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『解析概論』輪読

1RSKTTM:2005/07/26(火) 23:02:10
立ててみました。

書名:『解析概論 改訂第3版』
著者:高木貞治
出版社:岩波書店

交代で解説を行い、他の人がそれに質問、間違いの指摘などを行うことにします。
適宜他の本を参照してもよいことにします。もちろんその場合は、その本を持っていない人でも分かるように書きます。

解析概論持っていない人でもおかしなところがあったらどんどん突っ込んでしまってください。

あ、ちなみに現在僕は所々飛ばして今P57の偏微分と全微分のあたりまでしか進んでないです。やばい(^^;

238Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 21:48:16
>>237
>デテキントの切断というのは,結局,区間の端点にクローズアップした
方法なんでつね。

「区間」というのがちょっと引っかかるけどまあ言いたいことは分かる。
そのとおり。


>Xが有理数全体の集合のとき,切断した区間が
>開区間にせよ閉区間にせよ,A,Bどちらも最大数・最小数を持つことはないとか。

やっぱり「区間」というのに引っかかりがあるけど
Qの切断は2型,3型,4型に限るということを言ってるってのと
そのことが「端点に着目してる」んだろうなっておもたって感想を
いってるのだとしたらおk

>切断というのは,XをA,Bに分類(A≠φ,B≠φ,A∩B=φ,X=A∪B)したときに
>その境目は数直線上のどの位置にも設定できるから連続ってことを説明できるんですね。

この部分が何いってるのかわからんのです。
>>236

239 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/02(木) 21:58:23
AとBの要素は常にa<bになっているから,
A<Bだと思っていたんですけど・・。AとB自体は連続じゃなくて
どちらも「スカスカの棒」なんだけど,AとBのつなぎ目が連続だから
数直線上で2つの「スカスカの棒」をスライドしていけば連続になっている
んじゃないというふうな感じで。

>>238
(((( ;゚Д゚)))

240 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/02(木) 22:01:22
>>236
Qは連続じゃない?!
新たに発覚した脅威の真実_| ̄|○

241臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 22:05:30
おおっ盛り上がってんな

>>227
激しく同意ですね。興味がなければやっても仕方ないでしょうし。
もともとがどっから来てるのかってことが気になる人向きなんでしょうね。

>>231
1:9は極端だったかも・・・一揆が起きるって言うかそんなことしたらBの人ほとんど赤点じゃんw

>>232
かかろと氏も参戦!

>>240
こけ氏が言いたいのは「どんな有理数のすぐそばにも有理数がある」ってことじゃない?
それは「稠密」っていうらしいですよ

242 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/02(木) 22:06:35
あ・・本当に連続って言葉は7㌻目には出てこない。
1-2の最後に「〜ことを実数の連続性という」って書いてある。

243Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 22:07:45
>>239
リロードせずに書いたかなw

>AとBの要素は常にa<bになっているから,
>A<Bだと思っていたんですけど・・。

じゃあそもそもA<Bの定義ってなに?
もともとない表記法を独自に使いたいなら
妥当な定義を、与えないと。

後半はやっぱり分かりにくいなあ。好意に解釈すれば
君が何をイワンとしてるかはなあんとなく伝わってくるけど
やっぱり「連続とはなんぞや」をまだ定義しないうちから
「連続」を連発してるのが分かりにくくなってる原因かと。
さっきなあんとなく伝わるってかいたけど
ナントナクじゃなくってゲンミツに定義しようというのが
この節の目的ですよ。

>>240
「連続」というコトバを自分流に解釈してるからだとおもわれ。
(まだでてきてないのに!)

>>242
精読してね。ゆっくりよんでね。
きついこといってるようだけど、悪意あるわけじゃないんで
気を悪くしないでね。

244 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/02(木) 22:09:39
そうかあ。
有理数がどんなにたくさんあっても数直線上には穴が開いているんでしたけ。
数直線上には無理数があるから。
じゃあQは連続じゃないですね。間違ってますた。
となると全部間違えて自己解釈してたくさいです。

>>241
Bコース希望です・・。

245Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 22:13:34
>>244
>Bコース希望です・・。
じゃあここじゃなくって

  ハイラー/ワナーを読む
  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1098628177/

の住人の方がいいかな。これ東大Bコースのテキストになってるんじゃなかったっけ?臺地。

ハイラーワナースレの次の原稿はいまかいてる最中でもうすぐできます。
今書いてるのはπの近似値がアルキメデス以来どんなふうに実際に行われてきたか
ってのを、かなーり面倒な計算例を挙げて書いております。

こっちのがいい?

246臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 22:20:59
言葉を自分流に解釈するのって悪くないと思うけどなぁ
でもどの言葉が厳密に数学的な意味で言ってて、どの言葉を直観的な頭のイメージで言ってるか
っていうのをはっきりさせておかないと、先生みたいな人には叱られてしまいますね。
何度も間違えて、そのたびに自己解釈を修正して、最終的に
|ちゃんと理解してる人の考え方-自分の考え方|<ε(時間→∞)になるもんだと思います。

>>245
Bコースのテキストにしてるクラスもあります。残念ながら∃にとどまり、∀ではありませんw
そういえばハイラーワナーも最近読んでないや・・

247Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 22:24:07
>>246
コトバを自分流に解釈すること事体は
むしろやらなくちゃいかんことでしょうけどね。

248 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/02(木) 22:36:59
ふむふむ。もう1度ゆっくり読んでみます・・。
>>246-247
厳しいものがありまつね。でも叱られながらやらないと
身につかないものだとも思ふ。

#Cコース希望。

249 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/02(木) 22:40:26
僕の興味としてはBコースよりこっちの方が強いんですね。
なんでかな。

250臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 22:44:46
>>248
Cコースなんかねぇよw

>>249
やはり源流を知りたいってことじゃない?
たとえば脱税とか談合事件とかが見破られる発端とか気になったりしませんか?
(昔ラメン氏にそれと数学は関係ないと断言されましたが・・・)

251Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 23:36:32
>>248-249
では、Bコースの内容を一年二年という制限なしで
ゆっくりやっていくってのをCコースと名づけましょうかw

252 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/03(金) 01:29:04
>>250-251
Cコース=「しけぷりポエム」
しけぷりをポエムの暗唱として扱う特殊コース。
僕が発案しますた。

253 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/03(金) 01:43:50
今ふと思ったんだけど,しけぷりの内容が間違ってたら
すごいことになりそう。そのときはお経の暗唱が必要に。
東大の長い歴史の中で過去にそんな事件の1つや2つはなかったのであろうか。

254Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/09/05(火) 03:54:56
3.合成函数の微分
y=f(x)を[x_0,x_1]で定義された函数,x=φ(t)を[t_0,t_1]で定義された函数とする.
任意の[t_0,t_1]に属するtに対してφ(t)∈[x_0,x_1]であるとする.
このときF(t)=f(φ(t))とおくとy=F(t)はtの函数であるが,
もしもf(x),φ(t)ともに連続であるとすると
s∈[t_0,t_1]なるsに対してt→sならφ(t)→φ(s),
このときf(φ(t))→f(φ(s))即ちF(t)→F(s)なのでy=F(t)も連続である.
定理
[x_0,x_1]で定義された函数y=f(x),[t_0,t_1]で定義された函数x=φ(t)がともに微分可能であり,
s∈[t_0,t_1]なるsに対してφ(t)∈[x_0,x_1]であるとする.
このときF(t)=f(φ(t))とおくとy=F(t)は[t_0,t_1]で微分可能であり,
dy/dt=dy/dx・dx/dt.

不完全な証明
tの変動を⊿tとすると,それに対応するxの変動は⊿x,
それに対応するyの変動は⊿yである.
このとき,
⊿y/⊿t=⊿y/⊿x・⊿x/⊿t.
⊿t→0とすると⊿x→0で⊿x/⊿t→dx/dt.
よってこのとき⊿y/⊿x→dy/dx,⊿y/⊿t→dy/dt.
即ちdy/dt=dy/dx・dx/dt.■?

255Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/09/05(火) 03:55:25
上の証明の不完全なところは⊿tがいろいろな値をとりながら0に近づく際,
⊿x=0となってしまうことがあるのに目をつぶっているところである.
>>165>>167のε=ε(x,⊿x)は,もともとε=⊿y/⊿x-f'(x)として⊿x≠0で定義されたものである.
εはxを固定したとして,⊿xの函数であるが,lim_[⊿x→0]ε(x,⊿x)=0
であるのでε(x,0)=0として⊿x=0のときにも定義域を延長すると,⊿x=0のときも連続となる.
εをこのように延長された定義域で定義された函数とする.
定理を精密に証明しなおす.

256Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/09/05(火) 03:55:43
定理の証明
f(x)が微分可能であるので(x,⊿x)の関数ε_1(x,⊿x)で,
⊿y=f'(x)⊿x+ε_1(x,⊿x)・⊿xであり,
固定されたxに対してlim_[⊿x→0]ε_1(x,⊿x)=0
を満たすものが存在する.また,
φ(t)が微分可能であるので(t,⊿t)の関数ε_2(t,⊿t)で,
⊿x=φ'(t)⊿t+ε_2(t,⊿t)・⊿tであり,
固定されたtに対してlim_[⊿t→0]ε_2(t,⊿t)=0
を満たすものが存在する.
このとき,
⊿y=(f'(x)+ε_1(x,⊿x))(φ'(t)+ε_2(t,⊿t))・⊿t
=f'(x)φ'(t)・⊿t+ε_1(x,⊿x)φ'(t)・⊿t+ε_2(t,⊿t)f'(x)・⊿t+ε_1(x,⊿x)ε_2(t,⊿t)・⊿t
=f'(x)φ'(t)・⊿t+(ε_1(x,⊿x)φ'(t)+ε_2(t,⊿t)f'(x)+ε_1(x,⊿x)ε_2(t,⊿t))⊿t
で,⊿t→0とするとε_2(t,⊿t)→0で⊿x→0.
よってε_1(x,⊿x)→0.
したがって⊿t→0のとき
(ε_1(x,⊿x)φ'(t)+ε_2(t,⊿t)f'(x)+ε_1(x,⊿x)ε_2(t,⊿t))→0となるので
dy=f'(x)φ'(t)dt.■

257Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/09/05(火) 03:56:06
無限小
独立変数の一定の変動にしたがって0に収束する変数を無限小という.
例えばx→0のときのsin xは無限小である.
αもβも無限小であってβ/α→0であるとき,βをαより高位の無限小であるという.
即ちβ=εαとするとε→0である.
αよりも高位の無限小はみな一様にoαと書く.
β=oα,γ=oαであるとするとβ=ε_1α,γ=ε_2αにおいてε_1→0,ε_2→0.
よってβ+γ=(ε_1+ε_2)αにおいてε_1+ε_2→0であるからβ+γ=oα.
このことをoα+oα=oαとも書く.βとγとβ+γが相等しいわけではない.
uが有界とする.uεαでε→0とするとuε→0であるのでuoα=oα.
ε_1(uα+ε_2α)=ε_1uα+ε_1ε_2α=(ε_1u+ε_1ε_2)α
においてε_1→0,ε_2→0とするとε_1u+ε_1ε_2→0であるので
o(uα+oα)=oα.

258Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/09/05(火) 03:56:25
これらの記号を用いると,
定理の証明は
⊿x=φ'(t)⊿t+o(⊿t),
⊿y=f'(x)⊿x+o(⊿x)
より
⊿y=f'(x)(φ'(t)⊿t+o(⊿t))+o(φ'(t)⊿t+o(⊿t))
=f'(x)φ'(t)⊿t+f'(x)o(⊿t)+o(φ'(t)⊿t+o(⊿t))
=f'(x)φ'(t)⊿t+o(⊿t)+o(⊿t)
=f'(x)φ'(t)⊿t+o(⊿t)
となる.

259Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/09/05(火) 03:56:40
α,βが無限小でありβ/αが有界であるとき,
即ちβ=ωαとするとωが有界であるときβ=Oαと書き,αとβは同位の無限小であるという.
もしβ=oαであるとするとβ=ωαにおいてω→0であるからβ=Oαであるが,
β=Oαであるからといってβ=oαであるとは限らない.
例えばsin x=ω・2xにおいてx→0であるとするとω→1/2であるからωは有界であるが勿論ω→0ではない.
βがα^nと同位の無限小であるときβはαに関してn次の無限小であるという.
lim[x→0](x^2/sin^2x)=1であるのでx→0のときx^2はsin xに関して2次の無限小である.
記号o,Oは無限小に対してでなくても使える.
例えばlim_[x→∞](x/e^x)=0であるが,このことを
x→∞のときx=o(e^x)と書いたりする.
αが無限小であることはα=o(1)と表される.
一定の独立変数の変動に伴いεαとしたときε→0となればoα,
ωαとしたときωが有界であるならOαとするのである.

260Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/09/05(火) 03:58:37
一章一節の改訂版と二章三節を「て」
http://groups.msn.com/61m4frk8dd99uihb3fbshibfu7/page.msnw
にうp。

261NUSC:2006/10/31(火) 18:41:15
φ,θがC2級でコーシーリーマン方程式を満たすなら、△φ=0,△θ=0(△はラプラシアン)であることを示せ。

この問題の解き方、どなたか教えていただけませんか?

262Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/11/01(水) 01:41:08
>>261
φ,θがコーシー・リーマンの方程式を満たすってのは
φ∈R^(R^2),θ∈R^(R^2)でC∋x+iy→φ(x,y)+iθ(x,y)∈Cが
φ_x=θ_y, φ_y=-θ_xを満たすってことですか?でしょうね。

えと。じゃあたとえばφがC^2ならφ_xy=φ_yx等が成り立つ
ってことを証明してほしいのですか?

263Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:08:45
4.逆函数の微分法
区間[a,b]で定義された連続関数f(x)が与えられているとする.
定理>>117よりf(x)は最大値pと最小値qを持つ.
また定理>>115よりf(x)は[q,p]内のすべての値をとる.
さらにf(x)が狭義単調であるなら
[q,p]内の各値ηに対してf(ξ)=ηなる[a,b]内の値ξがひとつだけ定まる.
f(ξ)=f(λ)=η,ξ≠λであるとするとf(x)の単調性に反するからである.
したがってηに対してξを対応させる対応は函数となるが,
この函数をf(x)の逆函数という.

f(x)が単調でないとする.
i=1,2,3に対してf(x_i)=y_iと書くことにする.
例えばx_1<x_2<x_3,y_1<y_2>y_3であるなら,
y_2>η>max{y_1,y_3}なるηに対して,
区間(x_1,x_2)内にひとつ,区間(x_2,x_3)内にひとつf(x)=ηとなるxが存在する.

264Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:14:27
定理 ある区間においてxの函数yが狭義単調であれば,
yの変動区域においてxはyの逆函数である.yが連続であればxも連続であり,
yが微分可能であればxも微分可能であり
          (dy/dx)・(dx/dy)=1.

265Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:14:42
証明 y=f(x),x=φ(y)とする.
yの変動区域内の任意の点をηとし,
{y_n}を値をyの変動区域内にとるηに収束する単調数列であるとする.
各y_nに対してy_n=f(x_n)となるx_nがとれるが,{x_n}も有界単調.
よって
          lim[n→∞]x_n
が存在するが,
この点をξとおくとfが連続であることから,
          η=lim[n→∞]y_n=lim[n→∞]f(x_n)=f(ξ).
よってφ(η)=ξ.
即ち
          lim[n→∞]φ(y_n)
          =lim[n→∞]x_n=ξ=φ(η),
即ちφも連続.
          (⊿x/⊿y)=(1/(⊿y/⊿x))
が成り立つがここで⊿y→0のとき⊿x→0となるが,
このとき
          dx/dy=1/(dy/dx).
ただし,dy/dx=0となるところでは⊿x/⊿y→±∞.
(このことをdx/dy=±∞と書いたりもする.)■

266Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:19:18
逆三角函数
1. arcsin
y=sin xは区間[(2n-1)π/2,(2n+1)π/2](nは整数)において狭義単調で,[-1,1]に値をとる.
よってnを一つの値に固定すれば逆函数が存在するが,これをarcsinと書く.
詳しくはarcsinの一つの枝という.これらarcsinの無数の枝のうち,
[-π/2,π/2]に値をとるものを主値といい,Arcsinと書く.

x=sin yとすれば,d sin y/dy=cos yより
          d Arcsin x/dx=1/cos y=1/±√(1-x^2),
主値に関しては
          -π/2≦y≦π/2だからcos y≧0.
よって
          d Arcsin x/dx=1/√(1-x^2).

267Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:21:11
2. arctan
y=tan xは区間[(2n-1)π/2,(2n+1)π/2](nは整数)において狭義単調で,(-∞,∞)に値をとる.
よってnを一つの値に固定すれば逆函数が存在するが,これをarctanと書く.
詳しくはarctanの一つの枝という.これらarctanの無数の枝のうち,
[-π/2,π/2]に値をとるものを主値といい,Arctanと書く.
x=tan yとすれば,
          d tan y/dy=1/cos^2y
より
          d Arctan x/dx=cos^2y=1/(1+x^2).

268Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:23:58
3. arccos
          y=arcsin√(1-x^2)
         ⇔sin y=√(1-x^2)
         ⇔sin^2y=1-x^2
         ⇔x^2=cos^2y.
よってarcsinの値を主値にとれば,
グラフは(-1,0),(0,, {π/2}),(1,0)の3点をとおり,点(0,π/2)で尖っている.
arcsinの値を-1≦x≦0では[π/2,3π/2]に,0≦x≦1では主値にとれば,
グラフは
          (-1,π),(0,π/2),(1,0)
の3点を通る滑らかな曲線になる.
これは,値を[0,π]にとったときのarccos xの枝である.
arcsinの値を-1≦x≦0では主値に,0≦x≦1では[π/2,3π/2]にとれば,
グラフは
          (-1,0),(0,π/2),(1,π)
の3点を通る滑らかな曲線になる.
これは,値を[0,π]にとったときのarccos(-x)の枝である.

269Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:26:01
          d Arcsin√(1-x^2)/dx
         =1/√(1-(√(1-x^2))^2)・(-x/√(1-x^2))
         =(-x/|x|)・(1/√(1-x^2)).
x=0では,D^+(Arcsin√(1-x^2))=-1,D^-(Arcsin√(1-x^2))=1.

270Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:29:21
4. arccot
          y=arctan(1/x)
         ⇔tan y=1/x
         ⇔x=cot y.
arctanの値を主値にとれば,グラフは
          (-3,-π/6),(-1,-π/4),(0,-π/2)
を通る断片と
          (0,π/2),(1,π/4),(3,π/6)
を通る断片を併せたx=0で不連続となるものである.

arctanの値をx≦0では(π/2,3π/2)に,x>0では主値にとれば,
グラフは
          (-√3,5π/6),(-1,3π/4),(0,π/2),(1,π/4),(√3,π/6)
を通る滑らかな曲線になる.
これは値を(0,π)にとったときのArccot xの枝である.
arctanの値をx≦0では主値に,x>0では(-3π/2,-π/2)にとれば,
グラフは
          (-√3,-π/6),(-1,-π/4),(0,-π/2),(1,-3π/4),(√3,-5π/6)
を通る滑らかな曲線になる.
これは値を(-π,0)にとったときのArccot xの枝である.

271Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/05(火) 04:33:23
例. y=arcsin2x√(1-x^2).
          y=arcsin2x√(1-x^2)
         ⇔sin y=2x√(1-x^2)
         ⇔2sin(y/2)cos(y/2)=2x√(1-x^2)
         ⇔sin(y/2)√(1-sin^2(y/2))=x√(1-x^2).
よって
          sin^2(y/2)(1-sin^2(y/2))=x^2(1-x^2)
         ⇔x^4-x^2+sin^2(y/2)-sin^4(y/2)=0
         ⇔(x^2-sin^2(y/2))(x^2+sin^2(y/2))-(x^2-sin^2(y/2))=0
         ⇔(x^2-sin^2(y/2))(x^2+sin^2(y/2)-1)=0
         ⇔(x^2-sin^2(y/2))(x^2-cos^2(y/2))=0.
arcsinの値を主値にとれば,
          -1≦x≦-(√2/2)でx=-cos(y/2),
          -(√2/2)≦x≦(√2/2)でx=sin(y/2),
          √2/2≦x≦1でx=cos(y/2).

272Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/24(日) 04:51:10
5.指数函数および対数函数
底aをa>1とすれば,指数函数a^xは-∞<x<∞で連続かつ単調増加であることは
>>108-113ですでに見た.
任意の正数Mに対してx_0=log[a]Mとおけば,x>x_0を満たすすべての実数xに対して
          a^x>a^(x_0)=M
であるので
          lim[x→∞]a^x=∞.
これより
          lim[x→∞]a^(-x)=lim[x→∞](1/(a^x))=0.
よってa^xは0<a^x<∞.

273Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/24(日) 04:51:37
h>0に対しては,
          (a^(x+h)-a^x)/h
          =a^x・((a^h-1)/h)
          =a^x・(1/(1/(a^h-1)))・(log[a]a^h)
          =a^x・(1/(1/(a^h-1)))・(log[a](1+(a^h-1)))
          =a^x・(1/(log[a](1+(a^h-1))^(1/(a^h-1)))).
>>108-113において指数函数は連続であることを示したので
          lim[x→0]a^x=a^0=1.
よって
          lim[x→0](a^x-1)=0
となるので
          lim[h→0]((a^(x+h)-a^x)/h)
          =a^x・(1/log[a]e)=a^xlog[e]a.

274Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/24(日) 04:51:57
h<0なら
          (a^{x+h}-a^x)/h
          =a^x・((a^h-1)/h)
          =a^x・((a^(-(-h))-1)/(-(-h)))
          =-a^x・((1-a^(-h))/(-h))・(1/(a^(-h)))
          =a^x・((a^(-h)-1)/(-h))・(1/a^(-h))
より
          lim[h→0]((a^(x+h)-a^x)/h)
          =a^xlog[e]a・(1/a^(-0))
          =a^xlog[e]a.
以上より
          d(a^x)/dx=a^xlog[e]a.

275Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/24(日) 04:52:16
底aを0<a<1とすると,
          a^x=((1/a))^(-x)
であるので
          d(a^x)/dx
          =-((1/a)^(-x))log[e](1/a)
          =a^xlog[e]a.
特にa=eとすれば
          d(e^x)/dx=e^x.
定理>>264よりa>0,x>0のとき
         d(log[a]x)/dx=1/(xlog[e]a),
         d(log[e]x)/dx=1/x.
底がeである対数函数はかくのごとく便利がよい.
以下単にlogと書けば底はeであるとする.このeを底とする対数を自然対数といい,
log nat,lnなどと書く.

276Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/24(日) 04:52:38
x<0に対して,
         D(log(-x))=(-1)/(-x)=1/x
であるのでxが負の場合もこめて
         Dlog|x|=1/x.

277Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/24(日) 04:52:55
対数微分法
u,v,wを微分可能なxの函数とするとu≠0,v≠0,w≠0なる点で
         Dlog|uvw|=D(log|u|+log|v|+log|w|)=(u'/u)+(v'/v)+(w'/w),
また
         Dlog|uvw|=(uvw)'/(uvw).
よって
         (uvw)'/(uvw)=(u'/u)+(v'/v)+(w'/w).
同様に
         D(log|(u/v)|=((u/v))'/(u/v))=D(log|u|-log|v|)=(u'/u)-(v'/v).
また,
         log a^x=xlog a
より
         D(log a^x)=D(a^x)/a^x=log a.
これからも
         D(log a^x)=a^xlog a
が得られる.

278Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/24(日) 04:53:14
冪函数
x>0のとき,任意の実数aに対して
         log x^a=alog x
なので
         D(log x^a)=D(x^a)/(x^a)=a/x.
これより一般の指数aに対して
         D(x^a)=ax^(a-1)
が得られる.


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