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新・鉄道綜合スレ
1
:
とはずがたり
:2015/08/11(火) 14:41:44
前スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1047289790/l50
3847
:
チバQ
:2022/04/08(金) 08:20:18
■「開業5年後までをイメージ」
高岡市の西田氏は、在来線の高岡駅と新高岡駅の双方に、市が大きな投資を振り向けた結果、財政難に陥った経緯などを市民の立場から検討した。
また、開業前の2012年と開業年の2015年、そして2021年の地価を比較し、新高岡駅前が「9万6000円-9万9000円-9万9200円」と上昇傾向にある一方、高岡駅前が「12万5000円-11万2000円-9万2500円」と下がり、地価が逆転したことなどを報告した。さらに、敦賀市には「このままだと敦賀駅は単なる乗換駅になりかねない。新幹線の乗客を改札の外へどう出すかがカギ。そして、開業後には(財政面の)余力を残しておく必要がある」と助言した。
北海道からのアドバイスもあった。オンライン参加した函館市の永澤大樹・青森大学客員研究員は、10年携わった新幹線開業対策を振り返り「開業までの2年はあっという間。(対策を)やればやった分の手応えはあるはず。ただ、生まれた経済波及効果やマインドをどう持続させるか、地域内の循環をどうつくるかがポイント。開業2年前から開業5年後の期間、『地域に残るリソースは何か』をイメージしていってはどうか」と提起した。
終了後、強いインパクトを感じたのは、コロナ禍がもたらした「新たな連携の形と可能性」だった。
リアル会場はコロナ禍に配慮し、メディアの事前告知を謝絶して口コミだけで参加者を募ったが、敦賀市オルパークには渕上隆信市長ら30人、上越妙高のフルサットには15人が集まった。また、感染拡大状況によっては完全オンライン化もありうることから、Zoom会場は40人程度を想定してやはり口コミで参加者を募り、当日は45人が集まった。新幹線が開業済み、または建設中の札幌、長万部、函館、仙台、東京、小松、福岡、鹿児島などから、行政、商工会議所、企業、大学、高校など多様な人々が顔をそろえた。
今回の企画は、「かがやき」が止まらない、比較的小規模な都市のプレーヤーが集まり、自らの手で「開業後」を総括しながら未開業地域にエールを送った点、そして全国各地からオンラインで多くの参加者が集まった点など、新幹線をめぐる催しとしては前例がない。敦賀開業に先駆けて生まれた「延伸効果」と言えるかもしれない。行政や開業対策組織に施策を丸投げするのではなく、個々の人々が自らの意志と価値観に基づき、つながり方そのものをデザインする時代が訪れている。
■「新幹線が『自分ごと』になれば」
筆者は、今回のような、「かがやき」が止まらない駅同士の連携はとても重要だと考える。これまでの開業事例をみても、新幹線は「全国規模でもローカルでも、『強者』をますます強くする」側面、そして「東京と少しでも早く、便利につながることで、逆に東京依存を強めてしまう」側面があると感じるからだ。
北陸新幹線沿線でいえば、人口減少や経済力の低下が目立つ地域は、「かがやき」が止まる県庁所在地からのトリクルダウンを期待する、という立ち位置に置かれがちだ。しかし、沿線の小規模都市や周縁地域同士は、抱える地域課題やビジネスチャンスも相通じる点が多いのではないか。情報交換や議論を重ねるチャンネルができるだけでも、厳しい時代を生き抜くヒントが得られる可能性が高まる。
「コロナ禍の2年を経て、これから行動を起こそうと考える人の年代は若くなり、タフで、変化に対応する意欲が高い。私自身、新幹線にかかわったことで人生が変わった。今後も、新しいチャレンジで人生が変わる人が出てくるのが楽しみ。新幹線が『自分ごと』である人が増えて、新幹線が地域の『自分ごと』になってほしい」と平原共同代表。
北陸新幹線沿線連絡会議は4月1日、フォーラム参加者20人余りをコアに、Facebookグループとして本格始動した。今回、敦賀会場で司会を務めた大谷共同代表は「専従の事務局も予算もなく、今回のフォーラム参加者は完全に手弁当だった。顔の見える関係性をベースに、細くても長く続けられる活動にしたい」と語る。
コロナ禍は社会と経済、人々の意識を大きく変えた。まだ行く末は見定めがたいが、新幹線を取り巻くビジネスモデルを筆頭に、「元通りになる」ことはまず考えられない。今、沿線で最も必要なのは、「過去の成功体験」や「コロナ禍前への回帰志向」との決別と、「新たな未来をつくりつづける覚悟」のように見える。
櫛引 素夫 :青森大学教授、地域ジャーナリスト、専門地域調査士
3848
:
チバQ
:2022/04/08(金) 11:04:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/bf70d7360ddbd611f1faf4948fa3564e69843b71
つくばエクスプレスどこへ延ばす? 茨城県が乗り出す一大プロジェクト まずは「行先絞る」
4/8(金) 9:42配信
乗りものニュース
TX茨城県内延伸 県が調査へ
つくばエクスプレスの茨城県内延伸へ向け県が調査を開始する(画像:首都圏新都市鉄道)。
茨城県が2022年度予算に新規事業として、「TX(つくばエクスプレス)県内延伸調査検討事業」1800万円を盛り込みました。今年度、4方面ある延伸候補案の一本化を図るべく、4案の需要予測、概算事業費、収支予測、整備効果などを調査していきます。
つくばエクスプレスは2005(平成17)年、秋葉原〜つくば間で開業し、沿線は新しい街として急速に発展しています。茨城県の大井川和彦知事は2021年の知事選においても、県民からの質問に応える形で「つくばを中心として急速に伸びている県南地域と、県央・県北が分断されている。ここが鉄道で直接つながると、奥行きの深い発展が可能になる」と、延伸への思いを話していました。
茨城県は2018年度からの県総合計画に、「2050年頃の茨城の姿」として、つくば駅から4方向の矢印を地図上に落とし込んで示しています。それが今年度検討する、次の4方面の延伸案です。
・1:土浦方面
・2:筑波山方面
・3:茨城空港方面
・4:水戸方面
これについて県交通政策課は、「延伸は国や自治体の協力を得なければ進められないプロジェクトです。そのためには、いつまでも“4方面”では進まないので、案を一本化して具体化します」と話します。
というのも、つくばエクスプレスの延伸は、起点の秋葉原から東京駅方面については、国のなかでも国際競争力の強化につながるとして取り上げられているものの、茨城県側の延伸は言及されていないからです。大井川知事は、「まずは正式に国土計画として認めてもらうことが重要」としていました。
折衷案「空港経由で水戸」はあり得るの?
延伸案の4方面は、筑波山や土浦方面ならば距離も短く建設費も抑えられますが、大井川知事のいう県央・県北へとつなぐ目的であれば、距離の長い茨城空港方面や水戸方面のほうがマッチするでしょう。
そもそも、現在のつくばエクスプレスを整備する基本となった、1978(昭和53)年に茨城県が取りまとめた調査でも、「第二常磐線」構想として学園都市(つくば)から石岡経由、水戸までの区間が示されていました。
県交通政策課によると、現時点では茨城空港案、水戸案とも、両地を直接結ぶものだとしていますが、石岡を経由するルートは両案とも考えられます。この両案を合わせた「茨城空港経由・水戸方面」になる可能性も、否定はしない、とのことでした。
県は今後、5月から12月にかけて調査と取りまとめを行い、2023年2月にかけ第三者委員会での検討とパブリックコメントを実施。3月には延伸方面を決定するスケジュールを示しています。
ちなみに、つくばエクスプレスは守谷以南が直流、以北が交流電化で建設されています。これは石岡市にある気象庁の地磁気観測所に影響を及ぼすことから、一帯で鉄道の直流電化が採用できないため。JR常磐線が取手以北で交流なのも同じ理由です。
コストの高い交直両用の電車などを導入しなければならないことから、大井川知事は地磁気観測所の移転交渉についても意欲を示しています。とはいえ、つくばエクスプレスの延伸にかかる建設費の算出は、交流電化を前提としたものになるそうです。
乗りものニュース編集部
3849
:
チバQ
:2022/04/08(金) 15:36:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/4d8e35a408df946009bc64477ee234379a5dced6
収支公表の先、ローカル線どこへ JR西の沿線住民、廃線警戒
4/8(金) 7:30配信
中国新聞デジタル
庄原市内の田園地帯を走る芸備線の車両
JR西日本が今月、同社単独では路線の維持が困難としているローカル線の収支を初めて公表する。17路線の30区間が対象で、そのうち10路線の21区間が中国地方にある。同社は、路線の実情を沿線住民や自治体と共有し、運行の在り方について具体的な議論を進めるためとしているが、ローカル線の見直しが先行している北海道では収支公表後に廃線へ至った路線もある。自治体側はJR側の出方に警戒を強めている。
収支が公表されるのは、1キロ当たりの1日平均乗客数(輸送密度)が新型コロナウイルス禍前の2019年度に2千人未満だった路線。中国地方では、人口減少が激しい中国山地を走る芸備線や木次線をはじめ、福塩線、山陰線、山口線など10路線の21区間が対象となる。
JR西が公表方針を発表したのは、2月にあった長谷川一明社長の記者会見。「大量輸送機関としての鉄道の特性が発揮できておらず、経営努力だけで維持していくのは非常に困難。まずは実情と課題を地域、自治体の皆さまと共有し、最適な交通体系を模索、実現したい」と説明。具体的な議論を深めるために収支の開示が必要とし、4月に公表する考えを表明した。
JR西は、新幹線や京阪神などの都市部で得た収益でローカル線の赤字を補う構造だったが、コロナ禍で都市部でも利用客が減少。2年連続の赤字を見込む。ローカル線見直しの背景には経営環境の悪化がある。
一方、地元の警戒感は強い。木次線や山陰線が公表対象である島根県の丸山達也知事は3月の記者会見で「路線維持は難しいということを数字で示していくために出されるんだろうと思って、われわれは構えている」と胸の内を語った。
過疎化などでローカル線の見直しが先行する北海道では、JR北海道が15年に輸送密度500人未満の7路線10区間の収支を初めて公表。最も不採算の区間では100円の収益を得るために4千円以上の費用がかかっていることなどが明らかになり、地元との協議などを経て4路線4区間が廃止された経緯がある。
広島県庄原市と岡山県新見市では、輸送密度が11〜81人にとどまる芸備線の3区間の利用促進を巡り、JR西からの要請を受けて広島、岡山両県と両市との協議が昨年8月に始まった。地元では「JRは廃線を考えているのでは」との見方がくすぶる。
この3区間の収支も公表される予定だ。芸備線対策を担当する庄原市いちばんづくり課の足羽(あしわ)幸宏課長は「出てくる数字が厳しいのは想定できる。収支ありきで議論が進み、廃止も仕方ないと世論ができてしまわないか心配」と気をもむ。収支公表後は、県と連携して対応に当たる方針でいる。
中国新聞社
3850
:
チバQ
:2022/04/09(土) 15:35:12
https://news.yahoo.co.jp/articles/36ce3c80d5a0904c38f805f388312a696f3a1ea7
並行在来線の役割転換、特急中心から「県民の足」へ…「パターンダイヤ」も検討
4/9(土) 13:50配信
76
読売新聞オンライン
(写真:読売新聞)
北陸新幹線の敦賀延伸に伴い、金沢―敦賀間の北陸線は、JR西日本から「並行在来線」として経営分離される。福井県などの第3セクターが県内区間を引き継ぎ、これまでの特急中心から〈県民の足〉へと位置づけが変わる。先行する路線では赤字が多く、安定した経営を続けられるかが課題となる。
「ハピネス(幸福)」と「ライン(路線)」を組み合わせて「ハピラインふくい」。並行在来線の名称がそう決まった3月28日、福井市内で在来線の利用促進を話し合う協議会の初会合が開かれた。
「観光客ではなく、毎日使う人の利便性こそ大切だ」。車を運転しない人が多い高齢者の団体や、子どもたちを学校に送り出す立場のPTAなどからは、地域密着の運営を求める声が相次いだ。
協議会の会長を務める杉本知事は「一番大切なのは、利用者の視点に立つこと」と応じた上で、「高齢化が進む中、公共交通機関の鉄道は重要だ。少しでも自動車社会からの転換につなげたい」と述べた。
◇
並行在来線の営業区間は、大聖寺(石川県加賀市)―敦賀(福井県)間の84・3キロ。昨年10月に決まった経営計画では、普通列車は通勤・通学時間帯を中心に、運行本数を1日102本から126本に増便する。快速列車を新設し、福井―敦賀間で8本運行。新幹線駅と周辺駅のアクセス向上も図る。
新幹線が並行して走る区間では特急の廃止が決定している。新幹線駅がないと遠方との行き来がしにくくなるが、福井県や3セクの準備会社は「その分、ダイヤにゆとりができる。地域のニーズに応じてダイヤを設定し、生活と一体化した『県民鉄道』を目指す」とする。一定の時間間隔で運行する「パターンダイヤ」の導入といった利用促進策も検討している。
新駅も設ける。〈1〉森田―福井間〈2〉鯖江―武生間〈3〉武生―王子保間の3区間だ。〈2〉は北陸最大級のイベントホール、サンドーム福井(越前市)周辺で、〈3〉は県立武生商工高の工業キャンパス近くになる計画だ。
同校には鯖江市や福井市から電車通学する生徒も多い。最寄りの武生駅で自転車に乗り換えて、学校まで15分かかる。新駅ができれば、徒歩5分で通えることになる。大雪の時は自転車が使えず30分歩く生徒もおり、清水一広教頭は「便数も増えて通いやすくなれば、より広範囲の中学生が進学先に選んでくれるのでは」と期待を寄せる。
普通列車が到着し、通勤・通学客で混み合う朝の福井駅(福井市で)
◇
一方、経営は厳しくなりそうだ。経営計画では、運賃を1・05〜1・2倍に引き上げる。人口が減り続ける中、2019年度の1日利用者数2万人を11年間維持するとの目標を設定。達成しても約70億円の累積赤字が見込まれ、福井県と沿線市町が赤字補填(ほてん)の基金を設ける。
全国的にも、並行在来線の多くは赤字だ。富山県の3セク「あいの風とやま鉄道」は開業以来赤字が続く。黒字を確保していた石川県の「IRいしかわ鉄道」もコロナ禍で20年度、赤字に転落した。福井県内の並行在来線の輸送密度(1キロあたりの1日平均利用客数)は5600人。富山の7700人、石川の1万5000人を大きく下回る。
鉄路の廃止されそうなところもある。北海道新幹線札幌延伸(30年度予定)に伴いJR北海道から経営分離される函館線のうち、長万部―小樽間(140・2キロ)では採算が見込めないため、バスに転換する。
◇
武生駅(福井県越前市)から福井駅まで毎週1回ほど北陸線を利用している主婦(81)は、福井市内のデパートで買い物をしたり、老人会の寄り合いに顔を出したりするのが生きがいだ。長距離の車の運転は不安で、免許証を返納することも考えており、「減便や廃線になると出歩く機会が減ってしまう」と顔を曇らせる。
運行開始まであと2年。地域の住民に「幸福」をもたらすかは、これからの取り組みにかかっている。
◆並行在来線=整備新幹線と並行して走り、開業と同時にJRから経営分離される在来線区間。1990年の政府・与党の申し合わせによる制度で、整備新幹線に加え、並行する在来線も運営することになればJRの経営状況を悪化させるとの懸念から導入された。
3851
:
とはずがたり
:2022/04/12(火) 00:04:03
芸備線とか木次線の超閑散区間はとっくの昔に廃止しとかないとあかんとこやろ、、
https://twitter.com/iloha_train/status/1513418289736663040
彩葉
@iloha_train
おい…。営業係数25000って、なに…。
というか、JR北海道がマシに見える線区がちらほら…。
JR西日本 路線維持困難なローカル線の収支を初公表 30区間全て赤字 沿線自治体への波紋は必至(関西テレビ)
https://twitter.com/anpan_2634/status/1513430373384204289
(あんぱん)
@anpan_2634
鳥取県庁が八頭町若狭町に若桜鉄道の下部(車両維持費のうち人件費以外も下部側)の補助金から概算すると、非電化単線1kmあたりの年間維持費は年間380万円です。
なので、JR西日本の運行単価は若桜鉄道の10倍以上という極めて異常な金額だと考えています。
JR西日本 路線維持困難なローカル線の収支を初公表 30区間全て赤字 沿線自治体への波紋は必至
https://news.yahoo.co.jp/articles/98f9d2c3f33ddce2d3466b35b00126e36df82676
4/11(月) 14:24配信
関西テレビ
JR西日本は、路線の維持が困難なローカル線について、初めて路線ごとの収支を公表しました。
収支が公表されたのは、1キロ当たりの1日平均乗客数、「輸送密度」が、新型コロナウイルスの影響を受ける前の2019年度に2000人未満だった路線で、合わせて17路線、30区間です。
30区間すべてで、営業損益が2億円から34億円あまりの赤字でした。(2017年度から2019年度の平均)
特に対象となっている路線が多いのは中国地方で、岡山県や広島県の山間部を走る芸備線など、21の区間が対象になっています。
運輸収入を営業費用で割った収支率が最も低かったのが、芸備線の、東城〜備後落合の区間で、営業損益が2.6億円の赤字、収支率は0.4%です。(2017年度から2019年度の平均)
営業損益で最大の赤字だったのが、山陰線の出雲市〜益田間で、営業損益が34.5億円の赤字、収支率は22.4%でした。(2017年度から2019年度の平均)
JR西日本の長谷川社長は、ことし2月の会見で、利用客の少ないローカル線について、「大量輸送という鉄道の特性を生かせていない」として、路線・区間ごとの収支などを公表する考えを示しました。
赤字路線の実情を知ってもらい、鉄道を存続させるのか、バスなど他の交通手段に転換するのか、沿線自治体などとの議論に生かす狙いですが、沿線自治体に波紋が広がるのは必至です。
JR西日本総合企画本部地域共生部の飯田稔督次長は11日の会見で、「コロナを通して人々の行動変容が一気に進み、当社がこのまま単独でやっていくというのは非常に難しい」と述べました。
3852
:
とはずがたり
:2022/04/12(火) 00:04:14
>>3851
公表された線区は以下の通りです。
(収支率は、運輸収入を営業費用で割ったもの。収支率と収支は2017年度から2019年度の平均)
【小浜線】
・敦賀〜東舞鶴 (収支率)14.8%(収支)マイナス18.1億円(輸送密度)991人/日
【越美北線】
・越前花堂〜九頭竜湖 (収支率)7.3% (収支)マイナス8.4億円(輸送密度)399人/日
【大糸線】
・南小谷〜糸魚川 (収支率)3.7%(収支)マイナス5.7億円(輸送密度) 102人/日
【山陰線】
・城崎温泉〜浜坂 (収支率)11.8%(収支)マイナス11.8億円(輸送密度)693 人/日
・浜坂〜鳥取 (収支率)11.8%(収支)マイナス8.5億円(輸送密度)921人/日
・出雲市〜益田 (収支率)22.4%(収支)マイナス34.5億円(輸送密度)1,177 人/日
・益田〜長門市(収支率)7,6%(収支)マイナス11.5億円(輸送密度) 271人/日
・長門市〜小串・仙崎 (収支率)8.3%(収支)マイナス9.5億円(輸送密度)351人/日
【関西線】
・亀山〜加茂 (収支率)14.6%(収支)マイナス14.6億円(輸送密度)1,090人/日
【紀勢線】
・新宮〜白浜 (収支率)19.0%(収支)マイナス28.6億円(輸送密度)1,085人/日
【加古川線】
・ 西脇市〜谷川 (収支率)6.4%(収支)マイナス2.7億円(輸送密度)321人/日
【姫新線】
・播磨新宮〜上月 (収支率)13.3%(収支)マイナス6億円(輸送密度)932人/日
・上月〜津山 (収支率)11.3%(収支)マイナス4億円(輸送密度)413人/日
・津山〜中国勝山 (収支率)16.4%(収支)マイナス4.1億円(輸送密度)820人/日
・中国勝山〜新見 (収支率)7.4%(収支)マイナス3.5億円(輸送密度)306人/日
【播但線】
・和田山〜寺前 (収支率)29.4%(収支)マイナス7.3億円(輸送密度)1,222人/日
【芸備線】
・備中神代〜東城 (収支率)2.4%(収支)マイナス2億円(輸送密度)81人/日
・東城〜備後落合 (収支率)0.4%(収支)マイナス2.6億円(輸送密度)11人/日
・備後落合〜備後庄原 (収支率)2.4%(収支)マイナス2.6億円(輸送密度)62人/日
・備後庄原〜三次 (収支率)11.5%(収支)マイナ2.5億円(輸送密度)381人/日
・三次〜下深川 (収支率)14.9%(収支)マイナス13.2億円(輸送密度)888人/日
【福塩線】
・ 府中〜塩町 (収支率)3.9%(収支)マイナス6.5億円(輸送密度)162人/日
【因美線】
・東津山〜智頭 (収支率)5.1%(収支)マイナス3.9億円(輸送密度)179人/日
【木次線】
・宍道〜出雲横田 (収支率)7.6%(収支)マイナス7.2億円(輸送密度)277人/日
・出雲横田〜備後落合 (収支率)1.5%(収支)マイナス2.7億円(輸送密度)37人/日
【岩徳線】
・岩国〜櫛ヶ浜 (収支率)25.4%(収支)マイナス5.4億円(輸送密度)1,246人/日
【山口線】
・宮野〜津和野 (収支率)17.7%(収支)マイナス8.4億円(輸送密度)678人/日
・津和野〜益田 (収支率)14.7%(収支)マイナス5.5億円(輸送密度)535人/日
【小野田線】
・小野田〜居能等 (収支率)9.3%(収支)マイナス2億円(輸送密度)444人/日
【美祢線】
・厚狭〜長門市 (収支率)15.9%(収支)マイナス4.4億円(輸送密度)478人/日
関西テレビ
3853
:
チバQ
:2022/04/12(火) 11:17:02
https://news.yahoo.co.jp/articles/8fe74a25e4562a34cf768169976253e6736bd4cd
「赤字だから切り捨てるのか」 兵庫・沿線自治体の首長ら憤り JR西、ローカル線収支初公表
4/11(月) 21:39配信
神戸新聞NEXT
神戸新聞NEXT
新型コロナウイルス禍による経営悪化の影響が、地域住民の足であるローカル線にも及んだ-。JR西日本は11日、乗客が少ない路線の収支を初めて明らかにした。突き付けられたインフラ存続の危機に、対象となった兵庫県内の沿線自治体からは「赤字だからと切り捨てるのか」と維持を求める声が上がった。
「赤字区間だけを切り取るのは、運営の見直しありきのように思える」。播磨新宮-上月間の赤字額(2017年度から3年間の平均)が6億円だった姫新線の地元、兵庫県佐用町の庵逧典章町長はJR西の発表に首をかしげる。
町民の生活圏は、鉄路を通じて姫路を中心とした都市部とつながる。高齢化が進み、町外の学校へ通う高校生も増えている中で、「経営状況は理解できるが、生活の軸をなくされてはこちらも困る」と憤る。
西脇市の片山象三市長も「加古川線全体の実態を反映した数値ではない」と公表方法に疑問を投げかけた。西脇市-谷川間は赤字額(2億7千万円)や収支率などが示された一方、接続する加古川-西脇市間は対象外として明らかにされなかったためだ。
JR西には、自転車の持ち込みを認めるなど利用促進に向けた経営努力を要求。「南海トラフ巨大地震など災害時の迂回路としても鉄道は機能する」とし、防災面の重要性も強調した。
公表された数字を「衝撃的」と表現したのは、香美町の担当者。山陰線城崎温泉-浜坂間の赤字額は11億8千万円で、兵庫関連の4路線6区間で最も多い。
町は今年4月、利用促進のため、町内の5駅を2人以上で利用した場合に往復運賃を助成する制度を創設したばかり。「数字だけを見れば、違う輸送手段への移行が検討されるのも無理はない。町民には、自分たちが乗らなければ路線を守れない、という危機意識を持ってもらう必要がある」と話した。
播但線和田山-寺前間の赤字額は7億3千万円。朝来市の藤岡勇市長は区間を通過し、城崎温泉など兵庫の日本海側を訪れる観光客が多いことを挙げ、「県にも働きかけて存続に努めたい」と述べた。斎藤元彦知事はコメントで、ローカル線の実情や課題は線区ごとに異なると指摘し、「(JR西に対し)県や沿線市町と丁寧な議論を進めるよう求める」とした。(まとめ・小川 晶)
3854
:
チバQ
:2022/04/12(火) 11:18:07
https://news.yahoo.co.jp/articles/621ff3d9c5c299ce2b7adc0da67f855a813c6b6b
JR西日本、17路線30区間が赤字…山陰線の出雲市―益田間が最大の34・5億円
4/12(火) 0:00配信
読売新聞オンライン
(写真:読売新聞)
JR西日本は11日、利用者が極めて少ない在来線の区間別収支を初めて公表した。対象となった17路線30区間はすべて赤字で、赤字額は最大で30億円を超えた。コロナ禍で業績悪化が続く中、バス路線への転換も含め、沿線自治体とともに運行見直しに向けた議論を加速させる。
公表対象は、鉄道の利用状況を示す1日の平均通過人員(輸送密度)が2000人未満の30区間計1360キロで、JR西の在来線の総営業キロ数(4090キロ)の3割にあたる。
営業利益の赤字額の平均(2017〜19年度)は、山陰線の出雲市―益田間(島根県)が34・5億円と最大で、次いで紀勢線の新宮―白浜間(和歌山県)の28・6億円、小浜線の敦賀―東舞鶴間(福井県、京都府)が18・1億円で続いた。
JR西は、人口減少に加え、コロナ禍での鉄道利用の低迷が経営を直撃し、22年3月期の最終利益は最大1165億円の赤字を見込む。
新幹線や都市部路線の収益で赤字路線を支える構造は限界を迎えており、見直しを急ぐ。長谷川一明社長は「利用しやすい最適な地域交通体系を幅広く議論・検討し、共に実現したい」とのコメントを発表した。
在来線の区間別収支を巡っては、JR北海道が16年、JR四国が19年にそれぞれ公表し、JR北海道はその後、公表対象となった一部区間の廃線に踏み切った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bbdf6a5e381ca80dba2582af782e447cf6be3484
JR西日本、ローカル線収支を初公表 利用少ない17路線、廃線議論も
4/11(月) 14:11配信
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毎日新聞
JR西日本のマーク=平野美紀撮影
JR西日本は11日、利用者が少なく路線維持が難しくなっているローカル線について、区間ごとの収支を初めて公表した。対象は17路線30区間で、同社は路線の活性化策などを関係自治体と協議したい考え。今後、廃線も視野に議論が進む可能性がある。
公表されたのは2019年度の実績で輸送密度(1日1キロ当たりの平均旅客輸送人員)が2000人未満の区間。北陸、近畿、中国地方にまたがり、30区間の総延長は計1359・9キロ。JR西の在来線の総営業キロ数の約3割を占める。
17〜19年度の平均で赤字額が最も大きかったのは山陰線の出雲市(島根県)―益田(同)間で34・5億円。次いで紀勢線の新宮(和歌山県)―白浜(同)間が28・6億円だった。
営業費用に占める運輸収入の割合を示す「収支率」は芸備線の東城(広島県)―備後落合(同)間が0・4%で最も低かった。
JRグループでは、JR北海道が15年、7路線10区間の収支を公表。その後、4路線4区間が廃線となった。【清水晃平】
◇JR西日本が収支を公表した路線と区間
▽小浜線 敦賀-東舞鶴
▽越美北線 越前花堂-九頭竜湖
▽大糸線 南小谷-糸魚川
▽山陰線 城崎温泉-浜坂など5区間
▽関西線 亀山-加茂
▽紀勢線 新宮-白浜
▽加古川線 西脇市-谷川
▽姫新線 播磨新宮-上月など4区間
▽播但線 和田山-寺前
▽芸備線 備中神代-東城など5区間
▽福塩線 府中-塩町
▽因美線 東津山-智頭
▽木次線 宍道-出雲横田など2区間
▽岩徳線 岩国-櫛ケ浜
▽山口線 宮野-津和野など2区間
▽小野田線 小野田-居能など
▽美祢線 厚狭-長門市
3855
:
チバQ
:2022/04/12(火) 11:19:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/0e8be2b96c891c7ed7e5efc693db158bd26593e4
JR西日本のローカル線存廃 苦境30区間の命運
4/2(土) 11:30配信
産経新聞
利用低迷が著しいローカル線のあり方をめぐり、鉄道会社を中心に国も巻き込み議論が活発化してきた。都市部で稼いだ分で不採算路線をまかなう従来のやり方は、人の移動そのものが減少する新型コロナウイルス禍により転換期を迎えている。2期連続で最終赤字となる見通しのJR西日本は、窮状を理解してもらうべく一部区間の収支状況を公表する方針を決めた。しかし沿線の自治体では「切り捨てにつながる」と早くも波紋が広がっている。
■赤字路線の補塡限界に
「大量輸送機関としての特性が発揮できず、一事業者の経営努力では維持が困難になっている」
JR西の長谷川一明社長は2月の定例会見で、利用が低迷する一部ローカル線について存続が難しい現状を訴えた。
一部区間の収支状況は4月にも公表する予定で、対象は1キロあたりの1日平均利用者数(輸送密度)が2千人未満の区間。コロナが感染拡大する前の令和元年度実績で30区間あり、在来線全体の営業距離のおよそ3分の1を占める。
芸備線の東城(とうじょう)-備後(びんご)落合(輸送密度11人)▽同線の備後落合-備後庄原(しょうばら)(同62人)▽木次(きすき)線の出雲横田-備後落合(同37人)-など中国地方が多く、1日100人未満の区間も珍しくない。ただ、対象には兵庫県西部や和歌山県の一部が含まれており、近畿2府4県も例外ではない。
長谷川氏は公表を決めた理由を「(自治体側と)話をする中で認識のギャップがある。基礎的な背景として示したい」と説明。苦しい経営実態を明らかにすることで、自治体側との議論を前に進めたい考えだ。
こうしたローカル線の多くは、単独では採算が取れていない。それでも地域の足として維持されてきたのは、「内部補助」と呼ばれる仕組みで支えてきたからだ。利用者の多い都市部の主要路線や新幹線の稼ぎで、不採算路線の経費をまかなってきた。
しかしコロナによって、そのあり方は転換期に入っている。外出自粛要請やリモートワークの普及で、都市部でさえ鉄道の利用は急減。JR西の令和4年3月期連結決算の最終損益は、最大で1165億円の赤字になる見通し。2332億円の最終赤字だった前期に続いて、2期連続の赤字を見込む。
JR西はコロナの感染収束後も、利用者数はコロナ禍前の水準に戻らないと想定。内部補助は「つじつまが合わなくなってきている」(長谷川氏)状況だ。
■「車社会なのに…」
JR北海道やJR四国はすでに全区間の収支を公表。JR九州も原則輸送密度2千人未満の区間で営業収益や経費を明らかにしている。JR西も各社に追随する判断をしたわけだが、沿線自治体からは早くも不満がくすぶる。
「一部のローカル線の収支のみを問題視することは、地方切り捨てに直結する」。国土交通省が3月に開いたローカル線をめぐる有識者検討会に参加した広島県の湯崎英彦知事はこう述べ、JR西を牽制(けんせい)した。
同県内には、芸備線や木次線など、収支の公表対象区間を抱えるローカル線が多く走っている。この20年で可部線の一部と三江(さんこう)線という廃線を経験しているだけに、危機感は根強い。
兵庫県も「廃止になれば地域の足として影響が出る。国の動向を踏まえつつ状況を注視する」と警戒する。
一方で、近畿のある自治体の担当者は「(2千人未満の)基準が示されることは覚悟していた」と話す。廃線には抵抗を示すものの、鉄道会社が経営状況を提示することで、議論すること自体への地元理解は広がるのではないかという。
鉄道に対する地域住民の思いは複雑だ。利用者は減る一方でも、廃止が議論の遡上(そじょう)に上がると鋭い反発が起こる。鉄道関係者は「なぜ鉄道にこだわるのか。地域が完全な車社会になっているのに、心理的なノスタルジーがあるのだろう」と嘆いた。
3856
:
チバQ
:2022/04/12(火) 11:20:12
■国も検討に本腰
とはいえ、ローカル線の存廃は全国的な課題だ。2千人未満の区間は、昭和62年度時点で全体の16%だったが、令和2年度には39%まで増加した。
国交省の担当幹部は2月の検討会初会合の冒頭で、「これまでの構造がコロナで立ち行かなくなるなど、一部線区は危機的な状況にあると言わざるを得ない」と述べた。検討会は、廃線だけでなく、利用実態に見合わない鉄道以外の移動手段を検討することもテーマにしている。
JR西は鉄道廃止後に導入した代替交通手段として、富山市内でのLRT(次世代型路面電車)や、旧三江線区間でのデマンド(需要対応)タクシーを紹介し、地域の特性に合った交通手段の検討が必要だとした。
それでも、あるべき姿の模索は容易ではない。鉄道会社が地域に対話を持ちかけても「自治体のみなさまは『廃止されるのではないか』と構えてしまって建設的な議論ができない」(JR東日本の坂井究(きわむ)常務)という。
ローカル線の存続は、人口減少や東京一極集中という構造的な課題にコロナが追い打ちをかける。JR西の倉坂昇治副社長は国の検討会で「内部補助はもはや成り立っていない。時間的な余裕、猶予は限られている」と述べた。問題の先送りは困難で、議論の停滞は許されない状況だ。(岡本祐大)
3857
:
チバQ
:2022/04/16(土) 19:45:59
https://news.yahoo.co.jp/articles/ba04b95fb59c533c9b4c4d2a802d298f334a7fe7
ロシア語案内を撤去→表示再開…JR恵比寿駅の “二転三転” 対応に批判の声、呆れた苦情に疑問も
4/15(金) 20:30配信
SmartFLASH
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JR恵比寿駅に設置されていたロシア語の案内表示が、2022年4月初旬に撤去されていたことが判明。4月14日、このことをJ-CASTニュースが報じたところ、「お客様のニーズを踏まえると、会社としては元の状態に戻すのが妥当」と恵比寿駅は表示を再開した。
もともとインバウンド客が減少したことなどを受け、案内の整理を検討していたというが、この一連の動きに対し、ネットではさまざまな反応が寄せられている。
報道によると、乗り入れている東京メトロ日比谷線の案内表示として日本語、英語、韓国語、ロシア語の4カ国語で「中目黒」「六本木」と記していたという。しかし、昨今のウクライナ情勢を踏まえて客から「不快だ」といった旨の問い合わせが複数あり、4月7日の始発からロシア語の案内のみ撤去したという。
「ウクライナ侵攻が始まってから、これまでもロシア料理店の看板が壊されたり、在日ロシア人のYouTubeに誹謗中傷のコメントが寄せられたりした事態が問題視されてきました。
今回もネット上では、恵比寿駅に『不快だ』と問い合わせる行動を疑問視する声が集まっています。そのうえで、二転三転した恵比寿駅の対応にも批判が寄せられました」(全国紙記者)
たしかに、恵比寿駅には厳しい意見が寄せられている。
《言語すら否定するようではロシア出身者全ての否定にまで繋がること想像できないものでしょうか。ロシア出身のJR職員がいたとして、一部客から不愉快だと言われたらクビにでもするのでしょうか?》
《在日のロシア人の方には非はないのに、批判があったからと言ってそれで撤去して、戻してって……。非表示にするとか明らかに間違っている》
《そもそも『不快』という苦情には呆れるばかり。それを飲み込んだ恵比寿駅も、なんだかなぁ。そんな感情を向けても、何もいいことないでしょう》
日本国内でロシア語表記を用いている施設に、同様の騒動が起きないことを祈るばかりだが……。
3858
:
チバQ
:2022/04/17(日) 17:41:34
https://news.yahoo.co.jp/articles/421121713346afee8467fb0e4257ecfd4175f8b2
密かに進む、新幹線「神奈川県新駅」の実現可能性 地域で40年以上の運動、リニア開業は追い風か
4/17(日) 5:21配信
3月14日に「のぞみ」号運行開始30周年、同15日に山陽新幹線開業50周年を迎えるなど、2022年、東海道・山陽新幹線は節目の年であるが、新型コロナ拡大後は厳しい状況が続いている。
JR東海の資料によれば、2021年度の東海道新幹線の利用状況はコロナの影響を受ける前の2018年度比で、4〜6月が33%、7〜9月が36%だったのに対して10〜12月は58%と回復傾向が見られたが、年明け以降はオミクロン株の影響が広がり、年度を通した利用者数は半分以下の44%に留まっている。
定期利用の多い在来線と比べ、出張・旅行者の利用が大半の新幹線はコロナによる移動需要変動の影響を受けやすい。コロナの影響が長期化すれば、一段上の需要喚起策が求められることになろう。
■東海道新幹線、新駅の可能性は?
ここでポイントとなるのが、東京―名古屋間が2027年開業予定のリニア中央新幹線だ。静岡工区のトンネル工事着工遅延により開業延期は必至だが、ひとたび開業すれば、2011年4月の交通政策審議会中央新幹線小委員会答申(下記)に見られるような、リニア中央新幹線と東海道新幹線の役割分担に基づく対策が可能になる。
中央新幹線が整備され、東海道新幹線の「のぞみ」型の旅客輸送が担っている輸送ニーズの多くが中央新幹線に転移することにより、東海道新幹線のサービスも相対的に「ひかり」・「こだま」型を重視した輸送形態へと変革することが可能となり、現在「のぞみ」型が停車しない駅における東海道新幹線の利用機会を増加させるほか、新駅の設置などの可能性も生じ、東海道新幹線利用者の利便性向上及び東海道新幹線沿線地域の活性化に寄与することが期待される。
つまり、新駅設置を含めた輸送形態の変革を行うことで、東海道新幹線に在来線特急に近い役割を担わせ、よりきめ細かい需要喚起の余地が生まれるというのである。
では、東海道新幹線に新駅が設置される具体的な可能性はあるのだろうか。過去には滋賀県内で2012年開業を目指し新駅建設工事が着工されたものの、その後に建設凍結派の知事が当選し、建設が中止されたケースがある。
現在、新駅設置の有力な候補地となっているのが、神奈川県の新横浜駅と小田原駅の間に位置する寒川町倉見地区である。
神奈川県内の東海道新幹線新駅誘致に向けた取り組みは歴史が長く、東海道新幹線が開業した1964年の11年後、1975年には早くも相模川西岸の3市(平塚、伊勢原、厚木)による新駅誘致を目的とした協議会が設立されている。
また1991年には相模川東岸の9市町(茅ヶ崎、寒川、海老名等)による協議会が設立され、相模川西岸と東岸で綱引き状態となった。その後1996年、両協議会が1本化され神奈川県東海道新幹線新駅設置促進期成同盟会(以下、新駅設置促進同盟会)が発足し、1997年、寒川町倉見地区に新駅誘致地区が決定された。
当初は可能性が低いとみられていた、この倉見新駅(筆者による仮称)誘致計画に実現の芽が出てきたのは、前述したリニア中央新幹線との兼ね合いによる。JR東海は、神奈川県鉄道輸送力増強促進会議における新駅設置要望に対し、「現時点において、新駅の設置は極めて困難」としながらも、「リニア中央新幹線が開業し、東海道新幹線のダイヤ構成に余裕が生まれれば、新駅設置の余地が高まると考えている」と、リニア中央新幹線の開通を前提に、新駅設置に含みを持たせた回答をしている。
3859
:
チバQ
:2022/04/17(日) 17:41:52
■平塚側と周辺道路の整備は進む
倉見新駅誘致および周辺のまちづくり計画の具体的内容を見ると、JR相模線の倉見駅の東側に新幹線新駅を設置し、新駅周辺のまちづくりを進めるとともに、相模川を挟んだ対岸の平塚市大神地区の開発も行い、両地区を橋(仮称ツインシティ橋)で結ぶという「ツインシティ」が計画されている。また、新駅への交通アクセスとして、相鉄いずみ野線の湘南台―倉見間延伸構想もある。
このツインシティ計画の現在の進捗状況を見ると、平塚市側の大神地区では2015年から土地区画整理事業に着手しており、物流系企業や商業施設などの誘致が進められている。現地に足を運ぶと、すでに建設中のものも含め巨大な物流倉庫が建ち並んでおり、街の核となる商業施設(イオンモール)も、2023年春の開業を目指して建設が始まっている。
大神地区での計画が進んでいることから、周辺道路整備も待ったなしで進めなければならない状況にある。道路整備に関しては県が本腰を入れており、「ツインシティ橋を含む新駅誘致予定地区周辺の骨格道路を、藤沢市の湘南台から平塚市の大神地区に至る県道410号線の一部としてすでに道路認定しており、今後、整備を進めていく」(神奈川県県土整備局)という。
この県道410号線は、倉見地区のやや南側で圏央道の寒川北ICとも接続し、圏央道を介して東名や新東名などの高速道路ともつながる。
大神地区には、西方面行きと東方面行きのバスが発着する「トランジットセンター」が設けられる計画もあり、鉄道・バス・道路の計画が完成すれば、ツインシティエリアは県央における一大交通ハブになりうる。
このように平塚側と道路などの整備が進む一方で、新駅が誘致される予定の寒川側のまちづくりは、「地域の方々と勉強会を開いてまちづくりの理解を深めていただいている状況」(寒川町拠点づくり部)と、ようやくスタート地点に立ったばかりだ。なぜ、足並みの不揃いが生じているのか。
ある地元の関係者は、「市街化調整区域を市街化区域に区分変更し、更地からまちづくりを進める大神と、すでに宅地化も進んでいる倉見では事情が異なる上に、さまざまなステークホルダーの思惑がからみあっている」と事情を説明し、「合意を得るためには、たとえばメタバース(コンピューターで構築する仮想空間)を用いてトライアル的にまちづくりを行うなど、一目瞭然な計画に基づきシミュレーションできるような思い切った仕掛けが必要かもしれない」と、合意形成の難しさを語る。
3860
:
チバQ
:2022/04/17(日) 17:42:14
■「誘致に高いハードル」具体的には?
その上で、「懸念されるのは、駅設置やまちづくりにかかる巨額の財政負担であり、国の協力が不可欠だ。計画の全容をきちんと描き、何が不足しているかが明確になれば、ロビー活動などを通じて国への働きかけも進めやすくなるが、新駅誘致のハードルは高く、実現可能性は現状において五分五分と見ている」と打ち明ける。
では、新駅誘致実現に向けて、具体的にはどのようなハードルがあるのか。倉見の場合、以下の2点が大きな課題である。
1つは、接続路線となるJR相模線の輸送パイプの細さだ。相模原市(橋本駅南側地下)に駅が設置される予定のリニア中央新幹線と東海道新幹線はJR相模線を介しての乗り換えが想定されているが、相模線は単線であり、日中の列車本数は平均1時間3本、茅ケ崎駅―橋本駅間の所要時間は平均63〜67分かかる。
このダイヤのままでは、リニア中央新幹線と東海道新幹線の乗り換えが不便であるだけでなく、倉見新駅の潜在的利用者の一部は、新横浜駅や小田原駅利用に流れる可能性が高く、輸送改善が必要だ。
しかし、全線の複線化は用地確保のコスト面などから現実的ではなく、実現可能性がありそうな対策としては、相模線には行き違い施設のない駅が全18駅中7駅(香川・宮山・門沢橋・厚木・入谷・下溝・上溝)あり、これらの駅施設を行き違いできるよう改修することが考えられる。県および沿線市町・商工会で構成される相模線複線化等促進期成同盟会によれば、この対策を行った場合、運行本数は5本/時が可能になり、所要時間は10〜15分短縮されるが、整備費用は約172億円かかるという。
この172億円をどう評価するかが問題となるが、1988年に開業した東海道新幹線掛川駅の建設費が約135億円、2032年に開業予定の東海道線(在来線)の村岡新駅(仮称)の建設費が約150億円と見積もられている。つまり、輸送改善と新駅建設をセットで考えるならば、倉見新駅は通常の新駅建設費用の倍額を要する計算になる。
これだけの建設費用に見合う新駅利用者数が確保できるかが第2のハードルだが、新駅設置促進同盟会によれば「開業時に約1万1100人/日、開業10年後に約1万3500人〜1万4200人/日」と試算されている。
しかし、この数値には、潜在的利用者の分布範囲として小田急電鉄新百合ヶ丘駅のある川崎市麻生区などかなり広範な範囲までが含まれており、また、「開業10年後の利用者数は相鉄いずみ野線の倉見までの延伸や神奈川東部方面線が完成しているなど、考えうる好条件がすべて整った場合の数値」(神奈川県県土整備局)であるという。いずみ野線延伸は慶応大湘南藤沢キャンパス(藤沢市遠藤)付近までの第一期区間が優先的に検討されており、倉見までの延伸はかなり先になりそうであることや、コロナによる移動需要の変化なども考慮すれば、楽観的な数値と見なければならない。
3861
:
チバQ
:2022/04/18(月) 13:40:47
https://news.yahoo.co.jp/articles/9b94a7c60bc109117d73cc3f300e8f6560b347f0
“車社会”の沖縄 渋滞に観光への影響…那覇市と名護市を1時間弱で結ぶ「鉄軌道」計画始動 実現には課題も
4/18(月) 12:31配信
FNNプライムオンライン
FNNプライムオンライン
私たちの暮らしに密接に関わる交通手段。
車社会の沖縄では全国ワーストとも言われる交通渋滞が課題となっていて、通勤や通学などで悩まされている人もいるだろう。そんな沖縄の新たな公共交通として、導入に向けた検討が続けられてきたのが、那覇市と名護市を1時間以内で結ぶ「鉄軌道」だ。
鉄軌道が実現すれば私たちの暮らしをどう変えるのか。そして、早期導入に向けて何が課題となっているのかを取材した。
鉄軌道に期待を寄せる県民「生活が変わる」
沖縄市の自宅から那覇市の会社まで、車で通勤している森聡さん。始業時間は午前8時半だが、この日は6時50分に自宅を出た。
森聡さん:
この時間に出て駐車場まで1時間ぐらい。家を出るのが遅くなっちゃうと(渋滞で)車の移動時間が伸びちゃうので、焦りますよね。そういう時は7時半過ぎる時にどこまで来ているかが勝負です
車社会の沖縄では慢性的な交通渋滞が発生するため、バスの定時運行にも支障をきたしていて、バス利用者は30年で3分の1にまで減少した。
森さんは渋滞を避けるため、なるべく早めに家を出るようにしているが、帰りは1時間20分ほどの時間がかかる。
もし鉄軌道があれば、渋滞にかかわらず沖縄市と那覇市が約30分ほどで移動できるようになる。
森聡さん:
やっぱり生活は変わりますよね、あと本も読めますしね、電車だったら。楽しみですよね
鉄軌道のルートを巡っては、浦添市や北谷町、沖縄市など6つの市町村を経由しながら那覇市と名護市を繋ぐ案が示されている。この案では、那覇市から名護市まで1時間弱で移動ができるようになるため、住み慣れた地域から希望する学校や仕事に通いやすくなるほか、沖縄本島が一つの大きな経済圏になることが期待される。
導入に様々な問題…背景に沖縄の特殊な歴史
気になるのは、いつ実現するのかだが…。
県交通政策課課長 山里武宏さん:
少なくとも10年以上はかかるのが確実ではあると思うんですが、今はまだそれが示せない状況
導入に向けた具体的な道筋が立てられないのには、沖縄が歩んできた特殊な歴史が関係している。
県交通政策課課長 山里武宏さん:
日本本土では、戦後に市街地を作りながら国鉄を中心に鉄道を整備していったが、沖縄の場合は米軍の施政下で市街地が形成されたために、自動車中心の社会が形成されていった。市街地が形成された後に鉄道をということになるので、どうしても費用がかかる
沖縄には戦前、軽便鉄道と呼ばれる鉄道が那覇から嘉手納間など3路線で運行し、サトウキビの運搬や通勤・通学などの交通手段として活躍していた。
しかし、戦争の空襲で破壊された後、アメリカ施政権下で鉄道が復興されないままに市街地が形成。
今から鉄道を整備するとなると、他の都道府県のケースよりも事業費が膨大となるため、県は新たな特例制度の創設に向けて国との調整を続けている。鉄軌道の早期導入は、観光立県・沖縄にとって重要な命題だ。
3862
:
チバQ
:2022/04/18(月) 13:41:03
観光客も不便と感じる交通網 ”一大事業”実現へ
観光客の男性:
那覇市内だったら結構タクシーで移動できるんですけど、沖縄市とかには行けないので。その辺は不便だなという感じはしますね
別の観光客男性:
鉄道があった方が、もっと北の観光地も便利かなと
日本交通公社などが全国1800人に行った調査によると、「運転免許を持ちレンタカーの運転に抵抗がない」人の割合は40歳以上が53%だったのに対し、18歳から25歳では約28%と大きく下回った。
また「運転免許を持ちレンタカーの運転に抵抗がない」人の約6割が、沖縄旅行を前向きに検討しているのに対し、「レンタカーの運転に自信が無い、あるいは免許がなくレンタカーを利用することがない」と回答した人の約6割が「当分の間、沖縄へ旅行することはないと思う」と答えた。
観光客の女性:
明日は沖縄美ら海水族館に行こうと思って。レンタカーが無いと厳しいって、タクシーの人に言われました。電車があったら、電車使うよね
車離れが進む若い世代の観光需要を喚起するためにも、鉄軌道を含む新たな交通網の整備は急務と言える。国を動かす一大事業の実現に向けて、県は鉄軌道が導入された後の街づくりを子どもたちに体験してもらうワークショップを開くなど、機運の醸成に努めている。
県交通政策課課長 山里武宏さん:
県民一丸となった鉄軌道を望む声を大きくしたい。県土構造を大きく変える戦後最大級の事業になると考えておりますので、導入のため粘り強く取り組んでいきたいと思っています
県民の利便性や観光立県・沖縄の今後のあり方を大きく左右することになる鉄軌道。導入に向けては事業計画の動向に、県民一人一人が関心を持ち続けることが重要だと言えそうだ。
(沖縄テレビ)
沖縄テレビ
3863
:
とはずがたり
:2022/04/19(火) 15:35:02
日本にいるロシア人なら戦争反対かも知れないし,スラブ人ならキリル語の表示理解出来てロシア人以外にもメリットあるし,言い訳に俺は悪くないけど誤解したお前らが悪いという誤解を与えた構文使ってるしまあ余り上策とは云えない対応。
苦情を受け一旦掲示を取り止め取扱を検討してきたけど民族差別の危険その他の要素を検討した結果再開を決定したぐらいで良かったのかも
とはいえ,リアでは苦情ばかりだったようだがツイッターの我がTLでは批判が多かったし便所の落書きツイッター上での正論も無意味では無かったのかも。
JR東日本 駅のロシア語案内板 覆い隠すも批判受けて元の状態に
2022年4月14日 22時19分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220414/k10013582921000.html
JR東日本は、都内の恵比寿駅の構内に設置していたロシア語による案内板について、利用客から「不快だ」という声が寄せられたとして紙で覆い隠していましたが、「差別につながる」という批判を受け、15日から元の状態に戻すことにしています。「誤解を与えて申し訳ない」と話しています。
JR東日本は、東京 渋谷区の恵比寿駅構内に、東京メトロ 日比谷線に乗り換える人に向けてロシア語で「中目黒」や「六本木」と書かれた案内板を設置していますが、今月7日から紙で覆い隠していました。
JR東日本によりますと、理由について、ロシアがウクライナに軍事侵攻して以降、利用客から「案内板を見ると不快だ」という声が複数寄せられたためとしています。
これに対し、SNSなどで「差別につながる」といった批判が相次いだことから、一転して15日から元の状態に戻すことを決めたということです。
JR東日本は「批判を受けて元の状態に戻すことが適切だと判断した。差別にあたるという誤解を与えたことをおわび申し上げたい」と話しています。
3864
:
チバQ
:2022/04/22(金) 08:30:23
https://news.yahoo.co.jp/articles/18b578d4895768e5aa79c9feb94a60005a4d2482
3都結んでゆったり旅気分を 近鉄の観光特急「あをによし」デビュー
4/21(木) 19:39配信
10
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朝日新聞デジタル
近鉄の観光特急「あをによし」=2022年4月21日、京都市下京区の近鉄京都駅、河原田慎一撮影
近畿日本鉄道は21日、京都、奈良、大阪を結ぶ新たな観光特急「あをによし」の報道関係者向け試乗会を開いた。29日から運行を始める。
「新スナックカー」の愛称で親しまれた12200系電車を全面リニューアルした。かつて、英国のエリザベス女王も乗車し、昨年に引退した編成を改造した。
車体は奈良で栄えた天平時代の高貴な色とされる紫色で、4両編成の定員を新スナックカー時代の約250人から84人に減らし、家具メーカーに特注したシートをゆったりと配置した。
限定スイーツやアルコール類などを提供するカウンターを設けたほか、沿線に関する書籍を並べた「ライブラリー」もある。
朝日新聞社
3865
:
チバQ
:2022/04/24(日) 09:37:20
https://news.goo.ne.jp/article/gifu/region/gifu-20220422140758.html
岐阜に「幻のモノレール構想」半世紀前に計画、なぜ実現しなかった?
2022/04/23 12:00岐阜新聞
岐阜に「幻のモノレール構想」半世紀前に計画、なぜ実現しなかった?
岐阜に「幻のモノレール構想」半世紀前に計画、なぜ実現しなかった?
(岐阜新聞)
今から半世紀前。岐阜市内にモノレールを通す構想があったのをご存じだろうか。人口が急増した1970年代、市内を走っていた名古屋鉄道(名鉄)の路面電車に代わる大量輸送網として持ち上がった。その路面電車も廃線になった今となっては夢のような話。当時は熱心に議論されたが、実現することはなかった。どんな構想で、なぜ断念したのか。岐阜市ならではの事情や、当時の時代背景を探った。
■ モノレールが一番
「モノレールが最適 岐阜市将来の交通 (昭和)49年着工へ準備」。1972(昭和47)年9月21日の岐阜日日新聞(現岐阜新聞)は、岐阜市によるモノレール整備の動きを大きな見出しでこう伝えている。計画では、79年の開通をめどとしており、73年5月12日の新聞には、懸垂式のモノレールが宙を走る完成イメージ図が掲載されている。
1973年5月12日付の岐阜日日新聞朝刊。市街地を走るモノレールの完成イメージ図が載っている
有識者などでつくる市都市交通研究会が市に出した意見書によると、市の人口が膨れ上がり、郊外の居住人口が増えるドーナツ化現象が起きると予測。ラッシュ時には市中心部で交通渋滞が起きるため、バスや路面電車では増える通勤・通学者をさばききれず、モノレールなどの新たな交通機関が必要だとしている。
実は当時、地下鉄という案もあったが、市街地は地下水の水位が高く、建設が困難とまとめている。
■ どんなルートだった?
市はどんなルートを計画していたのか。路線はいくつかの変遷をたどるが、72年時点では4ルートを計画。国鉄(現JR)岐阜駅前を起点に東部の関市方面へ延びる路線や長良川を越え、北部へ延びる2路線、羽島市の東海道新幹線岐阜羽島駅への接続を意識した南への路線の延べ30・5キロだった。
このうち、市が最初に着工を予定していたのは東部へ延びる路面電車の名鉄美濃町線とほぼ重なる岐阜駅ー芥見駅の路線。国道156号の渋滞を解消し、大規模住宅団地が造成され人口が急増していた芥見地区からの通勤・通学のため建設を急いでいた。
岐阜市内で計画していたモノレールのルート図(昭和49年度岐阜地域総合交通体系調査報告書より)
終点の芥見駅は大洞団地の入り口である国道156号の交差点に置くことが考えられていた。試算では、工費が1キロ当たり約18億円、最長の岐阜駅ー芥見駅の区間では事業費が216億円にのぼる。利用度が高いと予測される岐阜駅―北一色間は複線化も検討されていた。
■ 市長の選挙公約だった
モノレール導入の背景にあったのが、全国的な路面電車の廃線の流れだ。当時はモータリゼーションが急速に進行。交通渋滞の原因として路面電車がやり玉に挙がった。全国各地で廃止の声が高まり、代わりに新たな交通システムを導入しようとしていた。
岐阜市でも終戦時は約14万人だった人口が75年には40万人を超え、世帯数もおよそ4倍の11万5千軒に増えた。市中心部は、路面電車が道路中央を走っていたこともあり、混雑の大きな要因に。67年には市議会で「名鉄市内線全廃について」が決議される。
かつて市内を走っていた路面電車の車両。移設のためクレーンで宙に吊り上げられた
そんな折、後に岐阜県知事となる上松陽助氏が70年の市長選で公約にモノレールの整備を掲げ、初当選した。64年に国内初の本格的モノレールである東京モノレールが開通して、話題となっていたことも影響し、モノレール整備の動きは加速していく。
■国も導入を後押し
モノレール導入の動きは、国の動きに沿ったものだった。道路整備を所管する建設省(当時)は、モノレールを混雑解消の手段として活用する方針を定めた。72年には、都市モノレールの整備の促進に関する法律が公布され、建設費が補助されることとなった。
これに歩調を合わせる形で、岐阜市では71年に日本モノレール協会が美濃町線のモノレール化計画を提案。この年に岐阜市都市交通研究会が設置された。国もこうした動きを受けて、岐阜市を含む全国4カ所で整備に向けた調査費を補助した。
3866
:
チバQ
:2022/04/24(日) 09:37:34
■想定以上の工費 岐阜駅高架化の整備もあり断念
順調に進んでいたように見えるモノレール構想だが、なぜ立ち消えになったのか。実はこの時期、市内では別の事業も動き出していた。それが市の玄関口である国鉄東海道本線岐阜駅周辺の高架化事業だった。
これも駅周辺で自動車の交通量が増加したことによるもので、1967年に東海道本線高架線増総合計画を発表、市は、国や県へ高架化を陳情していた。当初は名鉄との統合駅にする計画だったという。
さらに、モノレールの建設費が当初の想定より膨れ上がったことが断念の大きな理由となった。岐阜駅ー芥見駅を含む路線では、建設費と街路整備を含めると当初想定の倍以上となる480億円に上ると予想。さらに街路整備により大規模な住宅の移転も必要とされた。
導入を公約に掲げた上松市長は75年9月、モノレール構想の凍結を宣言した。わずか5年の夢だった。81年には整備に否定的結論が出され、くしくも同年の末に岐阜駅の高架化事業が国に認可されることになる。こちらは86年に無事着工した。
75年9月20日付の岐阜日日新聞朝刊。市議会の一般質問で市幹部が「現時点では無理がある」とモノレール導入に否定的な見方を示した ■インフラ整備は続く 芥見方面へは国道バイパス工事中
70年代には人口が急増していた芥見地区も、現在は人口が減り高齢化が進む。昭和40年代に芥見東地区の分譲住宅に移り住んだ70代男性は「当時はバスで仕事に通っていた。モノレールが通ると聞いて期待していた」と懐かしそうに振り返る。開通していれば、地域はどのように発展していただろうか。
モノレール構想は幻となったが、この春、名鉄名古屋本線の名鉄岐阜―岐南駅間の高架化事業が本格始動した。「開かずの踏切」が引き起こしている交通渋滞の解消や、新設する駅を中心としたまちづくりが期待されている。こちらも調査開始から約半世紀、地域住民の悲願だ。交通網の整備は、人や社会の動きに合わせて形を変えながらも、進んでいく。
今年度本格化した、名鉄岐阜ー岐南駅間高架化事業の完成イメージ(岐阜県提供)
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:
チバQ
:2022/04/24(日) 17:31:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/d6de200f4000191261b4b7e81f444e782bb5ae4f
待ち合わせに不便…6つある「なんば駅」と「難波駅」が離れている本当の理由
4/24(日) 9:06配信
日刊ゲンダイDIGITAL
「大阪のトリセツ」(昭文社)
難波には地名にちなんだ6つの駅がある。御堂筋の南端付近にある南海線なんば駅、千日前通の近鉄・阪神大阪難波駅と千日前線なんば駅、御堂筋の地下鉄御堂筋線なんば駅、四ツ橋筋の四つ橋線なんば駅、そしてJR難波駅だ。各駅はそれぞれ少しずつ離れた場所に設けられており、JR難波駅以外の5駅は徒歩で 1〜5分の距離にある。
マルホ酒店なんばスカイオ店(難波)クラフトビールが豊富
いっぽう、複合商業施設「大阪シティエアターミナル(OCAT)」の地下にあるJR難波駅は、南海線なんば駅からだと10〜15分ほどかかる。
1994年まで湊町駅だったJR難波駅
「大阪のトリセツ」(昭文社)
じつは1994年まで同駅は湊町駅という駅名だった。1889年に貨物駅を併設した駅として開業したので、約130年の歴史がある。旧駅名が示すとおり、駅の住所は大阪市浪速区湊町1丁目だ。
湊町は今でこそ浪速区に属しているが、 1943年までは南区に属していた。同年、区域調整により所属が浪速区に変更されたのだ。要するに、現在のJR難波駅がある場所はもともと難波ではなかったのである。現駅名に改称したのは、1994年の関西国際空港(関空)の開業に伴い、同駅から関空快速の運行を開始することになったから。
各駅は地下でつながっている
「大阪のトリセツ」(昭文社)
国際線で入国した外国人に同駅が「難波付近」であることを明確にする意図があった。 JR難波駅は関空開業を機に、各「なんば駅」「大阪難波駅」と地下で連絡することになった。これにより関空から快速列車で訪れた人にとって同駅は、難波エリアで最初に訪れる駅となる。また、1996年にはJR西日本初の地下駅として生まれ変わった。
ところが、2008年のダイヤ改正により、同駅を発着する関空快速の運用は廃止された。現在、難波から関空まで乗り換えなしで行けるのは、南海電鉄の「特急ラピート」だけである。南海線なんば駅と関空間の所要時間は約38分、最短で約34分だ。
「各停」と「普通」が並列する南海電車の謎
「大阪のトリセツ」(昭文社)
南海電鉄で興味深いのは、なんば駅の高野線のホーム(1〜4番)から「各停」が発着、南海本線のホーム(5〜8番)から「普通」が発着していることだ。各駅停車と普通が並列して存在するのには、理由がある。同駅の南海本線の普通列車はホームがあるすべての駅に停車するが、実際にはホームがない2つの駅を通過する。そのため各駅停車とは呼べないのだ。
そこで南海本線の列車を「普通」と呼ぶことで、高野線の各駅停車と区別しているということだ。細かなことではあるが、南海電車の実直さが伝わってくるエピソードといえよう。
3868
:
チバQ
:2022/04/25(月) 15:47:18
https://news.yahoo.co.jp/articles/09aabf252c60e1a83aeb7327bac2fcd145695664
「ネジ1本が命を奪う」 脱線現場に駆けつけた車両整備士の覚悟
4/25(月) 10:02配信
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毎日新聞
網干総合車両所で事故当時を振り返る石井大介さん=兵庫県太子町で2022年4月18日午後4時51分、清水晃平撮影
「ネジ1本の緩み、部品1個の付け忘れが命を奪う」。JR西日本の車両基地「網干(あぼし)総合車両所」(本所・兵庫県太子町)で約20年間、車両整備に携わってきた石井大介さん(40)は部下に繰り返し伝えてきた。107人が死亡し、562人が負傷した同県尼崎市のJR福知山線脱線事故では多くの乗客や家族の日常が崩れ去った。その日現場に居合わせた社員の一人として、命を守る基本作業の徹底を伝え続ける覚悟だ。
2005年4月25日。最寄りのJR尼崎駅から事故現場へタクシーで向かったが、人混みに阻まれてほとんど進めなかった。途中で車を降り、上空を旋回するヘリコプターの音を耳にしながら、人をかき分けて規制線をくぐった。
◇被害状況調査で見たゆがんだ車両
脱線したのは宝塚発同志社前行き快速(7両編成)。石井さんは5〜7両目の車体の被害状況を調査する作業にあたり、夕方には多くの被害者が出ていた前方の車両へ向かった。車内に取り残された乗客を救出するため車体を切断する必要があり、感電しないようバッテリーなどを点検した。
はしごを上って見えたのは、マンションに突っ込んで原形をとどめないほどゆがんだ車両だった。救急車のサイレンが鳴り響く緊迫した中で作業に追われ、周りのことはよく覚えていない。ただ、「自分たちの仕事はお客様の命を扱っている」と強く実感した。
07年6月に最終調査報告書を公表した国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(当時)は、制限速度70キロのカーブに時速約116キロで進入した大幅な速度超過が直接的な事故原因だと結論付けた。車両のトラブルによるものではなかったが、「整備にミスがあれば多くの命を奪う事故を起こしかねない」と心に深く刻み込んだ。これまでは決められた検査をするだけだったが、事故後はなぜ細かい検査をするのか、その意味を考えるようになった。
◇時に叱っても、点検の大切さ伝え
数年前、点検作業をその都度チェックシートに書き込まなければいけないのに、後でまとめて記入した部下がおり、叱り飛ばした。確実に一つずつの項目をチェックする大切さを教えるためだった。「あんな悲しい事故を誰にも経験してほしくない。だからこそ、仕事をおろそかにしたら本気で叱る」
事故では先頭の2両が線路脇のマンションに突っ込み、押しつぶされた車内で乗客同士が折り重なったとされる。このため、JR西は安全性を向上させた車両開発を進め、事故から5年後には「225系」を導入した。石井さんも設計段階から携わった車両は、側面と天井の接合部を金属製の部品で補強するなどして強度を高めた。無理な体勢になっても乗客が体を支えやすいよう、つり革の数を1両あたり80個から124個に増やした。
事故後に入社した社員が半数を占める社内で、当時を知る人は年々減少している。石井さんは事故があった日の経験を定期的に職場で話しているが、当時を知らない若い世代にこそ求めたいことがある。「事故を受け、現在は当たり前になっている安全設備を点検する時、導入の経緯にまで思いを巡らせてほしい」。それが「当たり前の日常」を守ることにつながると信じている。【清水晃平】
3869
:
チバQ
:2022/04/25(月) 19:48:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/7ca07b74b8d605e19adbbd0bcffaaa0d5299d7fd
前面展望可能な個室も設置 東武が新型特急「N100系」のインテリアを発表
4/25(月) 15:54配信
鉄道コム
新型車両のN100系(イメージ)
東武鉄道は25日、新型特急車両「N100系」のインテリアおよびシートバリエーションを発表した。
N100系は、1990年にデビューした100系「スペーシア」の後継車両。6両編成で4本を導入する。車両コンセプトは「Connect & Updatable〜その人、その時と、つながり続けるスペーシア〜」で、日光・鬼怒川エリアへ幾度も訪れたくなる特急を目指す。
シートバリエーションは、一般の「スタンダードシート」のほか、2種類の「コンパートメントルーム」、「コックピットラウンジ」、「プレミアムシート」、「ボックスシート」の計6種類を設定する。
コンパートメントルームは、100系と同様に6号車に設置。コの字型ソファーや可変テーブルを設置する定員4人のコンパートメントのほか、浅草駅寄り運転台の直後に「コックピットスイート」を設定。プライベートジェットをイメージした「走るスイートルーム」をコンセプトとした私鉄最大となる11平方メートルの個室空間で、最大で7人まで利用できる。
東武日光駅寄り先頭車の1号車では、「コックピットラウンジ」を設定する。内装は、「時を超えるラウンジ」をコンセプトに、「日光金谷ホテル」や日光エリアの大使館別荘をモチーフとした、気品高く落ち着きのある空間をデザイン。座席は1人掛け、2人掛け、4人掛けのソファーを設置し、先頭部では「コックピットスイート」同様に前面展望が楽しめる。また、車端部にはカフェカウンターも設置。「ここでしか出会えない五感で楽しむ商品等を提供」するという。
2号車には「プレミアムシート」を設定。2+1列配置でシートピッチは120センチと、従来車両よりも座席幅や前後間隔を拡大する。また、座席には電動リクライニングやバックシェル構造、大型インアームテーブルや読書灯を採用。快適性やプライベート性の向上を図るほか、「ワンランク上の乗車感」を提供するとしている。
5号車の一部には、「ボックスシート」を設置。向かい合う2シートによる半個室で、座席幅は約80センチ。1シートを一人で広々と利用できるという。
その他の3〜5号車の座席は、「スタンダードシート」とする。シートピッチは100系と同じ110センチメートルで、座席には背面テーブルやインアームテーブルを設置。観光やビジネス利用に利用できるとしている。
N100系の導入時期は、2023年を予定。東武スカイツリーライン・日光線・鬼怒川線の浅草〜東武日光・鬼怒川温泉間にて運転する。車両愛称は未定となっており、料金や運行概要については改めて知らせるとしている。
3870
:
チバQ
:2022/04/27(水) 19:37:05
https://news.yahoo.co.jp/articles/0fafde45887ac919bfcbfed5c8a83b154395403a
特急大幅減、普通列車は増 肥前山口-諫早ダイヤ計画案判明
4/27(水) 8:57配信
佐賀新聞
9月23日の九州新幹線長崎ルート武雄温泉―長崎(西九州新幹線)の開業に伴い、並行在来線となるJR長崎線肥前山口(杵島郡江北町)-諫早(長崎県諫早市)のダイヤ計画案の概要が26日、佐賀新聞の取材で分かった。過去の合意に基づき特急列車は大幅減となるが、普通列車の本数を増やし、肥前山口駅で特急との乗り継ぎの利便性を高める。JR九州は近く沿線各駅にダイヤ案を掲示し、利用者の意見を募る。
肥前山口-諫早は佐賀、長崎両県が鉄道施設を維持管理し、JR九州が運行を担う「上下分離方式」を採用。2016年の6者合意で、新幹線開業後23年間は普通列車を「現行水準維持」とし、特急は段階的に10本まで減らすと決めた。
複数の関係者によると、上下分離区間のダイヤ案では、特急は現行の上下45本から14本に減るが、分岐となる肥前山口駅で特急と普通列車上下26本が平均6分以内で乗り換えできるダイヤを編成する。普通列車は肥前山口-肥前鹿島(鹿島市)で現行から6本増の41本とし、時刻表に大幅な変更はないとしている。
上下分離区間は、肥前山口-肥前浜(鹿島市)までが電化設備の維持区間で、肥前浜-諫早は経費削減のため非電化となりディーゼル車両を走らせる。太良町などの利用者にとっては、電化と非電化の境界駅となる肥前浜でディーゼルと普通電車の乗り換えが発生する懸念があった。
ダイヤ案では、肥前浜での乗り換えは原則必要になるものの、朝の通勤通学の時間帯を中心に、ディーゼルが電化区間に乗り入れる直通運転を実施する。
JR九州は、鹿島市や太良町、白石町など沿線自治体を訪れ、ダイヤ案の説明を始めた。関係者からは「6者合意に沿ってサービスレベルの維持に一定配慮した跡がみえる」と評価する声もあった。
上下分離区間を含む西九州新幹線や、博多-武雄温泉の特急「リレーかもめ」のダイヤは6月上旬に正式発表となる。これに先立ちJR九州は近く並行在来線の沿線各駅にダイヤ案を掲示し、ホームページのQRコードを載せて利用者の意見を募る。ダイヤ発表の前に、行政のパブリックコメント(意見公募)のような手法を用いる異例の対応となる。(取材班)
3871
:
チバQ
:2022/04/27(水) 22:19:47
https://mainichi.jp/articles/20220427/k00/00m/020/305000c
西九州新幹線、博多-長崎間は6050円 在来線特急より1割高
毎日新聞 2022/4/27 19:18(最終更新 4/27 19:18) 390文字
JR九州は27日、9月23日に開業予定の九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)の料金を国土交通相に認可申請した。在来線特急と「リレー方式」で乗り継ぐ博多―長崎間の指定席(通常期)は6050円。現行の在来線特急(通常期5590円)より1割程度高くなる。
博多―長崎の自由席は5520円。武雄温泉駅で在来線特急と新幹線を乗り換える方式で、新幹線区間の武雄温泉―長崎の自由席は3070円。通勤や通学の利用を促そうと、新幹線の隣接駅間は自由席料金を低めに設定した。例えば長崎―諫早は総額で1350円、武雄温泉―嬉野温泉は1150円とした。指定席料金(通常期)は隣接駅などを除く大半の区間で一律530円加算する。
3872
:
チバQ
:2022/04/29(金) 00:37:05
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/671945?rct=
<検証「山線」バス転換決定>(1)通院、通学 利便性に不安
04/27 14:37 更新
通勤、通学客で混み合う平日朝のJR倶知安駅のホーム。バス転換後の利便性がどうなるかに住民の関心が集まる=11日午前7時37分
通勤、通学客で混み合う平日朝のJR倶知安駅のホーム。バス転換後の利便性がどうなるかに住民の関心が集まる=11日午前7時37分
通勤、通学客で混み合う平日朝のJR倶知安駅のホーム。バス転換後の利便性がどうなるかに住民の関心が集まる=11日午前7時37分
<検証「山線」バス転換決定>(1)通院、通学 利便性に不安
2030年度末予定の北海道新幹線札幌延伸に伴い、経営分離される並行在来線のJR函館線長万部―小樽間(通称「山線」)は、沿線9市町と道による3月の協議会会合で廃止、バス転換が決まった。今後の論点は、沿線住民の交通の利便性確保、路線や便数を巡るバス事業者との交渉、地元自治体の財政負担のあり方などに移る。山線を継承するバスの運行に向けて、地域が直面する課題を検証する。(5回連載します)
◇
「今も不便だけど、バス転換されたらどうなるのかしら」。4月上旬の平日、午前6時すぎにJR黒松内駅で小樽行きの始発列車を待っていた黒松内町の主婦(75)は、不安そうな表情を見せた。
この日は年1回ほど受ける病院の検査で札幌に向かうという。小樽で乗り継ぎ札幌駅に着くのは、最短でも約3時間半後の午前10時すぎ。地下鉄で病院に行き、検査後、黒松内に戻る日帰りでの往復だ。「バスになれば札幌までどれだけ時間がかかるのか。冬は雪の影響を受けないのか」。疑問や心配は尽きない。
蘭越町在住の倶知安高3年、伊山拳生(けんせい)さん(17)は午前7時すぎの蘭越駅発の列車で通学している。倶知安駅まで36分、そこから十数分歩いて計50分ほどで学校に着く。「列車の時間に合わせて朝早く起きるのが大変」という。バス転換は卒業後となるが、後輩たちへの影響が気がかりだ。「通いやすいようにバスの本数を増やしてほしいし、料金も早く決めてほしい」
■所要時間示さず
2人のような沿線住民の通院、通学はバス転換でどう変わるのか。道は昨年11月、沿線9市町との協議会会合で、バス転換した場合の運行たたき台を示した。
それによると、黒松内町から札幌方面に向かう場合、JRは小樽まで直行できるのに対し、バスはニセコ町か倶知安町で乗り継ぎが必要になる。小樽までや、その後JRに乗り換えて札幌に着くまでの所要時間は示されていない。一方、蘭越町から倶知安高までは1本のバスでつなぐ新ルート案が提示され、所要時間は現行のJR利用後、徒歩で登校するケースよりも4分ほど短い47分程度とした。
もっとも、バスの運行ルートや便数などの具体化はこれからの議論となる。
一部生徒が倶知安町からJRで通う蘭越高(45人)は入学者が増加傾向ながら、道教委による統廃合などの検討対象となりうる20人未満の状況が続く。矢田龍介校長(58)は「バスの便数やルートが、生徒数の増減につながってくる。生徒の利便性を最大限確保してほしい」と話す。
■観光業界も懸念
観光需要を取り込む意味でも、バス転換は地域の大きな岐路になりそうだ。
果樹園やウイスキー工場など観光資源が豊富な余市町では、札幌方面からの鉄路が小樽で途切れる影響への懸念が広がる。余市観光協会の高野清隆専務理事(70)は「特に外国人客にとっては、バスは目的地などが鉄道より分かりにくく、余市に足が向かわなくなる恐れがある。果樹園に観光客を運んできたタクシー業界もダメージを受けるだろう」とみる。
山線の廃止が決まった今年3月27日の協議会会合で、議論を取り仕切った道の柏木文彦交通企画監は「地域の新たな交通体系を利用者が使いやすくするということで、さらに協議を進めたい」と強調した。その柏木氏は3月末で定年退職、担当局長も4月に異動し、並行在来線問題を扱う道の体制は一新した。バス転換の具体化に向けた課題点の議論は、文字通りゼロからのスタートとなる。(川浪伸介、桜井翼、松嶋加奈)
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:
チバQ
:2022/04/29(金) 00:37:38
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/672392?kk
<検証「山線」バス転換決定>(2)「前倒し」論に期待と懸念
04/27 14:38 更新
<検証「山線」バス転換決定>(2)「前倒し」論に期待と懸念
<検証「山線」バス転換決定>(2)「前倒し」論に期待と懸念
JR倶知安駅の現駅舎(右奥側)と在来線の線路(左)。新幹線駅周辺の整備には早期撤去が必要とされる
「札幌延伸までに、新幹線駅の周辺整備を終えたいというのが町民のみならず、道民の願いだ。バス転換について一日も早い前倒しも検討をお願いしたい」。3月27日に倶知安町内で開かれ、山線の廃止、バス転換を決めた沿線9市町と道の協議会会合で、同町の文字一志町長はこう訴えた。
なぜ、前倒しなのか。町幹部は、2030年度末予定の新幹線開業に新駅周辺施設の運用開始を間に合わせる上で、「在来線の現駅舎と線路が施設工事の支障物件になる」と明かす。
周辺施設とはバスやタクシーの乗降スペース、展望・飲食施設がある都市施設、駅利用者の駐車場など。国際スキーリゾートを擁する町の玄関口として、欠かせない施設群だ。
だが、都市施設や路線バスなどの乗降場所は現駅舎と、観光バスの乗降場所や駐車場の一部は在来線の線路と、それぞれ位置が重なり、他の施設も近接する。高架の新幹線の線路や新駅舎の工事は可能だが、周辺施設の整備は在来線施設がある限り、物理的に難しいという。
「在来線施設の撤去に1年、新駅の西側、東側の周辺施設の工事に2年ずつかかる」。町幹部らがこんな見通しを内部で詰めたのが昨年末。逆算すると、在来線施設の撤去の前提となるバス転換は、5年程度の前倒しが必要という。
■後志の活性化に
倶知安商工会議所の阿部和則会頭は「駅周辺の整備を早く進めることで、地域の多様な観光と結びつく新幹線の開業効果を享受でき、後志全体の活性化につながる」との認識を示す。
だが、バス転換の前倒しが別の痛みを招く恐れもある。道の試算では、廃線後のバス運行の赤字額は30年間で累計約70億円。前倒しすれば、その分、沿線自治体が早くから赤字の穴埋めを迫られる可能性がある。
現在、焦点になりつつあるのがJR北海道の対応だ。
小樽市の迫俊哉市長は3月31日の記者会見で「JRから何らかの支援があるなら、前倒しの検討はあり得る」と述べた。JRによると、20年度の山線の営業損益は28億円余りの赤字。市長は「2年の前倒しで50億円以上の負担減になる」と見込む。蘭越町の金秀行町長も現時点で前倒しの是非の判断を保留しつつ「JRの赤字が浮く分を地域振興に使えないか」と話す。
道は前倒しした場合の負担減の扱いをJRと協議する構えだ。JRは取材に「現段階で道から相談を受けておらず、お答えできない」(広報部)としている。
■朝の輸送力不安
一方で前倒し論には根本的な懸念もある。JR余市駅では朝の通勤、通学時間の乗客数は約550人に上る。交通需要は年数とともに人口減で縮小するとの推計があるが、バス転換を前倒しすれば、現状に近い人数の輸送力が求められる。
余市町議会並行在来線の存続等に関する調査特別委の庄巌龍(げんりゅう)委員長は前倒しした場合、「朝に集中する乗客をバスで小樽、札幌方面に送り届けるのは厳しい」とみる。同町の斉藤啓輔町長は新幹線開業時までの在来線維持を求める立場だが、「前提条件を確認した上で、話し合いの余地はある」と今後に含みを残す。
まちづくり、財政、住民の利便性―。バス転換の時期を巡っては、多様な論点が絡み、着地点はまだ見通せない。(須藤真哉、平岡伸志、松嶋加奈)
3874
:
チバQ
:2022/04/29(金) 00:38:05
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/672874?kk
<検証「山線」バス転換決定>(3)鉄道並み輸送 増便が課題
04/27 14:39 更新
JR余市駅前から通学で小樽駅前行きの路線バスに乗り込む高校生たち。バス転換後の便数や混雑度などは依然として見通せない=22日午前7時15分
JR余市駅前から通学で小樽駅前行きの路線バスに乗り込む高校生たち。バス転換後の便数や混雑度などは依然として見通せない=22日午前7時15分
JR余市駅前から通学で小樽駅前行きの路線バスに乗り込む高校生たち。バス転換後の便数や混雑度などは依然として見通せない=22日午前7時15分
<検証「山線」バス転換決定>(3)鉄道並み輸送 増便が課題
「鉄道は雪ですぐ運休する。今の鉄道並みの便数を確保してくれるのなら、バスの方が移動は確実だ」。小樽市西部の塩谷地区に住み、町内会長を務める船橋幸泰さん(74)は、2030年度末予定の北海道新幹線札幌延伸に伴い、並行在来線の長万部―小樽間がバス転換されることに期待を込める。
■新ルートに期待
廃止されるJR塩谷駅は自宅から徒歩3分。それでもバス転換を前向きに受け止めるのは、自宅近くで乗降できる新たなバス路線が検討されているためだ。
現在の余市―小樽間の路線バスは、海沿いの国道5号を通る。道は代替バス路線のたたき台に、既存の「海側」ルートに加え、塩谷駅周辺など塩谷地区の山側を通り、小樽市立病院や小樽潮陵高を経由してJR小樽築港駅に向かう新ルートも明記した。
新ルートの途中の山間部には、2023年度にも「最上トンネル」(1・2キロ)が開通する予定で、所要時間が短縮し、冬場の安全性も向上する。道交通政策局は「余市から通う潮陵高生の通学時間は、(新ルートなら)JRとバスを乗り継ぐ今と、ほぼ変わらない」と強調する。
余市―小樽間は、輸送密度(1キロ当たりの1日平均輸送人数)が2千人超と利用者が多い。平日朝の余市駅ホームには、通勤、通学客の行列ができる。バスだけで本当に対応できるのか。道は、この区間の午前6〜9時台の輸送力について、直近の乗客数を基にしたバス転換後のシミュレーションも示している。
補助席を含め定員60人の高速バス用の車両を使うと想定。現在、この時間帯の余市駅前から小樽方面へ向かう路線バスは計20本で、JRの乗客がバスに移っても、ダイヤを変更し利用の少ない6、9時台の計3便を7、8時台に動かせば、合計の便数を1本追加するだけで対応できると道は説明してきた。
だが、この試算では1便当たりの乗客数は52人となり、平均乗車率は80%超と混雑度は現在の路線バスの2倍近くになる。座席がすべて埋まり、補助席の一部も使う状況となり、快適とは言い難い。7時台に限れば乗車率は95%で、便によっては乗れない乗客が続出しかねない。
実際にダイヤを都合良く変えられるかも、バス事業者と調整したわけではないという。道も、このシミュレーションは「目安として出したもの」(交通政策局)と、より現実的な試算をすることで、さらなる増便が必要になる可能性があることを認める。
■運転手の確保は
ただ、大幅な増便には壁が立ちはだかる。運転手の確保だ。
代替バスの運行を担う可能性が高い北海道中央バス(小樽)は今年3月末、赤井川線(赤井川村内―JR余市駅前)を廃止。岩内町と神恵内村を結ぶ神恵内線も、24年9月末にも廃止する方針を示した。いずれも背景には、利用者減少に加え運転手不足がある。
同社は、沿線自治体などと協議する段階ではないとしながらも、並行在来線の代替バスの運転手について「必要な人数を確保できるか、心配はある」(バス事業部)と打ち明ける。
余市町の斉藤啓輔町長は余市―小樽間のバス転換を認める条件として、鉄道並みの「大量輸送」を道に求めた。道が現時点で示しているのは「机上の輸送力」でしかなく、実際に沿線との約束を果たせるかは、なお不透明な状況だ。(鈴木孝典)
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チバQ
:2022/04/29(金) 00:38:33
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/673914?kk
<検証「山線」バス転換決定>(4)財政負担 沿線の利害交錯
04/27 14:40 更新
山線廃止と全線バス転換を決めた3月の後志ブロック会議。転換後の赤字負担を巡る沿線自治体の議論はまだ始まっていない
山線廃止と全線バス転換を決めた3月の後志ブロック会議。転換後の赤字負担を巡る沿線自治体の議論はまだ始まっていない
30年間で70億2千万円―。北海道新幹線札幌延伸に伴いJR北海道から経営分離される並行在来線の函館線長万部―小樽間で、道が試算した全線バス転換後に見込まれる累計赤字額だ。鉄路を維持した場合の864億6千万円と比べれば、およそ12分の1に圧縮されるものの、黒字化は見込めそうにない。
■避けてきた議論
代替バスを維持していくには、この赤字を沿線の9市町などで埋める必要がある。だが、具体的な財政負担のあり方は後回しにされたままだ。
3月に倶知安町で開かれた、道と沿線9市町による並行在来線対策協議会後志ブロック会議の会合。長万部―小樽間の鉄路廃止を決めた後、倶知安町の文字一志町長はバス転換の前倒しを念頭に「自治体などの財政負担はかなり重要」と述べ、各市町の負担割合などを早く決めるよう求めた。
しかし、現状ではバスのルートやダイヤなども決まっていないことから、余市町の斉藤啓輔町長は「前提条件がない中で話しようがない」と話す。仁木町の佐藤聖一郎町長も「負担議論より、『住民の足』確保を優先したい」との考えを示す。
負担割合については、「人口」や「バスの運行距離」に応じた形で決めるべきだとの意見が上がり始めている一方、「人口が多い地域を走るルートは利用も多く、赤字は少ないはずなので、人口で負担が重くなるのはおかしい」「バス転換による恩恵が大きい市町ほど多く負担すべきだ」などの声もある。
具体的な話し合いが始まれば、9市町それぞれの利害が絡み、激しく対立することが予想されている。沿線の町幹部は「存廃議論の時から『協議が進まなくなる』と負担の話は避けがちだった」と打ち明ける。
■国内に前例なく
後志ブロック会議は4月、道が示している長万部―倶知安、ニセコ―余市、余市―小樽の三つのバス区間別の検討会を設置し、担当職員レベルの協議を開始。運行ルートや利便性向上策などの議論を優先することにした。「赤字負担の議論はまだ先。どう議論が進むかも分からない」(小樽市幹部)という状態が続いている。
負担割合は、参考となる前例がないことも議論の先送りに拍車をかけている。
並行在来線の廃止は、1997年の長野新幹線開業に伴うJR信越線横川―軽井沢間(11・2キロ)以来、全国2例目となる。同区間は急勾配の「碓氷峠越え」で知られる山間部で、第三セクターによる鉄路存続を断念し、バス転換した。
地元の群馬県交通政策課によると「代替バスは赤字だが、新幹線の開業で利益を得られるJR東日本グループのバス事業者が運行しており、沿線自治体は負担を求められていない」という。
「負担の分配」という難題をどう解決するか。ある町の担当者は「先行きはまったく見通せない」と表情を曇らせる。調整は難航必至の空気が漂うが、地域住民の「足」を確保するためには、避けて通ることはできない。(谷本雄也、松嶋加奈、平岡伸志)
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チバQ
:2022/04/29(金) 00:39:25
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/674375?kk
<検証「山線」バス転換決定>(5)鉄道遺産 未来へどう継承
04/27 14:40 更新
在来線の列車(左)が走るJRニセコ駅近くで保存されている鉄道遺産群。右が「ニセコエクスプレス」、中央がSL「9643号」、手前が転車台
在来線の列車(左)が走るJRニセコ駅近くで保存されている鉄道遺産群。右が「ニセコエクスプレス」、中央がSL「9643号」、手前が転車台
羊蹄山を背景に田園地帯を走る蒸気機関車(SL)「C62(シロクニ)」の勇姿―。旧国鉄時代の1960〜70年代、山線(現在のJR函館線小樽―長万部間)を運行したC62を特集した写真展が昨年7〜10月、ニセコ町の有島記念館で開かれ、鉄道ファンら約2千人が会場に足を運んだ。展示された59点は、山線に60年近く通い続ける東京在住の鉄道写真家荒川好夫さん(75)が撮影した。
写真展の終了からほぼ半年後の今年3月27日、作品の舞台となった山線は、沿線9市町と道による協議会会合で廃止が決まった。「山々がきれいで周りに人工物がほとんどなく、撮りがいのある路線だった。率直に悲しい」。荒川さんは無念さをにじませた。
廃線後を見据え、荒川さんは「何もしなければ、時間の経過とともに山線のことは忘れ去られてしまう」と危機感を募らせる。自身は今後も山線の記録を写真に残し続けるという。
■貴重な施設数々
1904年(明治37年)の開業から1世紀以上の歴史を誇る山線の足跡を、将来にどう継承するか。JRニセコ駅の駅舎南西側の町有地には、沿線でも貴重な鉄道遺産群がある。
その一つが90〜95年、観光列車としてC62がニセコ―小樽間を走った際、その方向転換に使われた直径約20メートルの転車台だ。町が89年、約8千万円を投じ、十勝管内新得町の新得駅から警察先導で日勝峠を越えて運び、設置した。ニセコ町の片山健也町長は「町にとっては、それだけ思いが詰まった大事な財産」と語る。
また、敷地には88〜2017年にニセコ―札幌間などを運行した後、有志が寄付を募り、購入したリゾート列車「ニセコエクスプレス」もある。鉄道遺産の保存活動に携わる有島記念館の伊藤大介主任学芸員(43)は、6月にも車両の屋外展示を予定。さらに、近くで保存されているSL「9643号」を転車台で回す様子の公開も目指す。「往時の姿をじかに見ることで、鉄道遺産への理解を深めてもらいたい」
■栄枯盛衰の歴史
山線の資料収集に当たる小樽市総合博物館は目下、路線図などの保存に力を注ぐ。バス転換が決まった今こそ、鉄路が運行している間の記録の収集が重要になるとの認識からだ。
石川直章館長(65)は「廃線となれば二度と手に入らない、山線を走る列車の写真や動画などを丹念に残す必要がある」と語る。廃線後の線路や駅舎、トンネルなどをどこまで残すかはこれからの議論だが、これらの膨大な施設群が鉄道遺産になる可能性も踏まえ、調査や資料収集で、沿線自治体の学芸施設間の連携も重要になるとみている。
北大観光学高等研究センターの木村宏教授(60)=観光地域づくり=は、地域の栄枯盛衰とともに歩んだ山線の歴史を残すことで「沿線住民が『なぜこの地に自分たちは住んでいるのか』という、アイデンティティーの形成にもつながる」と指摘。そのためにも、デジタル技術を使ったVR(仮想現実)やプロジェクションマッピングを通じ、誰もが親しめる鉄道遺産の継承方法の工夫を提言する。
北海道新幹線の札幌延伸は30年度末の予定。それまでの9年間は、山線の軌跡をたどり、地域の未来を考える大切な時間となる。(桜井翼、須藤真哉、鈴木孝典)=おわり=
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チバQ
:2022/05/01(日) 18:12:47
https://news.yahoo.co.jp/articles/e03c5107bda783baed62c82f2b496c63f5e149e8
全国で3例 上りか下りの片方しかホームがない駅とは
5/1(日) 10:35配信
鉄道コム
偕楽園駅に入線する勝田行き特急列車
全国には、上下両方向の列車が通る区間にあって、片方面にしかホームや乗降場がない駅があります。進行方向の観点で、上りか下りの片方しかホームがないのは、路線の起点や終点の駅では数多くありますが、路線の途中にある駅では3例のみと希少。それらを紹介します。
その1つは常磐線の偕楽園駅。梅まつりの開催時期に合わせて開設される臨時駅ですが、ホームがあるのは下りの水戸方面のみというのが特徴です。利用できるのは期間中の土休日の一部時間帯。下り普通列車のほか、特急列車や臨時列車も停車します。2022年は水戸駅発の快速「水戸偕楽園号」も運転されました。同列車は、偕楽園駅に上りホームがないために1つ先の赤塚駅まで行って戻る形での運用。偕楽園駅で降りる場合は、赤塚駅までの乗車券が必要という点も特異と言えます。
ほかの2例はいずれも路面電車です。
富山地方鉄道富山港線のオークスカナルパークホテル富山前停留場は、大通り西側の歩道際にホームがあり、北の岩瀬浜方面に向かう列車のみが停まります。南の各方面(富山大学前、南富山駅前など)に行くには、隣の停留場を利用しないといけない点注意を要します。なお、富山地方鉄道富山軌道線には片方向運転の系統があり、その系統のみが停まる3つの停留場も同様の注意が必要です。
もう1つは長崎電気軌道本線の昭和町通停留場。偕楽園駅と同じく複線の片側にだけ乗降場があり、停まるのは赤迫方面のみです。長崎駅前方面に行くには、100メートル先の千歳町停留場を利用することになります。
方向によって降り乗りができない駅や停留場。あえて訪ねてみるのも面白いと思います。
冨田行一
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チバQ
:2022/05/06(金) 15:45:12
https://news.yahoo.co.jp/articles/4897b6b45ba8b33fd10284cb380f41342cb0f077
三つの路線から列車が「落ち合う」要衝 JR芸備線・備後落合駅
5/6(金) 7:15配信
毎日新聞
新見駅から備後落合駅に到着した芸備線の車両=広島県庄原市西城町八鳥の同駅で2022年4月27日午後2時24分、岩本一希撮影
広島駅(広島市南区)―備中神代駅(岡山県新見市)間の約159キロを結ぶ芸備線には、全国から鉄道ファンが集う備後落合駅(広島県庄原市)がある。お世辞にも交通の便がいいとは言えないこの駅に、なぜ人々は心をひかれるのか。
広島駅から普通列車で約1時間半。三次駅(広島県三次市)で降りると、向かいのホームには既に備後落合駅行きのディーゼルカー「キハ120形」が停車し、出発の時を待っていた。広島駅から備後落合駅への直通列車はなく、基本的に三次駅で乗り継ぎが必要となる。広島駅から列車で向かう場合、備後落合駅行きに乗れるチャンスは1日3回しかない。
1両編成の列車は乗客8人を乗せて定刻通り出発。のどかな田園風景が延々と続く。途中の駅で乗り込んだのは1人だけ。備後西城駅(庄原市)で大半が下車し、三次駅から備後落合駅まで乗り続けたのは記者を含めて3人だけだった。
周囲を山に囲まれた備後落合駅は、芸備線の三次駅と新見駅(新見市)の両方向と、木次線の宍道駅(松江市)方面の計3方向からの列車が合流し折り返す。「三つの路線の列車がこの駅で落ち合うから『落合』なんですよ」と教えてくれたのは、駅のボランティアガイド、永橋則夫さん(79)。近くで育ち、旧国鉄、JR西日本の機関士だった永橋さんは当時の制服と制帽を着用し、2017年から駅の歴史を案内している。
永橋さんによると、1935年に開業した備後落合駅は山陰と山陽を結ぶ要衝として、最盛期には100人以上が勤務していた。駅前には旅館や商店が軒を連ね、にぎわっていたという。
だが次第に利用客が減り、97年に無人駅に。現在は機関車の方向転換に使われた転車台や石炭と水を機関車に補給する施設が残るばかりで、駅前には民家が数軒あるだけ。「最近は駅を利用する学生もいなくなった」と寂しそうに話す。
1日のうち、3方向からの列車が一斉に「落ち合う」のは午後2時半過ぎの1回きり。いつもは静かな駅も、この時ばかりはディーゼルカーのエンジン音が山中にこだまし、見学に訪れた乗客で活気を見せる。
多くの乗客が立ち寄るのが、駅から徒歩約15分にある「ドライブインおちあい」。ここでは90年まで備後落合駅の名物だった「おでんうどん」(650円)が食べられる。つゆがたっぷり染み込んだ大根や卵など、おでんの具材が乗ったうどんを求めて訪れる客は後を絶たない。
おなかを満たして駅に戻ると、訪れた人が感想を書き込むノートが待合室に何冊も置いてあった。「やっと来られました」「駅を利用した学生時代を思い出します」「また来ます」……。ノートの書き込みを見ながら、大勢の乗客に愛されてきた駅のこれからに思いをはせた。【広島支局・岩本一希】
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チバQ
:2022/05/08(日) 12:20:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae29326c691673283a0a9fd5aa041a6fba93586c
「あをによし」「京とれいん雅洛」…万博開催へ相次ぐ関西の鉄道の新車両をまるっと紹介
5/7(土) 13:11配信
ゆったり古都感じる新特急
あをによし
関西では2025年に大阪・関西万博という大イベントを控える。万博会場や周辺のアクセスを担う地元鉄道会社は新車両の投入や新駅の開業などで魅力向上を目指す。近畿日本鉄道は新たな観光特急でインバウンド(訪日外国人)需要を狙い、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は万博会場の夢洲(ゆめしま)につながる中央線に新車両を投入し輸送力を増強する。他の鉄道会社も万博を見据え、動きが活発化してきた。
近鉄の新特急「あをによし」は4月29日に運行開始した。週6日運行する。大阪と、奈良や京都という古都を結ぶ観光特急で、ゆったりとした座席と大きな窓で平城京跡などの景色を楽しめる。「車窓を楽しむシート配列でゆったり奈良を感じてもらえる」(企画統括部)とアピールする。運行初日の29日の全6便分の切符は発売初日に20分で完売し、利用客の関心は高い。
「あをによし」という言葉は奈良にかかる枕ことばで平城京の華々しい様子を表す。外観は紫系のメタリック塗装と金帯で高級感を演出し、内外装に正倉院の宝物に使われた天平文様をちりばめた。
約3億3000万円をかけて既存車両を改造した4両1編成。対面式や窓に向かって横並びのツインシート、4人対面式のサロンシートの2種類で構成する。全体で84席と改造前の約3分の1に減らし、広いスペースを確保。近鉄では初めて通路を挟んで1列ずつの配置とした。
クラフトビールや車内限定スイーツの販売カウンターを設置。また沿線関連の書籍を閲覧できるライブラリーも備える。
近鉄の観光に特化した特急としては「しまかぜ」「青のシンフォニー」に続く第3弾で注目される。近鉄では「面白い、楽しい列車として存在感を出す」(同)と意気込む。コロナ禍後を見据え、関西国際空港から古都へ向かう訪日外国人をターゲットにしていく考えだ。
大阪メトロは地下鉄中央線において、既存車両を改造した車両「30000A系」が7月に運行し、さらに新型車両「400系」を2023年4月に投入する。新型車両は11年に御堂筋線に投入した「30000系」以来12年ぶりで、18年の民営化後では初となる。
30000系を改良した「30000A系」は万博期間中の輸送力確保を目的にした車両だ。一部の乗降口横のスペースを拡大して、大きな荷物やベビーカーを伴う乗客が利用しやすくした。
乗降口上部にはワイド液晶ディスプレーを2台設置し、乗り換えや駅設備などを2画面できめ細かく案内する。運行案内は日本語と英語に加え、中国語や韓国・朝鮮語で行う。空気浄化装置や車内Wi―Fi(ワイファイ)も備える。外観では大阪のにぎわいなどをドットでシンボル化、従来の色帯ではない斬新なデザインとした。万博後は谷町線に転用する。
「400系」は万博を見据えて開発を進め、安全性や快適性、移動手段としての新機能を追求した新世代車両だ。各機器の動作情報を地上設備へ常時送信するモニタリング機能を装備。収集した情報を分析・活用し、効率的な車両保守や安全性の向上につなげる。
空調装置には学習・予測制御を導入。日常走行での車内や外気の温度、乗車率などのデータを蓄積・活用し、車内環境に応じた最適な運転を行う。指令所からの運行指令や情報伝達を行うデータ伝送機能なども備え、24年度に計画する自動運転の実証実験で活用する考えだ。万博の来場客が会場へ向かう列車の中でも進化した技術を感じてもらえるような役割を担っていく。
万博開催は鉄道車両・関連インフラを筆頭に多様なプロジェクトを後押しする効果があり、関西経済の盛り上げに貢献しそうだ。
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チバQ
:2022/05/08(日) 12:21:09
阪急、好評「京とれいん」に「雅洛」
開口部自在の「フルスクリーンホームドア」
阪急電鉄も万博に備えた観光需要を意識する。19年に大阪と京都を結ぶ京都線に観光特急「京とれいん雅洛」を投入した。「乗車したときから京都気分」をコンセプトに京都を五感で楽しんでもらう列車とした。
6両編成で1両ごとにテーマとなる季節や植物を設定、花や鳥、伝統柄などを主体に外観や車内デザインが異なる。中央に枯れ山水の庭をあしらった車両もある。座席も畳座席や窓向き座席、1人座席、ボックスシートなどさまざまなタイプがある。映像配信サービスとして、乗務員室に設けたカメラからの前方展望映像を乗客のスマートフォンやパソコンに無線でリアルタイム配信する。
11年投入の「京とれいん」と同様に普通運賃のみで乗車でき、気軽に乗れる観光特急として注目されている。
JR西日本が2023年春に開業するうめきた(大阪)地下駅では、駅施設を活用した先端技術の実証実験が行われる見込みだ。同社は新駅をロボットやデジタル技術実証の場とし、「リアルな拠点にデジタル技術を掛け合わせた近未来の空間を実現する」(長谷川一明社長)方針。同駅で実施する実証実験やデジタル技術には、駅施設の開発とは別で、25年までに70億円を投じる計画だ。
JR西は新駅をイノベーションの実験場「JR WEST LABO」に位置づけ、他社との連携を加速する。顔認証技術を活用した決済システムや、個人に合わせた駅案内表示、アバターの活用などが計画されている。新技術の実装にあたり、「共創パートナー」として協力企業の募集を3月から始めた。今後、「一緒に価値を作れるパートナーであれば国内外、規模の大小を問わずアイデアを求める」(久保田修司鉄道本部イノベーション本部長)方針だ。
また同駅ホームには開口部を自在に設けられる「フルスクリーンホームドア」を世界で初めて導入する。天井部から吊り下げられたドア部がふすまのように移動し、あらゆる車種や車両編成に対応できる。31年に開業する「なにわ筋線」の乗り入れもにらみ、同社肝入りで開発を進めてきた。ドアの一部にはデジタルサイネージを設け、列車案内などを表示する。
新駅は地下2階、地上3階建て。24年夏に地上部分の供用を始め、大阪・関西万博の開幕する25年に全面開業する。
JR西日本と南海電気鉄道は、万博開催後となるが、大阪市の都心部を南北に貫く鉄道新線「なにわ筋線」を31年春に開業する。23年春に大阪駅として開業する「うめきた(大阪)地下駅」と、JRの難波駅、南海の新今宮駅をそれぞれ結ぶ。万博後も鉄道ネットワークを強化し、新幹線に接続する新大阪駅や関西国際空港へのアクセス向上を図る。総事業費は3300億円を計画する。
都心部の一角を成す「うめきた」エリアの拠点性向上、広域的な観光拠点間の交流の誘発などで関西の成長につなげる。「国際競争力強化や関西都市圏の活性化に資する新線建設を通じ、魅力あるまちづくりに貢献したい」(JR西日本の大阪工事事務所なにわ筋線担当課)と意気込む。
日刊工業新聞・市川哲寛、同・大川藍
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チバQ
:2022/05/08(日) 12:23:16
https://news.yahoo.co.jp/articles/782a9fdbe2eaa7db561ce51c1ed0c99619771907
新幹線はなぜ「梅田」に乗り入れなかった?「新大阪」に駅が新設されたワケ
5/1(日) 9:06配信
日刊ゲンダイDIGITAL
「大阪のトリセツ」(昭文社)から
高齢世代にとっては懐かしの、若者世代にとって知られざる大阪の姿が古地図や古写真で発見できる「大阪のトリセツ」(昭文社)から、新幹線の駅が「梅田」でなく「新大阪」になった経緯について一部抜粋して紹介する。
◇ ◇ ◇
1964年10月1日、東京オリンピックの開催に合わせて東京駅と新大阪駅(淀川区)を結ぶ東海道新幹線が開通した。
新大阪駅が設けられたのは、在来線の大阪駅がある梅田ではなく、梅田から北方へ約 3.5㎞の距離にある宮原地区だった。国鉄の車両基地である宮原操車場(総合運転所)の北側に建設されたのである。
新大阪駅が現在の場所に決定するまでには紆余曲折があった。最大の課題は、大阪は東海道新幹線の始発終着駅となるため、広大な用地が必要だったことだ。
候補地は4カ所あった。まず、①「大阪駅に併設する案」と②「梅田貨物駅(北区)付近に新設する案」は、どちらも道路交通のさらなる混雑が懸念され、かつ繁華街の中心で空き地がないことと、阪急梅田駅や私鉄の線路があるため再開発の余地がなく不採用となった。
梅田、新大阪ともう一つの候補駅
「大阪のトリセツ」(昭文社)本体1500円+税
また、梅田地区に新幹線を乗り入れる案は、いずれ開通する山陽新幹線にとって不都合だった。在来線(京都線、神戸線、宝塚線)のように淀川を2度渡らざるを得なくなるからだ。その場合、山陽方面への所要時間や建設費が余計にかかることもあり、却下されたのだった。
このほかに、戦前の「弾丸列車計画」(東京〜下関間を9時間で結ぶ高速鉄道の敷設計画)で国鉄が買収した③「東淀川駅(淀川区)の北方」も有力候補に挙がっていた。
だが、周辺に民家が密集していたため、広大な用地を確保できなかった。さらに都心部から約4.5㎞離れた場所にあることが難点となり、候補地から外されてしまう。
最終的に採用された案が、④「宮原操車場周辺」だ。宮原地区も都心部から遠くに位置していたが、東淀川駅周辺と比べ、より多くの開発の余地があるデルタ地帯だった。決め手となったのは、操車場の一部が用地に利用できることと、山陽方面への延伸を想定した場合、淀川を2度渡らなくてもすむ場所であることだったという。
新大阪駅は開業に伴い東海道線、地下鉄御堂筋線と連絡。前者は高架駅、後者は地上駅となった。地下鉄御堂筋線は東海道線の西側を走っており、新幹線ホームの下をくぐる形になっている。また、JR西日本の車両基地である宮原総合運転所は組織改正により、2012年に網干総合車両所宮原支所となった。
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チバQ
:2022/05/12(木) 10:45:13
https://article.yahoo.co.jp/detail/9635e8f841581b80c38361f97640294518094432
新幹線往復だけで得!?「JR東日本パス」の想像を絶するコスパ 秋は鉄道旅行で決まり
5/12(木) 6:00配信
旅行者必見!の情報が飛び込んできた。今年10月14日(金)〜10月27日(木)に利用できる「鉄道開業150年記念JR東日本パス」が、ともかく「オトクすぎる」のだ。(文:昼間たかし)
青森往復だけでもモトがとれる
この「パス」のヤバさを見ていこう。
最大のポイントがその価格だ。2万2150円で買えるのに、JR東日本エリアであれば新幹線や特急列車(自由席)も乗り放題。あらかじめ座席の指定を受ければ、普通車指定席も4回まで利用できるという。
新幹線を使って東京駅から青森駅まで行くと、片道1万7670円(往復3万5340円)となる。つまり、単に東京・青森を往復しただけでもモトが取れる計算だ。
そして、JR東日本を使えるだけでも十分便利なのだが、ほかに7社の青い森鉄道線、IGRいわて銀河鉄道、三陸鉄道、北越急行、伊豆急行、富士山麓電気鉄道(富士急行線)、えちごトキめき鉄道(新井?直江津間のみ)も乗り放題となっている。
こういうきっぷを見ると、血が騒ぐのが「乗り鉄」である。3日間でどこまで乗り潰すことができるか、心血を注いでみたくもなる。
試しに、東京から太平洋岸の在来線を乗り継いで、大湊(東京から一番遠い青森の駅)を目指すルートを考えてみよう。
時刻表を検索すると、7時53分東京発の仙台行き特急「ひたち」に乗車して、その日の22時37分に宮古駅に到着。大湊駅には翌11時13分に着く。ここまでで19710円だ。なお、その日の14時13分に大湊駅を出発すれば、日本海側をぐるりと回って翌日の22時12分に東京駅に戻ってくることができる。復路は2万970円となる。ひたすら汽車に揺られるまたとない機会だ。ただ、ほぼ10?20分間隔で乗り換えする3日間になる。これで大満足できるのは、よっぽどの乗り鉄だろうが……。
ただ、このパス、普段は行かないような遠隔地に新幹線で行き、そこから在来線でぶらり2泊3日の旅行をするだけで十分モトがとれる。鉄道ファンはもとより、普段は車や飛行機だけど、久々に電車旅を楽しみたいという人には絶好のチャンスだ。詳細は未発表だが、レンタカーなどの利用特典もあるという。
利用期間は、2022年10月14日(金)〜10月27日(木)で、販売は「えきねっと」(ウェブサイト)だけ。販売開始は利用日の1カ月前からとのこと。また9月になったら思い出せるよう、ぜひカレンダーに入れておこう。
3883
:
チバQ
:2022/05/12(木) 10:45:28
https://article.yahoo.co.jp/detail/18f7329ad1406f84e520d99b3e7add452e13e757
新幹線・特急も3日間乗り放題!JR東日本「鉄道150年記念」でスゴ過ぎる特別企画乗車券を発売
5/11(水) 11:30配信
鉄道チャンネル
鉄道開業150年を記念し、JR東日本がとんでもないきっぷを発売します。
その名も「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」。新幹線・特急も含めたJR東日本全線とその他鉄道路線(7社)が3日間乗り放題になる特別企画乗車券です。価格はなんと大人22150円、子供10150円。東北新幹線の東京〜仙台間往復でほぼ元が取れてしまう計算になります。
利用期間は2022年10月14日(金)〜10月27日(木)まで。販売開始は利用開始日の1カ月前から。有効期間は3日間(※)。10月14日は新橋―横浜間を結ぶ日本初の鉄道が開業した日で、1994(平成6)年に「鉄道の日」と定められています。
※JR東日本に問い合わせたところ、有効期間は「連続する3日間」になるとのことでした。たとえば10月14日利用開始なら14・15・16の3日間が乗り放題になります。
乗り放題の対象は、JR東日本全線、青い森鉄道線、IGRいわて銀河鉄道線、三陸鉄道線、北越急行線、伊豆急行線、富士急行線、えちごトキめき鉄道線(直江津〜新井間)の特急(新幹線を含む)・急行・快速列車の普通車自由席およびJR東日本が運行するBRT。あらかじめ座席の指定を受ければ、新幹線・優等列車の普通車指定席にも4回まで乗車可能です。なお、JR西日本と共同で運行する北陸新幹線については、両社の境になる「上越妙高」までが対象となるそう。
発売箇所は「えきねっと(Web)」のみ。その他にもレンタカーなどの利用特典も用意されています。10月下旬は是非ともこの破格のきっぷを利用して、旅をして回りたいものですね。
(東北新幹線E5系 イメージ 写真:Yoshi / PIXTA)
3884
:
チバQ
:2022/05/12(木) 19:41:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3740d50b1f0e9292fbbeeebca4f6640d4bd70df
9月開業の西九州新幹線 「佐世保」はなぜルートから外されたのか? 背後にあった政治マターと市長の憤怒
5/11(水) 4:31配信
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佐世保通過が前提だった「長崎ルート」
長崎県佐世保市(画像:(C)Google)
西九州新幹線が2022年9月23日、開業する。開業に期待が高まる長崎市に対して、「新幹線の来ない街」になってしまったのが、県北部に位置する佐世保市だ。当初の計画で同市はルート上に設定されていた。しかし、最終的に計画から外れてしまった。いったいなぜだろうか。
【地図】西九州新幹線の「ルート」を見る
西九州新幹線の整備計画が提示されたのは、1973(昭和48)年11月のこと。それ以降、ルートは紆余(うよ)曲折を経た。1985年1月に当時の国鉄がまとめた案によると、九州新幹線長崎ルートは次のようになる予定だった。
「鳥栖から在来線の長崎線と並行するコースで、肥前山口付近からは佐世保線にほぼ沿う形で佐世保市へ。このあと、大村湾東岸を大村湾に沿って南下、諌早経由で長崎へ入るコース。停車駅は佐賀、武雄温泉、諌早、長崎の四駅が在来線の駅裏に併設。鳥栖、佐世保、大村は新駅となる予定」(『朝日新聞』1985年1月21日付夕刊)
もともと長崎ルートは極めて政治的な案件で、佐世保を通ることが前提となっていた。その始まりは1974年、原子力船「むつ」が試験航行中に放射線漏れを起こしたことだった。これは大きく報道され、むつは母港の大湊(青森県)に戻ることもできなくなった。
1978年になり、佐世保港に回航し修理することが決定。抗議の声の中、この年の10月に、むつは佐世保に入港した。
これに先立つ同年5月、当時の久保勘一・長崎県知事は、大平正芳・自民党幹事長らの
「長崎新幹線の着工は他の四路線に遅れないこととする」
という念書を得ていた。むつ受け入れの見返りに、長崎ルートは優先的に着工というものだった。この念書を前提に決定したのが、国鉄のルート案であった。
ルート着工に難色を示したJR九州
佐世保市の街並み(画像:写真AC)
ところが国鉄が民営化されると、JR九州は年間100億円を超える赤字が見込まれる長崎ルート着工に難色を示し始めた。結果、長崎ルートは1988(昭和63)年に決定した整備新幹線の優先着工区間から外れてしまった。
計画の行き詰まりに対して、1991(平成3)年9月井本勇・佐賀県知事は
「在来線を使ってスーパー特急を走らせる」
「早岐を迂回せず武雄温泉駅と新大村駅を直接結ぶ」
という、佐世保カットを提案した。これによって約5200億円の建設費は半分程度に圧縮されると見込まれた(『朝日新聞』1991年9月18日付西部朝刊)。
佐世保市は1992年3月の「ハウステンボス」オープンも控え、新幹線着工に向けて政財界の動きも盛り上がっていた。そこに示された佐世保外し案は、佐世保市と長崎県の対立も生んだ。
「「大村から長崎の沿線だけが、長崎県であるかのようだ」。井本構想発表から一週間後の二十四日、地元県議らを引き連れ、県庁応接室に乗り込んだ桟佐世保市長は、高田知事に向かって、声を荒らげた。「県がすでに(佐世保カット案を)知っていたことには、しっかりした根拠を持っている」。突然の発表を、用意周到な佐賀・長崎両県知事の“連係プレー”とみる桟市長はすごみも利かせた。高田知事は「佐世保寄りルートで押していきたい。しかし、佐賀県の協力がなければ…」と、現実問題の側面を強調。長崎県の本音を、佐賀県が代弁したと食い下がる桟市長の追及を「議会前にするはずがない」と、巧みにかわした。「長崎の知事のすることか」。桟市長の怒りは、知事要請後の記者会見でも、静まらなかった」(『西日本新聞』1991年10月1日付朝刊)
3885
:
チバQ
:2022/05/12(木) 19:42:14
浮上した四つのルート案
佐世保市の街並み(画像:写真AC)
むつ入港の見返りとしての新幹線建設案が大前提だった佐世保市にとって、ルートから外されること自体あり得ないと考えるのは、至極当然だった。
その後、紆余曲折を経て1992(平成4)年になると、次の四案が浮上している。当時の新聞記事などを基に作成した。
●当初のルート案
・全線フル規格で建設
・建設費:5200億円
・所要時間(博多〜長崎):70分
・長所/短所:佐世保を通るが、運行開始後も赤字試算
●井本案
・博多〜武雄温泉は在来線を複線化。武雄温泉〜新大村をスーパー特急で運行
・建設費:2380億円
・所要時間(博多〜長崎):80分
・長所/短所:建設費も安く運行も黒字化するが、佐世保をカット
●三川内案
・三川内(長崎県)まで在来線を複線化。三川内〜長崎で新線を建設し、スーパー特急で運行
・建設費:2420億円
・所要時間(博多〜長崎):96分
・長所/短所:県北の理解も得られるが、時間短縮が小さく投資効果に疑問
●支線案
・長崎への新線に加えて佐世保へは支線を建設。スーパー特急を運行
・建設費:2380億円+支線分
・所要時間(博多〜長崎):80分、博多〜佐世保間は未定
・長所/短所:支線の財源が未定。長崎〜佐世保間が高速化しない
この状況の中、長崎県北では依然として佐世保寄りルートの従来案を求める運動が強まっていた。ところが1992年6月にJR九州は
「佐世保寄りルートはJR九州の経営を圧迫するため、投資できない」
と、佐世保ルートを拒否し、井本案を支持した(『朝日新聞』1992年6月13日付朝刊)。
これを受けて、長崎県でも佐世保を外す意向が強まり、県庁では佐世保市の陳情団が座り込む大荒れとなった。こうして1992年11月24日、長崎県議会は怒号が飛ぶ大荒れの中で全員協議会を開催し
「佐賀県武雄〜長崎県大村を結ぶ新線を建設する」
とする整備案を決定したのである。
3886
:
チバQ
:2022/05/12(木) 19:42:44
開業結果の判断は数年先に
西九州新幹線の特設ウェブサイト(画像:JR九州)
2017年になり、高田県知事は当時の状況をこう証言している。
「運行主体のJRから「収支改善が見込めず難しい」と言われたら実現は不可能。ただ、どうしてもやるなら全面的にあらゆる検討が必要、と条件が付いた。そこで考え出されたのが、佐世保を経由しない短絡ルートだった。地元知事の僕が言い出せば猛反発に遭い、話はつぶれてしまう。だから佐賀の井本勇知事にお願いし、佐賀県案として発表してもらった。長崎ルートを通すのが第一義の本県にとっては地獄に仏。それでも佐世保の反発は相当強かった」(『長崎新聞』2017年11月3日付)
ルートから外された佐世保では、新幹線開業に併せて特急車両に振り子型車両を導入するなどの高速化も予定されている。
新幹線開業に沸く長崎市に対して、佐世保市に盛り上がりはない。ただ、ほかの地域を見ても、新幹線開業が全ての都市を活性化させたわけでもない。
果たして、佐世保市に新幹線が来たほうがよかったのか、はたまた来なくてよかったのか――。その判断は、数年先になりそうだ。
昼間たかし(ルポライター)
3887
:
とはずがたり
:2022/05/15(日) 23:14:05
唯一の交換設備が撤去されてしまうのは残念
列車衝突招いた信号場が廃止に 信楽事故の記憶、桜が受け継ぐ
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/788484
2022年5月13日 9:30
1991年5月の信楽高原鉄道(SKR)列車衝突事故の記憶をとどめていた滋賀県甲賀市の小野谷信号場の施設が撤去された。SKR列車が信楽駅を赤信号で、またJR西日本の列車が単線の唯一の行き違い場所だった同信号場を青信号でそれぞれ出発して大惨事が起きた。事故後は使われず、4年前の廃止認可後、市が撤去を進めていた。跡地には桜が今年植えられ、SKRは「反省と教訓は継承し、未来に向かって走りたい」としている。
小野谷信号場は信楽町での世界陶芸祭に向け、JR西の列車乗り入れによる輸送力増強のため貴生川-紫香楽宮跡間に91年3月に整備された。運用にあたってはJR西とSKRのそれぞれが相手に知らせずに無認可で信号制御システムを改造。同年5月14日、SKR列車が信楽駅を赤信号で出発したのに誤出発検知機能が働かず、対向列車と正面衝突して42人が死亡し、614人が負傷した。同年12月の運行再開後からは信号場は使用されなかった。
SKRによると、鉄道施設は一度廃止すると再認可は難しいため「すぐには使えない状態」(担当者)という事故当時のまま設備を残していたが、利用計画はなく、維持管理費も要することから、施設を有する甲賀市と廃止手続きに入ることを決定。2018年11月に国土交通省から認可が下りたため信号設備や脇線線路などの撤去を順次進め、21年度までに完了した。今年2月、沿線環境整備の一環として市の委託で跡地に樹高4〜6メートルの桜8本を植樹し、4月には花を早速咲かせた。
信楽列車事故は14日で31年を迎え、記憶の継承が課題となっている。SKRでは月命日に従業員が犠牲者追悼慰霊碑に参拝し、安全教育を定期的に行っている。正木仙治郎社長は「厳しい経営環境の中だが、事故で学んだ教訓を生かしてこれからも安全運行を続ける」と話している。
3888
:
チバQ
:2022/05/16(月) 07:43:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a88d0ba806d61e59da3bd7a751ed141c03c47aa
新たな足、沿線住民乗せて 陸羽西線代行バス、運用始まる
5/15(日) 8:32配信
山形新聞
JR陸羽西線の長期運休に伴う代行バス=庄内町・JR余目駅
国道47号「高屋道路」のトンネル工事に伴い新庄―余目―酒田を結ぶJR陸羽西線が長期運休することを受け、JR東日本は14日、代行バスの運用を始めた。予定期間は2024年度までとしており、初日は旅行者や沿線住民が大型バスで目的地に向かった。
代行バスは定員45人。上り10便、下り13便を運行する。このうち上下各2便は快速。新庄―酒田間の所要時間は各駅停車が列車の2倍程度の約2時間、快速は約1時間半。運賃は列車利用時と同額で、駅券売機であらかじめ乗車券を購入する必要がある。定期券は引き続き使用できる。バス停は各駅前か駅近くの道路沿いに設置している。
初日はJR職員の案内や駅内の表示などを頼りに、利用者がバス停に向かった。乗車券を事前に購入しておらず、戸惑う乗客の姿もあった。酒田市に用事があり新庄駅から利用した真室川町の70代男性は「せっかくの機会なので乗ってみようと思った。約2時間の道のりでトイレがないのが少し心配」と話していた。県内を旅行中の東京都の60代女性は余目駅から新庄行きのバスに乗車。「代行バスだと今日知った。ハプニングも含めて楽しみたい」と語った。
3889
:
とはずがたり
:2022/05/16(月) 17:48:01
流石に芸備線は即日廃止が順当だろ。
赤字の芸備・岩徳・美祢線、自治体に協議要請 JR西日本 庄原市と新見市は回答保留
5/16(月) 6:50配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/a2d8863cd5a82f45a452235125d7d70a47feb6a5
中国新聞デジタル
JR西日本が「単独での維持は困難」としているローカル線の赤字区間を巡り、沿線自治体へ協議入りの要請を進めている。中国地方では10路線21区間が対象となっているが、備後庄原駅(広島県庄原市)から備中神代駅(岡山県新見市)までの芸備線3区間と岩徳線、美祢線の計5区間で要請をした。JR側は残る区間の協議も順次求めていく。
【地図】JR西日本が「単独では維持困難」としている主な路線・区間
JR西は4月11日、「維持困難」とする赤字の17路線30区間の収支を初めて公表。中国地方の10路線21区間も含まれ、同社は地元に費用負担などを求めるための協議を要請するとした。
沿線自治体への取材によると、JR西が収支公表後の約1カ月で協議を呼び掛けたのは3路線の5区間。芸備線については今月11日、庄原、新見両市とJR西などが利用促進策を話し合う検討会議でJR側が「前提を置かず、議論を始めたい」と求めた。両市などは回答を留保した。
岩徳線ではJR西の担当者が4月27日、山口県岩国市で福田良彦市長に面会。「課題を共有し、地域のニーズを踏まえた議論をしたい」と求めた。同市など沿線3市と山口県、JR西でつくる既存の利用促進委員会で協議するという。美祢線は同28日、美祢市など沿線3市と同県が利用促進を話し合う協議会の会合でJR側が協議を提案した。
JR西が地元に協議を要請する中国地方の区間はいずれも赤字だが、利用者数や収支率、赤字額にはばらつきがある。同社の広島支社は「区間ごとに丁寧に対応し、まずは対話の場を設けることに力を注ぐ」としている。
中国新聞社
廃線含みか 芸備線沿線の自治体反発
https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/164986
鉄道ニュース 鉄路のあす
2022/5/14
(最終更新: 2022/5/14)
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新見市で11日にあったJR芸備線の検討会議後、記者団の取材に答える広島、岡山両県、庄原、新見両市の幹部
JR西日本が地元との協議を求める赤字路線の中でも、低迷が際立つのが芸備線の庄原市と新見市にまたがる約70キロの区間だ。昨年8月から沿線自治体とJRが利用促進を協議してきたが、JRが存廃を含めた「前提なき議論」を求めたことで自治体側の警戒感は一気に増す。両者の溝の大きさが鮮明になっている。
3890
:
チバQ
:2022/05/18(水) 11:52:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/178eaefe81de2936a2fc997ad22b1f3c4407c577
「只見線」再開は10月1日軸 JR東日本、不通区間全て解消へ
5/18(水) 11:26配信
福島民友新聞
不通区間
新潟・福島豪雨で一部区間で不通が続いているJR只見線(135.2キロ)の全線再開時期について、JR東日本が10月1日を軸に調整を進めていることが17日、関係者への取材で分かった。JR東が18日にも発表するとみられる。JR東はこれまで再開時期について今秋ごろとの見通しを示していた。
只見線は2011年7月の豪雨により会津川口―只見間(27.6キロ)で橋が流失するなど甚大な被害を受けた。県とJR東は17年に、県が線路や駅舎など鉄道施設を保有し、JR東が列車の運行を担当する「上下分離方式」を導入することで、鉄道として復旧して存続させることで合意した。
JR東は18年に復旧工事に着手。流失した第7橋りょうの橋脚や桁に加え、枕木やレールを設置する軌道工事は昨年7月までに完了しており、第5橋りょうで軌道工事、第6橋りょうでは桁の架設工事が進められてきた。今冬の雪の影響で目立った被害は確認されておらず、雪解けが進んだ今春以降も作業が順調に進んでいるもようだ。全線再開では安全確認のための試運転が必要となる。試運転は数カ月程度かかるといい、再開に向けて夏ごろの工事完了が見込まれている。
再開に向けた手続きとして、鉄道事業法に基づいて県は鉄道施設を保有する「第3種鉄道事業者」、JR東は他者が所有する線路を使って鉄道を運行する「第2種鉄道事業者」の許可の交付をそれぞれ国土交通省から受けている。
会津川口―只見間は現在、バスによる代行運転が行われている。
3891
:
チバQ
:2022/05/18(水) 18:18:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/184e928638210a1ddc6c95329a1b0cac6a2a596a
JR関西本線「亀山〜加茂」なぜ凋落したのか 名古屋〜奈良の最短ルート かつては特急も
5/18(水) 16:12配信
乗りものニュース
「関西本線」の中間は「閑散本線」
JR関西本線のキハ120形ディーゼルカー。加太駅にて(2011年、杉山淳一撮影)。
JR西日本は2022年4月11日、「ローカル線に関する課題認識と情報開示について」と題した文書を公開。合わせて輸送密度2000人/日未満の線区も挙げました。この中に関西本線の亀山〜加茂間61.0kmが含まれたことに、筆者(杉山淳一:鉄道ライター)は驚きました。同線は近畿と名古屋を結ぶ幹線として歴史があり、優等列車も走っていた幹線だからです。それなのに、いまや存廃協議になりかねない状況のようです。
関西本線はJR難波駅と名古屋駅を結ぶ総距離174.9kmの路線です。三重県の亀山駅を境として、西側をJR西日本が、東側をJR東海が、それぞれ運行しています。JR西日本の資料「データで見るJR西日本」によると、2019年度の輸送密度はJR難波〜加茂間が6万8043人/日、加茂〜亀山間が1090人/日です。つまり亀山〜加茂間の輸送密度は、なんとJR難波〜加茂間の60分の1以下。線区営業係数は843で、これは100円稼ぐために費用が843円かかるという意味です。
JR西日本はJR難波〜加茂間を「大和路線」の愛称をつけて通勤路線とし、「大和路快速」などを運行しています。一方、亀山〜加茂間は非電化区間で、列車は1両または2両編成の普通のみ。日中は1時間に1往復です。なお、JR東海は線区ごとの輸送密度を公開していませんが、名古屋〜亀山間は途中に四日市駅などもあり、紀勢本線直通列車もあるので、輸送密度は高そうです。
加茂駅は奈良駅から13.0kmの距離、亀山駅は四日市駅から22.7kmの距離にあります。奈良市、四日市市とも人口30万人以上あり、閑散区間の両端は都市近郊という立地です。しかし両駅を結ぶ区間だけが、1時間に片道1本のローカル線になってしまいました。
東海道本線や近鉄と競争した歴史
JR関西本線の路線図(国土地理院の地図を加工)。
歴史をひもとけば、のちに関西本線となる線区は、民間会社の「関西鉄道」が建設、運行していました。官営鉄道であった東海道本線のライバルとして、大阪〜名古屋間で運賃や速度を競い、関西鉄道のほうがやや優勢だったようです。しかし、1907(明治40)年の鉄道国有法で関西鉄道は国有化されます。1909(明治42)年に国有鉄道の線路名称規則が制定され、関西本線となりました。
官営鉄道は東海道本線の輸送力強化に力を入れるものの、輸送量が需要に追いつかないため、関西本線も活用しました。また、昭和に入って参宮急行電鉄(現・近畿日本鉄道)が開通し名古屋に到達すると、こんどは官営鉄道の関西本線と参宮急行電鉄がライバル関係となり、速度とサービスの競争が始まりました。
関西本線は1960年代の高度成長期、優等列車も走っていました。関西本線の全区間を走る準急「かすが」(後に急行へ格上げ)をはじめ、名古屋〜柘植〜京都間の急行「平安」、名古屋〜東和歌山(現・和歌山)間の特急「あすか」、東京駅発着の夜行急行なども設定されたほどです。
しかし、近鉄が名古屋線を改軌して大阪〜名古屋間の特急をスピードアップさせると、地域間移動としての大阪〜名古屋間の競争は、全線電化複線の近鉄特急が圧倒的優位となりました。非電化の関西本線に勝ち目はありません。身内の国鉄も、東海道本線の全線電化・複線化と東海道新幹線の開通などで輸送力を強化し、こうなると大阪〜名古屋間で関西本線の出番はもはやありませんでした。
3892
:
チバQ
:2022/05/18(水) 18:19:08
ライバルに敗北、近代化の遅れ、そして…
谷を巡る車窓が続く。風が心地良く、トロッコ列車が似合いそう(杉山淳一撮影)。
さらに、全国のローカル線と同様、モータリゼーションの影響を受けます。1965(昭和40)年に亀山市〜天理市間で一般国道ながら自動車専用道路の名阪国道が開通。国産自動車の性能の進歩、大衆への普及もあって、地域交通手段としても関西本線の役目は小さくなっていきました。このように、通勤路線として強化した大和路線とは対照的に、亀山〜加茂間は近代化から取り残され、閑散としたローカル線になってしまったのです。運行系統も関西本線の両端区間と分かれ、独立しています。
沿線人口の低下も利用者減少の理由のひとつでしょう。三重県亀山市は2010(平成22)年から人口減少が始まり、三重県伊賀市も1998(平成10)年から、京都府南山城村は1995(平成7)年から減少に転じています。京都市笠置町は1947(昭和22)年から人口が減り、現在は半分以下です。唯一、京都府木津川市は人口増加が続いています。これは京都・奈良・大阪都市圏のベッドタウンとして成長しているからですが、亀山〜加茂間の利用には結びつきにくいと考えられます。
人口減少は輸送密度に影響します。亀山〜加茂間の輸送密度は1987(昭和62)年に4294人/日でした。しかし2020年は722人/日です。前出の2019年度の1090人/日からさらに減りました。1987年の約6分の1です。
亀山〜加茂間が今後、鉄道として存続するのか、あるいは他の交通手段に転換されるのか。それは今後のJR西日本と沿線自治体との協議次第です。鉄道ファンとしては、なんとか鉄道を残してほしいと思います。沿線には「忍者の里」伊賀上野があります。車窓は加太川、柘植川に沿う谷が続きます。トロッコ列車に揺られ、風に吹かれたら楽しいだろうな、と思う路線です。存続の検討材料として、伊賀忍者とトロッコをテーマとした観光列車を走らせられないものか……と、つい妄想してしまいました。
※駅名を修正しました(5月18日16時25分)。
杉山淳一(鉄道ライター)
3893
:
とはずがたり
:2022/05/19(木) 16:15:25
西城〜落合〜神代・落合〜木次辺りは先ず廃止すべき。
芸備線はなぜ“天文学的な赤字”路線になったか 鉄道が役割果たしていない現状
4/21(木) 9:42配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/be1b9382f9a06d4e943802987335884e01180b01
お話にならないほど鉄道よりバスが優勢
芸備線のなかでも経営が厳しい区間を抱える広島県庄原市は、旧・庄原市と西城町、東城町を含む1市5町の新設合併で、2005(平成17)年に現在の市域となりました。鉄道の需要は、旧・西城町、東城町から学校や病院が集積する庄原への移動、そして地域の中心部である三次市、そこから広島行きの快速「みよしライナー」などへの乗り継ぎに支えられてきました。
この区間でライバルとなっているのが、1986(昭和61)年に開業した広島行きの高速バス(東城駅前〜広島バスセンター。備北交通/広電バス共同運行)です。このバスは東城〜庄原間の区間利用が可能。鉄道は山を回り込むことで北側に大きく迂回していますが、バスは中国道を経由して山を越えるため、移動距離のショートカットが可能なのです。
芸備線は東城〜備後庄原間の通学定期が高速バスより2割ほど安いものの、運転本数が1日3〜5往復と極端に少ない状況。なおかつ、列車が走る路盤の状態が不完全なことから15〜25km/hの速度制限がかかる区間が続くこともあり、50kmの距離を1時間40分ほどかけて運行します。東城から午前中に列車で庄原へ向かう場合、東城駅を朝5時46分に発車する必要があります。
かたやこの区間で、高速バスの所要時間は30分少々。平日朝には東城駅前〜庄原駅間の区間便(車両は日野リエッセ)もあり、東城の市街地にある「東城小学校前」バス停から庄原方面への利用も多く見られます。広島市内直通便も1日4便運行され、かつて急行「みよし」が担っていた広島市内への長距離移動をバスが担っています。
このほか東城〜庄原駅間では、鉄道と並行して備北交通や西城交通のバス路線が道後山駅・小奴可駅などをカバーしており、いずれも数名の利用が見られます。しかし、「高速広島線」も2017(平成29)年には東城発着便が一挙に半減し、福山方面へ直通していた路線バスも同時期に大幅に整理されるなど、全体的に減便傾向にあるのが気がかりなところです。
前後の区間も需要縮小 しかしバスも?
最高速度25km/h制限区間。15km/h制限もある(宮武和多哉撮影)。
鉄道からバスに需要がほぼ完全に移っている旧・東城町と違い、旧・西城町では庄原・三次への通学手段として鉄道が使われています。この地域は国道のバイパスとなる江府三次道路がまだほとんど開通しておらず、かつ駅が住宅街と近接しているため、鉄道が高校生の通学手段とされてきました。
筆者(宮武和多哉:旅行・乗り物ライター)は、毎年1、2回はこの地域に足を運んでいますが、少なくとも2010年以前は、備後落合駅からも数人が乗車し、備後西城で一気に満員になるほどでした。ただ、その学生も年々少なくなっているのを感じます。
また岡山との県境にあたる東城〜備中神代(〜新見)間も、営業係数4129、収支率2.4%と厳しい状況にあります。この区間は県境を挟んだ双方向の通学需要がありましたが、それもしぼんでいるようです。2018年の豪雨災害による長期運休・バス代行の際は、新見〜東城が1日2往復と、列車本数の3分の1に削減されています。代行バス運行当時、乗客がいたこと自体にバスの運転手さんが驚いているほどでした。
芸備線沿線の各自治体は、これまでも盛んに利用促進のキャンペーンを行っていますが、その多くは、たとえば木次線の観光列車「奥出雲おろち号」接続便の増便など、観光客の呼び込みに重点を置いています。通学・通院・買い物などの生活利用が進まなかったことや、徐行を余儀なくされる鉄道の改善が後回しになったことが、鉄道路線としての低迷を招い側面もあるでしょう。
一方で、高速バスも前出の通り便数が大幅に削減されるなど、鉄道と同様にコロナ前から苦境が続いています。人口の減少は他地域も同様ですが、そのなかで、学生は最低限でも隣町に通学でき、高齢者は総合病院への通院ができる環境の維持は必須です。
JR西日本は今回の資料公表で「地域の交通のあり方の見直し」を提唱していますが、芸備線はすでに山間部で、その役割を路線バス・高速バスに明け渡しつつあるのです
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:
チバQ
:2022/05/20(金) 10:41:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/8b01c0d9659f97dec2948db83d4220253da9b9eb
実は日本有数の「私鉄王国」、富山ご当地鉄道事情 大都市圏にも負けていない富山地鉄の存在感
5/20(金) 4:31配信
東洋経済オンライン
富山地方鉄道本線。背後には黒部の山々が見える(撮影:鼠入昌史)
「私鉄王国」というと、だいたいの人が関西を思い浮かべるのではないかと思う。確かに京阪神地域は阪急や阪神、京阪、南海、近鉄と私鉄の雄が勢揃い。首都圏にだって負けてはいない。
ほかに私鉄が“王国”を築いている地域はどこだろうか。福岡県も、西鉄が通勤通学輸送を担う大動脈として大活躍をしている。現実的には西鉄バスのインパクトのほうが強いが、広い意味では私鉄の勢力圏にある地域といっていい。三大都市の一角、名古屋を擁する愛知県もまた、名鉄という大手私鉄がネットワークを広げている。
■新幹線で2時間ちょっと
そして、富山県である。福井・石川とともに北陸三県の1つで、東京とも北陸新幹線で結ばれている富山県。どちらかというと地味な県かもしれないが、なかなかどうして、大都市を持つわけでもないのに私鉄が大勢力を張っている珍しい地域なのである。
富山県の鉄道は、その私鉄、すなわち富山地方鉄道を抜きにしては語れない。新幹線で富山県を目指し、富山地鉄の旅をしながらこの世にも希有な県の鉄道事情を探ってみることにしよう。
東京から富山県に入るには、もはや新幹線一択である。飛行機という選択肢もないことはないが、新幹線「かがやき」で2時間ちょっとなのだから事実上新幹線の独壇場といっていい。
富山県内に新幹線の駅は3つある。東から、黒部宇奈月温泉駅・富山駅・新高岡駅だ。ふつうならば「かがやき」停車駅の県都の玄関口、富山駅にやってくるところだが、今回はあえて黒部宇奈月温泉駅から旅をはじめよう。なにしろ、この駅は新幹線と富山地鉄が接続している駅なのだから。
黒部宇奈月温泉駅を出て、駅前広場を横切るとそこには富山地鉄の小さな駅がある。駅名は新幹線とは違って、新黒部駅という。富山地鉄本線、電鉄富山―宇奈月温泉間を結んでいる50kmちょっとの路線だ。文字通り、富山地鉄の本線格。スタート地点の電鉄富山駅は新幹線の富山駅の傍らにあり、そこから滑川や魚津を経て黒部、そして終点の宇奈月温泉を目指す。
宇奈月温泉駅では、黒部川沿いの発電所などへの輸送も担う黒部峡谷鉄道と接続。渓谷を縫うようにゆっくり走るトロッコ列車は、春から秋にかけては黒部地方きっての観光資源の1つになっている。古きよき宇奈月温泉街とともに、黒部峡谷鉄道を楽しむ旅は、鉄道好きならずとも満足できそうなプランだ。
黒部峡谷鉄道のあとは、再び富山地鉄本線に乗り込んで、こんどは富山市内を目指す。といっても、そのまま富山地鉄本線で宇奈月温泉駅から電鉄富山駅まで乗りっぱなしはちとキツい。ザ・私鉄というべきか、こと細かに短い間隔で小駅を刻んで停まっていくのでどうしたって時間がかかる。なにしろ1時間40分ほどもかかるのだ。
■駅舎や車両が魅力的
以前は富山地鉄には特急列車が走っていた。電鉄富山―宇奈月温泉間には「うなづき」、電鉄黒部―宇奈月温泉間には「くろべ」などだ。ところが、コロナ禍でお客が減ってしまったあおりをうけて、2022年4月のダイヤ改正ですべて消滅。富山地鉄の旅に徹しようとすれば、基本的に各駅停車でとぼとぼ旅をすることを強いられるのだ。
富山地鉄の小駅は、昔ながらの木造駅舎もよくあってそれはそれで見どころがある。古い元京阪3000系を流用している10030形、富山地鉄オリジナルの14760形など車両もなかなか魅力的。とはいえ、1時間40分も揺られるのは骨が折れるものだ。そこで、途中での乗り換えをおすすめしたい。
新黒部駅から黒部宇奈月温泉駅を経て新幹線を使うのもいいが、さすがになんだかもったいない。そこで、新魚津駅であいの風とやま鉄道線に乗り換えるのが吉(あいの風とやま鉄道側は魚津駅)。かつては大動脈・北陸本線で、魚津駅はかつて特急列車の停車駅でもあった。富山湾に近い街のターミナルで、天気が良ければ蜃気楼が見どころの風光明媚な街で寄り道をするもよし、そのまま乗り継ぐもよし。これならば、1時間ほどで宇奈月温泉駅から富山駅まで行くことができる。
富山地鉄でもあいの風とやま鉄道でもどちらでも、富山平野を走る列車の見どころは海側ではなく山の側。空気の澄んだ好天の日には車窓の遠くには立山連峰の山並みがくっきりと見え、この上のない絶景を存分に楽しめる。あまりにも延々と山並みが続くので、途中でうとうとしてしまう。それもまた、鉄道の旅の贅沢なところだ。
3895
:
チバQ
:2022/05/20(金) 10:41:45
富山駅にやってきたら、再び富山地鉄の旅が待っている。
富山地鉄の鉄道路線は3路線。本線に加えて立山線、2路線を合体させて事実上1路線にしている不二越・上滝線だ。不二越・上滝線はどちらかというと地元の人の通勤通学路線の趣が強いが、立山線は観光にもうってつけ。終点の立山駅では立山ケーブルカーと接続していて、そのまま立山黒部アルペンルートに突入できる。
富山地鉄の路線は本線にしろ立山線にしろ、終点から先にも続きがあるという、旅人を飽きさせない仕掛けが施されているのがありがたい。
■名鉄と直通運転していた
そしてこの立山線、かつてJR・国鉄からの特急列車が乗り入れていたことでもおなじみだ。代表格は「北アルプス」。なんとこの列車、スタート地点は名鉄で、途中で高山本線に入って富山にやってきて富山地鉄に乗り入れるという、つまりは名鉄→国鉄→富山地鉄の直通運転を行っていた。その珍しさもあって人気の列車だったが富山地鉄への乗り入れは1984年まで。末期は高山駅止まりになって、列車そのものが2001年に廃止されている。
かくのごとく、富山地鉄は3本の鉄道路線を持って富山県の主に東部をカバーする。さらにそれだけではなく、富山市内には軌道線も持っているから市内観光にもうってつけだ。いまではひとまとめにして「市内電車」と呼ばれることが一般的になっているが、大きく分ければ古くから富山地鉄の路面電車であった富山軌道線と、元国鉄・JR富山港線にルーツを持つ富山港線だ。
富山港線はJRが廃止した後にその施設を流用して富山ライトレールによるLRTとして存続、2020年になって富山地鉄に吸収されて、現在では富山軌道線と直通運転を行うようになった(実はさらにもとをたどると戦前に富岩鉄道によって開業し、富山地鉄に合併後に国有化された歴史を持つ。つまり古巣に戻った、ということでもあるのだ)。
なので、お客の立場ではどちらも市内電車ということで結構なのだが、ほとんどが専用軌道で富山駅の北側を走る富山港線は、南側の市街地を走る路面電車とはひと味違う楽しみがある。
このように富山県内で大勢力を誇る富山地鉄なのだが、残念ながら富山駅より西に旅を続けると、もう富山地鉄と出会うことはない。もともと戦時中に県内の中小事業者を糾合して誕生したという経緯から、かつては県内全域に路線を持っていた。しかし、戦後まもないうちに西部の路線は加越能鉄道に分離し、それらの路線もほとんどが廃止されている。形態を変えて唯一残っているのがかつての射水線、現在の万葉線だ。
3896
:
チバQ
:2022/05/20(金) 10:42:07
高岡駅前から射水市内を目指して走る万葉線は、鉄道と軌道の両面を兼ね備えたこれまた特徴的な路線で、廃止の方向になった加越能鉄道から第三セクターとして引き継いで運営中。沿線が藤子・F・不二雄先生の出身地であることから、ドラえもん塗装の「ドラえもんトラム」が走っている。
いずれにしても、かつて富山地鉄の一部だった路線は、この万葉線を除くと他はすべて廃止され、残っているのは本線・立山線・不二越・上滝線と市内電車だけ。昨今の地方鉄道を巡る状況を見れば、果たして未来はわからない。いまのうちに乗っておきたい地方私鉄の1つといっていいだろう。
■名古屋から特急がやってくる
さて、富山地鉄を味わい尽くしたら、改めて県都のターミナル・富山駅から旅を続けよう。
……といっても、残る路線はたったの3本だけである。1つはJR高山本線で、岐阜駅から岐阜県内の山中を貫いてやってくる長大路線。富山県に入ったところの猪谷駅を境に富山県側がJR西日本、岐阜県側がJR東海の管轄になっている。直通している列車は特急「ひだ」だけだ。
それでも高山本線が中部地方を南北に貫く大動脈であることは変わらない。おわら風の盆が有名な八尾は高山本線富山県内の沿線の町だ。
残る2路線は、あいの風とやま鉄道の高岡駅を起点にそれぞれ南北に延びるJR城端(じょうはな)線とJR氷見線である。城端線は、田園地帯の中に住居がぽつんぽつんと点在する“散居村”で知られる砺波平野を南に走る。沿線最大の町である砺波は日本有数のチューリップの町。毎年5月の大型連休中に開かれるとやまチューリップフェアでは300万本もの花が会場のチューリップ公園を彩るという。
そんな話を聞けば、5月にやってくれば城端線の車窓からもチューリップが見えるのではないかと思うかもしれないがそれは間違い。
砺波のチューリップは切り花ではなく球根の生産がメインなので、花が咲いてもすぐに刈られてしまうから車窓から眺められるチャンスはほとんどないのだとか。なんとも残念である。
城端線と反対の氷見線は、高岡市内を抜けて富山湾沿いに出る“海が見える鉄道”。終点の氷見漁港は寒ブリなどで有名で、駅の近くの市場で海の幸に舌鼓は氷見線の定番の楽しみ方。そして雨晴海岸と呼ばれる海沿いを走る区間では、富山湾を経てその向こうに立山連峰が見えるという、これまた絶景中の絶景路線である。
海越しに山を望める車窓風景は、まさしく日本列島を象徴しているといっていい。もちろんどこでも見られるわけではなく、大きく陸地に食い込んだ海湾沿いを走る氷見線ならではの車窓である。できることなら、天気のいい日に乗りたいものだ。
■「べるもんた」と「ハットリくん」
高岡駅を介してつながっているといえばつながっている(高岡駅構内で間にあいの風とやま鉄道線を挟むので、直通運転は簡単ではないらしい)城端線と氷見線には、共通して走る列車がある。
1つは、観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」。何が言いたいのかよくわからない列車名だが、愛称は“べるもんた”と、急に日本的になってしまう。土休日を中心に運転されて、事前に予約すれば車内で鮨を食べることもできる典型的な観光列車だ。
もう1つは「忍者ハットリくん列車」。先日亡くなった漫画家の藤子不二雄Ⓐ先生が氷見出身であることにちなんだもので、代表作の『忍者ハットリくん」のラッピングを施した列車が普通列車に充当されて走っている。2004年に初代がデビューし、数度のリニューアルを経て2021年春に新ラッピングがお目見え。いまや定番のラッピング列車となっている。
こうして富山県の鉄道を乗り尽くしたら、あとはそのままお隣の石川県を目指すばかりである。新幹線に乗れば富山―金沢間はほんの20分ほど。特急券が惜しいと思えば第三セクターのあいの風とやま鉄道で約1時間。どちらを選ぶかはあなた次第である。
鼠入 昌史 :ライター
3897
:
チバQ
:2022/05/20(金) 17:05:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/a03a6f6357929db5838880cfe3a2863accc09e24
阪急電鉄が有料座席を導入方針 京都線が有力も時期未定
5/20(金) 16:27配信
京都新聞
阪急阪神ホールディングスは20日、2024年をめどに傘下の阪急電鉄で初となる有料座席サービスを導入する方針を明らかにした。新型コロナウイルス禍で運輸収入が落ち込む中、収益強化を図る。最も距離が長い京都線(京都河原町―大阪梅田)での導入が有力視される。
新たに策定した26年3月期まで4年間の中期経営計画に盛り込んだ。導入時期やサービス内容は未定。
大阪市内で記者会見した嶋田泰夫阪急電鉄社長は、京都線で運行中の観光特急「京とれいん」について「(普通運賃で乗車できる)京とれいんを有料にはしたくない」と否定的な考えを示した。
関西の主要私鉄の座席有料化は、京阪電気鉄道が17年、他社に先駆けて京阪本線出町柳―淀屋橋間の特急列車に全席指定の車両「プレミアムカー」を導入した。JR西日本も18年に東海道線野洲―網干間の新快速電車で有料座席サービス「Aシート」を始めた。
3898
:
とはずがたり
:2022/05/24(火) 23:02:27
国鉄583系,阪急6300系と並んで好きな名鉄パノラマカー,こんな開発の話題があったのだそうな。
当時,踏切事故多発
パノラマカーも衝突に備えてライト部分にダンパーを装備したのだそうな
またかの名鉄といえばのミュージックホーンも事故回避の為にこの時に装備されたのだそうな
運輸省の絶対踏み切り許さないマンはこの頃の名残なんだな。。
【結月ゆかり鉄道事故小噺④】名鉄パノラマカーダンプ衝突事故【VOICEROID解説】
https://www.youtube.com/watch?v=3dhuCPnJzH8
3899
:
チバQ
:2022/05/25(水) 11:42:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/d74f81368727d5d7169b410b5b3c34e2bfdb9843
沖縄のモノレール、2年連続の赤字 21年度の決算 乗客数は増えたが…かさむ運送費 3両化で回復を目指す
5/25(水) 8:57配信
沖縄タイムス
沖縄都市モノレールの業績の推移
沖縄都市モノレール(那覇市、渡慶次道俊社長)は24日、2021年度決算を発表した。売上高に当たる営業収益は、利用客の増加などから前年度比7・1%増の24億9597万円。経常損益は11億7758万円の損失。当期純損失は11億7291万円で2期連続の赤字となった。運送費や減価償却がかさみ、増収分では補えなかった。債務超過額は前年度の2802万円から12億93万円と大幅に増加した。(政経部・又吉朝香)
収入の9割以上を占める旅客運輸収入は6・7%増の23億3578万円だった。前年度に引き続きコロナの影響を受けたが、10月の緊急事態宣言解除後から徐々に乗客数が回復した。運輸雑収は14・9%増の1億6019万円。車両内の広告収入やコインロッカー収入が増加した。
年間乗客数は7・7%増の1177万人。国内観光客が増加したが、過去最高の年間乗客数を記録した19年度と比べると40・4%減と厳しい状況が続いている。1日当たりの平均乗客数は、7・3%増の3万2263人だった。
営業費は0・9%増の36億4645万円だった。昨年1月に資本金を106億2千万円減資して1億円とし、税法上の中小企業となって7千万円節税したが、車両の検査費用などの一般管理費などが増えた。
担当者は「減資などによる財務体質改善を図ったが、コロナ禍が長引き収益の回復には至ってない。3両化車両の運行開始に伴う運輸収入増や、事業戦略に関する経営コンサルタントの活用などで経営安定化を目指す」と説明した。3両化の導入に向けて、改修工事を進めている。予定通り23年度の運行を目指す。
3900
:
チバQ
:2022/05/26(木) 20:01:13
https://news.yahoo.co.jp/articles/064b3e8b9c1736067a6afcea73c9ca0aa35186e4
小田急ロマンスカーミュージアム、「開業ご祝儀」一巡後の正念場 京都鉄博も企画力で勝負、「街の顔」になれるか
5/26(木) 6:01配信
東洋経済オンライン
ロマンスカーミュージアムの高橋孝夫館長(左)と広報担当の小泉李緒さん(記者撮影)
全国のJRや私鉄では毎年、新型車両の登場が注目を集め、その陰で長年活躍したベテランの車両が運行を終了する。地方の私鉄で活躍する第2の人生を送ることができれば幸いだが、ほとんどの場合は解体される運命だ。鉄道の歴史を語るうえで価値があり、とくにファンからの高い人気を誇った「名車両」も例外でない。鉄道ファンにしてみれば、先頭車両だけでもなんとか保存・展示してもらいたい、というのが切実な思いだろう。
だが、鉄道会社も営利企業。保存には広いスペースと維持費が必要になる。展示施設に搬入・展示され、安住の地を得たかに思えても、新たな引退車両に押し出される形で解体されてしまう例もある。そもそも一般向けに常設の展示施設を持っている鉄道会社は多くない。
■1周年のロマンスカーミュージアム
鉄道好きの人にアンケートを取って「引退後も残してほしい特急車両」をランキングにすれば、小田急電鉄のロマンスカー50000形(VSE)が上位に入ることは間違いない。伝統の展望席と連接台車、流線形デザインの白い車体が特徴で2005年の登場以来、子供から大人まで世代を超えて人気を集めてきたが、2022年3月11日で通常ダイヤでの運用が終了、2023年秋ごろの引退が決まった。
小田急が運営する「ロマンスカーミュージアム」(神奈川県海老名市)は、3月23日からの2カ月間、展示車両ではないVSEをテーマに特別企画を展開した。4月には3週にわたって土曜日の夜に講演会を開催。第1回の4月9日は、建築家でVSEの設計・デザインを担当した「岡部憲明アーキテクチャーネットワーク」の岡部憲明代表が登壇した。
第2回はVSE導入時にサービス改革に携わり、現在は江ノ島電鉄取締役を務める嶋津重幹さん、第3回は運転士・車掌として乗務した小田急電鉄指導主任の村林健司さんと東宏則さんが、それぞれ当事者しか語れないようなエピソードを披露した。
同ミュージアムによると、参加料3000円で各回50人程度を募集したがいずれも満席になる盛況ぶりだった。とくに岡部氏の回は発売2分で完売したという。5月にはクラブハウスで小田急の乗務員によるVSEのトークイベントを開催。こちらは参加料無料で「ワンオーダー制」としたところ、立ち見が出るほどの人気だった。
ロマンスカーミュージアムは2021年4月19日にオープンした。館内には、3000形「SE」、3100形「NSE」、7000形「LSE」、10000形「HiSE」、20000形「RSE」と、5種類の歴代ロマンスカーが並ぶ。小田急線開業当時の「モハ1」の展示もある。2階には小田原線を再現した巨大ジオラマ、屋上には海老名駅を発着する電車を一望できる「ステーションビューテラス」があり、親子連れでにぎわう。来館者以外も利用できる「クラブハウス」は、ロマンスカーの「⾛る喫茶室」を再現したメニューを提供している。
3901
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チバQ
:2022/05/26(木) 20:01:40
新たに誕生した観光スポットはたいがい、オープン当初は各メディアが取り上げて話題を集めるため、来場者数についてさほど心配をする必要はない。課題となるのはそうした「ご祝儀相場」が一巡した後、リピーターの獲得や新たな客層の開拓を狙った施策が打ち出せるかどうかだ。とくに鉄道車両の場合は展示替えが容易でないため、イベントなどの企画力が物を言うことになる。
同ミュージアムも1年目からイベントを積極展開してきた。ロマンスカーの運転士の経歴を持つ高橋孝夫館長は、展示車両を活用し、「紅茶」「旅」などをテーマに開催した特別企画で自ら案内役を引き受ける。ミュージアムでは毎週、企画会議を開いてアイデアを出したり、イベントの進捗を確認したりしているといい、「ボツになった企画もたくさんあります」(高橋館長)。こうした集客策が奏功し、すでに何十回も来館してくれている熱心なリピーターが何人もいるそうだ。
■沿線とのコラボ企画展開
高橋館長は「鉄道は規則の枠を超えると事故やミスにつながるため固定観念が強いが、いまは新たな発想で考えていなければいけない」と話す。沿線との連携企画では「小田原ちょうちん絵付け」のワークショップや、クラブハウスでの「鈴廣かまぼこ」のコラボ商品販売が挙げられる。
新江ノ島水族館からロマンスカーを思わせる“オレンジ色に白のライン”の「クマノミ」がやってきたり、相模原に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究拠点があることから小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型や帰還カプセルを展示したり、と「切り口」はさまざまだ。
高橋館長は「鉄道好きはもとより、そうでない方々にも足を運んでもらえる仕組みを考えたい」と強調する。沿線への「出張ミュージアム」にも前向きだ。広報担当の小泉李緒さんも「鉄道ミュージアムらしくないことをしたい。1年目はみんなに知ってもらう周知の年だったが、2年目は地域や沿線を大切にした活動をしていきたい」と力を込める。
収益基盤の強化も重要な課題だ。閉館後の館内有料スペースやクラブハウスを貸し切りにできるプランを用意している。
基本料金は、エリア限定が20万円、施設全体が50万円。団体だけでなく、鉄道好きのセレブにもオススメできそうだ。ウェディングフォトの撮影プラン(10万円)も利用実績がある。法人や団体を対象にした会員期間3年の「サポーター制度」は1口30万円。招待券150枚を贈り、社員の福利厚生や顧客サービスに役立ててもらう考えだ。
ほかの鉄道展示施設は集客にどんな工夫をしているのだろうか。ロマンスカーミュージアムの5年先輩にあたる京都鉄道博物館は4月29日に開館6周年の記念セレモニーを開催した。2020年と2021年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響があったため、開館記念日の式典は3年ぶりとなった。
当日は蒸気機関車(SL)がずらりと並ぶ扇形車庫でのセレモニーの後、「鉄道開業150年開業キャンペーン」の一環で、梅小路公園の外縁を走るSLスチーム号のC62形2号機が「汽笛吹鳴」、同館で最古参の展示車両SL「義経」号が回転台の上で鐘を響かせた。雨天にもかかわらず、家族連れを中心とする大勢の来館者が見守った。前日の4月28日には屋内展示の500系新幹線が汽笛吹鳴を披露している。
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:
チバQ
:2022/05/26(木) 20:02:08
■京都鉄博も「飽きさせない企画」
京都鉄博の入館者数は、初年度の2016年度は140万人を超えたものの、2017年度は約102万人、2018年度は約85万人、2019年度は約77万人と減少傾向で推移。コロナ禍で長期の休館を余儀なくされた2020年度は約28万人にまで落ち込んだ。2021年度は約43万人に回復しており、2022年夏までにはオープンからの累計が500万人を突破する見込みだ。
前田昌裕館長も就任2年目を迎える。初代館長からバトンを受けたのは2021年6月。「私はお客さまを増やす方向へどう切り替えるか、知恵を出していくのが役目。節目、節目でお客さまを飽きさせない企画を作っていくことが必要だ」と語った。「SLを並べて展示しているだけでなく、ナイトミュージアムを開催したように、普段とは違った景色を楽しんでもらうなどして新たなお客さまを開拓できないかと考えている」という。
京都鉄博の最大の強みは引込線を使った現役車両の展示だ。これまでにJR貨物やJR四国の車両も入線したことがある。前田館長は「関係者との調整が大変だが、変わった車両をどんどん入れていくことで、あの車両がいるのだったら見に行こうかと思ってもらえる」と今後も積極的に活用していく考えを示した。
京都鉄博は京都駅から西へ徒歩で20分ほど離れた場所に位置する。2019年3月にはJR嵯峨野線に最寄り駅の梅小路京都西駅が完成。同年11月には梅小路短絡線の高架の一部を活用した屋台ストリート「梅小路ハイライン」が誕生した。さらに周辺ではスターツグループやJR西日本系、三菱地所系、共立メンテナンスが次々と特徴的なホテルを開業させ、エリアの変貌ぶりが目覚ましい。その「街の顔」になっているの京都鉄博だ。
京都市内では遠く離れた観光地にいてもSLスチーム号の汽笛が聞こえてくることがあり、古都の「音の風景」となっている。観光スポットとしての博物館の認知度向上には、路線バスも一役買う。最寄り停留所の「梅小路公園・京都鉄道博物館前」行きバスは祇園、四条河原町など市内中心部も通り、「鉄道博物館」の行き先表示を掲げて走る。
ロマンスカーミュージアムも同様に、急成長するエリアに建つ。小田急・相模鉄道とJR相模線の線路に挟まれ、エントランスは各路線の駅改札と東口の「ビナウォーク」方面、西口の「ららぽーと海老名」方面を結ぶ自由通路に面している。ただでさえ、行き交う大勢の人々の目に留まりやすく小田急の看板としても地の利が抜群だ。
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:
チバQ
:2022/05/26(木) 20:02:31
■小田急の本社がやって来る
4月28日、小田急は2023年に西新宿1丁目の「小田急・明治安田生命ビルディング」から本社機能を同2丁目の「小田急第一生命ビル」と、海老名の「ビナガーデンズ」へ移転して2拠点体制にすると発表した。新宿本社には経営企画本部や一般管理部門、海老名本社には交通サービス事業本部などを配置する。
ビナガーデンズはタワーマンションやオフィス、商業ビルからなる小田急が進める大規模開発プロジェクト。都心の新宿と一大観光地の箱根エリアの中間に位置する海老名は同社の事業展開の拠点になる。玄関口にあたるロマンスカーミュージアムの存在感が増しそうだ。
ミュージアムがあることから海老名駅ではロマンスカーが発車または通過する際、自主的にミュージックホーンを鳴らす運転士が多く、こちらも駅前の音の風景として定着しつつある。引退した車両の保存・展示には、鉄道会社とミュージアムのスタッフ、そしてファンが一体となって愛情を注ぎ続けていく仕掛けが不可欠だが、つねに人が集まる「街の顔」となれば、周辺エリアににぎわいを生む原動力になりうる。
橋村 季真 :東洋経済 記者
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チバQ
:2022/05/29(日) 20:24:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/05a9ed0572a52a20a48f7039d334be7600626c6c
JR日田彦山線、BRTは23年夏に開業 九州北部豪雨で被災
5/28(土) 7:15配信
JR九州は27日、2017年の九州北部豪雨で被災し、バス高速輸送システム(BRT)での復旧を進める日田彦山線について、23年夏に運行を始めると発表した。路線の愛称は「BRTひこぼしライン」と決めた。
日田彦山線は全線(約68キロ)のうち添田(福岡県添田町)―夜明(大分県日田市)間の約29キロが不通で、20年に沿線自治体とJR九州がBRTでの復旧に合意。同年8月に着工した。被災前の列車は夜明駅から2駅隣の久大線・日田駅(大分県日田市)発着だったことから、BRTは日田―添田間の約40キロを運行。主に一般道を走行し、うち14キロで線路を舗装した専用道を走る。停車場やダイヤは自治体と協議して決める。
正式名称は「日田彦山線BRT」。愛称の「ひこぼしライン」は未来に駆け抜ける星をイメージして名付けた。記者会見した古宮洋二社長は「停車場を増やして地域住民の利便性を高めるが、鉄道とのつながりは変わらない。観光客にも利用してもらいたい」と話した。
日田彦山線の復旧を巡っては、採算性を理由にBRT化を求めるJR九州と、鉄道での復旧にこだわる自治体側で協議が難航。復旧方針が決まるまで被災から3年かかった。【久野洋】
https://news.yahoo.co.jp/articles/b898a886afa7b61eb8ddfd49f305e9dd6e1b35c2
日田彦山線BRT「ひこぼしライン」来夏運行、乗客確保課題
5/27(金) 20:18配信
JR九州は27日、平成29年7月の九州北部豪雨で被災し、不通となった日田彦山線で、鉄道からの転換工事を進めているバス高速輸送システム(BRT)の運行開始を来年夏に決定したと発表した。全国で赤字ローカル線の維持が課題となる中、公共交通のあり方を考える上で試金石になりうるとみられ、利便性の追求と乗客確保が課題となる。
BRTの運行区間は、日田彦山線の添田(福岡県添田町)―日田(大分県日田市)の約40キロで、このうち添田-夜明(同市)が災害で不通となった。14・1キロをBRT専用道とし、残る区間は一般道を走る。現在は道路の基盤整備などを進めている。
正式名称は「日田彦山線BRT」とし、愛称を「BRTひこぼしライン」と決めた。沿線の山並みや地元で親しまれる「めがね橋」をモチーフにしたロゴも作成した。
待合スペースには地元の木材などを活用し、運行情報をリアルタイムで確認できるシステムも設置する。基本デザインは若手社員らが地元住民に聞き取りをしながら考案したという。
地方で人口減少が進む中、国土交通省は赤字が続く地方鉄道路線の見直しなどについて検討する会議を設け、バスなどへの転換も含め存続の具体策を議論している。
BRT転換は他の自治体や交通事業者から注目される事業で、古宮洋二社長は「たくさんの方に乗っていただくことが今後の課題。新しく変わったことを強調し、今まで以上に観光客にも乗ってほしい」と述べた。今後、利便性と採算性を踏まえながら運行ダイヤや停留所の設置場所を決定する。(一居真由子)
3905
:
チバQ
:2022/06/01(水) 07:24:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/f31eff1ab5f7bd4b0d477952db0626f826529b10
2大高速列車合併で「欧州鉄道網」大変革の予感 ユーロスターとタリス、ルート拡大期待高まる
6/1(水) 4:31配信
コロナ禍による移動需要の激減により、一時は瀕死の状態まで陥っていたイギリスと欧州大陸を結ぶ国際列車「ユーロスター」。欧州連合(EU)の政策執行機関である欧州委員会の競争当局は3月末、同社とフランス・ベルギー・オランダ・ドイツを結ぶ国際高速列車「タリス」の合併について承認し、このほど両社を束ねる持株会社が設立された。
2つの高速列車の合併プロジェクトは、欧州がコロナ禍に襲われる半年前の2019年9月、“グリーンスピード”という名称のもと、検討が開始された。しかし、コロナ禍での移動制限がもたらした利用者激減による多額の損失を受け、2年間にわたって保留となっていた。コロナ禍の落ち着きを受けて欧州各国間の往来が再び増え始めた2021年秋、両社は合併取得承認に向けた動きを再開。そしてこの春、欧州委による合併承認を得ることができた。
合併により、イギリスでは、「ロンドンから直通列車で行ける欧州大陸の都市が一気に増えるかも」と大きな期待が寄せられている。
■「レッド」と「ブルー」の2種類に
両社はユーロスターグループという持株会社を設立、ユーロスターとタリスの運行会社はその傘下となった。現在は従来通りの列車名で運行しているが、列車のブランド名はいずれタリスの名が消え、すべてユーロスターに統合される。
ただ、車両の色は現状を維持し、英国へ乗り入れているほうを「ユーロスター・ブルー」、現在のタリスを「ユーロスター・レッド」とすると報じられている。
合併10年目となる2032年の年間利用者数は3000万人を目標とする。業界では「コロナ後のV字回復を期待する“ショック療法”として提示された野心的すぎる数字ではないか?」との声もあるが、目標達成に向けて新たなルートの拡大を目指す一方、車両や乗務員数の最適化、ポイントプログラムの統合、ITや予約システムの統合などによるシナジー効果の創出を目指す。
コロナ禍の2年間、ユーロスターは最も影響を受けた乗り物のひとつだった。2019年には年間1110万人だった利用者数は、2021年には160万人まで減少。存続に向け、同年5月には株主および銀行から2億5000万ポンド(約390億円)の短期借入金の注入を受け、なんとか破綻の危機をしのいだ。
2021年秋以降は、イギリスやフランス政府によるコロナ感染対策の緩和で、観光需要が一気に回復した。筆者も在住するイギリスからフランスやドイツなどを訪れる機会があったが、すでに出入国時のコロナ検査などは省略されており、それが旅行業界の回復に一役買っている。検査の有無は旅行の日程を大きく左右する。フランスで日本への帰国前にPCR検査を受ける同行者と検査施設を訪れたが、旅行の最中に検査のためにまるまる午前中が潰れるというのは大変な手間だ。
ユーロスターの分析によると、ビジネス客の戻りは「観光客ほどには順調ではない」という。オンラインによるビデオ会議の普及はもとより、ブレグジットの完全実施でロンドン金融街シティーから欧州連合(EU)各国籍の金融マンの多くが職場を離れ、欧州大陸との往復需要が減少したことなどが重なったためだ。
タリスとの合併による「新生ユーロスター」の誕生後、「その効果が現れるのは、2〜3年先」(フランスの経済アナリスト)と予想される。共通ブランドで今後、さまざまなキャンペーンや企画運賃の導入などを図り、輸送量の増加やシェア再拡大を目指すことになる。
3906
:
チバQ
:2022/06/01(水) 07:25:12
■英国で期待高まる「ドイツ直通」
2019年時点の“グリーンスピード”計画は、合併後のロンドン発着ユーロスターのネットワークとして、現在の3カ国(フランス・ベルギー・オランダ)に加え、ドイツへ乗り入れるとしていた。タリスのネットワークはもともとフランス・オランダ・ベルギー・ドイツに広がっており、合併後にユーロスターがドイツへ、というのは妥当な選択だろう。
同計画発表時の資料では、ロンドン発ドイツ行きはベルギーのブリュッセルからリエージュを経てドイツ領に入り、ケルンを目指すという形だ。さらにその先、デュッセルドルフ、デュイスブルクを経てドルトムントまでのルートも描かれている。
イギリス―ドイツ間の直通に関しては、ドイツ鉄道(DB)がロンドン乗り入れを目指した時期もあったが、結局さまざまな障害で実現しなかった経緯もある。本格的に英独直通列車が運行されるとなれば、両国の鉄道界にとって大きなインパクトとなるだろう。
ユーロスターグループの広報担当は、仏紙コネクシオン(Connexion)に対し「新規区間や運行開始時期を公表するのは時期尚早」としながらも、イギリスでは大衆紙デイリーメールをはじめとする複数メディアが「ロンドンからドイツ行き国際直通列車実現か?」と報じている。そのほか、旅行関係の雑誌各社もこぞって新生ユーロスターのルート拡大に期待を寄せる記事を発表しており、関心の高さがうかがえる。
一方、ビジネス路線として需要が極めて高い、ロンドン―フランクフルト間は前述の合併後のネットワーク計画には入っていない。タリスがフランクフルトに乗り入れていないからだ。
両都市間は飛行機だと2時間ほどだが、空港と市内中心部の行き来や出入国手続きの時間、そして時差(欧州大陸はイギリス+1時間)を考えると、ロンドンから朝一番のフライトに乗っても、フランクフルトの用務先にはランチタイムに間に合うかどうかギリギリだ。一方、ロンドンからユーロスター・ブルーでケルンへ行き、そこからDBのICEへの接続がしっかりできれば、列車でもランチタイムごろのフランクフルト到着が可能となりそうだ。
航空機にはない、列車ならではのメリットもある。車内で同行者とミーティングができ、携帯電話での通話やメールチェックなどの「穴」が出る心配もないからだ。都心発着の列車利用なら、航空機といい勝負になるかもしれない。
一般の人々の間に環境意識が大きく広まったことも新生ユーロスターにとっては追い風だ。「列車では所要時間がかかりすぎる」と思われる目的地へも列車利用で行こうと考える人が増加している。例えば、欧州投資銀行(EIB)の調査によると、欧州居住者の6割が「域内短距離フライトの廃止を支持し、大多数が昼行・夜行列車のネットワーク増強を支持」しているという。
■スペイン国鉄も英国進出目指す?
欧州の鉄道ネットワーク拡大に関しては5月末、DBとフランス国鉄(SNCF)がパリ―ベルリン間の直通高速列車を2023年中にも運行開始すると報じられた。「片道7時間かかっても列車利用のマーケットがある」と新規路線開設に踏み切るのは、今や列車の所要時間をさほど気にしない人が増えていることの現れと言えようか。
また、英仏海峡トンネルの運営会社であるゲットリンク(Getlink)は同区間のシャトルサービスを検討するスタートアップ企業に利用してもらうため、SNCFから中古TGV車両10編成を購入する意向を示している。実現すれば、年間で200万〜300万人の利用客は見込めるとされ、これは新生ユーロスターの大きな競争相手となるだろう。さらに、スペイン国鉄(Renfe)が、英国向け国際列車への参入に向け、パリに事務所を開設したという動きも伝わってきている。
コロナで大きく傷ついた欧州圏内の国際間移動だが、それ以前から、国際列車網は格安航空会社(LCC)の路線拡大でずいぶんと荒らされてしまっていた。経済の回復とともに、イギリスを取り巻く欧州の国際鉄道はどのような形で再興していくのだろうか。
さかい もとみ :在英ジャーナリスト
3907
:
チバQ
:2022/06/01(水) 07:25:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/abf44d29f661f64cbfd93d982e19d6d6a5c595f2
リニア新駅、高校跡地の地下に建設中…地元期待「周辺の価値上がる」「地上にも何か象徴を」
5/31(火) 14:00配信
読売新聞オンライン
相模原市緑区で建設が進んでいるリニア中央新幹線「神奈川県駅」(仮称)の工事が30日、報道陣に公開された。品川―名古屋間に整備される4か所の新駅の一つで、2027年度完成予定。地元では地域活性化の期待も高まる。
大規模な掘削作業が進む新駅の建設現場(30日、相模原市緑区で)
JR東海によると、リニア中央新幹線は川崎市から東京都町田市を通って相模原市を通過する。神奈川県内では計39・4キロのうち、地上を走るのは相模川と道志川の橋を渡る計1・3キロに限られ、大半がトンネル内を通ることになる。
(写真:読売新聞)
「神奈川県駅」は、JR橋本駅から徒歩3分ほどにある移転した相原高校の跡地一帯の地下に建設中で、長さ680メートル、最大幅50メートル、深さ30メートルほどの地下3層構造で、最下層に上下線ホームと4本の線路が整備される。
工事は19年11月にスタートし、地下2階に相当する深さ17メートル付近まで掘り進めた。長さは300メートルほどまで掘削済みで、さらに延伸していく。建設現場は土地が広く、地盤も固いことから掘削工事が効率的に進んでいるという。
JR東海中央新幹線建設部の吉川太郎担当課長は、「ここまで工事は順調に来ている。今後も地域との連携を大切にしながら安全に進めていきたい」と語った。
地元の橋本商店街協同組合の古橋裕一理事長は「リニアの開通で、橋本駅周辺の価値も上がるはず。新駅の地上部分にも、オフィスか商業ビルか、何か新たな象徴となるものができてくれるとうれしい」と言う。ただ、JR東海は品川―名古屋間の開業を27年に予定していたが、静岡工区の着工が遅れている。
3908
:
チバQ
:2022/06/03(金) 22:15:22
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3c20ed7d6df0852f81e0859bdcde4d6d1167e20
博多-肥前鹿島の在来線特急は「かささぎ」 西九州新幹線開業後
6/3(金) 19:45配信
毎日新聞
9月23日の開業を控え、走行試験で新大村駅に入る西九州新幹線「かもめ」=長崎県大村市で2022年5月10日午前10時23分、徳野仁子撮影
九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)の開業(9月23日)に合わせ、博多―肥前鹿島(佐賀県鹿島市)を結ぶ特急列車の愛称が「かささぎ」となることが関係者への取材で判明した。
JR九州は現在、博多―長崎間で特急「かもめ」を1日23往復運行。武雄温泉(佐賀県武雄市)―長崎間で新幹線「かもめ」の運行が始まると、特急は「リレーかもめ」となり、乗客は武雄温泉駅で特急と新幹線を乗り換える。
一方、JR九州は並行在来線となる長崎線の肥前鹿島と博多間で1日14本の特急を運行予定。関係者によると、リレーかもめと区別するため、愛称を「かささぎ」にする。並行在来線のダイヤとともに、近く発表する。
カササギは、カチガラスとも呼ばれるカラス科の鳥。佐賀平野などに多く生息し、佐賀県の県鳥に指定されている。【久野洋】
3909
:
チバQ
:2022/06/04(土) 07:42:26
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc906330ce374029027abba2f6244970dab404af
LRT部分開業も検討 宇都宮市、開業時期は「精査中」
6/4(土) 7:01配信
下野新聞SOON
「野高谷町交差点」で進む架橋工事。LRT開業再延期の要因となった=3日午前9時40分、宇都宮市野高谷町、小型無人機から
宇都宮市の佐藤栄一(さとうえいいち)市長は3日の市議会議員協議会で、2023年3月に予定していた次世代型路面電車(LRT)が一部工事の遅れのため、全線開業が遅れる見通しとなったことを報告した。開業時期は「精査中」と説明した。執行部は、部分的な開業の可能性を検討する考えも示した。
工事が遅れている野高谷町交差点の架橋工事
佐藤市長は「心待ちにしていた市民や関係者、沿道のみなさんに深くおわび申し上げる」と陳謝した。
工事が遅れているのは、国道408号と県道宇都宮茂木線が交差する野高谷(のごや)町交差点の架橋工事。市によると、交通量が多いため最小限の交通規制で施工してきたことで各種工事を同時並行で行えず、3カ月程度の遅れが生じている。遅れを取り戻すのは困難で、完了は年明けになる見通し。試運転に続く習熟運転期間を考慮すると23年3月の全線開業は難しいと判断した。
所管部局から佐藤市長への報告は5月に入ってからあったという。開業を延期すればこれで2度目となる。1度目に延期を明らかにしたのは21年1月。22年3月の開業予定を1年延期し、概算事業費は見込みの1・5倍に当たる684億円に膨らんだことで批判を浴びた。
今回は開業時期が見通せないものの「工事が遅れている事実だけでも議会に報告する」として、この日の説明となった。工事の遅れに伴う追加負担は発生しない見込みという。
議会側からは「工事が完了している部分だけでも開業できないか」との質問が出た。篠田治(しのだおさむ)建設部長は鉄道の許認可権を持つ国や、共同事業者の芳賀町などとの調整が必要とした上で「各種の検査期間が短縮できないかなど、さまざまな方法を検討したい」と述べた。
LRT整備事業は、JR宇都宮駅東口から芳賀町の芳賀・高根沢工業団地までの14・6キロで工事が進められている。野高谷町交差点以外に目立った工事の遅れはない。LRTの車両は14編成を車両基地に納入済みで、今月中に3編成を納入して完了する見込み。
3910
:
チバQ
:2022/06/04(土) 20:21:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/14894e19ada56bf0ac628badeaeed941a118179e
<西九州新幹線>嬉野は25本、武雄は44本停車 武雄温泉-長崎間のダイヤ
6/4(土) 13:46配信
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佐賀新聞
9月23日に開業する西九州新幹線(武雄温泉-長崎)に関し、JR九州は上下47本のうち、嬉野温泉駅(嬉野市)に25本を、武雄温泉駅(武雄市)には44本を停車させる方針であることが3日、関係者への取材で分かった。博多-佐世保を結ぶ佐世保線特急は現行の上下32本を維持し、うち10本を武雄温泉で新幹線と同じホームで乗り換えるリレー特急にする方向で調整している。
1日上下47本のうち、3本は車両基地のある新大村(長崎県大村市)発着の便。それ以外の、リレー方式で博多-長崎を走行する44本(往復22本)は全て武雄温泉に停車する。1時間当たり上下各1、2本となる。
西九州新幹線は時間短縮のため、一部の駅を通過する「速達型」を設定する。速達型は武雄温泉、諫早、長崎の3駅に停車するタイプと、新大村を加えた4駅に停車する二つのタイプがある。
隣接駅の武雄温泉から約10キロ程度と沿線で最も近接している嬉野温泉に止まるのは、全体の半数程度の各駅停車タイプのみ。ただ、通勤・通学や観光での利用客に配慮し、需要が高まる午前中は停車本数を増やす。一方、午後にかけては約2時間の間隔が空く場合もある。
博多-武雄温泉は、在来線特急「リレーかもめ」が上下34本走行し、武雄温泉で新幹線「かもめ」と同じホームで対面乗り換えする。これに加え、佐世保線特急「みどり・ハウステンボス」のうち10本も対面乗り換えに対応させる。
JR九州は沿線自治体にダイヤの説明を始めている。関係者によると、新型コロナウイルス禍による需要低迷を反映した現行の特急本数とほぼ同じ規模で新幹線のダイヤを編成した。今後、利用状況が回復していけば、JR九州は増便も検討する意向を示しているという。(取材班)
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:
チバQ
:2022/06/04(土) 22:50:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/21ed1869d192a5d024ecd57904b24437efe28a92
西九州新幹線 新大村に8割停車 JR九州 回送も活用、諫早は全22往復
6/4(土) 11:30配信 JR九州が1日22往復程度で調整している西九州新幹線かもめ(武雄温泉-長崎)の運行について、新大村に8割程度を停車させる方向で調整していることが3日、複数の関係者への取材で分かった。朝夜の回送にも乗車できるようにする方針。諫早には全便が停車するとみられる。
関係者によると、新大村では8割程度の便に加え、大村車両基地(大村市)と長崎間を走る早朝と夜間の回送列車を通勤客ら向けに利用する予定。同市はJR九州に回送の活用を要望していた。
武雄温泉-長崎には全5駅あり、各駅停車と一部の駅に止まらない「速達便」が投入される。
九州新幹線長崎ルート(博多-長崎、約143キロ)のうち、武雄温泉-長崎の約66キロはフル規格で整備。武雄温泉で新幹線と在来線特急を乗り換える「リレー方式」で運行する。博多-長崎の所要時間は最速約1時間20分で現行の特急より約30分短縮される。
3912
:
チバQ
:2022/06/05(日) 20:20:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c84a97c5e19a2f93afc61a38f2ee057cafa18e9
ローカル線、東北19路線で利用低迷 JR東が年内に収支公表
6/5(日) 6:00配信
河北新報
気仙沼駅付近を走るBRT=5月25日、気仙沼市
JR東日本は、利用者の少ないローカル線の区間別の収支を年内に公表する。客観的なデータを基に地方自治体と協議を始め、鉄路に限らない地方交通の形を探る構え。廃線を警戒する沿線自治体は多く、調整は難航が予想される。
深沢祐二社長が5月の定例記者会見で「比較しやすい一つの(公表)基準」と言及したのが、1日1キロ当たりの利用者を示す平均通過人員(輸送密度)2000人を下回る区間だ。既に収支を開示したJR西日本は、路線維持が困難とされるこの基準を採用した。
JR東は2月、地方交通網に関する国土交通省の有識者検討会で、2000人未満の路線数を示した。収支が明らかになる線区とは異なる部分もあるが、共通する傾向が読み取れる。
資料によると、2000人未満の路線は国鉄が民営化した1987年度の13から、2019年度は24にほぼ倍増。新型コロナウイルス禍の20年度は26に増えた。東北に関係する路線は表の通り。19、20年度いずれも19(廃止された岩泉線を含む)が該当した。
新型コロナの影響が少ない19年度との比較で、民営化時に1357人だった気仙沼線(前谷地-気仙沼)は2割弱の232人に落ち込んだ。東日本大震災で被災し、バス高速輸送システム(BRT)を導入した。
2411人から850人に減った陸羽東線(小牛田-新庄)など、東北の15路線(岩泉線を含む)が1000人にも満たず経営は厳しいとみられる。
JR東は公表後、各自治体との協議を通じ(1)路線を維持する(2)BRTを含むバス輸送に転換する(3)運行と施設保有を分ける「上下分離方式」を採用する-などの方向性を探る見通しだ。
鉄道各社が収支を公表する背景には、新型コロナ流行で受けた大きな打撃がある。JR東では収益の柱だった首都圏の在来線や新幹線の利用者が減り、東北・上信越の線区の赤字を穴埋めする「内部補助構造」が成り立ちにくくなった。
国交省の検討会が沿線の人口減やコロナ感染の状況を踏まえ、地方交通網の再構築策を7月までにまとめる動きに合わせて議論を活性化する狙いもある。
深沢社長は「地方交通について各自治体と話してきたが、具体的に協議する場がつくりにくかった。国の取り組みと並行し、私どものデータを出すことが議論を深める上で必要と考えた」と述べた。
https://public.flourish.studio/visualisation/10062050/
■各県知事、廃線に危機感
ローカル線の区間別収支を開示するJR東日本の方針を巡り、東北各県の知事は廃線への不安や交通網の在り方を地域と共に協議する必要性に言及した。
「路線の廃止につながるのでないかと、危機感を持たざるを得ない」。山形県の吉村美栄子知事は5月18日の定例記者会見で懸念をにじませた。「県民にとって鉄道は重要な足」と述べ、改めて市町村などと活用法を考えていく意向を示した。
宮城県の村井嘉浩知事は同月23日の定例記者会見で、路線の存廃をはじめとする将来の方向性に関し「民間企業であり、経営判断があっていい」とJR東に理解を示しつつ、「しっかりと地域やわれわれとも話をして進めてほしい」と求めた。
東北6県を含む28道府県の知事は同月11日、黒字路線の収益を赤字路線に振り向けるルールの創設を通じ、鉄道ローカル線の維持を求める緊急提言を国土交通省に提出した。
提言では「ローカル線の廃止は住民の通勤、通学、通院などへの影響が強く危惧される」と強調。代替交通では運行継続に補助金が必要だったり、慢性的な人手不足に陥ったりする課題があると指摘し「結果として地域の公共交通を失いかねない」と訴えた。
河北新報
3913
:
チバQ
:2022/06/07(火) 10:45:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/720b8d47394fa8b90883fc11dd7376c78423c291
JR川口駅、上野東京ライン停車へ交渉本格化 市方針
6/7(火) 7:30配信
産経新聞
ホームが1本しかなく、ラッシュ時の混雑が課題となっているJR川口駅=6日午後、埼玉県川口市(中村智隆撮影)
埼玉県川口市は、JR川口駅(同市)を上野東京ラインの停車駅とすることを目指し、費用負担などに関するJR東日本との交渉を本格化する方針を決めた。駅周辺の整備方針「川口駅周辺まちづくりビジョン」に、上野東京ラインを念頭に置いた「中距離列車の停車ホーム設置」という目標を盛り込み「需要にふさわしい鉄道輸送力の強化を図る」との方向性を示した。
川口駅の令和2年度の乗車人数は1日当たり約6万4千人。ホームは京浜東北線の1本しかないためラッシュ時の混雑は深刻で、遅延や運休があると駅周辺に利用者があふれることもある。
こうした状況を解消するため、市は長年、JR側に対し、上野東京ラインなどの中距離列車の停車を求めてきた。
難色を示していたJR側は平成30年の市側の要請に「JRで絵を描く」と前向きな回答に転じた。ただ、その後JR側から、駅舎改築を含むホーム増設にかかる約400億円を市が全額負担する案が示され、市が反発して話し合いは進んでいなかった。
交渉を前進させたい市は「まちづくりビジョン」策定に乗り出し、検討会にはJR側も参加した。市の担当者は「中距離列車停車を含めたまちづくり全体について、JR側とともに考えていく環境が整った」と説明し、今後、費用負担などに関する議論を本格化させることを目指している。
JR東日本大宮支社の担当者は「ホーム設置が決定した事実はないが、まちづくりビジョンの実現に向けた検討には協力する」と話している。(中村智隆)
3914
:
チバQ
:2022/06/09(木) 08:25:26
https://news.yahoo.co.jp/articles/f78e75e0e9c7db16f0ee0594c9299d8a84d7c925
南北線の品川延伸計画ルート案 浅草線の駅近く通るけど…途中駅なし
6/9(木) 6:00配信
朝日新聞デジタル
南北線を延伸し、品川駅と白金高輪駅を結んで新設する「品川地下鉄」
東京メトロ南北線が品川駅まで延伸する「品川地下鉄」の事業計画で、東京都港区の白金高輪―品川間(約2・5キロ)のルート案が明らかになった。途中駅はなく、目黒通りと環状4号線の地下を活用して設計する。
都の都市計画素案によると、白金高輪駅から隣の白金台駅周辺までは目黒通りの地下を通る。そこから都営浅草線の高輪台駅を経由し、品川駅までは国道15号に重なる形で、整備中の環状4号線の地下を使う。総事業費は約1310億円。
都は17日午後7時から港区立高輪台小で、18日午後3時半から品川区立第三日野小で説明会を開く。その後、都市計画案を作り、環境影響評価調査や都市計画決定の手続きを進める。
延伸事業は有楽町線の豊洲―住吉(4・8キロ、総事業費約2690億円)とともに、国土交通省が3月末に許可。都内の新路線は2008年開通の副都心線以来で、開業目標はいずれも30年代半ばという。
3915
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チバQ
:2022/06/09(木) 13:45:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/c50b1ffa35c53a9d440264064e7d7fcfd7a0781d
北陸新幹線、福井延伸へ 「終着」敦賀は盛り上がり低調
6/9(木) 13:33配信
毎日新聞
北陸新幹線延伸を前に、工事が進むJR敦賀駅=福井県敦賀市で、高橋隆輔撮影
地上3階建て、高さ約37メートルの駅舎と、グレーを基調とした近代的なビル。2024年春に予定される北陸新幹線延伸で「終着駅」となるJR敦賀駅(福井県敦賀市)では、工事が着々と進む。駅周辺も、今秋のオープンに向けてホテルやブックカフェ、飲食施設などの建設が進み、その姿は日々変化している。駅前商店街には新幹線を写したタペストリーが掲げられ、敦賀開業が近づいていることを知らせている。
ただ、市民の関心が高まっているとは言い難い。官民で構成し開業に向けた機運醸成を担う「新幹線敦賀開業まちづくり推進会議」(以下、推進会議)の奥井隆会長は「取り組みが遅れていることは否めない」と認める。当初23年春予定だった敦賀開業が工事の遅れから1年延期になったにもかかわらず、宿泊機能を備えたレストランなど集客の目玉施設はいまだ検討段階。建設が間に合うか分からない。点在する観光スポットをつなぐまちづくりも検討が始まったばかりだ。
そもそも、敦賀市では06年にJR西日本の新快速電車が乗り入れた際も、日曜日に営業する飲食店が少ないことなど、受け皿不足で経済効果を取り込み切れていないことが指摘された。当時新快速電車の延伸運動を主導した吉田孝司さん(66)は「(延伸以前終点だった)滋賀県長浜市では、一般市民が計画するまちづくりが成功していた。敦賀でも同じことができないかと考えていたが、定着しなかった」と話す。
背景には、日本原子力発電の敦賀原発などがある原発立地自治体特有の事情がある。吉田さんは「財政が豊かで、まずハコをつくってから使い道を考える癖がついている」と指摘。また、市民運動への協力を呼びかけても、原発へのスタンスが対立する団体同士が協調を嫌うケースがあったという。「単に組織をつくるのではなく、市民参加を促す工夫が重要だ」と提案する。
ムードを変えようと、推進会議は新たな方向性を打ち出している。今秋、埼玉県内で敦賀市の特産品を集めた物産展を計画。奥井会長は「我々は(北陸新幹線沿線の)北関東や信越の住民を知らな過ぎる」と意図を説明。どんな地域に住む客が敦賀に何を求めるのか。イメージを具体化し、盛り上げにつなげたい考えだ。
具体的なイメージが市民の取り組みに結びついている好例が、JR小浜線で敦賀市と結ばれる小浜市にある。21年のミシュランガイドにも掲載された若狭鮨富(すしとみ)(同市小浜広峰)は同年12月、敦賀開業を見越して店舗を改装し、高級感のある仕様に整えた。店主の島川陽平さん(32)が借り入れを伴う決断に踏み切ったのは、14年に舞鶴若狭自動車道が全線開通して北陸道とつながったことで、関東や中京圏からの来客が増えた実例があるからだ。「グルメは都会から地方に流れる時代。新幹線開通で関東からのお客さんは確実に増える。一方で県外の業者も入って来やすくなる可能性があるので、先手を打ちたかった」と説明する。
とはいえ、小浜市も全体で準備が進んでいるとは言えず、行政の危機感は強い。背景には、同市がロケ地となった07年のNHKドラマ「ちりとてちん」放送時に受け皿不足が露呈した経験がある。目に見えて観光客は増加したが、土産物がすぐに欠品したり、ランチ営業する店の少なさなどが指摘された。同市商工観光課の日比野伸彦課長は「(将来小浜まで延伸される計画のため)市民には『まだ敦賀』との意識が強いが、開業してから動くのでは遅い。この1年は開業に向けた機運醸成が自分の仕事だ」と強調する。
整備新幹線を研究し、推進会議のアドバイザーも務める青森大社会学部の櫛引素夫教授は「開業後の姿は通常見えづらく、期待と不安のバランスがよほどうまくとれないと、関心は高まらない。コロナ禍で不透明性も増している」と、低調なムードもやむを得ないとみる。一方で、「開業直後の経済効果だけでなく、数年単位で社会や人の行動にどのような変化が起きるか、先行事例から学んでおく必要がある。開業まで1年を切るとお祭り騒ぎになるため、落ち着いて考えられるのはせいぜい今年度末までだ」と、現時点で将来像を予測しようとすることの重要性を訴えた。【高橋隆輔】
◇ ◇
2年を切った北陸新幹線の「福井開業」。観光客増などの期待が膨らむ中、福井県内の現状や課題をリポートする。
3916
:
チバQ
:2022/06/09(木) 17:09:42
https://news.yahoo.co.jp/articles/c9b67203c7c04659ed3b2a1fa7cc6f0e58a986c2
陸の玄関口が様変わり 新潟駅の高架化完了 商業施設も一部開業
6/9(木) 15:40配信
毎日新聞
中原市長(前列左から4人目)らが出席した記念式典の様子=新潟市提供
16年間にわたり工事が続いていたJR新潟駅の在来線ホームの高架化が完了し、5日から運用を開始した。同日には記念式典があり、高架下に整備中の商業施設の一部店舗もオープン。商業施設は24年春に全面開業を予定しているほか、整備中のバスターミナルや万代口広場と合わせ、新潟の陸の玄関口は様変わりしていく。【池田真由香】
新潟市とJR東日本によると、新潟駅周辺の整備事業は2006年に始まった。駅によって分断されている南北の市街地の一体化を図るのが目的で、総工費は約1500億円。駅中心に東西約2・5キロにわたり在来線の線路とホームを高架化するとともに周辺道路を整備する計画で、30年代前半の工事完了を見込んでいる。
高架化はダイヤ維持のために段階的に進められ、18年4月に越後線の2〜5番線ホームが完了したほか、信越線と白新線の8、9番線ホームは今月4日に切り替え作業が行われた。そして同5日、最後に完成した1番線ホームの運用が始まった。
在来線ホームはすべて1階から新幹線と同じ3階に移り、乗り換えがよりスムーズになり利便性が増す。在来線と新幹線のホームがすべて同じ階にあるのは新函館北斗駅(北海道)に次いで2例目という。合わせて改札も2階に集約されて東改札を新設。今後、高架下の空間に商業施設(地上一部3階建て)が4段階に分けてオープンし、全面開業は24年春を予定している。
高架化が完了した5日は、駅構内で記念式典が行われ、新潟市の中原八一市長やJR新潟支社の小川治彦支社長ら約40人が出席。中原市長は「大きな節目を迎えた。新潟駅がさらに便利になったと実感してもらえる」とあいさつし、1番ホームに到着した電車から古町芸妓(げいぎ)が登場して祝福した。また、東改札付近にはコンビニやベーカリーカフェもオープンした。
高架化に伴い、23年度には万代口と南口を結ぶバスターミナルが開通する予定。現在は階段やエレベーターで移動しなければならない南北の往来が、地上を歩いてできるようになる。また、20年10月に閉鎖された旧万代口駅舎は今年5月に撤去工事が完了し、万代口で新しい広場の整備が進む。芝生やベンチなど多様な休憩スペースのほか、イベントスペースもつくり、25年度中に完成予定だ。
新潟市・新潟駅周辺整備事務所の中沢祐介次長補佐は「これまでの2倍に広げる駅前広場や商業施設ができればよりにぎやかな空間になる。駅周辺だけでなく街にも足を運んでもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。
3917
:
チバQ
:2022/06/12(日) 22:07:29
https://news.yahoo.co.jp/articles/d78700673d800385513961395a33d9d8172d7757
採算取れずJR在来線廃止、代替バスも赤字に…「地域の足」どう守る
6/12(日) 20:01配信
読売新聞オンライン
JR西日本が4月、利用者の少ない在来線の区間別収支を初めて公表した。今後、沿線自治体を巻き込んだ議論が本格化する見通しだ。地域にとって最適な公共交通とは何か。4年前に廃止された旧JR三江(さんこう)線の沿線では、代替交通に切り替え、交通の維持を図るが、自治体の負担など課題も浮かび上がる。(高山智仁)
自治体負担
路線バスから転換したデマンド交通。住民主体のNPO法人が運行を担う(島根県邑南町で)
三次(みよし)(広島県三次市)―江津(ごうつ)(島根県江津市)間108・1キロを結んだ三江線は、車社会の進展や沿線の過疎化で利用が低迷した。
1キロ当たりの1日平均乗客数を示す「輸送密度」は、2014年度にはバスへの転換が望ましいとする基準(4000人未満)を大幅に下回る50人となり、18年3月末で廃止された。
翌4月からは、代替交通として14路線に分け、バスの運行を始めた。しかし、利用状況は改善されず、20年に10路線に再編し直した。10路線でも採算が取れる路線はなく、赤字額は約2億円に上り、国や広島、島根両県、沿線の6市町が負担している。
自家用車で送迎
地域に適した輸送手段を模索する動きもある。旧三江線の中間付近にあり、人口1万人余りの島根県邑南(おおなん)町では、町営の路線バスを廃止し、20年度からNPO法人による予約制の乗り合いバス「デマンド交通」の運行が始まった。
利用者が電話で、希望する乗車時刻と、自宅などの乗降場所を伝え、目的地まで送ってもらう仕組み。06年の道路運送法改正で、過疎地では事業者以外の人による有料の運送が認められた。同町では、地元のNPO法人「はすみ振興会」が運行し、振興会に所属する住民が自家用車で送迎する。赤字の場合は町が負担する取り決めになっている。
料金は一律200円だった路線バスとは異なり、1キロ未満の200円から4キロ以上の500円まで4段階に設定。週2回町内の交流施設に通う主婦(83)は「好きな時間に目的地に行けるので外出しやすくなった」と話す。
同町では三江線の廃止後、旧宇都井、口羽両駅を結んだ町営の路線バス「宇都井口羽線」など3路線を運行していたが、19年度の利用者は延べ計307人。収益約4万5000円に対し、運行経費は約1700万円に上る赤字となった。
デマンド交通になった20年度は延べ2835人が乗車したことから、赤字額は路線バス時代より少ない約900万円に抑えられた。
町の担当者は「利便性が高まり利用者が増えた。費用対効果は路線バスよりも圧倒的に高い」と評価する。
運行エリア限定
一方で、バスやタクシー事業者などとの協議で、同町内では運行エリアが町内の一部に限定されている。大きな病院や商業施設などがある隣接の三次市までは路線バスを乗り継がなければならない。
はすみ振興会は「観光客や若い人にも利用を広げたい」としているが、利用者が長距離を乗れば、他の利用者が希望の時間に予約が取れなくなる恐れがあるなど課題は多い。
3918
:
チバQ
:2022/06/13(月) 19:23:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/01b0f4ca07ffe8a0fcb96a71c88ee62d0d8e1ada
函館線「長万部〜函館」存廃問題 もはやJR貨物の手に負えず、国も自治体も膨大赤字にダンマリの現実
6/11(土) 9:11配信
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Merkmal
血気盛んな長万部町と並行在来線の危機
函館本線を走る貨物列車(画像:写真AC)
在来線を残すのか、廃止するのか――。北海道新幹線の札幌延伸を前に、JR北海道から経営分離される長万部〜函館間の存廃が問題となっている。
【画像】60年前の「長万部」を見る
長万部駅のある長万部町は、過剰なまでに新幹線へ期待を掛けている。延伸が具体化した2006(平成18)年には早くも駅周辺整備構想を策定。その後、
2016年:新幹線を核としたまちづくり実行計画
2017年:新幹線駅周辺整備計画
がまとまっている。
これによれば、高架駅となる長万部駅では2面4線のホームが建設予定だ。加えて、在来線の2面4線のホームも存置されると見込まれている。そんな巨大な駅が建設されるのも、長万部駅が日本海側も含んだ地域の中心駅となることが構想されているためである。
地域のハブとなることをもくろむ長万部町だが、見通しは決して明るくはない。なぜなら、並行在来線の維持が危ぶまれているからだ。長らく存廃が問題となっていた長万部〜小樽間は、2022年3月に開かれた沿線9市町と道による協議会で、バス転換が決まった。
これに続いて議論の対象となっているのが、長万部〜函館間の存廃だ。JR貨物の小暮一寿・北海道支社長が2022年5月、第3セクターなどを想定した鉄路の維持を求めたが、議論は停滞したままとなっている。
長万部〜函館間は、1日に40本あまりの貨物列車が運行されている。いわば、北海道と本州を結ぶ貨物の「大動脈」だ。旅客は赤字(2018年度で約57億円)だが、JR貨物から
・線路使用料
・貨物調整金
が支払われ、鉄路は維持されてきた。
長万部〜小樽間がバス転換で妥結したのは、この区間には貨物輸送が行われていなかったことも理由として挙げられる。
存廃が問題になっているワケ
札幌、長万部、函館の位置関係(画像:(C)Google)
長万部〜函館間の存廃はなぜ問題となっているのか。それは、
「貨物輸送があっても赤字が避けられない」
ためだ。
2021年4月に北海道が公表した収支予測によると、国や北海道の補助金が無かった場合は、経営分離後30年間の累積赤字が944億円になるとしている。仮にJR貨物からの貨物調整金などを加えても、赤字は避けられないのだ。
一方、たとえ赤字になっても長万部〜函館間を「維持すべき」という声は大きい。旅客だけで見ると、この区間の需要は今後激減すると見られている。同月に北海道が公表した予測では、長万部〜新函館北斗の将来の輸送密度(1kmあたりの1日平均利用者数)は
2030年度:95人
2060年度:81人
となっている。これは、JR北海道がバス転換基準としている「200人未満」を大きく下回る数字だ。
一方、貨物輸送の需要は多い。もちろん、道内から出荷されるタマネギやジャガイモなどの農産物だけではない。本州から道内へ送られる宅配便やネット通販などの輸送には、鉄道が多く使われている。
北海道での鉄道貨物の取り扱いは、国鉄民営化以降、トラックに押される形で減少したものの、21世紀に入ると回帰の動きが目立つようになった。定時性に加えて、「二酸化炭素排出量の少ない輸送手段」として見直されたためだ。とりわけ天候などの理由でフェリーなどの海上輸送が停滞した時の輸送手段として、鉄道貨物は欠かせない。
つまり、長万部〜函館間は
「廃止するわけにはいかないが、国も北海道も自治体も膨大な赤字をかぶりたくないので、決断を先延ばしにしている」
というのが実体といえる。
前述の北海道の予測した赤字額をさらに詳しく見てみると、経営分離後30年間の累積赤字は約944億円だが、JRから土地や車両が譲渡される初年度に約317億3000万円が必要となる。その後、毎年の赤字額は約18億8000万円。鉄路は維持したいが、どの自治体も「無い袖は振れない」というわけだ。
3919
:
チバQ
:2022/06/13(月) 19:23:42
貨物輸送をやめた場合の試算額
北海道新幹線(画像:写真AC)
いっそのこと、青函トンネルを使って北海道と本州をつなぐ貨物輸送をやめてしまうという手段もある。
これは、北海道新幹線の「高速化」のために検討されている。現状、新青森〜新函館北斗間約149kmのうち、青函トンネルと前後の約82kmは新幹線と在来線の共用走行区間になっており、安全性を維持するため最高速度は時速140kmとされている。
国土交通省は2018年に新幹線を時速200km以上で走行させるため、貨物の物流手段を鉄道連絡船や貨物新幹線に切り替える検討を行っている。しかし残念ながら、こちらも実現性に乏しい。
2019年にJR貨物から委託を受けたみずほ総合研究所(現・みずほリサーチ&テクノロジーズ)が行った試算によると、海上輸送に切り替えた場合、輸送コストが上昇して道内経済に
「1462億円」
の損失が出るとされている。
貨物駅は道内で14か所あるが、海上輸送の場合は港までの距離が遠くなる。収穫期には少なくとも3000tのRO-RO船(貨物を積んだトラックなどを輸送する船舶)6隻分の追加が必要になるのだ。
2030年度末の札幌延伸を前にして、結論をあと数年内に出さないといけない状況である。新幹線駅ができるから……と、もはや浮かれている場合ではないのだ。
山本肇(乗り物ライター)
3920
:
チバQ
:2022/06/15(水) 13:40:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/336f387d67e7e791c267df2cfb24103bd83743a4
「これで長崎は良くなる」 新幹線計画決定・むつ念書 見返りは空手形に
6/15(水) 11:12配信
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長崎新聞
自民党三役に九州新幹線長崎ルートの早期着工を約束させた「むつ念書」の写し=佐世保市内
九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)のうち武雄温泉-長崎が9月23日、「西九州新幹線」の名称で部分開業する。1973年の整備計画決定から約半世紀。本県の悲願達成までには、さまざまな障壁や曲折があった。その軌跡を関係者の証言でたどる。
世界最初の高速鉄道、東海道新幹線(東京-新大阪)が64(昭和39)年、華々しく開業した。わが国の東西大動脈として高度経済成長を支え、この成功体験から、69(昭和44)年に閣議決定された新全国総合開発計画(新全総)に全国新幹線構想が盛り込まれた。翌年の法制化を受け、旧運輸省は73(昭和48)年、整備新幹線5路線の整備計画を決定した。
北海道、東北、北陸、鹿児島-そして、ここに枝線のような長崎ルートが入ったのはなぜか。旧国鉄出身でJR九州初代社長の石井幸孝氏(89)が解説する。「戦前から、陸軍都の熊本を結ぶ『鹿児島本線』と、三菱の造船所や海軍佐世保鎮守府につながる『長崎本線』は九州の二大本線だった」
時の首相は「列島改造論」を掲げた地方出身の田中角栄氏。「ゼネコンや官僚が新幹線の絵を描き、政治家をたきつけ、地方自治体とも手を組んだ。田中氏が彼ら建設族を利用し総理の椅子を手に入れたとも、建設族が田中氏を利用したとも言える」(石井氏)。赤字ローカル線を作り続けてきた国鉄の借金が膨らむ中、整備新幹線は“金の卵”になるはずだった。
◇
だが、オイルショックのあおりで整備計画は5路線とも、わずか1カ月で凍結の憂き目に。ようやく解除された78(昭和53)年、知事だった久保勘一氏が動く。放射能漏れ事故を起こし、寄港先を失っていた原子力船むつの修理を佐世保で受け入れる見返りに、新幹線の優先着工を国に認めさせたのだ。
「長崎新幹線の工事着工は、他の四路線に遅れないこととする」。簡潔な文言の横に、当時の自民党三役、大平正芳幹事長、中曽根康弘総務会長、江崎真澄政調会長の直筆署名が並ぶ。いわゆる「むつ念書」。副知事だった高田勇氏が党本部に出向き、3人から確約を取り付けた。それを年中、背広の内ポケットに入れて持ち歩いていた。
当時、久保氏の秘書だった横尾英彦氏(84)は、今も写しを自宅に保管している。「これで長崎は良くなる」と上機嫌な知事から「後で役に立つから」とこっそり渡されたという。
久保氏は参院議員時代、後に首相となる三木武夫氏の派閥に属していた。「上京すると、三木氏の私邸に必ず寄り『長崎県の発展には、どうしても新幹線が必要』と熱弁していた」。横尾氏は、国を相手に堂々と渡り合う久保氏の巧みな交渉術に舌を巻いたと回想する。
だが、その後の政治の舞台で、むつ念書が効力を発揮することはなく、空手形に終わった。国の財政危機、国鉄の分割民営化と事あるごとに整備計画はストップ。長崎ルートは鹿児島など他4路線の後塵(こうじん)を拝することになる。
3921
:
チバQ
:2022/06/15(水) 23:16:14
https://nordot.app/908171291685453824?c=174761113988793844
西九州新幹線ダイヤ発表 沿線市は利便性納得 佐世保線、所要時間に不満も
2022/6/11 11:00 (JST)
西九州新幹線のダイヤが発表された10日、長崎県内の沿線市からはおおむね納得の声が上がった。一方、同日公表された博多-佐世保の在来線特急ダイヤには、高速化事業を実施したにもかかわらず所要時間が一部長くなるとして不満が漏れた。
大石賢吾知事は、新幹線ダイヤについて「県内各駅への停車に配慮いただき、所要時間も短縮され、利便性の向上につながる」と歓迎のコメント。大村市の園田裕史市長は「全ての速達型が新大村に止まるわけではないのが残念だが、長崎市との通勤に使える始発や終電が独自に設定されたのはありがたい」として、通勤利用に配慮した低運賃の設定を望んだ。
諫早-長崎などの特急料金は新幹線への移行後、引き上げられる。長崎市に車で通勤している大村市竹松本町の会社員、三浦和敬さん(49)は新幹線の速さを意識しながらも「(割引き)料金がどれくらいになるか…」と模様眺め。それでも「長崎市で働く息子が実家から通えるようになるかも」と期待を寄せた。
島原半島への玄関口となる諫早駅には全てが停車する。諫早市の大久保潔重市長は「駅再開発ビルや交通広場などの整備効果が最大限に発揮できるダイヤ。地域の活性化につなげていく」とコメントした。雲仙市の観光団体、雲仙観光局の山下浩一代表理事は「諫早駅で降りてもらえるよう、雲仙、小浜温泉街などの魅力アップを急ぐ」と意気込んだ。
長崎商工会議所新幹線整備活用特別委員会の中村重敏委員長は「沿線全体の経済効果を高め、一番の願いである全線フル規格化につなげていきたい」と先を見据えた。
一方、博多-佐世保は「白いかもめ」の車両も導入し、所要時間が最大9分短縮される半面、一部で現行より遅い便が出る。有田-佐世保のレールや枕木を県費で改良し高速化を図ってきただけに、佐世保市の朝長則男市長は「高速化事業による時間短縮効果が感じられない」と不満を示した。昼間帯の平均短縮時間も小さいとして「佐世保線の輸送改善効果が上がったとは言い難い」と指摘。開業までに早急な改善を求めた。
大石知事も佐世保線につては「全体として期待された効果が認められない点は不満を覚える。JR九州に説明を求め、改善策を検討してもらいたい」とした。
3922
:
チバQ
:2022/06/16(木) 11:27:12
https://news.yahoo.co.jp/articles/34dc72cc0b18f76573d7f3379e95e4c84ac575be
短絡ルート決定 佐世保市民の怒り 新幹線構想、県北不在「苦渋の決断」
6/16(木) 11:21配信
長崎新聞
佐世保経由をカットする案に反発して座り込む佐世保市議ら=1992年6月8日、県庁玄関前
1991(平成3)年9月17日、会期中の佐世保市議会に衝撃的な一報が飛び込んだ。
「九州新幹線長崎ルートの佐世保経由をカットする」。佐賀県知事だった井本勇氏が早期着工を目指すため、従来の計画を大幅に見直す短絡ルート案を発表。以来1年余り、市議会はこの問題への対応に明け暮れることになる。
予兆はあった。4年前の87(昭和62)年、国鉄民営化で発足間もないJR九州が「長崎ルートはどう研究しても年間102億円の赤字が出る」と政府に報告。佐世保経由が収支上のネックとなっていた。
ただ、佐世保市民にとって新幹線は原子力船むつを受け入れた代価という意識が強く、「国や県が佐世保カットを認めるはずがない」。当時、市議会議長だった県議の田中愛国氏(78)はJR九州の意向をこう軽く受け止めていた。
“井本案”発表直後、市議会は市長の桟熊獅氏に対する緊急質問の場を設けた。「県北の切り捨てだ」。激しい追及に、桟氏も「(長崎県の高田勇)知事を説得する」と応じた。
一方、高田氏は水面下で井本氏と足並みをそろえていた。92(平成4)年5月、長崎県が井本案に賛同する方針を固めたと報じられると、佐世保市民の怒りは頂点に。市議団や経済界、地域の代表は翌月、大型バス2台で長崎県庁へ押しかけ、知事に再考を直談判した。
「県全体に100年の禍根を残す選択だ」。後の佐世保商工会議所会頭で、当時、新幹線誘致に奔走していた辻昌宏氏(84)は長崎県を痛烈に批判した。「佐世保は自衛隊や米軍基地を抱えている。国防上も人員を素早く輸送できる鉄路を敷くのは当然なのに」という不満は今なお胸にくすぶる。
佐世保観光コンベンション協会理事長の飯田満治氏(73)も、県庁での抗議座り込みに加わった時の悔やしさを忘れていない。折しも同年3月、ハウステンボスが開業。「観光地として飛躍しようとしていた。人を呼び寄せる新幹線への期待は大きかった」
同年11月、短絡ルートが長崎県案として公表され、福岡、佐賀両県などの了承を得て決定した。この前後、長崎県は「このままでは長崎ルート自体が頓挫する」と佐世保市の説得を図り、最終的に市はJR佐世保線の輸送改善を条件に「苦渋の決断」で受け入れた。
行き場を失った市民の怒りは市政のトップに向かった。市議会は同年12月、市長の政治姿勢を糾弾する前代未聞の問責決議を可決。桟氏が政界を退く引き金の一つとなった。当時市議だった現市長の朝長則男氏(73)も憤りがあった。ただ、今となると「(桟氏は)新幹線実現を急ぐ県と反発する市議会の間で板挟みになった。辛い立場だった」と同情の念も抱く。
かつては新幹線構想に組み込まれていた佐世保市。政財界関係者は、むつ受け入れを決断した市長の辻一三氏、建設政務次官を務めた衆院議員の中村弘海氏ら中央とのパイプを持つ政治家の功績を挙げる。だがルートから外され、田中氏は嘆く。「知らない場所でどんどん話が進み、地元は置き去りだった。県北に政治力がなかった」
3923
:
とはずがたり
:2022/06/17(金) 08:49:26
未だ走ってるのか!?
浪人時代,最寄り駅は御器所だったが,自転車がメインで余り地下鉄には乗らなかったが赤いこいつが来ると当たりっぽいくて一寸テンション上がった♪
塩釜口の名城大だったか八事の中京大だったかへ模試で行った時に名鉄の赤い奴であった事を憶えてるが模試の結果が良かったかどうかは覚えてないので当たりかどうかは定かでは無いなw
早慶レベル模試は余りに難しくて途中で止めて帰ってきてしまったけどどこでやってたかは覚えてないw
名古屋の地下鉄を走る「真っ赤なゴツイ電車」いつまで現役? 最古参級「名鉄100系」の今後
2022.06.15 乗りものニュース編集部
https://trafficnews.jp/post/119386/
豊田線と鶴舞線は当初から相互直通運転を行う一体的な路線として、整備が進められました。豊田から名古屋都心への乗り入れ構想は戦前からはあったものの、名古屋市内については名古屋市が整備を行うということで、名鉄が鉄道敷設免許を市へ譲ったという背景もあります。
そうして1977(昭和52)年に地下鉄鶴舞線が、2年後の1979(昭和54)年に名鉄豊田線が開業し、地下鉄へ乗り入れ開始します。名鉄はその際、同社では初めてとなる地下鉄乗り入れ用車両「100系」を導入したのです。
その後40年以上経過した現在でも、鶴舞線を走る名鉄車両は、まったく姿を変えていません。100系は1990年代初頭の増備車から200系と名を変えましたが、見た目はほぼ同じで、国鉄型車両に似た、昭和の風格を残す「ゴツい」スタイルのままです。日本の地下鉄へ直通する私鉄の鉄道車両としては、大阪メトロ堺筋線に乗り入れる阪急3300系・5300系とならび最古参級のものです。ちなみに地下鉄の自社車両を見渡しても、さらに古い現役車両は東京メトロ7000系や神戸市交通局1000形ほどしか見つかりません。
最古参車両に忍び寄る影はある?
いっぽう、名古屋本線やその系統の犬山線・常滑線などではステンレス車両導入が進んでいます。ことし3月に発表された2022年度の設備投資計画でも、通勤型車両9500系を4編成、9100系を1編成、それぞれ新造。ひきつづき最新の省エネ技術が投入された電車で旧型車を置き換えることで、環境に配慮した鉄道運行を図るとしています。
また、他のどの路線ともつながっていない名鉄瀬戸線でも、100系と似た姿の6000系電車が2014(平成26)年に引退したあと、全車両がステンレス車両に置き換わっています。
では、名鉄豊田線・地下鉄鶴舞線も、いずれは現行の車両が駆逐され、ステンレス車両に置き換わっていくと思われますが、その時期はいつになるのでしょうか。
名鉄の担当者にたずねたところ、「豊田線の100・200系については、今のところ、新型車を導入し置き換えを進めていくという計画はございません」との回答でした。2030年までの経営目標を示した名鉄グループ長期ビジョン「VISION2030〜未来への挑戦〜」の中でも「新型通勤車両の新造」が盛り込まれていますが、具体的な投入線区については、今後検討していくとしています。
ところで、名鉄はもうひとつ、地下鉄乗り入れ車両を走らせています。それは名鉄小牧線と直通先の地下鉄上飯田線に乗り入れる「300系」電車です。上飯田線自体はわずか1駅、800mだけの路線ですが、トンネル幅や諸設備が地下鉄のスペックのため、その基準に合わせた独自車両を名鉄も導入したのです。
こちらは豊田線・鶴舞線とは違い、カラーリングが最小限に抑えられたステンレス車体。名鉄としては初めてのステンレス車両でもありました。2002(平成14)年に8編成が一斉に製造され、その後増備もなく、現在に至ります。車体サイズなど基本的なスペックは豊田線と同じですが、この300系が豊田線へ導入されたことはありませんでした。製造から20年が経過した現在、豊田線の100系置き換え用には、300系ではなく、新設計の車両が導入される可能性が高いでしょう。
ちなみに、地下鉄鶴舞線の車両も、1977年開業当時の車両「3000形」がまだ現役です。とはいっても、2012(平成24)年に新型車両「N3000形」の導入によって徐々に置き換えが進み、現在ではわずか1編成しか残っていない「レア車両」となっています。
【了】
3924
:
チバQ
:2022/06/17(金) 11:48:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/85804256a346f53edc1b935d7bab1fb6563aa10d
並行在来線問題 長崎、佐賀両県とJR九州 奇策“ウルトラC”で決着
6/17(金) 10:31配信
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長崎新聞
JR九州が並行在来線を経営分離しないことについて、同社、長崎、佐賀両県が合意し、報道陣の取材に応じる金子知事(当時)=2007年12月17日、長崎市内
2007(平成19)年冬、九州新幹線長崎ルートは着工できるかどうか最終局面を迎えていた。
着工条件は、JR九州が並行在来線(肥前山口-諫早)を経営分離することへの沿線自治体の同意。だが沿線の佐賀県鹿島市などは以前から、分離後の第三セクターによる運行ではいずれ経営危機に陥ると反発していた。3年前の04(平成16)年には、同県知事だった古川康氏が同意したものの、政府・与党は「(地元の)調整が整った場合は着工」と申し合わせざるを得なかった。
当時の鹿島市長、桑原允彦氏(76)は「市町の同意が必要というルールは地方自治の自主性を尊重しており、私は大いに評価していた。これが経営分離をさせない唯一の武器だった」と振り返る。
国は新幹線予算を執行できない状態が続き、業を煮やした本県政界や与党内で条件見直しを求める声が上がり始めた。本県選出の衆院議員で与党整備新幹線建設促進プロジェクトチーム(PT)座長や自民党整備新幹線等鉄道調査会会長を務めた久間章生氏(81)は「地元同意はできるだけ取り付けなければならないが、それを絶対条件にしていたら将来の国家のため必要なことができなくなる」と考えていた。「マイカーが普及し、地方の人口が減る中で、いずれ(近距離利用が多い)在来線の経営は厳しくなる。20年、30年先を考えると(高速鉄道の)新幹線が主流になると政治家もJRも分かっていた」と言う。
PTは07年11月、着工条件の解釈変更を協議することを決定。だが桑原氏によると、国土交通省は沿線市町の同意が必要との姿勢を決して崩さなかったという。事実、当時の国交相、冬柴鉄三氏(故人)は12月の記者会見で「地元との信頼関係を損なう」として条件見直しを否定した。
ここから水面下で“ウルトラC”とも言える動きが本格化する。経営分離しなければ同意は不要ではないか-。だがそれはJR九州が並行在来線と新幹線を同時に運行し、経営悪化のリスクを抱え込むことにもなりかねない。しかも同社は04年、並行在来線の一部となる肥前山口-肥前鹿島の運行を継続し、鉄道施設は長崎、佐賀両県に無償譲渡し維持管理を任せる「上下分離方式」を提案。生じる赤字の全額負担など既に大きな譲歩をしていた。
同社社長だった石原進氏(77)は「責任を持って在来線を全線経営するためには大幅な赤字は避けなければならなかった」と言う。結果、20年間は全線運行し、無償譲渡の予定だった鉄道施設を両県が14億円で購入。同社の新たな赤字分と相殺することで合意した。
そもそもこうした奇策を誰が発案したのか。久間氏は「私ではない」と否定。当時の長崎県知事で現農相の金子原二郎氏(78)は「冬柴氏とは親しかったので何度も協力をお願いしていた。冬柴氏の指示で(国交省)鉄道局が動いたのだろう」と話す。
この決着劇に桑原氏らは「とても納得できない」といったん反発したが、「口を挟む仕組みがなくなった」と矛を収めた。整備計画決定から34年。建設に向けて大きく前進した。
3925
:
チバQ
:2022/06/19(日) 10:06:26
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea487b01adf4121c9b0513b38b9e1bf71f26cfc9
政権交代 “弱い”長崎ルート 財源確保し脱落回避
6/18(土) 11:20配信
「全くの白紙だ」
2009年10月、整備新幹線3区間の建設に着手するかどうかを巡り、前原誠司国土交通相が記者会見で発した言葉が波紋を呼んだ。
対象は北海道の新函館-札幌、北陸の金沢-敦賀、九州・長崎ルートの諫早-長崎。その前年3月、長崎ルートの武雄温泉-諫早が着工認可。12月には未着工3区間も財源確保を前提に部分着工を認める方向で政府・与党が合意していた。
だが09年9月、自民党から政権を奪った民主党は「コンクリートから人へ」を掲げ、ダムや高速道路など公共事業を全面的に見直し始めた。整備新幹線も無駄を洗い出す「事業仕分け」の対象となった。
前原氏が突きつけた着工5条件のうち、最も高いハードルが「安定財源の確保」だった。それは意外な場所から見つかった。事業仕分けで、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の利益剰余金1・5兆円の存在が浮上。この“埋蔵金”活用を求める声が沿線自治体などから上がった。大半は11年3月の東日本大震災の復興支援に充てられたが、残りで長野新幹線の建設債務を完済。玉突きのような形で、その返済に充てていた貸付料(JRが国に支払う線路使用料)が浮き、新規着工の新たな原資を得た。
一方、地域間の優先着工を巡る綱引きも顕在化。民主党の推進議員連盟内で地元議員らの思惑がぶつかった。北陸は「東海地震に備え日本海側にバイパス機能を」、北海道は「政令指定都市の札幌と本土をつなぐ」とアピール。対する長崎ルートは比較的、距離が短く事業費も少ない半面、時間短縮効果が見込めない。県は上海航路(11年就航、約1年で運休)で大陸とも結び、アジアの成長を取り込む構想も持ち出した。
党参院議員で議連事務局長を務めていた大久保潔重諫早市長(56)が当時の永田町や霞が関の空気感を振り返る。「重要度や熱量を比べ、長崎ルートは“三男坊”のように見られていた。九州は既に鹿児島ルート(11年3月全線開業)という縦軸が通っていたので、長崎に引き込むロジック(論理)は弱かった」
埋蔵金だけでは財源は足りず、大久保氏らが「毎日、神経を使い」ながら探した。最終的には北海道と北陸の工期を延長することで、建設費のピークが重ならないように設定。この案を地元に飲ませ、長崎を脱落させることなく3区間「同時着工」を堅持した。
党衆院議員で文部科学相を務めた高木義明氏(76)は、野党時代から推進派だった。武雄温泉-諫早の着工にこぎ着けた自民党の久間章生氏(81)らの「苦労」を知っていただけに「諫早で止まってしまうかもという危機感があった。後仕上げが私たちの責任だと思っていた」。
公共事業に手厳しい民主党。その中で、議連幹事長でもあった高木氏は、沿線以外の同僚議員の冷ややかな視線を横目に、調整に奔走。元党幹事長の小沢一郎氏からは「まだ長崎はできてなかったかな」と軽口をたたかれながら了承を得た。最後は党政調会長に転じていた前原氏を落とした。
11年12月、政府は3区間の着工認可方針を決め、武雄温泉-長崎の「22年度一括開業」が固まった。
3926
:
チバQ
:2022/06/21(火) 08:17:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/2abeec06dd7704694e903c6f5d92b533add1f6e0
フル規格 実現へ向け佐賀県との対話どう築く 山口知事「手を挙げていない…」
6/20(月) 11:28配信
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長崎新聞
走行試験で初めて県内を走る新幹線かもめ。9月23日の長崎―武雄温泉開業後は武雄温泉で在来線特急に乗り換える「リレー方式」となる。博多までの全線フル規格化には佐賀県の理解が欠かせない=5月10日、JR長崎駅そば
今年3月下旬、大石賢吾知事は就任あいさつで佐賀県の山口祥義知事を訪問した。約30分の面会は報道陣にも公開され、山口知事は柔らかい口調で終始会話をリード。10分ほどたったころ九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)の話題を自ら切り出した。
「佐賀県と長崎県はずっと一緒に新幹線を国にお願いしてきたが、急に長崎県は豹変(ひょうへん)して(単独で)国にフル規格を要望し出した。僕ら(両県)が決めてきたのはスーパー特急とフリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)までだったのに。(佐賀県はフル規格に)手を挙げていない」
JR九州は2017年、収支採算性が成り立たないなどとしてFGT導入を断念。中村法道長崎県知事(当時)は与党検討委に全線フル規格での整備を要望した。山口知事の言う「豹変」はこの場面を指すとみられるが、長崎県はフル規格を求める意向を事前に佐賀県に伝えていたという。
19年1月、山口知事は中村知事と会談した際、財源や新たに生じる並行在来線など複合的な課題があると主張。だがその後、与党検討委は「フル規格が適当」との基本方針を決定した。これに佐賀県は反発。事態を打開したい国土交通省は今年2月までに「幅広い協議」を同県と計6回重ねたが、目立った進展はない。
山口知事は元総務官僚。過去に長崎県の総務部長も務めた。佐賀県知事に初当選した15年1月には、フル規格について本紙のインタビューにこう答えている。
「今、数百億円という負担について佐賀県民の理解を得られるとは思っていない。ただ(フル規格に)できたらそれに越したことはない。環境の変化がどうなるかというのもある。旗は持っていたい。長崎県は特にそうでしょう」
時間短縮効果が少ない佐賀県民の思いを代弁しつつ、長崎県側にも一定配慮している。だが19年5月を最後に、同ルートを巡る中村知事との対話にも応じず、本県側の複数の関係者は「真意が分からない」と口をそろえる。そんな中、就任直後に山口知事と面会を果たした大石知事。フル規格実現に向け対話できる関係をどう築くのか。
◆
07年冬の並行在来線(肥前山口-諫早)問題決着時に佐賀県鹿島市長だった桑原允彦氏(76)は5月中旬、同市内の自宅で取材に応じた。その際「記事にしてほしい」と言われたことがある。「私たちが並行在来線のJR九州からの経営分離に同意していたら、第三セクターの経営となって沿線市町には人員や赤字補塡(ほてん)などものすごい負担がかかっていた。でも最後まで同意しなかったから(JR九州の運行になり)そうならずに済んだ。長崎県の沿線市(諫早)も恩恵を受けている」
その上でこう締めくくった。「新幹線開業後23年間はJR九州が並行在来線を運行すると言うが、本当にそうなるのか心配。新幹線の沿線地域はすごく期待するだろうが、過疎化など裏返しの反応がこちらに来る。長崎県も人口は減少しているので、新幹線で発展してほしいよ。ただ(博多-肥前鹿島の特急大幅減少など)犠牲があったことは忘れないでほしい」
=おわり=
3927
:
チバQ
:2022/06/21(火) 08:18:23
https://nordot.app/911059734422913024?c=174761113988793844
FGT断念 長崎県「全線フル規格」にかじ 佐賀県「そもそも新幹線求めていない」
長崎新幹線の軌跡・5
2022/6/19 10:30 (JST)6/20 14:08 (JST)updated
© 株式会社長崎新聞社
黄金と深紅のツートンカラーに流線的なデザインをしたフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)が熊本県内で走行試験を始めたのは2014年4月20日。開発開始から20年を経て、ようやく実用化へ向けて最終段階に入った。
九州新幹線長崎ルートの新幹線区間と在来線区間の両方を通るため、走行中に車軸の幅を変えられる「新幹線では世界初」(国土交通省)の技術だった。山陽新幹線に乗り入れれば、長崎は乗り換えなく広島や新大阪と直接つながる。
だが同11月、車軸が摩耗するなどの不具合が起き、試験は中断。その後も再開のめどは立たず、15年12月、国交省は開発の遅れを理由に、22年の同ルート開業時の量産車導入が困難との見通しを表明した。
当時の知事、中村法道氏(71)は「時間をかければ導入できると受け止めた。ただ長崎県としては(駅周辺整備を含め)まちづくりがストップしてしまうため、開業時期だけは遅らせたくなかった」と振り返る。
16年3月、与党検討委員会や長崎、佐賀両県、JR九州など関係6者は、22年度開業を堅持することで合意した(6者合意)。武雄温泉駅で在来線特急と乗り継ぐ「リレー方式」で部分開業する形となったが、長崎県内からは「やむを得ない」との声が上がった。
合意の鍵は佐賀をいかに説得するかだった。例えばリレー方式導入費用を巡り、両県は「国が責任を持つべき」と主張。結局、開業時に両県がJR九州から購入する約束だった線路や駅舎を、同社が無償譲渡することで相殺し、両県の追加負担を実質無くした。
中村氏も佐賀に複数回出向き、山口祥義知事と交渉。「『佐賀としては急いでいないが、長崎の事情もよく分かる』という感じで理解してもらえた」。中村氏は開業への道筋が見え安堵(あんど)した記憶を口にした。
ところが、その苦労を裏切るように、FGTの車軸付近にひびが確認されるなど開発が難航。しびれを切らしたJR九州は17年7月25日、「収支採算性が成り立たず、導入は困難」と受け入れ断念を表明した。6者合意の前提が崩れた瞬間だった。
国交省から「基本技術は確立」との評価も得ていたFGT。だが、JR九州初代社長の石井幸孝氏(89)はこう切り捨てる。「素人には分かりやすく受けるが、われわれ玄人にすれば『何を言っているんだ』という代物だった」
FGTであれば、新鳥栖-武雄温泉は在来線線路をそのまま活用でき、同区間における並行在来線の問題も起きない。中村氏は「佐賀を説得する上で必要なツールだった。これが無ければ6者合意できたかどうか…」とする。
しかし、かねてリレー方式の固定化を懸念する長崎県政財界にくすぶっていた「全線フル規格」待望論が噴出すると、それまで佐賀に配慮してきた長崎県もかじを切る。「長崎県にとって他に選択肢が無かった」。JR九州の発表から3日後、中村氏は与党検討委で全線フル化を要望した。
以降、佐賀県は態度を硬化させていく。800億円(当時の同県試算)とする自己負担もあって、山口氏は「(新鳥栖-武雄温泉に)そもそも新幹線を求めていない」ともぶちまけた。県境に深い溝が生じた。
3928
:
チバQ
:2022/06/21(火) 09:35:47
https://news.yahoo.co.jp/articles/f374fca23d9728146df0fdfdba0f61bc03d99655
【追う!マイ・カナガワ】JR東戸塚 戸塚駅の北側なのになぜ東? 駅名の謎に迫る
6/21(火) 5:41配信
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カナロコ by 神奈川新聞
(写真:神奈川新聞社)
JR東戸塚駅は戸塚駅の北側にあるのに、なぜ東? そんな疑問が「追う! マイ・カナガワ」取材班に寄せられた。横須賀線を利用する記者は、通勤がてら地図をちらり。おや? 確かに北上しているぞ。ボーっと乗ってんじゃねーよ! と叱られそうで、調べてみた。
東逗子は逗子の真東、北鎌倉は鎌倉の北。さて、東戸塚は─。戸塚の東というより、北寄りではないか。投稿した鎌倉市の石井和行さん(81)にとって「半生の謎」だった。勤め先の同僚から「そんなこと気にするなよ」とあきれられ、口にしづらくなったそう。
◆そのまんま「東」
JR東日本横浜支社管内の107駅中、方位が冠された駅名は6駅。物言いがつきそうなのは東戸塚だけだ。駅名の由来は「分かりかねます」とJR。郷土誌にも答えは見当たらない。
横浜市戸塚区品濃町(しなのちょう)に開業したのは、1980年10月1日。当時の本紙によると、「最もその地域に合った名前を選んだ」(旧国鉄)らしいが、開業前からの仮称通りだ。そのまんま「東」か。本紙投稿欄にも「情緒もない」との突っ込みや、港ヨコハマらしく「赤いくつ駅」はどうかといった提案が寄せられていた。
そもそも地名にない「東戸塚」はいつ、登場したのだろう。地元不動産会社の記念誌に起源を求めた。
「陸の孤島」とされた保土ケ谷─戸塚間に新駅を誘致する住民運動は、1世紀に及ぶ。武蔵国と相模国の境界に位置し、大正期に「武蔵」という名で実現するはずだったが、関東大震災で頓挫。昭和に入って再興し、駅名は地名の「秋葉」と「品濃」で対立した。
「東戸塚」は65年に結成された新駅設置促進委員会の仮称として、初めて公式にお目見えしたようだ。もともと「東横浜」が候補だったが、西区内の旧貨物駅に先取りされ、差し替えられた東戸塚が定着した。
◆敗北の「北戸塚」
武蔵、秋葉、品濃、東横浜ときて、「北戸塚」案もあったはず。と思いきや、住民運動を主導した故・福原政二郎さんの三男で、東戸塚街づくり開発委員会会長の稔さん(64)は「全く」とかぶりを振る。「北枕に敗北。縁起が悪いから」
日本地名研究所(川崎市高津区)によると、「北」は不吉とみなされ、敬遠される傾向にある。例えば、福井市と福島・喜多方も、旧称は「北ノ庄」と「北方」だったという。
「戸塚から上りの東(・)京方面という意味合いもあるのでしょう」と、稔さんは教えてくれた。陸の孤島から一変し、1日十万人の乗降客を誇るまで発展を遂げたまちだ。「上昇」を印象づける「東」がふさわしい。
巨額の私財を投じた政二郎さんをたたえ、「福原駅」も冗談半分で浮上したとか。ちなみに駅前に自宅と職場があるため、稔さんは父悲願のこの駅をほぼ利用していない。
神奈川新聞社
3929
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チバQ
:2022/06/22(水) 10:21:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/fed26b1283ed0391ca62c874fee71ddd0c3ec9e8
くま川鉄道、25年度に全線再開へ 豪雨で流失の橋梁復旧にめど
6/22(水) 7:03配信
熊本日日新聞
(写真:熊本日日新聞)
2020年7月豪雨で被災し、一部区間で運休が続く第三セクター・くま川鉄道(熊本県人吉市)が25年度中に全線再開する見通しとなったことが21日、関係者への取材で分かった。流失した球磨川第四橋梁(相良村、錦町)の架け替え工事のめどが立ったためで、被災から5年の節目での完全復旧を目指す。
くま川鉄道は昨年11月、全線24・8キロのうち比較的被害が小さかった肥後西村[にしのむら](錦町)-湯前(湯前町)の18・9キロで運行を再開。一方、通学を中心に沿線で最も需要のある人吉温泉(人吉市)-肥後西村の5・9キロは再開時期が不透明だった。
関係者によると、復旧事業で最大の工事となる第四橋梁の設計が完了し、スケジュールの見通しがついた。概算で約46億円だった全線の復旧費は、精査によって約50億円に増加する見込み。
くま川鉄道の復旧に当たっては、過去3年間赤字の鉄道会社に対して国が事業費の97・5%を実質負担する大規模災害の特例支援措置が適用される。残りの2・5%分は県や人吉球磨地域の市町村が負担するため、同社の持ち出しはゼロになる。
球磨川と川辺川(左)の合流地点にあり、洪水で橋脚部分だけが残った球磨川第四橋梁=2021年6月、相良村・錦町(高見伸、小型無人機で撮影)
県や地元市町村は被災後、くま川鉄道再生協議会を設立し、同社の支援策を協議。国の特例措置を受ける前提として、自治体などが鉄道の施設や用地を保有し、運行事業者の負担を軽くする「上下分離方式」の導入を決めている。
くま川鉄道は、人吉市や球磨郡9町村、民間企業などが出資する第三セクター。JR九州の湯前線を引き継いで1989年に開業した。
7月豪雨による鉄道の被災では、くま川鉄道と接続するJR肥薩線でも甚大な被害が生じ、県内全区間を含む八代-吉松(鹿児島県)で運休中。国土交通省と県、JR九州の3者が「鉄道としての復旧」を前提に今後の在り方を議論している。(内田裕之)
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:
チバQ
:2022/06/22(水) 10:31:35
https://news.yahoo.co.jp/articles/67e367cd3b98fc365fdac95c0d826565fdbd76c8
にぎわい消えた古川駅前、静かな節目 東北新幹線大宮-盛岡間開業あす40年
6/22(水) 6:00配信
河北新報
現在の古川駅前商店街。平日の日中、人通りは少ない=14日午後4時35分ごろ
東北新幹線大宮-盛岡間が1982年に開業してから23日で40年を迎える。宮城県大崎市の古川駅前商店街は、かつて40を超えた会員数が19に半減。玄関口のにぎわいは大型商業施設の撤退とともに去った。節目の日を静かに迎える商店街振興組合の新旧理事長に、思いを聞いた。(大崎総局・村上浩康)
■「限界集落みたいな」
「新幹線開通は、旧古川市にとって最大の開発だった」。5月まで約15年にわたり理事長を務めた遠藤哲男さん(80)が振り返る。
現駅から約200メートル西側にあり、陸羽東線の旧陸前古川駅前に商店や飲食店などが立ち並んだ旧商店街。新幹線開通後は、紆余(うよ)曲折を経て計10・4ヘクタールの広大な区画整理が進み、整然とした街並みに一変した。
駅から離れて朝夕の通勤通学客が減った一方、84年には旧ニチイ古川店(後の古川サティ)が開店。87年に区画整理を終えた新商店街の核店舗となった。「土日は周辺が渋滞するほどに繁盛した」(遠藤さん)が、景気低迷や郊外の大型店立地で2001年に撤退した。現在に続く空洞化を決定づけた。遠藤さんは「時代の波。今では限界集落みたいなもの」と苦笑する。
組合は区画整理と同時に発足した。「団結を強めようとお社を造ったりして…。あの頃は良かった。若い人がいなくなり、寂しい商店街になった」と、前々理事長で印章店の2代目喜藤賢一さん(79)。「どこも後継者がおらず、維持するので精いっぱい」と明かす。
東西、南北各200メートル余りの商店街は今、シャッターが下りた店舗や空き地が目立つ。今年5月に理事長に就いた佐藤庸さん(69)は「組合の役割はほぼ終わった。新事業を始めるエネルギーはない」と率直に語る。
■せめて植栽で
商店街入り口の大きなアーチは、老朽化して「古川駅前商店街」の表示を外した。大手居酒屋チェーンは組合に未加盟。新幹線駅の近さを生かしたホテルは盛況だが、利用客を商店街に呼び込む手は打てずにいる。
市民会館誘致を求める声も一部にあるが、運動に発展しそうな兆しはない。駅の核店舗「ピボット」は新型コロナウイルス禍で21年9月、閉店。人口減少と高齢化に歯止めがかからず、大きな絵は描けない。佐藤さんは足元を見詰める。
「秋祭りなどのイベントを続けながら、せめて植栽などで小ぎれいな雰囲気づくりをする。行ってみたい、また訪れたいと思ってもらえる商店街でありたい」
河北新報
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チバQ
:2022/06/22(水) 16:45:53
https://news.yahoo.co.jp/articles/04067c616a6da2d498dd37da1eae8c303d9bc2a9
JR「フルムーン夫婦グリーンパス」、同性カップルを認めない?
6/22(水) 16:32配信
オルタナ
JR旅客会社のグリーン車が乗り放題となる「フルムーン夫婦グリーンパス」。年齢の合計が88歳以上の夫婦が対象だが、「男女」の夫婦しか認められないことがSNSで波紋を呼んでいる。(オルタナ副編集長=吉田広子)
「フルムーン夫婦グリーンパス」は、2人の年齢の合計が88歳以上の夫婦で、同一行程で旅行する場合に利用できる特別企画乗車券だ。婚姻届けの有無について、ウェブサイトの購入案内では特に明記されていない。
稲森としなお・三重県議会議員が6月21日にツイートした内容によると、同性パートナーがいる同氏の知人の問い合わせに対し、JR東日本は「『フルムーン夫婦グリーンパス』はこれまで男女のご夫婦を対象に設定してまいりました」とし、「現時点では、同じ性別のパートナーのお客さまにつきましては『フルムーン夫婦グリーンパス』のご利用はできかねます」と回答したという。
稲森県議の知人は自治体が発行する「パートナー証明」を持っていたようだが、認められなかった。
JR東日本は、LGBTQ への取り組みの評価指標「PRIDE (プライド)指標」のゴールド評価を2017年から5年連続で受賞した先進企業だ。
独自の「同性パートナー制度」を導入し、結婚休暇や扶養手当、福利厚生制度、介護休職など、同性パートナーにも適用している。パートナーの子(継子)に対しても制度を認め、養育休暇など取得することも可能だという。
「フルムーン夫婦グリーンパス」の同性カップルの処遇に関するJR東日本の見解は、回答が届き次第、追記する。
3932
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チバQ
:2022/06/23(木) 07:55:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/d1ceaca8fa17326a71a55635f9bfb6ad6b15f1e2
北海道新幹線「延伸」、長万部と八雲の生き残り策 人口減に並行在来線、地域の課題が浮き彫りに
6/23(木) 4:31配信
東洋経済オンライン
将来は新幹線駅として生まれ変わる長万部駅(筆者撮影)
2031年春の北海道新幹線・札幌延伸へ、道南2町の準備が活発化している。
在来線駅に新幹線駅が併設される長万部町と、新八雲駅(仮称)が誕生する八雲町。対照的な環境ながら「観光客を呼び込む起爆剤に」といった、ありがちな言葉は聞こえてこない。開業を契機に、持続可能な地域社会をどう再デザインするか。人口減少と高齢化への危機感が共通の背景だ。
■減り続ける道南2町の人口
長万部町と八雲町はともに、渡島総合振興局(函館市)管内の北部に位置する。税務署、警察署などの出先機関は八雲町に集まり、病院の規模も大きい。他方、長万部町は東京理科大学のキャンパスが町中心部を見下ろす高台に建ち、異彩を放つ。
全国的な知名度は、鉄道の分岐点であり「かにめし」でも知られる長万部町がやや高そうだ。しかし5月末時点の住民基本台帳人口をみると長万部町4921人に対し、八雲町は1万5167人と3倍以上の開きがある。高齢化率(2021年1月1日現在・北海道庁まとめ)も長万部町は44.5%に達し、八雲町の35.7%を上回る。
長万部町の人口ビジョンによれば2030年の推計人口は4103人、高齢化率は41.8%だ。一方の八雲町は1万2342人、高齢化率は38.3%と予測されている。両町にとっての開業対策は、「人口減少・高齢社会対策」の色合いを帯びざるを得ない。終点の巨大都市・札幌とは大きく異なる事情だ。
かつての人口は、長万部町が1万5349人(1965年)、八雲町が3万5160人(1960年)。半世紀余りの間に長万部町は3分の1以下に、八雲町も4割ほどに減っている。
長万部町は町中心部にある長万部駅に新幹線駅が併設される。最大の懸案は、「今も函館本線で分断されている市街地をどう造り替えるか」だった。地元が高架化を強く働きかけた結果、鉄道・運輸機構は2017年6月、駅を挟む2.8kmの区間を高架化すると発表した。駅前や町役場前には「高架化決定」の看板が立ち、地元の歓迎ぶりがうかがえる。
一方の八雲町は、町中心部の八雲駅から西へ約3km離れた牧場エリアに新幹線駅が建つ。町は2019年3月、「牧場の中の駅」というコンセプトを公表し、「新幹線駅前=商業開発・繁栄」といった、いわば20世紀型の発想と一線を画した。
八雲町の岩村克詔町長に、札幌延伸への抱負を尋ねると、明快な答えが返ってきた。
「町の郊外を通る新幹線に過度な投資はしない。人を降ろす仕組みと、働く人を呼び込む仕組みが要る。それは『食』だ。開業前の準備をいかに進めるかで、新幹線が生きる」
町がブランド化に力を入れている産品のトップが「北海道二海(ふたみ)サーモン」だ。青森県の企業と連携し、北海道で初めて、トラウトサーモン(ニジマス)の海面養殖の事業化を目指す。
「二海」は太平洋と日本海を意味する。現在の八雲町は、噴火湾つまり太平洋に面した旧八雲町と、日本海に面した旧熊石町が合併して2005年に誕生した。「日本で唯一、太平洋と日本海に面した町」が新町のアイデンティティとなり、合併で新設された郡の名として「二海郡」が採用された。
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チバQ
:2022/06/23(木) 07:56:03
■ふるさと納税を原資に
八雲町はまた、北海道の近代酪農発祥の地であり、道内有数の酪農地帯だ。北里大学八雲牧場で育った「北里八雲牛」などのブランドが人気を集めている。
これらにウニ、アワビ、ホタテなどの海産物を返礼品としてそろえ、町は「ふるさと納税」に注力してきた。総務省データによれば、2011年度に400万円ほどだった納税額は、2018年度には36億8100万円に達した。2021年度も約25億円と、全国上位にある。
その恩恵で、町の貯金に当たる基金は40億円台から120億円へと増えた。財政的な余裕を武器に、企業との連携構想が膨らむ。学校の長期休暇時にだぶつく生乳をチーズに加工する工場や、ウイスキー工場の建設を検討中という。
「新幹線駅ができる、というインパクトは大きく、企業との連携も進めやすくなる。開業すれば札幌から1時間かからず、青森や仙台もぐっと近くなる」と岩村町長。産業基盤づくりに、すでに「新幹線効果」が表れている形だ。
「人」を強く意識した施策にも力を入れる。「U・Iターン就職奨励金制度」はその一つだ。町内の新規学卒者や町外からの転入者が、町内の事業所に正規雇用された場合、1年目は現金30万円を、2年目は町内で使える「やくも商品券」を支給する。さらに、ウクライナ避難民受け入れの取り組みも進めている。
岩村町長は「人口が減ったからといって、単純に、地域の維持が困難になる訳ではない。7000人になっても5000人になっても維持できる仕組みづくりそのものが重要。八雲町は、その仕組みづくりに新幹線を最大限に生かす」と強調する。
一方、長万部町は今年3月、懸案だった駅東口周辺の土地区画整理事業の基本計画案をまとめた。駅に隣接する3ヘクタール、南北320m、東西約100mを整備する。駐車場、複合商業施設、「まちの駅」、そして観光客をはじめ多様な利用者の拠点となる「滞留空間」などを備える。
ポイントは、市街地を二分してきた駅と線路をまたぐ自由通路の新設だ。新幹線改札口にも直結し、駅や市街地に噴火湾から津波が押し寄せてきた際は、避難路の役割を果たす。駅利用者はこれまで、線路の反対側と行き来するには、南北どちらかの跨線橋に400〜500mほど迂回せざるを得なかったため、自由通路の新設だけでも大きな朗報という。
人口5000人弱の町としては大がかりな事業と言える。しかし、決して「開業効果を当て込んだ夢物語」を追っている訳ではないといい、むしろ「守りの意識」が伝わってくる。
「小さな町なので、駅周辺といっても、できる商売は限られる。高齢化が進む町を支える生活の拠点として、駅周辺を造り替える。人口が減っても、人が住み続けられる態勢を整えるうえで、新幹線は暮らしの生命線」と岸上尚生新幹線推進課長は説明する。5月に開いた住民説明会では、バリアフリー施設の充実の要望などに加えて、「地元が生きるか死ぬかが懸かっている」という声も聞かれたという。
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チバQ
:2022/06/23(木) 07:56:34
■高校生が検討委員会に参加
長万部町で特筆すべきは、高校生が未来づくりの先陣を切っていることだ。
町は2021年度、開業する新駅のデザインコンセプトを検討する委員会を設置した。メンバー33人のうち、長万部高校の生徒が7人を占め、3年生が委員長を務めたほか、全員がファシリテーターとして3回の検討会合の議論をリードした。
7人の生徒は2021年7月、「新幹線乗換駅」の機能や空気を体験するため、青森市に遠征した。在来線との乗り換え機能や想定される駅の規模が似通う新青森駅、市中心部の青森駅、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の中心的存在である三内丸山遺跡などを視察し、地域と鉄道駅の関係性にも理解を深めた。
さらに、新青森駅を拠点に活動する、青森県立青森西高校の「青西おもてなし隊」とも交流した。11月には、青森西高校で開かれた「おもてなしフォーラム」にもオンラインで参加するなど、青森県域との交流でも先頭に立ってきた。
一連の活動を経て検討委員会は「湯けむり香る噴火湾、人と時代の交差点」というコンセプトをまとめ、木幡正志町長が2022年3月、鉄道・運輸機構へ要望書を提出した。
町によると、2022年度は引き続き、長万部高校の生徒が駅の「滞留空間」の検討に携わる計画という。
今年4月に着任した濵田哲也校長は1980年代から90年代にかけて、道南の高校に勤務した経験がある。「青函トンネル開通の年に採用となり、寝台特急『日本海』に乗って着任しました。教員仲間と弘前城の夜桜を見たり、青森市の浅虫温泉へ懇親会に出掛けたり……」と当時を懐かしむ。
「町内の道立の施設は今や長万部高校だけ。今年の生徒数は49人です。この高校をなくさないよう、生徒たちとさまざまな活動を展開したい」
濵田校長の担当教科は地歴公民で地理と歴史に明るく、北海道とつながりの深い東北が一気に近くなる新幹線開業に期待をかける。一方で、JR北海道から経営分離される並行在来線の行方に気をもむ。
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チバQ
:2022/06/23(木) 07:56:46
■姿を消す「山線」
長万部駅は、北海道新幹線にほぼ並行し、倶知安から余市を経て小樽に至る函館本線(山線)と、海岸沿いに札幌へ至る室蘭本線・千歳線(海線)の分岐点だ。そして、山線沿線にある9市町は今年2月から3月にかけて、長万部―小樽間140.2kmのバス転換に同意した。JR北海道から経営分離して、第三セクターに移行しても、巨額の赤字が見込まれる事情が背景にあった。
過去にも、長野新幹線(現・北陸新幹線)の開業に伴い並行する信越本線の横川―軽井沢間(11.2km)が廃止された例があるが、今回のような長い区間の廃止が決まったのは整備新幹線の歴史上、初めてだ。
函館―長万部間の将来像も不透明だ。少なくとも現時点では、貨物列車のルートでもある鉄路をなくす選択肢はない。しかし、沿線の人口やニーズを考えると、旅客は非常に厳しい収支が見込まれている。
JR東日本は札幌延伸に合わせて次世代新幹線の投入を目指し、新幹線史上でも新たなステージが待ち構える。他方で、開業は沿線の社会的、経済的環境に巨大な変化をもたらし、地域が抱えていた課題や矛盾を浮き彫りにする。並行在来線はその最たる問題と言える。札幌延伸までに、2次交通や貨物輸送を含む交通・物流の全体像をいつ、誰が、どう描くのかが問われる。
櫛引 素夫 :青森大学教授、地域ジャーナリスト、専門地域調査士
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チバQ
:2022/06/23(木) 11:41:32
https://news.yahoo.co.jp/byline/kobayashitakuya/20220623-00302052
特急「わかしお」「さざなみ」50年 短距離特急のさきがけが与えた影響とは?
小林拓矢フリーライター
6/23(木) 6:30
房総方面に特急が走るようになってから、ことしで50年となる。1972年7月15日、東京駅に総武本線の地下ホームが誕生し、特急「わかしお」「さざなみ」が東京駅発着で運行を開始した。それまでは両国発着の急行が中心だった。
これらの特急が新設された際に、房総方面のような短距離でも特急料金を取るのか、急行ではいけないのかといった声が聞かれ、実質的な値上げとまで評された。
その後、1975年3月に銚子方面の「しおさい」、鹿島神宮方面の「あやめ」が設定され、1982年11月には房総方面の急行が全廃される。
短距離特急は、その後の急行列車消滅、特急列車化による値上げとグレードアップといった流れを生み出すことになった。
183系が開いた短距離特急の可能性
「わかしお」「さざなみ」では新しい車両が登場した。183系だ。これまでの特急型車両・181系は、山陽本線など長距離車両として活躍していた。しかし、山陽方面は新幹線ができることが確定しており、直流長距離特急の必要性はなくなりつつあった。長距離といっても、当時ならば上野〜新潟、新宿〜松本程度で、時間が短縮されていくことは想定の範囲内だった。
そんな状況で、183系は登場した。短距離の運用のために食堂車は設けられず、扉は485系などと異なり2扉、ドアステップもなかった。末端での普通列車運用にも備えた形だ。また、分割・併合を意識したため、先頭には貫通扉を設置した。
この車両が、東京圏の直流電化区間における短距離特急を広めるきっかけとなる。房総方面だけではなく、中央本線「あずさ」にも投入され、食堂車がいらない所要時間となったこの特急でも活躍した。前面非貫通で耐寒・耐雪を強化した1000番台も登場、特急「とき」を主な活躍の場とし、中央本線方面の運用も多かった。
信越本線には碓氷峠対応の189系が導入、こちらも上野〜長野間の輸送に大きく貢献した。
183系は、短距離の急行列車を特急列車に置き換えるのに大きな役割を果たした。その象徴となったのは、かつては気動車急行王国だった房総の電化と、特急への格上げ、始発駅の両国から東京への変更である。
この183系の登場、房総特急「わかしお」「さざなみ」への投入が、日本人の特急への考え方を大きく変えて、多くの列車を特急へと格上げしていく原動力になったのだ。
房総特急の果たした役割とは
「わかしお」は外房線経由で勝浦や安房鴨川方面に向かう列車である。どの時間帯も平均的に運行されている。「さざなみ」は現在、木更津・君津方面が中心だ。朝時間帯上り、夕方の下りがメインとなっている。
「さざなみ」が衰退しているのは、東京湾アクアライン開業により高速バスに利用者を奪われたため、利用者が減少してしまったためである。
ちなみに1988年3月の時刻表を見てみると、館山・千倉発着の列車が多かった。この時代が「わかしお」「さざなみ」の全盛期だったといえる。
ほかにも「しおさい」は、東京と銚子を結び、いまでも多く運行されている。「あやめ」は本数が減っていく。高速バスに利用者を奪われていったからだ。
房総特急は、平日のビジネス客、休日の観光客と幅広く利用され、多くの人に特急の快適さを伝えるという役割を果たした。
いっぽう、房総特急にも難しい局面が現れてきた。「成田エクスプレス」の登場である。1991年3月には「わかしお」「さざなみ」は東京〜蘇我間を京葉線経由で結ぶようになり、千葉を経由しなくなった。これにより、館山や安房鴨川から県庁所在地の千葉に向かうのに乗り換えが発生し、面倒なことになった。
さらに千葉県内の高速道路や、東京湾アクアラインの整備により、高速バスへと乗客は移転していった。
しかし、短距離特急の大量設定ということにより、のちのちの特急時代を築いていくことになる。現在では、快適に座れるということで、定期券と併用して特急券を買って乗車する人も多くおり、特急が当たり前の存在になった。JR東日本でも、「かいじ」や「ときわ」などの短距離特急、「スワローあかぎ」「はちおうじ」「おうめ」「湘南」といった列車は多くの人に受け入れられている。私鉄の有料特急もメジャーなものになっていった。
特急を特別なものにしないというのが、「わかしお」「さざなみ」といった房総特急の意義であり、それに対応するために登場したのが183系であった。
小林拓矢
フリーライター
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チバQ
:2022/06/28(火) 07:42:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e6b35a9ff16df850053b8ae8ccde51587f8fb93
待ちわびた朝の光景戻る 阿武急全線再開 続く経営難、設備強靱化は進まず
6/28(火) 6:00配信
阿武隈急行が全線で運行を再開した27日朝、約3カ月ぶりに列車が走った福島(福島市)-保原(伊達市)間の各駅には、再開を待ちわびた大勢の利用客らが詰めかけた。
上保原駅から福島駅まで利用した会社員盛藤えみさん(33)は運休中、マイカー通勤だった。「車窓から見る景色に変化があり、新しい発見があった。車より体を動かすので、いい一日を始められる気がする」と笑顔を見せた。
ホームが崩落するなど被害が大きかった福島学院前駅は多くの学生でにぎわった。バス通学を強いられていた福島学院大2年佐藤舞梨花さん(20)は「電車のほうが早くて交通費も安い。生活に余裕が出そう」と歓迎した。
福島駅には再開を喜ぶ鉄道ファンの姿も。埼玉県の地方公務員宮田聡さん(52)は「車両のレトロな雰囲気と自然豊かな景色がいい」と下り線に乗り込んだ。
全車両がこの日、先頭車両に「想いがつなぐ阿武隈急行」と書かれたプレートを付けて走行。復旧工事を請け負った仙建工業(仙台市)は各駅で社員が横断幕を掲げ乗客を出迎えた。
同社福島支店の三浦俊志総務部長は「地道に復旧作業を進めてきた。日常の光景が復活し、うれしく思う」と顔をほころばせた。
■災害復旧費9億円超す
阿武隈急行は東日本大震災以降、被災と復旧を繰り返してきた。設備の強靱(きょうじん)化が不可欠だが、利用者数の減少で経営悪化に歯止めがかからず、手が回らない現状がある。
3月の地震被害の災害復旧費は9億6000万円に上る。震災(被害額3億7000万円)、2019年の台風19号(同11億円)と同様、国と宮城、福島両県、沿線5市町の補助金で全額を賄う見通しだ。
復旧工事では2カ所の橋で強化工事が進むが、ほとんどの被害箇所は原状回復にとどまる。強靱化を図るためには、自社で費用を賄う必要があるためだ。
20年以上も営業・経常損益で赤字が続き、累積赤字は23億円(21年度決算)を超す。幹部は「耐震補強ができず、『あした地震が起きたらどうすっぺ』とも思う」と打ち明ける。
利用者は減少の一途をたどる。輸送人員は1995年度の約325万人がピークで、21年度は170万人とほぼ半減。15年に約44万だった沿線5市町の人口は40年に33万台に減少すると見込まれる。
阿武急は、運転体験観光ツアーなどを通じ、域外から利用者獲得を目指す。だが効果は未知数で、経営改善の即効薬は現段階で見当たらないのが実情だ。
河北新報
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チバQ
:2022/07/01(金) 07:40:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/3332e586dd6461d85c142429893d6c3ed26c166a
日田彦山線BRT…25停増の37停留所で開業へ
6/30(木) 22:15配信
九州朝日放送
提供元:九州朝日放送
添田駅と日田駅の間で来年夏の開業を予定している日田彦山線BRTについて、JR九州は30日、停留所を25カ所新設して37停留所でスタートすると発表しました。
JR九州の古宮洋二社長は30日の定例記者会見で、「昔の鉄道の弱点、駅間距離が長いとか、克服できたと思うので、そういう面では利用しやすさというのは、格段・数倍上がっている」と語りました。
JR日田彦山線は5年前の九州豪雨で被災し、BRT=バス高速輸送システムでの復旧工事が進んでいます。
一部区間については、来年夏の開業に向けてJR九州が沿線の自治体と停留所やダイヤについて協議を進めています。
これまでの12駅に加えて新設される25の停留所は、沿線の東峰村や添田町、大分県日田市の住民アンケートの結果などを参考に、コミュニティバスのバス停や学校のほか病院や商業施設などの近くに作られます。
このうち、BRTの専用道となる彦山駅と宝珠山駅の間には、添田町に深倉、東峰村に棚田親水公園の2つの停留所が新設されます。
現在、同じ区間を走る代行バスの利用者は、1日平均60人に留まっていますが、JR九州の古宮洋二社長は「被災したネットワークを維持する役目があり、赤字でもやっていかないといけない使命がある。BRTを成功させたい」と述べました。
九州朝日放送
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チバQ
:2022/07/01(金) 08:15:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/84a477774e373faa67273635933b0747c4105267
小田急ロマンスカーMSE「青」で打ち出した新機軸 地下鉄・JR線へ直通、才色兼備でマルチに活躍
7/1(金) 4:31配信
17世紀のオランダの画家、ヨハネス・フェルメール(1632〜1675年)は、日本でも人気の高いバロック絵画の巨匠のひとりだが、現存する作品は三十数点しかない。代表作『真珠の耳飾りの少女』や『牛乳を注ぐ女』などで彼が用いた暗い場所でも映える鮮やかな青は「フェルメール・ブルー」と呼ばれている。
2008年に登場した小田急電鉄のロマンスカー60000形「MSE」は、そのフェルメール・ブルーを全身にまとった流線形のデザインが独創的だ。側面の窓の下に走るバーミリオン・オレンジの帯がロマンスカーの伝統カラーを引き継いでいる。
■マルチな才能を発揮する
MSEのMは「Multi(マルチ)」を表す。その名の通り、多目的運用で本領を発揮する。最大の特徴は東京メトロ千代田線とJR御殿場線といった他社線への乗り入れだ。デビューしたのは2008年3月15日。小田急が営団地下鉄(現・東京メトロ)と通勤電車の相互直通運転を開始した1978年から30年後のことだった。地下鉄に座席指定の有料特急が乗り入れるのは日本初とあって話題を呼んだ。
従来のロマンスカーの新宿―箱根湯本・片瀬江ノ島間のルートに加え、東京メトロ千代田線の北千住から大手町、霞ケ関、表参道と地下鉄線内を経て小田急線に直通する運用に道を開いた。2012年3月のダイヤ改正以降はそれまで小田急20000形「RSE」・JR東海「371系」が充てられていたJR御殿場線直通の特急「あさぎり」(現・特急「ふじさん」)の運用も担うことになった。
運転区間が多岐にわたるため、これまでに名乗った列車名もバラエティーに富む。現在は「はこね」「さがみ」「えのしま」「ホームウェイ」のほか、地下鉄直通特急として「メトロはこね」「メトロえのしま」「メトロモーニングウェイ」「メトロホームウェイ」がある。かつては有楽町線新木場に乗り入れる「ベイリゾート」のほか、臨時特急で「メトロ湘南マリン号」「メトロあさぎり号」が運行されたこともあった。貸し切りの団体列車で「〇〇幼稚園号」などの名称が付くこともある。
■フェルメール・ブルーの意味
外観カラーに鮮やかなメタリックの青を採用したのには意味がある。
小田急の設計担当者らが著した『詳細図鑑 小田急ロマンスカーの車両技術』(オーム社)は「地下鉄線内で美しく見える色彩であるとともに、地下では見ることができない『空』をモチーフにした」と解説する。さらに「この大胆な色彩は、当時設計陣も実物を見るまでは実感が湧かず、初号機の製造で実物を見た豊川の日本車両設計陣から感嘆の電話が入った」とのエピソードを紹介している。
地下鉄乗り入れ対応のため、連接台車ではなくボギー車で、流線形の先頭部には非常口となるプラグドアが設けられている。展望席の設定はないが、流線形のほうの車両の最前列からは運転席越しに前面展望が望める。乗り入れ先それぞれの車両限界に揃えたため車体幅はやや小ぶりだが、車内はドーム状の天井で圧迫感の少ない空間にした。ワインレッドのカーペットと、木目調の壁や座席背面が落ち着いた印象を与える。
座席の本体にはアルミニウム合金を用いた。「若干冷たい感触があることは否めませんが、地下鉄線内の火災安全性に万全を期すための採用」(『詳細図鑑 小田急ロマンスカーの車両技術』)という。
扇形のテーブルは「出したままで座席回転が可能となる寸法であり、地下鉄線内の折返し作業の迅速化という意味合い」(同)を含めた。背面には傘やかばんが掛けられるフックを取り付けた。
デッキ部分には車いすで利用しやすい「ゆったりトイレ」を設置。通路に自動体外式除細動器(AED)を搭載したのは鉄道車両で国内初となる。ケースのふたが開くとブザーが鳴動して運転台のモニター画面に表示する仕組みだ。
主電動機は全閉式として騒音を抑え、190kWの高出力で地下鉄線内の急勾配に対応した。
3940
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チバQ
:2022/07/01(金) 08:16:04
■EXEとVSEの要素を受け継ぐ
MSEは6両編成と4両編成を自動ほろ装置で連結して10両で運転することができる。このためそれぞれの編成は片方の先頭車が流線形、もう片方は丸みはあるが切妻構造で中間運転台が設けられている。6両と4両を分割・併合して運転できる点や、10両編成時の定員が578人という定員は、30000形「EXEα」と共通する。
デザインは2005年登場のロマンスカー50000形「VSE」と同じく岡部憲明アーキテクチャーネットワークが手がけた。代表の岡部氏の著書『空間の旅』(鹿島出版会)によると、MSEについて依頼されたのは、同氏が初めて鉄道車両のデザインを担当したVSEが運行を開始した直後。「VSEと同様のアルミ押出しによるFSW(摩擦攪拌接合)工法が採用され、多くの金型もVSEのものが再利用され、製造コストをおさえるデザインを試みました」と明かしている。
ただでさえ個性が強い歴代ロマンスカー車両の中で、MSEはどのような位置づけなのか。小田急が運営するロマンスカーミュージアム(神奈川県海老名市)の高橋孝夫館長は「当初は“ポストRSE”という名目で設計が開始されており、御殿場線への乗り入れも計画されていました。分割・併合もでき、マルチな活躍を期待されたロマンスカーです」と強調する。
「地下鉄乗り入れのロマンスカーの乗務員は、通勤電車同様、代々木上原駅で小田急社員とメトロ社員が交代をします。でもお客様の乗降はありません。また、御殿場線にも乗り入れていますが、こちらはJR松田駅で、JR東海の乗務員と乗務交代を行っております。MSEは同業他社2社の乗務員と交代をしていることになります」(高橋館長)といったMSEならではの駅の風景がある。東京メトロではロマンスカーは監督職しか運転できないそうだ。
■MSEは「使い勝手がいい」
ロマンスカーの運転士経験がある高橋館長は、MSEについて「仕事での関わりは担当乗務員の運転取り扱いや操作技術に添乗するくらいしかありませんでしたが、フェルメール・ブルーは今までにないカラーリングで、走行している姿は鮮やか。見るたびに運転したい気持ちにそそられました」と明かす。
そのうえで「客室のこだわりの1つに座席裏面に荷物を掛けたり、傘を置けたりするような工夫がありますが、運転席の座席も、乗務員が制服の上着を運転台に置かずに座席裏面に掛けられるようになっています」と乗務員への配慮にも注目する。
ほかの小田急の元運転士にも「MSEの好きなところ」を聞いたところ「運転席が非常に特急らしい作りで広さがある」「上着掛けや荷物置き場など使い勝手がいい」「中間運転台も窓が多く非常にコンパクトにまとめられて運転しやすい(EXE比)」「前面ガラスにロールカーテンが付いており暑さ対策充分」といった声が寄せられた。
展望席と連接台車という伝統を受け継いだ白いロマンスカーこと「VSE」は、佳人薄命と言うべきか、2022年3月に定期ダイヤによる運行を最終した。一方、地味すぎるデザインで「ロマンスカーじゃない」と子供を泣かせたエピソードを持つ30000形「EXE」は、分割・併合運転によって運用の柔軟性を実現したボギー車だ。VSEの洗練されたデザインにEXEの実用性、MSEは先輩車両のいいところばかりを取り入れたロマンスカーと言えそうだ。
橋村 季真 :東洋経済 記者
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チバQ
:2022/07/05(火) 17:26:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/08e1d13214aa232fae184ef2a17bdb131b5e75e9
有明海表現のディーゼル車導入 江北-長崎、江北-佐世保間 西九州新幹線開業に合わせ
7/5(火) 8:42配信
佐賀新聞
リニューアルする「キハ47形」車両のイメージ(JR九州提供)
JR九州は、西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の9月23日開業に合わせて、西九州エリアで導入するディーゼル車「キハ47形」のリニューアルデザインを発表した。有明海をイメージした青色の車両で、長崎線の江北(現肥前山口)-長崎(長崎市)と、佐世保線の江北-早岐(長崎県佐世保市)の普通列車として運行する。
主に大分や熊本地区で走行している4編成8両を投入する。車体全体は有明海をイメージした青色で、側面には朝日の黄色や夕日のオレンジ色に輝く波を表現。側面上部には運行する地名をローマ字であしらい、佐賀県内は太良、鹿島、白石、江北、大町、武雄、有田が表記される。トイレもリニューアルする。
西九州新幹線開業に伴い並行在来線になる長崎線の区間のうち、肥前浜(鹿島市)-諫早(長崎県諫早市)が非電化となるため導入する。肥前浜以北は電車も走る。(古賀真理子)
古賀真理子
3942
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チバQ
:2022/07/07(木) 21:12:59
https://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20220706-OYTNT50289/
地域の足どう確保 関西線 亀山―加茂廃線懸念
2022/07/07 05:00
参議院・三重
参院選は10日の投開票に向け、4新人の舌戦が終盤戦に入っている。県内の課題の現場を追い、候補に解決策などを聞いた。
JR西日本は4月、利用者の少ない在来線17路線30区間の収支を初めて公表した。県内でも関西線の亀山―加茂(京都府)間の61キロが含まれており、廃線を懸念した沿線住民からは、不安の声が上がっている。
「鉄道の存在が過疎化の歯止めになっている。廃線になれば、地域住民の貴重な足が失われる」。伊賀市の島ヶ原地域まちづくり協議会、松永享二会長(75)はこう語り、困惑を隠さない。
同地域は市西部の山間部に位置し、少子高齢化が進む。車を持たない住民らは通学や通院に、島ヶ原駅から関西線を利用している。
JR西によると、2017〜19年度の同区間の赤字額は年平均14・6億円。100円の収入を得るのに必要な費用を示す「営業係数」は685円とされた。
1キロあたりの1日の平均乗客数(輸送密度)は19年度で1090人。民営化された1987年度(4294人)の4分の1まで落ち込み、2020年度はコロナ禍の影響もあり、さらに722人まで減った。
JR西は「地域の皆様とローカル線の課題を共有し、より具体的な議論をさせていただくため」と公表した理由を説明しているが、沿線自治体に廃線を懸念させるには十分だった。
一方で、JR東海が計画するリニア中央新幹線の大阪延伸で、県内の中間駅は亀山市内に設けられる予定だ。亀山―加茂間の存続は、東名阪を結ぶ新たな大動脈の「新駅」利用者の数にも影響する。
JR関西線の利用促進策などが議論された会議であいさつする一見知事(中央、6月27日、伊賀市で)
県と伊賀、亀山両市、JR西は関西線の利用促進を話し合う会議を発足させ、6月27日に伊賀市内で初会合を開催。冒頭、国土交通省出身の一見勝之知事は「残してもらわないと困る。車で移動する人を、いかに鉄道に乗せるか。通勤通学だけでなく、観光需要も引き出せるよう協力してほしい」と述べた。会議に先立って、伊賀市の岡本栄市長は関西線の伊賀鉄道への乗り入れに関する実証実験実施も提案している。
和歌山大の辻本勝久教授(交通政策)は「亀山―加茂間には上野、関といった観光地があり、木津川、上野盆地、加太越と車窓からの風景も変化に富んでいる。大阪や名古屋から日帰り圏で、観光路線としての魅力向上や、需要獲得に向けた取り組みは意義がある」と指摘する。
自動車社会が進み、鉄道を巡る経営環境は厳しい。今世紀に入り、近鉄は2003年に北勢線、07年に伊賀線、15年には内部・八王子線の運行から撤退。北勢線は三岐鉄道が引き継ぎ、伊賀線と内部・八王子線は、近鉄と地元自治体などによる第3セクター会社が運行している。
岡本市長は「そもそも国鉄改革でローカル線を民間企業に任せたのは無理があった。地域の問題にせず、国が責任を持って支援すべきだ」と存続に向け、国の取り組みを強く求める。
県幹部も「地元でも知恵を絞りできる限りの利用促進策を考えるが、国も 真摯しんし に受け止め、支援策を考えてもらいたい」と語った。(尾崎晃之、中村亜貴)
【各候補の交通網維持策】
▽諸派・堀江珠恵候補
県にとってリニアは利点がない。JR関西、紀勢線の高速化の方が地域活性化につながる
▽無所属・芳野正英候補
関西線の電化やJR東海とJR西日本の相互運行など利便性の向上に取り組む
▽N党・門田節代候補
国が鉄道にも道路と同じくらいの補助を出すべきだ。県が国に陳情すればよい
▽自民・山本佐知子候補
多様な交通事業者と地域の官民共創による公共交通ネットワークの再構築が必要
3943
:
チバQ
:2022/07/07(木) 21:15:29
https://www.yomiuri.co.jp/local/hyogo/news/20220702-OYTNT50289/
<問う22参院選 兵庫>地域の“足”存続へ模索
2022/07/03 05:00
参院選・兵庫
■鍛冶屋線の廃止
期日前 前回比4.5万人増 中間状況
「まちづくりを自分のこととして取り組んでいけるかどうか。鉄路を残すには、地域としての『覚悟』が必要だ」。多可町で地域共生社会づくりアドバイザーを務める小嶋明さん(74)が力をこめた。
多可町には、かつてJR鍛冶屋線が走っていた。1923年に全線開通し、全盛期には高校生や播州織工場へ通う勤労者でにぎわったという。しかし、高度経済成長期に自動車が普及し、乗客数は65年をピークに減少。旧国鉄改革の一環として、廃止を検討する全国83路線の一つに含まれた。
当時、小嶋さんは「町の発展に鉄道が不可欠」と商工会青年部と協力。鍛冶屋線の利用を呼びかける一方、国鉄にも陳情を重ねたが及ばず、90年に全線が廃止になった。
全線開通から100年目。今は、駅舎跡に保管される車両が往時のにぎわいを伝えるだけだ。「鉄道は公共性があるものの、JRは民間会社。乗る人が少なければ存続は難しくなる」と小嶋さんは話す。
■採算とれず
JR西日本は4月、利用者の少ない在来線について区間別収支を公表し、県内でも複数区間が赤字を抱えていることが明らかになった。但馬や播磨地域の一部が深刻だという。
県や沿線自治体との話し合いを進める中、6月には、赤字が判明した4線6区間のあり方を検討する協議会の初会合が開かれた。沿線各地の自治体から首長らが出席し、片山象三・西脇市長は「災害時の 迂回うかい 路としての役割もある。つながっていることが重要だ」と訴えた。
鉄路の存続が危ぶまれる中、多くの自治体が注目するのがバスや車だ。
山あいの養父市では、国家戦略特区の規制緩和による自家用車の有償運行「やぶくる」を行っている。市内のタクシー会社や観光関連団体などでつくるNPO法人が運営し、住民らがドライバーとして登録。タクシーが対応できない山間部での移動を自家用車で担っている。
2018年の開始後、次第に需要が高まり、21年度には546人が利用。市の担当者は「お年寄りを中心に通院や買い物で毎日のように使っている人が多い」と手応えを話す一方で、「採算を取れるまでには至っていない」と明かす。
鍛冶屋線が姿を消した多可町では20年、町内を走っていた町営巡回バス4コースを廃止し、規模を縮小した。
利用者の低迷と車両の老朽化が理由で、民間のバス会社が路線を新設したものの、バスが通らない集落もある。小嶋さんは「乗らなければ便数が減って不便になり、さらに乗れなくなるという悪循環に陥ってしまう」。
■鉄路残す議論
国土交通省は2月、「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」を設置。ローカル鉄道を中心に議論を進めている。
参院選でも、多くの候補者たちが唱える「人口減少対策」「地方再生」。次の時代へ持続可能な地域を構築するために不可欠な〈足〉をどう保つか。
論戦たけなわの6月29日、JR山陰線の城崎温泉―浜坂駅間が収支が厳しいローカル線に含まれたことを受け、路線維持に関する意見書案が豊岡市議会で可決された。
「貴重な移動手段の廃止は地域の衰退を加速することになる」とつづり、鉄路の維持存続へ、鉄道会社に対する指導を国に求めている。(北野浩暉)
3944
:
チバQ
:2022/07/07(木) 21:26:05
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb3d41723ac65caae3ebfac4f8820607070e3c7a
参議院選挙 福井の課題と政治の役割4 「北陸新幹線 期待と課題」【福井】
7/6(水) 19:00配信
10日に投開票が行われる参院選選挙、シリーズで「福井の課題」と、県民が求める「政治の役割」を考える。4回目は北陸新幹線。開業まで2年を切り、期待は高まっているが、敦賀での乗り換えや観光地までのアクセスなど課題も残る。利便性の向上や観光誘客について考える。
県内延伸まで2年を切った北陸新幹線。駅舎の工事も着々と進んでいる。街で聞くと「たのしみです。東京まで1本でいける」「楽しみ。福井に観光に来る人が増えて、福井が発展する」などと肯定的な声が聞かれる。
一方で、開業に伴って不便になることも。関西や中京エリアへの移動だ。特急サンダーバードやしらさぎは、現在、金沢まで運行しているが、これが敦賀止まりに変更となる。そのため福井から大阪や名古屋に向かう場合、敦賀駅で乗り換える必要が生じる。その上、移動にかかる時間もほとんど変わらない。
これについて「交通計画」を専門とする福井大学の川本義海教授は「(特急を)日常的に使うビジネスマンにとっては、今までなかった乗り換えが毎回発生する。最初はストレスで、面倒に感じるだろう。(また、心理的にも)時間がずれて、次の電車に乗れないかもしれない。今まで心配しないでよかったことが発生する。どういう状況にあるのかモニタリングできる環境が求められる」と話す。
関西の奥座敷と呼ばれる「あわら温泉」。取材した旅館では関西・中京圏からの宿泊客が、全体の約6割を占めている。
グランディア芳泉の山口高澄常務は「関西というエリアは非常に大きいマーケット。開業しても一番のメインターゲットに変わりはない。『乗り換え』というのが、想定以上に大きいかもしれない。『乗り換え』でお疲れのところもあって、そこは我々の『おもてなし』の見せどころなので強化していきたい」と話す一方で、「メリットもある。4分の1の人口が集中する関東のマーケットと1本でつながる」と、北陸新幹線県内延伸への期待感は大きいと強調する。
敦賀駅での「乗り換え」を解消する最大の「解決策」は、北陸新幹線の大阪までの延伸。ただ、現時点でその時期は見通せていない。
課題はほかにもある。県立恐竜博物館や東尋坊、大本山永平寺など、県内の主要な観光地はいずれも新幹線駅から離れた場所にある。そのため「2次交通」と呼ばれる駅から観光地へのアクセスの充実が求められている。
川本教授は「(鉄道やバスに)どこから乗ればいいのか直感で分かりにくい部分がある。ICT技術を使って分かりやすくするなど、誘導(が大切)」と話し、その上で、また来たいと思ってもらえる仕掛けづくりが必要だと指摘する。「ただ単に移動というだけではなく、移動を楽しめる環境もあわせて整備することで、とにかくスムーズに行くというだけではない価値を提供できれば、観光地としての魅力も向上する」と強調した。
「100年に1度のチャンス」とされる北陸新幹線の県内延伸まで、あと1年8カ月。「乗り換え」の利便性向上や「2次交通」の整備、さらに国レベルで考える必要のある「大阪までの早期延伸」など、課題は山積している。
福井テレビ
3945
:
チバQ
:2022/07/19(火) 21:13:25
https://news.yahoo.co.jp/articles/a2677d441b5253861082a8dcc1cff541bd889347
JR佐世保線特急・改正ダイヤ 所要時間増に不満噴出 地元「14億円投入、効果感じない」
7/17(日) 11:00配信
長崎新聞
振り子型車両導入によるJR佐世保線の輸送改善策
西九州新幹線の9月開業に合わせ、長崎県はJR佐世保線の佐世保-武雄温泉に約14億4千万円を投入し、特急で現行車両より速度が出る「振り子型車両」を導入する線路工事を進めている。しかし、JR九州が6月に発表した改正ダイヤでは、この区間の平均所要時間が約2分増加。佐世保-博多で見れば短縮すると同社は説明するが、地元からは「事業の効果を感じない」と不満が噴出している。
■ 転 用
「なぜ、14億円を使った区間で時間が増えるのか」。6月16日に開かれた、地域交通の佐世保市議会特別委員会。改正ダイヤに対し、委員からは疑問の声が相次いだ。
JR九州は西九州新幹線開業に伴い、長崎-博多の在来線特急を廃止。「白いかもめ」と呼ばれた振り子型車両は佐世保-博多の特急みどりなどに転用する。振り子型車両が走行性能を発揮できるよう、県は2019年度、佐世保から有田にかけてのレールや路盤を改良する高速化事業を開始。佐世保-武雄温泉が約2分、佐世保-博多が8分の短縮を見込んでいた。
改正ダイヤでは、佐世保-博多の特急は現在と同じ1日上下32本。このうち振り子型車両は10本で、最大9分の短縮を実現した。
ただ、平均所要時間は佐世保-博多が約2分短縮する一方、佐世保-武雄温泉が約2分増加に。さらに市の分析によると、佐世保-武雄温泉の約6割の便で所要時間が増えたほか、佐世保-博多も昼間の時間短縮が小さく、「利便性が低下した」(同市)。大石賢吾知事と朝長則男市長はダイヤに不満を示すコメントを出した。
■ 優 先
こうした地元の反応に対し、JR九州は「九州全体のネットワークを構築する中でバランスに配慮した」「佐世保-博多の最速や平均の所要時間で短縮効果は出ている」と理解を求める。
2分増加の理由について、6月30日の会見で古宮洋二社長は、単線区間で生じる列車の行き合いや接続での時間確保に触れ、「振り子型車両の短縮効果を最優先した結果、他の特急が遅くなった」と説明。今後の対応として「どのような形ができるのか勉強を始めている」と述べた。
■ 経 緯
県が佐世保線の高速化を進める背景には、新幹線着工に至った経緯で同市への“恩義”がある。
県は1978年に原子力船むつの修理を佐世保港で受け入れる見返りとして、与党から着工の約束を取り付けた。その後、採算性の問題で、新幹線の佐世保経由を見送る「短絡ルート」にかじを切り、同線の輸送改善を図るとした。
市は県やJR九州とつくる同線の整備検討委員会で早期改善を求める方針。事務レベルの協議を始めた。短絡ルートを受け入れた当時から市議を務める市議会特別委の松尾裕幸委員長は「市民は新幹線の経緯を忘れていない。多額の公金を使った事業に見合う効果が出るよう、県市が共にJRに働きかけてほしい」と求めている。
3946
:
チバQ
:2022/07/19(火) 21:16:28
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202207/0015433818.shtml
時計2022/7/1 20:00神戸新聞NEXT
JR赤字路線公表で波紋 沿線から存続への願い強く「廃線なら通学できない」 参院選でも議論を
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平日の昼間。人影のないJR加古川線の西脇市駅=西脇市野村町
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平日の昼間。人影のないJR加古川線の西脇市駅=西脇市野村町
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谷川方面から加古川線で通う西脇工業高校の生徒たち。路線の赤字公表を伝える記事に目を通す=西脇市野村町
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谷川方面から加古川線で通う西脇工業高校の生徒たち。路線の赤字公表を伝える記事に目を通す=西脇市野村町
廃線になった鍛冶屋線の存続運動で、作られた「カナソ・ハイニノ国」の「国債」やチラシ=兵庫県多可町中区中村町
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廃線になった鍛冶屋線の存続運動で、作られた「カナソ・ハイニノ国」の「国債」やチラシ=兵庫県多可町中区中村町
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JR西日本が管内の赤字ローカル線を公表し、波紋が広がっている。兵庫県内では加古川、山陰、播但、姫新線の4路線6区間で、利用者が少なく運営が厳しい状況を明らかにし、存廃を含む議論を求めた。国や県、沿線自治体が対応策の検討を始める中、対象とされた現場を訪ねた。(上田勇紀)
■通学の足
6月下旬、平日の昼間。JR加古川線の西脇市駅に、人影はなかった。
赤字区間とされる丹波市の谷川駅までの列車は、午前10時10分に出発すると、午後1時41分発まで3時間半来ない。逆方向の加古川方面行きも昼間は1時間に1本だけ。ホームは静まり返っていた。
西脇市駅が最寄りの県立西脇工業高校では、全校生徒554人のうち5人が谷川方面から加古川線を利用する。本数が少なくても、生徒たちにとってはかけがえのない通学の足だ。
西脇市北部の本黒田駅から乗車する藤本彩花さん(18)は、朝夕のわずかな本数に合わせて時間をやりくりして通学している。「赤字のニュースはショック。廃線になってしまうと通えないかも」と不安そうな表情を浮かべる。
野球に打ち込む伊地知大翔さん(17)は毎朝、伊丹市の伊丹駅から福知山線で谷川駅に向かい、加古川線に乗り換えて2時間がかりで登校する。西脇市の船町口駅から乗り込む松田果梨菜さん(17)も「本数は増やせなくても、なくさないで」と訴える。
■輸送密度
JR西は4月、県内の加古川線(西脇市-谷川)▽山陰線(城崎温泉-浜坂、浜坂-鳥取)▽播但線(和田山-寺前)▽姫新線(播磨新宮-上月、上月-津山)-の4路線6区間が、2017〜19年度平均で2億7千万〜11億8千万円の赤字だったと公表した。
西脇市-谷川の場合、1キロ当たりの1日平均利用者数を示す「輸送密度」は、1987年度に1131人だったが、19年度は321人に減った。17〜19年度平均の採算は2億7千万円の赤字だった。加えて20年度以降は各路線で、新型コロナウイルス禍の利用減に見舞われている。
各沿線には高校や病院などが点在しており、県は阪神・淡路大震災の際を例に、災害時の代替路線としての役割も強調する。沿線市町は国土交通省に路線維持に向けた支援を要望した。観光客を呼び込むとともに、マイカー文化が根付いた沿線住民の利用増を促す。
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