英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された研究論文の主執筆者で、仏パリ第11大学(University of Paris-Sud)の地形学者であるシルバン・ブーレー(Sylvain Bouley)氏はAFPの取材に対し、乾いた河床や地下氷床が予想外の位置に存在するなどの、科学者らを長年悩ませてきた火星の謎の数々は、今回の研究結果で説明がつくと語った。
主執筆者のベルギー・リエージュ大学(University of Liege)天体物理学者マイケル・ギロン(Michael Gillon)氏は、「太陽系外で生命の化学的痕跡を発見した初めての機会」と指摘。これら3惑星はすべて、地球とほぼ同じ大きさで「生命体が存在する可能性」があり、現在の科学技術で大気圏を分析できる距離にあるなど「3拍子揃っている」と語った。
そこで米ユタ大(University of Utah)の化学者、バレリア・モリネロ(Valeria Molinero)氏とエミリー・ムーア(Emily Moore)氏は、コンピューターを使って過冷却水の動きを顕微鏡レベルでシミュレーションし、その成果を23日の英科学誌ネイチャー(Nature)に発表した。
?スペイン・バスク大学(University of the Basque Country)のアグスティン・サンチェス・ラベガ(Agustin Sanchez-Lavega)氏率いる研究チームが発表した論文によると、1つ目のプルームは、約10時間かけて形成され、その約11日後に消えた。その間、プルームの形状は次第に変化し、「2つの丸みを帯びた突起物」から複数の柱状になり、最終的には合体して1本の「指」の形になったという。