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Tohazugatali Book Review

1小説吉田学校読者:2006/05/29(月) 22:32:07
新スレ誕生。古今東西、森羅万象、硬軟織り交ぜ、新刊・旧刊問わず、読んだ本、読もうとする本、読んでない本、読ませたくない本をああだこうだ言うスレ。

124とはずがたり:2008/08/23(土) 22:21:19
面白いですねぇ。文献解析学か。

古典籍を“解析”しよう
http://www.saitama-u.ac.jp/koho/intro/keyaki/2003-9/8/8.htm

125とはずがたり:2008/09/07(日) 03:11:53

>女性客が小池氏に関心を持っているとは考えられない
やっぱ女に人気無いんだねえ

麻生氏が「とてつもない」人気 新書でも熱い戦い
2008.9.6 23:21
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080906/trd0809062326015-n1.htm

自民総裁選候補者らの著書。売り上げでも激戦を展開?

 著作は麻生太郎幹事長がリード−。過熱する自民党総裁選レースの立候補予定者たちが最近出版した新書では、麻生氏の「とてつもない日本」(新潮新書)が、与謝野馨経済財政担当相の「堂々たる政治」(同)と小池百合子元防衛相の「女子の本懐・市ヶ谷の55日」(文春新書)を圧倒している。

 麻生氏の「とてつもない」は昨年6月に出版後、増刷を重ね、すでに12刷17万1000部を発行。今年4月に出版された与謝野氏の「堂々たる」は7刷6万3000部。両氏の政治理念や政策論がつづられたもの。麻生氏の方が出版時期が早く、昨年の総裁選を経ているとはいえ、大差がついている。

 新書は5万部売れればベストセラーといわれ、どちらも出版界の優等生だ。

 新潮社の新書編集部は「福田康夫首相の辞意表明後、『とてつもない』は3〜4倍、『堂々たる』は2〜3倍くらい注文が増えた」とほおを緩める。ともに増刷する予定だ。

 また、「女子の本懐」は昨年10月に発行され、4刷4万5000部。総裁選の情勢同様、ベストセラーまで後一歩だ。

 東京都千代田区にある大手書店の店長は「『とてつもない』がダントツで売れている。(告示日の)10日ごろから店頭に3冊並べて販売する予定」と話す。購買層は40代男性が中心で、意外にも「売り上げからは、女性客が小池氏に関心を持っているとは考えられない」という。

126とはずがたり:2008/09/13(土) 19:43:38
亀井郁夫兄弟!?w

新訳ブーム、亀山郁夫版「カラマーゾフの兄弟」100万部
2008年9月13日(土)11:19
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/20080913-567-OYT1T00273.html

 光文社は13日、古典新訳文庫として刊行している亀山郁夫氏訳のドストエフスキー作「カラマーゾフの兄弟」が、全5巻合わせて100万部を突破したと発表した。

 古典文学としては、異例の売れ行きという。

 同書は2006年9月に発売を始めた。好色で金に汚い父親の殺害事件を巡る3兄弟の言動を通し、神、死、人間の罪などの問題を描いた19世紀ロシア文学を代表する長編だ。

 亀山氏は東京外大学長。新訳は対話形式で進む原語の勢いを生かした軽快さが特徴で、先行訳と比べ、読みやすく理解しやすいと評価されている。昨今の古典作品の新訳ブームのきっかけともなった。

127とはずがたり:2008/10/21(火) 03:10:10
俺は大江の本には触手が伸びず殆ど読んだこと無い。一方井上ひさしは父親が好きだった影響で大好きであった。井上ひさしがこんなに褒めるなら一寸ぐらい読んでみても良いかなぁ。。

大江健三郎さん、ついうっかり 日取り勘違いし講演に姿見せず
2008年10月05日 09:30
http://www.yamagata-np.jp/news/200810/05/kj_2008100500070.php

 ノーベル賞作家も、ついうっかり−。劇場、図書館などから成る山形市の「シベールアリーナ&遅筆堂文庫山形館」で4日予定していた作家大江健三郎さんの講演会「本を読むことに始まる」に本人が姿を見せず、古い友人でこの日は講師の紹介役だった作家井上ひさしさん(川西町出身)が、詰め掛けた約600人の聴衆を前に急きょ代役を務める珍事があった。大江さんが講演の日取りを1日勘違いし、5日だと思っていたのが原因。大江さんの講演会は、後日あらためて開く予定だ。

 大江さんはこの日午後、山形新幹線でJRかみのやま温泉駅に到着するはずだった。ところが、井上さんらが迎えに出た同駅には降り立たず、乗り過ごした可能性を考えて探した山形駅にもいなかった。大江さんが講演日を取り違え、都内の自宅にいたことが分かったのは、開始時刻の午後3時の直前。主催者側は、4日の新幹線チケットを事前に送り、大江さんと2日に最終打ち合わせをしていたという。

 代わりに演壇に立った井上さんは「大江さんには急いで手紙を書いて、あらためて講演をお願いする。本当に申し訳ありません」。大江さんが現在、書き下ろし小説に取り掛かっていることに触れ「日付を忘れるくらい執筆に集中していたのでは。とても誠実で正直な人。本人は苦しんでいると思う」と述べた。

 同じ学年という大江さんの作品については「東大生時代に書いた『芽むしり仔撃ち』を読んで『参った』と思った。あのころは『大江ショック』で小説をあきらめる同世代が多かった。個人的な悩みから希望をつくり出し、自分を乗り越えて人類を励ますのが大江作品の本質」と分析。「大江さんが書いていないジャンルは−と考えた時残っていたのがドタバタ」とユーモアを交えて話し、満員の聴衆の拍手を浴びていた。

 大江さんの次の講演日が決まった時点で、この日の聴衆に連絡。希望者にはチケットの払い戻しも行う。千葉県から訪れたという女性は「井上さんと大江さんの話を聞けるなんて、1回で2度おいしい感じ。次回も来ます」と話していた。

 大江さんは東大在学中に作家デビュー。「個人的な体験」「万延元年のフットボール」「同時代ゲーム」「取り替え子(チェンジリング)」など多くの作品があり、執筆活動は50年を超える。1958(昭和33)年に23歳で芥川賞、94年ノーベル文学賞を受けた。

128とはずがたり:2008/11/05(水) 21:40:07

2008年11月5日 12時36分
携帯電話向け電子書籍のコミックジェイピーが債務超過、MTIが吸収合併へ
http://v.japan.cnet.com/news/article/story/0,2000067548,20383080,00.htm
永井美智子(編集部)

 エムティーアイ(MTI)は11月4日、子会社で携帯電話向けに電子コミックを配信しているコミックジェイピーが債務超過に陥っていることを明らかにした。2009年2月に吸収合併し、再建を図る考えだ。

 12月20日に開催する株主総会での承認を経て、2009年2月1日に合併する。MTIは現在コミックジェイピーの全株式を保有しているため、合併に伴う新株式の発行や資本金の増加などはない。

 コミックジェイピーは2005年12月に設立された。2008年9月期の業績は、売上高が9億5900万円、営業損失が6億1000万円、経常損失と純損失がそれぞれ6億2600万円となっており、9億7000万円の債務超過に陥っていた。

 MTIは2008年9月期の決算において、コミックジェイピー向けの貸付金、出資金に対して、それぞれ貸倒引当金繰入額を11億1000万円、関係会社株式評価損を1000万円計上する。

 なお、MTIは同日、2008年9月期の決算も発表している。運営しているモバイル音楽サイト「music.jp」などが好調で売上高は前年同期比16.7%増の216億1500万円、営業利益は同53.7%増の17億2600万円、経常利益は同62.8%増の16億7500万円、純利益は同46.5%減の5億6300万円となっている。

129とはずがたり:2008/11/05(水) 21:40:54

青山ブックセンター、ブックオフコーポレーション傘下に
(2008年11月04日)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1036413767/711

130とはずがたり:2008/11/11(火) 20:10:43
【本・書籍通販検索】
http://book.tsuhankensaku.com/

131小説吉田学校読者:2008/11/23(日) 10:07:09
>>127
後日談。ああ、この方は永遠の自由人であるとともに、仁義の人でもあるんだなあ。

勘違いの後日談も交えて 大江健三郎さん山形で講演
http://www.yamagata-np.jp/news/200811/16/kj_2008111600254.php

 勘違いで延期になっていたノーベル賞作家大江健三郎さんの講演会「本を読むことに始まる」が16日、山形市のシベールアリーナで開かれた。大江さんは、当初予定の10月4日に来なかったことをわびた上で、後日談をユーモラスに披露した。
 4日の講演会を翌日と間違えていたことを本番直前に知った大江さんは、大声で「もう間に合わない」。「自分一人の失敗でお客さんに迷惑を掛けた」とすっかり落ち込み、自宅2階の書庫にある携帯ベッドに引きこもってしまった。1週間たって、障害のある長男光さんが上がってきた。「パパは気持ちが変になっていましたか?」と言われて「そうだ、気持ちが変になっていたんだ。でももう大丈夫」。2人で堂々と階段を下りたという。
 本に鉛筆で書き込み、赤線を引くのが大江さんの方法。「同じ本の再読が非常に重要。1回目は海図を持たない航海のようなもの。2回目で新しい読み方を発見するだけでなく、再読している自分自身が分かる」と勧めた。
 読書で身に付くのは「想像力」。限られたイメージ群を想像力によって、強力で新鮮なイメージにつくり替えていくのは作家の仕事でもある−と指摘。大江さん不在の前回、急きょ代役を務めた作家井上ひさしさん(川西町出身)の朗読劇「少年口伝隊一九四五」を例に挙げ、解説した。
 聴衆は満員の600人。先着200人には、大江さんが自戒を込めて自著に「注意深く」、同じ意味のフランス語「Attentif!」と記したサイン本が贈られた。

(おまけ)時間のエピソードといいますと、金田一京助の御進講の話がたまらなく好きです。

金田一京助
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E7%94%B0%E4%B8%80%E4%BA%AC%E5%8A%A9#.E9.80.B8.E8.A9.B1

 >昭和天皇にアイヌ語についてご進講することとなり、持ち時間は15分と決まっていたにも関わらず2時間近く話し続けてしまい、金田一は陛下の前で大恥をかいたと落胆してしまう。しかしながら、天皇は後日催された茶会の席で、「この間の話は面白かったよ」と労われ、金田一は「恐れ入りました」と申し上げた後言葉が続かず、涙が止まらなくなったという。なお、金田一の逝去に際し天皇より祭祀料が下賜されている。

132とはずがたり:2008/12/17(水) 10:10:34
丸善って大日本印刷の支配下にはいってたんだっけか?

丸善<8236.T>、09年8月に図書館流通センターと共同持ち株会社方式で経営統合
2008年 12月 16日 15:23 JST
http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnTK020759320081216

 [東京 16日 ロイター] 丸善(8236.T: 株価, ニュース, レポート)は、2009年8月3日に図書館流通センター(東京都文京区)と株式移転により共同持株会社を設立し、経営統合すると発表した。両社の親会社である大日本印刷(7912.T: 株価, ニュース, レポート)も賛同している。持ち株会社が東証に上場を申請し、丸善株の東証上場は廃止となる予定。

 株式移転比率は協議のうえ2009年3月中旬までに決定する。

 両社は図書館業務受託事業でインフラを共有化するほか、図書館スタッフの育成で両社のノウハウを融合させるなどの協力を行っていく。

133小説吉田学校読者:2009/01/03(土) 12:23:58
「踊る黄金像」「ホット・ロック」・・・稀代のストーリーテラーに、さよなら。合掌。

訃報:ドナルド・ウエストレークさん 75歳 死去=米小説家
http://mainichi.jp/select/world/news/20090103ddm041060120000c.html

 ドナルド・ウエストレークさん 75歳(米小説家)AP通信によると、昨年12月31日、休暇先のメキシコで心臓発作を起こし死去。詳しい死因は不明。
 エドガー・アラン・ポー賞を3度受賞。リチャード・スタークの名で書いた「悪党パーカー」シリーズなど多数が日本語に翻訳されている。【共同】

134千葉9区:2009/01/18(日) 16:46:59
ちと高いなあ・・・けっこう専門書チックなんですかね
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090118ddlk13070168000c.html
ぶっく・えんど:『川の地図辞典 江戸・東京/23区編』=菅原健二・著 /東京
 「水の都市」とかつて呼ばれた江戸・東京の姿を明治初期の近代測量図をもとに示し、現在の地図と比較しながら河川や水路の変遷をたどった。

 若者たちでにぎわう渋谷。戦前は、新宿御苑の池を水源として渋谷川が流れ、代々木公園の西側を流れる宇田川とJR渋谷駅東側で合流していた。農業用のかんがい用水として利用されていたが、昭和初期の河川の改修工事を機に、ふたをされたり道路となり、町名だけが名残をとどめる。物資輸送が水運から陸上交通へと変わるにつれて隅田川や周辺の河川も変ぼうを遂げた。

 著者は中央区京橋図書館の職員。「街を歩くときに川や水路の跡、地形の凹凸が分かる地図があったら」と23区の川に関する資料や地図を収集した。一昨年末まで2年がかりでまとめた内容には、500近い江戸・東京の川や用水、運河などを網羅し、解説も加える。「いまはそのうちの6割以上が消えたり、姿を変えている。豊かな水辺に暮らしていた時代に思いを馳せながら、この地図を活用してほしい」と著者は話す。之潮(コレジオ)。3990円。【明珍美紀】

〔都内版〕

毎日新聞 2009年1月18日 地方版

135とはずがたり:2009/01/24(土) 12:48:19
鈴木光太郎『オオカミ少女はいなかった 心理学の神話をめぐる冒険』を読む。
有名なオオカミ少女,アマラとカマラの話しはどうやら嘘の様である。
動揺に有名なポップコーンのサブリミナル効果も嘘の様である。

136とはずがたり:2009/02/10(火) 16:50:41

村上春樹ファンの俺としても受賞は如何かと思うなー。

村上春樹氏に文学賞辞退を要求 エルサレム賞でNGO
02/10 16:39
http://www.shizushin.com/news/social/national/2009021001000486.htm

 イスラエルの文学賞、エルサレム賞の受賞が決まった作家の村上春樹氏に対し、大阪市に拠点を置く非政府組織(NGO)「パレスチナの平和を考える会」がウェブサイトに掲載した公開書簡で「受賞はイスラエルの対パレスチナ政策を擁護することになる」として受賞辞退を求め、賛同者を集めている。
 同賞は「社会における個人の自由の理念を表現した著作の筆者」に与えられる。
 書簡は、イスラエルがパレスチナ自治区ガザで行った「虐殺や封鎖政策などはパレスチナ人の自由を抹殺する行為」だと指摘。村上氏の受賞により「イスラエルがあたかも自由を尊重している国であるかのようなイメージが流布される」と懸念を示している。
 書簡への賛同を示す署名は欧米諸国を中心に800件に達した。主催者のウェブサイトによると、村上氏は15日にエルサレムで開かれる授賞式に出席する意向を示した。
 同会の役重善洋事務局長は「受賞はイスラエルの人道犯罪に加担することになる」と主張。村上氏の事務所はコメントしていない。(共同)

137小説吉田学校読者:2009/02/17(火) 07:06:38
>>136
続報。その昔、浅沼稲次郎は中国に招かれて、気分高揚し、「米帝国主義は日中共同の敵」とやった。
村上春樹はその逆をやった。その気概よし。

村上春樹さん、エルサレム賞記念講演でガザ攻撃を批判
http://www.asahi.com/culture/update/0216/TKY200902160022.html

 【エルサレム=平田篤央】イスラエル最高の文学賞、エルサレム賞が15日、作家の村上春樹さん(60)に贈られた。エルサレムで開かれた授賞式の記念講演で、村上さんはイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃に触れ、人間を壊れやすい卵に例えたうえで「私は卵の側に立つ」と述べ、軍事力に訴えるやり方を批判した。
 ガザ攻撃では1300人以上が死亡し、大半が一般市民で、子どもや女性も多かった。このため日本国内で市民団体などが「イスラエルの政策を擁護することになる」として賞の返上を求めていた。
 村上さんは、授賞式への出席について迷ったと述べ、エルサレムに来たのは「メッセージを伝えるためだ」と説明。体制を壁に、個人を卵に例えて、「高い壁に挟まれ、壁にぶつかって壊れる卵」を思い浮かべた時、「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」と強調した。
 また「壁は私たちを守ってくれると思われるが、私たちを殺し、また他人を冷淡に効率よく殺す理由にもなる」と述べた。イスラエルが進めるパレスチナとの分離壁の建設を意識した発言とみられる。
 村上さんの「海辺のカフカ」「ノルウェイの森」など複数の作品はヘブライ語に翻訳され、イスラエルでもベストセラーになった。
 エルサレム賞は63年に始まり、「社会における個人の自由」に貢献した文学者に隔年で贈られる。受賞者には、英国の哲学者バートランド・ラッセル、アルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘス、チェコの作家ミラン・クンデラ各氏ら、著名な名前が並ぶ。欧米言語以外の作家の受賞は初めて。
 ただ中東紛争のただ中にある国の文学賞だけに、政治的論争と無縁ではない。01年には記念講演でスーザン・ソンタグ氏が、03年の受賞者アーサー・ミラー氏は授賞式に出席する代わりにビデオスピーチで、それぞれイスラエルのパレスチナ政策を批判した。

138とはずがたり:2009/02/17(火) 15:21:10
>>137
おお,呼ばれといて批判するのはなかなか難しいとは思いますが,壁と卵という隠喩を使っての流石の村上春樹流講演でありますね。
>「高い壁に挟まれ、壁にぶつかって壊れる卵」を思い浮かべた時、「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」と強調した。

此処での<たとえる>は例示しているのではなく比喩しているので”例える”は使われへんやろ。。と思うのだが。
>体制を壁に、個人を卵に例えて、

139とはずがたり:2009/02/18(水) 02:06:03
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=751515&amp;media_id=2

140とはずがたり:2009/02/18(水) 02:06:42
>>139
村上春樹さん、ガザ侵攻を批判

141とはずがたり:2009/02/28(土) 00:15:41
どんなもんなんでしょう。
ただの地図なら要らんけど。。

「日本鉄道旅行地図帳」監修・今尾恵介|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/railmap/

日本の鉄道、全線・全駅・全廃線――そのすべての位置を、日本地図帳に正確に記載した日本初の地図ついに誕生!

142とはずがたり:2009/03/03(火) 14:23:27
地理・地誌スレ必要だな。地域スレかねぇ。。
一応地図は広義の書籍と云う事で此処に暫定投下。

地図のゼンリン、北米カーナビむけ事業を一時凍結
http://www.asahi.com/business/update/0302/SEB200903020009.html
2009年3月2日21時19分

 地図情報大手のゼンリン(北九州市)が2日、北米でのカーナビ向け地図情報の新規開発を一時凍結する方針を明らかにした。世界的な景気減速で自動車販売が落ち込んでいるため。この日発表した09〜11年度の中期経営計画は、連結売上高を08年度の505億円から、11年度に約1割増の550億円にする目標を掲げた。

 昨年4月就任した高山善司社長(46)が北九州市内で会見した。計画は、カーナビ需要が国内外で一時的に減り、主力の住宅地図の販売も減っているため、09、10年度の売上高は500億円程度で推移すると予測。その間、地図に付帯した生活情報をデータベース化し、携帯電話などへ提供する事業を進め、11年度の目標達成は可能と説明した。

 海外のカーナビ向け事業は欧米合わせて毎年5億〜7億円投資してきた。一時凍結は、北米40都市で地図や建物を3次元情報化する新規事業を今後1、2年間停止する。今春サービス開始予定の欧州は計画した40都市のうち約30都市で整備が完了しているため、継続する。

 一方、13年度までの計画として、正社員3千人体制を維持したまま売上高を700億円に増やすゼンリン・グロウス・プラン(ZGP)2013も発表。18年度に1千億円にする構想も提示した。

143とはずがたり:2009/03/19(木) 09:38:30
ジュンク堂書店株の51%取得 大日本印刷
2009.3.18 19:47
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090318/biz0903181947048-n1.htm

 大日本印刷は18日、ジュンク堂書店(神戸市)が保有している自己株51%を取得したと発表した。大日本印刷は丸善も傘下におさめており、出版関連の事業をさらに強化する。ジュンク堂は売却益で新規出店など事業の拡大を図る。取得額は数十億円規模という。

 大日本印刷は取締役1人、監査役1人を派遣する。経営面ではジュンク堂の独自性を尊重する方針で、従業員数や店舗網に変更はないという。大日本印刷はマーケティングやネット通販のノウハウも提供する。

 ジュンク堂は主要都市に33店舗を展開。株式上場も検討していたが、提携効果が見込めるとして大日本印刷の傘下入りを選択した。

144とはずがたり:2009/03/24(火) 12:27:23
良く読みましたね,加古さんの絵本。
昭和電工出身と聞いてびっくりしたものです。

ひと:加古里子さん 日本化学会特別功労賞の絵本作家
http://mainichi.jp/select/opinion/hito/news/20090324k0000m070112000c.html?link_id=TT003

 「だるまちゃんとてんぐちゃん」「からすのパンやさん」など、幼いころ擦り切れるほど読んだ絵本の作り手は、化学メーカーの研究者だった。絵本作家と二足のわらじを履きこなし、退社後も含め半世紀に及ぶ著作生活の作品は、500冊を超える。

 研究の合間に、地域の子どもと直接ふれあい、構想を練った。「ザリガニやトンボより生き生きした内容でなければ、見向きもされない」。子どもを「小さなアインシュタイン」と呼ぶ。「子どもはカネも名誉も関係なく、純粋に好きなことに夢中になれる。入試に役立たなくても、その芽を育てれば、分析力と判断力を持つ大人に育つ。その手伝いをしようと思った」

 実は、著書のうち約150冊が研究者の視点を生かした「かがく絵本」だ。1冊かき上げるのに、約200本の文献を読み、調査に10年以上かかることもある。「まぼろしではなく当然来るべき夢を描き伝えるため」、今も日本化学会会員として最先端の研究にアンテナを張る。その功績が認められ、同学会が加古さんのために特別功労賞を創設、28日に表彰式が開かれる。

 「化学本来の仕事でお役に立てればよかったのですが……」とはにかむ一方、「一線の研究者にしか語れないことがある。チラッとでも子どもたちに目を向け、ぜひ激励してほしい。日本は、その機会が少ない」。【永山悦子】

 【略歴】加古里子(かこ・さとし)さん 福井県出身。48年東京大工学部卒、昭和電工に入社。工学博士。59年に絵本作家デビュー。08年菊池寛賞。82歳。

毎日新聞 2009年3月24日 0時03分

145とはずがたり:2009/04/24(金) 23:26:49

資格本、誤記460か所で絶版…出版社が編集委託先を提訴
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20090424-567-OYT1T00637.html
2009年4月24日(金)15:02

 保育士と調理師の資格本に計約460か所の記述ミスが見つかり、絶版を余儀なくされたとして、発行元の「日本文芸社」(東京)が、編集を委託したプロダクション「超音速」(同)に約1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたことがわかった。

 問題となったのは、保育士や調理師を目指す人たち向けの参考書「最新保育士合格完全ガイド」(1500円)と「最新調理師合格完全ガイド」(同)。いずれも超音速側のライターが執筆し、専門家が監修する形で2005年に刊行され、毎年改訂を続けていた。

 訴状などによると、08年版の出版直後の昨年夏頃、読者から日本文芸社に記述の誤りを指摘する声が寄せられ、同社で改めて校正したところ、「軽費老人ホーム」を「経費老人ホーム」、「腸炎ビブリオ」を「陽炎ビブリオ」、「耐乾性かび」を「耐寒性かび」などとした誤記などが、「保育士」は約170か所、「調理師」は約290か所も見つかった。

 日本文芸社は「間違いが多すぎて売り物にならない」として、2冊を絶版にした。08年版について超音速などに払った製作費と、予定通りに販売していれば得られたはずの利益計約1000万円を求め、今年3月に提訴。超音速側は、2冊の発行部数は各8000冊程度としている。

 超音速は指摘された約460か所について「すべてがミスではない」としたうえで、「最終的にOKを出したのは日本文芸社で、05年版からミスを見落とし続けていた。校正責任をすべて下請けが負うのは納得できない」と反論している。

146とはずがたり:2009/05/20(水) 22:35:10
幻冬舎:元社員が9億円を着服 損害賠償を求める
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090520k0000m040140000c.html

 中堅出版社の幻冬舎(見城徹社長、東京都渋谷区)の元社員が会社の資金を着服していた問題で、同社は19日、着服額が01年8月から今年3月までで総額9億1230万円に上ったと発表した。元社員は3月23日付で懲戒解雇されているが、同社は損害賠償を求めると共に、刑事告訴も検討している。

 調査によると、元社員は経理を担当しており、キャッシュカードを持ち出して社の銀行口座から現金を引き出したうえで会計システムを操作し、架空の売掛金を計上していた。返品制度のある出版業界では、出荷と返品が頻繁にあり、売掛金を個別の取引ごとに管理するのが困難という。元社員はこうした状況を利用して着服・隠ぺいを繰り返していた。資金の私的流用を認めているという。

 同社は管理者責任として見城社長を30%(2カ月)、経営企画局長を20%(同)、それぞれ減俸処分とした。

147とはずがたり:2009/05/27(水) 12:17:34

なんと,未だ若いのにねぇ。

訃報:江戸川乱歩賞の作家、栗本薫さん 56歳
http://mainichi.jp/select/person/news/20090527k0000e040048000c.html

 「ぼくらの時代」「グイン・サーガ」シリーズなどで知られる作家、評論家の栗本薫(くりもと・かおる<本名・今岡純代=いまおか・すみよ>)さんが26日、膵臓(すいぞう)がんのため死去した。56歳。葬儀は近親者だけで行う。お別れ会を後日開く予定。

 中島梓の筆名で評論などでも活躍した。東京都生まれ。早稲田大卒。76年、栗本名の「都筑道夫の生活と推理」で幻影城新人賞評論部門佳作。77年、中島名の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞した。

 78年には栗本名の「ぼくらの時代」で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。テレビ世代の新しい感覚で描いたミステリーが話題になった。SFファンタジー「グイン・サーガ」は126巻(この他に外伝21巻)に及ぶ世界一の長編小説としてファンが多い。81年、「絃の聖域」で吉川英治文学新人賞を受賞した。他に「魔界水滸伝」、伊集院大介シリーズなど。

 音楽・漫画評論、作詞、作曲、ミュージカルの脚本、演出など幅広い分野で活躍。テレビ番組「象印クイズ ヒントでピント」などにも出演してお茶の間にも親しまれ、「才女」と呼ばれた。乳がん体験を記した「アマゾネスのように」がある。07年ごろから膵臓がんを患い、闘病を続けていた。
 ◇「趣味前面」が魅力

 文芸評論家、細谷正充さんの話 物語の構成にもキャラクターづくりにも、とてもな達者な人で、ツボをはずさない書き手でした。自分の趣味を強く前面に出した作品が多く、それも熱心な読者にはたまらない魅力だったのだと思います。

毎日新聞 2009年5月27日 11時46分(最終更新 5月27日 12時12分)

148千葉9区:2009/05/31(日) 00:34:57
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090530-00000001-jct-soci
「CanCam」「JJ」が凋落 女性誌売れなくなった理由 
5月30日18時5分配信 J-CASTニュース

 大手出版社の女性ファッション誌が軒並み「部数2ケタ減」と苦戦している。「CanCam」(小学館)や「JJ」(光文社)が代表例だ。その一方で、「InRed」「sweet」(宝島社)など絶好調な雑誌もある。何が「明暗」を分けたのだろうか。

■「InRed」「sweet」は絶好調

 人気モデルの蛯原友里さん、押切もえさん、山田優さんが、ひと頃、表紙を飾っていた「CanCam」。1980年代に創刊され、似たような女性ファッション誌(以下女性誌)が続々と出てきたなかでもダントツの存在だった。

 「モデルが他の雑誌に比べてかわいい」「エビちゃん系、もえカジ系、優OL系のように、わかりやすく提案されていて、参考になる」というのがネットに書き込まれた読者の意見で、モデルに好感を持つ読者が多かったようだ。ただこれは数年前の話で、「今は昔」になっている。

 2009年5月4日付け「文化通信」に掲載された「08年下期の雑誌販売部数」(日本ABC協会レポートから作成)によると、「CanCam」は34万6466部と女性誌のなかでは売れている方だが、前年同期比でみると24.25%減と、大幅に減っている。

 また、「CanCam」に並んで女子大生に絶大な人気があった「JJ」も、同24.12%減の10万9853部。JJは「お嬢様系ファッション」を得意とし、ひと頃は「合コンでモテるスタイル」としてもてはやされていた。

 「MORE」(集英社)は同比10.56%減の35万2097部、「non・no」(同)も同比15.12%減の25万8648部、「with」(講談社)は同比11.06%減の33万2410部と、大手出版社の女性誌はほとんど2ケタ減だった。

 その一方で、「InRed」は107.22%増の23万4583部、「sweet」は65.11%増の31万9364部、「spring」(宝島社)は37.58%増の24万867部と、「雑誌不況」をものともしない絶好調ぶりを誇っている。毎号、ブランドとコラボした付録がついていることでも人気を呼んでいる。

■ターゲット別のプロモーションに力を入れる

 宝島社広報課は、好調の理由をこう説明する。

  「当社は07年の春頃から、全社的に雑誌のマーケティング活動を行っています。雑誌を商品として見た場合に、読者にいかにして価値を感じて頂けるかという点について毎号議論を重ねています」

 また、読者獲得のために工夫している点について、

  「雑誌やブランドアイテム(付録)自体の企画が良いことは大前提ですが、それだけでは伝わりにくいので、読者を増やすために、表紙、定価を毎号検討しており、対読者、対流通など、ターゲット別のプロモーションに力を入れています。部数が伸びるということは、既存の読者だけでなく、それ以上に多くの方々に読んでいただくということなので、一般の方の視点を持つことが大事なのではないかと思います」

としている。

 「S Cawaii!」(主婦の友社)は前年同期比16.12%増の15万6002部、「nicola」(新潮社)は10.7%増の15万8821部と、2ケタ増だった。

 こうした雑誌以外でも健闘しているところもある。例えば、12.49%増、27万4951部の「LEE」(集英社)。広報室は、

  「編集方針にブレを作らず、ナチュラルでセンスの良い『LEEテイスト』をずっと大事にしており、他社にはない独自の個性があります。また、不況下で『おうち』に目が向いている今の世相も追い風になっています」

とみている。

 LEEはネットの活用にも力を入れている。雑誌と連動した通販サイト「LEEマルシェ」は、「年間売上げが7億円を超えた」。読者のニーズが的確にわかり、誌面にも反映できて相乗効果になっている。

 売れた女性誌と売れなかった女性誌の「違い」は何だろうか。

149千葉9区:2009/05/31(日) 00:35:23
■広告主よりの企画では売れない

 出版業界の調査機関、出版科学研究所の研究員は、大手出版社の女性誌が売れなくなった理由について、こうみている。

  「クライアント(広告主)よりの昔ながらの雑誌作りをしているからですよ。この春はコレがはやる、秋はアレがくる、みたいな企画をやっていますが、クライアントが売りたい商品と企画をくっつけただけ。高額商品が売れたバブリーな時代にはそれでもよかったのですが、バブル崩壊で景気が悪くなり、消費者の生活スタイルや嗜好が変わりました。旧来型では売れなくなったんです」

 そこで台頭してきたのが、「小悪魔アゲハ」(インフォレスト)、「SEDA」(日の出出版)、「ブレンダ」(角川春樹事務所)、「グリッター」(for LAYLA)といった、ギャル系、ストリート系の新しい雑誌だ。これらはクライアントよりの旧来型とは異なり、本当に店ではやっているものを特集し、読者目線での誌面構成がうけた。

 「売れているのは『ギャル系』『ストリート系』で、今後ますます、この傾向が強まるのではないでしょうか。ViVi(講談社)は当初、JJ、CanCamと同カテゴリーでしたが、ギャル系にシフトしてから売れていますよ」(出版科学研究所)

 「ViVi」の08年下期販売部数は前年同期比2.12%増の34万2595部。2ケタ増とまではいかないが、「CanCam」に迫る勢いだ。

150とはずがたり:2009/05/31(日) 20:11:52
DNPは俺が嘗て講師した早稲田セミナーも買収したそうな。Wセミナーの創業者は結構ワンマン経営者っぽかったけどどうなったかな??

出版業界再編、カギは大日本印刷 書店など次々傘下に
http://www.asahi.com/business/update/0529/TKY200905290229.html
2009年5月30日1時0分

出版3社と大日本印刷グループによる主な出資の流れ
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/TKY200905290311.jpg

出版物の推定販売金額の推移
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 長引く不況の中、出版業界が激しく動いている。今月中旬、講談社、集英社、小学館の大手3社と大日本印刷グループが発表したブックオフ株の取得は、長く両者が対立してきただけに、業界を驚かせた。筆頭株主となった大日本印刷は今回の提携を主導したほか、主婦の友社や大手書店の丸善、ジュンク堂などを次々に傘下に置いている。今後、新たな再編が生まれる可能性もある。

 出版社にとって新古書店のブックオフは、新刊本が売れない一因で、作者への還元もしない「敵」だった。今回の資本参加について、ある中堅出版社の社長は「もうブックオフの好きにさせないということ」とみる。

 ブックオフは約900店舗を全国展開し、本の売り上げは年間220億円を超える。出版社側には、むしろ取りこむことで二次流通市場をコントロールしようという考えがある。大きな狙いは、3社の売り上げが市場の6割強を占めるといわれるマンガ単行本(コミック)だ。08年の新刊コミックの推定販売金額は2372億円。ブックオフのコミック販売額は90億円強だが、新刊本の定価に換算すると数百億円になる。

 ブックオフ側も株取得を歓迎した。リーマン・ショック後に大株主の日本政策投資銀行系のファンドが株を手放そうとした時、取得を検討した中に新古書も扱う企業が含まれていた。業界の主導権を競争相手に握られたくなかったからだ。

 だが、出版社とブックオフの思惑は早くもずれている。

 講談社の森武文常務は「要請の第一が、コミックを含めて価値を創造する者へのリターン。次の作品が生み出される世界を構築してくださいということ」と話す。ある出版社幹部からは、ブックオフの売値の1〜2%程度を作者に還元することを求める声が上がっている。新刊が出たあと一定期間は店頭で売らないでほしいと要望も出そうだ。

 これに対しブックオフの佐藤弘志社長は慎重だ。「売値の1%でも小売業者にとって厳しい数字だが、それ以前に、中古本に著作権は及ばないと認識している。また、新刊本を一定期間売らないのは事実上無理」。一方で「出版社は定価のない自由価格本の販売にブックオフを使ってほしい。例えば洋服なら、デパートで売れ残ったらアウトレットに持って行く」と期待を込める。

 今回、出版3社にブックオフ株取得を打診したのは大日本印刷グループだった。大日本印刷は凸版印刷に匹敵する業界最大手で、年間売り上げは約1兆5848億円。これに対し出版物の販売金額は業界全体でも約2兆円だ。

 株取得発表の直前には主婦の友社との資本・業務提携を発表したほか、昨年から今年にかけて図書館流通センター、丸善、ジュンク堂を次々に子会社化している。来春をめどに持ち株会社を設立予定だ。出版の上流から下流まで押さえたことになる。

 「一人勝ちを狙った覇権主義」と冷ややかな声もあるが、一連の資本参加の指揮を執る森野鉄治常務は「我々の原点である出版業界を活性化させたい」と強調する。傘下企業がその「実験場」になる。

 例えば、丸善とジュンク堂には大日本印刷が開発中の顧客情報管理システムを導入し、どんなコンテンツが望まれるかを把握する。このデータは、主婦の友社が発行する出版物の企画に役立てる。

 出版界はこれまで、出版社や、問屋にあたる大手取次会社主導で動いてきた。しかし一連の再編劇では取次会社はかやの外に置かれている。取次会社の中には当初、大手3社のブックオフ株取得に警戒感や懸念を示したところもあった。返品された本を出版社が安値でブックオフに流したら不利益になるからだ。出版社側がそういうことにならないと説明したため、現在は静観の姿勢を取っている。

 大日本印刷の動きは、出版不況への危機感から黒衣が表舞台に躍り出たように見える。業界には「大日本印刷はさらに巨大化するのではないか」という懸念もあるが、森野常務は「数ばかり増やしても仕方ない」。

 だが最近では、大日本印刷グループに対抗できるような書店連合や出版社の合従連衡のうわさ話が、業界内では具体名で語られるのが常になっている。(西秀治、竹端直樹、久保智祥)

151千葉9区:2009/06/07(日) 12:48:50
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090606/biz0906062000008-n1.htm
【ドラマ・企業攻防】ブックオフ“改善計画” 黒子の大日本印刷が表舞台へ (1/3ページ)
2009.6.6 20:00

 5月13日、出版業界に激震が走った。大日本印刷グループと講談社など出版大手3社が、中古本販売のブックオフコーポレーションに出資すると発表したためだ。黒幕は、大手書店を買収で次々に傘下に収めてきた大日本印刷。新刊本が発売された直後に半値で中古本として販売するブックオフは、出版社や書店にとって“天敵”だ。これまで黒子に徹してきた大日本印刷が表舞台へと上がり、業界秩序を乱す異端児の“改善計画”に乗り出したとの見方がもっぱらだ。


甘い幻想

 「怖くないといえばうそになるが、わざわざ出資して上場企業の主要業務をやめさせるようなことはあり得ない。株式の買い増しもしないと聞いている」

 ブックオフの佐藤弘志社長は、新しい出資者に戸惑いながらも、希望的観測を漏らした。

 出資比率(議決権ベース)は大日本印刷グループが傘下に収めた丸善、図書館流通センター分を含め17・98%。講談社、小学館、集英社の出版3社が各4・66%で計約31%を占める。主な取得先は日本政策投資銀行系の投資ファンドだ。

 ブックオフは不正経理の発覚で経営が悪化し、平成20年にファンドから出資を受けた。今回の売却はファンドの投資回収であり、佐藤社長が「相談はあったが、われわれは受け身」と話すように、事実上、蚊帳の外に置かれていた。

 それでも、社内には「大手出版社と密に話をすることは夢だった。これを機にビジネス機会を増やしたい」(松下展千専務)との期待感すらある。

 その一つが、出版社が再販指定を解除した「自由価格本」の販売だ。新たな事業の柱として全国約900店のうち160店で取り扱いを始めている。現在、中小出版社の本が中心だが、佐藤社長は「大手3社が加われば…」と、そろばんを弾く。

 だが、その期待は、甘い幻想に終わりそうだ。


黒幕の策謀

 「これまで印刷屋業界は、黒子に徹してきたが、出版界全体を健全にしたい」

 大日本印刷の森野鉄治常務は、ブックオフへの出資が、業界秩序の維持にあることを隠さない。

 深刻な出版不況は、活字離れに加え、「新刊本を発売の数日後には、どこからともなく定価の1割の値段で買い集め、半値で店頭に並べる」(業界関係者)というブックオフのビジネスモデルも一因とされる。

 出版社からは、「中古本として売るまで一定期間待ってほしい」と、あからさまにブックオフの経営に介入する声も上がる。

 本の印刷を請け負う大日本印刷にとって出版不況は死活問題だ。しかも、同社は平成21年3月期に上場以来初の最終赤字に転落した。巻き返しのため、丸善や流通センターに加え、大手書店のジュンク堂、出版社の主婦の友社を次々に買収。印刷から出版、流通にいたる川上から川下まで一貫して自ら手掛けることにより、収益を拡大する戦略を進めており、ブックオフを野放しにはできなくなった。

 同社が狙うのは、書店に収めた本のうち4割が出版社に戻ってくるという高い返本率の改善だ。

 例えば、1冊ごとにICタグ(電子荷札)をはり付け、中古本市場を含め、その流れを監視。「得られたデータを基に返本率の改善策を練る」(森野常務)という構想を描く。ブックオフをその“実験場”として組み込めば、データの精度は格段に高まり、有効な対策が打ち出せる。


同床異夢

 出資者連合のもう一つの狙いが、ブックオフが支払っていない作家への対価である“著作権料”の徴収だ。出版業界にとって、作家に正当な著作権料が支払われ、次の作品を生み出してもらうことが、「業界の活性化には欠かせない」との立場だ。

 これに対し、新刊本として販売された段階で、価格に著作権料が含まれており、「中古本に著作権は及ばない」というのが、ブックオフの主張だ。両者の隔たりは大きい。

 出資者連合とブックオフは近く、共同のワーキングチームを発足させ、具体的な協力についての検討を始めるという。だが、両者の思惑は、“同床異夢”だ。

 今後の協議で、ブックオフが中古本の販売手法の見直しや著作権料の支払いで徹底抗戦し、対立が表面化するのは必至。そうなれば、出資者連合が、完全支配をもくろみ、TOB(株式公開買い付け)による株の買い増しへと打って出る可能性も否定できない。(小熊敦郎、井田通人)

152とはずがたり:2009/06/22(月) 12:33:43
井上ひさしはもっとも好きな作家でありますね。
個人的に現実的には軍隊を保有してるけど理念として憲法9条を掲げる事にこそ大いなる意味があると思ってるけど,それ以外の部分では改正するべきだと思ってるので改憲派だけど。
それにしても流石井上ひさしだなぁ〜。議論好きなんだなw

900 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2009/06/22(月) 12:05:39 ID:rmlLowKC
当スレ住民の、井上ひさしの評価ってどんなもんなの?

井上さんは、南極の領有権凍結や核爆発を禁じた南極条約に日本国憲法の精神が生きていると紹介。
「そこから南米や東南アジアへ非核兵器地帯条約が広がり、地球上の3分の2は非核地帯になっている」と
憲法9条の力を訴えた。

てな、意味不明なことを言ってるんだけど・・・

961 名前:無党派さん[] 投稿日:2009/06/22(月) 12:25:10 ID:ENXIYMMu
>>900
井上ひさしの小説がすごくおもしろいし、才能あると思うがね。
人間的にもおもしろくて、右翼の鈴木邦男が書いていたのだが、鈴木らが
作家や評論家に抗議の電話をかけると、ほとんどの人はすぐ謝るか相手にしないのだが、
井上ひさしの場合は一歩も引かず、何時間でも反論してくるし、妙に天皇や歴史のことにも詳しくて、
歴代の天皇の名前を全部言えるか?自分は暗記してるぞ。お前ら右翼の癖に天皇の名前も言えないのか
と挑発してくる。そのうち、井上ひさしに電話をかけるときは、右翼の仲間うちで
お前がかけろよ、いや、お前が、と譲りあうようになってしまったとw

153千葉9区:2009/06/29(月) 21:29:19
http://www.asahi.com/business/update/0629/TKY200906290285.html
DICと大日本印刷が国内インキ事業統合 シェア3割強
2009年6月29日20時45分
 国内印刷インキ2位のDICと、同3位の大日本印刷は29日、国内の印刷インキ事業を統合し、10月に合弁会社を設立すると発表した。合弁会社は国内販売シェアが3割強となり、首位の東洋インキ製造と並ぶ規模となる。出版物やチラシなどに使う印刷インキの需要は出版不況や広告の電子化が進んだことから頭打ちで、両社は統合で効率化を図る。

 合弁会社はDICが66.6%、大日本印刷が33.4%を出資する。設立当初の社員は約1千人で、年間売上高は約1100億円。両社の印刷インキ関連の計10工場の設備を合弁会社に移し、重複設備を廃棄するなどしてコストダウンを進める。印刷インキの国内需要は06年の50万トンをピークに前年割れが続いている。

154とはずがたり:2009/07/14(火) 19:48:49
大掃除に駆り出された掛川の実家から子供の頃好きだった安野光雅の『あいうえのの本』を見つけて筑波へ持ち帰る。
何度読んでも名著だ。
福音館から。1976年出版。第2刷で当時\900-である。

155とはずがたり:2009/07/14(火) 20:01:28
>>154
×あいうえの
○あいうえお

156とはずがたり:2009/07/23(木) 04:32:36

ぐりとぐら(参考画像http://omosirogazoublog.blog21.fc2.com/blog-entry-266.html )は関係ない?>ぐりぐら図書館

学校図書館賞:東京都中野区立啓明小に 運営に児童が積極参加
http://mainichi.jp/enta/book/news/20090624ddm010040110000c.html

 第39回学校図書館賞(日本学校図書館振興会、全国学校図書館協議会主催)の第3部(実践活動)に、子ども参加型の図書館づくりを進める東京都中野区立啓明小学校(児童353人)が選ばれた。

 同賞は、学校図書館の運営や読書指導などの活動を顕彰するもの。啓明小では97年に図書館が拡張され、「ぐりぐら図書館」と命名。図書館の運営や企画に児童が積極的にかかわり、本を題材に人形劇を演じたり、購入書籍の選定に参加している点などが評価された。

 12日に東京都内で開かれた表彰式には、同小の橋浦義之校長と松崎雅恵主幹教諭、米村和美・学校図書館指導員が出席。松崎さんは「『学びが変わる、触れ合いが広がる』をテーマに、さらによい図書館づくりに努めたい」とあいさつした。

 他の同賞受賞者は、▽第1部(著作・論文)=鳥取県立白兎(はくと)養護学校司書教諭、児島陽子さん(48)▽第2部(運動の推進)=福岡県教育弘済会日本教育公務員弘済会福岡支部調査役、加留部謹一さん(71)。第11回学校図書館出版賞の「出版賞」には、岩崎書店、新日本出版社、吉川弘文館の3社が選ばれた。

毎日新聞 2009年6月24日 東京朝刊

157とはずがたり:2009/07/23(木) 04:33:00
またsage設定になってた。。

158とはずがたり:2009/08/16(日) 16:51:14

家の大掃除で出てきた文庫本。懐かしい。生駒に持ち帰ってきた。
作者の小寺真理は高校の国語教師だった親爺の教え子だったとかなんとかで謹厳な親爺が買ってきた軟らかい本。

七番目のブガッティ (ソノラマ文庫) (文庫)
小寺 真理 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%83%E7%95%AA%E7%9B%AE%E3%81%AE%E3%83%96%E3%82%AC%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3-%E3%82%BD%E3%83%8E%E3%83%A9%E3%83%9E%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B0%8F%E5%AF%BA-%E7%9C%9F%E7%90%86/dp/4257763477

159とはずがたり:2009/08/16(日) 17:13:45
>>158
写真は美人ぽいけど俺より一回り上かぁ。

日本推理作家協会の会員プロフィール紹介
http://db2.dcube.co.jp/mystery/FMPro?-db=mystery_writer.fp5&amp;-format=member.html&amp;-View

小寺 真理(こでら まり) 現会員
生年〜没年:1958.10.20〜

略歴:
静岡県出身。白百合女子大学国文学科卒、八一年より「まるおけいこ」の筆名でアニメ脚本を書く。『きんぎょ注意報!』『魔法騎士レイアース』ではシリーズ構成も。八六年よりソノラマ文庫で推理小説を書く。『七番目のブガッティ』などのクラシックカーシリーズ、時代冒険小説の『レッド!―イングランドの赤い竜―』。現在は香港映画にどっぷり。張耀揚(誰だ?)のファン。日本で一番耀揚の映画を見ている奴である!
(自筆プロフィール)

因みに張はこれ↓こつい男好きか!?

張耀揚
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Studio/5353/index.htm
香港電影界に存在するゴリラのようにでかい男。
考え無しに己の体を鍛えあげ、乳筋発達絶好調。
「ロイ服」をこよなく愛し、宇宙人ボイスでトーク。 l

160とはずがたり:2009/08/16(日) 17:28:31
>>159
×こつい
◎ごつい

161とはずがたり:2009/09/24(木) 02:22:34
生駒にある別役本棚卸し

・『さんんずいづくし』 白水社 2001年

・『四字熟語 左見右見』 大修館書店 2005年

・『さんずいあそび』白水社 2006年

162とはずがたり:2009/09/27(日) 15:06:06
別役実棚卸し
実家篇(戯曲集・童話集取り敢えず除く)

『言葉への戦術 別役実評論集』1972年 鳥書房
『探偵物語』1977年 大和書房
『電信柱のある宇宙』1980年 白水社
"別役実の世界" 別冊新評 昭和55年(1980年)冬
『別役実の犯罪症候群(シンドローム)』1981年 三省堂
『虫づくし』1981年 鳥書房
『けものづくし 真説・動物学大系』1982年 平凡社
『台詞の風景』1984年 白水社
『道具づくし』1984年 大和書房
『別役実の名画劇場(パロディシアター)』1985年 王国社 (戯曲仕立てだけえが)
『鳥づくし 【続】真説・動物学大系』1986年 平凡社
『探偵χ氏の事件』1986年 王国社
『馬に乗った丹下左膳』1986年 リブロポート
『ベケットと「いじめ」 ドラマツルギーの現在』1987年 岩波書店
『当世・商売往来』1988年 岩波新書
『魚づくし 【続々】真説・動物学大系』1989年 平凡社
『教訓 汝,忘れる勿れ』1990年 王国社
『別役実の当世病気道楽』1990年 三省堂
『日々の暮らし方』1990年 白水社
『宇宙遊泳する現代』1991年 弥生書房
『別役実の人体カタログ』1993年 平凡社
『当世もののけ生態学』1993年 早川書房
『思いちがい辞典』1993年 リブロポート
『都市の鑑賞法』1995年 大和書房
『当世悪魔の辞典』1995年 朝日文芸文庫
『ことわざ悪魔の辞典』1997年 王国社
『さんずいづくし』2001年 白水社
『満ち足りた人生』2001年 白水Uブックス

163荷主研究者:2009/09/27(日) 22:57:08
横浜にある別役本棚卸し

・『道具づくし』大和書房、1984年

書籍では無いが…
・「花粉症」狂躁曲 日本経済新聞2005年3月13日付40面

164とは@港北PA:2009/09/27(日) 23:02:02
ん、乙。花粉症俺にも見せなぁい。

165とはずがたり:2009/09/30(水) 12:21:56
丸善、ジュンク堂書店、大日本印刷/業務提携締結
(経営戦略 / 2009年09月29日)
http://www.ryutsuu.biz/strategy/b092925.html

丸善、ジュンク堂書店、大日本印刷は9月29日、業務提携契約の締結とともに、丸善、図書館流通センター(TRC)、大日本印刷(DNP)、ジュンク堂書店の4社による経営統合の協議を行うと発表した。

丸善、ジュンク堂書店、大日本印刷の3社はことし3月以降、書籍販売市場の活性化を目的として、各社の経営資源を活用する協業体制の構築について協議を進めてきた。業務提携によって、保有する店舗運営力、店舗開発力、システム・ITに関するノウハウ、物流機能、ブランド力、技術力などの経営ノウハウを共有化し、3社協働で新規サービスの新業態、新企画の開発を行うなどの協業体制を構築、相互発展を目指す考えだ。

具体的な業務提携内容は、店舗事業領域では、人材交流・共同研修等を通じた店舗運営ノウハウの共有、洋書、文具、専門書等に関する商品調達力などの丸善・ジュンク堂各自ノウハウの相互店舗への応用・展開、顧客注文に対する商品の相互融通、POSシステムの統合、共同催事の開催。

さらに、業務提携を推進するための取り組みの一環で、丸善、図書館流通センター(TRC)、大日本印刷(DNP)、ジュンク堂書店4社は、経営統合に向けて、協議を継続していく。

丸善とTRCが、2010年2月1日をめどに、共同株式移転の方法により共同持株会社(社名:CHIグループ)を設立して経営統合を進めることや、共同持株会社設立後3年以内をめどとした、ジュンク堂の共同持株会社グループへの参加などが合意書の内容。

丸善とTRCは、合意書に基づき、2010年2月1日(予定)を期日として、両社の持株会社であるCHIグループを設立することに合意した。丸善、TRC、両社の親会社であるDNPとの間で共同持株会社の設立・運営に関して「新会社の設立及び運営に関する契約書」を締結。共同持株会社のもとで、丸善とTRCの経営統合・事業協力を推進していく。

2008年の書籍・雑誌を合わせた出版物販売額は前年比3.2%減の2兆177億円と4年連続で前年割れとなった。新刊本の返本率が40%台で高止まりするなど、出版流通業界の課題に対する解決への取り組みが求められている。

DNP、丸善、TRC、ジュンク堂の4社は、教育・出版流通事業で、相互に連携を図りながら、業界全体の課題解決に積極的に取り組んでいる。取り組みを推進するためには、TRCが持つIT、物流システム、販売手法に関する高度なノウハウと、丸善が持つブランド力、顧客基盤や店舗事業・出版事業などを共有・融合するのが有効であると判断した。

丸善とTRCが株式移転の方法で共同持株会社を設立することになった。株式移転の効力発生日に先立ち、東京証券取引所に上場している丸善の普通株式は上場廃止となり、共同持株会社の株式について東京証券取引所に新規上場申請が行われる予定。

関連記事は下記URLを参照。
http://www.ryutsuu.biz/strategy/b032418.html

166とはずがたり:2009/12/18(金) 16:17:01

小林多喜二の恋人、タキさん死去 101歳
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20091211g

 大館市生まれの作家、小林多喜二が終生思いを寄せた女性、タキさん(旧姓田口)が、老衰のため今年6月19日に神奈川県内の介護老人施設で死去していたことが分かった。101歳だった。親族が10日、明らかにした。

 タキさんは、北海道小樽市の料理屋で働いていた16歳のとき、当時銀行員で21歳の多喜二と出会った。多喜二は美ぼうのタキさんに引かれ、小樽や東京で一時期同居して結婚を望んだが、実現しなかった。弟妹たちの面倒を見なくてはいけないタキさんが身を引いた?と伝えられている。

 エリート銀行員だった多喜二は、タキさんとの交流を通じて人間的にも文学的にも成長し、プロレタリア作家として社会変革を志すに至ったとされる。社会の底辺で生きる女性を主人公に、「瀧子(たきこ)もの」と呼ばれる数編の作品も残している。

 多喜二は思想犯として逮捕され、29歳で死亡。タキさんは戦後になって事業家と結婚した。親族は「本人は平穏な晩年を送りました。幸福な一生だったのではないでしょうか」と語った。

 先月出版された書簡集「小林多喜二の手紙」(岩波文庫)には、多喜二がタキさんにあてた恋文23通も収められている。
(2009/12/11 10:38 更新)

167とはずがたり:2009/12/18(金) 16:17:41
間違ってsageてもた。。

168とはずがたり:2009/12/23(水) 14:01:37

移民環流―南米から帰ってくる日系人たち [著]杉山春
http://book.asahi.com/review/TKY200901060123.html
[掲載]2009年1月4日
[評者]松本仁一(ジャーナリスト)


■2つの国で居場所失うデカセギの現実

 本書によると、日本で働く日系ブラジル人にはドリフト愛好者が多いらしい。山道のカーブを、タイヤをきしませて車を走らせるレース、あれである。

 彼らの多くは、母国では月収300ドル程度だ。ところが日本に来ると、がんばれば月に30万円はかせげる。本国の10倍。そして周囲は消費財の洪水だ。中古車なら10万円で買える。不安定な身分を忘れ、車、テレビ、ビデオと、次々に購入する。

 ローンの返済のため、朝早くから夜遅くまで働かねばならない。子どもは学校に預けっぱなしで、教育やしつけの時間はない。子どもたちは日本語もろくにできず、いじめにあい、不登校になる。暴走族に加わり、犯罪に手を染めるものも出てくる。

 日本の外国人登録で、ブラジル人は中国人、韓国・朝鮮人に次いで3位、約30万人に達した。10年前の3割増だ。戦後の貧困に押し出されてブラジルに渡った移民の子どもたちが、還流した日本でふたたび鬼っ子のあつかいを受けている。

 著者はブラジルの彼らの出身の町や村を訪れる。長い出稼ぎから帰った人々は故郷で足場を失っており、働こうにも職がない。持ち帰った金が底をつくと、また日本に戻るしかないのである。

 ゆたかな日本で働いて金を貯(た)め、母国に家を建ててしあわせに暮らそう……。最初の夢はそうだった。しかし現実には、日本と母国の双方で居場所を失い、生活を崩壊させていく。この本は、そんな現実をきめ細かい取材でたどっていく。

 日本の経済は、外国人労働に頼らなければ立ちゆかなくなっている。経済の土台を支える彼らの生活が崩壊しかけているというのに、政府や企業はわれ関せずだ。地域社会の人々がボランティアで支えようとしているが、その力はあまりに小さい。

 不況のなか、単純労働者の切り捨てが始まった。最初に切られるのはこうした日系ブラジル人たちである。そんな状況で、彼らはどうなっていくのか。この本の続編が読みたくなる。

169名無しさん:2009/12/27(日) 11:37:04
http://mainichi.jp/enta/book/hondana/news/20091227ddm015070042000c.html
今週の本棚:松原隆一郎・評 『政治の終わり、政治の始まり…』=御厨貴・著
 ◇『政治の終わり、政治の始まり−−ポスト小泉から政権交代まで』
 (藤原書店・2310円)

 ◇時代の文脈を刻印した「講談風」宰相論
 安倍晋三政権から福田康夫政権を経て麻生太郎政権まで、厳密には民主党への政権交代まで、現役の首相について書き語った、エッセイ集である。付録として、中曽根康弘・塩川正十郎・渡邉恒雄各氏へのインタビューが附(ふ)されている。

 同じ著者の『政策の総合と権力』(東京大学出版会)や『明治国家をつくる』(藤原書店)といった重厚な学術書ではないから、学問的に受けるだろう厳密な批判に対し周到な予防線を張っているわけではない。予想を含む判断が述べられているため、後には間違いを指摘されることもありえよう。リスクのかかる仕事だが、しかし政権をどう評価するのかは学界の話題というよりも実際に票を投じる有権者の課題であるから、プロの政治学者が考え方の手筋を披瀝(ひれき)するのは意義がある。

 また政権すら毎年変わるご時世にあって、少し前に起きた出来事やそれらへの自らの反応すら記憶が薄れつつある。今なぜ民主党は事業の仕分けで官僚を痛めつけているのか、なぜ子ども手当や農家の戸別所得保障というかたちで現金をばら撒(ま)こうとしているのかは、それ以前の自民党政権で受け継がれた文脈を知らずに理解できるものではない。独立して書かれた28の短文には、時代の文脈が刻印されている。

 さらに、本書には、「人を見て面白がれる精神」が脈打っている。最近の若手政治学者は政治をデータや数理で分析し尽くせるものと思いこむ風潮があるが、経済現象ですら数値だけでは語り尽くせない。人の心情が景気を動かすのであり、まして政治においては宰相の人となりや言葉が有権者を動かす。著者の真骨頂が「講壇風」であるより「講談風」であるのは、宰相論に適した表現を選んだからだろう。

 本書の眼目は、第一に現役の宰相を値踏みして、歴史にその価値を定位することにある。多くの事柄が検討されるが、「さすがプロ」と思わせられる視点がちりばめられている。ひとつには、「自民党がダメにな」り、「国民は自民党的なるもののパージ」を行ったのだとして、何が問題になったのか、という点がある。

 目立つのは、宰相が出処進退の文法を守れなくなったこと。福田は内閣改造直後、安倍は参院選敗退後ではなく所信表明を行いまでして突如辞任した。こうした「投げ出し」は、常人のなしえない難事に対し権力を委任されている宰相の価値を公然と貶(おとし)めている。しかも麻生が冒頭解散に踏み切れないのに、次なる人材が登場しない。自民党には、人材育成ができなくなっていた。

 さらに政治家と官僚や有権者をつなぐ根回しや談合が、悪(あ)しき意味でしか機能しなくなったこともある。自民党政治においては、有権者の声は村長や町長といった「中間管理職」を介して国政に届いたが、市町村合併を経てそうしたルートが途絶した。町レベルの要望を市会、県会の議員を通じて党の予算配分に上げるというやり方だが、こうした利益配分を包括委任するルートは国民から疑問視されてもいた。かくして有権者は政治家と直接対峙(たいじ)するかに思うようになった。

 ふたつには、小泉政治とは何だったかについての卓見がある。小泉も「自民党をぶっ壊す」とは宣言したが、彼の本質は改革主義者、市場主義者という国民のイメージ通りではない。「下から上へ」利益誘導を求める田中派的ルートの解体に焦点を当てた党内抗争に、彼の視線は注がれた。だからこそ民主党の事業仕分けのような、包括委任をより徹底して粉砕する反自民政策に取り組む気持ちなどいささかもなく、世襲して平然としているのだろう。

170名無しさん:2009/12/27(日) 11:37:15
>>169

 三つには、政治史を引用しつつ、現在に示唆を得る専門家としての見解がある。下野した自民党が何をすべきかといえば、たんに民主党に敵対するのではなく、長い日程で党を自己点検し再建を図るべきだという。吉田茂率いる自由党は政権を手放した後、雑誌『再建』を発行し、総点検を行った。それは近年ではイギリスの労働党が、下野の後、サッチャー・メージャーの十八年にわたる保守政権期に立て直しを図り、ブレアのもとで政権奪回したのにも通じる。

 下からの利益誘導希望に応じることを国政としたという意味では、自民党政権は江戸時代同様、国家を意識させないシステムだったと言うべきかもしれない。著者は、「脱藩の志士」となった坂本龍馬のごとき者だけが藩の利害を離れナショナル・アイデンティティを持ち得たのだと見る。しかも龍馬の場合、明治維新後にみずからを政府要人に指名しなかった。確固とした見通しと国家像を持ちながらも、私利を越え果たすべき役割を全うすることに専念したのだ。そうした異才の出現を待望するというのだが、制度論で終わらず人物論に向かうのが著者らしい。国民を疲弊の淵(ふち)まで追いやりながら「親馬鹿(ばか)」を土産として残した元首相しか長期政権を築けなかった近年の自民党は、なるほど人材に枯渇していたのであろう。

171荷主研究者:2010/01/25(月) 00:15:20
先日、紀伊國屋書店で立ち読みをしていて発見し購入した。まだ読んではいないのだが、魅力的な企業城下町がいくつも取り上げられていて面白そうである。

http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-3176-8.htm
社宅街 企業が育んだ住宅地
社宅研究会 編著
学芸出版社

A5判・256頁・定価3150円(本体3000円)
ISBN978-4-7615-3176-8
2009-05-30 初版発行

■■内容紹介■■ 
日本の近代化を支え、生産機能向上にまい進した企業は、福利施設として住居、娯楽施設、都市基盤等をも整備し、街をつくった。北海道から鹿児島に加え、日本統治時代の樺太、台湾、南洋群島の12事例を取り上げて、先進的な試みに満ち、現代にもひそやかに息づく社宅街の、成立と変容を明らかにする。社宅街データベース付。

■■目次■■
第Ⅰ部 近代の企業開発住宅地─社宅街
第Ⅱ部 社宅街の誕生と展開
1章 苫小牧/カンパニータウン
2章 鴻之舞/消えた東洋一の金山
3章 釜石/近代製鉄発祥の地
4章 小坂/記憶をつなぐ鉱山町
5章 日立/鉱山町から工業都市へ
6章 生野・神子畑・明延/鉱石の道がつなぐ三鉱山
7章 倉敷/大原孫三郎の労働理想主義と寄宿舎の改良
8章 新居浜/社宅街という生活文化の遺産
9章 串木野/「伝統」対「革新」、「島津家」対「三井財閥」
10章 樺太/「内国植民地」の社宅施策
11章 台湾・金瓜石/植民地統治下の社宅
12章 南洋群島/熱帯気候下の社宅
第Ⅲ部 社宅が語る近代日本の住文化

172とはずがたり:2010/01/25(月) 17:14:32

出版物の推定販売額2兆円割れ 88年以来
2010年1月25日 16:26 カテゴリー:文化
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/148383

 2009年の出版物の推定販売金額が前年比4・1%減の1兆9356億円だったことが25日、出版科学研究所(東京)の調査で分かった。推定販売金額が2兆円に届かなかったのは1988年以来。

 同日発行された「出版月報」1月号によると、書籍は前年比4・4%減の8492億円、雑誌は同3・9%減の1兆864億円。書籍は3年連続、雑誌は12年連続で前年割れとなった。

173とはずがたり:2010/01/25(月) 17:15:42
つかこうへいさん肺がん 抗がん剤治療中
2010年1月25日 14:10 カテゴリー:文化
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/148360

 劇作家のつかこうへいさん(61)が、肺がんであることが25日、分かった。関係者によると現在、抗がん剤治療を受けているという。

 つかさんが手掛ける舞台「飛龍伝2010 ラストプリンセス」は、2月3日から東京・新橋演舞場で予定通り行われる。

174とはずがたり:2010/01/30(土) 00:18:00

村上版ライ麦畑を読んだけど意味不明で全く面白くなかった。

米作家サリンジャー氏、91歳で死去
http://jp.wsj.com/Life-Style/node_27586
2010年 1月 29日 18:22 JST

 小説「ライ麦畑でつかまえて」で知られる米国人作家J.D.サリンジャー氏が27日、ニューハンプシャー州の自宅で老衰のため死去した。91歳だった。

 代表作の「ライ麦畑でつかまえて」は1951年の出版当時旋風を巻き起こした。世界各国で翻訳され、6500万部以上を売り上げた同作品は20世紀を代表する小説にあげられることも多い。
J.D.サリンジャー氏(1951年当時) Getty Images

J.D.サリンジャー氏(1951年当時)

 だがサリンジャー氏自身は1953年以降隠遁生活に入り、私生活は謎につつまれていた。ニューハンプシャー州の自宅付近で彼を目撃した人は、身なりを構わない世捨て人という印象だったという。

 その後、同氏は初期の作品などをめぐる訴訟に関わることが増えた。昨年はサリンジャー氏の訴えで、スウェーデンの出版社などに「ライ麦畑でつかまえて」の続編出版を禁じる判決が出ている。数少ない発言のなかで、同氏は1974年に「出版しないことに至高の平穏がある」と語っていた。

 サリンジャー氏の死去で、同氏の作品は再び注目され、映画化の動きが再浮上するのはほぼ確実だ。だがサリンジャー氏は短編「コネチカットのひょこひょこおじさん」を原作とした映画「愚かなりわが心」(1949年)の失敗で、映画化は避けるようになっていた。

原文: 'Catcher in the Rye' Author J.D. Salinger Is Dead at Age 91

175とはずがたり:2010/02/06(土) 19:01:22

求む!店長候補 ブックオフが正社員200人採用
http://www.asahi.com/national/update/0206/TKY201002060199.html
2010年2月6日15時1分

 「求む! 店長150人」。新古書店ブックオフやスポーツ用品、衣類などのリユース(再利用)商品の店舗を全国展開するブックオフコーポレーション(本部・神奈川県相模原市、佐藤弘志社長)は、3月から約1年かけて店長150人を含む200人の正社員を採用する。現在の社員数の2割強の人数で職歴は不問。「不況で就職難の時代だからこそ、有能な人材を見つけられるのではないか」と同社は期待している。

 現在の社員数は956人。直営店は新古書店ブックオフが301店、スポーツ用品の「B・SPORTS」が29店、レディース用品の「B・STYLE」が28店、子ども用品の「B・KIDS」が20店、腕時計や貴金属の「B・Select」が14店などとなっている。

 昨年11月、これら各種店舗を1カ所に集めた大型店「スーパーバザー」を名古屋市内で開店した。1カ月の売り上げ目標は8千万円だったが1月は9500万円と好調だった。リユース市場での足場を固めるため新古書以外の販売にも力を入れる同社は、今後も同様の大型店を全国に約100店つくる予定。そこで大量採用が必要になった。

 店長に求められるのは熱意で、店長以外に募集する社員像はそれぞれのジャンルの商品知識を持った人という。いずれも面接だけの選考で、「マニアとかオタクの人も大歓迎」としている。(西秀治)

176神奈川一区民:2010/02/09(火) 15:41:19
作家の立松和平さん死去、62歳。

(ソース@東京新聞)

177とは:2010/02/09(火) 16:39:28
少々驚きました。62なら未だ未だこれからの部分もあったでしょうにねぇ。ご冥福をお祈りしたい。

178とはずがたり:2010/02/09(火) 18:09:23

訃報:立松和平さん62歳=作家「遠雷」「毒」TVで活躍
http://mainichi.jp/select/person/news/20100209k0000e040077000c.html

 「遠雷」などの小説で知られ、環境問題への取り組みなど幅広い活動に取り組んだ作家の立松和平(たてまつ・わへい=本名・横松和夫=よこまつ・かずお)さんが8日、東京都内の病院で死去した。62歳。栃木県出身。葬儀は近親者で行う。立松さんは先月から、体調を崩して入院していたという。

 早稲田大在学中に早稲田文学新人賞を受賞。卒業後、肉体労働などで生計を立てながら執筆を続けた後、宇都宮市役所に勤務した。1978年、作品集「途方にくれて」を出版。作品が芥川賞候補になったことを機に市役所を退職した。

 80年に長編小説「遠雷」で野間文芸新人賞。97年、「毒−風聞・田中正造」で毎日出版文化賞を受けた。他に「卵洗い」「道元禅師」など。テレビの紀行番組にも出演し、テレビ朝日系の報道番組「ニュースステーション」で活躍した。パリ・ダカールラリーへの出場などでも知られた。

179とはずがたり:2010/02/20(土) 18:51:46

五木寛之さんが直木賞選考委員辞意
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100220-00000064-jij-soci
2月20日13時46分配信 時事通信
 1978年から直木賞の選考委員を務める作家五木寛之さん(77)が、同委員を辞任する意向を関係者に伝えていたことが20日分かった。
 19日発行の「日刊ゲンダイ」の連載エッセーで明らかにした。22日発売の「オール読物」(文芸春秋)3月号の中で、佐々木譲さんの同賞受賞作「廃墟に乞う」についての選評に「大きな間違い」があった責任を取るとしている。同誌編集部によると、五木さんは作品中になかった「破顔する」という表現について論じた。文芸春秋側は慰留している。

最終更新:2月20日15時26分
時事通信

180とはずがたり:2010/03/08(月) 19:05:44

「売れると思ったのに売れぬ本」フェア 作者は衝撃?
http://www.asahi.com/national/update/0305/SEB201003050002.html
2010年3月7日4時42分

 福岡・天神のジュンク堂書店で、店員が「売れると思ったのに、なぜ売れぬ」と思った本を100点集めた、意外に売れない本フェアが開かれている。

 並ぶのは、「恋と股間」という刺激的な題で出版された中学生向けの生き方指南書や50年以上前のミリオンセラーの復刻本、10年おいて重版された町歩きエッセーなど。

 九州最大規模の店内で埋没していたが、2階エスカレーター横の「一等地」で真価を問う。企画した店員は「応援したい良書ばかりだが、作者が見たらショックかも」。フェアは今月中旬まで。

181たつまき:2010/04/05(月) 03:12:32
ロシアの大作家レフ・トルストイは、
ドストエフスキーと同様に、
トカゲ座レプティリアン(4次元爬虫類型ヒューマノイド)の変身体だった。
彼らは共に、ロシア人を拉致>殺害>飲血>死体分解>そっくりに変身した
惑星間殺人犯罪者だった。宇宙情報だ。
http://gold.ap.teacup.com/tatsmaki/64.html

182チバQ:2010/04/08(木) 22:14:43
http://www.asahi.com/culture/update/0408/TKY201004080247.html
国会図書館あと7年で満杯 出版点数増え納本続々(1/2ページ)2010年4月8日15時0分

 国内の出版物をすべて集めて保存している国立国会図書館が、所蔵スペースの確保に苦心している。本の出版数は20年で倍増し、本の大型化も進んでいて、あと7年で満杯になりそうだ。電子データ化を進めつつも、「文化財」としての紙の状態での資料保存に力を入れるため、書棚の高さを数センチ単位で変え、利用頻度の少ない本は箱詰めすることを検討している。

 「空きスペースはどんどん減っていく。納本が多くて追いつかない」。国立国会図書館本館(東京都千代田区)で資料保管を担当する大塚奈奈絵課長は嘆く。

 45メートル四方の書庫が17フロアある本館は、厚さ3センチの本が約450万冊収蔵できる。だが、各フロアの書棚には学術書や官公庁の統計資料、文芸書から民間企業の社史まで並び、すでに9割が埋まっている。

 国立国会図書館法では、国内で発行された出版物は、発行者が国立国会図書館に納めるよう義務づけられている。このため、新たに発行された本が次々と寄せられる。

 所蔵スペース不足の原因は、納本数の増加だ。1989年に納められた民間の書籍は約5万9千冊だったが、2008年は約11万1千冊に増えた。長引く不況で本が売れず、少しでも売り上げを増やそうと出版社が新刊を次々に出しているためという。

 本の大型化も影響している。93年度に国の行政文書がA4判に統一され、官庁出版物だけでなく民間図書も大きくなった。国会図書館法の改正で、00年からはCDやDVDも保存することになり、書庫を圧迫している。

 書庫の確保は常に課題だ。本館と、約750万冊分を所蔵でき、新聞や雑誌などを保存する新館(千代田区)が満杯に近づいたため、02年に児童書など約40万冊を所蔵できる国際子ども図書館(台東区)と、約600万冊を収容できる関西館(京都府精華町)を新設した。しかし、すでに子ども図書館は9割、関西館も75%が埋まっているという。

 「一度は忘れられた出版物でも、100年後には時代を映し出す鏡になるかもしれない」。長期保存の意義をこう考える担当者は、スペースの有効活用に努める。

 これまで本館で2冊所蔵していた本は1冊だけにしていく。書棚の本の上部に空間がある場合は数センチ単位で書棚の高さを変える。大型の本はタテに置かずに横に寝かせる。閲覧申請がほとんどない古い本は箱詰めを検討する――といった具合だ。

 だが、広報担当者は「4館合わせても、このままでは7年でスペースがなくなりそうだ」と話す。関西館は増築できる施設になっているが、国の財政難で具体的な話は進んでいないという。

 本や雑誌、新聞の電子データ化も進めているが、凝った装丁や表紙など、紙でなければ伝えられない資料がある。奈良時代のお経の写本も保存されており、後世の研究にも役立つ原資料を守るという考えから所蔵に力を入れている。(野村雅俊)

     ◇

 〈国立国会図書館〉 国会議員の依頼を受けて立法に向けた調査をするほか、国民の財産として出版物の収集保存を担う。資料の保存と利用を両立させるため、蔵書を書庫に収め、請求を受けて閲覧に応じる閉架式図書館になっている。昨年3月末時点で図書が約929万冊、雑誌や新聞は約1309万点(約20万種類)など、所蔵は計約3564万点。紙の資料を長く保存するため、書庫は温度22度、湿度55%に保っている。

184とはずがたり:2010/04/12(月) 13:12:16

作家の井上ひさしさん死去 戯曲、平和運動にも活躍
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041101000017.html

 「父と暮せば」「吉里吉里人」「ひょっこりひょうたん島」など、笑いと社会批評を織り交ぜた戯曲や小説、エッセーを数多く発表、平和運動にも積極的に取り組んだ劇作家、作家で文化功労者の井上ひさしさんが9日午後10時22分、肺がんのため神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。75歳。山形県出身。葬儀は近親者のみで行う。喪主は妻ユリさん。

 昨年10月に肺がんが見つかり治療を受けていた。今月9日朝、入院先から帰宅したが、同日夕に容体が急変した。

 上智大在学中に東京・浅草の劇場「フランス座」で文芸部員になり、執筆活動に。1964年放送開始の「ひょっこりひょうたん島」(共作)で注目を集め、72年に戯曲「道元の冒険」(71年初演)で岸田国士戯曲賞、小説「手鎖心中」で直木賞を受賞。権力と庶民、戦争責任といった重厚なテーマを、言葉遊びやユニークな人物描写で軽やかに描いた。

 反戦・反核や憲法擁護で積極的に発言。2004年には作家大江健三郎さんらと「九条の会」を結成した。日本ペンクラブ会長も務め、言論や平和を守る運動の先頭に立った。

 04年文化功労者、09年日本芸術院会員。読売文学賞、吉川英治文学賞、菊池寛賞など受賞多数。直木賞選考委員も務めた。
2010/04/11 12:28 【共同通信】

185荷主研究者:2010/04/25(日) 02:55:55

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/04/20100416t53029.htm
2010年04月16日金曜日 河北新報
井上さんの遺志、未来へ 「井上ひさし未来館」来年新装開館

井上さんの著作や所蔵していた国内外の古典と名作などを備える遅筆堂文庫山形館

 山形県川西町出身で、9日に亡くなった劇作家・作家井上ひさしさんの蔵書を集めた「遅筆堂文庫山形館」(山形市蔵王松ケ丘)と隣接のアリーナが来年5月、「井上ひさし未来館」として新装される。文庫を増設するほか、井上さんの足跡を紹介する施設を増築する。構想段階から深くかかわった井上さんの遺志を引き継ごうと、関係者は準備を進めている。

 遅筆堂文庫山形館は2008年9月、洋菓子製造のシベールが本社工場敷地内に建設。アリーナでは、井上さんが座付き作家を務めていた劇団「こまつ座」の公演や講演会などが開かれている。

 計画では、文庫とアリーナの北側駐車場に展示スペースを中心にした「井上ひさしの仕事場」を建設。井上さんの全著作をそろえるほか、脚本を担当した演劇のDVDを観賞できるスペースなど、活動を紹介する記念館のような施設を目指すという。文庫は3階部分を増床し、蔵書も3万冊増やして6万冊とする。

 文庫とアリーナを運営する公益財団法人「弦 地域文化支援財団」の遠藤征広事務局長によると、開館当初から増築の構想があったといい、井上さんは総合プロデューサーとしてかかわっていた。完成後は未来館の館長に就任してもらうことになっていたという。

 新装オープンは来年5月5日の「こどもの日」を予定。館長には井上さんの三女で、こまつ座の社長を務める麻矢さんの就任を予定している。

 遠藤事務局長は「井上さんは故郷に対する愛着と、本を通じて心を育てようという思いがとても強かった。その思いと井上さんの功績が子どもたちに受け継がれるような場所にしたい」と話している。

186とはずがたり:2010/04/27(火) 06:25:11

2010年03月18日木曜日 河北新報
お宝雑誌2300冊 後世に 収集40年、図書館に寄贈
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1116734086/1657

187神奈川一区民:2010/07/16(金) 00:35:50
第143回直木賞は中島京子さんに決定!(平成22年度上半期)

第143回直木三十五賞の選考委員会が平成22年7月15日(木)午後5時より築地・新喜楽で開催され、
下記候補作品の中から中島京子さんの「小さいおうち」が受賞作に決まりました。
なお、贈呈式はきたる8月20日(金)に東京・丸の内の東京會舘で行われます。

 公益財団法人 日本文学振興会

■ソース:文藝春秋|各賞紹介|直木賞
http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/index.htm
http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/143naoki_nakajima.jpg

【選考委員】
浅田次郎 阿刀田高 北方謙三 林真理子 宮城谷昌光
宮部みゆき 渡辺淳一

【候補作品】
乾 ルカ 「あの日にかえりたい」(実業之日本社)
冲方 丁 「天地明察」(角川書店)
中島京子 「小さいおうち」(文藝春秋)
姫野カオルコ 「リアル・シンデレラ」(光文社)
万城目学 「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」(筑摩書房)
道尾秀介 「光媒の花」(集英社)



第143回芥川賞は赤染晶子さんに決定!

第143回芥川龍之介賞の選考委員会が平成22年7月15日(木)午後5時より築地・新喜楽で開催され、
下記候補作品の中から、赤染晶子さんの「乙女の密告」が受賞作に決まりました。
なお、贈呈式はきたる8月20日(金)に東京・丸の内の東京會舘で行われます。

 公益財団法人 日本文学振興会

■ソース:文藝春秋|各賞紹介|芥川賞
http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/index.htm
http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/143akuta_akazome.jpg

【選考委員】
池澤夏樹 石原慎太郎 小川洋子 川上弘美 黒井千次
高樹のぶ子 宮本輝 村上龍 山田詠美

【候補作品】
赤染晶子 「乙女の密告」(新潮6月号)
鹿島田真希 「その暁のぬるさ」(すばる4月号)
柴崎友香 「ハルツームにわたしはいない」(新潮6月号)
シリン・ネザマフィ 「拍動」(文學界6月号)
広小路尚祈 「うちに帰ろう」(文學界4月号)
穂田川洋山 「自由高さH」(文學界6月号)

189とはずがたり:2010/10/07(木) 04:43:45

理論社が民事再生法申請=「兎の眼」、負債22億円
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101006-00000142-jij-soci
時事通信 10月6日(水)21時32分配信

 帝国データバンクが6日明らかにしたところによると、児童文学作家の故灰谷健次郎氏の代表作「兎(うさぎ)の眼(め)」や「太陽の子」を出版した理論社(東京)が同日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債は約22億円。
 同社は1947年創業の児童文学書を扱う中堅出版社。灰谷氏の両作品のほか、脚本家・倉本聰氏の「北の国から」などを出版したが、近年は出版業界低迷の影響で販売が落ち込んでいた。 

最終更新:10月6日(水)21時34分
時事通信

190神奈川一区民:2010/10/14(木) 23:35:09
【文芸】さらば浅見光彦、完結編「最後の事件」2012年に 内田康夫氏「集大成にふさわしいスペクタクルになる」

さらば浅見光彦 完結編「最後の事件」2012年に

 名探偵・浅見光彦が「最後の事件」に挑む――テレビドラマでもおなじみの浅見光彦シリーズ
誕生30年になる2012年春の予定で、完結編が刊行されることが決まった。
作者の内田康夫さん(75)は「集大成にふさわしいスペクタクルになる」とコメントしている。

 浅見は82年の『後鳥羽伝説殺人事件』で世に出て、109作の難事件に挑んできた。
完結編は角川書店から刊行され、仮タイトルは「浅見光彦最後の事件」。
内田さんが今年、作家生活30年を迎えたのを機に、
シリーズの「エンディング」を描くことになった。すでに執筆を始めているという。

 浅見はこれまで“永遠の33歳”だったが、完結編で初めて34歳に。
第2次世界大戦中のドイツの極秘計画に絡んだ事件に挑む。
そして事件の解決後、浅見が「ある苦渋の決断」をするという構想だ。

 とはいえ、シリーズが終わるわけではなさそうだ。
角川書店は「浅見光彦が存在する世界では確実に『最後の事件』です。
ただ、精力的にご執筆を続ける内田先生ですので、33歳の浅見光彦の今後については、
我々から申し上げることができないという状況です」と話している。(高津祐典)

■ソース:asahi.com(朝日新聞社) 2010年10月11日
http://book.asahi.com/news/TKY201010110072.html

191神奈川一区民:2010/10/14(木) 23:37:28
【文芸】芥川賞・直木賞、選考委員追加へ〜島田雅彦氏、伊集院静氏・桐野夏生氏を選出

日本文学振興会は12日、芥川賞の選考委員に島田雅彦氏、直木賞の選考委員に
伊集院静氏、桐野夏生氏が新たに加わると発表した。3名は次回の第144回芥川賞・
直木賞選考会(2011年1月17日開催)より選考会に参加することになる。

 第142回の直木賞選考会は10名で行われていたが、委員の1人である五木寛之氏が
受賞作の論評ミスを理由に、平岩弓枝氏が「後進の方にバトンタッチしたい」という意向に
より今年3月に退任を発表。また、4月に井上ひさし氏が死去したため、7月15日に開催
された第143回直木賞選考会時には7名となっていた。

 なお、今回の発表により、芥川賞選考委員は池澤夏樹氏、石原慎太郎氏、小川洋子氏、
川上弘美氏、黒井千次氏、高樹のぶ子氏、宮本輝氏、村上龍氏、山田詠美氏、島田雅彦氏
の10名。直木賞選考委員は浅田次郎氏、阿刀田高氏、北方謙三氏、林真理子氏、宮城谷
昌光氏、宮部みゆき氏、渡辺淳一氏、伊集院静氏、桐野夏生氏の9名となる。

 新選考委員略歴は以下の通り。

 ■島田雅彦氏
 1983年に発表されたデビュー作『優しいサヨクのための嬉遊曲』のほか、1987年まで
6度同賞の候補に。小説や戯曲、オペラを手掛けているほか“詩のボクシング”などの
活動も行い、2007年には芸術選奨芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞した。
また俳優としても活躍しており、この夏より順次公開中の『日本のいちばん長い夏』
(監督:倉内均)にも出演している。

 ■伊集院静氏
 1981年『皐月』で文壇デビュー。1992年、『受け月』で第107回直木賞を受賞した。
映画化された『乳房』、『機関車先生』のほか、テレビドラマ化された作品も多数。また、
テレビ・CM出演のほか、別名義での作詞家活動も行っている。

 ■桐野夏生氏
 1993年『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞を受賞。1998年に日本推理作家
協会賞を受賞した『OUT』は2004年、アメリカ探偵作家クラブが主催するミステリー賞
「エドガー賞」の候補にもなった。前述の『OUT』のほか、『柔らかな頬』、『魂萌え!』、
『東京島』など映像化された作品も多い。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101012-00000015-oric-ent

192小説吉田学校読者:2010/10/17(日) 16:06:38
本日本屋で立ち読みをしましたが、実に面白かった。
一言で言えば、社会党系やさきがけ系、ローカルパーティー系新党運動の「敗残の歴史」を刻んでおります。
やっぱり、中道左派で容共だが毅然としていて親米、安保堅持というような大政党は必要なのではないか。
マニアックな人(松原脩雄なんて実にいい)達を追っている本ではありますが、面白い。買おうと思う。

民主党政権への伏流
http://www.pot.co.jp/books/isbn978-4-7808-0153-8.html

193神奈川一区民:2010/11/01(月) 08:19:06
齋藤智裕とは水嶋ヒロさんのペンネーム。

【文芸】ポプラ社小説大賞、齋藤智裕さん(26)の『KAGEROU』が受賞!賞金2000万円、大賞は第1回以来の選出[10/31]

2千万円、ポプラ社小説大賞「KAGEROU」

 第5回ポプラ社小説大賞の結果が31日発表され、大賞に東京都
の齋藤智裕さん(26)の「KAGEROU」が選ばれた。

 賞金2000万円。大賞は第1回以来。特別賞(賞金50万円)は
東京都の古内一絵さん(44)の「銀色のマーメイド」、大阪府の
浜口倫太郎さん(31)の「アゲイン」の2作。

ソース:読売新聞(2010年10月31日22時57分)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101031-OYT1T00666.htm

194小説吉田学校読者:2010/11/01(月) 19:10:39
>>193
いやあ、久しぶりに掛け値なしに気持ちいいニュースです。実に格好いいですね。絢香はいい夫を持ちました。
このニュースを聞いて、私がなぜか想起してググッてしまったのが「NHK特集 井伏鱒二と酒を飲んで『どうも書く気が起こらんのです』と何度も絡む開高健、それを受けて井伏『書いていきゃいいんですよ』と答える」であった。

賞金2千万、小説大賞受賞は俳優・水嶋ヒロさん
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101101-OYT1T00323.htm

 小説新人賞最高額の賞金2000万円が与えられる第5回ポプラ社小説大賞を「KAGEROU」で受賞した齋藤智裕(さいとうともひろ)さん(26)が、俳優の水嶋ヒロさんの本名であることが1日、分かった。
 応募1285編の中からポプラ社の編集者が最終選考を行い選ばれた。
 水嶋さんはテレビドラマ「仮面ライダーカブト」「メイちゃんの執事」などで人気を集め、昨年、歌手の絢香さんと結婚。今年9月に執筆活動を理由に事務所を退社していた。
 同賞は、エンターテインメント小説を対象に小説を公募する新人賞で2006年に第1回目が行われ、高額賞金などで話題を呼んだが、第1回の後、大賞が出ていなかった。

水嶋ヒロさん、小説大賞賞金2000万円を辞退
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101101-OYT1T00917.htm

 第5回ポプラ小説大賞を、本名の齋藤智裕(ともひろ)の名前で受賞した俳優の水嶋ヒロさん(26)が1日、賞金2000万円を辞退したことが明らかになった。
 所属事務所によると、水嶋さんは、「さらに多くの作品が生まれるために賞金を使ってほしい」と考えているという。主催のポプラ社は意向を受け、各地の図書館に本を寄贈するなど、読書の喜びを広げる活動に使う。
 同日、東京都内で開かれた発表会に登場した水嶋さんは、受賞の喜びを「僕にとって大切な一歩目となる作品で大賞を頂け、まだまだ身震いしている最中です」と語った。同賞は、ポプラ社の編集者が公募作の中から選考し、国内の文学賞としては最高の賞金2000万円が与えられる。今回は1285編の応募があった。
 水嶋さんは6月、芸名も肩書も伏せたまま、原稿用紙388枚の「KAGEROU」を投稿。4回の選考を経て先月25日に大賞に決まった後、27日に編集者が「齋藤さん」に会いに行き、初めて作者が水嶋さんだったと分かったという。
 水嶋さんは、これからは『命』をテーマに物づくりをしたい、としている。

195神奈川一区民:2010/12/11(土) 11:52:41
【文芸】第14回司馬遼太郎賞は楊海英『墓標なき草原』に決定!内モンゴル自治区における文化大革命・虐殺の記録[10/12/08]

司馬遼太郎賞に楊海英さんの「墓標なき草原」

 第14回司馬遼太郎賞(司馬遼太郎記念財団主催)は8日、静岡大教授の楊海英
(ようかいえい)さん(46)の「墓標なき草原」(岩波書店刊)に決まった。

 内モンゴル自治区における文化大革命の実態を独自の聞き取り調査や史料で明
らかにした点が評価された。副賞100万円。

■ソース:YOMIURI ONLINE (2010年12月8日16時20分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101208-OYT1T00737.htm

第14回司馬遼太郎賞
楊海英著『墓標なき草原』上下巻 (岩波書店刊)

<贈賞理由>
 この作品の主題である反エスノセントリズムを、迫害された人間の叫びと歴史の
周到な取材に基づいて再現した日本語表現の迫真力を高く評価した。

<楊海英氏の略歴>
 1964(昭和39)年、内モンゴル自治区オルドス生まれ。モンゴル名オーノス・チョクト。
北京第二外国語学院大学日本語学科卒業。89年3月来日。国立民族学博物館総合
研究大学院大学博士課程修了。文学博士。関西外国語大学講師、中京女子大学人
文学部助教授、静岡大学人文学部助教授を経て現職。

 選考委員はドナルド・キーン、柳田邦男、養老孟司、松本健一、関川夏央氏の5氏です。

http://www.shibazaidan.or.jp/21topics/14thsibasho_fellow.html
http://www.shibazaidan.or.jp/17shibasho/s14.html

墓標なき草原
―― 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録 ――

■構成 全2巻
楊 海英
文革の凄惨な階級闘争は少数民族地域には及ばなかったとされるが,事実は決して
そうではない.文革時期に五人に一人が「民族分裂主義者」とみなされ,公式発表でも
3万人近くが殺害された内モンゴルで,何があったのか.体験者への綿密な聞き取り,
同時代資料,国内外の研究を渉猟して明らかにした,隠蔽されたままの過去.

http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/9/024771+.html

196神奈川一区民:2010/12/11(土) 12:14:04
【文芸】年末恒例「週刊文春」2010ミステリーベスト10発表!国内1位は貴志祐介『悪の教典』

三十四回目を迎えた「ミステリーベスト10」。今年も国内外から傑作、秀作、力作が勢揃い。
重厚なストーリー、超絶トリックなど、眠れぬ夜になること必至の作品群をご堪能あれ!! 【週刊文春12月9日号掲載】

<国内>
第1位 189点 『悪の教典』 貴志祐介 文藝春秋
第2位 119点 『叫びと祈り』 梓崎優 東京創元社
第3位 112点 『マリアビートル』 伊坂幸太郎 角川書店
第4位 108点 『隻眼の少女』 麻耶雄嵩 文藝春秋
第5位 106点 『シューマンの指』 奥泉光 講談社
第6位 86点 『写楽 閉じた国の幻』 島田荘司 新潮社
第7位 70点 『小暮写眞館』 宮部みゆき 講談社
第8位 59点 『綺想宮殺人事件』 芦辺拓 東京創元社
第9位 52点 『死ねばいいのに』 京極夏彦 講談社
第10位 51点 『謎解きはディナーのあとで』 東川篤哉 小学館

<海外>
第1位 154点 『ラスト・チャイルド』 ジョン・ハート/東野さやか訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
第2位 126点 『ファージング I〜III』 ジョー・ウォルトン/茂木健訳 創元推理文庫
第3位 118点 『ロードサイド・クロス』 ジェフリー・ディーヴァー/池田真紀子訳 文藝春秋
第4位 95点 『愛おしい骨』 キャロル・オコンネル/務台夏子訳 創元推理文庫
第5位 90点 『音もなく少女は』 ボストン・テラン/田口俊樹訳 文春文庫
第6位 77点 『沼地の記憶』 トマス・H・クック/村松潔訳 文春文庫
第7位 76点 『エアーズ家の没落』 サラ・ウォーターズ/中村有希訳 創元推理文庫
第8位 71点 『ノンストップ!』 サイモン・カーニック/佐藤耕士訳 文春文庫
第9位 70点 『フランキー・マシーンの冬』 ドン・ウィンズロウ/東江一紀訳 角川文庫
第10位 64点 『卵をめぐる祖父の戦争』 デイヴィッド・ベニオフ/田口俊樹訳 早川書房

※アンケート回答者は全国の日本推理作家協会会員および文芸評論家、
  ミステリー作家、書店員、各大学のミステリー研究会の皆さんです。

■ソース:文藝春秋|STOCK FILE|2010週刊文春ミステリーベスト10
http://www.bunshun.co.jp/stockfile/best2010.htm



※投票の対象は、発行日が2009年11月1日から2010年10月31日までの本です。
  国内部門の投票数は196、海外部門の投票数は167でした。
  1位を5点、以下、4点、3点、2点、1点として集計しました。

197とはずがたり:2011/01/15(土) 20:54:01

“新刊洪水”行き詰まり 自転車操業に限界、9カ月連続前年割れ
2011.1.1 17:07
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/110101/biz1101011709004-n1.htm

 書籍の新刊点数が減り続けている。出版界は“新刊洪水”と呼ばれる増加傾向が10年来続いていたが、ここ9カ月連続で前年を下回る異例の事態となり、年間でも前年比4%台の落ち込みになりそうだ。出版不況が深刻化し、売り上げの減少を新刊の点数増で補う自転車操業が限界に来たとの見方が広がっている。

 出版科学研究所(東京)によると、昨年1〜10月の書籍の新刊点数は前年比4・6%減の6万2492点。月別(取次経由)では9カ月連続で前年同月を下回り、特に5月(11・8%減)と10月(8・6%減)の落ち込みが大きかった。

 点数減の要因にあげられるのが、大手取次が昨年1月に打ち出した配本の「総量規制」だ。書籍・雑誌の販売金額は一昨年、21年ぶりに2兆円を割り込んだものの、新刊点数は約8万点と依然高水準。今回の「規制」は、約4割という高返品率の温床とも批判されてきた“新刊洪水”を抑制する狙いがあった。

 実際、出版科学研究所によると、1〜10月の返品率は39・3%に改善しており、年間返品率が3年ぶりに40%を割り込む可能性もある。同研究所は「(縮小する)市場に見合った出版活動への転換期に差しかかった」とみる。

  “新刊洪水”の行き詰まりが顕在化したのは平成21年9月の「ゴマブックス」(東京)の経営破綻だ。同社は売り上げ不振で資金繰りが悪化する中、すべての誕生日ごとに1冊ずつ占い本を出すなど、点数を雪だるま式に増やして赤字を埋めようとした。ところが、返本率も約5割に達し、不良在庫が経営を圧迫する格好になった。

 出版不況を背景に、出版社の破綻は相次いでおり、ピークだった9年の4612社から、21年は3902社にまで減っている。出版ニュース社の清田義昭代表は「出版各社は促成栽培のような新刊を大量に出す体質から脱却し、吟味した本作りに注力すべきだ」と指摘している。(海老沢類)

198とはずがたり:2011/02/16(水) 01:28:26
好きだった辻真先のホムペ
http://2323.la.coocan.jp/

199とはずがたり:2011/08/02(火) 09:22:44

最近世情に疎くて偶々今朝の朝日新聞で筒井康隆の追悼文目にして気がついた。
寂しいねぇ。ご冥福祈る。

小松左京さん死去:最期まで日本の未来を考え続けていた
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110729k0000m040061000c.html

 「日本沈没」など未来を予見したかのような数々のSF小説を残し、小松左京さんが26日、亡くなった。膨大な知的エネルギーと森羅万象に対する好奇心と冒険心に満ち、「ルネサンス的巨人」「人間コンピューター」などの異名を取った小松さんは、東日本大震災にも心を痛め、最期まで日本の未来を考え続けていた。

 小松さんの秘書によると、大阪府箕面市の入院先で今月24日、付き添っていた家族に、東日本大震災についてこう語ったという。「今は大変な時期かもしれないけれど、この危機は必ず乗り越えられる。この先、日本は必ずユートピアを実現できると思う。日本と日本人を信じている」

 毎日小学生新聞では、「君たちの時代に〜先輩からの手紙」欄に、小松さんのインタビュー(全3回)を連載中だ。東日本大震災の津波の破壊力について「夢に出てきて、寝小便しそうになるほどのショックだった」(16日付)と語っている。23日付では「本当の学問は、自分の好きなことを一生懸命やること」と子供たちを励ました。最終回となる30日付では、創作の原点となった戦争への思いが語られる。

 少年時代は歌、漫画、映画、読書などに熱中。戦時中の1943年、神戸一中(現兵庫県立神戸高校)に入学、終戦時は14歳だった。多感な年ごろに戦争を体験したせいか、「自分も戦争で死ぬのだろう」と案じる日々だった。同年代の少年が沖縄戦などで命を落とした実態を知り、「生き残った者の責任」を自覚するようになったという。飢えや死と隣り合わせの時代、一人の人間に同居する天使と悪魔の存在、生の深遠さなどを体験したことが、後の文学への目覚めになった。

 日本のSF界を切り開いた第一世代として、故星新一さん、筒井康隆さんとともに「SF界の御三家」と称された。

 小松さんと交友があった故村井英雄・大谷大教授は90年代前半、小松さんから聞いたエピソードを書き残した。「日本沈没」を執筆中の小松さんが、「日本列島の目方はなんぼあるのや」と言い出した。小説の主題の日本列島を沈めるために重量を知ろうとした小松さんは国土地理院に問い合わせ、係員がとっぴな質問に絶句してもあきらめず、電卓で実際に計算したという。

 そうして生まれた作品世界の一部は95年の阪神大震災や東日本大震災を予言するものとなった。

 一方で、各界に広がる豊富な人脈を生かしてイベントプロデューサーとしても活躍した。70年の日本万国博覧会(大阪万博)にはサブテーマ委員などの肩書で関わった。屋根を突き破る巨大な塔のアイデアを聞いた小松さんが「石原慎太郎さんの『太陽の季節』(の一場面)みたい」と言ったのを聞き、塔をデザインした故岡本太郎さんが「太陽の塔」と名付けたという。

 90年に大阪市で開かれた「国際花と緑の博覧会」(花博)には総合プロデューサーとして参画。開幕前、旧ソ連政府に働きかけ、マスコット人形「花ずきんちゃん」を宇宙ステーション「ミール」に搭乗させることに成功した。

毎日新聞 2011年7月28日 20時32分(最終更新 7月29日 1時13分)

200とはずがたり:2011/08/02(火) 09:26:31

小松左京さん:評伝 「小松コンピューター」の異名持つ
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110729k0000m040028000c.html

博識ぶりから「小松コンピューター」の異名を取った小松左京さん。実際のコンピューターへの興味も強く、1981年春には他の作家に先駆けて東京都内に最新鋭のコンピューターやワープロを備えた事務所を開設した
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/20110729k0000m040031000p_size5.jpg

 ベストセラー小説「日本沈没」で世界に衝撃を与える一方、博覧会の総合プロデューサーとして手腕を発揮した小松左京さん。該博な知識を正確に駆使する才能は、「小松コンピューター」の異名でよく語られた。

 小松さんの多彩な才能が目立ち始めたのは、旧制神戸一中(現兵庫県立神戸高校)時代からだ。俳優の高島忠夫さんらと軽音楽バンドを結成するかたわら、校内の文芸誌にユーモア小説を寄稿し、演劇部も作った。そして京大進学後、高橋和巳らと出会い、同人誌に参加したことから才能の芽がふきだした。

 ペンネームの「左京」は諸説ある。「左の京大生やったから」「京大が京都市左京区にあるから」とか「飯をくえんようになったら、相方に右京と名づけ、漫才をするため」といって周囲をけむに巻いた。

 京大卒業後、やがて漫才の台本を書くようになるが、生活は食費にも事欠く貧苦の状態が続いた。妻の嫁入り道具だったラジオも質屋行きに。娯楽がなくなった新妻に読ませるために毎日、原稿用紙に少しずつ書いてはちゃぶ台に置いて出勤したのが「日本アパッチ族」になった。

 SF作家として一躍売れっ子になった小松さんは八面六臂(ろっぴ)の活躍をする。宇宙科学から国際政治まで好奇心旺盛で、頭の回転の速さは誰もが驚かされた。大学の専攻はイタリア文学だったが、世界の文学はもとより哲学、考古学、歴史学などを巡る読書量はすさまじく、スケールの大きな思考力を見せてくれた。

 有人宇宙船、スペースシャトルが初めて宇宙の旅をした1981年4月のこと。地球に生還する様子を伝えるテレビ中継を小松さんの事務所でともに見た。科学技術と背景の国際政治を軽妙に解説していただき、心配りのこまやかさにも感激した思い出がある。

 阪神大震災の被災実態をもとに毎日新聞で連載「小松左京の大震災’95」を始める時、興奮まじりに「この現実をしっかり受け止めたい」と語っていた。

 大阪では大阪弁を、東京では共通語を使いこなし、サービス精神は旺盛だった。SF界の大御所といわれ、デビュー作「地には平和を」は直木賞候補になった。その本質は文学の人だった。森羅万象に多彩な才能をフルに発揮した小松さんが思い残したことは何だろうか。大酒を飲み、たばこを次々とふかす姿が懐かしい。【元毎日新聞論説委員、池田知隆】

毎日新聞 2011年7月28日 19時17分(最終更新 7月28日 21時31分)

201とはずがたり:2011/08/02(火) 09:26:49
俺の小松左京のイメージはでっぷりとした↑の写真だけど晩年は↓みたいに可成りしぼんでたんですね。

訃報:小松左京さん80歳 「日本沈没」など執筆
http://mainichi.jp/select/person/news/20110729k0000m040025000c.html

小松左京さん=2011年2月撮影
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/20110728k0000e040073000p_size5.jpg

 SF作家の草分けで、「日本沈没」など都市文明を風刺した作品や未来学の提唱、万国博覧会のプロデュースなど幅広く活躍した作家、小松左京(こまつ・さきょう、本名・小松実=こまつ・みのる)さんが26日、肺炎のため大阪府箕面市の病院で死去した。80歳。葬儀は親族のみで営んだ。お別れの会などは未定。

 1931年1月、大阪市生まれ。京都大学文学部イタリア文学科卒。在学中、高橋和巳(故人)らと同人誌に参加。卒業後、経済誌の記者や時局漫才の放送台本作家などを経て、61年「SFマガジン」の第1回コンテストで、「地には平和を」が入賞しデビュー。64年に長編小説「日本アパッチ族」で、大阪・砲兵工廠(こうしょう)跡から鉄を盗む話を通して戦後日本の貧しかった日常や社会的な問題を庶民性を盛り込みながら描き、注目された。

 以来、一貫して「人類と文明」をテーマに作品を書き続け、73年の「日本沈没」で日本推理作家協会賞、85年に「首都消失」で日本SF大賞を受賞した。特に地殻変動により日本列島が海に沈む「日本沈没」は、当時の公害問題や石油危機などの社会不安を反映し映画やドラマにもなった。95年の阪神大震災に際しては被害実態をもとに「小松左京の大震災’95」を毎日新聞に連載した。

 また、人脈を生かし、70年の日本万国博覧会(大阪万博)や90年の「国際花と緑の博覧会」をプロデュースするなどした。2000年に斬新なSF小説などを対象にした「小松左京賞」を設立した。ここ数年、体力が落ち長く座るのも困難になっていた。今月8日に発熱し入院、26日に急変したという。

毎日新聞 2011年7月28日 19時14分(最終更新 7月29日 0時27分)

202とはずがたり:2011/09/28(水) 13:37:41

コールセンターは開設されるけど物流センター取り止めでプラマイどなんやろ?

アマゾン、仙台にコールセンター 来年3月開設
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/09/20110928t12017.htm

 インターネット通信販売大手のアマゾンジャパン(東京)のジャスパー・チャン社長と奥山恵美子仙台市長は27日、市役所で記者会見し、顧客の電話問い合わせに対応する同社のカスタマーサービス(CS)センターを2012年3月、市内に開設すると発表した。従業員数は最高1000人を見込み、市の誘致企業としては政令市移行後、最多の雇用規模となる。
 同社のCSセンターは札幌市に続き2カ所目で、青葉区一番町1丁目の仙台トラストタワー内に設置する。取扱品目が2000万点を超え配送サービスも多様化しており、顧客対応の拠点増強が必要と判断した。
 管理職やオペレーターの大半を現地採用し、正規雇用枠を極力広げる方針で、新卒採用は13年4月から実施するという。
 チャン社長は「CSセンターは顧客と日常的に接する大切な部門。優秀な人材が集まり、良質な顧客サービスを全国に提供できる拠点として仙台を選んだ」と説明。奥山市長は「東日本大震災で雇用情勢が厳しい中、素晴らしいニュース。人材の供給に努めたい」と話した。
 同社と市は昨年から立地協議を続けていた。市は企業立地助成制度に基づき、同社に固定資産税相当額を3年間補助する。市は事務代行業や研究開発機関と同様、コールセンターを「都市型産業」と位置付け、誘致を強化していた。
 同社は2000年11月に営業を開始。書籍やCD、家電、文房具、食品など幅広い品目を扱う。売り上げは非公表。
 記者会見では、アマゾンジャパンが岩沼市で進めていた物流センター新設計画を中止したことも明らかにした。
 会見に同席した物流センター運営会社アマゾンジャパン・ロジスティクス(千葉県)のジェフ・ハヤシダ社長によると、センター開設予定地は仙台空港に近接し、震災で津波被害を受けた。「今後は岩沼市や東北に限定せず、国内全域で候補地を検討する」としている。


2011年09月28日水曜日

203とはずがたり:2011/10/28(金) 13:26:29

「日本沈没」創作メモ発見 小松左京さんの大阪自宅で
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011102801000435.html

 小松左京さん

 7月に80歳で亡くなったSF作家小松左京さんの代表作「日本沈没」の創作メモが、大阪府内の自宅に残されていたことが28日、分かった。創作過程をうかがわせる貴重な資料と言えそうだ。

 「日本沈没」は1973年に発表され、400万部を超える大ベストセラー。

 見つかったのは、原稿用紙などに日本列島や地殻のイラストを走り書きしたメモのほか、日本沈没を事前に警告した科学者田所博士と政界のフィクサー渡老人が、沈没後の日本人の行く末を語りあうエピローグの草稿6ページ分もあった。

 創作メモは、11月10日発売の「文芸別冊 小松左京」(河出書房新社)に掲載される。
2011/10/28 12:29 【共同通信】

204とはずがたり:2011/10/28(金) 13:27:03
さげてもた・・

205荷主研究者:2011/11/17(木) 23:19:07
『楡家の人びと』は何度も読んだし、どこか陰のあるどくとるマンボウシリーズも好きだった。宮脇俊三氏と交遊(家が隣)があったので一層親近感を感じたものだ。ご冥福を祈ります。

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/10/20111027t75021.htm
2011年10月27日木曜日 河北新報
北杜夫さん死去 東北の友人ら慕われた人柄しのぶ

 亡くなった北杜夫さんは東北大医学部で学ぶなど、東北にゆかりの深い作家だった。父親は上山市出身の歌人斎藤茂吉(1882〜1953年)。東北の作家や友人からも、人柄や功績をしのぶ声が上がった。

 旧制松本高、東北大医学部の同級生で、福島県いわき市の医師宇留賀一夫さん(82)は「育ちの良さを感じさせる人付き合いのいい男だった」と語る。

 高校では同じ卓球部で、ともに全国大会に出場。北さんはその時代を「どくとるマンボウ青春記」につづっている。宇留賀さんは「彼は主将で面倒見もよかった。多くの後輩が彼を慕って東北大に進学した」と言う。

 大学入学後の数カ月間は同じ下宿で過ごした。「夜には詩を作ったり、本を読んだりしていた。講義に出るのはいつも昼近くだったが、試験はほとんど合格していた」

 昨冬、上京した際に車いすに座った北さんと話したのが最後となった。「腰が悪いようだったが、まだまだ長生きすると思っていた」と惜しむ。

 北さんと同じく大仏次郎賞を受賞している仙台市の作家佐伯一麦さん(52)は愛読者だ。「初期の作品は思春期特有の叙情を表現していた。習作の時期には北さんの昆虫や自然に対する姿勢、観察眼などに影響を受けた。日本文学にユーモアを巧みに取り入れた作家だった」と評価している。

 山形県上山市の斎藤茂吉記念館の片野達郎館長(84)は「最近は2年に1度ぐらい、上山を訪ね、茂吉の墓参りをしていた。近いうちにまた上山に来られると聞いていたのに」と残念そうに語った。

206とはずがたり:2012/01/13(金) 22:00:32
>>205
今このレスに気付いたが,俺も楡家は好きで何度も読んだけえが,好きだで京都の下宿に持って行っちゃってた記憶があっただけえが掛川に置いてただっけか?

207とはずがたり:2012/01/21(土) 17:55:19
感受性が鈍った死に損ないめ,とっとと逝きやがれヽ(`Д´)ノ

石原氏「刺激にならない」と芥川賞選考委員辞意
読売新聞2012年1月18日(水)13:38
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/20120118-567-OYT1T00613.html

 芥川賞の選考委員を務めている東京都の石原慎太郎知事は18日、報道陣に対し、「全然刺激にならない」と述べ、選考委員を今回限りで退く考えを明らかにした。

 石原知事は、「いつか若いやつが出てきて、足をすくわれる戦慄を期待していたが、刺激にならない。自分の人生にとって意味合いもない」と語った。

 石原知事は、1995年から同賞の選考委員に加わっていた。

208とはずがたり:2012/05/30(水) 23:01:26

武雄市の新・図書館構想について日本図書館協会が見解を発表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120530-00000078-it_ebook-sci
ITmedia eBook USER 5月30日(水)18時38分配信

 5月上旬、佐賀県武雄(たけお)市が公立図書館の運営をTSUTAYAなどを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に委託、来年4月にオープンさせると発表したことは記憶に新しい。

 雑誌や文具の販売コーナーを設け、従来の図書利用カードの代わりにTカードで貸し出しを受けられ、さらにTポイントも貯まるなど、「重要な手段として展開する付属事業」によって市民価値の高い施設を作っていこうとする志の高い取り組みといえるこの動き。しかしその一方で、貸し出し履歴など図書館利用の情報が本来の目的以外に利用されることにつながらないかといった個人情報保護の観点からの懸念など、公共サービスである公立図書館のあり方として問題はないのかといった指摘も少なくない。

 現在武雄市では協議が進められており、6月中にCCCとの協定を締結・公表する予定だが、5月30日、日本図書館協会(JLA)がこの動きに対する見解を発表した。

 日本図書館協会は今回の動きを「図書館の運営上重要な課題」としているが、その中で大きく6点「解明されるべき」項目を挙げている。この中では、CCCを指定管理者とする根拠、そしてその選定プロセスに十分な説明責任が果たされていないと指摘。さらに、指定管理者の自主事業と委託事業(ここでは図書館事業)を混同しないよう求める総務省の指摘を支持しており、雑誌販売や文具販売、あるいはTカード、Tポイントの導入といった付属事業とされているものが本当に図書館サービスの改善に役立つのか、そしてそれはCCCの自主事業と混同されてはいないかを問うものとなっている。

 また、争点の1つとなっている図書館利用の情報については5番目に言及がある。利用者の個人情報(貸出履歴)は指定管理者であるCCCに提供される可能性があると指摘。図書館の管理・運営上の集積される個人情報は、本来の目的以外に利用されること自体を想定しておらず、「利用者の秘密を守る」ことを公に市民に対して約束している公共図書館の立場からは肯定しがたいとした。図書館運営と無関係に、指定管理者の企業の自主事業に活用するために提供できることか、慎重な検討が必要だと促している。

 厳しい見解が並んでいるが、協会ではこれらの解明を通じてよりよい図書館づくりとなることを期待し、そのための支援、協力を行う表明であると結んでいる。[西尾泰三,ITmedia]

最終更新:5月30日(水)18時38分

209とはずがたり:2012/06/26(火) 08:00:10
出版の東京一極集中はなんとかせにゃいかんと思ってるんだけど。。

大阪の書籍を世界へ 電子書籍で中小出版社にもチャンス到来
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/120624/ecf1206240820001-n1.htm
2012.6.24 08:20

 大阪の書籍を世界へ発信−。大手出版社が東京に一極集中し、全国流通の販路を固めるなか、十分な販路を持たない大阪の中小出版社が、電子書籍で新たな活路を見いだそうとしている。「大手のベストセラー本ではなく、初版数百部の本でも世界流通が可能になった。中小の出版社にもチャンスが来た」と大阪発祥の老舗出版社は意気込む。

■世界の研究者ら検索

 出版社約4千社の8割近くが東京に集中し、大阪の比率はわずか4%。販路も東京に握られ、長らく苦境に立たされてきた大阪の出版社だが、電子書籍がその流れを変えつつある。

 「約10年前、絶版だった『14年目の訪問 森永ひ素ミルク中毒追跡調査の記録』に関する問い合わせがあり、CD化すると注文が相次いだ。これが電子書籍の原点ですね」と、せせらぎ出版(大阪市北区)の山崎亮一社長(69)は語る。同書は、その後電子化され人気となっている。

 昨年秋に電子書籍化した宗教関連の書籍はパリからも問い合わせがきた。平成13年に初版を刊行、増刷もされた人気本だが、テーマが専門的で値段も3990円と高価なため、一般への広がりは見込めなかった。しかし、電子書籍で状況は一変する。

 「紙の本は2刷までで全国の書店に行きわたらせるのは不可能ですが、電子版に部数は関係ない」と前置きし、山崎社長は電子版の強みをこう説明する。「研究者らはインターネットでとことん検索し、必要な情報を収集するので、海外からでも大阪で発行する電子書籍にたどり着けます。研究者にとっては本の装丁などは関係なく、必要なのは情報」

 同出版社は昭和59年に創設。これまで約210冊を刊行、うち10冊を電子化し、電子書籍の研究に積極的に取り組む。

■増刷無理でも増補は可能

 創業40年を誇る草分け「新風書房」(大阪市天王寺区)は昨年8月、初めて電子書籍の販売に踏み切った。37人の戦争体験記を編集した「ノーモア広島・長崎」を英語と日本語版で電子化、ネット通販大手のアマゾンで配信した。

 福山琢磨社長(78)は「初版1千部ではとても世界発信できないが、電子書籍なら可能。まさに出版革命です」と話す。

 電子版では2年ごとに体験記を更新し増補版を制作する予定で、現在、来年夏の配信に向けて準備を進めている。「経費的に増刷は無理でも電子版での増補なら可能。電子書籍ならではの利点です」(福山社長)

■紙と電子の使い分け

 山崎社長は「部数が少なく、書店に並ばない専門性の強い本の方が、実は電子書籍向き。地域に根ざした専門書を刊行する大阪の出版社にとって有利」と分析する。福山社長も「在庫も輸送の心配もない電子書籍は中小出版社にとってリスクが低く、紙でできなかったことに挑戦できる」と話し、電子書籍をビジネスチャンスに結びつけようと腐心している。

 一方で課題も残る。カーネギーの翻訳本などビジネス系に強い創元社(大阪市中央区)では「『クラウド・ビジネス』入門」を昨年末、電子書籍化した。「米、韓国など海外在住の日本人ビジネスマンからの注文が目立ち、これまでなかった反響です」と編集部の橋本隆雄さん(35)。ただ、電子化する再編集の手間やコストが負担にならないよう、「書籍の特徴に応じた“紙と電子”の使い分けが必要」と指摘する。年内にもアマゾンの日本参入が予想されるなど電子書籍市場はまだまだ流動的。大阪の出版社の模索はしばらく続きそうだ。(戸津井康之)

210とはずがたり:2012/10/15(月) 17:50:52

丸谷才一氏死去 突然の悲報 惜しむ声
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001210150002
2012年10月15日

 ∞ 県内ゆかりの人たち 鶴岡愛し だだちゃ豆大好物

 鶴岡市出身で昨年秋に文化勲章を受章した作家の丸谷才一さんが13日、87歳で亡くなった。鶴岡市名誉市民で、7月に名誉県民の称号を受けたばかり。鶴岡を愛し、だだちゃ豆が大好物だった文学界の重鎮の突然の悲報に、県内のゆかりの人たちからは驚きとともに、惜しむ声が相次いだ。

 鶴岡市に住む甥(おい)の丸谷紘一さん(74)宅には13日午前、親族から丸谷さんが死去したと連絡があり、紘一さんが東京へ向かった。妻のあき子さん(67)は「高齢で無理はきかないけれど家では元気にしていると思っていました。急な知らせでした」と語った。

 あき子さんは毎年、丸谷さんの誕生日の8月27日に好物のだだちゃ豆を送っていた。今年のお礼の手紙には「誕生日の朝に届いた。ありがとう。だだちゃ豆の一番おいしい時期に生まれたのが自慢の一つ」と書かれていたという。

 丸谷さんは鶴岡市の名誉市民。市は今年5月に丸谷さんを招いて文化勲章受章の記念講演会を開く準備を進めていたが、丸谷さんが体調を崩したため延期になっていたという。

 榎本政規市長は「市民を挙げて受章のお喜びをし、たくさんのお教えを頂こうと思っていた矢先の知らせで言葉もありません。日本文学界の支柱で、鶴岡市にとっても名誉市民という大きな支えでした。残念でなりません」と語った。

 旧制鶴岡中学校(現鶴岡南高校)の後輩で前市長の富塚陽一さん(71)は「お盆などに鶴岡に戻ってくると、穏やかにほほえまれていた。心から古里を愛していたのでしょう。厳しい季候を乗り越えて生きてきた鶴岡人としての矜持(きょう・じ)や誇りが作品にも表れていたと思う。今はご苦労様、ありがとうございましたとお伝えしたい」と声を震わせた。

 「夏にメロンを送って、お礼の手紙をもらったばかり」という鶴岡市湯の浜温泉のホテル社長菅原一彦さん(86)は同中学時代の同級生。「10年ほど前までは毎年開く同級会にいつも顔を出していた。東京・築地のすし屋で『撃てと言われても弾もなかった。戦争は最初から負けていたようなもんだ』と砲兵時代の思い出話をしていたのを覚えている。米寿の前祝いをしようと、同級会から手紙を出したが、返事は来ないのかな」と寂しそうに語った。

 来年7月に創立125周年を迎える鶴岡南高校は、丸谷さんの記念講演を開く検討を進めていた。「在校生が伝統を引き継ぎ、文学の道を目指してくれれば」と同窓会が発案した。田中芳昭校長は「生徒が美しい日本語に触れる貴重な機会になると思ったが……。惜しい方を亡くしました」。

 同校卒業生で鶴岡市在住の直木賞作家・佐藤賢一氏(44)は「若い頃から目をかけていただいた。残念で本当にショックです」と大先輩の死を悼んだ。丸谷さんは「こんなコーナーがあるから、書いてみないか」と、時折エッセーの仕事などを回してくれたという。

 丸谷作品について「簡単に印象に流れず、理屈や教養などで書かれた知的な文章。読後感が明るく、前向きな気持ちにさせてくれる」と言い、「先生の作品を読んで、勉強させてもらいました」と語った。

 吉村美栄子知事は「図書館整備のための寄付や講演など、故郷の人材育成や芸術文化の振興に大きく貢献された。丸谷氏のような人材を輩出できるよう人材育成に取り組みたいとの思いを新たにしていたので、逝去は大変残念。功績に改めて敬意と感謝の意を表し、心からご冥福をお祈りします」との談話を発表した。

211とはずがたり:2012/11/13(火) 09:37:05

調べ物で池田のブログが引っ掛かって読んでみて吃驚。エロ小説家のうのこういちろう(←嗚呼,ATOKでももう一発変換できない過去の人なのか!)だけど,なんとマルクス経済学者の宇野弘蔵(←マル経の大権威宇野こうぞうも一発変換できぬ・゚・(ノД`)・゚・。)と鈴木鴻一郎に因のだそうな。
wikiに移動して更に吃驚,覆面作家の探しましょう基い嵯峨島昭(あきら)と同一人物だったとは。。

差異性の経済学
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/1c7ccbc57632647d7cdacae608ddfd4b

宇能鴻一郎
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E8%83%BD%E9%B4%BB%E4%B8%80%E9%83%8E

212とはずがたり:2012/11/26(月) 17:33:49

莫言氏へのノーベル賞、「大失敗」と独女性作家
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/world/20121125-567-OYT1T00499.html
2012年11月26日(月)06:58

 【ロンドン=佐藤昌宏】2009年にノーベル文学賞を受賞したドイツの女性作家ヘルタ・ミュラーさん(59)が、24日付スウェーデン紙ダーゲンス・ニュヘテルのインタビューで、今年の文学賞が中国の作家、 莫言氏(57)に決まったことについて、「二度と繰り返してはならない大失敗だ」などと痛烈に批判した。

 ミュラーさんは、莫言氏が中国の厳しい検閲に関する法律に妥協する姿勢を示していることなどを指摘して、「授賞を聞き、叫び出したくなった」と語った。ミュラーさんはルーマニア出身。1980年代にチャウシェスク独裁政権下で言論の自由を求める運動に参加し、当局の検閲に抵抗した。

213名無しさん:2012/12/04(火) 00:01:03
『武田勝頼』新田次郎

勝頼像を一変させる小説

214とはずがたり:2013/04/16(火) 15:19:42

もう分厚い百科事典という時代ではなくなっちゃったよねぇ。。

公立学校の約6割も!図書館の事典や図鑑が「10年前」のままで大丈夫!?
http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/benesse-7056.html
2013年4月15日(月)17:00

新学期が始まった。学校全体が新しい雰囲気に包まれるなか、学校図書館や図書室は、変わらぬたたずまいのまま存在しているのではないだろうか。実は、その中身(蔵書)もあまり変わっていないという。文部科学省の調査によれば、約6割の公立小・中学校の図書室などに並ぶ事典や図鑑は、10年以上前のものだというのだ。学校図書館の現状を、教育ジャーナリストの斎藤剛史氏に聞いた。

***

読書は、論理的思考力や表現力など、学力向上に必要な力を養うために欠かせないものです。このため国は、学校規模に応じて公立小・中学校の図書館や図書室にどれくらいの蔵書を揃えるべきかを示した、「学校図書館図書標準」というガイドラインを定め、必要な経費を地方交付税で措置する整備計画を進めています。しかし、現状は計画通りに進んでいるとは言い難く、2011(平成23)年度に学校図書館図書標準で定めた蔵書数に達している公立学校は、小学校の56.8%、中学校の47.5%にすぎません。

特に問題なのは、図書室に備えられている百科事典や図鑑などが古いことです。調査によると、発行から10年以上たったものが小学校で55..2%、中学校では63.4%を占めています。科学的な常識が日々書き替えられているのに、多くの子どもたちは10年以上も前の事典や図鑑を使い続けているのです。

図書整備計画の費用が含まれている地方交付税は、市町村などの地方自治体に使い方が任されています。しかし、学校図書整備の予算を別の用途に使っている自治体が多いのが、現状なのです。文科省の調査には、都道府県・市町村ごとに学校図書館図書標準の達成状況を示されていますので、自分たちが住む自治体が、子どもたちの本のためにどれほどの力を入れているか、調べてみてはいかがでしょうか。

215とはずがたり:2013/05/20(月) 21:16:29

復帰の日に考える 井上ひさしさんと沖縄
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013051502000137.html
2013年5月15日

 劇作家の故井上ひさしさんが亡くなる間際まで書こうと執念を燃やした芝居があります。「木の上の軍隊」。沖縄戦の激戦地、伊江島がその舞台です。
 二〇一〇年四月、七十五歳で亡くなった井上さんは日本を代表する劇作家の一人です。直木賞を受賞した「手鎖心中」や「吉里吉里人」を書いた小説家、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」の脚本家でもあります。
 鋭い社会風刺と、何といっても人間味あふれるユーモアが、亡くなって三年がたつ今も、多くの人々の心をとらえて離れません。

◆戦禍の重さに苦悩
 木の上の軍隊は、〇九年秋に肺がんと診断された井上さんが、病床で最後の力を振り絞って書こうとした芝居でした。
 入院後、一度は井上さん自身の脚本で上演が発表され、延期された「未完の遺作」でもあります。
 太平洋戦争末期の一九四五年四月、米軍は伊江島にすさまじい砲撃を加えた後に上陸。日本軍はほぼ全滅し、多くの住民も犠牲になります。生き延びた本土出身の上官と沖縄出身の新兵が、ガジュマルという木の上に身を隠して約二年間暮らす、という物語です。
 実はこの筋書き、井上さんの創作ではなく、実際にあった話に基づいています。ある雑誌に掲載された新兵の証言を目にしたことが、着想のきっかけでした。これを基に、井上さんは九〇年と二〇一〇年の二回、上演を試みます。
 「沖縄戦はあまりにも重く、井上芝居の真骨頂であるユーモアが入り込む余地がない。地元でもユーモアのある話としてみんなが知っているこの題材を見つけて『これなら書ける』と思って飛び付いたのではないでしょうか」
 井上さんの劇団「こまつ座」を受け継いだ三女の麻矢さんは、こう振り返ります。

◆「言葉奪う」と怒り
 井上さんはずいぶん前から、沖縄戦に限らず、沖縄のことを書きたいと思っていたようです。
 沖縄には、かつて琉球国という日本とは別の国家だった歴史があります。日本国とされたのは、江戸時代の島津侵攻や明治時代の琉球処分によってです。
 日本への同化は、本土による支配のみならず、沖縄の人から沖縄の言葉を奪うことも意味します。学校では沖縄方言を使った生徒に罰則として「方言札」を持たせたり、首に掛けさせたりして標準語の使用が強制されました。戦時中は方言を使えばスパイ扱いです。
 表現者として言葉を大事にした井上さんです。「沖縄の言葉を奪うことは、沖縄の文化を奪うことだ」という怒りが沖縄を描こうとした原動力になったのでしょう。
 井上さんは沖縄に関する資料を集め、二〇〇〇年には沖縄を訪ねてもいます。よりよいものを書くために「遅筆堂」の異名をとる井上さんです。「木の上の軍隊」は結局、未完に終わりました。
 がんが見つかり、次に書くのは沖縄のことだ、と心に決めながらも、病の進む速さが、筆を追い越してしまったのです。
 残されたのは大量の資料と一枚のメモでした。麻矢さんはこう話します。「書かなかったことが父の最大のメッセージだと思う。そのこと自体が、沖縄の傷や、問題の深さを物語っているからです」
 それでも麻矢さんは動きだします。井上ファンから上演を望む声が相次いで寄せられたからです。
 井上さんの思いをどう表現するのか。井上芝居の多くを手掛け、沖縄で演劇指導の経験もある栗山民也さんに演出を、若手劇作家、蓬莱竜太さんに脚本を委ねます。完成まで二年を要しました。
 緊張感が徐々に薄れ、米兵の残飯で太り、目の前に広がる米軍基地をただ眺めるだけの上官と、上官の変節に疑問を抱きながらも、信じるしかないと、もがく新兵。
 上官は本土の、新兵は沖縄の人間の象徴です。経済的な繁栄を享受し、沖縄が負う米軍基地の重圧に無関心な本土と、いつかは土地を取り戻してくれると信じ続けざるを得ない沖縄との「ぐちゃぐちゃな」関係が描き出されます。

◆県民の痛みを思い
 きょうは一九七二年に沖縄の施政権が米国から返還されて四十一周年の記念日ですが、沖縄にはなお在日米軍基地の74%が集中しています。芝居の舞台となった伊江島では、米海兵隊の飛行場が今も島の面積の三割以上を占め、オスプレイの訓練も行われています。
 基本的人権の尊重をうたう日本国憲法よりも、米軍人らの特権的地位を優先する日米地位協定が幅を利かせるのが沖縄の現実です。
 同じ日本に生きる者として、沖縄県民の痛みに何をすべきか。それを深く考えることが、沖縄をめぐる井上さんの問題意識に応えることになる、と思うのです。

216とはずがたり:2013/08/16(金) 19:51:27

2013.8.16 12:12
はだしのゲンを閉架に 松江市教委が要請
http://www.sanspo.com/geino/news/20130816/sot13081612130000-n1.html

 松江市教育委員会が、原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」を子供が自由に閲覧できない「閉架」の措置を取るよう市内の全市立小中学校に求めていたことが16日、分かった。

 市教委によると、首をはねたり、女性を乱暴したりする場面があることから、昨年12月に学校側に口頭で要請。これを受け、各学校は閲覧に教員の許可が必要として、貸し出しは禁止する措置を取った。

 市教委の古川康徳副教育長は「作品自体は高い価値があると思う。ただ発達段階の子供にとって、一部の表現が適切かどうかは疑問が残る部分がある」と話している。

 市民から昨年8月、作品の歴史認識をめぐって学校の図書館から作品の撤去を求める陳情があり、市議会は同12月に不採択とした。ただ、市議会で「大変過激な文章や絵がこの漫画を占めている」という意見が出たことから、市教委が取り扱いを検討していた。(共同)

217とはずがたり:2013/08/23(金) 15:01:06

松江といい鳥取といい山陰はどうなってんだろうねぇ。

はだしのゲン:鳥取市立中央図書館が閲覧制限を撤回
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20130823k0000e040188000c.html
毎日新聞2013年8月23日(金)11:10

 鳥取市立中央図書館は、事務室に移して自由に閲覧できないようにしていた漫画「はだしのゲン」を、館内の一般書のコミックコーナーに移した。

 図書館によると、閲覧制限を知った市民らから問い合わせが相次いだため、21日に急きょ職員会議を開催。「市民の自由な論議の基になる材料を提供するのが図書館の役目」(西尾肇館長)などの理由から、コミックコーナーに置くことを決めた。22日現在、図書館が所蔵するゲン5セットは全て貸し出されており、予約も入っているという。

 図書館では2011年夏、ゲンを読んだ子供の保護者から「小さな子が目にする場所に置くのはいかがなものか」とクレームがあり、貸し出しカウンター裏の事務室に置いていた。【川瀬慎一朗】

218とはずがたり:2013/08/23(金) 15:02:20

「はだしのゲン」はどんな本か 「閉架」措置で物議
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20130822515.html
産経新聞2013年8月22日(木)10:42

 米国による原爆投下後の広島を生きる少年を描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治著)が物議をかもしている。松江市教育委員会が市内の公立小中学校に、倉庫などにしまって図書館で自由に読めなくする「閉架」措置をとるよう指示したのがきっかけだ。

 この作品の残虐表現について「発達段階の子供に適切かどうか疑問」と判断した市教委に対し、いくつかの新聞が社説で取り上げ批判する事態になっている。例えばこんな論調である。

 「閲覧制限はすぐ撤回を」(20日付朝日新聞)

 「戦争知る貴重な作品だ」(同日付毎日新聞)

 「彼に平和を教わった」(21日付東京新聞)

 どれも「ゲン」を高く評価した上で、市教委の指示に関しては「子どもたちの(原爆に関心を持つ)そうした出会いを奪いかねない」(朝日)、「子供たちが考える機会を奪う」(毎日)、「子どもたちよ、もっとゲンに触れ、そして自分で感じてほしい」(東京)などと主張する。

 ◆残虐な表現多く

 だが、これらの社説は、実際の「ゲン」の作品世界とは遊離していないか。社説を書いた各紙の論説委員は、本当に「ゲン」を読んでいるのかと疑問に思う。

 40年近く前、小学校の学級文庫に並ぶこの作品を読んだ筆者は、そこから「平和の尊さを学ぶ」(毎日)というより、人間社会の「悪意」と「憎しみ」ばかりを印象に刻んだ。グロテスクな表現と登場人物の自己中心的な言い分にうんざりした記憶はあっても、「中沢さんの思いに子どもたちが共感した」(朝日)とはにわかに信じがたい。

 3紙の社説は具体的に触れていないが、「ゲン」では何ら根拠も示さず旧日本軍の「蛮行」が「これでもか」というほど語られる。

 「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊を引っ張り出したり」「女性の性器の中に一升ビンがどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」…。

 特に天皇に対しては、作者の思想の反映か異様なまでの憎悪が向けられる。

 「いまだに戦争責任をとらずにふんぞりかえっとる天皇」「殺人罪で永久に刑務所に入らんといけん奴(やつ)はこの日本にはいっぱい、いっぱいおるよ。まずは最高の殺人者天皇じゃ」

 ◆反日論拠の一つ

 東京社説によると「ゲン」は、韓国では全10巻3万セットを売り上げるベストセラーだという。さだめし、韓国の「反日」活動の論拠の一つとして利用されていることだろう。

 朝日社説は「漫画を否定しがちだった先生たちが、限られた図書館予算の中から『ゲン』を積極的に受け入れたのも、作品のメッセージ力が強かったからこそだ」と持ち上げる。とはいえ、日教組好みのメッセージだったからこそ、学校現場で普及したのだから当たり前の話である。

 憲法は表現の自由を保障しており、「ゲン」のような漫画があってもいい。だが、それと教育現場にふさわしいかはおのずと別問題だ。「閉架」措置うんぬん以前に、小中学校に常備すべき本だとはとても思えない。(政治部編集委員・阿比留瑠比)

219とはずがたり:2013/09/07(土) 09:22:53

美術スレの方が適当かな?

宮崎駿監督が引退会見「僕は文化人にはなりたくない、町工場の親父」
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/entertainment/mycom_850079.html
マイナビニュース2013年9月6日(金)16:23

現在公開中のアニメーション映画『風立ちぬ』をもって引退することを表明していたスタジオジブリ・宮崎駿監督の引退会見が6日、都内で行われた。

会見には、スタジオジブリの代表取締役社長・星野康二氏を進行役に、宮崎監督と鈴木敏夫プロデューサーが登場。宮崎監督は「僕は何度も辞めると言って騒ぎを起こしてきた人間なので、どうせまただろうと思っている方も多いでしょうけど、今回は本気です」と、引退の意思を改めて表明した。

そう述べた一方で「後10年は仕事をしたい、車が運転できる限りはアトリエに通いたい」とも話しており、長編アニメーション映画の製作には関わらないものの、「三鷹の森 ジブリ美術館」の展示品や自身の"やりたいこと"を続けていくという。具体的なことについては「僕は自由です。やってもやらなくても自由。今はそこに頭を使わない」と話している。

現在72歳の宮崎監督は、引退理由の一つとして「『ポニョ』の時に比べると机を離れるのが30分早くなった」と年齡的な衰えについても言及し、「『風立ちぬ』は5年かかった。次の作品を考えだすと、この年齡なら(完成にかかる年数は)5年ではすまない。僕の長編アニメーションの時代は終わったんだ、もしやりたくなっても年寄りの世まい言で片付けられればと思っている」と明かしている。

また、記者の「今後も何かしらの形で世界に向けて発信してしていきたいという想いは?」という質問には、「僕は文化人にはなりたくない、僕は町工場のオヤジなので何かを発信していきたいとは思いません」と答えている。

スタジオジブリ最新作で、宮崎監督によるアニメーション映画『風立ちぬ』は、第70回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、公式上映の翌朝にはイタリア各紙が大絶賛。イタリアの老舗全国紙「CORRIERE DELLA SERA」(コリエーレ・デッラ・セーラ)では、宮崎監督の顔写真と場面カットが一面を飾り「ベネチアに夢を見せてくれる平和主義なおとぎ話。創造性、夢、愛への讃歌歌った作品だ。映画の中で『才能は10年だ』という言葉があるが、彼の場合は例外であろう」と評した。また、各誌の"星取り"でも現時点でのコンペティション部門上映作品に比べて軒並み高評価を獲得し、アニメーションとしては史上初となる「金獅子賞」への期待が高まっている。

220とはずがたり:2013/09/07(土) 09:23:09

宮崎駿監督:サバサバと「自由です」繰り返す…引退会見
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20130907k0000m040073000c.html
毎日新聞2013年9月6日(金)20:48

 「1作ごとにたどり着けるところまでは行けた。振り向かず、同じ事をしないつもりでやってきた」。6日、長編アニメ製作からの引退を正式表明した宮崎駿監督(72)は、デビュー以来の30年をこう振り返った。集まった報道陣は、国内外から約600人。現在の心境を、時折笑いを交えながら、サバサバと「自由です」と繰り返した。

 思い入れのある作品に「ハウルの動く城」を挙げ、「トゲのように残る。ゲームの世界をドラマにしようと格闘したが、スタートが間違っていたかもしれない」。映画作りの姿勢として「子供たちにこの世は生きるに値すると伝えるのが根幹にあると思ってきた」と信念を口にした。

 鈴木敏夫プロデューサーに引退を告げたのは6月。「もうダメだ」という宮崎監督に、鈴木プロデューサーは「僕自身ホッとする部分があった。ご苦労様という気分が湧いた」という。今後は「前からやりたかったことがあるが、アニメではない。文化人にはならず、町工場のオヤジを貫きたい」。

 スタジオジブリについては若手の作品にも関わらない、と明言。「重しがなくなるんだから、『どういうふうにやらしてほしい』という声が、若いスタッフから鈴木さんに届くことを願っている」と言い切った。

 会見は1時間半にわたった。「長い間お世話になりました」と一礼し、締めくくった。

 公開中の「風立ちぬ」は第70回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品。7日夜(日本時間8日未明)の発表が注目される。

 一方、引退会見を受け、宮崎アニメゆかりの地の関係者やファンから、惜しむ声やさらなる創作を期待する声が上がった。

 「崖の上のポニョ」の舞台のモデルとされる広島県福山市の景勝地・鞆の浦。宮崎監督は2005年以降、鞆の浦の古民家に計2カ月ほど1人で滞在した。自炊道具一式を貸した地元のNPO代表、松居秀子さん(62)は「『大作の後は身も心もボロボロ。現実の自分に戻す作業をするんです』と話していた。黙々と1人暮らしをする様子は、まるでリハビリみたいだった」と振り返る。「あの人が創作活動をやめるとは思えない。時間が自由になったら、またこの海を見に来てほしい」と期待を込めた。

 埼玉県所沢市と東京都東村山市にまたがる緑地「淵(ふち)の森」は、付近に住まいのある宮崎監督が「となりのトトロ」の構想を練ったとされる場所。監督は森の保全のため1996年、両市に3億円を寄付した。「淵の森の会」の安田敏男事務局長(66)が先月、川の清掃作業で会った際、監督は「ここではゴミ拾いのおじさんでいいんだよ」と話していたという。「あの人はきっと次を考えている。もっと環境や日本、いや世界の平和を考えた活動をしてほしい」と話した。

 東京・有楽町のTOHOシネマズスカラ座に、「風立ちぬ」を見に来た東京都港区の会社員、伊藤健児さん(39)は小学生からのファン。「今後は次の世代を育てる側に回ってほしい」。埼玉県川口市の大学生、堀琢也さん(20)は「『風立ちぬ』は今までと違って大人向け。最後と決めてメッセージを込めたのかもと感じた。長編とは別の形で世の中に作品を送り出してもらいたい」と話した。【広瀬登、稲生陽、海老名富夫、小泉大士】

221とはずがたり:2013/09/07(土) 09:23:25

宮崎駿監督が『ナウシカ』を作った理由「当時の浮かれた日本に頭にきていた」
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/entertainment/mycom_850224.html
マイナビニュース2013年9月6日(金)22:11

スタジオジブリの宮崎駿監督が6日、都内で引退会見を行い「僕は何度も辞めると言ってきましたが、今回は本気です」と、引退の意思を改めて表明した。

宮崎監督はこれまでに1979年の『ルパン三世 カリオストロの城』から最新作の『風立ちぬ』まで、計11作品の長編アニメーションを手がけてきたが、この日の引退会見では『風立ちぬ』に加え、『風の谷のナウシカ』(1984年)や『ハウルの動く城』(2004年)といった過去の作品についても言及している。

まず、ファンの間では続編の声も多い『風の谷のナウシカ』は、記者から続編について質問が飛ぶと「ありません」と一言。スタジオジブリ立ち上げ当初を「ジブリを作った頃、日本は浮かれ騒いでいる時代だった。経済大国になり"ジャパン イズ ナンバーワン"なんて言われていたけど、僕は頭にきていました。頭にきていなければ『ナウシカ』なんかはつくらない」と振り返り、『天空の城ラピュタ』(1986年)や『となりのトトロ』(1988年)なども含めて「経済は賑やかなんだけど、では心の方はどうなんだ、という想いで作った」と明かしていた。

「最も思い入れのある作品は?」という質問には、『ハウルの動く城』を挙げて「一番自分の中にトゲのように残っている。ゲームの世界なんです。それをゲームではなく、ドラマにしようとして本当に格闘した。スタートが間違ってたのかもしれないな」とはにかみながら、「基本的に子供たちに"この世は生きるに値する"と伝えることが、この仕事の根幹になければならないと思っています。それは今も変わっていません」と、これまでの作品に込めた共通のメッセージについて説明した。

そして、第70回「ヴェネチア国際映画祭」コンペティション部門への出品からイタリアでも大絶賛、アニメーションとしては史上初となる「金獅子賞」への期待も高まっている最新作『風立ちぬ』。本作については「映画を見ていただければわかると思っている。日本が軍国主義に向かっていく時代がモチーフで、家族、スタッフからも疑問は出ていました。それに答える形で作った作品」と述懐していた。

また、『風立ちぬ』について語る中で宮崎監督は、「監督になる前にアニメーションというものは、世界の秘密をのぞき見ること、風や人の動き、表情やまなざし、体の筋肉の動きなどに世界の秘密が隠されている、と思える仕事だとわかった。それがわかった途端に、自分の仕事が奥深く、やるに値する仕事だと思えました」と話している。

(C) 2013 二馬力・GNDHDDTK

222とはずがたり:2013/09/09(月) 19:50:42
久しぶりに読みたくなったな♪

漫画「AKIRA」31年前に20年東京五輪予言
http://news.goo.ne.jp/article/hochi/entertainment/20130909-134-OHT1T00023.html?fr=rk
スポーツ報知2013年9月9日(月)08:10

 アニメや漫画ファンの中では、大友克洋監督(59)の“予言”が的中したと話題になっている。

 代表作「AKIRA」の舞台設定は「新型爆弾により荒廃したものの、オリンピックを翌年に控え、再開発工事が進む2019年の東京」。88年に公開されたアニメ映画の原作でもある漫画が発表されたのは82年。今から31年も前に、20年の東京五輪を“予見”していたことになる。

 同作では、主人公・金田らが乗る個性あふれるバイクが象徴的であることから、ネット上では「開会式では『AKIRA』のバイクが登場するかな?」などの書き込みも。


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