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「集合・位相入門」輪読会★2

236あしぺた:2006/02/15(水) 10:18:16
β_1の存在はΛの整列性から一発で出ます


降鎖による証明は
要はAが最小元のない部分集合Bをもつとし矛盾をみちびく証明を
簡単のためBが可算としてよい
とした証明ですね

237あしぺた:2006/02/15(水) 10:24:18
自宅にはパソコンないので今から登校して大学から証明書きます(笑)

たまさんの証明をヒントに簡潔版を思いついた模様

238あしぺた:2006/02/15(水) 14:03:39
証明
B⊂Aを任意にとる。

b∈Bに対し、Λ_b^(1) := {α∈Λ|b_α≠e_α}とし、
m_1 := min{max Λ_b|b∈B}と定義する。
そして次のようにして、点列(m_n)の帰納的定義を行う。
B^(n+1) := {bのm_nでの値をe_(m_n)に変えたもの| b∈B^(n), max Λ_b = m_n} とし、
Bに対するΛ_b^(1), m_1 の定義とまったく同じに、B^(n)に対してΛ_b(n+1), m_(n+1) と定義する。
ただし途中でΛ_b^(n)が空集合となった場合、m_n以降は定義しない。

このとき、{m_1,m_2,...}はΛの部分集合だから最小元をもつ。
しかも(m_n)は狭義単調減少列だから、結局、{m_1,m_2,...}は有限集合。
k点集合だとする。

このとき、Λ_b^(1) = {m_1,m_2,..,m_k} なるBの元がある。
Bの最小元があるとすればこれらのなかにある(なぜか?)。

ところで、Λ_b^(1)の元のうち、m_nでとる値が最小なものが存在する(n∈N)。
n=1でそうした元がただ一つ存在するならば、それが最小元。
nまででそうした元が複数存在したとしても、n+1でそうした元がただ一つ存在するならそれが最小元。
したがってBの最小元が存在する。■

239あしぺた:2006/02/15(水) 14:09:55
訂正版

証明
B^(1)⊂Aを任意にとる。

b∈B^(1)に対し、Λ_b^(1) := {α∈Λ|b_α≠e_α}とし、
m_1 := min{max Λ_b|b∈B^(1)}と定義する。
そして次のようにして、点列(m_n)の帰納的定義を行う。
B^(n+1) := {bのm_nでの値をe_(m_n)に変えたもの| b∈B^(n), max Λ_b = m_n} とし、
B^(1)に対するΛ_b^(1), m_1 の定義とまったく同じに、B^(n)に対してΛ_b(n+1), m_(n+1) と定義する。
ただし途中でΛ_b^(n)が空集合となった場合、m_n以降は定義しない。

このとき、{m_1,m_2,...}はΛの部分集合だから最小元をもつ。
しかも(m_n)は狭義単調減少列だから、結局、{m_1,m_2,...}は有限集合。
k点集合だとする。

このとき、C:={b∈B^(1) | Λ_b^(1) = {m_1,m_2,..,m_k} } は空でない。
Bの最小元があるとすればCの元である(なぜか?)。

ところで、Cの元のうち、m_nでとる値が最小なものが存在する(n∈N)。
n=1でそうした元がただ一つ存在するならば、それが最小元。
nまででそうした元が複数存在したとしても、n+1でそうした元がただ一つ存在するならそれが最小元。
したがってB^(1)の最小元が存在する。■

240あしぺた:2006/02/15(水) 14:14:14
このとき、{m_1,m_2,...}はΛの部分集合だから最小元をもつ。
しかも(m_n)は狭義単調減少列だから、結局、{m_1,m_2,...}は有限集合。
k点集合だとする。

の部分は不要ですね(笑)

241あしぺた:2006/02/15(水) 15:26:53
再訂正

B^(1)⊂Aを任意にとる。

b∈B^(1)に対し、Λ_b^(1) := {α∈Λ|b_α≠e_α}とし、
m_1 := min{max Λ_b|b∈B^(1),Λ_b≠φ}と定義する。
そして次のようにして、点列(m_n)の帰納的定義を行う。
B^(n+1) := {bのm_nでの値をe_(m_n)に変えたもの| b∈B^(n), max Λ_b = m_n} とし、
B^(1)に対するΛ_b^(1), m_1 の定義とまったく同じに、B^(n)に対してΛ_b(n+1), m_(n+1) と定義する。
ただし、Λ_b^(n)がすべてのb∈Bに対し空集合となったとき、m_nを定義しない。

このとき、{m_1,m_2,...}はΛの部分集合だから最小元をもつ。
しかも(m_n)は狭義単調減少列だから、結局、{m_1,m_2,...}は有限集合。
k点集合だとする。

このとき、C:={b∈B^(1) | Λ_b^(1) ⊂ {m_1,m_2,..,m_k} } は空でない。
B^(1)の最小元b_0があるとすれば、それはCの元である。

なぜなら、、
まずmaxΛ_(b_0)^(1)=m_1であることは明らか。
Λ_(b_0)^(1)のi番目に大きい元がm_iに一致する(i=1,..,p)とし、
i+1番目に大きい元αが存在しm_(i+1)に一致しないとすると、
m_(i+1)<αであるから、b_0の最小性に反する。
(つまり、Λ_(b_0)^(1)の濃度がkより小さいか、Λ_(b_0)^(1)={m_1,m_2,..,m_k}であるかのどちらかである)

ところで、Cの元のうち、m_nでとる値が最小なものが存在する(n∈N)。
n=1でそうした元がただ一つ存在するならば、それがCの最小元。
nまででそうした元が複数存在したとしても、n+1でそうした元がただ一つ存在するならそれがCの最小元。
したがってB^(1)の最小元が存在する。■

242あしぺた:2006/02/15(水) 15:30:49
まだ誤植があった^^;;;;;;
おそらくこれで完全版

証明:

B^(1)⊂Aを任意にとる。

b∈B^(1)に対し、Λ_b^(1) := {α∈Λ|b_α≠e_α}とし、
m_1 := min{max Λ_b^(1)|b∈B^(1), Λ_b^(1)≠φ}と定義する。
そして次のようにして、点列(m_n)の帰納的定義を行う。
B^(n+1) := {bのm_nでの値をe_(m_n)に変えたもの| b∈B^(n), max Λ_b^(1) = m_n} とし、
B^(1)に対するΛ_b^(1), m_1 の定義とまったく同じに、B^(n)に対してΛ_b^(n+1), m_(n+1) と定義する。
ただし、Λ_b^(n)がすべてのb∈Bに対し空集合となったとき、m_nを定義しない。

このとき、{m_1,m_2,...}はΛの部分集合だから最小元をもつ。
しかも(m_n)は狭義単調減少列だから、結局、{m_1,m_2,...}は有限集合。
k点集合だとする。

このとき、C:={b∈B^(1) | Λ_b^(1) ⊂ {m_1,m_2,..,m_k} } は空でない。
B^(1)の最小元b_0があるとすれば、それはCの元である。

なぜなら、、
まずmaxΛ_(b_0)^(1)=m_1であることは明らか。
Λ_(b_0)^(1)のi番目に大きい元がm_iに一致する(i=1,..,p)とし、
i+1番目に大きい元αが存在しm_(i+1)に一致しないとすると、
m_(i+1)<αであるから、b_0の最小性に反する。
(つまり、Λ_(b_0)^(1)の濃度がkより小さいか、Λ_(b_0)^(1)={m_1,m_2,..,m_k}であるかのどちらかである)

ところで、Cの元のうち、m_nでとる値が最小なものが存在する(n∈N)。
n=1でそうした元がただ一つ存在するならば、それがCの最小元。
nまででそうした元が複数存在したとしても、n+1でそうした元がただ一つ存在するならそれがCの最小元。
したがってB^(1)の最小元が存在する。■

244あしぺた:2006/02/15(水) 23:44:22
あげ(笑)

245たま ◆U4RT2HgTis:2006/02/16(木) 21:04:01
>>229でわけのわからないこと言ってたorz
「整列集合⇒降鎖は存在しない」の証明には選択公理いらんな。

>>242
おお、すごい。>>183よりだいぶ見やすいですね。
でも、ちょっと表記が気になったので少しだけ。
Λ_b^(1)とかΛ_b^(n)の添え字はいらなくないですか?Λ_b^(n)の定義はΛ_b^(1)と同じわけだし。
>ただし、Λ_b^(n)がすべてのb∈Bに対し空集合となったとき、m_nを定義しない。
ていうのも少しおかしい気が。
Λ_bがすべてのb∈B^(n)に対し空集合となったとき、m_nを定義しない。
って書いたほうがいい気がします。

246臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/16(木) 21:45:21
>>183>>242
すみません。やっと読みました。感服しました。まだ完全には飲み込めてないところもあるので細部まで
読み込みたいと思いますが、たぶん致命的欠陥はないような気がします。

恥ずかしい話ですが、ここ二日間ほど俺の意思と意地と知略と論理と存在の全てを賭けて
この問題を解決しようと取り組んできました。しかし結果は敗北のようです。一応アイデアを形にするとこ
までは行ったんですが、あしぺた氏の簡潔な証明を見た瞬間にがっくりきてしまいました。
この問題さえできればまた立ち直れると思ったんだけどな・・・

247臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/17(金) 22:10:52
>>242>>245
おそらくΛ_b^(1) := {α∈Λ|b_α≠e_α,b^(1)∈B^(1)}
以下順にΛ_b^(k)={α∈Λ|b_α≠e_α,b^(k)∈B^(k)}
なのではないでしょうか?
そうしないと折角最小元の候補を絞ったのにその意味がなくなってしまう気が・・。

248あしぺた:2006/02/18(土) 10:33:47
>>247 そうです

249臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/20(月) 09:56:06
>>221の続き
・Λ={1,2}のとき、Π[α∈Λ]μ_αはC)>>148-149で定義した積μ_1μ_2と一致する ことの確認
ordA_1=μ_1、minA_1=e_1なる整列集合A_1とordA_2=μ_2、minA_2=e_2なる整列集合A_2を取る。
A_1×A_2に定められた順序と、Π[α∈{1,2}]A_α⊃A={a∈Π[α∈{1,2}]A_α|a_α≠e_αなるαは有限個}
に定められた順序の性質を比較してみる。
ところで、Λが既に有限集合なので、AはΠ[α∈{1,2}]A_α自身となる。
Π[α∈{1,2}]A_α=A_1×A_2であったから、あとはΠ[α∈{1,2}]A_α上の順序とA_1×A_2上の順序が同じもので
あることを示せばよい。

A_1×A_2上の順序は、その異なる元(a_1,a_2),(b_1,b_2)∈A_1×A_2に対して、
(a_1,a_2)<(b_1,b_2)⇔a_2<b_2∨(a_2=b_2∧a_1<b_1)で定義される。
A=Π[α∈{1,2}]A_α上の順序は、その異なる2元a,b∈Aに対して、
a<b⇔α*=max{α|a_α≠b_α}においてa_α*<b_α*⇔a_2<b_2∨(a_2=b_2∧a_1<b_1)で定義される。

よって、Π[α∈{1,2}]A_α上の順序とA_1×A_2上の順序が同じものであるから、
順序も含めてこの二つの整列集合は一致。したがって順序数Π[α∈Λ]μ_αとμ_1μ_2も一致。

250臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/20(月) 10:11:07
あっ整列積の定義がwell-definedであることを示してませんね。

【命題】
∀Λ∀(A_α)_[α∈Λ];ordA_α=μ_αかつminA_α=e_αかつordΛ=ν
⇒ord{a∈Π[α∈Λ]A_α|a_α≠e_α}=μ^ν

これはとりあえず後回しで・・・

251臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/20(月) 22:38:41
>>250
(μ_α)[α∈Λ]が与えられたとき、各αに対してordA_α=ordB_α=μ_αとなる整列集合の族
(A_α)[α∈Λ]、(B_α)[α∈Λ]を考える。Π[α∈Λ]A_αの部分集合Aを
A={a∈ΠA_α|a_α≠minA_αなるαは有限個}、Π[α∈Λ]B_αの部分集合Bを
B={b∈ΠB_α|b_α≠minB_αなるαは有限個}でそれぞれ定める。
ordA=ordB、すなわちAからBへの順序同型写像が存在することを示せばよい。
仮定より各αに対してordA_α=ordB_αだからA_αからB_αへの順序同型写像f_αが存在する。
そこでf:A→Bをf((a_α)[α∈Λ])=(f_α(a_α))[α∈Λ]で定めるとこれがAからBへの順序同型写像となる。

なぜなら:
fが全射かつ単射かつ順序単射であることを示せばよい。
・fが全射であること
∀b∈B;∃a∈A;f(a)=b⇔∀b∈B;∃a∈A;(f_α(a_α))[α∈Λ]=(b_α)[α∈Λ]を示せばよいが、
f_αが全単射であることから、(a_α)[α∈Λ]=((f_α)^(-1)(b_α))[α∈Λ]とおけばよい。

・fが順序単射であること
a<a’⇔f(a)<f(a')を示せばよい。ここで、f_αが単射であることから
{α|f(a)_α≠f(a')_α}={α|f_α(a_α)≠f_α(a'_α)}={α|a_α≠a'_α}。これらの集合の最大値をα~とおく。
するとf(a)<f(a')⇔f(a)_α~<f(a')_α~⇔f_α~(a_α~)<f_α~(a'_α~)⇔a_α~<a'_α~(∵f_αは順序同型写像)
⇔a<a'

以上より示された。□

252臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/21(火) 00:07:14
>>174
(4.8)μ^ν*μ^ρ=μ^(ν+ρ)
【証明】
・準備
ordA=μ、ordΛ=ν、ordΜ=ρとなる整列集合Λ,Μを取る。ただしΛ∩Μ=φ
これらから「和、積、冪の順序数が定義される」整列集合を構成していく。
新しい整列集合における順序の定め方は今までの通りである。
>>131-132、積>>148、冪>>221

まずν+ρ=ord(Λ∪Μ)。
直積Π[α∈Λ]Aの部分集合B={b∈Π[α∈Λ]A|b_α≠minAなるαは有限個}、
直積Π[β∈Μ]Aの部分集合C={c∈Π[β∈Μ]A|c_β≠minAなるβは有限個}、
直積Π[γ∈Λ∪Μ]Aの部分集合D={d∈Π[γ∈Λ∪Μ]A|c_γ≠minAなるγは有限個}とする。
するとμ^ν=ordB、μ^ρ=ordC、μ^(ν+ρ)=ordD。
そこでμ^ν*μ^ρ=μ^(ν+ρ)⇔B×C〜D(順序同型)だから、
B×CからDへの順序同型写像fが存在することを示せばよい。

そこでfを推定してみる。
f:B×C→Dをf(b,c)=f((b_α)[α∈Λ],(c_β)[β∈Μ])=(d_γ)[γ∈Λ∪Μ]=dとさだめる。
ただしdはd_γ=b_γ(γ∈Λのとき)、d_γ=c_γ(γ∈Μのとき)というAの元の族である。

253臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/21(火) 00:08:20
ああああ次の証明も書いたのに送信間隔が短すぎて消えた・・・・orzorz
また今度

254Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/02/21(火) 00:36:39
>>253
送信間隔が短すぎて消えたって?

連投は十秒以上あければおkにしてありますが。

255臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/21(火) 01:04:28
おそらく5秒ほどでした・・・
そうか10秒っていう制限があるんですね。知りませんでした。。

256あしぺた:2006/02/21(火) 01:11:40
整列集合を添え字集合とする整列集合の直積の部分集合で、
有限個の成分だけが最小元でないようなものの集合を、
制限直積(restricted direct product)
というらしい(『集合と位相』彌永昌吉、彌永健一)

257Je n'ai pas de nom!:2006/02/21(火) 01:14:12
ちょっと前までは三十秒っていう制限だったんだけど
待ち時間にいつもイライラしてたんで十秒にしたんですが。

かちゅーしゃなら「あとx秒かけません」ってでるだけで
きえたりはしないんだけどなあ。

258Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/02/21(火) 02:58:51
↑はぼくです。

259臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/23(木) 16:56:10
>>252の続き
fがB×CからDへの全射かつ順序単射であることを示す。
・全射であること
任意のd∈Dを取る。b∈B、c∈Cを∀α∈Λ;b_α=d_α、∀β∈Μ;c_β=d_βで定めると、
f(b,c)=dとなる。

・順序単射であること
(b,c)<(b',c')⇔c<c'∨(c=c'∧b<b')
⇔β~=max{β|c_β≠c'_β}が存在してc_β~<c'_β~∨(∀β∈Μ;c_β~=c'_β~かつα~=max{α|b_α≠b'_α}に対してb_α<b'_α)
⇔γ~=max{β|f(b,c)≠f(b',c')}に対して、f(b,c)_γ~≠f(b',c')_γ~
⇔f(b,c)<f(b',c')

よってfはB×CからDへの順序同型写像である□

なぜ二日開いたかって?聞かないで下さい・・・

260臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/23(木) 16:57:38
ん・・コピペミス
誤)⇔γ~=max{β|f(b,c)≠f(b',c')}に対して、f(b,c)_γ~≠f(b',c')_γ~
正)⇔γ~=max{β|f(b,c)≠f(b',c')}に対して、f(b,c)_γ~<f(b',c')_γ~

261あしぺた:2006/02/23(木) 18:13:59
整列集合の双対概念も整列集合ということにすると
全順序集合は整列集合を「並べた」集合なのか
というようなことを考えていた(笑)

262あしぺた:2006/02/23(木) 18:15:52
一点集合なら整列集合だから
ある意味自明なんだけど(笑)

263臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/28(火) 16:22:01
>>174
(4.9)(μ^ν)^ρ=μ^(νρ)
【証明】
・準備
ordA=μ、ordΛ=ν、ordΜ=ρとなる整列集合A、Λ、Μを取る。ord(Λ×Μ)=νρ。
B={a∈Π[α∈Λ]A|a_α≠minAとなるαは有限個}とするとordB=μ^ν
C={b∈Π[β∈Μ]B|b_β≠minBとなるβは有限個}とするとordC=(μ^ν)^ρ
D={d∈Π[γ∈Λ×Μ]|d_γ≠minAとなるγは有限個}とするとordD=μ^(νρ)
そこでCからDへの順序同型写像が存在することを示せばよい。

任意のCの元c=(((c_β)_α)[α∈Λ])[β∈Μ]を考え、d=(d_(α,β))[(α,β)∈Λ×Μ]∈Dを
∀(α,β)∈Λ×Μ;d_(α,β)=(c_β)_αで定める。
cをdに対応させる写像f:C→Dは順序同型写像となる。fが全射かつ順序単射であることを示す。

・全射であること
任意のDの元dを取る。c∈Cを(c_β)_α=d_(α,β)で定めると、f(c)=dとなる。

・順序単射であること
c<c'⇔β~=max{β∈Μ|c_β≠c'_β}に対し、((c_β~)_α)[α∈Λ]<((c'_β~)_α)[α∈Λ]
⇔β~=max{β∈Μ|c_β≠c'_β}、α~=max{α∈Λ|(c_β~)_α≠(c'_β~)_α}に対し(c_β~)_α~<(c'_β~)_α~
⇔γ~=max{γ∈Λ×Μ|f(c)_γ≠f(c')_γ}に対しf(c)_γ~<f(c')_γ~
⇔f(c)<f(c')
以上より示された。□

264臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/02/28(火) 16:32:52
>>174
(μν)^ρ=μ^ρ*ν^ρの成立しない例。
(ω2)^2=ω(2ω)2=ωω2=ω^2*2<ω^2*4=ω^2*2^2

思ったんですが、指数法則っていくつあるんでしょう?3つ?
数学II(高校の)の教科書でも
a^p*a^q=a^(p+q)
(a^p)^q=a^(pq)
(ab)^p=a^p*b^p
の3つでした。
なんだか、他にもありそうな気がしてたんですがこれだけでいいのか。

265臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 02:17:22
p122
第3章 順序集合、Zornの補題
§4 順序数
D) 順序数と濃度

・順序数μの濃度
ordA=ordA'=μなる整列集合A、A'の間には順序同型写像がありますが、これは全単射なのでA〜A'(対等)
したがってcardA=cardA'です。つまり、μを順序数に持つような整列集合Aの濃度cardAは一意に定まるので、
ordAをcardAに対応させる写像p(ドイツ文字)を考えることが出来ます。p(μ)(=cardA)を「順序数μの濃度」といいます。

(4.8)μ<ν⇒p(μ)≦p(ν)
∵ordA=μ、ordB=νとなる整列集合A,Bを取る。μ<νなら、AとB<b>が順序同型になるようなb∈Bが存在する。
 AからB<b>への順序同型写像をf1、f1の終集合をBに拡大した写像をf2とすると、f2:A→Bは単射。∴p(μ)≦p(ν)
 ちなみに等号が省けるとは限らない:ω<ω+1だがp(ω)=p(ω+1)=アレフ0
(4.8)'p(μ)<p(ν)⇒μ<ν
∵(4.8)の対偶より、p(μ)<p(ν)⇒μ≦ν。p(μ)<p(ν)かつμ=νはありえないから、p(μ)<p(ν)⇒μ<ν。

(4.9)p(μ+ν)=p(μ)+p(ν)
∵A,Bは上のように取るとして、p(μ+ν)=card(A∪B)=cardA+cardB=p(μ)+p(ν)

(4.10)p(μν)=p(μ)p(ν)
∵p(μν)=card(A×B)=cardA*cardB=p(μ)p(ν)

266臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 02:17:45
・濃度mに属する順序数
pの逆対応を考えて見ましょう。この逆対応の始集合は濃度全体の集合となります。
 ∵mを任意の濃度とし、cardA=mであるような集合Aを取る。整列定理によりAに順序≦を導入して(A,≦)を
  整列集合とできる。するとp(ord(A,≦))=mであるから、任意の濃度mに対しp^(-1)(m)≠φ
与えられたmに対して、p(μ)=mとなる順序数μ、すなわちp^(-1)(m)の元を「濃度mに属する順序数」といいます。

・始数
mが有限の濃度なら、逆像p^(-1)(m)={m}なのでmに属する順序数が一意に定まりますが、
mが無限の濃度なら逆像p^(-1)(m)は無限に多くの元が存在します。
 ∵μ∈p^(-1)(m)を取ると、m=p(μ)=p(μ+1)=p(μ+2)=・・・よりμ+1,μ+2,・・・∈p^(-1)(m)
  (参照:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/777
   無限集合に有限集合を付け加えたものは、元の有限集合と対等)

しかし、このような場合もp^(-1)(m)からは、「最小元」という特別な1つの元を選ぶことができます。実際、p^(-1)(m)
は順序数からなる集合なので、定理9>>116によりminp^(-1)(m)が存在します。これをmの始数と言います。
mが無限の濃度のとき、mの始数は極限数(直前の順序数がない順序数)となります。
 ∵もしmの始数minp^(-1)(m)に直前の順序数ρがあるとすると、minp^(-1)(m)=ρ+1。
  ここでmが無限の濃度であることから、p(ρ)=p(ρ+1)=mよりp^(-1)(m)∋ρ<ρ+1=minp^(-1)(m)これは矛盾。

・濃度と始数は1対1対応
Μを任意の濃度の集合、S={mの始数minp^(-1)(m)|m∈Μ}とするとき、α:Μ→Sをα(m)=minp^(-1)(m)
で定めると、αは順序同型写像となります。
 ∵αが全射なのは明らか。順序単射:m<n⇔α(m)<α(n)は、まず⇒は(4.8)'よりわかる。←は、(4.8)よりα(m)<α(n)⇒m≦n
  α(m)<α(n)かつm=nはありえないから、α(m)<α(n)⇒m<nとなることよりわかる。

さて、順序数からなる任意の集合は整列集合なので、Sは整列集合となります。整列集合に順序同型な集合はまた
整列集合なので、Sと順序同型なΜも整列集合となります。以上より以下の定理が示されました。
【定理10】濃度からなる任意の集合は大小の順序に関して整列集合をなす。

267臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 02:28:54
これで集合編は残すところ §5Zornの補題の応用 だけとなりました。
著者いわく、ここはやんなんくてもいいよ的雰囲気出してるんですが・・・
やっぱやらなきゃダメなのかな。

268あしぺた:2006/03/02(木) 02:39:57
ツォルンちゃんは、学部であまり使わないよ
環論で一カ所あとベクトル空間の基底の存在定理くらい
院でも基礎論とかやるなら別だけど使わない


早く位相やりたいなあ!そわそわ(笑)

269Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 02:52:36
>>268
つハーンバナッハ。

>>267
まあやっときましょう。
今やんなくてもいずれ立てる予定のスレッドで
やることになると思う、今やっといて
そのときにまたやれば、馴染み深くなっていくというものです。

270あしぺた:2006/03/02(木) 03:12:45
関数解析を真面目にやってないことがバレました(笑)
あんなの学部でやるのおかしいよ(笑)


選択公理周りの命題の関係
http://lanig.exblog.jp/361267/
http://lanig.exblog.jp/387698/

271Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 04:40:35
>>270
前スレでAC、ツォルン、テューキー、WOの同値性はやりました。

272 ◆ZFABCDEYl.:2006/03/02(木) 06:00:03
>>270
このブログはあしぺたワールド?
0で割っちゃったって感じが・・。
お気に入りに入れました。

273臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 22:11:17
>>268
Zornあんまり活躍しないのか・・・
もうすぐ位相ですね。この本も最初は基礎的だからしばらくは楽?だといいな

>>269
了解です。しゃーない。やりますかw

>>270
選択公理から排中律が証明できんのか!これは興味深い

274Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 22:21:59
>>273
よくわかんね。
Pが真であることを仮定して矛盾を導いて¬Pだっていう論法の中で
すでに排中律つかってない?

275臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 22:39:45
p125
第3章 順序集合、Zornの補題
§5 Zornの補題の応用
前文

 Zornの補題(およびその変形)は現代数学の多方面できわめて重要な応用を持っている。この補題は(その形からいって
当然のことであるが)、ある種のものの’存在’を示すために有効に用いられる。その場合、具体的な構成方法までは
与えられないのが普通であるが、むしろこの補題は、単純な具体的構成法では示されないような’存在’を積極的に
肯定するところに意義があるのである。

 本書では、これまでに、たとえば§3の整列定理の証明にZornの補題を用いたし、また§3の問題の中にZornの補題の
いくつかの応用を与えた(このスレではやってませんが・・・)。また後半の位相空間論の部分では、たとえば
Tychonoffの定理(第5章定理13>>???さーていつになることやらw)の証明にZornの補題が用いられるであろう。

 しかし、このような補題の使用に慣れるためには、もっと多くの経験を積むことがおそらく必要である。そのため、本節
では本論をいくらか離れて、Zornの補題の代数系などへの二三の応用例を与えておくことにする。本節を設けたのは
いわば参考のためであって、ここでは代数系に関するいくつかの概念が仮定される。それゆえ、位相空間論に早く
進みたい読者は、本節を省略してもさしつかえない(このスレでは↑の通り管理人権限により差支えがでたのでやります、w)。
ただし本節の最初の項A)はこれまで述べてきた集合論に関する話題である。

というわけでこれから「Zornの補題により極大元が存在する」という文言がどこかの印籠のごとく燦然と三連発しますが、
極大元があって、・・・それでどうなんの?と思うかもしれません。実は極大元があるという条件の使い方は似ています。
俺の国語力不足でそれを今ここには書けませんが実際の証明を見てもらえばなるほど、と思ってもらえるはずです。

276臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 22:50:06
>>274
うーんちょっと読んでみたんですが今の俺では少々知識不足みたいです・・・
記号論理の授業でやったことを思い出して解釈してみます。

277臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/02(木) 23:09:02
>>274
直観主義的論理って書いてあるんで、¬の導入則の公理:
Γ,Φを仮定して矛盾が出る(⊥が導かれる)とき、Γから¬Φが導かれる(Γは命題の集合、Φは命題)
を使っているんではないでしょうか?
導入則とかいう言葉が通じないかもしれないんで、
http://www.isc.senshu-u.ac.jp/~thb0442/winter04.pdf
http://72.14.207.104/search?q=cache:rabQbxnd0mYJ:www.bf-web.net/~2005s117/shikepuri/archives/kigoronri_sikepuri.pdf+%E7%9B%B4%E8%A6%B3%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E7%9A%84%E8%AB%96%E7%90%86%E3%80%80%E5%B0%8E%E5%85%A5%E5%89%87&amp;hl=ja&amp;gl=jp&amp;ct=clnk&amp;cd=2
など。てか後者は東大のシケプリかよ(汗

278あしぺた:2006/03/02(木) 23:22:46
>>273
面白いよね

>>274
論理学や基礎論は何を前提としてるかを抑えておかないと無意味ですね
否定記号導入規則というのがあるんです
すなわち、Aを仮定して矛盾が出たら¬Aを推論の列(論理学では推論や証明を論理式の列と捉えます)に書き加えて良い、というもの
これを推論規則に使ってます
直観主義は、排中律を否定しますが、否定記号導入規則は認めている
すると、もし選択公理を認めたら否定記号導入規則により排中律が出てくることになる
だから直観主義論理では選択公理を排除するわけです

279あしぺた:2006/03/02(木) 23:24:59
>>275
『論理学をつくる』戸田山和久
は、決定的名著なので気が向いたら入手して持っておくといいかも
おれの論理学についての蘊蓄は本書によるところが大(笑)

280Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 23:32:44
>>278
了解。

>>279
それ友達がもってて、ちょっと必要があって一年位前に
パラパラみたんですけど、かなりいい本のようですね>戸田山
実はほしいなあ、買おうかなあとおもって昨日アマゾンにいって
中古をみたらそれでも3000円。
…もうちょっと後にしよう。となりました。

281あしぺた:2006/03/02(木) 23:43:40
>>275

存在することを主張する定理を存在定理という
例:中間値の定理

存在定理は、具体的に「どこに存在するか」については何も主張していなくて、「どこかにあるよ」としか言ってないからやっかい。
でも中間値の定理から最大値の原理(実数上の連続関数は閉区間上で最大値をもつ)が言える
そこからロルの定理が言えて平均値の定理が言えてテイラーの定理まで言えてしまう
中間値の定理は、「どこかにあるよ」という釈然としない主張だが、威力が強い(笑)

ツォルンの補題も、存在定理だけど威力が強い

まあ実用的には
極大元があることを証明したいならツォルンちゃん
と覚えておくといいかも(笑)

例えば、ベクトル空間の基底とは生成系であり一次独立な系のこと
これは一次独立系のなかで包含関係について極大な元のことと同値だね
それを「基底とは極大な一次独立系」という
ベクトル空間に限らず一般に空間に基底があるとすっきりと空間が分析できるから、
基底があると嬉しい(笑)
数学を研究してて何か自分で空間を定義してみたはいいがこれって基底あるのかなという場面が出てくる
そういうときツォルンちゃんのお世話になると思うよ(笑)

282Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/02(木) 23:52:23
>>281
>でも中間値の定理から最大値の原理(実数上の連続関数は閉区間上で最大値をもつ)が言える

Kwsk

283あしぺた:2006/03/02(木) 23:59:42
ちょっと待って
訂正します

一般には極大な一次独立系は生成系とは限らない
ベクトル空間を抽象化した概念に加群というのがありますが、加群には生成系でない極大一次独立系がある
(じつは加群には基底が存在するとは限らない)

集合位相入門ではベクトル空間の基底存在定理を示すために
極大な一次独立系の存在をツォルンの補題からまず導き、
それが生成系であることを示す
というアウトラインのようですね

284あしぺた:2006/03/03(金) 00:21:49
>>282

たぶん言えないですね

実数の連続性から中間値の定理と最大値の定理が言える
どちらも存在定理である
この2つの定理からロルの定理、平均値の定理、テイラーの定理が順に導かれる
の間違えでした

ちなみに中間値の定理、最大値の定理は、位相空間上の実数値連続関数についての定理に一般化されます
(集合位相入門の202と218ページ)
本質的には閉区間のコンパクト性と連結性から2つの定理が言えるんですね
実数においては、コンパクト部分集合は有界閉な部分集合のことで、連結部分集合とは実数全体か区間のこと(201ページ)
したがって、その上で最大値の定理と中間値の定理が成り立つような実数の部分集合は、閉区間しかない
だから微積では最初のほうで閉区間を考えるんですね

いやはやすっきりしましたね(笑)

285あしぺた:2006/03/03(金) 00:55:15
実数の連続性から最大値の定理は出てくるんだから、
中間値の定理から連続性公理が証明できたら、
中間値の定理から最大値の定理が言えることになるね

中間値の定理から連続性公理が言えるとは、次の意味とする

Xを位相の入った順序体
Aを実数体Rの連結部分集合つまり区間またはRとする
f:A→X 連続
f(x)=α、f(y)=β
このとき
任意のα<γ<βなるγ(順序体の順序)に対して、f(z)=γなるz∈Aがある
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
このとき、Xは連続性公理をみたす。
(連続性公理をみたす順序体は実数体に同型だから、このことはX=Rを意味する)

286あしぺた:2006/03/03(金) 01:01:55
これは不成立
なぜなら
Qは連続性公理をみたさない順序体ですが、
 ̄ ̄ ̄ ̄より上の部分が成り立つ


ちなみにQは連続性公理をみたさない順序体のくせに、
最大値の定理も中間値の定理も成り立つし、微分も定義できちゃう(笑)
そう考えると連続性公理の上に微積分学が成り立つという教え方は問題ありかと(笑)

287あしぺた:2006/03/03(金) 01:12:56
訂正

Qだと最大値の定理成り立たないや

-(x-√2 )^2
を反例として考えれば良い

Q上の微積分学だと
中間値の定理は成り立つけど最大値の定理は成り立たない
だから平均値の定理やテイラーの定理は言えない
例えば、x^3 を[0,1] で考えると反例になってる

なるほどだからわざわざQでなくてR上で微積分学をやるわけか

288あしぺた:2006/03/03(金) 02:09:39
C上の解析学も可能なんだよね
Cは順序の入ってない体だから平均値の定理とかナシの世界

一般に距離の入った体上の解析学ってどんなかなと思ってたら
http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/Articles/p-adic_number.txt
に遭遇(笑)
ついでにHaar測度を知った

289Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/03(金) 02:36:27
>C上の解析学

普通の函数論のことじゃなくって?

 #無限次元空間上の解析学ってのもありますね
 (修士のときに手を染めてました。)

290あしぺた:2006/03/03(金) 03:06:05
関数論です

無限次元解析学とは、関数解析ですかね?
作用素の強微分とかスペクトル分解とかあるみたいですが、
一般のノルム空間からノルム空間への作用素に対して微分や積分が定義されてるのは見たことないです
例えばどんなものがありますか?

291Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/03(金) 04:00:18
>>290
>一般のノルム空間からノルム空間への作用素に対して微分や積分が定義されてるのは見たことないです
>例えばどんなものがありますか?

つフレシェ微分

>無限次元解析学とは、関数解析ですかね?

えーと、
ブラウン運動を函数空間上のメジャーだと思うわけです。
このメジャーから積分が定義できますね。
ブラウン運動はバナッハ空間で実現されるので
フレシェ微分が考えられますが、これだと確率微分方程式の解
が微分できないとか、いろいろ不都合があるんで
微分概念の拡張が(とくにブラウン運動の積分と調和するような微分概念)
考えられたりしています。

>初学者のみなさん。
すみません。上の話はまだよく分からんとおもいます。
まあフレシェ微分ってのはノルム空間(松坂で後のほうででてきます)
からノルム空間への写像に対するある種の微分概念です。
メジャーについてはこのスレが位相に入ったら伊藤清三を読むスレを
立てる予定ですのでそれまでお待ちを。

292あしぺた:2006/03/03(金) 07:47:37
>>291 なるほどありがとう!
フレシェ空間での解析学というのも聞いたことがあるなあ

293臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/03(金) 19:07:55
おお何やら難しい話が・・・後で読んでみます。

p126
第3章 Zornの補題
§5 Zornの補題の応用
A) 濃度に関する二三の定理
本項ではZornの補題を用いて、濃度に関するいくつかの命題を証明する。
これは本書の主題の一つである'集合論'に直接関係するものである。
【定理11】
Mをひとつの無限の濃度とし、nをn≦mであるような任意の濃度とする。そのとき
   (5.1) m+n=m
が成り立つ。

【証明】
[命題1] 2m=mを示せば十分。
 ∵m≦m+n≦m+m=2mだから、2m=mが示されていればベルンシュタインの定理
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/748定理2)よりm+n=m。

そこでこれを示そう。
[準備1] 文字設定
AをcardA=mとなるような1つの集合とし、I={0,1}とする。
Aの部分集合Bと、I×BからBへの写像fに関する次の条件(*)を考える。
   (*)fはI×BからBへの全単射
そして条件(*)を満足する組(B,f)全体の集合をΜとする:Μ={(B,f)∈2^A×B^(I×B)|fは全単射}。
また叙述を明確にするため、組(B,f)を一般にPのような文字で表し、P=(B,f)であるときB=B_P,f=f_Pと書くことにする。

[命題2] Μ≠φ
 ∵mが無限の濃度という仮定からAは無限集合で、その部分集合Bとして可算集合B_0を取ることができる
(参照:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/769定理4)。
2cardN=cardN(参照:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/841(3.16))だから、
I×B_0からB_0への全単射f_0が存在する。そこで(B_0,f_0)∈ΜだからΜは空でない。

[準備2] Μ上の順序
P,Q∈Μに対し、B_P⊂B_Q(したがってI×B_P⊂I×B_Q)で、写像f_Qが写像f_Pの拡大になっているとき
(すなわちI×B_P上でf_Qがf_Pと一致するとき)、P≦Qと定めることでΜ上に順序を導入する:P≦Q⇔B_P⊂B_Qかつf_P=f_Q|I×B_P

294臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/03(金) 19:09:08
>>293の続き
[命題3] ≦についてΜは帰納的順序集合
ΝをΜの任意の全順序部分集合として、ΝがΜの中に上限を持つことを示す。まずB*=∪[P∈Ν]B_Pとする。
I×B*からB*への写像で、全てのf_P(P∈Ν)の拡大となっているものをf_*とする:∀P∈Ν;f_P=f*|I×B_P

・命題3-1
f*は定義できる。つまり、x∈I×B*を取るとx∈I×B_PとなるP∈Νが存在するが、f_P(x)の値はPの取り方に
よらず一意的に定まる。そこでこの値をf*(x)とすることになる。

∀x∈I×B*;∀P,Q∈Ν;(x∈I×B_P∧x∈I×B_Q)⇒f_P(x)=f_Q(x)を示せばよい。
ΝがΜの全順序部分集合という仮定から、P<Q,P=Q,P>Qのどれか一つだけが必ず成立。
P=Qのときにf_P(x)=f_Q(x)となるのは明らかである。P<Qのときは、順序の定義より
B_P⊂B_Qだからx∈I×B_P⊂I×B_Qで、これまた順序の定義よりf_P=f_Q|I×B_Pゆえ
f_Q(x)= (f_Q|I×B_P)(x)=f_P(x)。P>Qのときも同様。よって示された。

・命題3-2 (B*,f*)∈Μ
f*:I×B*→B*が全単射であることをしめせばよい。全射であることは、任意のB*の元bを取ると、∃P∈Μ;b∈B_P。
Μの定義よりf_Pは全単射であるから、逆写像f_P^(-1)が存在する。f_P^(-1)(b)∈I×B_Pなのでf*の定義より
f*(f_P^(-1)(b))=f_P(f_P^(-1)(b))=bとなることからわかる。単射であることは、f*(x)=f*(x')∈B*を仮定すると、
∃P∈Μ;f*(x)=f*(x')∈B_P。f_PというI×B_PからB_Pへの全射が存在することからx,x'∈ I×B_P。
よってf*の定義からf_P(x)=f*(x)=f*(x')=f_P(x')となり、f_Pは単射なのでx=x'となることよりわかる。よって示された。

・命題3-3 (B*,f*)=sup(_Μ)Ν
3-2より(B*,f*)∈Μだから、あとは∀(B,f)∈Ν;(B,f)≦(B*,f*)を示せばよい。
これは、B*,f*の定義よりB⊂B*かつf=f*|I×Bとなることからわかる。

以上より、Μの任意の全順序部分集合はΜの中に上限を持つことがわかったので、
Μは≦に関して帰納的順序集合である。(命題3証明終わり)

295臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/03(金) 19:11:59
>>294の続き
そこでZornの補題によりΜに極大元(それより大きな元が存在しないような、その集合の要素)(B~,f~)が存在する。

[命題4] A-B~=Cとすると、Cは有限集合。
Cが無限集合と仮定して矛盾を導く。Cが無限集合なら、可算集合B'を含む
(参照:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/769定理4)。
I×B'からB'への全単射が存在するが(参照:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/841の(3.16)))、
それをf’とする。

・命題4-1 B'~=B~∪B'(直和)とおくと、I×B'~=(I×B~)∪(I×B')(直和)
∵まず、B'⊂C、C∩B~=φだからB'∩B=φなのでB~∪B'は実際直和である。次に、
(I×B~)∩(I×B')≠φと仮定すると、x∈(I×B~)∩(I×B')を取ることが出来るが、
pr(_B)x∈B~∩B'=φ(pr(_B)はB成分への射影)となり矛盾する。
そこで(I×B~)∩(I×B')=φだから(I×B~)∪(I×B')も直和である。

・命題4-2 (B'~,f'~)∈Μ
I×B'~からB'~への写像で全単射となるものが存在することを示せばよい。
f’~|I×B~=f~、f’~|I×B'=f’で写像f’~:I×B'~→B'~を定める(4-1より(I×B~)∪(I×B')が直和だから、この方法で写像を構成できる)
と、これが全単射となる。全射であることは、任意のb∈B'~を取ると、b∈B~ならf(f~^(-1)(b))=b、b∈B'なら
f(f’^(-1)(b))=bとなることからわかる。
単射であることは、f’~(x)=f’~(x')を仮定すると、f’~(x)=f’~(x')∈B~のときf~(x)= f’~(x)=f’~(x')=f~(x')でf~は単射ゆえx=x'となるし、
f’~(x)=f’~(x')∈B'のときも、f’(x)= f’~(x)=f’~(x')=f’(x')でf’は単射ゆえx=x'となることからわかる。

・命題4-3 (B~,f~)<(B'~,f’~)
これは、B'~,f’~の定義からB~⊂B'~=B~∪B'かつf~=f’~|I×B~となることよりわかる。

4-2,4-3は(B~,f~)がΜの極大元であることに矛盾する。よってCは有限集合である。(命題4証明終わり)

296臺地 ◆6rqpPuO9q2:2006/03/03(金) 19:13:31
>>295の続き
するとA=B~∪Cで、cardA=card(B~∪C)=cardB~
(参照:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/777系1)。
よって、m=cardA=cardB~=card(I×B~)=2m。以上より定理11が示された。□

【系】mが無限の濃度ならば、m=2m=3m=・・・、つまり∀n∈N;nm=m。
∵nに付いての帰納法。n=1は明らか、n=2は定理11。n-1(n≧3)まで示されたと仮定してnの場合を示す。
 (n-1)m=m、m=mを辺々たしてnm=2m、n=2の場合よりnm=mとなる。よって示された。□


f'とダッシュが半角だと非常に見づらいので、全角にしました:f’
ふー。分量が多いですね。この項、これで終わりでなくてさらにもう一個定理が出てきます・・・
この定理11の結果を使うのでいくぶん短くはなるみたいです。

297あしぺた:2006/03/03(金) 22:57:32
このあたりは証明をフォローする以上にやることがないね
見るべき深いものがないというか

位相空間の章に入ったら具体例を考えたり概念のつながりを調べたりと楽しい

ところで負の濃度を考えられないかとか濃度全体のクラスはどんな代数構造なのかとか濃度の演算を他に定義できないかとか
1人で無理やり盛り上げてみた(笑)

298たま ◆U4RT2HgTis:2006/03/04(土) 00:53:36
臺地氏乙です。

>>270
この選択公理から排中律をしょうめするってやつ、
論理展開は理解できるんですが、 排中律が成り立つか成り立たないか分からない命題Pに対して
A={x|(x=0∧P)∨x=1}
っていう集合を定義するのはありなんですか?
というか、このAは集合と呼べるんですか?
なんか中身がはっきりしてないかもしれないものを集合だと呼ぶことに違和感があるんですけど。

299Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/03/04(土) 00:59:02
>>297
まあまあ。あせらないで。
楽しみはあとにとっときましょう。

300たま ◆U4RT2HgTis:2006/03/04(土) 01:08:45
>>298
ああ、勘違いしてた。
Pは命題だから真偽ははっきりしてるからAの中身ははっきりしてるはずだし、問題ないのか。
排中律ってPが命題でも¬Pが命題でないかもしれないって意味か。

301たま ◆U4RT2HgTis:2006/03/04(土) 03:50:23
やっぱりよくわからんな。
A,Bを仮に集合と認めると、A,Bは有限集合の部分集合なんだから、
選択関数なんか用いなくても元を選択する気もするし。

やっぱり、どんなものを命題と認めるかとか、どんな述語で定義したものを
集合とよぶのかとかいう公理的扱いを学ばないとこの辺は考えても
哲学的になっていくだけっぽい。
てことで混乱を招きそうなので、>>298>>300の僕のレスは華麗にスルーしてください。
そのうち論理学とか公理的集合論もしっかりやって、この辺説明できるようになりたいな。

302あしぺた:2006/03/04(土) 11:01:34
A,Bは集合です
xのみを量化されてない変項とする論理式に対して
{x∈U|Q(x)}
は、集合です
ただしUは議論領域

だから
{x∈N|x=1∧3=4}
は集合だね、空集合
{x∈R|∀y∈N,y≠x}も集合だよ
∀y∈N,y≠xにおいてyは量化されてるから、
量化されてない変項はxのみ
よって集合

あとPを任意の閉論理式(量化されてない変項を含まない論理式)としたとき
{x∈U|Q(x)∧P}
も集合だよ
なぜなら、Q(x)∧Pは、xしか量化されてない変項を含まない論理式だから。
だから、
{x∈N|xは奇数∧(私はあしぺたです)}
も集合なんだ(笑)
この類推で問題になってるA,Bも集合だと分かる

303あしぺた:2006/03/04(土) 11:09:46
補足

議論領域を適当に広いものとして解釈すれば
議論領域をUとする論理式P
議論領域をVとする論理の体系の変項xと論理式Q(x)(ただしxのみを量化されてない変項とする)
があって、
U⊆Vではない
だったとしても、
{x∈V|Q(x)∧P}

{x∈W|Q(x)∧P} (ただしW=U∪V)
と解釈すれば集合とみなせます

議論領域が拡大しても論理式が論理式でなくなることはありませんから

304あしぺた:2006/03/13(月) 21:41:22
最近位相空間論に目覚めた(笑)


児玉之宏、永野啓応『位相空間論』
は、松坂さんの本の次にやるには最適かも(笑)

位相空間に次元があるっていう話が一番オモロかった(笑)

305green:2006/06/27(火) 00:58:01
大学で「集合・位相」の授業とってるんですが、何から何まで分かりませぬ。(;´Д`)
誰か分かりやすく教えてください。

306green:2006/06/27(火) 01:01:07
教授に聞きにいったら、「もう少し考えてから来て下さい」と言われますた。
でも、何を書いてあるのか分からないからさっぱり読めないのです。
助けて

307Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/06/27(火) 01:15:50
>>306
テキストは何使ってるんですか?
もし松坂なら、
前スレ
「集合・位相入門」演習スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1097576246/
と、現行スレのレス番を示して、ココがよくわからんのですが
って言う具合に聞いてくだされば、答えられるかもしれませんよ。

308green:2006/07/13(木) 23:08:49
>>307
松坂も一応もってるんで、もうちょっと勉強してからきます。

309Je n'ai pas de nom!:2006/07/22(土) 12:42:27
はじめまして。集合位相の濃度の問題で苦戦しています。
誰かよろしければ教えてください。

次の集合の濃度はアレフ1であることを示せ。
P(N)\F(N)

単射であることを示したらいいというのはわかったのですが、
単射であるという証明の仕方がわかりません。
お願いします。

310Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/07/22(土) 13:33:28
>>309
P(N)はNのべき集合?
F(N)はなんですか?

311Je n'ai pas de nom!:2006/07/22(土) 20:21:09
遅くなってすみません。

P(N)はべき集合で、
F(N)はNのすべての有限部分集合のなす集合族です。

312Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/07/22(土) 22:02:11
>>311
「集合・位相入門」輪読会
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/777

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/841-845

「可算集合の有限部分集合全体の集合は可算集合…☆」
からいえます。

☆は
たとえば∪[n=1,∞]N^nからF(N)への写像を
(a_1,…a_n)(∈∪[n=1,∞]N^n)を{a_1,…a_n}(∈F(N))
に対応させる全射を考えれば分かりますね。

313Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/07/22(土) 22:05:12
最後の行
× に対応させる全射を考えれば分かりますね。
○ に対応させる写像とし、これが全射であることを考えれば分かりますね。

314Je n'ai pas de nom!:2006/07/22(土) 23:47:29
ありがとうございました!!
よくわかりました。
頑張って解いてみます。

315green:2006/08/03(木) 03:48:37
>>307
テキストは↓でした。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4781910912/250-1587589-6927462?v=glance&amp;n=465392&amp;s=books

316Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/08/03(木) 03:57:35
>>315
章立てとページ数から察するに,濃度とか順序とか選択公理と
その同値な諸命題なんかにはあんまり触れずに,
素朴集合論を最低限みたあと,直ちに
実数の構造を観察し,ユークリッド空間へ,距離空間へ,さらには
一般の位相空間へとだんだんと一般化していく本のようですね.

わからないところがあれば,抜き書きして,ここで質問してみてはどうでしょう.

317green:2006/08/06(日) 00:18:34
>>316
そうさせていただきまする

318Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2006/08/21(月) 01:16:25
「て」にうpした原稿、三章二節D、「整列集合の比較定理」の部分追加うp。
http://groups.msn.com/61m4frk8dd99uihb3fbshibfu7/page.msnw
よりどぞ。

9スレ発足三周年の日までにうpしたかったんですけどね。
順序数の積の別定義、確率論をつかったワイヤストラスの多項式近似の証明
いつか書きますんで、気長にお待ちくださいませ。

319Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2007/06/22(金) 03:53:49
三章一節と二節、再読。

323Je n'ai pas de nom!:2011/05/18(水) 00:32:20
最近「集合・位相入門」読んでいます。まだ人はいらっしゃいますか?

324Мечислав(☆12) ◆QRDTxrDxh6:2011/05/19(木) 02:38:43
>>323
たぶん、3、4人はいるのではないでしょうか。

325323:2011/05/20(金) 19:13:56
2週間前から読み始めていま第1章§5です。。。
わけあってあと約280Pを高速で精読しなければいけません。。。
このスレを参考にさせていただきます。。。

326Je n'ai pas de nom!:2011/06/14(火) 16:02:08
問題難しいですね。。。

理解していないから解けないのか、
理解しているけど解き方を知らないから解けないのか…
十中八九、前者だろうけど。。。

327Je n'ai pas de nom!:2011/06/15(水) 04:09:21
(A∩B)∪(B∩C)∪(C∩A)=(A∪B)∩(B∪C)∩(C∪A)の証明ですが,
分配律を用いる方法以外の方法がありましたら教えてください。

330yuriq:2012/11/10(土) 00:38:14
最近読み始めました

(A∩B)∪(B∩C)∪(C∩A)=(A∪B)∩(B∪C)∩(C∪A)
の一般化ぐらいなら作れます

よむかたいましたら
メールお願いします
(あんまスレチェックしないので
輪読する人いたらここ借りたいと思います)

331Je n'ai pas de nom!:2013/01/22(火) 14:23:15
社会人です。
章末問題が解けずに挫折していましたが、また読み始めました。


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