したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ゲームの物語紹介スレ

31サガフロンティア・クーン編 指輪その1:護りの指輪:2008/03/12(水) 22:50:39
リージョン界。
混沌と呼ばれる空間の中に沢山の世界、リージョンが存在しています。
その中の一つに、人間には噂程度にしか囁かれていないリージョン…
動物のような愛らしいモンスター、ラモックス達が住む
マーグメルと呼ばれる、枯れ果てたリージョンがあります。


その日、大きな地震がおきました。
一匹の、緑色の子供ラモックスが大きな揺れに、
なんと高台から転げ落ちてしまいました。
しかしその子はすぐに起き上がり、高台からマーグメルを見渡しました。

「僕はクーン。
 ここ、マーグメルで暮らしてる。
 マーグメルは昔、美しい世界だったとばーちゃんがいつも言ってた。
 でも、僕は生まれてからずっとこのマーグメルしか見たことがない。
 マーグメルは死にかけてるんだ…。
 全てのものには終わりがある。ばーちゃんが死ぬ前にそう言ってた。
 だから悲しむことはない…と。
 僕は小さかったからばーちゃんが何を言ってるのかわからなかった。
 それでも、ばーちゃんが死んだとき、僕は涙が止まらなかった。」

そしてクーンは土でできた階段をゆっくりと降り、
仲間たちの所に降りてゆきました。

「マーグメルが死ぬとき…僕はやっぱり泣くのかな…。」

ここマーグメルには沢山のラモックスが楽しく暮らしています。
戦いが大好きな桃色の姉妹、いつものんびり屋の黄色いラモックス。
青い仲間から長老に呼ばれていたことを聞くと、
クーンは長老のいる部屋へと入っていきました。

長老はもうおじいちゃん。しわくちゃな顔ともさもさとした尻尾で
クーンを出迎えます。

「時は尽きようとしているのだ。
 お前も知っている通り。マーグメルはもう長くは持たん。
 いや…本来ならばすでに崩壊しておるところだ。」

それなら、マーグメルを長生きさせている秘訣とは何なのでしょうか。
長老はクーンに、近くに寄るように言いました。

「この指輪を見よ。強い…魔力のこもった指輪だ。
 今は亡き種族の遺産であろう。この指輪に念を込め、
 マーグメルを支えてきたが…もう限界だ。」

長老の指から外されたのはきれいな指輪。
クーンはそれを手に取ります。

「あれ、内側に何か彫ってある…
 集める…私の弟、作るあなたの願い…」

古代文字でした。モンスターならば読めるようですが、
今は廃れている上にのんびりと暮らしてきたクーンには読めませんでした。

「”わが兄弟を集め願いをかなえよ”」

さすがは長老。その文字が簡単に読めるようです。

「この指輪に兄弟があるのならば、
 その力を集めてマーグメルを支えることが出来るかもしれん。
 この指輪をお前に託す。 兄弟を集めよ。」

そう、クーンを呼んだのは、
指輪を集める旅をさせるためだったのです。

「幸い、あるリージョンの近くに来ておる。ここから旅を始めよ。」

そう言うと、長老の足元に大きな穴が開きました。
表面が揺らいでいるその穴は、外の世界へと繋がっているようです。

そして指輪を指に通した瞬間。
クーンの姿は、緑色の髪をした人間の男の子に変わってしまいました。
でも耳と尻尾はそのままです。

さぁ、旅立ちの時が来ました。
しかしクーンは聞かずにはいられません。

「長老、どうして僕を選んだんですか?」

「夢を見たのだ…。あの夢はマーグメルが見せた夢だ。
 さあ…行け!」

「は〜い!」

ラモックスの中でも人一倍元気な子、クーンが今、
広大な外の世界へと旅立っていきました。

「クーンで大丈夫だろうか…心配だ」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板