[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
ゲームの物語紹介スレ
1
:
名無しさん
:2008/03/04(火) 20:27:18
ゲームの物語の紹介はここで
2
:
機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合VS.Z.A.F.T.ⅡPLUS PLUSモード
:2008/03/04(火) 22:25:21
コズミックイラ(C.E.)71…オーブ首長国、オノゴロ島
そこには、家族と共に避難するシン・アスカの姿が。
しかしシンの家族はシンだけを残し、フリーダムの放った光芒によってなぎ払われる。
咆哮するシン。しかし、その当時14歳だったシンは、MSに対して圧倒的に無力だった。
そして、2年後のC.E.73、そこには…ザフトの軍人となったシン・アスカの姿があった…
「フリーダムは…俺が倒す」
3
:
塊魂
:2008/03/04(火) 22:44:19
アルコールに溺れて星空を暗闇に変えた大コスモの王様と、
親の尻拭いのために地球に飛ばされた王子。
王子は破壊しつくされた星空を戻すべく、
モノだらけの地球で塊を転がして大きくし、
それを暗闇の夜空に浮かべていきます。
はたして王子は、失われた星空の輝きを取り戻すことができるのでしょうか…?
4
:
ピクミン2 前半
:2008/03/05(水) 16:10:50
キャプテン・オリマーは、ホコタテ星では結構名の知れたベテラン宇宙飛行士だ。
愛機の宇宙船ドルフィン号で、小型貨物や宇宙資源を星から星へと運ぶ商売をしている。
とは言っても、彼もごく普通のサラリーマンであることには変わりない。
勤め先のホコタテ運送で身を粉にして働く毎日に疲れたオリマーは、
ある時、休暇旅行を思いついた。
ホコタテ運送の社長はオリマーに休暇を与え、
家族は父親の一人旅を笑顔で見送った。
ところが休暇旅行は思わぬ災難に見舞われた。
ドルフィン号が隕石に衝突し、見知らぬ星へ遭難してしまったのだ。
宇宙船の破損はすさまじく、パーツが星のあちこちに散らばってしまった。
おまけにこの星の大気には猛毒の酸素が含まれている。
生命維持装置を動かすバッテリーの寿命は30日しかない。
その短い期間に、散らばった宇宙船パーツを回収しなければらならかったのだ。
結論から言えば、オリマーは幸運だった。
この星で出会った小さな生命体ピクミンの助けで、
無事に宇宙船パーツを回収し、故郷のホコタテ星へと、
生還することができたのだ。
しかし…。
5
:
ピクミン2 中間
:2008/03/05(水) 16:17:57
オリマーの幸運は未知の星で使い果たしてしまったのかも知れない。
ホコタテ星に戻ったオリマーを待っていたのは、新たなトラブルだった。
オリマーのいない間に、ホコタテ運送には久しぶりに大きな仕事が舞い込んでいた。
ベテラン社員のオリマー抜きでこなせる仕事ではなかったが、
多額の運送料に目がくらんだ社長(本名:ル・チャチョー)は、
この大きな仕事を新人社員のルーイに任せたのだ。
結果は最悪だった。ルーイの不注意で、
高価な積み荷のゴールデンピクピクニンジンを宇宙ウサギに食い荒らされてしまったのだ。
このニンジンを弁償するために、ホコタテ運送は莫大な借金を背負ってしまった。
オリマーの愛機、ドルフィン号をはじめ、
社長は会社のあらゆる設備を売り払ったが、
それでも10100ポコという借金が残ってしまった。
6
:
ピクミン2 後半
:2008/03/05(水) 16:21:00
オリマーの目の前は真っ暗になったが、わずかに希望は残されていた。
オリマーが子供のお土産にとピクミンの星から持ち帰った物体が、
ドルフィン初号機の鑑定によると100ポコの値打ちがあるという。
ピクミンの星に戻って、同じようなお宝を持ち帰れば借金の返済も夢ではない。
社長はオリマーとルーイに社命を下した。
ドルフィン初号機に乗り込み、ピクミンの星へ向かえと。
借金を返済できるだけのお宝を持ち帰るために!
(ピクミン2 任天堂公式ガイドブックより)
7
:
MGS3 前編
:2008/03/05(水) 16:28:18
1964年8月24日パキスタン上空高度3万フィート。
米国旗を尾翼に描いた一機の特殊作戦機コンバットタロンが上空を飛んでいた。
朝日がコンバットタロンを包み込むと、そこから一人の男が空中へと身を投げ出した。
世界初のHALO降下(高高度降下低高度開傘)による潜入作戦、
「バーチャスミッション(貞淑なる作戦)」の開始である。
飛び降りたネイキッド・スネーク。特殊部隊FOXのメンバーである。
彼に与えられたミッションはソ連国内の山中、ツェリノヤルスクに単独潜入、
ソコロフ博士を奪還すること。
ソコロフはソ連で冷戦状態を終結させるほどの、恐るべき兵器を開発しているというのだ。
「特殊部隊の母」と呼ばれるザ・ボスとの再会と共に、スネークは潜入を開始する。
8
:
MGS3 後半
:2008/03/05(水) 16:32:18
ソコロフの救出は失敗に終わった。
負傷したスネークを待ち構えていたものは、軍部からの激しい尋問だった。
失意のスネークに新たな作戦が持ちかけられる。
それは亡命したザ・ボスの抹殺。
「FOXは死なない。まだ我々が生き残るチャンスはある」
FOX復活の最後のミッション「スネークイーター作戦」発動。
最新鋭偵察機を使いスネークはソ連上空から再度潜入作戦を仕掛ける。
スパイであるアダムと合流し、ソコロフが囚われている大要塞へと向かうのだ。
ネイキッド・スネークを待ち構えているのはザ・ボスとコブラ部隊。
世界の命運を握る、最大の潜入作戦が始まった。
9
:
ロックマンX1 オリジナル版 ED
:2008/03/07(金) 20:41:00
戦いは終わった。
明日になれば、再び平和な朝が訪れることだろう。
しかし、傷つき倒れ、夜の闇へと消えて行った者達が、
その朝を迎えることは決してない。
一人立ち尽くすエックスの姿は、爆発の光に照らされて
今にも消えてしまいそうに見えた。
何故戦わなくてはならないのか。誰もその事を教えてはくれない。
休む間もなくどこかでイレギュラー達が発生し、
再び彼は戦いの渦へと巻き込まれていくのだろう。
優しさを捨てきれぬイレギュラーハンター・エックス。
彼の戦いは、どこまで続くのだろうか。
彼の苦しみは、いつまで続くのだろうか。
彼の腕に冷たく光る、
エックスバスターの輝きと共に…。
10
:
ロックマンX オリジナル版 ED後
:2008/03/07(金) 21:06:13
お前が倒したものは、私自身ではない。
バラバラになった機械は、私の分身のようなもの。
私は再び、実体となって蘇る…
エックスよ、また会える日を楽しみにしているぞ。
ハハハハハハハハハ……
11
:
ロックマンX2 ED
:2008/03/07(金) 21:21:40
エックス…。
今回も私の負けのようだ。
…だが私は何度でも蘇り、新たなる力を得ることができる。
貴様の勝利など、ほんのひと時のものでしかないのだ!!
しかし ゼロは何故…。
ヤツは… 最後の…
ワイ……ナン……ズの…
ぐおおおおおおおおおおおおおお!
再びやってきたシグマの脅威を退け、親友ゼロを救い出したエックス
ハンターとしての仕事を全うし、ゼロと見つめる朝日の海が、
エックスの遠い記憶を呼び覚まそうとする。
エックスは考える
冷たいボディから溢れ出る、熱い力と 暖かな安らぎの訳を。
人間と機械、相容れぬ二つの生命が共存する平和な世界
それはかつて一人の科学者が望んで止まなかった理想郷…。
自らに託されたライト博士の想いを
やがて彼は知ることになるのだろうか…
エックスよ、新たなる戦いに向け
その小さな存在の中に秘められた大いなる力を
今はゆっくりと休めるがいい
この平穏の時が 仮初のものに終わらぬことを祈りながら…。
12
:
ロックマンX3 ED
:2008/03/07(金) 21:37:55
度重なるシグマの計画を悉く打ち破ってきたエックス
しかし、戦いの後に彼の心に残るのは虚しさだけだった。
何故人類とレプリロイド達が…
何故レプリロイド同士が戦わなければならないのか…
シグマに操られていたドップラーの研究所を見つめるエックス。
その、赤々と燃える炎を見つめながら
行き場のない悲しみと怒りによって
エックスの冷たい体は震えていた…
そして何時か思い出されるであろう自分の記憶が、
ゼロとの戦いを運命付けていることも
今は知らずに…。
そして彼らはこの先、何を見るのだろうか…。
13
:
ロックマンX4 ゼロED
:2008/03/07(金) 22:02:57
戦いは終わった。
しかし、蘇りつつあるゼロの記憶が
ゼロの心に迷いを生じさせる。
…イレギュラーを許せないハンターとしての自分。
…「アイツ」を倒す定めを負った、本当の自分。
全く異なる二つの運命。
そしてゼロの決断は、ついに二人のハンターを悲劇へと導く。
そう遠くない未来で…
14
:
ロックマンX5 ゼロED
:2008/03/07(金) 22:35:11
エックス「…ゼロ!?
ゼロ、ゼローーーーーーー!
ゼロッ!ゼロッ!まだ死んじゃダメだ!
聞こえるかい、ゼロ…ゼローッ!」
シグマ「シ…シネェー………」(以前貼った骸骨みたいな形態です)
エックス「ん…!?
し…しまっ…(光線が放たれる)
ぐ…グハッ…!!」
ゼロ「…しぶとい…ヤツだぜ…!
死ね…シグマ…!」(シグマを撃つ)
ゼロ「エックス…聞こえるか?
…最後まで…あ、甘さが…出たな…。
お…おま…は…生き…ろ…い、生き…」
(意識が途切れ、シグマと戦っている光景が映し出される)
ゼロ「…ハッ!?死ね、シグマ!
…ん?おかしい…シグマウイルスを倒したはずなのに…
なんでまた…シグマと戦っているんだ…?
く、苦しい…
そうか…エネルギーが切れかけて…
記憶メモリーが暴走しているのか…。
いよいよ…俺も最期。死ぬのか…
(続いて、老人の博士の後ろ姿が映し出される)
…誰だコイツ…。最後までわからない…。
夢でよくうなされた…。
(開発途中のゼロが映し出される)
今度は…俺か…。
そうか、夢の謎がわかった…。
…何?お前は何を作っている…
…ロボット破壊プロ… コレは…。
そういうことだったのか…。
(真っ赤に染まった、アイリスの顔が映し出される)
…アイリス…。すまないことをした…。
悪いなエックス。俺が消えないと…ダメみたいだ…
コレで全てが終わる… じゃあな…エックス」
15
:
おまけ ロックマンX5 覚醒ED
:2008/03/07(金) 23:08:09
エックス「………」(上半身のパーツのみが転がっている)
???「…まだじゃ。もう休ませてあげたいのだが…。
後少しだけ…頑張っておくれ、エックス」
昔の「嫌なメモリー」は忘れてしまって…」
あれから一週間後。
ハンターA「エックス隊長。
あの時のこと、本当に何も思い出せないんですか?」
エックス「…ああ。またそのことかい?
うん。覚えてないね…」
ハンターB「…だって、ゼロ隊長とエックス隊長って言ったら
誰もが認める特Aハンターで、
二人で一緒にどれだけ事件を解決したか…。」
エックス「シグマのことは覚えているさ、忘れやしない!
ただ、その「ゼロ」ってヤツのデータだけ残ってないんだ。
誰だか解らないが、俺を修理してくれたとき、
間違ってデータを消してしまったんだろ?」
ハンターB「そんな…
そんなことで、ゼロ隊長のメモリーを…」
ハンターA「オイ、もうやめろって!
エックス隊長が戻ってきただけでも
奇跡なんだから…」
シグナス「正に奇跡だな
戻ってきただけでなく傷一つなく帰ってきた。」
ダグラス「エックスとゼロの体はブラックボックスばかりで
なかなか修理できないのに…。」
エイリア「奇跡じゃないわ。きっと…」
シグナス「相変わらず夢がないな、エイリア」
エイリア「夢…?興味ないわ
レプリロイドがどうやって?」
ダグラス「しかし…何故ゼロのデータだけ削除されたんだ?
エックスのヤツ。」
シグナス「解らん。自然に消えてしまったか…
意図的に消されたか。」
エイリア「プロテクトがかかっていて、
ゼロに関わるデータすら受け付けないわ…
そんなプロテクト、私は見たことない。
更にエックスの謎が増えて、しこりが残ったわ…」
ハンターA「エックス隊長、
復興に時間がかかりますが
今回の戦いで平和が訪れる…そんな気がします」
エックス「そうだな。そのためにもますます頑張らないとな」
ハンターB「隊長はこれから…どうしますか?仕事以外で」
エックス「え?そうだな…そんなこと考えたことなかったな…。
うーん…。
そうだ、「ヘヴン」を作ろうかな?」
ハンターAB「ヘヴン!?」
エックス「そう、「ヘヴン」と呼ばれるような…。
人もレプリロイドも幸せに暮らせる楽園…。
そんなヘヴンを目指してみたい。
そう遠くない未来でいつか必ず…。」
ハンターB「ゼロ隊長がいれば…」
エックス「ん?またゼロかい?」
ハンターB「いえ、なんでもないですよ」
エックス「よし、ヘヴンだ…。いつか、必ず…。」
16
:
ロックマンX6 エックスのみED
:2008/03/07(金) 23:30:08
ゲイト研究所跡。
倒れているゲイトを発見したエックスとエイリア。
エックス「エイリア。助かるかどうか…解らないけど」
エイリア「エックス…。あなた、何故ゲイトを?」
エックス「同僚だろ?
昔の話かもしれないけれど…。
それにもう、これ以上レプリロイドを失いたくない…」
エイリア「そうよね… ゲイトはもう ダメかもしれないけど
貴方のその気持ちは伝わると思うわ…。
私からお礼を言うわ、
有難う、エックス…」
(唐突にゼロが横から出てくる)
ゼロ「どうやら全て解決したようだな。
強くなったな、エックス。
もう一人で十分かもな…」
(ゼロ引っ込む)
エイリア「…そういえばエックス、貴方見たんでしょ?ゼロの夢。
それもナイトメアの仕業だったのかしら…」
エックス「解らない。でも俺は信じてるんだ
ゼロはきっとどこかで…。
イレギュラーハンターだから、シグマになんか負けられない。
だから生きてるさ!」
エイリア「エックス…。
そうね、その通りよ」
(またゼロが割って入る)
ゼロ「フッ、そうだな シグマなんかに負けてたまるか
暫く平和な日々が続くだろう。
俺は今やるべきことを片付けるとするか…
暫くイレギュラーハンターの仕事は任せたぞ、エックス
これが片付いたらすぐ戻る。じゃあな…エックス」
(ゼロ引っ込む)
エックス「ゼロ!?」
エイリア「わ、私も今ゼロの気配を感じたわ…」
エックス「近くで呼ばれたような気がして…。
サーチしてみたけど何の反応もないね…」
エイリア「確かに、何の反応もないわ
大丈夫?少し休んだら…?」
エックス「ごめん、何ともないよ
またシグマが復活したんだから油断はできないよ
さぁ、みんなで力を合わせて地球を元の姿に戻そう…。」
エイリア「そうね…。今度こそみんなで
本当の理想国家を目指しましょう…?」
17
:
ロックマンX7 エックスEDアクセルEDうろ覚え
:2008/03/08(土) 00:22:28
アクセル「それじゃエックス、
ボクイレギュラーを退治してくるよ!
絶対にエックスに認められるハンターになるからねー!」
エックス「ダメだ!お前のやり方は認められん!」
アクセル「そんなこと言わないでよ!
見ててよ、僕の戦いぶり!じゃーねー!」
エックス「…。」
エイリア「エックス、今はあの子の好きなようにやらせてあげましょうよ?」
エックス「ダメだ。」
エイリア「エックス。
あの子にはあの子なりのやり方があるのよ
私たちはそれを見守っていかなきゃ」
エックス「ダメだ。
俺のような思いを味わうハンターがこれからまた出るとなると…
そんなのは俺は認められない!」
エイリア「エックス…。」
シグナス「…彼は次々に事件を解決していっているな
少々問題があるが、彼がいなければ解決しなかったものばかりだ
どうだエックス。それでもアクセルを認めることはできないか」
エックス「ダメだ!戦わずに平和を守る方法を探すべきだ!」
シグナス「…エックス。世界は復興し、これからますます
お前の言うような方法で解決できる事件は減っていくだろう。
そして何より…力でなければ解決できないものが沢山ある。
それはお前も良く知っているはずだ。」
エックス「……でも…。」
シグナス「何より。イレギュラーはなくならない…違うか」
18
:
ロックマンX8 ED
:2008/03/08(土) 01:00:00
エックス「ルミネは…「覚醒」と言った。
これは「進化だ」とも。
もし…その言葉が本当だとするなら…
俺達のしていることは…
何なんだろう。」
ゼロ「…ルミネの言ったことが本当ならば、
もうシグマは現れまい。
…いい、潮時かも知れんな」
エックス「…」(目を閉じている)
ゼロ「…大方、ルミネの言ったことでも考えていたのだろう」
エックス「…」
ゼロ「皆がシグマのようになるのが…
進化などであってたまるか。」
エックス「…。」(頷く)
ゼロ「それにな…エックス。」(背を向ける)
ゼロ「もし…
本当に進化の時とやらが来て。
俺達が滅ぶのが運命だったとしても…。」
エックス「…!」(目を大きく開く)
ゼロ「俺達は戦わなきゃいけねぇんだ。
その…、進化ってヤツと…。」
アクセル「うっ…うぅ……」(額のクリスタルの中心が光輝く)
ルミネのイレギュラー化を受け、
事態を重く見た政府は
新世代型レプリロイドの初期ロットを破棄。
しかし、宇宙開発の更なる隆盛から
高性能なレプリロイドの開発の声は
尽きることなく…
数週間後、政府は
厳重にプロテクトを施した上で
新世代型コピーチップの生産を再開した。
人間とロボット。
相容れぬ二つの生命体が共存する平和な世界
それは私が願って止まない、理想郷である
トーマス・ライト
19
:
ロックマンゼクスOP 前半
:2008/03/08(土) 12:51:35
どこまでも澄んだ青空に、威勢のいい声が響く。
「はいはいっ!
依頼とあればどんなものでもどこにでも!
こちら、運び屋ジルウェ・エクスプレスで御座います!」
運び屋ジルウェ・エクスプレスの社長にして現役の運び屋でもある
青年・ジルウェの声だ。
彼は今、ある人物の依頼で2つの荷物を運んでいる最中で、
これはその依頼主からの確認の電話だった。
「あなたは…
今は、依頼主とお呼びした方がよろしいでしょうか。
はい、指定されたポイントには直ちに向かいますので。」
依頼主は若い女性。
遺跡の調査隊から受け取った荷物を
彼らへと渡す地点へ向かうべく、
彼らは休憩地点からまた、バイクを走らせようとしていた。
「おーい、そろそろ行くぞ、エール」
彼の部下であり、彼に小さい頃に拾われた少女、エールは
崖の上から巨大な建物をじっと眺めていた。
セルパン・カンパニー。この国で最大の建造物を持つ、
この国を警備する大会社である。
「それでも10年前のあの時…
カンパニーの警備隊は母さんを救えなかった。
イレギュラー達にあっという間に囲まれて…。
イレギュラー達は…アタシから何もかも奪っていったんだ」
ジルウェが彼女を発見したときである。
だがすでに時遅く、彼女以外はイレギュラーに皆殺しにされた後だった。
「ま、暗いことを話していてもどうしようもない
黙ってればソコソコ行けるルックスのお前なのに
客から人気のお前がそんな顔をしててどうするんだ」
「なっ…ソコソコって何よ!」
ムキになるエール。
「依頼主はすでに合流ポイントへ向かったそうだ。
俺達もさっさと行くぞ?」
いつものエールに戻ったことに安心したジルウェは
再びバイクを走らせようと近づく。
「ねぇ。依頼主のガーディアンって…
一体何者なの?
運んでいる荷物も聞かされていないし」
ガーディアン。それはイレギュラーと戦うために集まった組織で、
世界各地に足を運びイレギュラー出没の原因を調べているそうだ。
説明を終えた途端、ジルウェのバイクに突然弾丸が撃ち込まれた。
イレギュラーだった。目的は彼らの荷物。
彼らにはどうすることもできない。
煙をあげるバイク。
ジルウェのバイクより先に、エールのバイクが耐えられなくなり
爆発を起こす。
「きゃあああああああ!」
そして近くにいたエールも吹き飛び、崖の下に落とされることとなった。
20
:
ロックマンゼクスOP 後半
:2008/03/08(土) 15:27:34
崖の下で目を覚ましたエール。
ジルウェからの通信によると、荷物がその辺りに落ちているという。
「…あれかな…」
ふと見ると、青く、輝く謎の装置が宙に浮かんでいた。
荷物を回収したらガーディアンとの合流地点に行くように言われた彼女は
荷物に近づく。
すると…
「誰だ!こんな所で何をしている!」
顔まで武装で覆っている男達に声をかけられた。
彼らは銃さえ構えている。
「みんな、銃を降ろして
もしかして運び屋の方ですか…?」
「そうだけど…もしかしてあなた達がガーディアンなの?」
ガーディアンの中にいたのは一人の少女だった。
爆発音を聞いて遠くから様子を見に来たらしい。
と、突然辺りに轟音が鳴り響いた。
現れたのは、蛇の形をした巨大なイレギュラー「ギガ・アスピス」。
戸惑うガーディアンたち。
どうやら彼女の荷物を追ってやってきた、イレギュラー達のボスらしい。
銃を向け、一斉に発砲する彼ら。
だがそのボディには傷一つつきはしなかった。
ガーディアン隊員は「プレリーさん」と呼ばれたガーディアンの少女に
荷物…ライブメタルを持って逃げるように言うが、
ギガアスピスの攻撃でガーディアン達はすぐに一撃の下に倒されてしまった。
「アイツの狙いはあの荷物よ!
あんな物を持って逃げたら追ってくるに決まってる!」
エールはプレリーに言う。
だがプレリーは聞かない。ライブメタルだけは離すわけにはいかないらしい。
「だって…あれは…
あれはお姉ちゃんが私達に残した大切な物だから!」
ギガアスピスが攻撃を終え、エールとプレリーに這って忍び寄ってくる。
でも最早どうすることもできない。
どうすれば…
すると宙を浮いて、ライブメタルがエールの前へ移動し、
なんと彼女に語りかけてきた。
「大丈夫。
僕が力を貸してあげる…」
そう、ライブメタルはその名の通り、生きた金属だったのだ。
するとライブメタルはエールに力を貸した。
ライブメタルは光となってエールを包み、
そしてエールは…変身した。
青いバスター、エックスバスターを持つ
ロックマン・モデルXに。
腕から放たれた光の弾丸はギガアスピスの頭を撃ち、
ギガアスピスは尻尾を巻いて逃げていった。
「このままじゃあの女の子を戦いに巻き込んでしまう。
ここを離れるんだ
君と僕が力を合わせれば…奴らと戦える!」
モデルXと名乗るそのライブメタルに言われ
そしてエールはギガ・アスピスを追うことした。
「あなたが…ライブメタルに選ばれたっていうの…?」
21
:
ロックマンゼクス 4ミッション目まで
:2008/03/08(土) 15:59:42
ギガアスピスを撃破し、ジルウェの捜索を始めたエール。
だが彼女の前に巨大な戦闘機が現れた。
モデルXの能力では戦いにくい相手だったが、瀕死に追いつめることができた。
あと一発でとどめ…
その時、長い金髪の男が謎の剣でそれを一刀両断した。
バイザーをつけた見覚えのある剣士。
恐らくはエールと同じくライブメタルによる変身。
まさか…
そのまさかだった。
変身を解除して現れたその姿は、なんとジルウェだった。
「…画しててすまなかったな。
俺も実は…ガーディアンのメンバーなんだ」
「こいつが…モデルXに選ばれた人間か」
続いて現れたのはジルウェを変身させたライブメタル。
モデルZというらしい。
「実はお前がライブメタルの適性があることは知っていたんだ…
それも隠しててすまなかった。
とにかくこうしているのも何だ、
まずはガーディアンベースを見に来てくれよ。
ベースで待ってる」
そしてジルウェはモデルZと共に姿を消した。
その後エールは市街地で行われたガーディアンのテストに合格し、
ガーディアンの基地、ガーディアンベースへの転送許可をもらった。
そして辿り着いたガーディアンベース。青空の良く見えるその場所はなんと…
「凄い!まさかガーディアンベースが空を飛んでる飛空艇だなんて!」
そこにはプレリーもいた。
以前から偉そうにしていた彼女だが一体何者なのか、
ジルウェに尋ねてみた。
すると…
「私がガーディアンのリーダー・プレリーよ。よろしくね」
そう、彼女こそガーディアンのリーダー。つまり…
「今回の俺達の依頼主様、だ…。だから呼び捨てはやめろって」
ジルウェからも。にわかには信じられないことだったが、
ジルウェが言うならその通りなのだろう。
とりあえずはガーディアンベースを見て回ることにした。
色んな仲間たちのいるガーディアンベース。
人形用の席が設けられた司令室へ向かうと、プレリーが改めて挨拶をした。
プレリーが言うには、
ライブメタルは、失踪していた、研究者でもあった
「おねえちゃん」こと先代のガーディアン司令官の
研究所跡で見つかったものらしい。
先代司令官の行方を探す手がかりとするためにも、
ライブメタルは必要だったのだ。
そしてイレギュラーに関する情報。
ジルウェ捜索の過程で見つけた、
イレギュラー達のコンピュータ・チップから得られた情報によると
イレギュラー達は何者かが操っているらしい。
それこそが真の敵。一体何者だというのか…。
そうしていると、突然危険を知らせる警報が鳴り響く。
この国の中心となる都市部、エリアDが襲撃されているとのことだ。
そこは同時にセルパンカンパニー本社ビルのある区域。
警備隊は一体何をしているのだろう。だが今はそんなことを言っている場合ではない。
早く行かなければ。エールはジルウェの静止を聞かず、一人飛び出していった。
22
:
ロックマンゼクス ジルウェ戦まで
:2008/03/08(土) 16:53:54
エリアD・高速道路。
走っているエールに、すぐに追いついて声をかけたのは
モデルZに変身したジルウェだった。
「お前を今まで育ててきたのはな、
決してお前がライブメタルの適合者だからじゃない。
それを忘れるなよ?
それじゃ俺は先に行ってるからついて来い、エール!」
その言葉に勇気づけられたエールは、ジルウェの後をついていく。
ハイウェイでのイレギュラーとの戦い。
2度ほどヘリとの戦いや、崩れ落ちる床などに苦戦しつつも
エールは遥か先にいるジルウェを目指し進んでいった。
そしてジルウェを見つけた。…力なく倒れたジルウェを。
その周りには敵と思われる緑のスーツを着た大柄の男と
二人の少年少女。
「来たかモデルXのロックマン。
その力、試させてもらおうか」
そう言って大柄の男はジルウェを復活させた。
暴走させた上で。
「ジルウェ!一体どうしたの!」
「エール…オレヲ…ウテ……!」
暴走させられたモデルZ…ジルウェとの戦いになる。
戦わざるをえなかった。
剣技と銃技の激突。激しい攻防。決着はつかない。
だが、突然ジルウェの上に雷が落ち、ジルウェはまた倒れる。
「モデルX、青のロックマン
モデルZ、赤のロックマン。その程度とは残念だ」
「誰!?」
先ほどの大柄の男がジルウェの後ろにいた。
「私の名はセルパン。
全てを支配するモデルVのロックマンだ!」
「お前が…セルパンカンパニーの社長!?」
「そうだ、よく覚えておきたまえ」
なんとセルパンカンパニーの社長こそが黒幕だったのだ。
腕が震えるエール。
「それは怒り…?それとも恐れ…?」
セルパンの傍らにいる少女が口を開く。
「…プロメテ。」
セルパンに言われ、今度は少年が口を開く。
「青のロックマン。お前のそれは勇気じゃない…
ただの無謀だ」
「うるさい!」
バスターを放つエール。だがプロメテという少年の鎌によって跳ね返され
負傷してしまう。
「君たちのような、ライブメタルのROCKシステムで変身できる者を
我々はロックマンと呼んでいる。
ライブメタルに選ばれた我らロックマンこそ新たな世界の王となる者。
だがその程度の力ならば王になる資格はない。」
今度はエールに雷が落とされ、そして倒れた。
「パンドラ。パスコードのデータだけは吸い出しておけ」
パンドラという少女から放たれたビットに
エールとジルウェのライブメタルから何かが吸い出される。
「イレギュラーに彼らを始末させたらあとはいつもと同じだ。
人々を襲うイレギュラー、それを追ってくる警備隊。
いつもの風景にしか見えんさ。
この国にはもう少し…平和な日常を演じてもらおう」
これが平和な国の実態。全てはセルパンの掌の中だったのだ。
「いずれは我がライブメタル…モデルVの生贄になってもらうがね
プロジェクト・ヘヴンを次の段階へ移す。」
そう言ってセルパンとパンドラは姿を消した。
「早速二人脱落か。
あの男の仕組んだゲームも大したことはなさそうだ」
そう残しプロメテが最後に消えていった。
23
:
ロックマンゼクス モデルZX誕生
:2008/03/08(土) 16:55:05
エールには力が残っていない。もう死ぬしかないのか…?
「諦めるな…お前にはまだ…守るべきものがある…。
聞こえるかモデルZ… オレのことはもういい…
頼む。エールに…力を貸してやってくれ…」
「…いいんだな」
「エール……死ぬなよ…」
そしてジルウェは…死んだ。
「エール…これは最後の賭けだ。」
モデルXが言う。
「二つのライブメタルの力を君に与えれば君は復活できるかもしれない。
だけど…君の体が僕達の力に耐えられるかどうか…。」
イレギュラー達が群がってくる。銃口を向ける。
「戦う勇気はあるか
この男の意思を継ぎ、戦い続ける覚悟はあるか…!」
答えは一つだった。
「アタシに…もっと力を…!
全てを守る力を…!
アタシが…全てを守るんだ!」
そして二つのライブメタルが力を合わせ、エールに力を与え…
ここに、モデルZXが誕生した。
「エール。君に僕達の力を…」
「俺達の力を託そう。あの男の、魂と共に!」
24
:
ロックマンゼロ3 後半
:2008/03/08(土) 18:14:28
明らかになった妖精戦争の事実。
ダークエルフのコピー、ベビーエルフを大量に作り、
イレギュラーを操り殺し合わせ4年で終結させたこと。
そしてレプリロイドの90パーセント、人間の60パーセントが死に至ったこと。
最強最悪の破壊神、オメガ。
彼らを作り出した…ドクターバイル。
そしてダークエルフの真の名前。マザーエルフ。
ベビーエルフの製造工場、
そしてネオアルカディアの地下へ続く巨大エレベーター。
バイルが何かを地下で行おうとしている。
八審官を倒したゼロ達は、とうとう最後の戦いへと向かおうとしていた。
そして、医務室から飛び立ったハルピュイアもまた。
そんな時に突然オペレーターが老人じみた口調で話し始めた。
「よく調べたなドクターシエル…。
だが少し遅かったのではないかね?」
そう、バイルだ。
最早バイルの魔の手は、レジスタンスベースにまで
及んでいたのだ。
しかし、それはベビーエルフの力などではなかった。
「今度のオメガは正に完璧だ…
もうベビーエルフなど使わなくとも…
この世界…全てのレプリロイドを思うがままに操れるようになったのだ!
クーックックック…さぁ始めるとするかオメガよ。
今こそ思い知れ…
ワシを追放した人間どもよ!
恐怖しろ…
ワシを追放したレプリロイドどもよ!
刻み込むのだ、この世界に!支配者たるワシの名を!
我が名はドクター・バイル…世界は我が手の中にある…
この手を握り締めるだけで…全てを終わらすことができるのだ!」
そして、ゼロ達のいる司令室にレジスタンスの団員が銃を持って集まってくる。
「新たなる世界…
新たなる秩序…
閉じられた歴史が再び動き始める…
世界に刻め…我が支配者の名は…
バイル!バイル!バイル!バイル!バイル!バイル!バイル!バイル!バイル!」
ゼロの力ならすぐにでも斬り伏せることは可能だ。
だが、彼らは操られているだけのただのレジスタンス。
それにシエルのことまで守れるとは限らない。
絶体絶命…
と思われたその時。
「二人とも、動かないで!」
辺りに強力な光が発せられ、レジスタンス達はその場に倒れる。
「大丈夫…気を失っているだけだよ。
ダークエルフの力を取り除いたんだ。
今の僕の力じゃ…このベースの中のみんなを守るので精一杯だけど…」
そう、現れたのはエックスだった。
「遅いぞエックス。バイルは何処だ」
「ネオアルカディアの地下動力部…。
アンダー・アルカディアだよ
バイルはそこから、世界中にダークエルフの力を送っているんだ」
「どうやら…まともに動けるのは俺のエックスだけみたいだな
エックス。アンダー・アルカディアの座標を教えろ」
決戦へ向かおうとするゼロ。
エックスは間を置いた後聞く。
「オメガと…戦うんだね」
「ああ。それが…なんだ」
「いや…君なら大丈夫だ。気をつけて…ゼロ」
意識を取り戻したオペレーターはバイルの居場所…
アンダー・アルカディアの座標を入力する。そして…
「転送!」
世界と、たった一人の戦いが始まった。
25
:
まとめ
:2008/03/08(土) 18:53:23
アンダーアルカディアにはオメガの姿はなかった。
すでにある場所にオメガは転送されていて、
ゼロは残されたベビーエルフ二匹、アルエットの名づけた
クリエとプリエと戦うことになった。二匹を倒した後、ベースへ戻ったゼロは
エックスからオメガのいる地の座標を聞く。
「この場所は…確か…。」
シエルが言うには、バイルのいる場所…バイルの研究所はある場所に近いらしい。
今度こそ最終決戦。ゼロはバイルの研究所へと乗り込んだ。
「ゼロぉおおおおおおおおおおおお!」
シエルの叫び声。嫌な予感がしてならないようだった。
まず待ち構えていたのは八審官。
彼らでは時間稼ぎにしかならない。彼らを倒しながら
ゼロはどんどん奥へと進んでいく。そして最奥部へ差し掛かった。
「どうだゼロ…。英雄ごっこは楽しいかね?んん…?」
巨大な脳から声がする。これはどうやらコンピュータのようだ。
「お前の下らん遊びには付き合いきれん。
そろそろ終わりにさせてもらうぞ…!」
「下らんか…。そうだとも。レプリロイドには理解できまい。
全てを支配するこの喜びは…人間にしかわからぬよ」
どう見ても機械じみたアーマーをつけたバイルの言葉に
ゼロは聞き返した。
「人間…だと?」
「そうとも!ワシはれっきとした人間だ。
貴様らレプリロイドを生み出した創造主…人間様なのだよ!」
「……。」
「支配欲、とでも言おうか…。全てのものを意のままに動かす快感…
これだけは人間様の頭脳がなければ味わうことができん…
究極の快楽だよ…貴様らレプリロイドには理解できまい!」
「まともな人間にも理解できるとは思えんな…
俺にはお前がただのイレギュラーにしか見えん。
イレギュラーならば狩るまで…だ」
イレギュラーハンターとしての過去がある。
彼がその言葉を発するとバイルは待っていたとばかりに応える。
「クーックックック!
いいぞ!!いい台詞だゼロ!さぞ気持ち良かろう!?」
そして巨大な光の柱とともに巨大なエネルギーをまとう
巨体を持つ金色の騎士…オメガが姿を現す。
「お前は楽しいヤツだったよ
いつまでも遊んでいたいが…そろそろ消えてもらうとするか
まだ楽しみも用意してある…最後まで楽しんでくれよ、ゼロ!」
圧倒的な闘気を発するオメガ。鞘が砕け散り、大剣が姿を現す。
戦闘開始の合図だ。
腕から発せられる巨大なビーム。目からの光の弾丸。
そしてそれに加えての大剣を用いての技。
それらを避けつつ斬りつつ、オメガの弱点、頭部に剣撃を見舞う。
激しさを極める戦闘。だがその戦闘は、
オメガの腕が力を失い千切れたことにより終わる。
「グォオオオオオオオオオ!ゼェェエエエロオオオオオオオオオ!」
「なかなかやるのう…ゼロ。だがオメガの本当の力はそんなものではないぞ
さぁゆけい、オメガ!ダークエルフの力を解放しろ!!」
辺りが閃光に包まれる。何も見えない。そして光が収まったときには辺り一面が
巨大なエネルギーの対流に包まれていた。
破壊神が真の力を発揮したようだ。
現れたのは両肩に赤と青の顔と合わせ3つの顔を持ち
剣と砲身を構えた巨神。先ほどまでのオメガのゆうに10倍はあろうかというサイズだ。
粉々に砕け、エネルギーの流れに流木…いや、木屑のように浮く床を足場に
巨神と戦うゼロ。最早レプリロイド…いや、ロボットの域すら遥かに超える存在だ。
巨大な砲身から放たれる光柱といっていいレーザー、エネルギー球。
それらのスケールのあまりに違う攻撃をかいくぐり、ダークエルフを模した真ん中の頭部へ
ひたすら攻撃を与え続けるゼロ。何度も何度も。そしてとうとう…
巨神の腕が落ち、そして爆発を起こし…砕け、四散した。
遥か下方、奈落へと落ちていくような巨神の体。
そして轟音と光で再び何も見えなくなる。
ゼロの体も、床も何もかもが力を失い、落下していく…。
そして…辿り着いた場所は…。
26
:
ロックマンゼロ3 オメガ最終形態
:2008/03/08(土) 19:38:26
辿り着いた場所は…
ゼロが封印されていたあの研究所だった。
あの研究所こそが、バイルの研究所だったのだ。
自分が眠っていたときのこと。シエルに起こされたときのこと。
手元にあるバスターショットを手に取ったときのこと。
あの時の記憶が思い出される。
辺りは炎の海。転がるのは巨神オメガの残骸。
これで戦いは終わった…。今度こそ。
しかしそこにバイルの声がこだまする。
「クヒャーーーーーッハッハッハ!
素晴らしいぞ、ゼロ!
とても偽者とは思えんパワーだ!!」
バイルは狂ったことを言い出した。
ゼロをそんなに認めたくないのか…
そう思われたときだった。
何かの反応がする。それも巨大な。
…オメガの破片の中から、一本の、真っ直ぐな光柱が立ち上がる。
嫌な予感が全身を駆け巡る。
…この光景はどこかで見たことがある。
どこかで…
ここで…見たことがある……。
…まさか…。そんなはずは………。
嫌な予感が、絶望に変わる。
炎の海の中。オメガの残骸を宙へと吹き飛ばし、
現れた破壊神の本当の姿。
強大すぎる力の塊…
ワインのように濃い、血の赤と、漆黒な闇のような黒の色をしたボディ。
その姿は…紛れもなく、ゼロだった。
「お前が伝説のレプリロイド?
おめでたいヤツよの…」
『俺が…その、ゼロなのか?』
『私たちにとっては、あなたはもうゼロなのよ』
『コイツはオメガ…存在自体が滅茶苦茶なヤツ…』
「ここで見つけたレプリロイドを
レジスタンスの馬鹿どもが勝手にゼロと呼んだだけだ…」
ならば…ゼロと呼ばれていたものは一体…?
「お前も…確かにゼロではあるが単なるコピーだ!
伝説の英雄でもなんでもない!
ただのコピー…なのだよ!!!」
最強の戦士、ゼロを超える存在もまた…
100年経っても尚、血を求め続ける究極の戦士、ゼロだったのだ。
いや、オメガ…彼こそがゼロだったのだ。
イレギュラーならば斬るまでだ、という言葉に対しバイルが笑っていたのは
その意味だったのだ。
エックスがオメガとの戦いに不安を抱いていたのは
その意味だったのだ。
「クックック…
自分がコピーとも知らず英雄を気取りおって…
本当に笑わせるじゃないか
オメガこそ正真正銘…本物のオリジナル・ゼロだ!
お前はそのコピーに過ぎん!」
「オリジナルゼロが…何故…
お前の言いなりになっている…」
「フン!ヤツは血に飢えた破壊神…
ワシはその力を極限まで引き出せるよう改造してやっただけだ!」
そう。先ほどまでのボディはネオアルカディアへのカモフラージュに加え
オメガの圧倒的過ぎるパワーを押さえ込むための
バイルが用意した強力な拘束具だったのだ。
「さぁ…オメガ、
いや、オリジナル・ゼロよ!!
哀れなコピーが100年間見続けてきた夢を…
そろそろ覚ましてやれ!!」
これこそが真のゼロ。ワイリーが求めた究極の破壊者。
武器も技もない当時さえあのシグマを圧倒した最強の戦士。
歴戦の記憶を体に刻み、技も武器も研ぎ澄まされ、
ダークエルフの強大な力を得て更なる強大な力を得た究極の敵が…
彼に襲い掛かる。
「我はメシアなり!! ハァーーーッハッハッハッハッハッハ!!!」
27
:
まとめ
:2008/03/08(土) 20:55:05
壮絶な戦いが始まった。
剣の威力、ボディの硬度、技の威力、体の素早さ…。
技にしても力にしてもゼロを遥かに超えていた。
拳を地面に突けば光の柱が立ち上がり、エネルギーが飛び散る。
バスターショットはゼロのものとは比にならないエネルギー、
そしてその後に剣撃を飛ばしてくる。
回転斬りでは衝撃が辺りを切り刻み、走りから斬り上げまでの動作には一切の無駄を生じない。
そして脅威の目にも止まらぬ7連斬。
同じ技でも全く次元が違う。
圧倒的な不利。こんなことはなかった…
かつてない最強の敵との戦いだった。
だが、そんな中ゼロを支えたのは、戦いに身を置くものとして、
仲間を持つものとしての最後の最後まで持ち続ける心…
「生きてやる」
その一心だった。
そして斬っても斬っても倒れぬオメガを相手に
ひたすらに、ひたすらに剣を浴びせ続けた。
そしてとうとう…オメガの体が爆発を起こした。
だが爆発が小さい。
オメガの動きを一時的に止めたにすぎなかった。
そんなオメガの体から浮遊し遊離する紫色の光…
ダークエルフだった。その光はオメガを照らし…
オメガの傷が塞がっていく。
「くっ…オメガを復活させる気か!」
ゼロは急いでオメガに剣を見舞おうとする。
しかし闇の波動がオメガから発せられ、ゼロは吹き飛ばされ、
膝をつく。
「大人しくしていろ…世界中の命はワシの手の中にあることを忘れるな!」
手出しができない。どうすれば…どうすれば…
そんな時、突然緑色の影が飛来し、突如としてオメガに連撃を繰り出し…
闇の波動で吹き飛ばされる。
「何をしている、ゼロ!早く立て!」
続いて赤色のレプリロイドが現れ、巨大な火炎弾をオメガに命中させる。
「オラオラァ!借りを返しに来たぜ、オメガぁああ!」
そして青い少女が現れ、オメガを槍で思い切り攻撃する。
「やられっぱなしって、性に合わないのよね!」
「お前達…」
駆けつけた三天王、ハルピュイア、ファーブニル、レヴィアタン。
彼らもまた、人間を苦しめるバイルも、
そして、ゼロが死ぬことも許しはしなかったのだ。
「バイルの言うことはただのハッタリだ…
今の状態ではオメガは動けん!」
「くっ、ダークエルフよ、奴らを黙らせろ!」
バイルが吼える。だがダークエルフの動きが不安定になり
オメガへのエネルギーの供給をやめた。
「ゼ…ロ…。」
「どうした、ダークエルフ!」
オメガもまたそれを不審に思った。その時。
「ダークエルフの呪いが解けかかっている…
100年前と同じだね、バイル」
姿を現したのはエックスだった。
「貴様!エックスかぁぁぁあ!」
「そうだよバイル。
僕らは100年前も、こうしてオメガを倒し、
貴方の野望から世界を守ったんだ。」
そう。今回のオメガは完璧だった。
エックスと当時のゼロ、二人で不完全なオメガにようやく勝ったのに、
完全なオメガがゼロ一人に敗れるわけがなかった。
だが…
「ゼロ。確かにオメガは君の体を使っているし
君の体は確かにコピーだけど…その心は紛れもなく本物だよ…。
さぁ、100年間の因縁を終わらせるんだ、ゼロ!!」
そう。四天王にエックス。彼と共に戦い、または彼と直に戦い、
その強さと、その心を理解した彼らにはどちらがゼロか…解っていたのだ。
「いいのか!!貴様のオリジナルボディだぞ!!
惜しくはないのか!?一生そんな安物のボディでいいのか!!」
「君ならできるさ。
本当に大切なのは心だとわかっているはずだから」
思えば100年…生まれてからの200年。
彼はずっと、記憶を失う前からもう一人の自分と戦っていた。
そして今。それに終止符が打たれようとしている。
「さぁ…ゼロ!!」
そしてゼロは立ち上がり、真っ直ぐに走り…
その刃で、自分の闇を断ち切った。
28
:
ロックマンゼロ3 ED後半
:2008/03/08(土) 21:20:31
もう少しの力も残っていない。
ゼロは全ての力を使い果たし、倒れていた。
「ゼロ…ゼロ………」
そしていつかのように、エックスは彼に語りかける。
しかしそれはその時のように広大な砂漠と砂嵐の中ではなかった。
「聞こえるかい…ゼロ」
それは暖かな光の中だった。
「僕はもう…この世にいることも難しくなってきたよ
だから…
ゼロ。君に、この世界を任せたい。」
友が最大の敵…
自分の闇を乗り越えたのを見届けた。
彼は安心して、全てを任せて、永き眠りにつくことができそうだ。
「まだバイルの魔の手は途絶えてはいない…
でも…ゼロ。
…君なら…できる。
君なら…。」
そして彼の姿はおぼろ気になっていく…。
「ゼロ… ゼロ…」
その声はいつしか、エックスのものではなくなっていた。
「ゼロ…ゼロ…!」
目を開けると、そこにいたのはシエル。
彼はレジスタンスベースに帰ってきたのだ。
「誰が俺を運んでくれたんだ…」
ふと見上げると、空の上に暖かな光があった。
「ダークエルフ…いや…マザーエルフ…か」
「ゼ…ロ……。」
そしてマザーエルフは消えて行った。
「…追わなくていいのか」
「ええ。やっと開放されたんですもの。
今はそっとしてあげましょう」
「おーい!ゼロさんが目を覚ましたぞー!」
嬉しそうにレジスタンスベースの中へ大声をあげて報告しに行く仲間。
…そう。彼にはもう、仲間がいたのだ。
「オメガのこと…エックスから聞いたわ。
でも…私信じていたから。
ゼロはゼロだって…。」
その言葉を聞いて、ようやく安心できた気がした。
確信が持てた気がした。
例え自分が伝説の英雄、ゼロでなくとも。
破壊神と呼ばれた力を持つ者でなくとも。
彼は立ちあがり、ゆっくりとした足取りで歩いていく。
「シエル…有難う。」
「えっ…!?」
ゼロの口からは永遠に出ないと思われていた言葉。
ゼロの正体よりよほど驚いたことだったのかも知れない。
そしてゼロはつぶやく。
「俺は…俺でしかない。
俺は……
…ゼロだ。」
29
:
ロックマンDASH
:2008/03/09(日) 14:37:44
はるか未来、大陸のほとんどが海に沈んだ地球…。
かつて文明を忘却のかなたに追いやるかのように、
人々は残された大地で独自の文化を形成し、生活を営んでいた。
そんな人々とは対照的に、かつての文明の遺産を掘り起こし、
それを生活の糧とする者たちが現れた。
人々は彼らを「ディグアウター」と呼ぶ。
ある日、ディグアウターであった「バレル・キャスケット」は、
遺跡で一人の赤ん坊を拾う。
彼は赤ん坊を「ロック・ヴォルナット」と名づけ、
産まれたばかりの孫娘、「ロール」と共に、育てることにした。
それから14年の年月が経つ…
大きくなったロックとロールは、
行方不明となったロールの両親の遺志を継ぎ、
ディクアウターとして旅をしていた。
両親の唯一の手がかり、「大いなる遺産」を探し求めて…。
30
:
ナムコクロスカプコン namco X CAPCOM
:2008/03/10(月) 15:26:18
10年前、東京渋谷。ある「組織」同士の戦いがあった。
一方の組織は、「ゆらぎ」と呼ばれる空間の歪み―――
異世界とこの世界を繋ぐ門を開こうとした。
もう一方の組織は、世界を混沌へと導くその「計画」を阻止しようとした。
完全封鎖された渋谷での戦いは熾烈を極め、やがて終結した。
片方の組織、政府直属の特務機関「森羅」側が、「ゆらぎ」の出現を防いだことによって。
特務機関「森羅」。
悪霊、鬼、天狗……古来より人の世に害をなす異界の存在と戦い続けていた組織。
その存在を知る者は少なく、彼らの戦いもまた人知れぬ闇のなかで連綿と続けられてきた。
10年前の「事件」から世界中で確認され始めた、異界との接点―――
「ゆらぎ」と呼ばれたそれは、ゆっくりと世界を蝕みつつあった。
そして西暦20XX年、東京渋谷。
「ゆらぎ」の発生により完全封鎖され、「閉鎖都市指定」を受けた街。
そしてそれぞれの異界から―
ある者は「ソウルエッジ」を求めて、
そしてまたある者は人格のある剣を持ち「神の眼」を探しながら、
さらにある者はディグアウトの途中で…、
またまたさらにある者は女神イシターの命を受け…
物語は再び、この街から始まろうとしていた。
それはちょうど「森羅」と「アメリカ戦略統合軍」による渋谷の調査が行われる日だった。
31
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その1:護りの指輪
:2008/03/12(水) 22:50:39
リージョン界。
混沌と呼ばれる空間の中に沢山の世界、リージョンが存在しています。
その中の一つに、人間には噂程度にしか囁かれていないリージョン…
動物のような愛らしいモンスター、ラモックス達が住む
マーグメルと呼ばれる、枯れ果てたリージョンがあります。
その日、大きな地震がおきました。
一匹の、緑色の子供ラモックスが大きな揺れに、
なんと高台から転げ落ちてしまいました。
しかしその子はすぐに起き上がり、高台からマーグメルを見渡しました。
「僕はクーン。
ここ、マーグメルで暮らしてる。
マーグメルは昔、美しい世界だったとばーちゃんがいつも言ってた。
でも、僕は生まれてからずっとこのマーグメルしか見たことがない。
マーグメルは死にかけてるんだ…。
全てのものには終わりがある。ばーちゃんが死ぬ前にそう言ってた。
だから悲しむことはない…と。
僕は小さかったからばーちゃんが何を言ってるのかわからなかった。
それでも、ばーちゃんが死んだとき、僕は涙が止まらなかった。」
そしてクーンは土でできた階段をゆっくりと降り、
仲間たちの所に降りてゆきました。
「マーグメルが死ぬとき…僕はやっぱり泣くのかな…。」
ここマーグメルには沢山のラモックスが楽しく暮らしています。
戦いが大好きな桃色の姉妹、いつものんびり屋の黄色いラモックス。
青い仲間から長老に呼ばれていたことを聞くと、
クーンは長老のいる部屋へと入っていきました。
長老はもうおじいちゃん。しわくちゃな顔ともさもさとした尻尾で
クーンを出迎えます。
「時は尽きようとしているのだ。
お前も知っている通り。マーグメルはもう長くは持たん。
いや…本来ならばすでに崩壊しておるところだ。」
それなら、マーグメルを長生きさせている秘訣とは何なのでしょうか。
長老はクーンに、近くに寄るように言いました。
「この指輪を見よ。強い…魔力のこもった指輪だ。
今は亡き種族の遺産であろう。この指輪に念を込め、
マーグメルを支えてきたが…もう限界だ。」
長老の指から外されたのはきれいな指輪。
クーンはそれを手に取ります。
「あれ、内側に何か彫ってある…
集める…私の弟、作るあなたの願い…」
古代文字でした。モンスターならば読めるようですが、
今は廃れている上にのんびりと暮らしてきたクーンには読めませんでした。
「”わが兄弟を集め願いをかなえよ”」
さすがは長老。その文字が簡単に読めるようです。
「この指輪に兄弟があるのならば、
その力を集めてマーグメルを支えることが出来るかもしれん。
この指輪をお前に託す。 兄弟を集めよ。」
そう、クーンを呼んだのは、
指輪を集める旅をさせるためだったのです。
「幸い、あるリージョンの近くに来ておる。ここから旅を始めよ。」
そう言うと、長老の足元に大きな穴が開きました。
表面が揺らいでいるその穴は、外の世界へと繋がっているようです。
そして指輪を指に通した瞬間。
クーンの姿は、緑色の髪をした人間の男の子に変わってしまいました。
でも耳と尻尾はそのままです。
さぁ、旅立ちの時が来ました。
しかしクーンは聞かずにはいられません。
「長老、どうして僕を選んだんですか?」
「夢を見たのだ…。あの夢はマーグメルが見せた夢だ。
さあ…行け!」
「は〜い!」
ラモックスの中でも人一倍元気な子、クーンが今、
広大な外の世界へと旅立っていきました。
「クーンで大丈夫だろうか…心配だ」
32
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その2:商人の指輪 前半
:2008/03/12(水) 23:19:24
「うわ〜!ここなんだろう?にぎやかだなー」
降り立った場所は夕方の、賑わいのある町。
スクラップと呼ばれる、治安の悪い工業地帯でした。
何も解らないクーンが、音楽に釣られて目に入った酒場に足を踏み入れると
目についたのはメカが演奏するお洒落な音楽と、
派手な装飾でした。
「人型の犬が見える…流石に飲みすぎたか」
捻り鉢巻をした酔っ払いのおじさん、ゲンさんと、
その付き添いらしいロボットのT260G。
「おれはリュートっていうんだ。♪♪スクラップの酒場で変わった奴に会った〜♪♪」
変な服と歌を披露するお兄さん、リュート。
色んな人達が集まっていましたが、
クーンは、チャイナドレスの似合うお姉さんにも声をかけてみました。
「指輪?指輪がどうかしたの?」
「指輪を探してるんだ、こ〜んなの。」
クーンは指輪をメイレンに見せました。
「偶然ね、私も指輪を探しているの。あなた、どこから来たの?」
クーンは経緯を説明しました。
そのお姉さんはメイレンという名前らしく、
指輪を研究しているらしいのです。そしてこのリージョンにある指輪が
クーンの持っている指輪に会いたがって、ひきつけたらしいのです。
「そう… 大変ね。わたし協力するわ。
マーグメルを守りましょう。
指輪のある場所は大体知ってるのよ。」
いきなり心強い仲間が出来ました。
「わおぅ!凄いや!それじゃすぐに集まるね!」
「どうやって集めるつもり?」
「ちょっと貸して下さい、ってお願いするんだよ!」
子供であるクーンは、人を疑うことを知りません。
「…クーン、そんな親切な人ばかりじゃないのよ。
それに、さっきみたいに簡単に指輪を見せてはダメよ。
悪い奴もいるんだから」
「はーい!ねえメイレン、悪い奴ってどんな奴?」
「参ったわね。じゃあ悪い奴に会いにいきましょう?
運悪く、今度の持ち主はひどい奴なのよ」
「悪い奴かぁ…楽しみだなー♪」
リュート、T260、そして酒場を出るときに勝手についてきたゲンさんも加え、
5人は悪い奴へと会いに行きました。
33
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その2:商人の指輪 後半
:2008/03/12(水) 23:43:52
「カバレロさん、考えは改めていただけましたか?
いくら払えば指輪を譲っていただけますか?」
メイレンの言う悪いやつ、悪徳商人のカバレロの事務所。
そこには柄の悪そうな人やモンスターやメカが沢山いました。
「改めるのはそっちの方だよ、セニョリータ。
俺は金なんかいらないって言ってるんだ。
ただ、あんたと一緒に楽しい一時を過ごしたいだけさ。
良心的な申し出だと思うがね。」
メイレンをいやらしい目で見てきます。
彼は指輪の交換条件としてメイレンに何をするつもりなのでしょう。
「…解ったわ。」
しかしメイレンは要求を呑んでしまいます。
「約束を守るような奴には見えないぜ?」
ゲンさんが言います。
「ここで押し問答をしてても仕方ないわ。
それに、指輪はあなたにとって大切なんでしょ?クーン」
「うん!」
そしてメイレンは手下達と共に事務所の裏口から消えていってしまいました。
町の奥にある工場に向かうようです。
酒場に戻ったクーン達ですが、やっぱりメイレンのことが心配です。
メイレンを救出することにしました。
「おい、にいちゃん、工場の情報を集めてきな。お前は作戦を考えろ。」
ゲンさんがリュートと、T260Gに言います。
「メイレンの救出が最優先。主力班で正面に敵を誘導し、
警護の薄くなった地点から救出班を潜入させます。」
T260Gはその優秀な頭脳で即座に作戦をはじき出しました。
そしてリュートも情報を得て帰ってきました。
「カバレロの工場は十字路を北に行ったところだ。
正面は用心棒達が固めてるらしいが裏は警戒してない。」
「犬っ子とにいちゃんは裏へまわれ。正面の連中は引きつけておく。
それじゃ、行くぞ!!」
メイレン救出作戦が始まりました。
T260Gとゲンさんは正面でカバレロの相手をします。
その隙にクーンとリュートは裏口から。
すると、いきなりカバレロとメイレンのいる部屋へとたどり着きました。
今正にカバレロにメイレンが手を出そうと…
しかし、その瞬間すぐにメイレンはカバレロを
ボコボコにしてしまっていました。
「メイレン、大丈夫?」
「別に助けはいらなかったみたいだね。」
「あはは、そんなことないわよ。
指輪はカバレロが持ってるみたいね。」
「カバレロを追わなきゃ!」
そしてゲンさんとT260Gと合流し、
5人はカバレロファクトリーへ潜入します。
沢山の敵が待ち構えていましたが、クレーンを操作し、時には強行突破し、
5人はとうとう工場の最奥部へとたどり着きました。
「くそーーー、ここからが本番だ、行け!」
そして奥から出てきたのはなんと大きなロボット。
ヴァルカン改と呼ばれたそのロボットにクーン達は立ち向かいます。
指輪の力も用いながら、クーン達はヴァルカンを倒し、
カバレロを降参させることに成功しました。
「わかった。あんたの言うとおりにする。指輪は譲ろう。
10000クレジットだ。」
「え、何?私の聞き間違い?0が2つ多いんじゃないの?」
「ひーー…女は怖い…」
そんなこんなで、指輪を手に入れることに成功しました。
「よかったね、クーン!」
「うん!」
そして彼らはリージョン間を航行するリージョン・シップへ乗り、
新たな地へと向かいました。
34
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その3:盗賊の指輪 前半
:2008/03/13(木) 17:58:22
着いた場所はクーロン。
この世界を隅々まで行くためのリージョンシップの中継地点、
中心地とも言えるような場所でした。
しかしその場所は中心地とは程遠い雰囲気を持つ、
治安の悪い、ネオンの輝く夜も眠らぬ繁華街。
とりあえずこれからはこの場所を拠点とするようです。
「次はどこに行くの?メイレン」
クーンはたずねます。
すると、メイレンはぺらぺらと物凄いスピードで指輪の情報を話し始めました。
「そうね〜
ムスペルニブルには指輪の君って呼ばれている妖魔がいるらしいの。
それから、シュライクには指輪に関する伝説がたくさんあるでしょう
マンハッタンで売りに出てる指輪もあったし、
ヨークランドの富豪が指輪を持ってるって言うし、
指輪の持ち主がリージョン間の混沌で行方不明になった噂もあるし、
監獄ディスペアには刑期100万年の男がいて、そいつが指輪を持ってるらしいっていうし〜」
「あ〜!!! そんなにいっぺんに言われたら分かんないよ!」
あまりにも情報が多すぎます。
とりあえず今回はその中の一つの情報から、
行き先となるリージョンシップへと乗り込みます。
長い船旅。
しかしその途中、なんとリージョンシップが大きな揺れを起こしてしまい…
気がつき、外へ出てみるとそこは…
紫、青、赤の柔らかい壁。床からはぐちょぐちょとした肉の感触。
…伝説といわれる、リージョン界を漂う巨大生物…
別名「生きたリージョン」タンザーの中でした。
リージョンシップがイカの形をしていたせいでしょうか。
クーン達はなんと飲み込まれてしまったのです。
他の乗客たちは慌てふためきます。
そんな所に、人間一人と、骸骨のモンスター一人が奥の穴から現れ、
クーン達に銃口を突きつけました。
「久しぶりのシップだな。」
「オラオラ、そこに荷物を並べろ!」
クーンはすかさず、彼らに立ち向かい、すぐに勝利します。
「く、くそー…」
すると奥の穴からもう一人…女性が姿を現しました。
「ほー、あんたら、強いね。
この馬鹿が!
…手荒なまねして悪かったね。どうにも気の短い連中でさ。許しとくれ。」
「うん!」
「…あんたいい子だね」
どうやら彼女達は大分前に彼女達は船ごと飲み込まれてしまったらしく、
今はここで暮らしているといいます。
「さあ、早く荷物をまとめて移動しないと。
こいつが次に大口を開けたときに奥まで流されちまうよ。」
そんなときでした。
「この女について行ってはいかん!
こいつはリージョン強盗団の首領ノーマッドだぞ!!」
奥の別の穴から、弁髪の格闘家らしき男が姿を見せました。
これに対しノーマッドは言い訳するつもりはなく、
この男についてくるか自分についてくるかは自由だ、と残して姿を消しました。
と、メイレンが黙っています。
「僕、クーン!変わった頭だね、病気?」
クーンは容赦ありません。
「病気じゃないさ。修行のためにこういう髪型にしてるんだ」
突然、メイレンが怒鳴りました。
「フェイオン!」
驚いた弁髪の男は振り返ります。
「メイレン!なぜここに…?」
「それはこっちのセリフよ! 何の便りもよこさないと思ったら、
こんな所にいるなんて。京に精神修養の修行に行くなんて言って、
ウソつき!」
メイレンは大声でまくしたてます。
「何を言ってるんだ。私だってタンザーに飲み込まれて仕方なく…」
そうです。クーン達だって飲み込まれたのは偶然。
フェイオンが飲まれたのもまた、仕方のないことのはず…ですが。
「言い訳なんか聞きたくないわ!あなたはいつもそう。修行のため、拳のため、技のためって、
私はいつも待って、待って…」
そしてメイレンは奥へ走っていきました。
「メイレンを泣かせたな!?」
クーンが追いかけてすぐにメイレンは泣き止み、
一行はひとまずフェイオンのいる、飲み込まれた人達のいる場所へと向かいました。
35
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その3:盗賊の指輪 後半
:2008/03/13(木) 19:19:50
「ねえ、指輪知らない?」
単刀直入にクーンはフェイオンに聞きました。
「指輪かー…あまり縁がないからなぁ」
「クーン、このハゲに指輪を見せてやって。」
「は、ハゲ!?」
クーンは指輪を見せ、事情を話しました。
クーロンで話した中には、行方不明になった指輪の持ち主の話がありました。
そして、タンザーに飲み込まれたという話も。
「ひょっとするとノーマッドが知っているかもしれないが…」
そうと決まれば出発です。フェイオンを加えた一行はノーマッドのアジトへ向かいます。
「よく来たね。来なくていい奴まで来てるけど。」
ノーマッドがアジトの奥から姿を見せました。
「今日は彼らの用件で来た。お前に尋ねたいことがある。」
「あら、偶然だね。こっちも聞きたいことがあるのさ。
持ってるんだろう、指輪。お出しよ。」
なんとノーマッドもまた、クーンの指輪を狙っていたのでした。
恐らくはノーマッドがタンザー内の指輪を持っている。
ノーマッドはなんと、手下たちをフェイオンの所に向かわせていました。
そして、フェイオンの所にいる人達を人質に、指輪を要求してきたのです。
「おとなしく指輪を出しな。あいつらタンザーのエサになっちゃうよ。」
「ヤダ!ボク関係ないも〜ん。指輪はあ〜げない。
こんなことするなんて、おばさん悪い人だね。」」
その一言でノーマッドは怒りました。
「お、おばさん!! キー、きざんじまいな!」
沢山の部下がクーンに襲い掛かります。
しかし、そんな彼らを物ともせず、クーン達は奥へと進み…
アジトのノーマッドの部屋へたどり着きました。
「もう来たのかい!役に立たない手下どもだよ。
あんた達、時間稼ぎをおし!」
現れたモンスター、カモフックはノーマッド最強の用心棒です。
なかなかの手ごわい相手でしたが、指輪の力、フェイオンの力を借りて
倒すことができました。
そしてクーン達はその奥にいるノーマッドを追いかけます。
アジトから続くその道はタンザーの本体、つまり心臓に通じていました。
しかしここで予期せぬ出来事が。
なんと、ノーマッドはタンザーに飲まれかかっていたのです。
「ヒー、助けてー!!」
「あんな奴でも助けねばいかん!!」
「うん!」
そして今度はタンザー本体との戦いとなりました。
何せここはタンザーの体内。本体を守るべく周りの沢山の臓器が
クーン達を攻撃してきます。それでも頑張ってタンザーを攻撃し…
そしてノーマッドを助けることに成功しました。
そして指輪をもらいます。
「指輪をありがとう、ノーマッドさん!!」
「チッ、あたしを助けたこと後悔するよ!!」
助かったノーマッドは逃げていきました。
…と、ここで。
「あいつも少しはおとなしくなるだろう。」
「だといいわね、フフ」
「あ、メイレン笑った!」
慌ててそっぽを向くメイレンですが、どうやら二人も仲直りできそうです。
しかしここでなんと、攻撃されたタンザーが激しく苦しみ始めました。
これは危険…ですが同時に、脱出のチャンスでもありました。
戻ったフェイオンは中にいる人達を、リージョンシップへ向かうように呼びかけ始めます。
クーン達はリージョンシップ前で待機。
しかしなかなかフェイオンは現れません。
早くしないと脱出のチャンスを逃してしまいます。
…なかなか現れません。
「もう少し‥‥ もう、行きましょう。」
メイレンも諦め、リージョンシップへ足を向けたその時。
「あ、来た!」
残っていた子供たちを連れて、フェイオンがやってきました。
「フェイオン…」
「待たせたな。」
「ホントよ、どれだけ待ったと思ってるの。」
そして、みんなを乗せたリージョンシップは、無事タンザーの口から脱出することができました。
36
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その4:勇気の指輪
:2008/03/13(木) 21:05:01
「クーン!いい知らせよ。ある指輪の持ち主が売ってくれるって。
以前から交渉してたんだけど、なかなかうんって言ってくれなかった人よ。
気が変わったみたいね。」
クーロンの町でメイレンが嬉しそうに声をかけてきました。
次の指輪の情報のようです。今回はすぐに手に入りそう。
行き先のリージョンの名前はバカラ。
それ自体が巨大な娯楽施設であり、
下から駐車場、ホテルフロア、カジノフロア、バーフロアに分かれています。
ホテルフロアの最上階の一室に彼はいました。
「この部屋ね…
な、何をやってるの!」
部屋に入るなりメイレンは驚きました。
なんと、指輪の持ち主が首を吊ろうとしているのです。
「死なせてくれーーー!」
「だめだよー。」
クーンはどこまでもマイペースです。
「キャッ!」
メイレンが天井からの縄を解こうとして、手が滑ってしまいました。
「うおっ あがー!」
「大変!」
それからしばらくして、なんとか持ち主が死ぬのをとめることができました。
そして、彼の話を聞きます。
どうやら、カジノで遊びすぎて全財産をなくしてしまったというのです。
指輪を売ろうとしたのはそのせいだとか。
なのに何故死のうと…?
「…その指輪が…無いんです。」
「どういうこと!」
何者かに盗まれたようです。一体犯人はどこに……?
ふと、金庫の中からひょっこりとネズミが顔を出しました。
「ああ〜、指輪だ!」
「待ちなさい!」
「わしの指輪!」
指輪を持ったネズミとの追いかけっこが始まりました。
カジノフロアでスロットを渡り歩きます。
お客さんの足元にもぐりこみ、大騒動が起こりました。
巨大スロットに入り込み、大量のネズミのフィーバー。
そしてとうとう、バーフロアのシャンデリアにて、追い詰めることができました…
が。
シャンデリアはクーンを乗せた途端、突然下がり始め…
どんどんバカラのフロアを落ちて行き…
最下階、駐車場でシャンデリアは崩壊。
ネズミは地下洞窟へと逃げてしまいました。
どんどん洞窟の中を逃げていくネズミ。
ここには精霊も住むといいます。
そして…そこには…
一番奥でネズミは恐れ、震え上がっています。
それもそのはず。そのフロアにいたのは…
巨獣でした。
愛らしい顔をした、けれど凶暴な巨獣との戦い。
岩を投げつけてきたり、パワフルな彼もクーン達の前に敗れ去り…
そしてネズミは捕まったのでした。
「やっと捕まえたぞ!大丈夫、君には何もしないよ。」
37
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その5:隠者の指輪
:2008/03/13(木) 21:31:48
今度は巨大刑務所リージョン・ディスペアにいる、
刑期100万年の男が持つ指輪にすることにしました。
ですがこれまで入り込む方法が見つかりませんでした。
しかし…
「ディスペアに定期的にパイプや電装関係の修理工が入るらしいわ。
これを利用して入り込みましょう。」
「ボク、修理なんてできないよ?」
「振りだけでいいのよ。上手く入れたら、
刑期100万年の男の所へ行きましょう。」
話していると突然、通りを紫色の、揃ったショートの髪をした女性が通りかかりました。
「ディスペアに詳しい女が、向こうの通りのレストランの前に立ってるわ。」
突然出てきた怪しい女性。この話を信用するべきでしょうか…。
ひとまずクーン達は女性の情報どおりにイタメシ屋の手前まで行ってみました。
いたのは金髪の、胸の大きく派手な服装をした若い女性。
「あなた、ディスペアに詳しいんですって?」
「ええ、まあね。」
「噂はね。ディスペアのどこかにいるらしいわ。でも、正体は誰も知らないわ。」
「そうね、大体の場所の見当はつくわ。」
そしてこの後、報酬のお金の話をメイレンと女性の間で交わし、
クーン達はその女性、アニーを仲間に加えディスペアに向かうことにしました。
「おや、今日は美人が来たね。」
「いやだもう。御世辞を言っても何もあげませんよ。」
大監獄・ディスペア。脱出した人間は数少ないと聞きます。
「いやいや。許可証確認と。はい、どうぞ。」
その時でした。
「待て。」
男性が一人、こちらに向かってきます。
…どうやら、この人こそがディスペアの所長らしいのです。
「いつもと違う作業員だな。」
「許可証は本物です。」
どうやらクーンたちを怪しんでいるようです。ただものではありません。
「そこの犬も作業するのか?」
「犬じゃないやい、クーンだよ!」
「鼻が利くんです。何かと便利なんですよ。」
クーンはすっかり犬扱いです。
「よかろう、作業は迅速、かつ、確実にな。」
所長の目もごまかし、なんとかディスペアの内部に入り込みました。
ここからはガイド役のアニーに任せ、クーン達は言われるままに進んでいきます。
内部には沢山のモンスター。どこから出てくるか解りません。
アニーによると物凄く強いモンスターも居たそうなのですが、
今回はそこには入らないそうです。
そしてとうとうたどり着いた一室。
刑期100万年の男の部屋…一体どんな人なのでしょうか。
「ご苦労だったね。やはり、ここの囚人に用があったのかね。」
…そこにいたのは、なんと所長でした。
「どうして、ばれたの…」
「君らが来たとき、これが光ってね。」
そして所長は指を見せます。
なんと…指輪でした。
「そう、私はここの所長でもあり、同時に囚人でもある。
このディスペアすべてが私のための監獄と言ってもいいだろう。」
なんと刑期100万年の男とは、所長自身のことだったのです。
「いったい、何したの?」
「フッ。指輪が欲しいのではないのか?」
「ウン!」
そしてクーンは事情をめちゃくちゃに所長に説明します。
「そうか、まあよかろう。
こんな所まで私に面会に来る者はそうはいない。
持って行け。」
そして指輪は牢屋の床を転がり…、
クーンの元に届いたのでした。
所長が一体何をしたのか…それは誰も知りません。
38
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その6:戦士の指輪
:2008/03/13(木) 22:05:07
次の指輪はシュライクの指輪伝説に関するものでした。
歴史と伝統のある、古い都市シュライク。歴史に名を残す王の中でも有名な王の一人、
済王が大事に持っていたという指輪が彼の墓に収められているというのです。
シュライクで彼らはシュライクの伝説に関する本をまず読みました。
その記述によると、済王の妻である女性は死した王に会うため、
三種の神器を祭壇に供え、扉は開かれたというのです。
そして子供たちから済王の古墳の入口を聞き、彼らは中へ入り込みます。
内部はモンスターがはびこる危険な場所。
まずは手前の方で見つかった神器、鏡を見つけ、向かいます。
しかしなんと床が開き…下階へと落ちてしまいました。
下はモンスターが一層多い階層でした…
上階へと戻り今度は仕方なく奥へと向かい、古墳最奥部にあった勾玉を見つけました。
しかしそこには神器を守る死した兵がいました。彼らと戦い、勾玉を手に入れました…
そして戻るとなんと、古墳の一室の床が光っています。それも一部だけ…
一体これは何を示すのだろう…そう思って光る床を踏むと、落とし穴になっており、
またも下階へ落とされてしまいました。
これは罠を避けるためのものだったのでしょうか…そう思ったときです。
なんとこの階の一番高い所にある祭壇に、神器の二つ目、剣が刺さっていたのです。
しかしどうやってもこれは取りにいけない。…そこでクーンは考えました。
落とし穴のどれかが、祭壇の所に落ちるものなのではないかと。
あたりでした。いくつかある落とし穴の箇所のうちの一つから、
剣のある祭壇へと落ちることができたのです。ここもまた兵が守っていました。
そして最後の神器、鏡を手に入れようとします…
しかしここはさっき落とし穴があって取れなかった場所…
しかし、今度は落ちません。剣が持つ力は落とし穴を封じるものだったようです。
そして今度もまた死した兵を倒し、
揃った神器を玄室の前の祭壇へと捧げ…
とうとう扉は開かれました。済王の部屋です。
「指輪はこの中だな!」
王の眠る墓の扉を開けると…
「シュライクを脅かす悪しき者達め、余の剣を受けよ!」
「出たな。」
ゲンさんが言います。
「何か勘違いしてるわ、あの骨。」
アニーも言います。
「骨ではない。我はシュライクの王、アメノシタシラスミコトなるぞ。」
そう、とうとう現れました…済王です。
名を馳せた古代の王…果たして勝てる相手なのでしょうか。…しかし。
「指輪だ!!」
全く危機感のないクーンは王に近づきます。
「そうか、指輪を奪いに来たのか、盗人どもめ。」
「あなた、死んじゃってるんだから、
その指輪をしていても意味が無いでしょう。私たちに譲って。」
アニーは言います。
「指輪を集めてどうする?シュライクを支配する気か?許さんぞ!」
王は怒ります。
「違うよ。マーグメルが壊れちゃうんだ。ボクの故郷が消えちゃうんだ。」
「リージョンが無くなるというのか?馬鹿げた作り話を。」
王はクーンの話を信じようとしません。
「クーン、危ない!!」
しかしその時…済王とクーンの、二つの指輪が共に光りだしました。
そして…
指輪が見せたのは、マーグメルの風景でした。
今にも滅びそうな赤茶色の大地。萎れた木、水があった場所もマグマに変わり…
それでも懸命に、楽しく生きるラモックスたち。
「今のは、何?!」
「指輪が語り合った… お前の言葉は真実だな。
よかろう、この指輪はお前に預けよう。」
「ホント! ありがとう!!」
「ただし、余も指輪の行く末を見届けたい。お前達と行くぞ。」
「ウン!」
そして、心強い仲間が増えました。
「死体と旅するのか…」
アニーがぼそっと言います。
「死体ではない!余はシュライクの」
「王様だ!!」
この二人、結構気が合うのかもしれませんね。
39
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その7:命の指輪
:2008/03/13(木) 22:39:29
おいしいお酒を作ることでも知られる田舎町…ヨークランド。
実はそこはリュートの故郷でもあります。
そこの富豪が、今回の指輪の所持者らしいのです。
「アニキー!俺も連れてってくれよー!」
巨体の怪物、サンダーがリュートの帰りを待っていました。
「おー、解ったよサンダー。お前もついてこい!」
予期せぬタイミングで新しい仲間、サンダーを加えると
一行は富豪の邸宅に入ります。
「あなた方も娘を助けに来てくださったのですか?」
「うん!」
しかしどうやら富豪の娘は今病気の身だといいます。
「もう、どんな方でも構いません。今も一人来ているのですが…」
娘のいる部屋の方を見つめる富豪。そのドアから、
一人の男が猛スピードで飛び出し、
クーンの後方の入口から逃げていきました。
「俺の手には終えねえ!!」
「…とまぁこんな具合で。」
「何が起きるんだろう!?楽しみだなー♪」
そして富豪の娘さんの部屋へと入ります。
そこには苦しそうな娘さんの姿。まだクーンと同じくらいの歳でしょうか。
そのときです。
「この人間の命は私のもの…
邪魔はさせぬぞ…!」
そう、この子の病気はただの病気ではありません。
恐るべき妖魔…病魔モールに取り付かれたことによる、吸血でした。
術を用い、不老不死の体を持ち、強い者ほど美しい姿を持つとされる種族…妖魔。
下級妖魔である、美しいか醜いか…というより人間とは程遠い外見をした
下級妖魔であるモールですが、恐ろしい戦闘能力を有しており、
とても敵いません。追い詰めましたが、すぐに逃げられてしまいました。
「いまのなんだろう?」
「取り付かれてるみたいね」
「指輪を入手後退却するのが最善です」
T260Gは冷酷な判断を下します。しかし…助けないわけにはいきません。
「待って!指輪の力が、この子を生き永らえさせているのかも知れない。」
メイレンが言います。
「マーグメルみたいに?」
「クーン…クーロンに行きましょう。病気に詳しい妖魔がいたはずだわ。」
クーロン、裏通り…治安の悪化が激しく、汚い無法地帯。
地下水路にはモンスターもはびこるその場所…。
薄暗い病院の中。患者と思われた骸骨が倒れ、ケタケタと笑った後呼び出された先に…彼はいました。
「君が患者か?」
黒く、前に垂らした髪と、蒼白な肌…そして白衣を着こなす、美形の医者。
妖魔医師ヌサカーン。モールとは違うその外見は…恐らく上級妖魔と思われます。
そしてクーンは事情を話します。
「…往診は行わないことにしている。例外はあるが。」
「相手は大富豪。報酬は望みのままよ」
「報酬か…興味深い患者だな。」
己の興味のみで動くのが上級妖魔という生き物…。ヌサカーンが加わりました。
そして再びヨークランド、富豪の家にて。
「よろしくお願いします。」
「まずモールをこの娘に取り付かせる。そうすれば簡単には逃げ出せない。
そこで処置をする。取り付かせる前にダメージを与え過ぎれば、
モールは逃げる。だが、ある程度のダメージを与えておかないと娘の生命力が持たないぞ。」
つまりはモールをある程度痛めつけた上で娘に取り付かせ、
その後で攻撃し、倒すというもの。
「この人間の命は私のもの…邪魔はさせぬぞ…」
そして「治療」という戦いが始まり、
モールは娘に取り付き…そしてその時を見計らい攻撃を加え、そしてモールは倒れました。
「やったー!!」
クーンの喜びの声。同じく富豪の娘が目を覚ましました。
「おとうさん!」
「ハイ、これ!」
「その指輪は!それを渡してはお前が…」
「もう大丈夫よ、おとうさん。それに、夢の中で
この指輪が兄弟達に会いたいって言ったの。
クーンが持ってるのよね、この指輪の兄弟を。」
「ウン!」
「良かった、良かった…!」
富豪は本当に嬉しそうです。そしてここにも一人…。
「ホントによかった…」
そういえば、アニーには養子に出した妹がいたとの話を
聞いたような気がしました。この子はもしかして…?
40
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その8:策士の指輪
:2008/03/13(木) 23:13:30
リージョン界を統べる3つのリージョンからなる統治組織・トリニティ。
その中の一角、大都会マンハッタンにその指輪はあるそうです。
海に浮かぶ超高層ビル街に囲まれたお洒落なショッピングモール。
若い男女に人気のその中のアクセサリーショップにそれはあります。
以前はあまりに高くて手が出なかったその指輪が今なら買える。
クーンは指輪を買いに店へと足を運びますが…
「残念ながら、その指輪でしたらすでに
オウミの領主様がお買い上げになりました…。」
オウミ。軍港ネルソンへ通じるシップを出す唯一のリージョンにして、
オウミ自体は綺麗な浜辺で有名な港のリージョンでもあります。
そこもまたお洒落で綺麗な町。
クーン達はそこに向かい、領主に話をつけてみることにしました。
「帰ってきてきておくれ…愛しているんだ…」
花びらの舞う水面にかかる橋の上で独りつぶやく、
綺麗な服に身を包んだ男性を気にせずに。
広い花畑に囲まれた大きな屋敷。
羅針盤をかたどったエントランスホールでクーン達は
領主に会いました。
「これはこれは、私に何か御用ですかな?」
もさもさとした赤い髪と髭、そしてメガネ。
屋敷の雰囲気に似合わぬ男が姿を現しました。
「マンハッタンで指輪を買われたそうですね。」
「それが何か。」
「その指輪を譲っていただけませんか。」
メイレンは言います。
ですが領主はそれを聞くと態度が変わりました。
「ほーほー。あなた方も指輪を集めておられるのですか。」
「うん!!」
そして領主は言いました。
「では、あなた方の集めた指輪を頂きましょうか。」
「なんですって!?」
「そう…これは罠。」
ホール中央の床が抜けます。
「そしてこれは、落とし穴。」
クーン達は遥か地下へと落とされてしまいました。
「ふふふふ、指輪は後で回収しよう。」
「いててて、なんかヤバそうな場所に落とされたわね…
あれ。クーン、どこ?」
薄暗い屋敷の地下。明かりはなく、長いこと手入れされていないであろう
ボロボロになった床や装飾が目に付きます。
「ワオ!どきどきしちゃった…」
「もう、クーンったら。さあ、早くここから出ましょう」
そこはモンスターの巣といっていい状況でした。
色んな種類のモンスターが彼らを襲い、戦いに勝ちながら
彼らは上を目指します。
上への階段、恐らくもう地上も近いでしょう。
そこになんと巨大なイカが通せんぼをしています。
かなり強そうです…何か対抗する手立てがあれば…。
ふと、すぐそこにあった部屋から水の音が聞こえ、入ってみると
なんとそこには海に繋がる水路がありました。
綺麗だなー…と眺めていると…なんと。
「高貴なお方の匂いがします…」
黒い肌をした、美しい人魚が現れました。
名はメサルティムといい、ヌサカーンの気配を感じ現れたそうです。
「ご協力できることならば、何でもさせていただきます…」
メサルティムを加え、巨大イカ、デビルテンタクラーとの戦いへ入ります。
彼女の協力もあり、クーン達は難なくそれを倒すことができ、
とうとう屋敷の地上階へと戻ることができました。
領主は懲らしめねばなりません。部屋へ行ったクーン達は、
そこで領主の正体を見ます。
「お前、あのイカの化け物を倒したのか!! ヒー、許してくれ!!」
そして領主は本当の姿を現しました。
小さな、小悪魔のような…それでいて少し太った、卑しい下級妖魔でした。
「なんだ、妖魔だったんだ。」
「指輪は頂くわよ。どうせ、店の人をだまして手に入れたんでしょう?」
「く、くそー。
おい、この女に気をつけるんだな。
指輪を狙ってる奴に、ロクなのはいないぜ!」
「あんたと一緒にしないでくれる?」
そして領主を騙っていた妖魔は姿を消し、
彼らは策士の指輪を手に入れることに成功しました。
一体本物の領主はどこに…?
41
:
サガフロンティア・クーン編 指輪その9:神秘の指輪
:2008/03/14(金) 20:58:17
そして最後の指輪の持ち主の話をメイレンから聞きます。
最後の指輪はここ、
炎と氷が支配する、幻想的なリージョン…
ムスペルニブルにありました。
そのムスペルニブルに建つ、大きな大きな館。
妖魔の中でも上級中の上級。
3人の「妖魔の君」のうちの一人、
「指輪の君」ヴァジュイールが持つものでした。
小金色に煌く内装。1階の左右と2階の左右にあわせて大きな4つの扉…
その先にそれぞれ扉が2つづつ…計8つの扉があります。
そして2階の中央にある巨大な扉から奥へ突き進むと長い長い階段があり、
その先の、天井まである大きな扉を潜った先に…
燃え盛る炎を映す大きな窓を背に、
黒くウェーブのかかった長髪が特徴の、長身の…館の主が現れました。
巨大な魔物を基に作ったような椅子に深く腰掛けています。
彼こそが…ヴァジュイールです。
「おお、指輪の挑戦者か。久しぶり、久しぶりだな。」
重々しい空気の中、最後の指輪の持ち主は指をかざします。
「見よ。この指輪が欲しければ奪い取れ!
しかし、それ相応の力の無い者の挑戦は許さん。」
やはり、条件があるようです。
「我が宮殿には8つの小部屋がある。
それぞれの部屋は対応する指輪を持つ者に扉を開く。
部屋の謎を解き、鍵を集めよ。
8つの鍵が揃ったとき、挑戦の扉が再び開かれる。健闘を祈るぞ!」
そして扉は閉じられました。
先ほどのホールにあった4つの扉の先にある8つの試練。
それを乗り越えて初めてヴァジュイールへの挑戦権が得られるのです。
ヴァジュイールにその様子を鑑賞されながら、
クーンたちの挑戦が始まりました。
護りの間ではモンスターを封じる9つの墓から鍵の入ったものを探し出し…
商人の間ではヴァジュイールの趣味で開催されている恐怖のクイズ番組、スーパーハイ&ローを勝ち抜き…
盗賊の間ではモンスターの駆け回る迷路からすべての金袋を持ち出し…
勇気の間では一面の針山の上の、透明な床を踏み外すことなく渡りきり…
隠者の間では沢山の樽を移動し続けるネズミを、探し当て…
戦士の間では3種のモンスターと、クーンをあわせた4つのチームによるトーナメントを勝ち抜き…
生命の間では生命力をひたすらに削るマグマスライムの集団との長い長い戦いを耐え…
策士の間では歩き回るモンスターにトラップを用いて全員倒すことを…
それぞれ課せられました。
クーンたちはそれらを全て…仲間たちと共に勝ち抜き、
そして…
クーンは再び2階の扉の前に立ちました。
指輪の挑戦者として。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板