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ブラジルニュース5

1taro:2008/09/02(火) 06:59:57
ブラジルニュース3のスレッドが1000になったので5を立てます
主にhttp://www.nikkeyshimbun.com.br/
http://www.spshimbun.com.br/conteudo_area.cfm?DA_N_ID=12
の記事です
ニッケイ新聞は有料メールマガジン「ブラジル新聞」の開始にともない、
記事本文の更新は発行日の10日後となりました
ブラジル新聞の購読は↓です
http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/70/P0007044.html

2taro:2008/09/02(火) 07:01:46
ニッケイ新聞 2008年8月21日付け

リースにもIOF=歯止めが利かない過熱消費

 政府はクレジット拡大による過熱消費を懸念し、リースに対し金融税(IOF)三・三八%を課税する意向と十七日付けヴァロール紙が報じた。これまでリースは、貸借取引と見て金融取引とは考慮しなかった。
 財務省は、自動車のリースで様子を見て最終決定を下す。自動車販売のクレジットは殆ど、金融取引と見なされなかったリースに流れ込んでいる。リースの貸与期間は現在、自動車に二十四カ月。五年以上使用可能な資本材は三十六カ月となっている。
 政府は一月、クレジットに対するIOFを一・五%から三・三八%へ増税、五月発効とした。他に中銀は、基本金利を一一・二五%から一三%に引き上げている。政府は一連の過熱市場の抑制策を打ったが、消費の抑制は難しいと関係者が見ている。

3taro:2008/09/02(火) 07:03:54
ニッケイ新聞 2008年8月21日付け

聖市の電話番号変更8月分

 聖市の電話のうち、最初の四桁が六で始まる番号の変更が続いている。
 二十一日からは、6851〜59が2851〜59に変わる。
 二十三日からは、6408〜09、6440〜44、6447、6459、6461、6463〜64、6466〜72、6475、6479の頭の6が2に変わる。
 三十日からは、6110〜15、6117、6119、6139の頭の61が20に、6401〜07、6431〜33、6436〜39、6492、6962の頭の6が2に変わる。

4taro:2008/09/02(火) 07:04:28
ニッケイ新聞 2008年8月21日付け

農産物輸出27%増の740億ドル

 二〇〇八年度の農産物輸出は、昨年の五百八十四億ドルから二七%増の七百四十億ドルに達する見込みと農務省が発表。農産物の貿易黒字は、昨年の四百九十七億ドルから二四%増の六百二十億ドルの見込み。全輸出に占める農産物の割合は、昨年の三六%から三七%へ増えた。

5taro:2008/09/02(火) 07:05:09
スペース
ブラジル国内ニュース
ニッケイ新聞 2008年8月21日付け

東西南北

 十九日午後、ミナス州内フェルナン・ジアス道で、農業従事者を乗せたトラックがカーブを曲がり切れず、防護壁にぶつかって横転。荷台から放り出された農業従事者と運転手ら十四人が死亡、十六人が負傷の大惨事となった。コーヒー園の収穫からの帰りの事故で、下り坂でブレーキが利かなくなったための事故と見られている。また、同日午後、ラポーゾ・タヴァーレスで、トラックのタイヤが外れ、直撃を受けた女子学生が死亡する事故も起きた。
     ◎
 二日に聖市の鉄道の駅で切符を買った際、もらった直後の給与の一部を落とした青年。気付かず歩き出した様子と、落ちていたお金を拾って警備員に渡す少年の様子が防犯カメラに写っていたのを十九日のテレビ放送で見た青年は、二日の服装で駅に行き、札の特徴などを告げてお金を受け取った。届けた少年は申し出ていないが、正直さが感動を呼んでいる。
     ◎
 オリンピックの水泳男子自由形五十メートルで金、百メートルで銅のシエロ選手が十九日に帰国し、聖市内をパレード。人々の声援に応える笑顔の裏には、同日知らされた祖母の死を悼む悲しみも込められていたという。本番の競技に差し障らぬよう、約一月前に亡くなったことを内緒にしていたという家族。また、その配慮に感謝するシエロ選手。スポット・ライトの陰には様々なドラマがあるものだ。
     ◎
 オリンピックでは、女子遠泳(十キロ)で伯国選手が五位入賞。日系のポリアナ選手も七位と健闘した。伯国勢同士の対戦となった男子ビーチバレーはファビオ/マルシオ組が決勝へ。金、銅獲得が期待されている。男子バレーは中国に勝ち、準決勝進出を決めた。

6taro:2008/09/02(火) 07:05:44
農融関係債務の返済に特恵 上院議会、暫措令変更案を承認
 二七日の上院議会で政府の暫定措置令(MP)四三二号に対する変更案が可決された。農業界の債務R$八七五億中のR$七五〇億にデスカウント、金利引下げ、債務期限延長を認める内容。すでに下院議会で可決ずみ。

 対連邦債務(DAU)として台帳に記載された債務の金利は経済基本金利のSelic、年一三%を年六・二五%の長期金利(TJLP)に切り替える。財務省は同債務総額はR$七二億として下院議会での審議中、金利切り替えに反対したが、今回は意見を控えている。

 農業界をバックにする国会議員らの奔走による。ルーラ大統領が否決する可能性がある。



 2008年8月30日付け

7taro:2008/09/02(火) 07:07:13
プレサウ油田で新たな議論 ロイヤルテイー再配分法案 リオ州は海盆殆どを失う
 リオ州政府は原油生産関係ロイヤルテイー配分を受け取る権利を失い、反対にサンパウロ及びサンタ・カタリーナ両州に同収入が急増する。このような内容の法案がさる六月から与党PT(労働者党、サンタ・カタリーナ州)のイデリ・サウヴァッチ上院議員によって国会に提出されている。原油関係ロイヤルテイー配分を地理的に見直す内容。



 《サウヴァッチ上院議員が提案》



 巨大原油埋蔵量で期待されるサントス海盆プレサウ油田の開発のあり方が政府、ペトロブラス、外資企業間でもめているところへ新たな議論が巻き起こりそうである。

 ブラジル地理統計院(IBGE)が一九八六年に定めたところによると、サントス海盆の油田地帯はいま注目されているトウピ及び周囲の二ブロックはリオ州に属する。

 それ以外のパラチー、ベンテヴィ、グアラー、カリオッカの各ブロックはサンパウロ州所属となる。

 これが、新法案によると境界線がトウピ・ブロックのかなり北方に引かれる関係からリオ州はすべての権利を失い、サンパウロ州が漁夫の利を占めることになる。

 サントス海盆の海底油脈はサントス沖合いから南方に広がり、サンタ・カタリーナ海岸沖合いに及ぶとされる見方が強い。確認されればサウヴァッチ上院議員の地元州が大いにうるおう。

 エスピリット・サント州も見直しによってリオ州に持って行かれ失うものが大きい。同州(地元市)の現在のロイヤルテイー収入を見ると、カンポ・デ・ホンンカドールのR$一億七四〇〇万が四分の一に減る。カーボ・フリーオのR$二五〇〇万は三分の一へ。しかし、その半面増える分もあり相殺されるであろう。

 リオ州のフランシスコ・ドルネーレス上院議員(進歩党=PP)は、サウヴァッチ上院議員と話し合って見る。他州を痛めつける意図があるとは思えない。リオ州が損失をこうむることはあるまい、との意見である。

 セーハ・サンパウロ州知事(ブラジル民主社会党=PSDB)は、フランシスコ・ルーナ企画長官を委員長とする研究委員会を設置、プレサウ油田関連の検討に着手した。

 州知事は研究結果を待って責任ある発言を行う、と慎重姿勢である。



 2008年8月30日付け

8名無しさん:2008/09/02(火) 07:07:40
複雑な問題が山積 連邦最高裁採決延期の背景
 連邦最高裁(STF)による二七日のハポーザ・セーハ・ド・ソウ先住民居住区を定めるにあたって境界線を引く境界画定案採決は延期になったが、それは問題が複雑であることを意味する。

 判事数人の次ぎの意見がそれらを物語る。

▽ 先住民たちはすでに文化レベルが高まり、広大な土地に隔離されて住む必要がなくなっている。現行の境界区画のモデルはあまりにも官憲的。政府は至急に変更する必要がある。政府機関の植民農地改革院(Incra)と国立インデイオ財団(Funai)は境界画定地を定めるに当たって呼吸が合わず衝突してばかりいる。

▽ハポーザ・セーハ・ド・ソウ方面に住む先住民たちの多くは、国境の向こう側のベネズエラに親戚がいる。何の制約もなく双方は自由に往来でき、それを取り締まるための軍隊の兵舎設置も効果がうすい。それは軍隊ですら先住民の土地にを踏み込むために彼らと特別な約束をする必要があるのを見ても分かる。そのような状況下で連邦憲法の定めるところに沿って境界画定案を認めるのは先住民と白人の完全分離への第一歩だ。

 ガイアナ及びベネズエラとの国境線のブラジル領でブラジル軍が自由に行動できるようにする必要がある。あるいは、憲法通りに境界画定をするが居住地区の規模を縮小する。

 死活問題とあって米作農園主らは最高裁に反対運動をすすめているが、ロライマ州の現地パカライマ市からパウロ・クワルチエロ市長(民主党=DEM)は二八日、ブラジリアで全国農業連合(CNA)の首脳部と会談、地元ホライマをはじめ全国各州で同種危機発生に対応する委員会の立ち上げを話し合った。

 一方、アイレス・ブリット判事(記述説明担当)が、境界画定案に賛成票を投じたことに意を強くした先住民四〇〇人は同日夜、ヴィラ・スルムで舞踏会を開いた後、翌二八日朝ベネズエラ及びガイアナとの国境の山岳地帯に戻った。



 2008年8月30日付け

9名無しさん:2008/09/02(火) 07:08:29
PCCの活動計画拡大 三権及び地方政界に働きかけ
 都第一コマンド(PCC)は組織及び豊富な資金をバックに国会へひそかに取り入り、刑務所におけるきびしい特別規律(RDD)を緩和させようと動いていた。

 一非政府組織が仲介に立ちロビー活動を国会の刑務所システム調査委員会(CPI)に向け展開した。サンパウロ州検察の特別組織犯罪取締りグループ(Gaeco)の調べによる。

 PCCは弁護士二〇人を抱え、R$二四〇万の資金を準備、中央では司法、立法、行政府にも取り入りを図った。

 地方ではサンパウロ、南マット・グロッソ、南リオグランデ、サンタ・カタリーナ、ペルナンブッコ各州の議員らと接触を図った。

 当局によるさる七月二五日のプリマドンナ作戦は、サンパウロ市内の女性弁護士二人の自宅からパソコンや各種書類を押収、それによってPCCの行動が明らかになった。

 PCCの活動範囲拡張計画は果てしなく、インターネットにポータルを立ち上げる予定で、その準備のためウェーブデザイナーにR$一万の謝礼金を支払っていた。それもNGOを通じて進められていた。



 2008年8月30日付け

10名無しさん:2008/09/02(火) 07:09:32
アグレンコ破産申請に動く シティバンクとフィブラ
 大豆輸出会社の最大手アグレンコは二七日、会社更生法適用を申請した。経営上の不正疑惑で連邦警察がさる六月に重役三人を逮捕している。同社はその後、引受け手を探していたが思わしくなく今回の更正法適用申請となった。

 債権銀行のシティバンク及びフィブラ銀行は、犯罪捜査の対象になり同社の法的更正はむりとして裁判所への破産申請に持ち込む動きである。

 同社の債務は六億ドル。つい昨年までは〇四年の年商三億ドルが〇七年に二〇億ドルに増大したとして、一〇月に株式公募で六・六億ドルを調達、市場でもてはやされていたが、不正疑惑いらい株価は九五・七七%の下落、二七日は四四センターボで取引されていた。



 2008年8月30日付け

11taro:2008/09/03(水) 07:05:20
サンパウロでのボサノヴァ展、最終週は無料公開


 サンパウロ・イビラプエラ公園内の半球状の建物、Ocaで開催中のイベント、Bossa na Ocaが、今月7日で終わってしまうのを前に、本日2日より入場が無料になる。

 このイベントはボサノヴァ生誕50周年を記念してItau brasilが開いている展覧会で、ボサノヴァの歴史や今までの著名人の証言や記録などがパネルでわかりやすく説明されているそう。通常では入場料は20 レアル(約1314円)と高めだから、この無料公開はかなりお得。

 入場無料は本日から7日まで。

12taro:2008/09/03(水) 07:27:35
ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

最高裁=公務員の縁故採用禁止=公職の私物視に断=連邦と自治体を含めて=交換縁故の抜け道は?

 最高裁は二十日、三権における縁故採用を満場一致で禁じる決定を下したと二十一日付けエスタード紙が報じた。同法廷は、全ての国家と地方公務員が親族を管理職や信任職へ起用することを禁じる大要を作成し公布する。これまで縁故採用は就任と情実を混合し、公職を私物視していたとして最高裁は情実採用に終止符を打つ。
 縁故採用は、合法性と公平性、品行性、適応性の四点で連邦令に抵触するという。直接採用も間接採用も同様。縁故採用の不合理は自明の理であり、敢えてそれを禁じる法令の上程は不要と最高裁は見ている。
 公務員試験を経ない親族の採用は、連邦令の公平性に違反する。さらに交換縁故の是非について最高裁は審理を行う。自分の息子を採用しない代わりに血縁関係のない判事の息子を採用し、返礼として自分の息子を判事の下へ入れてもらう。
 縁故とは、第三親等までを差す。別の法令では、縁故とは第二親等までと明示している。最高裁は縁故採用の禁止令を上程しないので疑問の場合は、最高裁へ申し出るよう指示した。地方自治体には、同決定に抵触する例が多数ある。
 その場に居わせた従兄弟を臨時の運転手に採用した場合、公職赴任と見なさない。期間限定契約のない取り込み中の臨時採用は、最高裁がその扱いを協議する。
 縁故採用の是非については、長い攻防戦がある。同令は遥か以前、制定されながら反故にされてきた。今ようやく最高裁が腰を上げたが、これで未資格公務員の採用に断が下るか期待するところ。公職が政治の道具となり、大安売りが続く限り、ブラジルの悪い習慣は続く。
 公務員職とは、同人クラブのようなもの。出世した者が、分け前を配る。木の上に巣を作った鳥のように、親鳥が持ってくるエサに、雛鳥が飛びつくのと同じ。
 縁故に似た閨閥もある。閨閥抜きにブラジルの役職維持は、困難らしい。閨閥主義は帝政時代から培われ、グループの利益を守るために仕組まれたシステムだ。
 ブラジルの政治機構はもちろん、国民の社会生活に至るまで代理父制度は生きている。血のつながりのない閨閥主義は、縁故に代わる生活の知恵だが、交換縁故という抜け道をどうするか。

13名無しさん:2008/09/03(水) 07:29:10
ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

飲酒運転禁止の経済効果=国道のみで4840万R$=救急医療の場にもゆとり

 二十一日伯字紙が、飲酒運転禁止法発効二カ月で国は四八四〇万レアルの節約と報じた。これは国道での事故集計のみで算定されたもの。
 六月二十日〜八月十九日の国道での交通事故は二万一三二七件。〇七年同期の二万四四六件と比べ四・三%増だが、死者の出た事故は九九八件が八六二件と一三・六%、死者は一二五〇人が一〇九一人と一二・七%減少。負傷者の出た事故は七三五八が七三〇三件と〇・七五%、負傷者も一万二三八四人が一万二一七四人と一・七%減少。被害者のない事故は一万二〇九〇人が一万三一六二件と八・九%増えた。
 事故処理などにかかる経費は、被害者のない場合一万九〇〇〇レアル、負傷者一人九万六〇〇〇レアル、死者一人四六万七〇〇〇レアルで算定される。
 一方、この二カ月に飲酒運転として摘発された人は、〇七年の一〇三〇人に対し一八三九人と増加。逮捕された人も、〇七年の〇に対し一二二三人。基準厳格化と取締り強化の結果と見られる。
 二十一日エスタード紙には救急車両SAMUの出動数も出ているが、新法発効前三〇日間の一万一九一八回に比べ、発効後の三〇日間は一万一四六回と一四・八六%減。減少率の高かった州都は、カンポ・グランデ、ベレン、マナウス、マカパ、サルバドール、サンルイス。聖市は一四・二六%、リオ市は一〇・八五%と平均を下回った。
 また、十九日フォーリャ紙によれば、六月十九日〜八月十七日に大聖市圏内の州立病院に搬送された交通事故被害者は、〇七年の一万六五六五人に対し九三六四人で四三・五%減少。また、新法発効前二カ月と発効後の二カ月の比較では四九・二%減少ともいう。
 SAMU出動数や救急患者の減少は、交通事故以外の患者への車両振替を可能とし、医療関係者のゆとりにもつながる。
 渋滞の深刻な聖市はバイクによる救急隊員派遣や患者延命のために特別点滴使用などの工夫もしているが、走行車両が増え、渋滞や事故の増加が当然な状況下での被害者減少は、新法による効果の一端といえそうだ。
 ただ、新法の効果は取締りとの相乗効果で、取締りが厳重ではない農村部では減少率は低いという見解や、雨などで取締りが緩む可能性をあげる人がいるなど、減少傾向維持には当局の継続した取組みが必須といえる。

14taro:2008/09/03(水) 07:29:55
ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

新養子縁組法を可決=迅速化で二年以内に成立

 下院は二十日、養子縁組を敏速化する里子制度改定案を可決と二十一日付けエスタード紙が報じた。改定案は法制委員会で起草され、希望の養子探しを容易にするため全国レベルの登録制度をつくり、二年以内に縁組成立を可能にする。
 青少年らが、施設に待機する期間も縮小する。同案は上院で既に可決済みであるが、条文中にある同性愛者の養子希望は削除された。これは宗教関係者を代表する下議の要請であった。
 現実には、同性愛者の養子縁組は、法律により合法化されている。しかし、養子となった児童にとって、新しい両親が同性愛者であることは問題だというのだ。養子となった子供には、同情するしかなさそうだ。
 これまでの養子縁組が三年から五年かかったのから見れば二年は早い。扶養能力のない両親の父権や母権の喪失は、百二十日以内で成立する。異議申し立ては、六十日以内という。養子先は、ブラジル人家庭が優先と明記してある。
 里親の要求があれば、血筋や出自、家系、養子縁組に至った経緯を明らかにする。特に先住民の子供は先住民文化があり、一般社会への同化が難しい。そのため、先住民文化を理解する家族を斡旋機関が探し出す。
 外国人との養子縁組は、数々の条件が付く。同案は一部修正したので、再度上院へ回る。しかし、ネックは解決されていない。養子希望が、白人の五歳以下に集中していること。施設で長期間暮らした子供は、異なる環境に馴染み難い。里親となった父親が死亡し、母親に扶養能力がないと、折角慣れた家族を離れて施設へ帰らねばならないのも問題だ。

15taro:2008/09/03(水) 07:31:06
ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

FGV調査=伯国は経済に水を=高利とインフレが夢を奪う

 ミュンヘン大学経済調査部とバルガス財団(FGV)は二十日、ブラジルが減速経済に入り、予測した経済環境指数(ICE)は縮小し、高金利とインフレで経済発展の期待は薄れたと発表。
 それでも米国やEUのICEよりは、まだ良いという。ICEは標準を五とし、ブラジルは四月が五・一であったのに、七月は四・八に下がった。悪化したのは、インフレ懸念が現実化したのと政府が基本金利引き上げを表明した四月から七月であった。
 過熱消費の抑制に打ち出した政府の経済政策が、成長路線にあった経済に冷水を浴びせた。それでも対米依存の強いラテン・アメリカの国々よりブラジルの経済環境はまだマシという。外資に頼っている途上国ほど、情況は深刻だ。
 外資依存の低い国ほど、米金融危機のリスク克服が容易である。国際経済のICEは、四月の四・六から七月四・一へ下がった。これは九・一一テロ時の水準である。しかし、先進国より途上国の方が楽観的なのが救いだという。

16taro:2008/09/03(水) 07:31:41
ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

原油ロイヤリティ=州や市へ配分変更=岩塩下採掘で委員会設立

 政府は二十日、国内で産出する原油のロイヤリティ配分システムを変更する意向を明らかにしたと二十一日付けエスタード紙が報じた。岩塩下油田が予想を上回る埋蔵規模のため国家資産という建前から、別扱いにする考えのようだ。
 従来のロイヤリティは、市の資金運営方針がないため個人的意図に使われたからだ。岩塩下のロイヤリティは、リオ州だけで二十億レアルが落ちる。それが、五十億レアルに跳ね上がった。
 現行法では原油を産出する十州と九百六市へロイヤリティを配分する。リオ州は昨年、総額の八四・五%に当たる四十三億六千万レアルを受け取った。
 上院では、岩塩下採掘のロイヤリティ配分で超党派諮問委員会の設置を提案した。

17taro:2008/09/03(水) 07:32:18
ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

自動車増税はインフレと投資に影響

 財政政策委員会(Confaz)が二十日、自動車の流通税(ICMs)を一二%から一七%へ引き上げる検討を始めたので自動車製造協会 (Anfavea)は、関係業者へ増税の影響を計算するよう命じた。同協会は「増税がインフレの原因になるばかりでなく、検討中の直接投資に影響を及ぼす」と警告した。

18taro:2008/09/03(水) 07:32:49
ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

東西南北

 聖市や近郊都市で小規模な野菜栽培に携る人たちがいる。高圧電線の下など、家は建てられない所を利用するもので、大聖市圏では一三七二件の土地使用許可が出されている。残念ながら、政府の支援が途絶えて計画中断の例もあるが、〇四年創設の非政府団体(NGO)では、聖市東部に二〇カ所の農地を持ち、七〇〇人が働いている。庭にある木などで気温が下がるというが、温暖化防止と趣味、実益を兼ねた挑戦も楽しめる。
     ◎
 冬とは思えない気温が続き、冬物衣料の売れ行きはぱっとしない一方、ビールやアイスクリームが好調な売れ行き。氷入りのジュースやカキ氷を楽しむ子どもたちもいるが、季節を忘れる営みの中でも、木々には新芽が吹き出しており自然はその法則を忘れていない。
     ◎
 二十日にスペインのマドリッドで起きた飛行機事故では、離陸時に右側エンジンが火を噴き、一〇メートルほど上ったところで墜落したという。一七二人の乗員、乗客中、一五三人が死亡したというが、死亡者の一人は伯国人で、七月三日に聖市でスペイン人女性と結婚して、ハネムーンに行く途中だったという。ハネムーン後に花嫁の家族を迎えての結婚披露をとの夢は、今回の事故で消えてしまった。
     ◎
 夢が消えたといえば、決勝まで進みながら、一対〇で米国に破れた女子サッカー。金以外考えていないと言っていたのに、アテネの悪夢再現となってしまった。九六年にオリンピック種目となって以来、メダルを獲得してきた女子ビーチバレーも四位で終り、夢が破れた。一方、男子ヨットのスターという階級で伯国チームが銀メダル。これで、金一個、銀二個、銅五個となった。

19taro:2008/09/04(木) 06:55:04
ブラジルの若者が世界で一番楽観的!?

  「ブラジルの若者は将来へ大きな期待を抱いている」。これは、Gallup World Pollの研究結果によるもの。この研究は「現在と将来の幸せ指数」と呼ばれるもので、132の国で調査が行われた。

 この結果が2日、Fundação Getúlio Vargas(ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団)によって公開された。それによると、ブラジル人の個人所得が世界で52位なのにもかかわらず、15歳から 29歳の青年たちは今後5年の生活を考えるにおいて、一番楽観的である、という。

 調査は「自分の将来への期待度を0から10までの数字で表して下さい」というシンプルなもの。ブラジルの若者の平均はなんと 9,29。2位は北アメリカの若者で9,11、次がヴェネズエラ(8,87)、フランス(8,78)、デンマーク(8,78)、カナダ(8,00)だった。

 また80歳までの人の平均も8,29とブラジルが世界一だった。「これはブラジル人のスピリットにも関係している。まぁ、結局はブラジルはとても若い国で、未来を信じる気持ちも若い、ということです。」とジェトゥーリオ・ヴァルガス財団の研究者、マルセロ・ネリ氏は語る。また彼は「この楽観性は若者の個人所得が増えたことの結果でしょう。そして、この所得の増加は若者たちの仕事市場における圧倒的な影響力の直接的結果と言えます」とも話している。

 しかしながら「現在における幸せ指数」の調査では、ブラジルの若者は平均6,6ポイント(53位)と雲泥の差。ブラジルが「これからの国」であることを改めて浮き彫りにした。ちなみに「今一番幸せな若者」はイスラエルの若者、次にオランダ、フィンランドという結果。ラテンアメリカ諸国の中で一番いい位置につけたのはプエルトリコで5位だった。

20taro:2008/09/04(木) 06:58:21
ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

大統領府=カリウム鉱山の売却撤回=PBと政府、同舟異夢=戦略物資を知らない公社=農業立国の悲願、肥料自給

 大統領府は二十一日、ペトロブラス公社(PB)がカナダのファルコン社へ一億五千万ドルで売却したアマゾナス州北ノーバ・オリンダのカリウム鉱山取引きを撤回と二十二日付けエスタード紙が報じた。カリウムは、肥料三大要素の一つで農業立国を目指す、ブラジルにとって戦略物資とされる。
 カリウム鉱山の売却は、ロウセフ官房長官を怒らせたようだ。カリウムは、燐酸や窒素に並ぶ肥料三大要素の一つであり、ブラジルはこれまで輸入に頼ってきた。農産物の国際市場支配を目指すブラジルは、カリウムと燐酸が国内にないのが泣き所であった。
 そんな折、ようやく発見したカリウム鉱山を国外企業へ売却するのは、無神経にも程があるというのだ。官房長官は、ペトロブラス総裁にたとえ罰金を払っても取引きを撤回するよう要請した。ルーラ大統領も同感だ。
 ブラジルは広大な農地とアマゾン川とパンタナルに守られた豊かな環境条件を有するが、肥料三大要素の二つを欠いた。ペトロブラスは、政府の市場支配戦略など眼中になかったようだ。
 政府の肥料自給計画をペトロブラスは無視し、カリウムの世界最大企業へ鉱山を売却した。政府とペトロブラスは、岩塩下油田でも同じような同舟異夢を演じている。カリウム鉱山をカナダ企業へ売却するのは、態々商売仇をつくるようなもの。
 北ノーバ・オリンダのカリウム鉱山は十年以上前に発見され、政府が喉から手が出るほど欲しがっていたのを、ペトロブラスは知らなかった。同鉱山の売却は過去数年、何度も浮上したが誰も何もいわなかった。
 たまたま民間企業が、同鉱山はカリウムの宝庫であると洩らしたことで注目を浴びた。カリウム鉱石は、幅百キロメートル、長さ四百キロメートルにわたる世界でも稀に見る大鉱山。カナダへ売却した一〇%だけでも、一国の経済を大きく左右する。

21taro:2008/09/04(木) 06:59:06
ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

リオの安全確立はいつ?=市民7人殺害のミリシア=市長候補は軍の使用擁護

 リオ市で起きた市民七人殺害事件に、警官五人を含む一七人が関与と二十二日伯字紙が報じた。
 事件発生は十九日夜〜二十日朝で、西部のファヴェーラ・バルバンテの住民七人が殺された。ミリシアと呼ばれる、警官や消防士、犯罪者による組織によるもので、首謀者で実行犯の一人は、同地区を支配するミリシア「リーガ・ダ・ジュスチッサ」の首領として逮捕された市会議員の息子だという。
 事件担当の警部は、犯行は地域にはミリシアが不可欠と考えさせるためで、首領逮捕後に影響力を失った近くのファヴェーラ・カロビーニャに入ってきた麻薬密売組織に対抗する意味もあったと見ている。
 ミリシアや密売組織の存在はファヴェーラでは無視できず、プロヴィデンシア丘の青年惨殺事件関与の軍人らも、犯罪組織関係者とつながりがあったという。生まれた時から犯罪組織が身近にあり、勢力争いの様子も知っているファヴェーラ住民だが、首領逮捕後のリーガ・ダ・ジュスチッサ勢力域での殺人は五一%、殺害後の遺体遺棄は三八%減少。ミリシア議会調査委員長は「ミリシアはリオにとって最大の脅威」ともいう。
 また、逮捕中の市議の娘は市議選候補で、選挙に圧力をかけるための事件との見方もあるが、娘は事件への関与を否定し、政治的迫害と弁明。
 他方、事件関与者には軍警三人、市警二人、消防士一人が含まれ、拘留中の市議も退役市警。弟でやはり逮捕された州議も元市警で、市議の息子は、地域の担当警察署長殺害を指示したと七月二十六日エスタード紙が報じた人物でもある。
 二十二日エスタード紙によれば、プロヴィデンシア丘プロジェクト立案者のクリヴェーラ市長候補が、同丘での軍人起用は安全確保のためで、青年惨殺事件は上官命令に不服従の軍人が起こしたと弁明。当選すれば、治安維持のための軍派遣要請も積極的に考えるという。また、同日アゴーラ紙には、選挙高等裁判所が選挙戦での治安確保のために軍派遣を正式に要請とも報じている。
 一四年ワールド・カップ競技地の一つで、一六年のオリンピック招致にも積極的なリオ市。ベトナム外交官も巻き込む誘拐事件発生で治安不安の報も流れた後だが、治安対策は大丈夫だろうか。

22taro:2008/09/04(木) 07:00:02
ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

貧困層居住区の起源=対策意欲に欠ける自治体

 ブラジルでは一九四〇年から一九八〇年の四十年間に人口の大部分が、地方から都市へ移動した。この時期の都市無計画がもたらした問題は、所得格差よりも所得格差を生み出すシステムを構築したことだと、ル・モンド・ディプロマチッケ八月号が報じた。
 どっと都市へ押し寄せた人々を待っていたのは、資産家にだけ許される複雑な土地制度と建築許可システム。この条件を克服できない大部分の人々は、都市計画法や環境法が禁じた地域へ侵入し、雨露を凌ぐ不法建築を余儀なくされた。
 宅地の違法造成や無責任造成が横行し、身を寄せるところがない多くの難民は、みんなで赤信号を渡った。また通勤の便が良い場所を選んだ者は、違法や不法、危険も意に介さず空き地に掘建て小屋を建てた。
 ブラジルの五千五百六十四都市には、底辺の人々のための都市計画法も法整備もない。自治体にとって下層民は、虫ケラであって人間と思っていない。底辺の人々自身が、自治体をつくって統制管理を行っている。
 雨が降れば、がけ崩れで生き埋めによる犠牲者が出る。しかし、市が反省して対策を採ることはない。自治体にとってそこは、市内でも管轄外市街地なのだ。
 ブラジルの無秩序や無関心は、それを生み出すシステムが完成し、昼夜のべつなく稼動している。底辺の人々が働くチャンスは、都市に満ちている。このチャンスをバスがつなぐ。都市の空気が汚染されても、彼らには関係がない。
 この無秩序の原因は、どこから来たのか。植民地時代の一獲千金の夢から始まり、現代社会に引き継がれた。現代の一獲千金は、公金横領や汚職だ。これを更に煮詰めるとブラジルの政治にある二つの要素、不明瞭と曖昧さが原因らしい。この要素は、公私混合や合法と違法の混合という形で現代でも生きている。

23taro:2008/09/04(木) 07:00:39
ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

さらにGM綿公認=裁判沙汰で遅れる市販

 国家バイオ委員会(CTNBio)は二十一日、遺伝子組み替え(GM)綿で二種目となるリバティリンクの生産販売を公認した。これでGM農産物は、大豆の一種とトウモロコシ三種、綿二種の計六種の生産販売が正式に公認された。
 更にGM十種が、公認を待っている。リバティリンクは除草剤グルフォシナット・デ・アモニアに強く、同剤を散布すると雑草は枯れ、リバティリンクだけが生き残る。
 表決は賛成十八票、反対三票、棄権二票。次の表決は、九月の予定。トウモロコシのシンジェンタなど二種で、モンサント産。どちらも除草剤に強いとされる。
 これまでに公認されたGM種は、どれも裁判所か国家バイオ審議会への異議申し立てが出され、市販が遅れている。GMに対する反応は国外に較べて、ブラジルは異常なまでに慎重である。

24taro:2008/09/04(木) 07:01:15
ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

5州道の管理入札=国際環境悪化の中の競売

 聖州政府は二十一日、アイルトン・セナとドン・ペードロ、ラポーゾ・タヴァーレス、ロンドン・レステ、ロンドン・オエステの五州道の管理委託で近日、入札の意向を表明した。
 全長一千八百キロメートル。委託期間三十年における保全費は、八十億レアル。通行料金の徴収額は、三十五億レアルと見られている。これまでと異なるのは、管理委託料の支払いが二十四カ月から十八カ月に短縮されたこと。
 国際経済が前回の入札時よりも悪化し、国際金融の資金調達が困難なので、外資系企業の参加が危ぶまれている。それでも常連の五大企業が参加するので、ロドアネルの入札の時のような盛況を期待している。

25taro:2008/09/04(木) 07:01:50
ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

米とWTO、ドーハ再開を模索

 世界貿易機関(WTO)のレミー専務理事は二十一日、シュワッブ米通商代表とドーハ・ラウンドの復活に向けて接触した。米代表は少数国代表と九月、関税障壁削減で会合予定。新しい案を求め、メンバーの交代も選択肢に入れるという。

26taro:2008/09/04(木) 07:02:20
ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

先住民保護区継続への最高裁決議間近

 二十八日に予定されている最高裁による先住民保護区継続に関する決議直前の二十日、ロライマ州のラポーザ・セーラ・ド・ソウ地区を国連の先住民人権担当官が訪問した。上空からの視察後、代表者との会談も行ったが、最高裁の審議決定以前から計画されていた訪問で、最高裁に圧力をかけるためでないと明言。先住民保護区継続か、米作り農家の営農承認か。いずれの決定にせよ、衝突回避は不可と見られ、ブラジル全国司教会議は軍派遣も要請している。

27taro:2008/09/04(木) 07:02:55
スペース
ブラジル国内ニュース
ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

東西南北

 ホンダとミツビシの乗用車のリコール。ホンダは〇八年製のNew Civic Flex(シャッシ番号93HFA66308Z218896〜93HFA66808Z225445)とFit Flex(同93HGE57608Z205611〜93HGE57608Z207890)で、燃料用フィルター交換の必要あり。また、ミツビシは Pajero Fullのブレーキの部品交換が必要だという。問合せは、ホンダ0800-701-3432かwww.honda.com.br、ミツビシ0800- 702-0404かwww.mitsubishimotors.com.brとなっている。
     ◎
 ミナス連邦大学(UFMG)文学部で二十日夜、車椅子利用の前学生が銃を持って教室に乗り込み、ドイツ語教師で修士コース学生のポリアナさん以外は外に出るよう命じた後、床とコンピュータに向け発砲。前学生はその直後、自分の頭に銃をあてて発砲し、病院に運ばれたが、昏睡状態だという。ポリアナさんに恋焦がれ、なさぬ恋に身をやつした結果の行動と見られている。
     ◎
 こちらもミナス州。十九日夜、以前の恋人に殺害された妊婦は即死したが、約二〇分後に駆けつけた救急隊員らは、胎児が動いていることに気付き、その場で緊急手術。双子のうち一人は助からなかったが、心拍が残っていた胎児の方は、病院に運ばれ、集中治療室で観察中。状態は安定しているという。母親が死んだ場合の胎児生存は、通常、母親の死後五〜七分以内に限られる。
     ◎
 オリンピックのビーチバレー男子はサッカー女子同様、米国に破れ銀。ビーチバレー男子とサッカー男子の三位決定戦はどちらも勝ち、銅二つ。陸上女子幅跳びのマウレン選手は女子陸上初、女子個人でも初の金獲得。二十三、二十四日のバレー男女決勝は米国と対戦するが仇はとれるか。

28taro:2008/09/04(木) 07:04:19
小麦の輸入関税復活 アルゼンチンの供給正常化で
 貿易協議所(Camex)は二九日、輸入小麦に対する関税一〇%の復活を承認した。今年初め、アルゼンチン政府が輸出制限を実施したことからメルコスールの対外共通関税(TEC)リストからはずし税率ゼロとしていた。八月末までの期限付き。

 ブラジル国内では小麦収穫開始、アルゼンチンの供給も正常化され(一五〇万トン。殆どが対伯)国内需要を満たす見通しが出たところから取られた措置。また、牛乳、チーズには二八%の関税適用。メルコスール各国へ伝えた。

 肥料原料の燐酸及び硫黄には輸入関税が四%をゼロへ引き下げ。



 2008年9月2日付け

29taro:2008/09/04(木) 07:05:04
為替レートと株価
 《ドル、今月の金融投資の儲け頭》

 二九日、サンパウロのドル相場は〇・〇六%高、引け値はR$一・六三三へ。八月は四・五五%上昇で月の金融商品投資益のトップ。長期にわたってどん尻にあったのがトップに帰り咲いた。

 サンパウロ平均株価は一・二四%安、指数は五万五六八〇ポイントへ。出来高はR$四七億。月に六・四三%の下げで金融投資商品としては最悪。今年一二・八四%の損。

 米株式市場ではデルが第2四半期に一七%の減益。また個人消費指数が低調だった等からダウジョンズ、ナスダック、S&P指数が一%強のマイナス。



 2008年9月2日付け

30taro:2008/09/04(木) 07:06:25
為替レートと株価
 《ドル0・86%高 株価0・93%安》



 一日、サンパウロのドル相場は〇・八六%高、引け値はR$一・六四七へ。

 サンパウロ平均株価は〇・九三%安、指数は五万五一六二ポイントへ。出来高は米国が休日だったこともあり極端に減り、二〇億レアル以下の一九億レアルだった。

 国際原油先物相場はWTIの一〇月渡しがバレルあたり一一一ドル台、ロンドンでブレント種が一〇九ドル台。



 2008年9月3日付け

31taro:2008/09/04(木) 07:07:14
4州都の10月市長選挙 選挙宣伝開始で様変わり 40%へ急上昇のラセルダ候補
 一〇月市長選挙向けテレビ及びラジオの選挙宣伝開始から二週間目、国内四大州都のサンパウロ、リオ、ベロ・オリゾンテ、レシフェにおける情勢が一変した。国内二大紙のエスタードとグローボの依頼により世論調査機関のIbopeが八月二六〜二八日に行なった調査結果による。



 《2位を追い上げるカサビ候補》



 最も目立つのはベロ・オリゾンテ市だが、リオ、サンパウロ両市でも様代わりを呈している。

 サンパウロ市ではマルタ・スプリシー候補(労働者党=PT)が依然としてトップにあるが、前回調査結果に比べて二ポイント下がり三九%の支持率。

 二位のジェラルド・アルキミン候補(ブラジル民主社会党=PSDB)は七月に三一%だったのが八月に入って二六%へ、さらに今回四ポイント下がり二二%へ。これに対して三位のジルベルト・カサビ候補(現市長、民主党=DEM)は四ポイント上昇で一二%へ。二位との差が八ポイントに縮まった。

 前回までの世論調査において定まった候補をもたなかった有権者(四四%)が、今回三三%に低下。その多くがカサビ候補支持に回った結果と見られる。また、自由意志回答ではカサビ候補が四ポイント伸びてアルキミン候補と技術的に互角となり、場合によっては決選投票がマルタ、カサビ両候補で争われる可能性も出てきた。



 《ラセルダ候補急上昇のベロ市》



 それまで三位だったマルシオ・ラセルダ候補(ブラジル社会党=PSB)は、テレビ、ラジオによる選挙宣伝開始と同時に支持率九%が四〇%に急上昇、第一回の投票で勝利を決めそうな状況である。

 同候補はアエーシオ・ネーヴェス・ミナス州知事(PSDB)とベロ・オリゾンテのフェルナンド・ピメンテウ市長(PT)が超党派で推挙する候補者である。

 これまでトップだったジョー・モラエス候補(ブラジル共産党=PC do B)は、前回調査の一八%が一五%に下がり、三位のレオナルド・キントン候補(PMDB)は引き続き一〇%。



 《パエス候補が優勢となったリオ市》



 エドワルド・パエス候補(ブラジル民主運動党=PMDB)は、一気に七ポイント上昇で一九%、トップの座に迫った。トップのマルセロ・クリヴェラ候補(ブラジル共和党=PRB)は前回二八%が二四%へ下がり、技術的にはパエス候補と互角。

 三位のジャンジーラ・フェガリ候補(PC do B)は、前回一一%が今回一〇%に下がり、このまま行けばパエス、クリヴェラ両候補の票争いになりそうだ。八月初めにわずか八%だったパエス候補は決選投票に持ち込めば三六対三三%で、クリヴェラ候補に勝てるとの予測も出ている。

 

 《コスタ候補がトップのレシフェ市》



 前回調査で三〇%だったジョン・ダ・コスタ候補(PT)は今回四七%へ、二位のメンドンサ・フィーリョ候補(DEM)を大きく引き離し第一回投票で当選を決めそうである。

 これまでメンドンサ候補は二七%で、コスタ候補とほぼ互角だったが今回調査の結果は支持率二二%へ低下。テレビ、ラジオの選挙宣伝開始、ルーラ大統領(PT)、エドワルド・カンポス・ペルナンブッコ州知事(PSB)、ジョン・パウロ・レシフェ市長(PT)の後押しに力を得た。



 2008年9月2日付け

32taro:2008/09/04(木) 07:08:00
受難期の各業界監督庁 トップは原油・ガス・バイオのANP
 予算カット、間断ない政治的干渉が原因で国内の主な業界監督庁が政府、企業、消費者間の調整機関としての本来の役目を果たせない状況下にある。

 国レベルでナシオナルを冠した同種機関は原油・天然ガス・バイオ燃料庁(ANP、鉱業エネルギー省系)、陸路輸送庁(ANTT、運輸省系)、電力庁(Aneel、鉱業エネルギー省系)、電気通信庁(Anatel、通信省系)水路輸送庁(Antaq、運輸省系)、水資源庁(Ana、環境省系)、民間航空庁(Anac、国防省系)が存在する。

 いずれも創立は一九九〇年代から二〇〇〇年代初めにかけてだが、このところ以上の理由から抗議の訴えが裁判所に持ち込まれ、創立いらい最大の窮地に追い込まれている。

 訴えが最も多いのがANPの六六八件。ANTTはその半分強の三九七件。Ameelは二七六件。最小のAnacは三八件。

 ブラジル・インフラ・基礎工業協会(Abdib)は、今年七月までに各庁の行政決議に反対して裁判に持ち込まれた件数は合計一七五四件。〇二年から〇七年間に件数は二九三%増加している。特にこの二年間に増えており、全体の二五%が昨年発生した。

 その内容は料金の計算方法、ビジネス上の権益保護令申請、原油・ガス産地郡のロイヤルティー支払い請求、庁の決議否定、等々で、裁判問題を最も多く抱えるのは原油などエネルギー関係のANPで合計六六八件。

 ロイヤルティーに関しては東北伯地方の郡からのうったえが多い。ANPによると、存在しない権利の要求という。

 ANPは国内ガソリンスタンドにおける不良品販売取締りを行い、ばあいによっては小売店の営業を停止させる。その措置に対する権益保護令適用の申請も多い。同庁の監督を避けたいとする要求。

 似たようなケースが陸上輸送関係のANTTにおいても見られる。同庁は道路管理を監督するが、州間輸送機関のバス会社をも取り締まる。条件を満たさない不正営業を停止させられたバス会社が運行再開を求めて訴える。同庁によると、全国で毎日、もぐりのバスが少なくとも二〇〇台は走っている。

 同庁へはそれ以外に道路管理業務にあたる企業が通行料金調整率に不満で訴えるケースがある。

 料金関係では電力のAneelを裁判に訴えるケースが少なくない。電気料金改定は四年に一回で、すべての業者を満足させる調整方法はない。業者だけでなく消費者にも負担がかかり、これが裁判件数を増大させている(以上エスタード紙)。



 2008年9月2日付け

33taro:2008/09/04(木) 07:08:33
リオのファヴェラ事情 ミドルクラスが増える
 リオ市のファヴェラに住むミドル・クラスが増えた。グローボ紙がブラジル社会調査研究所(IBPS)に依頼して行った調査の結果。

 住民の八%が五歳賃(R$二〇七五)以上の月収と回答している。二〜五歳賃までの層は全体の三四・八%である。

 一方、同紙はカンポ・グランデ方面のファヴェラ・ド・バルバンテで、二〇年間にスーパー、薬局、ビデオ・レンタル店などを手広く経営していて貧民層に給食も心がけ、住民から慕われていた事業成功者のアリオヴァウド・ヌーネスさんを一九日、覆面組一味が事務所から引き出し射殺する事件が発生したと伝える。  

 警察によると、ミリシアが同ファヴェラを支配し、保護料を徴収していたがアリオヴァウドさんは支払いを拒んだために殺害された。



 2008年9月2日付け

34taro:2008/09/04(木) 07:10:09
1・9億人にいま一歩 伯国総人口、サンパウロがトップ
 ブラジル地理統計院(IBGE)はこのほど、さる七月一日にブラジルの総人口は一億八九六一万二八一四人に達したと発表。全国五五六五郡在住。

 現在の人口増加率は年一・三%で三〇年後に二億二〇〇〇万人に達するが、以後は増加が止まる。ブラジル人女性一人の平均出産率が一・五人以下に低下する予想による。現在は二人。欧州の傾向は現在、これが平均一・一人から一・二人で、ブラジルも近代社会価値観、避妊、新しい家族組織により女性は子供一人の家庭を希望する。

 現在の国内最大州都はサンパウロで人口一、〇九九万人。二番目がリオ・デ・ジャネイロ六一六万人。この二大都市はすでに人口増加率が低下し高年層が増えている。向こう一〇、二〇年後には人口が減ることもありうる。

 人口の多い州都は三番目がサルヴァドール二九五万で、これに④ブラジリア二五六万、⑤フォルタレーザ二四七万、⑥ベロ・オリゾンテ二四三万、⑦クリチバ一八二万、⑧マナウス一七一万、⑨レシフェ一五五万、⑩ポルト・アレグレ一四三万の順。

 州都以外での一〇〇万都市はグアルーリョス一二八万とカンピーナス一〇六万。



 2008年9月3日付け

35taro:2008/09/04(木) 07:12:21

最終決定は最高機関で 飲酒運転事故は生命保険の対象外
 飲酒運転事故死に生命保険金はおりない。高等司法裁(STJ)の第三小法廷による裁定。

 明確に保険契約書に書かれていたことによる。これまでのいきさつを見ると、事故発生は一九九九年。被保険者はルイス・コエリョさん(当時三三歳)。死亡診断書には交通規則が認める以上の濃度のアルコールが検出された、とある。遺族は事故死後、保険引き受け会社のサンタンデールを訪れた。会社は保険金支払いを断った。付保額は二万五〇〇〇レアル。

 遺族は裁判に訴え一、二審で敗訴。しかし、あきらめきれずにSTJへ。昨年、一判事は個人意見では反対だが、としながら遺族に有利な見解を出した。出したが先週になり、同じ判事が見解を変えて遺族側に不利。

 飲酒運転にはこれが前例となって今後は多くのケースがこれにならうようになる事が考えられる。第三、第四小法廷が見解を一致させたこともあり。

 前言をひるがえした判事は「最近取り締まりがきびしくなった運転者への禁酒令とは無関係」とのべている。

 裁きはまだ終わらず、最終的にSTJの特別法廷に上げられる。



 2008年9月3日付け

36taro:2008/09/04(木) 07:14:02
Abin総務局長一時休職 最高裁長官の電話傍受 違法傍受エスカレートに歯止めを
 有力週刊誌ヴェージャが、ブラジル情報庁(Abin)によるジウマル・メンデス連邦最高裁長官の電話違法傍受を報じ、その責任を追及された同庁のパウロ・ラセルダ総務局長は一日、離任した。一時的休職で調査の結果次第では現職に復帰する予定だが、連邦政府内では実現の可能性は薄いと見る。野党の攻勢もあり事態険悪化がこのままでは収まりそうにないと見たルーラ大統領の決断による。



 《大統領不信任要求も飛び出す》

 ヴェージャ誌によると、Abinはメンデス最高裁長官とデモーステネス・トーヘス上院議員(民主党=DEM)の電話をひそかに傍受した。また、大統領事務局のジルベルト・カルヴァリョ局長、ジウマ・ルセフ官房長官、ジョゼ・ムーシオ・モンテイロ制度担当相の周囲に探りを入れていた。

 メンデス長官は二日、予定していた韓国旅行を中止、ルーラ大統領に午前中、連邦警察による調査だけでなく、厳重な処罰を要求すると申し入れた。

 ネルソン・ジョビン国防相も長官に同意し、大統領府制度局のジョルジ・フェリキス局長(将軍)と協議、局長はラセルダAbin総務局長の解任を進言した。

 総務局長は解任を免れたが、Abinのジョゼ・カンパナ局長補佐と共に一時休職処分となった。

 プラナルト宮が二日夜公表したノートには、大統領が国会による電話傍受行為への取り締まり厳格化法案の速やかな成立をのぞむ。法務省が最高裁と共に電話傍受に加担する公務員の責任、及び処罰に関する法案を準備するよう求めた、とある。

 電話を傍受されていたジウマ官房長官は「まずユダヤ人、ついで反対派、しかるべき後に国民全体を」とする反ナチスの神学者ニーモレルの詩を引き合いに出し、メンデス最高裁長官ののべる警察国家までブラジルは行っていないが、電話傍受を規制するメカニズムが必要であることを指摘した。

 野党PSDB(ブラジル民主社会党)のジョゼ・セーラ・サンパウロ州知事、及びアエーシオ・ネーヴェス・ミナス州知事は、違法な電話傍受はデモクラシー侵害、司法、行政、立法三権は厳格な規則を設け、責任者を模範的に処罰する必要がある、ときびしい姿勢。

 アールヴァロ・ジアス上院議員(PSDB、パラナー州)は「Abinは大統領府と直結している。もはやルーラ大統領も責任を免れることは出来ない」と強い語調である。

 モザリウド・カヴァルカンチ上院議員(ブラジル労働党=PTB、ロライマ州)は二日の上院議会で、ルーラ大統領不信任案を求めると共に、ブラジルが大統領制をやめ、大統領のアクションを待たずにスキャンダルに巻き込まれた政府要員を速やかに議会が解任できる議員内閣制を採用するよう強く主張した。

 ラセルダ総務局長は四年一〇か月間にわたり連邦警察長官の要職をつとめて後、昨年一〇月同局長に就任。ルーラ大統領の信任が厚い(ゴヤス州アナーポリス出身。六二歳)。



 2008年9月3日付け

37名無しさん:2008/09/04(木) 07:44:00
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38taro:2008/09/05(金) 07:04:20
麻薬組織アジトにアリゲーター、死体の「処理」にも関与?ブラジル

【9月5日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)北部のスラム街Coreiaで3日、警察当局が地元の麻薬組織のアジトを急襲したところ、アリゲーター数匹が発見された。警察によると、このワニは付近の住民を脅すだけでなく、対立組織のメンバーを殺害した際に死体の「処理」をするために使われた可能性があるという。

 地元の警察署長は記者会見で、「われわれは、麻薬密売人がアリゲーターを飼っているという話は都市伝説だと思っていた。だが今回、それが証明された」と述べるとともに、「押収したアリゲーターはまだ若かったことから、このスラムにはまだアリゲーターがいる可能性がある」と語った。

 同スラムの住民は警察に対し、麻薬組織メンバーは、ATMなどから金を引き出させる目的で拉致された被害者を脅す際に、このアリゲーターを使っていたと証言している。

 また、対立組織メンバーを殺害した際に、アリゲーターに死体を食べさせ証拠隠滅を図っていた疑いが持たれている。

 だが、同市のニテロイ(Niteroi)動物園の生物学者Saulo Toledo氏は地元紙グロボ(Globo)に対し、警察が押収したアリゲーターは子どもを殺したり、大人に重傷を負わせることはあるかもしれないが、人をまるごと食べさせることは簡単ではないとの見解を示した。一方で、Toledo氏は「非常に飢えていて、そういった食事に慣れていたのなら別だが」とも語った。(c)AFP

39taro:2008/09/05(金) 07:07:11
野球=ブラジル遠征の日本高校選抜がブラジル代表に勝利
 【サンパウロ4日綾村悟】日本人移民100周年記念行事の一貫として、ブラジルに遠征している野球の日本高校選抜は3日、同国中西部のマットグロッソドスル州カンポグランデ市で親善試合を行った。

 第1試合は、奥村(大阪・大阪桐蔭)などの活躍で日本選抜がマットグロッソドスル州選抜に対して8回コールド勝ち(11―0)した。しかし、第2試合はブラジル選抜の同点ホームランなどで延長までもつれこむ好ゲームとなり、延長10回で日本選抜が競り勝った(3−2)。

 日本選抜監督の西谷浩一監督(大阪桐蔭)は、「ブラジルはパワーがある、簡単には勝たせてもらないと思っていた」「ブラジル選抜には今すぐにでも日本へ連れて帰りたい選手がいる」などと、ブラジル選抜の感想を述べた。

 マットグロッソドスルは、ブラジルで3番目に日系移民が多い州で、6万人の日系人コミュニティがある。野球も盛んで、週末には子供から大人までが日系野球協会が所有するグラウンドで野球を楽しんでいるという。

2008/9/4 19:39

40taro:2008/09/05(金) 07:09:07
ブラジルがイランからのOPEC入り要請を辞退
 【サンパウロ4日綾村悟】ブラジルのエジソン・ロボン鉱業エネルギー相は3日、イラン大使からブラジルの石油輸出国機構(OPEC)入りに対する公式な要請があったことを認めた上で、現時点でのOPEC入りを考慮していないことを明らかにした。AP通信、政府系ブラジル通信などが報じた。

 ロボン鉱業エネルギー相によると、イラン大使との話し合いは先月半ばに行われたという。

 ブラジルでは近年、海底油田が次々に発見されており、今年初めには同国南東部沖の大西洋海底で推定最大330億バレルの巨大油田が発見されている(埋蔵量世界で3位油田)。

 同油田は深海にあるために開発・採掘には困難が予想されているが、採掘にめどがつけば「原油生産のピーク論が崩れる可能性すらある」(石油業界関係者)とも言われている。

 OPECは現在、13カ国の主要石油輸出国で形成されており、サウジアラビアとイランなどが最大産出国。サウジアラビアは今年5月のOPEC緊急総会に、ブラジルをオブザーバーとして招待している。

2008/9/4 22:57

41taro:2008/09/05(金) 07:12:00
ブラジルがイランからのOPEC入り要請を辞退
 【サンパウロ4日綾村悟】ブラジルのエジソン・ロボン鉱業エネルギー相は3日、イラン大使からブラジルの石油輸出国機構(OPEC)入りに対する公式な要請があったことを認めた上で、現時点でのOPEC入りを考慮していないことを明らかにした。AP通信、政府系ブラジル通信などが報じた。

 ロボン鉱業エネルギー相によると、イラン大使との話し合いは先月半ばに行われたという。

 ブラジルでは近年、海底油田が次々に発見されており、今年初めには同国南東部沖の大西洋海底で推定最大330億バレルの巨大油田が発見されている(埋蔵量世界で3位油田)。

 同油田は深海にあるために開発・採掘には困難が予想されているが、採掘にめどがつけば「原油生産のピーク論が崩れる可能性すらある」(石油業界関係者)とも言われている。

 OPECは現在、13カ国の主要石油輸出国で形成されており、サウジアラビアとイランなどが最大産出国。サウジアラビアは今年5月のOPEC緊急総会に、ブラジルをオブザーバーとして招待している。

2008/9/4 22:57

42taro:2008/09/05(金) 07:16:04
冬のブラジルで39℃を記録!

 ブラジル南部の州、サンタ・カタリーナで冬なのにもかかわらず39℃という記録的な気温が観測された。

 ご存知の通り、ブラジルは南半球にあるので季節は日本と真逆。赤道に近い地域では常夏だが、南部のこの州は変化は少ないものの四季がある。例年の冬は10℃前後、夏は最高でも30℃前後。今は冬からだんだん夏になるところではあるものの、この気温はありえない!

 首都Florianópolis(フロリアノーポリス)でも日中の気温は32,6℃、湿度も40%と蒸し暑い陽気となり、たくさんの人が涼を求めて海岸へ。インタビューに応えた29歳の教師をしているという女性は、午前中働いて午後は海岸にきたとのこと。「もう春は来ているわ。ちょっと泳ごうかしら。」だそう。しかし、今後は10℃まで気温が下がる日もあるらしく、本格的な春の到来はもう少し先になりそうだ。

43taro:2008/09/05(金) 07:18:31
為替レートと株価
 《ドル続騰、株価続落の聖市場 伯でプレサウ層の原油生産開始》



 二日、サンパウロのドル相場は〇・九七%高、引け値は一・六六三レアルへ。

 サンパウロ平均株価は一・三七%安、指数は五万四四〇四ポイントへ。出来高は四二億レアルだった。

 ハリケーン被害が予想以下とあって国際原油価格が下げたことからペトロブラスの株価が下げ、おりからのドル高が金属鉱物相場にマイナスとあってヴァレ株も下げ全体に影響した。

 採油が困難とされる海底プレサウ層からの原油生産が二日、エスピリット・サント州沖で開始した。始業式にルーラ大統領が出席した。

 二五〇メートルと比較的浅い層で日量生産一万八〇〇〇バレル。

 同席のジウマ官房長官は、ブラジル人作家モンテイロ・ロバート(故)の「一九三七年に原油が発見され、ブラジルは原油輸出国になり、経済独立を宣言した」の期待を画いた作品を紹介した。タイトルは「ポッソ・ド・ヴィスコンデ(子爵の油井)」。

 実際にバイア州サルヴァドール市近くで原油が発見されたのはその二年後。ロバートはブラジル原油を守るよう常に強調した人物。

 なお、ジウマ官房長官は二日、ヴィトリア市(エスピリット・サント州都)で次期大統領選向け運動を開始した。



 2008年9月4日付け

44taro:2008/09/05(金) 07:19:49
ブラジルは未来の国 ギャラップ調査に見る現在と将来の幸福度
 ギャラップ調査による「現在、将来の幸福度指数」についてジェトウリオ・ヴァルガス研究院(財団)がこのほど発表したが、それによると、世界一三二か国中、ヤング層が将来に最も希望を持つ国はブラジル。

 年齢一五から二九歳の若者を対象とした調査。国民所得でブラジルは世界で五二番目だが、向こう五年間の生活については期待を持っている。一〇点満点のクラシフィケーションで、ブラジルは九・二九。米国のヤング層は九・一一で二番目。これにベネズエラ、フランス、デンマーク、カナダの順。

 次に現在はどうか、ではブラジルは六・六点、世界の五三番目。

 トップはイスラエルで、これにオランダ、フィンランドがつづく。ラテンアメリカではプエルトリコが五番目で上位。。

 他方、現在の幸福度の調査対象に八〇歳までを含めると、ブラジルは二三番目にあがる。ラ米ではコスタリカが一八番目で上位。ここではデンマークがトップ。ついでフィンランド、スイス、オランダ、カナダ、ノルウェーの順。



 2008年9月4日付け

45taro:2008/09/05(金) 07:20:24
金属労、パラナでスト サンジョゼ・ドスカンポス 飛び火
 クリチーバ市近郊のルノー/日産、フォルクスワーゲン/アウディ、ボルボ工場で一日に二四時間スト。会社側の回答を不満とする抗議スト。

 大クリチーバ圏内金属労組はさきに約一三%の賃上げを求めて提案。インフレ目減りカバー七・六%、実質増給五%、これに一五〇〇レアルのボーナス。会社側は先週末、インフレ目減りカバーは認めるが、実質は〇・五%と回答。ボーナスには触れていない。

 一方、サンジョゼ・ドス・カンポスでも自動車工場で労使交渉。警告の一日ストを予告、GM工場ではすでに一日、二時間ストがあった。



 2008年9月4日付け

46taro:2008/09/05(金) 07:20:54
自動車、8月に販売低下
 八月の自動車販売は二四万四七〇〇台で、前月比一五%減だった。今年一〜八月は合計一九四万台で前年同期比二六・三増。軽商用車、バス、トラックを含む。自動車工業会のAnfavea発表。

 自動車業界は、政府が景気過熱さましに金融税(IOF)引き上げ、あるいは生産州における自動車への商品流通サービス税(ICMS)引き上げを実施するのではないか、を懸念する。



 2008年9月4日付け

47taro:2008/09/05(金) 07:21:30
尾を引く電話傍受問題 連邦政府内で意見が対立 総務局長後任は旧SNI幹部
 ジウマル・メンデス連邦最高裁(STF)長官の違法電話傍受の責任を追及されて一時休職となったブラジル情報庁(Abin)のパウロ・ラセルダ総務局長後任にウイルソン・トレザAbin運営・予算・企画局長が就任した。軍政時代に活躍した旧国家情報局(SNI)の元幹部。連邦警察がAbinが行った電話傍受の内容を調査する。



 《連警のAbin調査に2か月》



 プラナルト宮は、メンデス長官の電話をAbinがひそかに傍受していたのは、さきのサチアグラハ作戦によって連邦警察が二度逮捕した金融界の大物、ダニエウ・ダンタス氏を同長官が二度とも釈放させたのが原因ではないかと見る。

 連邦政府内部では今回の事件について意見が二分する。タルソ・ジェンロ法相は連邦警察擁護派で、サチアグラハ作戦の延長線上でAbinがメンデス長官の違法電話傍受を行ったとの意見。

 これに対して制度安全局(GSI)のジョルジ・フェリッキス局長(将軍)は、Abin擁護派で、電話傍受行為を調査する議会調査委(CPI)において、Abinのメンバーが電話盗聴のような行為を行うことは考えられないとのべ、ラセルダ前総務局長を称賛した。

 ラセルダ前局長も最高裁長官の電話に盗聴器を仕掛けたのは上院議会の電話関係業務を請け負っている会社ではないのか、を疑う。

 また、ネルソン・ジョビン国防相が、Abinは電話盗聴や周囲の動きをキャッチするための設備を持つ、とのべたことに対してGSIのフェリキス局長は、現状分析のため陸軍に専門技術将校の派遣を求めた。

 国防相とGSI局長の議論は二日、GSI及びAbin関係者の間で大きな話題となっていた。

 《元SNI署員がAbinの新総務局長》

 Abinの職員数は現在一六〇〇。うち旧SNI署員が約三〇〇人。軍政時代に活躍したSNIはコーロル元大統領によって九〇年に廃止され、Abinに変わった。

 トレザ新局長は旧SNIに二〇年間勤務した人。さきごろ連邦政府のコーポレート・カード乱費が問題となったさい、その調査のための国会、連邦会計検査院、プラナルト宮における査問で内容説明を強く拒んだことで知られる。

 Abinの同カード利用による出費が〇七年に一気に五〇〇万レアル増大したためだが、トレザ局長は「情報局の業務内容は極秘である」と突っぱねた。

 なお、ラセルダ前総務局長と共に情報局幹部のジョゼ・カンパナ、パウロ・マウリシオ両氏、及びレナット・ダ・ポルシインクラ特別補佐官も退いた。しかし、いずれも今後はプラルウト宮内で、Abinを統括する制度安全事務局で勤務する。

 なお、メンデス長官の電話傍受関係調査は向こう六〇日以内に行われ、連邦警察のウイリアン・モラジ、ホームロ・ベヘドの両若手幹部署員が担当する。

 両幹部は二日、連邦警察首脳部代表と共に連邦最高裁を訪問、調査についての打ち合わせを行った。

 他方、フェリキスGSI局長が国会内にも電話盗聴器が仕掛けられている可能性があるとのべたことから、ガリバウジ・アルヴェス上院議長(ブラジル民主運動党=PMDB、北リオグランデ州)は、国会内をくまなく調べるよう下命した。



 2008年9月4日付け

48taro:2008/09/05(金) 07:22:04
ニッケイ新聞 2008年8月26日付け

Unctad報告=07年対伯投資が途上国一=BRICsの雄、伯国=来る40年は牽引車になる=眠り竜が目を覚ますか

 国連貿易開発会議(Unctad)は二十四日、ブラジルへは二〇〇六年から二〇〇七年にかけ、発展途上国では最大の直接投資が行われたことを発表と二十五日付けエスタード紙が報じた。投資額は前年の百八十八億ドルから一挙に三百七十四億ドルと飛躍し、中国やインドを上回った。二〇〇八年は世界的に投資が三七%減と落ち込む中、ブラジルへは七月までに二百億ドルが投じられた。
 BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)は七年前、ゴールドマン・サックス銀行がブラジルの台頭を予見して命名した名前であるが、二〇〇六年まで「来る四十年BRICSsの指導者がブラジル」とは誰も信じていなかった。
 多くの多国籍企業や大手ファンドが、ブラジルを見直したのは最近のことだ。これまでブラジルの産業発展を「鶏の羽ばたき」と揶揄したが、新しい時代のときめきが今訪れたのだ。世界の投資家が長期投資先として、ブラジルに白羽の矢を立てたからだ。
 ブラジルのマクロ経済が、確固とした地盤を築いた数々の現象がある。インフレが、コントロールされている。基本金利は、引き下げ傾向にある。所得の向上、拡大ローンの消化、消費力の激増。自動車産業やゼネコン、食品工業、銀行、電子電気メーカーの業績が順調なことなど。
 弱点は、国内市場がBRICs中最小。労働法が現実に即していない。それでも国外投資家は、ブラジルの消費市場に魅力を感じている。
 資源では人材と天然資源に恵まれ、BRICs中で最高。アルセロール・ミタルが二十二日、八億三千万ドルを投じて鉄鉱石の鉱山を購入したことで納得できる。その他に、岩塩下油田やエタノールがある。
 二〇〇八年のビッグ・ニュースは、ブラジル人の五一%が中流階級入りしたことだ。これでウオル・マートは今年、十八億レアルを投資する。レデ・アメリカーナが十二億レアルを。
 もう一つ特記すべきは、ブラジルの技術開発費がBRICs中で最大であること。特に多いのは、ソフト・ウエアとサービス。二〇〇六年には、BRICcsのBは、どこへ行ったといわれた。それが二〇〇七年、コンピューターの爆発的売れ行きで蘇った。

49taro:2008/09/05(金) 07:24:30
ニッケイ新聞 2008年8月26日付け

聖市と伯国の文化の殿堂=メインホール焼失後1週間=同じ場所に再建目指す

 十七日未明の火事でメインホールと二点の絵画を消失した聖市芸術文化劇場(二十日本紙一部既報)は、近代化した劇場を現在地に再建する方向で歩み出した。
 一九五〇年に巨匠ヴィラ・ローボスの演奏で落成式が行なわれた同劇場は、一九一二年に芸術文化社会団体発足以来、音楽に深い造詣を持つメンバーの夢をつないで建設されたもので、音楽や劇の上演などで幅広く用いられて来た。多くのファンから、当時の建築の粋を尽くした劇場の再建を危惧する声もあった。
 十九日フォーリャ紙によれば、十八日も壁面温度が五〇〜六〇度だった同劇場は、火災時には八〇〇度の高温になったと考えられ、壁面温度が下がれば、崩壊の危険が増すとみられていた。
 その後、火災による損傷は小さかったジ・カヴァルカンチのモザイク画倒壊の危険を案ずる声などもあがったが、現時点では、モザイク画倒壊の危険はないとの見解が出た一方、劇場そのものは、創設当時の構想を保ちながら、施設増設も含めた近代化を行い、伝統と近代建築の統合を目指す方針が発表された。
 新しい劇場については二十日エスタード紙が報じているが、同紙は、消防法の基準は満たしていたといわれた劇場が、五月に行われた現代建築を学ぶ学生の論文作製のための視察では、剥き出しの電線、壁の湿気、コンクリート劣化などの問題点が二〇〇点の写真で指摘されていたとも報道。学生は結果を指導教授に提出するとともに、芸術文化社会団体にも報告したが、団体側は何の興味も示さなかったという。
 この点について、二十四日フォーリャ紙に、同劇場に対する消防法基準は一九八三年作成版で、不十分であること、煙感知器の感度がもっと高ければ、これほど大きな損害は受けずに済んだことなどが報じられている。消防法審査は、建造年によって適用基準が違い、同劇場は古い基準によって審査されていたことになるが、それでも、非常口の広さや数などの問題もあったようだ。
 火事で焼失した二台のピアノの替わりにと、篤志家からのピアノの寄贈も約束された同劇場だが、最高の芸術を最高の場で演出し、楽しんでもらえるためにも、新しい劇場には、音響設備以外にも、新消防法に沿った安全で快適な建築が求められている。

50taro:2008/09/05(金) 07:28:17
ニッケイ新聞 2008年8月26日付け

農業は最先端時代=勘と経験の栽培は終焉

 ミッチェル氏はトラクターの上でリモート・コントロールを使いながら、全農場の農作業と在庫管理、農産加工、機械設備を操作する。宇宙衛星から播種や施肥を操作する。現在は世界中の農業生産者が、農業の合理化に挑戦しIT技術の導入に取り組んでいる。
 生産者にとってコモディティの好調は、IT農機具を揃えるチャンスであった。燃料や農薬、肥料の高騰は、コモディティの高騰を手伝った。これをハイテク農業革命の時代と同氏はいう。
 同氏はハイテク農業を導入し、肥料や農薬の使用量を従来の二〇%減らし、収穫量を三〇%増量した。同氏のハイテク機器は、ナビゲーターや播種機、施肥機などを入れると三万ドルだ。
 最近は、ハイテク農業を導入する農場が多い。自分の農場の作付け情況を赤外線写真や宇宙衛星写真で観察する。トラクターやコンバインは値下がりしたが、セスナは高い。そこで残された方法が、ハイテクだ。
 農機具メーカーと宇宙産業合弁事業が、進んでいる。ナビゲーター企業が、精密農業の分野へ進出している。トラクターのトップ・メーカー、ジョオン・デール社は、従来型トラクターの生産中止を発表した。
 現在のトラクターは「動くコンピューター」だ。農機具メーカーは、
 最先端技術の新時代に入ったという。トラクターは、最善の施肥から栽培法、収穫を指示する司令塔である。生産者が勘や経験で栽培した時代は終わった。
 トラクターが、赤外線写真で農作物の健康状態を診断する。作物の健康状態によって肥料や農薬の量を指示する。作物は全体が同じような状態で成長し、収穫量も予測が可能になった。

51taro:2008/09/05(金) 07:28:52
ニッケイ新聞 2008年8月26日付け

最高裁=無脳症で最終審理=生命の尊厳で見解が二分

 最高裁は、無脳症胎児の妊娠中絶について宗教的面の審理を二十六日、科学的面の審理を二十八日、社会的面の審理を九月一日に行うと二十四日付けフォーリャ紙が報じた。十月または十一月に最終判断に至ると思われる。
 無脳症に関する審理は、幹細胞と殆ど同様の人間生命の尊厳論だ。現在まで是とするもの四票、非とする者四票で、残るはエレン・グラシエ判事とカルメン・ルーシア判事、メンデス裁判長の三人となった。
 審理の焦点となるのは、二歳で死亡したマルセラちゃんが妊娠中に無脳症と診断されたこと。医師の診断では、死産か生後まもなく死亡と予想した。幹細胞では、どこから人間生命と認めるかで、見解が二分した。無脳症の中絶は中絶ではなく、人間生命の中断だという見方のようだ。

52taro:2008/09/05(金) 07:29:39
ニッケイ新聞 2008年8月26日付け

ロゴフ発言=金融危機は更に悪化=米大手銀が九・十月死に体に

 国際通貨基金(IMF)の元経済顧問ケネス・ロゴフ教授は十九日、「米発金融危機は、さらに悪化して世界の金融市場を襲う。米大手銀行が九・十月、死に体状態になる」と警告したことを二十日付けヴァロール紙が報じた。
 米国の金融危機は、まだ終わっていない。更に悲観的事態がブラジルを襲うから、腹をくくって待てという。現在は中クラスの銀行がバタバタしているが、大クラスの番が来たら何が起こるか。兜の緒を締めて備えろと呼びかけた。
 不動産大手のファニー・メイとフレジー・マックは数年後、廃虚となるから早く国営化するのが望ましい。不動産ローンの不良債券は、十二兆ドルに上る。同債券に投資した人は、米政府が最終保証をしてくれると思っていたらしい。

53taro:2008/09/05(金) 07:30:12
ニッケイ新聞 2008年8月26日付け

ロライマ州先住民、戦闘態勢へ

 ロライマ州の先住民保護区ラポウザ・セーラ・ド・ソールで先住民が二十日、最高裁の境界線見直しで判決次第では一戦も隔さないと戦闘態勢に入った。先住民らはブラジリアの最高裁へ一千人を傍聴のため送った。現地には、万が一のため治安部隊も到着した。

54taro:2008/09/05(金) 07:30:49
ニッケイ新聞 2008年8月26日付け

東西南北

 国内に出回っている禁煙のための薬が不足しているという。禁煙を希望する人の六〇%はニコチン入りのガムや抗うつ剤を利用しているが、保健統一システムでの対応には一年以上待たされるのがザラだといい、禁煙そのものをあきらめる人も多いらしい。一方。喫煙者の傍で煙草の煙を吸う複流煙による死者は、全伯では一日七人に上るとの報告も。一五州の州都に住む三五歳以上の人を対象にした調査の結果で、農村部での死者や、乳児の突然死、呼吸器系の病気で関係が疑われるケースは省かれている。
     ◎
 企業家らを対象にした調査によると、各種の情報源への信頼度が、新聞は一〜五段階の三・八、雑誌は三・四、ラジオ三・三、テレビ三・二、インターネット三・〇。情報源としては、印刷物が五六%、インターネットが三三%、テレビ八%、ラジオ三%。新聞に求めるものは、信頼性と内容の深さとの記事もあり、エリを正されている。
     ◎
 二十四日のF1ヨーロッパ・グランプリで、フィリッピ・マッサが優勝。年間のトータルでは、一位のハミルトンとは六ポイント差で二位に付けている。
     ◎
 二十四日で北京オリンピックが終り、伯国のメダル総数は、女子バレーの金、男子バレーの銀、タイコンドー女子の銅が加わり、一五個に。金が三つでアテネ大会より二つ少ないため、総合順位では一六位から二三位に下がったが、総合数では、アトランタ大会に並ぶ最多。今大会ではバレーと走り幅跳びの金、サッカーの銀、柔道、ヨット、タイコンドーの銅と女子の活躍が目立った。惜しいところでメダルを逃した選手たちにも拍手を送りたいものだ。

55taro:2008/09/05(金) 07:34:28
ブラジルのヴァーレ、中国の製鉄会社に鉄鉱石価格20%上げ通告

9月4日14時9分配信 ロイター

 [上海/北京 4日 ロイター] ブラジルの鉱山大手ヴァーレ<VALE5.SA><RIO.N>は、中国の製鉄会社に対し、鉄鉱石価格を1日付で20%値上げすることを通告した。中国の関係筋が4日明らかにした。
 ヴァーレは8月中旬に中国の鉄鋼メーカー、宝鋼集団(バオスチール)に対し、値上げを打診していた。
 ブラジルと並ぶ鉄鉱石産出国のオーストラリアの鉱山会社は、7月に鉄鉱石価格の引き上げに成功している。ヴァーレの値上げに中国の製鉄業界が合意すれば、同社の2008年度の鉄鉱石価格はオーストラリアの鉄鉱石価格と並ぶ水準となる。
 しかし、ある関係者は、中国の製鉄業界は値上げに合意しない可能性もあると述べた。

56taro:2008/09/05(金) 08:13:54
ブラジル人とBOMおどり 大泉カルナバル開幕

 人口の約12%をブラジル人が占める大泉町で三十日、日本人のブラジル移民百周年を記念した「大泉カルナバル2008」が始まった。初日は、ポルトガル語で「すばらしい」の意味をもつ「BOM」を、盆踊りに掛けた日伯友好の「BOMおどり」を開催。メーンの盆踊りでは、浴衣姿の日本人と、タンクトップのブラジル人が輪をつくり、親交を深めた。

 「BOMおどり」では、参加者がよさこいやダンスなど多彩な踊りを披露。締めくくりの盆踊りで、八木節の太鼓の音が会場に響き渡ると、ブラジル人も日本人も次々と踊りの輪に加わり、一緒になって心地良い汗を流した。

 町内のブラジル人学校「日伯学園」の生徒も盆踊りは初挑戦。ビデオを見ながら、見よう見まねで練習を重ねた。日伯共生のきっかけに、と「BOMおどり」を提案した戸沢江梨香園長は「地元の人と日系が一緒にイベントを成し遂げられ、感動しました」と目を赤くした。

 学園で踊りのリーダー役を務めた熊谷マイラさん(16)は、盆踊りを通じて日本人との距離が縮まったと感じた。「違和感なく輪に入ることができ、一体感を感じました」

 町内の主婦橋本のり子さん(67)は「ブラジル人と一緒に盆踊りをすることができ、とても楽しかった」と目を輝かせた。

 三十一日は、ブラジルから招待したサンバチームがカルナバルに加わり、イベントを一層盛り上げる。 (神野光伸)

57taro:2008/09/06(土) 07:16:01
ホベルタ・サーのコンサートに有名人集結!

 今週水曜日の夜、リオのカネカゥンスタジアムでホベルタ・サーのコンサートが行われ、彼女の最新アルバム『Que belo estranho dia pra se ter alegria(邦題:なんて奇妙で素敵な一日)』の収録曲を歌い上げた。写真はそのときの様子。赤と白のワンピースが印象的だ。

 歌った曲は「Alô Fevereiro」「Interessa?」「A Vizinha do Lado」「Janeiros」「Samba de Um Minuto」など。

 ホベルタ・サーは2005年に『BRASEIRO(ブラゼイロ)』というアルバムでメジャーデビューし、本作が2作目というまだまだ新人ながら、会場には、Elba Ramalho(エルバ・ハマーリョ)やBeth Carvalho(ベッチ・カルバーリョ)、Ana Carolina(アナ・カロリーナ)、Fernanda Abreu(フェルナンダ・アブレウ)、Lúcia Veríssimo(ルシア・ヴェリッシモ)など大勢の有名アーティストが姿を見せ、彼女に大きな拍手を送った。

58taro:2008/09/06(土) 07:33:21
ニッケイ新聞 2008年8月27日付け

中銀発表=ローン総額が1兆670億Rに=高利でもローン依存=95年以来の新記録に=明日は明日の風が吹く

 中央銀行は二十五日、企業や個人が高金利に関わらず益々ローンを受けることに奔走と発表したことを二十六日付けエスタード紙が報じた。七月の融資総額は、前月比一・七%増の一兆六百七十億レアルに達し、GDP(国内総生産)の三七%に相当という。金融機関は、平均で三九・四%の利子を徴収している。
 ローンの増加は、国民が所得の向上で生活にゆとりを感じ始めた徴と関係者は見ている。法人、個人ともに高金利は、眼中にない。中銀の基本金利引上げの歯止めは、効果がないようだ。
 八月十三日時点で平均金利は四〇%、個人ローンの金利は五一・九%にも達する。貸越特別小切手に至っては、年一六五・四%だ。中銀が金利を上げても、返済期限を引き伸ばせば、引き上げ効果など溶解する。
 生活費の高騰を先送りすることで、生活の豊かさを即時に満喫しているのだ。明日は、明日の風が吹くということ。企業は消費市場の需要に応えるため、銀行融資を受けて増産する。特に運転資金が必要だ。
 中銀は、ローンの限度をGDPの四〇%としている。これを超えると最後の晩餐になり、米国の轍を踏む。ローンの攻勢には、銀行スプレッド(銀行間取引) の影響がある。スプレッドの平均金利は今、二五・六%。銀行は必要な資金を調達するために手綱を緩め、市中金利を引き上げた。
 もう一つ、ローンに勢いをつけた理由がある。九十日以上の債務不履行者が四%から四・二%へ増えたが、思ったより少なかったことだ。この程度の損害なら、金利徴収分で十分償却できる公算があるからだ。
 特に盛況なローンは、リーシング。自動車の購入には、金融機関からローンを取り付けるより、リーシングで借り受け、後で引き取るのが安くなるからだ。リーシングは年間で、一四一%増の盛況振り。
 リーシングがレンタル業者の専売であった時代は終わり、個人のリーシングが一般化している。続いて不動産ローンの三〇・二%増がある。消費市場は二次軍が健在だから、インフレ・リスクはあるものの安泰だ。
 中銀発表の他に、サラ金のローンがある。これも加えるとローンは、GDPの六〇%を超えると見られる。表に出せない金を扱う人たちが、アングラ・マネーを必要としているのだ。

59taro:2008/09/06(土) 07:36:19
ニッケイ新聞 2008年8月27日付け

聖州で今も続く奴隷労働=サトウキビ収穫をめぐる抗争=アルコール躍進の陰に死も

 二十六日フォーリャ紙に、地面に押さえつけられた青年や、銃を手に取り巻く警官の写真。聖州サトウキビ労働者のスト中に起きた二度目の衝突の様子を伝えるものだ。
 国内のサトウキビ生産の六〇%を占める聖州での労働者スト開始から一週間。砂糖アルコール業界は二十二日に、労働者のバス運行阻止を禁ずる裁判所の仮処分を得たが、これを不服に思う労働者らは労働者組合前に集結。基本給一〇%引上げと収穫量毎の報酬(畝一メートル当たり八〜一三センターボ)の二〇センターボへの引上げ要求中の労働者らの抗議行動は、三人逮捕、六人負傷の事態にまで及んだ。
 二〇一四年までに収穫の完全機械化を目指すサトウキビ栽培では、機械より高くつく人件費は安く抑えたいところ。大躍進の砂糖アルコール業界の収益は収穫労働者にまで届いていない状態だ。
 二十日フォーリャ紙によれば、サトウキビ労働者の日給は、一九八五年の三二・七レアルから二〇〇七年の二八・九レアルと減額。一方、一人当たりの一日の平均収穫量は、同時期に五トンから九・三トンに増加している。
 この一人当たりの収穫量増加は、労働者が休憩時間を削って勝ち取ったもの。そのため、過労死、身体を壊した労働者、鎮痛や労働効率を上げるための麻薬常用などの問題も引起こした。
 また、労働者の文盲を悪用し日当を少なく払う雇用者や、防具も提供せずに働かせる、劣悪な条件の住居など、奴隷労働にあたるケースも多い。
 最新技術を集約した工場や、大統領も英雄扱いする業界の陰に、聖州では家族収入が二最低賃金以下の労働者が八一%という実態や、この分野の黒人や黒人系労働者が人口比や農業全体の構成比より各々七六%、五四%増の四九%(全伯では四三・四%、五五%に対し六三・七%)と多い、平均就学年数は三・七年などの事実をどれだけの人が知っているだろうか。
 夜明け前から働く父親を見慣れず、父親が怖いと泣き出す子や、奴隷労働から解放のニュースも読めない労働者。日々の糧を得るために働く労働者にはスト実行者の考えがわからないのか、スト参加率も低いという。
 日々の糧のために奴隷労働に追われ、将来の失職の恐怖に悩む人々。サトウキビ栽培だけを見ても、社会の歪みはなかなかなくなりそうもない。

60taro:2008/09/06(土) 07:36:48
ニッケイ新聞 2008年8月27日付け

瓶詰め飲料水=伯の消費世界四位=当局は水道水飲用を奨励

 水資源国際団体は、ブラジルの瓶詰め飲料水消費が百三十六億リットルと米国やメキシコ、中国に次いで世界四位と発表したことを二十六日付けエスタード紙が報じた。一人当たりの消費が、年間七十七リットル。
 同団体は有限な水資源の消費が年々、七・四%増で伸びていると警告した。ドイツやイタリア、フランスの先進国は、地下水の枯渇化と将来の淡水不足が危惧されることで、無制限な消費の抑制を始めた。
 瓶詰め飲料水は、環境コストが軽視できない。石油資源とともに、加工用熱源としての天然ガスを消費するペット・ボトルの使用量増加は、有限資源の消費に拍車をかける。また、全伯へ瓶詰め飲料水を出荷するミナス州のサンロレンソ川は、環境破壊のため環境団体の圧力を受けている。
 水資源国際団体は人口増加に伴う水資源の確保が絶望的で、アフリカやアジア地域人口の三五%から五〇%が飲料水不足で悩まされると予測した。既に世界で十億人は、飲料水を購入する経済力もなく、水危機の瀬戸際にあるという。
 飲料水企業にとって水不足地域の中流階級は、黄金の山だ。聖市水道局は飲料用の水質向上に努力しているが、消費者は先入観で水道水を飲もうとしないという。しかし、瓶詰め飲料水は消費がのび悩み、将来性がないという見方もある。
 水道水を飲料用に常用するなら、家庭の貯水槽を清潔に。蛇口にフィルターを付けて殺菌するなら、水道水は飲料水として遜色ないという。フィルターは、保全が必要だから注意する。

61taro:2008/09/06(土) 07:37:36

ニッケイ新聞 2008年8月27日付け

空港行き特急建設=ルース・クンビッカを20分

 聖州都電公社(CPTM)は「クンビッカ空港特急」に関する州政府の合弁事業案をサイトで公表と二十一日付けヴァロール紙が報じた。
 同案に民間企業の出資率や事業計画具体案が、明記されている。同特急は、聖市内の都電ルース駅(地下鉄への乗り換えも可能)とクンビッカ空港を二十分で結ぶ。事業参加の公募は、九月初旬の予定。
 懸念は、十七億レアルの投資に対し乗車料を二十八レアル徴収し、需要がどこまで伸びるかにある。民間企業は、投資に見合う集客力があるか疑問視している。この疑問に応えるため、営業権の形式を各種提案できる。権利期間を三十五年、官民方式の経営など。
 州政府には航空行政で培った集客ノウハウがある。現在はコンゴーニャス空港に集中している旅客を、地下鉄と特急でクンビッカ空港へ誘導する考えだ。

62taro:2008/09/06(土) 07:41:53
ニッケイ新聞 2008年8月27日付け

北東伯、自動車に増税を

 二十一日ヴァロール紙によると、北東伯の九州は、州外売却の商品流通サービス税(ICMS)を現行の一二%から一七%へ増税するよう税制審議会 (Confaz)へ要請する。北東伯でも自動車の売上が激増し税収増を見込んだようだが、自動車協会(Anfavea)は自殺行為だという。

63taro:2008/09/06(土) 07:46:58
ニッケイ新聞 2008年8月27日付け

北東伯、自動車に増税を

 二十一日ヴァロール紙によると、北東伯の九州は、州外売却の商品流通サービス税(ICMS)を現行の一二%から一七%へ増税するよう税制審議会 (Confaz)へ要請する。北東伯でも自動車の売上が激増し税収増を見込んだようだが、自動車協会(Anfavea)は自殺行為だという。

64taro:2008/09/06(土) 07:47:49
郵便配達人装い泥棒:50万レアル以上の金品盗む
 郵便局の配達人に変装、「デテックス」と印刷された小包みを両手に抱えた男が呼び鈴を鳴らすと、スクリーンに写し出された映像を見た家族の一人が安心してドアを開けた。ドアを開けると仲間と思われる他の男五人も続いて侵入、入り口にいた家族三人に銃口を向けホールドアップ、自由を奪った。

 事件は二十五日正午過ぎ、聖市南部アルト・ダ・ボア・ビスタ区の資産家の家で起こった。彼らは侵入後すぐタンスの引出しなど開け、貴金属、宝石、電子・電気器具など高価な品物ばかり三十万レアル以上奪ったあと、袋に入っていた現金二十万レアル近くも奪取、僅か三十分足らずのうちにすべてを家の外に持ち出している。

 この事件で、夫クリスト・ファーと妻アレサンドラさん(三〇―学生)はあっという間に金品五十万レアル以上失ったが、夫婦が何よりも憤慨したのは奪われた金品の金額ではなく事件に対する警察官の態度だった。 事件に応対した警察官は犯人らに引っ掻き回された部屋に十五分ほどいただけで、「捜査にそんなに多くの時間をかけられない」とさっさと引き上げている。妻によると、この家は超近代式防犯システムが完備しており、電子による監視システムの他、十台の防犯カメラが犯人たちがいる間、屋内のすべての状況を詳細に写し撮っている。その上、夫は警察署に出頭、事件の模様を三時間にわたり詳細に説明しており、警察がもし我々の防犯システムを信用できないなら我々自身の手で犯人のイメージ写真を作り犯人逮捕に協力する旨宣言。「犯人の逮捕が遅れれば遅れるほど事件の解決は困難になる」と警告している。(二十七日付けエスタード紙より)

65taro:2008/09/06(土) 07:48:19
娘に火をつけ殺害:夫婦喧嘩後、妻が暴挙
 夫婦喧嘩後、気持ちの安定を失った妻が、家内で遊んでいた二人の娘にアルコールを振り掛け点火、一人は三度の火傷を負い死亡、一人を重傷に陥れるという悲惨な事件が二十六日午後十一時ごろ、聖市南部パレレイロス区で起こった。亡くなったのは生後三か月の末子エミリーで、生後一年四か月の長女エベリンは重態で最寄りの病院の集中治療室に入院。自動車修理工の夫ジュニオール(二一)はアルコールの入った瓶を妻から取り上げ台所の流しに捨てたが、妻といさかい中に右手と顔面に負傷。

 事件を目撃した隣人たちによると、子供たちの遊んでいた部屋に放火した妻アナ・カルラはもうもうとたちこめる煙に驚き外に飛び出すと、隣人たちに子供たちの救出を求め大声で叫んだ。路上の住人たちもバケツやごむホースなど手に手に消火に協力、消防隊が駆けつけたときは火勢はおおむね治まっていた。ハンモックで寝ていたエミリーは全身に火傷を負い死亡、揺りかごで寝ていた姉エベリンは父が救出、グラジャウ病院の集中治療室で手当てを受けているが、頭部と手足に二度の火傷を負いかなり重傷だ。その上かなりの煙を吸い込んでおり一部内臓の損傷も懸念されている。

 ちなみに、妻アナ・カルラは用品店の店員として就職が決まり、二十六日から働くことになっていた。(二十八日付けJT紙より)

66taro:2008/09/06(土) 07:48:54
自転車利用者に便宜:メトロの駅で自転車預り所
 九月末から聖市のメトロ八駅で自転車預り所が開設される。同プロジェクトはまず聖市の中央部、東部、南部で実施、最初はセー、アニャンガバウー、マレシャル・デオドロの都心部三駅とカロン、ギレルミナ・エスペランサ、コリンチアンス・イタケーラの東部三駅、パライゾ、ビラ・マリアナの南部二駅に設置される。

 料金は最初の三十分が無料、それ以降は一時間につき二レアル、一日では五十レアルとなる。第二プロジェクトではリベルダーデ、サンベント、チラデンテス、スマレー、サンタ・セシリア、ブラス、バラフンダの七駅が予定されている。

 現在、車を使用できる聖市の道路、アベニーダは全長一万七千キロにも及ぶが、公園を除き自転車を使用できる道路は市内に四・五キロしかなく、その上、この自転車専用道路は主要ポントを結ぶ役割を果たしていない。原因はインフラストラクチャーの不足だが、この弊害を取り除くため、聖市の環境保護局とメトロがコンビとなり、メトロのラッシュアワーや車の専用道路の混雑緩和、交通事故の減少に取り組もうというのがこのプランの目的となっている。(二日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙より)

67taro:2008/09/06(土) 07:49:28
為替レートと株価
 《ドル続騰、株価続落 政府の輸出振興策をまとめ》



 三日、サンパウロのドル相場は〇・九%高、引け値は一・六七八レアルへ。今月三日間で二・八%上昇である。

 サンパウロ平均株価は一・六一%安、指数は五万三五二七ポイントへ。出来高は五〇億レアルだった。

 ドルの連続高とは反対に平均株価は四日間連続安。九月は三日間で三・八七%の下落、指数は昨年九月のレベル近くまで落ちた。外国人投資家が世界不況を見越して投資を引きあげているとされる。

 通産開発省はこのほど「ブラジル輸出戦略」のタイトルで、輸出振興関係方策を発表した。

 連邦政府が二〇一〇年までに輸出振興をめざして投入する資金は総額三四〇億レアル。振興策内容はいままでに公表された成長促進計画(PAC)、多年度プラン(PPA)、新工業政策、連邦予算の貿易項目等に盛り込まれている。

 うち二一〇億レアルは小企業を主とした輸出企業に対するクレジット、及び官僚主義排除並びに港湾インフラ整備など 

 輸出会社数を二〇一〇年末までに一〇%ふやし、世界の貿易額におけるブラジルのシェアを一・二五%に上げたいとする。〇八年発行の国連関係資料によると、それは現在一・一六一%である。到達できればマレーシア及びスイス並みになる。

 ドローバック・ヴェルデ・エ・アマレーロ制度を強化、現在の同制度利用輸出企業数一三〇〇社を五〇〇〇社に増大させたいとする。輸出向け製品づくりへの国産原料購入に対する税金を免除するもので、施行細則令は今月末までに発表予定。



 2008年9月5日付け

68taro:2008/09/06(土) 07:50:03
大金引出し直後に撃たれる:犯人ら銀行前で待機:被害者、現金引渡しを拒否
 銀行口座から大金を引き出し、カバンや内ポケットに入れるのを見届けた監視役の犯人が外部にいる仲間に連絡、襲わせる犯罪が流行している。仲間は通常、犯行道具として機動力のあるオートバイを使用、一人が運転、一人が後部シートに腰掛け、目当てとする顧客が銀行から出てくるのを待機。標的とする男が現れると、実行役の後部シートの男がピストルを突きつけ現金を引き渡すよう要求するのが常套手段だ。

≪胸部と腹部に被弾≫

織物会社の販売部に勤めるコウントリオチスさん(四五)は二十八日午前、聖市西部ペルジーゼス区スマレー大通り一一二八番所在の連邦貯蓄銀行を訪れ、自分の勤続年限保証基金(FGTS)の口座から七千八百四十九レアルを引き出すよう要求した。コウントリオチスさんはこの金を他の銀行の口座に移そうとしていたが、手数料として十七レアルを要求されたので諦め自分の足で移すことに決定。七千八百レアル余りの大金を大型カバンに入れ同銀行の出口に向かったが、犯人グループの監視役の男に見届けられ仲間に連絡されている。

 コウントリオチスさんがカバンを持ち大通りに現れるとピストルを持ち待ち構えていた実行役の男がカバンの引渡しを要求、コウントリオチスさんが拒否すると男は三発発砲、二発は胸部、一発は腹部に当たった。二人組は何も取らずに慌てて逃走。警察ではこの二人の他、内部で監視していたもう一人の男がいたと推定、三人目の容疑者逮捕に全力を挙げている。 第二十三軍警大隊は、重傷を負ったコウントリオチオスさんを救急車でピニェイロスのクリニカ病院に運んだが、コウントリオチオスさんはその一時間後の一時半ごろ、出血多量で死亡した。ちなみにコウントリオチオスさんは十八年前に結婚、三十七歳の妻との間に十歳の娘がいる。

 聖市西部のペルジーゼス、ピニェイロス、ラッパ、ブタンタン各区はハイクラスの中産階級が住む高級住宅街として知られているが、銀行強盗の最多発地区としても有名だ。今年の上半期、同地域で起こった銀行強盗件数は二十五件にも達する。銀行強盗のスペシャリストは「銀行強盗の予防法」として次の事がらに注意するよう警告している。一度に大金を下ろさない。もし一度に大金が必要になれば銀行のモビメントの少ない日を選ぶ。(二十九日付けJT紙並びにエスタード紙より)

69taro:2008/09/06(土) 07:50:47
警官がレースに参加:追突事故で四人を死傷

 大都市近郊のエストラーダやハイウエイでは乗用車によるカーレースが大流行の兆しを見せている。二十五日夜、大サンパウロ圏グアルーリョス市近郊で起こったカーレースには聖市東部ビラカロン区在住の民警ノバエスさん(二五)も参加、ゴール車を運転、ボヤジ車とトップ争いをしていたが、時速百二十キロで飛ばしていたノバエスは運転のコントロールを失い、道端に止まっていたコルサ車の後部に追突、後部トランクに腰掛けレースを観戦していた三人を跳ね飛ばした。観戦していたロジェイロさん(二六―鋳型士)は十メートル近く空中高く跳ね飛ばされたうえ三十メートル先の地面に墜落、即死した。ロジェイロさんの父マルチンスさん(鋳型士)はテレビ局との記者会見で「息子がもしレースに参加すると知っていたら反対していたはずだ」と納得の行かない息子の死に憤然としている。もう一人の負傷者は保管業のリカルドさん(二〇)で鎖骨と大腿骨を骨折し重態。証人によるとリカルドさんがコルサの持ち主らしい。

 一方、事故を起こしたノバエス刑事は頭部を傷害、顔の一部を骨折しているが、症状は安定している。ノバエスの兄によると、弟は近く結婚することになっており、結婚資金を稼ぐためゴールを売ることにしていた。弟は車を高く売るため買い手に車の性能の良さを見せると約束していたが、その時、強盗が現れたので全速で逃げたようだと弁護している。(二十七日付けエスタード紙並びにJT紙より)

70taro:2008/09/06(土) 07:52:37
「殺人鬼に正義の裁きを」:市民らが抗議のプラカード
 麻薬クラックを常用、意識のコントロールができなくなったロドリーゲス(一九)が二十七日、大サンパウロ圏グァルーリョス市で逮捕された。ロドリーゲスは十七日から二十七日の僅か十日間の間に婦女子四人を暴行のうえ二人を殺害、現金や携帯電話などを奪っている。ロドリーゲスは既婚者で三歳の息子が一人いるが、グァルーリョス警察の婦女子保護課のアメリア課長によると、容疑者はこの他、五十人以上の婦女に暴行を加え、殺害のうえ金品まで盗んだと供述しており、警察では真偽のほどを調査中。ロドリーゲスはこの供述をクラック吸引後に発表しているが、犯罪スペシャリストらは、短時日でこれだけの罪を犯すのは不可能で、クラックによる妄想ともとられ信憑性に欠けているとも見ている。

 軍警隊は容疑者の両親の協力でロドリーゲスの似顔絵を作成、全員に配っていたところ、二十七日午前二時半ごろ、半ズボンにぞうり履き姿の容疑者が、軍警派出所の前に現れ逮捕された。軍警派出所前に押し寄せた市民たちは「殺人鬼に正義の裁きを」と書かれたプラカードを掲げ「人間の仮面を付けた悪鬼にリンチを」と口々に叫びながら押し掛けている。(二十八日付けJT紙並びにエスタード紙より)

71taro:2008/09/06(土) 07:53:13
今度は国連総会の場へ ドーハ・ラウンド諦めず Cebriでアモリン外相
 アモリン外相は二日、リオで開催された「ブラジル国際関係センター(Cebri)」のセミナーにおいて、七月の世界貿易機関(WTO)閣僚会議で不成功に終わったドーハ・ラウンドを来る二二、二三日の国連総会に交渉の舞台を移し、一一月の米大統領選挙以前にまとめたいと講演した。これが成功を見なければ新多角化貿易交渉の成立は二、三年後になるため。



 《カ元大統領は伯外交政策を批判》



 外相はブラジル政府が各国政府に働きかけており、出来れば向こう三、四週間以内に決着をつけたいとする。

 不成功の原因を大統領府のガルシア国際問題特別補佐官は、米国とインドの農産物輸入におけるセーフガードと説明している。この問題を取り除くことが出来れば形がつくと見るもの。

 同席のカルドーゾ元大統領は、すべてをドーハ・ラウンドに賭けたブラジル政府の失敗である。ブラジルは二国間自由貿易協定を軽視しすぎた。チリは世界三〇か国と二国間自由貿易協定を結んでいる。メキシコもだと批評し、メキシコとは大統領時代に部分的な協定をまとめたことを付言した。

 一方、ランプレア元外相は、九月末までに解決策を見出すのは不可能だし、国連総会を利用するのも意味がない。まとまる可能性はない、と批判した。

 アモリン外相はまた、メルコスール関係で国際問題の中心は農産物補助金であり、これは世界貿易機関のレベルで対応すべき。メルコスールとEU、あるいはメルコスールと米国間での協定で解決できる問題ではない、と説明。

 

 《BNDESの特別フォーラム》



 メルコスール関係では翌三日の社会経済開発銀行(BNDES)における特別セミナーで、セーハ・サンパウロ州知事が、国際通商交渉においてメルコスールがブラジルの立場を困難にしていると批判した。

 アモリン外相はこれに対して、メルコスールを強化することは我々の国際舞台における立場の強化につながる。ブラジルの農産品輸出関係で補助金問題を世界貿易機関のレベルで解決する必要がある、と強調した。



 2008年9月5日付け

72taro:2008/09/06(土) 07:53:46
自動車工員ストほのめかす メーカー組合の数字に不満
 金属労によるベア要求ストが全国的に波及しそうな気配である。

 三日まで労使交渉が進んだのは、工員たちが単独で交渉したボルボのみ。同日、工員らは職場に復帰した。

 サンパウロのABC地帯では全国自動車工業界(Sinfavea)の提示した回答が、インフレ分カバーを認めるが実質増給は一・二五%で、前回の〇・五%を若干引き上げだけで、労組側は不満。きょう午後二時に交渉が再開予定だが、スト予告期限(四八時間)切れで四日から工場で不穏な動き。しかし、ゼネストではなくデモ程度か。

 サンパウロ州のヴァレ・ド・パライーバでは三日に労使交渉が行われたが午後六時までに歩み寄りがなく、労組側はスト開始の準備。

 サンジョゼ・ドスカンポス労組は調整率一八・八三%を要求。それ以外にボーナス一五〇〇レアル。また、インフレ率が三%に達する都度、インフレ損を埋め合わせる給料調整の方法を求める。

 ジャカレイーのGM工場では工員らの二四時間スト予告がある。

 タウバテーのフォード、フォルクスワーゲン工場では二日朝に作業中止。スト入り準備態勢。工員合計七一〇〇人。

 パラナ州ではルノー・日産、フォルクスワーゲン・アウデイの工員八〇〇〇人がスト入りを決定。



 2008年9月5日付け

73taro:2008/09/06(土) 07:55:11
本格的雨季は十月から 春迎え州内農作物収穫順調
 ブラジル農牧調査研究公社(Embrapa)の情報によると、九月に入り月レベルでは平均並みの雨量期待だが、本格的な雨は一〇月以降との予報。

 八月は乾燥したがサンパウロ州内各地の作物収穫には最適。まずコーヒーもぎが順調。今年は生産性が高くドル高、及びコストアップを相殺できそうである。

 サトウキビは収穫がおくれを取り戻した。潅水設備のない地方では問題があるが。

 ジャーレス、モジ・ダス・クルーゼス、グアイーラでは潅水の普及した方面ではブドウ、菜園、トウモロコシ、フェイジョン豆に水の需要が高まった。

 ピエダーデのアウカショフラ、アチバイア、ジャリヌのイチゴ、イタペチニンガ、イタペヴァ、タクアリヴァイの小麦、カラス麦、タクアリチンガ、イターポリスのみかん、イグアペ、パリケラアス、レジストロのバナナなども収穫は順調。



 2008年9月5日付け

74taro:2008/09/07(日) 08:56:20
あわや大惨事、飛行機が滑走路をオーバーラン

新華社リオデジャネイロ(ブラジル):ブラジルのサンパウロにあるコンゴニャス国際空港で3日午後、1機の小型飛行機が離陸しようとして滑走路をオーバーランする事故があった。機内にいた3人の人員に怪我はなかったが、あわや昨年の大惨事が再現されるところだったという。
空港管理会社によると、この事故により同空港は1時間閉鎖された。
同空港はブラジルで最も混雑した空港といわれている。サンパウロ市中心部に位置し、土地が少ないため滑走路が比較的短くなっている。昨年7月にも1機の旅客機が着陸しようとして滑走路をオーバーランし、建物に激突して199人が死亡するという事故が起きている。

75taro:2008/09/07(日) 09:00:37
世界に広がる大胆でクリエイティブなブラジル水着(極小ビキニ)

ブラジルでビキニが使用され始めたのは50年代の終わりだ。カルメン・ヴェロニカ(Carmem Verônica)やノルマ・タマル(Norma Tamar)といった女優が 、南アメリカで最も有名なホテル、コパカバーナ・パレスの前に人々を集めその新しいスタイルを披露したのが始まりという。

その後他の国と同様にビキニが禁止された時代を経て、「デンタル・フロス( Fio Dental )」と呼ばれた糸のように細い水着が、リオデジャネイロのビーチのシンボルとなったのが60年代のことだ。70年代にはブラジルでTバック水着が大流行し世界中へ飛び火。現在の布地の面積が少ないビキニスタイルが定着した。90年代には海外輸出向けに、布地の面積を大きくして生産していたという。それが近年のアメリカにおけるブラジル水着の大流行を機に、南国らしい色彩と、繊細なデザインに大胆なカットを特徴とするブラジル水着が世界に知れ渡ることとなった。



ブラジル水着の流行と共に、それを着こなすブラジル美女の姿にも注目が集まった。水着姿の美女が寝そべるビーチの風景は、いまやポストカードの代表的写真だ。ブラジル水着ブランドには、伝統的なワンピース型の水着からビキニ、ビーチウェアまでそろっているのが一般的だ。しかし多くのブラジル女性が愛するのは、身体をより美しくみせると信じられている極小ビキニ。着こなすためにジムへ通い身体を鍛え、脱毛技術まで発展させてきたのだ。



しかし実際のビーチはそんなスーパーボディーで埋め尽くされているわけではない。肥満体質の女性が少なくないのはブラジルも例外ではない。それでも彼女達の愛するのは極小ビキニだ。垂れ下がろうが食い込もうが、あくまでもブラジリアン・スタイルを保とうとする誇り高き女性達には頭が下がる。


そんなブラジル女性を2005年、ニューヨーク・タイムズが「“イパネマの娘”はもう過去の話だ」と皮肉った。ビキニからはみ出た肉の多い女性の写真を掲載し、ブラジルが誇るトム・ジョビンのボサノバ曲を引き合いに出しての記事だった。これに対しブラジル側は猛反発。写真に写っている女性を探し出し、外国人観光客だったことを証明し汚名を 挽回したものの後味の悪さが残った。



ジョギングする人、日光浴をする人、ビールを片手におしゃべりに熱中する人々。ブラジル人にとってビーチは集いの場、社交の場だ。一年中ビーチライフを楽しめる地域、何キロにもわたる美しい海岸線を誇る観光地が多く存在する。そんな気候と地形が大きく影響し、「ブラジル水着」を発展させてきたブランドは更なる世界進出を試みている。


アメリカンリゾートで大注目のブランド、「小さな布」を意味する「 POKO PANO(ポコパノ)」は24カ国で水着を販売。またジゼル・ブンチェン、ナオミ・キャンベル、レティシア・バークホイヤーがモデルを務めたことがある「Lenny」。男性用水着も有名な「 Rosa Chá(ローサッチャ)」など数々のブラジル水着ブランドがすでに世界進出を果たしている。


2008 年8月、ニザン・グゥアナースは11月に「Rio Summer(リオ・サマー)」と称される、ビーチファッションのコレクションをリオデジャネイロで開催することを発表した。広告コミュニケーション企業「グループABC」の創立者で、高級ブランド専門デパート、「Daslu」の有名バイヤーであるDonata Meirellesを妻に持つニザン・グゥアナースのこの計画は、新たな経済効果を生む大イベントのひとつとして大きく報道された。

「コパカバーナ城砦」で11月5日から8日に開催予定のこのイベントには、デザイナー、ヴァレンティノの右腕を20年以上務めたCarlos de Souzaが、国際的セレブを多く招待すると公言しており、ブラジル国内だけでなく、世界からの注目が集まることが予想されている。カエターノ・ヴェローゾ のライブでのオープニングが予定されており、「ブラジル水着」が更なる国際的飛躍を遂げる舞台になるだろう。


参加ブランドは、「アドリアナ・デグレアス」、「BLUE MAN」、「カルロス・ミーレ」、「カンパーニャ・マリッチマ」、「クリス・バロス」、「284」、「Iódice」、「Jo de Mer」、「イザベラ・カベト」、「Lenny(レニー)」、「OSKLEN(オスクレン)」、「Patrícia Vieira」、「Raia de Goeye」、「 Rosa Chá(ローサッチャ)」、「サリナス」、「Totem」、「TRIYA(トリーヤ)」が予定されている。ジゼル・ブンチェン、ナオミ・キャンベル、イザベリ・フォンタナがモデルとして参加するといわれている。

76taro:2008/09/07(日) 09:10:48
サンパウロに新空港建設案、リオ国際空港の運営民営化も
 【サンパウロ6日綾村悟】ブラジルのジョビン国防相は5日、サンパウロに新空港を建設する可能性があると言明した。AP通信が報じた。

 また、同相は、新空港が民間で運営される可能性についても言明、同時にリオのアントニオ・カルロス・ジョビン国際空港の民営化も検討されていると説明した。

 ブラジルでは、これまで空港管理はブラジル空港インフラ業務公社(INFRAERO)が行ってきた。また、航空安全の最高責任者は国防相となっている。

 ブラジルでは近年、経済発展に伴う飛行機による輸送量の増加と共に、運行が麻痺・停滞するなどの事態が頻発しており、空港運営業務の効率化や機能向上が課題となっていた。

 ジョビン国防相は、新空港の建設案や空港管理の民営化は2014年のブラジル・サッカーW杯開催に伴う観光客の増加に対応するために必要な処置だと説明した。リオ国際空港の民営化と増改築は、2016年の夏季オリンピックに立候補しているリオデジェネイロ市が候補地選定で勝つためにも必要な条件になるとみられている。

2008/9/7 0:02

77taro:2008/09/09(火) 06:58:57
日本高校選抜が7勝1敗でブラジル遠征終える
 【サンパウロ8日綾村悟】ブラジルに遠征している野球の日本高校選抜は7日、サンパウロのボン・ヘチロ球場でブラジル選抜と親善2試合を行い、2連勝で通算成績を7勝1敗として全日程を終了した。

 第1試合は日本高校選抜が2本の本塁打などで8−3と快勝、第2試合は慶応高校の田村投手などの力投でブラジル選抜を1点に抑えた(試合は6−1)。

 球場には、日曜日ということもあって多くの日系人らがつめかけて、普段は国際衛星放送などのニュースで見ることしかできない日本の高校球児とブラジル選伐(ジュニアクラス)の試合を楽しんでいた。

 今回の国際親善試合は、日本人移民100周年記念祭にちなんだもの。8月にはサンパウロで早慶戦が行われたほか、10月には日本の都市対抗野球もブラジルの各都市で行われる。

2008/9/8 21:06

78taro:2008/09/09(火) 07:04:59
ブラジル大統領、公共の場所での喫煙禁止に消極的?

【9月7日 AFP】ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領は4日、「国民は場所を選ばず喫煙できるとの考えを支持する」と述べ、愛煙家を擁護する発言をした。現地日刊紙アゴラ(Agora)が報じた。

 屋内での喫煙を禁止する法案について質問されたルラ大統領は、「たばこを吸うのはたばこを止められない人だけだ」と述べた。ルラ大統領の喫煙への立場が完全に中立だとは言い難い。アゴラ紙の取材中も、大統領は小さな葉巻をくゆらせていたという。

 近年ブラジル政府は喫煙に関係する規制を強化してきた。今日、ブラジルで販売されるたばこの包装には、喫煙が原因で重い病気にかかった人の写真などが印刷されている。

 ブラジル保健省は、屋内の公共の場所における喫煙の禁止を提案しているが、ルラ大統領は「私は法案を議会に提出するが、採決では票を投じない」と喫煙問題について自らの立場を煙に巻いた。

79taro:2008/09/09(火) 07:28:25
中国、ブラジルの全二輪に先進環境技術を搭載
2008.9.9 00:27

 ホンダが中国とブラジルで販売するすべての二輪車に、先進の環境技術である電子制御式の燃料噴射装置を搭載する方針を決めたことが8日、分かった。2010年末までに全面搭載し、世界的なガソリン高や排ガス規制の強化に対応する。両国は二輪保有台数でともに1000万台を超える「オートバイ大国」だが中国など新興メーカーの追い上げで競争が激化している。二輪世界首位のホンダは環境技術をてこに競合他社を引き離す考えで、同技術を両国で全面採用するメーカーは初めて。

 ホンダが搭載するのは「フューエル・インジェクション(FI)」と呼ばれる燃料供給装置。ガソリンをエンジン内に噴射する際に、エンジンの燃焼状態からコンピューターが最適なガソリンの噴射量などを計算し、効率的な噴射が可能になるほか、排ガス浄化機能も併せ持つ。現在、世界で主流となっている機械式の噴射装置「キャブレター」と比べ燃費を15〜20%改善できるのがメリット。日本国内ではスクーターなどに採用している。

 ホンダは全世界で発売する二輪車の大半にFIを搭載する方針を表明しており、第1弾として09年末までにタイで販売する全二輪車にFIを搭載することを決めた。さらに、世界有数の巨大市場である中国とブラジルで全面採用することで、同業他社も何らかの対応を迫られそうだ。

 ホンダは2010年までに二輪車の世界販売台数を07年比35%増の1800万台超に高める計画。ホンダが販売シェア7割を誇るブラジルと、年間約1700万台という断トツの市場規模を誇る中国で「全車FI化」を進めることで、「競合他社に対してアドバンテージ(優位性)をつくりたい」(幹部)としている。

80taro:2008/09/09(火) 07:35:34
ニッケイ新聞 2008年8月28日付け

ロライマ州ラポウザ=最高裁が境界線の審理開始=先住民保護か州経済か=大統領令は地政学的誤り?=未開でないインディオも

本文 ロライマ州ラポウザ・セーラ・ド・ソールで米作者と先住民が一触即発の状態で対峙するなか、最高裁は二十七日、先住民保護区の境界線と地形の審理を開始と二十七日付けエスタード紙が報じた。最高裁は、双方を刺激しない範囲で折衷案を模索する。インディオにも未開民族と有識者がいるので、線引きで一絡げにできない複雑な問題だ。
 起案担当のブリット判事は、単刀直入には双方とも調停に従わないという。しかし、現在の状況も不都合だ。最も懸念するのは、先住民を怒らせ結果をこじらせることという。腫れ物でいうなら、膿みきっていない状態といえそうだ。
 多くの判事は、最終判決を先送りすることを考えている。しかし、先住民問題は境界線の見直し基準の設定で先送りを繰り返し、長年放置してきた経緯がある。保護区の土地係争は、百四十四件の提訴が保留されままだ。問題の複雑さを諸官庁は、知らない。
 応急措置として襲撃されそうな場所は、防御柵を設置した。同州には四万三千八百人の先住民が居住し、事あれば一致団結する運命共同体。広さは、ラポウザ・セーラ・ド・ソールだけで、聖市の十一倍もある。
 ルーラ大統領は二〇〇五年、同地域を先住民保護区と認め、先住民以外の居住者に米作者も含め退去を命じた。先住民以外の居住者は、保護区内にある市街地や集落の集団退去で裁判所へ異議を申し立てた。
 同問題は、大別して二つの見方がある。人権団体とカトリック教会、連邦政府は、先住民は生業を持たないため蔑ろにされるので、先住民の独自文化を守る明確な線引きで保護すべきだという。先住民保護は法律で定められ、先住民への接触を制限している。
 一方、州政府と米作者は、保護区が州の面積を制限し、州経済は六%を失っているうえ、先住民保護区はベネズエラやギアナと国境を接し、治安対策や土地係争で紛争を起こしているという。
 保護区の線引きは、地域経済の妨げで地政学的誤りという意見もある。地域産業で働く先住民が、多数いるからだ。無学で労働意欲のない先住民と高等教育を受けた先住民有識者もいる。先住民全体を未開民族と考えるのは無理がある。

81taro:2008/09/09(火) 07:36:28
ニッケイ新聞 2008年8月28日付け

狂気の沙汰のカーレース=グアルーリョスで1人死亡=事件の背後には何が?

 青年たちが一般道で行なう違法なカーレース(ラッシャ)は各地で起きるが、二十五日のグアルーリョスのレースでは死者も出たと二十七日伯字紙が一斉に報じた。
 事故発生は二十五日二三時ごろ。ヴォヤージと競っていたGolがコントロールを失い停車中のコルサに衝突。コルサのトランク部分に腰掛けてレース観戦中の三人がはねられ、一人即死。Golの運転手と同乗者を含む四人が負傷した。
 ただ、コルサは停車していたという目撃証言に対し、調書を取った警察官はコルサもレースに参加していたという。また、アゴーラ紙は、レースは四台で行なわれ、最初に二台が出発。その後出発した二台がヴォヤージとGolで、時速一六〇キロで走っていたGolが突起でコントロールを失い、停車中のコルサにぶつかったという。
 スピードについては、エスタード紙は時速一二〇キロと食い違うが、はねられた青年たちについても、車外にいたという証言や、即死した青年は高さ一〇メートル、距離も三〇メートルまで飛ばされたというエスタード紙記述と、車に乗っていたとの警察の調書とには食い違いが見られる。
 また、一連の報道で目を引くのは、事故を起こしたGolの運転手は市警だったという事実。市警の兄弟は、本人は結婚資金を作るために車を売ろうとしており、買い手がついて出かけたところで強盗にあい、逃げようとして事故を起こしたと供述。調書を取った警察官は市警の言い分を聞いてくれなかったという。
 兄弟の供述はエスタード紙のみの記載だが、その他、一〇〇〇ccクラスのコルサでレースに参加できるはずはないという家族証言など、警察調書への疑問もある。また、現場のラウロ・デ・グスマン・シウヴェイラ大通りは頻繁にレースが行なわれ、事故当事者が警官でなかったら、注目されなかった可能性さえある事件で、真相解明には時間もかかりそうだ。
 五月二十八日には聖市モルンビーで死者の出るレース、三週間前にもマルジナル・ピニェイロスでレースなど、青年たちを狂気に走らせる事件が続いているが、スピードにはけ口を求める若者の背後にはどんな問題があるのか。就学前児童にまでうつ病が起きる現代の病んだ世相がここにも現れているといえる。

82taro:2008/09/09(火) 07:38:29
ニッケイ新聞 2008年8月28日付け

農業の温暖化対策=開花期高温で結実せず

 地球温暖化のためにフェイジョン在来種の収穫量が激減したことで、パラナ州農事試験場(Iapar)が二十六日、気温上昇と旱魃に強い作物の品種改良に取り組んでいると発表したことを二十七日付けエスタード紙が報じた。
 在来種の異常は九〇年代半ばに始まり、収穫が六〇%も減少した。開花期に気温の異常上昇がおきると結実しない。特に気温の影響を受けるのは、フェジョアーダ用の黒豆だ。
 気温の変化による適作地の移動が始まる。南伯では水分ストレスのため不適とされた黒豆栽培は、北東伯では思わぬ収穫量を上げ、これからの効果が期待される。
 高温に強い黒豆「ウイラプル」種が、Iaparで開発された。その後さらに、改良種「チジウ」「グラーリャ」が生まれた。フェイジョン・カリオッカでは、高温乾燥に強い「タンガラー」が発表される。
 コーヒー栽培地域は、一時平均気温の低下でミナス州などへ北上。パラナ州からコーヒーが引き上げたが、また帰還する。気温上昇で降霜のリスクが減少。コーヒー改良種といえば病気と虫害に強く多収穫であったが、今は高温乾燥に耐えるが加わった。
 大豆栽培では、温暖化対策として土壌と品種で二つの方法がある。土壌の保全と播種、輪作、放牧をかみ合わせる。この作業は土壌の硬直化を避け、毛細管現象を促すので、水分をよく土壌に浸透させ、かつ湿度を保つ。
 サトウキビ栽培では、地域に適した品種選択が決め手になる。ブラジルは、サトウキビの適作地として四百地域がある。降雨が少ない地域のサトウキビは、水分ストレスに強い。栽培農家は各地域を訪ね、高温乾燥に強い多種試作をすること。畑に木を植えるのも、温暖化対策の一つだ。

83taro:2008/09/09(火) 07:39:19
ニッケイ新聞 2008年8月28日付け

ショッピング・センター=SCは店子奪い合い=株式上場で投資家が圧力

 聖市証券取引所に上場しているショッピング・センター(以下SC)四社のイグアテミとBRマルス、ムルチプラン、ジェネラル・ショップは、建設中SCのテナント探しで苦戦中と二十日付けヴァロール紙が報じた。
 〇九年から一〇年には、十七のSCが開店する。テナントが、SCを追った時代を懐かしがっている。テナントのないまま建設に入ったSCは今、投資家が経営陣に圧力を掛けている。
 SCの採算基点は、投下資金に対し粗利益が開店後、年三〇%以上あること。二〇〇七年までは、三五・九%から四九・三%を挙げた。
 新規SCでは、核になる有名店の出店が投資の回収と商業戦略の鍵になる。話題になっているCクラスの取り込みも、SCの課題といえそうだ。

84taro:2008/09/09(火) 07:40:33

軍警90%は内職兼業=出勤時は疲れ果て上の空

 聖州警察署長協会のロッケ会長は、軍警の九〇%が内職と掛け持ちしているので治安当局の機構改革が必要だと述べたことを十八日付けエスタード紙が報じた。
 軍警は給料だけでは、生活が苦しいので不足分を内職で補っている。だから、内職と本職が入れ替わっている。警察が事件解明に取り組めるのは、届け出た事件の五%に過ぎないと現状を説明した。
 法規では、各署には当番制で刑事と捜査員二人、書記の四人が待機となっている。夜事件が起きると、刑事は署を出ることができない。強盗被害者は調書(B0)作成を拒否し、盗品の奪還だけを訴えるが、それはできない。
 一方、治安当局は犯罪の発生率低下や盗難絵画の奪還を挙げて、会長の声明に反論している。

85taro:2008/09/09(火) 07:41:01
ニッケイ新聞 2008年8月28日付け

米ソフト企業買収が続出

 伯企業による米ソフトウエア企業の買収が、相次いでいる。レアル高のため米国資産は、割安といわれる。景気減速中の米国とはいえ、鯛は腐っても鯛。米国は、世界一のIT技術の本山。企業債務を肩代わりすれば、顧客リストと蓄積ノウハウ、米国ビジネス文化のおまけが来る。後は営業戦略の練り直しだけで、こと足りる。

86taro:2008/09/09(火) 07:41:34
ニッケイ新聞 2008年8月28日付け

東西南北

 六月に絵画盗難事件の起きた聖市ピナコテッカ駅美術館では、二十六日から盗難にあった四点の絵画の展示を再開。健全経営や、修復困難な文化財の保護や警備など、美術館や博物館の悩みの種は尽きないが、観光省と文化省では、一四年のワールド・カップを見越し、全国の七つの美術館や博物館の改築・改修工事に、二〇〇万レアルの支出を決めた。
     ◎
 最高裁が縁故採用禁止をうたっても、簡単には従えないのが政治家の世界。縁故採用できる人数枠を決めようと言い始める国会議員や、自分の関係者は解雇すると発言する議員など、反応は様々だが、大臣や局長クラスでの採用は枠外であることを利用して、親族を配置換えする政治家も。蛇の道はへびが知る?
     ◎
 インフレは多少落ち着いてきたようだが、インフレ高騰に伴い、購入品目や量の変更など、これまでの習慣を変えたという人は八割に上る。そんな動きを反映している一例は、路上生活者や失業者対策に開業されたはずの一レアルのレストラン。聖市のボン・プラットでは学生や自由業の客が増え、月一二〇〇レアルの月謝を払うために昼食代を節約している医学部学生やホワイト・カラー組までいる。
     ◎
 総長が辞表を提出した後のサンパウロ連邦大学では、二十六日、二十七日にかけ、副総長や四人の総長補佐も辞意を表明。二十七日に総長代理に選出されたマルコス・フェラース教授は、二十八日にも学生たちと会合を持ち、次の総長選出について話合う。総長代理の任期は六〇日で、新総長の選出はこの任期内に行なわれる。また、公金の不正使用に関しては、聖副総長や総長室主任らの責任が問われている。

87taro:2008/09/09(火) 07:42:04
低所得者に8月はデフレ
 ジエトウリオ・ヴァルガス研究所(FGV)調べによる低所得層の消費者物価指数(IPC・C1)は八月に食料品の値下がりにより〇・三二%のデフレ。一〜二最低賃金(R$四一五〜一、〇三七・五〇)の層を対象。

 食料品が七月は〇・九八%だったが、八月に一・三五%下がったのが最大要因。



 2008年9月6日付け

88taro:2008/09/09(火) 07:42:44
為替レートと株価
 五日、サンパウロのドル相場は一気に二・四四%高、引け値は一・七一九レアルへ。一時一・七二レアルをつけた。

 サンパウロ平均株価は三・九六%の暴落で指数は五万一四〇八ポイントへ。出来高は五二億レアルだった。

 米国で失業保険申請件数が一万五〇〇〇件の増、ニューヨークの原油相場は一〇月渡しがバレルあたり一〇七ドルへ下げ、ドイツ景気悪化でEUの経済成長が下向き修正される―等がマイナス材料。

 サンパウロ平均株価はこれを受けての下落。昨年八月二一日いらいの安値。金利は二〇一〇年一月ものが一四・八二%に急騰。

 世界的な経済減速化を懸念しラ米の株価も下落。ブエノスアイレス三・六一%、リマ二・一三%、メキシコ一・一九%、サンチアゴ一・七%。



 2008年9月6日付け

89taro:2008/09/09(火) 07:43:21
政府、空港民営化を研究 ガレオンとヴィラコッポス カブラウ州知事の希望叶う
 国内二大空港(ガレオンとヴィラコッポス)をブラジル空港インフラ整備公社(Infraero)の手から切り離して民営化し、ついで同公社をサンパウロ証券取引所に上場、株式を公開する。国防省と社会経済開発銀行(BNDES)がルーラ大統領の意向により研究に入る。空港内施設の整備が不十分なガレオンを見たセールジオ・カブラウ・リオ州知事は「Infraeroは骸骨を切り捨てるべき」と批判したほど。



 《Infraero上場か》

 二空港の民営化情報はカブラル・リオ州知事(ブラジル民主社会党=PMDB)が四日、ロンドンからもたらした。「ルーラ大統領によると、ネルソン・ジョビン国防相と今週話し合った。来週中に民営化コンセッションのモデルが煮詰まる」。同情報はプラルウト宮によって確認された。

 カブラル州知事はさらに、これによってリオ市が一四年のWサッカー大会、一六年の国際オリンピック大会会場に立候補するのを助ける、と付け加えた。

 リオのガレオン、カンピーナスのヴィラコッポス二空港の売り上げはInfraero全体の二割に達する。このドル箱を同公社が簡単に手放すかどうか。今年上期にガレオン一二〇〇万レアル、ヴィラコッポス四八〇〇万レアルの売り上げ。

 Infraeroのセルジオ・ガウデンジ社長は四日「二空港民営化で公社は大きな収入源を失う。しかし、空港は国家、連邦の所有。公社のものではない」としながら、もし民営化の結果が悪ければ誰が責任を取る。最終的には再び政府の管理にもどる、と懸念を表明した。同社長は公社の上場には最も安全かつ適切な方法であると賛成した。

 サンパウロ州工業連盟(Fiesp)は、二空港に限らず国内空港の民営化に全面的に賛成である。スカフィ会長は、発着機数及び利用客の増大に主要空港は対応できないところまで来ているとコメントした。

 航空会社もTAMは、早速ガレオン空港に自社名のターミナルを新設すると意気込む。同社は一昨年、国内主要空港が管制官問題でもめているとき空港民営化案を持ち出して政府の不興を買ったことがある。



 2008年9月6日付け

90taro:2008/09/09(火) 07:44:12
AbinのSS発展を危惧 恐怖心をあおる当局の電話傍受
 ブラジル情報庁(Abin)によるジウマル・メンデス連邦最高裁長官の電話を違法傍受した事件は尾を引く。

 メンデス長官は四日、国会議員数名と会談したが、一部判事と警察署長らが組んでおり、将来ミリシアのような行動に出る可能性があり、それは司法権を根底から揺るがす危険性がある、と伝えた。

 すでに判事が確証を握るために調査命令を出し、それをもとに裁くケースがある。このスキームでは判事は警察の役割を果たし裁判官ではないというもの。

 国会議員の一人は、このミリシアの一種は法律よりも上の存在で恐怖をもたらすにいたる、との危惧を感じた模様。

 長官によると、マネーロンダリング犯罪を取り扱う裁判所は警察とのコンタクトが多く、判事と署長がつながりやすい。

 エスタード紙記者質問に対してメンデス長官は、ミリシアという表現はしていない、と否定した。

 野党のアルトウル・ヴィルジリオ上院議員(ブラジル民主社会党=PSDB、アマゾーナス州)は四日、Abinをかつてのヒトラーの親衛隊と比較し「捜査上の行き過ぎがAbinをしてヒトラーのSS(親衛隊)のような存在に発展することを恐れる」と語った。

 同議員は社会経済開発銀行(BNDES)主催のセミナーに出席、タルソ・ジエンロ法相も同席している場でそれをのべた後、メンデス長官の電話をAbin職員が違法傍受した件につきルーラ大統領が国会で説明するよう求めるとものべた。

 また、同席していた下院議会のアルリンド・キナリア議長(労働者党=PT、サンパウロ州)は、その問題につき新たな調査委員会(CPI)を設置する意向を表明したが、CPIがもし犯罪内容を突き止めることが出来なければ国会に反動がくるとの意見。

 ブラジリアの連邦最高裁判所ビル内の警備は最近きびしくなった。以前は携帯品検査もなく、訪問者は自由に入ることが出来たが、もれなく検査機械にかけられ、バッグなどはすべて中身を調べられるようになった。



 2008年9月6日付け

91taro:2008/09/09(火) 07:45:16
自動車生産、販売共に減 フレックスカーは全体の約9割
 八月の自動車生産は三一万四七〇〇台。前月比一%減、前年同月比はしかし一二・六%増。今年一〜八月生産は二三二万台で、前年同期比二〇・三%増。

 輸出額は一三億三〇〇〇万ドルで前月比七・六%増。前年同月比は六・八%増。また一〜八月輸出合計額は九四億四〇〇〇万ドル、前年同期比九・一%増。

 国内自動車販売のほうは八月に二四万四八〇〇台、前月比一五・一%減。しかし、前年同月比は四%増。

 国内のフレックスカーの販売は八月に二〇万三九六台(乗用車、軽商用車)で、全体の八六・七%。一〜八月の販売合計は一六一万台。全国自動車メーカー協会(Anfavea)発表。



 2008年9月6日付け

92taro:2008/09/10(水) 07:57:10
ニッケイ新聞 2008年8月29日付け

中銀発表=公債金利支払いが重荷に=7カ月間で1068億Rも=伯経済は曲がり角=債務政策の改革が必要に

 連邦政府と地方自治体の公債に対する利子返済額が一月から七月までで一千六十八億レアルにも達し、昨年同期比一四・九%増となったと中央銀行は二十七日に発表したと翌日付けのエスタード紙が報じた。公債の金利支払いが七カ月間で一千億レアルを超え、負担となり始めたのは初めてのこと。二〇一〇年の黒字財政計画が、色褪せつつあるようだ。
 国庫は堅調な税収増のお陰で、基礎収支の黒字を保っている。だが、利子支払いを含む歳出は、歳入より多いので名目収支では八十五億七千九百万レアルも赤字に転落した。それでも一月から七月の累積名目赤字は、昨年同期比三五%減で一九九三年以来の最低水準とヴァロール・オンラインは報じている。
 国庫による投資銀行や投資家へ支払った金利が記録的額となったのは、インフレで全ての歳出が修正されたため。特にインフレ修正付き公債の金利支払いは七カ月で二百二十億レアルとなり、例年の約一年分にも相当した。
 四月から始まった基本金利(Selic)の引き上げも、金利の増加に拍車を掛けた。Selicによる負担は年初、月五十億レアルであったが、七月は七十七億レアルへ跳ね上がった。
 支払い金利の記録的増加と同引き上げ傾向は、財務省の「二〇一〇年名目収支赤字ゼロ計画」を暗雲で覆った。四月から始まった通貨引き締め政策は、さらに国庫へ金利負担を増やす。その上、世界的な減速経済が税収にブレーキをかける。
 ブラジル経済はいま、金利支払い負担で疲れがでてきたらしい。来る数カ月のシナリオは経済の陰りを示しそうだ。最大の悩みは大量発行した国債の金利支払い負担だ。
 基本金利引上げ前の年初、均衡財政は安泰であった。財政黒字も達成可能と思われた。だからと今、通貨の緩和はできない。基本金利の四月引き上げは、ブラジル経済の首に縄を掛けた。
 産業界は年末に再度、金利の引き上げを行うと予想し、政府財政は金利支払い負担増で窮迫すると見ている。その結果は、二〇〇九年の経済に表れるだろう。
 そうなると、中銀は驚いて基本金利を徐々に下げる。そのため税収は減る。政府は経済の舵取りで、リズムを間違えたら大変なことになる。現在は経済が好調で税収増と基礎収支黒字で順調だが、減速経済に入ったら税収減で悪循環になる。
 さらに泣き面に蜂が、社会保障制度。二年前の経済水準で調整した最低賃金を基礎に社会保障費は来年、八%で調整しなければならない。

93taro:2008/09/10(水) 07:57:53
ニッケイ新聞 2008年8月29日付け

麻薬常用が昂じた犯罪?=19歳で連続強姦・殺人犯=被害者は50人と言うけれど

 二十八日伯字紙によると、聖州グアルーリョス市で起きた連続強姦・殺人事件で二十七日未明に逮捕された一九歳のレアンドロ容疑者は、五〇人の女性を手にかけたと自供しているという。
 二十六日に女性の遺体が発見されて逮捕に至った容疑者については、被害者女性と一緒にいたとの目撃証言があり、自宅逮捕が出来なかった警察は市内に写真配布。二十七日未明、警官詰め所前を通った容疑者を警官が尋問、逮捕に至った。
 クラッキ吸引後の容疑者は、二十六日の殺人と十七、二十一両日に起きた強姦事件容疑を認めた後、「トメウゾンにも遺体」と供述。容疑者同行で現場に赴いた警察は、二人目の女性の遺体を確認。強姦被害者たちも、容疑者が犯人と認めた。
 エスタード紙は、容疑者は、今回の事件以前にも、別の殺人事件の被害者女性と歩いていたとして、ファヴェーラ住民から追い出されそうになったことがあり、殺害は三人と報じているが、三人目の被害者に関する情報記載はない。
 一方、聖州とミナス、リオの三州に五〇人の被害者との自供は、麻薬吸引後の供述でもあり、信憑性が薄いとみられているが、四件以外の被害者がいる可能性は十分で、警察では女性の殺人事件全件の洗い直しを指示。連続殺人事件には犯人毎の特徴があるというが、今回の容疑者についても、特徴分析後、殺人被害者の情報検索がかけられる。
 ミナス州で父親と同居中にも麻薬使用での逮捕歴がある容疑者は、グアルーリョスで母親と同居中。被害者たちは、クラッキ仲間だという。
 クラッキは、コカインより粗悪で廉価。二十七日フォーリャ紙は、吸引後わずか一〇秒で成分が脳に至る一方、効果が切れるのも早く、回数を重ねるため中毒になり易いし、体も壊し易いと報道。クラッキ使用は中流階級にも急速に拡大中で、大麻に混ぜた品物も出回っているという。
 二十五日エスタード紙によれば、聖州では、麻薬犯罪摘発用の電話181には、七月までに前年比二一・四%増の二万六六九四件の通報。通報数トップ三は聖市、ソロカバ、グアルーリョス(各三六%、四%、三%)。人口比順はソロカバ、聖市、グアルーリョス。
 麻薬がもたらしたといえる今回の事件だが、容疑者逮捕後も、麻薬問題や同様の事件再発防止などの課題が残っている。

94taro:2008/09/10(水) 07:58:27
ニッケイ新聞 2008年8月29日付け

時代の変化と新聞=オフ・ラインの橋渡しを

 全国新聞協会(ANJ)主催の第七回新聞大会が、十八・九日に開催された。十九日の発題者は、仏紙リベラシオンが哲学者サルトル氏の提案を入れ、特集「現在の世界情勢をどう思うか」を発行したことで、同紙が売上高を急減させたことをテーマにしたと二十日付けヴァロール紙が報じた。
 何故、急減したのか。特集の編集がつまらなかったのか。世界情勢に興味がなかったのか。同紙の購読を止める理由が他にあったのか。同紙の例は、二十一世紀における新聞と読者の関係を複雑に示している。
 読者は、ありきたりの情報よりも深く掘り下げた情報を欲している。しかし、それは編集者として時間がないし、広く情報収集することもできない。編集者の悩みは、そこにある。限られた時間で読者の要求に応えることは、至難の業。
 読者は、沈思黙考のできる日曜日の新聞購読を楽しみにしている。調査によれば、新聞を読む時間は平均三十分。自分なりに結論を出すには、一時間となっている。
 新聞は読者の関心は何かを、認識して欲しいという意見もある。心理学的にいえば、他より優るため何かが欲しいのだ。それを読者の立場で、読みやすく意義ある内容にという注文だ。
 時代はオン・ラインに向かっているが、その前のオフ・ラインは、まだ終わっていない。オフ・ライン時代にやり残していることが沢山ある。従来の新聞にもう一味加えた新しい新聞で、思い切って賭けて見ることも重要ではないかとニュース・デザイン紙のエレア氏が訴えた。
 読む新聞から見る新聞への試作品が、多数出品された。そこから十品が優秀作品に選ばれた。しかし、どこでも通用するかは疑問だ。各国の習慣や文化に応じて、現状打破の参考にする。
 新しい新聞は読者の注意を引き、見てもらうことがポイントとされる。新聞には、社説とかポリシーなど保守的な面があった。前衛派への配慮や新聞の社会的影響を盾に柔軟性を欠いた。IT時代の新聞は変化するが、新聞や情報が不要になるのではないという。

95taro:2008/09/10(水) 07:59:52
ニッケイ新聞 2008年8月29日付け

セッツバル氏が逝去=イタウ銀と銀行近代化の父

 イタウー・グループ経営評議員会長のオラーボ・セッツバル氏(八五歳)が二十七日早朝、心不全で逝去した。同氏は、起業家の鏡として尊敬された。同氏十三歳のとき、弁護士で作家の父親は肺病で早世。
 父の遺言は法科に学ぶことだが、四五年ポリテクニカを卒業し、友人レフィネッチ氏とともにIPT(技術研究所)へ入った。二人は一万ドルを貯め、ベレン区で小さな町工場Decaを設立。蛇口の部品を作った。
 創業の苦しみを経て、バルブHydraを買収。この頃、父親代わりとなった叔父からフェデラル・デ・クレジット銀行とイタロ・ブラジル保険の経営を任された。
 当時の銀行業務は、揺籃時代で約手の発行だけの幼稚なものであった。現在の銀行業務システムは、同氏の考案。いわば同氏の一生は、ブラジルの銀行史である。

96taro:2008/09/10(水) 08:01:48
ニッケイ新聞 2008年8月29日付け

負債のある人の車差し押さえは即日に

 二十六日から、負債のある人の車の差し押さえをその日の内に可能にするシステムが全国規模で動き出した。
 五月から連邦直轄区などで試行されていたもので、車両所有者に負債のある場合、裁判所はオンラインで転売差し止めや車の差し押さえをすることができる。ローンの支払いもせず、偽の書類を作って車を転売という事件も起きているが、裁判所は、差し押さえた車を負債取立てのための競売にふすこともできる。

97taro:2008/09/10(水) 08:02:27
ニッケイ新聞 2008年8月29日付け

東西南北

 二十七日に最高裁審理が行なわれたロライマ州ラポウザ・セーラ・ド・ソールの先住民保護区の境界線問題は、起案担当のブリット判事が現状維持の一票を投じたところで、慎重を期し、結審延長を求める声が出、審理を中断。この時点で米作り農家らは歓声を挙げ、先住民たちは抗議のデモ行進をしたという。中断された審理は、年内再開の予定。
     ◎
 レシフェ市で二十七日、一歳半の男児が三階から転落。ソファーによじ登って窓から転落した男児は、二階の窓のコンクリート枠に続き、一階の窓に干してあった傘に衝突。傘の弾力で高さ二メートルの塀に跳ね飛ばされた男児を救ったのは紙おむつ。泥棒よけの金属片に刺し貫かれた形の紙おむつで宙吊りになった後、地面に落ちた男児は、左大腿骨と肋骨を骨折したが、墜落の後遺症や裂傷はないという。
     ◎
 十六日に逝去したドリヴァウ・カイーミ氏未亡人で、結婚前は歌手だったエステーラ・マーリス氏が、二十七日昼過ぎに多臓器不全で逝去。享年八六歳。二十八日午後、リオ市南部のサンジョアン・バチスタ墓地に埋葬された。二男一女を得、七人の孫に恵まれた夫妻だったが、夫人が昏睡状態に陥った後にドリヴァウ氏が亡くなり、夫人が後を追った形となった。
     ◎
 オリンピック女子幅跳びの金メダリストで閉会式旗手を務めたマウレン選手が二十六日に帰国。ロンドン大会にも挑戦すると発言すると、三歳の娘ソフィアちゃんが銀メダルをとねだり、金の方が価値があると説明しなくてはと苦笑する場面もあった。二十七日には、同じく金メダルの女子バレーチームも帰国し、二年後の世界選手権優勝を目指すと発表した。

98taro:2008/09/10(水) 08:03:05
為替レートと株価




 《ドル一服、株価引けぎわに反騰 ペトロブラス株へ国内投資家百万》



 先週、連続高で来たサンパウロのドル相場は週末の五日、〇・一二%安、引け値はR$一・七一七へ。

 サンパウロ平均株価は正午ころ二・三五%安だったが、引けぎわに戻して一・〇三%高で終えた。指数は五万一九三九ポイントへ。出来高は四九億レアルだった。

 九月は六・七一%下落、今年一八・七%の下落である。

 国際原油価格がグローバル不況による原油需要減予想から下げ傾向にあり、五日もニューヨーク先物(一〇月渡し)が一・五四%低下、バレルあたり一〇五ドル台にきて米株価指数が引けぎわに戻し、サンパウロ株式市場がこれに連動した。

 全体的に株価続落のなか、ペトロブラスの株価は今年二七・四六%とサンパウロ平均株価よりも大きな下げ幅。全国で一〇〇万と言われる投資家たちは気が気ではない。虎の子の自己資金、勤続保障基金(FGTS)を投じて購入したが損がふくれるばかり。

 ペトロブラスが発見した新プレサウ油田を開発するために連邦政府が新たに公社を設立する案が議論されているが、これはペトロブラスにとって損失を意味する。マイナス材料である。

 先週末の同社株はPNが三一・八六レアルで終わった。適切な株価はどのあたりか。一証券ブローカーは五〇〜六〇レアルと見る。市場回復でそこまで行けば八八%の値上がり。しかし、外国人投資家が海外での投資損カバーのために真っ先に売るのがペトロブラス株。したがって海外金融危機がつづく間、値上がりは望めそうにない。



 2008年9月9日付け

99taro:2008/09/10(水) 08:03:35
インフレ、IPCAは8月に0・28%


 政府の公定インフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は八月に〇・二八%と低かった。ブラジル地理統計院(IBGE)の発表。ウエイトの高い食料品の値下がりによる。七月のIPCAは〇・五三%だった。

 八月の食料品、飲料値下がりは〇・一八%。前月は一・〇五%値上がり。また八月はガソリン〇・二五%、医薬品〇・四一%、長距離バス料金〇・六三%それぞれの値下がりも影響した。

 反対に値上がりしたのは固定電話、電気代、水道代等。

 これで一〜八月のIPCAは四・四八%となり、過去一二か月累計は六・一七%となった。今年のIPCAベースのインフレは六・五%予想である。



 2008年9月9日付け

100taro:2008/09/10(水) 08:04:11
実業家拉致に失敗し逃走 連邦警察署員に化けた4人組


 連邦警察署員の服装をした武装四人組が三日、サンパウロ市内ペルジーゼス区で一実業家(製薬関係)の自動車を停車させ、拉致しようとはかったが失敗、サンターナ車で逃走した。

 実業家は四人の言動になんとなく不審をいだき、逃れようとしたさいに後頭部に強い一撃を受けた。それでも大声で助けを求めたので、一味は拉致をあきらめ慌てて逃げた。

 目撃者がいて自動車のプレートナンバーを筆記、軍警兵隊に通報した。テオドーロ・サンパイオ街で軍警兵二人がサンターナ車を見かけて追跡を開始したが、車窓から銃を発射しながら逃げた。同車は後刻、ジャルジンス区に乗り捨てられていて車内から小銃、ピストル、弾薬、防弾チョッキ、連邦警察の制服などが出てきた。サンターナ車を乗り捨てた一味はタクシーをひろいイタインビビ方面に向かったとされる。



 2008年9月9日付け

101taro:2008/09/10(水) 08:04:52
二空港民営化検討 ガレオンとヴィラコッポス




 カブラウ・リオ州知事らが二〇一六年の国際オリンピック会場立候補もあって、充実のためリオのガレオン空港民営化を連邦に働きかけていたが、このほどルーラ大統領が同空港とカンピーナスのヴィラコッポス空港の民営化案検討を決定した。併せてブラジル空港インフラ整備公社(Infraero)の株式市場上場も検討する。

 社会経済開発銀行(BNDES)のコウチニョ総裁は五日、民営化は複雑な内容である関係上、具体的に計画が煮詰まるのは今年末。とくにヴィラコッポス空港は、連邦政府の要望する需要拡大に応じるには新空港を建設する事になる。BNDESは、空港民営化に応じる民間会社の必要とする資金を融資する考えである、とのべた。



 2008年9月9日付け

102名無しさん:2008/09/10(水) 08:05:38
飲酒運転禁止令修正の必要あり リカルド判事


 ビールを飲むのはブラジル人がそれが大好きだからであって、それはサッカーが大好きなのに似ている。社交上のつきあいで飲むのを処罰するのには反対である。

 アパレシーダ・デ・ゴイアニア市(ゴヤス州)のリカルド・レーモス判事は四日、以上からバイクの飲酒運転で一五日間拘置されていたジエニヴァルド・アルメイダさんを釈放した。

 飲酒運転禁酒令一一、七〇五号の第三〇六条に抵触、保釈金R$三六一の持ち合わせがなくて拘置されていた。

 レーモス判事は、釈放と同時に、当局へバイクとおさえていた運転免許証をアルメイダさんにもどすよう取り計らった。

 判事は飲酒運転で事故を起こした人を処罰すのには反対しないが、友人たちと社交上のつき合いで多少ビールを飲んだことをきびしく処罰する同法に反対である。三〇六条は憲法違反でもある。同法は修正される必要がある、とものべている。



 2008年9月9日付け

103taro:2008/09/10(水) 08:06:48
低所得層の叫び 高齢者、失業ヤング層
 他方、聖地アパレシーダ(サンパウロ州)では独立記念日の七日「第一四回恵まれない層の叫び」をテーマのデモ行進及び討論会が行なわれた。

 同日早朝、ポルト・デ・イタグアスーから中心地まで約一〇kmの距離を行進、失業者、高齢者及び低所得労働者ら約四万人が参加した。

 主催者側によると、政府当局への要求はもっと雇用、住宅、そして公正な所得配分を、である。まず生活。ついで庶民の参加権等々。

 議論で取り上げられたところは、国内での食糧不足の懸念。政府は食糧の輸出を優先しているが、この状態を続ければ我々はどうなる?不足するようになれば高価な食料品を買わされる。国内の大都市における凶悪犯罪を問題視するほか、大都市における諸官庁の空きビルの利用も取り上げた。

 一高齢失業者(六二)は、就職難にふれ、自分は老齢だからとのけものにされる。止むなくパート労働で食いつないでいる。一方、都市周辺の若者たちは技術を持たないので就職できない。政府は大至急こういった問題を検討しなければ、と主張した。

 サンパウロ同様のデモ行進がリオ及びベロ・オリゾンテ市でも行われた。



 2008年9月9日付け

104taro:2008/09/10(水) 08:07:25
気がかりなボリビア天然ガス輸出 大統領、国民投票召集案を国会に


 ボリビアのビジエガス炭化水素相は七日、国営テレビを通じて野党側に外国向け天然ガス輸出を阻止するような行動に出ないよう慎重な姿勢を求めた。

 中央政府と野党側が牛耳る州政府間の対立が先鋭化しており、ボリビア政府にとって重要な収入源であるブラジル及びアルゼンチン向け天然ガスが野党側によりサボタージュされる動きな濃厚なところからの呼びかけ。

 中央政府は今年一月、州政府に渡すべき天然ガスの売り上げ税金の一部を高齢者年金向け原資として収用した。野党側はこれに反発している。その動きが一か月前から道路遮断や中央政府の支署ビル占拠などの形で現れている。先週はブラジル及びアルゼンチン向け天然ガス輸出を阻止すると予告した。

 ビジエガス大臣はまた、ブラジル向け天然ガス輸送に支障はない、とのべた。

 他方、国立選挙審議会(CNE)が「ボリビア新憲法承認のため中央政府が国民投票を召集するのは憲法違反。国会召集であるべき」と発表したことから、モラレス大統領は六日、国会に対して二〇〇九年一月二五日をめどに国民投票を召集する法案を承認するようもとめた。



 2008年9月9日付け

105taro:2008/09/10(水) 08:08:00
首都省庁広場で盛大な祝典 7日の独立記念日を祝い 次回から州都持ち回りで開催


 連邦政府のブラジリアにおける七日のブラジル独立記念祝典は省庁広場に、ルーラ大統領、アレンカール副大統領、クリスチーナ亜大統領、閣僚、高官及び市民三万五〇〇〇人参加で行われた。今後は首都でのみの開催をやめ、地方巡回開催に変更、来年はマナウスに予定。サルコジ仏大統領を招く計画。コロンビア政府の行事を参考にした。



 《SNI元署員の動きが当日の話題》



 同日、マンガベイラ・ウンゲル戦略担当相が国防省と練り上げた国防プランを式典後に発表する予定だったがルーラ大統領の意向で延期になった。大統領は公表前に、より広範囲にわたる議論を希望する。

 同プランはアマゾーニア地域を包含する北伯に連邦の植民農地改革院(Incra)レベルの地域専門機関を設ける。

 アマゾーニア・レガウ地域はブラジル全国総面積の五九%を占めるが、法的所有権が明確な民間人の所有面積が全体の四%にも満たないため、実状把握を目的にする新機関設立案である。

 軍備刷新に関してウンゲル戦略担当相は、国防上、陸海空三軍の装備を近代化し、国内兵器産業を奨励する。公的資金を使うのであるから批判の声が挙がるであろうとのべた。

 ルーラ大統領は同日夜、全国テレビ、ラジオ放送網を通じて国営のペトロブラスを「我々の愛するペトロブラス」と称賛した。同社称賛はこれで最近三度目。また、プレサウの新油田について「将来へのパスポート」と演説した。

 他方、エスタード紙によると、独立記念式典会場での閣僚間の話題はもっぱらブラジル情報庁(Abin)の最高裁や政府閣僚の電話に対する違法傍受に関するものだった模様。七日、フランシスコ・アンブロジオ元国家情報局署員(SNI)が連邦警察で行った供述は内容が未公開。会場では式典中、大統領府補佐官らが新聞記者が閣僚に接近するのを極力阻止した。

 式典後に警戒がとかれ、記者たちは閣僚に接近できたが、閣僚間で取り沙汰されたのはアンブロジオ元SNI署員は、さきにダニエウ・ダンタス氏(オポーチュニテイー銀行経営)が逮捕されたサチアグラハ作戦を指揮したプロトージエネス・ケイロス連邦警察署長から直接求められて動いた模様というものだった。連邦警察から公式に求められて動いたブラジル情報庁(Abin)とは別行動。



 2008年9月9日付け

106taro:2008/09/11(木) 08:09:28
ニッケイ新聞 2008年8月30日付け

岩塩下油田=ルーラが国家管理再表明=石油政策は見直し=ブラジルは生まれ変わる=資源は未来へのパスポート

 ルーラ大統領が二十八日、岩塩下油田は国家管理とする意向を表明と二十九日付けエスタード紙が報じた。「当りくじを手に入れたからと気前よく皆にばらまかないため」という。岩塩下油田は、ブラジルの将来を約束するパスポートであり、それは教育に充当すべきであると声明を発表した。
 事業家や政治家、投資家を前に大統領は、関係閣僚に天然資源の管理基準変更をよく説明し、納得させたと述べた。ポイントは三つ。一は原油輸出を止め、付加価値をつけて売る。連邦令は、天然資源の用途を教育振興と貧困撲滅に優先するよううたっている。
 「岩塩下油田は、ブラジル経済の大発展を期待させるものだが、その前に国民に贅沢をさせて売上金をばらまくつもりはないと理解させる。ブラジルは国内に雄大な石油産業を築き、産油国として製品を売る」と。
 二が「天然資源は国家のもの」で、売上金はブラジル国民の福祉のために使う。三が資金運用。宝くじを当てたつもりで、まだ現金を握らないうちに、大判振る舞いをするようなことはしないという。
 管理基準の変更議事録は九月末、提出される。政府が岩塩下油田は国家管理とするとの意向は、ブラジルが国家主義へ舵を採るか否かで必ず議論の争点になる。これまで自治体が、石油のロイヤリティを無意味に浪費したからだ。
 聖州工連(Fiesp)のスカフ会長は公開討論の前に、第二ペトロブラスの設立に反対の意向を表明した。アギネリVale社長は、石油法や管理基準の変更が不要であると抗議した。
 全工連(CNI)のモンテイロ会長は、公社の民間資本参加に不都合はなく、純政府資本の公社設立は無意味とした。
 石油研究院(IBP)のマロキン総裁は、技術的根拠のない時点での国家管理議論は時期尚早であり、不要な混乱を招くだけと警告した。
 岩塩下油田の出現で、ブラジルは工業政策が大きく変わりそうだ。社会経済開発銀行(BNDES)のコウチニョ総裁は、岩塩下油田の問題は、開発資金の調達法だという。それには、ブラジル産業のあり方から変革する必要があると提言した。

107taro:2008/09/11(木) 08:12:28
ニッケイ新聞 2008年8月30日付け

発達した集落の存在確認=カブラル以前の先住民たち=伯米の考古学調査チーム発表

 アマゾンのシング―河上流域に、小国家ともいうべき先住民の大規模集落が形成されていたと考古学者たちが発表した。
 二十九日伯字紙によると、この研究は伯米の学者の共同作業。未踏のアマゾンとみられていたマット・グロッソ州(MT)シングー先住民公園域内での、市街地化された大規模集落形成が確認されたという。
 伯国の歴史はカブラルによるブラジル発見(一五〇〇年四月二十二日)からと考え易いが、それ以前から国内に住んでいた先住民は相当数おり、今回の研究地域での一二〇〇〜一六〇〇年の先住民人口も五万〜一〇万と推定。一万七五〇〇平方キロ(五万平方キロに及ぶ可能性もあるという)の地域に広がる先住民国家は、防護壁で囲まれ三〇ヘクタール以上の面積の市と、それより小規模な町や村から成る。学者たちが実に計画的に形成されているという市街地は、宗教的儀式などのための広場を中心に住居が広がり、各集落間も道路網でつながっている。
 また、一五カ所はあったと考えられる市は、すべて丸太で作った防護壁で囲まれ、大きいものは五〇ヘクタール、人口も二五〇〇人規模と考えられている。また、防護壁外ではマンジョッカや果実の栽培も行い、集落の端には、農漁業の道具や収穫物保存用の小さ目の小屋もあったという。
 先住民の諺や伝承の信憑性を確認した学者たちは、この地域の先住民文化は高度で、木や土を利用して形成された市街地は、伝染病で先住民が急減して消滅と考察。未踏のアマゾンとみなされていたのも、消滅後の市街地を新しく生えた木が覆い、原生林のようになったからと説明した。
 「先住民は、MT州知事マギ氏とは違う方法で土地を有効利用」とユーモラスに語る学者たち。居住域と農耕域が一体化した形はヨーロッパ型より高度で、各集落の政治的、宗教的体制も確立していたようだともいう。
 シング―地区の先住民は、小規模でも前史を反映した政治形態を残しているというが、先住民の文化や習慣、諺がかつての繁栄を物語り、意味を持つことを立証してくれた考古学者たち。先住民国家の存在と消滅は自然との共存のあり方なども考えさせるが、先住民保護区問題など、大きな選択を迫られている時に貴重な研究発表となった。

108taro:2008/09/11(木) 08:13:26
ニッケイ新聞 2008年8月30日付け

米経済が底打ちか=第2四半期GDPが3・3%

 米政府商務省は二十八日、第2四半期の経済成長率を三・三%と発表し世界を驚かせたと二十九日付けエスタード紙が報じた。理由は輸出の伸びか消費の回復か分からないが、米発世界恐慌を恐れていた聖市証券取引所の関係者は、安堵の胸を撫で下ろした。
 悪いことばかりでは、ないらしい。米経済は今年上半期、三〇年代以来の経済危機に挑戦していると悲観材料の爆弾を落とし続けた。しかし、三・三%は先進国中で一番。米経済は無気力の死に体にまでは、至っていない症状といえる。
 米国のリセッションを止めたのは、輸出と消費のようだ。GDP(国内総生産)の六六%を占めた消費は、一・七%増。輸出は一三・二%増。これなら、下半期で需要が回復できそうだ。企業の在庫整理が、予想を下回ったのも幸運だ。
 報告書を見る限り設備投資は、二・二%から二・四%へ。営業益は、一兆三千六百十億ドルと僅かだが下げた。建設は一五・七%減で不動産ローンの傷が癒えつつあるようだ。米経済は、ビタミン剤を注入され元気を取り戻したらしい。
 FRB(連邦準備制度理事会)は、米経済に輸血を続けた。所得税償還金を一千六百七十億ドルも、充電した。銀行の資金ショートには、ブリッジ手術を施した。
 下半期には、日本やEUの経済停滞が予想されるが、米経済は堤防決壊を修繕したらしい。米国を襲った悪魔は、それほど醜くなかったようだ。心配したリセッションも先送りされたらしい。

109taro:2008/09/11(木) 08:14:12
ニッケイ新聞 2008年8月30日付け

盗聴防止ビジネス繁盛=暗号化ソフトで海外進出

 連邦警察の盗聴作戦で、盗聴ビジネスが表面化。ブラジルには全国で五十万の不法盗聴機器がある。盗聴防止機器も多数、出回っている。
 盗聴機器は年々高性能化し、三〇%増の勢いで普及。盗聴器は、事業家や政治家、弁護士、金融市場のオペには、なくてはならない商売道具となっている。
 価格は、二千七百レアルから一千八百七十レアルへ値下がり。設備の工事費は、三千五百レアル。盗聴防止は、電話器や携帯電話の中にソフトを装填するだけ。
 イスラエル製の音声を暗号化するソフトが、六〇%を占める。ミナス州のブレメル社は、盗聴防止ソフトを開発、国外進出を検討中だ。
 ブラジルの盗聴防止ビジネスは、年三〇%増の勢いで増加。ブラジルばかりでなく、ラテン・アメリカ全域やアジア地域でも新ビジネスとして、事業拡張にいとまがない。

110taro:2008/09/11(木) 08:15:12
ニッケイ新聞 2008年8月30日付け

メトロで不正入札=カ・ケ両社が上乗せ事前落札

 聖州メトロ公団2号線延長工事の入札で便宜を図った談合疑惑があがっていると、二十九日付けフォーリャ紙が報じた。
 聖州メトロ公団は、落札社の名前と落札に至った経緯を隠していたが、同工事の落札者名が、入札封筒が開封される八時間前に用意された書類に記載されていた事が判明し、談合が指摘されたもの。問題となった書類には、カマルゴ・コレイアとケイロス・ガルボン企業連合が、二億百九十七万レアルで落札し、工事を担当することに決まったと記載されていた。
 工事はアウト・ド・イピランガからビラ・プルデンテで、セーラ知事(PSDB=民主社会党)の公約となっている。事前の交渉によって入札から外されたと知った企業は、裁判所へ訴え、入札無効を申し入れるという。
 聖州メトロ公団の言い値は二億レアル。公団側は、一億九千六百万レアルで発注する予定であったが、落札額は公団の発注予定額より一二%高だった。

111taro:2008/09/11(木) 08:15:59
ニッケイ新聞 2008年8月30日付け

48%が初めての新車購入

 金利引上げに関わらず新車の購入熱は、冷める様子がない。調査によれば、新車購入者の四八・三%は初めての新車だという。
 購入者は月間所得一千四百レアルが多く、給料の三〇%を自動車の月賦に払い、五百九十レアルまでが理想らしい。

112taro:2008/09/11(木) 08:16:44
ニッケイ新聞 2008年8月30日付け

東西南北

 聖州調査研究支援機関で二十八日、国と聖州との共同計画である気候変動調査プログラム発表。気候変動問題のモデル国を目指すという伯国だが、八月中に十二年までに三〇%の温暖化ガス削減計画を議会提出した聖市に続き、聖州環境局も最低二〇%削減を目指す計画書を近日中に議会送付と約束。環境相も国の計画書は九月二十二日発表を約束した。
     ◎
 カリブ海を進むサイクロン(熱帯性低気圧)はグスターヴォと命名されたが、二十六日から二十八日にかけ、ドミニカで八人、ハイチで五一人、ジャマイカで一人の死者が確認された。暴風雨域脱出後の二十八日も強い雨が残っていたというハイチなど、被害拡大も懸念されている。
     ◎
 二十八日昼、聖市ペルディーゼスの銀行で現金を引き出した直後の男性が、路上で少なくとも二人の男性に囲まれた。男性は胸に三発を浴びせられ、銀行内に逃げ込んで助けを求めたが死亡。犯人らは現金入りのカバンはそのままにして逃げたという。一方、聖州ブラガンサ・パウリスタでは二十七日夜、市役所脇の会社に入り込み現金を盗もうとした青年が、窓枠に挟まって身動きが取れなくなり、警察に捕まるという珍事件も。
     ◎
 二十三日本紙のリオのミリシアの記事で、逮捕中の市議の娘が市議選候補と報じたが、リオ警察は二十九日、地域住民に同候補への投票を強要したとして、同候補とミリシア関係者一〇人を選挙法違反で逮捕した。
     ◎
 夏時間の日程が発表された。今回は十月十九日に始まり、二月十四日で終了。南部、南東部、中西部では、十月十九日の〇時に時計の針を一時間進ませることになる。

113taro:2008/09/11(木) 08:17:27
ABC金属労は受け入れ
 国内自動車工業地帯ABCの金属労がまず受け入れ、ついでタウバテーのフォルクスワーゲン及びフォード工員らが七日に受け入れた会社側回答案は一一・〇一%の増給。

 インフレ損カバー、実質三・六%にボーナス一四五〇レアル(二二日払い出し)を併せ、実質五%の増給と労組側は見る。

 しかし、パラナ州のフォルクスワーゲン社工員らは八日、同回答の受け入れを拒否した。実質五%増に固執する。すでにストは六日目を迎えている。

 

 2008年9月10日付け

114taro:2008/09/11(木) 08:17:56
為替レートと株価
 《ドル急騰、平均株価は下落 サンパウロの株価下落要因》



 サンパウロのドル相場は八日、一・一一%上昇で引け値は一・七三六レアルへ。

 サンパウロ平均株価は寄り付きから高値だったが保てず二・三五%安で終了。指数は五万七一八ポイントへ。出来高は五一億レアルだった。

 米政府による不動産市場への二〇〇〇億ドル注入は国際株価にプラスだがドル高につながる。国際原油価格が同日安値で推移、引け際にもどしたが、サンパウロはこのためコモディティ株が下落、全体を引っ張った。

 ニューヨーク株式市場ではダウが二・五八%上昇、ナスダックは〇・六二%の上昇。

 今回、サンパウロの株価が連動しなかったことについて意見は下記のようにいろいろある。

 米政府の対策は米不動産業界にはプラスだがグローバル・マクロ経済に効果はない。コモディティ相場は引き続き下げ傾向。サンパウロの銘柄の半分はコモディティ関係。したがってそれらが下がると全体が引きずられる。

 グローバル的アナリストらがポートフォリオ見直しをした。米政府の不動産業界援助即サンパウロ株価上昇と読んでいた投資家らがそれを利用する売りに出た。それと、長期化する米経済低迷の諸外国に与えるインパクトの面から見ると、ブラジルの受けるインパクトは以前考えられたよりも大きい。それにしてもサンパウロの株価下落は大きすぎる。外国人投資家らが投資方向を変えた。

 

 2008年9月10日付け

115名無しさん:2008/09/11(木) 08:18:23
亜伯でドル抜き貿易決済 十月から試験的に実施
 来伯中のクリスチーナ・アルゼンチン大統領は七日の独立記念祝典に出席。八日には両国間で二国間貿易の決済をローカル通貨で行う協約が交わされた。従来のドル決済をさけレアル、ペソで行う。ただし試験的に一〇月三日に開始。

 マーンテガ財務相によると、将来はメルコスール加盟各国間でローカル通貨による決済を可能とし、ゆくゆくはメルコスール域内の単一通貨にまで発展させる。ローカル通貨による亜伯間貿易決済は両国貿易の拡大につながる。

 新しい試みは両国の中小企業の貿易に有利。当初は三六〇日までの取引に適用。

 ブラジル中銀のマリア・アハエス国際担当理事によると、二国間貿易のローカル通貨決済システム(SML)の採用はオプショナルで従来のドル決済は継続。SML採用は契約または輸出許可証の提出時に決める。為替変動や為替ヘッジ(保険)を懸念する必要はない。コストがすべて自国通貨である点が小企業にとって有利。しかし、銀行の仲介は必要。両国の中銀はそれぞれ勘定を毎日つき合わせ、収支が出超であれば、それに相当するドル預金を得る。当初、SML決済は多くて全体の三〇%予想。

 なお、別の中銀筋は、SMLにするとコストが約四%安くなるという。

 

 2008年9月10日付け

116taro:2008/09/11(木) 08:19:20
違法ガソリンを摘発 アルコール52%混入も
 市役所監督官及び州検察局技術員一行によるサンパウロ市内ガソリンスタンドの商品検査が八日に行われ、多数が不正で摘発された。

 ガソリンに二八〜五二%ものアルコールを混入していた。法律で認める混入率は二五%。一軒は書類不備。

 五二%と規定率の二倍以上を混入していたのはベロ・メニノ(有、Av・ベウミーラ・マリン四三一五番、カペーラ・ド・ソコロ区)。

 他はアウトポスト・アウメイダ・グラヴァ(イピランガ区)、セントロ・アウトモチヴォ・オウロ・ネグロ(セントロ=都心区)、アウト・ポスト・コロルス(イタケーラ)、アウト・ポスト・ファウコン(サンマテウス)エスセデ(有、Av・ジョンジアス、サント・アマーロ区)。

 原油庁(ANP)によると、向こう数日間にサンパウロ州検察局との間で書類が交わされ、技術員養成が二か月かけて行われる。市内の不正ガソリンスタンド監督が始まるのはその後だが、いままでと違い今後は罰則をきびしくする。ガソリンに違法・不正が見られたばあいは六か月から三年の刑務所送りになる。

 

 2008年9月10日付け

117taro:2008/09/12(金) 07:13:04
ブラジル中銀が4回連続の利上げ、2年ぶり高水準に
 【ブラジリア 10日 ロイター】 ブラジル中央銀行は10日、政策金利を75ベーシスポイント(bp)引き上げ13.75%とした。景気が勢いを増す中、引き続きインフレ抑制を目指す姿勢を鮮明にした。

 4月以降で4回目の利上げで、政策金利は2006年11月以来ほぼ2年ぶりの高水準となった。

 ロイターの調査によると、エコノミスト23人全員が75bpの利上げを予想していた。

 ただ10日の金融政策委員会の決定は全会一致ではなく、8人のメンバー中3人が13.5%への50bp引き上げに投票した。

 委員会が発表した短い声明は利上げについて「インフレ率を時宜にかなった方法で目標水準に引き下げることが目的」とし、7月と同じ理由を挙げている。

 委員会の次回の金融政策決定会合は10月28─29日に開かれる。 

2008/09/11 11:28

118taro:2008/09/12(金) 07:31:58
ニッケイ新聞 2008年9月11日付け

聖市証券取引所=今年3度目の高波襲う=米金融危機が煩わす=株価指数4・5%も再暴落=長期的に伯国は高みの見物

 聖市証券取引所は九日、国際的金融パニックの余波を受け前日に続き株価指数を四・五%下げ再暴落と十日付けエスタード紙が報じた。絶頂時の五月二十日から見ると、九日までに三四%下げた。ドル通貨は二・〇七%上げ、一レアル七七二につけた。これから金融市場は、夜明け前の暗闇を迎える。
 二〇〇八年に入って、三度目の金融パニックの高波が襲った。ドル通貨は七月三十一日の最低時一レアル五六二から見ると、一三%の高騰。米不動産大手二社の救済で安堵の胸をなでおろしたのも束の間だ。
 ミング経済研究所は、この金融危機を次のように分析した。不動産業界のタイタニック号は氷山に衝突し、付近を航行中の船舶を巻き込みそうな処を米財務省の救助で難を避けた。しかし、市場がホッとしたのは、僅か一日であった。
 二千億ドルに上る大輸血も、病状回復には不十分であった。ボベスパの投資家らは介入前夜、これで一件落着と祝杯をあおったが、九日は祝杯の酒がこぼれた。リスク投資はなし。これは、慎重を期して石橋も渡らなくなったのだ。
 三月にベア・スタンズ銀行が買収されたとき、銀行を倒産から守り、取り付けを避けた。銀行倒産は連鎖反応を起こし、金融システムの崩壊につながるので最悪だ。
 米財務省が注ぎ込んだ二千億ドルは、米国家予算の半分で大金。それもペロリと飲み込むほどの深刻事態のようだ。
 今回はタイタニック号の遭難を避けたが、毎回そんなことができる保障はない。これから起きることを、どうやって救済するかが課題だ。
 原油と食糧は今のところおとなしいが、何時鎌首をもたげるか分からない。ブラジルにとって対岸の火事とはいえない。インフレの兆候が表れたら、基本金利を引き上げて不況を呼び込むか。
 不況は国際経済をマヒさせるが、それにクレジット不足が追い討ちをかけ、不良債権で青息吐息の銀行を窮地に追い込む。経済活動は、ぬるま湯に浸かっている。湯から出たら、風邪でなくうつ病になる。
 それとも猛烈インフレを伴う景気低迷になる。このような世界情勢の中、ブラジルは軽症のほう。先進国の減速経済で輸出は激減、低率経済成長、不安定な金融市場に見舞われる。芝居は目出度しで終わるが、それまで七転八倒の胃けいれん位は覚悟することだ。

119taro:2008/09/12(金) 07:33:12
ニッケイ新聞 2008年9月2日付け

IBGE=人口増加率は年1・3%=7月現在1億9千万弱=予想以上に進んだ少子化

 七月十六日本紙に、連続テレビ小説の家族構成が出産数にも影響と報じたが、八月二十九日に、ブラジル地理統計院(IBGE)が、伯国の人口増加は約三十年で止まるとの予想を発表した。
 八月三十日伯字紙によると、七月一日現在の伯国総人口は一億八九六一万二八一四人で、年間増加率一・三%。従来は、二〇六二年まで増え続けた人口は、二億六〇〇〇万人に達した後に減少し始めると予想されていたが、今回は、人口減少は二〇四〇年には始まるかも知れず、最大人口も二億二〇〇〇万に届かないだろうと報告。
 これらの数値算定には女性一人あたりの出産数が大きく影響するが、一九六〇年には六・三人、一九八四年には三・五人だった出産数は、二〇〇六年には二人に低下。少子化は調査毎に加速化しており、現在のIBGEでは、将来の女性一人あたりの出生率を一・八五人から一・五人に修正して予想をたてている。
 少子化は世界的傾向でもあるが、ヨーロッパの女性一人あたりの出産数は一・一〜一・二人まで低下しており、健康・福祉行政への直接・間接の影響があるほか、年金問題、労働力不足などの問題も深刻化している。
 一方、人口増加と少子化についての報告と並行して発表されたのは、都市別の人口で、国内最大都市である聖市は人口一〇九九万人。以下、リオ市(六一六万)、サルバドール(二九五万)、ブラジリア(二五六万)など、上位十位までは州都が占める。また、州都以外の都市では、グアルーリョス(一二八万)、カンピーナス(一〇六万)が一〇〇万を超えた。
 また、反対に人口の少ない市は、聖州のボラ―で八三四人。七〇年代に一二〇〇人を超えた後に過疎化した同市は、二〇〇〇年〜〇六年の人口増加も九人だったが、近年はサトウキビの精製所が出来、〇七年の住民数は三〇人増加。季節労働者や車の動きが増え、以前からの住民は「町が騒がしくなった」というが、それでもまだこの町は安心して住めるという。
 住民数の増減は国の補助金額にも響くため、調査結果に問題がある場合は申し出るようにと勧告されているが、労働効率や生産性の問題、少子化対策、福祉行政など、将来を見据える視点にも変更が求められている。

120taro:2008/09/12(金) 07:33:48
ニッケイ新聞 2008年9月2日付け

コモディティと物価=インフレと経済発展を読む

 コモディティと物価は、仲の良いカップルのようにいつも連れ添っている。ここから推測されるのは、両者が交代で舞台に出てくること。同時にインフレとブラジル経済の行方も見えてくる、との経済学者ミング氏の見解を二十七日付けエスタード紙が報じた。
 七月上旬まで続いたコモディティ高騰は、投機家の仕業ではなく、アジア諸国の需要が原因であったと分かった。だから今後は、二つのことを考慮する必要がある。
 第一は、グローバル生産の見地。七月初旬に暴落し始めたコモディティは、数週間下がり続け、グローバル・リセッションを反映した。この反映で米国と日本、EUの景気後退が明白となった。
 先進国の景況は、エネルギーと食糧など原料需要にかかる傾向がある。BNDES(社会開発銀行)総裁は、グローバルGDP(国際総生産)の四四%が、世界経済成長率の七〇%に連結すると強調した。
 先進国の景況に反し、途上国は順調に経済成長を続けている。一部の産業に陰りが見えるが、途上国産業は全般に健在。物価の動きから見ると九・十月、コモディティの需要は盛り返す。軌軸通貨ドルの動きからみて、コモディティの高値留まりはまだだ。
 第二は、ドル通貨のレアルに対する見地。ドル高ならコモディティ相場の後退が予想される。同量の原料購入が少ないドルで済むからだ。ドルの動向は、FRB(連邦準備制度理事会)の通貨政策がものをいう。
 現行の年利二%またはインフレ率を差し引いたマイナス金利を続けるならば、為替市場でのドル通貨の挽回は難しいと見る。結論としてコモディティ価格が、値下がりする材料はないようだ。

121taro:2008/09/12(金) 07:34:23
ニッケイ新聞 2008年9月2日付け

メイドに労働法を=一般労働者並の権利保障

 政府は八月三十日、メイドの職級を二十年間ないがしろにしたとして連邦令補足案(PEC)を草案中であると八月三十一日付けフォーリャ紙が報じた。同案は全国で就労する六百八十万人のメイドに、労働法(CLT)に準じた同等の権利を与えるという内容らしい。
 同案は、年末までに上程される予定。もしも、原案通りで可決されるなら、超過勤務手当てや夜間勤務手当て、家族手当、FGTS(勤続年限保障基金)を、二〇〇〇年から起算して支払う。
 弁護士らの計算によれば、労働法による負担金は約倍増という。労働時間は週四十四時間。雇用主側の事情で解雇する場合、FGTSに四〇%の罰金を上乗せ。
 メイドを非正規雇用とした場合は、給料に社会保障引当金として一二%を加算する。同案は、九百十万人といわれる非常勤や時給の清掃婦や雑役夫にも適用される。

122taro:2008/09/12(金) 07:35:06
ニッケイ新聞 2008年9月2日付け

工業が店員スカウト=工場はベテラン売り子の夢

 消費市場過熱化の波に乗り、工業部門の雇用増加で商業部門のベテラン店員が、工場の生産ラインへスカウトされていると一日付けフォーリャ紙が報じた。顕著なのは、自動車関連の部品や鉄鋼、アルコール産業だ。
 工業の給与水準は商業よりよく、労働時間も制度が明白で土日祭日の強制出勤はない。七月の工業労働者は、昨年同月比五・八%増。工業全般で、昨年同月比で四%の経済成長。その間商業は、僅か二・三%。
 ブラジル人にとって商業は、初就職の登竜門らしい。就職条件は未経験でも採用、うるさいことをいわない。殆どは、非正規採用。景気に弾みがかかれば、大移動が起きる。商業で一頭地抜いた者は、工業でも機転の速さで戦力になる。
 商業部門で九百レアルから一千二百レアルの給与者四八%が、工業へ係長クラスの就職を夢としている。現状に満足は、一二%だけ。

123taro:2008/09/12(金) 07:35:38
ニッケイ新聞 2008年9月2日付け

建築中半数に工事停止処分

 聖市には一千六十九件の建築工事停止処分をうけた未完成物件がある。
 これは、建築中の工事とほぼ同数。最も多いのは、未許可のまま工事開始。次に届け出なしの増築や設計変更。用途変更など。最も多い地域は、パレリェイロス区。

124taro:2008/09/12(金) 07:36:06
ニッケイ新聞 2008年9月2日付け

国民の75%は海賊版商品を所持

 二〇〇五〜〇七年の統計によると、海賊版商品購入歴のある消費者は、国民の七五%。購入者は一五〜四〇歳が多く、六〇歳以上もそれなりに多い。海賊版が最も多いのはDVD。聖市内での連警による摘発は、〇七年の八七〇〇件に対し、〇八年上半期は既に六三〇〇件。海賊版商品押収額も、〇六年の八億七一七〇万レアルに対し、〇七年は一〇億五一〇〇万レアルと増えている。

125taro:2008/09/12(金) 07:36:40
ニッケイ新聞 2008年9月2日付け

東西南北

 一日から、携帯電話のオペレーター変更後も同じ番号を維持できるようになった。オペレーターの変更料金は四〜七レアルで、オペレーターは五日以内に変更手続きを完了しなくてはならない。ただし、聖州では市外局番一四(バウルー市他)と一七(サンジョゼ・ド・リオ・プレット他)の地域以外は変更開始が遅れる。聖市での変更開始は〇八年三月か四月からというが、変更後は番号でオペレーターを知ることは不可能となる。
     ◎
 聖州のセーラ知事が二十八日に、人が集まる閉鎖空間では葉巻や刻み煙草も含んだ喫煙を禁ずるとの条例を議会に提出。バールやホテル、一般の職場なども対象で、賛成派、反対派が論を戦わせている様子。宗教儀式で香を焚いたりするのはかまわないなどの記載もあるようだが、香を焚く習慣のある人は、ガンの罹患率が八倍になるとの研究報告もある。大気汚染のひどい聖市では、何もしなくとも一日三本の煙草を吸っているのと同じだともいうが。
     ◎
 一日から、聖市のピニェイロス、ヴィラ・オリンピア、モエマの各地区では路上駐車のルールを変更。駐車や荷物の積み下ろしが禁じられたりした所もあるので、同地区を走る車は標識の変更に特に注意を。渋滞緩和を図るためとはいえ、駐車場料金の便乗値上げや、商店の売上低下などの影響も出そうだ。
     ◎
 Sabespがリオ・クラーロ・システムの保守・清掃工事を行なうため、三日〜四日に聖市東部のサポペンバ、サンマテウス、サンタエテウヴィーナ、シダーデ・チラデンテス各地区と、モジ、サントアンドレ、マウア、リベロン・ピーレスの各市で断水。四日中には回復するという。

126taro:2008/09/12(金) 07:39:36
トップはサンパウロ連邦大 大学採点格付け、文部省初の試み
 文部省はこのほど、採点による全国の大学クラシフィケーション結果を発表した。従来は大学のコース別に行っていたので大学比較は今回がはじめて。ハダジ文相によると、各大学のレベルアップ促進が目的。

 連邦公立以外に採点による上位の大学には授業料が最も高く入試率も高い私立が多い。学生は高収入のA及びBクラスの家庭の子弟によって占められている。

 総合大学の部ではサンパウロ連邦大学(Unifesp)がランクのトップ。その中にミナス州の三連邦大学、南リオグランデ大学が含まれている。

 サンパウロ大学(USP)とカンピーナス州立大学(Unicamp)は同クラシフィケーションに参加していない。

 文部省は今後、年一回更新のため「コース全般指数(IGC)」をまとめ、ランクを発表する予定。インターネットに掲載、誰でもが情報を入手できるようにする。学生は入学希望先の大学、総合大学などのランクや条件を把握できる。

 今回は初めての試みで全国の総合大学一七三、大学センター一三一、単大学一一四四を包含した。それでも全大学の七八・八%に過ぎない。

 採点で一、二点と低かった大学にはそれを改善するよう求める。教授陣にドクターが少なく弱いなどの場合は強化を求める。そういった弱点を補充するよう約束も求める。

 総合大学ランクは下記通り。( )内は略称。

1サンパウロ連邦大学(SP・フェデラウ)、2ポルト・アレグレ衛生大学財団(RS・フェデラウ)、3ヴィソザ連邦大学財団(MG・フェデラウ)、4ミナス・ジエライス連邦大学(MG・フェデラウ)、5南リオグランデ連邦大学(RS・フェデラウ)、6トリアングロ・ミネイロ連邦大学(MG・フェデラウ)、7リオ・デ・ジャネイロ連邦大学(RJ・フェデラウ)、8サンカルロス連邦大学(SP・フェデラウ)、9リオ・デ・ジャネイロ・カトリック大学(RJ・パルチクラール)、10イタジュバー連邦大学(MG・フェデラウ)。

 一方、セントロ・ウニヴェルシターリオと呼ばれるセンターでは、ここも連邦系が上位を占める。

 サンタ・カタリーナ技術教育センターがトップで、北リオグランデ技術教育センターが二位。バンブイ技術教育センターが三位。

 私立のアーウヴァレス・ペンテアードは四位。パラナ州のフランシスカーノは六位、ヒテル・ドス・ヘイス七位、SENAC八位。フィイヴァレ一〇位。



 2008年9月11日付け

127taro:2008/09/12(金) 07:41:40
為替レートと株価
 《ドル暴騰、平均株価は大暴落》



 サンパウロのドル相場は九日、二・〇七%上昇で引け値はR$一・七七二へ。今月八・五一%上昇した。

 サンパウロ平均株価は一気に四・五%の暴落で、指数は五万台を割り四万八四三五ポイントへ。出来高はR$五〇億だった。今月一三%、今年二四%の下落となった。

 国際原油相場はロンドン市場で一時、バレルあたり九九ドルで取引された後一〇〇ドル台にもどった。ニューヨーク市場で一〇三ドル台だった。

 石油輸出国機構(OPEC)は九日、市場の予想とは反対に日量五二万バレルの原油減産に踏み切った。二九六七万バレルを二八八万バレルへ減らす。アナリスト筋は今年の平均原油価格をバレルあたり一一一ドル見当とする。



 2008年9月11日付け

128taro:2008/09/12(金) 07:42:29
企業群時価総額一兆ドル割る 時価損5割はペトロとヴァレ 今年の外資引きあげ116億レアル
 最近の暴落続きでサンパウロ証券取引所(Bovespa)上場企業群の時価総額の総計は一兆ドルを割り込み、九日に九三四〇億ドルへ昨年八月のレベルへ戻った。今年五月のピーク時の一兆四〇四〇億ドルからすると四七〇〇億ドルの損失である。エコノマチカ社調べによる。一〇〇銘柄中の七二までがピーク時からさる九日までに四〇%もの時価総額損となっている。



 《上げ銘柄はノッサ・カイシャ等》



 時価総額低下による損失の半分はペトロブラスとヴァレで合計二〇〇〇億ドル(一二八〇億と七二〇億ドル)。

 株価暴落とは無関係に経営行き詰まりが原因のケースはアグレンコ、ラエピ、テンダの三社。それぞれ九〇、八七、七六%の株価下落である。

 株式市場で優良銘柄とされる鉄鋼のウジミナスは五三%、CSN製鉄四八%、ゲルダウ四四%の株価下落。

 ピークだった五月からこちらの各銘柄の株価動向を見ると、下記表通り。ペトロブラスPNは三二・八二%下落。



 《去った外国人投資家》



 サンパウロ株式市場で持ち株を売却した外国人投資家はまず国際ヘッジ投信。お客の解約増から株価にこだわらず売りを迫られる。

 つぎは長期投資目的の投資家。株価下落が限界のストップロスに来て売却。取引先銀行から売り勧告のレポートも来る。

 こうしてサンパウロ株式市場を後にする投資家が増え、さる五日まで今年の外国人投資引き揚げは総額一六六億レアルに達した。



 2008年9月11日付け

129taro:2008/09/13(土) 07:58:00
ニッケイ新聞 2008年9月3日付け

大統領、情報部幹部を一時離任=連警との確執が原因か=一人歩きをする下部機関=政府関与事件は迷宮入り

 【既報関連】ルーラ大統領は九月一日、最高裁長官の電話に盗聴機器を設置した疑惑で、ラセルダ長官を始めとするAbin(国家情報部)幹部を一時離任させたと二日付けエスタード紙が報じた。大統領は同長官の事件関与を否んだが、連邦警察の捜査が終わるまでの暫定措置とした。同事件は、最高裁とダンタス頭取を巻き込んだ連警とAbinの確執らしい。
 事件の背後に連邦警察とAbinの権力闘争があり、Abin長官一時離任は過剰反応だという説がある一方、同長官は無実が証明されても復職できないという見方もある。内部闘争の原因は、同長官が多くの連警幹部の中から、サチアグラハ作戦の最高責任者に抜擢されたことに始まる。
 プラナウト宮で一日、大統領と最高裁長官、ジョビン国防相、Abinを管轄するフェリックス将軍、上下両院議長、その他の会議が行われた。最高裁長官は、連警の事件解明ではなく大統領の即時対応を求めた。
 大統領は、議会へ「盗聴防止法」の即時審議を求めた。法務省に対して、盗聴に関する「行政責任と処罰」法案の起草を求めた。
 ラセルダAbin前長官は、ルーラ政権を揺さぶった一連の疑獄から大統領を救ったバストス前法相の推薦による人物だ。一時離任とはいえ、泣いて馬しょくを斬るようなもの。ダンタス頭取を刑務所送りにしたサチアグラハ作戦は、最高裁を巻き込んだ複雑な事情が背後にあるらしい。
 現政権では、〇四年のワウドミロ・ジニス、〇七年のズレイド、〇八年のFHC機密費侵入、その他、裏金疑惑、救急車疑惑、コーポレート・カードなど数々の政治事件が迷宮入り。政府関与の事件は連警が解決を故意に保留するらしい。
 盗聴事件を総合すると、プラナウト宮のスパイが各所へ盗聴機器を設置し情報収集を行っていること。憲政制度のお目付が、同制度に抵触している。誰が指揮を採っているのか不明だから、全容が分からない。
 元連警長官のラセルダAbin前長官の知らない所で、誰かが違法盗聴を許可したのだ。その責任者を解明できないなら、政府下部機関は政府上層部から離れて一人歩きをしているのだ。

130taro:2008/09/13(土) 07:58:58
ニッケイ新聞 2008年9月3日付け

FGVが教育効率分析=教育費と学力の関係は?=気掛りな海岸部や小さな市

 八月三十一日エスタード紙に、州内一五地域を教育効率順に分類した一風変わった聖州地図。
 この教育効率という言葉は耳慣れないが、ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が、二年に一度発表される基礎教育開発指数(Ideb)と各自治体の教育費とを比較し、教育投資の効率性を算定したもの。同地図では、バレットス、セントラル、アラサツーバ、サンジョゼ・ド・リオ・プレット、プレジデンテ・プルデンテは効率的、レジストロ、ソロカバ、マリリア、カンピーナス、バウルは中間、大聖市圏、リベロン・プレット、サンジョゼ・ドス・カンポス、フランカ、バイシャーダ・サンチスタは非効率的だという。
 今回利用のIdebは二〇〇五年の全国統一テストと各市の教育環境などを分析したもので、地区別順位は、グループ内の上下はあっても、効率的、中間、非効率的のグループ順は不動。
 一方、教育投資一位のフランカはIdeb一二位、四位の大聖市圏は同一一位、五位のマリリアは同七位だが、教育効率一位でIdeb二位のバレットスは投資一二位。
 教育投資には、学校建設、教師の質向上対策、教材など、多彩な項目が含まれ、単純に相関関係ありと言えないが、〇七年のIdebを使って算定した教育効率など、継続調査が待たれる。
 今後は、Ideb進捗度と経費内訳(建設費や人件費、教材費など)を明確化した教育効率算定も求められそうだが、海岸部や小さな市では非効率的という報は気掛り。調査対象四〇四市中、効率ベスト一〇にはラヴィニア、オリンディウーヴァなど、Idebトップクラス五市が入った一方、Idebでは全国平均を上回る聖市は教育効率ではワースト一〇。ケイロースやアラペイー、パウリスターナは教育投資の半分以上が無駄になっているとされた。
 〇九年からは、教師の基礎給与最低額が九五〇レアルになる他、授業以外の活動時間増が義務付けられ、教員数を増やす必要がある上、カリキュラム変更に伴う教員や教具補充の必要もあり、教育経費は当然膨らむ。
 憲法に予算の二五%を教育に振り向けるようにとあるように、教育は国の基礎。各自治体の教育効率の改善、学力向上を伴う政策も、市長選の目玉になるかも知れない。

131taro:2008/09/13(土) 08:00:00
ニッケイ新聞 2008年9月3日付け

核開発審議会を設立=原子力潜水艦の建造計画も(4)米農協CHSが合弁=パラナ州農協連合に肩入れ

 国際的な圧力がかかる中、政府は九月一日、十一省庁で構成する核開発審議会を十月に立ち上げることを決定と二日付けフォーリャ紙が報じた。
 原発アングラ3の建設に続き、同委員会は核の規制管理を行うCNEN(核エネルギー委員会)によって、二〇一四年までに核燃料の自給体制を確立させる計画がある。
 核開発審議会の運営は、世界的な核需要に応えて官房室が実施。CNENは、研究用の遠心分離機操作を含む核計画の施行までを行う。発電用の濃縮ウラン生産には、軍事目的はないものの同じ技術が適用される。
 使用はウラン235、濃度は三・五%。ブラジルは一九九〇年、軍事目的をも含む核開発を公式に中止した。それでも国際的な圧力は続いている。二〇〇四年には、レゼンデの核工場(INB)がIAEA(国際原子力機関)の査察を受けた。
 しかし、ブラジルが独自開発したINBの遠心分離機は見せないで済むよう、CNENがIAEAに交渉し認められた。
 政府は二〇〇八年、核計画への予算を七千万レアルから一億五千万レアルへ倍増。さらに職員を二千七百人に増員して、予算を二億五千万レアルへ増額する考えだ。
 二〇三〇年までに、アングラ以外の北東伯や南東伯で4号から8号まで原発を建設する。その他に原子力潜水艦の建造計画やウラン鉱石のガス化加工計画もある。この技術は現在、カナダで実用化されている。
 ブラジルは、世界でも第六番目にウラン埋蔵量の多い国。ブラジルは、ウラン鉱山を有し開発技術もある三カ国伯米ロの一つでもある。

132taro:2008/09/13(土) 08:00:43
ニッケイ新聞 2008年9月3日付け

米農協CHSが合弁=パラナ州農協連合に肩入れ

 米国第三の農協CHSが、パラナ州の農協コペルミブラと合弁で事業展開をすることになった。CHSは年間、十億ドル以上の穀類買い付けを行う予定だ。
 CHSは組合員三十五万人を擁し、七十九年の歴史がある。CHSは、ブラジルで輸出のためのロジスチックが揃い、豊かな穀倉地帯であるパラナ州を選んだ。
 CHSは米国で展開しているエネルギーや農業資材の生産販売、穀類買い付け、農産加工などのシステムを、ブラジルでも行う考えだ。
 CHSはコペルミブラを通じて、生産者に年利一二%以下の利子で農業融資を行う。またコメルミブラは、ブラジルの農協連合を組織しCHSと合弁を行うことを計画している。

133taro:2008/09/13(土) 08:01:13
ニッケイ新聞 2008年9月3日付け

建材業界、設備投資は慎重に=需要激増でうれしい悲鳴

 今回の建築ブームは二十五年振りの盛況といわれ、建材不足が懸念されている。業界の調査では、需要の八五%しか生産が追いつかないという。セメント業界の設備稼働率は、昨年同期比一四%増のフル生産で限界だといっている。
 建築用鋼材の需要は国内向けだけで昨年同期比一二・五%増。しかし、二〇〇八年の供給は、七・五%増が限度という。素材から仕上げ材の需要は一二%から一八%へ伸び、売上高は九百二十四億レアルとこれまでの最高額となった。
 建材業界は、応じきれない需要の高まりを恐れている。どこも生産能力を高めるため無理な投資をして、融資金の返済で苦しみたくない。好調時と低迷期の差は一五%位が、適当と見ている。

134taro:2008/09/13(土) 08:02:05
ニッケイ新聞 2008年9月3日付け

肥料持ち帰り時代は終り

 ブラジルの農業生産者の団体が毎年、米国へ農業技術の勉強で渡米する。異口同音にブラジルはまだ五年遅れているという。米国では、購入した肥料や農薬は持って帰るものではない。必要量を注文して農場に散布してもらう。肥料や農薬は袋が不要でバラ売りだ。

135taro:2008/09/13(土) 08:02:37
ニッケイ新聞 2008年9月3日付け

マドンナのショー入場券購入に29時間

 十二月十四日にリオのマラカナンで開催されるマドンナのショーは、一日の入場券販売開始を前に、八月三十一日六時半から並ぶファンも出、一二時の販売開始は三〇分繰上げ。午後三時には良い席は売切れた一方、インターネットや電話での購入は、サイトが開かない、通話中などで混乱。
 聖市のショーは十二月十八、二十日にモルンビーで開催されるが、三日の入場券販売はモルンビーとイビラプエラ体育館、アンタルチカ公園で正午から開始。電話やインターネットでの購入は、リオ同様の混乱も予想されている。

136taro:2008/09/13(土) 08:03:25
ニッケイ新聞 2008年9月3日付け

東西南北

 エスピリトサント州沖ジュバルテ油田で二日、岩塩下油田からの初の試験採掘が行なわれた。プラットホームJKP―34を利用し、大統領や動鉱相、官房長官らも出席した初採掘では、大統領自らが岩塩下の石油で汚れた手で作業着に記念の手形を刻印した。ジュバルテの岩塩下油田の埋蔵量などは公式発表されていない。
     ◎
 二日二時ごろ、聖州都電公社(CPTM)七号線フランシスコ・モラット駅付近で、工事中のトラックがぶつかったコンクリートの梁が別の梁にぶつかり、崩壊した一部が線路上に落ちた。この事故でフランシスコ・モラット駅は電車の運行が不能となり、不通区間は五〇台のバスでピストン輸送。一一時五〇分には通常運転に戻った。
     ◎
 三十日に死亡したリオ市の十七歳の学生は、校内で受けた暴行による脳損傷が死因と見られ、捜査中。暴行が行なわれたと見られるのは八月二十日。教師が教室を離れた間の出来事で、髪の毛を切ったことで難癖をつけられた学生は、同日から頭痛を訴えていた。二十六日には様態が悪化し、震えなどの症状も出て入院。以後、二十九日に脳死状態となり、三十日に息を引き取った。学校側は、死亡にまで至るような暴行事件ではなかったはずと弁明している。
     ◎
 九月の声を聞いたばかりだというのに、聖市の25・デ・マルソでは、早くもクリスマス商品が並び始めた。〇七年のクリスマス商戦では十二月に品不足となったものもあったため。現時点では〇七年の価格を維持しているが、クリスマスが近づけば値上がりするという。今年の飾り物は、伝統的な緑や赤、金、銀に加え、オレンジやピンクも使われているという。

137taro:2008/09/13(土) 08:03:56
三人組を偽札で逮捕
 サンパウロ州インダアイアツーバ市(聖市の西北九十三キロ)で偽造五、十レアル札四百枚を運搬中の三人組が五日、軍警隊員により逮捕された。偽札は同市の三か所で発見されたが、鑑定士のもとへ送付後、三人の前科の有無が調べられる。(七日付けアゴーラ紙より)

138taro:2008/09/13(土) 08:04:33
偽札・一か月平均二十五万Rを偽造
 なお、ブラジルの六州で過去九か月間に五―百レアルの偽札で二百二十万レアルを偽造していた十一人組の偽札偽造団が連邦警察に逮捕された。一か月平均二十五万レアルを偽造していたことになる。(十日付けエスタード紙より)

139taro:2008/09/13(土) 08:05:13
一夫多妻制の方が長寿?…英国が調査
 イングランド中部の大都市シエフィールド市(鋼鉄業の中心地)のシェフィールド大学で、一夫多妻が許可されている世界百四十か国の六十歳以上の男性と一夫一婦制が守られている四十九か国の男性の平均寿命を調査したところ、一夫多妻が許可されている国の男性の方が一夫一婦制が守られている国の男性よりも平均一二%寿命が長いことが判明した。(七日付けJT紙より)

140taro:2008/09/13(土) 08:05:48
父親と継母が子供を虐殺:両親を傷害致死容疑で逮捕
 父親と継母が子供の頭にプラスチックの袋を被せ窒息死させたあと、体を切断、証拠を残さぬよう遺体を焼き五枚のごみ袋に分散、路上に放置、ごみ集めのトラックが回収してくれるのを待っていたが、運搬人が袋をトラックに投げたとき、袋が敗れ切断された体が落ちてきた。運搬人が警察に通報、夫婦は逮捕された。

 事件は三日午後四時半に起こったが、警察によると、夫婦は二〇〇五年と二〇〇七年にも同様な事件で逮捕されており、今度が三回目で二人は児童虐待の常習犯と見られている。父親のロドリーゲス(四〇)はサンベルナルド・カンポス市の会社で夜警をしており、犯行の主役を否定、妻が主犯で自分は妻の犯行に参加しただけだと主張している。隣人たちによれば、兄弟は素直で問題を起こすような子供ではなかった。(七日付けアゴーラ紙並びに八日付けJT紙より)

141taro:2008/09/13(土) 08:06:25
夫の嫉妬で家族が破滅:モジダスクルーゼスで惨劇
別居中の夫アデニルトン(二三)から「もう一度元の古巣に舞い戻り一緒に暮らさないか」と誘いかけられたアナ・ペレイラさん(二一)は先夫の嘆願をけんもほろろに拒否、がっかりしたアデニルトンはその場で自殺をはかったが未遂に終わっている。嫉妬深いアデニルトンは先妻に他の男ができたものと想像、二十一日午後十一時ごろピストルとナイフを手に妻の寝室を急襲、至近距離から頭部に発砲、ナイフで胸を突き刺した。カトリック信者のアナさんは教会で祈りのときに使うベールを頭にかぶっていたため、ベールが血止めとなり九死に一生を得たが、重態で入院している。アナさんの父親のミゲールさん(六四)は、娘が重傷で喘いでいるのを見てショックで心臓麻痺、急死した。(三十一日付けJT紙より)

142taro:2008/09/13(土) 08:07:10
聖市の地下鉄が最も混雑:ラッシュアワーの乗客数
 現在、サンパウロの地下鉄は走行一キロにつき平均一千万人の乗客を運んでおり、モスクアの地下鉄八百六十万人の上を行く。一九七四年創業の聖市の地下鉄は現在、四路線、総運行距離は六十一・三キロで、南北を走る第一路線(ブルー・ライン)は年間二億四千百万人、西南―東南を結ぶ第二路線(グリーン・ライン)は六千二百万人、東西を結ぶ第三路線(レッド・ライン)は二億八千三百万人、第五路線(ライラック・ライン)は二千四百万人を運んでいる。列車の運行間隔は一〇一秒で、最も混雑する朝夕のラッシュアワーには一メートル・平方のスペースにつき平均八・六人が入り鮨詰め状態、世界で最も混雑する地下鉄の一つに入る。

 世界で最も古い地下鉄はロンドンで一八六三年に創業、パリが同一九〇〇年、ベルリンが同一九〇二年、ニューヨークが同一九〇四年、マドリードが一九一九年、モスクアが一九三五年、メキシコ・シティーが一九六九年、サンパウロが一九七四年、サンチャゴが一九七五年、香港が一九七九年、上海が一九九三年にそれぞれ創業している。

143taro:2008/09/13(土) 08:07:45
渾名で呼んで刺殺される


 十五歳の友達から「欠点だらけのつまらぬ男」を意味する小馬鹿にした渾名で呼ばれた十七歳の少年、憤慨し相手の少年を何回も突き刺した。警察によると突き刺された少年は病院に運び込まれ、突き刺した少年は少年裁判所で判決を受け、少年院に送られる。(七日付けアゴーラ紙より)

144taro:2008/09/13(土) 08:08:20
基本金利13・75%へ 中銀、0・75ポイントの利上げ
 金融政策委員会(Copom)は一〇日、経済基本金利のSelicを〇・七五ポイント引き上げ、年一三・七五%とした。インフレにらみの利上げ。

 次回Copom会議は一〇月末だが、インフレ動向から見て次回も今回同様に〇・七五ポイントの利上げとのアナリストらの予測。

 しかし、今回の決定において委員八人中の三人が〇・七五ポイント以下の率を主張したことから次回は〇・五ポイントの利上げ。一二月にいま一度〇・二五ポイント引き上げ、来年一月には利下げがありうるとの予測もなされる。

 今回の上げ幅が大きかったことについて「このところインフレは下火だが、それは原材料の値下がりによる。これは前途不透明で先が読めない。一方、国内需要の高まりが景気加熱を来たし物価押し上げの懸念がある。利上げ幅は妥当だった」と見るアナリストもいる。

 これでSelicは今年合計二・五ポイント・パーセント引き上げられたことになる。



 2008年9月12日付け

145taro:2008/09/13(土) 08:08:53
為替レートと株価


 《ドル相場、平均株価共に上昇 先物金利は下げ一四・七%台へ》



 サンパウロのドル相場は一〇日も続騰、〇・七三%高で引け値は一・七八五レアルへ。これによって今年の下げ幅はゼロ、全面回復となった。

 サンパウロ平均株価は持ち直し二・四七%の高騰で、指数は四万九六三三ポイントへ。出来高は六二億レアルだった。

 去った外国人投資家らが安値を見て仕込んでいるとされるが、アナリストらはまだ弱気から立ち直っていない。

 九日に第2四半期の国内総生産(GDP)が前年同期比六・一%伸びとブラジル地理統計院(IBGE)が発表したのも好材料。前期比は一・六%増である。

 しかし一方、中銀による利上げ発表は株式市場の終了後に行われている。

 他方、先物金利は二〇一〇年一月ものが一四・七一%へ大きく下げた。



 2008年9月12日付け

146taro:2008/09/13(土) 08:09:29
息子が失踪、行方不明に:失踪後、七十八日経過:両親は発見者に三万R進呈か
 生後三年八か月の幼児ルッカス君が聖州サンカルロス市の祖母宅から失踪後、既に七十八日が経過したが、捜査担当のサンカルロス市警察総合捜査課(GIG)のジルベルト課長によると、捜査は麻薬絡みで紛糾、まだ解決の糸口すら掴めていない。サンパウロ州立大学(USP)を卒業後、ペトロブラスのプラットフォームに三十年間、技師として勤めているルッカス君の父親アントニオさん(五七)は「ルッカスのいない生活なんて考えられない」と、ルッカスの居所を正確に知らせてくれた者に対し三万レアルの謝礼金を提供すると発表、リオ州の八卦見や裏街道生活者に一獲千金の希望を与えている。



≪夫婦で責任を擦り合い≫

 失踪当時、ルッカス君はサンカルロス市の母方の祖母ペレイラさん(五八)の家にいたが、目撃者によると、家人の不注意で門が開き放しになっていたのを利用、歩道に出、いつのまにか消えていなくなった。六月二十一日午前十―十一時ごろの出来事で、心配した父親は息子が無邪気な笑みを浮かべているカラー写真を載せたポスターを六千枚印刷、ポスターには息子の正確な居所提供者には三万レアルの謝礼金まで払うと記載、町の隅々にまで貼り付けたにもかかわらずいまだに何の連絡もなく、警察では母親の麻薬絡みの借金で、息子を抵当に取られた可能性もあると懸念、その面からも捜査している。

 父親のアントニオさんは、息子失踪の影には母親エリカ(三三)の麻薬(クラック)中毒による借金が大きく影響していると判断、警察にその経緯を発表している。夫アントニオの暴露によると、麻薬クラックによる妻の借金はほぼ十二万レアルほどあり、貸主は聖州の最大犯罪組織PCCで、妻はほぼ四万レアルほど返済しており、残額は車を七万レアルほどで売り支払うと言っていた。夫アントニオはPCCが息子を借金の抵当に取った可能性もあると言明、息子の捜査は犯罪組織の関与で暗中模索となり、このままずるずると引き延ばされれば解決のめどがつかないまま迷宮入りの恐れもあると懸念している。

 エリカは夫アントニオから連日のように暴力を受け気の休まる閑がないと非難しているが、アントニオは「自分はUSPを優秀な成績で卒業した技師で社会から尊敬を受けている」と自己評価している。(七日付けJT紙より)

147taro:2008/09/13(土) 08:11:36
連邦裁、オポーチュニティ銀行の資金を凍結 サチアグラハ作戦 約5・4億レアル


 サンパウロの連邦裁判所はこのほど、オポーチュニティ銀行の資金のうち五億四五七九万レアルを凍結させた。同行は、連邦警察がさる七月に行ったサチアグラハ作戦の標的だったダニエル・ダンタス氏が経営する。

 財務省金融活動管理審議会(Coaf)の調査結果、ダンタス氏はマネーロンダリングに関係、犯罪団を組織し、外為法違反をおかしているとの容疑による。

 Coafによると、オポーチュニティ銀行のドーリオ・フェルマン頭取が、銀行システムにおいては異常といえる資金操作(一〇〇〇万レアル)を行っている。

 また、同行が五億三五七九万レアルをリオ市のBNY・メロン金融サービス証券に移し変えた。同証券はダンタス氏の会社が本社をおくビル内にあるという。

 一方、サチアグラハ作戦を指揮した連邦警察のプロトージェネス・ケイロス署長は一〇日、ゴイアニア市で、同作戦前にニューヨーク裁判所からダンタス氏に関するデータを大量に受け取り箱詰めしたところ二五〇個に及んだと語った。

 ダンタス氏が共営電話会社の動きをブラジル内外で探知するために国際探偵社のクロルを雇って調べたことの関係資料である。

 ケイロス署長は、自由社会主義党(PSOL)が主催した汚職撲滅運動のスタートの会に招かれ内容説明を行ったもの。



 2008年9月12日付け

148taro:2008/09/13(土) 08:13:43
ファヴェラの選挙運動 リオ市、安全のために陸海軍が出動
 陸海軍は合計三五〇〇人を動員、一一日からリオ市内で安全な選挙運動が行われるよう「オペラソン・グアナバーラ」の実施に入った。軍警察兵隊も協力。

 市長、市会議員選挙はきたる一〇月五日。候補者たちは選挙運動をしたくても麻薬組織や武力装備のミリシアが支配するファヴェラなどには武力で阻まれて入れない。身の危険もある。そこで高等選挙裁判所(TSE)が、選挙民の安全も考慮して軍の出動を申請した。

 地方選挙裁判所では選挙における票買収の不正行為を何としても阻止したいところである。リオ市では危険区域とする七か所を巡回警備する。カンポス、カシアス、サンゴンサーロ市も範囲内。

 しかし、一か所に三日だけの駐留とあって候補者たちには問題。そこでリオ地方裁判所(TRE・RJ)では、主だった政党代表を集め、異なる政党の候補者たちが同時に一か所に集まらないよう事前打ち合わせを行うよう促した。

 なお、部隊はリオ、ミナス両州から派遣。サンパウロ州のタウバテーからはヘリコプターが出動。



 2008年9月12日付け

149taro:2008/09/13(土) 08:17:30
ブラジルファンドへの資金流入加速、高金利や高成長に着目

 [東京 12日 ロイター] 個人投資家のブラジルファンドへの投資が加速している。8月の資金純流入額は国内の追加型投資信託の流入額全体のほぼ5割にあたる898億円に達し、経済の高成長期待と高金利に着目した投資が膨らんでいる。

 新興国の株価調整が続くなかで、足元では相対的に安全性が高いとされる債券への関心が高まっており、今月も3本のブラジル債券ファンドの設定を控え、資金流入が注目される。 

 <投信流入額のほぼ半分がブラジルファンドに> 

 投信情報サービス会社リッパーによると、同社が算出した8月の国内追加型投信純流入額(ETFを除く推計値)は約1823億円で、うちほぼ5割にあたる898億円がブラジルファンドに流入した。このうち753億円がブラジル債券ファンドに流入。8月は単位型のブラジル債券ファンド約345億円の設定もあり、単位型もあわせたブラジルファンドへの資金流入は1200億円超となった。

 リッパーによると、日本で最初のブラジル株ファンド「HSBCブラジルオープン」62005505JPが設定された06年3月以来、ブラジル株ファンドのカテゴリーである「株式型ブラジル株」は、これまで2回(06年11月、07年4月)しか資金流出を経験しておらず、足元では07年5月から継続して資金が流入している。リッパーが推計した追加型株式投信の8月資金純流入額ランキングでは、トップ10のすべてが外債ファンドで、そのうち2本がブラジル債券に、5本が世界の高金利通貨に投資するファンドとなった。高金利通貨ファンドにはブラジルを投資対象とするファンドが多い。ユービーエス・グローバル・アセット・マネジメントが7月に設定した「UBSブラジル・レアル債券投信(毎月分配型)」62006680JPには約570億円、「同(年2回決算型)」62006681JPは約185億円が純流入した。

 国内で販売されているブラジルおよびラテンアメリカの株式や債券に投資するファンドの8月末残高は約9032億円。今年7月に記録した過去最高8793億円を更新した。1年前(07年8月)の残高は約797億円。足元の株価が調整しているとはいえ、国内からの投資は1年で11倍超に膨れあがり、1兆円も目前に迫っている。

150taro:2008/09/13(土) 08:18:05
 <投資家ニーズは株式ファンドから債券ファンドへ> 

 米サブプライムローン問題が深刻化した昨年夏以降は、投資家のリスク許容度が低下し、質への逃避から株式ファンドよりも「グロソブ」(国内最大の公募投信「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」62002137JP)のような外債ファンドが人気化。今年に入ると先進国のソブリンだけでなく、高金利の新興国の現地通貨建て債券に分散投資するJPモルガン・アセット・マネジメントの毎月分配型ファンド「JPM新興国好利回り債投信」 62006426JPような債券ファンドの需要が増加した。同ファンドは1月に約844億円で設定後、3カ月余りで残高が2000億円を超えた。高齢層などを中心に、年金資金を補完する定期分配型ファンドの人気は根強く、中でも外債ファンドがけん引している。 

 7月に設定されたUBSグローバル・アセットの「UBSブラジル・レアル債券投信(毎月分配型)62006680JP/同(年2回決算型) 62006681JP」は2本で約978億円と今年最大の設定となり、急激な資金流入を受けて現在は販売が停止されている。8月はモルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信設定の「モルガン・スタンレー世界高金利通貨投信(毎月分配型)/(年2回決算型)」が2本で約956億円の大型設定となるなど、2カ月連続で新興国の債券ファンドに大量の資金が流入した。9月は野村アセットマネジメントが10日に国内初となる上場投信「ブラジル通貨レアル連動型上場投信」を設定したのをはじめ、26日には大和証券投資信託委託が「ダイワ・ブラジル債券ファンド」(単位型)の第2弾を、30日にはHSBC投信が「HSBCブラジル債券オープン1年決算型/毎月決算型」2本の設定を予定している。 

 <ブラジル人気の背景> 

 新興国の株価が年初から3割近く下落するなかで、個人投資家が保有する新興国ファンドの残高は8月末時点で概算で約4兆円。個人投資家の新興国投資は2001年の中国投資から始まり、インド、ロシア、BRICs、ブラジルと投資先を変えながら続いている。とりわけ原油などコモディティ価格の上昇を背景に、資源国であるブラジルやロシアへの関心が高まった。

 なかでもブラジルは石油や鉄鉱石などの天然資源が豊富なうえに、バイオエタノールで注目されるトウモロコシをはじめ、世界の食糧倉庫として重要な役割を担う農作物の生産国でもある。対外債務の削減や外貨準備高の拡大等を理由に今年4月に投資適格に格上げされたほか、政策金利が13.75%で、インフレ率6%台のブラジルの実質金利は世界の中でも突出して高い点なども注目されるゆえんだ。「ブラジルは自国の経済成長だけでなくコモディティ価格上昇の恩恵も受けられるし金利も高い。確かに株は下げているが、成長性にコモディティ関連、金利、通貨と複数の要因で投資家を魅了している」(大手証券)という。足元の株価調整でブラジル株式に投資するファンドへの資金流入は細ったが、中国やインドの株式に投資するファンドから資金が流出する一方で、ブラジルへの資金流入は継続している。 

 ただ、ブラジルへの投資に懸念材料がないわけでもない。「ブラジルコストといわれる、種類が多く複雑で高負担、かつ制度が頻繁に変わる租税問題などは、海外企業の生産拠点として発展・拡大し、同国の経済成長を安定的なものにしていくには足かせになる可能性がある」(外資系証券)との見方がある。インフレ率が低下し、外国からの投資も増加、消費者のセンチメントも上昇してきているが、ルラ(大統領)政権が2010年末までとなっているため、政治的リスクを指摘する声もある。

151taro:2008/09/14(日) 07:58:39
<ブラジル>原発50〜60基建設へ 今後50年間で

9月13日18時9分配信 毎日新聞

 AP通信によると、ブラジルのロバオ鉱業・エネルギー相は12日、今後50年間で50〜60基の原子力発電所を建設する方針を示した。ブラジルは天然ガス消費量の半分を隣国ボリビアからの輸入に依存しており、エネルギー源を多様化するのが狙い。ブラジルでは現在、3基目の原発が建設中。

 今月10日にはボリビアの内政混乱でブラジルへのガス供給の一部がストップした。【メキシコ市支局】

152taro:2008/09/16(火) 07:29:03
ニッケイ新聞 2008年9月4日付け

連警とABIN、確執表面化=くすぶる旧SNI=改革迫られる二大機関=政治は足を引き合う修羅場

 政府は法務省管轄下の連邦警察と大統領護衛局配下の国家情報部(Abin)で二分し、違法盗聴が火に油を注いだと三日付けエスタード紙が報じた。政府内に生じた二大勢力の縄張り争いは、国家機密の漏洩に及んだようだ。しかし、世論は殆ど関心を示さず、同機関に改革の要を感じ始めた。
 双方の言い分は、水掛け論の域を出ていないといえそうだ。ラセルダAbin前長官の一時離任は、ジョビン国防相がAbinによる盗聴及び逆探知の高性能機器購入を告発したのが決め手となったようだ。
 Abinの元締めフェリックス将軍は、国防相の告発が会議出席者を抱き込む詭弁だと激怒、機器の性能について陸軍技術部が検分するよう要求した。これには国防相も腹をたてた。二人の衝突を取り繕うため、大統領がAbin長官の一時離任を選んだようだ。
 ブラジルの国家情報活動は一九二七年、大統領の直轄機関として誕生。当初は軍情報部が指揮を採った。一九六四年、軍政によりSNI(国家情報局)として政治警察へ変身。一九九〇年、大統領の戦略機関へ組織変え。それでも旧SNI要員三百人が、現在もAbinで活動している。
 ソウザ検事総長は、最高裁の盗聴責任者洗い出しは殆ど不可能だと述べた。しかし、国家の最高機密が週刊誌にすっぱ抜かれたのだ。大統領命令で、連警が事件解明に挑んだ。かつては、連警など足元にも近づけなかった旧SNIが、足跡を残すはずがない。
 検事総長の言葉を借りるなら、守秘義務を守る番人が多すぎ、極秘を守りきれないのだ。捜査は徒労だと、検事総長がいう。問題は責任者の解明ではなく、何故、何のため盗聴の必要があったのか。週刊誌に情報漏洩をした意図は何かだ。
 他に重大な隠し事があり、盗聴という違法行為は単なるミスらしい。辛らつな見方をするなら、国家の治安を守る二つの機関が、縄張り争いをしたのだ。Abinと連警の関係改善には、膿を取り除くための思い切った手術をする必要がありそうだ。
 ラセルダ前長官がAbinへ赴任したのは、一千六百人の大所帯となったAbinの構造改革を行うためであった。Abinには、旧SNIグループが陰の勢力を構成しているからだ。前長官の一時離任とサチアグラハ作戦のケイロス主任捜査官の左遷は、Abinの改革に必要であったらしい。

153taro:2008/09/16(火) 07:30:57
ニッケイ新聞 2008年9月4日付け

将来に夢をつなぐ青年=世界一肯定的なブラジル=現実的で小粒化の傾向も

 三日付けエスタード紙によると、将来を最も肯定的に考えているのは伯国青年だという。
 世界一三二カ国で実施された「将来と現在の幸福指数」調査で、一五〜二九歳の伯国青年の考える五年後の幸福度は九・二九。以下、米国九・一一、ベネズエラ八・八七、フランス八・七八、デンマーク八・〇。将来の肯定的思考は国全体のもので、八〇歳までの場合も世界一の八・二九。
 調査担当者は、この傾向は好況な伯国経済を反映と分析。就学年数が一五年で三・一年延び(過去の平均は一・五年)、〇七年の正式雇用の九三%は二九歳までの青年など、青年の労働市場進出が進み、収入が増えた結果だという。
 一方、現在の幸福度は六・六で五三位(八〇歳まででは二三位)。現状に満足していない青年が多いということになる。
 青年層で現在の幸福度が高いのは、イスラエル、オランダ、フィンランド。ラ米一のプエルトリコは世界五位。八〇歳までは、デンマーク、フィンランド、スイス、オランダ、カナダ、ノルウェーと続き、ラ米一のコスタリカは一八位。
 一方、現在や将来に悲観的なのはアフリカ諸国が多いが、ハイチ青年は世界で二番目に悲観的。
 ここで思い出されるのは八月二十七日エスタード紙の世界銀行報告で、アフリカでは日収一・二五ドル以下の極貧者が増加中。アフリカ諸国や、食糧の五割を輸入し、国民の八割が一日二ドル以下で暮らすハイチでは、食糧危機による暴動なども経験している。
 一方、食糧危機の心配はないといわれ、中流階級が国民の半数以上といわれ始めた伯国では、収入で中流でも、実際は下流だと考える人も多い。
 それもあってか、七月二十七日フォーリャ紙では、一六〜二五歳の青年の半数以上は、就職、自宅購入、大学進学・修了が夢との報道。社会的関心が低く、覇気に欠け、大人社会への反発もないなどのコメントもあった特集では、社会全体が同じ意見を持ち、青年は「小さな大人」とも。
 性の乱れや、ファッションや容姿への関心の高さが強調される青年たち。自然や資源に恵まれ、BRICsともてはやされる国、貧困に悩まされることもない環境では、現状への不満はあっても、将来への不安は霧散するのだろうか。

154taro:2008/09/16(火) 07:33:20
ニッケイ新聞 2008年9月4日付け

脚光浴びるバガス=発電用熱源とエタノール原料

 サトウキビの絞り粕バガスが発電用熱源となり、さらにカーボン・クレジットの取引き対象や繊維アルコールの原料、飼料、堆肥として新たな注目を浴びていると三日付けエスタード紙が報じた。九〇年代までは、邪魔者扱いにされ、無料で配布されていたものだ。
 砂糖やアルコール製造業者は、バガスを副産物として、添加物を加え発電用ペレットなどに商品化し、EU向けに輸出の計画もたてている。
 エタノール精製所では、バガス専用の高圧ボイラーが開発されて熱効率が向上し、貴重な発電用熱源として重宝している。改良型ボイラーは、同量のバガスで、五倍の熱量が出るらしい。
 七十五メガワットの発電機を回せば、自家用には二二%で間に合い、残りは売ることができる。精製所の副業に、バガス発電を行う所は多い。
 サトウキビの収穫期は、ちょうど降雨の少ない乾燥期に当る。降雨不足で発電機が止まる時期にバガス発電を行える。バガス発電がフル稼働すると、三二%のクリーン・エネルギーが産出される。
 バガスは将来、熱源用と液化バガス二つの原料になりそうだ。ブラジルはエタノール先進国であり、液化バガスの技術では長い歴史がある。
 液化バガスのパイオニア、M・デジニ社は、有力企業の協力を得てピラスヌンガに液化バガスのパイロット工場を完成した。液化バガスはセルロース・エタノールの原料になるが、液化は塩酸使用か酵素使用かの岐路にあるようだ。
 精製所から出るバガスの総量は、今年の収穫だけでも五億七千万トンと見積もられ、自家発電に使っても、一億四千万トンのバガスが残る。精製所の近くには石炭のボタ山ならぬ、バガスのボタ山ができている。

155taro:2008/09/16(火) 07:33:53
ニッケイ新聞 2008年9月4日付け

南北米証券取引所=ボベスパが最下位=過去三カ月の下げ幅23・3%

 ボベスパが過去三カ月、南北米証券取引所の中で累計二三・三%も下げ、最下位となった。
 悪い順に見ると、ブラジルの次がペルーのIGBVLで二二・四%、アルゼンチンのMerval一九・四%、メキシコのPrecyCotiz一七・八%、米国のダウ・ジョーンズが八・七%の下げ。
 聖市証券取引所は、八月に入ってさらに六・四%下げている。八月の最悪は、亜国で七・四%下げている。
 ブラジル株が振るわなかったのは、世界を襲ったコモディティの暴落をもろに受けたペトロブラスとヴァーレ両社株のためと思われる。
 良かった方では、ベネズエラが過去三カ月一七・四%、一年で七・四%上げた。チャベス大統領は、証券市場でも逆コースを走った。

156taro:2008/09/16(火) 07:34:50
ニッケイ新聞 2008年9月4日付け

ソムリエは有望職種=時代を先読みするきき酒師

 アルコール飲料業界は熾烈な販売競争を展開する世界で、ワインのソムリエやビールのビアテイスターなど特殊訓練を受けた評価専門家は、希少な存在で役員級の一万八千レアルの給料を受給すると八月二十八日付けエスタード紙が報じた。
 その評価は、業績に直接響く。評価専門家のランクは、初級がエバリュエイター、中級がマスター・エバリュエイター、上級がジャッジと呼ばれる。AmBevのマスター・エバリュエイター百人の一人アナ・アウメイダ氏は、ドイツのビール大学で学んだ。
 エバリュエイターは製品の出来栄えだけでなく、原料の麦芽(モルト)の仕入れから立ち会う。副原料の水や錠剤空気の質の検査や、仕込みにも立ち会う。また新商品開発や原料の仕入先変更、販売促進、マーケティング会議にも出席する。

157taro:2008/09/16(火) 07:35:20
ニッケイ新聞 2008年9月4日付け

刑務所管理は成長業種

 ブラジルの刑務所管理を委託されているスペイン系のプロセグル社は二〇〇八年、契約額が十億レアルに達し、刑務所の管理業務は将来性のある有望業種だという。同社は傷を負わせるが、死ぬことはない銃器を警備員に持たせている。

158taro:2008/09/16(火) 07:36:08
ニッケイ新聞 2008年9月4日付け

東西南北

 聖州アラサツーバで二日、高速バスの常客が手榴弾や機関銃などを所持していたとして逮捕された。検問の警官が乗り込んだ際、びくついた様子で足に毛布をかけていたことでみつかったもの。南マット・グロッソ州カンポ・グランデで渡された武器を、リオまで運べば五〇〇〇レアルの報酬といわれたという。
     ◎
 全国には、刑期終了後も刑務所にいる人が九〇〇〇人というが、無実で拘留される人もいる。グアルーリョスの連続強姦・殺人犯が自供した事件の一つでは、殺人容疑で〇六年から拘留されていた男性三人の釈放が決まったが、三人は警官に拷問され、供述書にサインしたという。また、娘の哺乳瓶にコカインをいれて殺害したとして〇六年に三七日間聖州タウバテの刑務所に入れられた母親も、二十九日に無実の判決が出て、二日に公表された。娘の葬儀にも出席できなかった母親は、拘留中に受けた暴行で、視力と聴力の一部も失った。
     ◎
 八月二十八日に聖州の高等司法裁判所で、夫が飲酒運転で死亡した未亡人に、保険金受取の権利はないとの判決が下り、二日に公表。一九九九年に起きた事故の後、保険金支払いを認めた例があったとして係争を続けた遺族には厳しい判決。今後は、一方通行無視や、無理な追い越し、携帯電話使用中の事故などで死亡した場合の保険金支払い停止の可能性も出てきている。
     ◎
 警官の殉職や不正の報も多いが、こちらは軍警のフォフォー。制服姿でダンスを踊っている様子がインターネットで流れ、七万人がアクセス。ダンスで使われた曲の作曲者は満点をつけたというが、勤務中に不敬なりとの叱責も…。

159taro:2008/09/16(火) 07:38:57
麻薬密売少年ふえる
 一四歳未満の少年による麻薬密売がふえた。サンパウロのフンダソン・カーザ(元フェベン。少年院)には窃盗、他の犯罪で捕まり送り込まれてくる少年たちが多い。いま四〇一人おり、うち一四九人が盗み、一三二人が麻薬密売が原因。

 麻薬業者は街路をうろつく少年たちをてなずけ、わずかな報酬で麻薬を売らせる。



 2008年9月13日付け

160taro:2008/09/16(火) 07:39:39
投資、農牧が全体を引っ張る
 ブラジル地理統計院(IBGE)発表によると、今年第2四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比六・一%の増。前期比は一・六%増。今年上期も六%増。大方の予想を上回った伸びであった。

 第2四半期は農牧畜、投資が伸びて全体を引っ張った。部門別に前年同期比の内訳を見ると下記通り。 

 農牧畜七・一%、鉱工業五・七、サービス五・五、家庭消費六・七、政府の消費五・三、投資(EBCF)一六・二、財貨サービス輸出五・一、同輸入二五・八%。 



 2008年9月13日付け

161taro:2008/09/16(火) 07:40:11
為替レートと株価
 《ドル相場、平均株価共に上昇 ドルが急に強くなった背景》



 サンパウロのドル相場は一一日も続騰、一・六八%高で引け値はR$一・八一五へ。今月すでに一一・一五%の上昇。

 サンパウロ平均株価は三・三%の高騰で、指数は五万台に戻り五万一二七〇ポイントへ。出来高は五六億レアルだった。

 サントス海盆のイアーラで新たなプレサウ・ブロックを発見。埋蔵量三〇億〜四〇億バレルで、有望なトゥピ油田の半分と言われる。この朗報にペトロブラスの株価が沸きPN八・七七%、ONは一〇・二二%もの上昇だった。これが全体を上向かせたもので、諸外国の株安とは逆の現象。同日平均株は一時二%下げていた。

 一九三〇年いらい最大の金融危機に直面している米国は、現在の世界金融危機の震源地である。金融当局は数千億ドルもの公的資金を金融機関救済に投入している。金利は極度に安い。政府の赤字は膨張する一方だ。それにも拘わらずドルはきわめて強く、米経済ファンダメンタルとはうらはら。

 この五週間で対ユーロ・レートが一一%切り上がった。対レアルはさらに大幅で一六・一%である。理由としてEUのリセッションが予想以上に深刻なことが挙げられる。

 そのドル相場を動かしているのはヘッジ・ファンドである。つい最近までドル安に賭けていたのが、方向を転換したことによる。さる一二日付けエスタード紙のセルソ・ミンギ記者のコラムから一部抜粋。



 2008年9月13日付け

162taro:2008/09/16(火) 07:42:32
ラセルダAbin総務局長解任 オポーチュニティR$32億の損失
 オポーチュニティ銀行経営者のダニエル・ダンタス氏逮捕のサチアグラハ作戦に向け、ブラジル情報庁(Abin)から大量五二人の署員が動員されていた事が明らかになり、その関係で一時休職処分の身だったAbinのパウロ・ラセルダ前総務局長は解任された。ルーラ大統領が一一日に決定。

 同様に連邦最高裁の電話違法傍受に関係したことからこれも一時休職処分にあったAbin前首脳部の数人にも同様の措置。 

 プラナルト宮は、サチアグラハ作戦は、同作戦の指揮をとった連邦警察のプロトージェネス・ケイロス署長よりもラセルダ前局長にとって、より重大だったと見ている。

 一方、連邦警察によって逮捕され、メンデス連邦最高裁長官が釈放したダンタス氏の経営するオポーチュニティ・グループから資金を引き揚げる投資家が増大、三二億レアルの損失と専門家らは見ている。

 低く見積もっても資産全体の一一・三%。同氏は〇四年にも連邦警察からシャカウ作戦で不正を告発された。当時は三か月で総資産の一五%を失った。

 タルソ・ジェンロ法相は一一日、オポーチュニティ銀行の資金一部五億四五七九万レアルの封鎖は妥当。連邦警察によるサチアグラハ作戦はいろいろ問題を伴ったが、引き続き公認。キャンセルすることはない、とのべた。



 2008年9月13日付け

163taro:2008/09/16(火) 07:43:09
海兵隊が出動へ 安全な選挙運動を支援
 リオの市長、市会議員選挙立候補者の選挙運動が、ファヴェラで安全に行われるよう陸軍部隊だけでなく、海兵隊も送り込まれた。

 ファヴェラを支配する犯罪組織は特定の候補者を立て、他の候補者を入らせようとしない。その対策としての軍出動でありファヴェラ五か所、大都市圏内の二二のコミュニティーに分散された。



 2008年9月13日付け

164taro:2008/09/17(水) 08:21:44
ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

CNPE=陸上油田で新規入札へ=従来の許可制継続=小企業向け門戸開く=朝令暮改の政府石油政策

 エネルギー政策審議会(CNPE)は三日、新たな陸上油田の試掘入札を二回、年末までに行う意向を表明と四日付けエスタード紙が報じた。新公社設立など色々政策変更が噂されたが、当分は従来の許可付与方式で石油開発に臨む方針らしい。海底油田や岩塩下は除き、初めて陸上の油田試掘を行う。陸上油田は、試掘小企業向けに門戸を開いたもの。
 油田の国家管理や岩塩下油田の独占公社設立などでエネルギー市場を騒がせたが、当分は従来方式を続ける方針を政府が表明。今回は、利益の少ない陸上限定という。
 陸上油田試掘の入札は、原油庁(ANP)も初めて。場所は、十州にまたがる百七十一鉱区。さらに、ペトロブラスによって油田の存在が確認されたバイア州盆地の十九鉱区も入る。入札予定日は、十二月三日と十八日となっている。
 今回の入札に岩塩下油田を含まないことでロボン鉱動相は、既得鉱区の試掘も十分でないのに既得権だけを独占し試掘を頓挫させるのを避けたと弁明した。石油法の改正は延期する。それまで、海底油田の入札はしないらしい。
 ペトロブラスの扱いについてルーラ大統領は、得意の二枚舌を使った。原油に関する管理基準の変更を表明したり、後戻りをしたり。ペトロブラス株は今、六〇%が外国人や民間人の所有だ。
 岩塩下油田の開発は、ペトロブラス抜きでできないことを政府は悟ったらしい。超深海の油田開発でペトロブラスの技術は、世界的にも抜群だ。政府は大油田の扱いで迷ったらしいが、三つの結論に達した。
 一は、PT(労働者党)政権にとって新公社の設立も管理基準の変更も不要。二は、教育振興と貧困撲滅を宣伝文句に、短期間に大金を手に入れるのが得策。それには従来方式で行く。三は、次期政権は餅をつくだけ。次々期政権辺りが、餅の食い時という計算だ。
 岩塩下油田をペトロブラスに任せても、株主にあまり配当をしないでグループ企業の育成に力を入れる。さらに岩塩下油田には、公債が限度を超えたので公的資金を投入せず、民間資本を使う心算のようだ。

165taro:2008/09/17(水) 08:22:57
サンパウロ、市内墓地も過密状態 ビリチーバ市は死禁法案が奏効
 サンパウロ市内の墓地はことごとくふさがっており、墓所手当てが困難。

 ラテンアメリカ最大の市立葬儀会社は市内二二か所の墓地を運営、従業員一六〇〇人、霊柩車七〇台をもつ。

 人口一〇七〇万のサンパウロ市では一日平均二二〇人が死亡するので、それらの墓地の空きが次第に減り、一級墓地、一平米あたり三一七三レアルとなると皆無に近い。墓地によっては墓所購入に二年も待たされる。

 サンパウロ市から八〇kmのビリチーバ・ミリンではペレイラ市長が〇五年「死を禁じる」旨の法案を市議会に提出して全国的話題となった。

 市営墓地が満杯で新墓地を開設したいが、環境当局が場所的に水源地に近いことを理由に許可を出さない。思い余っての皮肉を込めての提案だった。市議会は違憲として否決したが、それが広く報道され、環境当局が規制を緩めるという効果はあった。ビリチーバ・ミリンを含めた近隣二五市が新墓地開設に成功した。 



 2008年9月16日付け

166taro:2008/09/17(水) 08:27:00
ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

解放の喜びに浸る3青年=強制自白で失った2年間=州政府は事実確認後善処と

 八月二十九日既報のグアルーリョスの連続強姦・殺人犯は「グアルーリョスのマニアコ」の異名で知られ、捜査も進んでいるが、本人の自供によって殺人容疑が晴れた三人の青年が三日午後、自由の身とされた。
 三青年が逮捕されたのは、二〇〇六年八月。交際相手の女性から子どもの養育費を請求された青年が、女性を脅すため、いとこと友人を呼んで女性と会い、暴行の上、殺害したとされていた。
 マニアコの自供が本当ならば、二年以上も無実の罪で拘留されていたことになるが、四日伯字紙には、解放の喜びに浸る三人や家族の様子とともに、拷問や無実への疑問、更にマニアコの捜査についてが報じられた。
 家族や報道関係者が待ち構える中、三人が姿を現すと、人の波は一斉に動き、声をあげての抱擁、肩に身を寄せて泣くなど、様々な反応。被害者の母親は、今も三人が犯人だと信じて疑わないが、父親は「罪を決めるのは自分たちのするべきことではない」とし、二年間を牢で過ごした青年たちを気遣った。
 一方、三人を担当する弁護士は、拷問の事実、失った時間など、州政府を訴える構えを見せ、セーラ州知事も、事実の確認と賠償について、三日朝、担当者に指示を出したという。
 警官による拷問は、暴行の他、ビニール袋をかぶせて窒息させようとした、マスタード・ガスを浴びせたなど。拷問については口止めされた三人は、その後供述書への署名を強要されたという。
 三人は二年間の刑務所生活を「地獄」と表現しているが、伯国の刑務所のあり方や警官による拷問は、〇七年に一四歳の少女が男性と同じ房に入れられ、性行為を強要された件なども含め、世界的にも人権問題として注目されている。
 三人の無実には、青年の一人が所有する車と似た特徴の車の中で「脅すため」との会話があったとの証言があるなど、母親や判事の中にも疑問が残る一方、マニアコが現場まで行き、詳細を語ったという事実もある。
 担当捜査官が一九九八年の聖市での「公園のマニアコ」以上の事件だという今回の事件では、マニアコは三日までに女性一四人、男性四人の殺害を自供し、七件が確認済み。公園のマニアコ事件では一〇人の青年が無実と認定された。

167taro:2008/09/17(水) 08:27:37
ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

最高裁盗聴、陸軍とAbin確執=国防相の告発がやぶ蛇に

 【既報関連】盗聴トラブルは、ブラック・ボックスを開けそうな展開になったと四日付けエスタード紙が報じた。ジョビン国防相のAbin(国家情報部)による盗聴機器購入の告発に対し、Abinは三日、陸軍こそ軍事用機器を所有し、非公式の盗聴活動に使ったと応酬した。
 陸軍のペリ将軍は「陸軍所有の機器は、ブラジル全域を監視と哨戒のために国際戦略本部が購入した」と声明を発表した。Abin所有の機器が陸軍所有の機器と同程度のものか、陸軍技官を送って調べるようAbinが要請した。
 陸軍は、最高裁とAbinの問題に巻き込まれたと迷惑しているようだ。陸軍の機器は数々の交信傍受が可能であるが、無意味なアソビに興じる者は、陸軍に居ないといいたいらしい。
 ジョビン国防相は、発言が薮蛇になったと訴えた。会議は、誰が最高裁の電話に盗聴設備を設置したかで、誰が盗聴機器を持っているかではないと反論した。問題はAbinが何をしたかで、陸軍は無関係だと降りかかる火の粉を払った。
 最高裁の盗聴事件は、政治的駆け引きであって事実の解明から脱線と国防相が批判した。しかし、会議に爆弾を持ち込んだのは、国防相だ。フェリックス将軍が、機器はどうでもよいが、国防相の発言で大統領がラセルダ前長官と副官を離任させたことに憤慨しているというのだ。
 騒動はまだ続く。大統領が連邦警察に、Abinにある機器を盗聴の可能性があったか調べるよう命じた。機器は重要な物的証拠となった。Abinに盗聴の役目はないのに、そんな機器を所有することも問題らしい。

168taro:2008/09/17(水) 08:28:11
ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

レストラン=易しそうで難しい=中途半端な志望なら止める

 レストラン・コースのリンダ講師は、レストラン経営を志す人たちを一目見て、家や自動車、貯金を失い名前を汚して肩身の狭い思いをすると警告したことを、二日付けエスタード紙が報じた。
 「料理や味付けに自信があっても、レストラン経営に失敗する。料理と経営の基本も知らないなら、レストランは諦めなさい」といって三分の二の人を去らせた。
 レストラン経営といえば、多くの人が簡単に夢を描く。いざ開店すると夢は、悪夢となって経営者を悩ます。殆どの人は、レストラン経営の厳しさを知らない。先ず、開店して半年は維持費も出ない。使用人の給料や自分の家族を養う生活費は、用意しているか。
 レストランは、科学的専門知識を要する分野だ。そこには、時代と文化、マーケティングがあることを理解すべきだとリンダ講師がいう。

169taro:2008/09/17(水) 08:28:46
ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

薬品の輸入依存上昇=配布に頼る重患は死活問題

 ブラジル地理統計院(IBGE)の統計によれば、ブラジルは完成医薬品の八・八%、医薬品材料の八三・二%を国外から輸入と四日付けエスタード紙が報じた。
 輸入金額では、完成医薬品四十億三千万レアル、医薬品材料三十億六千万レアルとなる。輸入薬品の依存度傾向は徐々に増加し、国民の健康管理が危ぶまれている。
 これは九〇年代、急激に行われた市場開放政策で、国内の製薬会社が何の保護政策もないまま窮地に追い込まれたため。健康管理の輸入依存は、不安定な医療管理システムとして心配だ。
 特に政府の薬品配布制度に依存する重病患者にとって、輸入依存は死活問題。配布の保健所は、薬品があったりなかったり。闘病生活者は、薬代に窮するため市販の薬を買えず、命を縮めるしかない。

170taro:2008/09/17(水) 08:29:17
ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

コンゴーニャス空港で双発機事故

 三日午後、聖市コンゴーニャス空港で、エンジントラブルを起こした双発機がコントロールを失い、滑走路を飛び出したが、道路への滑落を避けるための壁で停止。発着便の遅れや他空港への振替などによる混乱だけで、大惨事は免れた。

171taro:2008/09/17(水) 08:29:48
ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

東西南北

 ルーラ大統領は二日、エスピリット・サント州ジュバルテ岩塩下油田の採掘起工式で「海水が塩辛いのは、海水浴客が海水の中へ放尿するからだと思っていたが、海底に厚い岩塩の層があるからだと分かった」と式辞を述べた。
     ◎
 八月二十六日に三階から落ちた幼児が奇跡的に助かったレシフェ市で、二日にも三歳児が三階から落ちて助かるという事故。今回は、転落の途中でぶつかった瓦屋根が緩衝材となったという。わずかな期間に同じ市で同じような事故が起き、命拾いしているが、八月三十一日に聖市で起きた六階からの転落事故では三歳児が死亡した。窓に近い所に置いたソファーやベッドの配置換えや、幼児からは目を離さないなどの注意が必要だ。
     ◎
 煙草による健康被害に対する国の支出は年三億三八〇〇万レアルに上るのに、国の禁煙令は未だ検討中で国会提出のメドも立っていない。プラナウト宮会見室では三日、喫煙中だったルーラ大統領への質問に、「自分自身はあらゆる場所での喫煙容認派で、閉鎖された公共空間での禁煙令が議会を通過しても大統領執務室での喫煙は自由」との答が返ってきた。
     ◎
 リオ市西部ファヴェーラ・ダ・コレイアで麻薬密売組織取締り作戦を展開した警察は三日午前、庭で飼育中の小型ワニ二頭を捕獲。住民や拉致被害者を威嚇し、脅すために利用され、ライバルの密売者の死体の一部を食べさせていたともいう。密売者がワニを飼っているという情報は得ていた警察も、実物発見は初めて。銃器や麻薬とともに署に運ばれた予想外の押収物のうち一頭は脱走騒ぎも起こしたが、無事に捕獲され、四日にニテロイ動物園に移された。

172taro:2008/09/17(水) 08:30:23
3大都市の市長選 カサビ市長が急浮上
 一〇月五日に全国で市長、市会議員選挙が一斉に行なわれる。エスタード、グローボの二大全国紙の依頼により、世論調査機関のIbopeがさる九〜一一日にかけて行った調査結果は下記通り。

 サンパウロ市ではマルタ候補(労働者党=PT)が支持率トップだが、前回調査結果比四ポイント下げて三五%。

 これまで三位だったカサビ候補(現市長、民主党=DEM)が九ポイントも急上昇二一%へ。二位のアルキミン候補(民主社会党=PSDB)と並んだ。カサビ候補は前回調査で一二%だった。

 決選投票ではマルタ候補、アルキミン候補の票争いになれば双方四五%で同率。マルタ候補とカサビ候補の票争いでは四八%対四二%でマルタ候補が優勢。

 リオ市ではパエス候補(ブラジル民主運動党=PMDB)が八ポイント上げ支持率二七%で、クリヴェラ候補(ブラジル共和党=PRB)を追い抜いた。クリヴェラ候補は一ポイント下げて二三%。決選投票でもパエス候補が四三%で優勢。クリヴェラ候補は三〇%。

 ベロ・オリゾンテ市では、TV、ラジオ選挙宣伝開始と同時に三位から一位に躍進したラセルダ候補(ブラジル社会党=PSB)が、さらに二ポイント上げ、四二%の支持率へ。他候補の支持率すべてを併せても四二%に及ばない。

 同候補はネーヴェス・ミナス州知事(PSDB)とピメンテウ・ベロ・オリゾンテ市長(PT)が超党派で推している。



 2008年9月16日付け

173taro:2008/09/17(水) 08:31:08
ヴァスピ航空に破産宣告 民営化から操業停止まで15年
 サンパウロ市の裁判所(法的破産問題取り扱い)はこのほど、ヴァスピ航空に破産宣告を行った。

 サンパウロ州公社として最盛期の一九九〇年にブラジル航空業界第二位、市場シェアー三一%だったヴァスピは民営化後、引受手のカニエド・グループが投資を殆ど行なわず、飛行機購入もなく活動が鈍り、航空当局から操業禁止処分に付された〇五年、そのシェアーは〇・七五%に低下していた。

 同社は九〇年の民営化時、年三〇〇〇万ドルの赤字決算、七億五〇〇〇万ドルの債務を抱えていたが、カニエド・グループが四三〇〇万ドルで買収、株式の六割を引き受けてのち財務状態は好転するどころか逆に悪化した。

 サンパウロ州政府の持ち株比率四〇%を経理からくりによって四・六%に減らした。操業停止にならぬよう債務期限繰り延べを幾度となく債権者側と交渉し、資金調達は非正規ルートで。そういった資金を入手しても航空事業へは投入せずで、残る三〇年前タイプの二七機は、機体から部品をはずしては他機の補充に間に合わせるつぎはぎのため、満足に飛べる飛行機は次第に減って行った。

 同グループは他の航空会社同様、一九八八年から九二年までの間、連邦政府から航空料金を公定価格で低くおさえられた。その後、当時の損失を取り戻そうと連邦政府相手に裁判へ。グループの弁護士によると、ヴァスピ航空の債務総額は四〇億〜五〇億レアルだが、同裁判に勝てば完済し、いくらかの資金的余裕が生まれる、と裁判の行方を期待する。

 裁判所は、民営化から操業停止にいたるまで一五年間が経過した。旧従業員らは退職金が何時もらえるのか見当もつかない。社会保険院(INSS)は、同保険料滞納に対してヴァスピの飛行機を抵当物件に取るべきところを見逃した、と指摘している。



 2008年9月16日付け

174taro:2008/09/17(水) 09:02:25
ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

パリ・コダマさん死亡事件=原因はエコノミークラス症候群か

 【既報関連】デカセギのため日本に向かう途中のフランスで、日系ブラジル人のオスカル・コダマさん(28)の気分が悪くなり、パリ市内の病院で死亡が確認された事件で、北パラナ在住の遺族は現地警察の取り扱いに強い不満を表明し、四日、伯メディアが一斉に報じた。
 コダマさんはTAM機で先月三十日パリの国際空港に到着、同日夜のANA便に乗り換えたが、離陸間際に気分が悪くなり、搭乗を見送った。空港内の救急診療所で一夜を過ごし、再度飛行機に搭乗。やはり気分が悪くなり、航空関係者が警察に通報。手錠されたまま警察の事情聴取を受けた後、市内の精神病院に搬送されたが、到着時には死亡していたという。
 現地当局の正式な死因の発表はまだないが、エコノミークラス症候群による肺血栓塞栓症の可能性が濃厚との報道もあった。これは狭い座席に長時間同じ体勢を続けることで血栓ができ、肺の血管に詰まって死に至ることもある症状のこと。
 ドウラードス・アゴーラ紙によればコダマさんの兄弟グスターボさんは「なぜ治療を受けられずに、警察の取り調べを先に受けたのか。もし十分な治療を受けていたら彼は助かっていたはず」と強く批判している。
 また、他の伯メディアに対しても「テロリストか麻薬密売者として疑われたのではないか。密売者は胃の中にコカインを隠し持っていることがある。警察や航空関係者は彼が具合悪くなったのはそのためと疑ったのでは」と話した。
 報道によると、他の兄弟ヴァグネルさんが遺体を引き取りに、今後パリに向かうという。兄弟らが暮らすパラナ州マリンガ市までの遺体搬送費用や埋葬費は総額二万レアル以上かかる見通し。
 三日付けオ・エスタード紙によれば、在パリブラジル領事・大使館のペドロ・カルネイロ氏は「捜査は始まったが我々には具体的に必要な情報が入ってこない。ただ、(コダマさんの死亡が)地元警察による暴力のためと考えるのは、とても難しい」と話している。

175taro:2008/09/17(水) 09:03:01
サウジがブラジルにOPEC加盟を打診、断られると

サンパウロ――ブラジルのロバン鉱物・エネルギー相は16日までに、サウジアラビアから石油輸出国機構(OPEC)加盟の打診があったもののこれを断ったことを明らかにした。AP通信によると、ブラジルの国営通信が報じた。打診は最近だったという。サウジアラビアはOPEC加盟国で最大の産出国。

ブラジルの国営石油会社ペトロレオ・ブラジレイロの幹部もサウジの打診を確認した。ブラジル沖では最近、推定埋蔵量が550億バレルという巨大な海底油田が発見された。

同エネルギー相は、OPEC入りを拒否した理由について、海底油田の産出原油は輸出に回さず、国内で石油製品に精製した後、海外に売却する計画を挙げた。

OPECは9月初旬の定例総会で、インドネシアの加盟停止を正式決定。同国が早期復帰することへの期待も表明していた。現在の加盟国は12カ国となっている。

176taro:2008/09/18(木) 08:09:22
ニッケイ新聞 2008年9月6日付け

ヴィラコッポス、ガレオン=空港民営化にゴーサイン=国防省と開銀、準備へ=経済発展で搭乗客が激増=設備資金調達の必然性

 国防省と社会経済開発銀行(BNDES)は四日、ルーラ大統領の意向によりヴィラコッポス空港とガレオン空港の民営化準備に入ったと五日付けエスタード紙が報じた。両空港は、空港システム改善の実験場となる。業界は、念願の民営化にもろ手を挙げて歓迎。民営化により株式公開となるか、管理委託にするか、これから協議する。
 聖州工業連盟(Fiesp)は、両空港の民営化を全面的に歓迎した。両空港の民営化成功が、全空港の民営化につながることを期待するという。ブラジルの発展とともに航空機数と乗客数は激増したが、空港の基幹構造は旧態依然のままだ。
 航空業界と輸出業界は、民営化歓迎の意を表明。主要空港に、新滑走路の増設を訴えた。空港パニックが問題となったとき、民営化の必然性は叫ばれていた。
 Infraeroは、両空港の民営化で歳入が二〇%減る。今年上半期の歳入は、三億五千万レアル。ガレオン空港が一千二百万レアル、ヴィラコッポス空港が四千八百万レアル、両空港だけで六千万レアル。
 二〇一四年のW杯サッカーを控え、空港整備は急務だ。肝心のInfraeroには、その資金力がない。解決策に民営化のゴーサインが出たが、委託方式か株公開方式かを決める。
 航空関係の専門家によれば、民営化の成功には空港の活用法を明記した基本ルールが必要だという。そこに委託企業の義務を明記する。これが成功の鍵になる。委託方式ならば、民間企業は航空業務に造旨が深いこと。航空システムの管理技術や運営能力、時間管理に秀でていること。
 株式公開を行うなら、資金管理の技術が必要になる。資金調達が容易になり、Infraero時代より資金的に余裕ができ、設備投資も積極的に行える。ガレオン空港トイレが、バス停以下なのは誰もが知る処。
 ガレオン空港は、地理的な重要拠点にある。空港の付帯設備が整えば、ビジネスマンはいくらでも増やせる。航空機の離着陸能力を高めれば、外国の航空機を多数招くことができる。
 一方、ヴィラコッポス空港は年間、四百万人の乗客を迎える能力がある。しかし、現時点では百万人しか利用していない。ロジスチックがないからだ。

177taro:2008/09/18(木) 08:12:48
ニッケイ新聞 2008年9月6日付け

ディーゼルの硫黄分削減=09年の基準達成不可能に=業界圧力に屈した環境相

 八月の車の販売はやや鈍化したが、トラックの販売は増加する中、バスやトラック用燃料であるディーゼルの硫黄分削減計画が頓挫。健康への影響も懸念されている。
 今回頓挫したディーゼルの硫黄分削減計画は、二〇〇二年に決められたもの。現行の都市部五〇〇ppm、農村部二〇〇〇ppmを、二〇〇九年一月からは五〇ppmに削減する計画であった。
 ところが、国の基準作成の遅れ、ペトロブラスの純化計画の遅れ、自動車業界のエンジン仕様変更の遅れなど、様々な要因で、八月二十七日エスタード紙が、〇九年一月からの五〇ppmのディーゼル(S―50)導入は聖市とリオ市のバスだけと報じた。
 この計画頓挫は、七月二十六日エスタード紙にも、新仕様の車両の市場登場は早くとも二〇一〇年末と報じられ、誰もが予想していたが、四日、五日フォーリャ紙は、環境相は業界圧力などにより、〇九年の計画達成をあきらめたと報じた。
 これにより、十日の全国環境審議会(Conama)では、〇九年一月から全国二三七市のバスにS―50導入、一〇年一月からS―50を都市部や都市部につながる高速道で導入、二〇一二年からは欧州で〇九年から導入される硫黄分一〇ppmのS―10導入、などを検討することになったという。
 この計画変更で、〇九年〜一一年に削減と予測されていた大気汚染物質八万四〇〇〇トンの削減も先送りされたことになるが、国内車両の一〇%を占めるディーゼル使用車(バスやトラック、一部小型車両)は、汚染物質排出量では四五%の責任者。国内輸送手段見直しなども総合的に考えないと、車両数、汚染物質排出量の削減は困難だ。
 ペトロブラスのS―50生産は〇九年一月までには間に合わず、当面は輸入されるが、エンジンの仕様変更や二〇一四年に予定されていたS―10の導入前倒しの可否なども争点になりそうだ。
 オゾン発生や、呼吸器系疾患やガンなど、健康面への影響も大きい計画変更だが、聖市での大気汚染に起因する病気での死者は一日一二〜一四人。八月三十一日フォーリャ紙は、伯国のガソリンは精製度が低く、硫黄分は米国カリフォルニア産一五ppmに対し、一〇〇〇ppmなど、燃料全般の見直しも必要だ。

178taro:2008/09/18(木) 08:13:29
ニッケイ新聞 2008年9月6日付け

高波がボベスパに=外的要因に翻弄される伯国

 聖市証券市場は四日、米国の予想を上回る失業率発表で株価指数を三・九六%下げたと五日付けフォーリャ紙が報じた。これは二〇〇七年八月以来の最低水準。ドルは二・六八%上げ、一・七二二レアルと一日で最高の上げ幅となった。
 四日の株式市場は、ボベスパの五一・四〇八ポイントを筆頭に世界同時安となった。頼りのEU経済は、第2四半期がマイナス成長のため、コモディティ相場を下落させた。第3四半期も、EUは元気がなく低調。
 百四十五ドルまで上った原油は、百七ドルへ下落。これは岩塩下油田の将来にも不信感を抱かせ、ペトロブラス株へ響いた。同株の下落が、ボベスパ全体へ影響した。
 過去一年でペトロブラス株は、二八・四%下げた。ヴァーレは、二九・四%下げた。ブラジルの株式市場は、コモディティ国際市場の動向に大きく依存している。
 ブラジルは六月上旬まで有望市場に格上げされ、国際市場よりも安定していた。しかし、世界経済の陰りで、ブラジルから投資の引き上げが始まり、投資有望国でも外資の流れを引き止めることができなかった。
 六月中旬から始まったボベスパの下落は七月、八月と続いた。五月二十日を最高とするなら、現在までに三〇%の下落。ボベスパに外国人投資家は、三五%を占める。それが連日売り浴びせるので、下落はまだ続く。
 今回の下落は、FRB(米準備制度理事会)議長の「米経済の停滞は、来年上半期まで続く」とした発言が足を引っ張った。第2四半期で三・三%の成長率を示したのは、政府の消費奨励策と輸出の伸びの結果であった。しかし、日本とEUが奮起しないので成果を消去したという。

179taro:2008/09/18(木) 08:14:07
ニッケイ新聞 2008年9月6日付け

農産物輸出=中国が最大顧客に=大豆はブラジルを潤した

 農務省は四日、中国が一月から八月までにブラジル産の農畜産物を昨年同期比九七・三%増も輸入し、伯国の最大顧客になる可能性があると発表したことを五日付けエスタード紙が報じた。
 現在ブラジルの農産物輸出は、中国が一三・一%、オランダが九・四%、米国が八・五%。EUでは三三・二%、アジア地域が二四・九%。Naftaが九・七%、東欧が七・九%。
 世界的な食糧需要は、揺るがない。農産物輸出は八月までに四百八十五億ドル、昨年同期比二八%増。農産物は四百六億ドルの貿易黒字、昨年同期比で二五%増。
 輸出五大農産物は、大豆と牛肉、木材、エタノール、コーヒー。大豆加工品の輸出は八月、十八億ドルに達し、昨年同期比四四%増。粒状大豆は、コモディティ高騰により金額で昨年同期比八一%増と大きく伸びた。

180taro:2008/09/18(木) 08:14:40
ニッケイ新聞 2008年9月6日付け

アマゾン自然保護区=環境院の牛没収続く=今後は捕獲から即時競売へ

 Ibama(国立再生可能天然資源・環境院)は八月二十八日、パラー州アウタミーラのアマゾン自然保護区に放牧されていた牛三千四十六頭を没収し、百二十五万レアルで売却と三十一日付けヴァロール紙が報じた。
 売値は三百十五万レアルであったが、六〇%下回る安値で競り落とされた。購入者の名は伏せられた。競売には強いボイコット圧力がかかり、有利な競売の雰囲気ではなかったようだ。
 ミンク環境相が、政府の目的は牛売却でも売上金でもなく、自然保護が目的であると強調した。これからは違法放牧の牛(ボイ・ピラッタ)は捕獲後、直ちに競売へ付するという。捕獲した牧牛三万六千頭は、所有者が引き取った。他に二万頭が、競売待ち。環境院は、引き続き牧牛の捕獲を行うと声明を発表。

181taro:2008/09/18(木) 08:15:20
ニッケイ新聞 2008年9月6日付け

伯人資産家22万人へ増加

 ボストン・コンサルタントは四日、百万ドル以上のブラジル人資産家が二十二万人に達し、投資額が一兆二千億ドルになると発表した。過去一年間で、六万人が新たに資産家となった。
ラテン・アメリカでは、ブラジル人資産家が三七%で一番多い。儲けた職種は、農畜産と原油、鉱山。

182taro:2008/09/18(木) 08:16:31
ニッケイ新聞 2008年9月6日付け

東西南北

 米国ニューヨークでルーラ大統領を囲んでの夕食会が開催される。国連会議出席のため訪米する大統領だが、会議開催日の二十二日に予定された夕食会は、会議にちなんだ最初の集会のうえ、ラ米リーダーを囲む集いとしては唯一の夕食会。予算も他のラ米リーダーたちの昼食会に比べ、一五〇ドルは高いという。伯国、または大統領の存在が認められているということか。
     ◎
 聖州サンカルロスで三日深夜、いとこの奥さんが小切手を口座に振り込みたいが、現金払い出し機の使い方を知らないというのを聞いた男性。買物ついでにやってあげると銀行に立ち寄ったはずが、扉が閉まって外に出られなくなった。いとこに電話し、警察も呼ばれたが、なす術もないまま五時間半。鍵を持った銀行員が出勤したおかげで解放された。どうしようかと慌てた後は、喜劇だと思い始めたという男性は、帰宅後に、「銀行には一人では行かない」と心に決めたとか。
     ◎
 聖州ペデルネイラスで三日朝、郊外の採石場の爆発で巻き上げられた大量の石が住宅地に雨あられと降り、二八軒の家屋と車一台を破損、住民二人がケガをした。爆風で巻き上げられた石の飛距離は、九六〇メートルにも及んだといい、大きなものはサッカーボール大で四キロ近い重量。落ちてくる石や木でそばにいる母親が怪我をしないようにかばっていたという男性は、一一針縫うケガをしたが、最初は、飛行機が落ちてきたかと思ったという。
     ◎
 気温が上がった四日、聖市ではこの冬一番、年間で二番目という三二・四度を記録。雨が降らないため、湿度も聖市で午後三時に一五・九%と、乾燥状態が続いている。

183taro:2008/09/18(木) 08:17:02
為替レートと株価
 《ドル高騰、株価大暴落 自動車部品労がベア要求》



 サンパウロのドル相場は一五日に一・八五%上昇、引け値は一・八一四レアルへ。

 サンパウロ平均株価は七・五九%の大暴落、指数は四万八四一六ポイントへ。出来高は六五億レアルだった。総崩れで上げはコンガスPN〇・五%の一銘柄のみ。

 世界の株価全面安の影響。〇一年九月一一日のニューヨークの同時多発テロによるWTセンター双子ビル爆破事件いらいの暴落。米国ではダウ四・四二%、S&P四・七一%、ナスダック三・六%の大幅安。

 国際原油価格もニューヨーク先物が五ドル下げバレルあたり九五ドル台へ。

 ABCの自動車部品メーカー労働者らは先週末、ベア要求ストを決議した。一一%の給料調整、特別ボーナス支給等。

 会社側は一〇%の調整率、特別ボーナスには応じない姿勢。一六日の交渉開始約束で一五日のストは取り止め。工員数二万二〇〇〇人。



 2008年9月17日付け

184taro:2008/09/18(木) 08:17:33
伯経済成長を上向き修正
 Focus・リポートによると、市場筋は今年の経済成長率(予測)を上向き修正した。国内総生産(GDP)の伸び四・八%を五・〇一%へ上向き修正。来年は三・六%予測。

 インフレは公定のIPCAベースで今年六・二七%予測を六・二六%に下向き修正。来年は四・九九%予測。Selic金利は今年末一四・七五%、来年一三・七%予測。

 為替レートは最近の高騰があるものの、今年末ドルが一・六五レアル予測。来年同一・七五。



 2008年9月17日付け

185taro:2008/09/18(木) 08:18:04
警察官が腕を組む無期限スト
 連邦最高裁は一五日、少なくともスト期間中は総員の八割が職務に従事するようにとサンパウロ州の警察官スト(一六日予定)に対して警告した。従わなければ一日あたり二〇万レアルの罰金。

 警察官側要求は今年の給料目減り分一五%、来年一二%、二〇一〇年さらに一二%の補充。州政府側は交渉において七・五%までの回答を出した。

 ストは無期限で緊急事態のケースのみ受け付ける。



 2008年9月17日付け

186taro:2008/09/18(木) 08:18:38
世界株価全面安の影響 サンパウロ株価は大暴落 リーマン銀行、伯進出予定だったが
 サブプライム問題でゆれる米国で第四位のリーマン・ブラザース投資銀行が破綻、一五日の米株価は暴落。ブラジルのサンパウロ平均株価指数は七・五九%の大暴落を演じた。米第三位のメリルリンチがバンク・オブ・アメリカに五〇〇億ドルで身売りした。過大負債を抱えた米最大の保険会社AIGにゴールドマンサックス、JP・モルガンの二銀行が資金てこ入れをはかっているとの情報もマイナス材料である。〇七年のサブプライム問題発生いらい、米国およびラ米諸国における株価下落での損失総額は三兆五六〇〇億ドルとされる。



 《AIG扱い再保険に問題ない』



 リーマン・ブラザースは身売りを英バークレイズ銀行と交渉していたが、米政府の支援なしでは、とする同行から見放され、一五日に会社更生法適用を申請した。

 AIGの株価は同日、六一%下落した。同社は七五〇億ドルの欠損とされる。

 リーマン・ブラザースは昨年七月、ブラジル進出をもくろみ中央銀行に手続き書類を提出ずみ。当初資本金五〇〇〇万ドル、行員四〇人も採用内定で、今年二月には金融政策委員会(CMN)の認可をえ、中銀の本認可を待っていた。同行は現在、サンパウロ市Av・ブリガデイロ・ファリア・リーマに駐在員事務所を構えている。ラ米ではブエノスアイレス、メキシコ、モンテビデウ、サンフアン、プエルトリコ各市にも進出。

 米連邦準備制度理事会(FRB)の求めによりゴールドマンサックス、JP・モルガンの二銀行はAIG保険へのてこ入れをはかる。

 ブラジルではウニバンコと提携している。ブラジル保険市場規制では、外資系であっても金融取引は本社から独立した存在で、保障並びに法定準備金は義務的に国内確保。

 以上から全国保険ブローカー連盟(Fenacor)のホベルト・バルボーザ会長は、AIG本社の危機が直接波及することはない。あるとすれば、それはブラジル国内にもつ資産の売却においてであろうと語る。

 AIGはブラジル国内でアトランチックーRe及びAIUを通して再保険業務を営む。ブラジル再保険会社協会(Aber)のシジ・アンドラーデ会長は、AIG本社は危機に直面しているが事業を継続するとされる。ブラジル国内の法的準備金や積立金は確保されており、契約不履行の危険性はない、と語る。



 2008年9月17日付け

187taro:2008/09/18(木) 08:19:11
米金融不安の対伯影響 食用農産物に輸出懸念なしと農相
 ブラジル貿易協会は年内貿易見通し困難と

 国際原油価格は一バレルが一〇〇ドルを割った。その他のブラジル産コーヒー、穀類や食肉の国際相場に米金融危機がどのように影響するかが気がかり。

 レイニョウド・ステーファネス農相は一五日、コーヒー、大豆、トウモロコシの国際相場は下がった。下げが続くようであれば輸出国ブラジルに影響する。世界金融危機の第二波が押し寄せた。その規模がどの程度かはつかみようがない。コモディティー市場から投機家らが身を引き、食糧価格が下落した。しかし、これ以上下がるとは思えない。金融危機は主として先進諸国を直撃するので中国を仕向け先とするブラジルの食用農産物の輸出に心配はない。今年のアグリビジネス関係輸出は七四〇億ドルで前年比二六・七一%増予想である。

 これに対してブラジル貿易協会(AEB)のジョゼ・カストロ副会長は次ぎのような見解である。

 国際金融危機の前途は不透明。したがって、国際コモディティー相場下落で来年どころか今年の貿易見通しも困難になってきた。消費国は米、EU、中国が主である。今年の輸出目標一九〇〇億ドル達成は可能だろうが、通産開発省の二〇〇〇億ドルへの上向き修正にはむりがある。コーヒー、タバコ、食肉及び鉄鋼品の値下がりには弱い。大豆は値下がり前の数か月前の契約があり、まだ保っている。来収穫期ころに影響が出てくるであろう。石油関係はペトロブラスによる九月動向は未発表だが、貿易局(Secex)のデーターによると、四億七五〇〇万ドルの赤字である。



 2008年9月17日付け

188taro:2008/09/18(木) 08:24:23
銀行客出入りを襲う サンパウロ市内で被害者が増加
 フランシスコ・エレオマルさん(四二)は一五日午後三時四〇分ころ、レアル銀行エスタドス・ウニドス街支店の駐車場内で二人組ピストル強盗に襲われた。

 勤務先のムウチパルキ駐車場から現金入り鞄を入れた袋をもっていて、二人組におとなしく渡すよう強要されたが強く拒みピストルで下腹部を撃たれた模様。

 目撃者によると、ピストルの音がしたあと、二人がバイクで逃走するのを見た。鑑札ナンバーは見えないようにしていた。エレオマルさんを尾行してきたと思われる。

 鞄は無事だったがエレオマルさんは重態で病院に運ばれた。

 さる八月二八日には連邦カイシャ・エコノミカから現金七八〇〇余レアルをふところにして出たジェアン・コウトウリオチスさん(四五)が、Av・スマレーで強盗一味に撃たれて死亡した。一味は現金を奪うことが出来ずに逃走している。

 その二週間前には東部のペンニャ区でサンタンデール銀行襲撃を試みた強盗が、警備員に射殺されている。



 2008年9月17日付け

189taro:2008/09/19(金) 08:07:20
ニッケイ新聞 2008年9月9日付け

特別小切手=207億Rで過去最高=消費生活に赤信号=家計の60%は借金=債務不履行が経済を失速

 中央銀行は六日、七月における高利の貸越許容特別小切手の利用額が、二百七億レアルに達し過去最大とする報告書を発表と八日付けエスタード紙が報じた。また先送り式クレジット・カードも七月は百七億レアルに達し、消費者が家計の六〇%をローンにトップリ浸かっていると見ている。これは借金の限度を超えたというのだ。
 クレジットの引き締めが始まったため、消費者は高利にも関わらず特別小切手へ飛びついている。中銀の発表によれば、消費者が預金残高を赤字にし、特別小切手で穴埋めをしている。
 七月の同小切手利用額は、前月比四・五%増、昨年同月比一二・三%増となった。特別小切手の利用は、昨年末から増え始め、七月で過去最大の記録となった。
 特別小切手よりは、やや低利のクレジット・カードも前月比六%増、前年同月比三三・二%と飛躍した。特別小切手とクレジット・カードを合計すると、ブラジル人家庭は家計の六〇%を借金で賄っている。
 これは憂慮すべき現象と、関係者は案じている。各家庭の借金許容限度を超えているからだ。米国ほどではないが、債務不履行で金融経済を乱しかねない。特別小切手は、年利一六二・七%と驚くべき高利なのだ。
 「消費は美徳」の甘い言葉にのせられ、理性を狂わせた消費者がいる。政府も景気に弾みをつけるため、クレジットの手綱を緩めた。それで多くの消費者が、借金の限度を見誤った。
 無分別な消費過熱はインフレを招き、自分の首を絞める。生活費が足りなければ特別小切手へと走る安易な考えが、消費者を蟻地獄へ誘う。特別小切手は、銀行の落とし穴であり悪魔の囁きだ。
 明日は予期しないことが起きる。商売道具の自動車が、動かない。政府が長期ローンを開いたために、多くの人が身分不相応な新車に飛びついた。甘えの構造は、早晩ツケを払わされる。
 金融引締めは、誰にも予想できたこと。基本金利の引き上げと融資期限の短縮は、資金調達の困難化と資金コストの上昇を意味している。
 先送りクレジット・カードとは、期限に債務を決済できないとき残高を先送りすることで、金利は年利一〇〇%以上になる。特別小切手と先送りクレジット・カードの増加、さらにこれに伴う債務不履行は、経済を失速させる。

190taro:2008/09/19(金) 08:08:05
ニッケイ新聞 2008年9月9日付け

アマゾンで急成長の3市繁栄の陰に性の氾濫と麻薬

 児童趣味や性的虐待の問題が深刻な伯国だが、七日エスタード紙が、アマゾンの黄金郷で、性の氾濫と報じた。
 問題の黄金郷はアマゾナス州コアリとパラー州ジュルチー、パラウアペバスの各市。天然ガスや石油、鉄鉱業で急成長中だが、Valeやペトロブラス(PB)、Alcoaの進出以来、経済的に潤う反面、様々な社会的問題も噴出している。
 一例として一五歳以下の妊娠率をみると、全国平均の一・三%が、アマゾナス州やパラー州では一・九%、コアリでは一三・九%(コアリでもPB進出一年前の一九九五年は一・七%だった)。
 また、同市での一七歳以下の出産は、二〇〇七年が二八〇件、二〇〇八年上半期が一七六件で同期間中の流産、中絶も二〇件。一方、〇八年上半期のパラウアペバスでの一五歳以下の妊娠は二%。ジュルチーでの〇七年の一五歳以下の妊娠は、九五年の〇・九%から二・五%に上昇した。
 さらに、コアリの好況を見て移住した人たちが住む地域では、六〇人の妊婦中二二人が一七歳以下。市中央の保健所でも、三七人の妊婦中一二人が一七歳以下。どちらの保健所でも、企業進出以来、若年層の妊娠が増えたという。同市で〇七年に九歳での妊娠二件、〇八年上半期も一二歳の産婦も二人いる。
 また、多国籍企業制服がステータスシンボルとなる同市で、制服や名札をつけた客があふれる売春宿やバールは、麻薬売買の場所でもある。携帯電話で呼び出されると専門のバイクで客の所に行くという少女は、売春で得た金で麻薬を購入する一方、生活扶助を受けている母親に食料購入のための金を渡してもいる。
 石油や鉄鋼業などのロイヤリティで潤う町は住民一人あたりの収入は高いが、教育やスポーツ振興などの社会的プログラムもなく、手に職も持たない住民には売春などの他に収入を得る道もない。また、為政者の手で資金浄化など、町の問題は深刻化の一面も。
 五月十八日フォーリャ紙も経済活性化計画工事で人が増える地域で性的暴行急増と報じたが、アマゾン地域は、一九七〇年代のトランスアマゾニア(幹線道路)建設期にも同様の問題が発生。当時を記憶する人も多いはずの地域で、幹線道開通から三四年経つ今、同じ過ちが繰返されている事を人間の性として見過ごすことは許されない。

191taro:2008/09/19(金) 08:08:40
ニッケイ新聞 2008年9月9日付け

聖市長選=マルタの対抗馬は=カサビがアウキミンに肉迫

 聖市長選を一カ月後に控え、調査会社ダッタ・フォーリャは七日、アウキミン前知事(PSDB=民主社会党)とカサビ市長(DEM=民主運動党)が誤差許容幅を入れほぼ同点で、決選への進出を争うことになったと発表したことを七日付けフォーリャ紙が報じた。
 八月二十九日調査で二四%のアウキミンは、それを二二%へ下げた。カサビは一六%を一八%へ引き上げた。他にスプリシ元市長は、四〇%でトップ。マルフ元市長は八%となっている。
 アウキミンは下げ傾向が止まらず、大統領選時の支持率を半数に落とした。これは、失った半分をカサビへ譲ったと思われる。八月十九日から始まったTV放送の影響も、明暗を分けた。
 カサビの拒絶票は三二%から二四%へ減り、アウキミンは一八%から一七%でほぼ同様。マルタは三二%で同様。
 大きな移動があったのは五から十最低賃金の中流階級で、六%がアウキミンからカサビへ移った。二最低賃金以下ではカサビが二%増え、マルタは三%減った。アウキミンは一%増。
 決選投票が今日、マルタとアウキミンで行われれば、四七%で同点。マルタとカサビなら、五〇対四三でマルタの勝利。
 一方、カサビ市政に対する聖市民の評価は高い。八月からはうなぎ登りで、良いと最高が四五%に達した。これは〇六年六月、市長就任後で最高の評価だ。

192taro:2008/09/19(金) 08:09:10
ニッケイ新聞 2008年9月9日付け

栽培の地域化検討=さとうきびが70%を占める

 聖州政府は六日、サトウキビ畑が牧場を除く可耕地の七〇%を占めるに至ったことで、新たなエタノール精製所の設置に規制を設ける意向を表明と七日付けエスタード紙が報じた。
 現在、サトウキビを植える三十一件の投資計画がある。二〇一〇年には六百万ヘクタールが、サトウキビ畑になる。聖州ではパルド盆地とチエテ盆地を中心とする地域が、サトウキビ栽培に適している。
 単一農方式は、社会経済や環境などで問題を起こすという。聖州には一千九百万ヘクタールの可耕地があり、九百万は牧場に使っている。しかし、消費用の食糧も栽培する必要がある。
 州政府は、農業の地域分類を行う考えだ。地域分類は、連邦政府も検討している。しかし、農務省は聖州全域をサトウキビ栽培適地とし、環境への配慮はないらしい。

193taro:2008/09/19(金) 08:09:45
ニッケイ新聞 2008年9月9日付け

麻州盆地に油田?=深く踏み入るほど運がある

 マット・グロッソ州パレシス盆地が、原油試掘の入札予定地に入り、地元は全く想像もしなかったと五日付けエスタード紙が報じた。同盆地の川岸で地下の油田埋蔵を示す兆候があるだけで、まだ試掘井戸一本掘ったわけではない。
 試掘は、二〇一一年から始める。その一年前に、震度検査を行なう。兆候だけでは、再三の取れる油田か分からない。同盆地の地層は古く、原油よりもガスが堆積している可能性がある。
 ルーラ大統領は、とにかく掘って見ろという。ブラジルは、バンデイランテスが人跡未踏のジャングルに深く踏み込んだことで、今日がある。岩塩かも深く掘り抜いたので大油田に達した。
 深く掘り抜くほど、不思議な運がついてくる。八千米でも一万米でも掘ってみることだ。政府が心配しているのは、日本まで突き抜けて日本人を拉致するのかと抗議されることだという。

194taro:2008/09/19(金) 08:10:43
ニッケイ新聞 2008年9月9日付け

今は経済サイクルの過渡期

 七日付けフォーリャ紙によると、FGV(ジェツリオ・バルガス財団)のナカノ教授は、国際経済が直面している問題はサブプライムや日本、EUの減速経済ではなく、過去二十年にわたった経済サイクルが終焉期を迎えたのだという。だから一時的現象ではなく、新しい経済サイクルへ入る過渡期だと述べた。

195taro:2008/09/19(金) 08:11:23
ニッケイ新聞 2008年9月9日付け

東西南北

 聖市なら交通問題や学校の定員増と質の向上、リオ市なら治安など、自治体毎の問題をどのように考え、解決していくかを訴えている市長や市議候補たち。口先だけの約束に終わらせるか、実行まで持っていかせるかも有権者次第だが、リオ市では、また、ミリシアと関係のある政治家ら逮捕の報もあった。政治と金の癒着など、課題も山積みの選挙だが、一時投票までは泣いても笑っても後一月となった。
     ◎
 聖州リベロン・ピーレスで五日夜、二人の子どもの養育義務放棄、虐待などを繰返していた父親と継母が、一二歳と一三歳の兄弟にビニール袋をかぶせて窒息死させ、遺体を焼いた上、切断。ごみ袋に詰めて家の前に出していたものをごみの回収人が見つけ通報した。継母は夫が怖くて手伝ったというが、夫は継母の責任だと供述。兄弟は事件の二日前にも家から追い出され、警察で保護された後だった。
     ◎
 七日のベルギーでのF1グランプリで、伯国のフェリッペ・マッサが到着順では二位だったにもかかわらず、一位のハミルトンの追い越しが違法だったとの判断で、一位に繰り上げ優勝。これで年間総合でもハミルトンとの差は二ポイントに。また、同じく七日のサッカーのワールド・カップ予選で、伯国はチリと対戦し3対0の勝利。危ないとされていた監督のドゥンガの首がつながり、チーム成績もパラグアイに次ぐ二位に上昇。
     ◎
 七日から北京で開催されているパラリンピックで、伯国選手は、男子水泳の一〇〇メートル自由形、同バタフライ、五〇メートル背泳で金メダル。また柔道女子四八キロ以下級でカルラ選手が銀、同五七キロ以下級でダニエラ選手が銅獲得。

196taro:2008/09/19(金) 08:11:57
為替レートと株価
 《ドル高騰、株価大暴落》



 サンパウロのドル相場は一六日、〇・三三%高、引け値はR$一・八二へ。

 サンパウロ平均株価は持ち直し一・六八%高、指数は四万九二二八ポイントへ。出来高は六二億レアルだった。米政府が危機下のAIG保険救済に乗り出すとの情報により米株式市場が持ち直したことによる。

 ブラジルにおいてAIGはウニバンコが五二%資本参加のウニバンコ・AIG保険(業界五指に数えられる)を経営する。ウニバンコはAIGがブラジルの資産を売却するばあいは優先的に買収するとの姿勢。

 

 2008年9月18日付け

197taro:2008/09/19(金) 08:12:30
連邦警察ナンバー2逮捕 ミダス作戦情報を身内に流した容疑
 連邦警察のナンバー2、ホメロ・デ・メネーゼス署長は一六日、機密情報をもらした容疑で逮捕された。

 連邦警察が展開してきた数々の不正、汚職追及の大型作戦を統括してきた同署長だが、MMX・ロジスチカ社(エイケ・バチスタ氏経営のEBX社系)を有利にしたアマパー州の鉄道不正入札容疑に関する同社への手入れを目的としたトッケ・デ・ミダス作戦において、機密情報を事前に兄弟のジョゼ・メネーゼス氏に流した疑い。連邦検察が確証をつかんだ。

 MMX・アマパー(有)のヘナット・サントス支配人とジョゼー氏(警備会社経営)の電話による会話内容を合法的に傍受した結果、警察の追及をいかにしてかわすか、場合によってはメネーゼス署長の威力で調査担当署長を交代させることまで話し合っていたことが明るみに。

 また、メネーゼス署長が、ジョゼ氏経営のセルヴィ・サン社の契約取得がうまく運ばなければ連邦警察アマパー地方担当を左遷することをほのめかした疑いも出てきての逮捕。ジョゼ氏も逮捕された。

 連邦警察のルイス・コヘア長官にとってショック。信頼する部下の逸脱行為を残念がるが、法の定めには逆らえないと逮捕した。連邦警察でも証拠がための捜査協力に連邦警察署員らは消極的で、殆ど検察の独自捜査の形だった。

 

 2008年9月18日付け

198名無しさん:2008/09/19(金) 08:12:58
PCC一味の3人を逮捕 グアルーリョス刑務所爆破計画
 連邦警察は一五日夜、サンパウロ近郊のフェハズ・デ・ヴァスコンセーロス市で、都第一コマンド(PCC)のメンバー三人を逮捕した。

 グアルーリョス市の刑務所に留置されている仲間を脱獄を助けるため、同刑務所の塀を爆破する計画で動いていた。火薬四・五キロを隠しもち、乗用車とバイクを準備していた。

 州軍警隊第三二大隊に市住宅開発公社(CDHU)の団地内に銃で武装した男性がいるとの通報があったのがきっかけ。軍警兵隊が出動したところ、件の男性は連邦警察署員。一アパートに潜んでいる男らを同僚が追っていると説明。そのアパートで三人が逮捕された。

 連邦警察では脱獄計画の対象となっていたPCCメンバーの名前を伏せている。八月一日には同刑務所に爆薬で外塀が破壊されたが警備員らの出動が早く脱獄は阻止された。

 

 2008年9月18日付け

199taro:2008/09/19(金) 08:15:53
聖州市警察がスト入り 届け出はインターネットで
 サンパウロ州の市民警察官は合計三万五〇〇〇人。州内全署の八〇%が一六日にスト合流。サンパウロ警察署長協会(Adesp)の発表で、労働裁判所規定の人員八割就労は満たされているとする。

 警官は今年一五%、〇九、一〇年それぞれ一二%の増給を要求。州政府は署長クラスの基本給の二七・九%相当までが限界。要求をのめば現在の人件費予算七〇億レアルに三〇億のレアル追加になると反対。

 サンパウロ市で見ると、普通一日あたり事件発生届けの受付(BO)が四九七件だが一六日は二三〇件だった。

 警察は緊急のケース(現行犯、殺人等)に限り出動。自動車盗難などはインターネットで届け出るよう促している。

 カンピーナス市の警察は、大きな犯罪に限って出動。パトカーは庭に停車、パソコンも消されている。

 

 2008年9月18日付け

200名無しさん:2008/09/19(金) 08:16:26
ノルウェー10億ドルをアマ基金へ 地球温暖化阻止への協力 ただし熱帯林縮小証明が条件
  ノルウェー政府によるアマゾニア基金への一〇億ドル醵金が一六日、来伯中のストーテンベルグ首相によって発表された。同基金は、ブラジル領アマゾニア地域の森林乱伐阻止を目的にブラジルの社会経済開発銀行(BNDES)が来る一〇月までに設立予定。同基金への醵金第一号。

 

 《日韓独など5か国も関心示す》



 ノルウェー政府は一六日に交わされた両国間の協力協定に基づき、二〇一五年まで一〇億ドルを分割醵金。一六日にまず二〇〇〇万ドルがブラジル側に手渡された。向こう一二か月以内に一億四〇〇〇万ドルを予定。手渡された資金はBNDESが保管する。

 地球温暖化防止協力の一環としての醵金であるところから、ノルウェー政府は条件として、アマゾニア地域の森林乱伐面積が実際に減ったことを示す具体的データを盛り込んだ書類の提示をブラジル側に求める。

 ルーラ大統領は同日、森林乱伐阻止、森林の保全持続モニタリング関係への醵金に対するPIS(社会統合基金)及び社会保険融資納付金(Cofins)の免除を定める政令にサインした。同免除により今年、政府にとってCofins四三〇〇万、PIS同七〇〇万レアルの税収減となる。

 ミンキ環境相は、外国が寄付した一億ドルのうち二〇〇〇万ドルが税金としてブラジル政府によって吸い上げられるのは好ましくないと説明し、ついで日本、韓国、ドイツ、スウェーデン、スイスの五か国がアマゾニア基金への醵金意向を表明した旨をのべた。

 ストーテンベルグ首相はブラジルのアマゾニア・プラン、及び同基金の構築はぜひとも必要なものであった、と語った。

 ルーラ大統領は先進諸国がノルウェー同様の姿勢であれば地球温暖化が食い止められるとし、環境汚染度の低いエネルギー源の開発を推進中であることを強調した。

 首相はこのあと、ブラジリア大学で行われた先住民、ウモチナ族(マット・グロッソ州在住)の表敬セレモニーに出席、ついでミンキ環境相と共にパラ州に向かった。

 

 2008年9月18日付け

201taro:2008/09/20(土) 08:17:25
ニッケイ新聞 2008年9月10日付け

伯亜通貨協定を締結=ドル脱却に第一歩=為替変動から免れる輸出=活発化する2国間関係

 ルーラ大統領とキルチネル亜大統領は八日、レアル通貨とペソ通貨を両国の通商でドル通貨に替わる共通通貨とすることに合意と九日付けエスタード紙が報じた。実施は十月三日、通貨の選択は自由。これで輸出業者は産物を地元の通貨で決済でき、ドル変動に振り回される心配がなくなった。
 通貨の選択は自由でありドル決済を希望するなら、それも可能。それは輸出契約を締結し、輸出許可証(ギア・デ・エスポルタソン)を発行する時点で決める。
 利点は、輸出価格が現地通貨のため、為替変動で左右されないし、ヘッジ(為替差損)取引も不要なこと。特に小零細企業には、不確定要因が排除されるので有利だ。
 現地通貨取引(SML)では、ドル通貨の売買で払わされたスプレッド(利ざや)が不要になるので、そのために要した四%の手数料はなくなる。ドル通貨の売買価格は買いが売りより高く設定され、外国為替銀行を儲けさせている。
 現地通貨取引だからと、銀行の介在がなくなるわけではない。ただドル通貨取引のような銀行の暴利は、許されなくなる。しかし、それは協定が保障するものではなく、取引をする本人が注意するべきもの。
 伯亜両国が通貨協定を締結しても通貨の選択は自由であるから、大手商社は従来通りのドル決済を要求すると思われる。ドルは鯛と同じで、腐っても鯛だ。ドルが何時紙くずになるかは、本人の判断によること。
 通貨協定が実施されても、当初のSMLは一〇%から三〇%程度と推定される。メルコスール共通通貨は飽くまで未来通貨。現在は胎内で受精した通貨に過ぎない。EU共通通貨にしても、発案から五十年の歳月を経て誕生に至っている。
 伯亜両国は、技術協定も結んだ。亜造船工業が、岩塩下油田の採油機器とプラットフォーム、震度計、油送船の納入で出資する。亜造船所の近代化と設備投資は、ブラジルが行う。これは、事実上のブラジルによる亜造船所買収という。
 伯亜両国は、ガナビ水力発電所の建設計画やウルグアイ川の橋梁建設でトントン拍子に話が進んだが、ドーハ・ラウンドでは口をつぐんだ。ブラジルのペースについて行けないという。

202taro:2008/09/20(土) 08:19:47
ニッケイ新聞 2008年9月10日付け

公共交通手段の利用者増=大聖市圏の通勤、通学で=自転車利用も10年で倍増

 渋滞対策でトラック乗り入れ規制などを導入の聖市だが、六日伯字紙に大聖市圏の通勤、通学などについての統計発表。
 最も目に付くのは、地下鉄などの公共交通手段利用が増え、二〇〇七年は五五%になったとの報告。一九六七年の六八・一%から二〇〇二年の四七・七%まで減少後の増加だ。一方、マイカーなどの個人的交通手段は、六七年の三一・九%から〇二年の五二・三%まで拡大後四五%に減少。渋滞深刻化で公共手段利用が奨励されたことや、公共交通手段改善・充実、ビレッテ・ウニコ導入などが原因と考えられる。
 公共手段の地下鉄利用については、四月十六日フォーリャ紙にも、〇七年に年間八億四五〇〇万人、一日三一三万人だった利用者が、二〇〇八年第1四半期には一日三二三万人を超え、年間では九億一九〇〇万人超との予想も報じられていたが、七日エスタード紙は、聖市の地下鉄は世界一一都市の地下鉄中、最も混んでいると報道。路線数で九番目、営業距離六一・三キロは最下位の聖市だが、一キロ当たりの乗客数は九・九人でトップ。二〇〇六年のビレッテ・ウニコ導入後の利用者は一日当たり七五万人増え、ラッシュ時の乗客は一平方米当たり八・六人以上。国際的適正基準の六人を上回っている。今後は路線延長と運行間隔短縮による増発などの対策が必要だ。
 一方、都電公社(CPTM)も半分の線が超満員と八月三十一日アゴーラ紙。一日二〇〇万人を運ぶ都電も、車両改善、増発などが求められる。
 また、五月二十九日エスタード紙で、待ち時間が長い、遅れる、安全性に問題などと報じられたバスは、専用レーン増設や市内の交通改善による運行良好化がポイント。
 徒歩での移動は、一九八七年の三六・二%や一九九七年の三四・四%から三二・九%に減少したが、同期の自転車利用は一六万(〇・五二%)から三〇万(〇・七八%)に増加。大聖市圏の自転車所有家庭は三分の一で、七一%は通勤手段に利用。駐輪場不足や安全性、専用レーン増設も課題だが、地下鉄隣接の駐輪場増設計画などで、自転車利用は増えそうだ。
 車や免許取得者増加は人口増加率以上の大聖市圏。通勤、通学への空間や資源、時間の有効利用には、個人の工夫とともに、新しい為政者の期待も大きい。

203taro:2008/09/20(土) 08:20:23
ニッケイ新聞 2008年9月10日付け

聖市証券市場=伯国取り残される=米緊急対策で欧米は回復

 米政府が二千億ドルに上る公的資金を二大投資銀行のファニー・メイとフレジック・メックに投じると発表し、事実上の国営化を遂行したが、ボベスパにはその効果が及ばなかったと九日付けフォーリャ紙が報じた。
 欧米の証券市場が一斉に上向く中、聖市証券取引所の株価指数は、八日に二・三五%、九日に三・八六%下げ、四八・七五七ポイントとした。外国人投資家のブラジルを見る眼が変わったようだ。原因はコモディティの下落が引き金らしい。
 ボベスパの五〇%が、コモディティ関連だ。米政府の緊急対策は米不動産業界に一服の気付薬を盛ったが、国際経済には効果が殆どなかった。国際経済はまだ何かが起きそうだ。米国の減速経済は長引き、多くの国々、特にブラジルが道連れにされるとの観測もある。
 ロウセフ官房長官は、自由主義経済を標榜しながら実行しない米国など先進諸国を批判した。「ネオリベラリズムは、途上国のものであって、米国のためではない。米国は自ら提唱した理念によって、自分の首を絞めたのだ」という。
 米財務省が七日に打ち出した暫定令は、米経済を救済するための民間企業の国営化政策で、米国の精神を屈辱的手段で葬ったと、ペレイラ元財務相が感想を述べた。
 ゴーメス下議は、二不動産会社の国営化を、世界へさらした米国の恥部だと評した。デルフィン元財務相は、恥を忍んでの苦肉の策だろうが、そうしないとさらに悪い悲劇が起きると踏んだらしいと述べた。

204taro:2008/09/20(土) 08:21:02
ニッケイ新聞 2008年9月10日付け

サトウキビ栽培=ロライマ州に進出=全て願ったり適ったり

 聖州でサトウキビ栽培を行っている国内有数の大規模農家のアウヴァロ・カレガリ氏は、新たな栽培候補地としてロライマ州に惚れ込んだと八日付けエスタード紙が報じた。ギアナ国境に近い人口一万のボンフィン市近郊に十月入植予定だ。
 予定は二〇一五年までにサトウキビを七万ヘクタール植付け、年間五億五千万リットルを生産する精製所を二億八千万レアルを投じて建設する。北伯、特にマナウス市やベネズエラで消費するエタノールをここで賄う。
 聖州は地価が高騰し、最早、拡張は困難だ。そこで眼をつけたのが、最北端の同地。同州政府も、ロライマ州へ投資する資本家を求めていた。
 同氏は苗を麻州から八種持参し、当地に適する品種を試植、成果は上々であった。第二計画として近日、二万五千ヘクタールを共同購入する。

205taro:2008/09/20(土) 08:21:52
ニッケイ新聞 2008年9月10日付け

GM大豆EU向けに=Amaggiの音頭で企画

 大豆の加工輸出企業Amaggiは、遺伝子組み替え(GM)大豆の受け入れを拒否しているEUへ「持続可能なGM大豆」の輸出プロジェクトに挑戦と三十一日付けヴァロール紙が報じた。この種の企画は、ブラジルでは初めてのこと。
 ブラジルではGM大豆が、在来種とシェア争いで競合しているのに、EUではGM拒絶反応がまだ強い。同社傘下企業八百社のうち三百社は、出荷数量にして七〇%が同企画に合流した。
 「持続可能なGM大豆」とは、EUが要求する条件と国際法を全て克服するGM大豆のこと。要求事項は、森林資源の保全や農薬の適用法、土壌保全、かんがい用水の保全、子供の使役、労働者の酷使に抵触することなく生産される大豆。
 GM大豆が人体にも環境にも問題ないことを証明するためAmaggiは、EUの品質保証会社と契約を結んだ。同社は、傘下農場を訪問し農作業を点検する。

206taro:2008/09/20(土) 08:22:32
ニッケイ新聞 2008年9月10日付け

VASP破産宣告に上訴

 聖州会社更生裁判所は八日、ヴァスピ航空会社(VASP)に九月四日付けで破産宣告。同社の全資産は売却の上、債務決済に当てる。経営責任者と親族は国外旅行を禁じられ、会社更生法を適用、身柄拘束の可能性もある。〇五年の営業停止以来再開手段を模索していたVASPでは上訴する方針を発表している。

207taro:2008/09/20(土) 08:23:34
ニッケイ新聞 2008年9月10日付け

東西南北

 動脈硬化や、コレステロール増加など、様々な問題を生じさせるトランス脂肪酸について、世界保健機構が成人の消費量は一日二グラム以下とするよう勧告。伯国でも、大豆油などのパッケージにトランス脂肪酸ゼロと表示されるようになったが、油脂業界では、トランス脂肪酸ゼロというのは、ラード(豚の脂肪)やヘット(牛の脂肪)で調理する生活に戻るということだと反発。日本人ならすき焼きでおなじみの牛脂だが、移民としてきた当時、バーニャでてんぷらを作ったなどの話が現実味を帯びて来る?
     ◎
 新飲酒運転禁止法で基準が厳しくなったが、ゴイアニア州で、呼気中のアルコールが規定値を超え、バイクと免許証没収の上、捕まった運転手を「ビールは国民皆が好むもの」で社交的にたしなむ位の飲酒は認められるべきとして釈放、バイクや免許証も返却した判事の判断が論議の的。法を無視したとする人、話のわかる判事だ、新法が間違っているとする人など様々だが、当の判事は「新条令は連邦国憲法に反している」と強気。
     ◎
 パラナ州ロンドリーナで七日夜、燃料用のガスのタンクが爆発した乗用車から飛び散ったのは、一〇七キロもの大麻。ポストでの燃料充填中の事故だが、近くのファヴェーラ住民の中にはそれと気付き、拾って持ち去った者もいた。乗用車はグアルーリョス・ナンバーで、聖州へ戻る途中だったという。
     ◎
 パラリンピックでは、男子水泳S5の二〇〇メートル自由形でジアス選手が三つ目の金。S10の一〇〇メートル自由形ではアンドレ選手とフェリッペ選手が金、銀。男子陸上一〇〇メートル視覚障害の部でもルーカス選手が金。

208taro:2008/09/21(日) 08:26:16
オバマ名で多数立候補−ブラジル
 【ロサンゼルス18日宮城武文】ブラジルからの報道としてAP通信が伝えたところによると、ブラジルで行われている地方選挙で、少なくとも八人が「バラク・オバマ」の名前で立候補しているという。

 ブラジルでは黒人大統領として米国史上初の当選の可能性が高まっているオバマ氏に対する人気が絶大。その人気にあやかろうというわけだが、ブラジルの法律ではどのような名前でも投票用紙に記載することが許されているため、ブラジルの選挙で「オバマ現象」が起きている。

 オバマ氏の名前で立候補したある市民は、オバマ氏の伝記を読んで感動、「人種差別撤廃のために自分も闘う」として立候補の理由を説明している。

2008/9/20 11:15

209taro:2008/09/21(日) 08:36:21
ママに赤ちゃん産まれる!8歳児1人で手伝う ブラジル

 【サンパウロ=平山亜理】自宅で産気づいた母を、家にいた8歳の男の子が手伝い、無事に女の子が出産したというニュースがブラジル国内で話題になっている。

 地元紙によると、この男の子はロベルト君。15日早朝、サンパウロの自宅で母親ロベルタさん(27)に起こされ、出産を手伝うよう言われた。「私のおなかを押して」「赤ちゃんの頭を引っ張り出して」と母に言われるままロベルト君は、赤ちゃんを取り出した。そしてはさみを母親に手渡し、母がへその緒を切ったという。

 父ルシアーノさん(28)は、救急車を探しに行ったものの見つからず、警官と30分後に家に戻った時には、すでに女の子が生まれていた。ロベルト君は、家に戻ってきた父に「心配しないで。ちゃんと僕がママの出産を手伝ったから」と話し、驚かせたという。

 「あの子がいなければ、妻も赤ちゃんも死んでいた」と父親。母子ともに健康だといい、ロベルト君は「ママと妹を助けられてよかった。今日はヒーローの気分だよ」と話している。

210taro:2008/09/23(火) 07:49:59
ウェイラーズ、ブラジル8公演をキャンセル
 ウェイラーズが10月に8都市で予定されていたブラジル・ツアーの中止を発表した。

 ご存じウェイラーズは、ボブ・マーリーと苦楽を共にしてきた、レゲエ史上に残るバンド。62年にピーター・トッシュ、バニー・ウェイラーとボブ・マーリーとで結成され、74年に解散。その後は、ボブ・マーリーのバックバンドに名を引き継ぎ、ボブ・マーリー&ウェイラーズとして活動。81年のボブ・マーリーの死後は主立った活動はなかったが、近年では新たなメンバー編成で、WFP国連世界食糧計画の公演を得て、世界平和/飢餓撲滅をテーマに世界活動中である。

 10月9日から11日にブラジル北東部フォルタレーザ州都セアラーで予定されている、“セアラー・ミュージック2008” のメインアクトとして出演予定だった。ちなみにこのフェスにはヴァネッサ・ダ・マタ、ピティらをはじめとしてブラジル国内外の大物が出場を予定している。

 キャンセルによってサンパウロのクレジットカードホールで予定されていた単独公演も水泡に。根強いレゲエ人気があるブラジルだけに、残念なニュースとなってしまった。

211taro:2008/09/23(火) 08:21:56
ニッケイ新聞 2008年9月11日付け

聖市証券取引所=今年3度目の高波襲う=米金融危機が煩わす=株価指数4・5%も再暴落=長期的に伯国は高みの見物

 聖市証券取引所は九日、国際的金融パニックの余波を受け前日に続き株価指数を四・五%下げ再暴落と十日付けエスタード紙が報じた。絶頂時の五月二十日から見ると、九日までに三四%下げた。ドル通貨は二・〇七%上げ、一レアル七七二につけた。これから金融市場は、夜明け前の暗闇を迎える。
 二〇〇八年に入って、三度目の金融パニックの高波が襲った。ドル通貨は七月三十一日の最低時一レアル五六二から見ると、一三%の高騰。米不動産大手二社の救済で安堵の胸をなでおろしたのも束の間だ。
 ミング経済研究所は、この金融危機を次のように分析した。不動産業界のタイタニック号は氷山に衝突し、付近を航行中の船舶を巻き込みそうな処を米財務省の救助で難を避けた。しかし、市場がホッとしたのは、僅か一日であった。
 二千億ドルに上る大輸血も、病状回復には不十分であった。ボベスパの投資家らは介入前夜、これで一件落着と祝杯をあおったが、九日は祝杯の酒がこぼれた。リスク投資はなし。これは、慎重を期して石橋も渡らなくなったのだ。
 三月にベア・スタンズ銀行が買収されたとき、銀行を倒産から守り、取り付けを避けた。銀行倒産は連鎖反応を起こし、金融システムの崩壊につながるので最悪だ。
 米財務省が注ぎ込んだ二千億ドルは、米国家予算の半分で大金。それもペロリと飲み込むほどの深刻事態のようだ。
 今回はタイタニック号の遭難を避けたが、毎回そんなことができる保障はない。これから起きることを、どうやって救済するかが課題だ。
 原油と食糧は今のところおとなしいが、何時鎌首をもたげるか分からない。ブラジルにとって対岸の火事とはいえない。インフレの兆候が表れたら、基本金利を引き上げて不況を呼び込むか。
 不況は国際経済をマヒさせるが、それにクレジット不足が追い討ちをかけ、不良債権で青息吐息の銀行を窮地に追い込む。経済活動は、ぬるま湯に浸かっている。湯から出たら、風邪でなくうつ病になる。
 それとも猛烈インフレを伴う景気低迷になる。このような世界情勢の中、ブラジルは軽症のほう。先進国の減速経済で輸出は激減、低率経済成長、不安定な金融市場に見舞われる。芝居は目出度しで終わるが、それまで七転八倒の胃けいれん位は覚悟することだ。

212taro:2008/09/23(火) 08:23:23
ニッケイ新聞 2008年9月11日付け

未だに残る性差、人種差=改善のペース遅しと担当者=児童労働減少しても240万

 九日フォーリャ紙、十日エスタード紙が、伯国社会には今も歴然とした男女格差、人種格差が存在すると応用経済研究院データなどから報じた。
 フォーリャ紙は一九九二年と二〇〇六年のデータを比較。経済成長に伴う雇用増で人間開発指数も向上したが、指数向上に関連する社会的快適度改善につながる、手を汚さない仕事が国内では不足。非正式雇用も含めた職の不安定さ、性や人種その他による差別などの問題も現存しており、人間開発指数の向上率は不十分だという。
 差別の主な対象は労働市場の七〇%を占める女性やパルドを含む黒人系労働者で、女性の就労率が高まり、給与面での差も縮まったというが、具体的な数字記載はない。
 一方、エスタード紙は一九九六年と〇六年を比較し、同期間中の女性の給与平均は五六一レアルから五七七レアルに上がったが、まだ低水準と評価。並行して、同期間中の男性給与は九六二・一八レアルが八八五・五六レアルに低下とし、黒人系労働者給与が四八二・〇〇レアルから五〇一・九七レアルに上昇し、白人労働者給与が一〇四四・二二レアルから九八六・四九レアルに低下したと内訳を記載。
 男性や白人労働者の給与低下と女性や黒人系労働者の給与上昇で格差縮小の論は成り立つが、人種格差は、給与の他、貧困層に占める割合や、居住区の上下水道普及率やごみ収集率などにも現れているという。五月十四日フォーリャ紙は二〇〇八年に黒人人口は白人人口を超えると報じたが、就学率や就学年数が低く、文盲率も高い黒人系社会が白人社会に伍して行く道のりは長そうだ。
 また、女性就労率は九六年の四五・九%から五二・六%に上昇。一方、家庭内労働時間は男性が一〇時間で女性は二四・八時間など、女性の負担は男性の倍以上で、二五歳以上の女性のガン検診率四六・三%など、健康管理がなおざりにされる傾向も男性より強い。さらに、夫婦と子どもという家庭で女性が主権をとる率は九三年の三・四%から一四・二%に増え、独身も含めた女性主権率は二八・八%など、女性の立場や意見を尊重する傾向が高まってもなお、男女同権のレベルには程遠いとは調査担当者。
 真の平等実現には、専門職などで先達となった黒人系労働者や女性の活躍、勇気をもった発言も待ち望まれている。

213taro:2008/09/23(火) 08:24:39
ニッケイ新聞 2008年9月11日付け

CNJ=盗聴に規律と制度を=管理不足で氾濫状態に

 国家法務審議会(CNJ)は九日、盗聴許可に規律と制度を設けることを決定と十日付けエスタード紙が報じた。これで電話盗聴とEメール開示に一定枠が、設けられることになった。
 目的は、裁判所が許可した場合のみに盗聴機器の設置を許し、盗聴内容の守秘義務を守り漏洩責任者の所在を明白にするもので、従来の無制限盗聴に歯止めを掛ける。
 盗聴を許可した裁判所は毎月、責任者を明記した許可明細書を監察局へ提出。規律を乱した場合、管轄裁判所は直ちに事実の解明を行う。
 違法盗聴は国家情報部(Abin)の活動が表沙汰となり、盗聴記録の流用が問題となったことから規制が設けられたようだ。政治学者のセピック氏は、国家機関の諜報活動と盗聴について次のように見解を述べた。
 諜報活動は、一国の外交や国防になくてはならないもの。また国内の治安と法的秩序のためにも必要。問題になるのは、どんな目的で、どんなことを調べるかにある。
 諜報機関は本来の対外活動がないがしろになり、対内活動に利用されたのが遺憾。連邦警察や自治体の治安機関などと交錯し、Abinの中も規律が乱れたようだ。
 最近は国内に民間の諜報機関が多数徘徊し、この監視にもAbinが使われた。こうなってくると、大量の情報整理が困難となり、主客転倒する傾向があった。
 盗聴が問題になるのは、ブラジルの諜報活動に基本的構造がないからだ。誰もが国内の諜報活動に走り、政府機関の秩序と治安だけに注意が集中。そのため盗聴の氾濫が起きた。盗聴問題は、連邦令の法整備に辿り着く。現行のメカニズムでは、全て中途半端だ。

214taro:2008/09/23(火) 08:25:47
ニッケイ新聞 2008年9月11日付け

アウキミン候補選挙参謀が交代=陣営を内ゲバで乱される

 アウキミン前知事とカサビ聖市長の支持率が八日、ほぼ同率となったことで、アウキミン陣営の選挙参謀のルッカス・パシェッコ氏が辞任と十日付けフォーリャ紙が報じた。同氏はアウキミン陣営には羊の衣を着た狼が多数いて、前知事の足を引っ張ったという。後任には、ラウル・C・リーマ氏が指名された。
 アウキミン陣営は、PSDB(民主社会党)内カサビ派から圧力がかかり、聖市の問題点と解決法をアピールすることができなかった。問題指摘は、セーラ知事批判につながるというのだ。
 羊の衣を着た狼の代表は、PSDB聖市支部長でセーラ知事の報道官ジョゼ・R・ローボ氏、ア陣営の選挙宣伝に不満の意向を再々、伝えてきた。そのためアウキミン候補は、自閉症にならざるを得なかった。

215taro:2008/09/23(火) 08:26:18
ニッケイ新聞 2008年9月11日付け

空港民営化は委託で=株公開前に構造改革が先決

 【既報関連】ルーラ大統領は六日、ガレオンとヴィラコッポス両空港の業務管理を民間企業へ委託することを決定と七日付けヴァロール紙が報じた。両空港に続き、クンビッカ空港の業務委託も視野に。
 大統領は、委託形式についてセーラ聖州知事とリオ州のカブラウ知事に電話で連絡した。両知事は、ジョビン国防相の意見を入れて最終会議に臨む考えのようだ。
 委託方式は、資産を政府所有とし運営方式は民営化となる。社会開発銀行(BNDES)は、Infraeroの株式公開を検討したが、評判が悪かった。株式公開の前に航空システムの改革が、先決というのだ。
 電話会社をブロックに分類したように、全空港をブロック化する計画がある。赤字空港を黒字空港に付録として加え、ブロックで管理委託する計画のようだ。

216taro:2008/09/23(火) 08:27:08
ニッケイ新聞 2008年9月11日付け

EUがGM見直しへ

 食糧価格の高騰と遺伝子組み替え(GM)大豆の攻勢を前にEUは、GM法の見直しを始めた。EUでは飼料用大豆が不足したため、GMの容認を検討。バイエル社のGM大豆クロップ・サイエンスには既に、栽培をしないという条件で十年間だけ輸入許可が認められた。

217taro:2008/09/23(火) 08:27:54
ニッケイ新聞 2008年9月11日付け

東西南北

 グアルーリョスのマニアコの事件では世間に衝撃が走ったが、八月にリオ市で捕まった三五歳の連続強姦犯もショック。銃器で脅し、盗みを働いた上、被害者に暴行、強姦というもので、最後の被害者が容疑者の車のナンバーを通報したため、数時間後に逮捕された。被害者らが容疑者の面通しを行い犯人と認定したケースは、〇七年だけで少なくとも一五件と。
     ◎
 セルジッピ州で九日、パーティーへの出席を禁じた軍警司令官に立腹した娘が命令にそむいて出かけたのを探すため、軍警を動員し個人農場に不法侵入したかどで、当該司令官を解雇。同州では七月にも、州知事公邸から逃げ出した知事の息子の犬を探すため、軍警を使った大掛かりな救出作戦展開というが、解雇した知事も解雇された司令官も公私混同の批判は免れないのでは?
     ◎
 聖市のメトロポリタン警察では、学校近辺のパトロールなどにあたるパトカー四台に一台が修理待ち。五五五台のうち、少なくとも一四〇台が保守点検待ちの上、二〇台は予備役。同じく聖市の救急車両SAMUは、五台に一台が要修理で動かない状態だという。
     ◎
 メダルラッシュのパラリンピックは、結果集計に苦労するほど。ボッシャと呼ばれる種目ではBC4で金、銅、IBも銅獲得。柔道では一〇〇キロ級男子のアントニオ選手が、一九九六年の八六キロ級以来、四大会連続の金。パラリンピック史上初のテトラカンピオンとなった。柔道女子七〇超キロ級は銅。陸上女子一〇〇米視覚障害の部は銀、銅。陸上男子八〇〇米ではT12で銅。投げやり女子F37は銀。水泳で金メダル三個獲得のS5のジアス選手は五〇米バタフライでも銀。

218taro:2008/09/23(火) 08:31:01
食中毒の64 %は生卵が原因
 聖州衛生局が一九九九―二〇〇七も八年間に起こった六千人の食中毒の原因を調べたところ、生卵によるものがそのうちの六四%を占めていたことが分かった。同衛生局は、卵はゆでるか焼くかして殺菌してから食べるよう推薦している。(十一日付けJT紙より)

219taro:2008/09/23(火) 08:36:14
バスで武器を運搬:連邦道路警察に捕まる
 南マットグロッソ州のポンタポランからリオデジャネイロ向け大量の武器をバスで密送していた闇商人マルケス・ネット(四三)が二日朝、聖州のアラサツーバ(聖市西北五二七キロ)で連邦警察により逮捕された。連邦警察によると、ポンタポランからアラサツーバ経由リオに向かっていたサンルイス・バス会社のバスを非常点検したところ、シートの上で膝に毛布ををかぶせ足をピクピク震わせていたマルケスに不審を抱き毛布を取ると、足の下から大型リュックが出現、リュックの中には手榴弾二十三個、手榴弾発射用の擲弾筒、小型機関銃、ピストルなどが現れた。マルケスは連邦警察アラサツーバ署で、「武器はリオの犯罪組織から頼まれたもので、運び代として五千レアル貰うことになっていた」と自供、武器の不法所持現行犯で逮捕されたが、二日午後現在、マルケスの弁護士は現れていない。(三日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙より)

220taro:2008/09/23(火) 08:36:52
軍警に吐息分析器:飲酒運転の検査を厳格に


 サンパウロ州政府は飲酒運転禁止法をさらに厳しく徹底させるため二百三十万レアルを投資、吐息分析器を一台五千六百八十レアルで購入、二―三か月中に大サンパウロ圏と聖州奥地の軍警隊に支給する。ちなみに同法は六月二十日に施行されて以降、交通事故件数はやや減少をみたものの、最近の交通事故の死者三人に一人は飲酒運転が原因とみられている。(六日付けアゴーラ紙より)

221taro:2008/09/23(火) 08:37:35
強盗の要求を拒否:銀行で撃たれたまじめ社員
 パーキング・ネット・ムルチ・パーク社に勤めるソウザさん(四二)は九月十五日午後、支払いのため大型カバンに一万五千レアルを入れジャルジンス区エスタードス・ウニドス街のレアル銀行ジャルジンス支店へ出かけた。同支店は第七十八警察から二百メートルの近距離にあったが、ソウザさんが同日午後三時四十分ごろ、支店前の駐車場に車を着けたとき、オートバイに乗っていた二人組が高速で近づき、バイクの後部シートに座っていた男がソウザさんに黙ってカバンを引き渡すよう要求、ソウザさんが断るといきなり発砲、弾はソウザさんの腹部に命中した。

 事件を目撃した証人によると、オートバイのプレート・ナンバーのチェックを試みたがプレート・ナンバーの上がシールでふさがれていたのでできなかった。倒れていたソウザさんは消防隊員により最寄りのクリニック病院へ運ばれ手術を受けたあと同院の集中治療室で手当てを受けている。

 シルバさんが勤めているムルチ・パーク社の事務所はセルケーラ・セーザル区のアベニーダ・パウリスタにあり毎週月曜日、レアル銀行ジャルジンス支店に支払いに行くのがソウザさんの日課になっていた。事件担当の警察は「シルバさんはアベニーダ・パウリスタの

事務所を出たときから犯人のオートバイに後を付けられていたようだ」と推定している。(十六日付けJT紙より)

222taro:2008/09/23(火) 08:38:08
機動力をつけた強盗団:小型コンピューターを標的に


 聖市南部のビラ・オリンピア、ブルックリン、ジャルジンス区など高級住宅街をベースに、小型コンピューター専門に盗みを働いていた一味が年初から犯行手順を変更、機動力を強化し儲けを倍加している。

 昨年末までは一台のオートバイに二人で乗り一人が運転、一人が実行犯として後部シートに座り、盗みを専門に働いていたが、ラップトップ(ひざに乗せることのできる小型コンピューター)の防犯専門の警察によると、彼らは年初から手口を変更、二人一組を三人一組に増強、オートバイも一人一台とし、オートバイ同士の間隔をそれぞれ四十メートル程度に開き、警官に怪しまれないよう工夫をこらしている。三人のうち一人が実行犯として車または徒歩でラップトップを運んでいる標的に近づき、ピストルで脅しあげラップトップを強奪する。残る二人は犯行をカバー、警官が仲間の実行犯を追跡すると妨害、仲間の逃走を容易にする。三人はピッツア屋の店員を装い、ピッツアをリュックに入れ背中に担ぎ配達中と見せかけ、警官の注意を逸らしているが、リュックの中身は殆どが盗み立てのラップトップだ。一味はヘルメットをかぶり行動、ひさしで顔を隠しているので犯人の似顔絵は作りにくい。(九日付けJT紙より)

223taro:2008/09/23(火) 08:38:49
為替レートと株価


 《ドル暴騰、株価つるべ落とし 米系多国籍企業の本国送金増が要因》



 サンパウロのドル相場高騰は止まず一七日も続騰。二・六四%高で引け値は一・八六八レアルへ。

 サンパウロ平均株価は昨日持ち直したのも束の間、きょうは六・七四%下落、指数は四万五九〇八ポイントへ。出来高は通常より大きく七四億レアルだった。今月一七・五五%の下落。

 国際級の投資家たちが、米政府が危機下のAIG保険を救済しても金融危機は解決しないと見始めたことによる。世界的な株安にサンパウロも連動した。

 今回のサンパウロ平均株価の大幅安の要因である在伯米系企業の本国送金はさる六月までの一年間に四四%増えた。金額にして総額九五億ドル。この面でブラジルは日本、中国、ロシア、インドを追い抜き世界一三位となった。

 部門別ではブラジルで好調な自動車メーカー(GMやフォードを中心)と銀行(シティ、JP・モルガン、モルガン・スタンレー)で両部門合計が全体の四割に達する。



 2008年9月19日付け

224taro:2008/09/23(火) 08:40:11
伯国で偽札が急増:九か月で二百万R$を偽造:連警、偽造犯など九人を逮捕
 連邦警察は九日、過去九か月間に二百二十万レアル(一か月平均 二十五万レアル以上)の偽札を六州の市場に流していたグループの一味九人を逮捕、同組織を壊滅に導いた。一味は五〜百レアル(五、十、二十、五十、百レアル)と五種の偽札を月平均一万五千枚偽造、六州の路上駐車場の番人、屋台の主、闇ビンゴ店の経営者、両替商、犯罪組織の構成員などに五分の一の価格で密売していた。本物の五十レアル札一枚は偽五十レアル札五枚(二百五十レアル)と交換していたことになる。

≪月二十五万R$を流布≫

 連邦裁判所は検察官、警察官の請求により通過偽造容疑者七十人に対し逮捕状を出したが、うち二十二人はサンパウロ州から、二人は偽造団の幹部とみられている。警察はさらに聖市で三か所の偽造工場を摘発、印刷中の偽札を押収したが、聖市連邦警察の経済犯取締りの責任者ペーレス・デ・ソウザ署長は「偽札でも精巧な透かしやレリーフが入っており本物と見紛う出来栄えだ」と感心している。

 十日付JT紙とエスタード紙はは本物と偽札の見分け方を図入りで詳細に説明、読者に注意を促している。それによると、

一、札の左側の〇の上部に共和国のイメージとされる透かしが入っている。

二、札の表面左下を指でこするとざらざらした感触が得られる。

三、札を水平に持ち強い光に当てると潜在しているイメージが現れる。札の表面左下の〇が三つある上の部分を探るとB、C(中央銀行の略字)のマークが現れる。

四、札の左側に印刷された五〇のうち左側の五を虫眼鏡で見ると、数字の中に中銀の頭文字B、Cのローマ字が入っているのが見える。

五、札の画像(女性のイメージ)の頬の部分を爪先でこすると、他の部分よりざらざらした厚みが感じられる。

六、札の右下の数字はその他の札にはなく、もし出てくれば偽札と思ってよい。

七、札を光に当てて見ると星マークの左側の部分が札の裏側のマークと一致する。

八、札は起伏の激しい札専用の紙で作られており指でこするとざらざらした感触が見られる。

 聖市の連邦警察で経済犯を取り締まるペレス・ソウザ主任は九日、「通貨偽造グループの幹部二人を聖市の都心部で逮捕、一味の偽造プロセスの内容が判明した。一味は大規模なビルの中で精巧な機械を使い、正確に模造するのではなく、庭の奥の目立たない粗末なバラックの中で、偽札に透かしや浮き彫りを入れるが、偽造紙幣にも紙に漉きを入れ、明かりに透かしたとき紙幣の模様や文字が見えるようにしてあり、本物との判別が難しい。(十日付けエスタード紙より)

225taro:2008/09/23(火) 08:40:51
企業の外資調達難見越し 開銀がクレジットを準備 29年経済恐慌を引き合いに
 金融危機が米国の銀行、保険会社の経営難をもたらし、株価は殆ど連日の下落。サンパウロ平均株価の下げ幅は大きく、九月だけで一七・五五%の下落。外国人投資家が資金回収に回ったためで、今年一月からさる一五日までの間に外資売り越しは一七二億レアルに達した。この九月だけで外資の株式市場における収支は七億レアルの出超である。世界的な金融不安がブラジル企業のクレジット不足につながる懸念が出てきた。



 《FHC、政府に支出抑制を求める》



 マンテガ財務相は一七日、金融危機によりブラジル企業の国際金融市場における外資調達が困難になった点を認識、企業の投資、農業、輸出向けに必要なクレジットを政府が確保すると語った。消費者金融向けローカル・クレジット以外。

 一六日にルーラ大統領、マンテガ財務相出席の会議で、世界的金融危機がブラジルの経済成長を阻むのを回避する戦略が練られ、クレジット確保を社会経済開発銀行(BNDES)がオペレーターとして担当することが決定した。

 財務相は、世界的金融危機は一時的なものと見、また、ブラジル経済に対する汚染度は比較的軽いと観測する。インフレ対策については満足であり、今年は六・五%で目標内におさまるとの予測。

 経済閣僚たちはブラジルの実態経済に危機は及んでいない。来年は四・五%の経済成長と見るが、政府内には、それ以下の四%と控えめな予測もある。

 一方、世界的なリセッション、あるいは景気停滞はブラジル産品に対する消費を減退させる。加えて国際コモディティー値下がりによる輸出収入減もありうる。政府の経済チームは、ドル高で先行き輸出が伸びることを期待するが、為替面で競争力は持てても新しい国産品の買い手が出なければ輸出は伸びない。

 他方、カルドーゾ元大統領は一七日、グローボ・テレビとのインタビューで、大統領時代に七〇〇億ドルの外貨準備が金融危機で忽ち消えた体験をもとに「ブラジルは現在、好況下にあり、二〇〇〇億ドルの外準をもつが、ルーラ大統領は支出を抑える必要がある。マンテガ財務相は危機に備える姿勢が必要だ」とコメントし、併せてニューヨーク証券取引所が破綻した一九二九年の世界経済恐慌を引き合いに出した。



 2008年9月19日付け

226taro:2008/09/23(火) 08:41:48
外資系企業の農地購入に制限 AGU、一か月以内に新規制発表


 外国資本のブラジル企業による国内の土地購入に関する規制(一九九四年制定)を、連邦総弁護庁(AGU)が見直し一か月以内に発表予定。一五年前の軍事政権時代に外国人土地購入を制限したが、外資であってもブラジル企業として登録されているばあいは制限外とした。

 今回はその制限を外資系ブラジル企業にも適用する。国内に在住しない外国人による購入と同扱い。

 現在、東北伯パライーバ州の面積に相当する五五〇万ヘクタールが外国人の手にある(植民・農地改革院=Incra調べ)。地主となった購入者は国籍を登録時に明らかにする義務がないので、実際にはもっと広大面積と思われる。

 最近の食糧危機、ブラジルのエタノールが脚光をあびた等から外国人によるブラジルの土地購入が増大一方。そこで新規制研究となったもの。

 内容としては、外国人による農地購入は、その面積が所在郡の総面積の四分の一を超えない。Incra境界画定地であれば、一五ha以上の購入希望者は同Incraの認可を要するなど。

 現在、国内に進出している外国のグループはアルゼンチン人や欧米系投信。便宜上、ブラジル企業と提携しているところもあり、そういったブラジル人、ブラジル企業にとって頭が痛い。どういう扱いにするかに当局も頭をひねる。

 国内農地規制と自治権は連邦憲法の定めるところ。当局は米国やメキシコのルールを参考にした。



 2008年9月19日付け

227taro:2008/09/23(火) 08:42:23
リオ市内麻薬団掃討作戦 2日目に延べ800人を動員
 リオ州保安局は一七日、特殊作戦部隊、州軍警兵隊、警察からなる武装麻薬団掃討軍(合計八〇〇人)をリオ市北部、コンプレキソ・ド・アレモンに出動させた。

 ファヴェラ一部は前日、特殊作戦部隊(Bope)が攻撃、占領しているが、掃討軍は複数の入り口で麻薬団側から頑強な抵抗を受けた。

 目的は射殺された麻薬一味のアントニオ・フェヘイラ(通称トッタ)の遺体捜索。犯罪関係の警官一人ともう二人が射殺され、当局側も警官三人が負傷。

 ファゼンジニアと呼ばれるファヴェラで四人の焼死体を見つけたが、それがトッタであるかの判別は困難。射殺は内輪もめが原因。射殺したのは赤軍(CV)であろうと考えられる。マット・グロッソ州の刑務所に服役中の麻薬犯罪団ボスであるフェルナンジニョ・ベイラマルの差し金とも言われる。

 一方、アデウスが丘では攻めるBope部隊と守る麻薬団の間で激戦が展開され、相手側の二人が死亡した。装甲車、ヘリ部隊の応援があったが、頑強な抵抗にあい前進が阻まれた。

 同日午後、ノーヴァ・ブラジリアと呼ばれるファヴェラで射撃戦があり、武器・火薬取締警察(Drae)はグロッタの兵器庫を破壊したが、丘の上からはげしく射撃されて苦戦。警官二人軽傷。

 Drae別働隊は苦戦中の警官隊を応援したが、激戦を展開中、同僚一人が銃弾を浴びて死亡した。



 2008年9月19日付け

228taro:2008/09/23(火) 08:44:00
ディーゼルはS50へ 来年1月以降に、GSには専用ポンプ
 サンパウロ市の連邦民事裁判所は一六日、原油・バイオ燃料庁(ANP)及びペトロブラスに対して、同社が来年一月以降に販売するディーゼル油は硫黄含有分が少ないS50であることと申請する訴えを認めた。

 連邦検察庁及びサンパウロ州環境局に有利な判決。ペトロブラスには硫黄分の少ないディーゼル油しか補給できない新車専用の必要量を確保すること。

 また、各ガソリンスタンドには、ディーゼルS50油用ポンプを一台備えること。

 一方、ANPは、向こう九〇日以内にディーゼル油供給関連法規を充実させるよう求める。



 2008年9月19日付け

229taro:2008/09/23(火) 08:45:02
アヌービオ作戦 中国の密輸品摘発 重量誤魔化しサントスを通関
 連邦警察、サンパウロ市警察は一七日のアヌービオ合同作戦により、グアルーリョス市内の建物内に中国からの密輸品三〇〇トンが隠匿されているのを突き止めた。

 密輸品類はヴィンテ・エ・シンコ・デ・マルソ街の商店や路上商人らに卸される子供の日、及びクリスマス用品。当局では時価五〇〇万レアルと見る。地方市にも販売されていた。

 所有者のJ・N及び共営者二人が逮捕された。

 連邦警察によると、中国製品でサントス港までコンテナで運ばれてきたが、二二トン詰めコンテナの重量を一三トンと低く申告、通関していた。通関後トラックでグアルールリョスへ運ばれていた。



 2008年9月20日付け

230taro:2008/09/23(火) 08:45:39
為替レートと株価


 《ドル高騰株価反騰5・48%高 150億レアル損の年金基金》



 サンパウロのドル相場高騰は止まず一八日も続騰。三・三二%高で引け値は一・九三レアルへ。一ドルが二・〇〇レアルに近づいたあたりで中銀が売り介入し、騰勢に歯止めがかかった。後日買い戻す約束のドル売りである。

 FRBとのスワップ協定により欧州中銀、日銀、イングランド銀行、カナダ銀行等が短期資金取引市場において大規模な資金供給に踏み切ったことから米株価は反転、ダウ三・八六%、ナスダック四・七八%高騰。サンパウロ平均株価はこれに連動、一気に五・四八%上げた。指数は四万八四二二ポイントへ。出来高は七五億レアルだった。

 一七日、国際金価格が一日に約一一%暴騰した。手持ちの人々ばホクホクだが、逆に今回のガラ(五月以来)で一五〇億レアルの資産値下がりを見たのはブラジル銀行の年金基金Previ。手持ち株を手放したわけではないので実損は出ていないが、投資・運用担当取締役は、正直に「損した。いずれ株価は戻る。損を取り戻すが、いまは不安定な株価の動きに一喜一憂する状態から離れるとき」との心境。

 今年はパラナパネマ(錫鉱山)やコスタ・ド・サウイーペ(海浜リゾート)株を売却する方針。

 ちなみにPreviの総資産は一二五〇億レアルで、六五%相当が株式など非確定利の金融商品。



 2008年9月20日付け

231taro:2008/09/23(火) 08:46:12
ボ政府、野党対話開始 地方市の諸官庁ビルは未だ占拠
 ボリビア中央政府と野党側三州知事の対話は一八日、コチャバンバ市で開始した。

 野党側はサンタクルス、ベニ、タリハの三州知事。パンド州も参加予定だったがフェルナンデス州知事が逮捕されて不参加。三州知事はフェルナンデス州知事釈放を強く要求している。

 対話開始にあたり、中央政府は一億六六〇〇万ドルの原油・天然ガス税を州政府収入にもどす。新憲法案の進行手続きを一か月停止する。裁判所の判事任命につき中央政府と野党が協議する―などを承認。

 しかし、中央政府支持派によるサンタクルス向け道路遮断は解かれていない。野党支持派による地方都市での中央政府系諸官庁ビルは占拠されたまま。

 中央政府は、対話が円滑に進めば四、五日以内に合意が成立すると見る。



 2008年9月20日付け

232taro:2008/09/23(火) 08:49:07
国内の貧富格差縮まる 有色人口が白人を上回る 人口増加率は今後頭打ち


 ブラジル地理統計院(IBGE)は一八日、〇七年度全国家庭サンプル調査(Pnad)結果を発表した。貧富の格差は縮まったものの、社会面の指標は伸びが鈍い。経済分野において先進国に近い面もあるが、文盲人口は七〇年には一四一〇万人と多く、ラテンアメリカ及びカリブ地域における一五番目の国。



 《07年度Pnad調査に見る》



 ブラジルの総人口は〇七年に一億八九八〇万人。女性が男性よりも多く、全体の五一・二%を占める。国民の住所移転が激しいことは中西部だけを見ても五三・一%が現住所は出身地と異なるという点に表れている。

 今回の調査でブラジルは白人よりも有色人種が多いことが明らかになった。白人四九・四%に対して有色人が四九・七%である。その内訳は褐色四二・三%、黒人七・四%、その他〇・八%である。

 〇六年度調査結果に比べて白人の人口比率は〇・三ポイント下がり、黒人が〇・五ポイント上がった。褐色は前回の四二・六%が四二・三%に下がったが、褐色と黒人合計は〇・二ポイントの増加。

 調査は質問に対する本人の回答の形式で行われた。近年の大学における黒人入学割当制実施の結果が現れた、と見られる。黒人文化再評価にもよろう。

 「いままで褐色、あるいは黒人は自覚していてもそれを回答に出さなかった。大学の入学割当制ができて初めてそれが表面化した。ブラジルでは褐色、黒人を合わせた人口は白人よりも多いと常に考えていた」と語る宗教関係者もいる。

 貧富の格差をはかるGini係数においてブラジルは一九九〇年の〇・五四一が〇七年には〇・五二八に下がった。同係数は〇から出発し最高が一である。高いほど格差が大きいことを意味する(労働所得対象。その他所得は除く)。

 下がったとはいうものの、ブラジルは例えばBRIC諸国よりも高い。中国は〇・四六九、ロシア〇・三九九、インド〇・三六八である。ブラジルは中米のエルサルバドル、アフリカの南アやジンバブエ並み。

 ブラジル人女性の出産率は一人当たり一・九五人に下がった。一九六〇、七〇年代の平均六人に比べて著しい減少である。

 高齢者人口増が目立つ。〇六年から〇七年にかけて四〇歳以上の層は四・二%増えたが、〇から一四歳の層は逆に〇・七%低下した。

 また、一四歳以下の未成年労働者が全国で一二〇万人いることも明らかになった。



 2008年9月20日付け

233名無しさん:2008/09/23(火) 08:49:40
聖市、決選投票不可避か アルキミン候補2ポイント上がる
 サンパウロ市長選挙をめざすマルタ、アルキミン、カサビ三市長候補の支持率にまた変化。

 グローボ・テレビ及びフォーリャ・デ・サンパウロ紙依頼によるSPTV調査の結果。

 マルタ候補(労働者党=PT)は引き続き三七%で首位にあるが、アルキミン候補(ブラジル民主社会党=PSDB)は二〇%からもち直して二二%へ。

 急速に上がったカサビ候補(民主党=DEM、現市長)は二二%。アルキミン候補と同率になった。

 決選投票になればマルタ候補はアルキミン候補と支持率四七%で互角。カサビ候補に対しては四六%対四五%で一ポイント差。技術的には互角。

 アルキミン候補はさきごろマーケティング担当を入れ替えて低落を食い止めた。

 マルタ候補は一時急速に伸び、首位に立った時点で第一回の投票で勝利を決めると強気だったが、ここにきて、アルキミン、カサビ二候補及びその他候補の合計票が五五%とあって、それがあやしくなってきた。



 2008年9月20日付け

234taro:2008/09/23(火) 08:50:55
観光ドルは2レアル超え ドル高のつけがクレジットカードに


 一八日、商業ドル相場が二・〇〇レアルに接近したあたりで中銀がドル売り出動、歯止めをかけた。

 観光ドルは二・〇〇レアルを超えブラジル銀行は二・〇一、ブラデスコは二・〇〇が相場。両替店では二・〇五レアル。海外旅行のため仕方なく二・〇〇レアルを支払った人も少なくない。

 一八日の終値一・九三レアルは、昨年九月一〇日いらいの高値。ドル高騰は国際クラスの投資家が投資を引き揚げたのと、外銀がブラジル国内での取引きを中止した結果生じたドル不足によってもたらされた。

 ブラジル中銀は一九日からドルを競売にかける。一日平均約五億とされる。

 一方、ドル建て負債を抱えるところには懸念材料。個人の例だが、ジエゴ・フェルナンデス氏(企業家)は、ドル安の米国で半年生活し、八月末にトランクに一杯荷物を詰めて帰国した。すべてクレジットカードによる買物。今月八日、回ってきたカード請求書の一万レアルを支払ったが、一二〇〇レアルのデビットになっている。為替差損による。フェルナンデスさんは来月の訪米旅行をあきらめた。



 2008年9月20日付け

235taro:2008/09/24(水) 07:59:55
ニッケイ新聞 2008年9月12日付け

IBGE発表=第2四半期GDPが6・1%=経済予測を上方修正か=堅調な投資拡大がけん引=消費で支える内容に懸念

 ブラジル地理統計院(IBGE)は十日、〇八年第2四半期の経済成長率(GDP)を六・一%と発表し、ブラジル経済の底力に驚かされたと十一日付けエスタード紙が報じた。GDPを引き上げたのは、長期的展望に賭けた投資の拡大で、昨年同期比一六・二%の伸び。これで今年は、素晴らしいクリスマスを迎えられそうだ。
 GDPの伸びは、全ての経済予測を上方修正することになりそうだ。この調子が続けば、二〇〇八年のGDPは六・六%になる。好調経済のけん引となったのは、投資とアグリ・ビジネス。
 第2四半期のGDP総額は、七千百六十九億レアル。悲観的憶測を吹き飛ばすニュースだ。GDPには色々な見方があるが、過去一年と昨年同期比の二通りで見ると次のようになる。
 先行き見通しは見えず、楽観的予測も許されない国際経済情勢の中での朗報は、意義が深い。中銀の通貨政策は、四月から基本金利を二・五%引き上げ緊迫した環境下にあった。国際経済は政策金利の引き上げを示唆し、生産部門を抑制する矢先の結果なのだ。
 GDPの伸びは、年間六・七%で伸びる国内消費に支えられたといえる。これには四つの要因が、後押しした。一は、八・一%の所得向上。三二・九%の消費者ローン拡張。公共経費の五・三%増。それに一六・二%増の投資拡大。
 投資は過去4四半期、一四・六%、一六%、一五・二%、一六・二%と確実に伸び続け、固定資本を増やしたことは天晴れだ。これは、生産部門のやる気を示した。
 さらに投資の拡大は、将来インフレを招かず需要に応える布石といえる。供給を超える需要を恐れる中銀の通貨政策は、近視的といえる。問題点を指摘するなら、GDPに占める消費の割合が七八%で、投資が僅かなのは不自然だ。
 中銀の見方では、需給の綱引きで、需要がやや優勢のため加減したという。さらにGDPの伸びが、ブラジルの生産能力を上回り、持続可能な成長率とはいえない。
 ブラジルの生産部門が旧態依然なのは、今年下半期に気付く。二〇〇八年のGDPは、五%程度と発表されるが、それは上半期の結果がもたらしたもの。二〇〇九年のGDPには、ブラジルの実力が表れる。

236taro:2008/09/24(水) 08:17:28
ニッケイ新聞 2008年9月12日付け

ダンタス頭取=オ銀行の資産封鎖=資金洗浄と違法送金容疑

 連邦地裁聖州支部は十日、サチアグラハ作戦の一環で、ダンタス頭取のオポチュニティ銀行投資資金五億四千五百七十九億レアルを差し押さえたと十一日付けエスタード紙が報じた。
 金融管理委員会(Coaf)の銀行業務ソフトにより資金洗浄と違法送金を目的とした資金と指摘され、検察庁のグランジ検察官が差し押さえを要請した。同資産から二回にわたって不審送金が行われ、検察庁は追跡調査を行っていた。
 Coaf情報部は、検察庁へダンタス頭取の親族や友人による資金洗浄の形跡を報告した。リオ・デ・ジャネイロ市のオポチュニティ銀行と同じ建物で営業する金融サービスDTVMが、資金洗浄の窓口だ。
 頭取の親族や友人五人が、DTVMに口座を開き資金を出納しながら金融法で禁じられている方法で洗浄する。検察庁が証券市場でのDTVMの取引きをチェックしたところ、金融商品の偽装売買取引が発覚した。
 資金の運用は、振り替えや手続き、資金管理、約手の発行や割引、契約がDTVMの関係者間の馴れ合いで行われ、そのトップにダンタス頭取がすわり、指揮を採っている。
 資金差し押さえを認可したのは、最高裁長官にダンタス頭取釈放事件で反旗を翻したサンクチス裁判長。他にイタウー銀行レシッフェ支店にあった妹の預金一千万レアルも、差し押さえた。
 僅かな資金しか預金されていなかったのに突然大金が振り込まれるので、本人の金ではなく第三者のいわくつき資金が明白。銀行業務ソフトは、出所不審な資金を自動的にブロックするようになっている。合法性が証明されると、解かれる仕組みだ。

237taro:2008/09/24(水) 08:18:14
ニッケイ新聞 2008年9月12日付け

CPFL=バガス発電に出資=バイオマスは儲かる

 パウリスタ電力(CPFL)が、バガス発電へ合弁で参入する、と四日付けヴァロール紙が報じた。手始めにピラスヌンガのバウジン精製所と合弁契約を結んだ。同契約には二社で一億レアルを投ずる。
 CPFLは、傍系のCPFLバイオエネルギーを設立。同社はこれまでのバガス購入から合弁による発電事業へ参入したことになる。プロジェクト第一号は、バウジン社の消費分も入れて四十五メガワットの発電事業。
 電気の自由市場は、利回りが有利な投資と見られている。A4に分類される三メガワット以下の電力消費者には割引がある。このクラスの消費者に送電するため、三十メガワット以下の規模の発電所が多数必要なのだ。
 CPFLは戦略上、二百万トン以下のバガスを処分する小型発電所を多数集めている。現在、バガス発電は全発電の三%に達し、そのうち三〇%がCPFL扱いだ。

238taro:2008/09/24(水) 08:19:16
ニッケイ新聞 2008年9月12日付け

マルタ候補=聖市で同性愛友好を=偏見防止運動を展開

 マルタ・スプリシ聖市長候補(PT=労働者党)は八日、聖市を同性愛友好都市とすることを公約と九日付けエスタード紙が報じた。これはブエノス・アイレスが、ゲイやレズなどのLGBT都市で観光名所となったことに肖ったらしい。
 LGBTは最近、GLBTから名称を変更したが、聖市は「同性愛フレンドリー」で世界的に売り出すという。LGBT代表者を前に同候補は、民警養成講座に同性愛への偏見をなくすための内容も盛り込むという考えも示した。
 同候補はさらに、同性愛嫌悪症や同性愛虐待志向者の取り締まりも公約。聖市は連邦政府の後援で「同性愛偏見廃止キャンペーン」も行うとの意向を表明した。聖市役所に「性の多様性」を扱う部署も設けるという。

239taro:2008/09/24(水) 08:20:01
ニッケイ新聞 2008年9月12日付け

12年政府人件費は2千億レアル

 予算管理省が二〇一二年、政府の人件費が三権を合わせ福利厚生引当金も含め二千億レアルに達すると発表した。現在は一二・五%の調整を含め一千七百十億レアル。次期大統領が就任する二〇一一年は、四%の調整を含め一千九百七億レアルとなる。

240taro:2008/09/24(水) 08:21:00
ニッケイ新聞 2008年9月12日付け

血液銀行がSOS

 風疹の予防接種キャンペーンなどの影響で、聖州やミナス、サンタカタリーナ、パライバ各州を中心に、輸血用の血液や血液成分の不足が深刻化。特に、心臓手術などで大量に必要とされる血小板の緊急補填が必要だという。献血は一八〜六五歳で体重五〇キロ以上の健康な人なら可能。予防接種後は一カ月程度の間隔を置く必要がある。志のある人は、身分証明書持参で血液銀行へ。

241taro:2008/09/24(水) 08:22:46
ニッケイ新聞 2008年9月12日付け

東西南北

 きな臭いボリビアとは対照的な意味で援助が必要なのはカリブ諸国。グスターヴォから三つ続いた熱帯性低気圧通過で、何百人もの死者も出たハイチや伯国の日系人学生が濁流に飲まれて死亡したプエルトリコなど、カリブ諸国の被害は相当なもの。九日にキューバの被害は過去二〇〇年で最大と電話で聞いたルーラ大統領は、関係閣僚と協議の上、食糧、医薬品などの他、経済的援助も約束。ドミニカやジャマイカなどに対する支援も検討される見込みだ。
     ◎
 聖州で、相続税未払いなどの負債免除。二〇〇七年七月三十日までに支払期限の切れた七一一・五〇レアル以下の負債については支払いを免除するという。ただし、車の所有税(IPVA)や交通違反の罰金は対象外。聖州以外の場所で受けた罰金未払い者は、車の登録更新(リッセンシアメント)が出来ないとの条例も出るなど、交通違反の罰金からは逃げる方法はなさそうだ。
     ◎
 本欄既報の一二歳と一三歳の兄弟殺しで、犯行を否定していた父親が、弟の首を締めたと自供。兄の方は継母が殺害というが、殺害後、遺体に火をかけバラバラに切断という事件に、児童相談所の対処のあり方など、様々な論議も。兄弟の実母は、父親が上の姉たちに暴行を繰返していたことに耐えられず、娘二人を連れて家を出たが、当時、父親は兄弟を宝物のように扱っていたという。父親の心を鬼にしたのは何か、誰も答えてはくれない。
     ◎
 パラリンピックでは、水泳男子S5のジアス選手が二〇〇米メドレーで金。男子S5の自由形リレーとSM5の二〇〇米メドレーで銀、陸上T13の五〇〇〇米とダブルスキッフ混合で銅。

242taro:2008/09/24(水) 08:24:14
自動車運転免許証の不正広まる


 サンパウロ州内四六市で自動車運転免許証(CNH)マフィアが荒稼ぎしていることが判明した。大サンパウロ圏内と海岸地方都市では合計七四三の自動車学校が当局から取り調べを受けている。



 2008年9月23日付け

243taro:2008/09/24(水) 08:24:48
為替レートと株価


 《平均株価一〇%近い上昇 米政府、一連の金融界支援策発表》



 一九日のサンパウロのドル相場は五・一三%下落で引け値は一・八三一レアルへ。中銀が午前中に二億ドル、午後三億ドルを競売にかけた結果。株価の一〇%近い高騰とは反対の下げだが、それでも今週はまだ二・七五%の上昇。

 サンパウロ平均株価は九・五七%の大幅上昇。指数は五万三〇五五ポイントへ。出来高は七六億レアルだった。きょうの上昇幅は、一九九九年一月一五日の為替マクシ切り下げ時の大幅上昇につぐ。

 ポールソン米財務長官が金融機関株の空売り禁止、不良債権買い取り機構創設、住宅関連金融商品購入者への払い戻しなど前例のない数千億ドルに及ぶ一連の措置を発表したことから米株価は急騰、ダウ三・三五%、ナスダック三・四%、S&P四・〇三%のそれぞれ上昇でサンパウロ平均株価はこれに連動、一気に上げた。

 米大手証券のモルガン・スタンレーに中国のソブリン・ファンドCICが四九%の資本参加との情報があり、多くの投資家が成り行きを注視する。



 2008年9月23日付け

244taro:2008/09/24(水) 08:25:52
三権広場に慌しい空気 最高裁長官を不正傍受 国防省、Abin、連警巻込み
 エスタード紙によると、首都ブラジリアの三権広場には先週、慌しい空気が充満していた。国防省、ブラジル情報庁、連邦警察を巻き込んだ政治危機によるもので、連邦最高裁長官と野党有力議員の電話による会話が盗聴されていたことに端を発する。責任を問われたブラジル情報庁のパウロ・ラセルダ総務局長はすでに解任されている。



 《制度安全局にとばっちり》



 ジウマル・メンデス最高裁長官とデモーステネス・トーヘス上院議員(民主党=DEM、ゴヤス州)の電話会話の不正傍受で連邦警察へ手を貸したのはブラジル情報庁(Abin。最高責任者は当時ラセルダ総務局長)。

 そのAbinのあり方を痛烈に批判するのはネルソン・ジョビン国防相で、そのとばっちりを受けるのはAbinを統括下におく制度安全局(GSI)のジョルジェ・フェリッキス局長。同局長はラセルダ前総務局長をかばう考えはないが、ジョビン国防相の強い非難はAbin、そのチーフである自分、ひいてはエンゾ・ペリ陸軍総司令官にも降りかかると見る。

 国防相によると、Abinは電話傍受のみでなく、その周囲環境をも収録(禁止されている)できる小型ポータブル盗聴機を購入した。

 ところで同種の機器を陸軍も所有している。連邦警察が調べた結果、国防相の発表内容と食い違う結果が出た。ジョビン国防相は、次回の議会電話傍受調査委員会(CPI・ド・グランポ)においてAbinが購入したことを裏付ける公式伝票を提示する、とのべている。

 プラナルト宮は特殊諜報サービスの危機直面を見て、Abinは引き続き存在しなければならないが、大幅な内部改革が必要と考える。まず公共政策上における法制・物的面の規制強化。ばあいによっては電話モニターをも認める。ついで人員刷新。それはAbinの前身、国家情報サービス局(SNI)時代から勤務している職員の全員入れ替え。

 一閣僚は、Abinは警察同様の捜査活動に携わってはならない。さきの連邦警察によるサチアグラハ作戦でそれをおかしたがために今回の危機が発生した、という。それを取り締まるには規制法が必要で、そのの成立には国会の承認を待たなければならない。



 《サチアグラハ作戦関連日誌》



 サチアグラハ作戦、今回の危機にいたるまでの最近の動きを日誌で追うと下記通り。

 九月一日。週刊誌ヴェジャが報じたAbinによるメンデス最高裁長官の電話の不正傍受について、ルーラ大統領は政治問題がテーマの会議席上で対策を協議、Abin首脳部を一時的休職とした。ジョビン国防相は、Abinの電話盗聴機器について触れた。

 同二日。Abinに対する国防相のプレッシャーでフェリッキス制度安全局長(将軍)が気まずい思い。局長は、国防相は陸軍も同種機器を所有していると説明しなかった点を指摘した。Abinには電話傍受が禁じられている。

 同三日。ペリ陸軍総司令官が陸軍は制度安全局の依頼により、Abinから電話盗聴を調べる探知機(中古品)を購入したが、同機器は電話盗聴には役立たないことを公表。

 同六日。週刊誌イストエーが、旧SNIの署員だったフランシスコ・アンブロジオAbin職員がメンデス長官の電話盗聴を担当したと報じた。同職員は否定。

 同一六日。連邦警察ナンバ・ツーのホメロ・デ・メネーゼス常任理事逮捕。MMX社(エイケ・バチスタ氏経営)と関係のある自分の兄弟に機密情報を流したうたがい。

 同一七日。情報活動制御混成委員会において、連邦警察のルイス・コヘア長官がサチアグラハ作戦関連にAbinの署員五〇人が参加していたとは聞かされていなかったと述べ、反対にラセルダAbin前総務局長は同委で、その協力を知っていたと語った。

 同一八日。ジョビン国防相が、Abinは電話盗聴機を所有していると述べてから二週間目に連邦警察が調べ、Abinの機器でメンデス長官とトーヘス上院議員の電話会話が傍受されていない事を証明した。



 2008年9月23日付け

245taro:2008/09/24(水) 08:26:31
保健プラン、自前の病院が増加 目的は高い病院の医療代対策


 病院を経営する保健プラン会社が増えた。二年前まで三〇〇だった保健プラン抱えの病院は全国で現在五〇〇を数える。医療コスト切り詰めが目的だが、医療サービス面でのレベル低下が心配され、議論の的となっている。

 サンパウロ市Av・パウリスタに近い場所にあるノーヴェ・デ・ジューリオ病院は半年前から保健プラン会社アミウ(エジソン・デ・ゴドイ社主)系のエショの経営となっている。アミウ加入者専用ではなく、他の保健プラン加入者の往診、入院も受け付ける。メジアウは最近、ブラジリアの病院を買い取った。

 ブラジル医療グループ協会(Abramge)のアルリンド・アルメイダ会長は「医療保険会社は自前の病院を持つことを禁じられている。したがって、垂直的に自前の病院を持つのは保健プランに限られる。最近はアミウやメジアウなど証券取引所に上場するところも出てきた。資金が潤沢になり、今後も病院買収ケースは増えて行く傾向にある」。

 上記の垂直化について、民間のサンタ・カタリーナ、サンルイス、アルベルト・アインシュタインのような大手病院は、垂直化によって経費節減を理由に念を入れた診断を省くなどがあれば、それは医療サービスのレベル低下につながる。果たして技術面への十分な投資がなされるのかも疑問、とする。

 現在、保健プラン会社は全国で一五九九社、その約八五%が東南伯地方に散在する。



 2008年9月23日付け

246taro:2008/09/24(水) 09:07:47
伊藤忠、ブラジルでバイオ燃料を合弁生産 米穀物メジャーと

 伊藤忠商事はブラジルでガソリン代替燃料となるバイオエタノール事業に参入する。米国の穀物メジャー、ブンゲと合弁会社を2社設立し、生産体制を整える。合弁2社の新規投資額は計 8億ドル(約850億円)に達する見通し。温暖化ガスの排出削減につながるバイオエタノールの需要は世界的に拡大。伊藤忠は高い生産ノウハウを持つ穀物メジャーと組むことで早期に安定調達体制を確保、将来は日本や欧米向けにも輸出する。

 伊藤忠はまず、ブンゲが保有するブラジルのバイオエタノール生産会社、アグロインダストリアル・サンタ・ジュリアナS.A(ミナス・ジェライス州)に20%出資することで合意した。

247taro:2008/09/24(水) 23:26:01

日本でガソリン小売り事業展開へ 3月にもブラジル国営石油

 【リオデジャネイロ24日共同】ブラジルの国営石油ペトロブラスが、来年3月にも日本でガソリン小売り事業の開始を計画していることが24日、分かった。同社関係者によると、サトウキビを原料としたバイオエタノールとガソリンを混合したバイオ燃料の販売も計画しており、燃料用エタノールを日本に輸出する方針。

 沖縄県に自社ブランドのガソリンスタンド1号店を開き、当面は同県内で事業展開する。傘下の石油精製会社、南西石油(沖縄県西原町)で輸入原油を精製し、バイオ燃料はガソリンにエタノールを3%混合する「E3」方式を採用する。

 バイオ燃料は温室効果ガス削減に効果があるとされ、日本の石油元売り各社が昨年4月に販売開始。経済産業省などはバイオエタノールから化学的に合成した燃料「ETBE」をガソリンに混ぜる方式を推進し、環境省などは「E3」方式を導入。2つの基準が混在し、普及の妨げになっているとの指摘もある。

248taro:2008/09/25(木) 07:45:38
ホドリゴ・アマランチは新バンドで世界を標準にして再スタート

 ブラジルで圧倒的な人気を誇りながら無期限の活動休止に突入したロス・エルマノス。先日、ロス・エルマノスのフロントマンの1人、マルセロ・カメロの初のソロ・アルバム完成のニュースをお伝えしたが、もう一人のフロントマン、ホドリゴ・アマランチの新バンドの全貌が明らかになった。実際の音も聞くことができる。

 そのニュー・バンド「リトル・ジョイ」のバンドのメンバーは3人。NYを中心に活動し、ガレージロック・リバイバル・ムーブメントの旗手として注目を集め世界的に活躍するバンド、ザ・ストロークスのブラジル人ドラマーのファブリツィオ・モレッティと、そのモレッティの恋人のビンキ・シャピロに、ホドリゴ・アマランチの3人だ。

 デビュー・アルバムは、カリスマ・レーベルとして世界的に有名なラフ・トレードから11月4日にワールド・リリースされる予定。アルバムのリリースに先駆けて、下記のサイトで3曲先行試聴でき、サイト上の写真には、上記の3人の他に、SSWのデヴェンドラ・バンハートの右腕として手腕を発揮し、今回のリトル・ジョイのアルバムのプロデュースを務めているノア・ジョージソンの姿もある。(H)

http://www.myspace.com/littlejoymusic

249taro:2008/09/25(木) 07:51:14
ロナウジーニョが麻薬!?スペイン紙報じる

 セリエA・ACミランのブラジル代表FWロナウジーニョ(28)とブラジルの麻薬密売人の関係性を示す録音テープが存在することが24日、スペイン紙マルカ(電子版)で報じられた。それによると、ブラジルのリオ・グランデ・ド・スル州地方警察が麻薬密売の疑いでリカルド・アレックス・ダ・シルバ容疑者を逮捕。同州自治省は、ロナウジーニョが麻薬密売人主催のパーティー参加などについて会話するテープを入手した。麻薬にかかわる直接的な話題は出ていないが、ロナウジーニョが参考人聴取を受ける可能性もある。

 さらに、同容疑者が逮捕されたマンションの所有者名義はイングランドプレミアリーグ・マンチェスターUのブラジル代表MFアンデルソンであったことを同州自治省が公表。大スキャンダルに発展する可能性がある。

250taro:2008/09/25(木) 07:54:21
ブラジルがフランスの協力で原潜を開発へ
 【サンパウロ24日綾村悟】ブラジルのジョビン国防相は23日、同日に行われたブラジル海空軍合同演習の中で、近年次々と見つかっている海底原油の権益保全などのために、フランスの技術供与を受けて原潜を開発する意向を明らかにした。ブラジルのエスタード紙や政府系ブラジル通信などが報じた。

 この日の演習は、第3国から海底油田施設に対する攻撃が行われたとの想定の下に行われたもので、20隻以上の艦艇が参加した。

 また、同相はブラジル海軍の大幅な戦力増強に関しても言明、計4隻の通常潜水艦をフランスと共同で建設する計画に加えて、通常艦艇を大幅に増やす可能性にも言及した。

 ブラジルの原潜開発に関しては、今年1月にフランスにおいてブラジルとフランスが原潜開発の技術供与に関して協議した。フランスのサルコジ大統領は今年12月にブラジルへの訪問を予定しており、正式な合意内容は12月のブラジル訪問時に行われる可能性が高い。

 ジョビン国防相は、早ければ2020年にもブラジル初の原潜就航が実現すると説明、そうなればブラジルは中南米で唯一の原潜保有国になる。

 ブラジルでは大規模な深海油田の発見が続いており、深海油田の開発に成功すれば、世界有数の原油保有国になる。ブラジルは、新しく発見された深海油田開発のために現有のペトロブラス石油開発公社とは違う新会社を立ち上げるなど深海油田開発を国家プロジェクトとして捉えている。

 洋上プラットフォームの開発・受注などには日本の企業も参加している。

2008/9/24 22:28

251taro:2008/09/25(木) 08:00:41
ニッケイ新聞 2008年9月13日付け

ルーラ大統領=政権評価が未曾有の64%=全項目で過半数超=大統領を見る目が変わる=異常高率は不安定要因?

 ダッタフォーリャ調査会社は十一日、ルーラ大統領の政権評価が史上最高の六四%と発表したことを十二日付けフォーリャ紙が報じた。国民が、ルーラ政権下の経済政策や選挙運動での展開を評価したらしい。再民主化を標榜した前回の調査時に五五%の支持率を得たが、今回は弱勢であった南東部や大都市部、高額所得層、高学歴層で過半数を獲得した。
 ルーラ大統領は、政権評価で自身の最高記録を更新し、未曾有の金字塔を打ち立てた。これまで拒否票の多かった社会層や所得層、地域でも過半数の評価を得たことは、特筆に価する。
 再民主化を訴えた前回の調査時(三月)も、評価率五五%を獲得し、歴代大統領を上回った。ハイパーインフレを鎮静したとき、カルドーゾ前大統領の政権評価は、四七%であった。通貨危機に襲われた第二次政権では、前大統領の政権評価が三一%に落ちた。
 とかくルーラ大統領を冷めた目で見ていた南東部や大都市部、高学歴層、十最低賃金以上の高額所得層で政権評価をされたのは初めて。
 前回調査後の三月から九月までに、四千百五十レアル以上の高額所得層から一四%増の評価を受けた。南東部で一〇%増。これまで情報伝達に疎い地方の住民や生活扶助を受ける人々にしか理解されなかった大統領評価が、都市部へ移った。
 高学歴層の評価は三月、四七%であった。それが五五%へ上った。これでルーラ大統領を見る目が変わったといえそうだ。これにはIBGE発表の経済成長率六・一%が大きく影響した。六・七%の消費拡大という景品が付いたから。
 三カ月前にインフレの兆候が見えたが、鎮静されたあとの調査だから運が良かった。地方選で各地に大統領が顔を出し、愛嬌を振りまいたのも効果があった。それに岩塩下油田の発見も加わるとは、不思議なツキ男だ。
 ブラジル経済の牽引力になる中流階級の拒絶票を粉砕したのは、大きな意義がある。中流階級の支持が得られると、仕事がやり易くなる。
 従来のルーラ支持層も、社会的認知を得た思いのようだ。大統領の支持基盤である北東地方は、今回の調査で七五%に。これは、四人に三人がルーラ・ファンということだ。

252taro:2008/09/25(木) 08:01:42
ニッケイ新聞 2008年9月13日付け

聖州=麻薬売買で少年院入り増=14歳以下は6年間で4倍に=路上生活者狙う悪の手先

 犯罪の低年齢化や麻薬中毒に陥る可能性が高くなるクラッキと大麻の混合増などの傾向が、麻薬が原因の少年院収監者増加となって表れている。
 十二日エスタード紙によると、聖州では、一四歳以下で収監されている少年中、麻薬関係者の割合が急速に伸び、二〇〇八年は、二〇〇二年の八・四%の四倍にあたる三三・九%に達している。特に伸びが大きいのは二〇〇五年以降で、二〇〇四年の九・九%が一四・〇%に跳ね上がり、以後、二〇・〇%、二二・四%、三三・九%と尻上がりだ。
 この傾向は路上生活の少年に顕著で、麻薬密売者は、少年たちをメーカー物のテニス(運動靴)などで誘い、麻薬中毒にさせた上で売買の一端も担わせるという。クラッキのかけら一つなど、安い報酬で麻薬売買や見張り役を担当する少年たちは、密売者たちの餌食になっている。
 現在のところ少年院収監となる最大原因の窃盗は、〇八年の数字では三七・一六%で、麻薬取引との差は縮まる一方。少年院関係者によれば、一四歳以下の収監者数は大差ないのに、路上生活者で麻薬取引に関係した少年は驚く程増加という。
 中には、少年院到着初日にベッドを作る材料探しでごみ箱をあさった少年など、衣類やシーツの汚れには無頓着で衛生観念もない少年も多いという。収監者はみな崩壊家庭から来ており、家族探しが大変という担当者もおり、食卓でナイフやフォークを使って食べることや入浴以前に麻薬を覚えたとさえいわれるのが少年たちの実態だ。
 五月二十六日フォーリャ紙は大人用の刑務所での肉親訪問は九%というが、少年院収監者は親の愛を受けた経験がないという例も多く、訪問日を寂しく過ごす少年が大半。母親が恋しく、毎晩泣く少年もいるという。
 一三歳〜一八歳の誕生日を毎回少年院で迎えた少年など、再犯率の高さも目に付くが、帰るべき場所も迎えてくれる人もないのが一番の理由で、少年院なら三度の食事が食べられると犯罪を繰返す少年もいるという。
 遊んだり、勉強したりする様子を見ると、外部の子どもと何ら変わらない少年たちの心の傷や暗闇を巧みに狙う犯罪者たち。家庭崩壊や社会の歪みに追い詰められた少年たちを救い出すのは一朝一夕の業では出来ない。

253taro:2008/09/25(木) 08:04:58
ニッケイ新聞 2008年9月13日付け

金融市場=ボベスパが新企画=優良株リストと特価販売

 聖市証券取引所は、生命線といわれた五万ポイントを切ったことで、米金融危機を実感した。サブプライム・ローン問題は世界の金融市場を荒らし、証券取引所を瓦礫の山にした。
 何が有利か、世界の証券市場を漁り回った時代は終わったらしい。全てが難しくなった。聖市証券市場は、優良銘柄株のリストを作成し、特価販売で起死回生を図る。
 銘柄株は、一年以上から二年以下の期間に確定利付きプラス・アルファーを約束するが、相場の起伏は否めない。
 世界を相手にする投資家は、常識では測れない投機の軌道修正を行う。時と場合には、常識を外れた破格値段で売り飛ばす。これらの狂乱市場が終わるまで、ブラジルは手が出せない。
 四万八千ポイントが下限でこれ以下は、金融市場が機能しない。証券市場の正常化は、五万四千ポイントからという。

254taro:2008/09/25(木) 08:07:02
ニッケイ新聞 2008年9月13日付け

アマゾンがサバンナに

 国立宇宙研究所(INPE)は九日、アマゾナス州やパラー州、マラニョン州の平均気温が二度C上昇と発表。降雨量は減少傾向にあり、長期的には旱魃の兆しがある。二〇四〇年に同地方は、アフリカのように潅木の少ないサバンナ地帯になるとの予測もあるという。

255名無しさん:2008/09/25(木) 08:07:32
ニッケイ新聞 2008年9月13日付け

ガン研究でラ米最大の腫瘍バンク

 聖市では十一日、A・C・カマルゴ病院が、バレットス・ガン病院との業務提携協定を締結し、二万五千点のサンプルを持つラ米最大の腫瘍バンクが誕生した。協定期間は最低十年で、研究、治療、医師養成などでの協力が進むことに。協定には、二〇〇三年設立で、ウルグアイ、アルゼンチン、ボリビアの研究機関も参加する伯国遺伝性腫瘍研究会(GBETH)へのバレットス・ガン病院参加も含んでいる。

256taro:2008/09/25(木) 08:08:15
ニッケイ新聞 2008年9月13日付け

東西南北

 ガレオン空港などの民営化の報道後、九日には聖市カンポ・デ・マルテの飛行場拡張の話も出たが、十一日には話が逆戻り。ジョビン国防相は新しい管制塔の建設だけを認めたという。朝令暮改ではないが、話が変わり易いのは伯国の常で、クリーン・ディーゼルの導入先延ばしの件も、やはり二〇〇九年からという話になった様子。新油田発見の報でペトロブラス株が上がり、聖市証券市場持ち直しなど、上下動の激しい株式市場も頭痛の種か。
     ◎
 このところペルナンブコ州発信のニュースが多いが、ガメレイラ市で十日夜、三五人の大学生を乗せたバスがトラックと衝突し、片側を大きくえぐられるという事故。運転手を含む一〇人が死亡し、二二人が負傷という事故は、カーブで無理な追越をかけたバスが、対向車線のトラックとぶつかったもの。市内には大きな事故に対応できる医療施設がなく、重傷者はレシフェまで運ばれたという。
     ◎
 聖州の大部分では真夏日となった十一日。聖市では三三・五度と、この冬どころか今年一番の気温を記録し、乾燥状態が続いたが、南リオ・グランデ州では天災。十日、十一日の両日は強い雨と強風で、竜巻発生の地域もあったという。十一日現在で一人が死亡、三二人が負傷とも伝えられ、九つの自治体が非常事態宣言。家屋の屋根が壊れたり、乗用車が飛ばされたりといった被害も報告されている。
     ◎
 パラリンピックでは、男子陸上T12の八〇〇米で銅。ボッシャのダブルスでは個人で金、銅を獲得した選手がチームを組み、金獲得。水泳男子S5一〇〇米平泳ぎで銀のジアス選手は、七つ目のメダル獲得となった。

257taro:2008/09/25(木) 08:08:48
為替レートと株価




 《ドル相場、平均株価共に下落 国際原油価格急騰120ドルへ》



 二二日のサンパウロドル相場は二・〇八%下落で、引け値は一・七九三レアルへ。

 各国の中銀が米金融危機関連でドルを放出したことによる。サンパウロでは九月の一日平均取引は三〇億ドル台だが、同日は一〇億ドルに激減。

 サンパウロ平均株価は二・八六%の下落、指数は五万一五四〇ポイントへ。出来高は五三億レアルだった。

 国際原油価格がバレルあたり一六ドル三七上昇、NY先物が一二〇ドルへ急騰したのと、大手投資家たちが米財務省による七〇〇〇億ドルの銀行界金融支援をもってしても金融危機が解決できるかに疑問を持ち始めたことによる。ダウは三・二七%、ナスダックは四・一七%下げた。



 2008年9月24日付け

258taro:2008/09/25(木) 08:09:23
交渉は25日まで一時延期 ボリビア、双方の歩み寄りなく


 ボリビア中央政府と野党側地方州知事間の対話は一八日、コチャバンバ市で開始した。モラレス大統領は国連会議で旅行したが、リネラ副大統領が二二日、中央政府は全国民の六七%の支持がある。野党側は少数派であり、新憲法を否決する権利を持たないと演説した。

 二二日にも双方の歩み寄りがなく交渉は二五日まで延期となった。

 有力アナリスト筋は、ボリビアが分裂する可能性がある。分裂は双方にとってメリットがない。ブラジル政府は、大手天然ガス供給国としてのボリビアの分裂を食い止めるべく努力しなければ、とコメントした。



 2008年9月24日付け

259taro:2008/09/25(木) 08:09:56
ブラジルにインパクト メイレレス中銀総裁


 メイレレス中銀総裁は二二日サンパウロ市で、金融危機について語った。

 世界金融危機はブラジルにインパクトをもたらす。しかし、ブラジルは前回の金融タービュランスの時に比べて体質が強化されている。病人に例えれば、身体が衰弱している人には隣人の風邪が感染、肺炎を起こす。しかし、丈夫であれば風邪ですむようなもの。

 現在、ブラジルの公共債務残は国内総生産(GDP)の四〇%相当。〇三年は五六%だった。以前ドル建て負債は全体の四〇%だったが、いまブラジルはドル債権国である。外貨準備高も二〇八〇億ドルになり体質的に強い。



 2008年9月24日付け

260taro:2008/09/25(木) 08:11:02
越境ギャング団が大量殺人 パラナ州西部グアイーラ市近郊


 二二日午後、パラナ州西部のグアイーラ市(州都クリチーバから六四〇km)郊外で麻薬ギャングによる大型殺人事件が発生した。一五人が射殺され、八人が負傷した。

 生存者によると、パラグアイからイタイプー湖をボートで乗りつけたギャング団一行による犯行。

 第二軍警兵隊(本部マレシャウ・カンジド・ホンドン市)が出動、ギャング団は四〇〇〇レアルの借金と仲間一人を殺されたことへの意趣返しが原因であることが判明した。いずれも頭部や顔面に銃弾を浴びており、事件現場には小銃やピストルの薬きょうが散乱していた。

 ギャング団はボートで湖を引き返したのでパラグアイ領に逃亡したと見て、パラナ州保安局はパラグアイ警察に協力を求める。



 2008年9月24日付け

261taro:2008/09/25(木) 08:12:15
Proerにより一応安定 米で優位な立場、シティのケース


 サブプライムローンに端を発した米金融危機の行方がつかめない。ブラジルは大手数行を含め多くの銀行が破綻した九〇年代に金融システム再構築・強化促進計画(Proer)をもって危機を乗り切り、現在は比較的安定している。しかし、メイレレス中銀総裁は二二日、米金融危機には慎重姿勢をもって臨む必要があるとのべた。

 ブラジル企業群が株価崩落によって失った金額(時価総額での)はこの一年間に合計二一五〇億ドル(三九三〇億レアル)に達する。これは先週の下げを含む金額。今週も株価は週明けに下げた。世界中の総和は一六兆ドルもの膨大さである。

 エスタード紙は二三日付け経済欄に、米系シティ・ド・ブラジルのグスタヴォ・マリン頭取とのインタビュー記事を掲載している。

 「ウォールストリートが消えた」という表現は、預金を持たず、米中銀の規制もなかった投資銀行が破綻、身売り、金融会社への転身等で姿を消したことをさす。

 シティもサブプライムローンでは傷ついた。一年前に気付きうみを出した。いち早く処理したことで態勢を整え、今では対処がおくれて破綻していくライバル銀行を買収できる立場にある。昨年一一月に資産売却で五〇〇億ドルを得、市場で長期融資二七〇億ドルを調達している。

 マリン頭取は、バンク・オブ・アメリカがあの金額でメリルリンチを買収することを以前、誰が考えたであろうか、と米金融界の現状を分析する。

 また、数か月前に行われたサンタンデールのABN・アムロ買収について、現在買収するとして果たして一〇〇〇億ドルを出すであろうか、と疑問視する。

 ブラジルについての懸念に関する質問には、ブラジルは史上かつてなかったしっかりとした条件下にある。だからといって無傷ではおられない。まだ外国の貯蓄に頼らざるを得ないから。来年の経済成長は三・五%となろう。外資企業は投資計画をしばし保留、金融市場の成り行きを注視している。

 他方、スイスの代表的銀行のUBSやクレデイスイス(いずれもブラジルに進出)は、米政府の巨額公的資金による銀行支援策を歓迎する。スイス国民は銀行界を疑いの目で見ているとされる。

 二二日に発表された一調査によると、三人に一人は銀行の基礎安定を信じない。国民の三五%がスイス経済の柱をなす銀行に預金する意思があるだけ。第2四半期にお客はかなり預金を引き出している。 



 2008年9月24日付け

262taro:2008/09/25(木) 08:12:52
世論調査に見る大統領候補 セーラ首位、シーロ2位 伸び悩む与党PTのジウマ


 全国運輸連合(CNT)の依頼によって世論調査機関Sensus研究所が行った調査によると、二〇一〇年の大統領選挙をめざす候補者ではジョゼ・セーラ候補(ブラジル民主社会党=PSDB、現サンパウロ州知事)が支持率トップ。これにシーロ・ゴーメス候補(社会民衆党=PPS)が続き、ルーラ大統領推挙のジウマ・ルセフ候補(労働者党=PT、現官房長官)に大きな差をつけている。



 《ネーヴェスはシーロに及ばず》



 同調査は決選投票を含めた各種シュミレーションを行っているが、そのいずれにもセーラ候補はトップ。それらを見ると三八〜四五%の差をつけている。

 ゴーメス候補との票争いでは四七・一%対二二・五%の差。

 ジウマ候補は三か月前から動き始めたが、セーハ候補相手では五一・四対一五・七%の獲得票予想。同じくPTのパトルウス・アナニアス社会開発相とは五五・一対七・七%。

 エロイーザ・エレーナ候補(自由社会主義党=PSOL)も一二・五%の票獲得予想。マルタ現サンパウロ市長候補(PT)は五・九%予想に過ぎない。

 次期大統領選においてしばしば引き合いに出される今一人、アエーシオ・ネーヴェス・ミナス州知事(PSDB)が立候補した場合、一シュミレーションではゴーメス候補二四・九%でトップ。ネーヴェス候補一八・二%の票獲得予想で二位。エレーナ候補一三・四%、ジウマ候補八・六%。

 同調査はまた、ルーラ大統領の評価も問うており、優・良との回答が六八・八%、四月調査結果の五七・五%が大きく伸びた。ルーラ大統領の肩入れがPT候補を助けるが、まだ直接影響は感じられない。

 Sensus研究所のヒカルド・ゲデス理事は、かつてPTの有力者だったジョゼ・ジルセウ前官房長官、あるいはアントニオ・パロシ前財務相が候補者名簿から消え(汚職で閣外に去り)、大衆の目にジウマ候補がルーラ大統領とまだつながらないのが低迷要因と見る。

 なお、調査は九月一五〜一七日に全国二四州の一三六市で二〇〇〇人を対象に行われた。



 2008年9月24日付け

263taro:2008/09/26(金) 07:54:52
ブラジル10選手で最多、米女子プロサッカーの国際ドラフト

サンフランシスコ――来年4月から始まる米国の女子プロサッカーリーグ(WPS)の国際ドラフトが24日、米国であり、計28人が選ばれたが、ブラジル選手が最多の10人だった。

日本選手は4人で、北京五輪で4強入りした日本女子代表(なでしこジャパン)のMF沢穂希(日テレ)が1巡目でワシントン・フリーダムからの指名を受けた。オーストラリアとカナダの各3選手も指名された。

WPSは7チームで結成。米国には過去、WUSAという女子プロサッカーがあったが、2003年に活動を止めている。

264taro:2008/09/26(金) 08:14:40
ニッケイ新聞 2008年9月16日付け

米危機で何が変わる=実体経済から金融経済へ

 今ブラジルに襲いかかっている高波は、経済システムに三つの変化を余儀なくさせる。それは通貨政策と食糧政策、そしてエネルギー政策だとル・モンド・ディプロマチッケ誌九月号が報じた。
 米金融危機の歪は七〇年代から始まり、長い時間をかけながら資本主義構造を蝕んだ。こんな歴史観を持たない人に、米金融危機の本質は分からない。米金融危機がブラジルに何をもたらすか、結果として経済がどうなるのかが分からない。
 資本主義は再生する性質上、長短のサイクルをつなぎながら生きてきた。資本主義の黄金時代は戦後、日米欧で花を咲かせた時だった。
 一方、社会主義は、ブラジルやアルゼンチン、メキシコなどの地域経済で依存関係を保ちながら成長した。この時点では、資本主義の欠陥が見えなかった。しかし、新しいサイクルを繰り返すうちに矛盾が見えた。
 資本主義を長いサイクルで見ると、大資本の大企業が、食糧と金融、需要、供給、さらに政府の管理政策をも支配した。生産過剰や消費減退という現象が発生すると、資本主義の構造は均衡を崩すことが分かった。
 大企業は、組織が大きすぎるため生産調整や富の再分配ができないのだ。第二次大戦後、長期サイクルの平和が続き、金余り現象が起きた。この資金が、ブラジルなどの途上国へ流れた。
 これまでの経済サイクルを、ブラジルで繰り返しただけなのだ。軍政時代は丁度、資本主義の拡大サイクルに合流し、縮小サイクルで軍政に終止符を打ったのだ。
 ルーラ政権にも、拡大と縮小のサイクルがある。これは旧サイクルの終わりと新サイクルの過渡期なのだ。現在ブラジルに迫っている米発金融危機の高波は、実体経済から金融経済へ資金を移動する過渡期だ。
 この変化は、ブラジルの経済活動を惑わせる。ブラジル経済が金融経済に舵を取ると、大きな資金が動き、莫大な利益が上がる。しかし、政府に入る税金は僅かで、所得格差をつくる。中銀は、その水先案内だ。

265taro:2008/09/26(金) 08:15:34
ニッケイ新聞 2008年9月16日付け

高等教育レベル格付評価=31%の大学は改善が必要=エリート校の苦学生14%

 一九九〇年代の大学拡張や大学教育推奨計画(ProUni)浸透などで大学進学者が増えた伯国。高等教育の広がりとともに、大学間格差拡大の他、教育の機会均等などの課題も出ている。
 学部評価で改善命令の出た大学のことは一部既報だが、八日発表の文部省高等教育機関格付け評価では、総合大、単科大、高等教育センタ―毎のランクも出、各大学のレベルがわかると同時に、学生のプロフィールなどに社会的格差が反映されている事も判明。要改善の学校は三一%。
 九日、十三日の伯字紙によれば、全国総合テストや、専門分野での習熟度、教授陣や施設などの評価を総合して算定した総合指数(IGC)で五(五〇〇満点の三九五点以上)を獲得したのは、一一四四機関中二一で、全国の高等教育機関在学生の一・三%が学ぶ。
 二一機関内では、リオのFGV(経済)始め、歯科、経営などの私立単科大学が圧倒的で、最高点は四八三。単科大では国立航空技術研究所(ITA)が五位に入ったが一〇位までは国立一、州立一。単科大六位は総合大一位のUnifespより高得点。総合大学一〇位中九校が国立。高等教育センターで総合評価五はなく、一〇位までは国立、私立半々。
 エリート校二一大学の学生は親と同居七五%、授業料支払いは親五三%で、私立高卒約六〇%。授業料は全体に高く、国民の七一%を占める家族収入三最低賃金(以下、最賃)以下の家庭子弟は一四%。三〜一〇最賃の家庭子弟三九%。授業は日中が大半。
 一方、全体の三一%を占める総合評価一か二の教育機関中、一と評価された九校は家族収入三最賃以下が三四%、三〜一〇が三一%。半分は夜学で五二%が勤労学生。家族援助のある学生もいるが、自分が家計の中心という学生もいる。
 家族収入三最賃以下の学生は公立校に多く、ヴィソザ連邦大学では二四%だが、聖市FGVはゼロ。家族収入が低い私立校生は、学校支援の奨学金の他、ProUniによる支援を受けている学生が年一五万人いる。
 また、総合評価一、二の教育機関は、改善されない場合は閉鎖もありうるが、十三日フォーリャ紙は、文部省の改善勧告やその後の視察、再評価は不充分で、閉鎖に至った学校は一校のみ。
 なお、国内一、二を争うサンパウロ総合大学やカンピーナス大学他、IGC評価対象外の大学は約四〇〇校ある。

266taro:2008/09/26(金) 08:16:27
ニッケイ新聞 2008年9月16日付け

禁死亡市で墓地造成=規制に添い有毒物質を回収

 聖市から八十キロメートル離れたビリチーバ・ミリン市は二〇〇五年十二月、「市民は死んではいけない」という市条例を発令し、有名になった。但し死後、条例違反に応えれば死んでもよいと。
 市内唯一の墓地が定員満杯となったのに環境省が新たな墓地造成を許可しなかったために、当時のシウヴァ市長が採った皮肉を込めた条例だ。
 同市は八九%が水源地であり、一一%が大西洋保護林であった。墓地造成は最近、死体から環境汚染物質が流れ出すとして規制が厳しくなった。
 これに対し、十五日エスタード紙が、同市と近隣二十五都市は、新しい墓地の造成規制に従って新墓地の造成を始めたと報道。これで市民はようやく死ねると安堵の胸をなで下ろした。

267taro:2008/09/26(金) 08:17:15
ニッケイ新聞 2008年9月16日付け

住めば都、不満なし=不便は病院、学校、バスがない=ダッタフォーリャ

 聖市北西部についてダッタフォーリャが調査したところ、失業者が集中しているのはアニャンゲラ地域と分かった。貧困区は雨露を凌ぐだけというものの、七三%がマイホームに住む。ジャラグア区は、傍に登山をする山があるのに肥満症が多い。
 北西部は不法占拠で割り込んで住み着いた地域だが、現在は立派な都市の一部となった。しかし、学校や病院、路線バスがない。不便この上ないが、ここから出て行くものはいない。
 ブラジランジアの住民の二八%が、クリスチァン。フレゲジア・ド・オの住民は、五四%が政治に関心なし、三五%が少し。九〇%が過去一年、泥棒に襲われたことがない。四一%がバス通勤、三二%が徒歩通勤。

268taro:2008/09/26(金) 08:18:07
ニッケイ新聞 2008年9月16日付け

聖市の交通事故死は歩行者が最多

 聖市では、二〇〇七年の交通事故死者一五六四年中、歩行中の事故で死亡が七三六で、バイク走行中事故死は四六六。歩行者の事故死は五五歳以上が最も多く、マルジナル・チエテでの死亡者が最多。ただし、二〇一三年の交通事故死では、バイク走行中の死者が歩行者のそれを上回ると見られている。

269taro:2008/09/26(金) 08:18:48
ニッケイ新聞 2008年9月16日付け

東西南北

 聖市証券取引所(ボベスパ)は十五日午後四時半現在で、七・五九%も暴落した。米国金融危機の高波をもろに受けた格好。ダウジョーンズが三・五九%も下落。日本の市場などへの悪影響も予想されている。
     ◎
 聖市での殺人事件減少を喜んでいたら、伯国の殺人被害者四万八〇〇〇人は世界中の殺人被害者の一〇%を占める、という信じ難い数字が十二日に発表された。一〇万人当たりの殺人被害者が七〇人を超えるヴィトリア市などは、世界平均の一〇倍に相当し、イラク並の数字だという。世界の殺人被害者は年間四九万人とされ、戦争による死者五万二〇〇〇人を大きく上回る。
     ◎
 インターネット利用者が急増中の伯国だが、残念なことに、インターネットにおけるブロード・バンド(バンダ・ラルガ)のサービスの質は悪く、世界四二カ国では下から数えた方が早いという。
     ◎
 女性や子どもへの犯罪は犯罪の中でも卑劣とされ、刑務所内でのリンチ等も起き易いが、兄弟二人を殺し、遺体を焼いた上、切断して捨てた父親と継母が、イザベラちゃん事件の父親と継母が収監されているタウバテ刑務所に移送された。十二日の現場検証に立会い証言した父親には、家の前に集まった約五〇人の野次馬から「殺人鬼!」との叫び声も飛んだというが、刑務所内での暴行を恐れた処置。
     ◎
 パラリンピックは十四日夜までの結果だが、陸上男子二〇〇米T11で金、同男子一万メートルT12で銅、水泳男子では五〇米S10の自由形で金、銀、女子水泳ではS7の五〇米バタフライで銅、S11五〇米自由形では日系のファビアナ選手も銅メダルを獲得。

270taro:2008/09/26(金) 08:19:20
爆発事故で死傷者7人 ペトロのフラード精製プラント


 二三日午前一〇時三〇分、ペトロブラスのオーレオ・デ・フラード(アラゴアス州サンミゲウ・ドス・カンポス市)の原油・天然ガス精製プラントで爆発事故があり、工員四人が死亡、二人が負傷した。

 工員らは事故直後に一kmの場所に避難したが、ガスの匂いと煙のため気分が悪くなり病院に運ばれたものも多かった。

 天然ガスを生産する同プラントのパイプが過熱によって爆発した疑いがあるが、目下調査中。同プラントは天然ガス及び原油をピラル市(州都マセイオ市から五〇km)に供給する。事故によっても輸送は継続された。

 同社の大型事故では〇一年三月一五日のホンカドール海盆における洋上プラットホームP・36号の火災事故がある。オイル及びガス・タンクが爆発、一一人の死者を出した。プラットホーム(四万トン)は事故のため海底に沈没した。調査の結果はバルブのひとつが十分に閉められていなかったとする。

 その翌年も事故二件が発生、計五人が死亡している。



 2008年9月25日付け

271taro:2008/09/26(金) 08:20:02
ブラジルの貿易黒字 09年は170億ドル予想


 ブラジル中銀は二三日、ブラジルの〇九年度対外勘定予測を発表した。

 一、貿易黒字は今年よりも七〇億ドル低い一七〇億ドルを予測。米金融界タービュランスが輸出を妨げる。コモディティーの値下がりもあり。今年について通産開発省はさきごろ、今後のドル高により輸出は金融タービュランスによる影響をカバーできるとの期待を発表した。

 二、〇九年の対外利益・配当送金は三〇〇億ドル予想。今年は三三〇億ドル予想。米金融危機が原因で送金が増えている。

 三、〇九年の経常収支赤字は国内総生産(GDP)対比一・九%相当を予想。これはいままでの平均が二・四%であり、それに比べて低い。外来直接投資でカバー可能。

 四、外来直接投資(IED)は〇九年に三三〇億ドル予想。今年は三五〇億ドル予想。海外の金融タービュランスにも拘わらず、今年八、九月には入っており、ブラジルの信頼度を示す。

 なお、外来株式投資金は八月に一六億ドルの引き揚げ。九月は二三日現在で同一〇億ドル。また、ブラジル企業は対外債務繰り延べ件数が九月に減った。国内企業の海外市場における調達能力が低下したことによる。米金融危機が原因。



 2008年9月25日付け

272taro:2008/09/26(金) 08:20:46
夫の恋人から慰謝料三万レアル


 ゴヤニア裁判所はこのほど、夫の恋人の女性が本妻に三万一一二五レアルの慰謝料を支払うべし、との判決を下した。前代未聞の判決とされる。

 夫とその恋人の関係は九年つづいている。その間に女性は、夫婦(妻は大学教授)の間をさこうと強く試み、おどしをかけて来たこともある。本妻は別居、離婚のどちらも考えず、子供たちのためもあり住所を移転したが落ち着かせてくれない。たまりかねて裁判所へ駆け込んだもの。

 要求された慰謝料はその二倍だったが、領収書などの提示不足から半分に削られた。



 2008年9月25日付け

273taro:2008/09/26(金) 08:21:21
為替レートと株価


 《ドル高、株価続落、 原油急落》



 二三日のサンパウロ・ドル相場は二・〇八%上昇で、引け値は一・八三〇レアルへ。

 サンパウロ平均株価は三・七八%の下落、指数は五万を割り込み四万九五九三ポイントへ。出来高はR$五三億だった。

 欧米亜の株安に連動。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は二三日の上院議会で、金融機関救済法案の速やかな成立を希望する。さもなければ米経済はリセッションに入り、失業増を来たし、事態はいっそう悪化するとのべた。

 国際原油価格はニューヨーク市場で一一月渡しがバレルあたり一〇六ドル台に急落した。



 2008年9月25日付け

274taro:2008/09/26(金) 08:22:06
米金融界救済の法案成立 喫緊の急とバーナンキ議長 各国政府から批判浴びるが


 ポールソン財務長官が信用危機は米国の恥と率直に述べ、バーナンキFRB議長は喫緊の課題と上院議員たちにたたみかける。上院議員の多くは銀行救済に重きをおき、住宅ローン債務者にメリットがないとして国会による業界監督項目の挿入を要望する。民主党のオバマ次期米大統領候補は政治公約を見直し、マケイン同共和党候補側は住宅公庫規制強化法案を〇五年に上院議会でつぶした民主党の責任となじる。以上はすべて米政府が提案した金融界救済法案関係である。



 《IMF、OECDは強く支持》



 多くの大手投資家は同法案が果たして金融危機の解決につながるかを疑問視する。

 ルーラ大統領は二三日、投機マネーの行き過ぎが国民に苦しみをもたらした、として金融システム規制の必要性を強調、国連に世界各国の財務相及び中銀総裁会議を開催するよう提案した。

 サルコジ仏大統領は一一月に先進七か国にロシアを加えたG8会議を開催し、今回の金融危機の直接責任者を処罰すると共に、再発防止のためのメカニズムを構築するよう提案した。EUのアルムニア経済委員は、米国のみに限らず各国が銀行活動に規制を設けるよう提案している。

 米国で規制となれば銀行役員の報酬制限が加えられる。これには反対が強いとはポールソン米財務長官の認めているところである。

 批判や反対ばかりではない。国際通貨基金(IMF)は先進諸国が国際金融危機の悪化を阻止するために米政府の一連の金融界救済策に歩調を合わせるよう要望する。

 経済開発協力機構(OECD)は、ワシントンの決断を称賛する発表を行った。金融市場筋は、英、独などに反対されているが、米国案を国際機関が支持している事を示したもの、と受け止めている。

 サブプライムローン問題をもたらした米不動産の現状はといえば、エスタード紙のミンギ記者のコラムによると、不動産価格はもう一八か月間も下落が止まない。購入者は三、四割も下がった住宅の月賦を引き続き支払うのを拒み、売り手側に返却する。ローンを組んだ銀行は返却不動産を売りに出す。しかし、同様の売り物件が続出しており、値下がりに拍車をかける。

 その不動産に裏打ちされた債権を政府がいくらで買い上げるのか、が問題。バーナンキ議長は額面に近い価格、あるいは競売の二方法があると回答している。



 2008年9月25日付け

275taro:2008/09/27(土) 07:59:20
交通違反金を2億円滞納した男逮捕―ブラジル
 【サンパウロ26日綾村悟】ブラジル・サンパウロの交通当局は24日、車両登録を行っていない自動者で7年間の間に数百回もの交通違反を繰り返し、罰金3・4億レアル(約2億円)を滞納していた男性を逮捕、男性が所有していた車を没収した。ブラジル各紙が報じた。

 交通当局によると、男性は2001年に96年製のコルサ車を購入した後、数百回の交通違反を続けた。交通違反の多くはスピード違反と赤信号無視。当局は、男性が車両登録の変更をしていなかったために氏名・住所などの特定を行うことができず、これまで逮捕することができなかったという。

 当局は24日、この男性が最も違反を重ねていた場所で交通検問を実施、男性を逮捕すると同時に車両を没収した。

 当該の車両は現在、当局で保管されており、90日以内に罰金を支払わない場合は競売にかけられるという。問題のコルサ車の価値は6500レアル(約38万円)。

2008/9/26 23:11

276taro:2008/09/27(土) 08:03:23
中国がブラジル産鉄鉱石の輸入を保留=新聞

 [上海 26日 ロイター] 中国の製鉄会社は、ブラジルの鉱山大手ヴァーレ<VALE5.SA>が鉄鉱石価格の引き上げを求めていることを受け、ブラジルからの鉄鉱石輸入を当面保留する方針。26日付の中国証券報が伝えた。
 報道によると、宝山鋼鉄<600019.SS>や武漢鋼鉄<600005.SS>など一部の製鉄会社は今週、ブラジル産鉄鉱石の代わりに中国産鉱石を使用することで国内鉱山会社と契約を結んだ。
 中国鋼鉄工業協会(CISA)のShan Shanghua常務秘書長は、中国鉄鋼市場が減速し、製鉄会社の生産が落ち込むなか、国内鉄鉱石会社の多くが買い手を探しており、ブラジル産鉱石の代わりに国内産を使用するのは当然だと指摘。中国産鉱石は同種のブラジル産に比べて品質が良く安価で、供給も十分あると述べた。
 ヴァーレは先ごろ、アジアの顧客に対して2008年度鉄鉱石価格の引き上げを要求。これを受けてCISAは今月、値上げ要求に正式に抗議する書簡をヴァーレに送付していた。

277taro:2008/09/27(土) 08:07:09
ニッケイ新聞 2008年9月17日付け

聖市証券取引所=株価指数7・5%の暴落=16日には続落避ける=リーマン和議が伯国直撃=ローン枯渇が世界的傾向

 金融業界をパニックに陥れたリーマン・ブラザース投資銀行の和議倒産で、聖市証券取引所(ボベスパ)は十五日、株価指数を七・五九%下げたと十六日付けエスタード紙が報じた。米五大投資銀行のうち三行が死に体状態となった。国際経済の減速予測がコモディティ市場を襲い、ペトロブラスやヴァーレなど原料企業株を大幅に引き下げた。
 株価指数七・五九%の下げ幅は、九・一一テロ以来だ。年間下げ幅は二四・二一%、四八・四一六ポイントに。カントリーリスクは、一六・七三%上がった。ドルは一レアル八一四。次の関心事は、米最大の保険会社AIGの行方だ。
 このような金融パニックをもたらした責任者の罪は、許しがたい。しかし、パニックは終盤を迎えたのではない。まだ悪化する可能性がある。ボベスパは七・五九%下げたのに、ニューヨークは、僅か四・四%下げただけだ。これは何を意味するのか。
 ウオール・ストリートの姿は、変わった。伝統のあるリーマンとベア・スタンズの二行は、番付表から消された。誰もが疑問に思うはず。病んでいる恩師に、もう少し暖かい手を差し伸べられないのか。ベアには公的資金を投じ、リーマンは紙くずのように捨てた。
 十六日のボベスパも一時四%続落したが、米政府が米国最大の保険会社AIGを救済する可能性があるとの報告を受け、午後三時現在で二%以内に戻している。その後、米連邦準備理事会(FRB)が政策金利の据え置きを決めたことから、市場はさらに持ち返した。
 米国金融不安収束の気配が見えてこないことから、ブラジルの市場も依然として不安定さを露呈していることが窺われるボベスパの動きだが、経済学者のミング氏によれば、ブラジルは、まだ火が燃えついたばかりだという。
 同氏は、ブラジルは三つの点で注意する必要があると分析している。一は、コモディティの下落で輸出がさらに低下する。二は、多国籍企業の配当金送金がさらに増加する。三が、クレジット枯渇。
 これまで企業は、資本市場のおかげで容易に資金調達ができた。これからは、世界中を飛び回る。それでも必要な資金入手は、困難になる。減速経済の中で、冬の時代を迎えるからだ。

278taro:2008/09/27(土) 08:09:18
ニッケイ新聞 2008年9月17日付け

パラリンピック最終日に=障害者との共存を考える=痛みや弱さを同じ目線で

 最終日を迎えた北京パラリンピックでは、「障害を持っている人々は、たくさんの応援を必要としているから」と、応援に駆けつける人々が、昼夜を問わず、競技場周辺を賑わしているという。
 陸上競技の視覚障害の部では伴走者がおり、足を切断した人は各人に適した義足使用など、様々な工夫と努力で競技に参加する選手を陰で支える人たちも大勢いる。しかし、生活の場では、障害者が偏見や差別の目で見られることなく、持てる能力を発揮できる環境が整っているだろうか。
 六日エスタード紙によると、聖市の映画館や学校、銀行、レストランなど、一〇〇人以上が集まる三五〇〇カ所の調査では、車椅子や歩行困難者用のスロープやエレベーターなど、法に定められた一〇〇〇以上の規定を全て満たしている施設は皆無。
 一方、公的施設とともに必要なのは、個人が使用する生活空間や補助具の適正化。十六日エスタード紙には、車椅子利用者の半数は恒常的な痛みにさいなまれているとあるが、車椅子や杖、義足、義手などが体に合わなければ、痛みや動きの制限などの影響が出るのは当然のことだ。
 ところが、これらの痛みや不自由さを理解し、改善に取組むことができる健常者が少ない。また、車椅子で下る時は後向きの方が安心できる、話しかけるには目線の高さでなど、利用者の心理や留意点も余り知られていないのが現状だ。
 二〇〇〇年の国内統計で、何らかの障害を持つ人は二四五〇万人。うち、運動障害ありは六六〇万人で、上下または左右半身の不随や四肢障害ありは二万六四〇〇人。義手や義足、車椅子のような補助具が必要という人は一〇〇万人という。
 車椅子利用者が傷め易い所は肩や手首、肘、手などで、背もたれや首支えの高さ、脚台の位置や座席のクッション性、車輪の大きさなどの調整が必要。車椅子利用に関する指導は保健統一システム(SUS)でも行なうが、調整費負担はない。
 衣類や眼鏡、入れ歯などと同様、障害者の補助具は個人調整が必要な必需品。聖市では車椅子利用者も利用できるタクシー導入計画が動き出したが、トイレの工夫やスロープ、てすりの設置など、誰もが快適に過ごせる環境作りや物心両面の改革が公私共に必要だ。

279taro:2008/09/27(土) 08:11:20
ニッケイ新聞 2008年9月17日付け

国連報告書=法廷外処罰を看過=殺人を副業とする警察官

 国連は十五日、ブラジルの治安政策を批判する報告書を発表と十六日付けフォーリャ紙が報じた。報告書によれば、警察官暴力の法廷外処罰が常套、政府は看過している。それで世界でも殺害による死亡率の高い国となっているという。
 報告書を作成した国連査察官は、二〇〇七年にスラム街や刑務所を視察。結論として警察暴力が、州政府や一部市民から黙認されているとした。特に注目したのは、投降の意志を表明した者に対する処刑だ。
 殺害は犯罪の取り締まりにならないし、治安政策としても容認されないものと強調。法廷外処罰は、ブラジルの一部でまだ続行されている。殺人の陰には、警察官の関与が認められる。殺人請負を休暇日の副業としたり、ミリシアと呼ばれる暴力団組織の一員となったりする警察官も多い。
 ブラジルからの報告書では、殺人件数は年々減少している。しかし、警察官の射殺が、殺人の多くを占めるようになった。リオ州では、警察官が一日に三人を射殺。市民は警察暴力に対し不感症のようだ。市民の大部分は、治安維持法が欠陥法だからという。
 薄給を補うため副業として請負殺人や暴力団組織の一員となった警察官の多くは、手入れのドサクサに紛れて注文の人物を殺害し、業務執行妨害で葬る。リオ市と聖市では殺人で起訴されるのは、一〇%に過ぎない。
 リオ市には、約五百のスラム街がある。その中に九十二の暴力団組織がある。暴力団メンバーの殆どは、警察官や元警察官、刑務所元職員なのだ。これらメンバーが、治安当局に替わって縄張りを治める十手預かりの仕組みだという。
 国連の見方では、軍警と市警、監察局、法医学研究所、聴聞局、検察局、刑務所管理局、裁判所がグルになっているので、全面改革は無理でも、できる範囲での改革は急務としている。

280taro:2008/09/27(土) 08:12:29
ニッケイ新聞 2008年9月17日付け

アウキミン陣営=終盤でカサビ攻撃=標的はPT拒絶票を狙え

 カサビ批判はセーラ批判につながるとして遠慮していたアウキミン聖市長候補は十五日、選挙運動の終盤戦にカサビ市政の難点を突いた。カサビ陣営は、PSDB(民主社会党)を盾に使ったというのだ。
 カサビ市長が〇六年三月、副市長から昇格して以来、PSDBの都市計画、特に医療は頓挫している。これまでマルタ批判に集中していたが、砲口をカサビ候補に向け戦略を変更した。
 アウキミン陣営は十五日、新選挙参謀のリーマ氏にマルタ前選挙参謀のサンターナ氏を迎えた。
この布陣にカサビ候補は黙っていたが、ローボPSDB聖支部長が注意勧告を送った。
 「PSDBの標的は、PT(労働者党)そのものだ。聖市にはPT拒絶票が多い。このグループを多く抱き込んだ者が、決選へ生き残れるチャンスが大きい」と。

281taro:2008/09/27(土) 08:16:23
ニッケイ新聞 2008年9月17日付け

ルーラはウナスールで点数稼ぐ

 チリのバチェレ大統領が南米諸国連合の緊急会議を召集したことで、スペインのエル・パイスがルーラ大統領はいち早く関係諸国の手綱を握り米国の介入に先手を打ったと論評した。一方亜紙ラ・ナシオンが、ブラジルは点数を稼いだと報道した。

282taro:2008/09/27(土) 08:17:12
ニッケイ新聞 2008年9月17日付け

東西南北

 聖州グアルジャー市で十四日に行方不明になった三二歳のサーファー、ヴィレーラ氏。若者四人がサーフィンの最中に波にさらわれたのを目撃し、二人を救出した後、同氏自身が波にさらわれたもので、他の二人は自力で脱出した。捜索活動中のジェット・スキーが転覆した十五日以上に海が荒れた日の出来事。波間に消えた英雄の安否を市民も気遣っている。
     ◎
 聖市東部シダーデ・チラデンテスで十五日朝産気づいたロベルタさん。主人が救急車の出動を求めに行っている間にお産は進み、八歳の長男の助けを得て、無事に女児出産。母親と女児は救急車ならぬパトカーで病院に運ばれたが、父親は「息子は英雄だ」と褒めることしきり。自分のベッドを提供し、母親の指示を受けながら出産を手伝ったロベルト君。へその緒を切ったのは母親自身だったという。
     ◎
 飲酒運転禁止法が厳しくなってからの交通事故死亡者は減少したが、それでも死者の三人に一人は飲酒状態。二〇〇七年八月の調査では四五・四五%だったものが、二〇〇八年八月は二八・五七%に減少した。一方、銃器による殺人の被害者で酒を飲んでいたのは、〇七年八月の四一・一八%に対し、〇八年八月は二八・三三%で、交通事故以外でもレイ・セッカの効果が出たと、サンパウロ総合大学犯罪医学の教授がコメント。
     ◎
 パラリンピックでは、陸上男子T11の四〇〇米でルーカス・プラドが三つ目の金、同女子T11の二〇〇米も金。水泳男子S10の四〇〇米自由形で金のアンドレー選手は四つ目。陸上男子T42〜46の四〇〇米リレーと卓球クラス3男子ダブルスは銀、陸上男子T46の一〇〇米は銅。

283taro:2008/09/27(土) 08:55:50
バッグにカナリア200羽、ブラジルの空港で男を拘束

 [ブラジリア 25日 ロイター] ブラジル当局は、サンパウロの国際空港で、200羽のカナリアをバッグの中に入れ持ち込んだポルトガル人の男の身柄を拘束した。警察が25日に明らかにした。

 農牧省の声明によると、税関当局は200羽のうち65羽が死んでいるのを確認した。空港の連邦警察幹部は、ペルーから到着しブラジル在住のこの男を動物不正取引の容疑で立件する方針を明らかにした。

 生き残ったカナリアは、より人道的な扱いで空路ペルーに返還されるという。

284taro:2008/09/29(月) 08:50:12
カーナビ窃盗団逮捕  静岡
2008.9.25 13:42

 静岡県警は25日までに、駐車中の車からカーナビを盗んだとして、窃盗容疑などで、浜松市の無職、デ・メロ・ジョゼ・アンデルソン容疑者(33)らブラジル人の男5人と、これらを買い取ったとして、盗品等有償譲り受け容疑で、静岡県掛川市の鈴木晃容疑者(38)ら日本人の自称中古車販売業の男3人を逮捕した。

 県警は手口や供述から、これらのグループによる被害は静岡、愛知両県で計約600件、総額1億円以上に上るとみて、裏付けを進めている。

 調べでは、メロ容疑者らは7月9日、名古屋市緑区内の駐車場で、市内の会社員の乗用車からカーナビ1台(15万円相当)を盗んだ疑い。鈴木容疑者らは6月25日、メロ容疑者らが盗んだものと知りながら、カーナビ2台を計3万5000円で買い取った疑い。

285taro:2008/09/30(火) 08:05:54
ニッケイ新聞 2008年9月18日付け

ボリビア内紛=政府と野党対話で決着=ルーラ大統領が仲介=力に訴えるモラエスを説得=調査委員会を設置

 Unasul会議は、ルーラ大統領が、多くの舞台を踏んだリーダーとして議事進行を図った。十五日は、野党との対話を拒むモラエス大統領に野党四県知事の同席を説得。同会議は、野党側決起はボリビア政府に対するクーデターとの位置付けは認めないとした。
 モラレス大統領が民主的に選ばれた正当代表であることは否定しようがないが、正当代表であることは、武力をもって国民を制圧することを正当化する理由にはならないと、ルーラ大統領は説得した。
 会議の焦点は、パンド県で起きた農民十八人の殺害事件であった。同会議ではチリ外相ジョアン・ガブリエル氏を委員長とする調査委員会を組織し、同事件の真相解明を行うことを提言した。
 同大統領が政府措置の合法性を強調したのに対し、ルーラ大統領は行動に入る前に野党との対話を持つべきであったと諌めた。法治国家には、対話が必須だと諭したのだ。合法性を強調するのは、選挙と秩序を保つための憲法だけだという。
 同会議は、問題解決のために米州機構(OAS)の手を煩わすことを断念。これは、米国の介入を招く恐れがある。モラレス大統領の演説には、しきりとチャベス大統領の名が出て、米国を刺激するからだ。
 コロンビアのウリベ大統領とチャベス大統領が、合法性が認められていない不穏分子の制圧に強権政治もやむを得ないと述べたのに対し、ルーラ大統領が現実的な解決法は、会って話してみることという。
 ボリビアは、資源採掘設備の国有化も、力の論理で合法化した。同じ手法で野党を制圧し、反抗するとクーデターと呼ぶのは非論理的だ。ブラジル政府が、ボリビアの内紛解決は野党との対話が先決であると宣告。対話に失敗して内紛が悪化するなら二十五日、ニューヨークで次回会議を行うと通告した。

286taro:2008/09/30(火) 08:08:51
ニッケイ新聞 2008年9月18日付け

大気汚染改善努力は続く=09年新ディーゼル導入維持=バイクの規制見直しも必要

 全国環境審議会(Conama)で硫黄分五〇ppmのディーゼル(S50)導入は二〇〇九年一月からと再確認後の十六日、ペトロブラス(PB)と国家原油庁(ANP)に対し、〇九年からの新基準適用を義務付ける仮判決が出された。
 六日本紙既報のように一度は導入先送りと見られたS50ディーゼルは、十日のConamaでは、従来案通り〇九年一月から導入と確認。硫黄分一〇ppmのS10導入も二〇一二年からとされ、五週間後に最終表決されると十一日伯字紙が報道。Conama前に多方面から圧力を受けた環境相は妥協を避けざるを得なかったようだ。
 一方、PBとANPに対する仮判決は、聖州環境局などの求めに対して第一九連邦裁民事法廷が下したもので、〇九年一月のS50ディーゼル導入遵守を命令。この仮判決では、ガソリンスタンド毎にS50用給油機最低一機の設置を義務化。ANPに対しても九〇日以内のS50の供給正常化を義務付けた。
 S50ディーゼル対応車生産は二〇一〇年以降と報道されていた件も、輸出用のものは既に生産中と十三日フォーリャ紙が報じ、仮判決でも、新しい車両にはS―50給油を義務付けた。
 一方、〇九年一月は、車による大気汚染統制計画(Proconve)の最終段階規制の適用開始期日でもある。この計画は乗用車の排気ガス規制などを定めたもので、乗用車に対しては一九九七年以来二段階の排気ガス規制強化を実施。
 これに対し、一九九八年には走行車両の六%だけだったバイクには特別な規制がなく、二〇〇八年には一二%、二〇一八年には二一%と予想される流通量の増加に対応できていない。
 問題となるのは、発ガン性を持つ炭化水素排出量は乗用車の七倍ともいわれるバイクの排気ガスで、十日フォーリャ紙は、一〇年後のバイクによる汚染物質排出量は乗用車のそれを上回るとの研究報告を報じている。
 汚染物質排出量の四五%を占めるディーゼル車向け燃料規制が最優先という環境省だが、バイクの流通量増加が予想以上であることが明らかになった今、バイクの排気ガス浄化装置の基準作成など、現状に即した変更も加えないと大気汚染大幅改善は困難となる。

287taro:2008/09/30(火) 08:09:39
ニッケイ新聞 2008年9月18日付け

BRICsが牽引=米危機後の国際経済を

 BRICsの名付け親でゴールドマン・サックス顧問のジム・オニール氏が、米金融危機とブラジルの将来について十六日付けフォーリャ紙で次のように語った。
 全ては中国の経済成長やコモディティの暴騰など、行き過ぎがもたらした結果だという。だから中国の経済成長率は七%以下に留まり、原油はバレル当り八十ドルで落ち付く。それで政府経費も縮小する必要がある。
 リーマンの和議やメリル・リンチの身売り、次はAIGの番かと心配するよりも、誰がこれからの世界を引っ張って行くかを考えるほうがよい。それが分かれば、米危機など問題ではない。
 リーマンの和議は、米国の消費全盛時代の終焉といえる。ブラジルも含めて特に中国は、消費市場を盛りたて米国に消費文化を売り込んだ。米国はその間、世界の不良債権を抱えこんで苦しんでいた。それは案外、誰にも知られていない。
 米国からの離陸は、世界中で話題になった。国内市場を育てたブラジルは、それを達成した。しかし、ブラジルが年間六%の経済成長率を達成できるかよりも、中国が七%を達成できるかが非常に心配といえる。
 中国経済は米国依存で、世界経済の変則的牽引車であった。コモディティ大国ブラジルは、暴落で経済が一時的後退するが、BRICsとともにやがて蘇生する。
 ブラジルで気になることを二つ指摘するなら、コモディティの下落に対し、いかに対応するか。それから政府の浪費癖を、どうカットするか。ブラジルが経済成長率五%以上を達成するためには、政府浪費に歯止めをかけることが先決だ。

288taro:2008/09/30(火) 08:10:13
ニッケイ新聞 2008年9月18日付け

連警N2を拘束へ=弟へ情報漏洩で便宜図る

 連邦警察は十六日、連警ナンバー2とされるロメウ・メネゼス部長を、捜査中のEBXグループの入札疑惑に関与する弟に機密情報を洩らしたとして拘束と、十七日伯字紙が報じた。
 同部長の拘束は、検察庁アマパー支部で展開中のトッケ・デ・ミジア作戦の延長から申請されたもの。同作戦はエイケ・バチスタ氏経営のEBXが、アマパー鉄道の入札に絡んだ不正捜査だ。
 検察庁同支部は連邦裁マカパー支部のアンセウモ・シウヴァ裁判長の拘束も申請した。同裁判長の兄弟二人が、EBXの子会社MMXを経営している。裁判長の判決を取引きした容疑だ。
 メネゼス部長の弟は保全会社を経営し、EBXと清掃と警備の業務契約を結んでいる。しかし、同部長が関与した証拠や盗聴記録は一切ない。また同部長には、コレイア現連警長官が二〇〇七年まで局長を務めた国家保安局と関係し、空港警備の責任を負う国家公共空港警備委員会に対し、弟の便宜を図ろうと画策したとの嫌疑も出ている。

289taro:2008/09/30(火) 08:10:48
ニッケイ新聞 2008年9月18日付け

チエテ沿道10車線へ=渋滞12%減、走行時間40%減

 聖州政府は十六日、民間企業の協力で二〇〇九年からマルジナル・チエテを現在の四車線から十車線に増数する計画を発表したと、十七日付けエスタード紙が報じた。
 二〇〇九年は、AV・ド・エスタードからタツアペー陸橋までの十五キロメートル。二〇一〇年は、ヅットラ街道入り口からアイルトン・セナ街道までの四キロメートル。全長二十四・五キロに官民合同で総工費十億レアルをかける予定。
 これだけで渋滞を一二%解消でき、走行時間を四〇%節約。事故は、五〇%減ると見ている。車線の幅は、狭くなる。フリー・ゾーンは、最低限に抑え廃止する。一部は民間団体の地所を接収することになる。
 チエテ川の上に高架道路を建設する案もあったが、廃案になった。

290taro:2008/09/30(火) 08:11:27
ニッケイ新聞 2008年9月18日付け

エイズ薬の国産に成功

 フンダソン・オズワルド・クルースが、エイズ抑制剤の一つエファヴィレンスのコピー製造に成功した。〇七年の同薬使用者は全国で七万七千人、インドから九千万レアルをかけて購入していた。HIV増殖抑止のため、同薬を含む十七種の薬品を保健省から無料提供されている患者は一八万四千人に上る。

291taro:2008/09/30(火) 08:12:00
ニッケイ新聞 2008年9月18日付け

東西南北

 聖市西部で十六日、ピエロの面を被って盗みや強盗を繰返していた二人組逮捕。三カ月間に少なくとも二〇件の犯罪を繰返した二人は、歩行者やバス待ちの人の他、車やガソリンスタンドも襲い、逃走には乗用車を使用。逮捕時には面と銃器、盗んだ携帯電話などが押収された。携帯電話はチップ交換後に売却し金に変えていたというが、ローンや離婚相手への養育費支払いのため犯行を繰返したという。
     ◎
 聖州ではぐずついた天気が続いているが、ミナス州では、ひょうも伴う強い雨と風の荒れた天気で、十五日のカランダイー市では、ひょうによる家屋損傷は一〇〇軒以上、少なくとも二万一〇〇〇人が洪水などで避難することに。風雨は州都ベロ・オリゾンテなども襲ったが、停電や軽いケガなどの報告が出されている。
     ◎
 月曜日の朝は心筋梗塞を起こす人が多いとか、心臓疾患による死亡者は脳血管障害による死亡者についで多いなどの記事が出ていた一方で、サラダなどに使うサルサ(パセリの一種)の血液サラサラ効果が報告された。リオ連邦大学の動物実験では、サルサのエキスを与えた動物の血塞状態は一〇〇%解消。ブロッコリーは、心臓疾患や喫煙者の肺の保護に良い他、骨そしょう症の予防にも良いとの報告もある。
     ◎
 パラリンピックの最終日は、男子の五人サッカーで金、マラソン男子では銀の他、九位、一三位にも伯国選手。視覚障害の選手には伴走者が付くが、男子陸上リレーでは、バトンタッチの時に伴走者が選手より前に出ていたとして失格処分。処分がなければ銀だったというが、最終成績はアテネを上回る金一六、銀一四、銅一七だった。

292taro:2008/09/30(火) 08:12:42
七歳の子が手榴弾遊び


 聖市南部パレレイロス区で十七日夕、学校帰りの七歳の男の子マテウス君が路上に落ちていた手榴弾を拾い、石ころと錯覚、蹴ったり投げたりしながら家へ持ち帰ったが、これを見た家族四人ははパニックにおちいり、市場の倉庫係りをしている祖父のセバスチヨンさん(四八)が警察に通報、駆けつけた警官が手榴弾が置いてある庭を三時間にわたり隔離後、手榴弾を押収、事なきを得た。警察によると、手榴弾はM―三二型で爆発力が強く、「もし爆発していたらと考えるとぞっとする」と付近住民は異口同音に述べている。(十九日付けジアリオ・デ・サンパウロ紙より)

293taro:2008/09/30(火) 08:13:33
ピエロの仮面被り:笑顔でにこにこ、実は強盗
 パリヤッソ(ピエロ)の仮面を被り、こっけいなおどけ者を装い、こにこと標的に接近、現金や携帯電話を奪う二人組が聖市西部のビラ・ソニアを三か月に渡り荒らし回っていたが、十五日夜、武運つたなく強盗容疑で逮捕された。

 デニス(一八)とマルネイ(二〇)は以前、靴屋の店員として働いていたが、マルネイが解雇され、部屋代のペンソンさえ払えなくなり路頭に迷った。金に窮したマルネイはデニスと相談、ピエロに変装、強盗、窃盗業に転業、僅か三か月で二十件以上の強盗、窃盗を犯している。二人は深夜、バス停に立っている市民やガソリン・スタンド、車の中にいる市民を専門に携帯電話、現金などを盗み、携帯電話はナイト・クラブの客などに百―百五十レアルで売り飛ばしていた。二人の武器はおもちゃのピストルで深夜これをポケットから引き出すと本物に見え、標的は簡単に金品を差し出したという。(十七日付けJT紙より)

294taro:2008/09/30(火) 08:14:35
≪日常茶飯の凶悪事≫:四日で一人の軍警が死亡:被害甚大な聖州軍警隊
 聖市の東部ジャルジン・ノーベ・デ・ジューリョの住民でL・S・Dさん(四〇)の本職を知っている者はまずいない。L・S・Dさんの本職は軍警だが、軍警のユニホームを着て帰宅したことも出勤したこともなく庭の物干し竿に軍警のユニホームを干していたことすら一度もない。十九日付けエスタード紙並びにJT紙によると、四日に一人平均で軍警隊員が殺されており、過去七年半で七百十九人の軍警隊員が死亡したと報じているが、この数は五個中隊の兵員に匹敵するほどの大軍だ。軍警隊員の本職を明かしたくないという気持ちは偶然ではなく、これらの数字が隊員に恐怖を感じさせ本職発表を控えさせている。聖州保安局によると、十九日午後七時までに軍警隊は百三十九件の事件簿を作成、州検察庁に届け出ている。

 サンパウロ州軍警隊は今年一月から七月までの七か月間に殺害した数は昨年同期比で一九・五%増しと大幅に増加、聖州の軍警は今年一日平均一・五人を殺害しているが、昨年は一日平均一・二人だった。「軍警の逮捕の目的は違法者の検挙にあり殺害ではない」と強調。(二十日付けアゴーラ紙より)

295名無しさん:2008/09/30(火) 08:15:17
聖市の市内局番が変更


 テレホニカ社の二十五の市内局番とエンブラテル社の九の市内局番が二十日から変更された。

296taro:2008/09/30(火) 08:16:08
学生が高速道路で事故死:24歳の人生に終止符:人助けをモットーに一生
 聖市西部サンジューダス・タデウ・ブタンタン大学の情報システム科三年に在学中のファービオ君(二四)は、ブラジルに貧富の格差が激しいのは教育の不平等が原因と判断、貧困家庭の子弟に学費を与え自由に勉強できる非営利システムで非政府組織(NGO)の開設に踏み切った。彼は十七日午後、授業終了後、恋人と友人を乗用車セルタに乗せ、オザスコにある自宅へ向かった。

≪貧困家庭にともしび≫

 ファービオ君は途中、昨年、聖市で三十三件の交通事故が発生したピニェイロス川沿岸の街道を通ったが、同街道は昨年四十八件の事故を起こした聖市で最も危険なチエテ川沿岸の街道に次ぐ危険地帯とされている。彼は午後十一時半ごろ、同街道の真ん中に止まっていたフォード―カー内から「故障した。助けてくれ」というサインを出していた運転者の叫びを聞き、故障車の状態を見るため車から下りた。彼はトライアングルを故障車の回りに立てかけ運転者が安心して車の修理ができるように配慮して修理。十一時五十分ごろ車は直り運転者は出発の準備にとりかかった。

 ファービオ君が自分の車をスタートさせようとした時は、後部から突入してきたトラックがセルタ車の後部に激突、トラックの運転手は軽傷を負った。ファービオ君も即死した。これを見届けたフォードカーの運転手は後々の面倒を避けるためかフラービオ君の治療もせずに放置、現場から逃走している。

 フラアービオ君が身の危険をも顧みず車修繕に協力、修理中の運転手の安全を図ったのに恩を仇で返した行為に目撃者は異口同音に非難している。(十九日付けエスタード紙JT紙より)

297taro:2008/09/30(火) 08:16:40
老妻を射殺後に自殺:離婚と財産二分を迫られた夫
 プライア・グランデ(聖市東北七十一キロの海岸都市)に住む年金生活者のアルフレッドさん(七六)は十八日午前十時半ごろ、年金生活者の老妻ジャシンタさん(七五)に向け至近距離からピストルを二発発砲、射殺後、残っていた銃弾で自殺を遂げた。警察は夫の遺言状とも思われる自殺前の書き置きを発見したが、同遺言状によると、ジャシンタさん殺害の理由を次のように認めている。「妻は二十五年の結婚生活後、離婚したいと希望、離婚の条件として財産の二分を求めてきたが、自分はこれに反対する。ジャシンタは民事裁判所に離婚と財産の分譲を請求した訴訟を起こしていたが妻は正式には結婚していないのでこれらの訴訟は無効だ」としている。

 夫のアルフレッドさんは夫婦の葬儀費用として封筒に現金二千五百レアルを挿入、葬儀会社宛て送付している。夫婦の隣人たちによると、犯行のあった十八日の夜、夫婦の口論や銃声は聞かれなかった。夜間、裏口の戸が開け放しになっていたので不審を抱いた隣人が警察に通報、警官が塀を乗り越え屋内に入ったところ裏口で夫婦の遺体が発見された。(二十日付けアゴーラ紙より)

298taro:2008/09/30(火) 08:17:45
欠陥発電所にかこつけ 対BNDES債務返済を不履行か


 コレア・エクアドル大統領は二四日、ブラジルの社会経済開発銀行(BNDE)からの借款二億四三〇〇万ドルを返済しない方法で検討していると語った。

 同資金は構造的欠陥を持つ国内のサンフランシスコ水力発電所を建設したノルベルト・オデブレシト土建の工事に当てられたものであり、返済に価しないと考えるという。

 同社は国外追放処分に付されたため、国際裁判に持ち込み仲裁に委ねる方針。同社がエクアドルで進めていた水発、空港、道路建設工事現場は軍隊によって警備されている。

 ルーラ大統領は、エクアドルを小さい兄弟の国と呼び、今回の問題を二八日の国民投票に関係すると見、コレア大統領の電話を待つとのべている。

 BNDESは直接コメントをさけ、借款供与は〇四年にブラジル企業の財貨・サービス輸出支援政策の範囲内で行われた。エクアドル中央銀行が保証している、とだけ語った。

 ブラジル貿易協会(AEB)のジョゼ・カストロ副会長は、もしエクアドルが債務不履行を強行すればラテンアメリカの貿易史に前例をつくる。エクアドルは国際信用を失うことになる、との意見である。 

 一方、ペトロブラスはアマゾニア地域のエクアドル領内における二油田開発を断念、返却する方針である。ブロック31は日量二万五〇〇〇バレル生産予定だった。

 エクアドルのキリボガ鉱業・石油相は断念の理由についてペトロブラスが環境上きわめてハイリスクの問題に直面したため、と述べた。

299taro:2008/09/30(火) 08:19:12
米マイアミの裁判が蒸し返す ク大統領候補宛てだった送金―アルゼンチン


 二五日付けグローボ紙は、昨年八月にブエノスアイレス空港税関で七九万ドルの現金入り鞄を持ち込もうとしてアルゼンチンの連邦警察におさえられたギード・ウイルソン氏(実業家、ベネズエラ人)のその後について報じている。

 同氏は目下、米マイアミに拘置され米連邦捜査局(FBI)の監視下にある。チャーベス・ベネズエラ大統領が米国に送り込んだ秘密要員らとの関係が疑われているもの。

 ウイルソン氏は二四日、マイアミ裁判所に資金の出所、届け先を証明する書類を提出した。出所はベネズエラ石油(PDVSA)でクリスチーナ亜大統領候補(当時)の選挙運動費として手渡される予定だった。

 また、ベネズエラ政府がチャターした飛行機には他の現金入り鞄が詰まれていた。総額六〇〇万ドルと供述した。同氏がチャーベス大統領に汚名払拭と弁護士への支払いなどのために二〇〇万ドルを申請する書簡も提示された。その申請後ベネズエラ政府はウイルソン氏と交渉するためベネズエラ情報部(Disip)署員をマイアミに派遣している。

 同スキャンダルをもみ消すためベネズエラ政府は秘密警察署員を米国に送り込んだとされ、米当局はこの一年間にベネズエラ人四人、ウルグアイ人一人を取り調べている。

 二週間前、Disipからミッションに加わるために雇われたベネズエラ人のマイオニカ弁護士は、チャーベス大統領がヘンリー・シルバ将軍(Disip部長)に秘密基金からウイルソン氏の要請に応えるため資金を出すよう下命したと供述している。同弁護士は米国検察側に協力を約束し、スキャンダル責任者の一人であることを認めた。

 ベネズエラからブエノスアイレスまでウイルソン氏らを乗せ、六〇〇万ドルを運んだ小型機には国営ベネズエラ石油の幹部職員四人、及び企業家数人が同乗していた。

 チャーベス大統領がクリスチーナ大統領候補に選挙運動費として不正送金したと思われ、スキャンダルに発展しそうな現金入り鞄。当事者らはもみ消そうと試みているが、マイアミでは調査が進む。

 外国の自主権を尊重しないチャーベス大統領のベネズエラをルーラ大統領はメルコスールの新正式加盟国に迎えようと国会に働きかける。 



 2008年9月26日付け

300taro:2008/09/30(火) 08:19:46
インフレIPCA・15ベースで下がる


 ブラジル地理統計院(IBGE)は二四日、九月の広範囲消費者物価指数15(IPCA・15)を〇・二六%と発表した。八月の〇・三五%を下回った。

 食料品が〇・二五%だったことによる。トマト三八・一四%、ポテト八・八四%、牛乳四・四八%、食パン一・〇八%などのそれぞれ値下がりが主なところ。外食費は一%未満ながら値上げ。

 IPCA・15は、前月後半とその月の前半の物価動向を調べる。九月分は八月後半と九月前半が調査対象。これに対して政府公定インフレ指数の広範囲消費者物価指数のIPCAはまる一か月を調査。



 2008年9月26日付け

301taro:2008/09/30(火) 08:20:19
Inamaゴーサイン アングラ3号工事


 再生可能天然資源・環境院(Ibama)はさる二二日、エレトロヌクレアル公社に対して、環境ライセンスに関する青信号を出し、同公社は早速原発アングラ3号の工事再開に着手する。二二年ぶりの工事再開。

 一方、核エネルギー委員会(Cnen)は、核施設とは関係のない建物などの建設工事を許可した。整地等の準備を終え、本格的に核施設工事に着手するのは来年四月予定。



 2008年9月26日付け

302taro:2008/09/30(火) 08:20:55
為替レートと株価


 《ドル相場高騰、平均株価若干上げ 中銀、流動性逼迫に対処》



 二四日のサンパウロ・ドル相場は一・〇九%上昇で、引け値はR$一・八五〇へ。

 サンパウロ平均株価は〇・五%の上げ、指数は四万九八四三ポイントへ。出来高はR$四〇億だった。弱気だったがペトロブラスが二%台、ヴァレが一%台上昇で全体を引っ張った。しかし、今月一〇・四八%、今年二一・九八%の下落。 

 ニューヨーク株式市場ではダウ、S&P、ナスダックが若干の上げ。

 国際原油価格はニューヨーク市場で一一月渡しがバレルあたり一〇五ドル台に若干の下げ。

 米金融危機がもたらすであろう国内市場の流動性逼迫に対して中銀は下記方策をとる。

 まず銀行の対中銀供託金の供託幅の伸縮。流動性不足の場合はゆるめ、過剰の場合は幅をしめる。R$市場に約R$一三二億を確保。

 ついで、一一月実施予定のリース会社への供託金制度実施を来年一月一六日以降とする。



 2008年9月26日付け

303taro:2008/09/30(火) 08:21:28
外国人の土地購入制限 連邦政府が近く国会提出 外資と合弁の伯企業も対象


 連邦政府は、外国人個人、及び外資系とブラジル資本の合弁企業(外資が経営権掌握)によるブラジル国内の土地購入を制限する法案を国会に提出する予定。議論の主旨に関しては野党側にも依存がなく与野党間のはげしい対立はなさそうだが、制限に反対する外国人投資家たちの圧力が予想される。



 《予想される外資の圧力》



 植民・農地改革院(Incra)によると、外国人が国内に所有する土地の総面積は現在五五〇万haに達する。しかし、土地登記にあたって購入者の国籍申告が義務的でないこともあり、現実にはもっと広大面積であることが考えられる。

 同法案は外国人による土地取引、土地面積を下記のように規制する。要点のみ。

 ①植民会社による分譲地の三割は義務的に少なくともブラジル人が所有していること。

 ②外国人個人による農地購入は連続、不連続的に五〇モジュール(開発未定モジュール=MEI)を超えないこと。

 ③企業による場合の購入は、それぞれの定款に定められた農業・牧畜、工業プロジェクト、または植民プロジェクトの実施が目的であること。

 ④外国人のプロジェクトはブラジル農務省によって認可されている。同様の認可がプロジエクト実施地方の当該連邦機関によっても付与されていること。

 ⑤工業プロジェクトの場合は、通産開発省によって分析されること。

 ⑥土地登記に関しては次の規制。

 土地の購入は公正証書に記されており、同証書には購入者の身分証明証、ブラジル在住証が記されていること。企業の場合は官庁による農地購入認可の証明書、及びブラジル国内で設立され、営業が認められているとする各種書類が記載されていること。

 また、不動産登記役場(カルトーリオ)は、外国人による農地購入については別途に独立した台帳をもつ。

 ⑦その他規則として、国家安全区域内の土地を購入する企業、個人は事前に国家治安審議会事務総局の認可を取り付ける。

 ⑧外国人による農地購入では法人、個人を問わず土地面積がその農地所在郡面積の四分の一を超えないこと。以上の制限に反する購入は無効とみなす。



 2008年9月26日付け

304taro:2008/09/30(火) 08:22:02
対BNDES債務不履行案 国民投票後に交渉とジウマ長官―エクアドル


 コレア・エクアドル大統領は二四日、ブラジルの社会経済開発銀行(BNDES)からの借款二億四三〇〇万ドルを返済しない方法で検討していると語った。

 同資金は構造的欠陥を持つ国内のサンフランシスコ水力発電所を建設したノルベルト・オデブレシト土建の工事に当てられたものであり、返済に価しないと考えるという。

 同社は国外追放処分に付されたため、国際裁判に持ち込み仲裁に委ねる方針。

 これを受けてジウマ官房長官は二五日、新憲法を国民に問う二八日の国民投票後に解決するとの方針。また、BNDES融資はエクアドルにではなくオデブレシト社に供与したものであることを明らかにした。

 エクアドル国内では二五日、新憲法の国民投票向け与野党双方が展開してきた運動が終了した。コレア大統領は野党勢力下のグアヤキルで最後の集会を終えた。世論調査によると、国民の五七%が新憲法に賛成意見である。反対意見は二八%。

 オデブレシト土建が建設したサンフランシスコ水力発電所(地下発電所)を訪れた国際コンサルタントは、地下トンネル一一・二kmに八か所の欠陥が見られる。タービン及びその他機器にも修理の手が加えられつつある。作業員三〇〇人が働いている。

 〇六年八月一六日にツングハウア火山噴火があり、発電所一帯に灰が降り注いだこともある。



 2008年9月27日付け

305taro:2008/09/30(火) 08:22:39
サチアグラハ作戦 英銀、預金を封鎖 連警、サンクチス判事を事情聴取


 英裁判所は二五日、ダニエル・ダンタス氏(オポチュニティ銀行創立者役員)の銀行預金四六〇〇万ドルを封鎖した、とブラジル政府に伝えてきた。

 サチアグラハ作戦でいったん逮捕され、釈放になった同氏の英銀口座は同作戦の段階で連邦警察が知るところとなった。

 その後、ブラジル財務省の金融活動制御審議会(Coaf)が英当局と口座の動きを追っていた。

 連邦警察はこれを機会にその他の国、タックスヘーブンに散在するファンドを追及する。オポチュニティ・ファンド・ケイマンは、本人のみか、ブラジル人顧客、企業家、政治家の多くがマネーロンダリングに利用している疑いがある。

 一方、サチアグラハ作戦関連で連邦警察は二五日、連邦地方裁のファウスト・サンクチス判事から事情聴取を行った。

 連邦最高裁判所のジウマル・メンデス長官とデモーステネス・トーヘス上院議員(民主党=DEM、ゴイアス州)の電話会話が傍受されていた。同判事の差し金ではないかとする疑い。

 約三時間にわたったが、同判事は傍受を命令してはいないと否定した。スザナ・カマルゴ判事が、同判事からメンデス長官は監視の要ありとの言葉を聞いたとしているが、サンクチス判事はこれも否定した。



 2008年9月27日付け

306taro:2008/09/30(火) 08:23:20
プレサウ開発案は10月に煮詰まる


 マーンテガ財務相は二五日、深海のプレサウ油田開発案の具体化は一〇月の省間委員会の会議で最終決定に至り、ルーラ大統領に提出される予定、とのべた。九月末までに煮詰める予定だった。

 ジウマ官房長官も複雑な問題であり、政府は煮詰めるまでにもっと時間を要するとの意見。



 2008年9月27日付け

307taro:2008/09/30(火) 08:23:58
為替レートと株価


 《ドル安、株高のサンパウロ市場 国会とホワイトハウス交渉の焦点》



 二五日のサンパウロ・ドル相場は一・五七九%下げ、引け値はR$一・八二一へ。

 サンパウロ平均株価は三・九八%の上げ、指数は五万一八二八ポイントへ。出来高はR$五二億だった。米国会において与野党が、米政府の金融界救済法案(総額七〇〇〇億ドル)につき賛成の方向で一応合意を見たとする情報による。実際には、与党の共和党内で異見が出て合意を覆した形で二六日も議論がつづく。

 ニューヨーク株式市場ではダウ、S&Pが二%台近い上げ。

 国際原油価格はニューヨーク市場で先物がバレルあたりは一〇八ドル台にあげた。

 米国会とホワイトハウスの交渉の焦点は七〇〇〇億ドルの交付。三回に分け、第一回は二五〇〇億ドル。二回目に一〇〇〇億ドル、残額はそれまでの救済策の効果を見て。米国庫は一括交付と考えていた。

 また、救済を求める金融機関のエグゼクチブに対するボーナスの制限。金融救済プログラムの監督強化。国庫、連邦準備制度理事会以外に。

 米民主党側は政府救済策以外に金融危機がもたらした弊害に苦しむファミリーに向け五六二億ドルの支援金付与を提案した。



 2008年9月27日付け

308taro:2008/09/30(火) 08:24:33
プレサウ油田で討論会 収入用途よりも採油が先 慎重なカルドーゾ元大統領


 日刊紙エスタード主催による「プレサウ油田の将来」をテーマの討論会が二五日、サンパウロ市で開催された。さきごろサントス海盆で発見された同油田は、ブラジルをして世界有数の石油輸出国に押し上げるとして全世界が注目するところである。会場には別のプレサウ、ジュルバルテ油井から採油された原油をつめたバレルのミニチュアが持ち込まれた。



 《メ上議、石油規制法改正に固執》



 討論会出席者はカルドーゾ元大統領(ブラジル民主社会党=PSDB)、メルカダンテ上院議員(労働者党=PT)、ハートウン・エスピーリト・サント州知事(ブラジル民主運動党=PMDB)、ブラジル原油地質学士協会(ABGP)のマールシオ・メーロ会長、フランシスコ・グロス元ペトロブラス社長(現OGX取締役)、グスタヴォ・ガタスUBS・パクトアウ銀行石油アナリスト。

 ブラジルの石油規制法の改正についてメルカダンテ上院議員は緊急を要すると述べ、カルドーゾ元大統領は慎重に。プレサウ油田の原油収入の用途議論も早急開始の要ありとするのに対して、「まだ入手していない収入の配分をいま議論するよりも原油生産実現からはじめなければ」と先を急ぐ議員をカルドーゾ元大統領は制する。

 メーロABGP会長は原油推定埋蔵量一四〇億バレルが新油田で五五〇億バレルに増大し、ブラジルは世界第一二位の原油大国になる。これに別途二〇〇億バレルがプレサウ以外に発見されており、推定埋蔵量は七〇〇億バレルを超え、世界第七位になると説明。

 グロス元ペトロブラス社長は、エルドラードの錯覚にとらわれていてはいけない。原油はあるが必要なのは開発投資である。外国からの投資金をどう呼び込むかだと発言。カルドーゾ元大統領も同意見で「まちがって我々はお金持ちだという考えを持ってはいけない。将来はお金持ちになれるが。それには大変な努力が必要である」とのべた

 メルカダンテ上院議員は、原油・天然ガス生産にかけられるロイヤリテイーの配分の再検討の必要性、埋蔵原油に対する政府のコントロールを強化することの必要性をを強調した。

 同議員は兆単位とも言われる開発資金を外国から呼び込むことの必要性に賛成ではあるが、役務遂行に政府は民間企業と契約する生産分配方式を採用するのが望ましいとのべた。

 これについてカルドーゾ元大統領は、「一国の政府、あるいは一インテリの発想によるものではなく、国内から湧き出るものでなければ」とコメントした。

 UBS銀行のガタス氏は「多くの投資家の参加が求められるところだが、要はブラジルが何を欲するかだ。単に日量四〇〇億バレルの輸出を希望するだけなのかである」。

 グロス元ペトロブラス社長は「われわれは最後の原油埋蔵国である、というだけでは問題は解決しない。国内産業発展のために採油を急ぐ必要がある」。

 今プレサウ油田開発にペトロブラス公社以外に別の公社を設立する案で議論がわいている。新モデルにどれを採用するかも大事だが、透明的で投資家に安心感を持たせることが最重要と多くが意見。

 エスピリット・サント州のハートウン州知事は、プレサウはブラジルの構造改革深化に大きく貢献する。大きなチャンスは大きな挑戦でもある。その挑戦に挑んだ国々の例を参考に透明性に基づいた行動を進める必要があるとの見解を示した。



 2008年9月27日付け

309taro:2008/10/01(水) 07:50:09
マシャード・デ・アシスの100回忌

 今月29日はブラジル史上最高の作家とも言われるMachado de Assisマシャード・デ・アシス(1839-1908)の100回目の命日。今月15日にはアメリカで記念イベントが開かれ、彼の生涯や作品についてのセミナーやディスカッションが行われた。

 マシャード・デ・アシスは本名Joaquim Maria Machado de Assisといい、1839年リオ生まれ。小説家、短編作家、詩人、劇作家などとして活躍し、ブラジルの文学界において重要な人物のひとりとされている。彼の代表作には『ブラース・クーバスの死後の追想』や『ドン・カズムーロ』などがあり、1870年代から起こったリアリズムを象徴する作品としても知られている。

 また1896年には「Academia Brasileira de Letras(ブラジル文学院)」を創設。「マシャード・デ・アシスの家」とも呼ばれ、これもブラジル文学を確立するにあたって重要なことのひとつであった。

 活字離れがすすむ昨今、死後100年たっても、なお読み続けられている作品はなかなかないはず。『ドン・カズムーロ』は日本語訳も出版されているし、その他の作品も英語訳は多数出ているよう。ぜひこの機会にマシャードの作品を手にとってみたらいかがでしょうか。

310taro:2008/10/01(水) 07:55:57
アマゾンの違法伐採、ワースト1位はブラジル政府

9月30日17時34分配信 ロイター

 [ブラジリア 29日 ロイター] ブラジル環境省が29日発表した、アマゾン熱帯雨林で大規模な違法伐採を行っている100組織のランキングで、ブラジル政府がワースト1位となった。
 それによると、2005年以降に最も大規模な森林伐採が行われた6地域は、貧困層に土地を再分配する政府系機関INCRAが保有しており、入植者による木材の売却や農地開拓などにより、合わせて22万3000ヘクタールの森林が破壊されたという。
 ミンク環境相は、記者会見で「100位に入った全ての組織に対して、厳しい措置を取るつもりだ」と、告発する方針を示した。

311taro:2008/10/01(水) 08:06:44
ニッケイ新聞 2008年9月19日付け

聖市証券市場=外国人投資大挙引き揚げ=最有望市場に試練=米危機回復までの辛抱=政府が投資奨励対策へ

 聖市証券市場(ボベスパ)は十七日、外国人投資家の大挙引き揚げで株価指数を六・七四%も下げ、外国人投資収支は九月だけで七億レアルの赤字、一月から百七十億レアルの赤字と十八日付けエスタード紙が報じた。マンテガ財務相は、国内企業にとって国際金融での資金調達が困難になるとの見通しで、投資奨励法の起草を表明した。
 米金融市場混乱の様子は、ワールド・センター・タワーが崩れ落ちるのを見ているようだ。次は誰の番かと関係者は固唾を飲んでいる。米金融市場の影響でボベスパは十七日、今年二番目の高波を受けた。ドルは二・六四%上げ、一レアル八六八となった。
 外国人投資家が、ブラジルに投下した資金を引き上げ、米国にできた赤字の決済に狂奔している。背に腹は代えられないと、常軌を逸した投売りをするから悪い。
 米金融市場が回復し金融システムを再構築するまで、ボベスパの戸惑いは続くらしい。ただ米国が異なるのは、他の国が修復に数年か十数年かかることを数日で実行することだ。鯛は腐っても、鯛らしい。
 新情報では、米最大の貯蓄銀行ワシントン・ミューチュアルが競売に付された。シティグループに吸収されるらしい。さらに投資銀ナンバーツーのモルガン・スタンレイが、ワコビアと合併との報道がある。大手投資銀行で最後に残ったのは、ゴールドマン・サックスだけになった。
 米系多国籍の本国送金は、いまだかつてない勢いである。本社の一大事で、支店のヘソクリまでかき集めたようだ。過去十二カ月で四四%増の九十五億ドルに上り、日本や中国、ロシアからの送金を上回った。
 一方、日本や中国、ロシア、インドからの送金は合計で一五・五%増に過ぎない。これは米国が、ブラジルを投資先として重視したためだ。
 金が十七日、一オンス(三十一グラム)九十ドルで史上最高値を記録した。金は戦争などの非常時に注目され、金融ストレスを象徴している。
 ボベスパは、まるで戦後のノミの市だ。十五日までのブラジル関係株の暴落ランクは、次の通り。()内は下落幅。Agrenco(九五・四%)、Laep (九三・二%)、Inpar(八八・八%)、Gradiente(八五・九%)、Abyara(八二・七%)、Ienergia(七九・八%)、Positivo(七九・六%)など。

312taro:2008/10/01(水) 08:08:08
夫婦間の問題 暴力を振るうのは夫だけではない


 夫婦喧嘩になると相手を殴るのは夫のほうだけではない。妻が夫に対して暴力を振るう事も少なくない。

 初めての全国調査で明らかになった。調査はブラジルにおける飲酒レベル関係として、ブラジル全国の男女一四四五人を対象にマルコス・ザレスキ医師が行った。

 これにはサンパウロ連邦大学のアルコール及び麻薬研究所(Uniad)、全国麻薬政策局(Senad)が協力した。

 調査の結果、女性回答者の五・七%が過去一二か月内に一度は相手をなぐったことを認めた。これが男性となると三・九%である。

 暴力沙汰を起こしたケースの女性の九・二%が酒に酔っていた。これが男性となると三〇・八%。

 クリスチーナさん(仮名、カベレイレイラ)は、過去に恋人の多くを殴り、現在の夫もなぐるわ、と事実を隠さない。わがままな性質を自分で認めるが、決して喧嘩を好まない。しかし、口論になると相手が黙ってしまう。カベと話をするようなもので腹が立ち、つい…だと。



 2008年9月30日付

313taro:2008/10/01(水) 08:09:37
ニッケイ新聞 2008年9月19日付け

一日に4人死亡72人負傷=後遺症治療者は死者の倍=07年聖市での交通事故統計

 交通安全週間(十八日〜二十五日)にあわせ、十八日エスタード紙が発表した聖市の交通事故統計によると、二〇〇七年の交通事故死は一五六六人。交通事故により、一日に四・三人が死亡、七二人が負傷したという。
 一日に四・三人の内訳は、歩行者二人、バイク利用者一・三人、車利用者〇・八人自転車利用者〇・二人。年間では、各々、七三六人、二八一人、四六六人、八三人。
 これを、人口六一〇〇万人の英国の一日八人や、ニューヨークの一日〇・七人との数字と比較すると、聖市の交通事故死者の多さがわかる。
 二〇〇六年と〇七年の比較ではバイク利用者の死亡が二二・六%増。十日フォーリャ紙によれば、聖市内のバイクの数は一九九八年の三〇万台に対し二〇〇八年は七〇万台。バイクでの死亡者増は走行量増以上だ。
 十日フォーリャ紙は、バイクの走行量増は公共交通手段の欠如と交通渋滞の悪化が原因としているが、車より不安定で、体を保護する部分が少ない、識別しにくい、車の間の走行や二人乗りなど、事故につながる要因も多い。
 その意味でもっと危険な自転車利用者の死亡は、二〇〇四年の五一人が、〇七年は八三人と六二・七%増加。道路の状態が悪いことが死亡事故につながる率も、バイクや自転車の方が高い。
 また、事故多発個所は、両マルジナルやエストラーダ・ド・Mボイ・ミリン。セルソ・ガルシアとサリン・ファラ・マルフ、ド・エスタードとサントス・ドゥモン、パウリスタとブリガデイロ・ルイス・アントニオの各大通りの交差点での事故も多く、被害者の出た交差点での事故の二五%、曜日で最多は土曜日で、金曜夜から土曜未明勤務の救急隊員は事故処理に追われるという。
 また、後遺症に悩む被害者は死者数の倍。骨折や切断、むち打ち症などでリハビリが必要な場合は、車の強制保険から二七〇〇レアル以上の補助も出るが、事故により、命や夢、家庭を失う人は表面的な統計以上に多いことも銘記すべきだ。
 事故削減には罰則や教育、環境整備が必要というが、市長や市議候補が訴える交通対策も渋滞対策のみでは不充分。安全対策、補償対策も念頭に置いて聞く必要がある。

314taro:2008/10/01(水) 08:12:30
有望な軽質油を発見 ペトロブラス、新油井で


 ペトロブラスは二六日、サントス海盆の南方に試掘中の新油井で軽質原油を発見したと発表した。サンパウロ州海岸から二〇〇kmの距離。岩塩層の上に埋蔵。一億五〇〇〇万バレル採油可能と見られる。ペトロブラスの一〇〇%支配下。

 これとは別にプレサウ層の新油田発見でその開発方式がさかんに議論されているが、プレサウ層は岩塩層の下方にある。ブラジルのエスピリット・サント州からサンタ・カタリーナ州にいたる八〇〇kmの海底(七〇〇〇m以下)に広がる。エスピーリト・サント、カンポス、サントスの海盆を含む。



 2008年9月30日付

315taro:2008/10/01(水) 08:13:49
ニッケイ新聞 2008年9月19日付け

珈琲の温暖化対策=木や果樹の併植で気温緩和

 農事試験場IACのコーヒー部は、地球温暖化の影響が顕著なコーヒー樹に警鐘を鳴らしている。二〇四〇年は聖州の平均気温が三度上昇する予測があり、それが現実となったら聖州はコーヒー不適作地になる。
 アラビカ・コーヒーの適作地は、平均気温が十八度から二十三度の地域とされる。海抜六百メートルの地域が、理想とされている。
 平均気温を下げるため、コーヒー園の植林や果樹の併植が勧められている。これはコロンビアやメキシコで行われ、成功を収めた。植林によってコーヒー園の空気が、温和になるためだ。
 植物は酷暑を避けると、結実に十分な時間が得られ収穫量も増える。生産量も安定する。他に防風林や防霜、表土の流出防止にも役立つ。
 植物併植は多すぎると水分と光合成、肥料の取り合いになるので、ヘクタール当り五十本から六十本までが限度。併植する木は、副収入が得られ、窒素を固定する植物がよい。例えばグレヴィレアやバナネイラ、コケイロ、セードロなど。

316taro:2008/10/01(水) 08:14:26
ニッケイ新聞 2008年9月19日付け

未成年者の家庭内労働禁止=違反は刑事犯にも抵触

 九月十二日から十八歳以下の未成年を家庭内労働者として雇用することが禁じられた。ルーラ大統領は六月十二日、未成年酷使を禁じた法令六四八一号に署名した。全国には、四十一万人の未成年が家庭内労働に就いている。
 同令は、ILO(国際労働機構)が児童や未成年の成長に有害な環境での就労を禁じた九十三種の職場を指定した。この中に家庭内労働が含まれている。
 家庭内就労が有害な理由は、体力に不相応な労働を強いられる。人的交流がない。精神的と性的圧迫を受ける機会が多い。長時間労働や不当労働を命じられても、自己防衛ができない。
 取り締まりの細則は作成されていないが、違反者は労働法と刑法に抵触する。

317taro:2008/10/01(水) 08:15:40
ニッケイ新聞 2008年9月19日付け

アマゾン保全にノルウェーが大型寄付

 ノルウェーは十六日、温暖化対策の一環としてのアマゾン保護、保全活動基金に二〇一五年までに十億ドル提供との合意書に署名。同基金には韓国、日本など五カ国も協力を申し出ている。政府は環境保護、保全目的の指定口座に振込まれた寄付は、国内外の別なく免税とすることを決めた。

318taro:2008/10/01(水) 08:16:48
ニッケイ新聞 2008年9月19日付け

東西南北

 十七日本欄既報の聖州グアルジャー市のサーファーが同日午後、遺体で発見された。海岸まで運ばれた遺体を受け取った遺族を囲む市民からは、若者の命を救って波間に消えた英雄を称える拍手が起きたという。救われた若者四人は聖市在住で、荒れていると忠告されたのを無視して海に入り、おぼれたという。
     ◎
 聖市マルジナル・ピニェイロスのジャグアレ橋付近で十七日深夜、高速車線で止まっている車に気付いて手伝おうとした学生が、トラックにはねられ即死した。故障車の存在を後続車に知らせようとした学生をはねたトラックは、ガードレールと立ち木にぶつかって止まったが、故障車の運転手は学生らを助けようともせずに逃げ去った。怪我をしたトラックの運転手は病院に運ばれた。
     ◎
 南リオ・グランデ州北部のパッソ・フンドで車を盗もうとした男は、後部座席で眠っていた五歳の子どもに気付き、警察に通報。「子どもが居るのに気付かないで車を盗んだが、車は置いていくから、親を探して子どもを迎えに来させろ」との電話に、警察から油を絞られた母親と養父。市民は、一体誰だと知りたがることしきり。盗まれた車は、市内のバールの前に止めてあったという。
     ◎
 聖州リベロン・プレットの学校で、授業の一環としてインターネットの使い方を覚えた子どもたち。年配者クラスの生徒が、インターネットで人探しも出来るかと聞いてきたのをきっかけに、オルクッチに情報を書き込んだところ、これまでに三人の行方不明者が発見された。中には、ペルナンブコから聖州にやってきて以来一二年も連絡が取れなかった息子が見つかった例もあり、子どもたちも共に喜んでいる。

319taro:2008/10/01(水) 08:17:27
海の守り固める新計画 海のSivan企画 プレサウ原油発見で急ぐ


 ブラジル海軍が海の守りを固める「アマゾーニア・アズウ計画」を企画中である。南大西洋に面したブラジルの海岸線は八五〇〇km、大陸棚は四五〇万平方キロメートルで全国土面積の半分強である。そこに原油、天然ガスの八七%が眠っている。他にマンガン、銅、ニッケル、コバルト、ダイヤモンド、硫黄、等々の戦略的鉱物を埋蔵している。漁獲量は年間一五〇万トン。



 《新型潜水艦も一隻建造へ》



 とくに最近、有望な深海油田の相次ぐ発見から重視され始めた計画であり、ジューリオ・モウラ海軍総司令官は、新計画をアマゾーニア地域を監視する「アマゾーニア 監視システム(Sivan)に匹敵する海の監視システムである、と説明する。Sivanは一四億ドルの予算だった。

 この海の監視システムには〇八年から六年の歳月をかける。五〇〇トン級の巡視艇二七隻購入、現在使用中の潜水艦五隻の近代化並びに新型潜水艦一隻建造、魚形水雷、ヘリコプター、海上及び河川用の護衛艦・船の購入等を含む。また、空母サンパウロ号、スカイホーク二三機中の一二機の近代化も含む。

 海軍首脳部は予算を伏せているが国際専門筋によると約二〇億ドル。技術スペック、全体の規模、実施期間によって異なるが。

 同計画の技術担当者らは少なくとも監視センターを四か所に分けるが、原油及び天然ガスの眠る水域(サントス、カンポス、エスピーリト・サントの三海盆)には新鋭艦隊が監視にあたる。

 ブラジル海軍による洋上パトロールは現在、二九隻をもって行われており、ブラジル空軍の軍用機及びヘリコプターがサポートする。

 空軍の新監視機の九機は米製P3・orion型。おいおいブラジルのエンブラエル社のジェット機が加わる。いずれシーホーク型大型ヘリコプターをもって強化する。

 なお、ブラジルはアルゼンチンやインドの核分野に協力はするが、二九年間の歳月をかけて培ったウラン濃縮技術の移転は行わない方針。



 2008年9月30日付

320taro:2008/10/01(水) 08:18:14
航空惨事から2年首都でミサ 裁判の遅れに不満、遺族ら消沈


 死者一五四人を出したGol航空のボーイング機737―800の航空事故から二九日で二年経つ。ブラジリアでは二八日、遺族約三〇〇が参加する追悼ミサがブラジリア教会で行なわれた。

 マナウスからリオ向け飛行中、米人パイロット操縦の小型機と接触しての墜落。ミサの後、一行は植物園で一五四本の植樹を行った。

 遺族たちは事故責任を問う裁判がおくれている事に不満である。ブラジルの航空管制員にも責任はあるが、エクセルエアー航空の米人パイロットのジェン・パラジノ、ヨセフ・レポレの責任のほうが大きい。小型機を製作したエンブラエル社の責任も併せて追及するが、米人飛行士二人はブラジルではなく、ニューヨークの裁判所へ訴えられ、その裁判が長引く。

 Gol機は事故後マット・グロッソ州内に墜落した。同州のムリロ・メンデス判事は先月、ニューヨーク裁判所へおくれにつき抗議した。



 2008年9月30日付

321taro:2008/10/01(水) 08:20:18
為替レートと株価


 《ドル反騰、株価下落 米の金融機関救済策の行方》



 二六日のサンパウロ・ドル相場は一・七六%上昇、引け値はR$一・八五三へ。

 週では一・二六%、今月一三・五四%のそれぞれ上げである。

 サンパウロ平均株価は二・〇二%の下落、指数は五万七八二ポイントへ。出来高は五〇億レアルだった。

 前日は米国会において与野党が、米政府の金融界救済法案(総額七〇〇〇億ドル)につき賛成の方向で一応合意を見たとする情報で上げたが、実際には与党内からも異見が出て難航。二六日の株価下落につながった。

 ホワイトハウスは月曜日までに決着を見るとの予想だったが、二九日までにほぼ合意は見たものの、表決はこのあと。

 国会承認を見ても金融機関救済策が十分に効果を発揮するには中国及びアラブ諸国の金融機関参加が必要とされる。

 中国は一兆ドル近い米国の債券を抱え、最近のモルガン・スタンリーへの参加比率引き上げには国内の反対もあり慎重姿勢に変わった。

 中国、及びアラブ諸国は膨大な米債券を抱えている関係上、ドルを脅威にさらす方策はさけるであろうが、各国のソブリン・ファンドが積極的に買い出動するかは疑問。クウェート、アブダビ、カタルの投信はウオール・ストリートの銀行救済参加を計画していないと表明している。



 2008年9月30日付

322taro:2008/10/01(水) 08:20:53
マルタ候補と決選投票か カサビ候補、支持率で2番目


 一服していたカサビ候補(民主党=DEM、現サンパウロ市長)の支持率がアルキミン候補(ブラジル民主社会党=PSDB)を五ポイント上回り、二五%に上昇した。世論調査機関Ibope調べによる。

 マルタ候補(労働者党=PT)は三五%で依然として首位にあるが、最近までかなり差をつけていたカサビ候補と決選投票にのぞむことになる。決選投票での支持率は現在のところ互角予想。

 カサビ候補は二八日、決選投票にさいしてアルキミン候補の支持をのぞむと表明、アルキミン候補所属のPSDB本部は二八日、カサビ候補が決選投票に出るばあい同候補を支持する旨を決定した。



 2008年9月30日付

323taro:2008/10/02(木) 07:19:54
アマゾンの森林破壊が加速

 世界最大の熱帯雨林地帯アマゾンの自然が危機に瀕しているが、様々な団体から支援もむなしく、その森林破壊のスピードが加速していっていることがわかった。


 ブラジルのカルロス・ミンク環境大臣は、ブラジル全土で行われる首長選挙に向けた対策として違法伐採に目をつむっていると話している。またそれ以外にも世界的な食料の高騰により、大豆などの栽培をしている農家が農地を、酪農家が放牧地を広げるために違法な伐採を繰り返していると話している専門家もいる。


 しかし驚かされるのはそのスピードで去年の同時期と比較して3倍以上のスピードで進んでいる。2007年の8月に伐採された面積が230平方kmなのに対して、今年8月には760平方kmとなっている。このままでは地球の肺と言われている貴重な熱帯雨林がいずれは失われてしまう。主な違法伐採の理由は放牧地として使用するため焼き払われているということだが、選挙の票集めのために監視体制を甘くしている事実は否めず、今後の対策が急がれる。(

324taro:2008/10/02(木) 07:41:46
ニッケイ新聞 2008年9月20日付け

中央銀行=ドル売りで流通量是正=企業に外貨を融通=国際金融休業で立ち往生=レアル平穏、ドルがショート

 国際金融の資金枯渇がブラジルにも影響を及ぼし中央銀行は十八日、資金調達のためドルを売り流通量を是正する意向と十九日付けエスタード紙が報じた。初回は十九日、五億ドルを売り、これで資金不足の市場を潤す。為替介入は中銀が銀行にドルを売り運用後、一定期間内に中銀へ同額返却する内応方式で行う。
 為替市場は十八日、一時一ドルが一レアル九六センターボスにつけ、中銀はドル売りの再開を発表した。ドル売りは飽くまで緊急対処の暫定措置だといっている。
 中銀のメイレーレス総裁は急遽、FRB(米連邦準備制度理事会)を訪問、為替介入が上限と下限を固定するための為替操作でないことで了解を得た。米金融危機で歪んだ為替市場を矯正するためのドル売りという。
 国際金融の資金流動が停止したため、ブラジル企業は融資契約の更新に支障を来たし、不利な決済を余儀なくしている。融資の契約期限を守るため、倍額もする資金調達を強いられている。
 中銀の説明によれば、ブラジルは外貨準備高が二千億ドル、スワップ(交換するための債券)で二百億ドルがあり、為替管理は磐石という。レアル通貨の流通市場は、平穏無事。問題は、ドル通貨の流通だけ。
 ブラジルにとって外的要因による金融危機は、卒業済みと中銀総裁はいう。ブラジルはインフレに数値目標を設置するだけで、為替に数値目標はないと豪語した。
 しかし、ドル通貨の高騰は、インフレ圧力をもたらす。ドルが一時一レアル九六センターボへつけたとき、誰もがインフレの到来を描いた。九月だけでドルは、一八・二%上がっている。
 ドル高は、二つのインパクトがある。一は、輸入品の高騰による物価上昇。二は公共サービスや家賃の高騰で、生活費が上昇気流に乗ること。しかし、コモディティの下落と基本金利の引き上げが歯止めとして、まだ効いているようだ。
 ルーラ大統領は十八日、南リオ・グランデ州の油井落成式で「リーマン・ブラザースやメリル・リンチがルーラ政権の就任時、ブラジルは借金の決済が杜撰だから気をつけろといったが、現在の体たらくは何だ。他人のことを批評するヒマがあったら、自分のことでも気をつけたらどうか」と皮肉った。

325taro:2008/10/02(木) 07:43:26
ニッケイ新聞 2008年9月20日付け

所得向上で社会格差減少=全体の底上げには程遠い=改善必要な未成年者労働

 十九日伯字紙報道の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、〇七年の平均所得は二〇〇六年より三・二%向上し九五六レアル、Gini指数も〇・五四一から〇・五二八と改善された。
 〇〜一で表わすGini指数は、数字が小さいほど社会格差が小さい。つまり、Gini指数低下は、伯国の社会格差改善を示唆するが、それでもこの数字はBrics最低で、中米のエルサルバドルの〇・五二四やパナマの〇・五六一なみ。また、アフリカのジンバブエ〇・五〇一などと比較しても格差が大きい。
 一方、所得向上も地域差があり、〇六年に一一四五レアルだった南東部は一〇四四レアル、七九四レアルだった北部が七八四レアルに減少。一方、中西部は九五五が一〇五八レアル、南部は八八三が九三六レアル、北東部は四四六が四九三レアルに向上した。
 所得向上の背景には、景気好調を反映した雇用(とりわけ正規雇用)増加がある。正規雇用増加は所得向上とともに、購買力向上にもつながる。具体的には、フォゴンや冷蔵庫、テレビ所有は九〇%他、洗濯機四〇%、コンピューター二〇%などの家電製品所有率や、乗用車や携帯電話所有者増加などが挙げられる。ローン利用も、ある程度の期間は収入があるとの安心感の現れだ。
 一方、北東部は一五歳以上の文盲率が一九・九%(全国平均一〇%)と際立って高い。これは北東部での過去の就学率が低かったことの反映。低学歴や文盲率の高さが高収入の職を遠ざけているといえる。
 北東部でもう一つ気掛りなのは未成年者の労働で、五〜一七歳の労働者四八〇万人中、北東部は一三・四%を占める。比率だけなら南部の方が若干高いが、北東部は住み込みなど家庭内労働が多く、無報酬か低賃金。未成年者全体では、四四・九%が無報酬。住み込みで〇〜一最低賃金は七一・七%。平均報酬は二二〇が二四六レアルと若干改善されたが、十九日既報の未成年者就労規制後の動向も注目される。
 一五歳以下で二四〇万人、一七歳以下では四八〇万人という未成年労働者の実態は、家庭崩壊、学業放棄などの問題とも関連するが、女性の出生率が一・九五人に落ち、人口減少への道を歩み始めている伯国。未成年者の一〇・六%を占める労働実態改善は、基礎教育の充実とともに国の将来に関わる問題だ。

326taro:2008/10/02(木) 07:44:47
ニッケイ新聞 2008年9月20日付け

労働法を一部改正=職業病の規定を明確化

 社会保障院は職業病を患った労働者の認定通知書発行で認定漏れを防ぐため、傷病手当と雇用企業の異議申し立てについて新たな規定を設けて完璧化を図ると十四日付けヴァロール紙が報じた。新規定は同十四日、官報で公示された。
 職場内に有害物質または病原菌が存在し、罹病した職員の対象となる職業病リストを発表した。職業病認定メカニズムには、社会保険院(INSS)の認証が必要だ。同規定は、職業病を業務で分類している。
 職業病を三種に分類。一は、化学者や物理学者、生物学者が職務上接触し患う職業病。この種には法令三〇四八の二項AとBが適用される。
 二は、労災事故と同等扱いの個人的なもの。この種には法令八二一三の二十条二項が適用される。三は、職務が原因の腫瘍や寄生病など。これらは、国際規格(CID)を参考にしている。
 社会保険院(INSS)が、患者を一または二に該当と判断し企業負担とした場合、雇用主は異議申し立てを行い傷病手当の中止を申請する。申し立てが拒否された場合、社会保障院の控訴審議会(CRPS)へ傷病手当を支払いながら上訴する。
 職員にとっての主な規定変更は、社会保険院からの通知書に従い職業上の罹病状況を説明すること。これまで連絡がコード番号で行われたため、理解し難かったので不透明な部分があった。
 職員の職業病に関する供述は、雇用企業が異議申し立てを行った場合のみ行う。傷病手当の延長または再検査を申請しても罹病内容の変更を認めない。就労企業に改善の様子が認められない場合は、社会保障院が再通告を行う。

327taro:2008/10/02(木) 07:47:00
ニッケイ新聞 2008年9月20日付け

金融危機で離婚減る=物件抵当が夫婦を縛る

 米金融危機は、家庭内の夫婦生活にも影響を及ぼしていると十八日付けエスタード紙が報じた。減速経済に入り不況が深刻化と長期化すると、離婚が減るという。
 楽しい新婚生活を夢見てマイホームを購入するが、建物は債務を決済するまで抵当となる。そろそろ夫婦生活にヒビが入るころ、離婚による利点を考える。しかし、建物が抵当に入っていることで幻惑を感じる。
 結婚観に厳しいはずのカトリック教国といえども、うまく行かないものは、うまく行かない。しかし、抵当のお陰で家計に影響を及ぼし、夫婦生活が保たれる。
 夫婦は別れたら、夫か妻が家から出て行き、新しい家を購入する必要がある。家を出ても、最初に購入した物件の抵当義務は免れない。
 これまでの納入分を無にする権利放棄をするか。それとも抵当込みで第三者に売却するか。どちらも不利な取引きだ。

328taro:2008/10/02(木) 07:48:56
ニッケイ新聞 2008年9月20日付け

聖市の電話番号変更

 聖市とグアルーリョスで、六で始まる電話番号の変更が行なわれる。
 二十日から変更:6100、6105〜06、6211、6213、6216、6280、6910〜11、6916、6918は6が2に、6101と6102は61が23に、6104は2154に、6107が2717に、6140〜49は61が20に変更される。
 二十一日から変更:6861〜67と6869は6が2に、6868は2228に変更される。

329taro:2008/10/02(木) 07:52:15
ニッケイ新聞 2008年9月20日付け

東西南北

 米国が何千億ドル単位の大型資金を投与して、金融危機の最中にある企業を救済するとの意向を発表したことで、十九日の世界各国の証券市場はプラスの動きを示した。聖市ボベスパでも十九日は九・五七%の上げで五万三〇五五ポイントに。ドルも一・八二レアルの水準に戻した。
     ◎
 聖州サンカエタノ市で十七日、六月に買った車の書類が四カ月たってもまだ出来てこないと苦情を言いに行った親子が、一一台の車破損の暴挙に出た。息子は、書類の届かない車を他の車と交換することも含めての交渉をしようとしたが、販売店が提示した車の下取り価格が納得できず、交渉のもつれに腹を立てた挙句の暴挙。販売店主と店員の一人が止めようとして怪我をした。
     ◎
 聖市南部を中心とした地域ではこのところ、水の味が悪くなった、肌が荒れた感じがするといった問題が発生している。この地域に給水する貯水池での藻の発生によるもので、少雨や未処理のまま流れ込む下水などが原因と見られている。聖州水道局では健康上の問題はないというが、フィルターを使っても飲めないとミネラル・ウォーターを購入して料理する家庭も出ている。
     ◎
 聖市南部のパレリェイロスで十七日、学校帰りの男の子が道で手榴弾を拾って遊んだ上、家に持ち帰るという事件が起きた。見当もつかないまま、蹴飛ばしたり、投げたりして遊んだ七歳の男児は、家に帰るに及び、道で見つけた「おもちゃ」も持ち帰り、驚いた母親が警察に通報。駆けつけた警官によって処理され、持ち去られた手榴弾だが、途中で爆発していたらと考えると、背筋が寒くなる話だ。

330taro:2008/10/02(木) 07:53:00
米金融危機の対伯影響 選択できる有利な金融商品 09年度経済成長は3%止まりか
 メイレレス中銀総裁が「ブラジルはかなり強度の風邪を引く」とコメントする今回の米金融危機の影響。EUやアジア諸国の輸入業者から早くも注文取消しが出始めている。プラナルト宮は財務省に海外市場での貿易クレジット逼迫にそなえ輸出業者向け緊急支援策の検討を行うよう下命した。



 《市民の不況実感は来年以降》



 欧州諸国でも経営困難に追い込まれた銀行を政府が救済する手段を講じている。ブラジルの市中銀行は問題ないとされるが、与信逼迫は市民生活に影響する。その影響といま選択されている金融商品の種類、等についてみる。

 影響が日々の生活において、物価、雇用、月給等の面ではっきりと実感されるのは来年から。

 《信用逼迫》

 多くの専門家はまず信用逼迫をあげる。これは企業、個人に区別なく訪れるが、とくに企業投資減退となって表れる。不況で資金的余裕がなくなれば企業は生産拡大設備の投資を中止する。結果は雇用減、給料圧縮となって表れる。

 ブラジル企業の資金調達先の一八%が外国の銀行。与信カットはこのあたりから始まる。

 ついで個人融資。これはすでにさる四月の中銀による経済基本金利(Selic)引き上げ開始と共に減り始めた。今年初め与信額の伸びは二五%だったが、それが最近は一九%にきている。

 《経済成長》

 市場アナリストらによると、今年上期は六%の成長だったが、世界不況から下期は下がる予想。しかし、今年通年では五%予測。来年は三・五%予想が三%に下向き修正。

 経済成長率が下がれば企業投資は減退、雇用、給料条件も悪化する。失業者増に給料圧縮がつづくであろう。

 《インフレ》

 ドル高に連れて国産品が値上がりするが、世界不況による需要減退が農産物や鉱業品の国際価格を押し下げる。ブラジルでも下がる。金利高がインフレを阻むであろうが、具体的影響をつかむのは困難。

 ちなみに「暗い九月」をもたらした二九日、基礎金属の国際価格(ロンドン市場、三か月先物)は銅はトン当たり三三〇ドル、アルミ同五〇ドル、亜鉛七七ドルの価格低下。

 《公共勘定》

 ブラジルが債権国の立場にあることからドルの大幅上昇は政府にとり有利。潤沢な外貨準備高においても。

 しかし、これまで外来直接投資で補填してきた経常収支赤字を従来通り継続するのが困難になる可能性も出てきた。

 《金融商品》

 一専門家は株式投資を挙げる。ドカ安後の株価回復に賭けるもの。相場の乱高下を嫌う性質なのに危険性の高い株式投資に走る人が多い。これから長期投資を覚悟するのであれば、いまがチャンスという。

 管理費の高い投信のなかで、それをさけるのであればDI投信が適当な資金運用先。

 別の専門家は金利後決めの銀行預金証(CDB)が最良のオプションという。Selic金利にスライドするので金利が上がればその分とくする。国債、あるいは民間債に裏打ちされる債券に投資する確定利投信については、最近預金が減った。今年だけで合計一八一億レアル減だったと説明。



 2008年10月1日付

331taro:2008/10/02(木) 07:53:47
農地改革も乱伐に一役? 農民定着8か所をリストアップ


 環境関係で政府機関が政府機関に罰金を科していることが明らかになった。植民農地改革院(Incra)が同院直轄区に定着させた農民たちによる森林乱伐を理由に、環境省が合計二億六五五〇万レアルの罰金を同院に科したのがそれ。環境省系の再生天然資源環境院(Ibama)が手交している。

 環境省は三年前にさかのぼり、〇五年のアマゾニア地域における森林乱伐の大手一〇〇農園をリストアップした。その結果、Incraの農民定着地八か所がその中に含まれていることが判明した。

 すべてマット・グロッソ州における乱伐で、八か所の乱伐総面積は二二八二平方km。また、伐採された樹木は八五・六%が原生林。

 大手一〇〇農園によるアマゾニア全体での乱伐林の総面積は五二二五平方km、うちIncra農民定着地が全体の四四%を占める。

 環境省は対策として新たな一二の規則を打ち出した。そのひとつに省間森林乱伐撲滅審議会の設立がある。金融政策委員会(Copom)は中銀系で金利取り決めについて定期的に会合を開く。そのCopomと似たような存在にしたいと考える。省間森林乱伐撲滅審議会はしかし、伐採阻止目標を定めないが、二か月単位で会議を開催し、森林伐採対策を討議する。

 森林伐採状況は国家宇宙研究院(Inpe)が人工衛星を通じてキャッチしており、同審議会はこのデータを参考にする。

 いまひとつは連邦環境犯罪取締軍の編成。カルロス・ミンキ環境相は、ルーラ大統領の同意を得ており、同取締軍は総勢三〇〇〇人をもって構成する。これによって森林乱伐取締り出動の都度、それぞれの州の軍警兵隊に協力を要請する必要がなくなる。暫定措置令によって発令するか、法案にまとめて国会の可決を求めるかはまだ決めていない。

 また、各州政府とは森林伐採撲滅及び予防について共同であたる。

 一方、高額罰金をかけられたIncraのロルフ・ハクバート総裁は九月二九日、課罰に抗議すると共に、現在のアマゾニア地域における森林乱伐の原因が現在の経済モデルにあることを挙げた。ブラジルにおいてもっとも大きな伐採者は農牧経済モデルであり、マット・グロッソ州が一面大豆の海となり、環境犯罪が州内全土に満ちている事において見られると述べた。

 また、一九九五年から〇二年にかけて八か所に農民定着地を設けた。うち六か所は一か所に一〇〇〇家族以上を包含すると説明し、罰金額については「農地改革を攻撃する材料になる。農地改革がアマゾニア地域の森林伐採の要因にされるのは悲しむべきことだ。農地改革のために接収された地方には森林が伐採された土地、荒廃した土地があった。社会的ファンクションを果たしていないことから接収された。農民らが定着後に違法伐採を行っているのであれば当然処罰されるべき」と述べている。



 2008年10月1日付

332名無しさん:2008/10/02(木) 07:54:27
為替レートと株価


 《ドル暴騰、株価大暴落 22%下げた住宅関連銘柄も》



 米下院議会が米政府の金融機関救済策を否決したことでウォール・ストリートは勿論、世界的株価崩落をきたした。ダウは六・七%も下げた。

 九月二九日のサンパウロ平均株価は一〇%近い九・三六%の大暴落、一時株式取引が中断された。指数は四万六〇二八ポイントへ。出来高は五八億レアルだった。

 二九日のサンパウロ・ドル相場は六%強の暴騰、引け値は一・九六レアルへ。

 国際原油価格もニューヨーク先物が一〇%近い下げ、一バレルあたり九六ドル台となった。

 金融機関救済策は、ほぼ合意に達した模様だったが本会議表決で与党の共和党から反対議員が出て否決。ブッシュ米大統領は緊急対策に乗り出した。民主、共和両党首脳部で原案に代わる代案を考えるが、大幅な修正を加えた内容になろう。

 マンテガ財務相は二九日の共同記者会見で、今朝ほどルーラ大統領は閣僚会議を招集し、米下院議会における米政府法案否決の結果について討議した。政府は問題が発生すれば速やかに対応策を打ち出す姿勢にある。米国会は金融機関救済法案を承認するであろうし、金融危機はいずれ去るとのべた。

 なお、サンパウロの大幅下落銘柄はホッシ住宅ON二二・五七%、BMF・ボヴェスパON二〇・四三%、B2W小売ON一六・五三%、CSN製鉄一五・三六%、ウジミナスPNA一四・六四%とそれぞれ下げた。



 2008年10月1日付

333taro:2008/10/02(木) 08:05:37
競泳金メダルのイーガ・マギに金の延べ棒

【9月24日 AFP】北京五輪、陸上女子走り幅跳びで金メダルを獲得したブラジルのマウレン・イーガ・マギ(Maurren Higa Maggi)は23日、サンパウロ(Sao Paulo)市内の旧ブラジル先物取引所(Brazilian Mercantile & Futures Exchange)で行われた式典で、その功績を称えられ1キログラムの金の延べ棒を授与された。(c)AFP

334taro:2008/10/03(金) 08:05:24
眼下に移民の足跡=100周年で遊覧飛行−ブラジル

10月3日7時3分配信 時事通信

 【サンパウロ2日時事】ブラジルへの日本人移住100周年を祝い、移民たちがたどった足跡を上空から巡る遊覧飛行が2日、行われた。招待された日系移民やその子孫ら約200人が眼下に広がる移民ゆかりの地を見詰め、苦難と発展の歴史に思いをはせた。
 飛行機は世界最大の日系社会があるサンパウロを離陸後、リオデジャネイロ上空で折り返した。100年前に第1回移民船の笠戸丸が入港したサントス上空で途中旋回すると、身を乗り出した搭乗者から「船が着いた港はどこ?」「きれいだね」といった歓声が上がった。 

最終更新:10月3日7時3分
時事通信

335taro:2008/10/03(金) 08:15:30
ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

BNDES総裁=公共銀行融資は暫定措置=公的資金導入に批判続々=減速しても経済成長続く=軍政の二の舞指摘する声も

 ルーラ大統領は二十一日、第六十三回国連総会への出席に先立ち、世界の資本市場を席捲した金融危機を投機家の無責任な供宴の結果だと訴える意向と二十二日付けエスタード紙が報じた。この際、無秩序な国際経済システムを矯正するためグローバル・レベルで政治行動を起こすことを提案するという。ルーラ大統領は、引き揚げた外資の代わりに公共投資で融資する発言に対し、金融政策の保守派から「軍政時代を髣髴とさせる」などと批判が相次いでいる。
 米発金融危機は、世界の金融市場を襲いカオス状態に陥れた。混乱は、新しいシステムを構築するチャンスと大統領は見ている。ルーラ大統領は二十四日、中国やインド、オーストラリアを交えた準備会議に臨む。
 無秩序な国際経済システムとは、ドーハ・ラウンドを座礁させた先進国優先の通商システム。金融危機がもたらしかねない新たな危機は、食糧とエネルギー。これらが、一度に襲ってくる。大統領にとって危機は、まだある。環境と難民だ。
 ブラジル国内では、金融危機が保守派と革新派の間で経済のジレンマになっている。国際金融の流通量枯渇に対し、大統領はBNDES(社会開発銀行)とその他国立銀行の融資拡大と活性化で対処する考えのようだ。
 それに対し、保守派陣営が反発している。「これはガイゼル軍事政権が歩いた道だ」とベニー・パルネス元中銀理事が指摘する。当時第二次オイル・ショックで経済は停滞、そこへ襲ったハイパー・インフレが二十年間にわたって、ブラジル経済を苦しめたことは熟知するところだ。
 イラン・ゴルドファン元中銀理事も「国際金融危機に国庫を開けて対処するのは、自滅行為だ」と批判的だ。
 世界の減速経済に合わせ、国内も経済成長率を落すらしい。
 コモディティの下落で、国家財政の経常収支楽観は禁物。現在の外貨収支赤字は、投機マネーの流動性が原因ではなく、多国籍企業の直接投資が、本社利益を補填するために引き揚げられたことに起因している。
 公立銀行が国際的な流通量枯渇を補うため融資を行うのは、暫定措置に過ぎないとの論が強い。「現行の六%維持は無理でも、四・五%程度を保持できたら、転んで三%へ落すよりよい」と総裁は述べた。

336taro:2008/10/03(金) 08:16:40
ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

32市参加のノーカーデー=車抜きでの生活を考える=地下鉄の自転車持込み拡大

 伯国で春初日の二十二日は世界ノーカーデー。車抜きの生活を考えるための材料を伯字紙各紙が提供している。
 一九九八年九月二十二日フランス発祥の世界ノーカーデーは、二〇〇〇年には欧州連合七六〇市に広がり、二〇〇一年からは伯国の一一市(世界では一六八三市)も参加。二十一日フォーリャ紙が、今年のノーカーデー参加は昨年の六一から三二市に減少(世界では一七七六市が参加)と報じたが、聖市やリオ市など七州都を含む自治体では、パネルディスカッションやサイクリングなどによる啓蒙活動実施。
 大気汚染の元凶の一つで、渋滞なども起こす車だが、公共交通機関や自転車、徒歩といった方法での移動が勧められている一方、公共交通機関は信用できない、自転車は危険などの声もある。
 しかし、二十二日アゴーラ紙によれば、夕方のラッシュ時に聖市東部のベレン〜イタケーラを移動すると、地下鉄は一九分で着くのに車は三七分、オザスコ市〜聖市南部ルイス・カルロス・ベリニ大通りまでも、都電(CPTM)の方が車より早かった。別の調査でも、聖市南部から市役所まで一四キロを夕方移動したところ、自転車は三〇分余りで到着したが、バスと地下鉄の乗り継ぎと車の二者は一時間五〇分余り。徒歩で移動した人も二時間一〇分余りで到着し、車との差は二〇分だったともいう。
 渋滞無縁で空気も汚さない、健康に良いなど、今後も利用増が見込まれる自転車。だが、聖市では専用レーンが二三・五キロと少ない上、大半は公園内などにあり、市内での通常の走行利用部分は一・八キロなど、安全上の問題もある。
 一方、自転車愛好家が喜んだのは、地下鉄や都電の自転車持込み可能な曜日と時間帯拡大。十七日からは、平日夜八時半からと土曜日午後二時から、日曜、休日は終日の持込みが許可された。最後尾の車両限定だが、地下鉄四台、都電二台まで持込みが許される。今月中には、地下鉄八駅で自転車の貸出しが出来るようになる他、駐輪場の整備も進められている。
 なお、伯国での自転車走行には、舗道の走行禁止、右側走行などの道路交通法遵守が求められ、ヘルメットや手袋、眼鏡の利用も奨励されている。その他、車の通りの多い道や橋の走行は避けるなどの注意も必要だ。

337taro:2008/10/03(金) 08:17:14
ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

FGTSを岩塩下へ=油田開発へ引き出し許可

 ルーラ大統領は二十日、ペトロブラスが岩塩下油田を開発するための資金調達で、労働者がFGTS(勤務年限保障基金)を同油田開発の投資目的に引き出すことを許可と二十一日付けフォーリャ紙が報じた。
 ペトロブラス株既得の労働者も、岩塩下油田に再投資ができる。同株は二〇〇〇年から十七日までに七六六・八%の利回りがあった。FGTSに寝かせておくより、七四二・五%も有利だ。
 政府はペトロブラスの配当を従来よりも、岩塩下発掘後により魅力のある配当を行うよう配慮している。FGTSに関する法改正も行う。石油試掘の管理基準も改正されることで、投資家から新たに注目されそうだ。
 ペトロブラスは、官民合資企業であるため小株主の株取得が政府の希望であった。岩塩下油田の発見でFGTS資金を引き出しながら、小株主を育てる考えだ。
 労働者のペトロブラス株購入は二〇〇〇年、FHC前政権時代にも一度行い、三十一万人の労働者がFGTS資金を使って株を購入した。この資金は、岩塩下油田の発見に貢献している。当時の投資額は、十六億レアル。それが、二十八億レアルに値上がりした。
 二〇〇〇年八月、FGTSの五〇%まで引き出しが許可された。当時一千レアルをペトロブラスへ投資した人は現在、八千六百六十八レアルの額面となっている。もしも、ポウパンサ(貯蓄投資)に預けていたなら、一千九百六十三レアルに過ぎない。

338taro:2008/10/03(金) 08:17:51
ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

ローン保険に注目=滞納、和議、破産に備えて

 米金融危機が、ブラジルに「ローン保険」という新しいビジネスをもたらしたと二十二日付けエスタード紙が報じた。景気悪化が進めば、予測していた利益は当てが外れる。ローンで販売した企業は、顧客が滞納したり和議や倒産で丸損する恐れがある。
 そこで登場したのが、保険つきローンだ。顧客のローン滞納で商品の返却要求が、昨年比で八三%も増えている。保険込みで返却商品価格は、全国で三百億レアルに達するようだ。
 外国では第二次大戦後、同保険は珍しくない。ローンで輸出したが、約束期限に入金がない。この種の輸出保険は、EUやアジアで二兆一千五百億ドルに上る。
 景気の向上とともに、企業はリスクを承知で掛売りを行った。消費市場でローンは一般化した。しかし、保険つきローンを注目したのは、金融危機を考慮した多国籍企業であった。

339taro:2008/10/03(金) 08:18:44
ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

製紙は伯国が拠点=成長早く廉価なユーカリで

 二十日エスタード紙が、ヴォトランチン製紙(VCP)とアラクルス・セルロースの合併で、ブラジルはセルロース生産で世界三位となることと、製紙多国籍企業のブラジルへの関心の高まりを報じた。北半球を地盤としていた多国籍企業が、ブラジルへ拠点を移してきているのだ。
 製紙業界の雄、スエーデン・フィンランド系のストラ・エンサやポルトガル系ポルトセル、中国のアジア・パルプなど。欧米やカナダは、バイオマス需要でパルプが割高となり経営難に追い込まれている。その点、ブラジルのユーカリは、成長が早く、生産コストも廉価、面積当りの生産性も高い。さらに、世界的需要に応える余裕がある。
 特に世界トップのエンサは欧州四工場を閉鎖。主力工場を中国と南米に移し、二〇〇五年に南リオ・グランデ州で一万三千ヘクタールの植林も実施。さらに南バイア州で植林を倍増する計画。

340taro:2008/10/03(金) 08:19:27
ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

ゴルデンベルグ教授に環境ノーベル賞

 ブラジル人物理学者のジョゼ・ゴルデンベルグ教授は、公共環境政策の研究が評価され、環境ノーベル賞にあたる、旭ガラス財団の「青い惑星賞」受賞者に選ばれたと二十一日エスタード紙が報じた。同教授は、教育相や聖州立大学(USP)学長などを務めた。

341taro:2008/10/03(金) 08:20:09
ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

東西南北

 聖州プライア・グランデで十八日、七六歳の男性が七五歳の妻を射殺後に自殺するという事件が起きた。残された遺書によると、二五年寄り添った妻から離婚を申し入れられ、二十九日に離婚調停が行なわれるばかりだった男性が、離婚の成立、財産の分割を嫌っての無理心中。封筒には、葬儀代として二五〇〇レアルが同封されていた。
     ◎
 聖州フェルナンジアス道で二十日、聖市とモジの金属労協会長で、全伯労組副会長などを務めるエレーノ・ジョゼ・ベゼーラ氏親子を乗せた車の事故が起き、ベゼーラ氏が死亡。二十一日に行なわれた葬儀には、ルーラ大統領始め、前閣僚でサンベルナルド市長候補のマリーニョ氏、セーラ聖州知事他、アウキミン、カサビ、マルタの各氏らが出席。「多くの労働者は社会運動の推進者を失った」と大統領。
     ◎
 少し前は風疹が心配されたが、九月、十月はおたふく風邪(カシュンバ)と水疱瘡(カタポーラ)が流行る時期との警告。水疱瘡は潜伏期間が長く、症状が出る前の患者との接触で移ることもあるが、大人が水疱瘡にかかった場合は、幼児期にかかるよりも死亡率が高くなるため、まだ罹患してない人は予防接種を受けておいた方がよいとの事。
     ◎
 聖市南部のシャッカラ・サントアマーロで二十二日午前、バスのタイヤが外れ、交差点で信号待ちの車にぶつかるという事故。以前同様の事故を起こした会社のバスではないようだが、幸い、けが人はなし。現場の処理に手間取り、交通は約二時間後に正常化した。地下鉄は停止するし、バスのタイヤは外れるしなら、やはり自家用車で出かける方がいいと考えた人もいるかも知れない。

342taro:2008/10/03(金) 08:21:10
動物解放のサーカス規制法 成立後引受手なくカオス状態に


 国会はサーカス規制法案の公聴会を一一月四日に開会する。ブラジル原産でない動物の見世物をサーカスに禁止させる方向とあって、成立すればライオン、象など外国から導入した動物は行き場がなくなる。

 非政府機関のNGOは民間の専門団体に引き取ってもらうのが一番というが、公認の団体は満杯の状態。政府機関では、少なくとも二〇か所は欲しいという。

 国連の機関が動物に芸を仕込むにおいて残酷な仕打ちがあるとするため。それらの動物を解放するのが主旨の規制法だが、国内には外国から導入した動物を使うサーカスが八〇〇は存在する。法律によってそれらが一斉に解放されればカオスの状態を引き起こすと当局は心配である。

 すでにリオ、サンパウロ、南リオグランデ、パライーバ、ペルナンブコ各州ではサーカスの動物使用を禁じている。ちなみに象一頭の値段は二〇万レアル。



 2008年10月2日付

343taro:2008/10/03(金) 08:22:05
リオ州 絶滅に瀕する野鳥や猿


 野鳥のフォルミゲイロ・ド・リトラウは世界で絶滅に瀕しているとされるが、リオ州でもその危険性がある。猿のミコ・レオンに卵を食われてしまうのが原因の一つ。

 そのミコ・レオンだが、これがリオ州マッタ・アトランチカの住民が東北地方から導入した別種のミコ・レオン・ドウラードとの間で生存をかけた争いになっている。後者がミコレオンの子猿たちを殺し始めているため。

 そのミコ・レオン・ドウラードも似たようなミコレオン・ダ・カーラ・ドウラーダがバイア州から導入されたためにこれも絶滅の危険性がある。

 こちらは争いではなく、自然交配で子孫がもっている特質をすべて失うため。



 2008年10月2日付

344taro:2008/10/03(金) 08:22:50
為替レートと株価


 《ドル下落、株価暴騰 九月投資・運用益トップは金》



 米国会が米政府の金融機関救済策法案を大幅手直し後、あらためて審議・可決との見通しから世界の株価は回復した。ダウは四%近くの上昇。

 九月三〇日のサンパウロ平均株価は七・六三%の暴騰、指数は四万九五四一ポイントへ。出来高は四八億レアルだった。しかし前日の九・三六%の下げを完全に取り戻すことは出来なかった。今年一〜九月は二二・四五%の下落。

 一方、サンパウロ・ドル相場は三・三%下げ、引け値は一・九〇レアル台へ。九月は一六・七九%の上昇で、今年一〜九月は七・二六%の上昇。

 乱高下を繰り返した株式市場では九月、株価下落によるサンパウロ証券取引所上場企業の時価総額の低下は合計一・七九四億レアル。トップはヴァレの三三一億レアル。二一八〇億レアルが同一八四九億レアルへ。これに有力鉄鋼メーカーがつづく。ペトロブラスの時価総額は同一四億九二〇〇万の低下だった。



 2008年10月2日付

345taro:2008/10/03(金) 08:24:06
市長選、有力州都の動き 聖市ではカサビ候補急伸 パエス候補が優勢なリオ
 五日のサンパウロ市長選挙向けトップを走るマルタ候補に二位のカサビ候補が迫り、決選投票に持ち込めば四九%対四四%でカサビ候補の勝利が見込める予想となった。そうなれば、これまで二位にあったアルキミン候補は圏外にさる。リオ、ベーロ・オリゾンテ、クリチーバ、ポルト・アレグレ各市でも決選投票が行われる予想である。



 《リッシャ候補独走のクリチーバ》



 有力日刊紙「フォーリャ・デ・サンパウロ」系世論調査機関のダタフォーリャ調べによるもので、三有力候補支持率でマルタ候補(労働者党=PT)の首位は変わらないが、今回二ポイント低下で三五%へ。

 カサビ候補(民主党=DEM、現市長)が三ポイント上昇で二七%へ。アルキミン候補(ブラジル民主社会党=PSDB)は一ポイント低下の一九%となった。

 五日の選挙で決着がつかなければ決選投票に持ち込まれるが、カサビ候補が四九%の獲得票で、四四%のマルタ候補に勝利できる予想となった。

 前回調査ではマルタ候補四七%、カサビ候補四六%でマルタ候補が有利だった。それが選挙戦の終盤にきて不利となった。原因は年齢一六〜二四歳の有権者層の票がカサビ候補に流れ始めたことによる。

 一方、マルフィ候補(進歩党=PP)は七%、ソーニア・フランシネ候補(民衆社会党=PPS)は四%の支持率。

 同調査はさる二五、二六日に一九四五人を対象に行われた。

 国内有力市のリオでは引き続きパエス候補(ブラジル民主運動党=PMDB)が支持率二九%でトップ。クリヴェラ候補(ブラジル共和党=PRB)が一九%で二位。三位のガベイラ候補(緑の党=PV)がこれに肉薄、決選投票をめざす候補の座を獲得しようと懸命である。

 しかし、決選投票になってもパエス候補の優勢は変わらず、クリヴェラ候補に二九ポイント、ガベイラ候補に二〇ポイントの差をつける。

 ベロ・オリゾンテ市では、支持率四五%のラセルダ候補(ブラジル社会党=PSB)が殆ど独走の態勢。しかし、五日の一次投票で勝利できるか、はまだ疑問。

 クリチーバ市では再選をめざすリッシャ候補(PSDB)が独走するが、支持率七二%が六八%に下がり、ばあいによっては決選投票になる。対立候補はホフマン候補(PT)。

 ポルト・アレグレ市では支持率三五%のフォガッサ候補(現市長、PMDB)がトップ。二位をロザーリオ候補(PT)とダーヴィラ候補(ブラジルの共産党=PC do B)が争う。



 2008年10月2日付

346taro:2008/10/03(金) 08:24:58
市警察職員スト3週間目に 交通局前で州知事の模擬埋葬


 サンパウロ州内の市警察職員ストは一五日間を経過した。給料の即時一五%引き上げ、〇九年と二〇一〇年に各一二%の増給を要求している。

 これに対して州政府側は署長クラスの給料の三八%相当の引き上げといくつかの福利面の譲歩を示すが受け入れられていない。

 九月三〇日午後二時すぎ、サンパウロ市の州議会前と交通局(Detran)前に押しかけた。Detran前には約一五〇〇人が集まり、棺をかつぎセーハ州知事の模擬埋葬を演じた。

 州議会では州議員たちの同情を取り付けようとの試みだったが、市長選挙前とあって欠席が目立った。

 カンピーナス市では約五〇〇人が市中に繰り出した。ピラシカーバ市では二八〇人がデモを行った。

 各署がストのために手薄。市民には事件などの被害届けを署直接でなく、インターネット経由で行うよう呼びかけている。州保安局では今週は、先週に比べてインターネット経由の被害届け件数が七七%増と発表した。スト開始の一六日から二八日までに同種届出は二万九四〇〇件。



 2008年10月2日付

347taro:2008/10/04(土) 07:36:58
今年のVMBもNX Zero!!

2日、ブラジルMTVが決定するVMB(Video Music Brasil)が発表された。年間アーティスト賞(Artista do Ano)は他2部門でも賞を獲得したNX Zero(NXゼロ)。彼らは2年連続の大賞受賞となった。(左上写真)

その他の受賞者は以下の通り。

◆Clipe do ano(最優秀ミュージッククリップ)
Pela Última Vez, NX Zero

◆WEB HIT(ウェブヒットアーティスト賞)
A Dança do Quadrado

◆Show do Ano(最優秀ステージ賞)
Pitty

◆Artista Internacional(国際的アーティスト賞)
Paramore

◆Aposta MTV(MTV賞)
Garotas Suecas

◆Hit do Ano(ベストヒット賞)
Pela Última Vez, NX Zero

◆Revelação(新人賞)
Strike

 16歳の天才少女、Mallu Magalhaes(マル・マガリャンイス)はShow do Ano、Artista do Ano、Revelaçãoの3部門にノミネートされていて、発表会場にも姿を現した。16歳ながら、グレーのトマラ・ケ・カイア(tomara-que -caia。直訳すると、「落ちればいいのに…」という意味。一般的に肩ひものない服のことをいう。)のワンピースに左右ちがう色のバレエシューズ風のパンプスをはいて大人っぽく登場。しかし、いずれの賞も受賞は逃した。(右上写真)

 また、発表会場では他にさまざまな企画も用意されており、その中で登場したブラジルの俳優で、TVプレゼンターのMarcos Mion(マルコス・ミオン)はなんと裸にゾウのぬいぐるみという姿で登場。というのも、この企画に登場するプレゼンターたちは観客に登場の仕方を2択で選択してもらい、投票の多かったスタイルで登場するルールになっていたのだ。ミオンはこれを「裸」か「女装」の2択を提示。なんと94%で「裸」の圧勝だったというわけ。(左下写真)

 Web Hit賞の発表の際には受賞者の名前をしたためた封筒が開けられる前にスタッフのミスで受賞者にライトが当たってしまうハプニングや、VMB関連のサイトには「大賞はFresnoの方がよかった」などの書き込みもあり、なかなか波乱の多いVMB発表となったようだ。

348taro:2008/10/04(土) 07:49:41
ニッケイ新聞 2008年9月24日付け

商社からの営農融資減少=米金融危機の影響で=困る作付け期の農家=組合や商社も元栓締める

 伯国の大豆などの農業生産者は夏季作付け期を迎え、アグロコンサルト社は二十二日、米金融危機の影響の中で商社からの営農融資が不足するとの予想を二十三日付けフォーリャ紙に語った。穀物相場は乱高下を続けているが、これまでの平均より高値で落ち着く見通し、ドル通貨も持ち直し生産者所得も悪くない。作付け農家にとっての当面の問題は、営農資金の入手難のようだ。
 営農資金の調達は既に困難であった。それが米政府の不良債券処理にさらに時間がかかる見通しとなっていることから、伯国農業界でも融資資金の流通量の枯渇が深刻化している。
 もともと次期作付けのアグリビジネスは資金難が予想されたが、今回の金融危機で、商社や銀行の資金システムが軒並み融資額を引き締めた。
 二〇〇七/八年度の営農資金の調達の割合は、商社五三%、自己資金一四%、銀行一一%、企業負担は肥料一〇%、農薬九%、種子三%で、商社への依存度が高かった。
 それが二〇〇八/九年度は商社が三四%、銀行が八%に引き締められる予想だ。企業負担は肥料一三%、農薬一一%、種子五%。そのため、二倍強の二九%の自己資金を用立てしないと現在の生産拡大ペースが維持できない見通しになっている。
 前年度の融資金を決済できず繰り延べした生産者には、事態は絶望的だ。農産組合や商社、銀行などの現金融資、肥料、農薬などの現物融資は、契約更新に難色を見せている。これは貸す方も借りる方も死活問題であり、誰も抱き合い心中をしたくないらしい。
 資金繰りに苦労しているのは、生産者だけではない。組合や商社、メーカーも元栓を締められ同じ状況にある。ブラジルでは、中央西部が特に資金調達難に直面しているようだ。高利で借りなければならない営農資金のコスト高は、農業資材の高騰にもつながる。
 十二月以降の大豆作付け資金を工面するため、トウモロコシの投売りをする農家がでると予測されている。大豆の青田売りならぬ、先売りもある。こうなると値崩れが起きるので、先物買いは警戒感を呼び、先値をつけるのを危ぶむ商社も出てきている。
 商社の営農資金融資の全営農費用に占める割合は〇七/八年度には二七%(五十三億レアル)だったが、〇八/九年度には五十四億レアル程度になると予想されるため、全体に占める割合は一八%に低下する。もし同じ割合を維持するなら、八十一億レアルを融資する計算になる。
 商社が減らした分を誰が融通するのか。農家への負担はさらに増えそうだ。

349taro:2008/10/04(土) 07:51:21
ニッケイ新聞 2008年9月24日付け

国境の町で15人殺される=麻薬や銃など密輸の中継点=密売者の借金取り立てで

 パラナ川をはさんでパラグアイと国境を接するパラナ州グアイーラで二十二日午後、パラグアイからの密売者によると見られる一五人の大量殺人事件が起きた。
 二十三日伯字紙によれば、一五人もの殺害は州始まって以来。パラナ川を渡って来た一味(エスタード紙は三人、フォーリャ紙は最低五人と報道)は、密売者(通称ポラッコ)の小農園に直行。ポラッコと小農園に居た人たちを取り押さえ、仲間を一人ずつ呼び出させた上で捕まえてはベランダに連行。生き残りの八人の証言によれば、一味の頭は、一人捕まえる度に「誰が借金を払うんだ」と訊いていたという。
 逃げ出そうとした者はその場で撃たれ、ベランダに連れて行かれた者は一列に跪かされた上、一斉射撃。家の中にも女性二人の遺体があった。助かった者たちは死んだふりをし、難を逃れた。
 警察では、犯罪後の一味は再び川を渡ってパラグアイに入国したと見ており、パラグアイ警察にも協力を要請。四〇〇〇レアルの借金が原因の大量殺人らしい。
 グアイーラ市は、フォス・ド・イグアス地区、特に友情の橋での密輸入監査厳格化以来、麻薬や銃器、物品の国際的密輸ルートとして人や物が動き始めた町で、パラグアイとの国境の他、南マット・グロッソ州とも境を接する。地域の物流は、二〇〇七年のコカイン一〇五七キロ、クラッキ一二〇万個、大麻一〇万四八〇キロ押収に対し、二〇〇八年は八月までに、コカイン六二六キロ、クラッキ一三〇万個、大麻七万六二〇〇キロを押収など、年毎に増加している。
 麻薬や各種商品の密輸基地の一つとなった同市では、都市第一コマンド(PCC)やコマンド・ベルメーリョ(CV)を含む密売者同士の抗争事件が多く、銃器による殺人被害は人口一〇万人当り九七・六人と全伯一。青年死亡率五位、暴力事件発生率七位ともいう。
 四月の連邦警察による作戦では軍警三五人、市警九人を含む四七人を煙草密輸で逮捕など、銃器や麻薬、海賊版商品も含めた摘発も頻発の同市。警察では、二月と今月十九日に起きたウムアラマ市での判事襲撃事件との関連も含めて捜査を継続するというが、人や物の動きに対し、この地域の警察力補強は不充分であることも密売者たちの暗躍を許しているという。

350taro:2008/10/04(土) 07:53:00
ニッケイ新聞 2008年9月24日付け

ルーラ大統領=空港建設は民間に=横槍ばかりの物臭官庁

 ルーラ大統領は十七日、民間空港の建設を許可する意向発表と十八日付けヴァロール紙が報じた。「政府が空港管理を行う考えはなく、それは民間企業が行うべきだ。政府が行うのは、航空管制だけ」と述べた。
 空港の拡張工事で政府は悩んでいる。クンビッカ空港の第三滑走路は、政府のPAC(経済活性化計画)の鳴り物入りだが、未だに机上で足踏みをしている。
 「Infraero(空港管理公団)は何をしてものろく、検察庁と会計検査院(TCU)は横槍入れが専門で、何一つ計画が実現しない。民間企業が、空港建設に食指を動かしている。ジョビン国防相に民間企業への委託許可を検討するよう頼んだ」と大統領がいう。

351taro:2008/10/04(土) 07:53:37
ニッケイ新聞 2008年9月24日付け

伯国の産業=国際経済密着型へ=コモディティ色強める

 ブラジル経済に占めるコモディティの割合が年々大きくなり、金融危機による僅かな相場の動きが顕著に政府財政へ響くようになった。十年前はブラジルの輸出に占めるコモディティは、三八・六%。それが今は、四八・二%だ。
 コモディティの相場は、貿易収支を反映し、為替相場へも影響する。さらに国内市場へも、緩和剤の役を果たす。最も大きな変化があったのは、原油の四・七五%から九・六五%だ。続いて牛肉、鉄鋼、パルプ。
 この傾向は、鉄鋼やパルプが生産倍増を宣言しているので益々顕著となる。コモディティ依存は、国際経済への依存を意味する。生産面で見るなら脆く、経済面では堅固といえそうだ。
 中国のように国際経済に関係なく伸び続ける国もあり、一面だけで判断し難い。また一次産品の下落はドル高騰につながり、輸出業者には喜ばれる。しかし、ドル高騰が一次産品を下落させることはない。

352taro:2008/10/04(土) 07:54:15
ニッケイ新聞 2008年9月24日付け

ノーカーデーの聖市は平均以上の渋滞

 市役所の参加姿勢への苦情も出た聖市ノーカーデーでは、朝二〇%減った渋滞も、午後からは通常並で夕方は一〇%増。
 実物大の枠を持ち、車の占有空間を実感させたり、自転車で繰り出したりと民間企画は盛んだったが、交通への満足度は一〇点中二・八点と低調な聖市。市長候補参加の討論会では、バス専用道路や地下鉄拡張、バス料金維持が中心だった。

353taro:2008/10/04(土) 07:55:46
ニッケイ新聞 2008年9月24日付け

東西南北

 二十一日アゴーラ紙が合成覚醒剤の一種のmCPPへの注意を喚起。外観も値段も麻薬としての効用も麻薬エクスタシーと大差がなく、エクスタシーと混同されることも多いが、麻薬としての指定を受けておらず、その流通を規制する法律もない。精神的に不安定になる度合いが強い他、研究されていない分、副作用などに不安材料も多いmCPPは、エクスタシーとの混用で副作用増幅の危険も指摘されている。
     ◎
 一時鳴りをひそめていた運転免許疑惑関連の報道再びで、犯人グループは大聖市圏や海岸部など四十六の市で運転免許の不正売買。事件絡みの自動車学校は七四三に上るとされ、学科や実技の授業の時に行なう指紋照合では、実在の人物の指紋をシリコンで複写して使用していたという。指紋を勝手に使われた免許取得者にはいい迷惑だ。
     ◎
 政府が提供する生活扶助の中で、六歳から一五歳の子供への扶助は、学校への出席率によって継続するか否かが決まる。ところが、その扶助対象の子供の約七%にあたる一〇四万人については、子供が通っている学校の名前さえ不明。「単なる登録上のミスだろう」と教育省の担当者は言うが、年度の半ば過ぎにこれだけ大勢の生徒の所在が不明というのも、やはり、ブラジルか?
     ◎
 アルゼンチン沖から聖州やリオ州などに漂着したペンギンは相当数に上るが、鳥類保護の非政府団体代表で、ペンギンの一部を自宅に引き取って世話してきたルーシアさん。プールの脇でペンギンと犬が日向ぼっこの写真が報じられたが、ペンギンの回復を喜びつつ、自然に帰されたら寂しくなると。〇七年はリオ州だけで二〇〇〇頭のペンギンが保護されてきた。

354taro:2008/10/04(土) 07:56:26
角膜移植希望者に便宜:聖市などで順番待ちはゼロ
三日付けJT紙によると、聖市と大聖市圏、聖州海岸地方での角膜(コルネア)移植希望の順番待ちは一日現在、ゼロを記録した。聖州では初めてのできごとで、現在、前記、三地方で角膜移植の順番待ちをしている患者は一人もいない。八年前には角膜贈与に最高三年待たされるのが普通で現在とは雲泥の差だ。現在、順番待ちゼロの地方で一日平均六件の割合で角膜移植手術が行われている。手術を受け視力が僅かながらも回復した患者たちは僅かなことにも幸福感を感じ最高の生きがいを感じている。(三日付けJT紙より)

355taro:2008/10/04(土) 07:57:15
乗用車がバス停に激突:運転誤り待合客十人をひく
 聖市東部ビラ・パラナグア区アベニーダ・サンミゲールで二十八日午後三時四十分ごろ、シェボレー・オメガ車を運転していたチアゴ(二五)が運転のコントロールを失い、同アベニーダ六・六〇〇番付近のバス停に激突、バス停に待機していた待合客十人をひいた。被害者は男性四人、女性五人、子供一人の十人で、消防車と軍警ヘリコプターにより最寄りの三病院(エルメリーノ・マタラーゾ市立病院、チデ・セツバル病院、サンタ・マルセリーナ病院)に分散、収容された。

 担当のビラ・ラクイ署第六十三警察でのチアゴの供述によると、進路をバスで遮られたため衝突を避けようとして運転のコントロールを失ったままバス停に激突、同バス停を崩壊、待機していた乗客を吹っ飛ばした。チアゴは同署で事故の三時間前、缶入りビールを一本飲んだ後、運転、制限時速六十キロを十キロ上回る七十キロで運転していたことを自供。

 軍警は二十八日早暁、街道を走っていた車の立ち入り検査を実施、飲酒運転をしていた七人の運転者を、飲酒運転禁止法の現行犯で警察署に連行、取り調べた。(二十九日付けJT紙より)

356taro:2008/10/04(土) 07:57:58
風邪の診断は早めに:恐ろしい風邪と肺炎の錯覚
 高熱とせき、胸痛を伴う患者はただ単なる風邪と思い込み、専門医の詳しい診断を得ようとしないのが普通だ。風邪と肺炎の初期は多くの場合、似通ったところがあり、自己診断で間違いが起こりやすい。肺炎は風邪のあと起こりやすいが、理由として咳(せき)の多発が気管支に狭窄を起こすことなどが挙げられている。患者が風邪と勘違い、診断を躊躇していると取り返しのつかない結果を招く恐れがある。風邪と肺炎の初期症状は似ているので専門医の早期診断が望ましい。多くの場合、肺炎の初期症状は風邪のそれと似ているので患者は「また風邪か」と放任することが間々ある。肺炎の罹病三日目までは風邪とさして変わるところがなく間違いが起こりやすい。肺炎のスペシャリストによると、遅すぎる診断は患者の回復を妨げ遅らせる恐れがある。

 会社管理職のアンジェロさん(四〇)の場合、頭痛を伴った高熱が続き風邪と自己診断、聖市南部のサンタ・パウラ病院に入院、風邪薬を飲んだが咳も胸痛も治らずさらに八日入院した。「咳がこんなに長続きするとは思わなかった」とアンジェロさんは述懐する。なお、肺炎の専門医によると、咳も高熱もなく筋肉の痛みが激しくなることがあるので要注意。(十四日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙より)

357taro:2008/10/04(土) 07:59:04
無法地帯の国境:犯罪組織が報復で15人虐殺
 麻薬や武器の密輸・密売組織の縄張り争いが発展、パラグアイ側の組織がイタイプ湖を船で渡り、パラナ州西部のグァイラ市(首都クリチーバ西北六百四十キロ)に到着、同市の住民十五人を虐殺、八人を負傷させるという事件が二十二日午後発生した。同市のオスマル軍警大尉によると、虐殺の原因は組織が売った麻薬代の未払い(約四千レアル)に対する脅しと仲間一人が暗殺された報復にあったようで死傷者は全員、頭部と顔面を撃ち抜かれている。殺害現場には三八口径リボルバーの十二ミリ、九ミリ弾が散乱していた。

 パラナ州保安局はこの事件を単なる虐殺事件ではなく麻薬密売団同士の勢力争いとみている。保安局は連邦警察、民警、軍警など少なくとも二百人を召集、犯人の早期逮捕を命じたが、加害者らは犯行後、パラグアイへ逃走したようだ.保安局は二十三日にもパラグアイ警察へ犯人逮捕の支援を要請するという。

 事件のあったグァイラ市の人口は二万八千八百六十三人で、連邦政府によると、同市は武器、弾薬、麻薬のブラジル側密輸都市として入り口の役割を果たしている。同市にはブラジル最大の犯罪組織PCC(聖都第一コマンド)とリオ州のCV(コマンド・ベルメーリョ)が支部を設け暗躍している。同市は二〇〇七年、銃器による死亡率が一億人に対し九十七・六人で国内の都市では最高を記録。(二十三日付けエスタード紙より)

358taro:2008/10/04(土) 08:00:33
誘拐対策は慎重に:軍警隊が新方針採用へ:事件の早期解決を目指す
 誘拐による人質監禁をねたに人質の家族から身代金をゆするケースが増えている。聖州軍警隊の事件簿によると、聖州では年初から現在までにこの種事件が二十三件、過去二か月に少なくとも十件発生している。現在のところ犯人との交渉責任者は軍警の特殊戦略隊(GATE))から選出された将校が担当しているが、来年から下士官、兵卒にも犯人との交渉技術を身に着けさせ第一線で働けるよう道を開けるという。

≪犯人との交渉に重点≫

 軍警が人質釈放作戦に人員を増強、特訓を授ける理由として次の事情を挙げている。誘拐事件が起きると軍警はまず、きかのパトカーを非常呼集、応援を要請する。事件発生現場の近くを巡邏していたパトカーらは我先にと先陣争い、先頭を切って現場に駆けつけることがこれまでの慣わしとなっていた。

 特殊戦略隊(GATE)の隊長、アドリアーノ大尉(三七)は、駆けつけた隊員が専門的な交渉技術や知識も持たずに犯人との交渉を進めていたことが事件の早期解決を失敗に導いたともみている。例えば交渉の行き詰まりを打開する方法として防弾チョッキを与えること、逃走用の車やガソリン代を貸与することなどは交渉の打開どころか、不必要な譲歩で相手の言いなりになり、交渉現場を他に移すだけで、その後の交渉に何らの進展ももたらしていなかったと説明。

 そのため、来年から始められる軍警の交渉要員養成には説得技術のほか犯罪者の心理、容疑者や容疑者の恋人、肉親の心情に触れる話し方などの訓練のほか、犯罪者の要求を簡単に受け入れない隊員を養成することが主眼となっている。

 ちなみに軍警隊の公式な統計はないが、聖州でのこの種事件は二〇〇六年から年々増加、二〇〇六年には二十四件、二〇〇七年には三十三件と一年で三七・五%増しとなった。今年は既に二十三件、八月は六件、九月は四件を記録している。その他、二〇〇一年に聖紙で起こった有名人の被害事件としてテレビ司会者シルビオ・サントス氏の息女誘拐事件がある。銃を携帯、負傷した主犯ピントは警官に追い詰められ、シルビオ・サントス氏宅のキッチンに逃亡、七時間にわたり同氏を人質に取り、警官隊と人質の釈放交渉に臨んでいる。

 特殊戦略隊(GATE)の隊長アドリアーノ大尉は「交渉員として働ける適切な人材を探している。犯人との交渉がスムーズにできる隊員は少ない。心理学を熟知、感情の起伏が抑制でき、グループで働ける人間は希少価値がある」と述べている。(二十二日付けJT紙より)

359taro:2008/10/04(土) 08:01:15
五人組が聖市議宅に侵入:夫人ら人質に五百万R要求
 PP(進歩党)の現サンパウロ市議で次期聖市議選の候補者ムツラン氏宅に二十二日朝、強力な武器を携えた五人組が侵入、同氏宅に保管されているとされる五百万レアルを要求、同氏の夫人イラセーマさん(七〇)を始め同家のメード二人など五人を人質にとり三時間にわたり監禁、逮捕に来た警官たちと人質釈放の交渉に入った。

 五人組は家具を手当たりしだい引っ掻き回し、イラセーマさんに金庫を開けさせたが目的とする五百万レアルは見つからず徒らに時間が過ぎ去った。屋内の防犯カメラに同家を包囲していた軍警隊の姿が写ると強盗らは逃走の準備にかかった。強盗一人が一人の人質を盾に出口に姿を現すと軍警隊に面とぶつかり、両者の間で銃撃戦が始まったが負傷者は出なかった。強盗らは市議宅に引き返し、これ以上の抵抗は無駄だと逃走をあきらめ一室に閉じこもっている。聖州民警の特殊戦略隊(GATE)が応援に駆けつけ人質の釈放で強盗団と交渉を開始、一味は新聞記者と弁護士立ちあいのもとで話し合いに応じると約束、交渉は一段落した。

 二十二日午前八時半ごろ、二台の盗難車に分乗した五人組は聖市北部ビラ・マリア区オラシオ・デ・カスチーリョ街のムツラン市議宅前に車を着けた。車から下りてきた二人が玄関の呼び鈴を鳴らし、出てきたメードのミリアンさん(二九)に「選挙用具を届けにきた」と伝えた。ミリアンさんが玄関の戸を開けると腕を掴まれ家内に押し戻された。ミリアンさんが隣人に聞こえるように大声で「止めて」叫ぶと「このバガブンダ」と顔に一発食らっている。

 あたかもその時、玄関前の歩道を歩いていた三十九歳と十七歳の男がミリアンさんの叫び声を聞き家の中を覗いたことでこの二人も家の中に引きずりこまれ人質にされた。これで人質は市議の妻イラセーマさん、二十九歳と二十六歳のメードが二人、歩行者二人の五人となった。

 市議の妻イラセーマ夫人によると、この家に三十五年住んでいるが、もう既に五回、強盗に入られている。(二十三日付けエスタード紙並びにJT紙より)

360taro:2008/10/04(土) 08:01:59
銀行員労組、8日から無期限スト予告


 各州都で二四時間の時限ストを打っていた銀行員労組は、一日の集会でブラジル銀行協会連盟(Febraban)が納得できる回答を出さなければ、リオ、ブラジリア、サルヴァドールで八日から無期限ストに突入すると決議した。それまではストをとく。

 銀行員側は一三・二三%の増給を要求する。うち五%が実質賃上げ。これに対して銀行側は全体で七・五%アップを回答としている。



 2008年10月3日付

361taro:2008/10/04(土) 08:03:01
為替レートと株価
 《ドル、株価乱高下後共に上昇 米金融機関支援金は8500億㌦へ》



 一日、サンパウロのドル相場は〇・八四%上げ、一・九一八レアルへ。一時二%近い上げだった。米国会で審議中の金融界安定化法案が不成立になれば、一ドルが二レアルを超えるとの予測も見られる。幸い同法案は一日夜、米上院議会で可決された。あとは下院議会での表決待ち。

 サンパウロ平均株価は〇・五二%高、指数は四万九七九八ポイントへ。出来高は五〇億レアルだった。一時は昨日の反動で三%近く下げていたが持ち直した。

 なお、グローボ紙によると、米金融界安定化の資金総額は上院議会で手直しされ、七〇〇〇億ドルが八五〇〇億ドルに膨れ上がった。映画、ハイテク、再生可能エネルギー産業支援やハリケーン被害者向け援助を含めたことによる。

 さらに、公的資金の援助を受ける金融機関のエグゼクティブには報酬額上限を設ける、となった。



 2008年10月3日付

362taro:2008/10/04(土) 08:04:11
選挙の無事実施めざし 4500人の部隊をファヴェラに派遣―リオ市


 リオ市内コンプレキッソ・アレモンの麻薬犯罪団支配下ファヴェラに一日、合計三五〇〇人の陸海軍部隊が無事選挙実施のために派遣された。五日の日曜日まで駐留する。

 付近一帯を選挙期間中警備し、異常事態発生のばあいに備え一〇〇〇人が別途送り込まれた。楽隊を先頭に乗り込み、懸念された麻薬団との衝突事件はなかった。

 今回の出動はさる九月一一日に開始されたグアナバーラ作戦の一環。各党候補者の同地区訪問と選挙運動、選挙民の選挙演説傍聴、当日の投票を無事すませるのが目的。

 同ファヴェラを含めて部隊が二七のコミュニテイーに派遣されており、コンプレキソ・アレモンへは最後に到着した。

 派遣軍は二〇〇台のトラックに分乗して乗りつけた。戦車、装甲車、ジープ、ヘリコプターも出動した。機関銃、手投げ弾などで重装備の軍隊移動とあって、イタラレー街道は一時交通が中断した。

 しかし、学校、託児所、商店は普通で、市民たちは一時的だが安堵。「これが毎日であってくれれば」と願う市民も少なくない。

 しかし、当日は選挙運動目的の候補者は一人も訪れなかった。



 2008年10月3日付

363taro:2008/10/04(土) 08:05:36
輸出金融は9月前半比半減 信用逼迫対策、対中銀供託金軽減


 政府は米国発世界金融危機がもたらす信用逼迫に対応するため、まず市中銀行の対中銀供託金軽減を考える。

 ついでブラジル銀行が実施中の農業融資前倒し貸し出しに五〇億レアルを追加する。原資は未定。

 さらに牛肉にかかる社会統合プログラム(PIS)と社会保険融資納付金(Cofins)の軽減を検討。計九・二五%を四・七五%に引き下げ。

 リーマン・ブラーザズの破綻後、輸出金融は半減した。九月前半にブラジル企業が受けていた輸出金融総額は一日平均三億四二〇〇万ドル。それが一五〜二六日には一億六四九〇万ドルに減った。

 他方、外国人投資家たちによる対外送金額は合計一二億ドル。一日平均は六四〇%の急増ぶりである。

 ルーラ大統領は、もう間もなくクリスマス商戦が始まる。一般庶民のためにもクレジットを確保する必要があるといった意向である。



 2008年10月3日付

364taro:2008/10/04(土) 08:06:12
ウビラタン大佐射殺事件 カルラ弁護士は出頭の必要なし


 一日、〇六年九月に発生したサンパウロ軍警兵隊のウビラタン・ギマランエス大佐ピストル射殺事件に関する裁判に関し、サンパウロ陪審裁判所のアルベルト・アンデルソン判事が裁定を下した。 

 それは殺人容疑で起訴されているウビラタン大佐の恋人、カルラ・セポリーニ弁護士は陪審裁判に出頭の必要なしである。

 カルラ弁護士の容疑は実証に乏しく、また犯罪捜査がカルラ弁護士だけにしぼって行われている。第三者による発砲の可能性も考えられるが触れられていないというもの。



 2008年10月3日付

365taro:2008/10/04(土) 08:06:54
遺伝子組み換えトウモロコシ 公社、技術移転を目下交渉中
 ブラジル農牧研究公社(Embrapa)はこのほど、遺伝子組み換えトウモロコシを一種類、国産できるよう多国籍企業と技術移転を交渉中と発表した。

 独自開発だと時間を要するためで、できれば来年中にも新品種の種子を市販したい意向。同公社のトウモロコシ、ソルガム研究部門が手がけており、節約できる時間を別の開発研究にあてる。それはマンジオカとフェイジョンの研究。

 研究者のエジウソン・パイヴァ教授は、ブラジルが新たな品種の開発研究がおくれていることを指摘し、急げばいまからでも間に合う、との意見をのべた。



 2008年10月3日付

366taro:2008/10/04(土) 08:09:00
市長選、有力州都の動き② 
《不正発覚候補のレシフェ ACM首位のサルヴァドール》

  五日の市長選挙に関し州都での動きを追ってきたが、再選をめざす現職市長が揃って強みを発揮している。サルヴァドール市のような例外ケースもあるが。PSDB候補が意外に振るわず、PMDB候補が伸びている。



 《ABはPTのバックグランドは》



 バイア州のサルヴァドール市ではマガリャンエス候補(民主党=DEM、ACM)が支持率二八%でトップ。先年死去した政界のボス、アントニオ・カルロス・マガリャンエス上院議員の系統だけに強い。

 これをエンリッケ候補(PMDB、現市長)とピニェイロ候補(PT)が追う。エンリッケ候補は終盤戦に六ポイント上昇、ピニェイロ候補と並んで支持率二〇%にきた。

 南のフロリアノーポリス市では現職市長のベルジェル候補(PMDB)が支持率三六%で再選を果たしそうである。決選投票はさけられないが二番目のアミン候補(DEM)は支持率二〇%である。

 ペルナンブッコ州のレシフェ市では、コスタ候補(PT)がトップで支持率四六%。二番目のメンドンサ候補(DEM)は二二%。

 選挙裁判所は公共機構を選挙運動に利用したのを理由にコスタ候補の立候補を取り消した。しかし、ルーラ大統領の支持があり、同候補は選挙運動を中止しない。これに対して反対党のDEM、PMDB、PSOL(自由社会主義党)が矛先をそろえてその非を鳴らし、決選投票の有効活用を呼びかけているので油断はできない。

 州都ではないが、形成不利になったマルタ候補激励を含めてルーラ大統領が赴むこうと土曜日に昼食会を計画したンパウロ市近郊を見ると。

 サンベルナルド・ド・カンポ市では元労相のマリンニョ候補(PT)が支持率三八%。モランド州議(PSDB)は三ポイント下がって二七%。

 サント・アンドレー市ではシラケ候補(PT)がトップで三六%。ラヴィン候補(PTB)は一四%、サーレス候補(PSDB)一三%である。

367taro:2008/10/04(土) 21:03:26

日航がブラジル航空機を初導入 1号機の引き渡し式

 【リオデジャネイロ3日共同】日本航空がブラジルの航空機メーカー、エンブラエルの小型ジェット機「エンブラエル170」を日本に初めて導入することになり、1号機の引き渡し式典が3日、サンパウロ州の同社本社で開かれた。

 日航の西松遥社長をはじめ関係者約100人が出席。エンブラエルのフレデリコ・クラド社長は「多くの日系人が貢献したわが社を日航が選んでくれて光栄だ」と述べた。

 エンブラエルのジェット機シリーズは2004年から実用化され、これまで世界34カ国の48航空会社が使用した。日航仕様の小型機の座席数は76席。

 2010年の羽田空港再拡張をにらみ国内線網強化を狙う日航は、同年までにエンブラエル170を計10機導入。愛知県営名古屋空港(同県豊山町)を拠点とする日航系列のジェイエアが09年2月から順次就航させる。同年3月に開港予定の静岡空港で静岡−福岡路線にも投入する予定。

368taro:2008/10/05(日) 08:11:17
『トロッパ・ヂ・エリッチ2』制作へ
 2008年ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したブラジル映画『トロッパ・ヂ・エリッチ(英題:エリート・スクワッド)(エリート部隊の意)』。日本での公開決定にニュースはまだ耳にしていないが、続編が製作されるのがほぼ確実になってきた。

 『トロッパ・ヂ・エリッチ』は、公開前から海賊版のDVDがブラジル全土の露店に広がり話題となり、実際には『トロッパ・ヂ・エリッチ』とは直接の製作のつながりがない映画が「トロッパ・ヂ・エリッチ2」「トロッパ・ヂ・エリッチ3」などとして露店で販売されていたが、今回は本家『トロッパ・ヂ・エリッチ2』の製作についてのニュースだ。

 エリート部隊(BOPE)に所属していた主人公は、40歳になり、リオデジャネイロ州公安局の長官になり、BOPEを率いてリオデジャネイロのファベーラの麻薬密売組織と争い、政治的な論争も巻き起こっていく。というストーリーのようだ。

 主演は、引き続きワギネル・モウラが務める予定で、「ジョゼ・パヂーリャ(監督)と共同作業できたのが一番嬉しかった。“トロッパ・ヂ・エリッチ2”をできたら嬉しいよ」とコメントしている。ただ、現在ワギネル・モウラは2009年の3月までサンパウロで公演されている舞台『ハムレット』に出演していて、公演はその後ポルトガルとロンドンを巡回する。すぐにどうこうという話ではなさそうだが、『トロッパ・ヂ・エリッチ2』が完成するのを期待して待っていたい。(H)

ラティーナでは正規版『トロッパ・ヂ・エリッチ』DVD(ブラジル版:ポルトガル語、スペイン語字幕:リージョン・コード4)を販売中。

369taro:2008/10/05(日) 08:13:03
日本航空へブラジル製小型旅客機が引き渡される−ブラジル
 【サンパウロ4日綾村悟】世界第4位の航空機製造会社として知られるブラジルのエンブラエル社は3日、同国サンパウロ州ジョゼドスカンポスにある同社工場で3日午後(日本時間4日未明)、日本航空からの受注1号機を引き渡した。フォーリャ通信(オンライン版)が報じた。ブラジル製ジェット機が日本の航路に就航するのは始めてのこと。

 この日、日本航空が受領したのは、エンブラエル社製ジェット機の「エンブラエル170」。70人乗りクラス(日本航空は座席数を76席に設定)の同機は、エンブラエル社の新型戦略機の1つ。日本航空は、昨年7月に同型機を10機発注している。

通称「リージョナルジェット」と呼ばれる70人から100人乗りの小型機需要は世界で大きく伸びており、ブラジルのエンブラエル社は同クラスでの受注を大きく伸ばすことで世界第4位の航空機会社に成長した。最近では、中国でも生産を開始している。

2008/10/4 22:39

370taro:2008/10/05(日) 08:29:32
老女だらけの「ファイト・クラブ」

サンパウロ近郊の町リオ・グランデ・ダ・セハのお婆ちゃんたちは、ブラジルでもっともパワフルだ。ふだんはごくふつうの生活をしている彼女たちだが、「ボクシング教室」の時間になると激しいパンチの連打や機敏な動きで汗を流す。

週に2回、町の体育館で行われる1時間のレッスンには、年配の女性190人ほどが通っている。最年少で58歳、最年長はなんと87歳だが、その熱心な姿は年齢を忘れたかのようだ。4年前から教室に通い始めた77歳のマリア・ルジアは「レッスンを始めてから、周囲の目線が変わった気がするわ」と語る。

この教室を開いたのはボクサー兼トレーナーのアイルトン・ペソア・デ・リマで、町に高齢者向けの福祉施設がなかったことがきっかけだという。老女たちがボクササイズに励む目的のひとつがリマからの挨拶のキスだ。レッスン前の頬へのキスには毎回、行列ができるそうだ。

エポカ(ブラジル)より

371taro:2008/10/06(月) 07:50:48
「飲酒後も運転可」と虚偽表示=悪質薬剤師を職務停止に−ブラジル

10月6日6時19分配信 時事通信

 【サンパウロ5日時事】ブラジル南部ポルトアレグレの薬局で、「摂取すれば飲酒後も運転可能」などと虚偽の表示で薬を販売していた事例が発覚した。同国では6月下旬、緩かった飲酒運転に対する規制を厳格化する新法が施行されたばかり。国を挙げた撲滅運動に水を差す悪質行為に、店の責任者の薬剤師には職務停止処分の厳罰が下された。
 報道によると、この薬はアルコール依存症の治療用として発売されたが、問題の薬局は「警察のアルコール検知器をパスして運転できる」と宣伝。報道機関の実験では、飲酒後にこの薬を飲んでも呼気1リットル中のアルコール濃度は0.27ミリグラムに達した。

372taro:2008/10/07(火) 07:34:54
ブラジルで次期大統領選挙を占う統一地方選挙
労働党は最大票田のサンパウロ市で苦戦

 【サンパウロ6日綾村悟】南米ブラジルで5日、サンパウロ市長など全国5563市町村の首長や地方議会議員を決める統一地方選挙が実施された。

 ルラ・ダシルバ大統領が所属する労働党(PT)は、近年の好景気や貧困層対策などが支持率を押し上げており、全国26州の州都のうち、レシフェやフォルタレーザなど3州都で労働党所属候補が過半数の票を獲得して勝利した。

 また、残り23州都の市長の座をめぐり、今月26日には首位と次点候補の間で決戦投票が行われる予定。2010年の大統領選挙(総選挙)では、ルラ大統領がすでに2期目に入っているために再出馬はできない。そのために、労働党としてはルラ大統領の後継候補を立てて同時に行われる総選挙を有利に戦うためにも、今回の地方選挙は大勝したいところ。

 ただし、大統領選挙を有利に戦うために欠かせない最大票田のサンパウロ市(人口1400万人)では労働党のマルタ・スプリシ元サンパウロ市長が苦戦、現職でブラジル民主運動党(PMDB)のジルベルト・カサビ市長が第1回投票で首位に立った。開票100パーセントで、カサビ市長の得票率は33・61%、マルタ市長の得票率32・79%。

 投票前の世論調査ではマルタ候補の優勢が伝えられていただけに、労働党の関係者は開票結果にショックを隠せない。3位のアルキミン元サンパウロ州知事(ブラジル社会民主党・PSDB)陣営がカサビ市長を後押しすることになれば、サンパウロ市の決戦投票では労働党候補の苦戦が予想される。

2008/10/6 22:13

373taro:2008/10/07(火) 07:35:41
ブラジル地方選挙が終了
現地時間の日曜日、ブラジルの市町村の首長および代議士を決める選挙が行われた。現職のルーラ大統領の所属するPT(労働党)からの候補者が優勢にたっているのがほとんどで、地方自治への影響をのばそうとしている。

結果速報によると南アメリカ最大の都市、サンパウロでは労働党に所属するマルタ・スプリシー前観光大臣が他の候補者をリードしているとしている。このままで行くと現職のジルベルト・カサブ市長と10月26日に決選投票に持ち込まれる可能性が高そうだ。

前回2004年に行われた選挙では411の市町村で労働党から首長がえらばれれ、その前の2000年の187から大きくその数字をのばしてきた。今回はブラジルの好景気からくるルーラ大統領の人気もあって、さらにその数字をのばすと見られている。労働党にとってはサンパウロ市を含む、26州都のポストはなんとしても手に入れたいところだ。5500以上の市町村の首長および代議士の席に対して行われているこの選挙による影響が出るのは、ルーラ大統領の任期が終わる2010年以降となるとみられている。

374taro:2008/10/07(火) 07:37:24
リオの有力サンバチームの幹部が銃殺される、賭博に関与か

  リオのサンバチームで有力チームのひとつ、ヴィラドウロのディレクターが殺されるという事件が日曜日の朝に起こった。事件があったのは、リオデジャネイロ市のグアナバラ湾を挟んだ対岸のサンゴンサーロ市、マリアパウラ区のマリオ・ナルデリ通り。

 警察の発表によると、殺されたのはヴィラドウロのディレクターのひとり、パウロ・ホベルト・パイーヴァ・メンドンサ氏で、通称パウリーニョ・バンバン、 35歳。バンバンが乗っていた車には25発以上の弾痕が残されていた。目撃者の証言によると、車1台とバイクに乗った2人の男にバンバンの車は囲まれていたという。なお、バンバンの乗っていたチェロキーの運転座席下からはピストルが発見されている。

 ヴィラドウロの代表、マルコス・リラの右腕として働いていたバンバンだが、警察によるとバンバンはニテロイ圏の裏賭博にも関わっていた可能性が高いとのことだ。なお、前述のマルコス・リラも今年1月に銃撃されている。

 バンバンは94年よりヴィラドウロのディレクターを務めていた。悲報に接し、打楽器隊の代表であるメストリ・シーサは「報せで飛び起きた。混乱している。遺体を見ても信じられない。許されない行為だ」と述べた。マルコス・リラは3日間喪に服すことを発表。カーニヴァルの出場曲が決まるこの時期に、チームのムードが嫌でも停滞する事件が起きてしまった。

375taro:2008/10/07(火) 07:42:07
大荒れブラジル地方選、7人死亡808人逮捕

【10月6日 AFP】ブラジルで5日、5563市町村で地方選挙が行われたが、銃撃事件が相次ぎ少なくとも7人が死亡したほか、候補者101人を含む808人が逮捕される事態となった。

 地元当局者は、ブラジル全土で1億2800万人が法に従って投票を行っており、銃撃事件などは選挙にはほとんど影響しないと述べている。

 選挙は任期4年の市町村長や地方議会議員を選出するもので、ルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領率いる与党の大躍進が確実視されている。(c)AFP

376taro:2008/10/07(火) 07:49:24
ッケイ新聞 2008年9月25日付け

全伯銀行協会調査=米金融危機は長期化か=中銀、金融引締め維持=減速経済で所得停滞=過熱消費は終焉へ

 全伯銀行協会(Febraban)は二十三日、国内金融市場の動向を調査したところ七八%に当る二十六行が、金融危機は長期化の見通しと答えたことを二十四日付けエスタード紙が報じた。来年度には減少傾向になると予測されてきた経済成長だが、米国金融危機を受けて、クレジットの減少などにより、過熱経済が抑制される見通しがさらに濃厚になってきたようだ。
 米財務省とFRB(連邦準備制度理事会)が起草した、七千億ドルの公的資金投下を盛り込んだ不良債権処理法案の上程で、ブラジルの銀行の四四%は、中央銀行が金融引締め政策を維持せざるをえないと答えた。
 三九%は国際金融がクレジットを凍結したことで、国内は資金枯渇を補うための融通が必要と答えた。一一%が、基本金利の引き上げに追い込まれるとした。しかし、大手銀行経営者が、米経済の悪化に伴い〇八/〇九年度マクロ経済の指標修正を提言した。
 国際経済は、資本流通量の減少に伴いコモディティの弱気相場、中国の減速経済が織り込まれる。国内は、不安定な需給関係とレアル通貨の下落、クレジット縮小が懸念と銀行界が見る。
 さらに〇八年に入ってローンに減少傾向が見え始めたと、銀行が報告した。これは中銀が四月、ローンの金利上昇と金融危機の兆候を懸念したためとされる。同時に企業の権利委譲融資も引き締め、二九・〇二%から二七・一四%へ後退。
 銀行の手形割引は来年、二一・一三%から一九・三三%へ減る見込み。個人へのローンは、二二・六四%から二〇・〇八%へ縮小。財務相が消費者ローンの膨張率を三〇%から二〇%に下げる意向なので、予定水準といえそうだ。
 二〇〇九年はクレジットが三〇%から二〇%へ縮小すると予測されるが、返済期限九十日以上の債務不履行は、顕著に増加することはないとの見通しだ。来年は経済成長率五・一五%予想が、三・七五%へ下方修正される見込みなので、活気は期待できない。
 二〇〇九年の景気予測は際立った冷え込みではないが、消費者所得が停滞するので、これまでのような過熱消費は終焉しそうだ。銀行調査では、政府の公債がGDP(国内総生産)の四〇・四五%から四〇・三七%へ減る見込みだ。

377taro:2008/10/07(火) 07:50:17
「オバマ」候補、ブラジル地方選で落選「ビン・ラディン」候補も

【10月7日 AFP】米大統領選挙のバラク・オバマ(Barack Obama)候補、国際テロ組織の指導者ビン・ラディン(Bin Laden)容疑者、サッカーの元フランス代表ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)選手、そしてサンタクロース――前週末ブラジルで行われた地方選挙では、こういった覚えやすい偽名を使った立候補者が各地に出現したが、いずれも落選した。高等選挙裁判所が発表した。

 サンタクロースは北部フォルタレザ(Fortaleza)で票を伸ばしたものの及ばず、4人の「オバマ」候補、6人の「ビン・ラディン」候補、数人の「ジダン」候補も議席に届かなかった。「ママ」で届け出た最年長103歳の候補者も落選した。(c)AFP

378taro:2008/10/07(火) 07:51:09
ニッケイ新聞 2008年9月25日付け

不法な居住や伐採続く=一年半遅れで聖州議会へ=ビリングス湖周辺規制案

 二十四日エスタード紙が、聖州ビリングス湖周辺の市街化規制案が二十四日に州議会に提出されると報じた。
 二〇〇七年四月に提出予定だった同規制案は、移転の必要な区域や土地所有証明発行などを規定するが、その一方、同湖の利用目的の第一は貯水池か、クバトン市の発電所の発電・エネルギー供給源かという問題や、水質管理の責任者は誰なのかといった問題には答えていないという。
 同湖周辺居住者は現在約一〇〇万人で、聖市六〇万、サンベルナルド市二〇万、残り二〇万はサントアンドレ、リベロン・ピーリス等に居住。大半は、自然保護区域内の違法な土地分譲によって入居した人々で、重金属汚染などの危険地区、下水道未整備などの問題も抱えている。
 聖市居住局ではこのような保護区域や危険区域に住み移転が必要なのは四四三八家族と考えているが、移転は容易ではなく、移転後の土地に再び不法入居者が入ってくることは想像に難くない。
 聖市居住局担当者は、「規制案の提出は大きな進歩」と評価するが、同地域を統一する規制がなかったことは、下水垂流しや、ピニェイロス川氾濫防止のための水の汲み上げによる泥の堆積や重金属汚染区域の発生などを許してきた。
 ビリングス湖保護条例は七〇年代からあるが、ここ数年の自然破壊は無制限な市街化で三〇%以上拡大。過去三年の伐採は一時間に二〇平方メートル、五万八〇〇〇ヘクタールに及ぶ。毎秒二八立方メートルあった湧き水が一二立方メートルに落ちたのも、下水や浸食作用、違法な土地占有のせいだという。
 無計画で無制限な市街化による被害者はビリングス湖であり水の利用者だが、周辺住民たちも、湖の傍に住みながら水の供給が不安定だったり、頻繁に起きる停電に悩まされたりしている。
 保護条例制定後も不法な土地や家屋の売買が継続した同地域では、今回の規制案提出によって環境に優しい材料での舗装なども義務付けられるようだが、九日エスタード紙に、大聖市圏で未処理のまま流される汚水は一日五〇〇リットル、聖州水道局の下水処理施設につながらない下水管は一〇万件以上とあった責任の一部改善も望まれる。長期計画がなく、後手後手に回る行政のあり方にも改革が必要だ。

379taro:2008/10/07(火) 07:51:58
ニッケイ新聞 2008年9月25日付け

国連総会=金融市場は無法地帯=ルーラ差別の壁と米批判

 ルーラ大統領は二十三日、第六十三回国連総会で無法地帯の金融市場と金融危機の責任者としてブッシュ米大統領を批判と二十四日付けフォーリャ紙が報じた。
 「米大統領はテロのことばかり話し、金融危機のことはいわない。金融危機対策もないようだ。今はテロよりも、ドーハ・ラウンドに始まる世界経済のほうが大切ではないか」と訴えた。
 金融市場は無法者の跋扈で資本市場が破壊され、社会発展に寄与する優良企業を倒産へ追いやり、多くの市民から職場を奪ったと非難した。政治家が無秩序を放置するなら、危機は次々に起きる。環境危機や食糧危機が待っている。
 大統領の矛先は、世界の移民政策にも向けられた。EUが六月に制定した違法滞在者処罰法案を「ベルリンの壁は落ちたが、別の壁が打ち立てられた。人種差別の壁であり利己主義の壁であり、自由貿易や人的交流を阻む壁だ。」と非難した。
 米大統領は、演説の原稿に金融危機も織り込まれていたが、最終章だったので省略したという。金融市場混乱の原因になる裏書保証のない債券の存在を知っていたが、軽視したらしい。
 米国は金融危機を一九三〇年にも経験しており、システムを改善しないまま現在に至った怠慢が問題だ、とフランスのサルコジ大統領はいう。資本主義にはルールが必要であり、金融市場を投機家の放縦に任せたのが失敗だと警告した。
 イランのアハマジネジャド大統領は、長年の財政赤字を放置してきた米国の経済は、七千億ドルの不良債権処理に関わらず死に体状態だとして、「米帝国は終焉した。次期米大統領は外国へのお節介を止めて、自国経済の充実を図るべきだ」と皮肉った。

380taro:2008/10/07(火) 07:59:25
ニッケイ新聞 2008年9月25日付け

岩塩下油田=設備20億ドルの入札=機器一式国産化を目指す

 ペトロブラス石油公団は二十三日、クリスマス・ツリーと呼ばれる岩塩下油田の採掘に使われる油井用バルブ三百組発注の入札手続を始めた。総額二十億ドルは一回の発注額では過去最高だ。
 同公団は鉱床区域毎に入札を行ってきたが、〇八年の入札は岩塩下油田だけで総額百億ドルに達する見込み。入札方式は、採掘設備の国産化を目指し、岩塩下油田の開発需要に応じた技術水準の向上も視野にある。
 同公団は岩塩下に限らず、全ての部門で同戦略を導入し、コスト削減と機器の量産化を図る考えだ。油井の他にプラットフォームと海底を結ぶ深海用パイプやバルブ・コネクション、付帯部品の製造も行う。
 ツピー油田の井戸を幹として、周囲の油井十カ所を海中でパイプによって結ぶから遠くから見ると、クリスマス・ツリーのような壮観となる。

381taro:2008/10/07(火) 08:00:07
ニッケイ新聞 2008年9月25日付け

社会保障院=赤字は減少傾向へ=二〇一〇年までゼロ化を

 ピメンテル社会保障相は二十三日、「二〇一〇年に社会保障院の赤字ゼロ化計画」を発表と二十四日付けエスタード紙が報じた。社会保障院の赤字は八月、四十億六千万レアルとなっている。
 金融危機による歳入減は、国内に残る消費過熱で最小限に相殺できると同相は見ている。また国内で新たに創業する起業者数も多く、歳入の増加が期待できるという。
 都市労働者の年金は、自給自足が目標。そのため会計処理法を変更し、農村部と都市部を別会計とした。それによって農村部に属する三十一億三千百万レアルの赤字を削除した。
 二〇〇八年度の福利引当金(INSS)赤字四十四億レアルを予算案に計上したが、三十八億レアルに納まる見込みだ。

382taro:2008/10/07(火) 08:00:50
ニッケイ新聞 2008年9月25日付け

トヨタ車6万台余りにリコール

 ブラジルトヨタ社が二十三日に、ハイラックスとハイラックスSW4についてのリコールを発表した。対象となるのは、二〇〇六年一月〜二〇〇八年五月にアルゼンチン工場で生産された車六万一〇〇〇台。車体前部のサスペンションを支えるための一連の部品を固定するナットの交換が必要だという。詳細は、0800―7030206かwww.toyota.com.brへ。

383taro:2008/10/07(火) 08:01:33
ニッケイ新聞 2008年9月25日付け

イアラ油田は許可範囲を超える大油田

 リオ州沖のサントス大陸棚に広がるイアラ地域のBMS11ブロックは、試掘許可を与えた面積以上に広がる広範囲な油田であることが分かったとペトロブラスが二十一日、発表した。

384taro:2008/10/07(火) 08:02:14
ニッケイ新聞 2008年9月25日付け

東西南北

 聖州市警のストで迷惑顔の一般市民。市民への対応も凶悪犯罪のみで、行方不明や軽犯罪はインターネットで届けろと言うが、インターネットとは無縁の人もいる。二十二日に一七歳で聴覚障害を持つ息子の捜索願を出しに行った母親も、二カ所の警察署で受付を拒否され、病院や学校などを一人で探し歩いている。仕事にも行けず、息子を探し続ける五七歳の母。息子の安否、失職や子供達の養育への不安などの肩の重荷を共に負うことを警察は拒んだ…。
     ◎
 八〇年代に初の女性閣僚を務めた法律学者エステル・フィゲレイド・フェラース氏が、脳血管障害により入院中の聖市心臓病院で二十四日に逝去。大学教授、大学学長など女性初の経歴をいくつも持つ女性で、女性の社会進出の最先端を行った人。九三歳だった。
     ◎
 二十三日午前、アラゴアス州サンミゲル・ドス・カンポスにあるペトロブラスの石油精製所で、天然ガスが漏れて爆発事故発生。従業員四人が焼死した他、天然ガス用タンク車と車各一台も破損した。現場には二〇〇人近い従業員がおり、ガスと煙で気分が悪くなったり、怪我をしたりして病院に運ばれた従業員もいた。ペトロブラスでは二〇〇一年に、リオ州海岸部で起きたプラットフォームP―36の爆発事故で一一人が死亡する事故も起きている。
     ◎
 バック・ギアのギャングと称される窃盗集団が聖市イタイン・ビビの高級洋装店を再襲撃。二十三日に被害にあったエバーラスト店のシャッターは後進した乗用車によって破壊され、隙間から侵入した一味は、服や時計物色後、別の車で逃走。同店被害は二度目、昨年始めからの同種の事件は聖市で一六件目。

385taro:2008/10/07(火) 08:02:55
イピランガの工場で事故 爆発で死者2、負傷者2人


 二日午後六時一五分ころ、サンパウロ市内Av・プレジデンデ・ウイウソン二九五三番の工場で爆発事故が発生、死者二人、負傷者二人を出した。

 死亡したのはイタマール・カンブライス(三九)とアレシャンドレ・カントニ(三三)。警察が事故原因を調べる。

 負傷者の一人は米国人でミゼリコルジア病院に運ばれたが重態。爆発のさい片腕がもがれたとされる。



 2008年10月4日付

386taro:2008/10/07(火) 08:03:29
警察の電話盗聴も効果なく PCC、軍警兵隊員3人を射殺


 サンパウロ市警察は、犯罪組織の都第一コマンド(PCC)が、軍警兵隊員を意趣返しのために殺害しようと機会をねらっていることを電話盗聴によって、事前にキヤッチしていたが、阻止することが出来なかった。

 麻薬密売犯のエンリッケ・デ・アルメイダ(二九)が四月に殺害された。殺害した軍警兵隊のアレァントレ・フェハス隊員(三三)は、身に六発の銃弾をあびた。



 2008年10月4日付

387taro:2008/10/07(火) 08:04:20
8月の鉱工業生産 前月比で1・3%減


 八月の鉱工業生産は前月比一・三%減。前年同月比は二%増で、今年六%、過去一二か月は六・五%のそれぞれ増だった。ブラジル地理統計院(IBGE)の発表。

 前月比は、その他化学品が五・五%、食料品三・四%、精油・アルコール生産が四・一%とそれぞれ減。

 伸びたのは医薬品四・九%、電子機材、通信機器三・九%、自動車一%のそれぞれ増。



 2008年10月4日付

388taro:2008/10/07(火) 08:04:55
為替レートと株価


 《ドル暴騰で2レアル超え、株価7%強の暴落》



 二日、サンパウロのドル相場(商業ドル)は五・三七%上げ、ついに二・〇〇レアルを超えた。〇七年八月いらい初めて。引け値は二・〇二一レアル。

 一方、観光ドルは商業ドルよりも高く二・〇六レアルで引けたが、海外旅行者によっては二・一六レアルで購入したケースもある。

 サンパウロ平均株価は米下院議会における政府の金融安定化法案の可決が危ぶまれる、米リッセッションの恐怖などから七・三四%の暴落、指数は四万六一四五ポイントへ。出来高は五五億レアルだった。米市場ではダウが三%台、ナスダックが四%台の下げ。

 中国は一兆八〇〇〇億ドルの外貨準備の三分の二をドルで保有している。中国の貯蓄が米人消費者をファイナンスしており、中国にとって心配である。



 2008年10月4日付

389taro:2008/10/07(火) 08:05:30
新貿易決済システム発足 亜伯間貿易は米ドル抜き メ中銀総裁、国際金融危機下の発足
 アルゼンチンとブラジルの二国間貿易の決済は来週早々からドルを避け、ペソ及びレアルによって行われる。新方式はローカル通貨による決済システム(SML)と呼ばれ二日、ブエノスアイレスの亜中銀本店において発足のセレモニー。



 《コスト安で中小企業に有利》



 長年続いたドル建て制度からローカル通貨に移行するわけだが、貿易業者には義務的ではない。従来のドル決済も認める。

 クリスチーナ大統領は、レアルで考えるブラジル人と違ってアルゼンチン人はドル一辺倒だったとし、今後意識の変更が必要であるとのべた。

 メイレレス伯中銀総裁も同席、国際金融市場が不安定で半ば停滞気味な中でのSML制度スタートである旨をのべた。

 脱ドル化をめざすSMLは同地域における長年のプロジエクト。三年前から両国間の経済閣僚が煮詰めてきて、これに中央銀行スタッフが参加した。九月七日、クリスチーナ大統領がブラジルを訪問、一〇月六日のSMLスタートに関する協定が調印された。

 アルゼンチン政府筋によると、脱ドル化は南米南部の経済ブロック(メルコスール)の単一通貨制度に結びつける。ブラジルとアルゼンチンの貿易額は当初一〇億ドルだったが、現在では三〇〇億ドルに増大している。

 ブラジル、アルゼンチン通貨の参考レートは市場のレートによらず、日々決められる。同システムは米国の銀行が徴収する口銭を除外するのでコストが安くなり、特に中小企業にとって有利。

 亜伯間貿易は九月にブラジルの輸出が一七億ドル(前年同月比六八%増)、アルゼンチンの対伯輸出が一四億ドル(同三一%増)で、ブラジル側が二億六九〇〇万ドルの出超。ブラジル側出超は六四か月間つづいている。以上はAbecebコンサルタント会社調べ。今年初めからだと三八億ドルのブラジル側出超。

 ブラジルは亜国産自動車、同部品、燃料、小麦、プラスチックを主として輸入し、ブラジルから自動車、同部品、携帯電話、トラクター、コンプレッサー、圧延べ板を輸出する。



 2008年10月4日付

390taro:2008/10/07(火) 08:06:23
スペインと移民協約 伯OABと西の弁護士協議会


 スペインの移民監督当局から入国を阻まれたブラジル人には無料の法律指導が行われる。同じことがブラジル空港で阻まれた欧州人に対しても認められる。

 スペインとの間でブラジル弁護士会(OAB)のセーザル・ブリット会長とスペイン弁護士審議会のカルロス・カルミセル会長間で二日に協約が交わされた。

 ブラジル側のブリット会長は、違法滞在でもブラジル人、スペイン人は弁護士を通して身を守る権利があるという。今年になり送還されるブラジル人が急増した。これは人身売買による。売春については、多くのブラジル人は欧州で違法滞在となっている。航空切符を受け取るときの約束の仕事と入国して実際につく仕事が全然異なる。パスポートを取りあげられ、航空切符代金は支払えず、借金は増大する一方である。

 違法滞在者はつかまるのを心配し、なかなか警察に届け出る決心がつかない。今後はスペイン側の審議会が受け付ける。検束されたブラジル人はOABに通報、OABの支部がスペインの審議会と連絡をとる。

 ちなみに昨年、三一三七人のブラジル人がスペインで入国を拒否されている。ベルギーのブリュセルでは、欧州に生きる不法滞在者は八〇〇万人と発表している。今年上期に二〇万人を検束した。



 2008年10月4日付

391taro:2008/10/07(火) 08:06:55
国道管理の入札を懸念 業界コンセッション団体のABCR


 今年末に行われる国道の民営化入札にBR・一一六号線およびBR・三二四号線の六八〇kmが加えられる。陸路輸送庁(ANTT)によると、入札は一二月一日。

 落札業者は向こう二五年にわたって八三kmを管理すると共に道路料金二・八〇レアルを徴収してよいとされる。落札企業は契約期間に一九億レアルを投資する。

 国際金融界が危機に直面していることから、果たして国際投資家が関心を持つかが心配されているが、ANTのセールジオ・パッソス次官は、国際投資家らはブラジルに関心を持っている。入札は成功すると思う、と強気。

 これに対して業界団体のABCRは楽観はできない。入札に影響する、と反対の意見である。



 2008年10月4日付

392taro:2008/10/08(水) 07:53:58
ブラジル:ルーラ、地方選挙に圧勝する(10月5日)

10月5日、最高選挙裁判所(TSE)によると、ブラジル全土で5,000の市町村長、50,000の市町村議会議員の選挙がおこなわれた。これには1億2900万人の有権者が投票した。全国の主要な30都市の3分の1は、ルーラ大統領の労働党(PT)が制した。議会においてルーラが提携している主要な党であるブラジル民主運動党(PMDB)も、やはり同程度の地方首長をかちとった。フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ前大統領(1994−2002)のブラジル社会民主党(PSDB)もそこそこの票を獲得した。世論調査ではルーラ大統領は80%の支持率を誇っており、ラテンアメリカのなかで最も支持されている指導者の一人である。そのため野党の候補者もルーラ批判を控えるほどであった、ブラジル地方選挙においてはその98%は第1回投票で、単純多数で決まる。しかし26の州都においては、過半数を獲得しなければならない。これらの都市で過半数を獲得する候補者がいない場合、10月26日に1位と2位で第2回投票がおこなわれる。サンパウロにおいては野党のジルベルト・カサーブが35%、PTの前閣僚マルタ・スプリシが29%であった。リオデジャネイロにおいては、PMDBのエドゥアルド・パエスが32%、元ゲリラ戦士、緑の党のフェルナンド・ガベイラが25%であった。これらは第2回投票がおこなわれる。PTは2004年の411市から600市以上に増加した。この地方選挙の結果は2010年の大統領選挙を占うものと位置づけられている。

393taro:2008/10/08(水) 07:57:32
パウリーニョ・ダ・ヴィオラ、来年のカーニヴァルは3部リーグにも参加

 誰もが認めるサンバの貴公子、パウリーニョ・ダ・ヴィオラ。カエターノやジルと同じく1942年生まれのパウリーニョは、来年2009年のカーニヴァルは自らのチーム、ポルテーラだけではなく、Bグループ(スペシャル・グループ、Aグループに続く位置で、つまり 3軍)のウニアゥン・ダ・ジャカレパグアでもパレードすることになっている。

 というのは、来年のウニアゥン・ダ・ジャカレパグアのパレード・テーマは、“A toda hora uma história, com samba e chorinho de Paulinho da Viola”。つまりパウリーニョ・ダ・ヴィオラそのものだからだ。

 なぜ?と思われるかもしれないが、理由は至ってシンプル。パウリーニョがポルテーラに入る前、1960年代初頭に初めてサンバチームに出入りし、作曲家陣に名を連ねたのがウニアゥン・ダ・ジャカレパグアだからである。

 ジャカレパグアの代表と演出家がパウリーニョ宅を訪問、パレードテーマの大意を説明し、参加を求めたところ、「自分にとって全てが始まったチームからオマージュを捧げてもらうことを断ることができるだろうか?」と快諾だったそうである。貴公子パウリーニョらしい返答だ。

 パウリーニョが他チームにオマージュを捧げられるのはこれが初めてではない。1986年にウニドス・ダ・ジャカレジーニョのパレードテーマになったことがある。ポルテーラ自身によるオマージュはいつになるのだろう。

394taro:2008/10/08(水) 08:05:25
中南米各国市場も大幅下落

10月7日9時53分配信 時事通信

 【サンパウロ6日時事】世界的な金融危機で米欧の株式市場が大きく下落したことを受け、6日の中南米各地の株式相場も軒並み大幅安となった。通貨や債券も売られ、各国ともトリプル安の展開。
 ブラジル・サンパウロ証券取引所の株価は、資源・金融関連を中心に急落、ボベスパ指数は前日終値比5.43%安の4万2100と年初来最安値を更新した。下げ幅は一時15%超に達し、2度にわたって取引制限措置が取られる荒れ模様だった。

395taro:2008/10/08(水) 08:08:59
ニッケイ新聞 2008年9月26日付け

中央銀行=金融市場に132億Rを注入=預託金で銀行支援=減額と支払い期限延期で=米金融危機への対処措置

 米金融危機による資金不足で酸欠状態の国内金融市場に中央銀行は二十四日、百三十二億レアルを注入の意向と二十五日付けエスタード紙が報じた。中銀は、銀行が預ける預託金の割引額を一億レアルから三億レアルに拡大し、五十二億レアルを市場へ還元。リース企業に預託金の支払いを来年まで延期することで、八十億レアルを運用させる計画。同措置で中小銀行が、安堵したようだ。
 資金の注入法は、中銀への銀行預託金減額と納入期限延期の二つ。中銀措置は、資金調達に苦戦していた銀行を安堵させた。中銀は金融システム保護のために時節柄、市場の要望に応えたものと説明した。
 銀行は、数週間前から業務遂行の資金調達で流通量不足を訴えていた。投資家は、米金融危機から逃れ米国債などの安全地帯へ資金を避難させたため、世界的に余裕資金はなかった。
 こんな状況の中、海外での資金調達は殆ど不可能となり、国内でも高利の資金しかなかった。米金融危機の影響で流通量が極端に制限されたのを緩和するため、中銀は対策二案を打ち出した。
 一の預託金減額は、五十二億レアル。二の納入を延期される預託金は、八十億レアル。合計百三十二億レアル。預託金は、中銀が国内に流通する通貨の量を調整するために設けた制度だ。
 銀行は普通預金の四五%、CDB預金の一五%、貯蓄預金(ポウパンサ)の一〇%を、中銀に預託する義務がある。その他に当座預金と定期預金の八%、ポウパンサの一〇%を、特別預託金として銀行は納める。
 預託金は、実体のない担保によるクレジットを膨らますような過度の金融操作を管理下に置くために作られたもの。
 中銀は、今まで銀行が一億レアルにしていた預託金の割引額を、二十三日に三億レアルへ引き上げることを発表した。この処置でより大きな恩恵を受けるのは中小銀行。
 二は、リース企業の預託金に対する納入期限延期。金額にして八十億レアル。リース企業からの預託金の徴収に関し、来年三月からの支払い開始を認めるとの方針を中銀は明らかにした。
 この中銀措置で助かるのは、傍系にリース企業を抱える大手銀行。リーシングから入る資金を、さらに二カ月運用できるからだ。

396taro:2008/10/08(水) 08:10:21
ニッケイ新聞 2008年9月26日付け

3年がかりで掘出し復元=ミナスのチタノサウルス=リオで展示後ウベラバへ

 リオ連邦大学(UFRJ)とミナス州ウベラバの恐竜博物館の研究者たちが、国内で最後に発掘された恐竜チタノサウルスの復元に成功し、二十四日にそのレプリカを公開した。
 二十五日伯字紙によると、今回発掘されたチタノサウルスは体長一二〜二〇メートル、体重は一二〜一六トン。これは国内発見では最大で、発掘された骨も過去最多の一九八個(三体分)。骨の数が多いほど、より正確な復元が可能となる。
 今回のチタノサウルスの骨は、二〇〇四年にミナス州セーラ・ダ・ガウガ(ウベラバから約三〇キロ)で、国道五〇号線の工事中に発見された。以後、UFRJとアルゼンチンの国立コマウエ大学の研究者が協力し、三年がかりで発掘した。
 今回のものは、アルゼンチン発見でやや小型のサルタサウルスと、インド発見で大型のチタノサウルスの中間型で、ウベラバチタン・リベイロイと命名された。チタノサウルス類そのものは、南極大陸を除く全大陸で発見される、竜脚類に属する草食、小頭の首長竜。
 また、聖州北東部からウベラバ近辺にかけて広がるバウル盆地は国内の恐竜の宝庫とされ、少なくとも五種類の恐竜が発見されている。
 チタノサウルス類は約七〇〇〇万年前の白亜紀後期の恐竜といわれ、当時の南米大陸は、他の大陸とつながって、ゴンドワナ大陸を構成していたという。この大陸は、その後分裂し移動。
 大洋をはさんで対峙する各大陸間ではプレートと呼ばれる地層の移動による力が働くが、その力の向きはゴンドワナ大陸分裂後の移動の方向によって決まり、二つのプレートが接近しようとする所は地震が発生し易いなど、太古の歴史は現代の生活にもつながる。
 また、チタノサウルス絶滅時の気候は長期の乾燥が続き、植物や動物が死滅。その遺骸がその後の突然の雨でくぼ地に運ばれ、泥が覆った結果、化石として残ったと研究者たちは説明している。
 チタノサウルスのレプリカは十月二十四日までUFRJの科学館で展示された後、発掘された化石と共に、ウベラバの恐竜博物館に展示される。

397taro:2008/10/08(水) 08:11:03
ニッケイ新聞 2008年9月26日付け

IBGE調査=生活様式が変わる=子供なし夫婦共稼ぎが定着

 ブラジル地理統計院(IBGE)は二十四日、共稼ぎで子供のいない夫婦が急増し、所得格差を縮小していると発表したことを二十五日付けエスタード紙が報じた。
 夫婦共稼ぎは一九九七年、二・四%の九十九万七千組であった。それが二〇〇七年は、三・四%の百九十四万二千組となった。共稼ぎが多いのは、中央西部の四・二七%。少ないのは、北東部の二・九九%となっている。
 共稼ぎが集中している年齢層は、三十五歳から四十四歳。子供のいない夫婦共稼ぎは、工業化社会で一般化した。女性の考え方が、子育てよりプロ化志望へ変化しつつある。男性も、子供よりビジネスと夫婦生活、それに趣味を優先するタイプが増えている。
 子供の出現は、夫婦の生活を大きく変える。子供の養育に時間を取られ、自分の人生計画が犠牲になる。子供の養育は、夫婦の共同責任にしないと隙間風が吹く。自分の計画が中途半端なまま、中年になる。
 生活に経済的余裕ができると、価値観の変化が起きる。世界観や歴史観も変わる。先進国の生活様式に関心を抱く。個人の人権を意識する。自己啓発に金を注ぎ、子供の養育など忘れる。
 子供の有無で生活スタイルは異なる。子供の誕生を意識すると、生活はつつましくなり教育資金を貯める。それがないと、食べるものや身に付けるものが贅沢になる。贅沢が習慣になると、引き戻れなくなる。
 もはや、子供のいない夫婦共稼ぎは生活スタイルとして増加の傾向があるらしい。この生活スタイルが、所得向上による環境の変化や夫婦の独立自尊意識、高齢期出産、性概念の変化の原因になっているようだ。

398taro:2008/10/08(水) 08:12:19
ニッケイ新聞 2008年9月26日付け

アマゾン四%を造成=28万人占拠者に分譲付与

 連邦政府は二十四日、法定アマゾン公有地のうち四%を無断占拠者に分譲することを検討中と二十五日付けフォーリャ紙が報じた。農地改革法の一環として議会の承認が得られるなら、二十八万四千人に付与される。
 法定アマゾンの四%は、ペルナンブッコ州の二倍の面積。ルーラ大統領は、十一月までに地券の作成を指示した。農地の分譲は、PAS(アマゾン持続可能な開発計画)の優先事業だ。
 官房室の提案では、〇九年から二年計画で植民地を造成する。ロットは、二平方キロから四平方キロの四種に分割。全体では、九州の四百三十六郡にまたがる。
 これらの占拠者は「ブラジルを愛せよ。それとも去れ」キャンペーンで現地へ訪れ、そのまま書類も何もなく土地へ居座った人たちだ。

399taro:2008/10/08(水) 08:12:51
ニッケイ新聞 2008年9月26日付け

環境相が経済活性化計画工事中断を命令

 二十五日伯字紙によると、ミンク環境相は二十四日、アマゾンの心臓部を通り、マナウスとポルト・ベーリョを結ぶ国道三一九号線工事の六〇日間の中断を命じた。鉄道への計画変更や沿線地域への保護林創設などを検討するため。

400taro:2008/10/08(水) 08:13:48
ニッケイ新聞 2008年9月26日付け

東西南北

 聖市南部で二十四日夜の検問に引っ掛かった九七年型コルサ。何と、最近二カ月間だけで八九九件の交通違反、罰金は三〇〇万レアルを超える。違反内容と場所から通過する場所と時間を割出した交通局のお手柄だが、二〇〇一年に購入した持ち主は、名義変更をする金がなくそのまま使用していたと弁明。罰金の請求書を送りつけられ続けた元の持ち主にはいい迷惑だが、九〇日以内の罰金支払がなければ、車は競売にかけられる。
     ◎
 聖州保健局は二十四日に、州内で販売されている牛乳やその派生製品の包装の七七%は、牛乳は母乳に代わるものではなく、母乳の代替品として牛乳やその派生製品を使うことは、健康上の問題を起こす原因となることへの警告文が明記されていなかったと発表。母乳栄養の子供は炎症やアレルギーを起こしにくく、最低でも六カ月、できれば二歳またはそれ以上までの授乳が望ましいとされている。
     ◎
 聖市ブタンタンの爬虫類研究所では、二十六日から蛇の赤ちゃん用の部屋を開設する。十月二日までは、同研究所で三月に生れた一八匹のジボイアの命名コンクールもあり、結果は三日に同研究所のサイトに掲載。四日のサンフランシスコ・デ・アシス(アッシジの聖フランシスコ)の日に命名式も行われる。同研究所の住所はヴィタウ・ブラジル大通り一五〇〇番。電話は11―3726―7222、サイトはwww.butantan.gov.br
      ◎
 平均寿命の伸びは世界的傾向だが、伯国もご多分に漏れずで、一九九七年の平均六九・三歳が七二・七歳にと、一〇年で三・四年の伸び。女性は七三・二歳が七六・五歳に、男性は六五・五歳が六九歳に伸びた。

401taro:2008/10/08(水) 08:14:34
為替レートと株価 


《ドル続騰、株価下落 クレジット逼迫が懸念されるところ》



 三日、サンパウロのドル相場は一・一四%上げ、R$二・〇四四へ。週に一〇・三一%の上昇だった。

 サンパウロ平均株価は米下院議会における政府の金融安定化法案の可決を見たが、期待された上昇はなく逆に三・五三%の下落だった。指数は四万四五一七ポイントへ。出来高はR$五〇 億だった。

 国内有力エコノミストのゴンザーガ・ベルーゾ氏は、米リセッションに付き合う必要はないが、国際収支の数字動向に注意を払う必要があるという。

 ブラジル財務省では今回の金融危機の規模を把握しようと試みる。政府のエコノミストの一人は、危機のスピードは情報のスピードよりも速いと見る。

 政府は国内市場で対外問題をカバーできないかを考えるが、輸出は国内総生産(GDP)の一三%相当。しかもこの数か月間、輸入増によりそれが食われはじめている。ブラジルの生産物は基本的には国内市場へ向けられる。世界的不況のさいは有利。

 だが、アルゼンチンはブラジルのように外来投資を受け入れていない、という点でブラジルよりも金融危機のインパクトが薄い。ベネズエラも同様である。ブラジルは輸出にそれほど依存しないでいるにせよ、ドルが上がれば輸入品が高くなるという影響はある。そして優れた工場も国際金融システムがクレジット・ラインを阻めば操業できなくなる。 



2008年10月7日付

402taro:2008/10/08(水) 08:15:21
全国市長選挙の一部速報 サ市、カサビ候補が首位に 緑の党候補が伸びたリオ市
 ブラジルの全国市長・市会議員選挙は五日、一斉に行われた。電子式投票で開票結果発表も早く同日夜半近くに全体がつかめそうな動きになった。世論調査機関が事前につかめなかった番狂わせがかなり発生、選挙戦予想の困難さが改めて認識された。主要州都の結果は下記通り。



《クリチーバでヒッシャ候補当確》



 サンパウロ市

 サンパウロでは八一%開票時にカサビ候補(現市長、民主党=DEM)が三四・三七%の獲得票でトップ。これまでトップだったマルタ候補(労働者党=PT)は三一・二七%。アルキミン候補(ブラジル民主社会党=PSDB)は二三・〇四%で三位。

 カサビ、マルタ両候補が決選投票に向かう。アルキミン候補を積極的に応援しなかったセーラ・サンパウロ州知事は、カサビ候補支援で点数を稼いだ。

 マルタ候補が巻き返して一位にもどってもPTにとって黄信号。ルーラ大統領は決選投票に臨むマルタ候補(元サンパウロ市長)を改めて応援する。



 リオ市

 リオ市では八二%開票時、パエス候補(ブラジル民主運動党=PMDB)が三一%の獲得票。ガベイラ候補(緑の党=PV)が善戦、同二五%。両候補が決選投票に向かい、クリヴェラ候補は圏外へ。

 ガベイラ候補はライバル候補を非難、批判せず、市内の景観をそこなうパンフレット類も一切もたずの奮闘で二位にこぎつけた。

 今回の結果はリオ市におけるマイア市政時代(DEM)の終わりをつげる。同市長が支援したソランジェ候補の獲得票は四%に過ぎなかった。



 サルヴァドール市

 世論調査ではトップにあったアントニオ・カルロス・マガリャンエス候補(DEM)が三位になり、決選投票はジョン・エンリッケ候補(PMDB)三一%とピニエイロ候補(PT)三〇%の間で争われることになった。マガリヤンエス候補は二七%の獲得票だった。



 ベロ・オリゾンテ市

 ベロ・オリゾンテ市では一次選で勝利を決めると見られたラセルダ候補(ブラジル社会党=PSB)だったが、ふたを開けてみたらキントン候補(PMDB)が意外な奮闘ぶり。四一%を獲得し、両候補間で決選投票の票争いとなる。ラセルダ候補は四三%の獲得票。



 ポルト・アレグレ市

 フォガッサ候補(PMDB)が四三・八五%の獲得票でトップ。これをロザリオ候補(PT)が追う。

 クリチーバ、フォルタレーザ、ゴヤニア、レシフェ四市では次ぎの候補が当選確実。

 クリチーバ市ではベット・リッシャ候補(PSDB)が七七・二七%で当確。

 フォルタレーザ市ではルイジアネ・リンス(PT)候補が五〇・一六%の獲得票で当確。

 ゴヤニア市ではイーリス・リゼンデ候補(PMDB)が七四・一六%の獲得票で当確。

 レシフェ市ではジョンダ・コスタ候補(PT)が五一・五四%の獲得票で当確。



2008年10月7日付

403taro:2008/10/08(水) 08:15:58
一転ドル高で欠損のアラクルース ウジミナスは投資計画を変更せず




 欧米の金融危機による信用逼迫が懸念されるなか、急速なドル高が来て為替デリバテイーブ投資が裏目にでて損失が膨らむ企業も少なくない。投資計画中断も懸念されるところである。

 その一ケースがアラクルス(紙パ)。ドル安が一転ドル高となったため、為替デリバテイーブ投資でR$一九億強の損失。九月三〇日にすべての契約を決済すればのことだが。

 ヴォトランチン紙パ(VCP)は、アラクルス株の二八%を買収予定だったが、同社の欠損及び株価下落から実施を一時見合わせる模様。

 一方、金融逼迫が企業の投資計画に影響を及ぼすが、ウジミナスは欧米の金融危機にも拘らず計画の先送りはない。

 同社の投資計画は二〇一三年まで計一四一億ドルを見込む。現在の鉄鋼生産、年間九五〇万トンを一五〇〇〇万トンに引き上げるもので、先週JBICから五億五〇〇〇万ドルのシンジケートローンを受けることが決定。 

 他方、EBX社(エイケ・バチスタ社主)系のLLXは、港湾、ロジステイックを担当するが、サンパウロ州海岸ペルイーべのポルト・ブラジル築港への投資を中止した。これにより合計R$三九億の投資がR$二〇億に減る。



2008年10月7日付

404taro:2008/10/08(水) 08:16:34
市会議員日系は羽藤が一七位に 最終リストは高選裁発表待ち


 サンパウロ市の市会議員選挙の結果、最高点はガブリエル・シャリッタ元文部長官(PSDB)で一〇万票を獲得。

 ゴウラール候補(PMDB)がこれにつづき、歌手のネチニョ・デ・パウラ候補(ブラジルの共産党=PC do B)が三位。上位に芸能人らが数人。

 上位獲得者候補百人がリストアップされており、その中に日系では一七位に羽藤候補(現市議、PMDB)、三八位に神谷候補(DEM)。野村候補(PV)は七一位に、小林候補八八位。

 サンパウロ市会議員の議席は五五。同リストの順位通りの当選にはならない。所属政党の関係などを含め、選挙裁判所が近日中に当選者を発表する。

 上位候補一〇人を挙げる。

 シャリッタ(PSDB)、ゴウラール(PMDB)、ネチニョ(PC do B)、ガブリリ(PSDB)、レイテ(DEM)、セニヴァウ(PT)、タット(PT)、ヴェレアドル・ネチーニオ(PSDB)、ミゲル(共和党=PR)、ベゼハ(PSDB)。



2008年10月7日付

405taro:2008/10/08(水) 08:17:14
アルヴォラーダ宮に賊? 足を撃たれて逮捕、身元不詳


 五日朝、アルヴォラーダ宮に侵入を企てた男性が警備隊員らによって逮捕された。隊員の発砲した弾が足に命中しており、手当てのため基地病院へ運ばれた。

 男は身分証明書を持たず、デニスとだけ名乗っている。連邦警察が身許を調べる。

 ルーラ大統領夫妻は旅行中でブラジリア不在だった。



2008年10月7日付

406taro:2008/10/08(水) 08:30:30
赤道付近にペンギン大量漂着、370羽を空軍機で輸送

サンパウロ(AP) チリやアルゼンチン南部の寒冷地に生息するマゼランペンギンが、なぜか大量にブラジルの赤道に近い海岸に流れ着き、約370羽が空軍輸送機に乗せられて南部の海岸に戻された。動物保護団体の国際動物福祉基金(IFAW)が6日に発表した。

ブラジル北東部の海岸にはここ数カ月でペンギン約1000羽が流れ着き、うち約20%が死んだ。生き残ったペンギンはサルバドールの動物保護センターに収容されたが、弱っていて元の生息地に戻せないものも多いという。

比較的元気な約370羽が今回、空軍C130輸送機でブラジル南部に運ばれ、4日に海岸に放たれた。見物人の歓声に見守られ、ペンギンたちは急ぎ足で海に戻って行ったという。

南米のマゼランペンギンはアルゼンチンとチリの南部に生息し、3月から9月にかけてブラジル南西部に移動する。なぜ赤道付近まで来てしまったのかは不明だが、暖流に乗って運ばれてきた可能性があるという。

407taro:2008/10/09(木) 07:25:44
ブラジルが中国からの食品輸入を規制へ
 【サンパウロ8日綾村悟】ブラジル衛生省は7日までに、安全問題を理由に中国からの食品輸入を無期限で規制すると発表した。AP通信と政府系ブラジル通信が報じた。

 ブラジル政府の措置は、世界的な問題になっている中国製乳製品のメラミン含有問題に端を発したもの。ブラジルが輸入している中国の食製品は、取引量自体は少ないものの中国国内で死者や被害者が出ていることもあり、ブラジルの衛生当局は輸入を禁止する措置に踏み切ったようだ。

2008/10/9 1:39

408taro:2008/10/09(木) 07:26:57
リオ沖で保護されたペンギンが船でパタゴニアへ
 【サンパウロ8日綾村悟】ブラジルの海洋調査船は7日、リオデジェネイロ沖で保護されたマゼラン・ペンギン31羽を乗せてリオ市内の港を出港した。

 ペンギン達は、リオデジェネイロ沖で保護された後にニテロイ動物園で治療を受けていた。

 海洋調査船でブラジル南部まで船旅を続けた後に、大学の施設などで生物学者による再検査を受けた上でブラジルとアルゼンチンの国境沖で放される予定。

 リオデジェネイロの海上保安当局は、今年に入って記録的な数(500羽以上)のペンギンを保護しており、そのうちの多くは衰弱して亡くなっているという。

 ペンギンの北上に関して生物学者は、海流が例年より暖かかったために餌の魚を求めたペンギンが例年より北上してきたのだろうと説明している。

 ブラジルでは、今年7月には赤道近くのバイア地方で1000羽近くのペンギンが保護されるという事件も発生、そのうちの約400羽が今月4日にブラジル空軍の貨物機でブラジル南部の海岸へ輸送されたばかり。

2008/10/9 1:41

409taro:2008/10/09(木) 07:38:22
TAMがスターアライアンスに加入!

 ブラジルに旅行したことのある人なら、一度は利用したことがあるはず。ブラジルの航空会社TAMが昨日7日からスターアライアンスに加入した。

 スターアライアンスは世界で最多の加盟社数を誇る航空連合で、ブラジルでは設立時(1997年)からVarig(ヴァリグ)が加盟していたが、2007年に脱退しており、今まで南米で加盟している会社はゼロの状態だった。ちなみに、中米・カリブ地域は2004年にメヒカーナ航空が脱退し、ワンワールドに移籍してから、こちらも加盟社ゼロ。

 今回同連合に加盟したことで、TAM利用者はスターアライアンス加盟社のいくつかと合わせてマイレージをためることができるようになる。また、ルフトハンザ航空(ドイツ)、TAP航空(ポルトガル)、ユナイテッド航空(アメリカ)、エア・カナダ(カナダ)とはコードシェア便も飛ばす予定だ。

 TAMが中南米唯一の加盟社となったことで、ブラジル最大の国際空港Guarulhos(グアルーリョス)空港を南米のハブ空港にするためのインフラ改善工事も検討されている。

 このスターアライアンス加入によって、日本=ブラジル間の航空事情が変わるのか、まだ定かでないが、よくブラジルに行かれる方ならマイレージはたまることは確実でしょう。うまく利用して、ランクアップしましょう!

410taro:2008/10/09(木) 07:40:03
ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

中銀報告書=インフレ対策は万全=為替は織り込み済み=国内銀行は流通量に対処=現状では大きな悪影響見られず

 中央銀行は二十五日、国際的金融混乱の中、国内の経済情勢は安定しており、懸念されるインフレの心配はないとする報告書を発表の意向と二十六日付けエスタード紙が報じた。ブラジルの金融システムは健全で米危機の影響は、最小限に食い止められる見通し。為替変動は一定枠内に抑え、政府財政も安定。米金融危機に振り回されないという。
 中銀は六月、報告書にインフレを巡る懸念を明らかにしなかったとして批判された。しかし、時間が事実を証明するとして、情勢の展開に中銀の正論を賭けた。
 ブラジルには潜在的なインフレ・リスクが常にあるが、経済の基礎条件は他の諸国と較べて概ね良好。しかし、米金融危機は予想より深刻で、ブラジルも資金枯渇を肌身に感じざるを得ない。
 流通量不足は、世界的傾向で誰も金融危機から免れない。しかし、ブラジルは幸いに備えがあるので、諸国の窮状を尻目に金融危機を克服すると中銀関係者がいう。
 中銀通貨委員会は、危機に対処する処方箋を用意しているから金融ストレスを解消する。将来の買戻しを前提に、中銀は手持ちドルの放出を行う。銀行預託金の割引と徴収延期で、金融市場へ百三十二億レアルを注入。
 ドル放出と預託金減額は、市場を刺激せずに流通量を調整する適宜なタイミングで行われた。まだ初期的対処であるが、これで非生産的な銀行間取引は制限される。これは、通貨政策ではなく通貨調整といえる。
 金融専門家によれば、「当面のブラジル市場に大きな危険要素はない」という。一レアル六〇から一レアル八〇の線で為替変動するのは、政府財政にとって肯定的な効果をもたらすと分析する。
 国内銀行は現在、ブラジルの銀行取引規模に十二分な資金を持つ。国際金融で資金を調達するためのバーゼル指数は、最低一一%だ。しかし、ブラジルは一五・八%を取るから、普段なら容易に資金調達ができる。
 ブラジルの店頭リスク取引は、中銀が厳しく監視をしているので安心して投資ができる。それが米国では、監督システムが複雑で、情報伝達が円滑でない、と同金融専門家は指摘する。
 中銀はインフレへの注意をさらに強めると同時に、〇九年どころか一〇年まで視野に入れた長期的なビジョンを持って、国際金融危機に対面するべきである、との考えを強調した。

411taro:2008/10/09(木) 07:44:22
ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

識字教育改善にぶい伯国=学校在籍の文盲児87%も=幼児教育の場不足も深刻

 ブラジル地理統計院(IBGE)発表の二〇〇七年統計に関する記事が伯字紙に継続中だが、二十五日伯字紙は、学校在籍で識字力のない子供が七〜一四歳の八七%、二一〇万人と報じた。
 学校在籍の文盲児の多いのに驚かされるが、学校在籍で識字力のない生徒は、七歳九〇・八%、八歳九二・四%、九歳八九・六%、一〇歳八五・六%、一一歳八一・三%、一二歳七一・四%、一三歳五七・九%、一四歳五・八%、全体では八七・二%。
 また、三歳以下の乳幼児の幼稚園や保育園入園率は一七・一%。これは二〇一〇年までの政府目標五〇%には程遠いが、一九九七年の八・一%と比べれば、二倍以上の伸びとなっている。
 幼稚園や保育園の不足は、働きたい、または働く必要のある母親を家庭に引き留める原因にもなるが、家族一人当りの収入が三最低賃金以上の家庭の乳幼児は四三・六%が幼稚園などに在籍するのに対し、〇・五最低賃金の家庭の乳幼児は一〇・八%。また、幼稚園児や保育園児の四〇・五%は私立に在籍することや、小学校の私立校在籍者は一二%という数字からも、家族収入と乳幼児の入園率とが関係することが判る。
 その意味で公立保育園の不足は深刻だが、教育内容も大切。小学校入学前に識字教育を受けた子供と、入学後に識字教育を受けた子供とでは理解度や習熟度に差が出る上、教師の負担も違う。
 また、識字力には、識字教育開始時期や教育内容、親の識字力や意識など、様々な要因が関係。教育の場の提供に加え、教師の質の向上や研修の必要、労働条件の改善なども考える必要がある。
 更に再考が求められるのは留年制度復活。留年が基本的になくなり、落ちこぼれ対策もないことが、一四歳まで学校に在籍しても識字力のない生徒が四五・八%という状況を許したともいえる。
 十九日伯字紙は、一五歳以上の文盲率一〇%は、ラ米とカリブ諸国で一五位と報じたが、二十五日エスタード紙は、二〇〇六年の文盲率一〇・五%をBrics諸国と比較。ロシア〇・七%、中国七・一%、インド三四・九%で伯国は三位。その他、平均寿命がBrics二位、新生児死亡率の低さでは三位、国民全体の死亡率は最も低いなども報じている。

412taro:2008/10/09(木) 07:45:32
ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

ドーハ・ラウンド=印代表「伯国は裏切った」=エタノール・ラウンドに化る

 インド政府は二十五日、「ブラジルがWTO(世界貿易機関)のドーハ・ラウンド(多国間交渉)における立場を売り物にしている」とする書簡をレミー専務理事に送ったと二十六日付けエスタード紙が報じた。
 書簡は、ナース・インド通産相の名前で送られた。ブラジルは、目玉商品のエタノールを欧米に売り込むため、ドーハ・ラウンド合意を交換条件にしたという。
 アモリン外相が七月、WTOの市場開放案を容認し欧米も賛意の意向を示して以来、伯印関係は冷え込んだ。
 ナース通産相は、貧しい農民の味方としてインドで英雄のように迎えられた。インドでは、ブラジルが独自に欧米へ接近し、途上国連合を裏切ったというのだ。
 ドーハ・ラウンドは十五日に再開され、再度物別れで終わった。インドが、農産物輸入に際しての、インドの貧農保護を要求したからだ。
 二十五日のインド書簡は、セーフガード方式(緊急輸入制限)を容認するなら、年末までにWTO案に合意の意向という。それがないなら、WTO案は拒否とした。
 ブラジル外務省は、狼狽した。インドは、ブラジルのエタノールが途上国の利益を疎外したというのだ。途上国から先進国への農産物輸出は協議不十分で、ブラジル案はドーハ・ラウンドの本質から外れていると、ナース通産相は訴えた。
 一方、ブラジルからEUへのエタノール輸出は十年間、百四十万トンまたは消費量に応じたインデックス方式で交渉が詰めを迎えている。とどのつまりエタノールの成否が、ドーハ・ラウンド合意にかかっていることで、WTOもやりきれなさを認めた。

413taro:2008/10/09(木) 07:48:16
ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

外国人土地購入制限へ=7カ月間に20万haを買収

 大統領府は外国人や多国籍企業による土地買収への制限を厳しくする法案を提出する準備をしていると、二十五日エスタード紙が報じた。
 また、翌日付けで農地改革院は、外国人や法人の土地購入が〇八年の七カ月間に二十万三千ヘクタールに達したと発表したことを報じた。
 現行法では、五十単位(MEI、各市町村当り二五〇〜五〇〇〇ヘクタール相当)までに制限されているが、自治体面積により変化する。
 同改革院の調査によれば〇七年、地価は平均一七・八三%も高騰した。外国人は地主らを刺激し、外国人の宿泊ホテル前に高値で売りたい地主の門前市ができる。
 外国人の土地購入には、土地転がしと生産投資の二種類がある。農地改革院は外国人の土地購入が、国内に租界をつくるので国家主権の問題だという。

414taro:2008/10/09(木) 07:48:56
ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

ロシア・ベネズエラ=核開発協定締結へ=露空軍と海軍がカリブ海へ

 ロシアのプーチン首相は二十五日、ベネズエラと核開発協定を締結する用意があると言明し、ラテン・アメリカとの外交関係強化がロシアの優先政策であると表明したことを二十六日付けエスタード紙が報じた。
 べ・ロ両国は、平和目的の核利用を始め数々の合弁事業を立ち上げる考えを公表した。また両国は軍事協定を結び、ロシアが十億ドルをベネズエラに投じることも考慮しているという。
 ベネズエラはスーホイ爆撃機や軍用ヘリの他に、地対空ミサイルも発注。ベネズエラの空からカリブ海域でのロシア空軍による演習予定もある。続いてロシア海軍がベネズエラ海軍と合同演習のため、カリブ海域へ向かっている。
 これはグルジア紛争で北大西洋軍が、艦隊を黒海へ派遣したことへのロシアの返礼だという。チャベス大統領は「ベネズエラは最早、散々馬鹿にされた中米の小国ではない」と宣言した。

415taro:2008/10/09(木) 07:49:33
ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

ゴールとヴァリグが合併

 民間航空庁(Anac)は二十三日、ゴール航空とヴァリグの合併を認可した。両社のマークはそのままだが、経営は統合される。空の旅未経験者を集客したいゴールと一クラス上を狙うヴァリグといった差があるが、機内食見直しなども課題。

416taro:2008/10/09(木) 07:55:50
ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

東西南北

 慢性気管支炎の治療で使う薬品の併用が心筋梗塞や脳血管障害の危険を高めると米国研究者が報告。問題となったのは、気管支拡張剤と抗コリン薬を併用した場合で、一カ月以上連続使用した患者が心筋梗塞や脳血管障害を起こす率は、通常より五八%高いという。薬品の併用は問題を引起こす可能性が高く、複数の医師にかかる場合、処方箋を持参し、複合効果や副作用のことを確認するといった注意も必要だ。
     ◎
 二十五日にやっと国内発売解禁となったアップル社のiPhone。VivoとClaroが扱うが、販売初日を待ち切れない人たちが二十四日のオペレーターの催しなどに殺到したとも。値段は機種によって八九九〜二五九九レアルと差があるが、多機能性や容量の大きさなどで知られ、日本で販売された時も長蛇の列が出来たもの。
     ◎
 聖市では、二十七日から地下鉄のイタケーラ、カロン、セーの各駅での自転車貸出し開始。一時間は無料で、その後は一時間二レアル。一日五〇レアルの方法もあるが、支払はクレジットカードで。登録証作成には、身分証明書の他、クレジットカードのコピーが必要。同日から、前述の駅での駐輪場と、イタケーラ〜ギリェルミーナ・エスペランサ間の自転車専用レーン六キロも利用できるようになる。
     ◎
 伯国人に対するビザを義務化するといきまいていた英国が、ビザの義務化をあきらめたという。不法滞在者の防止のために入国拒否すべき国のリストからも外されたようだが、背景には、欧州連合(EU)外の国からの労働力を必要とする国々の存在などもある様子。留学や正規の手続きを経ての入国者にはチップ入りカードも発行される。

417taro:2008/10/09(木) 07:58:15
サジアの会長交代 新会長にフルラン前大臣


 サジア(食品、株)のワウテル・フォンターナ経営審議会々長が辞任、後任にルイス・フルラン前通産開発相が就任と決定。投資枠制限を無視した担当重役が為替デリバテイーブ投資に失敗(予期せぬドル高による)、次期決算にR$七億六〇〇〇万の欠損とあっての引責辞職。

 フルラン新会長は大臣就任前に同会長の座にあった。

 サジアは、資金的余裕をもち六新工場の建設計画は維持(現在一五工場所有)。



2008年10月8日付

418taro:2008/10/09(木) 07:58:55
為替レートと株価




《ドル続騰、株価下落 企業運転資金、金利三、四割高》



 六日、サンパウロのドル相場は七・八三%の暴騰、ついにR$二・二〇をつけた。中銀は企業の為替差損阻止手段として市場に一四億ドルを投入したが、ドル騰勢を抑えきれなかった。

 一方、サンパウロ平均株価は一時一五%も暴落し、二度にわたる取引停止(半時間)を重ねて後、五・四三%下げで終えた。指数は四万二一〇〇ポイントへ。出来高はR$五二 億だった。

 ブルーチップのヴァレPNA株は六・八%下落、ペトロPNは三・二三%安だった。世界市場における株価崩落の影響。

 米ダウ指数は一時七・七五%下げたが、最終的に戻して三・五八%安で引け。S&Pも八・三%下げていたが、これも戻して三・八五%安で引け。

 クレジット逼迫懸念は、企業筋から見たばあい、銀行に運転資金向けの貸し出し資金はある。しかし、金利が高くなった。ドウプリカッタ割引金利はこの二〇日間に月一・一%が一・六%に跳ね上がった。金利引き上げ及び貸し渋り以外に、大手小売店や工業が商品購入を中止した。原因はR$二・二〇に達したドル高である。

 サンパウロ州工業連盟(FIESP)のパウロ・フランシニ理事は、企業はクレジットを求めて奔走するという。

 電力関係のEletrosは、販売がクレジットと直結するので業界の今年度一五%の販売増期待は一二%へ、さらに一〇%へ下向き修正になった、という。



2008年10月8日付

419taro:2008/10/09(木) 07:59:34
マナウス市長は決選投票へ アマゾニーノ、セラフィン両候補争い


 マナウス市長選は五日の第一回投票で勝利が決まらず、アマゾニーノ・メンデス候補(ブラジル労働党=PTB)とセラフィン・コレーア候補(ブラジル社会党=PSB、現市長)による二六日の決選投票へ持ち越された。

 敗退した労働者党(PT)のフランシスコ・プラシアノ候補は、セラフィン候補を支持したいとするが、党の決定は近日中に行われる。

 マナウスの市長はさる一九九二年からこちら、毎回決選投票で決まるようになった。



2008年10月8日付

420taro:2008/10/09(木) 08:00:31
サンパウロ市長・市議選 市長決選投票は26日 市議トップ当選はチャリタ候補
マルタ候補(労働者党=PT)は第一回投票で獲得票三二・七九%、カサビ候補(民主党=DEM)の三三・六一%には及ばなかった。両候補は一〇月二六日の決選投票にのぞむ。三位に終わったアルキミン候補(ブラジル民主社会党=PSDB)は、対立関係が先鋭化したDEM、PSDB間の今後の調整にふれることなく、ピンダモニャンガーバの別荘に引きこもる予定。PSDBは決選投票においてカサビ候補を支持する方針である。



《55議席、新人市議は16人》



 マルタ候補は今回の選挙でサンパウロ都心区からはなれた周辺区市民の支持票を集めたことが明らかになった。

 パウロ・マルフィ候補(進歩党=PP)は五・九一%の獲得票。決選投票では中立的立場を取る党の方針に従うという。

 一方、市会議員選挙のほうは、五五人中新人は一六人。来年一月一日に就任。

 最高点当選は、アルキミン州知事の文部長官をつとめたガブリエル・チャリタ候補(PSDB)。

 政党ではカサビ現市長所属のDEMが伸び、現在二市議席が五議席増えた。反対にPTは現在一三議席の二議席を失い、トップの座も失った。PSDBが一三議席でPTにとって代わる。

 共和党(PR)が二議席、緑の党(PV)が二議席とそれぞれ増やし、キリスト社会党(PSC)が初めて市議を送り込んだ。

 日系では四万〇八四七票獲得の羽藤候補(ブラジル民主運動党=PMDB)、二万九一五〇票獲得の神谷候補(DEM)の二市議が再選。

 一〇万票を獲得したチャリタ市議は、アルキミン州知事時代の文部長官、少年院(Febem)局長。少年院については少年たちの暴動も覚悟のうえで問題視された改革を断行した。やがてFebemは法務局に移管され、チャリタ局長の任務は終えたが、若者たちに将来へのゆめがあれば犯罪に走ることがない、といまでも考えている、という。



2008年10月8日付

421taro:2008/10/09(木) 08:01:08
エレーナ候補、市議にトップ当選 次期大統領選出馬の可能性秘める


 アラゴーアス州の州都マセイオの市会議員に三万票を獲得して当選したエロイーザ・エレーナ候補は、前回の大統領選挙出馬のため上院議員を辞任した人。

 自由社会主義党(PSOL)の党首でもある。

 今回はいままで体験したなかで最も汚れた選挙だった。自分自身、悪口雑言を浴びせられた。しかし、神のおかげで勝利をうることができたとのべたが、市議の任期(四年)を勤め上げるのか、については回答せず、政治的状況如何によるとしているので、二〇一〇年の大統領選挙に出馬する可能性がなきにしもあらず。



2008年10月8日付

422taro:2008/10/10(金) 08:00:55
ブラジル北部で保護されたマゼラン・ペンギン、パタゴニアへ向け船で出発

【10月8日 AFP】ブラジルで7日、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)沖で立ち往生していたところを保護されたマゼラン・ペンギン31頭が船に積みこまれ、元の生息地であるアルゼンチンのパタゴニア(Patagonia)へ帰還する旅の第一歩を踏み出した。

 船は3日間かけて、まずブラジル南部のアルゼンチンとの国境沿いへ向かう。そこで1週間の休養をとり、ペンギンらの体調が整い次第、生物学者らはペンギンを海に放す。その後ペンギンらは、海流に乗ってパタゴニアまで自力で帰還することになる。

 4日には、7月にブラジルのサルヴァドール・デ・バイア(Salvador de Bahia)の浜辺に打ち上げられ衰弱したペンギン399頭が、ブラジル空軍のジェット機で3219キロ南へ輸送されていた。

 それと比較して、今回の31頭のペンギンの船旅は時間のかかる方法。「しかし、自然にかえる際に、より適応できるはずだ」と、ペンギンらが保護されているニテロイ(Niteroi)動物園の責任者Gisela Candiotto氏は語った。

 Candiotto氏によると、ペンギンらは、船旅の方が「海水のにおいをかぐことができる」という。
 
 マゼラン・ペンギンは、温暖な気候に生息するペンギンとしては最大のサイズに成長する。たいていの場合、南アメリカ南部のアルゼンチンとチリにまたがるパタゴニアで産卵する。

 マゼラン・ペンギンは、3月から11月の間、暖流を求めて北上する魚を追って例年北上する。

 しかし、今年は海流が暖かかったため、ペンギンらは例年よりも北側まで移動していた。(c)AFP

423taro:2008/10/10(金) 08:04:42
ブラジル中銀、金融機関の法定所要準備規則をさらに緩和

10月9日8時48分配信 ロイター

 [ブラジリア 8日 ロイター] ブラジル中央銀行は8日、金融機関の法定所要準備に関する規則をさらに緩和することを明らかにした。中銀は、この措置により、準備預金として中央銀行に預け入れられる232億レアル(約101億ドル)が市場に出回る公算、としている。

424taro:2008/10/10(金) 08:07:11
ブラジルのポスト・ロック・シーンを切り取るバーチャル・レーベル

WEB上で全てのカタログの音源を無料で提供するバーチャル・レーベルが登場した。サンパウロで運営されているこのレーベルSinewave(サイン波)が扱うのはポスト・ロック、シューゲイザー、エクスペリメンタル・ミュージックという「ブラジル音楽」と言われたときに想像する音楽と違った音楽。

「今では、あるバンドが生き残っていくのに根本的にWEB2.0に依存している。あなたがこのテキストを読んでいる間にも、そのシステムは機能している」と、レーベルの設立者のうちの一人のエルソン・バルボーザは話す。

「以前はデモはコピーされた紙切れの付いたカセット・テープだったけれど、今はMyspaceのストリーミングや、Orkutの書き込みや、 YouTubeのビデオや、Facebookの写真や、Twitterの書き込みや、Last.fmでのプレイだ。ミュージシャンは、Googleがいるところを目指す」と、続ける。

 現在までにレーベルは10以上のアルバムを発表し、各バンドは伝統的なレコード会社に所属していない。Sinewaveが発表しているバンドは、サンパウロ出身バンドに限らず、リオデジャネイロ、ミナスジェライス、リオグランデスル出身のバンドもいる。

「私たちのやっていることで、ブラジル国内の新しいポスト・ロック・バンドを紹介したい。人々がシーンができているという認識をもつまで」

 戦略はうまくいき、世界中からアクセスがあり、ブログへの書き込みやLast.fmでのプレイも増えてきている。ポルトガル語ではじめたサイトだったが、現在英語へ翻訳し、より世界中からのアクセスに対応するよう変化している。Sinewaveは今後、アルバムの発表だけではなく、コンピレーションや、コンサートのオーガナイズも行っていく。(H)

  Links:
Sinewave: http://www.sinewave.com.br
Myspace: http://www.myspace.com/sinewavenetlabel
Last.fm: http://www.last.fm/label/Sinewave

425taro:2008/10/10(金) 08:10:46
ニッケイ新聞 2008年9月30日付け

09年度経済成長率=大統領府、4%以下へ修正か=弱気に急変した政府=PACで景気つけ市場鼓舞=BRICsでは最も軽傷

 マンテガ財務相は〇九年の経済成長率を四・五%というが、政府内には二十七日、四%以下へ下方修正という悲観的予測が大勢だと二十八日付けフォーリャ紙が報じた。中央銀行のメイレーレス総裁がブラジルの企業は〇九年、内部整理に専心する時と提言。BRICsの「醜いあひるの子」ブラジルは、米危機の嵐から軽症で済み、回復は早いという見方がある。
 〇九年の経済成長率を五%以上と強気発言をしたルーラ大統領が、政府関係者に否定的発言を慎むよう命じた。大統領府は不況が長引き資金流通量が枯渇するなら、三・五%と見ている。
 大部分の見方は、ブラジルの経済環境が七千億ドルの米金融救済案にかかっているという。もし同案が早期可決されるなら、国外のクレジットは早々に回復し、ブラジルにも投資の機運が蘇る見込みとしている。
 今のところ、ブラジルの主力産業も好感材料はない。中銀の経済成長率予測は、〇八年の五・一七%から〇九年は三・六%へ激減した。
 米危機救済案が可決されれば、米経済は次期大統領の時代、一部金融調整が行われ不透明経済に二度目の妙薬が投じられる。米経済の回復には、オバマ候補のほうがマッケイン候補よりも持ち駒が多いと、ルーラ大統領は見ている。
 ルーラ大統領はブラジルの次期大統領選を前に、〇九年度経済の否定的見通しを憂慮した。大統領は「仮に米経済が不況に遭遇しても、巻き添えを食うのは、ブラジルばかりでなく中国も同じ」だと弁解した。
 ブラジル経済の前向きな姿勢を保つため、PAC(経済活性化計画)の公共工事へ力を注ぐ。特に国道の舗装工事は、優先する。PACに必要な予算の資金繰りは、大統領命令で行う。
 ブラジル国内はクレジット枯渇とドル通貨の引き上げで、インフレ機運を憂慮した。一方では経済成長の急激な落ち込みを恐れて、政策金利の引き上げ緩和を検討して迷っていた。
 中銀は、十月の政策金利を〇・二五%以下の引き上げに留め、年末まで据え置きにするらしい。ドル通貨が一時高騰したが、世界経済の落ち込み予想が、インフレを押し留めたので幸運だ。
 BRICsが危機後、国際経済を牽引するという予測は怪しくなった。しかし、ブラジルは嵐をまともに受けていない。ブラジルはBRICsの「醜いあひるの子」であったが、被害は少ない。金融システムは、中国より健全で立ち上がりも早いと見られる。

426taro:2008/10/10(金) 08:11:26
ニッケイ新聞 2008年9月30日付け

市長、市議戦投票日迫る=支持率伸ばすカサビ聖市長=17州都は一次で市長決定か

 十月五日の投票日を前に全国で市長や市議選出のための選挙戦が続いているが、聖市ではマルタ氏とカサビ現市長の決選投票の可能性が出てきたこと、一七州都では一次投票で市長決定の見込みなどが二十七日〜二十九日伯字紙に報じられた。
 聖市長戦では、当初からリードを保ってきたマルタ氏が、二十五〜二十六日調査のダータフォーリャ(DF)で三七%、二十三〜二十五日調査の世論調査・統計機関(Ibope)で三五%の支持率を保ちトップ。
 これを追うカサビ、アウキミン両氏支持率は対照的で、DF八%、Ibope一〇%でスタートしたカサビ氏が八月以降上り調子で、それぞれ、二四%、二五%に支持率を伸ばしたのに対し、アウキミン氏は、どちらの調査でも三一%から二〇%へと下降。統計上の誤差をいれると同率ともいえるが、一般的に、上潮の候補の方が有利。
 セーラ聖州知事が同党公認のアウキミン氏支持を明確にしないことが同候補の支持率低迷に影響とも言われるが、カサビ氏支持率上昇には、聖市行政をセーラ氏から継いだ同氏の実績評価の高まり、テレビでのアピール力の差なども出ている。
 最高一七%、平均で一二%の視聴率を記録した二十八日夜の公開討論会後、市民の考えがどう変わったかの調査は今後のことだが、二十七日報告のDF調査では、決選投票がマルタ氏対カサビ氏の場合四五対四八、マルタ氏対アウキミン氏の場合も四六対四七と対立候補有利。Ibopeは、それぞれ、四五対四四、四五対四五と互角。
 一方、全国の州都や人口二〇万以上の市では労働党(PT)優勢というが、第一回投票で決まりそうな州都(再選一二を含む一七)で、労働党は五人当選の見込み。決選投票になると予想される州都は聖市やリオ市など九市で、上位二人が実質互角の州都が四つ。
 また、市議選では、二十八日エスタード紙が聖市では投票者未定の人が六三%と報じたように、投票間際に選ぶケースが多い。前回の選挙で投票した市議の名前を忘れた人が五九%では、選挙公約を守っているか否かの監視など程遠い。
 罰せられないためにだけ投票しに行くという人も多い伯国。自分達が選んだ市長や市議の市政を見守るまでの参政意識を育むことも必要だ。

427taro:2008/10/10(金) 08:12:15
ニッケイ新聞 2008年9月30日付け

IBGE発表=13・5年間は加療生活=男性の1/3が65歳前に他界

 ブラジル地理統計院(IBGE)は二十八日、ブラジル人の平均寿命が過去十年に六十九・三歳から七十二・七歳に延びたが、二〇〇〇年から二〇〇五年までに生まれた男性の三分の一と女性の五分の一は六十五歳に達せず他界と発表したことを二十九日付けエスタード紙が報じた。
 さらに六十歳以上のブラジル人の健康状態は、先進国に較べ病弱であることが判明。男性は一三・五年、女性は一一・五年の加療生活を送ることが分かった。
 ブラジル人は平均十年以上、生産力もなく病院通いで国庫に負担をかけることも明らかになった。ブラジルの六十五歳以上の高齢者は現在、国民の一〇・五%に当る二千万人。これが、二〇二五年は四千万人となり、高齢者の社会的負担は重荷となる。予防段階での治療は負担が少ないので、政府は予防治療に力を入れる考えだ。
 聖市国立医大教授の老人医学教授の診療所では最近、六十歳以下の患者が五〇%を占める。親の老齢化を見てきた人たちが、第三世代に入る前に治療を始めたのだ。六十五歳を過ぎると、三つから五つの合併症を持つ。早くから治療を始めることで、次世代の人たちの生活が変わるという。
 そのため医療や社会福祉など第三セクターの専門家養成が、大学の新しい傾向となった。学部への志望者も倍増した。他にNGO(非政府団体)や数々の団体も同専門家の養成を始めた。
 連邦令が一九八八年、制定した社会疎外者の参加メカニズム設定が国策となった。最も典型的なのが、SUS(国民健康保険システム)といえる。同様の民間システムも、多数ある。活動は、家族単位の医療を始め住居、就職、教育など多岐にわたっている。

428taro:2008/10/10(金) 08:12:55
ニッケイ新聞 2008年9月30日付け

ボベスパは一時13%の暴落=EUで銀行取付け騒ぎ

 聖市証券取引所(ボベスパ)サイトによると、不安含みで開けた二十九日の証券市場は、米金融危機の救済法案が米国議会で否決されたことで不確定要因が膨らみ、株価指数を午後五時現在、九・七五%下げ、四万五八三三ポイントとした。ドルは六・二一%上げ、一レアル九六六センターボへつけた。
 特にEUの銀行群が混乱し、ベルギーのFortisやドイツのHypo・Real、イギリスのBradford・Bingleyで取付けが起き、混乱した。
 米国議会がブッシュ米大統領による金融危機の救済法案を否決したことで、ボベスパは四時半現在、一時的に一三・七五%と今年一番の大暴落を記録した。
 ルーラ大統領は、財務相や中銀総裁、産業開発相、農務省技官を召集し、金融市場がブラジル経済に及ぼす影響について緊急会議を開いた。

429taro:2008/10/10(金) 08:13:40
ニッケイ新聞 2008年9月30日付け

CNBB=拷問執行者の懲罰要求=機密文書の公開も求める

 全伯司牧協会(CNBB)のドン・ジェラウド・L・ロッシャ会長は二十六日、「許しは、不罰を意味するものではない」として、軍政時代の機密文書を公開し、拷問執行者の懲罰を求めたと二十七日付けエスタード紙が報じた。
 葬られた軍政時代の忌むべき事実に光を当て、文書を公開すべきだと訴えた。同会長は二十六日、CNBB本部に十三件の政治特赦を求める一群の訪問を迎え、宗教関係者や活動家の特赦要請書と死亡の慰謝料請求書に目を通した。
 ロウセフ官房長官は、陸軍に当時の書類を探すよう求めたが、全て焼き捨て、何も残ってないという。拷問執行者らは、器具も含めて全書類と証拠物件を隠滅し、犯罪は立件できないという。

430taro:2008/10/10(金) 08:14:32
ニッケイ新聞 2008年9月30日付け

東西南北

 二十九日は、伯国文学界巨星で、「ドン・カズムーロ」など、一世紀を経てもなお斬新と評される作品の数々を世に送ったマシャ―ド・デ・アシス氏没後百年。「ドン・カズムーロ」を翻訳した英国文学者は、翻訳過程で発見した同氏の魅力を紹介する著書を最新刊として刊行したという。
     ◎
 ユダヤ教の大晦日にもあたる二十九日は、ユダヤ教の代表的な行事「新年の祭り」の始まりの日。聖州のユダヤ人社会では、ユダヤ教の習慣から離れた同胞にも新年の行事に参加するよう呼びかけたという。国や民族の伝統を保とうとする人々と共に、周りに同化し、伝統から遠ざかっていく人々がいるのも全てのコロニア共通か。
     ◎
 パラグアイとの国境の町で起きた大量殺人の報道後、都市第一コマンドがリオ市での麻薬密売でも暗躍していることや、聖州からリオ州に向かうヅットラ街道を中心に、麻薬類の押収量が急増していること、麻薬の運び屋として青年達が積極的にリクルートされていることなど、気がかりな報道が相次いでいる。大量殺人の起きたグアイーラの町では、殺害された青年四人と殺害を免れた青年二人が学んでいた学校の生徒らが、仲間の死を悼み涙する様子も報じられた他、ボリビアと国境を接するアマゾン地域でも麻薬流入を防ぐための取締り強化の必要が叫ばれている。
     ◎
 聖市東部で二十八日、バスを待っていた人の群れに乗用車が突っ込み、一〇人が怪我、うち二人は重体という事故発生。スピードを出したままで追越しを掛けようとした際、くぼみにはまってコントロールを失ったもの。時速速百キロ位だったとの証言もあり、バス停の屋根も破損した。

431taro:2008/10/10(金) 08:15:27
BNDESの輸出金融 R$50億を追加


 社会経済開発銀行(BNDES)は七日、輸出金融逼迫対応のため新たにR$五〇億の貿易金融資金を追加すると発表した。

 プレエンバルケ・エスペシアール(特別船積み前)と呼ばれ、一八か月、金利はBNDESの長期金利(TJLP)。

 対企業貸出上限は、消費財部門には従来の三倍増へ。



2008年10月9日付

432taro:2008/10/10(金) 08:16:10
為替レートと株価


《ドル続騰R$2・32へ、株価続落 米基本金利は2%へ引き下げか》



 七日、サンパウロのドル相場は続騰、五・〇九%上昇で、ついにR$二・三一二の引け値。過去二八か月間の最高レート。

 一方、サンパウロ平均株価は寄り付きに上げたが保てずに下げ、四・六六%下落で終えた。指数は四万一三九ポイントへ。出来高はR$五二 億だった。今年三七%の下げ。

 ブルーチップのヴァレ三・六六%下落、ペトロ五%安だった。国際原油相場がバレルあたり九〇ドルに戻したがペトロブラス株は下げた。

 ニューヨーク株式市場もダウ指数が五・一一%安、ナスダックが五・八五%安だった。五年来の最安値である。

 バーナンキFRB議長が七日、年二%のFF金利を引き下げる旨を示唆した。



2008年10月9日付

433taro:2008/10/10(金) 08:17:26
中国製牛乳、乳製品輸入禁止 海、空港での取り締まり強化


 衛生監督庁(Anvisa)は六日、中国産牛乳、牛乳及びその副産物を含有する製品の輸入を禁止した。即日実施。

 また、ブラジルの食品工業が中国製の原料を使用することも禁じた。

 同庁のデニゼ・レゼンデ食品部主任は、問題の食品が入国したわけではないが、万一に備えての対策と説明している。

 一方、農務省はブラジルが中国産牛乳、その副産物、乳製品を輸入していない、と再確認の形で発表した。

 監督庁は海港、空港における取締りを強化すると共に、監督官らに中国製原材料がその他の国経由で入国する製品に使用されていないか、をも調べるよう指導を受ける。



2008年10月9日付

434taro:2008/10/10(金) 08:18:55
ドル奔騰、R$2・31 中銀、市場へ32ドル供給 裏目に出た為替デリバティブ
 七日、中銀が市場介入により合計三二億ドルを投入したが、ドル騰勢を食い止めることができず、一ドルがR$二・三一へ、五%強の高騰だった。中銀のドル供給総額中の二〇億ドルは銀行向け。中銀は七日夕刻、明日為替スワップ一九億ドルをオファすると発表したが、それも影響しなかった。



《年末用輸入品は値上げ不可避》



 ドル高開始の九月半ば以来、中銀は合計四五億ドルを市場に供給している。直接的にではないが、この二週間に政府が国際金融危機対応策として発表した手段(BNDES経由など)を併せると資金規模はR$七五〇億とされる。

 エミーリオ・ガロファロ元中銀国際部担当理事は、ドルの強い騰勢ぶりに驚嘆、市場に不足しているのはドルだけでなくレアルもだ。このさいはドルを後日買戻し約束で売りに出しても効果はないとの見解である。

 一外銀の為替筋は、この五日間でレアルは対ドルで一七・五九%下がった。世界最高である。二位のメキシコ通貨は一〇%という。

 市場筋は、ドルの奔騰は多くの企業が先物市場での買いに走っていることによる。いずれも為替デリバティブ投資で大きな欠損が出ているため、それを中和させる目的の先物市場での買いである、と見る。

 同種取引でサジア(食品)がR$七億六〇〇〇万、アラクルス(紙パ)が一九億五〇〇〇万の損失だった、と公表した。同筋は、先行きドル安を見込んで行われたデリバティブ取引の総額はR$三〇〇億を下るまい、と予測する。

 国内の金利も上昇している。BM&FのDI先物は二〇一〇年一月ものが年一四・八六%。前日一四・八二%。同一二年一月ものは年一五・二五%へ。同一四・九九%だった。

 あと二か月余りで年末。年末用品を輸入販売する一店主は、クリスマス用品(輸入品)の四〇%を在庫に抱えているだけ。残りの殆どは向こう三〇日以内に到着する。為替差額が直撃する。ドル高が利幅を食うようであれば(一ドルが二レアル五〇)、クリスマス用品の値上げやむなしという。

 輸入商は新規発注を一時中止し、為替レートの行方を注視する。輸入品は今週、卸値が五から一〇%値上がり。小麦が極端な例。小麦粉は今月一〇〜二〇%値上がりと見られる。

 サンパウロ州製粉工業組合では、ドルでは小麦(粒)はこの二か月間で三〇%値下がりしたが、レアルにすると逆に五〇%の値上がりである。



2008年10月9日付

435taro:2008/10/10(金) 08:19:39
殺人は正当防衛 ターレス検事がリミナールをもって復権


 ターレス検事がリミナールをもって復権

 〇四年一二月三〇日、リヴィエイラ・デ・サンロウレンソ(ベルチオーガ海岸)でジエゴ・メンデス君(二〇)をピストルで射殺、フェリッペ・クーニャ君(二一)に重傷を負わせた事件の責任者として行方が注目されていた若いターレス・スコエジ検事は、司法検事に復権した。

 現職検事の殺人だけに対策困難でいままで失権、復権を繰り返してきたが、今回は連邦最高裁(STF)が仮裁定を認めた。関係訴訟も特別権限をもつとなり、裁判は司法裁判所の特別法定扱いとなる。高等判事二五人が決議。殺人は正当防衛によるとする見方が強い。

 同検事は俸給R$一万八〇〇九を受け取る権利あり。



2008年10月9日付

436taro:2008/10/10(金) 08:20:14
米国ビザの有効10年間に 給付までの期間短縮にも努力
 米国がブラジル人観光客とビジネスマンのビザ有効期限を来年以降、現在の五年を一〇年に延長する。

 目下ブラジル外務省と交渉中である。さる一五日から、ビザ給付への障害点である接見日取りの取り決めを早める方式がサンパウロ、ブラジリア、リオ、レシフェと国内四か所で進められている。

 従来一〇年だったビザ有効期限は二〇〇〇年に、ブラジル政府が米国人に対するビザ期限を短縮したことで五年となった。

 米政府は〇九年末までに一三人の専門職員をブラジルに送り込み、業務迅速化をはかる。ビザ給付までに九〇日間はひどすぎると米大使館。

 それといまひとつ、今年末までに米二航空会社による米国からの直通便(マイアミ、アトランタ、マナウス、サルヴァドール、フォルタレーザ、レシフェ)乗り入れが始まるという事情もある。

 迅速化に努力の結果、四か所では六〇日間に短縮できた。目標は三〇日間とあって、後ひとふん張り。



2008年10月9日付

437taro:2008/10/10(金) 08:20:50
寒波襲来で冷え込み 週末に気温上昇開始、日曜日は二七度
 北上した雨をともなう寒波による冷え込みはなかなか去らない。

 七日、再度の寒波襲来でサンパウロ市は気温低下。曇天のため気温は最高で二一度。雨は去ったが、クリマテンポによると、八日に再び雨。九日も雨になる模様。明日の気温は最低一一度、最高一六度。

 金曜日には寒波が去り気温が上昇に向かい、日曜日は二七度にあがる予報である。

 サンパウロだけでなく寒冷前線は、南リオグランデ州のセーラ・ガウーシャ、サンタ・カタリーナ州の中東部、パラナ州、リオ州及びミナス州南部に雨をもたらした。



2008年10月9日付

438taro:2008/10/11(土) 07:35:57
川崎重工業がブラジルで二輪車工場を建設へ
 【サンパウロ10日綾村悟】川崎重工業は10日、二輪車の組立工場をブラジル北部のアマゾナス州マナウスに建設すると発表した。投資額は約500万ドル(約4億9500万円)。生産開始時期は2009年半ばを予定、当初の生産台数は年間2万5000台。同社がブラジルへ組立工場を建設するのは始めて。

 BRISc(経済新興国)の一角として経済成長が著しいブラジルでは、通勤、運搬、レジャー用途などを中心に二輪車の需要が急拡大している。05年に100万台だった二輪車市場は07年には160万台に拡大、10年には250万台まで拡大が予想されている。

 ブラジルでは、これまで100ccから150ccクラスの小型車に人気が集まっていたが、経済発展に伴い今後は川重が主力とする250cc以上の中大型二輪車の需要も増えるものと見込まれている。07年のブラジルでの中大型市場は15万台。

 また、同社は、15日から100%出資の現地子会社「カワサキ・モトレス・ド・ブラジル」(KMB)を通じてブラジルで輸入二輪車の販売を開始する。ブラジルの主要都市に「Kawasaki」の販売店を設置する予定だという。

2008/10/10 22:59

439taro:2008/10/11(土) 07:53:09
ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

中銀等が特別融資枠検討=輸出資金を最優先に=金融不安本格化に備える=外貨準備高が頼りの綱

 【既報関連】ルーラ大統領は九月二十九日、米金融不安によるクレジット不足を緩和し、輸出企業を支援する緊急対策を考案するよう財務省や中銀で組織される対策会議に要請と九月三十日付けエスタード紙が報じた。ミゲル・ジョルジ産業開発相は来週までに輸出企業への特別融資案を練り上げ、大統領に提出する予定。
 七千億ドルの米金融安定化法案が米議会で否決されたことで、金融パニックが世界へ波及した。政府は緊急対策として、国際金融の資金調達に苦戦する輸出企業の支援を検討した。
 中央銀行は、流通正常化のために暫定措置として手持ち外貨を放出する。しかし、中銀が資金枯渇にあえぐ民間銀行に代わって、金融を機能させることはできない。
 九月二十九日の緊急閣僚会議は「金融メカニズム」を設置し、国際金融が正常化するまで輸出に必要な資金を用立てることで意見が一致した。国際金融が窓口を閉めたため、まさに〝戦場に架ける橋〟だ。
 経済関係の閣僚は、資金調達のチャンネル設置で宿題を課せられた。政府の懸念は、輸出企業の財政状態だ。サジアやアラクルースが、派生商品の金融取引に関与しドル差損を被った。同じような企業が、他にも多数あるらしい。
 ドルは九月二十九日現在、二〇・四五%高騰。輸出為替の先役契約を交わした輸出企業は、軒並み多大な損害を被った。特に金融取引による含み益を見込んで、運転資金を投じた企業は誤った。
 間接直接に輸出企業へ融資をするのは、中銀や社会開発銀行(BNDES)なりそうだ。これが総力を挙げて、輸出金融を支える。
 輸出金融が至上命題ならば、民間銀行の企業向け手形割引や個人融資は開店休業になりそうだ。資金量の豊かなブラジル銀行も、短期の高利に切り替えるようだ。
 金融安定法案が米議会で否決されたことを受けて、大統領はブラジル経済への深刻な影響と心構えに関する声明を発表した。米国がクシャミをすれば、肺炎を患わないまでも何らかの症状はある。何しろ世界一の巨人が病んでいるのだ。
 七千億ドルの金融安定法案の否決は、金融市場に大きな衝撃をもたらした。資金枯渇は輸出ばかりでなく、輸入にも響いた。輸入注文のキャンセルが続出しており、こちらも早急な対策が待たれるところだ。

440taro:2008/10/11(土) 07:53:47
ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

アマゾンの伐採134%増=植民農地改革院絡み8件=環境相が12の対策案提示

 七月に減った法定アマゾンの森林伐採が、八月には七月比一三四%増、前年同月比二二九%増の七五六・七平方キロメートルに達した上、伐採上位に国立植民農地改革院(Incra)プロジェクト八件が含まれていることなどを、九月三十日伯字紙が報じた。
 四月の一一二四平方キロから、五月一〇九六平方キロ、六月八七〇平方キロ、七月三二三平方キロと減少を続けたアマゾンの森林伐採面積が、八月に七五六・七平方キロに激増は衝撃的な報告だが、今回は、パラー州四三五・二七平方キロ、マット・グロッソ州(MT)二二九・一七平方キロが目立つ。雲が二四%を覆っていたパラー州の伐採面積はもっと多い可能性もある。
 また、環境省が驚いたのは、伐採上位一〇〇件の八件がMTで展開中のIncraの農民定着プロジェクトだったこと。一〜六位独占のIncraプロジェクトの伐採面積は二二三三・五七平方キロ。上位一〇件で二六六六平方キロ、上位一〇〇件で五二二五平方キロと比べ、Incraの占める比重は大きい。
 一方、八月の森林伐採が前年同月比二二九%増ということは、二〇〇七年八月の三倍以上の伐採が行なわれたということ。マリーナ前環境相も選挙年は伐採が多いと懸念していたが、ミンク環境相も選挙年のせいと説明。一方、パラー州知事は、八月の伐採増加は、雲で隠れていた部分が今回の数字に盛り込まれたことや乾期であったことが原因と弁明。
 地球温暖化対策の一環として世界が注目し、ノルウェーからの資金を含む保護・保全基金も発足した法定アマゾンの森林伐採削減対策。二十九日には、関係省庁担当者による環境政策委員会や三〇〇〇人規模の国家環境犯罪対策軍創設、州政府との協力による森林伐採予防・取締り計画作成などを含む一二の対策案も発表されたが、二億六五五〇万レアルもの罰金を請求されたIncraプロジェクトを、環境に優しい持続可能な計画に変更する必要もある。
 九月二十六日伯字紙報道の地球温暖化対策案叩き台は法定アマゾンの森林伐採削減目標値を含まないが、伐採防止目的の火の弓作戦にも疲れが見え始める中、製材業者や農家、政治家の癒着切り崩しと森林伐採減少への明確な計画、継続した行動が求められている。

441taro:2008/10/11(土) 07:54:23
ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

物価は不確定時代へ=インフレ要因がバーチャル化

 国際金融市場の悪化で中央銀行は九月二十九日、潜在的な需給関係とインフレに関する報告書を発表と九月三十日付けエスタード紙が報じた。同報告書によれば、ドル高騰による国際環境の深刻化によりインフレ・リスクは、生き延びたという。
 前回はインフレ対策を万全と発表し、今度は不確定要因の中のインフレ予測は気が置けないとしている。不確定要因は経済活動をバーチャル化させ、産業や物流の影響で潜在的に物価が変動するようになった。
 金融不安がもたらす不況でインフレは沈静化されるはずだが、ブラジルのインフレも同じかは中銀も分からないという。不況が予想される国際環境の中、中銀は十月に政策金利の引き上げを検討しているようだ。
 〇八年は、まだ五%の経済成長率が見込めると中銀はいう。産業界は、五・二%だ。経済成長率に添ってインフレも、織り込まれる。
 FGV(G・ヴァルガス財団)の発表によれば、為替変動と物価の関係は九月、〇・一一%の物価上昇で表れはじめたという。八月には大豆の値下がりで〇・三二%のデフレを記録し、安心したばかりなのに。
 中銀は消費者所得に対する債務率が、第1四半期の一二・二%から第2四半期は二六・五%に飛躍したと発表。これは所得が、二二・九%から三一・三%へ伸びたからだと中銀はいう。
 消費者ローンは同期、昨年同期比で二二・五%から二五%へ伸び、GDP(国内総生産)の四〇%を占めるに至った。これらの数字は、金融危機はまだ消費者レベルに至っていないことを示した。

442taro:2008/10/11(土) 07:58:10
ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

団地建設の需要が=工場進出で都市の造成も

 建設会社は、工業団地の建設に伴う職員の住宅需要という新しいマーケットを見出したと九月十六日付けヴァロール紙が報じた。ヴァーレやペトロブラス、オデブレヒトなど全国網で事業展開をする企業は、新しく進出する地域に職員を家族とともに移住させる。
 注目の新しい工業団地は、ロンドニア州のポルト・ベーリョ市やパラー州のパラウアペーバス市、南リオ・グランデ州のリオ・グランデ市、リオ州のヅッケ・デ・カシアス市などだ。
 工業団地は、近隣都市から遠距離なので、一都市つくりになる。公園やレジャーとスポーツ・センター、スーパー、雑貨店、商店、託児所、学校、図書館、病院、警察署などが必要になる。
 都市が誕生すると周辺の住民が、職を求めて集まり周辺都市までできる。治安や社会福祉まで配慮した都市計画が、必要になる。

443taro:2008/10/11(土) 07:58:56
ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

伯国外交=国際影響力を目指す=いつかは成就する柳の蛙

 ルーラ大統領は九月三十日、マナウスでベネズエラのチャベス大統領やエクアドルのコレア大統領、ボリビアのモラレス大統領と会う。十月はメルコスル首脳会議、十二月は中南米首脳会議と国際外交が忙しい。
 ドーハ・ラウンドと国連安保理の常任理事国入りでつまずいたルーラ外交戦略は、もっと効果のある方法を模索中だと九月三十日付けエスタード紙が報じた。ルーラ大統領は今年、南米の首脳会議を除いて、国際首脳会議へ十回も出席した。
 大統領は就任以来、伯外務省を中心とする多国間外交が目立つが、米国の膝元で徒党会議の感がある。六十年の歴史と法的に整備されたOAS(米州機構)がありながら、グループ・リオやウナスールなど別の国際組織を築いている。
 ブラジルが拒否したFTAA(米州自由貿易圏)に代わる米国の指図を受けない、広範囲の自由貿易圏構想も大統領は描いている。ブラジルは、国際問題に一言意見が述べられる第二グループを築きたいらしい。

444taro:2008/10/11(土) 07:59:43
ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

債務不履行が7・5%に

 中央銀行は九月二十九日、債務不履行が二〇〇七年二月以来最高の七・五%に達したと発表したことを二十九日付けジョルナル・ナシオナル・オンラインが報じた。

445taro:2008/10/11(土) 08:00:16
ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

形成手術トラブルの原因は専門外医

 九月二十七日フォーリャ紙によると、聖州で医療訴訟が起きた形成手術(脂肪の吸引や注入、顔や乳房の形成など)の半分は、医学部卒だが研修医としての経験がなく、形成外科医の資格を持たない医師によるもの。残りも大半は小児科や内視鏡医などの専門外医が実施。正規の形成外科医による手術での医療訴訟は二八九件中六件だけだった。

446taro:2008/10/11(土) 08:01:30
スペース
ブラジル国内ニュース
ニッケイ新聞 2008年10月1日付け

東西南北

 聖州アララクアラで九月二十六日夜、二十七歳の女子学生とその恋人が乗ったバイクに追突した車が女子学生を約一キロ引きずって走るという事故。車体と道路に挟まれたまま引きずられた女子学生は三度の火傷が体の四〇%に及び、昏睡状態で集中治療室に。被害者を引きずっていると叫ぶ声も無視して逃走し、停車後も逃げようとした犯人を「許せない」とは被害者の父親。恋人は軽傷で済んだが、飲酒後の事故だった。
     ◎
 聖州地下鉄駅での自転車貸し出しで、保証金三五〇レアルを要求されて戸惑う人続出。前もって公表された利用規定には記載がなく、三人で利用し、一〇五〇レアルを請求された親子などの報道があったが、九月二十九日からは、一台目は三五〇レアル、二台目以降は一台五〇レアル、家族の場合最高五〇〇レアルまでと変更された。一日経っても返却されなかった場合にのみ徴収というが、前もってきちんと案内して欲しいものだ。
     ◎
 生徒への体罰が日本以上に騒がれる伯国だが、教師への暴行なども頻繁で、聖州カンピーナス市では州立校の六年生三人を退学処分に。教師用の椅子に速乾性のボンドを塗りつけ、座ってしまった女性教師に火傷させたのが原因。学校責任者や教師、生徒と親が同席して話し合った結果、退学処分となった三人は、他の学校に移ることになる。八割の教師が暴言、暴力などの被害を受けたことがある。
     ◎
 エクアドルでは、政府権限をより強くする憲法改正案が、九月二十八日に行なわれた国民投票で承認された。コレア大統領は新しい国作りを目指すというが、チャベス氏並に、他国企業の国営化などと言い出さないか。

447taro:2008/10/11(土) 08:03:49
車のトランクから焼け死体
 聖市内で車を盗み逃走中、陸橋の支柱などに車をぶつけ、車はそのショックで出火するが、車の持ち主は犯人から後部トランクに閉じ込められたまま焼け死ぬというケースが最近、数件、発生している。前記のケースはアベニーダ・ナッソンイス・ウニドスの陸橋下で五日起こり、発見したパトカーが消防隊に連絡、消火させたもので、被害者は十八歳と二十歳の学生、モルンビー区の交差点で盗まれたものと判明したが、被害者はまだ警察に届け出ていない。警察では所有主は盗まれた車のトランクに閉じ込められたまま焼け死んだものと推定している。(六日付けJT紙より)

448taro:2008/10/11(土) 08:05:41
車の外から男性誘因:若い女性が強盗とぐるで犯罪
 弁護士のオリベイラ・クルースさん(三九)が三日午前六時ごろ、聖市南部ジャルジンス区アベニーダ・ノーベ・デ・ジューリョを乗用車ホンダ・シビックで走行中、車の外を歩いていた白人と褐色の女性がフロント・ガラスに接近、視線を送り手を振って合図してきた。クルースさんはこの夜、アウグスタ街のナイト・クラブ「カザロン」で一晩遊び、朝方午前六時ごろ、同クラブの友人二人を車に乗せ帰宅の途についた。クルースさんが若い女性のまなざしに魅惑され車から降りてきたところをピストルを手にした若い男が近づき「金を出せ」と脅迫、クルースさんが断るといきなり発砲、被弾したクルースさんは聖市西部のクリニカ病院に運ばれ手術を受けたが重態。

 事件担当のジャルジンス区第七十八警察のペドローゾ署長によると、クルースさんは強盗の男に抵抗、発砲され、腹部とそけい部、頚部に被弾した。魔法瓶にコーヒーを入れ売っていた女性にも流れ弾が被弾。犯行の模様は現場近くのビルの防犯カメラが詳細に撮っているが三日午後八時現在、犯人はまだ逮捕されていない。警察では女性を餌に男性を魅惑、犯行に及ぶケースは初めてで新手の犯罪とみている。(四日付けJT紙並びにエスタード紙より)

449taro:2008/10/11(土) 08:07:57
ユダヤ人が新年の祝典:お祭り気分に浸った六万人
 ユダヤ人は聖州に六万五千人、聖市にはボンレチーロ、イジエーノポリス、ジャルジンス区など彼らお好みのバイロに約六万人が住んでいる。九月三十日、十月一日のユダヤ暦の正月を目前に控えた二十九日、前記ユダヤ人の集団地ではお祭り気分が漂っていた。店のショー・ウインドーやショー・ケースにはヘブライ語で書かれた「シャナ・トーバ」(新年おめでとう)の言葉が目立つ。得意先のスーパーや店で両手に抱えきれぬほどの板チョコを買っている主婦が多いが、これはプレゼント用で「今年もあなたにとって甘い良い年でありますように」という意思表示の一つだ。

 新年の祝典は三十日の午後六時ごろから始まる。十八歳以上の男たちはバイロのシナゴーグ(ユダヤ教会)で新年の式典に参加、女性たちは各家庭でテーブルを片付けご馳走を用意、晩餐の準備にとりかかる。

 ポーランド生まれのユダヤ女性エレーナさん(八五)によると、最も先端的な正統派ユダヤ教の信者たちは正月中、エレベータに乗ることも車の運転も仕事も一切禁止されるので、ご馳走はすべて別の容器に入れ、晩餐前に容器を熱湯で暖めてから食べる。日本酒の熱燗のようなものだ。信者たちは食前に手を合わせエホバの神に感謝、これまでの人生を内省するという。ちなみに今年はユダヤ暦で五千七百六十九年に当たる。(九月三十日付けJT紙より)

450taro:2008/10/11(土) 08:08:58
軍警、三人組を逮捕:最高裁副長官宅で強盗未遂
 聖市南部プラナルト・パウリスタ区在住の連邦最高裁副長官宅に五日早暁、三人組強盗が侵入したが、管理人が物音に気づき即時、軍警隊に通報、軍警隊が全員逮捕した。同日午前五時十五分ごろ、武器を携えた強盗が目的の三人組が聖市アルベルト・ウイロ街のアントニオ・ペルーゾ副長官宅に侵入したが、同家の管理人が即刻、軍警隊に連絡、即時、懸け付けた軍警隊が逮捕した。軍警隊はグループは四人で一人は車に待機、仲間の逃走を助けるため近くで待っていたとみている。軍警隊と三人組との間で銃撃戦が展開されたが負傷者はでなかった。また金品の被害もなかった。(六日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙並びにエスタード紙より)

451taro:2008/10/11(土) 08:10:06
コカインで縄張り争い:犯罪組織がリオ州へ勢力拡大
 リオ州警察麻薬対策課のブラガ課長によると、リオ州の犯罪組織コマンド・ベルメーリョ(CV)が聖州の犯罪組織・聖都第一コマンド(PCC)から引き続きコカインを入手したいならPCCからクラックを購入することが条件になると釘を刺されている。リオ市のスラム街で人気のある麻薬はコカインで普遍化されており、コカインと重曹から作られる半合成品の麻薬で習慣性が強いクラックは人気がない。

 後発の犯罪組織、聖州のPCCは先発の犯罪組織リオ州のCVを凌駕、武器、麻薬の密輸・密売、犯罪とどの部門をとってもブラジルで最大のシステムを維持している。PCCがCVに強要したクラックの密売強化が引き金となりクラックの売れ行きが爆発、リオ市北部のジャカレジニョ・スラム街の空き地には「ようこそクラックランジア」と書かれた立て札さえ立っている。

 一方、パアラグアイから入るマコーニャ(大麻)はパラナ州経由で聖市に入り、一部はPCCに一部はリオ州のスラム街に送られる。コカインの消費地リオ州は産地のコロンビア、ベネゼラ、ボリビアと遠距離にあり供給に支障があった。

 PCCとCVは密接な関係にあり、PCCの経理部によると、CVが過去十八か月にPCCから購入した麻薬と銃器、武器は二千万レアルに上る。ボリビアから密輸された麻薬は聖市の東部で精製されていた。(二十六日付けJT紙、エスタード紙並びに二十五日付けJT紙より)

452taro:2008/10/11(土) 08:10:56
新手の窃盗事件が頻発:高級商品専門店が標的:車をバックさせ鎧戸を破壊
 狙った商店の前に車を置き高速でバック、店の鎧戸(シャッター)を破壊、店内に突入、侵入した一味が手当たり次第に商品を略奪する新手の窃盗事件が頻発している。グループは十七―二十歳の若者二十人ほど、侵入に使用される車はすべて盗難車で壊れても痛くもかゆくもない代物。一味が標的にした地域は聖市南部のイタイン・ビビ、西部のピニェイロス、ペルジーゼス、東部のモッカなどの中流住宅区域の商店で、年初から現在までおよそ十九軒の商店が被害にあっている。犯行方法は夜間、盗難車をバックに入れ、店の入り口のシャッターと衝突させ破壊、店内に突入。アクセルを強く踏み、店内の警報が他に聞こえないよう細心の注意を払い、携帯電話、高級時計、ランニングシャツ、半ズボンなど有名メーカーのスポーツ用品を片端から盗み出すのが常套手段だ。



≪対策に大童の商店≫

 事件担当のジャルジンス第七十八警察のペドローゾ署長によると、このギャング団に加わり犯行に参加していた十七歳の少年が二十三日、逮捕された。同少年を聖市南部カンブシーの自宅で逮捕した警官隊は少年の個室にあった二個の高級腕時計、一台の携帯電話、衣類百着などを押収。少年はこの後、犯行に使われた車、フォード・フォークスが置いてあるブラス区の路上まで警官隊を案内。警官隊は犯行に使われた車はすべて聖市の駐車場から盗み出されたものとみている。少年の逮捕によって二十人のグループのうち十人の身元が判明、すべて十七―二十歳の若者によって構成されていた。

《店の鎧戸を車で破壊》

 第三管区警察のカラスコ署長によると、一味は怪しまれないため犯行用に盗んだ車を自宅から遠く離れた場所に置き、犯行時にのみ使用、また、車はすべて聖市の駐車場から盗んでいる。聖市西部ブタンタン区のビル従業員三人が少年の犯行現場を見たと確認、警察は少年を家屋侵入と窃盗、銃器不法所持の容疑で拘束した。

 一方、ブラジル空軍に所属するカイオ空卒(一九)は三十日、盗品売買の容疑で逮捕された。事件担当のジャルジンス区第七十八警察のペドローゾ署長によると、同空卒は一味から盗品を廉価で購入、訪問販売していた。一味は二十三日夜半、聖市南部イタイン・ビビ区ジョン・カショエイラ街の有名メーカー品専門店「エベルラステ」を襲い、衣類、腕時計、携帯電話、スポーツ用品などを奪った二十人組で、同空卒は一味から衣類、電話、時計などを故買、廉価で売っていたが、被害者「エベルラステ店」の店主はカイオ空卒が持っていた商品の半分は自分の店から奪ったものだと確言している。カイオは半ズボン、ランニングシャツなどは七着五百レアルで買い一着百レアルで販売、サングラスは百五十レアルで買い、二百レアルで売っていたと自供。カイオは犯行には参加していないと供述したが、故買と銃器の不法所持の容疑で逮捕された。警察はバイシャーダ・グリセリオにあるカイオの自宅を捜査、故買容疑の品物を多数押収。

《高級品専門店が標的》

 聖市では夜半、狙った店の前で車のギアをバックに入れ突進、入り口のシャッターに車の後部を衝突させ、シャッターに穴を開け侵入、商品を掻っ攫う犯罪が跋扈し始めたが、都心の商店やイタイン・ビビ、ピニェイロスなどのこの種犯罪多発地区の商店はその対策に頭を悩まされている。保険でも懸けていないかぎり、一度でもやられると商品が掻っ攫らえられ、壊滅的打撃となるので抜本的な対策が要求されている。ジェネラル・オゾーリオ街の商店の店主たちは「アートメタル」防犯用具設置会社に注文、鉄棒や金属プレートを店の前に取り付ける対策を講じ始めている。

《鉄棒設置で予防対策》

 鉄棒一本の設置代は五十―二百十レアルだが、鉄棒の高さが七十センチ以上、歩道の標識から六十センチ以内に立てると道路交通法違反となり、市の交通局は一か月以内に鉄棒を撤去するよう要求するが、これが守られない場合、一件につき百三十レアルの罰金が科せられる。もう一つの予防対策として高さ一メートル、幅二メートルの金属プレートを店の前に取り付けることもできるが、この費用は一千百レアルと非常に高い。「当局が、安全が確認されるまで毎晩、店の前に夜警をつけてくれるなら今すぐにでも鉄棒を撤去する」と半分、怒りを込めて要求している。(三日付け並びに二十七日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙、一日付けJT紙より)

453taro:2008/10/11(土) 08:12:44
殺人件数、聖州はリオ以下 10万人当たりではES州
 ブラジル公共治安フォーラム年鑑の再版によると、故意の殺人件数でリオ州が初めてサンパウロ州を上回った。リオ州五五〇四人に対してサンパウロ州は四八七七人(〇七年度)。

 サンパウロ州は昨年、〇六年度に比べて殺人件数を一九・五%引き下げることに成功したが、リオ州は三・六%減に止まったことによる。

 これが市民一〇万人あたり殺人件数だとリオは全国で二位。エスピーリト・サント州の四一・六人に対してリオ州は三五人。

 州で最も成績が好転したのはサンタ・カタリーナ州。一〇万人あたり一〇人。サンパウロ州も好転しており、それは州軍警兵隊と警察の業務面での統合が奏効したもの。



2008年10月10日付

454taro:2008/10/11(土) 08:15:48
ペトロブラスに再度警告 コレア・エクアドル大統領
 コレア・エクアドル大統領は八日、辞任したキリボガ鉱業・石油相の後任にパラシオス戦略部門担当を任命した。

 パラシオス新大臣の就任式においてコレア大統領は、エクアドルの新政策に沿わない外資企業に再度の警告を行った。それら企業の投資分を買い上げ、各企業はそれぞれの目的地を求めるように、という内容。

 エクアドル政府はさきごろ、スペイン系レプソル、仏系ペレンコとの交渉が進んでいると発表したが、八日にカナダのアイヴァンホ・エネルギーとの契約を発表した。同社は役務サービス会社に変わる。

 ペトロブラスのガブリエリ社長によると「弊社はエクアドル国営ペトロプロダクションの役務サービス会社にはなりたくない。現在はエクアドル政府に税金を納めるかたちでの収入配分による生産プロセスをとっている。それが新提案によると、生産原油を売却できず(所有権はペトロプロダクションに帰し)、ペトロブラスは固定報酬を受け取るのみとなっている」。

 アイヴァンホ・エネルギーとの契約を見ると、報酬比率は一バレルあたり三七ドル。そこには推定四二億ドルの投資、日量一二万バレルまでの生産が含まれる。三七ドルはエクアドル側のインフレ指数で調整される。

 ペトロブラスはすでに原油生産を見なかったブロック三一を返却、目下ブロック一八を開発しつつある。

 一方、コレア大統領はノルベルト・オデブレシト土建(株)国外追放の手をゆるめない。同土建からの工事欠陥によるサンフランススコ水力発電所の六月の操業中止の損害補償に関する提案に余り興味をおぼえないという。

 同土建が推進していた工事現場は軍警兵隊によって占拠され、重役二人は同国駐在ブラジル大使館の庇護下にある。



2008年10月10日付

455taro:2008/10/11(土) 08:16:25
為替レートと株価
《ドル下げ、株価も続落 連続安でR$3100億の儲け飛ぶ》



 八日、サンパウロのドル相場は一・三八%安で、R$二・二八〇の引け値。

 一方、サンパウロ平均株価は続落、三・八五%下落で終えた。指数は四万を割り込み三万八五九三ポイントへ。出来高はR$七三 億だった。今年三九・六%の下げとなった。

 八日のペトロブラス株は五・六%下落、ヴァレは〇・七%同。この五日間の連続安で上場企業の時価総額は合計R$三一二〇億の低下。ペトロブラスがR$七二四億、R$ヴァレ八〇億。ブラジル銀行、イタウー銀行、ブラデスコ銀行もそれぞれR$一〇〇億強の低下である。

 また、今年五月二〇日のピーク、指数七万三五一七ポイント時からすると企業群の市場価格はR$一兆減。それは〇七年度のブラジル国内総生産高(GDP)の半分に近い、とのコメントもある。



2008年10月10日付

456taro:2008/10/11(土) 08:17:59
PMDB、市長選で勢力固め 市長1195人を送り込む 次は下院議長席獲得か


 六日の市長選挙でブラジル民主運動党(PMDB)は地方勢力をさらに固めた。いままで一〇五八人だった市長が一一九五人に増えた。一一州都の決選投票にPMDB候補が立つが、ポルト・アレグレやサルヴァドールなどでは与党PT(労働者党)候補との票争いになる。このためルーラ大統領に中立を求める。



《市長選では大統領に中立要求》



 PMDBの実力を数字でざっと見ると、合計一八五〇万票の獲得票。現在七州知事、大臣六人、市長一一九五人、四六七一市に党支部をおき、比較的結束が固まっている。以上を背景に二〇一〇年の大統領選挙に候補を立てたい野心をのぞかせる。

 地方小都市の市長だけでなく、ポルト・アレグレ、ベーロ・オリゾンテ、リオ、フロリアノーポリス、ベレン、サルヴァドールといった有力州都の市長にも決選投票により手が届きそうである。

 サンパウロ市ではカサビ市長(民主党=DEM)との提携が考えられる。

 PMDBはこの好機をとらえ、さきごろミシエル・テメル下院議員(サンパウロ州、党首)を次期下院議長に立てることをブラジリアの会議で決定した。下院議長選挙は来年二月。席上には党出身の大臣四人も出席した

 下院議会には九五人を送り込んでいる。上院議会には同二一人。両院で多数勢力である。

 ワルジル・ハウプ上院議員(ロライマ州)は「党としては上院、下院の両方に議長席が欲しいところ。むりならば調整止むをえないが」という。

 上院議会リーダーのロメーロ・ジュカー上院議員(ロライマ州)は「テメル議員の議長選挙に上院議会は邪魔な存在にはならないはず」と語る。

 ジョゼ・サルネイ上院議員(アマパー州)もテメル下院議長はブラジルのため、と力説。

 なお、PMDBのおさえる省は厚生、国防、全国統合、農務、鉱業エネルギー、通信の六省。州議員合計一七〇人。市会議員合計八三〇八人。



2008年10月10日付

457taro:2008/10/11(土) 08:18:36
9日から本格的銀行スト 13・23%の給料調整要求
 全国金融分野労働者連合(Contraf)傘下の一五〇の労組は八日、スト決行との決議をとり、銀行員らは九日から全国規模のスト入りとなった。

 例外はサンパウロ州サンカルロス、サンタ・カタリーナ州のブルメナウ、ヴィデイラの三市。

 全国銀行連盟(Fenaban)の新たな回答がなく、銀行労組側が実質五%の増給を望むのに対して〇・三五%提示のまま。

 行員側は消費者に迷惑をかけるのが目的ではない。スト期間中はロッテリア店、スーパー・マーケット内の主張店、あるいはインターネット・バンキングを利用するように、とつたえている。



2008年10月10日付

458taro:2008/10/11(土) 08:19:12
中銀のドル現物売却で議論 ドル高インパクトがテーマの閣僚会議
 八日の閣僚会議では急速なドル高現象がブラジル企業にあたえるインパクトが議題にのぼった。為替デリバテイーブ取り引きでサジア食品やアラクルス・セルローゼのような立場に追い込まれた企業が六社ある、と取り沙汰された。

 メイレレス中銀総裁は準備外貨を取り崩してのドル現物売却は、市場をうるおすため、と説明した。これに対して政府が投機を手助けしていることにならないか、との質問が出た。

 これについて後刻、エスタード紙記者にベルナルド企画相が下記のように語っている。

 ルーラ大統領は企業の破綻防止のために認可した。アレンカール副大統領は、企業は間違った方向にかけたのであるから損はかぶらねば、政府がそれを救出することに反対、との態度だった。

 ついでメイレレス中銀総裁は、資金を与えるのではなく流動性を確保するのが目的。高額の準備外貨を積み立てていても必要な時に役立てなければ無用な存在、と説明した。

 議論の後、官営銀行の資金が必要であれば、それを貸し出すのは合法的との結論にいたった。総裁はまた、事前に定めた目標のレートに近づけるためにドル現物売りはしていないとのべたが、どの程度の金額を外準から取り崩してあてるかについては明確にしなかった。



2008年10月10日付

459taro:2008/10/14(火) 08:07:04
ブラジル カカとロビーニョの活躍でベネズエラに快勝、W杯予選

【10月13日 AFP】2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)南米予選・第9節、ベネズエラ対ブラジル。試合は約11か月ぶりに代表としてピッチに立ったカカ(Kaka)が攻撃を牽引したブラジルが4-0で快勝し、通算成績を4勝1敗4分けとして首位パラグアイと勝ち点4差の2位に再浮上した。

 イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)に所属する26歳のカカは、前半6分に先制点を挙げると同19分にはアドリアーノ(Adriano)のゴールの起点となりチームの勝利に貢献した。また、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)に所属するロビーニョ(Robinho)も2得点を挙げる活躍を見せた。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/sports/soccer/soccer-others/2527975/3420731

http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/worldcup/qualifying/southamerica/

460taro:2008/10/14(火) 08:08:08
ニッケイ新聞 2008年10月2日付け

国内初の胚性幹細胞株=難病患者に光明か=USP生化研で培養成功=BR1の名で学会発表へ

 サンパウロ総合大学(USP)生化学研究所が、人間の胚性幹細胞株培養に成功したと一日伯字紙が報じた。五月の最高裁での胚性幹細胞増殖実験承認後に再開された実験によるもので、国内での胚性幹細胞株培養成功は初めて。糖尿病、脊髄損傷など、現代医学で完治が難しい難病を患う人に光明をもたらすとの期待が高まっている。
 一九九八年に米国で人間の胚性幹細胞(以下、ヒト胚性幹細胞)株培養に成功して以来、急速に発展している幹細胞研究だが、培養成功例がない伯国では、国外から冷凍輸入したヒト胚性幹細胞株で研究を重ねていた。その意味で、今回のUSP生化研でのヒト胚性幹細胞株培養成功は、伯国生物化学界の快挙であると共に、今後の研究、応用にも大きく貢献するものとして注目される。
 伯国でのヒト胚性幹細胞研究は、二〇〇五年の生化学の安全性に関する法令発効以来積極的に進められてきたが、倫理的疑問などで最高裁判断を仰ぐこととなり、実験も一時中断。問題点は、ヒト胚性幹細胞の培養実験に使われる胎芽が、試験管ベビーとして母胎に注入されるのと同じ状態の受精卵を冷凍したものであることで、胎芽である受精卵が命を持つと見るか否かが問題とされた。
 この件は、胚性幹細胞研究は人類への貢献度が高いと判断され、最高裁が五月に増殖実験を認める判決を下したが、実験段階での困難は、受精卵が解凍に耐えるか否か。
 今回成功した実験でも、法令通り三年以上冷凍保存された受精卵二五〇個を解凍したが、受精後五日頃の胎芽内に形成される、三〜四〇個の細胞からなる内部細胞塊の分離にまで至った受精卵は三〇個のみ。この内部細胞塊を分離したものを未分化のまま増殖培養し、必要に応じて、各器官を形成する細胞に分化できた時を、幹細胞株の培養に成功したという。
 幹細胞株は、未分化状態での増殖継続も条件だが、胎芽から取られた胚性幹細胞は限りなく「不死」に近いのが特徴。これに対し、皮膚などから取った細胞をもとに培養した体性幹細胞は、一定の所で増殖が止まるものの、分化させた器官が利用者に問題なく適合するという利点を持つ。
 幹細胞医療で期待されるのは、パーキンソン病や糖尿病、脊髄損傷など、現代医学では完治が難しい難病の再生医療。USPで培養された株からも神経細胞や筋肉組織が形成された他、八月十五日フォーリャ紙は、動物実験では、体性幹細胞で新しい歯の形成に成功した例を報じている。
 第一世代となるヒト胚性幹細胞株はBR1と命名され、その誕生の経緯は二日にクリチバで開かれる学会で報告されることになっている。

461taro:2008/10/14(火) 08:11:33
ニッケイ新聞 2008年10月2日付け

農業融資の至上命令=金融危機で食糧減産を憂慮

 国際金融の資金枯渇で来年度農業生産への影響を懸念した政府は九月三十一日、営農資金の作付け融資準備を財務省で草案中と十月一日付けエスタード紙が報じた。
 民間銀行は中銀への預託金割引を受けた分を農業融資に回し、農産物の減収を防ぐよう、政府が要請。営農資金の枯渇で生産意欲が減退し、国内の食料品価格に悪影響を及ぼし、インフレを引き起こさないためだ。
 法令では、普通預金の二五%と生産者貯蓄の六五%を農業融資に回すことを義務付けている。それに中銀預託金分が、農業融資へ増額される。
 農村部では、これまで一般化していた商社や仲買商人の融資が大きく後退したため、ブラジル銀行への農業融資の申請が列をなしている。ブラジル銀行は九月上旬だけで、前年度比三四%増の六十七億五千万レアルが貸し付けた。
 来年度上半期の第二期作付け期の農業融資で、政府は資金調達の目処がつかず、心配している。一方、民間銀行は中銀要求で銀行の自由になる資金を取り上げられ、政府の制度変更に嫌悪感を持っている。
 その上、農業生産の債務不履行に対し、契約更新に応じる政府懇請も銀行にとって迷惑だ。不平はまだある。農業融資は、利子の上限を年利六・七五%と低利に制限されている。
 民間銀行は、慈善事業ではなく商売をしているのだ。残された僅かな資金を有効に使うため、銀行はスプレッド(銀行間金利差)取引に走る。何のための銀行かと批判されるが、背に腹は替えられない銀行の内部事情がある。

462taro:2008/10/14(火) 08:12:42
ニッケイ新聞 2008年10月2日付け

地方自治体監査=年金基金二億R消失=3州112市で公金不正投機

 中央銀行と社会保障院は、地方自治体の遺族年金基金を監査したところ、二億レアルの損害発生を明らかにしたと十月一日付けエスタード紙が報じた。
 公的資金の不正投機を行ったのは、トカンチンスとセルジッペ、アマパーの三州と百十二市だ。市の最高額では、サンセバスチオン市とオザスコ市など。
 監査は、二〇〇三年から二〇〇七年まで行った。監査報告書は、検察庁と州検察局、連邦警察へ提出し、責任者の洗い出しを行っている。
 不正投機の手口は、地方公務員の年金基金を引き出し、国債を市販価格より安く購入。社会保障院で、相場より高く買い取ってもらう。最終的に損害を被ったのは、社会保障院といえる。

463taro:2008/10/14(火) 08:14:07
ニッケイ新聞 2008年10月2日付け

レシフェ=世界四大IT都市に=ソフト開発と輸出で稼ぐ

 ペルナンブッコ州政府と民間企業が、レシフェ市に学術都市計画の一環でデジタル・センターを立ち上げたと九月二十九日付けヴァロール紙が報じた。
 百ヘクタールの面積に八キロメートルの光ファイバーを敷設し、百十七のIT企業と二ITセンターを招致した。同所には四千人が就労し、州GDP(州総生産)の三・六%を稼いでいる。
 予算は、三千三百万レアルでレシフェの活性化を図る。ここは同州の頭脳を養成し、ソフトウエアの開発と輸出を行う。州政府当初の目的は、高度の雇用創出とサービス輸出、チャンスに恵まれない世界の頭脳を集めること。
 同計画は、準備期間も入れると八年になる。現在は、世界の四大デジタル都市の一つと数えられている。

464taro:2008/10/14(火) 08:15:27
ニッケイ新聞 2008年10月2日付け

コーンフレーク類多食に注意

 子供たちが好きなコーンフレーク類は糖分やナトリウム分が多く、食物繊維が不足と、消費者保護センターが警告。調査した一八種の全てで糖分、一五種でナトリウム分が過剰。食物繊維が少ないものも一〇種。ナトリウム分が少なく、食物繊維の多いものを選ぶ、果物や脂肪分の少ないヨーグルトと組み合わせる、食べる回数を減らすなどの工夫が必要だ。

465taro:2008/10/14(火) 08:16:04
ニッケイ新聞 2008年10月2日付け

東西南北

 九月三〇日発表の聖市長選支持率調査は、マルタ氏三五%、カサビ氏二七%、アウキミン氏一九%と、カサビ氏の上潮ムードが鮮明に。二次投票は、マルタ氏対カサビ氏、マルタ氏対アウキミン氏のどちらも四四%対四九%で、マルタ氏優位が覆されそう。グローボ局の公開討論会は中止された。一方、リオ市では一日、陸軍から三五〇〇人、海軍から八〇〇人の兵士が、五つのファベーラでの選挙違反取締り。泣いても笑っても、投票日まであとわずか。テレビやラジオでの宣伝は二日、印刷物やインターネットでの宣伝は三日、徒歩や宣伝カーでの宣伝とパンフレットの配布は土曜日で打切りとなる。
     ◎
 パラナ州ロンドリーナで九月三十日未明、七月二十八日から三十日にかけ、五一時間に及ぶ心臓の大手術を受けたカシアノ氏(50)が逝去。心臓大動脈瘤の手術を受けた時には、血栓溶解剤使用の副作用のため血液凝固作用が起きず、手術が長引くというトラブルもあり、体内の血液総量の二〇倍にあたる輸血を必要とした。手術後の回復は順調だったというが、週末から入院加療中だった肺炎が死因だという。     ◎
 一三〇年前に最初のイタリア移民が住み着いた聖市ベシーガ地区は、伝統的なイタリア料理を出すカンチーナ二〇、劇場一五など、古い時代の面影を残している。一日夜からは移民一三〇年を記念する祭りが始まり、13・デ・マイオ通りのコンセリェーロ・カロンとドン・オリオーネ広場間で、十日〜十一月二日までの金〜日曜日、一六時〜二二時にイタリア料理の屋台出店他、サンバ・チームのヴァイ・ヴァイが毎週火曜日夜一九時半〜二三時にサンバ披露など、盛り沢山。他国情緒の週末も良いかも。

466taro:2008/10/14(火) 08:16:39
為替レートと株価


《中銀がドル押し下げ、株価も続落 GWIの二投信が破綻、金融危機の影響》



 九日、サンパウロのドル相場は四・八二%安で、R$二・一七〇の引け値。前日に引き続き中銀が現物ドル売りを含めて市場に介入、相場を押し下げた。

 一方、サンパウロ平均株価は果てしない下落ぶり。寄り付きに上げていたがニューヨーク・ダウが最悪の七・三%下げとあって、こちらも三・九二%下落で終えた。指数は三万七〇八〇ポイントへ。出来高はR$五五 億。今年合計四二%の株価下落となった。

 中銀はドル現物及び為替

スワップ契約供給で対応し、同日は合計一二億㌦余を市場で売却したと見られる。九月半ばの金融危機悪化いらいだと合計八六億ドルのドル供給と言われる。

 国際金融危機が原因のブラジル投資信託破綻がついに発生した。GWI FIA(株式投資ファンド)とGWI・クラッシックの二投信。BNY・メロン・サービスが管理。

 今月に入り五日間で前者は純資産の七四%を失った。流動性逼迫からBNYは預金受け入れ、解約を中止した。

 有価証券取引委員会(CVM)のカルロス・レベーロ機関投資家問題担当専務は「すでに二投信に対しては注意していた。一五日以内に管理会社が総会を開催し、投信の将来を検討する」と語っている。



2008年10月11日付

467taro:2008/10/14(火) 08:17:20
サンパウロ市長選 カサビ、マルタ両候補支持率17%


 ダタフォーリャ調査によると、五日の第一次市長選挙後もカサビ候補(民主党=DEM、現市長)の支持率上昇は止まらない。

 九日発表によると、カサビ候補五四%、マルタ候補(労働者党=PT)三七%で、その差は一七%と大きく開いた。

 プラナルト宮はマルタ候補の支持率挽回はもはや困難と見るが、それを口にする人はいない。ルーラ大統領は劣勢挽回のため選挙演説に立つ予定。

 PT党としてもマルタ候補の選挙運動は当初から失敗の連続。いまとなってはカサビ候補を追い越すことは困難と見る。

 最大の原因はカサビ候補とアルキミン候補のにらみ合いが日々大きくニュースとして報じられ、首位にありながらマルタ候補は、わきに寄せられて余り目につかなかったこと。ミドル・クラス有権者層との対話がなかったが、それでいながら低所得層からエリート候補視されている、等々。

 また、マルタ候補が二〇〇〇年の市長選挙で勝利できたのは故コーヴァス州知事(ブラジル民主社会党=PSDB)の支援があってのこと。当時、マルフィ候補(進歩党=PP)に勝つためマルタ候補を応援、成功した。今回、PSDBの票はカサビ候補に流れた、との見方もある。



2008年10月11日付

468taro:2008/10/14(火) 08:18:48
聖市警察官スト続行


 サンパウロ市警察職員のストは、〇九年、同一〇年度の増給要求項目を後日交渉ということで終了したかに見えたが、七警察官協会が州政府との交渉を打ち切りストの姿勢にもどった。

 州政府公共管理担当局から、州政府に予算面の余裕がなく新規提案はできない。提示できる指数は六・二%までと発表したことによる。

 警察側は今年一五%を要求している。



2008年10月11日付

469taro:2008/10/14(火) 08:19:18
銀行員スト、月曜日まで?


 全国金融分野労働者連合(Contraf)傘下の一五〇の労組は九日から全国規模のスト入りとなった。

 全国銀行連盟(Fenaban)の新たな回答がなく、銀行労組側が実質五%の増給を望むのに対して〇・三五%の回答提示のまま。

 八日のスト参加支店は全国で三〇〇〇。九日は三五七〇。サンパウロ市では九日に七四四店。

 月曜日までに交渉がまとまるとの期待がある。



2008年10月11日付

470taro:2008/10/14(火) 08:19:52
ペトロ、エクアドル撤退か キト向け経済ミッション中止 石油ナショナリズム高まりから


 ルーラ大統領は九日、ナッシメント運輸相一行のエクアドル訪問を中止と決定、ペトロブラス追放については四億三〇〇〇万ドルの補償金を求める、とエクアドル政府に通告した。同国政府によるオデブレシト土建(株)国外追放に対する報復措置である。その後の成り行きに注目される。



オデブレシト追放の赦免なし



 ナッシメント運輸相一行は来る一五日に同国を訪問、ブラジルによる道路建設工事融資計画が発表される予定だった。ブラジルのマナウス工業団地とエクアドル太平洋岸のマンタ港を結ぶ道路工事計画。

 ルーラ大統領はさる三〇日、マナウス市においてコレア・エクアドル大統領と会談したばかり。コレア大統領から上記二社の取り扱いに関しては解決する、との意思表示を受けていたことから今回のエクアドル政府の処置に失望している。

 一方、エクアドルのバレンシア外務副大臣はペトロブラスが撤退しても中国やインドなど、エクアドルの石油に関心を持つ国は多いとのべている。

 ペトロブラスの対エクアドル投資は四億三〇〇〇万ドル。一九九六年の進出いらいの投資で、向こう数年間に原油開発へさらに三億ドル投資を予定していた。

 専門家筋は、国営石油会社の単なるサービス会社になりたくないペトロブラスは近く撤退することになろうと予想する。同社の現地原油生産が全体の〇・六%相当と少ない点も挙げられる。

 ブロック31号は原油生産を見ておらず、エクアドルに返却、二億ドルの補償を交渉する姿勢。

 ブラジル・インフラストラクチャー・センターのアドリアーノ・ピーレス相談役は、ボリビアの場合とは異なる。ボリビアだと天然ガス供給が中断すれば打撃は大きい。パラグアイのイタイプー水発の電力も同様。しかし、エクアドルには依存度が低いと説明する。

 ペトロブラスは、エクアドルとの件につき、交渉中と回答している。他方、オデブレシト社は、コレア大統領の態度に失望したとしており、キト駐在ブラジル大使館にかくまわれている重役二人について心配する。



2008年10月11日付

471taro:2008/10/15(水) 07:57:50
為替レートと株価


《中銀介入にも拘わらず ドル高、株価は続落》



 一〇日、サンパウロのドル相場は六・九一%上昇で、R$二・三二〇の引け値。前日に引き続き中銀が市場に介入したにも拘わらず、相場を押し上げた。九日は約一二億ドルを売却した。

 一方、サンパウロ平均株価は果てしない下落。午前中は一〇%近く下げていたが、三・九七%下落で終えた。指数は三万五六〇九ポイントへ。出来高はR$五四 億だった。平均株価はこれで今週二〇%下げ、一〇月月に二八・一二%、今年合計四四%の下落となった。

 一〇日はニューヨーク・ダウ指数も一時七%下落、後に半分は戻した。

 なお、ブラジルではヴォトランチン・グループが為替スワップ取引でR$二三億の欠損と伝えられる。



2008年10月14日付

472taro:2008/10/15(水) 07:58:55
ニッケイ新聞 2008年10月3日付け

リオ市=地方選監視に陸海軍出動=選挙裁が派遣要請=組織は「お祭り」と冷笑=ほか12州にも配置

 陸軍リオ・デ・ジャネイロ東部連隊は十月一日、統一地方選挙実施のため陸海軍精鋭部隊四千五百人を最も危険視されるスラム街アレモンの警戒態勢に付かせたと十月二日付けエスタード紙が報じた。さらに装甲車二十台や軍用トラック五十台、ジープ三十台、ヘリ六機も出動し、地域によっては昼夜兼行の二十四時間体制の監視を行う。ほか十二州二百八十一都市にも配備されるなど、一部では物々しい雰囲気の中での選挙になりそうだ。
 これは地方選の一次選に備えた、陸軍のグアナバラ作戦最終章とされる。同市には他にも数々のスラム街があるが、陸軍特殊部隊の精鋭二百人は、アレモンの丘に常駐のための陣地を築いた。
 陸軍の到着で麻薬の密売組織も、陣容の体制を調べ通信機で情報交換を行っている。麻薬組織の情報交換は卑猥な隠語で連絡され、治安当局で全て傍受した。スラム街アレモンには、傍系組織の援軍も続々到着し、衝突に備えている。
 「シダーデ・マラヴィリョーザ」の軽快な音楽を奏でながら到着した、陸海軍の落下傘部隊を迎えた市民の中には、多数の麻薬組織のメンバーも交じっていた。歓迎風景は軍隊と思えない、陽気な空気と冷笑が入り混じった複雑な表情だ。
 投票日の五日には、五千人の陸海軍兵士が、地方選挙裁判所によって指定された、麻薬組織の縄張り内にある二十七投票所に配備される。麻薬組織は、お祭り騒ぎのような陸軍部隊の配備と選挙体制を、ふざけた民主主義と嘲っている。
 物々しい軍部の選挙介入に、緑の党と共産党が異論を唱えている。軍服と武器携帯で、公然とイタズラができるからだ。軍服を着た武装グループが、選挙事務所や個室に押し入り、プライバシー侵害や選挙妨害を犯したと両党が抗議した。
全伯で支出3倍に
 二〇〇六年の地方選と比較すると、選挙高等裁判所(TSE)が負担する陸軍派遣費用は三倍に増額し、国防省へ四千百六十万レアルを支払った。陸軍は全国の二百八十一都市で、選挙監視活動を展開している。
 陸軍部隊が投票所へ配備されるのは他に、パラー州や北リオ・グランデ州、アマゾナス州、アラゴアス州、アマパー州、セルジッペ州、マラニョン州、南マット・グロッソ州、パライバ州、トカンチンス州、ピアウイ州などだ。

473taro:2008/10/15(水) 07:59:52
ニッケイ新聞 2008年10月3日付け

難病患者らの期待高まる=幹細胞研究ネット構築へ=研究センター建設計画も

 【既報関連】国内初のヒト胚性幹細胞株培養成功の報告を受けた保健省は一日、〇八年中に細胞治療のための国内ネットワーク(RNTC)を創設し、幹細胞研究支援の姿勢を明らかにしたと二日伯字紙が報道。幹細胞研究者や医療への早期適用を待つ人々への朗報となった。
 RNTC創設は、今回培養に成功した胚性幹細胞と、人体細胞から培養する体性幹細胞との双方を対象とした研究促進が目的で、研究者のための情報や機材の提供とともに、新しい幹細胞株培養のための養成機関の役割も果たすことになる。
 エスタード紙は、RNTC創設とともに、国内六カ所での研究センター建設も計画され、社会経済開発銀行(BNDES)が九〇〇万レアル増資の可能性ありと報じたが、脊髄損傷や筋萎縮性側索硬化症など、難病で苦しむ患者やその支援者たちも含め、幹細胞研究継続のために戦ってきた人々にとって、培養成功とその後の研究を支援する体制作りの報道は画期的な第一歩だ。
 五月二十九日エスタード紙によれば、遺伝子異常などによる機能退化型の難病他、神経細胞、網膜、心臓やすい臓などの内臓諸器官の形成移植、皮膚や歯などの形成、不妊治療などが、幹細胞を利用した再生医療の適用可能範囲。具体的には、アルツハイマーやパーキンソン、心臓疾患、腎臓疾患、糖尿病、視覚障害などが考えられる。
 現在の国内研究は動物実験が中心だが、八月二十三日フォーリャ紙が、国内で六〇〇万の患者がおり、治療法がない珪肺の患者一〇人に、本人の骨髄細胞から培養した体性幹細胞による治療を試みるとの報道もあった。
 本人の細胞が使える体性幹細胞は、拒絶反応が起きないが、増殖能力に限界がある。一方、増殖能力は無限に近いが、他人の遺伝子を持つため、細胞核の入れ替えなどの処置を取ったり、何種類もの遺伝子で作った株のバンクを作ったりしなければ、拒絶反応が起きるのが胚性幹細胞。
 各々の長所を活かしつつ利用範囲を広げることの他、本人の体性幹細胞の培養は迅速性が求められる脊髄損傷での細胞移植には間に合わない、ガン化の危険因子の除去など、種々の課題も残る幹細胞研究。それぞれの難点がクリアされ、医療現場への早期適用が可能となる日が待たれている。

474taro:2008/10/15(水) 08:01:05
ニッケイ新聞 2008年10月3日付け

CETESB=67市でゴミ廃棄禁止=規制厳守で分類徹底へ

 環境技術公社(Cetesb)は十月一日、聖州内の六十七都市に対し、廃棄物の埋め立て禁止を通告と十月二日付けエスタード紙が報じた。そのうち九都市は九月末、即時埋め立て禁止措置が講じられた。
 一九八〇年から産業廃棄物や家庭ゴミが、未分類のまま廃棄場に投棄され、大きな山のようになっている。近くには河川があり、住宅地も広がりつつある。
 当局の通告が守られないまま、ビリングス湖などの水源地帯周辺は廃棄物で汚染されている。同湖はリベイラ渓谷や海岸山脈、聖州東部一帯の帯水層にあり、大聖市圏で消費する水道水の一五%を供給している。
 同公社は百三十七都市へ、廃棄場へのゴミ分類規定の順守通告を再々行った。実地検査を行ったところ、六十七都市は規定を守らないので、廃棄場へのゴミ持ち込みを禁止する予定だ。
 規定不順守の最悪都市は、アラサリグアマとクルゼイロ、エンブー・グアス、イタペチニンガ、プレジデンテ・プルデンテと発表された。
 埋め立て禁止と罰金を科された都市は、当局から廃棄許可を受けた二十一都市が、民間企業へ委託していることで政治的圧力だと抗議した。民間企業が当局へわたりを付けたというのだ。
 七十都市は、廃棄改善を行ったとして助成金を受けている。五十五都市は、埋め立て法で注意されたが工夫をした。
 条件付き埋め立て許可をされた都市は、イタペセリカ・ダ・セーラやアララス、イタニャエン、モンガグアなど。これら都市は、埋め立て禁止の廃棄物を遠い産廃処理場へ運び、委託処理を依頼している。
 聖州六百四十五都市のうち五一・八%に当る三百三十二都市は、廃棄物埋め立てが規定内として模範例とされた。

475taro:2008/10/15(水) 08:01:51
ニッケイ新聞 2008年10月3日付け

ボベスパ=株価指数8%下落=ドル2レアル、インフレ懸念が

 聖市証券取引所(ボベスパ)は二日午後三時半現在、株価指数が八%も下落した。ドルは四・三三%上げ、二レアル〇〇一センターボにつけたとエスタード紙・サイトが報じた。
 米上院は金融救済法案を可決したが、ブラジル経済にとって安堵させる材料はない。米経済の不透明感の増幅と国際金融のクレジット悪化が顕著になっただけだ。
 ブラジルの銀行は流通量の急減を余儀なくされ、融資は縮小、金利は暴騰する見通しとなった。ブラジル経済の中長期における懸念は、企業が融資更新だけで経営を維持し、新たな資金流入が期待できないこと。
 ブラジルの外債総額は現在、二千億ドル。大部分は、民間企業の借金だ。今年末満期の債務は、百五十億ドル。これを決済する資金を調達できないなら、高利の資金で契約更新となり企業は経営を圧迫される。
 企業の設備投資は絶望的で、多国籍の直接投資も期待できない。ブラジル経済は全体に萎縮する。銀行群も大体、同じ状態にある。ドル高騰は輸出にはよいが、インフレ到来の心配が現実味を帯びてきた。

476taro:2008/10/15(水) 08:03:46
ニッケイ新聞 2008年10月3日付け

投票所への携帯電話持ち込み禁止

 選挙裁判所は一日、投票所への携帯電話、カメラ、ビデオカメラの持込を禁じた。犯罪組織が投票時の画像を悪用することなどを避けるため。地域によっては投票所入り口への金属探知機設置も検討されているという。

477taro:2008/10/15(水) 08:04:28
ニッケイ新聞 2008年10月3日付け

東西南北

 陸海軍兵士が大量に投入されたリオ市北部のアレモン地区は一二のファベーラが集まり、リオ市の犯罪の四〇%が集中するといわれる。警察隊と麻薬密売者やその他の犯罪組織の抗争も頻繁で、九月にこの地域を治めるコマンド・ベルメーリョの首領の通称トッタら七人が殺害され、遺体焼却という事件が起きた時には、遺体回収のための軍警らが大挙し、軍警や麻薬密売者からも死者が出るという抗争も起きた。三平方キロの土地に、二〇〇〇年現在の住民六万五〇〇〇との資料あり。
     ◎
 飲酒運転の取締りが厳しくなり、ポルト・アレグレでは、呼気中のアルコール濃度測定器を誤魔化すための薬まで売り出された。調査の結果は、薬を飲むとかえって血中のアルコール濃度が高くなったというから大笑いだが、「体内のアルコールを排除」と書かれたポスターまで貼っていた薬局は、倫理にもとるとされた上、宣伝に偽りありで訴えられた。
     ◎
 国家衛生監督庁から、痩せ薬消費についての統計が発表された。食欲を減退させるタイプの薬の一月から七月にかけての消費量は、ゴイアス州が一位で、聖州が二位。一〇〇〇人当たりの消費量での比較で、ゴイアス州は一〇〇〇カプセル、聖州は九九五カプセル。三位はリオ州で五七七。人口の多い聖州だけに、州全体での消費量は、同期間中の消費量のおよそ半分だったとか。
     ◎
 ここ二カ月の間にアルゼンチンのパタゴニアから八〇〇〇キロの旅をしてバイア州までやってきたペンギン三三〇頭が、空軍の飛行機で南リオ・グランデ州に運ばれ、南下する海流中に放された。バイア州の海岸に漂着して保護され、回復したペンギンの一部だ。

478taro:2008/10/15(水) 08:11:07
欧米移住ラ米人受難の時代 国際金融危機の影響直撃


 国際金融危機の影響はスペイン移住ブラジル人、ラ米人らを直撃している。エスピーリト・サント州出身のジョゼ・レーメさんは住宅ローンを支払えない状態にある。

 スペインにはラ米人一八万家族がレーメさんと同じ困難に直面している。スペインの失業率は一一%に達しており欧州最高。不況が深刻化すれば一九%に上がる懸念がある。

 一二日、マドリードでは一四九二年のアメリカ大陸発見の祝日だったが、そのお祝いが抗議の日に変わった。お祝いのパレードにまじって、「アメリカで売却した住宅代金をすべてスペインの銀行に渡した」と大書した横断幕が見られた。

 ボリビア人、ペルー人、キューバ人、パラグアイ人は、よりよい生活を求めてスペインにきたが、失望した。給料は安く、借金がかさみ、排他的処遇下にある。一ドミニカ移民は、大工として数多くの住宅を建築したが、六年間働いて購入した住宅のローンが払えず投げ出すしかない、となげく。

 EUの移民取締法が問題視され、数か月前はブラジル人の入国が問題だったが、国連によると、この二か月間に事態が極度に悪化、欧州からブラジルへ帰国する二〇〇人が旅費を持たず国連が支援している。

 米国でも似たような状況にあるブラジル人移民が多い。建築業界で失業が増え、家長の夫はパート労働でしのぐ。収入は一時の半分。住宅は売却、マイホームのゆめは消えた。夫の収入減カバーのため妻が仕事に出るケースがふえた。



2008年10月14日付

479taro:2008/10/16(木) 08:08:29
ニッケイ新聞 2008年10月4日付け

ルーラ大統領=「米大統領の二の舞はふまない」=信用危機に備える=ドル高騰で情勢が一変=伯国経済の正念場来る

 事態の深刻さを認識したルーラ大統領は十月二日、米金融危機に際し米政府が適切な即時対応をできないことで、「ブッシュ大統領の二の舞をふみたくない。しかし、米政府の出方次第でブラジルの対処法が決まる」と述べたことを三日付けエスタード紙が報じた。米国発の不確定要因は、ブラジルにも不確定要因をもたらす。しかし、不安要因にはしないと大統領は決意を語った。
 ドル通貨が二レアルを突破したことで、輸出業者にはよいがインフレの懸念が生じたと二日のエスタード・サイトが報じた。大統領の口からも、楽観節が消えた。米金融救済法で手間取る米政府の優柔不断さに、大統領はイライラした。
 米金融危機が、ブラジルに「信用収縮」をもたらしている。一刻も早く対策を練り、円滑な経済活動を維持すると宣言した。大統領は農産組合陳情団の訪問を受け、農業生産に支障を来たさないために、営農資金の調達は急務と決意を吐露。
 世界から期待される農産物輸出が、ブラジルにとって貴重な財源となったいま、生産と輸出で資金ショートを起してはならない。いまやブラジルは、信用危機ともいえる事態にあるという。
 米金融市場の安定化は世界中が切望することだが、金融救済法案が予想外に手間取ったことで秋の空のような米政治を信頼できなくなった。大統領は二日早朝、財務相と中銀総裁を交え、信用問題について話し合った。会議の最中、ボベスパの暴落が遂事報告された。
 金融危機が、政府経費の垂れ流しを俎上に上げた。米経済の悪化と不確定要因の拡大で、政府経費の節約は当然の結果となった。資金不足の中の経済成長と来年度財政黒字は、同時進行だ。
 マンテガ財務相が公表した今年八月までの国庫と社会保障院、中銀の名目収支は、均衡状態が保たれ、健全財政が証明された。世間で騒がれるほどの乱脈浪費ではないことを物語っている。
 政府経費を引き締める一方、優先公共事業には投資を敢行。公共投資は現在、固定資本の一六%を投じているが、来年は一〇%に減る。最近のご時世では、仕方ないと思われている。
 また財政状態は、ドル高騰で好転した面がある。GDP(国内総生産)に対する公債の割合は、いつも配慮している。政府が保有するドル資産は、債権が債務より多い。これは、経済成長を促す切り札として使う。

480taro:2008/10/16(木) 08:12:17
ニッケイ新聞 2008年10月4日付け

USP教授再度の伯国初=タトゥーが考古学を邪魔?=イグ・ノーベル賞を受賞

 三日伯字紙が、ユーモアにあふれ、科学への関心を高める研究に対して贈られるイグ・ノーベル賞が、サンパウロ総合大学(USP)考古学教授アラウージョ氏らに贈られたと報じた。ノーベル賞のパロディー版ともいわれる同賞だが、伯国からは初受賞。ヒト胚性幹細胞株培養成功に続くUSP研究者の快挙だ。
 受賞対象となった研究は、「タトゥー(アルマジロ)が考古学の遺跡発掘現場を引っ掻き回す可能性」を扱ったもので、「人々を笑わせ、そして考えさせる」というイグ・ノーベル賞では、ミミズやモグラではなく、アルマジロと考古学を結びつけたことが注目されたらしい。
 内容そのものは、アルマジロが考古学の発掘現場に入ると、地面に穴をあけて地中のミミズを探すため、深い所のものが浅い所、または、浅い所のものが深い所に移動したり、地層がかき混ぜられたりすることで、発掘された物の年代推定に誤差が生じる可能性を指摘した真面目なものだ。
 一方、面白いのは、研究そのものが聖市動物園のアルマジロの檻で行われた事。動物園で研究をやっていた時に取り巻いていた子供など、「ギャラリーの存在が楽しかった」という。
 「今年の研究費は研究旅行で使い果たして、授賞式には行けなかった」と言う同氏らは、ノーベル賞の対象とならない考古学でのイグ・ノーベル受賞を素直に喜んでいるが、この受賞が教育現場に与える影響も興味深い。
 というのは、三日フォーリャ紙が、世界銀行が伯国の教育はラ米諸国一九カ国中一五位と報告と報じたため。ユネスコ発表の文盲率もラ米一五位の伯国だけに、学習意欲や科学への関心の昂揚は大いに意味があり、ノーベル賞受賞学者らが認めた同研究の内容とともに、現場にいた子供達に生じる感動が、子供達の学習意欲や科学への関心を高める事につながり、生活と結びついた授業へとつながっていくことなどが期待される。
 ちなみに、二〇〇八年のイグ・ノーベル賞テーマは、コーラの避妊効果、女性のバイオリズムとダンサーのチップ収入、犬のノミは猫のノミより跳ねる、ポテトチップを食べる時の音と美味しさ、など。古いものでは、三五年分の食事とその日の体調の分析や、牛糞からバニラの味と香りのする成分抽出などの研究もあるという。

481taro:2008/10/16(木) 08:13:27
ニッケイ新聞 2008年10月4日付け

英誌、伯経済を分析=財政の対米依存大が課題

 英誌「エコノミスト」が、ブラジルや中南米諸国は過去数年、大きく経済は発展し成長をとげたが、不快な経済政策の変更を余儀なくされるとした論評を三日付けエスタード紙が報じた。
 同誌では、ブラジルは想像以上にクレジットの対米依存が大きく、財政リスクを負っているとして、信用危機の影響を次のように分析している。
 ブラジルを初め中南米に与えた米金融危機の影響は、聖市証券取引所(ボベスパ)の株価指数を見れば明白だ。米下院が金融救済案を否決した九月二十九日、ボベスパの下落幅は世界の証券市場中最大で、ダウ・ジョーンズには七%の衝撃で留まった同案の否決で、ボベスパは九%も暴落。資本市場の機能を多大に損ねた。企業の資金調達の場として今後、期待に応えるまで時間がかかる。
 それでもブラジルやメキシコ、ペルーは、危機に備えた経済の基礎条件が揃っており、国際経済研究所も「ブラジルは銀行システムが充実しているから、金融機関がサブプライムに汚染されず、振り回されなかった」と評価している。
 またブラジルの銀行が、国際金融クレジットに余り依存していないことも幸いであった。クレジット不足が、ブラジル経済に問題をもたらすのは輸出だ。クレジット不足が長期にわたるなら、金融機関は自国の顧客を優先し、ブラジルなど中南米の顧客を後回しにするのが心配。
 もう一つ、ブラジルで心配なのは、コモディティ価格。中南米諸国は、同市場の相場高騰で潤った。コモディティ景気に乗り損ねたのは、アルゼンチンとベネズエラ、エクアドルだ。
 ブラジルは中南米での経済大国であるが、コモディティが輸出の五〇%を占めることは、コモディティ不況になると経済が不安定になることを意味している。

482taro:2008/10/16(木) 08:14:28
ニッケイ新聞 2008年10月4日付け

労働省=下請け契約は五年=正社員への採用を奨励

 ルピ労働相の意向によれば、下請け企業との委託契約は、難しくなるらしい。同相が起草した下請け契約制限法では、下請け契約の期間を最高五年としている。
 五年以上必要な場合は、下請けではなく独自に正社員を採用し、正規労働契約を結べという。個人の自由業者の場合も、同様に扱われる。
 その他の変更は、都市の民間企業のみが対象。下請けは、特殊技術を有する法人と個人に限る。五年を上限とする下請け契約には、特殊とされる業務内容を詳細に記述。下請け企業の社員も、労働法を順守する。
 下請けの社員スカウトは自由である。束縛すると、下請け契約は無効になる。下請けも孫請けも、同等の責任を負う。労使交渉は、団体交渉を原則とする。

483taro:2008/10/16(木) 08:17:02
ニッケイ新聞 2008年10月4日付け

サンカルロスに半導体工場建設

 聖州サンカルロス市に半導体工場の建設計画が、パナソニックと米シメトリックスの間で進んでいる。投資額は十億ドル。同工場が完成すると、七百の関係企業が参集する工業団地が形成される予定。

484taro:2008/10/16(木) 08:18:43
ニッケイ新聞 2008年10月4日付け

絶滅の危機にある動物たち

 「世界動物の日」にあたる四日を前に、三日伯字紙が、開拓地で見かけた人も多いオンサ・ピンターダ(ヒョウ)など、聖州に生息する動物の一七%の四三六種が絶滅の危機にあると報道。特に絶滅の可能性が高いは八種。要注意八六種。www.estadao.com.br/e/a23や、 www.folha.com.br/082761などで写真を見ることも出来る。

485taro:2008/10/16(木) 08:19:43
ニッケイ新聞 2008年10月4日付け

東西南北

 国家衛生監督庁が三日、七月に国内販売を禁じた抗炎症剤Prexige100mgに続き、同400mgとArcoxia120mgの販売禁止を決めた。連続使用により肝炎などの副作用が生じるとの報告が寄せられていた薬品で、九〇日間の観察期間を経て正式な販売禁止処置となったもの。店頭に出回っているものも回収されるため、同薬を使用している人は、代替薬を処方してもらう必要がある。
     ◎
 聖市を騒がせていた「バック・ギアのギャング」関係者が捕まり始めたが、商店側も防衛手段を講じ始めた。バックさせた車でシャッターを壊し店内侵入という手口だけに、シャッターの外側に鋼鉄製の分厚い板を取り付けたり、店の前の舗道に車の進入除けの鉄柱を立てたり。商品をごっそり持っていかれて多大な被害を蒙るより、自己防衛策を講じた方が安上がりで安心との考えだ。
     ◎
 車の盗難事件が頻繁に起きる伯国だが、聖州のカンポ・リンポ・パウリスタでは、二〇〇台とも二五〇台とも見られる盗難車の墓場が見つかった。二日に報道されたところによると、解体された車体の一部や、外されたエンジンなどが、野ざらしにされたり、土中に埋められたりしているのが見つかったおり、ビニールシートで覆った作業場の跡もあった。
     ◎
 九月二十八日に米国ニューヨークの海岸で、ペルナンブコ出身の男性の死体が発見されたと三日伯字紙。カトリック教会司祭でドン・リカルドとして知られる人物で、強盗に襲われて殺害されたとの見方が出ている。一方、スペインでは一日、同国兵士と付き合っていた伯人女性が殺害され、止めようとした伯人女性も怪我をしたという。

486taro:2008/10/16(木) 08:20:37
為替レートと株価
《株価は一四%暴騰、ドルは七%下落 ブラジル企業の対外債務》



 一三日、サンパウロのドル相場は七・七六%下落で、R$二・一四〇の引け値。

 一方、サンパウロ平均株価は一気に一四・七%上昇、指数は四万八二九ポイントへ。出来高はR$五二 億だった。

 欧州で金融機関救済に総額二・二兆ドル供給とあって投資家たちを勇気付けた結果。

 ブラジル企業群の抱える対外債務中、今年内が返済期限の総額が一五〇億ドルに達する。MBコンサルタント会社の専門家、テレザ・フェルナンデス女史がエスタード紙主催セミナーで、同債務額が今回のドル高で膨れ上がった点を挙げた。

 今年七月のドル・レートはR$一・六五だった。それが先週末はR$二・三〇に上昇した。つまり一〇〇万ドルの債務は今年七月にR$一六五万相当だったのが、ドル高のためR$二三〇万に膨れ上がった。企業にとって負担が大きい。



2008年10月15日付

487taro:2008/10/16(木) 08:21:12
高級アパートに6人組 聖市R$100万の損害


 しょうしゃな高層アパートが狙われる。サンパウロ市内高級住宅地、アラメーダ・カンピーナスの一二階建てアパートから一四日、高級服、宝石類、パソコンなど評価額合計R$一〇〇万が強奪された。

 「人材派遣会社からの見習いだが」と朝の五時半ころ、若い男が門口で受付係りを信用させ、いったん中に入るやいなやピストルを取り出して威嚇。頃合いを見て自動車で乗り付けた仲間(六人組)も難なくパス。

 受付係りの制服をまとい、出入りする同ビルの住人たちを脅してはアパートに戻らせ中に押し入って金品をうばった。八時過ぎに乗用車二台に盗品を満載してビルを出たが、タクシー運転手があやしみ、警察に通報。

 パトカーから追跡されてもたくみに逃げたが、中の一人が車外に出て逃亡を図ったが逮捕された。



2008年10月15日付

488taro:2008/10/16(木) 08:21:47
裏目に出たライバル攻撃 聖市長選、PTのTV番組
 政見論争は二の次。個人攻撃、それもプライベートに触れるとあって、自陣営から批判の声が出てマルタ候補(労働者党=PT)のスタッフは、テレビの選挙運動番組を放映中止とした。

 「カサビ候補(民主党=DEM)は既婚者か、子供はいるのか」を問う内容。これには一般有権者、マルタ候補一派に所属する同性愛者グループなどから強い批判の声が出た。

 プラナウト宮は改めて番組を再編するよう希望するが、ルーラ大統領はスペイン向け出発前、アレンカール副大統領及び他に、マルタ候補の感情の激しさを指摘すると共に、サンパウロ市長選でPTは敗れた、といったような見解をのべたとされる。



2008年10月15日付

489taro:2008/10/16(木) 08:22:21
ヴァレーリオ社主逮捕 連警の汚職本格捜査これから


 連邦警察はさる一〇日、アヴァランシェ作戦によってマルコス・ヴァレーリオDNA社主を逮捕した。メンサロン政治汚職問題の重要人物と見られている。

 今回は汚職、スパイ容疑、犯罪組織リーダーの疑い。他の一七人と共に逮捕された。一四日に予備逮捕の期限が切れるので連邦警察は一三日、期限延長を裁判所に求めた。

 連邦警察のリポートによると、ヴァレーリオ容疑者の電話を三か月前から傍受し、毎日の行動を監視していた。同容疑者はホジエリオ・タレンチーノ共営者、イウデウ・ペレイラ弁護士、エロアー・ヴェローゾ弁護士(いずれも逮捕ずみ)とひんぱんに会合を繰り返していた。

 脱税を仕組み、連邦警察署員を抱き込み、脱税摘発をよそう、犯罪組織をもって巧みにカモフラージュし、証拠が残らないようにもみ消す―等々をひそかに行なっている疑いもある。



2008年10月15日付

490taro:2008/10/16(木) 08:22:53
南部方面で降雹、突風被害 サンパウロは週末にかけて雨


 一二日夜、南リオグランデ州サンセペ郡を降雹を伴う突風が襲い、家屋二〇〇軒が屋根瓦を吹き飛ばされた。

 はげしい落雷もあり、馬に乗って牛群をまとめていたルイ・フェレイラさんがこのため感電死。

 一三日には同州西部方面を突風と降雹が襲い、サンルイス・ゴンザガ市の家屋三〇戸の屋根瓦を吹き飛ばした。

 南部方面とは異なり、サンパウロ州は寒波が去り一三日は三二度近い気温だった。一四日は最高三三度。今年最も暑い日に近い。

 きょう一五日は暑いが気象台Inmetによると、南方から寒冷前線が到着、午後から雨。

 一六日は雨、一七日も同様で気温低下。



2008年10月15日付

491taro:2008/10/16(木) 08:23:32
伯のサブプライムローン 為替デリバティブ取引 企業郡の対外債務返済が気懸かり
 流動性緩和から金融危機が原因で一転、流動性逼迫へ。国際金融市場変動のあおりでブラジル経済もその影響にさらされる。まず好調つづきだった輸出企業群に為替バブル崩壊。ついで企業の抱えるドル建て外債の期限繰り延べ困難。国内の各種ローン金利の高騰などが重くのしかかって来る。



《国内金利は上昇傾向に》



 米金融危機の原因は不動産サブプライムローン。ブラジル財務省が、『国内のサブプライムローン』と見立てる為替デリバテイーブ取引が、この二か月余のドル高が原因でブラジル企業約二〇〇社に多大な損失をもたらした。

 先週、マーンテガ財務相とメイレレス中銀総裁は米国の国際通貨基金(IMF)会議向け、サンパウロから出発予定だったがルーラ大統領の求めにより予定を変更、ブラジリアに引き返した。消息筋によると、財務相及び総裁は、打撃を受けた企業はいずれも資金的余裕を持つとの報告を大統領に対して行ったとされる。

 しかしその翌日、ヴォトランチン・グループの紙パ・メーカーが為替デリバティブ取引によるR$二二億の欠損を発表した。同社は資金的余裕があり、損失を相殺できる。グループのヴォトランチン銀行は同取引には関係していないと発表している。

 その二週間前にサジア食品がR$七億六〇〇〇万、アラクルース紙パが同一九億五〇〇〇万の欠損をそれぞれ発表している。

 エコノマチカ社調べによると国際金融危機は長引く。国内の上場企業約二〇〇社(ペトロブラス、ヴァレ、エレトロブラスを除く)の債務負債総額の二五%、総額R$六二〇億は来年半ばまでに返済期限を迎える。

 企業によっては一〇〇%が短期債務で、市場が債務繰り延べに応じなければ、自己資金を返済にあてるか、もっと高い金利で借り入れるしかない。自己資金を当てれば投資ができなくなる。

 サンテリスタ・ヴァレ社(製糖、アルコール生産)のばあい、目前に期限の迫った短期債務を繰り延べできた。手持ち在庫が十分だったことによる。債務返済の行方が各方面から注視されている関係上、同社は繰り延べをわざわざ公表した。

 銀行の個人ローンも金利が上昇している。一〇月の平均金利は月六・〇四%。年率一〇二・一六%である。

 銀行特別小切手(シェケ・エスペシアウ)は一〇月に僅少の金利引下げがあったが、月八・九六%。サンパウロ市の同小切手金利の平均は年一七九・八八%である。

 家電製品の月賦購入だと金利は月五%が最低。九月は同四・八四%だった。



2008年10月15日付

492taro:2008/10/16(木) 08:24:14
夏のデング熱病予防策発表 サンパウロ州一部も優先地区に
 連邦政府は一三日、夏におけるデング熱病予防策を発表した。

 テンポロン厚相が対策数字等を発表したが、それによると、デング熱病対策予算総額はR$一億二八〇〇万増でR$一〇億となる。

 今年一〜八月のデング熱感染者人口は七三万四三八四人で、昨年度五一万四五八九人に比べて四二・七%増。死亡者は二一二人で昨年の一四八人を上回った。

 テンポロン厚相は、夏に備え医師及び衛生局員の訓練に力を入れ、医療施設の充実をはかるとのべた。

 厚生省はデング熱病対策優先地帯としてセアラー、セルジッペ、リオ、アマゾーナス、パラー、ペルナンブッコ、バイア、北リオグランデ、アラゴアス、ミナス、ゴヤス、ホンドーニア、サンパウロの一三州を選んだ。

 サンパウロ州では下サンチスタ、カンピーナス方面。

 一三州には2タイプ・ビールスのデングがはびこる。住民は感染しやすく、感染すると重態に陥る。



2008年10月15日付

493taro:2008/10/16(木) 08:25:06
合弁半導体工場 米企業とサンカルロスに
 米シメトリックス社が二日、伯国の技術関係グループのエンカルソ・ダムハと合弁で聖州サンカルロスに半導体工場を建設すると発表した。1億5千万ドルを投資し、クレジットカードや大衆輸送車用乗車券、自動車工業用赤外線センサーなどに使用されるチップを生産する。09年に建設開始。当初2年間の売上高は1億ドルを予定。

 世界の年間半導体市場は3千億ドルで、ブラジルはこの1〜2%を占め、昨年には34億5千万ドルのチップを輸入したという。なお、米社には一人のブラジル人がソーシオで参加しているという。

 2008年10月15日付

494taro:2008/10/16(木) 08:25:37
9月は輸出入低調 9か月で黒字37%減
 九月を見る限りブラジルの貿易に対する金融危機の影響は未だ少なく、200億2千万ドルを輸出し、昨年を22%上回り今年で2番目の記録となった。輸入は前月を5・7%下回り172億6千万ドル。貿易黒字は27億6千万ドルとなった。

 開発省貿易局バラル局長は一日、現状が続くなら融資不足やドル高などの金融危機の影響は今後数か月に現れ、消費財の輸入に特に出て来ようとした。

 LCAコンサルタント会社のエコノミスト、ペソア氏は楽観的で、米銀救済のパコッテが承認されれば国際金融も緩和され、年末ドル相場は1・60〜1・70レアルに戻り、貿易黒字も政府の250億ドルを上回る260億ドルになろうとみている。

 輸出入ともやや低調だった理由として貿易局長は石油価格の値下がりを挙げている。原油輸出が量、金額的に減少、輸入でも石油輸入が35・7%、燃料・潤滑油も23・1%減少した。

 9か月間の輸出は1308億4千万ドルで昨年比28・7%増、輸入は1139億4千万ドルで52・4%増、貿易黒字は196億5千万ドルで昨年同期比36・8%の減少となった。

 2008年10月15日付

495taro:2008/10/16(木) 08:26:08
九月は未だプラス 貿易主に対伯外資の流出入
 危機深刻化の中でも、対伯外資の流入は九月二六日現在まででプラスが続いており、正味27億4900万ドルになったと中銀が発表した。貿易黒字で62億5600万ドル入り、その他の取引の借り入れや外国からの投資は35億0700万ドルの流出となった。

 米リーマン・ブラザーズ銀が破産した九月一五日以降で見ると、悲観色が金融市場を襲ったことから、貿易を除外した金融取引は42億5700万ドルのマイナス。しかし、六月から七月にかけても同市場からは107億0800万ドルが流出しており、かけ離れた動きでもなかったという。

 フォーリャ・デ・サンパウロ紙がブラジルで活動する外資銀行に聞いたところでは、ここ数週間の為替の大きな動きは金融派生商品市場に集中しており、ドルの為替市場での現物の出入りではないという。多くの投資家はドルの急騰に対してヘッジの形で派生商品に投資して売買取引を行っている結果だという。この動きは米国議会がパコッテを承認しても一層激しくなろうとみている。

 2008年10月15日付

496taro:2008/10/16(木) 08:26:39
世界の携帯電話40億台へ
 国際電気通信連合UITは九月二六日、世界の携帯電話所有台数は年末前に40億台に達し、浸透率は61%になろうとの見通しを発表した。2000年以降、年率平均24%で増大し続けており、07年末には33億台だった。この7億台の増加は大部分が新興諸国、特にブラジルが大きく、中国、インド、ロシアが目立った。これら4か国だけで年末には13億台になろうと見ている。ブラジルは1億5千万台の推測である。

 2008年10月15日付

497taro:2008/10/16(木) 08:27:11
経済トピック
■INSS加入者統計

 07年に社会保険院INSSに自由業者として個人で加入し支払っているのは5120万人、正規労働者の加入数は4010万人で前年の3740万人から増加したという07年の社会福祉統計年鑑。



■エンブラエルが日航に1号機引渡し

 ブラジル航空機会社エンブラエルが日本航空と契約していた最初の航空機モデル170を三日引き渡した。日本航空とは10機を契約しており、さらに同機種5機のオプションがある。金額は3150万ドル。



■ヴォトランチンがコロンビアに製鉄工場

 ヴォトランチン・グループはコロンビアのアセスコ・グループと合弁でカリブ海沿岸のバランキラ市に15億ドルを投資して製鉄工場を建設する。製鉄能力は年間140万トンで、ブラジルのナショナル製鉄あるいはツバロン製鉄の1/3程度であるが、コロンビアの鋼鉄需要を一社で賄える生産量。



■アドヴェントがフランゴアッサード購入

 フランゴアッサードとは「焼き鳥」との意味であるが、この名を冠した街道沿いの食品店網12店がある。これを18か月間の交渉の末、購入したのは国際資本アドヴェントにより経営されるインターナシオナル・ミート・カンパニーIMC。金額は約1・7億レアルといわれる。この中で12店が街道脇の現在の『フランゴアッサード』店、これをさらに大衆化したいというのが購入者の意図。



■米タイソン食品が進出

 米国の巨大食品工業のタイソン食品がブラジル進出を決定した。同グループは世界でも有名な鶏肉の会社、既にパラナ州のカンポモウロンおよびサンタカタリーナのイタイオポリスへの進出を決定し、2億レアルを投資、さらに18か月間に2億ドルを投資する予定。一日に17万羽の鶏を処理する工場を建設する。



■GM、フィアットが休暇

 自動車のGMのサンカエターノ、サンジョゼ・ドス・カンポス、モジ・ダス・クルーゼスの3工場およびフィアットのベチン工場、合計4工場の職員、およそ1万人の職員は10日から30日まで有給休暇に入っている。GMは本年度25%、フィアットは21%の生産増強。

 2008年10月15日付

498taro:2008/10/16(木) 08:27:44
大口融資ストップ状態 金融危機の影響出始める
 金利高く期限は短期に 半年や9か月は継続する見通し



 銀行の大口資金融資はストップ状態、小口でも短期、高金利のため、ブラデスコなどでは緊急事態以外は当面融資の自重を勧めている。当然ながら消費者金融も高く短期になっている。全国経営財務エグゼクティブ協会Anefacの予備調査によれば、九月の消費者金融の平均利息は月利約7・45%、年利136・85%。前月にはそれぞれ7・39%と135・27%だった。

 融資期間は自動車購入融資などは36か月だったのが24か月を超えない状態で、電気電子製品、情報機器の販売店では12か月までに短縮しているという。金融機関は米国の危機で融資に選別的になっており、高金利で期限を短縮している。米国の救済パコッテが承認されなければさらに悪化すると見ている。

 頭金なしの99か月までといった自動車購入融資は無くなったとLCAコンサルタント会社。国内経済では資金の流動性に不足は無いが、国内金融機関は資金を保留、消費や中型銀行への融資を控えており、中銀が金利を引き下げ始めるまで緩みそうになく、慎重な融資態度は半年や9か月は続こうと予測している。

 融資資金コストが上昇したのは外国からの資金入手が困難化したためで、ブラジルは未だ深刻ではないが、融資の伸びは縮まり、月賦販売は減少、経済活動は鈍化するとみられている。

 今年最終四半期と来年第1四半期のブラジルの経済活動は03年以来の弱体化を招き、商店の販売の伸びは少しで失業率が増大するという同コンサルタントの予想。米国の銀行救済パコッテが承認されれば、ブラジル経済は今年5・1%、来年は3・7%成長しようと見ており、商業販売はそれぞれ9・6%と4・5%を見込んでいるが、自動車業界への影響は大きく、今年の販売は21%、来年は4%の伸びになろうとみる。融資期間の拡大の恩恵を最も蒙った業界のためである。

 2008年10月15日付

499taro:2008/10/16(木) 08:28:15
投機がドル高加速 為替先物市場での損失 輸出為替前貸しは順調
 ドルの先物契約で大損したアラクルスやサジアのケースが表面化したが、市場筋によれば未だ5〜6社が為替で失敗しているという。

 通常は為替の変動に対するヘッジ(危険カバー)のために先物を売買契約するのだが、レアル通貨の対ドル相場が下がる一方だったため、企業などが自信過剰で下げ続けると見て投機に走って、ドル高の逆展開となって大損したわけである。サジアはこれを早めに清算して赤字を出したが、この手当が出来ずにドル高を前にドル購入に走ったため、ドル高が一層進んだということである。

 市場筋によれば、九月二九日から一〇月六日の間に非金融機関が先物市場で購入したドルは11億4700万ドルから19億3300万ドルへと平日僅か6日間で68%も増え、三日には21億6千万ドルにも達したという。ドルが5年間も対レアルで49・91%も落ち続けてきたから、先行きさらにドル安を見越したくなるのは人情かも。

 しかし、中銀が八日発表した九月の為替統計によれば、輸出業者による輸出前貸し為替契約ACCの金額が同月に輸出業者が契約した為替契約全体の192億4千万ドルの27%の52億5千万ドルだった。七月の25%、八月の26・9%からは増えている。輸出金融が底を突いたという話には合致しないとGM紙は業者の話から指摘している。政府が輸出業者に資金供給量を増やしたり、中銀が市場にドル資金を供給したりしたのがおかしくなってくる。従って結論としては輸出業者の問題ではなく、投機業者の動きによるドル不足ということになる。

 ただ、世界的なドル高は、コモディティー(産品)価格の低下、リセッションの脅威による信用危機などでのドル買いが背景となっている。

 政府は未だ楽観的で、経済スタッフは危機に対処してブラジルは未だ打つ手はあるとして今年は少なくとも4%、来年も4・5%の成長率予想である。楽観的には米国が回復し、世界経済が来年下半期にも回復に向かおうという考えと、悲観的には回復は10年からという見方がされているようだ。

 2008年10月15日付

500taro:2008/10/16(木) 08:28:52
ブラジルは世界4位 米国に対する債権国順位 日本、中国、英国に次ぐ高額国
 ブラジルは米国の財務省証券の購入による債権額は02年末の127億ドルから03年118億ドル、04年152億ドルと安定していたが、05年には287億ドル、06年には521億ドルと急激な上昇を開始、07年末には1299億ドルとなった。この一年間にブラジルが購入した米国政府の国庫債券は778億ドルという高額で、08年7月には1484億ドルの残高に達した。

 現在のブラジルの対米債権1484億ドルは国単位では世界第4番目というワシントンでの数字である。財務省証券所有による対米債権の4大国は、一位が日本で5934億ドル、次いで中国が5187億ドル、3位がイギリスの2908億ドル、対米石油輸出国が全体で1739億ドルで、次いでブラジルが1484億ドルの順。カリブ海の国際融資国1335億ドル。これに続いてルクセンブルグ758億ドル、ロシア741億ドル、香港606億ドル、スイス451億ドルの順となっており、全体で2兆6764億ドル。

 2008年10月15日付

501taro:2008/10/16(木) 08:29:42
8月、失業率が最低水準 6大都市の失業者179万人
 六大都市での失業率が八月には今年最低の7・6%に下がり、地理統計院IBGEが調査を開始した02年以降での最低率となった。実質平均労働所得も前月比で1・2%上がり、前月比比較の上昇率では過去3年間の最高率となった。高金利は未だ同調査には影響していないという。

 八月時点での就労者数は2180万人で昨年同月比で77万1千人、5・7%増加、失業者数は179万人で19・2%減となった。正規雇用者が5・8%と全就労者数の増加率3・7を上回った。勤労者所得は前述通り前月比1・2%増だが、昨年比では5・7%の上昇し平均所得は1258・70レアルとなったものの、02年八月の1285・30レアルには追い付かなかった。

 なお、労働シンジケート経済研究所Dieese並びに州データ分析システムSeade調査による六大都市での経済活動人口に対する失業率は14・6%から14・5%へと僅かな低下し、失業率としては18・9%に達した98年同月以来の低率。

 大聖市圏では14・1%から14%へとほぼ5か月連続変わらずの状態だが、96年以降では最低率。ベロ、首都でも変わらずだったが、ポルトアレグレ、サルバドール、レシフェでは失業率減少となった。

 同調査による勤労者平均所得は1・8%減少し1193レアル、サラリーマンは3・6%減の1246レアルの月収となった。

 2008年10月15日付

502taro:2008/10/16(木) 08:30:20
今年の投資利益 最悪を走る株式市場
 九月の主要投資の利益率で金が2・50%値上がりし最高となった。商業ドルが次いで16・47%上がり1・904レアルで閉めた。これまででドルが同月で最高に上がったのは02年の24・92%。当時は3・01レアルから3・76レアルへ。平行ドルは13・26%。逆に最悪は株式でマイナス11・03%。

 ドルに次いではCDBの大口が正味0・81%、ポウパンサが0・70%、CDBの小口が正味0・68%、DIファンドが正味平均0・68%、確定利付ファンドが正味平均0・64%。IGPMで見たインフレは0・11%だったため、株以外は実質利益。

 9か月間を見ると、やはり金がトップで11・36%、あとは軒並みインフレ8・47%を下回り、商業ドルが7・15%、確定利付ファンドが正味平均7・03%、CDBの大口が正味6・79%、DIファンドが正味平均6・73%、ポウパンサが6・23%、CDBの小口が5・47%、平行ドルが3・02%、株は今年最悪でマイナス22・45%となっている。

 2008年10月15日付

503taro:2008/10/16(木) 08:30:53
子無し夫婦共稼ぎ家族 10年で95%も増加


 地理統計院の調べ 昨年は194万2千家族 14歳までの学生200万人、文盲の実態



 貧富の格差縮小傾向と平行して子供を持たず各自の収入源を持つ夫婦の数が爆発的に増えていることが地理統計院IBGEの国勢調査の結果分析で明らかになったと伝えている。最貧層40%での学歴は上がったものの、14歳までの学生200万人超が文盲であるという悲しい現実も併せ浮き彫りになった。ブラジル居住の子無し夫婦でどちらも独自の収入源を持つ共稼ぎ家庭が97年当時は全体の2・4%だったのが、昨年には3・4%に増え、数字で見ると99万7千家族から194万2千家族へと10年で94・78%という爆発的な増え方をしている。

 このような家族が比較的に最も比重が高いのが中西伯地域で、全体の4・27%を占めた。その両端的な存在が東北伯で夫婦の2・99%という状態である。

 年齢的にはこのような家族は35歳から44歳、45歳以上(4・11%)に率が多く、子無し夫婦別収入の夫婦数は3900万あり、97年当時は3・4%だったが、昨年には5%に増加した。特にこの傾向は工業地帯の社会で増加しているという。労働市場でプロ化を目指すためとみている。

 もう一つ大きな特徴はこれら家族の一人当たり収入が最低給料の約3・5倍、1452・50レアルと高く、国民の10%層に位置していること。

 「価値観の変化から来ているものだ」と見るのは応用経済調査院Ipeaの担当者。伝統的な家族モデルだと、父親、母親、子供の図になるが、価値観の違いから一方では個人主義的になり先進国型で個人計画に投資する型である。子供を持つことを後回しにするのと、後者は持たない考えだ。このような現象はオピニオンを形成する中流階級に集中しており、このような動きは将来的には別のクラスに行き着く。

 このような夫婦は独身主義を通そうとする層が、金を貯め、子供を持ち、高級品や高サービスの習慣を持つ層も拡大解釈で含められるというUSP教授の見方もある。

 IBGEでは子無し夫婦の増加はブラジル人の所得の向上の図と相関関係にあるとみる。

 最富裕層10%の家族の一人当たり平均収入と、最貧層40%のそれとの差はここ数年コンスタントに縮まってきている。01年当時は22・1%の差があったが、07年には17・2%になっている。他の比較方法だと、例えば01年から昨年までに最貧層20%は所得の2・6%だったのが3・2%に上がっている。逆に富裕層20%は63・7%から59・7%に落としている。

 一人当たり家族収入が最低給料の半分までの家族の割合が97年の31・6%から07年には23・5%に減っている。経済が拡大し雇用を創出、最低給料が上がり、家族補助計画が増加した結果だとIBGEではみている。

 2008年10月15日付

504taro:2008/10/17(金) 07:48:54
ニッケイ新聞 2008年10月7日付け

聖市長選=カサビとマルタで決選へ=全国ではPT優勢=無党派浮動票が増える=伯国の領袖政治は続く

 聖市長選挙は六日〇時二十五分現在、ジウベルト・カサビ現市長(DEM=民主党)が三三・六一%とマルタ・スプリシ元市長(PT=労働者党)は三二・七九%の得票で一次選を突破、決選に進むことが決まったと六日付けエスタード紙が報じた。同選挙は、セーラ聖州知事とロウセフ官房長官の二〇一〇年大統領選を視野に入れた布石であったが、戦略的に的を射た格好となった。
 今回の地方選挙は一次選で過半数を得票し当選を決めた市長が、クリチーバやヴィトリア、ジョアン・ペッソア、アラカジュー、マセイオ、レシッフェ、フォルタレーザなど十五州都。
 決選へ持ち込んだのは、聖市やリオ、ベロ・オリゾンテ、サルバドール、フロリアノポリス、ポルト・アレグレ、サンルイス、マカパ、ベレン、マナウス、クイアバなど十一州都。
 全国レベルで見ると、全投票数の三六・四%を占める二十六州都と五十三都市を、PTとPMDB(民主運動党)、PSDBで分けた。この七十九都市のうち、十都市をPTが一次選で決め、十一都市が決選へ。PMDBが七都市と十都市、PSDBが八都市八都市。決選の多くなったのが、今回選挙の特徴だ。
 地方で番狂わせが生じたのは、サルバドール市でアントニオ・C・ギマランエス(ACM)二代目が番外へ。ベロ市ではネーベス知事の支援候補が、一次選で決められなかった。リオ市では二位争いが白熱し、ガベイラ候補に決まった。
 出口調査の予想を覆し決選進出を決めたカサビ市長は即日、決選へ向け聖州知事の仲介でPSDBとの連立を発表した。またソニニャ候補(PPS=社会人民党)との連立工作も、表明した。
 フォーリャ紙は今回の選挙を次のように見ている。選挙前の調査によれば、元市長は九月末日に九ポイント現市長を引き離していた。他に、マルフ元市長とピッタ元市長との腐れ縁を乗り越えた現市長の得票は、特記に値する。
 中流層と下流層は、どう色分けされたのか。マルタ元市長は二〇〇四年、中流層の取り込みに失敗。地方選の数日前、マルタ・カサビの決選が確実視されると「カサビが当選すれば民営化が始まる」と、二〇〇六年の手を使った。結果は、逆効果であった。
 ブラジルの選挙は無党派の浮動票が毎回、増える傾向とダッタフォーリャ社が表明。有権者は、投票箱の前で考えが二転三転するという。

505taro:2008/10/17(金) 07:51:50
ニッケイ新聞 2008年10月7日付け

ガンの生存率低い伯国=発見や治療開始に遅れ=検診や予防にもっと関心を

 英国の研究者が世界三一カ国のガン患者一九〇万人の五年以内生存率を調べ、伯国の生存率は低いと報告したことを四日フォーリャ紙が報じた。
 調査対象は、前立腺ガンと乳ガン、結腸ガン、直腸ガン。発見から五年以内の生存率は、国やガンの種類、性差により差があり、伯国の生存率は、男性の直腸ガン(四九・三%)の一三位が最良で、以下、前立腺ガン二二位(四九・三%)、女性の直腸ガン二五位(三八・四%)、結腸ガン二八位(男性三三・一%、女性三二・七%、乳ガン二九位(五八・四%)。隣国キューバが前立腺ガン以外は生存率上位三位で先進国並みの生存率と報告されたのに比べ、伯国はほとんどが下から一〇位以内。
 この結果について、国立ガン研究所のルイス氏は、データが一九九〇〜九五年と古いことと、伯国で調査基準を満たしたデータがカンピーナスとゴイアニア両市の患者一七二三人分しかなかったこと、比較対照が先進国中心だったことが伯国の順位を低くしたとする一方、伯国は「発見が遅れ、生存率がかなり下がる」と指摘。
 これに対し、ブラジル・ガン・コントロール研究所腫瘍内科のセーリア氏は、健康への関心が低く、自分で薬を処方するという伯国の文化的問題と専門家の養成不足を指摘。リオ州立大社会医学研究所のアゼベード氏は、発見から治療開始までの遅れを指摘する。
 一方、五日フォーリャ紙は、一センチ以上の大腸ポリープはコンピューター断層撮影検査(CT検査、トモグラフィア)で九〇%解析できるが、五ミリの場合は六五%しか解析できず、大腸カメラの方が詳細な検査が出来るが、大腸全体でのカメラ使用が困難な人にはCTと大腸カメラを組み合わせた使用が効果的と報じた。PETと呼ばれる検査で使用する放射性フッ素を生産する機関が二つしかなく、〇七年のようにストが起きると国内全部の検査がストップするなど、医療技術の前進や普及も今後の課題。
 医療体制や医療機器の充実、種々の検査方法やその限界についての知識も持ったガン治療専門医の養成とともに、予防医学への関心の高まり、定期検診などによる早期発見がガン生存率を伸ばすかぎといえそうだ。

506taro:2008/10/17(金) 07:52:30
ニッケイ新聞 2008年10月7日付け

中央銀行=伝家の宝刀を抜く=大手銀は中小銀を助けよ

 中央銀行のメイレーレス総裁は五日、輸出に対するクレジット不足を補うため外貨準備の切り崩しを行う意向と六日付けエスタード紙が報じた。米金融救済案は可決されたが、これが金融市場を蘇生させるまでには、一年余かかるという同総裁の見通しだ。
 後日買い戻すことを前提とするドル売りは、再度行う。また外貨の切り崩しは、必要に応じて別の方法で行うこともある。国内の銀行がシステム・トラブルを生み出さず、クレジット危機を起さないため中銀は全ての対策を講じるという。
 ブッシュ大統領の金融救済案は痛みを止めるが、銀行の資本強化を行うので回復に時間がかかる。EUにも感染した欧米の金融危機は、ブラジルの輸出が先ず影響を受けると総裁が述べた。
 輸出は、一国の経済において最も重要な要因。輸出を助け危機を乗り切るため、保有外貨を切り崩す。辛らつに批判されるのは覚悟の上という。
 中銀は保有外貨を銀行へ一時預け、一定期間に元金を返還させる方式で国内市場に還流させる。
 中銀の預託金割引は中小銀行を助け金融システムの円滑化を図るのが目的だ。大手銀行が中小銀行の保有債権を買わないなら、割引預託金は中銀へ返還せよというお達しだ。資金枯渇で苦慮する中小銀行には、干天の慈雨のはずだという。
 ブラジルの金融市場にとって、保有債権の売買は金融業界活性化の注ぎ水となる。大手銀行は、自動車や不動産の売買手形だけでなく、その他の融資契約や銀行間取引債権なども購入できる状況にある。
 これまで大手銀行は、余裕資金を国債購入に当て、中小銀行へ資金融通をしなかった。中小銀行はそのため、流動量枯渇に遭遇し運転資金に窮していたので、保有債権を換金し資金の敏速な運用が可能になった。

507taro:2008/10/17(金) 07:53:11
ニッケイ新聞 2008年10月7日付け

IMF報告書=第四の対米債権国=伯国のドル偏重政策懸念

 ブラジルは二〇〇一年まで、米国債を持つ二十カ国の債権国リストになかったとするIMF報告書を六日付けエスタード紙が明らかにした。それが二〇〇六年、十番目に突如現れた。それはブラジルの外貨準備高が、急増したからだという。
 二〇〇六年十二月から二〇〇七年十二月の一年間に、ブラジルは七百七十八億ドルの米国債を購入。世界で、第四番目の対米債権国になった。
 当時ブラジルは、米国債で一千八百四十二億ドル、外貨準備高で二千五十一億ドルを持っていた。外貨準備高の七五%が、ドル通貨に偏重しているのだ。
 IMFは外貨準備高の七五%を、ドルで保管していたことを懸念するという。同時にブラジルは将来、岩塩下石油やエタノールの対米輸出で米国の重要な債権国であり続けると想像する。
 ブラジルの経済力は、借金国米国の貸主になる。いま米国の目は、中国に向いている。しかし、ブラジルが中国に代わることはあり得る。米国は今後、ブラジルを大切な債権国扱いをするとIMFは思っている。

508taro:2008/10/17(金) 07:53:50
ニッケイ新聞 2008年10月7日付け

ボベスパ=一日に二度取引停止=米不況と欧州の取り付けで

 聖市証券取引所(ボベスパ)は六日、米国の不況本格化と欧州の金融危機を受けて株価指数が一五・〇六%下がり、二時間の間に二回も取引停止と六日のエスタード・サイトが報じた。
 ドルは二レアル一七九センターボにつけ、ポイントは三万七八一四となった。ボベスパは三万五〇〇〇ポイントを最低とし、それ以下は証券市場として機能しない。
 欧州銀行連盟(EBF)は、預金者を安堵させようと銀行システムの健全さを強調した。その一方で国際通貨基金(IMF)のカーン専務理事が、欧州の銀行は最悪事態に備えるよう警告し、関係者に冷水を浴びせた。
 経営危機で公的資金の投入を受けたのは、スイスのUBS銀行やアイルランドのアイルランド銀行グループ、フランスのクレジット・ローカル銀行とベルギーのクレジット・コミュナルが合併したフランコ・ベルガ銀行など。

509taro:2008/10/17(金) 08:04:59
ニッケイ新聞 2008年10月7日付け

東西南北

 市長選の結果、決選投票にもつれこんだ自治体では八日からテレビやラジオでの選挙宣伝再開。決選投票(二次投票)は二十六日だが、今しばらく熱い戦いが続く。
     ◎
 国家衛生庁が、粉ミルクやヨーグルト、ビスケット、アメ、チョコレートといった、中国産牛乳を含んだ食品の輸入販売を全面的に禁じた。中国産牛乳の最低二五%が、プラスチックや肥料の原料として使用するメラニンにより汚染されていたことを受けたもの。正規のルートでは輸入されていないというが、国外では密輸入商品による問題も生じている。
     ◎
 パラナ州クリチバ近郊のサンジョゼ・ドス・ピニャイス市では、一月足らずの間に、麻薬取引に関係したと思われる大量殺人事件が二件連続で発生。最初の事件では、一六〜二二歳の青少年四人が射殺され、三日の事件では、一一〜一五歳の少年三人と三八歳の男性が殺され、少年二人の母親が負傷。九月十五日に起きたグアイーラでの大量殺人とは直接的な関係はないと見られている。
     ◎
 電話や電気の銅線の盗難事件が全国で横行。一・六キロメートルの電話線が四〇〇〇レアルに相当するなど、古鉄より値が良いこともあり、盗まれた銅線を専門に扱っていた聖州バルエリの業者が違法売買で摘発された。銅線の盗難によって一月から八月までの間に聖州の企業が蒙った損失は、一一八〇万レアル。その他にも、サンタカタリーナ州の電力配給会社Celescは過去数年で一〇〇万レアル以上の損害、南リオ・グランデでは列車の送電線まで盗まれたという。被害にあった企業も大変だが、停電などは皆が困る。銅線を盗もうとして感電する事故も起きている。

510taro:2008/10/17(金) 08:09:36
為替レートと株価
《ドル下落、株価上昇 金融危機で投信の解約増える》



 一四日、サンパウロのドル相場は一・七八%下落で、R$二・一〇二の引け値。

 一方、サンパウロ平均株価は寄り付きに七%上げたが間もなく利食い売りがあってさげ乱高下の後、一・八一%上昇で引けた。指数は四万台を取り戻し、四万一五六九ポイントへ。出来高はR$六一 億だった。

 国際原油価格は一バレルあたりが八〇ドルを割った。

 投信の解約増える

 ポピュラーな投信(別名ヴァレジョ=小売)と高所得者層向け投信の解約が今年合計R$六二八億に達した。フォルトウーナ調べ。

 投資信託純資産全体の一六%相当。九月がR$一一二億と最も多かった。



2008年10月16日付

511taro:2008/10/17(金) 08:18:14
貨物盗難、聖市は全国の半分 最近はトラック強盗増える


 サンパウロ州公共保安局調べによってサンパウロ市内、及びハイウエーにおける貨物盗難事件は、今年上期の全国発生六一〇二件の半分をサンパウロが占めていることが明らかになった。

 うち事件はサンパウロ市内に多く全体の五八・六%を占める。運送会社の車庫が集中するビラ・マリア区で一一〇件、シダーデ・アデマール区一一七件、カッポン・レドンド区一〇三件など。一日平均一七件である。高速道路上での盗難は全体の一五%である。

 一元保安局員は、盗品が回収されたケースは皆無に近く、危険をおかす犯罪は十分ペイする現状となげく。

 狙われる商品にタイヤがある。今年上期に発生した貨物盗難事件はサンパウロで三〇九八件。うち一二〇件(三・八%)がタイヤだった。同業界筋によると、R$二億二〇〇〇万の損害。おそらく背後にタイヤ販売業者がいて命令を出していると思われる。

 市場で盗品と分かっていても売りさばきが簡単な食品、タバコ、電気電子製品がつぎに狙われやすい。

 一方、満載した荷物ではなく積んだトラックそのものを狙う手口も増えている。今年は平均二〇%が新型トラックを狙った強奪事件とされる。

 盗難よけにGPSなどつけても強盗団はすぐに防止策を編み出す。武器にしても保安当局員がピストルで武装しているのに対して、相手側は新型の自動小銃で防戦にあたる。



2008年10月16日付

512taro:2008/10/17(金) 08:18:51
サンパウロ警官スト一か月目に きょう4回目の抗議行進予定
 サンパウロ州の市警察官ストは一五日に一か月目を迎えた。実質二ケタの増給を要求するのに対して州政府側は予算がしぼられているのを理由に六・二%と回答したきりで譲らない。

 検察官側はきょうバンデイランテス宮まで抗議のデモ行進を行い、ついでジュリオ・ヒメ広場で午後二時に集会を行う。セーラ州知事との会合も求めている。

 スト入り後、公共治安局、州議会、公共運営局に向け前後三回の抗議行進を行っており今回で四度目。

 サンパウロ市ではサンタ・エフィジエニア、ピニエイロス、サコマン各区は通常の勤務。

 市警察がストで手薄なため州軍警兵隊への犯罪、事件に関する届けが増え、九月半ばからさる一二日までに六六三七件を記録した。



2008年10月16日付

513taro:2008/10/17(金) 08:19:29
国際金融危機下 大手同士の合併や買収に一時延期の気配
 国際金融危機は米政府の金融機関救済策が実施の運びとなり、欧州でも対応策が取られ、株価乱高下がやみそうな気配も見られるが、実態経済への影響はなかなかつかめない。

 国内では南リオグランデ州に本社をおく大手小売店チエーンのヘンネルによるリーダー買収が一時延期になった。R$六億七〇〇〇万の取引。

 一方、ベルギー・ブラジル資本のビール・メーカーInBevによる米アンハウザー・ブッシュ買収では、InBevは九八億ドルの金融市場における資金調達実施を一時延期した。

 また、米アップルはラプトップの販売価格を九九九ドルに値下げした。

 ブラジルにおけるOi電話によるブラジル・テレコン買収も困難視され始めている。



2008年10月16日付

514taro:2008/10/17(金) 08:20:46
サトウキビからディーゼル 米企業開発技術を活用し 地球温暖化防止にも貢献
 ブラジルは二〇一〇年からサトウキビのディーゼルを生産する。一五日付けエスタード紙が報じている。新技術は米国カリフォルニア州のAmyris社開発、ブラジルのヴォトランチン・ニュービジネスがウジーナ・サンタ・エリザと合弁で着手、初年度四億リットル、二〇一二年に一〇億リットルを生産目標におく。



《当面は輸入品代替程度》



 生産プロセスは、酵母を用いる燃料アルコールに似ている。独創的なのはAmyris社が開発した酵母がジーゼル分離のために遺伝子組み換えが行われたことである。

 ヴォトランチン・ニュービジネス(VNN)のフェルナンド・ヘイナキ取締役は「製品はバイオジーゼルではない。純然たるジーゼルである。石油ジーゼルの持っている性質をすべて備えているが、人体に有害は硫黄の含有はない」と主張する。

 石油ジーゼルだけでなく、植物油のジーゼルも燃料関係物が混じっている。Amyris社のジョン・メーロ取締役(ポルトガル出身)は、サトウキビのジーゼルにはそれがなく純粋なもの」と太鼓判を押す。したがって大都市における空気汚染もなく、地球温暖化防止にも貢献する。

 サトウキビには油成分はない。燃料を生産するための酵母に必要な糖分を供給する。これはひま油、あるいは大豆油を精製した燃料などのバイオジーゼルとは製法が完全に異なる。

 ヘイナキ取締役は「サトウキビを原料とするジーゼルは、石油ジーゼルの補充の形で市場に出る。最初は生産量も少なく石油ジーゼルの競合製品では決してない。ブラジルの現状は年間四五〇億リットルのジーゼルを消費し、うち五〇億リットルを輸入している。そのうちの輸入分だけをサトウキビのジーゼルで補うことが出来れば大きな成功といえる」と語る。

 Amyris社はカリフォルニア州のラボで新技術を開発したが、最終段階はカンピーナスのラボで行う。セルトンジニョ郡のウジーナ・サンタ・エリーザに工業プラントを建設し、サトウキビ原料のジーゼルを量産する計画である。



2008年10月16日付

515taro:2008/10/17(金) 08:21:22
グアルジャー 砂浜は大衆のもの スペースの占有を禁止


 連邦裁判所はこのほど、海浜都市グアルジャーの二七のコンドミニアム、及びサンパウロ州立銀行退職職員協会に対して、スペース占有を禁止した。

 アストウリアス海岸スペースをコンドミニアムがパラソル、テーブル、椅子をもって占有してはならない。他の市民にも利用する権利ありとする。

 連邦検察はさらに、市役所が海水浴に多くの市民が集まるアストウリアス、エンセアダ、ピタンゲイラス、トンボ、ペルナンブッコの海岸に占有禁止の札を立てるよう定めた。

 二七のコンドミニアム及び協会一には、希望者があればパラソル、テーブル、椅子などでスペースを前もって占有してもよいが、希望者が去ればただちに取り除くこと。禁止令に背けば一日R$一万の罰金。

 グアルジャーには七〇〇〇ものコンドミニアムがあり、自分たち二七軒が禁止の対象になったことに関係者たちは不満を感じる。

 まだ、仮裁定の段階なので対策を講じたいが、シンジコ(共同管理の責任者)の殆どがサンパウロ市、あるいは州内奥地都市に住むので連絡が取れず頭を痛めている。



2008年10月16日付

516taro:2008/10/17(金) 21:21:20
伊藤忠など日韓7社、ブラジル資源会社株の40%を30億ドルで取得

 [ソウル/東京 17日 ロイター] 新日本製鉄やJFEホールディングスなど日本の鉄鋼大手5社と伊藤忠商事、韓国の鉄鋼大手ポスコは共同で、ブラジルの鉄鋼大手CSNから資源子会社ナミザ社株式の40%を31億2000万ドル(約3120億円)で取得すると正式に発表した。資源大手の寡占化が進み、資源価格が高騰する中、鉄鋼主原料の安定調達を図る。

 21日に正式な調印を行う。日韓企業連合が投資実行を決定するのは業界初めて。株式の取得は、日韓7社で構成する共同事業体を介して行う。 

 伊藤忠は40%に相当する約12億5000万ドル(約1250億円)を出資。このほか、新日鉄とJFE、ポスコがそれぞれ16.2%、住友金属工業が6.57%、神戸製鋼所が3.08%、日新製鋼が1.75%を負担する。

 足元では米国発の金融危機、世界的な景気減速感が強まっているが、伊藤忠の小林洋一専務は会見で、「短期的な問題はあるが、中長期的には鋼材需要は新興国を中心に伸びていく、という確信の下、原材料確保につなげるために行った」と説明した。

 ナミザの2009年の予定販売数量は年1800万トン、その後拡張を進め、2013年には3800万トンまで拡大する予定。

 各社は2009年から引取りを開始し、2013年以降は最大で計1370万トンの引き取りを行う。日本向けを考えた場合、年間の鉄鉱石の総輸入量1億3000―4000万トンの約8%を占めることになる。

 (ロイター日本語ニュース 清水 律子記者)

517taro:2008/10/18(土) 07:52:58
賃上げ要求のストライキで警官同士が衝突−ブラジル
 【サンパウロ17日綾村悟】ブラジルのサンパウロで16日、賃上げ要求のためにストライキを行っていたデモ隊とデモ鎮圧の警官隊が衝突し、デモ鎮圧の警官隊が使用した催涙ガスやゴム弾などで15人以上の負傷者が出た。ブラジルのグロボ通信などが報じた。

 事件は、現職の警官を含む労働組合員らが、バリケードを突破してジョゼ・セラ・サンパウロ州知事がいる建物に入り込もうとしたため、それを実力で排除しようとした警官隊と衝突したために起こった。報道によると、州政府の代表がデモ隊の代表と話し合いに応じようとした際に、現場がエスカレートしたもよう。

 州警察の一部警官は、15%の賃上げを求めて1カ月近くストライキを続けてい

る。

 セラ・サンパウロ州知事は同日、州政府に対する賃上げ要求のデモは政治的に行われたものであり、現職の警官は関わっていないとの談話を発表している。昨年来、食糧高騰などを原因としてインフレが続くブラジルでは、警官以外にも多業種の労働組合などが賃上げを求めており、銀行も一部がストライキに入っている。

2008/10/17 22:24

518taro:2008/10/18(土) 07:58:59
ブラジル人アーティストがイギリスで入国拒否!

 ブラジルのフォークロックグループVanguartのメンバーが、イギリスの入管で足止めをくらい、入国拒否されるという出来事があった。彼らは今月8日からヨーロッパツアーを行っており、ドイツではベルリンで開催されたPopkomm(ポップコム)フェスを含む、3公演を行っていた。イギリスでは、ブラジル南部出身の女流作家Clarah Averbuckの著書『Cat Life』の英語版発売イベントに出演する予定だった。

 Vanguartのメンバーはロンドンの空港に着いた後、数時間待たされたあげく、荷物を細かくチェックされ、一人ずつ尋問されたとのこと。その後、やはりイギリス入国は認められなかった彼らは、ベルリン経由で、ブラジルに帰国、17日のサンパウロでの公演のために気持ちを切り替えるようだ。

 この出来事の真相は、彼らが商業ビザを取らずにイギリスに入国しようとしていたからだったが、メンバーは「その出版イベントは無料イベントだからその必要はないはず」と不満をあらわにし、また拘束されていた間には「ベトナム人たちが手錠をされ、ひどい扱いを受けていたのを見た」と告白。

 この主張の真偽は定かでないものの、よく調べてみるとイギリスの入管は近年テロ対策等のため、かなり厳しく質問することもあるようで、特に英語の通じない人たちとっては、大きな関門になっているようだ。最近では5ヶ月ほど前に、同じくビザの関係でセウ・ジョルジが入国拒否されるということもあった。日本人でも長期滞在予定の人の場合などは面接がある場合もあるようなので、要注意です!

519taro:2008/10/18(土) 08:01:51
イヴェッチが妊娠!お相手は??

 ブラジルの歌姫、イヴェッチが妊娠を発表した。現在妊娠6週目。彼女のオフィシャルサイトには以下のようなハッピーなコメントが。

「ビバビバ!皆さん!神のお恵みによって、私はママになります。きっと世界で一番幸せなママになることでしょう。家族はこの待ち望んだニュースにとても興奮し、満足しています。あなた方からいただいた優しさ、とてもたくさんの力、祈りに感謝します。ある幸せなカップルのことを考えてください…そう私たちのことを!」

 そして気になるお相手は3ヶ月前から付き合っていたDaniel Cadyさん。年齢はわからないが、栄養学の学生とのこと。彼らは1ヶ月ほど前からイヴェッチのアパートで一緒に暮らしているそうで、Cadyの家族も彼らのことを祝福しているという。右側の写真が、お相手のDaniel Cady。幸せな家族を作ってくれそうなすてきな笑顔ですね。イヴェッチの体調と今後の予定も気になりますが、とりあえずおめでとうございます!

520taro:2008/10/18(土) 08:04:22
ニッケイ新聞 2008年10月8日付け

金融危機対策=中銀に債権購入権限を付与へ=中小銀救済に動く=即時即決で緊急対策令発表=信用危機の本土攻撃に

 金融危機がブラジルにも波及し始めたことで、ルーラ大統領は中銀に対策を依頼した。政府は六日、中央銀行が中小銀行の債権購入で金融支援を行う権限付与の暫定令を作成し、官報に掲載する予定だと七日付けフォーリャ紙が報じた。これは国際的な金融危機からブラジル経済を守る対策として、欧米並みの権限を中銀に付与したもの。聖市証券取引所は六日、欧州の金融混乱を受けて大暴落をした。
 聖市証券取引所で株価暴落のため二回も取引を停止したのは、六日が初めて。政府は同日夜、緊急対策として中銀による債権買い上げで金融活動を促進し、資金枯渇の国内市場に公的資金を投入、金融危機を食い止めることを決めた。
 さらに中銀は、国際的な商業活動を営む企業へのドル建て融資も容認された。中銀が対策を練り、政府はそれを官報に掲載し、近日中に通貨審議会を開いて暫定令を条例化するとフォーリャ紙は報じた。
 メイレーレス中銀総裁は、経済活動の保護対策第一弾と位置付けた。欧米では死に体状態にあった金融市場が、中銀の資金注入で小康を得た。FRB(米連邦準備制度理事会)は、政策金利を二%に下げ、インフレ差し引きのマイナス金利を決めている。
 それでも欧米の証券取引所は、株価指数の最低線を割り機能不全にある。投資家はコモディティから資金を引き出し、マイナス配当でも当面一番安全といわれる米国債に避難している。
 経済専門家のミング氏は、今回の金融危機をエカトンベ(古代ギリシャで一度に百頭の牛をいけにえとして捧げる行事)と呼んだ。人間は性懲りもなく、同じ愚を周期的に繰り返すという意味。
 震源地米国では八千五百億ドルの金融支援を投じたが、焼け石に水と同氏はいう。次の手は資金注入ではなく、行政介入しかない。ブラジルでは、ドル高騰でインフレ到来が浮上している。
 ブラジルの緊急対策には、非常時対策がない。欧米の銀行は、クレジットの蛇口を閉めた。ブラジルは、まだ開いている。軍政末期のようにブラジルは、避難列車に乗り遅れないか。
 財務相と中銀総裁が、危機対策は万全という。家宝の外貨準備高で、中小銀行が持つ先付け小切手を引き取るというのだ。為替が微妙なときブラジル経済の基礎ではなく、経済環境の変化が心配だ。ブラジルはドル債権国だが、米国と抱き合い心中はできない。

521taro:2008/10/18(土) 08:05:03
ニッケイ新聞 2008年10月8日付け

聖市=地盤沈下や家屋損壊続く=原因は地下鉄やビル工事=調査もせず出る建築許可

 五月に、聖市で家屋のひび割れなどが多数発生と報じられ、改善策がとられると考えられていたが、七日フォーリャ紙が、聖市西部のブタンタン地区で家屋損壊が続いていると報じた。
 同地区の家屋損壊の原因は地下鉄工事で、少なくとも二〇軒に立退き命令、二八〇軒にひび割れや塀の倒壊その他の被害が出ているという。具体的には、床や洗濯場、中庭などが沈下し、毎日のように床や壁にひび割れが増える、家が傾き、家の中にいると吐き気をもよおす、など。敷地の両端で二〇センチも高低差がある家もあるという。
 問題の工事は、地下鉄4号線ブタンタン駅建設に関するものだが、地下水汲み上げや、地盤の弱さに起因する地盤沈下は、同地区での工事だけの問題ではない。
 実は、二〇〇七年に起きたピニェイロス駅建設工事での大陥没事故や、聖市南部などで起きている家屋損壊についての苦情の多くは、同じ原因で起きたもので、五月二十五日エスタード紙は、ピニェイロスの陥没事故の後に転居した人々が、近くで始まったコンドミニアム建設工事のために、洗濯場は穴が開き、浴場のボックスの建て付けが悪くなる、車庫の床にゆがみなどの問題で、再度転居の必要が生じたことなどを報道。ピニェイロス地区などは、地下帯水層の問題に加え、粘土や砂の多い脆弱な地盤という問題がある。
 ところが、市内全域の地盤の研究、調査が十分にされないまま、地下鉄やビルなどの建築許可が出されているのが聖市。六日エスタード紙には、聖市のショッピングセンターの三分の一が、環境に優しいと言いつつ、実際には経済的理由で地下水利用との報道もあったが、地下水汲み上げも、地盤沈下の原因となる。
 聖市居住局では地下の送電線や送水管、その他の施設の詳細な地図を作成する計画と五月二十五日エスタード紙が報じたが、地下施設の他、聖市の地盤や地質の地図が無いというのも大問題だ。脆弱な地盤に大規模建設、不安定な地層を掘っての地下鉄工事には大きなリスクが付いて回る。
 家屋倒壊やマイホームを失う不安に慄く住民をなくし、地下鉄工事の安全性確保のためにも、建設許可前の地質調査義務化や、早急な地質、地盤地図作成、再発防止策の検討、実施が不可欠だ。

522taro:2008/10/18(土) 08:05:49
ニッケイ新聞 2008年10月8日付け

スチグリッツ談=農業バブルに警鐘=資本強化と信用回復で突破

 ノーベル受賞者のスチグリッツ経済学博士が六日、ブラジルで農業バブルの崩壊が起きると警告したことを七日付けエスタード紙が報じた。
 国際的金融危機が、ブラジル農業に波及し、バブルの崩壊は避け難いと同博士がいう。営農資金の枯渇は長期にわたるので、営農システムも工夫する必要がある。
 今回の金融危機は、欧米が体質的に抱える問題だと指摘。米国の過ち、特に不動産ローンの危険は誰もが認識していた。だが最悪事態は、まだ来ていない。
 十年前、米政府が「我々は先進諸国に信用付与を要請しない」との支援不要声明を発表したことに対し、世銀の財務担当であった同博士は、その時すでに、米国の高みにたった態度に警告を発していた。
 米経済のあり方とFRB(連邦準備制度理事会)の対処にも、信用危機の責任がある。米国はブラジルのように、危機に学ばない。ブラジルは七〇年代、石油危機を理解できず借金を続けた。八〇年代、そのツケである悪性インフレに悩んだ。
 ブラジルでこれから、苦境にたつのは農業だ。ドル下落で多くの投資家が、コモディティに投資したから農業バブルを形成した。それがクレジット枯渇で融資が止まり、残った借金の決済に生産者は困るようになる。
 これからコモディティは弱気市場になる。伯国農業は打撃を受け、期待された農業大国は、受難の時代を迎えるという。
 ブラジルは、危機に対処するため銀行の資本強化とクレジットの回復が急務。しかし、外資の流入は当分期待できない。
 欧州はマーストリヒト条約により、金融支援を行った。その中に大量の米発行の不良債券が、交じっていた。この不良債券を始末するまでは、底なし沼に沈み続ける。
 何故、米経済は悪化したのか。国債を大量発行してイラク戦争を行った。今はその借金を、世界が払おうとしている。「こんな馬鹿げた時代は終わりにしよう」と同博士は強調した。

523taro:2008/10/18(土) 08:06:37
ニッケイ新聞 2008年10月8日付け

聖州知事、ペ州訪問=大統領選連立の足場固め

 セーラ聖州知事(PSDB=民主社会党)は十月一日、ペルナンブッコ州レシッフェにカンポス知事(PSB=社会党)を訪ねたと、十月二日付けヴァロール紙が報じた。表向きは税務協定としているが、大統領選を視野に入れた連立協定の根回しは明らかだ。
 カンポス知事は、PSB党首だ。連立宣言は時期尚早と、聖州知事がいうが戦略的な布石は明白。PSBには、ゴーメス下議もいる。またカンポス・ネーヴェスの政治同盟もある。
 PSBは現在、与党と連立関係にあり、ルーラ大統領が政権を担っている間、煙を挙げることはできない。聖州知事はアウキミン市長候補の選挙運動で肩すかしを食わせたが、ペルナンブッコ州の決選に進んだPSDB候補応援には奮闘した。

524taro:2008/10/18(土) 08:07:16
ニッケイ新聞 2008年10月8日付け

地方選挙=生活扶助が花盛り=北東伯、ルーラ人気に肖る

 北東伯の地方選では、連邦政府の生活扶助制度をまねたミニ生活扶助の公約が人気を呼んだ。連邦政府による同制度の約半分を、北東伯が占めている。それにミニ扶助金が上乗せされるのだ。
 ミニ生活扶助金を選挙公約にした候補者の都市は、レシッフェ、フォルタレーザ、マセイオ、テレジーナなど。公約は百レアルから上限が二千レアルの扶助という。
 生活扶助ばかりでなく、薬購入扶助や職業学校で学ぶ教育扶助、制服扶助、文房具扶助、大学への入学枠扶助、親元へ帰る旅費扶助など。
 北東伯は、九二%がルーラ支持の地元だ。ルーラ考案の生活扶助人気に肖りたいのが、候補者の心情らしい。生活扶助金を支給される家族が二〇%増えると、ルーラ票が二%増えるそうだ。

525taro:2008/10/18(土) 08:07:48
ニッケイ新聞 2008年10月8日付け

中銀、金融救済第2弾を

 中央銀行は金融危機の対策第二弾、預託金の再削減と銀行債権の再々割引、ドル競売、外貨の一時預けなどを検討している。金融市場の健康状態に応じて、ブドウ糖注射を打ち続けるという。欧米では中銀が銀行に資金注入をするが、ブラジルは反対に取り上げた。

526taro:2008/10/18(土) 08:08:17
ニッケイ新聞 2008年10月8日付け

聖市で特別ビリェッテの利用範囲拡大

 聖市交通局は、障害を持った学生、生徒の親や保護者が学校の証明書などを揃えて手続きをした場合、特別ビリェッテ利用を認めることとした。これにより、送迎時には無料でバスに乗れるようになる。また、四日時点の市役所側態度は不明だが、九月二十七日に裁判所がエイズ患者に対するバス利用無料化を義務付ける判決も出している。

527taro:2008/10/18(土) 08:08:52
ニッケイ新聞 2008年10月8日付け

東西南北

 「子供の日」前の四日に聖市の25・デ・マルソへ繰り出した人の数は五〇万人。聖市の七〇のショッピングセンターでも、十二日当日を含む週末の人出は二二〇〇万人と予想しているが、プレゼント購入の際には、品質保証マークの有無への注意も必要。中国からの輸入品などに、壊れ易いものや、塗料に重金属を含むものがあるという。
     ◎
 地方裁判所と上級司法裁判所で、死者の審理が行なわれ、五年半の実刑判決。嘘のような本当の話で、「イジエノポリスのマニアコ」は、二日の上級裁判決後、四月に死亡していたことが確認された。刑務所や裁判所の伝達網不備が原因で、死亡後も審理継続という例は珍しくないという。生きている人間の審理が後回しとなり、時間も経費も無駄となる伝達漏れへの苦情も出始めた。
     ◎
 サンバチームではカーニバルのテーマも決まり、練習が始まったが、このところ聖市で増えているのは騒音への苦情。バールなど、深夜まで営業している所では、騒音に加え、酔っ払いが真夜中に呼び鈴を押したりするケースもある。トラック乗り入れ規制で夜中に積荷を下ろす音なども問題になったが、季候の変わり目で寝ても寝ても眠たい人には無縁の話?
     ◎
 聖市南部で大通りの中央分離帯に突如開いた穴から下水道に落ちた十二歳男児が五日に死亡、六日に埋葬された。八月十五日の学校帰りに、バスから降り、中央分離帯を横切って横断歩道に向かう途中の事故。救急隊が何メートルか流された地点で発見したが、以後は入院したままだった。水道局職員が、裁判に持ち込まないよう小切手を持参したという葬儀は、悲しみと憤りの混じったものだったという。

528taro:2008/10/18(土) 08:09:29
憩いの広場が完成:高齢者に楽しい娯楽設備
 聖市西部パルケ・ダ・アーグァ・ブランカに住む高齢者たちは十日、素晴らしいプレゼントを獲得した。「高齢者のための共同の広場」と名付けられた広場には余暇を楽しむ二十一種の娯楽施設が完備、遊戯とスポーツを楽しむ老人たちのためにさまざまなサービスを提供している。同地区の相互扶助資金がジョゼー・セラ・サンパウロ州知事(PSDB)の応援を得て完成したもので、十日の落成式には州知事も参加、祝辞を述べた。ちなみに十月一日は世界の「高齢者の日」となっている。同広場は健康にさまざまな問題を持つ高齢者たちのために、緩やかな坂道や階段を設け健康増進に一役買うことが期待されているが、その安全性には万全が期されている。(十一日付けJT紙より)

529taro:2008/10/18(土) 08:10:16
市民はドル高騰で不安感:25・デ・マルソの売行き激減:消費者は先行き懸念し買い控え
 ドル高騰による経済危機と先行き不安が急速に高まっている。サンパウロ商業連盟のデータによると、一ドルが二・三一四レアルに急騰したことで中国からの輸入商品は軒並み値上げ、売行きが激減している。聖市都心部、二五・デ・マルソ街の商店街の小売り価格は最高三〇%の値上げ、売上げは昨年同期比で七〇%落ち込んでいる。同商店街では今年の一―九月、現金払いと分割払いの売上げ総額が昨年同期比で七%増加すると見積もっていたが、十月初旬の売上げ減少で増加は〇・七%に留まり昨年並みの売上げになったと訂正した。

≪輸入品は軒並み値上げ≫

 同連盟の会長によると、親たちは昨年、子供の日(十二日)のプレゼントにショッピングから六十レアル、露天商から三十レアルほど買っていたものを今年は倹約し半減。このため商品は売れなくなり、工業も生産を半減、失業者の増加に一役買っている。

 大統領は十日朝、ブラジリアで「わが国の不況はアメリカやヨーロッパと同様な大規模のものでなくより小規模のものだ。国民はクリスマスや年末年始にお祭り気分を損なうことなく安心して買い物をするよう」要請、「欧米並みの金融危機はブラジルには訪れないだろう」と楽観的観測を披露した。大統領は「自分の楽観的な気質は生来のもので、『大統領は国際的金融危機を過小評価している』と批判する向きもいるが、私はありもしない悲劇を売り物にする悲観主義者ではない」と強調。

 九日付けジアリオ・デ・サンパウロ紙はクリスマスに上がる商品と値上げ率を次のように予想している。玩具=輸入品が最高五%、国産品も部品が輸入品の場合は値上げ。食品=オリーブ、くるみ、干しぶどうなどの乾燥フルーツ。オリーブ油、パネトーネ、果物などの輸入品は最高三〇%の値上げ。飲料=ぶどう酒、ビールやその他の輸入飲料はクリスマスまでドル相場が現状維持だと最高三〇%の値上がり。飲料の輸入会社はクリスマスまでにドル相場が下がることを期待。電子製品=エレトロスによると、ドル急騰の影響をまともに受けているプラズマ・テレビなどの電子製品の輸入会社数社は先週から五―一〇%の価格調整を実施、今年中にさらに大幅な再調整が行われる見込み。コンピューター=十月末までに一〇%の値上げが見込まれている。国際航空料金=ドル相場に応じて料金が調整される。過去十日間で二〇%調整された。(十二日付けJT紙、十一日付けアゴーラ紙並びに九日付けジアリオ・デ・サンパウロ紙より)

530taro:2008/10/18(土) 08:10:56
女性に多い骨粗しょう症:治療には適切な食事と運動
 古くからある病気だが、ここ数年来、ブラジルで特に注目されるようになった病気として骨粗しょう症がある。骨の組成には変化がないのに骨の量が異常に減少、骨にすが入ったような状態に退化、もろく折れやすくなる。特に背骨に目立ち、痛んだり腰が曲がったりする症状が見られる。老人や閉経後の女性に多く、別名、骨多孔症、ポ語ではオステオポローゼ。

 ブラジルでは閉経後の三十歳以上の女性に多く、男性では七十歳以上の高齢者のうち一五%がカルシューム不足により骨の量が異常に減少、大根、ごぼうや煮過ぎた豆腐などにできる細やかな穴のすきまのようなものが入り、骨にすが入ったような状態になる。寝たきり老人の原因になる大腿部頚部骨折がこの骨粗しょう症から起こることから特に注目されるようになった。

 女性は月経閉止後、骨のカルシューム分が減少、カルシュームを多く含む健康食と適切な運動が骨の健康にとり重要な鍵となる。ちなみにカルシューム分を多く含む食糧として脱脂乳、チーズ、ヨーグルト、いわし、コウベ、ブロッコリー、キャベツ、ほうれん草などがある。

 高齢化に伴い骨は質量ともに退化、骨は折れやすくなり、痛みを敏感に感じるようになる。食べ物を通して摂取されたカルシュームは尿に混じり排出される。骨は更新、吸収、形成を繰り返し、成年期まで均衡がとれた健全な成長を遂げるが、老年期に入るとカルシュームの分離が始まり折れやすくなる。運動と太陽光線、ホルモン、ビタミンなどは骨の形成、成長にとって重要な要素だ。骨の予防と診断は人生にとり重要不可欠で、規則正しい生活と運動が骨の健康を保つ要因となる。

 年金生活者のマリア・リマさん(六七)は三年前に骨内に骨粗しょう症を発見したが、医師の指示を忠実に守り、運動と日光浴、野菜をふんだんに食べているので骨折は一度も起きていない。マリアさんの専属医師によると、筋肉運動と一日一時間の散歩、ブロッコリーやコウベなど野菜の常食を薦めている。マリアさんは「二〇〇五年から骨が骨粗しょう症を起こしているが、コレステロールを心配、牛乳を摂らなかったのが悪かった」と反省している。(十二日付けアゴーラ紙より)

531taro:2008/10/18(土) 08:11:34
治安悪化が顕著に:聖州警スト、一か月を経過
 十四日に一か月を経過した聖州民間警察ストは何らの進展もみられず、州政府と警官との交渉に行き詰まりが生じている。警官側は一五%の待遇改善を要求、州政府は六・二%の調整を承認、双方一歩も譲らず、警官隊は十六日午後二時からモルンビー球場前に千五百人の警官を集結、バンデイランテス宮へデモ行進をかけ、セーラ州知事との直接交渉を希望している。

 長期ストの影響で聖市の都心の治安が日増しに悪化。グァルーリョス市のクンビッカ国際空港をベースに来伯の観光客を扱い、聖市のホテルへの送り迎えを専業とするブラジル・ホテル協会(AMHOBRAS)の専務理事アントニオさんによると、一日平均一人の観光客が聖市の都心のホテルの前で強盗に襲われているが、グァルーリョス空港をベースとしない一般タクシーを含めると被害者はもっと増える見込みだ。被害が最も多い時間帯は午後九時半から午前二時の間で、危険地域として聖市のジャルジンス、モエマ、イビラプエーラ、ビラ・マリアナ、ビラ・オリンピア、イタイン・ビビ、アクリマソンなどの区域のほかABCのサンベルナルド・ド・カンポ市などが挙げられている。

 襲撃方法はほとんど一様で、オートバイに乗った犯人が狙う客を乗せたタクシーを追跡、タクシーがホテルの前で止まり客が乗車料金を支払い中か、聖市の自宅に着いたとき襲うのが常套手段で、ピストルを突きつけられた客は身包みはがされる。(十五日付けJT紙、エスタード紙並びに十一日付けアゴーラ紙より)

532taro:2008/10/18(土) 08:12:12
現金引渡しを拒絶:中国人女性撃たれ重態
 聖市最大の商店街、二五・デ・マルソ街で商店を経営する中国人女性シン・メイロさん(五四)は十三日午後一時半ごろ自宅アパートに侵入した三人組に六万レアル相当の小切手、レアル、円の引渡しを要求されたが拒絶したため至近距離から腹部を撃たれ重態、サンタ・カーザに運ばれた。同カーザで手術を受けたが様態は好転せず引き続き入院している。

 警察は犯人シセロ(二六)とシルバ(二三)、未成年者(一五)の三人を逮捕、奪われた金の回収にかかったが、回収された金は五万九千九百五十五レアル相当のレアル、円、小切手のうち僅か三百レアルのみで、ほとんどが未収だったため、犯人はこのほかに一人か二人の見張り役がおり、実行犯の三人をカバー、このカバー役が金を持って逃げたと推定、捜査にかかった。

 三八式口径銃を懐中にした三人組は十三日午後、シンさんが居住する二五・デ・マルソ街のコスモポリタン・ビルに到着、合鍵で入り口のドアを開け侵入した。侵入後、彼らは同ビル管理人のレナットさん(四五)と門番のアルメイダさん(五四)をピストルで脅し人質にとり、アルメイダさんは銃床で頭を殴られている。銃で脅された人質はシンさんが住む七階七十四号室へ三人組を同伴、人質ををアパートに入れている。後ほど帰宅したシンさんの夫も粘着テープで手足を縛られ夫人とともに人質にとられた。(十四日付けJT紙より)

533taro:2008/10/18(土) 08:12:47
ペットショップで餌盗む:軍警に見つかり射殺される
 十四日午前四時半ごろ、聖市東部ビラ・プルデンテのペットショップに未成年者(一五)を含む三人組が侵入、小鳥や動物の餌、犬の香水などを盗んだが、目撃者の通報で軍警パトカーに追跡された。パリオ車に乗った容疑者の一人ジエゴ(二〇)は聖市南部のアベニーダを逃走中、街路樹に激突、そのショックでパトカーと衝突、車体が全壊した。車の残骸にはさまれたジエゴは何とか抜け出し、三八式口径銃を懐中から取り出し軍警と銃撃戦を展開したが重傷を負い死亡。残る二人は逃亡した。

 被害者のペットショップ店の店主によると、これらの商品はすべて自分の店から盗まれたものだ。サンパウロ州の保安局によると、二台のパリオ車と未成年者が使っていた乗用車の盗難届けは出されていない。(十五日付けエスタード紙より)

534taro:2008/10/18(土) 08:13:19
ベロ市はキントン候補優勢 リオ市では緑の党が3ポイント有利
 二六日のベロ・オリゾンテ市長選は、キントン候補(ブラジル民主運動党=PMDB)とラセルダ候補(ブラジル社会党=PSB)の一騎打ちだが、Ibope調査によると、キントン候補は、ラセルダ候補に一八%の差をつけている(五一%対三三%)。

 テレビ、ラジオ無料宣伝番組開始と同時に急速に支持率の伸びたラセルダ候補だったが、途中から彗星のように出現したキントン候補に追い抜かれた。

 一方、リオ市ではガベイラ候補(緑の党=PV)が、Ibope調査によると、五四%の支持率で、これまで優勢だったパエス候補(PMDB)に三ポイントの差をつけた(四二%と三九%)。



2008年10月17日付

535taro:2008/10/18(土) 08:13:56
S&P理事のブラジル観 中銀の外準は47億ドル減る


 国際格付け機関S&Pのスキネラー理事はこのほど、ニューヨークで開催されたブラジル商業会議所パネルの席上で、ブラジル民間企業界が抱える債務に関して懸念を表明した。

 今年内に合計一〇〇億ドル、来年さらに元本同二〇〇億ドルの返済が控えている。為替デリバテイブ取引においてドル安に賭けて損失を蒙った企業の格付けを下げる。

 ブラジルの銀行は堅実だが小さな銀行は流動性逼迫に直面している。さきにブラジル外債格付けを投資グレードに引き上げたのは、困難な局面にあっても政府は適切な対応策の取れる体制にあると見たことによる。いま中銀はその力を発揮している、等と語った。

 他方、ブラジル中銀は、ドルの騰勢が高まったおりから九月一八日以降、為替市場でドル売りを実施しているが、一〇月央現在までに合計四七億ドルの売り。このため、外貨準備高は一四日現在、二〇三九億ドルになった。



2008年10月17日付

536taro:2008/10/18(土) 08:14:28
為替レートと株価
《ドル上昇、株価約一一・四%の大暴落 国際原油相場七五ドルを割る》



 一五日、サンパウロのドル相場は三%上昇で、R$二・一六五の引け値。

 一方、サンパウロ平均株価は米国のリセション入りおそれからダウ指数が七・八七%の大幅下落とあって、サンパウロ平均株価は一一・三九%の大暴落だった。指数は三万六八三三ポイントへ。出来高はオプション最終日でR$九七 億に膨れ上がった。

 ニューヨークのダウ指数は二一年来の大幅下落、サンパウロも一九九八年九月一〇日いらいの大幅下落。

 ペトロブラスはPNが一二・〇九%、ONが一三・八五%下げ、ヴァレはPNA一五・一六%、ON一八・五八%下げ、ウジミナスPNA一四・五二%、CSN製鉄ON一七・一一%とそれぞれ一〇%を上回る下げだった。

 大幅下げのため午後二時二五分から三〇分間、取引が中止となった。

 国際原油先物価格はバレルあたり七五ドルを割った。



2008年10月17日付

537taro:2008/10/18(土) 08:15:04
巨大なサンパウロ都市圏 その経済的影響の範囲 リオ、ブラジリアは2番目


 巨大都市サンパウロは、国内の一〇二八郡を経済的影響下におく。遠くは三五〇〇kmの地方都市にも及ぶ。サンパウロ都市圏は以上から国内唯一の全国的規模の存在である。これはブラジル地理統計院(IBGE)調べによる。



《地方都市圏は全国で70》



 〇七年度調査によると、サンパウロ都市圏人口は一九五〇万。経済的影響はサンパウロ州は勿論、三角ミナス、ミナス州南部地方、マット・グロッソ州、南マット・グロッソ州、ロンドーニア州、アクレ州を含め合計一〇二八郡に及ぶ。

 ブラジル総人口の二八%、国内総生産(GDP)の四〇・六%を占める。

 IBGEは全国の一二都市圏を選定、その影響を調査したもので、サンパウロはそのトップにある。二番目はリオとブラジリアである。リオ都市圏の人口は一一八〇万。ブラジリアは同三二〇万。GDPに占めるウエイトは、それぞれ一四・四%と六・九%で、サンパウロの四〇・六%に比べて小さい。

 残る九都市圏は三番目で、中でもクリチーバはGDPが九・九%、ポルト・アレグレ七・四%、ベロ・オリゾンテ七・五%で、この点では首都ブラジリアを上回る。

 今回の調査は公的行政機関や民間機関の存在、あるいは大手企業、教育施設(大学等)、衛生サービス面、大手テレビ局の存在なども調査データーの対象とした。

 民間大手企業の存在で見ると、サンパウロには全国の大手企業五〇〇社中の三六五社が本社をおく。リオがこれについで一一六社。

 航空路線、病院事情、テレビ局のカバー範囲、商業及び銀行サービス状況、定期交通便、主要農畜産物の仕向け先なども調査データーに加えられたが、そういった面からすると、ミナス州の一地方はベロ・オリゾンテとリオ両市の影響を受ける。

 IBGEは広大なブラジルには大中を除き七〇の地方都市圏が存在すると弾き出した。これをさらに小さく分け準都市圏が一六九存在するとした。



2008年10月17日付

538taro:2008/10/18(土) 08:15:37
S・アンドレーのCDHU 誘拐立て篭もり事件70時間経過
 サント・アンドレー市のジャルジン・サント・アンドレー都市住宅開発公社(CDHU)で発生した一五歳の少女エロアーちゃん誘拐立てこもり事件は、一六日午後二時現在、七二時間目を過ぎた。

 州警兵隊は、犯人のリンデンベルギ(二二)との交渉を行っているが、「犯行を後悔しているが、ここから刑務所には絶対行かない」と言い張っており、解決には時間を要する模様。

 リンデンベルギは誘拐したエロアーちゃんと以前交際があった。それが交際が解消したのをうらんで一三日午後一時半に立てこもった時、他の少女もいた。その一人ナヤラさんは、当局による交渉の結果解放された。いま、そのナヤラさんがエロアーちゃんを解放するよう犯人と交渉に当たっている。



2008年10月17日付

539taro:2008/10/18(土) 08:16:11
聖市長選 マルタ陣営必死の追い込み 防戦にこれ努めるカサビ候補
 マルタ陣営(労働者党=PT)は、二六日のサンパウロ市長決選投票までの余すところ僅かな期間中に支持率を挽回しようと必死の追い込み。

 ミドル・クラスとの対話、カトリック教会、及びエヴァンジエリカ教会の反対に翻意を求めて懸命の働きかけ。

 調査機関Ibopeによると、支持率五一%のカサビ候補(民主党=DEM)は同三九%のマルタ候補よりも一二ポイント高いが、追いすがるマルタ候補を振り切ろうとこれも必死の防戦。

 マルタ候補がルーラ大統領の応援にすがるのに対してカサビ候補は、セーハ州知事と各種重要イベントで行動を共にして票稼ぎ。

 さる五日の一次選で敗退したアルキミン候補(ブラジル民主社会党=PSDB)の一派は、その六八%がカサビ候補支持に回り、マルタ候補には同一七%。



2008年10月17日付

540taro:2008/10/18(土) 08:16:43
連警、PCCのメンバーをまちがって釈放


 裁判所からのファックスによる予備逮捕切り替え通知が連邦警察に届いたが、勤務時間外。それが原因で連邦警察担当者の目にふれず、都第一コマンド(犯罪組織PCC)の重罪犯が間違って釈放された。サンパウロで発生した。

 グアルーリョスの刑務所に収監されているPCCの数一〇〇人を刑務所爆発によって脱獄させようと図っていたフェルナンド・デ・ソウザ(二七)はさきごろ連邦警察によって逮捕された。

 暫定的逮捕だったが、危険人物であるところから期限直前に裁判所は予備逮捕に切り替えた。しかし、その通知がファックスで連邦警察担当課に送られたのが夜で勤務時間外。

 連邦警察当番担当はそれを知らず、逮捕期限が切れたことからソウザを釈放したもの。



2008年10月17日付

541taro:2008/10/19(日) 17:45:19
ブラジル代表帰国に15時間、最後までアウェーの洗礼!?
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 ブラジルが13日、W杯南米予選を戦ったベネズエラからの帰国に通常の倍以上の約15時間も要した。選手は疲弊し、練習はオフとなった。

 12日夜、民間機で移動予定が、開催地サンクリストバルの空港が悪天候で閉鎖。そのため、アンデス山脈の山道を3時間揺られ、別の空港(メリダ)へ移動した。しかし、そこでも民間機が約2時間遅延。選手はハムサンドと炭酸飲料だけで待機した。その後、マラカイボでチャーター機に乗り換え、リオデジャネイロに戻ったが、ホテル到着は結局、翌日(13日)午後。試合会場出発後、15時間も経過していた。

 ベネズエラ到着時には機内で約1時間半も待たされ、宿舎も騒音に悩まされた。15日に南米予選のコロンビア戦(ホーム)が控えるが、ドゥンガ監督は「我々の敵は違うところにあるようだ」と嘆いていた。

542taro:2008/10/21(火) 07:48:01
ブラジルの15歳少女、元交際相手に撃たれ脳死状態

10月20日15時52分配信 ロイター

 [サンパウロ 19日 ロイター] ブラジルのサンパウロ郊外で、22歳の男が以前交際していた15歳の少女などを誘拐し4日間監禁した上、少女を銃で撃つという事件が発生し、ブラジル中を震撼させている。医師団は18日夜、被害者の少女が脳死状態だと診断した。
 警察によると、男は先週、2年間にわたって交際した後別れた被害者の少女とその友人(15)を誘拐し、サンパウロ郊外のアパートに2人を監禁。17日に銃声がしたため、警察が同アパートに駆けつけた。
 少女は頭部や鼠径部(そけいぶ)に重傷を負った。友人も顔を負傷して現在も入院しているものの、命に別状はないという。
 警察は、銃を複数回発砲したとして、男の身柄を拘束している。

543taro:2008/10/21(火) 07:57:38
ニッケイ新聞 2008年10月9日付け

ドルが2.31Rでインフレ懸念=まだ続く為替変動=輸入食品卸価格10%調整=ほとぼりの冷めるまで心配

 為替市場は七日、ドルが五・〇九%上がり、二レアル三一二センターボへ付けたと八日付けエスタード紙が報じた。これはレアル高騰に賭けた企業が、為替差損を決済するためドル購入に走ったためと見られる。八月から現在までにドルが対レアルで四八%高騰したことで、中銀はインフレ到来の可能性を懸念している。小麦の輸入注文も、激減したようだ。
 ドル通貨に対するレアル通貨の下落は、国内の経済活動と二〇〇九年度予想インフレ率に暗い影を落とした。顕著な通貨の下落は、明白な減速経済をもたらし、国民所得の目減りを引き起こす。そして、消費の減退と産業の落ち込みに至る。
 ドル高騰がインフレの元凶であり、営業益の縮小と景気低迷の通用門なので政府は恐れる。投資の足並みも乱す。政府は輸出金融を工面したのに、ドル高騰で価値修正を余儀なくされる。上昇率が著しいと、価値修正は追いつかなくなる。
 ドルが一・五〇レアルとなったとき、多くの投資家が強いレアルに賭けた。この目論見は、見事覆された。中銀はドル高を抑えるため為替介入を行ったが、そのために外貨準備を使い果たすことはできないのだ。
 ドル高には、三つの原因がある。コモディティ下落と信用不安、それにレアル差損を埋めるドル購入。経済活動に与える為替の衝撃で、心配度が高くなった。国民の不安を慰める政府発表も、声が小さくなった。
 二〇〇九年の経済成長率は世界経済次第だが、〇九年後半から回復の楽観説と一〇年回復の悲観説と政府内でも二分している。次期大統領選を控える一〇年に、ルーラ大統領は花道を飾れるのか。
 ドルが前日比五%上がり、二・三一レアルとなったことで輸入食品と洋酒、小麦粉の注文が激減した。輸入品は在庫と船積みされた物のみとなり、年末の品不足が予想される。ドル高傾向は続きそうで、決済日はいくらになるのか心配。
 卸商は今週、輸入品に一〇%以下の価格調整を行った。小売価格は、値上げされた新入荷品といっしょに調整するらしい。ドルはどのレベルで落ち着くのか、商業界が見守っている。
 国産小麦の国内価格は過去二カ月間、三〇%値下げされた。一方、輸入小麦は二〇%の値上げ予想。ブラジルの小麦粉は、五五%が輸入品。小麦は栽培される土質の影響で、パン向きとマカロン向きに区別される。

544taro:2008/10/21(火) 07:59:47
ニッケイ新聞 2008年10月9日付け

聖市民23%が医療に不満=対策不足地区に半数居住=INSで必要度を指数化

 一〇項目の中から聖市の最重要課題を選べと言われた市民の二三%が保健・医療を選んだ、と九月二十三日のアゴーラ紙が報じたことに加え、八日エスタード紙も、聖市人口の半分は医療機関などが不足している地域に住んでいると報道した。
 アゴーラ紙報道のアンケートは、保健・衛生、交通、失業問題などの選択肢から一項目選択というもので、保健・衛生が最重要課題とした市民が二三%、以下、交通一五%、失業問題一三%、公害、公共治安が各一一%などとなっている。
 一方、八日エスタード紙によれば、聖市では、国連の人間開発指数(HDI)の要領で、医療機関や医療行政の必要度を算出したINSという指数を導入。INSは二〇〇七年に創出されたもので、医療の充実しているのは、市内九六地区のうち、ジャルジン・パウリスタ、アウト・デ・ピニェイロス、モエマなど、中央部の一九地区。一方、医療の充実度が低く、救急医療機関などの不足している地域は、パレリェイロスやジャルジン・アンジェラ、ブラジランジアなど、南部、東部、北部の一二地区。
 医療対策の不足している一二地区には聖市人口一〇八〇万人の約半分が住んでおり、これらの地区では、現在一一五ある救急病院(AMA)増設なども課題。市内の医療行政にも格差があることが明らかとなった。
 二〇〇八年のINSはまだ出ていないが、聖市保健局は「INSは日常的に使われる道具」となり、「必要度の高い地区を医療改善の優先地区とする」ことを確認。二〇〇九年に予定されているAMA増設(パレリェイロスとブラジランジア)の他、家族健康プログラムの浸透、家庭での対応や高齢者への対応の充実も、INSによって優先度が決められる。
 一方、六日フォーリャ紙によれば、一九八八年制定の現行憲法で改善されたものの一つが保健・衛生面。一九九二年には四六五〇市中、二四五〇市にしかなかった保健所が、二〇〇五年には五五五八市中、五五五二市に設置となったのは、新憲法下での公共サービス拡充の結果だという。
 診療拒否や暴力事件への対応策としても重視される保健・衛生面は、新市長の行政指針の一つともなると思われるが、今後はINSのような指数を全国的に適用し、各自治体の医療行政充実に用いることも可能だ。

545taro:2008/10/21(火) 08:00:18
ニッケイ新聞 2008年10月9日付け

聖市長選=PTが戦略変更へ=大統領選の前哨戦と認識

 PT(労働者党)執行部は七日、マルタ・スプリシ聖市長候補の得票数が予想を大きく下回り、拒絶票の多いことで戦略変更会議を開いたと八日付けエスタード紙が報じた。選挙参謀サンターナ氏の交代説まで出た。
 聖市長選の決選投票におけるDEM(民主党)とPSDB(社会民主党)連合対PTの構図が、二〇一〇年大統領選の縮小版と位置付けられている。ブラジルの政治はこれから、PSDB/DEM対PTの二極化が政治史に定着すると見られる重要な選挙だ。この見方は、与野党ともに一致している。
 もしもカサビ候補にマルタ候補が敗れるなら、全国レベルで受けるダメージは拭いがたいと、PT執行部は見ている。一次選で見せたマルタ候補の聖女ぶりは、逆効果だったらしい。
 同候補の拒絶票は、三五%で最も多い。これを減らし、中流階級を取り込む必要がある。二〇〇四年セーラ候補に敗れたのも、同じ理由だ。飛ぶ鳥を落とす勢いのルーラ人気に、いかに肖るかが課題のようだ。
 聖市長第一次選のPT敗因は、事前調査でマルタ候補がトップであったため気が緩んだこと。また執行部がPSDB内の分裂で、油断したことと思われる。PTの中流階級取り込み失敗は、これで二度目だ。PTの歴史を見ると、対立党の分裂をうまく利用して成長した党といえる。
 決選では、ルーラ御大直々のお出まし。大統領は、決選に進んだ十五都市の応援に出向くという。特に聖市とサルバドール、ポルト・アレグレには力を入れるらしい。マルタ陣営は大統領の応援で、演出効果を最大限に生かす工夫を求められている。

546taro:2008/10/21(火) 08:01:50
ニッケイ新聞 2008年10月9日付け

ナノテク=UFMGで新素材=セメントで工業部品代替

 ミナス連邦大学(UFMG)工学部は九月二十八日、ナノテクノロジーによるセメントの超硬質カーボン・パイプ(NTC)を三年がかりで完成と九月二十九日付けヴァロール紙が報じた。新製品の特徴は、クリンカーの中でセメントを熟成させるので、原価が非常に安価になり、商業的応用範囲が広いことだ。
 ナノカーボン・パイプの原理は十七年前、イイジマ・スミオ博士によって日本で発見され、大きな反響を呼んだ。日本では、五千種類の部品が、同セメント・ファイバーによって試作された。
 ナノカーボン・パイプの壁の厚さは、四ナノメートル。肉眼では、パイプの大きさが見えない。硬度は鋼鉄より硬く、電流や熱の伝導は非常に速い。この利点を生かして、従来のプラスチック部品や繊維、セメント製品を代替できる。

547taro:2008/10/21(火) 08:03:47
ニッケイ新聞 2008年10月9日付け

東西南北

 八日付けグローボ・サイトは「聖市証券取引所はジェットコースターと化している」と悲劇的な状況を描写した。後で持ち直したとはいえ、わずか三十分で六%も急落したのは尋常ではない。これは為替相場にも影響し、一時は一ドル=二・五三レアルにまで。中日新聞サイトによれば、同日の東京株式市場も終値の下落率は九・三八%、八七年の一四・九%、五三年の一〇%に次ぐ過去三番目となった。
     ◎
 ミナス州イビリテで六日夜、一三歳と一四歳の少年二人が生きたまま焼かれるという事件が起きた。頭部に銃弾を受けた上、大火傷をした状態で発見された二人は、病院に運ばれる途中で死亡。少年達の叫び声を聞いたという匿名の連絡で現場に向かった警察は、薬莢二つとアルコールの残ったフラスコを見つけており、麻薬関係の犯罪と見られている。
     ◎
 一方、パラー州タウアーでは一〇歳の少女が強姦されて殺されるという事件があり、容疑者をリンチにかけようとした住民が、七日朝、警察署に押し寄せた。容疑者は隣の市に移送された後で襲撃を免れたが、収まらない住民が暴徒化し、警察署とパトカーを破壊。署内にいた警官の発砲で住民一人が死亡した他、事態収拾のために派遣された二〇〇人の警官隊により、住民約三〇人が逮捕された。
     ◎
 ポルトガル語を公用語とする国々では、表記を簡潔化した上で統一することになり、一二年までに完全移行する予定。これにあわせ、マイクロソフト・オフィスの利用者には表記変更にあわせた無料の変換ソフトが提供されることになった。希望者は、 www.broffice.org/verortograficoからダウンロードできる。

548taro:2008/10/21(火) 08:04:27
為替レートと株価
《ドル、株価共に下落》



 一六日、サンパウロのドル相場は〇・二三%安で、R$二・一六の引け値。午前中に四・五%の上昇だったが、中銀が二度の介入で押し下げた。

 一方、サンパウロ平均株価は国際原油価格が七〇ドル割れ、一バレルが六八・五七ドルに来てペトロブラスの株価が七%台の下げ。これが全体を引っ張り一・〇六%下げ、指数は三万六四四一ポイントへ。出来高はR$五五 億だった。

 原油価格がこの九年間における最低レベルに値下がりしたのは米国の需要減が最大理由。

 投資家たちはコモジッテイー銘柄をさけ公共サービス、航空、ハイテク銘柄を物色している。これがペトロブラス株の値下がりにつながった。



2008年10月18日付

549taro:2008/10/21(火) 08:05:12
森林保護法だけでは不充分 セラード地帯を守れとNGO
 ブラジルの森林保護法は民間の地主に、その所有地の原生林の二〇%を維持するよう定める。これはヘゼルヴァ・レガウ(森林の法制保存区)と呼ばれる。

 これについて非政府組織のコンセルヴァソン・インテルナシオナール(CI)が「すべての地主がもれなく保護法を守ってもセラード地帯の生物全種類の二五%は絶滅する危険性がある」と見ている。対応策は民間のみでなく公有地における保存度を高めることとする。

 CIのセラード・パンタナル・プログラムを担当するマーリオ・バホーゾ氏は、森林保存区の二〇%が残ったにしても、それは現在の大西洋林(マッタ・アトランチカ)のように森林地帯がまばらな状態になると同様、大型動物の生存が困難になる。

 セラードは世界で最も豊かなサバンナであり、地球上の多様化生物の五%を包含する。それらの生物は気候保存、土壌保護、河川保護に重要な役割を果たしている。

 多様化生物の危機、それの原因にサトウキビ栽培が挙げられる。以前は大豆、トウモロコシが栽培されていた。そういった作物栽培がいまやサンパウロ州だけでなく、東北伯のピアウイ、マラニョン、トカンチンス、バイアの各州に広がっている。いずれも残されたセラード地帯に普及しつつある。



2008年10月18日付

550taro:2008/10/21(火) 08:06:43
縁故雇用で検察が問題視 近く上院、下院へメスか


 連邦最高裁(STF)の決定で国会議員の縁故雇用廃止が求められるが、上院、下院議会における解雇がなく連邦検察庁、ブラジリア検察から調査のメスが入りそうである。

 STFの同決定は暫定措置令(MP)として発令され、八月二九日以降に実施となったが、依然として守られないケースが多い。

 カロリーナ・ロマン検事は調査を求めており、まず上院議会、次いで下院議会に手をつける。

 ガリバウジ・アルヴェス上院議長は、われわれは法をおかしているわけではない。特定ケースがあり、それをどう処理するのかを共和国検事総長に問いただしているところである、と釈明。



2008年10月18日付

551taro:2008/10/21(火) 08:07:48
バングー刑務所責任者 射殺される
 リオ市で警備が最も厳重とされるバングー刑務所Ⅲを統括するジョゼ・ロウレンソ中佐の乗用車が一六日朝、プロモラールのファヴェラ前で銃撃された。犯人らは乗用車に六〇発もの銃弾を撃ち込み中佐は即死。

 ジョゼ・ベウトラメ州保安局長は、ロウレンソ中佐は日頃から準備されている防弾車を敬遠、護衛も断っていたと語っている。

 なお、二〇〇〇年九月いらい殺害されたバングーⅠ及びⅢの刑務所の責任者はこれで七人目。



2008年10月18日付

552taro:2008/10/21(火) 08:08:35
夏時間初日は 午前二時まで 聖市地下鉄運行
 日曜日(一九日)夜半から夏時間。時計の針を一時間進める。

 サンパウロ地下鉄はバス会社のCPTM同様、初日は特別に午前二時まで運行(普通は一時まで)。

 夏時間は来年二月一五日までつづく。



2008年10月18日付

553taro:2008/10/21(火) 08:10:19
伯国のフリーメーソン アマゾン自治区権防衛運動へ 現在、国内会員は30万
 ブラジルのフリーメーソンは三年前からアマゾンの自治権を守る運動に従事している。政治活動だが政党とは無関係。ブラジルにはグランデ・オリエンテ、グランデ・ロージア・マソニカ、グランデス・オリエンテス・インデペンデンテスの三団体が存在する。なかでも最初に出たグランデ・オリエンテ(大オリエント)が最大の組織。



《政治的活動を離れて久しい》



 同団体はリオのラヴラジオ・メーソン宮に本部をおきGOB・RJの略称を持つ。エドワルド・ゴーメス・デ・ソウザ大師によると「民主主義の復活と共にメーソンは、人民の要望に応じて働く必要を感じる。しかし、それは政府から報酬を受けずにである。我々は完全に独立した存在」という。以下は、ソウザ大師の説明。

 ▼今年の市長選挙に関してGOBは文書を作成し、リオ市長候補の一二人に送付した。

 ▼ブラジルにおけるフリーメーソンはブラジルの独立、奴隷解放及び共和政体宣言において政治的性格の活動に携わった。ヴァルガス政府の新体制で閉鎖されていらい、フリーメーソンは縮小し、もっぱら慈善事業、恵まれない層への支援に携わるようになった。

 ▼一九六〇年代の軍事独裁政権においても同様で、政府擁護、あるいは非難のために街頭に繰り出すことはしなかった。多くの陸海軍将校が会員だったことは事実だが、六四年革命の有力リーダーが会員だったという事実はない。

 ▼ フリーメーソンには多くの伝説がつきまとうが、これはフリーメーソン自体が好奇心のみで近づく人々を遠ざけるのを目的に生み出した。しかし時代は代わり、近代化と共にそういった伝説は維持できなくなった。 一九世紀末に悪魔崇拝(サタニズム)ということでカトリック教会から批判されたことがある。

 ▼一四世紀にエルサレム宮の騎士たちは教会及びフランスに追われ、建設業者団体に身を潜めたという伝えがある。現在、ブラジルには全体で三〇万人の会員がおり、うち一五万がGOB所属。

 ▼GOB会員は男性のみ。女性には別の組織がある。会員になるには善行証明書を提出し、選考委員会によって選ばれる。現在、会員には高等裁判所判事からタクシー運転手まで、その職業は幅広い(以上一二日付けエスタード紙より)。

  *フリーメーソン=一八世紀の啓蒙主義精神から生まれ、平和と幸福の実現を目標とする世界的規模の博愛主義団体。



2008年10月18日付

554taro:2008/10/21(火) 08:11:14
スト警官隊と軍警兵隊が衝突 バンデイランテス宮前で24人負傷
 増給を要求するサンパウロ州警察官のストは一ヵ月を経過した。

 一六日午後四時すぎ、スト警官約二五〇〇人がバンデイランテス宮へ抗議の行進を行った。軍警兵隊はこれを阻む態勢を整えていたが、スト警官たちはこれを強行突破しようと試みた。

 軍警兵隊側は、ゴム弾を発射すると共に催涙弾を投じて解散させようと図ったが、デモ行進阻止に派遣された一部の警官隊がスト側に合流、軍警兵隊中尉を殴打し、パトカー数台を破壊した。駐車場にひそんでいた一刑事が小銃を発射、弾丸がアントン大佐の下腹部に命中した。幸い弾は急所を外れていたが、もみ合いで二四人が負傷、近くの病院へ運ばれた。

 州政府側は最初からスト警官隊代表との会合を拒否する態度を守っているが、デモ隊は州政府側との会合を強引に希望していた。当日、バンデイランテス宮前で座り込んでいたスト警官たちをパウロ・ペレイラ・ダ・シルヴァ下院議員(労働民主党=PDT)が州政府代表と是非とも会合するように、とたきつける演説を行い、これが立ち上がりの原因となった。

 セーラ・サンパウロ州知事(ブラジル民主社会党=PSDB)は、急進派労組機関のCUT及びフォルサ・シンジカル、これに労働者党(PT)と労働民主党(PDT)の議員らがデモに加わった選挙がらみの行為、と批判した。



2008年10月18日付

555taro:2008/10/22(水) 08:16:28
ニッケイ新聞 2008年10月10日付け

ダッタフォーリャ調査=カサビ54%で引き離す=現職の強味を発揮=寄らば大樹のなだれ現象=マルタ支持は低所得層のみ

 ダッタフォーリャ調査会社は八日、もしも聖市長選の決選投票が今日行われたら、カサビ現市長(DEM=民主党)の支持率が五四%、マルタ元市長(PT=労働者党)は三七%という調査結果を発表と九日付けフォーリャ紙が報じた。アウキミン前知事(PSDB=民主社会党)に投票した人の大半がカサビ支持にまわるという調査結果となった。
 聖市長選挙の第一次選挙後、初めての支持率調査で、カサビ候補がマルタ候補に一七%の差をつけた。決選投票を十七日後に控え、現市長再選の可能性が出てきた。現職市長で州政府を握っていることは、同候補の強味といえそうだ。
 調査は七、八日、聖市の十六歳以上の一千九百六人に質問して行われた。誤差は上下二%。マルタ支持は低所得層のみで、低学歴で伸びていないのは意外だ。白紙と無効票の七四%がマルタ拒絶票、七一%がカサビ拒絶票であった。
 第一次選挙で他の候補へ投じられた票が、大部分カサビへ回ったらしい。調査では白紙票が五%、未決定は三%。合計八%は、マルタ候補の浮動票取り込みのチャンスが、限定されていることを意味する。
 カサビ票の切り崩しができないなら、マルタ候補は挽回の余地がないようだ。カサビは有効票で五九%の支持率、第一次選から二五%伸ばした。一方マルタは、八%伸びたに過ぎない。
 選挙裁判所の発表は、白紙と無効票を除いた有効票で計算される。ダッタフォーリャも、有効票で計算し発表する。
 第一次選で敗退した候補の票は、次のように山分けされる見込み。アウキミン票はカサビが七四%、マルタが一三%。マルフ票はカサビが六四%、マルタが二一%。ソニニャ票はカサビが六一%、マルタが二一%。その他の候補票はカサビへ二九%、マルタへ五七%が入る見込み。
 調査の結果、カサビ候補はまだTV政見放送も始まっていないのに、他党を総なめにしていることが判明。決選に向けてカサビ陣営は、応援に駆けつけた便乗組の面倒も見ることになる。
 マルタ陣営は、日当を払って大応援団をかき集め市内全域に送り出し、聖市をPTの旗で埋め尽くす計画。聖市最南端と最東端は、マルタ陣営の戦略拠点だ。

556taro:2008/10/22(水) 08:17:49
ニッケイ新聞 2008年10月10日付け

リオ州が殺人数トップに聖州は殺人流行の汚名返上=州毎の集計基準異なるも

 二〇〇七年の殺人事件被害者統計で、聖州の被害者がリオ州の被害者を下回り、殺人数トップの座が初めて入れ替わったと九日伯字紙が報じた。
 聖州六〇五七人、リオ州五七〇八人だった二〇〇六年の殺人被害者が、〇七年は、リオ州五五〇四人、聖州四八七七人となり、順位が逆転したもの。殺人減少率も聖州一九・五%に対し、リオ州は三・六%に留まった。
 エスタード紙は、暴行事件後の死者や警官との抗戦での死者も含む聖州と、これらを含まないリオ州との差は数字以上というが、人口からいっても、リオ州の殺人被害者数は聖州より上だ。
 一〇万人当たりの殺人被害者ではエスピリト・サント州の四一・六(二〇〇六年四七・八、以下同)が最多で、リオ州三五・〇(三六・七)、ペルナンブコ州三四・五(五〇・六)、マット・グロッソ州二九・〇(二六・八)と続く。もっとも、エスピリト・サント州では、警官との抗争も含む全ての殺人被害者を集計しており、集計基準を統一しないままの比較に不満を表明。この点は、聖州とリオ州の比較でも同じだが、警官との抗争によるリオ州の〇七年の死者は一三三〇人と報告されている。
 また、ペルナンブコ州の〇七年殺人被害者は、〇六年の四三〇五人が二九六二人に三一・二%減少と報告されたが、同州保安局は、実際は〇六年の四五七四人が〇七年は四四七九人と二・〇八%の減少と訂正した、
 ただ、〇七年五月に就任した同州知事は殺人の年一二%減少などを目標にし、殺人集団解体や殺人に関係した警官解雇などを積極的に実施。殺人はこれで七%減少した。
 各州のパトロール経費は、殺人事件の少ないピアウイ州の経費が、事件がなくて七〇・八%減少というのは特例で、概ね増額。それでも、機材購入などを含む捜査費はまだ不十分だという。
 例えば、フォーリャ紙が二〇〇八年末の一〇万人当たりの殺人数を一〇人以下にする目標達成の可能性が高いと報じた聖州。一九九九年の被害者一万二八〇八人が四八七七人にと六二・五%減少し、世界保健機構から「殺人流行」と言われた汚名は返上出来ても、五月二十六日エスタード紙が報じたように、〇七年の殺人事件解決率は二〇〇五年の六五・五%より低い四六・九%。犯罪防止と解決のため、今後も一層の努力が必要だ。

557taro:2008/10/22(水) 08:18:30
ニッケイ新聞 2008年10月10日付け

中銀決定=さらに232億Rを投入=貧血状態に輸血で血行促す

 中央銀行は八日、銀行の預託金へさらに融通性を持たせる規定を設け、金融市場に二百三十二億レアルを投入する意向を表明と九日付けフォーリャ紙が報じた。
 通貨委員会は先週、資金枯渇を緩和するため、六百億レアルを市場へ投入したばかりだ。米金融危機の悪化で国際金融の資金源が停止し、国内金融業界は資金繰りに困難を極めている。
 新中銀規定は、二つ。一つは、先の三億レアルの預託金割引を七億レアルに引き上げる。これで二十六銀行のうち十二行が預託金を免除され、六十三億レアルが金融市場に還流される。
 二つは十月十三日から、当座預金残高とCDB預金に対する特別預託金を八%から五%に引き下げる。これは二〇〇二年、政府が資金調達に困った時、銀行から預託させた制度だ。
 最初に行われた預託金割引で、大手銀行は中小銀行の債権二百三十五億レアルを購入した。それを中銀が買い上げると発表し、大手銀行はそれを待っている。
 中銀が苦慮するのは、資金調達ができない中小銀行の経営難。国際金融で融資を受けた国内企業が、融資契約の更新を願い出たが断られた。そのしわ寄せが、中小銀行を窮地に追い込んだ。
 欧米の金融市場に危機解消の兆しがなく、事態は悪化の一途にある。そのため、国内の中小銀行も経営が悪化した。大手銀行は取引を先延べにし、現在の手持ち資金を最悪事に備え握っておくべきか、迷っている。
 米発金融危機のブラジル市場感染を防ぐため、中銀の努力を評価するという見方が多い。金融システムが崩壊しつつある国際環境の中、各銀行は保有する債権の実体価格が分からない。
 多くの企業や銀行は、不良債権を抱えたまま動けないでいる。それを還流させるため、中銀が刺激剤を市場に注入したというのだ。

558taro:2008/10/22(水) 08:19:09
ニッケイ新聞 2008年10月10日付け

為替差損=輸出企業が倒産?=為替投機、救済対象に非ず

 サジアやアラクルースによる為替差損のようなケースで輸出企業の連鎖倒産の可能性が、閣僚の政策諮問委員会で議題になったと九日付けエスタード紙が報じた。
 大手六社代表が、同委員会に陳情のため訪れた。企業が積み立てた剰余金で為替投機を行い、金融危機のため裏目に出たのだ。幸い中銀の為替介入は、的を射た。
 中銀には、投機的な目的で金を使ったために為替変動の直撃を受け、経営危機に陥った企業を救済する意向はないという。しかし、ブラジルのシンボルともいうべき代表的輸出企業が潰れるのは、ルーラ大統領も忍びなく、公的資金投入の対象に入れている。
 これには閣僚らが、抵抗した。副大統領も「賭博で損をして、政府に助けてくれはないだろう」と皮肉った。中銀は「救済はしないが、営業支援はする」と答えた。

559taro:2008/10/22(水) 08:20:28
ニッケイ新聞 2008年10月10日付け

セラーナ市=聖州に北東伯市が=有権者の60%が出稼ぎ人

 聖州リベイロン・プレットに近いセラーナ市は、聖州の北東伯(ノルデステ)と九月二十九日付けヴァロール紙が報じた。市の人口は、三万八千人。サトウキビの収穫期は、市の人口は四万八千人に膨れ上がる。
 その六〇%は、北東伯出身者。季節労働者が、定着したのも多い。市が北東伯出身者で様変わりしたのは、一九七〇年から。市の有権者二万八七千人の六〇%が、北東伯出身者。市の税収は、八〇%が北東伯出身者の汗と涙の結晶。
 市長選の立候補者は、労働者全員が有権者カードの移転手続きを行うよう命じた。交換条件は、希望農場への転職や借家、宅地斡旋など。
 選挙運動は、〝飲用エタノール〟の給油を行う居酒屋やボテキン。候補者は、飲み放題のエタノール大判振る舞いで票買収。候補者は票田強化のため、北東伯から後続部隊を次々連れてくる。

560taro:2008/10/22(水) 08:22:50
ニッケイ新聞 2008年10月10日付け

東西南北

 サンタカタリーナで、六カ月前に家出した一九歳の青年が、自分の埋葬を伝えるラジオ放送を聞き、慌てて帰宅という事件。青年らしい死体が川に浮いていたとラジオで聞いた家族が、遺体を見ても本人との確信が持てなかったのが四日。青年が投票日に姿を現せば誤解も解けたのだが、青年が現れないため、本人だと思い込んだ家族は遺体を引取り埋葬した。ラジオでの放送を七日朝に聞いた本人は、大慌てで埋葬の事実を確認しようとしたという。本人を見た母親の泣いたこと。埋葬された遺体は、九日現在身元不明のままという。
     ◎
 粘土や砂の多い土壌のため、地下鉄の駅建設工事で陥没事故の起きた聖市ピニェイロス地区で、送水管からの水漏れによる直径五メートル、深さ三メートルの大穴出現。一キロ離れたところでも、直径一・五メートル、深さ五〇センチの穴が開いたというが、こちらは下水管の破損。八日には、送水管の破損箇所修理のため、周辺地域の一万五〇〇〇人ほどが断水の憂き目にあった。
     ◎
 聖市南部で九日未明、化学物質を運んでいたタンク車が大通りと橋とを結ぶカーブで転倒し、道路を封鎖。車から逃げ出せないまま、三時間後に救出された運転手はヘリコプターで病院に運ばれたが、タンク車から漏れた化学物質の処理などもあって封鎖解除が遅れ、イミグランテス道から市内に入る車が迂回路を探すなど、付近は長時間に渡って渋滞した。
     ◎
 聖市のイビラプエラ公園の池では、約三〇羽の黒鳥のヒナが親鳥と一緒に泳いでいる。オーストラリア原産種で、繁殖期が春。付近にはまだ沢山の卵もあるといい、卵やヒナを盗まないよう呼びかけがされている。

561taro:2008/10/22(水) 08:23:42
記録的在庫量に 中古車販売に鈍り


 中古車の売れ行きが鈍り、主要販売店チエーンの在庫が一〇〇万台と新記録。チエーンにもよるが、今月に入りクレジット不足もあって販売は一〇〜三〇%の減。

 一方、新車は乗用車及び軽商用車の売れ行きが一〇月前半に前月同期比で六・六二%減。業界団体のFenabraveの発表。



2008年10月21日付

562taro:2008/10/22(水) 08:24:20
為替レートと株価




《ドル株価共に続落 巨大電話会社誕生へ一歩》



 一七日、サンパウロのドル相場は二・〇八%安で、R$二・一一五の引け値。

 一方、サンパウロ平均株価は一時五%上昇していたが保てず〇・一二%安で引けた。指数は三万六三九九ポイントへ。出来高はR$四五 億だった。

 株価の乱高下はつづくが、平均株価は今週二・二一%アップだった。

 貿易金融逼迫が当面の問題だが、マーンテガ財務相は一七日「輸出業者向け貸し出しが目的の対金融機関ドル売りには金額的制限をつけない」とのべた。必要に応じて売却するというもの。 

 OiのBrt買収可能に

 電気通信庁(Anatel)は一六日、電気通信許認可法(PGO)の改正案を承認した。

 これによって固定電話会社同士の合併に関する制限がはずされ、Oiによるブラジル・テレコン(Brt)の買収が合法的に認められることになった。

 改正法案は議論が開始されてから承認に至るまで八か月間を要した。



2008年10月21日付

563taro:2008/10/22(水) 08:25:38
来期穀物収量5%減か 農融逼迫で無肥料栽培も 産地マット・グロッソで問題 


 世界的金融危機のおりから流動性逼迫が全般的に及ぶため、連邦政府は農業融資にR$五五億の追加を発表、ブラジル農業界への対応策とする。農業界は農融不足から来期は五%の穀物類減産を予想する。産地では無肥料のまま播種する生産者が三割とされ、農家自身「闇夜に鉄砲を撃つようなもの」と自嘲気味。



《政府は資金不足打開に懸命》



 中銀から資金を国内金融機関が入手しても農家の手にわたるのはまださき。大豆産地ゴヤスの西南部農業生産者・農産加工組合(Comigo)のアントニオ・シャヴァグリア理事長は、R$五五億が農業者に行き渡れば十分。しかし、この大事な時期にまだ農家の手に渡っていないという。

 マット・グロッソ州大豆生産者協会(Aprosoja)顧問、マット・グロッソ州綿花生産者協会副理事長のカルロス・アウグスチン氏は、政府は肥った銀行に資金を供給し、さらに肥らせている、と批判しながら、今回の世界的金融危機による国内信用逼迫は、運が悪いことに前期クロップ用借り入れ農融の返済期限とかち合ったと説明する。

 同州は大豆は全国の三割、綿花は五割を生産する。綿花のばあい、農家は前期クロップの輸出向けACC借り入れをこの時期に返済、その直後に同ACC契約を即時更新するのが普通。それが今年は銀行からまず以前の借金返済を請求される。契約更新の約束はない。

 いまひとつのクレジット・ルートにふつうは大手穀物クラッシャーと肥料会社があるが、今年は両方とも著しい減少。〇七年にマット・グロッソ州の大豆生産者の七割が肥料・素材メーカー、供給者やトレーデイング・カンパニーのクレジットに頼っていたが、今年は二四%に減っている。

 それだけではない。ドル高で肥料価格は五割高になり、肝心の穀物が値下がりしている。今年の大豆生産コストはヘクタールあたり八〇〇ドル。今年三月、シカゴ相場がブッシェルあたり一四ドルの頃、ヘクタールあたり収入は七〇〇ドル予想だった。いま国際相場は九ドルに下がっている。赤字になる農家に融資は当然出ない。

 ちなみに全国農牧連合(CNA)によると、ブラジル穀類(米、フェイジョン、大豆、トウモロコシ、綿花等)の来期収量は五%の減産予想である。

564taro:2008/10/22(水) 08:26:27
団地住宅たてこもり100時間 アルヴェス女性2人射殺の容疑


 サント・アンドレー市内の同名団地アパート(CDHU)に元恋人を人質にして一〇〇時間以上も立てこもり、ビルを包囲した軍警兵隊との交渉に応じず、恋人を解放するよう説得の仲介に立った少女をピストルで射殺し、恋人にも重傷を負わせたリンデンベルギ・アルヴェス(二二、元食堂従業員)は一七日、犯行後に突入した軍警兵部隊によって逮捕された。

 仲介役少女はエロアーさん(一五)、元恋人はナヤラさん(一五)。二人ともアルヴェスによって三二口径のピストルで撃たれていると警察が発表。

 ナヤラさんは一命を取りとめ病院で目下療養中。エロアーさんには臓器移植の提供を求めて八人が名乗りを挙げた。

 アウヴェスのほうはピニエイロス刑務所入りとなった。



2008年10月21日付

565taro:2008/10/22(水) 08:29:03
伯のフリーメーソン 歴史的人物の会員も多い


 グローボ紙日曜版によると、ブラジルは歴史的にフリーメーソンのつながりが深い。まず皇帝ドン・ペードロ一世がメンバーだった。

 共和国になってからの初代、デオドロ・ダ・フォンセッカ大統領、二代目のフロリアーノ・ペイショット大統領もメンバーだった。

 一九三〇年まで合計七人の大統領を出している。主な有名人を挙げるとドウケ・デ・カシーアス(軍人、大公爵)、フイ・バルボーザ(外交官)、ベンジャミン・コンスタン(仏人政治家、自由主義者、ブラジル旧憲法制定に影響)、サントス・ドウモン(ブラジルで飛行機の滑空に成功)、カルロス・ゴーメス(作曲家)。

 二〇世紀後半から政治面への影響を次第に失い、最後に出した大物はジャニオ・クワドロス大統領(一九六一年)。

 六四年革命に関しては軍事政権の立案者とも言われるゴウベリー・ド・コウト・エ・シルヴァ将軍がいる。

 その後になると故マーリオ・コーヴァス・サンパウロ州知事、アントニオ・パロシ元財務大臣がいる。



2008年10月21日付

566taro:2008/10/22(水) 08:30:10
八月の小売販売 依然伸びたが幅は縮小


 ブラジル地理統計院(IBGE)によると、八月の全国小売販売は量的には前月比一・一%増。金額的には一・二%増だった。

 前年同月比は量的に九・八%増、今年一〇・六%増だった。

 同金額的には一六・五%と一六・四%増。

 八月の小売の伸びを引っ張ったのはスーパー、ハイパー。食品値下がりによる。

 しかし、IBGE筋では消費者金融の金利引き上げがいくつかの業種に影響していると見る。調査対象の一〇業種のうち八業種が前月に比べて伸び率が下がっているもの。



2008年10月21日付

567taro:2008/10/23(木) 08:05:34
2009年リオのカーニヴァル、直前練習やテーマ曲決定の話題から

★2009年のカーニヴァル、下部であるAグループのサンバ・エンヘード集CDは、今年のカーニヴァル直前に突如クビの憂き目にあったマンゲイラのイヴォ・メイレリスのプロデュースでライヴ録音となる。できるだけリアリティを出すために、ライヴ録音を選択したリオ。ライヴ録音の会場となるのは、なんとラパのシルコ・ヴォアコール。スペシャル・グループと違った出来上がりが期待できそうだ。

★カーニヴァル会場での直前練習の日程も発表された。これはスタジアムを無料で開放し、参加チームの直前練習を公開するもの。演奏や振り付け、進行のチェックを各チームはこなす。パートによっては本番さながらの衣装で登場するものももちろんあり、本番の入場料が払うことのできない地元の低所得者層(?)を中心に圧倒的な支持を得ている。今年の特徴はAグループも各一回ずつパレード練習の機会が割り振られたこと。日程は以下なので、滞在期間があう方はぜひチェックを。写真は昨年の直前練習でチーム幹部と喧嘩するイヴォ・メイレリス。

2008/12/05(金) ベイジャ・フロール(21時)
2008/12/07(日) インペリオ・セハーノ(20時)/マンゲイラ(22時)
2008/12/12(金) ヴィラ・イザベル(21時)
2008/12/14(日) ウニドス・ダ・チジューカ(20時)/モシダーヂ(22時)
2008/12/19(金) サルゲイロ(21時)
2008/12/20(土) ヘナセール・ヂ・ジャカレパグア*(18時30分)/ポルテーラ(20時)/インペラトリス(22時)
2008/12/21(日) サンクレメンチ*(18時30分)/グランヂリオ(20時)

2009/01/09(金) マンゲイラ(21時)
2009/01/10(土) パライーゾ・ド・トゥイウチ*(19時)/インペリオ・セハーノ(21時)
2009/01/11(日) カプリショーゾス・ヂ・ピラーリス*(18時30分)/グランヂリオ(19時)/ベイジャ・フロール(21時)
2009/01/16(金) ウニドス・ダ・チジューカ(21時)/インペリオ・セハーノ(23時)
2009/01/17(土) ポルト・ダ・ペドラ(20時)/ポルテーラ(22時)
2009/01/18(日) インペリオ・ダ・チジューカ*(18時30分)/ヴィラ・イザベル(20時)/サルゲイロ(22時)
2009/01/23(金) モシダーヂ(21時)/インペラトリス(23時)
2009/01/24(土) ポルト・ダ・ペドラ(20時)
2009/01/25(日) アカデミコス・ダ・ホシーニャ*(18時30分)/マンゲイラ(20時)/ヴィラドウロ(22時)
2009/01/30(金) インペリオ・セハーノ(20時)
2009/01/31(土) エスタシオ・ヂ・サー*(19時)/ポルテーラ(21時)
2009/02/01(日) アカデミコス・ヂ・サンタ・クルス*(18時30分)/グランヂリオ(20時)/ヴィラ・イザベル(22時)
2009/02/06(金) モシダーヂ(21時)
2009/02/07(土) イノセンチス・ヂ・ベルフォード・ロッショ*(18時30分)/ポルト・ダ・ペドラ(20時)
2009/02/08(日) ウニアゥン・ダ・イーリャ*(18時30分)/ウニドス・ダ・チジューカ(20時)/サルゲイロ(22時)
2009/02/14(土) インペラトリス(21時)
2009/02/15(日) ベイジャ・フロール(21時/音響チェック・照明チェックを兼ねる)

(*はAグループ)

★最後は続々と決定するスペシャル・グループのパレード曲。先日12チーム全てのパレード曲が出そろい、下記で試聴できる。毎年恒例のCDのリリースはまだ先なので、それまではこちらでお楽しみ下さい。

 マンゲイラ

 モシダーヂ

 ウニドス・ダ・チジューカ

 ポルテーラ

 ポルト・ダ・ペドラ

 ベイジャ・フロール

 サルゲイロ

 グランヂ・リオ

 ヴィラ・イザベル

 インペラトリス

 ヴィラドウロ

 インペリオ・セハーノ

インペリオ・セハーノのみ1976年のテーマをリメイクし、1976年のテーマ曲を歌う。ちなみにマリーザ・モンチもファーストアルバムでカヴァーしている名曲である。F

568taro:2008/10/23(木) 08:06:35
ニッケイ新聞 2008年10月11日付け

危機対策で中銀に特権付与=中小銀へ行政介入も=国家通貨審議会が白紙状=救済案に画餅批判上がる

 国家通貨審議会(CMN)は九日、民間銀行の経営に介入できる特別権限を中央銀行に付与と十日付けフォーリャ紙が報じた。特別権限は、民間銀行が有する債権の強制預託や配当供与の保留、役員賞与の可否判断を可能とする。民間銀行と長い懇意関係がある企業と金融機関の情状融資にも中銀が介入し、不良債権の蓄積を避ける方針。
 中央銀行は、経営難に陥っている金融機関の救済に、必要なだけ公的資金を投入できる白紙委任状をCMNから貰った。この特別権限により中銀は、金融機関の現金出納や債権交換、抵当物件の鑑定、決済能力の認定などで行政指導を行う。
 六日に公布された中小銀行救済の暫定令は、CMNが細則を条文化し、中銀の特別権限を明白にした。中銀は銀行経営に直接介入を行い、経営難に陥る前段階で手を打つ権限を与えられた。
 介入の条件は、銀行が手持ちの保有債権を保証物件として中銀に預けること。中銀から見れば、レアルまたはドル建て債権の強制預託になる。経営難によって中銀の救済を求める銀行は、中銀の行政指導下に入る。
 そのような銀行の経営者は、手当てや賞与を取り上げられる。株主の配当も保留となり、中銀の判断で酌量される。歴代政府は過去、何度も金融危機で苦杯を飲んだ。過去の過ちは、繰り返さない考えのようだ。
 中銀が救済のため融通する資金は、銀行が再融資に使う資金ではなく見せ金だ。過去において、中銀が経営難の中小銀救済に融通した資金制度は全て失敗した。銀行が誰に融資したか、中銀は知らないからだ。
 CMN対策を金融関係者は、画餅だと見ている。中銀が債権を担保に中小銀を行政指導するといっても、実際に中銀が細部に渡って監督するのは不可能という。中小銀行の悩みは、市場の資金枯渇ではなく大手銀行が資金を抑えて還流させないことだとしている。
 経営者や幹部の賞与を取り上げるのは、働く喜びを取り上げるもの。中銀が預かる債権は、優良債権だけ。しかも、救済資金の一二〇%に当る債権提出を、中銀は要求する。つまり、百レアルを中銀から融通して貰うなら、百二十レアルの債権を出せというお触れだ。
 救済資金は、レアルにせよドル建てにせよ返済期限は一年。期限を過ぎると債権は競売にかけられ、二十レアルが丸損になる。中小銀行からは、中銀の金融救済案の実効性に対する疑問の声が上がっている。

569taro:2008/10/23(木) 08:09:43
ニッケイ新聞 2008年10月11日付け

インターネットに要注意=青少年を犯罪から守れ!=親子の会話や指導の必要

 二〇〇七年にインターネット利用者が四五〇〇万人を超えた伯国だが、青少年の二八%は、インターネットで知り合った人物と会うために親に無断で出かけた経験ありと十日伯字紙が報じた。
 非政府団体(NGO)SaferNetの全国調査報告によるもので、同NGOは、実際に同様の経験のある青少年は、二八%以上と見ている。青少年の五六%が同様の経験のある友人がいると答えているからだ。
 また、同NGOは、「こういった数字が児童趣味を含むポルノ映像急増の背景」と懸念表明。オルクッチなどの利用者に、交友リストに入れてくれと申し入れ、受け入れた相手から個人的な情報を聞き出したり、個人的に会うことを申し込んで来る場合、呼び出し手が児童趣味者や仲介役という可能性がある他、親が部屋に出入りするかを確認し、暗証をセットするよう勧めたり、年齢を偽ってポルノ映像を送りつけたりする例もある。
 ポルノ映像流布や児童趣味急増、インターネットで呼び出されて事件に巻き込まれるなど、インターネット絡みの犯罪は二〇〇四年以降毎年九〇%増加。コンピューターが自室にあり、親がアクセスできないよう暗証をセットするといった環境が、インターネット犯罪多発につながっている可能性もある。
 インターネットは子供の方が詳しいというジレンマに悩む親もいるが、SaferNetは、インターネットを健全な形で利用するためには、インターネット利用の利点と危険性を教え、青少年との会話を保つ、家族共有の場所にコンピューターを置く、などの工夫や、インターネットで個人情報が盗まれることも多いため、個人的な情報は極力流さないなどの注意の必要を説く。アクセスを制限するソフト利用もある程度有効だ。
 出会い系サイトに入った経験あり八〇%、対話型プログラム利用七二%といった青少年の実態を把握し、犯罪などから遠ざけるのは親だけの責任ではないが、インターネットで知り合った相手を呼び出し殺害といった事件も起きている現状で、インターネットで知り合った友人がいることを知らない親が二四%、子供のインターネット使用に基準を設けていない親が六三%といった数字も不安な情報といえる。

570taro:2008/10/23(木) 08:11:18
ニッケイ新聞 2008年10月11日付け

金融危機=予想以上の重体か=ドル変動は米大統領選まで

 聖市証券取引所は十日午後三時半現在、株価指数が九・一八%下がった。世界同時安で株式市場が溶解している感じだ。ブッシュ米大統領がG7に緊急会議の開催を呼びかけたのは、病気が予想以上に重体であることを暗示と十日エスタード・サイトが報じた。
 腹が痛くて、医者へ行ったとする。最初は鎮痛剤をくれる。次は麻酔を打つ。その次はモルヒネ。そして最後は、麻薬だ。一体、病状はどうなっているのか。快方へ向っているのか、それとも死を先延ばししているだけなのか。
 ドル高騰は国外の債務決済と流通量激減の他に、金融危機が予想以上に長引くことを想定し、大手銀行は万が一のため必要以上にドル通貨を買いだめしているらしい。ドル高は、相乗効果も多分にあるようだ。
 庶民にとっての関心は、ドル高騰と給料の目減り。為替関係者の見方では、米大統領選挙が終わるまで二レアル前後を往来する。その後は、下がると予想している。

571taro:2008/10/23(木) 08:13:07
ニッケイ新聞 2008年10月11日付け

青年・成人教育受講基準変更へ

 八日の教育審議会が、二〇一三年以降の青年・成人教育(EJA:旧スプレチーヴォ)受講者は一八歳以上と規定。最低授業時間数や通信教育規定なども承認されたが、学齢期に学校に行けずEJAを受ける四六〇万人中、一八歳未満は六九万人。北東伯では一八歳未満が三〇万人おり、一三歳の生徒もいる現状改善案の明示はなかった。

572taro:2008/10/23(木) 08:13:54
ニッケイ新聞 2008年10月11日付け

東西南北

 聖州海岸部で処理されている下水は三〇%以下で、未処理のまま川や海に流れ込む下水による水質汚染が深刻。岩塩下の石油採掘が本格化すればさらに深刻化する海洋保全のため、九日に聖州政府が、漁場回復のために漁を制限など、海岸線ほぼ全域を含む環境保全計画公表。海岸沿いの森林保護も願いたいものだ。
     ◎
 子供の日直前の九日、連邦直轄区で子供の日を祝うため公園に行った私立校生徒ら九〇人が、昼食による食中毒。二つの病院で診察を受けた生徒の中には入院した生徒も出たが、昼食メニューは鶏の見込みと豚の腸詰、マヨネーズサラダ。どれが原因となったかは不明だが、せっかくの祝いの遠足がとんでもない結末となってしまった。
     ◎
 殺人鬼と化した人物が「マニアコ(マニア)」と称される例が続くが、南マット・グロッソ州リオ・ブリリャンテで九日に「十字架のマニアコ」逮捕。死者の両腕を広げて足を組ませ、十字架の形で放置したことからついた渾名で、七月に男性、八月に女性、十月七日には少女を殺した犯人は一六歳。一九九八年聖市の「公園のマニアコ」を崇拝し、彼以上の人数の殺害が目標だった。夜になると殺意を感じるという二重人格で、自宅には事件を報じた新聞や被害者の所持品が保管されていた。犯罪の低年齢化も気を重くさせる。
     ◎
 南リオ・グランデ州サンタマリアで九日、電柱に絡まって動けなくなった、ジョアン・デ・バロス(泥で巣を作る鳥の一種)のヒナを住民が見つけて消防に通報。電力会社の職員らも見守る中で救出作業が行なわれ、無事救出のヒナは、子供の求めに応じた通報者の家庭で飼育されることになったという。

573taro:2008/10/23(木) 08:14:46
中国の経済成長低下が懸念材料 中国製品の安値攻勢も
 ブラジルにとって米国につぐ二番目の貿易パートナーである中国の経済成長が二桁を割り、第3四半期に九%に来たことがブラジル工業界にとって懸念材料である。

 米欧が金融危機に直面したいま、中国がさらに製品価格を下げてエマージング諸国市場に安値攻勢をかけてくることが考えられる。

 ブラジルが最も被害を蒙るのは電気電子製品、履物、衣料品類。また、中国が不況のためブラジルからの輸入を減らすことも考えられる。

 ブラジルの対中輸出品の八割は鉄鉱石と大豆関係である。

 ブラジル鉄鋼院(IBSによると、ブラジルは一五アイテムの鉄鋼品の輸入関税を〇とした。そこを中国が狙って攻勢をかけてくる心配がある。

 両国の貿易内容を見ると 今年一〜九月の中伯貿易は輸出一三七億ドル、輸入一四八億ドルでブラジル側が一一億ドルの入超。昨年は一年間で一八億ドルの入超だった

 主な中国向け輸出品は大豆が最も金額的に大きく四七億ドル。ついで鉄鉱石三二億ドル。原油九億八〇〇〇万ドル、大豆油六億二〇〇〇万ドル、パルプ五億ドル。

 中国からの輸入品は電話用サーキット七・四億、パソコン用パーツ、付属品六・五億、パソコン五・一億、コークス四億、携帯電話のパーツ三・六億、電気用モーター、トランス三・三億ドル等々。



2008年10月22日付

574taro:2008/10/23(木) 08:18:16
財務省、中銀の発表 R$65億の新規資金供給


 二〇日、マーンテガ財務相とメイレレス中銀総裁によって、新たに国内金融市場にR$六五億の資金供給が行われる旨の発表があった。

 主として農業、及び土木建設業界向け。マーンテガ財務相は、農業界へはR$二五億の新規追加と発表した。ただし、これは金融政策審議会(CMN)が承認する必要があると伝えた。



2008年10月22日付

575taro:2008/10/23(木) 08:21:22
為替レートと株価
《ドル僅少高、株価八・三六%高騰》



 二〇日、サンパウロのドル相場は〇・〇九%高で、R$二・一一七の引け値。

 一方、サンパウロ平均株価は八・三六%上昇、指数は三万九四四一ポイントへ。出来高はR$五一 億だった。

 ペトロブラス株は一〇%台、ヴァレ株は一二%台の上昇だった。世界の株価が上向いたのに連動した。

 米国ではダウ及びS&Pが四%台、ナスダックが三%台の上昇だった。

 バーナンキFRB議長による米国における追加経済安定化策の発表を株式市場が好感しての株価暴騰。

 一方、為替市場では中銀が介入したにも拘わらずドルは下がらなかった。輸出関連では四銀行に計一六億の貸付けが行われた。



2008年10月22日付

576taro:2008/10/23(木) 08:22:24
民主、かさびに大きく期待 聖市を党市政の見本に 次期大統領選挙への党略ねり
 二六日の市長決選投票は、さる五日の市長選挙(市会議員含む)で過半数をとれなかったトップ候補と次点候補の票争いだが、一九八五年の市長直接選挙制度復活後における最も変化に富んだ激戦が各市で繰り広げられ、その結果、選挙後の政治家、政党、政党間提携のあり方に重要な変化をもたらすことが予想される。



《聖州知事にも立候補せず》



 サンパウロ市のばあいにそれが最も濃厚である。選挙がすみ開票が終わるまで断定はできないが、世論調査機関の中間発表はジルベルト・カサビ候補(民主党、DEM)が有力。マルタ・スプリシー候補(労働者党=PT)をおさえて勝てば、DEMに大きな変化をもたらす。

 DEMはさる五日の市長選挙で多くの有力候補が敗退している。リオ市ではセーザル・マイア市長グループによる四期連続のDEM政権が終わる。同党のソランジェ・アマラル候補は獲得した有効票が四%にも満たなかった。

 故アントニオ・カルロス・マガリャンエス上院議員(ACM)の地元、バイア州サルヴァドールでは、直系のACM・ネット下院議員が、選挙前まで支持率トップだったのが開票してみたら落選だった。

 以上の状況から同党は今後について再検討を迫られ、ルーラ大統領の支援するマルタ候補を制するであろうカサビ市長(再選)を重要視する。勝てばDEMにとって重要な存在となる。

 党方針は二〇一二年まで、サンパウロ州知事選挙に出ることなく任期を全うし、DEMの市政の見本とする事にある。党のスター的存在として二〇一〇年の大統領選挙における党の政治戦略に重要な役割を果たす。

 DEMのホドリゴ・マイア党首(下院議員)は、カサビ市長はジョゼ・セーラ市長が州知事に立候補した結果、その後任に副市長から昇格したのだが、党内部では誰もそれが偶然の出来事とは見ておらず、市政への行政手腕、政治家としての力量を持つ政治家として当然の帰結と見るという。

 ちなみにカサビ候補は、マルタ候補に一五ポイント・パーセントの支持率差(世論調査)をつけている。これはセーラ候補が〇四年にマルタ候補につけた九・七ポイント差を大きく上回る。



2008年10月22日付

577taro:2008/10/24(金) 07:53:46
ニッケイ新聞 2008年10月14日付け

マンテガ財務相=「伯国版サブプライムではない」=経済システムは健全=金融派生商品損失に言及=〃水源〃枯渇で資金難

 国際通貨基金(IMF)の定期総会に出席したマンテガ財務相は十二日、金融危機の世界への影響について「途上国にも情け容赦なく襲いかかる。その影響をまともに被るのは一般庶民だ」と表明したと十三日付けエスタード紙が報じた。金融派生商品で大損を生じた伯国企業もでたが、経済システム自体には大きな悪影響はないとの見方を示した。いつ金融システムが正常化するのかが、最大の関心事のようだ。
 米金融危機は、金融混乱の津波となって世界の最貧国を襲う。「これは食料や運賃の値上げとなって襲うので、被害を受けるのは庶民階級だ」と財務相はいう。伯国はボウサ・ファミリアなどで格差が縮小しているが、世銀は最貧国への支援を強化すべきだと主張した。
 記者会見に臨んだ財務相は、次のように伯国経済の見通しを述べた。
 アラクルス、ボトランチンなどが行なった金融派生商品の先物取引総額は五百八十億レアルといわれる。決済時期に差があるため、損失額はまだ確定していないが、同財務相は「これはブラジル版サブプライムではない」と強調する。為替変動による損失であり、これらの企業の経営内容自体は充実しており、金融市場が正常化すればいずれ容易に回復できる損害だ、という。「金融システムや産業経済がそれで病むことはない」と語った。
 ブラジルの金融市場で流通量が枯渇しているのは、国際金融の〃水源〃が干上がったため。政府の懸念は、いつまで続くか分からない金融混乱のために予算計画が立てられないことと説明した。
 ブラジルと米国の危機が異なる点は、米国の金融ルールが不備であったこと。米五大投資銀行が経営難に陥ったのは、資産の四十倍もの債務を抱えたこと。一歩間違えれば、まるで保障がなく無謀であった。
 ブラジルの金融システムは石橋式で、最高十倍を上限としている。それに引き換え、米国では投資銀行が大量の不良債権を抱え、金融市場へ病原菌を流していた。結果として米金融市場が冒されたのだ。その点、ブラジルは健全といえる。
 米金融危機が、ブラジル経済を損なうことはない。ただ川上で水枯れしたので、川下に水が流れてこないだけ。そのため政府は、非常用水を注いで急場を凌いでいる。正常に水が流れれば、全ては解決する。

578taro:2008/10/24(金) 07:54:23
ニッケイ新聞 2008年10月14日付け

俄然トップの聖市影響力=国境越え大陸にまで及ぶ=地域間格差はまだ歴然と

 ブラジル地理統計院(IBGE)が十日、国内の代表的な都市が周辺地域に及ぼす影響力の大きさを算定し発表と、十一日伯字紙が報じた。
 今回発表の各都市の影響力は、二〇〇七年の実態に基づくもので、一九六六年も影響力国内一だった聖市は影響範囲をさらに広げ、聖市を中心とする経済圏に属する市は一〇二八。聖市経済圏人口は五一〇二万人(総人口の二八%)、経済力は国内総生産(GDP)の四〇・五七%。
 聖市の影響力は、道路網や銀行網の発達、航空路線拡充などによって拡大してきたが、本社は聖市近辺という多国籍企業など、その影響力は大陸にまで及んでいる。その意味で、聖市を中心とした経済圏の発展は、聖市経済圏で生産、または聖市経済圏を通過して全国に送り出される物資が圧倒的に多いという状況にもつながり、依存性を高めるという弊害もある。
 聖市に次いで影響力が大きいリオ市経済圏に属すのは二六四市、地域内GDP一四・三四%、人口二〇七五万人。各州都経済圏人口は、フォルタレーザ、レシッフェ、ベロ・オリゾンテ、サルバドール、クリチバ、ポルト・アレグレ、ブラジリア、ベレン、ゴイアニア、マナウスと続く。
 以上一二州都は、地域影響力の大きさでAクラスとされるが、聖州カンピーナス市は、経済力や大学数など、州都に伍する実力都市で、経済圏人口が九五万五〇〇〇人以上などの条件を満たすAクラス都市の中で唯一、州都ではない都市だ。
 また、聖州では、リベロン・プレット、サンジョゼ・ド・リオ・プレット両市が、経済圏人口四三万五〇〇〇人以上のBクラス都市に属し、州都並みの実力都市の仲間入りを果たしている。
 今回調査では、南東伯の経済力や大学数などの集中とともに、聖市やリオ市の経済圏は医療体制も充実など、様々な意味で経済発展の恩恵を受けていることも報告。
 また、買い物のための移動距離は、国内平均四八キロに対し、南伯二九キロ、北伯一〇二キロ。医療機関までの距離は、国内平均五四キロに対し、南伯三七キロ、北伯一〇三キロなどの数字は、国内の地域格差が依然大きい事の反映でもあり、政策面の不均衡や不備が指摘された他、一九六六年には誕生間もなかったブラジリアや、ゴイアニアの後塵を拝したマナウスの伸張ぶりが報告された。

579taro:2008/10/24(金) 07:55:16
ニッケイ新聞 2008年10月14日付け

CEPAL=伯国で銀行再編が=金融危機に耐える体制を

 CEPAL(ラテン・アメリカ経済機構)は十三日、金融危機がブラジルに銀行の再編をもたらすと発表したことを十三日付けフォーリャ・オン・ラインが報じた。
 ラテン・アメリカの国々は、今回の危機に耐える健全な銀行システムを築いた。これはシステムの基本を外国から導入し、改良を加えたものだ。政府の救援もあるが、ラ米の銀行で破綻に至ったものはない。
 ブラジルの銀行では、金融危機の影響を被って苦境に陥った小銀行がある。これら小銀行は今後、金融危機に備えて体力をつけるため、他行と合併する必要がある。
 この見方が妥当なら、大手銀行が中小銀行を吸収するものと思われる。中銀では、中小銀行対策がいつも、頭痛の種であった。これら中小銀を救う暫定令を発令するなど、数々の手を打った。
 また政府は、中銀が経営不振の銀行へ行政介入をする特権付与や公的資金の投入などを行った。米金融パニックの影響は、ラテン・アメリカへ容赦なく降りかかる。CEPALは、ラテン・アメリカ金融業界の将来を懸念している。
 ラテン・アメリカは二〇〇七年、平均で五・七%の経済成長率を達成した。それが二〇〇八年には、四・六%か四・七%が見込まれている。しかし、問題は二〇〇九年を、どう過ごすかにかかっている。
 金融危機を無事に逃れて四%位と見ていたが、最近の情勢から三・五%に下方修正せざるを得ない情勢になってきた。〇二年から〇七年は、貧困者数が四四%から三五%へ減ったのに、物価高騰が門前に待ち構えているとCEPALは報告している。

580taro:2008/10/24(金) 07:55:55
ニッケイ新聞 2008年10月14日付け

米金融危機=伯人から解雇される=世知辛くなった米国就労

 米金融危機の影響で米国在住のブラジル人が、解雇旋風の憂き目に遭っている。多くのブラジル人出稼ぎが就労した建築現場は、最も危機の影響を受けた産業部門だ。
 多くのブラジル人労働者は失職後、民家の清掃や塗装修築などで糊口を凌いでいる。収入の激減と増税、金利上昇による月賦の増額などで板ばさみになっている。
 中流階級に属し、サブプライムで住居を失った米人が多い。失業者も多い。そのため清掃の仕事も減った。自分の家の掃除は、自分でするようになった。生活スタイルが、変わったのだ。
 生活環境の変化は、ブラジル人ばかりではない。米国人も金融危機で、自宅と職を失った人が多い。そのしわ寄せがブラジル人に来るので、帰国を考えている出稼ぎが多いようだ。

581taro:2008/10/24(金) 07:56:59
ニッケイ新聞 2008年10月14日付け

外車の売上が半減=ドル高で輸入特売店ご難

 ドル高で輸出は有利になったが、金融混乱で牛肉輸出が減少。牧畜生産者は出荷を、精肉解体場は屠殺を減らした。
 そのため解体場は卸価格を一五%引き上げた。スーパーは近く、価格調整を行うと通知。牧畜生産者は生体相場が、希望額に達するまで出荷を調整するといっている。
 ドル高の影響を最も受けたのは、外車代理店で売上が五〇%減。問屋街のヴィンテ・エ・シンコ・デ・マルソは、中国やパラグアイ、インドからの輸入品の売れ行きが三〇%落ちたという。
 宝石店や高級婦人服、服飾品の高級品販売店は、顧客が証券取引で損害を被り、ピタリと客足が途絶えたという。外車販売店では、手付金に渡した小切手を返してもらう顧客が増えた。
 ベンツを三十一万三千レアルで注文した顧客は、受け取る時四十七万レアルを払わされた。いつもは買い物客でゴッタ返すガレリア・パジェーも、閑散としている。

582taro:2008/10/24(金) 07:57:36
ニッケイ新聞 2008年10月14日付け

ローン活用基準変更か

 分割払いでの物品購入には、品物の価格や購入者の収入により一〇〜三〇%の手付金の支払要求、分割は六〇回まで、金利引き上げ、などの変更が行なわれると八日アゴーラ紙。車購入などにローンを活用していた中流階級の購買力低下に直結しそうだが、分割回数は三六回までにすべきとの声も出ている。

583taro:2008/10/24(金) 07:58:36
ニッケイ新聞 2008年10月14日付け

東西南北

 伯国の守護者ノッサ・セニョーラ・デ・アパレシーダを祭る「聖母アパレシーダの日」の十二日、聖州アパレシーダに一六万人、カンピーナスに一〇万人の熱心な巡礼者たちが集まった。同じカトリック恒例行事のパラー州ベレンのシリオ・デ・ナザレは二〇〇万人の人出で賑わった。
     ◎
 聖市内の駅や公園に置かれたピアノが話題を呼んでいる。通りがかりの人や話を聞いて出向いた人など、演奏家は一本指で鍵盤を押さえる素人からプロの音楽家まで。聴衆の反応も、信号待ちのバスの中で音色を楽しむ人、突然の演奏に足を止め聴き入る人、音楽に合わせて歌い出す人など様々。セーのポウパテンポ、ラルゴ・ダ・サンタセシリア、サントアマロ駅、ルス駅、パチオ・デ・コレージオ、ラルゴ・デ・ピニェイロス、パルケ・ダ・ジュヴェントゥーデ、イビラプエラ公園のテント(マルキーゼ)で十八日まで。
     ◎
 リオ市で開かれている交通安全週間のキャンペーンで、一〜九歳の子供の場合、一〇人に付き三人が交通事故の犠牲者となっているとの報告。死亡者の五〇・八%は車にはねられたもので、子供を道で遊ばせない、道路を渡る時は子供の手首を握る、などの注意の他、車で出かける時は、子供用の専用シートを利用することなどへの注意も促された。
     ◎
 二〇〇七年の聖州での肝移植の一一%は、劇症肝炎患者で、移植が遅れれば命を落とすケースだったという。一方、子供の心臓移植では、七割が適合する臓器が提供される前に死亡するとも。その意味で、聖市南部のロドリゴ君(4)が心臓移植を受け、無事に子供の日を祝えたことは特筆に値するニュースだ。

584taro:2008/10/24(金) 08:01:25
為替レートと株価
《ドル高騰、株価下落》



 二一日、サンパウロのドル相場は五・六二%高で、R$二・二三六の引け値。

 一方、サンパウロ平均株価は一・〇一%安、指数は三万九〇四三ポイントへ。出来高はR$四三 億だった。

 米株安を見た投資家らが前日の高騰を利用して利食い売りし下げたもの。

 ドル相場は中銀がドル売りを行ってもおさえ切れない。

 メイレレス中銀総裁は二一日の下院議会で、米リーマン・ブラーザズの破綻いらい、国内ドル高対処のため合計二二九億㌦を為替市場に投じた、と説明した。



2008年10月23日付

585taro:2008/10/24(金) 08:02:48
ピニエイロス地下鉄駅陥没 爆破作業につきICが新たな見解
 サンパウロ市地下鉄ピニエイロス駅工事現場の大陥没事故(七人死亡)の原因を調査中の犯罪院(IC)は二〇日、新たな事故原因に関する見解に至った。

 工事のための爆破があったので、昨年一月一二日に工事作業は中止していなければならなかった。

 さる八月に出したリポートでは爆破は影響なかったとなっていた。

 これに対して技術研究院(IPT)の調査は、同日行われた爆破は規模的には大きなものではなかったが、震度によりトンネル壁面に亀裂が生じた、と影響を報告している。

 工事会社コンソーシアム側は、同日朝の爆破から午後の陥没までは他に爆発作業は行われていないとしている。



2008年10月23日付

586taro:2008/10/24(金) 08:03:39
エロアーさんの父親に殺人容疑 東北伯の警察から追われる身


 エロアーさん(一五)をピストルで射殺し、ナヤラさん(一五)に重傷を負わせたCDHUアパート百時間立てこもり事件の犯人リンデンベルギ・アルヴェス(二二)の父親、ジョゼ・ルシアーノさん(六三)はジョン・ペソーア市から三三〇キロメートルの農村に住む。

 東北伯パライーバ州の在住で、家を出てからもう二〇年になるが一度も家に帰ったことがない。家人がテレビのニュースを見て息子の事件を知らせてくれた。息子は罪を償う必要がある、と語っている。

 一方、アルヴェスのため人質にとられピストルで射殺されたエロアーさんの父親、エヴェラウド・サントスは、東北伯アラゴアス州の警察からリカルド・レッサ警察署長殺害容疑でマークされ一五年も逃げ回っていることが判明した。事件は九一年に発生している。

 サンパウロ市に住み、アウド・ダ・シルヴァの偽名で通していた。当局によると、サントスは元警兵隊伍長で、犯罪組織にからんだため追放になっている。今回のCDHU事件では一度顔をみせただけ。行方をくらませている。



2008年10月23日付

587taro:2008/10/24(金) 08:04:41
リオ市内の最近の事件・事故
《有名実業家射殺》

 リオ市内で有名人殺人事件がつづく。一九日、アルトウル・センダス社長(センダス・グループ、七三)がレブロンの自宅アパートで家族が雇っている運転手、コスタ・ジューニオルによってピストルで撃たれ、サマリターノ病院に運ばれたが死亡。

 運転手は警察に自首、ピストルが暴発したのが射殺原因と説明、遺族にわびている。センダ氏と直接話していたが口論となった結果という。

 警察では、センダス氏が撃たれる寸前に顔面を手で覆うた。そのときに左手の指がピストルの弾に当たって負傷した。暴発ではない、と見る。



《市会議員射殺》

 リオのアウベルト・サーレス市会議員(キリスト社会党=PSC)は二一日午前九時三〇分、ロウレンソ・ジョルジ病院近くのAv・アイルトン・セーナで前方を悪漢一味の車にさえぎられ、停車したところをピストル乱射を受け、病院に運ばれたが三時間後に死亡した。

 大勢のドライバーたちの目前での犯行。



《改装中二階建家屋が崩壊、五人負傷》

 リオ市内イパネマで二階建て住宅の一部が崩れ落ち、五人が負傷した。ヴィスコンデ・デ・ピラジャ街とファルメ・デ・アモエド街の角の建物で文化環境保存区(APAC)所属。

 一か月前から内部改装が行われていたが市役所に未届けの工事。目撃者によると、中にはペットショップと食堂があり改装中にくずれ、あっという間に崩壊した。煙が出て火災が気遣わ

れたが消防署の出動が早く消火した。

 人々は慌てて飛び出し五人が負傷。

 リオ市内では今年五月、工事中の五階建てビルがくずれ、負傷者が一人出た。これも市役所の監督不足が原因。

 また、昨年二月にはカナダ・ホテルのひさしが崩れ落ち、死者二人、負傷者九人が出た。当局によると、過度にセメントを使ったのが原因。



2008年10月23日付

588taro:2008/10/24(金) 08:06:09
聖州政府の態度軟化 警兵、警官の待遇改善に踏み切る
 サンパウロ州政府は二〇日、三六日目に入った全州の市警察官スト終結を視野に入れて、待遇改善要求に応じる方策を打ち出した。

 〇九年と同一〇年一月の給料調整率を六・五%と定めたもので、警官三万五〇〇〇人のうちの一万六〇三二人を昇進とした。つまり五級クラスをなくすことで同クラスを四級に昇進。いままで四級の層は三級に。二級、一級もそれぞれ昇進。来年引退する層には一〇%の特別年金上乗せ。

 この発表後、シジネイ・ベラウド州公共運営局長は同法案を州議会に提出するとのべ、ロナウド・マルザゴン州保安局長と共に「州政府は先日の州警兵隊と警官隊のバンデイランテス宮前での衝突が原因で今回の案を練り上げたのではない。少数派の非現実的な要求が多くの警官たちを不利な立場におくのをさけるのが目的」と説明した。

 今回の調整で署長の基本給はR$五二〇三となる。これまでR$三七九八。なお、州政府にとりR$八億三〇〇〇万の支出増をきたす。



2008年10月23日付

589taro:2008/10/25(土) 08:02:28
ジゼリ・ブンチェンが世界一のセクシー美女に選ばれる

 ブラジルの雑誌『VIP』は、毎年読者から選ばれた「世界一セクシーな女性」を発表しているが、今年はついにブラジル出身のトップモデル、Gisele Bündchen(ジゼリ・ブンチェン)が1位を獲得した。2006年、2007年は女優のJuliana Paes(ジュリアナ・パエス)がトップに君臨していたが、それを退けての1位獲得となった。

 この結果は23日夜にリオで行われたフェスティバルの中で発表され、そのフェスティバルには今まで認定されてきたさまざまな美女たちが出席した。

 今年の1位は前述の通り、モデルのジゼリ・ブンチェン。2位はテレビのバラエティー番組で引っ張りだこの日系ブラジル人タレント、Sabrina Sato(サブリナ・サトウ)。3位から10位は以下の通り。

3位 Deborah Secco(デボラ・セッコ、女優)
4位 Grazielli Massafera(グラジエリ・マッサフェラ、女優)
5位 Ana Hickmann(アナ・ヒッキマン、モデル)
6位 Penélope Cruz(ペネロペ・クルス、女優)
7位 Ivete Sangalo(イヴェッチ・サンガーロ、歌手)
8位 Alinne Moraes(アリーン・モラエス、女優)
9位 Jacque Khury(ジャッキ・クリ、モデル)
10位 Karina Bacchi(カリナ・バッチ、女優、モデル)

 ちなみに先日お伝えしたイヴェッチ(今回7位)懐妊のニュース、その後経過が良くなかったようで…。でもイヴェッチは次の子どもを授かるように頑張る、とのことです。T

590taro:2008/10/25(土) 08:05:39
ニッケイ新聞 2008年10月15日付け

中銀の資金投入1000億R超える=流通量不足に対処=ドル高騰抑制の為替対策=最悪なら銀行国営化も

 中央銀行は十三日、銀行預託金のさらなる軽減などにより資金流通量を増加させる意向と十四日付けエスタード紙が報じた。これで一カ月間に四回目の金融対策案発令で、市場への資金投入総額は一千五十七億レアルとなった。一方、ドル通貨の高騰は少なくとも二百社に損害をもたらし、政府の懸念となった。EU各国が公的資金で銀行の国営化を図っているが、ルーラ大統領はそれをブラジルで行うことには疑問を呈した。
 金融システムの流通量不足が顕著なことで、中銀はさらに思い切った預託金軽減による資金投入を決断した。四回目、四百五十八億レアルの資金投入だが、まだ経済活動が滞っている証拠だ。
 預託金は民間銀行が運用額に応じて中銀に強制的に積み立てさせられるもので、それを市場に戻すことで流通量を増やす政策がとられた。国庫から投入することなく、民間資金を解放することで資金量を調整するもの。
 十三日の対策案は、四つある。一は、預託金割引を三億レアルから十億レアルに引き上げる。これで八十億レアルが市場へ戻される。二は、CDB預金の預託金七億レアルの割引を、二十億レアルに引き上げる。これで百三十一億レアルが、市場に還流する。三は、リース企業が中銀ドル売りの購入分を預託金から控除できる。これで二百億レアルが市場を潤す。
 この為替取引きは、中銀がドル売りを行う日から買い戻しまでの期間だけで、割引額は金融機関のドル購入額と同額になる。この取引によって市場に出回る外貨が増え、経済活動を刺激するとともに、急激なドル高騰の抑制にもなる。
 四は、他の銀行の債券購入に対する中銀の割引処置で、六十億レアルの資金投入が見込まれる。
 一、三は即日発効、二、四は十七日から発効だが、資金コストが高騰し信用市場に支障が生じた中で、中銀の金融救済案は歓迎された。資金不足のため、市場は支払能力の低下を来たしている。市場に債務不履行現象が起きる前に、中銀が腫瘍を治療するよう関係者が願っている。
 本格的な金融危機がブラジルを襲うなら、銀行の国営化も選択肢にあると、ルーラ大統領が述べた。欧米では公的資金を投入せずに、株取得による銀行国営化を図っている。これも一方法であるが、欧米手法には疑問があるとして、大統領は確答を避けた。

591taro:2008/10/25(土) 08:07:00
ニッケイ新聞 2008年10月15日付け

加齢と上手に付合うには=視力の調整で保つ活動性=更年期障害や骨粗鬆症も

 加齢とともに体調が変化し、不調が現れる時、その不調と積極的に付合うことは、本人だけではなく、家族や社会にも大きな意味があるという。
 その一例は視力の低下や白内障の治療で、九日グローボ・サイトは、高齢者の視力への注意が健康面やセルフイメージの向上につながると報道。
 「七〇歳の人が視力回復手術を受け、八五歳まで生きたなら、良く見える状態で過ごした一五年間には大きな意味がある」という眼科医らは、視力障害治療で、視力の回復とともに、患者のセルフイメージや生産性向上も見られるとも指摘。うつ病もなく、家事や家族との行動も積極的に行ない、ボランティア活動にまで加わる人が増えると考えたら、「患者本人だけが得をするのではなく、経験豊富な活動参加者を得た社会はもっと得をする」ともいう。
 加齢による眼疾の代表の白内障は手術も一〇〜一五分程度で済むが、網膜疾病の場合はもっと深刻で、早期発見のためには、変化に気付いた時は早期に医師の診断を受ける、眼鏡の調整を行なうなど、自己点検や医療機関での定期点検が必要。視界が明るくなり、良く見えるようになると生活の質も向上する。
 また、加齢とともに出て来る問題としては、更年期障害や骨粗鬆症なども挙げられる。十四日フォーリャ紙は、更年期障害に対するホルモン補充療法(乳ガンを引起す危険あり)に換わる治療法として、大豆が注目されているとの研究報告。大豆のイソフラボンが、女性ホルモン(エストロゲン)同様の働きをするためで、イソフラボンで更年期特有の熱感や関節の痛みなどが和らぐなどの結果が出ている。
 イソフラボン摂取には豆乳や豆腐などの加工品も有効で、これにカルシウムの豊富な乳製品、イワシ、コウベやブロッコリーなどが加われば骨粗鬆症予防にもなる。エストロゲン減少は、骨粗鬆症や動脈硬化、高脂血症、高血圧の他、心筋梗塞やうつ病の原因ともなり、精神面、肉体面に様々な影響を及ぼすが、骨粗鬆症による姿勢変化も、肺や心臓の機能低下、外観の悪化といった影響を及ぼす。
 加齢と上手に付合うには、正しい知識と治療の他、心筋梗塞や脳梗塞の原因ともなるストレス発散などの工夫も必要。世界中で寿命が伸びる中、充実した第三世代を過ごし、過ごしてもらうためには、毎日の小さな知識や工夫の積み重ねが大きな違いを生じさせる。

592taro:2008/10/25(土) 08:08:42
ニッケイ新聞 2008年10月15日付け

聖市長選挙=マルタ発言は中傷か=「子供できないのはゲイ」

 マルタ・スプリシ聖市長候補がTV討論会で「カサビ候補の遺伝子(DNA)について、有権者は知る権利がある」と発言し、名誉毀損に当たるとして問題になった。
 カサビ候補は、離婚歴があり実子がいるのか、いないのかといいたかったらしい。調査会社が早速、市長の婚姻関係などは候補者選択に影響するかと聞いてみた。八九%は影響しないと答え、一一%が影響すると答えた。
 マルタ候補は、候補者の結婚と実子は、有権者が知りたいことで、ホモではないかと匂わせて中傷したのではないと弁解した。マルタ候補は「快感」発言など、きわどい表現で有名な人だ。
 マルタ候補にもスプリシ上議との離婚歴があり、経緯については自叙伝で説明したという。自身の私生活を酒の肴にされたくないし、他人のこともしないと反駁。それにしてもカサビ候補の政治履歴は、ミステリーだらけだと訴えた。

593taro:2008/10/25(土) 08:09:13
ニッケイ新聞 2008年10月15日付け

岩塩下油田へ海上ホテル来航

 スコットランドのトライデント・マリン海上ホテルは十三日、サントス沖へ錨を下した。岩塩下油田で就労する職員五百人が、寝食できる設備がある。岩塩下油田の採掘が本格化すれば、海上ホテル船は、次々来航。

594taro:2008/10/25(土) 08:10:04
ニッケイ新聞 2008年10月15日付け

東西南北

 ドイツ系移民の多いサンタカタリーナ州ブルメナウで九日から、ビールの祭典「Oktoberfest」開始。二十六日までに七五万人が参加し、四〇万リットルのビールを消費との予想だが、町を上げての祭りだけに、酔った客を運ぶ無料のバンや、客の車を運転して帰るためのボランティアの運転手も用意されている。飲酒運転禁止法改正後初のビールの祭典。どんな盛り上がりを見せていることか。
     ◎
 養子縁組の円滑化のため、養子の欲しい家族と引取り手を待つ子供の全国ネットの情報網構築との構想が動き出し、ペルナンブコ州の子供がリオ州の設計士のもとに引取られることになりそうだ。リオ州での登録から一年半。二三三八キロ離れた場所で条件通りの子供を見つけた設計士は、州外から養子を迎える初のケースとなる。国内で引取り手を待つ子供は約八万人いるが、システムに登録されているのは、まだ二二四〇人のみ。
     ◎
 二〇〇八年のデング熱感染者数は八月までに七三万四三八四人で、昨年同時期を四三%上回っており、十三日には政府のデング熱体策発表となった。予防と医師の訓練、蚊の撲滅作戦や治療のための軍の導入費などを含む対策費は総額一〇億レアル。対策重点地域は、セアラ、セルジッピ、リオ、アマゾナス、パラー、ペルナンブコ、バイア、北リオ・グランデ、アラゴアス、ミナス、ゴイアス、ロンドニア各州と聖州。聖州では海岸部とカンピーナス地方への注意が呼びかけられているが、暑さが本格化し、蚊が大量発生する前の予防が第一。八月までの死者は二一二人。
     ◎
 十九日から夏時間。時計の針を一時間進ませることをお忘れなく。

595taro:2008/10/25(土) 08:11:24
元恋人を脳死と確認:アウグスタさんが心臓移植を受ける
 十七日午後六時ごろ、エロアさんの自宅に侵入した元恋人のアルベスから頭部を撃たれサントアンドレー市立病院に入院していたエロアさんは十八日夜、医師団から脳死と確認された。心臓はどきどきと脈打っているが、脳の機能は完全に永遠に不可逆的に停止されたと医師団は診断、このニュースは直ちに家族に知らされ、エロアさんの臓器を希望者に提供してもよいかと問い合わせてきたが家族は躊躇、即答を避けている。特に母親は「心臓は動いているのに体の機能は完全に停止している」という医師団の診断に納得できず苦悶の数時間を費やしている。家族の返答は翌十九日午前十時、「希望者に対する娘の臓器提供を了承する」というポジティブなかたちで現れ「これにより多くの人に喜びが与えられ死んだ娘も満足するだろう」というものだった。

 当時十九歳のアルベスは当時十二歳のエロアに熱中、入れ揚げていたが、今年、中学に入ったエロアは三年間の熱が冷め冷ややかな関係になっていた。二十二歳になったアルベスはよりを取り戻すためピストルを片手にエロアの共同集団住宅のアパートに侵入、銃で脅したが、友人の通報で軍警隊が同アパートを包囲、軍警の侵入とアルベスの発砲で二人の人質が死傷するという最悪の事態に陥った。

 エロアさんの脳死確認により臓器移植を申請中の七人にエロアさんから摘出した角膜、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、膵臓が移植される。角膜は移植準備のため数日を要するのでレシピエント(被提供者)はまだ決まっていないが二人が提供を受ける予定。心臓はパラー州のセールスに携わる女性のアウグスタさん(三九)でサンパウロ・ポルトガル慈善病院で二十日朝、手術されたが術後の経過はおおむね良好という。肺はサンパウロの心臓病院に入院していた十八歳の患者に移植。肝臓はサンパウロのサンタ・カーザに入院していた十二歳の少女に適用。腎臓は二十日午後、移植後の適合性検査がレシピエントに実施された。腎臓は聖市のポルトガル慈善病院に入院していた二十五歳の男性に移植される。(フォーリャ・デ・サンパウロ紙、アゴーラ紙、ジアリオ・デ・サンパウロ紙・エスタード紙並びにJT紙より)

596taro:2008/10/25(土) 08:11:58
聖州警察スト中止へ一歩:6.5%の給与調整案を提出
 サンパウロ州政府は州警察に提出していた六・五%の給与調整案を来年と再来年の一月、二回にわたり実施する案を州議会に上程することでスト中止を図っている。聖州民間警察のストは既に三十六日を経過しているが、いまだに解決の糸口が掴めていない。来年と再来年の二回にわたる六・五%の給与調整案のプロジェクトは(いまだにスト終了の目当てはついていないが)ただちに議会へ上程されるという。JT紙が聖州警察の上層部に問い合わせた感触では、州政府の新提案がスト中止へ向け一歩前進するものと思われる。

597taro:2008/10/25(土) 08:12:34
警察ストで捜査に支障:犯人と被害者の割出し不能に
 (十七日付け第二国内に一部既報)十四日に一か月を経過した聖州民間警察のストによって警察の捜査活動が大幅に低下、被害者や容疑者の身元割出しに支障をきたしている。警察の殺人・人身保護課(DHPP)は今回のストには参加していないが、九月十二日以降、黒焦げ死体となって発見された九人の遺体の割出しと捜査活動を事実上打ち切っている。その上、州保安局からインターネットを通じて送られた行方不明者の消息は多くの場合、情報不足で詳細が判明しにくい。DHPPの担当者たちによると、警察事件簿に記録されていない行方不明者の消息を知る他の方法として死体安置所を捜査、行方不明者の人相や特徴と遺体とを比較する法があるが、鑑識課員やエキスパートの不足で割出しが不可能になっている。(十四日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙より)

598taro:2008/10/25(土) 08:13:04
イビウーナで交通事故:街道で七人死亡、八人負傷
 聖州イビウーナ市(聖市から西方六十四キロ)の州道二五〇号(ブンジロウ・ナカオ街道)六十二キロ地点で十九日午後九時ごろ乗用車同士の衝突事故があり七人が死亡、八人が負傷した。PRE(州道警察)によると、夫婦と子供二人を乗せたマレア・ウイークエンド車がイビウーナからサンパウロへ向かい走行中、マレア車の運転者が先行車の追い抜きを図り逆コースに突入、サンパウロからイビウーナ向け走ってきたコンビ車と正面衝突、コンビに乗っていた四人とマレア車に乗っていた一人が即死した。コンビに乗っていた他の二人は負傷しイビウーナ市立病院で手当てを受けたが死亡。その他の負傷者は同病院で手当てを受けている。入院した負傷者のうち三人は退院、五人はソロカバ市(聖市西北九十九キロ)の市立病院に移動した。マレア車に乗っていた二歳と五歳の二人の幼児は重傷を負い集中治療室に入院していたが、二歳の幼児は重態で人工呼吸器の助けをかりかろうじて呼吸、幼児の母親は死亡、父親は負傷しているが死のリスクはないという。

 州道警察によると、事故現場の街道は街灯がなくアスファルトが雨で濡れていたのがスリップによる事故原因になったと思われる。この事故で大サンパウロ圏のコチア市とピラール・ド・スル市(聖市西北百四十二キロ)間が交通渋滞となった。(アゴーラ紙より)

599taro:2008/10/25(土) 08:13:33
為替レートと株価


《ドル暴騰、株価大暴落 市場が暫定措置令四四三号を懸念し》



 二二日、サンパウロのドル相場は六・四四%高で、R$二・三八〇の引け値。中銀は引き続きドル売りを続行したが抑えきれなかった。

 一方、サンパウロ平均株価は一〇・二%の大暴落、指数は三万五〇六九ポイントへ。この二年間の最低線に落ち込んだ。出来高はR$四二 億だった。

 世界的なリセッションはコモデティー相場の下落につながると見ての下げ。

 連邦政府は二一日に準備した、危機に直面した弱小銀行や保険会社などの救済を目的とする暫定措置令(MP)四四三号を発表した。マーンテガ財務相は、国内に経営破綻に直面している金融関係会社はないと述べているが、市場はそれでも心配。併せて官営銀行の買収による民間銀行国有化が目的ではないかといぶかしみ、これが平均株価の一〇・二%大暴落の要因をなした。

ペトロブラスONは七%台、ヴァレPNAは八%台の下落。銀行株も軒並み下げ。

 一方、国内先物金利も上昇し、二〇一〇年一月ものが年一六・二二%に上昇した。

 ニューヨークの原油先物はバレルあたり六六ドル台へ下げた。

 米株もダウが五・六%、S&Pが六・一%、ナスダックが四・七%のそれぞれ下落だった。



2008年10月24日付

600taro:2008/10/25(土) 08:15:01
ナヤラさん、警察で証言 「軍警が踏み込んだから撃たれた」
 サント・アンドレー市内CDHUのアパートで一〇〇時間以上も人質にされ、元恋人から撃たれ負傷したナヤラさん(一五)は二二日、事件後はじめて警察で証言した。

 それによると、立てこもっていたリンデンベルギ・アルヴェス(二二)は、アパートのビルを包囲していた軍警兵隊の特殊突撃隊(Gate)がドアを爆破した後にエロアーさん(一五)をピストルで射殺し、自分を撃った。

 同証言は軍警兵隊上層部のピストルの発射音が聞こえたのでドアを爆破して踏み込んだとする証言と食い違う。しかし、これでピストルをリンデンベルギが撃ったことは明白になった。

 軍警兵隊側の行動を調べている軍警兵隊調査会(IPM)のエリゼウ・テイシエイラ大佐は「軍警兵隊はすでに保護のため一〇〇時間以上も待機しており、人質二人の生命に危機がおよびそうだった」と差し迫った状況を語っている。なお、リンデンベルギは刑務所送りとなった。



2008年10月24日付

601taro:2008/10/25(土) 08:15:34
元恋人を四日間に亘り監禁:至近距離から発砲し殺害:両親は娘の臓器提供を承認
 「エロア(一五)は私のすべてだ。エロアが欲しい、エロアを愛する」と留置場で泣き喚くアルベス容疑者(二二)は自分の犯した罪の重さに動揺を来している。アルベスは三年前からエロアに熱中、エロアなしでは一日も生きられぬほど熱を上げていた。二人の交際は三年前、エロアが十二歳、アルベスが十九歳のときから始まったが、エロアが熱が冷めたのに対しアルベスは反対に慕情をますます募らせていった。



≪七人に臓器移植か≫

 大聖市圏ABCのサントアンドレ市州立中学一年に在学中のエロアさんと同級生の親友ナヤラさん(一五)の悲劇は十三日から始まり十七日夜終了した。十三日午後、アルベスは昼食後、元恋人のエロアさんが住む同市ジャルジン・サントアンドレの共同集団アパートに侵入、同家に遊びに来ていた親友のナヤラさんと男子同級生(一五)二人を人質にとったが、男子二人はその日のうちに釈放、ナヤラさんも翌十四日に釈放している。ナヤラさんはいったん帰宅したものの親友エロナさんのその後の動向が心配になり、親の反対を押しきって友人のアパートに逆戻りした。



《失恋が事件の発端か》

 エロアさんとナヤラさんは切っても切れぬ無二の親友で、二人とも勉強好き旅行好きで二人の専用アルバムには肩を並べあって撮った写真を何枚も貼ってある。エロアさんは三年の交際で熱が冷めたアルベスを無視、関係を絶っていたが、アルベスは元恋人との関係復活に執着、旧懐を偲んでは涙ぐみ、音楽で憂さをはらし自分を慰めていた。

 アルベスの友人たちによると、彼は悪事にも麻薬にも手を出さず、酒を暴飲することも なかった。パライーバ生まれのアルベスは幼少のときサントアンドレに移住、中学を卒業するまで姉たちによって育てられた。友人たちは彼のことを独占欲が強く嫉妬深いと評価。毎朝五時に起床、バイクでサントアンドレのボンブリル工場に出勤、午後三時半まで生産部門の助手として働くのが日課となっていた。



《女を監禁し復縁迫る》

 一方、学生の通報で人質不法監禁事件に出動、同アパートを包囲、容疑者アルベスの逮捕に一役買ったGATE(特別作戦グループ)の指揮官エドワールド大佐によると、十七日午後六時ごろ、女性の人質二人(エロアとナヤラ)が監禁されていたアパートの中から銃声が突然、三発聞こえたのが軍警の屋内侵入の切っ掛けとなった。人質の身に危険を感じた軍警隊員は入り口のドアを破壊するためダイナマイトなどの爆破物をドアに設置、爆破後、銃を片手に屋内に突入している。

602taro:2008/10/25(土) 08:16:05
《軍警隊が現場に突入》

 突入後、軍警隊はサロンとキッチンに倒れていた女性の人質二人と廊下に立っていたアルベスを発見、人質を救出した。人質のエロアさんは至近距離から頭部とそけい部(ももの付け根)に一発ずつ被弾、頭部に当たった弾丸は額から脳内を二十五センチ通過、脳に留まっている。ナヤラさんには顔面右側に当たった弾丸一発が侵入、口内に留まった。

 十三日から五日間、百時間以上に亘った人質の不法監禁事件は十七日午後六時ごろ、軍警隊が屋内に突入、人質を救出、犯人を逮捕したことによって一段落がついたようだが、エロアさんの頭部に当たった弾丸はエロアさんの後頭部に留まり予断を許さない。エロアさんとナヤラさんは軍警に担がれサントアンドレ市の市立病院に入院。エロアさんは重態で手術を受けたが生死の境をさ迷っている。ナヤラさんも口内の弾丸摘出手術を受けたが、病院によると容態は安定している。犯人アルベスは手錠をかけられサントアンドレ警察の留置場に運ばれた。



《発砲した犯人を逮捕》

 手錠をかけられたアルベスが五人の警官に取り囲まれアパートから出てくると、事件の成り行きを見守っていた数百人の市民から「人殺し!人殺し!」と大声で怒声で罵倒された。

 サントアンドレ市第六警察の前でアルベスがパトカーから出てくると、待っていた群衆がまたも「人殺し」の怒声で迎え、暴行の気配をみせたので、警察は応援を頼みアルベスを何とか留置場に運びこんだが、アルベスのシャツはずたずたに引きちぎられ顔は腫れあがり、市民の怒りの激しさが露呈された。

 一方、エロアさんが入院したサントアンドレ市立病院の少女担当医師たちは十八日午後四時半、エロアさんの脳死状態の一次テストを実施、同日午後十一時半、二次テストと最終テストを行った結果、公式に脳死と判定した。翌十九日午前十時、エロアさんの家族の長男は「家族はエロアの臓器提供を認めた」と発表。

 エロアさんの家族がエロアさんの臓器提供を認めたことで、聖市では二十日、ドナー(臓器提供者)エロアの臓器をレシビエント(被提供者)に移植する手術がが四件行われた。うち一件はパラー州出身のセールスに携わる女性でマリア・ドス・アウグスタさん(三九)、二十四歳年下のエロアさんから心臓を提供された。二十日はマリアさんの三十九歳の誕生日に当たり誕生日の思いがけないプレゼントにマリアさんは「これで長年の病気から解放される。今後の私の人生はエロアさんと二人のもの、二人の幸福のために頑張る」と喜びに口をかみしめている。(十九日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙、アゴーラ紙、ジアリオ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙並びにJT紙より)

603taro:2008/10/25(土) 08:17:35
政府、建築業界にテコ入れ 業界はMPに反対、内容変更を希望


 政府が建築業界に梃入れ。連邦カイシャ・エコノミカ(CEF)は、ビル建築が中途で頓挫しないよう建築会社へ特別運転資金を供給し、社会経済開発銀行(BNDES)は上場建築会社の株式購入、あるいは発行社債を引き受ける。企業間吸収・合併支援も考える。

 まだ政府の準備資金額は明らかにされてないが合計R$三〇億〜四〇億と予想される。

 現在、国内には建築会社一〇万社と言われるが、上場は二五社。

 ブラジル土木建設業協議会(CBIC)のパウロ・シモン会長は二二日、マラニョン州サンルイス市で開催された「第八〇回全国建築業者大会」で、業界が必要なのは金利の安いクレジットであって政府の救済策ではない。その点で今回発表された暫定措置令(MP)四四三号には賛成しかねる。政府には内容を変更するよう求めていく」と述べた。



2008年10月24日付

604taro:2008/10/25(土) 08:18:12
MP443号発令方法に問題 目的がどこにあるのか疑問
 上記暫定措置令(MP)四四三号の発令方法についてエスタード紙は批判を加えている。二一日にマーンテガ財務相とメイレレス中銀総裁は六時間以上にわたり下院議会で金融危機について説明につとめたが、MPに関しては一言も触れなかった。

 下院議員たちが二二日の朝の官報によってMPを知り、「謀られた」、あるいは「政府に侮られた」と感じたとしても不思議ではない。

 政府は準備中のMPに関する公開討論を阻止したが、それ以外に何も得るところがなかった。そればかりか、政治家、金融市場参加者、及び関係者たちは今後、新MPを疑い深く、それが何を目的とするものか、を詳細に追求することになろう。

 国会議員らは表決に付されるMPに現れない理由を調べることから取り組みを始めなければならない。それは経営破綻に直面している金融機関(中小)があるのか、政府が強調する国内金融システムは堅調とするところは誇張ではないのか、政府系年金基金が経営難に直面しているのではないか、等々。

 官営銀行による金融機関の株式買収はオークションを経ずに行われる。救済を容易にするためというが、これは別の目的、たとえばサンパウロのノッサ・カイシャ銀行のブラジル銀行に対する身売りがからむのではないか。

 連邦政府による金融市場参加を高めるための銀行買収にもMPは利用できる。

 したがって、国会議員たちは、MP四四三号を承認するのであれば、後日の安全のため「官営銀行の買収した株式の持続期間、同株式の義務的売却の項目等」を挿入する必要がある。



2008年10月24日付

605taro:2008/10/25(土) 08:18:45
企業の欠損出始める 携帯のTIM、2位に転落


 携帯電話会社のTIMは今年上期にR$一億四二一〇万の欠損。加入者数でも九月現在、三五二〇万人で二位だったクラロが三五六〇万人に増加、トップの座を奪われた。

 一方、有線テレビで国内最大のNetは第3四半期にR$六四〇〇万の赤字決算。昨年同期はR$五一〇〇万の黒字だった。

 他方、Gol航空会社は二一日、為替ヘッジ、燃料先物取引で計R$四八〇〇万の損失を蒙ったと発表した。

 一方、米国ではヤフーが第3四半期に六四%の減益で従業員の一〇%解雇を発表している。解雇対象国は明確にしていない。計四億ドルの経費節減が目標。



2008年10月24日付

606taro:2008/10/25(土) 08:19:44
金融逼迫打開の暫定措置令 保険、年金関係救済含む 政府の金融業界制御拡大の見方も
 連邦政府は暫定措置令(MP)四四三号を発令した。世界の経済不況が深刻化するなか、ブラジルもインパクトを受けると見ての対応策で、経営破綻に陥った金融関係企業を土建も含めて大手官営二行が買収するという内容。これが原因で危機に直面している金融会社があるのでは、と市場筋が見、それが二二日の株価崩落につながった。



《主役は政府系伯銀と連邦金庫》



 世界の現状は、リセッション兆候として下記が挙げられる。国際原油価格の七・五%下げ(二二日)、九月の世界粗鋼生産総量が三・二%減でうち中国が最大、米最大の医薬品メーカーのメルクが一二%(七二〇〇口)の雇用カット発表、米国における住宅販売が〇九年に一二%減予想、英政府による同国のリセッション入り予告。

 以上を背景にブラジルにおける暫定措置令(MP)四四三号が発令となったが主な内容は次の通り。

 ブラジル銀行(BB)と連邦カイシャ・エコノミカ(経済金庫、CEF)は銀行、保険会社、民間年金基金、貯蓄会社の全部、あるいは一部を買収できる。

 上記のBB、及びCEFは国会の承認を経ず自由に新規の傍系会社を設立できる。

 CEFは投資銀行と出資会社のCaixaPARの二社を設立する。CEFは今後、経営難に直面した金融機関や土建会社等を買収するがCaixaPARがそれを集中管理する。投資銀行は金融市場(株式、為替)や輸出金融面に主力をそそぐ。

 中銀は諸外国の中央銀行とスワップ取引(通貨交換)を行ってよいとする。ブラジル金融当局は一定額のヘアウ通貨を渡し、他国はその国の通貨を引き換えにブラジルへ渡す。



2008年10月24日付

607taro:2008/10/26(日) 08:01:34
ブラジル中銀が2度のドル売り/レアル買い介入実施
 【サンパウロ 24日 ロイター】 ブラジル中銀は24日、スポット市場で2度のドル売り/レアル買い介入を実施した。中銀によると1回目の介入の規模は約7億5200万ドル。

 介入後、レアルは下げ幅を縮め、0.1%安の1ドル=2.308レアル。介入前は、高リスクのエマージング市場関連資産を手じまう動きが高まり約4%下落していた。

 2回目の介入規模は明らかになっていない。

 2回目の介入後は、0.61%安の1ドル=2.319レアルで推移。

2008/10/25 10:02

608taro:2008/10/27(月) 07:50:07
「彼女の場所がすぐに分かる」GPS付きブラジャーが登場

新華社リオデジャネイロ(ブラジル):ブラジル企業が先ごろ、GPS付きのブラジャーを開発した。このブラジャーを着けた女性の恋人は、女性に「『偶然』道で遭遇する」というサプライズを味あわせてあげることができるという。
GPS付きブラジャーは24日、サンパウロ市内で発売された。販売価格は1750レアル(約7万3442円)。
このブラジャーを開発したメーカーは、次のように述べている。「GPS付きブラジャーは、男性が女性の行く先を管理するためのものではない。女性はブラジャーのGPS機能を完全にオフにすることも可能だ。男性が、女性が思いもよらないときに突然目の前に現れるという、ロマンチックな雰囲気を女性に味わってもらうのが目的だ」。

609taro:2008/10/28(火) 08:09:02
ブラジル与党、サンパウロ市長選挙で惨敗
 【サンパウロ26日綾村悟】ブラジル最大の経済都市サンパウロで同市市長選挙の決戦投票が行われ、現市長でブラジル民主運動党(PMDB)のジルベルト・カサビ現サンパウロ市長(48)が当選した。

 対立候補で与党・労働党(PT)から出馬したマルタ・スプリシ前観光相(63)は、国内支持率が高いルラ大統領の支援を受けたものの、カサビ候補に21ポイントの差を付けられて惨敗した。

 サンパウロ市という人口1100万人の大票田を落としたことは、与党労働党にとって2010年の大統領選挙に向けて課題の残る結果となった。

 次期大統領選挙では、現在2期目を務めているルラ大統領は憲法の再選規定により出馬できない。ルラ大統領ほどのカリスマ性を持った候補は与党内に見当たらないだけに、最大票田のサンパウロ市を大差で落としたことは労働党にとって大きな痛手だ。

 ただし、労働党は10月5日に行われた統一地方選挙では、国内各都市で躍進している。

 逆に、次期大統領の最有力候補の1人として名前が挙がっているブラジル民主社会党(PSDB)のジョゼ・セラサンパウロ州知事は、今回のサンパウロ市長選でカサビ前市長を支持、同市長選は次期大統領選挙に向けて落とせない選挙だった。

 カサビ市長は、当選発表後「セラ知事に感謝する、われわれの(党を超えた)連帯はますます強くなっており、サンパウロ市とサンパウロ州で勝利した。国家レベルでも勝利は可能なはずだ」(AP電)と次期大統領選挙に向けたメッセージを発した。

2008/10/27 21:08

610taro:2008/10/28(火) 08:10:02
CNNがブラジル映画の隆盛がテーマのレポート
 70 年代、80年代ブラジル映画界の監督たちは、その作品をもって政府に抗議した。それらの作品は、海外の映画界にも非常に大きなインパクトがあった。軍政が終わり民主国家に戻ると、文化省は映画製作への援助を全く止めてしまった。資金不足から、90年代ブラジル映画界は不作の時代で、1年に10本の映画も作られなかった。

 今日、映画産業に勢いがなかった約20年間を経て、再度ブラジル映画は、世界の観衆と評論家の注目を集めている。CNNが、近年のブラジル映画のブラジル映画の充実ぶりをテーマにしたレポートを発表した。

 レポートは、「どうして今ブラジル映画はかように面白いのか?」と投げかける。

 2008年になって、ブラジル映画が国際的な映画祭でその魅力が高く評価されている。ジョゼ・パヂーリャ監督の『トロッパ・ヂ・エリッチ』が、今年2月ベルリン映画祭で最高賞である金熊賞を受賞。

 4月には、カンヌ映画祭で、ウォルター・サレス監督とダニエラ・トマス監督が監督した『リーニャ・ヂ・パッシ』に主演した女優サンドラ・コルヴェローニが、主演女優賞を受賞。

 『リーニャ・ヂ・パッシ』はパルムドールにもノミネートされていて、ブラジル人監督フェルナンド・メイレリスの『ブラインドネス』はカンヌ映画祭のオープニング作品に選ばれていた。

 また、2000年のバス・ジャック事件からアイディアがうまれたブルーノ・バヘットの新作『ウルチマ・パラーダ174』(ジョゼ・パヂーニャ監督の『バス174』とは別の映画)はアカデミー賞の最優秀外国語映画にもノミネートされている。ブラジル映画の隆盛は2009年にも続きそうだ。

 サレス監督の次回作は、ドラマ『オン・ザ・ロード』の映画化だが、フランシス・フォード・コッポラ監督と共同作品だ。

 サレス監督とメイレリス監督は、ハリウッドとの関わりが強い作品を発表したりもしているが、2人ともインディペンデントな活動を続けていきたいという意向がある。

 多くのインタビューで、メイレリス監督は、ハリウッドに移ることにあまり興味がないと発言していて、よく「自分の村のことを話しなさい、それは世界的(なもの)になる」という言葉を0、モットーのように引用している。

 ブラジルで成功したブルーノ・バヘット監督はハリウッドに移り、『キャリード・アウェイ』『ワン・タフ・カップ』などの作品を作ったが、ブラジルに戻ることを決めている。

 サレス監督も、『オン・ザ・ロード』の完成後には、ブラジルへ戻る予定だという。

◆CNNが選ぶ見逃してはならないブラジル映画5選。
・『Deus e o diabo ba terra do sol』1964
・『Central do Brasil』1999
・『Cidade de Deus』2002
・『Casa de areia』2005
・『Tropa de elite』2007

611taro:2008/10/28(火) 08:19:04
ニッケイ新聞 2008年10月16日付け

サトウキビからディーゼル油=新しい選択肢登場=酵母が生み出す可能性=注目のクリーンエネルギー

 ヴォトランチンとウジナ・サンタエリーザは十四日、米Amyris社の技術によって、サトウキビからのディーゼル油の生産を二〇一〇年に開始すると発表したことを十五日付けエスタード紙が報じた。遺伝子組み替え酵母を使った発酵プロセスで、サトウキビから生成したディーゼル油の成分を遠心分離する。ブラジルのディーゼル油年間消費量は、四百五十億リットル。うち五十億リットルは輸入している。
 サトウキビの絞り汁を発酵させるのは、従来の工程と同じだが、発酵に使う酵母の幹細胞に、異なる働きをする遺伝子を組み入れる。遺伝子組み替え酵母は、大気汚染の原因となる硫黄などの成分以外、ディーゼル油の必須成分と水分を生成する。
 聖州セルトンジニョに建設された精製所は二〇一〇年、年産四億リットルで生産開始。二〇一二年は十億リットルの生産予定。
 製造工程はエタノールと殆ど同じ。転業も可能。燃焼する時には炭酸ガスは発生するが、植物性燃料なのでCO2は光合成の段階で消却された計算になる。エタノールと同様、石油から作ったディーゼル油と比べれば持続可能な燃料として将来性が見込まれる。
 サトウキビは糖分を生成するが、油脂分を生成しない。酵母が油脂分を生み出す。「だから製造プロセスは従来のバイオディーゼルと異なる」と専門家は説明する。
 酵母には、十五種類の遺伝子が組み込まれる。酵母の発酵までの工程はエタノールと同じだが、使う酵母は企業秘密だ。ブラジルが輸入する五十億リットルを代替するまでは少し時間がかかる。
 研究室段階の実験は成功したが、大量生産での実験はこれから。理論的には米国で証明済みだが、市販に際しての最終段階はブラジルで実地検証が必要だ。
 サトウキビ・ディーゼル油の製造原価はバレル当たり六十ドル。石油のディーゼルと競争できる価格。エタノールの生産設備があれば、酵母を取り替えるだけでよい。これからは、エタノールとディーゼル、砂糖価格を比較しながら選択するようになる。
 酵母の研究が発達すれば、選択肢は無限に広がる。バイオマスの研究は、世界中で取り組まれている。酵母次第で、必要な成分を何でも生成してくれるからだ。

612taro:2008/10/28(火) 08:20:10
ニッケイ新聞 2008年10月16日付け

それぞれの必要に応えて=先住民子弟への専任教師=USP教育学部が特別養成

 多くの移民や先住民が共存し、個々の文化や言語保存の動きも出ている中、十三日エスタード紙が、八一人の先住民が聖州内三〇の先住民部落で教える専任教師養成コースを卒業と報じた。
 これら八一人は、二〇〇四年に始まった、聖州政府とサンパウロ総合大学(USP)の共同プロジェクト一期生。グアラニ、ツピ、テレナ、カインガン、カレナック各部族の部落に住む一五〇〇人の子供の、小学〜高校課程の専任教師である。
 先住民には大学教育は不要と言う祖父に反発し、勉強継続のため家を飛び出した男性もいる一期生。同期で机を並べた娘は、USPでの歴史の授業から、「生まれた時から部族語を話し、学校入学後は二言語を学ぶ」子供達に、部族の習慣や文化、伝統などを継承するために必要な多くのことを学んだと語り、別の卒業生は、「子供達により多くのことを教え、部落を継続させることが大切だ」という。
 先住民教育専任教師養成コースでは、教育学他、各自の必要や興味に応じた授業を受けた一期生。学部の先住民教師は三つのグループに分けられ、グループ毎に部落事情に通じた指導教授が付く一方、学生は毎月一度聖市に集まり、一週間の集中講義を受ける。
 こうして養成された先住民教育専任教師は、ポ語と部族語の二言語併用環境で、識字教育や部族文化継承に携わる。テレビ普及などが先住民文化継承や先住民の権利保証を脅かす中、第二言語のポ語を習得しつつ、ポ語で学ぶという苦労を経た教師達が、何を伝え、何を残すかが各部族の将来を決めるといえる。
 十日フォーリャ紙が、教育学部や教員養成コース学生は在学中の成績の伸びが鈍いと報じたが、先住民との自覚のもと、子供達の必要を身に沁みて知っている特別コース卒業生には、学びたいことが山ほどあったはず。
 十五日フォーリャ紙が動機付けされた教師抜きで学習成果は望めないとし、十日エスタード紙、十一日フォーリャ紙が、公立大学での教員養成のため二〇〇九年に一〇億レアルの国家予算と報じる一方、十五日エスタード紙が、義務教育九年に対し、国民の平均就学年数は七・三年、南東伯でやっと八年と報道。教育課程や教科別の必要もだが、学習者の具体的必要を知る教員養成により、個々の子供に適した教育環境作りが少し進んだ。

613taro:2008/10/28(火) 08:23:00
ニッケイ新聞 2008年10月16日付け

伯印関係雪解けへ=エタノールに関心を示す

 ドーハ・ラウンド決裂で冷え込んでいた伯印関係が十四日、アモリン外相の呼びかけで軌道修正が行われたと十五日付けヴァロール紙が報じた。燃料の九〇%を輸入するインドが、注目するのはエタノールだ。
 インドのデオラ動力相は十一月、ジョルジェ産業開発相と会談、バイオ会議にも出席する。インドの協議と決定に時間がかかるのは、ブラジルの比ではない。
 インドは年初、ブラジルでエタノール生産に六億ドルを投資するはずであった。十一月訪問は、エタノールのガソリンへの混入率を五%から一〇%へ増やす相談だ。
 インド財界は、伯印南ア会議でエタノールへの関心を示した。インド最大手のタターは今年中、エタノール調査団をブラジルへ送ることにした。ブラジルでのエタノール生産原価が、インドの三分の一なのも魅力だとしている。

614taro:2008/10/28(火) 08:24:56
ニッケイ新聞 2008年10月16日付け

戦争が心配は49%=若者は将来に不安がある

 中年以上は金融危機で経済の成り行きを憂慮する一方、十三歳から十七歳の若者は第三次大戦の到来を心配していることが調査で判明と六日付けヴァロール紙が報じた。
 二十カ国の調査の平均で、若者の四一%が大戦は起きると答え、二四%が起きないと答えた。最も大戦到来が多いと答えたのは、米国の五八%、英国の五六%、カナダの五四%、豪州の五三%。ブラジルは、四九%。
 大戦勃発否定が大部分を占めた国は日本。戦争を心配したのは、二五%だけであった。
 将来を考える時、何が心配かの質問では、地球温暖化や人種暴動、テロ、原発事故、石油ショック、農地略奪、宗教紛争などであった。
 ブラジルの若者の四九%が、徴兵制度を肯定。日本は僅か八%。七歳以下の児童が軍事教練を受ける国があることを知らないブラジル人は五一%もいたが、連帯意識は六八%が肯定し、国々の中で上位にある。

615taro:2008/10/28(火) 08:25:42
ニッケイ新聞 2008年10月16日付け

カサビ市長は「男の中の男」

 カサビ聖市長は市長候補の口頭試問に臨んで、遺伝子(DNA)に関する疑問に答えた。「私は、言われるようなホモでもゲイでもない。まぎれもない男性で、多くの女性からプロポーズされた経験があります」と。

616taro:2008/10/28(火) 08:26:22
ニッケイ新聞 2008年10月16日付け

零細企業生存率高まる

 二〇〇七年統計によると、創業一年で閉鎖の零細企業や起業は一〇年前の三五%が二七%に、二年目で閉鎖は四六%が三八%、三年目で閉鎖は五六%が四六%に低下。学歴は高卒以上という創業者が七〇%から七八%に増えたこと、経済活動の安定が背景にあるが、それでも、五年以上続く企業は三八%。六三%のドイツなどには程遠い。

617taro:2008/10/28(火) 08:26:57
ニッケイ新聞 2008年10月16日付け

東西南北

 十三日に一九九九年一月以来の最高値を記録して投資家に安堵のため息をつかせた聖市証券市場だったが、十五日午後から再暴落、その日だけで一〇%も下落したため市場は三十分間閉鎖された。その後、再開されたが再び下落をはじめ、午後五時時点で一四・七五%まで続落した。米国で発表された九月小売売上高減を嫌気して、NY株が大幅続落、ダウ平均が九〇〇〇ドル割れ込んだことを受け、聖市も下落した模様。今回の金融危機は息つくひまもない。
     ◎
 聖市長選の支持率調査で、カサビ氏が五一%、マルタ氏が三九%との結果。八四%が誰に投票するか決めており、六九%がカサビ氏勝利と考えているという。ベロ・オリゾンテ市ではキントン氏が五一%の支持を得ているが、リオ市はガベイラ、パエス両氏が四二%対三九%で予想がつかない。泣いても笑っても決選投票まであと一〇日。
     ◎
 十三日十三時半に起きた聖州サントアンドレの人質事件が、姉妹らの説得にも関わらず、進展のないまま丸二日経過。三年の恋が終わり、うつになった青年が元恋人のアパートに押しかけたもので、一緒に居た男性二人は当日、女性一人は十四日夜開放されたが、元恋人は人質のまま。自分から恋の幕引きをしたはずの青年は、もう一度関係を戻してくれなければ殺すと脅していたらしい。
     ◎
 聖州グアルジャのアルツリアス海岸で、砂浜の場所取り禁止令。ビーチパラソルやテーブルなどで場所を確保することを禁じたもの。海水浴客が海岸にいる場合はこれらの使用を認めるという。取締りは市役所の責任で罰金一万レアル。七〇年代から急増したコンドミニアム住民が海岸独占との訴えに対する判決だ。

618taro:2008/10/28(火) 08:28:13
警察官スト38日目 州議会前で抗議デモ
 サンパウロ州の検察官ストは、州政府による増給案見直し発表後もつづく。

 二三日、一行はサンパウロ州議会前で抗議デモを行い、来週木曜日(二九日)に州政府の増給法案を会合の席上で検討することになった。

 州政府側からのマウロ・リカルド財務長官、ホナウド・マルザゴン保安長官、シジネイ・ベラルド公共運営局長出席を希望する。



2008年10月25日付

619taro:2008/10/28(火) 08:29:14
為替レートと株価




《ドル下げ、株価も続落 ドル高で外車販売がた落ち》



 二三日、サンパウロのドル相場は三・一五%安で、R$二・三〇五の引け値。午前中にドルの騰勢が強く中銀は大型為替スワップ売り契約の用意ありと公表、押し下げた。

 一方、サンパウロ平均株価は乱高下後三・五七%安、指数は三万三八一八ポイントへ。出来高はR$四三 億だった。

 中銀発表によると、一〇月は二三日までに株式市場から四三億ドルの流出。確定利投資からも八億ドル流出。

 ドル高、クレジット逼迫から輸入車が一〇月に六〇%売り上げ減の販売店もある。

 サンパウロ市でシボレー、ポルシェ、ムスタングなどを取り扱う外車販売店では月平均一〇台売れていたが、四台に落ちたという。



2008年10月25日付

620taro:2008/10/28(火) 08:29:52
サチアグラハ作戦 ダンタス氏、裁判所で訊問
 ダニエウ・ダンタス氏(オポチューニテイ銀行役員)は二二日午後二時三〇分、サンパウロの裁判所に到着した。

 連邦警察が行ったサチアグラハ作戦の最大の目標が同氏。マネーロンダリング、犯罪団組織等の容疑だが、連邦警察のヴィクトル・ロドリゲス署長をR$一一八万で買収しようと試みたことで被告席に座らされている。

 買収目的はオポチューニテイ銀行の活動にメスを入れる調査の中止。同容疑でブラジル・テレコムのウンベルト・ブラス元社長、及びロビイストのウーゴ・シカロニ氏も訴えられている。

 買収の試みはダンタス氏が派遣した特使がヴィクトル・ウーゴ署長とサンパウロ市内のレストラン、エルトランビアで会見する形だった。買収に当てられるはずだった資金は後日、シカロニ氏のアパートで当局によっておさえられた。

 ダンタス氏の弁護にあたるネーリオ・マッシャード弁護士は二二日「ダンタス氏が訊問に対して一言もしゃべらないように忠告した」と語った。ダンタス氏は今年七月に二度逮捕されたが、連邦最高裁が二回とも釈放させた。八月に裁判所にはじめて出頭させられたが、そのおりは黙秘権行使で一言もしゃべらなかった。今回も約五時間にわたって訊問された。

 弁護側はダンタス氏が逮捕されて裁判所から引かれるのを怖れ、連邦地方裁及び高等司法裁に二二日の公判を中止するよう求めた。しかし、裁判所側の受け入れるところとはならなかった。



2008年10月25日付

621taro:2008/10/28(火) 08:31:00
26日の市長決選投票 聖市はカサビ候補が有利
 二六日のサンパウ市長決選投票はジルベルト・カサビ候補(民主党=DEM)が優勢。さる二一、二二日に行われたIbope世論調査によると、カサビ候補支持率は前回調査結果に比べて二ポイント上昇で五三%。

 対立のマルタ・スプリシー候補(労働者党=PT)は三ポイント下がり三六%、その差は一七%に広がった。

 市民の七六%がカサビ候補の当選と見る。マルタ候補当選と見る市民は一八%である。

 一方、二転三転しているのはベーロ・オリゾンテ市長選。急速に支持率が伸びたレオナルド・キントン候補(ブラジル民主運動党=PMDB)はトップに立ったが、対立のマールシオ・ラセルダ候補(ブラジル社会党=PSB)が巻き返しに出て四五%へ。キントン候補は四四%で一ポイント差をつけられた。

 ラセルダ候補はわずか一週間で一二ポイント上昇し、キントン候補は七ポイントの下落、接戦となった。

 リオ市ではフェルナンド・ガベイラ候補(緑の党=PV)とエドアルド・パエス候補(PMDB)が双方四三%の支持率で互角。

 Ibope調査によると有権者の七%が白紙、あるいは無効投票と回答し、六%が候補者を決めていないと回答している。無回答が一%。

 浮動票をどう取り込むかによって勝利が決まる模様。

 サウヴァドール市では現市長のジョン・エンヒッケ候補(PMDB)が五〇%の支持率。対立のワウテル・ピニエイロ候補(PT)は四〇%で、エンヒッケ市長の再選が決まりそうである。



2008年10月25日付

622taro:2008/10/28(火) 08:32:30
アラゴアス州警察が追う元伍長 CDHUで殺害された人質の父親
 サント・アンドレー市のCDHUアパートにおける百時間立てこもり事件で、犯人のリンデンベルギ・アルヴェス(二二)からピストルで射殺されたエロアー・ピメンテルさん(一五)の父親、エヴェラルド・サントスをアラゴアス州の警察が追っている。

 サントスは元軍警兵隊伍長。ロナウド・レッサ元アラゴアス州知事の兄弟リカルド・レッサ警察署長を殺害した疑い。警官たちによる必殺隊が組織されていてサントス伍長はそのメンバーだった。

 事件後、サンパウロ方面に逃亡しているが、昔の仲間から身辺をつけ狙われており、暗殺される可能性が高い。アラゴアス警察では、サントスが警察に自首し仲間を告発すれば褒美として、その後の身辺警護を約束する方針でサントスの弁護士とも連絡を取っている。

 なお、エロアーさんを射殺したアルヴェスはいまサンパウロ州トレメンベーの刑務所に留置されている。



2008年10月25日付

623名無しさん:2008/10/28(火) 08:33:02
中銀、ドル高阻止に懸命 投機筋を5百億ドルで威嚇 1ドル=R$2・50が2・30へ
 ブラジル中銀は二三日、五〇〇億ドルにのぼる為替スワップ売り契約の用意があることを公表した。同日は寄り付きにドル相場が一気に前日比五・九六%高、R$二・五〇を突破したことによる。ドルを必要とする銀行及び企業を支援するためのレアル防衛策。これが奏効、ドルは下げ傾向に変わりR$二・三〇五で引けた。



ドル高で港湾に貨物滞積



 中銀は為替市場で同日、同スワップ二件を競売にかけて計二二億ドルを売り、またドル現物八億ドルを売却した。

 金融当局は、ブラジルの通貨が投機対象となって投機筋によって売り込まれていると見る。為替投機戦における相手側を威嚇するための発表だったと見られる。

 他方、ドル需要が企業群の過去の為替ヘッジ取引失敗(急速なドル高への転換)に起因するのも事実だが、政府はその失敗による損失額がどの程度の規模で、それをカバーするためにどれだけのドルが必要であるかがつかめない。

 これらの取引は商品先物取引所(BM&F)や確定利証券登録機関のCetipに逐一登録する義務はなく、多くの企業がタックスヘーブンにおいて契約・登録しているため。

 NGO証券のシジネイ・ネヒメ取締役は、中銀は武器の一端を見せた。うまく行けばドルはR$二・〇〇に戻り、多くの企業の契約が解決に持ち込まれると見る。問題は今後どのように為替市場が展開するかである。

 ドル高で困惑するのは港湾当局。輸入品の引き取りがおくれてこの二週間、サントス港における滞貨期間が五割伸びた。バイア州サルヴァドール港でも同様。一〇万ユーロの機器類が引き取りを待つ。

 ドルが今月三一・七%上昇したことから、内国化すればコスト(税金やタックス)がかさむとあって、荷主はドルの下落を待つ。

 サントス港にサジアやペルジゴン社向け食品加工用剤八〇トンをストックしているオマール・ジューニオル・ヌトリ社長は、国内到着から一二〇日間の余裕があるので、ドルがR$二・〇〇に下がるのを待つ。そうしなければICMS、PIS/Cofins、IPI 、輸入税など四〇%もかかるので、と説明する。



2008年10月25日付

624taro:2008/10/28(火) 08:38:07
元革命闘士、小差で敗れる リオデジャネイロ市長選

 ブラジルのリオデジャネイロ市長選の決選投票は26日、投開票され、連立与党系のエドゥアルド・パエス候補(38)が初当選した。元革命闘士で中道左派系の連邦下院議員フェルナンド・ガベイラ候補(67)は得票率1・6ポイントの小差で敗れた。

 パエス氏は下院議員やリオ州観光局長などを歴任。同氏を擁立した州知事が中央政界からの支援を取り付けて票を掘り起こしたとみられる。ガベイラ氏は軍政下の1960年代に駐ブラジル米国大使誘拐事件を指揮した。

 一方、この日は他の市長選(決選投票)も投開票され、最大都市サンパウロでは、現職のカサビ市長がルラ大統領の労働党のスプリシ前観光相を抑えて再選した。(共同)

625taro:2008/10/29(水) 07:53:06
アナコンダを仕留めるも罰金刑に−ブラジル
 【サンパウロ28日綾村悟】ブラジル南西部のマトグロソドスル州トレスラゴアスで26日、同地のパラナ川で漁をしていた18歳の漁師が体長5メートル近いアナコンダに襲われたものの、格闘の末に漁に使う「もり」で応戦して仕留めた。

 しかし、この漁師は27日、自らを襲ったアナコンダを殺したことで現地当局から環境法違反に問われて500レアル(約2万円)の罰金に問われており、「人命優先かそれとも環境法を優先か」で物議をかもしている。ブラジルのグロボテレビが報じた。

 体長4・7メートル、体重30キロのアナコンダと格闘した漁師のパブロさんは、格闘の際についた体の傷を見せながら「身を守るために仕方なく殺したのだが」と罰金刑に納得がいかないようす。

 グロボテレビによると、パブロさんがアナコンダを殺した後に自宅に持って帰って庭に吊るしたところ、アナコンダを見た近所の住民が役所に通報したという。通報後、アナコンダは軍警(ミリタリーポリス)に押収され、罰金刑が課せられることに。

 罰金500レアルはブラジルの最低賃金(420レアル)を上回る金額、パブロさんはいきなり訪れた「2つの災難」に頭を抱えているという。

2008/10/28 20:39

626taro:2008/10/29(水) 08:11:04
ニッケイ新聞 2008年10月17日付け

預託金未還流を大統領批判=「大手銀は金を返せ」=金融機関の怠慢を怒る=中銀「正常化は徐々に」

 底打ちかと思われた聖市証券取引所が十五日、また音をたてて崩れ始めたことで、ルーラ大統領は中央銀行が金融市場に還流させるため割引いた預託金一千億レアルが大手銀行で滞り、信用緩和に役立っていないと抗議、金融機関に公的資金の返還を示唆したと十六日付けエスタード紙が報じた。中央銀行は、経済活動を平常通り機能させるには時間がかかると弁解した。
 政府の意向は、銀行に理解されていない。ドル高騰で損失を被った企業が「ブラジルには銀行がない」と金融システムの欠陥を訴えた。
 「金融危機で窮地に陥ったのは、中小投資銀行であって、大手銀行ではない。それで何故、銀行が機能しないのか。政府は数々の救済策を打ち出した。大手銀行が、中小銀行の息の根を止めようとするのは許せない」と大統領は怒っている。
 大手銀行が中小銀行の所有する債権を購入し、効果は徐々に出ていると、中銀は強調した。銀行が企業に融資しようにも、相手がどの程度金融危機でダメージを受けているのか判らない不安感も、貸し渋り傾向を助長しているという。流通が正常化するには、時間がかかるらしい。
 中銀の通貨委員会は、金融正常化の順序が委託融資から始まり、それから自動車や不動産ローンへ広がると説明した。
 企業救済は通常業務ではなく、非常時対策であると大統領が叱咤する。しかし、為替投機は個人の責任で行うものと中銀は見ている。政府は非常時といえども、市場原理の中でしか企業救済をしないと一線を引いた。
 欧米の不況は当然、ブラジルにも波及する。政府は公共工事で資金を流通させ、国外の影響を最低限に抑える考えだ。
 ルーラ大統領は、金融取引で国家経済を支えることに疑問を持っている。金融は生産しない。紙が右から左へ多くの人の手を経て動くだけ。こんな経済活動が座礁することは、今回の危機で学んだ筈だという。

627taro:2008/10/29(水) 08:12:17
ニッケイ新聞 2008年10月17日付け

サントアンドレ=人質事件さらに長期化?=失恋、嫉妬が招いた悲劇=住民等に募る不安と不満

 聖州サントアンドレで十三日に発生した人質事件が、国内最長の人質篭城事件となっている。
 十四日からの伯字紙によると、事の発端は失恋と嫉妬。三年の交際後、犯人のアウヴェス(22)容疑者が五度目の終焉宣言をしたのが約一月前。ところがその後、元恋人のエロアーさん(15)とよりを戻したくて話そうとしても、彼女の方は相手にしない。別の男性との交際も始まっていた。彼女との間で口論があったとの情報もあり、思い余った犯人が、銃を手に彼女の自宅を襲ったようだ。
 十三日午前中に銀行支払いなどの身辺整理をした上、午後一時半にエロアーさん宅を襲ったアウヴェス容疑者だが、侵入時の同宅には一五歳の学友三人。当初全員が人質とされたが、男子学生の一人の親が迎えに来て事件発覚。現場に到着した警察が携帯電話で交渉し、男子学生二人が同日夜、女子学生が十四日夜開放されたが、開放の際など、計四発の発砲も起きている。
 十四日開放の女子学生によると、犯人はエロアーさんにキスを強要しようとした他、彼女を縛る、叩く、髪の毛を引っ張るといった暴行もあったというが、これらがキスを強要した時点のものかは不詳で、エロアーさん本人は、十五日に電話で接触したテレビ局担当者に、「何もされていない」と話していたという。
 犯人との交渉には警察の特殊部隊が当たっているが、現場は集合住宅型アパートで、危険回避のため、アパート住民の外出などが禁じられた他、警察の基地として使用中の学校の授業中止、報道陣の現場隔離などが行なわれている。住民の中には、危険な状況で身動きが取れないとの不満や、解雇されないかとの不安などが募ってきている。
 一方、社会から白眼視目され、体調を崩したりしている犯人家族他、被害者家族も、シーツを繋いで作った綱を窓から下ろし、食事を受け取る娘の様子に卒倒したりと、極限状態に近い。
 犯人との交渉は二転、三転。十五日に「彼女の解放後自分も投降」と言った後、人質解放の時は自分が決め、前もって通告しないと言い始めた犯人。十六日グローボ・サイトが、一度開放された女子学生が朝十時に再度人質に取られたと報ずるなど、警察と犯人との信頼関係はズタズタ。解決の目処も立たない展開の中、犯人の姉は、生きた弟と会うことはないとさえ感じ始めている。

628taro:2008/10/29(水) 08:13:49
ニッケイ新聞 2008年10月17日付け

テレビ討論会=通貨下落で物価高騰=専門家が慢性インフレ警告

 エスタード紙主催の討論会「ブラジルと金融危機」に招かれた伯国大手企業の代表三人は十四日、異口同音に金融危機のインパクトが、インフレをもたらすことで見解が一致と十五日付けエスタード紙が報じた。減速経済とコモディティ下落は、潜在インフレを市場に定着させる。
 レアル通貨の下落が、容認水準高めの慢性インフレ率を招く。そのため世界経済の不確定性を考慮に入れれば、中銀の基本金利は現行水準を推移する。世界経済に好転の兆しが見えれば、インフレは檻を放たれた猛獣のように踊り出す。
 現在は不況リスクが、インフレ・リスクより大きいから猛獣は、おとなしくしている。中銀は危機後に備える必要がある。ブラジル経済は、第3,4四半期で今後の傾向を呈示するという。
 消費者は生活を切り詰めるので、企業は設備投資を減らす。これは出席者全員の見方。企業は、どこも金策に走り回っている。金融危機のほとぼりが冷めるまで、どこでも二カ月間位設備投資を見合わせると見る。
 国民は地震が起きて屋外へ飛び出し、呆然としている。中銀の役目は、国民を落ち着かせ理性を取り戻させること。
 現在の状況は、インフレが想像以上に国民の生活を煩わしそうだ。レアル通貨の下落とインフレへの影響は過去に、何度も経験している。
 ブラジルのインフレは、いつも目標インフレより高く、国内消費も年九%で上昇含み。これまで中銀の通貨政策は、レアルの過当評価に対して取られた。いまはその是正期といえる。
 金融危機が治まり次第、中銀はこれまで金融市場に投入してきた公的資金の回収を始める。適宜な流通量を保つことで、不本意なインフレを防ぐことだ。

629taro:2008/10/29(水) 08:14:34
ニッケイ新聞 2008年10月17日付け

アラグアイア事件=遺体探しに西技術=レーダーで証拠隠滅を解明

 政府は十五日、アラグアイア地方で軍政時代に消息を絶った左翼活動家の遺体捜しで、スペインに捜索技術を求めることにしたと十六日付けエスタード紙が報じた。
 ルーラ大統領が十三日、トレードでドン・キホーテ賞を授与される間、随行のヴァヌチ人権相はマドリードに留まり、同事件の解明に当たっていたガルソン判事と落ち合った。
 同判事の調査から、地中の異物を探知する特殊レーダーと特殊技術が、スペインにあることを知った。アラグアイア全域の掘り返しは不可能であり、レーダー探知に同相は関心を抱いた。
 同特殊レーダーは、スペインの内戦やチリーのピノシェット政権で消息不明となり、周到に証拠隠滅を図った犠牲者の遺体探しに数々の効果を収めた経緯がある。

630taro:2008/10/29(水) 08:15:30
ニッケイ新聞 2008年10月17日付け

EMBRAPA=GM試作で資金募る=新品種は温暖化に適合

 ブラジル農事試験場(Embrapa)GM部は十三日、十年がかりで純国産のGM(遺伝子組み替え)フェイジョンに挑戦してきたが、〇九年中頃に完成の予定と十四日付けヴァロール紙が報じた。同試験場は研究開発費の捻出で、民間企業の合弁を募っている。
 ゲノム工学は、日進月歩の世界で資金援助がなければ、すぐに競争場裏から排除される。同試験場は技術と資料を有しながら、資金難だ。Embrapaには年間、五千万レアルの予算がある。その内GM部へ、五%だけを研究費に供与。
 GM部は、地球温暖化に適合するGMフェイジョンを試作していた。他にも地球温暖化に適合した、干ばつや病虫害に強い種類、種無しフルーツなど二十種を試作している。

631taro:2008/10/29(水) 08:16:07
ニッケイ新聞 2008年10月17日付け

マルタ持ち駒全部を賭ける

 聖市長選を十日後に控えマルタ候補は、中流層取り込みのためなり振り構わず、新旧教会の掟を踏み倒し偏見を無視し、カサビ候補のプライベイトを暴く。また大統領や労組、社会団体を招いてカーザ・ポルトガルで派手な選挙活動を行う予定。

632taro:2008/10/29(水) 08:17:08
ニッケイ新聞 2008年10月17日付け

東西南北

 いったん底を売ったかに見えた金融危機は十五日、底なしの深みを見せた。米国の九月小売売上高の大幅な落ち込みが発表され、金融危機が実体経済に悪影響を与え始めたことに嫌気し、米国金融市場が暴落、聖市証券取引所に飛び火し一一%下落した。世界同時不況への不安が高まったとして十六日の東京株式市場は史上二番目の下落率一一・四一%を記録。同十六日の聖市証券取引所も正午頃、一時的に八・二二%も下落するなど不安定な状態が続いている。
    ◎
 世界金融危機の影響でアルゼンチンへの観光客が減少している。特に伯国旅行者減が顕著というが、ブエノス・アイレスでは観光収入が一五%減り、全国では今後二五%減に達するとの予想も。対する伯国はのんきなもので、クリスマスは買い控えが必要と考えている聖市消費者は二六%。子供の日商戦では為替変動が価格に反映されたというが、ルーラ大統領の肯定発言の姿勢が国民に波及か、それともまだ変化を感じていないだけか。
     ◎
 聖州市警のストは一カ月以上経ち、銀行ストには裁判所が停止命令など、給与絡みのストが続いているが、今度は聖州都電(CPTM)が一二・一五%の給与調整を要求。交渉決裂の場合は二十日にスト突入という。スト決行の判断は、十七日までの解答次第というが、インフレ再燃の声が出始めた中、懐が寂しくなってもストどころではない人たちも多い。
     ◎
 子供や青年に高コレステロール? 常識を覆しそうな報告だが、二〇〇〇年から二〇〇七年にかけてのカンピーナス大学で調査によると、青少年の四四%が高コレステロール状態。中性脂肪が多い子供も、二〜九歳で五六%、一〇〜一九歳で五〇%。食生活や運動不足などの生活習慣の問題と見られるが、青少年向け人間ドックが現実味を増すのも時代の趨勢か。
     ◎
 サンタカタリーナ州カノイニャスで十五日、体育館の壁が突然崩れ、室内サッカーに興じていた子供達を直撃した。この事故で、一二歳の少年一人が死亡、一二歳と一三歳の少年四人が怪我。事故当時、現場では強い雨と風が記録されており、救助に当たった消防隊では、天候のせいで起きた事故か、建築物の問題かは不明としている。

633taro:2008/10/30(木) 07:49:15
ロナウド選手が母国ブラジルでのプレーを要望
けがからの復調が適わない場合には引退も視野に

 【サンパウロ29日綾村悟】元ブラジル代表FWのロナウド選手(32)は27日、リオデジェネイロでテレビ番組に出演し来期のプレー先として「フラメンゴ」を希望していることを明らかにした。

 ロナウド選手は昨年2月に受けた左ひざのけがと手術からの復帰を目指して、同地のフラメンゴで練習を行っている。昨年6月にイタリア一部リーグ(セリエA)のACミランとは契約が切れており現在はフリー、来期に関してフランスやイギリス、プレミアリーグなどのチームからオファーが来ているという。

 また、来期に関してロナウド選手は「全ての状況が許すならばフラミンゴでプレーしたいが、その場合にはチームの力になれることが前提」「来年1月にベストの状態でプレーできないと判断した場合には引退も考えている」と説明した。

 ロナウド選手は、稀代のフォワードとして同世代の中では図抜けた存在感を見せてきた。ブラジル代表としてワールドカップ優勝に貢献した他、FIFAが選ぶ年間最優秀選手にも選ばれている。

 フラミンゴは、リオデジェネイロを本拠地としておりブラジルで最も有名かつ人気があるチームの一つ。ジーコ元日本代表監督やソクラテス選手が在籍し活躍したチームでもある。

2008/10/29 21:42

634taro:2008/10/30(木) 08:01:50
ニッケイ新聞 2008年10月18日付け

国家通貨審議会=大手銀のドル隠しを排す=輸出金融は最優先=外貨放出の目的達せず=危機に資金留保は銀行の常

 国家通貨審議会(CMN)は十六日、中央銀行に対し外貨の競売資金を輸出金融に重点的に充当するよう指令と十七日付けエスタード紙が報じた。銀行は景気の先行き不透明感を懸念し、政府要求の市場還流をせず預託金割引を留保金に回した。財務相は市場の流通量不足を憂慮し、二週間以内に、輸出企業の運転資金として三十億レアルから九十億レアルの緊急融資行うよう社会開発銀行(BNDES)へ要請した。
 中銀は大量の外貨を放出したが、輸出促進という本来の目的が達せられていなかった。中銀は、外貨の運用を委託された銀行が輸出金融に資金を強制的に充当するよう、CMNから指示された。
 大手銀行のドル隠しや資金留保は、世界的な傾向。銀行経営者なら本能的に、緊急時は資産を蔵に隠し、ほとぼりの冷めるのを待つ。流通量不足の上に資金隠しが、金融停滞に拍車をかける。
 輸出のために外貨を必要とする企業へのドル建て融資は六日、CMNの最重要議題とされた。CMNが十六日、同融資は「国策」であり、他目的への流用を取り締まるよう中銀に指示した。
 また資金難にある金融機関に対してもCMNは、債権の再割引を認めるなどの救援策を検討。事実上は債権の購入だが、再割引で担保物権扱いにするという。
 金融機関以外の企業に対しては、債務不履行リスクの低い場合、百レアルの融資に対し百二十レアルから百四十レアルの社債を担保に、容認する考えをCMNが表明した。社債容認で、債権購入の範囲は広くなった。
 財務相と中銀総裁は十六日、CMNで信用危機打開の協議を行った。会議の焦点は、救済案の効果に時間がかかるので、即効案を出す。輸出金融の資金が、必ず目的を遂げるため「ヒモ付き資金」として明示する。条件付きの預託金割引であることなどを討議した。
 輸出業者に対するドル建て融資は、斬新なアイデアとして歓迎された。ドル通貨の変動が激しく、為替契約の取り付けは困難であった。変動の煩わしさから解放され、ドル高で借り入れ、ドル安で返済する可能性もあるから喜ばれている。

635taro:2008/10/30(木) 08:02:36
ニッケイ新聞 2008年10月18日付け

警官同士が聖市で衝突=市警・軍警で29人怪我=「選挙がらみ」と聖州知事

 スト入りから一カ月余りを経た聖州市警が、十六日には軍警と衝突と十七日伯字紙が報道。同日午後、セーラ知事との交渉を拒まれた市警デモ隊と、知事公邸侵入を阻もうとする軍警が抗争状態となり、双方で二九人の負傷者が出たもの。
 発端は同日一時、スト決行中の市警約二五〇〇人が、知事公邸に程近い、モルンビー競技場前に集まった事。スト支援の中央労組(CUT)や労働組合連盟(FC)などの代表もおり、宣伝カーも配されていた。
 市警らの動きに変化が現れたのは州政府が市警組合員との交渉拒否との連絡が入った時。民主労働党(PDT)下院議員の「知事が交渉団を受け入れるか、我々がバンデイランテス宮まで出向くか」との声に、市警らが立ち上がった。
 この時、現場には、州保安局からの要請で、スト参加者達をなだめ取り締るための市警特殊部隊が何隊か派遣されていたが、市警デモ隊がバリケードを組む軍警ともみ合い、軍警特殊部隊がゴム弾などを使い始めた時、武装していた市警特殊部隊員も抗議行動隊と一体となってしまった。
 四時頃始まった抗争状態では、ゴム弾や催涙ガス爆弾の他、機関銃など実弾入り銃器も使用され、四〇〜四五口径の拳銃による軍警大佐負傷など、二九人(十七日フォーリャ・オンラインによる数字)が負傷、警察車両破損も起きた。
 抗争状態そのものは長くは続かなかったというが、市警らが解散し、緊迫した状態が解けたのは午後八時過ぎ。互いに傷付け合う場面に、嘆きの声も出ている両警察だが、負傷者が運ばれた病院前でもにらみ合いが続くなど、両者の関係改善の時期は不明。
 この事態にセーラ知事は、事件には労働者党(PT)やPDTの議員が関係し、CUTやFCの支援もあったと批判。選挙前に起きた同事件は政治的策略だという。
 これに対し、PT関係者らは、自分の責任をなすりつけていると反論。市警関係者も、警察官組織はCUTやFCとは無関係と、政治的行動であることを否定している。
 市警の要求と州政府の給与調整案に大きな隔たりがある上、スト中は交渉に応じないとの強硬姿勢が、ストが長引き、今回の事態を招いた原因と批判される州知事だが、今回の混乱の責任者は州保安局にもある。市警の抗議行動鎮圧に、市警組織と軍警組織の二つを配備したこと自体が間違いだというのだ。

636taro:2008/10/30(木) 08:03:16
ニッケイ新聞 2008年10月18日付け

原油が66ドルへ下落=二面相のコモディティ相場

 ロンドンの原油市場が十六日、バレル当たり六十六ドルへ下げたことで証券市場で異変が起きていると十七日付けエスタード紙が報じた。原油下落はペトロブラス株を引き下げ、公社株に集中するボベスパの株価指数に影響した。
 聖市証券取引所は、原油下落で株価指数を一・〇六%下げた。〇八年に入って累計で四三%の下げだ。原油下落で岩塩下油田の開発も、投資家の動きが鈍くなり計画の遅延が予想される。
 原油下落はペトロブラスには悪いが、不況脱出にはよい。いつも原油の高騰はインフレの原因となって市民の生活を脅かし、中銀が政策金利の引き上げ理由にし、景気回復の妨げであった。
 原油下落による金融市場への影響は、危機回復につながるものか単なる息抜きか、まだ分からないと関係者はいう。金融危機で動揺したアナリストらは、自信喪失らしい。いま証券もコモディティも心理的要因で動いているようだ。
 ようやく底打ちかと思ったら翌日は思わぬ暴落で、ボベスパの脆さが思い知らされた。ブラジル特産のコモディティは、ほとんど叩きのめされた。ボベスパ株式指数の花形役者は、みんな萎縮している。
 金融危機の傷跡は、実体経済のレーダーにくっきり残っており、投資家の出動には至っていない。欧米政府がリセッションに、どう対処するかが注目。それでもブラジルは、欧米より早く金融危機から脱出すると関係者は見ている。
 ブラジル経済の基礎条件は、米国のそれより良いらしい。ブラジル経済の未来に景気減速はあっても、不況はないという見方が多い。〇九年の経済成長率は、五%から三・五%へ引き下げたが、減速であって不況ではないという。

637taro:2008/10/30(木) 08:04:11
ニッケイ新聞 2008年10月18日付け

中古車の在庫激増=販売代理店で閑古鳥が鳴く

 消費者ローンが制限されたため、中古車販売が三〇%落ち込み、過去最大の百万台以上の在庫を販売代理店が抱えていると十七日付けエスタード紙が報じた。
 金融危機に入る前は、多くの顧客が新車に交換するため中古車を下取りに出していた。特に新車に近い中古車は人気があり、代理店も目玉商品として二〇%の割引や長期保証期間などで販売に力を入れていた。
 どこの販売代理店も例年の五〇%増の中古車在庫を抱えている。他には訴訟中の中古車もあり、中古車を購入するなら、無理なことがいえる今が買い時と代理店がいう。
 特にここ二週間の売れ行きが、最悪だという。在庫は増え、取引はめっきり減った。銀行は多額の入金を要求する。代理店は強引に売りつけ、月賦を滞納したら取り上げる主義だが、銀行はこげ付きを恐れている。

638taro:2008/10/30(木) 08:05:01
ニッケイ新聞 2008年10月18日付け

伯鉄鉱山の権益獲得=日韓の大手、原料確保で

 【共同】新日本製鉄など日本の大手鉄鋼会社五社と大手商社伊藤忠商事、韓国鉄鋼最大手ポスコがブラジルの鉄鉱石鉱山の権益を共同で獲得することで基本合意したことが十七日、分かった。日韓鉄鋼メーカーは原料となる鉄鉱石を輸入に頼っており、資源大手の寡占化が進む中で、原料の安定供給を確保する狙い。買収額は三千億―四千億円程度のもよう。
 関係者によると、参加している鉄鋼メーカーは新日鉄やJFEスチール、住友金属工業、神戸製鋼所、日新製鋼の五社。各社は企業連合を組み、ブラジルの大手鉄鋼メーカーCSNが売りに出していた地元の鉱山子会社「ナミザ」の入札に参加。CSNからナミザ株の四割程度を取得し、鉄鉱石の権益のほか、山から運び出すための鉄道・港湾などの関連施設の使用権を確保する。
 買収額のうち約四割は伊藤忠が負担し、残りを各社が鉄鉱石の調達量に応じて負担する方向。ポスコも原料価格の高騰には手を焼いており、日本メーカーに歩調を合わせた。
 景気悪化で鉄鋼需要の落ち込みも指摘されているが、中国など新興国の成長で長期的には依然、拡大基調が予想されており、日韓勢は今後もアフリカなどでの権益取得を進めていく構えだ。

639taro:2008/10/30(木) 08:05:41
ニッケイ新聞 2008年10月18日付け

大統領の言葉を信じて損をした

 ルイス・フルラン前産業開発相(現サジア経営審議会会長)は十六日、ルーラ大統領が「金融危機はブラジルの国外にあり、国内にはない」といったのを本気にして、ブラジル経済に賭けたのだと声明を発表した。サジアはブラジルと運命を共にし、投機を行ったのではないという。

640taro:2008/10/30(木) 08:06:21
ニッケイ新聞 2008年10月18日付け

観光専門誌のベスト10に聖市

 観光案内の国際的専門誌Best in Travel二〇〇九年版の訪問推薦都市ベスト10に聖市が選ばれた。その他の都市は、ベルギーのアントウエルヘン、ベイルート、シカゴ、グラスゴー、リスボン、メキシコ・シティ、上海、ワルシャワ、チューリッヒ。

641taro:2008/10/30(木) 08:08:16
ニッケイ新聞 2008年10月18日付け

東西南北

 世界金融危機の影響でアルゼンチンへの観光客減少。特に伯国旅行者減が顕著で、ブエノス・アイレスでの観光収入が一五%減。全国では今後二五%減に達するとの予想も。対する伯国でも、牛肉や輸入品などの値上がりで、レストランでは六%前後の調整が行なわれたとの報道。分割払いの回数が減った上に金利高で、一回の負担額が増えたため、高価な商品の買い控えも出てきた。
     ◎
 十七日ボベスパは、十四時半現在、ドルを輸出金融にとの政府案で四・〇二%高と落ち着きを取り戻し、Valeやペトロブラス株が全体を押し上げているという。
     ◎
 十七日本紙で報じたサントアンドレの人質事件で、せっかく開放された女子学生が再び人質となったことで、警察の対応への批判の声。一方、十七日十四時過ぎに、アウヴェス容疑者の弁護にあたる弁護士らが、容疑者は「身の安全を確保してくれるなら、人質を解放し、投降する」といっていると発表した。
     ◎
 十九日から夏時間開始で、連邦直轄区、南リオ・グランデ、サンタカタリーナ、パラナ、サンパウロ、リオ・デ・ジャネイロ、エスピリト・サント、ミナス・ジェライス、ゴイアス、マット・グロッソ、南マット・グロッソ各州では時計の針を一時間進める必要がある。これに伴い、二十日からのボベスパの売買立会い時間がブラジリア標準時間の十一時から十八時まで、時間外取引(アフターマーケット)が同十八時半から十九時半までに変更となる。
     ◎
 最初の四桁が六で始まる聖市の電話番号変更の十五日実施分は、6875〜79、6881〜89で、何れも、最初の六が四に変わる。

642taro:2008/10/30(木) 08:09:02
現職下議の市長候補は振わず PT、79市長を保持へ PSDBは59市長に止まる
 今回の地方都市市長選挙では、現職国会議員の立候補者が決選投票まで残ったものの、当選した人数は少なかった。フォーリャ紙の調査によると、今年の市長選挙には全国で八十五人の現職国会議員が立候補していたが、今回の決戦投票の結果を含め、市長に当確にしたのは十六人で、二人が副市長として当確をはたしたのみにおわった。



《PEMの当選は一市長のみ》



 調査によれば、PT党がもっとも多い十七人の現職国会議員が立候補したが、わずか四人の当選結果だった。バイア州ヴィットリア市長にギリェルメ・メネーゼス氏。ミナス州ベッチン市長にマリア・ド・カルモ・ラーラ・ペルペトゥオ氏。南リオ・グランデ州ノーボ・ハンブルグ市長にジィンメルマン氏。サンタ・カタリーナ州ジョインビーレ市長にカルリット・メーレス氏の四氏がそれぞれ市長当選を果たした。

 PT党としては七十九市を保持したことに変りはなかったが、マリア・ド・カルモ氏の場合のみ同党からの補充が可能で、落選した人たちの議席にはペルナンブッコ州オリンダ市長だったレニルド・カリェイロ氏(PCB)や前回の補欠当選者が繰り上がり議席につめることになる。

 PSDB党は前回選挙と同じ二人の市長当選結果で、マットグロッソ州のインペラトリス市長のセバスチョン・マデイラ氏や、ミナス州ジュイス・デ・フォーラ市長にクストージオ・マットス氏がそれぞれ当選した。

 最終的にはDEM党の決定にもよるが、PSDB党によれば、サンタ・カタリーナ州サン・ジョゼー市選出のディジャルマ・ベルゲル氏(PSB党)を含め、五十九市を保持することになる。

 下院議会内の党派同様に、PT、PSDB、PCB、PSBの順に市長当選者が多く、PMDB党からはピアウイ州オエイラ市長のサー氏らパラナ州に三人、DEM党PDT党からそれぞれ一人ずつが市長当選を果たした。PTB及びPP党からも一人ずつが副市長に当選した。



2008年10月29日付

643taro:2008/10/30(木) 08:10:21
エロアさんの母親を告発 前夫がアラゴアス州誘拐事件で
 ロナウド・ジョルジ・ドス・サントスさんは、サントアンドレ市で前交際相手の犠牲になったエロアさんの母親、前妻のアンナ・クリスチーナ・ピメンテル・ロッシャをアラゴアス州に在住中に起きた息子の誘拐事件の容疑で告発した

 ロナウドさんはマッセイオのラジオ・ガゼッタAMの息子の誘拐事件に関する取材に対して、今回のテレビ・ニュースで事件の様子を見ていて、アラゴアス警察から指名手配されているエベラウド・ペレイラ・ドス・サントスの居所を知り、エロアさんの父親である、と認めた。

 七年まえにアンナがエベラウドと逃亡するとき、息子ロニクソン・ピメンテル・ドス・サントスさんがサンパウロに連れ去られた。当時エベラウドは逃亡中だったことをサンパウロの報道陣に語っている。

 エベウルドは一九九一年十月に起きた殺人事件で、暴力犯罪を調査していたリカルド・レッサ警察署長の死と何らかの関わりがあると見て、容疑を固めて指名手配されていた。

 さらにアラゴアス警察によれば、一九九三年四月に死体で発見された前妻のマルタ・ルシア・アルベス・ビエイラさん殺人事件など、少なくとも十件の犯罪に関わりがあるとしている。

 最初、ロナウドさんはエバラウド伍長の報復を恐れて沈黙していたが、エロアさんの事件を見て家族の内容を知り、ロニクソンさんに関わる事件とこれまでのいきさつを告白するにいたった。

 ラジオ・ガゼッタAM局の再三の取材によれば、アンナ・クリスチーナとの離婚には合意のもとに調停されて問題なかったことを確認しており、ロナウドさんは息子に法的な扶養義務を全うして生活費まで息子の名前で銀行口座振込みしたが、アンナ・クリスチーナの名で引き出された形跡はない、という。「多分、警察にも住まいが見つからないように、エベラウド伍長との逃亡費用に使ったに違いない」。犯罪評論家はこれらの告白について、おそらく息子には遭えないだろう、とコメントしている。



2008年10月29日付

644taro:2008/10/30(木) 08:17:37
カサビ現市長が再選果たす 聖市長選マルタ候補40%の得票率で惨敗
 二十六日に行われた聖市の国民決選投票で現職市長のジルベルト・カサビ氏(四八、DEM=民主党)が、六〇・七二%の得票率で初めての再選を果たした。カサビ氏は、国民の直接投票では十七番目、連邦政府では五十番目で市長となった。

 今回の選挙でカサビ氏は、市長として初出馬(決選投票の得票率は過去最多)し、初当選した。同氏は、〇六年に前市長だったセーラ氏(PSDB=ブラジル民主社会党)の州知事選挙出馬のため副市長から繰り上がり、市長に就任していた。

 カサビ氏は今回、三百七十九万五百五十八票を獲得し、セーラ氏が当選した〇四年当時の得票数を約四十六万票上回った。

 一方、マルタ・スピリシー候補(PT=労働党)は三九・二八%の得票率で、〇四年に敗北した自らの投票数を二十八万七千票ほど下回った。

 PMDB(ブラジル民主運動党)は今回の決選投票で大勝。四つの州都(リオ、サルバドール、ポルト・アレグレ、フロリアノポリス)で勝利を収めた。

 PTは今回、州都での勝利は無かったが、聖州の他の都市(サンベルナルド・ド・カンポ、グアルーリョス、マウア)で勝利。PSDBは、マラニョン州都のサン・ルイス市やクイアバ市(マット・グロッソ州)でそれぞれ勝利した。

 ミナス州都のベロオリゾンテ市では、PTとPSDBが支持したマルシオ・ラセルダ候補(PSB=ブラジル社会党)が過半数を得票して当選した。

 今回、決選投票が行われた三十市で合計二千七百万人の有権者が投票。決選投票の全国平均欠席率は一七%だった。



2008年10月29日付

645taro:2008/10/31(金) 07:46:26
ブラジル中銀、政策金利を13.75%で据え置き
 【ブラジリア 29日 ロイター】 ブラジル中央銀行は29日、政策金利を13.75%に据え置いた。世界的な金融危機の影響により、4月からの利上げサイクルに終止符を打った。

 金融政策委員会の決定は全会一致。ロイターが先週実施したエコノミスト調査では、23人中14人が据え置きを予想していた。8人は50ベーシスポイント(bp)の引き上げを予想していた。

 中銀はインフレ抑制のため4月から4回利上げを実施。政策金利は約2年ぶりの高水準になっている。

 しかしその後の世界的金融危機の影響で、中銀はインフレから経済成長に対するリスクの最小化に焦点を移している。

2008/10/30 7:51

646taro:2008/10/31(金) 08:03:24
ペレ「マラドーナはうまくやるんじゃないか」

 ブラジル・サッカー界最高の英雄が、アルゼンチン・サッカー界最高の英雄マラドーナのアルゼンチン代表監督就任について口を開いた。ペレ自身は、これまでプロ以上のサッカー・チームの監督を務めたことはない。これまで何度となくマラドーナへ賛辞と批判の言葉を送ってきたペレだが、今回は好意的な言葉が発せられた。

 「彼はすごく経験のある監督を側に置く。(カルロス)ビラルドのことだけど、彼はすごくサッカーについて知っているよ。もしマラドーナがビラルドの言う事に耳をかせば、すごく偉大な助言者を得て、うまくいくんじゃないだろうか。マラダーナはもし学びたいなら多くのことを学べる環境だよ。うまく行くように期待しているし、彼にとってはこれまでのいろいろなことを乗り越えるチャンスだよね」

 だた、ペレ自身は、優れた選手が優れた指導者になるとは限らないという哲学がある。「普通、スーパースターや偉大な選手が、いい監督にはならない。それに時として、選手時代にはあまりいい成績を残せなかった選手が、偉大な監督になることがあるんだ」と加えた。

 86年のワールドカップで、アルゼンチンを優勝に導いたマラドーナとビラルドは、代表チームの指導者としても、いい関係を築き、結果を残すことができるだろうか?

647taro:2008/10/31(金) 08:04:01
ニッケイ新聞 2008年10月21日付け

来年の農産物収穫は減少か=金融危機で資金調達難に=ドル高で資材高騰、相場下落=融資決済期に不運に直面

 金融危機から派生した営農資金の調達難のため、配給公社(Conab)が予測していた〇九年度収穫高一億四四五五万トン(米、フェイジョン、大豆、とうもろこしなど)に悪影響がでてくることが確実になったと二十日付けエスタード紙が報じた。三年連続増産が続いたブラジルの農業生産は、ちょうど作付け期に肥料と農薬の農業融資で支障を来たし、ここにも国際金融危機が波及したらしい。
 肥料や農薬などの主要農業資材の購入に要する営農融資は過去数週間、制限されたとブラジル農畜産連盟(CNA)が発表した。今年は最高の出来高一億四三八〇万トンと予想されているが、資金調達難が続けば、今年より四・五%減産となるという。営農資金が三十日以内に融資されないなら、折角の降雨期を迎えても植付けが不可能となる。
 政府は数々の金融危機対策を講じたが、農業前線に未だ資金が届いていない。政府の対策は、手遅れであった。農業資材は、必要な時期に必要なものが投下されないなら、チャンスを逸する。失った時間は、取り返しのつかないもの。
 十三日の政府発表は、農業融資に五十五億レアルを充当するはずであった。この金が雨季に入る前に生産者の手に届いていれば、種まきは間に合うはずであった。
 政府は緊急対策資金を大手銀行に渡し、銀行は自分の懐肥やしに専念している。ブラジルのお役所仕事とは、こういうものと農業者団体が一斉に抗議している。
 農業生産者にとって不運であったのは、農業融資の決済期と金融危機が同時に起きたことだ。前年度融資が未決済の生産者には、新規融資が差し止められた。
 例年農業融資を行う銀行以外の穀物商社や肥料メーカー、農薬メーカーも同様に融資を渋った。例年は、これら銀行以外から七〇%の融資を得た。今年はそれが、二四%に留まった。
 農業融資の資金不足は、クレジット不足だけではなさそうだ。コモディティの下落と肥料や農薬のドル高騰による原料高騰が原因している。
 穀物の生産原価は現在、ヘクタール当たり八百ドル。シカゴ穀物取引所の相場は現在、ブッシェル(ヤード・ポンド法における容積の単位)当たり十四ドル、ヘクタール当たり七百ドルになる。これでは、生産者の赤字が明白。

648taro:2008/10/31(金) 08:06:44
ニッケイ新聞 2008年10月21日付け

サントアンドレ=人質のエロアーさん死亡=警察の対応に疑問や批判=臓器摘出後の移植始まる

 【既報関連】十三日発生の聖州サントアンドレ人質篭城事件は、十七日六時過ぎに人質解放の情報で、一〇〇時間超の事件解決と安堵したのも束の間。その直後から、人質二人が凶弾を浴びていたとの情報が交錯。最終的に被害者死亡という幕引きとなった。
 十七日からのテレビ報道や十八〜二十日伯字紙によると、十七日六時過ぎに現場に踏み込んだ警官隊は、頭部とそけい部に銃弾を浴びたエロアーさんと口から出血しているナヤラさん(ともに十五歳)を発見。銃弾はアウヴェス容疑者(22)によるもので、警官にも発砲した容疑者と警官が揉み合う脇を、警官に付き添われたナヤラさんと警官に抱きかかえられたエロアーさんが通過。
 二人はともにサントアンドレ市内の病院で手術を受けたが、手術も順調だったナヤラさんに対し、出血も多く、頭部の弾が摘出できなかったエロアーさんは十八日に容態悪化。十八日二三時半に脳死が宣告された。
 一方、十八日未明に聖市ピニェイロスの留置所に送られたアウヴェス容疑者を、留置場収監者達が脅迫。警官駐留で麻薬売買を妨げられたとして彼の命を狙う麻薬密売者と、留置所内の収監者から命を狙われる状況だ。元恋人の死を知らないまま、彼女を案じ、後悔の念を表していると、二十日グローボ・サイト。
 一方、今回の事件では、事件長期化や救出作業の手際の悪さ、一度開放されたナヤラさんを再び人質とされ状況悪化など、問題点噴出。現在最も疑問視されているのが、射撃音を聞いて踏み込んだという警察側説明と、扉の爆破後に銃声を記録した映像などの整合性で、入院中のナヤラさんからの事情聴取などにより、扉爆破後に人質射撃ということになれば、指揮官等の責任が今以上に問われることだろう。
 エロアーさんの死を二十日に知らされたナヤラさんの心の傷や、エロアーさん家族他が現場のアパートから転居を考えたりと、まだまだ続く事件の余波。多くの人に愛されたエロアーさんの埋葬は二十一日だが、エロアーさん家族の同意により二十日未明に摘出された臓器は、二十日午前中の心臓移植手術始め、少なくとも七人に命と光を与えることになる。ナヤラさんも週末には退院の見込みだという。

649taro:2008/10/31(金) 08:07:22
ニッケイ新聞 2008年10月21日付け

PACは機会を逸す=金余り時惰眠、危機で覚醒

 PAC(経済活性化計画)のインフラ投資に金融危機を波及させないとした大統領公約が、怪しくなってきた。PACは国立銀行が結束し、二百八十億レアルの調達に当たるはずであったが、資金難による計画の遅延第一号が明白となった。
 マデイラ川発電所の送電線工事は、七十億レアルの予算で入札が行われる予定であった。その入札が遅れる見込みとなったので、折角の電力は二〇一二年までに目的地に到達しないようだ。
 PACの全国港湾工事と中小水力発電所の建設計画は、当初予算二百八十億レアルに補正予算が二〇一〇年までに六百四十七億レアル必要であることが判明した。
 港湾計画は当局が一年以上前、民間資本の協力を仰ぐことで内定していたが、政府内でも民間との間にも協力の合意が成立せず計画が中断した。
 専門家の話では、国際金融に資金が有り余っていた時に投資計画をまとめず、政府は資金調達のチャンスを逸し電車に乗り遅れたのだという。
 マット・グロッソ州東部と北部は、物流設備不足のため五百万トンのトウモロコシや大豆を出荷できないでいる。ブラジルの港湾は二〇〇七年、七億五千万トンを積み出した。二〇一二年は、十億トンの積み出し能力が必要になる。
 旧設備で積み出し必要量を消化できないサントス港の港湾事業に参入を希望する大手企業がある。他にバチスタ・グループが、四十二億レアルを投じてペルイベに建設する計画のブラジル港は、水泡に帰した。
 当局の応対がのろく、手中にあるチャンスを無にしている。Aneel(国家電力庁)も応対ののろさでは、劣らない。金策を理由に数々のプロジェクトが、電力危機を知りながら棚ざらしになっている。

650taro:2008/10/31(金) 08:08:23
ニッケイ新聞 2008年10月21日付け

金融危機=小康で底打ちに非ず=米金融は未解決問題山積

 アルミニオ・フラーガ元中銀総裁は十四日、「一連の金融救済法が世界各国で発動したが、それは前日の暴落を食い止めただけで底打ちをしたのではない」と警告したことを十五日付けエスタード紙が報じた。
 金融救済法は、パニックの阻止対策に過ぎない。欧米に続いてブラジル政府が打ち出した数々の危機対策は、米政府の政策と効果に成果がかかっている。
 ボベスパが十三日、反発したが小康であって終焉ではない。米国には無数の空家がある。抵当物件の価格を遥かに上回る債務がある。これを解決しないと、危機解決の保障は全く見えない。
 ブラジルの危機対策で中銀が外貨を放出し、市場に資金を還流させたこと。債権の再割引を容認したこと。中小銀行の救済に努力していること。レアルの下落に介入をしたことは、中銀として正解であったといえる。

651taro:2008/10/31(金) 08:09:06
ニッケイ新聞 2008年10月21日付け

200社に黄信号点滅=為替先物損失で裁判所へ

 為替先物でレアル高騰に投じ損失を被った企業は、サジアの七億六千レアルに続いてアラクルースが十九億五千万レアル、ヴォトランチンが二十二億レアル。合計で二百社の四百億レアルに達すると十七日付けフォーリャ紙が報じた。
 為替先物で生じた欠損を埋めるため銀行が、融資契約の更新交渉に乗り出した。レアル建ての長期融資だ。年末までレアル高とドル安が進むと賭けた企業は、二百社と見られる。金融パニックがなければ、こんなことはなかった。
 これまでに損失を発表したのは、三社だけ。損失を決済しないと、債務不履行で裁判所へ回る。銀行は、その前に契約を更新し、新規融資を受けるよう勧めた。二百社に対し、裁判所の黄信号が点滅している。

652taro:2008/10/31(金) 08:09:40
ニッケイ新聞 2008年10月21日付け

市警スト、軍警に敵意か

 市警ストは十六日、軍警と正面衝突。市警幹部はストが長期にわたりそうなので全州規模に拡大しながら、州政府と話し合いのチャンスを狙う戦術に出た。一方硬骨派のセーラ知事が、どんな手を打つか興味津々。これも選挙運動の一幕か。

653taro:2008/10/31(金) 08:10:30
ニッケイ新聞 2008年10月21日付け

東西南北

 犯罪を繰返す人は脳に欠陥ありというが、聖州の母親が暴力行為を繰返す息子の脳の手術を要求し、注目されている。手術によって暴力性が薄れることは実証済みというが、手術を施す必要があるかなどが是非を決めるかぎとなりそう。「息子が精神病院入院となるより、自分の傍らにいてくれる方が良い」という母親。誰もが色々な意味での弱さを持ち、犯罪に走る恐さも持つ中、どこからは病的で、手術が必要との判断を下す基準はどこにあるのか。
     ◎
 聖市北部で十八日、貨物トラックが民家二軒の門や塀を破壊し、タクシー一台を含む四台の車を引きずるという事故発生。運転手は即死、トラックの助手二人とタクシー乗客が病院に運ばれた。積荷を下ろした後のトラックだったが、ブレーキが間に合わず、タクシーなどを引っ掛けながら走ったトラックに破壊された家の一軒は老夫婦のもの。雨のせいで通行人がおらず、負傷者が少なかったのが幸い。
     ◎
 国内はおろか国際的にも観光都市として認められた聖市で、十月中のホテルの予約は一杯と嬉しい悲鳴。市内四〇の映画館で三十日まで続く国際映画見本市の情報はwww.mostra.orgへ。イビラプエラ公園内パビリオン・シッシロ・マタラッツォでの聖市芸術ビエンナーレは、二十六日〜十二月六日。問い合わせは5576-7600。三十日〜十一月九日の自動車展は、アニェンビーにて一四時〜二二時開催。詳細は3291-9111か www.saloodoautomovel.com.brへ。伯国レーサーのフェリッペ・マッサが逆転で年間王者を争うF1レースは十一月二日にインテルラゴス競技場にて。入場料は一一五〜一九九〇レアル。本番前の練習日は三十一日と十一月一日。

654taro:2008/10/31(金) 08:11:28
46カメラの罰金徴収始まる
 サンパウロ市交通局は、月末までに五十九個の車両取締りカメラを聖市内に新たに設置する。二十九日現在までに少なくとも四十六個が取り付けられたと発表した。そのレーダーのうち十個は、先週末に稼動をはじめている。

 今まで大半のカメラは聖市南部と西部に設置されており、同局によると年末までに新たに五十二個、合計で百十一個のカメラを設置する予定。

 先月初めには管理会社が契約更新しなかったため、数日間カメラが機能していなかったという事態が起こっている。

 新しいカメラは査定、設置後、ジアーリオ・オフィシアルに始動日が掲載される。



2008年10月30日付

655taro:2008/10/31(金) 08:12:19
32時間ぶりに救出 イガラッぺで井戸掘作業中の老人
 二十八日十八時ころ、ミナス州ベロオリゾンテ市郊外のイガラッペ市オウロベルデ区で、前日午前中に、天水井戸に落ちて出られなくなったジョゼー・フランシスコ・ダ・シルバさん(六三)が、シルバさんの妻と八人の子供たちの見守るなかで救助作業が続けられ、消防隊員によって三十二時間ぶりに救助された。

 シルバさんは、手伝い人といっしょに不法に井戸掘りの仕事していた。少しずつ掘り下げながらコンクリート枠をはめ込んでおろしていたが、二十三メートル掘り下げたところで水が湧き出し、壁土がくずれ脚を挟み込まれてしまった。助手が近くに住む知り合いのクラウジア・シャビエールさん(二三)に助けを求めて、事故を知って消防隊に連絡したもの。

 井戸のなかは壁土がもろく崩れやすく、水が大量に湧き出ているため救助作業が難航していたが、消防隊はホースで井戸水の排出など機敏な作業が続いた。井戸の中で身動きの取れない間、ずっと酸素マスクを受けながら意識ははっきりしていた。深さ二十三メートルの井戸のなかの狭い空間で、消防隊員ら三十人がこの救助作業に携わり、シルバさんの健康状態を気遣いながら慎重に作業が続けられていた。

 シルバさんは脚を大きな石に挟まれ身動きがとれず苦痛もともなっていたが、井戸から三十二時間ぶりに救出されたときは手を振りながら意識ははっきりしていた。左官業のシルバさんは妻を見て涙しながら、はまりこんだ井戸を見返していた。直ちに救急隊員の手当てを受けたのち、救急ヘリでベロオリゾンテの病院へ搬送された。



2008年10月30日付

656taro:2008/10/31(金) 08:12:54
焦点、貧困層に集中か 強気のカサビ市長、豪腕行政へ
 カサビ市長(DEM)は今後の市制で勢力の強いPT党派閥陣営に攻勢をかけるようだ。市内南部、西部、東北部のそれぞれの地区における今回の投票獲得数が低かったことを受けて、今後の市制管理にこれらの地区の住民にも納得してもらえる行政の建て直しを考えなければならないだろう。市内でも貧困層の多いこれらの三地区を集中的に、市長二期目の新しい市制をうちだして好結果を生み出したいとしている。

 ジャルジン地区のアパートで三十人以上の後援者に囲まれながら、マルタ氏との決戦投票の開票結果で当選発表のニュースを聞いていたカサビ氏は「これらの地域で票を失いたくなかった」と、今後の方針をうちだしていた。21ポイント差で勝利した市長は、多くの後援者たちの祝福のなかで、今回の当選結果に潜むわずかな陰りを認めながらも、今後の市制結果を高める努力する気持ちを固めたようだ。

 そこで、二○○四年のころは弱かった幾つかの地区で、PT党派閥の返り咲きをあらためて認めた。

 カサビ市長は、PSDB党やDEM党の同盟党派にとって、これらの地区の票が低かったことを重視し、二期目の市制に投機的なプロジェクトを用意する必要がある、としている。今回の結果を踏んで、二○一二年までには、これらPT党派閥の強い地区で逆転できるような攻勢をかけ同盟者連合を拡大したい、といっている。



2008年10月30日付

657taro:2008/10/31(金) 08:13:50
ルーラの七光どこまで― 2010年大統領選を占う ルーラに並んだセーラ派の勢力?
 今回の二十六州都の選挙結果は聖州知事のジョゼ・セーラ氏(PSDB=ブラジル民主社会党)と大統領のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ氏(PT=労働党)の二〇一〇年の選挙対決の影響力が労働者党が僅かにリードしているものの、聖市の結果から見ると両氏の勢力は均衡していると予測してもよいだろう。



《注目されるカルドーゾ氏の動き》



 もし、大統領選挙が今行われた場合、労働者党の候補であるルーラ氏が十三人の市長を、二〇一〇年選挙の党内最有力候補のブラジル民主社会党のセーラ氏が十人の市長を、それぞれの党、あるいは同盟者で固めている。残り三州都(ベロオリゾンテ、サルバドル、マナウス)の市長は支持表明をしていない。

 州都の再当選率の高さ(二六州都中十八州都で再選)のため、二〇〇四年の選挙に比べ政情は安定している。だが、政権交代もあった。

 北東伯でルーラ氏はナタル(RN)とサンルイス(MA)の二州都の同盟者を失った。ミカルラ・デ・ソウザ氏(緑党)が初回投票で過半数を獲得、そしてマランニャン州はジョアン・カステーロ氏(PSDB)が大統領と候補に対し改革運動を促進した。ルーラ氏と官房長官で大統領候補に挙がっているジルマ・ルーセフ氏がサンルイス市に応援に駆けつけたが功を奏さなかった。

 セーラ氏もリオデジャネイロ市で反ルーラ派のセーザル・マイア氏(DEM)が州知事でルーラ氏が州の右腕とするセルジオ・カブラル氏(PMDB=ブラジル民主運動党)の後援を受けたエドアルド・パエス氏(PMDB)が当選したため、同盟者を失った。

 労働党、ブラジル民主社会党は共に選挙後の発言で両党の対決には触れなかった。全体的にルーラ派は北部、北東部で歴史的な独走が続いている。十六州都中十州都は大統領の派閥が占めた。セーラ氏の優位は南部を占め、三州都(クリチーバ、フロリアノーポリス、ポルトアレグレ)の支持を得ている。

 東南部の両党の力は均衡しているが、ルーラ氏が二州都(リオデジャネイロ市とビトーリア市)の支持を獲得。だが、それは数字上だけで、セーラ氏は全国投票者の大多数を占めるサンパウロ市に同盟者のジルベルト・カサビ氏(DEM=民主党)を選任した。

 大きな謎は前代未聞のPSDBとPTの同盟が組まれたミナス・ジェライスの州都ベロオリゾンテ市。アエシオ・ネーベス州知事(PSDB)とフェルナンド・ピメンテル市長(PT)の後援によってマルシオ・ラセルダ氏(PSB=ブラジル民主党)が当選した。そのため、ブラジル有数の市役所は、現時点は二年後の大統領選支持を表明していない。

 サルバドール市もワルテル・ピニェイロ氏(PT)を退け再当選したジョアン・エンリケ・カルネイロ氏(PMDB)が支持表明を行っていない。傾向は選挙の話題が収まった後、ルーラ氏に支持を表明する予定だ。二十七日、ジョアン氏を後援した国務統合大臣のゲデル・ビエイラ・リマ氏(PMDB)がこの当選を大統領に捧げると話した。

 マナウスでは元州知事で新市長のアマゾニノ・メンデス氏(PTB)に両党がどう接するかに掛かっている。過去に労働党を批判した経歴があるアマゾニノ氏は選挙を前に政府に働きかけ、ルーラ政権が施行した貧困クラス支援プランを地域に立案する事を約束している。しかし、新市長は以前PSDBと親交が深く、その為セーラ氏が大統領選に立候補した場合強力な支持者になる可能性もある。立候補表明中、フェルナンド・エンリッケ・カルドーゾ元大統領(PSDB)の支持を受け、積極的に再選許可申請に関与していた。



2008年10月30日付

658taro:2008/11/01(土) 07:45:45
ニッケイ新聞 2008年10月22日付け

国際労働機関=2009年解雇旋風を警告=建築と農業融資急ぐ=大統領の花道で失業の嵐?=企業家は危機を体験済み

 ルーラ大統領と政府の経済スタッフは二十日、雇用創出強化の協議に入ったと二十一日付けフォーリャ紙が報じた。国際労働機関(ILO)は同日、金融危機のため〇九年には二千万人の失業者が世界に溢れ、ブラジルも例外ではないと発表。金融危機が実体経済へもたらす影響は、大統領の花道ともいうべき二〇〇九年の下半期に顕在化すると予測されている。
 政権評価率が八〇%といわれたルーラ大統領にとって、追い風を受けて有終の美を飾るのは難しいようだ。解雇旋風の吹く中、国民の罵声に送られて退陣とは、政権を預かった者一同にとって遺憾の思いだろう。
 ルーラ大統領は二〇一〇年、ブラジル政治史に未曾有の金字塔を打ち立てた政治家として、ロウセフ官房長官にバトンタッチをしながら退陣したいはずだ。
 ILO発表では、二〇〇九年に世界的な解雇旋風が吹き荒れ、ルーラ政権が終わる二〇一〇年まで続く。財務省調査によれば、二〇〇八年の経済成長で二〇〇九年上半期まで持ち応える。政府は〇九年下半期の緊急対策を練る必要がある。
 ルーラ大統領は、大量雇用と就職前線の活性化を可能にする建築と農業に融資を優先するよう指示。ブラジル経済は堅実だから危機に耐え、〇九年も四%成長を続けよという大統領命令だ。財務相は、三・五%以上行けば「御の字」という。
 農業は、船が寄港に下す錨。二〇〇九年度農作物の収穫減産警告は、大統領にとって一大事だ。緊急融資二十五億レアルが直接、生産者に配布される模様。またゼネコンは、資金不足から〇九年下半期に工事中断を通告。そのため、建築に四十億レアルを緊急融資すると約した。
 ルーラ大統領は、大手銀行を通さず、公立銀行経由で公的資金を精力的に配布するよう発破をかけた。公共工事の発注と建設許可を認可する官庁にも、目を覚まして働くよう雷を落とした。
 大統領によれば、ブラジルは過去三回も、メキシコやアジア、ロシア金融危機を経験している。金融危機の対処法を会得したから今こそ飛躍のチャンスと、週刊誌「カルタ・カピタル」の模範経営者表彰式で訴えた。
 「ブラジルの企業経営者は、世界が金融危機で萎縮しているときにも怖じ気付かず、独自の投資計画を推し進めて海外雄飛の本懐を遂げるべきだ」と、大統領は激励した。

659taro:2008/11/01(土) 07:48:41
ニッケイ新聞 2008年10月22日付け

蛮行に感覚麻痺の伯国=常軌逸すれば事件に変化=聖州人質事件はほんの一例

 十六日聖市で起きた市警と軍警衝突や、聖州サントアンドレで十三日発生の人質事件でエロアーさん死亡など、目に付く事件が続いたが、二十一日フォーリャ紙に「伯国人は日々起きる蛮行に慣れ、常軌を逸した時にのみ反応」との論説。
 論説では、リオのファヴェーラでの警察特殊部隊作戦を取材したスペインの新聞記者が、「恐ろしい」と評した事と対比し、「事件が報道されるまで時間がかかることこそが恐ろしい」という。
 同紙が常軌を逸した一つとした人質事件のその後では、二十一日グローボ・サイトが、エロアーさんの葬儀には二十日から二十一日九時までに三万九〇〇〇人、九時過ぎの埋葬にも一万二〇〇〇人参列と報道。また、一年半待った後、三九歳の誕生日の二十日に心臓移植を受けたパラー州女性は、一月から聖市に滞在して手術実現を切望していた他、肺は二年間待っていた一八歳の女子青年に、すい臓と左の腎臓は二五歳の男性に、肝臓は一二歳の少女に移植された、と二十一日伯字紙。
 一方、同じく常軌を逸したとされる市警ストに関しては、十八〜二十一日伯字紙が、スト中の市警に荷担した市警特殊部隊の懲罰問題や、セーラ聖州知事の発言を受けて聖市長候補や政治家が丁々発止、軍警の組合も聖州知事は給与問題を政治問題に摩り替えようとしていると反発し、自分達も給与では泣いていると訴え始めた、州側が新たな給与調整案を提示しスト収束の見込みといった記事を報道。
 また、二十一日伯字紙で目立つのは、リオ市で二十日、解雇を恐れた青年が、大手スーパーマーケットの「Senda」創業主アルツール・センダ氏の自宅を訪問。落とした銃を拾おうとしてセンダ氏ともみ合い、誤って発射された弾で同氏が死亡、という事件など。確かに、蛮行といわれそうな例は検挙に暇ない。
 人質事件に絡み、「同じ年頃の娘が二人いて人事と思えない」という軍警や、「多くの国民の命を救うための治安強化、改善の必要を知りながら、政治家が本気で取組まないまま長時間経過」との社会学者のeメールも紹介するフォーリャ紙論説。現実の事件との間に、銃所持問題、超小型カメラなどの最新機器配備の不足、警察官の評価や訓練など、多くの課題も浮き彫りにされた。

660taro:2008/11/01(土) 07:49:26
ニッケイ新聞 2008年10月22日付け

「伯国も中国に倣え」=米大学教授が新展望提案

 米エール大学のチェン教授は二十日、米金融危機の影響で大きな打撃を受けたことでは、中国の証券市場や輸出業者も例外ではないが、立ち直りも早いから、ブラジルは中国方式を導入するよう勧めたと二十一日付けエスタード紙が報じた。
 同教授は伯中関係を次のように述べた。中国政府は金融危機を期に、財政黒字を用いて工業技術の向上とインフラ整備を行い、国内市場の育成に力を入れる。中国の国策でブラジルは、原料供給役として大きな期待をかけられている。
 ブラジルの輸出市場、中南米やEU、アジア地域は、ともに金融危機の被害を被った。これら国々の財務省や中銀は、金融の早期回復に懸命だ。しかし、回復に最低一年はかかる。実体経済の回復は数年かかる。
 国際経済はここ半年、マクロ経済が悪いから資本市場や投資銀行は機能しない。しかし、経済恐慌ではない。中国経済は二年位で蘇生し、世界に先駆ける。だが国内経済の復興であって、短期に世界経済を牽引するインパクトはまだない。
 中国は、長期大改革を行う。国内消費市場を基礎とし、輸出依存を減らす経済成長だ。改革は普段では難しいが、金融危機のお陰で可能となる。ブラジルも同様だ。
 金融危機のためにコモディティの注文量が半減したが、中国はインフレ整備に集中するため需要はすぐに回復する。ブラジルは、中国と通商の補完関係にある。今年だけでブラジルの対中国輸出は、八六%増える。
 中国の金融システムは、ブラジルに似ている。中国の証券市場も、かなりダメージを受けた。金融システムは中央銀行が管理し、金融危機の影響を避けた。中国の外貨準備は二兆ドルだ。
 ブラジルが中国に期待できるのは、財政的余裕があり経済改革も速いこと。今年上半期だけで一千七百五十億ドルの財政黒字があり、中国経済を支える公社は資産状態が良好で、大型インフラ整備を可能にする。

661taro:2008/11/01(土) 07:50:12
ニッケイ新聞 2008年10月22日付け

エタノール=仏で補助金廃止へ=市場の歪み是正で前例に

 仏政府は二十日、エタノール生産への補助金を二〇一二年目標で段階的に廃止し、ブラジル産エタノールに市場を開放する意向と二十一日付けエスタード紙が報じた。
 農産物の補助金廃止で最も抵抗した仏政府が、EUで廃止に踏み切った第一号となり、EU市場の歪み是正に貢献すると期待される。農産物補助金百三十億ドルが食糧問題に悪影響を及ぼすと、国連の食糧農業機関(FAO)が警告していた。
 エタノール補助金廃止案は、仏議会の審議待ちとなっている。現在の補助金リットル当たり二十七セントは〇九年、十七セントへ減額される。二〇〇三年は、五十セントであった。
 仏エタノール生産者には、補助金が二十一セントを切ると採算が採れないという。補助金廃止で、二万五千人が失職し、生産者はこれまでに投資した十億ドルが、無駄になると嘆いている。

662taro:2008/11/01(土) 07:51:24
ニッケイ新聞 2008年10月22日付け

前妻が市長告発文書を

 スプリシ上議は二十日、カサビ市長の前妻ニセーア・カマルゴさんから、同市長がピッタ元市長の企画課長であった当時の録音テープのコピー提供を受けたが、断ったと証言。同前妻は上議訪問を否定し、コピー所有発言は名誉毀損だという。

663taro:2008/11/01(土) 07:51:59
ニッケイ新聞 2008年10月22日付け

作曲家ルイス・カルロス死す

 「オ・ショウ・テン・キ・コンチヌアール」、「アレン・ダ・ラゾン・エ・ドッセ・レフージオ」などで知られるサンバの作曲家ルイス・カルロス・ダ・ヴィラ氏が二十日、リオ市内の病院で死去、二十一日に埋葬された。享年五九歳。七〇年代から台頭してきた作曲家で、二〇〇二年にすい臓ガンと胃ガンの手術。病魔と戦いつつの活動だったが、九月からは入院加療中だった。

664taro:2008/11/01(土) 07:52:55
ニッケイ新聞 2008年10月22日付け

東西南北

 二十一日フォーリャ紙に、自動車学校の車が列をなして走る写真。聖州リベロン・プレットの自動車学校の車七〇台とバイク三〇台が繰り出したもので、市警ストで免許証発行が中止されていることへの抗議行動だ。七二の自動車学校の職員一一〇〇人が仕事にならず、初めての免許を申請した一万人が免許を受け取れないままの同市では、自動車学校関係の損害は五〇万レアル超と。
     ◎
 聖州内陸部のマッタンでは、子供の名前を巡る夫婦喧嘩が話題。十日生まれの息子にはシェルダン・アウグストと名付けるはずだったと警察に訴え出た父親は、米国作家シドニィ・シェルダンの大ファン。対する母親はルアン・ペドロを希望して、十五日に登記所で喧嘩。最終的に母親一人で出生届けを行ったため、苗字も母のマリーニョだけになった男児。名前の変更は簡単ではないが、警察の仲介で両者の主張は折り合うかどうか。
     ◎
 糖尿病だが心臓疾患は起きていない人に、アスピリンと抗酸化剤を与えたところ、アスピリンのみ、両者併用のどちらのケースも、偽薬を与えられたグループと有意差がなかったという。第二型の糖尿病患者に心臓疾患が起きる率は五〜六倍とされ、弱い抗血栓剤としてのアスピリンや抗酸化剤を処方する医師がいるが、アスピリン常用で胃壁からの出血を起こす人もいるとの報告もある。薬の長期服用には医師の細やかな観察が必要だ。
     ◎
 リオ市で二十一日、改築工事中のランショネッテで事故が起き、骨折四人を含めた五人が負傷。一、二階部分の壁が崩れたことで屋根の一部も崩れたものだが、建物そのものは違法建築で、改築工事のための届出もされていなかったという。

665taro:2008/11/01(土) 07:54:03
駐車場専門に車泥棒:未成年者を含む三人組を逮捕
 聖市都心部の駐車場専門に乗用車泥棒を働いていた四人組が二十七日早暁、ベラ・ビスタ区で逮捕された。最初に逮捕された二人はルイス・デ・コスタ(二三)と十五歳の未成年者の二人で、マルチニアノ・デ・カルバーリョ街とサンタ・マダレーナ街の交差点の駐車場で車を一台盗み歩いて逃げているところを捕まった。他の二人はラファエル・デ・ロドリーゲス(二一)とロドリーゲス・デ・ソウザ(二六)の兄弟で、ムニス・デ・ソウザ街を他の車で逃げているところを逮捕された。

 うち一人の泥棒は盗んだポロ車で駐車場に来たので、操車係りのシセロさん(三九)は「この駐車場では明け方、一台ごとの駐車は受け付けない。月ぎめの客の車だけを受け付けている」と断った。同駐車場の支配人アントニオ・ドス・サントスさん(二六)は客の態度に不審を抱き、車の影に隠れ駐車場を出、軍警に知らせた。支配人のアントニオさんは「過去一年で七回泥棒に入られたが、うち二回は今日、逮捕された二人だ」と言っている。(二十八日付けJT紙より)

666taro:2008/11/01(土) 07:56:41
観光客専門に五〇件の強盗:国際空港から来聖の客が標的
 過去二年間に観光客を標的として五十件近くの強盗を働いていた通称ペンギンことマルシオ・ダ・シルバ(二九)が十九日朝、ジアデーマ市で逮捕された。マルシオは身長一メートル五〇と低く、ペンギンのようによちよちとぎこちない歩き方をするのでこの俗称がある。ペンギンはこの朝、いつものように聖市の都心アニャンガバゥーの車道で仲間とともに二台のバイクに乗り標的が近づくのを待っていたが、目の前をグァルーリョス市籍のタクシー会社の車が客を乗せて通ったのを見て追跡した。グァルーリョスのタクシーがアベニーダ・ノーベ・デ・ジューリョかアベニーダ・ビンチ・トレス・デ・マイオに入った場合、客はほとんど外国から来た観光客で、聖市都心部の一流ホテルに予約、ホテルに向かう客で、普通、多額のドルか高価な品物を車内の旅行カバンに所持している。タクシーがホテルの前に止まり下りた客が金を払い、運転手から旅行カバンを受け取ったのを見てピストルを突きつけ、財布やカバン、貴重品などを強奪するのが二人の常套手段だ。一味は通常三人で、もう一台のバイクに乗った仲間が実行犯の犯行をカバー、盗品を持って逃げ警察の目をくらます。

 十九日は市長を決める選挙日に当たり、この日は逮捕されても現行犯でないかぎり留置されない。組織犯罪捜査課(DEIC)の刑事たちは聖市のマルシオの家まで同行、家宅捜査で三八〇口径銃、偽造身分証明書などを押収、マルシオは銃器等不法所持、ドキュメントの偽造現行犯で聖市ビラ・インデペンデンシアの暫定拘置センターに拘束されたが、ペンギンの弁護士が同センターを訪問、ペンギンを釈放させている。ペンギンは釈放された直後から強盗業を再開。

 警官がペンギンの家で押収した観光客からの強奪品は携帯電話、小型コンピユーター、高級腕時計十個、計算器二十一台、高級サングラス九個、旅行カバン、衣服、宝石、スーツ・ケースなどで、彼は盗品を売り豪華な生活を楽しんでいた。彼は見栄っ張りで最新式のオートバイCB五〇〇を自分名義で購入、他人に見せびらかし得意になっていた。自宅には三二インチ・テレビが四台もあった。ペンギンが観光客襲撃で最初に逮捕されたのが二〇〇六年十月で、ペンギンを逮捕したジャバクァラ第三十五警察署のサンチ署長によると彼は二年前から犯罪と弁護士による仮釈放を繰返している。(三十日付けJT紙より)

667taro:2008/11/01(土) 08:01:33
配達人装い自宅に侵入:家人脅して四千ドルなど盗む
 二十五日午後一時半ごろ、機関銃と小銃で武装した六人組がジーンズの有名メーカー「フォルン」を襲い家主のイザック・デユエックさん(五六)から四千ドルと宝石などを奪った。イザックさんは服飾デザイナー、テュフィ・デュエックさんの兄弟で「フォルン」社の元共同経営者。同日午後、配達人のユニフォームを着用、郵便配達夫に変装した一味の一人が郵便局のマーク入り乗用車を聖市西部ジャルジンス区にある同氏宅に着け、玄関の呼び鈴を鳴らした。訪問客は「届け物があるので家人に伝えて欲しい」と依頼、メードがドアを開けると彼と五人の仲間は堰を切ったように流れ込んだ。一味は数分前、道路警備員に銃を突きつけイザック氏宅に連行、仲間と共に侵入させている。

 強盗らはイザックさん夫妻、娘、メードなどを人質にとり、装甲されたイザックさんの車BMWに四人を乗せ逃走を図ったが、もう一人の娘が一味の隙を見て、壁に鋼鉄板を張リめぐらした屋内の一室に屏息、携帯電話で警察に事件を連絡した。警察はパトカーでBMWを追跡、銃撃戦となったが、負傷者も逮捕者も出なかった。犯人らは屋内の一室にイザックさんの娘が屏息していることを知り、人質の命と交換に出てくることを強要。犯人らは装甲を施したBMW車を途中で放置、さらに逃走を続けているが、同日午後八時までに逮捕者、負傷者は一人もでていない。(二十六日付けJT紙より)

668taro:2008/11/01(土) 08:02:09
12歳の車泥常習犯を逮捕:過去三か月で八度目の現行犯
 十二歳になったばかりの車泥の常習犯Fが二十三日午後、聖市南部ジャルジン・サバラ区のアベニーダ・ノッサ・セニョーラ・ド・サバラで奪った車を運転中、付近をパトロール中の警官に見つかり逮捕された。警察によると、被害者は二十九歳の左官で二十一日夜、乗用車モンザをアベニーダ・ドナ・ベルエラ・マリンに駐車し翌朝、戻ってみると車はすでに消失していた。二十三日正午ごろ、軍警隊員が犯行現場付近を巡邏中、盗難届けが出されていたモンザ車が信号を無視、高速で軍警の前を通り抜けたのを見た。軍警は停車令を出したが少年はこれも無視、さらにアクセルを踏み続けた。

 風圧のため、ジョアキン・ネーベス街ではずれていたボンネットが垂直に立ち、少年の視界を遮ったため運転のコントロールを失った少年は、街路脇にあった会社の鉄とびらに衝突した。インパクトが激しかったにもかかわらず無傷で出てきた少年は逮捕され、盗難車モンザは警察の駐車場に止め置かれ持ち主の左官に返還された。息子の件で警察に呼び出された両親は「またもやったか。八月はこれで六回目、もう人生に嫌気がさしてきた」と嘆息。少年は九月に満十二歳の誕生を迎えたので今後、逮捕されれば直接、少年院送りとなり両親の元へ帰らされることはないという。少年は今回の事件で、自動車泥棒の現行犯、建築物破壊、信号無視、官憲侮辱罪などで少年裁判所に送られる。(二十四日付けエスタード紙より)

669taro:2008/11/01(土) 08:03:04
為替レートと株価
《米国発表の利下げ〇・八%で 株価指数一時三万五四五〇ポの高騰も》



 二九日、サンパウロのドル相場は二・〇五%減の、R$二・一四一で引け値。前日米国が発表した利息〇・五%の引き下げが功を奏した。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万四八四五ポイント、四・三七%上げ。出来高はR$四九億だった。一時、最高で三万五四五〇ポイントまで到達した。

 これは外国勢の好影響が引き続き現れたため。また安値が付き、売り注文が少なく、仲介業者らも一安心の結果となった。



2008年10月31日付

670taro:2008/11/01(土) 08:03:43
酒と麻薬で一家を破滅:半狂乱の父親が銃器乱射:母親を射殺後、妻子に発砲
 アルコール中毒と麻薬コカインの常習で働く意欲を失った一家の家長が母親と妻、三人の子供たちに向け三二口径銃を発砲し殺傷、自分は残された弾丸で自殺するという悲惨な事件が二十四日午後八時半ごろ、フランカ市(聖市北方四百キロ)の都心部で起こった。犯人ヘルデル・マスカット(四六)は失業中の男で、母親のロウルデスさん(七四)を射殺後、妻のバレリアさん(三七)と三人の子供たちに向け発砲、四人はいずれも頭部に被弾、同市のサンタ・カーザ慈善病院に入院しているが重態で生死の境をさ迷っている。



≪犯行の動機は不明≫ 

   

 家族でただ一人助かったのはヘルデルの父親アウグスチーニョさん(七八)のみで、息子の犯行時、肉屋に買い物に行き不在だったのが幸い。ヘルデルは麻薬と酒のため意気消沈、精神が錯乱、仕事が億劫となり、一日中、家に閉じ篭っていた。家族は十五日前からヘルデルの両親の家に移転、妻の親戚が家族の面倒を見ていた。

 ヘルデルは青年時代、司祭になるためミッション・スクールに入り、神学や哲学などを学んだが司祭にならず、当時、美容院を経営していた現在の妻(現在三七)、美容師のバレリアさんと結婚、双子の女の子レチシアとジュリアさん(二人とも現在十歳)、男の子のアレキサンドレ君(現在七歳)と三人の子供を儲けた。



《撃たれた子供は脳死》



二十七日付けJT紙によると、一家の悲劇は二十四日午前九時半に始まった。妻の額に当たった弾丸はバレリアさんの脳中に留まり、フランカ市のサンタ・カーザに入院したバレリアさんは人工呼吸器の助けを借りて弾丸の摘出手術を受けた後、呼吸器は取り外されたが、医師によるとまだ重態で、二十四日夜現在、同病院の集中治療室で手当てを受けている。一方、父親に撃たれた三人の子供のうち姉のレシチアさん(一〇)と弟のアレキサンドレ君(七)も頭部に被弾、重態で医師から脳死と判定された。もう一人の姉ジュリアさん(一〇)も頭部に被弾、重態という。二十七日付けのJT紙によると、バレリアさんは脳死と判定された娘と息子の臓器提供に同意している。



《家族の援助が災いに》



三人の子供にに当たった弾丸はいずれも頭部を貫通、集中治療センターで手当てを受けていたが、二十四日夜、姉のレチシアさん(一〇)と弟のアレキサンドレ君(七)は脳死と判定され、病院側は現在、臓器移植を申請中の十五人に移植手術を行うと発表した。リベイロン・プレット・クリニカ病院の臓器移植担当、ニーナ医師によると、ドナー(臓器提供者)の臓器摘出とレシピエント(非提供者)への臓器移植は臓器の適応検査を精密に実施後、二十六日午後七時から始められる。移植される臓器は心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓など。警察によると、犯行の原因は不明だが、これまでの調査では、容疑者の父親はアル中のうえコカイン常習者で働いたことがなく、ヘルデルの両親と同市で美容院を経営する妻と妻の家族の援助で生活していたのが、ヘルデルの勤労意欲を喪失、犯罪に走らせたとも見られている。(二十七日付けJT紙、二十五日付けエスタード紙、JT紙並びにアゴーラ紙より)

671taro:2008/11/01(土) 08:05:14
懐の紐が固くなった庶民たち 回数が減った外食や買物 不透明な経済状態に不安感募る
 今月の国際経済の金融危機の影響により消費者の出費が慎重になり、サンパウロ州で現金利用者は四・五%、シュラスカリアは一〇%、レストランでは三〇%の利用客が減少したと同分野の協会の調査によりわかった。



《歳末商戦に暗い影》



 「消費者は将来の経済の動きが読めないので節約している」とサンパウロ商業協会(ACSP)の経済学士、エミリオ・アルフィエリ氏は語っている。

 現金(Usechequeによる調査)での消費は一月から九月にかけて五・六%上がり、今月の一日から二七日までには去年の同月に比べ四・五%下がった。

 「一〇月の消費の減速は予測できたが、それは消費者の予算が原因なのかまたは経済や会社の信用性かが問題だ。信用性なのであれば売却の加速は時間がかかるだろう」とアルフィエリ氏。

 サンパウロ州のホテル、レストラン、バー等の協会は数か月で利用客約三五%が減少。ブラジル全土の平均は三〇%減少したと発表した。

 レイセッカ(禁酒法令)により飲食店の経済に影響を及ぼしているにもかかわらずこの金融危機によりさらに状況は悪化。協会会長のネルソン・デ・アブレウ・ピント氏は「消費者らが節約をしたいのを感じ取ることができる」と話している。

 サンパウロのシュラスカリアが昨年の十月に比べ一〇%の利用者が減ったのは、金融危機に原因があるとし、「経済の凶報を沢山耳にし外食を避けている」とAchuesp(サンパウロシュラスカリア協会)会長のワンデルレイ・マントヴァニ氏は言う。

 炭酸飲料製造者らも消費者の減少を感じている。

 「ここ三か月間のはっきりした数字は出ていないが売れ行きは確実に落ち、製造費用に基づいて価格を上げていればもっと落ちていただろう」Afrebras(地方の炭酸飲料製造社代表)のフェルナンド・バイロス会長は言い、ドル高による原材料費が四〇%上がったとも語った。

 Fecomercioが二十八日行った調査では、サンパウロの消費者の八一%が失業や借金の増加、インフレ等ブラジルに影響を与えると答えたと発表。ロージャス・センの支配人、ヴァルデミル・コレオニ氏は「消費者は解雇や借金の恐れがあるこの時期に出費するのを不安に思い節約している」と言い、電化製品などの高価物品が今月一番危険にさらされ、消費者は必要最小限のみ購入しているとも話している。ロージャス・センは去年の一〇月に比べ今年は一二%増益の予測だったが、それを下回る三%だった。



2008年10月31日付

672taro:2008/11/01(土) 08:06:28
南大河州で大雨 8市で緊急事態発生
 先週、南部で発生した低気圧は南リオグランデ州内八市に風と大雨をもたらし、水害緊急事態が発生した。州保安委員会はセーロ・ラルゴ、エスツレーラ、コリーナス、アロイオ・ド・メイオ、ペードロ・オゾーリオ、ジューリオ・カスチーリョ、エズメラルダ、ヴェナーシオ・アイレスの八都市に水害が発生し、さらに他の十四市で三千人が家屋浸水の被害を受け、推計で一万七千人に被害が及んでいる、と発表した。

 河の下流に居住する住民たちは一部が避難さきから、ようやく自宅にもどりはじめ、住居の掃除に取りかかっているが、まだ水のひかないところも多い。州保安委員会食糧パック、マット、掃除用具、救急薬品などの物資補給活動を開始した。さらに、イーリャ・ポロトアレグレではグァイーバ河の水位が一・七五mもあがり、決壊して浸水被害がもっともひどかった2千人の被害者がまだ立ち直れないでいるし、エルネスチーナでも十五家族がまだ自宅へ戻れずに、避難所生活がつづいている。

 州保安委員会は軍警に防柵敷設の救援をもとめ、イビラプイタンとチオウーゴ間の輸送道路の確保に努めている。

 サンタ・ローザでは住居の屋根を覆う防水シートの配送をしたり、今週はじめに救援物資の食糧品パック一○○ケース、マット三○○個、毛布二四○枚の配布をしたりした。

 氾濫したジャクイ河周辺での救援活動もようやく落ち着きを取り戻してきている。州保安委員会では、被害の大きかった地域で最大の援助を続け、今後は一万四千人の住民が平常にもどるまで支援していく見込み、と発表。



2008年10月31日付

673taro:2008/11/01(土) 08:07:50
セーラ氏の優勢つづくか 2010年大統領選 ルーラ派の巻き返しなるか
 二○一○年の大統領選挙に現大統領ルイス・イナシオ・ダ・シルバ氏に対抗できる最大派閥に現聖州知事ジョゼー・セーラ(愛称:ツッカーノ)がいる。四千百万人のサンパウロ州内有権者数のうちで約半分の指示を得て大統領府への道をきわめることになる。

 今回の地方選挙では、PSDBとDEMにPMDB新派も加わり、サンパウロ州内六四五都市のうち三四九市の市長が当選し、一千五百四○万人の票を獲得したことになる。

 州議会では少数派のPTB、PDT、PP、PVの議員もおり、他党派市長もいるため、セーラ知事の優勢にあるといえる。

 しかしPT党には、ルーラの指示の国政大臣も多いため、これらの市長と立法府との折り合いがどこまですすむか疑問点も残る。例えばカンピーナスのエーリオ市長(PDT)にはPT党の副市長がいる、といったぐあいに。

 他には大統領立候補をたてるPPSもあり、人口七七万二千人の二十九都市における市長が当選している。

 今回の地方選挙では前回の二○○四年に比べ、わずかだが四都市多い二○二都市でツッカーノ親派の市長が誕生した。PTに次いでPSDBも人気がでてきており、七百三千万人に対して七百万人の治世に携わることになる。

 しかし、ツッカーノの息のかかったセーラ親派を約したDEM党が一番多い一千三百万人の人口を抱えることになる。ラテンアメリカ最大の都市における勝利と州内で重要な都市でPTやPSDMに偏っていたリベイロンプレットなどを含む七六都市での勝利は大きく前進した。

 DEMは、今回初めてだが、それは二○○四年に落選したが、聖州の治世をなかなか手離さなかった前州知事のオレステス・クエルシアの派閥がジルベルト・カサビの党派を支持する側になったことから、州内でPMDBから一歩前進したことは大きな意味をもつ。そしてセーラの大統領候補についても指示を約束している。

 一番の難所はPT党市長にPMDBの副市長であるバウルーになりそうだ。



2008年10月31日付

674taro:2008/11/02(日) 08:42:51
マッサ ブラジルGPでシーズン6度目のポールポジション獲得

【11月2日 AFP】08F1第18戦ブラジルGP(Brazilian Grand Prix 2008)予選。フェラーリ(Ferrari)のフェリペ・マッサ(Felipe Massa)は、ベストラップ1分12秒368を記録しシーズン6度目のポールポジションを獲得した。

■予選結果

1位:フェリペ・マッサ/フェラーリ - 1分12秒368
2位:ヤルノ・トゥルーリ(Jarno Trulli)/トヨタ(Toyota) - 1分12秒737
3位:キミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)/フェラーリ - 1分12秒825
4位:ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)/マクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes) - 1分12秒830
5位:ヘイッキ・コバライネン(Heikki Kovalainen)/マクラーレン・メルセデス - 1分12秒917
16位:中嶋一貴(Kazuki Nakajima)/ウィリアムズ(Williams) - 1分12秒800

(c)AFP

675taro:2008/11/03(月) 08:03:20
ブラジルと社会保障協定 政府方針、新興国とは初
 政府は1日までに、日本とブラジルの年金保険料の二重払いをなくすため、ブラジルと社会保障協定を締結する方針を固めた。新興国とは初の締結。移民した日系人の子孫を中心に、2007年末現在で約32万人のブラジル人が日本に暮らすなど、両国の深い関係が背景にある。

 協定が実現すれば年金保険料の二重払いや掛け捨てがなくなり、両国への進出企業の負担も減るため、人的交流がさらに進みそうだ。

 社会保障協定はこれまで米、英など7カ国と結んでいる。来年前半に情報・意見交換会を開催、論点整理を行った上で、2010年の交渉開始を目指す。ただ両国で負担額に差がある上、ブラジルは医療保険や労災保険も一体となった年金制度となっているなど仕組みが違うため、交渉が長引く可能性もある。(共同)

676taro:2008/11/03(月) 08:05:48
国民的カクテルの作り方、政府が法律で定める

[リオデジャネイロ(ブラジル) 1日 AP] ブラジルの国民的カクテルはどうやって作ったらいいのか? 知りたかったら法律家に聞いた方がいいかもしれない。

ブラジルではとてもポピュラーなカクテル「カイピリーニャ」について、政府が法律でレシピを定め、その通りに作るようにと発表した。「主にカシャーサ(サトウキビが原料の蒸留酒)を使用する。ライムをすりつぶして果汁を少なくとも全体の1%入れ、使用するのは本物の砂糖とする」といった内容。

同国農業省が金曜日に発表したものだが、その目的は「クオリティーと味を均一化するため」とのこと。

間違ったレシピで作ると罰を受けることになるかは不明。

677taro:2008/11/04(火) 07:56:53
ニッケイ新聞 2008年10月25日付け

暫定令443号=議会が一定制限枠を要求=不正の温床を育む=入札抜きと期間未定に難=違憲との指摘もあがる

 ブラジル銀行などが不良銀行に資本参加するのを容認した暫定令四四三号に疑問を抱く国会議員が二十三日、同令の修正で会合したと二十四日付けエスタード紙が報じた。公立銀行が入札も行わず他の民間・公立銀行の株を購入し、一定の限定期間も設けず競売に付すことに抵抗があるようだ。公立銀行には破綻しないとする不文律があり、公的資金の投入対象にならないという意見がある。
 法的問題を孕みながら暫定令四四三号は、発車しようとしている。与野党議員らは、ブラジル銀行や連邦貯蓄銀行(CEF)が公的資金を使用することで同令に一定制限枠を設ける提案を、ルーラ大統領に進言することにした。
 ドルネレスPP(共和党)党首は入札抜き株式の購入を犯罪の温床として指摘した。「ブラジル銀行は、民間資本を含む合資企業で純然たる公立銀行ではない。それに公立銀行が傍系とはいえ、新たな公立銀行を設立するのは違憲とされる」と疑問を呈する。
 さらに銀行買収から競売までに一定期間がないことで、計画的に談合を企み、抜き打ち売却する可能性がある。一部の民間銀行が競売当事者を買収し、有利な段取りを秘密裏に持ちかける。
 例外として認められるのは不良銀行が破綻状態にあり、中央銀行が資金管理と経営監査、破産手続きを他行に委託した場合に限るとしている。
 「銀行の買収が中銀からブラジル銀行またはCEFの手に移る段階で、政治駆引きがからむのも問題だ」とジェレサッチ上議(PSDB=社会民主党)が苦言を呈した。
 不良銀行の救済が失敗した場合、投資家が損害を被らない保証も必要とマイアDEM(民主党)党首が発言した。それには、監査と管理のメカニズムを設定するなどが提言された。
 一方、ブラジル銀行が自動車ローンの金融企業を強制資本参加する計画が浮上。自動車産業は、ブラジル経済のけん引車とされるが金融危機後、売上が急減した。
 また建設業界は、資本参加よりも住宅ローンにてこ入れして欲しいと願っている。不動産業組合のクレスターナ理事長は「一部の建設企業へ資本参加をするのではなく、ローンへの資金投入で業界全体を潤して欲しい」という。

678taro:2008/11/04(火) 07:57:40
ニッケイ新聞 2008年10月25日付け

682万ドルの大損失?=善意の献血を杜撰な管理=血液製剤会社引取り拒否

 聖市とベロ・オリゾンテ市の血液センターでの保存状態が悪いため、フランスの血液製剤製造会社LFBが、六八二万ドル相当分の血液製剤製造のための血漿引取りを拒否したと、二十四日エスタード紙が報じた。
 引取りを拒否されたのは、二六万袋分の血漿で、全国一四の血液センターの監査を行なっていたLFB社によると、問題となったセンターでは、血液から分離した後の血漿保存時に、規定数以上を箱に詰め込んだため適正温度で冷却されていなかった他、ほこりやカビなど、衛生管理上の問題もあったという。
 伯国保健省とLFB社とは、五〇〇〇万レアルで、伯国から送られた血液をLFB社が血液製剤に加工し、伯国が買い受けるという契約を結んでいる。ところが、今回の監査で、グロブリンとアルブミンと呼ばれるたんぱく質の血漿分画製剤製造用の血漿引取りが拒否されたことで、二つのセンターに保存されていた、血液製剤で六八二万ドル分の血漿が無駄になってしまったのだ。
 LFB社の引取り拒否に対し、保健省担当者は、「LFB社が厳格すぎる」とし、抗体グロブリンの製造はまだ可能なはずというが、同社が血液センターの問題点を指摘した七月以降も、改善命令などの指導や監査を行なってこなかった保健省の責任には言及していない。
 高価な血液製剤を輸入に頼る伯国では、適正価格で安定した血液製剤確保は必至で、LFB社との契約により、二〇〇八年は同契約で血液製剤輸入経費を六二%節約と踏んでいた保健省。二つの血液センター分の血漿引取り拒否で、節約額は少なくなる。
 とりあえず国内で使用される血液製剤の在庫は六カ月分あるというが、今回損失分の血液製剤は国内消費の一週間に相当するともいう。
 今回の件は会計監査院(TCU)も捜査するというが、血液不足だと大騒ぎして献血キャンペーンまで行なった後、杜撰な管理のせいで大量の血液成分を無駄にし、国庫にも損失を与えた責任は誰が負い、血液製剤を待つ医療の現場や患者の不安は誰が拭うのか。「LFB社が厳格すぎる」と文句をつけ、血液センターは情報管理と血漿の保管も含めた民間委託管理で、政府には直接責任なしとの保健省担当者の姿勢も、「ブラジルさ」で済まされない問題だ。

679taro:2008/11/04(火) 08:00:23
ニッケイ新聞 2008年10月25日付け

為替防衛に500億ドル=中銀がスワップで肩代わり

 ドル通貨が二・五二レアルへ高騰し中央銀行は二十三日、為替介入を実施したが、二・二八レアルまでしか下げられなかった。中銀は外貨準備を五百億ドルまで切り崩し、為替介入を行う意向と二十四日付けエスタード紙が報じた。
 為替介入に関する中銀発表は、スワップ取引(伯米間で債権や債務を交換すること。これにより為替リスクや金利リスクの回避や資金調達、コスト引き下げが可能になる)で、ドル圧力を引き下げようとするもの。
 為替先物で多くの企業が損害を被り、資金繰りに支障を来たしている。そのため中銀は、金融危機による為替の急激な変動を緩和する方法として、スワップ取引を輸出企業に勧める考えだ。
 中銀は為替市場に百六十二億ドルを投じ、ひたすらレアル防衛に努めた。これからは、弾の量と戦術を使い分ける。輸出量から見て、五百億ドルで十分という。
 輸出業者は中銀とスワップ契約を結ぶと、中銀が契約期間中、為替の変動を肩代わりする。輸出業者と中銀の間は、レアルで決済する。
 急激な為替変動から守る保険が、スワップ取引。ドル通貨が高騰しつつあるとき、ドル所有者は高騰した差額を受け取る。ドル建て債務を持つ企業は、中銀に債務の市中金利だけ払えばよい。債務者には、都合のよい取引といえる。
 中銀は五百億ドルを掲げて、輸出企業を安堵させた。この取引を行うため中銀は、対ドル為替率を限りなくゼロにする必要がある。一時的にドルは高騰したが、実質的に強いレアルが戻ってくるという計算のようだ。
 最近ドルが高騰したのは、企業がドル建て債務の決済でドル通貨を必要とし、相乗現象を起したからだ。中銀は先物市場の需要に応じて外貨を放出するから、レアル高のとき、しっかり貯めておく必要がある。

680taro:2008/11/04(火) 08:02:33
ニッケイ新聞 2008年10月25日付け

ヴァーレ=奇跡の成長で快進撃=金融危機で過去最高の利益

 ヴァーレは二十三日、第3四半期に百二十四億レアルの純利益を上げ、昨年同期比一六六・九%増で過去最大と発表したことを二十四日付けエスタード紙が報じた。
 第4四半期は、どこも青息吐息の中、鼻息は荒い。同期の鉄鉱石と銑鉄の輸出は八千六百六十万トン、価格は年当初の絶頂時に七一%調整してあったので幸運だ。
 他にアルミナやコークス、銅、コバルトの売上も過去最高の記録。利息や税、減価償却分を引く前の利益は百十三億五千万レアル、前年同期比四一・九%増。
 幸運は、まだある。政府系金融機関と日本からクレジット枯渇の折り百億ドルの融資を受けた。他に、繰越融資十九億ドルもある。社是でヘッジ以外の派生商品や投機取引禁止なので、為替差損ではなく差益も出た。

681taro:2008/11/04(火) 08:03:41
ニッケイ新聞 2008年10月25日付け

牛肉1週間で4%値上げ

 金融危機のあおりが、食料品価格にも表れている。牛肉は国産でも国際価格はドル基盤。農薬や肥料は輸入品が多い。外国産が幅をきかすワインや小麦など、ドル高の影響は食料品も同じこと。クリスマスは湿っぽくなるとの覚悟が必要か。

682taro:2008/11/04(火) 08:05:20

ニッケイ新聞 2008年10月25日付け

東西南北

 英国の国内総生産〇・五%減、スペインの失業率一一・三%などのニュースが二十四日の証券市場を揺すった。日本九・五九%、韓国一〇・五七%他、欧州でも軒並み下落で、Vale増収を受けて一時持ち直したボヴェスパも、一四時三五分に八・〇三%下落。ドルは一五時過ぎで一ドル二・三二レアルだが、ニューヨーク市場も一時五%余り下落した。
     ◎
 市長選の決選投票を明二十六日に控え、直前の公開討論会やテレビ宣伝も終了。支持率が過半数の候補もいる一方、最後まで結果の予想がつかない市もある。有権者も責任ある一票をと最後の呼びかけがされている。
     ◎
 二十三日午後五時ごろ聖州グアルーリョスで発生した化学薬品工場の火事では、爆発の際の噴煙が二〇メートルにも及んだという。隣接の二つの工場へも延焼し、近隣の市からも消防車が応援に来たというが、人的被害はなし。国際空港から五キロだが、煙による影響も飛行機の発着妨害には至らなかった。乾燥気味の状態が続いている。
     ◎
 肥満症治療薬Acompliaの製造元Sanofi―Aventisが、伯国や欧州連合(EU)諸国での同薬の販売を自主的に中止した。同薬の服用では、うつ病や自殺願望など、精神的に抑制不能となる例の報告があり、医師との相談が必要だ。ニコチン中毒治療に使われるPfizer社のChampix(米国のChantix)も、同様の問題を起こす他、眠気を催しての事故や死亡例の報告が出ている。
     ◎
 二十八日の公務員の日の振替えで、二十七日は官公庁や公立校が休みとなる。保健所以外の病院や水道局、INSSの電話135は通常通り。

683taro:2008/11/04(火) 08:06:02
為替レートと株価


《ドル続落、株価3日連続高騰 新たな中銀の介入が奏効》



 十月三〇日、サンパウロのドル相場は一・七七%安の、R$二・一〇五で引け値。これは中央銀行(BC)の介入が新たに行われたことと、世界の景気回復に伴った結果。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万七四四八ポイント、七・四七%上げ。出来高はR$五二億。三日続けての高騰は国内の利息調整が行われたため。十月二七日に発表された損失は五四%から四一・三八%に下げられた。

 株価が最も高騰したアラクルス社とクラビン社は二〇%を越す上げ幅となった。ゴール社も回復し、約一五%上がった。



2008年11月1日付

684taro:2008/11/04(火) 08:06:41
英国女性バラバラ殺人 容疑者に精神鑑定を裁可
 ゴイアニア市で起きた英国女性カーラのバラバラ殺人事件で、サントス容疑者は公判で弁護人の申請が認められ、薬物障害による精神異常の疑いで精神鑑定をうける。

 十月二十九日、ゴイアニア市高等裁判所の一級犯罪法廷でジェッセイール・コエーリョ・デ・アルカンタラ判事が裁可した。証人五人のうち四人の証言を得て、論告公判が終わる来月十九日に精神鑑定検査が行なわれる予定。

 この日、午後からの公判開廷で、モハメッド・ダール・カルバーリョ・ドス・サントス(二○)容疑者は自分に精神的な異常があったかどうか分からない、といい五年間薬物を飲用していたことは認めた。法廷尋問にたいして、今年七月二十六日に起きた事件当時は四日間連続でコカイーナの吸引を続け、クラッキのタバコを吸っていた、と自白した。

 検察側の論告によれば、サントス容疑者が英国旅行中に二人が知り合いになり、英国籍取得を目的で、ゴイアニア市内のアパートでカーラ・マリエ・ブルク(十七)に結婚をせまり、断られた腹いせに彼女をナイフで刺し殺した、という。

 被害者の遺体を解体した体の一部の隠蔽作業中、一部隠蔽に手伝いを頼まれたクリスチアーノ・カルドーゾ・シルバが警察へ知らせて事件が発覚した。サントスは七月三十一日から殺人罪ならびに死体解体と遺体隠蔽の罪に問われて拘禁されていたもの。



2008年11月1日付

685taro:2008/11/04(火) 08:08:32
可決なら17歳まで義務付け MEC高等教育の義務化改正案
 文部科学省は義務教育を九年から十四年に増やす改正案をルーラ大統領に提出した。この改正案が可決すれば、政府は四歳から五歳の幼児教育、十五歳から十七歳の高等教育までが義務付けられる。これが遵守されない場合は州責任者、親権者は告訴される。

 現在、施行されている教育制度は九年の基礎教育が義務教育とされている。これはブラジル政府がUnicef(国際連合児童基金)の要求に応えたため。

 フェルナンド・ハダッド大臣は義務教育を新しく適応するには五年を要すると考慮している。幼児教育は市の、高等教育は州の管轄となっている。



2008年11月1日付

686taro:2008/11/04(火) 08:09:25
政府、30億R$の補正予算 建設関連会社へ資金融資
 連邦政府は建設関連への助成に補正予算の検討にはいり、三○億レアイスの補正予算決定を発表。カイシャ・エコノミカ・フェデルラルを通じてポウパンサ補助並びに融資枠の緩和が実施される。さらに大蔵省によれば、現行の住宅建設企業に対する資金融資緩和も公表された。



2008年11月1日付

687taro:2008/11/04(火) 08:10:42
蜂に刺され9人負傷、家畜も被害被る
 サンパウロ市から五十三キロメートル離れたアラサルグアマ市の郊外で蜂に襲われ九人が負傷、家畜にも被害が及んだ。

 地域の住民も驚き、逃れようと自宅から大勢が避難した。被害があったタンケ・ベーリョ区は三〇頭に及ぶ家畜に被害が出た。

 出動した警察や消防にも被害は及び、専門家は駆除のため、巣に火を放ち、ようやく収集した。



2008年11月1日付

688taro:2008/11/04(火) 08:11:29
元軍警勤務中の殺人容疑 アラゴアス州高等裁判所で エロアさんの父親を欠席公判審理
 十月三○日、アラゴアス州高等裁判所は市警署長殺人事件の容疑で、エロアさんの父親、元軍警伍長のエベラルド・ペレイラ・ドス・サントスに十五日間の期限つきで出廷を求め、もし出廷を拒否しても不在審理すると公表した。



《必殺隊の全容明らかに》



 アラゴアス・ディアリア・オフィシアル紙発表の出頭命令内容によれば、元軍警勤務中に二つの殺人事件に関わりがあった容疑である。マッセイオ市の第九高等裁判所のジェラルド・アモリン判事の裁定で、サントス容疑者がこれを拒否しても、不在公判審理にはいる、という。

 事実認証の審理、論告のあとも、もし出廷せずに異議申し立てがなくても年内に裁判にされ、どんなに遅れても来年の上半期までには判決がでる、という。

 エベラルド容疑者は、一九九一年十月、ロナルド・レッサ元アラゴアス州知事の弟、リカルド・レッサ署長の殺人事件と運転手アンテノール・カルロス・ダ・シルバさんの射殺事件に関わる容疑に対し何らかの証言を求められている。

 すでに、これらの事件に関わる元軍警伍長のシセーロ・フェリザルド・ドス・サントス、元軍曹のジョゼー・カルロス・デ・オリベイラ、軍警察官のアデリウド・マトリース・フェレイラ、エディガー・ロメーロ・デ・モライス・バーロス、バルドミーロ・ドス・サントス・バーロス並びに市警察官のバルミール・サントスにたいしても出廷命令書が出されている。

 リンデンベルグ・アルベスに百時間にわたり、ナヤーラ・シルバさんとエロア・ピメンテルさんの二人の女性を監禁し、エロアさんが殺害された事件のニュースでエベラルド容疑者の存在が確認された。他の容疑で現在リオ・デ・ジャネイロの軍警収監所に入っている元軍警中佐のマノエル・フランシスコ・カバルカンテ指揮下にあった必殺隊の全容があきらかになり、事件に関わったとみられるエロアさんの父親、エベラルド容疑者が審理される。



2008年11月1日付

689taro:2008/11/05(水) 08:04:46
ニッケイ新聞 2008年10月28日付け

2008年地方選=PMDBが戦略拠点を手中に=選挙に見る新傾向=PT地盤は北東部、北部へ=今日から始まる大統領選

 二〇〇八年度の地方選挙でPMDB(民主運動党)の市長が一千二百三都市で二千八百八十八万票を獲得し最も躍進したことが二十六日、判明と二十七日付けエスタード紙が報じた。大統領選に向けて同党は独自候補がないため、PMDBとの連立は与野党にとって垂涎の的といえそうだ。二〇一〇年の大統領選は今日から始まると、ボルンハウセン上議(DEM=民主党)が声明を発表した。
 PMDBが戦略都市といわれるリオやサルバドール、ポルト・アレグレ、フロリアノポリス、ゴイアニア、カンポ・グランデを手中に収め、最大投票数を得たことで、同党との連立は大統領選の切り札となった。
 一方、与党PT(労働者党)は、最大票田で最大経済力を有する南部と南東部、中央西部で後退したことも、新しい傾向だ。PTの地盤が、北東部と北部へ押しやられた格好になった。
 PMDBの躍進は、PTが敗退したところへ食い込んだのが皮肉だ。連立党の中でPTに対抗する新たな動きがあり、これからの連立関係にも影響が予想される。
 二〇〇四年にPMDBの手中にあったのは、ゴイアニアとカンポ・グランデの二州都だけであった。それが聖市の副市長も含めるなら七州都を獲得、地方勢力の新しい政治パワーを築くことが可能とされる。
 一方、聖市はカサビ・セーラのコンビでPSDB(社会民主党)とDEM、PPS(社会人民党)の連立が、折込済みだ。カサビ圧勝を機にゲーラDEM顧問とカサビの指揮で野党大連立を組み、PMDBを呼び込む。
 PSDB執行部は、カサビ・セーラの連立構想に、同じく大統領選に意欲を燃やすネーベス・ミナス州知事を加えるよう進言した。アウキミン前知事を袖にした市長選のしこりを作らず、強固な連立を築くための関門だ。
 アウキミン前知事に二〇一〇年知事選への立候補を説得し、セーラ知事とのヨリを戻すのが、カルドーゾ前大統領の役目になった。アウキミン前知事に背を向け、カサビ支持へ走ったPSDB党員の処遇も問題だ。
 PSDBがアウキミン前知事を冷遇するなら、同前知事はクエルシアPMDB聖支部長と組んで、セーラ・カサビとPMDBを裂く可能性がある。群雄割拠のPSDBは二〇一〇年までの二年間、PMDB争奪戦を、いかに戦うのか。

690taro:2008/11/05(水) 08:05:51
ニッケイ新聞 2008年10月28日付け

経済危機の影響じわじわ=厳しさ感じ始めた庶民の懐=企業の資金繰りも困難増す

 統一選後の新市政は緊縮財政という問題に直面すると予想されるが、経済危機の影響を庶民も肌で感じ始めている。
 中古車のだぶつきや、牛肉価格高騰などは本紙既報だが、九月の聖市ではクリスマスも買い控えなしという人が二六%いたのに、十九日エスタード紙では、首都及び五つの州都の家族収入一二〇〇レアルまでの人で、今年のクリスマスは〇七年クリスマスより厳しいという人が四五%。
 出費は特に削ってないという人が二一%いる一方、日常の食料品で節約二六%、ローンの支払い停滞二四%、被服費節約二〇%、パーティー用の食料カット一二%など。高所得者はこれまで通りの消費生活維持というから、経済危機の影響は低所得者ほど深刻だ。
 農薬や肥料値上がりが食料品価格にも影響している様子は十七日アゴーラ紙なども報じ、一〜九月に、米三四・〇七%、マカロニやスパゲティ一二・四一%、鶏肉七%、大豆油一四・七三%の値上がり。これらの値上がりは外食費値上がりにもつながるが、輸入品販売者の中には、為替の影響で価格調整が出来ず、販売を中止した所もある。
 また、為替変動の影響が顕著な輸入品販売では、十月前半の輸入車販売が五〇%まで減少した他、同時期に25デ・マルソで三〇%の販売減と十三日フォーリャ紙。
 金融業者の中にも、顧客激減で閉店する所が出始めたとの報道は十一日フォーリャ紙。自動車業界も十月前半の販売が前年同期比一〇%減で、資金繰りのため金利を下げての安売り攻勢中だが、例年ならボーナス払いを見越して十一月にかけるはずの安売り攻勢を、一カ月前倒しにせざるを得ない状態と二十一日フォーリャ紙。
 二十六日フォーリャ紙が企業収益の七割は為替と金利高で消失とし、経済基本金利引き上げ停止の可能性も報じたが、インフレ抑制のための高金利が経済活動圧迫という結果を呼んだ今、失業率や物価の上昇は必至との見方も。金属業界も溶鉱炉の操業を二〇%停止し、自動車業界が集団休暇など、先行き不安拡大で、企業家や消費者の信頼指数も悪化している。
 外国依存率が低く、閉鎖的な市場のため、経済危機の影響は小さいといわれてきた伯国経済も、世界的な経済危機の影響からは逃れられないことを、日々のニュースが如実に物語り始めている。

691taro:2008/11/05(水) 08:06:34
ニッケイ新聞 2008年10月28日付け

カサビ聖市長が圧勝=大統領選へ布石で第一歩

 聖市長選に臨んだジルベルト・カサビ現職市長(DEM=民主党)は二十六日、有効票数の六〇・七二%を得、マルタ・スプリシ前観光相(PT=労働者党)に百三十四万票の大差をつけて再選を決めたと二十七日付けエスタード紙が報じた。
 当選の記者会見に臨んだ同市長は「DEMはPSDB(民主社会党)の付録ではない」と宣言したが、政治的後見人セーラ知事に対する犠牲的精神では、二〇一〇年セーラ大統領誕生の功労者になるとの意欲を見せた。
 国際的金融危機の折り、政府も市も予算カットを余儀なくされる。選挙民の不評を買う医療と交通機関、簡易住宅、教育予算をカットせず、いかに公共工事を継続し、存在感を示すかが新市長の手腕の見せ所とされる。
 これまでは、市行政についてPSDBに全て前以って打診したが、これからはPMDB(民主運動党)やPR(共和党)、PSC(キリスト教社会党)にも相談することになったと市長はいう。
 市長には、これまで生死を共にした五人の忠僕がいる。五人は、市長出世のためのシステムを立ち上げ、お膳立てをしてくれた。セーラ知事とのコネをつくり、アウキミン前知事をとの摩擦を避けたのも五人だ。
 大統領選に向けた市行政の人事は、セーラ知事が選挙戦略に長けた有能な人物を指名するらしい。新しい課長の就任に伴い、前任者は州政府へ引き取るようだ。
 カルドーゾ前大統領は、前回の選挙でPDT(民主労働党)の地盤であった南部を占領したPT(労働者党)が、今回の選挙で追い出されたことは特筆すべきニュースだという。
 「ルーラ大統領の政権評価率は、今回選挙に反映するかと思われたが、それはなかった。二〇一〇年は、ルーラ大統領の後継者とセーラまたはネーベスとの対決になる。ここで夢と現実の違いをみることになる」と、前大統領は述べた。

692taro:2008/11/05(水) 08:07:13
ニッケイ新聞 2008年10月28日付け

地方選挙=PTが不覚を反省=ルーラ人気に安座していた

 PT(労働者党)は二十六日、今回の地方選では聖市とサルバドールで敗退し、「絶好調のルーラ人気の波に乗れなかったこと、計画失敗のときの第二案がなかったことが遺憾である」と、ロウセフ官房長官が反省の意を表明と二十七日付けヴァロール紙が報じた。
 PT党員にとってルーラ大統領は、神話か教祖になっていたようだ。また連立党のPMDB(民主運動党)の躍進も、PTの予想外であった。好々爺と思っていた党が、何時の間にか若返っていた。
 PMDBが予想以上に成長すれば、柱の一本だけが高いので建物にならない。問題が生じることは明白だ。PTは二〇一〇年、分裂し連立が困難になる恐れがある。
 PTは、セーラ聖州知事がネーベス知事を二〇一四年へ先送りすることで合意したと見ている。これまでのようなPSDB(民主社会党)の内紛はないと予想している。

693taro:2008/11/05(水) 08:07:56
ニッケイ新聞 2008年10月28日付け

FAO=09年に食糧危機=2007年の相場に戻る

 国連食糧農業機関(FAO)は十五日、主要穀物の相場が豊作と減速経済のもとで下落しているが、コモディティ市場の低迷は長くないと警告したことを十六日付けヴァロール紙が報じた。
 FAO調査によれば、米国での穀物相場の下落は小麦で前年度比四五%減、トウモロコシが三五%減、米は一六%減。ヴェトナムやパキスタンでは三五%も下落。
 相場低迷と金融危機による融資不足のため農業生産者は、植付けを控えている。そのため二〇〇九年は、食糧不足で未曾有の価格高騰が予想されるという。
 一方、穀物の先物市場は、金融危機による不確定要因を反映し相場の乱高下が起きている。しかし、大豆とトウモロコシ、小麦の二〇〇九年度の価格は、二〇〇七年の水準に戻るという予測をFAOが予告した。

694taro:2008/11/05(水) 08:08:33
ニッケイ新聞 2008年10月28日付け

国民の3分の1は住居に問題

 二〇〇七年の住宅事情調査では、人口の三四・五%の五四六〇万人に、下水垂流し四三%などの上下水道不備や共同トイレ、壁や屋根が脆弱、すし詰めなどの問題。ファヴェーラ住民が一五年で四二%増の六九八万人、家賃が収入の三〇%超が五四〇万人も問題だ。

695taro:2008/11/05(水) 08:09:04
ニッケイ新聞 2008年10月28日付け

東西南北

 聖州フランカで二十四日午前、四六歳の男性が母親と妻、三人の子供に発砲。母親は死亡し、残る四人は病院に運ばれたが、脳死となった子供二人は、妻の同意で臓器摘出後埋葬。もう一人も重体だという。本人は自殺したが、たまたま不在で難を逃れた父親はショック状態。ストレス社会の上、銃が容易に手に入る伯国の悲劇は多い。
     ◎
 二〇〇七年に二部リーグ(SerieB)降格となったサッカー・チームのコリンチアンスが、二十五日のセアラー戦に2対0で勝ち、一部(SerieA)復活を決めた。A、Bのグループの扱いでは格段の差があるというが、降格で泣き、一念発起したメンバーが二〇〇八年度の大躍進の立役者となっている。
     ◎
 聖州衛生局の監査で、食品管理や取扱者の衛生管理の問題を指摘された四六七店は、ピツァリア三一%。シュラスカリア一九%、パルテラリア一四%、パン屋一三%、スーパー一一%、レストラン八%など。着衣不適切、指輪や耳飾をしたまま調理、手や爪の汚れ、材料の保管状況などが問題で、注文前に店の衛生状態を確かめろとまで。
     ◎
 肥満と高血圧や糖尿病、心臓病の関連はよくいわれるが、肥満と発ガン率にも相関関係があるという。伯国ではあまり警告されていないが、米国では周知の事実。
     ◎
 聖州サントアンドレの人質事件被害者のエロアーさん一家が住んでいたアパートに程近い投票所で、セアラー州在住のパロマさん(26)が姉のアレッサンドラさん(29)と対面。異父姉妹の姉を選挙人名簿で探し出し、投票所で待っていたというパロマさん。妹から事情を聞いた姉は感涙の初対面となった。

696taro:2008/11/05(水) 08:09:39
R$3千万の公金横領発覚 郵政省部長らの不正行為 金融業者らに有価証券の販売を強制
 十月三十日、連邦警察は郵便局取扱いの有価証券類の販売と支局間転送による不正行為の疑いで十五人を逮捕した。三千万レアルの公金横領の容疑がかたまったとしている。



《郵便局長の告発で内定》



 サンパウロ、ソロカバ、バウルー、サン・ジョゼー・リオプレット、カンピーナスなどのサンパウロ州地方都市の他に、ブラジリア、ミナス州ジュイス・デ・フォーラの広範囲に及ぶ八人の郵政省部長や役員または全役員たちが、不正行為で得たと思われる五十万レアル相当の高級車も差し押さえた。

 サンパウロ州ボトランチン市郵便局長による告発で、一年半前から査察を開始していたもので、それによれば当時カンピーナスの企業家が四つの有価証券の持ち主で、五十五万レアルの価値のある物件を金融業者や商業関係者に半強制的に十一万八千レアイス相当で有価証券の販売を強いられた、というもの。

 企業家は八つの銀行への直配契約権利が取得できる局の役員になれるといわれた、という。さらにブラジリアでも、INCRAの設備投資やインフォルマチカサービスの横領など、こうした公金横領が発覚している。



2008年11月4日付け

697taro:2008/11/05(水) 08:10:19
警官急襲して摘発 監視カメラで麻薬密売アジト確認
十月三十日夜、ビデオカメラで集中的に監視していた第五十三署は、サンパウロ市西部地区で薬物等の密売をしていたとみられるアジトを軍警が急襲した。その場で四○キロ以上のコカインと見張人たちがつかっていた携帯電話と電気器具などを押収した。

 ジャルジン・ノッサ・センホーラ・ド・カルモ区ジョアキン・デ・シケイラ街の小屋が秘密の中心的なアジトと見られ監視をつづけていたもの。

 軍警の発表では、このファベーラに八台のカメラを幾層にも据付け、モニター・テレビで監視を続けていたが、軍警の急襲を受けたとき、そこにいたバイヤーたちは一目散に逃げ出したのが、収録されていた。

 このとき、二人の男が小屋近くで現行犯逮捕され、軍警が使っている同型のHT式無線ラジオと百個のコカイン・カプセルも押収した。



2008年11月4日付け

698taro:2008/11/05(水) 08:11:05
200万人余が墓参 お盆の日聖市内の墓地


 二日、市内二十二箇所の公共墓地へ推定二○○万人以上の市民が墓参した。

 サンパウロ市では、市内東部二箇所のバスターミナルからに市営バス路線を増便し、ビラ・フォルモーザ墓地行き233F番臨時路線が開設されるなど、墓参市民への特別措置がとられた。市内三四五以上の路線バスがフロントガラスに各地墓地名大きく張り出していた。また二九路線のバスが墓地を経由するなどの路線順を変更したりした。

 市のセルソ・ジョルジ・カルデイラ葬儀典局長によれば、去る金曜日からは常勤者のほかに八○○人の補佐員を召集し、四○五人の警備員と葬儀車一一七台を待機させて墓地における墓参市民の応対や、警備、埋葬管理などの混乱をさける措置をとった。交通局でも墓地周辺の交通監視を強化し、歩道整理や自家用車の侵入路変更などへの交通整理に大わらわだった。

 朝八時から、ほとんどの公共墓地で簡単な法要ミサが行なわれた。市内南部では朝八時ころ集まった平和を祈願する大勢の人たちが、ジャルジン・アンジェラから目的地のサン・ルイス墓地まで練り歩いた。公共墓地は朝七時から夜七時までの開園になる。



2008年11月4日付け

699taro:2008/11/05(水) 08:11:42
入院中の老人に暴力 精神異常の男が発作
 十月三十日夜、プライア・グランデの病院で一人の男が暴れだし、居合わせた老人に乱暴して死亡させる事件が起きた。入院中だった老人は乱暴を受けて、救急治療を受けたが翌日早朝に死亡した。

 エアバンドロ・シルバ・ジアス(四四)はイルマン・ドゥルス病院に精神病治療で三十日の夜から入院することになったが、突然市役所の厚生員の手を離れ暴れだし、入院中の老人に暴力した。

 午後一時ころ、突発的な発作で死亡したもの。病院内の厚生員の見守るなか手当ての甲斐なく亡くなった。検視員によると、ジアスが発作をおこしたときに、適当な手当てが行なわれたか、なぜ蘇生しなかったか、死亡原因を詳しく調査することにしている、という。



2008年11月4日付け

700taro:2008/11/05(水) 08:12:21
為替レートと株価
《ドル連続安に 株価も0・51%下げる》



 十月三一日、サンパウロのドル相場は二・六一%安の、R$二・一六で引け値。これで月間差額は一三・三%、年間で二一・五%安となった。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万七二五六ポイント、〇・五一%下げ。出来高はR$四七・七億。これは世界的不況にともない、バーレ社が産出調整を発表したため。しかし午後にロージェル・アグネリ同社長の今の不況は来年六月には収まるだろうと発言に、回復に向かった。

 十月二十七日、下げ幅は今年最低、歴代四位の四〇・六%、平均株価指数は二万九四三五ポイントをマーク。月間差額は二四・七九%下げをマークした。二〇〇八年通算では四一・七%下げ。



2008年11月4日付け

701taro:2008/11/05(水) 08:13:02
犯人の流れ弾で運転手死亡 リオ・盗難車巡って警官と撃ち合い
 【リオ発】一日午後十時半頃、リオ市内のドン・エルダー・カーマラ大通りのスーパー・エキストラの前で第三軍団の軍警に囲まれた盗難車ポーロの三人組と撃ち合いをしていたが、ピラーレスあたりをバン型自動車のスプリンターを運転して走っていた運転手のアントニオ・ヒベイロ・パイバ・メスキッタさんは、犯人が撃った流れ弾の犠牲になった。

 メスキッタさんは、その場から直ちにサルガードフィーリョ救急病院へ搬送されたが、蘇生しなかった。犯人の三人組みはその場から逃げ去っていった。軍警はそのあとを追っている。

 流れ弾の照合を行なったところ、前日の朝に西部ジャカレパグア区セッカ広場のカーンジド・ベネシオ通を走行中の市内循環七○一路線バスの乗客の一人が頭を打たれて死亡した事件の弾丸と一致した。警察は亡くなった乗客のロナウド・ダ・シルバ・コヘイア(四四)の強盗殺人事件として犯人探しの捜査中だった。



2008年11月4日付け

702taro:2008/11/05(水) 08:19:14
大泉のブラジル人急増 初めて5000人突破

 住民に占める外国人登録者の割合が日本一の大泉町で、ここ数カ月転入してくるブラジル人が増加している。六月、同町に住むブラジル人の数が初めて五千人を突破、九月には外国人登録者の総数も七千人を超えて記録を更新した。ブラジル人事情に詳しい町内の自営業者は増加の原因について「全国的に景気が悪くなり、解雇されたブラジル人が仲間も多くて住みやすい大泉町に来ているのではないか」と分析している。

 大泉町によると、同町に住むブラジル人は数年前から四千八百−四千九百人台で安定的に推移し、五千人を超えることはなかった。しかし、今年三月以降は毎月二十人以上増え、六月に三十九人、九月には五十二人増加。登録者数も六月に五千人を突破し、九月末現在で五千百十八人に達している。町は「今までにも増減はあったが、五千人を超えたのは初めて。原因は見当がつかない」と話す。

 ブラジル人の増加について、同町の派遣会社は「町内の企業の景気が良いわけではないが、名古屋や浜松で騒がれているような派遣労働者の大量解雇は起きていない。比較的雇用が安定している大泉にブラジル人が集まっている可能性はある」と指摘する。ただ、世界的な不況を考えると数カ月先の雇用状況は流動的なため、今後、状況が変化することも考えられるという。

 別の派遣会社も「以前は少なかった浜松や長野、関東各地などから、仕事の有無についての問い合わせが増えている」と話す。

 同町坂田でブラジル人向けの雑貨店を経営する飯島・ルイス・ジュニオルさんは初めて見る客が増えているとし、「彼らに話を聞くと名古屋や浜松、茨城など遠方から大泉に引っ越して来ている」と説明する。

 飯島さんは、ブラジル人が増えている理由として、大泉にはブラジル人向けの商店や学校、通訳会社が集積しており、生活環境が整っていることを指摘。「仕事のある時は不便を我慢して他の地域に住むが、仕事がなくなれば便利な大泉町に戻ってくる傾向がある。親せきや友人が近くに住んでいることも心強いのではないか」と分析する。

703taro:2008/11/06(木) 07:47:21
600種近くが絶滅危惧種リストに−ブラジル
 【サンパウロ5日綾村悟】ブラジルのカルロス・ミンク環境相は4日、ブラジル版「レッド・ブック」」(ブラジルで絶滅が危惧(きぐ)されている動物のリスト)を公開、その数が600種にも上っていることを訴えた。政府系ブラジル通信が伝えた。

 公開された2008年度版ブラジル「レッド・ブック」に掲載されている絶滅危惧種は全部で627種。同書には、1989年の調査で絶滅危惧の対象となった189種に新たに489種が加わり、絶滅危惧対象の動物が3倍以上に増えた計算となる。

 同リストには、個体数の減少などが危惧されている魚類の調査結果は含まれておらず、同相は魚類に関しても調査中だと言明した。

 ミンク環境相は、「同書の発行が、絶滅危惧種に対する意識を高める一因となり、対象種の研究や保護につながることを望む」と要望した。

 また、同相は、絶滅危惧種が増えた理由を「開発と森林伐採、違法動物取引にある」と批判、同日、タルソ・ジェンロ法相を交えた記者会見の場で「司法とタッグを組んで違法伐採業者や動物密輸業者らを取り締まっていく」と訴えた。

 ブラジル版「レッド・ブック」に掲載された動物は、ブラジルの環境法下で保護の対象となる。 

2008/11/5 22:21

704taro:2008/11/06(木) 07:57:23
ニッケイ新聞 2008年10月23日付け

BNDES・CEF=資本参加で建設業強化=上場企業の社債購入=危機に備え雇用対策第二弾=運転資金の融資も検討

 政府は二十一日、好況な建築業界への金融危機の悪影響に備え、社会経済開発銀行(BNDES)と連邦貯蓄銀行(CEF)が共同で支援する包括案を起草と二十二日付けエスタード紙が報じた。CEFは運転資金を融資し、BNDESは上場企業の社債を購入する形で体質強化を図り、建設業界で倒産が起きることを予防するのが目的。包括案は大統領の裁可待ちだが、予算は四十億レアル程度となる見込み。
 建設業界は、政府が資本参加をすることで驚いている。公的資金の投入は、緊急対策にならないことで、資本参加という形式を採ったらしい。BNDESとCEFの資金力で、建設業の体質強化を図る。
 つなぎ資金はCEF、資本注入はBNDESの役割だ。即時投入できる金額は、まだ不明。草案は企画省と財務省の検閲を受けて、大統領の裁可へ回るので上程は一週間後になる見込み。
 二十二日中に大統領がサインすれば、サンルイスで開催される第八十回建築業者大会で発表できる。大会には大統領代理として、BNDESのコウチニョ総裁が招かれた。業界の資金係りを、両行が担うのだ。
 建設業界は、上はゼネコンから下は左官親子に至るまで、大小の建設業者がたむろしている。全国に現在、十万の建設会社があって株式を公開しているのは二十五社だけ。この上場企業の社債をBNDESが買上げ、体質強化することになる。
 雇用は千客万来、手と足と力があれば雇ってくれる。工事現場は重労働であるが、無学無知文盲も働ける失業者の受け皿の役割を果たしている。
 建設業界代表者による対策委員会では、BNDES出資包括案が出る前、政府の住宅ローン窓口を代行する建設業強化案を検討していた。時代の変遷で動揺しない長期の住宅ローンが付与され、運転資金の後ろ盾ができるだけでも建設業界は安泰だ。
 ブラジル建築産業会議所のパウロ・サファジ会長は「この対処策は我々が政府と練っていたものとは違う。正しいかどうか」と疑問を投げかけた。

705taro:2008/11/06(木) 07:58:17
ニッケイ新聞 2008年10月23日付け

エロアーさんの父逃亡=アラゴアス州の殺人犯?=人質事件で身元が割れる

 【既報関連】聖州サントアンドレの人質事件で死亡したエロアーさん埋葬の二十一日、高血圧で入院中のはずの父親が失踪。病身の父が娘との最期の別れを諦めて逃亡生活に入ったのは何故か。
 二十一日のインターネットやテレビと二十二日伯字紙が一斉に報じているのは、エロアーさんの父親は、アラゴアス州(AL)元知事の兄弟であるリカルド警察署長殺害などに関わった犯行グループの一員であるとの情報だ。
 報道によると、人質事件ではアウド・ジョゼ・ダ・シウヴァで通っていた父親、本名エヴェラウド・ペレイラ・ドス・サントス容疑者は、元AL軍警伍長で、九〇年代に同州で最も恐れられた犯罪組織の一員。同組織摘発を担当していたリカルド警察署長殺害(一九九一年)関与の他、組織内で最も恐れられた二人組の一人ともいう。
 軍警らによる同組織がリカルド警部以外の殺人事件にも関与し、殺人、強盗、ゆすりに盗難車売買と、政治家や企業家らをバックに犯罪を繰返していたのはALでは周知の事実。首領とされる大佐が服役中で、支援者の一人の元州議も免職という状況下、身の危険を感じたサントス容疑者は、一九九三年に同州脱出。その後の一五年間、聖州に潜伏していた。
 聖州では偽名を使い、警備員として働いていた同容疑者の身元判明は娘の人質事件がきっかけ。血圧が上がって倒れ、救急隊の治療を受ける様子が全国に放映され、当局に通報された。
 聖州検察庁へ指紋照合などが要請された二十日に本人と確認、実際に捜査の手が伸びたのが二十一日だが、ALの関係者から身元が割れたとの連絡を受けていた本人は、十四日に弁護士と連絡、一部始終を語っていた。
 報道関係者の電話取材に、殺人や盗みはやっておらず、AL当局は「無実の罪を被せ、生き証人の口を塞ぎたいだけ」と弁明した同容疑者は、捕まれば殺されると、娘の葬儀にも欠席した。弁護士も「事実関係検証まで同容疑者の警察出頭はない」と明言している。
 衆目を集めた人質事件は、二十二日のナヤラさん退院と事情聴取、聖州トレメンベーに移送されたアウヴェス容疑者への警官による暴行捜査、警官が踏み込む前の発砲の有無でグローボ局とレコルデ局対立などの他、父親逃亡という小説顔負けの展開となっている。

706taro:2008/11/06(木) 07:59:09
ニッケイ新聞 2008年10月23日付け

伯米首脳会談開く=「21世紀の資本主義」模索へ

 ブッシュ米大統領は二十一日、G8の前にルーラ大統領と伯米首脳会談を行うため招いたと二十一日付けフォーリャ・サイトが報じた。会談内容は、金融危機後の経過とこれからの対策、金融市場への伯米共同介入を話し合う。
 今回のG8には新興国代表も招き、金融混乱の波及防止と再発牽制へ適時適打の事後策を、議題にする。米大統領は金融危機が、第二ラウンドへ入ったという見方だ。
 ブラジルは、今回の金融危機で致命傷を受けていないので、市場復旧の協力要請らしい。第二ラウンドは、輸出金融と産業の運転資金、消費者ローン、証券市場、GDP(国内総生産)が、重要な課題だという。
 一方、二十二日付けフォーリャ紙によれば、G8は「二十一世紀の新資本主義」という宿題を課された。これは、ベネズエラのチャベス大統領がサルコジ仏大統領を訪問したとき、突きつけた質問状だ。
 サルコジ大統領は金融危機後、自由経済の暴走を反省した。その後既存システムの欠陥を知りながら代案がなく、ブレーキを踏んだまま金融市場は走行している。金融危機が国家管理を求め、民間活動を制限する方向へ傾いているようだ。
 EU中銀のトリチェ総裁はヘッジ・ファンドが、政府の目が届かないタックス・ヘイブンで資金を運用し、治外法権にあることを指摘。格付け会社の評価や国際通貨基金(IMF)の対処にも、問題があるという。
 資本主義の矛盾が、金融危機で噴出したのは事実だと仏大統領も認めた。自由経済に逆行する保護主義が、叫ばれている。現在の証券制度では、大手企業の株主が誰か分からない。米大手銀行は、日本資本の配下にあるかも知れない。メーカーは、中国資本の配下かも知れない。
 資本主義は、軌道修正が必要だ。サルコジ大統領は、中国やインドを訪ね、二十一世紀の資本主義を模索すると述べた。

707taro:2008/11/06(木) 08:00:53
ニッケイ新聞 2008年10月23日付け

給与格差=伯国は世界トップの一つ=是正条件はあるが無関心

 国際労働機関(ILO)は十九日、ブラジルの給与格差が世界トップクラスと発表したことを二十日付けヴァロール紙が報じた。給与格差世界一は二〇〇五年、米国と中国、ブラジル。
 ブラジルのGNP(国内総生産)に占める人件費は一九九〇年、四五%であった。それが二〇〇五年には、三九%に減った。ブラジルは二〇〇七年、百六十万の雇用を創出したが、七〇%は非正規雇用だ。
 非正規雇用は薄給で職場環境が悪く、社会保障制度の恩典はない。ラテン・アメリカでは、非正規雇用の給与が正規雇用より平均で四三%安い。
 ブラジルやマレーシア、モリシャスは、雇用創出と所得格差の是正が容易な条件を持っている。それでもブラジルは、所得格差のチャンピオンだ。金融危機は、低所得層との所得格差を広げる可能性がある。
 世界的傾向として雇用が増えると、所得格差が広がる。経済発展で雇用は促進するが、雇用主は薄給で酷使することしか考えていない。平均給与水準が高い国ほど、経済が発展している。

708taro:2008/11/06(木) 08:02:04
ニッケイ新聞 2008年10月23日付け

Bovespa=22日に9%も下落

 二十二日の東京株式市場は四営業日ぶりに反落。聖市証券取引所も二十二日午後五時現在で、伯国政府の銀行強化政策への不信感から、銀行株を中心に売られ、九・四八%も下落した。今のところ、伯国で破綻した銀行はないが、ぬぐいがたい不信感が市場にはあるようだ。

709taro:2008/11/06(木) 08:03:37
ニッケイ新聞 2008年10月23日付け

東西南北

 フランスはパリでとんでもない買い物をした伯国人のニュースが新聞に。三・五メートル、七〇〇キロの物件は、何とエッフェル塔についていた螺旋階段。ヨーロッパにある自宅に据え付けるというが、二十日の競売で付いた価格は約二二万七〇〇〇レアル。庶民にはなくとも、あるところにはあるのが金?
     ◎
 四〇歳以上の人の二%が罹患し、失明の原因ともなる緑内障治療薬を、まつげが長くなると、処方箋もなく使う人がいるとの警告が出た。緑内障用目薬は、アレルギーや炎症、目の周りの隈、ドライアイ、網膜変形などの副作用が報告されているが、まつげの成長もその一つ。つけまつげの使用も要注意だが、薬の副作用はもっと恐い。
     ◎
 二十六日の第二次投票日を前に、選挙高等裁判所が二十一日、四市への軍派遣を決めた。派遣先は、パラー州ベレン、アマゾナス州マナウス、ペルナンブコ州カンピーナ・グランデとマラニョン州ベネディット・レイテ。二十四〜二十七日の派遣だが、ベネディット・レイテは、放火事件が起きて無効となった第一次投票のやり直し。第一次投票では四六〇の市に軍が派遣されていた。
     ◎
 パラナ州アプカラーナで二十日に十一歳の少年を誘拐した犯人が、二十一日に捕まった。学校帰りの少年をナイフで脅して連れ去り、身代金要求という事件だが、犯人は十五歳と十二歳の兄弟というから驚き。少年の家族からの通報を受けた警察が電話を傍受し、犯人を特定。犯人からの情報で現場に駆けつけた警察は、雑木林の中で縛られたまま、二十時間近く水も食べ物もなく過ごした少年を発見。少年は寒さと恐怖で震えていたというが、命には別状無し。

710taro:2008/11/06(木) 08:04:16
密売組織の解明目的か 麻薬密売ショッキが南麻州へ移送される
 ショッキの名で知られる、麻薬密売人アレシャンドロ・デ・ジェスス・カルロスはリオのブング第一収監所二号棟から、南マットグロッソ州の連邦カンポ・グランデ収監所へ移送された。この収監所にはルイース・フェルナンド・ダ・コスタ、通称フェルナンジーニョ・ベイラ・マールと呼ばれる同じ麻薬密売人が収監されている。

 フルミネンセ収監所の監視員の話では、強化警備員の護衛のもとに三号棟に収監されていたサウロ・デ・オリベイラとともに移送された。

 先週二十九日朝、パライーバ・コンデのジャクマン海岸で、リオの北地区で組織するアレモン組メンバーとして、かつての総リーダー、アントニオ・デ・ソウザ・フェレイラ死亡後のあとがまに総元締めとして座っていたカルロスを逮捕した。

 市警察では、十五件の犯罪事件に関わる容疑でショッキの反対派閥の六人も逮捕されており、ショッキはパライーバ州で妻子三人と三週間生活していたことも確認されている。



2008年11月5日付け

711taro:2008/11/06(木) 08:05:17
怨恨・強盗?同一犯の仕業か 一か月で中国人4人が殺害される
 一日の朝、セントロのカインデ区の店でバッグ販売業の中国人が殺害された。これで一か月の間に、強盗被害にあって殺害された中国人は四人にもなる。

 午前十一時ころ、シェ・ヨングさん(四二)がカモミル街にある自分の店で暴行を受けていた。そのうなり声を聞いた隣りの店の主人が駆けつけたときには、三人の男たちがコンビに大きな箱を幾つか積み込んで、急発進で逃げていった。

 軍警が現場に着いたときには、まだシェさんは息をしていたが、救急車で病院へ搬送中に亡くなった。検視官によれば、被害者はガムテープで両足を縛られていて、頭部や頸部に損傷が見られる、という。

 殺人課と人権擁護委員会がこの事件の捜査にあたり、機敏な現場検証を行なった。中国領事館も立会いながら、ヨングさんの妻の保護につとめていた。

 人権擁護委員会殺人課の役員のマルコス・カルネイロ警部の発表では、このヨングさん強盗殺人事件、自宅で絞殺された中国女性殺人事件、カンブシー区の第六警察が捜索中の市内南部自宅で先月殺害された中国人殺人事件がある。十月この他にセー区の第一警察管区で起こった商業を営む中国人殺人事件もある。

 警察部長の談話によれば、これらの犯罪については同一犯人によるものかどうかは、いまはコメントできない、という。



2008年11月5日付け

712taro:2008/11/06(木) 08:06:04
為替レートと株価 
《ドル安値傾向止まらず 株価指数は2・66%上げる》



 一日のサンパウロのドル相場は連日の下げが止まらず、引け値は〇・三七%安の、R$二・一六八〇。中央銀行の「スワップ」取引後、相場が安定した。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万八二四九ポイント、二・六六%上げ。出来高はR$四一・五億。イタウ銀行とウニバンコ銀行の合併のため、両社株価が注目を集めた。

 この日一番取引が多かったペトロブラス社は〇・二七%下げ。

 中国との値上げ交渉を撤回したバーレ社は、産出量カットを引き続き続行したが、株価は三%上がった。



2008年11月5日付け

713taro:2008/11/06(木) 08:08:22
南米最大の金融会社誕生 イタウ銀行とウニバンコが合併 国内システムの強化と助成に
 ブラジル中央銀行総裁エンリッケ・メイレーレス氏は、金融持ち株会社のインベスティメントス・イタウとウニバンコ・ホールディングスが三日、傘下のイタウ銀行とウニバンコの合併で合意したと発表した。



《総資産5751億レアルに》





 合併後の新会社イタウ・ウニバンコ・ホールディングスは総資産規模が五七五一億レアル(約二六兆二千万円)で、承認されれば同国最大手のブラジル銀行を抜いて南米最大の金融会社が誕生する。

 合併について、銀行家ペードロ・サーレス氏とロベルト・セトゥーバル氏が十月三十日、エンリッケ・メイレーレス中央銀行総裁と会合し、慎重な協議のもとに二つの金融機関の合併決定を報告した。メイーレス総裁はただちにこの件を、サンサルバドールで開催されていたイベリア系アメリカ人首脳会議に出席していたルーラ大統領の帰国を待って三日早朝に報告した。

 本格的な合併協議は十五か月にわたり続けられたが、新会社のセトゥーバル最高経営責任者は記者会見で「金融危機が交渉加速を促す機会になったのではないか」と語った。

 メイレーレス中銀総裁は両銀行の合併について、「この合併については、国際金融市場の現状に合わせて、国内金融システムの強化と助成対策が必要であるという事情を理解して欲しい」との考えを示した。

 今回の協議合併は、二○○二年に制定された国家通貨審議会三○四○号の決議通達を十分審査し、金融審議会で承認されたもの、と金融局が発表している。(一部時事引用)



2008年11月5日付け

714taro:2008/11/07(金) 08:10:59
ニッケイ新聞 2008年10月24日付け

BB・CEF=不良銀行に強制的資本参加=経営強化のテコ入れ=一時国営化し後は競売へ=暫定令に強い疑問の声も

 ルーラ大統領は二十二日、ブラジル銀行と連邦貯蓄銀行(CEF)が、経営難に陥っている民間銀行や保険企業、年金プランなどの金融機関の株を購入して議決権を取得する権限を付与する暫定令を制定と二十三日付けエスタード紙が報じた。これは事実上、不良銀行の国営化政策になる。さらにCEFは投資銀行を併設し、建設会社の株購入に専念する。これら買収された金融機関は、経営が正常化し次第、競売に付す。
 ブラウン英首相の金融危機救済方法を取り入れ、ブラジル政府も銀行株購入で、資金調達難で経営不振になった銀行の経営に加わる。両行は入札手続を経ずに、他の公立銀行の株取得もできる。
 これまでの法令ではブラジル銀行はノッサ・カイシャなどの州立銀行を買収することは禁止されていたが、新暫定令では大幅な権限拡大があったため、銀行界再編が起こる可能性が生まれている。
 二十三日付けエスタード紙論説では、「この暫定令には細心の注意が必要」と警告を発する。この暫定令が発表されたことで、むしろ、株式市場に「実は経営が危ない銀行があるのでは」という憶測が広がり、二十二日の株価下落に繋がった点を指摘し、「連邦議員らはじっくりと、だが素早い審議が必要である」と釘をさす。なかでも、この危機を利用してブラジル銀行の一人がちになりそうな状況への強い危惧が文中から伺える。
 暫定令の適用範囲は、保険や年金プランも入っている。第四項には、全ての金融機関の株と議決権を購入できるとある。ドンブリ銀行やアングラ銀行も含めるのか。
 さらに疑問なのは、保険企業や年金基金の運営機関、詐欺まがいの貯蓄投資などにも公的資金を投じて経営参加するのか。まるでゴミ回収業だ。悪知恵では数倍長ける極道たちに開かれた、幸運の扉ではないか、との意見もある。
 暫定令は国内金融機関の保護策であるが、中銀に許された通貨交換は国外へも適用される。FRB(米連邦準備制度理事会)は、EUやスイス、カナダと同様の通貨交換制度を取り付けた。
 同論説も「少なくとも今のところ、ドルとレアルを交換する必要がある状況にはなっていない。それとも、公にできない理由があるのか。いずれにしても政府には説明する責任がある」と注文をつけている。

715taro:2008/11/07(金) 08:11:39
ニッケイ新聞 2008年10月24日付け

アマゾンの牛肉7割消費=南東伯に集まる物、物、物=トラック積荷強盗さえも

 十一日伯字紙が、聖市経済圏とリオ市経済圏の国内総生産(GDP)比率は、四〇・五七%と一四・三九%と報じた後に、二十二日エスタード紙が、法定アマゾンで生産される牛肉の七〇%は南東伯で消費と報じた。
 十六日エスタード紙も農産物も含めた多くの品が聖市経済圏に集まると報じているが、聖市やリオ市以外にも、ベロ・オリゾンテやカンピーナスなどの経済都市もある南東伯に、物資が集中することは想像に難くない。
 その意味で、アマゾン人間・環境院(Imazon)が、法定アマゾン内の牛肉の七〇%が南東伯で消費され、五%が輸出される他、域内消費は一二%のみと報告しているのも、地域の経済力や影響力を反映している。
 一方、十五日エスタード紙が報じたトラック強盗の統計も都市圏への物資集中を反映。二〇〇八年前半の全国のトラック強盗六一〇二件中、三〇九六件は聖州で発生。
 州内では、大聖市圏内で七八%、聖市内で五八・六%発生。積荷別では、食料品二三%、混載トラック一三%、電気・電子機器一二%、医薬品七・八%、煙草七%などとなっており、幹線道別では聖市へとつながる国道、州道で多発。積荷の他、トラックそのものやタイヤまで狙うというから、空のトラックも危ないが、全国で起きた事件の半数のうち七八%が大聖市圏で発生という数字は、聖市経済圏GDPが四〇%という数字とほぼ符合する。
 また、Imazonでは、法定アマゾンの放牧地は二五万三〇〇〇平方キロで、森林伐採地の七〇%が放牧地となっているとし、森林伐採の最大原因は放牧地拡大を裏付け。二〇〇六年の域内の牛は国内の三六%の七三〇〇万頭。二〇〇〇〜〇五年に域内開設の食肉加工業者は二七社に上る。
 一方の南東伯では、一九九六〜〇六年に、牧場面積は一五%、牛は三%減少と地理統計院(IBGE)。アルコール生産の高まりもあり、聖州では二〇〇二〜〇六年開墾のサトウキビ畑の七二%は放牧地からの転用。その他の州では、ミナス五一%、パラナ六三%、ゴイアス九〇%など。
 アルコール需要増でサトウキビ栽培と放牧の競合激化と考えられる中、GDP比率とともに、食材選択とアマゾンの森林保護とのつながりも心に留めることが必要だ。

716taro:2008/11/07(金) 08:12:52
ニッケイ新聞 2008年10月24日付け

2009年度GDP=北東伯が全国を抜く=地域産業育成に目覚める

 ブラジル地理統計院(IBGE)は二十一日、北東伯地方の二〇〇九年度GDP(国内総生産)が、全国の経済成長率を上回ると発表したことを二十二日付けヴァロール紙が報じた。
 同地方のGDPは二〇〇八年、全国平均の五・一八%を上回る五・五%。二〇〇九年度全国GDPは、金融危機を考慮し三・五五%としているが、北東伯は三・八一%と鼻息が荒い。
 原因は所得の増加が、同地域に活力を呼び込んだ。しかし、金融危機による経済の陰りは否めない。小売業の売上が七月、全国平均が一〇・六二%なのに、北東伯は、八・九%も落ちた。
 しかし、北東伯の底打ちは、三月であった。その後、海老の輸出や中古車販売、原油高騰などが地域経済に活を入れた。為替が一・九〇レアルから二・〇〇レアルに留まるよう、北東伯の人たちは願っている。
 消費市場の需要は〇八年、前年度よりやや後退。原油価格が七十ドルよりも高騰すれば、アラゴアスやペルナンブッコ、パライバのエタノール産業が盛り上がる。
 生活扶助金のお陰で各世帯の消費能力が向上し、食品工業が潤っている。これから生産増加が見込まれるのは、ペルナンブコ州の原油と造船、リジン。バイア州の石油化学製品と自動車。セアラー州の繊維。マラニョン州の鉱産物と農産物。北リオ・グランデ州の石油化学と観光資源。
 まだ軌道に乗っていないが、アラゴアス州のエコツアーがある。その他セルジッペ州やピアウイ州、パライバ州などは、風光明媚な自然資源に恵まれているのに、地元政治家から政府の補助金に依存する古い考えが抜けていない。

717taro:2008/11/07(金) 08:13:26
ニッケイ新聞 2008年10月24日付け

ダッタフォーリャ調査=90%がカード使用=キャッシュレス時代も近い

 ダッタフォーリャ調査によれば、カード・システムの普及で国民の九〇%が常用し、小切手払いが激減と発表したことを十六日付けヴァロール紙が報じた。現金は十レアル以下の買い物のみに使われるが、キャッシュレスの時代到来も遠くないと調査は見ている。
 調査は全国十一都市で、四千人に質問した。カードを持たない人は、僅か三%であった。商店はカード所有者よりも、カード発行会社を信用するので、カードの値打ちがあるらしい。
 ブラジルでカード普及が遅れたのは、高金利や苦情処理が遅い、ブラジル人は金銭感覚が杜撰などの理由があった。しかし、外国旅行ではカードを持たないと、肩身の狭い思いをする。
 カードがないと貸してくれないレンタカーも、カード一枚で高級車を貸してもらえる。カードが、本人よりも信用されている。カードの効用は、他にも数々ある。

718taro:2008/11/07(金) 08:14:27
ニッケイ新聞 2008年10月24日付け

公正取引委員会=合併より企業協定を=金融カルテルが是なら企業も

 公正取引委員会(Cade)は十九日、金融危機の影響で企業合併や買収は減り、カルテル(企業協定)が増加すると表明したことを二十日付けヴァロール紙が報じた。Cadeは、企業が合併や買収をされるより、カルテルやトラストで窮地を凌ぐとして次のような見方をしている。
 ドル高騰により多大の債務を負い、生死の瀬戸際にある企業は多い。弱肉強食の法則は免れない。企業は生産規模を落とし、クレジット取得に全てを賭け、横の連絡を採りながら生き残りを図る。それはカルテルだ。
 流動資産が激減したが、減産までは考えていない。危機は、そこまで至っていない。ブラジル経済も後退していない。中小銀行が大手に吸収されると、銀行トラスト(企業連合)に変身する。
 銀行を潰してはならない。金を切らしてはならない。そのため金融カルテルにCadeも目をつむる。金融危機が実体経済を蝕みつつあるいま、金融カルテルは看過される。だから資金難の企業が、企業カルテルを組織しても不思議ではないという考え方をする。

719taro:2008/11/07(金) 08:15:13
ニッケイ新聞 2008年10月24日付け

ドル高で品不足の商店現れる

 為替変動で価格交渉が難しくなり、商店での品不足が起き始めた。為替変動分を小売価格に上乗せしなければ、仕入れ分の支払いができないためで、要求される卸値調整幅の大きい電子レンジ(三〇%)や情報処理機器を中心に品不足状態だという。

720taro:2008/11/07(金) 08:15:55
ニッケイ新聞 2008年10月24日付け

東西南北

 聖州カンピーナス地区の自動車部品業界では、四万人の従業員のうち、一一〇人が解雇され、四七三人が集団休暇。この動きが大量解雇へとつながることを恐れ、集団休暇終了後に何が起きるかと懸念している金属労協会長からは、「政府がいくら危機の影響は少ないと言っても、工業部門は影響を肌で感じている」との発言も。
     ◎
 聖州フランカの病院に入院していた五五五グラム、二二センチの超未熟児が、二・一キロ、四〇センチに成長し、二十二日退院。生後三カ月と六日にして両親と二人の姉が住む、レスチンガの農園内の家に着いたジョアン君。家族が一堂に会した初めての日は喜びの内に過ぎたが、七〇〇グラム以下の超未熟児の生存率は五〇%程度。
     ◎
 サントアンドレの人質事件で亡くなったエロアーさんの臓器移植では、二十二日本紙記載分の他、右の腎臓が十五歳の少年に、角膜も二人の人に移植されたという。心臓移植を受けた女性は階段を上ることも出来なかったというが、新しい心臓により、健康回復とともに、健康上の問題のため引き延ばされていた結婚が実現する可能性が現実化。一人の人の命を救ったのみならず、これから生まれる子供にもエロアーさんの命は受け継がれていく。なお、退院したナヤラさんは、警察による扉破壊前に発砲の事実はなかったと証言。
     ◎
 十五、十六日に高齢者の転倒防止についてのセミナーを開いた聖市のUnimedでは、十一月三日と四日午後一〜五時に、高齢者の介護をする人向けのセミナー開催。場所はUnimed講堂(Rua Jose Getulio 78/90)、参加申し込みや問い合わせは、011-2146-2675か2146-2663へ。

721taro:2008/11/07(金) 08:16:41
老人や障害者の案内に 地下鉄構内で補助駅員を配置
 三日から、セー、アナ・ローザ、タトゥアッペ、サンターナ、サウーデのそれぞれのメトロ駅構内で、老乗客たちへの案内補助駅員として採用された人たちが配置された。元針子、日雇いや給仕人など仕事をしていた三三人の年配者たちが選ばれて、試験的に地下鉄駅体験就労の仕事に就く。 

 地下鉄公団の人材開発担当課長のファビオ・ナッシメント氏によれば、同年輩の人が気持ちよく構内を案内してくれれば、高齢利用客も安心してメトロを利用できるはずだとし、と三三人の年配者たちが、駅構内の案内役として勤めることになった。

 高齢者利用客へ路線と乗換え案内、路線バスとの乗継案内、駅周辺の地図案内、構内のエスカレーター補助などのサービスが提供される。彼らは、配置場所に詰め所もあり、ユニフォームを着ているので分かりやすい。この企画は州社会扶助課との共同で進められ、就労中に終日立ち通しということはなく、年齢に無理のない程度に仕事に就いてもらう、というもの。

 今回は、六○歳以上の応募者を対象にして学歴不問とし、三三人の募集に対して二五○人面接して採用された。採用規準には性格の明るさとか州政府の州民補助金制度に同意することだった。ナッシメント課長は「多くの人たちとの互助と理解を考えて、この制度採用することにした」という。

 採用された高齢駅員の収入は、毎月、互助金一三七レアルと市民補助金六○レアルの合計一九七レアル。さらに食料品パック、食券が支給される。互助金は経験半年後に二○六レアルに上がる。この地下鉄公団の今回の試みはこれから各路線駅に拡大する計画で進めている。





2008年11月6日付け

722taro:2008/11/07(金) 08:17:39
聖市の日本食店で強盗
 三日午後、聖市モエマ区にある日本食レストラン「GATTAI」に武装した三人組が押し入り、約四十人いた客のうち一人が五分間人質に取られた。

 強盗らは屋根からの逃亡を試みたが、屋根が崩れあえなく御用。犯人のうち二人が軽傷を負った。





2008年11月6日付け

723taro:2008/11/07(金) 08:18:46
為替レートと株価
《ドル相場やや高騰 株価指数も明るい復調へ》



 四日のサンパウロのドル相場は二・五八%高の、R$二・一一二で引け値。中央銀行の介入後、安定した相場が続いている結果。

 一方、サンパウロ平均株価指数は四万〇二五四ポイント、五・二四%上げ。出来高はR$五五億。米国やヨーロッパと共に景気回復に向かっている。最低株価の記録した先月二十七日から、既に三六・七五%上がっている。

 三日、九月にアラクルス社が発表した変動契約の焦げ付き九七%が解決し、合計でR$二一億三千万の負債となった。



2008年11月6日付け

724taro:2008/11/07(金) 08:20:01
コンゴニアス空港拡張着手か セーラ知事、国防相と会談 住民の立ち退き問題が障害も
 三日、ネルソン・ジョビン国防相はジョゼー・セーラ聖州知事並びにジルベルト・カサビ市長とサンパウロ州主要空港のターミナル拡張工事計画について会談した。



《弾丸道路建設計画も浮上》



 コンゴニアス空港の拡張計画の内容には、概算でジャバクアラ方向へ約一千一○○メートル滑走路延長建設という内容も盛り込まれており、話し合いがなされた。カサビ市長によれば、この拡張工事に必要な土地買収には四○億レアルの予算が必要であることを述べた。

 また、市長は滑走路拡張については周囲の地域安全のため多くの住民たちに移転を強要しなければならないことも明らかにし、この計画には言明は避けたものの「この地域の八○パーセントの住民たちは計画に賛成し移転する用意がある」とも話していた。

 ジョビン国防相は、コンゴニアス空港の滑走路拡張工事計画は、空港の安全性の限界を考えたもので、直接発着便の増便に結びつくものではなく、住民の安全性を重視しての工事であることを強調している。

 セーラ州知事は、発着便の増便能力の可能な空港は、サンパウロから九三キロ離れたカンピーナス市のビラコッポス空港が「三十倍もの増便受け入れが可能である」との考え方を示している。

 さらにジョビン国防相は、空港公団も民営化への経営方向を変換すべきであり、来年の上半期には民営化に関する国民の同意のもとに、公正な競合を行なうようにしたい、と述べた。

 ビラコッポス空港を中心に高速道路をもっと整備する必要を認め、リオデジャネイロを結ぶ弾丸列車路線建設の具体化も進めたい意向もあるとしている。

 国内運輸に関しては空港整備が最も重要視されており、まだ結論に達していないが、主要都市間の運輸整備がはじまりそうである。

 大サンパウロ圏内の主要空港のグアルーリョスとコンゴニアス間の交通網を直接結ぶモノレール建設案も話題にのぼり、セーラ州知事は来月の州政府会議では電車運輸を盛り込んだ空港エキスプレス計画を具体的に打ち出すと同時に、地下鉄整備計画案で、例えばサン・ジュダスからコンゴニアス空港への直行地下鉄計画もあることをほのめかしていた。

 さらに、サンパウロ市北部にあるカンポ・マルテ空港などは小型飛行機の航空運輸面でもっとも規模が小さく、一部分空港として利用されていない面積もあるとして、これをサンパウロ市の管理下にして、国際会議会場の建設案があることも話していた。



2008年11月6日付け

725taro:2008/11/08(土) 08:00:14
ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

大手銀、預託金留保に固執=大統領の意届かず=融資より国債購入が安全=「資金の壁」は経営の知恵

 ルーラ大統領は割引した預託金の流通促進で銀行に打診したが二十七日、大手銀行は国債購入に充当していることが判明と二十八日付けフォーリャ紙が報じた。そのため中央銀行は応急措置として六十億レアル以下の緊急基金を設立し、中小銀行の資金枯渇に対応することにした。金融危機緩和に協力する銀行にのみ預託金割引を与えることを、中銀は検討しているようだ。
 大手銀行から金融危機には、「資金の壁」を築いて流通を阻止するべきだという返事が帰ってきた。これが中長期にわたる国際的な経済混乱を、乗り越える銀行生き残りの知恵だという。
 中小銀行が資金枯渇のため窒息状態にあることで、政府の立場として大手銀行の態度に同意できないと、大統領は不満の意を表した。
 大手銀行は融資の敷居を特別高くして、貸し渋っている。割引預託金は、殆ど流通していないのが現状。世界情勢が不確定時代にある今、下手に流通させるより政策金利が一三・七五%という、国債にして置く方が得策という考えだ。
 大手銀行は、中小金融機関の掘り出し物債権を購入するため、十分な資金的余裕を持つ必要がある。曖昧な取引に資金を散らすのは、賢いとはいえないという考え。
 中小銀行は、運転資金に飢えている。溺れる者が掴んだワラのような債権など、大手銀行は鼻にもかけない。
 ルーラ大統領は財務省や企画省以外のルートで実態調査を行ったところ、意外な報告が入った。金融危機の「大津波」が襲来するとして、大手銀行は警戒態勢に入っているというのだ。
 政府の経済スタッフは、基本金利引き上げとドル高によるインフレ到来を巡って意見が二分しているようだ。オルトドックス派のメイレーレス中銀総裁とは反対に、世界各国は金利を引き下げ、経済の活性化に奔走している。
 反メイレーレス派は、中銀が高金利政策を採るから銀行が下手に融資するより、国債を買うほうが安全で手間も省けると思っていると批判する。中銀のお家芸のようにインフレ一点張りでなく、経済活性化を優先し預託金を流通させるべき時ではないかという。

726taro:2008/11/08(土) 08:02:35
ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

とんだ幕開けのビエンナーレ=スプレーペンキで落書き=観光都市の面子丸つぶれ

 二十六日から十二月六日にかけて、世界二〇カ国から四〇人の芸術家の作品を集めて開催の第二八回サンパウロ・ビエンナーレが、とんでもない幕開けとなった。
 二十七日伯字紙によると、開幕初日の二十六日夜、聖市イビラプエラ公園内のパヴィリオンに侵入した犯行グループが、隠し持ったスプレーペンキで、作品展示がされてない二階の壁や柱などに落書きを始めたという。
 現場となったパヴィリオンは、ニーマイヤー氏設計で聖市文化財の一つだが、警備員らと落書きグループが、殴る、蹴る、走るの大騒ぎで、一時は会場全体が騒然とした雰囲気に包まれた。
 犯行に及んだのは、聖市内の芸術大学元学生(通称ラファエウ・ピショボンブ)を中心としたグループのメンバー約四〇人。事件発生から軍警到着の八時までの三〇分間、会場は封鎖され、二人が逮捕された。
 会場への荷物持込み禁止規則を逆手に取り、スプレーペンキをベルトに挟んで持ち込んで犯行に及んだグループは、数日前から文書やインターネットで参加者募集。会場近くのDetran前に集合後、一〇人単位で現場へ向かったという。
 ピッシャソンと呼ばれるスプレーペンキでの落書きは、七月の芸術大作品発表会他、九月にギャラリー・ショッキ・クウツラウで発生など。二十八日フォーリャ紙によれば、聖市内の代表的な壁画類破壊を宣言した犯行グループにとって、九月の事件は小手調べで、ビエンナーレと並行する形で週末に被害にあったのは、レボウサス、Dr.アルナウド両大通りを結ぶトンネル内の日本移民記念壁画、ヴィラ・マダレナの「ベコ」、24・デ・マイオのSescの壁画。
 犯行者たちは「壁画が資本主義者の手に委ねられ、商業主義に利用されている」こと、芸術品が「装飾用やギャラリーでの展示用に供される」ことへの抵抗だと言うが、壁画作家は「道行く人が芸術に触れ、庶民が芸術を楽しむことを妨害している」と反発。
 落書き回避のための壁画もあるが、真に芸術を愛するなら芸術品を損ない得るものか。ビエンナーレ会場では落書きを消し警備を強化したが、素人目にも美観を損なう落書きは、他者の財産や世界的観光都市と認定された聖市の価値を損ね、他者の楽しみをうばう行為だ。

727taro:2008/11/08(土) 08:03:18
ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

セーラ知事談=「大統領選は未だ遠い」=これから色々異変がある

 「二〇一〇年の大統領選挙は、思ったより遠い」とセーラ聖州知事は述べ、連立や根回しに注目が集中していることを牽制と二十八日付けエスタード紙が報じた。PSDB(社会民主党)がPMDB(民主運動党)と接触したのは事実だが、ことは思っているほど単純ではないと警告した。
 PMDBが予想外の支持を得て大きく躍進したことは、選挙民の心がその方向へ動いている流れを示し、与野党ともに連立へ向けて食指を動かしているようだ。
 これまでのPMDBとは違い、政治力と融通性で成長したことを聖州知事は認めた。南リオ・グランデ州のフォガサ知事はPPS(社会人民党)であったが、PMDBへ移籍したことで当選した。リオ州のパエス知事もPSDBからPMDBへ移籍し、当選を決めた。
 彼らは前党で党の重要な立場にありながら、志を遂げるためPMDBへの移籍を選んだようだ。PMDBは、本人の実力を発揮できる所と見たらしい。セーラ知事はこの考え方に、少し抵抗があるようだ。
 同知事は二〇〇二年、大統領選に立候補したときPMDBの支持を要請した。同知事は、PMDBと政治以上に親しい個人的知己がある。だから第三者が大統領選を視野に、連立交渉について打診するのを嫌う。
 金融危機は二〇一〇年までに、色々な異変を起すと同知事が警告する。それを大統領選へどう織り込むか。難問がブラジルの上に降りかかる。政治的未熟さを問われる時がくる。大統領選はPMDB取り込みという単純なことではないというのが同知事の意見だ。
 今回の地方選を観察すると、有権者が自分の考える処に従い、雪崩現象や寄らば大樹の陰現象はなかったと同知事は見ている。これは国民が政治的に成長した証拠という。

728taro:2008/11/08(土) 08:04:07
ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

国産ワインが人気=ドル高で生産者が安堵

 経済の好調時、輸入ワインが大量に入荷し、国内のワイン生産者は青息吐息であった。それが金融危機で事情が一変。ドル高でワインの輸入が下火となり、国産ワインが飲用され始めた。
 輸入ワインが一箱十二本入りで四レアル三五セントの時があった。一ビン〇・五七レアルだ。ブラジルでは、ビン代にもならない価格であった。輸入ワインは、正規で七千万本、密輸品で一千五百万本も入る。
 ドル高が二レアルを超えたことで、生産者は安堵した。高級ワインは、消費が一定している。一般用ワインは、収入を見ながら消費される。ドル高のために、国産ワインの輸出も始まった。

729taro:2008/11/08(土) 08:05:25
ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

伯人、政治的に覚醒=政権評価は国民評価に非ず

 サンカルロス連邦大学のマルコ・A・ヴィラ政治科学教授は二十七日、ブラジル人の政治認識に変化が起きていると述べたことを二十八日付けエスタード紙が報じた。
 PTが政権を獲得するために一ダース以上の政党を集め、サラダ政権を築いたことに国民が異を唱え始めたことだ。
 ルーラ大統領の支持を断ったフォルタレーザのリンス市長(PT=労働者党)が再選されたのは、個人の人徳によるもので、PTとルーラ大統領と関係がない。
 ルーラ大統領の政権評価が高率に達したのは、国民の声ではなく政治的評価であることを錯覚した。政権評価調査には反論調査がなく、同評価が選挙にも通用すると思ったのが甘い。これには、野党もはまった。
 ロウセフ官房長官は、選挙で泥まみれになった経験がない。かといってPTは、ジルセウやパロッシ、クーニャ、ジェノイーノなど歴戦の勇士を失った。

730taro:2008/11/08(土) 08:06:47
ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

ポ語表記変更で現場が混乱

 ポルトガル語表記変更で、新表記での教科書や辞書編纂が始まったが、辞書編纂者も新表記の理解に差があるなど、当面は色々な混乱が生じそうだ。二月確定となる要素もあり、書籍会社は、取り急ぎ発行後訂正を加えるか、発行を遅らせるかの判断を迫られている。教師達も対応に大童だ。

731taro:2008/11/08(土) 08:07:21
ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

エロアーさん殺害はアウヴェス容疑者

 聖州サントアンドレの人質事件のアウヴェス容疑者を殺人、殺人未遂など五件の容疑で告発する調書が二十四日に判事の元に送られた。同容疑者とともに、サントス容疑者(エロアーさんの父)も文書偽造、銃器不法所持などで告発している。

732taro:2008/11/08(土) 08:07:56
ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

東西南北

 二十七日まで下落が続いたボヴェスパは、Valeやペロトブラス株上昇で、二十八日午後三時半現在九・一三%上昇。
     ◎
 リオ市西部バングー地区で二十六日夜、自宅侵入の犯罪者に撃たれた妊婦が死亡。顔に被弾の四歳女児と、帝王切開で出産となった胎児はどちらも予断を許さない状態という。犯罪者のお目当ての父親は逃げおおせた。同地区にはコマンド・ヴェルメイリョに属する犯罪者達を収監する刑務所があり、十六日朝、所長が銃殺されるという事件も起きたばかり。
     ◎
 新しい給与調整案で収拾かとみられた市警ストはまだ継続中で、二十七日の聖市セー広場での抗議行動には市警側発表で五〇〇〇人が参加。事情を知らず現場を通ろうとしたオートバイ運転手が、市警から殴られるという事件も発生したが、十六日のような衝突を避けるため、広場周辺のパトロールを行なっている軍警は接触を避けた。
     ◎
 パラナ州マリンガの一五階建てアパートで二七日未明、最上階のベランダの張り出し屋根が崩れ、階下のベランダ部分と駐車場の屋根の一部を破損した。コンクリートのひびから染み込んだ雨で鉄筋が腐食していたとか、雨の重さに屋根が耐えられなかったとかの諸説が飛び交っているが、時間帯も幸いし、怪我人や車の損傷はなかった。
     ◎
 聖市長選で敗退したマルタ氏が導入したビリェッテ・ウニコが注目されている。聖市周辺のサンベルナルド、サントアンドレ、マウア、グアリューリョス、オザスコの新市長達がビリェッテ・ウニコ導入を検討と言い始めたためだが、市単位か連結型かなど、詳細は未定。連結型になれば利用範囲が広がるが。

733taro:2008/11/08(土) 08:09:02
軍警、ガソリンスタンドに勤務中の息子を庇い死去
 聖市東部イタクェーラのガソリン・スタンドで二十三日午後十時四十分ごろ、給油係りとして勤務中の息子を私服で見ていた軍警のジャイロ伍長は、息子がレジで清算中、一人の男が'「強盗だ」と名乗りレジの金を奪おうとした。三八式ピストルを所持していた同伍長は息子を庇い強盗に向け発砲したが、強盗に反撃され、顎と背中に被弾した。ジャイロ伍長は救出され病院に運ばれたが、出血多量のため死亡。犯人は軍警のピストルを奪い逃走した。(二十五日付けアゴーラ紙より)

734taro:2008/11/08(土) 08:09:40
民警スト、七州へ拡大:政府、柔軟策併用で解決へ
 一か月半以上経過した民警ストは収束の兆しが見られず、さらに七州へ拡大する気配が感じられる。早期収束を目指す政府は年初から民間警察に対する特別年金制度のプロジェクトを検討しているが、民警シンジケートのエメルソン副委員長は二十九日、「政府はシンジケートに対する柔軟なアイデアを提出するが現在まで警官を招集、話し合いを始めようとしない。話し合いがなければ我々はストに突入するしかない」としている。

 民警ストで最も硬派な州はリオ・グランデ・ド・スル州で、同州の民警シンジケートは二十九日、「ストの方向を決定する集会を開き、投票でアイデアを決めるため警官を招集すると発表したが、集まった警官は僅かで集会は十七日に延期された。一方、アマゾーナス州では民警の集会日が十四日に決定された。バイア州では十三日、パラナ州では十八日とそれぞれ決められた。(三十日付けエスタード紙より)

735taro:2008/11/08(土) 08:10:34
バス会社へ補助金増額
 今年も余すところ後二か月に迫ったが、カサビ市長は一日、聖市を走るバス会社の十一月、十二月分聖市補助金を九千万レアル以上増額したと発表した。この補助金でバス会社の計上収支不足をカバー、会社がバス代を値上げしなくても来年一杯二レアル三十センタアーボで採算に合うようにするのが目的で、インフレ率の抑制につながり市民の負担が軽くなる。(二日付けJT紙より)

736taro:2008/11/08(土) 08:11:12
犯罪組織が自主裁判:被告に死刑を宣告:惨殺後、証拠隠滅で遺体に放火
 ブラジル最大の犯罪組織PCC(聖州第一コマンド)は、組織に敵対する分子や組織の不正や悪行を官憲に密告したものなどPCCの反対分子をPCCが主催する裁判所に招致、刑を宣告している。PCCに悪感情を抱き反対する分子への判決は概ね死刑だが、PCCは死刑執行後、被害者の身元隠蔽のため遺体を盗んだ車に閉じ込め放火、車ごと黒焦げにし被害者の身元割出しを困難にしている。

≪敵対者らにも極刑科する≫

 聖市東部イタイン・パウリスタのPCC所属裁判所で行われた死刑執行では、十三人の被告が残忍な方法で刑を執行されたあと組織が街路で奪った車に閉じ込められ、車もろとも焼却されている。そのため遺体は身元確認が不可能なほど黒焦げとなり容姿も変化、警察の確認作業に支障をきたしている。一方、大サンパウロ圏のイタペセリカ・ダ・セラ、サンベルナルド・ド・カンポ、コチア、ジアデーマの各都市では一人づつ計四人の被告が銃殺され、聖州奥地の都市では二人がモジグァスーから、一人はジャカレー、二人はバウルーと計五人が射殺された後、遺体は同組織が盗んだ車の後部トランクまたは後部座席に閉じ込められ放火された。聖州で死刑を執行された被告は二十二人で、被告は拷問にかけられた後、至近距離から銃弾を受け車内で黒焦げ死体になっている。

 一方、聖市南部ジャルジン・レボウサスの歩道で三十一日、警察はもう一体の黒焦げ死体を発見、事件簿に記録した。これで聖市における黒焦げ死体は十五人に、聖州では二十四人に達した。死体は三十一日午後十一時半、軍警隊が発見。事件はカンポ・リンポ第三十七警察署の事件簿に記録された。

 聖州第一コマンドは死刑を宣告された敵対者の身元確認を不可能にするため遺体を奪った車の後部トランクまたは後部座席に置き、車もろとも焼くことで捜査をほとんど不可能にしている。(二日付きJT紙、一日付けJT紙、三十一日付けエスタード紙、JT紙、三十日付けJT紙より)

737taro:2008/11/08(土) 08:12:15

中国人の強盗被害者が続出:過去三か月間で五十人が被害に
 聖市で商工業を経営する中国人宅に対する強盗事件が頻発、過去三か月で五十人が被害にあっている。聖州民間警察殺人課によると、都心部カニンデ区のカモミル街で財布工場を経営する中国人シエ・ヨンチングさん(四二)宅に一日午前十一時十五分ごろ、二台の車に乗った三人の男が侵入、工場で財布の製品を奪って逃げたが逮捕者は出ていない。

 この事件は過去二十日間に聖市で起こった中国人に対する家屋侵入強盗事件では四件目に当たり少なくとも三人の中国人が殺害されている。証人によると工場の中から中国語のうめき声が聞こえ、製品の財布を担いだ三人の男が盗品を二台のバンに運搬。事件を知った第十三軍警大隊が現場に急行、工場の奥で猿轡をはめられ、手足を縛られ倒れていた店主のシエ・ヨングチングさん(四二)の遺体を発見したが、シエさんは深手による大量の出血で抵抗力を失い死亡していた。事件はパリ第十二警察署の殺人課(DHPP)事件簿に記録され刑事が事件解明に当たっている。

 中国人に対する殺人事件は十月十四日にも起こり、ス・ルイファさん(七三―女性)の遺体が都心ブラス区のフェルナンデス・シルバ街で発見されているが、民警殺人課によると、ス・ルイファさんも猿轡をはめられ手足を縛られ現金五千レアルを盗まれている。同事件の一日前の十三日午後、二五・デ・マルソ街で商店を経営するシン・メイロさん(五四―女性)が自宅アパートに侵入した三人組に六万レアル相当の小切手、ドル、円の引渡しを要求され拒絶したため至近距離から腹部を撃たれ重態、サンタ・カーザに入院、手術を受けたが容態は好転せず引き続き入院している。警察は六万レアル相当を強奪した犯人シセロ(二六)、シルバ(二三)、未成年者(一五)の三人を逮捕したが、奪われた金は三百レアルを回収したのみで、ほとんどが消失していた。(二日付けJT紙より―十七日付け本紙第二国内に関連記事)

738taro:2008/11/08(土) 08:13:35
高齢の母が減刑運動:死刑囚の我が子を毎年訪問
 ブラジル外務省(イタマラティー)の推定によると現在、外国の拘置所に留置されているブラジル人は約三千人で、うち二人がインドネシアで死刑の判決を受けている。同国に拘留中のマルコ・モレイラは現在四十六歳で、二〇〇三年に入国時、コカイン十五キロを所持していたのが入国係官に発覚、麻薬法違反で逮捕された。

 マルコはスカイ・スポーツ、パラグライダーの選手で、同スポーツの立地条件に恵まれたインドネシアで同競技を楽しむため装備を携行、入国した。マルコの母親カロリーナさん(六八)によると、かって公務員だったが現在は退職、年金で生活している。息子が死刑を宣告されてから毎年、年末になると同国を訪問、息子と共に過ごす。「最近、トルコもフィリピンも死刑が廃止されたと聞く。インドネシアでも廃止されるよう神に祈るばかりだ」と同国の政治家に一縷の希望を託している。息子のマルコがなぜコカインを隠して入国したかについてカロリーナさんは「彼は大金が必要だったがこれしか方法がなかった」と説明。「息子は一年前、インドネシアのバリ島でパラグライダーを楽しんでいるとき着陸の失敗で負傷、シンガポールの病院に運ばれ治療を受けた。そのとき莫大な治療費を請求され家族は今でも六万ドルの負債を抱えている。息子は治療費を病院に返済するため空港で知り合った友人にコカインの運搬を懇請、麻薬の密売で借金を返済する積りだったのだろう」と推測。(三十日付けエスタード紙より)

739taro:2008/11/08(土) 08:14:46
定年退職迎えた盲導犬:視覚障害の主人助けて九年
四歳のときお多福風邪にかかった後、視力障害を起こし歩行に不自由を感じるタイスさん(三四)は毎日、盲導犬の世話になりながら過ごしている。女性弁護士のタイスさんが現在、飼っている愛犬ボリスはアメリカ生まれで訓練がよく行き届いており、どこへ行くにもボリスがお供する。タイスさんに九年飼われ今年、十歳になったボリスは視覚、臭覚、聴覚が以前より衰え一〇〇%完全な仕事ができなくなった。

 盲導犬の適正労働年数は平均八―十年といわれこれを過ぎると盲導犬としての適性を失うという。十歳を迎えたボリスも仕事に限界がきており、タイスさんによると、十一月にボリスを定年退職させ自宅でのんびりと休養させる。タイスさんは休養するボリスの代用を仕入れるため十六日に訪米、アメリカの非政府組織(ONG)の盲導犬訓練学校、リーダー・ドッグス・フォー・ザ・ブラインドで訓練中の若い犬を購入することにした。同校では年間三百匹の盲導犬を訓練している。

 二〇〇〇年、当時、タイスさんが二十七歳だったころボリスを同伴、聖市のメトロ、マルシャル・デオドロ駅から乗車しようとしたところ駅員に阻止された。メトロが市の条例を無視したことで、タイスさんはボリスと共に裁判で争い一躍、有名になった。

 タイスさんによるとボリスは優しくデリケートな神経の持ち主で温かみがある。(三十日付けJT紙より)

740taro:2008/11/08(土) 08:15:29
イタウ銀行の大型合併 ギリェルメ・バーロス氏インタビュー
 フォーリャ紙の寄稿家ギリェルメ・バーロス氏の単独取材でウニバンコのペードロ・モレイラ・サーレス頭取は、イタウ銀行との合併の決断までのいきさつについて話してくれた。

サンタンデール銀行がレアル銀行を買収して金融市場で収益効果をあげていることをみて、ウニバンコの合併計画を立ち起こした。かつては各方面からの買収計画について申し出もあったが、いずれの銀行からも自行と適合する計画案がなかったため、これを破棄してじっと耐えながら時期を待っていた。

 イタウ銀行のロベルト・セツゥバル頭取との二者会議も秘密裏に重ねられ、「十五か月の月日をかけて十五から二○回の会議の回数をこなしてきた」そして「直ちにウニバンコのガブリエル・ジョルジ・フェレイラ弁護士を呼び出し、すべての法的業務を緊急処置手続きするように指示を出した。十月三○日公表までの行程で、そんなことがあったとはだれにも考えられなかったと思う」と話した。

 この十五年間、ウニバンコは身売りするだの、買収されるだのうわさが広がっていたが、なんらの具体的な行動はしていなかった。

 二○○○年十二月にモレイラ・サーレス頭取がフォーリャの単独会見を受け入れたときにも、当時、巷にスペイン系大手銀行への身売りのうわさにのぼっていたが、この身売りの件についてはっきりと否定していた。

 しかし現在進行中の世界的な金融恐慌にさらされる危険を感じ、先々週あたりからしきりと身売りのうわさに拍車がかかり、自行内経営審議会を早めて余剰収益の余裕を確認したうえで合併を決議したもの。







2008年11月7日付け

741taro:2008/11/08(土) 08:16:04
為替レートと株価
《ドル相場0・33安 株式相場6・13ポイント下げ》



 五日のサンパウロのドル相場は〇・三三%安の、R$二・一一九で引け値。中央銀行の介入が引き続き行われ、金融関係者は「今は平坦な状態で、波はあるものの、急激な上下は少なくなるだろう」と語る。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万七七八五ポイント、六・一三%下げ。出来高はR$四五・三四億。サンパウロ証券の主なる株価が下落。ペトロブラス社の株価も石油相場の下落に伴ったもの。



2008年11月7日付け

742taro:2008/11/08(土) 08:21:13
問題多いカメラ記録 設定プログラムに間違い 制限内走行しても違反キップ
 主要街道網交通整備局で、十月十九、二十の二日間のあいだに、カステーロ・ブランコ街道五二・六キロ地点で少なくとも四千五四件のスピード違反車に調書が発行された。



《交通整備局も認める》



 サンパウロから五五キロ離れたアラサリグアーマ地区に据えられたスピード規制カメラがこの二日間、毎時六○キロの安全速度で走っていても、罰則違反車をキャッチしていた。交通局の調査でこの地域は時速百二○キロの制限になっていたことから、カメラの設定プログラムの間違いがあったことを認めた。

 交通整備局では、百二○キロ以内で走行していても違反車が続出していたことを確認し、スピード違反車として調書が発行された分四千五四件については取り消し処理をすると発表した。

 公務員のジョゼー・ミゲール・デ・オリベイラさんが問題の日に、この地点を通過して、十日後にサンパウロの自宅へ五七四・六二レアルの罰金請求と、免許失点の七ポイント減点の通知を受けた。

 オリベイラさんの話によると「何が一番気にさわったかといえば、通告書にあった許容速度五○%以上オーバーのスピード違反に対する罰金だと明記してあった。これを想定して計算すると、そのとき、私の車は二○○キロちかくのスピードで走っていたことになり、おかしいと思った」という。さらに、オリベイラさんはあの区間を九○キロ程度で走ってほとんどの運転者が罰金通告を受けていたことを知った。

交通局では今後規制機器の調整をおこたらず、今回の違反者には罰則取り消し通知と、ポイントも現状維持と通知を出す、といっている。これが来週にも発行配送されるので、心当たりのひとは、公式な罰則取り消し通知が配送されることを確認するとよい。

 なお、カステーロ・ブランコ街道を含めて管理する道路交通整備交通局の調べによると、問題のあった日の十九、二○日には約二万五千台の車がこの地点を通過していた。



2008年11月7日付け

743taro:2008/11/09(日) 15:23:11
G20開幕 議長ブラジル大統領「新興国の権限拡大を」

 【サンパウロ=星野眞三雄】日米欧の主要7カ国(G7)に新興国が加わった20カ国(G20)の財務相・中央銀行総裁会議が8日開幕し、議長国ブラジルのルラ大統領は新興国の権限拡大など国際金融機関の改革を求めた。

 14日からワシントンで開かれる緊急首脳会議(金融サミット)を控え、新興国側は意見が反映されるよう主張した。

 白川方明・日本銀行総裁らが出席した。会議では、金融危機への対応と再発防止に向け、金融監督・規制の強化や国際通貨基金(IMF)など国際金融システムの改革などが話し合われる。金融サミットの準備会合と位置づけられ、G7と新興国が具体策の意見調整を進める場となる。会議は9日午後(日本時間10日未明)に共同声明を採択して閉幕する。

 7日にはBRICsと呼ばれるブラジル、ロシア、インド、中国の有力新興4カ国の財務相が会談し、初めての共同声明を出した。声明では「新興国市場は世界経済で中心的な役割を果たしている」と指摘。IMFや世界銀行の改革では「先進国と途上国の間でより公平で参加のバランスが取れるようにするべきだ」と新興国の権限を拡大するよう求めた。

744taro:2008/11/10(月) 07:34:09
別のブラジル人男性も銃撃、同一犯か 愛知・小牧

 愛知県小牧市で8日、外国人と見られる男性が射殺された事件で、愛知県警は9日、別のブラジル人の男性(38)が同じ時間帯に現場付近で銃撃され重傷を負ったと発表した。県警は男性が射殺された事件と同一犯による可能性があるとみて殺人未遂容疑で調べている。

 小牧署捜査本部によると、この男性は8日午後8時半ごろ、別の20代のブラジル人男性2人と3人で同市間々の現場で射殺された男性と会っていたところ、銃で右背部を撃たれ、脊髄(せきずい)損傷の重傷を負った。命に別条はないという。

 事件後、一緒にいた男性2人は負傷した男性を車で滋賀県内の病院に運び治療を要請。2人は男性の負傷について「小牧で撃たれた」と説明しているという。負傷した男性は、何者かに携帯電話で現場まで来るように指示されたらしい。

 現場の路上からは、薬莢(やっきょう)6発が発見されており、県警は同一の銃器から発砲された可能性があるとみて鑑定を進めている。

 また、死亡した男性が乗っていた乗用車内からは覚せい剤とみられる粉末や現金約74万円、携帯電話2台などがみつかった。粉末は袋に小分けされ、運転席下の黒いカバンに、現金は二つの財布に入っていたという。付近住人によると、事件直後、車の周囲には1万円札が数枚散らばっていたという。捜査本部は薬物売買をめぐるトラブルの可能性を視野に調べを進めている。

745taro:2008/11/11(火) 07:54:31
ブラジル:Gー20財務相・中央銀行総裁会議、開かれる(11月9日)

11月9日、ブラジルのサンパウロにおいて、先進国・主要発展途上国(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催された。Gー20声明において、各国は弱体化した経済を強化するための政府支出を増加させることを表明した。また世界金融システムの再建のために、新興国がこれに参加することを支持する決定をした。現在の危機に対処するために共同してあたることに合意したが、11月14日からワシントンで行われるGー20首脳会議のための具体的な計画案については何ら合意が行なわれていない。1982年以来の世界経済の後退にたいし、各国政府は可能なかぎり支出を増やし、減税をおこなう。世界第4位の中国は、5、860億ドルのインフラ・公共投資をおこない、経済危機の影響をとどめようとしている。ここ数十年間の国際通貨基金(FMI)、世界銀行(BM)にたいする不満ののち、発展途上国がこれらの機関の運営にたいする発言力を増加することを確認した。フランスが提案した、ブラジル、ロシア、中国、インドの世界経済に大きな影響をもつ国をG−7に加えることについては、声明には触れられなかった。ブラジルのマンテガ財務省は、ワシントンでは短期間での金融システム再建のプランが立てられなければならないとした。「われわれは走行中の自動車のタイヤを交換しなければならない。それは60日から90日のあいだだ」。ヨーロッパの指導者たちは解決をはかるためには100日の期間でと提案していた。G−20は米国・ヨーロッパによる経済支援プランが世界危機を解決していないとして、追加の政策が必要であると言明した。

746taro:2008/11/11(火) 08:00:05
ニッケイ新聞 2008年10月30日付け

下院=銀行支援と監視暫定令可決=中銀は議会へ報告=財務省が納税期限を延長=建設業は失業対策で一役

 下院は二十八日、外貨建て融資契約を担保に輸出手形の割引を行う金融機関を、中央銀行が支援することを認める暫定令四四二号を可決と二十九日付けエスタード紙が報じた。一方でマンテガ財務相は建設業へ三十億レアルの運転資金を融資したり、納税期限を三十日間から六十日間へ延長するなど数々の金融危機への緊急措置を打ち出す意向を表明した。
 金融機関が中銀との流通契約を怠り九十日を経過しても履行しない場合、中銀は支援の代償として金融機関の資産を差し押さえる。目的は資金留保を取締り、市場の流通正常化を促進するためだと、上程者のレナット下議(PSDB=社会民主党)が説明した。
 暫定令は中銀が三カ月毎に、金融危機の緊急措置に関する報告書を議会へ提出する。報告書には、金融機関の留保金残高を明記する。これで緊急対策を、銀行が履行しているか監査する。
 一方では新たに建設業の運転資金として、三十億レアルを投じる意向をマンテガ財務相が表明。建設業界がTR(関連金利プラス年利九%)以下のクレジット給付を、政府へ要請したからだ。
 政府の目的は、建設業界の再編。建設会社が不動産のローン販売を行うため、資本強化を行う。資金に余裕があれば、建設会社は他企業の物件を購入し、自社のネット・ワークで販売ができる。
 不動産ローンの経理は、SPE(一物件のために設立した独立会計法人)方式で行われる。このSPEはこれから、独立した債権として物件から離れた取引対象となって売買される。
 建設業界は一種の失業対策だから、金融危機のしわ寄せを理由に停滞させることはできない。政府は建設業の経済成長率を八・五%と見積もり、未熟練労働者の消化を一手に行う考えだ。
 インフラ業界も建設業と同じ。インフラ協会の政府巡礼は、年中行事となっている。陳情内容は百億レアルのインフラ基金を設立し、公立銀行と年金基金が大口出資者となる。この基金をてこに一千億レアルを動かせば、業界は安泰。
 CNI(全国工業連盟)は長年の願い「納税期限の延長」が、金融危機によって実現した。財務相はこれまでの強気発言が「経済混乱がいつまで続くか分からないから、経済成長率も分からない」へ変化した。ブラジルは未だ恐慌体験がないので、シッカリ兜の緒を締める必要があるという。

747taro:2008/11/11(火) 08:01:30
ニッケイ新聞 2008年10月30日付け

電気器具のゴミ回収は?=そのままポイは環境汚染=聖州で啓蒙キャンペーン

 「十月三十日は使い古しの電池や携帯電話などの回収日」とのポスターが地下鉄の駅などに貼られているが、電気、電子機器が普及する一方で不要となった電気器具の処理に困った経験も多いのではないだろうか。
 聖州政府のサイトでは、生活の中で使われる電気器具は多岐にわたり、適切な処置をしないままで一般ゴミとして捨てられると、土壌汚染や水質汚染を生じさせ、人間の健康を損なうことにもなると警告。
 同サイトによれば、二〇〇七年中のコンピューター販売数は一〇五〇万台で、インターネットの利用者も四一五〇万人。一方、平均使用年数は、業務用コンピューターで四年、家庭用コンピューターは五年という。
 また、同様に普及の著しい携帯電話は、五月の時点の使用台数が一億三〇五〇万台。一〇〇人に六八・二台という普及率だが、こちらの平均使用年数は二年足らず。
 逆にいえば、今から二年後には一億台余りの携帯電話が入れ替えとなる訳で、廃棄処分となる携帯電話やコンピューター、テレビ、DVD、CD、蛍光灯など、年間を通じて出る電気器具のゴミ(e―lixo)は五〇〇〇万トンという。
 ところが、これらのe―lixoには、鉛や水銀、カドミウムなどの重金属や、分解されるまで何百年もかかるPVCや燃やすと有毒なガスを排出するプラスチックなどが相当量含まれている。
 重金属が酸性雨などにさらされて地中に溶け出し、川や貯水池に流れ込んだ場合、灌漑用や飲料水に利用された水から、人体にまで取り込まれることは、イタイイタイ病や水俣病などを考えるまでもなく、現実的な話。
 二十九日フォーリャ紙によれば、全国環境審議会(CONAMA)が電池類の回収は販売店に義務付けると決定したというが、同紙や二十八日アゴーラ紙が報じた、三十日の聖州環境局による回収キャンペーンの対象も乾電池や充電タイプの電池、携帯電話、携帯電話用の充電器など。地下鉄や都電の駅、公園や区役所などに回収用の箱を置くことになっている。
 キャンペーンの詳細や、大型の電気器具の回収については、 www.ambiente.sp.gov.br/mutiraodolixoeletronicoなどでも案内しているが、「自然に返すのは、自然が生み出したものだけに」との呼びかけは、自然と共生するための心構えの一つともいえる。

748taro:2008/11/11(火) 08:02:07
ニッケイ新聞 2008年10月30日付け

基本金利=米は下げ、伯は上げる=両国通貨に根本的相違が

 国際経済が過去最大の混乱にあるとき、米国は政策金利の引き下げへ、ブラジルは一三・七五%の高金利続行の意向を示し、対照的な行き方を見せたと二十九日付けエスタード紙が報じた。
 米経済は第3四半期のGDP(国内総生産)が大きく後退し、殆どの専門家がリセッションにあることを認めた。一方、ブラジルは第2四半期まで六%を維持、下半期もクレジット不足の中、この調子を保持するという見方さえある。
 FRB(米連邦準備制度理事会)の追い詰められた姿勢とCopom(中銀通貨委員会)の強気通貨で戦利品を狙う姿勢は、大きく異なる。
 「伯米両国の姿勢には、追う者と追われる者の相違がある。両国経済を支える構造的違いと中銀の総合政策が、それを明示している。汗と涙の結晶である外貨準備と造幣局などからかき集めた公的資金とは、比較ができない」とカンピーナス大学のカルネイロ経済研究所主任がいう。
 両国通貨の根本的相違は、紙幣発行の基準が違うこと。米国は資本市場の利益を基準とするので、実体を反映しない水増し通貨だ。ブラジルは、超オーソドックス派の超高金利政策で通貨集めを行っている。
 米金融危機の原因は、デフレ・ショックという見方がある。とするとブラジルは、曖昧なインフレ・ショックらしい。ブラジルのような途上国は、日欧諸国のような感覚で基本金利の上げ下げはできない。
 ブラジルの金利は物価への影響が顕著で、暴騰すると抑制が困難になる。それでも中銀のインフレ抑止力は、FRBのそれより機能的と見られている。
 しかし、セーラ聖州知事は、中銀の危機感に疑問を呈した。中小銀行が経営難にある中、まだ金利を上げて銀行を潰しかねないとして「鹿を追う者、山を見ず」と批判した。

749taro:2008/11/11(火) 08:04:29
ニッケイ新聞 2008年10月30日付け

次世代エタノール=米大使が注意喚起=居眠りすると追い越される

 ブラジルでは開発費もないし興味も引かない次世代の繊維アルコールで、ソーベル駐伯米大使が十四日、現状に満足しないよう勧告と十五日付けヴァロール紙が報じた。次世代アルコールは、二つのルートで研究が進んでいる。
 第一はペトロブラスで、米研究機関の技術導入を交渉中だ。第二は国立農事試験場(Embrapa)が、独自開発で繊維用のサトウキビ新品種を開発し、民間の資金協力を募っていること。
 ペトロブラスの話は、同機関が研究開発に年間十億ドルを投じ、二〇一二年には公式発表の予定だ。そのため合弁を要請したが、条件を検討中。ブラジルはエタノールで世界最大の輸出国だが、研究費に投じるのは五千万ドルに過ぎない。
 ブラジルはエタノール先進国だが、風当たりも強い。統一した品質標準がないからだ。EUが要求する十六の要求事項のうち九事項しか応えられない。そのため複数のエタノール生産国が、話し合う必要がある。

750taro:2008/11/11(火) 08:04:58
ニッケイ新聞 2008年10月30日付け

エロアーさんの母は誘拐犯?

 聖州サントアンドレの人質事件の被害者エロアーさんの母親が、誘拐犯として告発された。アラゴアス州から逃亡した七年前に、離婚した前夫との間に出来た男児を前夫の承諾もなく連れ去ったというもの。現在の夫で逃亡中のエヴェラウドことサントス容疑者の殺人容疑は、全部で一〇件以上とも伝えられている。

751taro:2008/11/11(火) 08:05:41
ニッケイ新聞 2008年10月30日付け

東西南北

 十月が乳ガン予防キャンペーンの月ということで、リオ市では二十八、二十九日の二日間、キリスト像の夜間照明の色をピンクにした上、乳ガンについてのパンフレット配布。毎年四万九〇〇〇人余りの発生を見る乳ガンだが、同キャンペーンに賛同した聖市のピナコテッカやクリチバのオペラ劇場でも、十月中のモニュメントの照明をピンクにしていたという。
     ◎
 二十九日に聖市地下鉄セー駅で行なわれた電気器具回収キャンペーンのアピールに出席予定だったセーラ州知事は、警察の動きが色々とあって来られなくなったとのこと。連邦直轄区と十六州の市警も聖州の市警ストに賛同の意向を表明し、十四時から十六時までの時限スト入りなど、緊迫した状況のようだ。
     ◎
 ミナス州イガラペーの農園で二十七日朝、井戸の底で作業中だった六三歳の男性が、内壁が崩れて身動きが取れなくなるという事故。水位が上がりおぼれる危険もあったため、バケツやポンプで水をくみ出す作業と並行して、崩れた岩や土砂を取り除く人、命綱を握る人など。何十人もの人が参加し見守る中、三三時間ぶりに救出された男性のにっこりと微笑む顔。涙し、手に汗握った人々の顔にも笑みが戻った。
     ◎
 聖州内の買物で「ノッタ・フィスカウ・パウリスタ?」と聞かれた場合、「シン」と言えば、納税者番号を登録した領収書を発行してくれる。この領収書をもらった人は、店が納める税金の一部を自動車の重量税割引などの形で還元してもらえるが、還元してもらえるクレジットは五年間有効。二〇〇九年の重量税での還元を希望する場合は、三十一日までにwww.nfp/fazenda.sp.gov.brでの登録と申請が必要。

752taro:2008/11/11(火) 08:06:15
聖市道路網整備計画 市内南部から都心までバス路線専用道路
 四日、サンパウロ市交通整備課でアレシャンドレ・デ・モラエス課長から、南部と都心部とをむすぶバス専用道路建設計画が発表された。建設工事は現状の専用道路から、M・ボイ・ミリン大通からジャルジン・アンジェラまでの延長線でイタペセリカ・ダ・セーラまでの延長工事となる。

 工事請負業者には来年早々に入札制として、また都心北部と東北部への路線建設を検討中で、来年度市議会で予算承認を得たいとしている。

 M・ボイ・ミリン大通の計画には後続バスの追い越しを可能にする二車線にする拡張工事計画も含まれている。サンパウロ市交通局課長の説明によると、現在上下線一車線のバス路線だが、ラッシュのピーク時になると数珠つなぎになって大混乱している。また市内北部へのバス路線建設については、どの地域からはじまるか、まだ決定にいたっていないという。

 市議会での討議中のもので、バス路線拡張工事費ならびにターミナル拡張工事費として、R$一億二千四百万を計上しており、予算案審議通過を待たなければならない。チラデンテス通り整備、マリオ・コーバス循環街道とメトロ延長線など建設もあって、総額で以上R$十三億になる見込み。

 モラエス課長の話しでは、すでにR$一億四千六百万の予算は来年の建設計画に補正されることになっており、チラデンデス通の工事継続、ビラ・プルデンテ、ビラ・アルピナとサン・マテウスなどの東部地区道路網整備工事などに準備されている。

 世界的な金融恐慌を目前に、サンパウロ市収入役からの反対があるかもしれないが、サンパウロ地下鉄建設への投資額R$二億五千万を破棄して、もう一度地下鉄公団への投資内容を詳しく見直すよう指示を出した。こうした交通網拡充計画の見直しは、今回のカサビ市長選挙中の公約に基づくものとみられている。



2008年11月8日付け

753taro:2008/11/11(火) 08:06:47
為替レートと株価
《ドル市場連続下げへ 株式相場も3・77%下げ》



 六日のサンパウロのドル相場は四・〇五%安の、R$二・二〇五で引け値。中央銀行の介入が引き続き行われ、他国の相場に影響を受けた。

 なおIMFの二〇〇九年度の報告書によると、大規模の工業国は平均〇・三%の経済収縮の予想とされている。ブラジルの成長率も三・五%から三%に引き下げられた。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万六三六一ポイント、三・七七%下げ。出来高はR$三九・七一億。ブラジル相場も他の相場に連動した形になった。

 今週行われた米大統領選で、活発になっていた投資家が世界背景を懸念し、取引を抑えた結果。金融相場の下落は引き続き波及を広げるだろうと専門家は語っている。



2008年11月8日付け

754taro:2008/11/11(火) 08:08:44
中国人社会の保安対策を要請 強盗、暴力事件が頻発 中国総領事館、州保安局に
 二十九日、在サンパウロ中国総領事館のスン・ロング・マオ総領事が、サンパウロ州保安局のロナルド・マルザゴン長官に会見を求め、市中の犯罪が増えていることや収監所などの混乱などの治安不安を訴え、在中国人への暴行・強盗犯罪が日ごとに増えてきていることへの懸念を説明し、在サンパウロ中国人の保全対策強化を要請した。



《3か月間に50件以上》



 これまでの三か月間の犯罪調書をみると、中国人が五○件以上の暴行・強盗事件の被害にあっており、四人が死亡している。一例には八三歳になる老人が路上で暴漢に襲われ、持ち金すべてを奪われたうえ、暴行を受けて死亡した事件もある。このほかの被害者によれば、暴漢に囲まれ持ち金を奪ったうえに、もっと金欲しさに一時間半にわたって暴行された。

 在サンパウロ中国人連絡会では「すでに強盗で持ち去られた品物は戻ってこないだろうし期待もしていない。これをまねて新たな犯罪が増えるのと報復犯罪が一番の心配だ」と話している。またフェルナンド在ブラジル中国文化協会会長は「ブラジル国内には多くの連絡協議会の支部があるが、それぞれの支部長たちがこういった犯罪に類が及ばないかと、危惧をもっている」と。

 こうした事件は市内各地では頻繁にあることだと思われるので、特別な人種差別的な犯罪とは考えにくい。しかし総領事として中国民をいかに保全するか、保安局長官の考えを問うことと、迅速に解決対策を講じて、犯罪人逮捕と収監を望む、と伝達した。

 もっともひどい仕打ちは、強奪されたうえに暴行まで受けて四人もの犠牲者がでたことで、同一犯グループによる犯行の可能性も考えられるのはないか、との質問に対し、人権擁護委員会殺人課マルコス・カルネイロ・デ・リマ警部は、これらの事件については、自ら捜査にあたっており、中国人女性シン・メイル(五四)さんの殺人容疑で大人二人と少年一人を逮捕した例もある。このシン殺害事件は、市内ビンテシンコ・デ・マルソ街のアパート内で胸を撃たれて死亡させたうえに、被害者の夫から五万九千六〇〇レアイスを強奪した事件である。

 さらに、事件調書の内容は、死亡事件の犯行手口が異なっているようではあるが、同一犯人ではないとはいいきれない。しかしそれぞれの犯行について捜査中なのでいまのところは断言できない、という。

 また、多くの被害者たちからとった事情聴取によれば、これらの犯行内容の共通点は、押し込み強盗のあとに銃床で頭を何回も投打され、死にいたるまで暴行を受けている。

 これらの事件から判断できることは、犯人は何らかの金銭を手に入れ、被害者に対しさらなる要求をした際に、お互いの言葉が理解できず犯行が重なったとみており、金銭目的の犯罪であり決して人種問題を含む犯罪ではないと断言できる、とリマ警部はいう。

 これらの犯行にいたる事情を捜査すると、犯人たちは、まず中国人は金銭を家の中にしまいこんでいる、とみられている。犯人たちは、深い意味のない金銭目当ての強盗だと考えている。

 これに対しフェルナンド会長は、家に金銭をしまいこむのは、かつてブラジルが超インフレやドル相場の変動の激しかった昔の古い習慣があり、現在のレアル経済が安定していることや、すべての投資や金融関係を銀行経由で行なうように、連絡協議会を通じて自宅内に金銭を持たないよう通知を出してある。

 連絡協議会の調査で、ざっと二〇万人の在ブラジル中国人が在住し、うち十五万人がサンパウロに在住していることが分かっている。

 中小商店主や毎日の金銭出納の動きが多いため、連絡協議会を通じて直接最寄の警察署長へも迅速な捜査と保全対策を講じるようお願いしている、と語った。

 リマ警部は、サンパウロ総領事館も捜査協力に同意しており「すでに、国民習慣の違い、まず言葉の障害、文化の違いなどの大きな障害があるため、中国総領事館とも連絡を密にし、警察署と協力しながら捜査を進めることになった。市内犯罪防止のために、警察に大いに協力して欲しい。どんな情報でもフリーダイヤルの一八一へ電話して欲しい」とのコメント発表した。



2008年11月8日付け

755taro:2008/11/11(火) 08:13:13
ブラジル財務相「世界中が同じボートに」 G20後に会見

 【サンパウロ=檀上誠】G20財務相・中央銀行総裁会議の終了後に会見した議長国、ブラジルのマンテガ財務相は「世界中が同じボートに乗っている」と指摘。先進国中心で進んできた国際協調の枠組みに、中国やブラジルなどの新興国が加わる必要性を強調する一方、一定の責任を果たしていく考えを示した。

 マンテガ財務相は「G20は金融危機に対処していくために最も効率的な組織だ」と発言。危機が全世界の実体経済に広がる中、新興国と先進国がそろったG20が対策を協議する場として重要だとの認識を示した。

 大型の景気刺激策を打ち出した中国を「まず先頭に立った」と評価。ブラジルも「政府投資拡大の用意がある」として、成長余力がある新興国が財政出動や内需拡大を通じ、世界経済を下支えする役割を演じるとの認識を示した。(11:31)

756taro:2008/11/12(水) 07:58:25
ニッケイ新聞 2008年10月31日付け

通貨交換協定=FRBが為替介入に300億ドル=通貨スワップを締結=外貨のひっ迫緩和へ期待=輸出環境は改善されるか

 中央銀行は二十九日、FRB(米準備制度理事会)と三百億ドル規模のスワップ協定(伯米間の通貨交換)を締結と三十日付けエスタード紙が報じた。ブラジルの外貨準備を切り崩すことなく、ドル通貨を為替市場に投入し、ドル資金のひっ迫を緩和させる。中銀は、その保証としてレアル通貨を提供した。これで金融危機へ対処する中銀の資金力は、経済政策に関係なく強化される。
 FRBは、ブラジルの他にメキシコ、シンガポール、韓国に対しても同様の措置を採った。メイレーレス中銀総裁は、ブラジルが米国から期待される国の一つとして位置付けされたことに好感を示し、次のように通貨交換を説明した。
 スワップ協定は、プラザ合意で円高が容認され、対ドル三百六十円から八十円近くまで円高が昂進したとき、日本の輸出産業が悲鳴を上げ、考え出した知恵。
 日本の輸出企業が百億円を受注しても、受け取りは円高のため七十億円しか貰えない。それで受注と同時に、米国で百億円相当のドル建て融資を組んだ。決済は七十億円分のドルで済み、三十億円が残るので日本での損失を相殺。この金融取引を中銀が肩代わりし、スワップと呼んだ。
 金融危機を原因とするドル高を緩和するため、同協定は為替市場の調整に役立つ。これまでの手持ち外貨切り崩しによるドル介入は、限度がある。やがて矢折れ、力尽きるときが来る。
 通貨交換の権限は、暫定令四四三号によって中銀に付与された。国家通貨審議会(CMN)が認可した通貨交換の権限は、中銀がFRBの米通貨をブラジルで為替介入を行うために使用することを認めた。その代わり、その反対も起こり得る。
 ルーラ大統領は、非常時に備え外貨準備高をブラジル経済の盾として、二千億ドルのレベルに保つよう提言した。FRB資金はIMF(国際通貨基金)資金と違い、ヒモ付きではないし必要に応じて随意に出せる。
 通貨交換協定は〇〇交換協定のようなもので、手放しで喜べるものではない。妻が美人なのは、良し悪しだ。アラクルースやボトランチンのような優良企業が、多大な損害を被り経営に支障を来たしたから、スワップ協定が締結されたのだ。

757taro:2008/11/12(水) 08:00:36
ニッケイ新聞 2008年10月31日付け

検察庁=ビール会社に賠償金請求=宣伝で社会に損害与えたと=レイ・セッカの効果薄れる

 検察庁が二十八日、大手ビール会社三社を相手に二七億レアル余りの賠償請求手続きと、二十九日伯字紙が報道。ビールの宣伝で消費が拡大し、事故や病気が増加の上、予防や治療といった経費の分、社会に損害を与えたというのが理由だ。
 訴えられたのは、AmBev、Schincariol、Femsaの三社で、請求額は二〇億レアル、四億二四〇〇万レアル、二億三九〇〇万レアル。これらの額は、二〇〇二年〜二〇〇六年の統一健康システム(SUS)関係三七〇〇万レアル他、社会保険院(INSS)など、種々の経費から算定したという。
 同日エスタード紙によれば、国内の病気や死亡の一〇%は酒類に起因、交通事故の六〇%は飲酒運転。暴力事件の七〇%は飲酒後に発生し、十二歳から六十五歳の一二・三%はアルコール依存症で、SUSでのアルコールや薬品依存症治療費は三六八八万レアル。小学〜高校生の六五%は飲酒経験があり、その半数は十歳から十二歳で飲み始めているともいう。
 ちなみに、一月〜九月のビール消費量は前年同期比六%伸び、五五〇万リットルを消費。年間の売上げは二〇〇億レアルで、宣伝広告費は、〇六年が七億レアル、〇七年は九億六一七〇万レアルに上る。
 検察庁の賠償金請求に対しては、宣伝だけで消費量が拡大するわけではないと、告発事由そのものを疑問視する声もある一方、「我々は雇用を創出し、多額の税金も払っている」と主張するのみで、酒類のもたらす害には沈黙を守る業界や社会への警鐘として大いに意味ありとする声もある。
 発効当初こそ、取締り強化で交通事故死者や負傷者減少、病院経費も節約と騒がれた飲酒運転禁止法(レイ・セッカ)効果も、九月二十三日エスタード紙が国道での同法の効力薄れると報道後、十月十七日同紙が一五州都での事故や死者減少率低下、二十二日同紙が七月〜十月の四カ月の死者減少は五%のみと報道。酒類による被害減少は容易なことではない。
 「ビールはブラジル人のパイション」といって飲酒運転の運転手を釈放した判事もいる国柄だけに、司法当局が賠償請求を受け入れるか否か疑問だが、ビールが美味い季節、どういう姿勢で酒を手にするかと問い掛けられる問題ともいえる。

758taro:2008/11/12(水) 08:01:15
ニッケイ新聞 2008年10月31日付け

SELIC=金利据え置き決定=引き下げは為替次第で?

 中銀の通貨委員会(Copom)が二十九日、基本金利(Selic)は一三・七五%に据え置くことを満場一致で決めた。ルーラ大統領は基本金利を引き下げ、経済活性化を希望したが、願いは届かなかった。
 中銀は据え置き理由を、国際経済の悪化による不確定要因に帰した。金融危機を考慮せよという執拗な圧力が中銀にかかったが、それでも中銀は譲らなかった。
 聖州工業連盟(Fiesp)のスカッフ会長は金利据え置きを妥当とし、クレジットの復活と税制改革を行い、経済活動の妨げを除くことを提言した。「ブラジルは苦境を切り抜けるため、投資の管理基準を至急に設定すること」という。
 基本金利据え置きに対する商業連盟の反応は、否定的だ。商業界では、金利据え置きが解雇リスクにつながるという。クレジットの枯渇と市中金利の引き上げ、融資期間の短縮を挽回するため、基本金利の引き下げを期待していたようだ。
 サンパウロ大学(USP)のシルバー教授は、不確定要因と信用収縮の板ばさみで、Copomがジレンマに陥ったと見ている。世界各国の中銀が金利引き下げへ向う中、逆行コースを選んだブラジル中銀の判断は、歴史に残る英断だと皮肉った。
 同教授によれば、リスクの観点から見ると、インフレ・リスクよりも経済減速リスクの方が、はるかに高い。これまでは、流通量を抑制するため金利政策を行った。しかし、今回の金融パニックで、その必要はなくなった。
 中銀の通貨政策では、〇九年の経済成長率が三%以下になると同教授は見ている。需要は自動的に抑制され、インフレの心配はない。自動車の売上急減がそれを示している。中銀は為替の動向次第で、基本金利を引き下げるという見方だ。

759taro:2008/11/12(水) 08:02:55
ニッケイ新聞 2008年10月31日付け

サジア食品=債務不履行はない=本業は業績上々、すぐに汚名返上

 サジア食品は第3四半期の赤字が、さらに七億七千七百四十万レアルに達したと三十日付けフォーリャ紙が報じた。赤字となった理由は、国内外で行った為替先物の差損を決済したためとフルラン会長がいう。そのためサジアが、債務不履行に陥る心配は、なくなったと発表した。
 為替取引きではレアル高昂進で契約を結んだため、レアル通貨が下落する毎に、差額を決済する必要があった。
 同社は、破綻したリーマン・ブラザース投資銀行にも、二億三千九百五十万レアルを投資。
 今回の金融危機で数々の損害を被ったが、サジアの業績は上々で、第3四半期に三十一億五千万レアルの営業益を上げている。前年同期比で二八・三%増の好調振りで、年間では七十億レアルの利益と踏んでいる。

760taro:2008/11/12(水) 08:03:24
ニッケイ新聞 2008年10月31日付け

公立病院の水増し請求摘発

 聖州治安当局は三十日、聖州やリオ州、ミナス州の公立病院で薬品や医療用品の納入で不正をはたらいた組織の主犯格五人を逮捕した。一味は聖市の他、地方の二十九都市でも同じ手口で病院の職員を買収し、水増し請求でこれまでに一億レアルを稼いでいた。

761taro:2008/11/12(水) 08:04:00
ニッケイ新聞 2008年10月31日付け

一括払いや外食減り始める

 中流階級で毎日の食費節約が二六%と本紙で報じた後、二十九日付けフォーリャ紙にも消費縮小の報道。九月までに五・六%増の一括払いが十月は前年同月比四・五%減。分割払いも八・三%増が一・四%増にとどまった他、外食産業も聖市で三五%、全国でも三〇%の落込みを記録している。

762taro:2008/11/12(水) 08:04:39
ニッケイ新聞 2008年10月31日付け

東西南北

 二日にF1レース開催の聖市インテルラゴスでは、コースの調整やマシンの調整に余念がない。マッサ選手の年間優勝がかかるレースでもあるが、これを機会に、市役所による封印を解いて開業しようとしたキャバレーなどが摘発された。人が集まれば飲む、打つ、買うの横行は世界共通? 週末は周辺の交通規制にも注意が必要だ。
     ◎
 視覚障害者にとって、目であり、杖である盲導犬。ところが、この盲導犬同伴での地下鉄利用を断られ、八年前に聖市で裁判。女性弁護士マルチネスさんと盲導犬ボーリスはこの裁判で名を知られるようになったが、この度、そのボーリスが十歳という年齢ゆえに十二月で引退することに。引退後もマルチネスさん宅に住むボーリスの後任は、十一月に米国から連れて来られるという。
     ◎
 日本でも騒がれたO157による食中毒は、赤肉や乳製品を多食するほど被害が大きく、牛肉消費量が伯国の二倍のアルゼンチンでは、毎年三〇〇人近い患者が発生し、症状も重いが、伯国の患者は症状が軽く、下血を伴う下痢程度で終わるという。原因については今後も研究が続くが、デング熱やエイズの流行に地域差があるのは遺伝子が関係するという説も。食習慣や遺伝子など、命を巡る探求は限りがない。
     ◎
 二十九日の競売入札にかけられた、アイルトン・セナ/カルヴァーリョ・ピント、ドン・ペドロ・プリメイロ、ラポーゾ・タヴァーレス、東西のマレシャウ・ロンドンの聖州五州道では、アイルトン・セナで聖市からタウバテまで行く場合は、現行の一三・五〇レアルが七・九〇レアルなど、通行料の大幅値下げが行なわれる模様。六カ月後に期待しよう。

763taro:2008/11/12(水) 08:05:11
為替レートと株価
《為替相場2・04%高 株価指数も0・83%上げへ》



 七日のサンパウロのドル相場は二・〇四%高の、R$二・二〇で引け値。先週の為替変動は、激しい高低がありながら最終的な変動は〇・〇五%高だった。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万六六六五ポイント、〇・八三%上げ。出来高はR$三五・一九億。

 ブラジル市場の買い付けはアメリカと同調、経済はマイナス傾向が続き、三か月間の決算は貧弱だが投資家らは楽観的。

 「大きな問題は価格の基準がない事で専門家も頭を悩ませている。株の売値も、補充のための原料費すら混乱し正確な見積もりが不可能だ」とある専門家は語る。

 十月は二四万人が職を失い、失業率が当初予測していた六・一%を上回り、六・五%となった。これは過去十四年間で最高の数字となった。



2008年11月11日付け

764名無しさん:2008/11/12(水) 08:05:50
過去最高額を記録 C・E・Fの個人住宅融資
 七日、C・E・F(カイシャ・エコノミカ・フェデラル)広報発表では、この十月までに住宅金融で貸付金総額はR$八〇億三千六百万にのぼり、前年同期の貸付金R$四七億四千四百万に比べ六十九・三%増加の過去最高記録だった。さらに貸付充当金は前年二○○七年度R$五十八億七千二百万に対し、ことし十月までに昨年度比三六・八%も上回っていた。

 今年のこれらの貸付によって、十四万八千百十一件の請戻金回収、六十万一千人の住民援護支援となり、七六万六千人雇用固定が確保されたことになり、今年度のこうした貸付融資資金のうち可能な八七%が投資貯蓄とされている。

 サンパウロ州は、十月末まですでにR$二十二億が再投資に投機しているが、これらの住宅融資については前年二○○七年に比べ七六%上回り、投資貯蓄額が四三%も上昇している。

 これらの他に州政府のSBPE(ブラジル国民貸付貯蓄システム)を利用して、現在でも融資を希望する三万七千件の売買契約があり、二一万九千人の雇用固定、十五万人援護支援が成立することになる。

 FGTS(フンド・デ・ガランチア)

 今年十月までにFGTSの貸付回収可能金のR$九三億三千二百万が貯蓄にまわされており、昨年度のR$五七億六千万を大きく上回っている。その件数は二十二万八千八三三件にも及ぶ。

 サンパウロ州のC・E・Fは五万五千件のFGTS利用の契約成立をみており、州内でR$二八億の住宅貸付金、二三万人の援護支援と二六万五千家族の雇用固定だった。

 FGTS回収可能資金投資額は、昨年のR$二三億七千万に比べ一八%上回っている。



2008年11月11日付け

765名無しさん:2008/11/12(水) 08:06:26
3人組強盗と撃ち合い グァルーリョス急行した軍警に2人射殺される
 九日、グァルーリョス市ジャルジン・オルテンシア区サンパウロ街で、三人組が押し込み強盗に侵入し、住人四人を小部屋に閉じ込めた。もう一人がうまくベッドの下に隠れこみ、携帯電話で警察に通報した。軍警はこの家の周りを囲い、まもなく激しい撃ち合いになった。二人の強盗はその場で射殺され、もう一人は重傷をおってペードロ・ベント救急病院へ搬送された。

 この家の主人はこの地域でスーパーを経営しており、三回以上も同じ犯人に強奪されていた。

 犯人たちは、家の奥から逃亡をはかったが、打ち合いの末、射殺された。犯人のウェリントン・クレイトン・ペレイラ・ダ・シルバ、アニヴァルド・ジェスス・ドス・レイスの二人が現場で射殺され、もう一人の犯人ジョゼー・オザニエリ・ドス・サントスは重症を負った。軍警は医師の許可を待って供述をとる。

 犯人たちは午前一時ころ、この家に押し込み、現金R$一万と数枚の小切手を強奪したが、これらはすべて無事に取り戻された。

 十月三一日にも、グァルーリョス市内の銀行を襲った四人組の強盗が警官と撃ち合いになり、三人死亡している。死亡した一人は軍警察官で、犯人の一人と、バイクで現場を通りかかった男性が犯人の撃った流れ弾で犠牲になっている。犯人たちはR$一○万二千を強奪してサンパウロの北区方面へ逃亡した。警察で捜索中だが、まだ何のてがかりもない。

 死亡したアイルトン・ラーメス警察官の遺体は、翌一日午後五時に、軍警司令大佐や警察関係者や遺族・友人たちの見守るなかアラサ墓地で埋葬された。



2008年11月11日付けC

766taro:2008/11/12(水) 08:07:13
サッカー選手を訪ねて 12歳の少年が440キロの旅
 十月二十九日、サンジョゼー・ド・リオプレットで祖母といっしょに住んでいた十二歳の少年が、家出をして四四○キロを一人で貨物列車やトラックなどを乗り継ぎながらサンパウロにたどり着いた。

この少年、自分が最も尊敬する大好きなサンパウロ・サッカー・クラブのゴールキーパーのロジェリオ・セニ選手がトレーニングしているサンパウロ・トレーニング・センターへたどり着くのが夢だったし、サンパウロにはもっと楽しい生活が待っているように思えた、と話している。

 少年は十一時ころ祖母のテレジーニャさんの家から、行き先を言わずにでた。そこから鉄道駅まで見ず知らずの人の車に乗せてもらい、その駅で貨車の隅に隠れ乗り、カタンドゥーバ駅までの夜を明かした。

 翌日、少年はアラーラスまでヒッチハイクで来て、そこから何台かのトラックを乗り継ぎながらサンパウロへ到着した。

 「トラックのおじさんが、寒いだろうといって、ジャンパーとR$五〇くれて、マルジナル・チエテで降ろしてくれた。すぐサンパウロ・チームが試合するスタジアムへ行って、ロジェリオに会いたかったけれど、バスに乗ったらチエテ駅まできてしまった。そのあと又バスに乗ったら、今度はバハフンダまできてしまった」と、少年。

 この少年はその日はターミナル構内で眠り、翌日警察に保護された。祖母と電話で話し、一日午後、サンジョゼー・ド・リオ・プレットの祖母の家に無事に帰った。



2008年11月11日付け

767taro:2008/11/12(水) 08:08:06
運転手泣かせの凸凹国道 わずか10%しか交付されず 国道補修工事予算30億レアル
 政府内で開発振興促進プログラムに含まれる新国道建設計画に圧力がかかっているにも関わらず、夏季の降雨の多い時期を過ぎると、あちこちと穴だらけになり、あわせて数千キロにも及ぶ穴凹だらけのおざなりになった国道がある。



《応急手当の穴詰め工事》



 五日、レイラ・スウヴァンのレポートがグローボで紹介されていた。それによれば、連邦政府の予算行使をくわしく調査し、二〇〇八年度国家予算のなかに国道の維持・補修費として三〇億レアルを計上しているが、十一月決済でそのうちまだ一〇%弱の交付だけである、という。

 この数年間の請負作業の杜撰さがとりざたされている。政府はかつて二〇〇六年からの古い慣習のもとで行なわれていた、一時しのぎの「タンパ・ブラッコ」作業から脱却し、新しい修復保持工事プロジェクトを打ち出すまでの予算外支出にあてたもので、来年度下半期にはその効果を、国道を走る運転者が直接感じるはずだから、今年度末まで注意深く見ていて欲しい、と話している。

 国家交通安全連盟(CNT)が今回の調査に対し、二○○七年度の調査報告を持ち出し、それによれば全国の国道路線の五四・五%(約四万七千キロ)が「最悪・悪い」の評価で「普通」でさえわずかだった。国道網の回復のための修理と簡易舗装の工事予算だけでも二三四億レアルが必要になる。しかしながら、二○○六年、二○○七年のそれの充当予算はいずれも三○億レアル計上されているが、実際には半分近くの予算が表面だけの簡易舗装に支出していた。

 予算の施行率の低いのはこうしたドラマチックな事情が背景にある。二○○六年には予算総額の四三%支出し、二○○七年には四四%だった。しかし、今年度はもっと低いパーセンテージで終わりそうだ。これまで行使された経常支出はわずか二億九千三百万レアルが計上されている。

 国家交通網基本構造開発局のルイス・アントニオ・パゴット総局長は、タンパ・ブラッコ計画あくまでも応急工事であって、今回の違いは管理体制一新への途上にあること。そして古い慣習から出るための二種類のプロジェクトを用意していることを明らかにした。

「リオは他州に比べて予算交付額が少ない」

 延距離二千キロの国道を抱える、リオデジャネイロは、今年度の国道補修管理予算で政府から交付比率が他州に比べて最も低い州にはいることがわかった。政府は総額一億九百万レアルのうちから年内に〇・三%しか計上できないようだ。これまで、国内でも有数の事故危険度の高いBR一○一(国道一○一号線)修復に、予算総額の一%にも満たない四千五百万レアルの準備予算を受けただけである。

 CNTの調査では、国道の修復管理はわずかだけだが、リオがサンパウロより先んじている。なぜならサンパウロは三千三百万七千レアルの予定予算からまだ一銭も支給行使されていないからだ。しかし、サンパウロ州内の国道は州道との道路網全体に州政府や委譲会社の管理のためか管理が行き届いており、つねにトップ評を得ている。内容は、州内の五○%が最高評、最悪から普通までの評は二十七%だった。

「ミナスは国道一区間に穴が八千箇所」

 イタマール・マイリンキとアンダーソン・アルベス二人のレポートには、ミナス・ジェライス州は国内でも有数の大きな国道網をもっておりながら、いずれの国道も穴だらけだ、と大きな問題をとりあげていた。DNITの許可を得て、危険とされる国道三十五区間で運転者に質問したところ、穴凹だらけで舗装もない、まったく安全管理されていない最悪な場所は四十二箇所ある、という。

 BR○四○で、もっとも損傷のひどい区間は、クルベールとフェリックスランジャ間、それにオウロ・プレットとコンゴニアス間。DNIT管理下にあって修復工事契約もないその間約七七三キロの間にあった穴の数が八千箇所以上だった。



2008年11月11日付け

768taro:2008/11/13(木) 07:58:02
ニッケイ新聞 2008年11月1日付け

中銀が大手銀行に圧力=危機対策空転する=預託金280億レアルを放置=未流通の70%は配当はく奪

 中銀は中小銀に資金のてこ入れを行い、大手銀行から批判を受けた。一方で政府は、資金流通に協力しない大手銀行を罰する方針を決めた。
 ルーラ大統領は十月十五日、大手銀行代表と会い信用市場へ資金を流通するよう要請した。その一週間後、財務省スタッフは投入資金が市場に流通していないと報告。
 国際的金融危機はその後、さらに悪化し資金枯渇は深刻となった。銀行や企業の資金不足は、目に余るものがあった。政府が打ち出した危機対策は、効を奏していないことも判明した。
 政府は、危機対策の変更を余儀なくされた。預託金の種類に従って、配当付きと無配当の異なる規定を設けた。
 例えば一億レアルを預託する銀行は、七千レアルを債権購入に充当していた。債権購入をしない銀行は、そのまま中銀に預託し、Selicによる配当を受け取った。
 資金が枯渇する市場に流通することなく、大手銀行にある預託割引金が、二百八十億レアルある。これは、ブラデスコ銀行の上半期営業益の七倍に当たる金額だ。
 中銀は懲戒処分として預託金割引の三〇%を配当付き国債で収めさせ、残り七〇%は現金で収め無配当とすることに変更した。七〇%については中銀指令のまま無配当で置くか、いまから中小銀の債権購入へ向うかの選択肢は残される。
 大手銀行が二百八十億レアルを国債で預託したなら、年三十九億レアルの配当を受ける。二百八十億レアルは、中小銀行が所有する債権の十%に相当する金額だ。
 無配当部分が七〇%へ増えたことで、銀行は遅ればせながら動き出しそうだ。大手銀行は資金を自行で回せば、配当が二一%、CDI(銀行間預金証書)で一五%だ。

769taro:2008/11/13(木) 08:03:16
ニッケイ新聞 2008年11月1日付け

未明のトラック事故増加=聖市の規制強化の影響か=10月だけで4件も発生

 聖市マルジナル・チエテで十月三十日に起きたトラック転倒事故は、積荷処理の遅れで高速側車線完全開通に一四時間を要した、と十月三十一日付け伯字紙が報じた。
 事故発生は一時半頃。四〇トンの砂糖を載せ、聖州リベロン・プレット市からサントス港に向かっていたトラックが転倒したもので、交通技術公社(CET)職員は事故発生から五分で現場に到着した。
 ところが、怪我人もなく、爆発の危険もないことから、その時の処置は道路封鎖のみ。CETやラッパ区役所職員らが積荷を降ろし始めたのが四時半。しかもその荷降ろしも、別のトラックに移すのではなく、道路に積み重ねていくだけ。六時四五分に車体が起こされたトラックを道路脇に寄せた後、砂糖の袋を移動させ、二車線分が開通したのが八時半だった。
 その後の処理は、CETが積荷回収は運送会社の責任と主張したことで遅れ、路上の積荷撤去は同社派遣のトラック到着後の十一時から。五〇キロの袋八〇〇個を積み直し、高速側車線が全面開通したのは、事故発生から一四時間以上も経った一五時四八分だった。
 今回の事故で気がかりなのは、この事故が十月だけで四件目の未明のトラック事故であること。エスタード紙は、聖市のトラック乗り入れ規制強化で、中心部の特別規制区域の荷物積み降ろし作業が未明に集中することに触れ、夜間のCET職員数は不十分としているが、マルジナルなどの乗り入れ制限拡大で真夜中の運転を余儀なくされる長距離トラックも多い。
 また、交通量の多いマルジナル・チエテの高速車線全部の封鎖で、聖市の三十一日九時の渋滞は一三八キロとトラック乗り入れ規制強化後最悪。カステロ・ブランコなど、聖市に入る幹線道路の車の流れにも同事故の影響は及んだという。
 過重なトラックを生体リズム外の時間帯に走らせるという無理で事故が発生して、車の流れにムラが生じ、諸活動に無駄が生じる3Mの典型だ。
 また、トラック小型化で増えたという聖市のトラック強盗も、乗り入れ規制強化の副産物の一つ。渋滞の一部改善で、十一月一日開始予定の小型トラック規制強化は六カ月先送りとエスタード紙が報じたが、公共交通網や道路整備、意識改革などで脱車社会を目指さなければ、事故や渋滞、犯罪率改善は困難だ。

770taro:2008/11/13(木) 08:07:30
ニッケイ新聞 2008年11月1日付け

税金攻勢=記録的税収これまで=減収と厳しくなる徴税

 国税庁は十月三十日、今年度決算の締め切り日まで、余すところ四十二日間となったが、徴税総額が連邦政府と州、市で八千五百億レアルに達したと発表したことを三十一日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
 タックスメーターは、聖州商業連盟の屋上に設置され、毎日、秒単位で税収額を掲示している。同メーターには、連邦政府と州、市の徴収額をも毎秒明示する。
 タックスメーターには「この税金は、六千二百万戸の簡易住宅と十一キロメートルの下水、千二百万台の救急車、千八百万カ所の交番を設置するため」と表示している。
 同メーターを設置したのは二〇〇五年四月。商業連盟の発案で納税に関する誤解を解き、市民が公共サービスの改善と質向上を求めるため、積極的に納税に参加するのが目的であった。
 一方、マンテガ財務相は上院公聴会で、金融危機の影響が二〇〇九年の税収に暗い影を落とすと警告した。まだ減収は始まっていないが、財務省は緊縮財政の予算案を作成。裾を取って肩に接ぐヤリクリがすぐに始まるという。
 国税庁は徴税の手を緩めない。物故者の霊を弔うロウソクは、今年だけで五〇%値上がりした。蝋が四五・六七%上がったのだそうだ。
 今死んだら、どの位の税金を払うのか調べた。棺桶代の三五・九三%が税金。以下ロウソクが四〇・九〇%、プラスチックのシーツが四一・二五%、金属製の碑が三八・三六%、聖像が四一・五二%、花が一七・七一%、木製の十字架が四五・九三%、マッチが三三・八七%だ。
 復活祭がチョコレート工場の書き入れ時なら、盆はロウソク工場の書き入れ時。それでもロウソクの消費が例年より三〇%も減り、野辺の送りも世知辛くなったらしい。

771taro:2008/11/13(木) 08:15:34
ニッケイ新聞 2008年11月1日付け

クエルシアPMDB=セーラ支持を表明=全国規模の与党連立は困難

 オレステ・クエルシアPMDB(民主運動党)聖州支部長は十月三十日、二〇一〇年の大統領選ではセーラ聖州知事(PSDB=民主社会党)を支持すると正式に表明したと十月三十一日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。同支部長の一存でことが決まるなら、与党PT(労働者党)とPMDB全国規模の連立は困難と見られている。
 首都ではPTとPMDBの連立工作が行われていたが、聖州では先手を打ったようだ。「例え千人がPTへ合流しても、聖州はわが道を行く」と同支部長は声明を発表。さらにサンタカタリーナとペルナンブッコ、ピアウイ、ミナスの各州支部も同様の声明を発表。
 「ルーラ大統領には、経済成長に向けて国を組織化する力がない。国際経済が好調であったときに、チャンスを逃した」と同支部長は批判した。

772taro:2008/11/13(木) 08:17:22
ニッケイ新聞 2008年11月1日付け

中国xヴァーレ=ボイコットが公に=製鉄所は鉄鉱石輸入を中止

 中国国営通信は十月三十日、中国で起きたヴァーレ社の鉄鉱石に対する輸入ボイコット運動が、中国政府の公式輸入中止へ発展と報道したことを三十一日付けフォーリャ紙が報じた。
 中国の済南鋼鉄股?有限公司は二十九日、鉄鋼需要の激減で鉄鉱石在庫は十分にあると発表。同社はオーストラリアやインド、チリからも鉄鉱石を輸入している。
 ヴァーレは中国にEUより一一%割安で輸出していたので、一一%の調整を求めた。しかし、中国側は価格調整が契約違反だとしてボイコットの抗議に出たようだ。
 中国では鉄鋼需要が四〇%近く減退したため、多くの製鉄所が休業している。多くはトン当たり八百七十ドルの高値がついた六月に鉄鉱石を購入したが、コモデティ価格は現在までに四〇%も暴落している。

773taro:2008/11/13(木) 08:18:36
ニッケイ新聞 2008年11月1日付け

通勤、通学は徒歩か自転車

 聖州バイシャーダ・サンチスタ(サントスやクバトンなどの五市)は、通勤、通学の四六%は排気ガスの出ない徒歩か自転車と十月三十一日付けエスタード紙。公共交通手段利用も三三・五%で、自家用車やバイクは二〇・五%のみ。自転車利用が一五%(聖市は〇・七%)の同地区では、五四%が通勤用、四二%が通学用だという。

774taro:2008/11/13(木) 08:20:00
ニッケイ新聞 2008年11月1日付け

東西南北

 聖州ヴァリーニョスでは十月二十九日〜三十日の雷雨により、ショッピングセンター建築現場の塀が崩れ、直径一〇メートルの穴に隣接のビルの駐車場にあった五台の車が飲み込まれるという事故。ビル住民には退去命令も出された。州内ではその他に、落雷で一人死亡、バスのスリップ事故で二〇人が負傷の他、火事や洪水、停電などの報告が出されている。
     ◎
 周りの人が煙草を吸うために起きる副流煙の害は直接吸うより大きいが、副流煙による死者は二〇〇三年に二六五五人、副流煙による病気の治療費や入院費は統一健康システム(SUS)だけで一九一〇万レアル、被害者家族への支払いも一八三〇万レアル、と国立がんセンター。副流煙による心臓疾患だけで一二二四人死亡という。
     ◎
 十月二十九日からアクセス可能となった学費や月謝未払いの学生リストが問題になっている。全国私立校連盟が発表したもので、学費や月謝が九〇日以上未払いとなっている学生や保護者名を公開。私立校連盟では、リストに掲載された学生らが消費者保護センターに訴えた後も、サイトを閉じる意志はないとしているが、個々の学生や保護者の他、全国学生連合なども司法当局に訴える構えを見せている。
     ◎
 南リオ・グランデ州ポルト・アレグレで三十日朝、近くの住民から橋の付近で異臭ありとの連絡を受けた警察が、支柱を壊してみたところ、かなり腐乱が進んだ男性の死体を発見。警察では、現場周辺で使い走りをして日銭を稼いでいた青年と見ているが、腐乱が進んで身元確認できないため、法医学研究所に回された。捜索願を出してくれる家族もいない青年だったのだろうか?

775taro:2008/11/13(木) 08:27:27
霊柩車が事故に遭遇、夫の棺が首にあたり未亡人が即死

サンパウロ――ブラジル南部、リオグランデドスル州の警察は10日、霊柩(れいきゅう)車に乗って墓地へ向かっていた67歳の未亡人が、交通事故に遭って棺(ひつぎ)が首の後ろに強く当たり、即死する悲劇があったと述べた。AP通信が報じた。

交通事故の詳しい内容は不明だが、女性は前部座席に座っていたという。霊柩車の運転手と女性の息子が軽傷を負った。

76歳だった夫は9日、パーティーで踊りに興じている際、心臓発作に襲われ、亡くなっていた。

776taro:2008/11/14(金) 08:06:06
邦人女性、台所で殺害か=ブラジル

11月13日22時41分配信 時事通信

 【サンパウロ13日時事】ブラジル・サンパウロ市東部で12日夜(日本時間13日午前)、島根県出身で現地在住の中谷秀子さん(62)が、自宅台所で死亡しているのをおいが見つけた。顔や首に深い傷があり、州警察当局は殺害された可能性が高いとみて捜査している。
 中谷さんは10代でブラジルに移住。友人との約束に現れないと連絡を受けたおいが自宅を訪れると、中谷さんが台所に血まみれで倒れていた。中谷さんは1人暮らしで、退職後は腰を痛めて自宅にこもることが多かったという。

777taro:2008/11/14(金) 08:11:21
ニッケイ新聞 2008年11月4日付け

大型公共工事に赤信号=貿易に活路を求む=金融危機、インフラを蝕む=工事ファンド設立を検討

 工事中または工事予定の大型公共産業基盤整備(インフラ)プロジェクト三百二十四件が、九百億レアルの資金不足で遅延の憂き目にあると基幹工業連盟(Abdib)が十一月一日、明らかにしたことを十一月三日付けエスタード紙が報じた。インフラ工事は、発電や鉄道、国道、港湾など。工事予算の七〇%は、工事の中盤で社会経済開発銀行(BNDES)から支払われるものだが、金融危機の煽りで調達難が予想される。
 さらなる経済発展に不可欠な基盤整備事業に関し、多くの大型プロジェクトが進行中だが、資金不足のため大幅に工事が延滞している。工事継続のため通例は社債発行や手形の割引で急場を凌ぐが、全ての道が閉ざされ、自己資金で賄うしかなくなった。
 工事資金九百億レアルのうち五百七十億レアルは、工事開始のため資金待ちの状態にある。多くの工事は机上段階にあり、産業の規模的な拡大の足を引っ張る要因になっている。金融危機が本格化する前に、運転資金を金融機関から調達した下請け企業は幸運だった。
 例えば、エレトロブラス社は先月、外国に送金予定だった四億ドルを中止し、国内のグループ企業による水力発電(サントアントーニオ、ジラウ)やアングラ3発電所などの工事資金に回した。
 同紙の別表によれば、契約済みだが工事が始まっていない事業リストで、最も金額が大きいのは水力発電施設の十四件(二八九億レアル)、火力発電も三八件(一一〇億レアル)もある。件数が最多なのは小型水力発電施設で七八件(四九億レアル)もある。
 これらの工事の遅れが、将来の産業発展に影を落としそうだ。
 この資金調達危機に対し、連邦貯蓄銀行(カイシャ・エコノミコ)と年金基金、銀行などによる百億レアル規模の公共工事ファンドの設立が政府レベルで検討されている。ファンドが工事契約書や債券を売買して、資金調達を行う。港湾などはクレジット不足だけではなく、輸出入の落ち込みも懸念事項となっている。
 同連盟のパウロ・ゴドイ会長は、今はまだ資金は回っているとしながらも「物事には限界がある。将来の資金計画が立たないと先の展望はたたない」と批判している。

778taro:2008/11/14(金) 08:12:21
ニッケイ新聞 2008年11月4日付け

聖市=貧者に届かぬ福祉の手?=裕福な地区ほど厚い保護=親子に必要な精神的ケア

 一〇〇〇万人都市の聖市では、青少年向け社会サービスは市中央の裕福な人たちの住む地区ほど充実し、その格差は五六倍にも及ぶ、と三日付けエスタード紙が報じた。
 例えば、人口七万人のモエマ区は、家長の収入が二〇最低賃金以上という住民が五三%。就学年数一二年以上の住民約七〇%、一〇〜一九歳の青少年女子妊娠率は一・七三%、殺人事件発生率も一〇万人当たり一・五人と先進国並みの同地区では、一八歳までの住民への教育その他の社会サービス対象定員は、一〇〇〇人に付き五六四人。
 一方、社会サービス普及率最低のペルース地区は、一八歳までの住民への社会サービス対象定員は一〇〇〇人に付き一〇人。極貧青少年は一一%、殺人発生率も一〇万人当たり三一人。一〇〜一九歳の青少年女子妊娠率も一七%に達する。
 この数字を上位、下位各一〇地区で見ると、上位地区の社会サービス対象定員は二八五人以上、一八歳以下の極貧青少年一・五%。一方、下位地区の社会サービス対象定員は二四人以下、極貧青少年は一二%。九六地区平均は、対象定員八十九人、極貧青少年一七%。
 下位地区で特に深刻なのは、女性就労への最大の障害となる保育所の不足。子持ち女性が就職先を見つけるのは子供がない場合の一〇倍困難で、保育所の不足などに起因する教育や文化的問題による暴力事件は、全国平均二〇%に対し、四四%と高い。逆に全国で四八%の家庭内または近隣での暴力が、聖市では三八%に止まっている。
 また、家庭の貧困に起因する学校中退、麻薬関連の問題では、子供が家出した家庭の親の七〇%は精神的なケアが必要な状態だという。子供との対話も出来ないほどすさんだ母親が原因で家出した少年が、更正プログラムの担当者から親子ともにカウンセリングを受けて帰宅するなど、児童相談所や社会福祉士らの働きは重要だ。
 政府や州、市の生活扶助や支援プログラムが貧困者の多い地区に重点的に向けられても格差是正に遠い聖市。カサビ市長は、二〇〇九年〜一一年に、新生児死亡率や青少年女子妊娠率、青少年向け社会サービス充実など、二〇項目の改善を約束。ユニセフも〇九年以降、公約実現の監視、支援のため、一五〇万レアルを投資するという。

779taro:2008/11/14(金) 08:14:26
「世界一美尻」女性はブラジル人、男性は仏銀行員

11月13日13時51分配信 産経新聞

 「世界一美しいお尻」を男女ともに競い合うコンテストが12日、パリで開かれ、女性はブラジル代表の大学生、メラニー・ヌネス・フロンコビアクさん(20)、男性はフランス代表の銀行員、サイバ・ボンボテさん(27)がそれぞれ優勝した。

 コンテストは下着メーカーのトリンプ・インターナショナル(本社・スイス)の主催で、昨年に続き2回目。同社の下着ブランド「スロギー」にちなみ、タイトルは「ショウ・ミー・ユア・スロギー」という。

 コンテストには世界26カ国で予選を通過した女性26人、男性19人の“精鋭”が集い、最終選考で競い合った。日本からもモデルの祝園美さん(27)が代表として“参戦”した。

 優勝賞金は男女とも1万5000ユーロ(約180万円)で、優勝者は同社とモデル契約を結び、お尻にも保険がかけられるという。(パリ支局)

780taro:2008/11/14(金) 08:15:06
ニッケイ新聞 2008年11月4日付け

伯国政治は二極化へ=同政策だが嗜好分かれる

 サンパウロ大学(USP)の政治科学部のアンドレ・シンジェル教授は二日、PT(労働者党)は庶民階級を地盤に、PSDB(民主社会党)は中産階級を代表し、ブラジルは政治の二極化が定着すると述べたことを三日付けフォーリャ紙が報じた。
 聖市長選では、PTのマルタ氏と、PSDBの支持を得たDEM(民主党)のカサビ氏の公約がほぼ同じであった。これからは党の相違が思想ではなく、徒党的なものになるとして、ブラジルの政治未来図を、次のように観察した。
 ミナス州でネーヴェス知事が仕組んだPT・PSDB連立は、全国レベルでは通用しない地方だけの話。またPMDB(民主運動党)は、都合のよい方へ走り忠実性に欠ける党と位置付けた。またDEMは、PSDBの忠僕となる。
 PMDBは、政治集団であって国民の代表ではない。PMDBは、地方自治体で連邦政府との取次ぎ役として能力を発揮する。その融通性は、右も左もない。PMDBは風が吹く方向へ走り、誰とでも連立を組む。
 PMDBの行き方は民族性を表し、無党派や浮動票集めには都合がよい。PMDBの勝利は、選挙の勝利ではなく政治駆引きの勝利だ。
 大統領選挙は、まだ時間があるので予測が難しい。今度の選挙でいえることは、当初の支持率が低くてもTVの政見放送で世論操作の可能なことが証明された。
 ロウセフ官房長官の場合、政府要人であることが有利にも不利にも働く。これは、ブラジルの有権者が二極化したため。これからの経済動向で、支持率は変化する。〇六年大統領選の決選と〇八年聖市長選の決選が、その間に起きた変化をよく示している。
 ネーヴェス知事がPSDBから離党し、PMDBから大統領選に立候補するなら、話は別だが。政治家は融通性に富むが、社会や国民の考えは簡単に変わらない。政治基盤が一朝一夕にできるものでないことは、同知事も熟知している。

781taro:2008/11/14(金) 08:15:44
ニッケイ新聞 2008年11月4日付け

伯人は中国を誤解=伯製品を輸入する巨大市場

 ハゲネイ駐中国伯大使は二日、「ブラジル人は中国市場を誤解し、やたらに中国製品に輸入障壁を設けて対抗するのは賢明でない」と批判したことを三日付けエスタード紙が報じた。
 ブラジルはアジア勢が得意とする分野で競合するのを避け、企業の近代化に専心すべきだという。ブラジルの企業家は、中国への製品売り込みに熱意が欠ける。中国は、ブラジルでは想像もできない巨大市場だ。
 ブラジルは中国を、原料だけ輸入し加工品を輸出する国と誤解している。全体に占める原料輸入は僅か。中国も大量に加工品を輸入する。先進国の注文は余り期待できないので、中国市場がこれからのブラジル製品の輸出目標になる。
 伯中両国は重要な関係にありながら、あまりにも相手を知らな過ぎる。ブラジルは対中国貿易に、中長期計画を立てて取り組む必要があると同大使は嘆いている。

782taro:2008/11/14(金) 08:16:36
ニッケイ新聞 2008年11月4日付け

米不動産ブーム終焉=伯人家と職失う=帰国組と再挑戦組に二分

 不動産バブルの崩壊で米国の建築業界は休業状態にあり、米ニュージャーシー州ニューアーク市のブラジル人が、債務不履行のため住宅を返却し帰国していると二日付けフォーリャ紙が報じた。同市には三万人のブラジル人が住んでいるが、不動産バブルに乗じて住宅を購入したブラジル人の七〇%は、購入した住宅を返却した。
 特に建築現場は、ブラジル人格好の職場であった。米不動産ブームでブラジル人出稼ぎは多数雇用され、所得も増加し永住の場所として住宅を購入した。それはブームの高額価格のころであった。ブームは約二年で終わり、夢は悪夢に変わった。大量解雇だ。
 不動産ブームの終焉で所得は激減、不動産価格は暴落したため売るに売れず途方に暮れた。殆どのブラジル人は、払いかけた住宅を返却。しかし、再挑戦する強者も少なくない。米国はブラジルに比べて、再起のチャンスに事欠かない。

783taro:2008/11/14(金) 08:17:52
ニッケイ新聞 2008年11月4日付け

フェイジョン産地渡し200レアル

 コモディティが軒並み下落の中、フェイジョンだけが強気だ。聖州フェイジョン地帯のイタベラとイタペバは、二万五千へクタールから四万ヘクタールに作付けを拡張した。価格はイタペバ渡しで、一俵当たり六十キロ入りが二百レアルだ。

784taro:2008/11/14(金) 08:18:23
ニッケイ新聞 2008年11月4日付け

東西南北

 フィナ―ドスには、土曜日とあわせて少なくとも二〇〇万人が墓参という聖州。天候不順で菊の花が不足した所もあったとか。聖州では、三月二十九日に死亡したイザベラちゃんや、十月に起きた人質事件で死亡したエロアーさんの墓地にも大勢の人。また、F1の観戦とともにアイルトン・セナの墓を訪れた外国人も。F1では伯国のマッサ選手が優勝したが、年間の総合優勝はわずか1ポイント差で英国のハミルトン選手に。なお、ハミルトン選手は、初の黒人チャンピオンで二三歳での年間優勝は最年少。
     ◎
 ソニーのノート型パソコン用バッテリーに加熱の恐れがあり、リコール。HP、東芝、Dell各社のノート型パソコン使用分で、二〇〇四年十一月〜二〇〇六年六月製造の製品に組み込まれているという。販売店と連絡をとり、バッテリー交換不要と確認するまではアダプターで使用する方が安全とのアドバイスも。伯国でも販売されているソニーのVAIOには使用されていない。
     ◎
 聖州道の競売入札で通行料金が安くなると喜んだのも束の間、二日付けフォーリャ紙などが、料金所が増え、現状維持か現行の数倍の通行料徴収になるとの報道。糠喜びさせてと思うとともに、抜け道を提供して稼ぐ農場主とかも出て来るだろうなとも。ジェイチーニョの国の人々の逞しさがこんな所にも…。
     ◎
 キューバ訪問中に、ラウル国家評議員議長と並んだルーラ大統領。記者団に少し下がってと求めるラウル氏の左腕で肘鉄を食らった形となった大統領と、その額を撫でるラウル氏。ラウル氏は記者の躾がなってないと文句を言ったというが、思わず笑える連続写真掲載は一日のエスタード紙。

785taro:2008/11/14(金) 08:19:03
為替レートと株価


《ドル相場R$2・22へ 株式指数も1・33%上げ》



 十一日のサンパウロのドル相場は一・五〇%高の、R$二・二二五で引け値。投資家らの悲観的な見方が引き続き相場の変動に繋がった。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万七二六一ポイント、一・三二%上げ。出来高はR$三三億。米国が発表した支援案が下落にストップをかけた。株式市場はこの発表までGMやAIGの決算に否定的に動き、五%以上下がっていた。

 米国の株式市場は同じ動きができず、一・五六%下がった。

 投資家らはペトロブラス社の決算が発表される事を想定しながら動いていた。サンパウロ市場が閉まった後、発表された決算は一・九一%下がったR$二八・七三だった。

 世界の主な株式市場はすべて前日よりマイナスだった。これは今までの問題が現実となり、企業を圧迫し始めた事が原因とされている。



2008年11月13日付け

786taro:2008/11/14(金) 08:20:22
植物園創立80周年迎える 町の歴史彩る草花を観賞 一般市民に一日無料で開放
 八日、創立八十周年を迎えたサンパウロ植物園(聖市アグアフンダ区)で様々な行事が行われ、一日無料で一般市民に開放された。同植物園は、珍しい自生ランの収集にはじまり、町の歴史やブラジル史にまつわる貴重な植物や花が多いことで知られている。



《「独立宣言の丘」へ流れる水源地》



 植物園はイピランガ水源地州立公園内にあり、その昔ドンペードロ皇帝がポルトガルから「独立か死」の叫びをあげたイピランガの丘まで流れたどり着く小川の源でもある。

 造形美術家のマリリア・アウンさんは「この植物園は、家族のレジャー、植物の勉強、植物学上の調査研究面でも、日ごとに内容が充実してきている」と話す。

 植物園は過去数か月で再活性化したと建築家のジョゼー・パウロ・ガンゼリさんは話す。

 湧き水の細い水路が改修され、新システムの潅水設備も整備されて毎月四○万リットルの節水にもなっている。

 入口を通ると、最初にガーベラ花壇とサンパウロ州海岸山脈に自生する椰子林をみる。

 八○年前までは小農園や菜園などがあって、この地域は大変な自然林に囲まれた森林地だった。

 開発が進む中で一八九三年、自然林再生を目的として政府から立ち退きが命じられ、そこに潅水設備も施されて自然林保護手段がとられた。一九一七年、一帯が州政府の管理下におかれ、州立自然公園として発足した。

 一九二八年まではイピランガ住宅区の水源地としても使用されていた。同年、植物試験場が設立され、自然生態学者のフレデリコ・カルロス・ホーニ博士が招聘されてきた。

 一九三八年、サンパウロ植物園として正式発足し、植物の栽培試験など聖州政府農業商工業局の系列にある。一九六九年からは、イピランガ水源地を含め、現在の植物研究所のある場所なども含まれ広大なサンパウロ州自然公園として運営されている。



2008年11月12日付け

787taro:2008/11/14(金) 08:21:09
旅行鞄内に死体 パラナ州で行方不明の少女


 五日、パラナ州クリチーバの長距離バスターミナルで、放棄されていた大きな旅行鞄の中から行方不明となっていた少女の死体が発見された。

 少女(九)は三日午後、クリチーバ市の教育研究所をでた後行方不明になっていた。

 午後一時半ごろ、構内で見つかった旅行鞄を警備員らが不審に思い開けたところ、Tシャツの上に学校のユニフォームを身に着けた少女の遺体を発見。遺体は解剖所に運ばれ、遺族が身元を確認した。

 遺族は、少女が行方不明になった日から、バンカや市内のあちこちでチラシが配られたり張り出されたりして、人捜しの協力を求めていた。

 少女はグアイラ区から毎日バス通学していた四年生で、昨年は年少者作文コンクールで三位に入賞していた。



2008年11月12日付け

788taro:2008/11/14(金) 08:21:43
為替レートと株価
《為替相場連続高へ 株式指数0・3%上げ》



 十日のサンパウロのドル相場は一・五七%高の、R$二・一九四で引け値。これは株式市場の影響でドル相場の売買が減少したため。先週末に中国が五八六〇億ドルを景気回復のため投入と発表した事も、好影響に至った要因の一つ。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万六七七六ポイント、〇・三〇%上げ。出来高はR$三四・五五億。世界市場に左右された一日だった。原因の一つとして七日に行われた七〜九月期決算発表でGM社が資金難による経営危機で政府の支援なしでは破綻が回避できないという見方が広まり株価が下落、一時一九四六年以来六二年ぶりの安値となる三・〇二ドルをつけた。

 一方で、アメリカ株式市場より早く閉まるアジア市場は好調な上がりを見せた。中国政府が発表した資金投入の情報に株価が大きく変動し、中国の平均株価指数は七・二七%上げとなった。日本の平均株価指数も五・八一%上げだった。



2008年11月12日付け

789taro:2008/11/14(金) 08:22:15
第10回FIMAI開催 環境関連ビジネス拡大に向けて 日本からは14社が参加


 きのう十二日から十四日までの三日間、サンパウロ市のエキスポ・センター・ノルテでFIMAI(持続的国際環境見本市)が開催されている。一九九九年以降毎年開催され、今年で第十回目を迎えた。今回はパビリオン・アズール会場で出展される。



《15日まで、エキスポ・センター・ノルテで》



 月刊誌「環境産業」社主催で今回十回目の開催で、昨年はブラジル、ドイツ、カナダ、イタリア、英国、フランスなど九カ国三七○社が出展、約三万人が来場し、一般来場者にも環境改善意識の啓蒙効果が見られた。

 一九九九年にブラジルで第一回地球環境サミットが開催されたことは、まだ記憶に新しいが、以来ブラジルでも環境に対する意識が高まり、環境対策に積極的に取り組む企業や地方自治体が増えている。また、代替エネルギーの活用への関心も高く、日本政府はJETROを通じてクリーン開発メカニズムの活用を推進している。

ブラジル政府も、地球温暖化対策の一環として、CDM(クリーン開発メカニズム)の活用を積極的に推進している。二○○八年五月十四日時点で、国連CDM理事会で承認登録されたCDMプロジェクト一千五十五件のうち、ブラジルがホスト国の案件は一三二件でインド三三七件、中国二一三件に次いで三番目である。

 安定した経済成長を続けるブラジルの環境関連ビジネス市場は、世界各国からも注目を集め、年々出展者数、来場者数ともに増加している。今回JETROでは、日本企業・団体に呼びかけて、日本パビリオンを準備し、日本から十四社の出展社が決まっている。このコーナーで日本技術のより効果的なPRが期待されている。

 入場口から入って右方向へ二つ目のブロックにある日本コーナーは、十三Aから十三Fまでと十二Aから二十二Gまでとにまとまっているので分かりやすい。(一部JETRO案内書から転用)



2008年11月13日付け

790taro:2008/11/15(土) 07:56:25
第9回ラテン・グラミー速報(ブラジル関係)
 今年のラテン・グラミーは、ブラジルにとって史上まれに見る大量ノミネートで、ヒューストンと中継をつなぎ速報番組をやるなど、盛り上がったが、結局メインの総合部門ではSoraya Moraes(サラヤ・モライス)が『Tengo Sed De Ti』でBest Christian Album (Spanish Language)(キリスト教音楽賞<スペイン語>)、『Som Da Chuva』でBest Christian Album (Portuguese Language)(キリスト教音楽賞<ポルトガル語>)を受賞した以外はふるわない結果となった。

 ブラジル音楽部門での各賞受賞者は以下の通り。ブラジル・ディスク大賞応募の参考にしてみてください。

●Best Brazilian Contemporary Pop Album
(ブラジリアン・コンテンポラリーポップ賞)

Vanessa Da Mata/Sim

●Best Brazilian Rock Album
(ブラジリアン・ロック賞)

CPM 22/Cidade Cinza

●Best Samba/Pagode Album
(サンバ/パゴーヂ賞)

Paulinho Da Viola/Acústico MTV

●Best MPB (Musica Popular Brasileira) Album
(ベストMPB賞)

Seu Jorge/América Brasil O Disco

●Best Romantic Music Album
(ロマンチック・ミュージック賞)

César Menotti & Fabiano/Com Você

●Best Contemporary Brazilian Roots Album
(コンテンポラリー・ブラジリアン・ルーツ賞)

Elba Ramalho/Qual O Assunto Que Mais Lhe Interessa?

●Best Traditional Brazilian Roots/Regional Album
(トラディショナル・ブラジリアン・ルーツ賞)

Chitãozinho & Xororó/Grandes Clássicos Sertanejos Acústico I

●Best Brazilian Song (Portuguese Language)
(ベスト・ブラジリアン・ソング<ポルトガル語>)

Marco Moraes & Soraya Moraes, songwriters (Soraya Moraes)/Som Da Chuva(アルバム『 Som Da Chuva』より)

791taro:2008/11/15(土) 07:58:02
【金融サミット】麻生首相、ブラジル大統領と会談
2008.11.15 01:14

 【ワシントン=高木桂一】金融サミットに出席するため、ワシントン入りした麻生太郎首相は14日午前(日本時間15日未明)、市内のホテルでブラジルのルラ大統領との会談に入った。

 この後、英国のブラウン首相、インドネシアのユドヨノ大統領ともそれぞれ個別に会談。一連の会談で首相は、同日夜(15日午前)に開幕するサミットに向け、金融安定化をめぐる日本の提案を説明し「麻生イニシアチブ」への支持を求める。

792taro:2008/11/15(土) 08:02:27
ニッケイ新聞 2008年11月5日付け

イタウー・ウニバンコ=銀行合併でメガバンク誕生=南米最大、世界で17番=再編は金融危機の申し子=資本力強化が急務に

 国内三位のイタウー銀行と同六位のウニバンコ銀行は合併する意向があると三日に発表したと、四日付けエスタード紙が報じた。これで南半球最大、世界ランクで第十七番目の銀行が誕生する。両行の総資産は五千七百五十億レアル、イタウー銀行のロベルト・セットゥバル頭取が新頭取に就任、ウニバンコのペードロ・M・サーレス頭取は経営評議員会長に就任。合併交渉は、十五カ月前にサンタンデル銀行がABN・アムロ銀行を買収した時から始まった。
 スペイン系のサンタンデル銀行がオランダ系のABN・アムロ銀行を買収し、外資系の牙城が築かれたことでブラジル系国際銀行の設立を思い立ったとモレイラ氏が語った。これも金融危機がキッカケという。
 銀行再編の機運には、金融危機が大きく影響した。金融取引の流れが派生金融商品へ移ったことで、小規模銀行が取り残される懸念が生じた。また株主対策でも、銀行再編が取り沙汰された。
 両行の出資率は半々。合併の目的は、銀行業務の国際化。まず中南米各国に進出し、その後、途上国へ支店網を広げる。今のところ、支店の閉鎖も、行員の人員整理もしない見込み。今後、両行のITシステムの統合を進めていく予定だ。
 銀行関係者は、ブラジルの金融システム強化が時代の要求と見ている。対外的にも、銀行再編は資本構成の完ぺき化を表わす。これが金融危機の申し子なら、教訓を有効に生かしたのだ。
 しかし、金融危機に際し流通量が枯渇した国内クレジット市場を傍観した、中央銀行に対する批判は厳しくなる。ブラジル経済が正常に機能するため、市場に潤滑油を注ぐのが中銀の役目だ。
 デウフィン・ネット元財務相は、両行の合併で金融システム強化に拍車がかかり、金融市場の流通量不足を緩和することになる。資金を流通させなかった大手銀行が、資金を放出するという。
 銀行再編による業務集中方式が、銀行間の妥当な競争を歪めることはないと同元財務相は見ている。今回の金融危機で「百年に一度の津波」という言葉が、流行語になっている。
 マンテガ財務相は、「〇九年は経済環境が激変し、流通量不足が深刻化する。しかし、銀行は寡占主義から脱け出せないでいる。再編は時代の趨勢で、小さな国内市場で競い合っていないで、国際社会へ出よというのが政府の方針」と表明している。

793taro:2008/11/15(土) 08:03:46
ニッケイ新聞 2008年11月5日付け

10月の新車販売落ち込む=ローン組めず流れる商談=実体経済に金融危機表出

 二〇〇六年以来好調だった車両販売が経済危機のあおりを受け、十月の新車販売は、前年同月比二・一二%、前月比では一〇・九%も減と四日付け伯字紙が報じた。
 この数字は、トラックやバスも含んでいるが、乗用車と商用軽車両だけを見ると、前年同月比三・三%、前月比一一・六%減。新車販売が前年同月比で落ち込んだのはここ三年で初めてだ。
 全国自動車工業会(Anfavea)によれば、新車販売減少の最大の理由は、ローンが組めなくなったこと。同日エスタード紙によれば、聖市内では三日、ローンを組めるか否かの相談が通常の半分以下だった販売店も数店あったという。
 では、なぜローンでの販売が落ち込んだのか。その答えは、支払い期間の短縮、高金利、頭金の割合の変更などだ。
 支払い期間短縮は一回当たりの支払額が高くなり月々の負担増という結果を生むが、ここ数週間はローンの金利も二〇%から三〇%に上昇。一日エスタード紙によれば、車両価格の一〇〜二〇%だった頭金も五〇%まで要求されるようになったという。銀行側の承認基準も、一回の支払額が収入の三五%までから収入の一五%までと変更され、ローンでの購入はより困難になっている。
 このような状況下で悲鳴を上げるのは消費者だけではなく、自動車生産者や販売業者もだが、十月三十一日の財務相と中銀総裁の発表によれば、車両販売の成長達成のため、十一月には伯銀と連邦貯蓄銀行による特別資金開放実施とのこと。
 世界経済危機による市場流通資金減少で、ローンでの販売が七〇%を占める車両販売に影響が出た後だけに、資金投入効果のほどはまだ不明。伯銀関係者は、十月の市場投入済み資金の二五%は車両購入者向けで、二九%は企業向け融資だというが、その恩恵は十月の車両販売減少を防ぐには至らなかった。
 ローン利用が困難になることによる購買力低下や自動車業界の集団休暇拡大、二日エスタード紙の四二%の企業が〇九年に従業員削減予定の報道などの悪条件下、消費減退、景気後退という流れを如何に断ち切るか。「最悪の局面は乗り切った」という政府経済スタッフの言葉の真偽はこれから問われる。

794taro:2008/11/15(土) 08:06:01
ニッケイ新聞 2008年11月5日付け

アモリン外相=IMF改革を提案=米式密室政治に物申す

 「米新政権は国際通貨基金(IMF)改革に積極的に取組むべき」とアモリン外相は表明したと四日付けエスタード紙が報じた。IMFの方針決定に際し、「米国の外交政策を、途上国の立場を重視する多面外交に切り替えるよう要請する」という。
 ワシントンで十五日、国際金融システムに関するIMF出資国代表会議が行われる。IMFや世銀の表決は、非民主的な密室主義で行うと外相は批判し、公明正大に決議を採る表決法を提案するという。
 「米覇権時代の終焉とはいわないが、現在は政治的見直しの非常に大切な時だ」と同外相はいう。金融危機が、新世界秩序の構築に拍車をかけている。
 ブッシュ政権によって中断した多面外交を復活させ、米政府の態度に反省を求めるらしい。変革を要するのは、G8サミットや国連の安保理も同じ。会議に新興国を招待するが、本会議に出席させないし、意見もいわせない事後承諾だ。
 政府は次期米政権に、混乱解決への尽力を期待している。米新政権に、変革を前提とした物分かりのよい有能な人材が出現するはず、と外相は見ている。十五日の会議は米一国で解決できない複雑な問題だから、新興国の協力を求め参加を要請したと見ている。
 IMFの投票権や発言権に、各国の出資率を反映した決定方式の中止を、ブラジルは要請する。しかし、IMFに多額出資をする国の裁量をいかに配慮するか、は外相が言明を避けた。
 世界が不況の瀬戸際にある現在、経済活性化のためには、ドーハ・ラウンドの決議に従った市場開放が必要だと、外相は強調している。

795taro:2008/11/15(土) 08:06:55
ニッケイ新聞 2008年11月5日付け

パラナ=小農にゴム栽培奨励=天然ゴム栽培見直される

 パラナ州政府は二日、同州北部と北西部にゴム栽培を奨励する意向を発表と三日付けヴァロール紙が報じた。目的は家族単位の小農にとって安定した収入が得られること。今また天然ゴムが、見直されている。
 州政府とマリンガのコカマール農協などが指導する。現在の栽培面積は、八百ヘクタール。十年計画で一万ヘクタールへ拡張。生産物は現在、聖州の業者へ出荷しているが、将来は同州で最終製品まで手がける。
 ゴム樹は自然林とみなされる。穀類やサトウキビなどとは、法的取り扱いが異なる。ブラジルの天然ゴム消費量は年間、三十万トン。国産は三分の一に過ぎない。
 植林からゴム採集まで、六年以上がかかる。植林費は、ヘクタール当たり四千レアル。採集が始まると、ヘクタール当たり収益は六千五百レアル。樹木は三十五年間、ゴムの樹液を生む。

796taro:2008/11/15(土) 08:07:40
ニッケイ新聞 2008年11月5日付け

PSDB大統領候補=ネ知事、党大会を提案=党公認のお墨付きを狙う

 ミナス州のネーヴェス知事(PSDB=民主社会党)が、二〇一〇年の大統領選に向け党公認候補を決める協議大会を提案し、セーラ聖州知事は十月三十日、承諾と返答したことを三十一日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。PSDBは今、二人を巡って党内が二分している。
 地方選後ネーヴェス知事は、党公認候補の指名で根回しに奔走している。公開の公認指名大会を開かず自然の流れで、PSDB三顧問が候補をアウンで決めることに焦りがあるらしい。
 党則では選挙が行われる二〇一〇年三月までに、党公認を決める。セーラ知事は「私は聖州知事で、大統領候補ではない。大統領選挙は再来年であり、混沌とした状態で候補指名は賢明でない」と述べた。
 しかし、カサビ市長の決選投票では、明らかに大統領選への布石と思しき行動を採った。セーラ知事はネーヴェス知事に釘を差すような発言をしながら、着々と根回し老練さで怠りがない。

797taro:2008/11/15(土) 08:08:25
ニッケイ新聞 2008年11月5日付け

目に余る航空料金値上げ

 四日のグローボ・サイトによると、この一年の国内航空料金は、聖市〜リオで一八九%、聖市〜クリチバでも一五三%の値上げ。国際的な原油価格値下がりで経費原因説は説得力を欠き、TAMとGOLの大手二社が九二%のシェアを占める現状が最大の値上げ要因と見られている。

798taro:2008/11/15(土) 08:09:01
ニッケイ新聞 2008年11月5日付け

住民数より投票者が多い?

 三日フォーリャ紙によると、住民数一八四一人で投票数二四三七票のミナス州タピライ市や、四一六六人の町で四四九〇票の聖州アナランジアなど、少なくとも二八市で投票者数が住民数を上回るという奇妙な現象。一方、国内一〇〇の主要市で当選した市長の三〇%が百万長者だという。

799taro:2008/11/15(土) 08:09:36
ニッケイ新聞 2008年11月5日付け

東西南北

 二日のニューヨーク・マラソン参加の伯国選手に明暗。優勝したサントス氏が明だとすれば、ゴール後に気分が悪いと訴えて病院に運ばれた聖市在住のゴーメス氏(58)は暗。手当ての甲斐なく亡くなり、遺体が伯国へ運ばれる。同様に入院した選手二人の内、一人が心臓麻痺で死亡したというが、ゴーメス氏の死因は不明。事前の検査不足も指摘されている。
     ◎
 三日にポルト・アレグレで民家二軒を焼いた火事は、無人だったため被害者もなかったが、同市では二カ月間に九件の火事が起き警察が調査中。一方、聖市とその周辺で続いている、車に死体を積んで焼く事件では、一日に今年二四人目の被害者確認。また、聖市では郵便局職員を装った男性が家人や使用人、門番を銃器で制圧するという強盗事件が一〇件以上発生している一方、聖市在住の中国人を狙う強盗団が三カ月で五〇軒余りの店や自宅に侵入。特に最近一カ月は、ロシアン・ルーレットによる死者四人の報告も出ているという。単発事件も連続事件も、市民の平和を脅かすことでは一緒だが…。
     ◎
 聖市の地下鉄では、三日から六〇歳以上の男女三三人が乗客案内の任務に。セー、サウーデなど五駅での勤務だが、聖市と地下鉄の共同プロジェクトのため、二〇〇人以上の候補者から選ばれた新職員の任期は一年。「家では一人きりだけど、ここでは自分も社会に役立っていると感じる」という女性職員の案内で、遅れかけた検査に間に合った人もいる。
     ◎
 聖州サントアンドレの人質事件被害者エロアーさんの臓器(心臓、すい臓と腎臓)を移植された患者二人が三日に退院。運動制限や食事制限のない新生活が始まった。

800taro:2008/11/15(土) 08:10:30
ラッパ区で軍警と強盗団が銃撃戦
 聖市西部ラッパ区のクレリア街とジェロアクアラ街の交差点で、六日午前九時四十五分ごろ、三人組強盗と一人の軍警が五分間にわたり、シネマの犯罪シーンまがいの激しい銃撃戦を展開した。朝方で歩道は歩行者で賑わっていたにもかかわらず歩行者にも軍警にも負傷者は出なかった。軽傷を負っていた強盗の一人は二人の商人を人質に取り運転を強要、リュックに十万レアル相当の食券を入れ、オートバイに乗っていた留置所の看守(三二)も人質に取られた。この時、コンビに乗っていた二人の軍警は同交差点に車を止め三人組と銃撃戦にはいった。三人組のうち二人はオートバイに乗り逃走を継続。

 強盗の人質に取られた商人のRさん(六一)によると、息子は三人組に「父は糖尿病を患っているので人質を自分に変えてほしい」と要求、聞き届けられた。(七日付けジアリオ・デ・サンパウロ紙より)

801taro:2008/11/15(土) 08:11:26
精神科医が謎の死:真相究明には時間が必要
 聖市西部の高級住宅街ビラマダレーナで六日朝、女性の精神科医レナッタさん(四四)の殺害事件が起こったが動機も理由も不明で謎に包まれている。事件担当の警察によると、レナッタさんの殺害は強盗殺人のような金銭的なものではなく依頼主が注文した依頼殺人の可能性が強い。レナッタさんはサンパウロ国立大学精神科の女性教授で生徒たちに心理学を教える傍ら先の短いがん患者等に精神的支柱を与え生きる希望を持たせていた。

 レナッタさんは六日午前七時ごろ、九―十四歳の四人の子供を学校に送り帰宅、車から下りたところをオートバイに乗りガレージ前で待機していた二人の男に撃たれている。事件を警察で証言した目撃者は「ヘルメットをかぶりレナッタさんの帰宅を待っていた男たちは車から下りたレナッタさんに近づくと頭部に向け三発発砲した」銃声を聞いたレナッタさん宅のお手伝いさんは軍警隊に連絡、レナッタさんをクリニカ病院へ運んだが出血多量で死亡。

 カラスコ署長は防犯カメラに写った二人の犯人の顔を見たが、ヘルメットをかぶった二人のイメージがはっきりしないという。警察鑑識課はカメラに写ったオートバイを調査しているがへし曲げられたナンバープレートのためナンバーがはっきりしない。鑑識課によると、ナンバープレートの数字がはっきりすればオートバイの持ち主が分かり、その線から犯人の目星がつくという。(八日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙より)

802taro:2008/11/15(土) 08:12:23
児童の家出は家庭に責任:親の不注意で子供は路上に
 聖市の路上で生活する子供たちの実態調査と家出の原因、家庭復帰を促進するためクリニカ病院で働くサンドラさん(児童心理学)は現在、聖市と共同で小児の家出原因を調査中だが、このたび「家出の原因は七〇%、家庭に責任がある」と発表、問題少年の家族たちに警告を発している。

 一例を挙げると、W少年(一三)は、子供たちの憧れの的、サッカーの選手になりたいと授業をさぼり路上でサッカーの練習を始めたが菓子が食べたくなり手近なものを窃盗、そのあと麻薬に入り生活が堕落、母(三三)の叱責を受けた。母親は余りにも乱れた息子の生活に愛想を尽かし、説教の変わりに殴打と怒声で抗議、サンドラさんによると、家出少年に対する家族の態度が幼少年の気持ちを硬化、逆に家出を促している。

 データによると、家族との果てしなき口論、貧困が幼少年の家出を促進、四三%が家族の暴力、四二%が家族と口論の後で、三六%が麻薬の作用で心身が損傷、二六・三%が自殺未遂の経験があるという。(三日付けエスタード紙より)

803taro:2008/11/15(土) 08:13:32
犯罪組織が銀行犯罪:レアル銀行襲い11万レアル強奪:追撃戦で3人死亡、12人負傷
 小銃やピストル、リボルバーで武装した十五人近くの強盗団が七日午後、数台の車やオートバイに分乗、グァルーリョス市のレアル銀行支店に侵入、窓口にあった十一万レアル在中の現金袋二袋を奪い逃走した。警官が呼ばれ逃走を防ぐため発砲。グァルーリョスと聖市北部トレメンベー間の二十五キロにわたる追撃戦を展開、三人が死亡、十一人が負傷した。逃走途次、PCC所属の強盗二人は聖市北部トレメンベーの民家に侵入、四人を人質にとった。

≪PCCが事件に関与か≫

 銃撃戦が再開され、七日午後五時四十五分に銃声がおさまったが、このため軍警一人が死亡、九人が負傷したことが判明した。PCCの大幹部バレンゴは死亡、他の八人は逮捕された。レアル銀行には六人のPCC党員が侵入、袋に入っていた十一万レアルを奪うとすぐさま逃走。この犯行で今年のグァルーリョスにおける銀行強盗事件は四件を記録。自動小銃とピストルで武装したPCC一味は二台の車で逃走、警察の目をくらますため途中で他の車を盗んでいる。

 PCCと軍警の最初の銃撃戦はグァルーリョスのキンゼ・センテナリオ広場で起こった。グァルーリョス市中央部の銀行支店を荒らした十五人の強盗に対する軍警隊の追撃は猛烈を極め、熾烈な銃撃戦を展開、軍警一人、オートバイの運転手一人、強盗一人が流れ弾に当たり死亡。被害者はこのほか軍警九人が負傷、郵便配達人一人、学生一人が負傷し入院している。

 軍警隊とPCCとの銃撃戦に遭遇、PCCが逃走途次、自宅に逃げ込み、家族全員が恐怖の坩堝と化した家族は「非常なショックだ。なぜ強盗どもは私の家を隠れ家に選んだのか分からない」と激怒している。「強盗どもは銀行から金を奪ったあと無実の家族を人質にとり警官の追跡から逃れようとしたようだ」と安心して生活できる環境の復帰を希求している。(十日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙、八日付けアゴーラ紙並びにフォーリャ・デ・サンパウロ紙より)

804taro:2008/11/15(土) 08:14:34
偽郵便配達人にご注意:巧みな口実もうけ家屋に侵入
 黄色と青色の郵便配達人のユニホームを着用、郵便局のマーク入り配達車を上中流家庭の入り口に横付け、呼び鈴を鳴らしお手伝いさんか主婦が出てくると「セデックスを届けに来た」とドアを開けさせる。ドアを開けると偽配達人は即座に侵入、家人を銃器で脅し外にいる仲間を呼び込む。

 聖州民警組織犯罪捜査課(DEIC)では、上中流階級を狙う偽郵便局員のこの種詐欺的犯罪は少なくとも数グループが関与していると見ている。偽郵便配達人たちは市内の高級マンション、中流以上の住宅を目標に侵入、警察の事件簿には十件以上が記録されている。被害が多発している地域はモルンビー(南部)、ジャルジンス(都心部)、アルト・ダ・ボア・ビスタ(南部)、シャカラ・クラビン(南部)、イビラプエーラ(南部)イジエノポリス(都心部)、ベレンジニョ(東部)、カンブシー(南部)など。

 警察がこれまでに記録した偽郵便配達人による犯行件数は十数件、強奪された金額は九万五千ドル、犯人逮捕につながった証人に対する報酬として一万レアル近くが支払われている。今年、事件の起きた地域はイジエノポリス、ジャルジンス、モルンビー、ベレンジニョ、カンブシー、シャカラ・クラビン、イビラプエラ、アルト・ダ・ボアビスタ等。聖市の中央郵便局渉外課によると、郵便配達人に対するユニホームの貸与は厳重な規制が設けられている。

 今年起こった郵便局の偽配達人による主な事件として(一)二月三日=モルンビーのマンションに住む弁護士が携帯電話、現金、万年筆など金額にして二千レアルほどの被害を被った。(二)八月二十六日=サントアマーロのノーベ・デ・ジューリョ街で郵便配達人のユニホームを着用した男がマンションの呼び鈴を鳴らし、「配達物を届けに来た」と通知、お手伝いさんがドアを開けると外で待機していた仲間四人も同時に侵入、ピストルを突きつけ現金、宝石、銃器などを強奪、逃走した。(三)九月十二日=事件は聖市東部ベレンジニョ区のコンセリェーリョ・コテジペ街のマンションで起こった。事件発生時、屋内には高齢者の夫婦と娘、二人の孫、御手伝いさん二人などがいたが全員、人質にとられ、侵入した一味に監禁された。いつもと違う騒々しい様子に隣人が怪しみ警察を呼んだが、警官接近を察知した一味はいち早く逃走、逮捕者は出なかった。(四)十月三日=七人で構成された偽郵便局員らはイジエノ・ポリス区アラゴアス街のアパートに侵入、米貨九万五千ドル、宝石などを強奪、逃走した。(三日付けJT紙より)

805taro:2008/11/15(土) 08:15:55
強盗頻発で対応策:空港のタクシーをより安全に
 サンパウロの表玄関クンビッカ国際空港のタクシーをより安全にするためクンビッカ空港タクシー組合は安全保障会社と契約、安全対策を強化すると発表、利用客に安心感を与えている。外国からサンパウロに来る観光客はまずクンビッカ空港で下り、同空港のタクシーで來聖、同市の都心部に予約しているホテルの前に横付け、料金を払い、荷物を受け取りホテルに入るが、強盗らはオートバイに乗り都心部の入り口の通りで待機、クンビッカ国際空港があるグァルーリョス市のナンバー・プレートをつけたタクシーが観光客を乗せて通るとバイクでホテルまで追跡、犯行に及ぶ。

 犯行の時間帯は午後十時半―翌朝の午前一時半の三時間が最も多く、被害者は殆どが外国からの観光客で、ドル、小型コンピューター、宝石などが狙われる。タクシーなどの車が奪われるケースは殆どなく五%ほどの運転手が被害にあう程度という。

 クンビッカ・タクシー組合のミスコルシー会長によると、今年一―七月の間に強盗の被害にあったタクシーは九七%に及び二日に一台の割合で被害にあっている。同会長は安全保障対策として危険地帯を通過中のタクシーの監視システムを挙げているが、どのような対策が採られているのか詳細の発表は控えている。同会長によると、同組合所属のタクシーは六百五十二台で、過去三十日の間に襲われた車は一台もない。(七日付けジアリオ・デ・サンパウロ紙より)

806taro:2008/11/15(土) 08:17:14
年内の制定向けて 不法滞在者へ特赦令
 連邦政府のルイス・パウロ・バレット法務次官は十一日、現在約五万人に及ぶ不法滞在外国人に対する特赦令を年内に制定することを検討していると発言した。目的は特赦を与えた国々から四百万人の海外不法在住伯人にも同等の対応を期待しているため。

 バレット法相は「第一回不法移民と人身売買の関連セミナー」で、「不法滞在は犯罪ではない」との見方を示し、すべての不法滞在の外国人が対象となる見通し。特赦の施行は一九九八年以来で、当時は約四万人が恩恵を受けたとされる。

 現在、伯国内に、不法滞在している者の数が多いのは、中国と南米諸国、それに韓国、リビア、ポルトガルなど。これらの不法滞在者は、言語や差別が障害となり、職を得るのが難しく不安定な生活を送っている。



2008年11月14日付け

807taro:2008/11/15(土) 08:17:55
為替レートと株価
《連日高騰の為替相場 冷え続ける株式市場》



 十二日のサンパウロのドル相場は二・九二%高の、R$二・二九〇で引け値。ほぼ全為替市場の傾向に伴った動きだった。中央銀行は七日までに四・四二億ドルがブラジルから引き上げられたと発表した。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万四三七三ポイント、七・七五%下げ。出来高はR$五〇・八億。ペトロブラス社の第3・四半期決算がR$百・八億の利益だったと発表したにも関わらず、株価が十三・〇四%下がり、株式市場全体に影響した。

 米国のヘンリー・ポールソン財務長官によると、議会で承認されていた援助金七千億ドルでの住宅ローン関連の不良債権買い取りに消極的な姿勢を示した。なお、議員数人が提起していた三大自動車メーカー(GM、フォード、クライスラー)の救済にも使われないと付け加えた。



2008年11月14日付け

808taro:2008/11/15(土) 08:18:29
通算62日間は外遊 07年間飛行国内外500時間
 【ブラジリア】ルーラ大統領は今年二十五か国を訪れ、通算六十二日間二十回にわたって外遊している。先週土曜日からイタリアを訪問しており、今週土曜日の帰国までは米国へ立ち寄る二十一回目の外遊に出ている。大統領は二十八日ころヴェネズエラ訪問の予定があり、これを含めて、今年、ルーラ大統領が毎月平均二回は外遊に出た計算になる。昨年の記録では、国内と外国を合わせて年間五百時間は空を飛んでいる計算になり、国内二十六州あるうちの二十一州を訪問し、さらに二十九か国を外遊して、百三十二日間にわたり大統領官邸を留守にしていた。

 去る十月には、スペイン、インド、モザンビークを回り、インドのマンモハン・シン首相や南アフリカのカレンマ・モチランテ大統領などと個別協議して、ニューデリーにおいてIBAS連合(インド、ブラジル、南アフリカ間)結束の調停に努力した。

 さらに九月には、国連第六十三回総会へ出席のためニューヨークを訪問し、時間の合間に中国のウェン・ジアバオ主席をはじめ、レバノンのミシェル・スレイマン大統領などとも個別会談の外交機会ももち、幅広く首脳同士の顔合わせをしている。

 これに併行して、南米連合国の首脳会議、世界ポルトガル語国首脳会議への出席も果たした。さらに外交交渉の強化策を実行しており、これまで交流のなかった国々へもアプローチしている。かつて、二○○○年に十三回にわたり外国交渉に外遊したフェルナンド・ヘンリッケ・カルドーゾ大統領の築いた基盤の強化と拡大を目指している、と広報担当官がコメントする。

 また、ルーラ大統領は国内周遊にも力を注ぎ、各州との親交も深めるようにしているため、週に二回は出かけている。たとえば、先週には水力発電所開所式へ出席のため、パラ州ツクルイ市にいたし、その後メルコスール会議のためフォス・ド・イグアスーをまわり、翌日にはG20会議の議長国としてサンパウロへもどっている。



2008年11月14日付け

809taro:2008/11/15(土) 08:19:03
浮気男には手痛い新法 DNA鑑定を禁止 実父の証明なくとも扶養義務
 連邦政府は五日、胎児と妊婦の健康に配慮して、妊娠中のDNA鑑定を禁止する新法令を制定した。出産にかかる費用を全額負担しなければならない妊婦を保護するためにも立案され、これにより父親と見られる男性は、胎児を認知するしないに関わらず、出産までの費用を負担することが義務づけられる。



《妊婦は強し、極楽のあとの地獄に注意》



 旧法令では、DNA鑑定で父親でないことが証明されると、妊娠・出産にかかる費用を支払う必要がなかった。一方、新法令下では、胎児の父親と見られる男性はその費用を負担しなければならなくなる。負担率は男女平等で、個人の収入により金額が決定される。

 胎児の認知に関しては今後、妊婦は交際相手の男性に対して、法廷で証人をたてて証拠を提示することで申し立てをすることができる。父親との裁定が下された後、男性が金銭負担の義務を守らない場合は起訴・逮捕されることになる。

 男性側にとって『父親でない』ことを証明する唯一のDNA鑑定が禁止されたことは今後、男性の権利と主張をめぐって物議を醸す可能性もある。

 なお、出産後のDNA鑑定で父親でないことが判明した場合、女性側に返還義務はないものの、男性側は損害賠償請求をすることができる。



2008年11月14日付け

810taro:2008/11/15(土) 08:19:38
世界金融パニック紀行「融資を受けられないから今年は肥料を使わない」

米国発の金融危機に対して、ブラジルのルラ大統領は「ブラジルへの影響は、先進国に比べて軽微」という楽観的な見方を示してきた。だがその足元では、農業大国ブラジルを支える農家が悲鳴を上げている。近年の穀物価格高騰の影響を受けて、肥料の価格は依然として記録的な高さ。これに追い討ちをかけるように9月末以降、ブラジルの貸付業者が農家に対して融資を渋るようになった。

資金不足に陥った農家は、肥料を買う金すら工面できず、収穫の時期が始まっても次の播種(はしゅ)前に使う肥料がないという状況だ。同国中西部マトグロッソ州ディアマンティーノの大豆業者マリオ・グアルダド・ロドリゲスは、この25年間で、初めて肥料を使わずに1500haの土地に大豆を植えた。前の収穫期までに使った肥料がいくらか土に残っているかもしれないのだという。

資金面で余裕のある農家のなかには、ハイテク機器を使って、耕作地に必要な肥料の最低量を算出し、10〜15%のコスト削減を実現している者もいるが、この地域では、ほかの40ほどの農家がロドリゲスのやりかたに倣った。

「ディアマンティーノの30万haの大豆畑のうち、今期は20%の農地で肥料が使われていません」とロドリゲスは話す。このやりかたでは1ha当たり30%ほどの収穫減が起こりうるが、ほかに方法はないのだという。 「銀行や貸付業者からの融資は不足しています。かといって貯金もありませんし」

エスタド・デ・サンパウロ (ブラジル)より

811taro:2008/11/17(月) 07:21:48
仕事がない!出稼ぎの日系ブラジル人深刻 景気悪化直撃

 【サンパウロ=平山亜理】金融危機がブラジルから日本に出稼ぎに行く日系ブラジル人を直撃している。多くが働く自動車や電子機器部品などの工場で、減産や人員削減が相次いでいるためだ。「今年いっぱい、誰も送ってくるなと日本から言われた」と人材派遣会社のサンパウロの担当者は頭を抱える。

 「景気悪化で真っ先に切られるのは日系ブラジル人だ」。日本の人材派遣会社のサンパウロ支店の責任者は、不安な表情で話す。

 この会社は、愛知、静岡などの電子部品や自動車部品工場と契約。日系ブラジル人5千人を派遣していたこともあるが、今は4千人に減った。今年1月までは「月100人」というノルマを達成するのが難しかったが、3月から依頼が減少。残業なしや配置転換などで対応してきたものの、7月に60人を送ってから、8月以降はゼロに。新規の出稼ぎは一切断られているという。担当者は「来年も全く見通しが立たない」と不安を隠さない。

 群馬県に本社のある別の人材派遣会社は、ブラジルから月15人をパン工場に派遣してきた。時給900円で、電子部品などの工場に比べ時給が安いため、50、60代の出稼ぎが多かったが、最近は仕事を失った30代が増えているという。だが先月は10人だった派遣者も、11、12月は予定がない。「日本で働きたい」と言ってくる人には、「いまは仕事がない」と断っている。

 「残業がなくなって、生活出来なくなった」と、先月23日、ブラジルに戻ったサンパウロ市内のウィルソン・ミノル・オエさん(31)は話す。

 派遣会社を通じて去年7月から島根県の電子部品工場で働いていたが注文が減り、8月に職場の3分の2が解雇か配置換えになった。石川県の携帯電話の部品工場に移ったが、9月半ば、責任者に「残業はない」と言われた。残業代を含め23万円だった月収が10万5千円に半減。家賃5万円と食費で消え、帰国を決めた。

 最近は日系ブラジル人の日本での定住化が進み、何十年ものローンを組んで家や車を買う人も増えている。このため「残業代を当てにして生活していた日系人は、定時の収入では暮らせない」(派遣会社関係者)と言い、より深刻な状況になっている。

 在サンパウロ日本総領事館によると、日系ブラジル人の出稼ぎ者に出す特定査証は、8月は前月比で3割減と大幅に減った。その後も減少傾向が続く。ビザは前もって申請するため、「金融危機の影響は、まだ数字に表れていないが、これから出てくるだろう」という。

812taro:2008/11/18(火) 07:29:19
和太鼓「鼓童」のブラジル公演が千秋楽
 【サンパウロ16日綾村悟】佐渡を本拠地として世界各国で公演を行っている創作和太鼓集団「鼓童」の南米公演「ワン・アース・ツアー」が16日、最終公演地のブラジル・サンパウロにて千秋楽を迎えた。

 鼓童は、これまでに世界44カ国で公演してきたが、南米ツアーは実に20年ぶり。日本人ブラジル移民100周年の今年、日伯文化交流事業の一環として文化丁などの後援により実現した。

 南米公演は10月27日から11月16日までの間、ブラジルとアルゼンチンの各都市で行われ、各地で大盛況のうちに幕を迎えた。観客の中には、「チケットが手に入らなかった」との理由でサンパウロ公演にリオデジャネイロから飛行機で駆けつける人も。

 日系4世の井出小百合さん(15)は、日系2世の祖父など親子3代の家族全員で観戦、「とても情熱的で心が本当に感動しました」と感想を述べた。

 20年前のブラジル公演以来の鼓童ファンだというサンパウロ在住で建築家のホアキム・サントスさん(62)は、「以前にも増して魅せるね、友人達を連れてきて本当によかった」と興奮冷めやらぬ様子だった。

 また、15日にはサンパウロ州のカンピーナス市で創作和太鼓「ツバメ」の若者達と交流、和太鼓ワークショップが開催された。ワークショップ責任者の宮崎正美さん(鼓童)は、「日本から遠く離れたブラジルの地で和太鼓の“和”の精神に出会えたことに感動しました」とブラジルの若者達との交流を振り返っていた。

2008/11/17 19:18

813taro:2008/11/18(火) 07:35:10
劣悪な若者の基礎的常識 採用避ける大企業 標準レベルに追いつかぬ教育現場
 「ブラジルの若者は、七二%が高い技術を伴う職種に不適切」という結果を米州開発銀行(BID)が発表した。中南米六か国の若者を対象に行なわれた同調査では、ブラジルはペルー(八五%が不適切)に続くワースト二となった。一方、保護者を含む国民の大半が現在の教育に満足しており、その現状認識の甘さに研究者らは警鐘を鳴らしている。



《読解力テストで最低1以下》



 十五歳から十九歳までの公立学校学生と中退者を対象に、労働市場のニーズへの適正を調査した結果、約四分の一の若者は高い技術を要する職種に適しているが、残りの四分の三はそのレベルに達していないということがわかった。これらの不適格者は将来、単純労働に甘んじる可能性が高い。

 一方これは、中南米全体に共通しており、ペルー(八五%)、ブラジル(七二%)に続き、メキシコで六五%、ウルグアイは五九%、チリ、アルゼンチンともに五三%と高い数値を示している。 ブラジルでは、四三%の若者が義務教育を修了しておらず、義務教育を修了したものでも半数が国際学力調査(PISA)の読解力テストで最低レベルの「一以下」の成績を収めている。

 これらの調査結果に関して責任者のジュアン・カルロス・ナバーロ氏は、「大企業は基礎的な学力すらない若者たちに魅力を感じない」とし、南米技術情報網CEOで元UNESCOブラジル代表のジョージ・ウェステン氏も同意見。「PISAの結果通り、南米の若者たちはヨーロッパと比べて教育程度が低い」と語っている。

 一方、国民の教育に対する満足度調査では、六四%が現在の教育に「満足」と回答。パラグアイでも同様に七五%から同回答が得られ、教育大国として知られる日本の七〇%に匹敵する高さ。研究チームは、「両親の学歴が高いほど子どもの教育に関する満足度は低くなるもの」として、国民全体の学歴が低いことをほのめかしている。

 なおナバーロ氏は、「現在の子どもたちが親以上の学歴を持ち全体の水準が上がれば、この数値も変わるだろう」としている。「貧困層は教育を権利と思っていない」と話すウェステン氏は、「その認識が高まれば、教育の質に対する価値観や評価も出てくる」と付け加えた。



2008年11月15日付け

814taro:2008/11/18(火) 07:36:11
為替レートと株価
《ドル相場きょうも値上がり 中銀のR$13億投入も焼け石に水》



 十三日のサンパウロのドル相場は三・四〇%高の、R$二・三六八で引け値。中央銀行はR$十三億を投入したが、ドルの高騰を抑え切れなかった。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万五九九三ポイント、四・七一%上げ。出来高はR$三九億。上下を繰り返した一日だったが、取引終了直前にプラスに転じた。

 サンパウロ株式市場はウォール街の変動に同調した。

 銀行分野の第3・四半期決算発表が行われ、ブラジル銀行はR$一八・六七億で前年の同時期と比べ三六・九%増、ノッサ・カイシャ銀行はR$六九八〇万、九月までの年間利益はR$五・九六億で前年度と比べ八七・五%増とそれぞれ発表した。



2008年11月15日付け

815taro:2008/11/18(火) 07:41:38
ニッケイ新聞 2008年11月6日付け

米新大統領=優先課題は金融危機解決=「伯米間の変化僅少」=元駐米大使が今後を推測=米の「変化」に伯国が期待

 オバマ米新大統領をよく知る元駐米伯国大使のルーベンス・リクペロ氏とルーベンス・バルボーザ氏は四日、対伯関係で変化は僅少とする見解を表明と五日付けエスタード紙が報じた。世界の中心的存在の米指導者は、短期間に米経済を立て直すという最優先課題を背負って登場する。それはテロ対策と中東問題に匹敵する。両大統領候補の選挙戦中、ブラジルは視野の外に置かれた。
 米新政権の優先課題に、ブラジルが影響を及ぼす力は極めて少ないとリクペロ氏が述べた。米新政権にとって、ブラジルとは何かと問うに価しない。ラテン・アメリカ問題とは冷戦の終焉以来、麻薬と密入国、それに自由貿易しかない。
 「通商関係を取り上げるなら、ブラジルはオレンジ・ジュースとエタノール、砂糖が補助金問題で米政府を悩ませた」とバルボーザ氏が語る。これらの産物は、米生産者が議会に強いロビーを築き、大統領の一存で決められないからだ。
 これからは、ロビーを通じた訴訟が益々増え、輸入障壁の原因になる。それに金融危機と失業問題が上乗せされると、バルボーザ氏は見ている。
 新大統領にとって最初の関門は十五日、ワシントンで開催されるG20会議となりそうだ。オバマ氏が出席するなら、ブッシュ大統領の死に体政権の後始末をさせられる。新大統領がピンチをチャンスに切り替えられるかが注目される。
 こんな背景の中でブラジルは、一月二十日就任の米新大統領の素顔を見、対米外交を積極的に取り組むことになる。米外交政策で南米が軽視されるのは、ブラジルにとって都合がよいとバルボーザ氏はいう。
 米経済が三・五%の経済成長率を示したとき、ブラジルは継子扱いされ米市場から締め出された。今は失地回復のチャンス。米市場の将来を軽視してはいけない。ブラジルは南半球重視へ舵を採っているが、よく熟考する必要がある。
 ブラジル外務省は、イラン接近やキューバ支援を表明した。オバマ氏もキューバに対し、両国間の旅行や送金を緩和する傾向にある。オバマ氏とルーラ大統領は下から叩き上げた人物として一脈通じるものがあり、友好関係が築かれると、リクペロ氏は見ている。

816taro:2008/11/18(火) 07:43:29
ニッケイ新聞 2008年11月6日付け

中国人社会に恐怖心募る=殺人4件含む連続強盗事件=聖市中心部で3カ月に50件

 四日グローボ・サイトや五日アゴーラ紙によると、聖市中心部で働く中国人の店や自宅を襲う強盗事件が、十月四日〜十一月一日発生の殺人事件四件も含め、二、三カ月中に少なくとも五〇件発生し、中国人社会に恐怖心が募っている。
 多国籍の移民を受け入れ、調和と融合を保ってきた伯国民にとっても衝撃的な今回の事件は、二〇〇一〜〇二年の中国人マフィアによる事件とは違い、伯国人による犯行。中国人が被害者であることとともに、暴力性が際立つのが特徴だ。
 最後に報告された事件では、泥棒除けの電線を切った上、寝込みを襲って侵入した強盗が、姑と子供三人を含む家族六人を縛り、一時間半に渡って暴行。殴る、蹴るの暴行は全件共通というが、銃の台尻で殴られ、ロシアン・ルーレットまでとあっては生きた心地もない。家中の金を集めた後も、まだあるはずと脅し続けた例は他にも報告されており、金を出させるためには高齢者や子供にも暴行を加えるという。
 殺人に及んだ四件では物色された形跡がなかったものが一件あるが、それ以外は強盗殺人事件で、殺害手段も、射殺、金槌で殴り殺す、粘着テープで窒息、絞殺と一定せず、複数のグループによる犯行の可能性もある。盗品はコンビや被害者の乗用車で運び出されており、言葉が通じないことで、被害者は益々混乱し、犯人は苛立つという構図も、殺人にまで及ぶ暴行強盗事件となる要因のようだ。
 国内在住の中国人二〇万人中、合法的滞在者は二万二〇〇〇人とアゴーラ紙が報じているが、伯国では、中国人には商人が多く、銀行口座を持たず自宅貯金という概念も。被害届を出すことによる不法滞在発覚を恐れ、届を出さない例もあり得るが、高齢者が一人で留守番などの習性も含めた独自の文化や言語の問題も、連続強盗殺人事件の背景にあるという。
 当初こそ盗品回復を考えていた被害者達も、回が重なり、殺人まで起き始めると、再度被害に遭うことへの恐怖心が強くなり始めているという。事件のことを口にすれば犯人達の関心を惹くと恐れる中国人商人を中心に、次はわが身か、と不安な日々を過ごしている中国人社会。日本人にも誤認被害の可能性を案ずる声が出て来始めた。

817taro:2008/11/18(火) 07:46:35
ニッケイ新聞 2008年11月6日付け

伯国金融界=銀行再編で3行に=危機がもたらす新時代

 ルーラ大統領の想像とはかけ離れ、現在直面する市場の流通量不足は、二〇一〇年の大統領選を不透明で混沌とした事態へ誘いそうだと四日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。
 経済評論家や政治学者は一様に、実体経済の失速は、野党に政府攻撃の口実を与えるという。野党は、景気対策としてのPAC(経済活性化計画)維持のため、確固たる投資の継続を要求する。
 そのために野党は、社会政策の手抜きも許さない。現在の経済的混乱は〇九年、予想以上の景気減速と失業を生み出す可能性がある。一〇年の大統領選を前にして、政府の経済スタッフには言い訳は許されない。
 一九二九年に米国で生じた大恐慌は、ブラジルへ政治的インパクトをもたらし、一九三〇年革命の原因となった。危機対策に失敗したのだ。
 大統領は現実主義者だから、ルーラ人気がイデオロギーの産物ではなく、好調経済の結果だと熟知している。
 PT(労働者党)が政権継続を希望するなら、直面する経済混乱を現実主義で克服して欲しいものだと、政治学者らが願っている。国民は政党や思想に余り関心がない。

818taro:2008/11/18(火) 07:48:06
ニッケイ新聞 2008年11月6日付け

ゴルフ場=観光地の必須条件に=景勝地見学より儲かる

 ブラジルの人口は一億九千万人で、そのうち二万五千人がゴルフ人口と五日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。ゴルフはいまや観光ルートの定番となり、ゴルフ・ツアーで三百億ドルを稼いでいる。
 ゴルフ場は、観光地で錨の役目を果たす。北東伯四州の観光地では、欧米の観光客を迎えるのにゴルフ場は必須条件となっている。外国人観光客は景勝地見学よりも、ゴルフに金を落とす。
 ゴルフ産業がブラジルに定着した。ゴルフ場も上中下の三階級に類別され、無料から平日六十レアル、二百五十レアルとある。週末や祭日は、割増料金になる。
 ブラジルのゴルフは、まだ揺籃期にある。経済危機で揺れる亜国でさえ、ゴルフ場は二百八十九カ所あり、ゴルフ人口は十万人もいる。ゴルフが金持ちの娯楽になっている日本は、千三百万人が興じ、ビジネスの場所になっている。

819taro:2008/11/18(火) 07:49:20
ニッケイ新聞 2008年11月6日付け

穀物価格急落に泣く農夫達

 聖州内陸部やパラナ北部、中西伯の農夫が、経済危機で急落の穀物価格に泣いていると二日エスタード紙。小麦価格は七五〇レアル/トンが四三〇レアルで元もとれず、肥料価格も高止まりで、大半の農家が作付面積削減や農薬や肥料の削減必至。緊急融資や返済期限延長などがない限り、一、二年で爆発する時限爆弾上に座した状態だ。

820taro:2008/11/18(火) 07:50:24
ニッケイ新聞 2008年11月6日付け

東西南北

 十月二十七日以降、三六・八%の回復を見せていたサンパウロ証券市場が、五日一五時四〇分現在五・八五%の下落。英国の二・三四%、ドイツの二・一〇%下落や、米国ダウ・ジョーンズの強い下落傾向を反映したものと見られている。
     ◎
 十月末にミナス州の企業が送り、リオ市郵便局職員を驚かせたという荷物は、軍警特殊部隊(BOPE)宛ての機関銃八〇丁。州保安局は郵便での送付は命じていないというが、途中で盗まれていたら誰が責任を負うというのか。発送元の企業は兵器専門メーカーで、麻薬密売者も同社製兵器を使用というからなお恐いが、警備担当者もつけずに発送する無神経さ。もっとも、下手に警備担当者をつければ兵器だと言うようなものかも。
     ◎
 三一年前にリオ州カンポスの病院で起きた、誕生直後の女児二人の取り違え事件が十月二十八日に判明。一方のMさんが血液型から親子関係に疑問を持ったのは一七年前で、Mさん母子がもう一方の家族を探し始めたのは二月。他方のAさんは四日の会見で、「母を取り替える気はなく、家族が増えたと考えている」と発言。真相に驚いたAさんの育ての母は「どちらの娘も愛す」と。
     ◎
 先日来、病院関係の薬や機材の水増し請求や、郵便局絡みの不正の報道が続いたと思ったら、五日伯字紙は、テレフォニカ職員が、パラナや南リオ・グランデ、サンタカタリーナ各州で、ブラジル・テレコン職員に取り入って暗証番号を盗み、システム侵入後に請求書改ざんなどの手口で、ブラジル・テレコンに多大な被害を与えたと報道。それでなくても消費者保護センターへの苦情最多のテレフォニカが犯罪にも荷担とは。

821taro:2008/11/18(火) 20:04:46

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2008/11/18 09:09 KST
李大統領、ブラジルとの融合経済協力体制構築を提案


【サンパウロ17日聯合】ブラジルを公式訪問中の李明博(イ・ミョンバク)大統領は17日、韓国とブラジル間の経済協力案に関連し、鉱物資源とプラント産業、石油開発と造船産業、バイオ燃料と自動車・グリーン産業の3大融合協力体制の構築を提案した。サンパウロで開かれた韓国・ブラジル経済人懇談会で、韓国とブラジルの経済は相互補完性が高く、シナジー創出効果は大変高いとした上で、このように述べた。

 これは、ブラジルの鉄鉱石やウランなど豊富な鉱物資源と韓国の電力・鉄鋼・石油化学分野などプラント産業競争力を連係したパッケージ型協力事業の拡大、ブラジル深海油田と韓国の先端造船産業、ブラジルの世界的バイオ燃料技術と韓国の次世代エコ自動車開発および低炭素グリーン成長推進を結びつけ、協力案を策定しようというもの。

 李大統領は、ブラジル産バイオエタノールの使用が可能なフレックス燃料車は、韓国が協力できる有望分野の1つだと説明した。特に、共同研究完了以来、停滞している韓国・南米南部共同市場(メルコスール)間の自由貿易協定(FTA)交渉を迅速に進め、経済協力関係を1段階格上げしていくべきだと強調した。

 また、今回のブラジル訪問を機に、両国の実質的な融合協力と企業投資促進に向け、韓国・ブラジル産業協力委員会を設立する考えを示した。これに向け、両国企業の相互進出を支援し、韓国・ブラジル産業協力基金と産業協力センターの設立を前向きに進めると明らかにし、ブラジル企業の積極的な韓国投資を求めた。

 一方、この懇談会で李大統領は、ブラジル高速鉄道事業への参入要請を受けた。韓国は高速鉄道について最高の経験をもち、技術も優れていると述べ、積極的な参入を期待すると答えた。

822taro:2008/11/19(水) 07:52:51
ブラジルのトレーダー、取引所で胸撃ち自殺図る

 [サンパウロ 17日 ロイター] サンパウロの商品先物取引所の立会場で17日、トレーダーが自分の胸を銃で撃つ事件があった。自殺未遂とみられている。
 同取引所によると、トレーダーは同国銀行大手イタウ<ITAU4.SA><ITU.N>の証券部門に所属するパウロ・セルジオ・シウバさん(36)で、後場に胸を撃った。危篤状態で病院に搬送された。
 事件後も取引は継続された。銃がどうやって取引所の金属探知機をすり抜けたかは不明。
 世界的な信用危機の拡大を受けて、ブラジルの金融市場はここ数カ月間にわたって打撃を受け、投資家や企業などに大きな損失が出ていた。

823taro:2008/11/19(水) 08:00:42
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け

自動車ローン=伯銀が40億レアルを注入=融資難で売上急減=「産業のシンボル」が危機に=GMは希望退職を募る

 ブラジル銀行は五日、金融危機による信用収縮で資金繰りが悪化する自動車ローンの専門金融機関に四十億レアルを供給する意向を表明と六日付けエスタード紙が報じた。米国では、金融機関の救済に続き「産業のシンボル」ともいわれる自動車産業の救済が浮上している。ブラジルでは十月、前月比一一%減となった自動車の売上を回復するため、低利長期の特別融資を十一月と十二月に注入する見込みだ。
 自動車の売上が急減したことで車両組み立て企業は、年末予定の集団休暇前倒しを実施している。GM工場は、希望退職者も募り始めた。
 ブラジル銀行の金融支援については、十月三十日以来、自動車企業と政府の間で詳細の打ち合わせが行なわれていた。自動車ショーに出席したルーラ大統領が声明を発表した、自動車産業への支援が具体化したことになる。
 金融危機で資金繰りが悪化、自動車ローンに支障を来たしていた。自動車企業は、ブラジル銀行の支援で二・三カ月を持ち堪えると見ている。その間に金融危機の山場も見えると考えている。
 自動車ローンの金融機関は、ブラジル銀行の預託金割引を狙っている。預託金割引が金融市場に還流していないと批判されたが、後手ながら一部は自動車ローンで資金不足を補い始める。
 自動車協会(Anfavea)の報告によれば、自動車販売の七〇%がローンによる。金融危機前は入金なしの七十二回払い、毎月売上の記録更新であった。それが十月、ピタッと止まった。
 十月末、自動車ローンの金利は、二〇%から三〇%へ引き上げ。決済期限は、三十六カ月から四十二カ月。入金は五〇%を要求する有様。折角のローン強化支援も、自動車産業の問題解決には至らないようだ。
 自動車組み立て企業は今後半年、回復の見込みはないとして減産を検討。GMは、サンカエターノ・ド・スールとサンジョゼ・ドス・カンポスの二工場で希望退職による人員削減も始めた。
 GMは四月、一千五百人を新規採用し、三部制にしたばかりだ。フル生産時代は僅か五カ月で終わった。FordやFiat、VOLKSも操短を発表、残業を中止。〇八年にいき込んでいた昨年比二七%増の売上は、はかない夢に終わったようだ。

824taro:2008/11/19(水) 08:04:43
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け

自然保護は破壊に優る=共存することで受ける益=正しい知識が参加を促す

 一九八八年に凶弾に倒れた森林保護運動家シッコ・メンデス氏ら提唱の「存続中の森林は、破壊されたもの以上に価値がある」という主張を実体験する人達がおり、環境投資も増加、と六日のエスタード紙が報じた。
 一例は、大聖市圏の水供給源のカンタレイラ・システム。ミナス州の人口二万四〇〇〇人の町を水源地とする川の水質と水量は、地域住民の協力を得て始めて維持できるが、国家水資源庁(ANA)や非政府組織と市役所とが協力する企画では、協力者への経済的支援で、水質や水量の維持、回復とともに、住民が経済的に潤っている。
 大西洋沿岸森林地帯にありながら、森林伐採や牧場造成などが進んでいた同地域では、川の流れに沿う地域の土地を囲い、一五九レアル/ヘクタールを毎年払うという条件で協力者募集。協力者増加で環境保護法違反が減り、協力者も牧畜での一二〇レアル/ヘクタール以上の増収だ。
 また、柵で囲った土地には自生していたはずの種類の木を植え、土石流や洪水を防ぐ溜池を作った後は、ゴミの処理場やごみ収集システムの構築という。ポッソス盆地の環境保護のための投資額は一二〇万レアル。柵設置後一月で水源の水量が増えたという所もあり、結果が出始めている。
 「水源枯渇や水質汚濁発生後に原因を調査し、対策をとるより、効果的で廉価」とANAディレクターは言うが、伐採地への植林や、二日フォーリャ紙の報じたチエテ川上流での魚孵化、育成ならびに放流プロジェクトのような事業も、環境保護や回復の重要な一面。
 ちなみに、一ヘクタールに牛一頭といわれる牧場は、伐採地を焼き払うだけで一一〇トンの炭酸ガス排出。牛一頭飼育で排出される炭酸ガス総量一六五トンを、小型車で一万キロ走行時の炭酸ガス(一トン)と比べると、破壊効果は甚大だ。
 その他、アクレ州で古来のゴム製法回復でタイヤ用ゴム供給の何十倍の利益を生んだ企画や、先住民が使う樹液で作る顔料商品化など、自然と共存し、古来の知恵を活かした生活拡大ともいう。
 一方、利益の一部を自然保護資金とするタイプの投資ファンドを開発した銀行は、貯蓄以外のプラスαが人気を呼び、売れ行き好調と。世界的な環境への意識の高まりの中、リサイクルや、緑のファンド利用も市民が参加できる環境対策だ。

825taro:2008/11/19(水) 08:05:17
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け

外資=10月に46億ドル国外へ=為替政策変更以来の出超

 国際的な金融危機の影響を受けてブラジルの証券市場は十月、過去十年で最高の四十六億三千九百万ドルが引き揚げられ、先行きが案じられると六日付けエスタード紙が報じた。
 中銀発表によれば、政府が一九九九年一月に為替政策を変更し、完全自由変動相場制移行に踏み切って以来の出来事という。政策変更当時は、レアルが大幅に切り下げられた形となり、八十五億八千七百万ドルも引き揚げられたことがある。
 投資家は十月、ブラジルでの投資リスクを警戒して一斉に資金を引き揚げ、母国へ持ち帰った。それに、多国籍企業の利益送金や配当金の送付が加算した。これを資本市場の流動現象と呼んでいる。総額では六十二億四千九百万ドルになる。
 さらに貿易赤字が、外貨収支に重荷となってのしかかった。資本収支や貿易収支を総合すると、僅か十六億千万ドルの黒字に留まった。これだけでも寂しいのに、もっと悪い事態を覚悟する必要がありそうだ。
 中銀のデータによれば、証券市場から引き揚げた外資は大きい。計画的な先物の売り逃げがあったらしい。証券市場は、もはや資金調達の場所ではなくなった。
 為替業者の見方によれば、十月は最悪の月であったようだ。関係者には「暗黒の十月」が、峠という観測がある。しかし、昨年も十一月が峠と思った後、ベアー・スタンス銀行が経営危機に陥った。米金融危機は底の深さが測り難いため、いつまた悪化するかはまだ分からない。
 ブラジルでの外貨動向には、外的要因の他、二〇一〇年の大統領選の行方が影響する可能性があると関係者が警告。大統領選をめぐるロウセフ官房長官とセーラ知事の発言や、債務不履行の発生、所得と雇用の状況などで、〇九年の外貨動向は変化する。

826taro:2008/11/19(水) 08:06:03
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け

ノッサ・カイシャ=64億Rで売却合意=大型銀行合併で有利な影響

 セーラ聖州知事とマンテガ財務相は五日、聖州立貯蓄銀行(ノッサ・カイシャ)のブラジル銀行への売却価格は、六十四億レアルをベースとすることで合意と六日付けフォーリャ紙が報じた。残るは、ルーラ大統領の裁可待ちのみとなった。
 買収が正式に成立すると、ブラジル銀行の資産は四千七百億レアル。まだイタウ・ウニバンコより、千五十億レアル少ない。ブラジル銀行はさらに、サンタカタリナ州立銀行と首都のBRB銀行の買収交渉に入る。
 市場関係者の話では、イタウとウニバンコの合併が、ノッサ・カイシャの売却価格を引き上げたという。相場は、総資産三十一億九千八百万レアルの二倍と見ていた。
 有利な取引をしたのは、レアル銀行が資産の三倍でサンタンデル銀行へ売却された例がある。金融危機が発生する前だから、時期もよかった。

827taro:2008/11/19(水) 08:07:13
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け

WTO輸出ランク=伯国が24位に後退=EUの小国並みで停滞か

 世界貿易機関(WTO)は五日、二〇〇七年度世界各国の貿易ランキングを発表し、往年はベストテンにあったブラジルが、二十四位へ大きく後退と六日付けエスタード紙が報じた。
 金融危機とコモディティ価格の下落で、ブラジルの輸出が困難な時期にあるのは分かるが、オーストリアやスイス、スエーデンなどの小国と肩を並べたことを不可解としている。
 〇七年の経済成長率(GDP)五・五%から見て、ブラジルは〇八年を六%とWTOが予想していた。それが二〇〇八年のGDPを三・五%へ下方修正したことで、低率経済成長国へ仲間入りしたことを奇異とした。
 ブラジルの〇七年度輸出の増加が、メルコスールの平均以下だ。BRICsの中でも最下位。WTOはブラジルの国内消費が低調で、コモディティの国内価格をも引き下げたと見ている。

828taro:2008/11/19(水) 08:08:29
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け

CEFも企業資本参加に意欲

 連邦貯蓄銀行(CEF:カイシャ・エコノミカ)のマリア・コエリョ総裁は、暫定令四四三
が与えたチャンスによる企業資本参加に意欲を燃やした。特にゼネコンへの資本参加やリ
ース会社、投資銀行、証券会社、ローン会社の社債購入に積極的に参加するという。

829taro:2008/11/19(水) 08:09:51
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け

北東伯で旱魃の被害深刻

 北東伯の一部では、一〇カ月も雨が降らず、バイア州の一二二市などで旱魃の被害が深刻化。地域によってはトウモロコシが全滅し、フェイジョンも八〇%減収。水不足で死ぬ家畜も出始め、牛乳生産も四〇%減ったという。〇七年八月以降まとまった雨が降らないタンキーニョ市では、全ての貯水池が枯れ、軍による給水だけが頼みの綱。

830taro:2008/11/19(水) 08:13:10
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け

東西南北

 米国のオバマ次期大統領に、ルーラ大統領が、「リーダーシップと、希望は恐れを超えるという確信を持つ人物」との賞賛と、伯米の関係親密化を望むメッセージを送信。一方、学生の八八%が黒人系の聖市のUnipalmaresでは五日夜、世界中の黒人はこの勝利を祝うべきとし、風船を放ったりして人種主義の壁を超えたオバマ氏勝利を喜んだ。伯人も黒人もなく、国民が一丸となって国作りをというオバマ氏の呼びかけは、同じ人種の坩堝である伯国にも当てはまる。
     ◎
 聖市のビエンナーレ会場に素っ裸で立ち、来場者から貰う物だけで二週間過ごすとアピールした三五歳の芸術家。五日の新聞はアピール直後にシャツと水をもらい、なお立ち続ける写真を掲載したが、六日は、パンツとシャツを身に着け、貰い受けた品々を並べた横で胡座をかいてパンを食べる写真。来場者の一人にリンゴをプレゼントしたともいうが、公共の場でこの手のアピールが出来るとはさすが伯国。
     ◎
 六日付けフォーリャ紙によると、聖州地方医師協議会実施の最終学年生向けテストで不合格となった学生は六一%。〇五年の三一%の倍だ。基礎となる内科知識で半数以上が答えられなかったのは結核診断法。受験生の半数以上合格は、サンパウロ連邦大、サンタカーザ医科学大、サンパウロ総合大の三校のみ。
     ◎
 パラナ州クリチバで、三日夕方から行方不明となっていた九歳の少女の絞殺死体が、五日未明にバスターミナルに放置のカバンから発見された。性的暴行の跡もあり、警察はカバンにあったシーツの出所捜査と、バスターミナルの防犯カメラや少女のコンピューターの分析を急いでいる。

831taro:2008/11/20(木) 07:38:12
貧困層を対象に無料美容治療、ブラジル

【11月19日 AFP】年間を通しビーチが楽しめ世界で最も魅惑的な都市の1つとされる、ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)では、あるプログラムのおかげで「パーフェクト・ボディ」を求める動きが貧しい人びとの間でも広まっている。

 この1週間ほぼ毎日、市街地を取り囲むように広がるスラム街からやってきた貧しい人びとが、ある革新的な医療施設の前に行列をつくっている。普通なら食べ物を手に入れることや職を見つけることを考えているはずの人びとの夢をかなえてくれるこの医療施設は、貧しい人びとに無料で美容治療を施してくれる。

 この医療施設では、1か月500レアル(約2万1000円)もしくはそれ以下、つまり1日あたり7ドル(約680円)しか収入がないことを証明すれば、しわ除去用薬剤「ボトックス(Botox)」やレーザー脱毛が簡単に受けることができる。

 唯一の難点は、ただでさえ少ない賃金をあきらめて、この手術を受けるために数時間、列に並んで待たなければならないことだ。毎日、午前8時から正午までに200枚の整理券が配布される。詰めかけた人びとの圧倒的大多数は女性だ。

 このプログラムは、ブラジル人形成外科医のIvo Pitanguy氏(82)によって始められたもの。Pitanguy氏は20世紀の形成外科の分野の第一人者として知られる。Pitanguy氏のスタッフや医学生らは週に1度、公共病院Santa Casa de Rioで貧しい人びとに対し、数十件に上る美容整形手術を施しているという。(c)AFP/Claire de Oliveira

832taro:2008/11/20(木) 07:54:48
ニッケイ新聞 2008年11月8日付け

経済活性化包括案=公的資金240億レアルの融資発表=伯政府は追加対策を発表=09年は4%成長と確約=「悲観論者は恥をかく」

 政府は六日、経済活性化を促し金融危機の影響を制御する数々の方策を盛り込んだ、包括案を発表と七日付けエスタード紙が報じた。主な内容は二四〇億レアル分の追加融資と、企業への納税期限の延期。この包括案は、米発金融危機のブラジル経済への影響を軽減し、来年度の経済成長四%を堅持、〇九年には五%に戻すものだとマンテーガ蔵相はのべた。
 新包括案は、〇九年度の経済成長四%を確約するので、「悲観論者は恥をかくだろう」とルーラ大統領はいう。四%達成のためにはあらゆる政策を講じて景気を支え、雇用と所得を保つとした。
 これは、経済発展審議会(CDES)に出席した企業家へ伝えた、大統領と財務相の公約だ。労組は使命として雇用の保持に努め、企業は生産と販売に勤しむべきだと宣告した。
 同案には、ブラジル銀行による自動車関連ローン会社への融資(四〇億レアル)、社会経済開発銀行(BNDES)の大企業向け運転資金や貿易のつなぎ融資(一〇〇億レアル)、中小企業向け運転資金融資(五〇億レアル)が含まれている。
 労働者支援基金(FAT)の評議委員会は、零細小企業と小農向け融資五二億五〇〇〇万レアルの拠出を発表した。さらに融資を年末までに、政府当局者と共同促進する小委員会を設立した。
 大手銀行への流通一任を排し、市場への即時流通と資金管理を政府当局が行う。同時に金融危機後、市中金利が四%高騰したことで資金コストの削減も中銀に一任せず、当局が資金流通メカニズムの研究を行う。
 ブラジルの経済成長維持という意味では、三〇%も三五%もの融資拡大は必要ないが、一五%から二〇%の拡大は必要だ、と財務相はいう。総力をあげれば〇八年の五%成長も可能であり、たとえ〇九年に四%に落ちたとしても、一〇年には五%に回復する、と財務相は楽観する構えだ。
 外貨準備高は、四〇〇億ドルを為替介入のために切り崩したが、残高はそれほど減っていない。九月十七日には二〇七九億ドルだったが、十一月四日には二〇四四億ドルになったのみ。それに加えて、FRB(米準備制度理事会)との通貨スワップ分が三〇〇億ドルもあるとの数字を公表し、メイレーレス中銀総裁は、実体経済の堅調さを知らせた。

833taro:2008/11/20(木) 07:57:26
ニッケイ新聞 2008年11月8日付け

まだまだ多い防げる死=死因1位は循環器系疾患バイク事故での死者急増

 六日に保健省発表の二〇〇五年の死因調査で、循環器系疾患による死亡が三二・二%で第一位と七日伯字紙が報じた。
 心臓や血管に関係する病気である循環器系疾患には、脳血管障害(AVC)や心筋梗塞も含まれるが、AVCによる死亡は全体の一〇%、心筋梗塞は九・四%。原因として、遺伝、飲酒、喫煙、高コレステロール、高血圧、運動不足、肥満や糖尿病が挙げられ、胸の痛み、運動中や運動後の足の痛み、血圧の変化などが兆候だ。
 一方、死因第二位のガン(一六・七%)は、女性の六五%を占める一〇〜四九才の妊娠可能期での死因の二三%を占め、二〇〇〇年の二〇・七%より増加。また、十月十八日エスタード紙に、高齢者の皮膚ガン増加の報道があったが、延命と共に、無防備に太陽光線を浴び続けたりした結果でもある。外出時間を考えるなどの工夫も必要だ。
 また、外的要因による死として統括される殺人や交通事故などの死者は、一四・五%で三位。
 殺人事件被害者は、二〇〇三年の一〇万人当り二八・六人が二〇〇六年は二五・四人に減り、三位降格に貢献したが、殺人発生率の高い中西部や北部、北東部では二位。
 交通事故死では、一九九〇年には三〇〇人だったバイクの事故による死者が、二〇〇六年には六九七〇人と急増。被害者の出た交通事故の大半はバイクが絡み、一五〜三九歳の被害者が多い。
 殺人や暴力などの外的要因死では黒人系の青年男子が被害者となる傾向があるというが、パライバ州では黒人が殺される率は白人の九倍という驚くべき数字。白人と黒人の殺害率がほぼ同じというのは、パラナ州のみ。
 死因四位は呼吸器系疾患で一一・一%、五位は内分泌系や栄養に関する病気で六・一%。一九三〇年には一二%だった循環器系疾患が増え、当時四六%だった感染症が五%に減るなど、死因も社会の動きを反映するが、機械化されたストレス社会、農業や食生活の変化で従来とは違う病気の増加など、間接的な外的要因も様々だ。
 日本ほどではないだろうが、株価の変動が激しい時や月曜日に心筋梗塞多発など、肉体的健康は精神的な健康とも密接につながる。人口比では少数派の男性が死者に占める割合が高いのは、外的要因の死者が多いからだけではないようだ。

834taro:2008/11/20(木) 07:58:19
ニッケイ新聞 2008年11月8日付け

G20金融会議=発言力増強望む伯国=新ブレトン・ウッズ体制で

 EU委員会のラガルデ仏財務相は六日、聖市開催のG20金融会議で、ブレトン・ウッズ体制改革に関するEU案に合意を求める意向と七日付けエスタード紙が報じた。伯国は、金融危機を克服するための新世界金融秩序において、発言力を増す交渉を会議の中でしていくと見られている。
 ブレトン・ウッズ体制とは、連合国側が一九四四年に米国で開催した会議で決定した国際金融システムのこと。国際通貨基金(IMF)、国際復興開発銀行 (IBRD)を設立し、この二機関を中心に、ドルを基軸通貨とする多角的な世界貿易体制を目指し、為替相場の安定が計られた。
 同財務相は、聖市開催のG20金融会議で討議された決議内容を、十一月十五日のワシントン首脳会議へ提出する。八、九日開催のG20金融会議にはIMFのカーン専務理事も出席する。ワシントン会議は、今回の米金融危機の再発を防ぐためグローバル金融の一律化を論じるのが目的。
 同相はEU委員長のサルコジ大統領代理として八日、ブラジルを訪れた。同相は金融システムに携わる銀行や保険会社などを管理する統轄機関へ、厳しい会計制度や登録制度、リスク格つけ制度のチェック要求を容認するかを打診する。
 ブレトン・ウッズ体制が時代の変遷に追いつかないため、根本的な改革が必要になった。この機会に新ブレトン・ウッズ体制を再構築する考えのようだ。
 制度や機構の改革ばかりでなく、投資家が納得する金融システムの透明性も必要。タックス・ヘブンとヘッジファンドのような無統制な金融市場オペレーターとの関係は、国際法の整備問題もあり放置状態にあった。
 EUの改革案は、オバマ新米大統領を視野に入れたものだとの話もある。金融危機が表面化して以来、米国の金融市場や経済システムは機能不全に陥っており、適切な対処策を打ち出せないままだ。
 「早急に、世界の金融市場を管制下に置く必要がある」というEUの論調は日々強まっており、今回の会議を機会に、欧州主導で危機を乗り切ろうする意気込みが伺えるようだ。
 BBCブラジル七日付けによれば、開催国である伯国は新興国を代表して、新世界金融秩序の意思決定に、新興国の声をより強く反映させる仕組みを作ることを、この会議で求めるつもりだ。

835taro:2008/11/20(木) 07:59:18
ニッケイ新聞 2008年11月8日付け

労働省Rais=卵を産む鶏は高校卒=低学歴の求人が年々減少

 労働省は六日、〇七年度の高学歴と高級技術者の雇用は七%増で好調だが、文盲と小学校卒の低学歴層の求人が年々減少としたことを七日付けエスタード紙が報じた。
 全国調査で見ると、一番求人が多いのは、高校卒で一一・六九%。続いて大学卒の一〇・七五%、大学中退の五・三二%、高校中退の五・〇八%、小学校卒の三・八四%。以下は僅少。
 高校卒の求人が、大学中退より多い。高校卒は、大学卒に比較すると能力的に劣るが、低学歴より中級専門職をこなす。今後雇用への金融危機の影響は多少あるが、社会問題になるほどではないと労相はいう。
 ブラジルの消費市場はEUのそれより規模が大きく、国際的混乱の影響を消化できると労働省は踏んでいる。

836taro:2008/11/20(木) 08:00:35
ニッケイ新聞 2008年11月8日付け

花形企業が続々没落=金融危機で株式は紙屑に

 かつてはマンション建設の花形企業とされた、パリゾット家一族のInPar建設株が金融危機で九三%も暴落、新しい有力出資者または事実上の新経営者を迎えることになったと七日付けエスタード紙が報じた。
 同建設会社の救済にクレジット・スイス銀行の紹介で、投資家や投資銀行が資本参加を検討している。交渉がまとまれば、十五日以内に発表となる。同社株は現在、紙くず同様だ。
 InParと同じような資産状況にある建設会社は多い。発行株は殆どを公開し、自己資本は僅少に過ぎない。運転資金は底をつき、銀行の借金だけが残った。しかも短期の融資で、決済期限が迫っている。

837taro:2008/11/20(木) 08:01:36
ニッケイ新聞 2008年11月8日付け

東西南北

 聖市ヴィラ・マダレナ地区で六日朝、子供達を学校に送り、帰宅したサンパウロ連邦大学の女性教授がバイクに乗った二人組に襲われた。犯人は車から降りようとする被害者に発砲後、即座に逃走。頭に三発を浴びて即死した被害者は心理学者で、ガン患者への精神的ケアなども担当。警察では何者かに頼まれた犯行と見ているが、恨みをかうような人物ではなかったという。七日の葬儀には四〇〇人が参列した。
     ◎
 聖市を中心にメトロポリタン交通網の構築と共通のビリェッテ導入が検討されているが、そんな期待を裏切るかのように六日に二度の波状スト。聖市南部の七〇路線を動かすバス会社職員四人の解雇が原因で、三時から六時半、一四時から一五時半の二度の運行停止。朝だけで一一万人に影響が出たというが、朝の運行開始直後は、バス停には人、道路にはバスや車の長い列が出来ていた。
     ◎
 プロヴィデンシアの丘の三青年死亡事件が起きたリオ市で五日、兵士による暴力事件が再び起きたと七日伯字紙が報道。大麻を吸っていたとして五日に捕まり、五人の兵士から暴行、虐待を受けた青年は一六歳で、殴られ、ショックガンをあてられた他、酸を浴び、顔や背中、手足などの広範囲に一度から二度の火傷をおって入院中。失明の恐れもあるという。
     ◎
 北東伯では旱魃だというのに、南東伯、南伯では、雨による被害の報告が続いている。聖州では、立ち木が倒れて車や家屋損壊やヒョウによる家屋損壊などの報告が出ているが、必要なところに必要なだけ降るというのは無理な注文。今回の天災の元となった強い風を伴う雨は、アマゾン地方からの湿気のせいと言うのも皮肉だ。

838taro:2008/11/20(木) 08:02:17
為替レートと株価


《ドル相場4・13%下げ 株式指数も0・57%下げる》



 十四日のサンパウロのドル相場は四・一三%下げの、R$二・二七〇で引け値。開場から下落していたが、午後から中央銀行の介入で四日連続の高騰に歯止めをかけた。週間為替レートは五・〇九%の高騰だった。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万五七八九ポイント、〇・五七%下げ。出来高はR$三〇億。週間株価指数は二・三%の下落だった。

 サンパウロ株式市場は開場後、株価が上昇し一時一・九%まで上がったが、またもウォール街の変動に同調し、マイナス二・六%まで下落。閉場間近で下げ幅を減少させた。



2008年11月18日付き

839taro:2008/11/20(木) 08:02:54
G20、IMF機能強化推進 必要な金融規制・監督 国際金融システムの安定化図る
 米国ワシントンで行われた先進国、新興国など二十か国・地域(G20)の首脳による「金融サミット」は十五日午後、金融規制強化や国際通貨基金(IMF)などの機能強化を求める四十七の項目を盛り込んだ首脳宣言を採択し、閉幕した。



《保護主義の警戒感も》



 十四、五の両日行われた「金融サミット」では、各国代表が財政出動や金融緩和に取り組み、金融システムと世界経済の安定を図ることで合意。二〇〇九年三月までに実地すべき二十八の具体策と、中長期的に取り組むべき十九の課題を明記した行動計画を採択した。その進捗状況を確認するため、来年四月末までに次回サミットを開催することも決定された。

 首脳宣言では、危機の原因を「いくつかの先進国の規制当局が金融の技術革新についていけなかった」と分析。先進国の金融当局などで作る金融規制の研究機関「金融安定化フォーラム」(FSF)をグローバル化、規制を調和する計画を目的に、新興国も参加するよう求めた。

 また、新興国や途上国への危機波及を食い止めるため、IMFなどの国際金融機関に十分な財源を確保したり、危機を未然に防ぐ機能を強化したりする必要性も指摘された。今後、国際金融機関での新興国の発言力を拡大する方針でも一致した。

 金融システム安定のために、各国が「必要なあらゆる追加的措置に取り組む」ことも明記し、財政出動による内需刺激策や金融政策の重要性が強調された。

 金融規制の強化を求める欧州と、反対の立場をとる米国との隔たりについては、最終的に米国が譲歩。宣言には「すべての金融市場、商品、参加者が適切に規制され、監督の対象となる」との表現が盛り込まれた。

 国境を越えて活動するヘッジファンドを各国の規制当局が監督する方針や、証券化商品に甘い格付けをして危機を拡大させたとされる格付け会社に対し、各国当局が立ち入り検査などを行う登録制の導入が決議された。

 今回の宣言は、これまでの首脳会談以上に内容が充実したものとなった。会談後ブッシュ米大統領は、「大成功だった。二十一世紀の原理にかない、なおかつ改革の本質を失わない調整が出来た」と語った。

 「金融サミット」に参加したのはG8参加国(日本、米国、ドイツ、カナダ、フランス、イタリア、イギリス、ロシア)と、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、中国、インド、オーストラリア、インドネシア、サウジアラビア、南アフリカ、韓国、トルコ、EU(欧州連合)。オランダとスペインはEU代表として参加した。

 米国が金融規制で譲歩したことを受け、宣言には米国が重視していた「保護主義への警戒」という要素が盛り込まれた。金融危機と世界的な景気悪化の影響で保護主義が台頭しかねないことから「今後一年間、投資・貿易に対する新たな障壁や輸出制限を設けない」と明記。世界貿易機関(WTO)における新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の年内大枠合意に向けて努力することで一致した。



2008年11月18日付き

840taro:2008/11/20(木) 08:03:37
新情勢迎えた世界経済 ルーラ大統領G20を高く評価
 「金融サミット」に参加したルーラ大統領は、G20が決議を満場一致で可決したことを高く評価し、「世界の歴史に残る一日だ」と語った。

 金融危機後、「各国代表は謙虚を煎じた茶を飲んだ」と語り、各国が団結すれば全ての問題は解決すると強調した。

 サミット終了後、大統領は「世界の金融情勢は新たな時代を迎えた」と語り、「半年前には世界金融の改善や新多角的貿易交渉(ドーハラウンド)をG20が満場一致で決断するなど想像できなかった、今やG8は社交場。このG20の政治力を無視して世界経済を決断するなど論理に反する」と付け加え、自ら要求していた金融流通のコントロールが金融安定化フォーラム(FSF)の新興国の参加という形で可決されたことを喜んだ。

 米国の一兆五千億ドルの公的資金の投入については、「アメリカとヨーロッパの政治に根本的な改善が必要。資金を投入しても、末端まで行き届かなければ意味が無い。最終的に消費者に届いた金額は二億五千万ドルしかならない。先進国が解決するのが金融危機の長期化を回避する最良策」と語った。



2008年11月18日付き

841taro:2008/11/20(木) 08:04:24
700種類以上の楽しみ 第2回市民スポーツ競技大会


 【サンパウロ】サンパウロ市は十五日から十六日にかけて、「第二回市民スポーツ競技大会」を行った。

 パカエンブー競技場をはじめ、インテル・ラーゴス自動車競技場、ビラ・ローボス公園など市内三百八十三の会場で、サッカー、水泳、自転車競技など七○○種目の競技が行われた。

 十五日午後二時から二十四時間にわたって行われた同大会は、昨年と比べて競技数が倍増。聖市民の名物イベントとなりつつある。

 歴史的地区のセー広場で夜間のカート競技、チエテ川ではプロ選手によるボートレースなども行なわれた。

 さらに、 モーターバイク、ラフティングやウエィクボード、バンジージャンプなどの、アクロバット競技もあった。

 自転車競技広場では、手軽なアクロバット競技やマジック・ショー、サーカス、スケートボードやローラー・スケートなどの若者向けの多彩な種目が行われ、好評を博していた。



2008年11月18日付き

842taro:2008/11/20(木) 08:05:06
指定保護林の管理対策に 政府予算R$790万国内49か所に


 連邦政府は十三日、アマゾンを中心とした全国四十九か所にわたる自然林保護対策を打ち出し、保護管理予算としてR$七百九十万を計上した。

 カルロス・ミンク環境相は、これによりおよそ四万家族が何らかの恩恵をうけ、諸地域にできるかぎりの自然保護対策を実施し、ゴム液やカジューの実採集などの労働をも可能にするとしている。

 見積予算の内訳は、アマゾン保護地区プログラム(Arpa)にR$三百二十万、国連機構プログラムにR$二百三十五万、団体連合にR$二百三十三万。

 しかし、アマゾン地域の百七箇所の指定自然保護林のうち、具体的な対策が検討されたのは、わずか二十一か所のみであったことから、これまであまり具体的な対策がなされてこなかったアマゾン地域がもっとも難しいであろうと考えられる。

 政府が目的とすることは、再生がうまくいった単小地域を増やしていくだけでなく、今後も一単位ごとの伐採許可の拡大を防止していく。それが確実な計画実施につながるとしている。



2008年11月18日付き

843taro:2008/11/20(木) 08:05:50
大量の改造銃製造 ミナスの片田舎で農業者逮捕


 【ベロ・オリゾンテ】十三日、ミナス州南部の小村で農業者のペードロ・ジョゼー・シルバ(五七)が、銃器改造と銃砲違法所持で軍警察に逮捕された。

 警察はこの日、環境監視警察を装って宅地内に入ったところ、回転銃、カービン銃など二十丁以上の銃砲を発見。その場でシルバ容疑者を逮捕した。

 警察の取調べに対してシルバ容疑者は、全部自分のものでなく、暇に任せて修理を頼まれていたと否定。一つは自分のものだが、他は小さな部品を交換するように修理を頼まれたものばかりだと主張している。

 捜査にあたった軍警のジェフェルソン・ヴァレーリオ中尉は、個人としての所持制限数を越えた銃砲所持許可と個々に銃火器登録がなければならない。すべて彼自身のものであってもすべて所持登録証を持っていなければならないのにそれがなかった。仮に修理を頼まれたとしても、銃火器修理工場としての国家銃火器弾薬管理局の認可の無許可違反としている。

 ムザンビーニョ署のシルビオ・セルジオ・ドミングネス署長によると、保釈不可の部類の重犯罪にあたり、四年から八年の実刑は免れないだろう、とのコメントしている。



2008年11月18日付き

844taro:2008/11/20(木) 08:07:07
軍警と麻薬密売人が市街戦 リオ北部住民も犠牲に、犯人6人死亡
 十五日、リオ・デ・ジャネイロ市チジュッカ地区にある第六軍団軍警によれば、マカコの丘地域で麻薬密売人との銃撃戦で、進発の際に確認された四遺体の他にさらに二遺体が確認された。この銃撃戦で死者が六人に上った。

 この日午前五時三○分、マカコの丘とサンジョアンの丘地域を包囲した軍警が、第三軍団兵の援助をうけながら丘に向かって進発を開始した。そのとき密売人グループがマカコの丘へ逃れようとして軍警官に向かって発砲し、銃撃戦がはじまった。

 その後、アンダライ病院での取材で、犠牲者の一人はクレウザと呼ばれる七○歳の女性が頭に流れ弾を受けて、救急病院の手術室に運ばれて間もなく亡くなった。他の五遺体については、身元不明。さらに六人の負傷者が搬送され、手当てを受けている。その中には、銃撃戦で二人の未成年者をかばった警官一人も含まれている。

 先週は、リオ・デ・ジャネイロ市全体が騒然とした一週間だった。

 去る十一日には、リオ市東部ジャカレパグア区にあるシダーデ・デ・デウス・スラムでも二人の麻薬密売人が銃撃戦で死亡している。

 事前捜査していた二〇丁の銃砲器を押収するため、軍兵が密売秘密結社に進発した折には、二日間にわたり学校を休校したりした。

 また十二日には、市警がコパカバーナ地区にあるパヴォン・パヴォンジーニョ山腹を包囲して銃撃戦になり四人の死亡者がでている。そのなかには同じスラムに住む、犯罪にかかわりのない一人の住民が犠牲になっている。さらに市内北部のコレジオ区にあるパラ・ペドロでの軍警の捜査では、二人が死亡している。



2008年11月19日付け

845taro:2008/11/20(木) 08:07:52
世界市場規約維持を ルーラ大統領、声明を発表


 十五日、ルーラ大統領はG20首脳会議で、世界的に広まりつつある金融危機から脱却を目指すために参集された各国首脳の注目するなか、多国間の代議制再建とファイナンス制の合法性などの見直しが必要であるとしながらも、G20世界市場規約の維持を支持する声明を発表した。

 ルーラ大統領はワシントンのホワイト・ハウス前の広大な会場で、ブラジルは決して国家の成長活動を放棄しないし、そのためには、PACにおける持続的活動を維持しなければならない、と強調し「我々がいま必要とすることは、生産力を拡大させ、雇用を増大させることのほかに、社会的に包括的な対策をうちだすことである」と、スピーチした。

 ルーラ大統領は、経済活動における生産部門での活性化は、雇用面の維持に通じるため、市場規約の必要性を強くくりかえし力説し、さらにブラジル国の歳入にふれ、国内経済危機の克服には国内需要を拡大させなければならない、と述べた。

 ホワイト・ハウスにおける会議に出席する直前に大統領は、G20はポリシーによる本来の特典を含む「正規な規定」が必要であると、言明し、「G8にはもうすでにその条理は認められない。なぜならグロバリゼーションの中で経済危機として受け止めるならばなおさらだ」と語り、「各国首脳がこのことについては十分理解することによって、危機をもっとすばやく抑えることができる」と加えた。



2008年11月19日付け

846taro:2008/11/20(木) 08:08:28
為替レートと株価
《ドル相場0・30%上げ 株式指数は0・20%下げ》



 十七日のサンパウロのドル相場は〇・三〇%上げの、R$二・二七七で引け値。日本経済が2四半期連続で後退したとの発表が投資家らに影響を及ぼした。日本経済の七月から九月の後退は前年度に比べ〇・四%下がった。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万五七一七ポイント、〇・二〇%下げ。出来高はR$三八・八四億。一時、米国工業の生産が三・七%減少した九月に対して十月は増加に転じたため株価は一・三%まで上昇した。その後の下落に専門家は「投資家らは金融問題がまだ解決していないということに気が付いたため」と語った。

 海外市場はマイナスが続いているため、景気回復にはまだ時間がかかりそうだ。



2008年11月19日付け

847taro:2008/11/20(木) 08:09:05
東北伯地方、深刻な旱魃に バイア州126都市が緊急事態宣言 農業や牧畜への被害予想つかず


 十六日のグローボ紙に掲載された四人の合同取材レポートによれば、テレジーニャ、マセイオ、フェイラ・デ・サンターナなど東北伯各地のセルタネージョ(奥地の住民たちの意)が大干ばつに襲われている。



《10市は7か月間1滴もなし》



 バイア州では、すでに百二十六都市が旱魃緊急事態宣言を発した。さらに七十五市が旱魃による危険に直面している。ピアウイ州でも十都市は、この七か月間一滴の雨も降っていない。そこには、男女を問わず、子供たちも含めて一団となって、水を満たした水がめやプラスチック容器などを頭に載せる集団や隊列を組んだり、または大きな樽に水をいっぱいに満たしてロバの背中に括り付けて運んだりする姿があちらこちらに見られる。

 彼らには雨水のため池や地下水面まで掘り下げた井戸、さらに川を古木で堰きとめたため池などで、かろうじて見つけた水しかない。

 アラゴアス州でも二十五都市が緊急事態宣言を出している。約八割の都市がフェイジョンやトウモロコシの植え付け農民が多く、これらのすべてが旱魃で全滅した。

 その農業や牧畜関係の被害額はおよそ推定でR$百万に及ぶ。水不足のため学校は休校、診療所は一時閉鎖になっている。

 しかし、各地保険所には、身体中が乾燥状態になった患者や激しい下痢症状をもつ患者がひっきりなしにやってきている。当然ながら幾つかの市役所は、連邦政府に緊急救急対策として飲料水タンク・ローリー車の手配を要請しているが、いまだに何らの手もうたれていない状態だ。



2008年11月19日付け

848taro:2008/11/20(木) 08:09:53
軍警、吸引を強制 乗車を拒み、18歳の青年死亡
 十日、学生のマルコス・パウロ・ロペス(十八)がイタケーラのジョゼー・ボニファシオ区のジウリオ・フェーロ街とナジブ・ファラー・マルフ大通りの角で倒れているのが発見された。現場を見た人の話しによれば、マルコスが軍警察に薬物を吸引している現場を現行犯で捕らえられ、何か液体物を飲むように強要されていたと、いう。

 第一○三署の調書によると、通行人が街路に青年が倒れていて、救急車を呼んだが救急車がこなかった、と通報してきた。市警官が現場へ急行し、マルコスが倒れているのを発見し、バルドミーロ・デ・パウラ救急病院へ搬送したが、すでに死亡していた。

 その後、マルコスといっしょに行動していた青年の話で、PMのパトカーに乗せられようとしたとき、ものすごく強い香水の臭いがした。乗車を拒むとフラスコに入った溶液を飲むように二人に強制したのち、一台ずつ別方向へ現場から離れていった。マルコスが倒れたときは、すでにPMは現場に一人もいなかった。いまでは、PMの顔も思い出せないし、どんなパトカーだったのかも覚えていない。

 学生の遺体には外傷はないが、発見された場所にはペットボトルの空き瓶とビールの空き缶があり、被害者の母親は薬物を常用していたことを認めた。



2008年11月19日付け

849taro:2008/11/20(木) 08:10:03
軍警、吸引を強制 乗車を拒み、18歳の青年死亡
 十日、学生のマルコス・パウロ・ロペス(十八)がイタケーラのジョゼー・ボニファシオ区のジウリオ・フェーロ街とナジブ・ファラー・マルフ大通りの角で倒れているのが発見された。現場を見た人の話しによれば、マルコスが軍警察に薬物を吸引している現場を現行犯で捕らえられ、何か液体物を飲むように強要されていたと、いう。

 第一○三署の調書によると、通行人が街路に青年が倒れていて、救急車を呼んだが救急車がこなかった、と通報してきた。市警官が現場へ急行し、マルコスが倒れているのを発見し、バルドミーロ・デ・パウラ救急病院へ搬送したが、すでに死亡していた。

 その後、マルコスといっしょに行動していた青年の話で、PMのパトカーに乗せられようとしたとき、ものすごく強い香水の臭いがした。乗車を拒むとフラスコに入った溶液を飲むように二人に強制したのち、一台ずつ別方向へ現場から離れていった。マルコスが倒れたときは、すでにPMは現場に一人もいなかった。いまでは、PMの顔も思い出せないし、どんなパトカーだったのかも覚えていない。

 学生の遺体には外傷はないが、発見された場所にはペットボトルの空き瓶とビールの空き缶があり、被害者の母親は薬物を常用していたことを認めた。



2008年11月19日付け

850taro:2008/11/20(木) 08:11:01
日本酒をブラジルに輸出へ 天童市の出羽桜酒造

 出羽桜酒造(天童市)が初めてブラジルへ日本酒を輸出することになった。19日、現地での販売元となる高級和食レストランの代表らが同社を訪れ、製造工程などを視察した。代表らは繊細な酒造りと日本酒の奥深さに感銘を受けた様子で、「豊かな香りと味わいは人気を集めるだろう」と話した。

 訪れたのは、ブラジル・サンパウロで和食レストラン「KINOSHITA」を経営するマルセロ・フェルナンデスさんと、同店の酒ソムリエの稲生千里さん。サンパウロでは日系人や現地富裕層などを中心に日本食の人気が高く、600を超える和食店がある。フェルナンデスさんは日本酒の魅力について「水のように透明ながら、豊かな香りと深い味わいがある」とし、現地ではまだ知名度が低いものの、「日本酒が持つ文化も興味をかき立てる」と語った。出羽桜の酒造りでは、特に低温貯蔵の取り組みを評価し、現地でも採用する考えを示した。

 今回は「桜花吟醸」を約200リットル輸出する。出羽桜では「現地での販売価格は日本の3、4倍になるので、どれだけ富裕層に受け入れられるかが鍵」とし、今回をスタートにブラジルへの輸出量を増やしていくという。出羽桜の輸出先は、今回で22カ国目となる。

851taro:2008/11/20(木) 20:11:49
解雇の波、日系人にも打撃

2008年11月19日

雇用不安の深刻化は、県内で働く日系人にも暗い影を落としている。秋口から職を失う人が続出している一方、生活基盤が日本にでき、働き口がなくても簡単に帰れない人がいる。日系ブラジル・ペルー人が集まる真岡市を歩いて聞いた。(才本淳子)

 真岡市は人口に占める外国人の割合が約5%と県の市町で最も高い。約3600人いる外国人の7割は日系を含むブラジル人とペルー人だ。市内に集まる自動車関連工場で働く人が多い。

 同市内のハローワーク真岡。定期的に外国人専用の窓口が開かれている今月中旬のある日は23人が相談に訪れた。1日の相談者は前月と比べ倍近くになっているという。
 その一人、日系ペルー人3世の男性ヤマダ・マルコさん(45)。派遣社員として市内の自動車部品工場で1年半働いてきた。だが、同じ日系ペルー人やブラジル人など約50人と共に9月初めまでで契約が打ち切られた。それ以降、約2カ月間、マルコさんは職を探し続けているが、まったく見つからないという。

 真岡市に10年前から住み、あれこれパートで仕事をしていたという日系ブラジル人3世の女性、キワキ・マルタさん(42)。勤めていた弁当のおかず詰め工場のパートも9月で解雇された。「こんなに仕事がないのは初めて」と嘆く。ハローワーク担当者は「何とかしたいが日本人にも求人がない現状。外国人の求人はゼロに等しい」と話す。

 主に日系ブラジル人を製造業に派遣する真岡市の人材派遣会社の社長も頭を抱える。「毎日100件以上、『仕事はないか』と電話が鳴るが、派遣先の会社からの解雇通知が届くばかり」と嘆く。「3カ月前は人手不足で困っていたのに。信じられない」

 ブラジル食材などを販売する同市内の「お肉のサンパウロ」。マネジャーのヤマジ・テルズミさん(59)は店内に積み上げたクリスマス向けの菓子を眺めて恨めしげだ。

 「ブラジルではクリスマスにお菓子を交換し合って祝う。だから毎年この時期の店はにぎわうのに、例年と比べ売り上げは3割以上減った。国に帰る人もいるぐらい」
 だが、店にパンを買いに来た日系ブラジル人3世のスズキ・ジュリアさん(34)は「帰れない……」。
 7年前に夫と共に真岡にきて長男が生まれ、今春、市内の小学校に入学した。「ようやく学校に慣れたところ。いまブラジルには帰れない」とジュリアさん。

 顧客の60%以上が南米系外国人の旅行会社、ブラジル旅行社(東京)の鈴木寛子専務によると、10年前、日本国内の景気悪化の時は、ブラジルなどへの帰国のための片道航空券が売れたが、今回は様子が違うという。

 鈴木専務は「日系人の定住化は進んでおり、そう簡単に帰国する人は少ないのではないか。少しでも仕事が見つかる可能性を求め、東海地方から北関東や九州へ国内移動しているようだ」と話す。

852taro:2008/11/21(金) 08:07:00
【今日は何の日】黒人意識向上の日

 今日11月20日は、ブラジルの黒人奴隷制度に対する抵抗と自由への闘争のシンボル、ズンビが1695年に殺された日にあたる。17世紀初頭から18世紀初頭にかけ、農園から逃亡した黒人奴隷が、パルマーレス地方に作った「キロンボ」と呼ばれる共同体が存在し、ズンビはその「キロンボ」のリーダーであった。

1971年より既に、この11月20日を「黒人意識向上の日(ヂア・ダ・コンシエンシア・ネグラ)」として、ブラジル各地の黒人団体により各種行事等が開催され、2003年には現ルーラ大統領によりこの日を学校行事の一環として祝うことが制定された。しかし、この日はまだ国の祭日とはなっておらず、祭日か否かの決定は各市政府当局の判断に委ねられている。

オバマが大統領になったことで、世界のあらゆる街角で黒人の熱狂する声があがっている。ブラジルもその例外ではない。有名新聞「O Dia」でも黒人意識向上の日にちなみ“ブラジルで最も影響を与えた10人の黒人”が選考されていたので、ざっとここでご紹介。ちなみに選者はイヴェッチ・サンガーロら各界の著名人12名。F

音楽
ジルベルト・ジル:トロピカリズモの創始者の一人にして、ブラジル文化の根幹をなす存在。軍事政権時代から、音楽で意識向上運動の種を撒き続けている。

文学
エリーザ・ルシンダ:ジャーナリスト、詩人、歌手で女優と、多彩な顔を持つ彼女の人生は、しばしば“無節操”という言葉で(いい意味で)形容される。単なる愛好会に留まらず、「朗読勉強協会」なるものを立ち上げていたりもする。代表作は『オ・セメリャンチ』(=同胞)や『フリア・ヂ・ベレーザ』(=美の衝動)。

舞台芸術
ラザロ・ハモス:ご存じラザロ・ハモスは、同世代の中でも様々な賞を受けている俳優の一人。TVドラマ『コブラス&ラガルトス』のヒットで合衆国の年間アワード「エミー賞」を受賞した時にはブラジル国民みな誇りに感じた。ラザロの素晴らしい演技はいつも驚きを与え、みなを熱狂させている。

社会活動
イザベル・フィラルヂス:女優でありながら社会活動にその身を捧げている。「ア・フォルサ・ド・ベン」という団体では視覚障害者・聴覚障害者のために活動し、NPO団体「ドエ・セウ・リッショ」ではゴミ問題〜社会環境問題の解決に献身している。

社交界
ヴァルテル・ホーザ:平凡な出自から、モデルへと上り詰めた。リオ社交界の淑女であるリリベッチ・モンテイロ・カルヴァーリョを結婚し、一児に恵まれる。リオの社交界に確固たる地位を築いた。

先人
ミルトン・ゴンサルヴィス:俳優としてのキャリアを積んだことが、後の世代の黒人芸術家が劇場や映画・TVで活躍する礎となった。俳優という職業が、重要な黒人活動家であることの妨げには決してならなかった。

造形美術
エマヌエル・アラウージョ:ブラジル現代美術のパノラマ一面の中で、造形美術は基礎の部分を占めるようになった。それだけでなく、ディレクターを務めるサンパウロ州立絵画館での彼の作品は、世界レベルでの展示をブラジル国民に示している。

司法/行政
ジョアキン・バルボーザ:ブラジルの法曹界で最も有名であり、最高裁判所における唯一の黒人。パリで4年間法学を学んだことがある。

ジャーナリズム
グロリア・マリア:1970年代、TVグローボにおける初の黒人レポーターだった。彼女のレポートにブラジル国中が敬愛の念で接した。「ジョルナル・オージ」「グローボ・レポート」「ファンタスチコ」「ジョルナル・ナシオナル」などに出演。

ファッション
エマヌエラ・ヂ・パウラ:ペルナンブーコ州の田舎から飛び出した、世界のトップモデルの一人。「Victoria’s Secret」と契約したことで、パリ、ニューヨーク、ミランのファッションショーに登場。まだ19歳。

853taro:2008/11/22(土) 07:59:32
ドゥドゥ・ノブリが航空会社に損害賠償請求
 メタルフレームのメガネがトレードマークのサンビスタ、ドゥドゥ・ノブリが妻のアドリアーナ・ボンボンとともに、人種差別をされたとして、アメリカン航空を相手取り、訴訟を起こすことが判明した。

 彼らの話によると、夫婦と二人の娘(4歳と6歳)がアメリカ合衆国からブラジルに帰国するため、ニューヨーク〜リオの飛行機に乗った際、アメリカン航空の客室乗務員2人から、侮辱と暴力の被害を受けたというのだ。

●事件詳細●
 事の発端は、ボンボンがトイレに行き、扉がうまく開かなかった時、一人の女性客室乗務員が「バカ呼ばわり」したことだったようで、彼女は「機内のみんなが歩き回っていたのに、私と娘が立ち上がると、こそこそ話が始まったのよ」と話した。9時間ほどのフライト中も、もう一人の男性客室乗務員がドゥドゥたちを侮辱するために「サルや豚のまねをした」とのこと。

 ドゥドゥは娘たちを巻きこまないように、と口論は避けていたが、サンパウロでの乗り換えの際、ボンボンがあまりにもひどい扱いに憤りを隠せず、態度に出したため、ついには女性乗務員が「filha da p...」(英語では「Son of a b...」)発言をしたという。ドゥドゥは「僕がボンボンを守ろうとすると、一人の乗務員がケンカを売ってきて、僕に向かって『サル!』って言った。そのとき警察に行こうって決めたよ。そのあと、そいつはメガネとペンを投げてきて、ジュニオール(=彼の友人のイヴァン・コヘア・ジュニオール氏)がそいつに飛びかかったんだ」と話す。その際、イヴァン・コヘア・ジュニオール氏は肩にケガをしたようだ。

 彼らはリオ到着後、トムジョビン国際空港の連邦警察に行き、事情聴取を受けた。ドゥドゥの弁護士はこの件に関し、「これから民事の損害賠償請求を行います。金額は約100万レアル(約3955万円、本日レート:1レアル=39.55円で計算)になるでしょう。」と話している。

●実は再犯?!●
 警察関係者によると、ドゥドゥの友人をケガさせた男性乗務員は以前にも乗客と騒動を起こしたことがあり、実はアメリカン航空から2回も解雇されているが、彼が組合員だったことと会社が圧力をかけられたこともあり、再雇用されていた。

●ファンのボイコット●
 この事件の受け、ソーシャル・ネットワーキング・サービスOrkutのドゥドゥのファンコミュニティーでは、アメリカン航空の利用をボイコットする呼びかけが行われている。

 現在、アメリカン航空も事実関係を確認中とのことで、コメントは発表していない。奇しくも、11月20日は「黒人意識向上の日」だったのに、残念すぎるニュースである。T

854taro:2008/11/22(土) 08:05:32
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け

G20金融会議=新金融秩序に第1歩=「監督の看視者」提案へ=具体策は15日のサミットで=「同じ船に乗っている」

 九日付けエスタード紙によれば、金融危機収束に向けて聖市で開催された主要二十カ国の財務相・中央銀行総裁会議(G20)で、ブラジルは議長国として、IMF(国際通貨基金)や世銀における新興国の発言力を増すように舵を切った。今回討議された内容は、来週十五日に米国ワシントンで行われる緊急首脳会議(金融サミット)の持ち込まれ、今後定められる新金融体制「ブレトン・ウッズ2」の基本方針になるといわれている。
 ギド・マンテガ財務相は「今回の金融危機の震源地は先進国であり、その悪影響は新興国にまで届いている。我々は同じ船に乗っている」と強調し、従来のG7だけでは対処しきれない状態になっており、より幅広い協調体制であたる必要があることを強調した。
 同紙によれば、来週のワシントン会議に向け、ブラジル政府は危機解決のために「監督者の監視者」を提案し、新しい金融秩序に新興国の発言力が増すような仕組みにするつもりだという。
 グローボG1サイトによれば、仏のラガルデ財務相はIMFが過去とってきたやり方を「帝国主義」と批判し、新興国側にたった論陣を張った。
 G20の共通認識となったのは、世界不況からの脱出には、各国の実情にあった独自の経済活性化策を打ち出し、財政黒字を生み出した国が世界不況の克服に手を貸すことという。
 「金融危機は、パンクしたタイヤを修繕する時間がない。新しいタイヤに取り換えよ。赤ちゃんを起こした者が、寝かしつけろ」とマンテガ議長が訴えた。会議の流れで伺えることは、短期の景気刺激策として公共工事を増やし、政府経費の増額と伺える。
 これは新興国にとって負担を増やし、不均衡財政を余儀なくされる。ルーラ大統領は、〇九年と一〇年、PT政権継続のため何が何でも経済成長率を四%以上に保ち、その上インフレを抑えろという。
 予備会議との位置付けだった今回は、具体的な解決策は打ち出されなかったが、ここでの議論をベースにした提案が十五日には行われる予定。新金融体制は、今後百日程度の間に決められることも申し合わされたという。

855taro:2008/11/22(土) 08:06:39
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け

聖市北部をパニック襲う=強盗追跡で銃撃や人質事件=大捕物で3人死亡12人負傷

 聖州グアルーリョス市で七日午後、市内中心部のレアル銀行支店を襲ったPCC(都市第一コマンド)の一味が、警官隊との銃撃戦を繰り返しながら逃走し、聖市北部の民家に侵入。四人を人質にしての攻防戦などで、PCCリーダーと、軍警一人、市民一人が死亡し、一二人が負傷、と八日付伯字紙が報じた。
 事件の発端は午後二時前で、複数の車やバイクで市内中心部のレアル銀行支店に乗り付けたPCCメンバー一〇〜一五人が、機関銃などで銀行員を制圧。一〇万レアル余りを盗み出したが、銀行の出口で警官隊との最初の銃撃戦が発生した。
 この時現場近くを通りかかった金属工が流れ弾に当たって死亡し、数人の負傷者も出たが、車に分乗した犯人達は、フェルナン・ジアス方面と聖市北部方面に分かれて逃走。警官隊は聖市北部へ向かったグループを追ったが、車を乗り換えたりしながら逃走を続けた犯人達は、ジャサナン地区の公園などで複数回の銃撃戦を展開後、屋根伝いに逃げた犯人二人が、ジャルジン・トレメンベーの家屋に侵入、八歳女児ら四人を人質にして最後の銃撃戦となった。
 人質への暴行はなかったが、世帯主の母で六一歳の婦人には、既に負傷していた犯人の手当てなども命じられた。
 一方、ヘリコプターなども動員して犯人を追跡していた警官隊は、人質事件現場では、数十人の市警や軍警の特殊部隊を含め、数百人に膨れ上がり、現場一帯は緊張した空気に包まれた。
 三時間に渡る人質事件では、銃撃戦により犯人の一人と軍警が死亡。最後は人質解放と犯人投降で幕を閉じたが、死亡した通称バレンコは、〇五年のフォルタレーザの中央銀行支店襲撃などにも関与したPCCリーダーの一人。一方、殉職の軍警は二二年間の勤務中、一四件の出産に立ち会った「出産王」。
 十日付エスタード紙によれば、逃走用車両からは銃器の他、警察車両用のサイレン付き赤色灯や警官用防弾チョッキも発見され、九月の聖市南部のペルディーゼスでの誘拐事件と類似。八日報道の警察関係者関与の可能性は当局が否定したが、七日に身柄拘束された九人中、八日未明釈放の七人の大半が警官から暴行を受けたなど、警察官の行動への不信感は払拭されてはいない。

856taro:2008/11/22(土) 08:07:17
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け

銀行再編=伯銀が三行買収へ=公立銀と民間銀、外資銀で

 銀行ランクの王座を失ったブラジル銀行は七日、聖州立貯蓄銀行(ノッサ・カイシャ)に続いてヴォトランチン銀行とピアウイ州立銀行の買収を交渉中と八日付けエスタード紙が報じた。
 買収の公式表明は首都において十日、同行の評議員会でこれら銀行の第3四半期決算書を点検の上行われる。外部への発表は十三日の予定。
 ノッサ・カイシャを併合しても、ブラジル銀行の総資産は五千七十九億レアル。イタウ・ウニバンコ銀行の五千百五十八億レアルに及ばない。
 その後に南リオ・グランデ銀行や中小銀行が、買収交渉を待っている。ノッサ・カイシャの買収にはブラデスコも関心があったが、裁判所による公立銀行の預託判決で交渉を断念した。
 ヴォトランチン銀行の買収には、ブラデスコとイタウ・ウニバンコ、ブラジル銀行が競ったが、モラエス頭取の要求を呑んだブラジル銀行に軍配が上がった。ブラジル銀行は同行買収後も、議決権が得られない。
 ヴォトランチン銀行の売却は、全面譲渡ではなく同行の構造改革だ。同行十四支店の集金力は、金融危機の影響で銀行として機能不全に陥った。それをカバーするために、大手銀行へ便乗するのが目的らしい。
 ノッサ・カイシャとヴォトランチンで後塵を拝したブラデスコ銀行は、サフラ銀行の消費者クレジットに十億レアルを提示した。その後ブラデスコは、株式交換を提言した。しかし、古い伝統のあるサフラ家は後継者を決めており、ここでサフラ銀行の幕を閉じるわけに行かないらしい。

857taro:2008/11/22(土) 08:07:49
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け

ロウセフ官房長官=今と昔は時代が違う=野党は貧乏性で危機不慣れ

 ロウセフ官房長官は九日、「金融危機への対策は、すでに全て対処済み。後は情勢に応じて第二弾、三弾と策を講じるのみ」と発言したことを五日付けヴァロール紙が報じた。「全公立銀行は、最善を尽くした。残るは民間銀行の出方を待つだけ」という。
 次期大統領候補として発言が妥当か否かは別として、金融危機に微動だにしない様子。野党の無為無策を謗る抗議に対し、「政府は問題に組するのではなく、解決に組するもの。過去と現在の危機は、性質も異なる。過去は億単位、現在は兆単位だ」と反論した。
 金融危機がブラジルに影響をもたらしたのは、ブラジルが国際金融から借金をしているから。国際金融が窓口を閉じる前に借り、公共事業や社会福祉に投資した。だから影響は最小限に食い止められるという。
 かつてブラジル経済が破綻し、IMF(国際通貨基金)へ走った時代とは異なる。現在はIMFの命令通りに従う必要も、借金返済の経済政策も不要。野党は、昔の貧乏な時代しか知らないのだと皮肉った。

858taro:2008/11/22(土) 08:08:48
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け

アラクルース=関連会社にしわ寄せ=金融取引損で大量解雇へ

 エスピリット・サント州に本拠を置く、パルプ・セルロース最大手のアラクルース社は金融派生商品で損害を被ったため、銀行や投資家の投資計画が打ち切られた。そのため、原料を同社に納める関連会社で人員整理が始まったと五日付けヴァロール紙が報じた。
 ミナス州都ベロ・オリゾンテ市にあるプランタル社は、三十万ヘクタールの植林と保全を請け負う下請け企業だ。そこで就労している一千人のうち七百五十人を解雇する予定になっており、そのうちの三百人にはすでに解雇通知が出された。
 苗栽培に就労する女性労働者四百五十人も、五十人を残して解雇される予定だ。女性らは文盲で、アラクルース材木産業労働組合のダビ・ゴメス会長は「彼女らの再就職は困難だ」と悲観している。

859taro:2008/11/22(土) 08:09:25
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け

未婚の母、DNA鑑定不要

 ルーラ大統領は六日、女性が妊娠したらDNA(遺伝子)鑑定を行わなくても、裁判所から夫と思われる相手に対し医療費や生活費支給の請求をできる法令を発令した。父親の認定は、出産後に行えば良いことになった。

860taro:2008/11/22(土) 08:10:27
スペース
ブラジル国内ニュース
ニッケイ新聞 2008年11月11日付け

東西南北

 七日にハイチで起きた学校校舎崩壊は、創立記念日で生徒や家族、友人達も集まっていた中で起きたため、事故発生当時現場にいた正確な人数が掴めていないが、十日の新聞では、死者九三人、負傷者一五〇人と報道。伯国から派遣された兵士も国連平和部隊の一員として救助活動に加わっているが、生存者の発見、救出は時間との戦いだ。
     ◎
 八日フォーリャ紙によれば、聖州のビリングス湖やグアラピランガの水質汚染はかなり深刻で、アルツハイマー型認知症を引起すとされるアルミや、発癌性物質、種々のバクテリアなどが基準値以上の水準で検出されている。水道局は、貯水池からの水は処理済みだから大丈夫というが…。一方、ピアウイ州の一部では七カ月も雨がなく、消毒もしてない水がリットル当り二レアルで売られているという。
     ◎
 暑さが戻りゴキブリや蚊がうるさくなる時期は、デング熱を媒介する蚊の動きも活発になる。十日付エスタード紙によれば、リオやサルバドール、レシッフェ、聖州内陸部のリベロン・プレットなどとその周辺では、デング熱流行の可能性あり。二〇〇八年のデング熱発生は、二〇〇七年の四三%増ともいわれ、溜まり水の処理などの対策が必要だ。マナウスでは日本式の蚊帳を利用しているとの話もあったが。
     ◎
 パラナ州クリチーバで起きた九歳女児誘拐殺人の容疑者が九日朝、サンタカタリーナ州で捕まった。聖市で三日から行方不明だった一二歳の少女の遺体がダンボール箱に押し込まれた状態で七日に、パラナ州カストロで九日午後行方不明となった八歳の少女の遺体が十日に各々発見されるなど、類似の事件連続で、不安が広がりそうだ。

861taro:2008/11/22(土) 08:10:57
為替レートと株価


《ドル相場2・19%上げ 株価指数は売り注文殺到で下げ》



 十八日のサンパウロのドル相場は高騰を続け、二・一九%上げの、R$二・三二三で引け値。中央銀行は十八億ドルを輸出企業に抽選貸し付けを行った。今月は三回目。一回目は今月初めに一四・五三億ドル、先週行われた二回目に一三・〇二億ドルをそれぞれ貸し付けた。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万四〇九四ポイント、四・五四%下げ。出来高はR$三二億。Bovespa(サンパウロ株式市場)で売り注文が殺到した主要銘柄の影響を大きく受けたようだ。

 ペトロブラス社は八・四四%下落しR$二二・九四、ヴァーレ社は五・六一%下がり、R$二五・二〇となった。金融株もウニバンコ、イタウー、ブラデスコの三社が六%以上下落した。



2008年11月20日付け

862taro:2008/11/22(土) 08:11:30
メガセーナ当選があだに 仲間外れの男、グループまとめ役殺害
 【サンパウロ】十六日夜、サンパウロ市から一四七キロ離れたリメイラ市のフローラ農園で、共同賭けでメガセーナに当選したグループの一人が拳銃で撃たれ死亡した。

 被害者はアルタイール・アパレシード(四三)。同農園で友人たちとシュラスコ・パーティーに興じていたが、パーティー終了後の午後九時半ごろ至近距離から何者かに撃たれ即死した。

 容疑者は共同賭けのメンバーで、三日ほど前から被害者を脅迫していた「シャベイロ」という愛称の男。

 被害者のグループ「リメイラ」は〇七年五月、メガセナ・コンクール八六九に当選。そのときの当たり番号が、二七、二九、四二、四九、五○。当たり賞金はCEF(カイシャ・エコノミカ・フェデラル)で平等に配分されたが、共同賭けから外されていた二人は配分受理権利を主張して地方裁判所へ控訴していた。

 同年六月、イゴール・ビエイラ・カマルゴ(二六)は和解に同意、和解金R$五○万を受け取った。ドルジヴァル・ベゼーラ・デ・オリベイラ(五○)も和解金を受け取ることに同意した。

 控訴した一人のイゴールの申し立てでは、二年ほど前から共同賭けをしていた。当選した回のメガセーナはバールの主人にR$五を渡して共同賭けに参加するよう頼んであったと主張。当選がきまった日は、アチバイアまで配達に出かけており、リメイラを留守にしていた。

 仲間が当選したと母親から聞いたイゴールは権利を主張したが、すでに当選金は分配されていた。

 バールの主人が共同賭け金の受け取りを証明したため、調停が成立した。

 共同賭けから外れていた一人のドルジヴァルも配分受理権利を主張したが、共同賭けに一年半ほど参加し、いつも彼の名前がリストに載っていたが、当選した時のリストに名前はなく、仲間も掛け金を受け取っていなかった。



2008年11月20日付け

863taro:2008/11/22(土) 08:12:16
バイア州の森林で火事広がる 原因は自然発火 ブラジリア旅団も出動して消火作業
 バイア州の自然林公園内で、自然発火による山火事が頻繁に発生。過去一か月で、同州に豊富にあった約半分の森林が焼失した。十四日、ブラジリア旅団から二十五人編成の専門部隊がムクゲ市入りし、消火にあたっている。小型機とヘリコプターを四機ずつ待機させ、火力を抑える作戦を進めている。消防隊の最新式設備を導入して、旅団員と生態学者グループとの合同で消火にあたっているが、いまだに八か所の火災を消火できていない。





《環境破壊の拡大に危機感》



 国立公園シャッパーダ・ジアマンチーナは、過去十五年間に穴場観光地として世界的に知られるようになった。

 一方、自然発火による火災が五倍に増え、年々進む同公園の自然破壊に拍車をかけている。

 同公園内には世界でもっとも原生生物の多い原生林もあり、周辺住民の生活を脅かすばかりでなく、山火事の火の粉や灰、煙などが自然林の破壊につながっている。

 州立フェイラ・サンターナ大学教授・植物学者のアナ・マリア・ジウリエッチさんは、「この種の森林火災は想像を絶する恐ろしい結果を招くことになる」と話す。

 火災はレンソイス市、パルメイラ市、アンダライ市、イビコアラ市、ムクゲ市に及んでいる。

 しかし、立ち入り禁止区域にあるためIBAMA担当官が現場に到着するまで入れない区域もあり、対応が立ち遅れている箇所もある。

 IBAMAの火災警戒・原生林保護監察官は、同区域は他地域で見られないような多様な生物の生息場所で、完全な原生林もあるという。

 同区域は半乾燥地帯で、十五万七千ヘクタールの広大な面積。この地域にしかいない多くの生物が生息するのに適した風土条件にある。

 アナ・マリアさんは、アルマス峰の周辺には、千百種類もの生物が確認されており、その一〇%はこの地域にしか見られない貴重なものばかりとしている。

 シャッパーダ・ジアマンチーナには、同地にしか生息しない数十種類の動物がいて、これらの動物たちは山火事により絶滅の危機に瀕している。

 カタログによるとこれらの動物は、五種の両性類と十二種の爬虫類、三種の鳥類。

 連邦政府が管理する同国立公園は、バイア州が保存管理しているシャパーダ・ジアマンチーナに面して五か所に分布。

 レンソイス市の消防隊の推定ではこの地域はモーロ・デ・シャペウ、ジェンチル・デ・オウロ、セアブラとイタベラーバなどの町々が隣接していて、自然発火箇所は全体で十か所ほどあるという。



2008年11月20日付け

864taro:2008/11/22(土) 08:13:00
エンブラエル中近東諸国に レガシー型ジェット売却


 【サンパウロ】エンブラエルは十六日、中近東の団体連合会社にレガシー型ジェット十二機の売却に成功したと発表。受注時の代金総額は二億八百万二千ドルで契約が成立し、さらに綿密な内装打ち合わせなどを行い、十八か月後に引渡しとなる。

 八機を発注したアル・ジャベール・アビエーション社(アル・ジャーベル・グループ、アブダビ)が最大の発注元。同航空会社はレガシー四五○型四機とレガシー五○○型四機を発注し、二○一三年までの引渡しを要求してきたもので、前述条件でエンブラエルとの契約が成立した。

 さらに、アル・シャルファン・インターナショナル・グループの一員で、クウェートでチャーター専用会社であるアサイグ・アビエーション社、それにアブダビに本社をもつファルコン・アビエーション・サービス社(FAS)の二件の契約にも成功した。

 前者はレガシー五○○型機を二機、後者は同型機と別型機の二機を発注し、それぞれ二○一三年から二○一四年にかけての引渡しになる。

 アブダビ(Abu Dhabi)

 アラブ首長国連邦を構成する七首長国の一つ。人口六十七万。ナフヤーン家が統治。一九六〇年代から石油採掘により急速に発展。連邦第一の人口・産油量を有する最有力国。首都アブダビはペルシャ湾岸沖の細長い島にある近代都市で、十九世紀の旧宮殿やグランド・モスクがある。



2008年11月20日付け

865taro:2008/11/23(日) 09:29:20
ブラジルに逃亡のひき逃げ犯、現地の州地裁が禁固刑判決

 【リマ=小寺以作】浜松市で1999年に起きた女子高生ひき逃げ死亡事件で、ブラジル・サンパウロ州の地方裁判所は21日、業務上過失致死と救護義務違反の罪に問われた日系ブラジル人、ヒガキ・ミルトン・ノボル被告(33)に禁固4年の判決を言い渡した。
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 判決によると、ヒガキ被告は99年7月、浜松市の国道で乗用車を運転中、市内の高校2年、落合真弓さん(当時16歳)をはねて死亡させた後、ブラジルに逃亡した。

 ブラジルが、日本政府の代理処罰要請に基づき、刑事訴追を行った初めてのケースだった。

 判決は禁固刑だが、ブラジルの制度では、裁判官の判断で社会奉仕や罰金などに振り替えられる。
(2008年11月22日13時38分 読売新聞)

866taro:2008/11/25(火) 07:34:34
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

全国銀行協会会長談=「大銀行は留保してない」=貸し渋りの理由を説明=ドルから乗り換え需要も=長期融資の資金も不足

 全国銀行協会連盟(Febraban)のファビオ・バルボーザ会長は十日、「中央銀行による一千億レアルの資金投入に関わらず、市場の流通量が少なく企業のドル需要に応じられない」と述べたことを十一日付けフォーリャ紙が報じた。そのため産業活動は停滞し、経済成長の低下が当分続き、需要は抑えられている。大手銀行は預託金割引の留保も国債購入もしていないと述べ、報道を否定した。
 バルボーザ全国銀行協会連盟会長兼サンタンデル銀行頭取は、「ブラジルは、大型プロジェクトに融資ができる大規模なメガバンクが必要だ。大手銀行が国債で金を儲け、何もしないと思うのは愚かだ」と一笑にふし、次のように述べた。
 バルボーザ会長は「ドルからレアルに乗り換える新しい需要に応えるのに、十分なレアルが市場に出回っていない。あるけれども、性質が限定されたレアルしかない」と理由の一つを説明する。
 その限定とは、企業が求めている長期融資資金のことだ。金融危機で市場に不信感を強めた投資家が、短期で引き上げるタイプの資金しか投入しないため、例え資金が合っても企業の需要に合致しない現象が起きていると、同会長はいう。
 政府が奨励する中小銀行所有の債権購入は、すでに六十億レアルに達した。しかし、債権の購入は正しい手続きが行われ、金融システムで通用するものかを調べるので一朝一夕に行かない。
 債権の吟味は、銀行によって独自の調査技術や書類整理の規格がある。リスクの分析、責任の所在確認などのプロセスを経て購入是非の判断が下される。それから資金の投与となる。
 クレジットは復活する。金融危機の発生後は、判断基準が厳しくなった。だから以前と同じように、流通が復活することはない。流通量過多が金融危機の原因になったことも、関係者が反省している。
 バルボーザ会長は大銀行が資金を保留しているとの疑惑に対し、「銀行の悪意でやっているだけなら、解決は簡単だ。実際に起きている問題ははるかに複雑だ」と抗弁した。

867taro:2008/11/25(火) 07:35:22
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

ボツカツ=犯行グループ警察署襲う=麻薬や銃器奪い建物爆破=警備薄い週明けの未明に

 聖州内陸部ボツカツで十日未明、約八人の犯行グループが市警の麻薬担当署を襲い、麻薬や銃器略奪後、放火に爆破と十一日付伯字紙が報じた。
 四時半過ぎに軽トラックで現場に到着した犯行グループは、警報システムを遮断し、錠前を壊して構内侵入。一五分程度で、建物奥にあった金庫を破壊し、金庫内の麻薬と銃器を略奪し、もう一つの金庫をそのまま搬出後、建物最前部と最後部に爆発物を仕掛けた上、ガソリンを撒いて放火し逃走。隣人が爆発音で目覚めたのが四時五十分というが、この放火と爆発で同署保管の供述書や調書類は焼失し、市が借りていた建物が崩壊。裏にあった警察車両二台も崩れた瓦礫で破損し、隣の民家にも被害が及んだ。
 犯人らが持ち去ったとされる麻薬は、フォーリャ紙が、大麻七三キロ、コカイン一五キロ、クラッキ一六キロと報じる一方、エスタード紙では、大麻一〇〇キロ、六キロの純コカイン、二〇キロの未精製のコカインと報じるなど、正確な量が掴めていない状況だ。
 銃器類については、麻薬密売者から押収していた機関銃などが約五〇点あった他、警官用の機関銃や小銃などが約一〇点、催涙ガス弾三〇発と報じられている。
 アゴーラ紙によると、他紙も報じた軽トラックの他に、白いGOL一台と車種不明の黒い車一台も目撃されたという。
 警察当局では、同署摘発の麻薬密売者関連の犯行グループが麻薬や銃器の奪還と報復を目的とした襲撃と見ているが、軽トラックは一方通行の道路を暫く逆行しており、犯人は市外の人間と見られると十一日付G1サイト。他方、警察署が週末などは閉鎖され、警備員もいないことや内部構造を知る地元の人間関与の可能性も残っている。
 リオ市では十一日、市内二カ所の麻薬密売者摘発で死者も出たというが、ボツカツの襲撃犯の出所や逃走先は未特定。
 十一日付フォーリャ紙は警察が押収した麻薬や銃器類の安全な管理は全国的な課題と報道。犯罪組織が警察と同じタイプの銃器を使用している原因の一つは、警察による麻薬や銃器類の管理体制不備といわれそうな事件の後、ボツカツでは十一日朝、崩壊家屋の取り壊し作業も始まった。麻薬担当の新署は警備体制の整った警察署に隣接させることも必要だ。

868taro:2008/11/25(火) 07:36:19
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

世界不況=販売信用の地盤沈下=不動産始め各業界に波及

 クレジット不足のしわ寄せが不動産や自動車、観光、電子製品、建材など販売業界全般に押し寄せ、投げ売り競争が始まっていると十一日付けエスタード紙が報じた。支払期限の延長やドルの旧換算で、企業は辛うじて経営を保っている。
 販売業界は、売上不振とクレジット不足の板挟みになっている。消費者は失職を恐れて消費が落ち込み、投げ売りが購買意欲の刺激にならない。
 最近の異常は、以前にはなかった不動産の投げ売り。当初は期間限定の特売品であった。それが今は、常時特売だ。
 次に始めたのが、建設中の高級マンション特売。販売価格マイナス一五%の特価。現金払いなら、二〇%またはそれ以上の割引。さらに納期短縮のサービスが付く。
 マンション販売会社は、建設会社と工事続行のための運転資金調達契約を結ぶ。工程表に合わせてマンションが売れなければ、自腹を切る。
 自動車販売業者は、銀行で運転資金調達のために時間を無駄にするよりは、自動車の投げ売りが賢いと思っている。十一月の売上は、前月比で二〇%も落ちている。
 自動車メーカーは、フェイロン(特価市)を行う。GMのプリスマに三千百レアル、Fiatのシエナに二千七百レアルの割引がある。十月以降販売が落ち、生産量以上に在庫がある状況を打破するため、在庫一掃に向けた苦肉の策だ。
 観光業界の大手CVCは、原油価格の下落を理由にクルゼイロスのキャビン二万室の特価サービスを行っている。一ドルを一・九九レアルで換算。サントスとブージオ四泊五日の船旅では、一千五百八十一レアルが、一千四百三十六レアルで十回払いの無利子。これまでの船賃は原油百ドル/バレルをベースに計算したので、最近のコモディティ下落を機に六十ドルでサービスを提供するといっている。

869taro:2008/11/25(火) 07:37:18
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

ワシントン金融会議=米国は今放心状態=物申す千載一遇の機会

 かつてG7に、新興国の人間を招くことはなかった。招かれても精々、食事くらいで発言の機会はなかったとノーベル受賞者のスチグリッツ経済学博士が十日、語ったと十一日付けフォーリャ紙が報じた。
 大切な話は食事前に協議し、全ては了解済みなのだ。G7サミットは、傲慢で新興国のいうことなど聞く耳を持たぬという雰囲気だと同博士が批判。それが今度は手に負えない金融危機解決のため、G20を招いた。
 米国の資産は、EUやアジア、ラテン・アメリカへ流れた。ただ米国は、ブラジルに解決策を尋ねる勇気がないのだ。これはブラジルにとって農業補助金の廃止を訴える良い機会だという。
 米国の経済力は現在、世界に遍く力がない。この際IMF(国際通貨基金)やBIRD(世銀)改革ばかりでなく、米政府の息がかかった機関は、全て改革することだ。

870taro:2008/11/25(火) 07:38:00
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

エタノール精製所=続々建設計画を中止=ドル高で砂糖へ切り替え

 グローバル経済危機が、エタノール増産プロジェクトに支障を来たしていると十一日付けフォーリャ紙が報じた。二〇〇八年には二〇一五年までに完成予定の精製所建設が百四十件と予想されていたが、九十三件に減り、四十七件は無期延期となった。
 殆どのプロジェクトは工事開始時点で、情勢の好転を待って中止となった。グルッポ・レデ・エネルギーのコンスタンツ副社長のプロジェクトは、金融危機のため資金調達難で頓挫。外国企業が投資参加したプロジェクトは、多くが金融危機を理由に後退した。
 金融危機は、良悪の影響をもたらした。原油の下落と信用不足、金利高騰は、エタノールを挫折させた。しかし、ドル高騰は、砂糖産業を喜ばせた。そのためエタノール精製所は、砂糖生産へ切り替えるらしい。

871taro:2008/11/25(火) 07:39:21
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

1人分の開示で400人分盗聴

 十一日付けエスタード紙によれば、連邦警察には一人分の盗聴許可で四百人分の電話機を同時盗聴できるシステムがあった。国家情報部(Abin)は、暗証番号を解読し盗用していたという。

872taro:2008/11/25(火) 07:39:54
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

海賊版商品流通全国で38%減少

 十一日付エスタード紙によると、靴や服、玩具の海賊版商品流通は全国平均で前年比三八%、購入者数は四六%減。減少率は、リオ市の三五%減に対し、聖市やベロ・オリゾンテ市では九%と四六%増加など、地域差もある。〇八年の海賊版商品による被害は四六五億レアルと見られている。

873taro:2008/11/25(火) 07:40:34
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

バイアの国立公園ほぼ半分を焼失

 旱魃続きで水不足が深刻なバイア州で、違法な焼畑が原因と見られる火事によりシャッパーダ・ディアマンチーナ国立公園のほぼ半分を焼失と十一日付フォーリャ紙。状況は極めて深刻で、降雨を見、旱魃が緩和されるまで、同地域への観光訪問も中断して欲しいと異例の要請が出ている。

874taro:2008/11/25(火) 07:41:17
ニッケイ新聞 2008年11月12日付け

東西南北

 南リオ・グランデ州の州道で十日未明、タペスから棺を運んでいた葬儀屋の車に、別の車が追突し、荷台にあった棺が前方に滑って同乗していた未亡人(67)を直撃するという珍しい事故。連れ合いを亡くして悲しみの中だった未亡人は即死した。
     ◎
 一方、聖市には「葬送の旅」とでもいうべき一風変わったバス・ツアーがある。案内役のガイドが、頭にナイフが刺さって血を流しているといういでたちで乗り込んで来るところから始まり、一九七四年に起きた火事で二二七人が死亡したというジョエルマビルやコンソラソンの墓地などを訪問。バスの中にはクモやコウモリが飾られ、出されるお菓子も黒いセロファンで包まれている。いつかはやってくる死と対面し、今を楽しみ、精一杯生きようという主旨だというが…。
     ◎
 サンパウロ総合大学の受験生の志望分野は、広告やジャーナリズム、国際関係学などが人気で、教員養成に関係する教育学や文学などは不評だという。学校教育の現場での教師の重要性が再認識されている一方、給与の低さが不評の原因とも。
     ◎
 聖市のタクシー運転手達が、十二月は休日や深夜用の料金メーターを使わせろと市役所に談判。ボーナス分増収を望んでの要望で、結論はまだ出ていないが、バンデイラ2と呼ばれる料金適用で利用者が減ったら減収の可能性もある。一方、クリスマス用品の販売拡大を期待していた25デ・マルソでは、十月の販売増はわずかで、消費者の財布の紐の固さを実感。例年の半分以下の買物で帰ったという消費者もおり、寂しい懐でいかに温かいクリスマスを演出するか、手腕が問われる季節が間もなく到来する。d

875taro:2008/11/25(火) 07:41:55
偽職業斡旋所が詐欺:架空の仕事を紹介、斡旋料徴収
 世界的な金融危機が聖州にも影響、聖市の製造業も解雇を始めているが、二〇〇五年から今年の十一月にかけ聖市在住の四人が二百人以上の失業者に「職を世話する」と甘言に乗せ相手を魅惑、有りもしない架空の仕事を紹介、一人から平均三千レアル以上の紹介料をとっていたことが発覚、逮捕された。

 警察によると、ジオゴ(二七)は詐欺行為で大金を得るため、聖市西部カルドーゾ・メロ大通りの商業ビル九階を賃借り、仲間三人を誘って職業斡旋所を始めた。彼らは斡旋所に来た失業者に「あなたの希望にぴったりの仕事がある」と高給を仄めかし紹介、「ただし仕事を確保しておくため二千四百―四千レアルの保証金が必要だ」と余分に徴収される。担当のイタイン・ビビ区第十五警察のバルボーザ署長は「長期の失業に疲れきった客の殆どは斡旋所の甘言を信じいとも簡単に金を支払っているが、斡旋所はこのおかげで月平均八万レアルの収入を得ている。今年一月から六月までの上半期だけでこの一味は口先だけで六十三万五千レアルの大金を不労所得したと同署長は見ている。(十四日付けジアリオ・デ・サンパウロ紙より)

876taro:2008/11/25(火) 07:42:26
マンションに強盗団:警官装い二十五人組が侵入
 大聖市圏イタペセリッカ・ダ・セーラ市にある瀟洒な分譲マンションに住む四十家族が十七日朝、二十人組強盗に侵入され、身分証明書、小切手帳、携帯電話、高級腕時計、指輪、電子・電気製品なあどのほか乗用車一台を盗まれた。警察によると、同日午後七時までに逮捕者は一人も出ていない。一味は二十五人で州警のユニフォームを着用、ピストル、自動小銃などで武装、警官を装い侵入している。二十五人のうち先遣隊の五人は午前六時半ごろ、コルサとフォックスに乗り侵入、門番をホールド・アップさせた後、金品を略奪した。この後、七台の車に乗った二十人の後続隊が入りほしいままに略奪を続行したが、警備が薄く住人の抵抗はなかった。(十八日付けJT紙より)

877taro:2008/11/25(火) 07:44:39
雨を呼ぶエキスパート:二世の技術者、今井さん:国際的に認められた気象技師
 農機具製造会社の社長で簡単な機械の発明者でもある二世の今井さんは数年前からブラジル東北地方の雨神サンジョゼーと東南地方の雨神サンペドロに匹敵する有力な降雨の技術者として知られてきた。三十一年前から雨の研究を始めた今井さんは双発機の両翼に一リットルの水を格納した魚雷を一個づつ据え付け、気象レーダーの誘導でカンタレイラ貯水池の上空に漂う雲間に突入、二個の魚雷を発射した。一リットルの水には化学製品を含まない八十八億個の水の微粒子が入っており、これがカンタレイラ、アルト・ダ・チエテから上水を供給される聖州上下水道公社(SABESP)の水源に落下、千四百万人に上水を供給している同システムの貯水池を潤している。

≪環境庁から招待≫ 

 今井さんがこの水分の環流で関心を持ったことは、水の微粒子がどのような経過をたどり雲になるのか、雨となり落下するのか、暴風雨となるのかなどの現象で、三十一年の研究の結果、これらはすべて地球の表面の熱による水分の蒸発が影響しているという理論は完全に間違っていることが分かった。地表の潜在熱は雲を作らず風を起こすことが判明。

 また今井さんがテスト中の双発機には三百リットルの水が貯蔵できる格納庫があり、この水一リットルで五十万リットルの雨を降らすことができるという。テスト機は一機で一分間に千二百億―千六百億の水の微粒子を放出、落下できるが、今井さんの研究チームは気象レーダーを使い水分が豊富な雲を選択、正確なデータを出している。今井さんによると雲が大きく暗いほど豪雨の可能性が強い。

 しかしレイン・メーカー(降雨産業)の一員としてチームに参加するのは容易ではない。小型の双発機に搭乗、地表から三千メートル上空の雲間を飛ぶには度胸がなければできない。搭乗員の一人は「我々がアチバイア市の上空を飛んでいたときラジオで『双発機が同高度で飛んでいる』と警告されたが近くには飛行機が飛んでいなかった。」と危険な仕事を振り返った。

 今井さんはブラガンサ・パウリスタに居住、雲の種類と雨の関係、降雨の現象をメンバーと共に研究しているが、仕事熱心な今井さんの評判は内外に有名になり、二〇〇五年の始めには乾燥が激しかったサンタ・カタリーナ州の多くの市の経済を救っている。同州は当時、長引いた乾燥のため川の水が干上がり農業も牧畜もお手上げになっていたが、今井さんの努力で危機は救われた。

 今井さんは降雨による気象改良のエキスパートとして国際的に認められ、十二日、フランスのカンヌで開かれた第七回環境改善国際シンポジュウムで表彰された。(十一月十六日付けエスタード紙並びにJT紙より)

878taro:2008/11/25(火) 07:45:34
狙われる中国人資産家:未成年者一味が略奪のやり放題
 サンパウロ州在住の中国人の資産家を狙い強盗殺人、詐欺、窃盗など悪事の限りを尽くしてきた一味九人のうち六人が十二日、聖州麻薬課警察(DENARC)の課員により一網打尽にされた。一味は聖州南部の海岸都市モンガグァに瀟洒な二階屋を借りビデオ・ゲームを楽しんでいたとき警官に踏み込まれたもので、この中には中国人殺害の容疑で指名手配されていた一味の頭領格A(一六)も含まれている。

 同グループは九人で構成され、うち六人は十六歳以下の未成年者、三人は十八歳以上の成人で、頭領格のAは身長一・五メートルと低く弱々しい体付きだがやることは強引、金のためには殺人も辞さない男、逮捕された六人は警官の尋問にすべてを供述した。

 二週間前に捜査を開始した麻薬担当警察は十二日、聖市東部モッカ区で同組織のメンバーの一人W(一六)を逮捕、Wの供述からモンガグアの貸家を知り強襲、ビデオ・ゲームを楽しんでいたグループの逮捕に成功した。

 本件担当の聖州警察のタンガネリ麻薬課長によると、Wは十一月一日午前十一時十五分ごろ、聖市の都心部カニンデ区カモミル街で財布製造工場を経営する中国人シエ・ヨンチングさん(四二)方の工場裏口から仲間を伴い侵入、一味が盗んだ製品を二台のバン車に積んで逃げている。これには目撃者がおり、現場にいた未成年者の頭領Aに事件との関連性を追及すると「自分が先の尖ったペン先でシエさんの耳を突き刺殺した」と自供。

 一方、同グループに属する他の未成年者たちは「我々が八十二歳の中国人の頭部を殴打して撲殺した」と供述したが、タンガネリ課長は、この事件は十月、聖市都心部のカンブシー区で起こった強盗事件で中国人が被害にあったもので、同グループはこの他十月、ビラ・プルデンテで起こった中国人家族から十三万ドルを強奪した事件にも関係していると見ている。

 聖市南部アクリマソン区に在住、セールスに携わる五十四歳の中国人女性は未成年者グループが侵入時、十九歳の息子と一緒に家にいたが、強盗らは「大金が置いてあると聞いてきた。有り金を出せ」と要求、実際には四百レアルしかなかった。

 同グループは犯行で得た金で家屋やアパートなどの不動産のほか四台の車を購入。また過去三か月の事件で四人の中国人が襲われ殺害されている。その他、五十軒の家が強盗の被害にあっているという。未成年者グループに襲われた中国人たちは一様に恐怖症にかかっており、被害を受けたある女性は「鎮静剤を飲まなければ眠れない」と恐怖の後遺症がいつまでも残っていると早期の精神安定の回復を希求している。一度でも被害を受けた中国人たちは「彼らが中国人の資産家リストをどのようにして作ったか分からない。また、警察での事件簿作成も恐怖から作らない被害者も多く捜査に支障をきたしている」現状という。

 元サンパウロ市会議員、現連邦下院議員(PSDB―ブラジル民主社会党)のウイリアム・ウー議員は「中国系コロニアは安心して生活ができる環境作りを希求しており、私もコロニア代表の一人として全力を尽くす」と公約している。同議員の父親は台湾系中国人で早稲田大学のラグビー部出身、母親は日系という。(七日付け本紙に関連記事)(十五日付けJT紙、十四日付けJT紙、十三日付けエスタード紙、並びにアゴーラ紙十一日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙並びに二日付けJT紙より)

879taro:2008/11/25(火) 07:46:10
セーナ的中が仇に:集団で賭けた仲間に殺される
 昨年五月、発行されたメガセーナを友人同士が小金を出し合い集団で購入したのが見事に的中、一千六百万レアルの大金を獲得したが、十数人で買ったため一人当たりの賞金総額は百万レアル足らずとしかならなかった。同ボロンの主宰者サントスさん(四三)は聖州北部のリメイラ市(聖市から一五一キロ)でバーを経営していたが、友人がバーに集まると小金を出させセーナを購入、はかない夢に希望を託すことを唯一の楽しみにしていた。

 この日バーに集まった客は十三人で一人五レアルを拠出したが、残る二人はバーの常連ということでその場で払わずそのまま経過、これがセーナに的中、問題となる。サントスさんは「自分に割り当てられた金を支払わなかったのだから二人には賞金を貰う権利がない」と主張、二人は「払っている。平等に貰う権利がある」と強く反発していた。セーナ購入の割り当て金を支払わなかったとサントスさんに攻められたオリベイラ(五一)はサントスさんを脅迫、サントスさんのバーの前に「リメイラは俺たちには小さ過ぎ、お前はどこにも逃げられない」と脅し文句を書いたテープを張りめぐらし脅かしていた。サントスさんは十六日夜、リメイラの自宅シャカラでシュラスコ会を催したあと、至近距離から胸に被弾、死亡している。夫の死によって未亡人になった妻のイザベルさん(四〇)は夫殺害の重要犯人について、最重要容疑者はオリベイラと思うと指摘。オリベイラは警察ですべてを否定した後、セーナの賞金問題を裁判所で争い二十七万レアルを賞金獲得グループから受け取り、五カ月前からサントスに二万五千レアルを新たに要求していると供述。(十八、十九日付けフォーリャ・デ・サンパウロ紙、十八日付けエスタード紙並びにジアリオ・デ・サンパウロ紙より)

880taro:2008/11/25(火) 07:46:47
ポーカー:クラブを堂々と営業:大都市の住宅街で大繁盛
 二十日現在、大サンパウロ圏に所属する大都市で少なくとも十二軒のポーカー・クラブが営業していたが、サンパウロ市庁は「軍警が賭博とみなした場合にのみ禁止の張り紙をする」と宣告するのみで具体的な取締りには乗り出していない状態だ。市庁がビンゴの闇開業で頭を痛めている間にも、サンパウロ大都市圏に属する高級住宅街ではフェイジョンをフィッシャー代わりに最低五レアル、最高五千レアルが賭けられ午後三時から翌朝明け方までポーカー店が大繁盛している。一人の未成年者は一回の賭けで六千レアル失ったと顔色を変えていた。聖市ではパルケ・ド・イビラプエーラ、ジャルジンス区、イジエーノポリスなど、ひっそりとした大邸宅の広間で堂々とばくちがうたれている。賭博場では、夕食、マッサージェンなど客のサービスに懸命だ。(エスタード紙より)

881taro:2008/11/25(火) 07:47:21
安易な党籍変更まかりならぬ 3年間は移籍認めず 党派移籍制限法案国会通過は確実


 国会は現在、議員の党派移籍制限法案を審議中している。同法案は、当選した国会議員が三年間は同党に所属しなければならないというもの。同法案が成立すれば、当選後数年内に政党を移籍する議員が多い現状に歯止めをかけることになりそうだ。



《議員の道義心に訴える》



 上下両院では現在、当選直後や一年後に所属政党を移籍する議員が多く、習慣化している。それは議員としての政治生命や職権に有利となるよう、与党派につくか野党派につくか処世術として政党を移籍する。

 現在審議中の議案は、国会議員は当選当時の所属党派を三年間は継続し、次期選挙の十三か月前からなら党派を替わることができるが、それ以外の条件では党派移籍は認められない、というもの。

 ある政治評論家は、「これが通過すると、先見志向主義という新しい意識が生まれて助長され、所属党派の政策動議が重要な位置を占め、どの党派が当確になるか投票の開票結果前に明確になってくる」としている。

 「議員たちは再選の可能性を含めて『どの党派が』ともっと真剣に考えるようになるだろうし、また、無駄な政策審議案の取り下げということにもつながる」と評価している。

 同法案は、下院のPSDB党首ジョゼー・アニバル議員を非難したもので、これに対してPSDB党派は反発を強めている。

 一方リオ選出のシッコ・アレンカール議員(PSOL)は、今回の政策案はとりもなおざす、国民指示による政党制政策と公約を実行する政党派閥への大きな道を開くことになると評価している。

 国会審議では現在のところ、大半が賛成派。二○一○年の大統領選挙には、PT党とPMDB党や各政党に平等のチャンスが与えられることになり、これに関して賛否両論が巻き起こりそうだ。

 立法法案作成にあたったフラビオ・ジーノ議員(PCB・MA)らは次のように定めている。

 (一)所属党が政党公約、あるいは党規約を遵守しなかったとき。(二)所属党の本質的な方針が変わったとき。(三)自分の政策目標について党内の於ける圧迫をうけたとき。(四)自身の立ち上げた公約が、他の党派で確実に実行されようとしたとき。(五)「移籍可能期間」政策期間に、政策実施のため次期選挙で他政党で公約を実施しようとしたとき。

 これらの五条件を定めた同法案は、昨年度の選挙では選挙管理委員会の反発もあって通過せず、連邦最高裁判所からも保留とされていた。

 本来、ルーラ政策の改正を求めて反対すると見られるPR党のルシアーノ・カストロ党首も、さらに規制を厳しくする方針で集合一致の意見だとして同法案への支持を表明している。

 政策批判との声も上がっているジーノ議員は、各議員の所属政党に対する不貞行為への単なる対策、と風評を否定する。

 同議員は、「党派移籍制限」は所属党への不貞を防止し、逃亡を食い止めるだけで、他のどこの国をみても完全忠実を守る政党などはない。政策への判定は国民によってなされるべきもので、判事によるものでもない。議員の正当性は国民に認められるべきで、反対勢力で細かい政策変更の成功で正当性が認められるものでもない。むしろ、再選のための行為への障害となり、開票結果の裁定によることが正当だと考える、と説明している。

 「党派移籍制限」法案が可決すれば、少なくとも四十議員は二○一○年の選挙で審判をうけることになりそう。

 これに対して政府は、政策改正議案として六件にわたる改正法案を国会に提出しているが、議員の多くはこれらの審議採決が難しいと見ており、むしろ「党派移籍制限」法案はいまのところ可決される可能性が大きいとしている。



2008年11月22日付け

882taro:2008/11/25(火) 07:48:07
地方刑事裁判所、提訴を棄却 コンゴニャス空港事故TAM航空の審理延期
 十七日、ジャバクアラ地方刑事裁判所第一法廷のへーリオ・ナルバエス判事は、TAM航空三○五四便事故の航空管理責任に関する査問と刑事責任公判につき、TAM航空から出された一時延期の提訴を棄却。

 去る十四日、TAM航空は一年ほど前に起きたコンゴニアス空港で起きた大事故に関する公判審査について、本件が連邦裁判所あるいは、州の高等裁判所で公判審理をすべきで、それまでは地方裁判所の公判には応じられない、と異議申し立て提訴をしていた。

 ナルバエス判事は、本件に関して一年に及ぶ慎重な事故分析と調査をして終えたアントニオ・カルロス・デ・バルボーザ刑事部長の責務で作成した査察報告書をもとに、刑事裁判所で査問公判を行なうべきであり、州高裁または連邦高裁で公判審判すべきだというTAM航空の提訴は認められない、との理由で棄却した。

 もしバルボーザ刑事部長が、刑法二六一条の航空運輸安全管理上の人権侵害罪にあたるとするならば、なおさら公判審理は連邦高裁で行なうべき。でなければ州高裁での公判を行なうべきだというTAM航空弁護団は、判事の裁定についてのコメントを避けていた。 

 十七日午後、判事は刑事犯罪査問委員会から刑事責任が問われているTAM航空三○五四便が、十六か月前に起したブラジル史上最悪の一九九人の犠牲者を出した航空事故詳細査問調査書を受け取った。

 第十五署のバルボーザ刑事部長は、これらの調査事項をさらに慎重に分析して、できれば今週末、遅くとも来週中には結論づけ、刑事責任がどこにあったのかを明らかにしたい、と発表。なおこの発表では、何人が起訴されているかは公表されず、航空安全管理の注意を怠った責任を問う容疑で起訴した、とだけにとどめた。

 昨年七月十七日夜に起こった大事故は、TAM航空のエアー・バス、三○五四便が着陸に失敗。コンゴニアス空港の主要滑走路をオーバーランし、ワシントン・ルイス大通りを越えて航空貨物倉庫の建物に激突、炎上して大惨事を起したもので、その後十六か月の間に家族、管制塔要員、航空機点検スタッフ、安全航空管理員、その他空港関係者など三三六人の供述を聴取した。

 刑事犯罪査問委員会から提出された査問調書六五六頁、添付証言文書二千六○八件、調書合計頁は三千二百六十四頁というもので、警察調書一万三千六百頁を加えると本件訴訟公文書は総計一万七千頁という膨大なものになる。



2008年11月22日付け

883taro:2008/11/25(火) 07:49:00
ノッサ・カイシャを買収 ブラジル銀行R$54億で
 二〇日ブラジル銀行は、サンパウロ州立ノッサ・カイシャ銀行買収契約をした。交渉額は総額R$五十三億八千六百万で、さきのウニバンコとイタウ銀行の大型合併の直後だけに、今後のブラジル銀行の動向が注目される。

 買収総額が十八回の分割払いで、来年三月に第一回の支払が行なわれる。分割払いには公定利息が加算されて毎回支払われるが、BB株はR$七十・六三ではじまる。

 銀行連盟では、NCの資産の七十一・二五%での合意に達し、州政府に協力した少数の株主へは、当初の約束通りに対応する。

 ブラジル銀行は、この他にもBRB(ブラジリア地方銀行)、エルミニオ・デ・モラエス一族のボトランチン銀行の半分も買収の予定がある。これらがすべて完了すると国内でも最大手の金融取引となり、ピアウイ銀行の買収も可能になってくる。

 去る十八日、ルーラ大統領は、イタウ銀行とウニバンコの合併で追随になった分を、これらの買収によってブラジル銀行が国内最大の銀行になることを望む、と声明をだした。

 これによって、一万ないし一万五千人前後の都市にある三十か所のNC支店は閉鎖することになる。しかしBBがこれらの支店の有効な利用方法を検討するので、NCの預金者にはなんら障害もなく、一年の期限つきでBB内業務に吸収され、また州公務員たちの給与取扱いについても同様に行なわれる。



2008年11月22日付け

884taro:2008/11/25(火) 07:49:54
SP州奥地で軍警の大手柄 貨物トラック強盗団逮捕
十八日、四人が一組になり四組みで強盗する、トラック強盗団がヅゥットラ街道のサン・ジョゼー・ドス・カンポス付近でR$百万を超える家電製品を輸送中のトラックを襲おうとしたところを、軍警察に捕まった。

 犯人グループはサンパウロからリオ・デ・ジャネイロ方向の一四三キロ地点で車一台を停車させた。トラックは警備員二人が別の車で護衛していたのだが、トラックを止められ、運転者が強盗の人質になり、さらに警備員ふたりも人質になり、トラックごと強盗される寸前だった。

 他の犯人グループは三台の車に分乗し、グァルーリョスあたりからトラックの後ろを追跡しいたが、軍警が犯人グループの一台の車を止め、トラック強盗を企てていることを知り、この四人組を逮捕した。これを見た他の三台はその場から逃げ去った。運転者と警備員二人も無事に保護され、捕まった四人は身分を証明するものを何も持たず、現行犯逮捕され、直ちにサンジョゼードスカンポス第三警察へ収監された。



2008年11月22日付け

885taro:2008/11/25(火) 07:52:38
為替レートと株価


《ドル相場連日の上げ 米国のIPC61年ぶり最低更新》



 十九日のサンパウロのドル相場は三日連続で高騰を続け、二・七〇%上げの、R$二・三九〇で引け値。高騰に影響を与えたのはアメリカ経済の様々な情報だった。

 米国が発表した十月の結果情報の中で特筆すべきはIPC(消費者物価指数)が九月と比べ一%下がったこと。これは一九四七年二月ぶり、最低の数字。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万三四〇四ポイント、二・〇二%下げ。出来高は少なくR$二八・九億。五%以上下落した企業の中にはゲルダウ社、ウジミナス社、コサン社もあった。

 当日発表されたIBGEの月間調査結果によると過去二番目に低い失業率である七・五%や労働者の平均収入が九月と比べ一・三%下がりR$一二五八・二〇だったことが投資家らの判断に影響した。



2008年11月22日付け

886taro:2008/11/26(水) 07:34:25
ブラジル南部で豪雨による洪水、4万人が避難
 【サンパウロ25日綾村悟】ブラジル南部のサンタカタリナ州で、ここ数日間にわたる豪雨の影響で洪水被害が発生、24日までに59人が死亡、4万3千人以上が避難した(数字は現地当局発表)。

 24日付ブラジル各紙の表紙は水浸しになった街の中を避難する住民の写真を掲載、グロボテレビなど各局も被災地の様子を詳細に報じている。

 同州東部のイタジャイ市やブルメナウ市などでは、街路が水で覆い尽くされており、住民はボートによる移動や脱出を強いられている。

 同州のルイス・エンリケ・シルベイラ知事は、「数カ都市で街の八割近くが水浸しになった、前例のない災害だ」(グロボテレビ)として非常事態を宣言すると同時に、被災者の救援にあたっている。

 また、ブラジルの連邦政府も道路が寸断された街などへの支援物資運搬に貨物機を出すなど対応に追われている。

 現在、救援作業は氾濫を起こしたイタジャイ川流域に集中している。同川では、ブラジル政府による「イタジャイ川治水(洪水制御)事業」が進んでおり、日本政府も円借款対象の重要事業としてみなしている。

 南米では、ブラジル以外にも豪雨による被害が相次いでおり、コロンビアでは24日までに洪水等により6人の死亡が確認されている。

2008/11/25 21:22

887taro:2008/11/26(水) 07:54:49
アマゾンに生きる絶滅危惧種の動物たち

http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2541666/3545727

888taro:2008/11/26(水) 08:00:07
天才には天才がお似合い? 年の差ビック・カップル発覚にブラジル音楽界がビックリ

 噂が噂を呼んでいた、マルセロ・カメロ=30歳とマル・マガリャンイス=16歳の天才シンガーソングライター同士の年の差カップル。双方が交際を認めた。

 マルセロ・カメロのソロ・アルバムにもデュエット曲「JANTA」を収録していた2人。さる22日のモーホ・ダ・ウルカで行われたマルのコンサートに、マルセロ・カメロがゲスト出演し、交際を認めた。

 マルは、年の差について何も気にしていない様子で、「年の問題に何にも問題を見いだせないわ。あるの?」とコメント。マルは、以前からマルセロのことを、現代でもっとも尊敬してしまう人物だと公言していた。

 先日は、ブラジルのロック・バンドVanguartのヴォーカリストのエリオ・フランデルスとの交際も話題になったマル。マルには、16歳にして恋多き女の印象を受けるが、この天才シンガーソングライター同士のカップルは、今後どのように愛を育んでいくのだろうか? 熱狂的なファンが多いマルセロ・カメロの交際発覚なだけに、当地ではショックを受けているファンも多い模様。(H)

◆マルセロ・カメロ(Marcelo Camelo) 人気絶頂で無期限の活動を休止したバンド=ロス・エルマノスのツイン・ヴォーカルの1人。名曲を書く才能を多くが認め、先日発表したソロ・デビュー・アルバム『sou』も各方面から高い評価を得ている。

◆マル・マガリャンイス(Mallu Magalhães) 15歳の時に、MySpaceにアップした曲が話題を呼んだ天才シンガーソングライター。先日マリオ・カウダートJrのプロデュースによるデビュー・アルバム『マル・マガリャンイス』を発表した。

889taro:2008/11/26(水) 08:04:10
GPS信じたノルウェー人観光客、ブラジルで銃撃される

11月25日9時27分配信 ロイター

 [リオデジャネイロ 24日 ロイター] 当地を訪れたノルウェー人の男性観光客3人組が、衛星利用測位システム(GPS)を利用したカーナビゲーションの誘導に沿って運転していたところ危険なスラムに出てしまい、このうちの1人(24)が銃撃される事件が起きた。
 ブラジルのグロボ・テレビや複数の新聞報道によると、この観光客は22日、リオ近郊のビーチリゾートから戻るところだった。被害者の男性(24)は、同地区で活動する組織の麻薬密売人と思われるギャングによって肩を銃撃された。
 同事件を受けて3人は休暇を切り上げ、24日にノルウェーに帰国した。

890taro:2008/11/26(水) 08:05:09
ブラジル、サンタ・カタリーナ州で豪雨。死者59人以上

 ブラジル、サンタ・カタリーナ州の警察の発表によると、同地を襲った先週からの集中豪雨による洪水と土砂崩れは、少なくとも59人以上の死者を出している。

 サンタ・カタリーナ州だけで、60以上の市が被害にあり、そのうち5市は孤立した状態が続いている。150万人が洪水の影響下にあり、1万4千人以上が家をなくし、2万8千人以上が避難している。

 集中豪雨は、サンタ・カタリーナ州の周辺の州にも爪跡を残し、被害はより拡大する可能性が大きい。

 サンタカタリーナの州知事のルイス・エンリケ・ダ・シルヴェイラは、インタビューに答え「サンタ・カタリーナは、過去最大の天候災害に直面している」と発表。周辺の州に救援を求めている他、大統領にも支援を求めている。

 州内のブルメナウ市では、週末の時点で13人の死亡を確認。イリョタ市では、14人の死亡を確認、ジャカルタ・ダ・スル市では6人の死亡を確認している。

 影響は、ボリビアとブラジルを繋ぐ天然ガス運搬設備も寸断されていて、同設備の運用会社によると、サンタ・カタリーナとリオ・グランヂ・ド・スルへの供給にも影響が出ている。

 州都のフロリアノポリスの警察官によると、雨は20日から強まり、土曜朝にはじめて死者が確認された。天気予報によると、雨はここ数日間弱まる方向にある。

 ヘリコプターやモーターボートによる、取り残された住民の救出作業や行方不明者の捜索が続いている。(H)

891taro:2008/11/26(水) 08:06:02
ニッケイ新聞 2008年11月13日付け

聖州とミナス・ジェライス州=金融支援条例を公布=雇用と投資維持で=両知事が流通補給を率先=危機以前のレベルを維持


 欧州連合(EU)諸国で不法移民排斥の動きが高まるなど、国外滞在の伯人に対する迫害も増えたというが、伯国法務省では逆に、国内在住の不法滞在者に対する特赦のための法案準備と十二日伯字紙が報じた。
 十一日にブラジリア開催の第一回「不法移民と人身売買に関する国際セミナー」に出席した法務省のバレット局長が明らかにしたもので、年内に作成予定の特赦法案対象者は四〜五万人。同局長は、「伯国は(不法入国者を)迫害することも罪に定めることもしない」とし、国内の不法滞在者は連邦警察から手厚く取り扱われているという。
 人種の坩堝である伯国では、不法滞在者、不法入国者も様々な国籍や経歴を持つが、同局長の発言で注目されるのは、人身販売を行なう犯罪者と被害者として不法入国、不法滞在となった人々を区別していることだ。
 国内の不法滞在者数の多いのは、中国人とラ米諸国の人々。近年特に目に付くのはボリビア人だが、実際には、アルゼンチン人やウルグアイ人なども多いという。
 特赦の対象制限に付いては、テーラ・サイトが全ての不法滞在の外国人対象と記載。本当なら、一九九八年に特赦の話が出た時に滞在合法化の申請が出来なかった人達には朗報となりそうだ。
 一方、不法入国や不法滞在を生む原因の一つである人身売買は世界的な問題で、〇四年のポルトガルと伯国との会議などでも取り上げられた国際犯罪の一つ。被害者は半奴隷状態で働かされる男性や売春婦として働かされる女性などが多く、被害者の八三%は女性との数字もある一方、今回の特赦関連記事では、伯人不法滞在者が多いのは米国と日本との記述。出稼ぎで労働条件が違っていた、不景気で首を切られた、日本で離婚したためヴィザ取得時と条件が変わったといった人達も数えられているようだ。
 バレット局長は、国外の伯人からは、不当な扱いを受けた、牢にぶち込まれた、人権を無視されたといった苦情が絶え間なく寄せられており、伯国ほど不法滞在者や不法入国者を手厚く扱う国は皆無だという。その発言からは、伯人不法滞在者を手荒に扱う国々の対応の変化を期待する様子が伺われる一方、英国が伯人にヴィザ取得を義務付けるなら、伯国も同様の処置を取る可能性があることも示唆したという。

892taro:2008/11/26(水) 08:07:15
ニッケイ新聞 2008年11月13日付け

法務省=不法滞在者全員に特赦?=年内に適正化の法案準備=連警の移民関係セミナーで

 欧州連合(EU)諸国で不法移民排斥の動きが高まるなど、国外滞在の伯人に対する迫害も増えたというが、伯国法務省では逆に、国内在住の不法滞在者に対する特赦のための法案準備と十二日伯字紙が報じた。
 十一日にブラジリア開催の第一回「不法移民と人身売買に関する国際セミナー」に出席した法務省のバレット局長が明らかにしたもので、年内に作成予定の特赦法案対象者は四〜五万人。同局長は、「伯国は(不法入国者を)迫害することも罪に定めることもしない」とし、国内の不法滞在者は連邦警察から手厚く取り扱われているという。
 人種の坩堝である伯国では、不法滞在者、不法入国者も様々な国籍や経歴を持つが、同局長の発言で注目されるのは、人身販売を行なう犯罪者と被害者として不法入国、不法滞在となった人々を区別していることだ。
 国内の不法滞在者数の多いのは、中国人とラ米諸国の人々。近年特に目に付くのはボリビア人だが、実際には、アルゼンチン人やウルグアイ人なども多いという。
 特赦の対象制限に付いては、テーラ・サイトが全ての不法滞在の外国人対象と記載。本当なら、一九九八年に特赦の話が出た時に滞在合法化の申請が出来なかった人達には朗報となりそうだ。
 一方、不法入国や不法滞在を生む原因の一つである人身売買は世界的な問題で、〇四年のポルトガルと伯国との会議などでも取り上げられた国際犯罪の一つ。被害者は半奴隷状態で働かされる男性や売春婦として働かされる女性などが多く、被害者の八三%は女性との数字もある一方、今回の特赦関連記事では、伯人不法滞在者が多いのは米国と日本との記述。出稼ぎで労働条件が違っていた、不景気で首を切られた、日本で離婚したためヴィザ取得時と条件が変わったといった人達も数えられているようだ。
 バレット局長は、国外の伯人からは、不当な扱いを受けた、牢にぶち込まれた、人権を無視されたといった苦情が絶え間なく寄せられており、伯国ほど不法滞在者や不法入国者を手厚く扱う国は皆無だという。その発言からは、伯人不法滞在者を手荒に扱う国々の対応の変化を期待する様子が伺われる一方、英国が伯人にヴィザ取得を義務付けるなら、伯国も同様の処置を取る可能性があることも示唆したという。

893taro:2008/11/26(水) 08:08:19
ニッケイ新聞 2008年11月13日付け

伯米電話会談=オバマ大統領が賛辞=長期計画相と師弟関係に

 バラク・オバマ米次期大統領は十一日、伯米関係の親密化とバイオ燃料の協力確立を約す電話をしたと十二日付けエスタード紙が報じた。
 エタノールについては、同大統領が特に配慮するとのみ述べ、市場開放には触れなかった。エタノールは、伯米間に保留された問題の一つのようだ。ブラジルの経済政策と社会政策、フォーラムでの外交手腕を同大統領は称賛した。
 ルーラ大統領はよい機会とばかりに、伯米間の急所を突いた。オバマ次期米大統領が選挙運動中、沈黙を守り触れなかった、ドーハ・ラウンドと国連安保理の改革だ。週末の金融サミット後に決断がされるこれらの議題について、伯国の立場を説明した。
 ルーラ大統領が同大統領の電話を受けたのは、駐ローマ伯国大使館であった。伯大統領は米大統領をブラジルへ招待したが、伯大統領の訪米招待はなかった。
 「オバマ大統領は、まだブラジルを訪問したことがないのに、ブラジル人よりブラジルを熟知している」とアモリン外相は感心した様子。「次期大統領は酒を飲まない人の語り口で、確信と前向きな姿勢がことばから伺えた」と評した。
 同大統領は、G20経済フォーラムにおける、ブラジルの役割に関心を示した。金融問題について協議を行う重要な会議であるが、同大統領は出席しないで側近が傍聴すると伝えた。同大統領がG20へ行くと目立ち、何らかの影響を与えると思われがちだという。
 同大統領は、ブラジルのウンジェル長期計画相がハーバード大学で教鞭を採ったときの学生だったと述べた。ルーラ大統領は、この師弟関係が伯米間に親密な関係を築き、エタノールの市場開放もスンナリ行くのではないかと褒めちぎった。

894taro:2008/11/26(水) 08:08:53
ニッケイ新聞 2008年11月13日付け

金融危機=官庁に危機感なし=流通量枯渇どこ吹く風

 金融危機ゼミに出席した鉄鋼メーカーのジョルジェ・ジェルダウ氏は十一日、「政府の関係機関は金融危機どこ吹く風の体で、流通量確保のため貯蓄を奨励する努力は皆無である」と非難したことを十二日付けフォーリャ紙が報じた。
 「企業は流通量枯渇の中を、企業経営に心血を注いでいる。減速経済の克服は、政府の姿勢是正から行う必要がある」と同氏は訴えた。続いてマガジネ・ルイザのトラジャノ社長が「政府には生産奨励も雇用創出の努力もない。政府は労組に守られ改革もしないし、意欲もない」と非難。
 メルカダンテ上議(PT=労働者党)は「金融危機で数々の問題が露見したが、政府は各問題を国会の議題とするのに苦労している。政策の実施には数々の制限規定があって、一挙手一投足に行かない」とブラジル政治の難しさを弁解した。

895taro:2008/11/26(水) 08:09:29
ニッケイ新聞 2008年11月13日付け

自動車返品が急増=新車は債務の三〇%程度

 自動車ローンの月賦が負担になったり、決済の見込みがなくなったり、低廉価格の自動車に交換するなど顧客の返品が急増と販売代理店協会が十一日、明らかにした。
 かつては八十回払いなどで押し売り同様に、顧客の経済的状況に配慮せず売りつけたのが、間違っていたようだと代理店が反省している。
 自動車は新車でも販売代理店から一歩出ると、一五%値下がりする。代理店に並んでいた新車が一〇なら、一歩出たら八・五になる。債務は金利込みで二五だ。新車でも返品すると保証期間を失う。
 新車所有者の四〇%は、自動車の市場価格より遥かに多額の借金を背負っている。代理店に再販を依頼すると、借金の三〇%位にしかならない。代理店もこの種の自動車は問題を抱えこむので敬遠する。

896taro:2008/11/26(水) 08:09:59
ニッケイ新聞 2008年11月13日付け

抗うつ剤の販売が4年で42%拡大

 十二日付フォーリャ紙によると、二〇〇三年〜〇七年の抗うつ剤販売が四二%増え、〇八年はさらに拡大する見込み。専門外の医師による処方や、近親者を亡くしたり離婚したりした人の一時的使用増加が原因と見られる一方、必要以上の処方も懸念されている。

897taro:2008/11/26(水) 08:10:29
ニッケイ新聞 2008年11月13日付け

東西南北

 ペトロブラス(PB)の利益大幅伸張などの材料がありながら、十二日のサンパウロ証券市場(Bovespa)は一七時現在、七・二七%下落し、三万四五五四ポイント。PBやValeなどの期待株は、原油価格などのコモディティ価格変動の影響を受け易いのに加え、欧州市場やニューヨーク市場下落の影響も受けたようだ。 
     ◎
 リオ市で性的偏見を禁ずる法律が制定された。かつてのような男女の差別待遇といったものではなく、同性愛者も異性同士と同様、キスや抱擁、腕を組んで歩くなどの権利があることを認めたもので、偏見を持って接した店などは、二四九〇レアルの罰金の他、三〇日間の営業停止や営業許可取消といった罰則まで適用されるという。時代が変わったということか。
     ◎
 聖市カンポ・リンポのカーザス・バイアで十一日、生後五カ月の息子用の寝具を買いに行った男性客が警備員に撃ち殺されるという事件発生。正式な結婚直前の妻(恋人)が支払いを済ませている間、ソファーに腰掛けてあちこちを見ていて怪しまれたらしいが、「撃つぞ」、「撃てるなら撃ってみろ」とのやり取りの直後に撃たれ、即死した。警備員は五年以上勤務の有能な人物だったという。
     ◎
 聖市で十五〜十六日に行なわれるヴィラーダ・エスポルチーヴァでは、十五日八時に開始されるイピランガ博物館前でのスケート・ボード競技など、十六日十八時までに三八三カ所で七〇〇件のイベントが開催される。カサビ市長も参加する予定のカート競技など、外国選手参加のものから一般市民参加のものまで企画は多彩。詳細は、www.viradaesportivasp.com.brか011-3396-6590へ。

898taro:2008/11/26(水) 08:11:13
懲役104年の判決 ―少年連続殺人事件― 更正の意志見えず、犯行への反省なく


 十八日夜、三人の少年を惨殺した「セアザの化け物」のあだ名で知られるアンドレー・バルボーザが通算三十時間にわたる公判審理の後、懲役一〇四年の判決を言い渡された。収監初期は完全な監視下に服役することになる。

 エジマール・ペレイラ判事は「犯行がまったく更正機会を与える余地のない、極刑に値するものである」との判決を被告人アンドレー・バルボーザは身じろぎひとつせずに聞いていた。

 ロザンナ・コルドビ検察官は、法廷内で刑事訴訟論告の内容が十分に理解されたことに謝辞をのべ、犯行内容が明らかにされたことへ安堵感に溢れていた。また、判決までの経緯と判事が陪審員をここまで導いてくれたことへの感謝も述べていた。記者インタビューに対し、ジェラルド・メンドンサ検察庁検事部長を通じて、犠牲になった少年たちの遺族と直接調書をとったエジソン・ソウザ検事の支援を受けたことも明らかにした。

 一方、国選弁護人のヘジイ・カルロス・ソアーレスは十分な弁論にも関わらず、有罪判決に終わったことを受け止め、論告求刑内容を十分検討した上、人権擁護委員会へ有効期限五日以内に更生可能な域にとどめるべき内容で控訴することにしている。判事によって拘束された「刑罰の多様性の法」を不満とし、被告人が服役中に更生できる機会を与えるべきだ、としている。陪審員たちが調書の一部を誤解している部分もみえたことも示唆している。

 犯行は、被告の残忍さを極めるもので、自宅付近の近くにあるマットのなかに少年を連れ込み強姦のうえに惨殺したものである。被害者はジョゼー・ライムンド・オリベイラ君とアドリアーノ・アウグスト君、そしてルアン・バレンチ・サクラメント君の三人で、犯行当時少年たちは何の抵抗もできずに殺されていた。被害者家族ばかりでなく、その残忍さは一般市民をも震撼させた事件だった。



2008年11月25日付け

899taro:2008/11/26(水) 08:14:45
私立校生徒拳銃持ち込み
 リオ・デ・ジャネイロ郊外の静かな町にある私立中学校で生徒(十五)が教室に拳銃を持ち込んでいるのを二人の同級生が見つけ、一人の女生徒が父親に通報し、この父親が警察に連絡した。

 警察官が現場へ着いて少年を取り押さえたときに、少年は拳銃を隠しもったままで、拳銃を押収した。警察は彼が何処で入手し、何の目的で学校内へ所持していたかを取り調べる。

 少年は銃砲不法所持の罪で調書がとられ、家庭裁判所へ書類送検されたのちに両親の責任で釈放された。



2008年11月25日付け

900taro:2008/11/26(水) 08:15:26
為替レートと株価
《ドル相場上げ傾向続く 株価指数は大幅下落へ》



 二一日のサンパウロのドル相場は二・八四%上げの、R$二・四五八で引け値。二〇〇五年七月二五日以来の大幅上げとなった。

 相場は先週祝日を除く一週間上がり続け、八・二%の上げを見せた。サブプライムローン問題による金融市場の悪化に伴い、相場の流通不足を招き、結果ドルは今年四〇%上がったことになる。二〇〇八年に記録した最下値から見ると五七%上がっている。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万一二五〇ポイント、六・四五%下げ。出来高は少なくR$三七億。先週一週間で平均株価指数は一二・六%の下落を記録した。

 コモディティー関連株の下落が市場の大幅下落の主な要因。ペトロブラス社株は九・三七%下がりR$二〇・二一をマーク。原因は石油価格が前日バレル五〇ドルを下回ったため。

 エスピリトサント海岸の沖合で「大規模」な軽質油の鉱床を発見したと同日発表したが、自社の株価高騰には繋がらなかった。株式市場のもう一つの支柱であるヴァーレ社も八・八〇%下げた。



2008年11月25日付け

901taro:2008/11/26(水) 08:16:14
SC州、大雨で緊急事態宣言 濁流に呑まれ三人死亡 家屋浸水やがけ崩れ続出
 二十二日午後、ルイス・ヘンリッケ・ダ・シルバSC州知事(PMDB)は、SC州東部に発生した大型低気圧のもたらした大雨被害が広がっていることを重く見て緊急事態を宣言した。州民保安局の情報では、現在でも七百四十六人が床上浸水と家屋倒壊などで救助を求めている。ジョインビーレ、ブルメナウ、イタジャイ、フロリアノポリス市圏ブルスキ区などが、最も被害が大きかった。





《ガス配給管が決壊も》



 ブルスキ区では、濁流にのまれて一人の男性が死亡している。ブルメナウでも市内で濁流にのまれて二人が死亡しているが、まだ身元がわかっていない。

 バーレ・ド・イタジャイの川は、まだ安全水位まで水が引いていない。フロリアノポリス市圏サントアマーロ・ダ・インペラトリース区などはクバトン川が氾濫し、市内に流れ込んだ。またフロリアノポリス市のあるサンタカタリーナ島南部の被害もひどい。

 シルバ州知事は、州保安局員による救援作戦に軍の応援を要請した。さらに、連邦政府に対しても、資金融資面での救援をも要請すべく関連官庁と連絡をとった。

 公務員には各自の判断にまかせ、州営電力会社のCELESCなどのような公共団体も非常事態に構えて職員を召集をした。州庁地域開発局の職員も臨時体勢で動いている。

 この低気圧は大雨に強い風をともない、州北部沿岸を吹き荒らし、イタポアにも被害をもたらした。バーレ・ド・イタジャイを走る国道BR四七〇号はガスペル付近の天然ガス配給管が決壊し、四時間にわたり停止し、またkm四一・五付近でも高さ二〇m、幅百mにわたり崖崩れが発生して不通になっている。

 レオネル・パバン副知事(PSDB)は、報道当局たちの協力のもとに各種公共団体にも連絡をとり、被害区域へ近づかないよう州民らに伝わるような方策を依頼した。被害状況はまだ広がる様相を見せている。



2008年11月25日付け

902taro:2008/11/26(水) 08:16:52
TAM航空事故十人を起訴 問われる航行安全管理体制
 【一部既報】サンパウロ警察庁は、昨年七月に百九十九人が犠牲になったTAM航空三○五四便事故の刑事訴訟で十人へ召喚状をだした。起訴されるのは、八人の航行安全管理に携わる内国民間航空機エージェンシー(ANAC)の幹部と航行管制公団(INFRAERO)などが事故の責任に問われることになる。TAM航空関係者はわずか二人だった。これらの人たちの航空管制公団ブリガデイロ・ジョゼー・カルロス・ペレイラ代表、内国民間航空機エージェンシーのミルトン・ズアナッジ前代表とデニーゼ・アブレウ前取締役が指名されている。

 十人は、今後航空運輸安全管理の杜撰さで起こったとされる事故責任についての弁論を展開することになる。長期間調査を担当し、起訴状を要求したアントニオ・カルロス・バルボーザ刑事部長は今回の自己責任は重罪に値し、禁固刑六年を求刑する予定だと、話す。

 十人のうち五人はサンパウロで来週の月曜日から火曜日の間に第十五警察へ召喚され、他の五人はブラジリア、リオとポルトガレグレに居住のため執行令状で召喚する。ペレイラ前航空管制指揮官とズアナッジ代表はそれぞれ別の州に居住のため、この二人にも礼状召喚する。

 サンパウロでは、五人を召喚のうえただちに逮捕状を請求し、職務執行や法的処理を遅らせないように速やかに行なう。逮捕状が発行されれば、本捜査職権は今後コンゴニアス空港を管轄する第二十七警察に移管する手続きもおえた。 

 召喚状内容は人的ミスなのか機体故障か明確にせず

 事故後丸一年、召喚状を発することで査問に一応の終止符が打たれたものの、大惨事の原因が飛行機の機器不備によるものか、パイロットによる人的ミスなの結論のないものだった。バルボーザ刑事部長は「機内のスロットル・レバーが離陸体勢になっており、他の機器類も逆体勢にあったのが事故の最大の要因だが、操縦棹が間違った方向にあったかどうか調べようもなく、断定はできない」という。

 さらに残骸査察での判定では、機器不備のため安全だったとはいえない、と断言はできないし、専門家のいう、過去の例から機体に問題があったと仮定しても、一〇〇%人的ミスを否定することもできない、と付け加えるが、「スロットル・レバーの位置が事故原因を証明するのではないか」という質問に回答がなかった。さらに捜査調書にはコンゴニアス空港の滑走路の安全性の問題にも言及されていない。また航空機のオーバーランを防ぐため、ブレーキが効くように滑走路補修工事終えたばかりの主要滑走路へ着陸許可をだしたことと、当時、雨で滑走路がぬれていたこととの関連性にも触れていない。この質問について、捜査調査書には、事故前にあったこととして、滑走路の運行問題と安全性についてANACと航空管制官との間で何度も重ねて協議を続けたことと、その内容が掲載されている。

 スロットル・レバーの位置について触れ、航空機製造であるエアーバス社も事故発生の一端の責任がある。しかし、国際間企業のため、連邦最高裁に委ねることになる。なぜなならこのスロットル・レバーが逆位置にあったことでアラールメ(信号)がなかったことが、事故の大きな要因になったとも考えられるからだ。

 そのため、本来ならエアーバスの機種については、この信号器取り付けは、オプション(適宜に)取り付けになっていたが、今年四月からコンゴニアス空港着陸にあたっては、TAM航空すべてのエアーバス機種にこの信号取り付け義務が課せられている。これらの査問調書はすべて連邦検察庁に提出された。

 今週土曜日に遺族すべてに、捜査調査結果を配布される

 裁判所から召喚状を受けるのは、ミルトン・ズアナッジ(前ANAC代表)、デニーゼ・アブレウ(前ANAC取締役)、ルイス・カズミ・ミヨダ(ANAC空港内機体整備担当常務)、マルコス・タルシージオ・マルケス・ドス・サントス(ANAC航空運輸保全担当常務)、ジョージ・ルイス・ブリット・ヴェローゾ(ANAC航空運輸保全担当常務),ブリガデイロ・ジョゼー・カルロス・ペレイラ(前INFRAERO代表)、アジナルド・モリーナ・エステーベス(当時滑走路使用許可を出した管制官)、エスヅラス・ラーモス(当時滑走路使用許可を出した管制官)、マルコス・アウレリオ・ドス・サントス・ミランダ・イ・カストロ(TAM航空保安担当取締役)、アブデル・サラン・アブデル・エル・サラン・リスク(前TAM航空運行技術部長)の十人。



2008年11月25日付け

903taro:2008/11/26(水) 08:17:59
高純度の大型油田を発見 リオの鯨公園、採掘作業中


 二十一日、ペトロブラスは、リオのカンポス沖海域北部の通称パルケ・ダス・バレイアス(鯨公園)での採掘作業で高純度の良質な大型油田が発見され、ES州沖の二本の海底掘削が成功した、と発表。

 発見された油層の埋蔵量は、十五億から二十億バーレルに匹敵する。ボーリングは沿岸から八〇km沖合の場所で、今年九月から採油を始めた海底油田基地(1ESS―103A)から五km近くの場所と確認された。

 今回の掘削で、この油層はバレイア・フランカ、バレイア・アズール海域に広がり、海底七〇〇mには塩層があり、その下の深海水層のさらに下、一千三百四十八mから一千四百二十六mにある。今回発掘されたパルケ・ダス・バレイア海域の埋蔵量を含めると、この海域の埋蔵量は三十五億バーレルに達するものと推定される。

 ペトロブラスES社採掘及び採油責任者のマルシオ・フェリックス・カルバーリョ監督が今年の九月初めに油田発見の公表時に、二十万バーレルの推定埋蔵量と発表したものだが、今回の採掘調査で明らかにされた。

 「長い時間をかけて、ES海域の油田開発に携わり、最初の基地1ESSである程度の手ごたえは感じていたが、今回、この場所で二本の採掘作業がこのような結果をもたらし、本当によかった。今後はES海域の油田開発と沿岸開発の促進となるもので、さらに国際市場へのバランスとも強調していた。」

 ちなみに、ブラジル全国で採掘されている油田と天然ガスの国内採油総量はこれで百四十バーレルほどになった。

 全国各地の採掘油田が、ほぼ海底塩層下で発見されており、ツッピー油田がその中心的存在で、他にもグアラ油田、ベンチビ油田、カリオッカ油田、ジュピテル油田、ラーラ油田がある。カンポスのツッピー油田は推定七〇億から百二十億バーレルの埋蔵量だという。





2008年11月25日付け

904名無しさん:2008/11/26(水) 08:33:16

皆様、お話中失礼いたします。

忘れられない人がいますか?
取り戻したい幸せがありますか?

幸せだったあの頃に戻れるとしたら
あなたはどうしますか?

ttp://hukuen.iza-yoi.net/

あなたがもう一度、
大好きな人と手をつないで歩けるように。

905taro:2008/11/27(木) 07:59:08
ブラジル南部で集中豪雨による洪水や地滑り、84人が死亡

【11月26日 AFP】ブラジル南部サンタカタリナ(Santa Catarina)州では、2か月前から降り続く大雨で先週末から洪水や地滑りが発生し、地元当局は25日、少なくとも84人が死亡し、5万4000人以上が避難を余儀なくされたと発表した。

 地元当局によると、被災者は150万人以上に上っており、同州内の8都市が洪水が孤立した状態になっているという。同州は22日から非常事態を宣言している。

 同州のルイス・エンリケ・シルベイラ(Luiz Henrique da Silveira)知事は24日、記者団に対し「史上最悪の気象災害だ」と語るとともに、州当局は行方不明者の人数について正確に把握していないことを明らかにした。

 民間防衛当局も、農村地域から被害情報が届くようになれば、犠牲者数は大幅に増加する可能性があると指摘している。

 同国のルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領は、軍のヘリコプター6機と兵士350人を救援活動のため現地に派遣するよう指示している。(c)AFP/Claire de Oliveira

906taro:2008/11/27(木) 08:00:21
<ブラジル>「子どもの性的搾取反対」世界会議に3千人参加

11月26日18時54分配信 毎日新聞

 【リマ庭田学】第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議が25日、ブラジルのリオデジャネイロで開幕した。ブラジル政府とユニセフ(国連児童基金)などが主催し、約3000人が参加した。児童買春や児童ポルノによる性的搾取を防止するための国際協力など、五つの主要テーマについて話し合う。本格的な討議は26日に始まり、28日まで開かれる。第1回は96年にストックホルムで、第2回は01年に横浜であった。

907taro:2008/11/27(木) 08:02:49
日系ブラジル人の被告「控訴しない」 浜松市のひき逃げ事件

 平成11年に浜松市で女子高生、落合真弓さん=当時(16)=がひき逃げされて死亡した事件で、ブラジル・サンパウロ州裁判所で過失致死罪などで禁固4年の判決を受けた日系ブラジル人、ヒガキ・ミルトン・ノボル被告(33)は24日、控訴しない意向を明らかにした。

 ヒガキ被告は「起こした事故を忘れることはできない。日本に行けるなら(遺族に)おわびしたい」とも述べ、「自分にも子供が2人いる。親になって(娘を失った)落合さんの気持ちが分かるようになった。事故を思い出して何度も泣いたことがある」と語った。 21日に言い渡された判決は、被害者遺族への賠償として最低賃金の180カ月相当分(約300万円)の支払いを命じた。(共同)

908taro:2008/11/27(木) 08:07:21
ニッケイ新聞 2008年11月14日付け

最高裁=理由なき党移籍は議席はく奪=党籍取引に厳罰を=政治倫理が俎上に上がる=離党即はく奪に疑問の声も

 最高裁は十二日、国会議員や州議員、市議の議席は党に属するとする選挙高等裁(TSE)の決議を審理、下議が〇七年三月二十七日以後、上議は同年十月十六日以後、正当な理由なしに党を離脱する場合、議席を党へ返却すべきだと表決したことを十三日付けフォーリャ紙が報じた。しかし、TSE決議は、議会が議席に関する規則を設定するまでの暫定措置とした。
 最高裁は、党に不忠実な議員の議席はく奪の合憲性を審理し、賛成九、反対二で表決した上、議会が議員の党間遍歴に関する規則を設定するまで、TSE決議を有効とする判断を下した。
 これはDEM(民主党)が〇七年三月二十七日、党への忠誠心について質問し、同年十月四日に、議員の議席は党に属するとする回答を得たことを反映したもので、党移籍は議席はく奪につながることが公となった。
 議員の党移籍に関する国会決議が不在のため、移籍による議席はく奪決定は、引き続きTSEが行う。手続きは党執行部代行人と検察庁が、不忠議員に対する処分法を本人へ打診する。
 最高裁判決を不満としてソウザ検事総長とPSC(キリスト教社会党)は、議席のはく奪が国会の領域に属するとして控訴した。しかし、控訴は棄却された。
 最高裁のメンデス長官は、TSE決議を国会審議の補足的なものと位置付け、国会が法令を制定すれば、その中に包含されるという。国会が党移籍を放置するなら、最高裁が手綱を締めることがあると牽制した。
 TSEのブリット裁判長は、決議の必然効力を強調した。議員が他党籍を容易に入手できるものとして軽んじるなら、TSEには権威があり決議がものをいうと警告。
 反対票を投じたグロウ判事は、TSE決議を連邦令の誇張解釈とした。メーロ判事は、党移籍即議席はく奪に疑問を呈した。移籍とはく奪は、別件として規則を設けるべきだと主張。
 これまで議会で、党への不忠誠で議席をはく奪された者はいなかった。今回、最高裁はワルテル・ブリット・ネット下議(PRB―PB)のはく奪を決めたが、同様の案件が連邦下議で四件、州議や市議で二千件近くある。
 TSE決議ではく奪対象となるが、最高裁判決を待って保留となっていたケースは多い。それが今度、TSE決議を尊重するという最高裁判決が下ったのだ。

909taro:2008/11/27(木) 08:08:13
ニッケイ新聞 2008年11月14日付け

聖市の州立校で生徒暴動=窓や戸破壊し無政府状態=86%の学校で暴力ありとも

 聖市東部の州立校で十二日、生徒達が破壊行為に走り、校内は一時無政府状態となった、と十三日伯字紙が報じた。
 事件の発生は午前九時半頃。タツアペの少年院に程近く、約百年の伝統校でありながら、毎日のようにケンカが起こり、生徒数も減少し続けているという州立校は、アマデウ・アマラウ校だ。
 破壊行為そのものは、全校生徒二七七人中、約三〇人によるものらしいが、窓ガラスは割る、扉は壊す、屋上に登る、屋根を剥がす、壊した窓から椅子や机を放り出すといった有様。教師達も、職員にこもったり教室に閉じ込められたりで、一時は完全に無政府状態に陥り、恐怖のために、失神したり吐いたりした教師や生徒も出たという。
 エスタード紙によると、「第一コマンド」の異名を持つ学生グループもある同校では、ケンカや破壊行為は日常の事。品行に問題があり遠足参加を禁じられた生徒が教頭を囲み暴言を吐く、長時間の授業が苦痛となった学生が放火を企て休講となる、何が飛んで来るかわからないから塀の側に車は止められないなどの話は、ほんの一端だ。
 校内は週内の学校閉鎖が必要となるほど破壊され、警官隊の介入で十二時頃やっと鎮圧されたという今回の事件。一五歳と一八歳の女子生徒のケンカが引き金との見方と共に、遠足参加禁止となった生徒の報復行為との見方もある。無力感や絶望感の只中にいる教師達は、緊急の職員会議を収集する予定だという。
 今回の事件で表面化したのは、校内の統制欠如と共に、教師や公的機関への敬意の無さ。フォーリャ紙によれば、二〇〇七年には聖州内の公立校の八六%で何らかの暴力事件が発生しており、何らかの暴力行為を経験した教師が八七%という二〇〇六年の調査結果と類似。暴力事件の九六%は暴言で、八八・五%は破壊行為。身体への暴行八二%、盗難七六%の他、銃器類を使った強盗や殺人も九%と七%あった。
 事件現場では、失神した十歳の妹を助けようとして走っていた十三歳の女子生徒まで殴るなど、警官による生徒への暴行もあったというが、集団破壊行為が起きた学校では無差別な力の行使は容認されるのだろうか。教育、指導は懲罰に勝るとの教育家の言葉が、空虚に響きかねないほど深刻化した教育現場や周囲の様子の一端が窺われる。

910taro:2008/11/27(木) 08:11:23
ニッケイ新聞 2008年11月14日付け

国連人口調査=伯国5位から7位へ=人口は50年、2億5千万人に

 人口調査を行う国連機関が十二日、二〇五〇年におけるブラジルの人口が、バングラデッシュと同じ二億五千四百十万人に達すると発表したことを十三日付けエスタード紙が報じた。
 二〇〇八年のブラジルの人口は一億九千四百二十万人となり、世界五位となる見込み。国内人口は続いて増加するが、二〇五〇年はパキスタンやナイジェリアに追い抜かれ七位へ後退する。
 五〇年の世界人口は、現在の六十七億四千万人が九十一億九千万人になる。先進国の人口増加率は〇・三%だが、新興国は一・四%。全体で平均一・二%の増加となる見込みだ。
 ブラジルより人口が多い国は現在、中国とインド、米国、インドネシアの四カ国。ブラジルの人口増加率は二〇一〇年、世界平均よりやや多い一・三%増。新興国と比較すれば少ない方だ。
 人口増加が最も激しいのは、インドで一・五%。妊娠率は二・七八%。現在の人口十一億人は、中国を追い越し十六億人になる見込み。
 中国は少子化政策により人口増加率を〇・六%に抑えた。現在の十三億人が二〇五〇年、十四億人に留まる見込み。
 しかし、アジアやアフリカの人口爆発は凄い。アジアは二〇五〇年までに十二億人増える。アフリカは現在の九億八千七百万人が、二〇五〇年は十九億九千万人に倍増。
 ラテン・アメリカは世界平均並みの増加率で、現在の五億七千九百万人が二〇五〇年には七億六千九百万人へ。キューバが減少と予想されるのを除いて、メキシコが一億七十万人から一億三千二百万人、アルゼンチンが三千九百九十万人から五千百四十万人に増える。
 EUは全般に人口が減少する。減少が著しいのは、ポーランドやポルトガル、イタリアだ。これらEU諸国が経済成長を維持するには、移民の導入が必要であると専門家は見ている。

911taro:2008/11/27(木) 08:13:21
ニッケイ新聞 2008年11月14日付け

ハローワーク=州政府が就職斡旋=画面で履歴書、面接、決定まで

 聖州政府は十二日、インターネットでハローワーク(職業斡旋)の無料プログラムを始めたと十三日付けジアリオ・デ・コメルシオが報じた。
 www.empregasaopaulo.sp.gov.brを開けばよい。就職を希望する企業へ、候補者は履歴書を送信すること。州政府は八月から就職斡旋のテストを繰り返していた。
 これまでの統計で見ると、登録した就職希望者は、三十万八千人。求人企業は二万四千七百社。募集中は二十一万千人。就職決定は一万二千人。面接呼び出しは三十九万四千人となっている。
 就職希望者は、CPFと専門職、学歴、経歴、勤務する地域、希望する勤務時間、希望報酬額を明記の上、送信する。システムが受信すると該当企業へデータを回送する。システムは、就職希望者を求人予定の企業へ紹介することもできる。

912taro:2008/11/27(木) 08:14:11
ニッケイ新聞 2008年11月14日付け

カーザス・バイア=スラムの中に開店=住民は活力に満ちている

 聖市で第二番目という大スラム街パライゾポリスのど真ん中にカーザス・バイアが十二日、熱烈歓迎の中で開店した。押しかけたスラム街の住民に店員五十二人は、てんてこ舞いで応対した。
 世界を震撼させた金融危機は、パライゾポリスを素通りしたようだ。同スラム街の人口密度はずば抜けて高く、住民数も八万人という大世帯だ。これまで同店が進出したレジストロ市は、人口が六万五千人。オリンピア市は六万人であった。
 カーザス・バイアは一店当たりの売上を月間、百万レアルから百五十万レアルと見込んでいる。支払条件は、クレジット・カードなら二十四回払い。回数チケットなら二十一回と全店共通。
 パライゾポリスの住民は金回りがよく、不景気でも借金など怖くないらしい。店先に並べたハコものが飛ぶように売れた。住民はほぼ全員、複数の職場を持っている。失職しても完全失業はない。常に収入がある。

913taro:2008/11/27(木) 08:14:41
ニッケイ新聞 2008年11月14日付け

市長がいないラゴイニャ市

 聖州ラゴイニャ市は先の地方選で当選したフェレイラ市長が、古い不正事件で逮捕され服役中。副市長は五年の政治活動停止を抗弁しなかったので、これも就任不可。選挙で二位に入ったソウザ氏が、繰り上げ当選になるらしい。

914taro:2008/11/27(木) 08:15:23
ニッケイ新聞 2008年11月14日付け

東西南北

 「国際糖尿病予防の日」にあたる十四日。聖州都電ブラス駅では十〜十四時、地下鉄アウト・デ・イピランガ駅では九〜十七時に、血糖値と血圧検査(無料)を実施。
     ◎
 ゴイアス州ゴイアネージアで十一日夜、親戚の農園訪問中の青年が携帯電話に出た途端、近くで落雷。充電中だったのが災いし、落雷直後二メートルもとばされた青年は感電死。一方、聖州ではコンセントに差し込めばインターネットが使えるというモデムが二〇〇九年には実用化と十三日に発表。農村部で使っても安全かが不安…。
     ◎
 十一日にパラナ州ロンドリーナで起きた食肉加工会社強盗事件は、スーパー担当者を名乗って電話連絡後に、精肉店員のいでたちの犯人たちがワゴン車で乗り付け、従業員を制圧という凝った手口。高い塀に高圧電線を張り、警備員も配備していた会社は裏をかかれた格好だが、その一方、従業員への暴行などの全容が録画されていた。
     ◎
 聖市在住の中国人を狙う連続強盗殺人事件の容疑者が逮捕された。聖市モオッカ区で、強盗で稼いだと吹聴していた金遣いの荒い青年ら五人、海岸部のモンガグアーで、同地に家を借り、高級車購入の七人が十二日に捕まった。五件の殺人を含む、最低二〇件に関与とされる一二人のうち、九人が未成年。金回りが良く、ドルを持っていると見ての犯行で、中国人の情報を流していた共犯者割出などが続いている。
     ◎
 十二日に聖市ブラス区で起きた食料品貯蔵庫の火事現場では、熱で曲がった秤の部品などが散乱する中、ノッサ・セニョーラ・アパレッシーダの像だけが無傷で残った。守護神の神通力がわが身を守った?

915taro:2008/11/27(木) 08:16:04
為替レートと株価


《ドル相場大きく下げる 株価指数は久しぶりに上げへ》



 二四日のサンパウロのドル相場は五・四一%下げの、R$二・三二五で引け値。国内外共に景気の悪化にストップをかけた。

 国内では中央銀行が為替スワップを行い、二一・六億ドルを取引し、今後も需要次第で引き続き行うと発表。

 一方、サンパウロ平均株価指数は三万四一八八ポイント、九・四〇%上げ。出来高はR$三五億。米国の決断が投資家らを活気付けた。

 米国が証券化商品などの三千六〇億ドルに及ぶ不良資産を保有しているシティーグループに、一定額を超える損失が生じた場合、大半を政府が肩代わりする保証を行うほか、公的資金二百億ドルを追加的に資本注入することが主な要因。またオバマ次期米大統領が新政権の主な経済閣僚を発表したことも、世界経済に好影響を与えた。



2008年11月26日付け

916taro:2008/11/27(木) 08:16:48
強盗犯、自分を誤射し死亡
 十九日午後十一時ころ、市内北部のジャサナン区のピザリアに強盗に入った犯人F(十六)は、主人と取っ組み合いになり、そのとき持っていた拳銃で自分の下肢を射って、動脈出血多量で死亡した。

 犯人は、三十八口径の拳銃をもって弊店準備をしていたピザリアに押し入り、大声で脅かしながら、カイシャで金銭を奪おうとしたとき、二十歳の店の主人と取っ組み合いになり、間違って自分の下肢を撃ち、動脈出血多量で死亡した。

 取っ組み合いの最中に自分に下肢を撃ってしまい、第七三署から警察官が着いてからサンルイス・ゴンザーガ病院に運ばれたが死亡した。ここで、動脈出血していたことがわかった。拳銃はその場で押収された。





2008年11月26日付け

917taro:2008/11/27(木) 08:17:32
軍警隊出動、混乱おさまる IBAMAに対する抗議デモ
 二十三日、パラゴミナスで起こった材木商、木炭商などその方面の労働者たちの抗議デモによる混乱がようやくおさまった。IBAMA派遣のアントニオ・ドス・サントス監督官によれば、彼らは八百人くらいの集団で抗議デモ行進を行い、建物の一部を破壊し、数人が建物内に侵入し、車庫にある調査官の乗用車を焼いたりした。さらに、事務所内も荒らされた。IBAMA前の通りを通行止めにし、古タイヤを焼いたりして気勢を上げたため、軍警隊が出動して沈静した。

 IBAMAによれば「この日の早朝に、材木輸送途中の二十台のトラックを差し押さえに抗議する材木商たちが集団デモを組んだもの」という。彼らの材木は、ガウマ川上流のインディオ保護地区にある自然林で不法伐採されたもの。軍警は、抗議デモ集団の一方を閉鎖して、IBAMA監督チームが宿泊しているホテルを遠巻きにしてデモ隊を沈静させた。カルロス・ミンク環境相は伐採には問題があると通告したばかりで、このパラゴミナス混乱事件を、連邦警察に調査するように報告した。



2008年11月26日付け

918taro:2008/11/27(木) 08:18:15
レジャー・観光振興に力 ジュンジアイ線に観光列車お目見得
 州都サンパウロ市から郊外の歴史的遺産のあるパラナピアカーバやジュンジアイまで、再び観光列車がお目見えする。

 州政府運輸局長の談話によると、二十日に市役所スポーツ運輸課とのあいだで、レジャーと観光振興を目的として、来年はじめの二か月間はR$三十の運賃で運行する予定で契約をかわしたもの。

 観光旅客の出発点となるルース駅での開業セレモニーでは、この計画立ち上げから列車修復工事などの経緯について説明があり、ブラジル鉄道保存協会から譲渡された車両二輌がステンレス表装で座席数合計が百七十席になっている。パウリスタ首都圏鉄道会社(CPTM)の紹介でディーゼル・エンジン車に曳かれる二輌編成の客車内が公開された。

 観光急行列車は、鉄道会社の長いあいだの念願だったこともあり、新規事業としてレジャー観光の振興政策の一環として期待されている。ルース駅からの行程は歴史的に古い遺跡が残るパラナピアカーバの町までの間に、サントアンドレー駅に停車してABC三市民の乗客を乗せる。

 ジュンジアイまでの行程では車窓に多くの果樹園が見られ、到着地では国内でも有数のパウリスタ鉄道博物館などが見学でき、セーラ・ジャピの丘陵地帯の景色もいい。計画案では、朝方にサンパウロを出発して、午後に同じ列車でもどる予定のもので、週末だけの運行だ、という。

 さらの他の企画案では、やはり近郊にあるパルケ・アニャンゲーラを通過し、ペルスとピラポラ方面への歴史を訪ねるコースも検討している。



2008年11月26日付け

919taro:2008/11/27(木) 08:18:55
瞬間風速50メートル、被害大 ミナス州なぎ倒された街路樹
 十九日夜、突然暴風雨に替わった低気圧が三十分にわたって大暴れし、ミナス州のベロ・オリゾンテとコンタージェンに強い風を伴う集中豪雨を降らせた。

 瞬間最大風速五〇mという記録的な風速で、州都の街路樹多くがなぎ倒されていた。

 パンプーリャ地域では、広告用大型看板などが吹き飛び、スーパーの駐車場に張ってある雨よけテントがふきとぶなど、風の強さを思わせる。消防隊への急報が相次ぎ、なぎ倒された街路樹の処理急報だけでも九十三件あった。イタプアン地域やサンタ・アメリア地域では自家用車二台が街路樹の枝葉に押さえ込まれて動けなくなったりした。ポルトガル大通り倒れた街路樹で両方向ともに一時通行できなくなったりしたため、車が報道をはしって難をのがれていた。

 サンタ・テレジーニャ地区やボッカ・デ・ローボ地区では街路が水に浸かり、住民たちは一時的な大雨に苛立ちながら、水に浸かった家具やタイヤなどを燃やしていた。

コンタージェン市では、商店街が停電し、リアッショ・ペドラ地区の大通りが水に浸かったって通行止め。エルドラード地区は消防隊が出動して根っこから吹き飛ばされた街路樹の除去作業をした。この日の夜は三万戸が停電のまま夜を過ごした。



2008年11月26日付け

920taro:2008/11/27(木) 08:19:30
仮設住宅100軒全焼 ファベーラ・アルバ麻薬常習犯、火の不始末
 二十一日早朝に、サンパウロ南部にあるカンポ・ベーロ区のファベーラ・アルバで火事があり一〇〇軒あまりの仮説住宅が全焼した。

 朝四時ごろ出火し、火の回りが速く二人が負傷して病院に運ばれた。煙を吸い込んで失神していた妊娠の女性一人が助け出された。二十台の消防車が出動、六十人の消防隊員が消化にあたったが、薬物利用者グループが、火の不始末で出火した疑いがもたれている。

 まだ現場には、消防隊員が出火場所を消化にあたっている。迅速な消化作業を遅らせたのは、このファベーラの入り口付近、マヌエル・シェレン街に二台の大型トラックが駐車していたことが原因だが、幸い住民たちが早く気づき、中には家電製品や、家具類などを持ち出した住民もいるが、ほとんどの住民は身分証明書などのドクメント類の持ち出しができなかったりした。



2008年11月26日付け

921taro:2008/11/27(木) 08:20:30
喜びの感情を満面に F1ホンダにブルーノ・セナ選手
 ブラジル人パイロットのブルーノ・セナは、今週はじめスペインのモンテメーロで行なわれたモーターレース・テストでホンダF1専用車を操縦し選出されたことを、感無量といった面持ちでインタビューに応じてくれた。

 テストは今月の第二水曜日に行なわれ、ブルーノ・セナは、来年度のドライバー空席の候補としてライバルだったルーカス・ジ・グラッシと競い、同じチームに加わることになったジェンソン・ブットンといっしょに走行した。同じブラジル出身のルーベンス・バリシェーロは外れた。

 ブルーノは、十九日の走行では八位だった。記録はラップタイム一分二十一秒六七六で五位ブットンに〇・二八九の差だった。前日、ルーカスは一分二十二秒二八三の記録で英人選手にわずか〇・五一三の遅れだった。

 「自分は本当にうれしい。マシンが徐々に快適さを増して操縦できたので、この記録が出せた」とブルーノ・セナ。「今日も昨日の調子でいけば選抜に残れると感じたし、もちろんチーム皆の期待にこたえることができた。同時F1車で始めての体験でここまで来られたことを幸せに思う、とコメントした。

 「F1車を操縦することは、特別な気持ちが湧いてくる気がする。他のどのマシンを操縦するのとは違い、自分はいつももっと早く、次ぎはもっと速くという気持ちだった。他の何よりも個人的に楽しむことができた」とアイルトン・セナにそっくりな甥が喜びを語った。

 ホンダ・F1チームのリーダーであるロス・ブラウン氏は、ホンダ・レースのもとでルーカスやブルーノなどいろいろな人材が競い合うことは、喜ばしい結果を生んだ。とコメントする。さらに「ルーカスとブルーノは、この一週間よくがんばった、称賛できる。今後は最終選抜前にわれわれの決定評価を得るために頑張って欲しい」と語った。



2008年11月26日付け

922taro:2008/11/27(木) 08:21:05
南伯地方、豪雨禍広がる SC州内の死者28人に 住民10959人が住宅失う
 【一部既報】二十四日七時四十分、SC州防衛保安局は、州内各地をおそった豪雨でさらに四人の被害者が確認され、これで現在までに二十八人にのぼる、と発表。さらに浸水・決壊などで住居を失った住民が一万九五九人、避難した人たちは七千三百五十七人にものぼる。



《ブルメナウは孤立化》



 気象予報官は「ブラジル南西部に大きな低気圧が居座っており、南西部ばかりでなく、中西部から北部にまたがり、雨がまだ続きそうだ」という。

 暴風雨はブルメナウにも被害をもたらし、崖崩れのため交通不通となり、空輸による救援を待っている。

 リオ・ドス・セードロス、ポメローデ、イタポア、ベネジットの四つの町が、道路が寸断され孤立状態になっている。ほとんどが、道路沿いの崖崩れ箇所はブルメナウ(十箇所)、ジャラグア・スール(七)、ルイス・アルベス(四)、ポメローデ(一)、ブルスキ(一)、ガスパル(一)、ランショ・ケイマードス(二)、ガルーバ(一)で、車輌不通になっている。

 この豪雨は百五十万人の州民を脅かしている。二十五万人がCELESCからの電力配給が停止し、CASANからの水道の給水も広い範囲で停止している。二十三日から節水条件の給水を始めたばかり。また、都市ガスの配管からガス漏れが発見され、各地で起こっている崖崩れでガス漏れ箇所が増える恐れもあり、TBGによるガスも止まっている。

 SC州環境保全並びに気象観測情報センターによると、この先の雨量は減少するが、天候は変わらず、しばらくの間は湿度の高い日が二十五日、二十六日ころまで続く。

 川の水位がさがらず、水の勢いも強く各地の地盤もゆるくなっており、いつ土砂崩れ、土砂流れがあってもおかしくない状態で、川縁の住宅街一番の弱点になりそうだ。

 住民たちは、危険区域を離れ、土砂に様子がおかしいと思われる場所は通過しないように注意を促している。浸水で避難している住民にも、水が引いても安全確認がされまでは帰宅しないで、避難先で物資配給をうけて待つように促している。

 州政府は州防衛隊を通じて、マット、毛布、プラスチック・テント地を各地市役所へ支給し終えた。また陸軍は、ヘリコプター援助部隊を救援派遣し、タウアッペから「豹」特殊部隊、「リス」特殊部隊を、最も被害の大きいジョインビーレ、ブルメナウへの派遣を決定した。

 シルベイラ州知事は二十二日、百八十日間の緊急事態宣言を発して、隣接するRS州のイエダ・クルシウス州知事とPR州のロベルト・レキオン知事あてにそれぞれに、水害実態を説明し、各州間道の復旧を急ぎ、重機などの斡旋と労働協力体勢を要請した。

緊急事態救援については、連邦政府も供応して、すでの物資の到着など住民への配給も始まっている。



2008年11月26日付け

923taro:2008/11/28(金) 07:54:11
ブラジル・ロシア大統領、BRICs首脳会議へ意欲
ルラ大統領「金融危機はBRICs諸国の連帯を強化」

 【サンパウロ27日綾村悟】ルラ・ブラジル大統領とメドベージェフ・ロシア大統領は26日、リオデジャネイロで会談し、BRICs(新興経済国)と呼ばれるブラジル、ロシア、中国、インド首脳によるBRICs諸国による初の首脳会談を来年、ロシアで開催することを提唱した。政府系ブラジル通信などが報じた。

 同首脳会議が実現すれば、金融危機で揺らぐ米国や欧州連合に対抗して、BRICs諸国が国際的な影響と発言力を誇示することになる可能性がある。

 BRICs首脳会議の提唱に関してルラ大統領は同日、「金融危機はBRICs諸国の連帯を強めることになるだろう」「BRICsの経済力は金融危機を乗り越える原動力になりうる」と言明した。

 ロシアのメドベージェフ大統領は、24日に閉幕したAPEC首脳会議後に中南米を歴訪、ベネズエラやブラジルで積極的な外交を展開している。中国の胡錦濤国家主席もAPEC会議前に中南米を歴訪、長年“米国の裏庭”として米国が影響力を行使してきた中南米において、ロシアと中国が外交・経済両面で強い存在感を放っている。

 また、ブラジル・ロシア両首脳は軍事技術協力でも合意、ロシアが戦闘用ヘリ12機をブラジルに売却することで合意した。ブラジルはロシアの宇宙技術にも興味を示している。

2008/11/27 23:12

924taro:2008/11/28(金) 07:55:48
ブラジル南部の洪水、5万人以上が住居を失う

11月27日20時6分配信 CNN.co.jp

リオデジャネイロ(AP) ブラジル南部サンタカタリーナ州を中心に、大雨による洪水、土砂崩れの被害が拡大し、26日までに86人の死者が確認された。また、約30人が行方不明となっており、死者数がさらに増える恐れがある。このほか、5万4000人以上が住居を失った。

ルラ・ダシルバ大統領は26日、7億レアル(約302億円)の緊急支援金の拠出を発表。テンポラン保健省が同日、サンタカタリーナ州へ被災現場の視察にかけつけた。

中南米では冬季、各地で大雨が降り、洪水や土砂崩れが頻発する。コロンビアでは北部で、大雨により川が氾濫し、少なくとも34人が死亡、8人が行方不明となり、5万人が住宅浸水などの被害を受けている。

925taro:2008/11/28(金) 08:03:48
ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

金融危機=聖州製造業で解雇始まる=不況への予防措置=経営者は恐慌に備える=個人の債務不履行も急増

 聖州工業連盟(Fiesp)は十三日、金融危機の影響により聖州の製造業で人員整理が始まり、債務不履行が増加と発表したことを十四日付けフォーリャ紙が報じた。例年ではクリスマス特需で大量の臨時採用が行われる十月、雇用水準が前月比〇・四一%減、一万人が解雇された。これは過去五年で初めての現象。Serasa(銀行業務サービス会社)によれば、十月の債務不履行が前月比四・九%増加した。
 米金融危機のボディブローが、製造業界に表れ始めたようだ。九月までは雇用が前月比〇・四八%増え、新規採用は年間で七・二八%増の十五万九千人であった。それが十月の季節調整を考慮すると職場が、〇・一三%も減った。
 Fiesp調査部によれば、雇用水準の低下は実体経済の結果というより、これから起きる不測の事態に備えた予防的措置らしい。調査部が奇異としたのは、年末の書き入れ時が始まる十月に人員整理を行ったこと。これは債務不履行の増加が、動機と見ている。
 ブラジル経済は、ゆるやかな坂道を下っているようだ。第一の現象は、クレジットの払底とコモディティの下落。次の現象は、産業活動の減速と人員整理とされる。
 兆候は九月、すでにあった。ブラジル地理統計院(IBGE)が九月、全国の六大工業都市で雇用が前月比二・二%減と発表したことだ。労働市場は九月、減速経済と高金利のためにゆるやかな後退期に入っていた。それを米金融市場のパニックが増長し、雇用傾向を一気に悪化させた。
 Fiesp調査部が、人員整理をしなければならないような消費や生産の落ち込みはないという。企業経営者が長年の経験から、米発金融危機がもたらす未曾有の景気悪化に備えた警戒心がさせたと説明する。
 Serasaは十月、個人の債務不履行が前月比四・九%増と発表した。前年度比では六・九%増。十カ月間の累計で、前年度比七・五%増。昨年の前々年度比は、僅か〇・三%であった。同社は債務不履行が、九月中頃から急増と説明した。

926taro:2008/11/28(金) 08:05:16
ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

15歳少女を強姦、撮影=インターネットで映像流す=通報受け青少年3人逮捕

 十一日の下院で、児童ポルノの撮影や配信などに関わった犯罪者への厳罰化法案承認直後、サンタカタリーナ州(SC)の青少年が十五歳の少女を強姦し、その映像をインターネットで流すという事件が発覚した。
 十三日のサイトや十四日フォーリャ紙などによると、強姦事件が起きたのは十月二十五日。SCジョアサバに住む十六歳の少年宅に、十三人が集まり、パーティーを開いた時の出来事だ。
 酒も飲んだとされる少女は、二階のトイレで、逮捕された三人の青少年の一人に突き飛ばされて頭を打ち、意識を失った後に、衣類をはがされ、強姦されたという。事件後は階下のソファーで長時間寝かされていたという少女が目覚めたのは、自宅へ向かう車の中。青年達からは「何も喋るな」と言われたという。
 事件が発覚したのは、犯行の様子がeメールやMSNでインターネット上に流されたためで、映像を見たジョアサバの住民の一人が警察に通報。
 少女の両親も十日に警察に届け出ており、現地の住民全てが知るところとなった事件の容疑者として、十八歳の学生二人と十六歳の高校生が逮捕されたのは十二日。十一日にはコンピューター二台や携帯電話三台などが押収され、物的証拠確認後、逮捕に至った。
 警察では、パーティーで出した酒に麻薬を混入した可能性も調べているが、少女が飲んだウオッカとジュースがスクリュー・ドライバーなら、それだけでかなりのアルコール度でもある。
 学生の一人は撮影しただけというが、警察では他のパーティー参加者の事件との関わりも含め、捜査を継続と十四日G1サイト。同サイトには、この手の事件の背景として、親子関係が稀薄な例や、良い学校や良い大学に行かせることが教育だと考えるなど、親の考え方に問題のある例が多いとの指摘もある。
 冒頭の法案承認を報じた十二日エスタード紙にはマラニョン州で二人姉妹が性的暴行後に絞殺されたとの記事。パラナ州では一週間の間に九歳と八歳の少女が性的暴行後に殺害される(本紙東西欄既報)など、種々の事件が続く中でも、今回の中流家庭青少年による犯行は大きく報道されているようだ。被害者の少女は転居したともいう。

927taro:2008/11/28(金) 08:05:48
ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

議席はく奪で悶着=TSE決議に下院議長異議

 【既報関連】キナリア下院議長(PT=労働者党)は十三日、選挙高等裁(TSE)のブリット長官が、下院によるワルテル・ブリット下議(PRB=共和党)の議席はく奪宣言が遅いと批判したことで、異議を申し立てたと十四日付けエスタード紙が報じた。
 TSEが同下議の議席はく奪を決議したことで「アイレス・ブリット長官は決議するだけで、議員の議席はく奪権限はない。それよりTSEの怠慢審理を提訴し一定期間、謹慎させることが私にはできる」と下院議長がどうかつした。
 「下院議長には権限がある。私を煩わさないため、TSE長官は黙るようお願いする。でないと私は態度を変えざるを得ない」と述べた。最高裁と検察庁の関係を丸く治めるため、下院は配慮しているのだという。
 TSEのブリット長官は最高裁判決の後、「賽は投げられた。下院が同下議の議席はく奪を保留する理由はない。通告は三回された。補欠議員の法的繰り上げ手続きは、完ぺき」と声明を発表。
 一方、同下議がDEM(民主党)を離党しPRBへ移籍したことで、DEMはTSE支持へ回った。同下議の議席が同党へ返還されるまで、下院審議を妨害する意向をDEMが表明した。
 下院執行部は今週、再度のTSE通告を受けた。DEMが再々催促するのに、下院が議席はく奪を保留する理由を説明せよという通告であった。DEMは下院執行部がTSEから九月八日付け通告を受けながら決議に従わないと、最高裁へ異議を申し立てた。
 下院議長は、下院法制委員会(CCJ)で同下議の議席はく奪に関する抗弁の合法性を打診するのに時間をかけた。CCJがはく奪を是とすれば、下院執行部は単にはく奪声明を発表するだけだというのだ。

928taro:2008/11/28(金) 08:06:39
ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

伯墨自由貿易交渉へ=米後退を機に空白を狙う

 米国の景気後退で打撃を受けたメキシコへ米市場に代わる市場を紹介するため、ブラジルの経済産業開発省の代表が財界代表を伴って十一日、同国を訪問と十二日付けヴァロール紙が報じた。
 メキシコとメルコスールは、二つの関税削減協定がある。一つは、自動車と部品に関するもので大幅に自由化が行われた。もう一つは、約一千種類の製品に対する限定関税となっている。
 ブラジルは全輸入品にゼロ関税を希望しているが、メキシコは加工農産物に抵抗している。それで段階的市場開放を、提案する考えだ。先ず双方の関税を、全面的に半減する。すでに税率削減が行われていたものは、さらに二〇%減税。
 ブラジルの代表団は、ブラジル産品で牛肉や皮革、果物、魚介、胡椒、飲料、通信機器、電子製品、プラスチックなど四十品目が特に有望であることを発見した。メキシコ側は、三十品目でブラジルに売り込める感触を得たようだ。

929taro:2008/11/28(金) 08:07:26
ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

さとうきび=天敵駆除に生物兵器=ネマトーザでビクード退治

 聖州農務局の生物研究所は十一日、カンピーナス農事試験場で二〇〇九年からサトウキビを荒らす害虫駆除のため、体長一ミリ程のネマトーザ(蛆)を育成と発表したことを十二日付けヴァロール紙が報じた。
 実験は五年前、サトウキビの天敵ビクードを退治するために始められた。これからは、ネマトーザの工業生産を大規模に始める。
 カンピーナス農事試験場に三十三個の実験場を設え、その中から一個が初期の目的を達成し効果を上げたので選ばれた。実験は最終段階にあり一月、正式にネマトーザ優良種が引き渡される。
 これまでは化学薬品で害虫退治を行ったが、これからは生物兵器で退治する。学名はネマトーザ科のヘテロラビジッテ。ネマトーザの腸に殺虫バクテリアを装填し、害虫に食べさせる。

930taro:2008/11/28(金) 08:08:02
ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

特別小切手の年利が一八八・七三%

 PROCON(消費者擁護団体)が市中金利を調べたらサラ金の金利が月利六・一五%、年利一〇四・五七%。銀行の特別小切手の金利は平均で月九・二四%、年間一八八・七三%であることが分かったと十四日付けエスタード紙が報じた。

931taro:2008/11/28(金) 08:08:47
ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

IMF締めたり緩めたり

 これまで国際通貨基金(IMF)は、口癖のように「緊縮財政、緊縮財政」と唱えてきたが、米国が金融危機に遭遇してから「政府は公共投資に、もっと金を使え」と言い出したと十三日のエスタード紙が報じた。何を基準に、締めたり緩めたりするのか分からない。

932taro:2008/11/28(金) 08:09:51
ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

東西南北

 十二日の最高裁が市警ストは違法との判断を下したことを受け、市警の業務がやっと正常化。十三日夜から通常業務に戻り始め、十四日には完全正常化とのこと。スト終了の報に、スト期間中の事件届を出しに走る人の姿も見受けられる。インターネットでの届出では安心できないと、スト終了を待っていた人たちは、ほっとした表情だ。
     ◎
 寒冷前線により十三日夜から強い雨に見舞われたリオ州では、南部のヴォウタ・レドンダで起きた土砂崩れで七歳の少女が死亡など、各地で洪水や土砂崩れの被害が出ている。死亡した少女の母親など、負傷して入院中の被害者もいる他、水害後に発生しやすい伝染病も心配だ。デング蚊繁殖につながるような溜まり水を残さない注意も必要だが…。
     ◎
 洪水などではないが、十三日未明の聖市南部の交差点での事故は、地下の排水管が壊れ、隙間から漏れた雨水が作った空洞の上に停車したゴミ収集車が、自らの重みでアスファルトごと陥没という、ある種の水害。直径五メートル、深さ三メートルの穴にすっぽりとはまった形の収集車は、事故から七時間後にクレーン車で撤去されたが、穴の修復は十七日以降。工事終了まで現場の通行は封鎖されたままとなる。
     ◎
 クリスマス用品購入などで混雑が予想される、聖市の25デ・マルソ街では、ラデイラ・ダ・コンスチツイソンとカルロス・デ・ソウザ・ナザレー街の間が、十二月二十四日まで、月〜金曜日の十時〜十八時と土曜日の十時〜十三時の時間帯に車両侵入禁止となる。ブラス区やボン・レチーロ区の問屋街でも車両侵入禁止となる区間があるとのこと。車で出かける場合は表示に注意を。

933taro:2008/11/28(金) 08:10:24
SC州豪雨禍被害更に拡大 がけ崩れなどで死者86人 2万3千人余りが避難生活へ
 【一部既報】二十一日のSC州を襲った豪雨で、二十六日午後四時現在、八十六人の犠牲者を数えた。州防衛保安局に入った情報では、五万四千人以上の住民が浸水などによる家屋決壊と浸水の被害を受けている。家屋を失い、二万二千九百五十二人が避難生活を強いられている。



《道路決壊で孤立地帯も》



 SC州からRS州にかけて、グアラミリン一帯にガス供給が止まっており、ペトロブラスのガス供給基地も水に浸かっている。この低気圧は、その後も各地で集中豪雨を降らせ、サンパウロからリオ・デ・ジャネイロまで達し、ES州やPR州などでも土砂災害で犠牲者がでている。

 SC州政府はいま、史上最大の天候災害で大きな悲劇に直面している。二十四日、ルイス・ヘンリッケ・シルベイラ知事は、共同記者会見にあたり家屋を失った州民と危険区域に取り残された住民たちの救済を最優先に処置しなければならない。二十日、「天災に対処するためには、州民一致団結してことにあたる必要がある」と、五十日間降り続いた雨による災害と戦う緊急事態宣言を発した。

 特に被害が大きかった沿岸都市のバーレ・ド・イタジャイの他七都市が大きな被害を受けた。州人口百五十万人が脅かされ、五十三都市が緊急態勢をしき、土砂崩れによる道路事故防止に注意を払っている。

 ジョインビレはほとんどの住民が住居を離れて避難所へ集まった。その数は二千人にもなり、三五〇家族は住居を失った。この地域で十五万人がまだ電気のない生活が続いている。

 ブルメナウでは十人が濁流にのまれて犠牲になった。ジョアン・パウロ・クレイヌービング市長は、二十三日に天候災害の緊急態勢宣言を発し、住居を失った五百人の住民と避難し吹きさらしでいる七十五人の救済を急いでいる。イタジャイ・アス川の水位は通常よりも十mも上がっており、町が水に浸かった。公共交通は不通になり、市役所も閉鎖している。

 ガスペル市のカスカネイアのプール遊園地には、六百人ほどの観光客が、道路不通で出られなくなり、まだ土砂崩れの危険がある。

 州政庁には各地からの情報が集まってきており、道路決壊、家を失った住民、避難して吹きさらしの高台で救援を待つ人たち、水道が止まり飲み水に困る人々、ガスの配給が止まり食事の煮炊きのできない人たちなど、今後もますます災害の実態が明らかにされてくる。電気、水道の配給にはまず道路の復旧が必要で、救援物資の配給を空輸に頼らざるを得ない場所もある。



2008年11月27日付け

934taro:2008/11/28(金) 08:11:04
集中豪雨で少年排水口に 消防隊員の気転の救助で助かる
二十三日午後六時ころ、サンパウロから七十九キロにあるビニェードを襲った集中豪雨で、七歳の少年が街路沿いの排水溝の激流にのまれたが、軽い怪我をしただけで助かった。

 救助にあたった消防隊員は「少年は、ジャルジン・ブラジル区にある家の前で姉と遊んでいたが、急激に廃水が増量し、これにのまれて排水溝に吸い込まれてしまった。六十mほどの配水管を経て、廃水口に吐き出されて助かった。このときは、まだ排水溝の大きな口に防御柵が施されていなかった」と話す。

 廃水口から吐き出された後も家から三ブロックも離れた場所まで、引きずり込まれてしまった。水が緩やかになったあたりで、三十mほどもある崖を一人でよじ登り、家族に助けられた。少年はサンタカーザ病院に搬送され、軽い怪我の手当てをして、夜家族に付き添われて無事に自宅へもどった。



2008年11月27日付け

935taro:2008/11/28(金) 08:11:40
爆破作業の地響きに驚く
 二十一日、PE州奥地のシリニャーエンにある採石場で爆破作業があり、付近の住民が地響きにおどろき、地震かと間違えて、家を飛び出して市民たちがパニック状態になった。フェルナンド・ウルキーザ市長は、今回の爆破については、何らの通知も受けていない、厳重に抗議する、としている。



2008年11月27日付け

936taro:2008/11/28(金) 08:12:16
為替レートと株価
《ドル相場連日下げへ 株式指数は1・83%上げ》



 二五日のサンパウロのドル相場は〇・〇八%下げの、R$二・三二三で引け値。

 サンパウロ平均株価指数は三万四八一二ポイント、一・八三%上げ。出来高はR$三七億。市場が米国の支援策を肯定的に受けたため。

 投資家らの注目を引いたのは、米商務省が発表した第3・四半期国内総生産(GDP)改定値で、速報値はマイナス〇・三%だったのに対し、年率換算で前期比マイナス〇・五%と、対米同時多発テロが起きた二〇〇一年第3・四半期以来の大幅な落ち込みの発表だった。この情報による投資家らの不安を払拭するため、米連邦準備制度理事会(FRB)は金融危機の影響で取引が縮小している消費者金融と住宅ローン市場の活性化に向け、最大で総額八〇〇〇億ドル(約七七兆円)に上る新たな金融支援策を発表した。



2008年11月27日付け

937taro:2008/11/28(金) 08:13:06
クラシックバレエと黒人文化を融合させた偉大な先達に捧げるオマージュ

 リオデジャネイロの中心部、セントロを象徴する建造物の一つと言えば、Teatro Municipal(テアトロ・ムニシパル=市立劇場)。リオデジャネイロ市立劇場は、リオブランコ大通りのグロリア湾寄り、地下鉄のカリオカ駅とシネランヂア駅のほぼ中間に位置している。1905年から4年間の年月をかけて、パリのオペラハウスをもとにして造られ、1909年に開館。つまり、来年が開館から100年の記念の年となる。

 1階の壁は御影石が使用された豪奢な造り。オペラなど古典的な劇を中心に演じられているが、クラシックを中心にコンサートももちろん開催されている。音楽ファンにも馴染み深いのは、カエターノ・ヴェローゾやベッチ・カルヴァーリョのコンサートだろう。収容人員は2,357人。ちなみに、サンパウロ市立劇場の収容人員は約1,700人だ。最近では、移民100周年で来伯された皇太子徳仁親王がご覧になった日伯音楽交流会もここで催された。ラテンアメリカ屈指の劇場の一つである。

 そんな由緒あるリオの劇場が100周年を迎えるということで、来年のカーニヴァルでテーマに取り上げるチームも当然出てくる。スペシャル・グループではヴィラ・イザベルがそれ。ヴィラ・イザベルといえば、1988年の初優勝以降はいつも10位前後をうろうろしている古豪(1946年創立)という印象しかなかったのだが、2006年はチャベス・マネーをバックに優勝。2009年はさてどうなるか。

 さて、ここからが本題。メルセデス・バチスタという御年87歳の女傑がおられます。この人は、初めてリオデジャネイロ市立劇場のステージに立ち、踊った黒人ダンサーだそうで、来年のカーニヴァルではヴィラ・イザベルでパレードすることが決定。総合演出家のアレックス・ヂ・ソウザがその業績を称えパレード構成にメルセデスを招いたもので、さらに“アーラ・メルセデス・バチスタ”というパートを設け、数十人から百数十人がメルセデスの格好をしてパレードの一部となる予定だ。

 「市立劇場における最初の黒人ダンサー、メルセデス・バチスタの活動は革新的であった。クラシック・バレエと黒人文化を統合し、アフロ・バレエを作り上げたのだから」とアレックスは述べている。このような先達へのオマージュによって、単なる仮装行列に留まらないブラジルのカーニヴァルの深みが醸し出されていると言えるだろう。

 ヴィラ・イザベルのパレード・テーマは「ヴィラ・イザベルがこの大騒ぎの舞台上で、市立劇場の100年を告げる」。アフロ・バレエのパートとメルセデス・バチスタに注目だ。F

938taro:2008/11/29(土) 08:00:27
カンデイア、カルトーラ、ルイス・カルロス・ダ・ヴィラ……今年の“サンバ列車”の概要発表

 12月2日はブラジルでは“サンバの日”(ラティーナサイトでの過去の記事はこちらやこちら)。カーニヴァルとはまた違う、様々なイベントが予定されている。中でも有名なのはパゴデイロ、マルキーニョス・ヂ・オズワルド・クルスが主催する『サンバ列車』。セントラル駅からオズワルド・クルス駅まで4本のサンバ列車が夜19時から20分おきに出発。それぞれの列車にはテーマが設けられており、今年は没後30年を偲ぶ「カンデイア号」、生誕100周年記念の「カルトーラ号」、今年59歳の若さで夭折したサンビスタを偲ぶ「ルイス・カルロス・ダ・ヴィラ号」、そしてサンバ・エンヘードの名作曲家に捧げる「シーラス・ヂ・オリヴェイラ号」となっている。

 それぞれの列車でも各車両で既に乗り込むサンビスタや出し物が決まっている。運賃は2,20ヘアイスだが、1キロ分の食料品で、チケットと交換することも可能だ(生鮮食品は禁止)。F

〈カンデイア号〉セントラル駅発:19時
1号車:ヴェーリャ・グアルダ・ダ・ポルテーラ&マルキーニョス・オズワルド・クルス
2号車:チア・ドッカ
3号車:カシーキ・ヂ・ハモス
4号車:ネガゥン・ダ・アボリサゥンのパゴーヂ
5号車:グルーポ・アウトノミア
6号車:クルビ・ド・サンバ
7号車:エンバイシャドーリス・ダ・フォリア
8号車:キロンボ

〈シーラス・ヂ・オリヴェイラ号〉セントラル駅発:19時20分
1号車:ヴェーリャ・グアルダ・ド・インペリオ・セハーノ
2号車:グルーポ・ホーダ・ド・ビッピ
3号車:ネルシーニョとヴィルマのパゴーヂ
4号車:メストリ・ファイスカ
5号車:マンガ・プレッタ
6号車:チア・シッサのパゴーヂ

〈カルトーラ号〉セントラル駅発:19時40分
1号車:ヴェーリャ・グアルダ・ダ・マンゲイラ
2号車:ヴェーリャ・グアルダ・ド・サルゲイロ
3号車:サンボーラのパゴーヂ
4号車:ブロコ・ヴォルタール・プラ・ケ?
5号車:グルーポ・パラードス・ナ・ポンチ
6号車:グルーポ・ヘジェンチ

〈ルイス・カルロス・ダ・ヴィラ号〉セントラル駅発:20時
1号車:ヴェーリャ・グアルダ・ド・ヴィラ・イザベル
2号車:カルドス・イ・カンジャス
3号車:キゾンバ
4号車:ブロコ・ダ・カシャッサ
5号車:ヘナセンサのパゴーヂ&ヘナート・ミラグリス
6号車:デモクラチコス・ダ・グアダルーピ
7号車:グルポー・ノッサ・アルチ・ヂ・ニテロイ/キンタル・ヂ・ジョルジ
8号車:オウヴィドールのパゴーヂ/サンゴンサーロのパゴーヂ

 以上の列車に乗ってオズワルド・クルス駅に到着すると、ステージが3つ設けられており、デルシオ・カルヴァーリョ、ノカ・ダ・ポルテーラ、アルミール・ギネート、モアシール・ルス、マウロ・ヂニス、イヴォニ・ララなどのサンビスタのショーが予定されていたり、20ヶ所でのホーダ・ヂ・サンバが予定されている。F

939taro:2008/11/29(土) 08:01:38
ニッケイ新聞 2008年11月18日付け

ドーハ・ラウンド=WTOが決着へ向け召集=G20の初穂が出る=市場開放で対峙する伯亜=メルコスール結束が第1関門

 ブラジル宿願のドーハ・ラウンド復活に向けて世界貿易機関(WTO)は十五日、加盟国を招き十二月に自由貿易協定を決着する意向を示したと十七日付けエスタード紙が報じた。会合は十日開催の見込みで、G20ワシントン会議の初穂とされる。WTOのレミー専務理事は「世界経済が危機に瀕するいま、支持を行動にする。解決策を一つずつ実行し、通商システムを新規構築することだ」と声明を発表した。
 決裂座礁したドーハ・ラウンドの修復に向けて、ブラジルが渾身の努力を注いだに関わらず、メルコスールの足並みはバラバラ。WTOはオバマ次期米大統領にも打診済みであり、次期米政権が同件を意想外としないよう言質を取った。
 G20は十五日、世界経済救済策として年末までに国際通商協定を設ける必要があるということで合意した。G20参加国代表は来る一年、保護制度を設定しないことでも合意した。しかし、市場開放については十七日、WTO各国大使がG20の決定事項について内容を協議する。
 WTO専務理事が、G20からドーハ・ラウンドに向けた通達に、多大な政治的支援が必要だとした。実務会議の机につくと「総論賛成、各論反対」で議論百出する。
 市場開放に関するドーハ・ラウンドは二〇〇一年、始まり二〇〇五年締結の予定であった。しかし、先進国と新興国の間の溝は埋らず、決裂のまま無期延期になった。それが米金融危機と世界的不況によって再考察の糸口が開かれた。
 WTO伯大使の言葉によれば、ドーハ・ラウンドは九・一一テロのお陰で取り上げられたに過ぎないという。今度は金融危機のお陰で俎上に上げられ、真剣に取り組まれることになった。いわば、天の采配だと述べた。
 ドーハ・ラウンドは、ブラジルが市場開放の音頭を採るいっぽう、アルゼンチンが反対の急先鋒となっている。未熟な新興国にとって市場開放は死活問題であり、不況と失業で混乱を招くという。同じメルコスールで内ゲバを演じた。
 WTO会議の前に、ブラジルはメルコスール内の意志統一を図る必要がある。強い団結を目指すことで、金融危機解決へのリーダーシップを世界に発信できるかの正念場になりそうだ。

940taro:2008/11/29(土) 08:03:01
ニッケイ新聞 2008年11月18日付け

黒人功労者ら31人表彰=要職者や運動選手、俳優も=聖市のサーラ・サンパウロで

 聖市のサーラ・サンパウロで十六日夜、第六回黒人杯授与式が行なわれたと、十七日フォーリャ紙が報じた。同授与式は非政府組織アフロブラスと同組織設立の大学Unipalmaresの共催で、ブラジル発見五〇〇年記念の二〇〇〇年が初回。今回は、黒人解放令一二〇年の記念と、二十日の「黒人の意識向上の日」祝賀を兼ねた。
 黒人杯は黒人社会のオスカー賞ともいわれ、テレビ番組「A Favorita」出演のミルトン・ゴンサウヴェス氏や歌手のサンドラ・デ・サー氏、歌手で聖市議当選のネッチーニョ・デ・パウラ氏、米国人歌手のビリー・ポール氏など、内外芸術家を表彰した。
 一方、同組織サイトによれば、今年の表彰者選考基準は例年とは趣を異にし、人種の多様性や黒人の権利擁護に功績のあった要職者も表彰。主な人物は、ミゲル・ジョージ商工開発相、フェルナンド・ハダデ教育相、エディソン・サントス人種平等政策局長、カルロス・アイレス・ブリットならびにジョアキン・バルボーザ両最高裁判事、マリア・エレーナ・ギマリャエンス聖州教育局長、ジルベルト・カサビ聖市長など。
 オリンピックの体操のダイアネ・ドス・サントス選手や走り幅跳びのマウレン・イガ・マッギ選手と、トレーナーのネリオ・アウフレッド・モウラ氏なども表彰された。
 途中、米国のオバマ次期大統領や、六〇年代の国民的歌手ウィルソン・シモナウ氏、六月十四日死去のリオのジャメロンことジョゼ・ビスポ・クレメンチノ・ドス・サントス氏への表敬の時もあり、シモナウ氏の子息二人や歌手のレシ・ブランダン氏達が両氏を追悼する歌を披露したりした。
 式典会場のある聖市には三三〇万人の黒人系住民が居るが、一五三〇年以降三〇〇万人以上の黒人が奴隷として連れて来られた伯国では、自由を求めた黒人が形成したキロンボと呼ばれる集団社会が現在も三五二四カ所残り、九七カ所は国立植民農地改革院も承認。パルマーレス文化財団認可を受けたキロンボは一二四八で、聖州内に四一。
 黒人の歴史などを教えることを義務づけた法律遵守は未徹底だが、黒人文化を残し継承しているキロンボの価値を認め、伯国の歴史や文化に果たしてきた黒人の役割を考えるための「黒人の意識向上の日」も近い。

941taro:2008/11/29(土) 08:03:32
ニッケイ新聞 2008年11月18日付け

G20金融会議=ブラジルはこう見る=G8の柵は削除されたか

 ワシントンで開催されたG20金融会議は十四日、システムの管理強化や取引の透明化、銀行役員賞与の計算法、国際通貨基金(IMF)や世銀の改革などを盛り込んだ、四十七項目にわたる救済案で合意と十六日付けフォーリャ紙が報じた。
 会議に出席したルーラ大統領は「世界の政治地図が塗り替えられた。ドーハ・ラウンドにG20代表が全員支援するなど、六カ月前には想像もできなかったこと」と満足の意を表明した。
 「これは、国際政治の歴史に記念される日だ。G8はお祭りになり、世界経済の行方を決定するのに、二十カ国へ打診することになった」ことが、収穫であったと大統領は評した。
 かつては横柄であった先進国首脳が同じ茶を飲むようになり、政治家として円熟した。これからは問題を容易に解決できると、大統領は実感したという。
 EUで深刻化している失業問題について、大統領は、同様の問題がブラジルで起きることへの懸念を隠さなかった。金融危機が更に悪化し、輸出が落ち込むなら、世界は恐慌時代へ入る。最悪の場合、投機から起きた金融危機が生産部門の成長を妨げることが考えられるが、生産部門が止まってしまえば、庶民から日用の糧を取り上げることになると訴えた。
 一方、G20合意案は、新鮮味も革新的なものもない。既存の規律を厳格に守るだけのもの。しかし、疑問は中国と先進国間で暗黙の協定が交され、微妙な関係が生じたことを誰もが感じた。
 次にオバマ新米大統領が就任し、金融危機の火元とされる投資銀行の新管理基準を打ち出すことへの不安。それはG20の認識とは、予想外のことかも知れない。
 G20と同時にニューヨークで銀行会議が開かれた。そこでは、銀行が、政府に対し無条件降伏を宣言。銀行会議の結論ではG8をG20に改革し、ブラジルや中国にも国際責任を負わせる要望らしい。

942taro:2008/11/29(土) 08:04:16
ニッケイ新聞 2008年11月18日付け

農産物輸出=来年は150億ドル減=メタルと航空機黒字を相殺

 金融危機による輸出クレジットの枯渇と農産物コモディティの下落、生産原価の高騰により、二〇〇九年度貿易収支が百五十億ドルも減る見込みとスパルタ投資ファンドが発表、と十六日付けフォーリャ紙が報じた。
 百五十億ドルは昨年度比二〇%減に当たり、大きな比重を占めていた農産物輸出の落ち込みが、メタル部門や航空部門の輸出減少と重なり、貿易黒字はほとんどゼロとなる見込みだという。
 農産物輸出の落ち込みは、量ではなく価格による要因が大きい。大豆の場合、今年七月ブッシェル当たり十六ドル六〇セントであったものが、来年五月渡しで僅か九ドルにしかならない。
 二〇〇八年の貿易収支は、二百三十八億ドル。二〇〇七年の四百億ドルから見ると、大きく落ち込んだ。二〇〇九年は、ドル高のために多少回復すると思われる。
 コモディティ市場は需給法則によらず、不安定な金融市場の犠牲となっている。金融正常化へ向け期待が持てるのは、二〇一〇年とする関係者の予想だ。

943taro:2008/11/29(土) 08:05:08
ニッケイ新聞 2008年11月18日付け

伯国GM乳離れか=黒字でも前途多難の船出

 往年「自動車の王座」に君臨したジェネラル・モータース(GM)は破綻前夜にあり、米新政府の救済を期待するに至ったと十七日付けエスタード紙が報じた。
 いっぽう、ブラジルGMは最有力黒字企業として米本社から頼られているが、ブラジルGMは、金融危機の影響を感じつつある。
 十月の売上は、前月比二〇%落ち込んだ。自動車市場全体では、一一%の落ち込み。このような状況下、傘下四工場に集団休暇を出すに至った。
 ブラジルGMは、九九年から〇六年まで赤字工場で本社から援助を受けた。それが、独立採算性になる。それでも一二年まで、二十五億ドルの投資計画は続行という。
 十億ドルは融資を受けるため本社の裏書が必要だが、どうなることか。その上、ブラジルへ投下した資金の配当金を本社へ送れという催促だ。

944taro:2008/11/29(土) 08:05:47
ニッケイ新聞 2008年11月18日付け

米20大銀行営業益で伯国が5行

 コンサルタント・エコノマチカは十七日、カナダを除くアメリカ大陸の銀行営業益ランクを発表とエスタード・サイトが報じた。一位WellsFargo、二位イタウー・ウニバンコ、三位BankOfAmerica、四位ブラデスコ、五位伯銀、サンタンデルは十六位に。

* インデックスに戻

945taro:2008/11/29(土) 08:07:04
ニッケイ新聞 2008年11月18日付け

東西南北

 十六日付エスタード紙がSUSでの人為的ミスなどに起因する死亡率急増と報じた直後、十七日付フォーリャ紙が、聖州知事が、保健部門の予算を削り、交通部門への予算強化と報道。金融危機の影響で税収が減り、公的予算削減必至ともいわれているだけに、現実に税収が減った時に何を削るのかも気がかりだ。二〇一四年のW杯までに、カサビ聖市長との提携事業や、二〇一〇年の大統領選など、交通網拡充の必要もわかるが…。
     ◎
 十五日にリオ州ニテロイ市で起きた交通事故は不思議な偶然? 三〇歳の女性スタイリストが夜道で猫を避けようとしてハンドルを切り損ない、対抗車線に飛び込んだというものだが、彼女の車がぶつかったのが、なんと八年前に離婚した夫の両親の車。三人は即死だったというが、遺体は六時間以上現場に放置された状態となり、遺族からも苦情も出ている。
     ◎
 一方、十六日午後、聖市マルジナル・ピニェイロスで強盗に襲われた長谷川さん(36)。少なくとも四人の強盗が盗難トラックで走行妨害し、機関銃と小銃を乱射。二五発を浴びた長谷川さんの車と、後続の警護用車両は、共に防弾車であったため、強盗の撃つ弾の中をかいくぐって逃げ出せたが、ジャグアレ地区の市場に魚屋を持つ長谷川さんは妊娠七カ月の身重だった。九死に一生ではなく、二生?
     ◎
 聖市で週末のヴィラーダ・エスポルチーボに参加した人は二〇〇万人とされる一方、車の特価販売市も大盛況。大聖市圏で行なわれた二週連続の安売りで、GM社は新車三〇〇〇台、中古車一四〇〇台販売との報告も。完全な景気回復とはいえないが、少しは明るいニュースが届いた。

946taro:2008/11/29(土) 08:07:55
軍警、自転車隊を増強:聖市都心部の安全強化で
 聖市の軍警隊は都心部の治安強化を図るため自転車隊を増強すると発表。軍警によると現在、都心部を巡邏している自転車隊は八十台だがこれを六十台増やし総数百四十台でパトロールする。軍警隊は自転車によるパトロールはパトカーと違い敏捷、機敏、かつ木目細やかなものになると期待。主なパトロール区域はサンベント広場、パチオ・ド・コレジオ、サンフランシスコ広場、レプブリカ広場、アロウシエ広場など。なお、軍警隊が新たに購入する六十台の自転車はすべて入札となる。(二十三日付けアゴーラ紙より)

947taro:2008/11/29(土) 08:08:36
現金買いで不況に対処:消費者ら月賦払いを敬遠
 消費者らは金利上昇とそれによる不況に備えて現金払いを希望、月賦による支出を控えている。 聖市北部アニェンブー区の「スーパー・カーザス・バイーア」に二十二日午後、約二万人の客が殺到、年末年始の買い物を始めたが、その殆どは将来に控えて現金買いを希望、月賦払いを敬遠している。「予定した買い物は先に延ばさないが買い物はすべて現金でする」と来店の客は断言する。

 ルーラー大統領は「消費者が購入を控えれば不況はますます深まり、工場は生産を減少、失業者が増えるばかりだ」とある程度の消費を奨励しているが大統領の思惑はどの程度まで達成できるのか国民は疑問視している。(二十三日付けアゴーラ紙より)

948taro:2008/11/29(土) 08:09:20
強盗に抵抗し殺される:スーパー店主が不法侵入に反発
 大サンパウロ圏ジアデーマ市のジャルジンス・ダス・ナッソンイスでミニスーパーを営むシルバさん(三八)は十七日午後七時ごろ、客を装い店に侵入した男から「強盗だ。有り金を出せ」と宣言され格闘、近くで見ていた仲間に射殺された。同スーパーの防犯カメラが捕らえた犯行シーンによると、シルバさんの妻マダレーナさんは犯人らの一瞬の隙を見て小部屋に隠れ、夫から「威嚇射撃で強盗を追い出せ」と大声で助けを請われている。マダレーナさんは「私にはまだ七歳の娘がおり、自分に万一の事が起こると子どもの将来が案じられる」と手出しができなかったという。

 シルバさんと格闘していた男はいったん逃げていたがまた舞い戻りピストルを乱射、事件担当の第三警察のネルソン署長は「防犯カメラに収められたイメージから第三の犯人を割出しこれをもとに全員逮捕にこぎつけたい」としている。(十九日付けJT紙より)

949taro:2008/11/29(土) 08:10:05
妻の死に疑惑の目:判事は夫の犯行と断定:嫉妬・猜疑心・妄想が原因か
十四年前、プロテスタントの教会で知り合った歌手の夫コレイア(三五)と受け付け係りのオペレーター、妻のアンドレア(三一)は結婚後、大サンパウロ圏のグァルーリョスに居を定め仲睦まじく生活、現在、六歳の男の子ルッカスを儲けたが、夫は妻が他の男と関係して作ったものと疑惑を抱き嫉妬から妻子に対し殺意を抱いたようだ。

≪愛情が憎悪に一変≫

 夫の雑言に嫌気がさしたアンドレアは夫と別れ息子と二人で暮らしていたが、元妻は十八日午後六時ごろ、同アパート三階の自宅の窓を開け飛び降り自殺を試み、七メートル下の歩道に墜落、全身に打撲傷と骨折を負い入院したが重傷のため死亡した。一方、父親に落とされたルッカスは落下の途中、アパートの一階から突き出していたひさしの上に一旦止まり、落下速度を緩めたため一命を取り止めたが、下あごの骨を骨折、手術の要があるという。

 事件の目撃者は事件後、ビルから脱出したコレイアが自家用車に乗り現場から逃走したのを見ている。アンドレアの家族は夫婦の間はルッカスの誕生とコレイアの妻子に対する暴力によって事実上消滅したものと判断。コレイアはルッカスは実子ではないと常に主張していた。(二十一日付けJT紙より)

 二十七日付けJT紙によると、本件担当のグァルーリョス市第二警察のクリスチアーノ署長補佐は、歩道に墜落時、顎骨を骨折、治療で聖市のサンタ・カーザに入院中のルッカス(六)を二十四日訪問、事件の経緯を詳細に聞いている。

 ルッカスは色鉛筆で父親と母親と自分の姿を描き丹念に説明したが、この中には父親がナイフでガスのゴム管を切断、母親と自分をナイフで脅しアパートの三階窓から突き落としいたのを覚えているが、母親を先に落としたのか、母親が自分を抱いて一緒に落ちたのかはっきり覚えていないとたどたどしく説明しているが、質問はすべて児童心理学者の誘導で行われた。

 クリスチアーノ署長補佐は「現在、必要なことはルッカスが無事、退院、今後も捜査が引き続き実施されることだ」と強調、近く現場再現を行うと発表した。

 アパートの防犯カメラには墜落した母子を助けようとする市民に混ざってアパートから脱出しようとする父親の姿が写っており、父親に疑いがかけられていたが、幼児の証言によって父親の容疑がますます深まっている。

950taro:2008/11/29(土) 08:10:46
九人組、高級ホテルを襲撃:ベルチョーガで泊り客の被害甚大
 聖州南岸の海浜都市ベルチョーガのデラックス・ホテル、コスタ・ド・ソル・プライア・ホテル」に二十一日午前二時頃、リボルバー、ピストルで武装した九人組が侵入、起きていた警備員二人を制圧したあと、アパートの鍵を奪い宿泊していた十七人の客から金品を奪うと、駐車場にあった客の車二台を盗み逃走した。

 一味は約一時間二十分にわたり同ホテルに居座り、全アパート二十八室を次々に開け金品を物色している。同ホテルの女主人は即座に警察に連絡したが応対が悪く客の殆どが被害にあった後、警官が来たと抗議。泊り客らは強盗に冷静に対応、強盗を刺激しなかったため負傷者はでなかった。盗まれた二台の乗用車はリオ ―サントス街道に放置されていたのを警官が発見、持ち主に返還された。ちなみに同ホテルでは年末年始に一週間宿泊、元旦の朝を海岸で迎えるサービスを宣伝、準備中だったという。(十一月二十二日付けエスタード紙より)

951taro:2008/11/29(土) 08:11:20
スペイン人企業家を誘拐:身の代金二百万レアルを要求
 スペイン人企業家のジョゼー・ミゲールさん(六一―金属加工業)が十月十六日朝、聖市北部の本社に出勤時、二人の誘拐犯に拉致されモジ・ダス・クルーゼス市スラム街のバラックに閉じ込められた。ミゲールさんは拉致後、一メートル平方の木製の棺桶に五日間、飲まず食わずで幽閉され、民警が救出したときは半死半生の状態だった。犯人らはミゲールさんの家族に二百万レアルの身代金を要求していたがこれは払われていなかった。

 民警誘拐課(DAS)はミゲールさんの消息不明後、約一か月かかり被害者の行方を捜査していたが、誘拐犯二人の身元と二人が参加していた誘拐組織が判明、誘拐犯ペレイラ(二七)をサンカエターノ・ド・スルの自宅で、ペレイラの仲間、モトボーイのアギナルド(二八)を聖市東部の自宅で逮捕、一味の首領をモジ・ダス・クルーゼスの留置所で逮捕している。

 犯人一味は十月十六日午前八時ごろ、社長のミゲールさんが出社すると銃器で社長を脅迫、ビデオカセットなどの金品を盗み、社長をコンビでモジ・ダス・クルーゼスのスラム街のバラックまで連行、身動きのできない棺桶に閉じ込め、家族と身代金交渉に入っている。犯人一味の中にはミゲールさんの会社の元従業員のビエイラがいたが、警察によると、ビエイラは会社に十日間働いただけで解雇され、今回の事件ではミゲールさんの情報を一味に知らせ一味の犯行を容易にさせている。(二十日付けエスタード・デ・サンパウロ紙より)

952taro:2008/11/29(土) 08:12:10
“身の代を払わねば逮捕”:元民警、日系人の父親を恐喝
 聖市南部パレレイロ区で商店を経営する日系人ジョニー・カオル・ノリユキさん(二六)の父親を脅迫、三万レアルの身代金を奪った容疑で元民警のリベイロ(四〇)とその仲間が軍警から追及されている。

 ノリユキさんが十八日午後六時ごろ、コロニア街道三六六番のパダリアでロゼリーネと称するガール・フレンドと話していたとき、ハロルド(二三)とテイシェイラ(三二)と称する男が近づき「民警の者だ。ノリユキを麻薬密売の容疑で逮捕する」と宣告、ノリユキさんとガール・フレンドに手錠をかけ、男たちの乗っていたゴール車に閉じ込めた。男らはロゼリーネから携帯電話を奪うとノリユキさんの父親に「息子を逮捕されたくなかったら身代金十万レアルを今すぐ支払え」と強要、父親は「七千レアルを今すぐ、残り二万三千レアルを明日、イタペセリッカ・セーラで支払う」と返事。誘拐犯らは身代金の受領でノリユキさんとガール・フレンドを釈放している。身代金強奪で軍警から追及されている二人の元民警は巧みに逃走、十九日現在、行方不明。(二十日付けJT紙より)

953taro:2008/11/29(土) 08:12:44
SC州水害犠牲者99人 救済に R$億4千9百万拠出
 【一部既報】SC州を襲った豪雨被害は、日ごとに被害が大きくなっている。これまでの死者は二十七日九十九人にのぼっている。二十五日夜、州政府保安隊は、ルイス・アルベス市のモーロ・ド・バウ(バウの丘)に避難して孤立していた百六十人を救助した。

 この豪雨で、少なくとも七万八千六五六人が住宅を離れ、救助の手を待つ人たちが二万七千四〇四人。避難所生活を強いられている人たちが五万一千二五二人を数える。

 ルーラ大統領はSC州の災害現地に入り、ヘリコプターから深刻な被害状況を視察するなか、被災者の救済を緊急対策状況や不明者の状況など聴いていた。史上最大の水害であることをみて「これまでにない不幸なできごとだ」と話していた。

 政府はSC州の水害被災者救済と都市復興資金、さらに東北地方の大干ばつ被災者救済を含め、R$二十億の救済金の拠出決定した。

 ルイス・アルベス市のモーロ・ド・バウの小山に避難、孤立していた百六十人は、雨による陥没で危険な状態にあるため、ヘリコプター四機で救助脱出が行なわれた。救援隊はイリョッタ市へ搬送救助活動し、マット、毛布のほかに薬品などの配給を行なった。

 SC州庁公共保安局では、被害家族確認や行方不明者などがいたら、電話・〇四八・三二五一・一〇〇〇番へ電話をほしい、といっている。州政庁では担当の違う所員でも、全員が協力して被害者家族の応対をするよう指示をだしている。いまのところ、三十人の行方不明者が記録されているが、被害者はまだ増える様子だ。

 SC州市民保安局は、小都市市役所への飲料水救援、ボランティア医師の派遣、義援金の援助を広報した。飲料水は州政庁保安局を通じて民間警察や消防隊が諸都市の市役所保安課へ配送している。

 各地病院でも、医師不足のためボランティア医師の派遣協力を依頼している。特にブルメナウのサントアントニア病院では眼科専門医師がいない。厚生省から五十人の医師が現地へ派遣されることになっている。

 州保安局の発表によると、豪雨災害下の都市はガスパル、リオ・ドス・セードロス、ノーバ・トレント、カンボリウ、ベネヂット・ノーボ、ポメローデ、ルイス・アルベス、イタジャイ、ロデイオの各都市。ブルメナウ市では強い集中豪雨で土砂崩れが続いたため、壊滅的な被害を被り、緊急事態宣言を出した。

 一九六一年の降雨量も大きかったが、今回の豪雨は記録的な降雨をもたらした、と内国気象研究所の談。

 CELESCによれば、二十六日現在、十万六千百二十三か所で停電している、と発表。この数字からすると、一所帯平均三人に電力支給していたことから、約三十一万八千人に電力供給が止まっていることになる。

 州保安局広報部では、被災者への食料品購入への義援金公募のため、特別銀行口座を開設した。金額の大小関わらず、左記銀行口座への振込をお願いしている。

Banco do Brasil

Agencia: 3582-3

Conta Corrente: 80.000-7

Besc (Banco Estado de Santa Catarina)

Agencia: 068-0

Conta Corrente: 80.000-0



2008年11月28日付け

954taro:2008/11/29(土) 08:13:52
企業にR$200万の損失 インターネット不正侵入者逮捕
 二十四日、R$二百二十万横領の容疑でサンパウロ検察庁特殊知能犯課によって、ハッカー(インターネット不正侵入者)のジョン・スプランジド・ネット(二十二)が逮捕され、サンパウロから五十一kmにあるモジ・ダス・クルーゼス署に拘留された。

 今年始め頃から、インターネットによる詐欺事件が多発。同課はインターネット通信コードを逆探知するなどし、捜査をしていた。このコードで某企業のインターネットに侵入し、九月五日から同月十五日の間に同じような手口で五件の犯行を繰り返していた。

 捜査にあたったルイス・ストルニ警部はモジ・ダス・クルーゼスにある玩具製造会社の元共同経営者の一人だったが、この会社の銀行口座にインターネットで不正侵入し、総額でR$二百二十一万一千五百を引き出し横領したもの。銀行口座の保全システムにも会社のうその詳細データを打ち込んで入り込み、いずれも銀行間送金が可能な二十八の銀行口座に分散して、自分の口座へ転送し続けていた。

 通常のプログラム以上の高度な知識の持ち主で、銀行のインターネット網の防御システムを狂わせて、保安システムを解除させて不正に入っていた。警察へ連行され、知能的盗難犯罪として逮捕状が請求された。

ハッカー(hacker)〔インターネット用語〕

本来は、コンピュータやネットワークに関する深い知識と技術力を有し、それを活用して何かを成し遂げたり、問題を解決したりする人々のことをいう。コンピュータに不正に侵入し、データを改ざんしたりシステムを破壊したりする行為は、クラックまたはクラッキングとよばれ、クラックを行う人々は技術力を誇示していてもクラッカーとされる。クラッカーのなかでも、他人のつくったツールやスクリプトなどのプログラムを使用して悪質な行為を行う人々は幼稚とみなされ、スクリプトキディとよばれる。



2008年11月28日付け

955taro:2008/11/29(土) 08:14:27
為替レートと株価


《ドル相場下げてR$2・27へ 株価相場は強く持続で上げ》



 二六日のサンパウロのドル相場は二・〇六%下げの、R$二・二七五で引け値。これで三日連続下げが続いた。中央銀行は企業保護のために再び為替スワップを二回行い、一回目は二・五七九億ドル、五一九〇件の契約を交わし、二回目は七・五五四億ドル、一万五六〇〇件の契約を交わした。

 サンパウロ平均株価指数は三万六四六九ポイント、四・七六%上げ。出来高はR$四五億。今週初のR$四〇億以上の出来高となった。今週はすでに一六・七%に及ぶ上げとなっている。

 TIM社、JBS―Friboi社、America・Latina・Logistica社の株価が最も上昇し、一五%以上の上げ幅となった。



2008年11月28日付け

956taro:2008/11/30(日) 10:01:08
アマゾン地域の森林伐採率、約4%上昇

【11月29日 AFP】ブラジル国立宇宙研究所(INPE)が28日発表した統計によると、「地球の肺」として知られるアマゾン(Amazon)地域のジャングルが、2007年8月から7月の12か月で1万2000平方キロメートル近くも失われていることが明らかになった。

 INPEによると、農地開拓の侵食による森林伐採率は、前年と比べて3.8%上昇した。

 被害が最も大きいのは北部パラ(Para)州と大豆の生産地である中部マトグロソ(Mato Grosso)州だった。

 ブラジル当局は過去3年、アマゾンの森林伐採を大きく減少させることに成功していた。

 また、ブラジル政府はこの熱帯雨林保護のための戦いを、地球温暖化対策への貢献と位置付け、資金援助という形で海外から評価を受けるべきだと主張している。援助金は、同地域に住む貧困層が森林を伐採しないための支援に使われる。

 しかし、今回の統計によると、前年と比べてスロベニアやイスラエルに匹敵する面積の森林が失われたことになる。ブラジル政府は、森林破壊は今後も広がる可能性が高いと警告しており、罰金制度を含めた新たな対策を導入している。(c)AFP

957taro:2008/11/30(日) 10:20:58
<ブラジル>子どもの性的搾取反対会議 リオ宣言案を採択

11月29日10時38分配信 毎日新聞

 【リオデジャネイロ庭田学】ブラジルのリオデジャネイロで開かれていた「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」は28日、児童買春や児童ポルノなどの根絶に向け13年までに各国政府が具体的に取り組むよう勧告するリオ宣言案を採択し、閉幕した。児童ポルノに関しては、販売・所持だけでなく、インターネットなどでのアクセス・閲覧も処罰の対象にすべきだと提言している。

 会議はユニセフ(国連児童基金)などが主催した。宣言では、各国に対し▽子どもの権利条約の児童売買・買春・ポルノに関する選択議定書など関連国際条約の批准▽政府・NGO・民間団体などによる協力メカニズムの構築▽子どもの人権に関する独立調査機関の設立−−を勧告。さらに子どもの性的搾取に対する禁止・処罰規定を法的に明確化し、国際化する児童ポルノ問題に対処するため国際刑事警察機構(ICPO)との協力を呼びかけた。

 また、児童ポルノについては「バーチャルな画像や性的搾取の描写」という表現で、過激な漫画やアニメも児童ポルノに属するとした。

 日本では児童ポルノの製造・販売は法律で禁止されているが、ポルノ画像などをダウンロードして保存する「単純所持」は禁止されていない。宣言は日本政府にも対策強化を迫る内容となっている。

958taro:2008/11/30(日) 11:46:46
ガラガラヘビ毒から「強力」鎮痛物質 富山大

 南米産のガラガラヘビの毒から、モルヒネの数百倍の鎮痛作用がある物質を抽出して合成することに、富山大和漢医薬学総合研究所の紺野勝弘准教授らが成功した。ラットの実験では効果が3日以上持続し、飲み薬の麻酔に使える可能性があるという。共同研究する製薬会社を探し、新薬の開発をめざす。

 ブラジルに生息するガラガラヘビは、運動神経をまひさせる猛毒で知られるが、かまれても激しい痛みを感じないという。ブラジルでは30年代に、毒を薄めて痛み止め薬として市販されていたという。

 紺野さんは、世界的な毒蛇の研究機関として知られるブラジルのブタンタン研究所や富山大で、ガラガラヘビの毒を分析。チームで、アミノ酸が14個つながった化合物が鎮痛物質と突き止めた。

 さらに、鎮痛効果を確かめるため、ラットの脚に重さをかけ、どれぐらい我慢できるか調べた。この物質を飲んだ群は飲まない群に比べ、ほぼ倍の重さの痛みに耐えることができた。その効果は、1回、飲ませただけで3〜5日続いた。モルヒネで同じ効果を出すには、その数百倍の量が必要なことも分かった。

 モルヒネは、使う量を増やさないと効き目が悪くなることがある。一方、このヘビの毒は量を増やさなくても同じ効果が続いたという。

 紺野さんは「飲み薬として使えれば、普及する可能性がある。痛みを抑える仕組みを解明して、薬作りにつなげたい」と話している。(佐藤久恵)

959taro:2008/12/01(月) 07:17:07
ブラジル南部豪雨、死者109人に

【11月30日 AFP】豪雨に見舞われたブラジル南部の洪水や地滑りなどによる死者は、29日までに少なくとも109人に上ったことが明らかになった。現地の民間防衛当局が明らかにした。

 死者数は前日28日の発表から10人増えたが、依然として19人が行方不明となっていることから、さらに増える可能性が高い。南部のサンタカタリナ(Santa Catarina)州では住民150万人が影響を受け、7万9000人が避難を余儀なくされた。

 自治体の中には、食糧を目的に店舗に侵入する者が出ないよう、被害の大きい地域に外出禁止令を出したところもある。(c)AFP

960taro:2008/12/02(火) 07:52:56
アマゾンの森林破壊が4年ぶりに加速

 【ブラジリア 28日 ロイター】 ブラジルのアマゾンの森林破壊が4年ぶりに加速した。コモディティー価格の上昇を受け、農家や農場経営者が開拓を進めたことが背景。ブラジル政府が28日に明らかにした。

 国立宇宙研究所によると、衛星写真で確認された昨年8月―今年7月の伐採規模は米コネティカット州の大きさに相当する1万2000平方キロで、前年同期の1万1224平方キロから拡大した。ただ、ピークだった2003―04年の2万7379平方キロは下回っている。

 ミンク環境相は、会見で「30―40%拡大するという見方が大勢だったが、なんとか安定化できた」とコメント。結果には満足していないとしながらも、違法伐採を取り締まる政府の取り組みがなければ、さらに悪化しただろうと強調した。

2008/12/01 12:15

961taro:2008/12/02(火) 07:59:15
ひき逃げ帰国の日系人控訴=静岡の女子高生死亡事故−ブラジル

12月2日6時14分配信 時事通信

 【サンパウロ1日時事】静岡県浜松市で1999年に女子高校生の落合真弓さん=当時(16)=がひき逃げされ死亡した事故で、ブラジル逃亡後に日本政府の代理処罰(国外犯処罰)要請を受け、サンパウロ州地裁で交通(業務上)過失致死罪などにより禁固4年の判決を受けた日系ブラジル人ヒガキ・ミルトン・ノボル被告(33)側が1日、判決を不服として同州高裁に控訴申立書を提出した。
 一審判決は、被告が禁固刑に代わり「社会奉仕と罰金で済ます」ことが可能とした。しかし、弁護側は罰金約7万5000レアル(約300万円)は「現在の生活実態では被告が現実的に支払える額ではない」と主張。被害者にも歩道外を歩くなど不注意があったとして減刑を求めている。ヒガキ被告も取材に対し「家族の生活が懸かっている。(控訴以外に)どうしようもない」と語った。

962taro:2008/12/02(火) 08:08:46
世界最大! リオのクリスマス・ツリー・イルミネーションが点灯開始

 1999年に世界最大のクリスマス・ツリーとしてギネス・ブックに登録されたリオデジャネイロ市の湖の中に設置されるクリスマス・ツリー・イルミネーションが、さる11月29日に点灯された。点灯式では、湖に集まった観衆が、花火も楽しんだ。湖に面するコンサート会場では、点灯式に合わせたコンサートも行われた。今年で13回目となるクリスマス・ツリー・イルミネーションがリオのクリスマス・シーズンのシンボルになっていることはもちろん、点灯式も本格的なクリスマス・シーズンの到来を告げるイベントとして定着している。

 コンサートに登場したのは、エルバ・ハマーリョ、ホベルタ・サー、ジョアン・ボスコら。コーラス隊とともにコンサートを行った。

 今年のツリーの高さは、85メートル。29階立てのビルに等しいほどの高さだ。300万の電球、5万2千メートルのケーブルが使われている。イルミネーションのモチーフは定期的に変わり、多くのクリスマスに関係したモチーフの他にも、天使や音符のモチーフも表す。

今年は、はじめてバチカンのサン・ピエトロ大聖堂に倣った電子チャイムの音がなり、イタリアで録音したチューブベルによるクリスマスソングも鳴らされる。毎週土曜には、花火による演出もある。

 軍警察の発表によりと、点灯式には、40万人の観衆が集まったという。観光産業も盛んなリオデジャネイロ。湖に設置される巨大クリスマス・ツリーは、クリスマス・シーズンに欠かせない。(H)

963taro:2008/12/02(火) 08:12:12
ニッケイ新聞 2008年11月19日付け

銀行が農機具差し押さえ開始=MT州=「農業バブルの崩壊」=マジ知事が危機感表明=農政不在のツケがくる

 マット・グロッソ州のブライロ・マジ知事(PR=共和党)は十七日、ブラジル農業は最悪の事態を迎え「農業バブルの崩壊」だと表明したことを十八日付けフォーリャ紙が報じた。物価安定の陰には、農作物の大量生産と安易な貸し付けがあった。農業生産者の七〇%は、農業融資の道が閉ざされたため、農機具融資の分割決済を滞納し、生産者の手足ともいうべき農機具を差し押さえられ始めている。
 農機具のローンを組んでいた諸銀行は十日、裁判所を通じてローンの保証物件となっているトラクターや播種機、噴霧機、コンバインなどの農機具差し押さえ請求手続きを始めた。
 ロンドノポリスの公証役場だけでも銀行から七十通の法廷外通告書が、差し押さえ許可を得るため裁判所へ提出された。農業生産者はSerasa(債務興信所)から優良債務者として保証されているにも関わらず、取り立ては情け容赦がない。
 「現在は播き付け期であり、少し待てば収穫に入る。コモディティの下落と不況の長期化で先行きを見越した銀行は、先手を打ったようだ。これはブラジル農業に不吉な予感を感じさせる」と同知事が嘆いた。
 これは、米国のサブプライム「ブラジル版」だと同知事はいう。食料インフレを抑制するため、政府は農業生産者に大量生産を奨励し、支払能力や生産原価、生産者所得などに構わず容易に農業融資を貸し付けた。そこへ金融危機とコモディティの下落、その上にクレジットの枯渇が襲った。
 「土地に生きる生産者に、逃げ道はない。全財産を叩いて借金を決済するか、次期収穫に賭けるしかない。しかし、多くの生産者は前者を選んだ。銀行は当然のことを執行したまでだが、農業立国ブラジルはどこへ行く」と同知事はブラジルの将来を案じた。
 農機具の差し押さえは生産者の問題ではなく、国家の問題だと同知事は見る。債務不履行は一時的出来事だが、生産者の離農は国力衰退の始まりと考えている。「農業生産者を省みない国家は滅びる」は、歴史の教訓。

964taro:2008/12/02(火) 08:12:47
ニッケイ新聞 2008年11月19日付け

利用増える聖市公共交通=衛星都市の範囲も広がる=交通量拡大際立つ内陸部

 聖市の公共交通機関利用が進み、十月のバス、地下鉄、都電の利用者は前月比四・〇六%増の延べ四億八三万人と十七日アゴーラ紙が報じた。
 公共交通機関利用者の増加は、経済成長、ビリェッテ・ウニコ普及、乗り継ぎ利用増加が原因というが、〇四年〜〇八年十月の平日の利用者数は、バス三二・三%、地下鉄三三・二%、都電四八・八%の増加。特に、ビリェッテ・ウニコがバスと地下鉄、バスと都電という乗り継ぎに利用できるようになった〇五年以降の平均伸び率は、地下鉄九・五七%、都電一二%となっている。
 これらの数字から考えられるのは、聖市の衛星都市の拡大。聖市近郊からの通勤、通学者増加も都電利用者増加の一因だ。
 これに関連するのは、アニャングエラやバンデイランテスといった高速道沿いやパライバ盆地の市への転入者増加との十六日エスタード紙記事。工業部門進出もあり、一日一人の割で人口増のソロカバ市や、聖市まで五〇分程度で通えるため、住宅購入者の三分の一は聖市からの転入者という内陸部の不動産業者の話など、聖州内の人口分布に変化が見られ、カンピーナス市在住で聖市勤務の男性などは、聖市の半額程度で家屋が購入でき、生活費が安い、緑が多い、安心して生活できるなどの利点を挙げ、一日一〇〇キロの通勤も、苦にならないという。
 一方、人口増が進む聖州内の都市では、聖市の交通事情は将来の自治体の姿。五日エスタード紙によれば、カンピーナス市やサントス市では、ビリェッテ・ウニコやバス専用路線設置、トラックの乗り入れ規制、地下駐車場などの聖市のプロジェクトを真似しているとある他、二〇〇〇年一月と〇八年九月では、聖市以外の地域の車は三二・八四%(聖市二二・三%:以下同)増の他、バイク五八・七%(五二・三%)増、バス二五・一%(一四・六%)増、トラック一六・二%(〇・五%)増ともいう。州内で車両総数が二〇万を超える市は一一あり、交通量増加に対応した市街化作り計画や、速度違反や飲酒運転頻発の問題への対処も必要だ。
 リオ市〜聖市〜カンピーナス市を結ぶ高速鉄道完成後は、聖市から流出する人は益々増えるとも考えられるが、公共交通網整備は衛星都市化も進む聖州の交流・交易円滑化のカギでもある。

965taro:2008/12/02(火) 08:13:22
ニッケイ新聞 2008年11月19日付け

TNS調査=金融危機が肌身に=CDクラスは先を案じる

 TNSインターサイエンス調査会社は十七日、米金融危機はCDクラス(世帯月間所得七百六十八レアルから四千五百九十一レアル)の庶民レベルに浸透と発表したと十八日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。全国の主要都市で、十八歳以上の全クラス男女千二百五十人に質問した。
 TNS調査によれば、四〇%の庶民は予想される不況に備えて質素なクリスマスを迎えると答えた。十三カ月目給料やボーナス、コミッションなどの特別収入は二八%が貯金、七二%が借金の返済と答えた。
 金融危機の先行きを案じて、不安感が社会に漂っている。家庭の支出には細心の注意を払う。特に連日のように聞かされる解雇と失職、株式市場の暴落、企業破綻のニュースは、人々から生気を奪うと答えた。
 世界がボーダレス時代にあることは、庶民クラスでも感じ始めた。政府が金融界や自動車産業保護のため大金を投じる発表よりも、今年のクリスマスも去年のように過ごせるかが心配という。
 回答者の五六%は全員が金融危機に巻き込まれたといい、二四%だけが政府が善処するから心配ないと答えた。四六%は〇九年の計画を変更と答え、二七%は何が起きるかわからず、計画変更もできないという。
 〇八年の消費能力は〇七年より向上と答えたのは四二%、同じが三五%、減退が二三%。〇九年の所得予想は、良くなるが二六%。同じが四三%、減るは三一%。
 〇八年は〇七年より借金が増えたが二八%、同じが三五%、減ったが三七%。〇九年は借金を減らすが五一%、同水準が三七%、もっと借金しても大丈夫は一二%。

966taro:2008/12/02(火) 08:14:08
ニッケイ新聞 2008年11月19日付け

IMF=金融危機逆戻り警告=先進国へブーメラン現象を

 国際通貨基金(IMF)は十五日、先進国で発生した金融危機が新興国へ深刻な影響をもたらし、また先進国へブーメラン現象(逆戻り)を引き起こすと警告したことを十六日付けヴァロール紙が報じた。金融危機は新興国の貪欲な資金需要となり、先進国へ逆戻りして流通状況を悪化させる。
 スペイン系銀行がラテン・アメリカ諸国で負った融資リスクは、その一例。融資額は、スペインのGDP(国内総生産)の二三%に達した。
 聖市で行われたG20財務相と中銀総裁の準備会議で、IMFは国際的な不況回避のために懸念するところを指摘した。各国の中銀には、これまでの危機対策の再強化を勧告した。
 国際決済銀行(BIS)は、EU系銀行がアジアとラテン・アメリカ、東欧に五兆ドルの高リスク融資を行ったと発表。さらにEU系大手銀の新興国支店の株は六〇%も下落。その上、新興国からの投資引き上げや配当金送金で、これらEU系銀行は資金が枯渇し、経営が悪化と報告した。

967taro:2008/12/02(火) 08:14:40
ニッケイ新聞 2008年11月19日付け

ステグリッツ未来予測=経済回復に一年半=世界不況克服は日本方式

 ブラジルで開催されたエキスポ・マネージメントに招かれたノーベル賞経済学者ステグリッツ教授は十日、次のように「世界経済の未来予測」を語ったと十一日付けヴァロール紙が報じた。
 ブッシュ米大統領が、二期政権にわたって行った政策の過ち是正には、十八カ月かかる。金融救済法により七千億ドルを、その失敗した金融システムに投じるという。
 世界各国の中央銀行は、パニックが起こりシステムは崩壊すると知っていた。その是正で政策金利を下げたが、徒労であった。中銀には暴走する金融市場を管理する術も知恵もないのだ。
 この愚は七十五年前、ケインズが警告した。効力を失った通貨政策で、経済再建は困難。政策金利は、下げられるだけ下げた。金利はこれから引き上げるしかない。
 経済を活性化する処方箋は、日本が九〇年に採った貯蓄の奨励とマイナス金利政策だ。これまでの経済政策は誤り。米国発世界不況の責任は、殆どグリーンスパン議長にありそうだ。
 金融危機という嵐は、まだ始まったばかり。未来は灰色。世界は流通量枯渇で飢えているが、金は中国と中東にある。二十カ国の中銀代表による金融システムの監視機関設置は必要。米国は反対するが。

968taro:2008/12/02(火) 08:15:14
ニッケイ新聞 2008年11月19日付け

248市議が議席喪失から返り咲き

 理由なき党移籍で選挙高等裁により議席をはく奪された市議のうち二百四十八人が、先の地方選で当選した。来年早々、改めて就任するから、はく奪による議席喪失は年末までの短期間となる。

969taro:2008/12/02(火) 08:15:47
ニッケイ新聞 2008年11月19日付け

東西南北

 聖州リメイラ市で十六日夜、昨年五月にメガ・セーナで一六〇〇万レアルを稼いだ男性が射殺されるという事件が発生。殺された男性は、メガ・セーナの賭けへの参加費五レアルの未払いのせいで賞金の分け前に預かれなかった男から脅しを受けており、事件の三日前にも、男性が所有していたバールに、「リメイラは俺たち二人には小さ過ぎる」と書かれたテープが張られたりしていた。
     ◎
 聖州イタペセリカ・ダ・セーラ市で十七日朝、四〇軒の家屋のあるコンドミニアムにやって来た市警姿の男が、麻薬密売者取締りと偽って近づき門番を制圧。その後、五台の車で侵入した総勢二五人の強盗は、トランシーバーで警察の動きを監視しながら、一二軒を物色し、金品や電化製品、車を盗んで逃走した。住民への暴行などは無かった。
     ◎
 十月に南リオ・グランデ州北西部で死んだサルが黄熱病に罹っていたことが判明と保健省が発表した。チラデンテス・ド・スルなど、五四万五〇五一人が住む五二市が黄熱病感染の危険性ありとされ、同地域へ旅行する人で、一〇年以内に予防接種を受けていない人は、旅行の一〇日以上前に受けることが必要だ。前回の予防接種から一〇年経っていない人は、再接種による弊害の方が恐いといわれるので、注意!
     ◎
 寒冷前線による雨で聖州グアルーリョス市で家の壁が崩れ、家族四人が負傷した他、オザスコ市での冠水で動けなくなった車の屋根に登って助けを待つ男性の写真報道など、各地の被害が報告されている。十一月から三月にかけては、ヒョウを伴う急激な雨も降り易い。外出する時は、雨具携行を忘れずに。

970taro:2008/12/02(火) 08:16:21
医薬品や日用品、食料を イタジャイ市役所が悲痛なSOS
 【フロリアノポリス】大雨による被害を受けているSC州で、治療薬の在庫が底をつきつつある。川の氾濫や土砂流などの泥水が町を覆い、深刻な衛生面での問題が噴出。第二次災害の様相を呈してきた。

 イタジャイ市役所のロザリエ・クノール厚生課長によると、これまでに市内で使用された医薬品は通常の三倍。在庫切れの状態だという。特に、糖尿病、高血圧、結核、エイズなどの医薬品が不足しており、長期療養患者にとって深刻な問題となっている。

 また、水害が長期化することで衛生面が悪化。被災者たちは今後、下痢熱、吐き気、皮膚疾患やその他の感染症の恐れが十分あり、これらの治療に使う総合的な抗生物質剤などの医療品提供を募っている。

 「応急処置として、雨水や汚水に浸かった家屋や家財道具の洗浄に使う洗剤と消毒剤の配給も急務」として提供を呼びかけている。

 救援物資提供の送り先は、イタジャイ市役所厚生課(イマルイ区レオデガリオ・ペードロ・ダ・シルバ街三〇〇番、電話47・3249・5545)まで。



2008年11月29日付け

971taro:2008/12/02(火) 08:16:57
通称カショロンを逮捕 パライバ州の殺人事件容疑で
 連邦警察は二十四日、通称「カショロン」で知られるナジルソン・コスタ・デ・アラウージョ容疑者を連続殺人事件に関する容疑で逮捕した。同容疑者には、PB州のガルアビラ刑事裁判所から三件の殺人事件の主犯として逮捕状が出されていた。

 逮捕状によるとカショロンは、十七人くらいの徒党の頭。二〇〇二年から翌年にかけて、数人の男女や若者たちに、殺すと脅迫したあげく、家屋を爆破して一家全員を殺害したり、その他の十四件の殺人事件に関わりを持つとされている。



2008年11月29日付け

972taro:2008/12/02(火) 08:17:28
為替レートと株価


《ドル相場小幅に上げ 株価指数は0・70%下げ》



 二七日のサンパウロのドル相場は〇・二六%上げの、R$二・二八一で引け値。三日間続いていた下落が収まった。市場は米国が祝日だったため流動が少なかったのが影響した。

 ソウザ・バッロス社為替責任者のアルベルト・ドゥエック氏は「海外が祝日のため、上下の評価・判断材料がなく、コメントをする価値もない一日だった」と語った。

 サンパウロ平均株価指数は三万六二一二ポイント、〇・七〇%下げ。出来高はR$一七・三億。

 米国が祝日だったこの日、ブラジル市場はペトロブラス社がカイシャ・エコノミカ・フェデラルからR$二〇億の融資を受けたことが発表されたのを要因に株の売買が目立ち、株価は二・七七%下げとなった。ヴァーレ社株も市場に同調し、〇・四%下げた。



2008年11月29日付け

973taro:2008/12/02(火) 08:18:05
至れり尽くせりの設備で 社会復帰への矯正重視 青年収監刑務所新設へ
 【ブラジリア】社会復帰教育を目的とした、十八歳から二十四歳までの青年収監刑務所を七州に新設する計画が始動。連邦政府は法務省を通じて、協約に署名した七州にR$一億五百万を投入した。すでに工事が始まっているところもあり、収監者の矯正を重視した施設の設置で治安向上を図る取り組みが注目される。



《再犯防止を主眼に》



 刑務所が新設されるのは、バイア州、アラゴアス州、パラー州、リオデジャネイロ州、ピアウイー州、マットグロッソ州、南リオグランデ州の七州。各収監所の建設予算は、約R$一千四百万。 収容能力はそれぞれ四百二十一人。更生施設的性格が強く、個室には二段ベッド、棚、勉強机が備えられる。〇九年下半期には全施設が完成する予定。

 現在、服役中の受刑者は全伯で四十万四千三〇〇人、そのうち二十六%が青年囚。出所して社会復帰しても、再び刑務所入りする受刑者が後を絶たず、更生が効きやすい青年囚を一般囚から隔離するのが目的の一つ。

 またこれらの施設の設置により、犯罪の発生や繰り返しを減らすことを最大の目的としている。今後の成果により、連邦政府は同施設建設費を国家予算に組み込むことも考慮している。

 タルソ・ゲンロ法相は、「初めは候補地の市長から反対もあったが、本計画の最終目的を説明し、今では十分に理解されたことをうれしく思っている」とし、「新施設は、受刑者の当然の権利と、悪習慣の矯正を重んじたものでなければならない。将来的に満室になるようでは本来の目的は失われたことになる」と話した。

 また、「受刑者を官僚的意識で監査するのではなく、もっと自然な形で社会復帰できるような環境態勢を整えたい。国内のすべての判事の指示を得ているわけではないが、わが国にとって革新的な態度で臨んでいきたいし、各州にとっても治安上の面でも有効」だと主張した。



2008年11月29日付け

974taro:2008/12/03(水) 07:53:40
ブラジル、アマゾンの森林伐採を今後10年で70%削減へ

【12月2日 AFP】ブラジル政府は1日、アマゾン(Amazon)地域での森林伐採を今後10年で70%削減する計画を明らかにした。地球上で最大の熱帯雨林面積をもつブラジルが、不法伐採者や農園主による森林被害に対し削減目標を掲げるのは、今回が初めて。

 ルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領とともに計画について明らかにした、カルロス・ミンキ(Carlos Minc)環境相によると、この森林伐採削減計画は、同日からポーランドのポズナニ(Poznan)で開催される国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate Change、UNFCCC)第14回締約国会議(COP14)で正式に発表されるという。(c)AFP/Yana Marull

975taro:2008/12/03(水) 07:57:34
ニッケイ新聞 2008年11月20日付け

黒人の収入、非黒人の半分=聖州=歴然とある人種格差=黒人は昇進で断然不利=Seade財団などが発表

 Seade財団(州立データ分析システム)とDieese(労組調査部)は十八日、大聖市圏ではパルド(混血)を含む黒人の収入が非黒人の受け取る収入の約半分であると発表したことを十九日付けフォーリャ紙が報じた。黒人以外の白人や黄色人種が一時間当たり平均七・九八レアルを支給されるのに対し、黒人は四・三六レアル。社会的地位が上るとその差は縮小するが、無くならない。黒人意識向上の日にちなみ、依然として横たわる人種問題に関する統計が発表された。
 黒人は奨学の環境が乏しい上、人種差別などにより出世街道を精進する機会を狭められているようだ。義務教育を終えていない黒人の平均時給は三・四四レアル、非黒人は四・一〇レアルで、差は一九・二%もある。
 ズンビー・ダス・パルマーレス大学のジョゼ・ビセンチ学長は「この時給の安さを考えるに、帝政時代の奴隷制度にあった、黒人奴隷への寝食提供は間接給与のうち、という考え方はなにも変わっていないと言える」と厳しく告発する。
 失業率は一九九九年、非黒人が一六・八%に対し、黒人は二四・三%。二〇〇七年は非黒人一三・三%に対し、黒人は一七・六%へ変わった。Dieeseは、この割合を全国共通という。
 ブラジル経済が好転した二〇〇四年、黒人の就職率も向上。黒人の社会参加に多少の変化は生じたろうが、収入の差は殆ど変わっていない。
 調査の結果、憂慮されるのは大学を卒業しても両者間の格差が縮まらないこと。大学卒の一時間当たり平均収入は、黒人が十三・八六レアルに対し非黒人十九・四九レアルで、差が四〇%ある。
 企業の要職を目指す黒人にとって人種差別は、歴然たる事実のようだ。多くの黒人は実力がありながら、昇進を断念。そこで生じる黒人と非黒人の所得格差は明白だ。
 ビセンチ学長は「黒人と白人の技師志望者がいたら、通常、白人が選ばれる。黒人には能力がないと判断されやすい」と断じる。企業社会に人材登用の不文律がある。採用は非黒人で二十五歳から三十九歳。黒人なら、格段若いか年寄りに限るとなっている。
 人種の格差是正には、幼少時代から人種差別を乗り越える訓練をする必要がある。大学に黒人枠を設けたのは、格差是正の一端だ。「五十年前までは、白人と同じ水道から水を飲むことすらできなかった米国ですら、黒人大統領が誕生したのだ」と同学長は訴えた。

976taro:2008/12/03(水) 08:03:56
ニッケイ新聞 2008年11月20日付け

前代未聞の大量中絶審理=立証可能な事例が1500?=カンポ・グランデの裁判所で

 南マット・グロッソ州カンポ・グランデ市の裁判所で進行中の、約一万件の中絶を行なったクリニック関連の審理では、既に一五〇人が起訴され、起訴対象の女性総数は約一五〇〇人と十八日エスタード紙が報じた。
 同紙によれば、六月から始まった一連の審理では、十一月初めまでに一五〇人が起訴されており、三七人への実刑判決が出た他、二六人が社会奉仕などによる刑の代替を命じられている。今年度の起訴は二〇〇人程度で、残りは来年以降審理というが、一件の中絶事件でこれだけの大量審理が続く例は前代未聞だ。
 今回審理されている中絶事件は、〇七年三月の閉鎖まで二〇年余り開業のクリニックで起きた。押収されたカルテは七二一五点だが、書類不備などで、実際に扱った患者数は捉えられない状態だという。約一万人を対象として事情聴取などを開始した検察庁では、超音波検査の結果などで立証可能なものだけで一〇〇〇件を超えたという。
 母胎が危険な場合や、強姦による妊娠以外は違法とされる中絶だが、十八日や四月五日付フォーリャ・サイトによると、クリニックの責任者は動物用の薬なども使用。妊娠期間に応じた料金表も押収され、中絶が違法なものであったことを裏付けている。また、患者の説得は心理学者が担当との記述もある。
 一連の流れの中で問題となるのは、中絶を行なうに至った事情の解明と妊娠から中絶に関わる人的関係。患者の大半は二〇〜三五歳の独身女性という中、審理過程で問われるべき問題は複雑だ。
 また、今回の事件にアムネスティー・インターナショナルなどの人権団体も注目しているは、中絶根絶への意義と共に、捜査の過程で個人情報が公開された時期があったことなど。守秘義務を怠り、患者の人権保護への配慮に欠けがあった検察庁への批判は免れない。
 一方、代替刑対象者が三〇人になり、保育所などでの一年間の奉仕が命じられたとは十九日エスタード紙。十九日フォーリャ紙も四〇人が審理中止で社会奉仕を行なうと報じているが、担当判事は、以前の刑罰はもっと厳しく、「保育所などで子供に触れ、就労などで子供の世話のできない親に代わる社会作業は、刑罰というより、自分達がやったことについて顧みる機会だ」という。

977taro:2008/12/03(水) 08:05:09
ニッケイ新聞 2008年11月20日付け

ビンゴ営業が再開=文化振興で裁判所許可を

 聖市のビンゴ業者が市の厳しい規制を向こうに、ビンゴ営業を再開。半年前は二店だけだったが、十八日現在は六店が聖市の目抜き通りで堂々と営業、と十九日付エスタード紙が報じた。
 これらビンゴ店は、法の目を潜って開店した。再開のトップを切ったのは、テオトニオ・ヴィレラとインテルビンゴ。後者は、カンピーナス市のアマチュア・サッカー・クラブでの新人養成資金カンパの口実で、裁判所に営業許可を申請したもので、裁判所の許可裁決を盾に、サントアマロ区役所の封印を外した。
 同様の手口で再開のビンゴ店は、州内各地に十三支店を数える。聖市に六店、サントアンドレーに三店、サンカエターノは三店の他、もう一店再開予定。グアルーリョスにも一店ある。
 ビンゴ店の前には、サッカー・クラブに対する裁判所の許可書がこれ見よがしに貼り出してある。この先輩にならい、モグリのビンゴ店が、裁判所の手続きもせず次々開店する動きがある。モグリの店は巧妙な秘密の入り口を作っており、外からは分かりにくい。
 また聖市の営業許可が不可能なので、ABC地区でスポーツ奨励や教育文化振興、慈善ビンゴなどで裁判所の許可を得て開店した業者もいる。どこも超満員の大盛況だ。交通の便が良い場所は、顧客に喜ばれている。
 市法務部は、裁判所許可に聖市で営業してもよいと書いてないので法的効力を否定する。市条例四七・四一五号では、聖市内でのビンゴ営業を明確に禁じている。ここ十日で八店を封鎖した市は、告発さえあれば、店を封鎖しに行くという。

978taro:2008/12/03(水) 08:06:53
ニッケイ新聞 2008年11月20日付け

EU調査発表=伯国が巨大輸出国に=米国に代わり市場支配へ

 EUは十日、ブラジルが二〇一七年までに油脂植物や大豆、砂糖、牛肉、鶏肉、エタノールの巨大輸出国として国際市場を支配するに至るという調査結果を発表と十一日付けヴァロール紙が報じた。
 EUは既に、穀類や砂糖、乳製品、牛肉で、生産国の座をブラジルに譲ったと認識。例外は小麦だけ。小麦とトウモロコシの国際市場は、米国が続けてリードする。
 EUの予測では、ブラジルは二〇一七年に、米国に代わる大豆油の最大の生産国となるが、輸出では、米国とアルゼンチンが上位を占める。
 砂糖の消費は、生産を上回る勢いで急増する。ブラジルは二〇一七年、砂糖市場の六〇%を供給する主役になる。
 ブラジルのエタノール輸出は、二〇一八年には年間百三十億リットルに達すると考えられ、米国は輸入国となる。
 牛肉消費は世界人口の増加と新興国の所得向上で年二・五%増の予測。増加の半分はブラジルが吸収し、二〇一七年の世界の牛肉消費の三〇%はブラジルが供給する。

979taro:2008/12/03(水) 08:07:38
ニッケイ新聞 2008年11月20日付け

オスカル・フレイレ=アパレルにも危機=高級品店で閑古鳥が泣く

 アパレルのメッカ、聖市ボン・レチロ区の客足は衰えないが、高級婦人服のジャルジン区オスカル・フレイレ街は金融危機の煽りを受け、株や証券で丸損となった顧客はクリスマスの買い物もできずにいると十一日付けヴァロール紙が報じた。
 有閑マダムの溜り場といわれるジエゼルやH・スターン、モンブラン、ヴィクトル・ユーゴ、リッタ・モルタリなどは、閑古鳥が鳴いている。ジャルジン区には高級婦人服店が、二百二十軒も軒を並べている。
 アパレル業界には、二つの世界がある。オスカル・フレイレ街の店員は、ファッション・ガールのようなリップ・サービスも笑顔のひとつもない。
 いっぽう、ボン・レチロ区ジョゼ・パウリーノ街の店員は汗だくで応対している。ボン・レチロには、地方から仕入れに来る商人が多い。千二百の工場兼店が軒を並べ、年間二十億レアルを売り上げている。

980taro:2008/12/03(水) 08:10:55
ニッケイ新聞 2008年11月20日付け

「黒人の意識向上の日」の扱いに注意

 「黒人の意識向上の日」である本日は、聖州では九〇市、全国では三〇三市が休みとなるが、二十一日も休みとなるかは自治体毎に違う。聖市では奴隷解放一二〇周年記念行進などが予定されるなど、自治体の取組みも様々だ。ちなみに黒人人口最多のバイア州で休みとなるのは一市だけ。

981taro:2008/12/03(水) 08:11:55
ニッケイ新聞 2008年11月20日付け

東西南北

 ミナス州ベロ・オリゾンテ市で十八日、二一歳の青年が手榴弾所持のため逮捕された。押収後直ちに処理された手榴弾は、軍などでしか使用されないタイプのもの。警察の調べに対し、青年は、ゴミの中から見つけたと説明。父親が作業場を開けたら投げ込むつもりで待っていたという。動機は不明だが、家庭教育や学校教育の崩壊が問題とのテレビ解説者の言葉はここにも?
     ◎
 聖州サントアンドレー市で起きた人質事件の現場再現作業が、十九日に行なわれ、亡くなったエロアーさんの友人のナヤラさんや、アウヴェス容疑者の弁護士らが参加。一方、エロアーさんの父親で、殺人容疑などに問われているサントス容疑者の弁護士は、「現時点では本人の自首はない」明言。本人は「牢に入って殺されたくない」と話しているという。
     ◎
 十八日の新聞に、ボン・ゴーストとリーデルが合併し、国内第四位の乳製品メーカーとなるとの記事が掲載された後、十九日の新聞には、InBevがバドワイザー銘柄で知られるAnheuser買収の記事。世界最大のビール会社に復帰というが、寡占化で価格上昇なんてことになれば、なお暑い夏になる。
     ◎
 アマゾン東部の生態系(森林伐採)が四〇%以上破壊されれば、大西洋からアンデスに向かう水蒸気の流れが遮断され、東部の生態系も絶えるとし、存続のカギを握るのはパラー州だとの学会報告があったと十八日エスタード紙。現時点でのアマゾン破壊率は一七%で、パラー州での森林伐採面積は域内最大の二一万八〇〇〇平方キロ。他州での破壊行為がアマゾン存続を脅かし、地球環境破壊につながることも忘れてはならないが…。

982taro:2008/12/03(水) 08:12:29
リオで激しい撃ち合い 薬物密売人らを強行捜査
 二十六日夜、リオデジャネイロ北部にあるファベーラ・マンギーニョとマンデーラで薬物密売人の捜査に市警全隊と刑事が出動したことを、ロナルド・オリベイラ警察署長が明らかにした。

 捜査隊は、近くのファベーラ・ジャカレジーニョからファベーラ・マンデーラに相当な銃器弾薬が移送されるという情報を入手して、盗難車一斉取締りを行なった。

 間もなく、通りかかった犯人たちグループから銃撃があり、警察隊と打ち合いになった。狙撃隊が到着し、デモクラチコ大通りとドン・ヘリデール・カーマラ大通りを封鎖し、ますます激しい打ち合いがはじまった。

 警察は六人が負傷し、打ち合い場の車両は蜂の巣のようになった。

 この銃撃戦で付近の住民たちはパニック状態に陥り、地下鉄二号線が三十分ほど運転中止した。

 銃撃戦は十八時四十分頃始まり、各署の警察隊、軍警隊、特殊部隊が駆けつけ、犯人グループを包囲し、銃撃戦になった。

 犯人グループが電柱の変圧器を銃撃し、五か所の変圧器が故障、地区一帯が停電になった。電力会社修理班が修理にあたったが、終えたのはその翌日。修理中、交差点の信号機は停止、高圧電線も切断されていた。車や住宅の窓ガラスも被害を受け、市民もその凄まじさに圧倒されていた。

 銃撃戦の最中犯人グループによって投げられた手榴弾によって負傷した警察官は、ボンスセッソ総合病院に搬送され手当てを受けた。

 今回の銃撃戦では、犯人は一人も逮捕できず、押収物もなかった。



2008年12月2日付け

983taro:2008/12/03(水) 08:13:21
為替レートと株価
《ドル相場1・49%上げへ 株価指数も1・06%上げ》



 二十八日のサンパウロのドル相場は一・四九%上げの、R$二・三一五で引け値。中央銀行が三度介入したにも関わらず、ドルの高騰を抑えられなかった。

 十一月の月間ドル相場は十月末のR$二・一六〇から七・一%上がった。

 サンパウロ平均株価指数は三万六五九五ポイント、一・〇六%上げ。出来高はR$三一億。週間結果は一七・一%の上げだった。

 十一月の月間平均株価指数は十月末と比べ一・七%下がった。市場の価格低下はこれで六か月連続。二〇〇八年度全体では価格低下が四二・七%に及ぶ。



2008年12月2日付け

984taro:2008/12/03(水) 08:14:06
「一致団結して都市再建を」 クレイヌビング市長語る


 サンタ・カタリーナ州のジョアン・パウロ・クレイヌビング・ブルメナウ市長が、この度の豪雨による水害について語った。

 ブルメナウ市では、過去に大きな水害で町中の通りが一週間もの間、水に浸かったことがあった。それは私が十一歳、一九八四年のことだった。あれから二十四年。市長となった今、町はそれ以上の豪雨に見舞われた。川は氾濫して町全体が水に浸かり、土砂流が頻繁に発生して町じゅうの建物が壊滅的な打撃を受けた。二十三人の死者が出、一軒あたり十二人の住民たちを吹きさらしの場所に放り出してしまった。

 わが市はこれから再建にむけて働かなければならない。もし再建不可ならば、根底からの町づくりを始めることを考えなければならない。なぜなら町全体が無人化してしまったから。

 十月に再選された市長は、四年間の任期中に町を再建する意向を語る。

 二百メートルほどの一連の丘陵地帯に広がる町が土砂流に埋もれている市の隣接地域の状態が、まだ報告されておらずはっきりつかめないでいる。

 先週には、サンパウロやリオから地質学者たちが到着して、一帯の地層状況の調査を開始した。今週にはドイツからも土層分析学専門の学者グループも到着して合同調査を行なうことになっている。

 この地域の詳細な土層条件を十分に理解した上で、町全体の再建を考えていく。住民たちの家屋再建設がこれまでの居住地でできるかどうかは定かではない。

 市長は、「自宅のあった場所へ戻りたい気持ちは分かるが、これ以上危険を冒してまで、元の宅地へもどることは許可できない。したがって、住民たちが元の場所へもどれるか、どうかいまは約束できない」と話している。

 避難勧告をうけて住民全員が退避した危険地域は調査中で、いずれにせよ土砂流の発生したあたりは平坦地の少ない場所で、一年後か一年半後までには、市として責任ある回答を出したい、ともしている。

 「大体の数字や計画が想定され、町が息づくためには、市内道路の完備と中心街の密集地の再建と回復と併行して破壊された橋桁の修復などの公共設備を急ぐ必要がある」。

 町の崩壊と市民の犠牲に関する市長の責任問題についてはこれを否定し、「不幸な天災だった。再建にどのくらいの見積もりが必要か、今では非常に評定が難しいが、四年の任期内に成し遂げる。我々には、イタジャイアスー川が氾濫した場合の浸水対策、水害対策の計画を持っている。それは危険区域を改良して都市化するもので、この地域の住民の理解を得て一時立ち退きをしてもらう必要があった。この時期まで延期していたが、状況が変わった」と話した。

 また、「危険地域をそのままにしておくと再被害の可能性もあるため、町に隣接する四か所の土砂危険区域を徹底的に調査して、少なくとも市役所管理地は安全な規準の上で都市再建計画を打ち出すことにしている。まさか、丘陵地帯で退避勧告が出されるなどとは思ってもみなかったが、四か月も雨が降り続いたことで、危険性が強まり、とうとうこんな不幸なことになってしまった。この間、土壌分析機関との契約も無かったことが残念だ。今後はこの危険性のある区域を徹底分析してもらう」とも話した。



2008年12月2日付け

985taro:2008/12/03(水) 08:14:56
CETESBが厳しい処断 不適切な都市ゴミ処理で 42市役所へ罰金を科す
 CETESB(聖州環境改善技術公社)は十一月二十八日、ゴミ処理方法が規定を満たしていないとの理由から、四十二の市役所へ罰則金を科すことを発表した。六月に勧告を受けた七十八市のうち、改善が見られなかった市役所が対象。これらの市はゴミ処理問題をおろそかにし、州政府公民局と地方統治改正条約に反しているという。



《処理能力超える廃棄物量》



 CETESBのアルント・サバスターノ改善計画実行管理部長は、「数日後には何らかの改善策を打ち出さなければならない」としている。これらの市には既に、従来の埋め立てによる処理に対する禁止令を発しており、今後、厳重な処罰で改善を求めていく姿勢を示している。

 CETESBはさらに、多くの市役所が都市ゴミを隣接市へ搬送して不法投棄していることを重く見ており、これらの箇所を調査確認している。

 アラサリグアーマ市では近隣のサンタナ・ド・パルナイーバへ搬送、マインリッケ市はカステロ・ブランコ街道沿いに埋め立て処理場の建設を予定している。人口五十六万三千人のリベロン・プレット市は、これまでの埋立地では処理しきれないため、さらに二埋立地を準備している。

 罰則金を科せられる四十二市役所のうち二か所は、大サンパウロ圏内のエンブ・グアスとジュキチーバ・ソマーダス。それぞれ約十万人の人口を抱えている。

 州海岸線南部の都市も深刻な問題を抱えている。イグアッペ、カナネイアなどは人口八万人前後の静かな町だが、排出される都市ゴミは一日五十三トンにのぼり、埋立地に投棄されるのみ。

 同じ海岸線北部のウバツーバなどのような観光都市では、シーズン中の人口増加によるゴミ処理問題にも悩まされている。

 CETESBはウバツーバ市長に対し、六十日間のゴミ廃棄禁止、埋め立て場の消毒処理と汚染箇所の善処を命じた。CETESBによるとウバツーバ市は、今年はじめに署名した百八十日以内の環境改善対策を採らなかったこと、期限失効二か月たっても放置されたままであることが挙げられた。

 CETESB側は、この勧告をも無視した場合には強制手段をとるとしており、市役所側では新たな処理場建設地を探しているとしている。

 このゴミ処理問題をめぐって、ブラガンサ・パウリスタなどでもその処理方法が曖昧なことが指摘されている。裁判所から埋め立て処理禁止令が出ているが、それでも毎日百三十トンのごみを回収して廃棄しているという。同市役所には十年という短期の処理計画しかなく、すでに埋立地は限界を越えている。

 ケリー・フェデル検事によると、ゴミ処理公社(EMBRALIXO)には回収の責務があり、他処理場への廃棄権が十五年間認められているが、どこで処理するのか、土壌改善方法など環境上の正規許可はないという。

 環境庁監督官は、「特に地下水汚染のないように、地域の自然環境に影響が出ないような技術的な許可が必要。この計画の許可を取得できない場合は、やはり他市へ搬送するしかない。このように裁判所からの緊急裁定により、都市ゴミを他市へ搬送することについては、これにかかる費用が市役所にもなければ、ゴミ処理公社にもないのが現状」と話している。

 これらの事情を含みCETESBは、ゴミ処理公社が今後百十日間までの期限付きで処理許可を継続し、新しい場所での処理許可を早急に取るように指示を出した。十一月十三日には、無許可で残渣廃棄していたことでR$一万九千三四四の罰金の書類送検をされたばかりだった。

 不法投棄市役所のリストには、プレジデンテ・プルデンテの名もある。ゴミ処理のコントロールがまったくできていない、というのが理由。許可条件の一つに処理場の屋根かけと柵敷設があり、これは衛生面から部外者が場内に入り込むことを抑止するための必須対策としている。

 ビニェード市役所もまたゴミ問題に直面している。市唯一のゴミ埋立地は、十四日から搬入禁止令が出ているが、二十一日には建築物瓦礫を二十キロ先のカンピーナス区域に搬送したことが判明。大型運搬車の持ち主たちが依頼を受けて運び込んでいた。

 このため、聖州政府公民局、CETESB、環境監督官、箱型運搬車協会、市役所は近々、建設廃棄物処理についての会議を持つことにしている。



2008年12月2日付け

986名無しさん:2008/12/03(水) 08:15:35
病気発生脅えるSC州 土砂による倒壊家屋1500軒
 被災地SC州で日ごとに全貌が明らかになりつつあり、死者は百十四人となった。被災地で最も恐ろしいのは伝染病などの第二次災害。すでに二十一人が急性腹痛や胸焼けを訴えて手当てを受けており、チフスや肝炎なども警戒されている。

 ブルメナウ消防救助隊のカルロス・メネストリア大佐は、市役所からの依頼で危険地域の住民を退避させたが、二十四人の死亡を確認している。

 州全体での死者は、現在百十四人。一人の遺体はイタジャイ・アスー川沿いに流されて下流のイタジャイ市で発見され、他の遺体はガスペルで、他の二遺体もルイス・アルベスで発見され、まだ身元確認ができていない。現在も十九人が行方不明となっている。

 水位は下がったものの、生活には問題が山積、避難解除を受けて元の住宅に戻った住民たちは、倒壊した家屋を前に成す術もなく呆然としている。

 市役所の地区開発計画課のバルフレッド・バリスチエリ課長によると、倒壊家屋は少なくとも一千五百軒。グローボ・ニュースによると、この数字はまだ増える見込みだという。

 ブルメナウ市長談では、町の復旧・再建は根本的なところを考慮にいれて、動かなければならない。市内大半が避難して無人状態であり、この三十日から三千か所にわたり土砂流が発生し、五十七か所の避難所で四千九百八十人が避難生活を強いられている。

ブルメナウ市役所では、被災後ただちに地質層学者を招聘し、危険地域の土層に調査にあたっている。



2008年12月2日付け

987名無しさん:2008/12/03(水) 08:20:37
再調査が必要か アマゾン森林伐採、3.8%増
 Inpe(国家宇宙衛生監視研究所)が先週金曜日に発表した内容によれば、この一年間でアマゾン地帯の森林伐採は全体で三・八%増えている。昨年の同時期の調査で伐採面積が一万一千五三二平方キロに対し、今回は一万一千九六八平方キロだった。

 衛星写真の分析から、緑地面積を計算して、昨年度七月期の乾季の期間の伐採面積を調査し、同時期の調査をまとめてみると伐採区域の増加が分かってくるが、今年も八十五枚の宇宙衛星監視カメラで撮影した八十五枚の写真から緑地の減少率を計算して結果がだされた。Inpeは監視警戒はいいとしても、アマゾン地域には常に雲が発生していて、いずれは再度詳細に調査する必要がある、としている。

 パラー州

 アマゾン川流域では最大の面積をもつパラー州は、五千百八十平方キロメートルの面積があり、アマゾン森林地帯の五〇%を抱えている。

 昨年暮れ、Inpeはこの地域が農業地面積の拡大、特に大豆栽培用地の広がりで伐採面積が増加している記録を示し、州政府と政府環境省に注意勧告の報告を提出している。

 さらに、衛星探査システムによって、もっとも伐採面積の拡大の著しいのはマットグロッソ州であると指摘し、その伐採面積が九月だけで五百八十七平方キロメートルにも上る。

 この衛星監視システムのプロジェクトは二○○四年に、最高で二万七千四百平方キロメートルにわたる伐採が記録されて以来、監視を続けている。

 アマゾンの熱帯森林は、サッカー場一つほどの面積で毎日伐採されている、といわれており、毎月、百二平方キロメートルの森林が消えている。だが、この数字は実際の記録より八〇%も少ない推定数字で、ある州などは森林伐採と大豆相場との関係をも分析しようとしている。さらに、伐採原因の八〇%は放牧牛の増加にあるともいう。



2008年12月2日付け

988taro:2008/12/04(木) 07:44:20
ニッケイ新聞 2008年11月22日付け

伯銀が聖州銀を買収決定=金融再編に拍車かかる=一気に聖州最大規模に=「セーラに有利」との声も

 米国発金融危機で伯国金融再編に火がついた――。ブラジル銀行(伯銀)は聖州立銀行ノッサ・カイシャ(州銀)を五三億九〇〇〇万レアルで買収すると、二十日に正式発表した。二十一日付け伯字紙各紙によれば、業界第一位回復を目指す伯銀はさらに買収交渉を進めている。聖州政府は、この資金を使って零細企業向け融資事業、メトロ建設などに使う予定。二〇一〇年の大統領選挙に向けて、野党最有力候補といわれるジョゼ・セーラ聖州知事にとって「ルーラから有利な交渉をもぎとった」との評価もあり、今後の政治展開にも関心が集まりそうだ。
 昨年暮れのサンタンデール銀行によるレアル銀行買収に始まり、九月からの米国発金融危機を背景に、今月初めのイタウー銀行がウニバンコ買収を発表して、伯銀が長年占めてきた国内一位の座を奪ったことで金融再編に火をつけた。
 巻き返しを図る伯銀は六カ月間の交渉を加速させて二十日に州銀買収を発表したが、それでも二位のままなので次なる標的を狙っている。エスタード紙によれば、ピアウイ州立銀行の吸収合併を先週公表、ブラジリア銀行とは交渉前進、「ボトランチン銀行とは金額の折合いだけ」という。
 従来、聖州での営業が弱かった伯銀としては、〃産業の機関車〃である聖州を拠点とする州銀は、喉から手が出るほどほしかった。そのため、株式の時価総額の二・三七倍にも関わらず、買収を決めた。これにより、伯銀は州内支店数を七七二から一三二四支店に増やし、聖州内では最大の銀行になった。
 九四年には上位五行の資産規模を合計しても四八%にしかならなかったが、現在は上位三行で五〇%、五行なら七九%にもなり、再編が進んで大型化している。
 新ランキングでは1位=イタウー・ウニバンコ(総資産五七五一億レアル)、二位=伯銀・州銀(五一二三億レ)、三位=ブラデスコ(四二二七億レ)、四位=サンタンデールABN(三二八一億レ)となった。
 伯銀から聖州政府への支払いは、来年三月から約三億レアルの十八回払いで、金利を入れた支払い総額は約七六億レアルになる。
 セーラ聖州知事は、このうちの一〇億レアルを投資して零細企業振興局を作り、融資を行う計画だ。それに加え、メトロや都営鉄道(CPTM)の拡張工事に投資すると発表している。
 フォーリャ紙によれば、これは聖州議会の承認をえる必要があるが、ジョゼ・カルロス・ボス・デ・リマ議長は「緊急案件として審議すれば一週間で承認されるのでは」と楽観視している。
 エスタード紙は、この投資は次期大統領を狙うセーラ知事に手柄をあたえる原資となり、ルーラ政権の目玉政策PAC(経済活性化法案)のお株を奪われるのではと、与党・労働者党(PT)内では心配する声もでているという。

989taro:2008/12/04(木) 07:50:07
ニッケイ新聞 2008年11月22日付け

聖市は夜までプログラム=大学特別枠下院通過に歓声も=「黒人の意識向上の日」に

 「黒人の意識向上の日」の二十日、聖市パウリスタ大通りでの五度目の大行進やセー広場でのショーなど、様々な企画が続いた聖市。全伯の三百余りの市でも、黒人や黒人文化、パルマーレスの王ズンビ氏への表敬行事が繰り広げられた。
 二十一日伯字紙によると、サンパウロ美術館に集まった二千人の人々は、カポエラやサンバなどを見た後、楽隊車六台同伴でラーモス・デ・アゼベード広場まで行進。
 また、コンゴからの来賓も参加したセー大聖堂でのミサでは、オディーロ大司教が「カトリック教会は、黒人が奴隷として連れて来られたことを痛恨の事実と認識」しており、「このミサはあらゆる種類の人種差別克服の徴である」と発言。
 ミサの後、大聖堂前のセー広場では音楽家達十組によるショーが続いたが、夜だけで六千人、終日で二万人がセー地区の行事に参加したという。
 また、行進での楽隊やダンスの調子が一段と高まり、歓声も上がったのは、連邦大学の特別枠拡大を下院が承認と報告された時。黒人系の人の所得はまだ低く、就学の機会も制限されている中、公立高校出身者、黒人、先住民、低所得家庭子弟対象の連邦大学特別枠を五〇%に拡大との案件の下院通過は、格差解消への前進と歓迎されている。
 一方、「黒人の意識向上の日」制定のきっかけとなったズンビ・ドス・パルマーレス氏は、一六五五年、アラゴアス州で形成中のキロンボ(逃亡奴隷らによる集団社会)パルマーレス生まれ。一時、ペルナンブコ州の司祭に引渡され、洗礼を受け、ポルトガル語やラテン語、宗教の教育も受けた後、十五歳でキロンボに戻り、時の指導者ガンバ・ズンバ(偉大な指導者の意)の養子となった。養父の死後は、キロンボの王として十五年にわたる戦いを繰返した。
 戦いの激化は一六八八年のバンデイランテのレシフェ到着後。大砲で攻められパルマーレスが滅んだ一六九四年後も、三千人を連れて脱出したズンビ氏はゲリラ戦を繰返したが、一六九五年十一月二十日早朝討死。レシフェで晒し首にされた。
 十九世紀を待たずして伯国に奴隷制廃止の意識が芽生えてきたことに貢献したとされるズンビ氏は、今も黒人運動の偉大な指導者として尊敬を集め、リオ市などにモニュメントが残されている。

990taro:2008/12/04(木) 07:55:52
ニッケイ新聞 2008年11月22日付け

ドル高が工業に衝撃=過去2カ月に為替が激変

 中央銀行は十九日、四回にわたりドル介入を行ったが、急激な為替変動を抑えるに至らず二・五八%上げ、二・三八五レアルに付けたと二十日付けエスタード紙が報じた。米金融危機が表面化した九月中頃から十九日までに、三四%のドル高変動があったという。
 市場関係者は米経済の混迷が反映したものとし、特にロシアとトルコの新興国経済に深刻な打撃を与えているという。ブラジルでは派生商品取引を行った企業が、為替欠損を決済するため、さらに苦境へ陥っている。
 ドル高傾向が定着した現在、為替水準が二・一〇レアルから二・二〇レアルであった時には余り動じなかった企業も、状況の変化を心配し始めた。かつてはレアル通貨の過当評価に悩まされ、今度は過少評価に悩まされそうだ。
 コモディティ輸出が主産業である国々は、金融危機で産物の相場が暴落し、輸出による歳入と通貨水準の下方修正を余儀なくされている。
 またレアル通貨の下落が中銀の思惑を離れた投機的な動きを呼び、スワップ取引(債権や債務の交換)に影響を与えている。折角の通貨交換やドル介入による効果を損ない、中銀が介入すべき適量判断を狂わせる。
 一方、工業部門は十一月、年頭の過熱需要と、過去二カ月に急速に進んだドル高が、ダブルパンチとなって、過去三年間で最高となる累積インフレ率を記録した。
 FGV(G・ヴァルガス財団)の調査によれば、十一月前半での過去十二カ月のIGP―M(市場物価指数)は一六・三六%上がっており、鉄鉱石価格が七一・五%調整された二〇〇五年のインフレ率(二月に一七・五一%を記録)に次ぐものとなっている。
 工業部門のインフレは〇八年上半期、緩やかにに押し上げた。しかし、過去二カ月のそれは、投石器で打ち上げたように急激に変動したとFGVが発表した。このような急激な環境変化は、長い間なかった。為替率は今後、二レアル以下に下がることはないと、FGVは見ている。

991taro:2008/12/04(木) 08:05:25
ブラジル:土地なし農民への果たされない約束(12月1日)

ブラジルには2,000ヘクタール以上を所有する大土地所有者が27,556人おり、これらは土地所有者の1%をしめるが耕作可能地の43%を所有する。これにたいし、3%以下の耕作地を310万人の小農が耕作をおこなっている。このような状況はラテンアメリカ一般に共通するものではあるが、ブラジルにおいては有名な世襲制のカピタニア制によって、500年前の入植者の子孫、あるいは被譲渡者が基本的には現在も大土地所有者であるという特異な国である。耕作可能地は6億ヘクタールにのぼるが、そのうち71万平方キロメートルは投機家と大土地所有者のもとにあり、多くで耕作がおこなわれていない。また耕作地の約半分は牧畜業のために使用されている。ブラジルは世界でも有数の牛肉輸出国である。こうした状況のなかで「土地を持たないものの運動」(MST)の強力な運動が展開されてきた。MSTは耕作されていない土地にたいして、これを実力で占有する闘いを始め、1998年以来、MSTによる土地占有は7,550件におよぶとされている。このMSTは左派の労働者党(PT)からルイス・イナシオ・ルーラが2003年、大統領選で勝利するときの有力な支持勢力であった。ルーラは約束した、「みなさんはもう土地占有をおこなう必要はないのです。なぜならわたしがあなたたちに土地を与えるのだから」。この約束は部分的にしか実現されていない。MSTは100万の家族にたいしての土地の分配を要求しているが、いまだ40万家族にしか実現していないのだ。ルーラ大統領は就任にあたり、経済界、金融界にたいしマクロの経済政策を変更しないことを約束した。また大土地所有を基礎にした大豆、サトウキビ、食肉、エタノールはブラジルの主要な輸出産業の一つであり、農牧業者の力は強く、議会にたいするロビー活動も影響をもっている。根本的な土地制度の改革に踏み出しえない政府に業を煮やしたMSTは、政府の約束不履行を批判し実力闘争を進めており、土地所有者とのあいだで衝突が拡がる事態になっている。

992taro:2008/12/04(木) 08:05:57
ニッケイ新聞 2008年11月22日付け

TAM航空事故=関係者10人を告発=航空安全管理で責任を問う

 〇七年七月、百九十九人の犠牲者を出したTAM航空の事故で聖州保安局は十九日、航空安全管理の責任者としてInfraero(空港業務公団)とAnac(民間航空庁)、TAM航空会社の関係者十人を告発する意向と二十日付けフォーリャ紙が報じた。
 有罪判決が下ると、責任者は六年以下の禁固にふす。市警の見解では、滑走路の未整備や欠陥滑走路に対する操縦士の不慣れなど数々の要因も挙げられるという。
 犯罪は連邦扱いなので書類は、検察庁へ送られる。起訴は検察官または検事が決めるから、告発リストの変更可能性はある。しかし、航空機を製造したフランスのエアーバス社からは、誰も告発されていない。
 TAM航空のボローニャ社長は事故当時、旅行中であり、責任を問われていない。

993taro:2008/12/04(木) 08:06:50
ニッケイ新聞 2008年11月22日付け

現実を知らない大統領候補ら

 ロウセフ官房長官とセーラ聖州知事は十七日開催の第一回国際バイオ燃料会議で、一年前に準備したような「エタノール振興政策」を打ち出し、出席者が苦笑と十八日付けヴァロール紙が報道。両人にとって、エタノール業界が生死の苦境にあることは青天の霹靂であったという。

994taro:2008/12/04(木) 08:07:42
ニッケイ新聞 2008年11月22日付け

伯サッカー選抜がポルトガルに快勝

 国内三試合が無得点で終わり、サッカー王国選抜チーム監督として苦しい立場にあったドゥンガ氏が、今年最後となる十九日の対ポルトガル戦を六対二で終え安堵の息。世界最優秀と準最優秀のカカー、クリスチアーノ両選手が競演という連邦直轄区ガマでの試合のMVPはハット・トリックのルイス・ファビアーノ選手だった。

995taro:2008/12/04(木) 08:08:27
ニッケイ新聞 2008年11月22日付け

東西南北

 二十一日のサンパウロ証券市場は、国際的な原油価格の下落や先進各国の景気後退などの影響を受け一六時半現在で五・六%下落。ノッサ・カイシャ買収やペトロブラスの岩塩下油田発見の報道も、下落を止めるには不十分だった。
     ◎
 二〇〇六年八月に聖州グアルーリョス市で起きた二二歳の女性殺害で捕まった後、「グアルーリョスのマニアコ」が犯行自白として釈放された青年三人の裁判が行なわれ、二十日夜、二人に二四年、一人に九年の実刑判決。マニアコが自白を強要されたと証言したことや、検察側が「犯人は一人ではありえない」と主張したことで形勢逆転となったもので、弁護人は控訴するとしている。
     ◎
 全国自動車メーカー系金融会社協会が、九月現在の自動車ローンの滞納率は三・八三%で、前年の三・二六%を上回ると発表。〇九年二〜三月は四・二%に達する見込みだともいう。中古車購入での滞納が多いのは、中古車購入者の属する所得層が金融危機や解雇などの影響を受け易いことの反映と見られている。あちこちで車安売りの宣伝が流れるが、解雇も増え、明日への不安が拭いきれない状況だ。
     ◎
 聖市南部のファベーラ・ロッシーニャで、二十一日未明に火災が発生し、二百軒の家屋を焼失。住民らは、三二歳の女性がロウソクをつけっ放しにしたせいだと訴えているが、麻薬常用者とされた女性は、子供用のミルクを買いに出ていた間に火の手が回ったと供述。家屋に寝ていたとされる二歳の女児は行方不明。煙を吸った人など三人が救急隊の処置を受けた。就寝後の火事で現場はパニックとなり、多くの人が着の身着のままで飛び出したという。

996taro:2008/12/04(木) 08:08:58
急発進のバスに振り落とされて 老女、頭を強打して死亡 リオ遺族、調査内容不服で会社を告訴
 一日午後五時、先週リオ市コパカバーナ区で、バスから振り落とされて死亡した女性が、ボタフォーゴ区のサン・ジョアン・バチスタ墓地に埋葬された。亡くなったのはクレア・ダ・シルバ・カミーロさん(八〇)で、頭を強く打って頭蓋骨骨折のため、ラランジェイラ病院の集中治療室で治療を受けていたが、三日後に脳死と診断され、法医学室で検死されていた。



《警察、運転手も送検》



 クレイアさんは、ノッサ・セニョーラ・コパカバーナ大通を走るエストレーラ・アズール社の路線バス四三四番に乗車しようとしていたとき、バスが急発進したため、放り出されるように車道に強く頭を打った。救急病院に搬送されたが、脳内出血がひどく手術を受ける状態ではなかった。

 現場をみていた証人の一人、エリエッチ・ペーナ・デ・ソーザ(四七)さんはバスが急発進するときは、乗車口は閉まっていた。という。

 「自分が最後にバスに乗ったとき、乗車口は閉められ発車する寸前だった。そのときコインを落としてしまい一人の男性が、拾うのを助けてくれた。すぐにバスが止まり、また急発進してすぐ他の人が『婦人が路面に倒れている』と叫んだ。運転手はすぐバスを止めて救急通報した」。

 第十三署のジセーレ・ロセンベルグ警部は業務上過失致死罪として調書をとった。エストレーラ・アズール社でも事故に関する社内調査をはじめた。

 遺族は調書内容を不満として、エストレーラ・アズール社を告訴。

 バス会社の運転手・アントニオ・LF・ダ・シルバ・フィーリョさん(四五)は、記者の質問に無言だった。遺族は、警察の調書が犯罪として書類送検されるのを待っているが、バス会社を相手に告訴することにしている。

 こうした高齢者のバス事故が増えてきているが、他人事ではなく日常からバス運転手の注意を喚起することもバス会社に訴えたい。



2008年12月3日付け

997taro:2008/12/04(木) 08:09:44
オベリスク真っ赤な大型リボン エイズ撲滅キャンペーンで


 十一月三十日、エイズ撲滅運動キャンペーンのシンボルとして、ビラコッポス空港管制塔に、大きな真っ赤なリボンが取り付けられた。世界エイズ撲滅運動の日に国際保険機構から送られた真っ赤なリボンは一〇mほどの高さに取り付けられた。

 空港でバンド音楽のサービスと到着・出発の旅客の胸に赤いリボン・バッジが付けられ、情報パンフレットが配布された。

 サンパウロ市では、イビラプエラ公園のオベリスコ(護憲革命記念塔)に取り付けられ、月曜日の明け方、通りかかる車から一望できた。オベリスコは高さ七二mあり、州厚生保険局の指名が今回で二回目。感染が発見された五〇年前から州内の年間感染患者数が増えており、一九八三年の四%に比べ、昨年二〇〇七年には一五%に増えている。

 発見されたころに比べ、市民のエイズに対する認識も高まってきているが、感染率が五倍にも増えている。

 カンピーナスでは一九八二年から今年十一月までに五千四百六十八件の感染発症例があった。この他に各地からの合計数は五千三百二十七件の発症例があり、そのうちの百四十一件が十三歳以下の子供たちだった。今年は少なくとも男性八十三人、女性三十四人の発症が確認されている。

998taro:2008/12/04(木) 08:10:23
若者、強盗に撃たれ死亡 仲間とシュラスコを終えて
 十一月三十日夜、サンパウロ対フルミネンセのサッカー観戦のため、サンパウロ市から四二六キロ離れたアッシス市の九人のグループがビラ・ソニア区マヌエル・ジャシント街の友人宅でシュラスコに集まった。その後、友人宅を出たところで二人組みの強盗に襲われた。

 強盗が銃を向けたグループにいた軍警二人が身の危険を感じ応戦したため、撃ち合いが始まり、グループ仲間の生物学修士課のラファエル・ギリェルメ・エネド(二三)が撃たれた。アルベルト・アインシュタイン病院へ搬送されたが、まもなく死亡。応戦した軍警のルイス・ヘンリッケ・ペテル・サーレス(二六)も撃たれて重傷を負った。

 強盗の一人も打たれ死亡。身分証明書から、空き巣盗難で何度も警察に逮捕されているエドアルド・ゴーメス(十九)と判明。押収品の中からは被害者の物と見られる身分証明書と携帯電話などが発見された。共犯の男はその場から逃走の際、強奪品を街路に投げ捨てた。現在行方を追っている。

 ラファエルさんはヘルクランジア市にて埋葬される予定。

 撃ち合いは付近の住民を驚かせ、友人グループがいた家にはいくつもの弾痕が残っていた。



2008年12月3日付け

999taro:2008/12/04(木) 08:11:42
為替レートと株価
《ドル相場引け値R$2・32 平均株価指数は5・7%下げ》



 一日のサンパウロのドル相場は〇・〇二%上げの、R$二・三二〇で引け値。「中央銀行は十一月六日からほぼ毎日売却していた為替スワップを行わなかったのが相場に影響した」と専門家は語る。

 サンパウロ平均株価指数は三万四七四〇ポイント、五・〇七%下げ。出来高はR$二七・三七億。アメリカ工業産業の機能低下とブラジル成長率の低さが投資家を悲観させた結果。

 株価はコモディティー関連の会社が最も影響し、ペトロブラス社とヴァーレ社は七%以上下落した。



2008年12月3日付け

1000taro:2008/12/05(金) 07:58:45
ブラジルで南アフリカ人が原因不明の病気で死亡、アレナウイルスか

【12月4日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州の保健当局は3日、同地を訪れていた南アフリカ人男性(53)が原因不明の病気で死亡し、現在死因を特定中であることを明らかにした。

 名前は明らかにされなかったが、男性は会議出席のためブラジルに到着した2日後の11月25日に発病し、今月2日に出血性疾患のため死亡した。病院に搬送された際には、熱、嘔吐(おうと)、血尿、発疹(ほっしん)の症状がみられた。

 医師らは、男性がアレナウイルスに感染していた疑いがあるとみている。アレナウイルスは、西アフリカ一帯に特有のラッサ熱など感染性の高いウイルスの一種で、通常、げっ歯類に接したり、感染者の分泌物から人間へと感染する。保健当局は、デング熱、マラリア、エボラ出血熱の可能性はないと断定している。

 死因の特定作業は続けられており、週末までに結果が判明する予定だという。一方、男性の診療に当たった病院スタッフに何らかの症状が現れるかどうか観察が続けられている。

 当局によると、男性の死亡は汎米保健機構(PAHO)と南ア領事館に報告されており、遺体は密閉された金属製のひつぎに入れて南アに送られる予定だという。

 男性の血液サンプルを調べているリオデジャネイロの研究所の専門家は、記者会見で「男性は非常に攻撃性の強いウイルスに感染していたが、ウイルスの特定はまだできていない。男性はブラジル訪問の2週間前、ヨハネスブルク(Johannesburg)の病院で整形外科手術を受けており、その際に感染した可能性が高い」との見方を示した。その病院では、ザンビア人の患者1人と医師3人がアレナウイルスで死亡しており、看護師1人が重体だという。(c)AFP




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