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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●
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かなみの後ろから値札を見る。なんかいっぱい0が並んでる!
「数字だけで脂汗がにじみ出てきた」
「寄るなっ!」
誰が連れてきたんだ、誰が。
「ったく、これくらい軽く買うくらいの甲斐性ないの?」
「ただの学生に無茶を言うな。俺に買えるのはせいぜいこっちだ」
高級リング類の隣に、0が一つ少ない指輪を売ってるコーナーがある。そこの指輪をひとつ手に取り、かなみの指にはめる。
「え、え!?」
「うん、似合うんじゃないか?」
「で、でも、あの、あのね? ……き、気づいてない?」
「うん?」
「……ひ、ひだりて」
俺がはめた指輪は、かなみの左手、それも悪いことに、薬指にはまってます。
「おおぉおおお!?」
「……ぷ、ぷろぽーず?」
「違う違いますまだ早いです!」
「ま、まだ!?」
混乱するのも分かるが落ち着け俺。深呼吸だ。すーはーすーはーすーはー。
「……ふぅ落ち着いた」
しかし、かなみはまだ落ち着いてないようで、顔を真っ赤にしたまま、どこか陶然とした表情で指輪を見つめている。
「…………」
「ああっ! 何すんのよ!」
無言で指輪を抜き取り、今度は右手の薬指にはめる。
「こっちな、こっち」
「あ、う、うん。……買ってくれるの?」
「このくらいの値段ならなんとかいけるので。そりとも他のがいいか?」
「ううんっ、ううんっ! これがいいっ!」
「そ、そか」
あまりの勢いに少し驚きながらも、何やら超ご機嫌な様子なので特に何も言わないでおく。そんなわけでレジで清算して店から出る。
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