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新卒学生を中小企業へ“橋渡し”
ハローワーク「大学常設」の功罪
【第183回】 2012年6月18日
週刊ダイヤモンド編集部
■ハローワークは対症療法
ミスマッチ解消は一時的
今年度はさらに連携を強化させる。出張相談よりも一歩進んだハローワークの大学常設も検討する。「ハローワークの常設窓口を最終的には500程度の大学に設置することを目指す」。5月中旬、一部報道で想定外の数字が躍った。
だが、「当初、常設は30大学程度で検討していたが、(記事で大きな数字が出てしまったことを鑑みて)80大学程度へ上方修正する方向」(厚労省幹部)というのが実際のところで、必ずしも、学生・大学のニーズに基づいて常設の動きが出てきたわけではない。
すでに出張相談は632キャンパス(大学の重複を含む)で実施しており、出張ベースでも十分に対応できる。「ハローワークの通常業務に支障が出ては困る」(厚労省幹部)という慎重な意見も根強い。
「ただでさえ、ジョブサポーターの能力にはバラツキがある。常設にするなら、彼らの“品質”を一定水準まで高めるほうが先決だ」(高田茂・敬愛大学キャリアセンター長)と、運営上の視点から常設に異を唱える大学関係者もいる。
「実は、ハローワーク常設を積極的に進めたのは、それを所管する厚労省ではなく、文部科学省のほうだ」と若者雇用戦略策定に関わったあるメンバーは漏らす。近年、文科省の就職関連予算は削られる方向にある。例えば、10年の事業仕分けで廃止判定となり、実際に予算も途切れた「大学生の就業力育成支援事業」がそうだ。これは簡単に言えば、5カ年計画で大学生の職業意識を高めるためのカリキュラムを構築する事業。1人当たり約5.3万円で就職させられる、といった短期的で可視化できる効果は、確かに見えにくい。
一方で、厚労省予算で行う就職集中支援事業は、今期も巨額の予算枠を獲得できる見込みだ。常設の規模次第では、さらなる上積みさえ期待できる。文科省が常設に躍起なのは、「就職関連予算を厚労省から引っ張り、結果的に大学の就職内定率を守りたいから」(人材会社幹部)とみる向きもある。
職にあぶれた大学生を中小企業へ誘導する。現時点で、全国ベースの豊富な求人情報を持つハローワークが、その誘導役に適していることは確かだ。だが、やがて大企業と中小企業間のミスマッチが解消されれば、就職内定率の底上げにも限界はくる。加えて、中小企業へ押し込まれた若者の“歩留まり”がいいとも限らない。「大卒・大学院卒の学生が思い描いたキャリアと入社後のキャリアには、大きな質のミスマッチがある(グラフ(2)参照)」(山田久・日本総合研究所調査部部長)。
そもそも、ハローワークによる誘導によって一時的にミスマッチを解消したところで、それは対症療法にすぎず、労働市場のゆがみを解決したことにはならない。漫然と大企業を希望するのではなく、しっかりとした職業観を基に企業を選択できる学生を育てることが先決だ。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 浅島亮子)
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