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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●
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プロバイダー規制や本スレの空気などでSSを投下できない人が、
本スレの代わりにこっちでSSを投下するスレ。
sageるとIDが???になるので恥ずかしい人にはお勧め。
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タ「もしもし、かなみ?」
か『タ、タカシ!?・・・な、なによいきなり電話なんかしてきて』
タ「いきなりと言われても・・・予告してするもんでもないだろうが。ところでなに慌ててるんだ?」
か『あ、慌ててなんかないわよ!(///)失礼ね!!』
か『(よりによってタカシをオカズにした日課の最中に電話かかってくるなんて・・・///)』
タ「ふ〜ん、まあいいや。ちょっと教えて欲しいことがあるんだけど」
か『教えて欲しいこと?あんたねぇ、だから授業中に寝てばっかいないでちゃんと聞きなさいって・・・」
タ「いや、勉強のことじゃないんだけど」
か『じゃあ何よ。エジプト情勢について?』
タ「・・・そんなことお前に聞くかっつーの」
か『何よ!それじゃなんか私が馬鹿みたいじゃないの!!』
か『・・・で?何?(も、もしかして今夜の予定とか・・・それとも「今好きな人いる?」とかだったりして・・・////)』
タ「いやまあ、大したことじゃないんだけど・・・」
か『なんなのよ、早く言いなさいよ。(ああんもぅ!じれったいわね!!/////)』
タ「じゃあ聞くけど・・・ドラゴンボールに出てきたくしゃみしたら性格変わる人って誰だっけ?」
か『・・・・・・・・・・・は?』
タ「だから、くしゃみで性格変わる人・・・」
か『はぁ?アンタ馬鹿ぁ!?・・・はぁ、なんなのよ・・・期待した私が愚かだったわ』
タ「期待?」
か『な、なんでもないわよ!(///)・・・まったくアンタの頭はそういうことしかないわけ!?』
か『(私の頭はタカシでいっぱいなのに・・・////)』
タ「いや、別にそういうわけじゃ・・・で、誰なの?」
か『大体、くしゃみで性格変わるだけじゃなくて、髪の色も顔つきも変わるのよ!?別人と言っても過言ではないのよ!?』
タ「詳しいな・・・で、誰なんだよ」
か『なんで今頃そんなこと聞くのよ』
タ「なんでっていうか、急いでるから早く教えて欲しいんだけど」
か『(急いでる?漫画のキャラの方が私より大事だっての!?ぷんすかω)』
タ「えっと・・・教えてくれないなら別にいいんだけど・・・」
か『お、教えないなんて言ってないでしょ!べ、別に少しでも長く話したいからじゃないんだからね!?(/////)』
タ「・・・だから、今ミリ○ネアのライフラインでテレフォン使ってるんだよ。早く教えてくれないかな」
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か『・・・』
か『・・・・・』
か『・・・・・・・え?』
タ「だから、ミリ○ネアの最中で・・・」
か『ミリ○ネアぁ!?アンタねぇ、それを早く言いなさいよ!!ホント馬鹿なんだから!!!』
タ「すまん・・・って、なんで俺が謝らねばならんのだ」
か『ど、どうしよう・・・賞金貰ったらやっぱり旅行?そ、そんな二人きりだなんて・・・(///)』
か『いっそ家買っちゃうとか・・・てことは・・・け、けけけけけけけけ結婚!!??(////)』
か『そんな、だ、ダメよ!私だって心の準備というものが・・・(/////)』
か『ちゃんと手順踏んでくれないと・・・まずはデートでホラー映画見て、怖いシーンで思わず抱きついちゃって・・・キャッ(//////)』
タ「・・・おーい」
か『・・・・・・・へ?』
タ「お前の声、全部スタジオに流れてるんだけど・・・」
か『し、しまったぁぁぁぁ!!!(////////)』
みの「残念!!」
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>>629
GJ!!
てか、かなみさん日課って何してはるんすかwwwwwww
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ちょっとアホなかなみさんマジ最強
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最中に電話で暴走気味なのか?萌えた
にしても随分と長い30sだなあw
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地上最強彼女
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1802.jpg
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これは・・・:
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>>633
ちょwww勇次郎wwwww
おしん民は全鯖規制だよ
でも、荒らした奴のせいでもISPのせいでもなくて、FOXの気まぐれだからね
いつもの事だよ(´・ω・`)
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準備は万端です。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1804.jpg
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ああこれ俺の明後日の予定だから
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うわああああああああかわいいいいいいいいいい
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>>636
ユメは……見れたかよ?
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>>636
すばらしい夢だ!GJ!!
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スレ立てれんかったわ...
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ここで頼んでみてくれ
俺は規制で書き込めん
●スレ立て代行依頼所
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1297438685/
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立てたよー。
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>>641-643
スレたて乙
ただ避難所スレでやれw
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ツンデレさんのチョコは貴重なので調理中の残りもきっちり舐めないといけないのだ。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1807.jpg
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(*゚д゚*)
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>>645
エロ杉wwwwwwwww
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明日は悲しい日だよね。的な思いつきの。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1808.jpg
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コロンビア
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ドリーさん……(´;ω;`)
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シュタゲFD記念age
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1816.jpg
さっそく俺の糞箱がアップをはじめたようだ
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HENTAIです
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あんたが神だということしか俺にはわからない
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>>651
クリスティーナマジ天使
PC版でやってしまったから、アイマス2とFDの為に糞箱を買う。
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>>651が可愛すぎて、最近気が狂ったように描いてた助手絵をまとめようと思ったけど全然保存してなかった。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1817.jpg
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元ネタは分からないが>>651も>>655も可愛い
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>>656
つシュタインズゲートでggr
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白道さんはヘビカワイイ
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1829.jpg
って言っとかないと誰だかわからねぇほど似なかった
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>>658
可愛いじゃんGJ
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>>658
GJ!コスプレ女かわいい。
惑星のさみだれ、面白いからアニメ化して欲しいけど今やると、
『契約して願い事をひとつ叶えるから、魔法使いと戦う』
だからまどかマジカと微妙なかぶりかたをしてしまうんだよね。。。
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本スレで投下してたら、最後の最後でばいばいサルさん
10個目だけこっちに置かせてもらいます
本スレ>>167のネタで書いているものの、最後です。おやすみなさい
でも、そのことはもう言っているので、改めて言わないようにしている。これを言うと、
彼女が俯いている時間は数倍近くになって、とうぶん、目を合わせてくれない。それはそ
れで至福の時間だけど、彼女の顔が見れないのは、彼だって寂しい。世の中、ジレンマと
いうものは、本当によくできているのだと、彼は何度目かの実感を伴って、それに感心す
る。
「わかった。一緒に寝よう。ちょっと狭いけど」
「なら、くっつく。貴様をベッドで寝かすと言った以上、落とすわけにはいかない」
「うん。そうだね」
「そうだ。さぁ、……もう寝るぞ」
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おーつ
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・ツンデレに一体どんな夢見てたのって聞いたら
『…………やっ……です……そんなの…………』
『ん……グスッ…………』
『ダメ……です…………返し……てっ……んん…………』
「敬子。おい、敬子」
『やあっ…………行かな……っ……』
「敬子。起きろよ、敬子。起きろってば」
『ふぇっ……!? きゃあああああっ!!』
ドサッ!!
「お、おい。大丈夫か敬子」
『いっ……たあ……あいたたた……』
「しっかりしろよ。平気か? 怪我はないか?」
『にい……さん……?』
「そうだよ。俺の事、分かるよな?」
『いっ……やあああああっ!!』
バフッ!!
「もがっ……もがもがもが……!!」
『何なんですか兄さんっ!! 何で兄さんがいるんですかっ!! もう訳が分かりません!!』
「プハッ!! アホか、敬子。まだ寝惚けてんのか。ここは家のリビングだろ? 俺がい
ても当然だろが。それともまさか、落っこちた時に頭打ったんじゃないだろな?」
『リビング……家の……』
「そうだよ。分かるよな? 自分が今、ドコにいるか」
『……分かります。そっか……家……か……』
「そうだよ。一体、どこにいると思ってたんだ?」
『い、いえ。何でもありません。夢……だったんだ…… そうよね……そんなはずないも
の……良かった……』
「俺はちっとも良くないけどな。せっかく心配して起こしてやったのに、起きた瞬間いき
なり叫び声を上げられてクッション押し付けられて、思わず窒息する所だったじゃねーか」
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『何言ってるんですか。目が覚めた瞬間、目の前に兄さんがいたら、びっくりして避けよ
うとするに決まってます。むしろ命があっただけでも良かったと思ってください』
「冗談言うなよ。せっかく親切に起こしてやったのに、敬子にしては珍しくリビングでう
たた寝なんてしてるからさ。風邪引くといけないと思って」
『それこそ大きなお世話です。そりゃ、私だって人間ですからうたた寝くらいはしますけ
ど、でも兄さんに起こして貰わなくたって、適当な時間に目を覚ましてちゃんとベッドで
寝ますから。兄さんみたいにここで朝まで過ごしたりとかしませんから』
「ああ。まあ敬子がしっかりしてるのは分かるけどさ。ただ、酷くうなされてたから」
『うなされてた? 私がですか』
「ああ。ずっと小声で寝言で唸っててさ。ダメ、とか返して、とかそんな事言ってて。一
体どんな夢見てたんだよ」
『夢……えっと…………』
「どうだ? 思い出せることだけでもいいんだけどさ」
『……断片的には覚えていますけど、何でそれをいちいち兄さんに話す必要があるんですか?』
「いや。敬子があれだけうなされるって、どんな悪夢なんだろうって。ちょっと興味があっ
ただけでさ」
『いちいち人の夢に興味を持たないで下さい。何だか私の精神世界を覗き込みたがってい
るようで気持ち悪いです』
「いや。そんな大げさな話じゃないんだけどな…… まあ、話したくないってのに無理に
聞くほど興味がある訳でもないし」
『だったらもういいでしょう。私ももう寝ますから、兄さんももう寝てください。明日も
仕事でしょう。また夜更かししてボーッとして上司の人に怒られるんじゃないですか?』
「いや。あれは平日なのに深夜三時過ぎまで飲んでたから…… まあ、でも確かにそろそ
ろ寝るかな。お休み、敬子」
『…………あっ…………』
「ん? どうした、敬子」
『い……いえ、その……何でも……』
『(何だろう…… 兄さんがリビングから出て行こうとするのを見ていたら、急に胸が締め
付けられるような気分になって……)』
「変な奴だな。何でもないなら、俺はもう寝るぞ」
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『あっ……あの……』
「ん? それとも、やっぱり何かあるのか?」
『(ダメ…… さっきの夢のせいで……兄さんがいなくなるのが……耐えられない……)』
『兄さん。その……実は……』
「どうしたんだよ。言いたいことあるなら、はっきり言っていいんだぞ。普段遠慮のない、
お前らしくも無いな」
『遠慮がないってのはどういう意味ですかっ!! 兄さんにこんな事言うのは……屈辱で
すから、言いづらいだけです』
「悪い悪い。単なる言葉のアヤだって。それにしても、言うだけで屈辱って、一体何なんだよ」
『えーっと、それは、その……立ち上がろうとしたら、ちょっとクラッと来てしまって……』
「おいおい。大丈夫かよ。無理せず休んでからの方がいいんじゃないか?」
『いえ。それでもし、うっかりここで朝まで過ごしてしまったら、却って体に悪いですから』
「まあ、それはそうだけどさ……」
『それで、その……こんな事、出来る事なら兄さんには頼みたくないのですが…… わ、
私を、その……部屋まで、連れて行って……くっ……くださいっ……(////////////)』
『(うわっ…… 言っちゃった…… は、恥ずかしいっ……けど、兄さんと離れたくないから……)』
「へえ。敬子が俺に甘えて来るなんて珍しいな。一体どういう風の吹き回しなんだ」
『しっ……仕方ないじゃないですかっ!! 苦汁の選択なんですから……こういう時に茶
化すような事言わないで下さいっ!!』
「分かった分かった。で、どうやって部屋まで連れてく? 肩を貸せばいいのか? それ
とも、お姫様抱っことかする?」
『そっ……そこまではしなくていいですっ!! 肩さえ貸して貰えれば……』
『(あう……して貰いたいけど……して欲しいなんて……絶対言えない……)』
「よし。それじゃ、ほら。肩に手を回して」
『あ……は、はい……』
「立ち上がるぞ。よっ……と」
『きゃっ……!!』
「大丈夫か? 何とか立てるよな?」
『は……はい。支えがあれば……』
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「よし、いいぞ。じゃあ、歩くからな」
『は……はい……』
ギュッ……
「お、おいおい。そんなに体をくっ付けるなって。歩きにくいだろ」
『何だか、足元がまだちょっとフラつくんです。仕方ないじゃないですか』
『(だって……兄さんの温もりを感じたら……もっともっと、体をくっ付けたくなっちゃっ
たんですから……)』
「やれやれ、全く…… ほら、階段、上るぞ。気をつけろよ」
『いちいち言わなくたって分かってます!! 兄さんは黙って、私の支え役をやってれば
いいんですっ!!』
「気を遣ってやってんのに…… 何で怒られなきゃなんないんだか」
『それは、兄さんが空気を読めないからです……』(ボソッ)
「え? 何だって? 俺が何だよ?」
『もういいですから、黙っててください』
『(今は……何もしゃべりたくない…… 私を支えてくれる兄さんの……温もりだけを感
じていたいから……)』
「ふう…… やっと着いたか。ほら、後は自分でベッドに入れるよな?」
『い……いえ、その……』
「何だよ。それも介助が必要なのか?」
『……こ、ここまでやったのなら、最後までしてくれたっていいじゃないですか……』
「分かったよ。じゃあ、ほら。よっ……と」
『あ……』
「これでいいだろ? 後は、もう大丈夫だよな」
『……………………は、はい』
「じゃあ、俺も部屋に戻るよ。お休み」
『ま、待って下さい!! 兄さん……』
「ん?」
『あの……その……何だか、このままだと……その……眠れそうもなくて……』
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「あれ? もしかして、敬子……」
『な、何なんですかっ!! 変なところで切らないで、はっきり言ってください』
「いや、もしかしたらさ。さっきの夢のせいで、寝付くのが不安でしょうがなくなっちゃったとか?」
『――――っ!! ばっ……バカな事言わないで下さいっ!! 子供じゃあるまいし、そ
んな事……』
「じゃあ、俺は寝るよ。お休み」
『兄さん!! 待ってくださいってば!!』
「敬子が正直に言えば、傍にいてやるよ。だけど、強情張ってるなら、部屋に戻るけど。
どうする?」
『ううううう〜っ…… 分かりましたっ!! み……認めればいいんでしょう。兄さんの、
その……言う通りだって……』
「よし。素直で宜しい。で、どうすればいいんだ? 寝付くまで、傍にいてやればいいのか?」
『えっと、その……それだけじゃ……』
「他に、どうすればいい?」
『む、昔みたいに、その……手を……ギュッて、握っていて……そうすれば、安心出来るから……』
「こうか?」
ギュッ……
『は……はい……』
「電気はどうする? 消す?」
『……真っ暗は嫌です。豆電球にしておいて下さい……』
「よし、それじゃあ消すぞ」
『は、はい……』
カチカチ……
「全く、ホント、今の敬子は子供の頃みたいだな。悪夢に戻るんじゃないかと怖くて眠れ
ないなんてさ」
『う…… バ、バカにしたような言い方しないでください。たまには……こういう時だっ
てあっていいでしょう?』
「別にバカになんてしてないさ。むしろ、嬉しいくらいだし」
『えっ……? 嬉しい……?』
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「ああ。なんせ、もうすっかり敬子は俺に甘えてくれなくなったからな。小学校の時まで
は、いろいろと頼って来てくれてたのに」
『大きくなれば、人なんて変わるものです。特に女の子は。大体、バカじゃないですか?
妹にちょっと頼られたくらいで喜んじゃうなんて』
「ああ。だけど、その妹はさ。俺がこれまで出会ったどんな子よりも可愛くて、とりわけ
気難しいからな。そりゃ、嬉しくもなるさ」
『気難しいとか言わないでくださいっ!! それは兄さんに原因があるからで、私のせい
じゃありませんっ!!』
『(それに、どんな子よりも可愛いとかもっ!! 薄暗くて顔色までは見えないからいいよ
うなものの、ものっすごく顔が熱くなっちゃうんですから……)』
「そうかなあ。敬子くらいだぞ。ちょっとした事ですぐに怒ったり拗ねたり。喜ばせよう
としても、怒るからな」
『そ、それは……兄さんのやり方が下手くそだからです。あと、兄さんの狭い交友関係の
中だけで判断しないでください』
「ちぇっ。そういう人の言う事を認めようとせずに自分ばっかり正当化するのも、気難し
さの一つなんだけどな」
『……だって、兄さんが間違った事ばかり言ってるんです。私は……そんな、気難しい子
じゃありませんっ……』
「ハハハ。そうかそうか。分かったよ。ただ、それじゃあもう少し俺の前でも素直になっ
てくれよな。今夜みたいに」
『……無理ですそんなの…… 兄さんに、なんて……』
「無理でもないだろ。敬子は聡いから、俺が敬子を喜ばせようとしてる時くらい分かるだ
ろ? 例え間違ったやり方だとしてもさ」
『う……それは、まあ……分かりますけど……』
「そういう時は、怒るばっかりじゃなくて、一言でもお礼も言ってくれると、俺はとても
嬉しいんだけどな。それだけでも、十分素直だなって思えるんだけど」
『だって、私は嬉しくないんですよ? それなのにお礼を要求するなんて……バカじゃな
いですか?』
「ちぇっ。じゃあ、今も嬉しくないのか」
『えっ……? ど、どういう意味ですかそれは』
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「今も俺はさ。敬子の為に、こうして付き添ってやってるのに、それも嬉しくないのかなっ
て。別に敬子から言われた頼みを素直にやってるだけなんだけど」
『そ……それは、別に嬉しくは…… 確かに、私からお願いしてる事ですけど……』
「うん。だから、こういう時だよ。ありがとうって、一言言って貰えれば、それだけで俺
はいいんだ」
『そ、そんな…… 一応、感謝はしますけど、面と向かって兄さんにありがとうだなんて……』
「そういう所が、気難しいって言うんだけど。どう思う? それすらも、認める気がないとか?」
『う…… わ、分かりました。お礼を言えばいいんでしょう。お礼を言えばっ!!』
「そんな、自棄になって言われても困るけどな。出来れば、感情を込めて言ってくれると
ありがたいけど、でも言ってくれれば棒読みでも別に構わないな」
『……………………』
『(兄さんに……あらたまってお礼を言おうとすると……いつも心臓がキュウッて締め付
けられるような感覚になって……体が熱くなって、つい逃げちゃって……)』
『に、兄さんっ!!』
「うん?」
『(い……言わなきゃ……ちゃんと…… 兄さんに、気難しいだけの子じゃないって、認め
てもらう為にも……)』
『あの……きょ、今日は、その……つっ……付き合ってもらってっ!! あっ……ありが
とうございます……』
「うん。どう致しまして」
『これでいいんですよねっ!! 満足しましたか? そうでないと許しませんよっ!!』
「いやいや。十分だよ。ちゃんと、心も篭ってたし」
『心も……そっ、そんなわけありませんっ!! あんなの……棒読みです……』
『(良かった…… 兄さんに、ちゃんと伝わったんだ…… 恥ずかしいけど……でも、嬉しい……)』
「それじゃさ。素直になってるついでに、もう一つお願いしてもいいかな?」
『まだ何かやるんですかっ!? じょ……冗談じゃありません。兄さんにお礼を言うだけ
でも、苦行なのに……』
「いや、これは答えてくれなくてもいいよ。ただ、聞くなら今かなと思って」
『……答えなくてもいいのでしたら、聞くだけは聞いときますけど…… 何なんですか?』
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「うん。俺に付き添って貰わないと寝れないくらい嫌な夢ってのは、どんな夢だったのか
なって。ちょっとでも教えてくれるとありがたいんだけど」
『絶対無理です!! 兄さんには、一言たりとも、言いたくありませんっ!!』
「そんな力強く言うほど嫌なのか。そうなるとますます興味が湧いてくるけどなあ……」
『わ……忘れてくださいっ!! お願いですから!!』
「分かったよ。答えなくてもいいって言ったからな。これ以上は我慢しておく」
『フゥ…… それじゃあ、もう寝てもいいですか? 兄さんと話していたら、疲れて眠く
なってしまいましたから』
「うん。いいよ。お休み」
『それじゃあ……お休みなさい……』
『(言える訳が無い……私が見た夢が……兄さんが結婚する事になってて……家を出て行
く夢だなんて…… それも、当然のように決まってて、私が慌てて追いかけたら、何故か
小学校にいて…… ダメだ。思い出すだけでも、胸が苦しくなっちゃう……)』
ギュッ……
『(でも、今は大丈夫。兄さんの手の温もりが、伝わってくるから…… 兄さんは、私の傍
に、ちゃんといてくれてるから……)』
終わり
スレ落ちたし規制中でスレ立ても出来ないし……
まあ、こういう時の為の避難所だけど。
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>>670
GJ!
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それ以来悪夢を見る度に兄の布団に潜り込むようになるんですねわかります
ん?なんだ誰か来たようだな
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またいつも通りスレ住人みんなが気楽にツンデレの妄想をして楽しめるような状況になればいいなと、
いつも通りのなんのひねりもない落書きを貼ってみる。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1868.jpg
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>>673
おお。GJ
流し目はいいですね
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・屋上に二人で取り残された男とツンデレ
・連絡が取れなくなった男の安否を心配するツンデレ
・一人で屋内に取り残されて不安なツンデレ
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(自炊)花粉症で苦しんでいても人前では超然と振舞うツンデレ
『卒業生の皆さん。ご卒業おめでとうございます。本日は、明日をもってこの学校を巣立っ
て行かれてしまう諸先輩方に、私達が最後の、そして最高の思い出を贈りたいと思って
在校生一同、そして先生方が張り切って準備して参りました。どうか、このひと時を大い
に笑い、楽しみ、そして感動の出来る時間にしていただけたらと――』
『やっぱり、会長って素敵ですね。凛々しくて』
舞台袖で会長のスピーチを聞きつつ、書記の文村が尊敬した眼差しで会長を見つつ言う。
「まあな。あれだけ人前で堂々としゃべれるってのも、才能の内だな」
全校生徒を前にして、毅然とした態度でスピーチを続ける姿に、俺も頷く。手元の紙は
ほとんど見ることなく、視線は常に上げたまま。言葉を噛むこともなく、咳払い一つなく、
まるで澱みがない。
『……それでは、私達在校生と過ごせる僅かなひと時を、心ゆくまで楽しんで行ってください』
丁寧に一礼して、会長が挨拶を終え、袖に戻って来た。
『あ、会長。お疲れ様です』
文村のねぎらいに頷きつつ、会長は周りを見回して言った。
『さ、まだ始まったばかりよ。次は記念品の贈呈……と。準備は出来てるわね。あ、澤田
さん。生徒代表としての役目、宜しくね』
協力してくれる生徒に挨拶しつつ、生徒会執行部や予餞会実行委員のメンバーに次々と
指示を飛ばす。俺も注意されないうちに、とっとと自分に割り当てられた仕事に就こうと
動き出した時、会長に呼び止められた。
『別府君はちょっとこっち。あなたの仕事は……そうね。台田君に振っておいて』
「は? あ、ああ」
正直、その場の展開で臨機応変に役割を変える人だから、多少の戸惑いはあったものの、
俺は驚かなかった。すぐ近くにいた実行委員に、すべき事を伝えてから会長の所に急ぐ。
「何だよ、会長」
どうせまた、よりやっかいな仕事だろうと思いつつ聞くと、会長は隅の机に置かれてい
るティッシュ箱と紙袋を指した。
『あれを持って、ちょっと付いて来てくれる。すぐに済むわ。そんなに時間は掛けられないから』
そう指示を出すと、俺の返事も待たずに会長は足早に歩き出す。
-
「あ、おい。ちょっと待てよ」
言われたものを急いで手に取ると、俺は会長の後を追いかける。舞台袖から出て、人気
のない奥の物置へと向かう。あんな場所に何の用事があるんだと思いつつも、黙って付い
ていくと、会長は物置に入って言った。
『……ドア、閉めて。早く』
予餞会の最中の忙しい時間に何をするつもりなんだと思いつつ、言われた通りにドアを
閉める。途端に、盛大に背後でくしゃみの音がした。
『は……くしゅっ!! ハクション!! は……ぁっ……クション!! ハークシュッ!!』
それで、俺は何で会長が慌しく人気のない所に来たか、その理由を察した。
「ああ。発作が出たのか……」
『別府ふん。ひっしゅ』
鼻づまりの声で、会長が指示する。それはさっき、舞台袖で実行委員に飛ばしていたクー
ルさはなく、一刻も早くという焦りに満ちている。
「ほれ」
差し出されたティッシュを素早く二、三枚取ると、会長は勢いよく鼻を噛み始める。
『あああ……もうダメかと思ったわ。さすがに……』
目をしばたかせ、会長はまた鼻を噛む。
「何だよ。今日、そんなに酷かったのか? 花粉」
そう。この完璧超人たる会長にも、難敵と言える存在はいくつか存在する。その中の一
つが、花粉症だ。
『酷いなんてものじゃないわ。朝から目は痒いわ、鼻の奥はぐしゃぐしゃだわで、もう最悪よ』
鼻水が止まらないのか、ティッシュを鼻に当てつつ、会長は不満気に言う。だが、そん
な会長に俺は首を傾げる。
「今朝からずっと一緒に仕事してるけど、全然そんな素振りなかったじゃん。多分誰も気
付いてないぜ」
『それは、意識してるもの。花粉症だからって、生徒会長がマスクして鼻噛みながら仕事
するわけには行かないでしょ? あなたとは立場が全然違うのよ』
「はいはい」
-
憮然と言い放つ会長に、俺は肩をすくめてみせる。正直な話、会長が花粉症だというの
は俺以外の執行部も知らないはずだ。つい最近、会長と二人で居残って仕事をしている時
に初めて会長が症状に苦しむ姿を見たのだから。
『ステージ上で毅然としてみせるって大変なんだからね。あの時、何ともなかったとか呑
気な事思ってないでしょうね? 鼻は気合で止めてるけど、目も痒くてしょうがないし。
ホント、どうしようもないわ』
「鼻水って、気合で止まるのか。すげーな」
俺自身は花粉症でないので分からないが、人の話を聞くと鼻が詰まって呼吸が苦しいの
に、水洟だけは止まらなくて大変らしいという。
『だって、しなきゃしょうがな…………ふぁっ……あ…………えくしゅっ!!』
また一つ、盛大にくしゃみをして、会長は急いでティッシュを取る。
『ヴーッ!! ヴォーッ!!』
くぐもった音を出して、鼻を噛むと、会長は鼻の下を擦る。
『生徒の代表たる生徒会長が、みんなの前で花粉症晒すとか出来る訳ないでしょう? 貴
方みたいな気楽な立場とは違うのよ』
立場というよりは、主義というか性格だろうと俺は思う。何事も完璧にこなすのがモッ
トーな会長の性格を考えれば、その主張は分からなくもない。
「でも、気合だけじゃなくて薬で抑えるとかしないのかよ。その様子じゃ、飲んでねーだろ」
すると会長は、苛立たしげに髪をかき上げてみせた。
『薬って、飲むと頭がボウッとしていまいち思考が働くなるのよね。挨拶だけだったらそ
れもいいけど、今日は生徒会主催の予餞会だもの。いろいろと指示を出さなきゃいけない
し、そんなもの飲んでられない……くしゅっ!!』
また盛大にくしゃみをして、会長はティッシュをひったくるように取ると鼻を噛む。そ
れを苛立たしげにゴミ箱代わりの空き箱に放り捨てる。
『ああ…… もう、目も鼻も取って洗いたいって花粉症の知り合いが言うのを聞いていた
けど、今ならその気持ちが良く分かるわ』
「会長って、もしかして今年が花粉症デビューか?」
会長の言葉から何となくそんな気配を感じて聞くと、会長は大きく頷いた。
『そうよ。でなきゃ、もっと早めに対処しておくわよ』
-
苛立たしげな会長の言葉に、俺は内心同意する。確かに用意周到な会長なら、症状が出
ると分かっていれば、事前に医者にかかって抗生物質を入れるなりなんなりするだろう。
『全く、完全に油断だったわよ。確かに今年の花粉は例年より酷いとは聞いていたけど、
他人事だったし。まさか自分が掛かるなんて思いもしなかったわ。こういう時、悪運の強
い人は羨ましいわね』
チラリと会長は、恨みがましい目で俺を睨む。そうかと言われてもどうにも出来ないわ
けで何とも返事が出来ずにいると、会長の持つ生徒会専用携帯が鳴った。すると会長は、
パッと俺にティッシュ箱を差し出した。
『悪いけど、鼻水が垂れて来たら、これで拭いてくれる?』
「は? 俺がか?」
意外な命令に聞き返すが、会長はそれを無視して電話に出た。
『もしもし? ああ、秀美ちゃん。うん、今ちょっと別の用事で。何?』
いつも通りのテキパキとした声で、会長は電話の向こうの文村に指示を出しつつ、広げ
たメモ帳に何やら書き込む。かなり鼻がグズっているだろうに、一体どうやって鼻声にな
らずに済むのか、俺には不思議でしょうがなかった。すると、会長がチラリと俺を見て、
あごをしゃくるように上げてみせる。
「あ」
会長の合図に気付いて、俺は急いでティッシュを取る。声にも態度にも表れていないが、
会長の鼻からは確かに、水洟が垂れていた。会長が向こうの声を聞いているうちに、手早
くティッシュで拭い取る。すると、会長が僅かに頭を下げ、手を鼻に押し付けるようにし
たので、もう一枚ティッシュを取ると鼻に当て、今度は奥のほうから絞る取るように鼻水
を拭く。すると、会長が退けるように手を振ったので、俺は素早く下がった。
『うん。そう、分かったわ。すぐ戻るからその件は私がそっち行ってから。それじゃ』
携帯の通話を切ると、会長は俺を見て言った。
『そういうわけで時間が無くなったから、これ』
すぐ戻るのかと思いきや、会長が俺に差し出したのは目薬だった。
「いや。戻らなきゃならないってのは聞いてて何となく分かったけどさ。何で目薬なんだよ」
疑問に思って聞くと、ちょっと決まり悪そうな憮然とした顔で言った。
『私、目薬差すのって苦手なのよ。上手く目に入らなくて、どうしても時間掛かっちゃう
から。だからお願い。時間ないの』
-
珍しく、ちょっと必死そうな会長に僅かにドキリとしつつ、俺は目薬を受け取った。フ
タを取って、上を向いた会長の目に近づける。片手で差す方の目を開いてから、俺は一応
合図をする。
「それじゃ、行くぞ」
『ええ。手早くね』
目薬を下に向けてかざすと、ポタリと薬液が落ちる。手を離すと同時に、会長が目をし
ばたたかせた。それから、もう片方の目にも同じように差す。
『フゥ…… これで少しは持つかしら。鼻だけなら、一瞬人目をくらませれば何とかなら
ないこともないし』
「全く、難儀だな。花粉症ってのは」
同情しつつも、この難儀さの半分以上は会長の性格から来ているんだろうと内心で思っ
た。大人しく薬飲むなりなんなりすれば、せめて楽にはなるだろうに。だが、言った所で
聞かないのが会長だ。むしろ、より意固地になりかねない。
『別府君に同情されても嬉しくも何ともないけどね。でも、この苦しみが後一ヶ月続くの
かと思うと、本当ウンザリだわ』
ため息混じりに呟いて、会長は目薬やらメモ帳やらをしまう。
『さて、もう仕事に戻らないとね。全く、ホント忙しくて、おちおち鼻も噛んでいられないなんて』
半ば苛立たしげに言って、会長はドアに向かって振り向こうとした。その背後から、俺
は会長に声を掛ける。
「ちょっと待った。会長」
『何よ。急いでいるんだけど』
もう一度、こちらに向き直った会長に、俺は鼻を指で差して言った。
「いや。会長の鼻の下が赤くなってるから。何か塗っといた方が良くないかって思って。
薬、持ってないのか?」
俺の指摘に、会長は咄嗟に鼻の下を触る。ヒリヒリするのを確認したのか、僅かに顔を
しかめてから、会長は手持ちの小さな紙袋から、軟膏を取り出す。
『はい、これ』
自然に差し出された軟膏を見て、俺は怪訝に思って聞き返した。
「は? 何で俺に?」
-
すると、会長も驚いたように目を見開く。多分、自分でもあまり意識せずに差し出した
のだろう。それから、ちょっとバツの悪そうに顔を背けて、小さく答えた。
『……ここまでやったんだから、毒を食らわば皿までって思っただけよ。嫌なら、別に結
構よ。自分でやるから』
しかし俺は、会長が手を引っ込める前に、素早く軟膏を受け取った。
「いや。別に嫌ってほどじゃないし。お望みなら、塗って差し上げますが?」
会長は、何故か一瞬、目線をそらして躊躇ったが、すぐに小さくコクンと頷いた。
『……じゃ、じゃあ、お願いするわ』
何故だろう。俺の感覚では、あの会長が何故か恥ずかしそうにしているように思われた。
まさかとは思うが。しかし、俺の前に立って大人しくあごを上げ、鼻腔をさらす会長から、
それ以上の確証を得る事は出来なかった。
「それじゃあ、塗るぞ」
軟膏を指に付け、会長の鼻に当てて優しく塗る。鼻の下のふっくらした唇とか、形の良
いあごとか、触ってみたい場所はいくつもあったが、ここはグッと我慢の子だ。
「よし。こんなもんか」
手を離すと、会長が一歩下がってあごを戻す。指で鼻を確認しつつ、俺に向かって聞いた。
『大丈夫? 赤いの、目立ったりしないかしら?』
俺は頷いて答えた。
「この程度なら、じっくり見ない限り大丈夫だろ。俺はさっきから会長の世話してたから
気付いたけどな」
『それならいいわ。さて、仕事に戻らないとね』
頷いて、会長は物置から外に出る。続いて出てから、俺は歩きながら会長に一つ気になっ
ている事を聞いた。
「あのさ。会長」
『何? 無駄話なら止めてくれる?』
鋭い口調に一瞬怯みかけたが、そんな事は何度も経験済みの俺は、構わずに話を続けた。
「いや。何で俺一人の時だと、花粉症の症状が抑えられなくなるのかなって」
すると会長は、足を止め、肩越しに振り返って答えた。
『さあね。別府君の毒素が花粉と交わって、症状をより酷くさせるんじゃないかしら』
-
「だったら、他の連中がいたって変わりないだろ。むしろ、他の花粉症の連中なんかも大
変な事になるんじゃねーのか?」
不本意な言い掛かりに文句をつけると、会長は更に言い返そうはせずに、俺をジッと見つめた。
「……な、何だよ?」
戸惑って、思わず聞いてしまう。しかし、会長はそれには答えず、やがて小さな声で言った。
『そうね。多分……別府君の前では、格好付ける必要がないから……じゃない?』
それだけ言うと、会長はクルリと身を翻して歩き出した。
「お、おい。ちょっと待てよ。それってどういう意味だよ」
慌てて引き止めて聞こうとするも、会長は歩みを止めず、こちらを振り向きもせずに、
いつもと同じ冷静な口調で言った。
『さあね。後は自分で考えなさい』
それ以上、俺は聞く事は出来なかった。何故なら、もうみんなの所へ戻ってしまったか
ら。ため息をつき、俺は思う。まあ、どうせダメ人間の前でカッコつけてもしょうがない
とか、そんな理由なんだろうと。だが、逆に考えれば俺の前でだけはリラックス出来ると
いう事なのかもしれない。それならそれでいいと、俺は思えるのだった。
終わり
今日になってようやくツンデレに萌えられるようになったので
-
おつ
会長のデレが濃くなってきたな
-
避難所平常営業でほっとした
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1869.jpg
死ぬほど怖かったです
-
皆GJ
生存が確認できて何よりだ
-
ここがいつも通りであってくれて
本当にほっとしてる
-
人は命の危機に瀕するとエロ魔神になるという
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おまけ
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1871.jpg
-
こういう時に普段と変わらずってのは安心するよな
つ・いつまでも変わらない関係のツンデレと男
つ・いつまでも変わらない関係にもどかしさを感じるもそれでも心地よいようです
-
ガラッ
『ああっ、やはり家に居たか!まったく、春休みとはいえだらけすぎだぞ!?』
「わっ、み、尊!?どうしてここに…?」
『たまたま暇だったから寄ったまでだ。どうせ私が来なければ一人寂しい休日を過ごしていたのだろう?
フッ、私の寛大な心に感謝することだなっ!』
「やれやれ、あいっかわらず偉そうだなぁ…(ボソッ)」
『何か言ったか!?(ギロッ)』
「なんでもないッス。……それにしても丁度よかったよ、今からお前の家に向かおうと思ってたんだ。
今日ホワイトデーだろ?そのお返しをしようと思ってさ」
『ふん、あの時やったのはただの義理チョコだったのだかな。……まぁ、どうしてもと言うなら貰ってやらんこともないが』
(チュッ♪)
『………………』
『!!!!??』
『こっ、こ、このこのっ、ば、ばばば、ばっ、ばばばかものがぁー!!!///////』
(ドカッ、バキッ、ドゴッ、グシャッ!)
-
『お、お返しなど最初から用意していなかったのだなっ!?さ、最低だぞこの変態めっ!!
だいたい、キスをする時はもっとシチュエーションを考えろと言っているだろうがっ!!
あんな場当たり的なキス、私は絶対に認めないからなっ!!………ってち、違う!!///////
と、ともかく!お前なんかに期待した私がバカだった、帰らせてもらうっ!!』
「ゴホッゴホッ、ちょ、ちょっと待て尊!?今のは冗談だよ、ちゃんとプレゼントは用意してあるから!」
『もう騙されんぞ!そう言って今度は何をするつもりだ!?』
「し、信用無いなぁ…ほら、これで信じてもらえるか?」ゴソッ
『えっ……この箱は……?』
「だから、ちゃんと用意してありって言ったろ?バレンタインの時はありがとな、尊。開けてみてくれないか?」
『(パカッ)あっ……このネックレス…』
「そっ、前デー…遊びに行った時お前が釘付けになってたやつだよ。もし、嫌じゃなかったら付けてみてくれ」
『…………(ポカーン)』
『尊?』
『……あっ、えっ、あっ、そ、そうだな!お、お前にしては悪くないプレゼントだ、一応受けとってやろう!
………ああっ!?急用を思い出した、す、スマンが失礼させてもらうっ!』
「あれっ、今日は暇だってさっき言ってたような…」
『で、ではさらばだー!!!』バタンッ、すたたたたたたたたっ!!
「な、なんか……嵐のように過ぎさっていったな……。とりあえず喜んでもらえればいいけど…」
-
〜その日の夜、尊の部屋のベッドの上〜
『う、うわぁ〜ど、どうしよう、まさかアイツが本当にプレゼントを用意していただなんて!?』
『しかも、こんな素敵なネックレスを!ああ〜明日からどんな顔してアイツに会えばいいんだ!?』ジタバタ
『……お、落ち着くんだ尊、だ、第一考えてみろ、私がこんな可愛いアクセサリーを付けて似合うわけないじゃないか!
そうだ、アイツも私がこうやって動揺するのを分かっててやったに違いない!ああ、なんて最低な奴なんだっ!!』
『……で、でも……もし本当にアイツが、私に似合うと思ってプレゼントしてくれたのだとしたら……』
『…………………』
『……////(にやり)』
『……うわああああああっ!?い、いいいい今何を考えた!?今何を想像したんだ尊!?
ありえないっ!!アイツなんかに褒められて私が喜ぶだなんて絶っ対にありえないっ!!!///////』ゴロゴロゴロッ
『…………ありえない……が……』ピタッ
『一度くらい……身につけてる姿を見せてやっても……罰は当たらない……よな……?/////』
その日から、ニコニコ顔で首元を撫でているみこちんの姿が度々目撃されるようになったとか。
-
ナイスみこちん!
ニヤニヤ顔で画面を眺めている男の姿が俺の部屋で目撃されるようになった
-
このテンションの高さが…いい!GJ!
-
みこちんいいなあ
GJ!!
-
「遊ぼう」っていうと
『あ、う………あそぼ』っていう。
「馬鹿」っていうと
『ばーか!』っていう。
「もう遊ばない」っていうと
『遊ばない!ううう嫌いだ!!』っていう。
そうしてあとで さみしくなって
「ごめんね」っていうと
『ごめんね……………………………好き』っていう。
こだまでしょうか。いいえ、ツンデレ。
\エーシー/
-
【ホワイトデー かなみ】
今日はホワイトデーだ。何をお返しすればいいのか色々調べたのだけど、結局よく分からなかったので何も用意していない俺を君は責めるか。
「責めるわよッ!」
というようなことをチョコレートをくれた女性であるところのかなみに伝えると、超怒られた。
「どういうことよ!?」
「や、だからさっき説明したとおりのことで」
「別にそんな高いのじゃなくてもいいわよ?」
「まず値段を気にするのですね」
いっぱい殴られた。
「痛いのですが」
「うっさい! いーから今日の放課後一緒に買い物行くわよ!」
「いや、めんどくさいし別にいいよ。かなみにはなんかそこらの石とか贈るよ。あいつ結構馬鹿だから隕石とか適当言ったら喜ぶに違いないよ」
「その石で動けなくなるまで殴られたくなかったら来い」
「はい」(ガクガク震えながら)
そんなわけで、放課後かなみと一緒に街まで出てきた。いつもの調子でエロゲ屋に入ろうとしたら、首根っこを掴まれた。
「学生服でどこに入ろうとしてるかっ!」
「ああ、これは失敬」(ぬぎぬぎ)
「服を脱げばいいって話じゃないっ! 今日は私の用事でしょ!」
「待って待って引っ張らないでズボンがズボンが脱げたままです!」
下半身の防具がパンツだけという恥ずかしい状態で連れて来られたのは、なんだか高そうな貴金属が並んでいるお店の前。
「ほら、入るわよ」
「あのさ、かなみ。お前が俺の懐事情を知らないのを加味したとしても、無理なの分かるだろ」
必死でズボンをはき直しながらかなみを説得する。こんなもん絶対無理だ。
「何よ、情けないわねぇ……大丈夫よ、見るだけだから」
「そうか? それならまあいいが……」
戦々恐々しながら店内に入る。店員のいらっしゃいませ、という声に過敏に反応してしまう俺はどこまでいっても小市民だ。
そんな俺を引っ張り、かなみはリングが並んでいるコーナーへ向かった。
「へぇ、値段の割に結構いいじゃない」
-
かなみの後ろから値札を見る。なんかいっぱい0が並んでる!
「数字だけで脂汗がにじみ出てきた」
「寄るなっ!」
誰が連れてきたんだ、誰が。
「ったく、これくらい軽く買うくらいの甲斐性ないの?」
「ただの学生に無茶を言うな。俺に買えるのはせいぜいこっちだ」
高級リング類の隣に、0が一つ少ない指輪を売ってるコーナーがある。そこの指輪をひとつ手に取り、かなみの指にはめる。
「え、え!?」
「うん、似合うんじゃないか?」
「で、でも、あの、あのね? ……き、気づいてない?」
「うん?」
「……ひ、ひだりて」
俺がはめた指輪は、かなみの左手、それも悪いことに、薬指にはまってます。
「おおぉおおお!?」
「……ぷ、ぷろぽーず?」
「違う違いますまだ早いです!」
「ま、まだ!?」
混乱するのも分かるが落ち着け俺。深呼吸だ。すーはーすーはーすーはー。
「……ふぅ落ち着いた」
しかし、かなみはまだ落ち着いてないようで、顔を真っ赤にしたまま、どこか陶然とした表情で指輪を見つめている。
「…………」
「ああっ! 何すんのよ!」
無言で指輪を抜き取り、今度は右手の薬指にはめる。
「こっちな、こっち」
「あ、う、うん。……買ってくれるの?」
「このくらいの値段ならなんとかいけるので。そりとも他のがいいか?」
「ううんっ、ううんっ! これがいいっ!」
「そ、そか」
あまりの勢いに少し驚きながらも、何やら超ご機嫌な様子なので特に何も言わないでおく。そんなわけでレジで清算して店から出る。
-
「へへー。……ふへへー」
それからもかなみは手を透かして指輪を見てはニヤニヤしているので一寸怖い。
「超嬉しそうですね」
「だっ!? だ、誰が嬉しそうだってのよ、誰が! あ、アンタなんかからのお返しなんだから、嬉しくなんてないんだからっ! アンタの財布に大ダメージを与えたのが嬉しいのっ!」
「なんて歪んだ奴だ。まあどっちにしろ、お前が嬉しいならそれでいいや」
「う……な、何よ! そんなこと言われても、感謝とかしないんだからっ!」
「元よりお返しだ、感謝される覚えはない」
「う……ううーっ!」
「頬を引っ張るな」
なんだか俺の頬は誰かに引っ張られがちです。
「ふぅ。……あのさ」
しばらくぎうぎう引っ張って満足したのか、かなみは俺の隣を歩きつつ、目だけをこちらに向けて呟いた。
「……そ、その。アンタの財布にさ、いっぱいダメージ与えたからさ、いっぱい悲しいでしょ?」
「や、一万円いかなかったし、これくらいは覚悟してたから大丈夫」
「いっぱい悲しいでしょ!?」
「はい」
明らかに勢いで押されたが、そうしないと進まない感じだったので肯定しておく。
「でしょ? だ、だからさ。特別にさ。……て、手、繋いだげる」
「はい?」
「とっ、特別なのっ! こういう機会でもないとアンタ一生誰とも手なんて繋げないだろうしっ!」
「や、まあ、それは否定できないけど……」
「だ、だから繋いだげる。お金の分ね、その分ね。それ以外の理由なんてないし」
「はぁ」
「……そ、それとも、この私が相手なのに、不満だって言うの?」
どこか不安げな眼差しが俺に注がれる。何て顔してんだ、この娘は。
「……ああ、不満だな」
「……そ、そか。そなんだ」
「お前が俺に断られるかもしれない、なんて思ってるだなんてな」
意地悪く笑いながら、素早く手を繋ぐ。
-
「…………」
「いやはや、あんなモテ台詞を言う羽目になるとは。超恥ずかしいですね」
「……う、うぅーっ!」(ふにふに)
かなみは突然俺の腕に抱きつくと、わっさわさと俺の腕に顔をこすりつけた。
「な、何!?」
「うー……うっさい! アンタがかっこつけた言い回しするから! 普通に手を繋ぎたいって言ったらよかったのに!」
噛み付くような言葉とは裏腹に、かなみの顔はこれ以上ないくらい赤かった。
「あー……いやあ、こういう時くらい調子に乗りたいじゃないですか」
「アンタが調子に乗っていい時なんてないの!」
「酷い話だ」
そう言われながら何度も手をにぎにぎされ、知らず頬が緩む。
「に、ニヤニヤするな! へんたい!」
「しょうがないだろ、変態なんだから。ていうか、お前が手を握るだけじゃなくてにぎにぎなんてするからニヤニヤしちまうんだよ」
「アンタの手を握りつぶそうとしてるの!」
「なんて無茶な言い訳だ。ところで、もうちょっと色々回りたいのですが、よろしいですかね?」
「え? いいけど……何か買う物でもあるの?」
「いや、デートだし。沢山かなみといたいし」
「でっ、デートじゃない! デートじゃないもん! ホワイトデーのお返しを一緒に買いに来ただけ!」
「手を繋いでデートじゃないとかなみは言い張る」
「……お、お礼。これはお礼だからいいの」
「そんな些細なことさえデートの記憶にしてしまう俺は凄い」
「で、デートデートうるさいっ! 違うからっ! 絶対デートなんかじゃないからっ!」
「そうなのにゃー?」
「そうなのにゃー! ……って、変なこと言わせるなっ!」
「うわ、この娘超可愛い」(なでなで)
「頭なでるなーっ!」
もぎゃもぎゃ言われたが、デートを続行できたので、大変楽しかったです。
-
>>699
GJ!!
いつも通りのテンションに和んだわ
-
gj
-
>>695
不覚にも萌えた
>>696
もぎゃもぎゃ言うかなみが可愛すぎるwwwwww
-
「・・・さて、そろそろ風呂でも入るか」
『ま、待て』
「ん、どした?」
『い、いまは節電中なんだ。だから、その、い、一緒に入るぞ。効率良く入れば使う電気も少なくすむだろうからな』
「・・・へ?」
『い、いいか、ほんとは嫌なんだからな!節電のために仕方なく、なんだからな!』
「・・・・・・んじゃ、そうすっか。確かに節電は大事だよな、うん」
『う、うむ。仕方ないな!』
コンコン
「ん?」
『は、入っていいか?』
「おう。寒いだろ、早く来いよ」
パチッ
「!?お、おい、なんで電気消す!」
『ば、ばかもの、節電だと言っただろう!それに、たいして広くもない風呂だ。廊下から漏れる明かりだけで十分だ』
「いやまぁ、そりゃそうだけどさ・・・」
『お、おじゃまします』
「ほら、お湯」
『ん・・・ふぁ・・・寒かったぁ・・・』
「ここ数日とくにやばいよな。・・・ところでさ。電気消して入るんだったら、別に一緒にじゃなくても・・・」
『ぅ・・・』
「・・・やっぱいいわ。そうだな、節電しなきゃだし仕方ないよな」
『う、うん、そうそう、仕方ないんだ。えへへ・・・』
暗闇で羞恥心が薄れたのか、いつもベッドでするときよりも積極的でした。
-
うぎぎ
-
『ダウナー男とツンデレさん。
男の声がいつも小さいので「よく聞こえないのよ」と怒るツンデレさん。
しょうがないからと男が体を寄せて耳元で喋って「聞こえた?」と聞いてくるけど、
今度は心臓の音がうるさくてツンデレさんにはよく聞こえなかったり』
みたいな漫画描いたよー。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1872.jpg
-
くそおおおおおおお
-
この笑顔に免じて許す
-
>>705
その笑顔のすばらしさと妄想の内容だけで十分にお腹いっぱいです (`・ω・´)b
-
一番悔しいのはおそらく本人
-
>>705
かわいそうです(´;ω;`)
また、ツンデレさんの笑顔が何とも
-
尊大さんバレンタインのお返し欲しいけど恥ずかしくてハッキリ言えない
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1873.jpg
-
GJ
ごまかし方がかわいいww
-
こんなみこちんの瞳を見つめながら、
「バレンタインのチョコありがとう!尊の気持ちがこもってて美味しかったし嬉しかったよ!
あんまりたいしたものじゃないんだけど、お返し用意したんだ!できれば受けとってもらえないかな?」
って言ったらどんな反応するの?
-
けだるい日曜の昼下がり、俺はこの間中古で買ったCDを引っ張り出して聞いていた。
曲は八十年代のベスト版。別に時代を懐かしむ訳ではないのだが、なんとなく、この頃の曲は心を落ち着かせてくれる。
図書館で借りた積み本などを読んでいると、不意に、玄関をノックも無しに開く音がした。
予想通りというか、顔を覗かせたのは俺の幼馴染、椎水かなみだった。
「やほ。むさくるしい所だけど、上がるわよ」
「お前に言われる筋合いはない。色々と」
かなみは俺の落ち着いた午後のひと時にずかずかと上がり込むと、買いたてほやほやのスーパーの袋をテーブルに乗せた。
「…おや、今日も昼飯作ってくれるのか?ラッキーだな」
「なんであんたなんかに作ってやらなくちゃならないのよ。
大学から私の家まで遠いからあんたの家の台所借りて、ついでに借りている一応の礼儀として作ってやってるだけなんだからね」
「礼儀…ねえ。そんなモン、チュパカブラの存在の方がまだ信じられるけどな」
「…っ、誰に何言われようと、私に他意はないの。そしてあんたは万有引力と同じくらいそれを信じてればいいの。オーケー?」
「オーケーオーケー。いいからとっとと飯作ってくれ」
そう言って俺は部屋の隅に畳まれたエプロンをかなみに投げてよこす。
ちなみにこのエプロンは俺からかなみに着けてくれとお願いしたものである。
最初は嫌がっていたが、いつのまにか着けてくれるようになった。慣れだ。
冷蔵庫の中を調べているうちに、かなみは部屋に流れるBGMの存在に気付いた。
「…音楽かけてるなんて珍しいわね?」
「中古屋で衝動買い。歌ってる奴の名も知らんが、悪くない曲だろう」
「まあね。似合わないけど」
心外な事を言う。確かに俺は教養に縁のないごく一般的な大学生だが、音楽を聴いて「似合わない」と言われるほど非文明的ではない筈だ。
「…そういう意味で言ってんじゃないの。ほら、歌詞をよく聞いてみなさいよ」
言われて、流れる歌詞に耳を傾ける。
しばらくしてその詞が、なるほど、確かに俺にはあまり共感できない事を並べているのが分かった。
これは、
-
「…ラブソング、だな」
「冴えない男筆頭のあんたが休日に本を片手にラブソングって…ぷっ、あはははは!駄目、改めて考えたらなんか笑えてきちゃった!」
お腹を抱えてここぞとばかりに爆笑するかなみ。冷静に考えれば、ひどい女だ。
「…あのなあ。別に俺が何を聞こうと関係ないだろう」
「ふふふ…ま、まあ、そうなんだけどさ。あんまり似合わな過ぎるから」
「俺だっていずれはどこかの麗しき黒髪の乙女と恋に落ちるかもしれない訳だし」
「…無いわね」
「そんな時ばかりハッキリ言うな」
ふふん、と得意げな顔で、かなみは再び台所に立つ。
野菜をとんとんとんと切りながら、こちらを見ずに言い始めた。
「…大体、今のあんたじゃ彼女なんて無理よ。アピールがゼロに近いもの」
「アピールか。確かに異性を積極的に誘うような事は少なかったが…」
「例えば…あんたの好きな映画が駅前の映画館で上映されてました。はい、どうする?」
「初日の朝一に見に行きます、かなみ教授」
「それが駄目なんだってば。そういう時は誰か友達なり、女の子なり誘って行くのが普通でしょ?一人で映画見る人なんて今時少ないわよ」
ふむ、と俺は妙に納得する。確かに、俺にも女性との縁は少なからずあったかもしれない。
なのに今だに親しい彼女が目の前のこいつしかいないのは、ひとえに俺のアピール力不足か。
「なるほど…ねえ。以前からお前の映画鑑賞に付き合わされるなあと思ってはいたが…そうか、アレはお前のアピールだったと言う事か」
「なっ…!?」
言っておくが、かなみをからかったつもりは毛頭ない。断片的な情報が組み合わさり、推論を導き出しただけだ。
しかし彼女はそうは捉えなかったようで──その言葉の最終的な帰結を感じ取ったかなみは感情の赴くままに激情をぶつけた。
端的に言えば、俺の鼻っ柱に大根が飛んできたのだ。
「グッ!?」
「何言ってるのよ馬鹿っ、自惚れるのも大概にしときなさいっ!」
俺はあまり出した事のない声を上げ、鼻を押さえてうずくまる。
どうにも綺麗すぎるラブソングの歌詞は、どたばたとした俺の日常をあざ笑うように、頭の中で飛びまわっていた。
-
【俺の嫁がかなみ2】
今日も俺の嫁はかなみです。
とはいえ、学校ではそういう関係であることは秘密にしているので、表面上は今まで通りただの友人としている。そういうわけで、友人として一緒に登校しているのだけれど。
「…………」
きンらきンらした目で俺の方を見ながら、これみよがしに手をふりふりしてアッピールする嫁。
「……あーと。なんでしょうか」
視線に耐えかね、しょうがなしに問いかける。
「へへー。あのさっ、あのさっ? 私と手、繋ぎたいでしょ?」
「いいえ」
一瞬にして超不機嫌な顔になるかなみ。
「あによっ! こんなくぁいいかなみちゃんと手を繋ぎたくないって言うの!?」
「自分でかなみちゃんとか言うな。じゃなくて」
かなみの耳に口を寄せ、小さな声で囁く。
「わっ、ふひゃっ!?」
「今は周囲に人がいないからいいが、そんなにベタベタしてたら結婚してるってばれるだろ」
素早く離れると、かなみは両手を耳にあて、赤い顔で口を開いた。
「う、うぅー。ベタベタなんてしてないもんっ! ていうか、耳弱いの知ってるくせにふーふー息吹きかけるなっ!」
「そんなつもり毛頭ねぇよ……」
ぺこぽこ弱い攻撃をあしらいながら、小さくため息。そもそも、ばれると面倒くさいことになるから結婚していることを隠そうと言い出したのはかなみからだったのに、実際にばれる原因を作っているのはコイツ。納得がいかない。
「むー。あによ、人の顔をじーっと見て」
「でもまあ、惚れた弱みって奴か。しょうがない」
「そっ、そゆこといきなり言うなっ! 反則! ばか!」
突然かなみは顔を真っ赤にして、再び俺をぺこぽこ叩いた。
「痛い痛い。叩くねい」
「むー……そ、それよりさ。今日はもう学校さぼって家に帰っちゃわない? 授業とか面倒でしょ?」
「いきなり何言ってんだ」
「そ、そしたらちゅーとかいっぱいできるし……」
「…………」
-
「しっ、したいってことじゃなくてさ!? アンタがしたいんじゃないかって思っただけで!」
「学校行ってる間くらいは我慢できます」
「で、でも、他にも抱っことかなでなでとかもできないんだよ? 発狂しちゃわない?」
「お前は人を何だと思ってんだ……」
「色魔」
かなみにした色々を思い出すに、簡単に否定できない。結婚した後でなければ絶対確実に捕まっている。
「……な、何を赤くなってんのよ、えろまじん」
「貧乳には無限の可能性が眠っていることを思い出しただけだ」
「どえろまじん!!!!!」
そしてかなみも自分がされた色々を思い出したのだろう、超真っ赤になった。
「ううううう……正直、結婚するまでアンタがあそこまでえっちだと思いもしなかったわ」
「まだ全然全力出してませんよ?」
「えええええっ!? えっ、でも毎日一緒にお風呂入ってぺろぺろちゅーちゅーされてるよ!? なのにまだ全力じゃないの!?」
「声がでけえ上に発言がヤバすぎる!」
つむじをぐりぐりぐりーっとして注意する。興奮しすぎだ。
「うにゅぐ……う、うるさいっ! そもそも、アンタが変なこと言うからっ! 全部アンタのせいっ! えっちえっちえっち!」
「何て責任転嫁だ」
げしげしと足を蹴られながら呟く。まあ、こいつを嫁にした時点で受け入れてるからいいんだけど。
「こほん。ともかく、学校をサボるのはダメ。お前も夫がダメ人間になるのを見たくないだろ」
「もー既にダメ人間じゃない」
「そんな説もある」
「あははっ。……でもま、一緒にいたげるけどね。宣言しちゃったもんね、健やかなる時も病める時も、ってね?」
「お前は本当に隠す気があるのか」
得意げにウインクしてるかなみの頭をわしわしっとなでる。なんかもうこいつが俺の隣にいるのが嬉しくて仕方がない。
「い、今は周りに誰もいないからいいんだもん。で、でも学校着いたらベタベタ禁止だからね。ベタベタしたら怒るからね。晩ご飯のおかず一品減らしちゃうからね」
「おかずが減るのは辛いな。分かった、ベタベタせずにふにふにする」
「擬音変えたらいいって話じゃないっ! こら、言ってる傍からふにふにするなーっ!」
ぷりぷり怒りながらも、ほっぺをふにふにされてどこか嬉しそうなかなみだった。
-
嫁かなみん可愛いよ可愛いよGJ
-
つ…ツン?
-
>>715
こういう雰囲気はいい。GJ!!
>>717
ちょwwwwど100%デレじゃねーかwwwwwww
まあ、学校行ったらツンが出るんだろうと妄想を深めておく
-
>>715
こういうタイプの男もいいな
GJ!
>>717
「事情によりこちらで」の事情ってツンがないことかw
まあかわいいは正義だしニヤニヤしたので問題ないな!
-
纏さんとファミレスに寄ったら
纏「腹減ったし、ちっとだべりがてらファミレスにでも寄ってかね?」
纏「またジャンクフードか。そんな食生活ではいつか体を壊すぞ」
男「まぁいいじゃん。えーと、あそこの席空いてね?」
纏「全く、飛んだ時間の浪費じゃ。主に付き合うておる儂の身にもなれ」
男「はいはい、じゃあ気を使ってレディファーストってことで」
纏「その心がけだけは誉めてやる」
男「そらぁどーも」
―――ガタン
纏「……これ、タカシ」
男「ん?」
纏「なぜ儂の隣に座る? こういう場合、普通は対面に座るじゃろうが」
男「いきなり何を言うかと思えば……この席でなんか問題あるか?」
纏「顔が近い! 主のむさ苦しい顔が側にあると鬱陶しいわ!」
男「そこまで言われると傷つくな。別に他意があって隣に座った訳でもないんだけど」
纏「この程度で傷つくようでは、主の器も知れようが」
男「そこまで言うなら席変わるよ。あーあ、纏の隣が良かったのになー」
纏「……対面に座らねば、恥ずかしくて主の顔がよく見れぬではないか」ボソッ
男「んー? なんか言った?」
纏「別に。主に死ねと言うただけじゃ」
男「纏さん毒舌っすね」
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>>722
まつりん可愛いよまつりん
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こっちだと行制限が緩いからかm/nとか書かないから終わりかどうかがわかりづらい
最後に終わりとか書いて欲しいニャー
とかツンデレさんが呟いてたぞ
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じゃああえて続き物にしてみよう
纏さんとファミレスに寄ったら2
男「何か頼む?」
纏「どりんくばーだけでよい」
男「甘いの食わんの?」
纏「太る」
男「充分細いじゃないか」
纏「乙女心の分からん奴じゃの。女が太ると言うたら意思は固いのじゃ」
男「ふーん…じゃあ俺はフルーツサンデー頼もうかな」
纏「……それは美味しいのか?」
男「そりゃあもう。纏も頼めば?」
纏「い、いらぬ。儂を誘惑するでない!」
男「あのさ、無理なダイエットなんか体に毒だって。ただでさえ折れそうに細いのに」
纏「……主がそこまで言うなら食べてやらんこともない」
男「じゃあフルーツサンデーにドリンクバー二つな」
纏「うむ」
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纏さんとファミレスに寄ったら3
店員「お待たせしましたー」
纏「……」
男「どうした。神妙な顔して」
纏「……改めて見るとくりーむや色々乗ってて太りそうじゃな」
男「気にすんなって。パフェの一つや二つで太りゃしないよ」
纏「……」パク
男「どうよ」
纏「……」パクパク
男(無言かよwwwどうやらお気に召したようだwwww)
纏「……ふむ。まぁまぁ美味しいではないか」
男「まぁまぁ、ねぇ」ニヤニヤ
纏「そのニヤケ面を止めぬか、たわけ」
男「お嬢さん、唇に生クリームついてますよ?」
纏「ぬぁ!?」ゴシゴシ
男「ははは、纏は可愛いなぁ」
纏「……やはりふるーつさんでーは好かぬ」
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纏さんとファミレスに寄ったら4
纏「ふぅ……ごちそうさま」
男「結局完食したのな」
纏「味は良かった。味は」
男「こんなに美味いもんがあると、ダイエットなんか考えるの馬鹿らしくなるだろ」
纏「一理あるが、無駄な脂肪をつけるなぞ節制の足りぬ証拠じゃ」
男「太ってないって。なんでそんなに気にするんだよ」
纏「……主は、太ってる女と痩せた女とどっちが好きじゃ」
男「え? えーと、スレンダー美人もムッチリセクシーも等しく好きですが」
纏「嘘じゃな。男は総じてもでるのような細いおなごを好きになる」
男「そうかなぁ。俺はその人に相応しい体型ってあると思うけど」
纏「……本当か?」
男「うん。纏は今くらいが一番綺麗だよ」
纏「なっ……何を言うかこのスケコマシ!」
男「だって本当にそう思ったんだもん」
纏「……主にふぉろーされたところで、嬉しくもなんともないわ」
男「だから好きなもんは好きなだけ食えって。太った時はそう言ってやるから」
纏「……ならばこれからも、儂と一緒にご飯食べにいってくれるか?」
男「はい、お嬢様」クスクス
纏「……」
その時一瞬だけ、纏が本当に嬉しそうに笑ったのを、俺は見逃しませんでした。
(了)
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