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利水・治水スレ

1とはずがたり:2007/11/05(月) 00:45:52
ダム・堰堤・運河・暗渠etc
公共事業に占めるダムなどの費用は非常にでかいものがある。専用スレで研究・観察。

行革スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1038805069/?KEYWORD=%A5%C0%A5%E0
土建スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1105074193/?KEYWORD=%A5%C0%A5%E0
ダムサイト
http://damsite.m78.com/top.html
ダム便覧
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jdf/Dambinran/binran/TopIndex.html
ダムマップ
http://www.dammaps.jp/

302とはずがたり:2009/10/07(水) 12:38:48
>八ツ場ダムの総事業費は4600億円。そのうち、3210億円がすでに投じられている。
公共工事の総事業費なんて安めに見積もってどんどん増やしてゆくもんなんだし,市民団体の怪しげな1000億上積みとか云う数字ではなく,先ずは4600億を撤回して日本の優秀な河川官僚謹製の正しいまともな見積もり数字を出して,それが5000億なのか7000億なのかを踏まえて議論・報道して欲しい所。

【イチから分かる】八ツ場ダム 中止か継続か 問題長期化
2009.10.7 07:46
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091007/plc0910070749008-n1.htm

八ツ場ダムの建設現場

 先の衆院選で大勝し、連立政権を発足させた民主党は、マニフェストに掲げた公約の実現に向けた動きをスタートさせている。中でも「税金の無駄遣い」と名指しした「八ツ場(やんば)ダム」(群馬県長野原町)について、前原誠司国土交通相は就任直後から、早々と中止を表明した。一方で、地元住民らは中止表明を歓迎するどころか猛反発し、徹底抗戦の構え。住民側が建設継続を求める八ツ場ダムとは、どんなものなのか。(小川寛太)

                   ◇

 群馬県北西部の長野原町を、西から東に流れる吾妻川の中流に、八ツ場ダムの建設予定地はある。国の名勝「吾妻峡」や800年以上の歴史がある「川原湯温泉」があるなど、美しい景観や豊かな自然に囲まれた観光地でもある。

 八ツ場ダムは、治水や首都圏への水供給などを目的に、平成27年度の完成を目指す多目的ダムで、現在は道路の付け替え工事や水没5地区住民の移転作業などが進んでいる。しかし、鳩山政権の誕生を受けて、前原国交相はダム建設中止を明言し、下流1都5県の知事らは一斉にこれらの対応を非難。前原国交相は住民の生活補償を約束したが、住民側は「中止ありきの協議は応じられない」と、話し合いもできない状況だ。

 終戦直後の昭和22年、カスリーン台風の影響で増水した利根川が埼玉県内で決壊し、1千人を超える死者が出た。被害を繰り返さないため、27年に八ツ場ダム建設計画は持ち上がった。

 ただ、川原湯温泉が水没することなどから、地元住民らは半世紀以上にわたり建設中止を国に訴え続けてきた。しかし、国の生活補償案が示されると賛成に回る住民も出始め、昭和62年には、現地調査を受け入れる苦渋の決断をした。「ダムを造ることで、すべての問題が終結するはずだった。今になって中止と言われても…」。反対運動の中心だった竹田博栄さんは、住民の気持ちを代弁する。

 八ツ場ダムの総事業費は4600億円。そのうち、3210億円がすでに投じられている。

 建設を中止すれば、下流1都5県が拠出した事業費の返還や生活再建関連費などで2230億円が必要とみられ、さらなる上積みもある。残事業費1390億円を上回るが、事業費がさらに1000億円ほど増額される可能性を指摘する市民団体もある。

 また、八ツ場ダムの目的とされる治水や利水の効果でも、「建設されても13センチ水位を下げるしか効果はない」「ダムがなければ水利権を失い、渇水になる」など双方の意見が対立。前原国交相と地元住民も妥協点を見いだせる様子はなく、問題は長期化しそうだ。
                   ◇
 ■名前の由来、有力な3説

 八ツ場ダムの名前は、なぜ「やんば」と読むようになったのか。地元の群馬県長野原町によると、「八ツ場」はダム建設現場の小字名に由来しているという。地名の由来は諸説あるものの、有力な説が3つある。

 (1)狭い谷間に獲物を追い込み、矢を射た場所である「矢場(やば)」の読み方が変化して、やんばと読むようになった(2)狩猟を行う場所に落とし穴が8個あったため、「8つの穴場」というのが「やつば」になり、「やんば」へと代わった(3)川が急流であることから「谷場(やば)」と呼ばれたのが、「やんば」に変化した−。

 同町の担当者は「地名自体は鎌倉時代以降に付けられたのではないかと思われるが、正しい由来も含めて明確なことは分からない」という。全国の地名の由来などを調べている「日本地名研究所」の金子欣三事務局長は「建設現場の近辺は狩りの盛んな場所だったことが、地名からも読み取れる。『谷』を『やつ』と読む場所も、全国的に少なくない」と、(1)か(3)が有力な説であるとし、「地元の通称として、『ツ』を『ん』と読んだのではないか」と分析している。

303とはずがたり:2009/10/07(水) 12:57:47
闊葉樹林(広葉樹林)の方が針葉樹林よりも保水機能が高いかと思ってたけどそんな事は全然ないのだそうな。ちょっと意外。
針葉樹を伐採して闊葉樹にする事で脱ダムと脱花粉症を狙ってたんだけどなぁw

森林土壌の保水機能
研究調整官 加藤 正樹(現 立地環境研究領域長)
http://www.ffpri-skk.affrc.go.jp/sj/sj28p2.html

はじめに
…森林に降った雨は、樹冠部で遮断蒸発する一部を除いて、多くが林内雨や樹幹流として地表面に到達します。土壌中に浸透した雨水は、土壌の孔隙(空隙、間隙ともいう)に一時貯留され、植物に吸収されたり地表面から蒸発する部分を除いた残余分が徐々に移動流出します。すなわち、森林の持つ水源かん養機能の主役は「土壌」が担っていることになります。

土壌の孔隙と保水のメカニズム
土壌中には、粘土粒子の間のような非常に微細な孔隙から、ミミズの巣穴のように大きな孔隙まで、さまざまな大きさ(太さ)の孔隙が網の目のように張り巡らされています。土壌に浸透した雨水は、大きな(太い)孔隙中では速く、小さな(細い)孔隙中では毛管張力が作用するためゆっくりと移動します。あまりに大きな孔隙では、水を貯留することはできません。逆に、小さすぎる孔隙では、重力より強い毛管張力が働くため、水が下方に移動できなくなります。従って、水源かん養機能には、水を一時貯留し、しかも徐々に下方に移動できる一定範囲の大きさの孔隙が重要になります。 …

保水容量の評価事例 
 …(水利科学研究所,1974)をみると、森林土壌の貯水能に影響を与えている要因は、強い順に地域?土壌型?土壌堆積様式?地質・母材?標高?地形?林種?林型となっています。
 地域規模の事例としては、…貯水能に影響を与えている要因は、強い順に地質?標高?土壌型?地形?植生?林齢?堆積様式?地域?粗密度となっています(村井ほか,1980)。…また、土壌の厚さと保水容量との間には、図1のように強い関係が認められます。

おわりに
 これまでの調査研究から、保水容量は植生や林相よりも土壌の孔隙組成と厚さに規制され、土壌母材や地質条件に左右される面の強いことが分かってきました。これは、地質によって地形や土壌型分布が異なること、母材によって風化形態が異なり、生成する土壌の性質、特に保水機能の主体を担う下層土の厚さや物理的特性が強い影響を受けるためと考えられます。一方、降雨の受け入れ口として重要な働きを持つ最表層の土壌は、森林の管理によって影響を受けやすい特徴を持っています。そのため、ヒノキなどの人工林で適切な間伐が行われず、林床植生が欠如して地表面が裸地化すると、雨滴衝撃によって降雨浸透能の高い表層土壌が流出したり目詰まりして、大雨の時に十分に降雨を土壌中に浸透できなくなる可能性があります。
 森林土壌の生成には、数千年、場合によっては数万年という期間が必要であり、森林の持つ多様な機能を維持向上するためには、土壌を保全する取り扱いが最も重要な点の一つです。

Q&A Q: 長伐期化が土壌の成熟をもたらし、保水機能を高めますか?
A: 土壌の保全という面からは、短伐期施業を繰り返すより有効です。ただし、土壌の生成や成熟には、数百年から数千年オーダーの長期間を要します。
Q: 林相ごとに水の貯留量に関する数値がありますか? ブナなどの広葉樹林は保水機能が高いといわれますが本当ですか?
A: 茨城県加波山で31年生のヒノキ人工林と隣接する同齢の落葉広葉樹林で調べた例があります。表2に示したように、両林分で土壌の保水容量に大きな違いが認められていません。これまでの調査事例では、土壌の保水機能には植生や林相の影響は比較的小さいようです。むしろ、その場の地質、土壌の孔隙組成や厚さなどの影響が強いようです。ブナ林の土壌が針葉樹人工林の土壌より保水機能が高いという実証的な研究事例はほとんどありません。
Q: 森林の保水機能には、樹木や根に含まる水の影響はないのですか? また、厚い落葉層が水を貯めているのではありませんか?
A: 樹木に含まれている水は、樹体を維持することや葉からの蒸散に使われてしまいます。そのため、植物は水の消費者であり、供給者でも貯留媒体でもありません。一般的な森林では、落葉層の保水容量は、多い場合でも10mm程度に過ぎません。落葉層は表層土壌の保全には大変有効ですが、保水機能の主体は土壌層、特に、厚い下層土層が担っています。

304とはずがたり:2009/10/08(木) 01:00:45
マスコミは批判してこそ輝くわけですが自民と一緒に下野した産経も遵法性から論じるなど舌鋒鋭く活躍してます。
これから民主は裁判所の支出差し止めの判例を覆して行かねば成らない訳で,何度も云ってるけどまともな試算の数字をしっかり出して輿論を誘導して行かねばならない。

【八ツ場ダム】建設中止は法令違反 関係都県「法に基づく手順と根拠を」
2009.10.6 01:30
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091006/plc0910060130000-n1.htm

 前原誠司国交相が表明した八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の「建設中止」をめぐって、関係自治体から「法令違反」との指摘が出始めている。ダム建設を取りやめる場合は、法律では自治体との事前協議が義務づけられているからだ。国交相は、所管法令の適正執行を担う省庁の最高責任者。「大臣は法令を十分理解されているのだろうか」。地元、群馬県の関係者からは、こんな声も聞かれる。群馬県は近く、ホームページ(HP)上で新政権発足後の経過の問題点と、県の見解を明らかにする方針だ。

 特定多目的ダム法(特ダム法)に照らすと、ダム計画を廃止「しようと」する際、国交相は「あらかじめ」群馬県だけでなく埼玉県、東京都など下流域の都県知事と協議しなければならない。

 前原国交相は就任直後の先月23日、「まず現地を見たい」として八ツ場ダムの視察に訪れ、大沢正明知事と面会している。しかし、これは急に決まったもので議会の議決などもなく「法に基づく協議の場ではない」(群馬県)という。

 群馬県に限らず、利根川下流1都4県の自治体との協議もこれまで開かれておらず、群馬県幹部は「明らかに国交相が法令違反を犯す異常事態が続いている」と主張している。

 同県関係者は「八ツ場建設はそもそも国の事業。国が必要だと言い出し、私たち県が協力する経緯をたどった。私たちはダムは必要だと考えているが、百歩譲って必要ないなら必要ないでそれなりの根拠と手順があるはずだ。法を大臣自らが破っては、国への信頼が揺らぐだけでなく、行政秩序自体が成り立たなくなる」と話す。

 特に同県が重視しているのは、中止根拠となるダムの必要性について、前原国交相が「事業再評価をするつもりはない」と言い切った点だ。

305とはずがたり:2009/10/08(木) 01:00:57
>>304-305
 さらに、地元自治体には「地元や関係都県などの理解を得るまでは、特ダム法に規定する基本計画の廃止に関する法律上の手続きを始めない」としながら、実際は工事中止や来年度予算の概算要求に八ツ場関連予算を盛り込まないと明言し、入札中止に踏み切るなど事態が進んでいることも不満を増大させている。

 同県幹部は「大臣は中止だけ言い、合理的根拠も示さないのでは、われわれも対応しようがない。こんなやり方は民主党が掲げる地域主権にも反するし、今後、地方と国が対立し、都県が国を提訴するという前代未聞の事態すら想定せざるを得ない」という。

 特ダム法に罰則規定はないが、中止の違法性が問われる“逆訴訟”に発展すれば、問題はさらに泥沼化する。これまでの八ツ場ダム建設の是非が争われた訴訟では、いずれもダムの必要性が認められていることも、決して軽視できない。

 八ツ場ダムをめぐっては、建設反対派住民計187人が、1都5県に建設事業費の支出差し止めを求めて訴訟を起こしている。すでに3地裁では判決が出ているが、いずれもダムの必要性を認め、住民側敗訴の結論を下している。

 訴訟は平成16年11月に東京、前橋、水戸、千葉、さいたま、宇都宮の6地裁で一斉に起こされた。

 住民側はそれぞれの裁判で、各都県が水需要の実績を無視した過大な需要予測を行っていること、八ツ場ダムが完成しても利根川の治水対策として機能することはないことなどを主張。必要性のないダムに自治体が事業費を負担していると違法性を訴えた。

 東京は今年5月、前橋と水戸は6月に判決が出たが、いずれも「(都や県が行った)水需要予測に不合理な点は認められず、利水対策や水害防止のためにもダムは必要」などとして自治体の負担に合理性があるとの判断を下した。いずれも住民側は東京高裁に控訴。残る3地裁でも訴訟が続いており、千葉では12月22日に判決が出される予定だ。

 前原国交相が建設中止を表明したことで、反対派住民からも裁判を続ける意義を問う声があるが、政権交代後に初めて開かれた9月26日の弁護団会議では裁判を続ける方針が確認された。

 弁護団長の高橋正利弁護士は「まだ国が何を考えているか分からない。中止の法的手続きに入るまで提訴は取り下げない」と追及の姿勢を緩めておらず、今後の裁判所の判断も注目される。(安藤慶太)


 ■特定多目的ダム法第4条4項 国土交通大臣は、基本計画を作成し、変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事および基本計画に定められるべき、又は定められたダム使用権の設定予定者の意見をきかなければならない。この場合、関係都道府県知事は、意見を述べようとするときは、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。

306おま天:2009/10/08(木) 02:19:03
>>300
牽制というか、川辺川の件をスムーズに解決して、
「ダム中止によって住民の生活がむしろ良くなった。」
と思ってもらえる結果を残すことで、他のダム問題を抱えてる
地域の住民の感情を解きほぐすきっかけにしてほしいと思いますね。

「ダムを進めないと自分達の生活は良くならない」
という役所と自民党による刷り込みから解放してあげるためにも。

307とはずがたり:2009/10/08(木) 02:43:05
>>306
諫早湾の干拓でもそんな凝り固まった地元感情がありましたね。。
>「ダムを進めないと自分達の生活は良くならない」
>という役所と自民党による刷り込み

308とはずがたり:2009/10/08(木) 23:08:51
「日本一の水道水」に問い合わせ殺到
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/10/20091008t15048.htm
「日本一」に選ばれた大崎市鳴子温泉の水道水

 宮城県大崎市鳴子温泉のペットボトル入り水道水「鳴子の水」がテレビ番組の企画で「水道水日本一」に選ばれ、「どこで手に入るのか」と問い合わせが市に相次いでいる。

 鳴子の水は番組で「まろやか」と評されたが、災害用の備蓄水のため残念ながら非売品。「なぜ売れないのか」と詰問調の電話もあり、担当者は「日本一は名誉だけど…」と困惑気味だ。

 コストを考えると、販売目的の生産は難しいというが、せっかくの日本一の看板。市は「ぜひ鳴子温泉に足を運び、風呂上がりにおいしく味わって」と誘い水を向けている。(大崎)

2009年10月08日木曜日

309とはずがたり:2009/10/09(金) 17:11:29

取り敢えず凍結だけど凍結という言葉が強いので慎重にいってるのか?地方のダムも査定次第では補助金をカットするなどの施策も必要かもね。代替的に自由に使える交付金を満額とまで行かずに増やした時ダムにどの程度使うかどうかみものだw

48ダム事業、新段階に入らず 前原国交相が表明
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/10/2009100901000326.htm

 前原誠司国土交通相は9日、国と独立行政法人水資源機構が進める全国56のダム事業のうち、48事業について「2009年度内に新たな段階には入らない」と述べ、(1)用地買収(2)付け替え道路などの生活再建工事(3)ダム本体建設のために行う流路の切り替え(4)本体工事―について、新規契約を結ばず、事業を一時凍結することを表明した。
 国交省によると、新規契約を予定し影響が出るのは、北海道開発局所管の「サンルダム」など5件の事業にとどまるという。
 10年度予算における個別のダム事業の取り扱いについては、政府予算案提出までに決めるとしている。
 一方で、道府県が事業主体となり国が補助する87のダム事業については「各知事の判断を尊重する」と述べた。これらの方針は9日中に関係自治体へ伝える。
 前原氏は凍結する48事業についても、現在行われている本体工事や、八ツ場(群馬県)や川辺川(熊本県)の両ダムで実施中の生活再建工事は継続すると明言。補助対象のダムについては「自治体の判断を尊重したいが、補助金を出すので、国としても(必要性の)検証を加える」とした。

2009年10月09日金曜日

310 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/09(金) 17:32:16
ついに対象拡大。
今年度は中断、政務三役で定める一定の基準とともに、各ダムの資料を来年度の方針とともに
公開する流れになるか。

前原国交相:国直轄48ダム凍結…今年度、契約含め

 前原誠司国土交通相は9日、国直轄のダム事業について、今年度は、新たに用地買収や本体建設
工事などの契約手続きに進まないと述べた。国と水資源機構が建設中の直轄ダムは全国に56あるが、
うち48ダムで現段階の工事は行うものの、次の建設段階には進まないことになり、ダム建設が一時的に
ストップすることになる。閣議後会見で明らかにした。【石原聖】

 国交省によると、国直轄の56ダムのうち、すでにダム本体があり、放流能力の増大など維持管理段階
にある8ダムは除いた。48ダムはそれぞれ段階は違うものの建設中だが、現段階から▽用地買収
▽生活再建工事▽水の流れを切り替えるための転流工工事▽本体工事−−の次の段階に移ることは
今年度はしないという。

 国交省が事業主体のサンルダム(北海道)と平取ダム(同)、水資源機構が主体の思川開発(栃木県)、
木曽川水系連絡導水路(岐阜県)、小石原川ダム(福岡県)の5ダム事業では、本体建設に移行する
段階だった。平取ダムについては7日に予定された関連工事の開札が当面延期されている。国交省
主体の胆沢ダム(岩手県)や設楽ダム(愛知県)などは現段階の工事が継続される。

 前原国交相は、道府県が事業主体で国交省が補助している87の「補助ダム」については工事の発注
を含む事業の進め方について各都道府県知事の判断を尊重するとしたが、「補助を出すかどうか相談
していただくこともある」と述べた。9日、各都道府県に前原国交相の方針を伝える。

 国交省は継続中の全143ダムのうち、今年度完成の6ダムと今年度中止となった上矢作ダム(岐阜県)
を除く136ダムについて政務三役を中心に見直し、来年度のダム事業の進め方は来年度予算案の提出
時までに明らかにする方針。すでに前原国交相が中止を明言した八ッ場ダム(群馬県)と川辺川ダム
(熊本県)も含まれる。

毎日新聞 2009年10月9日 12時09分(最終更新 10月9日 14時31分)
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2009/10/09/20091009k0000e010047000c.html


48ダム一時凍結、次段階工事に進まず…国交相
(略)
 ◆凍結するダム事業◆
【建設段階】〈北海道開発局〉幾春別川総合開発、夕張シューパロ、沙流川総合開発、サンル、留萌
〈東北地整〉津軽、胆沢、森吉山、成瀬、長井 〈関東地整〉湯西川、霞ヶ浦導水、八ッ場
〈北陸地整〉利賀〈中部地整〉新丸山、設楽 〈近畿地整〉足羽川、大戸川、大滝、紀の川大堰
〈中国地整〉殿、尾原、志津見 〈四国地整〉中筋川総合開発、山鳥坂
〈九州地整〉大分川、嘉瀬川、川辺川、立野、本明川
〈沖縄総合事務局〉沖縄東部河川総合開発、沖縄北西部河川総合開発
〈水資源機構〉思川開発、川上、丹生、小石原川、大山、木曽川水系連絡導水路、滝沢

【実施計画調査段階】〈東北地整〉鳴瀬川総合開発、鳥海
〈関東地整〉荒川上流ダム再開発、吾妻川上流総合開発、利根川上流ダム群再編
〈中部地整〉上矢作 〈九州地整〉筑後川水系ダム群連携、城原川、七滝

(2009年10月9日12時59分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091009-OYT1T00533.htm

311 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/09(金) 17:35:46
>>309
> 取り敢えず凍結だけど凍結という言葉が強いので慎重にいってるのか?

河北の記事は毎日>>310の↓の部分が抜けているので、そういう疑問が出てしまうのだと思います。
「来年度の予算策定まで」凍結との趣旨でしょうね。

> 国交省は継続中の全143ダムのうち、今年度完成の6ダムと今年度中止となった上矢作ダム(岐阜県)
> を除く136ダムについて政務三役を中心に見直し、来年度のダム事業の進め方は来年度予算案の提出
> 時までに明らかにする方針。

312とはずがたり:2009/10/10(土) 00:57:36
>>311
なるほど。
取り敢えず執行せず来年度本予算策定時に厳正に査定って感じっすかね。

313 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/10(土) 12:14:27
中止基準について。
> 前原大臣はダムの事業費に対して、治水や水の有効利用などの効果を算出する今の評価手法の
> 見直しを進める方針

> ダムの必要につき、これまで国交省が出したデータに対する不信はかなり強い。まず国民の前に
> すべての情報を公開するのが第一だ。精査も国民にわかるように、透明な場で行う必要がある。現在、
> 地方整備局などに設けられている事業評価監視委員会のように、事業者の意向を追認する疑いの強い
> 組織には任せられない。

ダム 見直し基準提示が課題か
10月10日 5時54分

前原国土交通大臣が、9日に国直轄のダム工事を今年度中は一時凍結するなど、ダム事業の抜本的な
見直しを表明しましたが、地元の住民や自治体に大きな影響を及ぼすだけに、中止を判断する場合には
明確な基準を示すことが求められそうです。

前原国土交通大臣は9日の記者会見で、大型公共事業を見直す政権公約を実現するため、すでに建設
中止を表明している「八ッ場」と「川辺川」の2つのダムに続き、国などが直轄する48のダム事業について、
今年度中は用地買収や本体工事などの新たな段階に入らないことを表明しました。そのうえで、年末まで
には全国のすべてのダム事業について中止や補助金の凍結などの判断を示す方針です。
しかし、地元の住民や自治体からは、事業の突然の見直しは生活や地域経済に大きな影響を及ぼす
だけに受け入れられないという批判の声も出始めています。前原大臣はダムの事業費に対して、治水や
水の有効利用などの効果を算出する今の評価手法の見直しを進める方針ですが、中止を判断する場合
には明確な基準を示すことが求められそうです。

http://www.nhk.or.jp/news/t10013035821000.html


【社説】
ダム・導水路 凍結で十分な再評価を
2009年10月10日

 前原誠司国土交通相が木曽川水系連絡導水路や設楽ダムを含む四十八事業を、事実上凍結する方
針を公表した。地元の反応はさまざまだが、個々の事業の冷静な再評価で今後の方針を決めてほしい。

 国と水資源機構が行う五十六ダム事業のうち、五事業は工事を見送り、四十三事業では本年度、
新たな段階に入らないとし、計四十八事業を事実上、凍結した。思い切った決定といえる。

 上矢作(岐阜県)、大戸川(滋賀県)などのダムはすでに中止または凍結の方針が出されている。
今回の議論の的は木曽川水系連絡導水路が工事を見送る五事業に、設楽ダム(愛知県)が新たな段階
に入らない四十三事業に含まれたことである。

 導水路は、徳山ダム(岐阜県揖斐川町)の水をダム下流の揖斐川から木曽川まで地下トンネルで送る。
水資源機構が本年度、本体着工を予定していた。目的に名古屋市、愛知県への都市用水供給、木曽川
水系の異常渇水時、河川の正常な機能維持をかつての国交省は強調した。
 しかし水需要予測の過大などを根拠に、事業費の一部を負担する名古屋市の河村たかし市長が、事業
から撤退を表明したのは周知の通りだ。愛知、岐阜、三重三県は事業に執着するが、木曽川水系の
水あまりを理由に、学者らの導水路は不要との主張も根強い。

 設楽ダムは今年初め、国、県、町が建設に同意したばかり。すでに始まった用地買収交渉や工事用
道路の建設は続けられるが、来年度以降は未定のまま。十三日には町長選が告示され、ダム推進と
反対双方から立候補が予定されているが、過去に国が示したダムの治水と利水に関するデータへの
疑問の声も消えていない。

 国交省は個別の事業を精査し、二〇一〇年度予算案をまとめるまでに今後の対応を決める。精査
によってなによりも、事業を公正に再評価するのが重要だ。
 ダムの必要につき、これまで国交省が出したデータに対する不信はかなり強い。まず国民の前に
すべての情報を公開するのが第一だ。精査も国民にわかるように、透明な場で行う必要がある。現在、
地方整備局などに設けられている事業評価監視委員会のように、事業者の意向を追認する疑いの強い
組織には任せられない。

 その上で、ダム湖に水没を予定される住民が生活の基盤を破壊され後戻りできなくなる前に、国は
将来の方針を決断すべきだ。

http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2009101002000044.html

314名無しさん:2009/10/10(土) 14:29:41
http://www.pjnews.net/news/56/20091010_4
PJ: 小田 光康民主・小沢氏の疑惑ダムも建設中止か? 前原国交相が一時凍結方針を表明
2009年10月10日 08:18 JST

胆沢ダム工事事務所webサイトより。 【PJニュース 2009年10月10日】前原国土交通相が9日、全国48のダム建設事業を一時凍結する方針を示した。この中に、岩手県内で建設中の「胆沢ダム」が含まれる。実はこのダム、民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる違法献金事件でクローズアップされた疑惑のダムなのである。

複数の報道によると、西松建設の小沢代表側への献金は、ダム工事などを受注するためだったとされる。そのダムの一つが胆沢ダムというわけだ。西松建設は他2社との共同企業体(JV)で06年、国交省東北地方整備局が発注する「胆沢ダム」建設工事の一部の入札に参加し、施設工事を約95億円で落札した。

前原国交相は国や水資源機構のダム48事業について、今年度内には新たな工事手続きには入らず、来年度以降の工事も今後検討するというもの。胆沢ダムもこの方針に含まれる。胆沢ダムは2013年度に完成予定。工事は最終段階の「本体工事」に入っている。総事業費2440億円のうち1618億円がすでに使われた。

国交省はこれまで、地域防災施設として胆沢ダム学習館
をダム予定地付近に付設したり、胆沢ダム工事事務所webサイトを構築するなどで、ダム工事への理解を求めてきた。また、一般市民に工事現場見学会をこれまで5回開き、ダムの必要性を説明してきた。PJは来週の10月17日、この工事現場見学会にPJ藤倉氏と共に参加する予定である。この様子をPJニュースで報告する予定だ。【了】

http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000000910100002
現在位置:asahi.com> マイタウン> 岩手> 記事

胆沢ダム当面継続 知事「当然のこと」
2009年10月10日


建設が進む胆沢ダム=3月4日、奥州市胆沢区若柳、本社機から、堀英治撮影

 前原誠司国土交通相が9日、国と水資源機構が進めるダム事業で、今年度中は新たな段階に入らない方針を表明した。県は「すでに本体工事中の胆沢ダム(奥州市)の事業は継続される」とみており、達増拓也知事は同日、「事業を続けることに問題は感じてなかった。当然のこと」と述べた。


    ◇


 胆沢ダムは国が進めるダムだが、03年に本体工事を着工している。県河川課の佐藤悟総括課長は「国交省からの連絡はないが、条件を見る限り、胆沢ダムは見直しの対象に入らず、年度内は工事を続けることになる」と話した。


 来年度について前原国交相は「政府予算案の提出時までに方針を明らかにする」としている。達増知事は「中断する理由はないと思う」と語り、佐藤総括課長は「すでにダムの大部分ができているため、見直す意味があるのかどうか」と話した。


 奥州市の相原正明市長は「本体工事もほぼ終了段階まで進んでおり、ぜひ計画通りに建設されることを望む」とのコメントを出した。


 見直しを巡って前原国交相が個別のダム名を挙げなかったため、県の担当者らが確認に追われる一幕もあった。ある県幹部は「事業ごとの数値に基づく判断ではなく、政治家の判断で決まるので見通しがつかない。政治主導ですね」と苦笑いした。


 前原国交相はまた、各都道府県の進めるダム事業に関しては「知事の判断を尊重する」とした。県は現在、簗川、津付、遠野第2の三つのダム事業を進めており、津付ダムは大規模事業評価専門委員会で再評価の作業が進んでいる。達増知事は「(県内のダムは)必要性がある事業。特に中断する理由はない」と話した。


 胆沢ダムは総事業費2440億円。事業は88年に着手し、13年度の完成を目指している。事業進捗(しん・ちょく)率は事業費ベースで75%。

315 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/11(日) 10:46:54
>>136>>313
設楽ダム。日本の川が枯れる可能性って。
> 国交省は10年に1度の渇水時でも川が枯れないよう水を確保し、生き物を守る環境保全の効果と説明
> するが、実際は効果を計算できないため流水維持に必要な6千万トン級のダム建設費に当たる1269
> 億円を代わりに計上していた。
> 「水を確保するにはダムでためるしか方法がない。その建設費を効果額とみなすのが妥当」(河川環境課)

設楽ダム事業評価水増し 建設費分を流水維持効果として計上
2009年10月11日 09時33分

 国土交通省が計画している設楽ダム(愛知県設楽町、9800万トン)の妥当性を示す「費用対効果」の
算出をめぐり、豊川の水量を維持する環境保全の名目で建設事業費とほぼ同額を便益効果として計上、
事業効率の数値を高めていたことが、本紙の調べで分かった。同じ算出手法は他のダムにも使われて
いる。前原誠司国交相がダム事業の見直しに踏み込む中、議論を呼ぶことになりそうだ。

 費用対効果は、事業で得られる便益の試算額を建設と維持管理費の支出合計で割った値。国の公共
事業は「1」を超える必要があり、国交省中部地方整備局(名古屋市)によると、設楽ダムは今年2月の
事業評価で「2・8」と公表している。

 便益の試算額で「治水」(3230億円)に次いで大きいのが「流水の正常な機能の維持」(1269億円)。
国交省は10年に1度の渇水時でも川が枯れないよう水を確保し、生き物を守る環境保全の効果と説明
するが、実際は効果を計算できないため流水維持に必要な6千万トン級のダム建設費に当たる1269
億円を代わりに計上していた。

 こうした試算方法は、1997年の河川法改正で環境保全が重視されて以降、ダムの便益効果に幅広く
用いられるようになった。しかし、建設費の一部が効果に計上されれば、結果的に費用対効果を押し上げる。

 国交省によると、流水維持効果を建設費で代用することを公的に裏付けた計算マニュアルや通知はない。
同省は環境保全の効果の試算はできないとした上で「水を確保するにはダムでためるしか方法がない。
その建設費を効果額とみなすのが妥当」(河川環境課)と主張する。

 建設費を支出と効果に二重計上する手法は、農林水産省も用水やダム事業で用いていたが、「費用が
効果という理屈はおかしい」との専門家の批判もあり2年前に廃止した。

 環境保全を掲げる設楽ダムは、流水維持の水量が貯水量全体の6割を占める。環境保全の効果をゼロ
と仮定すると、費用対効果は「2・0」に低下。国交省が昨年に本体着工した青森県の津軽ダムは、現行
の「1・3」から不採算の「0・6」となる。

 設楽ダムは73年に計画発表。農業用水、水道用水、治水などを目的とした国直轄事業で、2020年度
に完成予定。

(中日新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009101190093358.html

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2009101199093358.jpg
※1洪水予想の被害額から算出 ※2ダム建設事業費2070億円のうち国負担から算出 
【注】ダム完成から50年分で試算

316とはずがたり:2009/10/11(日) 21:18:32

【社会】
環境保全は「へ理屈」 まず「ダムありき」
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2009101102000144.html
2009年10月11日 朝刊

流れをせき止め、瀬切れの引き金となっている大野頭首工。国は設楽ダムで水量を増やして、川の環境を守ると主張する=愛知県新城市の豊川で


 1200億円相当の環境保全効果をもたらす−。現実離れした国土交通省のお手盛りぶりが明らかになった豊川上流の設楽ダム(愛知県設楽町)。環境を隠れみのに事業の正当性を膨らませていたことに、流域の漁業関係者らは怒りの声を上げた。不明朗な算出手法を根拠に計画されたダム事業は全国に広がっており、建設の是非があらためて問われることになりそうだ。

 ダムは山からの砂をせき止め、河床の砂を減らし、川を変ぼうさせる。豊川流域には既に2つのダム、5つの頭首工(取水ダム)が造られ、アユは減る一方。「ダムは自然環境を壊す面の方が大きい。へ理屈だ」。設楽ダムより下流側の愛知県新城市の山口忠利・寒狭川下漁協組合長(72)は国の主張にあきれる。

 国が重視するのは、同市の大野頭首工からすぐ下流の区間。渇水時に流れが途切れる「瀬切れ」が起きる。しかし山口さんによれば、ここは既に川が細り、魚が消えた区間。「いまは瀬切れしても、死ぬアユがいない」


 アユの保存活動に携わる同市の林道敏さん(61)も正常量を流すという国の「使命感」に迷惑顔。「帳尻を合わせて水量だけ戻しても、かえって水がよどむだけ」

 国土交通省中部地方整備局は「これまでが水を取りすぎていた。環境を回復させるためにもダムは必要」と主張。しかし、設楽ダムの建設中止を求める会代表の市野和夫さん(63)=同県豊橋市=は「ダムありきの計算を押し通すために、本末転倒の話になっている」と批判する。

 中部地整が作製した設楽ダムのパンフレットには、1989年夏の瀬切れで死んだアユの写真がある。しかし実際にどれだけ被害があったのかは「調べてはいない」という。
◆需要減を穴埋め


 設楽ダムの計画貯水量は、当初の目的だった農業用水、水道用水が減った穴を、環境保全という「錦の御旗」で埋めてきた。

 計画貯水量が1億トンの大台に乗ったのは1996年。水没戸数が増えるため、当時は設楽町が猛反発した。大半を占めたのが流水維持の容量で、2006年には農業、水道用水の需要が構成比13%まで減ったが、流水維持が同61%まで伸びて規模を支えた。

 前原誠司国土交通相が建設中止を決めた群馬県の八ツ場ダムは貯水量でほぼ同じだが、治水や利水が大半で、流水維持は3・7%にすぎない。

317とはずがたり:2009/10/11(日) 22:24:57
>>315-316
画像も必要なので保存しといた。

設楽ダム
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/risui/shitara-d00.html

318とはずがたり:2009/10/12(月) 04:59:26

大滝ダムはほぼ完成してるとはいえ酷いよなぁ。。計画を推進した河川官僚には背信罪で牢屋へぶち込んで仕事で溜め込んだ資産を没収すべえヽ(`Д´)ノ

>>280
>最も増加割合が大きいのは大滝ダム(奈良県、建設決定は72年)で、当初見込みの230億円が15.8倍の3640億円になった。政府が建設中止を打ち出す八ッ場(やんば)ダム(群馬県、同86年)は2110億円が4600億円(2.2倍)、川辺川ダム(熊本県、建設決定は76年)も350億円が3330億円(9.5倍)と増加している。

>>249
>大滝ダム(奈良県・吉野川)では水をため始めた後、大変な地滑りを起こし、38戸が移転、対策費に308億円、工期を10年延長した例がある。

近畿などダム6事業 「今さら凍結考えられない」 工事進み、地元戸惑い
2009.10.9 22:51
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/091009/lcl0910092252007-n1.htm

 「今さら事業凍結は考えられない」。前原誠司国土交通相が9日、凍結を表明した48ダム事業。近畿地方整備局管内では足羽川ダム(福井)、大戸川ダム(滋賀)、大滝ダム(奈良)、紀の川大堰(和歌山)の4事業、水資源機構では近畿で川上ダム(三重)、丹生ダム(滋賀)の2事業が対象となったが、すでに本体工事が完了するなど事業が進展しており、地元からは戸惑いの声が相次いだ。

 大滝ダム(奈良県川上村)は本体工事を終え、現在は周辺地域の地滑り対策工事を進めている段階だ。昭和40年に着工し、建設工事には計約3500億円が投入された。県の負担分は607億円にのぼる。地滑り対策工事は平成23年度中に終え、その後貯水する計画だった。

 県河川課の担当者は「ほぼ完成しているのに放置するわけにもいかず、事業凍結は考えられない。安全のため地滑り対策工事も中止にはできない」とし、「事前の連絡や打診はなかった。とにかく状況を把握したい」と困惑を隠せなかった。

 地元、川上村の栗山忠昭副村長は前原国交相の凍結基準にふれ、「大滝ダムの工事を凍結すべきとは読み取れない」とみる。

 また、大戸川ダム(大津市)は道路の付け替え工事を進めている段階。建設計画に伴い移転した住民でつくる大鳥居地域開発協議会の小林茂宜会長は「これでダム反対の県と、国が同じ方向になった。今は動向を見守るしかない」と話した。

 水資源機構の丹生ダム(滋賀県余呉町)の建設を推進してきた滋賀県高月町の北村又郎町長は「あまりにも一方的な判断。住民の生命や財産を預かる立場として納得できない。最初反対していた住民や、国と住民の間に立って説得にあたった自治体の苦労は何だったのか」と語気を強めた。

 国交省の出先機関、近畿地方整備局でも、反応は複雑。衆院選の直後には「ダム事業の必要性を(政府・与党に)説明していきたい」としていた担当者も、あっさりと今回、凍結が決まったことで「大臣の指示に従うしかない」とあきらめ顔だった。

 整備局河川部では「本体工事を終えているダム事業の詳しい扱いなどについて、本省から具体的な指示がない。本省も対応に追われて混乱しており、指示を待つしかない」としている。

 一方、紀の川大堰(和歌山市)についてはすでに工事がほぼ終わっていることから、和歌山県県土整備部は「凍結の影響はほぼない」とみている。

319 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/12(月) 10:28:53
凄いな朝日>記者が訪問して面談する形式
層化抽出してるわけではないので、あくまで「アンケート」。

八ツ場ダム「中止に反対」7割 予定地住民アンケート
2009年10月12日5時40分

 八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)を巡り、朝日新聞社は、同町の水没予定5地区の住民に
アンケートを実施し、215人から回答を得た。建設中止に「反対」が7割弱に上った。地元住民の代表は
前原国交相との意見交換会への出席を拒否したが、アンケートでは4割が「会って話をしたい」と回答した。

 アンケートは今月5〜10日、移転対象の9割が集中する長野原町の5地区(川原湯、川原畑、横壁、
林、長野原=約500世帯、約1400人)で実施。記者が訪問して面談する形式で185世帯の215人
から回答を得た。

 ダム建設中止への賛否では、「反対」は7割弱、「どちらでもない」が2割強、「賛成」は1割弱だった。

 「反対」の理由(自由回答)で目立つのは「ここまで来て中止では、自分たちの苦労が報われない」
「ダムが完成しないと生活設計が狂う」など。「どちらでもない」では、「生活再建さえしてくれるなら、ダム
自体はどちらでもいい」という意見が多かった。賛成の理由は「故郷の姿が守られる」などだった。

 5地区の住民代表は、地元の意見を聞く前に前原国交相が中止を表明したことに反発し、先月の意見
交換会への参加を拒否した。しかし、「会って話をしたいか」との問いには「話したくない」が5割、
「話したい」が4割弱とほぼ二分された。「中止ありきでは会っても仕方がない」「生活再建策を持ってくる
べきだった」という批判の一方で、「住民の思いを伝えたい」「生活再建策の内容を聞くため、話し合いの
場は持つべきだ」とする意見があがった。

 賛否にかかわらず国への要望を尋ねたところ、「生活再建・地域振興」を重視した人が約4割いた。
前原国交相はダム建設を中止する場合、生活再建への補償を明確にする新法を制定し、道路や代替
居住地の整備を継続する方針を示している。しかし、現時点では具体策は明らかになっておらず、住民の
理解も得られていないようだ。

     ◇

 〈水没予定地〉 ダム建設で転居を求められた470世帯のうち、9割が長野原町の5地区に集中する。
5地区の住民は1400人で30年前から半減。とりわけ、ダム予定地のすぐ上流で、全戸が水没予定の
川原湯、川原畑の2地区は280世帯が70世帯に激減した。町内の代替地整備を待っている住民も多く、
5地区で約100世帯がまだ移転していない。今回のアンケートでは、移転の済んでいない世帯を中心に
回答を得た。川原湯、川原畑ではダム完成を望む声が多かったが、水没世帯が少ないほかの3地区
では道路整備や雇用の確保を求める意見が多かった。

http://www.asahi.com/national/update/1012/TKY200910110302.html
http://www.asahi.com/national/update/1012/TKY200910110302_01.html

320 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/12(月) 21:29:03
ゲンダイですが、水だけでなく土までが利権化しているのか>ダム

前原国交相にケンカを売った“都幹部”
2009年10月12日10時00分 / 提供:ゲンダイネット
●ふざけるな! 建設資材会社の役員だった!

 「無責任な暴論だ」――。前原国交相の八ツ場ダム建設中止表明に対し、東京都の河島均・都市整備
局長(58)がこうカミついた。自治体の一職員が大臣にケンカを売るなんて前代未聞だ。一体どういう
人物かと思ったら、公共事業をメシの種にしている国交省の天下り会社の役員も兼ねていた。

 河島局長の発言が飛び出したのは6日の都議会都市整備委員会。自民・公明の委員が、八ツ場ダム
中止に対する都の見解をただすと、河島局長は「暴論と言うほかない。全庁の職員の力を結集して非論理性、
不合理性を明らかにしたい」と感情ムキ出しの答弁。委員会は民主委員らの怒号で騒然となった。

 「議事録に載るのを承知で発言したのだから、大臣にケンカを売ったのも同じです。都議会は事前の
質問、答弁を綿密に擦り合わせるため、思わず口から出た失言というより、確信犯的な発言だったのは
間違いないでしょう」(出席委員のひとり)

 河島局長は東大工学部卒業後の74年に入庁。都市計画局マスタープラン担当部長、知事本局政策
担当部長などを歴任。

 役員を兼ねているのは「建設資材広域利用センター」という会社だ。

 「ここは旧建設省と首都圏の東京、埼玉、神奈川などが出資した三セクで、都にも役員ポストが振り
分けられているのですが、早い話、国交省OBの天下り会社のひとつ。公共事業で出た残土の売買を
仲介して手数料を得ている。公共事業がなくなるとメシが食えなくなってしまうのです」(都政事情通)

 ダム建設は膨大な建設残土が見込まれ、堤防整備で資材需要もある。河島局長がダム建設中止に
気色ばんだのは、「自分の三セク会社をボロ儲けさせるためではないか」と思われても仕方がない。
呆れたものだ。

 八ツ場ダム建設中止を都民は当然と思っているのに、東京都が猛烈に反対しているウラにはこんな
事情があったのか。

(日刊ゲンダイ2009年10月9日掲載)
http://news.livedoor.com/article/detail/4391317/

321とはずがたり:2009/10/13(火) 00:55:15

こんなんだけど一応投下しとこうw

595 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2009/10/13(火) 00:54:02 ID:dfQPRlvo
<独走スクープ 第2弾>
「補償金極秘文書」公開に反響轟々
これが血税4600億円の浪費明細だ!
八ツ場ダム役人
「高級車乗り回しでカラオケ天国」暴く!
「工事責任者に餞別17万円」
「水没地域に2億円のハコモノ」
「天下り団体から運転手雇用」
ほかやりたい放題の大罪

八ツ場ダムの本体工事の入札が前原誠司・国交相によって中止された。が、本体工事の予算は、同事業の総工費約4600億円のわずか9%にすぎない。道路整備や住民補償に充てられる残りの約4200億円は、過去にことごとく浪費されてきたばかりか、現在も使い続けられている。
これ以上、無駄の垂れ流しは許されない。本誌は、前号で血税を無尽蔵に呑み込み続けるダム役人、業者、一部住民たちで構築された“利益共同体”の存在を報じた。彼らが繰り返してきたやりたい放題の大罪をさらに暴く――。
ttp://www.weeklypost.com/091023jp/index.html

322 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/13(火) 11:28:06
そりゃまあ、こうなるわな。
群馬議会が国交省の役人を参考人招致するという話もあったが、今までの役人のレベルではない、
政治主導での決定なのだから、役人が答えられないのは当たり前。
国のかたちが変わりつつあることに気づかないと。
前回は前原だけでなく、馬淵・三日月、それに群馬県選出全6名が来たらしいが、次回の意見交換の
場では、存分にいろいろなものをぶつけあってくれ。

八ツ場ダム
推進署名 揺れる心 
2009年10月13日

 前原誠司国土交通相が「八ツ場ダムの建設中止」を表明してから3週間。建設予定地の長野原町では、
地元住民らで作る「八ツ場ダム推進吾妻住民協議会」(萩原昭朗会長)が、ダムの早期完成を求める
署名を集めている。しかし、署名に応じた住民の心の内には微妙な揺れが見え隠れする。(大井穣)

 推進協議会の関係者は「署名は地元だけでなく、ダムに関係する関東地方全体まで広げて集める。
目標は20万人だ」と鼻息が荒い。長野原町でも、水没5地区のなかには、全世帯が署名したところもある。

 万が一にも、中止になれば、地元は総力をあげ国及び民主党に対して法的手段も含め、あらゆる闘争を
繰り広げ――。署名に記された「趣意」には、地元が徹底抗戦の構えも辞さないことが記されている。

  ◆  ◆  ◆  

 だが住民の本音は、署名の趣意とは必ずしも同じとは言えないようだ。

 長野原町・林地区。5日午後7時過ぎ、国交省職員らが出席して開かれた地区住民でつくる「ダム対策
委員会」の会合では、中止後の生活再建に関する質問が相次いだ。

 国交省「道路の付け替え工事のうち町道については、ダムが中止になるとすれば当初の計画を検討し
直さなければいけない部分がある。地元と協議して、よい方向で考えていきたい」
 住民A「協議して、希望通りになるわけ?」
 国交省「ええ……」
 住民B「ダムの本体以外は全部(計画通りに)造ると言っていたじゃないですか」
 国交省「基本的には生活再建ですから、進めてもいいという事だと……」
 住民B「いや進めていいと思いますじゃなくて。大臣は生活再建のうち何を進めていいと言っているの?」
 国交省「私どもも、一つひとつ仕分けしたわけではないので。予算の関係する話ですから、地元の要望
はしっかり伝えていきたい」

 林地区に限らず、横壁や川原湯の両地区でも同様のダム対策委員会が開かれたが、歯切れの悪い
国交省側に、住民が「ダム湖がなくても生活再建ができるというならば代案を示してくれ」などと詰問する
一幕もあった。

  ◆   ◆     

 署名に協力したある地区の老人男性はぼやく。

 「造りかけの道路は完成させてほしいけど、ダムは別にできなくてもいい。でも狭い地域だから、署名に
協力しないわけにはいかない。村八分は怖いよ」

 町の国交省に対する姿勢も、徹底抗戦の構えから軟化しつつある。
 町は当初、建設中止の白紙撤回がない限り、前原国交相には、地元住民との意見交換会はさせない
と主張していた。
 だが、高山欣也町長は各地区のダム対策委員会で、こうあいさつした。

 「大臣からは再度、意見交換会の要請があると思う。その際は、皆さんにぜひ、思いの丈を語って頂きたい」

http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000580910130001

323 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/13(火) 14:38:39
道府県のダムについては、建設中止は地方自治台の判断、ただし補助金支給は国の判断、
という意図だったと思うが。

国交省、全国143ダムの事業評価やり直す方針

 国土交通省の馬淵澄夫副大臣は、13日の第1回国土交通省政策会議の席上、全国で計画されている
143のダム事業のうち、道府県が主体となっている87事業についても、事業評価をやり直す考えを示した。

 国交省は、国や水資源機構による56のダム事業のうち、48事業について、今年度は新たな工事手続き
に入らず、事業を一時凍結する方針を明らかにしているが、道府県の87事業も含めた143事業で、新たな
事業評価で「建設しても効果がない」と判断された場合、建設が中止される可能性がある。

 この日の政策会議で、馬淵副大臣は、自公政権下で行われた事業評価のあり方について「抜本的に
考え直すことが当然求められる」と述べた。前原国交相が建設中止を明言している八ッ場(やんば)(群馬県)
と川辺川ダム(熊本県)を含む143のダム事業について、新たな方法で事業評価を実施すると、道府県
の事業も、建設見直しの対象になる可能性がある。

(2009年10月13日13時51分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091013-OYT1T00395.htm

324チバQ:2009/10/13(火) 16:17:05
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091013-OYT1T00395.htm
国交省、全国143ダムの事業評価やり直す方針
 国土交通省の馬淵澄夫副大臣は、13日の第1回国土交通省政策会議の席上、全国で計画されている143のダム事業のうち、道府県が主体となっている87事業についても、事業評価をやり直す考えを示した。


 国交省は、国や水資源機構による56のダム事業のうち、48事業について、今年度は新たな工事手続きに入らず、事業を一時凍結する方針を明らかにしているが、道府県の87事業も含めた143事業で、新たな事業評価で「建設しても効果がない」と判断された場合、建設が中止される可能性がある。

 この日の政策会議で、馬淵副大臣は、自公政権下で行われた事業評価のあり方について「抜本的に考え直すことが当然求められる」と述べた。前原国交相が建設中止を明言している八ッ場(やんば)(群馬県)と川辺川ダム(熊本県)を含む143のダム事業について、新たな方法で事業評価を実施すると、道府県の事業も、建設見直しの対象になる可能性がある。

(2009年10月13日13時51分 読売新聞)

325チバQ:2009/10/13(火) 22:33:03
>>237
http://www.shinmai.co.jp/news/20091010/KT091009ATI090014000022.htm
浅川ダム、入札は予定通り 国交相「地元判断尊重」で
10月10日(土)


 前原誠司国土交通相が9日、国などの48ダム事業について一時凍結の意向を示す一方、浅川ダム(長野市)など地方が主体のダム事業については「各知事の判断を尊重する」考えを示した。国交相は「本年度の事業の進め方は工事の発注を含め、各道府県の判断を尊重する」としており、県が手続きを進めるダム本体工事の入札は予定通り行われる見通しとなった。

 国交省側は一方で、「10年度における個別のダム事業の進め方に関する基本的な方針を政府予算案提出までに決める」とも発表。国交相は「ダム事業見直しの中で、知事と相談する場合も出てくるかもしれない」と述べ、来年度以降の予算措置については含みを持たせた。

 国交相の方針について、村井知事は9日の会見で「全国の補助ダムの中で浅川ダムほど手間をかけて吟味されたケースはあまりない」とあらためて強調。これに対し、ダム建設に反対する住民団体「信州ラプソディ」の内山卓郎代表は「駆け込み着工を避けるためにも、本年度内に着工や契約を予定するダムはストップすべきだ」としている。

 また、美和ダム(伊那市)周辺で国が進めている「三峰川総合開発」は「既存施設の機能を増強する事業」として、今回の一時凍結の対象からは外れた。ただ、三峰川上流の戸草ダム計画(同市)について同省側は「今後の社会経済情勢等の変化に合わせ、建設実施時期を検討する」ため、「当面事業を進めない」(治水課)としている。

 伊那市の小坂樫男市長は戸草ダム計画について「(国交相は)机上の論議をするのではなく、現場を見て、地元の話を聞いた上で判断してほしい」と求めた。


http://mytown.asahi.com/nagano/news.php?k_id=21000000910060003
浅川ダム論議再燃
2009年10月06日

 開会中の県議会で、県営浅川ダム(長野市)をめぐる論議が再燃している。8月の総選挙で民主党が大勝し、新政権の前原誠司国土交通相が、浅川ダムを含む全国143の導水路・ダム事業を順次見直す方針を明言したことがきっかけだ。一般質問では、「入札手続きを中止すべきだ」との意見が複数出た。一方、県側は「粛々と手続きを進める」と推進の姿勢を崩さない。(柳川迅)


 9月29日〜10月2日の一般質問では、浅川ダムについての質問が、共産党県議団やトライアル信州などの議員から相次いだ。


 和田明子県議(共産)は「状況が流動的になっている。入札をいったん中止すべきだ」と求めた。北山早苗県議(無所属)は「駆け込み入札をすべきではない。国からお金が来なくなっても、県単独で造り続けるということか」と指摘した。


 一方、民主党、社民党系の県議が所属する改革・緑新は、浅川ダム建設を支持する立場だ。だが、一般質問で、民主党県連幹事長の倉田竜彦県議は「国交省の認可は、政府が変わり、官僚の体制が変わる中では、錦の御旗ではない」とし、「見直し作業がされる場合は、県も柔軟に検証に協力すべきだ」と求めた。


 対する県側の答弁のキーワードは、手続きを「粛々と」進めるだ。民主党が01年に国会に提出した「緑のダム法案」では、建設または計画中のダム事業を凍結し、2年以内に継続か、縮小か、中止かを決めるとしていた。県は浅川ダムについてはそうした再評価の手続きを経たとの立場だ。


 入江靖・建設部長は6日の建設委員会で、「(田中康夫・前知事が浅川ダム事業を中止した)00年から住民を入れて様々な検討を続けてきた。見直す必要があるとしたら、これまでの経緯を国に説明していきたい」と述べた。


 共産党県議団の石坂千穂団長は「村井仁知事が治水専用ダムを建設すると方針転換した後の住民への説明や議論は不十分だ」と反論する。


 県は9月に浅川ダムの本体工事の入札を公告。13日には入札願書の受け付けが始まる。県は年度内に落札業者と契約し、本体工事の着工を目指している。

326 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/14(水) 20:28:23
>>300
森田のニュースに隠れちゃったけど、今日会談したらしい。

国がダムによらない治水案提示を 川辺川の建設中止で熊本知事

 蒲島郁夫熊本県知事は14日、川辺川ダムの建設中止方針を表明した前原誠司国土交通相と国交省
で会談し、ダムによらない治水対策案を国が主体的に示すことや、水没予定地の生活再建を国が引き
続き支援することなどを求める要望書を提出した。

 国の補助を受けて県が建設中の路木ダム(天草市)推進や、老朽化したダムを撤去する際の国の財政
支援も求めた。

 蒲島知事によると、前原氏は川辺川ダムの代わりとなる治水策を「しっかりやっていく」と述べたほか、
路木ダムについても「県の判断を尊重する」と述べた。一方、ダム撤去に対する財政支援は制度面から
困難との考えを示したという。

 このほか14日には、老朽化が指摘されている県営荒瀬ダム(八代市)の撤去を求めている球磨川漁業
協同組合の代表者らが辻元清美国交副大臣を訪問。来年3月に期限切れとなるダムの水利権を更新
しないよう求めた。

2009/10/14 18:25 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009101401000769.html

327神奈川一区民:2009/10/15(木) 03:00:52
>>326
路木ダムについては県に任せるとはちょっと残念
です。康夫氏に叩かれるでしょうね。

328とはずがたり:2009/10/15(木) 03:56:18

関電、黒部ダムの流木を堆肥などに加工して資源の地域循環
2009.10.15 00:31
http://sankei.jp.msn.com/life/environment/091015/env0910150033000-n1.htm

黒部ダムの流木。堆肥に加工して土に返している=富山県立山町(藤原直樹撮影) 関西電力が、黒部川第四発電所などの発電用水をためている黒部ダム(通称・黒四ダム、富山県立山町)の流木の有効活用を本格化させている。かつては焼却処分していたが、社員の発案により農家で使用する堆肥(たいひ)やチップ、おが粉などに加工して販売。今月からは、この堆肥を使用した農家の生産物をインターネットで販売し、同社は「資源の地域循環を目指したい」と意気込んでいる。(藤原直樹)

 「世紀の難工事」の末、昭和38年に完成した同ダムは日本一の高さ186メートルを誇る。幅492メートルで、総貯水量2億立方メートル。上流には3千メートル級の山々が連なる北アルプスがそびえ、ダムには雪崩や集中豪雨などの影響で年間約500トンの流木が集まってくる。

 従来は流木を焼却処分していたが、水力発電所建設に携わった社員の岩崎実さん(47)は、資源を無駄にしていることや、焼却が二酸化炭素(CO2)排出につながることを懸念。関電が平成10年にグループの事業領域拡大や人材育成を目的に社内ベンチャー制度を設けると、流木の有効活用を提案して応募した。

 提案が評価され、12年1月に社内ベンチャー1号の「かんでんエルファーム」(同県南砺市)を設立、岩崎さんが社長に就任した。同社はダムで集めた流木を農家の土壌改良材となる堆肥やチップ、畜産用敷材に利用するおが粉などに加工し、土に返すことで資源の地域循環を実現している。

 “ゲリラ豪雨”の多発など近年の気象条件の変化や山林の管理者減少で流木量が増加したことに加え、堆肥やチップの単価が上昇したことなどが業績を後押しし、12年度に6900万円だった売上高は20年度に2億5千万円まで成長。これまではホームセンターや農協など業務用向けの販売が中心だったが、今月からは堆肥を使用した農家が生産した米やリンゴ、柿、チューリップなどをインターネットで一般向けに販売するサービスを始めた。

 岩崎さんは「ネット販売が拡大すると流木を加工した堆肥の使用増につながり、より持続可能な社会づくりに貢献できる。将来的には生産地での農業体験といった人的交流も行うなど、地域に役立つ企業に育てていきたい」と話している。

329 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/15(木) 10:18:08
未だに役人を呼ぶ人たち@八ツ場編
政治決断の理由を役人に聞いてもムダだろ。

【群馬】
『ダム頼らぬ治水を』 八ッ場ダム建設中止問題 詳細説明には至らず
2009年10月15日

 県議会産経土木常任委員会は十四日、八ッ場(やんば)ダム(長野原町)の建設中止問題について、
国土交通省の担当者二人を参考人として招致し、現状の見解をただした。国の政策転換について、
担当者らは前原誠司国交相の発言を引用して「ダムに頼らない治水が必要」と強調したが、詳しい根拠
は「大臣から指示を受けていない」と話すなど説明に苦しむ場面が目立った。 (中根政人)

 出席したのは、国交省関東地方整備局(さいたま市)の山田邦博河川部長と八ッ場ダム工事事務所
(長野原町)の渋谷慎一所長。

 治水面でのダムの有効性について、渋谷氏は「(建設の根拠となった一九四七年の)カスリーン台風の
際、上流部の降雨は少なかった」とした上で、「同レベルで別パターンの降雨があった場合、下流の水量
を調節する効果がある」と述べた。

 だが、「治水・利水の面でダムが必要」としてきた国の見解が政権交代によって変わったかどうか質問さ
れると、山田氏は「大臣から『説明を変えろ』という話は聞いていない」と答えるなど、不自然な発言に
終始した。

 一方、ダム本体工事の入札取りやめについて、委員側から「基本計画の大幅変更で、地元や下流都県
の意見を聞かずに決めたことは法律違反」とする指摘が出た。この点に、山田氏は「工事の進め方の
問題で、違法行為にはあたらない」と反論した。

 このほか、両氏へ個人的な見解を尋ねる質問が相次いだが、「政治家主導」を掲げる鳩山政権の方針
に配慮してか、「省庁としての見解を答えるのは政治家の役割。発言は差し控えたい」と繰り返した。

 同常任委の中島篤委員長(自民)は「大臣と官僚とで政策面の調整が図られていない印象がある。
副大臣や政務官らに、ダム事業に関する現状の考えを尋ねる機会が必要かもしれない」と述べた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20091015/CK2009101502000107.html

330 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/15(木) 15:34:02
判決下される。沖縄じゃ号外か。

2009年10月15日 社会
泡瀬埋め立て訴訟 高裁も公金差し止め判決

 沖縄市の泡瀬干潟を埋め立て開発する東部海浜開発事業に反対する市民ら516人が、県知事と沖縄
市長に事業への公金の支出差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が15日、福岡高裁那覇支部で言い
渡された。河邉義典裁判長は、「現時点で経済的合理性を欠く」として知事と市長に公金支出の差し止め
を命じた一審・那覇地裁判決を支持し、調査費および人件費を除く一切の公金支出を差し止めた。

 原告側は「生物多様性の宝庫」の泡瀬干潟が守られると喜んだ。

 県とともに埋め立て事業を進めてきた国は、新政権になり公共事業の見直しを進めている。今月、泡瀬
干潟を視察した前原誠司沖縄担当相は「1区中断、2区中止」の方針を明示。控訴審判決を踏まえて、
県や市に事業の再検証を求めている。判決は事業を推進したい市や県にとって厳しい結果となった。

 同事業は、中城港湾新港地区の港湾で浚渫(しゅんせつ)した土砂で泡瀬沖合を埋め立て、第1区域と
第2区域に分けて、計187ヘクタールの人工島を造る計画。これに対し、市民グループらが「埋め立てで
貴重な干潟の生き物が失われる」と主張し、事業の中止を求め、2005年5月に市と県を提訴。

 昨年11月の一審・那覇地裁判決は、07年12月の東門美津子市長による事業計画の見直し表明を
受けて、「現時点においては経済的合理性を欠き、公金支出は違法」として、県知事と市長に一切の
公金差し止めを命じていた。

http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-10-15-S_013.html
>>号外(PDF:536kb)
http://www.okinawatimes.co.jp/pdf/20091015001G.pdf?PSID=cf431bf9cdb3f7bc84a44145c8924656


泡瀬干潟訴訟、県などの控訴棄却…高裁那覇支部

 南西諸島最大級の干潟・泡瀬干潟(沖縄県沖縄市)の埋め立て事業は希少生物が生息する自然を
破壊するとして、沖縄市の住民ら約500人が県知事と同市長に、事業への公金支出の差し止めなどを
求めた訴訟の控訴審判決が15日、福岡高裁那覇支部であった。

 河辺義典裁判長は、将来の支出について差し止めた1審・那覇地裁判決を支持し、県、市側の控訴を
棄却した。

 公共事業全般の見直しを進める鳩山政権は、事業の必要性を疑問視して是非を検討しており、高裁
判断を注目していた。1審に続き、司法が再度、違法性を認定したことで、事業推進はいっそう困難な
状況となりそうだ。

 この事業は基地に依存した経済からの脱却を目指す同市が1987年に構想を策定した。国と県が
約490億円をかけて干潟に人工島(約187ヘクタール)を建設し、うち約90ヘクタールを同市が約275億
円で購入して商業施設などを誘致する計画だ。

 第1区域(約96ヘクタール)と第2区域(約91ヘクタール)に分け、2002年に第1区域が着工され、
12年の完成を目指している。しかし、鳩山政権の判断で現在、埋め立て工事は中断している。

 昨年11月の1審判決は、東門美津子・沖縄市長が07年12月、「第1区域は土地利用計画の見直しを
前提に推進する。第2区域の推進は困難」と表明した点を重視。「経済的合理性が明らかでないまま、
事業を推進しようとしている」と判断した。

 控訴審で、市はショッピング施設やリゾートホテル、人工ビーチなどの誘致を盛り込んだ策定途中の
修正計画を提出し、「市長の真意は第1区域は計画を推進し、第2区域は計画の見直しをするもので
撤回するという趣旨ではない」と説明。県は「広大な米軍基地がある市内では用地確保は困難で、
埋め立て事業は必要。干潟の保全も図っている」と主張した。

 これに対し、住民側は「観光客数や宿泊需要の見込みは現実離れしており、環境影響評価は非科学的」
と指摘。「干潟には水質を浄化し、温室効果ガスを吸収する機能があり、人類共通の財産。ずさん極まり
ない埋め立ては許さない」と訴えた。

 同高裁は7月に現地視察をして、干潟の状況を確認していた。

 前原沖縄相は今月4日、沖縄市で東門市長と会談。「夢は分かるが、ホテルが誘致できるのか。本当
に必要な事業か判断してほしい」と話し、控訴審判決や採算性などを基に方針を再考し、見解をまとめる
よう要請している。

(2009年10月15日14時37分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20091015-OYT1T00704.htm

331 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/15(木) 15:42:08
毎日新聞八ッ場ダム特集。カテゴリは何故か、サイエンス。
長いですが、大手新聞社がまとめたものは初めてだと思いますので、引用します。

どうなる八ッ場ダム:地元は反発、見えぬ解決/1 対立する主張
 「ムダづかい」と民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げ、前原誠司・国土交通相が建設中止を表明
した八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)。関係6都県や地元住民が「苦渋の決断を政権交代の一言
で覆すのか」と猛反発する一方で、公共工事を止めて「税金の使い道を変える」という前原国交相の姿勢
を評価する声もある。前原国交相と地元との溝は埋まらず、落としどころは見えないが、何が問われて
いるのか、今後どうなるのかを探った。【石原聖、伊澤拓也】

 ◇「中止後」示さぬ新政権
 「マニフェストに書いてある」。前原国交相は建設中止の理由をこう説明する。

 そして、水需要予測の過大さを指摘し、自民党政権が出した答弁書ですら「八ッ場ダム計画の
きっかけとなったカスリーン台風級の台風時には、八ッ場ダムがあってもなくても流量が同じ」としている
ことも挙げる。そのうえで「ダムに頼らない治水」への転換を訴えている。

 完成後についても、ダムにたまる砂の浚渫(しゅんせつ)など維持管理費が発生するほか、河口への
砂の供給が減るために海岸が浸食されて新たな護岸工事を招くと指摘。「走りだしたら止まらない」公共
事業の象徴で、そのあり方を変える「入り口」と位置づけ、「中止の方が高くついても考えは変わらない」
と理解を求める。

 関係6都県(東京、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬)にまたがる市民団体「八ッ場ダムをストップさせる会」
もほぼ同じ主張だ。ダム基本計画の2度目の変更で総事業費が約2110億円から約4600億円に倍増
された04年、各都県を相手に建設負担金の支出差し止め訴訟を起こした。これまでに東京、前橋、水戸
の各地裁で敗訴して控訴中。12月には千葉地裁で政権交代後初となる判決を控える。

 同会メンバーで、市民団体「水源開発問題全国連絡会」共同代表の嶋津暉之(てるゆき)さんは、最近
50年間で最大とされる98年9月の洪水データを基に治水効果を試算した。八ッ場ダムがあれば、
利根川と支流の烏川が合流する八斗島(やったじま)(群馬県伊勢崎市)の水位は最大13センチ下がるが、
最も高くなっても堤防の下4メートルにしか届かず、過大に必要性を見積もっているとみる。地盤の弱さや
国指定名勝・吾妻峡(あがつまきょう)の景観を損ねる点も挙げ「百害あって一利なし」と主張する。

 ダムに代わる河川整備での治水対策も「流域自治体と調整しながら優先順位をつけて着実に整備する」
と言うが、関係都県のいら立ちは収まりそうにない。

 流域市区町村も反発している。カスリーン台風で被害を受けた利根川支流の江戸川流域13市区町で
作る江戸川改修促進期成同盟会は7日、国交省河川局長に意見書を提出。「なぜカスリーン台風の
降雨パターンだけで、ダムがなくても安全と決めつけるのか」と批判した。

 会長の根本崇・千葉県野田市長はカスリーン台風の被災者。「国交省が八ッ場ダムの必要性を主張
する29洪水の降雨パターンをすべて公開し、治水効果を検証し直してほしい」と話す。利根川と江戸川
の整備計画は八ッ場ダム完成が前提だとして、中止撤回を求めた。

 大澤正明・群馬県知事は「95年に下流の旧吾妻町がダム事業の協定書を締結した際、前原国交相は
自社さ政権の一員だった」と批判した。

 ダム計画浮上からの57年間、翻弄(ほんろう)された水没予定地の住民は前原国交相との意見交換会
を拒否した。代替地整備は進まず、転出が相次ぎ、残った住民は5分の1。町はさびれ、ダムを観光資源
とする再建策も中途半端なままだ。「下流を洪水から守るためにと受け入れたのに。政権が代わったから
といって、約束がほごにされるのか」。萩原昭朗・八ッ場ダム推進吾妻住民協議会会長は憤る。

http://mainichi.jp/select/science/news/20091015mog00m040022000c.html
http://mainichi.jp/select/science/news/images/20091015mog00m040013000p_size8.jpg
http://mainichi.jp/select/science/news/images/20091015mog00m040015000p_size8.jpg
http://mainichi.jp/select/science/news/images/20091015mog00m040021000p_size5.jpg

332とはずがたり:2009/10/15(木) 15:42:24
鞆の浦と云い此処と云い何で政権交替直後からこうやって劃期的な判決が出るんでしょうかねぇ?
裁判官が自分は公平無私だみたいな顔しながら時の政権に阿っているとしか思えないです。
まあ保守的な最高裁でひっくり返される可能性はありましょうけど。

333 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/15(木) 15:49:31
中止コストに地方負担金の返還も入れるなら、事業コストに固定資産税など国が地方に払う分も
含めないと、不公平だと思うんですよね。

どうなる八ッ場ダム:地元は反発、見えぬ解決/2 コストいくら
 ◇6都県との調整、難航も

 ◇継続なら
 八ッ場ダムの総事業費約4600億円のうち、執行されたのは7割の3210億円。残る約1390億円で
完成する予定で、予算の執行率を基にする08年度末の進ちょく率は国道、県道の付け替えが70%など
とされる=表1。だが進ちょく率と事業の完成率はイコールではない。
http://mainichi.jp/select/science/news/images/20091015mog00m040017000p_size6.jpg

 自公政権下の6月に政府が国会に提出した答弁書によると、完成区間は、付け替え国道6%
▽付け替え県道3路線が0〜18%▽JR吾妻線付け替え75%−−と、いずれも予算執行率を下回る。
代替地造成(5地区)は09年度末で完了するが、分譲面積は7〜20%。水没予定地からの移転は
129世帯のうち16世帯にとどまる。

 付け替え道路は4車線の予定だが、2車線で先行工事しているため追加工事が必要となる。反対する
原告らは他に、吾妻川の水を八ッ場ダムにためるため、東京電力の水力発電所への送水を減らすので、
その補償に数百億円▽ダム湖周辺に22カ所ある地滑り危険地域の対策工事に何百億円もかかる−−
と指摘。「事業費執行は7割でも完成はわずか。残りの事業費では事業完了は不可能で、ずるずる
続ければ支出はかさむ一方」と指摘する。

 国交省は「供用区間は少ないが、舗装を残すのみだったり、着手済みだったりもする。作業は予定通り
に進める」と反論した。しかし、ダムが完成すると今度は維持管理費が発生する。国交省の試算では、
八ッ場ダムは年8億〜9億円という。

 ◇中止なら
 「特定多目的ダム」の八ッ場ダムは、国交省と流域1都5県が総事業費を共同負担して建設している。
総事業費の45・4%を水道水などの利水面、残る54・6%を洪水調節などの治水面として算出した。
利水面は利水者が全額負担、治水面は河川法に基づく直轄事業負担金(国7対地方3)としての支出だ。

 支出済み約3210億円の内訳は、利水面が約1460億円、治水面が約1750億円=表2。利水面は
栃木を除く5都県が支出しており、治水面では3割の約525億円を6都県で負担している。
http://mainichi.jp/select/science/news/images/20091015mog00m040018000p_size8.jpg

 事業中止に伴う還付金の扱いは、ダム建設手続きを規定した特定多目的ダム法(特ダム法)と施行令
で「利水者の撤退以外の事情で中止した場合は、利水分の負担金を全額返還する」と決められている。
このため約1460億円は国交省から5都県に返される。これに、中止後も継続する生活再建関連事業の
約770億円を合計した約2230億円が「中止の場合に支出が確実視される額」(河川局)だ。

 とはいえ、5都県の負担額の4割は、水道事業や工業用水に対する厚生労働省や経済産業省からの
国庫補助金で賄っている。この分は5都県が両省へ返還するとみられるが、詳細はまだ決まっていない。

 問題は治水分。特ダム法には治水面の返還規定はないが、国主導で始めた事業が国の都合で中止
になる以上、6都県が負担した約525億円の返還を求めるのは必至だ。

 さらに、生活再建関連事業には総事業費とは別の枠組みでの支出もある。付け替え道路の4車線化
などには、水源地域対策特別措置法(水特法)で約997億円を計上。流域自治体からは、財団法人
「利根川・荒川水源地域対策基金」を通じた約178億円の「地元補償」もある。水特法は事業中止を想定
しておらず、基金にも返還の規定はない。

 国と6都県の訴訟に発展する可能性もある。国交省は「過去に例がない形で関係都県と調整することに
なる。どうなるか分からない」という。

334 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/15(木) 15:50:45
 ◇手続きも難題
 前原国交相は、ダム事業中止に伴う地元補償を規定した新法を来年の通常国会に提出するとしている。

 民主党は5月、「ダム事業の廃止等に伴う特定地域の振興に関する特措法案(仮称)骨子案」を公表。
ダム事業を廃止した地域を国が特定地域に指定▽国や都道府県、住民らでつくる協議会で、公共施設
整備や生活利便性の向上と産業振興事業などを盛り込んだ計画を作り、国が交付金を交付する−−と
提案している。補償新法の姿は明らかではないが、この骨子案の概念に沿って作られるとみられる。

 八ッ場ダムの発注者である国交省関東地方整備局長は今月、1月に公告した本体工事の一般競争
入札を取り消す公告手続きをした。しかし、ダム事業の廃止は、特ダム法に基づく基本計画(法定計画)
を廃止し、公告するまで効力を発揮しない。

 法定計画の作成・変更・廃止の手続きはすべて同じ。特ダム法は、国交相はあらかじめ関係行政機関
(厚労省や経産省など)の長と協議し、関係都道府県知事とダム使用権設定予定者から意見を聞かな
ければならない▽知事が意見を言うためには議会の議決が必要−−と規定し、知事一人の判断では
意見を言えない仕組みだ。

 しかも、6都県とも知事は建設推進派。打診なく中止の方針を表明されたことに態度を硬化させ、意見
聴取にすんなり応じるかは不透明。事業としての法的な中止は決まらないという状態がしばらく続きそうだ。

http://mainichi.jp/select/science/news/20091015mog00m040023000c.html

335 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/15(木) 15:53:49
どうなる八ッ場ダム:地元は反発、見えぬ解決/3止 変遷する計画

 ◇変更3回、事業費2倍に
 国直轄の多目的ダム建設は、河川法に基づき策定される河川整備基本方針・河川整備計画で事業
実施を採択することから始まる。八ッ場ダムは、利根川改修改定計画に基づき旧建設省が52年、
予定地調査に着手した。

 事業が採択されると都道府県や市区町村、一部事務組合などが、利水者として事業に参加するかどうか
利水計画を検討し、環境影響評価(アセスメント)なども行われる。ダムの規模など実施計画をまとめる
調査を経て、特ダム法に基づき、建設に関する基本計画(法定計画)が定められると、建設作業に移る。

 ダム建設は(1)調査や地元説明(2)用地買収(3)生活再建工事(4)本体建設のために河川を
バイパスさせる転流工工事(5)本体建設−−の5段階に大別され、八ッ場ダムは、(1)(2)(4)が
終了している。

 国交省によると、八ッ場ダムの目的は、利根川の洪水防御▽流水の正常な機能の維持▽水道用水の
供給(栃木を除く5都県)▽工業用水の供給(群馬、千葉)▽発電(群馬)−−の五つ。利根川流域の
治水は、堤防整備などの河川改修と、八ッ場ダムなど、利根川上流ダム群の貯水のセットで計画して
いる。八ッ場ダムはカスリーン台風級の降雨でも、八斗島の流量をカスリーン台風時の流量以下に抑制
する役割があるという。

 八ッ場ダムは法定計画が3回変更された。最初は01年。工期が10年延長され10年度完成に変更。
2回目は04年で、目的が追加され、総事業費が約4600億円と倍以上に増えた。3度目が08年で、
再び工期が延長され15年度完成となった。だがダムえん堤の高さを下げるなど規模縮小によるコスト
ダウンを図り、総事業費は据え置かれている。

http://mainichi.jp/select/science/news/20091015mog00m040024000c.html
http://mainichi.jp/select/science/news/images/20091015mog00m040020000p_size8.jpg

336 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/15(木) 16:05:42
>>332
景観利益などを認めた鞆の浦訴訟は、従来の判例との整合性がつきづらく、突拍子のないものと
愚考しますが、那覇地裁の判例を支持した福岡高裁那覇支部の判決はありうるものかと。
予算支出差止理由は、「経済的合理性がない」とのことですので、鞆の浦判決は例外視した
前原の姿勢>>286とも共通します。

最大の踏み絵となるのは、「12月には千葉地裁で政権交代後初となる判決を控える」>>331
八ッ場ダム訴訟でしょうね。
東京、水戸で原告敗訴の判決を下しながら、利水面でメリットの多い千葉で原告勝訴となれば・・・
それまでに、政務三役の指示を受けた国交省が、新たな資料を呈示すれば話は別ですが。

337とはずがたり:2009/10/15(木) 16:58:35
>>336
なんか裁判所は此迄行政の裁量権幅広く認めてきた印象なので,ちょっと意外な気がしました。

八ッ場で国が原告側に立った資料出すと面白いんですけどね〜w

338神奈川一区民:2009/10/15(木) 17:26:00
昨日の深夜、フジテレビで八ッ場ダムのドキュメンタリー
の再放送をしていました。当事者にしてみれば、早く決着
してもらいたいというのが本音なのでしょう。でも、決着
までまだ長い道のりが残っていると思います。
 当事者にはつらい日々が続くでしょう。

339チバQ:2009/10/15(木) 20:26:06
http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000910150002
政権交代@埼玉/民主県議八ツ場推進離脱へ
2009年10月15日

◇会派結束を優先/「推進」意見書も反対


 八ツ場(やんば)ダム(群馬県)の建設問題で、所属県議9人が同ダム建設推進の議員連盟に参加している県議会の民主党・無所属の会(18人)は、同党籍のある県議7人が議連から脱退する方針を決めた。9月定例県議会最終日の15日には、自民などの会派が同ダム建設推進を求める意見書案を提案する予定だが、民主党籍の県議らは反対するという。


 建設推進派と中止派に割れる民主党・無所属の会の党籍のある県議16人は、「党のマニフェストに反する」との理由で同ダム建設推進の意見書案に反対することを確認。「意見書に反対して推進議連にいるのはおかしい」と脱退することにしたという。


 県議会の意見書の提案は、議会運営委員会(議運)の全会派が一致して提案することが原則。しかし「あくまでも申し合わせ」で、地方自治法の規定で、議員定数の12分の1以上の人数(8人)で意見書案は提案できる。


 現在、議運に入るのは自民(51人)、民主党・無所属の会、公明(9人)、刷新の会(4人)の4会派で、民主党・無所属の会以外は同ダム建設推進を求めている。


 自民の幹部は、「意見書は全会一致が望ましいという原則は、少数会派の意見を尊重するためにも重要」としながらも、「八ツ場ダムの問題は政党が主導して起きたもので全会一致は無理だが、県政の重要課題であり、県議会として何らかの意思を示さなければならない」と主張。利水・治水での必要性などから建設推進を国に求める意見書案を提案する予定で、公明や刷新の会も同調する方向という。


 6月定例県議会で、議案の採決で会派は原則として一致して行動するよう、規定が決められた。だが、自民の幹部は「八ツ場ダムの問題は、個々の政治家が会派からフリーになって自分の意思を示してもいいと思う」として、「今回は特例として会派の拘束を緩和してもいいのではないか」と話している。

340名無しさん:2009/10/15(木) 21:52:21
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009101501000946.html

埼玉、八ツ場ダム建設意見書可決 「推進」の民主7人反対に
 埼玉県議会は15日の本会議で、八ツ場ダム(群馬県)の建設推進を国に求める意見書を自民党などの賛成多数で可決した。超党派の建設推進議員連盟に参加していた民主党系会派「民主党・無所属の会」9人のうち民主党籍の7人は同日、議連を脱退し反対に回った。残る2人は意見書に賛成し議連の活動も続ける方針。

 同会派は議会閉会後に、推進派、反対派双方に配慮し事業の徹底検証を求めた声明も発表した。

 民主党系会派として、建設中止を掲げた党本部方針を尊重し分裂を回避した形だが、今後も建設の是非をめぐる会派内の意見対立は続きそうだ。

 民主党・無所属の会の所属議員は18人。古くから事業を推進してきた議員らが「関係自治体に説明がない」などと党本部を批判し、ダム建設の是非をめぐり、意見が二分していた。

 埼玉県議会は91人で、民主党系会派の9人を含む約70人が建設推進議連に参加していた。

 建設推進を求める意見書は自民党、公明党などの議員が提案。「八ツ場ダムは利水、治水面で必要不可欠。関係自治体と十分協議し国の責任で建設を完遂させるべきだ」と指摘している。

 また8日の企画財政委員会で不採択となったダム建設中止を求める請願も、15日の本会議で不採択とされた。

2009/10/15 21:29 【共同通信】

341 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/16(金) 00:43:33
参考>>150>>194>>195>>224>>225>>226
民主党政権の批判をして、自民党の議員に頼んでどうするんだ。

自民議員に推進働きかけへ 城原川ダム住民が集会

 城原川ダム水没予定地の住民でつくる3団体は14日夜の集会で、ダム事業推進に向けて国などへの
働きかけを強めるため、自民党の政治家と連携を強めて地元の意見を出していくことを決めた。

 前原誠司国交相が国直轄ダム事業の年度内凍結を表明したのを受け、城原川ダム対策委員会、
城原川ダム対策同盟、水没者対策協議会3団体の役員21人が出席。来年度予算案が固まる12月
下旬までの当面の活動などを協議した。

 会合では「民主は頭ごなし」「国交相は突っ走りすぎ」など政権への不満が相次いだ。対応として
(1)大串博志衆院議員ら民主党の国会議員から随時、党や政府の考えを聞く(2)今村雅弘衆院議員ら
自民党の国家議員に、事業推進を働きかける(3)自民系地方議員を通じ行政に働きかける−という
活動方針を決めた。

 城原川ダム対策委員会の真島修会長は「民主党は友愛とは言うが手法は独裁的。自民の力を借りて、
地元の声を届けたい」と話した。

2009年10月15日更新
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1445337.article.html

342 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/16(金) 19:12:22
正面突破のための資料が調ったか。

国交相、ダム地元知事らと意見交換を

 前原国土交通大臣は、建設の中止を表明している群馬県の八ッ場ダムについて、来週以降、地元
自治体の知事らと話し合い、改めて建設中止に理解を求めていく考えを示しました。

 「1都5県の知事に今日付けで手紙を書いた。しかるべき時期に意見交換の場を設けたい」(前原誠司
国交相)

 前原国土交通大臣は閣議の後の会見でこのように述べ、群馬県など1都5県の知事らと八ッ場ダムの
建設中止について話し合いをもちたい考えを示しました。

 1都5県の知事らは、今月19日に八ッ場ダムを視察することになっていますが、その視察を待って前原
大臣自らがダムに代わる治水案などについて説明し、建設の中止に理解を求めるということです。

 また、東京都などが求めているダム建設の負担金の返還についてもその場で話し合われる見通しです。
(16日14:14)

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4259898.html

343 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/16(金) 19:22:21
道路のことも最後に少し触れられている。
道路については、山本有二が新報道2001で前原にフルボッコされてたが、建設省河川局河川計画課長
だった脇は勝てるのかね。

特集ワイド:’09天下の秋 民主党の見る未来は
 ◇変わる公共事業 導水路、ダム、空港、道路…

 鳩山政権による公共事業見直しの動きが急だ。ダム事業は前原誠司・国土交通相が八ッ場(やんば)
ダム(群馬県)、川辺川ダム(熊本県)の建設中止を表明。実施中の全ダム事業について必要性を検討
すると決めた。民主党が強い姿勢で臨む背景は何か。検討はどう進むか。【宮田哲】

 幅100メートルのゆったりとした流れにボートが通る。アユの漁獲量日本一の那珂(なか)川。下流の
水戸市の岸辺にいた那珂川漁業協同組合長の君島恭一さん(76)は「頑張って」と漁に出た男性に声を
かけた。のどかな風景だが、対岸は矢板で囲われている。霞ケ浦と那珂川、利根川の間で水を行き来
させる霞ケ浦導水事業の工事現場だ。この事業も、検討対象のダム事業に含まれる。那珂川からの
取水口施設は、川べりから約20メートルの地点で工事が止まっている。

 那珂川の水量が多いときは霞ケ浦に送り、霞ケ浦の水質浄化に役立てる。那珂川の渇水時は霞ケ浦
の水を注ぐ。国は導水路の目的をそう説明するが、流域の各漁協は「アユの子が取水口から吸い込まれる」
「霞ケ浦の水が入れば、自然環境が変わる」と不安がる。今春には取水口の建設工事中止を求める訴訟
も起こした。

 那珂川漁協は今夏の衆院選で工事中止の立場を取る民主党新人の福島伸享氏を推薦し、福島氏は
当選した。漁協の君島さんは「前原さんに期待している。ここの工事を一番先に止めてもらいたい」。
工事の完成予定は15年度。総事業費1900億円の7割以上が既に使われた。

   ■

 八ッ場、川辺川両ダムは入り口に過ぎない。前原国交相は河川行政の見直しを前提に全ダム事業の
必要性を検討することを表明。たまった砂のしゅんせつなど維持費用がかさみ「公共事業が公共事業を
生んでいる」というコスト面と「ダムは造ると水がよどんで河川の水質が悪くなる」という環境面から「ダム
に頼らない治水」を打ち出した。

 今年度実施の143ダム事業のうち、今年度中に完成したりすでに中止が決まった分を除いた事業は136。
136ダムをどう見直すかの基本方針は、政府予算案の提出時までに明らかにされる。布石として国は、
これらのうち国直轄のダムは「地元説明から用地買収へ」など、新たな段階に入るのはストップさせた。

 前原国交相は地方自治体の議会や首長などが反対している事業は「優先的に見直したい」と語っている。
「木曽川導水路」(岐阜県)は河村たかし名古屋市長が、前原氏に既に中止を申し入れた。ただし、関係
する愛知、岐阜、三重3県は推進の立場だ。「大戸川ダム」(滋賀県)は滋賀、京都など4府県の知事が
反対し、既に事業凍結されている。

 新内海ダム(香川県)は、鳩山由紀夫首相が今年7月、「今必要かどうか、私の心の中に疑いは消えて
いない」と発言している。新内海ダムのような都道府県の事業でも、国の補助金は出ており、前原国交相
は「見直す方向性になったときは自治体と話をさせていただきたい」とする。過去には00年に自民、公明、
保守の与党3党が公共事業の抜本見直しを行い、ダム事業も大幅に中止された例がある。

344 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/16(金) 19:22:51
   ■

 民主党の、公共事業への断固たる見直し姿勢の背景には何があるか。

 前原国交相はこんな発言を繰り返す。「人口減や少子高齢化、国の長期債務のある現在で、限られた
税金の使い道に何を優先するか。公共事業は減らさざるを得ない」

 首相も、ほぼ同じ意見を持つようだ。「民主党は、目前に迫った本格的な少子高齢社会の到来に備えて
財政を健全化するとともに(略)公共事業の本質的な改革が必要不可欠であると考えています」。9年前
の00年10月、当時も党代表だった鳩山氏が、代表の特別諮問機関「公共事業を国民の手に取り戻す
委員会」に諮問事項を示した文だ。

 委員会の座長を務めた五十嵐敬喜法政大教授はその年の12月、公共事業をテーマにしたシンポジウム
に出席した鳩山氏の姿を覚えている。「一日中聞いてくれました。最後のあいさつも感動的だった」

 委員会の答申を受けた民主党は01年、「公共事業基本法案」「緑のダム法案」などをまとめた。党の
「次の内閣」で担当した社会資本整備相は前原氏だった。五十嵐氏は語る。「民主党が積み上げたことが
前原さんの言葉になっている」。公共事業改革こそ民主党のDNAなのだ。

 自民党の族議員は、大きく変わった今の状況をどうみるか。建設省河川局河川計画課長などを務めた
脇雅史参院議員は嘆く。「八ッ場ダムを中止すれば、計画を立てた時よりも、治水の安全度を下げること
になる。安全を確保できるのか。検証や議論はできているのか。住民の数や資産は増したのだから治水
の重要性は高まったはず。官僚は弱虫だから言わないんです。野党になったのだから、私は国会で議論
します」

   ■

 無駄はダムばかりではないようだ。前原国交相は、空港の整備などを手がける社会資本整備事業特別
会計の空港整備勘定についても「特別会計があることで採算の合わない空港を造り続けてきた」と見直す
考えだ。その空港の一つになりそうなのが来春、航空自衛隊百里基地を官民共用して開港する茨城空港だ。
就航が決まっている定期便は、今のところ外国航空会社の韓国との2路線のみだ。

 五十嵐教授はダムの先にある改革をこうみる。「公共事業の王国は道路です。毎年、巨額の道路特定
財源が使われ、金も組織も力も違います。道路について無駄かどうかの客観的基準を決めるのは、馬淵
澄夫副国交相でしょう。基準ができればかなりの道路計画が減るはずです」

 前原氏は先日、省内ネットワークで国交省職員にメッセージを出した。「国民に共に仕える立場として、
どういう税金の使い道が正しいのか(略)今までの仕事を頭の中でリセットしていただきたい」。自省の
予算拡大こそ第一だった霞が関。「昔はそんなことは考えなかった」と中堅幹部はつぶやいた。

 10年度の概算要求で、国交省は公共事業関連分を09年度当初予算より14%カットした。公共事業を
よるべとする人たちからは、うらみ声も上がる中、民主党は突き進む。「コンクリートより人」の理念を、
実現できるか。培ってきた力が問われている。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091016dde012010108000c.html

345 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/17(土) 14:21:30
なんか来た。
当然、高落札率で受注した企業にも、焦点が当たることになっていくだろう。
そして、その企業と地元政治家との関係にも。

工事落札率 大半94%超 八ッ場ダム 市民団体『談合の可能性高い』
2009年10月17日 夕刊

 前原誠司国土交通相が中止を表明している八ッ場ダム(群馬県長野原町)事業をめぐり、国交省関東
地方整備局が二〇〇一年四月から〇六年三月に発注した関連工事や業務で、落札額が一億円以上
だった入札七十六件のうち六十五件が落札率(予定価格に対する実際の落札価格の比率)94%を
超えていることが十七日、国交省がまとめた資料で分かった。99%以上も八件あった。 

 公共事業の談合問題を分析、追及している全国市民オンブズマン連絡会議の新海聡事務局長は
一般論とした上で「94%以上であれば談合の可能性は極めて高い」と指摘している。

 〇八年度の関東地方整備局工事の平均落札率は90・06%。

 関東地方整備局は「八ッ場ダムの関連工事で、過去に談合と認定した事実はない」としている。

 市民オンブズマン群馬は「入札で参加業者の辞退も多く、落札率が高いのは不自然」として近く国交省
に質問状を提出する方針。

 資料によると、〇三年三月に契約した県道林・吾妻線新設工事(落札額二億九千万円)の落札率は
99・47%で、大柏木トンネル新設工事(同三十四億円)は97・12%。〇五年九月契約の須川橋改築
工事(同三億五百万円)は落札率98・3%、〇六年三月契約の県道林・吾妻線2号橋下部工事(同五億
六千万円)は98・34%だった。

 また「現場技術業務委託」として、特定の社団法人が五回にわたり98〜99%の落札率で受注。

 〇四年十月当時、この社団法人の役員に再就職した元国交省職員が二人いた。

 〇九年四〜九月の工事二十二件でも十八件が落札率94%を超えていた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009101702000216.html

346 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/17(土) 14:59:22
NYタイムズの記事。
鳩山政権による政策の大転換と、公共事業(ダム)依存になってしまった長野原町民のルポ。

Japan Rethinks a Dam, and a Town Protests
Published: October 15, 2009

NAGANOHARA, Japan ? The clatter of construction machinery still fills this forested mountain
gorge, where legions of men in hard hats busily pour concrete, clear hillsides and erect a huge,
unfinished bridge whose concrete supports tower over the valley floor like crucifixes in an
immense graveyard.

It seems an apt analogy. Japan’s new government has suspended the $5.2 billion Yamba Dam being
built here and turned this valley four hours north of Tokyo into a symbolic final resting place for
the nation’s postwar order, which relied on colossal public works spending.

The Democratic Party government of Prime Minister Yukio Hatoyama has chosen this dam as the
first of 48 national government-financed dams that it wants to scrap, worth tens of billions of
dollars. Canceling it is widely seen here as the first major test of the new government’s ability to
deliver on campaign promises to revitalize Japan’s ailing economy by ending wasteful projects, and
in the process break the grip of the central planners in Tokyo’s powerful ministries.

Decades of pouring concrete have been widely blamed in Japan for cluttering rural areas with
needless dams and roads to nowhere. They have also saddled the country with the developed
world’s largest national debt ? nearly twice its $5 trillion economy. Mr. Hatoyama’s party has
vowed to replace Japan’s postwar “construction state” and the jobs it created with something
closer to a European-style social welfare system.

The Democrats, who won a landmark election over the long-ruling Liberal Democratic Party in late
August, have also promised to scrap planned airports and highways. But dams are particularly
symbolic because they were favored as a means of flood control and power generation by Japan’s
central planners, who have dammed almost every major river in the country, some more than once.

Japan had around 60 large dams under construction in 2005, making it the world’s fourth largest
dam-building nation, according to The International Journal on Hydropower and Dams, despite
having a land area smaller than California’s.

But the Democrats have run into opposition from an unexpected quarter: the small hot springs
town of Naganohara, part of which would be submerged by the reservoir created by the dam.

In what has become a David and Goliath battle, the town of 6,400 residents has put the new
government on the defensive. Many residents complain that the town’s livelihood now depends on
the dam, and particularly the compensation payments and construction jobs that accompany it.

“If the dam gets canceled, how are we going to eat?” asked Naganohara’s mayor, Kinya Takayama,
who noted that the dam was first proposed 57 years ago.

Tempers flared last month, when angry residents rejected an offer to meet the new minister in
charge of public works, Seiji Maehara, who visited the dam site.

Facing a wave of news coverage sympathetic to the town, Mr. Maehara signaled that even after
canceling the dam, Tokyo would finish relocation of the affected townspeople and complete the
roads and bridges that will link the new neighborhoods on higher ground.

That construction would cost $850 million, in addition to the $3.6 billion spent on the project so
far. This, and about $1.8 billion in compensation that Tokyo might end up paying to Gunma
Prefecture, where Naganohara is located, and other local governments could mean that canceling
the dam would prove more expensive than completing it.

347 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/17(土) 15:00:08
The ferocity of Naganohara’s opposition has already forced the new government to reconsider the
scope of its dam-busting plans. Last Friday, Mr. Maehara said he would consult with local
governments to decide whether to cancel an additional 87 nationally subsidized dam projects that
he had originally vowed to scrap.

At the center of this costly battle lies what political experts call one of the thorniest legacies of
Japan’s enormous public works spending: the near total dependence of local communities on the
purse strings of the central government.

While public works spending is down from its 1990s peak, the construction industry continues to
dominate the economy, with construction companies this year employing 8 percent of all working
Japanese, twice the level in the United States, according to government labor statistics.

Mr. Hatoyama has vowed to cut spending even further, trimming an additional $14 billion this year
from Tokyo’s $88 billion public works budget. But political experts say his biggest challenge will be
to wean regional communities from their reliance on Tokyo.

“What’s happening at Yamba Dam is actually a revolution in the way Japan is run,” said Takayoshi
Igarashi, a professor of politics at Hosei University in Tokyo. “This would end Japan’s structure of
dependence on public works and central planning.”

In Naganohara, more than 20 construction companies employ about 400 people ? about 10 percent
of working-age residents. Local people say the town has already suffered hundreds of job losses as
ballooning national deficits forced cuts in public works earlier this decade by Junichiro Koizumi,
then the prime minister.

“I’m not wedded to the idea of building a dam here, but we need the public works to keep everyone
employed,” said Katsuyoshi Hoshino, the president of Miyako Construction, based in Naganohara,
which has 10 employees.

The town has tried to come up with its own alternatives for creating jobs, like turning the hot
springs into a “Diet Valley” of weight-loss spas for young women.

Local people admit that few of their ideas offer the financial benefits of the dam. While many of the
town’s original homes on the valley floor seem cramped and run-down, those being built on the
mountainside are large and modern, with solar panels on their roofs.

“The dam is like a drug that is making us addicted,” said Takuji Toyoda, 57, who owns a hot-springs
inn. “The money keeps pouring in every year to build things for us.”

In fact, some residents blame the dam and its construction for destroying the town’s original
economic self-sufficiency by forcing farmers to give up their fields and driving tourists away from
the hot springs.

Kichitaro Tomizawa, 69, a rice and vegetable farmer, said he resisted leaving his large, unpainted
wooden home because it had been in his family for four generations and was the place where as a
3-year-old he last saw his father, who died in World War II. But he said that once his neighbors
started relocating, he had no choice but to follow, because it takes entire communities to maintain
the irrigation ducts used for rice farming.

Mr. Tomizawa’s five-acre farm sits near the bottom of one of the huge crucifix-like concrete
pillars built to support a $60 million bridge that is to rise 250 feet above the valley floor ? high
enough to stand above the reservoir, should it ever take shape.

When pressed, few local people admit to liking the dam. But few can imagine how the town will
sustain itself without the project.

“We’ll have to find some other way to survive,” said Mr. Hoshino, the construction company
president. “But I can’t see that way now. The future is dark.”

http://www.nytimes.com/2009/10/16/world/asia/16dam.html?_r=1&ref=asia
http://www.nytimes.com/2009/10/16/world/asia/16dam.html?pagewanted=2&_r=1&ref=asia

348神奈川一区民:2009/10/18(日) 14:31:46
 今日の産経新聞によりますと民主党と八ッ場ダ
ム問題との接点は平成12年にダム建設反対の市
民団体の全国連絡組織「水源開発問題全国連絡会
」(水源連)の嶋津暉之代表が、環境運動に熱心
だった民主党の佐藤謙一郎衆院議員(当時)に働
きかけたことがきっかけだったとのこと。
 多分、当時佐藤謙一郎衆院議員の秘書だったま
さの氏が関わっていると思います。

349名無しさん:2009/10/18(日) 14:46:32
>>348
こちらですね。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091017/stt0910172002005-n1.htm
場当たり的な民主党の「八ツ場ダム」対応 マニフェストに消えては浮かぶ、その理由は…  (1/2ページ)
2009.10.17 20:01
 前原誠司国土交通相が就任直後に建設中止を宣言した八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)は、民主党の「マニフェスト至上主義」の典型例となった。八ツ場ダム建設中止は、民主党の平成17年衆院選のマニフェスト(政権公約)に初登場したが、19年参院選マニフェストでは消え、今回衆院選で復活した。このめまぐるしい変遷は、民主党の場当たり的な対応を浮き立たせている。

 八ツ場ダム建設中止が先の衆院選で4年ぶりに復活したのは、今年6月に民主党の「マニフェスト検討準備委員会」(委員長・直嶋正行政調会長=当時)が動きはじめた直後だった。

 当時、自民党は民主党の子ども手当などを「財源の裏付けなきバラマキ」と批判。これに対抗するために「無駄遣いを根絶して新しい財源を生み出す」という項目を立てる必要に迫られたのだ。

 ここで「白羽の矢」が立ったのが、総事業費4600億円の八ツ場ダムと、同3300億円の川辺川ダム(熊本県)。この2事業を「中止」と明記することで政権担当能力をアピールでき、西日本の川辺川ダム、東日本の八ツ場ダムは「無駄遣いの象徴」となった。

 目先の財源探しが「第一義」だったため、民主党内で、建設中止が地元へもたらす影響などはほとんど検討されなかった。群馬県選出の富岡由紀夫参院議員も「マニフェスト作成過程で地元議員として意見を聞かれたことはなかった」と打ち明ける。

    × × ×

 民主党と八ツ場ダム問題との接点は平成12年に遡る。ダム建設反対の市民団体の全国連絡組織「水源開発問題全国連絡会」(水源連)の嶋津暉之(てるゆき)代表が、環境運動に熱心だった民主党の佐藤謙一郎衆院議員(当時)に働きかけたことがきっかけだった。これを機に民主党は12年11月、ダム建設を中止し、森林の保水力に注目した「緑のダム構想」をまとめた。

 国交省が15年11月に八ツ場ダムの総事業費を2110億円から4600億円に倍増したことを受け、八ツ場ダムは一気に注目を集める。16年秋、民主党は「八ツ場ダム検証プロジェクトチーム」を設置し、17年の衆院選マニフェストに建設ストップを明記。佐藤氏は「川辺川ダムへの東京の反応は今ひとつだったので東日本に実例が必要だった」と振り返る。

 ところが、17年衆院選で佐藤氏が落選すると議論は下火になり、小沢一郎幹事長が代表当時の19年参院選マニフェストからなぜか八ツ場ダムの名は消えた。

 再燃のきっかけは20年1月23日の参院本会議だった。民主党の大河原雅子参院議員が、群馬県選出の福田康夫首相(当時)に「首相の父、福田赳夫元首相の時代から『福田ダム』と揶揄(やゆ)されてきた」とかみつき、八ツ場ダムは「保守王国・群馬」を攻撃する格好の材料としてよみがえった。ダム問題への長い取り組みの割に民主党内で議論が深まらなかった理由はここにある。(原川貴郎)

350 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/19(月) 11:41:53
ムダ・ダムは国交省だけじゃない!
農水省所管の農業用ダムの実態

 政権交代を実現させたのは、必要性に疑問のある公共事業を漫然と続けるなど、税金の使われ方への
不満や憤りだった。こうした世論を背景に、前原誠司国土交通大臣がダム事業の見直しに乗り出した。
だが、ダム問題にはまだ、重大なことが隠されている。農林水産省が所管する農業用ダムの存在とその
問題点である。

 歴史的な使命を帯びて誕生した鳩山内閣が、負の遺産の処理に奮闘している。なかでも獅子奮迅の
働きをしているのが、国土交通省の前原誠司大臣だ。税金のムダづかいの代表的な事例であるダム事業
に初めて、メスを入れた。国(国交省)が主導する56のダム事業のうち、本体工事の未着工の28事業を
いったん凍結する方針を示した。八ツ場ダムなどがその対象だ。大きなニュースとして連日取り上げられ、
ダム問題はいまや国民的な関心事となった。

 だが、その一方でもう一つのダム問題が陰に隠されたままとなっている。光がまったく当てられず、国民
は実態を知らされずにいる。

 前原大臣によって取り上げられたのは、国交省が所管するダムである。あまり知られていないが、農林
水産省も全国各地にダムを造り続けている。土地改良法に基づいて造られた国直轄の農業用ダムは、
これまでに150に上る。さらに現在、建設中の農業用ダムが15(下表参照)。
http://diamond.jp/article_image/series/closeup/09_10_24_001/closeup7901.gif

 農水省もまた、意味不明なダムを建設したり、ないしは建設中なのだ。

 たとえば、いまや全国的に知られる大蘇ダムだ。九州農政局が熊本県産山村に建設した農業用ダム
だが、水漏れで使用不能となっている。ダム湖の底や周辺に亀裂があり、水がたまらないのである。
周辺一帯は阿蘇外輪山の東麓で、いわゆる火山灰地。地盤も脆弱なため、地元の人たちは当初から、
水をためるのは難しいと懸念していた。

水がたまらない農業用ダム
 大蘇ダムは2005年にダム本体が完成したが、総事業費は計画当初の約130億円から約593億円に
まで増大した。

 そのうえ試験湛水で水漏れという大問題が発覚した。水利用はできず、30年も待たされ続けた農家は
怒り心頭。原因と対策の検討で事業は宙ぶらりんの状態だ。

http://diamond.jp/series/closeup/09_10_24_001/

 よく似た事例が、北海道の東郷ダムだ。こちらは1993年度に本体工事が完了したものの、水漏れで
利用できずにいる。総事業費は当初の約63億円から約376億円にふくらんでいる。仮排水路の着工から
すでに36年が経過しており、東郷ダムからの水を待ち望む人が今もいるとは考えにくい。そもそも、なんの
ためにダムを建設したのか、理解しにくい。

 土地改良は本来、農家からの申請で始められる公共事業とされている。対象となるには一定の面積が
必要で、水田は3000ヘクタール以上、畑は1000ヘクタール以上。また、対象区域農家の3分の2以上の
同意がいる。農家負担が生じるからだ。国(農水省)がダムや幹線水路、県などが支線水路などを整備
する。一体となった事業ながら、国と県それぞれが対象農家から同意を得なければならない。

351 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/19(月) 11:44:27
 この同意取りをめぐってもめ続けているのが、宮崎県川南町を舞台とした畑地灌漑(畑かん)の土地
改良事業である。老朽化した既存施設の改修を地元農家が望んでいたところ、話がいつしか変質して
いった。新たに切原ダムを造り、パイプラインで地域全体に水を引く壮大な灌漑事業に拡大した。

 困惑したのは、知らぬ間に対象区域に入れられた農家。水は足りているという人も多く、同意取りは
難航した。それでも行政側が「国営のぶんだけでも」と説得して回り、切原ダムの建設が始められた。
事業費は幹線水路と合わせて290億円とされた。

 ダム建設が順調に進む一方、足踏み状態となったのが支線水路と末端の給水栓を担当する県営
事業の同意取りだ。区域を10に分け、順次、同意を取り工事に入る手はずだった。事業費は100億円。

 県営事業の同意取りも難航を極め、困り果てた行政側は「甘いささやき」作戦に打って出た。給水栓を
実際に自分の畑に設置するか否かは農家の自由で、設置しなければ負担金は取らないと言い出した
のだ。いわゆる「選択方式」だ。県営事業への同意だけはしてくれと説得して回り、先行地区での同意
取りに成功。パイプライン敷設工事が開始された。行政側はほっとひと安心した。

 だが、それもほんの一時だった。給水栓を実際に設置する農家がいっこうに増えず、また、他の地区
での県営事業の同意取りも進まない。行政側はさらなる譲歩のカードを切った。「開閉栓方式」である。
給水栓の設置を町が税金で行ない、開栓しない限り、農家負担はなし。だから、給水栓を設置して
くださいと説得して回った。

http://diamond.jp/series/closeup/09_10_24_001/?page=2

 行政側は夏場に戸別訪問を行ない、給水栓設置と県営事業への同意取りに躍起となった。そこでは
新たな甘いささやきも加えられた。たとえば、将来、畑を貸したり、売ったりする場合に給水栓が設置
されていれば、有利ではないかという説明だ。また、水利用は本来、畑かんに限定されているが、国に
対し畜産への暫定利用を求めており、近いうちに認められる見込みと、利便性の向上を説いて回った。

問われる農水大臣のリーダーシップ
 切原ダムの建設は、急ピッチで進められており、完成は11年度と見込まれる。使われない水をためる
農業用ダムにしてはいけないと、行政側は必死なのである。ニーズがあってダムが造られたのではなく、
ダムを造ったので、農家に水利用を促すという本末転倒した展開といえる。

 切原ダムと似た状況なのが、御前山ダムだ。国(農水省)が茨城県常陸大宮市内に建設中の農業用
ダムで、那珂川沿岸に広がる水田や畑に水を供給する国営水利事業の新たな水源となる。92年から
工事が始められ、総事業費は603億円(当初は495億円)に上る。対象地域は5市3町1村の約5544
ヘクタールで、このうち約43%が畑地である。

 御前山ダムはほぼ完成しており、取水管を設置した後に湛水試験となる。まもなく、地域農業の大事な
水ガメとしてデビューする。そんなハレの時を目前にした今年七月のことだ。土地改良事業計画の変更の
公告がなされた。対象面積が8617ヘクタールと約1.5倍に増え、総事業費も782億円にふくらむという。
なぜ、利水がスタートする直前に大幅な計画変更なのか。

 「畑かんの需要が当初より見込めないので、需要の多い水田に比重を増やすことになります」

 農水省那珂川沿岸農業水利事業所の担当者はこう説明する。

 農家の担い手不足や高齢化に拍車がかかり、畑作への水需要が見込めなくなった。それで、稲作に
水を回そうというのだ。計画変更で水田は当初の2倍となり、畑地は全体の4分の1に激減する。

 大幅な計画変更により、あらためて対象農家からの同意取りが必要となる。対象農家は約1万2000人
から約2万人に増え、既存の用水施設を利用している6つの土地改良区が新規加入する。現在、計画
変更の説明会が実施されているが、いくつかの疑問点が浮かぶ。水利用の辻褄合わせのための計画
変更ではないのか。稲作農家に新たな水利用のニーズが本当にあるのか。そして、あったとしても、
それは新規の水源でしか賄えないものなのか。また、減反政策はどうするのか。

 国交省のダムばかりに目が行きがちだが、農水省のダムにもメスを入れるべきではないか。農水大臣
のリーダーシップに注目だ。

(「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 相川俊英)
http://diamond.jp/series/closeup/09_10_24_001/?page=3

352とはずがたり:2009/10/19(月) 12:15:05
>>350-351
ひでえ事業どもだなぁ。。

道路と云いダムと云い農水省はミニ建設省化してる部分ありますよね。。
国交省の旧河川局や農水省の利水治水治山関係,林野庁関係全部環境省へ移管してしまうのも手かも。

兎に角,農水相には赤松なんかではダメで前原や長妻みたいなの送り込まないとダメっすね。
何兆円も予算削れるはずだ。

355 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/20(火) 22:40:03
いろいろ動いてきたぞー。まず、大戸川。大阪は副知事が代理出席だったのか。
山田なんて、半分前原の操り人形な気もするが。

淀川水系の知事が国に提案 流域で治水決める仕組みを

 滋賀、京都、大阪3府県の知事らは20日、国土交通省で前原誠司国交相と会談し、琵琶湖・淀川水系の
治水政策を流域自治体で話し合い決定できる仕組みや、ダム事業などを中止する場合に地域振興策を
どうするかなどを定める「撤退ルール」をつくる必要があるとの考えを伝えた。

 滋賀県の嘉田由紀子、京都府の山田啓二両知事によると、前原氏は「ステップ・バイ・ステップで進め
なければならない」と応じ、公共事業の撤退ルールについては「同感だ」と述べたという。

 会談で3府県側は、自治体が主体的に治水政策を決められるように「地域に責任を持つ自治体の首長が
主体となって話し合う場を設置する」ことで合意したと説明、国交省の地方整備局の代わりに、府県や
市町村が設置する流域自治会議(仮称)で治水策や水行政を決める新制度を提案。

 3府県が求める大戸川ダム(大津市)の建設中止を視野に、撤退ルールでは(1)地域振興や生活再建
をどうするのか(2)治水で自治体が負担してきた費用を国が返還するのか―などをあらかじめ明確化
すべきだとした。

 今後の治水策の策定について山田知事は「地方と国が対等の関係で話し合う状況をつくっていかな
ければならない」、嘉田知事は「河川計画の考え方を根本から見直す必要がある」と述べた。

2009/10/20 20:41 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102001001032.html

前原国交相(右端)との会談に臨む(左から)小河保之大阪府副知事、嘉田由紀子滋賀県知事、山田
啓二京都府知事=20日夕、国交省
http://img.47news.jp/PN/200910/PN2009102001001051.-.-.CI0003.jpg

356 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/20(火) 22:46:22
個人的に驚きのニュース。
昨日の報ステでは、整備局職員がいきいきと知事たちに八ツ場の必要性を訴えていたというのに、
変われば変わるものだなあ。
選挙前、前原は「建設省、地方整備局はぶっつぶす」と言ってたが、九州地方整備局は免れるかもw

川辺川ダム以外の治水案提示 国が熊本の協議会で

 熊本県の川辺川ダム問題で、ダム以外の治水対策を検討する協議会の5回目の会合が20日、
熊本市内で開かれた。前原誠司国土交通相が事業中止を表明したことを受け、国交省九州地方整備局は
代替治水案を提示した。岡本博局長は「(国交相の中止表明で)この場の性格は大きく変わってきた。
河川管理者として具体案を提示したので、効果をしっかり議論したい」と説明した。

 代替策は、県がこれまでに協議会で示したものを基にしている。早急に行う対策として、下流域での
河床掘削や堤防補強などのほか、球磨川上流にある市房ダムの洪水調節機能向上などを提案。さらに
遊水地や放水路の整備などについて時間をかけて検討するとしている。次回以降、効果を検証する。

 参加した流域の市町村長からは協議の迅速化を求める声のほか「協議会と前原国交相が提案した
専門家チームと意見が食い違ったらどうするのか」との懸念も出た。

 国が積極的に代替策を示すよう求めてきた蒲島郁夫知事は協議会後、報道陣に「国が主体的に動いて
くれて感激している。持ち帰って担当部局で検討したい」と話した。

2009/10/20 19:41 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102001000975.html

357 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/20(火) 22:49:26
参考。
辞表を提出させるかは分からないが、前段はそのとおりに動いていることが分かる。

「公共事業は誰のものか!」シンポ・名古屋で開催 2009/02/04
http://www.news.janjan.jp/government/0902/0902026686/1.php
> 引き続き行われたパネルディスカッションで、前原誠司衆議院議員 (民主党元代表)は次のように話した。
> 政権交代が実現すれば「公共事業コントロール法」と「緑のダム法」を制定する。特に「緑のダム法」では
> 2つの柱を考えている。1つはすべてのダム計画を凍結する。建設中を含めて、すべていったん止め、
> 2年間かけて徹底的に調べ直して本当に必要かどうかを検討する。
> 2つ目は中止となった場合の補償制度を策定する。ダムをやめるには中止した場合の補償金制度を
> 確立することが大事だ。ただ止めるでは、地域住民に納得してもらえない。少子高齢化で人口が減るし
> 莫大な借金がある、こんな時代にムダとしかいえない導水路計画は必要ないから、政権交代したら
> 必ず中止することを約束する。
> (略)
> これを受けて前原氏が、「建設省、地方整備局はぶっつぶす。局長全員に辞表を提出させて、方針に
> 従うかどうか確認してから再任用を考える。とにかく官僚全員をいったんひっくり返すくらいの覚悟で
> 徹底的に公務員制度を改革する。それができなかったら次の選挙で落とせばいい…」との「勇ましい
> 発言」がでたところで閉会となった。

358 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/21(水) 00:43:23
>>356
この政策転換は凄い。日本も捨てたものじゃない。

川辺川 国が非ダム治水案 地元協議会 堤防強化など提示
2009年10月21日 00:04 カテゴリー:政治

 国の川辺川ダム計画(熊本県相良村)をめぐり、国土交通省九州地方整備局、熊本県、流域市町村の
トップによる「ダムによらない治水を検討する場」が20日、熊本市であり、前原誠司国土交通相の中止
表明を受けて、国が初めて代替治水案を提示した。自民党政権下で同ダムの建設を推進してきた
国交省が、ダムによらない治水対策を本格検討する姿勢に方針転換した。

 7月の第4回協議で、熊本県が示した河川の拡幅や遊水地整備など4点の代替治水案に対し、九地整
側は「効果は限定的」として消極姿勢を見せていた。ところが5回目となる今回協議で、九地整は熊本県案
を下地に「ただちに実施する対策」として、下流の八代市の堤防強化や中流の宅地かさ上げなど5点を
例示。さらに「検討に着手する対策」として下流の川底にたまった土砂の掘削など3点も提案した。

 戦後最大の洪水被害が出た1965年規模の豪雨が降った場合、九地整は「八代市や人吉市では流量が
堤防を下回るが、球磨村などの中流域では既にかさ上げした地域でも水があふれる恐れがある」としている。

 次回協議から、九地整は具体的な数字を挙げて効果を検証する方針。協議後、蒲島郁夫知事は記者団
に「国の積極的な態度と主体性が高まっている。協議をスピードアップしたい」と述べた。

=2009/10/21付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/129508

359 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/21(水) 12:15:30
ダムどうする 
流域首長、一定の評価も
2009年10月21日

  川辺川ダムに代わる治水策を議論する「ダムによらない治水を検討する場」の5回目の会合で20日、
国土交通省が初めてダム以外の治水案を示した。出席した流域市町村長からは評価の声が出た一方、
批判や「検討する場」の中止を求める意見も出た。

  人吉市の田中信孝市長は閉会後、「国が主体性を持ってダム以外の治水対策を明確に示したのは
画期的」と評価した。柳詰恒雄・球磨村長は会合で「水害に遭ったところから治水対策をやってほしい」と
求めたが、閉会後は「少し前進。実現性のあるものから早く実施してほしい」と前向きにとらえた。

  会合を傍聴したダム反対派「子守唄(うた)の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会」の中島康
代表は「国が代替案を示したのは評価できる」としつつ「枠の中に押し込める治水の発想では、また洪水
被害が起きる。様々な団体の意見をもっと聞いて柔軟に考えるべきだ」と注文もつけた。

  各論では批判も出た。洪水の際に水をあふれさせる遊水地案の候補地とされる可能性のある多良木町
の松本照彦町長は閉会後、「遊水地の案が独り歩きしては困る。考えられることと、実際にやれることの
線引きをすべきだ」とくぎをさした。

  またダム建設予定地・相良村の徳田正臣村長は「検討する場」の中止を提言した。理由として「『結局、
ダムしかない』との結論へ導く場ではないかとの懸念がこれまではあった。前原大臣のダム中止表明で
状況が劇的に変わったので、思考をリセットすべきだと思った」と説明した。

  ダム事業による村再建を求める水没予定地、五木村の和田拓也村長は「大臣は中止を公表したが、
法的手続きは何もしていない。今日も、国が示した代替案にいろんな意見があったが、何も結論は出て
いない」と冷静だった。

  「検討する場」について、八代市の福島和敏市長は市議会一般質問で「住民や学識経験者が入って
いない。本質的部分を深く議論できるのか」と疑問を示した。球磨川・川辺川流域12市町村長でつくる
「川辺川ダム建設促進協議会」について、協議会の名称と目的が変更されない場合は脱会すると改めて
表明し「『治水対策協議会』と改称すれば流域全体が参画できるのではないか」と述べた。

http://mytown.asahi.com/kumamoto/news.php?k_id=44000300910210001

国交省が示した新たな治水策
記事「堤防強化や遊水地、ダム以外の川辺川治水提案 国交省」より
http://www.asahi.com/politics/update/1021/images/SEB200910200041.jpg

360 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/21(水) 12:17:32
>>355
「八ツ場ダムとは違った立場で参りました」

国交相と意見交換
2009年10月21日
淀川水系で山田知事ら

 山田啓二知事は、滋賀県の嘉田由紀子知事と大阪府の小河保之副知事とともに20日、前原誠司
国土交通相を訪れ、淀川水系をめぐる国と地方のあり方について約30分間、意見交換をした。

 「八ツ場ダムとは違った立場で参りました」。大臣室に入りながら、山田知事は前原国交相と笑顔で
握手。意見交換会は和やかに始まった。

 知事らは、公共事業が見直される際、その後の治水・生活再建について客観的ルール作りが必要だと
提案。山田知事は「大臣も同感だと言っていた。明確なルールがなく交渉で決まっていく現状では、
都道府県が陳情団体に成り下がってしまう」と指摘した。

 大戸川ダムについて、山田知事は08年11月の4府県知事合意の際、「宇治川上流などの河川改修を
しなければ安全は確保されず、ダム建設を優先する国の方針には反対」という立場を明らかにしている。

http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000000910210003

361 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/21(水) 12:20:08
川内、やる気だな。
> 公聴会や参考人質疑など、委員会として果たすべき役割はたくさんある

衆院国交委員長が八ツ場ダム視察 「委員会の役割多い」

 衆院国土交通委員会の川内博史委員長(民主)が21日、前原誠司国土交通相が建設中止を明言して
いる八ツ場ダム(群馬県長野原町)を視察した。

 川内氏は、建設反対を訴える市民団体メンバーらと共に、国交省の職員から工事の進ちょく状況や
費用などについて説明を受け、その後、工事中の橋の上にエレベーターで昇り状況を確認。取材に
「公聴会や参考人質疑など、委員会として果たすべき役割はたくさんある」と話した。

 ダムが建設された場合に水没する川原湯温泉と代替地も視察した。

 八ツ場ダムをめぐっては、事業費を負担する群馬、東京など6都県の知事が19日、国に建設中止の
撤回を求める共同声明を発表。住民の生活再建に向け、年末までに「青写真」を示すよう求めた。

2009/10/21 12:04 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102101000279.html

362 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/22(木) 10:26:20
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20091022/CK2009102202000120.html
【群馬】
『生活再建策を手厚く』 八ッ場ダム中止賛成の声も
2009年10月22日

 前原誠司国土交通相が建設中止を表明した長野原町の八ッ場(やんば)ダム。中止撤回を求める共同
声明を十九日に発表した関東六都県の知事は、前橋市で二十七日に開かれる関東地方知事会でも
議題として取り上げる考えだが、地元ではダム建設に反対する住民も少なくない。水没予定地を中心に
町内を歩き、住民の声を聞いた。 (山岸隆)

 「八ッ場ダムは最初から不要のダム。必要なら、もう完成していたはずだ。昔は住民の多くが建設に
反対だった」。水没予定地の川原畑地区の消防士高山彰さん(55)は、付け替え予定のJR吾妻線沿い
の自宅前で、ダム湖に消えるはずだった山の斜面を指さしながら胸の内を明かした。

 「もともと地元がダムを造ってくれと頼んだわけじゃないんだから」と高山さん。「国は、長い間苦労を
重ねてきた地元住民の生活再建を手厚く行うなど中止後の施策を充実させるべきだ」と語る。

 建設予定地の地形や地質、自然環境保護の観点から中止を歓迎する声もある。

 同町の牧山明町議(52)は「地滑りなど安全性にも問題があり、建設には反対。貴重な動植物の宝庫
である豊かな自然を残し、国と下流都県の責任で住民の生活再建を支援してほしい」と強調。川原湯
温泉街の近くで乳業を営む豊田武夫さん(58)も「傾斜地で地盤がもろくて危険。ダム建設に適さない」
と指摘する。

 町長や住民代表らから中止反対の声が上がる中、匿名を条件に本音を漏らす住民も。

 一貫してダム建設に反対してきた林地区の六十代の男性は「ダムができれば、バラ色の生活が待って
いると思うのは間違いだ。ダム湖で観光客を誘致できる時代ではない」。川原湯地区の五十代の男性も
「歴史と情緒のある川原湯温泉街が湖底に沈むのはもったいない。今のまま残せばいいじゃないか」と
訴えている。

363 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/22(木) 16:14:47
>>361
まさかの比例下位当選の元取手市議同行
> 石井章委員(民主)や角倉邦良県議(リベラル群馬)ら

加えて結構、細かな注文もしたみたいだ。
> やんば館の展示物がダムの完成を目指しているのは不整合」と指摘し、展示替えを求めた。
> また「ダム関連工事の落札率の高さが問題になっている」などとして、過去5年間の落札資料と
> 過去2年間の公用車の運行記録の開示を求めた。

http://mainichi.jp/area/gunma/news/20091022ddlk10010168000c.html
八ッ場ダム建設:視察の衆院国交委員長、「新しいステージ」期待 /群馬

 「とにかく顔を合わせることが、新しいステージを作り出す」。衆院国土交通委員会の川内博史委員長
(民主)は21日、鳩山内閣が建設中止を表明した八ッ場ダム(長野原町)の建設予定地を訪れ、地元の
高山欣也・長野原町長、茂木伸一・東吾妻町長とそれぞれ会談し、両町長を参考人として同委員会に
招致する考えを示した。【奥山はるな】

 川内氏はこの日、同委員会の石井章委員(民主)や角倉邦良県議(リベラル群馬)らと水没予定地区の
代替地や川原湯温泉を視察。旅館や商店を訪れ、建設推進・中止双方の住民から「生活再建を急いで
ほしい」などの意見を聴いた後、両町長と会談した。

 9月に前原誠司国交相がダム建設予定地を訪れた際、両町長は国交相との意見交換会に応じたが、
住民代表は「ダム中止の御旗(みはた)を降ろしてきてください」と出席を拒否した。

 今回、委員会への参考人招致を打診した川内氏に対し、両町長は「なぜ中止ありきなのか」などと、
改めて国交相の姿勢を批判。高山町長は「私たちは大臣との協議を待っている。そのためには歩み寄って
ほしい」と、中止方針の撤回が必要との考えをにじませた。一方で、茂木町長は「中止の撤回を求めたい
ので、呼ばれれば行く」と前向きな姿勢を示した。

 会談後に記者会見した川内氏は「互いが互いを欲している」と、両町長の参考人招致実現に期待を
示したうえで「関係6都県の知事の招致も考えている」と述べた。

 一方、川内氏は八ッ場ダム工事事務所も訪問。渋谷陽一所長から「大臣の方針に基づき、住民にダム
によらない治水への理解を求めている」と報告を受けた。これに対し、川内氏は「(八ッ場ダムの広報施
設)やんば館の展示物がダムの完成を目指しているのは不整合」と指摘し、展示替えを求めた。

 また「ダム関連工事の落札率の高さが問題になっている」などとして、過去5年間の落札資料と過去
2年間の公用車の運行記録の開示を求めた。

毎日新聞 2009年10月22日 地方版

364 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/23(金) 10:00:03
>>363
言われなければ変わらず、上から言われれば早速対応。

ダム湖より集客効果があったんじゃない?
> 同館の当初の来館者は月二千人ほどだったが、前原誠司国土交通相の中止表明後、増え続け、
> 今月はすでに過去最多の一万四千人が来館した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20091023/CK2009102302000118.html
【群馬】
長野原 八ッ場ダム広報センター『やんば館』  展示内容を修正 『建設前提は問題』国交省指示で
2009年10月23日

 長野原町の国土交通省八ッ場(やんば)ダム工事事務所は二十二日、ダム建設を前提にした同町内
の広報センター「やんば館」のダム完成予想パネル撤去など展示内容の修正を始めた。徳道修二副所長
は「コストをかけず工夫したい」と話している。 (山岸隆)

 同館は約二億円をかけて一九九九年四月にオープン。八ッ場ダムの完成模型や建設反対運動から
建設容認までの歴史年表、住民の代替地の写真などの資料が展示されている八ッ場ダムのPR施設。

 二十一日に現地視察した衆院国土交通委員会の川内博史委員長(民主)が「建設前提の展示は問題」
と国交省の馬淵澄夫副大臣に連絡。二十二日に国交省関東地方整備局から同事務所に修正の指示が
あったという。

 同館の当初の来館者は月二千人ほどだったが、前原誠司国土交通相の中止表明後、増え続け、
今月はすでに過去最多の一万四千人が来館した。

 一時は連日のようにテレビに映し出されて有名になった建設中の橋脚も近くにあり、同館は新たな観光
スポット。平日でも観光客が橋脚をバックに記念撮影する姿が見られる。

知事『中止問題議題に』
27日、前橋で10都県参加の関東知事会議

 首都圏など十都県の知事らが参加する関東地方知事会議が二十七日、前橋市内で開催される。
八ッ場ダム(長野原町)の建設中止問題をめぐって、鳩山政権と関係都県の対立が深まる中、大沢正明
知事は「八ッ場の問題を議題として取り上げたい」と発言している。

 関東地方知事会議は、新潟県を除く関東甲信越の九都県と静岡県で構成。二十七日午後一時十五分
から、前橋市古市町のウェルシティ前橋で開かれる会議では、国の施策や予算などに対する各都県から
の提案や要望について議論するほか、同知事会の組織見直しなども議題となる予定。

 八ッ場ダムの事業費を負担している首都圏の一都五県の知事は、前原国交相の建設中止方針に
猛反発している。十九日には建設予定地を視察したほか「地元住民に生活再建の青写真を早急に示し、
十二月末までに理解を得る必要がある」とする共同声明を発表。中止撤回を求めて連携することを確認
している。 (中根政人)

365 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/23(金) 11:44:15
隊長に続いて、ヤッシーも始動

http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102301000231.html
田中康夫氏が北海道視察 本体凍結の平取ダム周辺
 長野県知事時代に「脱ダム宣言」をした新党日本の田中康夫代表は23日午前、公共事業の見直しで
本体工事の凍結が決まった「平取ダム」の建設予定地がある北海道平取町などを訪れた。

 ダム事業を推進する川上満町長と会談。午後には予定地も見学する。

 田中氏は、会談に先立ち、同予定地の下流に位置する二風谷ダム(同町)周辺も視察。2003年の
台風豪雨の際、ダムがある沙流川の支流のはんらんで床上浸水などを被った住民からのヒアリングの
ほか、米作農家を訪問。

 平取ダムは16年度の完成を目指し来年度にも本体着工が予定されていたが、前原誠司国土交通相
の方針で凍結になった。

 既設の二風谷ダムをめぐっては、アイヌ民族の元参院議員故萱野茂さんらが「文化伝承に打撃を与える
恐れがある」などとして土地強制収用裁決の取り消しを求め、裁判にもなった。

2009/10/23 09:54 【共同通信】

366名無しさん:2009/10/23(金) 22:48:02
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102301000231.html

ダムは雇用生まないと田中康夫氏 北海道・平取町を視察
 長野県知事時代に「脱ダム宣言」をした新党日本の田中康夫代表は23日午前、公共事業の見直しで本体工事の凍結が決まった「平取ダム」の建設予定地がある北海道平取町を訪れ、ダム事業を推進する川上満町長と懇談した。

 田中氏は「ダムはおいしい事業だと言われるが金の多くは東京のゼネコンに行く。地元にはほとんど雇用が生まれない」と持論を展開。川上町長は「災害で苦しんできた歴史がある。町民の願いは災害に強い町づくりだ」と述べ、事業継続が必要との考えを強調した。

 懇談後、川上町長は「政府が説明もなく(凍結を)決めたことは非常に残念だ。地域の声を聞いて判断してほしい」と記者団に語った。田中氏も「政府は治水の在り方がどうあるべきか全体像を示す必要があるのに、あいまいになっている」と政府の対応を批判した。

 平取ダムは16年度の完成を目指し来年度にも本体着工が予定されていた。田中氏はこの日、ダム予定地の下流に位置する既設の二風谷ダムやその周辺も視察、地域住民から話を聞くなどした。

 二風谷ダムをめぐっては、アイヌ民族の元参院議員故萱野茂さんらが「文化伝承に打撃を与える恐れがある」などとして土地強制収用裁決の取り消しを求め、裁判にもなった。

2009/10/23 13:39 【共同通信】

367 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/25(日) 11:39:03
>>330
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-151786-storytopic-3.html
県・沖縄市、泡瀬埋め立て継続 上告は断念検討
2009年10月25日

 高裁判決で公金支出差し止めを命じられた中城湾港泡瀬沖合埋め立て(東部海浜開発)事業について、
仲井真弘多知事と東門美津子沖縄市長は24日までに今後も継続することで一致した。
 最高裁への対応について、県と市は「判決を重くみる」「新しい土地利用計画がない段階で上告できない」
などの理由で、上告断念を検討している。週明けにも方針を表明する。

 知事と市長は23日、会談した。琉球新報の取材に仲井真知事は「中部圏域の発展のために事業は
必要だと強く思う。事業推進する意思を市長と確認した」と述べた。
 沖縄市は、現在進めている土地利用計画を見直し、埋め立て免許を変更して事業継続に取り組む。

 上告断念で高裁判決が確定した場合、公金支出は差し止められ、事業継続が困難になる。だが、県と
市は、判決が土地利用計画の見直しと、埋め立て免許の変更にかかる調査費と人件費の支出を認めた
ことに着目。判決確定後も免許を変更できれば事業を継続できると判断した。沖縄市幹部は「今後、経済的
合理性を確保できる計画を策定して、埋め立て免許を変更し、事業を推進したい」と話す。

 最高裁への上告可否について仲井真知事は24日、「まだ最終的に決めていない。見直し作業を担う
沖縄市と意見を詰めたい」と述べるにとどめた。(問山栄恵、宮城征彦)

<解説>変更申請で継続可 市長判断、再び問われる「合理性」
 東門美津子沖縄市長が中城湾港泡瀬沖合埋め立て(東部海浜開発)事業を継続する判断に至った
背景には、2007年12月の「第1区域は土地利用計画の見直しを前提に容認、第2区域については
推進困難」とした表明に重きを置いたからだ。高裁判決で調査費と人件費の公金支出が認められたこと
などを理由に、見直しを進めている土地利用計画を策定し、公有水面埋立法に基づく変更申請を行えば、
事業が継続できると判断した。
 判決後、東門市長は事業を推進する市民団体などの要請の場で「07年に表明し、そこに立っている。
今回も表明を踏まえて判断したい」と明言。21日の臨時庁議でも事業中止を求める市幹部はいなかった。
むしろ市役所内からは「土地利用をしっかりつくりなさいという裁判所からのメッセージ」「一審判決が
『一切』の公金支出を認めなかったことからすれば、控訴審判決は市に事業を進める道を残した」などの
声が上がり、市長の事業継続を後押しする。

 ただ、埋め立て事業自体は国と県の事業だ。県は、市とともに事業を推進することで一致しているものの、
事業の費用対効果の再検討を促し、中断を表明している前原誠司沖縄担当相(兼国土交通相)が事業を
継続するかは未知数。東門市長は26日以降にも、前原氏と面談し、現在進めている土地利用計画を
しっかり見直し、事業が沖縄市の振興につながることを訴えるつもりだ。
 判決では「土地利用計画に経済的合理性があるか否かは、相当程度に手堅い検証を必要とする」と
指摘しており、公共事業に対する市民の目も厳しい中、現計画を「経済的合理性」のある計画として
見直し、提示できるか再度、問われている。(問山栄恵)

368ももだぬき:2009/10/25(日) 16:41:13
埼玉県の知事上田は偽民主系知事だと。民主党系県議でダムの建設に賛成のヤツは民主党を離党しろして改革クラブに行けよ。

369とはずがたり:2009/10/25(日) 17:47:29
東三河の水系連絡管、完成後使用ゼロ 設楽ダム不要論も
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2009102590092940.html
2009年10月25日 09時29分

ttp://tohazugatali.web.fc2.com/risui/shitara-d00.html#091025

 愛知県企業庁が34億円をかけて同県幸田町−蒲郡市間に整備した飲料水の連絡管(通称・幸田蒲郡線、約11キロ)が2002年度の完成後、一度も使用されていないことが分かった。企業庁は「災害に備えた施設で、利用しない方が理想的」と説明する。しかし、国が同県設楽町で計画する設楽ダムに反対する市民グループは「渇水時に連絡管を使えば、水系を越えて水を融通することができ、ダムを造る必要はなくなる」と主張。連絡管を活用しない県の姿勢を批判している。

 連絡管は鋼管製で、幸田浄水場(幸田町)と蒲郡ポンプ場(蒲郡市)をつなぎ、矢作川水系と豊川水系とで水を融通し合うのが目的。幸田側から蒲郡側に日量5千トン、蒲郡側から幸田側には2万5千トンを送水できる。

 企業庁によると、連絡管は地震や水質汚染事故などで通常使用している送水管の給水が止まった際の補助的な位置づけ。ただ、完成後に水を正常に送れるかどうかをチェックする試験も行っていないという。同庁は、試験を実施しないことについて「一度水を流すと水あかが残って腐食するから」と説明。いきなり本番での使用になる点についても「問題はない」としている。

 災害で連絡管を使用する場合は県の判断で行う。渇水で利用したい場合は、水系ごとに水利権があるため、権利者間で協議しないと連絡管を開くことはできないという。

 世界的な異常気象を背景に学識経験者などで組織する国土交通省の審議会は昨年、渇水時には水系にとらわれず広域的に水を融通し合うなど、柔軟な水資源の活用が必要になると報告している。

 設楽ダムは治水・利水を目的とした総容量9800万トンの多目的ダム。渇水時に安定的に水を供給することが建設目的の一つとされている。

 <連絡管> 浄水場やポンプ場からの送水管同士をつなぎ、相互に飲料水を送る施設。川の原水を直接送る導水路とは異なる。愛知県内には1982(昭和57)年以降、幸田蒲郡線を含む9路線が造られ、総延長は約65キロ。全国的にも災害時を想定した緊急用連絡管の整備が進み、奈良県や神奈川県には渇水時の利用を想定したケースもある。

(中日新聞)

370 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/26(月) 09:55:55
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009102602000073.html
きょうから臨時国会 八ッ場ダムの溝は 『科学的根拠』の矛盾焦点
2009年10月26日 朝刊

 鳩山政権が「無駄な公共事業」として、建設中止方針を明確にした八ッ場ダム(群馬県長野原町)。
事業費を負担する一都五県の知事が、中止撤回を求める共同声明を出すなど、建設中止派と推進派の
対立は深まっている。二十六日から始まる臨時国会でも大きな争点になる。双方の主張をあらためて
整理した。 (西岡聖雄)

 ■治水・利水
 八ッ場ダムの建設中止について、前原誠司国土交通相は就任会見で「河川行政のあり方を見直す
入り口」と位置づけ、「ダムに頼らない河川整備を考えたい。山の保水力を上げることも大事」と述べた。

 八ッ場ダムは、二百年に一度とされるカスリーン台風(一九四七年)級の治水目標流量を想定し
計画された。この台風では首都圏を中心に二千人近い死者・行方不明者が出た。

 ダム反対派の市民団体などは、この流量想定は過大と主張する。理由の一つは、戦時中の伐採で、
森林は荒廃しており、当時の森林保水力は、現在に比べ格段に低かったというものだ。また、過去
五十年間で最大の洪水で試算しても、八ッ場ダムの治水効果はわずかという見方もある。

 実は、カスリーン台風のとき、八ッ場ダム建設地の吾妻川上流に大雨は降っていない。このため同じ
降雨パターンでは、ダムがあってもなくても治水効果は変わらないことは、国交省も認めている。

 これに対し、「将来、流域に大雨が降らない保証はない」というのがダム推進派の立場だ。国交相の
諮問機関「社会資本整備審議会」は昨年、カスリーン台風級の大雨の頻度は、地球温暖化の影響で、
百年後には九十〜百二十年に一度になると答申。森林保水力については、日本学術会議が二〇〇一年、
「森林は大洪水では顕著な洪水緩和効果を期待できない」と農林水産相に答申している。

 ダムに反対する市民団体は「首都圏の水需要は高度経済成長期の予想より減少しており、水は余って
いる」と主張する。

 確かに、東京都の水道配水量は一九九〇年代から減少傾向にある。しかし、石原慎太郎都知事らは、
渇水対策として、八ッ場ダムは重要だとしている。

 ■代替案
 前原国交相は、ダムに代わる具体的な治水対策を明らかにしていない。有力な代替案は堤防の強化と
みられる。市民団体も「ダムよりも、堤防の強化や改修を優先すべきだ」としている。

 国交省は〇三年、八ッ場ダムなど利根川上流のダム群を建設せずに、堤防かさ上げなどで代替した
場合を試算。それによれば、利根川と支流の江戸川全域で、(1)堤防を約一メートルかさ上げ
(2)堤防幅を平均九百メートル拡大(3)川底を三億トン掘削−のいずれかが必要とした。

 国交省は満杯時や越水時に一定時間破れない堤防強化策も検討した。だが、土木学会は昨年、
「越水時も安全性を保てる堤防は現状では技術的に困難」と結論付けている。

 ■情報公開
 八ッ場ダムを含む利根川上流のダム群を建設する根拠となった国交省の試算には、未公表なデータや
検証が不十分な内容も多い。

 堤防かさ上げなどの試算でも、肝心の総事業費は公表されていない。非現実的として十分に検証
されることなく、ダム建設事業が進んだ。

◆論戦で問題明示を
 奥野信宏・中京大教授(公共経済学)の話 渇水、洪水対策は、五十年に一度に備えるのか、二百年
に一度かで、前提の数値が大きく変わる。賛否のいずれかが一方的に間違いとは言えない。治水では、
旧建設省時代は情報公開が不十分で、その体質が今も尾を引く。一方で、こうした問題は、現場に近い
ほどリスクに敏感。建設を中止するのなら、その根拠をきちんと、地元住民らに説明する必要がある。
国会論戦では、外からはよく見えてこなかったこれらの問題も明らかにしてほしい。

371 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/26(月) 21:10:56
代表質問の直前に会談なんて、意図的に思える。

http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102601000789.html
八ツ場で国交相が6知事と会談へ 27日に中止の是非めぐり

 国土交通省は26日、建設中止を宣言した八ツ場ダム(群馬県)をめぐり、前原誠司国交相が流域6都県
の知事と27日に前橋市内で会談すると発表した。6知事がそろって前原氏に会うのは初めて。

 前原氏は中止方針をあらためて説明し、6知事に理解を求める方針。知事側は建設推進を求める姿勢を
崩しておらず、会談で議論がどこまで深まるかが注目される。

 八ツ場ダムをめぐっては、9月16日の就任直後に前原氏が、民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)
通り中止を表明。事前の相談がなかったこともあり、ダム事業費を負担する流域6都県の知事が一斉に
反発した。

 前原氏は八ツ場ダムの建設予定地も訪問したが、住民側が意見交換会をボイコットするなど対立が
深まっていた。

 このため前原氏は今月16日付で、「議論を深める機会をいただきたい」などとして協議の場の設置を
求める手紙を6知事に送付。これに対し19日にダム予定地を視察した6知事は「一致団結し、建設事業の
中止撤回を国に強く求める」との共同声明を発表。埼玉県の上田清司知事らが関係都県に説明するよう
前原氏に求めていた。

 前原氏は27日に前橋市で開かれる関東地方知事会議の休憩時間中に6知事と話し合う予定。

2009/10/26 19:47 【共同通信】

372 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/27(火) 11:07:58
> 前原国交相の25日の現地入りは結局、地元側の都合で流れた

http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000600910270001
揺れる やんば館
2009年10月27日

 八ツ場ダム(長野原町)の建設中止問題をめぐり、建設推進をPRしてきた広報センター「やんば館」の
展示方法が揺れている。民主党衆院議員らの指摘で一度は展示見直しに着手したが、前原誠司
国土交通相の現地入り前に地元住民らを刺激したくないとの意図で元に戻された。

 やんば館はダム建設のPRのため99年に開館した。前原国交相の中止表明以来、これまでの数倍の
来館者が訪れ、一躍「観光名所」になった。

 「いま長野原町では早期完成を目指して八ツ場ダムの建設が進められています」。やんば館に入って
すぐのところに、完成後のダム周辺の模型と、空撮写真のパネルが掲げられている。

 21日、現地視察に訪れた川内博史・衆院国土交通委員長(民主)らの一行は、このパネルに違和感を
持った。「大臣が中止を表明したのに、建設を前提とした展示はおかしいんじゃないか」。川内氏はその場で
国交省の馬淵澄夫副大臣に電話で連絡を取り、改善を求めた。その結果、国交省八ツ場ダム工事事務所
は22日、いったんパネルを取り外し、町内の同事務所へ持ち帰った。

 だが、県幹部によると、前原国交相の現地入りを県へ打診してきた国交省の三日月大造政務官が
「展示内容は変えないことにした」と伝えてきたという。

 「地元の心情を考え、現時点で展示を変更する必要はない」。23日、三日月政務官の指示でパネルは
元に戻されたが、前原国交相の25日の現地入りは結局、地元側の都合で流れた。仕切り直しの27日、
前原国交相は前橋市で開かれる関東知事会に出席する。

373 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/27(火) 13:21:24
毎日では「中止ありきの姿勢を軟化」とあるが、私は朝日の見解に賛同で、他のダムも含めた
治水基準の見直しの表明だと捉える。
ただ、前原自身は川辺川や大戸川に比べて八ッ場の検証にはあまり関わっておらず、マニフェストに
八ッ場中止を掲げたのは別のグループであろうことも、推測できる。

http://www.asahi.com/politics/update/1027/TKY200910270243.html
八ツ場ダム、必要性を再検証 前原国交相、地元に配慮
2009年10月27日12時50分

 前原誠司国土交通相は27日の閣議後の会見で、中止を表明した八ツ場(やんば)ダム(群馬県)について、
見直しを進める全国のダムと同様、必要性を再検証する考えを明らかにした。中止が前提では対話には
応じられないとする地元住民に配慮した形で、膠着(こうちゃく)状態を打開するのが狙いとみられる。

 一方で、前原国交相は「中止の方向性は堅持する」とも表明。専門家によるチームを設けて、治水計画
の前提となる「200年に1度の雨量」を見直すことにも触れた。

 現在は、群馬県伊勢崎市の八斗島(やったじま)で毎秒2万2千トンの流量が基準とされているが、
八ツ場ダムが完成したとしても十数基のダムがなければ対応できないレベルの基準となっている。
前原国交相はこの治水の基準を下方修正して、八ツ場ダムが必要か否かを再検証する方針。

 前原国交相は中止を表明した八ツ場ダムや川辺川ダム(熊本県)以外のほかの国が進めるダムに
ついては予算編成の中で、事業の継続か中止か見直し作業を進めることを表明しており、八ツ場ダムに
ついてもこの見直し作業の中で再び検証する。

 利根川水系では、八ツ場ダム以外にも栃木県で国交省が建設中の湯西川ダムや、水資源機構の
思川(おもいがわ)開発(南摩ダム)の事業があり、治水基準の見直しは利根川水系全体のダム計画
見直しにも影響を与える。

 前原国交相は27日午後の関東知事会で、八ツ場ダムに参画してきた6都県の知事に、こうした考えを
説明し、理解を求める方針。

 前原氏が就任直後に中止を表明したため、地元住民は「中止ありきでは話し合いに応じられない」として、
国交省との意見交換を拒絶している。前原氏は会見で「再検証のプロセスを通じて、地元と意見交換
できる状況をつくりたい」と述べた。


http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091027k0000e010052000c.html
八ッ場ダム:前原国交相「再検証する」

 前原誠司国土交通相は27日、中止を明言した八ッ場(やんば)ダム(群馬県)について、全国で見直し
を進めているダム事業の一つとして「再検証する」と明らかにした。中止ありきの姿勢を軟化することで、
地元住民との意見交換ができる状況作りをしたい考え。前原国交相は「マニフェストに掲げた方針は
堅持する」と述べる一方で「予断を持たずに再検証する」とも述べ、検証の結果、中止の方針が転換する
こともありうる。

 閣議後会見で明らかにした。同日午後に前橋市で開かれる八ッ場ダム関係6都県の知事との
意見交換でも同様の方針を伝える。

 会見で前原国交相は八ッ場ダムを再検証する理由を「マニフェストに掲げた方針は堅持したい。ただ、
地元と話ができない。打開しないといけない」と述べた。そのうえで「予断を持って再検証するわけではない。
再検証の結果として、いろんな議論が出てくる可能性はあるが、マニフェストの方針は堅持し、検証の
過程で住民にご納得いただけるように説明したい」とした。

 最初に中止を表明した点については「政治とは、中止表明して現状があり、こちらが是正策を考えると
いうこと。間違っているとは思いません」などと述べた。

 前原国交相は水系ごとに定められているピーク時の流量が過大なため「ダムを造り続ける方便に
なっている」とも述べた。現在進めているダム事業見直しの結果、凍結となったダムがある水系については
「ピーク時の流量も含めて再検証する」とも述べ、全国で治水行政が転換する可能性にも触れた。【石原聖】

374 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/27(火) 13:22:45
>>367
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091027k0000e010050000c.html
泡瀬干潟:しゅんせつ工事の入札取りやめ 前原担当相

 前原誠司沖縄・北方担当相は27日午前の記者会見で、沖縄市沖で国、沖縄県、市が進める泡瀬干潟
埋め立て事業を巡り、現在進んでいる1期工事の護岸工事が29日に終わることを受け、入札公告していた
しゅんせつ工事の入札を取りやめることを明らかにした。

 前原氏は就任直後の9月、1期工事を中断、2期工事は中止する方針を表明。東門美津子市長に対し、
事業費差し止めを命じる控訴審判決を受けて再考するよう求めたが、県、市は上告を断念する一方、
新たな土地利用計画を策定して埋め立てによる事業を継続する方針を示していた。

 前原氏は会見で「護岸工事は29日に終わるので、これで工事はすべて止まることになる。入札公告を
しているしゅんせつ工事は入札を取りやめる」と明言。その上で事業を中止するかどうかについては
「(市による新たな)事業計画が明確に示された段階で判断をしたい」と述べるにとどめた。【西田進一郎】

375おま天:2009/10/27(火) 17:20:13
>>368
もともと彼は保守新党に行こうとしてた経緯もありますしね。

376とはずがたり:2009/10/27(火) 18:38:23

沖縄や瀬戸内はダムが足りないのでは?八ッ場なんかにカネ掛けてる場合ではない。

県内ダム貯水率65・5%まで回復 奥では雨量110ミリ2009年10月27日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-151892-storytopic-1.html
県内10ダム貯水率

 沖縄本島地方は台風20号などの影響で、25日から26日朝にかけ、まとまった雨が降った。26日午後5時半現在、24時間雨量の最大値は、国のダムが集中する本島北部の国頭村奥で110ミリ、同村国頭で86ミリだった。その影響で26日午前零時現在、県内10ダムの貯水率は65・5%まで上昇した。
 このほか、降雨量が多かったのは、うるま市宮城島で105ミリ、沖縄市胡屋で100ミリ、南城市糸数で97・5ミリ、那覇で89・5ミリを記録した。

◆阿嘉、慶留間の断水時間を短縮/大雨で貯水率回復
 【座間味】深刻な水不足が続き、隔日24時間の給水制限を実施している座間味村の阿嘉、慶留間の両島は26日午後8時から、給水制限の時間を夜間12時間に短縮した。台風20号による大雨で阿嘉ウタハ堰(ぜき)の貯水率が68・7%まで回復したため。一方、座間味ダムの貯水率は16・4%と厳しい状況が続いているため、座間味島は隔日24時間の給水制限を継続する。

377 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/27(火) 20:56:50
産経の写真を見ると(小さいけど)馬淵と三日月が同行したのかな。
これはいいこと。
> 全国のダム整備計画の前提になっている水系ごとの洪水ピーク時の流量想定を見直す考えを示した。
> 近く設置する専門家チームが、こうした見直しの基準を作ることも明らかにした。

http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2009102701000060_Main.html
国交相「代替案を示す」 八ツ場ダムで6知事と初会談

 前原誠司国土交通相は27日、建設中止を明言した八ツ場ダム(群馬県)をめぐり、事業費を負担している
流域6都県の知事と前橋市内で会談し、治水、利水の両面でダムの必要性を再検証し、ダムに頼らない
代替案を示すと表明した。6知事がそろって前原氏と会うのは初めて。

 これに先立ち、前原氏は27日の閣議後の記者会見で、全国のダム整備計画の前提になっている水系
ごとの洪水ピーク時の流量想定を見直す考えを示した。近く設置する専門家チームが、こうした見直しの
基準を作ることも明らかにした。

 会談で前原氏は八ツ場ダムについて「マニフェスト(政権公約)に書いた(建設中止の)基本方針は
堅持する」と表明。その上で「徹底的に情報公開し、知事から意見を聞く。しっかり再検証して最終的な
結論を得る」と述べ、理解を求めた。

 これに対し上田清司埼玉県知事は「メリット、デメリットを考えないまま(中止を)決めた」と前原氏を
批判し、建設推進を要望。森田健作千葉県知事は「一度、中止を棚上げしたら地元の人たちも(前原氏
との話し合いに)出やすくなる」と中止撤回を提案した。

 大沢正明群馬県知事は会談後の記者会見で、前原氏について「中止ありきの姿勢からは後退した」と
評価した。

 ダム建設をめぐっては、前原氏が9月16日の就任直後から民主党の政権公約通りに中止を明言。
10月2日にはダム本体工事の入札を中止した。

 これに対し事前の説明や意見聴取がなかったこともあり、ダムの事業費を負担する6都県の知事は
「一方的だ」と反発。19日には、新政権が「地域主権」を掲げるのであれば地元や関係都県の考え方を
尊重し、「中止方針を白紙に戻す」ことなどを求める共同声明を発表していた。

(初版:10月27日6時11分)


http://sankei.jp.msn.com/photos/politics/policy/091027/plc0910272007024-p1.htm
八ツ場ダムの建設中止を表明した経緯などについて、6都県の知事と会談する前原国交相(奥中央)=27日午後1時18分、前橋市内のホテル

378 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/27(火) 23:47:48
>>355
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009102700200&genre=A2&area=S00
「流域自治会議」自主的に前に進める
嘉田知事

 滋賀県の嘉田由紀子知事は27日の定例会見で、京都、大阪両府知事とともに前原誠司国土交通相に
提案した「流域自治会議(仮称)」について、「自主的に段階を進めることが大事で、準備会から出発したい」
と述べ、準備会設置に向け両府知事との協議を始める意向を示した。

 嘉田知事は、提案に前原国交相が慎重姿勢を示したことに対し、「河川法改正も必要で、慎重になる
のは当然」と理解を示したうえで、「国にも理解をもらい、下流の京都、大阪両府とも相談し、できるだけ
早く始めたい」と述べた。メンバーに学識者や河川行政の担当経験者、住民代表らを加える考えも示した。

 また、大戸川ダム建設をはじめ河川政策で意見の異なる大津市に対しても「流域自治会議は市町を
含め、川のことを自分たちで考えようというもの。大津市にも災害対策、水害対策は考えてもらわなければ
いけない。より主体的になってほしい」と理解を求めた。

379神奈川一区民:2009/10/28(水) 01:03:08
>>376
やはり、離島には必要ですかね?小豆島の内海ダ
ムは必要ですかね?まさの氏のHPには必要ない
と掲載されていますが、実際のところどうでしょ
うか?

380 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/28(水) 10:12:58
> ダムに頼る(治水利水をつづける)ならさらに何基かのダムを造らないといけない。ゲリラ豪雨と干ばつ
> という両極端の中で、治水利水は今まで通りの考えでいいのか。水利権を含めて利水のあり方も
> 内閣全体で見直さないといけない。

> 科学的根拠と言われるものは国交省河川局が出したものに基づいている。われわれはそうした
> “科学的”根拠に乗らない

http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20091028/CK2009102802000124.html
八ッ場ダム問題 国と6知事 思惑が交錯
2009年10月28日

 八ッ場(やんば)ダム(長野原町)の建設中止を明言した前原誠司国土交通相は二十七日、建設推進
を求める流域六都県の知事と会談した。ダムの必要性を再検証する方針を打ち出し、知事側からは評価
の声が上がった一方、前原国交相はあくまで建設中止を貫く姿勢をにじませ、両者の思惑が複雑に交錯
する約五十分の初顔合わせとなった。主なやりとりは次の通り。

 前原国交相 マニフェストに書かれた八ッ場ダムの基本的な方針は堅持しつつも、単なる中止ではなく、
皆さんが懸念している治水利水について再検証をしっかりしたい。できるだけダムに頼らない治水利水の
あり方への理解を得るための調査にしたい。この再検証は予断をもって行わない。ダムありきでアリバイ
づくりのためでない。徹底的な情報公開をして意見をもらい、最終結論を得たい。

 大沢正明群馬県知事 今もダム中止を撤回してほしい。治水利水の必要性を、公開の場で透明性の
ある議論をしてほしい。一九八一年と九八年に群馬で大きな水害があり、しっかり検証してもらわないと
群馬を守れない。
 長野原や吾妻の人は大臣と真剣に話し合いたいと思っている。しかし、大臣があまりに早く「マニフェスト
にあるから中止」と発言したばかりに地元がかたくなになった。再検証の中に、八ッ場ダムを位置づけて
ほしい。生活再建事業は遅滞することなく進め、地元が未来を描けるような政策をお願いします。

 石原慎太郎東京都知事 治水利水について徹底的に検証するということは、結果によって中止を中止
することもあり得るか?

 前原国交相 ダムに頼らない治水利水の流れの中で代替案を示す。透明性を高め、皆さんが納得
できる議論をする。

 石原知事 日本の首都圏の利水は経済活動に影響がある。九六年には首都圏で百十七日間取水
制限した。国民生活に大きな影響を与えたことも検証してほしい。「コンクリートから人へ」は言葉として
美しい。自民党政治がやってきた公共事業に必ずしも私は賛成でなかった。しかし、八ッ場ダムがない
ことで治水利水いろんなことが起きている。異常気象や過去の事故を踏まえ、首都圏の治水利水を
正確に検証してほしい。

 上田清司埼玉県知事 無駄な公共事業をやめるとか、ダムに頼らない治水利水は基本的方向として
賛同する。ただ八ッ場ダムは必要。九六年の取水制限はダムがあれば十七日で済んだ。何より訴えたい
のは堤防強化は天文学的な金額がかかる。リスクを少しでも減らすのが大臣の立場だ。

 森田健作千葉県知事 大臣が地元と話をできないのは残念。現地で「やり方が納得いかない」という
声を聞いた。中止を一度棚上げにしたら、地元の人も出やすくなると思う。

 橋本昌茨城県知事 総選挙で国民は民主党のマニフェストまるごと受け入れたのでなく、トータルで
自民よりは良いと判断した。結論ありきでなく施策を検討してほしい。

 福田富一栃木県知事 コンクリートから人へという理念は賛成。カスリーン台風のような地獄が二度と
あってはならない。早く代替案を示してほしい。

 前原国交相 貴重な意見をいただいた。大沢知事らから話のあった現地の住民への中傷は私も怒りを
持っている。住民は政権交代による政策変更の被害者だ。八ッ場ダムができても、ダムに頼る(治水利水
をつづける)ならさらに何基かのダムを造らないといけない。ゲリラ豪雨と干ばつという両極端の中で、治水
利水は今まで通りの考えでいいのか。水利権を含めて利水のあり方も内閣全体で見直さないといけない。

 上田知事 (民主党は)検証を十分にしないで中止を決めた。大臣はマニフェストに沿って中止と言うだけ。
科学的な理由がない。

 大沢知事 住民は五十七年苦しんできた。住民は誰もダムを造ってほしくなかった。国策で造ることに
なったことを大臣は認識してほしい。

 前原国交相 科学的根拠と言われるものは国交省河川局が出したものに基づいている。われわれは
そうした“科学的”根拠に乗らない。大沢知事の発言は重く受け止める。(再検証の)進ちょく状況は
それぞれの知事に説明したい。

381 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/28(水) 10:16:09
朝日は>>380で抜粋した、ゲリラ豪雨や水利権の発言に注目。

http://www.asahi.com/politics/update/1028/TKY200910270491.html
脱ダムへ全国共通基準 国交相、治水・水利権見直しへ
2009年10月28日2時54分

 前原誠司国土交通相は27日、ダム建設を前提とした従来の治水基準や、川から取水する権利
(水利権)のあり方を見直す方針を明らかにした。近く有識者会議を発足させ、全国の河川に共通する
見直しの新基準づくりに着手する。来年度予算の編成作業の中で、この新基準を個別事業にあてはめて
いく方針で、全国のダム計画に影響を与えることになる。

 27日の関東知事会で、前原国交相は八ツ場(やんば)ダム建設に参加する6都県の知事に対し、
今後、八ツ場ダムの必要性を全国のほかのダムと同様に再検証する方針を説明した。

 再検証のための治水基準について、前原国交相は国の中央防災会議がゲリラ豪雨対策で「1千年に
1度」の洪水も想定している点に触れ、「こうした考え方ではダムを永遠に造り続けなければならない。
どこに基準を置いて河川整備をやっていくのか根本的に見直したい」と語った。

 利水でも、ダム建設に参加しない自治体には国が水利権を認めない今の制度に触れ「見直しも必要
ではないか」と述べた。

 治水基準と水利権はいずれも従来の河川行政の根幹ともいえる基本原理で、前原国交相は「河川
整備のあり方の哲学そのものを変えていく」と説明した。

http://www.asahi.com/politics/update/1028/images/TKY200910270493.jpg
八ツ場ダムに関する意見交換後、握手する前原国交相(右)と大沢正明群馬県知事=27日午後2時12分、前橋市、細川卓撮影
http://www.asahi.com/politics/update/1028/images/TKY200910270492.jpg
八ツ場ダムに関する意見交換後、握手する前原国交相(左)と石原東京都知事=27日午後2時12分、前橋市、細川卓撮影

382 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/28(水) 10:20:18
> 再検証に当たっては、基準の見直しのほか、「ダムに頼らない治水方法に変える」とし、山の保水能力
> 改善やダムへの堆砂の除去費用、砂が海に流れないことで起きる海岸浸食で必要になる護岸工事など
> トータルコストも算出して比較する。

> ダムに頼らない治水方法や新しい基準の策定によって、八ッ場ダム整備事業が「不要」と判断される
> という自信の表れにも見える。

http://www.kensetsunews.com/news/news.php?date=20091028&newstype=kiji&genre=3
2009年10月28日付の1面トップの記事

◆142ダムの再検証へ専門家チーム/「基本高水流量」を抜本見直し

 前原誠司国土交通相は27日、全国のダム事業の再検証に当たっての基準づくりに向けた専門家チーム
を立ち上げる考えを示した。現在のダムなど河川整備の基準となっている「基本高水流量」の見直しを進める。
あわせて、ダムに頼らない治水の観点による新しい河川整備方法の検討も進める。検証作業には、
これまで中止する考えを示していた八ッ場ダム整備事業も組み入れ、142事業を対象とする。

 現在のダムなど水系内の治水事業を計画する際の基準となっているのは、河川の各地点でのピーク時
の流量である「基本高水流量」で、例えば利根川水系では群馬県の八斗島の基準点で1秒間に
2万2000m3の流量をピークとして河川整備を進めている。

 前原国交相は、基本高水流量を基準としていることについて「ダムをつくり続けるための方便だ」
「この前提が変わらなければ、結果としてダムをつくるという話になる」として専門家チームで抜本的に
見直す考えを示した。再検証に当たっては、基準の見直しのほか、「ダムに頼らない治水方法に変える」
とし、山の保水能力改善やダムへの堆砂の除去費用、砂が海に流れないことで起きる海岸浸食で
必要になる護岸工事などトータルコストも算出して比較する。「河川整備の手法を見直す中で、トータル
として河川に関係する公共事業費を大きく圧縮したい」とした。

 再検証の対象には、これまで「マニフェスト(政権公約)で中止という方針が示されている」ことを理由に
中止方針を早々に表明していた八ッ場ダム整備事業も組み入れる。いわば“特例除外”されていた八ッ場
ダム整備事業を、ほかの141のダム事業の検証作業に組み入れ、「予断を持たず再検証する」と路線
変更を強調することで、前原国交相との直接対話を拒否していた地元住民が軟化することに期待を寄せた。

 ただ、「マニフェストの中止方針は堅持する」考えで、八ッ場ダム整備事業の中止方針を撤回してはおらず、
ダムに頼らない治水方法や新しい基準の策定によって、八ッ場ダム整備事業が「不要」と判断されるという
自信の表れにも見える。

 再検証のスケジュールも、不透明な面が否めない。すでに財務省に提出した2010年度の予算概算要求
では、ダム事業を含む河川局の予算が盛り込まれている。前原国交相は年内に予算概算要求に盛り込む
事業の仕分けをする考えだが、ダム事業の再検証作業のスケジュールは「まだ決めていない」

 「年内に10年度予算に盛り込むダム事業の推進、見直し、凍結の仕分けをし、凍結を決めたものはピーク
流量のあり方を含め、良いかどうか、考える」としていることから、来年度予算に盛り込むかをまず決め、
凍結となった事業を再検証する流れが想定される。ただ、予算概算要求の事業仕分けに当たっての基準
が明確になっていないため、再検証と概算要求の事業仕分けの関係性が今後、注目されそうだ。

383とはずがたり:2009/10/28(水) 14:41:52
ダム撤去、自然回復へ…群馬・みなかみで工事開始 (読売新聞)
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_dam__20091028_3/story/20091028_yol_oyt1t00009/

 群馬県みなかみ町を流れる赤谷川支流の茂倉沢で、治山用の「2号ダム」の撤去工事が始まった。

 自然の営みを回復する目的で治山ダムを撤去するのは、全国的にも珍しいとされる。林野庁関東森林管理局と日本自然保護協会、地元住民らでつくる地域協議会が協力し、2004年から進めている「赤谷プロジェクト」の一環で、今後は、ダム周辺での生物の種類や土砂の流量などの変化を調査し、今回の撤去の効果を判断し、計画の参考にする予定だ。

 撤去されているのは、茂倉沢に建設されたダム17基のうち、下流側から2か所目にある「2号ダム」(幅約28メートル、高さ約9メートル)。1962年に完成した。7年前に一部が破損して土砂をためる機能が損なわれたため、試験的にダムの中央部をなくして水流を回復させ、魚などの生物が往来できるようにする。撤去部分はV字型で、幅は、上部で8・6メートル、底部で3・2メートル。

[ 2009年10月28日10時25分 ]

ダム撤去、自然回復へ みなかみ・茂倉沢で工事開始
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20091027-OYT8T01408.htm
撤去作業が行われている2号ダム(27日)

 みなかみ町を流れる赤谷川支流の茂倉沢で、治山用の「2号ダム」の撤去工事が始まった。自然の営みを回復する目的で治山ダムを撤去するのは、全国的にも珍しいとされる。林野庁関東森林管理局と日本自然保護協会、地元住民らでつくる地域協議会が協力し、2004年から進めている「赤谷プロジェクト」の一環で、今後は、ダム周辺での生物の種類や土砂の流量などの変化を調査し、今回の撤去の効果を判断し、計画の参考にする予定だ。

 撤去されているのは、茂倉沢に建設されたダム17基のうち、下流側から2か所目にある「2号ダム」(幅約28メートル、高さ約9メートル)。1962年に完成した。7年前に一部が破損して土砂をためる機能が損なわれたため、試験的にダムの中央部をなくして水流を回復させ、魚などの生物が往来できるようにする。撤去部分はV字型で、幅は、上部で8・6メートル、底部で3・2メートル。

 現場では、重機が堤体の中央部を切り取るように壊し、できたがれきの山を移動させるなどし、26、27の両日で、取り崩しはほぼ終了。この後、数日かけ、壊れた堤体の表面を滑らかに削る作業などを行う。約200メートル下流では、土砂が流れる量を調整するためのコンクート製の構造物「保全工」を建設しており、今年度中に完成するという。

 赤谷プロジェクトでは、赤谷川流域周辺の国有森約1万ヘクタールの生物多様性を復元し、生態系管理を試みる。
(2009年10月28日 読売新聞)

384 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/28(水) 15:50:32
http://www.mbs.jp/voice/special/200910/27_24613.shtml
■「ダムに群がる巨大組織へ」 2009/10/27 放送

 鳩山新政権発足で、ダム事業のあり方が、大きく方向転換した。
 時代の変化で必要性が薄れてきたダム事業。
 それでも止められなかった背景に、ある巨大組織の存在がある。
 毎年800億円の税金が注ぎ込まれる組織の実態を取材した。

 群馬県の八ツ場ダムをはじめ、全国の48ダムの建設中止・凍結を打ち出した前原国土交通大臣。
 <前原誠司国土交通相>
 「平成21年度内に用地買収や本体工事などの各段階には新たに入らない」

 しかし、長年ダム計画に翻弄されてきた地元の反発は強い。
 <群馬・長野原町民>
 「こんな非民主的なやり方はない」
 「長野原の住民は全く無視されている」

 鳩山新政権発足以降、注目を集めるダム事業。
 なぜダム建設はこれまで止まらなかったのか。
 VOICE取材班がダム事業を進めてきた巨大組織の実態を調べるうちに、ある天下り法人の問題が
浮かび上がってきた。

 三重県名張市。
 淀川の上流に位置する川をせき止め、あるダムが建設された。
 「比奈知ダム」。
 淀川水系に7つあるダムの一つで、治水や利水、発電などがその目的だ。

<記者リポート>
 「こちらは1999年に完成しました、淀川水系でも比較的新しい比奈知ダムです。1,840万トンもの
水を貯水することができます」

 実はこのダム、管理しているのは国土交通省ではない。
 「水資源機構」という独立行政法人だ。

 「水資源機構」とは、高度成長期、水不足を解消するため「水資源開発公団」として発足。
 全国に22のダムを建設し、その後の維持管理も一手に握る巨大組織だ。
 職員はおよそ1,600人。
 常勤役員7人中5人は、やはり、国交省などの天下り官僚で、理事長の年収は2,048万円。
 職員全体の平均給与も国家公務員より15%も高い。

 <法政大学 五十嵐敬喜教授>
 「水資源公団ですけども国土交通省河川局の別の一家。親戚。ダムだけで食べてる専属の一族ですから、
ダムがなくなると全部ほろびるんですよ」

 国から機構に投入されている補助金は、毎年800億円。
 その目的はダムの建設だけではない。
 ダムを「維持・管理」していくにも巨額の費用がかかるからだ。
 一つのダムを管理するのに使われる費用は、毎年6億円から7億円。
 機構は、それらの多くを「外注費」、つまり、業務の民間委託費に使っているという。
 たとえば、ダムから水を川に流す「水門設備」の点検は外部に委託している。

 <水資源機構職員>
 「年点検はこういう機械をメンテナンスしてくれるところに請負いで出しています。自分たちだけでは
見きれてないですので」


 外部委託は機械の点検だけではない。
 ダム管理事務所の、公用車の管理と運転業務。
 庁舎の夜間の守衛・連絡業務。
 果ては、職員食堂の「まかない」にいたるまで、幅広い業務を外注していた。
 機構の職員は、ダムの日常操作と長期的な修繕計画を作るので忙しいという。

 <職員>
 「いろいろやることが多すぎて、人が足りない」
 (Q,アウトソーシングしないと追いつかない?)
 「追いつかないですね」

385 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/28(水) 15:50:59
 ところが、こうした業務の入札記録を調べてみると、奇妙な事実に突き当たる。
 ある特定の会社が多くを受注しているのだ。
 「アクアテルス」という会社だ。

 さきほど、機構職員が日常点検をしていた水門設備も、月例の点検に関しては、「アクアテルス」が
受注していた。
 公用車の管理運転業務も「アクアテルス」、ダム管理事務所の夜間の守衛も「アクアテルス」。
 そして職員食堂のまかない業務までもが「アクアテルス」が受注していた。
 「アクアテルス」はこれらを含め、水資源機構から去年1年間、44億円分の業務を受注していた。
 この会社の売り上げの9割近くをしめるという。

 では、「アクアテルス」とは一体、どんな会社なのか。
 <記者リポート>
 「水資源機構本社が入居しているビルから目と鼻の先にありますこちらの建物に、機構から多くの役職
員が再就職しているアクアテルスの本社が入居しています」

 「アクアテルス」、旧社名「水の友」。
 社員108人中24人が水資源機構のOB、役員も8人全員が機構からの再就職者が占める、典型的な
「天下り企業」だ。
 天下りの問題について取材を申し込んだところ、アクアテルス側は「機構OBが在職していることと、
業務の受注は全く関係がない」と文書できっぱりと否定した。

 ところが、入札記録をさらに調べてみると、不可解な実態が見えてくる。
 「アクアテルス」が機構から受注した業務の多くが一般競争入札にもかかわらず、この会社だけが
入札に参加していたのだ。
 「物品・役務の提供」では2008年度、アクアテルスが受注した181件中156件、実に86%が1社
だけの入札だった。
 つまり、競争なく受注していたことになる。

 機構のダム建設予定地を視察した尾立源幸議員も次のように指摘する。
 <民主党 尾立源幸議員>
 「1社だけの一般競争入札は競争入札とは言えません。ある特定の会社を競争入札で業務を発注したい
がために、何かそこに様々な条件をつけてるんではないか」

 一体、これはどういうことなのか。
 機構本社を訪ね、理事に直接、疑問をぶつけた。
 <水資源機構 青江淳理事>
 (Q,一般競争入札にしたとたんに、アクアテルス1社応札になっている)
 「一般競争入札の結果ですので、発注者としては知るすべがない」

 ところが、入札にはさらに不可解な点がある。
 実は、これらダム関連の業務は、3年前までは指名競争入札だった。
 入札には、複数の指名業者が参加。
 しかし、「アクアテルス」が落札したものを見ると、予定価格を下回っているのが、アクアテルス1社で
ある入札がことのほか多い。
 2006年度はおよそ6割にのぼっていた。
 そして、その翌年、一般競争入札になったとたん、他の業者の姿がなぜか入札から消えた。

 <青江理事>
 (Q,予定価格下回ってるのはアクアテルス1社だけ、これは不自然ではないですか)
 「不自然と言われるのは、たとえば予定価格より上で応札した社がなぜその価格で入れたのかと。
発注者である私たちが知るよしは正直ありません」
 (Q,理事としてはなぜだかわからない)
 「はい、今の時点では」
 (Q,不自然じゃないかと思ったことはないんですね?)
 「不自然…」

 理事からは、かんばしい答えは返ってこなかった。
 水資源機構とダム関連の業務を受注し続ける天下り先企業。
 今、ダムをめぐるこうした組織のありかたが問われている。

386チバQ:2009/10/28(水) 22:26:58
>>367>>374
http://mytown.asahi.com/okinawa/news.php?k_id=48000000910280004
どっちつかず 批判/泡瀬埋め立て
2009年10月28日

 沖縄県沖縄市で国、県、市が進める泡瀬干潟の埋め立て事業で、仲井真弘多知事と東門美津子市長は26日、それぞれ記者会見し、予算支出の差し止めを命じた福岡高裁那覇支部の判決を受け入れ、上告を見送る考えを明らかにした。一方で両氏は、市が今年度中に新たな土地利用計画を策定した上で、埋め立てによるリゾート開発を継続する方針を示した。


 前原誠司沖縄担当相は控訴審判決や地元の対応を踏まえて事業継続の是非について結論を出す方針でおり、政府の判断が今後の焦点となる。


 15日の控訴審判決は、埋め立て後の土地利用計画の全容が明らかになっていないことを理由に、「現段階では経済的合理性が認められない」と県、市に予算支出の差し止めを命じた。一方で、計画の見直し作業や埋め立て免許の変更に必要な調査費と人件費の支出は適法だと認めていた。判決文の解釈により、県と市は、経済的合理性のある土地利用計画を新たに策定し、埋め立て免許を変更すれば、事業継続は可能だと判断した。


 東門市長は会見で「問題は複雑で、すべての人が納得できる解決の方策を見つけることは困難」としたうえで、「より具体的な計画策定の作業が必要であると司法は示した。いま市が取るべき道は、新たな計画を策定すること。(着工済みの)1期工事は沖縄市のために活用していきたい」と述べた。また、未着工の2期工事については中止する方針を示した。


 仲井真知事も、嘉手納基地など米軍基地が沖縄市の面積の約3割を占めている現状に触れ、「人口では県内第2の市でありながら、産業に元気が出にくい。その理由の一つに空間の制約がある。(埋め立て地は)次のビジネスを考えるうえで十分な空間。活用していく方法を考えていくべきだ」と継続の必要性を強調。「県民や関係者の納得が得られるように(計画の)修正をし、完成に向けてトライしたほうがいい」と述べ、観光振興のための開発にあらためて意欲を示した。


 市は、経済的合理性の根拠を明示した新たな土地利用計画を今年度中にまとめる意向だ。その上で、埋め立てを担う国と県の免許が変更されるのを待って、事業を再開し、継続したいという。東門市長は近く上京し、前原担当相に事業継続への理解を求める。


 同事業は、泡瀬干潟を含む187ヘクタールを埋め立てて人工島を造り、ホテルやビーチ、商業施設などの並ぶリゾート地として開発する計画。1期工事(約96ヘクタール)はすでに60ヘクタール分の外周護岸が完成した。今年1月から本格的な埋め立てが始まったが、一審で県と市が敗訴したことなどを受けて4月以降、工事は一時中断している。

387チバQ:2009/10/28(水) 22:27:25
 控訴審でも「経済的合理性がない」と断じられた泡瀬干潟の埋め立て事業。沖縄県と沖縄市は上告を見送る一方で、事業継続の方針を明らかにした。事業中止を求めてきた原告らは「判決を都合よく解釈するな」。上告を望んできた推進派は「本当に進める気があるのか」。止まらない公共事業をめぐり、賛否両派の間で反発と不信が広がる。


 訴訟の中心になった「泡瀬干潟を守る連絡会」。県と市の上告断念を受けて「私たちは勝利した」との声明文を発表したが、メンバーの表情は晴れない。


 共同代表の小橋川共男さんは「経済的合理性がないという司法判断が確定すれば、計画はご破算のはず。上告断念なら、事業ストップということではないのか。上告しないで、国に埋め立てを続けてもらいたいというのは虫が良すぎる」と県と市を批判した。


 小橋川さんは、南西諸島最大といわれる泡瀬干潟の生き物をカメラで追いかけてきた写真家でもある。「護岸の内側にはまだ生き物たちが生きているはず。早く護岸を撤去して、干潟を元の姿に戻してほしい」


 前川盛治事務局長も「判決の一部を有利に解釈して、事業を進める根拠にしようというのはとんでもない話だ」と憤った。反対運動を自ら立ち上げ、事業の中止を訴え続けてきた前川さんは、高裁判決をだれよりも喜んだ1人だ。


 「無駄な公共事業はやめたいというのが新政権の方針。(政府が)当然中止という判断をすると期待している」と、前原誠司沖縄担当相の決断に望みをかけた。


 推進派が多数を占める沖縄市議会。東門美津子市長から4時間近く説明を受けたが、上告を望んでいた市議からは「(もう一方の事業主体である)国が(県や市の方針に合わせて)埋め立て免許の変更申請をする保証があるのか」「本当に推進するつもりがあるのか」と批判の声が相次いだ。


 これまで推進派は、米軍基地に依存する地域経済から脱却しようと、リゾート開発にかけてきた。政府が「無駄な公共事業」の見直しを掲げる中、その危機感は強い。推進派議員連盟の瑞慶山良一郎市議は「責任放棄だ。推進する意思があるとは思えない。上告しなければ、前原大臣の決定で中止にされてしまいかねない」と反発した。


 東門市長の任期は来年5月まで。どっちつかずの結論に、市議からは「市長選を意識したのでは」との声も漏れた。

388とはずがたり:2009/10/29(木) 09:55:59

【検証・八ツ場ダム】(1)「説明なし」「政治問題化」に戸惑う地元
2009.10.28 20:48
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091028/plc0910282057019-n1.htm

1都5県知事と国土交通大臣の話し合い後で、取材陣の質問に答える前原国土交通大臣=10月27日午後、群馬県前橋市1都5県知事と国土交通大臣の話し合い後で、取材陣の質問に答える前原国土交通大臣=10月27日午後、群馬県前橋市

 八ツ場(やんば)ダム建設予定現場の吾妻川上流。国の名勝「吾妻峡」へと連なる川原湯温泉街(群馬県長野原町)は、紅葉の見ごろを迎え、1年で最もにぎわいを見せている。

 ただ今年は、ダム予定地が“新名所”として、さらに客を呼ぶ皮肉な結果となっている。

 「『ニュースでやってた橋はどこですか』と聞いてくる人が増えた。案内所のようになってますよ」と、温泉街に唯一残る土産物屋を切り盛りする樋田ふさ子さん(80)。しわくちゃな笑顔の裏で、気持ちは不安でいっぱいだ。「中止って言われても…。こんな状況は想像だにしてなかった」

 発火点は、大臣就任直後に前原誠司国交相が発した一言だった。9月17日、午前0時過ぎ。官邸での就任会見を終えた前原氏は国交省に戻りこう語った。「八ツ場ダム工事は中止する。マニフェストを実行する」

 その瞬間から、八ツ場ダムは「政権交代」と「マニフェスト実現」の象徴として、全国的な関心を集めていく。

 地元の思いは複雑だ。なぜなら、構想が発表された昭和27(1952)年以来、地元はダム問題を、政治や思想性、イデオロギーの問題から切り離そう、切り離そうとしてきた歴史があるからだ。
     ×
 「いきなり土足で踏み込まれた気持ち」。電光石火の前原国交相の動きに、水没予定地の川原湯温泉旅館組合の豊田明美組合長(44)は憮然(ぶぜん)とする。「まったく地元への説明がない。中止の理由や論拠を説明しないのは、説明できないからではないかとも思ってしまう」とも。

 かつて地元住民らが組織した「反対期成同盟」の中心メンバーだった竹田博栄さん(79)は、突然の「建設中止宣言」に、半世紀前の光景を重ねる。当時も地元への説明の不十分さが、住民らの総反発を招く一因となった。

 「だが…」と竹田さん。「八ツ場の反対闘争は、地元の生活を守るための反対運動で、政治的、思想的な運動ではなかった」。反対運動がピークを迎えた昭和40年代は、成田空港整備に反対する農民と学生の反対運動の絶頂期と重なる。空港反対派の一部は、反国家権力闘争の構図を八ツ場にも見いだしていた。

 「昭和40年代、温泉街入り口に突然プレハブ小屋ができた。成田闘争の連中が建てたものだった。成田からきたヘルメット姿の集団が押しかけてきたことも」と竹田さん。だが地元は共闘を拒んだ。「成田のような流血の運動は拒否するというのが地域全員の認識だった」。流血の惨事なく、地域の未来を切り開いてきたことは地元の誇りだ。

 生活を守ることに特化した反対運動。昭和50年代半ばに国や県が提示した「生活再建案」を転機に、建設を受け入れていった。苦渋の決断だった。
     ×
 だが、ダムは完成(平成27年)目前にして、「政権交代」「マニフェスト実現」といった、地元住民が一線を画してきたはずの政治色を強く帯びていく。

 27日、ダム下流域の1都5県の知事らと面会した前原国交相は、「政権交代を機にダム事業のあり方を見直す」改めて「中止」を明言した。そんな前原国交相の姿勢に、中止撤回を求める知事側は「非民主的。現代の行政は情報公開と説明責任がポイントなのに…」(上田清司埼玉県知事)と反発を深めるばかりだ。

 野党となった自民党は2日に谷垣禎一総裁が現地訪問。「過去の経緯にもかかわらず、地元の声をまったく聞かず…」と開会中の臨時国会で追及する考えだ。

 28日現在、肝心の住民たちと前原国交相の話し合いは実現していない。民主党のマニフェストの冒頭。「生活のための政治」の言葉が躍ることが、住民にとっては皮肉だ。

 政治問題化したことで、にぎわいを見せる川原湯温泉。「さみしいよね」。樋田さんがつぶやく。
     ■
 マニフェストに沿って建設中止を表明した国交相。撤回を求める地元住民ら。八ツ場ダム問題がほぐれない。互いの考えや気持ちがどうすれ違っているのか−。現場の声を拾い、検証していくと、八ツ場に限らない政権交代の余波と課題が見えてくる。

389とはずがたり:2009/10/29(木) 09:56:28
>>388
まあ政治問題化した事による賑わいは必ず終熄する。何とか此を名湯川原湯のリピーターに繋げて欲しいと思うのだが。

390とはずがたり:2009/10/29(木) 16:17:29

ダム湖の名称「森吉四季美湖」に 森吉山
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20091028g

 「第2回森吉山ダム ダム湖名称選定委員会」が27日、北秋田市のコンベンションホール四季美館で開かれ、同市に建設中の同ダム完成に伴い誕生するダム湖の名称を、「森吉四季美(しきみ)湖」に決めた。選定委の柴田信勝委員長は「多くの人に愛される湖になってほしい」と話している。

 選定委は、国土交通省森吉山ダム工事事務所をはじめ、同市、市観光協会や自然保護団体などの代表らで構成。ことし7月3日からダム湖の名称を公募、9月10日までに県内外から413点が寄せられていた。

 この日の選定委の冒頭、同工事事務所の佐藤清所長があいさつ。国交相のダム見直しに関連して「森吉山ダムは工事が最終段階に入っており、(ダムに水を貯める)試験湛水(たんすい)を含む本年度事業は計画通りに行う」などと述べた。

 全委員12人で応募作品を参考に名称を協議。地名である「森吉」と、四季折々の美しい場所という意味の「四季美」を合わせた「森吉四季美湖」に決定した。
(2009/10/28 12:21 更新)

391 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/29(木) 22:02:25
二風谷ダム:土砂で4割埋まる 計画を大幅超過

 日高管内平取町の二風谷ダムで上流からの土砂の堆積(たいせき)が進み、総貯水容量(3150万
立方メートル)の4割以上にあたる約1307万立方メートル(08年11月時点)に達していることが、
北海道開発局の調べで分かった。当初計画は、総堆積量を100年で550万立方メートルと想定していた。
98年4月の運用開始からわずか10年余りで、その2倍以上にも及んでいる。開発局は「安全性に問題は
ない」として、当面推移を見守る方針だ。【鈴木勝一】

 開発局河川管理課によると、二風谷ダムの建設計画にあたっては、流入する土砂の総堆積量を
他地域の既存ダムなどのデータをもとに試算した。しかし、台風などの影響で堆積するペースが想定より
大幅に速まり、03年には100年分の予測量を超える769万立方メートルに達した。

 このため、07年には予測量の上方修正を余儀なくされ、当初計画の2・6倍の1430万立方メートルに変更。
その後も流入はおさまらず、08年11月時点では約1307万立方メートルと予測量の91・4%となった。

 総貯水容量に占める割合は41・5%。開発局が管理する他のダム13基の中で最も高いのは十勝ダム
(84年完成)の3・7%、次いで桂沢ダム(57年完成)3・6%で、二風谷ダムの数値は突出している。

 これに伴い、ダムが貯めることのできる水の量は当初計画よりも減少。今後も堆積が続けば、土砂の
除去などの対策が必要になる可能性がある。しかし、河川管理課は「堆積した土砂の形態は、水を排出
するときに一緒に流れ出すと推定される。ダム本体の安全性に問題はないので、早急な措置は考えて
いない」としている。

 これに対し、新党日本代表の田中康夫衆院議員が今月23日に現地を視察した際に同行した今本博健
・京都大学名誉教授(河川工学)は「砂の流入が激しいためダムの治水機能は数年後に失われる」と
問題点を指摘した。

 二風谷ダムは国の直轄ダム。沙流川(全長102キロ)の利水や発電などを目的に「沙流川総合開発」
の一環として計画された。約20キロさかのぼった支流の額平川には、セットで計画された「平取ダム」が
建設中だが、前原誠司国土交通相は事業凍結を打ち出している。総事業費は1313億円。

毎日新聞 2009年10月29日 21時31分

http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/images/20091029hog00m040002000p_size5.jpg
土砂の流入が激しい二風谷ダム。ダム湖に出来た浅瀬には雑木が茂っている
=日高管内平取町で、2009年10月21日、斎藤誠撮影。

http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/images/20091029hog00m040001000p_size5.jpg
03年8月の台風で流木が流れ込み、埋め尽くされた二風谷ダム=大谷津統一写す

392チバQ:2009/10/30(金) 00:37:04
http://mainichi.jp/area/oita/news/20091029ddlk44010569000c.html
大分川ダム:釘宮市長「治水、利水面で必要」 /大分
 今年度中の建設段階の移行凍結が表明された国直轄のダム事業について、対象の大分川ダムがある大分市の釘宮磐市長は28日、「治水、利水の面から必要。横並びで見直すことになっても、(中止などの見直し対象には)入らないと思う」と述べた。

 また、毎年10月に公表してきた、市の今後5年間の財政状況中期見通しについて、策定・公表を遅らせる考えを示した。「政権交代で、推計の前提が変わろうとしており、自動車関連諸税の見直しなど国の財政方針を見極めたい」と述べた。【小畑英介】

393チバQ:2009/10/30(金) 00:44:16
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20091028-OYT8T01405.htm
《現場を歩く》成瀬ダム建設凍結
コメ農家落胆、水不足解消26年期待
 2年後のダム本体工事開始を前に、前原国土交通相が建設の一時凍結を宣言した成瀬ダム(東成瀬村)。反対する住民の声や環境アセスメント(影響評価)で時間を費やし、計画から既に26年。今度は政権交代の波に飲まれ、ダムを待ち望む農家は、落胆の色を隠さない。一方、建設反対を主張する市民団体は「中止に追い込む好機」と勢いづく。賛否渦巻く現場を歩いた。(川瀬大介)


 横手市の雄物川流域に広がる平鹿平野は、東北有数の穀倉地帯。しかし、この地区では、乾いた田んぼに水を引き込み、田植えの準備をする「代(しろ)かき」を行う毎年5月、決まって水不足に陥る。大量の水を必要とするのに、雄物川では賄いきれないのだ。さらに、水不足は雪解け水が減り、一段と水量が先細る夏まで続く。

 中でも、最も水不足が深刻なのは雄物川下流の大雄地区。約2ヘクタールの田んぼで「あきたこまち」を作る大友辰雄さん(66)は水路から流れる水を当てにせず、田んぼ脇4か所に設置した揚水機で地下水をくみ上げている。

 地下水は川の水に比べ水温が低く、稲の成育が遅れる欠点がある。揚水機1台10万円以上、維持費は月数千円で、すべて自己負担。水が豊富な地区の農家と比べて不公平感は否めない。

 上流から下流域へ車を走らせると、揚水機の数が次第に増えていくのが目に付く。流域を管理する雄物川筋土地改良区の伊藤和美事務局長によると、揚水機は少なくとも800個あるが、最近、地下水の水量も減っているという。

 流域の農家は、引き揚げた貴重な水を、水田から逃げないようにビニールを敷いたり、ブロックを置くなどの工夫をしながら、米作りをしている。

 国の減反政策から2年後にダム建設の話が持ち上がった。当初見込んだ受益農地は今、3分の2まで減少。平鹿平野では、約8000人の農家が1万50ヘクタールの水田で米作りに励んでいる。

 大友さんは言う。「先祖代々、私たちは水不足に苦しんできた。ダムに金がかかるのは分かる。なんぼ減反しても水が不足している現状に変わりはない」

 また、上流域の増田町で農家を営む沼沢武雄さん(77)も「この地区では9割の人がダム建設に賛成だ」と語気を強めた。

394チバQ:2009/10/30(金) 00:44:39
      ◎

 成瀬ダムは、農業用水を主目的に、洪水の被害軽減や飲料水も供給する「多目的ダム」として1973年、県が予備調査を始めた。ダムの規模や技術面の関係などで91年から国の直轄事業に変更。計画では2011年度にダム本体の工事を開始する予定だった。流域ではダムの完成を前提にした動きも既に出ている。

 雄物川水系の成瀬川や皆瀬川では、総事業費約60億円をかけて平鹿平野の用水路へ川の水を流す「頭首工」の改修工事が進む。その一つ皆瀬頭首工は、今年度中に完成する見通しだ。

 大仙市ではダム完成後、水量が増えることを見越して雄物川の暫定放水水利権を獲得。既に南外、刈和野、大沢郷の3地区に住む住民約9000人に水道水を供給。この3地区は元々、地下水や沢水を利用していたが、水質が悪い上、水量が少なく、水道水の安定供給が難しかった。市水道局は「ダムが中止になれば別の方法を考えなければならない」と当惑気味に話した。

 ■反対派は歓迎 今こそ「緑のダム」

 「成瀬ダムは無駄な事業。中止に向けて、あらゆることをやっていきたい」。横手市内で25日に開催された「成瀬ダム問題全国集会」で、「成瀬ダムをストップさせる会」の奥州光吉代表は、こう宣言した。

 集会には、ダム事業の見直しを求める全国組織「水源開発問題全国連絡会」(水源連)のメンバーら約60人も招き、建設現場や水没予定地に案内、反対運動の機運を盛り上げた。

 ストップさせる会は、横手市や東成瀬村など約40人で構成。雄物川中流域の水田2・3ヘクタールで米作りをする奥州代表を含め、数軒の稲作農家も加わっている。

 会は減反が進んでいることや、莫大な税金が投入されることなどに疑問を呈す。予定地一帯の森林を活用した「緑のダム」のモデル地区にしたい考えだ。

 奥州代表は断言する。「農家が欲しいのはダムでなく、水。効率的に水を使用する仕組みを作れば、水不足になることはない」

 一方、建設予定地の東成瀬村は、ダムがもたらす経済効果を期待し、完成を心待ちにしている。村は、これまでに用地補償費約20億円を得た。さらに、ダム完成時には電源立地促進対策交付金など様々な補助金が村に入る。試算では、成瀬ダムに伴う発電所が稼働する2年後、少なくとも年間8000万円の交付金が入るという。佐々木哲男村長は「今さら(凍結だと)言われても」と不満顔だ。

 県によると、成瀬ダムは総事業費1530億円、進捗率は14%。転流工工事が半分ほど進み、本体工事は17年度完成予定。

(2009年10月29日 読売新聞)

395とはずがたり:2009/10/30(金) 01:37:54
東成瀬村が合併せずをえらんだのもこのダムからの交付金をあてこんだか?

396 ◆ESPAyRnbN2:2009/10/30(金) 10:07:51
意外な名前が。しかも、結構勉強してる。
> 八ッ場あしたの会 …作家の澤地久枝さん、永六輔さん、カヌーイストの野田知佑さんら、多数の文化人
> や学者が役員に名を連ね

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/feature/maebashi1256135252318_02/news/20091028-OYT8T01403.htm?from=os2
八ッ場あしたの会代表世話人、歌手 加藤登紀子さん 65
故郷を失わず未来へ

加藤登紀子さん ――八ッ場ダム問題にかかわるようになった経緯は。

 2005年に前橋でコンサートを開いた直前、川原湯温泉の民宿の女将(おかみ)さんが、川原湯の風物
を描いた美しい詩集を贈ってくれたのが始まり。女将さんを通じて、後に「八ッ場あしたの会」の事務局長
になる渡辺洋子さんと知り合い、たくさん資料をもらって勉強した。

 ――初めて現地へ行ったのは。

 渡辺さんに案内されて、コンサートの翌月、初めて八ッ場・川原湯に行った。川原湯温泉の坂道を
上がっていくと、赤いぼんぼりが見えた。それまで何度か訪れた川辺川ダム(熊本県)とほぼ同時期に
計画が始まったのに、まだ八ッ場にはいい温泉が残っていて感激した。温泉街に泊まり、旅館の女将が
何人か集まってくれたが、地元に「ダムを造ってほしくない」という気持ちがあることがわかった。

 ――反対の具体的な理由は。

 火山灰の上にダムを造るのは工事が困難を極める上、治水・利水面でも不向き。しかも浅間山が噴火
したらとんでもないことになる。そういう話を地元の人にするとすごく怒られた。「自分たちはそう言って
20年も反対したのに、その時はみんな助けてくれなかった」と。同じようにダム論争がありながら、
川辺川ダムのために住民が代替地に移ってしまった五木村も見てきた。もし、ダムを止めることができる
なら、少しでも傷が少ないほうがいい。愛したふるさとが消えないようにと願う心の奥にある気持ちに
触れたい思いで、何度も通い、お話を聞き続けてきた。

 ――07年5月には川原湯でコンサートも。

 私は歌手なので、この場所をすばらしいと思う気持ちを何十年もの苦しみを味わった人たちに歌で
聞いてほしいと申し入れた。私がダム反対の立場なので、なかなか決まらなかったが、旅館組合で
話し合って「小さい規模なら」と実現した。当日、「百万本のバラ」を歌った時、地元の人から大きなバラの
花束を贈られたが、「今日は皆さんの気持ちにバラを差し上げたい」と、集まってくれたおばあちゃんたち
に一輪ずつ配ってもらった。心の中にふるさとへの愛を持ち続けている人たちが、故郷を失わずに
これからを素晴らしく生きていけるようになるのが私の夢。

 ――地元の人たちは、前原国土交通相の中止表明に涙ながらに建設継続を訴えた。

 今は仕方ない。住民の意思は中止反対が大半という報道もあったが、住民の発言も変化してきている。
地元の人が納得して、自分のスタンスを見つけるための時間が必要。みんなで、自分たちの良い未来を
開くプランを作りながら国と交渉するスタートラインに立ってほしい。

 ――「あしたの会」の名前の由来は。

 私が命名した。ダムへの反対だけでなく地元の人たちが素晴らしい故郷を復活させ、明日に向かって
いくまでを見届ける、という思いを託している。(聞き手・武田潤)

八ッ場あしたの会 八ッ場ダム本体工事の中止や地元の生活再建を訴える目的で、2007年1月に
設立された市民団体。作家の澤地久枝さん、永六輔さん、カヌーイストの野田知佑さんら、多数の文化人
や学者が役員に名を連ね、首都圏でシンポジウムを開くなどの活動をしている。

プロフィル 東大在学中に、日本アマチュアシャンソンコンクールで優勝。1966年に「赤い風船」で日本
レコード大賞新人賞を受賞し、「知床旅情」「百万本のバラ」など多数のヒット曲がある。千葉県で有機
農業に取り組むほか、環境問題への積極的な取り組みでも知られる。

(2009年10月29日 読売新聞)

397とはずがたり:2009/11/01(日) 13:32:06
岩手・津付ダム 建設か中止か判断注目 きょう事業評価委
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/10/20091029t31014.htm

 民主党政権が公共事業の見直しを進める中、岩手県発注の津付ダム(住田町)建設の妥当性を判断する県大規模事業評価専門委員会(委員長・木村伸男岩手大特任教授)が29日、県庁で開かれる。同ダムは地元で建設反対運動があり、反対派は国の方針に沿って見直しを期待。知事として全国唯一、民主党籍を持つ達増拓也知事は「国と地方は別」との姿勢を崩していない。

<サクラマス生息>
 2000年に事業採択された津付ダムは、現行計画によると、本体工事の着工が14年度、完成は20年度を目指す。5年ごとに県の施策や事業を点検する第三者の評価委は、将来見通しなどを議論し事業継続の妥当性を判断する。

 津付ダムは治水用で県内初の「穴あき方式」を採用。この方式は貯水しないために環境配慮型とされるものの、治水効果などの面で疑問も投げ掛けられている。

 ダムは住田町から陸前高田市に流れる気仙川(長さ43キロ)支流の大股川流域に建設される。気仙川の支流は九つもあり、建設反対派の陸前高田市の漁業男性(42)は「豪雨の際に全流域をカバーするには限界がある。むしろ河川の堤防を強化した方がいい」と話す。

 環境への影響を心配する意見もある。県の昨秋の調査で大股川では広範囲でサクラマスの産卵床が確認された。地元で反対運動に取り組む吉田正洋さん(63)は「穴あき方式でも川の流れを悪くすることに変わりはなく、生態系が破壊される恐れがある」と心配する。

<漁師ら署名提出>
 今年8月には、気仙川が注ぐ広田湾を漁場とする漁師らも建設中止を求めて850人の署名簿を知事あてに提出。吉田さんは「津付ダムはまだ本体工事には至っておらず、今なら中止しても遅くない」と訴える。

 これに対し県津付ダム建設事務所の菊池光所長は「治水ではダムと河川改修のセットが最も効率的との試算が出ている。サクラマスについては専門家と相談し、対応を検討したい」と説明する。

 評価委の議論の行方について吉田さんは「県の意向に逆らってまで事業中止の判断を出すことはないだろう」とみる。そこで望みを託すのは、公共事業の見直しを打ち出す新政権。民主党籍の達増知事も見直しへ指導力を発揮してくれるのではないかと期待する。

 ただ達増知事は「地方のことは地方で考えるのが民主党の理念だ。岩手の問題は県民の要望や理解に基づきながら進めていけばいい」と国の方針とは距離を置く姿勢を見せている。

[津付ダム]梁川(盛岡市)、遠野第2(遠野市)とともに県発注ダム事業の一つ。住田町から陸前高田市に流れる気仙川の上流支流となる大股川に治水目的で建設。予定地は住田町。既に周辺で国道397号の付け替え道路の工事が始まっている。総事業費141億円(河川改修を含めると334億円)。進ちょく率は2009年度末見込みの事業費ベースで30.7%。


14年度の本体着工を目指して進む津付ダムの関連工事

2009年10月29日木曜日

398とはずがたり:2009/11/01(日) 13:37:12
誤植かと思ったぜ
>完成時期が95年後になる

それにしても駄目だな,反対できないなんて。穴あきダムなど環境破壊と財政赤字しかもたらさないんちゃうか。
サクラマス保護を優先せいヽ(`Д´)ノ

大規模事業評価専門委:県の津付ダム建設継続「妥当」、知事に答申へ /岩手
http://mainichi.jp/area/iwate/news/20091030ddlk03010077000c.html

 県の大規模事業評価専門委員会(委員長、木村伸男・岩手大特任教授)は29日、気仙川上流の住田町に計画する津付ダム建設事業について「要検討(事業継続)」とした県の評価は「妥当」と知事に答申することを決めた。ただ、完成時期が95年後になることや、ダム政策の転換を掲げる新政権の動向次第によって、同委で改めて検討するとの付帯意見を付ける。

 県側は同日の会議で、気仙川での工事可能時期を考慮した結果、ダム建設と河川改修を含めた県計画の完成時期を、57年後から95年後に見直したことを報告した。一部の委員から「政権交代してダム整備の方針が見直される上、地方交付税も見通しが不透明だ。100年後の計画はほとんど当てにならない」などと意見が出された。

 また、木村委員長は「地元住民の十分な理解が得られていない」と述べ、住民へより丁寧な説明を行うことを県側に求める意見も付けることにした。【岸本桂司】

毎日新聞 2009年10月30日 地方版

399とはずがたり:2009/11/02(月) 18:14:25
>計画の有効貯水量は390万トン。試験湛水(たんすい)の結果、1日に5000―4万トンの水が地面に染み込むことが確認されている。

>出席者からは「火山灰性の土壌で水が浸透しやすい懸念は当初からあった。なぜこんな事態になったのか検証し、責任を追及すべきだ」という声も出た。

たまらぬ水、あふれる怒り 大蘇ダム問題
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2009_123993248049.html
[2009年04月17日 10:35]

水が地面に染み込み、計画通りに貯水や給水ができない大蘇ダム。奥に見えるのが堤防=15日午前、熊本県産山村

 「率直に言えば底の抜けたダムを造ってしまった」―。大蘇ダム(熊本県産山村)を建設している農林水産省の近藤基彦副大臣が地元説明会で頭を下げた。竹田市荻町などに農業用水を供給するためのダムが、本体の完成から四年を経ても計画通りに貯水、給水ができない状態が続いている。農水省は今秋までに水量確保策を示すとしているが、期待したダムに裏切られてきた地元農家との溝は深まるばかりだ。

 600億円投入
 十五日に竹田市荻町であった説明会。出席した農業者ら約二百人を前に、近藤副大臣は「常識で考えて大蘇ダムに計画通りの水利機能はない。完成には法外な金が掛かる。(例えば)さらに五千億円掛かるのなら、別のダムを造ったほうがいい」とまで言って、ダム計画の不備を認めた。
 ダムは事業着手から三十年が経過。投入した事業費は約六百億円。二〇〇九年度は給水しながら利水機能を確認する計画。
 農水省は完成に必要な工事や経費の調査を続けながら、荻町に水を供給する大分県営大谷ダム(熊本県高森町、有効貯水量百万トン)の機能強化などの代替案も含め、「あらゆる方法を検討する」と理解を求めた。
 地元選出の国会議員らからは、(国が迷惑を掛けたとして)地元の農業対策事業の優先採択や、ダム建設に伴う地元負担金(県七十三億円、竹田市二十三億円)を特別交付税で補う案なども示された。
 しかし、大きな期待を寄せながら、いつまでも満足に機能しないダムに農家の怒りは収まらない。
「責任追及すべき」
 説明会で今永源士さん(61)は「がっかりした。これでは事実上のギブアップ宣言だ」と語気を荒らげた。出席者からは「火山灰性の土壌で水が浸透しやすい懸念は当初からあった。なぜこんな事態になったのか検証し、責任を追及すべきだ」という声も出た。
 県によると、ダムによる竹田市の受益地域は標高四五〇―七〇〇メートルの高地。荻町をはじめ水の安定確保に悩まされてきた歴史がある。同町では、田んぼの代かき時季は、夜中も時間を割り振ってわずかな水を流し、農作業をしているほど。
 約三十年にわたって稲作を続けている鶴林一博さん(52)は「昨年は日照りで、田植え後の田んぼが干上がった。四月から六月は少しでも水が欲しい。国は当初約束した通りのダムを造ってほしい」と願っている。 (経済部・渡辺大祐)

 <ポイント>
 大蘇ダム 計画の有効貯水量は390万トン。総受益面積は大分、熊本両県で延べ2158ヘクタール。このうち7割以上を大分県側が占める。1979年に事業に着手。当初の総事業費は約130億円だったが、基礎工事の追加や物価上昇などで4・6倍に膨らんだ。試験湛水(たんすい)の結果、1日に5000―4万トンの水が地面に染み込むことが確認されている。

400とはずがたり:2009/11/02(月) 18:14:35

農水副大臣が大蘇ダム視察 首長らと意見交換
2009年11月02日
http://kumanichi.com/news/local/main/20091102002.shtml

大蘇ダムの前で九州農政局職員から説明を受ける郡司彰農水副大臣(右から2人目)。左側は佐藤義興阿蘇市長=産山村

 郡司彰農林水産副大臣は1日、漏水で計画通りの水がたまらない農業用の大蘇ダム(産山村)を視察し、受益地の同村や阿蘇市、大分県竹田市の市村長や農家と意見交換した。郡司氏は「大蘇ダムは本体が既に完成しており、八ツ場ダムなど見直し対象の事業とは事情が異なる」との認識を示した。

 ダム事業見直しを掲げる民主党政権誕生後、政務三役の現地視察は初めて。

 計画通り水をためる追加工事をするためには建設地の同村を除く熊本、大分両県と阿蘇市、竹田市に新たな国営事業費の負担が生じる。郡司氏は追加工事をするかどうかは明言せず、「来年春先までに漏水対策の方針を決めたい」とするにとどまった。「給水への期待は大きく、裏切ってはならない。まずは現在、農家が必要としている水を届ける方法を早急に見つけたい」とも述べた。

 意見交換では、阿蘇市の佐藤義興市長が「工期延長の間に農家も減った。このままでは受け入れられない」と訴えた。一方、最大受益地の竹田市の首藤勝次市長は「一刻も早く水がほしいという農家の声を受け止めてほしい」と強調した。

 鳩山由紀夫首相は民主党代表として来熊した7月、大蘇ダムについて「必要な水がたまらない無駄な公共事業の典型」と批判。川辺川ダムなどと同様に事業中止を検討する考えを示していた。(岡恭子)

熊本・大蘇ダム:副農相視察、地元首長らと意見交換 受益地の意見割れる /熊本
http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20091102ddlk43010289000c.html

 産山村の大蘇ダムを1日視察した郡司彰副農相は、ダムの受益地、産山村の佐藤敬助村長、阿蘇市の佐藤義興首長らと意見交換した。水がたまらないダムをどうするか国の対策が決まらない中、佐藤村長がダムからの水を強く求めたのに対し、佐藤市長は多額の工事費をかけることに慎重な見方を示した。

 副農相との意見交換で、佐藤村長は「農業振興のためにぜひ水が必要だ」とダムに期待を示した。最大受益地・大分県竹田市の首藤勝次市長も「水を待ち望んでいる農家の切実な声に応えてほしい。地域だけでなく日本の農業をどう守っていくかという象徴的な事案だ」とダムの整備を強く要望した。

 これに対して阿蘇市の佐藤市長は「漏水するようなダムはいらない。水は欲しいが、対策のための工事費がかさむのであれば、やり方を考えなくてはいけない」と話した

 意見交換後、首藤竹田市長は「(竹田は)農業が命の地域だ。阿蘇市とは状況が違う」と語った。一方、佐藤阿蘇市長は「工事費を阿蘇市が負担することはできない。ダムを造った国に何とかしてほしい」と話し、考え方の違いが鮮明になった。【遠山和宏】

毎日新聞 2009年11月2日 地方版

401とはずがたり:2009/11/02(月) 18:15:21
>>127 >>264-265 >>350 >>399-401

大蘇ダム
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=2681

想定を上回る水が浸透
___ ダムサイトは阿蘇カルデラの北東斜面に位置し、地質は火山噴出物で地盤が悪い。基礎掘削に着手すると、基礎地盤の一部に開口亀裂を発見。一時ダム建設工事を中断し、調査と対策の実施を余儀なくされた。堤体は2004年に完成。堤体完成後に試験湛水を3年間実施したが、貯水池の地下や側面へ想定を大幅に上回る水が浸透することが判明。浸透原因の究明と対策が必要となっている。

此処
http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&amp;lat=32.99139&amp;lon=131.2072&amp;sc=5&amp;mode=map&amp;pointer=on


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