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新・鉄道綜合スレ

1とはずがたり:2015/08/11(火) 14:41:44
前スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1047289790/l50

3886チバQ:2022/05/12(木) 19:42:44
開業結果の判断は数年先に
西九州新幹線の特設ウェブサイト(画像:JR九州)

 2017年になり、高田県知事は当時の状況をこう証言している。

「運行主体のJRから「収支改善が見込めず難しい」と言われたら実現は不可能。ただ、どうしてもやるなら全面的にあらゆる検討が必要、と条件が付いた。そこで考え出されたのが、佐世保を経由しない短絡ルートだった。地元知事の僕が言い出せば猛反発に遭い、話はつぶれてしまう。だから佐賀の井本勇知事にお願いし、佐賀県案として発表してもらった。長崎ルートを通すのが第一義の本県にとっては地獄に仏。それでも佐世保の反発は相当強かった」(『長崎新聞』2017年11月3日付)

 ルートから外された佐世保では、新幹線開業に併せて特急車両に振り子型車両を導入するなどの高速化も予定されている。

 新幹線開業に沸く長崎市に対して、佐世保市に盛り上がりはない。ただ、ほかの地域を見ても、新幹線開業が全ての都市を活性化させたわけでもない。

 果たして、佐世保市に新幹線が来たほうがよかったのか、はたまた来なくてよかったのか――。その判断は、数年先になりそうだ。

昼間たかし(ルポライター)

3887とはずがたり:2022/05/15(日) 23:14:05

唯一の交換設備が撤去されてしまうのは残念

列車衝突招いた信号場が廃止に 信楽事故の記憶、桜が受け継ぐ
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/788484
2022年5月13日 9:30

 1991年5月の信楽高原鉄道(SKR)列車衝突事故の記憶をとどめていた滋賀県甲賀市の小野谷信号場の施設が撤去された。SKR列車が信楽駅を赤信号で、またJR西日本の列車が単線の唯一の行き違い場所だった同信号場を青信号でそれぞれ出発して大惨事が起きた。事故後は使われず、4年前の廃止認可後、市が撤去を進めていた。跡地には桜が今年植えられ、SKRは「反省と教訓は継承し、未来に向かって走りたい」としている。

 小野谷信号場は信楽町での世界陶芸祭に向け、JR西の列車乗り入れによる輸送力増強のため貴生川-紫香楽宮跡間に91年3月に整備された。運用にあたってはJR西とSKRのそれぞれが相手に知らせずに無認可で信号制御システムを改造。同年5月14日、SKR列車が信楽駅を赤信号で出発したのに誤出発検知機能が働かず、対向列車と正面衝突して42人が死亡し、614人が負傷した。同年12月の運行再開後からは信号場は使用されなかった。

 SKRによると、鉄道施設は一度廃止すると再認可は難しいため「すぐには使えない状態」(担当者)という事故当時のまま設備を残していたが、利用計画はなく、維持管理費も要することから、施設を有する甲賀市と廃止手続きに入ることを決定。2018年11月に国土交通省から認可が下りたため信号設備や脇線線路などの撤去を順次進め、21年度までに完了した。今年2月、沿線環境整備の一環として市の委託で跡地に樹高4〜6メートルの桜8本を植樹し、4月には花を早速咲かせた。

 信楽列車事故は14日で31年を迎え、記憶の継承が課題となっている。SKRでは月命日に従業員が犠牲者追悼慰霊碑に参拝し、安全教育を定期的に行っている。正木仙治郎社長は「厳しい経営環境の中だが、事故で学んだ教訓を生かしてこれからも安全運行を続ける」と話している。

3888チバQ:2022/05/16(月) 07:43:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a88d0ba806d61e59da3bd7a751ed141c03c47aa
新たな足、沿線住民乗せて 陸羽西線代行バス、運用始まる
5/15(日) 8:32配信
山形新聞
JR陸羽西線の長期運休に伴う代行バス=庄内町・JR余目駅

 国道47号「高屋道路」のトンネル工事に伴い新庄―余目―酒田を結ぶJR陸羽西線が長期運休することを受け、JR東日本は14日、代行バスの運用を始めた。予定期間は2024年度までとしており、初日は旅行者や沿線住民が大型バスで目的地に向かった。

 代行バスは定員45人。上り10便、下り13便を運行する。このうち上下各2便は快速。新庄―酒田間の所要時間は各駅停車が列車の2倍程度の約2時間、快速は約1時間半。運賃は列車利用時と同額で、駅券売機であらかじめ乗車券を購入する必要がある。定期券は引き続き使用できる。バス停は各駅前か駅近くの道路沿いに設置している。

 初日はJR職員の案内や駅内の表示などを頼りに、利用者がバス停に向かった。乗車券を事前に購入しておらず、戸惑う乗客の姿もあった。酒田市に用事があり新庄駅から利用した真室川町の70代男性は「せっかくの機会なので乗ってみようと思った。約2時間の道のりでトイレがないのが少し心配」と話していた。県内を旅行中の東京都の60代女性は余目駅から新庄行きのバスに乗車。「代行バスだと今日知った。ハプニングも含めて楽しみたい」と語った。

3889とはずがたり:2022/05/16(月) 17:48:01

流石に芸備線は即日廃止が順当だろ。

赤字の芸備・岩徳・美祢線、自治体に協議要請 JR西日本 庄原市と新見市は回答保留
5/16(月) 6:50配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/a2d8863cd5a82f45a452235125d7d70a47feb6a5
中国新聞デジタル

 JR西日本が「単独での維持は困難」としているローカル線の赤字区間を巡り、沿線自治体へ協議入りの要請を進めている。中国地方では10路線21区間が対象となっているが、備後庄原駅(広島県庄原市)から備中神代駅(岡山県新見市)までの芸備線3区間と岩徳線、美祢線の計5区間で要請をした。JR側は残る区間の協議も順次求めていく。

【地図】JR西日本が「単独では維持困難」としている主な路線・区間

 JR西は4月11日、「維持困難」とする赤字の17路線30区間の収支を初めて公表。中国地方の10路線21区間も含まれ、同社は地元に費用負担などを求めるための協議を要請するとした。

 沿線自治体への取材によると、JR西が収支公表後の約1カ月で協議を呼び掛けたのは3路線の5区間。芸備線については今月11日、庄原、新見両市とJR西などが利用促進策を話し合う検討会議でJR側が「前提を置かず、議論を始めたい」と求めた。両市などは回答を留保した。

 岩徳線ではJR西の担当者が4月27日、山口県岩国市で福田良彦市長に面会。「課題を共有し、地域のニーズを踏まえた議論をしたい」と求めた。同市など沿線3市と山口県、JR西でつくる既存の利用促進委員会で協議するという。美祢線は同28日、美祢市など沿線3市と同県が利用促進を話し合う協議会の会合でJR側が協議を提案した。

 JR西が地元に協議を要請する中国地方の区間はいずれも赤字だが、利用者数や収支率、赤字額にはばらつきがある。同社の広島支社は「区間ごとに丁寧に対応し、まずは対話の場を設けることに力を注ぐ」としている。

中国新聞社

廃線含みか 芸備線沿線の自治体反発
https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/164986
鉄道ニュース 鉄路のあす
2022/5/14
(最終更新: 2022/5/14)
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新見市で11日にあったJR芸備線の検討会議後、記者団の取材に答える広島、岡山両県、庄原、新見両市の幹部
 JR西日本が地元との協議を求める赤字路線の中でも、低迷が際立つのが芸備線の庄原市と新見市にまたがる約70キロの区間だ。昨年8月から沿線自治体とJRが利用促進を協議してきたが、JRが存廃を含めた「前提なき議論」を求めたことで自治体側の警戒感は一気に増す。両者の溝の大きさが鮮明になっている。

3890チバQ:2022/05/18(水) 11:52:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/178eaefe81de2936a2fc997ad22b1f3c4407c577
「只見線」再開は10月1日軸 JR東日本、不通区間全て解消へ
5/18(水) 11:26配信
福島民友新聞
不通区間

 新潟・福島豪雨で一部区間で不通が続いているJR只見線(135.2キロ)の全線再開時期について、JR東日本が10月1日を軸に調整を進めていることが17日、関係者への取材で分かった。JR東が18日にも発表するとみられる。JR東はこれまで再開時期について今秋ごろとの見通しを示していた。

 只見線は2011年7月の豪雨により会津川口―只見間(27.6キロ)で橋が流失するなど甚大な被害を受けた。県とJR東は17年に、県が線路や駅舎など鉄道施設を保有し、JR東が列車の運行を担当する「上下分離方式」を導入することで、鉄道として復旧して存続させることで合意した。

 JR東は18年に復旧工事に着手。流失した第7橋りょうの橋脚や桁に加え、枕木やレールを設置する軌道工事は昨年7月までに完了しており、第5橋りょうで軌道工事、第6橋りょうでは桁の架設工事が進められてきた。今冬の雪の影響で目立った被害は確認されておらず、雪解けが進んだ今春以降も作業が順調に進んでいるもようだ。全線再開では安全確認のための試運転が必要となる。試運転は数カ月程度かかるといい、再開に向けて夏ごろの工事完了が見込まれている。

 再開に向けた手続きとして、鉄道事業法に基づいて県は鉄道施設を保有する「第3種鉄道事業者」、JR東は他者が所有する線路を使って鉄道を運行する「第2種鉄道事業者」の許可の交付をそれぞれ国土交通省から受けている。

 会津川口―只見間は現在、バスによる代行運転が行われている。

3891チバQ:2022/05/18(水) 18:18:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/184e928638210a1ddc6c95329a1b0cac6a2a596a
JR関西本線「亀山〜加茂」なぜ凋落したのか 名古屋〜奈良の最短ルート かつては特急も
5/18(水) 16:12配信
乗りものニュース
「関西本線」の中間は「閑散本線」
JR関西本線のキハ120形ディーゼルカー。加太駅にて(2011年、杉山淳一撮影)。

 JR西日本は2022年4月11日、「ローカル線に関する課題認識と情報開示について」と題した文書を公開。合わせて輸送密度2000人/日未満の線区も挙げました。この中に関西本線の亀山〜加茂間61.0kmが含まれたことに、筆者(杉山淳一:鉄道ライター)は驚きました。同線は近畿と名古屋を結ぶ幹線として歴史があり、優等列車も走っていた幹線だからです。それなのに、いまや存廃協議になりかねない状況のようです。


 関西本線はJR難波駅と名古屋駅を結ぶ総距離174.9kmの路線です。三重県の亀山駅を境として、西側をJR西日本が、東側をJR東海が、それぞれ運行しています。JR西日本の資料「データで見るJR西日本」によると、2019年度の輸送密度はJR難波〜加茂間が6万8043人/日、加茂〜亀山間が1090人/日です。つまり亀山〜加茂間の輸送密度は、なんとJR難波〜加茂間の60分の1以下。線区営業係数は843で、これは100円稼ぐために費用が843円かかるという意味です。

 JR西日本はJR難波〜加茂間を「大和路線」の愛称をつけて通勤路線とし、「大和路快速」などを運行しています。一方、亀山〜加茂間は非電化区間で、列車は1両または2両編成の普通のみ。日中は1時間に1往復です。なお、JR東海は線区ごとの輸送密度を公開していませんが、名古屋〜亀山間は途中に四日市駅などもあり、紀勢本線直通列車もあるので、輸送密度は高そうです。

 加茂駅は奈良駅から13.0kmの距離、亀山駅は四日市駅から22.7kmの距離にあります。奈良市、四日市市とも人口30万人以上あり、閑散区間の両端は都市近郊という立地です。しかし両駅を結ぶ区間だけが、1時間に片道1本のローカル線になってしまいました。

東海道本線や近鉄と競争した歴史
JR関西本線の路線図(国土地理院の地図を加工)。

 歴史をひもとけば、のちに関西本線となる線区は、民間会社の「関西鉄道」が建設、運行していました。官営鉄道であった東海道本線のライバルとして、大阪〜名古屋間で運賃や速度を競い、関西鉄道のほうがやや優勢だったようです。しかし、1907(明治40)年の鉄道国有法で関西鉄道は国有化されます。1909(明治42)年に国有鉄道の線路名称規則が制定され、関西本線となりました。

 官営鉄道は東海道本線の輸送力強化に力を入れるものの、輸送量が需要に追いつかないため、関西本線も活用しました。また、昭和に入って参宮急行電鉄(現・近畿日本鉄道)が開通し名古屋に到達すると、こんどは官営鉄道の関西本線と参宮急行電鉄がライバル関係となり、速度とサービスの競争が始まりました。

 関西本線は1960年代の高度成長期、優等列車も走っていました。関西本線の全区間を走る準急「かすが」(後に急行へ格上げ)をはじめ、名古屋〜柘植〜京都間の急行「平安」、名古屋〜東和歌山(現・和歌山)間の特急「あすか」、東京駅発着の夜行急行なども設定されたほどです。

 しかし、近鉄が名古屋線を改軌して大阪〜名古屋間の特急をスピードアップさせると、地域間移動としての大阪〜名古屋間の競争は、全線電化複線の近鉄特急が圧倒的優位となりました。非電化の関西本線に勝ち目はありません。身内の国鉄も、東海道本線の全線電化・複線化と東海道新幹線の開通などで輸送力を強化し、こうなると大阪〜名古屋間で関西本線の出番はもはやありませんでした。

3892チバQ:2022/05/18(水) 18:19:08

ライバルに敗北、近代化の遅れ、そして…
谷を巡る車窓が続く。風が心地良く、トロッコ列車が似合いそう(杉山淳一撮影)。

 さらに、全国のローカル線と同様、モータリゼーションの影響を受けます。1965(昭和40)年に亀山市〜天理市間で一般国道ながら自動車専用道路の名阪国道が開通。国産自動車の性能の進歩、大衆への普及もあって、地域交通手段としても関西本線の役目は小さくなっていきました。このように、通勤路線として強化した大和路線とは対照的に、亀山〜加茂間は近代化から取り残され、閑散としたローカル線になってしまったのです。運行系統も関西本線の両端区間と分かれ、独立しています。

 沿線人口の低下も利用者減少の理由のひとつでしょう。三重県亀山市は2010(平成22)年から人口減少が始まり、三重県伊賀市も1998(平成10)年から、京都府南山城村は1995(平成7)年から減少に転じています。京都市笠置町は1947(昭和22)年から人口が減り、現在は半分以下です。唯一、京都府木津川市は人口増加が続いています。これは京都・奈良・大阪都市圏のベッドタウンとして成長しているからですが、亀山〜加茂間の利用には結びつきにくいと考えられます。

 人口減少は輸送密度に影響します。亀山〜加茂間の輸送密度は1987(昭和62)年に4294人/日でした。しかし2020年は722人/日です。前出の2019年度の1090人/日からさらに減りました。1987年の約6分の1です。

 亀山〜加茂間が今後、鉄道として存続するのか、あるいは他の交通手段に転換されるのか。それは今後のJR西日本と沿線自治体との協議次第です。鉄道ファンとしては、なんとか鉄道を残してほしいと思います。沿線には「忍者の里」伊賀上野があります。車窓は加太川、柘植川に沿う谷が続きます。トロッコ列車に揺られ、風に吹かれたら楽しいだろうな、と思う路線です。存続の検討材料として、伊賀忍者とトロッコをテーマとした観光列車を走らせられないものか……と、つい妄想してしまいました。



※駅名を修正しました(5月18日16時25分)。

杉山淳一(鉄道ライター)

3893とはずがたり:2022/05/19(木) 16:15:25


西城〜落合〜神代・落合〜木次辺りは先ず廃止すべき。

芸備線はなぜ“天文学的な赤字”路線になったか 鉄道が役割果たしていない現状
4/21(木) 9:42配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/be1b9382f9a06d4e943802987335884e01180b01

お話にならないほど鉄道よりバスが優勢

 芸備線のなかでも経営が厳しい区間を抱える広島県庄原市は、旧・庄原市と西城町、東城町を含む1市5町の新設合併で、2005(平成17)年に現在の市域となりました。鉄道の需要は、旧・西城町、東城町から学校や病院が集積する庄原への移動、そして地域の中心部である三次市、そこから広島行きの快速「みよしライナー」などへの乗り継ぎに支えられてきました。

 この区間でライバルとなっているのが、1986(昭和61)年に開業した広島行きの高速バス(東城駅前〜広島バスセンター。備北交通/広電バス共同運行)です。このバスは東城〜庄原間の区間利用が可能。鉄道は山を回り込むことで北側に大きく迂回していますが、バスは中国道を経由して山を越えるため、移動距離のショートカットが可能なのです。

 芸備線は東城〜備後庄原間の通学定期が高速バスより2割ほど安いものの、運転本数が1日3〜5往復と極端に少ない状況。なおかつ、列車が走る路盤の状態が不完全なことから15〜25km/hの速度制限がかかる区間が続くこともあり、50kmの距離を1時間40分ほどかけて運行します。東城から午前中に列車で庄原へ向かう場合、東城駅を朝5時46分に発車する必要があります。

 かたやこの区間で、高速バスの所要時間は30分少々。平日朝には東城駅前〜庄原駅間の区間便(車両は日野リエッセ)もあり、東城の市街地にある「東城小学校前」バス停から庄原方面への利用も多く見られます。広島市内直通便も1日4便運行され、かつて急行「みよし」が担っていた広島市内への長距離移動をバスが担っています。

 このほか東城〜庄原駅間では、鉄道と並行して備北交通や西城交通のバス路線が道後山駅・小奴可駅などをカバーしており、いずれも数名の利用が見られます。しかし、「高速広島線」も2017(平成29)年には東城発着便が一挙に半減し、福山方面へ直通していた路線バスも同時期に大幅に整理されるなど、全体的に減便傾向にあるのが気がかりなところです。

前後の区間も需要縮小 しかしバスも?
最高速度25km/h制限区間。15km/h制限もある(宮武和多哉撮影)。

 鉄道からバスに需要がほぼ完全に移っている旧・東城町と違い、旧・西城町では庄原・三次への通学手段として鉄道が使われています。この地域は国道のバイパスとなる江府三次道路がまだほとんど開通しておらず、かつ駅が住宅街と近接しているため、鉄道が高校生の通学手段とされてきました。

 筆者(宮武和多哉:旅行・乗り物ライター)は、毎年1、2回はこの地域に足を運んでいますが、少なくとも2010年以前は、備後落合駅からも数人が乗車し、備後西城で一気に満員になるほどでした。ただ、その学生も年々少なくなっているのを感じます。

 また岡山との県境にあたる東城〜備中神代(〜新見)間も、営業係数4129、収支率2.4%と厳しい状況にあります。この区間は県境を挟んだ双方向の通学需要がありましたが、それもしぼんでいるようです。2018年の豪雨災害による長期運休・バス代行の際は、新見〜東城が1日2往復と、列車本数の3分の1に削減されています。代行バス運行当時、乗客がいたこと自体にバスの運転手さんが驚いているほどでした。

 芸備線沿線の各自治体は、これまでも盛んに利用促進のキャンペーンを行っていますが、その多くは、たとえば木次線の観光列車「奥出雲おろち号」接続便の増便など、観光客の呼び込みに重点を置いています。通学・通院・買い物などの生活利用が進まなかったことや、徐行を余儀なくされる鉄道の改善が後回しになったことが、鉄道路線としての低迷を招い側面もあるでしょう。

 一方で、高速バスも前出の通り便数が大幅に削減されるなど、鉄道と同様にコロナ前から苦境が続いています。人口の減少は他地域も同様ですが、そのなかで、学生は最低限でも隣町に通学でき、高齢者は総合病院への通院ができる環境の維持は必須です。

 JR西日本は今回の資料公表で「地域の交通のあり方の見直し」を提唱していますが、芸備線はすでに山間部で、その役割を路線バス・高速バスに明け渡しつつあるのです

3894チバQ:2022/05/20(金) 10:41:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/8b01c0d9659f97dec2948db83d4220253da9b9eb
実は日本有数の「私鉄王国」、富山ご当地鉄道事情 大都市圏にも負けていない富山地鉄の存在感
5/20(金) 4:31配信
東洋経済オンライン
富山地方鉄道本線。背後には黒部の山々が見える(撮影:鼠入昌史)

 「私鉄王国」というと、だいたいの人が関西を思い浮かべるのではないかと思う。確かに京阪神地域は阪急や阪神、京阪、南海、近鉄と私鉄の雄が勢揃い。首都圏にだって負けてはいない。


 ほかに私鉄が“王国”を築いている地域はどこだろうか。福岡県も、西鉄が通勤通学輸送を担う大動脈として大活躍をしている。現実的には西鉄バスのインパクトのほうが強いが、広い意味では私鉄の勢力圏にある地域といっていい。三大都市の一角、名古屋を擁する愛知県もまた、名鉄という大手私鉄がネットワークを広げている。

■新幹線で2時間ちょっと

 そして、富山県である。福井・石川とともに北陸三県の1つで、東京とも北陸新幹線で結ばれている富山県。どちらかというと地味な県かもしれないが、なかなかどうして、大都市を持つわけでもないのに私鉄が大勢力を張っている珍しい地域なのである。

 富山県の鉄道は、その私鉄、すなわち富山地方鉄道を抜きにしては語れない。新幹線で富山県を目指し、富山地鉄の旅をしながらこの世にも希有な県の鉄道事情を探ってみることにしよう。

 東京から富山県に入るには、もはや新幹線一択である。飛行機という選択肢もないことはないが、新幹線「かがやき」で2時間ちょっとなのだから事実上新幹線の独壇場といっていい。

 富山県内に新幹線の駅は3つある。東から、黒部宇奈月温泉駅・富山駅・新高岡駅だ。ふつうならば「かがやき」停車駅の県都の玄関口、富山駅にやってくるところだが、今回はあえて黒部宇奈月温泉駅から旅をはじめよう。なにしろ、この駅は新幹線と富山地鉄が接続している駅なのだから。

 黒部宇奈月温泉駅を出て、駅前広場を横切るとそこには富山地鉄の小さな駅がある。駅名は新幹線とは違って、新黒部駅という。富山地鉄本線、電鉄富山―宇奈月温泉間を結んでいる50kmちょっとの路線だ。文字通り、富山地鉄の本線格。スタート地点の電鉄富山駅は新幹線の富山駅の傍らにあり、そこから滑川や魚津を経て黒部、そして終点の宇奈月温泉を目指す。

 宇奈月温泉駅では、黒部川沿いの発電所などへの輸送も担う黒部峡谷鉄道と接続。渓谷を縫うようにゆっくり走るトロッコ列車は、春から秋にかけては黒部地方きっての観光資源の1つになっている。古きよき宇奈月温泉街とともに、黒部峡谷鉄道を楽しむ旅は、鉄道好きならずとも満足できそうなプランだ。

 黒部峡谷鉄道のあとは、再び富山地鉄本線に乗り込んで、こんどは富山市内を目指す。といっても、そのまま富山地鉄本線で宇奈月温泉駅から電鉄富山駅まで乗りっぱなしはちとキツい。ザ・私鉄というべきか、こと細かに短い間隔で小駅を刻んで停まっていくのでどうしたって時間がかかる。なにしろ1時間40分ほどもかかるのだ。

■駅舎や車両が魅力的

 以前は富山地鉄には特急列車が走っていた。電鉄富山―宇奈月温泉間には「うなづき」、電鉄黒部―宇奈月温泉間には「くろべ」などだ。ところが、コロナ禍でお客が減ってしまったあおりをうけて、2022年4月のダイヤ改正ですべて消滅。富山地鉄の旅に徹しようとすれば、基本的に各駅停車でとぼとぼ旅をすることを強いられるのだ。

 富山地鉄の小駅は、昔ながらの木造駅舎もよくあってそれはそれで見どころがある。古い元京阪3000系を流用している10030形、富山地鉄オリジナルの14760形など車両もなかなか魅力的。とはいえ、1時間40分も揺られるのは骨が折れるものだ。そこで、途中での乗り換えをおすすめしたい。

 新黒部駅から黒部宇奈月温泉駅を経て新幹線を使うのもいいが、さすがになんだかもったいない。そこで、新魚津駅であいの風とやま鉄道線に乗り換えるのが吉(あいの風とやま鉄道側は魚津駅)。かつては大動脈・北陸本線で、魚津駅はかつて特急列車の停車駅でもあった。富山湾に近い街のターミナルで、天気が良ければ蜃気楼が見どころの風光明媚な街で寄り道をするもよし、そのまま乗り継ぐもよし。これならば、1時間ほどで宇奈月温泉駅から富山駅まで行くことができる。

 富山地鉄でもあいの風とやま鉄道でもどちらでも、富山平野を走る列車の見どころは海側ではなく山の側。空気の澄んだ好天の日には車窓の遠くには立山連峰の山並みがくっきりと見え、この上のない絶景を存分に楽しめる。あまりにも延々と山並みが続くので、途中でうとうとしてしまう。それもまた、鉄道の旅の贅沢なところだ。

3895チバQ:2022/05/20(金) 10:41:45
 富山駅にやってきたら、再び富山地鉄の旅が待っている。

 富山地鉄の鉄道路線は3路線。本線に加えて立山線、2路線を合体させて事実上1路線にしている不二越・上滝線だ。不二越・上滝線はどちらかというと地元の人の通勤通学路線の趣が強いが、立山線は観光にもうってつけ。終点の立山駅では立山ケーブルカーと接続していて、そのまま立山黒部アルペンルートに突入できる。

 富山地鉄の路線は本線にしろ立山線にしろ、終点から先にも続きがあるという、旅人を飽きさせない仕掛けが施されているのがありがたい。

■名鉄と直通運転していた

 そしてこの立山線、かつてJR・国鉄からの特急列車が乗り入れていたことでもおなじみだ。代表格は「北アルプス」。なんとこの列車、スタート地点は名鉄で、途中で高山本線に入って富山にやってきて富山地鉄に乗り入れるという、つまりは名鉄→国鉄→富山地鉄の直通運転を行っていた。その珍しさもあって人気の列車だったが富山地鉄への乗り入れは1984年まで。末期は高山駅止まりになって、列車そのものが2001年に廃止されている。

 かくのごとく、富山地鉄は3本の鉄道路線を持って富山県の主に東部をカバーする。さらにそれだけではなく、富山市内には軌道線も持っているから市内観光にもうってつけだ。いまではひとまとめにして「市内電車」と呼ばれることが一般的になっているが、大きく分ければ古くから富山地鉄の路面電車であった富山軌道線と、元国鉄・JR富山港線にルーツを持つ富山港線だ。

 富山港線はJRが廃止した後にその施設を流用して富山ライトレールによるLRTとして存続、2020年になって富山地鉄に吸収されて、現在では富山軌道線と直通運転を行うようになった(実はさらにもとをたどると戦前に富岩鉄道によって開業し、富山地鉄に合併後に国有化された歴史を持つ。つまり古巣に戻った、ということでもあるのだ)。

 なので、お客の立場ではどちらも市内電車ということで結構なのだが、ほとんどが専用軌道で富山駅の北側を走る富山港線は、南側の市街地を走る路面電車とはひと味違う楽しみがある。

 このように富山県内で大勢力を誇る富山地鉄なのだが、残念ながら富山駅より西に旅を続けると、もう富山地鉄と出会うことはない。もともと戦時中に県内の中小事業者を糾合して誕生したという経緯から、かつては県内全域に路線を持っていた。しかし、戦後まもないうちに西部の路線は加越能鉄道に分離し、それらの路線もほとんどが廃止されている。形態を変えて唯一残っているのがかつての射水線、現在の万葉線だ。

3896チバQ:2022/05/20(金) 10:42:07
 高岡駅前から射水市内を目指して走る万葉線は、鉄道と軌道の両面を兼ね備えたこれまた特徴的な路線で、廃止の方向になった加越能鉄道から第三セクターとして引き継いで運営中。沿線が藤子・F・不二雄先生の出身地であることから、ドラえもん塗装の「ドラえもんトラム」が走っている。

 いずれにしても、かつて富山地鉄の一部だった路線は、この万葉線を除くと他はすべて廃止され、残っているのは本線・立山線・不二越・上滝線と市内電車だけ。昨今の地方鉄道を巡る状況を見れば、果たして未来はわからない。いまのうちに乗っておきたい地方私鉄の1つといっていいだろう。

■名古屋から特急がやってくる

 さて、富山地鉄を味わい尽くしたら、改めて県都のターミナル・富山駅から旅を続けよう。

 ……といっても、残る路線はたったの3本だけである。1つはJR高山本線で、岐阜駅から岐阜県内の山中を貫いてやってくる長大路線。富山県に入ったところの猪谷駅を境に富山県側がJR西日本、岐阜県側がJR東海の管轄になっている。直通している列車は特急「ひだ」だけだ。

 それでも高山本線が中部地方を南北に貫く大動脈であることは変わらない。おわら風の盆が有名な八尾は高山本線富山県内の沿線の町だ。

 残る2路線は、あいの風とやま鉄道の高岡駅を起点にそれぞれ南北に延びるJR城端(じょうはな)線とJR氷見線である。城端線は、田園地帯の中に住居がぽつんぽつんと点在する“散居村”で知られる砺波平野を南に走る。沿線最大の町である砺波は日本有数のチューリップの町。毎年5月の大型連休中に開かれるとやまチューリップフェアでは300万本もの花が会場のチューリップ公園を彩るという。

 そんな話を聞けば、5月にやってくれば城端線の車窓からもチューリップが見えるのではないかと思うかもしれないがそれは間違い。

 砺波のチューリップは切り花ではなく球根の生産がメインなので、花が咲いてもすぐに刈られてしまうから車窓から眺められるチャンスはほとんどないのだとか。なんとも残念である。

 城端線と反対の氷見線は、高岡市内を抜けて富山湾沿いに出る“海が見える鉄道”。終点の氷見漁港は寒ブリなどで有名で、駅の近くの市場で海の幸に舌鼓は氷見線の定番の楽しみ方。そして雨晴海岸と呼ばれる海沿いを走る区間では、富山湾を経てその向こうに立山連峰が見えるという、これまた絶景中の絶景路線である。

 海越しに山を望める車窓風景は、まさしく日本列島を象徴しているといっていい。もちろんどこでも見られるわけではなく、大きく陸地に食い込んだ海湾沿いを走る氷見線ならではの車窓である。できることなら、天気のいい日に乗りたいものだ。

■「べるもんた」と「ハットリくん」

 高岡駅を介してつながっているといえばつながっている(高岡駅構内で間にあいの風とやま鉄道線を挟むので、直通運転は簡単ではないらしい)城端線と氷見線には、共通して走る列車がある。

 1つは、観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」。何が言いたいのかよくわからない列車名だが、愛称は“べるもんた”と、急に日本的になってしまう。土休日を中心に運転されて、事前に予約すれば車内で鮨を食べることもできる典型的な観光列車だ。

 もう1つは「忍者ハットリくん列車」。先日亡くなった漫画家の藤子不二雄Ⓐ先生が氷見出身であることにちなんだもので、代表作の『忍者ハットリくん」のラッピングを施した列車が普通列車に充当されて走っている。2004年に初代がデビューし、数度のリニューアルを経て2021年春に新ラッピングがお目見え。いまや定番のラッピング列車となっている。

 こうして富山県の鉄道を乗り尽くしたら、あとはそのままお隣の石川県を目指すばかりである。新幹線に乗れば富山―金沢間はほんの20分ほど。特急券が惜しいと思えば第三セクターのあいの風とやま鉄道で約1時間。どちらを選ぶかはあなた次第である。

鼠入 昌史 :ライター

3897チバQ:2022/05/20(金) 17:05:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/a03a6f6357929db5838880cfe3a2863accc09e24
阪急電鉄が有料座席を導入方針 京都線が有力も時期未定
5/20(金) 16:27配信
京都新聞


 阪急阪神ホールディングスは20日、2024年をめどに傘下の阪急電鉄で初となる有料座席サービスを導入する方針を明らかにした。新型コロナウイルス禍で運輸収入が落ち込む中、収益強化を図る。最も距離が長い京都線(京都河原町―大阪梅田)での導入が有力視される。


 新たに策定した26年3月期まで4年間の中期経営計画に盛り込んだ。導入時期やサービス内容は未定。

 大阪市内で記者会見した嶋田泰夫阪急電鉄社長は、京都線で運行中の観光特急「京とれいん」について「(普通運賃で乗車できる)京とれいんを有料にはしたくない」と否定的な考えを示した。

 関西の主要私鉄の座席有料化は、京阪電気鉄道が17年、他社に先駆けて京阪本線出町柳―淀屋橋間の特急列車に全席指定の車両「プレミアムカー」を導入した。JR西日本も18年に東海道線野洲―網干間の新快速電車で有料座席サービス「Aシート」を始めた。

3898とはずがたり:2022/05/24(火) 23:02:27

国鉄583系,阪急6300系と並んで好きな名鉄パノラマカー,こんな開発の話題があったのだそうな。

当時,踏切事故多発
パノラマカーも衝突に備えてライト部分にダンパーを装備したのだそうな
またかの名鉄といえばのミュージックホーンも事故回避の為にこの時に装備されたのだそうな

運輸省の絶対踏み切り許さないマンはこの頃の名残なんだな。。

【結月ゆかり鉄道事故小噺④】名鉄パノラマカーダンプ衝突事故【VOICEROID解説】
https://www.youtube.com/watch?v=3dhuCPnJzH8

3899チバQ:2022/05/25(水) 11:42:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/d74f81368727d5d7169b410b5b3c34e2bfdb9843
沖縄のモノレール、2年連続の赤字 21年度の決算 乗客数は増えたが…かさむ運送費 3両化で回復を目指す
5/25(水) 8:57配信
沖縄タイムス
沖縄都市モノレールの業績の推移

 沖縄都市モノレール(那覇市、渡慶次道俊社長)は24日、2021年度決算を発表した。売上高に当たる営業収益は、利用客の増加などから前年度比7・1%増の24億9597万円。経常損益は11億7758万円の損失。当期純損失は11億7291万円で2期連続の赤字となった。運送費や減価償却がかさみ、増収分では補えなかった。債務超過額は前年度の2802万円から12億93万円と大幅に増加した。(政経部・又吉朝香)

 収入の9割以上を占める旅客運輸収入は6・7%増の23億3578万円だった。前年度に引き続きコロナの影響を受けたが、10月の緊急事態宣言解除後から徐々に乗客数が回復した。運輸雑収は14・9%増の1億6019万円。車両内の広告収入やコインロッカー収入が増加した。

 年間乗客数は7・7%増の1177万人。国内観光客が増加したが、過去最高の年間乗客数を記録した19年度と比べると40・4%減と厳しい状況が続いている。1日当たりの平均乗客数は、7・3%増の3万2263人だった。

 営業費は0・9%増の36億4645万円だった。昨年1月に資本金を106億2千万円減資して1億円とし、税法上の中小企業となって7千万円節税したが、車両の検査費用などの一般管理費などが増えた。

 担当者は「減資などによる財務体質改善を図ったが、コロナ禍が長引き収益の回復には至ってない。3両化車両の運行開始に伴う運輸収入増や、事業戦略に関する経営コンサルタントの活用などで経営安定化を目指す」と説明した。3両化の導入に向けて、改修工事を進めている。予定通り23年度の運行を目指す。

3900チバQ:2022/05/26(木) 20:01:13
https://news.yahoo.co.jp/articles/064b3e8b9c1736067a6afcea73c9ca0aa35186e4
小田急ロマンスカーミュージアム、「開業ご祝儀」一巡後の正念場 京都鉄博も企画力で勝負、「街の顔」になれるか
5/26(木) 6:01配信
東洋経済オンライン
ロマンスカーミュージアムの高橋孝夫館長(左)と広報担当の小泉李緒さん(記者撮影)

 全国のJRや私鉄では毎年、新型車両の登場が注目を集め、その陰で長年活躍したベテランの車両が運行を終了する。地方の私鉄で活躍する第2の人生を送ることができれば幸いだが、ほとんどの場合は解体される運命だ。鉄道の歴史を語るうえで価値があり、とくにファンからの高い人気を誇った「名車両」も例外でない。鉄道ファンにしてみれば、先頭車両だけでもなんとか保存・展示してもらいたい、というのが切実な思いだろう。


 だが、鉄道会社も営利企業。保存には広いスペースと維持費が必要になる。展示施設に搬入・展示され、安住の地を得たかに思えても、新たな引退車両に押し出される形で解体されてしまう例もある。そもそも一般向けに常設の展示施設を持っている鉄道会社は多くない。

■1周年のロマンスカーミュージアム

 鉄道好きの人にアンケートを取って「引退後も残してほしい特急車両」をランキングにすれば、小田急電鉄のロマンスカー50000形(VSE)が上位に入ることは間違いない。伝統の展望席と連接台車、流線形デザインの白い車体が特徴で2005年の登場以来、子供から大人まで世代を超えて人気を集めてきたが、2022年3月11日で通常ダイヤでの運用が終了、2023年秋ごろの引退が決まった。

 小田急が運営する「ロマンスカーミュージアム」(神奈川県海老名市)は、3月23日からの2カ月間、展示車両ではないVSEをテーマに特別企画を展開した。4月には3週にわたって土曜日の夜に講演会を開催。第1回の4月9日は、建築家でVSEの設計・デザインを担当した「岡部憲明アーキテクチャーネットワーク」の岡部憲明代表が登壇した。

 第2回はVSE導入時にサービス改革に携わり、現在は江ノ島電鉄取締役を務める嶋津重幹さん、第3回は運転士・車掌として乗務した小田急電鉄指導主任の村林健司さんと東宏則さんが、それぞれ当事者しか語れないようなエピソードを披露した。

 同ミュージアムによると、参加料3000円で各回50人程度を募集したがいずれも満席になる盛況ぶりだった。とくに岡部氏の回は発売2分で完売したという。5月にはクラブハウスで小田急の乗務員によるVSEのトークイベントを開催。こちらは参加料無料で「ワンオーダー制」としたところ、立ち見が出るほどの人気だった。

 ロマンスカーミュージアムは2021年4月19日にオープンした。館内には、3000形「SE」、3100形「NSE」、7000形「LSE」、10000形「HiSE」、20000形「RSE」と、5種類の歴代ロマンスカーが並ぶ。小田急線開業当時の「モハ1」の展示もある。2階には小田原線を再現した巨大ジオラマ、屋上には海老名駅を発着する電車を一望できる「ステーションビューテラス」があり、親子連れでにぎわう。来館者以外も利用できる「クラブハウス」は、ロマンスカーの「⾛る喫茶室」を再現したメニューを提供している。

3901チバQ:2022/05/26(木) 20:01:40
 新たに誕生した観光スポットはたいがい、オープン当初は各メディアが取り上げて話題を集めるため、来場者数についてさほど心配をする必要はない。課題となるのはそうした「ご祝儀相場」が一巡した後、リピーターの獲得や新たな客層の開拓を狙った施策が打ち出せるかどうかだ。とくに鉄道車両の場合は展示替えが容易でないため、イベントなどの企画力が物を言うことになる。

 同ミュージアムも1年目からイベントを積極展開してきた。ロマンスカーの運転士の経歴を持つ高橋孝夫館長は、展示車両を活用し、「紅茶」「旅」などをテーマに開催した特別企画で自ら案内役を引き受ける。ミュージアムでは毎週、企画会議を開いてアイデアを出したり、イベントの進捗を確認したりしているといい、「ボツになった企画もたくさんあります」(高橋館長)。こうした集客策が奏功し、すでに何十回も来館してくれている熱心なリピーターが何人もいるそうだ。
■沿線とのコラボ企画展開

 高橋館長は「鉄道は規則の枠を超えると事故やミスにつながるため固定観念が強いが、いまは新たな発想で考えていなければいけない」と話す。沿線との連携企画では「小田原ちょうちん絵付け」のワークショップや、クラブハウスでの「鈴廣かまぼこ」のコラボ商品販売が挙げられる。

 新江ノ島水族館からロマンスカーを思わせる“オレンジ色に白のライン”の「クマノミ」がやってきたり、相模原に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究拠点があることから小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型や帰還カプセルを展示したり、と「切り口」はさまざまだ。

 高橋館長は「鉄道好きはもとより、そうでない方々にも足を運んでもらえる仕組みを考えたい」と強調する。沿線への「出張ミュージアム」にも前向きだ。広報担当の小泉李緒さんも「鉄道ミュージアムらしくないことをしたい。1年目はみんなに知ってもらう周知の年だったが、2年目は地域や沿線を大切にした活動をしていきたい」と力を込める。

 収益基盤の強化も重要な課題だ。閉館後の館内有料スペースやクラブハウスを貸し切りにできるプランを用意している。

 基本料金は、エリア限定が20万円、施設全体が50万円。団体だけでなく、鉄道好きのセレブにもオススメできそうだ。ウェディングフォトの撮影プラン(10万円)も利用実績がある。法人や団体を対象にした会員期間3年の「サポーター制度」は1口30万円。招待券150枚を贈り、社員の福利厚生や顧客サービスに役立ててもらう考えだ。

 ほかの鉄道展示施設は集客にどんな工夫をしているのだろうか。ロマンスカーミュージアムの5年先輩にあたる京都鉄道博物館は4月29日に開館6周年の記念セレモニーを開催した。2020年と2021年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響があったため、開館記念日の式典は3年ぶりとなった。

 当日は蒸気機関車(SL)がずらりと並ぶ扇形車庫でのセレモニーの後、「鉄道開業150年開業キャンペーン」の一環で、梅小路公園の外縁を走るSLスチーム号のC62形2号機が「汽笛吹鳴」、同館で最古参の展示車両SL「義経」号が回転台の上で鐘を響かせた。雨天にもかかわらず、家族連れを中心とする大勢の来館者が見守った。前日の4月28日には屋内展示の500系新幹線が汽笛吹鳴を披露している。

3902チバQ:2022/05/26(木) 20:02:08
■京都鉄博も「飽きさせない企画」
 京都鉄博の入館者数は、初年度の2016年度は140万人を超えたものの、2017年度は約102万人、2018年度は約85万人、2019年度は約77万人と減少傾向で推移。コロナ禍で長期の休館を余儀なくされた2020年度は約28万人にまで落ち込んだ。2021年度は約43万人に回復しており、2022年夏までにはオープンからの累計が500万人を突破する見込みだ。

 前田昌裕館長も就任2年目を迎える。初代館長からバトンを受けたのは2021年6月。「私はお客さまを増やす方向へどう切り替えるか、知恵を出していくのが役目。節目、節目でお客さまを飽きさせない企画を作っていくことが必要だ」と語った。「SLを並べて展示しているだけでなく、ナイトミュージアムを開催したように、普段とは違った景色を楽しんでもらうなどして新たなお客さまを開拓できないかと考えている」という。

 京都鉄博の最大の強みは引込線を使った現役車両の展示だ。これまでにJR貨物やJR四国の車両も入線したことがある。前田館長は「関係者との調整が大変だが、変わった車両をどんどん入れていくことで、あの車両がいるのだったら見に行こうかと思ってもらえる」と今後も積極的に活用していく考えを示した。

 京都鉄博は京都駅から西へ徒歩で20分ほど離れた場所に位置する。2019年3月にはJR嵯峨野線に最寄り駅の梅小路京都西駅が完成。同年11月には梅小路短絡線の高架の一部を活用した屋台ストリート「梅小路ハイライン」が誕生した。さらに周辺ではスターツグループやJR西日本系、三菱地所系、共立メンテナンスが次々と特徴的なホテルを開業させ、エリアの変貌ぶりが目覚ましい。その「街の顔」になっているの京都鉄博だ。

 京都市内では遠く離れた観光地にいてもSLスチーム号の汽笛が聞こえてくることがあり、古都の「音の風景」となっている。観光スポットとしての博物館の認知度向上には、路線バスも一役買う。最寄り停留所の「梅小路公園・京都鉄道博物館前」行きバスは祇園、四条河原町など市内中心部も通り、「鉄道博物館」の行き先表示を掲げて走る。

 ロマンスカーミュージアムも同様に、急成長するエリアに建つ。小田急・相模鉄道とJR相模線の線路に挟まれ、エントランスは各路線の駅改札と東口の「ビナウォーク」方面、西口の「ららぽーと海老名」方面を結ぶ自由通路に面している。ただでさえ、行き交う大勢の人々の目に留まりやすく小田急の看板としても地の利が抜群だ。

3903チバQ:2022/05/26(木) 20:02:31
■小田急の本社がやって来る

 4月28日、小田急は2023年に西新宿1丁目の「小田急・明治安田生命ビルディング」から本社機能を同2丁目の「小田急第一生命ビル」と、海老名の「ビナガーデンズ」へ移転して2拠点体制にすると発表した。新宿本社には経営企画本部や一般管理部門、海老名本社には交通サービス事業本部などを配置する。

 ビナガーデンズはタワーマンションやオフィス、商業ビルからなる小田急が進める大規模開発プロジェクト。都心の新宿と一大観光地の箱根エリアの中間に位置する海老名は同社の事業展開の拠点になる。玄関口にあたるロマンスカーミュージアムの存在感が増しそうだ。

 ミュージアムがあることから海老名駅ではロマンスカーが発車または通過する際、自主的にミュージックホーンを鳴らす運転士が多く、こちらも駅前の音の風景として定着しつつある。引退した車両の保存・展示には、鉄道会社とミュージアムのスタッフ、そしてファンが一体となって愛情を注ぎ続けていく仕掛けが不可欠だが、つねに人が集まる「街の顔」となれば、周辺エリアににぎわいを生む原動力になりうる。

橋村 季真 :東洋経済 記者

3904チバQ:2022/05/29(日) 20:24:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/05a9ed0572a52a20a48f7039d334be7600626c6c
JR日田彦山線、BRTは23年夏に開業 九州北部豪雨で被災
5/28(土) 7:15配信

JR九州は27日、2017年の九州北部豪雨で被災し、バス高速輸送システム(BRT)での復旧を進める日田彦山線について、23年夏に運行を始めると発表した。路線の愛称は「BRTひこぼしライン」と決めた。

 日田彦山線は全線(約68キロ)のうち添田(福岡県添田町)―夜明(大分県日田市)間の約29キロが不通で、20年に沿線自治体とJR九州がBRTでの復旧に合意。同年8月に着工した。被災前の列車は夜明駅から2駅隣の久大線・日田駅(大分県日田市)発着だったことから、BRTは日田―添田間の約40キロを運行。主に一般道を走行し、うち14キロで線路を舗装した専用道を走る。停車場やダイヤは自治体と協議して決める。

 正式名称は「日田彦山線BRT」。愛称の「ひこぼしライン」は未来に駆け抜ける星をイメージして名付けた。記者会見した古宮洋二社長は「停車場を増やして地域住民の利便性を高めるが、鉄道とのつながりは変わらない。観光客にも利用してもらいたい」と話した。

 日田彦山線の復旧を巡っては、採算性を理由にBRT化を求めるJR九州と、鉄道での復旧にこだわる自治体側で協議が難航。復旧方針が決まるまで被災から3年かかった。【久野洋】

https://news.yahoo.co.jp/articles/b898a886afa7b61eb8ddfd49f305e9dd6e1b35c2
日田彦山線BRT「ひこぼしライン」来夏運行、乗客確保課題
5/27(金) 20:18配信
JR九州は27日、平成29年7月の九州北部豪雨で被災し、不通となった日田彦山線で、鉄道からの転換工事を進めているバス高速輸送システム(BRT)の運行開始を来年夏に決定したと発表した。全国で赤字ローカル線の維持が課題となる中、公共交通のあり方を考える上で試金石になりうるとみられ、利便性の追求と乗客確保が課題となる。

BRTの運行区間は、日田彦山線の添田(福岡県添田町)―日田(大分県日田市)の約40キロで、このうち添田-夜明(同市)が災害で不通となった。14・1キロをBRT専用道とし、残る区間は一般道を走る。現在は道路の基盤整備などを進めている。

正式名称は「日田彦山線BRT」とし、愛称を「BRTひこぼしライン」と決めた。沿線の山並みや地元で親しまれる「めがね橋」をモチーフにしたロゴも作成した。

待合スペースには地元の木材などを活用し、運行情報をリアルタイムで確認できるシステムも設置する。基本デザインは若手社員らが地元住民に聞き取りをしながら考案したという。

地方で人口減少が進む中、国土交通省は赤字が続く地方鉄道路線の見直しなどについて検討する会議を設け、バスなどへの転換も含め存続の具体策を議論している。

BRT転換は他の自治体や交通事業者から注目される事業で、古宮洋二社長は「たくさんの方に乗っていただくことが今後の課題。新しく変わったことを強調し、今まで以上に観光客にも乗ってほしい」と述べた。今後、利便性と採算性を踏まえながら運行ダイヤや停留所の設置場所を決定する。(一居真由子)

3905チバQ:2022/06/01(水) 07:24:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/f31eff1ab5f7bd4b0d477952db0626f826529b10
2大高速列車合併で「欧州鉄道網」大変革の予感 ユーロスターとタリス、ルート拡大期待高まる
6/1(水) 4:31配信


 コロナ禍による移動需要の激減により、一時は瀕死の状態まで陥っていたイギリスと欧州大陸を結ぶ国際列車「ユーロスター」。欧州連合(EU)の政策執行機関である欧州委員会の競争当局は3月末、同社とフランス・ベルギー・オランダ・ドイツを結ぶ国際高速列車「タリス」の合併について承認し、このほど両社を束ねる持株会社が設立された。

 2つの高速列車の合併プロジェクトは、欧州がコロナ禍に襲われる半年前の2019年9月、“グリーンスピード”という名称のもと、検討が開始された。しかし、コロナ禍での移動制限がもたらした利用者激減による多額の損失を受け、2年間にわたって保留となっていた。コロナ禍の落ち着きを受けて欧州各国間の往来が再び増え始めた2021年秋、両社は合併取得承認に向けた動きを再開。そしてこの春、欧州委による合併承認を得ることができた。

 合併により、イギリスでは、「ロンドンから直通列車で行ける欧州大陸の都市が一気に増えるかも」と大きな期待が寄せられている。

■「レッド」と「ブルー」の2種類に

 両社はユーロスターグループという持株会社を設立、ユーロスターとタリスの運行会社はその傘下となった。現在は従来通りの列車名で運行しているが、列車のブランド名はいずれタリスの名が消え、すべてユーロスターに統合される。

 ただ、車両の色は現状を維持し、英国へ乗り入れているほうを「ユーロスター・ブルー」、現在のタリスを「ユーロスター・レッド」とすると報じられている。

 合併10年目となる2032年の年間利用者数は3000万人を目標とする。業界では「コロナ後のV字回復を期待する“ショック療法”として提示された野心的すぎる数字ではないか?」との声もあるが、目標達成に向けて新たなルートの拡大を目指す一方、車両や乗務員数の最適化、ポイントプログラムの統合、ITや予約システムの統合などによるシナジー効果の創出を目指す。

 コロナ禍の2年間、ユーロスターは最も影響を受けた乗り物のひとつだった。2019年には年間1110万人だった利用者数は、2021年には160万人まで減少。存続に向け、同年5月には株主および銀行から2億5000万ポンド(約390億円)の短期借入金の注入を受け、なんとか破綻の危機をしのいだ。

 2021年秋以降は、イギリスやフランス政府によるコロナ感染対策の緩和で、観光需要が一気に回復した。筆者も在住するイギリスからフランスやドイツなどを訪れる機会があったが、すでに出入国時のコロナ検査などは省略されており、それが旅行業界の回復に一役買っている。検査の有無は旅行の日程を大きく左右する。フランスで日本への帰国前にPCR検査を受ける同行者と検査施設を訪れたが、旅行の最中に検査のためにまるまる午前中が潰れるというのは大変な手間だ。

 ユーロスターの分析によると、ビジネス客の戻りは「観光客ほどには順調ではない」という。オンラインによるビデオ会議の普及はもとより、ブレグジットの完全実施でロンドン金融街シティーから欧州連合(EU)各国籍の金融マンの多くが職場を離れ、欧州大陸との往復需要が減少したことなどが重なったためだ。

 タリスとの合併による「新生ユーロスター」の誕生後、「その効果が現れるのは、2〜3年先」(フランスの経済アナリスト)と予想される。共通ブランドで今後、さまざまなキャンペーンや企画運賃の導入などを図り、輸送量の増加やシェア再拡大を目指すことになる。

3906チバQ:2022/06/01(水) 07:25:12
■英国で期待高まる「ドイツ直通」

 2019年時点の“グリーンスピード”計画は、合併後のロンドン発着ユーロスターのネットワークとして、現在の3カ国(フランス・ベルギー・オランダ)に加え、ドイツへ乗り入れるとしていた。タリスのネットワークはもともとフランス・オランダ・ベルギー・ドイツに広がっており、合併後にユーロスターがドイツへ、というのは妥当な選択だろう。

 同計画発表時の資料では、ロンドン発ドイツ行きはベルギーのブリュッセルからリエージュを経てドイツ領に入り、ケルンを目指すという形だ。さらにその先、デュッセルドルフ、デュイスブルクを経てドルトムントまでのルートも描かれている。

 イギリス―ドイツ間の直通に関しては、ドイツ鉄道(DB)がロンドン乗り入れを目指した時期もあったが、結局さまざまな障害で実現しなかった経緯もある。本格的に英独直通列車が運行されるとなれば、両国の鉄道界にとって大きなインパクトとなるだろう。

 ユーロスターグループの広報担当は、仏紙コネクシオン(Connexion)に対し「新規区間や運行開始時期を公表するのは時期尚早」としながらも、イギリスでは大衆紙デイリーメールをはじめとする複数メディアが「ロンドンからドイツ行き国際直通列車実現か?」と報じている。そのほか、旅行関係の雑誌各社もこぞって新生ユーロスターのルート拡大に期待を寄せる記事を発表しており、関心の高さがうかがえる。

 一方、ビジネス路線として需要が極めて高い、ロンドン―フランクフルト間は前述の合併後のネットワーク計画には入っていない。タリスがフランクフルトに乗り入れていないからだ。

 両都市間は飛行機だと2時間ほどだが、空港と市内中心部の行き来や出入国手続きの時間、そして時差(欧州大陸はイギリス+1時間)を考えると、ロンドンから朝一番のフライトに乗っても、フランクフルトの用務先にはランチタイムに間に合うかどうかギリギリだ。一方、ロンドンからユーロスター・ブルーでケルンへ行き、そこからDBのICEへの接続がしっかりできれば、列車でもランチタイムごろのフランクフルト到着が可能となりそうだ。

 航空機にはない、列車ならではのメリットもある。車内で同行者とミーティングができ、携帯電話での通話やメールチェックなどの「穴」が出る心配もないからだ。都心発着の列車利用なら、航空機といい勝負になるかもしれない。

 一般の人々の間に環境意識が大きく広まったことも新生ユーロスターにとっては追い風だ。「列車では所要時間がかかりすぎる」と思われる目的地へも列車利用で行こうと考える人が増加している。例えば、欧州投資銀行(EIB)の調査によると、欧州居住者の6割が「域内短距離フライトの廃止を支持し、大多数が昼行・夜行列車のネットワーク増強を支持」しているという。

■スペイン国鉄も英国進出目指す? 

 欧州の鉄道ネットワーク拡大に関しては5月末、DBとフランス国鉄(SNCF)がパリ―ベルリン間の直通高速列車を2023年中にも運行開始すると報じられた。「片道7時間かかっても列車利用のマーケットがある」と新規路線開設に踏み切るのは、今や列車の所要時間をさほど気にしない人が増えていることの現れと言えようか。

 また、英仏海峡トンネルの運営会社であるゲットリンク(Getlink)は同区間のシャトルサービスを検討するスタートアップ企業に利用してもらうため、SNCFから中古TGV車両10編成を購入する意向を示している。実現すれば、年間で200万〜300万人の利用客は見込めるとされ、これは新生ユーロスターの大きな競争相手となるだろう。さらに、スペイン国鉄(Renfe)が、英国向け国際列車への参入に向け、パリに事務所を開設したという動きも伝わってきている。

 コロナで大きく傷ついた欧州圏内の国際間移動だが、それ以前から、国際列車網は格安航空会社(LCC)の路線拡大でずいぶんと荒らされてしまっていた。経済の回復とともに、イギリスを取り巻く欧州の国際鉄道はどのような形で再興していくのだろうか。

さかい もとみ :在英ジャーナリスト

3907チバQ:2022/06/01(水) 07:25:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/abf44d29f661f64cbfd93d982e19d6d6a5c595f2
リニア新駅、高校跡地の地下に建設中…地元期待「周辺の価値上がる」「地上にも何か象徴を」
5/31(火) 14:00配信
読売新聞オンライン
 相模原市緑区で建設が進んでいるリニア中央新幹線「神奈川県駅」(仮称)の工事が30日、報道陣に公開された。品川―名古屋間に整備される4か所の新駅の一つで、2027年度完成予定。地元では地域活性化の期待も高まる。


大規模な掘削作業が進む新駅の建設現場(30日、相模原市緑区で)

 JR東海によると、リニア中央新幹線は川崎市から東京都町田市を通って相模原市を通過する。神奈川県内では計39・4キロのうち、地上を走るのは相模川と道志川の橋を渡る計1・3キロに限られ、大半がトンネル内を通ることになる。

(写真:読売新聞)

 「神奈川県駅」は、JR橋本駅から徒歩3分ほどにある移転した相原高校の跡地一帯の地下に建設中で、長さ680メートル、最大幅50メートル、深さ30メートルほどの地下3層構造で、最下層に上下線ホームと4本の線路が整備される。

 工事は19年11月にスタートし、地下2階に相当する深さ17メートル付近まで掘り進めた。長さは300メートルほどまで掘削済みで、さらに延伸していく。建設現場は土地が広く、地盤も固いことから掘削工事が効率的に進んでいるという。

 JR東海中央新幹線建設部の吉川太郎担当課長は、「ここまで工事は順調に来ている。今後も地域との連携を大切にしながら安全に進めていきたい」と語った。

 地元の橋本商店街協同組合の古橋裕一理事長は「リニアの開通で、橋本駅周辺の価値も上がるはず。新駅の地上部分にも、オフィスか商業ビルか、何か新たな象徴となるものができてくれるとうれしい」と言う。ただ、JR東海は品川―名古屋間の開業を27年に予定していたが、静岡工区の着工が遅れている。

3908チバQ:2022/06/03(金) 22:15:22
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3c20ed7d6df0852f81e0859bdcde4d6d1167e20
博多-肥前鹿島の在来線特急は「かささぎ」 西九州新幹線開業後
6/3(金) 19:45配信


毎日新聞
9月23日の開業を控え、走行試験で新大村駅に入る西九州新幹線「かもめ」=長崎県大村市で2022年5月10日午前10時23分、徳野仁子撮影

 九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)の開業(9月23日)に合わせ、博多―肥前鹿島(佐賀県鹿島市)を結ぶ特急列車の愛称が「かささぎ」となることが関係者への取材で判明した。

 JR九州は現在、博多―長崎間で特急「かもめ」を1日23往復運行。武雄温泉(佐賀県武雄市)―長崎間で新幹線「かもめ」の運行が始まると、特急は「リレーかもめ」となり、乗客は武雄温泉駅で特急と新幹線を乗り換える。

 一方、JR九州は並行在来線となる長崎線の肥前鹿島と博多間で1日14本の特急を運行予定。関係者によると、リレーかもめと区別するため、愛称を「かささぎ」にする。並行在来線のダイヤとともに、近く発表する。

 カササギは、カチガラスとも呼ばれるカラス科の鳥。佐賀平野などに多く生息し、佐賀県の県鳥に指定されている。【久野洋】

3909チバQ:2022/06/04(土) 07:42:26
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc906330ce374029027abba2f6244970dab404af
LRT部分開業も検討 宇都宮市、開業時期は「精査中」
6/4(土) 7:01配信

下野新聞SOON


「野高谷町交差点」で進む架橋工事。LRT開業再延期の要因となった=3日午前9時40分、宇都宮市野高谷町、小型無人機から

 宇都宮市の佐藤栄一(さとうえいいち)市長は3日の市議会議員協議会で、2023年3月に予定していた次世代型路面電車(LRT)が一部工事の遅れのため、全線開業が遅れる見通しとなったことを報告した。開業時期は「精査中」と説明した。執行部は、部分的な開業の可能性を検討する考えも示した。

工事が遅れている野高谷町交差点の架橋工事

 佐藤市長は「心待ちにしていた市民や関係者、沿道のみなさんに深くおわび申し上げる」と陳謝した。

 工事が遅れているのは、国道408号と県道宇都宮茂木線が交差する野高谷(のごや)町交差点の架橋工事。市によると、交通量が多いため最小限の交通規制で施工してきたことで各種工事を同時並行で行えず、3カ月程度の遅れが生じている。遅れを取り戻すのは困難で、完了は年明けになる見通し。試運転に続く習熟運転期間を考慮すると23年3月の全線開業は難しいと判断した。

 所管部局から佐藤市長への報告は5月に入ってからあったという。開業を延期すればこれで2度目となる。1度目に延期を明らかにしたのは21年1月。22年3月の開業予定を1年延期し、概算事業費は見込みの1・5倍に当たる684億円に膨らんだことで批判を浴びた。

 今回は開業時期が見通せないものの「工事が遅れている事実だけでも議会に報告する」として、この日の説明となった。工事の遅れに伴う追加負担は発生しない見込みという。

 議会側からは「工事が完了している部分だけでも開業できないか」との質問が出た。篠田治(しのだおさむ)建設部長は鉄道の許認可権を持つ国や、共同事業者の芳賀町などとの調整が必要とした上で「各種の検査期間が短縮できないかなど、さまざまな方法を検討したい」と述べた。

 LRT整備事業は、JR宇都宮駅東口から芳賀町の芳賀・高根沢工業団地までの14・6キロで工事が進められている。野高谷町交差点以外に目立った工事の遅れはない。LRTの車両は14編成を車両基地に納入済みで、今月中に3編成を納入して完了する見込み。

3910チバQ:2022/06/04(土) 20:21:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/14894e19ada56bf0ac628badeaeed941a118179e<西九州新幹線>嬉野は25本、武雄は44本停車 武雄温泉-長崎間のダイヤ
6/4(土) 13:46配信


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佐賀新聞
 9月23日に開業する西九州新幹線(武雄温泉-長崎)に関し、JR九州は上下47本のうち、嬉野温泉駅(嬉野市)に25本を、武雄温泉駅(武雄市)には44本を停車させる方針であることが3日、関係者への取材で分かった。博多-佐世保を結ぶ佐世保線特急は現行の上下32本を維持し、うち10本を武雄温泉で新幹線と同じホームで乗り換えるリレー特急にする方向で調整している。

 1日上下47本のうち、3本は車両基地のある新大村(長崎県大村市)発着の便。それ以外の、リレー方式で博多-長崎を走行する44本(往復22本)は全て武雄温泉に停車する。1時間当たり上下各1、2本となる。

 西九州新幹線は時間短縮のため、一部の駅を通過する「速達型」を設定する。速達型は武雄温泉、諫早、長崎の3駅に停車するタイプと、新大村を加えた4駅に停車する二つのタイプがある。

 隣接駅の武雄温泉から約10キロ程度と沿線で最も近接している嬉野温泉に止まるのは、全体の半数程度の各駅停車タイプのみ。ただ、通勤・通学や観光での利用客に配慮し、需要が高まる午前中は停車本数を増やす。一方、午後にかけては約2時間の間隔が空く場合もある。

 博多-武雄温泉は、在来線特急「リレーかもめ」が上下34本走行し、武雄温泉で新幹線「かもめ」と同じホームで対面乗り換えする。これに加え、佐世保線特急「みどり・ハウステンボス」のうち10本も対面乗り換えに対応させる。

 JR九州は沿線自治体にダイヤの説明を始めている。関係者によると、新型コロナウイルス禍による需要低迷を反映した現行の特急本数とほぼ同じ規模で新幹線のダイヤを編成した。今後、利用状況が回復していけば、JR九州は増便も検討する意向を示しているという。(取材班)

3911チバQ:2022/06/04(土) 22:50:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/21ed1869d192a5d024ecd57904b24437efe28a92
西九州新幹線 新大村に8割停車 JR九州 回送も活用、諫早は全22往復
6/4(土) 11:30配信 JR九州が1日22往復程度で調整している西九州新幹線かもめ(武雄温泉-長崎)の運行について、新大村に8割程度を停車させる方向で調整していることが3日、複数の関係者への取材で分かった。朝夜の回送にも乗車できるようにする方針。諫早には全便が停車するとみられる。
 関係者によると、新大村では8割程度の便に加え、大村車両基地(大村市)と長崎間を走る早朝と夜間の回送列車を通勤客ら向けに利用する予定。同市はJR九州に回送の活用を要望していた。
 武雄温泉-長崎には全5駅あり、各駅停車と一部の駅に止まらない「速達便」が投入される。
 九州新幹線長崎ルート(博多-長崎、約143キロ)のうち、武雄温泉-長崎の約66キロはフル規格で整備。武雄温泉で新幹線と在来線特急を乗り換える「リレー方式」で運行する。博多-長崎の所要時間は最速約1時間20分で現行の特急より約30分短縮される。

3912チバQ:2022/06/05(日) 20:20:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c84a97c5e19a2f93afc61a38f2ee057cafa18e9
ローカル線、東北19路線で利用低迷 JR東が年内に収支公表
6/5(日) 6:00配信
河北新報
気仙沼駅付近を走るBRT=5月25日、気仙沼市

 JR東日本は、利用者の少ないローカル線の区間別の収支を年内に公表する。客観的なデータを基に地方自治体と協議を始め、鉄路に限らない地方交通の形を探る構え。廃線を警戒する沿線自治体は多く、調整は難航が予想される。


 深沢祐二社長が5月の定例記者会見で「比較しやすい一つの(公表)基準」と言及したのが、1日1キロ当たりの利用者を示す平均通過人員(輸送密度)2000人を下回る区間だ。既に収支を開示したJR西日本は、路線維持が困難とされるこの基準を採用した。

 JR東は2月、地方交通網に関する国土交通省の有識者検討会で、2000人未満の路線数を示した。収支が明らかになる線区とは異なる部分もあるが、共通する傾向が読み取れる。

 資料によると、2000人未満の路線は国鉄が民営化した1987年度の13から、2019年度は24にほぼ倍増。新型コロナウイルス禍の20年度は26に増えた。東北に関係する路線は表の通り。19、20年度いずれも19(廃止された岩泉線を含む)が該当した。

 新型コロナの影響が少ない19年度との比較で、民営化時に1357人だった気仙沼線(前谷地-気仙沼)は2割弱の232人に落ち込んだ。東日本大震災で被災し、バス高速輸送システム(BRT)を導入した。

 2411人から850人に減った陸羽東線(小牛田-新庄)など、東北の15路線(岩泉線を含む)が1000人にも満たず経営は厳しいとみられる。

 JR東は公表後、各自治体との協議を通じ(1)路線を維持する(2)BRTを含むバス輸送に転換する(3)運行と施設保有を分ける「上下分離方式」を採用する-などの方向性を探る見通しだ。

 鉄道各社が収支を公表する背景には、新型コロナ流行で受けた大きな打撃がある。JR東では収益の柱だった首都圏の在来線や新幹線の利用者が減り、東北・上信越の線区の赤字を穴埋めする「内部補助構造」が成り立ちにくくなった。

 国交省の検討会が沿線の人口減やコロナ感染の状況を踏まえ、地方交通網の再構築策を7月までにまとめる動きに合わせて議論を活性化する狙いもある。

 深沢社長は「地方交通について各自治体と話してきたが、具体的に協議する場がつくりにくかった。国の取り組みと並行し、私どものデータを出すことが議論を深める上で必要と考えた」と述べた。

https://public.flourish.studio/visualisation/10062050/

■各県知事、廃線に危機感

 ローカル線の区間別収支を開示するJR東日本の方針を巡り、東北各県の知事は廃線への不安や交通網の在り方を地域と共に協議する必要性に言及した。

 「路線の廃止につながるのでないかと、危機感を持たざるを得ない」。山形県の吉村美栄子知事は5月18日の定例記者会見で懸念をにじませた。「県民にとって鉄道は重要な足」と述べ、改めて市町村などと活用法を考えていく意向を示した。

 宮城県の村井嘉浩知事は同月23日の定例記者会見で、路線の存廃をはじめとする将来の方向性に関し「民間企業であり、経営判断があっていい」とJR東に理解を示しつつ、「しっかりと地域やわれわれとも話をして進めてほしい」と求めた。

 東北6県を含む28道府県の知事は同月11日、黒字路線の収益を赤字路線に振り向けるルールの創設を通じ、鉄道ローカル線の維持を求める緊急提言を国土交通省に提出した。

 提言では「ローカル線の廃止は住民の通勤、通学、通院などへの影響が強く危惧される」と強調。代替交通では運行継続に補助金が必要だったり、慢性的な人手不足に陥ったりする課題があると指摘し「結果として地域の公共交通を失いかねない」と訴えた。

河北新報

3913チバQ:2022/06/07(火) 10:45:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/720b8d47394fa8b90883fc11dd7376c78423c291
JR川口駅、上野東京ライン停車へ交渉本格化 市方針
6/7(火) 7:30配信
産経新聞
ホームが1本しかなく、ラッシュ時の混雑が課題となっているJR川口駅=6日午後、埼玉県川口市(中村智隆撮影)

埼玉県川口市は、JR川口駅(同市)を上野東京ラインの停車駅とすることを目指し、費用負担などに関するJR東日本との交渉を本格化する方針を決めた。駅周辺の整備方針「川口駅周辺まちづくりビジョン」に、上野東京ラインを念頭に置いた「中距離列車の停車ホーム設置」という目標を盛り込み「需要にふさわしい鉄道輸送力の強化を図る」との方向性を示した。

川口駅の令和2年度の乗車人数は1日当たり約6万4千人。ホームは京浜東北線の1本しかないためラッシュ時の混雑は深刻で、遅延や運休があると駅周辺に利用者があふれることもある。

こうした状況を解消するため、市は長年、JR側に対し、上野東京ラインなどの中距離列車の停車を求めてきた。

難色を示していたJR側は平成30年の市側の要請に「JRで絵を描く」と前向きな回答に転じた。ただ、その後JR側から、駅舎改築を含むホーム増設にかかる約400億円を市が全額負担する案が示され、市が反発して話し合いは進んでいなかった。

交渉を前進させたい市は「まちづくりビジョン」策定に乗り出し、検討会にはJR側も参加した。市の担当者は「中距離列車停車を含めたまちづくり全体について、JR側とともに考えていく環境が整った」と説明し、今後、費用負担などに関する議論を本格化させることを目指している。

JR東日本大宮支社の担当者は「ホーム設置が決定した事実はないが、まちづくりビジョンの実現に向けた検討には協力する」と話している。(中村智隆)

3914チバQ:2022/06/09(木) 08:25:26
https://news.yahoo.co.jp/articles/f78e75e0e9c7db16f0ee0594c9299d8a84d7c925
南北線の品川延伸計画ルート案 浅草線の駅近く通るけど…途中駅なし
6/9(木) 6:00配信

朝日新聞デジタル
南北線を延伸し、品川駅と白金高輪駅を結んで新設する「品川地下鉄」

 東京メトロ南北線が品川駅まで延伸する「品川地下鉄」の事業計画で、東京都港区の白金高輪―品川間(約2・5キロ)のルート案が明らかになった。途中駅はなく、目黒通りと環状4号線の地下を活用して設計する。


 都の都市計画素案によると、白金高輪駅から隣の白金台駅周辺までは目黒通りの地下を通る。そこから都営浅草線の高輪台駅を経由し、品川駅までは国道15号に重なる形で、整備中の環状4号線の地下を使う。総事業費は約1310億円。

 都は17日午後7時から港区立高輪台小で、18日午後3時半から品川区立第三日野小で説明会を開く。その後、都市計画案を作り、環境影響評価調査や都市計画決定の手続きを進める。

 延伸事業は有楽町線の豊洲―住吉(4・8キロ、総事業費約2690億円)とともに、国土交通省が3月末に許可。都内の新路線は2008年開通の副都心線以来で、開業目標はいずれも30年代半ばという。

3915チバQ:2022/06/09(木) 13:45:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/c50b1ffa35c53a9d440264064e7d7fcfd7a0781d
北陸新幹線、福井延伸へ 「終着」敦賀は盛り上がり低調 
6/9(木) 13:33配信

毎日新聞
北陸新幹線延伸を前に、工事が進むJR敦賀駅=福井県敦賀市で、高橋隆輔撮影

 地上3階建て、高さ約37メートルの駅舎と、グレーを基調とした近代的なビル。2024年春に予定される北陸新幹線延伸で「終着駅」となるJR敦賀駅(福井県敦賀市)では、工事が着々と進む。駅周辺も、今秋のオープンに向けてホテルやブックカフェ、飲食施設などの建設が進み、その姿は日々変化している。駅前商店街には新幹線を写したタペストリーが掲げられ、敦賀開業が近づいていることを知らせている。


 ただ、市民の関心が高まっているとは言い難い。官民で構成し開業に向けた機運醸成を担う「新幹線敦賀開業まちづくり推進会議」(以下、推進会議)の奥井隆会長は「取り組みが遅れていることは否めない」と認める。当初23年春予定だった敦賀開業が工事の遅れから1年延期になったにもかかわらず、宿泊機能を備えたレストランなど集客の目玉施設はいまだ検討段階。建設が間に合うか分からない。点在する観光スポットをつなぐまちづくりも検討が始まったばかりだ。

 そもそも、敦賀市では06年にJR西日本の新快速電車が乗り入れた際も、日曜日に営業する飲食店が少ないことなど、受け皿不足で経済効果を取り込み切れていないことが指摘された。当時新快速電車の延伸運動を主導した吉田孝司さん(66)は「(延伸以前終点だった)滋賀県長浜市では、一般市民が計画するまちづくりが成功していた。敦賀でも同じことができないかと考えていたが、定着しなかった」と話す。

 背景には、日本原子力発電の敦賀原発などがある原発立地自治体特有の事情がある。吉田さんは「財政が豊かで、まずハコをつくってから使い道を考える癖がついている」と指摘。また、市民運動への協力を呼びかけても、原発へのスタンスが対立する団体同士が協調を嫌うケースがあったという。「単に組織をつくるのではなく、市民参加を促す工夫が重要だ」と提案する。

 ムードを変えようと、推進会議は新たな方向性を打ち出している。今秋、埼玉県内で敦賀市の特産品を集めた物産展を計画。奥井会長は「我々は(北陸新幹線沿線の)北関東や信越の住民を知らな過ぎる」と意図を説明。どんな地域に住む客が敦賀に何を求めるのか。イメージを具体化し、盛り上げにつなげたい考えだ。

 具体的なイメージが市民の取り組みに結びついている好例が、JR小浜線で敦賀市と結ばれる小浜市にある。21年のミシュランガイドにも掲載された若狭鮨富(すしとみ)(同市小浜広峰)は同年12月、敦賀開業を見越して店舗を改装し、高級感のある仕様に整えた。店主の島川陽平さん(32)が借り入れを伴う決断に踏み切ったのは、14年に舞鶴若狭自動車道が全線開通して北陸道とつながったことで、関東や中京圏からの来客が増えた実例があるからだ。「グルメは都会から地方に流れる時代。新幹線開通で関東からのお客さんは確実に増える。一方で県外の業者も入って来やすくなる可能性があるので、先手を打ちたかった」と説明する。

 とはいえ、小浜市も全体で準備が進んでいるとは言えず、行政の危機感は強い。背景には、同市がロケ地となった07年のNHKドラマ「ちりとてちん」放送時に受け皿不足が露呈した経験がある。目に見えて観光客は増加したが、土産物がすぐに欠品したり、ランチ営業する店の少なさなどが指摘された。同市商工観光課の日比野伸彦課長は「(将来小浜まで延伸される計画のため)市民には『まだ敦賀』との意識が強いが、開業してから動くのでは遅い。この1年は開業に向けた機運醸成が自分の仕事だ」と強調する。

 整備新幹線を研究し、推進会議のアドバイザーも務める青森大社会学部の櫛引素夫教授は「開業後の姿は通常見えづらく、期待と不安のバランスがよほどうまくとれないと、関心は高まらない。コロナ禍で不透明性も増している」と、低調なムードもやむを得ないとみる。一方で、「開業直後の経済効果だけでなく、数年単位で社会や人の行動にどのような変化が起きるか、先行事例から学んでおく必要がある。開業まで1年を切るとお祭り騒ぎになるため、落ち着いて考えられるのはせいぜい今年度末までだ」と、現時点で将来像を予測しようとすることの重要性を訴えた。【高橋隆輔】

    ◇   ◇

 2年を切った北陸新幹線の「福井開業」。観光客増などの期待が膨らむ中、福井県内の現状や課題をリポートする。

3916チバQ:2022/06/09(木) 17:09:42
https://news.yahoo.co.jp/articles/c9b67203c7c04659ed3b2a1fa7cc6f0e58a986c2
陸の玄関口が様変わり 新潟駅の高架化完了 商業施設も一部開業
6/9(木) 15:40配信

毎日新聞
中原市長(前列左から4人目)らが出席した記念式典の様子=新潟市提供

 16年間にわたり工事が続いていたJR新潟駅の在来線ホームの高架化が完了し、5日から運用を開始した。同日には記念式典があり、高架下に整備中の商業施設の一部店舗もオープン。商業施設は24年春に全面開業を予定しているほか、整備中のバスターミナルや万代口広場と合わせ、新潟の陸の玄関口は様変わりしていく。【池田真由香】


 新潟市とJR東日本によると、新潟駅周辺の整備事業は2006年に始まった。駅によって分断されている南北の市街地の一体化を図るのが目的で、総工費は約1500億円。駅中心に東西約2・5キロにわたり在来線の線路とホームを高架化するとともに周辺道路を整備する計画で、30年代前半の工事完了を見込んでいる。

 高架化はダイヤ維持のために段階的に進められ、18年4月に越後線の2〜5番線ホームが完了したほか、信越線と白新線の8、9番線ホームは今月4日に切り替え作業が行われた。そして同5日、最後に完成した1番線ホームの運用が始まった。

 在来線ホームはすべて1階から新幹線と同じ3階に移り、乗り換えがよりスムーズになり利便性が増す。在来線と新幹線のホームがすべて同じ階にあるのは新函館北斗駅(北海道)に次いで2例目という。合わせて改札も2階に集約されて東改札を新設。今後、高架下の空間に商業施設(地上一部3階建て)が4段階に分けてオープンし、全面開業は24年春を予定している。

 高架化が完了した5日は、駅構内で記念式典が行われ、新潟市の中原八一市長やJR新潟支社の小川治彦支社長ら約40人が出席。中原市長は「大きな節目を迎えた。新潟駅がさらに便利になったと実感してもらえる」とあいさつし、1番ホームに到着した電車から古町芸妓(げいぎ)が登場して祝福した。また、東改札付近にはコンビニやベーカリーカフェもオープンした。

 高架化に伴い、23年度には万代口と南口を結ぶバスターミナルが開通する予定。現在は階段やエレベーターで移動しなければならない南北の往来が、地上を歩いてできるようになる。また、20年10月に閉鎖された旧万代口駅舎は今年5月に撤去工事が完了し、万代口で新しい広場の整備が進む。芝生やベンチなど多様な休憩スペースのほか、イベントスペースもつくり、25年度中に完成予定だ。

 新潟市・新潟駅周辺整備事務所の中沢祐介次長補佐は「これまでの2倍に広げる駅前広場や商業施設ができればよりにぎやかな空間になる。駅周辺だけでなく街にも足を運んでもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。

3917チバQ:2022/06/12(日) 22:07:29
https://news.yahoo.co.jp/articles/d78700673d800385513961395a33d9d8172d7757
採算取れずJR在来線廃止、代替バスも赤字に…「地域の足」どう守る
6/12(日) 20:01配信

読売新聞オンライン
 JR西日本が4月、利用者の少ない在来線の区間別収支を初めて公表した。今後、沿線自治体を巻き込んだ議論が本格化する見通しだ。地域にとって最適な公共交通とは何か。4年前に廃止された旧JR三江(さんこう)線の沿線では、代替交通に切り替え、交通の維持を図るが、自治体の負担など課題も浮かび上がる。(高山智仁)


自治体負担


路線バスから転換したデマンド交通。住民主体のNPO法人が運行を担う(島根県邑南町で)

 三次(みよし)(広島県三次市)―江津(ごうつ)(島根県江津市)間108・1キロを結んだ三江線は、車社会の進展や沿線の過疎化で利用が低迷した。

 1キロ当たりの1日平均乗客数を示す「輸送密度」は、2014年度にはバスへの転換が望ましいとする基準(4000人未満)を大幅に下回る50人となり、18年3月末で廃止された。

 翌4月からは、代替交通として14路線に分け、バスの運行を始めた。しかし、利用状況は改善されず、20年に10路線に再編し直した。10路線でも採算が取れる路線はなく、赤字額は約2億円に上り、国や広島、島根両県、沿線の6市町が負担している。

自家用車で送迎
 地域に適した輸送手段を模索する動きもある。旧三江線の中間付近にあり、人口1万人余りの島根県邑南(おおなん)町では、町営の路線バスを廃止し、20年度からNPO法人による予約制の乗り合いバス「デマンド交通」の運行が始まった。

 利用者が電話で、希望する乗車時刻と、自宅などの乗降場所を伝え、目的地まで送ってもらう仕組み。06年の道路運送法改正で、過疎地では事業者以外の人による有料の運送が認められた。同町では、地元のNPO法人「はすみ振興会」が運行し、振興会に所属する住民が自家用車で送迎する。赤字の場合は町が負担する取り決めになっている。

 料金は一律200円だった路線バスとは異なり、1キロ未満の200円から4キロ以上の500円まで4段階に設定。週2回町内の交流施設に通う主婦(83)は「好きな時間に目的地に行けるので外出しやすくなった」と話す。

 同町では三江線の廃止後、旧宇都井、口羽両駅を結んだ町営の路線バス「宇都井口羽線」など3路線を運行していたが、19年度の利用者は延べ計307人。収益約4万5000円に対し、運行経費は約1700万円に上る赤字となった。

 デマンド交通になった20年度は延べ2835人が乗車したことから、赤字額は路線バス時代より少ない約900万円に抑えられた。

 町の担当者は「利便性が高まり利用者が増えた。費用対効果は路線バスよりも圧倒的に高い」と評価する。

運行エリア限定
 一方で、バスやタクシー事業者などとの協議で、同町内では運行エリアが町内の一部に限定されている。大きな病院や商業施設などがある隣接の三次市までは路線バスを乗り継がなければならない。

 はすみ振興会は「観光客や若い人にも利用を広げたい」としているが、利用者が長距離を乗れば、他の利用者が希望の時間に予約が取れなくなる恐れがあるなど課題は多い。

3918チバQ:2022/06/13(月) 19:23:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/01b0f4ca07ffe8a0fcb96a71c88ee62d0d8e1ada
函館線「長万部〜函館」存廃問題 もはやJR貨物の手に負えず、国も自治体も膨大赤字にダンマリの現実
6/11(土) 9:11配信


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Merkmal
血気盛んな長万部町と並行在来線の危機
函館本線を走る貨物列車(画像:写真AC)

 在来線を残すのか、廃止するのか――。北海道新幹線の札幌延伸を前に、JR北海道から経営分離される長万部〜函館間の存廃が問題となっている。

【画像】60年前の「長万部」を見る

 長万部駅のある長万部町は、過剰なまでに新幹線へ期待を掛けている。延伸が具体化した2006(平成18)年には早くも駅周辺整備構想を策定。その後、

2016年:新幹線を核としたまちづくり実行計画
2017年:新幹線駅周辺整備計画

がまとまっている。

 これによれば、高架駅となる長万部駅では2面4線のホームが建設予定だ。加えて、在来線の2面4線のホームも存置されると見込まれている。そんな巨大な駅が建設されるのも、長万部駅が日本海側も含んだ地域の中心駅となることが構想されているためである。

 地域のハブとなることをもくろむ長万部町だが、見通しは決して明るくはない。なぜなら、並行在来線の維持が危ぶまれているからだ。長らく存廃が問題となっていた長万部〜小樽間は、2022年3月に開かれた沿線9市町と道による協議会で、バス転換が決まった。

 これに続いて議論の対象となっているのが、長万部〜函館間の存廃だ。JR貨物の小暮一寿・北海道支社長が2022年5月、第3セクターなどを想定した鉄路の維持を求めたが、議論は停滞したままとなっている。

 長万部〜函館間は、1日に40本あまりの貨物列車が運行されている。いわば、北海道と本州を結ぶ貨物の「大動脈」だ。旅客は赤字(2018年度で約57億円)だが、JR貨物から

・線路使用料
・貨物調整金

が支払われ、鉄路は維持されてきた。

 長万部〜小樽間がバス転換で妥結したのは、この区間には貨物輸送が行われていなかったことも理由として挙げられる。

存廃が問題になっているワケ
札幌、長万部、函館の位置関係(画像:(C)Google)

 長万部〜函館間の存廃はなぜ問題となっているのか。それは、

「貨物輸送があっても赤字が避けられない」

ためだ。

 2021年4月に北海道が公表した収支予測によると、国や北海道の補助金が無かった場合は、経営分離後30年間の累積赤字が944億円になるとしている。仮にJR貨物からの貨物調整金などを加えても、赤字は避けられないのだ。

 一方、たとえ赤字になっても長万部〜函館間を「維持すべき」という声は大きい。旅客だけで見ると、この区間の需要は今後激減すると見られている。同月に北海道が公表した予測では、長万部〜新函館北斗の将来の輸送密度(1kmあたりの1日平均利用者数)は

2030年度:95人
2060年度:81人

となっている。これは、JR北海道がバス転換基準としている「200人未満」を大きく下回る数字だ。

 一方、貨物輸送の需要は多い。もちろん、道内から出荷されるタマネギやジャガイモなどの農産物だけではない。本州から道内へ送られる宅配便やネット通販などの輸送には、鉄道が多く使われている。

 北海道での鉄道貨物の取り扱いは、国鉄民営化以降、トラックに押される形で減少したものの、21世紀に入ると回帰の動きが目立つようになった。定時性に加えて、「二酸化炭素排出量の少ない輸送手段」として見直されたためだ。とりわけ天候などの理由でフェリーなどの海上輸送が停滞した時の輸送手段として、鉄道貨物は欠かせない。

 つまり、長万部〜函館間は

「廃止するわけにはいかないが、国も北海道も自治体も膨大な赤字をかぶりたくないので、決断を先延ばしにしている」

というのが実体といえる。

 前述の北海道の予測した赤字額をさらに詳しく見てみると、経営分離後30年間の累積赤字は約944億円だが、JRから土地や車両が譲渡される初年度に約317億3000万円が必要となる。その後、毎年の赤字額は約18億8000万円。鉄路は維持したいが、どの自治体も「無い袖は振れない」というわけだ。

3919チバQ:2022/06/13(月) 19:23:42
貨物輸送をやめた場合の試算額
北海道新幹線(画像:写真AC)

 いっそのこと、青函トンネルを使って北海道と本州をつなぐ貨物輸送をやめてしまうという手段もある。

 これは、北海道新幹線の「高速化」のために検討されている。現状、新青森〜新函館北斗間約149kmのうち、青函トンネルと前後の約82kmは新幹線と在来線の共用走行区間になっており、安全性を維持するため最高速度は時速140kmとされている。

 国土交通省は2018年に新幹線を時速200km以上で走行させるため、貨物の物流手段を鉄道連絡船や貨物新幹線に切り替える検討を行っている。しかし残念ながら、こちらも実現性に乏しい。

 2019年にJR貨物から委託を受けたみずほ総合研究所(現・みずほリサーチ&テクノロジーズ)が行った試算によると、海上輸送に切り替えた場合、輸送コストが上昇して道内経済に

「1462億円」

の損失が出るとされている。

 貨物駅は道内で14か所あるが、海上輸送の場合は港までの距離が遠くなる。収穫期には少なくとも3000tのRO-RO船(貨物を積んだトラックなどを輸送する船舶)6隻分の追加が必要になるのだ。

 2030年度末の札幌延伸を前にして、結論をあと数年内に出さないといけない状況である。新幹線駅ができるから……と、もはや浮かれている場合ではないのだ。

山本肇(乗り物ライター)

3920チバQ:2022/06/15(水) 13:40:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/336f387d67e7e791c267df2cfb24103bd83743a4
「これで長崎は良くなる」 新幹線計画決定・むつ念書 見返りは空手形に
6/15(水) 11:12配信


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長崎新聞
自民党三役に九州新幹線長崎ルートの早期着工を約束させた「むつ念書」の写し=佐世保市内

 九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)のうち武雄温泉-長崎が9月23日、「西九州新幹線」の名称で部分開業する。1973年の整備計画決定から約半世紀。本県の悲願達成までには、さまざまな障壁や曲折があった。その軌跡を関係者の証言でたどる。

 世界最初の高速鉄道、東海道新幹線(東京-新大阪)が64(昭和39)年、華々しく開業した。わが国の東西大動脈として高度経済成長を支え、この成功体験から、69(昭和44)年に閣議決定された新全国総合開発計画(新全総)に全国新幹線構想が盛り込まれた。翌年の法制化を受け、旧運輸省は73(昭和48)年、整備新幹線5路線の整備計画を決定した。
 北海道、東北、北陸、鹿児島-そして、ここに枝線のような長崎ルートが入ったのはなぜか。旧国鉄出身でJR九州初代社長の石井幸孝氏(89)が解説する。「戦前から、陸軍都の熊本を結ぶ『鹿児島本線』と、三菱の造船所や海軍佐世保鎮守府につながる『長崎本線』は九州の二大本線だった」
 時の首相は「列島改造論」を掲げた地方出身の田中角栄氏。「ゼネコンや官僚が新幹線の絵を描き、政治家をたきつけ、地方自治体とも手を組んだ。田中氏が彼ら建設族を利用し総理の椅子を手に入れたとも、建設族が田中氏を利用したとも言える」(石井氏)。赤字ローカル線を作り続けてきた国鉄の借金が膨らむ中、整備新幹線は“金の卵”になるはずだった。
     ◇
 だが、オイルショックのあおりで整備計画は5路線とも、わずか1カ月で凍結の憂き目に。ようやく解除された78(昭和53)年、知事だった久保勘一氏が動く。放射能漏れ事故を起こし、寄港先を失っていた原子力船むつの修理を佐世保で受け入れる見返りに、新幹線の優先着工を国に認めさせたのだ。
 「長崎新幹線の工事着工は、他の四路線に遅れないこととする」。簡潔な文言の横に、当時の自民党三役、大平正芳幹事長、中曽根康弘総務会長、江崎真澄政調会長の直筆署名が並ぶ。いわゆる「むつ念書」。副知事だった高田勇氏が党本部に出向き、3人から確約を取り付けた。それを年中、背広の内ポケットに入れて持ち歩いていた。
 当時、久保氏の秘書だった横尾英彦氏(84)は、今も写しを自宅に保管している。「これで長崎は良くなる」と上機嫌な知事から「後で役に立つから」とこっそり渡されたという。
 久保氏は参院議員時代、後に首相となる三木武夫氏の派閥に属していた。「上京すると、三木氏の私邸に必ず寄り『長崎県の発展には、どうしても新幹線が必要』と熱弁していた」。横尾氏は、国を相手に堂々と渡り合う久保氏の巧みな交渉術に舌を巻いたと回想する。
 だが、その後の政治の舞台で、むつ念書が効力を発揮することはなく、空手形に終わった。国の財政危機、国鉄の分割民営化と事あるごとに整備計画はストップ。長崎ルートは鹿児島など他4路線の後塵(こうじん)を拝することになる。

3921チバQ:2022/06/15(水) 23:16:14
https://nordot.app/908171291685453824?c=174761113988793844
西九州新幹線ダイヤ発表 沿線市は利便性納得 佐世保線、所要時間に不満も
2022/6/11 11:00 (JST)
 西九州新幹線のダイヤが発表された10日、長崎県内の沿線市からはおおむね納得の声が上がった。一方、同日公表された博多-佐世保の在来線特急ダイヤには、高速化事業を実施したにもかかわらず所要時間が一部長くなるとして不満が漏れた。
 大石賢吾知事は、新幹線ダイヤについて「県内各駅への停車に配慮いただき、所要時間も短縮され、利便性の向上につながる」と歓迎のコメント。大村市の園田裕史市長は「全ての速達型が新大村に止まるわけではないのが残念だが、長崎市との通勤に使える始発や終電が独自に設定されたのはありがたい」として、通勤利用に配慮した低運賃の設定を望んだ。
 諫早-長崎などの特急料金は新幹線への移行後、引き上げられる。長崎市に車で通勤している大村市竹松本町の会社員、三浦和敬さん(49)は新幹線の速さを意識しながらも「(割引き)料金がどれくらいになるか…」と模様眺め。それでも「長崎市で働く息子が実家から通えるようになるかも」と期待を寄せた。
 島原半島への玄関口となる諫早駅には全てが停車する。諫早市の大久保潔重市長は「駅再開発ビルや交通広場などの整備効果が最大限に発揮できるダイヤ。地域の活性化につなげていく」とコメントした。雲仙市の観光団体、雲仙観光局の山下浩一代表理事は「諫早駅で降りてもらえるよう、雲仙、小浜温泉街などの魅力アップを急ぐ」と意気込んだ。
 長崎商工会議所新幹線整備活用特別委員会の中村重敏委員長は「沿線全体の経済効果を高め、一番の願いである全線フル規格化につなげていきたい」と先を見据えた。
 一方、博多-佐世保は「白いかもめ」の車両も導入し、所要時間が最大9分短縮される半面、一部で現行より遅い便が出る。有田-佐世保のレールや枕木を県費で改良し高速化を図ってきただけに、佐世保市の朝長則男市長は「高速化事業による時間短縮効果が感じられない」と不満を示した。昼間帯の平均短縮時間も小さいとして「佐世保線の輸送改善効果が上がったとは言い難い」と指摘。開業までに早急な改善を求めた。
 大石知事も佐世保線につては「全体として期待された効果が認められない点は不満を覚える。JR九州に説明を求め、改善策を検討してもらいたい」とした。

3922チバQ:2022/06/16(木) 11:27:12
https://news.yahoo.co.jp/articles/34dc72cc0b18f76573d7f3379e95e4c84ac575be
短絡ルート決定 佐世保市民の怒り 新幹線構想、県北不在「苦渋の決断」
6/16(木) 11:21配信
長崎新聞
佐世保経由をカットする案に反発して座り込む佐世保市議ら=1992年6月8日、県庁玄関前

 1991(平成3)年9月17日、会期中の佐世保市議会に衝撃的な一報が飛び込んだ。
 「九州新幹線長崎ルートの佐世保経由をカットする」。佐賀県知事だった井本勇氏が早期着工を目指すため、従来の計画を大幅に見直す短絡ルート案を発表。以来1年余り、市議会はこの問題への対応に明け暮れることになる。
 予兆はあった。4年前の87(昭和62)年、国鉄民営化で発足間もないJR九州が「長崎ルートはどう研究しても年間102億円の赤字が出る」と政府に報告。佐世保経由が収支上のネックとなっていた。
 ただ、佐世保市民にとって新幹線は原子力船むつを受け入れた代価という意識が強く、「国や県が佐世保カットを認めるはずがない」。当時、市議会議長だった県議の田中愛国氏(78)はJR九州の意向をこう軽く受け止めていた。
 “井本案”発表直後、市議会は市長の桟熊獅氏に対する緊急質問の場を設けた。「県北の切り捨てだ」。激しい追及に、桟氏も「(長崎県の高田勇)知事を説得する」と応じた。
 一方、高田氏は水面下で井本氏と足並みをそろえていた。92(平成4)年5月、長崎県が井本案に賛同する方針を固めたと報じられると、佐世保市民の怒りは頂点に。市議団や経済界、地域の代表は翌月、大型バス2台で長崎県庁へ押しかけ、知事に再考を直談判した。
 「県全体に100年の禍根を残す選択だ」。後の佐世保商工会議所会頭で、当時、新幹線誘致に奔走していた辻昌宏氏(84)は長崎県を痛烈に批判した。「佐世保は自衛隊や米軍基地を抱えている。国防上も人員を素早く輸送できる鉄路を敷くのは当然なのに」という不満は今なお胸にくすぶる。
 佐世保観光コンベンション協会理事長の飯田満治氏(73)も、県庁での抗議座り込みに加わった時の悔やしさを忘れていない。折しも同年3月、ハウステンボスが開業。「観光地として飛躍しようとしていた。人を呼び寄せる新幹線への期待は大きかった」
 同年11月、短絡ルートが長崎県案として公表され、福岡、佐賀両県などの了承を得て決定した。この前後、長崎県は「このままでは長崎ルート自体が頓挫する」と佐世保市の説得を図り、最終的に市はJR佐世保線の輸送改善を条件に「苦渋の決断」で受け入れた。
 行き場を失った市民の怒りは市政のトップに向かった。市議会は同年12月、市長の政治姿勢を糾弾する前代未聞の問責決議を可決。桟氏が政界を退く引き金の一つとなった。当時市議だった現市長の朝長則男氏(73)も憤りがあった。ただ、今となると「(桟氏は)新幹線実現を急ぐ県と反発する市議会の間で板挟みになった。辛い立場だった」と同情の念も抱く。
 かつては新幹線構想に組み込まれていた佐世保市。政財界関係者は、むつ受け入れを決断した市長の辻一三氏、建設政務次官を務めた衆院議員の中村弘海氏ら中央とのパイプを持つ政治家の功績を挙げる。だがルートから外され、田中氏は嘆く。「知らない場所でどんどん話が進み、地元は置き去りだった。県北に政治力がなかった」

3923とはずがたり:2022/06/17(金) 08:49:26

未だ走ってるのか!?
浪人時代,最寄り駅は御器所だったが,自転車がメインで余り地下鉄には乗らなかったが赤いこいつが来ると当たりっぽいくて一寸テンション上がった♪

塩釜口の名城大だったか八事の中京大だったかへ模試で行った時に名鉄の赤い奴であった事を憶えてるが模試の結果が良かったかどうかは覚えてないので当たりかどうかは定かでは無いなw
早慶レベル模試は余りに難しくて途中で止めて帰ってきてしまったけどどこでやってたかは覚えてないw

名古屋の地下鉄を走る「真っ赤なゴツイ電車」いつまで現役? 最古参級「名鉄100系」の今後
2022.06.15 乗りものニュース編集部
https://trafficnews.jp/post/119386/

 豊田線と鶴舞線は当初から相互直通運転を行う一体的な路線として、整備が進められました。豊田から名古屋都心への乗り入れ構想は戦前からはあったものの、名古屋市内については名古屋市が整備を行うということで、名鉄が鉄道敷設免許を市へ譲ったという背景もあります。

 そうして1977(昭和52)年に地下鉄鶴舞線が、2年後の1979(昭和54)年に名鉄豊田線が開業し、地下鉄へ乗り入れ開始します。名鉄はその際、同社では初めてとなる地下鉄乗り入れ用車両「100系」を導入したのです。

 その後40年以上経過した現在でも、鶴舞線を走る名鉄車両は、まったく姿を変えていません。100系は1990年代初頭の増備車から200系と名を変えましたが、見た目はほぼ同じで、国鉄型車両に似た、昭和の風格を残す「ゴツい」スタイルのままです。日本の地下鉄へ直通する私鉄の鉄道車両としては、大阪メトロ堺筋線に乗り入れる阪急3300系・5300系とならび最古参級のものです。ちなみに地下鉄の自社車両を見渡しても、さらに古い現役車両は東京メトロ7000系や神戸市交通局1000形ほどしか見つかりません。

最古参車両に忍び寄る影はある?
 いっぽう、名古屋本線やその系統の犬山線・常滑線などではステンレス車両導入が進んでいます。ことし3月に発表された2022年度の設備投資計画でも、通勤型車両9500系を4編成、9100系を1編成、それぞれ新造。ひきつづき最新の省エネ技術が投入された電車で旧型車を置き換えることで、環境に配慮した鉄道運行を図るとしています。

 また、他のどの路線ともつながっていない名鉄瀬戸線でも、100系と似た姿の6000系電車が2014(平成26)年に引退したあと、全車両がステンレス車両に置き換わっています。

 では、名鉄豊田線・地下鉄鶴舞線も、いずれは現行の車両が駆逐され、ステンレス車両に置き換わっていくと思われますが、その時期はいつになるのでしょうか。

 名鉄の担当者にたずねたところ、「豊田線の100・200系については、今のところ、新型車を導入し置き換えを進めていくという計画はございません」との回答でした。2030年までの経営目標を示した名鉄グループ長期ビジョン「VISION2030〜未来への挑戦〜」の中でも「新型通勤車両の新造」が盛り込まれていますが、具体的な投入線区については、今後検討していくとしています。

 ところで、名鉄はもうひとつ、地下鉄乗り入れ車両を走らせています。それは名鉄小牧線と直通先の地下鉄上飯田線に乗り入れる「300系」電車です。上飯田線自体はわずか1駅、800mだけの路線ですが、トンネル幅や諸設備が地下鉄のスペックのため、その基準に合わせた独自車両を名鉄も導入したのです。

 こちらは豊田線・鶴舞線とは違い、カラーリングが最小限に抑えられたステンレス車体。名鉄としては初めてのステンレス車両でもありました。2002(平成14)年に8編成が一斉に製造され、その後増備もなく、現在に至ります。車体サイズなど基本的なスペックは豊田線と同じですが、この300系が豊田線へ導入されたことはありませんでした。製造から20年が経過した現在、豊田線の100系置き換え用には、300系ではなく、新設計の車両が導入される可能性が高いでしょう。

 ちなみに、地下鉄鶴舞線の車両も、1977年開業当時の車両「3000形」がまだ現役です。とはいっても、2012(平成24)年に新型車両「N3000形」の導入によって徐々に置き換えが進み、現在ではわずか1編成しか残っていない「レア車両」となっています。

【了】

3924チバQ:2022/06/17(金) 11:48:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/85804256a346f53edc1b935d7bab1fb6563aa10d
並行在来線問題 長崎、佐賀両県とJR九州 奇策“ウルトラC”で決着
6/17(金) 10:31配信


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長崎新聞
JR九州が並行在来線を経営分離しないことについて、同社、長崎、佐賀両県が合意し、報道陣の取材に応じる金子知事(当時)=2007年12月17日、長崎市内

 2007(平成19)年冬、九州新幹線長崎ルートは着工できるかどうか最終局面を迎えていた。
 着工条件は、JR九州が並行在来線(肥前山口-諫早)を経営分離することへの沿線自治体の同意。だが沿線の佐賀県鹿島市などは以前から、分離後の第三セクターによる運行ではいずれ経営危機に陥ると反発していた。3年前の04(平成16)年には、同県知事だった古川康氏が同意したものの、政府・与党は「(地元の)調整が整った場合は着工」と申し合わせざるを得なかった。
 当時の鹿島市長、桑原允彦氏(76)は「市町の同意が必要というルールは地方自治の自主性を尊重しており、私は大いに評価していた。これが経営分離をさせない唯一の武器だった」と振り返る。
 国は新幹線予算を執行できない状態が続き、業を煮やした本県政界や与党内で条件見直しを求める声が上がり始めた。本県選出の衆院議員で与党整備新幹線建設促進プロジェクトチーム(PT)座長や自民党整備新幹線等鉄道調査会会長を務めた久間章生氏(81)は「地元同意はできるだけ取り付けなければならないが、それを絶対条件にしていたら将来の国家のため必要なことができなくなる」と考えていた。「マイカーが普及し、地方の人口が減る中で、いずれ(近距離利用が多い)在来線の経営は厳しくなる。20年、30年先を考えると(高速鉄道の)新幹線が主流になると政治家もJRも分かっていた」と言う。
 PTは07年11月、着工条件の解釈変更を協議することを決定。だが桑原氏によると、国土交通省は沿線市町の同意が必要との姿勢を決して崩さなかったという。事実、当時の国交相、冬柴鉄三氏(故人)は12月の記者会見で「地元との信頼関係を損なう」として条件見直しを否定した。
 ここから水面下で“ウルトラC”とも言える動きが本格化する。経営分離しなければ同意は不要ではないか-。だがそれはJR九州が並行在来線と新幹線を同時に運行し、経営悪化のリスクを抱え込むことにもなりかねない。しかも同社は04年、並行在来線の一部となる肥前山口-肥前鹿島の運行を継続し、鉄道施設は長崎、佐賀両県に無償譲渡し維持管理を任せる「上下分離方式」を提案。生じる赤字の全額負担など既に大きな譲歩をしていた。
 同社社長だった石原進氏(77)は「責任を持って在来線を全線経営するためには大幅な赤字は避けなければならなかった」と言う。結果、20年間は全線運行し、無償譲渡の予定だった鉄道施設を両県が14億円で購入。同社の新たな赤字分と相殺することで合意した。
 そもそもこうした奇策を誰が発案したのか。久間氏は「私ではない」と否定。当時の長崎県知事で現農相の金子原二郎氏(78)は「冬柴氏とは親しかったので何度も協力をお願いしていた。冬柴氏の指示で(国交省)鉄道局が動いたのだろう」と話す。
 この決着劇に桑原氏らは「とても納得できない」といったん反発したが、「口を挟む仕組みがなくなった」と矛を収めた。整備計画決定から34年。建設に向けて大きく前進した。

3925チバQ:2022/06/19(日) 10:06:26
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea487b01adf4121c9b0513b38b9e1bf71f26cfc9
政権交代 “弱い”長崎ルート 財源確保し脱落回避
6/18(土) 11:20配信
 「全くの白紙だ」
 2009年10月、整備新幹線3区間の建設に着手するかどうかを巡り、前原誠司国土交通相が記者会見で発した言葉が波紋を呼んだ。
 対象は北海道の新函館-札幌、北陸の金沢-敦賀、九州・長崎ルートの諫早-長崎。その前年3月、長崎ルートの武雄温泉-諫早が着工認可。12月には未着工3区間も財源確保を前提に部分着工を認める方向で政府・与党が合意していた。
 だが09年9月、自民党から政権を奪った民主党は「コンクリートから人へ」を掲げ、ダムや高速道路など公共事業を全面的に見直し始めた。整備新幹線も無駄を洗い出す「事業仕分け」の対象となった。
 前原氏が突きつけた着工5条件のうち、最も高いハードルが「安定財源の確保」だった。それは意外な場所から見つかった。事業仕分けで、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の利益剰余金1・5兆円の存在が浮上。この“埋蔵金”活用を求める声が沿線自治体などから上がった。大半は11年3月の東日本大震災の復興支援に充てられたが、残りで長野新幹線の建設債務を完済。玉突きのような形で、その返済に充てていた貸付料(JRが国に支払う線路使用料)が浮き、新規着工の新たな原資を得た。
 一方、地域間の優先着工を巡る綱引きも顕在化。民主党の推進議員連盟内で地元議員らの思惑がぶつかった。北陸は「東海地震に備え日本海側にバイパス機能を」、北海道は「政令指定都市の札幌と本土をつなぐ」とアピール。対する長崎ルートは比較的、距離が短く事業費も少ない半面、時間短縮効果が見込めない。県は上海航路(11年就航、約1年で運休)で大陸とも結び、アジアの成長を取り込む構想も持ち出した。
 党参院議員で議連事務局長を務めていた大久保潔重諫早市長(56)が当時の永田町や霞が関の空気感を振り返る。「重要度や熱量を比べ、長崎ルートは“三男坊”のように見られていた。九州は既に鹿児島ルート(11年3月全線開業)という縦軸が通っていたので、長崎に引き込むロジック(論理)は弱かった」
 埋蔵金だけでは財源は足りず、大久保氏らが「毎日、神経を使い」ながら探した。最終的には北海道と北陸の工期を延長することで、建設費のピークが重ならないように設定。この案を地元に飲ませ、長崎を脱落させることなく3区間「同時着工」を堅持した。
 党衆院議員で文部科学相を務めた高木義明氏(76)は、野党時代から推進派だった。武雄温泉-諫早の着工にこぎ着けた自民党の久間章生氏(81)らの「苦労」を知っていただけに「諫早で止まってしまうかもという危機感があった。後仕上げが私たちの責任だと思っていた」。
 公共事業に手厳しい民主党。その中で、議連幹事長でもあった高木氏は、沿線以外の同僚議員の冷ややかな視線を横目に、調整に奔走。元党幹事長の小沢一郎氏からは「まだ長崎はできてなかったかな」と軽口をたたかれながら了承を得た。最後は党政調会長に転じていた前原氏を落とした。
 11年12月、政府は3区間の着工認可方針を決め、武雄温泉-長崎の「22年度一括開業」が固まった。

3926チバQ:2022/06/21(火) 08:17:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/2abeec06dd7704694e903c6f5d92b533add1f6e0
フル規格 実現へ向け佐賀県との対話どう築く 山口知事「手を挙げていない…」
6/20(月) 11:28配信


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長崎新聞
走行試験で初めて県内を走る新幹線かもめ。9月23日の長崎―武雄温泉開業後は武雄温泉で在来線特急に乗り換える「リレー方式」となる。博多までの全線フル規格化には佐賀県の理解が欠かせない=5月10日、JR長崎駅そば

 今年3月下旬、大石賢吾知事は就任あいさつで佐賀県の山口祥義知事を訪問した。約30分の面会は報道陣にも公開され、山口知事は柔らかい口調で終始会話をリード。10分ほどたったころ九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)の話題を自ら切り出した。
 「佐賀県と長崎県はずっと一緒に新幹線を国にお願いしてきたが、急に長崎県は豹変(ひょうへん)して(単独で)国にフル規格を要望し出した。僕ら(両県)が決めてきたのはスーパー特急とフリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)までだったのに。(佐賀県はフル規格に)手を挙げていない」
 JR九州は2017年、収支採算性が成り立たないなどとしてFGT導入を断念。中村法道長崎県知事(当時)は与党検討委に全線フル規格での整備を要望した。山口知事の言う「豹変」はこの場面を指すとみられるが、長崎県はフル規格を求める意向を事前に佐賀県に伝えていたという。
 19年1月、山口知事は中村知事と会談した際、財源や新たに生じる並行在来線など複合的な課題があると主張。だがその後、与党検討委は「フル規格が適当」との基本方針を決定した。これに佐賀県は反発。事態を打開したい国土交通省は今年2月までに「幅広い協議」を同県と計6回重ねたが、目立った進展はない。
 山口知事は元総務官僚。過去に長崎県の総務部長も務めた。佐賀県知事に初当選した15年1月には、フル規格について本紙のインタビューにこう答えている。
 「今、数百億円という負担について佐賀県民の理解を得られるとは思っていない。ただ(フル規格に)できたらそれに越したことはない。環境の変化がどうなるかというのもある。旗は持っていたい。長崎県は特にそうでしょう」
 時間短縮効果が少ない佐賀県民の思いを代弁しつつ、長崎県側にも一定配慮している。だが19年5月を最後に、同ルートを巡る中村知事との対話にも応じず、本県側の複数の関係者は「真意が分からない」と口をそろえる。そんな中、就任直後に山口知事と面会を果たした大石知事。フル規格実現に向け対話できる関係をどう築くのか。

 07年冬の並行在来線(肥前山口-諫早)問題決着時に佐賀県鹿島市長だった桑原允彦氏(76)は5月中旬、同市内の自宅で取材に応じた。その際「記事にしてほしい」と言われたことがある。「私たちが並行在来線のJR九州からの経営分離に同意していたら、第三セクターの経営となって沿線市町には人員や赤字補塡(ほてん)などものすごい負担がかかっていた。でも最後まで同意しなかったから(JR九州の運行になり)そうならずに済んだ。長崎県の沿線市(諫早)も恩恵を受けている」
 その上でこう締めくくった。「新幹線開業後23年間はJR九州が並行在来線を運行すると言うが、本当にそうなるのか心配。新幹線の沿線地域はすごく期待するだろうが、過疎化など裏返しの反応がこちらに来る。長崎県も人口は減少しているので、新幹線で発展してほしいよ。ただ(博多-肥前鹿島の特急大幅減少など)犠牲があったことは忘れないでほしい」

  =おわり=

3927チバQ:2022/06/21(火) 08:18:23
https://nordot.app/911059734422913024?c=174761113988793844
FGT断念 長崎県「全線フル規格」にかじ 佐賀県「そもそも新幹線求めていない」
長崎新幹線の軌跡・5

2022/6/19 10:30 (JST)6/20 14:08 (JST)updated
© 株式会社長崎新聞社

 黄金と深紅のツートンカラーに流線的なデザインをしたフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)が熊本県内で走行試験を始めたのは2014年4月20日。開発開始から20年を経て、ようやく実用化へ向けて最終段階に入った。
 九州新幹線長崎ルートの新幹線区間と在来線区間の両方を通るため、走行中に車軸の幅を変えられる「新幹線では世界初」(国土交通省)の技術だった。山陽新幹線に乗り入れれば、長崎は乗り換えなく広島や新大阪と直接つながる。
 だが同11月、車軸が摩耗するなどの不具合が起き、試験は中断。その後も再開のめどは立たず、15年12月、国交省は開発の遅れを理由に、22年の同ルート開業時の量産車導入が困難との見通しを表明した。
 当時の知事、中村法道氏(71)は「時間をかければ導入できると受け止めた。ただ長崎県としては(駅周辺整備を含め)まちづくりがストップしてしまうため、開業時期だけは遅らせたくなかった」と振り返る。
 16年3月、与党検討委員会や長崎、佐賀両県、JR九州など関係6者は、22年度開業を堅持することで合意した(6者合意)。武雄温泉駅で在来線特急と乗り継ぐ「リレー方式」で部分開業する形となったが、長崎県内からは「やむを得ない」との声が上がった。
 合意の鍵は佐賀をいかに説得するかだった。例えばリレー方式導入費用を巡り、両県は「国が責任を持つべき」と主張。結局、開業時に両県がJR九州から購入する約束だった線路や駅舎を、同社が無償譲渡することで相殺し、両県の追加負担を実質無くした。
 中村氏も佐賀に複数回出向き、山口祥義知事と交渉。「『佐賀としては急いでいないが、長崎の事情もよく分かる』という感じで理解してもらえた」。中村氏は開業への道筋が見え安堵(あんど)した記憶を口にした。
 ところが、その苦労を裏切るように、FGTの車軸付近にひびが確認されるなど開発が難航。しびれを切らしたJR九州は17年7月25日、「収支採算性が成り立たず、導入は困難」と受け入れ断念を表明した。6者合意の前提が崩れた瞬間だった。
 国交省から「基本技術は確立」との評価も得ていたFGT。だが、JR九州初代社長の石井幸孝氏(89)はこう切り捨てる。「素人には分かりやすく受けるが、われわれ玄人にすれば『何を言っているんだ』という代物だった」
 FGTであれば、新鳥栖-武雄温泉は在来線線路をそのまま活用でき、同区間における並行在来線の問題も起きない。中村氏は「佐賀を説得する上で必要なツールだった。これが無ければ6者合意できたかどうか…」とする。
 しかし、かねてリレー方式の固定化を懸念する長崎県政財界にくすぶっていた「全線フル規格」待望論が噴出すると、それまで佐賀に配慮してきた長崎県もかじを切る。「長崎県にとって他に選択肢が無かった」。JR九州の発表から3日後、中村氏は与党検討委で全線フル化を要望した。
 以降、佐賀県は態度を硬化させていく。800億円(当時の同県試算)とする自己負担もあって、山口氏は「(新鳥栖-武雄温泉に)そもそも新幹線を求めていない」ともぶちまけた。県境に深い溝が生じた。

3928チバQ:2022/06/21(火) 09:35:47
https://news.yahoo.co.jp/articles/f374fca23d9728146df0fdfdba0f61bc03d99655
【追う!マイ・カナガワ】JR東戸塚 戸塚駅の北側なのになぜ東? 駅名の謎に迫る 
6/21(火) 5:41配信


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カナロコ by 神奈川新聞
(写真:神奈川新聞社)

 JR東戸塚駅は戸塚駅の北側にあるのに、なぜ東? そんな疑問が「追う! マイ・カナガワ」取材班に寄せられた。横須賀線を利用する記者は、通勤がてら地図をちらり。おや? 確かに北上しているぞ。ボーっと乗ってんじゃねーよ! と叱られそうで、調べてみた。

 東逗子は逗子の真東、北鎌倉は鎌倉の北。さて、東戸塚は─。戸塚の東というより、北寄りではないか。投稿した鎌倉市の石井和行さん(81)にとって「半生の謎」だった。勤め先の同僚から「そんなこと気にするなよ」とあきれられ、口にしづらくなったそう。

 
◆そのまんま「東」

 JR東日本横浜支社管内の107駅中、方位が冠された駅名は6駅。物言いがつきそうなのは東戸塚だけだ。駅名の由来は「分かりかねます」とJR。郷土誌にも答えは見当たらない。

 横浜市戸塚区品濃町(しなのちょう)に開業したのは、1980年10月1日。当時の本紙によると、「最もその地域に合った名前を選んだ」(旧国鉄)らしいが、開業前からの仮称通りだ。そのまんま「東」か。本紙投稿欄にも「情緒もない」との突っ込みや、港ヨコハマらしく「赤いくつ駅」はどうかといった提案が寄せられていた。

 そもそも地名にない「東戸塚」はいつ、登場したのだろう。地元不動産会社の記念誌に起源を求めた。

 「陸の孤島」とされた保土ケ谷─戸塚間に新駅を誘致する住民運動は、1世紀に及ぶ。武蔵国と相模国の境界に位置し、大正期に「武蔵」という名で実現するはずだったが、関東大震災で頓挫。昭和に入って再興し、駅名は地名の「秋葉」と「品濃」で対立した。

 「東戸塚」は65年に結成された新駅設置促進委員会の仮称として、初めて公式にお目見えしたようだ。もともと「東横浜」が候補だったが、西区内の旧貨物駅に先取りされ、差し替えられた東戸塚が定着した。

◆敗北の「北戸塚」

 武蔵、秋葉、品濃、東横浜ときて、「北戸塚」案もあったはず。と思いきや、住民運動を主導した故・福原政二郎さんの三男で、東戸塚街づくり開発委員会会長の稔さん(64)は「全く」とかぶりを振る。「北枕に敗北。縁起が悪いから」

 日本地名研究所(川崎市高津区)によると、「北」は不吉とみなされ、敬遠される傾向にある。例えば、福井市と福島・喜多方も、旧称は「北ノ庄」と「北方」だったという。

 「戸塚から上りの東(・)京方面という意味合いもあるのでしょう」と、稔さんは教えてくれた。陸の孤島から一変し、1日十万人の乗降客を誇るまで発展を遂げたまちだ。「上昇」を印象づける「東」がふさわしい。

 巨額の私財を投じた政二郎さんをたたえ、「福原駅」も冗談半分で浮上したとか。ちなみに駅前に自宅と職場があるため、稔さんは父悲願のこの駅をほぼ利用していない。

神奈川新聞社

3929チバQ:2022/06/22(水) 10:21:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/fed26b1283ed0391ca62c874fee71ddd0c3ec9e8
くま川鉄道、25年度に全線再開へ 豪雨で流失の橋梁復旧にめど
6/22(水) 7:03配信
熊本日日新聞
(写真:熊本日日新聞)

 2020年7月豪雨で被災し、一部区間で運休が続く第三セクター・くま川鉄道(熊本県人吉市)が25年度中に全線再開する見通しとなったことが21日、関係者への取材で分かった。流失した球磨川第四橋梁(相良村、錦町)の架け替え工事のめどが立ったためで、被災から5年の節目での完全復旧を目指す。

 くま川鉄道は昨年11月、全線24・8キロのうち比較的被害が小さかった肥後西村[にしのむら](錦町)-湯前(湯前町)の18・9キロで運行を再開。一方、通学を中心に沿線で最も需要のある人吉温泉(人吉市)-肥後西村の5・9キロは再開時期が不透明だった。

 関係者によると、復旧事業で最大の工事となる第四橋梁の設計が完了し、スケジュールの見通しがついた。概算で約46億円だった全線の復旧費は、精査によって約50億円に増加する見込み。

 くま川鉄道の復旧に当たっては、過去3年間赤字の鉄道会社に対して国が事業費の97・5%を実質負担する大規模災害の特例支援措置が適用される。残りの2・5%分は県や人吉球磨地域の市町村が負担するため、同社の持ち出しはゼロになる。

球磨川と川辺川(左)の合流地点にあり、洪水で橋脚部分だけが残った球磨川第四橋梁=2021年6月、相良村・錦町(高見伸、小型無人機で撮影)

 県や地元市町村は被災後、くま川鉄道再生協議会を設立し、同社の支援策を協議。国の特例措置を受ける前提として、自治体などが鉄道の施設や用地を保有し、運行事業者の負担を軽くする「上下分離方式」の導入を決めている。

 くま川鉄道は、人吉市や球磨郡9町村、民間企業などが出資する第三セクター。JR九州の湯前線を引き継いで1989年に開業した。

 7月豪雨による鉄道の被災では、くま川鉄道と接続するJR肥薩線でも甚大な被害が生じ、県内全区間を含む八代-吉松(鹿児島県)で運休中。国土交通省と県、JR九州の3者が「鉄道としての復旧」を前提に今後の在り方を議論している。(内田裕之)

3930チバQ:2022/06/22(水) 10:31:35
https://news.yahoo.co.jp/articles/67e367cd3b98fc365fdac95c0d826565fdbd76c8
にぎわい消えた古川駅前、静かな節目 東北新幹線大宮-盛岡間開業あす40年 
6/22(水) 6:00配信
河北新報
現在の古川駅前商店街。平日の日中、人通りは少ない=14日午後4時35分ごろ

 東北新幹線大宮-盛岡間が1982年に開業してから23日で40年を迎える。宮城県大崎市の古川駅前商店街は、かつて40を超えた会員数が19に半減。玄関口のにぎわいは大型商業施設の撤退とともに去った。節目の日を静かに迎える商店街振興組合の新旧理事長に、思いを聞いた。(大崎総局・村上浩康)


■「限界集落みたいな」

 「新幹線開通は、旧古川市にとって最大の開発だった」。5月まで約15年にわたり理事長を務めた遠藤哲男さん(80)が振り返る。

 現駅から約200メートル西側にあり、陸羽東線の旧陸前古川駅前に商店や飲食店などが立ち並んだ旧商店街。新幹線開通後は、紆余(うよ)曲折を経て計10・4ヘクタールの広大な区画整理が進み、整然とした街並みに一変した。

 駅から離れて朝夕の通勤通学客が減った一方、84年には旧ニチイ古川店(後の古川サティ)が開店。87年に区画整理を終えた新商店街の核店舗となった。「土日は周辺が渋滞するほどに繁盛した」(遠藤さん)が、景気低迷や郊外の大型店立地で2001年に撤退した。現在に続く空洞化を決定づけた。遠藤さんは「時代の波。今では限界集落みたいなもの」と苦笑する。

 組合は区画整理と同時に発足した。「団結を強めようとお社を造ったりして…。あの頃は良かった。若い人がいなくなり、寂しい商店街になった」と、前々理事長で印章店の2代目喜藤賢一さん(79)。「どこも後継者がおらず、維持するので精いっぱい」と明かす。

 東西、南北各200メートル余りの商店街は今、シャッターが下りた店舗や空き地が目立つ。今年5月に理事長に就いた佐藤庸さん(69)は「組合の役割はほぼ終わった。新事業を始めるエネルギーはない」と率直に語る。

■せめて植栽で

 商店街入り口の大きなアーチは、老朽化して「古川駅前商店街」の表示を外した。大手居酒屋チェーンは組合に未加盟。新幹線駅の近さを生かしたホテルは盛況だが、利用客を商店街に呼び込む手は打てずにいる。

 市民会館誘致を求める声も一部にあるが、運動に発展しそうな兆しはない。駅の核店舗「ピボット」は新型コロナウイルス禍で21年9月、閉店。人口減少と高齢化に歯止めがかからず、大きな絵は描けない。佐藤さんは足元を見詰める。

 「秋祭りなどのイベントを続けながら、せめて植栽などで小ぎれいな雰囲気づくりをする。行ってみたい、また訪れたいと思ってもらえる商店街でありたい」

河北新報

3931チバQ:2022/06/22(水) 16:45:53
https://news.yahoo.co.jp/articles/04067c616a6da2d498dd37da1eae8c303d9bc2a9
JR「フルムーン夫婦グリーンパス」、同性カップルを認めない?
6/22(水) 16:32配信

オルタナ
JR旅客会社のグリーン車が乗り放題となる「フルムーン夫婦グリーンパス」。年齢の合計が88歳以上の夫婦が対象だが、「男女」の夫婦しか認められないことがSNSで波紋を呼んでいる。(オルタナ副編集長=吉田広子)

「フルムーン夫婦グリーンパス」は、2人の年齢の合計が88歳以上の夫婦で、同一行程で旅行する場合に利用できる特別企画乗車券だ。婚姻届けの有無について、ウェブサイトの購入案内では特に明記されていない。

稲森としなお・三重県議会議員が6月21日にツイートした内容によると、同性パートナーがいる同氏の知人の問い合わせに対し、JR東日本は「『フルムーン夫婦グリーンパス』はこれまで男女のご夫婦を対象に設定してまいりました」とし、「現時点では、同じ性別のパートナーのお客さまにつきましては『フルムーン夫婦グリーンパス』のご利用はできかねます」と回答したという。

稲森県議の知人は自治体が発行する「パートナー証明」を持っていたようだが、認められなかった。

JR東日本は、LGBTQ への取り組みの評価指標「PRIDE (プライド)指標」のゴールド評価を2017年から5年連続で受賞した先進企業だ。

独自の「同性パートナー制度」を導入し、結婚休暇や扶養手当、福利厚生制度、介護休職など、同性パートナーにも適用している。パートナーの子(継子)に対しても制度を認め、養育休暇など取得することも可能だという。

「フルムーン夫婦グリーンパス」の同性カップルの処遇に関するJR東日本の見解は、回答が届き次第、追記する。

3932チバQ:2022/06/23(木) 07:55:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/d1ceaca8fa17326a71a55635f9bfb6ad6b15f1e2
北海道新幹線「延伸」、長万部と八雲の生き残り策 人口減に並行在来線、地域の課題が浮き彫りに
6/23(木) 4:31配信
東洋経済オンライン
将来は新幹線駅として生まれ変わる長万部駅(筆者撮影)

 2031年春の北海道新幹線・札幌延伸へ、道南2町の準備が活発化している。

 在来線駅に新幹線駅が併設される長万部町と、新八雲駅(仮称)が誕生する八雲町。対照的な環境ながら「観光客を呼び込む起爆剤に」といった、ありがちな言葉は聞こえてこない。開業を契機に、持続可能な地域社会をどう再デザインするか。人口減少と高齢化への危機感が共通の背景だ。


■減り続ける道南2町の人口

 長万部町と八雲町はともに、渡島総合振興局(函館市)管内の北部に位置する。税務署、警察署などの出先機関は八雲町に集まり、病院の規模も大きい。他方、長万部町は東京理科大学のキャンパスが町中心部を見下ろす高台に建ち、異彩を放つ。

 全国的な知名度は、鉄道の分岐点であり「かにめし」でも知られる長万部町がやや高そうだ。しかし5月末時点の住民基本台帳人口をみると長万部町4921人に対し、八雲町は1万5167人と3倍以上の開きがある。高齢化率(2021年1月1日現在・北海道庁まとめ)も長万部町は44.5%に達し、八雲町の35.7%を上回る。

 長万部町の人口ビジョンによれば2030年の推計人口は4103人、高齢化率は41.8%だ。一方の八雲町は1万2342人、高齢化率は38.3%と予測されている。両町にとっての開業対策は、「人口減少・高齢社会対策」の色合いを帯びざるを得ない。終点の巨大都市・札幌とは大きく異なる事情だ。

 かつての人口は、長万部町が1万5349人(1965年)、八雲町が3万5160人(1960年)。半世紀余りの間に長万部町は3分の1以下に、八雲町も4割ほどに減っている。

 長万部町は町中心部にある長万部駅に新幹線駅が併設される。最大の懸案は、「今も函館本線で分断されている市街地をどう造り替えるか」だった。地元が高架化を強く働きかけた結果、鉄道・運輸機構は2017年6月、駅を挟む2.8kmの区間を高架化すると発表した。駅前や町役場前には「高架化決定」の看板が立ち、地元の歓迎ぶりがうかがえる。

 一方の八雲町は、町中心部の八雲駅から西へ約3km離れた牧場エリアに新幹線駅が建つ。町は2019年3月、「牧場の中の駅」というコンセプトを公表し、「新幹線駅前=商業開発・繁栄」といった、いわば20世紀型の発想と一線を画した。

 八雲町の岩村克詔町長に、札幌延伸への抱負を尋ねると、明快な答えが返ってきた。

 「町の郊外を通る新幹線に過度な投資はしない。人を降ろす仕組みと、働く人を呼び込む仕組みが要る。それは『食』だ。開業前の準備をいかに進めるかで、新幹線が生きる」

 町がブランド化に力を入れている産品のトップが「北海道二海(ふたみ)サーモン」だ。青森県の企業と連携し、北海道で初めて、トラウトサーモン(ニジマス)の海面養殖の事業化を目指す。

 「二海」は太平洋と日本海を意味する。現在の八雲町は、噴火湾つまり太平洋に面した旧八雲町と、日本海に面した旧熊石町が合併して2005年に誕生した。「日本で唯一、太平洋と日本海に面した町」が新町のアイデンティティとなり、合併で新設された郡の名として「二海郡」が採用された。

3933チバQ:2022/06/23(木) 07:56:03
■ふるさと納税を原資に

 八雲町はまた、北海道の近代酪農発祥の地であり、道内有数の酪農地帯だ。北里大学八雲牧場で育った「北里八雲牛」などのブランドが人気を集めている。

 これらにウニ、アワビ、ホタテなどの海産物を返礼品としてそろえ、町は「ふるさと納税」に注力してきた。総務省データによれば、2011年度に400万円ほどだった納税額は、2018年度には36億8100万円に達した。2021年度も約25億円と、全国上位にある。

 その恩恵で、町の貯金に当たる基金は40億円台から120億円へと増えた。財政的な余裕を武器に、企業との連携構想が膨らむ。学校の長期休暇時にだぶつく生乳をチーズに加工する工場や、ウイスキー工場の建設を検討中という。

 「新幹線駅ができる、というインパクトは大きく、企業との連携も進めやすくなる。開業すれば札幌から1時間かからず、青森や仙台もぐっと近くなる」と岩村町長。産業基盤づくりに、すでに「新幹線効果」が表れている形だ。

 「人」を強く意識した施策にも力を入れる。「U・Iターン就職奨励金制度」はその一つだ。町内の新規学卒者や町外からの転入者が、町内の事業所に正規雇用された場合、1年目は現金30万円を、2年目は町内で使える「やくも商品券」を支給する。さらに、ウクライナ避難民受け入れの取り組みも進めている。

 岩村町長は「人口が減ったからといって、単純に、地域の維持が困難になる訳ではない。7000人になっても5000人になっても維持できる仕組みづくりそのものが重要。八雲町は、その仕組みづくりに新幹線を最大限に生かす」と強調する。

 一方、長万部町は今年3月、懸案だった駅東口周辺の土地区画整理事業の基本計画案をまとめた。駅に隣接する3ヘクタール、南北320m、東西約100mを整備する。駐車場、複合商業施設、「まちの駅」、そして観光客をはじめ多様な利用者の拠点となる「滞留空間」などを備える。

 ポイントは、市街地を二分してきた駅と線路をまたぐ自由通路の新設だ。新幹線改札口にも直結し、駅や市街地に噴火湾から津波が押し寄せてきた際は、避難路の役割を果たす。駅利用者はこれまで、線路の反対側と行き来するには、南北どちらかの跨線橋に400〜500mほど迂回せざるを得なかったため、自由通路の新設だけでも大きな朗報という。

 人口5000人弱の町としては大がかりな事業と言える。しかし、決して「開業効果を当て込んだ夢物語」を追っている訳ではないといい、むしろ「守りの意識」が伝わってくる。

 「小さな町なので、駅周辺といっても、できる商売は限られる。高齢化が進む町を支える生活の拠点として、駅周辺を造り替える。人口が減っても、人が住み続けられる態勢を整えるうえで、新幹線は暮らしの生命線」と岸上尚生新幹線推進課長は説明する。5月に開いた住民説明会では、バリアフリー施設の充実の要望などに加えて、「地元が生きるか死ぬかが懸かっている」という声も聞かれたという。

3934チバQ:2022/06/23(木) 07:56:34
■高校生が検討委員会に参加

 長万部町で特筆すべきは、高校生が未来づくりの先陣を切っていることだ。

 町は2021年度、開業する新駅のデザインコンセプトを検討する委員会を設置した。メンバー33人のうち、長万部高校の生徒が7人を占め、3年生が委員長を務めたほか、全員がファシリテーターとして3回の検討会合の議論をリードした。

 7人の生徒は2021年7月、「新幹線乗換駅」の機能や空気を体験するため、青森市に遠征した。在来線との乗り換え機能や想定される駅の規模が似通う新青森駅、市中心部の青森駅、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の中心的存在である三内丸山遺跡などを視察し、地域と鉄道駅の関係性にも理解を深めた。

 さらに、新青森駅を拠点に活動する、青森県立青森西高校の「青西おもてなし隊」とも交流した。11月には、青森西高校で開かれた「おもてなしフォーラム」にもオンラインで参加するなど、青森県域との交流でも先頭に立ってきた。

 一連の活動を経て検討委員会は「湯けむり香る噴火湾、人と時代の交差点」というコンセプトをまとめ、木幡正志町長が2022年3月、鉄道・運輸機構へ要望書を提出した。

 町によると、2022年度は引き続き、長万部高校の生徒が駅の「滞留空間」の検討に携わる計画という。

 今年4月に着任した濵田哲也校長は1980年代から90年代にかけて、道南の高校に勤務した経験がある。「青函トンネル開通の年に採用となり、寝台特急『日本海』に乗って着任しました。教員仲間と弘前城の夜桜を見たり、青森市の浅虫温泉へ懇親会に出掛けたり……」と当時を懐かしむ。

 「町内の道立の施設は今や長万部高校だけ。今年の生徒数は49人です。この高校をなくさないよう、生徒たちとさまざまな活動を展開したい」

 濵田校長の担当教科は地歴公民で地理と歴史に明るく、北海道とつながりの深い東北が一気に近くなる新幹線開業に期待をかける。一方で、JR北海道から経営分離される並行在来線の行方に気をもむ。

3935チバQ:2022/06/23(木) 07:56:46
■姿を消す「山線」

 長万部駅は、北海道新幹線にほぼ並行し、倶知安から余市を経て小樽に至る函館本線(山線)と、海岸沿いに札幌へ至る室蘭本線・千歳線(海線)の分岐点だ。そして、山線沿線にある9市町は今年2月から3月にかけて、長万部―小樽間140.2kmのバス転換に同意した。JR北海道から経営分離して、第三セクターに移行しても、巨額の赤字が見込まれる事情が背景にあった。

 過去にも、長野新幹線(現・北陸新幹線)の開業に伴い並行する信越本線の横川―軽井沢間(11.2km)が廃止された例があるが、今回のような長い区間の廃止が決まったのは整備新幹線の歴史上、初めてだ。

 函館―長万部間の将来像も不透明だ。少なくとも現時点では、貨物列車のルートでもある鉄路をなくす選択肢はない。しかし、沿線の人口やニーズを考えると、旅客は非常に厳しい収支が見込まれている。

 JR東日本は札幌延伸に合わせて次世代新幹線の投入を目指し、新幹線史上でも新たなステージが待ち構える。他方で、開業は沿線の社会的、経済的環境に巨大な変化をもたらし、地域が抱えていた課題や矛盾を浮き彫りにする。並行在来線はその最たる問題と言える。札幌延伸までに、2次交通や貨物輸送を含む交通・物流の全体像をいつ、誰が、どう描くのかが問われる。

櫛引 素夫 :青森大学教授、地域ジャーナリスト、専門地域調査士

3936チバQ:2022/06/23(木) 11:41:32
https://news.yahoo.co.jp/byline/kobayashitakuya/20220623-00302052
特急「わかしお」「さざなみ」50年 短距離特急のさきがけが与えた影響とは?

小林拓矢フリーライター
6/23(木) 6:30
 房総方面に特急が走るようになってから、ことしで50年となる。1972年7月15日、東京駅に総武本線の地下ホームが誕生し、特急「わかしお」「さざなみ」が東京駅発着で運行を開始した。それまでは両国発着の急行が中心だった。

 これらの特急が新設された際に、房総方面のような短距離でも特急料金を取るのか、急行ではいけないのかといった声が聞かれ、実質的な値上げとまで評された。

 その後、1975年3月に銚子方面の「しおさい」、鹿島神宮方面の「あやめ」が設定され、1982年11月には房総方面の急行が全廃される。

 短距離特急は、その後の急行列車消滅、特急列車化による値上げとグレードアップといった流れを生み出すことになった。

183系が開いた短距離特急の可能性
「わかしお」「さざなみ」では新しい車両が登場した。183系だ。これまでの特急型車両・181系は、山陽本線など長距離車両として活躍していた。しかし、山陽方面は新幹線ができることが確定しており、直流長距離特急の必要性はなくなりつつあった。長距離といっても、当時ならば上野〜新潟、新宿〜松本程度で、時間が短縮されていくことは想定の範囲内だった。

 そんな状況で、183系は登場した。短距離の運用のために食堂車は設けられず、扉は485系などと異なり2扉、ドアステップもなかった。末端での普通列車運用にも備えた形だ。また、分割・併合を意識したため、先頭には貫通扉を設置した。

 この車両が、東京圏の直流電化区間における短距離特急を広めるきっかけとなる。房総方面だけではなく、中央本線「あずさ」にも投入され、食堂車がいらない所要時間となったこの特急でも活躍した。前面非貫通で耐寒・耐雪を強化した1000番台も登場、特急「とき」を主な活躍の場とし、中央本線方面の運用も多かった。

 信越本線には碓氷峠対応の189系が導入、こちらも上野〜長野間の輸送に大きく貢献した。

 183系は、短距離の急行列車を特急列車に置き換えるのに大きな役割を果たした。その象徴となったのは、かつては気動車急行王国だった房総の電化と、特急への格上げ、始発駅の両国から東京への変更である。

 この183系の登場、房総特急「わかしお」「さざなみ」への投入が、日本人の特急への考え方を大きく変えて、多くの列車を特急へと格上げしていく原動力になったのだ。

房総特急の果たした役割とは
「わかしお」は外房線経由で勝浦や安房鴨川方面に向かう列車である。どの時間帯も平均的に運行されている。「さざなみ」は現在、木更津・君津方面が中心だ。朝時間帯上り、夕方の下りがメインとなっている。

「さざなみ」が衰退しているのは、東京湾アクアライン開業により高速バスに利用者を奪われたため、利用者が減少してしまったためである。

 ちなみに1988年3月の時刻表を見てみると、館山・千倉発着の列車が多かった。この時代が「わかしお」「さざなみ」の全盛期だったといえる。

 ほかにも「しおさい」は、東京と銚子を結び、いまでも多く運行されている。「あやめ」は本数が減っていく。高速バスに利用者を奪われていったからだ。

 房総特急は、平日のビジネス客、休日の観光客と幅広く利用され、多くの人に特急の快適さを伝えるという役割を果たした。

 いっぽう、房総特急にも難しい局面が現れてきた。「成田エクスプレス」の登場である。1991年3月には「わかしお」「さざなみ」は東京〜蘇我間を京葉線経由で結ぶようになり、千葉を経由しなくなった。これにより、館山や安房鴨川から県庁所在地の千葉に向かうのに乗り換えが発生し、面倒なことになった。

 さらに千葉県内の高速道路や、東京湾アクアラインの整備により、高速バスへと乗客は移転していった。

 しかし、短距離特急の大量設定ということにより、のちのちの特急時代を築いていくことになる。現在では、快適に座れるということで、定期券と併用して特急券を買って乗車する人も多くおり、特急が当たり前の存在になった。JR東日本でも、「かいじ」や「ときわ」などの短距離特急、「スワローあかぎ」「はちおうじ」「おうめ」「湘南」といった列車は多くの人に受け入れられている。私鉄の有料特急もメジャーなものになっていった。

 特急を特別なものにしないというのが、「わかしお」「さざなみ」といった房総特急の意義であり、それに対応するために登場したのが183系であった。


小林拓矢
フリーライター

3937チバQ:2022/06/28(火) 07:42:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e6b35a9ff16df850053b8ae8ccde51587f8fb93
待ちわびた朝の光景戻る 阿武急全線再開 続く経営難、設備強靱化は進まず
6/28(火) 6:00配信
 阿武隈急行が全線で運行を再開した27日朝、約3カ月ぶりに列車が走った福島(福島市)-保原(伊達市)間の各駅には、再開を待ちわびた大勢の利用客らが詰めかけた。

 上保原駅から福島駅まで利用した会社員盛藤えみさん(33)は運休中、マイカー通勤だった。「車窓から見る景色に変化があり、新しい発見があった。車より体を動かすので、いい一日を始められる気がする」と笑顔を見せた。

 ホームが崩落するなど被害が大きかった福島学院前駅は多くの学生でにぎわった。バス通学を強いられていた福島学院大2年佐藤舞梨花さん(20)は「電車のほうが早くて交通費も安い。生活に余裕が出そう」と歓迎した。

 福島駅には再開を喜ぶ鉄道ファンの姿も。埼玉県の地方公務員宮田聡さん(52)は「車両のレトロな雰囲気と自然豊かな景色がいい」と下り線に乗り込んだ。

 全車両がこの日、先頭車両に「想いがつなぐ阿武隈急行」と書かれたプレートを付けて走行。復旧工事を請け負った仙建工業(仙台市)は各駅で社員が横断幕を掲げ乗客を出迎えた。

 同社福島支店の三浦俊志総務部長は「地道に復旧作業を進めてきた。日常の光景が復活し、うれしく思う」と顔をほころばせた。

■災害復旧費9億円超す

 阿武隈急行は東日本大震災以降、被災と復旧を繰り返してきた。設備の強靱(きょうじん)化が不可欠だが、利用者数の減少で経営悪化に歯止めがかからず、手が回らない現状がある。

 3月の地震被害の災害復旧費は9億6000万円に上る。震災(被害額3億7000万円)、2019年の台風19号(同11億円)と同様、国と宮城、福島両県、沿線5市町の補助金で全額を賄う見通しだ。

 復旧工事では2カ所の橋で強化工事が進むが、ほとんどの被害箇所は原状回復にとどまる。強靱化を図るためには、自社で費用を賄う必要があるためだ。

 20年以上も営業・経常損益で赤字が続き、累積赤字は23億円(21年度決算)を超す。幹部は「耐震補強ができず、『あした地震が起きたらどうすっぺ』とも思う」と打ち明ける。

 利用者は減少の一途をたどる。輸送人員は1995年度の約325万人がピークで、21年度は170万人とほぼ半減。15年に約44万だった沿線5市町の人口は40年に33万台に減少すると見込まれる。

 阿武急は、運転体験観光ツアーなどを通じ、域外から利用者獲得を目指す。だが効果は未知数で、経営改善の即効薬は現段階で見当たらないのが実情だ。

河北新報

3938チバQ:2022/07/01(金) 07:40:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/3332e586dd6461d85c142429893d6c3ed26c166a
日田彦山線BRT…25停増の37停留所で開業へ
6/30(木) 22:15配信

九州朝日放送
提供元:九州朝日放送

添田駅と日田駅の間で来年夏の開業を予定している日田彦山線BRTについて、JR九州は30日、停留所を25カ所新設して37停留所でスタートすると発表しました。

JR九州の古宮洋二社長は30日の定例記者会見で、「昔の鉄道の弱点、駅間距離が長いとか、克服できたと思うので、そういう面では利用しやすさというのは、格段・数倍上がっている」と語りました。

JR日田彦山線は5年前の九州豪雨で被災し、BRT=バス高速輸送システムでの復旧工事が進んでいます。

一部区間については、来年夏の開業に向けてJR九州が沿線の自治体と停留所やダイヤについて協議を進めています。

これまでの12駅に加えて新設される25の停留所は、沿線の東峰村や添田町、大分県日田市の住民アンケートの結果などを参考に、コミュニティバスのバス停や学校のほか病院や商業施設などの近くに作られます。

このうち、BRTの専用道となる彦山駅と宝珠山駅の間には、添田町に深倉、東峰村に棚田親水公園の2つの停留所が新設されます。

現在、同じ区間を走る代行バスの利用者は、1日平均60人に留まっていますが、JR九州の古宮洋二社長は「被災したネットワークを維持する役目があり、赤字でもやっていかないといけない使命がある。BRTを成功させたい」と述べました。

九州朝日放送

3939チバQ:2022/07/01(金) 08:15:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/84a477774e373faa67273635933b0747c4105267
小田急ロマンスカーMSE「青」で打ち出した新機軸 地下鉄・JR線へ直通、才色兼備でマルチに活躍
7/1(金) 4:31配信
 17世紀のオランダの画家、ヨハネス・フェルメール(1632〜1675年)は、日本でも人気の高いバロック絵画の巨匠のひとりだが、現存する作品は三十数点しかない。代表作『真珠の耳飾りの少女』や『牛乳を注ぐ女』などで彼が用いた暗い場所でも映える鮮やかな青は「フェルメール・ブルー」と呼ばれている。
 2008年に登場した小田急電鉄のロマンスカー60000形「MSE」は、そのフェルメール・ブルーを全身にまとった流線形のデザインが独創的だ。側面の窓の下に走るバーミリオン・オレンジの帯がロマンスカーの伝統カラーを引き継いでいる。

■マルチな才能を発揮する

 MSEのMは「Multi(マルチ)」を表す。その名の通り、多目的運用で本領を発揮する。最大の特徴は東京メトロ千代田線とJR御殿場線といった他社線への乗り入れだ。デビューしたのは2008年3月15日。小田急が営団地下鉄(現・東京メトロ)と通勤電車の相互直通運転を開始した1978年から30年後のことだった。地下鉄に座席指定の有料特急が乗り入れるのは日本初とあって話題を呼んだ。

 従来のロマンスカーの新宿―箱根湯本・片瀬江ノ島間のルートに加え、東京メトロ千代田線の北千住から大手町、霞ケ関、表参道と地下鉄線内を経て小田急線に直通する運用に道を開いた。2012年3月のダイヤ改正以降はそれまで小田急20000形「RSE」・JR東海「371系」が充てられていたJR御殿場線直通の特急「あさぎり」(現・特急「ふじさん」)の運用も担うことになった。

 運転区間が多岐にわたるため、これまでに名乗った列車名もバラエティーに富む。現在は「はこね」「さがみ」「えのしま」「ホームウェイ」のほか、地下鉄直通特急として「メトロはこね」「メトロえのしま」「メトロモーニングウェイ」「メトロホームウェイ」がある。かつては有楽町線新木場に乗り入れる「ベイリゾート」のほか、臨時特急で「メトロ湘南マリン号」「メトロあさぎり号」が運行されたこともあった。貸し切りの団体列車で「〇〇幼稚園号」などの名称が付くこともある。

■フェルメール・ブルーの意味

 外観カラーに鮮やかなメタリックの青を採用したのには意味がある。

 小田急の設計担当者らが著した『詳細図鑑 小田急ロマンスカーの車両技術』(オーム社)は「地下鉄線内で美しく見える色彩であるとともに、地下では見ることができない『空』をモチーフにした」と解説する。さらに「この大胆な色彩は、当時設計陣も実物を見るまでは実感が湧かず、初号機の製造で実物を見た豊川の日本車両設計陣から感嘆の電話が入った」とのエピソードを紹介している。

 地下鉄乗り入れ対応のため、連接台車ではなくボギー車で、流線形の先頭部には非常口となるプラグドアが設けられている。展望席の設定はないが、流線形のほうの車両の最前列からは運転席越しに前面展望が望める。乗り入れ先それぞれの車両限界に揃えたため車体幅はやや小ぶりだが、車内はドーム状の天井で圧迫感の少ない空間にした。ワインレッドのカーペットと、木目調の壁や座席背面が落ち着いた印象を与える。

 座席の本体にはアルミニウム合金を用いた。「若干冷たい感触があることは否めませんが、地下鉄線内の火災安全性に万全を期すための採用」(『詳細図鑑 小田急ロマンスカーの車両技術』)という。

 扇形のテーブルは「出したままで座席回転が可能となる寸法であり、地下鉄線内の折返し作業の迅速化という意味合い」(同)を含めた。背面には傘やかばんが掛けられるフックを取り付けた。

 デッキ部分には車いすで利用しやすい「ゆったりトイレ」を設置。通路に自動体外式除細動器(AED)を搭載したのは鉄道車両で国内初となる。ケースのふたが開くとブザーが鳴動して運転台のモニター画面に表示する仕組みだ。

 主電動機は全閉式として騒音を抑え、190kWの高出力で地下鉄線内の急勾配に対応した。

3940チバQ:2022/07/01(金) 08:16:04
■EXEとVSEの要素を受け継ぐ

 MSEは6両編成と4両編成を自動ほろ装置で連結して10両で運転することができる。このためそれぞれの編成は片方の先頭車が流線形、もう片方は丸みはあるが切妻構造で中間運転台が設けられている。6両と4両を分割・併合して運転できる点や、10両編成時の定員が578人という定員は、30000形「EXEα」と共通する。

 デザインは2005年登場のロマンスカー50000形「VSE」と同じく岡部憲明アーキテクチャーネットワークが手がけた。代表の岡部氏の著書『空間の旅』(鹿島出版会)によると、MSEについて依頼されたのは、同氏が初めて鉄道車両のデザインを担当したVSEが運行を開始した直後。「VSEと同様のアルミ押出しによるFSW(摩擦攪拌接合)工法が採用され、多くの金型もVSEのものが再利用され、製造コストをおさえるデザインを試みました」と明かしている。

 ただでさえ個性が強い歴代ロマンスカー車両の中で、MSEはどのような位置づけなのか。小田急が運営するロマンスカーミュージアム(神奈川県海老名市)の高橋孝夫館長は「当初は“ポストRSE”という名目で設計が開始されており、御殿場線への乗り入れも計画されていました。分割・併合もでき、マルチな活躍を期待されたロマンスカーです」と強調する。

 「地下鉄乗り入れのロマンスカーの乗務員は、通勤電車同様、代々木上原駅で小田急社員とメトロ社員が交代をします。でもお客様の乗降はありません。また、御殿場線にも乗り入れていますが、こちらはJR松田駅で、JR東海の乗務員と乗務交代を行っております。MSEは同業他社2社の乗務員と交代をしていることになります」(高橋館長)といったMSEならではの駅の風景がある。東京メトロではロマンスカーは監督職しか運転できないそうだ。

■MSEは「使い勝手がいい」

 ロマンスカーの運転士経験がある高橋館長は、MSEについて「仕事での関わりは担当乗務員の運転取り扱いや操作技術に添乗するくらいしかありませんでしたが、フェルメール・ブルーは今までにないカラーリングで、走行している姿は鮮やか。見るたびに運転したい気持ちにそそられました」と明かす。

 そのうえで「客室のこだわりの1つに座席裏面に荷物を掛けたり、傘を置けたりするような工夫がありますが、運転席の座席も、乗務員が制服の上着を運転台に置かずに座席裏面に掛けられるようになっています」と乗務員への配慮にも注目する。

 ほかの小田急の元運転士にも「MSEの好きなところ」を聞いたところ「運転席が非常に特急らしい作りで広さがある」「上着掛けや荷物置き場など使い勝手がいい」「中間運転台も窓が多く非常にコンパクトにまとめられて運転しやすい(EXE比)」「前面ガラスにロールカーテンが付いており暑さ対策充分」といった声が寄せられた。

 展望席と連接台車という伝統を受け継いだ白いロマンスカーこと「VSE」は、佳人薄命と言うべきか、2022年3月に定期ダイヤによる運行を最終した。一方、地味すぎるデザインで「ロマンスカーじゃない」と子供を泣かせたエピソードを持つ30000形「EXE」は、分割・併合運転によって運用の柔軟性を実現したボギー車だ。VSEの洗練されたデザインにEXEの実用性、MSEは先輩車両のいいところばかりを取り入れたロマンスカーと言えそうだ。

橋村 季真 :東洋経済 記者

3941チバQ:2022/07/05(火) 17:26:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/08e1d13214aa232fae184ef2a17bdb131b5e75e9
有明海表現のディーゼル車導入 江北-長崎、江北-佐世保間 西九州新幹線開業に合わせ
7/5(火) 8:42配信

佐賀新聞

リニューアルする「キハ47形」車両のイメージ(JR九州提供)

 JR九州は、西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の9月23日開業に合わせて、西九州エリアで導入するディーゼル車「キハ47形」のリニューアルデザインを発表した。有明海をイメージした青色の車両で、長崎線の江北(現肥前山口)-長崎(長崎市)と、佐世保線の江北-早岐(長崎県佐世保市)の普通列車として運行する。

 主に大分や熊本地区で走行している4編成8両を投入する。車体全体は有明海をイメージした青色で、側面には朝日の黄色や夕日のオレンジ色に輝く波を表現。側面上部には運行する地名をローマ字であしらい、佐賀県内は太良、鹿島、白石、江北、大町、武雄、有田が表記される。トイレもリニューアルする。

 西九州新幹線開業に伴い並行在来線になる長崎線の区間のうち、肥前浜(鹿島市)-諫早(長崎県諫早市)が非電化となるため導入する。肥前浜以北は電車も走る。(古賀真理子)

古賀真理子

3942チバQ:2022/07/07(木) 21:12:59
https://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20220706-OYTNT50289/
地域の足どう確保 関西線 亀山―加茂廃線懸念
2022/07/07 05:00
参議院・三重

 参院選は10日の投開票に向け、4新人の舌戦が終盤戦に入っている。県内の課題の現場を追い、候補に解決策などを聞いた。

 JR西日本は4月、利用者の少ない在来線17路線30区間の収支を初めて公表した。県内でも関西線の亀山―加茂(京都府)間の61キロが含まれており、廃線を懸念した沿線住民からは、不安の声が上がっている。

 「鉄道の存在が過疎化の歯止めになっている。廃線になれば、地域住民の貴重な足が失われる」。伊賀市の島ヶ原地域まちづくり協議会、松永享二会長(75)はこう語り、困惑を隠さない。

 同地域は市西部の山間部に位置し、少子高齢化が進む。車を持たない住民らは通学や通院に、島ヶ原駅から関西線を利用している。

 JR西によると、2017〜19年度の同区間の赤字額は年平均14・6億円。100円の収入を得るのに必要な費用を示す「営業係数」は685円とされた。

 1キロあたりの1日の平均乗客数(輸送密度)は19年度で1090人。民営化された1987年度(4294人)の4分の1まで落ち込み、2020年度はコロナ禍の影響もあり、さらに722人まで減った。

 JR西は「地域の皆様とローカル線の課題を共有し、より具体的な議論をさせていただくため」と公表した理由を説明しているが、沿線自治体に廃線を懸念させるには十分だった。

 一方で、JR東海が計画するリニア中央新幹線の大阪延伸で、県内の中間駅は亀山市内に設けられる予定だ。亀山―加茂間の存続は、東名阪を結ぶ新たな大動脈の「新駅」利用者の数にも影響する。

JR関西線の利用促進策などが議論された会議であいさつする一見知事(中央、6月27日、伊賀市で)
 県と伊賀、亀山両市、JR西は関西線の利用促進を話し合う会議を発足させ、6月27日に伊賀市内で初会合を開催。冒頭、国土交通省出身の一見勝之知事は「残してもらわないと困る。車で移動する人を、いかに鉄道に乗せるか。通勤通学だけでなく、観光需要も引き出せるよう協力してほしい」と述べた。会議に先立って、伊賀市の岡本栄市長は関西線の伊賀鉄道への乗り入れに関する実証実験実施も提案している。

 和歌山大の辻本勝久教授(交通政策)は「亀山―加茂間には上野、関といった観光地があり、木津川、上野盆地、加太越と車窓からの風景も変化に富んでいる。大阪や名古屋から日帰り圏で、観光路線としての魅力向上や、需要獲得に向けた取り組みは意義がある」と指摘する。

 自動車社会が進み、鉄道を巡る経営環境は厳しい。今世紀に入り、近鉄は2003年に北勢線、07年に伊賀線、15年には内部・八王子線の運行から撤退。北勢線は三岐鉄道が引き継ぎ、伊賀線と内部・八王子線は、近鉄と地元自治体などによる第3セクター会社が運行している。

 岡本市長は「そもそも国鉄改革でローカル線を民間企業に任せたのは無理があった。地域の問題にせず、国が責任を持って支援すべきだ」と存続に向け、国の取り組みを強く求める。

 県幹部も「地元でも知恵を絞りできる限りの利用促進策を考えるが、国も 真摯しんし に受け止め、支援策を考えてもらいたい」と語った。(尾崎晃之、中村亜貴)

【各候補の交通網維持策】

▽諸派・堀江珠恵候補

 県にとってリニアは利点がない。JR関西、紀勢線の高速化の方が地域活性化につながる

▽無所属・芳野正英候補

 関西線の電化やJR東海とJR西日本の相互運行など利便性の向上に取り組む

▽N党・門田節代候補

 国が鉄道にも道路と同じくらいの補助を出すべきだ。県が国に陳情すればよい

▽自民・山本佐知子候補

 多様な交通事業者と地域の官民共創による公共交通ネットワークの再構築が必要

3943チバQ:2022/07/07(木) 21:15:29
https://www.yomiuri.co.jp/local/hyogo/news/20220702-OYTNT50289/
<問う22参院選 兵庫>地域の“足”存続へ模索
2022/07/03 05:00
参院選・兵庫
■鍛冶屋線の廃止

期日前 前回比4.5万人増 中間状況
 「まちづくりを自分のこととして取り組んでいけるかどうか。鉄路を残すには、地域としての『覚悟』が必要だ」。多可町で地域共生社会づくりアドバイザーを務める小嶋明さん(74)が力をこめた。

 多可町には、かつてJR鍛冶屋線が走っていた。1923年に全線開通し、全盛期には高校生や播州織工場へ通う勤労者でにぎわったという。しかし、高度経済成長期に自動車が普及し、乗客数は65年をピークに減少。旧国鉄改革の一環として、廃止を検討する全国83路線の一つに含まれた。

 当時、小嶋さんは「町の発展に鉄道が不可欠」と商工会青年部と協力。鍛冶屋線の利用を呼びかける一方、国鉄にも陳情を重ねたが及ばず、90年に全線が廃止になった。

 全線開通から100年目。今は、駅舎跡に保管される車両が往時のにぎわいを伝えるだけだ。「鉄道は公共性があるものの、JRは民間会社。乗る人が少なければ存続は難しくなる」と小嶋さんは話す。

  ■採算とれず

 JR西日本は4月、利用者の少ない在来線について区間別収支を公表し、県内でも複数区間が赤字を抱えていることが明らかになった。但馬や播磨地域の一部が深刻だという。

 県や沿線自治体との話し合いを進める中、6月には、赤字が判明した4線6区間のあり方を検討する協議会の初会合が開かれた。沿線各地の自治体から首長らが出席し、片山象三・西脇市長は「災害時の 迂回うかい 路としての役割もある。つながっていることが重要だ」と訴えた。

 鉄路の存続が危ぶまれる中、多くの自治体が注目するのがバスや車だ。

 山あいの養父市では、国家戦略特区の規制緩和による自家用車の有償運行「やぶくる」を行っている。市内のタクシー会社や観光関連団体などでつくるNPO法人が運営し、住民らがドライバーとして登録。タクシーが対応できない山間部での移動を自家用車で担っている。

 2018年の開始後、次第に需要が高まり、21年度には546人が利用。市の担当者は「お年寄りを中心に通院や買い物で毎日のように使っている人が多い」と手応えを話す一方で、「採算を取れるまでには至っていない」と明かす。

 鍛冶屋線が姿を消した多可町では20年、町内を走っていた町営巡回バス4コースを廃止し、規模を縮小した。

 利用者の低迷と車両の老朽化が理由で、民間のバス会社が路線を新設したものの、バスが通らない集落もある。小嶋さんは「乗らなければ便数が減って不便になり、さらに乗れなくなるという悪循環に陥ってしまう」。

  ■鉄路残す議論

 国土交通省は2月、「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」を設置。ローカル鉄道を中心に議論を進めている。

 参院選でも、多くの候補者たちが唱える「人口減少対策」「地方再生」。次の時代へ持続可能な地域を構築するために不可欠な〈足〉をどう保つか。

 論戦たけなわの6月29日、JR山陰線の城崎温泉―浜坂駅間が収支が厳しいローカル線に含まれたことを受け、路線維持に関する意見書案が豊岡市議会で可決された。

 「貴重な移動手段の廃止は地域の衰退を加速することになる」とつづり、鉄路の維持存続へ、鉄道会社に対する指導を国に求めている。(北野浩暉)

3944チバQ:2022/07/07(木) 21:26:05
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb3d41723ac65caae3ebfac4f8820607070e3c7a
参議院選挙 福井の課題と政治の役割4 「北陸新幹線 期待と課題」【福井】
7/6(水) 19:00配信
10日に投開票が行われる参院選選挙、シリーズで「福井の課題」と、県民が求める「政治の役割」を考える。4回目は北陸新幹線。開業まで2年を切り、期待は高まっているが、敦賀での乗り換えや観光地までのアクセスなど課題も残る。利便性の向上や観光誘客について考える。

県内延伸まで2年を切った北陸新幹線。駅舎の工事も着々と進んでいる。街で聞くと「たのしみです。東京まで1本でいける」「楽しみ。福井に観光に来る人が増えて、福井が発展する」などと肯定的な声が聞かれる。

一方で、開業に伴って不便になることも。関西や中京エリアへの移動だ。特急サンダーバードやしらさぎは、現在、金沢まで運行しているが、これが敦賀止まりに変更となる。そのため福井から大阪や名古屋に向かう場合、敦賀駅で乗り換える必要が生じる。その上、移動にかかる時間もほとんど変わらない。

これについて「交通計画」を専門とする福井大学の川本義海教授は「(特急を)日常的に使うビジネスマンにとっては、今までなかった乗り換えが毎回発生する。最初はストレスで、面倒に感じるだろう。(また、心理的にも)時間がずれて、次の電車に乗れないかもしれない。今まで心配しないでよかったことが発生する。どういう状況にあるのかモニタリングできる環境が求められる」と話す。

関西の奥座敷と呼ばれる「あわら温泉」。取材した旅館では関西・中京圏からの宿泊客が、全体の約6割を占めている。

グランディア芳泉の山口高澄常務は「関西というエリアは非常に大きいマーケット。開業しても一番のメインターゲットに変わりはない。『乗り換え』というのが、想定以上に大きいかもしれない。『乗り換え』でお疲れのところもあって、そこは我々の『おもてなし』の見せどころなので強化していきたい」と話す一方で、「メリットもある。4分の1の人口が集中する関東のマーケットと1本でつながる」と、北陸新幹線県内延伸への期待感は大きいと強調する。

敦賀駅での「乗り換え」を解消する最大の「解決策」は、北陸新幹線の大阪までの延伸。ただ、現時点でその時期は見通せていない。

課題はほかにもある。県立恐竜博物館や東尋坊、大本山永平寺など、県内の主要な観光地はいずれも新幹線駅から離れた場所にある。そのため「2次交通」と呼ばれる駅から観光地へのアクセスの充実が求められている。

川本教授は「(鉄道やバスに)どこから乗ればいいのか直感で分かりにくい部分がある。ICT技術を使って分かりやすくするなど、誘導(が大切)」と話し、その上で、また来たいと思ってもらえる仕掛けづくりが必要だと指摘する。「ただ単に移動というだけではなく、移動を楽しめる環境もあわせて整備することで、とにかくスムーズに行くというだけではない価値を提供できれば、観光地としての魅力も向上する」と強調した。

「100年に1度のチャンス」とされる北陸新幹線の県内延伸まで、あと1年8カ月。「乗り換え」の利便性向上や「2次交通」の整備、さらに国レベルで考える必要のある「大阪までの早期延伸」など、課題は山積している。

福井テレビ

3945チバQ:2022/07/19(火) 21:13:25
https://news.yahoo.co.jp/articles/a2677d441b5253861082a8dcc1cff541bd889347
JR佐世保線特急・改正ダイヤ 所要時間増に不満噴出 地元「14億円投入、効果感じない」
7/17(日) 11:00配信
長崎新聞
振り子型車両導入によるJR佐世保線の輸送改善策

 西九州新幹線の9月開業に合わせ、長崎県はJR佐世保線の佐世保-武雄温泉に約14億4千万円を投入し、特急で現行車両より速度が出る「振り子型車両」を導入する線路工事を進めている。しかし、JR九州が6月に発表した改正ダイヤでは、この区間の平均所要時間が約2分増加。佐世保-博多で見れば短縮すると同社は説明するが、地元からは「事業の効果を感じない」と不満が噴出している。

■ 転 用
 「なぜ、14億円を使った区間で時間が増えるのか」。6月16日に開かれた、地域交通の佐世保市議会特別委員会。改正ダイヤに対し、委員からは疑問の声が相次いだ。
 JR九州は西九州新幹線開業に伴い、長崎-博多の在来線特急を廃止。「白いかもめ」と呼ばれた振り子型車両は佐世保-博多の特急みどりなどに転用する。振り子型車両が走行性能を発揮できるよう、県は2019年度、佐世保から有田にかけてのレールや路盤を改良する高速化事業を開始。佐世保-武雄温泉が約2分、佐世保-博多が8分の短縮を見込んでいた。
 改正ダイヤでは、佐世保-博多の特急は現在と同じ1日上下32本。このうち振り子型車両は10本で、最大9分の短縮を実現した。
 ただ、平均所要時間は佐世保-博多が約2分短縮する一方、佐世保-武雄温泉が約2分増加に。さらに市の分析によると、佐世保-武雄温泉の約6割の便で所要時間が増えたほか、佐世保-博多も昼間の時間短縮が小さく、「利便性が低下した」(同市)。大石賢吾知事と朝長則男市長はダイヤに不満を示すコメントを出した。

■ 優 先
 こうした地元の反応に対し、JR九州は「九州全体のネットワークを構築する中でバランスに配慮した」「佐世保-博多の最速や平均の所要時間で短縮効果は出ている」と理解を求める。
 2分増加の理由について、6月30日の会見で古宮洋二社長は、単線区間で生じる列車の行き合いや接続での時間確保に触れ、「振り子型車両の短縮効果を最優先した結果、他の特急が遅くなった」と説明。今後の対応として「どのような形ができるのか勉強を始めている」と述べた。

■ 経 緯
 県が佐世保線の高速化を進める背景には、新幹線着工に至った経緯で同市への“恩義”がある。
 県は1978年に原子力船むつの修理を佐世保港で受け入れる見返りとして、与党から着工の約束を取り付けた。その後、採算性の問題で、新幹線の佐世保経由を見送る「短絡ルート」にかじを切り、同線の輸送改善を図るとした。
 市は県やJR九州とつくる同線の整備検討委員会で早期改善を求める方針。事務レベルの協議を始めた。短絡ルートを受け入れた当時から市議を務める市議会特別委の松尾裕幸委員長は「市民は新幹線の経緯を忘れていない。多額の公金を使った事業に見合う効果が出るよう、県市が共にJRに働きかけてほしい」と求めている。

3946チバQ:2022/07/19(火) 21:16:28
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202207/0015433818.shtml
時計2022/7/1 20:00神戸新聞NEXT

JR赤字路線公表で波紋 沿線から存続への願い強く「廃線なら通学できない」 参院選でも議論を
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平日の昼間。人影のないJR加古川線の西脇市駅=西脇市野村町
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平日の昼間。人影のないJR加古川線の西脇市駅=西脇市野村町
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谷川方面から加古川線で通う西脇工業高校の生徒たち。路線の赤字公表を伝える記事に目を通す=西脇市野村町
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谷川方面から加古川線で通う西脇工業高校の生徒たち。路線の赤字公表を伝える記事に目を通す=西脇市野村町
廃線になった鍛冶屋線の存続運動で、作られた「カナソ・ハイニノ国」の「国債」やチラシ=兵庫県多可町中区中村町
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廃線になった鍛冶屋線の存続運動で、作られた「カナソ・ハイニノ国」の「国債」やチラシ=兵庫県多可町中区中村町
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 JR西日本が管内の赤字ローカル線を公表し、波紋が広がっている。兵庫県内では加古川、山陰、播但、姫新線の4路線6区間で、利用者が少なく運営が厳しい状況を明らかにし、存廃を含む議論を求めた。国や県、沿線自治体が対応策の検討を始める中、対象とされた現場を訪ねた。(上田勇紀)

■通学の足

 6月下旬、平日の昼間。JR加古川線の西脇市駅に、人影はなかった。

 赤字区間とされる丹波市の谷川駅までの列車は、午前10時10分に出発すると、午後1時41分発まで3時間半来ない。逆方向の加古川方面行きも昼間は1時間に1本だけ。ホームは静まり返っていた。

 西脇市駅が最寄りの県立西脇工業高校では、全校生徒554人のうち5人が谷川方面から加古川線を利用する。本数が少なくても、生徒たちにとってはかけがえのない通学の足だ。

 西脇市北部の本黒田駅から乗車する藤本彩花さん(18)は、朝夕のわずかな本数に合わせて時間をやりくりして通学している。「赤字のニュースはショック。廃線になってしまうと通えないかも」と不安そうな表情を浮かべる。

 野球に打ち込む伊地知大翔さん(17)は毎朝、伊丹市の伊丹駅から福知山線で谷川駅に向かい、加古川線に乗り換えて2時間がかりで登校する。西脇市の船町口駅から乗り込む松田果梨菜さん(17)も「本数は増やせなくても、なくさないで」と訴える。

■輸送密度

 JR西は4月、県内の加古川線(西脇市-谷川)▽山陰線(城崎温泉-浜坂、浜坂-鳥取)▽播但線(和田山-寺前)▽姫新線(播磨新宮-上月、上月-津山)-の4路線6区間が、2017〜19年度平均で2億7千万〜11億8千万円の赤字だったと公表した。

 西脇市-谷川の場合、1キロ当たりの1日平均利用者数を示す「輸送密度」は、1987年度に1131人だったが、19年度は321人に減った。17〜19年度平均の採算は2億7千万円の赤字だった。加えて20年度以降は各路線で、新型コロナウイルス禍の利用減に見舞われている。

 各沿線には高校や病院などが点在しており、県は阪神・淡路大震災の際を例に、災害時の代替路線としての役割も強調する。沿線市町は国土交通省に路線維持に向けた支援を要望した。観光客を呼び込むとともに、マイカー文化が根付いた沿線住民の利用増を促す。

3948チバQ:2022/07/21(木) 07:29:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c53d865142707f103b8e133e9d5b225b2fb6f5d
「留萌本線」23年区間廃止に現実味 存続にこだわらない留萌市 残される自治体との“違い”
7/21(木) 7:12配信


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乗りものニュース
留萌〜石狩沼田間の廃止、早ければ来年にも?
2016年まで終点だった留萌本線の増毛駅(宮武和多哉撮影)。

 JR函館本線の深川駅から日本海側に延びる留萌本線。末端部にあたる留萌〜増毛間が2016(平成28)年に廃止されましたが、残る深川〜留萌間50.1kmも段階的な廃止が検討されています。2022年7月現在、早くて2023年3月に石狩沼田〜留萌間を廃止し、東側の深川〜石狩沼田間も3年程度の期限を設けて、2026年以降に廃止するというプランが浮上しています。

【段階的廃止か】留萌本線の路線図&「遺構」いろいろ 画像で見る

 留萌本線は長らく営業成績の低迷が続き、2016年に公表された資料「当社(JR北海道)単独では維持することが困難な線区について」では、根室本線 富良野〜新得間などとともに「鉄道よりも他の交通手段が適している」線区に挙げられていました。これを受け沿線の2市2町(西から留萌市、沼田町、秩父別町、深川市)では定期的に検討会議を行ってきましたが、早ければ次回の開催で、各首長間の合意などの動きがありそうです(2022年7月16日付北海道新聞ほか)。

 日本海沿いに位置する北海道留萌市は、かつて周辺に数々の炭山を擁し、留萌鉄道(恵比島駅で接続)、天塩炭鉱鉄道(留萌駅で接続)から乗り入れる石炭・木材などの貨物列車で賑わっていました。また漁業もスケソウダラなどの水揚げ・加工で知られ、留萌市の人口は最盛期には約4.2万人(1967年)に達していました。

 しかし炭鉱の閉山などを受けて石炭・木材の積出が消滅し、漁業も1977(昭和52)年の「200海里規制」から不振が続き、山・海ともに基幹産業を奪われることに。留萌本線の輸送密度(1kmあたりの1日平均旅客輸送人員)は昭和50年代初頭まで2000を維持していたものの、JR発足の頃に400を切り、コロナ禍前の2019年には137まで落ち込んでいます。留萌市の人口も2021年には2万人を下回り、衰退の影響をそのまま受けている状況です。

 他方、留萌本線には通学需要があります。途中の沼田町、秩父別町から深川市、滝川市へ通学する生徒が多く、2007年には朝ラッシュ時に混雑で高校生26人を積み残すという事案も発生しています。しかし現在ではこの通学利用も減少し、2018年3月に函館本線で早朝の増便が実施された際も、列車の増便ではなく定期利用者向けのバス増便で対応しています。生活の足としての鉄道の存在は、徐々に薄くなっていたと言えるでしょう。

高速道路で運転リスク減少、その前から縮小は始まっていた
札幌に直通する沿岸バス「特急はぼろ号」(宮武和多哉撮影)。

 こうした状況下、2021年には留萌市が前述の対策会議を“一時的に”離脱し、実質的に廃止を受け入れた状態となっていました。なぜ途中区間の沼田町、秩父別町と留萌市で対応に差が出たのか、鉄道以外の高速道路・バスの状況も踏まえて見ていきましょう。

 近年の留萌市の移動事情で最も大きな変化といえば、やはり2020年の深川留萌自動車道の全通でしょう。留萌本線だけでなく国道233号などと並走する高速道路です。ほぼ全線を無料で利用でき、冬場の除雪もある程度行き届いていることもあって、隣町への移動などで車の運転のリスクがかなり減ったと言えるでしょう。留萌市では年で0.5〜1%ほど自動車保有率が増加していますが、高速道路の開通でその傾向はさらに強くなりそうです。

 とはいえ留萌本線はそれ以前から、減便や交換設備の撤去といった縮小が行われていました。大きな引き金となったのは、札幌方面へ直通する都市間バス(高速バスに相当)の登場ではないでしょうか。

 かつて留萌本線には、深川から函館本線に乗り入れる急行「るもい」や、羽幌線(1987年廃止)・羽幌駅から直通する「はぼろ」など、札幌に向かう列車が運行されていました。一方で都市間バスは、1984(昭和59)年に北海道中央バスが留萌ターミナル始発の「高速るもい号」を、沿岸バスが豊富始発・羽幌経由の「特急はぼろ号」を相次いで設定。これまで鉄道が担っていた札幌方面への直通の需要を徐々に奪っていきました。

 そして1986(昭和61)年には留萌本線から急行列車が姿を消し、深川駅での乗り換えが必要に。翌年の国鉄羽幌線の廃止で、留萌市は「羽幌方面からの乗り換えターミナル」の役割も失いました。かたや高速道路は1989年に道央道から深川西ICまで、2005(平成17)年には留萌市の手前・北竜町まで達し、留萌市内の区間もバイパスとして先行整備。都市間バスの冬場の運行も徐々に安定してきます。こうして、鉄道は中・長距離輸送の役割を終えました。

3949チバQ:2022/07/21(木) 07:29:24
留萌市が鉄道存続にこだわらなかった“もっともな事情”
留萌十字街〜深川十字街〜旭川駅間を結ぶ路線バス「留萌旭川線」(宮武和多哉撮影)。

 そうした留萌本線をめぐり、留萌市が他の沿線自治体と一線を置いた背景には、市内区間で日常利用の実態がほとんどなく、鉄道の存続運動が盛り上がらなかったことが挙げられます。

 留萌市は留萌振興局管内にあり、他の自治体(空知振興局管内)と異なります。このため留萌から空知地方への通学は、かなり限られているといいます。また留萌高校は留萌駅から2km近く離れた山の中にあり、こちらも通学での鉄道利用は限定的です。

 留萌市内の藤山、幌糠、峠下といった山間部の途中駅周辺は、林業などの衰退もあって人口が減少し、平均乗降客は1日1人以下という状況。2021年に留萌市が行ったヒアリングでは、「(留萌市内では)幌糠から東ではここ5年ほど利用者がいない」という、並行する路線バスの運転手の方の証言も。

 一方で、留萌市内でもバスの利用が多い緑が丘、潮静団地などの新興住宅街は、鉄道沿線から離れた場所にあり、先に廃止となった留萌〜増毛間の途中(瀬越駅近く)にあった市立病院ももともと利用者は少なかったとはいえ、2001(平成13)年に留萌高校の近くへ移転済み。留萌本線沿いの山間部は産業を失い過疎化が進むエリアも多く、留萌市内での鉄道利用を増やせない実態が明らかになっています。

 そのなかで、留萌本線を存続した場合に予想される年間9億円以上の支出のうち、留萌市は6億円の負担を求められていました。この状況もあって、先に触れた通り2021年に「他の自治体とは距離を置く」(中西俊司留萌市長)として、検討会議を離脱するに至ったのです。鉄道維持の負担額が大きい割に、留萌市内での今後の活用が限られているという状況がありました。

 また留萌市は留萌駅の跡地を体育館や文化センターなどに活用するプランも持っており、検討会議の離脱後に行われた市長選でも、訴えられたのは転換バスの整備など留萌本線の存続問題の“解決”、そして「道の駅るもい」(2020年開業)の活用など。留萌市はすでに、鉄道の存廃から次の段階に進んでいる感があります。

最後に残る「深川〜石狩沼田」 バス転換に課題も
 留萌市が存続活動から徐々に引く中、途中区間である沼田町、秩父別町、深川市は、その通学利用の根強さから留萌本線の維持に向けて活動を続けてきました。特に、この地域の進学先であった沼田高校は2010(平成22)年に閉校しており、北空知地区の中心部である深川市・滝川市への移動手段の確保は必須です。

 住民に行ったアンケートでも留萌市側では6割が「残すならバス」、沼田町では8割が「鉄道存続」と回答するなど、地域としての姿勢もかなり明確に見られます。特に沼田町では集客策だけでなく、北海道全体の鉄道への集客のために「鉄道ルネサンス構想」(道内の鉄道の定額制導入など)をJR北海道に提案するなどの提案も続けています。しかし鉄道利用につなげるために「夜高あんどん祭り」観覧ツアー・運賃助成を計画したものの、コロナ禍により「あんどん祭り」自体が中止になるなど、歯がゆい状況が続いていました。

 留萌本線の廃止後の代替は、沿岸バス・道北バスが共同運行している「留萌旭川線」(道北バスは「旭川留萌線」)が担うことになりそうです。この路線はもともと留萌〜深川間で留萌本線とほぼ並行しており、かつ学区外の進学校や総合病院が揃う旭川市内への長距離利用もかなり見られます。

 しかし現状のバスのルートは、石狩沼田駅や恵比島駅などを通っておらず(国道233号北竜町碧水経由)、鉄道と比べて通学定期の額も2倍ほどします(秩父別町〜深川市内の場合、鉄道9580円、バス1万7640円)。実際にバスへ乗車した限りでは、国道233号の道路状況も概ね良いものの、バスの拠点は留萌・旭川にあり、もし沼田町〜深川市〜旭川方面の区間便を本格的に運行するにしても、道北バスとの協議が必要となるでしょう。

 JR北海道から示された石狩沼田〜深川間の廃止時期は2026年、もしバス転換に向けて合意に至った場合は、「経由地」「運賃差」の2つの問題を解決していく必要があると言えそうです。

宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)

3950チバQ:2022/07/25(月) 13:41:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/82dab8f1c3d262733c353f7a3fc3cdb6c4942c0f
「輸送密度1000人未満」の路線、国が協議会設置を ローカル線存廃で有識者会議提言へ【鉄路のあす】
7/25(月) 12:23配信


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中国新聞デジタル
芸備線

 鉄道のローカル線の在り方について国土交通省の有識者検討会が25日、提言をまとめた。1キロ当たりの1日平均乗客数(輸送密度)が千人を下回るなど利用が低迷する路線や区間について国が協議会を設置し、沿線自治体と鉄道事業者が存廃を含めて議論を進めるよう求めている。近く国交省に提言し、今後の政策へ反映させるよう求める。

【一覧】輸送密度1000人未満の路線

 これまでローカル線の存廃に関する協議は、廃線を警戒する自治体が積極的に応じないケースが多いことから、検討会は新たな制度を検討。提言には、国が中心となって、自治体と鉄道事業者が話し合う「特定線区再構築協議会」(仮称)の設置を盛り込んだ。協議会は、事業者か自治体からの要請を受けて国が設置する。

 協議会設置の目安は平時の輸送密度が千人を切る▽ラッシュ時などの1時間当たりの最大乗客数(片方向)が500人未満▽都道府県や経済圏、生活圏をまたがる―の3点。協議会を設置後は、廃線を前提とせず、存続の可能性も含めて議論。3年以内に存廃の結論を出すとしている。

 県庁所在地などの拠点都市を結ぶ特急列車が走ったり、全国の鉄道貨物輸送の一翼を担ったりして鉄道ネットワークを形成する区間や、代替輸送道路がない区間は協議会の対象から除外する。

 検討会は2月に設置され、大学教授たち6人の委員が議論してきた。国交省は来年度の政府予算の概算要求に提言内容を反映させる方針でいる。

 ローカル線を巡ってはJR西日本が4月、「自社単独での維持が困難」とする赤字の17路線30区間の収支を公表。自治体に経費負担と協議を求めた。芸備線や山陰線など中国地方の在来線の4割超に当たる10路線21区間が含まれ、うち19区間では2019年度の輸送密度が千人を下回る。

 JRグループでは、JR東海を除く5社が輸送密度を公表しており、新型コロナウイルス禍以前の19年度に千人を下回ったのは、その後廃止された路線などを除くと全国で61路線100区間に上る。中国地方のほか、北海道や東北、九州南部に集中している。

中国新聞社

3951チバQ:2022/07/25(月) 15:23:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/29f4295777939bdd976f58f369dd928812829e3c
「千人未満」目安に存廃協議 地方鉄道、国主導で見直し
7/25(月) 13:53配信


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産経新聞
国土交通省=東京都千代田区(鴨川一也撮影)

地方鉄道の在り方を検討する国土交通省の有識者会議が25日に開かれ、1キロ当たりの1日平均乗客数(輸送密度)が千人未満のJR線区などを対象に、バス転換なども含め存廃を検討する国主導の協議会を設置することを盛り込んだ提言案が示された。座長の竹内健蔵東京女子大教授は協議会について「廃止、存続ありきではない。第一歩となる協議の場だ」と強調し、地域の実情に合った公共交通の検討促進を求めた。

地方鉄道を巡っては、人口減少や新型コロナウイルス禍による利用減などで多くの事業者が苦境に立たされている一方、地元の反発もあって存廃議論が避けられてきたケースも多い。中間報告では「これからさらに人口が減少する中で、これ以上の問題の先送りは許されない」と指摘した。

協議会は鉄道事業者か沿線自治体の要請を受け、国が認定する対象線区ごとに設置。名称は「特定線区再構築協議会」(仮称)。

認定条件の目安は、輸送密度がコロナ禍などの要因を除いて千人未満の場合に加え、複数の都道府県にまたがるなど広域調整が必要な線区とした。

一方、隣り合う駅間の1時間の乗客数が、通勤や通学の利用ピーク時に1区間でも上下線のいずれかで500人を超える場合は対象外とした。また、都道府県庁所在地など拠点都市間を行き来する特急や重要な貨物列車が走る線区、自治体が出資する第三セクターの鉄道も対象から除いた。

協議に際しては、廃止や存続を前提とした議論ではなく、国交省担当者は「基本原則は自治体が検討すべきだ」と強調。利便性の向上などによる乗客増の模索、バスやバス高速輸送システム(BRT)などの導入可否を検討する。3年以内をめどに自治体と鉄道事業者が合意の上で結論を出すべきだと明記された。

一方、国に対しては鉄道存続に向けた支援策を講ずるよう要請。地元の同意が得られれば国の認可がなくても上限を超えた運賃の値上げをできるようにしたり、バスやBRTの運行費などを支援したりすることも盛り込んだ。

依然として自治体などから懸念の声が上がっていることから、竹内座長は「協議の場で鉄道の廃止、存続の議論から入るのは順序が逆。街づくりや都市づくりについて考え、その上でどのモビリティサービスが適しているかという順序で協議してほしい」と述べた。

3952チバQ:2022/07/25(月) 16:06:58
>>3904
https://www.iza.ne.jp/article/20220527-YZO7OLRFWVMI7BNC6OFBD6DN3Y/?utm_source=yahoo%20news%20feed&utm_medium=referral&utm_campaign=related_link
日田彦山線BRT「ひこぼしライン」来夏運行、乗客確保課題
2022/5/27 20:17
JR九州は27日、平成29年7月の九州北部豪雨で被災し、不通となった日田彦山線で、鉄道からの転換工事を進めているバス高速輸送システム(BRT)の運行開始を来年夏に決定したと発表した。全国で赤字ローカル線の維持が課題となる中、公共交通のあり方を考える上で試金石になりうるとみられ、利便性の追求と乗客確保が課題となる。

BRTの運行区間は、日田彦山線の添田(福岡県添田町)―日田(大分県日田市)の約40キロで、このうち添田-夜明(同市)が災害で不通となった。14・1キロをBRT専用道とし、残る区間は一般道を走る。現在は道路の基盤整備などを進めている。


正式名称は「日田彦山線BRT」とし、愛称を「BRTひこぼしライン」と決めた。沿線の山並みや地元で親しまれる「めがね橋」をモチーフにしたロゴも作成した。

待合スペースには地元の木材などを活用し、運行情報をリアルタイムで確認できるシステムも設置する。基本デザインは若手社員らが地元住民に聞き取りをしながら考案したという。

日田彦山線のBRT停留所のイメージ図を前に記者会見するJR九州の古宮洋二社長
日田彦山線のBRT停留所のイメージ図を前に記者会見するJR九州の古宮洋二社長
地方で人口減少が進む中、国土交通省は赤字が続く地方鉄道路線の見直しなどについて検討する会議を設け、バスなどへの転換も含め存続の具体策を議論している。



BRT転換は他の自治体や交通事業者から注目される事業で、古宮洋二社長は「たくさんの方に乗っていただくことが今後の課題。新しく変わったことを強調し、今まで以上に観光客にも乗ってほしい」と述べた。今後、利便性と採算性を踏まえながら運行ダイヤや停留所の設置場所を決定する。(一居真由子)

3953チバQ:2022/07/25(月) 19:50:34
https://news.yahoo.co.jp/articles/e0c6c2a9fadd2ed9a6011e016e1d587c623fb136
JR北、留萌線の23年3月廃止提案 一部は3年存続 続くバス転換
7/21(木) 17:30配信
 JR北海道は21日、廃止・バス転換方針の留萌線(深川―留萌、50・1キロ)について、石狩沼田―留萌を2023年3月末で廃止し、深川―石狩沼田はその3年後の26年3月末で廃止する案を沿線4市町(留萌市、深川市、沼田町、秩父別町)に示した。自治体の一部に部分存続を求める強い声があり、廃止時期をずらした。提案通りになれば、JR北が廃止方針の全5線区がバス転換される。

 今回の案は、JR北と4市町の首長らが秩父別町で開いた会議で示された。4市町はJRの案を持ち帰り、住民に説明したうえで賛否を判断する。

 会議は冒頭を除き非公開。終了後取材に応じた山下貴史・深川市長やJR北の萩原国彦常務によると、JR側は深川―石狩沼田の26年までの運行費用負担を自治体に求めないと提案。代替バス運行費や、廃線後の地域振興の支援金を自治体に支払う方針も示した。

 首長からは「これまでの話し合いを踏まえた提案だ」(深川市の山下市長)、「ずいぶんJRに譲歩してもらった」(秩父別町の渋谷信人町長)と評価する声も出たが、存続を強く求めていた沼田町の横山茂町長は「厳しい提案。存続を願っていたので残念だ」と語った。ただ、沼田町内には「地域振興のための3年の猶予をもらえた」との捉え方もあり、この案で決着する可能性がある。

朝日新聞社

3954チバQ:2022/07/28(木) 20:50:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/c9b13f02058b6af3333c2bd720cfe6d2670f7872
経営難のJR路線、相次ぐ公表 存廃論議も地元懸念
7/28(木) 17:58配信
4月のJR西日本に続き、JR東日本も経営状況が厳しい線区の収支を初めて公表した。背景には人口減や新型コロナウイルス禍などで地方路線が苦境に立たされる中、バス転換などを含めた存廃論議の必要性について理解を求めたいとの狙いがある。今月25日には国土交通省の有識者会議で地元との協議促進を促す提言もまとめられ、歩調を合わせた形だ。ただ、自治体側で事業者との協議が鉄道廃止につながるとの懸念は根強く、早期の現状打開につながるかは不透明だ。

相次ぐ線区別収支公表の直接の引き金は、JR各社に巨額の赤字をもたらしたコロナ禍だ。危機感を抱いた国交省は2月に地方鉄道の在り方を検討する有識者会議を立ち上げ、その中では「危機感の共有」に必要なデータの公表を事業者に求める声も上がった。

4月にJR西が1キロ当たりの1日平均乗客数(輸送密度)が2千人未満の線区別収支を初公表。JR東の深沢祐二社長も5月に公表の必要性について「持続的な在り方を考える上で、収支を地元と共有した上で議論するということが重要」と述べた。これに先立つ令和2年には、JR九州も赤字線区の収益を公表した。

国の財政支援を受けているJR北海道と四国はコロナ禍前から、それぞれ線区別収支を公表している。

一方、他社より比較的深刻な状況にないとみられるJR東海は「現時点で公表の必要性はない」とした。

地方鉄道の赤字をめぐっては、旧国鉄時代から課題となっており、昭和55年の国鉄再建法で83路線をバス転換や自治体が出資する第三セクター化した。だが、民営化によるJR発足後も沿線人口の減少に加え、道路網の発達でマイカー利用が拡大。乗客減と利便性低下の悪循環を招き、多くの路線が危機的な経営状況となっている。

国交省は持続的な地方の公共交通を見据え、平成19年に交通事業者と自治体が移動手段の維持や確保を議論する法定協議会の枠組みを設けた。ただ、鉄道の存廃論議につながることを懸念する自治体の消極姿勢もあり、鉄道分野では仕組みの活用が低調という。

同省の有識者委は今月25日に、打開策として自治体と事業者の協議促進策を盛り込んだ提言をまとめた。さっそく自治体からは「乱暴なやり方」などと強い批判が上がる一方、JR東は鉄道維持の場合は「費用の一部を負担してもらう手法もある」と自治体が嫌がる費用負担に言及しており、まだまだ建設的な議論に向けたハードルは高そうだ。(福田涼太郎)

3955チバQ:2022/07/28(木) 20:59:17
https://www.sankei.com/article/20220728-NYIWH7UZLFIXHJBVSARC4XUDVY/
2万円超かけても100円…ローカル線自治体絶句 JR東
2022/7/28 20:15
大竹 直樹
100円の収入を得るために必要な費用は2万2149円-。JR東日本が28日に初めて公表した利用者の少ない在来線の収支は、過疎化や少子化に悩む沿線自治体に衝撃を与えた。「厳しい現実が数字で示された」「バス転換は考えていない」。不採算路線は首都圏も例外ではなく、多くのローカル線が存廃の岐路に立たされている。(大竹直樹)

「厳しいとは聞いていたが、これほどまでとは」。宮城県大崎市の担当者は、JR東が公表した数字を目の当たりにして息をのんだ。地元を走る陸羽東線の鳴子温泉(同市)-最上(山形県最上町)が令和2年度、運営費に対する鉄道収入の割合を示す収支率が0・5%とJR東の地方路線で最も低かったからだ。

100円の収入を得るために2万2千円以上の経費がかかる計算で、赤字路線の中でも突出していた。今後、存廃の議論が加速しそうだが、担当者は「廃止やバス転換は想定していない」と強調する。

千葉県の房総半島を走る久留里線の久留里(君津市)-上総亀山(同)間は、元年度の年間収入がわずか200万円だった。翌2年度には100万円と半減し、最も少なかった。

同市交通政策室の片倉丈寛室長は「久留里線は市民生活の中で欠かすことができない」と語る。沿線には高校もあり、通学利用も多い。あくまで路線の維持を望み、利用促進につながる活動を続けるとしている。

JR東が公表した収支は、元年度の1キロ当たりの1日の平均乗客数(輸送密度)が2千人未満だった区間。昭和62年の旧国鉄分割民営化の際にバス転換などの目安とされた輸送密度は4千人未満だった。それだけに、関西大の安部誠治教授(交通政策論)は「人口減も本格的に始まり、輸送密度が2千人を下回る輸送量が極端に少ない線区(路線区間)は廃止もやむを得ない状況」と指摘する。


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ただ、鉄道が発達している欧州では、赤字ローカル線も社会インフラと位置づけ、税金を投入し維持している。安部氏は「地域の公共交通をいかに残すべきか。都道府県が主導して真剣に考える時期に来ている」と話した。

3956チバQ:2022/07/28(木) 21:44:34
https://www.topics.or.jp/articles/-/743160
牟岐線2区間対象 存廃協議でJR四国社長、時期は示さず
2022/7/27 5:02シェア Tweet
 国土交通省の有識者検討会が地方鉄道の再構築に関する提言をまとめたのを受け、JR四国の西牧世博(つぐひろ)社長は26日の定例会見で、コロナ前の2019年度の利用実績を基に、徳島県内の牟岐線など3線区が存廃協議の対象になるとの見解を示した。自治体や事業者の要請を受けて国が設ける「特定線区再構築協議会」(仮称)の申し入れについては「国や関係自治体と協議して決めたい」とし、時期は明言しなかった。

 提言では、協議対象となるのは1キロ当たりの1日平均乗客数を示す「輸送密度」が千人未満など利用が少ない線区としている…

3957チバQ:2022/07/29(金) 07:13:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ad7d59b75eb31663cb4bf004b4b152237068bad
東北、鉄路の行く末描けず ローカル線収支公表に沿線住民危機感
7/29(金) 6:00配信

河北新報
寒河江市の西寒河江駅に着いたJR左沢線の列車=22日

 「利用促進に知恵を絞るしかない」「廃線は困る」。JR東日本が28日に収支情報を明らかにした利用者の少ないローカル線のうち、東北では22路線44区間が公表の対象となった。廃線につながりかねない赤字体質が改めて浮き彫りになり、沿線住民や観光業者らは危機感を募らせた。


 山形市近郊を走る左沢(あてらざわ)線(北山形-左沢)は2019年度、寒河江-左沢間で2億8900万円の赤字となった。左沢線は高校生の通学利用が8割以上とされる。左沢高2年の小野初花(ういか)さん(16)は「両親が共働きで車での送迎は難しい。生徒の多くが左沢線を使うので学校の未来にも関わる」と鉄路の行く末を心配する。

 19年度、6億9300万円の赤字だった陸羽西線(新庄-余目)。今年5月、並行する国道トンネル工事のため約2年の全線運休に入り、地元では「このまま廃線か」と不安感が漂う。最上峡芭蕉ライン観光(山形県戸沢村)の鈴木富士雄社長(71)は「沿線自治体と住民が危機感を持って知恵を出すしかない」と強調する。

 花輪線(好摩-大館)は100円の運輸収入を得るのに1万円超を要する区間があり、採算性は特に低い。大館商工会議所(秋田県)の斎藤研太事務局長は「沿線の高齢化が著しいため鉄路の存続は絶対に必要だが、利用促進策は打つ手がない」と頭を痛める。

 盛岡-宮古間の山田線は並行するバス路線に客足を奪われ、19年度は20億円を超える赤字となった。宮古観光文化交流協会(岩手県)の沢田亮会長は「東北新幹線と直結し、観光客の主要な足だ。存続のため鉄道と連携したイベントなどを開く」と話す。

 JR郡山駅を起点とする磐越西線、磐越東線は計4区間で営業費に対する運輸収入の割合が6%を下回った。品川万里福島県郡山市長は25日の定例記者会見で「いずれも通勤通学にとって重要な路線だ。沿線市町村の考えも聞きながら対応したい」と語った。

 国の有識者検討会は、危機的な状況に置かれているローカル線について、鉄道事業者と自治体が協議会を設置するよう提言。都道府県に積極的な関与を促している。

 石巻線や陸羽東線が赤字路線として公表された宮城県の村井嘉浩知事は「JR東の考えを確認しながら対応を検討する」との談話を出した。

河北新報

3958チバQ:2022/07/29(金) 14:00:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f36dc304d37f21ad16915b99667c2fa488569cd
九州もコロナで赤字路線拡大 地元「廃線」への警戒感、描けぬ将来像
7/29(金) 13:00配信
朝日新聞デジタル
伊万里行きのワンマン車両=2020年5月27日、佐賀県唐津市山本の山本駅、渡辺松雄撮影

 JR東日本が28日、利用客が減っている地方路線ごとの収支を公表したが、JR九州も多くの赤字ローカル路線を抱える。


 同社は2020年、1日1キロあたりの平均利用者数(輸送密度)が2千人未満の線区の収支を初めて公表。18年度の状況で、12路線17区間全てが赤字だった。

 新型コロナウイルスの感染が拡大した20年度は、2千人未満の線区が14路線19区間に増え、いずれも赤字だった。宮崎空港線(田吉―宮崎空港)では、18年度に1918人だった輸送密度が627人に減り、4700万円の赤字を計上した。

朝日新聞社

3960チバQ:2022/07/30(土) 08:47:28
https://news.yahoo.co.jp/articles/10f66419d0840ae4035e821aa657ae13af305df6
もはや混雑率日本一 日暮里・舎人ライナーどう緩和 「抜本対策は難しい」その理由
7/29(金) 9:42配信
乗りものニュース
2年連続で日本一の混雑 日暮里・舎人ライナー
日暮里・舎人ライナー開業時の車両300形(乗りものニュース編集部撮影)。

 国土交通省 都市鉄道政策課が2022年7月22日、都市部の鉄道における路線・区間別の混雑率を公表。全国主要路線で最も高い混雑率を記録したのは、東京都交通局の「日暮里・舎人ライナー」。数値は赤土小学校前→西日暮里の144%でした。

【日暮里・舎人ライナー「埼玉延伸ルート」画像で見る】

 日暮里・舎人ライナーの“日本一”は2年連続です。ちなみにコロナ前の2019年度は189%で5位につけていました。

 その2019年度は、東京メトロ東西線(木場→門前仲町)が199%で最も高かったのですが、2020年度は一気に123%までダウン、2021年度も128%にとどまりました。同線など最も混雑する路線が、コロナによる利用減で軒並み混雑率を大きく下げた中で、日暮里・舎人ライナーの下げ幅は比較的小さく、結果的に日本一へ躍り出た形といえるでしょう。

 というのも、この路線はゴムタイヤの車両で高架橋を走る新交通システム。1両あたりの大きさは通常の鉄道車両より一回り小さく、それが5両固定の編成で走ります。そのため、1編成あたりの輸送量も限界があります。

 沿線の大部分を占める足立区西部は、2008(平成20)年の開通まで大きな鉄道空白地帯でした。東京23区のなかでも地価が比較的手ごろなこともあり、コロナ禍でも急速に宅地化が進行しています。

 日暮里・舎人ライナーの混雑対策をどうするのか、近藤やよい足立区長が2022年7月19日、区のウェブサイトで取り組みを紹介しています。

列車の定員は増えるけど…
オールロングシートの330形(画像:東京都交通局)。

「東京都交通局が公表した資料によると、ラッシュ時間帯の混雑緩和策として、今年度から令和6年度までの間に、既存の12編成(1編成5両)をロングシート化し、輸送力の増強を図るとのことです」

「現在、ラッシュ時間帯は約3分間隔で運行されているものの、令和元年度には混雑率が最大189%、コロナの影響を受けた令和2年度においても140%。利用者や議会からも混雑緩和策の強化が要望され続けています」(足立区ウェブサイト:区長のあだちな毎日 2022年7月19日)

 足立区交通対策課も、車両のロングシート化は「立席を多くしてほしいという区からの要望を踏まえてのこと」と話します。これにより定員は1編成245人から262人へ17人増えるそうです。

しかし東京都交通局によると、定員は増えるものの、混雑率は「マンションが建つなど、周りの状況による部分が大きい」として、どこまで緩和できるかは予測できないといいます。

 加えて近藤区長は、ロングシート化以上の抜本対策が難しいことを明かしています。というのも、「ラッシュ時間帯は混雑しているものの、それ以外の時間帯の利用は少なく、収支は現在も赤字」だそう。

 こうしたこともあり、「車両基地や駅舎の拡張といった抜本的な工事には踏み込めていない」(足立区交通対策課)ということです。

3961チバQ:2022/07/30(土) 08:47:44

「逆方向の利用を増やせ」
日暮里・舎人ライナーに並行する都営バス里48系統。女子医大病院の開業により、日暮里〜見沼代親水公園の通し運行は朝夕のみとなった(中島洋平撮影)。

 混雑時間帯の対策については、足立区交通対策課、東京都交通局とも、通勤時間をずらすことを推奨する「時差Biz」キャンペーンの推進を挙げました。

 しかし、そうしたソフト対策には限界があります。昼間の利用を増やし、収支を向上させなければ、抜本的な施設改良にもつながりづらい状況があるのです。

 日暮里・舎人ライナーの沿線には、都内最大級の都立公園である舎人公園などもあります。しかし、足立区交通対策課によると、昼間の利用を促進するためのイベントなども、コロナ禍のため開催が難しいとのこと。

 一方、これまで少なかった「ラッシュ時の人の流れと逆方向の利用」は、若干増えてきているといいます。2022年1月、区内の江北地区に大型病院「東京女子医科大学附属足立医療センター」が開業したためです。

 荒川区西尾久にあった女子医大の東医療センターが移転して開業したこの病院には、看護学校も併設されており、都心方面からの通勤・通学利用が見込めるといいます。日暮里・舎人ライナーに並行して走っていた都営バス里48系統も、この病院を中心として路線が再編されました。

 舎人公園も2021年に拡張され、新たに設けられた遊具エリアが人気を博すなど、沿線にはまだまだ“伸びしろ”がありそうです。今後の開発などで、足立区方面への利用者をどれだけ増やせるかが、ひいては都心方面への混雑緩和につながるかもしれません。

乗りものニュース編集部

3962チバQ:2022/08/01(月) 08:01:07
https://news.yahoo.co.jp/articles/82715bc68da35e829961bfab1477ce2630e8ca0b
トロッコ電車11本運休 黒部 きょうも終日、再開めど立たず
8/1(月) 5:01配信

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北國新聞社
回送のトロッコ電車で宇奈月駅に戻った乗客=黒部峡谷鉄道宇奈月駅

 ●書き入れ時直撃 電気設備の不具合

 黒部峡谷鉄道(黒部市)が運行するトロッコ電車は31日、電気設備の不具合のため午後の便11本が運休した。同社は約390人に影響したとしている。原因は分かっておらず、8月1日は終日運休する。夏休みの行楽客でにぎわう書き入れ時の不意打ちに、復旧、運行再開のめども立たず、関係者は頭を抱え込んだ。

【写真】全面運休を知らせる宇奈月駅の掲示板

 ●観光客、回送便で戻る

 同社によると、午前11時半ごろ、沿線の猫又にある電力供給施設の設備に不具合が生じ、電車を走らせる電力を安定的に供給できなくなった。このため、往路の宇奈月発欅平(けやきだいら)行き午後0時9分発以降の5本、復路の欅平発宇奈月行き同1時10分発以降の6本を運休した。

 不安定な電力供給ながら速度を落として走行は可能だったため、運休便より前に欅平方面に上がった乗客のため回送便を4本走らせ、10〜20分程度の遅れで午後6時過ぎまでに宇奈月駅に戻った。

 影響人員の約390人は、欅平行き運休分の予約客と当日発券客の人数。それ以外にも夏休みの日曜とあって多くの家族連れらが訪れ、宇奈月駅まで来て、初めて全面運休を知り残念がる人の姿も見られた。

 同社はこの約390人に加え、回送便に乗って戻った客の乗車料金も払い戻した。石川県から家族で訪れ、回送便で遅れて宇奈月駅に降り立った乗客は「送電トラブルとだけ知らされ、不安だったが、無事戻ることができて良かった」と胸をなで下ろした。

 同社担当者は「営業運転期間中の全面運休はこれまで記憶になく、思いがけないトラブルだ。ご迷惑をかけ、深くおわびする。一日も早く運行を再開したい」と話した。

3963チバQ:2022/08/04(木) 09:53:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/a9143f93c8f32adf68b4bfd22e2aedd41282a99e
輸送密度「1千人未満」の地方鉄道 今のうちに乗っておきたい厳選「10」路線〈AERA〉
8/4(木) 8:00配信

 車窓から見える絶景が旅人の心を癒やす地方鉄道。過疎化とコロナ禍で廃止を迫られる路線が増えてきた。夏休みの今こそ乗っておきたい10路線を、鉄道好きな各界の3人と筆者が紹介する。AERA 2022年8月8日号の「鉄道」特集から。

*  *  *

 北の大地を走る列車は、「蝦夷富士」と呼ばれる名峰「羊蹄山」のふもとを行く。車窓には、壮大な自然が流れる。

「単に景色が雄大というだけではありません。このJR函館線の長万部(おしゃまんべ)-小樽間はあまり開発されてこなかった結果、100年以上前と同じような自然を車窓から眺めることができます。同じ風景を明治や大正の人も見ていたのかとか、そういう想像も広がっていくわけです」

 と絶賛するのは、政治学者で鉄道好きを自任する「鉄学者」の原武史さん(59)。今もっとも乗っておきたい地方鉄道として、まず挙げたのがこの区間だった。

 コロナ禍によるJR各社の赤字に端を発する形で、地方鉄道が廃止か存続か選択を迫られるケースが増えてきた。


■目安は「1千人未満」

 そんな時だから、鉄道をこよなく愛する各界の3人に「今のうちに乗っておきたい地方鉄道」を3区間ずつ紹介してもらった。目安としたのが輸送密度「1千人未満」。輸送密度とは「1キロあたりの1日平均利用者数」のことだ。7月25日、国の検討会は「輸送密度」が1千人未満の区間などを対象に、バスなどへの転換も含め協議を進めるべきとする提言をまとめた。その区間は2020年度、JR6社で124区間と全体の28%を占める。

 冒頭の長万部-小樽間の輸送密度は349人。今年3月、2030年度に北海道新幹線を札幌まで延伸する代わりに、バスに転換され廃止になることが決定した。原さんは言う。

「廃止になったら二度と乗ることができません。しかし、廃止するのは非常にもったいない区間です。この区間は大正天皇が皇太子時代の1911(明治44)年に乗り、60年代までは東京や函館と札幌や旭川など北海道の主要都市を結ぶ交通の大動脈でした。他の鉄道と比べて、歴史の厚みが違います」

 次に原さんが乗りたい鉄道として挙げたのは、島根県と広島県の間の中国山地を走り抜けるJR木次(きすき)線の出雲横田-備後落合間。輸送密度は18人と、JR西管内では2番目に少ない。

「木次線は有名な観光地を抱えていませんが、乗ってみると、非常に魅力的な路線だというのがよくわかります」

 最大の魅力と言うのが、同区間の途中にある出雲坂根-三井野原(みいのはら)間の「3段式スイッチバック」。駅間は直線距離で1キロだが、高度差は162メートル。この急勾配を列車は「Z字形」に方向転換しながら上る。全国的に珍しく、JR西ではここだけだ。実は、木次線は96年3月、原さんが出雲大社(島根県)で結婚式を挙げた後、2人で乗った思い出の路線でもある。

「景色もすばらしく、スイッチバックで三井野原駅に着いたときには雪景色。古い駅舎やループ線と同じように、スイッチバックも貴重な鉄道遺産。長く保存する価値を持っていると思います」

 地方鉄道は、鉄道会社が採算性を重視する姿勢を強めているため切り捨てられつつある。だが、長く保存する価値のある地方鉄道は数多(あまた)あると、原さんは指摘する。

3964チバQ:2022/08/04(木) 09:53:23
■人生を投影したくなる

 最後に原さんが挙げる名古屋と大阪を直通で結ぶJR関西線の亀山-加茂間も、そんな思いのある区間だ。輸送密度は722人。ここも最初に挙げた函館線と同じく、かつての大幹線だった。だが、東海道線や東海道新幹線に取って代わられ衰退の一途をたどった。今や単線非電化で、1両か2両編成のディーゼルカーが走るだけのローカル線になった。


 しかし、沿線には伊賀上野(三重県)や笠置(京都府)など歴史的に由緒ある場所が残る。特に笠置には鎌倉時代の後半、倒幕に動いた後醍醐天皇が籠城(ろうじょう)した笠置山がある。笠置駅は桜の名所だ。

「鉄道というのは、人生を投影したくなるものでもあります。例えば、かつて有名だった人がすっかり落ちぶれてしまうことがあります。関西線には、そんな人物を思わせるところがあるのです」(原さん)

■JR線9割近くに乗車

 続いて話を聞いたのは、「女子鉄アナウンサー」として活躍するフリーアナウンサーの久(くの)野知美さん。高校生のとき通学に使った京阪電車で鉄道に目覚め、今や全国約2万キロあるJR線の9割近くに乗った、いわゆる「乗り鉄」だ。

 久野さんが乗りたい地方鉄道のトップに挙げたのは、日本最北端を走るJR宗谷線の名寄-稚内間。輸送密度は165人。久野さんは数え切れないほど乗っていて、沿線は「第二の故郷」になっているという。

「線路は単線で、列車は大草原の中を走りますが、『何もないがある』といった空気感が大好きです。駅ではどこもほとんど人が降りないのに、けなげに扉が開きます。その駅もかつて多くの人が乗り降りしていたんだなと思いをはせたりします」

 旅は基本的に一人旅。列車内では地元の乗客の会話に耳を傾け、自分は地元の人のような空気感を出して癒やされる。別の人生を味わう感じなのだという。

 地方鉄道の魅力は?

「非日常との出会いです。景色との出会い、人との出会い、食べ物との出会い。触れ合うことで感動を覚え、思考を整理することができます」

■「日本じゃない!」景色

 久野さんが次に挙げるのは、愛媛県と高知県の山間部を結ぶJR予土(よど)線の北宇和島-若井間。輸送密度は205人に過ぎないが、まさに非日常を堪能できる区間だという。

「日本じゃない!と思うくらい、車窓からの景色がきれいです」

 列車は、右に左に四万十川を見ながら走る。見渡す限りの空と川。久野さんが初めて予土線に乗ったのは、3年前の夏。絵の具で描いたのかと思うくらい、見事な深い緑に心を奪われた。


 ここには、鉄道デザイナーの水戸岡鋭治さんがデザインしたトロッコ列車「しまんトロッコ」も走る。魅力は、ダイレクトに土地のにおいを感じられるところ。列車がトンネルに入った時の「ガタン、ガタン」という音も楽しいと、声を弾ませる。

 久野さんは最後に、福岡県と大分県の県境をまたいで走るJR久大(きゅうだい)線の日田-由布院間を挙げる。20年度は豪雨で運休となっていたが、翌21年3月に全線で運転を再開した。

3965チバQ:2022/08/04(木) 09:53:43
「『鉄分』の高い路線です」

 普通列車のほか、観光列車の「ゆふいんの森」や「或る列車」、「ななつ星in九州」も走り、列車の乗り比べができるという意味だ。


 途中下車もお勧めだという。中でも豊後森駅。駅舎から300メートルほど離れた豊後森機関庫公園に、旧豊後森機関庫がある。国鉄時代に使われた蒸気機関車(SL)を格納する扇形の機関庫で、転車台が残り、「キューロク」の愛称で親しまれたSL29612号が保存されている。屋外にありながら、ピカピカ。スタッフや地元の人によって大切にされているからだ。久野さんは言う。

「地方鉄道はどこも大変ですが、こうして地元の人に支えられているのを見ると、鉄道への愛情の深さに感銘を受けます。私にとって乗りたい鉄道というのは、応援したい鉄道でもあります」

 話を聞いたあと一人は、鉄道ジャーナリストとして活躍する松本典久さん(67)。幼少期から鉄道の魅力にはまった、根っからの鉄道好きだ。地形に逆らわず等高線に沿うようにS字に敷設された地方の線路に特に魅せられるという。新幹線のように直線で、トンネルと高架橋が多い線路は趣に欠けるとのことだ。

■S字カーブが続く行路

 そんな条件を満たしているというのが、大分県と熊本県を横断するJR豊肥(ほうひ)線の豊後竹田-宮地間。輸送密度は109人と、JR九州では豪雨災害で運休となっている区間を除いて、最も低い。

「大分を出発した列車は豊後竹田駅を過ぎると、くねくねと等高線に沿ってS字カーブが続く行路をぐんぐん上っていきます。太陽の光の具合でレールが光ったりすると、本当に美しい」


 列車はやがて、標高754メートルとJR九州で最も標高の高い波野駅に着く。次の宮地駅までは、いくつかのトンネルを抜けていく。すると視界が広がり、雄大なカルデラ、それを取り囲む外輪山……。車窓に広がる光景にもワクワクすると、子どものように無邪気な笑顔を見せる。

 中学の頃からSLを追って全国を回った松本さんが勧める区間は、秋田、青森両県の日本海沿岸を走るJR五能線の能代-深浦間だ。輸送密度は177人。

「岩礁地帯で変化に富んだ海側の海岸線を楽しめます。一方で、山側の景色も美しく、世界自然遺産の白神山地が続き、その迫力も見逃せません」


 五能線は73年までSLが走る秘境感のある路線だった。だが、今も十分に旅気分を満喫させてくれる。普通列車が駅に停車しドアが開くたびに、海の香りがフワッと入ってくる──。そんなところも魅力だという。

 地方鉄道が苦境にあえぐ中、松本さんは運営を継続するには様々な工夫が必要と指摘する。有力な方法の一つというのが「上下分離方式」。駅や線路などインフラは国や自治体が引き受け、その上を走る列車の運行を鉄道会社に委ねる仕組みだ。鉄道を道路などと同じ社会の資産と位置づける欧州では、一般的となっている。

 松本さんが最後に挙げる福島県と新潟県を結ぶJR只見線の会津川口-只見間は、上下分離方式が採用される区間だ。同線は2011年7月の豪雨水害で橋や線路が流され、この区間は不通となった。一時は廃線も議論されたが、17年に土地や設備を地元自治体が保有しJR東が運行する上下分離方式での復旧で合意した。こうして今年10月、およそ11年ぶりに全線で運転を再開する。


■代行バスにも乗りたい

 今、同区間は代行バスが走っている。松本さんは、それに乗ってみたいと話す。

「あくまで『代行』ではあるものの、列車と列車をつなぐもう一つの『列車』です。代行ということで恒常的ではない希少性もあり、路線バスとは違った乗り物という感じ。貴重な代行バスを体験するのも楽しいです」

 鉄道の魅力は三者三様だ。

 そして最後。鉄道好きの筆者が今乗りたいと思っている路線は、千葉県の房総半島の真ん中を貫くJR久留里線の久留里-上総亀山間だ。首都圏を走る列車ながら、輸送密度はわずか62人。


 久留里線は、木更津から房総半島の山中へと進む。

 ガタン、ゴトン……。

 車窓の両側には田んぼが広がる。久留里から先、列車は川を渡り、山間に分け入っていく。絶景を見られるわけでもない。しかし、なぜかこんな情景に魅せられる。終着の上総亀山は無人駅。ただ、夏の入道雲が旅人を迎えてくれる。(編集部・野村昌二)

※AERA 2022年8月8日号

3966チバQ:2022/08/04(木) 10:01:45
https://news.yahoo.co.jp/articles/0e76221e7cf8537ac41288600a63535d846be7d6
【速報】JR磐越西線で鉄橋が崩落《福島・大雨情報》喜多方〜山都間
8/4(木) 9:12配信


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福島テレビ
福島テレビ

3日から降り続く雨の影響で福島県喜多方市のJR磐越西線の喜多方〜山都間にある濁川橋りょうが崩落した。JR磐越西線は8月4日終日運転を見合わせる。

3967チバQ:2022/08/04(木) 20:02:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c053e07a655731bc8761b068279660b0865ab9f
日本海も東北線も寸断 JR貨物で複数路線運休へ 秋田から東京へ「引き返し」も
8/4(木) 18:29配信


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乗りものニュース
東北の各地で運休が発生
貨物列車を牽引する電気機関車(恵知仁撮影)。

3日から続く全国的な大雨。東北地方では顕著な被害が出ており、鉄道も各地で運休が生じています。その影響で、貨物列車も運転中止を余儀なくされています。

【各地の被害状況と運休区間】

 JR貨物は8月4日17時時点の貨物列車の運行状況を発表。東北ルートは八戸貨物駅〜盛岡貨物ターミナル駅間(青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道経由)、日本海ルートは大館駅〜秋田貨物駅間(JR奥羽本線)がそれぞれ運転中止となっています。

 これにより、青森以北と盛岡・秋田以南をむすぶ貨物輸送路線はどちらも運転できない状況に。

 奥羽本線は大館駅付近での道床が流出し、線路が空中にぶら下がるなど、復旧が困難な状態です。一方でIGRいわて銀河鉄道では奥中山高原駅〜小鳥谷駅間で「土砂流入」という状況であることから、被害は比較的軽微と判明する可能性もあります。

 なお、どちらかが先に復旧した場合、JR貨物は奥羽本線と北上線を利用して、日本海側と東北線を移動し迂回することが可能になります。

 貨物列車はほかにも白新線、羽越本線、IRいしかわ鉄道線、北陸本線での寸断により、運転中止となっています。

 3日22時現在の列車運休情報によると、2日に隅田川駅を出発した大館行きは、手前の秋田貨物駅で運転打ち切り。そのまま臨時列車として隅田川行きになり、東京へ元来た道を引き返していきます。

 同様の措置は3日発の東京貨物ターミナル→酒田便(新潟で引き返し)、隅田川→盛岡貨物ターミナル便(宇都宮で引き返し)でも実施されています。

乗りものニュース編集部

3968チバQ:2022/08/05(金) 09:40:13
https://news.yahoo.co.jp/articles/0129eaf190ee4e866e5d0e617deda93826f72bed
「これぞまさに秘境駅だ!」車でのアクセスは不可能、列車は数時間に1本…周辺に生活者のいない山岳地域に“駅”がつくられた“意外なワケ”
8/5(金) 6:12配信
 駅には道路が通じておらず、自動車で訪れることは不可能。実質的な唯一のアクセス手段は鉄道だが、列車は数時間に1本程度しか停車しない……。静岡県・愛知県・長野県3県の境界に位置するJR飯田線・小和田(こわだ)駅はマニアの間で全国有数の“秘境駅”として愛されている駅だ。

 周辺には民家もないため、生活で駅を必要としている人もほとんどいない。浜松市の統計によると、2019年の1日あたりの平均乗車人員は、わずか3人だった。

築年数は約90年…旅情を誘う木造駅舎
 そんな小和田駅を探索すべく訪ねたのは、ある春の日のことだった。隣駅の大嵐(おおぞれ)駅から飯田線に乗車して数分で目的地に到着。

 最初に気になったのは、年季の入った駅舎だ。

 小和田駅は、三信鉄道の終着駅として昭和11年に開業し、その後、南側へ線路を延伸し、国有化されて現在の飯田線となったという歴史を持つ駅だ。駅舎は、開業3年前の昭和8年に竣工したという。建設から90年に迫る駅舎は、現在もそのまま使われている。90年前の記憶がある人は少ないだろうが、木造の駅舎はどこか懐かしく、旅情を誘う。

 駅から坂道を下ると、東屋の中に“愛”と書かれたベンチが鎮座していた。

 これは、平成5年に当時の皇太子殿下と小和田雅子様が御成婚された際、雅子様の旧姓と駅名が同じだったことから、小和田駅行きの臨時列車が運行されるなどの御成婚ブームが起こったときに設置された「“愛”ベンチ」だ。

 当時は連日多くの観光客が押し寄せたが、今では“愛”も、すっかり色褪せてしまっている。

駅の直ぐそばには2棟の廃墟と…
 駅から一本道の階段を下っていくと、2棟の廃墟が現れた。これは元々、製茶工場だったと言われている建物だ。廃業から長い年月が経過しているようで損傷が激しい。周辺を少し歩いてみたが、この他に建物らしいものは見当たらなかった。

 しかし、廃墟以外にとても気になるものが目に留まった。ダイハツ工業が昭和32年に販売した軽自動車規格の小型のオート三輪「ミゼット」の廃車だ。道沿いに1台、平場に2台、合計3台……。

 車道がないのに、オート三輪が転がっているのは、一体なぜなのか。気になったが、その頃には帰りの列車の時刻が迫っていた。これを逃すと大変なことになってしまうため、後ろ髪をひかれる思いで小和田駅をあとにした。

 帰路についてからもミゼットのことが気になっていた私は、2か月後、再び小和田駅を訪れていた。3台のミゼットをしばし観賞。その後、地元の方に話を聞くため最寄りの集落を目指して歩くことにした。ミゼットが遺されていた場所からしばらくの間は、なだらかな道が続く。

 道幅の半分ほどがコンクリートで舗装され、遊歩道のようになっていた。舗装されていない部分も含めた道幅は2メートルほど。昔は自動車が通れたのではないかと想像しながら歩いていた。

 駅から15分ほど歩くと、石積みの上に民家が見えてきた。小和田駅を生活利用する唯一のご夫婦が暮らしていたが、近年、転居され、現在は無住状態になったようだ。かつては郵便配達員も飯田線の電車に乗って、このお宅まで配達していたという。

3969チバQ:2022/08/05(金) 09:40:25
突如、道の状態が一変!
 無住の家屋を過ぎたところで分岐があり、直進方向には“この先高瀬橋通行不可”と書かれたバリケードが置かれていた。

 目指している集落へは、右へ分岐する細い道を上がっていくので問題ないが、少し気になってしまう。

 分岐からは道の状態が一変し、登山道の様相に。さらに1時間以上かけて急斜面をグングン登っていき、汗だくになった頃、ようやく車道に出られた。車道の先には、塩沢集落がある。

 なお、車道の出入り口には看板があり“小和田駅ここから43分”と書かれていた。斜面の下りと上りとで所要時間が異なるのは仕方ないが、途中、崩土のため迂回を余儀なくされたこともあり、今回の訪問ではここにたどり着くまで1時間半を要した。

 さて、問題は復路だ。最寄り駅は小和田駅なので、来た道を戻るのが最も早い。仮に大嵐駅まで車道を歩いた場合、4時間はかかる。小和田駅から大嵐駅まで電車に乗れば4分で着くが、歩くと5時間以上かかってしまうわけだ。「これぞまさに秘境駅だ!」と感心している場合ではない。帰らなければならない。

 帰路につく頃にはすっかり夜になっていたが、私はますます小和田駅のことが気になってしまっていた。

 なぜ民家が全くないような“秘境”にわざわざ駅を造ったのだろうか。

民家が全くないような地域に駅がつくられたワケ
 歴史を紐解くと、駅が開業した当時は、秘境ではなかったということがわかった。

 天竜川流域のこの地域では、かつて最も主要な交通手段は水運だった。伐り出された材木を筏にして天竜川に流し、物資や人も船で移動していたのだ。小和田付近には筏だまりがあり、中継地点になっていた。つまり、小和田は水運の要衝ともいえる場所だったと言える。

 小和田駅が開業した当時、駅は北側からの終着駅で、南側の豊橋方面へは線路が敷かれていなかった。線路が繋がっていない大嵐駅(大嵐駅は小和田駅の一つ南方に位置する駅)までの間は船舶で連絡していたことからも、水運が重要な交通経路だったことがうかがい知れる。

 飯田線が全通した昭和12年、天竜川流域に大きな変化がもたらされる。天竜川の流れによって支えられてきた人や物の動きは、早くて快適な鉄道へとシフトしていった。

 決定的に流れが変わったのは、昭和31年に日本屈指の規模を誇る佐久間ダムが竣工したことだ。筏や船はダムを越えられないため、水運は完全に断たれた。もちろん人・物の動きは一変した。

 また、佐久間ダム竣工によって、上流域の水面は大幅に上昇し、一帯はダム湖となった。現在、小和田駅のすぐそばを流れる天竜川は、実は佐久間ダムのダム湖だった。かつて小和田に存在した集落は、移転した建物以外は全て湖底に沈んでしまったのだ。

 複数の家屋が建ち並び、水運の要衝として栄えていた小和田。

 冒頭で紹介した製茶工場には遠くの産地からも茶葉が持ち込まれていたという。それがダムによって水運が断たれ、集落とそれに付随する道路、対岸を結んでいた橋も全て水没した。そして、駅だけが残った結果、小和田駅は秘境駅と呼ばれるようになった。

 現在、小和田駅の対岸には県道1号、通称・佐久間街道が通っている。天竜川を渡る橋さえあれば、小和田駅は秘境駅と呼ばれていなかったかもしれない。

写真=鹿取茂雄

〈秘境駅の“ナゾ”に迫る〉車道が通じていない“小和田駅”に遺されたオート三輪「ミゼット」…いったい誰が何の目的で持ち込んだ? へ続く

鹿取 茂雄

3970チバQ:2022/08/07(日) 06:56:53
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20220806k0000m040247000c.html
東北・北陸大雨被害 「稼ぎ時なのに…」復旧めど立たぬ路線も
2022/08/06 19:40毎日新聞

東北・北陸大雨被害 「稼ぎ時なのに…」復旧めど立たぬ路線も

大雨の影響で一部崩落した、濁川にかかるJR磐越西線の鉄道橋=福島県喜多方市で2022年8月4日午後0時半、玉城達郎撮影

(毎日新聞)

 3日夜以降に東北や北陸地方を襲った大雨により、一部の鉄道が運行を見合わせている。橋が崩落したり、盛り土が流失したりしたためだ。復旧のめどが立たない路線もあり、生活の足を奪われた地域住民や観光シーズンに期待する業者らは衝撃を受けている。

 福島県喜多方市で濁(にごり)川にかかる鉄道橋の一部が崩落したJR磐越西線。喜多方―野沢(福島県西会津町)間は運休が続く。被害の実態は調べ切れず、復旧の見通しも立っていない。

 不通区間を含む会津若松(福島県会津若松市)―新津(新潟市)間は、蒸気機関車「SLばんえつ物語」が週末などに運行。新型コロナウイルス下の行動制限がない3年ぶりの夏となり、観光客や鉄道ファンでにぎわっていた。

 だがSLは全区間で運休に。喜多方観光物産協会専務理事の瓜生昭彦さんは「三ノ倉高原のヒマワリ畑がこれから見ごろなのに……」と落胆。喜多方市の山都駅前で特産のそばを提供するそば店「やまびこ」店長の唐橋増雄さん(80)は「SLが走る日は貴重な稼ぎ時。お盆休みにも期待していた。当面の不通は大きな痛手だ」と嘆いた。

 県教育委員会によると、不通区間には11の県立高校があり生徒216人が利用する。関係自治体とJR東日本はバスの代行輸送について協議している。

 一方、JR米坂線は、山形県飯豊町で手ノ子―羽前椿間の小白川にかかる鉄道橋が崩落した。米沢(山形県米沢市)―坂町(新潟県村上市)間の全線で運転を見合わせている。一部区間は10日ごろ再開を予定しているが、全線再開の見通しは立っていない。現場では6日も被害状況の調査が行われた。

 生徒の約6割が通学に米坂線を利用する山形県立置賜農業高校(川西町)。一部の生徒は夏休み中も農業実習で登校しているが、保護者の送迎に頼らざるを得ない。酒井孝教頭は「新潟との県境の小国町から通う生徒もいる。一日も早く再開してほしい」と話した。

 飯豊町では、お盆の時期に五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を祈る「獅子まつり」が催される。飯豊町観光協会の竹田直人事務局次長は「帰省客や観光客への影響が心配だ。まつり自体も開催できるのか……」と頭を抱える。

 秋田県大館市では下内川が氾濫し、JR奥羽線の下川沿―大館間で線路を支える盛り土が流された。線路は約18メートルにわたり浮いた状態に。県北部を横断する東能代(能代市)―大館間で運行を見合わせ、復旧に10日前後かかる見込みだ。【松本ゆう雅、磯貝映奈、横田信行、長南里香、猪森万里夏】

3971チバQ:2022/08/07(日) 06:57:34
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20220806k0000m040079000c.html
JR磐越西線 喜多方-野沢間、当面不通 大雨による鉄橋崩落で
2022/08/06 10:41毎日新聞

JR磐越西線 喜多方-野沢間、当面不通 大雨による鉄橋崩落で

激しい雨の影響で一部崩落した、濁川にかかるJR磐越西線の鉄橋=福島県喜多方市で2022年8月4日午後0時半、玉城達郎撮影

(毎日新聞)

 記録的な大雨により福島県喜多方市の濁(にごり)川にかかる磐越西線の鉄橋が一部崩落した問題で、JR東日本仙台支社は、崩落の区間を含む喜多方―野沢(福島県西会津町)間の運転を当分の間見合わせると発表した。濁川の水量は依然として多く、周辺道路の安全も確認できていないなどとして、代行バスを走らせる見通しも立っていないという。【松本ゆう雅】

 同支社によると、不通区間の1キロ当たりの1日の平均利用者数(2021年度)は402人。県教委によると、県立高校は沿線全体に15校あり、このうち不通区間には11校、利用する生徒は216人に上るという。

 県教委の関係者は「このままだと登下校の時間が長くなり、生徒や保護者への負担も増えるのではないか」と懸念を示した。

 一方、JR東日本新潟支社は5日、会津若松―新津(新潟市)間で週末に運行している蒸気機関車「SLばんえつ物語」を当分の間、全区間で運休すると発表した。

 SLばんえつ物語号は1999年4月にデビューした。車体のC57―180は細身の優美な形から「貴婦人」の愛称で鉄道ファンなどに親しまれている。観光への影響は大きいとみられる。

 ◇浸水被害、各地で 水田や農地、のり面崩壊

 記録的な大雨の被害が徐々に判明してきた。5日午後5時現在、喜多方市など会津地方を中心に住家は29世帯26棟で床上浸水し、117世帯119棟で床下浸水していた。川の氾濫や農地の崩壊なども各地で明らかになった。

 国土交通省によると、県管轄の阿賀川支流のうち、一の戸川、高橋川、奥川が氾濫していた。

 県災害対策課によると、喜多方市では4カ所の浄水場で運転が停止。停電の影響とみられるという。二本松市上長折では工事中の太陽光発電施設の敷地内から雨水が流れ出して山腹が崩壊し、国道459号に土砂が流入した。喜多方市や柳津町、会津坂下町では、各地で水田や農地ののり面、あぜ道が崩落するなどした。

 道路も北塩原村の桧原と大塩の一部村道で冠水が続いた。喜多方市では、倒木やのり面崩落、橋台の損傷などが確認され、複数箇所で通行止めが続いている。

 一時約700世帯が断水していた大玉村は5日夕までに解消された。県内では、西会津町奥川地区の12世帯の断水が続いているという。【磯貝映奈】

3972チバQ:2022/08/07(日) 06:58:09
https://news.goo.ne.jp/article/fminpo/region/fminpo-20220806101500.html
橋りょう崩落の磐越西線(喜多方-野沢駅間) 代替交通確保へ調整 福島県喜多方市など 夏休み明けまでに
2022/08/06 10:15福島民報

橋りょう崩落の磐越西線(喜多方-野沢駅間) 代替交通確保へ調整 福島県喜多方市など 夏休み明けまでに

福島民報

(福島民報)

 記録的大雨で福島県喜多方市のJR磐越西線「濁川橋りょう」が崩落し、喜多方-野沢(西会津町)駅間が運休している問題で、喜多方市は代替の交通手段について、夏休み明けまでに確保する方向でJR東日本や関係機関に要望するとともに、市議会とも調整する。一方、JR東日本は5日も濁川の水流や濁りが収まらず、安全を確保できないなどとして現地調査を実施できなかった。安全が確認され次第、早急に調査に入る方針。



 JR東日本によると、不通区間の代替交通手段について「地域の道路状況などを精査して検討する」などとし、明確な方向性を示せていない。

 喜多方市の遠藤忠一市長は5日、「喜多方-野沢駅間は高校生らの重要な通学手段」との認識を示し、夏休み明けまでに代替交通の確保にめどを付けたい考えを明かした。実現に向け、市独自の取り組みも視野に市議会と調整するという。

 西会津方面から会津若松方面に通う生徒もいることから、「会津全体でJR東日本や関係機関に再開を求める必要がある」と会津地方の他市町村と連携して早期再開を求める考えも口にした。

 西会津町の薄友喜町長は野沢-喜多方駅間には通勤通学や通院で利用する町民が大勢いると路線の存在意義を強調。「橋りょうの崩落という事情はやむを得ないが、代替手段がなければ町民生活に支障を来す。お盆の帰省にも影響する」と解決を求めた。

 一方、現地調査は橋りょう崩落の原因を把握して復旧方針を検討する第一歩となる。JR東日本は被害が判明した4日も設備担当者を派遣したが、安全性が確保できず調査を見送った。

 同社福島支店によると、5日は天候の回復に伴い水位こそ低下したものの、上流から濁った水が流れてくる状況が続き、作業員の安全性や川底の状況などを確認できないとして6日以降に調査を持ち越した。福島支店は調査の開始時期について「現場の安全性が確認でき次第、直ちに始める」としている。

 早期再開や代替交通確保の求めは不通区間で通っていた高校生からも上がる。喜多方市山都町の耶麻農高は全校生約100人の大半が磐越西線で通っている。夏休み中も資格取得に向けた講議や動植物の管理のため、平日は一部生徒が登校する。

 同市塩川町の高校2年の生徒(17)は資格試験の勉強で塩川駅から学校最寄りの山都駅に通っている。電車なら片道20分だが、家族の車だと30分かかる。「運休と聞き、どうやって登校するか不安だった。早く復旧してほしい」と願った。

 喜多方-野沢駅間はJR東が利用者の少ない路線として収支を公表した区間だが、生活路線の役割の他、SLの運行など観光誘客面での貢献も大きい。

 県生活交通課の担当者は「JR東日本の調査結果、復旧計画などを注視した上で、生活に欠かせない路線との認識の下、関係自治体と連携して対応を検討する」としている。

3973チバQ:2022/08/07(日) 07:18:05
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b55464859f376efaf4d2606cd0e8759bf0f2a4f
地元負担で鉄路復旧 「秘境路線」上下分離で 福島・只見線
8/7(日) 7:04配信


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時事通信
「秘境路線」として知られ、沿線自治体に多くのビュースポットが整備されているJR只見線=1日、福島県三島町

 赤字ローカル鉄道の在り方をめぐる見直し協議が各地で進むとみられる中、路線の存続に向けた地元自治体の財政負担も今後の選択肢となりそうだ。

 福島、新潟両県を結び、一部区間が豪雨被害で不通になっているJR只見線は、自治体が線路などの施設を保有し、JR東日本が運行する「上下分離方式」を復旧区間で導入。地元で協議を重ねて出した結論で、10月に全線再開する。

 会津若松(福島県会津若松市)―小出(新潟県魚沼市)間の135.2キロを結ぶ只見線は「秘境路線」として鉄道ファンの人気も高い。豪雪地帯で冬季は沿線の国道が閉鎖されるため、地域住民の貴重な足でもある。しかし2011年7月の豪雨で橋などが流され、会津川口(福島県金山町)―只見(同県只見町)間の27.6キロが不通に。今もバスで代行輸送が行われている。

 一方で只見線はJR東が公表した利用者の少ない赤字路線の一つ。1キロ当たりの1日平均利用者数(輸送密度)について不通区間に隣接する会津坂下(福島県会津坂下町)―会津川口間は179人、只見―小出間は101人(いずれも19年度)となっている。

 JR東は当初、会津川口―只見間のバス転換を提案したが、地元は反発。関係者で協議を進め、自治体の財政負担を条件に鉄道での復旧に合意した。

 県と沿線自治体など17市町村は線路などの復旧費約90億円の3分の2の負担を受け入れ、年間約3億円を見込む維持費用も自治体で持つ。

 財政負担は軽くないが、地元自治体は只見線が11年ぶりに全線再開すれば、観光面で経済効果があると期待する。福島県の久保克昌生活環境部長は「只見線は地域の宝。(路線存続を求める)地元の声が大きかった」と振り返る。

 国土交通省の有識者検討会は7月、関係者の間でバス転換を含む見直し協議に入る仕組みの創設を提言した。沿線の福島県金山町の押部源二郎町長は「不採算と切り捨てるのは簡単だが、そうではない」と指摘。「(ローカル鉄道が)地域の生活やなりわいを守っている。新たな公共交通の組み立てと支援の在り方をこれから協議していく必要があるのではないか」と話す。

3974チバQ:2022/08/07(日) 07:18:31
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd21e1c82443c52887b6a8aa8df431ab03e77735
ローカル鉄道存続へ正念場 生活の足影響、地方に危機感
8/7(日) 7:08配信


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時事通信
 採算が悪化したローカル鉄道の存廃論議が活発になってきた。

 国土交通省の有識者検討会が先月下旬、協議の対象となる路線の目安を策定。JR西日本、東日本は今年春以降、赤字路線の収支を相次ぎ公表した。新型コロナウイルス感染拡大の打撃を受けた鉄道各社は維持コストを軽減したい考えだが、生活の足に影響が出る沿線住民の反発が予想され、調整は難航しそうだ。

 国交省の検討会は、バスへの転換を含む見直し協議入りの目安について、1キロ当たりの1日平均利用者数(輸送密度)が1000人未満の区間などと設定した。同省の別の小委員会は赤字路線の収支改善を促すため、鉄道会社と自治体が合意すれば国が認可する運賃の上限を超えた値上げを認める改革案を示した。岸田文雄首相はこれらの方針に理解を示し、「国もしかるべき責任を果たすように」と同省に指示している。

 背景には、人口減少や自動車普及に伴う利用者数の減少がある。鉄道は線路や車両の維持に多大なコストがかかるため旅客が少ない地域には向かないとされる。鉄道各社は、都市部などで得た利益により不採算路線の損失を補う「内部補助」でローカル鉄道を維持してきた。ただ、コロナ禍で都市部での旅客数も減少しており、内部補助による路線維持は難しくなりつつある。

 JR北海道、四国、九州は経営基盤が弱く、先行してローカル線の収支を公表。JR東海以外の収支が出そろった。JR西と東が発表した輸送密度2000人未満の区間の収支はすべて赤字で、赤字額の合計はJR西の17路線30区間が247億円(2017〜19年度の平均)、JR東の35路線66区間が693億円(19年度)に達した。旅客需要が今後完全に戻る保証はなく、各社は「厳しい区間はいっそう厳しさを増す」(JR東の高岡崇執行役員)と訴える。

 鉄道各社は採算性が特に低い区間についてバス転換や自治体支援拡充などの対策を進めたい意向で、地方からは「強い危機感を持った」(山形県の吉村美栄子知事)と警戒する声が上がる。交通運輸について調査や政策提言などを行う運輸総合研究所の海谷厚志主席研究員は、各路線の必要性や再建可能性をデータに基づいて丁寧に検証すべきだと指摘した上で「企業、自治体、住民が『三方よし』と思える結論を得ることが重要だ」との考えを示している。

 

 ◇採算が悪化した主なJRのローカル線
 路線     区間        損益
【JR西日本】
▽山陰線  出雲市―益田     ▲34.5
▽紀勢線  新宮―白浜      ▲28.6
▽小浜線  敦賀―東舞鶴     ▲18.1
▽関西線  亀山―加茂      ▲14.6
▽芸備線  三次―下深川     ▲13.2
▽山陰線  城崎温泉―浜坂    ▲11.8
【JR東日本】
▽羽越線  村上―鶴岡      ▲49.0
▽奥羽線  東能代―大館     ▲32.4
▽羽越線  酒田―羽後本荘    ▲27.1
▽奥羽線  大館―弘前      ▲24.3
▽津軽線  青森―中小国     ▲21.6
▽只見線  会津坂下―会津川口  ▲ 7.6
(注)JR西は2017〜19年度の平均、JR東は19年度。損益の単位は億円。▲は赤字。

3975チバQ:2022/08/07(日) 07:35:16
https://www.tokyo-np.co.jp/article/194370
枝川など3駅新設の延伸ルート素案 東京メトロ有楽町線 2030年代半ばの開業目指す
2022年8月6日 20時35分

 東京メトロ有楽町線豊洲―住吉の延伸を巡り、東京都と東京メトロは、「枝川」「東陽町」「千石」の3駅(いずれも仮称)を新設するルート素案をまとめた。都は21日から地元住民らに説明会を開く。
 素案では、枝川駅は江東区枝川の区道下に、東陽町駅は東西線東陽町駅(同区東陽4)の下に、千石駅は同区千石の都道四ツ目通り下にそれぞれ設置する。
 都によると、新設ルートは有楽町線の分岐線となり、計画区間は5.2キロ。2030年代半ばの開業を目指している。延伸により豊洲―住吉間の所要時間は20分から9分に短縮される。都内の地下鉄で新区間が開業すれば08年の副都心線以来となる。
 開業後は、東陽町駅で東西線に、住吉駅で半蔵門線と都営新宿線に乗り換えられるようになる。都の担当者は「都東部の懸案である南北方向のアクセス向上や、東西線のラッシュ時の混雑緩和が期待できる」としている。
 総事業費は2690億円。このうち補助対象の2341億円の44.1%を都、25.7%を国、4%を江東区が負担する。都と区は今後、費用負担の覚書を結ぶ。
 説明会は江東区内の小中学校を会場に21〜25日に開く。定員は90〜160人で先着順。21日以降は説明会で示される資料を都のホームページで見ることができる。(加藤健太、三宅千智)

3976チバQ:2022/08/07(日) 07:39:58
https://mainichi.jp/articles/20220806/ddm/008/020/086000c
日本一短い西九州新幹線、来月開業 長崎-佐賀間66キロ リレー方式/通勤通学需要掘り起こし
経済

企業・産業

朝刊経済面
毎日新聞 2022/8/6 東京朝刊 有料記事 2408文字
走行試験で大勢の市民に迎えられ新大村駅に入る西九州新幹線「かもめ」=長崎県大村市で5月10日、徳野仁子撮影
走行試験で大勢の市民に迎えられ新大村駅に入る西九州新幹線「かもめ」=長崎県大村市で5月10日、徳野仁子撮影
 長崎県と佐賀県を結ぶ九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)が9月23日に開業する。全長66キロを新車両「かもめ」が駆ける日本一短い新幹線だ。国と地元の協議が難航し、博多方面につなげる計画は宙に浮いた状態。これで客を呼び込めるのだろうか。

 佐賀県西部の武雄温泉(武雄市)と長崎(長崎市)を最短23分でつなぐ。一部の回送線を除くと日本一短い新幹線だ。博多―長崎の所要時間は従来より最大30分短縮され、1時間20分となる。長崎、佐賀両県の入り組んだ海岸線を走る在来線は高速化が難しく、需要が大きな福岡市と長崎市の移動はマイカーや高速バスだと2時間以上かかる。JR九州は「30分の短縮効果は画期的。最大限PRしたい」(古宮洋二社長)と意気込む。

 ただ、西九州新幹線は他の新幹線と直結しておらず、博多発着の在来線特急との乗り換えが必要だ。山陽新幹線から長崎へ向かうと、博多と武雄温泉で最低2度の乗り換えが必要となる。現在は博多―長崎の直通の特急があるが、新幹線開業に合わせて廃止される。長崎方面の観光需要増加を当て込む観光業界からは「直通でないのは不便。関西や関東の客にどうPRすればいいのか」(旅行会社関係者)と戸惑いの声も聞こえてくる。新型コ…

3977チバQ:2022/08/08(月) 21:15:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/c8d3d189639706ac7449e64fe57dd8e9ba49b698
東北・北陸の鉄道が被害 長期の運転見合わせが予想される区間&最新の運行状況まとめ
8/8(月) 20:43配信
ねとらぼ
米坂線の被害状況

 2022年8月3日の大雨の影響で、東北地方や北陸地方で鉄道路線の運転見合わせが発生しています。

【画像】各路線の被害状況と復旧作業のようす

 東日本旅客鉄道(JR東日本)や西日本旅客鉄道(JR西日本)は、各路線の被害状況や復旧の見通しをWebサイトなどで案内するとともに、公式Twitterアカウントなどでは復旧対応のようすを現場の画像とあわせて報告しています。しかし、一部の区間は橋りょうが倒壊するなどの甚大な被害を受けており、影響が長期にわたることも予想されます。

○東北地方の各路線の運行状況(8月8日時点)

 磐越西線は、喜多方〜山都間の橋りょうが倒壊したため、喜多方〜野沢間の運転を当分の間、見合わせます。なお、同区間は8月10日から代行バスを運行する予定です。

 米坂線は、被害が甚大だった今泉〜坂町間の運転を当分の間、見合わせます。米沢〜今泉間は、8月9日始発から臨時ダイヤで運転を再開します。

 奥羽本線は、東能代〜大館で線路設備の大きな被害(盛り土の流出)が発生していることから運転を見合わせており、8月4日時点で運転再開までに10日間前後を要する見通しを発表しています。同区間は8月6日から代行バス(1日5往復)を運行しています。

 五能線は、岩館〜深浦間で橋りょうの損傷を確認していることから運転を見合わせており、8月4日時点で運転再開までに10日間前後を要する見通しを発表しています。なお、代行バスの運転は行いません。

 津軽線は、大平〜津軽二股間で線路設備の大きな被害を確認したことから、蟹田〜三厩間で運転を見合わせています。同区間は8月5日時点で運転再開までに10日間前後を要する見通しを明らかにしています。

○北陸地方の各路線の運行状況(8月8日時点)

 北陸本線は、福井県南条郡南越前町付近で確認した被害(7カ所)の復旧作業を行っていることから、8月10日まで敦賀〜武生間の運転を見合わせています。運転再開は11日の始発を予定しています。

ねとらぼ

3978チバQ:2022/08/08(月) 21:57:29
https://www.sankei.com/article/20220808-LYWGSWMQGVM4NJINYLJ2QVRMEA/
内閣改造 菅氏登用は見送り?非主流派の処遇焦点
2022/8/8 19:05
大島 悠亮
政治
政策
政局
岸田政権
自民党は8日、党本部で臨時の役員会と総務会を開き、岸田文雄首相(党総裁)に役員人事を一任した。首相は10日に内閣改造・党役員人事を行う予定だ。次の内閣改造と自民党役員人事では、岸田文雄政権で主要ポストを獲得していない自民の非主流派の処遇も焦点となる。首相はこれまで、菅義偉前首相に近い勢力や二階俊博元幹事長率いる二階派(志帥会、43人)などの登用に慎重な姿勢を示してきた。人事の行方によっては政局の芽も生みかねないだけに、首相は熟慮を重ねている。

二階派で事務総長を務める武田良太元総務相は8日、官邸で首相に面会し、派が入閣を求めるメンバー3人の名前を伝えた。首相は「挙党体制でいく」と答えた。

首相が就任後初めて手がけた昨秋の人事は、先の総裁選で岸田陣営を支えた議員らを重用する「論功行賞」の色合いが強かった。党四役は高市早苗政調会長を除き、総裁選で自身を支えたメンバーで固めた。

閣僚の布陣も同様で、党内最大勢力の安倍派(清和政策研究会、97人)と茂木派(平成研究会、54人)、麻生派(志公会、50人)、岸田派(宏池会、43人)の主流4派がポストの大半を占めている。

一方、総裁選で河野太郎広報本部長の支持が多かった二階派や森山派(近未来政治研究会、7人)、石破グループ(水月会)からの起用は二階派の2人のみにとどまった。

今回の人事でとりわけ注目されるのは、非主流派の象徴的存在ともなっている菅氏の処遇だ。首相は菅政権で無役となるなど、両氏は長年対立関係にあった。ただ、菅氏は今年に入り、首相と関係がぎくしゃくしていた公明党との仲介役を果たすなど、政権を支える姿勢も見せている。

自民内には、菅氏を副総理など要職に起用し、非主流派にも一定のポストを用意して挙党体制を構築すべきだとの声もある。ただ、菅氏自身は8日、TBSのCS番組で、「閣内で限定すれば(就任は)考えていない」と言及。首相の周辺も「参院選で勝利した後でもあり、首相が意思疎通しやすい陣容を整えるべきだ」(党四役)と慎重論を唱える。首相は次の総裁選での再選戦略まで念頭に入れつつ、慎重に判断するとみられる。(大島悠亮)

3979チバQ:2022/08/09(火) 11:00:32
https://news.yahoo.co.jp/articles/01be5627bd951bd55a15ead227864456c582215b
リニアがくる「橋本駅」京王相模原線の駅だけ移設検討なぜ? JRの駅はそのまま
8/9(火) 9:22配信
乗りものニュース
リニアの駅がちょっと離れた場所にできる「橋本」
橋本駅に入る京王の電車。地上のJR線を乗り越してカーブ、JR線と並行する形で高架駅が設けられている(画像:写真AC)。

 建設が進むリニア中央新幹線の“神奈川県駅”ができるのが、相模原市の橋本駅です。JR横浜線・相模線が交わり、京王相模原線の終点でもあるジャンクションですが、リニアの開業を見据え、地元の相模原市は京王線の駅の移設を検討しています。


 リニアの駅は、JRと京王の駅から南へ200〜250mほどのところに設けられます。まりづくり計画の図面を見ると、京王線がJR線を乗り越してからJR線にピタリと並行している線形を、リニアの駅寄りに移設するとのこと。これによりJRの駅と分離されます。

 とはいえ、JRの駅はそのまま。したがって、在来線の駅とリニアの駅を近づけることが本義ではないようです。

 相模原市のリニア周辺まちづくり課によると、これには各線の改札の位置が関係しているそう。

「JR橋本駅からリニアの駅にかけては、市の広域交流拠点整備計画に基づきまちづくりを進めています。JR駅の北口からリニアの駅にかけて1本の動線を通すなかで、京王線の改札だけが離れてしまうのです」(同課)

 JR駅とリニア駅の乗り換え動線は、まちづくりにおける「交流・賑わい軸」に位置付けられる一方、JRの駅と並行しつつも北西にズレた場所にある京王の駅は、その軸から外れ「まちづくりとしての賑わいが分散する」とされていました。ただし、線路の分岐器の位置関係から、新宿方への移設、つまりJRの駅の真横へ京王の駅を並べることは困難なのだそう。

 そのため、2016(平成28)年に策定された広域交流拠点整備計画の段階で、橋本駅前に形成される「複合都市機能ゾーン」と「広域交流ゾーン」との間への移設することが考えられる、と記されています。

 相模原市は今後、2022年中に都市計画説明会などを行い、2023年3月の都市計画決定、4月からの事業認可手続き着手を目指しています。とはいえ、この都市計画は駅周辺道路などのものであり、京王の駅舎移転については、「現時点で決まったことは何もない」(相模原市リニア周辺まちづくり課)とのこと。しかしながら、市は京王の駅舎移転を前提にまちづくり計画を進めています。

乗りものニュース編集部

3980チバQ:2022/08/10(水) 09:35:34
https://news.yahoo.co.jp/articles/63c1ee3ff1f113ad19775d68b5e60d7dbfce9d25
東海道新幹線に「静岡空港駅」提言へ リニア沿線自治体
8/10(水) 1:42配信


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産経新聞
オンラインで開かれたリニア建設促進期成同盟会に初出席し、満面の笑みで加盟のあいさつをする川勝平太知事=9日、県庁(田中万紀撮影)

静岡など沿線10都府県で構成するリニア中央新幹線建設促進期成同盟会が、東海道新幹線の新駅として「静岡空港駅」新設を盛り込んだ国土交通省への提言をまとめる方向で調整していることが9日、関係者への取材で分かった。沿線自治体が静岡県の川勝平太知事の要望する新駅建設を後押しすることで、リニア静岡工区の着工を容認していない本県の意思決定に影響を及ぼす可能性も指摘されている。

東海道新幹線は静岡空港(静岡県牧之原市、島田市)の直下を走っており、川勝知事は平成22年頃から新幹線で空港新駅の設置を求めてきた。だが、JR東海は西に位置する掛川駅と約16キロしか離れておらず、運行効率などから難色を示してきた経緯がある。

期成同盟会はリニア全面開通後を見据えて既存の高速交通網である新幹線や空港、高速道路などの在り方、活用法などを検証する研究会を9日に設立。提唱した山梨県の長崎幸太郎知事は産経新聞の取材に「リニアの付加価値を高めるためにも東海道新幹線と空港の接続は当然。静岡県だけの課題ではなく、リニアと新幹線、空港をセットにして総合力を発揮するのは有効な手段だ。静岡空港駅の新設要望を視野に入れている」と静岡県を側面支援する意図を話した。

大井川の流量減少を懸念してリニア静岡工区の着工を認めていない川勝知事は、新幹線新駅の要望がJR東海との交渉手段と推測されることを「邪推」として、リニアの水問題と新駅要望との関連性を全面的に否定している。

ただ、新駅は鉄道と接続していない静岡空港の活性化への切り札と期待されている。リニア沿線自治体をあげて提言すれば、JR東海が本県の要望に耳を傾ける可能性があるのではとの見方もある。期成同盟会は、リニア全通後を見据え、リニアの付加価値をさらに高めて建設促進への機運を盛り上げたい考えだ。

一方、リモートで9日に行われた期成同盟会の臨時総会には、7月に加盟したばかりの川勝知事が初出席し、「総じて温かく迎えていただいた。情報共有が図られることは本当にありがたい」と感謝した。

3981とはずがたり:2022/08/13(土) 10:50:15
先日,西三荘の東側付近京阪高架下で大正天皇御下車跡という柱を見付けたがこれらしい。なんと臨時駅を造ったのか〜。

http://blog.livedoor.jp/ahisats3/archives/51527489.html
明治43年(1910)10月4日、淀川で行
われた工兵特別大演習を視察のため、大正天皇が皇太子の時、
京阪電車で大阪に来られた時、淀川に近い所に駅が無く、門真
と守口の間に皇太子が下車するために仮の駅が設けられたのが
、この場所であったのです。

3982チバQ:2022/08/16(火) 11:53:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/8af69be4983cc9019959936887d2005c32d4a6a4
「珍機で北米〜アンカレッジ〜日本」就航目指すLCC、突然の計画変更 背景にロシア問題…ナゼ?
8/16(火) 9:42配信



日本就航の米LCC「メキシコを先に」
ノーザンパシフィックエアウェイズのボーイング757(画像:Northern Pacific)。

 就航を目指し準備が進んでいるアメリカの新興LCC(格安航空会社)「ノーザンパシフィックエアウェイズ」が2022年8月、最初の就航地をメキシコとし、同年中に定期運航を開始する方針を固めたと米・Business Insiderが報じました。同社は当初2022年内に、北米と日本含むアジア地域をアンカレッジ(アラスカ州)経由で結ぶ予定でしたが、この計画の大幅な変更が図られた形です。

【写真】かっこいいぞ…? ノーザンパシフィック757の全貌&座席など

 ノーザンパシフィックエアウェイズは2021年に立ち上がりました。それ以来ずっと、東京、大阪、名古屋、ソウルなどアジア各都市と、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨーク、ラスベガスといった北米の各都市をアンカレッジで経由し結ぶ計画を打ち出し、準備を進めてきました。

 使用する旅客機はボーイング757。日本の航空会社でも数多く導入されている767の姉妹機として開発された飛行機です。757は製造機数1000機以上と好調な売上を記録したものの、日本の航空会社はキャパシティの面などから767を導入しており、757はおもに海外の航空会社が、国内線メインで使用してきました。

 そのため、日本人にとって757は“レア機”としても知られており、その意味でもノーザンパシフィックエアウェイズは注目を集めている航空会社でもありました。ちなみに、アンカレッジもかつて日本発着の国際線の経由地として、一定年代以上の旅客には馴染み深い“懐かしの地”でもあります。

 しかし今回、ノーザンパシフィックエアウェイズは一旦アジア路線就航を見送り、まずはメキシコ線の就航へと舵を切りました。この背景にかかわるのが、ウクライナ危機に端を発するロシア領空の空域制限です。

日本〜アンカレッジ〜アメリカ線でなぜ「ロシア」が関係?
ボーイング757、ユナイテッド航空機の機内(松 稔生撮影)。

 ボーイング757をはじめとする双発機は、原則としてエンジン1基が停止したときなどに備え、条件の整った空港へ60分以内に降りられる範囲を飛行しなければいけません。アンカレッジ〜日本間をこのルールを守りながらフライトするとなると、カムチャツカ地方などロシア北東部上空を通過する必要があります。

 ただ、双発機には、一定の条件を満たし信頼性が認められた航空会社と機体に限り、この“60分制限”を大きく緩和する「ETOPS」という例外措置があります。しかしながら、ノーザンパシフィックエアウェイズの757はいまのところ、この認定を受けていません。

 つまり、現状だと同社機では、空域閉鎖中のロシア上空を飛ばなければ、アンカレッジ〜日本間の定期便を就航できないということを意味します。

 ノーザンパシフィックエアウェイズは、まずアメリカ本土とメキシコ間で定期便を開設、その後準備が整い次第、アンカレッジ経由でのアジア路線を開設する予定です。報道によると最終的に日本へ就航する計画に変更はなく、そのために他社との共同運航や「ETOPS」取得を含めた手段を検討していくそうです。

 ただし、使用する旅客機に関しては、業務拡大につれ、数年以内にボーイング737MAXやエアバスA321XLRといった新型機の導入も検討するとも。日本人がアンカレッジ経由でアメリカへ手頃な価格で旅行できる可能性は色濃く残る一方で、そのときには、757の後継機での運航に切り替わっている可能性も否めません。

乗りものニュース編集部

3983チバQ:2022/08/16(火) 16:06:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/a177253283eb149b660a6af43012305427b5ca59
福岡空港〜JR福北ゆたか線駅の新線構想 試算された案は全て赤字に… 4つのルートとは
8/16(火) 15:42配信

乗りものニュース
JR側の接続駅は長者原もしくは原町
JR線内を走行する福岡市営地下鉄空港線の車両(画像:写真AC)。

 市営地下鉄の福岡空港駅から東へ約3kmの新線を建設し、JR福北ゆたか線に接続する構想について、糟屋・筑豊地区2市9町の要望を受けた福岡県が基礎調査を実施。その結果が公表されました。


 調査では速達性、利便性、事業性(コスト)に主眼を置き、接続するJR側の駅を長者原か原町と仮定。福岡空港〜長者原/原町間を最短で結ぶルートおよび中間駅を設けたルートの計4パターンについて、将来人口なども推計しつつ試算しました。なお建設期間は10年、開業は2040年度、新線区間の運賃は200円(JR九州相当)、300円(福岡市営地下鉄相当)、400円(西鉄バス相当)とされました。

 これによると、全てのパターンにおいて開業後40年間の収支採算性は赤字に。最も赤字額が少ないと試算された、最短ルートで原町駅に接続するルートでも、150〜470億円のマイナスでした。

 福岡県は結果を受け、試算は設定条件の変更により変動するとしつつ、「今後も議論を深めるためには、地下か地上かも含めた運行ルートや工法の精査、事業主体、需要量の拡大に向けた利用促進策の検討などが必要」としています。

 現在、飯塚市や直方市など福岡県中部から福岡空港へ鉄道で行くには、福北ゆたか線で一旦 博多駅へ行き、そこで市営地下鉄に乗り換える必要があります。なお試算において最大の時間短縮となったのは、長者原駅から中間駅を設けないルートであり、福岡空港駅までの所要時間は現行から23分短縮の「4分」でした。

乗りものニュース編集部

3984チバQ:2022/08/18(木) 10:51:30
https://article.yahoo.co.jp/detail/3bf8f9d92c66a9dc0598ae17d1c2fcbfd0fc0ad9
博多〜長崎 直通 特急 かもめ 最後の走り_いま乗っておきたい伝統特急、残り1か月
8/18(木) 9:46配信
伝統の特急列車があと1か月で姿を消す―――そう思うと、「仕事でなく、その列車に最後にもう1回、その列車旅時間をゆっくりじっくり体感したい」と思ってしまう。

それは、1970年代に登場した、博多と長崎を結ぶ伝統特急 かもめ。

Twitterは、パーイチ&琴葉愛好家 @1KpzBZqEmR5MOKy さんの「しゃべ鉄」投稿。

パーイチ&琴葉愛好家 @1KpzBZqEmR5MOKy さんが Twitter で伝えているとおり、博多〜長崎を直通する特急 かもめ(44本)は、9月23日のダイヤ改正で消滅する。

かもめ の列車名は、新たに開業する西九州新幹線 武雄温泉〜長崎 で走り出す新幹線(44本)が譲り受け、新幹線 かもめ に接続する博多〜武雄温泉に在来線特急 リレーかもめ が走り出す。

―――画像はちょうど10年前。日暮れどきの長崎駅をみおろしたところ。もちろん、このころには西九州新幹線の高架橋もないし、

西九州新幹線については、鉄道チャンネルスタッフが現地まで赴いていろいろレポートしてるから、気になる人はチェックしてみて↓↓↓

◆西九州新幹線、車両走行試験が完了「安全走行に問題ないことを確認」 今後はJR九州が訓練運転など実施
https://tetsudo-ch.com/12501921.html

◆西九州新幹線の「対面乗換」ってどのくらい時間がかかるものなの? JR九州が武雄温泉駅でシミュレーション
https://tetsudo-ch.com/12581639.html

◆西九州新幹線「かもめ」に「Happy Birthday 新幹線」ラッピング 8/7のイベントにあわせ、1日限りの試運転列車が走る
https://tetsudo-ch.com/12617516.html

(画像・Twitter:パーイチ&琴葉愛好家 @1KpzBZqEmR5MOKy)

投稿バラエティLINE LIVE「しゃべ鉄気分」でも関連投稿いろいろ!

毎週水曜18時からライブ配信される鉄道チャンネル 投稿バラエティLINE LIVE「しゃべ鉄気分」は、みんなが Twitter や LINE に投稿した鉄道の話題でトークし、飯テロやガジェット系トレンド、経済ニュースなどまで脱線する、ライブ配信番組。

Twitter投稿の場合は「#しゃべ鉄」をつけて投稿を。初めての人もお気軽に投稿バラエティLINE LIVE「しゃべ鉄気分」へ参加してみて。

また、同じ内容を鉄道チャンネル公式YouTubeチャンネルでも配信中。アーカイブ配信もあり。こちらもチャンネル登録してチェックを。

旅の文筆家・紀行家・作家・エッセイストの蜂谷あす美、女優・タレント・歌手の三江彩花が出演する LINE LIVE /YouTube「しゃべ鉄気分」は来週も水曜日18時から配信。気になる人は「鉄道チャンネル LINE LIVE」で検索! お楽しみに!

3985チバQ:2022/08/18(木) 16:23:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/0fbbd4867e025f8be61dc3b74756d6aece3669b4
次世代型路面電車23年8月開業 宇都宮駅東側から14.6キロ
8/18(木) 14:00配信


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毎日新聞
車両基地に並ぶLRTの車両=宇都宮市下平出町で2022年5月18日午後2時51分、棚部秀行撮影

 宇都宮市と芳賀町が整備を進めている次世代型路面電車(LRT)について、同市の佐藤栄一市長は17日、市議会議員協議会で、JR宇都宮駅東側の全線を2023年8月に開業する方針を示した。また、駅西側の計画については、同市駒生1の県教育会館付近まで延伸し、30年代前半の開業を目指す考えを明らかにした。【渡辺佳奈子】

 LRTは、JR宇都宮駅東口から芳賀町下高根沢までの14・6キロを結ぶ。着工当初は22年3月を開業予定としていたが、用地取得の難航などから23年3月に延期。さらに今年6月には、野高谷交差点付近で約3カ月の工事の遅れが判明し市議会に開業の遅れを報告していた。7月末には、芳賀町区間で工事に必要なコンクリート製品の調達が間に合わないことが発覚。工事工程や安全対策などを検討した結果、全線開業の見込みが23年8月にずれこんだという。延期に伴い運営会社「宇都宮ライトレール」の開業前経費は約2億円増加する見通し。

 駅西側については、大谷付近までを検討区間とした上で、JR宇都宮駅東口停留所―宝木町1丁目・駒生1丁目(教育会館付近)の約5キロを整備区間とし、26年に着工、30年代前半の開業を目指す。西側整備区間の概算事業規模は約400億円を見込む。市は23日の芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会で意見を求めるとしている。

 佐藤市長は度重なる延期に対し、「おわびをさせていただくとともに、(来年)8月に運行開始ができるように、全職員一丸となり進めて参りたい」と述べた。


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