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戦場スレpart2

1 ◆NcltM1gQ/Q:2012/07/11(水) 20:01:52 ID:Ue7B6b.Y
ロボットの戦闘シチュや、イベントの際にお使い下さい。

488ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2013/02/08(金) 22:16:32 ID:HID.m0vQ
>>487
「逃げたのか・・・?」
付きたてた刃だけがその場に残り、空の亀裂にケルベロスは消えていった。
バルクレイスならば次元の湾曲を感知できただろうが、ゲシュペンストにその機能は無い
だが戦場を急激に包んだ静寂が、戦闘の終了を物語っていた

「そうだ、リリー少尉は!無事なのか!?」
機体を反転させ彼女の安否を問う、確かライトがその場で回収に向かわせていたはずだ
回収が完了しているなら、確認も取れているはず・・・無事であって欲しいとヒツギの腕に力がこもる

489ヴィルヘルム@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2013/02/08(金) 22:54:50 ID:wZi3mlQI
「ふぅ……状況終了、か?」

 ぽつり、呟く。しばらくぶりの実戦だが、とりあえずは生き延びる事が出来たようだ。

『……一仕事終わったタイミングで悪い知らせよ』
 聞こえてきたのはマデリーンの沈んだ声。

『この戦闘で周辺の戦力や警戒の目がそこに集中した隙を突き、二機の所属不明機が豊川から侵入、天竜川を低空でくぐり抜け、諏訪大社と交戦……交戦?』
「ちょっと待て、諏訪大社ってシントー・テンプルだよな?そこにそんな戦力が?」
『それが、“諏訪大社との弾幕戦の末、撃破”って報告が……とにかく、その不明機は諏訪大社から何か奪ったようだって……画像が……

……なるほど、“撃破”されたのね』

 マデリーンの手元には、人型に変形し、胴体部分を叩き斬られた諏訪大社の写真が届いていた……

490アカリ ◆Tg./UqnJ52:2013/02/09(土) 05:21:40 ID:0KvFR1D.
>>487
両サイドからの攻撃と、上空からのラプターの全弾射撃を食らって、敵は爆炎に包まれる。
更に、正面から3機のPTと、人間サイズのアンノウンに近接戦闘を仕掛けられ、それらと併せて少なくないダメージを負ったようだ。
だが、逃げるだけの余裕はまだ残していたようで、出現したときと同じ空間の歪みに逃げ込もうとしている。

「待て! お前だけは……お前だけは、絶対に逃がさない!!」

人型へと変形し、腰からビームソードを抜きはなったラプターは、上昇してくる敵にその刃を突き立てようとするが、
熱量兵器に耐性のあるその装甲を満足に傷つけられず、おめおめと空間の歪みへと逃がしてしまった。

「くそおっ!!!」

アカリはアームレストに思いっきり拳を振り落とす。
やり場の無くなった怒りと胸を抉る情けなさに突き動かされた拳に打たれ、アームレストは痛々しい打撃音を響かせた。

「仇も取れないで……ごめん、リリー……」

無念な心持ちに苛まれながら振り下ろした握り拳を振るわせていると、不意にオープンチャンネルで通信ウィンドウが開く。
バストアップ映像の無い、音声のみの通信だったが、そこから聞こえてきたのは、

『人を勝手に殺さないで下さい。まだ私は生きていますよ』
「…………え? り、リリー……?」

紛れもなくそれは、リリーの声だった。
生存を絶望視されるほどの損傷を彼女の機体は受けていたはずだが、声はそれを感じさせない、いつもの調子。

『ご心配をおかけしました、皆さん。少しばかり擦り傷を負いましたが、私は元気です。
 ……元気なのですが、私を救出した尼子特尉が精密検査を受けろとうるさいので、私は一足お先です。
 特尉、あとは任せました』
『おい、このタイミングでこっちに振るのか。
 ……あー、こちら尼子だ。そういうわけだから、私はこのじゃじゃ馬を基地の医療施設に送り届ける。
 それと、墜落したこいつのヒュッケバインには近づくなよ。
 私がこいつを救った時点で、リアクターが誘爆を起こしかけていた。下手をすると巻き込まれるからな。
 ……こちらからは以上だ』

統久の言葉を最後に、通信は切れた。

「ああ…………良かった、本当に良かった、リリー……」

全ての重圧から解放されたような面持ちで、アカリは長い吐息を吐いた。
安堵の吐息に導かれるように、彼女の閉じた瞳から涙が一筋、こぼれ落ちる。
その涙が頬を伝うと同時に、遠くで、墜落したヒュッケバインが大きな爆炎を上げた。

491リリー&統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/02/09(土) 05:56:50 ID:0KvFR1D.
一方、戦闘の余熱がまだおさまらぬ戦域から少し離れた場所。
ヒュッケバインが爆炎の中に消えたのを確認した統久は、運転席の窓を閉めた。

「……コクピット等の証拠は今の爆発で藻屑に消えた。車のシェードも展開済みだ。
 何か嗅ぎつけたような奴が居れば、即座に「ウルブズ」の人員が口を封じにかかる。
 少し休め。お前は無理をしすぎだ」
「え…………ええ……言われずとも、そう、させていただきますよ……」

先ほどの通信とはうってかわって、ひどく辛そうなリリーの声が、後部座席から聞こえてくる。
そこには、頭から血を流し、左腕と脇腹に傷を負ったしたリリーの姿。
特に左腕の火傷と裂傷がひどく、一部、肉が大きく抉れている箇所もあった。
だが不思議なことに、そうした怪我は少しずつ再生しており、火傷で爛れた皮膚も治ってきている。
「驚異的な自然治癒力」などという言葉では説明しきれないほどの再生スピードだ。

「お前に使われている「ビヴロスト・セル」はお前のためだけに作られた特別製だが、だからと言って万能ではないんだぞ。
 いくら怪我が凄まじい早さで治るとはいえ、セルの統括器官たる脳が死ねば、お前は否応なく死ぬんだ。
 それをわかっているのか?」
「わかって、いますよ……。これは、私向けであると同時に……あなた向けのものでもある、という、ことも。
 私が、「育ての親」と交わした、唯一の契約でもありますから……」
「ふん、「トライアロー」か。まあ確かに、その契約が果たされるのが私にとっては第一だが。
 だが、だからさっきのようなことを言ったわけではないぞ。
 そういう冷えた関係で居るには、私はお前のことを知りすぎている」
「……へえ、そうですか。そんな言葉を頂けるとは……思ってもいませんでしたね。
 何か悪いものでも、拾って食べましたか?」
「こいつめ、口だけは減らないな。
 ……まあともかく、それだけの再生をするんだ、後でとてつもなく腹が減るぞ。覚悟しておくんだな」
「これさえなければ……便利な力なのですけど、ね」

そう言って、比較的無事な右半身を下にして、リリーは後部座席に横たわった。

492 ◆zv577ZusFQ:2013/02/09(土) 09:35:28 ID:ncPmdWRI
>>487
【「「おのれぇ、おのれおのれおのれおのれぇ!!」」
「「覚えていろぉ!!、この恨み、何時か晴らしてやるぅううぃいいい!!」」】

「(……私の命令通りではありませんでしたが、なんとか撃退出来ましたか)敵残機ゼロを確認。各員は御苦労様でした」

勝つには勝てたが何処か不満げな表情のライト。まぁ無理も無い。
戦略など有ったものじゃ無しにただ力でごり押ししただけの事。
全員が命令に従っていればもっと被害は抑えられたはず。そう思い、素直に勝利を喜べない。

「それから当然、ブラインさんの身柄はこちらで預からせてもらいます。
直ちに武装を解除し、我々の誘導に従って下さい。あなたからはもっとちゃんとした情報を引き出さねばなりませんので」

そしてガブリエルの銃口は次にはブラインに向いている。
従わなければ容赦無く撃つとでも言いたいらしい。
しかし人間サイズの相手にレーザーライフルなど物騒な展開となったものだ。
敵の事をよく知る彼を重要参考人として欧州支部へ引き渡すつもりなのだろう。
外敵排除を本願とする彼ら欧州に捕まれば録な事にならないのは目に見えている。

>>490
【『ご心配をおかけしました、皆さん。少しばかり擦り傷を負いましたが、私は元気です。
 ……元気なのですが、私を救出した尼子特尉が精密検査を受けろとうるさいので、私は一足お先です。
 特尉、あとは任せました』】

「……スノウフェイル少尉。あの当たりで…なんとも?…大丈夫なのですか?
…あ…失礼しました。早く精密検査を受けて下さい」

あのヒュッケバインの直撃からして、大怪我を負っていてもおかしくは無いと思っていたが、リリーのいつも通りの台詞回しを聞いて問題は無いのだと判断する。少しおかしいとは思ったが、それは口には出せまい。

493 ◆h9Hr5c.eFE:2013/02/09(土) 13:15:36 ID:g9cti/VE
>>487
首を落とされた怪物は、異空間へと逃走していった。
「ふん、おととい来やがれってぇの」
ブレードを背中のマウントへ戻す焔姫。何はともあれ戦闘終了である。
「…ねぇ、リリーとかいったっけ? 撃墜されたヤツは大丈夫なの?」
「ひとまず一命は取り留めたようです。先程医療施設に搬送されたそうですよ」
「機体の方はかなりひどい状態だったみたいですけど…意識を失わないレベルの怪我で済んだのは、奇跡的だそうです」
「ふぅん…それなら別にいいんだけど。まったく人騒がせよね…」
間もなく三人も命令に従い、伊豆基地への帰投を始めた。

494 ◆JryQG.Os1Y:2013/02/09(土) 13:28:15 ID:wGQ5oooQ
>>487
「状況終了。これより撤収します。」
任務を終え、一息つく。
>>490
「嘘だろ、しかも軽傷で済んだのか?」
リリー少尉が救われたのは良いが、軽傷で済むなんて。
信じられなかった。
驚いている、ところに無線が入った。
「ユウセイくん。」
「博士、少しやすませてくださいよ。」
「いや、解析はいったん中止。うちで、後でやるわ。それよりも、」
「あの、アインスト擬きのデータは?」
「大丈夫です、ボス級だけですけど十分取れました。」
「分かったわ。後で提出して。」
「了解です。」
伊豆基地へ戻る。

495ヴィルヘルム@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2013/02/09(土) 22:55:15 ID:nJ3bEeJI
>>490
「……生きてたか。どこのカタヤイネンだよ、それともフナサカか?」
 何処ぞの軍神みたいな生還振りに舌を巻く。

『それよりヴィルヘルム、あなたの機体が一番マシな飛行能力を残しているみたいね?
 今すぐ西に飛んで、諏訪から引き上げるはずの所属不明機を捕捉しなさい。
 そこのPTキャリアに予備のマシンガンが一丁積んであるはずだから』
 マデリーンの指示が飛ぶ。
>>492
「聞いての通りだ、大尉。俺はちょっと行ってくる」
 キャリアから武器を受け取り、
「すまんが、後の始末は任せた」
『歩兵中隊を寄越すから、片付けとかに使っていいわ』
『了解、せいぜい頑張ります』
 甲斐のマデリーンとPTキャリアの五味が受け答えする中をヴィルヘルム機は西に飛び去って行った。


『……明智大尉に尼子特尉、何か言いたい事がありそうね?』
 ややあってからマデリーン・エッシェンバッハ少佐が口を開いた。

496統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/02/10(日) 09:15:58 ID:EHpG8ZtY
>>492
車を走らせながら、通信機に現場で飛び交う軍用無線を傍受させていた統久だったが、
それら通信の内のひとつ、ライトのブラインに対する物言いに引っかかるものを感じ、小型のヘッドセットを左耳にかけた。

「明智大尉、彼への物言いはもう少し丁重にしたらどうだ。
 君が言ったように、我々には今回の件の敵に対する情報を全く持っていない状態だ。
 もしかしたら、重大な危険を伴う相手かも知れないのに、君の言葉はまるで、
 その情報提供者をまるで犯罪者扱いして、出頭するよう命令しているように『聞こえる』ぞ。
 戦闘の影響で精神が高揚しているのはわかるが、だからこそ慎みを忘れるな。
 それが将たる者の義務だ」

言葉だけを見れば、統久はライトの言動を窘めているように聞こえる。
だがその言葉の裏には、『地球の安全保障の問題なのだから、地上の一軍閥ごときが我が物顔をするな』という、
鋭い釘が潜んでいる。
それにライトが気づけるかどうかで、統久の次の行動も変わってくるが、果たして。

>>495
そうしてライトに警告を与えた後で、通信機がマデリーンからの質問を飛ばしてきた。
その問いに統久は首を傾げ、ヘッドセットのスイッチを切り、

「リリー、この女は誰だ」
「……マデリーン・エッシェンバッハ。連邦宇宙軍少佐です。
 私達が月面に居たときに、軌道艦隊のダークマン提督がトップダウンで甲斐へねじ込んできた人間ですよ。
 おそらく、おなじ軌道艦隊に所属していたクーリマン軍曹を組み入れたときの因果が関係していると思うのですが、
 一連の出来事に関わっている河嶋大佐と同様、一体何を考えているのかわからない人です。
 ……ちなみにさっきのエフゼロに乗っていたのは彼女の旦那さんのようです」
「お前の人物評は話半分に聞いておくとしてもだ、連邦宇宙軍だと?
 何故連邦宇宙軍の連中が、地球で起きている何某に首を突っ込む。お前達、連中の体の良い隠れ蓑になってるんじゃないのか?」
「はあ。まあ、同じ因果でやってきた尉官がもう一人いるんですが、その人の行動を見るに、そういう側面もあるんじゃないですかね」
「あるんじゃないですかね、じゃない、まったく。
 今の連邦宇宙軍は元々存在した連邦宇宙軍と、旧コロニー統合軍のチャンポンだ。
 事と次第によってはその連中、不穏分子として片付けにゃならんのだぞ。それがわかっているのか?」
「DC戦争の後片付け、ですか。今回のことといい、地球の安全には敵が多いですね」
「他人事だと思って、こいつめ……」

文句ありありの顔で、統久はヘッドセットのスイッチを入れ、

「エッシェンバッハ少佐だったか? 言いたいことと言うか、疑問しかないぞ、こちらには。
 何故連邦宇宙軍の貴官が地上で起こっている事件に首を突っ込む。そちらの管轄ではないはずだ。
 そんなものの調査は極東支部に任せれば良い。……それとも、『そちらが処理しなければいけない』話なのか?」

「それとも」以降の言葉は、低く、抑えられた声で放たれた。
どう聞いても、疑念を差し向けているとしか捉えられない話し方だ。

497ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2013/02/10(日) 21:28:03 ID:2VlSbRHQ
>>490
>『ご心配をおかけしました、皆さん。少しばかり擦り傷を負いましたが、私は元気です。
> ……元気なのですが、私を救出した尼子特尉が精密検査を受けろとうるさいので、私は一足お先です。
> 特尉、あとは任せました』

「少尉!」
通信越しに聞こえてくるのは変わらぬ彼女の声
搭乗していたヒュッケの負ったダメージを考えれば、それは十分に奇跡といえるだろう。
ヒツギか体中から噴出していた汗がすっと引き、また力が抜けるのを感じていた

だからこそ自らの指が震えていたことにようやく気がつくことができた
いつからそうなっていたのか分からない、リリー少尉が撃墜された時かはたまた戦闘が終了してからか
どちらにせよ彼の中で前回の月面での一件が引き金となり、この手のことに過敏になっていたのだろう
『もしも』を想像しダブらせてしまっていたのだ。

(よかった、本当に・・・よかった)
震えていた指をぐっと握り締め、顔を伏せて肺に詰まっていた空気をそのままに吐き出していた

498五味中尉@PTキャリア ◆E8ckRIIdug:2013/02/10(日) 21:58:27 ID:TtiDMlho
 一方その頃……

「ええ、燃えてるうちは近寄れませんからね。
 火が消えた頃にクレーンや玉掛けの出来るのを寄越して下さい。まさか、その辺の民間人に手伝わせるわけにもいかないでしょう?」

 何も知らない彼は、キャリアでヒュッケバインの残骸を回収するための打ち合わせをしていた。

499マデリーン@甲斐 ◆E8ckRIIdug:2013/02/10(日) 22:17:54 ID:TtiDMlho
>>496
「何故って……今の私は極東支部伊豆基地所属艦“甲斐”のCIC担当士官だからです。
 編成や運用の都合上私も口を挟みましたが問題視する意味が?」
 そこで一呼吸置き、
「もし、私がこの席に座ってる理由が知りたいのなら、後始末が済んでから一時間ほど体を空けておいて下さい。

……それとも、所属不明機の事ですか?
 それはもう、今の伊豆基地からそちらに回せるのが甲斐所属のあのエフゼロだけだからです」
『……というわけで、と言うのもなんだが、エフゼロのヴィルヘルムだ。
 所属不明機に追いついた。一機はリオン……Fだな。もう一機は……ガーリオン背負ったゲシュペンストに見える』
 不明機を捕捉したとの報告が割り込んできた。
『これから追いかけて……チッ!縦列組んでソニックブレイカーで加速しやがった……どんなチューンしたのやら……』
 つまり、逃げられた。

500統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/02/11(月) 23:26:21 ID:zcAzuFNo
>>498-499
統久がマデリーンの回答を聞いていると、不意に彼女の胸ポケットに入っていた携帯端末が震えた。
震え方からすると、メールらしい。ポケットから携帯端末を取り出した統久は、それを後部座席のリリーに差し出し、

「リリー、悪いがメールの内容に目を通してくれないか。今、運転と通信で手が離せない」
「こき使ってくれますね。私はもう特尉の部下じゃないんですよ?」
「細かいことだ、気にするな。
 …………それに、近いうちにまたそうなるだろうしな」
「?? 意味のわからないことを……えーっと、『稲荷神社に鳶の影』だそうです」
「そうか。わかった」

このメールはヒュッケバインの残骸を回収する人員の中に、「ウルブズ」の人間が潜入したことを知らせるものである。
それはリリーの秘密に繋がる残留物が存在すれば秘密裏に処理する任務を受けた工作員で、
必要であれば人も「秘密裏に処理」する任も帯びている。
統久の命令変更が無い限り、かの工作員はその任務を忠実に実行することだろう。

と、そうこうしているうちに、マデリーンの回答と、それに続いたヴィルヘルムの報告が終わった。

「甲斐のCIC担当士官? 極東支部に転属になったということか?
 ……にしたっておかしな話だぞ。そのCIC担当士官とやらは、伊豆基地の戦力を動かせる立場なのか?」
「いや、動かしていないでしょう。今回動いたのは甲斐の艦載機です」
「ええい、変な横槍を入れるな、リリー。今少佐が言っただろう、『伊豆基地から』云々と。
 それに、『伊豆基地から』云々が単なる言葉の綾で、動いたのが艦載機だけだったとしても、それはそれで怪しさが生まれるぞ。
 リリー、少佐が言ったように、今回の件で伊豆基地はその対応能力が皆無になるほどの戦力を出したのか?」
「それはありえません。スペースノア級が停泊できるほどの大型基地である伊豆基地は関東・東海地方の守りの要。
 今回出撃した部隊はその戦力の2割にも満たないはずです。
 甲斐に居る少佐が得た情報は、基地からのデータリンクによるものでしょうから、
 伊豆基地がその所属不明機に気付かなかったわけがない。スクランブルもかかっていたはずです」
「だろうな。……そういうわけだ、少佐。貴官の言う前提条件は崩れ、貴官の独断専行の気配が濃厚になってきた。
 これは普通に考えて、「口を挟む」というレベルを超える話だと思うのだが、これでも問題視は意味がないと?」

501次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/02/11(月) 23:39:11 ID:7nu1dHzQ
>>487
ケルベロスを落とすことはできなかった
でも…

「…勝った…」

呟く、初めて、初めて健二は『勝った』という実感が沸いた
今まで、マトモに戦うこともできず、撃退するにも見逃されたという側面が大きかった

「勝った」

このとき、健二は理解した、奴らに勝ったこと、しかも完全勝利で

「勝ったぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

叫んだ、一応言っておくがこの叫びにスピーカーはつけていない、純粋な声帯から発する心からの叫び

しかしその声はロボット越しでも耳をふさがなければならないほどの、地球を一周どころか三周もしてしまいそうな大声であった
間近で聞いたら鼓膜破れること間違いなしに等しい

同時にその声にうれしさがにじんでいるのにわかるだろう、たとえ耳をふさいでいても

>>492
「…」

おそらく、仮面の中は清々しい顔をしているのだな、と健二は考えた
心が今までよりもかなり晴れやかだった

「…あ、あぁ、すまない、聞き逃してしまった、なにかな?」

と、通信をつないで言う

銃口に関しては、特に警戒はしていないようだった

502マデリーン@甲斐 ◆E8ckRIIdug:2013/02/12(火) 00:57:31 ID:rGWen0JQ
>>500
 基地から命令が来たので、五味は回収班に引き継ぐまで待機中。

 一方のマデリーンは……

「……私は元々軌道防衛艦隊の電子戦艦勤務ですからね、出撃した全機体のデータリンクを処理するくらいはたやすい事です。
 今回は現場にリリーやヒツギ君たちがいたので、必然的にこちらにある程度の主導権があった、それだけの事です」

 実は、今この瞬間から、諏訪の事件をもみ消しにかかっている。
 と言うのも、不明機の画像からして河嶋弥生が犯人である可能性が高いからだ。

「伊豆基地の近傍で空間擾乱及び複数の未確認勢力が確認された、これが大前提です。
 さらに、カイオウ司令も河嶋大佐も武田艦長に副長まで、つまりは指揮系統の不在と言う小前提が加わります。
 このグダグダで独断専行だなんだと言っているより動いた方が勝ちです。
 それとも欧州では、指揮あるまで動かなかった軍隊を勝者とみなすのですか?」
 このあたりは潜水艦乗りの思考に近い。
 だがそれ以上に、話題のすり替えをしようと内心で必死である。

503 ◆zv577ZusFQ:2013/02/12(火) 02:21:46 ID:/caJDZpY
>>496
【「明智大尉、彼への物言いはもう少し丁重にしたらどうだ。
 君が言ったように、我々には今回の件の敵に対する情報を全く持っていない状態だ。
 もしかしたら、重大な危険を伴う相手かも知れないのに、君の言葉はまるで、
 その情報提供者をまるで犯罪者扱いして、出頭するよう命令しているように『聞こえる』ぞ。
 戦闘の影響で精神が高揚しているのはわかるが、だからこそ慎みを忘れるな。
 それが将たる者の義務だ」】

「重要な情報を持っているからとはいえ、あれだけの不可解な性能のパワードスーツを身に纏う存在です。
連邦に与している訳でも有りませんし、充分な警戒を持ってして当たるべきでは無いでしょうか?
ええ。無論、善意の協力者である事が一番望ましいのですが」

……なんて甘い。とライトは思っていた。
上官相手の為にあからさまに表には出さない様にしたつもりだが、少しイラッと来てしまっていた。

「それに。特尉の耳に不快に聞こえてしまうのは我々欧州に対するフィルターがかかっているせいではありませんか?
友好的にと。上はそう願っています」

最大派閥の一角故にそれを気に食わない一部の相手から敵意の様なものを向けられている事も重々承知している。
この女もそういった類の人間だろうと勝手に思う事にした。


>>501
【「…あ、あぁ、すまない、聞き逃してしまった、なにかな?」】

「(……大きな声ね)では、あなたの事と先程のモンスター。ゲルシャドーでしたか?に対する情報を詳しく全て話していただきたいのです。
そのため、ひとまず我々の拠点。極東支部まで同行してください」

尼子特尉に注意を受けたが、ガブリエルの照準はブラインを捉えたまま。
もっとも、今のところブライン本人は気が付いていない為に、あまり牽制の効果は無さそうだ。
彼を撃たざるを得ない状況はなるべく控えたい。やはり素直に協力する姿勢を取ってもらう事が一番だろう。

504統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/02/12(火) 16:37:51 ID:lMFOgdr.
>>502
「指揮系統の不在だと……? グダグダと言うよりは無能の集まりだな。
 カイオウ大将は極東支部総司令であって、伊豆基地司令は別に居るはずだが、そちらも連絡が付かんのか?
 役立たずどもめ、一体何のために軍服を着ているのだ」

司令クラスの不在という説明を受けて、統久が不快感を露わにする。

「……いや、どうして独立戦隊の母艦である甲斐の副長でしかない私にまで問題が飛び火しているのかはわかりませんが、
 武田中佐は甲斐で待機しているはずですよ。少佐の言ってることは変です」

リリーの指摘通り、伊豆基地に停泊している甲斐の艦長席には、姫がちゃんと座っていて、

「…………しくしく、私、そんなに影が薄いでしょうか」

マデリーンと統久の間で交わされる通信を聞きながら、ひどく落ち込んでいた。

「また前提に穴が開いたな、少佐。
 まあ、このあたりの問題を私がこれ以上突いたところで、結局は極東支部の体質の問題だ。どうにもならん。
 だが、参謀本部から直接突き上げを食らうだろうことは覚悟しておけと、上の連中には伝えておくんだな。
 ……それより、その所属不明機の方に興味があるな。
 どういった組織が、何の目的でやってきたのか。後で不明機のデータを貰えるか。
 もしかしたら、私の知っている手合いかも知れんしな」

マデリーンが何を腹に隠しているかはわからないが、このまま聞き続けたところで話してくれるとは、統久も到底思っていない。
であれば、別角度からその腹を探るしかない。一方の当事者のガードが堅いなら、もう一方を責める。単純な話だ。

>>503
「欧州かそうでないかなど、この際大した問題ではないのだ。
 彼に機嫌を損ねられたら、情報を得る前にそれこそ「不可解に」逃げられてしまう可能性を考えろ、と言っている。
 それに、もし仮に彼に我々への害意があったとして、それが何だと言うのだ?
 例え獅子だろうが、一匹狼など食い破るのは容易い。それが地球連邦軍という怪物だ。違うか?」

強者ゆえの余裕を持て、と統久は言ったつもりだったのだが、どうやら違った風に捉えられてしまったようだ。
確かに件の次元刑事の力は強く、驚異的だが……「そこ止まり」だ。
結局は一個人。出来ることには限りがある。その力は、地球連邦という集団の前では無力に等しい。統久はそう考えている。

505次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/02/12(火) 16:59:23 ID:24ubkJDM
>>503
「了解した。ただし条件が二つある」

と、言うと一瞬機体に目を向けた後

「…銃を下ろしてほしい。
正直動いたら撃つという雰囲気がプンプンして動けない雰囲気だ」

雰囲気を気にしているようだ
あくまで撃たれるといったことは思っていないらしい

「あと、…これが一番大事だが。
君たちの拠点についてもこのスーツを着たままで頼む。
正体は『まだ』明かすワケにはいかないのだ」

と、まだ、を強調して少し悲しそうに言う

少なくとも敵意はなく、好意的に接したいようだ

506 ◆zv577ZusFQ:2013/02/12(火) 19:08:32 ID:/caJDZpY
>>504
【「欧州かそうでないかなど、この際大した問題ではないのだ。
 彼に機嫌を損ねられたら、情報を得る前にそれこそ「不可解に」逃げられてしまう可能性を考えろ、と言っている。
 それに、もし仮に彼に我々への害意があったとして、それが何だと言うのだ?
 例え獅子だろうが、一匹狼など食い破るのは容易い。それが地球連邦軍という怪物だ。違うか?」】

「確かに……。それはごもっともです」

ようやく打ち負かされたのだろうか、悔しそうに尼子特尉の弁を聞き入れた。


>>505
【「了解した。ただし条件が二つある」
「…銃を下ろしてほしい。
正直動いたら撃つという雰囲気がプンプンして動けない雰囲気だ」】

「はい。わかりました」

ずっとブラインに向けていたレーザーライフルを背後に仕舞いこみ、マニュピュレーターを開いて見せ、手ぶらとなったのをアピールする。

【「あと、…これが一番大事だが。
君たちの拠点についてもこのスーツを着たままで頼む。
正体は『まだ』明かすワケにはいかないのだ」】

(ふむ……何故でしょうか?)

正体を明かせない理由を考える。
少なくともあの外装の中に別の素顔が有ると言う事だけはわかったが。

「わかりました。それを認めます」

少し考えてから結局はブラインの提示する不可解な条件を飲んだ。……とりあえずその場では。
後で情報を吐かせるつもりなら、尋問役がなんとでもやるであろう。
まぁそれが何なのかはライトの預かり知らぬ所だが。

507ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2013/02/12(火) 19:25:57 ID:QoU4XUrA
>>506
「あけっち、俺はあいつを疑う気にはなれないんだけど」
次元刑事(?)の現在の対応を考えれば敵意があるとはとても思えない
緊急事態とはいえ自分や敵についての情報を無償で渡してくれたりと非常に友好的だ

「ただ人間大であの戦闘力だから、一応パイロット数人は機体で控えさせたほうがいいかもしれない」
あのパワードスーツの戦闘力は未知数だが、巨大な敵を投げていたことを考えればPTと並ぶポテンシャルもあり得る
暴れる可能性は・・・限りなく低そうだが、一応は対応しておいて損はないだろう

(ただこう・・・あの声どっかで聞いたことあんだよなぁ)
何よりヒツギの中ではなんというか既視感を感じるというか
・・・なんとなく敵とするには調子が悪い節があった

508 ◆JryQG.Os1Y:2013/02/12(火) 22:34:31 ID:BfthWuBM
>>507
>>「あけっち、俺は、あいつを疑う気には慣れないんだが。」
「同感です。あのアンノウンと共闘の意志を見せたのは、向こうからですから。」
伊豆に、先に戻っていた。ユウセイは、基地の設備を使い、軍の人たちに、連絡していた。軍用で
「私からも、お願いします。大尉」
続いて、アスト博士がしゃべる。
「彼は、良いサンpもとい、あのアンノウンとの実戦者よ。今後の兵器開発に役立つかもしれない。」
「PTは、量産型ヒュッゲバイン一個小隊用意出来るよう要請しておきます。」
「と言うわけで、宜しくお願いします。」

連絡を切る。
その後、しばらくの、沈黙があり。
「ねぇ、ユウセイ君」
「はい?」
「言いにくいんだけど。」
「はい。」
「貴方の、パートナー、DC残党にいるらしいわよ。」
「へぇ。」
ズコッ
アストさんは、ずっこけた。
「驚かないの?」
「全く。ほら、アスト研究所の時」
「あの時に気づいてたの?」
「ええ。7、8割。」
「そう。」
その後、また重い沈黙が続いた。

509マデリーン@甲斐 ◆E8ckRIIdug:2013/02/12(火) 22:59:52 ID:rGWen0JQ
>>504
「あー、そのあたりは“お察し下さい”とかその辺りの玉虫色?の表現で……」
『……そこまででいいぞ、マデリーン・エッシェンバッハ少佐』
『ふむぅ、君に腹芸は無理だろう?』
 ごまかそうとして泥沼化した会話に、突然二人の男性が割り込んできた。

『私は河嶋大佐だが、そちらはウー・グリソム大佐だな?相変わらずわがままを通すな』
『何、昔とったなんとやら。
 それより、諏訪大社から奪われた物の話だな』
「え、ちょっ、河嶋大佐、せっかくその」
『もう構わんよ。続けてくれ、ウー』
『ではお言葉に甘えて。
 奪われたのは“諏訪法性”、知っての通り“武田信玄”並びに“タケミナカタ”縁の品だ。
 諸君等が押さえている“タケミカヅチ”とも関わりが深く、この国の超機人の謎につながる一品だ』
『そして、それを奪ったのがDC残党の手に落ちた私の娘、弥生だ。
 現場の写真から分かる太刀筋が何よりそれを物語っているよ。
 マデリーン君には以前その辺りのデータを送っていたからな、変に気を回して墓穴を掘ったようだが……参謀本部には私から通しておくよ』
『リガシン・サイドーラか。前回は奈良、今回は諏訪。次は鹿島か平泉か……』

510大佐二人@通信 ◆E8ckRIIdug:2013/02/12(火) 23:18:19 ID:rGWen0JQ
『さて、私も参謀本部やEOT審議会に籍を置く身だ。
 色々表沙汰にしたくない事は沢山あるが、これはもう伏せるわけにはいかないだろう。
 DC残党のリガシン・サイドーラ。弥生は“スクール”から姿を消した後、おそらく洗脳されてその配下となっている。
 そして今回、諏訪に現れたうちのゲシュペンストの方が娘だ』
『まぁ、河嶋が不在だったのは確かだし、他の士官にもみ消しの責めを負わせないよう気を使ったつもりだったのだろうよ。
 内ゲバはそのくらいにしたらどうかね?尼子君』
 そんな会話を積み重ねながら、二人はそれぞれのコネを通して根回しをしていた。
『ま、少佐は謹慎一週間の減俸三ヶ月、かな?』
『そのくらいでよかろうよ。軍法会議に参加するという不名誉を経歴に残したくないだろう?尼子く(ターン)……(ちょっ、何狙撃されているんですか!?)』

 会話は唐突に途切れた。ウー・グリソムの暗殺によって。

511 ◆zv577ZusFQ:2013/02/13(水) 13:08:58 ID:nU/zDa4E
>>507>>508
【「あけっち、俺はあいつを疑う気にはなれないんだけど」
「同感です。あのアンノウンと共闘の意志を見せたのは、向こうからですから。」】

「はぁ?ろくに単純な命令一つも聞き入れられない輩の意見を、私には素直に聞き入れろと言うのですね??
ちゃんちゃらおかしいですよ」

お前らにだけは言われたく無いわ。と真白の肌にくっきり青筋を立てて怒っている。
しかし、ヒツギ。次いでユウセイにまで意見を出されてしまうとは。
どうやら完璧にライトの方がアウェーな状況らしい。少し滅入ってしまう。

「…ぅ。じゃあブラインさんの引率はあなた達にも責任を持って立ち会っていただきます。
命令です。ユウセイ一等兵も直ちに現場に引き返して来てください」

好きにすれば良い。とまでは言わないが彼らの言う通りになるようだ。
しかし、腹いせか何か。そこまで肩入れする二人をブラインの監視及び護送に付き添う様に通達した。

512統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/02/13(水) 14:22:55 ID:0d43/01k
>>509-510
マデリーンが狼狽え始めたのを見て、「勝ったか?」と思った統久だったが、その結果は彼女の予想し得ないものになった。
なんと、河嶋大佐本人が通信に割り込んできたのだ。……「陰謀大佐」の奇妙なおまけ付きであったが。
それによると、DC残党のうちのひとつ、リガシン一派に属する河嶋大佐の娘が、諏訪大社に蔵されていた物を持ち去ったらしい。

「ふむ、超機人か! これは面白い話になってきたな。私もその古代の遺物には興味がある」
「しばらく見ないうちに、そんな胡散臭いものを追い求めるようになっていたんですか?」
「ははは、そう言うな、リリー。何せ、私の念動力を受け止められるT−LINKシステムがまだ存在しておらんのだ。
 LTR機構の研究によれば、強力な兵器であるそれらは、念動力によって制御されていたとのこと……期待を持つのは自然だろう?」
「はあ、そんなものですかね」
「そういうものだ。そして、その相手がリガシン一派ときた。面白い……面白いぞ、この展開は」

ハンドルを叩いて統久が喜び、それをリリーが変人を見る目で見ている間にも、通信機は二人の男の声を流し続ける。
が、突然マデリーンの処分を話し合っていた一方、「陰謀大佐」の方から銃声が聞こえてきた。どうやら狙撃されたらしいが……。

「…………特尉、いくらあっちのおじさんが「尼子君、尼子君」うるさいからって、狙撃するのはやりすぎじゃないですか?」
「内ゲバやった悪い奴扱いされてイラッときたのは事実だが、流石にそれだけで狙撃はしないよ。
 まあ、欲しい情報は手に入れた。あとはあちらの問題だ」
「うわぁ、この人面倒になったみたいですよ」
「うるさいな。……河嶋大佐、もう私から言うことは何もない。だが今回のこと、切っ掛けを作ったのがそちらの問題だということは言っておくぞ。
 あと、これはちょっとした忠告なのだが、少し身辺を整理しておくのをお勧めする。
 流石にこれを黙殺するほど参謀本部も無能ではないだろうし……何より、すぐに別の問題が噴出するだろうからな」

思わせぶりなことを言って、統久は通信を切った。

「別の問題? そういえばさっきも変なことを言ってましたね、特尉。何かあるんですか?」
「お前も薄々、今の独立戦隊のありように疑問を持っては居たのだろう? その歪さが突かれる事態が、近いうちに訪れるということだ」
「まさか……カイオウ大将の更迭か何かが決まったのですか?」
「それに近いことになるのかもな。いや、もっと大きな鉈が振るわれる可能性も高い。まあ何にせよ、お前も部屋の片付けくらいはやっておけよ」
「大鉈感プンプンじゃないですか。助けてはもらえないので?」
「いや、私が出る必要があるかどうかもわからんし……。
 もし仮に大鉈だったとしたら、助けられても、お前と、あと一人くらいがせいぜいではないかと思うんだが」
「微妙に使えない人ですね」
「私を何だと思っているんだ。塗装の剥げた猫型ロボットじゃないんだぞ、私は」
「知ってますよ。そんなに可愛げのあるキャラじゃありませんしね。……ふむ、でも、それでも有り難い話ですよ」

「そうだろう?」と得意げな顔をする統久と、寝転がったまま思案顔のリリー。
そんな二人を乗せた黒いセダンは、伊豆基地の中へと入っていった。

513ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2013/02/13(水) 19:03:34 ID:Fk65kfdg
>>511
>「はぁ?ろくに単純な命令一つも聞き入れられない輩の意見を、私には素直に聞き入れろと言うのですね??
>ちゃんちゃらおかしいですよ」

「うっ・・・ごめんって!
 気づいたら思いっきり踏み込んでて止まらなかったんだよ、いやホントに!」
どうやらお冠のご様子、一番に飛び出してしまったヒツギからしてみたら耳が痛いことこの上無いお話だった
撃退できたからよかったものの、結果論だと言われると正しくそのとおりである
食事をしていた時の空気はどこへやらといったところだ

>「…ぅ。じゃあブラインさんの引率はあなた達にも責任を持って立ち会っていただきます。
>命令です。ユウセイ一等兵も直ちに現場に引き返して来てください」

「え、それでいいのか?・・・あ、あぁ了解だあけっち」
ヒツギ自身は最初から護送や尋問中の待機を買って出ようと考えていたところだった
余力があったからというのもあるし、先ほどからの突っかかりが気になっていたのだ
だから拒否する理由も無くむしろ感謝するような宰領で、二つ返事で了承した

514 ◆JryQG.Os1Y:2013/02/13(水) 21:38:50 ID:0y2hYCI6
>>「ちゃんちゃらおかしいですよ。」
「いや、軍でもない、異次元の人の扱いとしてはヒドいとおもいまして。」
自分の、率直な意見を、述べたそれだけ。
>>「命令です。ユウセイ一等兵も、現場に戻ってください。」
「了解しました。ヒュッゲバインも用意しときます」

「それは、私がするわ。任せて」
二つ返事、でアルブレードに乗り込み、直ぐに向かう。

515河嶋大佐他 ◆E8ckRIIdug:2013/02/13(水) 22:13:47 ID:AiG265BE
>>512
「……そうだな。
 私も、何時ウーの二の舞にならんとも限らんからな。

 ところでマデリーン、謹慎する前に例の“タケミカヅチ”の解析結果を提出するように」
『……分かりました』

 ここまでは特尉たちにも伝わっているはずだ。その提出されたデータを、河嶋はそのまま特尉に渡すつもりである。

『……ウー大佐暗殺現場のタイデグリーです。
 肩から上が綺麗に無くなりましたね、たぶんラインメタルの個人携行用レールガンですよ』
『なんてぇデカブツを担いだ狙撃手だよ。狙撃地点は分かるか?』
『SWATか特殊部隊を手配しないと、危なくて突入させられませんね。
 かといってPTを寄越すわけにもいかない……』
『そうも言ってられないだろ、俺が行ってみるよ』
 そう言ったヴィルヘルムだが、結局はその前に移動を開始していた歩兵部隊が向かい、犯人が既に逃走した事を確認するに留まった。

「しかし……ウーが消されたとなると、奴に頭を抑えられていた連中が動き、奴が後ろ盾をしていた連中が沈黙し……

 本当に、引退を考えないとな……当事者性の高い連中の巻き添えを喰らいそうだ」

516次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/02/14(木) 17:08:36 ID:RnxxwpoU
>>506
>「わかりました。それを認めます」

「ありがとう」

そういうと、通信を切る
しかし…

「カッコいいな…しかし欲しいが作るにも時間がかかりすぎるからな…。
我慢しないと」

少し残念な気持ちになった

>>513>>514
「君達が案内してくれるのか?」

通信を繋いで聞く。

517 ◆zv577ZusFQ:2013/02/14(木) 18:49:37 ID:0oTNo4cM
>>516
「こちらの部隊の者に護衛の指示を与えているので、彼らの誘導へ従って伊豆基地までお願いします」

ライトが言っているのはハヤミ、ハヤセのハヤハヤコンビの事を指す様である。

>>513>>514
「では、ブラインさんを連れて先に戻っていてください。
私の言葉でもそれぐらいは聞いてくれますよね?」

相当根に持っているのだろう。

518ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2013/02/14(木) 22:35:48 ID:GA/2tYLg
>>516
「そういうことなんでよろしく頼む、おとなしく誘導に従ってくれよ?」
その言葉は脅迫というよりは砕けた雰囲気を感じさせる物言いだった。

「ただもう一機が基地から到着してないから到着次第に向かう。
 その後は支持があるまで待機してもらうことになる」
確かにヒツギの言う通り2人と言っていたが今のところ一機しか居ない
上官達を無視して基地に直帰という信じられない行動をとったユウセイのとんぼ返りがまだなのだ

>>517
「・・・って感じで大丈夫かなあけっち」
こんな感じの対応で大丈夫だろうかという確認と共に、こちらの行動を事前にライトへと伝える
機嫌を損ねているのもあり、ちょっと下手に出ているような対応だが致し方ない

「基地に到着次第連絡するから、それじゃ先に帰投する
 今回は大騒ぎになっちまったし、また別の機会に飯食いに行こうぜ」
ユウセイの到着を待って、ヒツギ達はブラインを連れて速やかに基地へと帰投を開始した

519 ◆JryQG.Os1Y:2013/02/14(木) 22:46:50 ID:GD/EvYng
>>518
「呼んだか?ヒツギ」
とっとと、用意して、とんぼ返りをした。
「ブライン殿で、良いですか?誘導どうりに、動いていただければ、何もしないのでご安心ください。」
そう、オープンチャンネルで呼び掛ける。
その後、軍用に切り替え、アスト博士から、連絡がきたので、繋ぐ
「無事に、そっちにいけそうです。」
「了解、ヒュッゲバインの一個小隊の用意も終わった。」
「楽しみねぇ、異次元の兵器には興味あるわ。」
「俺もです。ああ言うのは嫌いじゃないです。」
「思い切って、ホルマリン漬けに」
「めんどくさいから、止めてください。」
そう言い、通信を切る

520次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/02/15(金) 20:26:46 ID:K3W3H8bg
>>518
>「そういうことなんでよろしく頼む、おとなしく誘導に従ってくれよ?」
>「ただもう一機が基地から到着してないから到着次第に向かう。
 その後は支持があるまで待機してもらうことになる」

「了解した、よろしく頼もう」

抵抗する意思どころか話していて友好的な雰囲気を感じさせる

>>519
>「ブライン殿で、良いですか?誘導どうりに、動いていただければ、何もしないのでご安心ください。」

「ブラインで構わないさ、了解した」
と、言うとすんなりと付いてゆく


「ところで私的な質問なんだが、嫌ならば答えなくてもいい、君達の名前を教えてくれないか?」

521ヴィルヘルム@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2013/02/15(金) 22:10:37 ID:I07A.ZCE
『時にヴィルヘルム少佐、今から関空まで来れるかね?』
「今度は何ですか、河嶋大佐」
『この後、諏訪の事で京都大学のマーガレット・ウィルマース博士と落ち合うんでね、迎えに』
『是非ともいや是が非でも迎えに行って首に縄かけて確実にメグをひっ捕らえて下さい』
 その名が出た途端、レミーが泣きついた。何という信頼感。

522レミー・タイデグリーもしくは謀略の輩(ともがら) ◆E8ckRIIdug:2013/02/17(日) 09:29:38 ID:8VK/EyDI
 さて、祭りの会場の避難区画、ウー・グリソム大佐の死体の傍ら。

 エレミーラ・タイデグリー中尉はやってきた地元警察に死体の始末を託すとその場を離れ、一人になれる場所を探した。
 近くの林の中に分け入り、周囲に人影がないのを確認して握りしめていた手のひらを開く。

 あの瞬間弾けながらも奇跡的に形をとどめていた、ウーの片目。
 それを、彼女は飲み込んだ。

「ふ、ふふふ、見える……観えるぞ……さすがは“遍在する者”だ、よく視える……」

523リリー ◆Tg./UqnJ52:2013/02/17(日) 22:23:45 ID:ZBe47WeY
【伊豆基地:第一会議室】

戦闘の後始末を伊豆基地の歩兵大隊に任せ、ブラインと名乗る謎の人物を伴って基地に帰還したライトとカイオウ戦隊の面々は、
一時間の小休止を挟んで、基地の会議室で改めてブラインの話を聞くこととなった。
敵組織に関する重要な情報ということで、直接戦闘したライトやカイオウ戦隊の面々はもちろんのこと、
基地の責任者たるカイオウ大将や、その参謀である河嶋大佐にもコールがかかっている。
が、そこから一人、早々と脱落者が出てしまった。アカリだ。
戦闘中、リリーが死んだものと勘違いして大暴れした彼女であったが、
そのときの影響で彼女の身体に何らかの異変が起きたらしく、謎の頭痛に襲われ、現在医務室に居るとのことであった。

「……と、いうわけなので、クレマチ伍長はお休みです。
 えー、出席をとっていないので他にも居ない人がいるかもわかりませんが、時間なので始めます」

会議室の一番入り口に近い場所で、額と左手に包帯を巻いた状態のリリーが開始を宣言する。
頭痛に襲われて来られなくなったアカリの代わりのように、会議室の壁に背を預けている統久をチラリと見てから、
リリーは無表情のまま小さくため息をついて、

「皆さんも知っての通り、我々は今回、新たな異世界の敵と遭遇しました。
 敵の多い我々地球人にとっては非常にバッドなニュースですが、良いニュースもあります。
 なんと、彼らと戦ってくれる協力者が現れ、我々に件の敵の情報を話してくれるというのです。
 ですが、先方のたっての要望で、素顔は明かせぬとのことですので、そのあたりはご容赦ください。
 ……では、彼の話を聞くことにしましょう。ブラインさん、どうぞ、お入り下さい」

ブラインが控えている、会議室の扉の向こうへ、リリーが声をかける。

524レミー中尉他 ◆E8ckRIIdug:2013/02/17(日) 22:36:51 ID:8VK/EyDI
>>523
 まあ色々処理を済ませて基地に戻ってきたレミーは、怪しい虚無僧を連れてきていたが、さすがに別室に控えさせている。

 マデリーンは後から改めて処分が言い渡されるという事で大人しく座っている。

 出張から戻った河嶋大佐はヴィルヘルムやメグと一緒に入室した。
 そして、ラウディと五味によってメグは別室に移動させられる。

 そして、協力者の入室を待っている。

525ユウセイ  ◆JryQG.Os1Y:2013/02/17(日) 22:56:44 ID:5GxjzVpE
>>520
「では、ハヤミユウセイです。以後宜しくお願いします。ブライン」
あんまりにも、フレンドリーだ、という突っ込む気も失せたので、
せっせと、戻ることにした。

>>543
「失礼します。」
リリー少尉、河嶋大佐などとは、若干遅れて、会議室に入った。ユウセイとアスト
勿論、スクリーンとかの用意をしようとしたためである。

526次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/02/18(月) 07:37:53 ID:0jJR..xE
>>523
「…失礼します」

会議室の扉を開けて入った人物
その人物は、おそらく皆の不信を煽るであろう奇抜な格好をしていた

簡単に言おう、『一昔前の特撮ヒーロー』であった
色合いも微妙で、見た目に不完全な印象な拭えない

「…私の所属する組織名は次元警察組織、まぁ次元ポリスなど、省略してもかまわない。
もう既に知っていると思われるが、私の名前はブライン、この組織からここに派遣されてきた、『刑事(デカ)』です。
ただ知ってほしいのは、警察とは言っても、皆さんとは少し違うかもしれない、そこは後で言います」

と、言って一礼する、見た目はともかく、動作等は自然だ。
ハッキリとした声で信憑性も高いだろう。

「…、私の言っていることを信じられるかどうか、口で言うよりも見た方が早いでしょう、これを」

右腕のブレスレットらしきものの横にあるねじりを捻ると、ブレスレットが淡い光をだす。
するとそこから大画面のモニターらしきものを出す。
触れることができず、明らかにこちらとは違う技術だというのが分かる。

「…、さて、ではまず、我々の存在についての事を伝えます」

と、言うと、一度深呼吸をする

「我々はいわゆる、出身を失った者、つまり宇宙から放り出された存在です。
私の中身はあなた方のように人型ですが、我々の組織では貴方達が思い描くような…,まぁ人それぞれですが、足が触手、上半身が馬の様な方もいます。
そしてほとんどの組員が、自分の世界を持ってはいません。
私も、あるとき、自分の出身していた宇宙を破壊されてしまいましてね。
…、話を戻したましょう、宇宙の外側には次元があります。
これを見てください」

と、言うと剣を取り出す。

「フゥ〜ッ…、セイッ!」

と、言うと掛け声とともに空中に向けて振る、すると『空間が裂けた』
中からは…、なんともいえない、不安定なナニカが見える。

ブラインは手でその裂け目を広げる。

「見えますか?、これが宇宙の外側です」

と、言うとその裂け目を閉じる。

「次元の中は、どんな生物だろうが生きられます。
息も必要ない、重力も何故かその体に最適な重力を与え、足場もないのに歩くこともできます。
…、まぁ、基本はなにもないですが」

と、少々声を暗くすると

「さて、まず知ってほしいのは我々は『警察』と、名乗っているが実際には貴方がたで言うところの『軍隊』にひとしい。
私の世界では『ここでの』軍隊は、『私の世界では』警察と呼ばれて、逆に『ここでの』警察は『私の世界では』軍隊と呼ばれていました。
…、ここまでに何か質問等はありますか?、わかる範囲なら教えます、次元に関しては我々もまだ知らないことが多いので申し訳ありませんがご控えください」

527明智ライト ◆zv577ZusFQ:2013/02/18(月) 15:29:39 ID:h356m8FY
>>523
「この会談の議事録を採らせていただきますので。どうぞ話を進めてください」

几帳面なライトは率先して記録係を買って出た。後で欧州へ提出するらしい。
彼女に任せれば抜かりは無いだろう。一応、無粋ながらCCDカメラも備えてブラインの入室を待っている。

>>526
「なるほど。そういった科学技術では我々の理解の上を行っているのですね。
そして、それはゲルシャドー側でもポピュラーな戦術の様です」

いきなりブラインが抜刀しだした時は少々びっくりしてしまったが、落ち着いて一応、彼の話を信用した前提で聞いている。

528ヴィルヘルム他 ◆E8ckRIIdug:2013/02/18(月) 21:58:49 ID:zr2kELRg
>>526
 その男は、見るからに“戦士”であった。

『少佐、見るからに歴戦だな』
『少佐、テックレベルをどう思いますか?』
 初見で左右の大佐と中尉からメモを廻されたが、ヴィルヘルムはとりあえずその紙を握り潰した。

「……宇宙外生命体(Outer Space Ones)か……」
 ブラインが裂いた“次元”を見た中尉の呟きの不穏当なのも聞かなかった事に。

「次元の外というか常識の外だな」
 「……あれね」
 「……あれよ」

 大佐の一言で女二人はドローン戦の転送を思い出し、メモに数式など書き連ねてやり取りを始めた。

「ヴィルヘルム・エッシェンバッハ少佐だ。
 一つ、今ので気になったんだが、“君の生まれた世界”では“軍隊(army)”と“警察(police)”の用語が逆に使われていたという意味か?」
 なんだか意味深に言い添えたので、気になって確認を取る。

529次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/02/19(火) 17:08:36 ID:XsChR6KQ
>>528
(…どうやら理解はしてくれているみたいだ)

健二は内心、ヒヤヒヤとしていた
一応、こういった司会等を中学校のころ何度かやったことがあるが
こういった司会は初めてなのだ

しかし、よほど心理学等を極めていないと内心は分からないだろう
それほどまでに健二は表側では完璧であった

>「ヴィルヘルム・エッシェンバッハ少佐だ。
 一つ、今ので気になったんだが、“君の生まれた世界”では“軍隊(army)”と“警察(police)”の用語が逆に使われていたという意味か?」

(…日本名?、英語名?、どっちだろう…まぁいいや)

「えぇ、そうです、名前こそは”この世界”と同じですが、意味等は正反対です。
…ですがご安心ください、我々は他の世界に踏み込み過ぎる事等はしません。
私のように軍隊が警察と扱われるところもあれば、私の同僚では”この世界”と同じ意味合いのところもあります。
…簡略化すれば”警察と軍隊が混ざり合った組織”と言ったところです。
…続けますね」

と、言うと

「我々は”絶対に”他者の世界に向けての攻撃は致しません。
これだけは約束できます!」

勢いをつけて言う、少なくともその言葉は信じられそうだ。

「…これを偽善ととるかどうかは構いません。
意味は同じでしょう、…私はこれを”正義”と思っています。
…話がそれましたね」

落ち着いて言いはじめる

「我々、次元ポリスのほとんどが出身世界、いや、”出身宇宙”を失った者です。
一部は出身している場所がある人もいますが…。
…我々の話はこれでいいでしょう。
次にゲルシャドーの話をしますが、これまでに質問等はありますか?」

530ユウセイ  ◆JryQG.Os1Y:2013/02/19(火) 18:48:14 ID:g2blGQmI
>>629
「アスト•カーマインです。少し質問。しても宜しいですか?」
「ブラインさんは、この世界に攻撃しない。つまり介入しないと、言うことで良いんですね。それと」
「ゲルシャドー以外のアンノウンはどう対処するのですか?」
ユウセイは、的を射ていると思った。
ブラインって奴は、この世界に干渉しない。つまり
この世界に攻撃しない。
綺麗な言葉に聞こえるが。ようは

おまえ等が、ゲルシャドー以外の、攻撃を受けても、こちらは、手伝いませんよ。
と、言っているみたいなもんだ。

531ヴィルヘルム他 ◆E8ckRIIdug:2013/02/20(水) 00:14:39 ID:0ZowkPtk
>>529
「うん、だいたい分かったよ」
 とりあえず、“次元を越える破壊者”に復讐するための組織だと認識した。モラルは高そうだ。

>>530
 大佐と少佐が、ほうとかなるほどとか見直した風な相づちを打った。
「アスト・カーマイン、いいところに目を付けたな」
「ゲルシャドーの時だけ来るという事になりそうだな」

 もちろん、それでは戦力として考えるわけにいかない。

532 ◆zv577ZusFQ:2013/02/20(水) 08:36:31 ID:Nwcbc2.E
てすと

533 ◆zv577ZusFQ:2013/02/20(水) 09:45:32 ID:Nwcbc2.E
>>529>>530
【「ブラインさんは、この世界に攻撃しない。つまり介入しないと、言うことで良いんですね。それと」
「ゲルシャドー以外のアンノウンはどう対処するのですか?」】

「確かにそうですね」

博士の弁はもっともだ。ブラインには悪いが、ライトも賛同する。

……だがしかし。何故この様な子どもがここに!?
などと、あの昭和風次元刑事とやらは思っているかもしれない。
確かに、ブラインへ直球を投げたアスト博士のあの姿は一見して10歳前半ぐらいにしか見えない。
これが初見ならライトも凄く驚いたかも知れないが、既にメディアに露出される程の天才博士の為、彼女に対するそこそこの知識を有していた。

(……しかも。あのカーマインの一族)

聞くだけでもうんざりな名である。
レイナ・カーマインの親族の一人らしい。

534 ◆ehmeRCjCRw:2013/02/21(木) 23:14:57 ID:mH.gTu92
追放経験があるのは周りの
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536 ◆ehmeRCjCRw:2013/02/21(木) 23:16:08 ID:mH.gTu92
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537 ◆ehmeRCjCRw:2013/02/21(木) 23:18:40 ID:mH.gTu92
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538 ◆ehmeRCjCRw:2013/02/21(木) 23:20:18 ID:mH.gTu92
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539次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/02/25(月) 22:09:35 ID:WqG0I.TM
>>530
>「アスト•カーマインです。少し質問。しても宜しいですか?」

(……幼い…いや、こういう風な技術がこの世界にあるのかもしれないな)

「どうぞ」

>「ブラインさんは、この世界に攻撃しない。つまり介入しないと、言うことで良いんですね。それと」

「このさいハッキリ言いましょう。
その通りです」

>「ゲルシャドー以外のアンノウンはどう対処するのですか?」

「…すべての世界には歴史があります。
後世では書きかえられていても、その歴史があった場所を書き換えること自体は不可能です。
…そのアンノウンが、次元を通って出てきた、もしくは、我々がなんらかの原因で出てきた場合。
…我々が駆除しましょう、必ず」

自信を持ってブラインは応える。

「さて、では次は『ゲルシャドー』ですね。
まずこれは言っておきましょう、…我々がゲルシャドーと呼ぶ理由。
それは簡単です…奴らは必ず、必ず、その次元を滅ぼす際に名乗っていくからです。
…なにを、とはこれを見てください、…我々が、救うことができなかった次元の消滅間際の映像です」

と、言うと先ほどブラインが見せたホログラムから、映像が浮かび上がる
そこには割れている空、もはや言うのすら拒まれるほどの死体の数々。
そして見えるあのついさっき戦った怪物の大群、軽くこの星を覆い尽くせるほどの物量。

よく見ると、核兵器らしき跡を幾つもあるのが分かる
そして目の前にいるのは翼をはやした、…人型の怪物。
しかも赤い服らしきものまで着ている。

『私達は次元犯罪組織、ゲルシャドー、私達の目的は単〜純、目に入った次元をかたっぱしから破滅していくこと〜』

物凄く不快な声が耳に入る、だが聞かなければならない。

『今回で200個めね、おめでとう、ちょうどいい数だから〜ん、さっさと壊してあげるわ』

…その怪物の口調、見た目、何もかもが不快に感じる、今すぐにでも殴り殺したいくらいに。
しかもやけに耳に残る。
そして映像が終わる。

「……短いでしょうが、わかったでしょう。
…奴らは、『自ら』そう呼んでいるのですからね…。
…因みにいまの映像で喋っていた奴は、階級があるかどうかわかりませんが、いわゆる幹部…みたいな奴だと我々は思っています」

心理学等を学んだり、それなりの経験者ならわかるだろう。
例え、そういったものがなくとも、雰囲気で分かるものもいるだろう。

…ブラインが、怒っていることに、憎しみを抱いていることに。
それを無理やり抑えているのが、…深い、深い、その辺に転がっている憎しみで動く復讐者達がもっている憎悪も
今ブラインが持っている憎悪の方が数倍上であったことに。
ブラインは、それを我慢していることに。

「…この映像は、私が次元ポリスに入る、本部での時間で、2年前の物…です。
…申し訳ないとは思いますが、なにか壊していいものはないですか?、できればとても硬いものを」

540ヴィルヘルム ◆E8ckRIIdug:2013/02/25(月) 22:52:01 ID:r0KERC3k
>>539
 その要求に、とりあえず応える事にした。

「……ラウディ、その辺のジャンクヤードから装甲の破片を一つ持ってこさせてくれ。ここに持ち込める、出来るだけ大きいのを」
 電話をかけてオーダーする。

「……ところで、君や奴等の言う“次元”はどの程度の範囲を指すのかな?
 自分の感覚で“次元”と言われると、最低でもこの宇宙に現存する全ての天体や天体集合体、ひいては全ての時間軸を内包しているように思えるのだが」

541リリー ◆Tg./UqnJ52:2013/02/25(月) 23:25:54 ID:lKJbJRIE
>>539
「待ってください、ブラインさん」

怒りのやり場を要求してきたブラインに対し、横で聞いていたリリーが「待った」をかけた。
何かを思い出して、ふつふつと怒りを募らせている次元刑事に対しても、物怖じせず相も変わらず無表情のまま、

「件のゲルシャドーやらがハッピーデストロイヤーなのは理解しましたし、その魔の手が我々に向いていることも理解しました。
 問題なのはあなた方です。あなたは今、「救えなかった」と仰った。
 つまりあなた方は、かの犯罪組織の目的を阻止できるほどの力を、その時点では持っていなかったことになります」

ブラインのトラウマをほじくり返しているような気はしているが、これは大事なことだ。

「今はどうなのですか?
 今のあなた方は、ゲルシャドーの脅威を取り除けるほどの力を持っているのですか、それとも持っていないのですか?
 意気込みなどの話ではなく、客観的な事実を話して下さい」

持っているのであれば、その筋の専門家であるブラインらに任せておけば良いが、
持っていないのであれば、必然的に矢面に立つのは自分たち地球連邦軍ということになる。
敵の戦闘単位を構成する怪物のスケールに対して差し向けられた、高い性能を持つパワードスーツを着た「個人」、
最後の怪物を撃退した際のブラインの歓喜の様子、映像で示唆された敵の物量、事情聴取に現れないブライン以外の次元刑事。
判断材料は既にいくつか出ていたが……この時点で、リリーは嫌な予感がしていた。

542ユウセイ  ◆JryQG.Os1Y:2013/02/26(火) 18:29:55 ID:EkGyBus.
>>539
>>「この際、はっきりはっきり言いましょう。その通りです」
ブラインの言葉に、ただ頷く。アスト
(アンノウンだけ、使えると思ったけどそうでもないわね。)
(この世界に、介入しない。技術提供も絶望的ね。)
(こちらから、揺らしてみようかな。)
>>541
(無いわね。恐らく)
アストは、確信を得ていた。
あのパワードスーツがまだ試作品で有ること。
そして、リリーに続くように
「必殺技みたいなのは無いの?さっきの戦闘を見ていたけど、貴方一人じゃ、勝てそうになかったわよ?」
「そのパワードスーツ。まだ改良の余地が有るんじゃないの?」
(このまま、揺らして向こうからの協力依頼を受け、なんとしても、あのスーツを調べる!)
変な、野望を持ちながら、アストは、ブラインを問いつめてみた

543明智ライト ◆zv577ZusFQ:2013/02/26(火) 18:52:43 ID:LxMpo4Go
>>539
【「…この映像は、私が次元ポリスに入る、本部での時間で、2年前の物…です。
…申し訳ないとは思いますが、なにか壊していいものはないですか?、できればとても硬いものを」】

「……今、事情聴取中ですよ。物に八つ当たりしたいだけなら控えてください。
まだ聞き出さねばならない事は山ほど有りますよ」

議事録用のメモ書きをさらさらと書き綴りつつ、顔はあちらに向けずにただ淡白に異義だけを申し出る。
今、わざわざ物を壊す事に何の意味が有るのか全く理解出来ないライトは出来るだけスムーズな会議の進行を望んでいた。
リリーの問いに対する彼の返答も実に気になる。

544次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/03/01(金) 19:33:35 ID:osBZFj46
>>540
「時間、生命の終わり等、何もかもごちゃ混ぜにしたもの。
つまり貴方の想像道りです…」

と、少し沈んだ声を言う。

「でも今は、そんな事はどうでもいいんです。今は重要な事じゃないですよ」

…なんとなく霧がかかった気がする。

>>541>>543
(きたか…)

この質問は、当然考えられたものであった。
これまでのことからそれを察することは当然である。

「…おそらく貴方達のほとんどが察しているでしょう。
…現段階では、まだ持っていません」

ハッキリと、そう宣言した。

>>542
「…必殺技?」

よくわからず、思わず聞き返してしまう。

>「そのパワードスーツ。まだ改良の余地が有るんじゃないの?」

「…鋭いですね。
…その通りです、このスーツは見た目通り、まだ試作品状態です」

正直に白状する。

「…一応、完成品の目処とその量産ももう既に計画しているのですが…
なにぶん、材料と技術は十分なんですが、人手不足なもので時間が足らないんですよ……



あっ!」

と、言った瞬間、口を抑える。

とんでもないことを言ってしまった。
こちら側の内部事情を、思わず口に出してしまったのだ。

545アスト  ◆JryQG.Os1Y:2013/03/01(金) 19:55:48 ID:OtyYv9oc
>>「…必殺技?」
「うん、そうよ決め技がないのよ貴方には。」
ブラインの弱点を容赦なく突く。

>>「…鋭いですね。そのとうりです。」[以下略]
(やはりね。じゃあ)
「じゃあ、完成の予定h」
と、アストが聞こうとした瞬間
この男、自分から真実を話した。
「ふぅん、人が足りないのね?」
此処まで、来たら後は簡単なはず。
思わず、少し含み笑いをしてしまう。
アストは、唐突に
「じゃあ、取引をしません?」
と、言い始めた
「私が、そのパワードスーツの調整に協力する代わりに、
あの、ゲルシャドー以外のアンノウンと戦って欲しいのよ。」
「そうしたら、そちらも、先頭データが、取れて開発も楽になるとは思うわ。」
「まぁ、プライバシーの観点は、問題ないわ。私、個人の研究所でやるから。」
「その点を、踏まえて、あなたの上の人と相談していただけない?」
アストは、只、ブラインの事が調べたいだけだった。
ただの、研究者としての欲求に従った結果だった。

546 ◆zv577ZusFQ:2013/03/02(土) 06:48:37 ID:ZOJm9JC.
>>544
【「…おそらく貴方達のほとんどが察しているでしょう。
…現段階では、まだ持っていません」】

「あなた方だけで対処出来ないのなら我々、軍が動く他ありません。
不干渉などと言わず、全面的に協力してしかるべきなのではありませんか?
敵の力は強大です。両者総力を結集してそれらの脅威に備えなければ」

日和見主義を唄っていないで、そちらの手の内を全て晒せと淡々とストレートに言い放つ少女。
それは次元警察を連邦軍に取り込み、軍事的、技術的にこちら側の完全なコントロール下に置く事を意味する。

そして、もちろんそれらを統べる者は欧州であるべきだと今のライトは一切にぶれる事無くそう思っている。

547ヴィルヘルム ◆E8ckRIIdug:2013/03/02(土) 22:53:51 ID:r62C3b.o
(どうやら、手札を切るタイミングは悪くなさそうだな)
 何やら考えている。

>>543
「ちょっとした見せ物だ。見逃してくれ」
>>544
「想像通りかよ、と言うかそこはとても重要だよ。

 いいかね、時間軸の概念を破壊するという事は、その“次元”即ち存在する可能性を破壊し、“始めから無かった事にする”という事だ。

 君たちは、“どうやって”惨劇を認識し、その記憶を保持出来るのだね?

……だから、哲学戦闘をさせるなと」
 何やら自分でダメージを受けている。

>>545
『失礼します、言われた通りに持ってきました』
 装甲の欠片を抱えてきたラウディは、ブラインのとはまた別のタイプの強化服を着ていた。
「では、紹介しよう。
 私が先日まで籍を置いていたローランド社が子会社の一つであるAn.i.e社と共同開発した、Type-401スニーキングスーツだ。
 パイロットスーツとしても使えるし、パワーアシストもしてくれる。軍の特殊部隊にも配備が始まっているな」

 それは、性能はともかく“完成品”であった。

「どうだね?
 そのスーツを“完成させる”ために役立つと思うが」
 つまりは、アスト博士と同じ事だ。

548次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/03/05(火) 19:02:45 ID:9gFV9Wik
>>545>>546
「えと…その…」

言葉に詰まる。
協力関係にしようとした途端にこちらが下側扱いになるような要求を受けてしまったのだ。
こうもなるのは当然である

(俺のバカ…ちくしょう)

>>547
>「では、紹介しよう。
 私が先日まで籍を置いていたローランド社が子会社の一つであるAn.i.e社と共同開発した、Type-401スニーキングスーツだ。
 パイロットスーツとしても使えるし、パワーアシストもしてくれる。軍の特殊部隊にも配備が始まっているな」

「…!」

これは…、と健二は考える。
性能等は間違いなくこちらに劣るが、しかし、これほどまでに
”完成”されたスーツは作られていない

「…、申し訳ありませんが、それは私の一存では決められません」

と、グッと言いたい言葉を心の中にしまう。
そして装甲を受け取る。

>「想像通りかよ、と言うかそこはとても重要だよ。
 いいかね、時間軸の概念を破壊するという事は、その“次元”即ち存在する可能性を破壊し、“始めから無かった事にする”という事だ。
 君たちは、“どうやって”惨劇を認識し、その記憶を保持出来るのだね?
……だから、哲学戦闘をさせるなと」

「…」

雰囲気が…変わる。
まるで時間が凍ったような感覚がする

「…私の組織にね、そのように疑問に感じた人がすくなからずいたんです」

”いた”、つまり過去形である

「しかしね…その人たちは、そのことについて疑問を感じて独自にそのことについて研究を始めたんです。
数日後、どうなったと思います?」

白い、白い、この言葉を聞くたびに心が凍るような感覚を受ける。

「…全員、発狂しました。
そのことについて疑問を感じたものは、一人残らず…ね」

「忠告しておきましょう。
これを疑問に思い、答えを見つけようとしてはいけません。
…絶対に、ね。
でないと…”帰ってこられなく”なりますよ…」

低い、今度はドス黒い物が心に覆われたような、そして、とても気分が悪く感じただろう。

「…スゥー」

息を吸いながら右腕を覆うスーツの部分が素肌になる。
肌色で5本指、そして手を握りしめている。

「…せぇいっ!!」

その装甲を空中に放り投げ、その装甲に向けて一発、右腕でせいけん突きを入れる。

パァン!!

という音がして、装甲がはじけ飛んだ
スーツに何か機能があるならわかる、スーツを覆っていればまだ理解はできた。

しかし、”素手”で彼はその装甲を粉みじんに破壊した…それもたった一発で

「…フゥ、装甲、ありがとうございます」

549ヴィルヘルム ◆E8ckRIIdug:2013/03/05(火) 22:22:32 ID:qHDMrb1s
>>548
「……その程度で発狂とか、随分とまぁ、脆弱なものね」
 レミーがぽつりと呟く。ミラーシェードの下の素顔は伺えない。

「とんだ“観察の法則”だな。
 ひょっとして、より上位の組織から禁じられていたり?」
 嫌がる割に瞑想しそうなヴィルヘルム。

 そして、ブラインは“素手で”装甲を粉砕する。

「……そら、スーツの完成度が上がらないわけだ」
 ぼそっと河嶋大佐が口に出した。

「……若?」
 ラウディがヴィルヘルムに何やら言いたいが言葉にならない。

 そしてヴィルヘルムは……考えるのをイヤになりそうだった。

550明智ライト ◆zv577ZusFQ:2013/03/05(火) 23:13:34 ID:Jj5cipcU
>>548
【「…スゥー」「…せぇいっ!!」】

「ちょ!?待って!」

まさか今ここで装甲を潰すのか。とライトはツッコミたかった。
だが、もうブラインには届かなかった。
人間の力を超越した様な拳撃により、大きな破砕音の後に装甲材はバラバラに破砕され、飛び散ってしまった。

「……きゃっ!?!?」

不幸な事に座っていたライトの目の前にも小さめな破砕片が散って来た様だ。
びっくりして恥ずかしながら小さい悲鳴をあげてしまったでは無いか。
……まぁ砂利程の形状だったので当たってもそんなに痛くは無かったのだが。

「……っ。やるならせめて誰も居ない所でやってください。
それで気が済みましたよね?では、会談を続けましょう。どうぞ」

ムスッとした表情で件の実行犯の事を見上げている。ちょっと怒っている様だ。

「……あるいは、これ以上になるとそちら側の責任者を呼んだ方がスムーズに事が運ぶとは思いますよ」

所詮末端の一人であるブラインだけでは協力要請などの件では話にならないと今までの流れから少女は見極めた。
それに、彼に答えられない事も上の人間ならば解釈可能かもしれない。
彼は少し直情的過ぎてこう言った事には向いていない様に思える。

551リリー ◆Tg./UqnJ52:2013/03/06(水) 02:15:35 ID:G/Z7c93E
>>544,>>546,>>548,>>550
ゲルシャドーと対等に渡り合えるだけの力がない。なのに、その世界の戦乱には介入しない。敵とするのはあくまでかの犯罪組織のみ。
ブラインの返答を聞いているうちにチンプンカンプンな感じになってきたリリーの脳裏は、クエスチョンマークで埋め尽くされた。
次元を破壊するという犯罪組織に対抗すべく、その世界で最も力のある「だろう」組織――すなわち地球連邦軍のことだが――に接触してきたのはわかる。
だが先頃、この地球はエアロゲイターという、より強大な相手に襲われて辛勝した経緯を持つ。
次元そのものを破壊するというのなら、彼らエアロゲイターとて他人事ではないはずだし、地球のどの組織よりも力を持っているはずだ。
ならば我々ではなく、エアロゲイターに接触すれば良いのではないのか……?

「………………」

考えが止まってしまったリリーは、目を閉じて長く細い息を吐いた。
そのあたりは彼ら次元ポリスの技術的な問題によるものなのかも知れないし、エアロゲイターの振る舞いが次元ポリスの哲学に合わなかったのかも知れない。
そう考えてその疑問は放り投げたが、放り投げられない疑問もある。
その世界の問題には介入しない。これが一番の問題だ。
おそらく、そうは思っていないブラインは、ラウディが持ってきた装甲材を粉砕して鬱憤を晴らしている。
細かな破片と破砕の際に生じた小さな衝撃波が、横にいたリリーの髪を揺らしていく。向こうでは、ライトが悲鳴を上げていた。
しかしやっぱり、リリーは無表情のままだった。

「お話はよくわかりました、ブラインさん。
そのお話を聞いた上でのことですが、先ほど、明智大尉があなた方は我々に全面協力すべきだと仰ってましたね? 私もその意見に賛同します。
あなた方の、他の世界には干渉しない、という……「正義」ですか、その理屈はよくわかります。
ですがそれは、あなた方が単体で、ゲルシャドーと対等な力を持っている時に語られる「正義」だと、私は考えます。
確認になりますが、あなた方だけでゲルシャドーに対抗できない以上、我々地球連邦軍がメインでゲルシャドーと戦わなくてはなりません。
ですが我々が敵としているのはゲルシャドーだけではないのです。ドローンと呼ばれるアンノウン、DC残党……それ以外にも居ます。
次元を破壊するなどという犯罪組織には全力で、もしくは全力に近い状態で当たらねばなりませんが、この敵の多い状況ではそれも難しい。
私は、あなた方には我々に全面協力を約束していただき、共にこれら地球上の問題を叩いて欲しいと考えています。
そうすれば、その分我々にも余裕ができ、より力を持った状態でゲルシャドーに当たれます。勝率が上がるのです。
……こう言われてもまだ、あなた方はあなた方の「正義」を持ち続けますか?
あなた方のしたいことは何です? 「正義」を貫き通すことですか? それともゲルシャドーを倒すという本懐を遂げることですか?
二つに一つ、共存は不可能です。そのあたりを、よくあなた方の指揮官と話し合ってください」

彼ら次元ポリスはこの矛盾を抱えながら、これまで戦ってきた。彼らはゲルシャドーを破壊するための組織でありながら、自らに「正義」という枷を填めている。
それゆえに、先ほど見せられた次元崩壊の姿もこの矛盾を解決できていればあるいは、可能性があったのかも知れない……とリリーは考えずにはいられなかった。
リリーの表情はずっと無かったが……今このときばかりは、彼女の瞳にはトゲの含んだ疑念が宿っていた。

552 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/06(水) 08:31:06 ID:UnMY32D2
>>546
(ライトちゃん、そんなんじゃ、話聞いてくれいないって高圧的すぎる)
たかが、小娘に、ここまで、言われると、イラつくのも当たり前だ。
アストが
(あーあ、せっかくの計画が。あの刑事をパイプとした。私の研究所の独占がぁ)
まぁ、こんな感じで、アストの野望は潰えた(笑)
若干、後悔してるらしい。
>>548
「そんなんで、発狂するとか。ないわね」
たかが、研究だけで、発狂とか
逆に、その人間を調べたいわ(笑)

>>「せいっ。」
「壊した。凄い戦闘能力」
アストは、久々にこんなバトルスーツを見た
>>549
それを見たアストはレミーに
「こんど、パワードスーツを作る時は、壊されないようにゾルオリハルコニウム使ったら?」
そんな、メモを、送ってみる。まぁ挑発ではない。

553レミー中尉 ◆E8ckRIIdug:2013/03/08(金) 23:15:02 ID:MV555yAY
>>552
 そのメモを読んだレミーは、フッと笑みを浮かべた。
 ローランド社にはゾルオリハルコニウムを調達する力は無い、だから軍の力で用意してやれば優位に立てるだろう。
 法務局の憲兵達の中にもこのスーツなどで武装する計画はあるが、その辺りも色々と……

 だから、幾分の走り書きを添えて河嶋大佐にも見せた。

 それはそれとして、次元ポリスの対応から一つの可能性が浮かんだ。
 どうやら大佐もそう考えているらしい。

554g:2013/03/10(日) 20:13:18 ID:mj3LsX5U
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555次元刑事ブライン ◆Iny/TRXDyU:2013/03/11(月) 18:42:12 ID:8vQQMKC.
>>549
>「とんだ“観察の法則”だな。
 ひょっとして、より上位の組織から禁じられていたり?」

「まさか!、そんなのいるわけないじゃないですか」

と、言うと

「…まぁ、そういったことに昔、私も疑問に思って上司に聞いたんです。
そしたら今私の言ったことと同じことを言われましてね、そんでこのことを聞いたらこの話をしろ
って言われたのでね…実際真相はわからないんですよ、その辺はウチの上の人(?)達に聞いてください」

と、言うと無理やりきりあげる

>>550
>「……あるいは、これ以上になるとそちら側の責任者を呼んだ方がスムーズに事が運ぶとは思いますよ」
「えぇ、わかってますよ、私は『この地球の状態』を見る為に来ましたから」

>>551
「…」

長い、長い沈黙が走る…が

「まぁ、その辺もウエの連中と話してください」

と、だけ言う

「ただ、私個人としてはゲルシャドーを倒す事が本望ですよ。
ほとんどの局員はそうだと思いますね」

「…貴方の言ってることは正しいですよ」

>>552
>「そんなんで、発狂するとか。ないわね」
「私もそれを疑問に思いましたよ、本当に」

「さて、ではそろそろ、私は戻ります」

と、言うとまたさっきと同じように空間を開く
そして片足を突っ込むと一同に振り返る

「あぁそうそう…、こちら側に貴方達と協力しないという手段はとれないに等しい。
その辺をよく覚えていてください」

と、去り際に言うと、空間が元に戻る

556河嶋大佐 ◆E8ckRIIdug:2013/03/11(月) 22:06:35 ID:cOnad/DE
>>555
「……あ、連絡方法は!?
 屋上からブラインマークをサーチライトで映し出すのか!?」
 分かったような分からないような事を言い出すが、ブラインは行ってしまった。

「……行ったな……」「行きましたね」「と言うか、帰った……」「多分次は直接ここに来るわ」
 その他四人が口々に愚痴る。
 まともな軍人ならブラインを危険視する事も選択肢に入れるような事が起きたのだから。

 後、河嶋大佐がチタンブレード(チタン系合金製の日本刀型刀剣)の鯉口を戻したのは見なかった事にしてもよい。

「……とりあえず、新たにゲルシャドーなる敵が現れた、ここまではいいな。
 そして、次元ポリスなる組織はゲルシャドーに対してのみ敵対する事を目的としている……

……個人的には、彼らの言う“正義”は我々の“復讐”とほぼ同義では無いかと思うがね。
 つまり“復讐”だから、『奴等を倒すのは我々だけだ』と、本当は言いたいのではないかと」
 なかなか怖い事を口にする大佐であった。

557 ◆zv577ZusFQ:2013/03/12(火) 07:32:53 ID:5K1.wRhU
>>555
【「さて、ではそろそろ、私は戻ります」】

「……は!?な、何を勝手に話を!ちょっと、待ちなさい!まだ」

ライト達の制止も聞かずに、次元の裂け目から立ち去ってしまうブライン。
しかし、まるでそこに誰も居なかったかの様に一瞬の内に彼は姿を消していた。

「なんてこと……」

まだ何もかもが不十分だった会談。
こちらはスケールの大きな話にただ驚くばかりで、彼らの知る敵のデータや対策すら見出だせていない。
これではまるで、

未知の敵が君達の星を狙っている。だけど我々の力では対処出来ない。申し訳ないが滅びてくれ。さらば!HAHAHAHAHA!!

と言ってるみたいなものである。
地球は馬鹿にされているのだろうか?

「なんなのですか彼は?これでは問題点が大量に増えただけです」

そんな事はみんなもわからない。
くっきり青筋を浮かべたライトはブラインの消えて行った点を睨み、苦虫を噛み潰した様な顔をしていた。

「こう言う結果になった以上、ゲルシャドーへの対抗策を緊急に練る必要が有りますね。
もし、自由にピンポイントな次元転移が可能ならば、次の一手を撃たれた時に対応出来ない可能性が有ります」

ただでさえ、反連邦勢力の相手に日夜追われている状況。
万が一、同時多発的に戦力が手薄なところを虚を突かれ強襲されでもしたら、結果は想像したくもない。

(やはり。早急に地球圏を一つの巨大な力として束ねなければ……)

彼女は真っ直ぐ使命感に燃えていた。
そして、そうならば尚更、ここに来たもう一つの重要な目的を必ず果たさなければならないと強く思ったのだった。

558リリー ◆Tg./UqnJ52:2013/03/12(火) 08:24:56 ID:6zmwP88.
>>555
正義か勝利か、という問題。
古典モノのヒーロー刑事のような外見と振る舞いのブラインにとって、非常に悩ましい問題であることを理解しながらも、
指摘せざるを得ない事情から、リリーはその問題を突いたのだったが……返ってきたのは、次に来るであろう指揮官と、
「我々が」その問題について話すべきだという…………何とも肩透かし感バリバリの回答だった。
こんな姿をしていても、所詮は組織の末端の人間ということか。リリーはため息をつく。
相手側の事情を考えればごく当然の話ではあるのだが、見た目と言動が、それとは違うのではないか?という考えを、
密かにリリーに思い起こさせていた。肩透かし感があるのはそのためだろう。
そんなふうに考えているうちに、ブラインは空間の向こうへと帰ってしまった。
こちらが何か言う前にそそくさと居なくなってしまったものだから、場には若干の「何だったんだ感」が漂っている。
やれやれ……と思いつつ、リリーはさきほどまでブラインが居た位置に立ち、

「えー……情報提供者が帰ってしまったので、これにて公聴会を終えます。皆さん、お疲れ様でした。
以降の退出などはご自由にどうぞ」

と、少し強引に締めくくった。こうでもしないと、この空気は破れないだろう。

>>557
どことなく傍若無人感のあるブラインの去り際に、真面目なライトなどは怒っているのではないか、と思ったリリーが、
視線を移動させて見たものは、予想通りに柳眉を逆立てた彼女の姿であった。
蛇が居るとわかっている藪を突くようなものだが、議事録を作成していた彼女と話をしないわけにもいかない。
まあ、ライトのことだから、そんなに理不尽な怒り方はしないだろう……という予想をたてながら、リリーはライトの元へ向かった。

「明智大尉もお疲れ様でした。議事録のほうはどうですか?
中々、その……「ユニーク」な内容になっているとは思いますが、全地球的問題に発展しそうな話ですし、
連邦首都のパリにも持ち込まなければならないでしょうから……。
もしお手伝いできることがあるのなら、遠慮無く仰ってください」

今回のことは極東支部の勢力下で起きた事件であるが、ブラインの話の通りであれば、この事件は地球圏全てに影響がある問題となる。
ただ、リリー自身は今回の事件と、この議事録だけでは連邦政府の腰を持ち上げるだけの力は持ち得ないと考えていた。
ともすれば、これは荒唐無稽と切り捨てられても不思議ではない事だ。説得力がまるで足りていない。

559 ◆zv577ZusFQ:2013/03/12(火) 09:59:12 ID:5K1.wRhU
>>558
【「明智大尉もお疲れ様でした。議事録のほうはどうですか?
中々、その……「ユニーク」な内容になっているとは思いますが、全地球的問題に発展しそうな話ですし、
連邦首都のパリにも持ち込まなければならないでしょうから……。
もしお手伝いできることがあるのなら、遠慮無く仰ってください」】

「ええ。そちらも進行役お疲れ様でした、リリー少尉。
こんなものを提出したら、私も曹長に格下げされてしまうんじゃ無いかと」

珍しく面白く無い冗談を言っている辺り、実際、本当に困っているのだろう。
ライトの優秀な耳とタイピング速度で議事録は会談と平行した状態で完成していた様だ一応は。
議事録の最後はちなみに今こんな感じとなっている。

・ブライン氏、怒りをぶつける為に装甲板を素手で砕く。
・ブライン氏、上司陣との面会を口約束した後に次元の切れ目を空けて退出。

なぁこの行間に何があったんだ?ちゃんと書いて来いよ。
と、呆れた上層部から失笑されるに違いないだろうが、事実だとしか言い様が無いわけで。
後は録音したものを実際に聴いてもらうしか……。

「エアロゲイターなどの前例も有りますから流石に無視は出来ないとは思いますが、厳しいですねこれでは。
我ら欧州支部はそんな油断は微塵も有りませんが、各セクション動くのが大打撃を受けてからなんて愚かな事になるかも知れませんね」

これ以上議事録に書ける事は何も無いと割り切り、帰り支度を始めるライト。

560アスト ◆JryQG.Os1Y:2013/03/12(火) 17:04:09 ID:yvaodNXA
>>559
「ありゃー、これじゃあそう信頼は得られないかなぁ」
ライトの、書類を拝借(勝手に)したアスト
「まぁ、家と、一緒に出せば信頼性は増すでしょ。」
そう、ライトに助け船を出してみる

561 ◆zv577ZusFQ:2013/03/12(火) 18:33:05 ID:5K1.wRhU
>>560
【「まぁ、家と、一緒に出せば信頼性は増すでしょ。」】

「いえ……。この件で博士のお力を借りる訳にはいきません」

少し考えた挙げ句、アスト博士の申し出を遠慮した。
これからライトが行おうとしている事を思えば、カーマインの血筋の者に協力してもらうのは気が引けてくるのだ。
それは許されない。

「ですが我々、欧州のフリードリヒ・マクシミリアン様にはこれを理解して頂けると思っています。
そして連邦本部へ発言力を持つあのお方からならば、やはり無視は出来ないかと」

ライトの心酔して止まない欧州のトップの人物の事である。
誇らしげに語るライトの眼はキラキラとしていた。どこか狂信的に。

562k:2013/03/13(水) 23:42:09 ID:aRUZTGJ.
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563アルバトロス一行 ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/14(木) 22:25:14 ID:VVNlkmjY
>>561
ライトは格納庫内のキャリアーへと向かう途中、自身のキャリアーとは別の大型のキャリアーと複数の新型…アシエルの機影も確認出来た

キャリアーの正面では同じ服装の強面の男達が周囲に目を光らせていた
白装束に紅抜きの十字架。その制服は親衛隊員である事を示していた

???「これは、これはエンジェルフェザーの明智大尉では?」

男達の向こう側から声が聞こえる

???「…ええい!気の利かん奴らよ!そこをどけぃ!!」

正面の二人をこじ開けようとする手が見えた時、即座に二手に別れる親衛隊員

「ぬぉ!?貴様等ッ!!おっ!とっ!…ふぅ」

明智ライトの正面までつんのめり衝突寸前の所でなんとか持ちこたえる
その男は上級士官用の外套と襟元には中佐を示す階級章が在る

アルバトロス「わざわざご苦労だったな。俺の警護も、せめてお前のような奴にやらせて貰いたかったがな?」

自身の護衛達を一目見てからライトの方へと視線を移す

アルバトロス「まぁ、そんな事より例の件はどうなっている?」

例の件とはユウセイのことである
マメなライトである定時報告は受けている筈だ

564明智ライト ◆zv577ZusFQ:2013/03/14(木) 23:19:30 ID:mnwFDFsA
>>563
【???「これは、これはエンジェルフェザーの明智大尉では?」】

「……?」

男達の向こう側から声が聞こえる。
ライトは空耳かと首を傾げている。

【???「…ええい!気の利かん奴らよ!そこをどけぃ!!」】
「ぬぉ!?貴様等ッ!!おっ!とっ!…ふぅ」】

「え……大丈夫ですか?」

ライトの正面に現れたはいいが、不様にも転びそうになっている男。
確かに見覚えがあった。というかよく存じている。正確には彼の父親の事を。
一応、労りの言葉を掛けておく。なにせ、相手の階級は中佐。
まぁ、本当に実力で勝ち取ったかは怪しい地位なのだが。

【アルバトロス「わざわざご苦労だったな。俺の警護も、せめてお前のような奴にやらせて貰いたかったがな?」】

「はっ。マクシミリアン中佐こそ、この様な僻地まで御苦労様です」

ずびしっ!と姿勢正しくお手本の様な敬礼をするライト。
目の前の男はライトの尊敬して止まない欧州支部のトップ。フリードリヒ・マクシミリアン卿。その嫡男である。
流石に無礼な素振りは見せられない。

【アルバトロス「まぁ、そんな事より例の件はどうなっている?」】

「ハヤミ二等兵以下数名の引き抜きの件でしょうか?
異動という形で正式に通達が行われるはずですが、あまり良い感触は得られておりません」

ヒツギ、ユウセイの二人を面接してでの正直な進捗状況を伝える。
考えさせてくれの一点張りであったので、乗り気で無い事は明らかだった。
今にして思えばライトには彼らが渋る理由は全く理解出来ない。

「それに失礼ですが。
確かに彼らの個の実力は評価しますが、
あの協調的で無い自由な振る舞いは我々、欧州の害にしかならないと進言します」

一つ断りを入れてからアルバトロスに意見する。
これまで2回の戦闘を共にしたライトの感想。
特にユウセイ二等兵やヒツギ少尉は扱いにくい駒と言う印象しか無い。
何故、彼らに固執するのかライトには全くわからない。
これでは、他をスカウトする案を強行した方が良い。

565アルバトロス ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/15(金) 00:16:12 ID:nc9E55N6
>>564
【「ハヤミ二等兵以下数名の引き抜きの件でしょうか?
異動という形で正式に通達が行われるはずですが、あまり良い感触は得られておりません」】

「ほう」

【「それに失礼ですが。
確かに彼らの個の実力は評価しますが、
あの協調的で無い自由な振る舞いは我々、欧州の害にしかならないと進言します」】

良い終えるライトに不敵な笑みを浮かべて応える

「なに、お前が案ずるには及ばん。何故ならば…」

手のひらを天に掲げライトの天井を見据えて言い放つ

「彼らも、また選ばれし者達であるからな!フッフッフッ…ふはははははは!!!」

天に翳した手で握り拳を作ると同時に格納庫に響く高笑いを始める。…本当にエリートであろうか?

「ふん。実の所、此処へ来る際に秘策を授けられてな」

蝋で封のされた手紙をライトにちらつかせる

「ユウセイ・ハヤミについては兎も角、ヒツジなんちゃらは確かに疑問ではあるが、もののついでだ。
それから協調性についても何ら問題にはなるまいよ
一流の教育が彼らを変えてくれるであろう」

手紙を仕舞い込み天を仰ぐ

「…俺の様にな!ふはははははは…フッ…俺には及ばんか
まぁ貴様は吉報を待っているが良い」

護衛の者達を引き連れ、その場を去ろうとするアルバトロス一行

566 ◆zv577ZusFQ:2013/03/15(金) 04:54:33 ID:atCdAxTY
>>565
【「なに、お前が案ずるには及ばん。何故ならば…」】

「何故ならば?」

【「彼らも、また選ばれし者達であるからな!フッフッフッ…ふはははははは!!!」】
「あの。あまり意味が……」

そう言われても、やはりまるで意味が解らんのだが……。
耳に響くやかましい高笑いが何だか妙にウザったい。
あんまり五月蝿くしているとメガビーム・ランチャーと共に恐ろし罵声を浴びせられやしないか心配になってくる。

【「ふん。実の所、此処へ来る際に秘策を授けられてな」】

「秘策……ですか。もしかしてですが、フリードリヒ様が」

アルバトロス中佐はライトに手紙をちらちら見せびらかしている。
いったい中身は何なのだろうか?
ユウセイ達への正式な異動通知とかなのだろうか?

【「ユウセイ・ハヤミについては兎も角、ヒツジなんちゃらは確かに疑問ではあるが、もののついでだ。
それから協調性についても何ら問題にはなるまいよ
一流の教育が彼らを変えてくれるであろう」】

「ヒツギ・ハヤセ少尉です、中佐。(ハヤセさん……カーマイン邸を抑える際に面倒な事にならなければ良いけれど)」

アルバトロス中佐が言い間違えたのをほぼノータイムで訂正した。
確かにヒツギは尉官とは言え、軍属とは言えないイレギュラーな扱いだ。
彼とバルクレイスの手綱は未だにレイナ・カーマインが握っている状態であり、レイナを通してバルクレイスの専属テストパイロットとして連邦軍に協力しているに過ぎない。

「…俺の様にな!ふはははははは…フッ…俺には及ばんか
まぁ貴様は吉報を待っているが良い」】

「はっ。了解致しました。(…しかし、単なる親の七光りが何を)」

結局、見せびらかしただけで手紙の内容は教えてくれはしなかった様だ。

ライトはきびきびとした敬礼でアルバトロスとその護衛達を見送るも、内心ではとても酷い事を思っていた。
まぁ、秘策を授けられ、有頂天となっている今のあほ(アルバトロス中佐)はそんな事とは気付けもしないだろう。

567明智ライト ◆zv577ZusFQ:2013/03/15(金) 18:53:53 ID:atCdAxTY
【第七話プロローグ】
〜伊豆基地:尉官宿舎〜

明智ライトは簡素なデスクにつき、上司との文書のやり取りをしていた所だった。
この度、極東方面まではるばるやって来た彼女だったが、彼女に与えられた使命はヒツギやユウセイ達、人材のスカウトの他にもうひとつ重大な任務があった。

(レイナ・カーマイン嬢。兵力の威圧だけで降伏してくれれば楽に済むのだけれど。
まさか、それが通用する様な弱腰な人間じゃ無いか……)

それは伊豆に大屋敷を構えるカーマイン家の令嬢レイナ・カーマインの捕縛及びその全ての保有戦力の強制接収である。

前々からレイナ個人の行きすぎた戦力保有は問題視されており、
更に今回、異星人や月に現れた不振人物との極秘裏の接触疑惑も浮かび上がり、レイナの立場をより危うくする事となった。

それに連邦の手を離れ行方を眩ましているクロガネと独自のパイプを持ち、物資の援助を図っているという情報も諜報部が掴んでおり、
そのつもりならばクロガネと結託し、すぐにでも政府と戦争でも起こし兼ねないイレギュラーとして認識されている。

(戦闘は避けられない)

月での一件から、イサム・カイオウ極東方面司令が半ば失脚した。
レイナの後ろ盾として働いてくれていた大きな邪魔者が消えた事により、欧州支部は一息に強攻策へと売って出る。
欧州の物言いに丸め込まれた政府は、特務隊を差し向けてでもカーマイン邸を完全制圧する事を許可していた。

(……出る杭は打たれるのよ。秩序を乱す歪みは、より良き指導者によって正しく統制されなければならない)

それを先導する者こそが我々欧州の人間。と言いたいらしい。
ライトの思想は、完全に欧州の掲げる思想へと染まってしまっている。

(レイナ・カーマイン、あなたの遊びもこれで終わりなのよ)

今までまがいなりにも連邦側に協力して来た実績が有るはずのレイナを、
大部隊にて大人気なく攻め立てる事にもはや何の躊躇いも無い様子のライトだった。
むしろ、この制圧作戦の指揮を任された時から明智ライトは張り切っていた。
なにせ、初顔合わせからいちいちこちらに突っ掛かって来て、気に入らなく思っていたあの娘を泣かせ、屈服させるまたとない機会なのである。半分は私情。

(……だけれど、あのコントロールの効かない伊豆基地の人達には本当に困ったものね。
これまでの様に私の任務を全う出来ない様なら、もう彼らには頼らない)

極東支部にはライトの思惑通りに動かせない不穏な駒がいくつも存在する。
そんな彼らをアテにし過ぎるのは良くない。二度の彼らとの共闘で嫌と言う程味わった大切な事である。
だから今回は万全過ぎるぐらいに万全を期した。
わざわざ欧州エンジェル・フェザー隊の戦力を自前で用意してきたのである。
欧州へ直々に増援要請を出し、特殊装備のレリエルを積んだ輸送隊を手配していた。
それらは既に先程見送りしたアルバトロス中佐と共に極東入りをしている。

「……そういえば。シルバーバレット隊の他に新型を一機寄越してくれるとのフェイト少佐からの通達が有ったね」

ライトは部隊リストを全て読み通す。
すっかり見落としそうになっていたが、上司からの文書にはインセイオンという新型機体とそのパイロットの少年兵のデータも添付されていた。
完全に現地で実戦テストをするつもり前提での投入だろう。
やはり、上もレイナがおとなしく降伏するとは一切考えには入っていない様だ。

(T-Linkシステムを搭載したインセイオン。そしてパイロット。念動力者のハーゲン・クルーゼ少尉か。
念動力持ち。……ま、まぁ欧州から直々の増援ならば……ハヤミ一等兵の様な心配は無いはずよね??)

一瞬、嫌な予感がその平坦な胸を過る。

ユウセイの影響からかライトの中では念動力者=一種のサイコパスな異常者という印象を植え付けられそうになっていた。
だがしかし、今回は欧州からの配属という事でなけなしの安心感を持ってみる。

これらに加え、さらに過度な期待はしないが斐の戦力を加えるとなると、制圧部隊の規模はもはや過剰。
たかがレイナなどひとたまりも有るまい。

(……甲斐の皆さんが命令に従わなかった場合を想定してでも勝率はそう変わらない。逃がしはしないわ)

ライトは何通りもの勝利をシミュレートするが、やはり負けは考えられない。
頭の中ではレイナと遭遇から捕縛までが綺麗にイメージ出来ていた。
それに満足したのか、余裕そうにホットミルクを飲んで一息つく。


……だが、例え勝率99%だろうと油断してはならない。
ライトには解らないだろうが、皆様方にならよく解っていただける事だろう。

568伊豆基地所属竹富中隊 ◆E8ckRIIdug:2013/03/15(金) 21:48:14 ID:Yf3srLHA
 ジョニー・竹富大尉はかつて欧州支部にいた頃のライトの先輩に当たる。

 現在は極東支部で中隊長をしているがその思想は欧州中心のままであり、今回のレイナ・カーマイン邸制圧作戦では先鋒を買って出た。
 彼の中隊は欧州でも知られた“神聖騎士団”の流れを汲む精鋭揃いであり、優秀な前衛打撃部隊でもある。
 強固なダメージ吸収力を持つ第一小隊が前に立ち、長射程大火力の第二第三小隊が弾幕を張るという戦法に彼は自信を持っていた。

「はっはっは、もうすぐ生まれる子供に、いい土産話が出来るぜ」
「今朝のステーキは事の他旨かったな」
「パインサラダもなかなか……」
「しょせん小娘じゃないか」
 作戦開始前と言う事で隊員たちの口も軽かったが……

「……!
 邸宅敷地内に反応が!?これは……」
 試作指揮管制車両を引っ張りだして全体の運用をサポートするよう命じられた五味中尉の警告が飛ぶ、が、その反応は……

「う、うわー!もうダメだァー!?」
 かくして、竹富大尉の絶叫を最後に中隊の通信は途絶えた……

569 ◆zv577ZusFQ:2013/03/16(土) 13:46:24 ID:vjNOTFPE
>>568
レイナ・カーマインの住まう伊豆の屋敷に夜襲を掛けた欧州と極東のレイナ・カーマイン討伐隊だったが、
瞬く間にその圧倒的有利と思われた甘い認識を考え直す結果になってしまう。

「……愚かな。その程度の物量では、この悪夢の要塞は止まらないわよ」

何やら少女の声が連合軍の耳に聞こえてくる。
そして湖のほとりまで進撃していた討伐隊は、黒い巨大なモノが水中から浮上するのを目撃する。
それはまさしく機動戦艦と呼べる代物。
まず何故こんなものが用意出来たのだろう、話が違う等とそれを目にした者は口々に不平を漏らした。
こんなものはライトのシナリオには存在していなかった。

【反逆者側:旗艦アルプ・トラウム出現】

「お嬢様。主砲のエネルギーチャージが完了しています。撃ちますか?」

そう艦長らしき人物に告げる燕尾服を優美に着こなすブロンドの麗人。

「面倒でしょ?……ここは拡散弾で一網打尽するのが、楽チンで良いわ」

気だるそうにデスクに突っ伏しているやる気の無さそうなピンク髪の少女も居る。夜襲され着替えもせずに出て来たのか、何故かパジャマ姿。
瞼を重そうに擦り、戦闘中であるにも係わらず緊張感が感じられ無い。

「もちろん。ではちょっと可哀想だけれど、その身でとくと味わっていただこうかしらね?
……クックック、天上より降り注ぐ、黒き悪魔の落涙。これが悪魔の断罪よ!ブラッディ・レイン!!」

二人の意見をとり入れ、それを承認するのは無駄に豪華な玉座にふんぞり返る赤のツインテールの少女。
彼女がこの黒船の指揮者である。

何やら少女の痛々しい台詞と共に、黒き戦艦から黒い球状のエネルギーの塊が撃ち出された。
それは形を維持したまま密集陣形を組んで集まっていた機動兵器達の真上まで来て、やっと弾ける。
それは頭上から降り注ぐ黒い豪雨となり、機動兵器群は余すこと無く全身にそれを被ってしまう。

【「う、うわー!もうダメだァー!?」】

密集などしていたからか、その黒い豪雨に潰され、彼らは戦闘を行える者を1機たりとも残さず爽快に全滅していた。

「ふっ……クックック。貴様達が攻め寄せて来る事は既に私には見えていた。
たかが人間風情が何をやってもお見通しなのよ、この私の『邪王真眼』にはねぇ!」

不敵な笑みに不思議なポーズで極めるのは、久々登場のあの少女だ。
モニターにて、不調でリタイアしたとは思えない絶好調?な様子を敵味方問わず見せびらかしている。
それは後詰めで出撃待機していたライト達へも中継されており、部隊は動揺し、ざわつき始める。

「やぁ明智クン。お前ごときが連合部隊総大将とはこのレイナ・カーマインも随分と舐められたモノだわ」

黒船のハッチから赤いゲシュペンストタイプの機体が新たに発進した。
それは悪魔の翼を威嚇する様に目一杯広げたあれはレイナの愛機アイゼルネ・ブルートに間違い無い。
待ちきれず自ら名乗りを上げたが、黒い戦艦にて混乱を引き起こしたのはやはりレイナ・カーマインその人だった。
当然、降伏勧告等には応じず、逆に大きな力による想定外の反撃を初手で連邦軍に与えて来たのだ。

【反逆者側:アイゼルネ・ブルート/レイナ出撃】

「……っ……き!甲斐を出して!必ず、あの黒い艦を沈めて見せます!」

天敵からの手痛いプレゼントにキッと顔を強ばらせる明智ライト。
しかし所詮、今の先発部隊はライトにとっては捨て駒。
戦力の見積もりを計算し直し、次いでは自らが乗り込む甲斐を前線に押しやり、直々に叩き潰す事とする。

「シルバーバレット隊はまだ待機していて下さい。レイナ・カーマインを誘き寄せしますのでそこを狙うとしましょう」

【連邦軍:ガブリエル/ライト出撃】

570ハーゲン ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/16(土) 17:54:00 ID:bv9mkTig
狭い球体の中、中央に置かれたシートの上で空を仰ぐ人の姿があった。
両の腕は対照的に重力に従ってだらりと地面へ垂れ下がっている
寝ていた訳ではない、覚醒状態を維持できる最小限の睡眠で彼にとっては十分だった。

時間と空間から完全に隔離されていたそこを外界へ引き戻すかのように、シートの真正面の壁に四角く窓が映りこむ。
その奥には慌しく動くものと、こちらに向かってしどろもどろになりながら何かを伝えようとするものが見えていた

『少尉!既に戦闘を開始している模様です!』
「知ってる」
映像による光に照らされた人物は余裕あるゆったりとした雰囲気すら感じる言い回しで、しかし間髪いれずに返答する。
この言葉に間抜けな返事をして疑問符を浮かべているのを余所に、落としていた右腕を持ち上げそのまま操縦桿を掴んだ
壁一面に光が灯り、まるで宙に浮いている椅子に腰掛けている様な風景

「耳鳴が鬱陶しかったからね・・・」
黒味が混じった、しかし色素が薄い髪の毛と、そんな物よりももっと薄い肌の色
一見すると女性の手か指と見間違えるような線の細さ。
薄目よりは大きいだろうが開いているとは言いがたい目つき・・・その全てをまとめれば、この少年の印象は『脆い』であろう

「このまま出撃する、これじゃ遅すぎる」
目的地付近で合流する予定だったハーゲンの乗る輸送機は、予定よりも遅れが出ていた
確かに彼の言うとおり輸送機で向かうよりは確実に早く着くだろう。
だがハーゲンはパイロットスーツすら着ていない、スクランブルもいい所だ

『しかし少尉、まだ準備も何も・・・』
「いいから、ぶち抜くよ」
ぶち抜くものは当然貨物室の扉、容姿とは食い違った過激な発言に通信も思わず目を丸くしていた。
冗談の様には見えないはずだ、本当に冗談ではないのだから
黙り込んだまま頷くとそのまま通信が切れ、次の瞬間にはスクランブルを告げるサイレンが響く。
直に扉が開き、室内へ冷たい空気が強風となって入り込んでくる
その様がさぞ滑稽とでも言わんばかりに、ハーゲンは目つきはそのまま口元を歪めた

「フフッ・・・発進」
漏れた笑いとハーゲンの短い言葉だけを残して白い機体が空へと飛び出す
そのまま輸送機を追い越し、彼と使い魔か小天使かの姿をした『インセイオン』は目的地であるカーマイン邸に真直ぐ向かっていった

571アルプ・トラウム艦橋 ◆zv577ZusFQ:2013/03/16(土) 21:29:12 ID:vjNOTFPE
「ではカナメ、この艦の指揮は君に任せるわ。あの甲斐にウチの実力、タップリと見せ付けてやるのよ♪」

自ら前線に押し出たレイナの代わりに艦を指揮する者が必要となってくる。
それはレイナ側のブレインにしてこの艦アルプ・トラウムの製作者である悪友に任される事となった。

「ん。……まぁ、イクリプスが一人居ればこっちは大丈夫でしょ。
レイナも病み上がりなんだし、適当に切り上げた方が良いよ」

やる気の無さそうな返事を返した桃色の寝癖少女。
寝惚けた様なぼけーっとした締まりの無い顔をしているが、レイナとは互いに信頼し合う深い仲である。
それに、この艦の事は誰よりも知り尽くしている。

【反逆者側:アルプ・トラウム操縦者変更/レイナ→カナメ】

「うん……じゃね。メイド隊は退路の確保にほとんど回ってもらうわね」

「「かしこまりました」」

艦長代行のカナメの覇気の無い指示を聞き入れ、艦載機の十数機のゲシュペンストタイプが飛び立って行った。
既にレイナ達は四方を固められており、その一角を抑える為に、こちらもなけなしの数を用意して対抗する様だ。

「そんで。静香、マヤ、つばめはレイナの護衛を頼むわ。
レイナはやる気満々だけれど、三人とも無理しない様に……zz」

次いでカナメは、格納庫でスタンバっている静香達への指示を下す。
月で味方につけた三人組もアルプ・トラウムで待機しているらしく、善意で出番待ちをしてくれている。

しかし、本当に女の子成分の多いかしましい職場である。

572ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/17(日) 00:06:25 ID:Otg.6qCQ
>>567
初めて伊豆基地にやってきてから数日 甲斐の中を見学したり、上官に挨拶したりと忙しい日々を送っていたころ、その作戦は言い渡された
自分の頭の仲で把握した限りでは、軍属出ないにもかかわらず、独自の戦力を持つレオナ・カーマインなる人物が住まう館に進軍、無条件降伏を勧告すること

(勧告に従わない場合は武力による介入も已む無しってか・・・レオナ・カーマイン 一体どれだけの戦力を抱き込んでいるのやら)
ドロワナのコクピット内、パイロットスーツ・・・ではなく、前を大きく開けた軍服の大男、ゼバスチャンは頬杖をつきながらブリーフィングの内容を反芻していた

何せ連邦欧州支部の精鋭を盛り込んだ過剰戦力だ、ひょっとすると出撃はないかもしれない

そう思った矢先だった

>>567-568
突如聞こえてくる聞き覚えのある少女の声、湖から浮上する黒い戦艦?
しかも射撃準備は万端と着たもんだ

「誰かと思ったら・・・ありゃ初めて伊豆基地にやってきた時のバニーちゃんじゃないか!!
 てっきり軍関係者だと思ったら・・・!」

その姿に唖然とするばかり、武力介入の相手が顔見知りだったことにも驚きだったが、その相手が何の躊躇いもなく艦砲射撃をかましてきたことにも驚きを隠せていない
だが、やるべき事は決まった

「オーケイ トリガーを引いたってことは、敵対する意思があるってことだな?
 上等だ!!ここ最近ぶっ放してないんで鬱憤が溜まってたところだ!!遠慮なく行かせてもらおうか!!」

一つ声を張り上げ、操縦桿を握る

「出撃するぞ!! 道を開けろ!! 邪魔するなら踏み潰しちまうぞ!!」

メカニックがいるかどうかわからないが、中尉を呼びかけてから、重装甲の爆撃機がカタパルトに向かって進む
カタパルトに脚部を固定すると最終確認

「燃料よし 弾薬よし システムオールグリーン ・・・問題なし
 ゼバスチャン軍曹!! ラーズアングリフ・ドロワナ!! 出るぞ!!」

その言葉と共にカタパルトが起動 ドロワナを空中に放り出す
【連邦軍:ラーズアングリフ・ドロワナ/ゼバスチャン 出撃】

「イィィィィイイイイイイイイヤッホォォォォォォォォ!!!!!」
すぐさまテスラ・ドライブシステム及びスラスターを起動させ 今ここに継ぎ接ぎの機体が空を舞った

>>連邦軍サイド参加者
「通信回線をオープンにっと・・・こちらゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹!! コールサインは『ボマー3』火力支援が必要な時はいつでも呼んでくれ!!」
念のため今一度自己紹介を行うと、前方 斃すべき敵機を睨む

「然しなんなんだあのゲシュペンスト・・・趣味悪っ」
今日のお前が言うなスレはここです

573エッシェンバッハ一家 ◆E8ckRIIdug:2013/03/17(日) 01:26:11 ID:rfo0g7p6
 さて、時間を少々巻き戻そう。

 欧州からの増援が到着するのと前後して、伊豆基地に一機の大型輸送機が来ていた。
 ローランド社所属のその機体の目的は、五機の新型主戦用PT、“アルゴス”を納品する事だ。

「……では、確かにお引き渡ししました……

 皮肉なものですね。最初の予定じゃ先輩がいや少佐が奥様に受け取りを求めていたはずなのに」
「……言うな、アルファ」
 軽口一つ残して輸送機が帰ると、ヴィルヘルムは郎党であるラウディと共に、機種転換訓練に取りかかった。
 ヴィルヘルムがスカウトタイプ、ラウディはランチャータイプ。この二人の機体以外は伊豆基地配備。

 そして当日。
 マデリーンの謹慎はまだ明けていない……

574 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/17(日) 09:58:38 ID:YSz6PHes
>>
「腕の付け換えも何とか終わったし、しばらく、平穏な日々が送れそうだな。」
と、呟いていた矢先、その作戦が言い渡された。
(レイナ嬢……何やってんだあの人)
しかも、相手は欧州支部、しかも確実に戦力の差がある。
(流石に、従うかな?)
そう思ってた。が、作戦当日その予想を直ぐに撤回することになる。
それと、アスト博士
(あの人、大丈夫かな、レイナ嬢のことで心痛めてるだろうな。)
おとなしく、レイナ嬢が従うといいけど、本気でそう思っていた

>>568-569
「余裕で勝てると思ってたら、どこの、宇宙戦艦だよ。」
突然、湖から、巨大な、恐らくスペースノア級
「まさか、とは思ってたけどさ」
しかも、
>>「う、うわー!もうだめだぁー!?」
「殺る気満々だな。しょうがねえ。」
先鋒は、全滅いよいよ、こちらも出るときが来た。
「T-linkシステム異常なし、テスラドライブ正常稼動
システム異常なし アルブレード出る。」
「さてと、状況確認ついでに」
>>572
「アルブレードより、ボマー3左腕の、ゲシュペンストの稼動確認をねがいます。テスト済みですが、念の為」
そう、言っておく。
「さてと………あの三人娘がいるだ、と?」
敵勢の中に、この前助けたあの三人娘がいる
「そういえば、あの人達レイナ嬢の客人扱いを受けてたな。」
「向こうから仕掛けてくるのを待ちますか。」
そう言い、突撃は暫くはしない予定である。
「それと、ヒツギだな。」
この際、裏切るとか無いだろうな。そう思いもしていた。

575レイナ&カナメ ◆zv577ZusFQ:2013/03/17(日) 12:41:16 ID:H2JE3lCU
>>574>>572
少しずつ、甲斐の面子が出て来はじめたのが解る。ヴァルキュリアシリーズの改造機みたいなのはともかく、アルブレードを見て確信した。
敵として討たねばならないが、レイナ側はまだ手は出さない。

「……カナメ、ラーゼン隊は何故下がったのよ?これでは彼らを熱烈接待してあげられないのだけれど?」

レイナのアイゼルネ・ブルートに続いて続々と出撃したメイド隊のアイゼルネ・ラーゼンだったが、
彼女らはレイナの君臨する方には寄って来ずに一目散に後方へ飛んで行く。
この事に対して、レイナは艦長代行へ異を唱え出した。

「……ん。そりゃ、まともに全部を相手するのは流石に分が悪いからね。メイド達はアルプ・トラウムの退避経路を作ってくれているのよ。
……それにねぇ。馴染みの彼らを死なせる様な真似は避けたいと言ったのはどこのレイナだっけ……?」

「は!?ばか、ヤメ!」

レイナが狼狽える。
実は裏ではそんな事情が有ったらしい。明らかに好戦的だった先程の欧州の連中はともかくとして、
あちらの部隊には時間を共有していたヒツギやアカリ……ああ。ついでにユウセイさん等々愉快な人も居たっけ。
そんな相手だからこそ、口では厳しく禍々しい言葉をいくら吐いたとしても非情に徹する事は出来ない。
レイナ・カーマインは甘い人間なのだ。

「…こほん。けどね、恩を仇で返す様な不届き者には痛い目、見てもらうわよ。
邪王真眼の力は最強。トラウマ刻んでしまうかもね♪
アルプ・トラウムも、もっとやる気出しなさい。どうせここを突破するには甲斐を無視して通る事は出来ない」

「はいはい……。じゃあイクリプス、アイゼルネ・ブルートに例の武器を。ミサイルコンテナから射出する様に出来てるわ」

面倒臭そうな生返事だが、ちゃんとやる事はやってくれるはずだ。カナメは。
何やら武器なるものを用意している辺り、馬鹿には出来ない。

「かしこまりました。ではお嬢様、例のなんとかデストロイヤーを射出します。
空中で受け取って下さい」

操舵をしている筈の使用人イクリプスだったが、それと平行して火器類の砲撃も担っているらしい。
オーバーワークだろうが、彼女は顔色一つ変える事は無い。

「違うわ。我が吸血鬼専用の魔装具。デアボリック・エクスキューショナーじゃない。一字も合ってないわよ」

イクリプスのコントロールにてアルプ・トラウムから撃ち出された兵装コンテナは苦もなくレイナのアイゼルネ・ブルートの手元に届く。
その中身から抜き取ったのは、穂先に槍と斧を組み合わせた様な刃を持つトマホークランサーといった代物。

「あら、いいじゃない♪あの犬っころから頂いた棒っきれが、こんな感じになるのね」

そのデアボリック・エクスキューショナーの原型は元々、所属不明機から奪い取ったハープーンだ。
後々それを解析して、ただの武器では無くナノマシン抑制プロトコルにて再生を禁ずる特異なものであった事が解る。
そして元々、そのナノマシン抑制プロトコルの理論とはそこで半分寝かけているカナメ・ライブラが産み出したものである。本当だよ?

「まぁね。でもこれを実用化してる連中が居るのは問題ね。(…けど、面倒ぃからそれはまた今度)」

軽く頭の片隅に有ったものを思い出して作り直してみたらしい。
自らの研究成果が悪用されているのはとりあえず考えないでおく。

【アイゼルネ・ブルート:武装追加】

576ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/17(日) 14:26:36 ID:YRm5ckP.
甲斐のカタパルトハッチが開き、発進用の射線の調整が行われる
そしてレールの上、発射装置にその両足を乗せる機体の姿があった

色は暗い赤と黒で塗りつぶされ、そこに白のラインが走る。
右足と左腕に取り付けられたその存在を主張する実体剣―――ゲシュペンストMk-2 S/B

この機体の登場となれば、パイロットなどこの場にいる誰もが語らずとも理解できただろう
大半の人間は彼はこの戦いに参加しないだろうと考えていた
ヒツギとレイナの関係、そして他者の考えるヒツギ像から推測すれば当然の結論といえる。

発進へのカウントダウンが始まる、コックピットに居るヒツギの表情は何時になく険しい
その胸中に抱え込んだ煮え切らないものを押し殺し機体のペダルに足をかける。

「・・・ゲシュペンスト、ハヤセ機出るぞ!!」
射出によるGがヒツギの体を襲い、ゲシュペンストは宙に放たれた。

>>575
「・・・レイナ」
彼女と彼からしてみたら最悪の邂逅だったかもしれない
あの時交わした契約は破棄されたままに、横に並ぶのではなく相対する事となってしまった。
ヒツギの躊躇は目に見て取れる、攻めてくる気配がまるでない
戦うべきか戦わぬべきかヒツギの内で鬩ぎ合い、それを上から押しつぶそうと葛藤しているのだ。

あの時ヒツギが突出したばかりにレイナがそれを庇い倒れた。
その空気をそのまま持ってきたかのような沈黙が両者の間を埋め尽くす

「・・・・・・」
どう声をかければいいのか、むしろ声をかけざるべきなのか。
何時ものヒツギで何時もの関係ならばこの問いに対する回答等すぐに出てきただろう
今はそれも難しい、敵味方と割り切れるほどヒツギは大人ではないのだから

577レイナ・カーマイン ◆zv577ZusFQ:2013/03/17(日) 15:45:57 ID:H2JE3lCU
>>576
「ふん、ヒツギか。そんな所で何をしている?お前の居場所は……」

立ち塞がったゲシュペンストのパイロットへの言葉を続けようとして、そう言えば彼に絶縁を切り出した事を思い出した。
なので、それ以上その言葉は紡がれる事は無い。

「ダメです、ハヤセ少尉。その“反逆者”を逃がさないで!!」

動揺が見てとれるヒツギに檄を飛ばすのは本作戦の指揮官、明智ライトだ。
愛機のガブリエルは、アイゼルネ・ブルートとヒツギのゲシュペンストを割って割く様に、レーザを次々と撃ち込んで行く。

「……くっ、お邪魔虫め」

内心ではヒツギを諦めきれていないのか、唇の端を歯噛みして苛立つレイナ。
飛び退いてガブリエルのレーザー射撃を回避するアイゼルネ・ブルート。
ライトのガブリエルの執拗な射撃はレイナがヒツギへと接触するのを絶対に認めないとする意志が見て取れた。
見る見る内に分断されてしまう。

「他の皆さんも続いてください!のこのこと対して技量も無い癖に自ら前線に出て来た今が絶好のチャンスなのです!」

ユウセイやゼバスチャンにも攻撃に参加してもらう様に、ライトは号令する。
いくら予知能力みたいな超常の力が有ろうが、人間の能力の限界などたかが知れている。
何機もの凄腕パイロット操る機体を相手にそう長く持ちこたえられる筈は無い。と、ライトは判断した。

「くっくっくっ。恐れぬならば、私に挑み倒してみろ」

もう馴れ合いは無しで良いだろう。デアボリック・エクスキューショナーを頭上で振り回し、決めポーズでそれをライト達に突き付け宣戦布告とする。

578 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/17(日) 16:36:47 ID:YSz6PHes
>>577
「大尉がその気なら、俺も行こうか。」
ユウセイの機体も、突っ込むように、レイナ嬢に向かっていく
「最初から、あのでかい武器は迅雷じゃ受け止められるか解んないし」
「ブレードトンファー、セット」
ブレードトンファーをセットし、突撃する。
(ヒツギの奴、まだ割り切れてねぇな。時間を稼ぎますか。)
アイネルゼに、軽く、トンファーで、肩に連撃を加える。

579 ◆h9Hr5c.eFE:2013/03/17(日) 16:52:57 ID:YZHgpLEg
>>578
アイゼルネに迫るアルブレード。
しかし、両者の間に割って入るようにガトリングの火線が走り抜けた。
「薄情なもんね! 昨日までは仲間同士だったくせにさ!」
地上で巨大な機関砲を構えているのは焔姫だ。
その後方では、雷姫と風姫が臨戦態勢で控えている。
「……いいのですね、マヤさん?」
「ふん……あの女にはムカつくことに、いくつか借りが出来たからね。
借りを借りのまんまにしとくのは、あたしの性分に合わないのよ」
不機嫌そうに答えるマヤ。
その表情はどこか苦々しげだ。

580ハーゲン ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/17(日) 17:41:52 ID:YRm5ckP.
遠方から飛行して接近してくる機影が1つ、識別コードは連邦軍・・・それも欧州のものだ
事前に全員が受け取っていたデータから、それは今作戦に合流予定であった機体のものだと判別できる。
表示されているコールは・・・『ケルビム1』

「どうやら間に合ったらしいね」
ケルビムという名前から想像する姿形といえば幾多の大きな翼を重ねた大天使だろう。
そのコードネームを持つ以上、機体の姿もそれに近しいもの・・・では無かった。
18mというMサイズにしても小型なボディと丸みを帯び段モールドが数多彫られた装甲
全身に取り付けられた半透明の球体は鮮やかなピンク色であり、ボディの白と相まって神々しさよりも可愛らしさが前面に出てしまっている

極めつけは『翼が無い』ということ。
頭部左右から機体全長と同等の長さを持つ翼らしきものは生えているが、どちらかと言えば動物の様な垂れ下がった巨大な耳だろう。
・・・ケルビムというよりはその周囲に居る『小天使』か、肩に乗っていそうな『使い』の方があっていた。

事前に情報を持っていたライトでも肩透かしを食らうだろう。
見た目もそうだが武器もスッキリしている、逆にスッキリしすぎて何も持っている様子は無いのだ。
恐らくは内臓兵器を使用するのだろうが、ゴテゴテと武器を装備しまくるユウセイとは対照的に見目から兵器と判断できる要素は一切無い

「輸送機の遅れから到着に支障が出ると判断し単機で来た
 連邦軍欧州支部所属ハーゲン・クルーゲ少尉だ」
通信から聞こえてくる声は若い、いや幼いとすら感じる男性の声。
映像を見るとその線の細さ、髪と肌の色の薄さは希薄さすら感じさせるほどだった

>>578
ハーゲンは波紋のような物をアルブレードから感じ取る。
それが念動力者同士の共鳴であることは一瞬にして判断できた
事前情報からこの部隊に所属している念動力者がただ1人で、感じた念がその情報からハーゲンが持ったイメージそのままだった事で
パイロットがユウセイであることも同時に理解できた。

(へぇ・・・)
瞼も瞳も表情筋すら1mmも動くことの無いまま、言葉は発さず内心でのみそう呟く。
これは関心したから漏れ出した言葉では無く、むしろ蔑みや嘲笑から出たものだった
(イサム・カイオウが入れ込んでいると聞いていたけど・・・ねぇ?)
彼がユウセイに対して押した烙印は『微妙』、溜息すら笑い出して仕舞う肩透かしだ。

当然この思考はユウセイの念で読み取るなど出来る訳が無い、ハーゲンの念はユウセイの軽く上を言っている。
だが塗り潰すのが巧いからこそ、ユウセイはそれを悪寒や不安のような漠然とした何かで感じ取ることが出来たかもしれない

581ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/17(日) 18:07:08 ID:Otg.6qCQ
>>574
「了解アルブレード 動作チェックを行う」
左腕はシールドをもつ重要なアーム、動きませんシールド持てませんじゃ戦闘の継続性に支障が出る

暫し肩をまわしたり、腕を曲げ伸ばししてみる
・・・どうやら異常は起きていない

「動作チェック完了 何処も異常なし、メカニックに感謝 以上通信終り」
簡単な礼を述べて通信を切った

>>577>>579
「了解だ!! ボマー3!! エンゲージ!!」
その言葉と共に最前線へと到着、交戦に入る

すぐ近くを飛んでいたアルブレードもまた交戦に入ろうとするも
地上からの砲撃により中断を余儀なくされている

「いい仕事をしてくれたメカニックのお手伝いと参ろうかね!! ボマー3よりアルブレード!! これより火力支援に入る!!」
通信を入れると、右腕のリボルバーカノンのシリンダーが回転 発射体制に入る

「これでも・・・喰らえ!!」
トリガーを引を引き、火薬の発火と共に弾頭が連続発射され、焔姫を蜂の巣にしようと、真っ直ぐに飛んでいく

582 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/17(日) 18:50:37 ID:YSz6PHes
>>579
「あくまでも、遮るか。」
攻撃を、遮った。ガトリングその先には、見覚えのある三人娘
>>「薄情なもんね!昨日までは仲間同士だったくせにさ!」
「黙れ、余所もんが、お前等こそ、この前まで、連邦に協力してただろ。」
「俺だって、こういう事はしたくないが、」
「俺にも、目的がある。邪魔するなら、命は取らないがその機体、破壊する。」
迅雷を抜き、戦闘態勢に入る。
が、
>>580
「!………今の、何だ?」
明らかに、首筋に変な悪寒がした。
「気のせいか、まぁ良い。」
今の事は忘れることにした。
>>581
>>「動作チェック確認完了 何処も異常なし、メカニックに感謝 以上通信終り」
「アルブレード了解。」
何とか、旨くいった。
そして、お礼とばかりに、
>>「これでも…喰らえ!!」
三人娘の、突撃に砲撃が加えられる。
「このチャンス、逃さん!」
残りの、雷姫、風姫が気を取られている隙に
「まず、一人。」
雷姫の、右肩に、迅雷の一撃が走る。

583 ◆zv577ZusFQ:2013/03/17(日) 19:20:44 ID:H2JE3lCU
>>578>>579

「あなたなら余計な事は考えずに来ると思っていたわ。ユウセイクン」

単純なこの男ならば、遠慮なんか見せずこちらを攻撃してくれるはず。と、期待?の様な物を持っていた。
予想通りにアルブレードはアイゼルネ・ブルートへとトンファーで攻撃する体勢に入っている。
遠慮なんかされたら、こちらも戦いにくくて仕方が無い。ユウセイのおかげでレイナも要らない気を遣わなくて済む。

【「ブレードトンファー、セット」】

ユウセイの気合いのこもった一打が今回は敵となってレイナを襲う。
その踏み込みの鮮やかさや見事。言うだけの実力は有る。

「でも、届かないわね」

しかし、レイナは目を閉じたままアイゼルネ・ブルートは未だに微動だにしない。
このままでは肩をやられてしまうが、何故黙ったままなのだろうか?

【「薄情なもんね! 昨日までは仲間同士だったくせにさ!」】

アルブレードの突撃に備えて、焔姫からの横槍が入った。
当然、レイナにはそれが解っていた訳でユウセイへの先程の対応であった。

「あら、よくやったわね駄メイド。ちゃんとサポート出来るじゃない♪」

その汚名はマヤの事らしい。そりゃあつばめや静香はともかく、マヤが大人しくメイドなんてしているとは思えないが。

「こちらの勝手な事情に付き合わせて悪いけど、ここで奴らに屈する訳にはいかない。
……何だろうとアテにさせてもらうわ」

マヤ達の世界の事。置かれた状況。それを目覚めてからだいたい聞いているレイナは、よその世界の揉め事に彼女らを巻き込んでいる事を謝罪。
それでもレイナ側に協力してくれる三人娘に対して心が熱くなる。……無論、恥ずかしいので口にはしないが。

>>582
「家臣を守るのも王の務めなのよ」

雷姫、風姫までたどり着ける訳が無い。ユウセイは既にレイナのマークの内にいる。
レイナが先に立ち塞がった。

「今度はこちらのターン!……追われるものが余裕を持ち、追う者の心が焦りに縛られる。今の私と君がまさに追う者、追われる者!
そしてユウセイ、これが追われる者の力だ!……アブソリュート・パワーフォース!!」

ガトリングの火線から飛び退いたアルブレードの回避動作にあわせ、手持ちのデアボリック・エクスキューショナーで下半身を削ぎ落とさんばかりに斬りかかる。
何か不可解な攻撃名を叫んでノリノリなレイナだが、このユウセイとのデュエルを前にして絶対にやろうと事前に決めていたらしい。


>>580
【「輸送機の遅れから到着に支障が出ると判断し単機で来た
 連邦軍欧州支部所属ハーゲン・クルーゲ少尉だ」】

「欧州支部所属エンジェルフェザーの明智ライト大尉です。ターゲットのレイナ嬢はあのゲシュペンストタイプに乗っています。
生け捕りにします。参加してください」

ライトもその線の細い病弱そうな少年兵へ挨拶を返す。
大丈夫。これならばどっかの誰かと違って制御下におけそうだとライトは安堵。

(……しかし奇妙な機体。ただの丸腰じゃない?……レリエル派生では無いから、余裕なハードポイントが無いの?)

機体の方も何やらシンプル過ぎて一撃で撃ち抜かれやしないかと心配である。

584 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/17(日) 20:49:55 ID:YSz6PHes
>>583
>>「家臣を守るのも王の務めなのよ」
「ちっ、やっぱあの目は厄介だな。」
すでに、アイゼルネの攻撃範囲に入っていた。
>>「今度はこちらのターン!(中略)アブソリュート・パワーフォース!」
「ふっ、さすがレイナ嬢、隙を遠慮なくついてきますね。だが、」
迅雷で、デアボリック・エクスキューショナーを払いのけてみせる。
勿論、しっかり回避行動をとりながらだ。
「ところで、少し聞きたかったんですけど」
迅雷を構え、突撃しながら
「アスト博士はどうしてます?」
「いや、ただ、単純にアドバイザーを失いたくない。と思っただけで」
そう聞きながら、アイゼルネに切りかかる。

585 ◆zv577ZusFQ:2013/03/17(日) 21:31:15 ID:H2JE3lCU
>>584
【「ところで、少し聞きたかったんですけど」】

「あら、何かな?」

アルブレードの迅雷とこちらの魔槍の激突は両者、押す事が出来ない拮抗状態に陥った。
そんな最中、随分と余裕綽々のユウセイが質問を切り出して来る。
こちらは必死だと言うのに。

【「アスト博士はどうしてます?」
「いや、ただ、単純にアドバイザーを失いたくない。と思っただけで」】

「アスト叔母様は関係無いわ。これは私という個人に対しての当て付けでしょ?
だいたい、連邦のこのやり方。少しでも汚ないとは思わないかしら?」

「……かしらーZZZ」

レイナはユウセイの良心へ問う。ついでにカナメ女史のやる気の無いまったりしたエコーも加わる。
いつしか切り結ぶ最中、レイナには後方のアルプ・トラウムからミサイルの援護射撃が、ユウセイにはレイナを狙うガブリエルがサポートに入る事になり、両者どちらからとも無く武器を引っ込める事になる。

「ハヤミ中尉!反逆者の言葉にたぶらかされ無いでください!!」

メンタルの弱さに定評の有るユウセイの心を持って行かせまいとライトはユウセイへも渇を入れる。
しつこいガブリエルの射撃の幾つかはアイゼルネ・ブルートを確実に捕らえ、その装甲を焼き焦がす。

「あら!?逆にユウセイクンを中尉に上げて飼い慣らしてるのはそっちよ」

レイナも黙ってやられる訳にはいくまい。アイゼルネの蝙蝠型小型ユニットが白く神聖なるガブリエルに群がっている。

「行くのよサーバント達!肉付きは貧しいけれどその天使を食べてしまいなさい」

「う、うるさいですよ!」

ライトは自分の貧相なボディを貶され、挑発に乗せられている。
しかし、この蝙蝠を引き剥がすのには結構、手こずる筈だ。しばらくは五月蝿い事は言ってこれないだろう。

【アイゼルネ・ブルート:レーザーガンが命中/残りHP85%。徐々に回復中】
【ガブリエル:ナイト・フライヤーが命中/残りHP90%】

586ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/17(日) 22:00:33 ID:rfo0g7p6
 今回、欧州支部サイドにとっては有利な状況が色々重なっている。

 イサムの失脚に加え軌道艦隊から来たマデリーンの暴走で河嶋まで大人しくせざるを得ない。
 マデリーンの夫のヴィルヘルムは元々欧州支部に在籍していたため敵対的になる可能性は低い。
 かねてより暗躍していた目の上のタンコブであるウー・グリソムは死んだ。

 そう言うわけでシルバー・バレット隊が大きな顔をしているが、ヴィルヘルム・エッシェンバッハ少佐は飄々と新型機の習熟に努めていた。
 今回のミッションにも口を挟んだりせず、ライトの指揮に従っている。

 今日もまた、ここ数日ですっかり見慣れた白いType-315パイロットアーマーでコクピットにいた。

「こちらハンター1、これより出撃する」
『ハンター2、続いて発進準備にかかります』
 カタパルト上の“スカウト”も、その近くにいる“ランチャー”も、“葉桜E-2”とM950マシンガン、スプリットミサイルを装備。
 加えてスカウトには修理装置、ランチャーには補給装置を振り分けてある。これは、『お前たちは支援に回れ』というシルバーバレット側の意向だろうと何となく察していた。

587 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/17(日) 22:11:05 ID:YSz6PHes
>>585
>>「アスト叔母様(中略)思わないかしら?」
>>「………かしらーZZZ」
「エコーは、何だかしりませんけど、まぁ少しぐらいは同感ですけど」
そこで、言葉を切り、
「連邦軍の前線部隊を叩いた時点で、貴女たちは敵です。」
後ろに、少し飛び、居合いの状態に入る。
「そういうことを言うなら、清廉潔白の身で、言ってください、な!」
そこから、迅速の型を放つ。


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