レス数が1スレッドの最大レス数(300件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
【ジャンルは】注目のニュース【何でもあり】
-
ニュージャンルのスレッドです。
よろしくお願いします。
-
「ぼっち社員」の増加は集団意思決定への警鐘か? 似た者同士の寄り合いが組織をダメにする理由
――処方箋⑱「違う考えのヤツ」を面白がることから組織変革が始まる
【第18回】 2013年3月27日
渡部 幹 [早稲田大学 日米研究機構 主任研究員/客員准教授]
2013年3月27日(水)10:20
■仲がいい集団を見るとキモチ悪い?
「ぼっち」を自覚する若者が増加
昨年、私がある大学で受け持った社会調査の授業で、簡単なアンケートを自分で作成して分析するような課題を出したことがあった。
数十名の学生がレポートを提出してきたが、そのうちの1人が行った分析の結果が興味深かった。彼は自分と同じ大学の学生70名ほどにアンケート調査を行い、「ぼっち」現象について尋ねた。
「ぼっち」は一人ぼっちの略で、大学でもサークルやクラスで仲間と行動を共にするよりも、1人でいる方が多いような人を指す。友達が少なくコミュニケーションが苦手で、極端な場合には、皆が集まる食堂などで昼食をとるのが嫌で、トイレの個室で食事をとる「便所飯」なる行動を取る者もいる。
その学生のレポートはそんな「ぼっち」についての意識調査であった。調査の結果を見ると、自分のことを「ぼっち」と思っている学生は70%近くにも上っていた。さらに、そのうち半数以上は「ぼっち」であることの方が「楽」だと考えていることがわかった。
そして、「皆で仲良くしている集団を見るとどう思うか」という設問については、「ぼっち」に相当する人の90%が「気持ち悪い」と回答していた。
このような結果を述べたのは、先日ある企業の人事部の方と話していたときに、「明らかに『ぼっち社員』が増えている」という指摘があったからである。そして、そういう社員は、特に反抗的ではないものの、決して自分から友人を増やしたり、仲間に加わったりするするような行動をしない。
そういう人物が稀にしかいない場合ならば、それほど問題にはならない。しかし、最近の新入社員は4〜5人に1人がそんなタイプだそうだ。そうなると、グループでプロジェクトを進める場合、グループ全体の士気が上がらない、頑張りどきに一丸となることが難しくなるなどの問題が出ているという。(続く)
-
「ぼっち社員」の増加は集団意思決定への警鐘か? 似た者同士の寄り合いが組織をダメにする理由
――処方箋⑱「違う考えのヤツ」を面白がることから組織変革が始まる
【第18回】 2013年3月27日
渡部 幹 [早稲田大学 日米研究機構 主任研究員/客員准教授]
■仲がいい集団を見るとキモチ悪い?
(続き)その人事の方は、「今の若いものは……」という言い方で、世代の違いを理由だと考えていた。特に、ゆとり教育が集団での協調性を育たなくしたのではないかと述べていた。
たぶん、そうではないと私は考えている。
自分を「ぼっち」と思う人が多いのは、実は今に始まったことではない。アメリカでの社会調査でも、自分が他の人よりも孤立していると感じている人は、一貫して多い。それは、社会ネットワーク理論によって説明されている。
今、人気者のAさんがいたとしよう。AさんはBさん、Cさん、Dさん、Eさん、Fさん、Hさんと仲が良く、分け隔てなく付き合い、必ず誰かとつるんでいる。一方、Aさん以外の人たちは、それぞれ特に知り合いではない状況だとしよう。このような状況のときに冒頭に挙げたアンケートをとると、7人中、Aさん以外の6人は「自分は友達が1人しかいない」と感じ、自分は「ぼっち」だと思うだろう。
つまり、友人のネットワークが誰かに集中しているような場合、残りの大多数は自分のことを「ぼっち」と思うようなネットワーク構造になっているのである。大学や職場にいわゆる「リア充」と呼ばれる友人の多い人物が稀にいると、その周囲は必然的に「ぼっち」と感じやすくなるのだ。ネットワークが誰かに集中しているような不均一な状態ほど、この状況は起きやすい。
-
「ぼっち社員」の増加は集団意思決定への警鐘か? 似た者同士の寄り合いが組織をダメにする理由
――処方箋⑱「違う考えのヤツ」を面白がることから組織変革が始まる
【第18回】 2013年3月27日
渡部 幹 [早稲田大学 日米研究機構 主任研究員/客員准教授]
■集団になると独自の考えを出しにくい
「隠れたプロフィール実験」が語る事実
したがって、「ぼっち」と感じている人が多いという現象自体はあまり不思議なことではない。それよりも不思議なのは、集団を「気持ち悪い」と感じ、「ぼっち」の方が居心地がよいと思う心理である。前述のような職場の問題を引き起こす一番の問題は、この心理だからだ。
この現象について、社会心理学に面白い実験がある。ステイサーらが行った「隠れたプロフィール実験」というものだ。
これは、3人の学生に集団で、ある容疑者を有罪にするかどうか討論させるという実験だ。その容疑者については、有罪になる証拠Aが4つ、無罪になる証拠Bが7つある。証拠の重要度が皆同じならば、全体を勘案すると無罪になるべき状況だ。ステイサーは、容疑者のシナリオや証拠の種類をうまく練り上げ、ほぼ同じ重要度を持つ証拠群をつくって実験を行った。
ところが、この実験での情報の与え方には仕掛けがあった。有罪証拠の4つは予め3人全員に与えられていた一方で、無罪証拠の7つは1人に3つずつ与えられていた。つまり、個人の中では有罪証拠4つ、無罪証拠3つで、有罪になりやすい状況をつくったのだ。
集団で意思決定を行うならば、各人が独自に持っている無罪証拠が提出され、全体を見て無罪の決定が行われやすいはずである。しかし、結果は全く違っていた。個人のとき以上に、集団になると有罪決定ばかりが行われるようになったのだ。
ステイサーらは、これらの決定を行う際の会話を分析した。そこでわかったのは、人々が自分の持つ独自の情報よりも皆が共有している情報の方を話題に載せやすかったことだった。そのため、有罪情報の方によりウエイトがかかり、有罪決定が出やすくなったのだ。
このことは、人が集まると共有している考え方の方ばかりを口にし、自分独自の考えを出しにくくなることを意味している。そしてそのような「皆が同じ考え」の集団で固まってしまうことにより、ますますこの傾向が強くなってしまう。
その結果、その集団と違う考え方の人間はアクセスできなくなってしまう。その極端な例がカルト集団だ。カルト集団内では同じ価値観が共有されているが、部外者から見ると気味の悪い集団に思えてしまうことが多い。
-
「ぼっち社員」の増加は集団意思決定への警鐘か? 似た者同士の寄り合いが組織をダメにする理由
――処方箋⑱「違う考えのヤツ」を面白がることから組織変革が始まる
【第18回】 2013年3月27日
渡部 幹 [早稲田大学 日米研究機構 主任研究員/客員准教授]
■同じ考え方を共有することは
良い効果と悪い効果をもたらす
「ぼっち」の人々が、集団を「気持ち悪い」と感じるのは、「同じような考え持った人々だけで集団をつくるようになった」からだと私は思っている。
そしてこの傾向は、良い効果と悪い効果を招く。良い効果としては、ヴィジョナリー・カンパニーという考え方に代表されるように、ある種の価値観を共有することで、組織を強固にしていくといった例が挙げられる。
GEやザッポスなどの会社は、独自のヴィジョンや文化を社員に浸透させることで、業績を上げてきた。このように、ある考え方の共有は良い結果ももたらす。
しかし、その効果はオウム真理教のテロ活動のようなものの温床ともなってしまう。あるいは、オリンパスの不正会計事件のように、長年誰もが知っていた問題を隠ぺいするような体質が組織に備わってしまうことにもなる。
隠れたプロフィール実験が示した、諸刃の剣の効果をどうやってマネージするかは、今後経営者や管理職にとって重要な問題となるだろう。なぜなら、労働力の流動性が高まっている今は、「同じ考えのもとで集団をつくる」ことが割と容易になっているからだ。
ネット上でも、自分のお気に入りの情報をくれるサイトのみを回り、そのようなコミュニティのみに入り浸って、それ以外の考えを全く受け入れないようになれば、ヴァーチャルなカルト集団ができ上がる。私には、実際にそういうことが多く起こっているように思える。
-
「ぼっち社員」の増加は集団意思決定への警鐘か? 似た者同士の寄り合いが組織をダメにする理由
――処方箋⑱「違う考えのヤツ」を面白がることから組織変革が始まる
【第18回】 2013年3月27日
渡部 幹 [早稲田大学 日米研究機構 主任研究員/客員准教授]
■強固な集団をつくりつつも
異質な考えを排除せずに面白がれ
考え方の共有がもたらす負の効果をなくすには、「同じ考えを持つ者同士で強固な集団をつくりつつ、異質な考えを排除しないで、面白がる」という規範が必要である。実際、イノベーションはそのような「異質の考え」から起こることが多い。
このように強固でありながら、柔軟な組織をつくるためにはどうしたらいいか、学問的にも十分にはわかっていない。ただ、経験的に言えることは、少なくとも組織のリーダーには、同一の価値観のもとに部下をまとめ上げる能力と、異質な考えを持つ者を排除しない能力という、一見矛盾する能力を併せ持つ必要があるということだ。
本田宗一郎、松下幸之助、盛田昭夫など、日本の高度成長期を支えた経営者は、そうした能力を持っていたと思われる。翻って、今の日本ではどうだろうか。同じ考えを共有するだけの集団になっていないだろうか。異質なものを排除する規範ができてしまい、リーダーもそれに従うようになっているのではないだろうか。
「ぼっち」のアンケートが示しているのは、現在の若者の特殊な心理ではない。日本の集団が持つイノベーション力の低下という問題の底にある、問題提起なのである。
-
「ぼっち社員」の増加は集団意思決定への警鐘か? 似た者同士の寄り合いが組織をダメにする理由
――処方箋⑱「違う考えのヤツ」を面白がることから組織変革が始まる
【第18回】 2013年3月27日
渡部 幹 [早稲田大学 日米研究機構 主任研究員/客員准教授] (>>2-6)
-
「企業の採用難」というのは本当?
「就職難」だけではない採用の実態
【第34回】 2012年5月24日
徳永英子 [リクルート ワークス研究所 研究員]
「就職が厳しい」「就職氷河期はいつ終わるのか」
このような声が、聞かれない日はない。その一方、企業側からは「採用が厳しい」との声が上がる。
どちらかというと買い手市場であり、企業有利と思われているのだが、実は企業側は採用難であるという現実もあるのだ。
何故か。ワークス研究所では、2011年4月入社者についての、採用計画(予定)数、内定総数(延べ人数)、採用(実績)数や、内定出しの開始および終了時期等についての調査を行った。この調査結果で、採用の厳しさが垣間見られたのだが、その理由について、探っていきたい。
■予定通りにいっていない
「採用」の実態
新卒者を何人採用するかの予定数を「100」とした場合(図表1)、内定をどのくらい出したかを示す内定総数は104.8と、予定数よりも多く内定を出していることがわかり、特に、従業員規模が大きい企業ほど内定を多く出している。また、どれだけ採用したかの採用数は82.6と、100を下回っていることがわかる。
つまり、採用予定より多く内定を出しているにもかかわらず、予定通りに採用できていない実態が明らかとなったのである。
より多くの内定を出しているにもかかわらず、採り切れていない状況の背景には何があるのか。企業から、「応募者の数が少ない」「応募者はある程度いるが、基準に合う者が少ない」などの声が聞かれるが、「内定式後に、辞退を申し出られた」など、内定辞退の問題についての声も決して少なくない。そこで、「内定辞退」がどのような状況になっているか、見てみよう。
-
「企業の採用難」というのは本当?
「就職難」だけではない採用の実態
【第34回】 2012年5月24日
徳永英子 [リクルート ワークス研究所 研究員]
■「内定辞退」の実態はいかに
大企業で多い傾向がある
内定辞退者がいたかどうかを聞いたところ、3割以上の企業で内定辞退者がいたと回答した。(図表2)特に、1000人以上企業では、約8割におよんでいる。
たとえ、内定辞退者がいたとしても、採用活動期間内であれば、追加の内定を出すことも可能である。しかし、内定辞退者がいた企業のうち、採用が終了した後に内定辞退者がいたと回答した企業は46.7%と、半数近くにおよんでいるのである。特に、1000人以上企業では、6割以上である。(図表3)
-
「企業の採用難」というのは本当?
「就職難」だけではない採用の実態
【第34回】 2012年5月24日
徳永英子 [リクルート ワークス研究所 研究員]
■「内定辞退者あり」すなわち
「採用できていない企業」なのか
では、図表2の調査で「内定辞退者がいた」と答えた企業は、計画通りに採用ができていない企業なのかというと、そういう企業ばかりではない。筆者が行った研究から、この状況を解説しよう。
まず内定辞退者の有無で大きく分類し、図表1で示したように、採用予定数を「100」とした場合の、内定総数および採用数を見てみよう。(図表4)
ここで分かるのは、内定辞退者がいない企業では、内定辞退者がいた企業よりも、予定通りに採用できているということである。内定辞退者がいる企業は、予定に対してより多くの内定を出していながら、採用できていない状況が顕著となっている。
データを注意深く分析すると、「内定辞退者がいた企業」のなかで、企業規模別に、その後の採用活動の継続の正否に大きな差が見られる。
内定辞退者がいた企業のうち、結果的に採用が予定通りできている企業とできていない企業(※)の割合は、できている企業41.2%、できていない企業58.8%と、できていない企業の方が多い。(図表5)とりわけ従業員5〜49人企業では、できていない企業が7割である。
※採用できている企業=採用予定数に対して、同じかそれ以上を採用している企業
採用できていない企業=採用予定数に対して、予定数を下回る企業(予定数未満)
予定通り採用できなかった事情については(図表6)、採用の門戸は開けていたものの、結果的に「予定数に満たなかった」が6割強。その一方で、約3割の企業では、「採用をあきらめて途中で止めた」り、中途採用など「他の手段で補った」としている。特に、5〜49人企業では、半数におよんでいるのである。
この背景の一因として、応募者の数が影響していると考えられる。採用基準に合う応募者の数について聞いたところ、「採用できている企業」では、6割以上の企業が「数の面でも十分に集まった」と回答しているが、「できていない企業」では、「数の面でも十分に集まった」のは4割で、約6割が「数は少なかった」と回答している。
採用意欲がありながら、採用をあきらめて中止したり、他で採用したりしているということは、言い替えれば、“採用の座席が失われた”と同義である。
-
「企業の採用難」というのは本当?
「就職難」だけではない採用の実態
【第34回】 2012年5月24日
徳永英子 [リクルート ワークス研究所 研究員]
■内定辞退がいると
採用活動期間は長くなる?
内定辞退者がいたため、採用数を満たすべく採用活動を続けた企業のなかで、「採用の門戸を開けていた企業が、結果的に予定数に満たなかった」ということは、採用期間が長くなっている可能性も考えられる。
そこで、「採用期間」を内定出しの開始から終了までの期間として、見てみよう。
内定出しの開始から終了までの1社当たりの期間の平均は、採用できている企業で2.77カ月、「できていない企業」は2.15カ月と、「できている企業」の方が長いのだが、最も長い期間採用活動を行なった企業は、できていない企業であった。
また、従業員規模別に見ると、1000人未満企業では、「できていない企業」の方が短いのだが、これは、途中であきらめたり、他の手段で補ったりしていることからだろう。
一方1000人以上企業では、「できている企業」は3.45ヵ月に対して、「できていない企業」は3.54ヵ月と、「できていない企業」の方が長くなっている。
以上のことからまとめると、内定辞退者の有無により、
○内定辞退者がいない企業では、採用予定通りに内定を出し、採用できている。
○内定辞退者がいた企業では、採用予定よりも多くの内定を出しているにもかかわらず、予定通りに採用できている。
内定辞退者がいた企業でも、
○採用できている企業では、採用基準に合う応募者が数の面でも十分に集まっている。
○採用できていない企業では、採用基準に合う応募者がいたとしても、数が少ない。従業員規模が大きい企業ほど、採用できるまで採用を行っているため、期間が長くなっている可能性もあるが、規模が小さい企業ほど、採用を途中であきらめたり、他で補充したりとしているため、期間は短くなっている。
企業において「内定辞退問題」が決して小さなことではなく、採用に影響を与える一因でもあることをご理解いただけたのではないだろうか。しかし、「内定辞退をすることが悪い」ということを、言いたいのではないこともご理解いただきたい。
学生の就職活動は、「有名≒知っている企業≒大手企業」から活動をし始め、中小企業へと目を向けるといった、時期とともに幅を広げる構図が想像される。企業の採用活動の開始が、緩やかに大手企業から始まるので、上記のような構図になると思われる。
就業経験がない学生にとっては、大手企業よりも知名度の低い中小企業について知るには、ある程度の時間を要するだろう。学生には、少しでも多くの人たちに相談などをして、様々な企業を知って欲しい。時間の余裕が比較的ある時期に、色々な人、たとえば先輩やOB・OGから話を聞いたり、もちろん家族に相談したりしても良いだろう。
また、インターンシップを活用するのも良いと思うが、これは学生側から働きかけるのは難しい面もあろう。企業側に検討をお願いしたいのは、中小企業を含めて、比較的長めなインターンシップを実施してはどうだろうか。企業を認知してもらえる機会や企業理解を高めることができる場になり得るなど、プラス面も多いはずである。また、学生においては、キャリア教育の観点でプラスとなろう。
本連載第33回の「大卒求人倍率でみる2013年卒の就職動向 」の中で、就職を希望する学生が、中堅企業へ目を向けていることを書いているが、学生には規模にとらわれず、本質的な企業研究を行い、就職活動を行っていただきたいと願う。
-
引きこもりの社会復帰を阻んでいるのは誰か
「エントリーシート」と「ハローワーク」の高い壁
【第56回】 2011年2月17日
池上正樹 [ジャーナリスト]
■外に出るきっかけを
天変地異に求めてしまうほどの孤独
真っ暗な部屋の中で、テレビのブラウン管からは、「たったいま、飛行機が墜落した模様です」などと、キャスターの上ずった声の映像が流れてくる。
2001年9月11日。アメリカ同時多発テロ事件の第一報を伝えるニュースだ。
30代の高木明雄さん(仮名)は、当時、都内のアパートで1人暮らし。その日の夜10時過ぎ、何気なく報道番組を見ていて、突然、CNNのニュースが流れ始めたときのシーンを鮮明に覚えている。しかし、その前後の記憶が、なぜかない。
テレビでは、当初の事故報道から、現地駐在ジャーナリストが「テロの情報が入った」と伝え、2機目がビルに衝突。そして、ビルの崩壊へと延々と続いていく。そんな映像を、高木さんはただ茫然と眺めていた。
「自分の関係のないところで、歴史がつくられているなあ」
時代が動いている傍らで、引きこもってテレビを見ている自分がいる。高木さんには当時、この大きな事件が、まるで映画のように感じられた。
「あの頃は、自分からはどうにも動くことができなくて。自然災害などの外の要因をどこかで待っていました。アパートが火事になればいいのに…とか」
天変地異があれば、外に出られるような気がしていた。
「失われた10年」が続く中で、21世紀に入り、世の中がテロなどのぼんやりした社会不安へと向かっていく。そんな時代のどこかに展望を見いだせそうだった一方で、それらも自分につながる話には思えなかった。
その頃の高木さんは、誰とも関わりを持っていなかったからだ。
-
引きこもりの社会復帰を阻んでいるのは誰か
「エントリーシート」と「ハローワーク」の高い壁
【第56回】 2011年2月17日
池上正樹 [ジャーナリスト]
■「うつ」へと追い込んだ
多忙な日々と超就職氷河期
高木さんが最初に体調を崩したのは、ちょうど9・11事件の起こった2001年、大学を卒業する直前頃のことだ。そんな状態のときに、超就職氷河期も重なり、就職活動が思うように行かなかったのがきっかけとなり、引きこもるようになったという。
学生時代は大変だった。都内にある大学のゼミに入ると、いろいろな役目が自分に回されてきて、それらを「できます」といって、すべて引き受けていた。しかも、新たな役目が次々にできてしまう。
多数の学生たちのなかでうまく立ち回れず、押し切られてしまったのだ。平均睡眠時間は1日2時間。そんな多忙な状態が、2年ほど続いた。
こうして業務がひと区切り終わると、3日間、70時間くらい寝続けた。目覚めたとき、「あれ、曜日がおかしいな…」と思った。
アパートのポストには、新聞がたくさん溜まっている。週明けだと思っていたのに、天気は週末の予定を伝えていた。
休むつもりはなかった。ただ、身体中が重たくて、痛かった。
近くのクリニックの内科に診てもらったが、何も悪いところはない。そんなだるさを抱えたまま、就職活動をした。
企業が、学生を事前にふるいにかけるための「エントリーシート」を導入するなど、採用試験が複雑になりつつあった時代。高木さんは、エントリーシートを書く過程で行う「自己分析」を前にして、「自分には何もない」「アピールすることなどない」と感じたという。
高木さんは、就職面接の会話のやりとりを覚えていられなかった。エントリーシートの文章も、2〜3行書くのに1日中かかる。スケジュールもバッティングして、思うような活動ができなかった。
就職活動につまずいた高木さんは、進路を大学院への進学に切り換えた。そして、大学院の受験には失敗したものの、ある研究室から「まだ進路が決まっていないのなら、うちの研究室で受け入れます」という連絡があった。
そこで、きちんと身体を治しておこうと思い、初めて精神科の病院に行ってみた。すると「うつ」と診断され、通院を開始する。しかし、薬を飲んでも、状態はなかなか良くならなかった。
結局、高木さんは進学をあきらめざるを得なくなり、地方の実家に戻ることになる。その間、様々な精神科で受診したものの、状況は一向に改善しなかった。
-
引きこもりの社会復帰を阻んでいるのは誰か
「エントリーシート」と「ハローワーク」の高い壁
【第56回】 2011年2月17日
池上正樹 [ジャーナリスト]
■引きこもりからの脱出を導いた
ある医師との出会い
4〜5年くらいは、地元のクリニックにだけ通っていた。ずっと家には居づらいので、夕方近く、図書館には出かけた。
とくに図書館へ行く目的があったわけではない。他に行くところがなく、本の背表紙を見ているだけで、何となく落ち着いた。
朝、起きたときからずっと考えて、何時間でも過ごすクセがあった。ぷらぷらと散歩したりもしたが、散歩しようと思うまでに時間がかかった。
頭の中では行こうと思っているのに、身体が動かない。「もう夕方だから、行かなければ…」という感じだ。
そんなとき、現在通っている病院の精神科を紹介された。
「君はうつ病の薬を飲んでも良くならない。強迫性の傾向が強いから、そちらの薬を飲んでみよう」
医師からいわれた薬に変えたところ、「こんな感じに頭がスッキリするのか」と思うくらい、見違えるように変わった。朝、起きたときからずっと考えて過ごす傾向も、減ったように思える。
いまの病院でのカウンセリングや、当事者の集まる集団認知行動療法なども、社会性を養うのに役立っているようだという。精神科や心療内科などで診てもらっても、そこに必ずしも「引きこもり」のメカニズムに精通した医師がいるとは限らない。
-
引きこもりの社会復帰を阻んでいるのは誰か
「エントリーシート」と「ハローワーク」の高い壁
【第56回】 2011年2月17日
池上正樹 [ジャーナリスト]
■ひょんなことから新聞配達のバイトとパソコン講師に
社会復帰は“行きあたりばったり”がいい
高木さんは、1年くらい前から、新聞配達のバイトの仕事を続けている。
始めるきっかけは、ひょんなことだ。前任者の配達人が病気で亡くなった。そこで、新聞配達の専売所の人が「誰かできる人はいないか?」と探していると、たまたま知り合いだった高木さんの家族が「うちに何もしていないのがいるから、配達できる」と話を進めてしまったのだという。
高木さんは、新聞配達の専売所からの電話で「仕事があるんだけど、明日からやらないか?」と誘われて、「私、できます」と答えてしまった。あっというまに雇用が決まった感じだ。
このように、高木さんは自ら動き出したわけではない。ただ、彼の動き出せるところが、たまたま社会とマッチングしたのだろう。高木さんも、「とくに抵抗感はなかった」と話す。
新聞を配る先は、地方の数十軒という限られたエリアで、朝刊のみ。最初は1時間くらいかかったが、いまは30分ほどで仕事をこなせるようになった。
ピンポイントで「やってくれないか?」と役割を求められ、最初は時間を気にせずに、少しずつ覚えていけるような仕事であれば、社会につながっていくことができるのかもしれない。
高木さんは半年ほど前から、朝の新聞配達に加え、パソコン教室でも、平日の朝から夕方頃まで、講師として働き続けている。
これもまた、教室に通っている人から「誰か講師はいないか?」と紹介され、巡りめぐって回ってきた仕事だ。電話で「パソコン教室を見に行かない?」といわれ、見学に行ったら、「明日から来て!」といわれた。
かつて、ハローワークへ行くと、「あなたみたいな経歴では就職なんてできませんよ」と説教された。それからは、求人票をみても「自分にできることは何も無い」「志望動機なんてない」と思い、行かなくなったという。
「主体性がないんです。仕事に就けたのも、動き出さなければという、それなりのドクターからのプレッシャーがあって、始めただけかもしれません。治療の結果を出さなければ、と思ったんです」
ハローワークへ行くのも、「エントリーシート」のような履歴書を書くのも敷居が高い。「そこで、自分がダメになる」と、高木さんはいう。
「ピンポイントで吊りあげる方法があると動き出しやすいのではないでしょうか。なかなか自らは動けないし、ピンポイントでも動けない人は、まだそういう状態ではないのかもしれません」
とりあえず、きっかけがあればそれに乗っかってみる。わけがわからなくても働いてみる。そして、ちょうどいいくらいに疲れているほうがいい。
-
引きこもりの社会復帰を阻んでいるのは誰か
「エントリーシート」と「ハローワーク」の高い壁
【第56回】 2011年2月17日
池上正樹 [ジャーナリスト]
■「1人立ち」するためには
自己分析もハローワークの説教も必要ない
「まだ身体が慣れていない。体力的にも精神的にも、もっと余裕ができたらいいなと思う」
そうこぼす高木さんだが、生活はだいぶ様変わりして、家でゴロゴロすることもなくなったという。
ただ、生活設計ができるほどの余裕はない。いつまでパソコン教室が続くのかもわからず、「行きあたりばったりの人生だ」と高木さんはいう。
一度レールを外れると、ハードルが高くて、レールに戻りにくい社会。そんな中で、時代から置き去りにされ、孤立した状況から「1人立ち」を模索する人たちに、「エントリーシートのための自己分析」も「ハローワークの説教」も、何の意味があるのだろう。
発売中の拙著『ドキュメント ひきこもり〜「長期化」と「高年齢化」の実態〜』(宝島社新書)では、このように、いまの日本という国が、膨大な数の「引きこもり」を輩出し続ける根源的な問いを追い求め、当事者や家族らの語る“壮絶な現場”をリポートしています。ぜひご一読ください。
-
「企業の採用難」というのは本当?
「就職難」だけではない採用の実態
【第34回】 2012年5月24日
徳永英子 [リクルート ワークス研究所 研究員](>>8-11)
-
引きこもりの社会復帰を阻んでいるのは誰か
「エントリーシート」と「ハローワーク」の高い壁
【第56回】 2011年2月17日
池上正樹 [ジャーナリスト](>>12-16)
-
新卒学生を中小企業へ“橋渡し”
ハローワーク「大学常設」の功罪
【第183回】 2012年6月18日
週刊ダイヤモンド編集部
6月12日、政府は深刻化する若年層の就業状況をてこ入れしようと、「若者雇用戦略」を決定した。その目玉政策として据えられたのが、ハローワークを大学に常設させるというもの。大企業志向の強い新卒学生を中小企業へ“橋渡し”することで、就職内定率の底上げを狙っている。はたして、持続的な効果は得られるのか。
新卒学生がハローワークで就活する時代になった。ジョブサポーターは、学生一人ひとりの就活状況、悩みを書き留め、カルテのように情報を蓄積する(写真は東京電機大学理工学部キャンパス)
埼玉県にある東京電機大学理工学部キャンパス。校舎入り口の最も目立つ場所に、ハローワークの専用出張室が設けられている。
週に2度、「ジョブサポーター」と呼ばれる専門相談員がハローワークから赴き、就職活動をする学生の個別指導を行っている。ジョブサポーターには、民間企業の人事部出身者やキャリアカウンセリングの有資格者が多い。
6月初旬、生命理工学を専攻する4年生の矢島信人さん(仮名)が、相談に訪れていた。10社ほどは面接のステップへ進んだが、まだ内定は得られていない。
「面接では、取り繕うことをせずにありのままの自分を見せればいい、とアドバイスをいただいて、気持ちが楽になった」という。「ハローワークに悪いイメージはない。求人情報を紹介してもらって、希望の営業職に就きたい」。
角田剛紀・東京電機大学主事は「リーマンショック以前ならば、ホンダ系部品メーカーが一気に10人を採用してくれた。もはやそんな奇特な企業はない」と嘆く。大学にとって、学生の就職内定率の高低は入学者数の増減に直結する。大学運営の生命線なのだ。
埼玉労働局では、2010年4月から全国に先駆けて、傘下のハローワークと大学との協業を実践してきた。最初は、「一所一大学制」と銘打ち、ハローワーク1所につき、綿密な連携が得られる管内の1大学を選んで集中支援を行った。出張相談だけでなく、学生情報(学生の学部、専攻、自己評価、希望職種などを一覧にした情報)を労働局ホームページに張りつけて、中小企業が欲しい人材をリクエストできるようにした。「学生一人ひとりに対して、継続的に個別支援をしている。地道な作業の積み重ねに尽きる」(小野寺徳子・埼玉労働局職業安定部長)という。
-
新卒学生を中小企業へ“橋渡し”
ハローワーク「大学常設」の功罪
【第183回】 2012年6月18日
週刊ダイヤモンド編集部
■フリーター“撲滅”目指し
新卒者の就活を集中支援
12年3月の大学卒業者数は55万人と高止まりしているが、内定者数は35.6万人。大企業を希望する学生は依然として多いが、非常に狭き門となっている。
「今の大学生の就職活動は、1990年代の高校生のそれと同じレベル。でも、高校教師のように大学就職課は手取り足取り面倒を見てくれない。そこに、ハローワークの役割がある」と、廣瀬誠人・ハローワーク新宿所長は説く。
政府が示した若者雇用戦略の最大の目的は、「フリーターをつくらないこと」にある。2000年前後に就職活動期を迎えた氷河期世代の中には、大企業への就職がかなわず、フリーターなどの非正規社員となった者は少なくない。日本の大企業は「新卒一括採用」を続けていることもあり、正社員のレールからはずれて非正規社員となると、正社員へ這い上がるのは至難の業だ。40歳超えの氷河期フリーターを増殖させてしまったゆえんである。
無策が事態を悪化させた教訓から、「卒業する3月までに(場合によっては4月以降も)、正社員として送り込む」政策を打ち出した。それが、新卒者向けの集中支援だ。10年秋より、全国の労働局に新卒応援ハローワークを設置するとともに、直接アドバイスを行うジョブサポーターを約2300人に増員した。
主として、二つの効果が期待できる。一つ目は、大企業志向の強い学生と、採用意欲はあるものの慢性的な人手不足に悩む中小企業をマッチングできること。従業員5000人以上の大企業の有効求人倍率は0.6倍だが、従業員300人未満の中小企業のそれは3.27倍。このミスマッチを解消できれば効果は絶大だ。
二つ目は、4年生の活動後半戦まできっちりと支援ができることだ。10月になると、大学3年生の就職活動が本格化するので、大学就職課では4年生の支援にまで手が回らない。そうした“手薄”になったところは、ハローワークからの要員が中心となって面倒を見る。すでに、今年1〜3月中の内定率を4.1%押し上げる効果があった(グラフ(1)参照)。
これらに投じた費用は、12年度予算では約87億円である。その期間中にジョブサポーターが就職させた内定者数(既卒者と新卒者の合計)は約16.3万人。「1人当たり約5.3万円のコストで就職させており、投資効率がよい」(久知良俊二・厚生労働省若年者雇用対策室長)と胸を張る。
-
新卒学生を中小企業へ“橋渡し”
ハローワーク「大学常設」の功罪
【第183回】 2012年6月18日
週刊ダイヤモンド編集部
■ハローワークは対症療法
ミスマッチ解消は一時的
今年度はさらに連携を強化させる。出張相談よりも一歩進んだハローワークの大学常設も検討する。「ハローワークの常設窓口を最終的には500程度の大学に設置することを目指す」。5月中旬、一部報道で想定外の数字が躍った。
だが、「当初、常設は30大学程度で検討していたが、(記事で大きな数字が出てしまったことを鑑みて)80大学程度へ上方修正する方向」(厚労省幹部)というのが実際のところで、必ずしも、学生・大学のニーズに基づいて常設の動きが出てきたわけではない。
すでに出張相談は632キャンパス(大学の重複を含む)で実施しており、出張ベースでも十分に対応できる。「ハローワークの通常業務に支障が出ては困る」(厚労省幹部)という慎重な意見も根強い。
「ただでさえ、ジョブサポーターの能力にはバラツキがある。常設にするなら、彼らの“品質”を一定水準まで高めるほうが先決だ」(高田茂・敬愛大学キャリアセンター長)と、運営上の視点から常設に異を唱える大学関係者もいる。
「実は、ハローワーク常設を積極的に進めたのは、それを所管する厚労省ではなく、文部科学省のほうだ」と若者雇用戦略策定に関わったあるメンバーは漏らす。近年、文科省の就職関連予算は削られる方向にある。例えば、10年の事業仕分けで廃止判定となり、実際に予算も途切れた「大学生の就業力育成支援事業」がそうだ。これは簡単に言えば、5カ年計画で大学生の職業意識を高めるためのカリキュラムを構築する事業。1人当たり約5.3万円で就職させられる、といった短期的で可視化できる効果は、確かに見えにくい。
一方で、厚労省予算で行う就職集中支援事業は、今期も巨額の予算枠を獲得できる見込みだ。常設の規模次第では、さらなる上積みさえ期待できる。文科省が常設に躍起なのは、「就職関連予算を厚労省から引っ張り、結果的に大学の就職内定率を守りたいから」(人材会社幹部)とみる向きもある。
職にあぶれた大学生を中小企業へ誘導する。現時点で、全国ベースの豊富な求人情報を持つハローワークが、その誘導役に適していることは確かだ。だが、やがて大企業と中小企業間のミスマッチが解消されれば、就職内定率の底上げにも限界はくる。加えて、中小企業へ押し込まれた若者の“歩留まり”がいいとも限らない。「大卒・大学院卒の学生が思い描いたキャリアと入社後のキャリアには、大きな質のミスマッチがある(グラフ(2)参照)」(山田久・日本総合研究所調査部部長)。
そもそも、ハローワークによる誘導によって一時的にミスマッチを解消したところで、それは対症療法にすぎず、労働市場のゆがみを解決したことにはならない。漫然と大企業を希望するのではなく、しっかりとした職業観を基に企業を選択できる学生を育てることが先決だ。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 浅島亮子)
-
新卒学生を中小企業へ“橋渡し”
ハローワーク「大学常設」の功罪
【第183回】 2012年6月18日
週刊ダイヤモンド編集部(>>19-21)
-
求人が増えても就職できない!?
ハローワークに集まる“怪しいお仕事”の実態
【第145回】 2013年3月28日
池上正樹 [ジャーナリスト]
近年、働き盛りの人たちが「引きこもり」状態に陥る事態の背景には、リストラや体調不良、親の介護などで仕事を辞めざるを得ないことや、社会復帰しようとしてもなかなか仕事に就くことのできない、雇用制度の不備も大きく影響している。
そんな35歳以上の人たちの実態は、『「未来が見えない!」35歳以上「無職・独身者」のリアル』という特集記事として『週刊SPA!』(4月2日号)にも取り上げられるまでになった。
今年1月の有効求人倍率は0.85倍で、3ヵ月続けて上昇し、求人も増えるなど、このところ改善しつつあるといわれる日本の雇用情勢。ところが、「実態は悪化しているのに、それが数字には反映されていない」と、ハローワークの利用者は言う。
仕事は本当にあるのだろうか。確かに、全国のハローワークで受理された求人件数は3月26日現在、88万4019件にも上る。
ハローワークインターネットの求人情報を検索してみると、求人数は40歳のフルタイムで47万1028件。50歳でも43万6613件もあり、仕事は溢れているように見える。
厚労省によると、2011年度の求人数は、815万7140人。しかし、実際、同年度中に就職できた人は219万810人で、わずか26.9%に過ぎないことがわかった。つまり、これだけの求人数がありながら、4分の1程度しか雇用につながっていないことになる。
-
求人が増えても就職できない!?
ハローワークに集まる“怪しいお仕事”の実態
【第145回】 2013年3月28日
池上正樹 [ジャーナリスト]
■200社中面接にこぎつけたのは5社
元教員男性が語る“カラ求人”の内実
「実際に、求人は出しても採用しない“カラ求人”の企業が多いんですよ」
こう話すのは、本格的にハローワークで仕事を探し始めてから2年半の間に、200社以上応募し続けてきたという50歳代前半の元学校教員のAさん。
「ハローワークの中に求人開拓員という人がいて、開拓はしているそうなんです。地元の企業を回って“無料だから出してください”って。まったく採用する気がないのに、融資や助成金目的で出す場合もあるそうですし、単に、有力者に頼まれたから仕方なく出すということも結構あるようです。よほどいい人材が来れば採用するけど、あまりそういう人はいない。だから、1ヵ月ごとに求人が更新され続けるという、ずっと開店休業のような状態なんです」
こうしたハローワークの実態は、身近な問題でもあるにもかかわらず、これまであまり触れられることはなかった。
有効求人倍率だけでなく、失業率などの数字についても、一定のものに保とうとする力がどこかで働いて、現場の実態が数字に反映されていないのではないか。日本の雇用の状況は悪化しているのに、その深刻さがそれほど数字に出ないような仕組みになっているのではないか。
実際、Aさんがこれまでハローワーク経由で応募して、面接までこぎつけたのは、わずか5社。「50歳を過ぎて、人脈もない営業未経験者は本当に厳しい」という。
Aさんは、学校に勤務した後、心が壊れて、1年ほど空白期間があったという。
その後、大手企業などを渡り歩いた後、最終的に勤めていた会社は、人件費削減の流れの中で辞めざるを得なくなった。
ハローワークで仕事を探しているいまは何の手当てもなく、200万円ほどの貯蓄を少しずつ食いつぶしている状況だという。
-
求人が増えても就職できない!?
ハローワークに集まる“怪しいお仕事”の実態
【第145回】 2013年3月28日
池上正樹 [ジャーナリスト]
■「仕事なんていくらでもある」はウソ!?
求人に忍び込む“ブラック企業”
Aさんが3月9日、都内のハローワークで「東京及びその近隣」の求人を調べたところ、1週間以内に受理された求人は、50歳でもパートを含めて2万832件(フルのみ1万2215件)。1ヵ月以内に受理された求人は、7万1418件(フルのみ4万1733件)あった。
「仕事を選ばなければ、仕事なんていくらでもあるではないか」
時々、読者の方からも、そんな声が寄せられてくる。
しかし、Aさんはこう言う。
「じゃあ仕事を選ばなければ雇ってもらえるのかというと、そうともいえない。例えば、介護職の人材が足りないと言われていますが、採用側も人を選んでいるんです。たとえヘルパーの資格を取っても、中年男性の需要はないと言われています」
求人情報の仕事の内容にも、目を向ける必要がある。
求人の中には“ブラック企業”も少なくないという。
「例えば、 “保険会社の調査員 中高年も歓迎”と書いてあったので応募してみたんです。すると、交通事故の現地へ調査に行き、警察や当事者に話を聞いて、分厚い事故調査レポートを書く仕事が交通費込みで1万円という歩合制でした。宅配弁当などの配達でも、自分の車を使う安い賃金の求人がある。最近こうした、信じられない金額で個人事業主として委託契約を結ぶような仕事が多いんです」
民主党政権は、「最低賃金1000円」をうたっていたが、最低時給600円台から上がるどころか、最近は「個人事業主の契約にして、実質時給300円台」だと、Aさんは説明する。しかも、「車も保険も自己負担」と言われるなど、どんどん追いつめられているという。
「応募した中には、“経営コンサルタント 中高年歓迎”という求人がありました。すると、“HPを見てくれ”と言われたので見てみると、別のHPがあるんです。それをクリックしたら、経営コンサルタント部門もあるのですが、仕事の内容は、お金を貸す怪しい感じの金融業。取り立てをやらされるのかなと思いました。経営コンサルタントなら、日本政策公庫から融資が出る。法的にも微妙な感じがしました。いろいろと怪しい仕事が多いですよね」
Aさんは、こうしたハローワークでの経験をきっかけに、どのように求人を載せているのか、どれくらいの人数が採用されているのか、求人の実態に疑問を抱いた。
それでも、妻からは「会社員になってほしい」と言われ続けているため、怪しい企業にも応募してきたという。
「ハローワークでは違う業務で募集が行われていて、実態は振り込め詐欺だったという違法行為の求人もあるようですよ。ハローワーク側でも、つかめないんでしょうね」
-
求人が増えても就職できない!?
ハローワークに集まる“怪しいお仕事”の実態
【第145回】 2013年3月28日
池上正樹 [ジャーナリスト]
■厚労省も把握できていない
“カラ求人”の全容
いったい、求人を出した企業は、実際にどれくらい採用しているのだろうか。
ハローワークを管轄している厚労省の職業安定局に確認してみると、
「なかなか埋まらない求人もあるので、全体を通して集計していない」
という。つまり、採用が決まるまでの求人の充足期間という基準は、設けにくいということらしい。
また、“カラ求人”などの求人の実態についても「把握できていない」という。
それでは、求人で募集している仕事内容が違う、あるいは、違法行為であることがわかった場合、どうなるのか。
「そういうことがわかった場合、適宜、ハローワークから指導が行きます」
さらに、“指導”というのは、どういうものなのか?悪質な場合、罰則が伴うのか?と突っ込んで聞いていると、他の担当者が出てきて、こう答えた。
「ハローワークとしては、労働条件と違う求人票を記載されるのは、非常に問題がある。実際に働く内容で申し込みするようにと指導し、必要に応じて求人内容を訂正することになります」
万一、申し込まれた求人の仕事内容が法令に違反している場合は、「紹介保留」の措置がとられる。
何ヵ月経っても採用しようとしない企業の情報が確認できた場合には、求人者の求める人材をきちんと確認したうえで、それに見合った人を紹介するように努めているという。
「ハローワークでは、未充足求人のフォローアップを行っていて、何が原因なのか、分析したうえで対応することになります」
それにしても、企業にとって、採用につながらない求人を出し続けることに、どんなメリットがあるのか。この担当者は、「何か助成金がもらえるということはない」と否定したうえで、こう付け加えた。
「ハローワークに求人を出すということは、人を採用したいからで、それ以外の何ものでもないと思う。応募する側のほうの問題もあるかもしれません」
2011年度の新規求人数のうち実際に就職が成立した「充足率」は、26.9%。今年1月の実数をみても17.6%と、採用した会社は4〜5社に1社の割合という状況が続いている。にもかかわらず、厚労省としては、求人を出す企業側というより応募する個人の側の問題と認識しているようだ。
このように「まともな雇用がない」という状況に加え、賃金などの雇用条件も悪化していると、Aさんは指摘する。
「国がデータ入力作業などの仕事をたくさん出しているのに、特定の大企業や団体に発注されている。国が中高年向けの仕事を発注するようなシステムができるといい。入札案件も山ほどありますが、中高年には仕事が回ってきません。十分利益を上げているような企業が持って行ってしまうのです」
Aさんは、「このままでは、ますます生活保護が増える」と危惧する。そこで、今後、地方自治体の「シルバー人材センター」の中高年版ともいえる「中高年人材センター」を民間で立ち上げる準備を進めていて、一緒に協力してくれる人を探している。
-
求人が増えても就職できない!?
ハローワークに集まる“怪しいお仕事”の実態
【第145回】 2013年3月28日
池上正樹 [ジャーナリスト](>>23-26)
-
手足を切るような”大リストラ”が始まる 城繁幸氏と考える「日本に依存しないキャリア」(上)
(東洋経済)2013年2月2日(土)14:20
http://toyokeizai.net/articles/-/12745?page=2
-
解雇は当たり前、ニッポン雇用の修羅場
http://toyokeizai.net/articles/-/11748
-
「ド派手な自殺対策広告」の話題- いまトピ 20,832トレンド
2013年03月28日(木)14:19 (編集:いまトピ編集部 http://twitter.com/ima_topics)
三宮駅の広告に賛否両論
goo画像検索
地下鉄三ノ宮駅ホームに神戸市が設置した自殺対策の広告が物議を醸している。ありがちな悩みを羅列しており、皆同じ思いをしていると思わせる反面、悩みを助長するのではないかなど様々な感想が集まっている。
賛否両論? 神戸・三宮駅にド派手な自殺対策広告 | あなたの健康百科 by メディカルトリビューン
http://kenko100.jp/news/13/03/27/01
-
「頭痛薬の真相」の話題- いまトピ 32,808トレンド
2013年3月29日(金) 21時42分 (編集:いまトピ編集部)
勘違いしがちな頭痛薬の真相
http://www.biranger.jp/archives/66435
これで痛み解消できる!勘違いしがちな「頭痛薬」の真相4つ
2013/03/29 13:00 by 高木沙織 | ライフスタイル
頭が痛いと物事に集中できなくなったり、余裕がなくなって周囲に気配りができなくなったり、テンションが上がらなかったりと、いいことはありませんよね。それなのに、「頭痛薬は飲みたくない」と痛みを我慢する人は実はとても多いんです。
今回は、薬の服用を敬遠している人に知ってもらいたい、頭痛薬の正しい知識についてお話ししていきます。
■1:我慢するほど効きづらくなる
頭痛薬は飲むタイミングが大切。本格的に痛みだしてから頭痛薬を服用しても、痛みの原因物質が体内に増殖してしまい効果が出にくくなることもあります。その結果、服用回数が増えるなんてことも……。
そうならないためにも、痛みが酷くなる前に頭痛薬を服用しましょう。用法用量を守って服用すれば、頭痛薬が効きづらくなることはないそうですよ。
■2:1か月に10回以上は飲まないように
頭痛薬を必要以上に連用すると、痛みに対して敏感になり薬物乱用頭痛を引き起こす可能性があります。1カ月に10回以上頭痛薬を服用するようであれば、自己判断をやめて病院の診察を受けるようにしましょう。
■3:胃に優しいタイプの頭痛薬を選ぶ
頭痛薬の種類によっては胃を荒らす成分が入っているものもありますが、最近では胃粘膜を保護して、胃が荒れるのを防いでくれるものも市販されています。
だからといって空腹時の服用は胃を荒らす原因になりますので、何か食べた後に水か白湯で服用するようにしましょう。
■4:鎮静成分が入っていなければ眠くならない
鎮静成分が含まれた頭痛薬を服用した場合、眠くなる可能性があります。仕事中だったり運転したりする予定があるので眠くなったら困るという人は、鎮静成分が入っていないものを選びましょう。
日本人の4人に1人は頭痛持ちだというのに、頭痛と上手に付き合えていない人が多いのが事実です。頭痛が治れば気分も晴れてアクティブに過ごせるので、頭痛薬を飲むのは抵抗があるという人は、薬に対する考え方を改めてみるのもいいのではないでしょうか。
【薬シリーズ】
※ 危険だから絶対にやめて!薬と食べ物のNG組み合わせ8つhttp://www.biranger.jp/archives/46099
※ 緊急事態でも他人に薬を飲ませるのはNG?意外と知らない法律違反http://www.biranger.jp/archives/43545
※ ホイットニー・ヒューストンの死因…危険な「薬×酒」事例集http://www.biranger.jp/archives/32485
※ ベストはどれ?覚えておきたい「風邪薬を選ぶコツ」6つhttp://www.biranger.jp/archives/24699
※ えっ!アメリカでは●●が女性の常備薬ってホント?http://www.biranger.jp/archives/7552
-
小学生より勉強しない日本の大学生 1日に授業を含めたった3.5時間!
(東洋経済)2013年3月30日(土)08:20
国内350人に対して、海外1100人(パナソニック)。国内500人に対して、海外950人(ファーストリテイリング)。これは、2013年度の新卒採用の人数だ。
日本の大学生はいま、海外の大学生と職を奪い合う状況におかれている。そんな中、ついに大学教育のあり方そのものが問われ始めた。あまりに勉強しない日本の大学生に対して、海外の大学生は4年間みっちりと知的能力を鍛えられており、日本の大学生の不利が徐々に明らかになってきているからだ。
日本の大学生は本当にそれほど勉強していないのだろうか? リクルートで全国採用担当者を務めた後、様々な角度から就活にかかわり、大学教育と就職活動のねじれを直す活動を著書『なぜ日本の大学生は、世界でいちばん勉強しないのか?』にまとめた筆者が、「勉強しない大学生」の実態をレポートする。
「海外の大学生は、優秀だ」――これが25年間ずっと企業の採用活動にかかわってきた私の、偽らざる本音です。カドが立つので大っぴらに言う人は少ないですが、多くの採用担当者も同じ気持ちだと思います。
ここで言う「優秀」とは、海外の大学生が、
・すでにある知識を組み合わせて新しいことを生み出す力
・問題を分解・分析して解決策を導く力
・さまざまな新しい情報を既知の知識と組み合わせて状況判断する力
に秀でていることです。正確に言えば、こういった能力をみっちりと鍛えられている。これは、激変する昨今のビジネス環境の中で仕事をするうえで、最も必要な力です。「知的能力の本質的な部分」と言ってもいいでしょう。この点で、海外の大学生は日本の大学生よりも優れているのです。
続きは 東洋経済オンライン で
http://toyokeizai.net/articles/-/13446?page=2
-
三宮駅を神戸三宮駅に 阪急・阪神、神戸の中心アピール
(朝日新聞)[PR]2013年4月30日16時29分
阪急電鉄と阪神電鉄は30日、それぞれが神戸市中央区に設置している「三宮」駅を、いずれも「神戸三宮」駅に変更すると発表した。阪急は、他3駅の名前も変更する。また、両社とも駅名変更にあわせ、駅に番号をつける「駅ナンバリング」を導入するという。
阪急は、ほかにも宝塚線服部駅を服部天神駅、中山駅を中山観音駅、嵐山線松尾駅を松尾大社駅に変える。今年度中に予定する京都線西山天王山駅(京都府長岡京市)の開業にあわせた措置で、今年度下半期に変更する方針という。阪神は来年4月の予定だ。
阪急によると、三宮駅が神戸の中心にあることが観光客らにわかりにくいのではないか、と神戸商工会議所などから意見が寄せられていた。阪神も、神戸の中心地であることを明確にするという。
関連リンク
• 阪急三宮駅、再開発へ 震災後急造の東館、高層ビルに(3/26) http://www.asahi.com/business/update/0326/OSK201303260044.html
• JR三ノ宮駅、再開発へ 高さ160m商業ビル計画(3/11) http://www.asahi.com/business/update/0311/OSK201303110020.html
• 兵庫県のニュースは地域情報ページでもhttp://www.asahi.com/area/hyogo/
-
「押尾学 悲鳴」の話題- いまトピ 91,104トレンド
2013年5月16日(木) 16時28分 (編集:いまトピ編集部)
押尾学が獄中生活を告白
「虫だらけで臭く、食事もひどい」と手記に記した押尾受刑者について元検事の前田恒彦氏がそんなことはないと反論したが、堀江貴文氏はコバエは湧いていたなどと反論した。
http://www.j-cast.com/2013/05/15175136.html
以下、つけたし
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/446/1280339927/171
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/446/1280339927/142
-
二審も「いじめ自殺」認めず=北本市の両親敗訴−東京高裁
(時事ドットコム)
2005年に自殺した埼玉県北本市立北本中学1年の中井佑美さん=当時(12)=の両親が、自殺はいじめが原因で、学校側がいじめ防止義務を怠ったとして、国と市に計約7600万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、東京高裁であった。設楽隆一裁判長は「自殺を決意するような『いじめ』があったと認められない」として、訴えを退けた一審東京地裁判決を支持し、両親の控訴を棄却した。
設楽裁判長は「常態的、一方的攻撃で佑美さんだけが常に強い苦痛を感じ、加害者と被害者が固定化していたとまでは認められない」と判断。「証拠上、佑美さんが自ら死を選んだ理由は、解明されなかった」と述べた。(2013/04/25-17:16)
-
いじめと自殺「関連付け困難」=高2自殺で第三者委−遺族、学校提訴の意向・兵庫
(時事ドットコム)
兵庫県川西市で昨年9月に自殺した県立高校2年の男子生徒=当時(17)=がいじめを受けていた問題で、自殺との関連を調査するため県教育委員会が設置した第三者委員会(委員長・羽下大信京都橘大教授)は2日、「いじめと自殺を関連付けることは困難」とする報告書を同校校長に提出した。
一方、生徒の両親は同日、学校側の管理責任を問うとして、訴訟を起こす考えがあることを明らかにした。
この問題では、自殺後に学校が行ったアンケートで、同級生3人が生徒を「虫」と呼ぶなどのいじめがあったことが判明。校長が生徒の両親に対し、他の生徒には自殺を「不慮の事故」と説明したいと打診していたことも発覚した。
報告書は、いじめを認めた上で、自殺した生徒や加害生徒は特に問題のない「ノーマーク」の存在で、学校側がいじめを疑うべきであったとは断定できないとした。生徒が直接の手掛かりを残しておらず、「いじめが生徒を自殺に導いたと結びつける明らかな事実は見いだせず、飛躍がある」と結論付けた。自殺後の学校側の対応には「遺族配慮に欠けた初期対応の不信感を消し去れず、溝を深めた」と指摘した。
報告を受けた生徒の母親(54)は「知っていることばかりで内容が薄く、息子に報告できない」と声を詰まらせ、父親(61)も「何のための第三者委員会なのか」と怒りをあらわにした。(2013/05/02-12:40)
-
「パワハラ」労働相談で初の1位…「解雇」抜く
(読売新聞)2013年5月31日(金)20:30
厚生労働省は31日、全国の労働局などが昨年度受け付けた労働相談のうち、「パワハラ(いじめ・嫌がらせ)」に関する相談が集計開始の2002年度以降で最多となり、初めて1位になったと発表した。
発表によると、12年度の労使間トラブルなどに関する相談は、25万4719件(前年度比0・6%減)。このうちパワハラは5万1670件(同12・5%増)に上った。内容は「仕事で腰を痛めたのに、同僚よりつらい作業を割り当てられている」「店長から『ばか』呼ばわりされ、大声で叱責された」など。
これまでずっとトップだった「解雇」は5万1515件で2位。これに「労働条件の引き下げ」が続いた。
同省は、「職場でのいじめや嫌がらせは単なる人間関係のもつれではなく、解決されるべき労働問題だとの考えが広がったためではないか」と分析している。
-
「波紋広げるブラック企業」 若者は自衛し、会社は認定恐れる
(産経新聞)2013年5月26日(日)10:20
長時間労働を課して残業代を支払わない、暴言やパワハラを繰り返して退社に追い込む…。そんな過酷な労働を強いる「ブラック企業」が問題化している。入社後、心身のバランスを崩して職場から長期離脱するケースも少なくない。若者の早期離職の一因とも言われるが、労働実態を就職前に見抜くのは至難の業だ。一方で、ブラック企業のレッテルを貼られてしまいダメージを受ける企業も出ている。(三宅陽子)
■何が悪かったのか…
「とにかく辞めてくれ」
20代後半を迎え、ようやく関東の食品系企業の営業職となった木村武さん=仮名=は今年始め、上司の言葉に耳を疑った。
勤め始めて約10カ月。実務はほとんど教えてもらえず、見よう見まねで覚えてきたが、向けられるのは「言われたことがすぐできない」などの説教ばかり。
毎朝早朝に出勤し、帰宅は終電ギリギリ。睡眠時間は4〜5時間。それでも頑張ろうと思っていた中での突然の解雇宣告。営業成績が特段悪かったわけでも、大きなミスをした記憶もないが、明確な理由はついに聞けなかった。
「ブラック企業だったのかな…。また同じような職場に入ってしまったらと思うと就職活動が怖い」。木村さんは不安を隠せない。
若者の労働相談を行うNPO法人「POSSE」には、基本給20万円に残業代月100時間分が含まれていたといった悪質なケースも報告されている。今野晴貴代表(30)は「ブラック企業に共通しているのは若者を使い潰すこと。社員らは鬱病となったり、体を壊したりして仕事を辞めていく」と解説する。
■ネットで情報収集
ブラック企業という言葉は、2008(平成20)年のリーマン・ショックなどで就職難が深刻化したことを背景に若者の間で急速に広まったといわれる。「代わりはいくらでもいる」。そんな高圧的な態度で社員に接し、低賃金で働かせ、長時間勤務やパワハラを繰り返す企業のことを指す。
就職活動を行う学生らにとって今、ネットで広がるブラック企業の情報は重要な判断材料となっている。
ブラック企業の傾向を見る指標の一つとされるのが、社員の離職率の高さだ。厚生労働省の統計では、入社後3年以内に退職した人(21年3月卒)の多い業種は、「教育・学習支援(塾講師や私立小中学校教諭など)」48・8%▽「宿泊・飲食サービス」48・5%▽「生活関連サービス・娯楽(美容院・パチンコ店など)」45・0%−の順。ただ、スキルアップで転職が多い企業もある。
■“風評被害”
ブラック企業の違法行為に気づけるよう、厚労省が開く労働法の出張説明会に若者が参加するなど、自衛の動きが出る一方、ブラック企業と認定されてしまい打撃を受ける企業もある。
企業の評判や管理などの相談を受け付ける「ネクストリンク」(東京)には、ネットで“ブラック認定”された企業からの相談が多く寄せられている。
情報の発信源は、会社の労働条件や人材育成に不満を持つ社内関係者であることが多く、「悪評が立ったことで必要な人材が集まらなくなり、業績を伸ばせなくなるケースも出ている」と同社の大和田渉社長(32)は懸念。取引先が悪評を気にして取引をやめたり、売り上げ減になったりする例もあったという。
大和田社長は「企業はブラックのレッテルを貼られないよう予防策を講じることが必要になってきた」と指摘。「誠意を持って労働環境を整備していけるかは人材を確保し、事業戦略を描く上でも重要になる」と指摘した。
-
政府が「ブラック企業」の名前を公表!? 問題解決につながるか
(弁護士ドットコム)2013年5月27日(月)20:06
過剰なノルマを要求したり、低い賃金で長時間労働させるなどして、従業員を使い捨てにする企業のことを俗に、「ブラック企業」という。もともとは、若者中心に使われはじめたスラングだったが、最近では一般にも浸透する言葉になってきているようだ。
インターネットの掲示板では、このようなブラック企業を批判するスレッドが多数存在しており、なかには、「ブラック企業ランキング」というタイトルがついているものもある。そこには日夜、特定の企業名が挙がり、その従業員や退職者と思われる人から過酷な労働実態についての書き込みが行われている。
もちろん、これらの書き込みすべてが信用できるものではない。だが、ブラック企業の存在が身近なものとなりつつあることは間違いないだろう。このような状況の下、自民党はブラック企業対策として、社名の公表も含めて検討すべきだとする提言をまとめた。今夏の参院選の公約にも反映させる方向という。
はたして、行政がブラック企業の名前を公表することで、問題の解決につながるのだろうか。労働問題に詳しい岩城穣氏に聞いた。
●「ブラック企業の名前を公表することは有意義である」
「悪質な『ブラック企業』の会社名を公表することは、その企業を社会的な批判にさらし、改善を促すことができます。また学生などが就職するに際しての判断材料となり、有意義なことといえるでしょう」
このように公表の意義を語る岩城弁護士によると、「これまでも、違法行為を行ったり、社会問題を引き起こした企業は、行政機関によってしばしばペナルティを科されたり、企業名を公表されている制度がある」という。
「たとえば、建設現場などで重大な労働災害を発生させた企業は公表され、公共工事の指名競争入札に一定期間参加できなくなります。ほかにも、産地偽装を行った食品会社や耐震偽装を行った設計事務所なども公表され、行政処分などの制裁を受けることになります」(続く)
-
政府が「ブラック企業」の名前を公表!? 問題解決につながるか
(弁護士ドットコム)2013年5月27日(月)20:06
(続き)●公表にあたっては、「ブラック企業」の具体的な基準が必要となる
では、ブラック企業の公表はどのような形で行われるがよいだろうか。
「そもそも、『ブラック企業』という言葉そのものは、『悪徳企業』や『ならず者企業』と同じような抽象的なレッテルに過ぎません。
したがって、『ブラック企業の名前を公表する』と言っても、『どのような場合がブラック企業に当たるのか』といった具体的な基準が必要になります。とりわけ政府が発表するとなれば、誰もが納得できる、明確な基準が必要でしょう」
岩城弁護士はこのように指摘する。では、ブラック企業の具体的な基準はどのようなものになるのだろうか。岩城弁護士は、現時点で考えられるものとして4つの例をあげる。
(1)違法な時間外労働や時間外手当の不払いについて、労基署から是正勧告を受けたこと(労基法違反)
(2)労働者の死亡が長時間過重労働やパワハラなどによるものであったとして、労基署から労災と認定されたこと(過労死・過労自殺の労災認定)
(3)上司等が違法なパワハラ・セクハラを行ったことについて、裁判で会社の責任が認められたこと(労働契約上の債務不履行責任、不法行為責任)
(4)従業員に対して暴行、脅迫、傷害、逮捕監禁、強要、違法行為の教唆などを行ったことについて刑事事件として摘発されたこと(犯罪への関与)
「(1)〜(4)について、マスコミが自主的に取材して報道する場合は別として、政府や労働基準監督署(労基署)がこれらの事実を公表することはほとんどありません。もっとも、(1)のうち労基法違反が刑事訴追された場合に、労基署は公表することがあるようです。
しかも、(2)については、過労死を出した企業名について市民が労働局に情報開示請求をしたところ、労働局は「開示しない」との決定を行いました。これに対して、その不開示処分の適法性をめぐって現在、行政訴訟が行われています。
大阪地裁判決(2011年11月10日)は原告勝訴(不開示は違法)、大阪高裁判決(2012年11月29日)は原告敗訴(不開示は適法)と、まったく正反対の判決が下され、現在、最高裁の判断待ちとなっています」
このように実際の裁判を引き合いに出した上で、「自民党などが現在検討しているブラック企業名の公表の動きは、最高裁の判断にも大きな影響を与えると考えられます」と岩城弁護士は話している。
言葉が一人歩きしている感もある「ブラック企業」だが、きちんとした社会的批判を行うためにも、みんなで納得のいく基準を作ってみてはどうだろうか。
【取材協力弁護士】
岩城 穣(いわき・ゆたか)弁護士
1988年弁護士登録、大阪弁護士会所属。過労死問題をはじめ、労働・市民事件など幅広く活躍する「護民派弁護士」
事務所名:あべの総合法律事務所
事務所URL:http://www.abenolaw.jp/
弁護士ドットコム トピックス編集部
-
政府が「ブラック企業」の名前を公表!? 問題解決につながるか
(弁護士ドットコム)2013年5月27日(月)20:06(>>39-40)
-
面接官の熱血ぶりが裏目に…炎上
•【就活】応募者もア然!? 実録・トンデモ人事たち
(ウレぴあ総研) 2013年06月07日 17時30分
前回、記事『人事もア然! 実録・トンデモ就活生』[ http://ure.pia.co.jp/articles/-/13262 ] でトンデモ就活生の一部をご紹介しましたが、今回は企業側、思わず「こんな人事いるの?」といいたくなってしまう"トンデモ人事"なお歴々をご紹介いたします。
-
面接官の熱血ぶりが裏目に…炎上
1.経歴詐称する面接官
海外輸入商社のA社では、商売柄、一部の職種を除いて、英語がビジネスレベルにできることが入社の必須条件になっていました。海外営業本部長待遇でつい3ヶ月前にA社に入社したBさんは、豪快な人柄で部下からも頼れる上司と信頼され、試用期間の3ヶ月で部門をまとめ上げることに成功し、社長も将来を期待する人物との評価でした。A社は年間30名ほどの新卒を採用するのですが、ぜひBさんを面接を担当してもらおうとして、Bさんも快諾。そして二次面接で2対2の面接が始まりました。Bさんはこれが悲劇の始まりだとも知らずに…。
Bさんの部下が一通り質問をして、初めて面接の場に立ち会うBさんはにっこり笑っているだけ。しかし、そんな笑顔が5秒後に消えました。
「それでは、今から英語で質問いたしますので、英語で答えていただけますか? それでは本部長、質問よろしくお願いします」と部下。
「私が質問…す…る、のかい?」とBさん
「はい。よろしくお願いします」と部下。
30秒ほど沈黙がつづき、Bさんの口から出てきた英語は…。
「What’s your name?」
「いえいえ本部長。もっと難しい質問でお願いします」
「pardon?」
Bさんと部下のわけのわからないやりとりは続き、いいかげん気づいた部下は、自分で質問することにしました。面接されている就活生もキョトンとしながら、普通に英語で回答していき、面接はなんとか終了しました。
そうです。Bさんは英語がまったくできない人物だったのです…。
履歴書には英語に関するテストスコアはほぼ満点で記入されており、海外赴任経験も豊富と書かれていましたが、海外に短期間視察に行っただけで実際に英語での交渉した経験もありませんでした。3ヶ月間ばれなかったのは、秘書が英語応対をしていて、Bさんが英語を話さざるを得ない機会が「たまたま無かっただけだったのです」。本部長採用だったので、社長面接で決定したのも、たまたま、英語力を試す機会もありませんでした。当然話せるものと社長も思い込んでいたのです。
社長の前に立たされるBさん。社長も困り顔。
「本来なら辞めてもらうところなんだが・・。あの海外部門をまとめ上げたしなあ」
Bさんが来る前は、海外営業本部はリーダー不在で、指示系統が混乱することがありました。それをまとめ上げたのはたしかにBさんの手腕でした。英語ができない以外はBさんは優秀なのです。
そしてBさんに下った懲戒処分は、「経歴詐称について、本部長から担当部長に降格、英会話学校に自費でビジネス英語をマスターするまで通い続けること。ビジネス英語をマスターしたと会社が認めたら、本部長に再び復帰させるものとする」
ある意味、Bさんにとって、英会話学校の方がずっと重い懲戒かもしれません。
-
面接官の熱血ぶりが裏目に…炎上
2.説教をする人事編
入社5年目のCさんは、同期の出世頭。営業成績は上司の課長を抜く勢いで、自分に対して非常に厳しく後輩に優しい、いわゆる「頼れる先輩」でした。当然同期で一番早く主任に昇格し、新卒採用の面接官を任される事になりました。D社では人事が面接を実施するのではなく、将来が期待される若手社員に面接を任すことにしており、いわいる出世の登竜門が面接担当になることだったのです。
当然選ばれたCさんは意気揚々と人生初の面接に挑みました。営業で鍛えた話術で、学生にも好印象をもたれるCさん。しかしあるグループ面接で、Cさんの熱血ぶりが裏目に出たのです。ある学生の気力のない回答に、Cさんが面接であると言うことをすっかり忘れ、キレてしまったのです。
「そんな考えじゃ社会に通用しない!なんだその志望動機は、やる気あるのか。会社の事をもっと勉強してこい!」
Cさんの説教は30分近く続き、その学生から「もういいです」と半分泣きながら退席して、Cさんはグループ面接にもかかわらず、そこで面接を打ち切ってしまいました。
Cさんの声は廊下まで響いていたので、他の同僚からもやり過ぎではという声が上がりましたが、「部下なら殴っていたくらいだ」とのCさんのセリフに黙るしかありませんでした。
しかし黙っていなかったのが、インターネットの就職SNSでした。
「D社は超体育会系のブラック企業」
「面接官の気が狂っているとしか思えない」
「面接で殺気を感じたのは初めてだった」
「D社第一志望だったのに、考え直さねば」
「グループ面接だろ。他の人は面接打ち切りってあり得ないだろ」
Cさんの声があまりにも大きく、同じ場にいた他の学生だけでなく、壁越しに待機していた学生にも丸聞こえで、D社の事を書き込む掲示板が炎上したのです。
ひときわ会社の良いイメージ作りに努めてきた人事担当は面接にタッチしないといえど、この炎上ぶりに激怒。人事部長がCさんの属する営業部長とCさんに猛抗議。社長にも事態が知れ、Cさんは社長に直接呼ばれることに。
「C!おまえは自分の立場をなんだと思っているんだ。会社が小さい頃は俺自身が大学をまわって、会社への信頼を少しずつ得てきたのに、今回で台無しだ。面接官は神様か!」
と、今度はCさんが1時間社長から説教を受ける羽目に。
その後D社では、会社の採用ページに、異例の社長自ら「不適切な面接のお詫び」というタイトルで謝罪文を掲載しました。そして、Cさんの説教を受けた学生と、面接を打ち切られた学生に社長自ら電話をし、丁寧に謝罪。まさか社長自ら電話がかかってくるとは思わなかった学生は、再度面接を受けることを承諾し、一応の解決を見て、元の平和な会社に戻ったD社。
ただ一点、Cさんのあだ名が「切れる男から、キレる男」に変化したこと以外は。
-
面接官の熱血ぶりが裏目に…炎上
3.緊張する人事編
面接官も人の子です。学生が面接で緊張すると同じく、面接官も場数を踏まないと、どう進めて良いのか緊張するものです。F社の人事Eさんは人事3年目にして、初の面接官デビューの日を迎えました。
「面接を担当するEと申します。よろしくお願いします」
グループ面接の学生からは、普通に「よろしくお願いいたします」との返答。
しかし、Eさんの頭から次の言葉が出てきません。Eさんは極度の緊張症だったのです。
「………」無言の面接官に頭をかしげる学生。
やっとでてきた、第一声は、
「なにか質問は…ありますか?」
会社説明会ならいざ知らず、面接でいきなり、質問はあるかと聞かれて、学生が戸惑わないわけがありません。F社の面接はグループ面接でも面接官を交えてグループ対話を行う形式だったので、自己PRをどうぞなどの質問で逃げることはできません。Eさんはとうとう緊張の糸が切れてしまいました。少々お待ちくださいといってトイレに駆け込み、顔を洗い、水を大量に飲んで、なんとか緊張をほぐすEさん。会場に戻られねば、ととぼとぼと面接会場に戻りました。
びっくりしたのは学生3人。いきなりいなくなってしまって、やっともどってきた面接官の顔面がずぶ濡れ(顔を拭くのすら忘れていた)で、顔色は真っ青。学生の一人が「ご体調がお悪いのですか」と聞かれ、「すみません、少し中座します」とまた出て行ってしまうEさん。もう耐えきれなくなり、上司に体調が…と言い訳して、面接を変わってもらいました。
なんとかデビュー戦を不戦敗で切り抜けたEさんですが、これからも面接は続きます。今後はどうするのでしょうか。
-
面接官の熱血ぶりが裏目に…炎上
4.15年前、涙、涙の人事編
今は別の事業ですが、当時写真印刷の事業を行っていたG社の面接官を務めていた人事のHさん。その日も面接に臨みます。人事として10年目、もう面接はなれたもので、明るく快活なHさんの姿を見て、G社に決めたという人も少なくない魅力を持った人物でした。
いつもの通り、部下のIさんと面接に臨むHさん、面接官2・学生1の面接でした。
Iさんが、質問をし、Hさんは内容を確認する役割。そして運命の質問がされました。
「ご両親はどんなお仕事をされていらっしゃるのですか」
(※これは15年前のお話です。当時の面接は今ではタブーとされている親の事とかが普通に質問・回答されていた時代でした。)
面接を受けに来たJさんは、少し口ごもった後に、こう言いました。
「質問…ですね。答えなければなりませんよね」
「そうですね」とIさん。
「両親はいません。二人とも亡くなりました。火事で…。まだ子供の頃だったので、顔も覚えていません」
「そうですか、失礼な質問をしてしまいました。申し訳ないです」とIさん。
「いえ、大丈夫です。お気遣いありがとうございます。叔父に引き取られたので、叔父夫婦が育ての親…ですね、とてもよくしてもらって感謝しています」
「そうですか。大変でしたね」
「しかし、悔やまれるのが火事で焼けてしまったのか、両親の写真が一枚も見つからないことなんです。だから顔もわからないんです。だからというのは失礼なのですが、御社は写真の印刷をされているので、私みたいに写真がなくなってしまって困っていたり、悲しんでいる人を助ける何かができるのではないかと、なにか考えがあるわけではないのですが…志望しました」
Iさんは次の質問に困ってしまいました。何を質問すればいいのか。戸惑っているとき、それまで黙っていたHさんが、口を開きました。
「Jさん。残念ながら現在、当社ではそのような事業は行っていません。まったく手をつけていないし、今思いつくこともない。しかし、Jさんの話をお伺いして、まったく形もアイデアもないですが、挑戦する価値はあると思います。でもできないかもしれない。それでも当社に入社したいですか?」
「可能性が0で無い以上は、やってみたいです。同じ業界も受けていますが、初めてです。やろうかと言っていただいたのは御社が…初めてです」
ふとIさんがJさんを見ると、Jさんが涙目になっていました。そして隣を見ると、あの快活なHさんが泣いている。実はIさんも泣くのを必死にこらえていたのです。Iさんもつい先日父親を亡くしたばかりで、父の記憶がよみがえっていたのです。
Hさんは涙を拭こうともせず、こう言いました。
「まだ採用するかどうかはお知らせできません。でもJさんのやりたい事は社長にきちんと話しましょう。それは約束します。」
「ありがとうございます。よろしくお願いいたします」
こうして異例中の異例、全員涙の面接は終わりました。
すべての面接が終わった後、社長面接に進める候補者を決める会議の席上で、Hさんは訴えました。
「Jさんはたしかに学歴もよくない、決して頭脳優秀とはいえないかも知れない。しかし、似たような答えでお茶を濁す学生の多い中で、彼はやりたいことがはっきりみえていた。私は彼を最終面接に進めたいと思う」
「Hさん、感情論感情論。だめだよ感情に流されて選考しては」とある課長。
「では問うが、この会社に入って、仕事をするとき、あなたは感情がなく仕事しているのか? やる気とか、負けん気とかがあって、仕事が楽しくなるんじゃないのか?」
「まあ確かに…そうだがね。わかりましたよ。社長面接で判断してもらいましょ」
こうしてJさんは社長面接に進み、晴れて新入社員として迎えられることになりました。
そして、15年たち、いまではG社も写真印刷事業から事業転換し、サーバーのホスティングサービスと、顧客先の最重要データの完璧なバックアップ保存に業容が変化しています。そしてその事業責任者は人事から転身したHさん、技術責任者は入社15年目のJさん。すこし面接時の希望とは違った形ですが、記録を絶対に消さないバックアップ技術の技術開発に、理系出身でもないJさんですが、今日も張り切って取り組んでいます。
-
■こちらのレポートもどうぞ!
○【就活】人事もア然! 実録・トンデモ就活生 [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/13262 ]
○【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/14151 ]
○【就活】SNSで不採用に!? 現役人事が明かす、面接者の"書き込み"が選考を左右した実例 [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/12689 ]
○【リストラ】自分もいつのまにかハメられている!? 恐怖の手法を現役人事が明かす [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/13672 ]
○【就活】現役人事が語る! 「こんな選考活動をする企業は要注意」 [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/13322 ]
■この記事の内容に類似する記事
○現役人事が転職相談にズバリ回答! 「面接での緊張のほぐし方」http://news.goo.ne.jp/article/urepia/trend/urepia-14554.html(ウレぴあ総研) 06月06日 10:30
○OB訪問の罠、就活生の心理逆手に “出会いの場”悪用する社会人もhttp://news.goo.ne.jp/article/sankei/bizskills/snk20130601530.html(産経新聞) 06月01日 17:00
○人事部長の「不適切な行為」暴露で共同が配った文書http://news.goo.ne.jp/article/president/bizskills/president_9510.html(プレジデントオンライン) 05月31日 10:20
○【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイントhttp://news.goo.ne.jp/article/urepia/trend/urepia-14151.html(ウレぴあ総研) 05月20日 10:30
○幅6m高さ3mでかっ!巨大招き猫「とこにゃん」知っていますか?http://news.goo.ne.jp/article/mynaviwomen/trend/mynaviwomen-88158.html(マイナビウーマン) 05月10日 11:15
■企業の対応を「不快に感じたことがある」と答えた学生は68.7%
○面接官が寝ていた、彼氏の名前を聞かれた… 就活生が感じた企業の「不快な対応」とはhttp://news.goo.ne.jp/article/diamond/bizskills/diamond-35310.html (ダイヤモンド・オンライン) 05月07日 09:10
○浮かれて就活生に説教する人も!? 若手社員を「面接官」にするときの注意点http://news.goo.ne.jp/article/diamond/bizskills/diamond-33083.html (ダイヤモンド・オンライン) 03月11日 09:10
-
面接官の熱血ぶりが裏目に…炎上
○【就活】応募者もア然!? 実録・トンデモ人事たち
(ウレぴあ総研) 2013年06月07日 17時30分(>>42-47)
-
大きすぎる「内部告発」のリスクとは
(プレジデントオンライン)2013年6月8日(土)13:20
PRESIDENT 2011年12月19日号 掲載
食品メーカーの賞味期限の改ざん、不当表示など企業の不祥事がいくつも明らかになって以来、「内部告発」の重要性が叫ばれている。しかし、そんなことをしたらクビが危ないのではないか。
2006年に施行された公益通報者保護法は、会社の違法行為を内部告発した社員が不当な扱いを受けないようにするための法律だ。
ところが、法律には内部告発(法律では「公益通報」)の定義や告発のルートについて厳しい条件がつけられており、実際には機能しない場合があるという。まず、通報内容は犯罪行為に関わる事例でなければならない。
「たとえば、社長が愛人を秘書にして公私混同の経営をしているとします。しかしこれは直接犯罪行為に結びつくわけではないので、告発しても法律の保護を受けられません」
神戸大学大学院教授(労働法)の大内伸哉氏が説明する。
また、社内への通報は保護を受けやすいが、監督官庁に通報するときは保護の条件が狭まり、報道機関など外部への通報の場合は要件がさらに厳格になる。
外部への通報が保護されるには、社内に通報すればほぼ確実に報復されるとか、証拠隠滅のおそれがある、社内通報では相手にされなかった、生命・身体に危害を加えられる急迫した危険がある、といった条件が必要だ。
一方で、内部告発を行った社員に対して「会社の名誉・信用を毀損した」という理由から会社側が懲戒処分を科すことも珍しくない。
たとえば、予備校の講師が理事長の不正経理問題に関して記者会見を開き解雇されたケース。この裁判では、1審は解雇処分を無効としたが、2審は講師の行動を「雇用関係の信頼を踏みにじる行為」とし、解雇は有効と判断した。
「判例を見るかぎり、まずは内部通報をするなど企業内部での解決を図っていない場合は、会社側の処分が有効となる可能性は十分にある」と大内教授はいう。
また、公益通報者保護法が禁じているのは、通報者への解雇や降格、減給といった、あくまでも目に見える形での報復処分。仮に査定や昇進で不利な扱いをされても、それが不当であるかどうかは判断しにくい。
現状では、万全の保護を受けられるわけではないのである。
----------
神戸大学大学院 法学研究科教授 大内伸哉
1963年生まれ。東京大学法学部を卒業後、同大学院修了。『労働条件変更法理の再構成』『どこまでやったらクビになるか』など著書多数。近著『君は雇用社会を生き延びられるか』。
----------
(久保田正志=構成 尾崎三朗=撮影)
このニュースの関連情報
嫌いな上司のヤバいネタを掴んだ。どう利用するかhttp://president.jp/articles/-/6171
ネットにうっかり会社の内部情報を書き込みhttp://president.jp/articles/-/8097
なぜ原発の「トラブル隠し」はいまだに続いてしまうのかhttp://president.jp/articles/-/9441
「社内不倫」「転勤拒否」でもクビになるかhttp://news.goo.ne.jp/article/president/bizskills/president_9502.html(プレジデントオンライン) 06月02日 11:20
なぜ痴漢より「使い込み」「競業」が厳罰なのかhttp://news.goo.ne.jp/article/president/bizskills/president_9503.html(プレジデントオンライン) 06月01日 11:20
「社内不倫」がバレたら、「懲戒処分」を受けても仕方ない?http://news.goo.ne.jp/article/bengoshi/life/bengoshi-topics-419.html(弁護士ドットコム) 05月26日 14:30
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
(ウレぴあ総研)2013年5月20日(月)10:30
こんばんは。3社受ければ、2社はブラック企業といわれる時代になってしまいました。アベノミクスの風は転職市場には吹かなかったようです。
ブラックの定義は人それぞれですが、要するに就業満足度がかなり低い企業の事をブラック企業といって間違いはないでしょう。入ったら人生が終わる危険性のあるブラック企業、面接で感づくポイントをまとめてみました。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
1.受付の電話対応があの世からのお誘いのようだ。
面接に来た○○と申しますが、と伝えると、「しょうしょう、おまちくだ。さい」と、あの世から聞こえてくるような対応をされたら、危険を察知しましょう。受付の第一印象が暗いのに、会社の雰囲気が明るかった会社をすくなくとも私は見たことがありません。会社の顔ともいえる受付対応を軽視している会社はブラック度が高いと思われます。また逆にハイテンションな対応する会社も要注意。居酒屋に来たわけではないのですから、社員が過重労働でナチュラルハイになっている可能性があります。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
2.廊下ですれ違う社員にすべて無視される。
まともな会社であれば、廊下ですれ違う人(お客様)に「いらっしゃいませ」と挨拶する。少なくとも会釈くらいはするのが普通です。しかしブラック企業の社員はすでに視野が定まりません。社員が無言のまま通り過ぎたら要注意。また社員の素振りにも注意しましょう。「ああ、うちの会社の面接きちゃったよ。かわいそうに」という雰囲気を感じ取れたらアウト、ブラック度が高いと思った方がよいでしょう。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
3.オフィス(職場)がまるでスラム街的様相だ。
面接室まで、もしオープンオフィスだったら、非常に短い時間ですが、よくオフィスの状況を見ておきましょう。机に突っ伏している社員などがいないかチェック。
またホワイトボードや壁に、時代錯誤のグラフ化した売上目標や、宗教っぽい、右翼っぽい標語が掲げられていないかもチェック。またオフィスが全体的に汚れている状態だったら、もうブラック確定です。ほんの数秒しか見えるチャンスはないとおもうので、ここはガン見してください。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
4.面接官が行方不明だ。
面接室に通され、面接官が来るまでは、緊張の時間です。本来であれば、面接室を一通り眺めて、テーブルやホワイトボードがあれば、きれいに拭かれているか、内線電話があればホコリがかぶっていないかチェックするところですが、いくら待っても面接官がこない。面接という人生を決める場の時間を軽視するのは言語道断。未来などないブラック企業です。無断でよいので、退出して帰りましょう。でもホワイトボードに怒りのメッセージを書かないこと。個人情報を握られていることを忘れずに。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
5.面接官からの回答や説明がルー大柴だ。
親切な企業は会社説明をしてくれます。
「いまマーケットはアゲインストだけど、うちのカンパニーは、ソーシャルなクラウドで社員同士のアライアンスをとっているんですよ。それで、業界内にポジションマークして、成り立っているんです」と説明が、まったく意味がわからないルー大柴状態で、個人の造語もはいると、さらに意味不明。人事がルー大柴では、自ずと入社後の情報混乱が予想されます。
平易にだれでもわかる会社説明ができない人事がいる会社は危険な会社と思って間違いないでしょう。もちろんルー大柴さんはいいひとだと思います。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
6.面接官の人数がやたら多くて、ある意味圧迫だ。
中途の面接は普通1対1、多くても3対1がいいところでしょう。しかしブラック企業に異様に面接官が多く、10対1を経験した人もいるそうです。これがなぜいけないのか、小さな企業だから社員全員でみてみようというなら、まだわかりますが、一定規模の会社であれば、人事系の意志決定機能が崩壊している証拠だからです。つまり誰も決められない。じゃあみんなでみよう。合否は多数決で決めるというふざけた企業もあります。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
7.面接官に死相が出ている。
以前にも面接官が過労死寸前だ、と書いたことがありますが、人事は会社の顔です。その人事の顔に死相が出ている状態で、面接をまかせている会社に果たして未来はあるのでしょうか。
私も面接を受けるときに面接官が生き生きとしているかという点は、チェックします。特に大量採用、大量離職の会社は、なんとか社員数を確保しなければならないので、一日中面接活動していることも。これではお話になりません。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
8.面接官が質問状を持って質問してくる。
普通の人事は、応募者の素性や経歴に沿って、面接の質問をうまく応募者の特性にあわせます。つまり「聞きたいポイント」が明確に頭の中にイメージできているということです。このようなコミュニケーション力の高い人事がいる会社は比較的安心でしょう。しかし中には、形通りの質問しかしてこない。答えたら、はい次の質問です。とまるで、質疑応答になってしまっている面接をしてくる会社は要注意です。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
9.夜遅くても土日でも面接を設定してくる。
ある意味、現職では面接がオフタイムに設定されていることは、ありがたい側面ではありますが、そのときはオフィス内に人事以外に何人の人がいるかを「ガン見」してください。普通と変わらないような人数なら、深夜勤務当たり前、土日出勤当たり前の企業です。ここは隠せないところなので、だれでもわかる要チェックポイントです。
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
10.いきなり社長面接だ。
小企業で、人事がいない企業ならともかく、いきなり社長面接が一次面接の場合、社長と人事との信頼関係が成り立っていない証拠です。
つまり「人事が見ても俺の会社に合うかなんてわかるか」という姿勢の社長は、とにかく応募者全員に会いたがります。なぜか、応募者が多い=うちの会社も人気企業だと、社長と会社の顔の人事の関係が崩壊しているブラック企業なのに、とんでもない勘違いをしているからです。
また社長面接の後に、現場面接などがある場合も要注意。社長が御輿に乗っているだけの可能性も否定できません。
と、要点をあげましたが、ほかにもいろいろポイントはあります。緊張していてなかなかはっきりと社内を観察することは難しいですが、探偵の気持ち、そして応募者と企業は対等なんだと確信して面接に臨むと、会社の内情が面接だけでもわかるようになりますね。
-
■こちらのレポートもどうぞ!
○【リストラ】自分もいつのまにかハメられている!? 恐怖の手法を現役人事が明かす [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/13672 ]
○【就活】SNSで不採用に!? 現役人事が明かす、面接者の"書き込み"が選考を左右した実例 [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/12689 ]
○【就活】人事もア然! 実録・トンデモ就活生 [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/13262 ]
現役人事が語る! 「新卒社員」を受け入れる上司・先輩の心構え8("ナメられたら終わり"視点) [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/13218 ]
○【就職】現役人事が語る! 詐欺まがいの就活塾、ヘッドハンティングの手口と騙されないためのポイント [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/13846 ]
■このニュースの関連情報
○【リストラ】自分もいつのまにかハメられている!? 恐怖の手法を現役人事が明かす[レポート] http://ure.pia.co.jp/articles/-/13672
○【就活】SNSで不採用に!? 現役人事が明かす、面接者の"書き込み"が選考を左右した実例[レポート]http://ure.pia.co.jp/articles/-/12689
○【就活】人事もア然! 実録・トンデモ就活生[レポート]http://ure.pia.co.jp/articles/-/13262
○現役人事が語る! 「新卒社員」を受け入れる上司・先輩の心構え8("ナメられたら終わり"視点)[レポート] http://ure.pia.co.jp/articles/-/13218
○【就職】現役人事が語る! 詐欺まがいの就活塾、ヘッドハンティングの手口と騙されないためのポイント[レポート]http://ure.pia.co.jp/articles/-/13846
-
【就職】現役人事が語る! 「げっ、ブラック企業だ。撤退だ!!」…と面接で見抜くポイント
(ウレぴあ総研)2013年5月20日(月)10:30(>>50-61)
-
「ブラック企業 法的措置」の話題- いまトピ 32,088トレンド
2013年6月10日(月) 11時21分 (編集:いまトピ編集部)
ブラック企業批判者に法的措置か
ブラック企業を批判した人の元に、法的措置を辞さない旨の書状を送られていることが明らかになり、波紋を広げている。
•「ブラック企業」が批判者に法的措置も辞さずと通告 - 情報の海の漂流者
http://d.hatena.ne.jp/fut573/20130609/1370791083
-
ゆかしメディア
記事詳細
破綻するブラック企業の楽しみ方(7)
2013/06/03 09:00
【経済】
■第7回 100人の希望退職を「卒業」と呼んだ社長の非常識
業績が悪化すると安易に人員削減が行なわれる時代になった。全社員の給与を引き下げてでも雇用の確保を優先しようとする経営は、一部の中小企業にしか見られない。どんな美辞麗句を並べたところで、多くの企業にとって社員は“人財”でなく、あくまでパーツとしての“人材”なのだ。それが“企業は人なり”の現実である。(経済ジャーナリスト・浅川徳臣)
-
破綻するブラック企業の楽しみ方(7)
■定例会を中止しての緊急朝礼
「人員削減をしない再建策など甘すぎます」。メインバンクの担当支店長からそう突きつけられたマーケティングコンサルティング会社は、追加融資の条件である希望退職の募集に踏み切った。リーマンショックで受注が激減して、回復の目途を立てられず、キャッシュフローが悪化の一途をたどっていたのだ。
リーマンショックの翌2008年7月の第一月曜日。この日は、同社の下半期経営計画発表会だった。各部署とも上半期の目標達成状況と要因を分析し、下半期の目標とアクションプランを策定して、前週の金曜日までに事務局に提出済みだった。
ところが、朝6時に配信された全社メールで、発表会を中止して緊急朝礼が行なわれると通知された。理由は何だろうか。もしかして希望退職募集が発表されるのではないか。そう、ささやきあう社員が少なからずいたが、そのとおりとなった。
-
破綻するブラック企業の楽しみ方(7)
■仰天の社長発言「希望退職=会社への貢献」
「経営計画発表会を中止して、急きょ朝礼に切り替えたのは、会社の現状をふまえて戦略を大幅に見直す意思決定をしたためです」。社長はそう切り出して、業績悪化の経緯と要因を挙げ、希望退職の募集に踏み切らざるをえない現状を説明した。
募集人数は100人で、全社員の約2割。ここで問われるのは、社長が説明にどれだけ心を尽くし、みずからの責任にどう言及するのかである。発言内容から人間性や人格が包み隠さず現われてしまう。
社長は「一人ひとりが本当に努力してくれているにもかかわらず、経営の舵取りを誤ったことによって、人員削減をせざるをえない事態を招いてしまいました。たいへん申し訳ありません」と全社員に頭を下げた。ここまでは型どおりの発言だった。これで終えればよかったのだ。
だが、次の発言に多くの社員は違和感を覚え、怒り心頭に発した社員もいた。「皆さんはそれぞれのタイミングでわが社からの卒業を予定していると思います。『そろそろ卒業を』と考えているメンバーは、希望退職をすることが会社への貢献になると考えていただきたい」。
なんと身勝手で都合のよい理屈だろう。それに、なぜリストラが「卒業」なのか。経営観の問題ではなく、これはもう人の道を心得ているかどうかの問題だ。「少数ですが、この発言で希望退職を決めた社員もいました」(元幹部社員)。社長は取締役全員の減給も発表されたが、これも禍根を生んだ。部下を退職させて自分は居残るのなら、被雇用者ではないのだから無給で働くべきだろう。のちに、そんな意見が各部署で交わされたのだった。
しかし、社員の鬱憤は、社長に続いて登壇した創業者である会長の発言で、どうにか噴火するのを防げた。会長は切々とした口調で心情を述べた。
-
破綻するブラック企業の楽しみ方(7)
■2週間で身の振り先を
「われわれも皆さんも一生懸命やってきました。しかし、この世において正邪の区別は簡単でありません。正しいことを一生懸命やっていても、自分の能力を超えると間違ったことになる場合があります。こういう現実を学ぶことも大切です。どんな悪い状況でも人生は心の持ち方ひとつです。主体的に生きれば、人生の経験は何でもプラスにとらえられるようになります。この機会に何を得るかと思って生きていかれることが大切だと思います」
希望退職の締め切りは2週間後と発表された。条件は規定の退職金に、割増分が勤続年数や役職に関係なく基本給の一律2カ月。大手企業のように割増分が1年分も2年分も支払われる資金力は、この会社にはなかった。
突然の希望退職募集の発表だっだが、社員には大きな動揺はなかった。4月には賃下げがあり、新聞には希望退職募集企業の記事が散見されたので、ついに、うちの会社も・・・そんな心境が大方を占めていた。
朝礼を終え、職場に戻った社員はあえて希望退職の話題を避け、淡々と業務についた。だが、互いに顔を見合わせて困惑の表情を浮かべあう社員、気分を変えようと用がないのに外出する社員。社内は散漫な空気におおわれた。
それぞれが身の振り方を問われることになったのだ。それも2週間で。この不況期にすぐに仕事が見つかるとは思えないし、一方で会社に居続けても展望は見えてこない。とても業務に集中できる状態ではなかったが、さらに追い討ちがかかった。(次号に続く)
-
破綻するブラック企業の楽しみ方(7)
■バックナンバー
(1)http://media.yucasee.jp/posts/index/12513
(2)http://media.yucasee.jp/posts/index/12675
(3)http://media.yucasee.jp/posts/index/12923
(4)http://media.yucasee.jp/posts/index/13108/1
(5)http://media.yucasee.jp/posts/index/13253/1
(6)http://media.yucasee.jp/posts/index/13371
-
ゆかしメディア
記事詳細
破綻するブラック企業の楽しみ方(7)
2013/06/03 09:00
【経済】
■第7回 100人の希望退職を「卒業」と呼んだ社長の非常識(>>64-68)
-
『早慶立』
立命館>同志社>・・・・・・・・・・・>関学・関大
-
おちんちん気持ちいいのおおおおお
-
>>63に追加
20時50分現在、いまトピ話題ワード
「ブラック企業」の話題- いまトピ 194,124トレンド
-
「仕事で悩み、疲れました」過労自殺と認定 神鋼子会社に3050万円支払い命令
(産経新聞)2013年6月14日(金)09:19
神戸製鋼所の子会社「神鋼検査サービス」(高砂市)の男性社員=当時(52)=が自殺したのは過労による鬱(うつ)病が原因として、妻が同社を相手取り約1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が神戸地裁であり、長井浩一裁判長(松井千鶴子裁判長代読)が約3050万円の支払いを命じていたことが13日、わかった。判決は12日付。
判決によると、男性は平成14年に神戸製鋼から非破壊検査を行う神鋼検査サービス社に出向。18年1月、「仕事で悩み、疲れました」などと書いた遺書を残し、岡山県内のホテルで自殺した。
男性の残業時間は、17年4月から18年1月までの間、月87〜146時間。当時、同社は検査員の確保ができず受注を断るケースがあり、検査員を確保する責任者だった男性に多大な心理的負担があったとして、過労による鬱病を認定。「同社は労働時間短縮や上司が適切な助言を行うなどの安全配慮義務を怠った」と結論付けた。
同社は「判決文を入手しておらずコメントは差し控える」としている。
-
>>73
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/446/1268450875/191
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/446/1268450875/245
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/446/1268450875/258
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/446/1268450875/297
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/446/1268450875/298
-
中高年退職者を食い物に!ハローワークが紹介する“辞められないブラック企業”2013年6月27日(木)09:00
【第158回】 2013年6月27日池上正樹 [ジャーナリスト]
ハローワークなどに紹介されて応募し続けても、なかなか再就職できない――そんな読者の方からのメールが数多く寄せられている。
中には、やっと就職先が決まったと思ったら、そこは「ブラック企業」だったという話も少なくない。
なかなか雇用環境の良くならない時代、こうした履歴の空白の長期化が、「大人の引きこもり」の入り口になっていくケースは、確実に増えつつある。
今回、紹介するのは、“辞めさせないブラック企業”に勤めているという読者で、都内に住む40歳代後半の高城和雄さん(仮名)だ。
-
中高年退職者を食い物に!ハローワークが紹介する“辞められないブラック企業”2013年6月27日(木)09:00
【第158回】 2013年6月27日池上正樹 [ジャーナリスト]
■会社は儲かっているのに
給料がどんどん減っていく!?
銀行の営業職員として二十数年勤務した後、ハローワークに紹介され、都内にある金融会社の支店開設業務に応募したのは、3年近く前のこと。それまでも主に、銀行でローン関係の仕事をしてきたという。
「仕事を辞めたのは、上司が白と言ったら白と言えみたいな、前から決まっていることに従う銀行特有の前例主義が嫌になって…」
こうして失業手当を申請し、通い始めたハローワークは、「2度と行きたくない嫌な雰囲気だった」という。
ところが、支店のオープニングメンバーとして新たに入った会社は、ハローワークで提示された条件とは違う“ブラック企業”だった。そこでは、業績が良くなっていくにつれて、なぜか給与が下がり続けたのである。
「儲かっているのに、なんで給料が減るの?」
と、高城さんは、疑問を抱いた。
「まず、年間120日の休日という約束が、反故にされました。また、最初に提示された月額30万円の給与のうち、5万円の年齢給部分が徐々にカットされ、月額25万円に減額。半年後には22万円にされました。いまでは20万円とインセンティブという形になっていますが、インセンティブも雀の涙です」
残業代も口約束だけで支払われない。通勤費などの交通費が減額されていったのも、求人票の条件とは違う。
しかし、こんな職場環境にもかかわらず、誰からも反対の声が出なかった。
どうして労基署などに訴えないのか?と聞くと、高城さんはこう答える。
「労基は、長時間勤務の職場が多すぎて、査察に入れないんです。従業員の誰かが告訴でもしない限り…」
そんな状況が放置され続けていること自体、なかなか想像ができない。
-
中高年退職者を食い物に!ハローワークが紹介する“辞められないブラック企業”2013年6月27日(木)09:00
【第158回】 2013年6月27日池上正樹 [ジャーナリスト]
■“次がない”中高年がターゲット
相場の半分で使い倒して辞めさせない
結局、同社に来るのは、ハローワーク経由で来た高城さんのような中高年世代。辞めたところで、なかなか次が見つからない。
「辞めないことを逆手にとって、どんどん給与を減らしていく。どうせ辞められないんだから、こっちの条件に文句を言わず、働け!とばかりに、足元を見て好き放題している会社でした」(高城さん)
多くの中高年サラリーマンたちは、辞めても次がないから、生活のためにしがみつかざるを得ないという事情を抱えている。とくにローンのある人なら、なおさらだ。
「本来の“ブラック企業”といえば、夜遅くまで残業させて、会社を辞めさせてしまうことが多い。ところが、うちの会社は逆で、相場の半分くらいの給料で使い倒している。中には、仕方ないとあきらめて、働いている人もいます。そういうタイプの“辞めさせないブラック企業”でした」(高城さん)
こうした“辞めさせない”企業の話も最近、増えつつある。辞めたいと言うと、会社が辞めるのを妨害し、いつまでも働かせるというのだ。
高城さんの会社では、こうして辞められない、主に40歳代以上の足元を見て、給与を安価に引き下げたうえ、こき使い続ける。
おそらく真面目で感性の豊かな人ほど、誰にも相談できないまま、一生懸命に働き続け、心身を摩耗させていくのだろう。
-
中高年退職者を食い物に!ハローワークが紹介する“辞められないブラック企業”2013年6月27日(木)09:00
【第158回】 2013年6月27日池上正樹 [ジャーナリスト]
■「利益」は先に決まっていた!?
黒字なのに給料が減り続けるカラクリ
そんな状況から脱け出すには、次の転職先を見つけるか、別の職場からオファーの来るような資格を取るしかない。無理し続けるくらいなら、思い切って会社を休職しても、辞めてもいいと思う。
しかし、高城さんによると、ほとんどの社員は、あきらめているようだという。
「うちの会社のカラクリを最近、知りました。普通の会社の考え方は、売り上げから経費を引いて、利益を出します。ところが、社長の考えは、違う。売り上げから利益を引いて、経費を出している」
つまり、最初に利益が決まっているのだという。
社長の説明する理由も一見、もっともらしい。
「最初に利益を出さないと、つぶれてしまう。従業員の生活を守れないから、利益を引いている」
高城さんによれば、この説明には2つのウラがあるという。
それは、金額を具体的に入れていないことと、会社をつぶさないために利益を計上することだ。
「もし利益を計上してつぶれないのなら、黒字倒産はあり得ません。一方で、日本の中小企業の7割は赤字なのに、なぜつぶれないのか、疑問に思いました」
社員総会で、社長がこの選択肢を示して選ばせたとき、社員のほぼすべてが、利益を計上する案に手を挙げたという。
しかし、お気づきのように、売り上げが良くても利益を上げれば、経費は下がる。だから、業績は良くなっているのに、内部留保が膨らむ一方で、経費にあたる社員の給与や交通費は下がり続けたのだ。
コンサル的には、経費を上手く抑え込んで、上手に経営しているように見える。赤字になったことがないと豪語しているような中小企業の中にも、こうした従業員への人件費や経費を低く抑え込むスキームが使われているかもしれない。
-
中高年退職者を食い物に!ハローワークが紹介する“辞められないブラック企業”2013年6月27日(木)09:00
【第158回】 2013年6月27日池上正樹 [ジャーナリスト]
■天引きの住民税は「未払い」に
ブラック企業の余波は続く…
その後、高城さんは、運よく次の転職先が見つかって、この会社から脱却することに成功した。
しかし、転職エージェントからは、「辞めた会社の給料が踏襲される」と指摘された。だから、次の職場では、実力で上げていかなければならない。
記事にするにあたり、高城さんからは改めて、こんなメールが寄せられた。
<辞めるときも「退職金を払う」と言っておきながら、いまだに振り込まれていませんし、最近になって、住民税を給与から差し引いていながら、払っていないことが発覚しました>
<この就職難の時代に、中高年退職者を“食い物”にする「ブラック企業」は、世間から退場すべきです>
この記事や引きこもり問題に関する情報や感想をお持ちの方は、下記までお寄せください。
teamikegami@gmail.com(送信の際は「@」を半角の「@」に変換してお送りください)
☆―告知―☆
①拙著『ドキュメント ひきこもり』が6月28日、新たに加筆修正を加えたうえ、文庫本として宝島SUGOI文庫から出版されることになりました。
②第2回中高年人材センター
日時:7月13日(土)13時30分〜16時30分
場所:東京都中央区立産業会館 第2集会室
参加費:無料
終了後に懇親会を行います(希望者のみ、実費)
ミーティング予定:
(1)ビジネス構造メニューの検討
「メニュー」あるいは「例」について検討します。
プレーヤー(ビジネスにかかわる個人、企業、中高年人材センターなど)の関係、お金の流れ、情報の流れ、物の流れなど
(2)事業案の発表及び検討
(3)政党、議員へのアンケートの検討
(4)ツールの検討
facebook の活用、ツイッターの活用、グループウェア導入の可否など
(5)その他の検討
改名など
③7月14日(日)13時から、「約27年ひきこもっていた55歳男性の藤井さん」(仮名)と対談します。
【会場】恊働ステーション中央
住所:東京都中央区日本橋小伝馬町5-1
十思(じっし)スクエア2F
どなたでも参加できます。
当事者経験者無料。一般及び1家族1000円。
お申し込みはこちら→http://moenokai.net/index.html#id112
④7月20日(土)13:00〜17:00
「楽の会リーラ」(家族会)
講演:「ひきこもる当事者から学び、未来をつくる」
講師:池上正樹
休憩後、グループに分かれて話し合い
参加費1名500円(ひきこもり当事者は無料)
会場:豊島区立生活産業プラザ8階
⑤8月4日(日)13時〜16時
第6回ひきこもり問題フューチャーセッション「庵 IORI」
参加費:一般1000円、当事者経験者は無料
会場:新宿NPO協働推進センター
-
中高年退職者を食い物に!ハローワークが紹介する“辞められないブラック企業”2013年6月27日(木)09:00
【第158回】 2013年6月27日池上正樹 [ジャーナリスト]
このニュースの関連情報
•求人が増えても就職できない!? ハローワークに集まる“怪しいお仕事”の実態http://diamond.jp/articles/-/33883
•やっと採用されたと思ったら“ブラック企業”だった バカ正直、口下手な人が損をする日本の就活事情 http://diamond.jp/articles/-/28958
•引きこもりの社会復帰を阻んでいるのは誰か 「エントリーシート」と「ハローワーク」の高い壁 http://diamond.jp/articles/-/11167
•ハローワークで就職できるのは3割未満!? 長期失業中の中高年が“自宅警備員”になるまで http://diamond.jp/articles/-/34501
•グローバル企業で働くことは本当に幸せか? 若者を食いつぶす悪徳企業の正しい見分け方 http://diamond.jp/articles/-/34603
-
中高年退職者を食い物に!ハローワークが紹介する“辞められないブラック企業”2013年6月27日(木)09:00
【第158回】 2013年6月27日池上正樹 [ジャーナリスト](>>75-80)
-
ブラック企業などによる不当な扱いに対応、「退職勧奨ブロックプラン」提供
(マイナビニュース)2013年6月24日(月)17:06
アディーレ法律事務所(以下、アディーレ)は24日、職場での労働トラブルの解決を図る「退職勧奨ブロックプラン」を導入したと発表した。
同プランは、在職中の依頼者が会社から受ける退職勧奨や退職強要、それに準ずる行為(望まない部署移動や出向、降格処分、減給など)、およびその予告について、弁護士が会社と労働裁判を前提としない任意交渉を行い、解決を図るサービス。料金は、着手金が5万2,500円、報奨金(和解金に対する割合)が25.25%。なお、対象は在職者限定となる。
アディーレは2013年1月、サービス残業をはじめとする過酷な労働条件や追い出し部屋のような退職強要など、ブラック企業と呼ばれる会社からの従業員への不当行為の増加を受け、労働トラブルの相談受付を開始。就業中の会社との労働トラブルに関する相談を受けたケースの中には、相談後に自身で会社と交渉を行ったものの、雇用環境が改善せず、さらに不利な状況に追い込まれ、再度相談を受けた時には「もはや打つ手がない」といったものもあったという。
そこでアディーレは、会社による不当な扱いや退職勧奨などに対応するため、今回のサービスを導入。弁護士が介入することで、交渉による不安やストレスを低減できるほか、トラブル解決後には、仕事に専念する生活に戻ることができるようサポートするとしている。
まず、電話による無料相談を行った後、同サービスを利用するかどうか決めることができる。電話相談の受付時間は10:00〜22:00まで(土日祝日可)。
退職勧奨とは、会社が社員に対して「退職してほしい」などと言い、自主退職を働きかける行為のことで、「肩たたき」ともいわれている。退職勧奨に応じるか否かは社員の自由であり、退職に応じた場合は労働契約上の合意解約となるため解雇には相当しない。
退職強要とは、会社社員に対して、退職を執拗に迫るなど、労働契約の解除を強要する行為をいう。脅迫的な退職強要や退職強要を拒否した社員を解雇する行為は違法となっている。
このニュースの関連情報
•「精神疾患」での労災認定、過去最多--"上司とトラブル"や"セクハラ"が急増 http://news.mynavi.jp/news/2013/06/24/073/index.html
•セクハラ・パワハラに続き今後話題になるハラスメントとはhttp://news.mynavi.jp/news/2013/05/27/013/index.html
•"中小企業金融円滑化法"ついに終了へ、事業再生など特設ページ--アディーレhttp://news.mynavi.jp/news/2013/02/18/026/index.html
•弁護士に聞く 交通事故に遭ってしまった時に http://news.mynavi.jp/c_career/level1/yoko/2012/12/post_2683.html
-
解雇したい人追い詰める 大学の「追い出し部屋」の実態
(dot.)2013年7月3日(水)16:00
解雇したい人間を押し込め、じわじわと追いつめる「追い出し部屋」。これは、民間企業だけではなく、公的機関である「大学」にも存在する。
その場所は、「教職員研修室」の名で呼ばれていた。名古屋女子大学文学部教授として教鞭をとっていた谷口富士夫(たにぐちふじお)さん(55)は昨夏まで、この「部屋」で、日本漢字能力検定の過去問を解かされ、何度もリポートを書かされ、文章作成などの業務を行っていた。当時を振り返って谷口さんはこう言う。
「いつ何をさせられ、今後どうなるかわからない状態…。心理的に追いつめられていました。まさに追い出し部屋です」
学園の法人本部から突然呼び出しを受けたのは一昨年6月。指示通り、本部がある汐路(しおじ)学舎の会議室に行くと、事務方の中間管理職の男性からこう告げられた。
「漢字能力検定の1級と2級の過去問題を解くように」
学生による授業評価アンケートの結果が低かったため、日本語関係の授業を教える能力があるかどうかを見極めるための「学長特命プログラム」、と説明されたという。
こうして、事務方中間管理職立ち会いの下、漢検の過去問に取り組む日々が始まった。一日約3時間。途中、1時間置きに5分のトイレ休憩があるだけ。10月までの計13回、漢検の過去問を解き続けた。この間、他にも、日本語教育能力検定の過去問にも取り組まされた。
谷口さんへの「指導」は9月に入るとさらに激しさを増す。プログラムを続けるため、すべての授業が休講になり、研究室の移動を命じられると、学内LANにつながったパソコンを取り上げられた。専門分野と関係のない授業の「見学」も指示され、毎回リポートが義務づけられた。10分単位で授業がどのような展開になっているか記録し、授業の感想を書き、その授業の良い点を3点列記するよう指導された。すでに授業停止になっていたにもかかわらず、自らの授業に取り入れたい内容も書くよう言われた。授業見学は翌2012年1月まで延べ120回近く。ことあるごとに反省文も書かされ、リポートと反省文の多くは手書きを強いられたという。
名古屋女子大学は、学校法人「越原(こしはら)学園」が運営する創立98年の私学だ。07年に中学・高校を吸収合併し、法人名を「越原学園」に変更。関係者らの話を総合すると、この頃から、学園方針のほとんどの決定は、理事長、副理事長、常務理事の3人から成る常務委員会でなされるようになったという。理事長は越原一郎氏、副理事長は理事長の娘婿の越原洋二郎氏だ。こうした手法に反発した教職員らが同年4月、「名古屋女子大学教職員組合」を結成すると、組合員を対象にした、大学側からの「指導」が始まったという。谷口さんは組合結成当初から、組合副委員長を務めている。
こうした状況のなか12年4月、谷口さんは「教授」から「助手」に降任。そして同年7月下旬、谷口さんがネット上で書いていた「名古屋某女子大学マンガチック」と表記したブログが名誉棄損等にあたるとして学園から解雇を言い渡された。学園は谷口さんに対し、名誉棄損による約1千万円の賠償請求訴訟を起こし、谷口さんも同年9月に解雇無効等の裁判を起こした。二つの裁判は現在、名古屋地裁で審理が続いている。
アエラの取材に学園本部の総務課長は、電話口で、「(教職員研修室のことを)よくご存じですね。しかし、企業秘密であり、非常に敏感な部分でもあるので、一切お答えすることはできない」とだけ回答した。
AERAhttp://dot.asahi.com/aera/ ※2013年7月8日号
-
オリンパス元社長ら3人に有罪判決 粉飾事件で東京地裁
(朝日新聞)2013年7月3日(水)13:41
【伊木緑】オリンパスの粉飾決算事件で、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)などの罪に問われた同社元社長の菊川剛(つよし)被告(72)に対し、東京地裁(斉藤啓昭〈ひろあき〉裁判長)は3日、懲役3年執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
元常勤監査役の山田秀雄被告(68)は懲役3年執行猶予5年(同懲役4年6カ月)、元副社長の森久志(ひさし)被告(56)は懲役2年6カ月執行猶予4年(同懲役4年)とした。法人としてのオリンパスには、罰金7億円(同罰金10億円)を言い渡した。
検察側によると、オリンパスはバブル崩壊後、財テクの失敗で抱えた巨額の損失を隠すため、1995年ごろから、自社とは無縁を装った海外ファンドをつくり、価値の下がった金融商品を買い取らせて、会社本体の損失を隠す「飛ばし」を行っていたとされる。
――――――――――――――――――
元社長ら3人に有罪=「企業トップの組織的犯行」―オリンパス粉飾決算・東京地裁
(時事通信社)2013年7月3日(水)16:54
オリンパスの粉飾決算事件で、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)罪に問われた元社長菊川剛被告(72)ら旧経営陣3人と法人としての同社の判決が3日、東京地裁であった。斉藤啓昭裁判長は「上場企業トップによる組織的犯行」として、菊川被告に懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)を言い渡した。
また元常勤監査役山田秀雄被告(68)は懲役3年、執行猶予5年(同4年6月)、元副社長森久志被告(56)は懲役2年6月、執行猶予4年(同4年)、法人は罰金7億円(求刑罰金10億円)とした。検察、弁護側とも控訴しないとみられる。
斉藤裁判長は、菊川被告が公判で「公表すれば倒産すると考え、決断できなかった」と述べたことについて、「社会的責任を果たすべき大企業の経営者としてあるまじきことだ」と批判。オリンパスについても、「わが国の大企業のガバナンス(統治)に重大な不信を抱かせた」と指摘した。
一方で、同社が粉飾決算を公表し、経営体制を刷新して上場が維持されたことなどを考慮。最初に損失隠しを決定したのは前任の下山敏郎元社長らで、菊川被告らは関与していなかったことなどから「実刑を選択するのは、ちゅうちょがある」と述べた。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/446/1268450875/166
-
>>82
弁護士に聞いた!退職ほのめかされたらこう答える!マニュアル
(マイナビウーマン)2013年7月3日(水)21:15
「退職勧奨」って知っていますか?別に辞めようとも思ってもいないのに、会社側の都合で辞職するように誘導することを「退職勧奨」と言います。
-
弁護士に聞いた!退職ほのめかされたらこう答える!マニュアル
■退職勧奨ってどこがいけないの?
就職の際、会社側の判断による一方的な雇用と勘違いしている人も多いようですが、実は雇う側と雇われる側の利益が一致した時に、合意によって結ばれる「労働契約」なんです。そのため、この労働契約を解除するには両者の利益上での合意が最優先されます。
突然辞めることになると、経済的な損失も大きく、辞めたくないという意思がある、または意思表示したにも関わらず辞職目的で呼び出したりするのは不当な圧迫で、頻度によっては、民法96条の「強迫」として会社が罰せられることもあるんです。
-
弁護士に聞いた!退職ほのめかされたらこう答える!マニュアル
■まず退職勧奨には冷静にNOと言おう
まずは勧告なのか解雇なのかが話し合いの論点です。
「もし、労働契約を解約したいという会社側の意思が強いようだったら、解雇通告文書(通告と退職の日付、解雇理由、通告責任者名等を記入)を出してもらいましょう。こうした文書を出さない場合には、解雇のほのめかし(強要)で、自主的な退職を狙っていることになります」(法テラス 打越さく良弁護士)
-
弁護士に聞いた!退職ほのめかされたらこう答える!マニュアル
■そこで、こんな退職勧奨にあった時はどう受け答えすべき?を打越弁護士に解説していただきました。
◎勤務態度を指摘された場合
・例「遅刻が多い。今度遅刻したら辞めてもらうからね」
あなた→「申し訳ありません。遅刻はしないよう努めます」
解説「謝罪し、まだ辞める意思がないことを伝えますが、再度遅刻した場合でも会社側は辞職を強要すべきではなく、他の処分を検討すべきです。他の処分が繰り返されたにも関わらず、どうしても事態が改善されない場合に限り、会社都合で解雇が適用されます」
◎コミュニケーション能力を指摘された場合
・例「君の存在が職場内で浮いている。チームワークをうちは重視するからね」
あなた→「どのようなところが問題なのでしょうか?」
解説「真摯(しんし)に理由を尋ね、スムーズに職務を遂行するための具体的なアドバイスを受けます。このような場合、会社が個人の責任を追及するのではなく、社員教育を施す義務があります。風紀紊乱(ふうきびんらん)等により職場の規律を著しく乱し他の労働者に悪影響を及ぼすような事例以外は、人間関係が解雇、辞職事由に相当するとは思われません」
◎職務能力を指摘された場合
・例「君の営業成績が上がらない。うちも経営が苦しいからね」
あなた→「申し訳ありません。引き続き努力いたします」
解説「多くの企業の就業規則では、解雇事由として、「業務能力が著しく劣りまたは勤務成績が不良のとき」といった文言が掲げられていますが、能力や適正に問題がある場合でも教育訓練や本人の能力に見合った配置をするなど、会社側が措置を尽くすことが先決です。自ら辞職する義務もありません」
◎待遇の変更を強要された場合
・例「売り上げが下がって苦しいんだ。パートに変わってくれる?パートが無理なら 辞めてもらってもいいんだよ」
あなた→「パートは困ります」
解説「経営上の必要に基づき一方的に労働契約を「不利益」に変更することに応じる義務はありません。それに応じないからといって、退職を促されても、応じる義務もありませんので、なかなか聞き入れてもらえない場合は、後日立証できるよう書面で理由を提出してもらいます」
◎上司との人間関係を指摘された場合
・例「どうも上司とのそりが合わないらしいな。上司も使いづらいと言っている。君、どうする?」
あなた→どうすればいいのか逆にアドバイスをもらいます。
解説「上司が部下をいかに教育するかが問われる問題で、この程度のことでは辞職、解雇の事由として相当ではありません。自発的に応じる意思がない限り、応じる義務もありません」
-
弁護士に聞いた!退職ほのめかされたらこう答える!マニュアル
突然、退職に関する話が出ると、ついパニック!自分のいたらなさと解釈して自責の念にかられてしまうこともしばしばですが、このように会社が責任転嫁している場合も多いんです。執拗(しつよう)な退職勧奨は懲罰の対象です。しかし、こんな会社に見切りをつけたいという時は、解雇に応じるという選択肢も!
-
弁護士に聞いた!退職ほのめかされたらこう答える!マニュアル
会社が解雇を決断した場合は
(1)解雇予告手当の支払いが必要(2)退職金の算定率が異なり、支給金額が違ってくる(3)失業することで受けとることのできる雇用保険の受給開始日や基本手当の所定給付日数の取り扱いも違ってくる。など、労働者の経済面をサポートする措置がとられます。
「解雇になると次の就職に悪影響があるという印象があるかもしれませんが、懲戒解雇ならともかく、普通解雇であれば悪影響があることはほとんどないでしょう。回答をあせらず無料法律相談などに相談して、より現実的な判断を優先したほうがいいでしょう」(打越弁護士)
労働基準法では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」とあり、例えば、無断欠勤が続く場合でも、上司や同僚からのいじめを受けていることが原因ならば、懲戒処分自体が違法ということも!自己判断はせず専門家に相談してみましょう。
(安藤のり子)
-
弁護士に聞いた!退職ほのめかされたらこう答える!マニュアル
●監修
弁護士 打越さく良(法テラス本部調査研究室専門員)
法テラスhttp://www.houterasu.or.jp/service/roudou/power_harassment/
サポートダイヤル 0570-078374
■このニュースの関連情報
•会社に「退職金制度」ってある? http://woman.mynavi.jp/article/110615-003/?gaibu=/goo/245721/43/
•ボーナス前後の転職に!よくある質問と損をしないためのポイントhttp://woman.mynavi.jp/article/130617-058/?gaibu=/goo/245721/43/
•後からでも遅くない!生活を左右する雇用保険は要確認 http://woman.mynavi.jp/article/130603-055/?gaibu=/goo/245721/43/
■この記事の内容に類似する記事
•なぜ「解雇規制の緩和」は不要か “できる解雇”と“できない解雇”の視点から考える――日本大学准教授 安藤至大(ダイヤモンド・オンライン) 06月26日 09:00 http://news.goo.ne.jp/article/diamond/business/diamond-37951.html
•ブラック企業などによる不当な扱いに対応、「退職勧奨ブロックプラン」提供(マイナビニュース) 06月24日 17:06 http://news.goo.ne.jp/article/mycom/life/mycom_816455.html
•「領収書改ざん」が会社にばれたらどうなるか(プレジデントオンライン) 06月11日 16:20http://news.goo.ne.jp/article/president/bizskills/president_9684.html
|
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板