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スーフィズムに関するHP

1245チバQ:2015/11/25(水) 23:27:41
http://www.sankei.com/world/news/151125/wor1511250077-n1.html
2015.11.25 23:06
【露戦闘機撃墜】
「ロシアは友人」とトルコ首相 事態の沈静化急ぐ

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 トルコのダウトオール首相は25日、与党の会合で演説し、ロシア軍機撃墜について「ロシアとの関係を損なう意図はない。ロシアは友人であり隣人だ」と述べた。エルドアン大統領も同日、「(事態を)エスカレートさせるつもりはない。トルコの安全を守っているだけだ」と強調した。

 撃墜を受け、厳しい発言を重ねるロシアに対し、トルコは沈静化を急ぐ構えを明確に示した。

 ダウトオール首相は、国境の防衛は国家の「権利」と指摘。その一方で「ロシアとは経済的、文化的に強い結び付きがある」と訴えた。

 その上で、ロシア軍が過激派組織「イスラム国」を攻撃するとの名目で、トルコとつながりが深いトルクメン人のシリア反体制派を攻撃することは許容できないとの考えを示し、ロシアをけん制した。(共同)

1246チバQ:2015/11/26(木) 00:29:34
http://mainichi.jp/select/news/20151126k0000m030139000c.html
露軍機撃墜:プーチン大統領「トルコは過激イスラム支持」
毎日新聞 2015年11月25日 23時45分

 トルコ・シリア国境付近で24日、ロシア軍機がトルコ軍機に撃墜された事件を受け、プーチン露大統領は25日、「トルコ指導部は近年、内政でイスラム化を進めてきた。過激なイスラムを支持する動きで、非常に良くない環境を醸成してきた」とエルドアン政権を批判した。トルコとの要人交流中止など対抗措置を打ち出すロシアに対し、トルコ側は「ロシアとの関係を損なう意図はない」(ダウトオール首相)と釈明に追われた格好。北大西洋条約機構(NATO)や米国も対立回避を目指す方針だ。
 ラブロフ露外相は25日、トルコのチャブシオール外相との電話協議に応じた。ラブロフ氏は記者会見で「トルコと戦争するつもりはない」としながらも、トルコの軍事行動について「計画された挑発行為だ」と非難した。

 ロシア軍参謀本部などによると、トルコ軍のF16戦闘機に迎撃されたスホイ24戦闘爆撃機の乗員2人のうち、1人はシリア反体制派の攻撃で死亡。別の1人は救出された。また、反体制派の攻撃で緊急着陸したロシア軍ヘリからは、死亡した1人を除く乗員が基地に帰還した。

 撃墜事件は、ロシアが擁護するアサド政権支配地と、トルコ系トルクメン人が多く住む反体制派支配地の境界近くで起こった。過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討で一致するトルコとロシアだが、アサド政権の処遇を巡る対立が最悪の事態に発展した。ロシアは当面、経済的な報復などにとどめる構えだが、高まる軍事的緊張が不測の事態に発展する恐れもある。

 トルコ軍がロシア軍機の撃墜に踏み切ったのは、同軍の空爆からシリア北西部ラタキア付近に住むトルクメン人や、戦略的要衝の一帯を防衛するためだった。英BBCなどによると、シリアのトルクメン人は約150万〜350万人。強硬な同化政策を進めるアサド政権の下、少数民族として抑圧的な環境下に置かれてきた。

 トルコ政府はシリアのトルクメン人を「同胞」と見なし、友好関係を維持してきた。2011年にシリアが内戦状態に陥ると、トルクメン人は反体制派武装勢力と連携してアサド政権の打倒を掲げ、トルコ政府から武器供与や訓練などの支援を受けてきた。

 戦闘が大幅に拡大したのは、ロシアがシリア内戦に本格的に「参戦」した9月末以降だ。トルコ政府によると、10月初旬ごろからロシア軍機がトルコ領空を繰り返し侵犯するようになり、同国外務省がロシアの駐トルコ大使に警告。トルコ側には「(撃墜)事件を回避するための最善の努力は尽くしてきた」(エルドアン大統領)との思いが強い。

 一方、ロシア軍側は、空爆の標的について「ロシア出身者を多く含む過激派組織」と主張している。軍参謀本部・作戦総司令部長のルツコイ陸軍中将は24日、「作戦エリアは(ロシア南部チェチェン共和国など)北カフカス地方の出身者約1000人を擁する最も急進的な過激派組織が支配する地域として有名だった」と強調した。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは中東レバノン発の分析記事で、撃墜地点周辺ではチェチェン人が加わる国際テロ組織アルカイダ系組織も活動していると伝えた。

 プーチン露大統領は10月中旬、「ロシアなど旧ソ連諸国の出身者5000〜7000人がIS側で戦っている」と述べ、過激派戦闘員や共鳴者が母国でテロを起こす事態を阻止すべきだと訴えていた。【エルサレム大治朋子、モスクワ真野森作】

1247とはずがたり:2015/11/26(木) 12:59:45
「ジハーディ・ジョン殺害ほぼ確実」米国当局
http://jp.wsj.com/articles/SB12239780145041894104204581354221197622778
By JENNY GROSS RAJA ABDULRAHIM AND GORDON LUBOLD
2015 年 11 月 14 日 08:42 JST

 米国防総省の当局者は13日、日本人フリージャーナリストの後藤健二さんらを殺害したとみられる過激派組織「イスラム国」(IS)の覆面をした英国人戦闘員「ジハーディ(聖戦士)・ジョン」をドローン爆撃で殺害したたことは「ほぼ確実」との認識を示した。

 死亡が確認されれば、米英両国にとって朗報となる。両国ともこの男(本名モハメド・エンワジ)を追跡していた。

 この覆面男は英国アクセントの強い英語を話し、捕虜として捕らえた欧米人や後藤さんらの殺害に至る残忍な映像にナイフを振りかざしながら登場していた。このビデオ映像は西欧人をISに勧誘する目的にも使用されていた。

 キャメロン英首相は、エンワジ容疑者を狙った爆撃をたたえ、もし成功していたらイスラム国の「心臓部に打撃を与えた」と述べた。

 同首相はさらに「これまでエンワジ容疑者をどんなことをしても追跡し、人の命を奪うことを止めさせると約束してきた。シリアだけでなく英国も含む全世界のなんの関係もない人々の脅威となっていたからだ」と述べた。そのうえで今回の攻撃は「自衛のための、正当な行為だ」と語った。

 米国はここ数日イラクとシリアで活動するイスラム国に対して攻勢を強めている。国防総省は、最大50人の特殊部隊をシリアへ派遣して軍事作戦に向けた状況を分析することを明らかにした。

 エンワジ容疑者が死亡していれば、西欧諸国の関係者の士気を高める一助となるが、ISの行動に変化をもたらすことはないとみられる。バグダッド在住の中東問題専門家によると、同容疑者はイスラム国の組織の指導部メンバーではないからだという。

1248とはずがたり:2015/11/26(木) 13:11:49
ロシア軍機の墜落地点、反体制派が割拠 反ロ感情強く
http://jp.wsj.com/articles/SB10730555783190984037204581376622504142918?mod=trending_now_4
By SAM DAGHER AND RAJA ABDULRAHIM
2015 年 11 月 25 日 11:51 JST

 【ベイルート】シリアの国境付近で24日、トルコ軍のF16戦闘機に撃墜されたロシア軍のSu24戦闘機は、さまざまなシリアの反体制派武装組織が割拠し、アサド政権を支援するロシアに対する反感が強い地域に墜落した。

 この地域では、自由シリア軍(FSA)など西側諸国が支援する反体制武装組織だけでなく、国際テロ組織アルカイダとつながりのある「ヌスラ戦線」も活動している。過激派組織「イスラム国(IS)」は過去2年間ほど活動していない。

 反体制派によると、墜落地点はシリア沿岸ラタキアから約65キロのジャバル・アルトルコマン(トルクメンの山)と呼ばれる地域にあるザヒヤの近く。ソーシャルメディアに投稿された動画では、反体制派がパラシュートで降下中の撃墜機のパイロットらを銃撃している場面と、そのうちの1人とみられる遺体が写されている。

 ロシア国防省によれば、パイロット2人のうちの1人がパラシュートで降下中に地上から銃撃された。もう1人は不明。 

 トルクメン山は、シリアの少数派トルクメン人の本拠地。トルクメン人はスンニ派イスラム教徒だが、民族的にはシリアの多数派アラブ人とは違いトルコ人と同じチュルク系。トルコはロシアに対し同地域に進入しないよう繰り返し警告してきた。

 トルコやカタール、サウジアラビアなどスンニ派諸国は、イスラム主義や非イスラム主義のさまざまな反体制武装勢力を支援。米国はそのうちのFSAに武器を供与し軍事訓練を施している。

 同地域のある反体制派活動家によれば、アルカイダ系のヌスラ戦線などイスラム主義者グループがシリア政府軍との戦闘で主力となっていることから、多くの反体制武装組織はヌスラ戦線などと緊密に連携せざるを得なくなっている。この活動家は「アサド政権と戦ったり凶悪なロシア軍の攻撃をかわしたりするために連携している」と語る。

1249とはずがたり:2015/11/27(金) 20:59:59

仏外相「ISIS掃討作戦、シリアのアサド政権軍との協力可能」
ただし参加可能なのは反政府武装組織のみ、自国の地上軍は派遣せず
2015年11月27日(金)19時39分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/11/isis-27.php

11月27日、フランスのファビウス外相兼観光相(写真)は、過激派組織「イスラム国」掃討作戦でシリアのアサド政権軍との協力が可能だと述べた。16日、代表撮影(2015年 ロイター/Ercin Top/Pool)
 フランスのファビウス外相兼観光相は27日、過激派組織「イスラム国」掃討作戦でシリアのアサド政権軍との協力が可能だと述べた。ただ、アサド大統領は辞任すべきだとのこれまでの主張は変えなかった。

 ファビウス外相は仏RTLラジオの取材に対し、「わが国の地上軍は派遣できないが、(反政府武装組織の)自由シリア軍、スンニ派のアラブ諸国などは作戦に参加できる」と発言した。ただ、近い将来の話か長期的な話かどうかは明らかにしていない。

 側近によると外相は、シリアで統一政府が樹立するまで、イスラム国掃討作戦においてシリア政府軍と協力することはできないとのこれまでの方針を変えていないという。側近は「政権交代の枠組みが成立した後に可能であり、ファビウス外相はこの政権交代は緊急かつ不可欠だと強調している」と述べた。

 

[パリ 27日 ロイター]

1250とはずがたり:2015/11/27(金) 21:01:14

イスラム指導者「ドイツではテロ禁止」
2009年11月04日(水)18時14分
http://www.newsweekjapan.jp/foreignpolicy/2009/11/post-56.php

 過激なイスラム教思想家ではアルカイダの指導者ビンラディンを批判したサイード・イマム・アル・シャリフばかりが称賛されるが、このほど、もう一人の重要なイスラム原理主義指導者モハメド・アル・フィザジが、ヨーロッパでのテロを非難する手紙を7月に書いていたことが明らかになった。

 アル・フィザジは今、モロッコで服役中だ。45人が犠牲になった03年のカサブランカ連続自爆テロ事件に関与したとされている。そのアル・フィザジが、ドイツのハンブルクに住む娘に宛てて書いた手紙の翻訳版を、独シュピーゲル誌電子版が入手し、掲載した。

 それによればアル・フィザジは、ドイツのイスラム教徒は宗教的自由にも雇用機会にも恵まれているとドイツを絶賛。感情も露わなある一節では、「(アンゲラ・メルケル)首相は偉大だ」とまで記している。

 アル・フィザジは、イスラム教徒がドイツをはじめとする欧州でジハード(聖戦)に訴えることは許されず、居住国の法律に従わなければならないと説く。それが、イスラム教徒の希望を叶えてくれた国との契約だというのだ。

「ドイツは戦場ではない」と、彼は書く。そこでテロを行うことは、「イスラム教徒はハンブルクの街より(ビンラディンが潜伏していたような)洞窟のほうがふさわしい愚かな未開人の集団だという偏見を煽る行為だ」。

 一般論で言えば、アル・シャリフであれアル・フィザジであれ、イスラム教思想家の抽象的な理屈がジハードの戦士たちの行動に影響を与えるとは思えない。戦士たちの動機は政治的自由や経済的な機会など、もっと現世的な利益にあるからだ。

 だがアル・フィザジの手紙が面白いのは、ドイツにはまさにそうした自由や機会があるからこそ、イスラム教徒はテロを禁じられると主張していることだ。つまり欧州は、一般に考えられているよりイスラム教徒の融合に成功しているということだ。

 こうした進歩は西側諸国にとっては朗報だが、世界中のイスラム過激派にとっては逆風になる。

──デービッド・ケナー
[米国東部時間2009年11月03日(火)14時43分更新]

1251とはずがたり:2015/11/28(土) 01:43:28
2015年 11月 26日 14:04 JST
ロシア軍、トルコの救援車列を空爆か=トルコメディア
http://jp.reuters.com/article/2015/11/26/idJP00093300_20151126_00820151126
*14:04JST ロシア軍、トルコの救援車列を空爆か=トルコメディア
トルコのアナドル通信社はきょう26日、ロシア軍がシリアとトルコ国境地帯で走っていた救援物資を運ぶ車列を空爆したと報じた。また、現地の過激派やトルコの人道団体IHH(人道支援基金)からも同様なニュースが伝われた。

同通信社によると、今回の空襲で7人が死亡したほか、10人が怪我したという。トルコ政府は、この車列が難民向けの救援物資を運んでいたと説明。ただ、現時点ではロシア軍が空襲した証拠をまだ掴んでいないという。

1252とはずがたり:2015/11/28(土) 11:01:38
http://static.reuters.com/resources/media/editorial/20151127/air-strikes-in-syria.gifだとアレッポの位置がとても微妙である。
ネットで検索掛けるとアレッポの争奪戦を激しくやってたのは2012年の頃の様だが,アサドが犯罪者だというのはこういう事なのである。
上の図の様なあんな変な勢力圏の形状でも力で確保してるのか?というよりも街を廃墟にして拠点でもなんでもなくなったのか?

下のレポから1年経ってるけど今はどうなってんだ?

「ここは地獄」、変わり果てたアレッポの街 シリア内戦
http://www.cnn.co.jp/world/35049192.html
2014.06.10 Tue posted at 16:24 JST

シリア・アレッポ(CNN) 焼けたプラスチックの臭いが鼻を突く。一帯に刺激臭が立ち込め、壁や屋根を吹き飛ばされた建物や、がれきの散乱する通りが続く。かつてシリアの商業中心地として栄えたアレッポの街は、2年に及ぶ砲撃で変わり果てていた。CNN取材班は1年10カ月ぶりにアレッポ入りし、惨状を目の当たりにした。
アレッポの窮状に対する世界の関心は薄れ、反体制派の過激組織がいずれ欧州に矛先を向けるかもしれないという不安の方が脚光を浴びるようになった。反体制派と国際社会が分裂する中で、アサド政権は崩壊寸前まで追い込まれながら、ロシアとイランの支援によって息を吹き返したように見える。
政権側は、たるに爆発物や金属片を詰めた「たる爆弾」を使い、人が集まる場所を見つけてはヘリコプターから投下してきた。
被害はすべての建物に及んでいる。活動家によると、攻撃はさらに悪質になり、最初の爆弾を投下してから10〜30分後、被害者を助けようと人が集まって来たところを狙ってもう1発の爆弾が投下されるようになった。
自宅を破壊された住民は別の地域に移り住んだが、ここ数週間は、そうした住民の移転先の地域が集中的に狙われている。
未明に爆撃を受けた現場では、住民たちががれきをかき分けている最中だった。

住民の男性によると、午前1時ごろ、2発の爆弾が10分間隔で投下され、6〜7人が死亡、数十人が負傷した。死があまりに日常茶飯事になっていることから、犠牲者の正確な数を数えようとする人はいなくなった。がれきの中からは枕や毛布などの日用品が掘り起こされ、持ち去られて行った。
政権側が、アレッポに残った人をすべて反体制派かその支持者とみなし、たる爆弾を使って一掃しようとしているのは明らかだ。
同時に周辺の道路の封鎖も始まり、住民の間には、数カ月に及ぶ砲撃で飢えに苦しんだ末に降伏に追い込まれたホムスと同じ運命をたどるのではないかとの不安が広がっている。国際援助団体は緊急会合を開き、住民の避難や食料援助などの準備を始めた。
その間にも犠牲者は増え続けている。シリア出身の英国籍の男性は6週間前の砲撃で左足を負傷した。
「上空に飛行機が見えて身をかがめたところへ爆弾を浴びせられた」「次に目を覚ますと足の感覚がなかった。周辺は燃えていた。私はやけどを負って病院に運ばれたが、彼らにできることはあまりなく、片足は皮膚がすべてはがれていた。夜も眠れず、耐えられない」と苦痛に顔をゆがめながら証言。「ここは地獄だ。街は壊滅した」「人も猫も昆虫も、何もいなくなった」と語った。

女性たちは頭からつま先まで覆い隠す服装をするようになり、顔を隠す人も増えた。何者かに狙撃されたという13歳の少女は、夫に知られれば殺されるという理由で、カメラの前で話すことを拒んだ。
インフラも破壊されて水道の供給はほとんど止まり、水不足も深刻化している。商店は営業しているところもあるが、ほとんどの店が、人が集まる場所を狙う政権の攻撃におびえている。
病院のベンチで話を聞いた2人の子どもは、この状況にはもう慣れたと話した。
自宅でアニメを見ていたところを狙撃されたという男の子は、弾丸が胃を貫いて体内で破裂し、腹部と背中に重傷を負った。母親は、「なぜ息子が撃たれたのか。子どもだと分からなかったのか」と涙を流す。
郊外では膨大な量のごみが燃やされていた。活動家は、石油を精製して反体制派に資金を供給するためにプラスチック燃やしていると説明する。生きるための戦いが、生きることを不可能にしているようだった。

1253とはずがたり:2015/11/28(土) 12:33:43
2015年 11月 27日 15:40 JST
コラム:緊迫するロシアとトルコ、「第3次大戦」防ぐ処方箋
http://jp.reuters.com/article/2015/11/27/walker-syria-column-idJPKBN0TG0CW20151127?sp=true
Joshua W. Walker

[25日 ロイター] - 加盟国のトルコが24日、ロシア軍機を撃墜したことで、北大西洋条約機構(NATO)は未知の領域へと足を踏み入れた。第3次世界大戦を防ぐために、米国政府が双方を和解させることが急務である。

トルコ政府の「ロシア機は、繰り返し警告を与えたにもかかわらず、シリア国境に近いトルコ領空を侵犯した」という主張の裏付けとなる詳細はこれから明らかになるところだ。

──関連記事:トルコがロシア軍機撃墜、プーチン氏「決して許さない」

はっきりしているのは、この事件には長い前触れがあるということだ。シリア政策をめぐって、トルコとロシア両政府のあいだでは対立が急激に高まっていた。ロシアがアサド政権支援のためにシリア領内での空爆を開始して以来、ロシア軍機は繰り返しトルコ領空を侵犯してきた。

過激派組織「イスラム国」が犯行声明を出したアンカラ、シナイ半島、パリでの爆弾攻撃以降、同組織に対する「大連合」への希望が生まれていたというのに、今や中東にほとんど残されていない平和と安定を救うための緊張緩和が急務になってしまった。

ロシア政府がただちに、同国機撃墜は「背信行為」でありイスラム国への支援になるとしてトルコ政府を非難し、プーチン大統領が「重大な影響」をもたらすと警告したことは、シリア情勢がすべての当事者にとっていかに重要であるかを却って浮き彫りにしている。

シリア情勢の波及を食い止められるかもしれないという希望は霧散してしまった。

ロシア機のパイロットはシリア北部地域に脱出降下した可能性が高いが、トルコが同地に暮らすトルクメン人住民を民族的なつながりゆえに支援していることも、現場での状況をさらに複雑にしている。

シリアのアサド大統領及びロシアやイランの支援を受けた政権側部隊と戦っているクルド人部隊、イスラム主義者、反政府グループのあいだには対立があり、地上での勝利は期待できない。

空におけるこれ以上の衝突を避け、ロシアによる何らかの報復措置を防ぐために、NATOはトルコへの支持を再確認するとともに、ただちにシリア上空での一時飛行停止を呼びかけなければならない。

シリアで何が起こっているか
http://tohazugatali.we b.fc2.com/int_poli/air-strikes-in-syria2015-11.gif

米国にとってトルコはNATOの同盟国、ロシアはライバルだが、仲裁役として米国の独自の立場がこれほどふさわしい例は過去に見られない。

先日のパリ同時攻撃と、先週トルコで開催されたG20首脳会議での進捗によって、イスラム国打倒に向けた共同アプローチが発展するのではないかと期待していた米政府関係者は多い。トルコは、首都アンカラでの爆弾テロの後でさえ、アサド政権排除につながらない形で中東地域に外国が干渉することを懸念している。地域の混乱の収拾を押しつけられるのは自分たちではないかという恐れがあるからだ。

1254とはずがたり:2015/11/28(土) 12:34:01
>>1253-1254
現時点でさえ、トルコは世界で最も多くの難民を受け入れている。またシリア内戦は、トルコ政府が数十年にわたり続けているクルド人武装勢力との戦いとも絡んできつつある。クルド人武装勢力の一部は現在、米国からの支援を受けている。

望みうる最善の状況は、トルコとロシア両政府が、お互いの依存関係と対立激化がもたらす高い代償を現実的に注視し、シリア情勢を契機として両国が直接戦火を交える事態に至るのを避けることだ。

アサド政権の将来を軸とする幅広い地域的・政治的な妥協の一環として、今、ロシアとトルコを同じテーブルにつかせなければならない。

短期的にはアサド政権の存在を含んではいるが、長期的にはその体制を変革していくことを可能とするような出口戦略を考案することは、困難ではあるが不可能ではなかろう。

そのような解決策があれば、ロシア政府もイラン政府もメンツを保ち、さまざまな同盟国を再結集することが可能になる。トルコが「地域の問題は地域で解決」することを求めていることを踏まえて、NATO諸国はトルコ政府を支え、同国を宗派性のない地域のリーダーにしていくべきである。

その一環として、イラン及びロシアの影響力に対抗すべく、シリア政府にとって必要不可欠な開発援助を提供させるようアラブ諸国及びスンニ派勢力にプレッシャーをかけなければならない。

これと平行して、「アサド後」のシリアがどのようになろうと、シリアの地中海沿岸のラタキアにロシアが持つ拠点は維持されるという安心感をロシアに与えなければならない。

今年前半の激しい選挙戦の影響で、これまでトルコ政府の動きは鈍かった。だが、プーチン氏はトルコのエルドアン大統領を軽視していた可能性がある。エルドアン氏率いる与党・公正発展党の政治課題は今や明確になった。「力による安定」である。

かつてはお互いを友人と認め合っていた双方の首脳の「顔を立てる」ためには、オバマ米大統領とオランド仏大統領から自制を求めることが必要不可欠であり、かつ最も効果が高いだろう。イスラム国掃討を目指す大連合について協議するためにモスクワとワシントンを行き来するのであれば、そこにトルコを加えなければ今や成功は不可能である。

経済力、軍事力、情報力のいずれをとっても中東地域最大であり、同地域唯一のNATO加盟国であるトルコがロシアと対立したままでは、中東の混乱が加速するばかりだ。

さらなる戦いを避けるには、すべての関係国が状況をエスカレートさせないという共通の関心事に集中する必要がある。共通の敵であるイスラム国に集中しなければならない。 シリア、イラクを主権国家として政治的に再編するという戦略を促進するためには、イスラム国を軍事的に打倒することだ。

オバマ氏はイラクにおけるジョージ・W・ブッシュ前大統領の行動を繰り返すことを慎重に避けてきたが、今こそ米国は、さらなる戦いを防ぐために持てる力を尽くさなければならない。

中東の真ん中での「権力の空白」は、ほぼ必ずと言っていいほど、より悪い結果につながってきた。今、地域が主体となる平和を準備することがすべての当事者にとって必須であり、相互の合意を得るべき分野である。

トルコとロシアを含む地域首脳会議の開催をNATOが呼びかければ、両国が今週の事件を意識の隅に追いやることができ、すべての関係者が共通の敵に集中しやすくなるだろう。

*筆者は米ジャーマン・マーシャル基金のトランスアトランティック・フェロー。

1255とはずがたり:2015/11/28(土) 14:44:35
とりあえず,アフガン・イラク・シリア・リビアは纏めて正常化させよーぜ。。
分権的な政府作って武装解除進めて中央政府の力を削ぎつつ民生に力を注がねば。
石油出るイラクとリビアは良いけどシリアとアフガンの統治料をどう賄うかが頭が痛い所。シリアとイラクは統一出来ないかなー。

1256とはずがたり:2015/11/28(土) 15:22:35
中東・イスラーム学の風姿花伝
http://ikeuchisatoshi.com/i-1135/

【地図と解説】シーア派の中東での分布

1257とはずがたり:2015/11/28(土) 16:07:46

俺にはアサドは殺人者としか思えないけど偏向したメディアに騙されているのか?
勿論,100%アサドの言い分が間違ってるとは思えないし,アサドが殺しているのは自国民ではなく国を破潰するテロリストだと思ってる部分もあるんだろうけど。

イランとヒズボラ:シリア内に民兵ネットワーク構築
http://rockway.blog.shinobi.jp/%E6%88%A6%E7%95%A5/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%83%92%E3%82%BA%E3%83%9C%E3%83%A9%EF%BC%9A%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%86%85%E3%81%AB%E6%B0%91%E5%85%B5%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF

シリアの各宗派人口の分布状況

◆2月12日

 シリア内には紛争勃発時から多くの戦士と言われる外国の傭兵らが流入し、内乱を拡大させてきたが、以下のワシントンポスト紙の記事では、イランもアサド政権を支援する目的で、5万人の民兵を支援し組織化していると指摘している。

 流入してくる外国人傭兵らが戦士として流入してくる限り、アサド政権側でもそれら戦士らと渡り合える戦闘集団としての民兵が組織されることが必要であろう。それをイランが手助けしている、ということになるようだ。

 当然それら民兵はアサド政権を構成する勢力と同じ要素、つまりアラウィ派の者たちを中心としてキリスト教徒やドゥルーズ教徒、あるいはクルド人などが中心勢力になっているのであろう。これらの5万人が民兵として、流入してきては各地でゲリラ的破壊工作をする傭兵イスラム主義戦士たちを迎撃する役目をすることになる。

 このように、シリアではアサド政権を維持せんとする勢力はまだまだ健在であり、スンニー派の反政府勢力や外国人イスラム主義戦士たちが勝利することは容易ではないことが理解されるであろう。これを見ても、もはやこれはアラブの春的な「民衆の革命」ではないのである。初めからアサド政権を武力で転覆させるという陰謀によって、アラブの春の運動が口実として喧伝されてきただけだったのだ。

1258チバQ:2015/11/28(土) 22:51:36
http://www.afpbb.com/articles/-/3068371
対ロ緊張緩和で苦心=トルコ大統領に試練
2015年11月28日 14:32 発信地:ロシア
【11月28日 時事通信社】トルコ軍によるロシア軍機撃墜を受け、トルコのエルドアン大統領が両国間の緊張緩和に苦心している。エルドアン氏にとっては、与党が圧勝した1日の出直し総選挙で足場を固め、国内外で影響力を強めようとした矢先の試練。「友人」だったはずのロシアのプーチン大統領の怒りを静められるかは、シリア内戦でのトルコの立場にも影響を及ぼす可能性がある。

 トルコ軍が24日、シリア国境付近で「領空侵犯」したロシア軍機を撃墜すると、両大統領の関係は一気に険悪化した。プーチン氏は謝罪を要求したが、エルドアン氏は「謝罪すべきは領空侵犯した者だ」と一蹴。ロシアによる事実上の経済制裁に対しても、撃墜の正当性を繰り返し強調し、双方の主張は真っ向から対立している。

 その一方でエルドアン氏は、プーチン氏との直接会談を要請するなど緊張緩和も模索。シリア内戦をめぐり、国際社会で「テロとの戦い」を優先する機運が盛り上がる中、アサド大統領の退陣にこだわるトルコは難しい立場に置かれている。トルコが敵視するシリアのクルド人勢力に関しても、欧米やロシアは、過激派組織「イスラム国」と戦うパートナーと見なしている。トルコとすれば、ここでロシアを完全に敵に回せば、シリア問題でさらに不利な状況に陥りかねない。(c)時事通信社

1259チバQ:2015/11/28(土) 22:58:12
http://www.sankei.com/politics/news/151128/plt1511280001-n1.html
2015.11.28 12:00
【政界徒然草】
パリ同時多発テロでG20会場は厳戒態勢 記者の化粧ポーチやデジカメまでチェック トイレまで付きそうとは…





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G20首脳会合に臨む安倍晋三首相。左後方は麻生太郎財務相兼副総理=11月15日、トルコ・アンタルヤ(共同)
 日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)は、トルコで11月15、16両日に開催した首脳会合で、国際社会が「テロへの戦い」で連携強化を進めることを確認した。通常、経済分野が主要議題になるG20会合だが、今回は直前に起きたパリの同時多発テロ事件で「いつもと違う雰囲気」(欧州連合のユンケル欧州委員会委員長)に包まれていた。

 安倍晋三首相はG20会合に先立ち13日にトルコ入りし、エルドアン大統領と首脳会談を行った。日本の同行記者団が直面したのは、予想以上のトルコ政府の厳戒警備だった。トルコはシリアと国境を接し、紛争を逃れて流入する難民問題に直面している。しかもG20開幕にタイミングを合わせたかのようにパリ同時多発テロが発生し、風光明媚なはずの会場は物々しい雰囲気だった。

 安倍首相とエルドアン大統領との会談場所となったユルドゥス宮殿。セキュリティーチェックは経験したことのない厳しさだった。手荷物のX線検査は一度パソコンを通した後、係員がいきなり電源コードを引き抜き、再びX線検査にかけられた。かばんに入れていた化粧ポーチまで広げられ、ノートと手帳の中身も3人の係員が次々とチェック。デジタルカメラは「電源を入れて中身を見せて」と言われ、保存していた数十枚の写真を一枚一枚確認する念の入れようだ。

 宮殿に入っても、トイレへ行くのに個室の手前まで女性警備員が“付き添い”をしてくれた…。安倍首相に同行する記者は事前に外務省を通じて、あらゆる身分証明書をトルコ政府に示しているにもかかわらず、あまりにも厳しい対応に正直、閉口した。

 G20会合の会場はさらに厳重だった。アンタルヤ国際空港から会場のホテルまで、トルコ政府が用意したバスで移動した。そのバスに乗り込んできた現地警察が記者全員に記者証の提示を求め、顔と名前を一人一人細かくチェックした。

 ホテルは二重にフェンスが張り巡らされており、入り口ゲートで他社の記者は手荷物だけでなくスーツケースの中身をその場で見せるよう指示された。ホテルの正面玄関は警察官でごった返し、不審者は絶対に中に入れさせないというトルコ政府の強い意思、気迫が感じられた。

 それでも、セキュリティーをどんなに厳しくしても世界に飛び火するイスラム国によるテロの根絶は容易でない。そもそも人、物、金、情報が地球規模で行き来するグローバル社会ではテロ抑止の“処方箋”を見いだすことは難しい。

 日本はシリアなどの紛争地帯から地理的に遠く、イスラム国などによるテロの脅威はなかなか感じられないが、今回の同行取材で自分たちがテロ被害と無縁でいられるとは言い切れない現実を実感させられた。

 実際、来年5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)や、2020年の東京五輪・パラリンピックなど日本が国際社会をリードする場面が増えれば、日本人がテロリストの標的になる可能性が高まるだろう。

 安倍首相はG20会合で、「日本は従来、各国法制度の整備や法執行機関の能力向上に貢献しており、今後もテロに対する水際対策の強化を支援していく」と発言し、国際社会とともにテロの未然防止と根絶に向けて積極的に取り組んでいく決意を表明した。ただ、日本政府のテロ対策は道半ばといえる。

1260チバQ:2015/11/28(土) 22:58:29
 安倍首相はトルコから帰国した直後の17日、政府の国家安全保障会議(NSC)を開き、情報収集や治安対策に万全を期すよう関係閣僚に指示した。さらにテロ情報の収集・分析を強化するための官邸直轄組織「国際テロ情報収集ユニット」について、来春に新設する予定を大幅に前倒しして、来月上旬にも立ち上げる方針を表明した。

 一方、政府は成長戦略の柱として、観光産業のテコ入れに注力している。来日する外国人観光客数の年間目標を現在の2000万人から3000万人超に引き上げた。「おもてなしの第一歩は入国がスムーズなこと」(菅義偉官房長官)が目標達成に不可欠だが、テロの水際対策を強化すれば入国手続きの迅速化が遠のくというジレンマを抱え込む。

 ある政府関係者が「パリのテロで日本への観光客が増えるかもしれない」と話すように、世界に比べて治安のいい日本は観光産業の底上げに追い風になる可能性がある。だからこそ、日本国民の安全と平和な暮らしを守ることが責務であり、同時に、外国人観光客のためにも、入国審査やテロ情報の国際共有など本気でテロ対策に乗り出す姿勢が求められそうだ。

(政治部 小川真由美)

1261チバQ:2015/11/28(土) 23:07:02
http://www.sankei.com/world/news/151127/wor1511270032-n1.html
2015.11.27 19:06
【露爆撃機撃墜】
トルコ、露の制裁で経済悪化の懸念 大統領「感情的であり不適切だ」と反発

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 【カイロ=大内清】トルコのエルドアン大統領は26日、ロシア軍機撃墜を受けてロシアがトルコに包括的な経済制裁を科すと決めたことについて、「感情的であり不適切だ」と強く反発した。同氏は米CNNテレビで、ロシアに謝罪する考えはないとも強調。両国政府の対立感情が強まる中、トルコ国内では、主要貿易相手国であるロシアとの関係悪化による経済減速を懸念する声も強まっている。

 エルドアン氏は26日、「謝罪しなくてはならない者がいるはずだ。それはわれわれではない」と、ロシアが謝罪すべきだとの考えを示した。トルコのメディアでも、「法的にはトルコの行為は間違っていない」(英字紙ヒュリエト・デーリー・ニューズ)などと、トルコ軍による撃墜を一応は容認する論調が目立つ。

 と同時に、経済面での影響を懸念する声は強い。

 トルコには、16〜17世紀から戦争を繰り返してきたロシアに対する根深い反感があるが、エルドアン氏の母体のイスラム系与党、公正発展党(AKP)は、歴史的な遺恨よりも実利を優先させる外交政策をとり、関係強化を進めてきた。

 両国の貿易額は年間約350億ドルに達し、2020年代前半までに1千億ドル規模への拡大を目指すことでも合意している。ロシアはトルコにとって最大の輸入相手国で、トルコを訪れるロシア人は年間数百万人に上り、主要産業の一つである観光への貢献も大きい。

 そんな中、ロシアが発動を決めた制裁措置が長期化した場合、トルコ経済が大きな打撃を受けるのは必至だ。対トルコ経済関係の悪化がロシアの痛手となることも間違いない。25日付のヒュリエト紙(電子版)は、双方への不利益を避けるためにも、感情的な対立から「現実主義に戻るべきだ」と指摘した。

1262チバQ:2015/11/29(日) 20:17:17
http://www.sankei.com/world/news/151129/wor1511290026-n1.html
2015.11.29 19:08
【露戦闘機撃墜】
制裁長期化は避けたい、謝罪はメンツ失う…トルコ大統領にジレンマ

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トルコのエルドアン大統領=29日、アンカラ(AP)
 【イスタンブール=大内清】戦闘爆撃機をトルコに撃墜されたロシアが制裁措置の発動を決める中、トルコは事態の落とし所を探るのに苦慮している。謝罪してメンツを失うことは避けたい半面、制裁の長期化は回避したいのが本音だ。トルコのエルドアン大統領は、両国関係の“正常化”に向けたメッセージを発しつつ、ロシア側の反応をうかがっている。

 「事件が起きて本当に悲しい。二度と起きてほしくない」。エルドアン氏は28日、支持者の集会でこう述べ、ロシアとの対立は本意ではないと強調、プーチン露大統領との会談による事態打開にも意欲を示した。

 26日には仏テレビのインタビューで、「(撃墜された爆撃機が)ロシアのものと知っていれば、別の形で警告しただろう」とも語り、ロシアに対する悪意はなかったと説明している。

 一方でエルドアン氏にとっては、撃墜は領空侵犯への正当な防衛行動だったとの主張は決して譲れない一線だ。謝罪はしないとの考えも明確にしている。ロシアによる制裁発動が決まった現在、安易な譲歩は、圧力に屈したとの印象を内外に与えかねないという懸念もある。

 トルコにとりロシアは最大のエネルギー輸入先であると同時に、シリア情勢をめぐるライバルでもある。事件処理がこじれれば、加盟する北大西洋条約機構(NATO)とロシアの関係をも複雑化しかねない。トルコは今後も、ロシア側との距離を慎重に詰めようとする狙いとみられる。

1263とはずがたり:2015/11/30(月) 22:37:03

フランス:空母から3都市空爆 IS支配のシリア領にも
http://mainichi.jp/select/news/20151124k0000e030194000c.html
毎日新聞 2015年11月24日 12時56分(最終更新 11月24日 20時13分)

仏軍が23日に空爆した3都市
http://tohazugatali.we b.fc2.com/int_poli/20151124k0000e030194000c.jpg

 【パリ田中龍士】パリ同時多発テロを受け、フランス国防省は23日、地中海に展開中の原子力空母「シャルル・ドゴール」から出撃した艦載機が、過激派組織「イスラム国」(IS)が「首都」と位置づけるシリア北部ラッカなどイラクとシリアの拠点都市3カ所を空爆したと発表した。仏空母艦載機によるIS空爆は初めて。国防省は、ラッカへの攻撃ではIS司令部を含む複数の施設の壊滅を狙ったと説明。フランスは今後、米国やロシアとも連携してISへの攻撃を一層強化するとみられる。

 仏国防省の発表によると、地中海東部に到着した空母から23日朝(日本時間同日夕)、主力戦闘機ラファール4機が発進。イラク軍の地上部隊と連携しながらイラク西部ラマディと北部モスルで武器庫などを空爆した。また、同日夜(同24日未明)からは、ラファール4機とヨルダンの基地から飛び立った戦闘機ミラージュ2機が、シリアのラッカでISの訓練施設や司令部を空爆した。

 在英民間組織シリア人権観測所は、フランスやロシアなどによるこれまでの空爆で、IS幹部の家族らがラッカが安全ではなくなったとしてイラクのモスルに移動を始めていると伝えていた。ISが「首都」と主張するラッカだけでなくイラクの拠点都市でも空爆を実施したのには、こうした理由があるとみられる。

 フランス軍は今月15日、ISがパリのテロへの関与を主張する犯行声明を発表したことを受け、ラッカのIS拠点を空爆。戦闘爆撃機10機を含む軍用機12機が参加して20発の爆弾を投下し、訓練基地などを破壊している。

 今回は空母にラファールなど26機を搭載し、空爆能力を3倍に強化。オランド大統領は「ISへの激しい空爆を計画している。できる限り打撃を与えるような標的の破壊を狙っている」と話していた。

 ラマディは今年5月に陥落し、ISの制圧が続く。空爆を実施する米軍は10月中旬、「奪還目前」(イラク駐留米軍のウォレン報道官)との見通しを示していた。一方で、モスルはISが昨年6月に制圧して以降、奪還の見通しは立っていない。

1264チバQ:2015/11/30(月) 23:13:25
http://mainichi.jp/select/news/20151130k0000e030184000c.html
シリア:首都で「水戦争」激化 支配地供給を妨害
毎日新聞 2015年11月30日 12時02分(最終更新 11月30日 13時59分)
 内戦が続くシリアの首都ダマスカスで、アサド政権と反体制派が互いの支配地域への水供給を妨害する「水戦争」が激化している。3年以上に及ぶ首都攻防戦は、民間人を巻き込んだ消耗戦の様相を一層強めている。【ダマスカスで秋山信一】

 従来、水や電気不足が深刻なのは主に反体制派支配地域だった。政権側が反体制派を弱体化させるため、インフラ網を断つなどしたためだ。だが、レバノン国境に近い水源地のザバダニやフィージャでの戦闘が激化し、影響が政権側支配地域に拡大した。

 水源を実効支配する反体制派も給水施設を破壊するなどし、10月以降に主要な二つの給水施設が相次いで稼働停止になった。かんがい省によると、内戦前に日量50万立方メートルだった水供給量は現在、27万立方メートルにまで落ち込んでいる。

 「シャワーを使うのは週2日だけ。飲み水を確保するだけでも大変なんだ」。今月22日、政権側が支配するダマスカス南郊のサハナヤ地区に住む衣料品店経営、アブサッタ・アッバールさん(50)は水不足への不満をこう訴えた。

 アッバールさんによると、2012年夏以降に周辺地区での戦闘激化に伴い、断水がちになった。今夏以降はさらに状況が悪化し、断水が1カ月間も続いたこともあった。炊事や洗濯の回数を減らしてしのぎ、行商の給水車から水を買うこともあるが、「水質が悪くて飲めない」という。

 運良く水道が再開されても、水を確保できるとは限らない。集合住宅が大半を占めるサハナヤ地区では、住宅の屋上にある給水タンクに電動ポンプで水をくみ上げるが、電気も1日3時間程度しか通っていない。発電機がない住宅では、水と電気の供給時間が一致しなければ、水をくみ上げられないのだ。

 イスラエル国境付近の山地から運んできたという水を販売していたアブ・ファハドさん(62)は「政府にも問題がある」と指摘する。限られた水の配分を巡り、政府当局者が地域住民に賄賂を要求することがあるという。ファハドさんは「公務員の家族がいる地域だけ(水供給で)優遇されている」と批判する。

 かんがい省でダマスカスの給水部門責任者を務めるホサム・フルディン氏(48)は「フィージャは反体制派の支配下にあり、ザバダニも給水再開のメドは立たない」と話す。反体制派は政府との交渉に応じ、給水に協力したこともあったが、戦闘激化によって交渉自体が困難に。反体制派が水供給の見返りに被拘束者の釈放を求めていることも事態を複雑化させているという。

1265チバQ:2015/11/30(月) 23:14:09
http://mainichi.jp/select/news/20151201k0000m030080000c.html
トルコ首相:ロシアへの謝罪拒否 露は首脳会談断る
毎日新聞 2015年11月30日 21時37分(最終更新 11月30日 22時52分)
 【モスクワ真野森作、ブリュッセル斎藤義彦】トルコのダウトオール首相は11月30日、ブリュッセルで記者会見し、ロシア軍機撃墜事件について改めてロシアへの謝罪を拒否する一方、ロシアに経済制裁の再考を促した。一方、ロシアのプーチン大統領は30日、トルコのエルドアン大統領が求めていたパリでの面会を拒否、両国間は依然、緊張関係が続いている。

 ダウトオール首相は30日、北大西洋条約機構(NATO)本部を訪れストルテンベルグ事務総長と会談。NATOは加盟国トルコの防衛に結束して当たることを確認した。

 首相は領空を防衛するのは「権利、義務であり、国の尊厳の問題だ」と述べ「領空を侵されたから謝罪するようなトルコの首脳はいない」としてプーチン大統領が求める謝罪を改めて拒否した。

 しかし、「事態を悪化させる意図はない」とも強調。もしロシアが再発防止に取り組むなら「対話の用意があり、撃墜事件の技術的な詳細情報を提供してもいい」と譲歩の姿勢を見せた。

 また経済制裁について「ロシアの観光客を温かく迎えたい。経済制裁は双方の利益を損なう」として、経済制裁や観光の停止などの措置を「再考することを望む」とロシアに強硬な姿勢を転換するよう促した。

 一方、ロシアは「まずはトルコの謝罪表明が必要」として、かたくなな姿勢を崩していない。ロシア通信によると、ペスコフ露大統領報道官は30日、パリでの国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)首脳級会合に出席するプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領との会談は「予定されていない」と述べた。エルドアン大統領は再三、プーチン大統領との電話協議を求めているが断られている。

 プーチン大統領は代わりにパリでイスラエルのネタニヤフ首相と会談する。トルコとの関係が良好とは言えないイスラエルとの首脳会談で、トルコをけん制する狙いがありそうだ。露主要紙コメルサントによると、イスラエルのヤアロン国防相は露軍機撃墜事件に関し、過去に露軍機がイスラエル領空を侵犯した例を挙げて「我々を攻撃する意図のない過ちに対し、撃墜する必要はない」と述べ、ロシア側を擁護し、トルコを突き放した。

 タス通信によると、メドベージェフ露首相は30日、対トルコ制裁について「攻撃的で非友好的な行動に対するやむを得ない返報だ」と述べ、「トルコに最大限手厳しく、ロシアの損失は最小限になるよう実施すべきで、必要があれば拡大もありえる」と強調した。

 こうした緊張状態についてNATOのストルテンベルグ事務総長は30日「沈静化することが重要だ」として露トルコの直接対話を促すとともに、加盟国が偶発的な軍事衝突に巻き込まれないよう「軍の透明性を高め、リスクを軽減する仕組みが必要だ」と述べた。1日から開くNATO外相会議で、周辺国との衝突回避の情報交換枠組みを作る意向を明らかにした。

1266チバQ:2015/11/30(月) 23:16:00
http://www.sankei.com/world/news/151129/wor1511290023-n1.html
2015.11.29 18:28

クルド人の有力弁護士が射殺、和平訴えている最中 トルコで新たな火種、対立激化する恐れ

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クルド人弁護士の殺害に対して抗議する覆面武装勢力に催涙ガスを打ち込む警察=28日、イスタンブール(AP)
 【中東支局】トルコ南東部ディヤルバクルで28日、少数民族クルド人の有力男性弁護士が何者かに銃撃され、死亡した。事件の背景など詳細は明らかになっていないが、クルド人らは首都アンカラや最大都市イスタンブールなどで抗議デモを展開。政府とクルド系勢力の対立が激化する恐れもある。

 英BBCやロイター通信などによると、死亡したのは弁護士のエルチ氏。事件はメディアに対し、屋外で政府と非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」との和平を訴えていた際に起きた。エルチ氏らが声明を発表し終えると、何者かが車で乗り付けて車内から発砲。私服警官と銃撃戦になり、エルチ氏と警官2人が死亡した。

 トルコからの分離独立を主張し、テロ闘争を展開してきたPKKは2013年、エルドアン政権と停戦合意に達した。しかし、政権側は今年夏に方針転換してPKK掃討を開始し、クルド人らが反発を強めていた。

 地元の弁護士会会長を務め、人権活動家としても知られたエルチ氏は10月、出演したテレビ番組で、「PKKは政府が言うようなテロ組織ではない」とPKKを擁護する発言をし、当局に一時拘束されて殺害の脅迫も受けていた。

 エルチ氏の殺害についてクルド人系の左派、人民民主党(HDP)は「計画的な暗殺だ」と主張。トルコのダウトオール首相は、「暗殺された可能性と銃撃に巻き込まれた可能性がある」との見方を示した。

1267チバQ:2015/11/30(月) 23:18:27
http://www.sankei.com/world/news/151130/wor1511300018-n1.html
2015.11.30 09:01

イラン、女性奏者の国歌演奏を禁止 強硬派が巻き返し






女性奏者がいることを理由に国歌の演奏が禁じられたテヘラン交響楽団=3月、テヘラン(タスニム通信提供、共同)
 イランの首都テヘランで開かれたレスリングの国際大会で、国歌の演奏を予定していたテヘラン交響楽団が、女性奏者がいることを理由に直前に演奏を禁じられていたことが分かった。イラン学生通信が30日までに伝えた。

 穏健派のロウハニ政権が核問題解決に道筋を付けたことで社会の自由拡大に期待が高まる中、イスラム革命の理念を重視する保守強硬派が巻き返し。指揮者ラバリ氏は「受け入れられない侮辱だ。なぜ自分たちの国歌を演奏できないのか」と怒りをあらわにした。

 26日の開会式に招かれた同楽団は、本番15分前になって当局から「女性はステージで演奏できない」と通告された。楽団の約半数は女性。イランでは女性が公の場で1人で歌ったり演奏することを禁じているが、同楽団は公的行事でこれまでも男女で演奏している。(共同)

1268チバQ:2015/11/30(月) 23:22:46
http://www.sankei.com/world/news/151129/wor1511290041-n1.html
2015.11.30 15:30
【イスラム国】
無抵抗3591人を処刑 女性や子供も 監視団集計





 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が、シリアとイラクにまたがる地域を支配し国家樹立を一方的に宣言した昨年6月以降、シリア国内で計3591人を無抵抗の状態で銃撃するといった「処刑」の手法で殺害したことが29日、シリア人権監視団(英国)の集計で明らかになった。うち戦闘に加わっていない民間人が過半数の1945人で、女性103人と子供77人を含んでいる。監視団の集計は、現地の医療関係者や市民、反体制派兵士らの情報に基づいている。

 主な内訳はシリア政府軍兵士が975人、反体制派や少数民族クルド人の兵士が247人。「イスラム国」のメンバーも415人おり、脱走しようとした人やスパイと疑われた人が殺された。

 イラク国境に近いデリゾールでは、昨年「イスラム国」の統治に立ち向かったイスラム教スンニ派部族の一族が計930人処刑された。(共同)

1269とはずがたり:2015/12/01(火) 00:41:35

ザバダニはここhttp://yahoo.jp/vSGHrQらだがフィージャは何処だ?
ゴラン高原も係争地として破線で囲まれてるな。初めて見た気がするが最近の世界地図はみなそうなんか?

<シリア>首都で「水戦争」激化 支配地供給を妨害
毎日新聞 11月30日(月)12時3分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151130-00000040-mai-m_est

 内戦が続くシリアの首都ダマスカスで、アサド政権と反体制派が互いの支配地域への水供給を妨害する「水戦争」が激化している。3年以上に及ぶ首都攻防戦は、民間人を巻き込んだ消耗戦の様相を一層強めている。【ダマスカスで秋山信一】

 従来、水や電気不足が深刻なのは主に反体制派支配地域だった。政権側が反体制派を弱体化させるため、インフラ網を断つなどしたためだ。だが、レバノン国境に近い水源地のザバダニやフィージャでの戦闘が激化し、影響が政権側支配地域に拡大した。

 水源を実効支配する反体制派も給水施設を破壊するなどし、10月以降に主要な二つの給水施設が相次いで稼働停止になった。かんがい省によると、内戦前に日量50万立方メートルだった水供給量は現在、27万立方メートルにまで落ち込んでいる。

 「シャワーを使うのは週2日だけ。飲み水を確保するだけでも大変なんだ」。今月22日、政権側が支配するダマスカス南郊のサハナヤ地区に住む衣料品店経営、アブサッタ・アッバールさん(50)は水不足への不満をこう訴えた。

 アッバールさんによると、2012年夏以降に周辺地区での戦闘激化に伴い、断水がちになった。今夏以降はさらに状況が悪化し、断水が1カ月間も続いたこともあった。炊事や洗濯の回数を減らしてしのぎ、行商の給水車から水を買うこともあるが、「水質が悪くて飲めない」という。

 運良く水道が再開されても、水を確保できるとは限らない。集合住宅が大半を占めるサハナヤ地区では、住宅の屋上にある給水タンクに電動ポンプで水をくみ上げるが、電気も1日3時間程度しか通っていない。発電機がない住宅では、水と電気の供給時間が一致しなければ、水をくみ上げられないのだ。

 イスラエル国境付近の山地から運んできたという水を販売していたアブ・ファハドさん(62)は「政府にも問題がある」と指摘する。限られた水の配分を巡り、政府当局者が地域住民に賄賂を要求することがあるという。ファハドさんは「公務員の家族がいる地域だけ(水供給で)優遇されている」と批判する。

 かんがい省でダマスカスの給水部門責任者を務めるホサム・フルディン氏(48)は「フィージャは反体制派の支配下にあり、ザバダニも給水再開のメドは立たない」と話す。反体制派は政府との交渉に応じ、給水に協力したこともあったが、戦闘激化によって交渉自体が困難に。反体制派が水供給の見返りに被拘束者の釈放を求めていることも事態を複雑化させているという。

1270とはずがたり:2015/12/01(火) 17:22:21
ラタキアとアレッポぐらいは解放したいなぁ。。トルコが地上軍派遣とか出来ないんかな??シリア北方は本来トルコ領であっても良かった。

シリア内戦の「出口」が見えなくなっている
周辺国による代理戦争が激化
http://toyokeizai.net/articles/-/94748
ロイター 2015年12月01日

 11月26日、外交的な動きが活発化するのに伴い、シリアの内戦も激化している。写真は「イスラム国」戦闘員のヘルメット。シリア北東部ハサカ南方で24日撮影(2015年 ロイター/Rodi Said)
[ベイルート?26日?ロイター] - 外交的な動きが活発化するのに伴い、シリアの内戦も激化している。だが、外国による軍事介入強化も、復活した政治的協議も、4年半に及ぶ内戦を終結させる力はなさそうだ。

ロシアやイランなどアサド政権の主な同盟国と、反体制派を支援するサウジアラビア、トルコ、そして米国との代理戦争がますます激化するリスクが生じている。

トルコによるロシア軍機撃墜は緊張を高め、シリア問題の解決を目指してウィーンで会合が重ねられている国連支援の政治プロセスを複雑にしている。同プロセスはすでに大きな難題に直面していた。

アサド大統領側が優勢ともいえない

軍事的に見ると、約2カ月にわたるロシアの空爆と、イラン部隊やレバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の支援を受けた地上戦で、アサド政権側はシリア西部の支配を強化。ロシアの支援を受ける政権側の部隊は、トルコ国境付近のシリア北西部ラタキアとアレッポで勢力を拡大。だが、勝利はアサド大統領側に決定的に傾いたわけではない。

反体制派は一方で、外国から新たに軍事支援を受けている。特にサウジアラビアから米国製の対戦車ミサイルTOWを増強しており、一部の地域で攻撃を食い止めるのに役立っている。

このようなミサイルが、パイロット救出に向かったロシアのヘリコプターを撃墜するのを彼らは目の当たりにした。シリア内戦の国際的な側面を捉えた瞬間だった。シリア政府軍の関係筋はロイターに対し、こうした武器は広く使用されており、戦闘に影響を与えていると語った。

一方、過激派組織「イスラム国」によるパリ同時多発攻撃とロシア旅客機墜落事件は、シリアでの内戦に新たな次元の戦いをもたらした。同国東部で支配を広げるイスラム国との戦いだ。

フランスとロシアから報復空爆を受け、イスラム国は劣勢に立たされている。最近では、米国が支援するクルド人やアラブ人武装勢力、シリア政府軍、そして政府とイスラム国の両方と戦う反政府勢力にも押されていた。

そうとはいえ、シリアでイスラム国掃討に関わるアサド大統領の敵も味方も、その見通しは不透明なように見える。オバマ米大統領は24日、ロシアが掃討作戦に加わることを歓迎するとしたうえで、空爆の対象を反体制派からイスラム国に変える必要があると語った。一方、ロシアはイスラム国を標的にしていると明言している。

シリア問題を解決するにあたり、アサド政権を退陣させるかどうかについて、米国・サウジ側と、イラン・ロシア側との間には基本的な相違がある。このことが恐らく、ウィーンでの政治プロセスを台無しにするリスクがある。

ロシア介入強化の政治的影響

「これまでのところ、ロシアの介入強化は実際の軍事的インパクトよりも、政治的な影響の方が大きい」と、国際危機グループのシニアアナリスト、ノア・ボンジー氏はウィーンでの協議についてこのように指摘。

1271とはずがたり:2015/12/01(火) 17:22:40
>>1270-1271
「内戦の解決に向けて、大きな進展が実際に見られると楽観できる理由はあまりない。だが少なくとも、皆が再び話し合いの場に戻ってきた。最も重要なのは、長い間放置されていた反体制派内部の問題を解決する理由を、反体制派とその支援国に与えているということだ」とボンジー氏は述べた。

シリアの内戦はまもなく6年目に突入する。これまでに約25万人が犠牲となり、国民の半数以上が家を追われた。内戦を逃れた多くのシリア人が難民として欧州に押し寄せ、危機を引き起こしている。

軍事的には、ロシアが支援する部隊は主に、アサド政権の生き残りに不可欠なシリア西部に集中している。同地域ではイスラム国はほとんど存在していない。

反体制派の反撃に遭ったものの、アサド政権側にとって最も顕著な前進は、北西部ラタキアとアレッポ南部においてだろう。政権側は、首都ダマスカスとアレッポを結ぶ主要幹線道路を反体制派から奪還しようとしている。

政権側はまた、アレッポ東部でもイスラム国から空軍基地を奪還するなど著しい挽回を見せている。さらに中西部ホムスでも村々を取り返している。

しかしホムスのやや北方にあるハマでは、対戦車ミサイルTOWを十分に装備する反体制派が進撃を続けている。南北を貫く幹線道路上の町を占拠し、戦略的要衝のガーブ平原で攻撃を食い止めている。

「この2、3週間で、ロシアによる空爆は結果を見せ始めている。特にアレッポ南部とラタキアで明らかだ」と、非政府組織「シリア人権監視団」を率いるラミ・アブドゥルラーマン氏は語った。

ロシア軍機が墜落したラタキアの奥地では、政権側が最近いくつかの丘を制圧し、反体制派による周辺地域の支配を脅かしていると、ロイターが接触した反体制派グループ「アーラー・アル・シャム」のメンバーは話した。

プーチン氏の夢

シリア政府軍の関係筋によれば、現在までの成果には反体制派の司令部や指揮系統、後方支援拠点の破壊が含まれる。進撃のペースは奪還した地域を守るほどには重要ではないという。

だが攻撃を受け、より連携するようになった反体制派は、ハマでの成功にも勇気づけられて自信に満ちた挑戦的な態度を強めている。彼らの目には、アサド大統領が同盟国を頼る姿は弱さの証しと映る。

「夢を見る権利は誰にでもある。プーチン氏の場合はシリアで革命が起きないようにすることだ。だが、それは夢にすぎない」と、反体制派「自由シリア軍(FSA)」を率いるジャミル・サレハ氏は話した。

また、別の反体制派グループ幹部も、ロシアの介入によって士気が高まり、反体制派同士の結束も強くなったと述べた。

前出の国際危機グループのボンジー氏は「政権の最重要事項から言えば、ISとも戦う反体制派グループとの戦いは、しょせん寄せ集めにすぎない。パワーバランスが根本的に変化したと言えるようなことは何もない」と指摘した。

(原文:Tom Perry記者 Suleiman Al-Khalidi記者、翻訳:伊藤典子?編集:下郡美紀)

1272とはずがたり:2015/12/01(火) 17:31:16
ISにイスラーム統一国家という大義がある事を世界は認めないとダメだと思う。
アラブ連合(リビア+エジプト+リビア+イエメン),アラブ連邦(ヨルダン+イラク),バース党(シリア・イラク)などアラブ統一を求める各国の試みは全て瓦解したけど。。

IS、リビアのシルト支配強化 シリア・イラク以外で初
http://jp.wsj.com/articles/SB11911181872401054173104581386530415945902
By TAMER EL-GHOBASHY AND HASSAN MORAJEA
2015 年 11 月 30 日 10:22 JST

 【ミスラタ(リビア)】シリアとイラクにまたがる地域を支配している過激派組織「イスラム国(IS)」は、国際社会からの圧力が強まる中で、リビアで勢力を拡大し、石油収入を確保するとともにテロを計画できる地中海を隔てて欧州を望むシルトの拠点を増強し続けている。

イスラム国との戦争に立ちふさがる障害 リビアの2大民兵組織、対「イスラム国」で停戦
 リビアの情報当局者やシルトの住民、活動家によれば、ISは2月にシルトに侵攻したと発表して以降、同市での支配を強化し、シ...

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1273とはずがたり:2015/12/02(水) 18:08:49

シリア:首都近郊 IS狙撃手 わずか300メートル先に
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E9%A6%96%E9%83%BD%E8%BF%91%E9%83%8A-%EF%BD%89%EF%BD%93%E7%8B%99%E6%92%83%E6%89%8B-%E3%82%8F%E3%81%9A%E3%81%8B%EF%BC%93%EF%BC%90%EF%BC%90%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AB%E5%85%88%E3%81%AB/ar-AAfMTzL#page=2
毎日新聞
2日前
 ◇終わりなき消耗戦

 パリ同時多発テロを契機に過激派組織「イスラム国」(IS)への危機感が一層高まる中、対IS戦の最前線の一つ、シリアの首都ダマスカス近郊ヤルムーク地区に入った。廃屋や地下道を駆使した市街戦が続く。ISの狙撃手までわずか300メートル。乾いた銃撃音が既に廃虚と化した住宅地にこだました。【ダマスカスで秋山信一】

 「柱の陰に隠れろ。スナイパーに狙われるぞ」。取材に同行したアサド政権側のパレスチナ人民兵が声をとがらせる。

 廃屋になった4階建てビルの中では、政権側の狙撃手が狙いを定めていた。1日4交代。コンクリートにうがたれた数センチ四方の穴から、敵の動きを警戒する任務は約6時間続く。

 記者は25日昼、シリア政府軍の許可を受けて、パレスチナ難民キャンプがあるヤルムーク地区を取材した。内戦前に約16万人が暮らしていた街は、政権側の空爆などで破壊し尽くされ、住民の姿はない。

 「ISを恐れることはない。だが、ペルシャ湾岸諸国など外国からの支援ルートを断たない限り、完全に打倒するのは難しい」。約3年半、ISや反体制派と戦ってきた民兵のアブ・ナールさん(56)が話す。パリ同時テロ以降、対ISで国際協調を図る動きが活発化しているが、「言葉だけでなく、行動を伴ってほしい」とも言った。

 ヤルムークの政府系民兵のシリア人司令官によると、ISは「世界一裕福なテロ組織」といわれる資金力を背景に、政権側より射程が長い銃砲を装備する。別の政府軍将校は記者が日本人だと知ると「あいつらに最新のトヨタ(の四駆)を提供するな」と冗談交じりに言った。

 パレスチナ人民兵にとっては、第二の故郷を守る戦いでもある。

 案内役のアブ・キファハさん(60)はここで生まれ育った。「イスラエルによって故郷のパレスチナを追われ、避難先も危機にある。本当に悲しい」と顔を曇らせる。

 ヤルムーク地区のパレスチナ難民は2011年春の内戦化に伴い、政権側と反体制派に分裂。12年に反体制派が主導権を握ったが、今年4月にはISに支配権を奪われた。一帯では数千人が国連の支援などで食いつないでいるが、政権側に包囲された生活の困窮ぶりは著しい。

 ISの存在で注目されるヤルムーク攻防戦も、4年半以上に及ぶシリア内戦の一コマでしかない。ダマスカス郊外ではいつ終わるとも知れぬ消耗戦が続いていた。

 ◇砲声 気に留める児童

 首都ダマスカスの中心市街地から南西へ約10キロ。今月22日、アサド政権が支配するサハナヤ地区の高台に立つと、夕暮れ時ののどかな空気をドドンという砲撃音が切り裂いた。3キロほど先で白煙が立ち上る。砲撃音は約1時間で7回。次々と上がる白煙はやがて黒煙に変わる。眼下では、下校する小中学生が何事もないようにはしゃいでいた。日常と戦場が隣り合わせの生活。数千年の歴史を持つ古都で続く光景だ。

1274とはずがたり:2015/12/02(水) 18:09:17
>>1273-1274
 砲撃は、反体制派が支配するダラヤ、モアダミヤの両地区を政権側が狙ったものだった。モアダミヤ地区の反体制活動家、マフメド・ヌールさん(21)は「ここでは過去2年で最大規模の砲撃だった。6人が死傷した」と証言。100人以上の犠牲者を出したパリ同時多発テロに触れ、「多くの人々がフランスに連帯を示すのを見た。連日のように爆弾を投下される我々への連帯が示されないのは悲しく思う」と話した。

 電気や水道が遮断された郊外の反体制派支配地域に比べ、政府支配地域の生活環境は格段に良い。それでも、反体制派の攻撃は断続的に起きている。今月19日には旧市街にロケット弾が落下。地元メディアによると、下校途中の小学生ら58人が死傷した。別の砲弾で自宅を直撃された中学2年のムハンマド・サマハさん(14)は「お父さんはだめだって言うけど、本当は外国に逃げたい」と漏らした。「パンの値段は内戦前の5倍以上になった」。旧市街の店員、マルワン・フーリさん(45)は嘆く。

 一進一退の攻防が続く首都周辺で影響力を増しているのが、アサド政権の後ろ盾ロシアだ。「対テロ戦」を名目に9月から空爆に参加。ダマスカス郊外でも反体制派支配地域を空爆している。政府関係者によると、首都近郊のメッザ空軍基地にはロシア軍の戦闘機が続々と配備されており、近く実戦投入されるとの見通しもある。近郊のショッピングモールでは22日、政府軍兵士に付き添われた大柄なロシア人男性3人が買い物をしていた。露軍関係者の可能性が高い。

 当初から政権を支えてきたイランとレバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラも存在感が大きい。著名なシーア派モスク(イスラム礼拝所)がある首都南東のサイダ・ゼイナブ地区には、シーア派国家イランの影響下にあるイラクの民兵やヒズボラの兵士が戦闘服姿で行き交っていた。ヒズボラの指導者ナスララ師やイランの対外工作機関トップ、スレイマニ司令官のポスターも目につく。

 国内の締め付けも目立つ。「兵役は終えたのか。身分証を提示しろ」。ダマスカス市内に数十カ所ある検問所では、危険物の検査だけでなく、「兵役逃れ」も取り締まっていた。女性の志願兵も散見され、アサド大統領自身が認めた兵員不足の深刻さが浮かび上がる。商店のシャッターはシリア国旗のデザインに統一され、アサド氏の肖像も以前より増えた。一方、内政問題では国営メディアによる政府批判報道を一部容認するなど、内戦で疲弊する市民の不満のガス抜きも図っている模様だ。

 ◇対IS空爆 成果見えず

 2011年初めに本格化した民主化要求運動「アラブの春」を受け、アサド大統領が独裁体制を敷いていたシリアでも同年3月から反政府デモが拡大、政権側の弾圧によって反体制派が武装蜂起し、内戦状態に陥った。「権力の空白」を突いてイラク国境付近で支配地を広げた過激派組織「イスラム国」(IS)も交え、三つどもえの戦いは既に約25万人もの死者を出している。

 そんな中、手詰まり状態の内戦構造を揺るがす事態が起きた。ISが犯行を認めたパリ同時多発テロだ。反体制派を支援してきたフランスだが、IS打倒を最優先するため、アサド政権支援のロシアと米主導の有志国連合を結びつけ、国際的な反IS包囲網で空爆を強化しようとしている。

 ロシアと有志国連合はこれまでも別々に対IS空爆を続けてきた。ただ、空爆による戦況の変化はそれほど大きくない。地上でISの実効支配地域の縮小につながる動きは乏しい。

 「ISは空爆を避けるため、民家に潜伏しているようだ」。ISが「首都」と位置付けるシリア北部ラッカ出身の大学生(23)は22日、故郷に残る家族からの情報を証言した。

 シリア内戦の早期終結を目指す国際社会は、外交交渉も加速させている。ISや国際テロ組織アルカイダ系のヌスラ戦線などを除き、穏健な反体制派とアサド政権の間で停戦を実現させ、6カ月以内に暫定政府を樹立、18カ月以内に憲法改正や大統領・議会選挙を実施する構想だ。

 だが、シリア・トルコ国境付近で有志国連合のトルコ軍機がロシア軍機を撃墜したことで、雲行きが怪しくなった。アサド氏の退陣を求める米国やトルコと、同氏を擁護するロシアとの溝は深い。大国間の外交交渉で蚊帳の外に置かれた反体制派組織も外交調停に不信感を募らせている。【ダマスカスで秋山信一】

1275とはずがたり:2015/12/02(水) 18:28:37
先ずは貧困,その次の段階は豊かさの中の抑圧である。シンガポールはよく叛乱起きないねぇ。。
シリアが干魃が問題だったとしてその他の国への言及が無いままシリアのケースを全世界に強引に敷衍する胡散臭さが環境派には確かに存在する。

2015年 12月 2日 13:02 JST
コラム:シリアなど破綻国家に共通する要因、宗教にあらず
http://jp.reuters.com/article/2015/12/02/environment-syria-cop-idJPKBN0TL08Y20151202?sp=true
Jack Goldstone

[30日 ロイター] - 国連の気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)のため、今週パリに集まっている各国首脳の協議の場には、最近の過激派組織「イスラム国」による攻撃が影を落としている。

彼らが気候変動問題について考える際には、気候変動とイスラム国、さらにもっと広く、気候変動と政治不安が重なるのは単なる偶然ではないことを思い起こすべきだ。それは偶然どころか、むしろ21世紀の鍵となる現実かもしれないのである。

イスラム国の台頭は、2011年にシリアの現体制が都市部での反政府暴動にうまく対処できなかったことの直接的な結果である。こうした暴動は何の原因もないところから生じたわけではないし、単にチュニジア、リビア、エジプトといった国での反体制運動に触発されたものでもない。1990年代のシリアは、さまざまな民族・宗教グループが都市で共に働く、豊かになる一方の国だったのである。

だが2006年から2009年にかけて、シリア近代史上最悪の干ばつに襲われたことで、同国は弱体化した。

「全国科学アカデミー紀要」に最近発表された論文は、この干ばつが自然要因によるものではないことを示している。コンピューターでのシミュレーションによれば、気温の上昇と地中海からの湿った空気を運んでくる風が弱くなったことは、むしろこの地域での温室効果ガス排出量の増大を反映している可能性が高い。

水管理の甘さと農耕条件に対する政府の無策が重なったこともあり、この干ばつはシリア北東部における農業の崩壊を招いた。全農家のうち75%はすべての収穫を失い、家畜の80%が死亡した。約150万人の農民が職と食料を求めて都市に移住し、パレスチナ、イラクからの難民数百万人と合流した。

難民の流入によるシリア諸都市の負担増大と、干ばつによって農地を失った農家の困窮が、アサド体制に対する反乱の拡大を加速したのである。

もちろん、気候変動は決して紛争の唯一最大の原因というわけではない。それは、学術的な用語で言えば「構造的脅威」である。…
今日の世界では、国家破綻の波が広がっている。リビア、シリア、イラク、イエメン、アフガニスタン、ナイジェリア、中央アフリカ共和国、ソマリア、マリは、どこも国土の一部を掌握できなくなっている。

…腰の引けた措置による地球温暖化対策は、すでに手遅れである。シリアの干ばつについての研究が明らかにしているように、脆弱な地域において十分な降水量が失われるような気象パターンの変化はすでに進行中である。さらなる災害を予防するためには、中国、米国、欧州における炭素排出量を現状維持するだけに留まらない措置が必要である。

…主要排出国はまず、自国の排出量を今日の水準から迅速に減らしていく方法を見つけなければならない。そして、低炭素型の経済成長モデルを開発しなければならない。世界の他地域が、政治的危機につながる新たな構造的脅威を生み出すことなく発展できるようにするためだ。

…テロリズムは、脆弱で破綻した国、居場所を失った人々のあいだで盛んになる。今後そういう国や人々を減らそうとするのであれば、気候をこれ以上悪化させないことが必要である。地球温暖化の進行を防ぐことに失敗すれば、戸外の気候の温暖化をはるかに上回るペースで政治が過熱してしまう恐れがある。

*筆者は紛争解決と平和構築、中東、ロシアなどの専門家。外交政策のシンクタンク、ウィルソン・センターやジョージ・メイソン大学に所属。著書に「Revolutions: A Very Short Introduction」がある。

1276とはずがたり:2015/12/02(水) 18:36:45
西側が提供する無能で腐敗して民生を安定させ得ない政府と,残忍だけど福祉に気を配れるアルカイダやタリバンやヒズボラやハマスなら後者の方が住民にはいいじゃあないか?過激派とレッテル貼りをして排除する前に,なんでイスラエルや欧米と巧くつきあえる政府に限って慈善活動や社会福祉プログラムの提供が巧く出来ないのかちゃんと考えた方がいい。

2015年 12月 1日 12:48 JST
コラム:残虐行為より恐ろしい「イスラム国」の優しい側面
http://jp.reuters.com/article/2015/12/01/column-is-scariest-gentler-side-idJPKBN0TK38320151201?sp=true
Jacqueline Lopour

[27日 ロイター] - パリ同時多発攻撃は、過激派組織「イスラム国」の残忍さを西側の世界に痛感させた。以前なら、イスラム国の残虐行為に関する報道はショッキングではあっても、欧州から遠く離れた出来事である故に容易に忘れ去られてもいた。

イスラム国が捕虜たちを性奴隷にしたり、残酷に拷問したり殺害したりする映像などを用いたプロパガンダで勧誘を行うなか、世界は激しい怒りを表明しても、主に傍観者であり続けた。

こうした事件はおぞましい。だがその陰には、もっと狡猾で長期的な脅威が隠されている。それは、イスラム国の優しい側面だ。

イスラム国の支配地域に住む多くの平和を愛する人々は、貧しい人たちに食料を提供したり、アイスクリーム・パーティーやカーニバル、綱引き大会を開催したりといったイスラム国の好意的な宣伝活動に常にさらされている。イスラム国はこのような活動で住民の心をつかもうとしており、一部の地域では実際に成功を収めている。

こうしたことが野放しに行われれば、イスラム国に対する住民の支持は高まり、長期的に見て同組織を倒すことはますます困難となる。そして、仏パリやレバノンの首都ベイルートで起きたような攻撃を再び実行する余地を彼らに与えることになるのだ。

反過激主義のシンクタンク「キリアム財団」のチャーリー・ウィンター氏は、イスラム国のプロパガンダを1カ月間調査した。その結果分かったのは、西側の報道で目にするのとは違って、宣伝活動の半分以上が平和的な普通の方法で行われていたことだった。

多くの場合、イスラム国は支配地域で政府として機能しており、以前はシリアやイラク政府が行っていたサービスを提供している。税の徴収やごみ収集から、学校経営、結婚許可証の発行、治安にまで至っており、こうしたあらゆるサービスを滞りなく提供するために元官僚を雇ったりもしている。

シリア東部デリゾールでは、イスラム国は天然資源や環境を保護する規制を打ち出し、当地の長期支配を示唆している。支配下に置かれるシリア人のなかには、イスラム国によって彼らの日常が一部取り戻され、過酷な内戦から救い出してくれたと考える人たちもいる。

イスラム国が支配する都市住民の1人がタイム誌に語ったところによると、初めは同組織に反対していたが、兄弟の結婚式費用を払ってくれたり、自分に燃料をくれたり、隣人の家の修理を手伝ってくれたりしてからは気持ちが変わったという。

1277とはずがたり:2015/12/02(水) 18:37:30
>>1276-1277
イスラム国は支配下の言論統制を慎重に行っている。外部メディアの情報や、反イスラム国的なメッセージは禁止されている。これは非常に恐ろしいことだ。時間が十分にあることを考えると、支配下にある住民たちは次第に、イスラム国の厳しい支配体制でうわべだけの平和と正常さに価値を見いだし、同組織への支持を拡大する可能性がある。これは典型的なストックホルム症候群だが、より広範かつ壊滅的なスケールだと言える。

前例もある。アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは1990年代、混乱する同国で法と秩序を確立して国民からかなりの支持を獲得した。

また、パレスチナ自治区ガザを実行支配するイスラム原理主義組織ハマスや、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなどのグループは、国民から大きな支持を得て、過激派から政党へと変貌するため、慈善活動や社会福祉プログラムを利用した。

両組織とも、ばく大な時間とリソースを社会福祉に費やし、学校や図書館、孤児院などを支援した。ハマスは2006年までには、パレスチナの立法議会選挙で決定的勝利を収めるほど十分な支持を獲得。一方、ヒズボラも2008年までにレバノンの国民議会で3分の1を超える議席を得ている。

イスラム国がこれと同じような軌跡をたどるようになると想像しただけでも恐ろしい。イスラム国は民主主義を否定しているが、もし同組織が慈善事業や統治によって住民の支持を拡大し続けるのであれば、社会に深く根ざし、掃討するのが一段と難しくなる可能性がある。

イスラム国の女性への過酷な扱いをもってしても、支持を低下させるには十分ではないかもしれない。例を挙げると、アフガニスタンの女性はかつて、現在よりもかなり自由を謳歌(おうか)していた。現代的な服を着て、大学に通い、専門的な仕事にも就いていた。タリバンはこれを禁止したが、世論の多くは暴力の減少と引き換えに女性の権利が奪われることを選んだ。シリアでも同じ歴史を繰り返す可能性がある。

国際的な反イスラム国連合は、同組織による残虐的なプロパガンダに対抗するためには多大なリソースを投資しているが、友好的なプロパガンダの嘘を暴くことには十分な注意を払っているとは言えない。今こそこの問題に対処する時だ。ほんの数年で手遅れになるかもしれない。

*筆者は米中央情報局(CIA)に10年間勤務し、南アジアと中東を担当。現在はシンクタンク、国際ガバナンス・イノベーションセンター(CIGI)に勤務。

1278とはずがたり:2015/12/02(水) 22:57:19
米政権、トルコにシリア国境の一部封鎖を要請
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10730555783190984037204581383042063158606
By ADAM ENTOUS, GORDON LUBOLD AND DION NISSENBAUM
2015 年 11 月 28 日 16:27 JST

 オバマ米政権はトルコに対し、シリアとの国境に兵力を追加派遣し、約100キロメートルにわたる区間を封鎖するよう求めている。米政府関係者は過激派組織「イスラム国」(IS)がこの区間を使って外国人戦闘員を移動させているとみている。

 米国は追加派遣の具体的な規模について正式には要請はしていない。米国防総省関係者はより幅広い人道的任務のために国境を封鎖するには3万の兵力が必要になると試算している。ある政府関係者は国境の一部を封鎖するだけでも1万人以上が必要との見方を示した。

 米国の求めに対し...

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1279チバQ:2015/12/03(木) 23:18:27
http://mainichi.jp/select/news/20151204k0000m030042000c.html
サウジアラビア:地方議会選に女性初参加 有権者登録1%
毎日新聞 2015年12月03日 19時24分(最終更新 12月03日 23時06分)
 【カイロ秋山信一】保守的な風土が強いサウジアラビアで、女性が初めて参加する自治評議会選挙(地方議会選に相当、12日投票)に向けた選挙運動が始まった。候補者6917人のうち、女性は約14%の979人。西部ジッダで立候補した開発コンサルタントのラシャ・ハフジーさん(38)は電話取材に「女性や若者の声が政治に反映される社会にしたい」と語った。

 全国に284の自治評議会があり、任命枠を除く約2000議席が公選される。選挙は2005年に初めて行われ、今回が3回目。アブドラ前国王が11年の前回選挙の際、「次回から女性に選挙権と被選挙権を認める」と発表した。

 立候補受け付けや有権者登録は今年8月に始まった。ハフジーさんは、以前から災害支援策の助言などを通じて自治評議会の活動に参画していた。友人の勧めもあり、「公共政策により深く貢献したい」との思いから立候補を決めた。

 ソーシャルメディアでは、女性候補たちに否定的な声もあるが、ハフジーさんは「応援してくれる女性や若者の声の方が圧倒的に強い」と感じている。内陸部に比べて開放的な紅海沿岸のジッダの土地柄も「私にとっては追い風になった」と語る。

 選挙運動は11月下旬に始まった。ハフジーさんはジッダ市内にテントを設け、女性や評議会の役割などをテーマに演説会を開くなどしている。「男女の区別なく、地方自治という考え方を広めたい」と語る。

 今回の選挙で、有権者登録の手続きを済ませた女性は約13万人で、女性人口の1%程度。男性は約135万人が有権者登録しており、投票者の多くは男性が占めることになる。ハフジーさんは「結果は分からないが、今回の選挙で踏み出した道を今後も歩み続けたい」と話した。

1280チバQ:2015/12/04(金) 00:52:10
http://www.sankei.com/world/news/151203/wor1512030041-n1.html
2015.12.3 18:47
【イスラム国】
シリア北部ラッカから幹部や家族ら脱出の動き





 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に対する国際的な空爆作戦が強化されたことを受け、同組織が「首都」と称するシリア北部ラッカから、幹部や家族らがイラクやリビアへ脱出する動きが伝えられ始めた。3日には英国がシリア空爆を開始。「イスラム国は追い詰められた」(イラク西部アンバル州有力者)と見方も広がりつつある。

 「カリフ制国家」樹立を宣言したイスラム国にとって、ラッカからイラクにまたがる「領土」は象徴的にも重要で、仮に拠点を放棄すれば大きな後退となる。ただ「空爆だけでは決定的な痛手にはならない」(ラッカ市民)との意見も根強く、空爆と連動したシリア政府軍や反体制派、クルド人勢力など地上部隊の動きが焦点となりそうだ。

 アラブ紙アッシャルク・アルアウサトは2日、ラッカを逃れたイスラム国の車両数百台が国境を越えてイラク西部のカイムに入ったと報道した。(共同)

1281チバQ:2015/12/04(金) 20:25:13
http://www.sankei.com/world/news/151204/wor1512040019-n1.html
2015.12.4 10:22

タリバン最高指導者、会議中撃たれ重傷か 内部対立、死亡情報も

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 【ニューデリー=岩田智雄】アフガニスタンのファイジ第1副大統領報道官は3日、地元メディアに対し、イスラム原理主義勢力タリバンの最高指導者マンスール師が、パキスタン南西部クエッタで組織内の銃撃戦により重傷を負ったもようだと明らかにした。タリバンの広報担当者は、これを否定している。

 ロイター通信がタリバン幹部の話として伝えたところでは、クエッタの幹部の自宅で1日に行われていた会議中、幹部の間で意見が食い違い、互いに発砲した。幹部5人が死亡し、マンスール師を含む10人以上が負傷。マンスール師は銃弾4発を受けた。

 アフガンでは今年7月、タリバンの最高指導者オマル師が2年以上前に死んでいたことが明らかになり、マンスール師が後を継いだ。和平交渉に前向きなマンスール師に反発する勢力が分離し、タリバンの内部対立が表面化している。

 分離勢力幹部は産経新聞に「マンスール師を銃撃するため、構成員を送り込んだ。師は死亡したとの情報もある」と述べた。

1282とはずがたり:2015/12/05(土) 02:42:47
2015年 12月 3日 10:55 JST
トルコ大統領らが「イスラム国から石油密輸」、証拠存在とロシア主張
http://jp.reuters.com/article/turkey-islamicstate-oil-ru-idJPKBN0TL1RB20151203

[モスクワ 2日 ロイター] - ロシア国防省は2日、トルコのエルドアン大統領や一族が、シリア、イラク国内の過激派組織「イスラム国」支配地域から、石油を違法に密輸入して利益を得ている証拠があると明らかにした。

国防省当局者らは記者会見で、両国内でイスラム国が管理する設備で、タンクローリーの車列が、石油を積み込む様子を収めたとする衛星画像を紹介した。

国防省はまた、イスラム国支配地域からトルコに石油を密輸する同一の犯罪組織網が、イスラム国に武器や機器、訓練を提供していると訴えた。

さらに、ロシア空軍の空爆作戦で、イスラム国の石油生産、精製、販売能力に非常に大きな打撃を加えたとの認識も示した。

ただ、エルドアン氏や一族の関与を直接裏付ける証拠への言及は無かった。エルドアン氏は、疑惑を強く否定している。

アントノフ国防次官は、トルコ大統領の子息が最大手の一角を占めるエネルギー企業を率いるなどしていることに、西側諸国で疑問を挟む人はいなかったと主張。「何とすばらしい同族経営事業なのか」と語った。

1283名無しさん:2015/12/05(土) 14:51:21
手段はともかく、
サイクス・ピコ体制打破という大義名分がありますからね。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151205/k10010330711000.html
ISに影響される若者急増 米で調査報告書
12月5日 13時28分

アメリカの大学の研究グループは、過激派組織IS=イスラミックステートに影響されてシリアに渡航しようとしたり、アメリカ国内でテロを起こそうとしたりする若者が急増していると警告しています。
ジョージ・ワシントン大学の研究グループは今月、ISのアメリカ国内への影響に関する調査報告書をまとめました。
それによりますと、ISの影響を受けてその支持者となり、シリアに渡航しようとしたり、アメリカ国内でテロを起こそうとしたりして訴追された人数は、去年3月から先月12日までに71人に上ったということです。
このうち56人は、ことし逮捕されており、テロに関わる容疑で1年の間に逮捕された人数としては、近年で最も多いと指摘しています。
また、訴追された71人の最年少は15歳の少年で、平均年齢は26歳と若者が多く、ISの影響を受ける若者が急増していると分析しています。
さらに58人はアメリカ国籍だったとして、アメリカ人が国内でテロを企てる、いわゆる「ホームグロウン」テロの脅威があると強調しています。
報告書は、訴追された71人以外にもシリアやイラクに渡ってISに参加し、現地で死亡したアメリカ人7人について記しているほか、去年5月、南部テキサス州で開かれていたイスラム教の預言者ムハンマドの絵を描くコンテストの会場に男2人が車で乗りつけて発砲し、警察官に射殺された事件などを、アメリカ国内でISの支持者が死亡したケースとして紹介しています。
さらに、訴追には至らなかったものの、西部コロラド州に住む15歳から17歳の女子学生3人が、インターネットで知り合ったISの勧誘員の誘いに乗ってシリアに渡ろうとして拘束されたケースや、南部アラバマ州の17歳の女子高校生が実際にシリアに渡ったケースなど、アメリカの若者がISに勧誘された具体例を紹介しています。
報告書をまとめた大学の研究グループは、捜査当局による監視と摘発だけでISの影響力を抑え込むことは難しく、ISに参加したもののその実態に失望して帰国した者に自身の体験を広く伝えてもらうなどの対策が必要だと提言しています。

1284名無しさん:2015/12/06(日) 20:02:23
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151206-00000046-jij-m_est
共鳴の背景に「自分探し」「結婚」=「イスラム国」若者分析―スンニ派権威
時事通信 12月6日(日)14時47分配信

 【カイロ時事】エジプトにあるイスラム教スンニ派の最高権威機関アズハルはこのほど、過激派組織「イスラム国」に傾倒する若者に関するリポートを公表した。
 多くの男性は「自分探し」、女性は「ヒーローとの結婚」が動機になっていると指摘。特に女性については、欧州居住者が過激思想に影響されやすいと分析している。
 アズハルは今年、同組織の台頭を受け、世界各地での過激派の動向や宣伝活動をチェックする「アズハル監視団」を設置した。監視団が先月発表したリポートによれば、例えばスペインで、同組織は北アフリカ諸国からの移民家庭の17、18歳くらいの若者を標的に勧誘活動を行っている。
 同組織は、ソーシャルネットワークなどへの投稿から、(1)精神的にもろい(2)帰属意識の弱さに悩んでいる―といった傾向がある若者を探して接触。過激思想を教え込むことに注力しているという。
 同組織の働き掛けにより、男性は、異教徒へのジハード(聖戦)や「イスラム国」の建国思想にひかれ、帰属意識や人生の目標を見いだす傾向がある。女性は、「ヒーローのような男性」に憧れて結婚願望を抱いたりして、共鳴を深めていく傾向があるという。

1285チバQ:2015/12/06(日) 22:35:18
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015120600072
共鳴の背景に「自分探し」「結婚」=「イスラム国」若者分析-スンニ派権威


 【カイロ時事】エジプトにあるイスラム教スンニ派の最高権威機関アズハルはこのほど、過激派組織「イスラム国」に傾倒する若者に関するリポートを公表した。多くの男性は「自分探し」、女性は「ヒーローとの結婚」が動機になっていると指摘。特に女性については、欧州居住者が過激思想に影響されやすいと分析している。

 アズハルは今年、同組織の台頭を受け、世界各地での過激派の動向や宣伝活動をチェックする「アズハル監視団」を設置した。監視団が先月発表したリポートによれば、例えばスペインで、同組織は北アフリカ諸国からの移民家庭の17、18歳くらいの若者を標的に勧誘活動を行っている。
 同組織は、ソーシャルネットワークなどへの投稿から、(1)精神的にもろい(2)帰属意識の弱さに悩んでいる-といった傾向がある若者を探して接触。過激思想を教え込むことに注力しているという。
 同組織の働き掛けにより、男性は、異教徒へのジハード(聖戦)や「イスラム国」の建国思想にひかれ、帰属意識や人生の目標を見いだす傾向がある。女性は、「ヒーローのような男性」に憧れて結婚願望を抱いたりして、共鳴を深めていく傾向があるという。(2015/12/06-14:49)

1286チバQ:2015/12/06(日) 22:35:41
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201512/2015120600091
最高指導者「健在」を主張=音声メッセージ公開-タリバン



アフガニスタン反政府勢力タリバンの最高指導者マンスール師=2014年撮影(AFP=時事)
 【ニューデリー時事】アフガニスタンの反政府勢力タリバンは6日、最高指導者マンスール師のものとする音声メッセージを公表した。同師をめぐっては、内紛による銃撃戦で重傷を負ったとされ、死亡情報も流れていた。音声が本人のものかは確認されていない。
 16分間のメッセージでは、マンスール師が「私は生きている」と主張。パキスタン国内で幹部会合が開かれたことや、銃撃が起きた事実を否定し、「全て敵のプロパガンダだ」と強調した。(2015/12/06-16:15)

1287とはずがたり:2015/12/07(月) 02:05:04
死亡報道のタリバン最高指導者か、「私は生きている」 音声公開
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E5%A0%B1%E9%81%93%E3%81%AE%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%B3%E6%9C%80%E9%AB%98%E6%8C%87%E5%B0%8E%E8%80%85%E3%81%8B%E3%80%81%E3%80%8C%E7%A7%81%E3%81%AF%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%8D-%E9%9F%B3%E5%A3%B0%E5%85%AC%E9%96%8B/ar-AAg4fVj#page=2
AFPBB News
11 時間前

【AFP=時事】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は5日、新最高指導者アクタル・マンスール(Akhtar Mansour)師のものとする音声メッセージを公開し、組織内の銃撃戦で同師が死亡したとの報道は「敵のプロパガンダ」だとして、これを強く否定した。

 公開されたのは16分の音声メッセージで、こうした「うわさ」については、タリバンの弱体化を狙ったものと指摘している。タリバンは、組織内部の分裂にもかかわらず、扇動的なマンスール師の下で勢力を盛り返していた。

 音声ファイルのマンスール師とされる男は、「みんなに私が生きていることを知らせるためにこれを録音した」とリラックスした様子で語っている。

 複数の情報筋や武装勢力筋は、同師がパキスタンのクエッタ(Quetta)近郊クフラク(Kuchlak)で行われた3日の幹部会合中に、銃撃戦で負傷もしくは死亡したと報じていた。

 録音メッセージはこの報道についても言及し、「私は誰とも戦っていないし、会合など開かれていない。私はクフラクに何年も行っていない。これはすべて敵のプロパガンダだ」としている。

 音声ファイルは、タリバンの報道官が各メディア宛てに電子メールで送信した。

 AFPは、この音声メッセージの詳細についてまだ確認できていないが、複数の軍司令官らは、録音された声がマンスール氏のものとみられると話している。

 一方、アフガニスタン政府のスルタン・ファイジ(Sultan Faizi)報道官は、音声メッセージがマンスール師のものと断定できないとしている。同報道官は4日、マンスール師が死去したとツイッター(Twitter)に投稿し、これが大きく報じられた。

【翻訳編集】AFPBB News

1288とはずがたり:2015/12/07(月) 17:30:57

裏では米帝はISと繋がってをりロシア+シリアvs米+トルコ+ヌスラ+ISISと云う構図との指摘。
流石にそれは陰謀論だと思うけど,アメリカは中東のアフガン・イラク・シリア・リビア・ソマリア・イエメン等で破壊的な役割を果たす事はあっても建設的な事は何一つ出来ていないのは事実。

また田中氏の主張はアメリカが裏で悪い事しているのとアメリカの覇権国家体制の崩壊が二本柱だけど,アメリカ裏で悪い事やってて嫌いだしだから潰れてしまえと云う風に読めてしまうのが説得力をなくしてて残念。

しかもロシアの軍事介入は滞貨一掃の安上がりどころか儲けとなりそうで巧く行くとイラクでも大活躍の予感とのこと。

>露軍のシリア進出費用は今のところ1日あたり400万ドルだ。1年分で約15億ドルだ。ロシアの防衛予算は年に500億ドルなので、15億ドルは大した額でない。米軍のイラク戦争(03-08年分)は、1日平均4億ドルかかっていた。露軍シリア進出は、その100分の1の費用しかかかっていない。露軍がシリアで使っている爆弾の多くは昔の非誘導型で、ソ連時代に作られた長期在庫品だ

> 米軍の「強敵」だったシリアのテロ組織を、露軍が短期間に駆逐するのを見て、米国製より安いロシアの兵器を買いたがる国が世界的に増えそうだ。ロシアの兵器販売は年間155億ドルで、売り上げが少し増えるだけで、シリア進出費(年15億ドル)がまかなえる。シリア進出はロシアにとって儲けになりそうだ

>アレッポの戦いは今後3週間から3カ月ぐらいの間にシリア露イラン軍の勝利になる。アレッポが奪回され、トルコからのテロ補給路を絶てば、ラッカを中心とするシリア東部のISISは弱くなり、イラクに越境逃避するだろう。この時点で、シリアは内戦後の再建と政治協議の時期に入り、戦闘の中心はシリアからイラクに移る。イラク政府はすでに露軍の空爆支援を受けたいと公式に表明している。

ロシア─イラン─イラク─シリア─ヒズボラ(レバノン)─フーシ(イエメン)─シーア派vsアメリカ─サウジ─トルコ─湾岸諸国─エジプト─スンニ派(+イスラエル)の2大勢力の冷戦構造に持ち込むのが地域の安定の為には一番良いのかも知れない。

勝ちが見えてきたロシアのシリア進出
http://tanakanews.com/151022syria.htm
2015年10月22日   田中 宇

 ロシア軍、アサド政権のシリア政府軍、イラン系のシーア派の軍隊(イラン系民兵団とレバノンのヒズボラ)が、合同してシリア第2の都市アレッポを攻略し、ISIS(イスラム国)やアルカイダ(ヌスラ戦線)といったテロリストから奪還しようとしている。シリア政府軍とシーア派が地上軍としてアレッポに進軍し、それをロシア軍が空爆で支援する。アレッポ周辺は、東側をISIS、西側をヌスラなどアルカイダ系の諸勢力が支配している。アレッポの南隣の県であるイドリブでも、攻防戦が起きようとしている。 (Syria Launches Offensive Against Rebel Areas Around Aleppo) (Military Expert: New Victories Underway in Syria)

 アレッポを取り戻すことは、アサド政権にとって非常に重要だ。アレッポを奪還すれば、シリア西部の人口密集地(ダマスカス、ホムス、ハマ、アレッポ、ラタキアをつなぐ地域)の統治を回復できる。トルコ国境に近いアレッポ周辺を占領するISISやヌスラは、以前からトルコ当局の支援を受けている。トルコの諜報機関は、ISISなどを攻撃するふりをして強化してアサド政権打倒の道具に使おうとしてきた米国の戦略に協力し、ISISなどに武器や食料、資金を供給してきた。 (The Humiliation Is Complete: ISIS Fighters Cut Off Beards And Run Away As Russia, Iran Close In)

 トルコ当局は、欧州や中央アジアなど外国からISISに参加するイスラム過激派がトルコ国内を通ってシリアのISIS本拠地に行くことも容認・支援してきた。トルコからISISやヌスラへの支援は、アレッポ周辺のトルコ・シリア国境を通じて行われてきた。シリア露イランの連合軍がアレッポを奪還すると、トルコ・シリア国境を占領していたISISやヌスラが追い払われ、トルコのテロ支援の補給路が切断される。ISISやヌスラは、トルコからの補給なしにやっていけない。その意味でも、アレッポ攻略はアサド政権にとって重要だ。 (地図:Syria - Russian and U.S. Air Strikes)

1289とはずがたり:2015/12/07(月) 17:31:41
 ロシアもイランも、アレッポ周辺の攻略を重視している。9月末からシリアでテロ組織の拠点を空爆をしているロシア軍は、戦闘機が発進するラタキアなどの滑走路を増設し、これまで1日30-50回だった出撃回数を200-300回に急増し、ISISやヌスラの拠点空爆を広げている。 (Russia in Syria: Moscow to increase missions in Syria to '300 a day') (Playtime Is Over! Russia to Increase Missions in Syria to 300 a Day)

 イランはこれまで、シリアへの軍事支援を目立たないようにやってきた。だが今回は、イランのシリア派兵軍の最高位であるスレイマニ司令官がアレッポ近郊のイラン系軍隊の拠点を訪問し、指令や鼓舞をしている写真をイラン側が公開し、イランがアレッポ攻略に力を入れていることを示した。アレッポ攻略は、イランによるシリアでの過去最大の軍事行動になると予測されている。 (Top Iranian military commander Soleimani seen rallying Iranian officers, Hezbollah in Syria) (Syrian Showdown: Russia, Iran Rally Forces, US Rearms Rebels As "Promised" Battle For Aleppo Begins)

 テロリスト退治に力を入れるシリア露イランに対抗し、テロリストを支援している米トルコ側も、アレッポ防戦に力を入れている。米国防総省は、新たに50トンの武器(対戦車砲など)を「シリアの穏健派反政府武装勢力」に支援したと発表した。しかし、国防総省は、具体的にどの組織に武器を支援したか、発表することを拒んだ。これまで何度も書いてきたが、実のところシリアの反政府武装勢力の中に「穏健派」などおらず、穏健派に支援された武器の大半は、ISISやヌスラといった過激派のテロリストの手に渡る(残りはクルド人組織に渡されている)。米国が追加供給した50トンの武器の大半は、ISISやヌスラに渡されている。 (U.S. delivers 50 tons of ammunition to Syria rebel groups) (Russia Destroys 33 Key Targets Forcing Jihadists to Flee) (わざとイスラム国に負ける米軍) (露呈するISISのインチキさ)

 米国が支援した武器は、トルコ経由でアレッポ周辺のISISやヌスラの拠点に流入している。米軍が供給した対戦車砲(TOWミサイル)は、シリアの反政府諸勢力が持っている最強の武器だ。アレッポと並んで戦闘が激化しそうなイドリブでは、大勢のテロ組織の義勇軍が到着したとシリアの諜報機関が伝えている。彼らは、欧州やイスラム世界の各地から、トルコ経由で入ってきた勢力であると考えられる。 (Syrian rebels say they receive more weapons for Aleppo battle) (Syrian intelligence reports influx of mercenaries into terrorist ranks)

 だが、米トルコから武器や兵力を追加供給されても、ISISやヌスラは、シリア露イラン連合軍に勝てそうもない。露軍の空爆が始まって3週間が経ち、露軍は、米軍の司令官や軍事分析者が「露軍は、思っていていたよりかなり技能が高いことがわかった」と米国のマスコミに漏らすほどの巧妙さで、シリアを空爆している。露軍の強さを知ったISISの前線の兵士が、上官の命令を無視して逃げ出しているとの指摘もある。ISISやヌスラの兵士は、ひげをそり、顔を全部覆う黒いベールをかぶって女性のふりをして越境し、トルコに逃げ出しているという。 (US Army Europe Commander 'Astonished' by Russian Anti-ISIL Syria Campaign) (Russia's Military Prowess Surprises Western Analysts) (Demoralized militants fleeing Daesh ranks en masse: Russia general) (Jihadists Shave Beards, Dress as Women to Flee to West)

 ISISとヌスラはこれまでライバルどうしであるということになっていた。だが、露軍の諜報担当によると、シリア露イラン軍の攻撃に対して劣勢であるので、両者は最近、軍事的に協力することを模索している。ISISもヌスラもサウジアラビア系のワッハーブ派の原理主義的なイスラム信仰を信奉しており、両者が敵対するライバルどうしだという話は、もともと米国が流したプロパガンダの疑いがあった。ここにきて両者はプロパガンダ上の有利さをぬぐい捨て、軍事協調することにしたようだ。 (Terrorist groups in Syria hold talks on unification against government forces)

1290とはずがたり:2015/12/07(月) 17:32:07

 きたるべき天王山的なアレッポの戦闘で、シリア露イラン軍が、テロリスト軍に簡単に勝つとは限らない。露政府は空爆開始当初、空爆は3-4カ月で終わらせられると発表していたが、最近、1年以上かかるだろうと言い出し、期間を大幅に延長した。期間延長の理由について、露政府は何も言っていない。苦戦するとわかったからでないかという見方が、ロシアを強いと思いたくない傾向が強い米国で流れている。米国では「イスラム世界の全域で、ISISやアルカイダを支持する原理主義の若者が大勢いる。露軍は、無限の兵力を持つ軍勢と延々と対峙することになる」という見方も出ている。 (Scope of Russian War in Syria Growing, Officials Admit)

 シリアでの戦闘が何年も続き、ロシア人の戦死者と、シリア市民の犠牲者数がどんどん増えると、プーチン政権にとって死活問題になる。だが、露軍のシリア進出は、シリア政府の要請に基づく国際法的に正当なもので、しかも空爆のみで地上軍の派兵をしない(地上軍の兵力は、イランがシーア派地域で集め続ける)ので、米国のイラク戦争のような政治的に悲惨な事態にはなりにくい。 (ロシアのシリア空爆の意味)

 露メディアでプーチン批判が比較的強いリベラルなモスクワタイムスによると、露軍のシリア進出費用は今のところ1日あたり400万ドルだ。1年分で約15億ドルだ。ロシアの防衛予算は年に500億ドルなので、15億ドルは大した額でない。米軍のイラク戦争(03-08年分)は、1日平均4億ドルかかっていた。露軍シリア進出は、その100分の1の費用しかかかっていない。露軍がシリアで使っている爆弾の多くは昔の非誘導型で、ソ連時代に作られた長期在庫品だ。 (The Cost of Russia's War in Syria)

 米軍の「強敵」だったシリアのテロ組織を、露軍が短期間に駆逐するのを見て、米国製より安いロシアの兵器を買いたがる国が世界的に増えそうだ。ロシアの兵器販売は年間155億ドルで、売り上げが少し増えるだけで、シリア進出費(年15億ドル)がまかなえる。シリア進出はロシアにとって儲けになりそうだと、リベラルなモスクワタイムスでさえもが示唆している。

 こうした分析を読んで、反露派や反戦派はご立腹かもしれない。だが露軍の進出は、シリア政府の要請を受けて「極悪」のテロリストを退治する合法的な活動だ。シリアやイラクの人々は露軍を歓迎している。国境なき医師団がTPPに反対しているからといって、アフガニスタンの彼らの病院をわざと空爆し、証拠隠滅のために事後に戦車を派遣して追加の破壊までした米国の方が、ロシアよりはるかに「悪」である。そもそも米軍がISISやアルカイダをこっそり支援しなければ、露軍のシリア進出もなかった。 (Doctors Without Borders bombed by the Pentagon opposed the TPP, pharma monopolies) (MSF Hospital Was in US `Restricted' Database Before Attack)

 アレッポの戦いは今後3週間から3カ月ぐらいの間にシリア露イラン軍の勝利になる。露軍が空爆頻度を上げたのは、米トルコからの追加支援が増える前にテロリストを倒したいからだろう。アレッポが奪回され、トルコからのテロ補給路を絶てば、ラッカを中心とするシリア東部のISISは弱くなり、イラクに越境逃避するだろう。この時点で、シリアは内戦後の再建と政治協議の時期に入り、戦闘の中心はシリアからイラクに移る。イラク政府はすでに露軍の空爆支援を受けたいと公式に表明している。

 シリアではISISが東部地域を乗っ取ったかたちだが、イラクではフセイン政権が米軍に倒された後、国民の2割強を占めるスンニ派がずっと冷遇弾圧され、その不満の上にISISが登場している。イラクのISISを解散させるには、多数派のシーア派が政権をとった今のイラクで、スンニ派の不満をどう軽減するかという政治問題を解決せねばならない。そこまで考えると、シリアだけなら3-4カ月で終わる露軍の駐留が、イラクを含めて1年以上に延長されることが説明できる(そうでなくて、今は顕在化していない新たな軍事的な障害があるのかもしれないが。予測の間違いがわかったら、その時点でまた分析を書く)。

1291とはずがたり:2015/12/07(月) 17:32:52
>>1288-1291
・・・ここまで書いたところで、シリアのアサド大統領が10月20日に突然モスクワを訪問してプーチンと会ったという報道に出くわした。アサドが自国を離れるのは2011年の内戦開始以来初めてだという。アサドは露軍の空爆についてプーチンに感謝の意を表明した。これはまるで、すでにシリア露イラン軍がアレッポの戦いで勝ってテロリストから街を奪還したかのような展開だ。アレッポで苦戦しそうなら、アサドはシリア国内にはりついて指揮するはずだ。自国を離れてロシアまでやってくる余裕はないし、プーチンに礼を言うのも早すぎる。すでに露シリアの側がテロリストに勝って内戦を終結させる見通しがついていないと、アサドがモスクワに来てプーチンに謝意を述べることはない。すでにシリア露イランは、この戦いに勝っている。アレッポの戦いは意外と早くけりがつき、ISISやヌスラの敗北が決定的になりそうだ。 (Assad makes surprise visit to Moscow to thank Putin for air strikes) (U.S., Russia to Meet at Syria Conference)

 イラクでは議会が、ロシアにISISの拠点を空爆してもらうことを依頼する決議を10月中に可決することをめざしている。米軍司令官はイラクのアバディ首相に会い「露軍に支援を頼むなら、米軍はもうイラクを支援しない」と通告した。アバディは「ロシアに支援を頼むことはしません」と述べたようだが、これは口だけだ。イラク軍の司令官は「役に立たない米軍の支援を受ける必要はもはやない」と断言している。 (Iraqi Parliament to Vote on Request for Russian Airstrikes) (U.S. to Iraq: If Russia helps you fight ISIS, we can't) (Iraq Moves to Exclude US from Anti-ISIL Campaign)

 ISISを空爆するふりをして温存(支援)してきた米軍より、きちんとISISを短期間で潰してくれる露軍の方が頼りになるに決まっている。露軍がイラクに入るとともに米軍がイラクと疎遠になる転換点が近づいている。米国は、巨額の戦費と多くの戦死者を出して占領したイラクから、いとも簡単に出ていき、ロシアに漁夫の利を与えようとしている。

 シリア露イランがISISやヌスラを退治すると、中東の政治情勢が大きく変わる。中東に対する米国の影響力が大幅に低下する。そもそもロシアをシリアに呼び込んだのは、ケリー国務長官を何度もロシアに派遣してプーチンを説得させたオバマ大統領である。米国中枢で、国防総省(軍産複合体)はこっそりISISを支援してきたが、オバマは対抗してこっそりプーチンやイランを扇動(怒らせてけしかけることを含む)してきた。米国は全体として、ロシアが中東政治の主導役をやることを容認する傾向を増している。この転換は、国際政治の全体に対し、長期的に大きな影響を与える。米国覇権の崩壊と、多極化の加速が起きる。これについては改めて書く。 (プーチンを怒らせ大胆にする)

1292とはずがたり:2015/12/07(月) 20:09:45
凄いリンクが多い田中宇氏の記事。アメリカ批判が説得力出てきてボルテージも上がり気味だw

で,対ISでクルドがシリア政府側に立てばのロシア─イラン─イラク(+イラク内クルド自治区)─シリア(+シリア内クルド自治区)─ヒズボラ(レバノン)─フーシ(イエメン)─シーア派vsアメリカ─サウジ─トルコ─湾岸諸国─エジプト─スンニ派(+イスラエル)となる。

ISの残忍さの表面とは逆にサウジや湾岸諸国更にはトルコなどのイスラム諸国の影の支援の指摘を避けて通る事は出来ないであろう。

>トルコは、国内で使用する天然ガスの6割近くをロシアから輸入している。エネルギー総需要の2割がロシアからの輸入だ。
サウジvsロシアの石油価格やせ我慢戦争は広い目で見るとスンニvsシーアの斗いでもあるのかも。

トルコの露軍機撃墜の背景
2015年11月25日   田中 宇
https://tanakanews.com/151125turkey.htm

 11月24日、シリア北部のトルコ国境沿いを飛行していたロシア軍の戦闘機が、トルコ軍の戦闘機から空対空ミサイルで攻撃され、墜落した。露軍機は、その地域を占領する反政府組織(アルカイダ傘下のヌスラ戦線と、昔から地元に住んでいたトルクメン人の民兵の合同軍)を攻撃するために飛行していた。地上ではシリア政府軍が進軍しており、露軍機はそれを支援するため上空にいた。露軍機のパイロット2人は、墜落直前にパラシュートで脱出して降下したが、下から反政府組織に銃撃され、少なくとも一人が死亡した(パラシュートで降下する戦闘機の乗務員を下から射撃するのはジュネーブ条約違反の戦争犯罪)。他の一人は、反政府組織の捕虜になっているはずだとトルコ政府が言っている。 (Nato meets as Russia confirms one of two pilots dead after jet shot down - as it happened) (Turkey's Stab in the Back) (US Backed "Rebels" Execute Russian Pilots While Parachuting, Caught On Tape)

 トルコ政府は「露軍機が自国の領空を侵犯したので撃墜した。露軍機が国境から15キロ以内に近づいたので、何度も警告したが無視された。撃墜の5分前には、撃墜するぞと警告した」と言っている。ロシア政府は「露軍機はずっとシリア領内を飛んでおり、トルコの領空を侵犯していない」と言っている。 (Turkey Shoots Down Russian Warplane Near Syrian Border)

 トルコ政府が国連に報告した情報をウィキリークスが暴露したところによると、露軍機はトルコ領内に17秒間だけ侵入した。米国政府(ホワイトハウス)も、露軍機の領空侵犯は何秒間かの長さ(seconds)にすぎないと発表している。 (Russia's turkey airspace violation lasted 17 seconds: WikiLeaks)

 トルコとシリアの国境線は西部において蛇行しており、トルコの領土がシリア側に細長く突起状に入り込んでいる場所がある。露軍機はシリア北部を旋回中にこのトルコ領(幅3キロ)を2回突っ切り、合計で17秒の領空侵犯をした、というのがトルコ政府の主張のようだ。 (The Russian Plane Made Two Ten Second Transits of Turkish Territory)

 領空侵犯は1秒でも違法行為だが、侵犯機を撃墜して良いのはそれが自国の直接の脅威になる場合だ。露軍機は最近、テロ組織を退治するシリア政府の地上軍を援護するため、毎日トルコ国境の近くを旋回していた。露軍機の飛行は、シリアでのテロ退治が目的であり、トルコを攻撃する意図がなかった。そのことはトルコ政府も熟知していた。それなのに、わずか17秒の領空通過を理由に、トルコ軍は露軍機を撃墜した。11月20日には、トルコ政府がロシア大使を呼び、国境近くを飛ばないでくれと苦情を言っていた。 (Turkey summons Russia envoy over Syria bombing 'very close' to border)

(2012年にトルコ軍の戦闘機が短時間シリアを領空侵犯し、シリア軍に撃墜される事件があったが、その時トルコのエルドアン大統領は、短時間の侵犯は迎撃の理由にならないとシリア政府を非難した。当時のエルドアンは、今回とまったく逆のことを言っていた) (Erdogan in 2012: Brief Airspace Violations Can't Be Pretext for Attack)

1293とはずがたり:2015/12/07(月) 20:09:59
 トルコが今回、露軍機を撃墜した真の理由は、17秒の領空侵犯を脅威に感じたからでない。真の理由は、シリア領内でトルコ政府(諜報機関)が支援してきたトルクメン人などの反アサド勢力(シリアの反政府勢力)を、露軍機が空爆して潰しかけていたからだった。トルコ側が露軍機に警告したのは「トルコの仲間(傀儡勢力)を爆撃するな」という意味だったので、空爆対象をテロ組織とみなす露軍機は、当然ながら、その警告を無視した。 (Turkish blogger warned Erdogan wanted to shoot down a Russian plane to provoke a conflict with Russia)

 2011年のシリア内戦開始以来、トルコは、シリア北部のトルコ国境沿いの地域に、反アサド勢力が安住できる地域を作っていた。アルカイダやISISなどのテロ組織は、この地域を経由して、トルコ国内からシリア各地に武器や志願兵を送り込むとともに、シリアやイラクで占領した油田からの石油をタンクローリー車でトルコに運び出していた。もともとこの地域には、トルコ系の民族であるトルクメン人や、クルド人が住んでいた。トルクメン人はトルコの代理勢力になったが、クルド人は歴史的にトルコから敵視されており、トルコ軍はクルド人を排除しようと攻撃してきた。 (ロシアに野望をくじかれたトルコ)

 9月末の露軍のシリア進出後、露軍機の支援を受け、シリア政府軍やシーア派民兵団(イラン人、イラク人、レバノン人)の地上軍がシリア北部に進軍してきた。シリア北部では、東の方でクルド軍が伸張してISISやヌスラをたたき、西の方でシリア政府軍などがヌスラやトルクメン人をたたく戦闘になり、いずれの戦線でも、トルコが支援するISISやヌスラ、トルクメン人が不利になっている。ISISやヌスラは純然たるテロ組織だが、トルクメン人はもともと住んでいた少数民族でもあるので、トルコはその点を利用して最近、国連安保理で「露軍機が、罪もないトルクメンの村を空爆している」とする非難決議案を提出した。 (Turkey seeks U.N. Security Council meeting on Turkmens in Syria: sources)

 実のところ、シリア北部のトルクメン人は、トルコから武器をもらい、テロ組織のアルカイダ(ヌスラ)に合流してシリア政府軍と戦っている。ロシアの認識では、彼らはテロ組織の一味だ。シリア内戦の終結をめざして11月に始まったウィーン会議でも、シリア北部のトルクメン人について、ロシアはテロ組織だと言い、トルコはそうでないと言って対立している。この対立が、今回のトルコによる露軍機撃墜の伏線として存在していた。 (Russia vs.Turkey: Conflicting Stories re: Fighter Shootdown and What Next - Analysis)

 シリアでは今回の撃墜が起きた北西部のほか、もう少し東のトルコ国境近くの大都市アレッポでも、シリア政府軍がISISやヌスラと戦っている。さらに東では、クルド軍がISISと対峙している。これらのすべてで、露シリア軍が優勢だ。戦況がこのまま進むと、ISISやヌスラはトルコ国境沿いから排除され、トルコから支援を受けられなくなって弱体化し、退治されてしまう。トルコは、何としても国境の向こう側の傀儡地域(テロリストの巣窟)を守りたい。だから17秒間の領空侵犯を口実に露軍機を撃墜し、ロシアに警告した。 (Turkey Raising Black Flag of ISIL by Shooting Down Russian Plane) (勝ちが見えてきたロシアのシリア進出>>1288

 先日、ISISの石油輸出を阻止するロシア提案の国連決議2199が発効し、露軍や仏軍が精油所やタンクローリー車を空爆し始め、ISISの資金源が急速に失われている。ISISがトルコに密輸出した石油を海外に転売して儲けている勢力の中にエルドアン大統領の息子もおり、これがエルドアンの政治資金源のひとつになっているとトルコの野党が言っている。トルコはシリア内戦で不利になり、かなり焦っている。 (Russian aviation destroys three major oil facilities in Syria) (Russian Media claims Erdogan's son behind downing of Russian Su-24)

 9月末の露軍のシリア進出後、トルコは国境地帯をふさがれてISISを支援できなくなりそうなので、急いで世界からISISの戦士になりたい志願者を集めている。9月末以来、イスタンブールの空港や、地中海岸の港からトルコに入国したISIS志願兵の総数は2万人近くにのぼっていると、英国のガーディアン紙が報じている。 (Is Vladimir Putin right to label Turkey `accomplices of terrorists'?)

1294とはずがたり:2015/12/07(月) 20:10:44

 今回の露軍機撃墜に対し、米政府は「露トルコ間の問題であり、わが国には関係ない」と表明している。だが、実は米国も関係がある。撃墜された露軍機のパイロットを捜索するため、露軍はヘリコプターを現地に派遣したが、地上にはアルカイダ系のテロ組織(形式上、穏健派とされるFSA[とは註:シリア自由軍]の傘下)がおり、やってきたヘリに向かって小型ミサイルを撃ち、ヘリは何とかテロ巣窟の外側のシリア軍の管轄地まで飛んで不時着した。この時、テロ組織が撃ったミサイルは、米国のCIAが「穏健派」の反アサド勢力を支援する策の一環として贈与した米国製の対戦車砲(TOWミサイル)だった。テロ組織自身が、露軍ヘリに向かってTOWを撃つ場面の動画を自慢げに発表している。この動画は、米国が「テロ支援国家」であることを雄弁に物語っている。 (FSA video claims Russian-made helicopter hit with US-made TOW missile near Su-24 crash site) (U.S.-Backed Syrian Rebels Destroy Russian Helicopter with CIA-Provided TOW Anti-Tank Missile) (露呈するISISのインチキさ)

 トルコはNATO加盟国だ。NATOは、加盟国の一つが敵と戦争になった場合、すべての同盟国がその敵と戦うことを規約の5条で義務づけている。そもそもNATOはロシア(ソ連)を敵として作られた組織だ。戦闘機を撃墜されたロシアがトルコに反撃して露土戦争が再発したら、米国を筆頭とするNATO諸国は、トルコに味方してロシアと戦わねばならない。これこそ第3次世界大戦であり、露軍機の撃墜が大戦の開始を意味すると重大視する分析も出ている。ロシアとNATO加盟国の交戦は60年ぶりだ。 (Russia shooting highlights Ankara defiance) (World War 3 risk as Turkey threatens Russia with 'serious consequences')

 ここ数年、米欧日などのマスコミや政府は、ロシア敵視のプロパガンダを強めている。NATO加盟国のトルコの当局は、ロシアと対決したら世界が自国の味方をしてくれると考えているだろう。だが、私の見立てでは、世界はトルコに味方しにくくなっている。今回の露土対立は、世界大戦に発展しにくい。 (No, Turkey shooting down a Russian warplane will not spark World War III) (Turkey-Russia Confrontation Risks World War Or Impotent NATO)

 ISISやアルカイダの創設・強化は米軍の功績が大きい。米国は、ISISやアルカイダを敵視するふりをして支援してきた。ロシアとISISとの戦いで、米国主導の世界の世論(プロパガンダ)は「ISISは悪いけどロシアも悪い」という感じだった。だが、先日のパリのテロ以降、それまで米国のマッチポンプ的なテロ対策に同調していたフランスが本気でISISを退治する方に傾き、国際社会の全体が、ロシア主導のISIS退治に同調する傾向になっている。ISISへの加勢を強めているトルコと裏腹に、世界はISISへの敵視を強めている。 (Turkey-Russia tensions muddy anti-Isis alliance in Syria) (France Wants Grand Coalition Against ISIS, But US Still Seeks to Exclude Russia)

 その中で、今回の露軍機の撃墜は、露土戦争に発展すれば、ISISやトルコよりロシアの方が悪いという、善悪観の逆転を生むかもしれない。トルコはそれを狙っているのだろう。だが、ロシアがうまく自制し、国際社会を「やっぱり悪いのはISISだ」と思わせる方向に進ませれば、むしろISISやアルカイダを支援してロシアに楯突くトルコの方が「テロ支援国家」で悪いということになる。 (Assad only winner after Russian jet downed)

 フランスなどEU諸国はすでに今秋、トルコが国内にいた大勢のシリア難民をEUに流入させ、難民危機を誘発した時点で、トルコへの不信感を強め、シリア内戦を終わらせようとアサドの依頼を受けて合法的にシリアに軍事進出したロシアへの好感を強めている。今後、トルコがNATO規約5条を振りかざして「ロシアと戦争するからEUもつきあえ」と迫ってくると、EUの方は「騒動を起こしているのはトルコの方だ」と、ロシアの肩を持つ姿勢を強めかねない。露軍機が17秒しか領空侵犯していないのにトルコが撃墜したことや、トルコがISISを支援し続けていることなど、トルコの悪だくみにEUが反論できるネタがすでにいくつもある。難民危機も、騒動を扇動しているのはトルコの方で、ロシアはテロ組織を一掃してシリアを安定化し、難民が祖国に戻れるようにしようとしている。これらの状況を、EUはよく見ている。 (Turkey's attack provocation to split int'l anti-terrorist coalition - French politician)

1295とはずがたり:2015/12/07(月) 20:11:00
>>1292-1205
 米国の外交政策立案の奥の院であるシンクタンクCFRの会長は「ロシアを敵視するトルコの策はISISをのさばらせるだけだ」「トルコはかつて(世俗派政権だったので)真の意味で欧米の盟友だったが、今は違う(エルドアンの与党AKPはイスラム主義だ)。形式だけのNATO加盟国でしかない」と、やんわりトルコを批判し「ロシアのシリア政策には良いところがけっこうある」とも書いている。 (Opponents of Isis must influence not isolate Russia)

 トルコは、国内で使用する天然ガスの6割近くをロシアから輸入している。エネルギー総需要の2割がロシアからの輸入だ。こんな状態で、トルコはロシアと戦争に踏み切れない。ロシアは、軍事でトルコを攻撃する前に、契約の不備などを持ち出してガスの供給を止めると脅すことをやるだろう。 (Russia Declares Warplane Downing A "Hostile Act" But Will It Cut Turkish Gas Supplies?)

 それよりもっと簡単な報復策を、すでにロシアは採り始めている。それは、これまで控えていた、トルコの仇敵であるシリアのクルド人への接近だ。露政府は最近、シリアのクルド組織(PYD、クルド民主統一党。クルド自治政府)に対し、モスクワに大使館的な連絡事務所を開設することを許した。シリアのクルド組織に対しては最近、米国も接近している。米軍は50人の特殊部隊を、PYDの軍事部門であるYPDに顧問団として派遣し、ISISとの戦いに助言(もしくはスパイ?)している。シリアのクルド人自治政府に発展していきそうなPYDに、すでに米国が接近しているのだから、ロシアが接近してもまったく問題ない。困るのはトルコだけだ。 (Syrian Kurdish PYD to open representative office in Moscow)

1296チバQ:2015/12/07(月) 20:47:05
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151206-00000035-jij_afp-int
車爆弾で州知事死亡、ISが犯行声明 イエメン
AFP=時事 12月6日(日)20時46分配信

車爆弾で州知事死亡、ISが犯行声明 イエメン
イエメン・アデンで、行事に出席するジャーファル・サアド知事(2015年10月24日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】イエメン第2の都市アデン(Aden)のタワヒ(Tawahi)地区で6日、車爆弾によりジャーファル・サアド(Jaafar Saad)アデン州知事が死亡した。爆発に対しイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が同日、ツイッター(Twitter)に犯行声明を出した。


 地元当局者などによると、爆発でサアド知事と、数は不明だがボディーガードが死亡した。

 タワヒ地区はここ数か月、アデン市全域で勢力を拡大している国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)など、イスラム過激派の拠点となっている。

 サアド知事は就任したばかりで、先月サウジアラビアのリヤド(Riyadh)から数か月ぶりに帰国したアブドラボ・マンスール・ハディ(Abd-Rabbo Mansour Hadi)暫定大統領に近い人物として知られていた。【翻訳編集】 AFPBB News

1297チバQ:2015/12/08(火) 02:48:44
http://www.sankei.com/world/news/151207/wor1512070033-n1.html
2015.12.7 20:39

イラク、トルコ軍撤退要求 北部モスル 両国関係ぎくしゃく 「承認なく部隊を派遣」と非難

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 【カイロ=大内清】イラクのアバディ政権は6日、同国北部モスル近郊にトルコが承認なく軍部隊を派遣しているとして、部隊の即時撤退を要求した。これに対しトルコのダウトオール首相は同日、アバディ首相に部隊派遣を中断すると伝えたが、すでに派遣されている部隊の取り扱いは不透明なままだ。

 トルコ側によると同国は今年3月以降、「イスラム国」に対抗する目的で組織されたスンニ派義勇兵を訓練するため、モスル近郊のキャンプに軍事教官や護衛部隊を派遣している。

 だがイラクは、必要以上の規模の部隊がイラク政府の承認を得ないで派遣されているなどと非難。イラク国内では、トルコが人員や物資を増やしてキャンプの拡張を進めているとの指摘も出ていた。

 イラクの国土一体性を維持したいイラク中央政府は、独立志向の強いクルド自治政府との関係緊密化を進めるトルコに警戒感を抱いている。また、トルコが隣国シリアのアサド政権の排除を主張しているのに対し、イラクはアサド政権と一定の関係を保つなど、外交面での立場も異なっている。

 イラク側は今回、48時間以内に部隊が撤収されなければ、国連安全保障理事会への提議も含む措置をとると言明。対イスラム国で国際社会の支援を仰がざるを得ない中でも、主権をないがしろにされることは容認しないとの態度を見せつける意図もあるとみられる。

1298とはずがたり:2015/12/08(火) 04:07:50
NATOとアサドとロシアの関係を整理してからISに当たれと云う主張。
田中氏のISは米帝の鬼子というかもっと積極的に裏で繋がってるというなら(そうでなくても)IS潰してもシーア派とスンニ派の本質的な対立構造を解消しないと意味が無いと云う事か。

冷泉彰彦
プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
シリア情勢に影を落とすロシアとトルコの歴史的確執
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2015/11/post-790.php
2015年11月26日(木)16時00分

 今週トルコとシリアの国境付近のおそらくはシリア上空で、ロシア空軍のスホイ24(Su-24、後期型のタイプM)戦闘爆撃機がトルコの領空を侵犯したとして、トルコ軍のF16型戦闘機に撃墜されました。ロシア機はシリア領内に墜落した、と報じられています。トルコ軍は、国籍不明機が領空を侵犯し、警告をしたが領空侵犯を続けたために撃墜したと主張しています。

 この事件は、当初「ロシアとNATOの緊張が高まっている」とアメリカで大きく報道されましたが、その後の報道はやや沈静化しています。背景にある問題が非常に複雑ですので、今後の影響を考えるのは簡単ではありません。本稿では、とりあえず以降の推移を予測する上での観点を整理しておこうと思います。

 まず、撃墜の経緯ですが、本当にロシア機はトルコの領空を侵犯していたのでしょうか? ニューヨーク・タイムズの報道によれば、この墜落現場はシリアの地中海沿岸から25キロほど内陸に入ったところで、そこへ北からトルコの領土が下向きの半島のように突き出しています。そのトルコ領の「突き出し」は2キロの幅しかなく、ロシア機はそこを横切る形で侵犯をしたというのです。

 ですが、スホイは仮に巡航速度だったとしても、マッハ0.9つまり時速1000キロ前後で飛行していたと思われ、そう考えると2キロの距離を7.2秒で飛んでしまいます。その7.2秒の「侵犯」に対して、トルコが攻撃したということになります。仮にトルコ領土の最先端であれば、その7.2秒はもっと短くなります。

 ですから、本当に侵犯があったのかどうかは、レーダーの誤差等を考えると100%の確度ではわかりそうもありません。一方ロシア側も、そのようにトルコ領の「先端」を「かすめる」ように飛行して、挑発していた可能性もあります。

 炎上したロシア機やパラシュート降下に関する、ここまで鮮明な動画が出回っていることについても、背景や事情がありそうです。

 今回の事態で、シリアをめぐるロシアとトルコの確執が表面化しました。ロシアは、シリア領内でISILへの攻撃だけでなく、原理主義的な危険性を持った反政府勢力にも空爆および地上戦を仕掛けているとされていましたが、そのメインターゲットはトルコ系でトルコが支援している「トルクメン人」のグループだったのです。

1299とはずがたり:2015/12/08(火) 04:08:26
>>1298-1299
 ロシアは、このトルクメン人のグループを標的としてきたばかりか、今回の撃墜事件を受けて、トルコへの敵意を改めて顕在化させた格好です。これによって、シリア情勢をめぐって次のようなそれぞれの思惑が浮かび上がってきました。

 まずトルコに関しては、ISILへの攻撃だけでなく、この地域でのクルド人勢力を抑え込むことと、シリア領内のトルコ系住民を支援したいという別の目的を持って行動しているということがあります。

 一方のロシアとしては、単に盟友であるアサド政権を応援するだけでなく、歴史的なトルコとの確執を意識しながらシリアへ関与するという姿勢が明らかとなっています。

 この歴史的経緯ですが、帝国主義時代に「ロシアの南下をオスマントルコが妨害」したという第一幕、そして冷戦期に「ソ連を牽制する位置付けでトルコがNATO入りした」という第二幕を経て、現在に至っています。

 そのNATOでは、加盟国のトルコに関する安全保障上の緊急課題が発生したということで、緊急の大使級会議を招集しました。トルコが会議の招集を要請したというのですが、NATOとしてはロシアとの緊張を拡大する方向に進みたくはないでしょう。そうなると、反対にNATOとしてはトルコに対して自制を求めることとなり、ロシアの思う壺ということになるかもしれません。

 ですが、どちらかといえばイスラム的な保守勢力に支えられているトルコのエルドアン政権としては、「欧米の圧力に屈して自制する」という姿勢を見せれば、政治的には大きな失点になりますから、依然として楽観はできないと思います。結果として、NATOの中でトルコが孤立を深めてしまえば、まさにプーチンとしては「大成果」ということになります。

 今後は事態の推移を見守るしかないのですが、一つ明らかとなったのは、「対ISIL作戦」の「順序」として、「まず米仏ロが連携してISILを叩くのが先」という考え方は、難しいのではないかということです。仮に作戦が成功して「ISILという共通の問題が消滅した」場合には、改めて「アサド=ロシア」対「トルコ=NATO」の確執が危険なまでに顕在化する可能性があるからです。

 これを避けるためには、まず「アサド後継」をハッキリ決め、ロシアとトルコの介入をやめさせ、シリアの内戦終結の方向性を明らかにする、こちらが先決でしょう。そこを棚上げにしてISILだけ叩けばいいというのでは、地域の安定は逆に遠のく危険があります。

1300とはずがたり:2015/12/08(火) 04:09:38
>>1297
トルコとクルドはトルコ国内とシリアでは対立だけどイラクでは仲良しなのか。

1301とはずがたり:2015/12/08(火) 14:29:21
2015年 12月 3日 10:55 JST
トルコ大統領らが「イスラム国から石油密輸」、証拠存在とロシア主張
http://jp.reuters.com/article/turkey-islamicstate-oil-ru-idJPKBN0TL1RB20151203
 
モスクワ 2日 ロイター] - ロシア国防省は2日、トルコのエルドアン大統領や一族が、シリア、イラク国内の過激派組織「イスラム国」支配地域から、石油を違法に密輸入して利益を得ている証拠があると明らかにした。

国防省当局者らは記者会見で、両国内でイスラム国が管理する設備で、タンクローリーの車列が、石油を積み込む様子を収めたとする衛星画像を紹介した。

国防省はまた、イスラム国支配地域からトルコに石油を密輸する同一の犯罪組織網が、イスラム国に武器や機器、訓練を提供していると訴えた。

さらに、ロシア空軍の空爆作戦で、イスラム国の石油生産、精製、販売能力に非常に大きな打撃を加えたとの認識も示した。

ただ、エルドアン氏や一族の関与を直接裏付ける証拠への言及は無かった。エルドアン氏は、疑惑を強く否定している。

アントノフ国防次官は、トルコ大統領の子息が最大手の一角を占めるエネルギー企業を率いるなどしていることに、西側諸国で疑問を挟む人はいなかったと主張。「何とすばらしい同族経営事業なのか」と語った。

1302チバQ:2015/12/09(水) 23:16:42
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date1&k=2015120900748
アサド政権が全域掌握へ=第3の都市ホムス-シリア



9日、シリアのホムスで、撤退に向け集まった反体制派の兵士ら(AFP=時事)
 【カイロ時事】内戦が続くシリア第3の都市ホムスで9日、反体制派がアサド政権側との合意に基づき、西部ワエル地区からの撤退を開始した。完了すれば、政権側がホムスの全域を掌握することになる。
 在英のシリア人権監視団は電話取材に対し、「撤退が始まった」と確認した。戦闘員やその家族ら2000人が、シリア北西部などの反体制派支配地域に段階的に移動する見通し。
 政権側は撤退に先立ち、同地区への攻撃を停止し、包囲を解く措置を開始した。ワエル地区には7万5000人が暮らしているとされ、生活状況の改善が期待される。(2015/12/09-18:40)

1303チバQ:2015/12/09(水) 23:19:47
http://www.sankei.com/world/news/151208/wor1512080053-n1.html
2015.12.8 21:40
【イスラム国】
“財政難”で戦闘員給与カット 情報企業分析、「月収」100億円も 石油密売4割、「徴税」5割

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対戦車ミサイルを発射する「イスラム国」の軍メンバー。ウェブサイトに支援者が公開した=6月、シリア北部ハサカ(AP)
 【カイロ=大内清】国際的な情報企業のIHS(英国)は7日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が支配地域内での「税金」徴収や資産の押収、石油密輸などによって今年後半には推定で月約8千万ドル(約100億円)の収入を得ているとする報告書を発表した。安定的な財源を持つことがイスラム国の組織力につながっているといえるが、その半面、最近では収支バランスを維持するために戦闘員の給与を切り詰めるなどの動きもみられるという。

 報告によると、収入の約5割を占めるのは、支配地域内での商業活動への課税や、電気・通信サービスの利用税など。イスラム国が直接的に支配していない地域でも商人から口銭をとるなどして収入を得ているとみられるという。

 また報告書は、支配地域内で産出される石油の密売も、収入全体の約43%を占めると推定している。

 ただ、イスラム国が制圧している製油施設は、米軍主導の有志連合やロシア軍の空爆で大きな損害を受けている。国際的な監視網も強化されていることから、石油の密売ルートは、支配地域に隣接するトルコを経由した国外向けから、シリア・イラク国内向けに徐々にシフトしている傾向もあるという。

 イスラム国には海外の支援者などからの寄付金も流れ込んでいるとみられているが、報告書は、収入全体に占める割合は小さいと推計。国際テロ組織アルカーイダが支援者からの資金に強く依存しているのに比べると、イスラム国は「外部から影響を受けることを回避しようとしている」と指摘している。

 IHSは、アラビア語のソーシャルメディアを含むネット上の公開情報や、各国政府の情報に基づいて分析を行った。

1304とはずがたり:2015/12/10(木) 12:57:15
タリバーン、アフガンの空港襲撃 民間人含む37人死亡
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%80%81%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%A9%BA%E6%B8%AF%E8%A5%B2%E6%92%83-%E6%B0%91%E9%96%93%E4%BA%BA%E5%90%AB%E3%82%80%EF%BC%93%EF%BC%97%E4%BA%BA%E6%AD%BB%E4%BA%A1/ar-AAgcear
朝日新聞デジタル
16 時間前

 アフガニスタン南部カンダハルにある軍民共用の国際空港を8日夜、武装集団が襲い、アフガン国防省は民間人を含む少なくとも37人が死亡したと発表した。反政府勢力タリバーンが犯行声明を出した。

 国防省の声明などによると、襲撃犯は十数人とみられ、空港に隣接する軍人用アパートや学校に立てこもり、空港に向かって銃やロケット砲を乱射。一部は空港敷地内に入り込んだ。治安当局との銃撃戦で武装集団のうち9人が死亡、1人が負傷したが、9日午後になっても少なくとも1人が周辺の住宅地に潜んで攻撃を続けている。

 空港には北大西洋条約機構(NATO)軍の部隊が駐留。インドなどから到着した民間機も駐機中で、インド人の乗客らがターミナル内に足止めされた。

 アフガンのガニ大統領は9日、パキスタンを訪れ、アフガン問題を話し合う周辺国の閣僚級会議に出席した。パキスタンがタリバーンの出撃拠点になっていることを踏まえ、「私たちはただ話し合うのではなく、テロリストに対して実際に行動するべきだ」と取り締まりを訴えた。(イスラマバード=武石英史郎)

1305チバQ:2015/12/10(木) 23:33:18
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20151210k0000m030103000c.html
<IS>リビア拠点化へ 商店に納税要求、情報統制

01:09毎日新聞

<IS>リビア拠点化へ 商店に納税要求、情報統制
シルトの位置
(毎日新聞)
 【カイロ秋山信一】内戦状態が続くリビアへの進出を図る過激派組織「イスラム国」(IS)が実効支配する中部シルトで徴税や情報統制を強化していることが、複数の住民の証言で分かった。リビア全体でのISの影響力は限定的だが、シルトへの外国人戦闘員の流入は続いており、イラク、シリアに次ぐ拠点化が進む恐れが強まっている。

 ◇実効支配の中部シルト

 リビアのISは、シリアなどから帰還したリビア人戦闘員が中心になり、2014年春ごろに東部デルナで組織的活動を開始。今年6月に「シルトを制圧した」と発表した。

 住民や元住民はISによる迫害を懸念し、匿名を条件に衛星電話を通じて取材に応じた。証言によると、ISは商店を登録制にして、月50〜150ディナール(約4400〜1万3200円)の納税を求めている。不動産も「ISの現地指導者の所有物」と決められ、使用料の支払いを要求されるという。

 インターネットや電話の回線は切断され、通信手段は衛星電話に限られる。ISはカーラジオを破壊するなど、住民が外部と連絡する手段を断とうとしている模様だ。ただイラクやシリアと異なり、支配地域外との往来はまだ制限されていない。

 女性は目以外を覆う衣服の着用を求められ、親族男性の付き添いなしに外出できない。学校も男女別学に変更され、IS独自の解釈に基づく「イスラム教」の講義も導入された。喫煙やたばこ販売は禁止された。ISの法廷も設置され、敵対者に対する公開処刑やむち打ちも実施されている。

 今年11月の国連の専門家報告書によると、シルトで約1500人、デルナ周辺で約1100人のIS戦闘員が活動している。だがシルトに住む男性(23)は「軍事訓練の基地があり、月数百人のペースで増えている」と証言した。元住民の男性(25)は「5000人に近い」と話した。外国人戦闘員の中では、チュニジア、スーダン、エジプトなど周辺国出身者が多いという。

 シルトの人口は11年の内戦前に約10万人だったが、内戦やIS支配の影響で数万人に減ったとみられている。

 国連の報告書によると、ISのバグダディ指導者は14年以降、側近を派遣するなどリビア進出に意欲的だ。他のIS分派と異なり、IS本体から頻繁に密使が送られ、直接指示が与えられている。ソーシャルメディアのIS関連のアカウントでも、外国の支持者にリビアへ向かうよう呼びかける書き込みが確認されているという。

 本拠地があるイラクやシリアで米軍主導の有志国連合などによる圧力が強まっており、ISは本拠地の多様化を図っている模様だ。世界9位の埋蔵量を誇る石油利権を狙っている可能性もある。

 ただ、既存の部族勢力や武装勢力の取り込みには苦戦しており、6月には敵対勢力の攻撃でデルナ中心部から駆逐された。国連報告書は「現状では支配地域を急拡大させる能力に欠けるが、潜在的な危険はある」と分析している。

 リビア情勢に詳しいエジプトのシンクタンク・アハラム政治戦略研究所のハッサン・アブタレブ顧問は「ISがリビアを拠点化すれば、北アフリカ諸国や地中海対岸の欧州にとって大きな脅威となる。早期に国内の政治対立を解消し、強い中央政府を樹立する必要がある」と指摘した。

 【ことば】リビア情勢

 2011年に民主化要求運動「アラブの春」に触発された反カダフィ政権デモが起き、内戦に発展、同8月に政権は崩壊した。だが、今度は反カダフィ派同士の紛争が起こり、昨年9月以降は東西に世俗派とイスラム勢力をそれぞれ主体とする二つの政府が分立。治安が混乱し、イスラム過激派による拠点化、周辺国への武器流出、リビアから地中海経由で欧州へ渡る密航が国際問題になった。東西の主要勢力は今月5日に2年以内の選挙実施などの和解案で合意したが、否定的な武装勢力も存在し、先行きは不透明だ。

1306チバQ:2015/12/10(木) 23:44:16
http://www.sankei.com/world/news/151210/wor1512100046-n1.html
2015.12.10 20:07

イランの大学で男女別学徹底へ イスラム化政策の一環 






イランの首都テヘランで、反米集会に参加した女子学生=10月(AP)
 イラン政府は来年3月から、学生の男女分離を徹底しない限り、大学の新規開設を許可しない方針を固めた。教授や学生による合宿なども男女が一緒の場合は禁止される。地元メディアが10日までに伝えた。教育のイスラム化を進める政策の一環だが、富裕層を中心に若者の国外流出につながる可能性もありそうだ。

 北西部タブリーズにある芸術大では既に、男子の学期と女子の学期を分け、学生が異性と顔を合わせなくする措置を導入。他の大学でもキャンパスや建物への出入り口を別にする動きが出ており、一部では教室も男女別になっている。

 最高指導者ハメネイ師はこれまで、教育の基礎を欧米の知識でなくイスラム教の聖典コーランに求める必要があるとし、イスラム化を主張。特に欧米の影響を受けた人文・社会科学教育は「反イスラム、反コーラン的だ」と警戒感を示してきた。(共同)

1307チバQ:2015/12/13(日) 12:01:46
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/151212/mcb1512120500004-n1.htm
次期事務局長選任で火花 OPEC加盟国で意見対立
2015.12.12 05:00 Tweet
 石油輸出国機構(OPEC)加盟国の意見が分かれているのは、減産をめぐってだけでなく、次期事務局長の選任についても議論を戦わせている。

 ウィーンで先週開かれた総会で、減産の呼び掛けが実を結ばず、ベネズエラとアルジェリア、イラン、エクアドルの石油閣僚らは原油価格押し上げに向け、他の方面で協議した。関係者によれば、それはバドリ事務局長(75)の後任をめぐる話し合いだった。4カ国はOPEC主要国による減産を推進する人物を選任することを望んでいる。

 事務局長のポジションをめぐる議論は、米国のシェールオイル生産企業など競合する生産者に圧力をかける戦略を取り続けるかどうかをめぐるOPEC加盟国内の対立を反映している。この戦略により原油価格は6年ぶりの安値まで下げた。

 4日の総会ではサウジアラビアなどが中心となり現行の生産水準を継続することを決定した。一方、4カ国はバドリ事務局長の任期をあと7カ月に制限し、来年6月の総会で新事務局長の選任を望んでいる。

 リビア出身のバドリ事務局長は3年間の任期を、OPECの規定で最長の2期務めた。その後、後任選考のために時間が必要だとして2012年からさらに3年延長されている。(ブルームバーグ Grant Smith、Angelina Rascouet)

1308名無しさん:2015/12/13(日) 14:30:47
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151213-00096100-toyo-soci
イスラム国は「間違った外交」から始まった
東洋経済オンライン 12月13日(日)6時5分配信

世界に衝撃を与えたパリのテロ事件から約1カ月。世界中に飛び火するテロの連鎖は、やむ気配がありません。世界大戦の予兆なのか。日本でテロが起きる日がくるのか――。連日、報じられる世界情勢のニュースは、新聞やTVを追うだけでは理解しきれないもの。
そこで予備校の人気講師が、「世界史」から国際ニュースを解説します。まずは、複雑なシリア情勢の「歴史的背景」と、イスラム国(IS)勃興の「なぜ?」に答えます。

■ ISはいったい、何と戦っているのか? 

 イスラムの過激派武装組織、IS(イスラム国)が、中東のイラクとシリアの国境付近を中心として、両国の相当部分を武力制圧し、新国家の樹立を宣言して以来、日本でもIS関連のニュースが大きく取り上げられました。

 2015年1月、人質となっていた会社経営者の湯川遥菜さんとジャーナリストの後藤健二さんが相次いで殺害されたという痛ましいニュースは、日本中に衝撃を与えました。

 残虐な犯罪行為に手を染めながら勢力を拡大するISに対して、国際社会も包囲網の強化に動きます。アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、オーストラリアなどの有志国連合に続いて、ロシアも空爆を行いました。
では、今回のISをめぐる戦いは、イスラム過激派vs.欧米諸国(おもにアメリカ)という構図なのでしょうか。

 ISは、たしかに欧米諸国の国民を敵と見なして、攻撃対象としています。しかし、単純に「イスラム過激派vs.欧米諸国の戦い」とくくれるほど、問題は単純ではありません。そもそも、ISの狙いは何なのでしょうか? 

 その疑問に答えるために、「なぜISがイラクから生まれたのか」を歴史的にひもときます。

■ なぜイラクからISが生まれたのか

 ISが誕生した直接的な原因は、2003年に始まった「イラク戦争の失敗」にあるのですが、根本的な原因は、オスマン帝国がイスラム世界を支配していた時代までさかのぼります。

 19世紀当時のオスマン帝国は、トルコからバルカン半島、エジプト、アラビア半島まで広大な範囲を支配下に置いていました。オスマン帝国の支配層はトルコ人でしたが、支配下にキリスト教徒のヨーロッパ人もいれば、アラブ人やクルド人もいるという多民族国家。特定の宗派ばかりを優遇すると反乱が起きてしまいますから、世俗主義でゆるく国を治めていたわけです。

 20世紀初頭の第一次世界大戦で、ドイツ側についたオスマン帝国はイギリス、フランス、ロシアなど連合国と戦うことになります。そこで、連合国側は、オスマン帝国を混乱に陥れようと考え、アラブ人の民族独立運動を煽ります。

 この戦争のさなか、イギリスとフランスの間で、ある密約が交わされました。

 オスマン帝国を倒したあとに、アラブ人の住む地域を山分けにしようという談合です。エジプトはすでにイギリスが押さえていたので、そのほかのアラブ人居住地を、英・仏が勝手に線を引き、分割しました。

 具体的には、シリアとレバノンはフランスが取り、その南側のヨルダンとイラクはイギリスが取る。そして、ヨルダンの地中海側のパレスチナには、あとでヨーロッパからユダヤ人を送り込む。これをアラブ人には内緒で決めてしまったのです。

 これをサイクス・ピコ協定というのですが、イギリスの目的は、当時のイギリスにとって最も重要な植民地であったインドへのルートを確保することにありました。イギリスからインドに商品を輸出したり、万一反乱が起きたときに鎮圧するために、インドへと通じる道が必要だったのです。

 アラブ人居住地をうまく分割すれば、地中海からヨルダンに入り、ヨルダンとイラクの間に鉄道を敷いて、ペルシャ湾からインドに到達することができます。

 このときイギリスとフランスが「定規で引いた線」が、今のシリアとイラクの国境線になっています。国境線が直線的なのは、こうした歴史があるのですね。

 イギリスとフランスは自分たちの都合を優先して国境線を引き、そこに住む民族や宗派を無視していました。したがって、適当に引かれた線で誕生したイラクという国には、南東部にシーア派、西部にスンナ派、北部にクルド人、というように異なる民族や宗派が混在する結果となったのです。なお、クルド人はスンナ派ですが、イラン系の少数民族なので、アラブ人とは対立関係にあります。

1309名無しさん:2015/12/13(日) 14:31:11
>>1308

 異なる民族や宗派の住民たちがいきなり「今日からおまえたちはイラク人だ」と言われてできた人工国家。これがイラクです。もともと、まとまるわけがありません。

 その後、イラン・イラク戦争、湾岸戦争、イラク戦争などを経て、イラクは混迷を極め、結果的にISの拠点となっていきます。これらは、ヨーロッパ人によって勝手に引かれた国境線にすべての元凶があるといっても過言ではありません。

 ISが、「サイクス・ピコ協定で引かれた国境を認めない」と言って、支配地域を暴力的に広げてきた裏には、このような歴史的背景があるのです。

■ ISがシリアに拡大したのはなぜか? 

 ISは、「イラクとシリアのイスラム国」とも称したことからわかるように、シリアにも勢力を拡大しています。

 もともとシリアも、英・仏の密約で人工的につくられた国です。

 大多数をスンナ派が占めていますが、独立以来ずっと政権を担ってきたのは、アラウィ派という少数派です。

 アラウィ派というのは、シリア独特の宗派で、シーア派に近いけれども少し違う。シリアの地中海沿岸はかつて十字軍が占領していたことがあり、キリスト教の影響が強いのが特徴です。それゆえに、アラウィ派の人たちは、キリスト教に対してさほど違和感をもちません。

 それを利用したのがフランスです。

 第一次世界大戦後にフランスがシリアを勢力圏にしたとき、アラウィ派の人は割と協力的だったので、彼らを優遇しました。そして、スンナ派を抑え込むために、アラウィ派の人たちに軍事訓練を施したのです。

 その後、フランスから独立してからも、アラウィ派の軍事政権は存続します。このような体制でまともに選挙をしたら、少数派の彼らは負けてしまいます。だから、ずっと独裁と軍事力で国を治めてきたのです。

 こうして生まれたのが、アサド家による軍事独裁政権です。

 少数派が多数派を抑え込む形になったのです。アサド家の2代目バッシャールは、イギリスに留学して医学を学び、親欧米派と見られていました。

 ところが、2011年以降に北アフリカや中東地域で起きた「アラブの春」によって、一気に風向きが変わります。アラブの春とは、独裁政権に対する一連の民主化運動のことです。

1310名無しさん:2015/12/13(日) 14:31:33
>>1309

 民主化運動は、北アフリカのチュニジアに始まり、エジプト、リビア、イエメンと次々に飛び火したわけですが、とうとうシリアにも火の粉が飛んできました。

 実は、この「アラブの春」を裏で仕掛けていたのは、アメリカとイギリスだといわれています。東西冷戦中、シリアのアサド政権はソ連とくっつきました。イラクのサダム・フセインと同じです。アサドは冷戦後も生き残り、ロシアのプーチンとくっつきました。

■ 民主化運動「アラブの春」が生んだ歴史の皮肉

 それが面白くないアメリカとイギリスは、これまで独裁政権によって抑圧されてきた人々をあおり、親ソ(親ロシア)政権を次々と倒していきます。イラクもつぶし、エジプトもつぶし、ついにはカダフィ大佐のリビアもつぶしました。

 そして、残された中東最後の親ロシア独裁政権がシリアのアサドなのです。シリアの民主化運動は2011年以降活発になり、シリアは騒乱状態に陥りました。

 これで勢いづいたのは、これまでアラウィ派によって抑圧されてきたスンナ派です。反政府勢力として、アサド政権を攻撃します。

 シリアのスンナ派とイラクのスンナ派は、もともと宗教も民族も同じです。英・仏のサイクス・ピコ協定によって、「シリアとイラクに分割する」と勝手に線を引かれたにすぎないのですから。

 だから、イラク戦争後にシーア派政権によって抑圧されてきたイラクのスンナ派の武装勢力が、シリアの混乱に乗じて国境を越え、反アサド運動に次々と加わっていったのです。

 内戦状態のシリアは実質的に無政府状態で、アサド政権が押さえているのは首都のまわりだけですから、国境はフリーパス。次々と周辺地域からISなどの過激派組織も流れ込んできます。こうしてイラクからシリアに進出してきたISと、もともとシリアで反政府運動をやっていたスンナ派の人々が合流することになりました。

 ISはシリアに浸透し、「イラクとシリアの国境線は認めない。真のイスラム国家をつくる」という主張を現実のものにするために、シリア・イラク国境で勢力を拡大していったのです。

茂木 誠

1311チバQ:2015/12/13(日) 15:48:23
http://www.afpbb.com/articles/-/3070094
女性初参加のサウジ地方選、メッカ州で女性当選
2015年12月13日 15:36 発信地:リヤド/サウジアラビア
【12月13日 AFP】サウジアラビア史上初めて女性の立候補や投票が認められた公職選挙で、メッカ(Mecca)州マドラカ(Madrakah)の自治評議会(地方議会に相当)に女性が当選した。選挙管理委員会が13日、発表した。

 国営サウジ通信(SPA)が選挙管理委員会の委員長の話として伝えたところによると、当選したのはサルマ・ビント・ヒザブ・オテイビ(Salma bint Hizab al-Oteibi)氏。

 サウジアラビアは絶対君主制のイスラム国家で、世界で最も女性の権利が制限されている。女性は車の運転が禁止されていたり、頭からつま先までを覆う服装が義務付けられたりしている。選挙でも男性しか投票を許されない最後の国だった。(c)AFP

1312とはずがたり:2015/12/13(日) 19:27:12

ロシアはトルコを批判してたけど情報宣伝戦になっとるね。。

2015年 12月 11日 16:08 JST
イスラム国原油の大半、アサド政権に売却 一部はトルコへ=米高官
http://jp.reuters.com/article/mideast-crisis-syria-usa-oil-idJPKBN0TU04720151211

 12月10日、米財務省の高官は、過激派組織「イスラム国」の原油取引が月4000万ドルに上り、売却先は主にシリアのアサド政権で、一部がトルコ側にわたっていると指摘した。写真はイスラム国の旗を掲げる支持者。シリア北部ラッカで昨年6月撮影(2015年 ロイター)
 12月10日、米財務省の高官は、過激派組織「イスラム国」の原油取引が月4000万ドルに上り、売却先は主にシリアのアサド政権で、一部がトルコ側にわたっていると指摘した。写真はイスラム国の旗を掲げる支持者。シリア北部ラッカで昨年6月撮影(2015年 ロイター)
[ロンドン 10日 ロイター] - 米財務省の高官は10日、過激派組織「イスラム国」の原油取引が月4000万ドルに上り、売却先は主にシリアのアサド政権で、一部がトルコ側にわたっていると指摘した。

米財務省テロ・金融情報局のズービン次官代行はロンドンでの講演で「イスラム国が売却する原油の大部分はアサド政権向け。双方は攻撃し合う一方で巨額な取引もしている」とした上で「一部はトルコ側にわたっている」と述べた。

ズービン氏によると、イスラム国が闇市場での原油売却で得た収入は5億ドルを超えている。同氏は、イスラム国の資金調達を阻むには、収入源となるインフラの壊滅が必要と指摘した。

1313とはずがたり:2015/12/14(月) 11:19:21
ロシア周辺・北朝鮮を除いてアフガン・イラク・シリア・イエメン・リビア・ナイジェリア・南スーダン・ソマリア辺りは纏めて(統一した機構で)何とかならんかねぇ。。
中央政府の力を削いで各勢力の自治区の連合体として各国の国家主権を弱めて周辺国や内乱に対しては国連やアラブ連盟・アフリカ連合の介入も辞さないと云う形でなんとかならんのか。英米仏が出てっても拗れるだけやろうに。。
軍事力でテロを制圧しようとするのは日本の地方を公共事業で維持しようとするようなものでカネばっか掛かって目的を達成出来ていない。

【パリ同時多発テロ】オバマ米政権に「それでもIS戦略変えぬ」批判も 資金源・石油狙い撃ちするが…
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%80%90%E3%83%91%E3%83%AA%E5%90%8C%E6%99%82%E5%A4%9A%E7%99%BA%E3%83%86%E3%83%AD%E3%80%91%E3%82%AA%E3%83%90%E3%83%9E%E7%B1%B3%E6%94%BF%E6%A8%A9%E3%81%AB%E3%80%8C%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%A7%E3%82%82%EF%BD%89%EF%BD%93%E6%88%A6%E7%95%A5%E5%A4%89%E3%81%88%E3%81%AC%E3%80%8D%E6%89%B9%E5%88%A4%E3%82%82-%E8%B3%87%E9%87%91%E6%BA%90%E3%83%BB%E7%9F%B3%E6%B2%B9%E7%8B%99%E3%81%84%E6%92%83%E3%81%A1%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%8C%E2%80%A6/ar-BBntL1U#page=2
産経新聞 1日前

 【ワシントン=青木伸行】オバマ米政権はパリ同時多発テロ後、「イスラム国」(IS)のタンクローリーを標的とした空爆を強めている。米カリフォルニア州サンバーナディーノでの銃乱射テロも踏まえ、ISの壊滅に向け、石油をはじめとする主要な資金源を断つ必要があるとの認識を一段と強めているためだ。

 国防総省によるとパリ同時多発テロ後、米軍主導の有志連合はシリア北東部ハサカなどでタンクローリー283台、石油タンク120基を破壊した。

 財務省によると、ISはこれまでにイラクとシリアの支配地域で最大15億ドル(約1830億円)を稼ぎ、うち5億ドルが石油密輸によるものだ。石油取引による収入は月平均約4千万ドルにのぼり、「石油の多くがシリアのアサド政権へ売られている」(ズービン財務次官代理)とみている。

 IS幹部への空爆も資金調達者を主な標的とし、最近ではイラク北西部タルアファル近郊で、「財務相」とされるアブ・サラー幹部ら3人を殺害した。この人物は「資金調達担当のうち最も高位で経験に富んだメンバーだ」(有志連合司令部のウォーレン報道官)という。

 米軍は掃討作戦の強化策として、イラクに100〜200人規模の「特殊遠征部隊」を新たに派遣し、中部ラマディの奪還へアパッチ攻撃ヘリを投入する。

 だが、こうした新たな措置は、パリ同時多発テロ後も、米軍の関与の度合いに大きな変化がないことを示すものでもある。オバマ大統領は依然、特殊部隊の増強は「大規模な地上部隊派遣とは異なる」と一線を画しており、「それでも対IS戦略を変えない大統領」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)との批判的な論調もみられる。

 オバマ氏は有志連合の関与と分担を強化、拡大することに躍起だ。パリ同時多発テロ前は12%だったフランスの空爆全体に占める比率は格段に高まっている。英国も空爆に加わり、ドイツが1200人規模の派兵を決めるなど、皮肉にもテロはオバマ氏にとり「渡りに船」となった側面もある。

1314チバQ:2015/12/14(月) 22:57:00
http://www.yomiuri.co.jp/world/20151214-OYT1T50083.html
サウジアラビアの地方選、女性17人が当選
2015年12月14日 21時53分
 【カティーフ(サウジアラビア東部)=久保健一】サウジアラビアの地方行政区評議会選挙(地方議会選挙に相当)の開票作業が13日行われ、地元紙オカーズによると、今回の選挙で初めて参加が認められた女性候補のうち、少なくとも17人が当選を果たした。


 東部カティーフの評議会選で女性で唯一当選を果たしたハドラ・ムバラクさんは本紙の取材に対し、「当選は私だけのものではない。サウジアラビアの女性すべての勝利だ」と語り、「期待を裏切らないように一生懸命がんばりたい。まずは地域の生活環境を改善していきたい」と抱負を語った。

 12日に行われた選挙では、全国に284ある評議会の約3000議席のうち任命枠を除く約2000議席が争われた。2005年から男性のみによる選挙が開始され、今回から女性に選挙権と被選挙権が与えられた。

1315チバQ:2015/12/14(月) 23:14:16
http://www.sankei.com/politics/news/151213/plt1512130022-n1.html
2015.12.13 20:43

イラン、次期指導者を検討 人選グループ設置






イランの最高指導者ハメネイ師(ゲッティ=共同)
 イランの元大統領で保守穏健派の重鎮ラフサンジャニ師は、最高指導者ハメネイ師(76)の後継者について「専門家会議内に候補者を検討するグループが設置された」と述べ、人選を始めたことを明らかにした。13日に配信されたイラン労働通信とのインタビューで語った。

 ハメネイ師は昨年9月、テヘラン市内の病院で前立腺の手術を受けた。ことし11月23日には、テヘランを訪れたロシアのプーチン大統領と約2時間にわたって会談するなど、最近は精力的に活動している。

 ラフサンジャニ師によると、最高指導者の選出、罷免の権限がある専門家会議内に設置されたグループが「最高指導者が不在となるなどの事態に備え、複数の人物について調査を始めている」という。(共同)

1316とはずがたり:2015/12/16(水) 01:40:33

ロシアのミサイル駆逐艦、トルコ漁船に警告射撃
TBS News i 2015年12月14日 14時49分 (2015年12月14日 16時20分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/world_g/20151214/Tbs_news_48265.html

 エーゲ海北部でロシアのミサイル駆逐艦がトルコ漁船に対し警告射撃を行ったとロシア国防省が発表しました。トルコ漁船は、駆逐艦に急接近していたということです。
 ロシア国防省によりますと、エーゲ海北部にあるギリシャのレムノス島からおよそ20キロの地点で13日、航行中のロシアのミサイル駆逐艦「スメトリブイ」に対し、トルコの漁船が急接近しました。ロシア駆逐艦はまず無線で、続いて手信号によるサインなどでも警告しましたがトルコ漁船の乗組員は応じなかったため、警告射撃を行ったということです。トルコの漁船はロシアの駆逐艦におよそ600メートルまで近づいていて、警告射撃で離れたとしています。

 ロシア国防省はこれを「トルコ側の挑発的な行動」だとして、モスクワ駐在のトルコ武官を呼び出し、「トルコの無分別な行為は破滅的な結果をもたらしかねない」と厳重に警告したということです。

 一方、トルコのチャブシオール外相は漁船の乗組員から事情を聞いた上で声明を出すとしましたが、「緊張は望まない」と対話で解決をさぐる方針を明らかにしました。

 ロシアメディアによりますと、トルコ漁船側は危険な接近はしておらずロシア艦からの警告も聞こえなかったとしていて、この件がロシアとトルコの関係の溝を深める可能性があります。(14日09:33)

1317チバQ:2015/12/20(日) 11:23:32
http://www.sankei.com/world/news/151219/wor1512190058-n1.html
2015.12.19 23:32
【エジプト国会選】
大半がシーシー氏支持の「巨大与党会派」誕生へ

 エジプトの選挙管理委員会は19日までに、10〜12月に実施した国会選の最終結果を発表した。全議席596のうち大統領指名枠28議席を除く568議席の大半がシーシー政権を支持する議員が占め、巨大与党会派となる見込みだ。年内にも国会が復活する見通しで、2013年のクーデター後の「政権移行プロセス」が終わることになる。

 14年に誕生したシーシー大統領の政権が継続するため、国民の関心は低く、投票率は約28%にとどまった。シーシー政権に反対する勢力の多くは投票をボイコットした。

 旧ムバラク政権の与党だった国民民主党(NDP)の元メンバーも多数当選しており、11年のエジプト革命以前の勢力が一定程度の復権を果たした。旧NDP勢力はシーシー政権を支持する。選管は12月上旬に選挙結果を一度発表したが、候補者リストに誤りがあったなどとして、15日に4選挙区で投票をやり直した。(共同)

1318チバQ:2015/12/20(日) 12:25:42
http://www.sankei.com/world/news/151219/wor1512190054-n1.html
2015.12.19 20:38
【シリア情勢】
安保理の和平決議、「絵に描いた餅」? アサド大統領の処遇棚上げ 反体制派の思惑バラバラ

 【カイロ=大内清】シリア問題に関する国連安全保障理事会決議には、来年1月の早い時期にアサド政権と反体制派の対話実現を目指すなどとする“行程表”が盛り込まれた。しかし、焦点であるアサド大統領ら政権中枢の処遇は棚上げ。政権側がアサド氏らの排除を前提とした対話に応じるとは考えにくい上、反体制派の間でも和平プロセスの進め方をめぐる対立が予想され、対話実現の見通しは立っていない。

 決議は、反アサドの急先鋒(せんぽう)であるサウジアラビアが今月、首都リヤドで開催した反体制諸派の会合を「有益なもの」と評価した。アサド氏退陣を求める米欧には、同会合で設置が決まった「最高評議会」が、政権側との対話を担うことへの期待があるとみられる。

 しかし、同会合には、政権側と一定の関係を持ちつつ活動する国内反体制派は招かれず、政権側との交渉の糸口をつかめるかさえ不透明だ。

 また、米欧とロシアが共通の脅威とするイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)やヌスラ戦線といったイスラム過激派は、内戦が泥沼化する過程で、反体制諸派と対立や協調などの重層的な関係を持つようになっている。軍事的に強力なISやヌスラ戦線が、政権側や敵対する反体制派との戦闘を停止することがない中では、内戦終結に向けた構想が絵に描いた餅で終わる恐れも強い。

 一方、アサド政権側は、「シリアの運命はシリア人自身で決めるべきだ」と繰り返している。これは、サウジなど外国勢力の意を受けた反体制派は、交渉相手とは認めがたいとのメッセージだ。後ろ盾であるロシアがシリア問題をめぐる多国間協議で主要な役割を担っていることも、反体制派のペースで和平プロセスを進めさせないための政権側の自信につながっている。

 決議は、和平プロセスでは「政府機構の継続性」が重要だとも強調。イラク戦争(2003年)後のイラクのような無秩序状態を避けるため、アサド政権を支える官僚組織や軍は温存するとの意思を示した形だが、反体制派の中に反発が生じる可能性もある。

1319とはずがたり:2015/12/20(日) 21:45:49
2015年 12月 19日 13:31 JST
米軍機、南シナ海人工島に誤接近
http://jp.reuters.com/article/idJP2015121901001165

【ワシントン共同】米国防総省当局者は18日、米軍のB52戦略爆撃機が先週、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島で、中国が「領海」と主張する人工島周辺12カイリ(約22キロ)内上空を誤って飛行したことを明らかにした。中国側から「2カイリ内」だったと抗議を受けたとしている。

 中国国防省は19日、米軍機が10日に「中国の島」近くの空域に「独断で進入した」と発表し「挑発行為」をやめるよう求めた。米中両国が偶発的に衝突する懸念に現実味を持たせる出来事といえそうだ。米国防総省は、飛行経路や人工島接近に関する経緯を調べている。

1320チバQ:2015/12/21(月) 21:42:54
http://www.sankei.com/world/news/151221/wor1512210020-n1.html
2015.12.21 13:23

イスラエル副首相が辞意





 イスラエルのメディアなどによると、ネタニヤフ首相率いる右派リクードの有力者、シルバン・シャローム副首相兼内相が20日、閣僚と国会議員からの辞意を表明した。

 複数の女性に対する不適切な性的行為があったなどと取り沙汰されていたが、シャローム氏は否定している。(共同)

1321チバQ:2015/12/21(月) 23:36:40
http://www.afpbb.com/articles/-/3070961
イスラエル内相、性犯罪疑惑で辞任 政界引退へ
2015年12月21日 10:55 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
【12月21日 AFP】イスラエルのシルバン・シャローム(Silvan Shalom)副首相兼内相は20日、複数の女性部下に対するセクハラや強制わいせつの疑惑が報じられたことを受け、閣僚辞任と政界引退の意向を表明した。

 シャローム氏は声明で、閣僚辞任と議員辞職の意向を固めたと述べている。イスラエル法務省はこの声明発表後、法務長官が警察に同氏の疑惑に対する捜査を指示したと明らかにした。

 左派系のイスラエル紙ハーレツ(Haaretz)などの地元メディアは最近、部下だった女性らの証言として、シャローム氏が上司である立場を悪用してオーラルセックスを要求したり、性的暴行を働いたりする違法行為に及んだ疑いを伝えていた。(c)AFP

1322とはずがたり:2015/12/22(火) 20:28:13
スンニ派を取り込んで連邦政府導入しないとスンニ派vsシーア派の対立構造が残ると過激派につけいる隙を与えてしまうだろうに戦斗優先して大丈夫なんか?

州都中心部奪還へ攻撃開始=IS駆逐目指す-イラク
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015122200768

【カイロ時事】ロイター通信によると、イラク治安部隊は中西部アンバル州の州都ラマディの中心部から過激派組織「イスラム国」(IS)を排除するための攻撃を開始した。首都バグダッドの西方100キロに位置するラマディの完全制圧を果たせば、ISには大きな打撃となる。
 治安部隊は空爆による支援を受け、政府庁舎などがある地区に向けて進軍している。
 ラマディは今年5月、ISに制圧された。その後、治安部隊の奪還作戦は難航したが、今月8日の時点で「軍事拠点を含む80%以上の地域」(治安部隊報道官)で支配権を回復。中心部に残るISの駆逐に向け、突入のタイミングをうかがっていた。(2015/12/22-18:59)

1323チバQ:2015/12/23(水) 01:46:50
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151222-00000082-jij-m_est
IS支配地、今年14%縮小=シリア・イラクで要衝失う
時事通信 12月22日(火)14時33分配信

 【ロンドンAFP=時事】国際軍事情報大手IHSジェーンズは21日、過激派組織「イスラム国」(IS)の今年の動向について、シリアやイラクの支配地域が14%縮小したとの見方を示した。
 
 ISは今年、トルコとの国境に近く、戦略的に重要なシリアのテルアビヤドやイラクのティクリートなどを失った。支配地域の総面積は14日の時点で年初と比べて1万2800平方キロ減り、7万8000平方キロになった。

1324名無しさん:2015/12/24(木) 06:18:51
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015122300394&j4
ジャーナリスト安田さん「拘束」=武装集団、7月にシリアで-国際団体

 国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)は、日本のフリージャーナリスト安田純平さん(41)が7月にシリアで武装勢力に「拘束された」と22日付で声明を出した。解放に向けて手を尽くすよう日本政府に求めている。武装勢力側は身代金を要求し、応じなければ安田さんを殺害するか「他のテロ集団」に金銭と引き換えに引き渡すと主張しているという。

 RSFが21日に得た情報によると、安田さんは7月前半にシリア入国直後、国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」支配地域で拉致され、現在も拘束されている。シリア入国は、過激派組織「イスラム国」(IS)に拘束され、1月に殺害映像が公開されたジャーナリスト後藤健二さんに関する取材などが目的だったとみられる。
 RSFは声明で、戦時の民間人保護を定めたジュネーブ条約やジャーナリストの安全に関する国連安保理決議などに基づき、日本政府に対し、安田さん解放のため「迅速な対応」を求めた。
 日本の外務省報道課は取材に対し「具体的な情報には接していない。報道は承知しているが、事案の性質上、コメントは差し控える」と述べた。
 安田さんはこれまでもイラクやシリアの戦地で取材を重ね、2004年4月にイラクで一時拉致された。安田さんのツイッターは、今年6月20日の書き込みを最後に更新が途絶えている。(2015/12/23-23:02)

1325とはずがたり:2015/12/24(木) 18:49:03
シーア派民兵の力で開放しても意味が無いと思うんだけどなぁ・・

ラマディ陥落か、ISISで残ったのは外国人戦闘員だけ
Only Foreign Fighters Remain in ISIS' Last Stand for Ramadi
地元のスンニ派戦闘員は、イラク軍の大攻勢を前にラマディから一斉に逃げ出した
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/12/isis-33.php
2015年12月24日(木)17時15分
ジャック・ムーア

 イラク西部アンバル州の州都ラマディには、今ではテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)の外国人戦闘員しか残っていない。州知事のスタッフが22日夜、本誌に明かした。5月にISISがラマディを制圧した際、ISISを支援した地元のイスラム教スンニ派民兵はイラク軍の大規模攻勢をを前に怖じ気づき、市外に逃亡した模様だ。

 地元のスンニ派の一部は、市民に紛れて長期間潜伏する「スリーパー・セル」や二重スパイとしてISISに協力していた。彼らが逃亡した今、抗戦を続けているのは数百人の外国人戦闘員だけだと、アンバル州のソハイブ・アルラウィ知事の補佐官兼報道官ムハナド・ハイムールは本誌記者宛ての電子メールで伝えた。

「ダーイシュ(ISISのアラビア語の略称)に関与した地元の人々は逃亡した。市内に残って戦っているいるのは外国人の戦闘員だけだ」

住民を人間の盾に立てこもり
 ハイムールによると、イラク軍の攻勢で市の中心部まで追い込まれた外国人戦闘員は、人質を「人間の盾」にするため「住民が市内から脱出するのを阻止している」という。

 イラク当局は今月に入って、クリスマスまでにラマディを奪還できる見通しを発表。イラク軍と地元のイスラム教シーア派民兵組織は米軍主導の有志連合の空爆に支援され、22日にラマディ中心部に進攻した。作戦は「計画通りに進んでおり、大きな勝利をもたらすだろう」と、ハイムールは述べ、クリスマスまでにラマディを解放するという目標に「着々と近づいている」と保証した。

 しかし、22日に電話で記者会見を行った有志連合の対ISIS作戦担当の米国防総省報道官スティーブ・ウォレン大佐は、ラマディ解放にはもっと時間がかかると語った。

「ラマディの完全な解放を宣言できるのはかなり先になる。攻略困難な地区が多くあり、1つずつ切り崩していかねばならない」

 イラクの首都バグダッドから約90キロの戦略的要衝ラマディを奪還できれば、14年6月以降、支配地域をイラクの広い地域に広げていたISISに対し、イラク政府は決定的な勝利を挙げることになる。サダム・フセインの出身地ティクリートは3月末に解放され、ISISの戦闘員が多数敗走したが、ラマディのほうがティクリートよりも大きな都市で、首都バグダッドにも近い。

イラク兵になりすまして残虐行為を
 5月にISISの手でラマディを制圧されたときは、ISIS掃討を誓うイラク首相、ハイダル・アル・アバディ率いる「挙国一致」政権の面目はまるつぶれになった。22日に市中心部に入ったイラク軍は自爆攻撃や狙撃、建物に仕掛けられた爆弾などに手を焼いたと、イラクのテロ対策局の報道官はAFPに語った。ウォレン報道官も、ラマディは建物が「非常に密集した」都市で、「狭く入り組んだ路地」に手こずらされると述べている。

 アンバル州政府はラマディ解放に備えて、避難した住民が自宅に戻れるよう発電機や給水設備を設置するなど、「安定化計画を実施する準備を進めている」と、ハイムール報道官は楽観的だ。

 だがウォレン報道官のツイッターへの投稿をみると、ISISはラマディの東に位置する都市ファルージャで、イラクの治安部隊の兵士になりすまして「残虐行為を働くよう」戦闘員に命じたという。

 防衛・安全保障の分析会社IHSジェーンズによると、今年に入ってISISは毎月後退を余儀なくさせられ、今や年初に比べ支配地域は14%縮小している。イラク軍とシーア派民兵組織はこれまでにティクリートと北部の都市バイジにあるイラク最大の製油所を奪還。しかし、5月にラマディを失ったために対ISIS作戦は当初の計画より遅れ、ISISの本拠地になっている北部の都市モスルの奪還は来年に持ち越された。

1326とはずがたり:2015/12/24(木) 18:52:18

部族社会に逆戻りするアラブ世界
2015年12月24日(木)10時56分
http://www.newsweekjapan.jp/kawakami/2015/12/post-5.php

「血の復讐」と「血の代償」
 アラブ世界は先行きの見えない混乱の中にある。この状況で浮上しているキーワードは「部族」である。アラビア語では「アシーラ」または「カビーラ」という部族にあたる言葉を、新聞やテレビ、さらにはYouTubeで度々、目にし、耳にするようになった。

 アラブの部族はもともとアラブ民族が出てきたアラビア半島に発する。サウジアラビアではいまでも部族は大きな影響力を持つ。イラクやシリア、リビアでも部族は大きな役割を演じている。部族と聞いても、日本人には実感がわかないかもしれない。私はイラク戦争後にイラク人に「部族」とはどのような存在なのか、と質問したことがある。

 その答えとして彼は、「例えば、私が交通事故で誰かを死なせたとする。そんな時は、私の故郷の部族長のところに行って、自分が死なせた人間の部族との間で和解の話し合いをしてもらう」と、部族に頼る場合を挙げた。

 部族同士で話をして、「血の代償」の金額を決め、それを払えば、話がつく。そのような部族を通した和解の手続きをしなければ、「血の復讐」という部族の復讐のルールが働いて、被害者の部族または家族に命を狙われることになる。

「血の代償」の金額が決まれば、それを支払う部族は、部族の中で金集めをする。部族は地方を拠点にしているのが普通だが、首都バグダッドなどの都会に住んでいるイラク人も、困った時に頼るのは故郷の部族だという。ある意味で、保険のような役割を果たすといっていいだろう。

国家が強い時は、部族の役割は弱くなる
 この21世紀に、前近代的な響きを伴う「部族」が政治や社会の表に出てくるのは、異様に聞こえる。しかし、イラクではイラク戦争後、シリアでは内戦が始まって以後、特に部族が大きな影響力を持つようになっている。今夏、アルジャジーラ・テレビの討論番組で「イラクとシリアの紛争での部族カード」というテーマの特集番組があった。

 アルジャジーラの番組では、イラクのスンニ派の「イラク部族評議会」事務局長のヤヒヤ・サンボル氏が「部族は社会の土台であり、国家が分裂すると、人々は庇護を求めて部族に目を向ける。部族は血縁に基づいたものであり、部族独自の法と秩序を持ち、メンバーを守る役割を担う」と語った。

 さらに、「国家が強い時は、部族の役割は弱くなり、社会の秩序や公正は国の機関によって維持され、人々も国に頼るようになる。部族長の権威は象徴的なものとなる。しかし、国の法が公正を欠くようになれば、人々は部族の法に頼るようになる」と補足した。

シリア内戦で部族が果たした役割
 イラクでの2014年5月のイスラム国(IS)によるモスル陥落の際、シーア派主導政権に反発したスンニ派部族はISと共闘したことが知られている。モスルがあっけなく陥落した理由は、ISによる外からの攻撃だけでなく、イラク軍の足下、または背後から部族が反乱を起こしたためである。当時、私はスンニ派地域からクルド人自治区のアルビルに逃げていたスンニ派部族の幹部の話を聞いたが、「我々とISは、マリキ政権(当時)を共通の敵として戦っている」と語っていた。

 一方、アルジャジーラの番組では、シリアの反体制派系の研究者アブデルナセル・アヤド氏が登場し、2011年に始まった「アラブの春」でのシリアでの反体制運動の始まりに、部族が重要な役割を演じたという見方を語った。「革命発祥の地」と呼ばれるシリア南部のダラアでは、同年3月に「民衆は体制の崩壊を求める」という落書きをした10代の少年たちが警察に拘束され、それが大規模な反政府デモにつながり、治安部隊がデモ隊に銃撃したことが、さらなるデモの拡大へとつながった。

 アヤド氏は「ダラアはシリアの中でも部族が強い地域であり、反政府運動が広がった時に、部族の連帯意識が果たした役割は大きかった」と語った。さらに、「反政府運動の動きが部族の影響力が強いシリア東部に広がった時、デモの実施と、その後の武装闘争の広がりにおいて、地域の部族が果たした役割は大きい。東部は早い時期に反体制派に解放された場所である」と付け加えた。

ISに忠誠を誓う部族の動画
 ISが今年5月にYouTubeで公開した動画では、モスルを州都とするニナワ州の部族がISに改めて忠誠を誓う会合の様子が映されている。アラブ風の頭巾をつけた部族長が次々と広いホールに入り、ISの幹部とみられる人間が部族の名前を読み上げる。部族長は「我々は信仰深い司令官であるアブバクル・バグダディ師に忠誠を誓い、従う」と、ISを率いるバグダディ師の名を唱える。さらに映像では、出席した部族長の次のようなコメントが次々と紹介される。

1327とはずがたり:2015/12/24(木) 18:52:44
>>1326-1327
「抑圧と屈辱の時には、外に出て歩くのも安全ではなかった。いまは、誇りを持って外を歩くことができる。いま世界は信仰か不信仰かを選ばねばならない」
「彼ら(IS)がやってきて、我々をイスラムの下に解放した。我々は常に『アッラー以外に神はない』を唱えるISの旗の下にある」
「我々は困難な状況を経て、いまISと共にある。我々は共にシーア派とクルド兵と戦う」
「我々は神にかけて、バグダディ師に忠誠を誓う。我々はISの一部であり、それを誇りに思う」

 もちろん、部族もIS支配の下で従わねばならないのだろうが、力による支配は、サダム・フセイン政権であれ、米軍占領時代であれ、シーア派主導政権の時代であれ、変わらない構図である。ただし、サダム・フセイン時代にはスンニ派部族は優遇されていた。それが米軍占領下と、シーア派主導政権時代には、スンニ派部族は抑圧されていると感じていた。

部族の支持を得て地域を支配するIS
 ISは部族の支持を得ることで地域を支配する手法をとっている。忠誠を誓った部族の支配地域に、電気や水道などサービスの提供や、地域の道路整備なども行う。もちろん、ISに歯向かう部族には、残酷な報復が行われるが、それもフセイン旧政権時代と同じである。スンニ派部族にとってISはシーア派政権とクルド兵と対抗するには強い味方でもあり、部族長が「ISの下で安全と誇りを感じる」と語るのは、全くうそとも言えないだろう。

 今年5月にISはバグダッド西方のスンニ派州のアンバル州を制圧した。この時、シーア派主導政権のもとに軍事顧問団を送っていた米国は、アンバル州のスンニ派部族にISと戦うよう求めた。イラク政権にはスンニ派部族に武器を提供するよう求めた。しかし、政権はスンニ派部族への武器提供を渋り、代わりにISと戦わせるためにシーア派民兵を送り込んだ。これが、スンニ派部族の怒りを買い、アンバル州のスンニ派部族連合は「ISと我々は同じ運命にある」と宣言して、ISに忠誠を誓った。

 もともとアンバル州は、イラクに駐留した米軍が、2006年から07年にかけて、スンニ派部族に金と武器を与えて「覚醒委員会」を組織させた州である。米軍は部族をイラク・アルカイダやその後にできた「イラク・イスラム国」と対抗させようとした。しかし、2011年末に米軍がイラクから撤退した後、スンニ派はシーア派主導政権の下で、石油収入の分配でも地域開発でも冷遇され、不満を募らせた。イラクの若者失業率は18%だが、政府関係機関への就業の機会が限られているスンニ派地域の若者の失業率は、その倍になるという話だった。

 一方のシリアでは現在、ISのシリアでの中心都市があるラッカ周辺は、部族の勢力が強い地域であり、YouTubeには、地域の部族がISに忠誠を誓う動画がいくつもアップされている。ISは今年5月に、古代遺跡があるパルミラの町を制圧したが、この時、政権側について戦っていたある部族を700人から900人殺害し、その部族をパルミラから排除するという報復に出た。

 油田があるデリゾールでは、油井がある地域を支配している部族には、石油収入の分け前を与える約束をして、忠誠を誓わせているという。このように、部族に対する「アメとムチ」政策が、ISの部族対応ということになる。

強権国家の破綻がISの出現、部族の台頭を生む
 部族がいま浮上してきているのは、イラク戦争後の混乱が続くイラクや、「アラブの春」で長年続いた強権独裁体制が崩れたリビア、シリア、イエメンなどで、国家が破綻したためと考えるしかない。

 アラブ世界で1950年代に始まるアラブ民族主義やアラブ社会主義を掲げた強権独裁体制は、欧州の植民地支配の下で引かれた国境線の枠の中で、国民国家を建設し、国民を統合するという近代的な試みであった。それが崩れたいま、近代国家以前の部族社会のルールが復活してきたと考えることができる。

「アラブの春」とは、腐敗した強権体制による権力と富の独占に対する若者たちの反乱だった。民主的な政治改革が実行できれば、新しい政治が開いただろうが、チュニジア以外は民主化に進まずに、シリアでは政治改革を求めるデモを武力で弾圧し、国家の破綻に向かった。その結果、部族の台頭とISというイスラム過激派の出現につながっている。

 いまの中東で、ISだけを見ても危機の実体は見えてこない。シリアやイラクでは、国家が政治的に破綻したために、部族が台頭し、それがISを支えているという構図である。財政的に破綻した国に対しては、国際社会は金融支援と引き換えに、思い切った財政改革や緊縮策の実施を求める。ならば、政治的に破綻した国が、過激派を生み、難民を生み、国際社会への危機となっていると考えれば、国際社会はシリアやイラクに対して、政治の正常化を踏み込んで求める必要があるのではないかと思う。

1328チバQ:2015/12/24(木) 22:46:51
http://www.afpbb.com/articles/-/3071282
アフガン南部州、タリバン攻勢で陥落の危機
2015年12月24日 11:24 発信地:カブール/アフガニスタン
【12月24日 AFP】アフガニスタン南部のルマンド(Helmand)州が、旧支配勢力タリバン(Taliban)の攻勢によって陥落する恐れが出ている。タリバンは23日までに、アヘン生産の中心地である要衝地区サンギン(Sangin)の大部分を掌握。英軍は1年2か月ぶりに同地域へ部隊を展開し、アフガン政府も援軍の派遣を急いでいる。

 政府軍を攻囲したタリバンは数日にわたって激戦を繰り広げた末、20日にサンギン地区の前線を突破。逃げ出した住民によると、同地区中心部まで侵攻したタリバンは、拘束した兵士を次々と処刑している。同州の全14地区のうち、2地区以外はタリバンが実行支配したり、激しい攻勢をかけたりしている状態にある。(c)AFP

1329チバQ:2015/12/26(土) 12:44:57
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151226-00000006-jij_afp-int
トルコ大統領、一般男性の飛び降り自殺を阻止
AFP=時事 12月26日(土)10時28分配信

トルコ・イスタンブールのボスポラス橋の柵の後ろに立つ男性(右)に話し掛けるレジェプ・タイップ・エルドアン大統領の護衛(2015年12月25日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が25日、同国イスタンブール(Istanbul)のボスポラス橋(Bosphorus Bridge)から飛び降りようとしていた男性に対して弁舌を振るって説得し、自殺を思いとどまった男性と握手を交わす出来事があった。
 男性は、金曜日の礼拝を終えたエルドアン大統領が欧州とアジアをつなぐ同橋を車で通り掛かったときにちょうど自殺しようとしていたとみられている。通信社ドーガン(Dogan)によれば、男性は家庭の問題で以前から抑うつ状態にあったという。ボスポラス海峡(Bosphorus Strait)に架かるボスポラス橋は高さ64メートルで、自殺が多い。【翻訳編集】 AFPBB News

1330チバQ:2015/12/26(土) 15:29:43
http://mainichi.jp/articles/20151226/k00/00e/030/199000c
シリア
反体制派指導者アッルーシュ氏死亡 政権側空爆か

毎日新聞2015年12月26日 10時48分(最終更新 12月26日 14時48分)


 【カイロ秋山信一】シリアの首都ダマスカス郊外で25日、アサド政権側によるとみられる空爆があり、反体制武装組織「イスラム軍」の指導者、アッルーシュ氏が死亡した。空爆にはロシア軍やシリア政府軍が関与した可能性がある。

 イスラム軍は、サウジアラビアなどの支援を受ける数千人規模の有力組織。来年1月に開催予定のシリア和平協議に参加する意向を示していたが、態度を硬化させる可能性も出てきた。

 ロイター通信などによると、アッルーシュ氏は空爆当時、ダマスカス東郊のイスラム軍の拠点で会合中だった。一緒にいた副官や広報担当者も死亡したとの情報がある。

 政権側は今年9月以降、ロシア軍による空爆の支援を受け、ダマスカス郊外の反体制派支配地域への攻勢を強めている。反体制活動家によると、22日夜には首都南郊のモアダミヤ地区で化学物質を含む爆弾が投下され、10人が窒息死した。政権は2013年に化学兵器の全廃に同意したが、反体制派は「化学兵器の使用が続いている」と非難している。

 イスラム軍はイスラム法に基づく統治を目指しているが、過激派組織「イスラム国」(IS)や国際テロ組織アルカイダ系のヌスラ戦線と敵対し、政治的にはISより柔軟な姿勢をみせている。サウジやカタールなどは「穏健派」とみなし、和平プロセスへの参加も容認しているが、アサド政権側はISなどと同一視している模様だ。

1331チバQ:2015/12/26(土) 15:30:31
http://mainichi.jp/articles/20151225/k00/00e/030/168000c
ベツレヘム
厳かにクリスマスミサ 衝突激化で観光客減少

毎日新聞2015年12月25日 10時25分(最終更新 12月25日 11時08分)
パレスチナ自治区の聖カテリナ教会

 【ベツレヘム(ヨルダン川西岸パレスチナ自治区)大治朋子】イエス・キリスト生誕の地とされるヨルダン川西岸パレスチナ自治区のベツレヘムにある聖カテリナ教会で24日夜から25日未明にかけて、恒例のクリスマスミサが行われた。ベツレヘムはこの時期、世界中から訪れるキリスト教徒らでにぎわうが、今年秋以降に激化したイスラエルとパレスチナの衝突を受けて観光客が減少している。

 「いつもは外国人旅行客がバスで乗り付けるかき入れ時なのに……。今年は昨年の10分の1で、過去最悪の落ち込みだ」

 教会前の広場で40年間、土産物屋を営むジャック・タバッシュさん(78)が閑散とした店内で肩を落とした。衝突が激化し始めた10月初旬から、観光客が急速に減り始めたという。パレスチナのマアン通信によると、ベツレヘムの商工会議所は、地元ホテルの宿泊客が例年のクリスマスシーズンの4割になる見通しだとしている。

 イスラエル占領下にあるパレスチナでは、2000年から05年にかけての第2次インティファーダ(民衆蜂起)で自爆攻撃が相次いだ。だが、タバッシュさんは「(自爆攻撃は)連日というわけではなかった。今起きているのはナイフを使う小さな事件だが、ほぼ毎日のようにどこかで起きているので(自爆攻撃より)恐怖感が強いのかもしれない」と語る。

 パレスチナ自治政府経済省は、今回の紛争拡大によるパレスチナ経済全体への影響はすでに13億ドル(約1560億円)に上ると試算。観光業全体では、1.3億ドルに達すると推計している。

 23日にはエルサレム旧市街でパレスチナ人の男2人が通行人を刃物で刺し、ユダヤ人の男性1人が死亡。もう1人のユダヤ人男性もイスラエル警察の流れ弾に当たり死亡した。

1332とはずがたり:2015/12/26(土) 20:57:22
「ロシアのスパイ」処刑か=「イスラム国」が空爆後初
http://www.jiji.com/jc/zc?g=&k=201512%2F2015120300081

 【モスクワ時事】過激派組織「イスラム国」は2日、シリアで「ロシアのスパイ」を処刑したとする映像を公開した。米NBCテレビなどが伝えた。主張が事実なら、同組織にロシア人が処刑されるのは、9月30日にロシアがアサド政権支援のためシリア空爆を開始後初めて。

 処刑した人物はロシア語を話しており、ロシアを含む旧ソ連出身者である可能性もある。映像の終わりに「(ロシアは)平和的なイスラム教徒を殺害している」と空爆を非難している。
 オレンジ色の囚人服を着せられ、首元にナイフを当てられた男性は「マゴメト・ハシエフ」と名乗り、ロシア南部チェチェン共和国から来たと説明。ロシア連邦保安局(FSB)にスカウトされた経緯などを「自白」したという。男性は昨年、シリアやイラクにいたとの情報がある。(2015/12/03-06:54)

1333とはずがたり:2015/12/26(土) 21:00:34
シリア首都南部からIS撤退へ 政権軍と異例の合意
http://www.asahi.com/articles/ASHDV1S9KHDVUHBI001.html?iref=com_alist_6_02
カイロ=翁長忠雄2015年12月26日20時48分

 内戦が続くシリアで、首都ダマスカス南部のヤルムーク難民キャンプやその周辺地区を占拠していた過激派組織「イスラム国」(IS)やアルカイダ系「ヌスラ戦線」などの武装勢力が、占拠地域から撤退することでアサド政権軍と合意した。AFP通信などが25日、伝えた。

 シリア内戦では、政権軍と反体制武装組織の間で地域的停戦が成立したことはあるが、ISと合意するのは珍しい。政権関係者は25日、戦闘員2千人と家族らの計4千人を移動させるバスが占拠地域に入ったとAFPに語った。ISはシリア北部のラッカへ、ヌスラ戦線は同組織が支配する別の地域へ向かうとみられる。

 停戦に向けた交渉は約2カ月に及んだといい、地域を離れる際、各戦闘員はスーツケース1個と個人用の武器の携帯が認められる。政権軍は24日に反体制側の重火器を押収したという。

 ヤルムークは内戦前、パレスチナ難民約18万人が暮らしていたが、2012年12月ごろから反体制武装勢力が入り込み、政権軍と激戦が続いた。今年4月にはISも侵攻した。食料などの支援物資が届かず、住民は食料不足に苦しんでおり、パレスチナ解放機構(PLO)によると、現在約7千人が残されている。(カイロ=翁長忠雄)

1334チバQ:2015/12/27(日) 12:07:54
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151226-00000023-jij-eurp
暴徒がコーラン燃やす=イスラム施設襲撃―仏コルシカ島
時事通信 12月26日(土)11時35分配信

 【アジャクシオ(仏)AFP=時事】フランス警察によると、コルシカ島アジャクシオで25日、デモ隊がイスラム教の礼拝施設に押し入り、聖典コーランを燃やした。
 バルス首相はツイッターで「許し難い冒涜(ぼうとく)」と非難した。
 アジャクシオの貧困地区で24日夜から25日未明にかけ、消防隊員2人と警官1人が「覆面姿の若者」に襲われて負傷した。抗議するデモ隊約150人が25日午後、県庁前に集まり、一部が貧困地区に移動。「アラブ人は出て行け」と叫んで礼拝施設を荒らし、コーランを燃やした。
 今年は24日にイスラム教のムハンマド聖誕祭、25日にキリスト教のクリスマスが続いた。

1335チバQ:2015/12/27(日) 23:00:18
http://www.yomiuri.co.jp/world/20151227-OYT1T50047.html
イラン国会議員選、革命以降最多の立候補者
2015年12月27日 19時07分
 【テヘラン=中西賢司】イランで来年2月に投票が行われる国会議員選(定数290)の候補者登録が25日に締め切られた。


 内務省によると、1万2123人が候補者として届け出、1979年のイスラム革命以降最多となった。女性の割合は、前回の8%から12%に増加した。

 国会議員選と同日行われる「専門家会議」選挙(定数88)の候補者届け出は23日に締め切られ、初代最高指導者ホメイニ師の孫ハッサン師(43)ら過去最多の801人が登録した。国営イラン放送によると、女性は16人だった。「専門家会議」は最高指導者の任免機関。

 最終的な候補者は、イスラム法学者らの「護憲評議会」の資格審査を経て来年2月に発表される。同評議会が、改革派などの立候補をどこまで認めるかが焦点となる。

2015年12月27日 19時07分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

1336とはずがたり:2015/12/30(水) 08:57:19
いいこんだ。
>政府側に立つイスラム教シーア派民兵に頼らず、政府軍だけで進めることにこだわった。

スンニ派部族の自治政府の成立を急がねばならない。アフガンもシリアも連邦制の導入が鍵である。中央政府に権力集めても無能で抑圧しかしないからな。

イラク、ISからラマディ奪還 「来年は最終勝利の年」
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%80%81%EF%BD%89%EF%BD%93%E3%81%8B%E3%82%89%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%87%E3%82%A3%E5%A5%AA%E9%82%84-%E3%80%8C%E6%9D%A5%E5%B9%B4%E3%81%AF%E6%9C%80%E7%B5%82%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%81%AE%E5%B9%B4%E3%80%8D/ar-BBo1lnQ
朝日新聞デジタル
11 時間前

 イラクのアバディ首相は28日、西部アンバル州の州都ラマディを過激派組織「イスラム国」(IS)から解放したと宣言した。5月にラマディから敗走した政府軍を立て直し、約7カ月ぶりに奪還した。アバディ氏は「2016年はISに対する最終勝利の年にする」とも述べ、国内から駆逐する考えを強調した。

http://tohazugatali.we b.fc2.com/int_poliBBo1aZA.jpg

 政府軍は数週間かけてラマディの包囲を狭め、22日にユーフラテス川を越えて市中心部に進攻。28日には州政府庁舎に国旗を掲げた。ただ、市東部など一部にISの戦闘員が残っているとみられる。政府は警官を再配置し、都市機能の回復を急ぐ。

 政権にとってラマディ奪還は、「失地回復」以上の重みを持つ。政府軍に対する信頼を取り戻す契機になり得るからだ。政府は今回の作戦で、政府側に立つイスラム教シーア派民兵に頼らず、政府軍だけで進めることにこだわった。

1337とはずがたり:2015/12/30(水) 12:25:35

「シリアでジャーナリスト拘束」の声明を撤回
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%80%8C%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%A7%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E6%8B%98%E6%9D%9F%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%A3%B0%E6%98%8E%E3%82%92%E6%92%A4%E5%9B%9E/ar-BBo0LBR
読売新聞
16 時間前

【パリ=本間圭一】国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は28日、埼玉県出身のジャーナリスト、安田純平さん(41)がシリアで武装勢力に拘束されているとした22日付の声明を撤回すると発表した。

「情報確認が不十分だった」と説明している。ただ、安田さんと親しいフリージャーナリストの常岡浩介さんによると、安田さんは今年6月にシリア入りした後、いまだに連絡が取れないという。

22日付の声明は、安田さんがシリアに入国した後、国際テロ組織アル・カーイダ系の「ヌスラ戦線」が支配する地域で武装勢力に拘束され、身代金を要求されているとしていた。

同団体はこの声明に関し、「通常の方法で作成されたものではなかった」とし、ホームページ上から削除した。また、「安田さんの家族や友人らに謝罪したい」としている。

1338とはずがたり:2015/12/31(木) 01:28:05
タリバンが政府庁舎で自爆攻撃、26人死亡 パキスタン北西部
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%B3%E3%81%8C%E6%94%BF%E5%BA%9C%E5%BA%81%E8%88%8E%E3%81%A7%E8%87%AA%E7%88%86%E6%94%BB%E6%92%83%E3%80%8126%E4%BA%BA%E6%AD%BB%E4%BA%A1-%E3%83%91%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E5%8C%97%E8%A5%BF%E9%83%A8/ar-BBo266B
AFPBB News
15 時間前

【AFP=時事】パキスタン北西部マルダン(Mardan)で29日、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」の戦闘員が政府庁舎の正門にオートバイで突っ込んで自爆し、26人が死亡、50人以上が負傷した。うち11人が重体。地元当局者がAFPに明らかにした。

 現場となったのは、身分証明書を発行している国家データベース登録局(National Database and Registration Authority)の地方支局で、正面玄関は爆発により吹き飛ばされた。

 パキスタン軍はTTPの拠点に対し大規模な攻勢をかけており、TTPの勢力は弱まってきていると専門家らは指摘していたが、今回の事件は、TTPには今なお多数の死者を出す攻撃を行う能力があることを示す結果となった。

1339とはずがたり:2016/01/03(日) 15:27:23

有志連合がパリ多発テロ関係者などISIS指導者ら10人殺害
西側諸国へのさらなる攻撃を計画していた者も
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/12/isis10.php
2015年12月30日(水)11時33分

 米国主導の有志連合は過去1カ月間、過激派組織「イスラム国」の指導者ら10人を空爆で殺害した。先月のパリ攻撃に関わったとされる人物も含まれる。

 有志連合の報道官が29日明らかにした。一部の人物は、西側諸国へのさらなる攻撃計画を所持していたとしている。

 報道官によると、殺害された1人はイスラム国の対外作戦を手助けしたほか、パリ攻撃のネットワークにつながりがあった。イラク北部のモスルで26日、殺害したという。

 イラク軍が要衝ラマディでイスラム国に勝利宣言するなど、報道官は空爆の成果が最近表れているとの認識も示した。

 報道官は「成功の一因は、イスラム国が指導層を失いつつある事実にある」と指摘。ただ、「(イスラム国は)まだ牙を持っている」と警告した。

1340とはずがたり:2016/01/03(日) 15:32:58
サウジの白色テロもなんとかしろよなー。日本皇軍の戦前の行為も合法だ,強制性は無いって云ってるような連中なら現代の中国もサウジも法治国家だって云うんだろうけど。

イスラム教シーア派指導者ら47人の死刑執行 サウジ
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%A0%E6%95%99%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%A2%E6%B4%BE%E6%8C%87%E5%B0%8E%E8%80%85%E3%82%8947%E4%BA%BA%E3%81%AE%E6%AD%BB%E5%88%91%E5%9F%B7%E8%A1%8C-%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%82%B8/ar-BBo9a7Y#page=2
AFPBB News
4 時間前

【1月3日 AFP】イスラム教スンニ(Sunni)派が大多数を占めるサウジアラビアで2日、政府に対する抗議行動の背後にいた高名なシーア派(Shiite)派指導者の死刑が執行され、シーア派が国民の多数を占めるイランとイラクが同国を批判した。

 サウジ内務省の発表によると、死刑が執行されたのはシーア派指導者ニムル・ニムル(Nimr al-Nimr)師(56)に加え、シーア派反政府活動家、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)による攻撃に参加したスンニ派の計47人。

 ニムル師処刑の発表で抗議デモが呼びかけられたが、シーア派が差別されていると訴えている産油量豊富な同国東部州(Eastern Province)に居住している同師の兄弟モハメド・ニムル(Mohammed al-Nimr)氏は平静を呼びかけた。

 同氏は「死刑執行は(サウジアラビアにいるシーア派の)若者の間で怒りを引き起こすだろう」と述べた一方、「われわれは暴力や当局との衝突は拒否する」姿勢を明らかにした。

 同国内務省は、(処刑された)47人は過激思想に染まり、「テロリスト組織に参加」してさまざまな「犯罪計画」を実行し、有罪判決を受けていたと述べた。

 国営サウジ通信(SPA)が公表したリストによると、死刑が執行されたスンニ派の中には、2003年5月に首都リヤド(Riyadh)で発生し米国人9人を含む35人が死亡した外国人居住施設の攻撃や、翌04年に東部州の都市ホバル(Khobar)で発生し、主に外国人の22人が死亡したアルカイダによる攻撃などの実行犯として有罪判決を受けた容疑者もいた。

 17歳の時に逮捕され、勾留中に拷問を受けた後に死刑判決を受けたとして、同国が人権擁護団体や米国から激しい非難を受けたニムル師のおいは死刑を執行された人のリストに含まれていなかった。

処刑された47人のうち45人はサウジアラビア人で、残りの2人はエジプト人とチャド人が各1名。同国内務省報道官によると、処刑は剣による斬首や銃殺刑執行隊によるものだった。

 サウジアラビアでは昨年1月のサルマン国王(King Salman)即位後、死刑執行数が激増しており、2015年は2014年の2倍に近い153人が処刑された。

1341とはずがたり:2016/01/03(日) 19:59:39
もちろんタリバーンもなんとかしろよなー。とは思うが,IS以後タリバーンなんか穏健派に思えてくる。。(;´Д`)

フランス料理店に自爆攻撃、17人死傷 アフガニスタン
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E6%96%99%E7%90%86%E5%BA%97%E3%81%AB%E8%87%AA%E7%88%86%E6%94%BB%E6%92%83%E3%80%8117%E4%BA%BA%E6%AD%BB%E5%82%B7-%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3/ar-BBo7kpR
AFPBB News
1日前

【AFP=時事】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)にある外国人に人気のフランス料理店で1日、旧支配勢力タリバン(Taliban)による自動車を使った自爆攻撃があり、地元警察当局によると2人が死亡、15人が負傷した。

 狙われたのはアフガニスタン人が経営するフランス料理店「ル・ジャルダン(Le Jardin)」で、大きな爆発音の後、建物は炎上した。薔薇の咲く大きな庭園を擁するこのレストランは、外国人や裕福なアフガニスタン人に人気が高い。

 アフガニスタン政府は12月31日、タリバンとの和平交渉を目指してパキスタン、米国、中国との4者会談を今月11日からパキスタンで開催すると発表したばかりだった。タリバンによるとみられる攻撃は、カブールでは1週間で2回目。

 カブールにあるイタリア系の救急病院がマイクロブログのツイッター(Twitter)に投稿したところによると、死者には12歳の男児が含まれる。

 タリバンのザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官はツイッターで、自爆攻撃により外国人数人を殺害したと発表した。ただし、タリバンは政府や外国人を標的とした攻撃では死者数を誇張する傾向がある。

 カブール警察当局は事件後、現場付近の一斉捜索で容疑者1人を拘束し、タリバンは敷地内に侵入できなかったと発表した。ル・ジャルダンは、外国人駐在員に人気の市内のレストランの中では警備が厳重で、中に入るには複数の扉を通らなければならず、無線を装備した武装警備員が何人も常駐している。

1342chibaQ@rossia`:2016/01/03(日) 23:38:36
http://mainichi.jp/articles/20151229/k00/00m/030/163000c
イラク軍
ラマディほぼ制圧 IS、失地重ね陰り

毎日新聞2015年12月28日 21時06分(最終更新 12月28日 23時46分)

【カイロ秋山信一】イラク政府軍などの連合部隊が過激派組織「イスラム国」(IS)の支配下にある西部アンバル県の県都ラマディ中心部を約7カ月ぶりにほぼ制圧した。ISはシリアでも失地を重ねており、組織の看板である領域支配に陰りが見える。劣勢の反動として、支配地域外で敵対国へのテロ攻撃を活発化させる可能性も指摘されている。

 イラクからの報道によると、政府側部隊は27日、ラマディ中心部でISが拠点にしていた行政庁舎周辺に進攻した。市内ではISの散発的な抵抗が続いているが、政府側の奪還作戦は最終段階に入った模様だ。

 ISは11月にクルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」にシリア国境付近のシンジャルを奪われた。シリア北部ラッカ県でも26日、クルド人民兵主体の「シリア民主軍」にティシュリーン・ダムを奪われた。

 一連の攻勢はどれも、米軍主導の有志国連合の援護や弾薬供与、軍事訓練を受けた地上部隊によるもの。3カ所ともIS支配地域内の主要交通路上にある要衝で、有志国連合が主導して攻撃目標を選んでいる可能性がある。

 一方、ISも不利な状況を認めざるを得なくなっている。「戦いの中で死傷し、困難を抱えることがあっても、それは神の約束だから驚くことはない。忍耐強くあれ」。バグダディ指導者の声明とされる音声が26日公開され、支持者を鼓舞した。敗北に予防線を張ることで組織内の動揺を抑える狙いがあったとみられる。

 国際軍事情報企業IHSジェーンズによると、IS支配地域(今月14日時点)は今年1月と比較すると約14%減少し、約7万8000平方キロメートル(北海道本島とほぼ同じ)になった。シリア中部パルミラを新たに制圧したが、シリア、イラク両国で主にクルド人部隊に支配地域を奪われた。

 支配地域の縮小はISの資金力低下につながるとの見方もある。英情報企業の推計によると、ISの収入の約半分は、住民から徴収する「税金」や資産没収で、支配地域の縮小は収入減に直結する。

 今後の焦点はイラク北部モスルの攻防だ。ISが昨年6月に侵攻する前、モスルには150万人以上が居住。現在も数十万人が残っているとみられ、IS支配地域では最大の都市だ。

 モスル奪還の鍵になるのが、住民の大半を占めるイスラム教スンニ派やクルド人との連携だ。スンニ派住民はシーア派中心の中央政府への不信感は強く、IS侵攻時にシーア派主体の軍・警察が敵前逃亡したことも反感を強めた。また中央政府とクルド自治政府は、自治区で産出される石油の利権や自治区の領域を巡って緊張関係にある。

 「ラマディで勝利した後、すべてのイラク人が団結し、モスルの解放を達成する」。イラクのアバディ首相は25日、モスル奪還に向けて宗派・民族の壁を超えた団結を呼びかけた。政府側はスンニ派部族兵やペシュメルガを含めて部隊を編成し、挙国一致で慎重に作戦を進める構えだ。

 一方、ISがイラクやシリアでの圧迫に対抗するため、国外でのテロに力点を置く可能性が指摘されている。ISは既存国家の大半を敵視しており、11月のパリ同時多発テロのような事件は世界各地で起こる可能性がある。またISは混乱が続くリビア中部シルトで実効支配を強めており、「第三の拠点」の構築を模索しているとみられる。

 中東情勢に詳しいヨルダン大学戦略研究所のムーサ・シュテイウィー所長は「ISは領域縮小に危機感を抱いている。ただISの掃討作戦が進めば進むほど圧力が高まり、国外でのテロに目標が向かうジレンマがある」と指摘している。

1343チバQ:2016/01/04(月) 16:11:21
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016010401000551.html?ref=rank
サウジ、イランと国交断絶 外交官の48時間内退去命じる
2016年1月4日 09時36分
 【カイロ共同】イスラム教スンニ派の大国サウジアラビアがシーア派の有力指導者らを処刑し、シーア派国家イランとの宗派対立が深まったことを受け、サウジのジュベイル外相は3日、記者会見し「イランと外交関係を断つ」と発表した。両国関係の悪化は決定的となった。
 イランの首都テヘランで、群衆がサウジ大使館を襲撃したのに対抗する措置。ジュベイル外相は「サウジ国内にいるイランの全外交官は48時間以内に国外に退去しなければならない」と強調、「アラブ世界でイスラム教徒同士の衝突をもたらす国家と、もはや関係を維持できない」とイランを非難した。

1344チバQ:2016/01/04(月) 16:24:34
http://www.sankei.com/world/news/160103/wor1601030028-n1.html
2016.1.3 20:12
【サウジ・シーア派処刑】
バーレーンやイラクにも抗議デモ拡大 スンニ派との宗派対立深まる
 【カイロ=大内清】サウジアラビアが2日、イスラム教シーア派の高位聖職者ニムル師らを処刑したことを受け、シーア派大国イランの首都テヘランでは同日夜から3日未明にかけて処刑に抗議する群衆がサウジ大使館を取り囲み、暴徒化した一部が館内に乱入したり火炎瓶を投げつけたりした。イランの最高指導者ハメネイ師も3日、処刑を非難。域内での影響力を争う両国の関係がいっそう険悪化し、スンニ派とシーア派の対立が強まる懸念が高まっている。

 一方、AP通信などによると、サウジの隣国バーレーンやイラクでも2日、処刑への抗議デモが起き、宗派対立が中東各地に拡大した。

 イランのメディアによると、ハメネイ師は聖職者らの会合で、「サウジは(処刑に対する)神聖な報復を受けるだろう」と述べた。

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 これに先立つ2日、イラン外務省報道官も非難声明を発表した。これに対し、サウジ外務省は、「サウジ内政への干渉だ」としてイラン大使を呼び、抗議状を手渡した。サウジは、47人の処刑は国内でのテロ対策上のものだとしている。

 イランでは2日、首都のほか、シーア派聖地の北東部マシャドでも群衆がサウジ領事館前に集まり治安部隊ともみ合うなどの騒ぎが起きた。イラン治安当局は、大使館襲撃に関与した40人を逮捕したが、宗教界の反サウジ感情は強く、事態が早期に沈静化するかどうかは不透明な状況だ。

 イランはシーア派の総本山ともいえる立場で、サウジでは少数派のシーア派住民とも密接な関係がある。一方、スンニ派の「盟主」を自任するサウジは、シーア派が域内で影響力を伸ばすことを強く警戒している。


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