢調査)は05年の約2万5千人から、20年は約1万9千人にまで減少した。
 長崎線もいずれ同じ道をたどるのか-。JR九州の古宮洋二社長は、運行を約束した23年間の後について「軽々に言えない」とした上で、利用者数を判断材料の一つと示す。人口減に加え、車社会の地方でいかに乗客を確保していくか。新幹線の活用と同時に、同社や自治体はこの難題にも向き合う。

4024チバQ:2022/09/21(水) 07:17:13
https://news.goo.ne.jp/article/nagasaki/region/nagasaki-20220920102938.html
<秒読み 西九州新幹線開業> 『人口減少社会』 産業構造、変革の好機に
2022/09/20 10:30長崎新聞

<秒読み 西九州新幹線開業> 『人口減少社会』 産業構造、変革の好機に

長崎新聞

(長崎新聞)

 長崎市は7月、推計人口が40万人を割った。総務省が8月に公表した人口動態調査で、本県の人口減少率は全国で上から5番目。地域の縮小に歯止めがかからない。その中で、西九州新幹線はまず交流人口拡大の起爆剤として期待されているが、新型コロナウイルス流行でしぼんだ移動需要がどこまで回復するかは未知数。JR九州は目標旅客数を公表していない。
 一方、博多-長崎で競合する高速バス「九州号」は、速達性や定時性こそJR特急に劣るが、価格の安さで一定のシェアを持つ。新幹線開業後は価格優位差が広がり、リレー方式で乗り換え負担を敬遠する層が流れ込む可能性も。九州新幹線鹿児島ルートが全線開業した際、福岡-熊本の高速バス利用者は前年度比で12・7%増えた。
 とはいえ九州号もコロナ禍で減便が続く。ロシアのウクライナ侵攻を背景に燃料費上昇も重なり、8月は運賃引き上げに踏み切った。運行する九州急行バス(福岡市)は「コロナ禍前の便数に戻すのが当面の目標」とし、新幹線に対抗した増便の予定は今のところないという。出資する西日本鉄道(同)の林田浩一社長はむしろ「新幹線開業で長崎が注目されれば、旅客の総量が増えるのではないか」と相乗効果を見込む。
 先細りする旅客需要に比べ、物流は旺盛だ。トラック輸送の人手不足や環境負荷が課題となる中、国は中長期的に新幹線による大量高速貨物輸送を見据える。JR九州も昨年7月、鹿児島ルートの空きスペースに宅配便荷物を載せる事業に乗り出した。ただ古宮洋二社長は、西九州新幹線については「武雄温泉駅での載せ替えを考えると無理」との見方を示す。
 「人口減少など構造的な問題を一つの県で解決するには限界がある。みんなで寄ってたかって知恵を出し合うとき、新幹線という手段が大事になる」。長崎経済同友会の平松喜一朗顧問は、別の側面から高速交通網整備の意義を説く。
 同会は7月、長崎、佐賀、福岡3県の一体的な発展を目指す「北部九州経済圏」の提言書をまとめた。念頭にあるのは国の「スーパー・メガリージョン構想」だ。リニア中央新幹線で三大都市を約1時間で結び、巨大経済圏を形成する。これに接続するには、西九州新幹線の全線フル規格化が大前提となる。
 本県の基幹産業だった造船が下火になり、新たな雇用や成長をもたらす産業の創出が求められている。平松氏は強調する。「『100年に1度』をまちづくりだけじゃなく、産業構造を変革するチャンスにしなくてはならない」

4025チバQ:2022/09/21(水) 07:18:40
https://news.goo.ne.jp/article/bunshun/nation/bunshun-57348.html
「裏通り」に転落してしまった佐賀県鹿島市…地域再生のカギは“住民力”溢れる気風にアリ
2022/09/19 06:00文春オンライン

JR西九州新幹線開業で佐賀県武雄市と嬉野市は西九州の「表」に…しかし住民たちが見つめるシビアな“現実” から続く

 西九州新幹線(武雄温泉-長崎間)の開業でできる地域の「表と裏」。

 次は「裏通り」に転落する地区を歩いてみたい。佐賀県鹿島市だ。(全2回の2回目/ #1から続く )

 佐賀県のJR特急には二つのルートがあった。福岡県の博多駅からだと、県都の佐賀駅(佐賀市)を経て、肥前山口駅(佐賀県江北町、9月23日からは江北駅と改称)に至るところまでは一緒だ。

 ここで2方向に分かれて、一方は長崎県北部の佐世保駅へ向かう佐世保線ルート。#1で取り上げた武雄温泉駅はこちら側である。もう一方は長崎県南部の長崎駅が終着となる長崎本線ルートだ。

 このうち大動脈は後者の長崎本線だった。博多と長崎という大都市を結んでいたからだ。ところが、西九州新幹線は長崎本線に並行せず、内陸部を通って長崎駅へ向かう。有明海沿いを走る長崎本線は表通りから遠く外れた「裏側」の路線になってしまった。


博多-長崎を結ぶ大動脈ではなくなり、大幅減便された特急の終着駅になる肥前鹿島駅(鹿島市)
 長崎本線の肥前鹿島駅は、鹿島市の玄関口だ。全ての特急が停車していた。

 だが、9月23日に西九州新幹線が開通すると、ダイヤは激変する。

「鹿島市内から長崎市への通勤通学は難しくなります」
 博多方面に1日45本、長崎方面には44本走っていた特急は、長崎方面が全廃。博多方面も14本しかなくなり、肥前鹿島が特急の終着駅になる。同駅から長崎方面へ行くには、普通列車だけとなる。

 鹿島市役所の企画財政課で、新幹線開業・特急減便後のまちづくりを担当している木原智典・企画係長は「肥前鹿島駅はちょうど博多駅と長崎駅の中間点だったので、特急ならどちらへも約1時間で行けました。福岡方面や長崎市への通勤通学で使われてきたので、鹿島市にとっては相当に影響があります。博多-肥前鹿島間の特急は新ダイヤでも朝夕に限っては一定の本数が残るので、不便になってもまだ通勤や通学に利用できます。しかし、長崎市への通勤通学は完全に難しくなります」と話す。

 取材に訪れた時も、「鹿島市から長崎市内の大学に通っている学生が1限目の講義に間に合わなくなる」というニュースが地元テレビ局で流れて、市民の大きな話題になっていた。

「JRにも経営があるので理解はします。でも、学生は進路選択が狭まるでしょうね」と、60代の男性はため息をつく。

「だから私達は反対したんです。新幹線が通っても不便になるだけじゃないですか。減少している若者がさらに出て行きかねません。観光客だって来にくくなる。鹿島市にとって何かいいことはあるんですか」。70代の女性は吐き捨てる。

 それにしても、なぜこれほどまでに本数が減らされるのか。

新幹線が開業し、今回導入された新たな方式
 整備新幹線が開通すると、並行する在来線はJRから切り離される。地元の足がなくなっては困るので、沿線自治体が第3セクター化するなどして路線を維持するのが常だ。しかし、西九州新幹線は長崎本線とかなり離れた地区を走る。「長崎本線が並行在来線とされて切り離されるのはおかしい」と、沿線の鹿島市などが反発したため、西九州新幹線では新たな方式が導入された。

 新幹線ルートから大きく外れる長崎本線の肥前山口-諫早(長崎県諫早市)間は、JR九州が引き続き運行を行う。しかし、鉄路などの施設維持は佐賀県と長崎県に譲渡されて、上下分離されることになったのだ。肥前鹿島駅はこの区間にある。

 ただし、鉄道施設の維持には経費がかかる。そこで電化区間は肥前山口駅から肥前浜駅(鹿島市)までとされた。肥前浜は肥前鹿島の一つ長崎側の駅だ。そこから先は諫早駅まで非電化の区間とされ、ディーゼルの普通列車しか走れなくなった。特急は電車なので、肥前鹿島が終着駅になった。

 一方、普通列車は上下3本ずつ増発されるので、「近場の通勤通学ダイヤとしては評価しています」と市役所の木原係長は語る。

 特急ダイヤはこれで減便が収まるわけではない。

4026チバQ:2022/09/21(水) 07:19:03
減便を止めるためにするべき新たな「挑戦」
 というのも、博多方面への特急14本という新ダイヤは3年間の限定だ。その後の20年間は10本程度に減らされる見込みという。そうした結果、利便性が悪くなって乗客が減れば、「さらに本数を減らされかねません」と木原係長は危機感を口にする。

 非電化区間はもっと深刻だ。「JRにとって、肥前浜駅から先はたぶん『要らない路線』なのだと思います。でも、住民の足としては必要です。だからJRが少しでも『残したい』と考えるように、地元も努力していかなければ」と木原係長は焦りを隠さない。

 では、どんなことができるのだろうか。

 例えば、西九州新幹線が停車する「表通り」との連携だ。佐賀県内では武雄温泉駅、嬉野温泉駅である。

 武雄市と嬉野市は温泉地として有名だが、それ以外の観光資源に乏しい。「協力してツアーを組めば、新幹線駅か肥前鹿島駅を利用して来てもらい、昼間は鹿島市側で楽しんで、夜は温泉地に宿泊するというコースが組めます」と木原係長は説明する。

 鹿島市には見どころが多い。


武雄市と嬉野市にはない豊富な観光資源を活用せよ
 ムツゴロウなどが生息し、見渡す限りの干潟になる有明海。「肥前鹿島干潟」としてラムサール条約の登録湿地になった場所もある。

 祐徳(ゆうとく)稲荷神社は、京都の伏見稲荷大社、茨城の笠間稲荷神社と並ぶ「日本三大稲荷」とされ、年間の参拝者数は300万人に及ぶ。九州の神社では太宰府天満宮(福岡県太宰府市)に次ぐ数字だ。

 肥前浜駅に隣接した旧街道筋の「肥前浜宿」には、古くからのまち並みが残っていて、2箇所が国の「重要伝統的建造物群保存地区」(重伝建地区)に指定されている。漁師や商人が住んだ茅葺(かやぶ)きの家が軒を連ねる一角と、「酒蔵通り」のあるエリアだ。酒蔵通りにはかつて十数軒の酒蔵があり、今も2蔵が酒造を続けている。白壁の土蔵造りだけでなく、洋風建築も建ち並ぶ。

 干潟、稲荷神社、古いまち並み……。じっくり見て回れば1日掛けても時間が足りないほどだ。木原係長は「博多からの特急は14本に減りますが、逆に終着駅になることで、鹿島を目的にした人が来るようになるでしょう。以前に増して大切なお客さんが訪れることになるので、どうもてなしていくかが課題になります」と話す。

 実は、市内にはもてなしに長けた地区がある。

雑誌が旅行特集を組むほどの人気“ツーリズム”とは…
 肥前浜宿はその最たる例だ。以前は観光客が訪れるようなまちではなかった。古いまち並みが残っていることに注目した地元住民がNPO法人「肥前浜宿水とまちなみの会」を結成するなどして保存運動を行い、2箇所も重伝建地区に指定された。NPOは指定後も無人化された肥前浜駅での切符販売、観光案内などに取り組み、駅舎に隣接した建物では地酒飲み比べの日本酒バーを営業している。

「酒蔵通り」では毎春、市内の蔵元5社が中心になって「鹿島酒蔵ツーリズム」と名付けた蔵開きのイベントを開いている。

 こうした取り組みや情報発信で多くの観光客が訪れるようになり、今では雑誌が肥前浜宿への旅行特集を組むほどになった。

「鹿島市には住民が行政に頼らず、自らイベントや地域づくりの活動に取り組む気風があります。そのパワーが観光地化に結びついたのが肥前浜宿です。JR九州も地元のイベントに合わせて博多から肥前浜駅に専用列車を走らせたり、ウオーキングの催しを連動させたりしてきました」と木原係長は話す。

 JR九州は、1週間で九州各県を回る観光列車「36ぷらす3」を運行していて、長崎本線は毎週月曜日に通っていた。肥前浜駅には昼頃到着して1時間近く停車していたので、まちが散策できた。停車時間に合わせて駅前では地元住民が地酒や特産品を販売するマルシェも開いていた。

4027チバQ:2022/09/21(水) 07:19:24
 しかし、西九州新幹線の開業後、肥前浜駅から長崎側は非電化区間になるので、電車の「36ぷらす3」は走れなくなる。このため同列車の運行は長崎本線を通らない新ルートに変更されたのが、肥前浜駅にだけは立ち寄ることになった。肥前山口(江北)駅から長崎本線に入り、肥前浜駅で約50分停車してから引き返すダイヤにしたのである。「JR九州としては、わざわざ引き返してまでも、立ち寄りたい駅だったのです。住民の地道な活動があったからこそだと思います」と木原係長は解説する。

 鉄道の裏通りになっても、努力次第では「表」になる可能性がある証拠だろう。

 ただ、非電化という制約にどうしても阻まれてしまう地区もある。

しかし、その制約を撥ね除け地元住民たちは…
 肥前浜駅からさらにもう一つ長崎側にある肥前七浦駅(鹿島市)。普通列車しか止まらない無人駅だ。

 この駅の近くには「道の駅鹿島」がある。同施設が面した有明海では毎年、「鹿島ガタリンピック」が開かれてきた。干潟でムツゴロウ漁に使う「潟スキー」の競争をしたり、干潟に渡した板の上を自転車で走ったりするイベントである。

 観客が約3万人も訪れるため、JR九州は肥前七浦駅に特急列車を臨時停車させていた。が、これはもう不可能になる。

 肥前七浦駅は平屋建ての小さな駅だ。特別なものは何もない。だが、わざわざ駅舎を見に訪れる人がいる。

 戦前の建築というレトロな木造駅舎。地元集落の女性達がきれいに掃除をしているので、無人駅特有のすさんだ雰囲気はない。駅事務室は戸が取り払われて、まるで喫茶店のような机と椅子が置いてある。机や棚の上には、花が活けてあった。近くに住む70代の女性が毎朝4時半に起きて、自宅の庭から切り花を持って来るのである。住民が持ち寄った本の図書コーナーもあった。

 国鉄時代から駅にあった金庫は、錆びているものの、落ち着いた色調の敷布が掛けられており、焼き物も置かれてインテリアのようになっていた。

 駅舎の入口にはしめ縄が飾られていた。これはかなり珍しいのではなかろうか。約130戸ある地元の集落では、神社のお守りとして全戸の玄関にしめ縄を飾っている。「駅も大切な場所なのだから」と、家と同じように飾りつけだのだという。

 人々の温かさが感じられる駅舎だった。

 駅には来訪者ノートが置かれていた。「来てみたいと思っていました。想像通りすてきな駅」「楽しい旅気分になりました」などと駅舎を掃除する女性達へのメッセージが並ぶ。



観光客をひきつけるのは住民たちの“〇〇力”だった
 ここでも、やはり「もてなし」の住民力が人を引きつけていた。肥前浜駅とは別の意味で、鹿島らしい場所なのかもしれない。

 掃除に参加している女性の1人に会った。「非電化区間は人口が減っている地区でもあるので、何だか見捨てられたような感じがします。でも、ここから長崎方面にかけてが、長崎本線で一番車窓の景色が美しいところなんですよ。有明海に沿って走る列車から、雲仙普賢岳も見える。トンネルばかりの新幹線とは違って、列車を楽しむことができるのです」。

「裏通り」には、スピード重視の「表通り」とは違った楽しみ方があるのだろう。

 思い返せば、鹿島市には「裏通り化」への危機感をプラスに転じた歴史があった。ガタリンピックだ。

 1984年に発表された佐賀県の総合計画で、鹿島市には将来、新幹線も高速道路も通らないと分かった。これが引き金となり、市内の若手が地域起こしグループを結成。それまでは見向きもされなかった干潟で遊べないかと発案した。木原係長は「最初は『そんなこと、できるわけなかろうもん』と地元に言われたのですが、最後は若手と地元が協力して成功させました」と語る。1985年の第1回大会には小学生だった木原係長も出場している。

 ガタリンピックを生んだ「裏通り化」への危惧は現実のものとなった。

 鹿島市内には「観光客はマイカーや団体のバスが主流なので、鉄道で裏通りになってもそれほど変わりはない」と強気の人も少なからずいる。しかし、通勤通学を含めて、沿線が大きな曲がり角に直面しているのは間違いない。

 寂れた裏通りになるのか、それともキラリと光り、人を引き寄せる裏通りになるのか。

 同じ裏通りにも、種類があるのだろう。

写真=葉上太郎

(葉上 太郎)

4028名無しさん:2022/09/22(木) 04:10:05
温泉旅行で好き放題!〜ちっぱい女をハメ倒す〜
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4029とはずがたり:2022/09/23(金) 21:41:03

久留里線の久留里以遠不要やろ〜

【速報】久留里-上総亀山区間1日の乗客62人 20年度、久留里線 JR東が利用者少ない路線の収支初公表 千葉県内、内・外房線も
https://www.chibanippo.co.jp/news/economics/960916
2022年7月28日 14:31 | 無料公開

 JR東日本は28日、利用者が少ない地方路線の収支を初めて公表した。対象は1日当たりの平均乗客数が2千人未満の35路線66区間で、収入から費用を差し引いた収支は2019年度、20年度とも全て赤字だった。県内関連は内房線館山-安房鴨川間、外房線勝浦-安房鴨川間など4路線5区間。1年間の収入が最も少なかったのは20年度の久留里線久留里―上総亀山間で100万円だった。JR西日本なども地方路線の収支を公表済み。JR東も公表したことで、路線の存廃を巡る鉄道会社と沿線自治体の議論が全国的に加速しそうだ。

 JR東によると、県内路線で20年度の1日当たりの平均乗客数が2千人未満だったのは、内房線館山-安房鴨川(1245人)、外房線勝浦-安房鴨川(1017人)、久留里線木更津-久留里(1023人)と同線久留里-上総亀山(62人)、鹿島線香取-鹿島サッカースタジアム(952人)。

 いずれも19年度、20年度ともに収支は赤字。このうち、赤字額が最も多かったのは、20年度の内房線館山-安房鴨川で14億3500万円。

 1年間の収入では、20年度の久留里線久留里―上総亀山が100万円。JR東管内で最も少なかった。

 これらはいずれも1987年度と比べ1日当たりの乗客数が減少。県内で最も減ったのは久留里線久留里-上総亀山で93%減。外房線勝浦-安房鴨川は80%減った。

 久留里線活性化協議会会長を務める石井宏子・君津市長は「市民生活に欠かすことのできない路線であり、市内外からの観光にも利用されるなど沿線地域活性化の役割を担っている」とした上で「引き続き利用者の増加や地域の活性化につながる取り組みを推進していく」とコメントした。

 一方、JR東の高岡崇執行役員は、66区間について「鉄道は大量輸送が大前提で、その特性が発揮できていない」との認識を示した。

 今回の公表により、路線の存廃を巡る鉄道会社と沿線自治体の議論が全国的に加速しそうだが、路線の維持を求める自治体は多く、議論は難航が予想される。

◆廃線への布石に

 佐倉市の鉄道史研究家・白土貞夫さんの話 赤字路線の収支公表は、沿線住民らに厳しい経営状況を認識させ、廃線はやむを得ないと納得してもらうため。路線の敷設当時と異なり自家用車や高速バスなども普及する中では廃線は避けられず、何年後かには具体化すると考えている。一方、廃線にあたっては利用者との合意形成が不可欠で、路線バス整備など代替手段の提示も合わせて求められてくる。

4030チバQ:2022/09/24(土) 21:01:09
https://news.yahoo.co.jp/articles/604cc2a8aa89aef0cc8cfd2021af0a1361231a9b
見通せぬ未着工区間 国と佐賀県、協議曲折 西九州新幹線
9/24(土) 7:12配信


時事通信
JR長崎駅に入線する西九州新幹線の「かもめ」=23日午前、長崎市

 23日開業した西九州新幹線の武雄温泉(佐賀県武雄市)―長崎(長崎市)間は、新幹線では全国最短の66キロとなった。


 残る約50キロは、佐賀県内で未着工の新鳥栖(鳥栖市)―武雄温泉間。国と佐賀県は整備方式をめぐり協議しているが、議論は平行線をたどり、着工は見通せない。

 佐賀県は、新幹線が通れば在来線特急の本数が減るなどとして利便性低下を懸念。標準的な「フル規格」で新幹線を新規整備すると地元の財政負担も増えるとして、国に在来線の線路活用を求めてきた。

 そこで国は、線路幅の異なる新幹線と在来線を両方走れる車両「フリーゲージトレイン」(FGT)の導入を計画。走行試験も行ったが、技術や費用面で開発困難として2018年に断念した。

 これを受け、国と佐賀県は20年6月から、整備の在り方を話し合う「幅広い協議」を始めた。今年2月までに6回開いたが、フル規格を推す国と、FGTの再検討を求める県の双方が納得できる方向性は得られていない。

 斉藤鉄夫国土交通相は今月20日の閣議後記者会見で、未着工区間がフル規格で整備されれば他の新幹線ともつながり「観光振興やまちづくりなどで大きな効果が表れる」と強調。「FGTは現実的ではない」(国交省幹部)として、粘り強く働き掛ける意向だ。

 山口祥義知事は7日に県議会で「フル規格を議論するなら過去の延長線上ではなく、大きな発想、新たな着想で着地点を見いだすことも必要だ」と指摘。フル規格の論議を閉ざさない姿勢を示すが、次回協議の日程、テーマは未定の状態だ。

4031チバQ:2022/09/29(木) 23:58:41
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb10f0cfdc9f8d7273c4938c9c486ec5c1f6cb22
成田エクスプレス、10月から平常ダイヤに 水際緩和で利用者回復
9/29(木) 16:39配信

毎日新聞
10月から約2年半ぶりに平常ダイヤに戻る成田エクスプレス=千葉県成田市で2019年10月23日午後2時50分、中村宰和撮影

 JR東日本は、東京都心と成田空港を結ぶ有料特急「成田エクスプレス」の全列車の運転を10月1日から再開する。新型コロナウイルスの水際対策の緩和によって空港利用者が回復基調にあることを受け、約2年半ぶりに平常ダイヤに戻す。

 運転が再開されるのは、新宿―東京―成田空港間の上下19本。これによって1日の運行本数は新型コロナの感染拡大前と同じ上下54本に戻る。

 成田エクスプレスの直近の平均乗車率は2〜4割で推移している。JR東は「成田空港と東京、新宿、横浜エリアをダイレクトに結ぶ利便性を感じてもらい、利用の定着や拡大に努めていく」としている。【中村宰和】

4032チバQ:2022/10/08(土) 11:10:15
https://www.asahi.com/articles/ASQB46Q85QB4TOLB001.html
新幹線かもめ、特急より「不便」 浦上周辺住民に不満も 記者も実感
有料記事

三沢敦2022年10月7日 7時30分
 西九州新幹線「かもめ」(武雄温泉―長崎)の開業初日からの3連休は多くの観光客でにぎわい、長崎県内各地は「かもめ特需」に沸いた。ただ開業に対する温度差は地域によってまちまちだ。特急がとまらなくなった浦上駅(長崎市川口町)周辺では不満の声も聞く。駅近くに住む記者も「不便になった」というのが正直な気持ちだ。

 浦上駅は長崎線の終点・長崎駅の一つ手前にある。駅近くには長崎大のほか、劇場や商業施設、病院なども集中。学生ら利用客も多い。新幹線が開業する前は、すべての列車が停車する長崎市の主要駅だった。JR九州によると、21年度の乗車人員は県内で4番目に多かった。

 週末の早朝、所用で博多へ向かおうとしていた記者は、浦上駅のホームに立ちながら、「違和感」を覚えていた。

 これまでなら、ここから博多行きの在来線特急「かもめ」に飛び乗るだけで済んだ。だが、記者が待っていたのは反対側のホームに到着する長崎行きの普通列車。新幹線かもめの開業で特急かもめが廃止され、浦上から博多へ向かうにはいったん長崎に戻らなくてはならなくなったためだ。

 長崎への移動時間を念頭に置き、これまでより早めに家を出た。普通列車で長崎駅に着くと、キャリーバッグを引きずって新幹線ホームへ。ようやく「かもめ」に乗り込むと、どっと疲れが襲ってきた。

 気を取り直してさあ出発。ピカピカの車内はとても快適だ。静かにホームを滑り出すと、スピードはぐんぐんアップ。カーブの多い有明海沿いをくねくね走る在来線特急ならではの不快な揺れも、トンネルで山を貫く新幹線にはまったくない。わずか30分ほどで武雄温泉に到着した。

 だが。そこで待っていたのは「リレーかもめ」へのさらなる乗り換え。いかにスムーズな接続とはいえ、重い荷物を携えて2度の乗り継ぎはさすがに面倒くさい――。

 長崎観光の起爆剤として県民の期待を集める新幹線かもめ。長崎の新しい顔として羽ばたいてほしいと記者も願う。

所用を終えて長崎駅に戻った記者「改めてがっかり」
 だが、浦上駅周辺に住み、特急かもめを活用してきた住民にとっては「はしごを外された」という後味の悪さがぬぐえないのも本音ではないか。

 戻ってきた長崎駅では浦上方…

4033チバQ:2022/10/10(月) 23:33:54
https://news.yahoo.co.jp/articles/edd49bb10ee95bbbf22cd0e36516c32149d95e92【札幌まで25分】ぐっと近くなるニセコ地区 北海道新幹線の新駅周辺を再開発へ
10/5(水) 18:37配信


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STVニュース北海道
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STVニュース北海道

2030年度末に予定されている北海道新幹線の札幌延伸。

ニセコエリアでは新駅周辺の再開発構想が進んでいます。

新幹線が走れば札幌まではわずか25分。

新たな観光需要に期待するマチの現状を取材しました。

札幌延伸に向けた工事が着々と進む北海道新幹線。

道内有数の観光地・ニセコエリアを抱える倶知安町で、新駅周辺の再開発について説明会が開かれました。

(鉄道・運輸機構の担当者)「これまでの新幹線の駅にはないような使われ方をするのではないか」

新駅はガラス張りで、屋内から羊蹄山を望むことができるつくりに。

周辺にはホテルが入った複合ビルなどの建設が検討されています。

倶知安町にとって新幹線が走る最大のメリットは…

(宮崎記者)「新幹線開通後は札幌までの所要時間が大幅に短縮されることになります」

札幌駅から倶知安駅までは、現在JRでおよそ2時間かかります。

しかし新幹線では、わずか25分で行き来できるようになるんです。

(倶知安町民)「けっこう気軽に買い物に行ったりするかも」

(札幌から来た人)「すごい早くなるとは思う。運賃が高くなるとは思うけど」

(雪ニセコ 田元美千子さん)「こちらが畳の間でございます」

8月にオープンしたばかりのこちらのホテル。

和の雰囲気も味わえる豪華な客室が特徴です。

(雪ニセコ 田元美千子さん)「外国人が日本をホテルの中で味わえるというテーマがある」

上質なパウダースノーが人気のニセコエリアのスキー場。

冬には多くのインバウンドが訪れていましたが、コロナ禍でその数は激減。

地元経済は大きな打撃を受けました。

新幹線の開通を国内の需要喚起にもつなげたいと考えています。

(雪ニセコ 田元美千子さん)「春夏秋も道内から簡単にアクセスできる。東京からも新幹線で来られるので楽しみ」

2030年度末に控える札幌延伸。

沿線の観光地の期待は早くも高まっています。

4034チバQ:2022/10/11(火) 20:53:17

完成予定から20年遅れ 「阪急淡路駅」高架事業の複雑怪奇
10/11(火) 7:00配信


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産経新聞
阪急淡路駅周辺で進む阪急京都線・千里線連続立体交差事業=9月、大阪市東淀川区 (北野裕子撮影)

いつになったら完成するのか-。阪急京都線と千里線が乗り入れる淡路駅(大阪市東淀川区)付近で、鉄道を高架化する立体交差事業が著しく遅れている。交通の円滑化を図るため平成9年から大阪市や阪急電鉄が事業に乗り出したが、大がかりな工事ゆえに、当初の完成見込みは20年近く後ろ倒しに。専門家は「建設技術は年々向上しており、あらゆる工法を模索すべきだ」と指摘している。

【年表でみる】阪急京都線・千里線の連続立体交差事業の経過

■結局完成は令和13年度?

京都線千里線が交差する淡路駅周辺は電車の往来が激しい。2路線の踏切が連続する地点もあり、車がスムーズに流れず、交通渋滞の解消は積年の課題だった。

そうした中、市は高架化と周辺の区画整理を同時に進める計画を策定。駅周辺の7・1キロを高架化し、17カ所の踏切をなくす。事業を開始した9年時点で15年後の完成を想定していた。

ただ肝心の用地取得が難航。15年度に8年、27年度に7年の遅れが生じた。今年春には、さらに4年の遅れが判明し、現時点では令和13年度の完成を予定している。費用は阪急が8・5%を負担し、残りを国と市がほぼ折半するが、1632億円と見込んでいた事業費は694億円増の2326億円にまで膨れ上がった。

「いくらなんでも時間がかかりすぎている」。淡路駅付近の不動産店社長、石原幸二さん(56)が現状を嘆く。駅近くに住む60代の主婦も「駅自体が古く、新しく建て替えられると期待していたのに全くめどが立たない」とこぼす。

事業の遅れにつながった用地取得。市によると、地権者一人一人と立ち退きや引っ越し先について話し合う必要があるが、折り合いに時間を要した。用地の地質調査に波及する中で土壌汚染も明らかに。新たな対策が求められ、遅れに拍車がかかったというわけだ。

■他の事業も遅れ相次ぐ

一部高架化に伴い、線路はJR東海道新幹線の線路よりも上部に通す。新幹線の線路をまたぐ形での鉄道は全国でも珍しく、ただでさえ高度な技術が求められるが、平成28年には、神戸市北区の新名神高速道路の建設現場で橋桁が落下。これを受け、安全対策工事の強化も新たに必要になった。

市による大型インフラ事業を巡っては、完成までの延期や事業費増が相次ぐ。2025年大阪・関西万博のアクセスルートに位置付けられる高速道路「淀川左岸線」の2期区間は今年、令和9年春の完成予定から最大8年遅れる見通しであることが明らかになった。

区間内の一部で地盤の異常が判明し、工法を見直すためで費用は1千億円増。工事現場で土壌汚染が見つかり、令和2年にも700億円の対策費が追加されたばかりだった。

■「大がかりゆえにやむを得ないが…」

なぜこうも事業の遅れが目立つのか。

立命館大総合科学技術研究機構の村橋正武上席研究員は見通しの甘さは否めないとしつつ「大がかりな事業ゆえに着工して初めて実態を把握するというケースが多い。計画時に想定できる工法で工事に臨むため費用や期間の変動はやむを得ない場合もある」と指摘する。

例えば、土壌汚染。着工前に実態をつかむのは難しいとされるが、自治体としては事前調査の費用を議会側に説明しても「汚染規模は実際に着手しないと実態が分からず、事業本体の費用に組み込みにくい」として予算計上が見送られるケースがみられるという。

その上で村橋氏は、費用は人工知能(AI)などの導入で圧縮できる余地があると指摘。建設工事で最も費用がかかるのは人件費とされ、村橋氏は「行政は民間に比べて新たな技術の導入などに対して比較的腰が重い。当初の計画・設計段階からさまざまな選択肢を検討していくべきだ」としている。(北野裕子)

4035チバQ:2022/10/13(木) 23:57:37
https://toyokeizai.net/articles/-/625494
西九州新幹線で「かもめ」が消えた長崎本線の今後
大幅に減った特急、地元はさらなる減便に懸念
小佐野 景寿 : 東洋経済 記者
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2022/10/13 4:30
9月23日に開業した西九州新幹線。最高時速260kmの新しい「かもめ」が走り出した一方で、長らく博多―長崎間を結んできた在来線特急の「かもめ」は姿を消した。

在来線のかもめが走るルートだった長崎本線の江北(旧肥前山口、佐賀県江北町)―諫早(長崎県諫早市)間約60kmは、新幹線の「並行在来線」として、線路などのインフラを佐賀県・長崎県が出資する「佐賀・長崎鉄道管理センター」が保有し、JR九州が列車運行を担う上下分離方式に変更。肥前浜(佐賀県鹿島市)―諫早間約42kmは非電化となり、ディーゼルカーのみの運行となった。

「特急街道」から一夜にしてローカル線になった並行在来線区間。地域は今後の姿をどう見据えているのだろうか。

「かもめ」最後の日
新幹線開業前日の9月22日夜、並行在来線区間となる長崎本線の肥前鹿島駅(鹿島市)は最後の特急かもめを見送ろうという地域住民ら200人以上であふれた。上りの最終かもめは22時45分発、下りは23時07分発と深夜にもかかわらず、小さな駅のホームは時ならぬにぎわいとなった。

見送りのために手製のボードを持参した40代の男性は、「小さいころから乗っていた特急。出かけるときのスタートはかもめ、新婚旅行に行くときもかもめでした。最後はやっぱり見送りに来たいなと」。長崎本線が蒸気機関車だった時代からこの地域に住むという70代男性は「寂しいですね。電化されて電車の特急が走ったときは非常にうれしかった。新幹線が『かもめ』になるのは複雑な気分ですが、長年のお礼に来ました」と語った。

下り最終の「白いかもめ」は約10分遅れて同駅に到着。旗を振る大勢の人に見送られながら出発すると、夜空にはラストランを記念する花火が上がった。

西九州新幹線が開業した9月23日、それまで特急かもめが1日当たり上下45本走っていた並行在来線区間の列車ダイヤは大きく変わった。

普通列車は一部増発されたものの、新たに運行を開始した博多方面と佐賀、肥前鹿島を結ぶ特急かささぎは、肥前鹿島発着の本数が1日当たり上下14本と、かもめ時代と比べ大幅に減少した。

4036チバQ:2022/10/13(木) 23:58:16
「普通列車については本数が増えたのでその点は便利になっていると思うが、特急利用の観光客やビジネス客、通勤者などには影響が出るだろう。今までは博多へも長崎へも特急で1時間、本数も多いというのが(市の)売りの1つだったが、今後はそう言えなくなる」と鹿島市の担当者は話す。

利便性低下による減便に懸念
地元自治体が懸念するのは、利便性の低下による鉄道利用者の減少だ。「これ以上利便性が下がらないよう要望していきたいが、利用者が少ないと減便に結び付く可能性もある。利用促進に取り組んでいかなければならない」と前出の担当者。市は「不便になった」というイメージを払拭し、利用を促す策の1つとして、列車の便利な乗り継ぎなどを記載した時刻表を作成し、全戸配布した。

ただ、地元住民からは「特急がなくなったので鉄道はあまり使わなくなると思う」(30代女性)との意見や、「新幹線は『対面乗り換え』だそうだが、こちらは乗り継ぎの際に階段の上り下りが必要と聞いて不安がある」(60代男性)などの声も。ある沿線自治体関係者は、「今回のダイヤ改正がいいのか悪いのかはまだ見えない。今後の状況を見て(改善などの)お願いをしていくことになるだろう」と話す。

利用者の減少を防ぐためには、地域の利用促進とともに観光客の誘致も重要な課題となる。佐賀県の山口祥義知事は9月23日に肥前鹿島駅前で開かれたイベントで、「新幹線開業と合わせて新しい観光列車が走るようになった」と、JR九州が長崎本線などで運行を開始した観光列車「ふたつ星4047」について触れ、「この地域はそういったスローな旅ができるところ。むしろこれからなんです。よかですか」と気勢を上げた。

利便性の低下に不安を抱く声がある一方、「地域の足として鉄道が残ってくれたことはよかったし、第三セクターだったら運営が厳しいだろう。JRとして残ったことで本数は減っても特急が引き続き走るので、その点はよかったと思う」(40代男性)と語る沿線利用者もいた。


新幹線の並行在来線としては、長崎本線の江北―諫早間は異色の存在だ。西九州新幹線などの「整備新幹線」は、並行在来線の経営分離に沿線自治体が同意することが着工条件の1つだ。九州新幹線や北陸新幹線など、ほかの整備新幹線は並行在来線をJRから切り離し、地元自治体が出資する第三セクター鉄道が運営している。

だが、江北―諫早間は三セクではなく、施設を佐賀・長崎の両県による鉄道管理センターが保有し、列車運行は引き続きJRが行うという異例の方式だ。これは、新幹線のルートから離れている沿線の一部自治体が在来線の経営分離に反発する中、着工に踏み切るための方策だった。並行在来線区間は、今後23年間は上下分離方式でJRが運行を続けることになっている。

23年の「約束」に不安も
ただ、沿線には23年の「約束」に不安を示す声もある。

JR九州は路線・線区ごとの収支や利用状況を公表しており、2019年度のデータによると、並行在来線区間の輸送密度(1日1km当たりの利用者数)は7780人。各地で今後の維持が課題となっている輸送密度1000人以下の線区と比べれば圧倒的に多いが、この数字を支えていたのは特急列車だ。今後の輸送密度は大きく減少するとみられる。

「われわれが利用しないと、23年間の保証は必ずしもあるとは思っていない。(23年は)期間的に考えれば短いので、その後どうするかということも今から考えていかなければいけないと思っている」。鹿島市の松尾勝利市長は、9月23日のイベント会場での取材に対しこう語った。

新幹線開業が注目を浴びる一方で、メインルートから外れた並行在来線の江北―諫早間。沿線は「23年先」を見据え、今後も鉄路を維持するための方策を今から迫られることになる。

4037チバQ:2022/10/14(金) 00:08:26
https://news.yahoo.co.jp/articles/09fe3b4b76b5a48ff49941d742c79cc4cd4b6a4a
JR西日本 新たな豪華観光列車を2024年秋に運行 季節ごとに運行エリアを変える予定
10/13(木) 9:15配信
 JR西日本は新たな豪華観光列車を2024年秋に運行させると発表しました。

 この観光列車は、季節ごとに運行エリアを変える予定で第一弾となるルートは、福井県の敦賀駅から京都府北部を通り、城崎温泉までを結びます。車両は、特急「はまかぜ」を約5億円かけ改造したもので、3両編成に合計54席の指定席のほか、イベントなどが楽しめるフリースペースも設けられます。

 料金はグリーン車以上になる予定で、列車の名前などの詳細は、今後公表するという事です。

4038チバQ:2022/10/14(金) 00:11:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/eabd234b0c7b7639a57cb5a9f536b90451412cd6
高速化の一方、消えたブルトレ 50年前と時刻表比較 鉄道150年
10/13(木) 7:10配信


時事通信
2009年に廃止されたブルートレイン「はやぶさ」(JR九州提供)

 開業から150年を迎える日本の鉄道はどのような変化を遂げたのか。

 開業100年だった1972年と現在の時刻表を見比べて、この半世紀の違いを探った。

【図解】時刻表で比べる50年前と現在

 72年10月版を見ると、載っている新幹線は東海道・山陽だけ。3月に新大阪―岡山間が開業したばかりだった。当時、「ひかり1号」で4時間10分かかっていた東京―岡山間を、現在の「のぞみ1号」は3時間9分で駆け抜ける。

 東京駅からは午後4時半以降、九州などに向けて「ブルートレイン」として親しまれた寝台列車が相次いで11本出発する。「さくら」「みずほ」など、今は新幹線としておなじみの名前も目立つ。東京発午後4時45分の寝台特急「はやぶさ」に乗ると、西鹿児島(現鹿児島中央)には翌日午後2時29分に到着した。

 東京発のブルトレは2009年に姿を消し、定期運行の寝台列車は「サンライズ瀬戸・出雲」だけに。現在は新幹線を乗り継ぐと、当時のはやぶさより遅い出発でもその日のうちに鹿児島に着く。

 北の玄関口、上野駅からは「はつかり」「とき」「白山」などの特急列車が東北、北信越方面に向かう。72年は上野を午前8時5分に出る特急「はつかり1号」で、青森まで8時間24分かかった。今は東京発午前8時20分の東北新幹線「はやぶさ7号」に乗ると、新青森までは約3時間だ。

 青函トンネルはまだ開通(88年3月)しておらず、北海道へ渡る手段は青函連絡船だった。「はつかり1号」から乗り換えると、連絡船の函館着は午後8時50分。現在は新幹線で新函館北斗まで乗り換えなしで、午後0時17分に到着する。

4039チバQ:2022/10/14(金) 00:26:56
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221013-OYT1T50046/
[鉄道150年 それぞれの選択]<下>新幹線開業 在来線に影響
2022/10/13 05:00

西九州 特急乗り継ぎ 困惑・北陸 3セク 赤字予想
長崎駅を出発した西九州新幹線「かもめ」の一番列車(9月23日、長崎市で)=久保敏郎撮影
 9月23日、JR九州の西九州新幹線(長崎―武雄温泉、66キロ・メートル)が開業した。本来なら「ハレの日」だが、地元の祝賀行事に参加した山口祥義・佐賀県知事は悩ましげだった。「国民のみなさんにも、佐賀県の切なさをわかってほしい」

老舗駅弁店、鉄道150年祝う復刻版…東海道新幹線開通時の掛け紙使い限定販売

 「切ない」のは、長崎―博多間が新幹線で結ばれず、在来線と乗り継ぐ「リレー方式」となったからではない。この不便さにより、佐賀県の思いとは別のところで、県内に新幹線を整備すべきだとの声が強まり始めているからだ。

 西九州新幹線は「日本一短い新幹線」だ。長崎駅で新幹線「かもめ」に乗ると、行き先表示こそ「博多」だが、20分余りで武雄温泉駅で降りることになる。そこで特急「リレーかもめ」に乗り換え、博多までは約1時間。特急に乗る時間は新幹線の倍以上になる。

 リレー方式になったのは、佐賀県の責任ではない。当初は、レールの幅が異なる新幹線と在来線の双方を走れる「フリーゲージトレイン」という新技術の開発が前提だった。それが頓挫した結果、リレー方式になったのだ。ただ、その不満が「新幹線を佐賀にも」との圧力にすり替わった。

 そこに県の困惑がある。

 県はこれまで一貫して新幹線に慎重だった。負担に見合う利点がないからだ。

 仮に建設すれば、県の負担は660億円と試算される。同じようなルートを通るJR長崎線は「並行在来線」として、利用者減で減便される恐れがある。しかも、佐賀―博多間は今でも特急で約40分。費用に見合うほどの利便性の向上は期待できない。


 こじれた状況は、端的に言えば、地方での鉄道のニーズが低下し、JR各社が「新幹線も在来線も」という声に応えられなくなっているからだ。

 国土交通省の統計によると、移動手段におけるシェアは、1950年代は鉄道が8割超を占めたが、2000年代には3割弱まで低下。逆に自動車が6割を占めるようになった。

 全国の鉄道旅客の9割は、路線延長の2割に満たない東京、名古屋、大阪圏に集中している。残る8割の地方路線は、わずか1割の旅客を細々と運んでいる。

 新幹線があれば、都市間移動の需要はまかなえるため、在来線を維持するメリットは乏しくなる。

 15年の北陸新幹線開業で沸いた石川県にも光と影がある。

 開業1年目の乗客数は925万人で、従来の在来線特急から3倍に。観光需要を見込んで地価は跳ね上がり、金沢駅西口周辺の商業地の上昇率(17・1%)は全国トップを記録した。

 一方、並行在来線(金沢―倶利伽羅間、17・8キロ)は、JRから分離され、第3セクター「IRいしかわ鉄道」となった。今はおおむね黒字だが、23年度末に新幹線が福井県・敦賀駅まで延伸すると、引き受ける路線の長さは60キロ超に延びる。10年間で103億円の赤字が見込まれ、運賃の値上げも検討されている。

 ある石川県議は「これからが正念場。新幹線を呼び込んだ以上、覚悟しなければならない」と語る。


 鉄道に期待するものは人により違う。

 西九州新幹線が開業した武雄温泉駅近くで、焼き物や雑貨を販売する店を営む横石愛さん(46)は「開業で長崎の人がわざわざ来て買ってくれる。博多や関西からも人を呼びたい」と延伸に期待する。

 一方、佐賀駅から博多駅に通勤する公務員の山本隼也さん(40)は「特急の本数が維持されるほうが大事。新幹線が来ても佐賀駅は、通過される可能性もある」と在来線を重視する。

 鉄道開業から150年。鉄道にどのような役割を求めるのか。議論を深めるべき時に来ている。(この連載は山下智寛、加藤哲大、谷所みさきが担当しました)

4040チバQ:2022/10/14(金) 00:28:02
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221010-OYT1T50058/
[鉄道150年 それぞれの選択]<中>バス会社が3セク運行
2022/10/10 21:08
鉄道150年
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丹鉄…運賃値下げ、駅カフェも
 駅舎にコーヒーの香りが漂う。景勝地・天橋立で知られる京都府宮津市。10月初旬、京都丹後鉄道(丹鉄)の宮津駅では、待合室に4年前に開店したカフェで、利用者がカップを手に列車を待っていた。

[鉄道150年 それぞれの選択]<下>新幹線開業 在来線に影響
京都丹後鉄道の宮津駅構内にあるカフェ。鉄道に人を呼び込む一つの仕掛けだ(5日、京都府宮津市で)
 「カフェが出来ただけで、駅の雰囲気も随分すてきになった」と、沿線に住む吉田あい子さん(72)。この日は夫を病院に連れて行った帰りで、「また電車を使おうかって気持ちになりますよね」と笑顔で話した。


 京都府と兵庫県の北部を走る丹鉄は、2015年から民間企業「ウィラー」(大阪市)の子会社が運営する。異色なのは、ウィラー社が鉄道事業者ではなく、高速バスやタクシーを手がけている点だ。

 前身の北近畿タンゴ鉄道は、両府県などが出資する第3セクター鉄道だったが、慢性的な赤字だった。再生を図るために列車の運行やサービスを委託する企業を公募。他の交通機関のノウハウを持つウィラー社ならと期待して託した。

 ウィラー社が試みているのは、鉄道の地域の足としての役割を取り戻すこと。カフェは、鉄道と住民の距離を縮める入り口だ。気軽に使ってもらえるように19年には運賃も値下げし、初乗りは170円から150円になった。

 鉄道の弱点である駅から先の不便さを補うため、本業のノウハウも活用。地元タクシー会社とも連携し、昨年から一部沿線で駅周辺であれば月額5000円でタクシーが乗り放題になるサービスも始めている。

 委託契約は10年間。コロナ禍もあり、目に見えて利用者が増えたわけではないが、宮津市企画課の中村真由子さん(42)は「観光はもちろん、高齢者、高校生には必要な交通機関。なんとか良い方向に行けば」と期待する。

      ◇

 丹鉄の現状は、1987年の国鉄民営化前後に相次ぎ誕生した3セク鉄道の行き詰まりの一つの例だ。

 3セク鉄道は、当時、 莫大ばくだい な赤字を抱えていた国鉄から不採算路線を切り離す目的で設立された。1キロあたりの1日の利用者が4000人未満の計83路線を対象に、半数以上を廃線にする一方、地元が存続を要望した36路線を3セク化し、自治体に経営を委ねることで「延命」させたのだ。

 元は不採算路線であり、運営主体が代わっても経営は厳しい。「第三セクター鉄道等協議会」によると、コロナ禍前の2019年度でも、加盟する3セク鉄道のうち8割は赤字だった。

 08年4月に廃止された兵庫県南部の三木鉄道のように姿を消した路線もある。

 国学院大の高橋信行教授(行政法)は「3セク化は一つの方法だったが、国鉄民営化から35年がたち、人口減や高齢化で自治体の財政余力も小さくなった。維持できなくなる路線は増えてくるだろう」と指摘する。

4041チバQ:2022/10/14(金) 00:28:12
滋賀…私鉄窮地で「交通税」案
琵琶湖の沿岸部を営業エリアとする近江鉄道(7日、滋賀県彦根市で)
 こうした中で、生まれてきたのが、滋賀県が導入を検討する「交通税」の考え方だ。自治体が関与しつつも、利用者負担を原則としてきた3セクによる経営からさらに一歩踏み込み、交通網維持の負担を広く住民に求める方法だ。

 地元の私鉄・近江鉄道が経営難から県に支援を求めたのを機に議論が始まり、公約に掲げた現職の三日月大造知事が7月の県知事選で3選を果たしたことで、今後、本格化する見通しだ。

 「公共交通の受益者は、今は利用していない人も含めた地域全体と捉えれば、交通インフラを維持する『保険』とも言える」と、関西大の宇都宮 浄人きよひと 教授(交通経済学)は評価する。

 住民の受け止めは分かれる。近江鉄道沿線の観光案内所に勤める仁科富子さん(63)(米原市)は「乗る機会は少ないけれど、いつまで車を運転できるか分からない。県民全体で支える仕組みは必要」と理解を示すが、「全く使わないのに、税を取られるのは納得できない」との声もある。

 持続可能な鉄道の形はどこにあるのか。各地域が答えを探し始めている。

20年度は全社赤字に
 第3セクター鉄道は、自治体と企業が共同出資する会社が運営する鉄道だ。

 第1号は1984年の三陸鉄道(岩手県)で、国鉄民営化後の90年までに約40社が誕生。その後も経営の苦しい私鉄路線や、一部の在来線が第3セクターに移管され、現在は46社ある。

 「第三セクター鉄道等協議会」によると、加盟する40社のうち黒字は7〜8社で、2019年度に各社の赤字総額は82億円。コロナ禍の影響を受けた20年度は、全社が赤字に転落し、赤字総額は計122億円に膨らんだ。

4042チバQ:2022/10/14(金) 00:29:05
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221009-OYT1T50064/

ニュース
社会
[鉄道150年 それぞれの選択]<上>「攻めの廃線」 バスを充実
2022/10/09 05:00
夕張支線…JRの支援引き出す
廃線になった夕張支線のレール。「立入禁止」の看板の向こうを代替バスが走る(9月28日、北海道夕張市で)
 北海道・新千歳空港からJR石勝線の特急に乗ると、40分ほどで新夕張駅に着く。9月下旬、バスに乗り換え、夕張市役所に向かうと、窓の外に川に沿って 錆さ びたレールが北に延びているのが見えた。

[鉄道150年 それぞれの選択]<下>新幹線開業 在来線に影響

 3年前まで駅と市中心部を結んでいた夕張支線(16・1キロ)の跡だ。スーパーへ買い物に行くという森田弘さん(83)は「車の免許は2年前に返納した。今はバスが頼りです」と話した。

 ローカル線の廃線は幾つか例があるが、夕張支線はその経緯が珍しい。市が自ら「返上」したのだ。

 2016年7月、JR北海道が「単独では維持困難な路線」について自治体に協議を呼びかけた時、JRは具体的な路線名は挙げなかったが、当時の鈴木直道市長(現北海道知事)が廃線を持ちかけたのだ。代替交通への支援を引き出すのが狙いで、市長はこれを「攻めの廃線」と称した。

 当時、市には鉄道と路線バスがあった。しかし、かつて炭鉱の町として栄え、1950年代には10万人を超えていた人口は10分の1以下の7000人弱。1892年に石炭輸送のために開業した路線は、1日の乗客が70人ほどに減っていた。

 2006年に財政破綻も経験した市は、既に路線バスの維持のため、年間約1000万円を補助しており、さらに鉄道も支援するのは財政的に難しい。

 そこで、廃線を了承する代わりにJR北海道から約7億5000万円の拠出を受け、バス運営の充実・安定を図る決断だった。

 代替バスの便数は1日10往復。鉄道の時の5往復より増え、六つの駅の代わりに44か所の停留所がある。所要時間は10分ほど余計にかかるが、「利便性はバスになってもさほど変わらない」と、森田さん。「廃線になった時は寂しさもあったが、もう慣れた」

 バスの1日の利用者は350人と、鉄道を上回っている。かつての踏切は、アスファルトできれいに舗装し直されていた。

只見線は維持…負担覚悟「宝」守る
只見線が全線復旧し、列車を出迎える人たち(1日、福島県金山町のJR会津川口駅で)
 巨額の負担をして、鉄道を維持した地域もある。この秋、11年ぶりに全線再開したJR只見線だ。

 福島県と新潟県を結ぶ路線は、11年7月の豪雨災害で被災。会津川口―只見間で3か所の鉄橋が流失した。

 JR東日本はバスへの転換を打診したが、福島県と会津の地元17市町村は、復旧費90億円のうち3分の1を支払ってでも路線を維持する道を選んだ。また、復旧に向けた交渉で、今後はJR東は運行のみを行い、路線管理は県と17市町村が担う「上下分離方式」をとることになり、毎年3億円の維持費の負担も生じる。

 「只見線は福島の宝であり、地域の未来を切り開く原動力になる」。全線再開を果たした10月1日、福島県の内堀雅雄知事は、只見町の小学校で催された記念式典で、復旧の意義を強調した。県西端にある只見町は、復旧により11年ぶりに県中心部へと至る鉄道網を取り戻したからだ。

 ただし、厳しい意見もある。被災区間の1日あたりの運行本数は3往復。利用者は50人に満たない。JR東が打診したバスへの転換案の運行本数は1日6・5往復、両駅間の所要時間も50分で、鉄道と6分しか変わらなかった。

 20年3月公表の県の外部監査報告書は公費を投じた復旧について、「只見線が1本に 繋つな がってこそ意味があると考えるのは、共同幻想にすぎない」と疑問を呈した。

 地元では全線復旧により観光客の呼び込みへの期待が高まるが、生活の足としての需要は乏しい。

 復旧初日の1日、1番列車を出迎える会津川口駅は、観光客や地元住民で祝賀ムードに包まれ、小旗を振る若林照枝さん(75)は「多くの観光客に足を運んでほしい」と笑顔で話した。

 式典が終わると、出迎えた人々は、駐車場で車に乗り込み、駅を後にした。

   ◇

 日本初の鉄道が開業してから14日で150年。明治以来、拡大を続けた路線は、近年、地方を中心に取り巻く環境が厳しい。ローカル線の存廃を巡る議論が高まる今、現場を訪ね、これからの鉄道のあり方を考える。

4043チバQ:2022/10/14(金) 00:29:24
赤字52路線 協議対象に
 1872年の開業以来、JR(国鉄・官設鉄道)の路線は拡大の一途をたどり、1950年代には総営業キロが2万キロ・メートルを超えた。しかし、80年代がピークで、1987年の国鉄民営化前後に不採算路線が整理され、45路線が廃線になった。2000年以降も夕張支線を含む10路線が姿を消した。

 コロナ禍前はインバウンド(訪日外国人客)の増加で全体の利用客は伸びていたが、地方路線はそれでも厳しい。JR東日本とJR西日本は今年、赤字路線を公表し、地元自治体との協議を求めた。対象は両社で計52路線で、それぞれの全在来線の3分の1にあたる。

4044チバQ:2022/10/14(金) 00:31:52
https://news.yahoo.co.jp/articles/c799e54d237706d0f31e9b765e96da83a55719ad
京阪・JRに続き阪急も「有料座席指定サービス」 京都線特急などで2024年から 12月のダイヤ改正ではさらなる終電繰り上げも
10/12(水) 16:41配信


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ABCニュース
ABCテレビ

 阪急電鉄の京都線の特急で、2年後の2024年から「座席指定サービス」が始まることになりました。

 阪急電鉄によりますと、新たに座席指定サービスが導入されるのは、京都線の「特急」と「通勤特急」、そして現在の快速急行が名称を変更する「準特急」の3つの列車です。

 運賃とは別に有料の料金が必要となることは決まっていますが、その金額や、8両編成のうち1両だけの導入なのか、何両目に設定されるのか、新たに特別な車両が建造されるのかなどの詳細は、現時点では未定だということです。

 親会社の阪急阪神ホールディングスは、5月に発表した「中期経営計画」に2024年の座席指定サービス開始を盛り込んでいましたが、導入する路線などはこれまで明らかになっていませんでした。

 なお、大阪と京都を結ぶ無料の観光特急・「京とれいん」は運行本数こそ減るものの、今回の有料の座席指定サービスは導入されない予定です。

 関西の鉄道では、京阪電鉄が2017年から特急の「プレミアムカー」、JR西日本が2019年から新快速の「Aシート」と、それぞれ一部の車両の座席を有料にするサービスを導入しています。

 また阪急電鉄は、12月17日に実施するダイヤ改正で、全線で終電をさらに繰り上げると発表しました。

 在宅勤務や時差出勤の導入が進むなど、新型コロナの影響による働き方やライフスタイルの変化によって、夜間の利用者数が減少したままであることなどが理由だということです。

 阪急の終電繰り上げは、新型コロナ以降では去年2021年3月に続いて2回目です。

ABCテレビ

4045チバQ:2022/10/14(金) 00:33:31
https://response.jp/article/2022/10/13/362826.html
阪急から十三通過列車が消える…能勢電鉄では妙見線の末端が折返し運行に 12月17日ダイヤ改正
阪急電鉄(阪急)は10月12日、ダイヤ改正を12月17日に実施すると発表した。

今回の改正は、2024年に京都本線の特急・通勤特急・準特急で開始する座席指定サービスを視野に入れたもので、快速急行が「準特急」に、京都本線では快速の西京極停車により「急行」にそれぞれ改称される。


また、平日の神戸・宝塚・京都の各本線では、朝ラッシュ時に運行している10両編成のうち、一部を8両編成に短縮するとともに、女性専用車両を設定する列車を通勤特急に統一。21〜23時台の減便や一部終電の繰上げも実施される。昼間時間帯は現行の運行本数・間隔が維持される。

一方、土休日の京都本線では大阪梅田〜京都河原町間で運行されている観光特急のうち、十三(じゅうそう)駅(大阪市淀川区)に停車しない快速特急A『京とれいん』が廃止される。

京都本線の新たな列車種別と停車パターン。快速特急A、快速急行、快速が消える。
京都本線の新たな列車種別と停車パターン。快速特急A、快速急行、快速が消える。
なお、阪急の改正に合わせて宝塚本線川西能勢口駅(兵庫県川西市)で連絡する能勢電鉄(川西能勢口〜山下〜日生中央・妙見口)や千里線・京都本線と相互直通運行を行なっている大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)堺筋線(天神橋筋六丁目〜天下茶屋)でも改正が実施される。

能勢電鉄では土曜ダイヤの廃止(土休日ダイヤへ統合)、平日朝ラッシュ時間帯や21時以降の減便、下り終電の繰上げ、夕ラッシュ時における阪急・大阪梅田直通の特急『日生エクスプレス』の運行時間帯20分繰上げが実施されるほか、普通列車は川西能勢口〜日生中央間の運行が基本となり、妙見線の末端区間・山下〜妙見口間は一部を除いて折返し運行となる。

普通列車の直通運行が一部を除いて妙見線〜日生線のみとなる能勢電鉄。
普通列車の直通運行が一部を除いて妙見線〜日生線のみとなる能勢電鉄。

大阪メトロ堺筋線では、平日朝ラッシュ時や昼間時間帯、平日・土休日の深夜時間帯における運行間隔の拡大により、平日は現行より25本、土休日は現行より4本減便。各駅では可動式ホーム柵の設置進捗を受けて、停車時間が5秒延長される。

阪急の改正に合わせて減便などが実施される大阪メトロ堺筋線。
阪急の改正に合わせて減便などが実施される大阪メトロ堺筋線。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

4046チバQ:2022/10/14(金) 14:20:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/29101d38d7711640485538ff02191f80b58af5d3
ダイヤ改正で「停車駅減少」の衝撃 阪神の快速急行 芦屋駅通過化の「仕方ない」理由とは
10/14(金) 14:16配信


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乗りものニュース
阪神12月のダイヤ改正で
阪神の快速急行として走る近鉄の車両(画像:写真AC)。

 阪神電車が、12月17日実施のダイヤ改正の内容を発表しました。そこでネット上を中心に話題になったのが、快速急行の停車駅である芦屋駅が、朝ラッシュ時以外は通過となるという点です。もともと土休日は通過だったのですが、今回いよいよ「完全通過」に近づきました。

【ややこしい!阪神の停車駅の変遷】

 阪神といえば列車種別が複雑怪奇なことで昔から知られ、停車駅の多い"下位種別"のはずなのに、停車駅の少ない"優等種別"の停車駅を通過するという「逆転現象」な停車パターンが日常茶飯事となっていました。

 これは「千鳥停車」と言われ、速い優等列車へ乗客が集中するのを避けるため、あえて停車駅を種別ごとに分散させるという目的があります。これは、駅間距離が短いという特徴の阪神ならではの方法とも言えます。

 阪神なんば線を介して近鉄との直通運転を行う現在でもその「逆転現象」は健在で、快速急行は特急が通過する武庫川・今津に停車しますが、特急停車駅の御影は通過します。奇怪なのが朝の大阪方面で運転される「区間特急」で、青木・深江・打出・香櫨園といった区間特急以外では「各駅停車しか止まらない駅」にちまちま止まりながら、線内有数の主要駅である西宮は通過してしまいます。「千鳥停車」を象徴する種別と言えるでしょう。

 さて今回、快速急行は、特急停車駅をさらに通過するようになります。それが芦屋駅です。

 SNSなどでは「JRの新快速すら停まる芦屋を通過するなんて」「このご時世、停車駅が減るのは異端」「地元民には実質減便」と驚きの声が上がる中、「私の知ってる阪神電車が帰ってきた気分」「先祖帰り」という声も。なぜこのように感想が分かれたのでしょうか。

なぜ「停車駅が減る」ことに?
 もともと快速急行は、芦屋を通過していました。1990年代前半は下記のように、どちらが優等列車なのかよくわからない、バラバラの停車パターンでした。

【1998年改正直前の基本停車パターン】
特急:西宮・芦屋・御影
快速急行:野田・尼崎・甲子園・西宮・魚崎

 それがダイヤ改正でいったん特急へ実質的に統合し、特急停車駅は徐々に増加していきます。しかし、2009年に阪神なんば線が開業し、近鉄との直通が始まり、近鉄直通系統の優等種別として「快速急行」が終日列車へ復活します。

【2009年改正時の基本停車パターン】
特急:尼崎・甲子園・西宮・芦屋・魚崎・御影
快速急行:尼崎・武庫川・甲子園・今津・西宮・芦屋・魚崎

 このときに復活したのが、先述の「御影通過」という逆転現象でした。さて、これには別の明確な意味がありました。それは「近鉄の電車がうまく停車できなかった」という理由です。

 御影駅ホームは大きくカーブしており、1両長さ19mの阪神車は問題ないものの、21mの近鉄車だと、車両とホームに危険な間隔が生まれてしまうのです。そのため、近鉄車が主として乗り入れる快速急行は、通過扱いとなりました。

 実は今回の「芦屋通過」も、これに似た物理的要因で発生したものです。もともと6両編成だった快速急行が8両編成へ増強されるのに伴い、芦屋駅ホームは「電車がはみ出てしまう」という事態になるため、通過せざるを得なくなったのです。2020年のダイヤ改正で土休日通過になったのも、同じ8両化が理由でした。

 では芦屋駅のホームを延ばせばいいという話ですが、簡単にはいきません。ホームの両側が踏切に挟まれているため、どうにも延ばせないのです。阪神本線では高架化が進められ、すでに大阪梅田〜神戸三宮間32.1kmのうち95%が高架もしくは地下ですが、ほんのわずかに残った地上区間のひとつが、ここ芦屋なのです。

 芦屋駅は芦屋川をまたぐようにホームがかかっています。芦屋川は土砂の堆積で周囲より標高が高いため、周囲の線路は高架化が達成しているのに、この堤防道路との交差部のみ踏切になっているのです。ここをさらに高架化するのは影響範囲が大きくなることもあり、まだ事業化には至っていません。

乗りものニュース編集部

4047チバQ:2022/10/15(土) 16:36:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/510043815f2b6269193f4cdbbf552242b2a75da9
鉄道網広げた150年、リニアで進む日本の「縮小」 工事には課題
10/14(金) 19:00配信


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朝日新聞デジタル
リニア中央新幹線の試験車両

 この150年で鉄道網は全国に広がり、暮らしや仕事、経済のあり方を大きく変えてきた。この先、さらに劇的な変化をもたらしそうなのがリニア中央新幹線の開業だ。


 東京―大阪はいま、東海道新幹線で最短2時間21分。それがリニアが開業すると、品川から大阪まで67分で着くことになる。東京と名古屋、大阪はいっそう身近な存在になり、通勤も可能だ。途中に駅がつくられる山梨や長野も都心に通いやすくなり、豊かな自然を求めて移住者が増えることも考えられる。

 いまのところ、その先の計画はない。膨大な費用を考えれば延伸のハードルは高いが、もしリニアがさらに西まで延びれば、単純計算で東京―福岡は約2時間でつながることになり、日本の経済圏、生活圏がより縮まることになる。

 ただし、工事は遅れている。JR東海は東京・品川―名古屋を2027年以降に、名古屋―大阪を37年以降に開業するとの目標を掲げているが、静岡県内でのトンネル工事に対して県の同意が得られない状況が続いており、開業の遅れは避けられない見通しだ。

朝日新聞社

4048チバQ:2022/10/15(土) 16:46:22
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/741274/?rct=n_jrhokkaido
<留萌線廃止 見えた課題>上 代替交通 バス路線拡充、利用減が壁
10/06 05:00
留萌駅前の停留所で乗客を乗せる「留萌旭川線」のバス
留萌駅前の停留所で乗客を乗せる「留萌旭川線」のバス
留萌駅前の停留所で乗客を乗せる「留萌旭川線」のバス
<留萌線廃止 見えた課題>上 代替交通 バス路線拡充、利用減が壁
 「昔は汽車を使っていたけれど、今はバスしか乗らないね」。留萌駅前の停留所でバスを待っていた市内幌糠在住の鈴田タカさん(90)は、旭川から郊外を経由して留萌市内に入る路線バスで通院している。「体力的にも、目的地近くで降りられる方が楽」と頼りにし、「車は持っていないし、バスがなくては生活ができない」と言い切る。

 JR留萌線のうち、石狩沼田―留萌間は前倒しで来年3月末で廃止される。その後の留萌市と市外を結ぶ公共交通はバスが主軸となる。留萌―旭川間には既に「留萌旭川線」があり、留萌十字街から空知管内北竜町碧水、同管内秩父別町、深川市を経由し、JR旭川駅まで84・1キロを約2時間で結ぶ。留萌線に沿うような形で運行しており、廃線後の沿線住民の足にもなり得る生活路線になる見込みだ。

■旭川へ「速達便」

 鉄路の代替バスは不要と判断した留萌市は、住民の利便性向上に向けたバスの運行を新たに計画する。高規格道路の深川留萌自動車道を通り、旭川まで高速で移動させる。「速達便」と名付け、途中停車を原則なくし、留萌―旭川間を1時間半でつなぐことを目指す。路線新設で「買い物や通院など、車を持たない市民でも便利に旭川に向かえるようになる」(政策調整課)と想定する。運行する沿岸バス(羽幌)は「バス利用者の掘り起こしにつながれば」と期待を寄せる。

 留萌線で深川方面に通学していた学生らに向けては、早朝と夕方にデマンド(予約制)タクシーを導入する。市は「深川からの帰路、留萌の郊外に住む人を市街地まで乗せるなど、柔軟な運行体制も考えたい」としている。

■不採算が慢性化

 しかし、JRと同様、バスやタクシーも利用客減による不採算が慢性化している。バス路線の留萌旭川線は、もともと人口減で利用は減少傾向だったが、ここ2、3年のコロナ禍が拍車をかけた。

 運行する沿岸バスは耐えきれず、10月からのダイヤ改正で運行回数を1日8往復から5往復に減便した。同社留萌営業所の藤井信由所長(65)は、円安による燃料高やドライバー不足も理由に挙げ、「路線維持は年々難しくなっている」と説明する。

 さらなる減便は今後も否めない。通院のためバスを利用する鈴田さんは、乗車する間際、「私は週1回しか乗らないので、多少の減便は我慢できる」と理解を示す。ただ、減便にとどまらず路線自体が廃止になれば「長年住んだ家から病院に通うことが難しくなるかもしれない」と不安も口にした。

 JR廃止後の受け皿となるべき公共交通も厳しい経営を強いられている。利便性を高め多くの人に利用してもらえる交通体系をいかに構築していくか。市や事業者には高い壁が立ちはだかる。




 2023年3月末の留萌線石狩沼田―留萌間の廃止まで半年を切った。廃止後の焦点となる代替交通や駅跡地利用の留萌市の課題と、16年に先行して鉄路が廃止された増毛町の現状を探る。(吉川幸佑、猫島一人が担当し、3回連載します)

4049チバQ:2022/10/15(土) 16:46:33

■空知の現状 タクシー輸送未定の地域も

 空知管内沼田町に住む滝川高1年の高橋悠誠さん(15)は、毎朝6時23分真布(まっぷ)駅発の始発列車で深川駅に行き、滝川行きに乗り換える。野球部の練習があるので午後8時32分真布駅着の最終列車で帰ってくる毎日だ。

 来年3月末、沼田町内の真布、恵比島両駅を含む石狩沼田―留萌間が廃止される。「列車で通うことができるから滝川高校を選んだ。(留萌線廃線後も)できれば真布から通いたい」と通学に不安を抱える。

 町は利用者の不安を解消しようと、廃線に合意した8月30日の夕方、恵比島地区活性化センターで住民説明会を開き、来年4月から2026年3月末までの代替交通案を示した。

 案では町内幌新地区と町中心部を結ぶ町営バス幌新線とタクシー輸送を拡充させる。バスは恵比島、真布の両駅を通り、石狩沼田駅発の留萌線に接続できる早朝と夕方の便を増やす。バスを確保できない時間帯は乗り合いタクシーとタクシー補助で、その穴を埋める計画だ。

 一方、3年半後の26年3月に廃止される石狩沼田―深川駅間の代替交通については協議が始まっていない。両駅の中間に位置する秩父別町内で子育てする会社員の男性(42)は「3年間で代替交通の準備ができるのだろうか」と不安を口にする。旭川や滝川にもアクセスできると考え、5年前に家族4人で移り住んだ。町内に高校はなく、中学1年の長男と小学4年の長女はいずれ代替交通で高校に通う。「今と同じように旭川や滝川に通えるようにしてほしい」と要望する。




 8月31日から9月2日に深川支局が空知面に掲載した企画「留萌線 廃止の先に」の一部を転載しています(年齢、肩書は掲載当時のまま)。

4050チバQ:2022/10/15(土) 16:47:12
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/741843/?rct=n_jrhokkaido
<留萌線廃止 見えた課題>中 跡地利用 「まちの顔」整備が急務
10/07 05:00
来年3月末での廃止が決まっている留萌駅。市は駅跡地に新施設を建設する構想を持つ
来年3月末での廃止が決まっている留萌駅。市は駅跡地に新施設を建設する構想を持つ
 「国鉄時代と比べると、駅前もかなり店が減り、寂しくなってしまった」。JR留萌駅から徒歩1分の「ときよし食堂」の横川英雄店主(58)がつぶやく。店は1958年創業の大衆食堂。通学生や勤め人で活気づく往時の風景と、年々と利用客が減っていく駅の衰退を目の当たりにしてきた。「もう一度、駅前が人でにぎわってくれたら」

 留萌線の沿線自治体の中で、早くから鉄路廃止後を見据えてきた留萌市。廃線となればさらに衰退に拍車がかかると予想される駅前だが、市はこの地域を「新たな中心部」と位置付け、新施設建設を含めた再開発構想を持つ。

 廃止後にJR北海道から譲渡が見込まれる留萌駅周辺の用地は、市の試算で約4・2ヘクタールに及ぶ。駅の北西には2020年に開業した道の駅が隣接しており、市内外からの誘客が見込まれるエリアだ。また、駅前に各路線バスの停車場も集約されているため、新施設には交通ターミナルとしての機能も期待されている。

■複合施設を検討

 市は新施設に、運動やコンサートなどが楽しめる機能を持たせたい考え。既存の公共施設のうち、中央公民館、文化センター、スポーツセンターは1973年の完成から49年が経過し、老朽化が著しい。災害時などの拠点機能を担う市庁舎も62年築で、耐震化基準を満たしておらず、建て替えも検討課題となっている。

 市役所内の議論では、需要の高さや財政負担が比較的少ないことから、社会教育施設の機能移転を優先させることで一致した。20年10月には市民らで構成される「公共施設整備検討会議」が発足。会議がまとめた報告書では、多目的ホールや図書館、カフェ、バスの待合所、市役所の窓口機能などを兼ねた複合施設が望ましいと結論づけた。

 ただ、今年8月に鉄路の廃止が決まって以降、駅跡地の再開発に向けた市の動きは見られない。市がアウトドア用品大手モンベルと連携して進める、大型ショップやコテージを道の駅敷地内に建設する「アウトドアヴィレッジ構想」があるためだ。

 計画では早ければ24年度に着工し、25年度の開業を目指す。中西俊司市長は「まずは道の駅のアウトドア施設整備を加速させていく」と市議会で方針を述べており、駅前再開発はその後という姿勢だ。

 加えて、鉄道施設の撤去もJRとの具体的協議はこれから。先行して廃止した留萌線の留萌―増毛間では、費用算出を経てJRから撤去費相当額を市が受け取ったのは21年3月だった。実際に駅舎の撤去に着手したのは本年度からで、廃止から6年が経過していた。

■再開発は数年後

 モンベルとの協業や鉄道施設の撤去も控え、駅前再開発が実際に始まるまで数年単位の時間がかかるのは避けられない。しかし、昨年4月末に人口2万人を切り、人口減に歯止めがかからない中、まちづくりの新たな一手は待ったなしの状況だ。かつてのにぎわいを取り戻せるような「まちの顔」の実現なるか、市民の注目が集まる。

4051チバQ:2022/10/15(土) 16:47:27



■空知の現状 駅や鉄路の撤去、高い関心
 「レールを撤去した後に放置されたら、草ぼうぼうになって畑に虫が入ってくるかもしれない」。深川市の北一已駅近くで農業を営む中野善隆さん(48)は、廃線後の線路跡地の行く末を心配する。

 現在、コメなど44ヘクタールで作付けしており、そのうち約6ヘクタールが線路に隣接する。線路脇の農地を行き来するには踏切まで遠回りする必要があるほか、秋になると線路の草が枯れて用水路に入り、掃除が必要になる。

 廃線後に問題になるのが、線路や駅舎の跡地利用だ。深川市が8月に北一已駅周辺の住民を対象に開いた説明会では、駅や鉄路の撤去について質問が相次ぎ、関心の高さを伺わせた。

 北一已駅は1954年に地元住民が土地買収費や駅舎工事費を負担し、全国初の民間委託乗降場として開設。55年に正式な駅に昇格したが、現在は無人で地域住民が維持管理している。

 歴史的経緯があり、北一已駅周辺の5町内会は対策会議を立ち上げた。代表に就いた前市議会議長の長野勉さん(72)は「跡地利用の際に地元の声を聞いてほしい」と訴える。

 JRと沿線4市町が8月30日に署名した合意書では、代替交通などと同様に跡地利用についても今後、各自治体と個別に覚書を交わすことが盛り込まれた。しかし、北空知3市町(深川市、空知管内秩父別町、沼田町)は、跡地の活用法はいずれも「まだ何も決めていない」と説明する。

 3年半後に迫った留萌線の全線廃止。各自治体には、地元の声を聞きながら跡地利用についてできるだけ早く準備を始めることが求められている。

4052チバQ:2022/10/15(土) 16:47:59
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/742509/?rct=n_jrhokkaido
<留萌線廃止 見えた課題>下 増毛6年後 観光客増、人口減は止まらず
10/08 05:00
観光客が訪れている旧増毛駅舎。一方、バスやタクシーは減便、撤退が続く
観光客が訪れている旧増毛駅舎。一方、バスやタクシーは減便、撤退が続く
 シルバーウィーク後半の9月24日、増毛町は昼過ぎから青空がのぞいた。旧増毛駅の駐車場には約40台の車が止まり、ナンバーは札幌、帯広、釧路、北見など町外からの訪問が目立つ。

 車を止めた観光客の多くは、近くの観光案内所やすし店、酒蔵まで足を延ばしていた。札幌から夫婦で訪れた会社員高橋稔さん(57)は俳優の故高倉健さんのファン。旧増毛駅は高倉さん主演の映画「駅 STATION」(1981年)の舞台で、駅内に飾られている当時の写真を熱心に眺め、「駅舎の雰囲気がとてもいい」と満足そうだ。

■観光拠点の旧駅

 増毛駅は留萌線の終点として約100年の歴史を誇った。2016年の路線廃止後も駅舎は残り、今は増毛観光の拠点として欠かせない存在だ。廃線から間もなくJRから駅舎を譲り受けた町は、建物の増築に着手した。駐車場など周辺整備にはJRから支払われた支援金の一部3千万円を充て、終着駅の象徴である列車止めも残した。

 歴史ある駅舎は鉄道ファンを中心に注目を集め、廃止前は年間25万人前後だった町への観光客数は、コロナ下のここ2年を除けば、毎年30万人を超えている。

 廃線を逆手に活性化につなげた好例とも言えるが、JRの代替交通として市民の足を支えるバスやタクシーの運行にはほころびが出ている。

 日本海沿いを走り留萌と増毛、札幌を結ぶ路線バス「特急ましけ号」の廃止が町に提案されたのは昨年秋だった。運行する沿岸バスによると、1回の運行で乗客は平均5人以下。「赤字が続き、これ以上は継続できない」と理解を求めた。

 利用の少ない路線とはいえ、バスで札幌に通院する町民もおり、町は受け入れられなかった。沿岸バスに対して運行支援として、年間約650万円の町税の投入を決めた。路線は維持されたが、毎日だった運行は週3日に減った。

■タクシーは撤退

 町内に常駐していたタクシー会社も、昨年3月に「採算が取れない」などの理由で撤退した。このため、町は今春から公用車を使ったハイヤー事業に踏み切った。初乗り300円と相場の半額程度。平日の昼間のみだが、スーパーへの買い物や通院など1回500〜千円ほどの負担とあって、高齢者を中心にニーズは高い。ただ運賃収入だけで人件費や燃料費などはまかなえず、町は本年度、300万円の予算を計上した。

 公共交通が先細りする原因を、町は人口減と分析する。9月末の人口は3791人で、廃線になった16年末(4606人)と比べると2割近く減り、止まる気配はない。

 廃線と人口減の因果関係がはっきりしないものの、堀雅志町長は「利用する人が少なくなれば、公共交通を維持するのはますます難しくなる」と述べ、町の負担が重くなることを覚悟する。今後、公共交通が立ち行かなくなる可能性を懸念し、「留萌線の廃止を控えるほかのマチの将来の姿かもしれません」と警鐘を鳴らしている。

4053チバQ:2022/10/15(土) 16:48:11



■空知の現状 「廃線をチャンスに」住民期待
 3年半後に全てが廃線となる沿線の空知管内沼田町、秩父別町、深川市の経済関係者や自治体担当者は、地域経済などへの影響はいずれも「限定的」とみる。

 ただ、道教大札幌校の武田泉准教授(地域交通政策論)は、その見方に懐疑的だ。「長い目で見れば影響は出ると思う」と話す。鉄道に比べ、バスは移動時間や乗り継ぎ、乗り心地などで劣るため、乗用車を使う住民の比率が高まる。そのため代替バスは将来的に便数を減らし、車を運転しない高齢者などが地方に住みにくくなり、結果的に人口減につながるとみている。

 深川市と名寄市を結ぶJR深名線が1995年に廃止され、代替バスが走る上川管内幌加内町。町内で商店を営む70代の女性会社役員は「感覚的には廃線が人口減を進めたと思う」と話す。当時2472人だった町の人口は現在1322人と半分近くにまで減った。

 女性役員は言う。「廃線を機に、町内でも車を使う人が増え、買い物は旭川や士別に出る人が多くなった」

 一方、沼田町商工会の吉住淳男会長は、人口減を加速させないためにも「廃線をチャンスと捉えるべきだ」と話す。空知管内北竜町や妹背牛町などを含めた北空知全体でバスやタクシーを使った「デマンド交通」など、公共交通を根本的に整備し直す好機だと提案する。

 沼田町は10年(明治43年)の留萌線開通と同時にできた駅を中心に発展してきた。「発展の象徴」だった駅と線路がなくなった時、町民の心のよりどころとなるのは―。吉住会長は「鉄道の火が消えるのなら、新たな明かりを示さないといけない。北空知地域全体の公共交通がその役を担うはずだ」と話す。

<メモ>留萌線は1910年(明治43年)に深川―留萌間が開業し、21年(大正10年)に増毛まで延伸した。ニシンや石炭の運搬で栄えたが、利用者はその後減少。特に留萌―増毛間は100円の営業収益を得るのにかかる費用を示す「営業係数」が4554円(2014年度)と、当時の道内全路線の中で最も高かった。15年にJRが留萌市と増毛町に廃止を伝え、両市町が同意したのを受けて翌16年12月に廃止された。

4054チバQ:2022/10/19(水) 08:57:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/b886a54d39bdb55b80f9ded0db2bd5a0953cef7a
27年前に廃線 なのに駅舎が続々復活 極寒の過疎地が抱く夢
10/19(水) 6:01配信


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毎日新聞
ホーム側から見た添牛内駅=北海道幌加内町で2022年10月11日、山本直撮影

 日本一寒い地域を走り、27年前に廃線となったJR北海道の深名線添牛内(そえうしない)駅(幌加内(ほろかない)町)が10月中に改修を終え、昔の姿を取り戻すことになった。木造駅舎を残そうと、地元住民らがクラウドファンディング(CF)などで募金を呼び掛け、資金を集めた。旧深名線では、2016年に天塩弥生(名寄市)と沼牛(同町)が復活しており、添牛内で3駅目。鉄道開業150年を機に現場を訪ねると、レールがなくなっても廃れない地域のつながりが見えてきた。

【写真】廃線した路線でよみがえる駅舎

 深名線は深川と名寄を結ぶ121・8キロに21の駅があった。沿線の幌加内町母子里(もしり)で非公式ながら氷点下41・2度という国内最低気温を記録(1978年2月)した豪雪・極寒の地だ。国鉄最後の決算(87年8月)では、100円稼ぐのに2910円かかる営業係数全国ワースト路線。分割民営化後の93年には1列車平均の利用者が約10人にまで落ち込み、95年9月に廃止された。

 ◇住民、CFで資金を集め

 添牛内は8世帯32人の小さな集落。31年開業の駅は、廃線後に取得した所有者が亡くなった後も町内外の人たちが毎冬雪下ろしをして守ってきたが、3年ほど前には傷んで維持が危ぶまれるようになっていた。そこで、地元で名産のそば店を営む山本昭仁さん(43)が「地方が痩せ細る中、見える形で次世代に何か残したい」と、仲間6人と保存会を結成した。

 7月に始めたCFなどで約440人と札幌市の建設会社から目標を上回る計500万円以上が寄せられ、土台、外壁、屋根の修繕が始まった。用途は今後検討するが、誰でも気軽に立ち寄れる施設にし、イベントにも活用したい考えだ。所有者の遺族は譲渡の意向を示しているといい、どう保持していくかも検討する。

 深名線が廃止されたのは、山本さんが幌加内の中心部に住み、深名線で深川の高校へ通っていた1年の時。サヨナラ列車が走った日には家業を手伝って駅で弁当を売った思い出がある。山本さんは「鉄道に対する愛着やノスタルジーから復活を考えたのではなかったが、取り組むうち、駅は来た人が喜び、地元も喜ぶ、そんな場所だと気付いた。多くの人に懐かしんでほしい」と話している。

 ◇元国鉄マンが民宿と食堂

 旧深名線で最初に復活した天塩弥生駅。元国鉄マンの富岡達彦さん(58)が15年に「地方や鉄道の重要さに目を向けてほしい」と名寄市から駅の跡地を買い上げ、自力で駅舎を再建した。北海道新幹線が開業する16年3月26日にぶつけ、駅舎を利用した民宿と食堂をオープンさせた。道内に鉄道が張り巡らされていた頃、自由に乗降できる「北海道ワイド周遊券」で旅行した世代などに人気という。

 同じ頃、木造駅舎が残っていた29年開業の沼牛駅でも、地域発展の歴史を裏付ける建造物として保存・活用を求める声が高まっていた。鉄道ファンや住民でつくる実行委員会がCFで資金239万円を集め、雪の重みで傾いた土台を取り換え、外壁を塗装。16年11月に完成イベントが行われ、現在は町から所有権を譲り受けた地元のそば農家、坂本勝之さん(80)が管理している。20年には腕木式信号も設置され、毎日数人が立ち寄るという。

 山本さん、富岡さん、坂本さんは互いに連絡を取り合う仲。沼牛駅でのイベントに富岡さんが駅長姿で現れ、盛り上げに一役買うこともある。富岡さんは「駅が三つになるのは大きい。見えない線路でつながっていけると面白い」と期待。坂本さんは「立派な駅舎ではないが、解体しなくて本当に良かった。深名線を心でつなぎ、新たな物語を紡いでいけたら」と話している。【山本直】

4055チバQ:2022/10/19(水) 14:54:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fc8206948620a2e219329a0cff8cd08823299ca
《連載:鉄道開業150年 茨城の軌跡》(5) 延伸
10/19(水) 11:00配信


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茨城新聞クロスアイ

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ひたちなか海浜鉄道の終着駅・阿字ケ浦駅。奥側に向かって延伸を予定している=ひたちなか市阿字ケ浦町

■〝逆張り〟攻めの一手 海浜鉄道、観光資源結ぶ
茨城県ひたちなか市内で勝田-阿字ケ浦の11駅、14・3キロを結ぶ第三セクター、ひたちなか海浜鉄道湊線。終着の阿字ケ浦駅は、本線の端に車止め標識があり、側線には工事資材などが積まれている。線路は、列車と地域の思いを乗せてさらに前に進もうとしている。

地方鉄道は人口減やコロナ禍を機に、路線縮小などの圧力が高まっている。そんな中、同鉄道はこの流れとは〝逆張り〟の延伸に乗り出した。

■収入源転換へ
「路線縮小だけが生き残る道ではない」。同鉄道の吉田千秋社長は「鉄道の新たな可能性を示したい」と意気込む。

昨年1月、阿字ケ浦駅から国営ひたち海浜公園までの約3キロ延伸が国の許可を受けた。事業費は約78億円、2024年春を予定。詳細な工事計画などをまとめた「工事施工認可」の申請が延期となり、予定はずれ込む見通しだ。

同鉄道の21年度旅客運輸収入は、コロナ禍前の19年度比で21・5%減の約1億5870万円。ひたちなか市が21年、沿線に小中一貫校を開校させたことから、輸送人員は同2・4%増の約108万6千人で、08年の開業以来最多だった。運輸収入の5割以上を通勤通学定期が占める。

延伸は、コキアやネモフィラでにぎわう地域の大きな観光資源と直結させ、新たな収入源をつくり出す攻めの一手だ。

■生き残る道
同鉄道によると、同公園の年間来場者をコロナ禍前の約200万人とした場合、1割の約20万人が湊線を往復利用すれば、延伸費用を勘案しても十分採算が見込めるという。

同公園へのアクセス向上とともに、那珂湊おさかな市場など市内の他施設にも乗客が足を運ぶ可能性を秘める。

同公園や同市場の渋滞緩和や利便性向上を図ると、観光客の満足度が上がる。駅ごとに地域の名産品を販売すれば付加価値も生む。地域全体を考えることは遠回りではなく、「鉄道が生き残るための最短の道」(吉田社長)でもある。

■誘致活動活発
県内では、沿線の発展著しいつくばエクスプレス(TX)の延伸に関連した動きも見られる。

05年に開業したTX。延伸を巡っては国の交通政策審議会が16年、東京都心部・臨海地域地下鉄構想とTXの東京駅延伸の一体整備を答申に盛り込んだ。これと逆方向の県内延伸は、県が来春、水戸、茨城空港、筑波山、土浦駅の4方面案から一つに絞り込むための調査に着手している。

県内の市町村や団体は会合を開き、県に要望書を提出するなど県内延伸の誘致活動を活発化させている。ただ、実現には膨大な事業費や出資者の東京都など関係者の合意形成が必要で、ハードルは高い。

それでも、ひたちなか海浜鉄道の吉田社長は「本県の延伸の動きは貴重だ」と指摘する。「鉄道が地域と歩んでいくためには何が必要か、改めて見直す機会になる」

茨城新聞社

4056チバQ:2022/10/19(水) 14:55:07
https://news.yahoo.co.jp/articles/e0d5a6ff0f5d6ba140bf5d25f346fd860e253912
《連載:鉄道開業150年 茨城の軌跡》(4) 赤字
10/18(火) 12:00配信


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茨城新聞クロスアイ

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鉄道開業150周年当日のJR常陸大宮駅前=14日午後、常陸大宮市南町

■地方路線の在り方探る 人口減、車社会どう対応
日本の鉄道開業150年を迎えた14日のJR水郡線常陸大宮駅(茨城県常陸大宮市)。列車が到着すると、車内の人の多くが降車した。身軽になった列車は、どこか寂しげな雰囲気で福島・郡山方面に走り去った。改札を出た人たちは、足音を鳴らして街に消えた。駅前は鳥の鳴き声だけが響いた。

駅前通りで茨城県の銘茶などを販売する常陸園の萩野谷栄治代表(82)は、創業から50年以上にわたり駅を見続けてきた。「郡山方面に行く人は昔よりもさらに減ったように映る」と語る。

■初の公表
JR東日本は7月、利用者の少ない地方路線の収支を初めて公表した。県内では水郡線の常陸大宮駅以北の2区間と、鹿島線が赤字だった。2019年度の赤字額合計は約25億7900万円に上る。

常陸大宮駅は利用者の多少を分ける境目に位置する。

「最近は車で移動する人が多い。鉄道事業者の立場になって考えると、現状維持では厳しいはず」。萩野谷さんは冷静に受け止める。

運転免許を返納した高齢者は通院などで列車を頼ることも多い。水郡線は2019年10月の東日本台風(台風19号)で大子町の久慈川に架かる鉄橋が流失。廃線の危機もささやかれたが、行政や住民の強い要望を受け、21年3月に全線運転再開を果たした。

萩野谷さんは「路線の存廃にかかわらず、行政と事業者が話し合い、料金や利便性が列車と同等の交通手段は残してほしい」と望む。

■寄り添う
JR東日本グループの社員らで結成する日本輸送サービス労働組合連合会の組合員らはこの日、常陸大宮駅前で利用客の意見を聞いた。

細谷浩司執行副委員長は「開業150周年や赤字路線の公表を受け、地域に寄り添った鉄道にしていくため」と目的を説明した。

配布したチラシは、廃線になれば通勤通学手段を失うなど影響が大きい点や、減便・減車が地方の衰退につながる点を指摘していた。

通勤で同駅を利用する40代の会社員男性は「利用者が少なく仕方ないが、運転本数はもう少しあってほしい」と望む。常陸太田市内の高校に通うため同駅を利用する男子生徒は「高校生にとって通学のしやすさが地域で違わないようになってほしい」と話した。

■弱者基準
JRの赤字路線公表は、国土交通省の有識者検討会が7月、地方鉄道の再構築に関する提言をまとめたのがきっかけだった。提言は、国が地域協議会を設け、事業者と自治体が議論することを促す。

同検討会委員で流通経済大の板谷和也教授(交通論)は「高齢者や学生など列車に頼らざるを得ない、立場の弱い人を基準に考えていくべき」と指摘する。

議論に当たっては存廃を前提とせず、増便による利便性向上や、バス高速輸送システム(BRT)への転換など「場所や住民の状況に合った多様な対応を探ってもらいたい」と強調する。

人口減社会、車社会の進展に鉄道はどう対応するのか。「鉄道は地域が一体となってこそ走れる。交通の在り方を町づくりの問題として捉えてほしい」。板谷教授は、地域の抱える課題を認識し、議論する必要性を訴える。

茨城新聞社

4057チバQ:2022/10/19(水) 14:55:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/68e99a847d6a9bca336a03560358dbf2120464ec
《連載:鉄道開業150年 茨城の軌跡》(3) 保存 生き続けるデゴイチ
10/17(月) 7:00配信


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デゴイチを見上げる保存会長の中山隆一さん=水戸市千波町の千波公園

■現役車両に「心臓」移植
水戸市の千波公園にたたずむ蒸気機関車(SL)D51。「デゴイチ」の愛称で親しまれ、黒光りした車体は家族連れの人気スポットだ。保存に取り組む「デゴイチを守る会」が、清掃や塗装を施してきた。

あまたの型式があるSLでも、もくもくと煙を上げる巨大なデゴイチは、多くの鉄道ファンの心をつかんできた。「石炭を燃やし、シュッシュと坂を上っていく様子は『いやいや』をしながらも頑張っているような人間味を感じる」。守る会2代目会長の中山隆一さん(69)は目を細める。

■地球46周
千波公園の車体は、1941年製で、常磐線の貨物列車として活躍した。守る会によると、水戸機関区で約14年稼働するなど、約30年間働いた。走行距離は地球46周分の約184万キロに及ぶ。

中山さんはデゴイチと共に青春を過ごした。祖父と父が旧国鉄職員。国鉄で働くことが当たり前と思っていた。しかし、高校を卒業し待ち受けていたのは国鉄合理化の波。日立製作所で列車部品を製造する道を聞きつけ、人生のレールを切り替えた。

■ブーム到来
時を同じくして列車もディーゼル化の流れが訪れた。全国各地でSLが姿を消していった。水戸機関区は70年に全廃した。

別れを惜しみ、保存に向けた機運が高まる。「SLブーム」の到来である。国鉄からの貸与でデゴイチは71年8月、現在の位置に移った。守る会は同年に発足、中山さんも初期から名を連ねた。

当時、千波公園は遊園地があり、観覧車やジェットコースターを楽しむ人でにぎわった。遊園地が82年1月に閉鎖してもデゴイチは公園のシンボルとして残り、半世紀を迎えた。

茨城県内では、大子町の常陸大子駅や筑西市の「ザ・ヒロサワ・シティ」にもSLが静態保存されている。現役のSLも走っている。同県筑西市と栃木県茂木町を結ぶ真岡鉄道真岡線は、土日祝日に「SLもおか号」C12を走らせる。

■C61復元計画
2010年9月、守る会に「千波公園の車体を調べたい」とJRから打診があった。C61形のSLを復元して走らせる計画が立ち上がったという。

調査の結果、自動列車停止装置(ATS)や、ヘッドライトに電力を供給する蒸気タービン発電機の状態が良く、C61に移されることになった。展示から40年近く。守る会は歓喜に沸いた。

中山さんは「蒸気タービン発電機はSLの心臓ともいえる部品。真面目に守ってきて良かった」と振り返る。タービンの「移植」後、C61の20号機は「C6120」となり全国のイベント列車として活躍。JRによると、この発電機は現在も稼働を続けている。

C6120は、14年12月に茨城県内を走った。JR水郡線の全線開通80周年を記念し、「奥久慈清流ライン号」として運行し、水戸-常陸大子駅を駆け抜けた。

守る会は、C6120の見学を計画している。「市民の手で、次世代にデゴイチの記憶と歴史を継いでいきたい」。中山さんの目は、少年のような輝きで満ちている。

茨城新聞社

4058チバQ:2022/10/19(水) 15:04:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/1483491ea20c9e19e0b8ffb59d2aa4c68373c15c
《連載:鉄道開業150年 茨城の軌跡》(2) 廃線 水浜電車 県都を象徴
10/16(日) 12:00配信


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水戸市大工町1丁目を走る水浜電車=1961年(同市立博物館提供)

■時代の変化、まちに名残

水戸市の中心街で、電車が道路の真ん中を走っていた時代がある。同市と茨城県大洗町は昭和初期から中期、「水浜電車」という路面電車で結ばれていた。総距離は20・5キロ、全線が単線だ。水戸駅からやや東の浜田から、大洗の磯浜までの8・7キロが1922年に開業した。今年はそれから100周年に当たる。

路線は順次延伸。30年には水戸が上市地区の袴塚、大洗側は湊(現ひたちなか市)まで延びた。通勤通学だけでなく、偕楽園(水戸市)の観光や海水浴での利用も盛んだった。50年代には年間800万人前後の乗車人員を記録した。

■生活に不可欠

水戸市内で古書店を営む中川英治さん(74)は、水浜電車を利用した一人だ。水戸の銀杏坂にあった自宅から、浜田小に通うため毎日乗った。「いつもすごく混んでいた」と振り返る。

乗客が入り切れず、デッキにしがみつく人や窓から乗り込む人もいたという。「小学生の頃は車内の奥まで優先的に入れてくれた」と懐かしむ。早朝に籠を背負い、大洗から水戸の街に魚を売りに来るたくさんの人がいたのを覚えている。「移動だけでなく、人々の生活に水浜電車は欠かせないものだった」

中川さんの知人で同市の河村広行さん(62)も「デパートの帰りに見た電車が、今でも印象に残っている」と語る。

■車、バスの増加

水浜電車は60年ごろから、増加する車やバスの影響を受けた。単線で行き違いに時間がかかる。運営会社はバス事業に力を入れていた。65年6月に上水戸-水戸駅前間の運行を廃止。翌66年6月に水戸駅前-大洗間が廃止となり、完全に姿を消した。

中川さんは廃止を車内の貼り紙で知った。「すごくがっかりした。街からガタン、ガタンという音が消えたことが寂しかった」

県内ではこの後、2000年代にかけて廃線が相次いだ。JR常磐線土浦駅と水戸線岩瀬駅を結ぶ筑波鉄道筑波線(1918年開業)が87年に廃止。日立市と常陸太田市をつないだ日立鉄道線(1928年開業)が2004年に幕を下ろした。常磐線石岡駅から鉾田まで結んだ鹿島鉄道線(1924年開業)は2007年に運行を終えた。

中川さんは現在、よく宇都宮市を訪れる。次世代型路面電車(LRT)の開業が予定されているからだ。

■根強い人気

富山市などの成功例を受け、広がりを見せるLRT。中川さんは宇都宮がうらやましく感じる。「今でも水浜電車が走っていてほしかった。路面電車は街のシンボル。風景として根付く。路面電車があるだけで観光的な魅力もある」

中川さんは、倉庫整理で見つけた当時の写真や資料を、店のツイッターに投稿している。水浜電車の写真は、たくさんの反応が返ってくる。懐かしむ声だけでなく、当時と現在の風景を比較して楽しむ声もある。ファンが多かったのだと改めて気付かされた。

「路面電車が再び注目されていることは、街に良い影響を与えると思う。もう鉄道がなくなってほしくない」。中川さんは願う。

茨城新聞社

4059チバQ:2022/10/19(水) 15:05:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/4a7970a81bd2f54099c77e15a771bf7e56e6f541
《連載:鉄道開業150年 茨城の軌跡》(1) 幕開け 近代化に多大な効果 水戸鉄道、盛大に祝賀式
10/15(土) 12:00配信


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JR水戸駅北口にある2代目の「鉄道之碑」。水戸鉄道開業の経緯が記されている=水戸市宮町

茨城県内に初めて線路が敷かれ、おか蒸気の煙が上がったのは1885年だった。日本初の鉄道が新橋-横浜間に開業してから13年後、古河に県内最初の鉄道停車場が開かれた。

日本最初の私鉄、日本鉄道会社は、上野-前橋間の既設線から分岐して宇都宮までの路線を開く際、古河駅を造った。青森を目指して建設を進めた、後に東北本線となる路線の一部だった。

「茨城県鉄道発達史」などによると、大宮を起点とした新線は古河駅を過ぎると、利根川に突き当たる。当時、橋は架かっておらず、乗客は川の手前で下車し、渡し船を利用して対岸の駅から列車に再乗車した。

■北側ルート

県内の産物を運ぶ近代的な輸送路として、茨城県中央部を東西に横断する鉄道を建設し、日本鉄道の小山駅と結んで東京への交通路にしようという計画が持ち上がった。

87年1月、飯村丈三郎ら有志が、私鉄では全国6番目となる水戸鉄道会社の設立請願書を、伊藤博文首相宛てに提出した。

水戸鉄道の計画は、筑波山の北側か南側を通るかの2ルートが考えられた。測量の結果、土浦経由の南側ルートは距離が長いのに加え、霞ケ浦や利根川の水運が存在していることから、笠間経由の北側ルートに決定した。同年11月に着工し、89年1月、小山-水戸間が開通。現在のJR水戸線の原形となり、県都・水戸と東京が鉄路で結ばれた。

元県立歴史館行政資料室長で歴史研究家の川俣正英さん(71)は、「文明開化の最先端の乗り物が県の大地に煙を吐いてやって来た。当時の人は驚き、新しい時代が来たと感じただろう」と思いを巡らせる。

■軍楽隊動員

「水戸鉄道創立理歴」からは、同月16日の水戸停車場での開業祝賀式が盛大だったことが分かる。

陸軍軍楽隊が動員され、東京から榎本武揚逓信大臣や株主、新聞記者ら300人が来水。沿線からは500人が集まり、水戸で待ち受けていた官吏たちは1200人ほどだった。前夜からの雨で道路は泥だらけだったが、周辺は見物に訪れた群衆で埋め尽くされたという。

正午ごろ、千波湖で花火が上がると、ヒューヒューと汽笛が聞こえ始め、汽車が停車場に到着した。各所に餅小屋が設けられ、山車や屋台も出た。にぎわいは3日間続いた。

■「変動の時機」

当初の開設駅は結城、下館、岩瀬、笠間、太田町(後に宍戸と改名)、内原、水戸。その後に伊佐山(後の川島)、福原の両駅が追加された。水戸-小山間は約2時間40分。それまでの徒歩や人力車に比べ、所要時間は大幅に短縮された。

水戸鉄道会社は日本鉄道の支線的な存在で、建設や運営は日本鉄道に委託していた。92年に日本鉄道に譲渡されると、開業2年で歴史の幕を閉じた。

95年の「いはらき」に飯村が書いたと思われる全5回の連載「本県鉄道論」が掲載された。計画中の路線が開通すれば「本県は経済上の変遷期、商工業の革新時代、心意上の過渡期として、その他百般事物の上に変動を与える時機になる」と予見している。

この後、常磐線や、太田鉄道としてスタートする水郡線が開通していく。川俣さんは「鉄道網が広がったことで、茨城県の近代化に大きな効果をもたらした」と、飯村の予見の正しさを語った。


1872年10月14日に日本初の鉄道が新橋-横浜間に開業してから150年を迎えた。県内の鉄道敷設の歴史や廃線の記憶を振り返り、人口減少社会での鉄道の展望を探る。

茨城新聞社

4060チバQ:2022/10/19(水) 15:10:18
https://news.yahoo.co.jp/articles/f9004f376ad17377d9cec6b6d56febf8b553d89d
北陸新幹線の最速列車「かがやき」停車してほしい…開通控える福井県内、沿線市町の相次ぐ声に「最速の意味ない」
10/19(水) 11:38配信

福井新聞ONLINE
金沢港に陸揚げされる北陸新幹線の新車両。沿線自治体は最速列車「かがやき」の停車実現を求めている=2022年3月、石川県金沢市

 2024年春の北陸新幹線福井県内開業に向け、最速列車「かがやき」の停車を求める動きが沿線自治体で活発化している。福井県あわら市や越前市などは芦原温泉駅や越前たけふ駅への停車を、運行主体のJR西日本に要望していく構えだ。ただ、停車駅を増やすと速達性が損なわれるため、実現に向けた壁は相当高そうだ。

【地図】北陸新幹線駅の位置関係

 北陸新幹線には各県の主要駅のみに停車する最速の「かがやき」、停車駅の多い「はくたか」、富山-金沢を往復する「つるぎ」、長野―東京を往復する「あさま」がある。かがやきは現在、北陸では富山、金沢両駅以外に、臨時列車として一部が新高岡駅(富山県)に停車している。

 「丹南には福井を代表する地場産業、伝統産業が集積している。JRにもメリットは大きい」。9月県議会で鯖江市選出の田中敏幸議員は、北陸新幹線県内開業後の特急乗り入れ断念などの経緯に触れながら、越前たけふ駅への「かがやき」停車の必要性を力説した。

 越前市の山田賢一市長は5月、越前たけふ駅への停車を求めていく意向を表明。市総合交通課によると、丹南市町と足並みをそろえ、JR西に近く要請に出向く予定で、担当者は「最速列車が止まる止まらないでは大違い。利用者の利便性を考えれば、通る新幹線は全部止まってほしい」と力を込める。

 あわら、坂井両市会は20年7月、かがやき停車に向けた友好交流議員連盟を設立している。東尋坊や芦原温泉、丸岡城、大本山永平寺など県北部の観光地への“玄関口”になるとして誘致を実現したい考えだ。

 あわら市の森之嗣市長も9月市会の中で「JR西日本への要望を行いたい」と述べた上で、越前がに漁の時期や長期休暇など多くの観光客が訪れる期間限定停車といった案を示した。

 県によると、JR西との協議で越前たけふ駅や芦原温泉駅への停車も打診しているが「かがやきの速達性を大事にしたいという原理原則を口にする」。かがやき停車を巡っては、石川県の加賀温泉駅への停車も地元が求めており「各地に停車していたら最速列車の意味がない。県民全体の利益を考えると悩ましい問題」(県幹部)との声もある。

 高岡市などは15年3月の金沢延伸を前に、新高岡駅への停車を求めてJR西などに陳情を重ね、1日1往復の臨時便停車を勝ち取った。ただ利用客が伸び悩み、現在は主に週末だけの停車となっている。こうした前例があるだけに、芦原温泉駅や越前たけふ駅への停車は「ハードルが高い」(県幹部)と言える。

 JR西は利用者の需要に応じて停車駅を判断していくとしており、県新幹線建設推進課は「現在の北陸線の芦原温泉駅や武生駅、鯖江駅の利用者を増やす取り組みが重要」としている。

福井新聞社

4061チバQ:2022/10/19(水) 18:43:48
https://toyokeizai.net/articles/-/604116?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=related
西九州新幹線、ライバル「高速バス」が歓迎の理由
注目度上昇で福岡―長崎間「九州号」に追い風か
橋村 季真 : 東洋経済 記者
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2022/07/15 4:30

9月23日に武雄温泉駅と長崎駅を結ぶ西九州新幹線(69.6km)が開業する。博多―長崎間の所要時間は博多方面の在来線特急と武雄温泉駅での「対面乗り換え」により、最速1時間20分と、従来の特急「かもめ」と比べ30分の短縮が実現する。

嬉野温泉、新大村の2つの新駅、諫早駅が途中駅となる。N700S車両の新幹線「かもめ」が武雄温泉―長崎間で1日当たり44本、新大村―長崎間で3本の計47本を運転する。武雄温泉駅で接続する在来線特急は「リレーかもめ」を名乗る。

福岡―長崎間の高速バス「九州号」
従来の在来線特急「かもめ」は、有明海の海岸線に沿った長崎本線を走るため時間はかかるが、天気がよければ海越しに雲仙岳が望め、旅情にあふれた車窓が楽しめた。西九州新幹線開業の9月23日以降は、佐賀の県鳥にちなんだ名称の特急「かささぎ」が博多―佐賀・肥前鹿島間にデビューする。

また同日、新たな観光列車「ふたつ星4047」が運行開始。金曜日から月曜日と祝日を中心に午前は武雄温泉駅から長崎駅まで長崎本線経由で、午後は長崎駅から武雄温泉駅までを大村線経由で走る。スピードは新幹線に譲る一方、車窓重視の乗客には観光列車の出番となりそうだ。

新幹線開業によって在来線の勢力図も大きく変わることになる。博多―長崎間は所要時間短縮という大きなメリットを得る反面、乗り換えなしで移動できる利便性を失うことになる。とくに長崎の1駅手前の特急停車駅だった、浦上駅の利用者は乗り換え回数が2回になる。


博多バスターミナルを出発した「九州号」(記者撮影)
ただ、現在の福岡・長崎両都市を直結する公共交通機関で、特急「かもめ」のほかにも忘れてはいけない存在がある。バス王国の九州において、堂々とその名を冠した高速バス「九州号」だ。西日本鉄道と沿線の昭和自動車、祐徳自動車、西肥自動車、長崎県交通局が20%ずつ出資する九州急行バス(1966年設立)が運行している。

4062チバQ:2022/10/19(水) 18:44:02
福岡発の「スーパーノンストップ昭和町」の便は、JR博多駅前の博多バスターミナルから、西鉄天神バスターミナルに立ち寄り、長崎自動車道などの高速道路を走行、長崎市内の昭和町、平和公園を経由して長崎駅前に到着する。

長崎発の場合は、昭和の雰囲気いっぱいの建物1階に入る県営バスターミナルから発車する。再整備工事が進む駅前のペデストリアンデッキとは歩道橋で結ばれており、出島や新地中華街、大浦天主堂など市内の観光地巡りに便利な路面電車とはJRよりも乗り換えがしやすい。

高速バスは低運賃
昭和町経由でなく、市内中心部の大波止(おおはと)に停まる「スーパーノンストップ出島道路」もある。また、福岡空港国際線ターミナル、筑紫野、高速基山、嬉野温泉の中心にある嬉野バスセンター、経路上のインターなどのバス停をこまめに経由する“各停”は日中2時間に片道1本程度の運行でとくに地元の利用者が多い。


嬉野バスセンターに立ち寄る各停便もある(記者撮影)
いずれもリレーかもめ・西九州新幹線が走るルートに近いが、高速道路は比較的高い場所を通っているため、佐賀平野や大村湾を車窓から一望することができる。

バスの運賃は7月15日時点で博多・天神―長崎間が片道2620円、往復割引で4800円。鉄道(新幹線開業前)は博多―長崎間が運賃と指定席特急料金の合計で5590円。インターネット限定の割引きっぷ(2340〜3150円)が用意されているため、鉄道はむしろ無割引のきっぷがかなり割高な印象だ。バスの所要時間は天神からであれば、昭和町・大波止までの所要時間が約2時間と健闘する反面、渋滞に巻き込まれた場合は時間が読めない難点もある。現時点でもバスと鉄道は一長一短がはっきりしていると言えそうだ。

4063チバQ:2022/10/19(水) 18:44:22
実際、九州急行バスは新幹線開業をどう“迎え撃つ”のか。同社取締役の吉田亮営業本部長は「長崎自体が日本全国から注目されることは当社にとっても喜ばしい。福岡と長崎の移動需要が増えれば、高速バスを選んでいただくチャンスも増えるのでは」と前向きにみる。

実際に、新幹線開業によって高速バスの利用者も増えた例がある。九州新幹線が全通した2011年、福岡―熊本間の高速バス「ひのくに号」は1日100往復から108往復に増便。運行会社の西鉄と九州産交バスは当時の発表で、「九州新幹線の全線開業以降、従来以上に多くのお客さまにご利用いただいており、便によっては、満席のため後続バスへのご乗車をお客さまへお願いするケースも発生しています」と増便の理由を説明している。


長崎駅前に到着した大波止経由の「九州号」。右奥が県営バスターミナル(記者撮影)
一方、開業当初について吉田本部長は「九州は新しいものを取り込みながら発展してきた土地なのでバス利用者も一時的に新幹線に流れるかもしれない」と指摘する。現時点での新幹線対策については「きめ細かなサービスと安全運行の徹底」とバス会社らしい堅実な運用を述べるにとどめており、対決姿勢を打ち出しているわけではなさそうだ。

高速バス各社は鉄道と同様、新型コロナウイルス感染拡大の長期化による乗客減で取り巻く環境が厳しい。九州急行バスはコロナの影響前の2018年度に週末(金土日祝)には59往復を運行していた。同年度の利用者数は約89万8000人。コロナ禍で2021年度は約31万7000人にまで落ち込んだ。足元の4〜6月は2018年度の半分程度に戻っている。

2022年の7月15日から週末は1往復増便して38往復になった。博多BT発は22時34分、天神BT発は22時50分で長崎駅前着が25時04分と、福岡市内にこれまでより1時間長く滞在できる。

値上げ後もなお割安
乗客数が回復傾向でも運賃にはコロナ禍の影響が波及。九州急行バスは8月1日に値上げを予定する。博多・天神―長崎駅前間の片道運賃を2620円から2900円に改定、10.7%の値上げとなる。もとは2002年に2900円から2500円に値下げ、そこから2回の消費増税に伴って小幅な値上げをしてきた経緯があるため、20年以上前の水準に戻った格好だ。往復運賃は5400円。「コロナ禍で2年連続の赤字となった影響が大きく運賃改定に手を付けざるをえない」(吉田本部長)という。


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一方、西九州新幹線は通常の片道指定席なら6050円、ネットで購入できる「かもめネット早特3」が3600円、「かもめネットきっぷ」が4200円なので、値上げ後でもバスに値頃感がある。

高速バスは渋滞などで時間が読めない反面、運賃の安さが支持されてきた。需要に応じて便数を増やしやすいといった運用上の柔軟性もバスならではの強み。新幹線開業によって長崎の観光名所やグルメなどのメディア露出が増え、全国的に注目度が高まることは間違いない。まずは、新幹線効果をうまく取り込みつつ、県外の観光客にも「九州号」の存在を知ってもらうことが成功のカギとなりそうだ。

4064チバQ:2022/10/19(水) 18:45:46
https://toyokeizai.net/articles/-/622080
通常より5000円安?JR「関西1デイパス」のお得度
JR東海エリアのきっぷと組み合わせて使う技も
北村 幸太郎 : 鉄道ジャーナリスト
著者フォロー
2022/09/29 4:30

JR東日本が発売している、首都圏1日乗り放題の「のんびりホリデーSuicaパス」。以前の記事(2022年4月20日付記事「利用エリア外でもお得、『Suicaパス』上手い使い方」)で、エリア外である高崎、宇都宮、熱海などの駅へもこのパスを使って乗り越し精算したほうが通常よりは安く行けるという方法をご紹介した。

「関西で同じことはできないのか」とのお声を頂く機会があり、JR西日本の「関西1デイパス」シリーズ(3600円)を使って乗り越し精算したほうが通常より安く行ける主要都市や観光地はあるのか検証してみた。すると、往復で1000円、あるいは5000円以上も安くなる区間がゴロゴロ出てきた! 今回はこのパスをどのような区間で使うとお得かを紹介したい。

片道990円プラスして福井へ
一時、新快速乗り入れの要望も出ていた福井。それだけ大阪から比較的近いということだ。関西1デイパスの北陸寄りの端は敦賀だ。敦賀から福井へは片道990円で、そんなに遠くも高くもない。往復なら1980円で、これに関西1デイパスの3600円を足して往復5580円で行ける。

通常だと、例えば大阪・京橋・鶴橋・西九条などから福井へは往復6820円かかる。実に1240円もお得だ。これは京阪・近鉄・阪神なんば線沿線の人にとってもいい話だ。また、近鉄南大阪・南海線沿線から天王寺・新今宮へ出て福井へ行く場合、通常ならJR線往復7480円が5580円となり、実に2000円近くお得である。

<関西各地から福井へ>(通常往復とパス利用+乗り越しの往復運賃の比較)
【パス利用】3600円+敦賀―福井間往復1980円=5580円
【通常】
大阪・京橋・鶴橋・西九条―福井間:6820円(パス利用の場合1240円お得)
天王寺・新今宮―福井間:7480円(1900円お得)
三ノ宮―福井間:8140円(2560円お得)
姫路・和歌山―福井間:9680円(4100円お得)
上郡―福井間:1万1000円(5420円お得)
関西1デイパスの端から端まで使うことになる上郡―福井間だと5000円以上もお得になり、ほぼ半額で行き来できてしまう。衝撃の価格破壊だ!

名阪間往復は近鉄(名古屋―鶴橋間往復4820円・値上げ後は5720円)のほうが安いが、名神間や和歌山からなどの場合は関西1デイパスを利用するとかなりお得感がある。

<関西各地から名古屋へ>
【パス利用】3600円+米原―名古屋間往復2680円=6280円
【通常】
大阪・京橋―名古屋間:6820円(パス利用の場合540円お得)
天王寺・新今宮―名古屋間:7480円(1200円お得)
三ノ宮―名古屋間:8140円(1860円お得)
姫路・和歌山―名古屋間:9680円(3400円お得)
上郡―名古屋間:1万1000円(4720円お得)
新幹線のルートから外れた岐阜はちょっと目的地として目立たない街かもしれないが、それでも出張や部活動の遠征試合などで行くケースはあるのではないか。こちらも1000円弱〜最大5000円お得になる。

<関西各地から岐阜へ>
【パス利用】3600円+米原―岐阜間往復1720円=5320円
【通常】
大阪・環状線各駅―岐阜間:6160円(パス利用の場合840円お得)
三ノ宮―岐阜間:6820円(1500円お得)
和歌山―岐阜間:8140円(2820円お得)
姫路―岐阜間:9020円(3700円お得)
上郡―岐阜間:1万0340円(5020円お得)

4065チバQ:2022/10/19(水) 18:46:04
岡山へ「1駅だけ」新幹線を使うと…
次は岡山へ行くケースだ。大阪からだと相生まで新快速1本で行ける場合もあるが、そこからさらに岡山まで普通列車で行くのは長いという方もいるだろう。そこで、パスのエリア内で一番端の上郡から岡山までの往復運賃を追加して普通列車で行くケースと、相生から岡山まで1駅だけ新幹線を使うケースとで比較してみた。

大阪駅からだとあまりお得感はないが、京橋・鶴橋・天王寺・新今宮・西九条などからの場合は1000円以上(1駅だけ新幹線利用の場合は1000円弱)お得になるので、京阪・近鉄・南海・阪神なんば線沿線の人には嬉しいお値段だ。さらに、敦賀からならほぼ半額だ!

<関西各地から岡山へ>
●普通・快速列車のみ利用の場合
【パス利用】3600円+上郡―岡山間往復1980円=5580円
【通常】
大阪―岡山間:6160円(パス利用の場合580円お得)
京橋・鶴橋・天王寺・新今宮・西九条―岡山間:6820円(1240円お得)
京都―岡山間:7480円(1900円お得)
奈良―岡山間:8140円(2560円お得)
和歌山―岡山間:9020円(3440円お得)
米原―岡山間:1万0340円(4760円お得)
敦賀―岡山間:1万1000円(5420円お得)
●相生―岡山間新幹線利用の場合(*運賃のみ)
【パス利用】3600円+相生―岡山間往復2340円=5940円
【通常】
大阪―岡山間:6160円(パス利用の場合220円お得)
京橋・鶴橋・天王寺・新今宮・西九条―岡山間:6820円(880円お得)
京都―岡山間:7480円(1540円お得)
奈良―岡山間:8140円(2200円お得)
和歌山―岡山間:9020円(3080円お得)
米原―岡山間:1万0340円(4400円お得)
敦賀―岡山間:1万1000円(5060円お得)

観光需要の高い倉敷へ行く場合も、相生から倉敷までの往復運賃を追加して普通列車で行くケースと、相生からの往復運賃を追加して1駅だけ新幹線を使うケースとで比較してみた。ただ、新幹線を1駅だけ使う場合、大阪市内―岡山間はかえって高くなるか、ほとんどお得にならないため、除外している。

<関西各地から倉敷へ>
●普通・快速列車のみ利用の場合
【パス利用】3600円+相生―倉敷間往復2340円=5940円
【通常】
大阪―倉敷間:6820円(パス利用の場合880円お得)
京橋・鶴橋・天王寺・新今宮・西九条―倉敷間:7480円(1540円お得)
京都―倉敷間:8140円(2200円お得)
奈良―倉敷間:9020円(3080円お得)
和歌山―倉敷間:9680円(3740円お得)
●相生―岡山間新幹線利用の場合(*運賃のみ)
【パス利用】3600円+相生―倉敷間往復3040円=6640円
【通常】
京都―倉敷間:7480円(パス利用だと840円お得)
奈良―倉敷間:8140円(1500円お得)
和歌山―倉敷間:9020円(2380円お得)
海水浴シーズンに思い出して使っていただきたいのが御坊へ行くケースだ。大阪からだとパスの範囲に含まれる区間が短いため、大阪よりも遠方の街からならお得に使える。

<関西各地から御坊へ>
【パス利用】3600円+和歌山―御坊間往復1980円=5580円
【通常】
京都・三田―御坊間:6160円(パス利用の場合580円お得)
篠山口―御坊間:6820円(1240円お得)
米原―御坊間:8140円(2560円お得)
敦賀―御坊間:9680円(4100円お得)

4066チバQ:2022/10/19(水) 18:46:20
「エリア外からエリア外へ」行く場合は…?
パスのエリアまで乗車券を買って、エリア入口の駅でパスを購入、エリア内を通過後ははみ出した区間の分を精算したり乗車券を購入したりして改札を出るという使い方も考えられる。距離が長い分、お得になる額も4000円超えとなかなか弾んでいる。

岡山―福井間:1万2760円(パス利用の場合4840円お得)
(岡山―上郡間往復2340円+パス3600円+敦賀―福井間往復1980円)
岡山―名古屋間:1万2760円(パス利用の場合4140円お得)
(岡山―上郡間往復2340円+パス3600円+米原―名古屋間往復2680円)

JR東海各線とエリア内の私鉄16社線が土休日2日間乗り放題の「乗り鉄☆たびきっぷ」と組み合わせると、日帰りで熱海・修善寺への旅行もお得になる。

しかも、関西1デイパスと違って「乗り鉄☆たびきっぷ」の米原―熱海間は特急券を別に買えば4回まで新幹線利用OKだ。新快速と新幹線の乗り継ぎで安いのに快適!大阪7時30分発の新快速(土休日ダイヤ)に乗り、米原で乗り鉄☆たびきっぷと新幹線特急券を買って、米原9:33発のこだまに乗れば熱海には12時01分に着く。帰りは熱海18時40分発のひかり655号に乗り、米原で20時54分発の新快速に乗り継げば、大阪には22時17分に戻れる。

関西1デイパス3600円+乗り鉄☆たびきっぷ8620円=1万2220円
【通常】
大阪―熱海間往復:1万4960円(パス利用の場合2740円お得)
大阪―修善寺間往復:1万5340円(3120円お得)
三ノ宮―熱海間往復:1万6060円(3840円お得)
三ノ宮―修善寺間往復:1万6440円(4220円お得)
※運賃のみの比較
日帰り×2回で1日目は熱海、2日目は修善寺という楽しみ方や、2日目は名古屋に行くのに使ったり、関西1デイパスのエリアとも重なる近江鉄道で乗り鉄☆たびきっぷを楽しんだりといった使い方はいかがだろうか。

付属の引き換え券、上手な使い方
関西1デイパスにはエリア内の観光地に行ける私鉄の往復切符やフリーパスのセット券を1枚だけ引き換えることができる。引き換えは関西1デイパス利用日当日のみとされており、引き換えた切符も利用日当日と謳われている。

有馬温泉チケット
関西1デイパスで引き換えられる有馬温泉チケット(筆者撮影)
だが有馬温泉チケットに限っては、券面には発行年月までが表記され、その下には「上記末日まで有効」と表記されている。つまり有馬温泉チケットに限っては、引き換えは関西1デイパス利用日当日に限るが、引き換えた後は当月中ならいつでも使える。月末に買った場合は不可だが、使い道に困ったら有馬温泉チケットに引き換えて、後日使うといったことも考えられる。実際、筆者も引き換えた当日は夜遅くだったため、翌日に使ったところ問題なく使用できた。

関西1デイパスもエリア内だけで使えるものという先入観を外せば、エリア外縁部の街でも使いみちが多いことがお分かりいただけたことだろう。秋の連休や祝日のお出かけにぜひご活用頂きたい。

4067とはずがたり:2022/10/20(木) 18:18:59
昼前には完売、整理券を配布 崎陽軒と共同開発した「関西シウマイ弁当」が売れている背景
2022/7/3 13:00
https://www.sankei.com/article/20220703-6FUV54LWDRPLHCPUKJBPNZPPOU/?ownedutm_source=owned%20site&ownedutm_medium=referral&ownedutm_campaign=ranking&ownedutm_content=%E6%98%BC%E5%89%8D%E3%81%AB%E3%81%AF%E5%AE%8C%E5%A3%B2%E3%80%81%E6%95%B4%E7%90%86%E5%88%B8%E3%82%92%E9%85%8D%E5%B8%83%20%E5%B4%8E%E9%99%BD%E8%BB%92%E3%81%A8%E5%85%B1%E5%90%8C%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%8C%E9%96%A2%E8%A5%BF%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%9E%E3%82%A4%E5%BC%81%E5%BD%93%E3%80%8D%E3%81%8C%E5%A3%B2%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E8%83%8C%E6%99%AF


JR姫路駅(兵庫県姫路市)の駅弁「関西シウマイ弁当」が売れている。駅構内の売店では午前9時に並べた商品が昼前には完売する日々が続いており、“幻の駅弁”化している。あまりの人気ぶりに整理券を配布している店もあるほどだ。

関西シウマイ弁当を販売しているのは、まねき食品(兵庫県姫路市)だ。姫路駅の駅弁業者で、駅構内の立ち食いそば「えきそば」を経営する。同社は、横浜駅の駅弁業者である崎陽軒と提携して、2021年11月に関西シウマイ弁当を発売。崎陽軒の名物駅弁「シウマイ弁当」を関西風にアレンジし、ダシの風味を効かせている。

当初は1日100食の限定販売だったが、売れ行き好調のため、現在は1日300食と3倍に増やした。それでも高まる需要に応え切れない状況が続いている。累計の販売数は3万食を超えた。

姫路とその周辺部では、姫路駅の新幹線改札前「マネキダイニング」、新幹線と在来線の上りと下りの売店、姫路駅の商業施設「ピオレ」のえきそば、まねき食品本社、イオンモール姫路リバーシティと兵庫県たつの市にある直営店「味三昧」で販売している。

大阪市内でも、今年3月より阪神百貨店梅田本店のデパ地下にある直営店「まねき」での販売がスタートした。計10カ所に売場を拡大している。

姫路駅は人口約53万人を擁する姫路市の玄関口で、日本の世界遺産第一号である姫路城の最寄り駅。しかし、コロナ禍のステイホームで駅の乗降人数が激減、観光客も消失した。姫路駅の駅弁業者、まねき食品は売り上げの大半を失い苦戦を強いられていた。

そこで、まねき食品は起死回生のアイデアとして、崎陽軒に関西風のシウマイ弁当を共同開発する提案を行った。崎陽軒もまた、横浜駅、東京駅などの乗降人数激減と観光客消失、百貨店などにおけるインショップの客数激減で苦しんでいた。

全国的に沈んでいる駅弁業界を盛り上げようと東西の駅弁業者が意気投合し、異例のコラボ企画が成立。1年8カ月の開発期間を経て、21年11月に発売されたのが関西シウマイ弁当である。


このままの勢いで、関西シウマイ弁当が関西を代表する駅弁に育ってほしいと、両社の期待は膨らんでいる。

関西風のアレンジ
関西シウマイ弁当は、崎陽軒のシウマイ弁当の見た目はそのままに、昆布や鰹節といった関西のダシ文化と融合させている。もっちりとした豚肉に、シャキシャキとした食感の刻みレンコンを混ぜ込み、ダシと共に風味豊かに蒸し上げた。

関西シウマイの製造は、崎陽軒が担当している。

その他の具材は、まねき食品が製造。「出汁巻玉子」は関西風の仕様で、ダシの香りとうま味を引き出した。関東風の砂糖が入った甘い玉子焼きとの違いが際立つ。

「筍煮」は、シウマイ弁当が立方体に切った「さいの目切り」になっているのに対して、関西シウマイ弁当は角柱型の「拍子木切り」なのが特徴。えきそばのダシで煮ているのも、ポイントだ。

また、「鯖の幽庵焼」は、ほのかに柚子が香る上品な仕上がり。

「あご出汁唐揚げ」は兵庫県龍野のヒガシマル製淡口しょうゆとあごダシで、しっかりと下味を付けた。

「俵飯」には、シウマイ弁当では黒ゴマがかかっているのに対して、関西シウマイ弁当では関西で好まれる白ゴマが振りかけられている。



シウマイ弁当が開発された動機は、かつての横浜駅が、東京駅と地理的に近過ぎるため、駅弁・お土産が売れにくかったことに起因する。崎陽軒は苦境を打開するために、中華街でお酒の突き出しとして出していたシューマイに着目。中華街から中国人点心師の呉遇孫氏を招聘(しょうへい)して、冷めてもおいしいシューマイの開発という難題に取り組んだ。

結局、水で戻した干し貝柱を豚肉に混ぜ込むことで、冷めてもおいしい商品が完成。アツアツのまま食べるのが当然と考えられてきたシューマイの新発想であった。こうしてシウマイは1928年(昭和3年)に発売された。

シウマイの表記は、中国・広東の発音に近く、栃木県出身である崎陽軒初代社長の野並茂吉氏の訛った発音にも近かった。中国人スタッフが、お墨付きを与えたことからシウマイになったとする説が有力だ。



4068チバQ:2022/10/24(月) 19:30:51
https://www.tokyo-np.co.jp/article/208881
多摩都市モノレール延伸、箱根ケ崎まで7駅新設計画 着工時期は「順調なら3年後」 東京都
2022年10月18日 20時09分

 東京都は、延伸を計画する多摩都市モノレールの上北台(東大和市)—箱根ケ崎(瑞穂町)間(約7キロ)に7駅を新設する都市計画の素案をまとめ、18日に武蔵村山市内で開いた住民説明会で詳細を公表した。着工時期について、都の担当者は「順調にいけば3年程度後」との見通しを示した。
 素案では、上北台から都道の新青梅街道に沿って西に向かうルートで延伸を計画。歩道を含めて18メートルの新青梅街道の幅を30〜39.5メートルに広げ、中央分離帯の上にモノレールの軌道を設ける。
 新駅は東大和市に1駅、武蔵村山市に4駅、瑞穂町に2駅を設置。最も西側ではJR八高線箱根ケ崎駅との接続を検討する。都と多摩都市モノレール(本社・立川市)が整備し、事業費は約1030億円を見込む。完成まで10年以上かかるとみられている。
 武蔵村山市は都内の市で唯一、鉄道の駅がなく、2歳の長女を育てる市内の自営業男性(35)は「子どもの通学に使えると便利。いつ完成するのかを早く知りたい」と期待した。説明会は沿線の3市町で25日までに計6回開かれる。
 多摩都市モノレールは1998年に開業し、上北台—多摩センター(多摩市)の約16キロで運行している。都は2020年に上北台—箱根ケ崎の延伸事業化を決定。今年1月には多摩センター—町田(町田市)の延伸ルートを公表した。(松島京太)

4069チバQ:2022/10/25(火) 08:55:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f41439826ac0cbff49f77d44e62d55c9df985d3
相鉄・東急〜「三田線」直通が本命? 60年前の構想からの紆余曲折 ついに叶う
10/25(火) 7:12配信


直通ダイヤはどうなりそう?
都営三田線の新型車両6500形(2022年2月、伊藤真悟撮影)。

 翌2023年3月、相鉄新横浜線の羽沢横浜国大〜新横浜間と、東急新横浜線の新横浜〜日吉間が開業し、相鉄線と東急線を経由して地下鉄南北線・三田線・副都心線との相互直通運転が始まります。


 2022年1月に発表された運行概要によると、東急新横浜線は朝ラッシュ時14本/時、その他時間帯は6本/時の運行で、東急目黒線直通と東横線直通列車が設定され、車両は10両と8両、一部6両編成が用いられる予定です。

 一方、相鉄新横浜線は10両と8両のみの運行とされています。現在、目黒線・南北線・三田線では8両編成化工事が進んでいますが、南北線・埼玉高速鉄道・三田線には6両編成が残ることから、新横浜駅で折り返す列車には地下鉄直通列車が含まれることが推察できます。

 目黒線日吉駅の朝ラッシュピーク(7時26分〜8時26分:国土交通省混雑率調査)上り列車は22本で、武蔵小杉始発列車2本を加えた計24本が12本ずつ南北線と三田線に直通しています。

 この時間帯は急行と各駅停車が交互に走っており、急行は南北線に5本(うち2本は武蔵小杉始発)、三田線に6本、各駅停車は南北線に7本、三田線に6本直通しています。やや不均等ですが、時間帯の区切りによって変わってきますので、急行と各駅停車が概ね6本ずつ乗り入れているといえそうです。

 前述のダイヤ概要によれば、相鉄新横浜線は朝ラッシュ10本/時の運転とされています。相鉄沿線から都心への速達性を確保するには、直通列車はできるだけ優等列車にしたいところなので、目黒線への直通急行が日吉駅始発列車の半数にあたる6本、東横線直通急行が4本で計10本になります。また、東急沿線から新横浜へのアクセス向上の観点から各駅停車の設定も必須なので、こちらは4本が新横浜折返しで設定されると見るのが妥当でしょうか。

 東急・相鉄新横浜線は3つの地下鉄と相互直通運転を行うことになりますが、そのうち副都心線が、同じく相鉄線から直通するJR埼京線と同じ渋谷、新宿(三丁目)方面に直通するため、神奈川県知事が会長を務め横浜市などが構成する神奈川県鉄道輸送力増強促進会議は相鉄新横浜線について、品川・東京方面への乗り入れも要望しています。

三田線は東急田園都市線や東武東上線との直通を目指していた
6号線には、東武東上線と東急池上線へ乗り入れる計画があった(「都市交通審議会第10号答申」を参考に枝久保達也作成)。

 とはいえ相鉄線は横浜駅で乗り換えれば東京方面に出られる上、JRは「利用状況を見極める」としながらも「接続する横須賀線などの運行が高頻度で、設備上、多方面へ向かう運行本数の確保が困難」としており、JR横須賀線を介した東京方面直通列車の設定は当面、困難といえそうです。

 そうなると東京方面行きの代替手段となるのが三田線です。品川は通りませんが、目黒から三田(田町)、内幸町(新橋)、日比谷(有楽町)、大手町(東京駅)とJR東海道線に平行して走ります。JR各駅西側のオフィスに通勤する人であれば選択肢になるかもしれません。

4070チバQ:2022/10/25(火) 08:55:29
 さて、そんな三田線ですが、神奈川県方面からの直通運転形態が現在の形に固まるまでは紆余曲折がありました。

 三田線は元々、1962(昭和37)年の「都市交通審議会答申第6号」で、西馬込から五反田・田町・日比谷・巣鴨を経由して志村に至る「6号線」として策定されました。この時に1号線(浅草線)の西馬込〜田町間が6号線に付け替えられますが、6号線は標準軌(線路幅1435mm)で建設される予定だったので、馬込車両基地を1号線と共有する計画でした。

 ところが1964(昭和39)年に東武東上線と東急池上線との直通運転が決定したため、6号線は狭軌(1067mm)で建設することになりました。西馬込〜泉岳寺間は再び1号線に戻され、東武が和光市〜志村(現・高島平)間、東京都が志村〜泉岳寺間、東急が泉岳寺〜桐ケ谷間を建設し、旗の台から現在の東急大井町線経由で田園都市線に直通する構想でした。

 しかし翌年、東急は突如、6号線との直通は採算が取れないとして建設を拒否。田園都市線は11号線(半蔵門線)との相互直通運転を目指すことになりました。続いて東武も直通先を6号線から8号線(有楽町線)に変更し、6号線との直通計画を破棄します。6号線は1号線と直通できない狭軌の線路のみを残して取り残されてしまったのです。

救いの手「神奈川東部方面線」
相鉄線から羽沢横浜国大、新横浜方面へ分岐する西谷駅付近。建設中の様子(2016年12月、恵 知仁撮影)。

 行き場を失った6号線ですが、1972(昭和47)年の「都市交通審議会答申第15号」で新たな方針が示されます。三田から白金高輪、目黒を経由して横浜市の港北ニュータウンに延伸する構想です。

 これに先行して1966(昭和41)年、「都市交通審議会答申第9号」は横浜周辺の鉄道整備計画を策定しており、そのひとつに茅ケ崎を起点に六会(現・六会日大前)、二俣川、港北ニュータウンを経て東京方面に向かう路線が挙げられていました。6号線はこの路線の接続先として選ばれたのです。

 この路線は「神奈川東部方面線」と呼ばれるようになりますが、直後にオイルショックが発生したことで都心方面の計画はストップしてしまい、東部方面線の一部である二俣川〜湘南台間のみが相鉄いずみ野線として開業しました。

 1980年代に入ると、東部方面線は二俣川から新横浜を経て大倉山から東急線に直通する路線として整理され、その一方で建設費を節約するために、東海道貨物線の羽沢駅に接続し都心方面に直通する構想が浮上します。結果的に前者が東急・相鉄新横浜線、後者が2019年11月に開業した相鉄・JR直通線として結実します。

 他方、1985(昭和60)年の「運輸政策審議会答申第7号」は、東横線の複々線化と目蒲線の改良により、東部方面線は目黒から地下鉄南北線に直通することを盛り込みます。また6号線も三田〜清正公前(現・白金高輪)間を延伸し、目黒まで南北線と共有して東急線に乗り入れる構想を提示しました。

 当初、東横線は多摩川〜大倉山間を複々線化し、大倉山で東部方面線と接続する計画でしたが、複々線化区間は日吉までに短縮されたため、日吉から(綱島駅と同一駅扱いの)新綱島を経由して新横浜に至る路線として整備されました。

 こうして50年の時を経て、神奈川東部方面線と都営三田線が結ばれたというわけです。様々な歴史を背負い、JRとあわせて4つの方面に分かれる前代未聞の相互直通運転。一体どうなるのか、開業が楽しみです。

枝久保達也(鉄道ライター・都市交通史研究家)

4071チバQ:2022/10/25(火) 17:27:53
https://news.yahoo.co.jp/articles/00e6a0dd78984617e791e4d49953c20dc6bd7839
三重県内の駅候補地を前倒しで要望へ リニア中央新幹線 11月上旬に一定結論
10/25(火) 12:50配信
 三重県の一見知事は24日、リニア中央新幹線の県内駅の候補地について、11月上旬に一定の結論をまとめてJR東海に要望する考えを示しました。

 リニア中央新幹線の県内駅の候補地を巡っては、去年10月の県期成同盟会で亀山市から3つのエリアが提案され、今年度中に駅候補地を決めてJR東海に要望することになっています。
 
 一見知事は、11月1日に県のリニア推進本部会議を開いて方向性を議論し、その内容を4日に開催予定の期成同盟会の臨時総会にかけて、結果をJR東海に要望する考えを示しました。

 ただ、候補地を具体的に絞るかどうか現時点では明言を避けたいとし、「交通の利便性や開発の可能性を検討してきた。メリット、デメリットをJR東海に示す形となる」と話しました。

 また、県内駅について最終的な判断はJR東海だとしながらも、駅候補地に関して一定の結論を前倒しして示すことは「早期開業の可能性も高まってくる思う」と述べました。

4072チバQ:2022/10/27(木) 16:15:29
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc77c230c9da4ec968615aca2d0180a72cdc4cbf
地下鉄南北線と三田線の蜜月続く? 南北線の品川延伸でどう変化 今は東急直通“半々”
10/27(木) 8:12配信


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乗りものニュース
南北線と三田線の成り立ち
都営三田線の6500形電車(左)と東京メトロ南北線の9000系電車(2022年3月31日、大藤碩哉撮影)。

 東急目黒線と相互直通運転を行う東京メトロ南北線と都営三田線は今後、両路線とも東急新横浜線を介してネットワークをさらに広げます。一方、南北線をめぐっては、白金高輪から品川まで延伸する事業が2030年代の開業に向け動き始めました。両路線の“蜜月関係”は、品川延伸後も続くのでしょうか。

【地図】南北線と三田線の「蜜月ぶり」

 南北線は1962(昭和37)年の「都市交通審議会答申第6号」で目黒から永田町、市ケ谷、駒込、王子を経て赤羽方面に至る「7号線」として策定されましたが、建設順序は後回しとなり、1984(昭和59)年にようやく免許が交付されて1986(昭和61)年に着工します。

 1991(平成3)年に駒込〜赤羽岩淵間で開業すると、同年には目黒〜溜池山王間の工事に着手し、2000(平成12)年に目黒まで全通。同時に三田線が三田〜白金高輪間を延伸開業し、白金高輪〜目黒間を第二種鉄道事業、つまり南北線と共用して運行するようになりました。

 三田線は元々、三田から五反田、東急池上線を経由して田園都市線に直通する計画でした。続いて三田から白金高輪を経由して横浜市の港北ニュータウンまで至る構想が浮上しますが、最終的に1985(昭和60)年の「運輸政策審議会答申第7号」が、三田線は第二種鉄道事業として目黒〜白金高輪間に乗り入れ、南北線と共に目黒線に直通運転する方針を示しました。

 しかし目黒〜白金高輪間は複線なので、南北線と三田線の全ての列車を走らせることはできませんし、需要に対して供給が過多です。そのため南北線と三田線は、白金高輪駅の目黒方にある2本の留置線で折り返す列車と、目黒線方面へ直通する列車をそれぞれ1対1の割合で設定することになりました。

目黒線から直に、皇居の東側・西側どちらにも行ける
 現在、平日に白金高輪駅を発着する目黒方面行き列車は256本で、発車順序は必ずしも交互ではありませんが、南北線からの列車が128本、三田線からの列車が128本と1対1で設定されています。三田線は線路を借りているとはいえ、両路線は対等に乗り入れていることが分かります。

 一方、目黒線側から見ても南北線と三田線に1対1で乗り入れています。南北線は六本木、永田町、市ケ谷など皇居西側、三田線は日比谷、大手町など皇居東側に分岐しており、都心のどちら側にも行けることから沿線の利便性が大きく向上することになりました。目黒〜白金高輪間で結ばれた南北線と三田線、目黒線は、共存共栄の関係にあるわけです。

 そうした中、2016(平成28)年の「交通政策審議会第198号」で「六本木等の都心部とリニア中央新幹線の始発駅となる品川駅や国際競争力強化の拠点である同駅周辺地区とのアクセス利便性の向上」が必要であるとして、白金高輪〜品川間に地下鉄を新線する構想が浮上します。

 では白金高輪〜品川間がどのように建設されるのかというと、品川駅は乗り換え利便性を高めるため、JR・京急品川駅に平行して国道15号線地下に設置され、ここからシールドマシンを発進。整備が予定されている環状4号線の地下を西に進み、白金台駅付近から国道1号線の地下に入り北上して白金高輪駅の留置線(折返線)に接続します。

 この計画の背景には品川駅周辺の再開発計画がありました。駅の北側では高輪ゲートウェイ駅を中心とした再開発が進んでおり、2025年3月にまちびらきを予定しています。また京急電鉄のシナガワグース(2020年度末閉館)や、西武ホールディングスの運営するグランドプリンスホテル新高輪などが立ち並ぶ「高輪3丁目地区」の再開発工事が始まり、さらに今後は西口駅前「高輪4丁目地区」の再開発が計画されています。

 先述の通り品川は今後、リニア中央新幹線の始発駅となるほか、現在でも大ターミナル駅の機能を持ちます。

4073チバQ:2022/10/27(木) 16:15:41
南北線も三田線も、品川へ行く公算は大
白金高輪止まりの列車。同駅は今後、品川方面と目黒方面の分岐駅となる(2018年7月、草町義和撮影)。

 しかし品川に唯一ないものが地下鉄です。一応、京急線が泉岳寺経由で都営浅草線に直通しており、両路線の運賃が必要なものの港区東部や中央区と直結していますが、東京の地下鉄は基本的に都心からJR山手線各駅へ放射状に延びているため、赤坂(溜池山王)・六本木などの港区西部から品川に向かうには大きく迂回しなければなりません。これら地区に加え、南北線沿線の皇居西側(千代田区、新宿区域)では2000年代以降、再開発が進んでおり、こうしたエリアと品川が直結される効果も大きいといえるでしょう。

 ではこの区間の運行はどうなるのでしょうか。まだ着工すらしておらず、開業まで時間があるため詳細は公表されていませんが、前述の「交通政策審議会答申第198号」を受けて国土交通省鉄道局が実施し、2019年3月に公表された「東京圏における国際競争力強化に資する鉄道ネットワークに関する調査」の想定からアウトラインが見えてきます。

 報告書では朝ラッシュピークの運行本数を12本/時として、相互直通は南北線と三田線の両方を挙げています。つまりこの区間も、三田線は南北線の線路を使用する第二種鉄道事業として想定していることが分かります。

カギは現行の「白金高輪止まり」か
 国土交通省の混雑率調査から両路線の最混雑区間・時間帯を見てみると、南北線は8時00分〜9時00分の駒込駅で18本中10本が目黒線直通、6本が白金高輪行き、2本が麻布十番行きです。三田線は7時30分〜8時30分の西巣鴨駅で20本中13本が目黒線直通、7本が白金高輪行きです。

 前述のように白金高輪〜品川間は白金高輪駅の留置線に接続するため、同駅での折り返しはできなくなり、白金高輪駅止まりの列車はそのまま品川駅まで運転することになります。両路線ともラッシュ時に概ね6本が品川行きとなりそうです。

 ただし南北線と三田線のピーク時間帯は30分ほどずれています。例えば三田線の最混雑時間帯の列車が白金高輪駅に到着する8時01分〜9時01分で切り取ってみると、三田線は20本中8本が白金高輪止まりなのに対し、南北線は16本中4本と大きな差があります。時間帯によっては線路を借りているはずの三田線の方が、品川行きの本数が多いといった場面も出てくるかもしれませんが、目黒〜白金高輪間と同様に1日全体で見れば、運行本数は1対1になるのではないでしょうか。


 三田線は三田から大手町まで山手線とほぼ並走し、後楽園・春日駅で南北線と交差するため、品川への時間短縮効果は少ないように思えますが、もうひとつの整備目的として掲げられた輸送障害時の代替ルート確保という面から見れば、意義は小さくありません。南北線と三田線が相互に助け合う“蜜月関係”は、品川延伸後も続きそうです。

枝久保達也(鉄道ライター・都市交通史研究家)

4074チバQ:2022/10/28(金) 08:38:17
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd256a45bc577eca80b291b6359a8865a022479b
「大阪の夜景」を観光資源に、近鉄奈良線の新展開 「あをによし」初めての夜間運行、その手応えは?
10/28(金) 5:01配信
 近畿日本鉄道のなかでも、大阪・奈良の中心部を直結する奈良線は主力の通勤通学路線の1つだ。両県を隔てる生駒山地を越える区間では大阪平野が一望できることでも知られる。毎日利用する定期客にとって日常的な風景ではあるが、近鉄はその車窓を売りにした「夜間運行ツアー」を開催した。

■眼下に広がる大阪平野

 奈良線には阪神なんば線、近鉄難波線・大阪線経由で神戸三宮―近鉄奈良間の直通電車が走る。奈良方面へ向かう場合、布施駅手前からNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』の舞台、東大阪市に入る。同駅で大阪線と分かれたあとは一直線に生駒山地へ向かっていく。山腹が迫ってきていよいよトンネルに突入――と思いきや、電車は左へ大きくカーブして斜面を力強く登っていく。

 ふもとの瓢簞山駅から新生駒トンネルに入る直前の石切駅までは、眼下に広がる大阪平野の“絶景”が楽しめる区間だ。とくに夕方以降は、まるでアニメの世界のようだと評される西日が差す光景や、大阪(伊丹)空港に着陸する飛行機とあべのハルカスに代表される高層ビルが織りなす夜景がSNSでもしばしば話題になる。

 近鉄は10月18日、4月に営業運転を開始した観光特急「あをによし」で初めての夜間運行ツアーを実施した。18時34分に大阪難波を出発、19時33分に近鉄奈良に到着。ホームにしばらく停車した後、19時50分に大阪方面へ向けて出発、大阪上本町に20時39分に到着して解散、という行程だ。

 あをによしは特急車両として活躍した12200系を改造した4両編成で奈良寄りが1号車。この1号車はかつてイギリスの故エリザベス女王が来日した際の御料車がもとになった車両だ。

 車内は1・3・4号車が2人用のツインシート、2号車がついたてで仕切られた3〜4人用のサロンシート。紫色のメタリック塗装の車体に「花喰鳥(はなくいどり)」と呼ぶ吉祥文様のエンブレム、校倉造をイメージした販売カウンターなど、随所に古都を意識したデザインが施されている。

 通常ダイヤでは、基本的に木曜日を除いて、大阪難波―近鉄奈良―近鉄京都間を毎日計6便運行している。このうち奈良線の“絶景区間”を走る時間帯は第1便京都行きの9時台と第6便大阪難波行きの16時台だ。日中は京都―奈良間を2往復する。

4075チバQ:2022/10/28(金) 08:38:36
■初めての夜間運行、売れ行きは? 

 夜間運行ツアーは、ツインシートは2人1組、サロンシートは3人1組または4人1組で計80人を募集した。旅行代金はツインシート、またはサロンシート4人利用の場合が大人1人8650円、サロンシートが3人利用の場合で同9980円。往復の運賃、特急料金、特別車両料金のほか、弁当代、クラフトビールの瓶1本、土産のまほろば大仏プリン2個が含まれる。

 あをによしで初めての試み、はたして実際の売れ行きはどうだったのか。近鉄の担当者、運輸部営業課の有薗裕之さんは「9月12日午前10時の販売開始から約3時間で完売した」と明かす。そのうえで「奈良線は過密ダイヤなので、スジを引く運行課の担当者からすれば『どこへ入れるねん』というところから始まったが、一生懸命考えてくれた。(参加者の)仕事終わりで、夜景が見え、帰りが遅くならない時間帯にしたいという希望にぴったり収めてくれた」と社内の協力に感謝していた。

 当日、夕方の帰宅ラッシュで混雑する大阪難波駅のホームにあをによしが入線。わずかな停車時間のなかで参加者の乗車が完了した。発車すると、通勤電車や特急の間を縫って各駅のホームを通過。生駒山地の勾配にさしかかると有薗さんが「ぼちぼち夜景が見えてきます。普段は3〜4分で運行するのですが、本日は皆さまに夜景を楽しんでいただくために少し速度を落としております」と車内放送を入れた。

 鉄道のプロたちが舞台裏で支えていることもあり、ラッシュ時間帯でも車内にはゆったりとした空気が流れていて、参加者たちは2時間ちょっとの夜の列車旅を満喫したようだった。

 奈良線は近鉄にとって、母体である大阪電気軌道(大軌)が1914年に開業させた歴史ある路線だ。当時、大阪と奈良を結ぶ鉄道は、すでに現在のJR関西本線(大和路線)とJR片町線(学研都市線)にあたるルートが開通していたが、大軌は旧生駒トンネルを開通させることで、阪奈間の距離をぐっと縮めた。日本初の標準軌複線のトンネルだったが、建設費が負担となって経営難に陥った話は有名だ。

 その後、経営は軌道に乗って現在に至るまで近鉄のドル箱路線となっている。朝夕には有料特急が運行されていて、午前中は大阪方面、夕方以降は奈良方面への着席需要に対応する。特急には「ひのとり」や「ビスタカー」「アーバンライナー」のほか、「伊勢志摩ライナー」まで登場し、乗車時間は約35分と短いがさまざまな車両が活躍する。

 12月17日のダイヤ改正では平日朝に大和西大寺発・大阪難波行きのひのとりを増発。あをによしは京都―奈良間が1往復増え、大阪難波行きは京都発が16時台に繰り下がる。とくに冬場は日の入り後の大阪平野の眺めが楽しめそうだ。

■夜景を売りにする路線

 日本の「三大車窓」と言えば、北海道の旧根室本線狩勝(かりかち)峠、長野県の篠ノ井線姨捨(おばすて)駅、肥薩線の矢岳越えとされる。狩勝峠は新線への切り替え、矢岳越えは2020年の豪雨災害で不通となっており、いまは車窓として楽しむことができない。

 一方、姨捨駅は健在で、夜景観賞など善光寺平の眺望そのものが付加価値となっている。JR東日本は2017年、クルーズトレイン「トランスイート四季島」の登場にあわせて、立ち寄り駅となる同駅に展望ラウンジを整備した。臨時列車「ナイトビュー姨捨」「リゾートビューふるさと」のほか、しなの鉄道の観光列車「ろくもん」も乗り入れる人気の駅だ。

 今回の近鉄のツアーは、あをによしで初の夜間運行となるだけに、復路では夜景区間で車内の照明を消してみるなど、ツアーの最中にも改良が加えられた。鉄道各社はユニークな貸し切り列車で集客策に知恵を絞っている。お隣の神戸はかつて「100万ドルの夜景」を売りにしていて、のちに「1000万ドル」をうたうようになった。近鉄奈良線の夜景のように観光資源は意外と近くのドル箱に眠っているのかもしれない。

橋村 季真 :東洋経済 記者

4076チバQ:2022/10/29(土) 14:14:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/7905446e6a1d5910602ee3d8a6099b2a3ea796ae
新幹線30%引、JR乗り放題…「全国旅行支援」のセット割より安い?おトクな“移動手段”大集合
10/29(土) 8:46配信


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女子SPA!
画像:Peach(ピーチ)公式サイトより

 10月11日から始まった全国旅行支援。宿泊料金が1人1日40%割引き(上限5000円)で、往復の交通付きプランなら最大8000円割引。しかし、予約が殺到した結果、多くの自治体では予算枠の上限に達し、申し込みを終了しています(※追加予算で再開、および再開を検討中の自治体もあります)。

【画像】国内旅行の交通費が安くなるお得情報

 すでに予約済みの方でも申し込んだのは宿泊のみ、もしくはまだ予約していない方も多いと思います。実は、交通付きプランにしなくても鉄道や飛行機、バスにはお得なきっぷが多数存在。使い方次第ではこちらのほうが交通付きプランよりも安くなります。そこで今回は国内旅行の交通費が安くなるお得情報の数々をまとめて紹介します。

新幹線も特急もネット事前予約で安くなる
 首都圏から東北・北海道・信越・北陸方面に行く場合、JR東日本とJR北海道の予約サイト・アプリの『えきねっと』で販売する『えきねっとトクだ値』がお得。乗車13日前までの申し込みなら東北・北海道新幹線のはやぶさ号・はやて号は25%割引、それ以外なら30%割引になります。

 在来線の特急も基本的に同じですが『草津』(上野〜長野原草津口)は13日前までの購入で40%オフ。ほかにも都心と房総半島を結ぶ『わかしお』(東京〜安房鴨川)、『さざなみ』(東京〜君津)、『新宿さざなみ』(新宿〜館山)、『しおさい』(東京〜銚子)は出発間際でも35%割引、伊豆方面に便利な『踊り子』(東京〜伊豆急下田)は出発当日の午前1時50分までなら30%オフと衝動的に旅行したくなった時でも安心です。

 また、東海道・山陽新幹線ならJR東海の予約サイト・アプリ『スマートEX』から購入できる『EX早得21ワイド』があります。乗車1か月前〜21日前と早めの購入が必要ですが、のぞみ号の東京・品川〜名古屋は13%、新大阪は16%とそれぞれ割引になります。

 そして、目的地まで多少時間がかかってもいい席に座りたい方には、こだま号のグリーン車に激安料金で乗車できる『EXこだまグリーン早得』。これも乗車21日前までの購入が条件となりますが、東京・品川〜名古屋は9170円、新大阪は1万1410円。のぞみ号の指定席料金よりも2000〜3000円弱安く、駅弁と飲み物を購入してもおつりが来ます。

鉄道なら北海道! 安い乗り放題きっぷが充実
 数ある鉄道周遊券で“コスパ最強”と評判なのは、北海道内の特急・普通列車が6日間乗り放題(※北海道新幹線は除く)の『HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス』。期間中4回までは指定席に座ることもでき、料金はたったの1万2000円。ところが、人気がありすぎて予算枠分を売り切ってしまい、10月21日で販売を終了してしまいました。

 それでも今年だけで1月、3〜6月、9〜10月と発売されており、再販売の可能性は大。札幌と函館を往復するだけで元が取れますし、道内をあちこち回りたい方にはこれ以上お得なきっぷはありません。そのため、次の発売に合わせて旅行をするのもアリです。

 ただし、既存の周遊きっぷにも『ANAきた北海道フリーパス』(4日間・1万3150円)や『AIRDOひがし北海道フリーパス』(5日間・1万6380円)、『Peachひがし北海道フリーパス』(5日間・1万6380円)など代用可能なものが多数あります。いずれも札幌や新千歳空港、小樽、札幌、旭川、富良野などのエリアは乗り放題で、これに道北、または道東がフリー区間になっており、特急の乗車はもちろんOK。購入時に指定航空会社の搭乗券の提示が必要ですが、HOKKAIDO LOVE!に次いでコスパ面では優れています。

北海道での“ちょこっと移動”なら地域クーポン専用商品
 そこまで鉄道を使わないという人であれば、全国旅行支援の地域クーポン専用商品の『クーポンde 北海道乗り放題パス』(2000円)がオススメ。1000円分以上のクーポンを使っての購入が条件ですが、道内のJR線が1日乗り放題となります。このきっぷは特急の乗車が原則不可ですが、特例として新夕張〜新得(89.4㎞)の区間だけは乗車可能。ほかにも旅行最終日などに札幌〜小樽〜新千歳空港と移動する場合は、正規運賃の合計額(2660円)よりも安く抑えられ、使い勝手は悪くありません。

 一方、同じ北海道でも函館を拠点に旅をするなら同じ地域クーポン専用商品の『クーポde はこだてパスポート』(2000円)。JRの乗り放題区間は函館〜森で、これに「道南いさりび鉄道」全線(函館〜木古内)、道南6市町の函館バス、函館市内の路面電車がすべて乗り放題で函館などの道南観光には便利です。

4077チバQ:2022/10/29(土) 14:15:02
四国と九州にも超お得な鉄道周遊券が!
 北海道以外の周遊券だと、JR四国の『バースデイきっぷ』(9680円)が大変お得。コロナ前から通年販売されていますが、購入できるのは自分、もしくは同行者(※3名まで同一料金)のいずれか1人の誕生月だけ。購入時に販売窓口で身分証明書の提示が必要ですが、JR四国の特急だけでなく、JRバスの一部路線と土佐くろしお鉄道の全線が3日間乗り放題。なお、同きっぷにはグリーン車乗り放題の『グリーン車用』(1万3240円)もあり、こちらも人気です。

 さらに九州では、九州新幹線と9月に開業したばかりの西九州新幹線を含む、特急・普通列車が2日間乗り放題の『みんなの九州きっぷ』が12月21日まで発売中。きっぷは『全九州版』(1万8000円)と『北部九州版』(9500円)の2種類ありますが、特筆すべきはこども料金がそれぞれ2000円、1000円と超激安なこと。利用は土休日に限られますが家族旅行には最適のきっぷといえます。

飛行機は「行き先を選べない」超オトクな買い方も
 安さを重視するならやはりLCC。例えば、10月21〜25日にジェットスター・ジャパンは成田〜那覇の片道1990円の航空券を販売していましたが、LCC各社のこうしたセールは即完売してしまうのが現状。通常運賃でも国内線の大半の路線は片道1万円以下で行けるとはいえ、できればLCCでもより安く航空券を購入したいはずです。

 そこで紹介したいのがPeach(ピーチ)が行っている「旅くじ」。テレビでもよく取り上げられているので知っている人も多いと思いますが1回5000円でくじを引き、表示された行き先の航空券に使える6000円分のピーチポイントが貰え、運が良ければ1万円分のポイントが当たります。

 自分で行き先を選べず、そのポイントだけで必ず往復航空券が購入できるわけではないですが、1000円分のプレミアが付いているので普通に航空券を買うよりもお得。しかも、現在は11月18日までの限定で10万円が当たる後追いくじとセットになった「開運旅くじ」を西銀座チャンスセンターなど東京・名古屋・大阪の9か所で販売中。これとは別に通常の旅くじも心斎橋パルコ(大阪)で売られています。

 LCC以外でもJALの『先得』やANAの『SUPER VALUE』なら出発75日前や55日前、28日前などの縛りはありますが、羽田発の北海道や沖縄へのフライトが片道1万円以下になることも。出発が当日でも株主優待券を持っている人は株主優待割引を使えば、正規運賃の半額で乗ることができます。

 でも、なかには貯まったマイルで旅行に行きたいと考えている人もいるでしょう。そんな方には通常より少ないマイル数で特典航空券がゲットできるJAL『どこかにマイル』が狙い目。出発地と希望の日時を入力すると、ランダムに4つの行き先が表示され、いずれも往復航空券が6000マイルで交換できます。一方、ANAも『今週のトクたびマイル』を用意しており、リストアップされた対象路線が片道3000マイルから交換可能。しかも、出発前日まで予約が可能なのも助かります。

バスは九州の乗り放題きっぷが激安!
 もともと鉄道・飛行機よりも運賃が安いバスですが、東京〜大阪を1円でも安く移動したい方にオススメなのがJRバス関東とJRバス西日本で9月から販売中の新しい割引運賃『特早1』。購入は乗車前日まで、1便あたりの販売席数も限定、乗車可能なのは座席4列の夜行バス『青春エコドリーム号』ながら片道2500〜2900円と格安なのは魅力です。

 彼氏や友達と2人で乗りたい場合には、横並びの2席分をまとめて購入できる『2席得得』(2席で5000〜6000円)という割引乗車券もあります。しかも、こちらは同じく席数限定ながら出発当日まで発売されており、1人で2席分領有する使い方も有効です。

 あと、九州を旅行するなら高速バス・路線バス乗り放題の『SUNQパス』。乗車可能なのは高速バス・路線バスの約2400路線で、黒川温泉や高千穂といった鉄道のない人気観光地もカバー。さらに鹿児島港〜桜島など一部のフェリー航路も乗船できます。

 12月24日まではキャンペーン中で、『全九州4日券』(1万1000円)、福岡・佐賀・長崎・熊本・大分の『北部九州3日券』(7000円)、熊本・宮崎・鹿児島の『南部九州3日券』(8000円)といずれも破格の値段。空港からのバスにも適用されるため、旅行先での移動をこの周遊券だけでまかなえます。


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