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スーフィズムに関するHP

1277とはずがたり:2015/12/02(水) 18:37:30
>>1276-1277
イスラム国は支配下の言論統制を慎重に行っている。外部メディアの情報や、反イスラム国的なメッセージは禁止されている。これは非常に恐ろしいことだ。時間が十分にあることを考えると、支配下にある住民たちは次第に、イスラム国の厳しい支配体制でうわべだけの平和と正常さに価値を見いだし、同組織への支持を拡大する可能性がある。これは典型的なストックホルム症候群だが、より広範かつ壊滅的なスケールだと言える。

前例もある。アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは1990年代、混乱する同国で法と秩序を確立して国民からかなりの支持を獲得した。

また、パレスチナ自治区ガザを実行支配するイスラム原理主義組織ハマスや、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなどのグループは、国民から大きな支持を得て、過激派から政党へと変貌するため、慈善活動や社会福祉プログラムを利用した。

両組織とも、ばく大な時間とリソースを社会福祉に費やし、学校や図書館、孤児院などを支援した。ハマスは2006年までには、パレスチナの立法議会選挙で決定的勝利を収めるほど十分な支持を獲得。一方、ヒズボラも2008年までにレバノンの国民議会で3分の1を超える議席を得ている。

イスラム国がこれと同じような軌跡をたどるようになると想像しただけでも恐ろしい。イスラム国は民主主義を否定しているが、もし同組織が慈善事業や統治によって住民の支持を拡大し続けるのであれば、社会に深く根ざし、掃討するのが一段と難しくなる可能性がある。

イスラム国の女性への過酷な扱いをもってしても、支持を低下させるには十分ではないかもしれない。例を挙げると、アフガニスタンの女性はかつて、現在よりもかなり自由を謳歌(おうか)していた。現代的な服を着て、大学に通い、専門的な仕事にも就いていた。タリバンはこれを禁止したが、世論の多くは暴力の減少と引き換えに女性の権利が奪われることを選んだ。シリアでも同じ歴史を繰り返す可能性がある。

国際的な反イスラム国連合は、同組織による残虐的なプロパガンダに対抗するためには多大なリソースを投資しているが、友好的なプロパガンダの嘘を暴くことには十分な注意を払っているとは言えない。今こそこの問題に対処する時だ。ほんの数年で手遅れになるかもしれない。

*筆者は米中央情報局(CIA)に10年間勤務し、南アジアと中東を担当。現在はシンクタンク、国際ガバナンス・イノベーションセンター(CIGI)に勤務。


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