ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)政権下でホワイトハウス(White House)と財務省の報道官を務め、現在はコンサルティング会社ハミルトン・プレース・ストラテジーズ(Hamilton Place Strategies)の共同経営者となっているトニー・フラット(Tony Fratto)氏は、ツイッターは選挙の流れを変えることができると話している。
デジタルメディアを専門とするフロリダ州立大学(Florida State University)のジャネット・カスティロ(Jeanette Castillo)氏は、ロムニー氏は政治活動委員会(PAC)からより多くの資金と支持を集めているため、「ソーシャルメディア資本にどれほどの価値があるのか、注目している」と語る。「(ソーシャルメディア資本が)どの程度人々を動員し、選挙に参加させることができるかを見るのが楽しみです」
カリフォルニア大学リバーサイト校(University of California, Riverside)のキャサリン・オルゴー(Catherine Allgor)教授は、先週フロリダ(Florida)州タンパ(Tampa)で開かれた共和党全国大会(Republican National Convention)でアン夫人が行った応援演説に人々が熱心に耳を傾けた理由はこの点にあると言う。同教授はAFP通信に対し、「米国人はこうした女性たち(候補者の妻)に、候補者の誠実さを証明する力があると信じています。また、夫や父親、家の事柄を管理する者としてどのような家庭生活を送っているかが、候補者の道徳性や本当の人柄の証しになると考えているのです」と語った。
一方、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)記者で、ホワイトハウスの内情を暴露したとされるベストセラー「The Obamas(オバマ家の人々)」の著者であるジョディ・カンター(Jodi Kantor)氏は米公共ラジオ放送に対し、両候補者の妻たちは多少刺激的な発言をしても政治的批判から守られると指摘。「アン夫人が演説で語った内容は高度に政治的でしたが、『愛についてお話します(this is about love)』と切り出していました。選挙戦や政治を越えている点を強く印象づけるほど、演説の効果は高まります」と語った。
一方のアン夫人は、就労経験のない専業主婦で、子供を持つ親のグループなどの市民活動に積極的に取り組んでいる。神経の病気である多発性硬化症と長年戦い、乗馬で症状が軽減したと語っている。乳がんも患ったものの、寛解した。実業家の娘として生まれた夫人は、ロムニー氏に合わせてモルモン教に改宗し、ブリガムヤング大学(Brigham Young University)でフランス語の学士号を修得した。
フロリダ州のフォートピアス(Fort Pierce)にあるピザレストラン「ビッグアップルピザ&パスタ(Big Apple Pizza and Pasta)」店主のスコット・バン・ドゥーザー(Scott Van Duzer)さんが、遊説中に立ち寄ったオバマ大統領を持ち上げている写真はメディアで取り上げられ、激戦州でのこの出来事はまたたく間に広まった。
25日にインターネット上に投稿されたコンサート動画の中で、マドンナはエイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)第16代米大統領やキング牧師(Martin Luther King Jr.)といった米国史に残る偉人たちの名を挙げた後、自身がかねてから支持を公言するオバマ大統領について語り始めた。
オバマ大統領は現在、11月6日の米大統領選に向けて選挙運動を展開している。スティービー・ワンダーさんは10月7日にノキア・シアター・LA・ライブ(Nokia Theatre LA Live)で開かれるオバマ大統領の資金調達コンサート「勝利まであと30日(30 Days to Victory)」に出演する。
コンサートには、スティービー・ワンダーさんの他、ケイティ・ペリー(Katy Perry)さん、アース・ウィンド&ファイアー(Earth, Wind and Fire)、ジェニファー・ハドソン(Jennifer Hudson)さん、ジョン・ボン・ジョヴィ(Jon Bon Jovi)さんらも出演する予定だ。チケットは1枚44ドル(約3400円)〜で、オバマ大統領の選挙運動ウェブサイトで購入できる。