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Tohazugatali Book Review

1小説吉田学校読者:2006/05/29(月) 22:32:07
新スレ誕生。古今東西、森羅万象、硬軟織り交ぜ、新刊・旧刊問わず、読んだ本、読もうとする本、読んでない本、読ませたくない本をああだこうだ言うスレ。

196神奈川一区民:2010/12/11(土) 12:14:04
【文芸】年末恒例「週刊文春」2010ミステリーベスト10発表!国内1位は貴志祐介『悪の教典』

三十四回目を迎えた「ミステリーベスト10」。今年も国内外から傑作、秀作、力作が勢揃い。
重厚なストーリー、超絶トリックなど、眠れぬ夜になること必至の作品群をご堪能あれ!! 【週刊文春12月9日号掲載】

<国内>
第1位 189点 『悪の教典』 貴志祐介 文藝春秋
第2位 119点 『叫びと祈り』 梓崎優 東京創元社
第3位 112点 『マリアビートル』 伊坂幸太郎 角川書店
第4位 108点 『隻眼の少女』 麻耶雄嵩 文藝春秋
第5位 106点 『シューマンの指』 奥泉光 講談社
第6位 86点 『写楽 閉じた国の幻』 島田荘司 新潮社
第7位 70点 『小暮写眞館』 宮部みゆき 講談社
第8位 59点 『綺想宮殺人事件』 芦辺拓 東京創元社
第9位 52点 『死ねばいいのに』 京極夏彦 講談社
第10位 51点 『謎解きはディナーのあとで』 東川篤哉 小学館

<海外>
第1位 154点 『ラスト・チャイルド』 ジョン・ハート/東野さやか訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
第2位 126点 『ファージング I〜III』 ジョー・ウォルトン/茂木健訳 創元推理文庫
第3位 118点 『ロードサイド・クロス』 ジェフリー・ディーヴァー/池田真紀子訳 文藝春秋
第4位 95点 『愛おしい骨』 キャロル・オコンネル/務台夏子訳 創元推理文庫
第5位 90点 『音もなく少女は』 ボストン・テラン/田口俊樹訳 文春文庫
第6位 77点 『沼地の記憶』 トマス・H・クック/村松潔訳 文春文庫
第7位 76点 『エアーズ家の没落』 サラ・ウォーターズ/中村有希訳 創元推理文庫
第8位 71点 『ノンストップ!』 サイモン・カーニック/佐藤耕士訳 文春文庫
第9位 70点 『フランキー・マシーンの冬』 ドン・ウィンズロウ/東江一紀訳 角川文庫
第10位 64点 『卵をめぐる祖父の戦争』 デイヴィッド・ベニオフ/田口俊樹訳 早川書房

※アンケート回答者は全国の日本推理作家協会会員および文芸評論家、
  ミステリー作家、書店員、各大学のミステリー研究会の皆さんです。

■ソース:文藝春秋|STOCK FILE|2010週刊文春ミステリーベスト10
http://www.bunshun.co.jp/stockfile/best2010.htm



※投票の対象は、発行日が2009年11月1日から2010年10月31日までの本です。
  国内部門の投票数は196、海外部門の投票数は167でした。
  1位を5点、以下、4点、3点、2点、1点として集計しました。

197とはずがたり:2011/01/15(土) 20:54:01

“新刊洪水”行き詰まり 自転車操業に限界、9カ月連続前年割れ
2011.1.1 17:07
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/110101/biz1101011709004-n1.htm

 書籍の新刊点数が減り続けている。出版界は“新刊洪水”と呼ばれる増加傾向が10年来続いていたが、ここ9カ月連続で前年を下回る異例の事態となり、年間でも前年比4%台の落ち込みになりそうだ。出版不況が深刻化し、売り上げの減少を新刊の点数増で補う自転車操業が限界に来たとの見方が広がっている。

 出版科学研究所(東京)によると、昨年1〜10月の書籍の新刊点数は前年比4・6%減の6万2492点。月別(取次経由)では9カ月連続で前年同月を下回り、特に5月(11・8%減)と10月(8・6%減)の落ち込みが大きかった。

 点数減の要因にあげられるのが、大手取次が昨年1月に打ち出した配本の「総量規制」だ。書籍・雑誌の販売金額は一昨年、21年ぶりに2兆円を割り込んだものの、新刊点数は約8万点と依然高水準。今回の「規制」は、約4割という高返品率の温床とも批判されてきた“新刊洪水”を抑制する狙いがあった。

 実際、出版科学研究所によると、1〜10月の返品率は39・3%に改善しており、年間返品率が3年ぶりに40%を割り込む可能性もある。同研究所は「(縮小する)市場に見合った出版活動への転換期に差しかかった」とみる。

  “新刊洪水”の行き詰まりが顕在化したのは平成21年9月の「ゴマブックス」(東京)の経営破綻だ。同社は売り上げ不振で資金繰りが悪化する中、すべての誕生日ごとに1冊ずつ占い本を出すなど、点数を雪だるま式に増やして赤字を埋めようとした。ところが、返本率も約5割に達し、不良在庫が経営を圧迫する格好になった。

 出版不況を背景に、出版社の破綻は相次いでおり、ピークだった9年の4612社から、21年は3902社にまで減っている。出版ニュース社の清田義昭代表は「出版各社は促成栽培のような新刊を大量に出す体質から脱却し、吟味した本作りに注力すべきだ」と指摘している。(海老沢類)

198とはずがたり:2011/02/16(水) 01:28:26
好きだった辻真先のホムペ
http://2323.la.coocan.jp/

199とはずがたり:2011/08/02(火) 09:22:44

最近世情に疎くて偶々今朝の朝日新聞で筒井康隆の追悼文目にして気がついた。
寂しいねぇ。ご冥福祈る。

小松左京さん死去:最期まで日本の未来を考え続けていた
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110729k0000m040061000c.html

 「日本沈没」など未来を予見したかのような数々のSF小説を残し、小松左京さんが26日、亡くなった。膨大な知的エネルギーと森羅万象に対する好奇心と冒険心に満ち、「ルネサンス的巨人」「人間コンピューター」などの異名を取った小松さんは、東日本大震災にも心を痛め、最期まで日本の未来を考え続けていた。

 小松さんの秘書によると、大阪府箕面市の入院先で今月24日、付き添っていた家族に、東日本大震災についてこう語ったという。「今は大変な時期かもしれないけれど、この危機は必ず乗り越えられる。この先、日本は必ずユートピアを実現できると思う。日本と日本人を信じている」

 毎日小学生新聞では、「君たちの時代に〜先輩からの手紙」欄に、小松さんのインタビュー(全3回)を連載中だ。東日本大震災の津波の破壊力について「夢に出てきて、寝小便しそうになるほどのショックだった」(16日付)と語っている。23日付では「本当の学問は、自分の好きなことを一生懸命やること」と子供たちを励ました。最終回となる30日付では、創作の原点となった戦争への思いが語られる。

 少年時代は歌、漫画、映画、読書などに熱中。戦時中の1943年、神戸一中(現兵庫県立神戸高校)に入学、終戦時は14歳だった。多感な年ごろに戦争を体験したせいか、「自分も戦争で死ぬのだろう」と案じる日々だった。同年代の少年が沖縄戦などで命を落とした実態を知り、「生き残った者の責任」を自覚するようになったという。飢えや死と隣り合わせの時代、一人の人間に同居する天使と悪魔の存在、生の深遠さなどを体験したことが、後の文学への目覚めになった。

 日本のSF界を切り開いた第一世代として、故星新一さん、筒井康隆さんとともに「SF界の御三家」と称された。

 小松さんと交友があった故村井英雄・大谷大教授は90年代前半、小松さんから聞いたエピソードを書き残した。「日本沈没」を執筆中の小松さんが、「日本列島の目方はなんぼあるのや」と言い出した。小説の主題の日本列島を沈めるために重量を知ろうとした小松さんは国土地理院に問い合わせ、係員がとっぴな質問に絶句してもあきらめず、電卓で実際に計算したという。

 そうして生まれた作品世界の一部は95年の阪神大震災や東日本大震災を予言するものとなった。

 一方で、各界に広がる豊富な人脈を生かしてイベントプロデューサーとしても活躍した。70年の日本万国博覧会(大阪万博)にはサブテーマ委員などの肩書で関わった。屋根を突き破る巨大な塔のアイデアを聞いた小松さんが「石原慎太郎さんの『太陽の季節』(の一場面)みたい」と言ったのを聞き、塔をデザインした故岡本太郎さんが「太陽の塔」と名付けたという。

 90年に大阪市で開かれた「国際花と緑の博覧会」(花博)には総合プロデューサーとして参画。開幕前、旧ソ連政府に働きかけ、マスコット人形「花ずきんちゃん」を宇宙ステーション「ミール」に搭乗させることに成功した。

毎日新聞 2011年7月28日 20時32分(最終更新 7月29日 1時13分)

200とはずがたり:2011/08/02(火) 09:26:31

小松左京さん:評伝 「小松コンピューター」の異名持つ
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110729k0000m040028000c.html

博識ぶりから「小松コンピューター」の異名を取った小松左京さん。実際のコンピューターへの興味も強く、1981年春には他の作家に先駆けて東京都内に最新鋭のコンピューターやワープロを備えた事務所を開設した
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/20110729k0000m040031000p_size5.jpg

 ベストセラー小説「日本沈没」で世界に衝撃を与える一方、博覧会の総合プロデューサーとして手腕を発揮した小松左京さん。該博な知識を正確に駆使する才能は、「小松コンピューター」の異名でよく語られた。

 小松さんの多彩な才能が目立ち始めたのは、旧制神戸一中(現兵庫県立神戸高校)時代からだ。俳優の高島忠夫さんらと軽音楽バンドを結成するかたわら、校内の文芸誌にユーモア小説を寄稿し、演劇部も作った。そして京大進学後、高橋和巳らと出会い、同人誌に参加したことから才能の芽がふきだした。

 ペンネームの「左京」は諸説ある。「左の京大生やったから」「京大が京都市左京区にあるから」とか「飯をくえんようになったら、相方に右京と名づけ、漫才をするため」といって周囲をけむに巻いた。

 京大卒業後、やがて漫才の台本を書くようになるが、生活は食費にも事欠く貧苦の状態が続いた。妻の嫁入り道具だったラジオも質屋行きに。娯楽がなくなった新妻に読ませるために毎日、原稿用紙に少しずつ書いてはちゃぶ台に置いて出勤したのが「日本アパッチ族」になった。

 SF作家として一躍売れっ子になった小松さんは八面六臂(ろっぴ)の活躍をする。宇宙科学から国際政治まで好奇心旺盛で、頭の回転の速さは誰もが驚かされた。大学の専攻はイタリア文学だったが、世界の文学はもとより哲学、考古学、歴史学などを巡る読書量はすさまじく、スケールの大きな思考力を見せてくれた。

 有人宇宙船、スペースシャトルが初めて宇宙の旅をした1981年4月のこと。地球に生還する様子を伝えるテレビ中継を小松さんの事務所でともに見た。科学技術と背景の国際政治を軽妙に解説していただき、心配りのこまやかさにも感激した思い出がある。

 阪神大震災の被災実態をもとに毎日新聞で連載「小松左京の大震災’95」を始める時、興奮まじりに「この現実をしっかり受け止めたい」と語っていた。

 大阪では大阪弁を、東京では共通語を使いこなし、サービス精神は旺盛だった。SF界の大御所といわれ、デビュー作「地には平和を」は直木賞候補になった。その本質は文学の人だった。森羅万象に多彩な才能をフルに発揮した小松さんが思い残したことは何だろうか。大酒を飲み、たばこを次々とふかす姿が懐かしい。【元毎日新聞論説委員、池田知隆】

毎日新聞 2011年7月28日 19時17分(最終更新 7月28日 21時31分)

201とはずがたり:2011/08/02(火) 09:26:49
俺の小松左京のイメージはでっぷりとした↑の写真だけど晩年は↓みたいに可成りしぼんでたんですね。

訃報:小松左京さん80歳 「日本沈没」など執筆
http://mainichi.jp/select/person/news/20110729k0000m040025000c.html

小松左京さん=2011年2月撮影
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/20110728k0000e040073000p_size5.jpg

 SF作家の草分けで、「日本沈没」など都市文明を風刺した作品や未来学の提唱、万国博覧会のプロデュースなど幅広く活躍した作家、小松左京(こまつ・さきょう、本名・小松実=こまつ・みのる)さんが26日、肺炎のため大阪府箕面市の病院で死去した。80歳。葬儀は親族のみで営んだ。お別れの会などは未定。

 1931年1月、大阪市生まれ。京都大学文学部イタリア文学科卒。在学中、高橋和巳(故人)らと同人誌に参加。卒業後、経済誌の記者や時局漫才の放送台本作家などを経て、61年「SFマガジン」の第1回コンテストで、「地には平和を」が入賞しデビュー。64年に長編小説「日本アパッチ族」で、大阪・砲兵工廠(こうしょう)跡から鉄を盗む話を通して戦後日本の貧しかった日常や社会的な問題を庶民性を盛り込みながら描き、注目された。

 以来、一貫して「人類と文明」をテーマに作品を書き続け、73年の「日本沈没」で日本推理作家協会賞、85年に「首都消失」で日本SF大賞を受賞した。特に地殻変動により日本列島が海に沈む「日本沈没」は、当時の公害問題や石油危機などの社会不安を反映し映画やドラマにもなった。95年の阪神大震災に際しては被害実態をもとに「小松左京の大震災’95」を毎日新聞に連載した。

 また、人脈を生かし、70年の日本万国博覧会(大阪万博)や90年の「国際花と緑の博覧会」をプロデュースするなどした。2000年に斬新なSF小説などを対象にした「小松左京賞」を設立した。ここ数年、体力が落ち長く座るのも困難になっていた。今月8日に発熱し入院、26日に急変したという。

毎日新聞 2011年7月28日 19時14分(最終更新 7月29日 0時27分)

202とはずがたり:2011/09/28(水) 13:37:41

コールセンターは開設されるけど物流センター取り止めでプラマイどなんやろ?

アマゾン、仙台にコールセンター 来年3月開設
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/09/20110928t12017.htm

 インターネット通信販売大手のアマゾンジャパン(東京)のジャスパー・チャン社長と奥山恵美子仙台市長は27日、市役所で記者会見し、顧客の電話問い合わせに対応する同社のカスタマーサービス(CS)センターを2012年3月、市内に開設すると発表した。従業員数は最高1000人を見込み、市の誘致企業としては政令市移行後、最多の雇用規模となる。
 同社のCSセンターは札幌市に続き2カ所目で、青葉区一番町1丁目の仙台トラストタワー内に設置する。取扱品目が2000万点を超え配送サービスも多様化しており、顧客対応の拠点増強が必要と判断した。
 管理職やオペレーターの大半を現地採用し、正規雇用枠を極力広げる方針で、新卒採用は13年4月から実施するという。
 チャン社長は「CSセンターは顧客と日常的に接する大切な部門。優秀な人材が集まり、良質な顧客サービスを全国に提供できる拠点として仙台を選んだ」と説明。奥山市長は「東日本大震災で雇用情勢が厳しい中、素晴らしいニュース。人材の供給に努めたい」と話した。
 同社と市は昨年から立地協議を続けていた。市は企業立地助成制度に基づき、同社に固定資産税相当額を3年間補助する。市は事務代行業や研究開発機関と同様、コールセンターを「都市型産業」と位置付け、誘致を強化していた。
 同社は2000年11月に営業を開始。書籍やCD、家電、文房具、食品など幅広い品目を扱う。売り上げは非公表。
 記者会見では、アマゾンジャパンが岩沼市で進めていた物流センター新設計画を中止したことも明らかにした。
 会見に同席した物流センター運営会社アマゾンジャパン・ロジスティクス(千葉県)のジェフ・ハヤシダ社長によると、センター開設予定地は仙台空港に近接し、震災で津波被害を受けた。「今後は岩沼市や東北に限定せず、国内全域で候補地を検討する」としている。


2011年09月28日水曜日

203とはずがたり:2011/10/28(金) 13:26:29

「日本沈没」創作メモ発見 小松左京さんの大阪自宅で
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011102801000435.html

 小松左京さん

 7月に80歳で亡くなったSF作家小松左京さんの代表作「日本沈没」の創作メモが、大阪府内の自宅に残されていたことが28日、分かった。創作過程をうかがわせる貴重な資料と言えそうだ。

 「日本沈没」は1973年に発表され、400万部を超える大ベストセラー。

 見つかったのは、原稿用紙などに日本列島や地殻のイラストを走り書きしたメモのほか、日本沈没を事前に警告した科学者田所博士と政界のフィクサー渡老人が、沈没後の日本人の行く末を語りあうエピローグの草稿6ページ分もあった。

 創作メモは、11月10日発売の「文芸別冊 小松左京」(河出書房新社)に掲載される。
2011/10/28 12:29 【共同通信】

204とはずがたり:2011/10/28(金) 13:27:03
さげてもた・・

205荷主研究者:2011/11/17(木) 23:19:07
『楡家の人びと』は何度も読んだし、どこか陰のあるどくとるマンボウシリーズも好きだった。宮脇俊三氏と交遊(家が隣)があったので一層親近感を感じたものだ。ご冥福を祈ります。

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/10/20111027t75021.htm
2011年10月27日木曜日 河北新報
北杜夫さん死去 東北の友人ら慕われた人柄しのぶ

 亡くなった北杜夫さんは東北大医学部で学ぶなど、東北にゆかりの深い作家だった。父親は上山市出身の歌人斎藤茂吉(1882〜1953年)。東北の作家や友人からも、人柄や功績をしのぶ声が上がった。

 旧制松本高、東北大医学部の同級生で、福島県いわき市の医師宇留賀一夫さん(82)は「育ちの良さを感じさせる人付き合いのいい男だった」と語る。

 高校では同じ卓球部で、ともに全国大会に出場。北さんはその時代を「どくとるマンボウ青春記」につづっている。宇留賀さんは「彼は主将で面倒見もよかった。多くの後輩が彼を慕って東北大に進学した」と言う。

 大学入学後の数カ月間は同じ下宿で過ごした。「夜には詩を作ったり、本を読んだりしていた。講義に出るのはいつも昼近くだったが、試験はほとんど合格していた」

 昨冬、上京した際に車いすに座った北さんと話したのが最後となった。「腰が悪いようだったが、まだまだ長生きすると思っていた」と惜しむ。

 北さんと同じく大仏次郎賞を受賞している仙台市の作家佐伯一麦さん(52)は愛読者だ。「初期の作品は思春期特有の叙情を表現していた。習作の時期には北さんの昆虫や自然に対する姿勢、観察眼などに影響を受けた。日本文学にユーモアを巧みに取り入れた作家だった」と評価している。

 山形県上山市の斎藤茂吉記念館の片野達郎館長(84)は「最近は2年に1度ぐらい、上山を訪ね、茂吉の墓参りをしていた。近いうちにまた上山に来られると聞いていたのに」と残念そうに語った。

206とはずがたり:2012/01/13(金) 22:00:32
>>205
今このレスに気付いたが,俺も楡家は好きで何度も読んだけえが,好きだで京都の下宿に持って行っちゃってた記憶があっただけえが掛川に置いてただっけか?

207とはずがたり:2012/01/21(土) 17:55:19
感受性が鈍った死に損ないめ,とっとと逝きやがれヽ(`Д´)ノ

石原氏「刺激にならない」と芥川賞選考委員辞意
読売新聞2012年1月18日(水)13:38
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/20120118-567-OYT1T00613.html

 芥川賞の選考委員を務めている東京都の石原慎太郎知事は18日、報道陣に対し、「全然刺激にならない」と述べ、選考委員を今回限りで退く考えを明らかにした。

 石原知事は、「いつか若いやつが出てきて、足をすくわれる戦慄を期待していたが、刺激にならない。自分の人生にとって意味合いもない」と語った。

 石原知事は、1995年から同賞の選考委員に加わっていた。

208とはずがたり:2012/05/30(水) 23:01:26

武雄市の新・図書館構想について日本図書館協会が見解を発表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120530-00000078-it_ebook-sci
ITmedia eBook USER 5月30日(水)18時38分配信

 5月上旬、佐賀県武雄(たけお)市が公立図書館の運営をTSUTAYAなどを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に委託、来年4月にオープンさせると発表したことは記憶に新しい。

 雑誌や文具の販売コーナーを設け、従来の図書利用カードの代わりにTカードで貸し出しを受けられ、さらにTポイントも貯まるなど、「重要な手段として展開する付属事業」によって市民価値の高い施設を作っていこうとする志の高い取り組みといえるこの動き。しかしその一方で、貸し出し履歴など図書館利用の情報が本来の目的以外に利用されることにつながらないかといった個人情報保護の観点からの懸念など、公共サービスである公立図書館のあり方として問題はないのかといった指摘も少なくない。

 現在武雄市では協議が進められており、6月中にCCCとの協定を締結・公表する予定だが、5月30日、日本図書館協会(JLA)がこの動きに対する見解を発表した。

 日本図書館協会は今回の動きを「図書館の運営上重要な課題」としているが、その中で大きく6点「解明されるべき」項目を挙げている。この中では、CCCを指定管理者とする根拠、そしてその選定プロセスに十分な説明責任が果たされていないと指摘。さらに、指定管理者の自主事業と委託事業(ここでは図書館事業)を混同しないよう求める総務省の指摘を支持しており、雑誌販売や文具販売、あるいはTカード、Tポイントの導入といった付属事業とされているものが本当に図書館サービスの改善に役立つのか、そしてそれはCCCの自主事業と混同されてはいないかを問うものとなっている。

 また、争点の1つとなっている図書館利用の情報については5番目に言及がある。利用者の個人情報(貸出履歴)は指定管理者であるCCCに提供される可能性があると指摘。図書館の管理・運営上の集積される個人情報は、本来の目的以外に利用されること自体を想定しておらず、「利用者の秘密を守る」ことを公に市民に対して約束している公共図書館の立場からは肯定しがたいとした。図書館運営と無関係に、指定管理者の企業の自主事業に活用するために提供できることか、慎重な検討が必要だと促している。

 厳しい見解が並んでいるが、協会ではこれらの解明を通じてよりよい図書館づくりとなることを期待し、そのための支援、協力を行う表明であると結んでいる。[西尾泰三,ITmedia]

最終更新:5月30日(水)18時38分

209とはずがたり:2012/06/26(火) 08:00:10
出版の東京一極集中はなんとかせにゃいかんと思ってるんだけど。。

大阪の書籍を世界へ 電子書籍で中小出版社にもチャンス到来
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/120624/ecf1206240820001-n1.htm
2012.6.24 08:20

 大阪の書籍を世界へ発信−。大手出版社が東京に一極集中し、全国流通の販路を固めるなか、十分な販路を持たない大阪の中小出版社が、電子書籍で新たな活路を見いだそうとしている。「大手のベストセラー本ではなく、初版数百部の本でも世界流通が可能になった。中小の出版社にもチャンスが来た」と大阪発祥の老舗出版社は意気込む。

■世界の研究者ら検索

 出版社約4千社の8割近くが東京に集中し、大阪の比率はわずか4%。販路も東京に握られ、長らく苦境に立たされてきた大阪の出版社だが、電子書籍がその流れを変えつつある。

 「約10年前、絶版だった『14年目の訪問 森永ひ素ミルク中毒追跡調査の記録』に関する問い合わせがあり、CD化すると注文が相次いだ。これが電子書籍の原点ですね」と、せせらぎ出版(大阪市北区)の山崎亮一社長(69)は語る。同書は、その後電子化され人気となっている。

 昨年秋に電子書籍化した宗教関連の書籍はパリからも問い合わせがきた。平成13年に初版を刊行、増刷もされた人気本だが、テーマが専門的で値段も3990円と高価なため、一般への広がりは見込めなかった。しかし、電子書籍で状況は一変する。

 「紙の本は2刷までで全国の書店に行きわたらせるのは不可能ですが、電子版に部数は関係ない」と前置きし、山崎社長は電子版の強みをこう説明する。「研究者らはインターネットでとことん検索し、必要な情報を収集するので、海外からでも大阪で発行する電子書籍にたどり着けます。研究者にとっては本の装丁などは関係なく、必要なのは情報」

 同出版社は昭和59年に創設。これまで約210冊を刊行、うち10冊を電子化し、電子書籍の研究に積極的に取り組む。

■増刷無理でも増補は可能

 創業40年を誇る草分け「新風書房」(大阪市天王寺区)は昨年8月、初めて電子書籍の販売に踏み切った。37人の戦争体験記を編集した「ノーモア広島・長崎」を英語と日本語版で電子化、ネット通販大手のアマゾンで配信した。

 福山琢磨社長(78)は「初版1千部ではとても世界発信できないが、電子書籍なら可能。まさに出版革命です」と話す。

 電子版では2年ごとに体験記を更新し増補版を制作する予定で、現在、来年夏の配信に向けて準備を進めている。「経費的に増刷は無理でも電子版での増補なら可能。電子書籍ならではの利点です」(福山社長)

■紙と電子の使い分け

 山崎社長は「部数が少なく、書店に並ばない専門性の強い本の方が、実は電子書籍向き。地域に根ざした専門書を刊行する大阪の出版社にとって有利」と分析する。福山社長も「在庫も輸送の心配もない電子書籍は中小出版社にとってリスクが低く、紙でできなかったことに挑戦できる」と話し、電子書籍をビジネスチャンスに結びつけようと腐心している。

 一方で課題も残る。カーネギーの翻訳本などビジネス系に強い創元社(大阪市中央区)では「『クラウド・ビジネス』入門」を昨年末、電子書籍化した。「米、韓国など海外在住の日本人ビジネスマンからの注文が目立ち、これまでなかった反響です」と編集部の橋本隆雄さん(35)。ただ、電子化する再編集の手間やコストが負担にならないよう、「書籍の特徴に応じた“紙と電子”の使い分けが必要」と指摘する。年内にもアマゾンの日本参入が予想されるなど電子書籍市場はまだまだ流動的。大阪の出版社の模索はしばらく続きそうだ。(戸津井康之)

210とはずがたり:2012/10/15(月) 17:50:52

丸谷才一氏死去 突然の悲報 惜しむ声
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001210150002
2012年10月15日

 ∞ 県内ゆかりの人たち 鶴岡愛し だだちゃ豆大好物

 鶴岡市出身で昨年秋に文化勲章を受章した作家の丸谷才一さんが13日、87歳で亡くなった。鶴岡市名誉市民で、7月に名誉県民の称号を受けたばかり。鶴岡を愛し、だだちゃ豆が大好物だった文学界の重鎮の突然の悲報に、県内のゆかりの人たちからは驚きとともに、惜しむ声が相次いだ。

 鶴岡市に住む甥(おい)の丸谷紘一さん(74)宅には13日午前、親族から丸谷さんが死去したと連絡があり、紘一さんが東京へ向かった。妻のあき子さん(67)は「高齢で無理はきかないけれど家では元気にしていると思っていました。急な知らせでした」と語った。

 あき子さんは毎年、丸谷さんの誕生日の8月27日に好物のだだちゃ豆を送っていた。今年のお礼の手紙には「誕生日の朝に届いた。ありがとう。だだちゃ豆の一番おいしい時期に生まれたのが自慢の一つ」と書かれていたという。

 丸谷さんは鶴岡市の名誉市民。市は今年5月に丸谷さんを招いて文化勲章受章の記念講演会を開く準備を進めていたが、丸谷さんが体調を崩したため延期になっていたという。

 榎本政規市長は「市民を挙げて受章のお喜びをし、たくさんのお教えを頂こうと思っていた矢先の知らせで言葉もありません。日本文学界の支柱で、鶴岡市にとっても名誉市民という大きな支えでした。残念でなりません」と語った。

 旧制鶴岡中学校(現鶴岡南高校)の後輩で前市長の富塚陽一さん(71)は「お盆などに鶴岡に戻ってくると、穏やかにほほえまれていた。心から古里を愛していたのでしょう。厳しい季候を乗り越えて生きてきた鶴岡人としての矜持(きょう・じ)や誇りが作品にも表れていたと思う。今はご苦労様、ありがとうございましたとお伝えしたい」と声を震わせた。

 「夏にメロンを送って、お礼の手紙をもらったばかり」という鶴岡市湯の浜温泉のホテル社長菅原一彦さん(86)は同中学時代の同級生。「10年ほど前までは毎年開く同級会にいつも顔を出していた。東京・築地のすし屋で『撃てと言われても弾もなかった。戦争は最初から負けていたようなもんだ』と砲兵時代の思い出話をしていたのを覚えている。米寿の前祝いをしようと、同級会から手紙を出したが、返事は来ないのかな」と寂しそうに語った。

 来年7月に創立125周年を迎える鶴岡南高校は、丸谷さんの記念講演を開く検討を進めていた。「在校生が伝統を引き継ぎ、文学の道を目指してくれれば」と同窓会が発案した。田中芳昭校長は「生徒が美しい日本語に触れる貴重な機会になると思ったが……。惜しい方を亡くしました」。

 同校卒業生で鶴岡市在住の直木賞作家・佐藤賢一氏(44)は「若い頃から目をかけていただいた。残念で本当にショックです」と大先輩の死を悼んだ。丸谷さんは「こんなコーナーがあるから、書いてみないか」と、時折エッセーの仕事などを回してくれたという。

 丸谷作品について「簡単に印象に流れず、理屈や教養などで書かれた知的な文章。読後感が明るく、前向きな気持ちにさせてくれる」と言い、「先生の作品を読んで、勉強させてもらいました」と語った。

 吉村美栄子知事は「図書館整備のための寄付や講演など、故郷の人材育成や芸術文化の振興に大きく貢献された。丸谷氏のような人材を輩出できるよう人材育成に取り組みたいとの思いを新たにしていたので、逝去は大変残念。功績に改めて敬意と感謝の意を表し、心からご冥福をお祈りします」との談話を発表した。

211とはずがたり:2012/11/13(火) 09:37:05

調べ物で池田のブログが引っ掛かって読んでみて吃驚。エロ小説家のうのこういちろう(←嗚呼,ATOKでももう一発変換できない過去の人なのか!)だけど,なんとマルクス経済学者の宇野弘蔵(←マル経の大権威宇野こうぞうも一発変換できぬ・゚・(ノД`)・゚・。)と鈴木鴻一郎に因のだそうな。
wikiに移動して更に吃驚,覆面作家の探しましょう基い嵯峨島昭(あきら)と同一人物だったとは。。

差異性の経済学
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/1c7ccbc57632647d7cdacae608ddfd4b

宇能鴻一郎
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E8%83%BD%E9%B4%BB%E4%B8%80%E9%83%8E

212とはずがたり:2012/11/26(月) 17:33:49

莫言氏へのノーベル賞、「大失敗」と独女性作家
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/world/20121125-567-OYT1T00499.html
2012年11月26日(月)06:58

 【ロンドン=佐藤昌宏】2009年にノーベル文学賞を受賞したドイツの女性作家ヘルタ・ミュラーさん(59)が、24日付スウェーデン紙ダーゲンス・ニュヘテルのインタビューで、今年の文学賞が中国の作家、 莫言氏(57)に決まったことについて、「二度と繰り返してはならない大失敗だ」などと痛烈に批判した。

 ミュラーさんは、莫言氏が中国の厳しい検閲に関する法律に妥協する姿勢を示していることなどを指摘して、「授賞を聞き、叫び出したくなった」と語った。ミュラーさんはルーマニア出身。1980年代にチャウシェスク独裁政権下で言論の自由を求める運動に参加し、当局の検閲に抵抗した。

213名無しさん:2012/12/04(火) 00:01:03
『武田勝頼』新田次郎

勝頼像を一変させる小説

214とはずがたり:2013/04/16(火) 15:19:42

もう分厚い百科事典という時代ではなくなっちゃったよねぇ。。

公立学校の約6割も!図書館の事典や図鑑が「10年前」のままで大丈夫!?
http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/benesse-7056.html
2013年4月15日(月)17:00

新学期が始まった。学校全体が新しい雰囲気に包まれるなか、学校図書館や図書室は、変わらぬたたずまいのまま存在しているのではないだろうか。実は、その中身(蔵書)もあまり変わっていないという。文部科学省の調査によれば、約6割の公立小・中学校の図書室などに並ぶ事典や図鑑は、10年以上前のものだというのだ。学校図書館の現状を、教育ジャーナリストの斎藤剛史氏に聞いた。

***

読書は、論理的思考力や表現力など、学力向上に必要な力を養うために欠かせないものです。このため国は、学校規模に応じて公立小・中学校の図書館や図書室にどれくらいの蔵書を揃えるべきかを示した、「学校図書館図書標準」というガイドラインを定め、必要な経費を地方交付税で措置する整備計画を進めています。しかし、現状は計画通りに進んでいるとは言い難く、2011(平成23)年度に学校図書館図書標準で定めた蔵書数に達している公立学校は、小学校の56.8%、中学校の47.5%にすぎません。

特に問題なのは、図書室に備えられている百科事典や図鑑などが古いことです。調査によると、発行から10年以上たったものが小学校で55..2%、中学校では63.4%を占めています。科学的な常識が日々書き替えられているのに、多くの子どもたちは10年以上も前の事典や図鑑を使い続けているのです。

図書整備計画の費用が含まれている地方交付税は、市町村などの地方自治体に使い方が任されています。しかし、学校図書整備の予算を別の用途に使っている自治体が多いのが、現状なのです。文科省の調査には、都道府県・市町村ごとに学校図書館図書標準の達成状況を示されていますので、自分たちが住む自治体が、子どもたちの本のためにどれほどの力を入れているか、調べてみてはいかがでしょうか。

215とはずがたり:2013/05/20(月) 21:16:29

復帰の日に考える 井上ひさしさんと沖縄
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013051502000137.html
2013年5月15日

 劇作家の故井上ひさしさんが亡くなる間際まで書こうと執念を燃やした芝居があります。「木の上の軍隊」。沖縄戦の激戦地、伊江島がその舞台です。
 二〇一〇年四月、七十五歳で亡くなった井上さんは日本を代表する劇作家の一人です。直木賞を受賞した「手鎖心中」や「吉里吉里人」を書いた小説家、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」の脚本家でもあります。
 鋭い社会風刺と、何といっても人間味あふれるユーモアが、亡くなって三年がたつ今も、多くの人々の心をとらえて離れません。

◆戦禍の重さに苦悩
 木の上の軍隊は、〇九年秋に肺がんと診断された井上さんが、病床で最後の力を振り絞って書こうとした芝居でした。
 入院後、一度は井上さん自身の脚本で上演が発表され、延期された「未完の遺作」でもあります。
 太平洋戦争末期の一九四五年四月、米軍は伊江島にすさまじい砲撃を加えた後に上陸。日本軍はほぼ全滅し、多くの住民も犠牲になります。生き延びた本土出身の上官と沖縄出身の新兵が、ガジュマルという木の上に身を隠して約二年間暮らす、という物語です。
 実はこの筋書き、井上さんの創作ではなく、実際にあった話に基づいています。ある雑誌に掲載された新兵の証言を目にしたことが、着想のきっかけでした。これを基に、井上さんは九〇年と二〇一〇年の二回、上演を試みます。
 「沖縄戦はあまりにも重く、井上芝居の真骨頂であるユーモアが入り込む余地がない。地元でもユーモアのある話としてみんなが知っているこの題材を見つけて『これなら書ける』と思って飛び付いたのではないでしょうか」
 井上さんの劇団「こまつ座」を受け継いだ三女の麻矢さんは、こう振り返ります。

◆「言葉奪う」と怒り
 井上さんはずいぶん前から、沖縄戦に限らず、沖縄のことを書きたいと思っていたようです。
 沖縄には、かつて琉球国という日本とは別の国家だった歴史があります。日本国とされたのは、江戸時代の島津侵攻や明治時代の琉球処分によってです。
 日本への同化は、本土による支配のみならず、沖縄の人から沖縄の言葉を奪うことも意味します。学校では沖縄方言を使った生徒に罰則として「方言札」を持たせたり、首に掛けさせたりして標準語の使用が強制されました。戦時中は方言を使えばスパイ扱いです。
 表現者として言葉を大事にした井上さんです。「沖縄の言葉を奪うことは、沖縄の文化を奪うことだ」という怒りが沖縄を描こうとした原動力になったのでしょう。
 井上さんは沖縄に関する資料を集め、二〇〇〇年には沖縄を訪ねてもいます。よりよいものを書くために「遅筆堂」の異名をとる井上さんです。「木の上の軍隊」は結局、未完に終わりました。
 がんが見つかり、次に書くのは沖縄のことだ、と心に決めながらも、病の進む速さが、筆を追い越してしまったのです。
 残されたのは大量の資料と一枚のメモでした。麻矢さんはこう話します。「書かなかったことが父の最大のメッセージだと思う。そのこと自体が、沖縄の傷や、問題の深さを物語っているからです」
 それでも麻矢さんは動きだします。井上ファンから上演を望む声が相次いで寄せられたからです。
 井上さんの思いをどう表現するのか。井上芝居の多くを手掛け、沖縄で演劇指導の経験もある栗山民也さんに演出を、若手劇作家、蓬莱竜太さんに脚本を委ねます。完成まで二年を要しました。
 緊張感が徐々に薄れ、米兵の残飯で太り、目の前に広がる米軍基地をただ眺めるだけの上官と、上官の変節に疑問を抱きながらも、信じるしかないと、もがく新兵。
 上官は本土の、新兵は沖縄の人間の象徴です。経済的な繁栄を享受し、沖縄が負う米軍基地の重圧に無関心な本土と、いつかは土地を取り戻してくれると信じ続けざるを得ない沖縄との「ぐちゃぐちゃな」関係が描き出されます。

◆県民の痛みを思い
 きょうは一九七二年に沖縄の施政権が米国から返還されて四十一周年の記念日ですが、沖縄にはなお在日米軍基地の74%が集中しています。芝居の舞台となった伊江島では、米海兵隊の飛行場が今も島の面積の三割以上を占め、オスプレイの訓練も行われています。
 基本的人権の尊重をうたう日本国憲法よりも、米軍人らの特権的地位を優先する日米地位協定が幅を利かせるのが沖縄の現実です。
 同じ日本に生きる者として、沖縄県民の痛みに何をすべきか。それを深く考えることが、沖縄をめぐる井上さんの問題意識に応えることになる、と思うのです。

216とはずがたり:2013/08/16(金) 19:51:27

2013.8.16 12:12
はだしのゲンを閉架に 松江市教委が要請
http://www.sanspo.com/geino/news/20130816/sot13081612130000-n1.html

 松江市教育委員会が、原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」を子供が自由に閲覧できない「閉架」の措置を取るよう市内の全市立小中学校に求めていたことが16日、分かった。

 市教委によると、首をはねたり、女性を乱暴したりする場面があることから、昨年12月に学校側に口頭で要請。これを受け、各学校は閲覧に教員の許可が必要として、貸し出しは禁止する措置を取った。

 市教委の古川康徳副教育長は「作品自体は高い価値があると思う。ただ発達段階の子供にとって、一部の表現が適切かどうかは疑問が残る部分がある」と話している。

 市民から昨年8月、作品の歴史認識をめぐって学校の図書館から作品の撤去を求める陳情があり、市議会は同12月に不採択とした。ただ、市議会で「大変過激な文章や絵がこの漫画を占めている」という意見が出たことから、市教委が取り扱いを検討していた。(共同)

217とはずがたり:2013/08/23(金) 15:01:06

松江といい鳥取といい山陰はどうなってんだろうねぇ。

はだしのゲン:鳥取市立中央図書館が閲覧制限を撤回
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20130823k0000e040188000c.html
毎日新聞2013年8月23日(金)11:10

 鳥取市立中央図書館は、事務室に移して自由に閲覧できないようにしていた漫画「はだしのゲン」を、館内の一般書のコミックコーナーに移した。

 図書館によると、閲覧制限を知った市民らから問い合わせが相次いだため、21日に急きょ職員会議を開催。「市民の自由な論議の基になる材料を提供するのが図書館の役目」(西尾肇館長)などの理由から、コミックコーナーに置くことを決めた。22日現在、図書館が所蔵するゲン5セットは全て貸し出されており、予約も入っているという。

 図書館では2011年夏、ゲンを読んだ子供の保護者から「小さな子が目にする場所に置くのはいかがなものか」とクレームがあり、貸し出しカウンター裏の事務室に置いていた。【川瀬慎一朗】

218とはずがたり:2013/08/23(金) 15:02:20

「はだしのゲン」はどんな本か 「閉架」措置で物議
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20130822515.html
産経新聞2013年8月22日(木)10:42

 米国による原爆投下後の広島を生きる少年を描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治著)が物議をかもしている。松江市教育委員会が市内の公立小中学校に、倉庫などにしまって図書館で自由に読めなくする「閉架」措置をとるよう指示したのがきっかけだ。

 この作品の残虐表現について「発達段階の子供に適切かどうか疑問」と判断した市教委に対し、いくつかの新聞が社説で取り上げ批判する事態になっている。例えばこんな論調である。

 「閲覧制限はすぐ撤回を」(20日付朝日新聞)

 「戦争知る貴重な作品だ」(同日付毎日新聞)

 「彼に平和を教わった」(21日付東京新聞)

 どれも「ゲン」を高く評価した上で、市教委の指示に関しては「子どもたちの(原爆に関心を持つ)そうした出会いを奪いかねない」(朝日)、「子供たちが考える機会を奪う」(毎日)、「子どもたちよ、もっとゲンに触れ、そして自分で感じてほしい」(東京)などと主張する。

 ◆残虐な表現多く

 だが、これらの社説は、実際の「ゲン」の作品世界とは遊離していないか。社説を書いた各紙の論説委員は、本当に「ゲン」を読んでいるのかと疑問に思う。

 40年近く前、小学校の学級文庫に並ぶこの作品を読んだ筆者は、そこから「平和の尊さを学ぶ」(毎日)というより、人間社会の「悪意」と「憎しみ」ばかりを印象に刻んだ。グロテスクな表現と登場人物の自己中心的な言い分にうんざりした記憶はあっても、「中沢さんの思いに子どもたちが共感した」(朝日)とはにわかに信じがたい。

 3紙の社説は具体的に触れていないが、「ゲン」では何ら根拠も示さず旧日本軍の「蛮行」が「これでもか」というほど語られる。

 「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊を引っ張り出したり」「女性の性器の中に一升ビンがどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」…。

 特に天皇に対しては、作者の思想の反映か異様なまでの憎悪が向けられる。

 「いまだに戦争責任をとらずにふんぞりかえっとる天皇」「殺人罪で永久に刑務所に入らんといけん奴(やつ)はこの日本にはいっぱい、いっぱいおるよ。まずは最高の殺人者天皇じゃ」

 ◆反日論拠の一つ

 東京社説によると「ゲン」は、韓国では全10巻3万セットを売り上げるベストセラーだという。さだめし、韓国の「反日」活動の論拠の一つとして利用されていることだろう。

 朝日社説は「漫画を否定しがちだった先生たちが、限られた図書館予算の中から『ゲン』を積極的に受け入れたのも、作品のメッセージ力が強かったからこそだ」と持ち上げる。とはいえ、日教組好みのメッセージだったからこそ、学校現場で普及したのだから当たり前の話である。

 憲法は表現の自由を保障しており、「ゲン」のような漫画があってもいい。だが、それと教育現場にふさわしいかはおのずと別問題だ。「閉架」措置うんぬん以前に、小中学校に常備すべき本だとはとても思えない。(政治部編集委員・阿比留瑠比)

219とはずがたり:2013/09/07(土) 09:22:53

美術スレの方が適当かな?

宮崎駿監督が引退会見「僕は文化人にはなりたくない、町工場の親父」
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/entertainment/mycom_850079.html
マイナビニュース2013年9月6日(金)16:23

現在公開中のアニメーション映画『風立ちぬ』をもって引退することを表明していたスタジオジブリ・宮崎駿監督の引退会見が6日、都内で行われた。

会見には、スタジオジブリの代表取締役社長・星野康二氏を進行役に、宮崎監督と鈴木敏夫プロデューサーが登場。宮崎監督は「僕は何度も辞めると言って騒ぎを起こしてきた人間なので、どうせまただろうと思っている方も多いでしょうけど、今回は本気です」と、引退の意思を改めて表明した。

そう述べた一方で「後10年は仕事をしたい、車が運転できる限りはアトリエに通いたい」とも話しており、長編アニメーション映画の製作には関わらないものの、「三鷹の森 ジブリ美術館」の展示品や自身の"やりたいこと"を続けていくという。具体的なことについては「僕は自由です。やってもやらなくても自由。今はそこに頭を使わない」と話している。

現在72歳の宮崎監督は、引退理由の一つとして「『ポニョ』の時に比べると机を離れるのが30分早くなった」と年齡的な衰えについても言及し、「『風立ちぬ』は5年かかった。次の作品を考えだすと、この年齡なら(完成にかかる年数は)5年ではすまない。僕の長編アニメーションの時代は終わったんだ、もしやりたくなっても年寄りの世まい言で片付けられればと思っている」と明かしている。

また、記者の「今後も何かしらの形で世界に向けて発信してしていきたいという想いは?」という質問には、「僕は文化人にはなりたくない、僕は町工場のオヤジなので何かを発信していきたいとは思いません」と答えている。

スタジオジブリ最新作で、宮崎監督によるアニメーション映画『風立ちぬ』は、第70回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、公式上映の翌朝にはイタリア各紙が大絶賛。イタリアの老舗全国紙「CORRIERE DELLA SERA」(コリエーレ・デッラ・セーラ)では、宮崎監督の顔写真と場面カットが一面を飾り「ベネチアに夢を見せてくれる平和主義なおとぎ話。創造性、夢、愛への讃歌歌った作品だ。映画の中で『才能は10年だ』という言葉があるが、彼の場合は例外であろう」と評した。また、各誌の"星取り"でも現時点でのコンペティション部門上映作品に比べて軒並み高評価を獲得し、アニメーションとしては史上初となる「金獅子賞」への期待が高まっている。

220とはずがたり:2013/09/07(土) 09:23:09

宮崎駿監督:サバサバと「自由です」繰り返す…引退会見
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20130907k0000m040073000c.html
毎日新聞2013年9月6日(金)20:48

 「1作ごとにたどり着けるところまでは行けた。振り向かず、同じ事をしないつもりでやってきた」。6日、長編アニメ製作からの引退を正式表明した宮崎駿監督(72)は、デビュー以来の30年をこう振り返った。集まった報道陣は、国内外から約600人。現在の心境を、時折笑いを交えながら、サバサバと「自由です」と繰り返した。

 思い入れのある作品に「ハウルの動く城」を挙げ、「トゲのように残る。ゲームの世界をドラマにしようと格闘したが、スタートが間違っていたかもしれない」。映画作りの姿勢として「子供たちにこの世は生きるに値すると伝えるのが根幹にあると思ってきた」と信念を口にした。

 鈴木敏夫プロデューサーに引退を告げたのは6月。「もうダメだ」という宮崎監督に、鈴木プロデューサーは「僕自身ホッとする部分があった。ご苦労様という気分が湧いた」という。今後は「前からやりたかったことがあるが、アニメではない。文化人にはならず、町工場のオヤジを貫きたい」。

 スタジオジブリについては若手の作品にも関わらない、と明言。「重しがなくなるんだから、『どういうふうにやらしてほしい』という声が、若いスタッフから鈴木さんに届くことを願っている」と言い切った。

 会見は1時間半にわたった。「長い間お世話になりました」と一礼し、締めくくった。

 公開中の「風立ちぬ」は第70回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品。7日夜(日本時間8日未明)の発表が注目される。

 一方、引退会見を受け、宮崎アニメゆかりの地の関係者やファンから、惜しむ声やさらなる創作を期待する声が上がった。

 「崖の上のポニョ」の舞台のモデルとされる広島県福山市の景勝地・鞆の浦。宮崎監督は2005年以降、鞆の浦の古民家に計2カ月ほど1人で滞在した。自炊道具一式を貸した地元のNPO代表、松居秀子さん(62)は「『大作の後は身も心もボロボロ。現実の自分に戻す作業をするんです』と話していた。黙々と1人暮らしをする様子は、まるでリハビリみたいだった」と振り返る。「あの人が創作活動をやめるとは思えない。時間が自由になったら、またこの海を見に来てほしい」と期待を込めた。

 埼玉県所沢市と東京都東村山市にまたがる緑地「淵(ふち)の森」は、付近に住まいのある宮崎監督が「となりのトトロ」の構想を練ったとされる場所。監督は森の保全のため1996年、両市に3億円を寄付した。「淵の森の会」の安田敏男事務局長(66)が先月、川の清掃作業で会った際、監督は「ここではゴミ拾いのおじさんでいいんだよ」と話していたという。「あの人はきっと次を考えている。もっと環境や日本、いや世界の平和を考えた活動をしてほしい」と話した。

 東京・有楽町のTOHOシネマズスカラ座に、「風立ちぬ」を見に来た東京都港区の会社員、伊藤健児さん(39)は小学生からのファン。「今後は次の世代を育てる側に回ってほしい」。埼玉県川口市の大学生、堀琢也さん(20)は「『風立ちぬ』は今までと違って大人向け。最後と決めてメッセージを込めたのかもと感じた。長編とは別の形で世の中に作品を送り出してもらいたい」と話した。【広瀬登、稲生陽、海老名富夫、小泉大士】

221とはずがたり:2013/09/07(土) 09:23:25

宮崎駿監督が『ナウシカ』を作った理由「当時の浮かれた日本に頭にきていた」
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/entertainment/mycom_850224.html
マイナビニュース2013年9月6日(金)22:11

スタジオジブリの宮崎駿監督が6日、都内で引退会見を行い「僕は何度も辞めると言ってきましたが、今回は本気です」と、引退の意思を改めて表明した。

宮崎監督はこれまでに1979年の『ルパン三世 カリオストロの城』から最新作の『風立ちぬ』まで、計11作品の長編アニメーションを手がけてきたが、この日の引退会見では『風立ちぬ』に加え、『風の谷のナウシカ』(1984年)や『ハウルの動く城』(2004年)といった過去の作品についても言及している。

まず、ファンの間では続編の声も多い『風の谷のナウシカ』は、記者から続編について質問が飛ぶと「ありません」と一言。スタジオジブリ立ち上げ当初を「ジブリを作った頃、日本は浮かれ騒いでいる時代だった。経済大国になり"ジャパン イズ ナンバーワン"なんて言われていたけど、僕は頭にきていました。頭にきていなければ『ナウシカ』なんかはつくらない」と振り返り、『天空の城ラピュタ』(1986年)や『となりのトトロ』(1988年)なども含めて「経済は賑やかなんだけど、では心の方はどうなんだ、という想いで作った」と明かしていた。

「最も思い入れのある作品は?」という質問には、『ハウルの動く城』を挙げて「一番自分の中にトゲのように残っている。ゲームの世界なんです。それをゲームではなく、ドラマにしようとして本当に格闘した。スタートが間違ってたのかもしれないな」とはにかみながら、「基本的に子供たちに"この世は生きるに値する"と伝えることが、この仕事の根幹になければならないと思っています。それは今も変わっていません」と、これまでの作品に込めた共通のメッセージについて説明した。

そして、第70回「ヴェネチア国際映画祭」コンペティション部門への出品からイタリアでも大絶賛、アニメーションとしては史上初となる「金獅子賞」への期待も高まっている最新作『風立ちぬ』。本作については「映画を見ていただければわかると思っている。日本が軍国主義に向かっていく時代がモチーフで、家族、スタッフからも疑問は出ていました。それに答える形で作った作品」と述懐していた。

また、『風立ちぬ』について語る中で宮崎監督は、「監督になる前にアニメーションというものは、世界の秘密をのぞき見ること、風や人の動き、表情やまなざし、体の筋肉の動きなどに世界の秘密が隠されている、と思える仕事だとわかった。それがわかった途端に、自分の仕事が奥深く、やるに値する仕事だと思えました」と話している。

(C) 2013 二馬力・GNDHDDTK

222とはずがたり:2013/09/09(月) 19:50:42
久しぶりに読みたくなったな♪

漫画「AKIRA」31年前に20年東京五輪予言
http://news.goo.ne.jp/article/hochi/entertainment/20130909-134-OHT1T00023.html?fr=rk
スポーツ報知2013年9月9日(月)08:10

 アニメや漫画ファンの中では、大友克洋監督(59)の“予言”が的中したと話題になっている。

 代表作「AKIRA」の舞台設定は「新型爆弾により荒廃したものの、オリンピックを翌年に控え、再開発工事が進む2019年の東京」。88年に公開されたアニメ映画の原作でもある漫画が発表されたのは82年。今から31年も前に、20年の東京五輪を“予見”していたことになる。

 同作では、主人公・金田らが乗る個性あふれるバイクが象徴的であることから、ネット上では「開会式では『AKIRA』のバイクが登場するかな?」などの書き込みも。

224とはずがたり:2013/10/23(水) 10:53:03

地図のゼンリン、2億円の赤字に カーナビ向けが苦戦
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/SEB201310220048.html?fr=rk
朝日新聞2013年10月22日(火)23:21

 【平林大輔】地図情報大手のゼンリン(北九州市)は22日、2013年9月中間期の業績予想を下方修正し、純損益が2億円の赤字になる見込みだと発表した。5月時点の前回予想では2億円の黒字としていた。中間期に純損益が赤字に転落するのは9年ぶり。

 カーナビ用に地図データを提供する事業の売り上げの減少が響く。国内の新車市場では、低燃費で維持費が安い軽自動車に人気が集まり、カーナビも低価格の製品に人気が集中。低価格のカーナビでは、提供する地図データの利用料も安くなり、カーナビをつけない客も増えている。そのあおりを受けたという。

 売上高の予想は前回を4・7%下回る240億円、営業利益の予想も95%減の4千万円にそれぞれ引き下げた。通期の業績予想は売上高560億円、純利益25億円のまま据え置いたが、「修正するかどうかを含めて精査中」としている。

 ゼンリンは、カーナビ用の地図データを自動車やカーナビのメーカーに供給する事業で、トヨタ自動車系やパイオニア系の会社と並ぶ国内3大メーカーの一つ。

225メンズ 時計:2013/10/26(土) 12:31:40
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226とはずがたり:2013/11/10(日) 16:49:38

図書館はTSUTAYAとスタバの“おまけ”?  民間委託で利用者急増も、トラブル&疑問の声が噴出
http://biz-journal.jp/2013/05/post_2150.html
2013.05.22

 TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を指定管理者とした、武雄市図書館が4月1日にリニューアルオープンした。オープンから1カ月が経った武雄市図書館(佐賀県)の様子を、5月20日の日本経済新聞朝刊が詳しく伝えている。

 図書館は武雄市が約4億5千万円、CCCが約3億円を負担して改装。建物の入口近くに、DVDレンタルの「TSUTAYA」と新刊書店の「蔦屋書店」、スターバックスコーヒーがオープンした。それらは図書館とは隔たっておらず、民間の店舗と公共の図書館が混在している形だ。閲覧用の机は飲み物片手に本を読む人でほぼ満席だという。

 また、午前10時から午後6時までだった開館時間は、改装後は午前9時から午後9時までへと4時間延長。年中無休にもなった。さらに、TSUTAYAのポイントカード「Tカード」を図書館利用カードとして使うことも可能で、セルフカウンターで貸し出しを行えば、3ポイント(3円)が付与される。

 民間ならではのおしゃれさと利便性で来館者を増やし、4月末時点の来館者数は1日平均3312人と、改装前の5倍に及ぶ。武雄市は年間1億1千万円の委託料をCCCに支払いながらも、直接運営時よりも年間1千万円のコスト削減を見込んでおり、好調な滑り出しといえるだろう。

 CCCへの図書館運営委託を推進してきた、武雄市の樋渡啓祐市長はニュースサイト・NEWS47が13日に配信した記事で、「正直、この勢いは予想外だった」と発言。さらに今後、利用者目線で利便性などを追求する「市民価値」の向上を武雄市図書館で創出し、「他の分野にもどんどん広げていきたい」とも述べ、意欲的な姿勢を見せている。

 そんな武雄市図書館を実際に見ようと、全国の市議会議員らが視察に訪れている。

 大阪府大阪市の市位謙太市議会議員は自身のブログで、写真を交えて視察の様子を報告。「民間が運営する図書館について賛否両論ありますが、来場者数がすべてだと思います」「武雄図書館はこれからも目を離せません」など、武雄市の取り組みを支持した。

 また、現在の指定管理者との契約が来春に切れる、三重県松阪市の山中光茂市長は4月24日の記者会見で、3月に武雄市図書館を内覧したことに触れ、「館内にコーヒーチェーンのスターバックスが入り、図書館の配置や自動貸し出し機も画期的だった」と発言したことを、4月25日の朝日新聞地方版が伝えている。

 全国から関心を集めている武雄市図書館だが、一方で批判的な声もある。前出の日本経済新聞の記事では、「市が税金で書店を誘致したようなもの。太刀打ちできず、このままでは廃業するしかない」との、市内で書店を営む男性の声を紹介。商業店舗を併存させる運営方法や、「書籍の無償貸与に限定する著作権法に抵触する」恐れのあるTカードのポイント付与などについて、問題提起している。

227とはずがたり:2013/11/10(日) 16:50:00
>>226-227
 また、すでにトラブルも生じている。図書館エリアの共有席に座った利用者に、スターバックスコーヒーのスタッフが商品購入の有無を聞く誤った対応があったと、佐賀新聞が15日配信の記事で報じた。

 館内の飲食可能なスペースには、スターバックスコーヒーの営業席50席と共有席16席、テラス席(共有)36席がある。このうち、営業席の利用にはスターバックスコーヒーでの商品購入が必要だが、共有席は購入しなくても座れる。しかし、スターバックスコーヒーのスタッフが認識不足で、共有席に座っていた利用者に「商品を買い求めた人の席です」と誤った案内をしてしまったという。

 苦情が寄せられたことで、図書館側は15日までに「お詫び」をホームページに掲載。樋渡市長も自身のブログで謝罪し、「今後とも、武雄市としては、CCCと力を合わせて、修正すべきところは修正しながら、より良き図書館となるように力を尽くして参ります」と述べている。

 しかし、今回のトラブルについては、複数の利用者が数日前からツイッターなどで「おかしい」と指摘していたほか、「お詫び」に掲載された営業席50席についても疑問視する声が上がっている。

 スターバックスコーヒーの公式サイトでは当初、座席数が6席と表示されていたほか、保健所に提出されていた図面に明示された座席もカウンターの6席のみだったことが、ネットユーザーによって指摘されている。

 また、スターバックスコーヒーの商品を購入しないでも利用できる席が少ないことから、ツイッターでは「ツタヤとスタバの片隅に図書館をくっつけた感じですね」と皮肉る声も見られた。
 日本図書館協会によると、全国に3000館以上ある市町村立図書館で、民間が指定管理者となっているのは205館。財政難から運営を民間に委託する自治体はさらに増える可能性がある。今回のトラブルで市民から寄せられた意見に、武雄市とCCCがどう対応するのかーー今後の図書館のあり方を探るために、全国の自治体から注目が集まっている。
(文=blueprint)

228とはずがたり:2013/11/14(木) 16:15:47
ケーキにスープ、おしゃべり自由の女子大図書館
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131114-OYT1T00387.htm?from=blist

 武庫川女子大の中央図書館(兵庫県西宮市池開町)が、学生の声を大幅に取り入れて生まれ変わり、16日に正式オープンする。

 飲み物片手に読書や会話を楽しめるカフェスペースを設けたり、就活関連図書を20倍に増やしたり。バッグを入れるかごも用意するなど「使いたくなる図書館」への改装で、学生の活字離れに歯止めをかける考えだ。

 中央図書館は1993年に完成し、地上6階、地下1階。夏休みに合わせて改装工事を行い、9月17日にプレオープンした。

 1階入り口は「館の顔」にあたると、これまで新着雑誌と新聞を並べていたコーナーを移動し、有名チェーン店を思わせるダークブラウンの内装で統一したカフェコーナーを開設。食べ物や飲み物を持ち込め、16日からは、学生が考案したパウンドケーキやスープなどを販売する。

 4人掛けの対面式テーブルを100席分用意。「荷物を床に直接置きたくない」との声を受けて、かごや荷物を収納できる椅子を導入した。おしゃべりも自由で、学生たちは読書だけでなく、食事や試験勉強などをして過ごしている。

 ペットボトルを机に置き、友人4人と教員採用試験の勉強をしていた健康・スポーツ科学部3年の学生(20)は「分からない問題を友達と相談しながらできる。1人でやるよりも効率がいい」と話す。

 5階には「就活コーナー」を設置。資格試験のガイド本や企業研究の参考書、面接のマニュアル本などを、200冊から4000冊に増やした。さらに、6階は「ディスカッションフロア」で、ゼミやサークルなどの打ち合わせを想定。壁一面をホワイトボードにし、話しやすいようにと、机を向かい合わせに並べた。

 同館は昨年6月、学生にアンケートを実施。「コーヒーを飲みながら勉強したい」「友人と話をしながら本を読んだり、勉強したりしたい」といった声が多く寄せられた。それらを踏まえた改装で、1日平均約600人だった利用者は1000〜1200人に増加。川崎安子課長補佐(42)は「ニーズに合わせて変わることで、より多くの人に役立ててもらえる図書館になったのでは」と話している。(松田俊輔) 

(2013年11月14日15時14分 読売新聞)

229とはずがたり:2013/11/20(水) 08:56:56
今日はニルスのふしぎな旅作者の生誕155年だそうな。

https://www.google.co.jp/webhp?tab=ww&ei=XfqLUsd2p6KIB7rMgMgI&ved=0CBUQ1S4#ct=selma-lagerlofs-155th-birthday-5805043437535232-hp&hl=ja&oi=ddle&q=%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%9E+%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B4

230とはずがたり:2013/11/29(金) 19:00:24

面白い♪
キンドル版で本もだしてるようだ。

http://d.hatena.ne.jp/Delete_All/

231とはずがたり:2013/12/19(木) 14:19:46

石原慎太郎、集英社に小説売り込むも拒絶される…徳洲会事件で検察が追及の可能性も
2013.12.17
http://biz-journal.jp/2013/12/post_3633.html

 医療法人・徳洲会の公職選挙違反事件が広がりを見せ、ついには同法人前理事長・徳田虎雄の妻である徳田秀子までが逮捕された。
 この事件に関連して猪瀬直樹東京都知事が徳洲会から5000万円を受け取っていたことが発覚し、都議会で厳しい追及を受ける様子が連日メディアで報じられているが、実は徳洲会と実懇関係にあったのは前都知事の石原慎太郎であり、東京地検特捜部の狙いも石原だったといわれている。しかし石原は、徳洲会からの資金提供を否定するなど「このまま逃げ切る可能性も高い」(社会部記者)との見方さえある。

 そんな石原だが、“本業”の作家としては逃げ切るどころか、残念なトラブルに見舞われていたらしい。季刊文芸誌「en-taxi」(扶桑社/11月号)には『東京五輪決定に思うこと』という石原へのインタビュー記事が掲載されている。そこで石原は、自身が五輪招致に失敗したことへの愚痴やIOCに対する不満を漏らしているのだが、いつものように話はどんどん脱線し、自身の小説に関する愚痴にまで言及し始めるのだ。

 同記事によると、石原は「久しぶりに『すばる』に小説を載せようと思って編集部に電話した」という。「すばる」は集英社発行の月刊文芸誌だが、石原が何度電話しても編集長は出てこない。それでも電話を続けた石原だったが、3度目でやっと編集長につながった。しかし--。

「女の編集長でね、『あなたの小説は一切載せません』」と拒絶されたというのだ。その理由を女性編集長は「あなたは差別主義者です。あなたの『三国人』という言葉は許せない」と言い放ったという。しかし石原は引き下がらなかった。2000年に問題となった石原の「三国人発言」は国会でも問題になったが、当時の法務大臣も問題ないとの見解を示したなどと反論したが、編集長は一歩も引かなかったという。

 そして意外にも石原は、この編集長に対し「これは勇気ある女だなと思ったね」と脱帽する様子まで見せているのだ。

 さらに石原は1957年に発表した小説『完全な遊戯』をめぐり、「群像」(講談社)編集長の大久保房男と口論になったことを持ち出し、「高見(順)さんの家でぶん殴ったんだ。あれも変なやろうだったな」「喧嘩して講談社の雑誌にも載らなくなってね」と古いエピソードを開陳するのだ。

●影響力の低下が否めない石原

 文藝編集者は、現在、文壇で石原が置かれている状況について、次のように明かす。

「いまや石原慎太郎の小説など売れませんし、出版社も相手にしたくない。ここ10年以上、石原の作品を掲載してくれるのは全集を出版している文藝春秋くらいだった。しかし石原が昨年芥川賞の選考委員を辞めたことで、文春でも影響力の低下は否めない。石原は文壇にとっては“終わった”過去の人なんです」

 切羽詰って電話した先が集英社だったというのも、石原の影響力の低下と老いを感じるものだ。

 というのも10年に石原都政が施行した東京都青少年健全育成条例改正に関し、当時の集英社専務が猛反発、「ぜひ石原慎太郎をぶっ飛ばすような漫画を」と漫画家たちを叱咤激励したこともあったのだ。また12年の第146回芥川賞を受賞し、石原を揶揄した田中慎弥は「すばる」出身。そんな過去に因縁のある集英社へ自ら“売り込み”を掛けざるを得なかった石原には、哀れささえ感じるのだ。

 文壇的にも政治的にも神通力の利かなくなった現在の石原は、本当に特捜部の追及から免れることができるのか。今後も目が離せない。
(文=編集部)

232とはずがたり:2013/12/22(日) 16:23:16

蒋介石の曾孫イケメンすぎワロタww
http://newclassic.jp/archives/3116
by:The New Classic編集部

中国近現代史を語る上で蒋介石は欠かすことのできないキーパーソンの一人である。中華民国の建国者である孫文の死後、国民党内で実権を伸ばし、1926年に北方軍閥に対する北伐を開始。満州事変後は国共合作のもと、日本との戦争を指導した。

そんな蒋介石の子孫のことはあまり知られていない。蒋介石は第二次大戦後、共産党との争いに敗れて台湾に亡命、同地に中華民国政府を樹立した。1971年に中華人民共和国に安保理の代表権が奪われるまでは国連加盟国としても認められていた。よって現在、蒋介石の子孫は台湾に暮らしている。蒋介石の曾孫、蒋友柏の写真がこちらだ。

(ttp://culture.people.com.cn/mediafile/201110/25/F201110251624291915413059.jpg)

イ、イケメン……

(ttp://res.ent.ifeng.com/attachments/2010/05/21/174b2d00d5208293804d7e557bf70f54.jpg)

蒋友柏はアメリカ・ニューヨーク大学財政金融学科に留学、卒業後は政界へ入らず、2003年、デザイン会社「橙果設計公司 (DEM) 」を起業した。

(ttp://tw.haiwainet.cn/NMediaFile/2013/0121/LOCAL201301211530000582865234216.jpg)

坊主も似合ってます。

(ttp://i3.dpfile.com/groups/grouppic/2010-08-21/freelunch_684600_4404460_m.jpg)

左は弟の蒋友常。こっちもイケメン。

(ttp://www.cssa-gre.org.uk/uploadfile/200908/20090808090022797.jpg)

蒋友常はニューヨークのパーソンズ・デザイン学校を卒業後、台湾に戻り兄の会社を手伝っている。

二人の曽祖父・蒋介石は台湾亡命後、二・二八事件と呼ばれる白色テロを起こし、数万とも言われる民衆を虐殺。その後、数十年という長期にわたって台湾全土で戒厳令を敷き、独裁的権限を振るった。このため台湾の住民にとって今なお蒋介石は評価の分かれる人物である。

自身のアイデンティティにもかかわるこの問題について、蒋友柏はしたたかだった。彼はかつて蒋家が台湾人民に迫害を加えたことを公式に認め、インタビューに答えて蒋介石と国民党を批判した。友柏の狙いは、蒋家のネームブランドを積極的に利用してメディアに露出し、自社の宣伝活動を行うことにあった。

この捨て身とも言えるPR活動の結果、蒋友柏のデザイン会社は順調に業績を伸ばしていく。2005年にはコンペを勝ち抜き、フランス・ルノーF1チームのロゴデザインを担当。国際的にデザインの実力が認められることとなった。

ちなみに、中国共産党の毛沢東にも孫がいる。名前を毛新宇という。1970年生まれで、92年に中国人民大学歴史系を卒業。彼の代表的な研究成果は「第二次世界大戦に貢献した最大の国は、ソ連と我が祖父毛沢東率いる中国である」というものだ。そんな毛新宇の写真がこちら。

(ttp://www.milnews2.com/uploadfile/2013/0916/20130916041541406.jpg)

(ttp://forum.dwnews.com/attachments/day_111018/20111018_532b2c6449acaf92ec57OIRErSppMyDP.jpg)

(ttp://blog-imgs-47-origin.fc2.com/c/h/i/china8/101001sunzi_20.jpg)


もちろん、人を見た目で判断することはできない。何と言っても彼は2003年に中国人民解放軍の最高学術機関とされる軍事科学院において博士号を取得しているのだ。未だ修士号すら持っていない筆者など足元にも及ばない。

そんな毛新宇博士がある学校に贈った文章がこちらである。

(ttp://fs.zhenjiang365.cn/bbsatt/day_130111/130111003988e3a6299148a58f.jpg)
(訳:一師はよい学校)

もはや目も当てられない。

人は見た目が9割
ttp://www.amazon.co.jp/gp/product/4106101378/ref=as_li_ss_il?ie=UTF8&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4106101378&linkCode=as2&tag=thetak-22

233とはずがたり:2014/01/10(金) 08:50:19

好きで一時期(随分昔だけど)良く読んでました。88ですから大往生でしょうけど淋しいですねぇ。ご冥福をお祈りします。

評論家の森本哲郎さん死去 88歳
http://www.asahi.com/articles/ASG1952LBG19UCLV00H.html
2014年1月10日05時03分

 世界各地を旅しながら文明や歴史を考察した評論家で元朝日新聞編集委員の森本哲郎(もりもと・てつろう)さんが5日、虚血性心不全で死去した。88歳だった。葬儀は近親者のみで行う。喪主は長男進さん。

 東京大哲学科卒、同大学院修士課程修了。東京新聞を経て1953年に朝日新聞に入社し、学芸部次長や「週刊朝日」副編集長などを歴任。日曜版連載「世界名作の旅」などの執筆で世界を巡る中で特にアフリカの砂漠にひかれ、持ち前の哲学的知見をまじえて「サハラ幻想行」「文明の旅」「人間へのはるかな旅」などの単行本にまとめた。

 72年にグアム島で元日本兵の横井庄一さんが発見された時は現地に向かい、横井さんが隠れていた穴ぐらが人家の近くだったことを報じて話題になった。

234とはずがたり:2014/03/13(木) 21:37:03
竹内薫の『99.9%は仮設 思い込みで判断しないための考え方』光文社新書を拾ったので読む♪
なかなか面白い。

一番面白かったのはミリカンの電子素量の実験で,データ改竄をやって最終的にノーベル賞をとったのだそうな。
嘘つきでもやったことが結果的に当たっていたからの勝利である。

願わくば専門教育がちゃんとしてなされてなくてしっかり論証出来なかった(と思われる)小保方さんの結論が結果としてなにがしかの新しさを含んでいて誰かがきちんと論証してくれるきっかけになることを祈る。
その場合も言い出しっぺのハーバード大かどっかの某が偉いって事になってしまうのかもしれないけど。

235とはずがたり:2014/03/13(木) 21:40:10

まだご存命だったとゎ。ご冥福をお祈りします。

作家の大西巨人さん死去 97歳、小説「神聖喜劇」
http://www.asahi.com/articles/ASG3D53Y9G3DUCLV00J.html
2014年3月13日01時18分

 超人的な記憶力と論理的思考力で、非人間的な軍隊組織に抵抗する兵士を描いた長編小説「神聖喜劇」で知られる作家の大西巨人(おおにし・きょじん、本名巨人〈のりと〉)さんが12日午前0時半、死去した。97歳だった。故人の遺志により葬儀は行わない。長男は作家の赤人(あかひと)さん。

 政治や差別問題にも筆をふるい、鋭い風刺で社会の問題点を突いた。約25年かけて1980年に完成した「神聖喜劇」は、主人公の陸軍2等兵が軍隊という強大な権力機構に独りで向き合い、上官らと渡り合う姿を描いた。松本清張や埴谷雄高らの支持を得た。原作にした漫画も出版され、2007年に日本漫画家協会賞大賞を受賞した。

 福岡市生まれ。九州大法文学部中退後、新聞社勤務を経て、召集で対馬要塞(ようさい)重砲兵連隊に入隊。戦後、福岡で「文化展望」の編集にあたり、日本共産党に入党。52年に上京、新日本文学会常任委員となった。評論「俗情との結託」(52年)で野間宏の「真空地帯」を大衆追従主義と批判し、野間や宮本顕治らと論争。その後、共産党と絶縁状態となり、72年に新日本文学会を退会した。

 小説に、労働運動の堕落を告発した「天路の奈落」、評論集に「戦争と性と革命」「巨人批評集」、朝日ジャーナル誌での連載をまとめた「巨人の未来風考察」などがある。

 遅筆、寡作で知られたが、晩年に「深淵」「縮図・インコ道理教」「地獄篇三部作」などの作品を発表し続けた。

 赤人さんによると、昨年暮れに肺炎で入院した後、自宅で療養していたという。

237とはずがたり:2014/04/19(土) 16:38:39

「破婚なら棄てて」太宰治の結婚誓約書、46年ぶり公開
http://www.asahi.com/articles/ASG4L5Q0LG4LUCVL01M.html?iref=comtop_6_03
板垣麻衣子2014年4月19日07時02分

 作家・太宰治(1909〜48)が石原美知子と結婚する際に井伏鱒二に宛てた「結婚誓約書」が、19日から46年ぶりに公開される。井伏とその妻が長く保管していた書簡で、遺品から見つけた遺族がこのほど、横浜市の神奈川近代文学館に寄贈した。同館で開催中の「生誕105年 太宰治展」の展示に、ほかの11通の書簡とともに急きょ加えられた。5月25日まで。

 「結婚誓約書」の公開は、68年に井伏の企画指導で開かれた「没後20年 太宰治展」以来となる。

 太宰は美知子との結婚前に、前妻と自殺をはかったことがある。38年に書かれたこの書簡の中で「ふたたび私が、破婚を繰りかえしたときには、私を、完全の狂人として、棄てて下さい」と、鬼気迫る様子で誓い、本名・津島修治の名で署名押印している。後日、婚礼後の別の書簡では「美知子を大事に致します。お世話になりました。ほんとうに、おかげさまでございました。しっかりやります」と述べている。(板垣麻衣子)

238とはずがたり:2014/04/21(月) 19:00:36

ブックファースト梅田店、きょう閉店 大型書店激戦区で旭屋書店に続き 店長「残念。再び梅田で営業したい」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140228/wlf14022810260009-n1.htm
2014.2.28 10:16

 大型書店がひしめく大阪・梅田で16年間営業した「ブックファースト梅田店」が28日をもって閉店する。入居する新阪急ビルの建て替え工事が理由。ビジネス書の豊富な品ぞろえで固定ファンを獲得した。同社が展開する関西圏の26店舗で最大の売り場面積を誇ったが、移転して営業を続ける予定はないという。

 同店は平成9年、同ビル1階に開店後、16年4月に売り場を3階まで拡大。ビジネス書の在庫数で他店との差別化を図り、午後10時半まで営業したことから、仕事帰りのサラリーマンらがこぞって利用したという。だが、来年度にも始まる同ビルと、隣接する阪神百貨店梅田本店の建て替えに伴い閉店が決まった。同店と御堂筋を挟んで向かい側にあった旭屋書店本店も平成23年12月に改築のため閉店。今回のブックファースト梅田店閉店をもって、同市営地下鉄東梅田駅周辺の大型書店が姿を消すことになる。

 最終営業日の28日、午前9時の開店から多くの利用者が訪れた。10年前から通う大阪府吹田市の会社員、大坪広幸さん(36)は「旭屋書店に続いて、職場に近い大型書店がなくなるのでさみしい」。店長の石坂大さん(40)は「多くの方に『閉店せずに続けて』と言っていただき、私としても残念な思い。また梅田で営業を再開したい」と話していた。

239とはずがたり:2014/04/21(月) 19:06:28
「筒井康隆」「田辺聖子」「山本一力」も通った“名物古書店”閉店…「横に座ると出世する」と言われた90歳店主の味わい深い「古本一筋人生」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140113/wlf14011318010028-n1.htm
2014.1.13 18:00

 大阪市北区黒崎町の天五中崎通商店街にある古書店「青空書房」が昨年末、67年の歴史に幕を下ろした。同店の“名物”は店主の坂本健一さん(90)。戦後間もないころ、焼け跡の闇市で戸板に古本を並べて商売を始めて以来「古本一筋」に進み、著名作家をはじめとした多くの人々に愛され、定休日用の自作ポスターも話題を呼んだ。高齢を理由とした閉店に対し、惜しむ声、感謝の声が広がった。(上岡由美)

■スタートは闇市

 坂本さんが古書店を始めたのは昭和21年。出征前に夜学に通いながら買いためた岩波文庫100冊を石炭箱に詰め、大阪・難波の新歌舞伎座前あたりに露店を出した。戦後の物のなかった時代だったが、カフカやサルトルの小説などが飛ぶように売れたといい、「当時の日本人は、知的なものに飢えていたんですね」と坂本さんは振り返る。

 その後、天五中崎通商店街の一角に「青空書房」を開店した。屋号は山手樹一郎さんの小説「青空浪人」「青空剣法」からもらい、青空のような明るくさわやかな心で商売したい、との願いを込めた。

 坂本さんの経営のモットーは「買い取りは本の価値に見合う価格で」。また、古書店の商売は客に語りかけないのが鉄則とされたが、坂本さんは客と一緒に本を探し「それ、いい本ですよ」と勧める。常連客には筒井康隆さん、田辺聖子さん、山本一力さんら作家も多く、いつしか「坂本さんの横に置かれたいすに座ると出世する」と評判になった。

 「これは筒井康隆さんのお母さんの愛用されたいすで、ここに座った人はなぜか偉くなっていく。不思議なご縁ですね」。坂本さんはこう言いながら座ることを勧めてきた。

 山本一力さんからは、かつて「明日は味方」という色紙をプレゼントされた。「どんな苦しいときも明日は味方だと思ったら勇気がわく。これは苦労しぬいた人だからこそいえる言葉です」と坂本さん。今も家族ぐるみの付き合いが続いており、平成22年2月に坂本さんの妻、和美さんが亡くなった際には、一力さんは旅先の金沢から通夜の席へ駆けつけてくれたという。

■定休日のポスターが評判

 そんな坂本さんを有名にしたのが、定休日にシャッターに張り出す手描きのポスター。創業以来、元日以外は休まない営業を続けたが、脳梗塞を患ったことなどから、約10年前に木曜と日曜を定休日にした。休みの日に店に来てもらっては申し訳ない、との思いから「ほんじつ休ませて戴(いただ)きます」というポスターに絵とメッセージを添えた。すると、このポスターを見ようと休日に訪れる人がいるなど反響を呼ぶことに。

 坂本さんは色とりどりのカラーペンを使い、下書きなしでその場で思いついたことを一気に描き上げる。季節の風物詩や花などの絵柄に、「困ったときは空を見よう そこに答えがきっとあるよ」や「くじける程ふかくなる つまづくほどやさしくなる」など味わい深い言葉を添えて。

 昨年12月29日の最後の定休日のポスターには、通天閣のイラストにこんな言葉がつづられていた。

 「大阪は日本の文化の根っこ 近松 西鶴 秋成 そや織田作 そして田辺聖子 どや ちょっと鼻高うしてもかめへんのとちゃいまっか 青空書房」。大阪が大好きな坂本さんの心意気が感じられる一文だ。

最後の営業日

 閉店のニュースは全国のファンらに広がり、遠方からファンが次々と訪れ、閉店を惜しんだり、坂本さんにねぎらいの声をかけるなどした。

 横浜市から来たという女性会社員(51)は「もっと暖かくなってから来るつもりだったのですが、ぜひお会いしたいと思って。坂本さんは生き字引のような方で何を聞いても答えてくれます。この店がなくなるのはめちゃくちゃ寂しい」と話した。

 閉店の日の12月31日。坂本さんは「最後の日でも平生通り営業させていただき、しもうて(仕舞って)、それが僕らしい終わり方だと思っています」と、いつも通り午前10時半に開店。店の最後を見届けようと古書ファンらが集まり、午後6時の閉店まで店内は終日にぎわった。

 坂本さんは、店の近くにある自宅をブックカフェにして、本好きの人たちの語らいの場にしようと計画している。「終点の『終』は終わりですが、『点』はあくまでも線上の点。私は90歳ですけど、これはゴールでありスタートでもあると思っています。また新しい何かが始まるような気がします」

 カフェがオープンすれば、また坂本さんの手描きのポスターを見ることができるかもしれない。

240とはずがたり:2014/05/19(月) 14:53:36

老舗出版 ネット強化 KADOKAWAとドワンゴが経営統合で合意
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140515/biz14051501020001-n1.htm
2014.5.15 01:02

KADOKAWA、ドワンゴ経営統合記者会見に臨む(左から)KADOKAWAの角川歴彦会長、佐藤辰男相談役、ドワンゴの川上量生会長=14日午後、東京都中央区(宮崎裕士撮影)
KADOKAWA、ドワンゴ経営統合記者会見に臨む(左から)KADOKAWAの角川歴彦会長、佐藤辰男相談役、ドワンゴの川上量生会長=14日午後、東京都中央区(宮崎裕士撮影)

 「角川書店」を展開する出版大手のKADOKAWAと、「ニコニコ動画」を手がけるインターネット動画配信大手のドワンゴは14日、共同で持ち株会社を設立し、経営統合することで合意したと発表した。老舗の出版社で映画、アニメなども手がけるメディア大手と、インターネットの新興企業の経営統合としては国内最大規模だ。

 10月1日付で統合持ち株会社「KADOKAWA・DWANGO」を設立、両社はそれぞれ持ち株会社傘下の完全子会社になる。持ち株会社の設立に当たり、KADOKAWAの株式1に対し、持ち株会社株1.168、ドワンゴ株1に対し、持ち株会社株1を割り当てる。

 持ち株会社の会長にはドワンゴの川上量生(のぶお)会長が就き、社長にKADOKAWAの佐藤辰男取締役相談役が就任する。

 KADOKAWAは昨年、子会社9社を吸収合併し、書籍、雑誌、アニメ、映画、ゲームなどの多くのコンテンツを活用した本格的なクロスメディア展開を図ってきた。しかし、インターネット活用やコンテンツのデジタル化で遅れている面もあり、今回、ドワンゴと経営統合し、ネット関連のコンテンツ事業を大幅に強化する。

 統合発表会見で川上会長は、「KADOKAWAは書籍という(情報提供の)プラットフォームも持っており、両社ともにコンテンツとプラットフォームを持つ。この企業同士の統合で、強みを生かす」と語った。

 また、KADOKAWAの角川歴彦(つぐひこ)会長は「両社はサブカルチャーを手がけるという意味で共通している。3年前から経営統合を川上会長に打診し、21世紀の新しいメディアをつくることを提案してきた」と、統合までの背景を説明した。

 KADOKAWA 昭和20年に出版社の角川書店として創業。文庫や雑誌、ビジネス書などの出版事業や、映画、アニメなどメディア関連事業を幅広く手掛ける。持ち株会社体制に移行後、平成25年に子会社9社を吸収し、現社名に変更した。26年3月期の連結売上高は1511億円、最終利益は75億円。

 ドワンゴ 平成9年設立のインターネット関連サービス会社。動画配信サイト「ニコニコ動画」の運営や、携帯向け音楽配信、ゲーム開発を手掛ける。25年9月期の連結売上高は359億円、最終利益は22億円。ドワンゴには、KADOKAWAのほか日本テレビ放送網やNTTが出資している。

241とはずがたり:2014/05/21(水) 09:29:49

アマゾンに本の出荷停止 3社、ポイント還元に抗議
2014.5.9 18:24 [雑誌・書籍]
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140509/biz14050918240023-n1.htm

 インターネット通販大手アマゾンが書籍価格の10%をポイント還元する学生向けのサービスは事実上の値引きに当たり、定価販売を約束した「再販契約」に違反するとして、中小出版社3社が9日、都内で記者会見し、アマゾンへの出荷を停止したと明らかにした。

 3社は緑風出版、水声社、晩成書房。「日本の出版文化を支えてきた再販制度をなし崩しにする」と抗議し、サービス対象から自社の本を除外するよう求めてきたが受け入れられず、出荷停止に踏み切った。期間は半年間で、対象から外れれば出荷を再開するという。

 緑風出版の高須次郎社長は「安定的な値段で本が出ることが読者の利益になる。値引きが進むと再販制度が壊れ、読者が損をすることになる」と理解を求めた。他に三元社と批評社も出荷停止に踏み切る。

 書籍などの著作物は独占禁止法の適用対象外で、再販制度によって出版社が価格を決められる。

242とはずがたり:2014/05/21(水) 09:32:22

黒船アマゾン、書店連合で迎撃 大手も参入の“無料”電子書籍、続々商品化
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140510/biz14051007000001-n1.htm
2014.5.10 07:00

 書店で雑誌を買うと、もれなく電子版も無料で付いてきます−。文教堂グループホールディングスが始めた「空飛ぶ本棚 sky storage service(スカイストレージサービス)」が注目されている。追加料金不要で、好きな雑誌を紙でも、スマートフォン(高機能携帯電話)などを用いて電子版でも読める。雑誌をシーンに応じて読み分けられる利便性の高さが評判だ。実店舗での持続的な販売増につなげられるか。“ハイブリッド雑誌”に期待がかかる。

広がる読書の幅

 仕組みはこうだ。読者はまず書店で雑誌を購入する。会計の際にもらえるクーポンコード(16けた)をスマホなどのアプリに入力。するとその電子版がダウンロードできるようになる。対象はファッション誌、経済誌、料理雑誌など計94誌(4月下旬時点)に上る。

 「紙と電子双方をそろえることで読書の幅を広げるのが狙い」(同社営業企画部)で、紙の雑誌は自宅で読み、読み切れない部分を電車内などでスマホを使って閲覧。自宅で旅行誌で旅程を練り、旅先ではタブレット端末で地図を見る−などシーンに応じた利用法は多様だ。

 電子版は保管場所を取らないためバックナンバーも取っておける。キーワード検索などデジタルコンテンツならではの機能も使える。これまで紙と電子版は別々に買う必要があったが、「空飛ぶ−」の対象雑誌なら値段は1冊分で済むのだから、確かにお得だ。

出だしは好調

 文教堂によると、昨年12月のサービス開始により対象雑誌の販売増は顕著だったという。直後の「週刊東洋経済12/14号」の同書店での販売数は、開始前の同誌の10誌の平均販売数に対し約1.6倍。

 同様に、女性向けファッション誌「25ans2月号」は約1.9倍、「週刊ゴルフダイジェスト1/7・14新春特大号」は約2倍に増えた。雑誌によって実績にばらつきはあるものの、同社は「読者の購買意欲を刺激できた」と判断。対象雑誌を当初の11誌から一気に約9倍まで拡充させた。

他の書店チェーンも参加

 このサービスは文教堂が独自に開発・運用し、出版社側が電子版の提供に協力することで成立している。「投資やコスト負担の詳細は企業秘密」(同)だが、勝算はどうなのか。

 同社担当者は「(今は)まだ雑誌全体の売り上げの底上げにはなっていない」と率直に明かす。ただ、「早期に対象雑誌を300誌に増やし書店での売り上げ増につなげて回収していく。コミックでも展開していきたい」と、あくまでも“攻め”の姿勢を崩していない。

 文教堂は最初に始めたこのシステムを開放し、他の書店チェーンも参画。啓文堂書店▽丸善書店▽ブックファースト▽有隣堂書店−など計21法人が順次展開に着手しており、今後のスケールメリット(規模効果)が期待されている。

書店めぐる環境激変

 背景にあるのはやはり書店をめぐる環境の変化だ。ネット通販の台頭によって読者の書店離れが進展。出版科学研究所のまとめでは、(紙の)雑誌の市場は平成9年の1兆5644億円から25年には8972億円にまで縮小した。一方、電子書籍市場は成長中で、インプレスビジネスメディア(同)によると、雑誌に限れば24年度の39億円から29年度には330億円に拡大すると予想される。

 生き残りをかけた「空飛ぶ−」の取り組みを識者はどうみるか。専修大文学部の植村八潮教授(出版学)は「読者はすでに文字情報を紙面とディスプレーの両方から得ている。読者の需要に合わせ、その両方を書店が提供していくのは当然の流れだ」と評価する。

 一方、立命館大文学部の湯浅俊彦教授(出版メディア論)は「紙の雑誌の不振はネット情報に押されていることに原因がある。(盛り返していくには)便利さだけでなく面白いコンテンツが伴わなければならない」と話し、懐疑的な見方を示す。

海外の動向は…

 米国では米アマゾン・ドット・コムが昨秋から一部書籍について「Kindle MatchBook(キンドル・マッチ・ブック)」を開始した。これはアマゾンで紙の書籍を買った人が同内容のキンドル版(電子版)を2.99ドル以下(無料含む)で入手できるサービスだ。

 “黒船”アマゾンが日本での展開に乗り出す可能性もゼロとはいえず、国内勢も安穏とはしていられないはずだ。「空飛ぶ−」は読者をつなぎ止められるか。待ったなしの正念場を迎えている。

243とはずがたり:2014/06/28(土) 20:58:58
アマゾンは安いし便利だけどフランスはフランスの見識を示したって所ですな。

仏で“反アマゾン法”を可決 「町の本屋を守れ」
共同通信 2014年6月28日 16時26分 (2014年6月28日 16時30分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20140628/Kyodo_BR_MN2014062801001542.html

 【パリ共同】フランスでインターネットによる書籍販売に関して、配送無料サービスを禁止する法案が議会で可決した。“反アマゾン法”とも呼ばれ「文化の保護」を理由に米ネット販売大手を実質的に狙い撃ちするものだ。
 「わが国が持つ本に対する深い愛着を示した」。法案が上院を通過した26日、フィリペティ文化相は語った。
 目的はフランス全土に約3500ある小規模書店の保護だ。「町の本屋」を文化の担い手と位置づけグローバル企業の攻勢から守ろうとの趣旨だ。無料配送は禁止され、値引きは商品を書店で受け取る場合に限られる。

244とはずがたり:2014/07/02(水) 10:37:25
音楽スレでもいいけど俺は作家のイメージだからここへ

中島らも伝説の数々が10周忌に爆発!
http://lmaga.jp/blog/news/2014/06/ramo-week.html
2014年6月25日 16:18

突然の逝去から今年で10年となる、中島らもさんの追悼ライブ(詳細はこちら)が7月に開催されることは既報ですが、実はこのライブ以外にも「中島らもメモリアルWEEK」と銘打った、彼にまつわるいろんなイベントが開催されることはご存知でしたか?

最初はコピーライターとして注目され、そこから劇作家、俳優、エッセイスト、小説家、ミュージシャンと、様々な分野で才能を発揮しまくっていた中島らもさん。そのすべての仕事を振り返るには、1つの分野だけにスポットを当てても絶対に無理! ってことで、落語から小説のリーディングまで、計7つのイベントが一週間に渡って行われます。

特に注目なのが、7月21日(祝・月)に開催されるオープニングイベント『らもさん昇天10周年 ひつこいファンの集い』。松尾貴史さん、升毅さんなどの縁の深い人たちに、「父の家業を継いで」(本人談)小説家となった実娘・中島さなえさんをはじめとする家族も交えて、自主規制なしで彼の裏話を語り尽くします。さらにショートコントの上演や、チチ松村さんが中島らも所有の楽器を"供養"する儀式まで用意されているとか・・・。その他にも、彼が生前に作った落語を集めた落語会や、小説のリーディング、観客参加型のトークバトル、原作or出演映画を集めた映画祭も開催。まさに一週間、大阪中が中島らも漬けになると言っても過言ではないでしょう。


「10年目の追悼はにぎやかにしたかったのですが、あれもしよう、これもしようといろんなアイデアが出て、まさかこんな大きなイベントになるとは思いもしませんでした。(父は)みんなでワイワイするのが好きな人だったので、こんなにたくさんの方が集まってお祭になるというのは、すごく喜んでると思います」とは、仕掛け人のひとりであるさなえさんが、イベント発表会見で語った言葉。カネテツデリカフーズの広告時代から知る古株ファンも、死後にその存在を知った若いファンも、中島らもの魅力を再確認するとともに「そんなこともあったのか!」という新しい発見もできるはずです。

『中島らもメモリアルWEEK』の開催期間は7月21日(祝・月)〜27日(日)。各イベントの詳細は公式サイトにて。

取材・文/吉永美和子

245とはずがたり:2014/07/17(木) 13:43:19
アップル、460億円支払いも 電子書籍訴訟で
共同通信 2014年7月17日 09時47分 (2014年7月17日 09時48分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20140717/Kyodo_BR_MN2014071701000915.html

 【ニューヨーク共同】電子書籍の販売で出版大手と共謀し価格をつり上げたとして、顧客を代表して米ニューヨーク州などがIT大手アップルを訴えた裁判で、アップルが条件付きで、顧客などに4億5千万ドル(約460億円)の支払いに合意したことが16日、ニューヨーク連邦地裁の開示資料で明らかになった。
 電子書籍の価格をめぐっては、米司法省もアップルを提訴。同地裁は昨年7月、アップルが独占禁止法(反トラスト法)に違反したと認定し、アップルが上訴、係争中となっている。
 司法省との裁判で、同社の主張が認められれば、支払いは減額されるか、取り消しとなる。

246とはずがたり:2014/08/22(金) 10:28:59

怠惰文庫
文学フォルダ
http://bungaku-folder.nezihiko.com/

247とはずがたり:2014/08/24(日) 17:03:45
どこも大変だ。。

財政難で…図書館の本購入費を3割減らした県
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20140823-OYT8T50037.html?from=yartcl_pickup
2014年08月23日 14時21分

 宮崎県立図書館(宮崎市)で2014年度、書籍などを購入する「資料購入費」が県の財政難のため前年度比33%減となり、雑誌購入を中止するなどの影響が出ている。

 同館によると、今年度の資料購入費は2871万円で、前年度の4305万円から1434万円減少。「これまで人件費や委託費などを節約していたが、県の財政状況が厳しく、資料購入費を削減せざるを得なくなった」としている。

 4月から、「日経サイエンス」や「ボクシングマガジン」など雑誌の約3割に当たる99冊の購入を中止したが、利用者の要望で4冊を復活した。また、年1万冊前後を購入する一般図書についても、削減は避けられないとしている。

 20日に開かれた、同館の運営について話し合う「県立図書館協議会」(議長=根岸裕孝・宮崎大准教授)では、委員からは「33%もの削減は異常だ」「なぜこんなに減らさなければならなかったのか」などの意見が相次いだ。

 同館は「資料購入費は図書館運営の生命線。利用者の要望に応じて購入を再開するなど柔軟に対応する」と説明。「来年度も同様の予算だと、県の情報拠点としての役割を果たすことが困難になる。県財政課などに資料購入費の重要性について理解を求めていく」と述べた。

 九州・沖縄8県の県立図書館の今年度の資料購入費は、福岡の7694万円が最高。次いで長崎(6585万円)、沖縄(5049万円)が続く。宮崎は唯一、3000万円を割り最低、全国でも42位と低迷している。
2014年08月23日 14時21分

248とはずがたり:2014/08/25(月) 10:16:21
関西人なんやねぇ。

村上春樹さん「会議出る必要なく、上司持たず」
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20140825-OYT1T50000.html?from=y10
2014年08月25日 08時44分

 【エディンバラ(英国北部)=佐藤昌宏】作家の村上春樹さん(65)が23日、英国北部エディンバラで開催中のイベントに参加し、英紙記者との対談などを行った。村上さんが公の場で語るのは極めて異例で、地元ファンの注目も集めた。


 村上さんは対談で、作家になった理由を尋ねられ、「団体に所属する必要もないし、会議に出る必要もなく、上司を持たなくてもいいからだ」と答え、会場を沸かせた。
 また、兵庫県で育ち、東京で学生時代を過ごしたことに触れ、「東京に引っ越し、(関西弁から標準語に)話し言葉を変えた」と述べた。「これは非常に大きな変化だった。関西に住み続けていたら、小説を書くことはなかっただろう」と振り返り、環境の変化も作家になることに影響したことを示唆した。

2014年08月25日 08時44分

249とはずがたり:2014/10/10(金) 13:01:44

今年も落選!村上春樹はそもそもノーベル文学賞候補ではないとの説が!?
リテラ 2014年10月10日 08時30分 (2014年10月10日 11時56分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/column_g/20141010/Litera_535.html

「ノーベル賞よりカフカ賞のほうがエラいんだい!」と強がるファンもいるとかいないとか(画像は「ニューズウィーク日本版」2013年5月21日号/CCCメディアハウス)
[拡大写真]

 昨晩ノーベル文学賞が発表され、フランスの作家・パトリック・モディアノが受賞。ブックメーカーなどで有力候補とされていた、村上春樹はまたしても受賞を逃した。

 2006年カフカ賞を受賞して以降、10月には毎年のように、「今年こそ村上春樹受賞なるか」と様々なメディアが大騒ぎを繰り広げている。昨日も、書店の村上春樹コーナーや、ハルキストと呼ばれる春樹ファンたちがカフェに集まり受賞の報せを待つ様子、春樹ゆかりの海外のファンの声など、今年こそはと受賞を期待する特集が展開されていた。

 そして、別の作家の受賞が発表され「がっかり」......というところまでが、風物詩となっている感もある。ここまで落選が続くと、結局このまま獲れないんじゃないか、と不安になっているファンもいることだろう。

 村上春樹はこれから先もノーベル文学賞は獲れないのではないか。こう指摘するのは、評論家で作家の小谷野敦。小谷野は、著書『病む女はなぜ村上春樹を読むのか』(ベスト新書)のなかで、春樹ノーベル賞の可能性について様々な角度から考察しているのだ。

 そもそも村上春樹はノーベル賞の候補に本当に入っているのか。そこから小谷野は疑問を呈する。というのも、この時期報道でよく目にする「下馬評で1番人気」「最有力候補」などというのは予想屋が勝手に予想しているだけのもの。ノーベル賞の選考委員会は候補を公表しているわけではない。ノーベル賞委員会は50年経つと候補を公開することになっており、たとえば今年はじめに1963年の最終候補から三島由紀夫が一歩手前で漏れていたことがわかったり、当時日本では全くノーマークだった賀川豊彦が実は1947年の候補だったことが50年を経て初めてわかったり、などということがあった。春樹がこのまま受賞しなければ、本当に候補に入っているかどうかは、50年経たないと真相はわからないというわけだ。

 小谷野が「ノーベル賞受賞に当たっては不利な要因」としてまず挙げるのが、「村上春樹は日本ペンクラブ会員ではない」ということ。そんなことで決まるの?と思うかもしれないが、日本人初のノーベル文学賞作家である川端康成は、日本ペンクラブ会長を17年という長期にわたって務めており、2人目のノーベル文学賞作家の大江健三郎も、ペンクラブ理事、副会長だった。

 しかも単にペンクラブの役職に就いていればいいというわけではなく、「根回し」が重要だと小谷野は見ている。

川端は会長任期中に日本で初めての国際ペンクラブ大会を開いており、その関係で西洋へもたびたび行き、さらに国際ペンクラブの副会長も務めており、「西洋社会への根回しは十分だった」。大江も「海外へ出ることも多く、それなりに根回しはしていた」。一方、海外での評価も高く候補に入っていたが受賞には至らなかった谷崎潤一郎は、飛行機が怖くて一度も西洋へ行ったことはなかったのだとか。

250とはずがたり:2014/10/10(金) 13:02:03
>>249-250
 さらに政治的な立ち位置も関係している。小谷野に言わせると「ノーベル賞委員会は、少し左寄りである」という。たとえば、アメリカで初めてノーベル文学賞を獲ったシンクレア・ルイスや、授与されたが辞退したサルトルも、社会主義的だった。日本では保守派と見られる川端康成も「その辺はぬかりなく、戦後は平和主義の仮面をかぶり続けた。ノーベル賞をとってしまうと地金が出て、(略)以後日本ペンクラブは右寄りに」なったという。

 当時大江健三郎はペンクラブを一度退会しているのだが、その後またペンクラブが左寄りに戻ると、戻ってきて理事になっている。そして「1984年には反核声明を出すなどしているし、大江は原爆、沖縄などを問題視する平和主義者としてふるまい、ノーベル賞にこぎつけた」。もちろん小谷野は、川端も大江も政治的な立ち位置だけで受賞したと言っているわけではない。優れた文学者として高く評価しているが、それだけではノーベル賞は受賞できない。たとえ文学者として優れていても、「日本人がノーベル文学賞をとるには、ロビー活動が必要」なのだ。対して春樹は、文学賞の選考委員もやらず、文壇の受賞パーティにも姿を見せないなど、文壇づきあいをほとんどしていないと指摘する。

 しかしかつては政治的な問題にコミットしないことを信条としていた村上春樹だが、近年は、イスラエルのエルサレム文学賞授賞式で「いかなる戦争にも賛成しない」「非武装市民の側に立つ」などとスピーチしたり、あるいは東日本大震災直後に受賞したカタルーニャ賞のスピーチでは反原発の立場を表明したりしている。いずれも日本国内でなく、海外向けという点で、ノーベル賞を意識した政治活動、根回しの一種とも感じられる。日本ではほとんどしない作家づきあいも、海外の作家との交流エピソードはときおり明かされるし......。

 それでも、村上春樹のノーベル賞受賞が厳しい理由は、作品そのものにもあると小谷野はいう。たとえば井上靖、遠藤周作、芹沢光治良などペンクラブ会長を務めながらノーベル賞受賞に至っていない作家もいる。…

これについて、彼らの作品が通俗小説とみなされていたからではないか、と小谷野は推察している。100年以上の歴史をもつノーベル賞なのでその受賞傾向を一概に語ることはできないが、ひとつだけハッキリしていると小谷野がいうのが「通俗小説には与えられない」ということなのだ。そして「春樹の作品は、ノーベル賞委員会が嫌う通俗小説なのではないかという気が私にはしている」。とくに日本でミリオンセラーとなり海外でもヒットした『1Q84』の内容は、通俗恋愛冒険小説である、と。

 純文学と通俗小説(エンタメ作品)との境界に意味があるのかというのは日本の文壇でよく議論されることだが、海外でも純文学と通俗小説の区別はあると小谷野は断言する。世界的に人気のあったフランソワーズ・サガンやグレアム・グリーンが受賞できなかったこと。アメリカの作家で、フィリップ・ロスやドン・デリーロは候補になっても、ジョン・アーヴィングがノーベル賞候補として名が挙がらないこと。それも純文学ではなく通俗小説あるいは中間小説とみなされているから。そういう意味で、日本でも「春樹を飛ばして」多和田葉子や津島佑子、堀江敏幸のほうが可能性があるのではないかとも予測している。

 村上春樹が本当にノーベル文学賞の候補に入っているかどうか。それは50年経つか、あるいは春樹が晴れて受賞するか、しなければ真相はわからない。しかし、

「(文学が売れない)状況の中で、村上春樹は、とりあえず純文学とされている作品を出して、大幅に売れており、世界的にも人気があって、ノーベル賞をとるかもしれないとなれば、文学などもう終わっているという世間の冷たい目にさらされている文壇としては、ぜひ春樹を祭りあげたいというのが本音だろう」

 少なくとも小谷野のこの指摘は、当たっている。きのうの空騒ぎを見ているとそう思えるのだった。
(酒井まど)

253とはずがたり:2014/11/18(火) 01:25:19
>身体を使ってお金を稼いでいる人たちは、姿も言葉もとても具体的なのに、僕のように言葉だけで生きている人間は、存在も言葉も何だか抽象的な感じがする。詩人なんて、具体的に生きている人たちに基本的には負けていると僕は思うんです
理論やってる俺でも基本的にそう思ってるぞ♪

詩人・谷川俊太郎「僕は言葉や詩を信用していなかった」
http://dot.asahi.com/wa/2014111400048.html
(更新 2014/11/17 07:00)

谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)1931年生まれ。東京都出身。詩人。52年、詩集『二十億光年の孤独』を刊行。62年「月火水木金土日のうた」で日本レコード大賞作詞賞。93年『世間知ラズ』で萩原朔太郎賞。絵本、エッセー、脚本など幅広く作品を発表(撮影/遠崎智宏)


 海、畑、学校、路上などで生きる人々が、それぞれの言葉で、谷川俊太郎の詩で、生きる苦しみと歓びを伝える映画「谷川さん、詩をひとつ作ってください。」が、15日(土)から全国順次公開される。その主役である谷川さんに直撃した。

「詩というのは、書いた以上は、他人のもの。読者のものになるのが理想です。私有うんぬんなんて、著作権上の問題でしかない。以前、若い人たちが僕の詩を起点にして詩を連ねていくプロジェクトがあったんですが、そのときもただ嬉しいだけで、自分の詩が壊れて困るとか、そんなことは一切思わなかったです。もともと僕は、誰が作ったかわからない作者不詳の作品に憧れていて、できるだけ作者が見えない作品を書きたいと思っている。マザーグースなんかがそのわかりやすい例ですが、要するに、芸術っていうのがあまり好きじゃない。どちらかというと職人的な仕事の仕方のほうが好きなんです。でも、それじゃなかなか人が認めてくれないから、ちょっと芸術家面して著作権をいただいたりとか、だいたいが、そんな感じです」

 映画「谷川さん、詩をひとつ作ってください。」は、農家や漁師、日雇い労働者、女子高生や巫女といった“自分の言葉を持つ人々”の日々の姿を追い、そこから谷川さんが新しい詩を創り出すまでを捉えたドキュメンタリーである。「他のいろんな商売の人と一緒に詩人を扱ってくれたことが、私にとってこの映画の一番の魅力です」と語る谷川さんは、映画を観て、どうも自分が浮いてしまっていると感じていたとか。

「身体を使ってお金を稼いでいる人たちは、姿も言葉もとても具体的なのに、僕のように言葉だけで生きている人間は、存在も言葉も何だか抽象的な感じがする。詩人なんて、具体的に生きている人たちに基本的には負けていると僕は思うんです。ただ、言葉だけで勝負することはそれなりに大変で、僕の場合ははじめから言葉や詩を信用していなかったことが書くエネルギーにつながっていたようなところがある。生まれてくる言葉に対して、ああでもないこうでもないといちいち否定して、“これじゃどうしようもないから、違う書き方をしなければ”と思いながら、前に進んできたような気がします」

 自分の詩が及ぼす影響力については懐疑心を持ちつつも、「谷川さんのこの詩の、この一行に救われました」という感想を聞いたりすると、「詩を書いていて良かった」と素直に思うのだそうだ。最近は、注文があって書くだけではなく、普段から自由に詩を書き留めるようになった。「年を取って擦れてきたせいか、詩がうまくなったのかもしれない。最近はもう“なんでもいいんじゃない?”みたいなところがあるから」

 この先、どんな詩を作っていきたいか訊ねると、「より新しく美しい言葉、いや、美しい生き生きした言葉……かな。でもそれは単語じゃなく組み合わせなんです。使い古された単語をうまく組み合わせて、新しい美しいものを作るのが、詩の基本ですから」と答えた。詩人が見つめる未来──。抽象的かもしれないけれど、そこにはいつも“希望”がある。

※ 週刊朝日  2014年11月21日号

254とはずがたり:2014/12/13(土) 08:49:58

「説得できない有権者は抹殺」高市早苗推薦、自民党のヒトラー本が怖すぎる
http://lite-ra.com/2014/09/post-459.html
2014.09.13

255とはずがたり:2015/01/09(金) 12:08:31
味のある文章である。同世代っぽい。学のある飲んだくれている塾講師の様だ。
フミコフミオ氏のブログhttp://delete-all.hatenablog.com/も面白かったけどこのスレには投下してないな。。どこだったっけ??

貧乏卿日誌
http://d.hatena.ne.jp/binbokyo/

256とは:2015/01/15(木) 15:16:11
国立国会図書館なう。ここも(=神奈川県立図書館に引き続いて)我がWiMax圏外だ…

257とはずがたり:2015/01/16(金) 21:12:10
>>255
12月分がアップされた♪

258とはずがたり:2015/01/19(月) 01:50:32
平井和正さん死去=「幻魔大戦」「8マン」−SF作家
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015011800212

 小説「幻魔大戦」シリーズや、漫画「8マン」の原作で知られるSF作家の平井和正(ひらい・かずまさ)さんが17日死去した。76歳だった。神奈川県出身。
 SFマガジンのコンテスト入賞をきっかけに作家デビュー。狼男が主人公の「ウルフガイ」シリーズや、「死霊狩り」3部作など、劇画的な要素の強い作品で人気を博した。「8マン」はテレビアニメ化されて大ヒット。漫画家の故石ノ森章太郎さんと共作し、その後、自身が小説としてシリーズ化した「幻魔大戦」も劇場用の長編アニメーションが制作された。 (2015/01/18-21:35)

赤瀬川原平さん死去=前衛芸術の旗手・芥川賞作家−77歳
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201410/2014102700025&rel=j&g=soc&relid=1_5

 前衛的な芸術活動で知られ、作家としても芥川賞を受賞、「老人力」などの著作がある美術家の赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい、本名克彦=かつひこ)さんが26日午前6時33分、敗血症のため東京都町田市の病院で死去した。77歳だった。葬儀は近親者で営み、後日お別れの会を開く。喪主は妻尚子(なおこ)さん。
 横浜市に生まれ、大分市などで育った。武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大)中退。1950年代末から無審査の美術展に絵画などを出品し始め、60年に芸術家集団「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」、63年には「ハイレッド・センター」の結成に参加。素材にゴムチューブを使ったり、さまざまなものを梱包(こんぽう)したりする実験的作品で注目された。
 65年には千円札を原寸大に印刷した作品が通貨模造罪に当たるとして起訴され、「千円札裁判」と呼ばれ話題に。「芸術か犯罪か」で議論を呼び、後に有罪が確定した。
 一方で「尾辻克彦」の筆名で小説も発表し、81年に「父が消えた」で芥川賞を受賞。物忘れなどの老化現象を肯定的に捉えた98年のエッセー「老人力」はベストセラーになった。直木賞作家の赤瀬川隼さんは実兄。
 並行して、建築家の藤森照信さんらと街中で発見した不思議な事物を写真に収める「路上観察学会」などの活動も行った。
 最近は体調を崩し療養していたが、容体が急変したという。全国を巡回する回顧展が予定され、千葉市美術館での開幕を28日に控えていた。(2014/10/27-10:28)

259とはずがたり:2015/01/27(火) 19:46:06
ラジオでDJ某が面白いっていってたけど探して読んだらめちゃ面白かったw
本として出てるらしい。

スパルタ婚活塾
http://ameblo.jp/mizunokeiya/theme18-10055492017.html#main

260とはずがたり:2015/01/27(火) 22:20:50
名古屋出身の水野はこれまで2人知っているので3人目だ♪
名古屋に多い苗字なんか??

261とはずがたり:2015/01/28(水) 01:22:37
面白かったら読破するまで読むのが俺だが流石に断念(;´Д`)
ねよう。。

262とは:2015/01/28(水) 02:41:02
寝よう…(´・ω・`)

263とはずがたり:2015/01/28(水) 15:38:36
なんばのジュンク堂拠って水野の『美女と野獣』買ってきたw

265とはずがたり:2015/02/25(水) 22:19:25
ネットにも日本礼讃記事が溢れていて気持ち悪くて仕方が無い。伝統的な日本人としては謙譲の美徳を重んじるのが居心地良いのである。まあ先の見えない時代で日本人の抱える不安が売れる原因と云われたらそうなのかもとは思うけど。
竹田も日本の美徳を汚す行為をして儲けとんねんなぁ。。

<日本礼賛本>嫌韓・嫌中しのぐ勢い? ブームの理由を探る
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150225-00000047-mai-soci
毎日新聞 2月25日(水)17時38分配信

 書店で“嫌韓・嫌中本”をしのぐ勢いで売れているのが「日本はこんなにスゴイ!」と褒めたたえる“日本礼賛本”だ。謙遜が美徳、自己PRは下手だったはずのこの国で今なぜ、この手の本が売れるのか。理由が知りたくて、尋ねて回った。【小国綾子】

 ◇将来不安癒やす安定剤? 震災機に広がり

 書店でタイトルを拾ってみる。「ドイツ大使も納得した、日本が世界で愛される理由」「やっぱりすごいよ、日本人」「イギリスから見れば日本は桃源郷に一番近い国」「イギリス、日本、フランス、アメリカ、全部住んでみた私の結論。日本が一番暮らしやすい国でした。」「だから日本は世界から尊敬される」。どれもこの1年間に出版された。
 そういえば、テレビでも「所さんのニッポンの出番」「世界が驚いたニッポン!スゴ〜イデスネ!!視察団」など外国人に日本を褒めてもらう番組がいっぱいだ。

 ブームの「火付け役」の一つは、47万部売れた2010年12月出版の「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」(竹田恒泰著、PHP新書)。担当編集者、藤岡岳哉さんは「当時、正面切って自国を褒める本はほとんどなかった。自国を褒めていいというメッセージが読者に待ち望まれていた」と分析する。

 出版の3カ月後、東日本大震災が発生。整然と助け合う日本人の姿が世界から称賛を浴びた。「『日本は素晴らしい』と口に出す人が増え、部数は大きく伸びた」。シリーズ3冊で累計約81万部。3冊目「日本人はいつ日本が好きになったのか」の表紙のキャッチフレーズはこうだ。

 <「自分の国がいちばん」とやっと素直に僕らは言えた>

 実際、NHKの「日本人の意識」調査(13年)で「日本人はすぐれた素質をもっている」「日本は一流国だ」と答えた人はそれぞれ68%、54%。03年の51%、36%を底にU字回復し、1983年の最高値レベルまで戻している。やはりこのブーム、日本を好きな人が増えたせいなのか。

 一方、斬新な書名が話題の「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」と「住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち」(川口マーン恵美著、講談社+α新書)。前者は16万部、後者が14万部。いかにも日本礼賛といった題名だが、中身は日本をベタ褒めしているわけではない。教育面を中心に日本にも苦言を呈しており、読後の印象はせいぜい「6勝4敗」だ。

「00年代半ばまでは欧米人と結婚した日本人女性が日本の情けないところを指摘する本が売れていた。07年、デュラン・れい子さんの『一度も植民地になったことがない日本』が20万部を超えたあたりで潮目が変わった。震災がその傾向に拍車をかけた」

 昨年は「呆韓論」など韓国や中国をたたく書籍が多くベストセラーに入り、「嫌韓・嫌中本ブーム」として注目された。「読者も飽きてきた」(間渕さん)ところで盛り上がったのが、今回の「日本礼賛本ブーム」だ。ネット上では「ヘイト本ブームと表裏一体」「まるで“愛国ポルノ”」などの批判の声もある。

266とはずがたり:2015/02/25(水) 22:20:00
>>265-266
 もっとも間渕さんは「日本礼賛本=嫌韓・嫌中本の裏返し」という図式には懐疑的だ。「愛国心を動機に読む人だけなら数万部止まり。16万部も売れません。確かに1冊目は最初、産経新聞の読者層や嫌韓・嫌中本を読む50、60代男性に売れた。しかし読者層は広がり、2冊目は女性にもよく読まれている」

 多くの読者を引きつけるには、もっと別の理由があるということか。

 過去にも、日本や日本人をたたえる本が売れた時代はあった。「『日本人論』再考」の著者で東大名誉教授(文化人類学)の船曳建夫(ふなびきたけお)さんは、その手の書籍がブームになる背景には常に「不安」があったと指摘する。「明治維新以来、国が苦境にある時も右肩上がりの時にも、日本人論は日本人がアイデンティティーに不安を抱えた時代に流行し、不安を癒やす『安定剤』の役目を果たしてきました」

 船曳さんによると、日本人論ブームの第1期は日清・日露戦争の富国強兵の時期の「武士道」(新渡戸稲造著)や「代表的日本人」(内村鑑三著)など。西洋の先進国と比較し、日本をポジティブに評価しようとした外向きの時代だ。第2期は29年世界恐慌から開戦ごろまで。九鬼周造の「『いき』の構造」など「日本は非西洋である」を前提に日本の伝統に価値を求めた内向的な時代。

 ◇出版側「自主規制」も

 第3期は敗戦から経済復興までの半世紀。「『菊と刀』から『ジャパン・アズ・ナンバーワン』まで、右肩上がりでも『これでいいのか』という不安を背景に、長く日本人論が読まれてきた」と船曳さんは言う。「今回は第2期に似ている。第2期の不安の相手は西洋だったが、今は中国や韓国を意識している点が特徴。人口減など将来に不安を抱えた日本人が未来に明るいものが見えないゆえに、古来の伝統や西洋人からの評価に価値や癒やしを求め、日本人、ひいては自分自身のアイデンティティーを守ろうとしているのでは」と分析する。

 一方、このブームは出版現場に影を落としているようだ。

 中堅出版社の編集者は「売れる売れないだけでなくイデオロギー面でも自粛ムードが漂う。安倍晋三政権批判や、中国や韓国に好意的な本の企画が『反日』出版社というレッテル貼りを恐れて通らない。ジワジワと自主規制が広がっている」。

 サブカルチャーをけん引する太田出版の前社長で、今は生活クラブ運動系シンクタンク「市民セクター政策機構」で隔月雑誌「社会運動」を編集する高瀬幸途さんは、「批判的な知性こそが90年ごろまでの出版文化の背骨を支えてきた。しかし今は自国に批判的な言説は読者に嫌われる。編集者は広告代理店のようにデータ分析し、手を替え品を替え売れ筋を狙う。結果、肯定的言説の本があふれ、編集者も読者もそこに溺れている」と語る。

 日本礼賛本を「自己啓発本の変種。不安な時代に自己否定的にならず、自己肯定するための実用ツール」と見る高瀬さん、「本は本来、内面の反省を迫る存在だったはずなのに」と懸念する。

 船曳さんからはこんな一言も。「適度なお国自慢は望ましいが、『いいことだらけ』とか『世界で一番』とか、他国を見下すところまで行くと、排他的になり、社会は劣化する。自国の首を絞めます」

 日本を礼賛し過ぎて、自国の足を引っ張ったのでは笑えない。

267とはずがたり:2015/03/09(月) 13:20:04
失礼な言い方になりますがまだ生きてらっしゃったんですね。絵本の古典的な大家の印象の印象だったので。
ご冥福をお祈りします。

<訃報>松谷みよ子さん89歳=児童文学作家
毎日新聞2015年3月9日(月)11:36
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20150309k0000e040176000c.html

 赤ちゃん絵本「いないいないばあ」などの著作で知られる児童文学作家の松谷みよ子(まつたに・みよこ、本名・美代子=みよこ)さんが2月28日、老衰のため死去した。89歳。葬儀は近親者で営んだ。お別れの会を4月4日午前11時、東京都港区南青山の青山葬儀所で開く。自宅は東京都練馬区東大泉6の26の6。喪主は長女瀬川(せがわ)たくみさん。

 東京生まれ。児童文学作家の故・坪田譲治氏に師事した。信州に伝わる伝説を基に1960年に出版した「龍の子太郎」で国際アンデルセン賞優良賞を受賞した。64年、自らの子供をモデルに、その成長をファンタジックに描いた幼年童話「ちいさいモモちゃん」を出版し、野間児童文芸賞、NHK児童文学奨励賞を受賞。全6巻となった「モモちゃんとアカネちゃんの本」シリーズでは、児童文学でタブーとされていた両親の離婚なども描き、発行部数620万部のロングセラーとなった。「いないいないばあ」に始まる赤ちゃん絵本では、優しい語り口が読者を魅了した。

 一方、広島の被爆者を描いた「ふたりのイーダ」、ナチスのユダヤ人迫害を取り上げた「私のアンネ=フランク」など、過去の歴史とも向き合い、執筆活動を続けた。

 07年7月には広島で被爆したピアノを題材とし「ミサコの被爆ピアノ」を出版。また、「現代民話考」(全12巻)など、現代に語り継がれている民話の採録にも取り組んだ。

268とはずがたり:2015/04/28(火) 07:50:59
2015年04月08日 18時45分 更新
出版社の倒産、14年度は5割増 消費税引き上げが影落とす 帝国データバンク
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1504/08/news141.html

帝国データバンクによると、14年度に倒産した出版社は前年度から5割増と大幅に増えた。
[ITmedia]

 帝国データバンクによると、2014年度(2014年4月〜2015年3月)に倒産した出版社は前年度から5割増と大幅に増えた。書籍販売が落ち込む中、昨年4月の消費税増税で消費者心理が冷え込んだことも追い打ちをかけたとみられる。

 14年度に倒産したのは46社で、3年ぶりに前年度から増加。負債総額は3.8倍の111億8000万円と大きく増えた。

 昨年度は「小悪魔ageha」で知られるインフォレスト(負債:29億1300万円)が破産を申し立て、「美術手帖」などで知られる美術出版社(負債:19億5000万円)が民事再生法の適用を申請した。

 12年度以降では、小中学生向け参考書の教学研究社(負債:6億円)など、少子化の影響で部数が減っている学習関連出版社の倒産も目立っているという。

269とはずがたり:2015/04/28(火) 07:53:09

「週刊少年サンデー」、40万部割り込む
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150427-00000072-zdn_n-sci
ITmedia ニュース 4月27日(月)16時58分配信

 「週刊少年サンデー」(小学館)の印刷部数(印刷証明付き)が今年1〜3月の平均で39万3417部と、40万部を割り込んでいたことが分かった。

 日本雑誌協会が4月27日に公表した1〜3月の平均印刷部数によると、「週刊少年ジャンプ」が242万2500部、「週刊少年マガジン」が115万6059部だったのに対し、「サンデー」は40万部を下回った。

 サンデーの平均印刷部数は13年10〜12月に50万部割れ。14年1〜3月期の平均は46万部超で、1年で約15%減った計算だ。マガジンも前年同期から約10%減、ジャンプも11%減と、軒並み落ち込んでいる。

270名無しさん:2015/05/10(日) 16:53:13
>>269

http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20150501-00042011-r25
落日の『少年サンデー』に驚きの声
2015.05.01

少年マンガ誌『週刊少年サンデー』の発行部数が40万部を割り込んでいたことが判明し、ネットには驚きの声が寄せられている。

小学館が発行する『週刊少年サンデー』は、『週刊少年ジャンプ』『週刊少年マガジン』とともに、俗に“3大少年マンガ誌”と呼ばれる。青山剛昌の『名探偵コナン』をはじめ、『タッチ』『H2』(あだち充)、『うる星やつら』『犬夜叉』『らんま1/2』(高橋留美子)、『MAJOR』(満田拓也)など、これまで数々の大ヒット作を世に送り出してきた。

そんな『週刊少年サンデー』だが、4月27日に日本雑誌協会が発表した数字では、2015年1〜3月の発行部数は39万3417部(印刷証明付き)となっており、これは前年同期の46万1250部から15%近く減った計算。『ジャンプ』の242万2500部、『マガジン』の115万6059部に大きく水を開けられている。

このニュースに対し、ツイッターには様々な感想が寄せられている。その声を見ると、

「サンデーは大御所がずっと居座って入れ替わらないもんな…新鮮味がまるでない感じがパナイ」
「今のサンデーは全く面白味がないよ。
この10年以上、勢いのある若手が全く育っていないのも致命的」
「サンデーって掲載作品がどんどん幼稚化してるんだよね。対象年齢が低めの漫画が増えた。で、購入してた大人が離れた。挙句には、コナンの再放送ならぬ再掲載。こりゃ酷い」

と、掲載マンガやその内容に理由を求める痛烈な意見があるものの、

「10年後に紙媒体としてのマンガはどうなっているのか。無くなっているか、それとも高額化してなんとか生き延びているのか」
「コンテンツビジネスの在り方も変わってきてるんだろうなぁ」
「自分が子供の時は当たり前のようにみんなジャンプとか読んでたけど、今の子供も同じように読んでるのだろうか?大人しか読んでない気がしてしょうがない」

など、マンガ誌のビジネスモデルの限界を指摘する声もある。また、

「連載中の漫画家さんに1つの世界での、とある物語を数ページ描いてもらい 人気投票で続編を期待できるような企画を連載と1:1で盛り込んでみては?」

と、『サンデー』が復活するための策を考える投稿も。半世紀以上続く、歴史ある週刊誌だけに、今回のニュースに興味を持つ人はかなり多かったようだ。

271とはずがたり:2015/06/04(木) 10:53:43
作家も大変だなぁ。。

芥川賞作家・柳美里氏インタビュー
年収1億円から困窮生活へ――芥川賞作家・柳美里が告白「なぜ、私はここまで貧乏なのか」
http://biz-journal.jp/2015/05/post_10102.html

 芥川賞作家の柳美里氏が、3月に上梓した『貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記』(双葉社)が話題になっている。昨年10月に柳氏が公表して話題となった雑誌「創」(創出版)の連載エッセイの原稿料未納問題や、困窮のためネット回線が止められ、公共料金や仕事の電車賃、あげく食費にも困るという作家の実情がつぶさに書き綴られているのだ。柳氏ほどの著名な作家がなぜここまで生活に苦しむことになったのか……その理由を自らが語った。



--多くの作家が経済的に困っている状態ということですか。
柳 「書くことだけで食べている作家は30人ぐらいではないか」という話を聞いたのですが、かなりリアルな数字だと思います。ただ「貧乏は恥ずかしい」と考えている方が多く、公にしないだけだと思います。

…(以下略)

272とはずがたり:2015/06/04(木) 18:10:32

マケドニアで革命の恐れ? c REUTERS/ Ognen Teofilovski
http://jp.sputniknews.com/europe/20150518/347563.html
2015年05月18日 16:01

マケドニアの首都スコピエの政府庁舎近くの野営で、マケドニア野党の支持者数十人が夜を過ごした。リア・ノーヴォスチ通信の特派員が現地から伝えた。
警察はデモ隊がいる並木道を車両通行止めにしたのみで、野営の活動には干渉していない。

17日、マケドニアの野党はスコピエ中心部にある政府庁舎近くで、同国のグルエフスキー首相の辞任を求める大規模な集会を開いた。

集会の後、野党の政治家ゾラン・ザエフ氏は、内閣が総辞職するまで無期限の運動を行うと発表した。

現在、活動家たちは野営の清掃をし、食料品を購入するために店舗に足を運んでおり、解散する様子はない。

グルエフスキー首相は9年間首相を務めている。マケドニアの経済状況は芳しくなく、失業率は28パーセントで、約45万人(5分の1)の国民が、よりより生活を求めて別の欧州諸国に去った。

マケドニアは欧州で最も貧しい国の一つと考えられている。マケドニアより状況が悪いのは、隣国のアルバニアのみ。

273名無しさん:2015/06/27(土) 21:20:28
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150623-00000131-sph-soci
韓国作家「憂国」の盗作認める
スポーツ報知 6月23日(火)16時50分配信

 韓国を代表する女性小説家、申京淑氏(52)が1996年に発表した短編小説「伝説」の一部が、故・三島由紀夫の短編小説「憂国」の盗作であると指摘された問題で、申氏は韓国紙のインタビューに応じて盗作を事実上認めた。

 23日付の韓国紙、京郷新聞の電子版によると申氏は22日に同紙のインタビューに応じ「『憂国』と『伝説』を何度も読み比べた結果、盗作との問題提起は妥当だと思った」と述べている。

 さらに「いくら過去の記憶をさかのぼっても『憂国』を読んだという記憶はないが、もはや私も自分の記憶を信じられない状況になった」とした上で「出版社と協議して『伝説』を、収録した単行本から削除する」「文学賞の審査委員などすべてを辞退し、自粛する時間を頂きたい」と述べ、謝罪した。

 しかし、自粛後には作家活動は続ける意向で「小説は私にとって命のようなもの。書くのを止めたら生きていけない。文学という『地』で転んだのだから文学という『地』で起きあがりたい」と述べている。

 申氏の盗作疑惑は、小説家のイ・ウンジュン氏(45)が16日のハフィントンポスト韓国語版で提起。同氏が酷似していると指摘したのは「伝説」の中の「二人とも健康な肉体の所有者だった。彼らの夜は激しかった」という描写と「憂国」の「二人とも実に健康な若い肉体を持っていたから、その交情ははげしく」という部分など。

 韓国メディアでは「韓国文学の恥だ」として、徹底追及する声が挙がり、韓国検察当局が詐欺事件でして告発する動きもあったが、提起したイ氏自身は「文学のことは文学で収めるべき」と司法判断はすべきではないという意見を表明していた。

 現在、韓国語版「憂国」は絶版になっている。申氏の作品は日本語に翻訳され「山のある家井戸のある家―東京ソウル往復書簡」「母をお願い」などが出版されている。

274名無しさん:2015/06/27(土) 22:34:20
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150626-00000067-zdn_n-sci
主婦の友社、日経報道に「猛烈に抗議」 Amazonの書籍値下げ販売めぐり
ITmedia ニュース 6月26日(金)15時23分配信

 アマゾンジャパンが発売後一定期間経った書籍を2割引で販売するキャンペーンをめぐり、これを報じた日本経済新聞の記事に対し主婦の友社が「猛烈に抗議する」というコメントを取引先向けに公表した。記事は出版社が「時限再販契約」を結んで実施すると報じているが、同社は「一切結んでいない」として否定している。

 キャンペーンはAmazon.co.jpで26日に始まった「夏の読書推進お買い得キャンペーン」。ベストセラーを含む和書110タイトルを20%引きで販売するもので、和書のベストセラーを期間限定で値下げするのは初という。

 日経新聞は、値下げ販売について主婦の友社など6社が参加するとした上で、「アマゾンと出版社の間で『時限再販』と呼ぶ契約をして、対象書籍を一定期間後に再販制度の枠組みから外すことで値引きできるようにする。出版6社にとっては再販によって守られる利点より返品を減らす利点のほうが大きいとの判断」などと報じ、定価販売を続ける一般書店からは反発が起きる可能性がある、と指摘している。

 主婦の友社はキャンペーンに参加しているが、時限再販契約については「全く事実と異なる」として、「さも契約をしたかのような記事を掲載されたことに対し、Amazon側、また報道した日本経済新聞社にも猛烈に抗議した」という。アマゾンジャパンからは同契約を結んでいないとの確認を取ったとしている。

275とはずがたり:2015/06/27(土) 22:41:33
詳細は忘れちゃったけど委託販売制度は東京一極集中の是正の為に解体しないとあかんという認識・持論だったが,そろそろ制度的にもなんとかしないとダメになってきたのでわ??

【栗田出版再生法申請】販売低迷…出版不況を象徴 「業界全体の再編、避けられぬ」
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/sankei-ecn1506260068.html
06月26日 22:13産経新聞

 出版取り次ぎ4位、栗田出版販売の経営破綻は、書籍と雑誌販売が落ち込む近年の出版不況を象徴する出来事といえる。

 出版取り次ぎ会社は、書籍や雑誌を出版社から仕入れて全国の書店に卸す、いわば「本の問屋」だ。書店が自由に返品できる委託販売制度のもとで、全国に一斉配送する仕組みを実現。日本出版販売(日販)とトーハンの2社が中心となって出版界の発展を支えてきた。

 そんな慣行を揺さぶったのが、娯楽の多様化や少子化などが原因とされる構造的な出版不況だ。出版科学研究所によると、出版物の推定販売金額は平成8年をピークに減少し、昨年は前年比4.5%減の1兆6065億円。落ち込み幅は昭和25年の統計開始以来、最大となった。本の返品率は40%近くで高止まりし、裁断などの費用負担も業界にのしかかる。インターネット書店最大手、アマゾンの台頭もあり、全国の新刊書店数は平成12年以降右肩下がりを続け、26年には3分の2以下の約1万4千店にまで減った(アルメディア調べ)。

 取り次ぎでも業界3位の大阪屋が昨年、楽天などの支援を受ける事態となり、出版関係者からは「戦後の出版流通システムは制度疲労を起こしている」と、変革を求める声も出ている。

 出版業界に詳しいジャーナリストの山田順さんは「出版不況で書店は大型店を残して急減している。小規模の書店しか顧客を持たない取り次ぎから淘汰(とうた)される状況だ。出版社、書店も含めた業界全体の再編は避けられないだろう」と予測している。

276とはずがたり:2015/07/04(土) 21:48:32

札幌・久住書房破産、会員らへの返金困難か
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0153125.html
07/04 12:49、07/04 21:46 更新

 先月21日に閉店した札幌市厚別区の書店「くすみ書房」の運営会社で、破産手続き開始決定を受けた久住書房(同市西区、久住邦晴社長)は、インターネットで小口資金を集める「クラウドファンディング」で店舗改装資金を集めたり、会費制の会員組織をつくったりしていた。関係者によると、会員らへの返金は困難とみられる。

 同社は一般債権者への弁済は困難な状態。関係者によると、クラウドファンディングによる改装資金は300万円が目標だった。「寄付型」のため資金を出した人に返還する必要はないというが、書店閉鎖により善意はふいになった形だ。

 年会費1万円の「友の会」の会員は約120人。4回に分けて計7千円程度の書籍が送られてくることになっていた。これまでの配本はゼロで、今後も送られる可能性は小さいという。

 自己破産について、久住社長は「ご支援に報いることができずおわびする」とし、創業地の西区琴似で開店を目指すとしていた小規模店については「白紙にしたい」と話した。

 くすみ書房は「売れない文庫フェア」「中学生はこれを読め!」など、斬新な企画で道内外の出版社・書店から知られる存在だった。(五十嵐知彦)

277とはずがたり:2015/07/15(水) 15:01:06
>川上と川下の企業数が多く、川中が寡占化された、砂時計のような特異な構造を出版業界は有している。他業界にはほとんど見られない構造だ。

> 日販とトーハンの流通寡占であり、出版社は全国の書店やコンビニに書籍・雑誌を流すために2社に依存している

>中小企業の集合体である書店各社も、2社のうちどちらかとでも取引できれば、数多ある出版社の本を一挙に集めることができる

>日配は書籍と雑誌の両方を扱う巨大な「総合取次」であった。このような出版取次業態は世界にない。

>新しく書店を開く際、今日のように読者のニーズが多様化する状況に対応しようとすれば、バラエティに富んだ品揃えを確保するため、大手取次と交渉せざるを得ず、日販やトーハンの系列書店としてスタートすることになる。取次1社と独占契約を結び、一種のフランチャイズ加盟店のようになってしまうのだ。

>欧州の書籍再販国は、再販拘束期間18カ月とか24カ月というように明確な期間を決めて、それを過ぎたら自動的にオープン価格に移行する制度を取っています

>取次と老舗大手・中堅出版社200社超の間には、新刊委託部数分に対して、翌月にその何割かのお金が自動的に支払われる取り決めがある。比率は出版社によって個別に決まっていて、10割のケースから4割のケースまでさまざまだ。新刊委託で送品した本が売れようが売れまいが、新刊本を押し込めさえすれば急場のお金が作れるから、委託販売を止められないのだ。

>新しく取次と取引を始めた新規の出版社には一切そのような特典はなく、新刊委託本の代金は半年後に清算される。取次は、書店に対する配本と集金に関しては大手を優遇し中小には厳しい傾向があるが、出版社に対しては老舗と新参に分けて老舗の有力出版社を優遇しているのである。

2009年08月26日 07時00分 更新
出版&新聞ビジネスの明日を考える:
日販とトーハン、2大取次が寡占する日本の出版流通事情
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0908/26/news015.html

街の書店でベストセラーを買えないのはなぜか。棚に並ぶことなく出版社に返品される本はなぜ発生するのか。硬直していると言われる本の再販制度が守られているのはなぜか――これらの問題を考えるのに避けて通れないのが、日販とトーハンの2大取次だ。出版不況が止まらないのはなぜか? 本記事ではそれを、流通から考えていく。
[長浜淳之介,Business Media 誠]

著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。
 日本の出版流通の際立った特徴は、日本出版販売(日販)とトーハンという2大取次(出版業界では卸売業、問屋)が君臨していることである。この2社の売り上げがいかに突出しているかは、取次上位7社の直近の年商を見てみれば一目瞭然だ。

順位__取次社名__年商(億円/単体ベース)
1) 日本出版販売(日販) 6,327
2) トーハン_____ 5,748
3) 大阪屋______ 1,282
4) 栗田出版販売___ 503
5) 太洋社______ 419
6) 日教版______ 379
7) 中央社______ 244
「新文化」の決算記事より作成

 出版社上位4社の年商は『新文化』の決算記事によると、講談社1350億円、小学館1275億円、9月に新しい決算が出る集英社が1376億円、角川グループホールディングスが映像事業339億円を含んで1416億円。

 書店上位5社の年商は「日経MJ」によると、紀伊國屋書店1198億円、丸善958億円、有隣堂546億円、文教堂グループホールディングス512億円、ジュンク堂書店421億円。

278とはずがたり:2015/07/15(水) 15:01:21

 これらを比較してみると、「出版社→取次(卸売)→書店」といった出版流通のメインストリームにおいて、日販、トーハンの占める位置付けがいかに巨大かが分かるだろう。日販、トーハンの規模は取次3位の大阪屋の4.5〜5倍であり、4位の栗田出版販売以下とは10倍以上の開きがある。まさに流通寡占である。

 また、4大出版社の規模や書店トップの紀伊國屋書店の規模は、大阪屋とほぼ拮抗(きっこう)しており、日販、トーハンに比べれば本当に小さな会社である。出版社と書店はいわば中小企業の集合体であって、寡占とは真逆の群雄割拠になっているのだ。

 つまり、川上と川下の企業数が多く、川中が寡占化された、砂時計のような特異な構造を出版業界は有している。他業界にはほとんど見られない構造だ。

 日本型出版流通の大きな特徴は、このように日販とトーハンの流通寡占であり、出版社は全国の書店やコンビニに書籍・雑誌を流すために2社に依存しているということ。また、中小企業の集合体である書店各社も、2社のうちどちらかとでも取引できれば、数多ある出版社の本を一挙に集めることができるのだ。日本における出版流通で取次経路の売り上げが占める割合は約7割であり圧倒的である。

 『書籍再販と流通寡占』(アルメディア)の著者・木下修杏林大学客員教授は、日販、トーハン2社の取次におけるシェアは、近年ますます高まっているという。「公正取引委員会の累積集中度調査によれば、2006年の書籍・雑誌取次業のCR3(上位3社の累積集中度)は84.0%、HHI(ハーフィンダール・ハーシュマン指数:公正取引委員会では1800以上で市場構造が高度に寡占的)は3303でした。1993年のCR3が73.1%、 HHIが2304であり、13年間で前者が10.9ポイント、後者が約1000ポイント増加しています。日販、トーハンの2社の市場占拠率は75%を超えています」とのことだ。

戦中の国策独占会社、日配を起源とする

 2大取次のルーツは1941年、戦時統制の一環として作られた日本出版配給株式会社(日配)にある。太平洋戦争に突入していく当時の政府は、出版流通統制のために、240社ほどあった取次を解散させ、日配1社に集約させた。

 戦後GHQは財閥解体を目的とする、過度経済力集中排除法を施行。日配も閉鎖機関令(1947年3月)によって閉鎖機関に指定され、清算処理を命じられて、活動停止を余儀なくされた。しかし、日配がなくなれば出版物が流通しない。急遽(きゅうきょ)、日販やトーハン、大阪屋などが誕生した。

 日配は書籍と雑誌の両方を扱う巨大な「総合取次」であった。このような出版取次業態は世界にない。総合取次の起源は関東大震災後の大正末期に、当時の雑誌4大取次の東京堂、北隆館、東海堂、大東館が、書籍も積極的に扱い出したことにある。その頃すでに流通寡占は始まっていたのである。

 「欧州も米国も、書籍と雑誌は別の業界。取次は別々であり、流通チャネルも異なっています。海外の書店は、書籍を売る専門店です。雑誌は主にニューズスタンド、キヨスク、スーパー、コンビニ、通信販売で売っているのです。ところが日本は取次も書店も、雑誌と書籍の両方を扱っています。日本の出版流通は、世界的に見れば奇妙な独特な発展を遂げているのです」と、木下教授は指摘した。

欧米に比肩する書籍流通システムを構築

 「日本の雑誌流通は世界一」という評価がある。大手総合取次は雑誌の流通・販売に力を入れてきたからだ。

 一方、書籍流通は注文品の流通改善がなかなか進まなかった。欧州や米国では情報化の進行を背景にして、1980年代末〜1990年代にかけて大型書籍流通センターが建設され、書籍の注文品流通の合理化・効率化が急速に進んだ。

 一方、日本はそれが大きく遅れた。しかし、2000年代に入ると情報武装型の大型書籍流通センター建設に見られるように、書籍の注文品流通システムが整備されつつあると、木下氏は評価している。世界最大のネット書店・アマゾンの上陸という黒船のインパクトがあったにせよ、取次が書籍の注文品流通システム作りに巨額の投資をし、真剣に流通改善に取り組み始めたのは大きな変化だ。トーハンの桶川SCMセンター、日販の王子流通センター、大阪屋の茨木と新座の流通センターなどがそれである。

日販はTSUTAYA、トーハンはGEOと提携

 出版科学研究所の調べによると、1998年に1兆5315億円あった雑誌総販売金額は、2008年には1兆1299億円にまで落ち込んでいる。つまり雑誌の市場規模は最近約10年で25%近くも減少しているのだ。

279とはずがたり:2015/07/15(水) 15:01:38
 書籍も同様に1998年の1兆100億円から、2008年には8878億円に落ち込んでいるものの、12%程度の減少で、雑誌に比べれば減少幅は小さいと言える。

 出版業界は高度成長期、不況知らずの2ケタ成長が続いていた。1976年に雑誌の売り上げが書籍を抜いて以後、「雑高書低」が基調であった。しかしバブル崩壊以降、出版業界は長期的な売上不振に陥っている。

 このような状況下でさまざまな変化が見られる。日販は「TSUTAYA」のカルチュア・コンビニエンス・クラブ、トーハンは「GEO」のゲオ、大阪屋と日販はアマゾンと関係を結んでいる。アマゾンは現在、日販との関係を深める傾向にあるのも興味深い。

 「TSUTAYA」「GEO」のような総合ソフトショップ、アマゾンのようなネット通販といった、新しい小売業態と取次とのタッグが出版再編の軸になる可能性もある。

書店を系列化して、配本でコントロール

 新しく書店を開く際、今日のように読者のニーズが多様化する状況に対応しようとすれば、バラエティに富んだ品揃えを確保するため、大手取次と交渉せざるを得ず、日販やトーハンの系列書店としてスタートすることになる。取次1社と独占契約を結び、一種のフランチャイズ加盟店のようになってしまうのだ。

 書店は日販やトーハンに配本をコントロールされるだけではない。困ったことに中小零細書店や実績のない書店には、一番欲しいベストセラー本がなかなか配本されないといった事態が発生している。

 ベストセラー本は、販売力のある大型書店、チェーン書店への配本が優先される。小さな書店はベストセラー本を一生懸命売ろうとしても調達が難しく、注文しても後回しにされ、希望する数を調達できず、店頭品切れ状態の期間が長くなって、常に販売機会の損失に苦しむことになってしまうのだ。

 それだけではない。書店には見計らい配本によって、欲しくもない本も箱詰めにされて一緒に送られてくる。

 書店に並んでいる本は再販商品であり、古書と異なり定価で売ることが決められている。書店は売れ残った本を値引き処分したり、売れに売れて品薄になった本を高値で売ることができない。とはいえ、新刊書のほとんどが、一度買っても返品自由な委託販売制のもとにある。ならば書店は気楽な立場かというと、そんなことはない。

 取次は月々の代金回収機能を持っている。中小書店は月に2回の支払いを義務付けられている。一方で大書店は月1回の支払いだ。書店の決済は返品相殺方式なので、いずれの書店も、売れなかった本をできるだけ早く返品して、支払額を少なくしたいといった心理が働く。そこで中小書店からの信じられないほどの大量返品が発生してしまうのだ。

 「新刊本の返品率は大変高い。不適正な配本、不確実な配本、非確実な押込型新刊マーケティング、非適正な新刊広告、書店の決済が送品即請求、返品自由などいくつもの原因が重なって、推計部数返品率は60〜70%になるでしょう」と木下教授。書籍返品率は40%前後と言われるが、これは注文品や買切品も含めた平均値。新刊本の返品は半数をはるかに超え、極端な場合は一度も陳列されずに、出版社に返されていく。

 委託販売制のメリットとしては新刊本をスピーディに全国津々浦々まで配本することや、ヒットする本やベストセラーが出やすい土壌を作れるといった効果がある。一方、問題点としては、出版社・取次の見計らい押し込み送本による大量返品の発生、書店の返品相殺方式・早期決済制と早期返品の発生などがある。

老舗出版社の急場の資金づくりに寄与

 「2大取次を中心とした巨大な日本の出版流通経済システムという枠組を補強するサブシステムとして、委託販売制、固定正味制、帳合制、再販制度などが機能しているのです。委託販売を止めて書籍を買取制にする論議がありますが、出版社たちが持っている既得権を放棄してまで、本気でそれをやろうとしているとは思えません」(木下教授)

 実は、取次と老舗大手・中堅出版社200社超の間には、新刊委託部数分に対して、翌月にその何割かのお金が自動的に支払われる取り決めがある。比率は出版社によって個別に決まっていて、10割のケースから4割のケースまでさまざまだ。新刊委託で送品した本が売れようが売れまいが、新刊本を押し込めさえすれば急場のお金が作れるから、委託販売を止められないのだ。

 しかし、新しく取次と取引を始めた新規の出版社には一切そのような特典はなく、新刊委託本の代金は半年後に清算される。取次は、書店に対する配本と集金に関しては大手を優遇し中小には厳しい傾向があるが、出版社に対しては老舗と新参に分けて老舗の有力出版社を優遇しているのである。

280とはずがたり:2015/07/15(水) 15:01:58
>>277-280
 「再販制度は日本だけではなく多くの国にあります。ただ、欧州の書籍再販国は、再販拘束期間18カ月とか24カ月というように明確な期間を決めて、それを過ぎたら自動的にオープン価格に移行する制度を取っています」(木下教授)

 せめて欧州のように、弾力的に再販制度を運用すれば、出版社にとっても書店にとっても、ビジネスチャンスが広がって良いのではないだろうか。

流通は刷新されたが、出版社が対応しきれない

 1冊の本が売れると、取次のマージンは8%、書店のマージンは22〜23%、残りは著者の印税や制作費がかかるものの全て出版社の取り分である。つまり、出版社は本がヒットすれば、みるみるうちにもうかる仕組みになっている。

 「私はもう“出版不況”という言葉は使わないほうがいいと思います。好況があるから不況もあるのですが、日本の出版物売上高はずっと落ちる一方ですよね。出版不況という言葉は業界人の思考停止・努力不足をごまかすための無責任な都合のいいキーワードにもなっているのです。なぜ日本だけが長期的に停滞・下降しているのか、真剣にその原因究明をすべきです。

 そして、その原因を取次寡占、書店大量閉鎖などに求めるのはおかしいです。日本の出版流通システムは改善されつつあり、しかも大型店が増えているため、書店の売場面積は広がってきているのですから。

 むしろ、大事な問題の1つは作り手側にあります。これだけ取次に優遇されていながら、良い企画、売れる本が作れない。良い著者を発掘できないこと、すなわち編集者の企画力の陳腐化、出版社のマーケティング力不足がまず厳しく問われるべきです」と、木下教授は出版社に手厳しい。

 米国の2007年の書籍売上高は前年より3.2%増。ドイツは3.4%増。フランスは5%増。雑誌を含まない書籍の統計ではあるが、少なくとも欧州、米国の出版業界は、日本のように落ちっぱなしのイメージはなく、不況もあれば好況もあり、むしろ近況では持ち直しているようだ。「インターネット、携帯電話が普及したから本が売れない」というのは、国際的視野から見れば嘘である。

 日本の場合、出版の主役はずっと雑誌であった。しかし平成になって、大手取次が大きな資本を投下して書籍流通システムを改善していったのは、時代を読んだ英断だったのではないだろうか。あとは出版社のコンテンツ作り、書店の売場作りがついてくるかどうかだろう。

出版流通のリーダーとして2大取次の役割は大きい

 以上、取次がどういうもので、どういった商慣行が行われているか見てきたが、出版不況の原因につながりそうな疑問点を整理してみよう。

1.日販やトーハンの過度の寡占で、ほかの取次の商売が阻害されていないかどうかは検討の余地がある。

2.日販やトーハンは中小零細書店を系列化しておいて、ベストセラー本を満足に送らなかったり、月に2回の支払いを求めたりと、売れる環境を整えていないのにお金の取り立てが厳しすぎるのではないか。書店マージンも22〜23%では回転率の悪い現状では、中小零細書店はもうからなさすぎではないか。せめて30%にはならないものか。

3.日販やトーハンと老舗出版社との間に、新刊委託部数分に対して、翌月にその何割かのお金が自動的に支払われる取り決めがあるにせよ、新しい出版社にはそのメリットがないのだから、買取制を進めればどうか。新規参入の買取制の出版社が増えれば、委託販売制のもとでの異常に高い返品率の改善につながるのではないか。

4.雑誌販売のみを視野に入れたと思しき、再販制度の硬直的運用によって、書店は売れ残った書籍を値引き販売して売りさばく自由を失っている。欧州方式で、定価販売の期間を限定して、後は書店が価格を自由に決められるようにしてはどうか。

5.流通システムがいくら最新でも、流すコンテンツや活用の仕方が悪ければ有効に機能しない。日販、トーハンは出版流通のリーダーとして、出版社、書店も巻き込んだ、売れる本作りの開発拠点にならないものか期待したい。出版社や書店を支配するというのではなく、シンクタンク機能を持てないだろうか。

 出版不況の要因は複雑であり、取次のみに原因を求めるべきでない。出版社の企画や売り場が面白くないこともあるだろう。消費者・読者の変化もある。

 しかし取次、特にシェアを寡占している日販とトーハンが、大手書店と老舗出版社を優遇して、零細書店と新興出版に冷たいのなら、新しく書店や出版を始めようとする人がいなくなり、硬直化した業界の衰退は必定だろう。

281とはずがたり:2015/08/05(水) 10:41:22
出版社6社が書店に謀反!? アマゾンと安売り契約で紀伊國屋書店が大激怒!
http://www.premiumcyzo.com/modules/member/2015/08/post_6109/?utm_source=nikkan&utm_medium=rank&utm_campaign=ctr
2015.08.01

 去る6月26日、出版卸業で業界第4位の栗田出版販売が民事再生を申請した。取引する出版社が約2000社もあったため、出版界はもっぱらこの話題一色に染まった。しかしその裏で、実は同日に、もっと出版界に衝撃を与えるビッグニュースが流れていた。それは、アマゾンが出版社6社と手を組んで、110タイトルの書籍を、期間限定で2割引で販売するという話である。

 これを報じたのは日経新聞と東洋経済オンラインだった。

 日経の記事は「低価格で集客したいアマゾンと、返品を減らしたい出版社の思惑が一致した」とその狙いを指摘。一方の東洋経済オンラインは、「アマゾンの狙いは、期間限定キャンペーンをやることではなく、恒常的に自由な価格で販売できるようにすることだ。『価格の柔軟性があれば返本率を減らすこともできる。マーケットを活性化させることができると信じているため、なるべく早く、"自由な価格で売れること"を普通のことにしたい』(種茂本部長)」とさらに深い分析を掲載した。

 他業界の人からすれば、「割引販売をすることが衝撃のニュース?」とまゆをひそめるかもしれないが、再販制度の下、定価販売が慣習となっている出版業界では「ついに日本でも価格競争が始まるのか?」と思った人も少なくないのである。

 しかし、これらの記事が出るや否や、件の出版6社の中の主婦の友社が「アマゾンとは時限再販契約を結んでいない。日経とアマゾンに猛抗議した」という文章を突如、ホームページにアップした。

 翌日には、日経が「『アマゾンと出版社の間で時限再販と呼ぶ契約をして、対象書籍を一定期間後に再販制度の枠組みから外すことで、値引きできるようにする』とあったのは『アマゾンと出版社の合意に基づき値引きできるようにする』の誤り」とする訂正記事を出した。

 東洋経済オンラインも、「取次である日販も協力」という文言を、「取次である日販にもこの取り組みを説明し、通常の商流を維持する」と訂正した。

 なぜ、主婦の友社は突如、猛抗議したのか。なぜ、東洋経済オンラインは、あまり重要にはみえない日販のくだりを訂正したのだろうか。

 これについてある出版社の営業マンはこう見立てる。

「紀伊國屋書店の高井昌史社長がそれらの記事を見て、大激怒したようだ。その日のうちに6社が呼び出しを受け、アマゾンで割引販売する110タイトルの書籍全点を、すべての紀伊國屋書店から返品すると通告されたそうです。リアル書店でナンバーワンの紀伊國屋さんを怒らせるのは、営業にとっては絶対のタブー。それで、主婦の友社さんはあれだけ過剰に反応したんですよ。『時限再販契約はしていない』といっても合意はあったんでしょうから、紀伊國屋さんとしては、許せないでしょう」

282とはずがたり:2015/08/05(水) 10:41:50
>>281-282
 また別の出版社の営業幹部が話す。

「東洋経済オンラインの初出の記事で、『日販が協力』と書いてあったことで、日販もとばっちりを受けたようです。『紀伊國屋さんから、お叱りの電話をうけた』と聞きました。高井社長のアマゾン嫌いは、業界でも有名な話です。記事が出た翌週の7月1日には、出版流通イノベーションジャパン(紀伊國屋書店と大日本印刷の合弁会社)が新たな出版流通のビジネスモデルを提示する説明会がありました。内容は直取引や時限再販の活用などでした。きっと、自分たちの発表前に、アマゾンに邪魔されたと思ったのでしょう」

 時限再販とは、再販制度の弾力運用の一環で、期間や場所を限定して出版社の価格拘束を解き、小売が自由価格で販売できる制度のことを言う。東京国際ブックフェアや神保町ブックフェスティバルなどで、出版社自らが読者謝恩を目的に、2〜5割引で書籍を販売しているのが、その最たる例だ。

 ただ、この時限再販にはきちんとしたルールがある。出版社が時限再販に指定した書籍はすべての書店が割引販売をしていいのである。では、紀伊國屋書店も怒って返品せずに、割引けばいい――そう思う人も多いだろう。しかし、紀伊國屋がそうできない理由がきちんとある。

 今回のアマゾンの20%割引は、出版社が10%、アマゾンが10%を負担して実施している。事前交渉でアマゾンは「割引負担はすべて出版社の負担で」と強引に言ってきたという話もあるようだ。しかし、それもそのはずで、そもそも書店の粗利は約20数%と低いのである。早い話、20%しかないのだから、20%引きで売ったら、利益はゼロ。ゆえに、出版社がある程度のバックマージンを支払わないと値引き販売はしない・できない構造になっているのだ。それが、制度上は、再販制度の弾力運用が可能であっても、業界に広がらない原因なのである。ネット上で時限再販がこれから広がるなどと安直に書いている人がいるが、この構造を知らないがゆえ、であろう。

 さて、もうお分かりいただけたであろう。紀伊國屋が怒ったのは、今回の6社が、アマゾンだけにバックマージンを支払って割引販売を奨励しているにも関わらず、多くの書店が同じ商品を定価でしか売れない状況を放置したからである。

 取次関係者は言う。

「この一件は、完全に出版社の勇み足ですね。この6社はすべてアマゾンと優遇マーケティングの契約をしている会社です。古い書籍なら他の書店に迷惑をかけないと思っていたのかもしれませんが、完全に見誤っています。事前に一言、説明しておけば、これほどの大事にはならなかったでしょう。紀伊國屋さんが各社を呼びつけたのも、出版社がアマゾン一社を優遇するような流れにくさびを打ちたかったのでしょうね」

 では、書籍を値引き販売することで出版社の売上・利益は上がるのだろうか? アマゾンは、今後も出版社との事例を積み上げて、割引販売の有効性をデータで示そうと考えているようだが、今回の件を受けて協力する出版社はまず少ないだろう。

 6社のうちのある1社に勤務する人物は話す。

「実際、アマゾンの割引販売ですが、それほど売れていません。参考になるデータは取れないでしょう」

「売れない本は安くしても、売れない」という業界の定説は覆されることはないのだろう。

(文/佐伯雄大)

283とはずがたり:2015/08/05(水) 10:42:51
もう限界!儲からない書店に三行半を突き付ける大企業 書店崩壊のXデーはもう間近?
http://www.premiumcyzo.com/modules/member/2015/06/post_5982/
2015.06.11

「リブロ池袋本店(東京)が西武百貨店池袋本店から撤退。跡地の候補はブックファーストか、三省堂書店か」

 書店のビッグニュースで出版業界がざわつくなか、新たな書店のリストラ話が浮上した。京王グループの京王書籍販売が展開する啓文堂書店が、41店あった店舗を15店閉鎖して26店にまで縮小するうえ、20人の希望退職者を募集しているというのだ(2015年3月に青葉台店、稲城店、代田橋店を閉鎖し、現在は38店)。

 啓文堂書店といわれても出版業界外の人、とくに関東以外の人にはなじみがないかもしれない。だが、2008年の八王子通り魔殺人事件の事件現場になった書店といえば、痛ましい話ではあるが、ご記憶の方も多いだろう。

 その啓文堂書店の2014年度の売上が約90億円。前年度よりも8億円近く減収しているうえ、書籍販売業は赤字になっているという。その赤字を解消するために、不採算店などを閉鎖し、人件費を減らして黒字化を目指すというのが今回のリストラ策のようだ。

 しかし、ある出版社の営業幹部は言う。「今の社長は、どうも書店業への関心が薄いようだ。専門書関係の出版社を集めてリストラ策を発表したときも、『リストラして黒字化せよ』という親会社からの指示をただ実行するためだけに来た人だなという印象だった。前社長は、積極的に業界づき合いをし、出版や書店について熱く語る人だった。そんな人がいなくなったら、こんな状況になった。もしかしたら、Xデーが近いのかもしれないな」

 「Xデーとは」と聞き返すと、「東五軒町のケース」とだけ答えられた。

 出版界の隠語で東五軒町とはその所在地からトーハンを指す。一方の日販はお茶の水と呼ばれている。

 そう、彼が推測するXデーとは、啓文堂書店の身売りのことなのだ。実は、同じ鉄道会社で書店を持つ阪急電鉄は12年、子会社のブックファーストをトーハンに売却したのである。

「事業譲渡において、事業が黒字であるのは最低条件。あくまで憶測にすぎないが、啓文堂は借入れなどの負債も含めて財務状況を健全化したうえで、書店業を売却しようと考えているのではないだろうか。主帳合取引の日販は、書店の買収には積極的ではないようにみえる。オリオン書房(東京・立川)やリブロを支援したのはむしろ異例なこと」(前出の営業幹部)

 ここ数年、書店業を他企業に売却する動きが目立つ。なかでも、大日本印刷による丸善、ジュンク堂書店、文教堂の子会社化はその最たる例だろうが、ファミリーブック(群馬)はゲオホールディングス、明屋書店(愛媛)はトーハンなど、身売りの例はまだまだある。彼らがそう判断する最たる理由は、本の売上が減っていくだけの先行きの暗い書店業界で、経営を維持していくことがかなり難しいからである。一言でいえば、やるだけ赤字で儲からない――からだ。

 詳しくは触れないが、粗利率が2割程度で売上が下がっているなか、家賃や人件費などの固定費を支払うと利益はほとんど残らない――というのが書店経営の実態なのである。客がほとんど入っていないが、営業し続けている小規模の書店をたまにみかける。これは外商や教科書販売という別収入があるからこそ、成り立っているのである。また、大手書店がこの規模を維持できているのは、出版社や取次からのバックマージンがあるからだ。ほかにも、「家族経営で、家族への給料を支払うことがないからやってこれた」、「自社物件で家賃を払う必要がないから何とかやってこれた」など、特殊なケースでない限り、書店の店売でメシを食うことがかなり困難になっているのである。

 新聞やネットで、町の書店が消えていくという記事を目にする。しかし、今は大企業の子会社書店のリストラや身売りにまで、事態は進展している。さらに、成長し続けるアマゾンジャパンですら、紙の本の売上がもう踊り場にきているといわれている。本の売上が減少し続ける環境では、専業書店の未来は暗い。このままでは救済する企業すら出てこなくなってしまうかもしれない。おそらく、そうなったとき、そして支援してくれたはずの企業が書店を見放したとき、そのときこそが書店大崩壊のXデーなのかもしれない。

(文/佐伯雄大)

284とはずがたり:2015/08/05(水) 21:00:24
ご冥福をお祈りします。

作家の阿川弘之さん 死去
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150805/k10010179591000.html
8月5日 20時24分

太平洋戦争を舞台に人々の苦悩や悲哀を描いた作家で、文化勲章受章者の阿川弘之さんが亡くなりました。94歳でした。

285とはずがたり:2015/08/08(土) 11:14:18

阿川弘之さん、亡くなる前日「次はステーキが」
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20150807-567-OYT1T50134.html
08月07日 20:42読売新聞

 3日に老衰で亡くなった作家・阿川弘之さんの長女で、エッセイスト・作家の阿川佐和子さん(61)が7日、最期の様子や父への思いをつづったコメントを書面で発表。

 「今年の夏あたり」から体力が落ちたものの、「亡くなる前日には、私が持っていった薄切りのローストビーフを三枚たいらげ、『次はステーキが食いたい』と、にんまり笑ったりしておりました」というエピソードを明かした。

 3日夜、仕事を終えた佐和子さんが駆け付けた時には、既に呼吸が停止した後で、みとった兄の尚之さんから「 痰 たんを吸い取る機械を入れた際、『苦しい』と言ったのが最後の言葉で、それ以外はさほど苦しむこともなく、大変に穏やかに安眠した」と聞いたという。

 また、「身体が弱り切っても、頭の中は『うまいものが食いたい』という意欲を捨てなかったのは、いかにも父らしく、立派な大往生だったと思っております」と現在の心境を記した。

286とはずがたり:2015/08/08(土) 11:15:55
阿川弘之氏死去=作家、端正な鎮魂文学―「山本五十六」「雲の墓標」、94歳
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-150805X212.html
08月05日 21:34時事通信

 厳しい歴史感覚に基づく目で日本人の姿を見据え、「山本五十六」「志賀直哉」などの人間味あふれる評伝や小説を著した作家で文化勲章受章者の阿川弘之(あがわ・ひろゆき)氏が3日午後10時33分、老衰のため東京都内の病院で死去した。94歳だった。広島市出身。葬儀は近親者で行う。エッセイストの阿川佐和子さんは長女。

 旧制高校時代から小説を執筆、島尾敏雄らの同人誌「こをろ」に参加する。1942年、東大を繰り上げ卒業して海軍に入隊し、敗戦を中国・漢口で迎えた。46年に復員して志賀直哉に師事。同年「年年歳歳」でデビューした。戦時下で苦悩する青春像を描いた「春の城」や「雲の墓標」、広島の原爆を題材にした「魔の遺産」などを次々に発表し、作家としての地位を確立。安岡章太郎、遠藤周作、吉行淳之介らとともに「第三の新人」と呼ばれ、戦後文壇をリードした。

 戦友を失い、廃虚と化した故郷の広島を目の当たりにした阿川氏の心に長い間残っていたのは、「生き延びてしまった」という抜き難い無常観だった。戦後を生きる者として戦争と向き合い、端正な文体で鎮魂の文学を確立した。ベストセラー「山本五十六」「米内光政」「井上成美」の提督3部作では、登場人物に寄り添い、なぜ勝算のない戦争に突入していったのかを鋭く問い掛けた。

 生涯の師と仰いだ志賀直哉の最後の門下生。長編「志賀直哉」では、「小説の神様」と言われた文豪の素顔に迫った。食べ物や乗り物を愛し、洒脱(しゃだつ)な文章にユーモアを交え、「奇人狐狸庵」「南蛮阿房列車」「食味風々録」などのエッセーもつづった。

 他に「暗い波濤」「軍艦長門の生涯」など著書多数。2005年には「阿川弘之全集」(全20巻)が刊行された。日本芸術院会員。1999年文化勲章。

287とはずがたり:2015/08/08(土) 11:20:27
阿房列車のイメージだけど提督3部作ぐらい読んでみようかねぇ。。

歴史事実としてwikiとか熟読するのは面白い─色んな素人が編集するので無味乾燥ではない─けど,小説とかの大戦モノは影響受けた連中が多すぎて食傷気味だからあんま興味がないんだけど。

288とはずがたり:2015/08/22(土) 07:40:30

村上春樹氏の新著、9割買い取り=紀伊國屋書店、ネットに対抗
http://news.goo.ne.jp/topstories/business/140/263c84a2863233b65a4cb524220fb4c6.html
(時事通信) 00:43

 大手書店の紀伊國屋書店(東京)は21日、作家の村上春樹氏の新著「職業としての小説家」(スイッチ・パブリッシング刊)の初版10万冊のうち9万冊を買い取り、自社店舗と取次店を介して全国の書店で9月10日から販売を開始すると発表した。書籍のインターネット販売に対抗し、街中の「リアル書店」の活性化を目指す新たな取り組みだ。

289名無しさん:2015/08/23(日) 15:00:38
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150821-00000164-sph-soci
直木賞・東山彰良さん、贈呈式で感謝「誰かが見限っていたらこの場には立っていなかった」
スポーツ報知 8月21日(金)19時58分配信

 第153回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が21日、都内のホテルで行われ、「流」で直木賞を受賞した東山彰良さん(46)は「受賞後は、僕の作家人生で空前の忙しさ、充実した日々でした。この場を借りてお礼を申し上げたいです。僕はデビューして12年。商業的にはあまり売れない、パッとしない作家でした。(協力者の)誰かが見限っていたらこの場には立っていなかったと思います」とあいさつした。

 選考委員会では、満場一致で「流」が選ばれた。選考委員の一人、高村薫氏は、こう絶賛した。「それぞれ好みが違う選考委員が皆絶賛しました。奇跡のようなこと。心底読んでいて楽しく、終わりに近づくのが惜しい作品というのは決して多くない。私にとってもこの10年で間違いなくベストです。1970年代の台北の描写を読んでいて、選考委員であることを忘れてしまった。『流』の世界が中国語圏の生活感覚にしっかり密着している。小説家としての天性の才能を感じます。東山さん、素晴らしい小説を本当にありがとうございました」

 以下、東山さんの「受賞のことば」

 拙著がかくも栄誉ある賞に選ばれたことに、ただただ戸惑うばかりです。上梓直後から大作、重厚などと評していただきましたが、じつのところ、それほど肩肘を張って書いたという記憶はありません。それどころかきわめて個人的なエピソードを忘備録的に綴った面があります。最初は短編、長くても中編くらいのつもりで書き始めました。しかし、私に忘れてもらいたくないエピソードは存外にたくさんあったようです。次から次へ懐かしい思い出が訪れ、執筆中は楽しくて仕方がありませんでした。

 わたしは間もなく四十七で、子供のころわたしを守ってくれていた大人たちはほとんどが黄泉路へと旅立ってしまいました。彼らがいた世界は、いまではわたしの記憶のなかにしか存在しません。それでもふとした瞬間に、彼らの気配を感じてしまうことがあります。至福のとき、失意のどん底にいるとき、ただぼんやりしているときに。

 死者たちがわたしとともに在る。生きている者たちと同様、彼らにも感謝しています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150806-00000068-dal-ent
直木賞受賞東山氏 テキーラマエストロ 学生時代はヘビメタに
デイリースポーツ 8月6日(木)15時28分配信

 第153回直木賞を受賞した東山彰良さん(46)が、4日放送のRKB毎日放送の情報番組「今日感テレビ」(月〜金曜 13時55分〜)にスタジオ生出演。次回作について「もう書き終わりました。次は(ジャンルは)SFです」と明かした。

 東山さんは9歳から福岡県で暮らし、現在は同県の小郡市在住。西南学院大学で非常勤講師を務めている。地元の小郡市立図書館では、現在約50人が受賞作「流」の予約順番待ちで、読むまでに半年くらいかかる状況といい、地元での人気はひときわ高い。

 この日、同番組では「東山さんをもっと知りたい!この情報は本当ですか?」との企画を用意。「学生時代ヘビメタにはまっていた」、「テキーラのソムリエ資格をもっている」という情報に、東山さんは「本当」と答え、小説家や大学の非常勤講師としてだけではない、意外な一面を垣間見せた。「(当時ヘビメタは)相当ハマっていました。(自分で)演奏もするし、いつか世界に出る日に備えて、アイラインのひき方とか練習してました(笑)」、「最近はソムリエといわずに、テキーラマエストロといいます。お酒が好きでいろいろ飲んで、たどり着いたところがテキーラだった」などと明かした。

 東山さんは、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹と綾部祐二がMCを務める同局の福岡ローカルのバラエティ番組「TEEN!TEEN!」((月曜23時53分〜)にも出演する。番組HPによると、「又吉直樹 祝!芥川賞受賞SP企画」と題し、東山さん行きつけのラーメン屋で、受賞裏話や作家の悩みなど「芥川賞・又吉×直木賞・東山」の貴重なトークを17日に放映予定という。

290名無しさん:2015/08/23(日) 15:02:21
>>289

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150718-00000038-scn-cn
「台湾人が直木賞を受賞した!」・・・戦後世代初、台湾では又吉さんの芥川賞より高い関心
サーチナ 7月18日(土)13時57分配信

 第153回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の受賞者・受賞作品が発表された16日夜から、台湾では「台湾人が受賞」の記事見出しが躍った。直木賞受賞者の東山彰良さんが台湾出身だからだ。芥川賞受賞の又吉直樹さんも芸能人として著名なため注目を集めたが、台湾では東山さんの受賞への関心の方が高い。

 台湾の中央通信社は東山さん関連の話題を動画ニュースを含め、14本も配信した。台湾で東山さんの直木賞受賞が喜びと誇りをもって大きく報道されているのは、日本文化に対する“リスペクト”が根強い上に、“日本文化リスペクト”を表明することが自然なこととして定着しているからと考えられる。

 東山さんは1968年生まれで、現在は46歳。本名は王震緒。5歳の時に父親に連れられて日本に渡った。9歳の時にいったんは台湾に戻ったが、ほどなくして改めて日本に渡った。一族は山東省の出身で、東山さんは父から、「父は日中戦争時に遊撃隊として日本に抵抗した」といった話を聞いた。一家はその後、国共内戦の敗北に伴い、台湾に渡った。

 直木賞受賞作品は「流」。戦争に翻弄される一家を描いた。東山さんは父親から聞いた話などにもとづいたと説明し、物語の大半は事実と述べた。東山さんの父親の王孝廉さんも作家として研究者・作家として活動している。王孝廉さんは「流」について「作品中の日本人も中国人も台湾人も悪人としては描かれていない。悪事もしたが、それは環境や時代に強要されたものだ。それこそ戦争の悲劇なのだ」と述べた。

 台湾最大野党の民進党の蔡英文主席(党首)は王孝廉さんの見方に強く感銘したとして、戦争を経験した世代の癒えない傷を知ることは、「平和こそがわれわれの世代が追及すべき時代の精神と、目を開かせてくれる」と述べ、過去を知ることは、「(かつて敵対した人が)互いに包容し、互いに許す」ためとの考えを示した。

 東山さんは「流」について「最初は、日本人の読者の方に、これほど支持されるとは思いもしませんでした」と説明。作品が大きく評価された理由について「過去のことを思う気持ちは日本人とか台湾人とかに関係なく、普遍的な感情なのでしょう」と述べた。

 台湾出身および中華民国国籍保持者の作家が直木賞を受賞するのは第33回(1955年下半期)に「香港」で受賞した邱永漢さん(1924-2012年)、第60回(1968年下半期)に「青玉獅子香炉」で受賞した陳舜臣さん(1924-2015年)に続き、東山さんが3人目。陳舜臣さんは神戸生まれなので、台湾生まれとしては東山さんが2人目。また、東山さんは戦後生まれでは初めてだ。

**********

◆解説◆
 台戦後になり、台湾には国民党関係者や軍人、支持者が大陸から大量にやってきた。彼らおよび彼らの子孫は「外省人」と呼ばれる。戦前からの台湾住民は「本省人」だ。戦後の台湾では、双方の深刻な対立が発生した。本省人による外省人襲撃もあったが、犠牲者や被害者が圧倒的に多かったのは本省人の側だった(2.28事件、白色テロなど)。

 外省人に対しては、引き上げた日本人にかわって利権を握り、台湾の政治、社会、経済を支配したとの指摘がある。しかし実際には、外省人でも社会の上層部に位置したのはひとにぎりの特権階級で、敗残兵や難民として台湾に渡った多くの外省人は、極めて苦しい生活を強いられた。

 東山さんの祖父は、抗日活動に加わったが「非正規のゲリラ」だったので「国民政府軍人」とは認められなかったという。詳しくは伝えられていないが、相当に苦労したと想像できる。

 「東山彰良」のペンネームの「東山」の姓は一族の出身地である「山東」の地名を逆にしたもので、名の部分の「彰」の文字は、幼いころに台湾の「彰化」で暮らしたことことによる。(編集担当:如月隼人)(写真は中央通信社の動画ニュース掲載頁のキャプチャー)

291名無しさん:2015/08/23(日) 15:03:01
>>290

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150718-00000005-ftaiwan-cn
直木賞受賞の「流」、台湾野党トップも注目 「早く中国語版の出版を」
中央社フォーカス台湾 7月18日(土)19時6分配信

(台北 18日 中央社)来年1月の総統選挙に野党・民進党から出馬する蔡英文主席は17日、直木賞に選ばれた台湾出身の作家、東山彰良(本名:王震緒)さんの小説「流」について、自身のフェイスブック上で、「台湾という土地が持つ傷跡や物語を、より多くの台湾人に知ってもらいたい」と語り、1日でも早い中国語版の出版に期待を示した。

「流」は、国共内戦など時代に翻弄される家族にスポットを当てた作品で、1970〜80年代の台湾が主な舞台。ストーリーは東山さんが父・王孝廉さんから聞いた話が基になっており、主人公の少年は父がモデルだという。

蔡氏は、戦後に育った台湾の人々が同書を通じ、戦争を経験した世代の記憶を知ることは、「平和こそが追求すべき精神であると我々に気付かせてくれる」と述べた。

1968年、台北に生まれた東山さんは、16日の記者会見で「台湾は僕の国。この本がもし中国語に翻訳されることがあれば、これに勝る喜びはない」と語っている。

(葉素萍/編集:杉野浩司)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150717-00000010-ftaiwan-cn
直木賞受賞の東山彰良さん「台湾は僕の国」
中央社フォーカス台湾 7月17日(金)18時11分配信

(東京 17日 中央社)直木賞に選ばれた台湾出身の作家、東山彰良(本名:王震緒)さんは16日、東京都内で開かれた記者会見で、「台湾は僕の国。この本がもし中国語に翻訳されることがあれば、これに勝る喜びはない」と笑顔を見せた。

東山さんは1968年、台北生まれ。9歳で福岡に移住したが、その出自から自らのアイデンティティーに悩んだこともあった。会見では「僕にとって、『家族』が自分の確固たるアイデンティティーが持てる場所」だと語り、家族の物語を描いた受賞作「流」もそうした思いで書いたと述べた。

(楊明珠/編集:杉野浩司)

292名無しさん:2015/08/23(日) 15:04:22
>>291

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150717-00010005-nishinp-l40
直木賞に東山さん 「20年に1度の作品」と激賞 台湾生まれ、福岡在住
西日本新聞 7月17日(金)10時21分配信

 第153回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の料亭「新喜楽」で行われ、芥川賞は人気お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん(35)=東京都=の「火花」(文学界2月号)と羽田圭介さん(29)=同=の「スクラップ・アンド・ビルド」(文学界3月号)に、直木賞は東山彰良(あきら)さん(46)=福岡県小郡市=の「流(りゅう)」(講談社)に決まった。

 又吉さんは綾部祐二さんとコンビを組み、テレビや舞台で活躍。太宰治好きの「読書芸人」としても知られる。受賞作は若手芸人と先輩芸人の日々を描いた。

 羽田さんは東京都生まれ。高校在学中の2003年に「黒冷水」で文芸賞を受賞しデビューした。受賞作は、求職中の若者が、同居する祖父の介護を通して自分を見つめ直す物語。

 芥川賞選考委員の山田詠美さんは「火花」を「どうしても書かざるを得ない、という切実さを感じた。主人公とカリスマ性のある先輩の火花が散るような関係が描けていた」と評し、「スクラップ-」を「主人公の愚かさが魅力的という不思議さがある」と話した。

 直木賞の東山さんは台湾生まれ。9歳から福岡県に暮らす。西南学院大大学院修了後の2003年にデビューし、09年に「路傍」で大藪春彦賞を受けた。受賞作は、国民党の戒厳令が続く1975年の台湾が舞台。祖父を何者かに殺された主人公の青春の日々を描きつつ、自身のルーツ、祖父の死の真相に迫っていく。

 直木賞選考委員の北方謙三さんは「20年に1度の作品。汗のにおいと血の色がある。欠点のつけようがない青春小説だ」と激賞した。

 贈呈式は8月下旬に東京都内である。賞金は各100万円。

=2015/07/17付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

293名無しさん:2015/08/23(日) 15:04:33
>>292

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150802-00000001-withnews-ent
「20年に1回の直木賞」東山彰良『流』の存在感 大御所・北方謙三が大絶賛 又吉だけじゃない注目作品
withnews 8月2日(日)5時30分配信

 20年に1回の直木賞……先日発表された第153回直木賞を受賞した東山彰良さん「流」は、選考委員にそう激賞されました。芥川賞のピース又吉直樹さんが注目を集めていますが、こちらも見過ごせません。台湾出身の作者が、家族のルーツと向き合った青春小説です。

「歴史的な受賞作」
 芥川・直木賞で受賞作が発表されると、有名作家が名を連ねる選考委員が報道陣に選考の経緯などを説明します。直木賞の選考をした北方謙三さんによると、「流」は満票で選ばれました。
 北方さんはさらにベタ褒めでした。「20年に1回という素晴らしい作品。歴史的な受賞作にもなり得る。大変な商売敵を選んでしまった」

20世紀の台湾庶民史
 大御所にここまで絶賛される「流」は、どんな作品なのでしょう。
 主人公は秋生(チョウシェン)。高校生の1975年、二つの死から物語は始まります。台湾の総統・蒋介石と、何者かに惨殺された祖父。
 秋生は祖父を殺した犯人を捜します。この祖父は、戦中に蒋介石率いる国民党に付き、共産党との内戦に敗れ台湾に渡りました。大陸では住民の大量殺害に関わり、現地には事件の記憶をとどめる石碑が残っています。

 この設定は、家族の実話を膨らませたそうです。

 台北に暮らす秋生の周囲にも、戦争に翻弄された台湾の人々の姿が描かれます。
 祖父ら「外省人」は大陸に戻ることを願い、もともと台湾にいた「本省人」を見下します。日本統治時代を懐かしむ本省人もいて、秋生は彼らとの交流をきっかけに日本に興味を抱きます。
 東山さんは受賞会見で「僕が知っている1960年代後半から70年代の台湾には戦争の影が非常にあった」と語っています。

青春小説、モデルは父
 歴史の悲劇を感じさせますが、痛快なまでの青春小説です。
 けんかに明け暮れ、恋をして、挫折のなかでもがく成長物語。そんな主人公のモデルは東山さんの父親です。

 東山さんは1968年に台湾の台北市で生まれました。9歳で日本に移住し、福岡で育ちました。「母国語は日本語」というほど日本になじんでいます。しかし、日本にも台湾にもよりどころがない不安がありました。

 揺るぎなかったのは家族の存在でした。受賞会見で「家族は確固たるアイデンティティが持てる場所」と語っています。
 
 極上のエンターテインメントでありながら、戦後70年の節目に、歴史や戦争について考えさせる直木賞作品になりました。
 芥川賞の又吉さんフィーバーを逆手にとって、東山さんは「直木賞にも注目してもらえたら丸もうけだ」と会見でおどけました。その言葉の通りに、「20年に1回の直木賞」にふさわしい小説と言えそうです。

294名無しさん:2015/08/23(日) 15:05:25
>>293

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150816-00044592-gendaibiz-bus_all
【『流』直木賞受賞記念対談】伊集院静×東山彰良 人間の「覚悟」と「運命」について語ろうか
現代ビジネス 8月16日(日)6時2分配信

 伊集院氏は言う。「移民の子がことさら不幸と言うつもりはない。ただ何かをする時、人より覚悟が必要なだけだ」。ともに異国をルーツに持つ二人の作家が、人生、家族、そして小説について熱く語り合う。

真実と事実は違う
 伊集院 受賞おめでとう。長く直木賞の選考をしていて、これだけ高い評価を受けた作品はなかなかありません。

 東山 ありがとうございます。まだ身辺が落ち着かない感じです。

 伊集院 私のように韓国にルーツを持つ作家はこれまでいましたが、台湾の人がなかなか出てこないと思っていたら、こういうかたちで読めるとは。一読者として読んでまず感じたのは幸福感。描かれているのは戦争とか、抗争とか、なかなかに大変な世界なんだけれども、読んでいるときの感覚は至福といってもいい……と言うと「そんなに幸せがないのか」と言われそうだけど。

 東山 そんな(笑)。

 伊集院 主人公のモデルは、お父さんですね。

 東山 そうです。それと、祖父と。ずっと疎遠だったんですが、祖父が亡くなったときに親戚たちと話をしていて、若いときにあんなことがあった、こんなこともあった、という話を聞いて興味を持って……。祖父に直接は聞けなかったんですが、当時中国で存命だった祖父の兄弟分の人に話を聞きに行ったりしました。

 伊集院 おじいさんが、日本軍の協力者の住む村を全滅させたことが書かれた碑が建っている、という場面から物語は始まる。

 東山 ええ。僕の父は大陸で生まれて、5歳で台湾に逃れているんですが、どうしても自分のルーツを知りたいと、中国への渡航解禁の前にフランス経由で本土に渡ったんです。山東省で祖父の名の入った碑を見つけたとき、どこからかやってきた爺さんに「お前はこいつの孫か」と言われて怖くなったという話を聞いたので、冒頭に使いました。

 伊集院 あれは象徴的だね。おそらく事実はもっと悲惨で、今でも相当な確執があるんだろうなと。

 たまたま私の父と母も戦前に朝鮮半島から渡ってきた人たちで、私も朝鮮戦争の頃にスパイ容疑をかけられた私の母の弟を、父が助け出しに行く話を書いたんだけど……。

 東山 『お父やんとオジさん』('10年)ですね。あれはやっぱり本当の話だったんですか? 
 伊集院 そう。でも、父親の物語を書こうにも、当時父は密航をしたわけだから、その頃のことを話したがらなかった。

 東山 うちのじいさんも、何も話さなかったです。

 伊集院 そうですか。でも、本人の話を聞いていたら、もしかしたら書けなかったかもしれない。小説を書くということは、「真実」を見つける作業ではあるけれど、「事実」を書くことではない。こうあってほしい、こんな人間がいたら面白いだろうという物語を、作家が作り上げていくわけだ。

 東山 そう思います。

 伊集院 でも、「ああ、これは事実なんだろうな」という強さは、所々で感じましたね。あと、ユーモアも独特。「共産党が国民党の兵士を鍋で煮た」なんて、とても日本人作家には書けない(笑)。

 東山 ハハハ。書いちゃいました。

295名無しさん:2015/08/23(日) 15:05:55
>>294

あなたには書く運命があった
 伊集院 そして、『流』の良さはもう一つ、誰が読んでも物語のエピソードを自分に置き換えられる普遍性を持っていること。自分の若いときを重ねられる箇所がいくつもある。名作の一つの条件だと思う。

 東山 うれしいです。この小説では、以前は怖くて書けなかったことを、開き直ってやった感があります。恋愛だったり、喧嘩だったり、「ベタだな」と思われるかもしれないけど、とにかく一度、思い切り書いてみようと。

 伊集院 それが小説というものだよね。あと、文中に王?という人の詩が出てくるけど……。

 東山 あれは、実は父の筆名で、詩は父の若い頃の作品なんです。

 伊集院 へぇー。〈わたしは水のなかで暮らしているのだから/あなたにはわたしの涙が見えません〉って、すごくいい。

 東山 父のことを書いた作品だから、何か、父のことを絡めようと思って。

 伊集院 つまり親子二代の作品だったんだ。日本へ移住されたのはいつ? 
 東山 5歳です。最初は広島に住んで、2年くらいして父親の仕事が台湾で見つかりそうだということで一度台湾へ戻ったんですが、ダメになって再び父が日本へ行き、福岡に家族を呼び寄せたのが9歳のときでした。

 伊集院 私の周囲にも台湾の人は多かったよ。

 東山 そうなんですか。

 伊集院 私に野球を教えてくれた人がそうだったし、同級生にも。その子と喧嘩するたび、母に「何で移民の子同士が喧嘩するの!」と叱られた。

 東山 今、お話を伺って思い出したんですが、僕も広島にいる頃、隣がやはり韓国からの移民の方でしたね。で、正面がインド人の一家。僕もそこの子たちと遊んでいて、やはり「喧嘩するな」と。

 伊集院 人のルーツにまつわる作品は、必要以上に本人と重ねて想像してしまうところがあるけれども、私が強く感じたのは、人間にはその人を導く運命の糸のようなものがあるんじゃないかということ。

 たとえば、あなたのおじいさんがちょっと違う道を選んでいたら、お父さんもあなたも存在していなかったかもしれない。さらに、その糸が『流』を作り、しかもそれが日本と台湾、中国という、極東アジアの国々で結ばれているダイナミックさ……それが東山さんの作家としての運命だとしたら、素晴らしいことだと思うんです。


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