インドではインディラ・ガンジー(Indira Gandhi)氏が、父のジャワハルラール・ネルー(Jawaharlal Nehru)氏から権力の座を受け継いだ。パキスタンでも同じくベナジル・ブット(Benazir Bhutto)氏が、インドネシアではメガワティ・スカルノプトリ(Megawati Sukarnoputri)氏が権力を継承した。アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏も、独立の英雄だった父親の跡を継ぐはずだったが、ミャンマーの軍政が1990年の総選挙結果を否定した。
一方、27日の大統領選挙でタン氏の得票率が低かったことについて、政治学を専門とするシンガポール国立大学(National University of Singapore)のリューベン・ウォン(Reuben Wong)准教授は「PAPへの支持が、さほど強くないことを示唆している」と語る。「旧来の独裁的で保守的なPAPから、シンガポールの主流であり、もっとリベラルで多元的で、多様な考えに開かれた政党へと自己修正すべきかの判断をPAPは迫られるだろう」
また、金融グループCIMBのエコノミスト、ソン・センウン(Song Seng Wun)氏は、「シンガポールにとっての最善策を知っているのはPAPだ」と考える国民は減っており、若い世代がインターネットを通じて声をあげるようになり、既存の枠を押し広げていると指摘した。