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新・鉄道綜合スレ

3933チバQ:2022/06/23(木) 07:56:03
■ふるさと納税を原資に

 八雲町はまた、北海道の近代酪農発祥の地であり、道内有数の酪農地帯だ。北里大学八雲牧場で育った「北里八雲牛」などのブランドが人気を集めている。

 これらにウニ、アワビ、ホタテなどの海産物を返礼品としてそろえ、町は「ふるさと納税」に注力してきた。総務省データによれば、2011年度に400万円ほどだった納税額は、2018年度には36億8100万円に達した。2021年度も約25億円と、全国上位にある。

 その恩恵で、町の貯金に当たる基金は40億円台から120億円へと増えた。財政的な余裕を武器に、企業との連携構想が膨らむ。学校の長期休暇時にだぶつく生乳をチーズに加工する工場や、ウイスキー工場の建設を検討中という。

 「新幹線駅ができる、というインパクトは大きく、企業との連携も進めやすくなる。開業すれば札幌から1時間かからず、青森や仙台もぐっと近くなる」と岩村町長。産業基盤づくりに、すでに「新幹線効果」が表れている形だ。

 「人」を強く意識した施策にも力を入れる。「U・Iターン就職奨励金制度」はその一つだ。町内の新規学卒者や町外からの転入者が、町内の事業所に正規雇用された場合、1年目は現金30万円を、2年目は町内で使える「やくも商品券」を支給する。さらに、ウクライナ避難民受け入れの取り組みも進めている。

 岩村町長は「人口が減ったからといって、単純に、地域の維持が困難になる訳ではない。7000人になっても5000人になっても維持できる仕組みづくりそのものが重要。八雲町は、その仕組みづくりに新幹線を最大限に生かす」と強調する。

 一方、長万部町は今年3月、懸案だった駅東口周辺の土地区画整理事業の基本計画案をまとめた。駅に隣接する3ヘクタール、南北320m、東西約100mを整備する。駐車場、複合商業施設、「まちの駅」、そして観光客をはじめ多様な利用者の拠点となる「滞留空間」などを備える。

 ポイントは、市街地を二分してきた駅と線路をまたぐ自由通路の新設だ。新幹線改札口にも直結し、駅や市街地に噴火湾から津波が押し寄せてきた際は、避難路の役割を果たす。駅利用者はこれまで、線路の反対側と行き来するには、南北どちらかの跨線橋に400〜500mほど迂回せざるを得なかったため、自由通路の新設だけでも大きな朗報という。

 人口5000人弱の町としては大がかりな事業と言える。しかし、決して「開業効果を当て込んだ夢物語」を追っている訳ではないといい、むしろ「守りの意識」が伝わってくる。

 「小さな町なので、駅周辺といっても、できる商売は限られる。高齢化が進む町を支える生活の拠点として、駅周辺を造り替える。人口が減っても、人が住み続けられる態勢を整えるうえで、新幹線は暮らしの生命線」と岸上尚生新幹線推進課長は説明する。5月に開いた住民説明会では、バリアフリー施設の充実の要望などに加えて、「地元が生きるか死ぬかが懸かっている」という声も聞かれたという。


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