日本臨床心理士会が日本公認心理師協会に名称変更をすることは,2018年5月10日に刊行された「日本臨床心理師会 News Letter No.18」で初めて日本臨床心理士会員に周知されたものであり,名称変更という結論やそこに至る過程について,一般会員の多くは知らされておらず,一般会員を含めた議論が不十分である。
【反対理由5】
「日本臨床心理士会 News Letter No.18」には「国家資格職能団体でない臨床心理士会の社会に対する影響力や発言力は,これまでとは異なって著しく低下することが予想される」「情報や求人が公認心理師の団体に集まるようになれば,当会に所属するメリットが小さくなり,公認心理師職能団体に会員が流出して当会会員は減少してしまうことになります」などから,名称変更は団体の既得権益に対する自己保身のための方策であると考えられ,常に相手のことを考えて行動するべき心理援助の職能団体が取る方策としてふさわしくない。
そんなふうに自分もなるんだろうなと、悲観的なシナリオを子どもの誕生前に考えていた。そんなときに原書『Thirty Million Words』を発見した。私の育児はこの本に書かれた科学と実践によって、楽しむことができ、シナリオ通りに育児は大変だが、のらりくらりと乗り越えることができている。前置きが長くなったが、本書について、紹介したい。
魅力はたった一つである。多忙な育児の中でも、0円で、すぐに、誰でも行動に移せることだ。
背景にある研究は、トッド・リズリーとベティ・ハートによる「The Early Catastrophe: The 30 Million Word Gap by Age 3」である。
「明日泥んこ遊びをしますから、汚れてもいい服装で来て、着替えも忘れずに」そう言って子どもたちが大好きな泥んこ遊びをする園も多い Photo by iStock
なぜかと言えば「お勉強」スタイルの幼稚園の子たちは、砂場に水を入れて泥遊びをすることを禁じられていたからです。異様なまでに泥遊びに興じる友人たちを、A幼稚園の卒園児たちは不思議そうな目で見守ります。彼らは在園中に思う存分泥遊びをしているので、小学生になってからそこまでしようとは思わないからです。
昨年、アメリカの経営学誌「ハーバード・ビジネス・レビュー」で紹介された「The Rise of AI Makes Emotional Intelligence More Important(AI台頭はEQをより重要にさせる)」でも、「今後人間ができるAIにできないことは、今までの経験や習慣を利用すること」、「今後も現職を維持しようとするならば、人類の理解や動機付け、相互理解を追求する必要がある」、「説得力や社会的理解、共感などは、人間が人工知能と差別化できるスキルだ」と、今後のEQの重要性を説き、全米で話題となった。