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大中華世界的話題

2521チバQ:2011/09/02(金) 12:19:57
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/09/02/20110902ddm007030062000c.html
ルポ・未知なるミャンマー:一部の武装少数民族と今も交戦 軍「国民統合」に仏教利用
 ◇「百獣の王」シンボルに
 旧都ヤンゴン到着は夜だった。市街に向かうタクシーの運転手が「あれがシュエダゴン・パゴダだ」と声を掛ける。ミャンマーが誇る黄金の仏塔だ。圧巻は、パゴダの前に鎮座する2頭の獅子(ライオン)像。ライトアップで暗闇に浮かんだ巨大さは、思い描いた神社の狛犬(こまいぬ)の比ではない。

 この国の獅子も日本の狛犬も、ルーツは古代オリエントである。百獣の王は権威の象徴、守護獣となった。この思想は仏教にも取り入れられた。

 88年に民主化運動が本格化し軍政は紙幣の図柄をアウンサン将軍から、この獅子像に切り替える。アウンサンスーチー氏につながるものを排除し、「仏教を国民統合のシンボルに」との意向だろう。国民の9割は仏教徒だ。

 私は首都ネピドーとヤンゴンの動物園に足を運んだ。目当てはライオン。さぞ厚遇に違いないと思いきや、各園に1頭と寂しい限りで、以前の「夫婦」は引き離され、どちらの檻(おり)も狭くてみすぼらしい。動物園の主役はライオンではなかった。

 ネピドーでは数カ月前、爆弾テロが相次ぎ、死傷者も出ていた。市場、住宅地……と、宿泊先のホテルの女性マネジャーは地図で現場を指さし「少数民族の武装組織の仕業です」と言った。

 全人口の6割超を占めるビルマ族に対し、少数民族は130余り。48年の独立に際し、少数民族の一部武装組織が「独立」や「自治」を求めて反旗を翻した。当時の民主政権下で混乱は拡大し、62年、軍部が「国家統合」を大義名分にクーデターを敢行した。以来、今年3月の民政移管まで軍政が続く。

 軍は今、20近くある武装組織のほぼ半数と交戦状態にある。対外的な脅威ではなく「国内勢力との戦いに明け暮れてきた」(外交筋)というのが実情だ。

 「国民の99%は軍政嫌い」。ミャンマー訪問を前に日本人の研究者や外交官からはそんな言葉が返ってきたが、さほど誇張でもないことを旅で実感した。最大の理由は、軍政が体制維持を最優先し、国民生活を二の次にしてきたことだ。「最貧国」にありながら湯水のように資金を投じた遷都はその典型だろう。

 そうした中、唯一とも言える軍政正当化論が、「軍政でしかこの国はまとめられない」という見方だった。

 国営紙は連日、1面最上段と最終面の半分に「国家の安定と統合こそが最重要」といったスローガンを掲載。国営テレビも番組の合間に流す。その必死さは痛々しいほどだが、「だからこそ軍なんだ」と、軍主導の正当性をにじませているようにも感じる。

 ただ、スーチー氏も「国民統合」に異論はなく、「多様性の中の統一が根本方針であるべきだ」と繰り返してきた。だから「政権と民主化勢力の対立はビルマ族という狭いコップの中の争い」(外交筋)という解釈も成り立つ。

 ヤンゴンのIT企業社長は言う。「少数民族の間には『スーチー氏もしょせんはビルマ族』という見方があり、スーチー政権が誕生しても、少数民族問題はこの国の最大の懸案であり続けると思う」

 だから国民統合のシンボルは必須であり、それが仏教。特にこの国で、国家の意思が如実に反映される紙幣の図案になった獅子ではないのか。


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