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フェイク『男』のチラシの裏

1フェイク『男』:2005/11/21(月) 00:33:20 ID:Xekm5jMQ
私の鑑定文の中にたまに出てくる前置きのジョジョ考察だとか一口メモなど、
自分自身でも何を書いたか把握してない文章の数々を保存するためのスレ。

その他、私への質問などがあれば受け付ける予定。

57フェイク『男』:2005/12/07(水) 02:30:58 ID:3wg7wY9A
374 :フェイク『男』 :04/08/10 06:50 ID:G2zZdlIA
原則的に、あらゆることには理由があり、法則がある。
(現実がどうなのかは知らんが、少なくともジョジョの世界はそうだ)
もしも法則を破るものがあったとしても、そこには更に高次の理由と、法則があるだけだ。
スタンドの能力にはしばしば物理法則を真っ向からブチ破るようなものが存在するが、
これは単に、物理法則より「スタンドのルール」の方が高位の法則であるということに過ぎない。
とはいえ、常に力ずくで何とかなるとは限らないものだ。
法則を破るばかりではなく、都合のいい部分をうまく利用することで自らの目的を達成するのが良い姿勢だろう。

137 :フェイク『男』 :04/08/05 05:49 ID:Ud3rQJVA
「我思うと我思うがゆえに、我ありと我思う」(A・ビアス「悪魔の辞典」)

136 :フェイク『男』 :04/08/05 05:48 ID:Ud3rQJVA
「我思う、ゆえに我あり」(デカルト)

70 :フェイク『男』 :04/08/03 06:06 ID:OuwPILsg
数学における「カオス」という概念は、「決定論的な方程式から生じる不規則運動」を指す。
一つ一つの方程式は確実に解決することが出来るが、それが幾つも集まると僅かな初期条件の違いから結果が大きく変動する、
というような現象を指し示す言葉であり、元々は気象学から発見されたそうだ。(有名な「バタフライ効果」というアレだ)
さて、スタンド使い同士の戦いというのは正にカオス的なもので、一対一ならどっちが勝つ、という考察もそれなりに可能だ。
とはいえ、戦う時間帯や周囲の環境などの初期条件によっては、単純な一対一の戦闘ですら結果は予測困難となる。
ましてや、多対多の戦闘になると不確定要素が多すぎて、誰が何をしてもおかしくないような状態だ。
ジョジョでもそのことは当然計算に入っているようで、スタンド使い同士が戦う場合はせいぜい二対二程度に抑えている。
(現在のブンブーン戦でも、敵三人は全員同じ能力として、状況の単純化が図られている)
スタンド使いの集団戦は戦況が極端に不安定なものだが、それでもあえて考察するなら、
いかに「地の利」を掴み、相手を一網打尽にするかが勝利の鍵だ。
(相手の人数を減らせば、それだけ戦況の確定も楽になるだろうからだ)

58フェイク『男』:2005/12/07(水) 02:31:19 ID:3wg7wY9A
69 :フェイク『男』 :04/08/03 06:05 ID:OuwPILsg
死刑囚ケンゾーとプッチ神父は、和洋の哲学を体現する対比的なキャラクターをしている。
簡単に言えば、ケンゾーは与えられた運命の中でいかに幸福を得るか、
プッチ神父はどのように運命を克服し、不幸を跳ね除けるかを追求する精神性を有していた。
この二人の対比はそのスタンド能力は元より、その外見・名前にも表れている。
ケンゾーのスタンドは見ての通り「東洋の竜」で、プッチ神父のスタンドは「蛇」だ。
「蛇」は取り分け「イヴとアダムをそそのかし、禁断の果実を食べさせた蛇」を意味し、
これはキリスト教における「西洋のドラゴン」の起源でもある。
つまり、ケンゾーとプッチ神父は「竜」と「ドラゴン」ってことだ。

68 :フェイク『男』 :04/08/03 06:04 ID:OuwPILsg
犯罪者にはスタンド使いとしての素質を持つ者が多いそうだが、これは何故だろうか。
一つには、自分の欲望を満たすために罪を犯した者は、それだけ「欲望の発現」たるスタンドに適するということがある。
つまり、犯罪者が己の欲望から法律を破るように、スタンド使いは己の欲望からこの宇宙の物理法則を破るのだ。
このように、スタンド能力というものは決して手放しで褒められるものではなく、人間の精神の闇の部分をも反映している。

59フェイク『男』:2005/12/07(水) 02:31:48 ID:3wg7wY9A
>>39
28歳OL……射程範囲内ではあるが。

60フェイク『男』:2005/12/11(日) 23:00:26 ID:f2y.L6io
836 :フェイク『男』:2005/12/07(水) 02:20:21 ID:eeN5HQpU
「神」という概念を運命を司るものであると考えるなら、
漫画や小説などの世界における「神」とは、それを創作する作者であると言えるだろう。
作者がその作品の登場人物を使いストーリーを展開させていくありさまは、まさしく神が人々の運命を定めるかのようだ。
しかし、ジョジョの作者である荒木飛呂彦は、六部最終巻の作者コメントで興味深い言葉を残している。
「登場人物が作者の意を離れて勝手に動くことがある」「絵にも、描かざるを得ない絵というものが出てくる」というこの事柄は、
(荒木に限らず、多くの漫画家や小説化がこれと同じような体験をするそうだが)
完全なる神に程遠い一人の人間が創造を行う際の、作家としての限界が生み出した単なるつまらない予定調和なのかもしれないが、
あるいはひょっとしたら、人間が神の定めた運命にただ従うばかりでなく、
真に自らの力で何かを成し遂げることが出来るのだということを示しているのかもしれない。

825 :フェイク『男』:2005/12/07(水) 02:04:03 ID:eeN5HQpU
DIOのスタンドには三つの段階がある。
一番目は「隠者の紫」によく似た茨型のスタンド。JOJO A GOGOで言うところの「ジョナサンのスタンド」だ。
二番目は「世界」。そして三番目は、崩壊する「世界」が36名以上の極罪人の魂を吸収し、
そこから新たな存在を生み出すための、あの植物のスタンドだ。
この内、一番目と三番目が同じ植物型の姿であるのは興味深いところだ。
また、この各段階は並立する時期がありつつも、変化が不可逆であるという点も共通するようだ。
もしかしたら「世界」は、あの初期の茨型スタンドが寄り集まって固まった姿なのかもしれない。
そして「世界」はその確立されたパワーゆえ茨型に戻ることは出来ず、
己の命を捨て、スタンドが崩壊するさなかにようやく後期の「植物型」状態に到達できたのだろう。

61フェイク『男』:2005/12/14(水) 19:54:01 ID:hFskKqWU
431 名前: フェイク『男』 投稿日: 2005/12/14(水) 19:50:37 ID:/AnK/iWG
当然のことだがあえて説明すると、∞という能力値はすぐさまに無限大の力を振るうということを意味しない。
単に能力値がどこまでも変動できるというだけのことだ。
判りやすい例では、他の物体の運動に食らいついてどこまでも同等の運動性能を発揮する「ノトーリアス・BIG」や、
全宇宙の引力を利用して、その力の限りどこまでも加速を続ける「メイド・イン・ヘブン」がある。
また「星の白金」や「世界」の時間停止能力も、一種の無限大のスピードと見なすことが出来るが、
これも「世界」が時の歯車とガッチリ噛み合ったというDIOの体験の通り、現実世界との調和なくしてはありえないものだ。

429 名前: フェイク『男』 投稿日: 2005/12/14(水) 19:48:28 ID:/AnK/iWG
DIOは己の欲望と用心深さゆえに足元を掬われ、吉良は殺人衝動を抑えられず、
ディアボロは自らが帝王たらんとするために反逆者から逃げることが出来ず、
プッチ神父は弟に情けをかけて生かしていたがために敗北した。
このように、スタンド能力によって運命を支配できようと、己の内側に存在する因果、すなわち「宿命」は回避できないものだ。
宿命による被害を防ぐには、己の心に愛と正義を携え、宿命より生じる因果を善きものに誘導することしかないのかもしれない。
しかしこれは回りくどい手段であり不確実だし、しかも真の正義や本物の愛などこの世にそうそう存在するものではない。
それでも腐ることなく、見切りをつけることもなく、真実に向かい続けようとする意志は、
己のみならず他者にも良い影響を与え、救いとなることだろう。それこそが「黄金の精神」だ。

62フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:13:25 ID:KnD8EbzA
30 :フェイク『男』 :04/08/02 08:35 ID:ClPtDfYE
ジョジョ五部には、様々な「生と死」のスタンドが存在する。
殺人ウィルス、鏡の中の死の世界、老化ガス、親殺しの子の生誕、絶対零度の熱的死、エントロピーの化身、食人カビなどなど……
この物語は生命を与えるスタンドから始まり、死をもたらすスタンドで終わるわけだが、
時間軸上では「死をもたらすスタンド」の次が「生命を与えるスタンド」であり、エピソードはここでループする。
生ある者全てはいずれ必ず死ぬのだが、今を生きる者が死者の遺志を継ぎ、
一貫して真実に向かい続けるなら、時に真実に辿りつき、運命に勝利することもありえる。
ジョジョ五部は、そのような人間たちの活動の縮図であると言えるのではなかろうか。
全ての努力家が真実に辿りついたり、運命に勝利できるとは限らないかも知れないが、
人々は無意味に生と死を繰り返すものではなく、その最中には「熱狂」がある。

841 :フェイク『男』 :04/08/01 03:25 ID:jn51kobD
かつてパンドラの箱の中からはあらゆる厄災が飛び出し、最後に箱の中には「未来」が残ったという。
この伝承は、「未来」とは人間にとって無数の厄災を退ける「希望」である、という見方なのだが、
これは「未来」とは人間にとっての厄災の一つであり、箱の中に「未来」が留まったことによって、
人間は「未来を知りながら生きる」という厄災を逃れることが出来た、という考え方とも繋がっている。
しかし、「未来を知りながら生きる」ことを人間にとっての幸福と考えるなら、
箱の中に「未来」が留まったこと自体が人間たちにとっての厄災だったと、まるっきり逆のことも言える。
「未来」を知らないことによる「恐れ」を克服しようとする、その人間の「勇気」が生命のダイナミズムを生むことは事実だ。
しかし、「恐れ」が未来に存在する限り、未来を知らぬ人間が「恐れ」を完全に消し去ることが出来ないのも事実となる。

63フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:13:45 ID:KnD8EbzA
723 :フェイク『男』 :04/07/29 03:26 ID:leFE9wWn
「竜の夢」は「中立ゆえに無敵」のスタンドだが、何故「中立」だと「無敵」なのだろうか。
考えるに、恐らく竜の夢は風水理論による「安全な方角」を完璧に体現した存在であると思われる。
1センチ、1ミリ、分子1個分の狂いも無く「安全な方角」を厳守するがゆえに、竜の夢は一切の攻撃を受け付けない。
しかし、「安全な方角」を常に実践し続けるがゆえに他者に攻撃をすることも出来ず、
本体ケンゾーにアドバイスを出すに留まっているのだ。
つまり、「安全な方角」を体現するがゆえに「中立」であり「無敵」だということだ。
このように、説明を思いっきり省略した描写というのはこの漫画に結構存在している。
何かと「凄み」やら「引力」やらと揶揄されることが多いが、
話の勢いを保つためにいちいち長文の説明を入れないだけで、割と筋の通っていることもあるので注意するべし。
(そんなことを言って、やっぱり筋の通っていないこともあったりするのだが)

493 :フェイク『男』 :04/07/22 00:39 ID:crtgF+uE
「漫画の中に漫画家が出てきた場合、その作者は相当な悩みを抱えている」……という判別法がある。
自分の悩みですらも作品として昇華できるようでなければ、創作活動など務まらないということなのだろう。
ジョジョの作者・荒木もまた、自らの暗い苦悩を岸部露伴というネタと化すことで、それを乗り越えたのだろうか。

491 :フェイク『男』 :04/07/22 00:37 ID:crtgF+uE
キング・クリムゾンのちょっとした元ネタの話……
多重人格の人物は、人格が入れ替わった際に「時が飛んだ」という感覚を抱くそうだ。

232 :フェイク『男』 :04/07/16 01:14 ID:1xzRva+F
アクトンベイビーは「外敵や危険から身を守るために透明になる→誰からも世話されなくなり、余計に身の危険を増す」
という矛盾を有するスタンドだが、これは現代日本の引き篭もりに通じるものがある。
つまり「ストレスから身を守るために家に篭もる→誰にも会えなくなり、ますますストレスに弱くなる」という図式だ。

64フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:14:01 ID:KnD8EbzA
231 :フェイク『男』 :04/07/16 01:14 ID:1xzRva+F
一時は運命すらも味方につけたプッチ神父の敗因は、神父自身が感情を捨てられなかったことにある。
「下らない感情で動いてるんじゃあないッ!」「無償の愛とは天国へ行くための見返り」「人は恥のために死ぬ」
などの台詞の通り、神父の性格は「人間の感情を否定すること」に一貫している。
しかし、神父自身が単なる感情から来る「情け」をかけた弟の能力が、結果的に直接の死因となってしまったからだ。
人々が自分の未来を全て知っている「天国」においては、
未来に起こる出来事が全て判り、あらかじめそれに対して心構えが出来るということになる。
これはつまり、悲しみや苦しみといった負の感情の否定であるとともに、激しい喜びや楽しみといった良い感情も否定している。
プッチ神父が目指した「天国」は、そういった「人間から感情を排した世界」だったのだろう。
(あるいは、吉良の言うような「植物のように平穏な感情」かもしれない)

171 :フェイク『男』 :04/07/14 01:04 ID:1Iox3Zxn
ケンゾーのスタンド「ドラゴンズ・ドリーム」は、東洋的な哲学を伴う能力だ。
聞きかじりの知識だが、西洋の科学が「謎の原因を追求し、それを解き明かすこと」を重要視するのに対し、
東洋の科学は「自分が何故それを謎と考えるのか、それを謎でなくするためにはどうすればいいか」を重視するのだそうだ。
「ここを出獄できずとも囚人全員がみなワシの後をついてくる!」という台詞からも判るとおり、
彼は自分に降りかかる「運命」を超えようとは考えず、与えられた状況の中で最上の幸福を手に入れようとする。
「知性」というものは人間に備わった素晴らしい性質だが、それは絶対的なものではないし、一面的なものでもないということだ。

65フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:14:16 ID:KnD8EbzA
170 :フェイク『男』 :04/07/14 01:03 ID:1Iox3Zxn
「キラークイーン」と「シアーハートアタック」は、一つのスタンドでありながら二種類もの利用法があり、
しかもその二つを併用できるという能力を有している。
この理不尽ささえ感じられるほど便利なスタンドが、何故にこのような二つの形態を身に付けたのか。
その理由は本体・吉良の「性質」にある。
知っての通り吉良吉影は平穏な生活を望む殺人鬼だが、彼は理性的な部分ではその殺人癖が平穏を得るに
非常に邪魔なモノであることに気づいている。気づいてはいるが抑えられない。
そこのところの対立する「理性」と「感情」が、そのまま「キラークイーン」と「シアーハートアタック」に引き継がれているようだ。
彼は理性は理性、感情は感情と分けて考え、感情的な「殺人癖」を満たすために理性的な計算を働かせて、殺人と平穏を両立させる。
つまり、自らの精神の感情的な部分全てを「シアーハートアタック」にひっくるめることで、
スタンドの中心である「キラークイーン」の方を極めて理性的に、完成度の高い状態へともっていったのだろう。
理性と感情は人間の生活において常に争い、極限の状況ではしばしば感情が危険な暴走をもたらすのだ。

820 :フェイク『男』 :04/07/09 00:47 ID:tnK/8vY7
SBRのキャラクターの一人、ポコロコは「異常な幸運の持ち主」として、あの奇々怪々な連中と張り合っている。
ポコロコの「幸運」は彼のスタンド(とは本編では呼ばれていないが)によるものなのだが、
何故わざわざスタンド(らしきもの)を持ち出す必要があったのか。それは一言で言えば「理由付け」だ。
あらゆることには「理由」がある、だから理不尽なほどの「幸運」にも理由が必要なのだ。
体内に虫を飼ってそれを操る、程度なら適当な「技術」をでっち上げることも出来るだろうが、
「幸運」は超能力でもなければ説明が付かない。
そして、どんなに理不尽な出来事にも必ず「理由」はある。
理由が無ければ、究極的な話、全てはあやふやでデタラメな混沌に堕してしまうだろう。

66フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:14:31 ID:KnD8EbzA
657 :フェイク『男』 :04/07/04 23:52 ID:6dYMi1sc
基本的に、形の無いものには攻撃できず、形の有るものは攻撃できるものだ。
例えば、ヘブンズドアーやホワイトスネイクは本来無形の記憶だとか魂に、
文字やDISKという形を与えることで、それに干渉することが出来る能力となっている。
また、「正義」は無形の霧の姿ゆえに剣や銃で倒すことは出来ないが、霧の姿ゆえに吸い込むことは出来る。

656 :フェイク『男』 :04/07/04 23:51 ID:6dYMi1sc
かの陰惨なる「バイツァダスト」が他者に憑依するスタンドなのは何故なのか、これには二つの意味合いがある。
一つは、憑依対象を「地雷」とすることで、自身が危険を冒すことなく追っ手を始末するという側面。
もう一つは、自分の「外部」にスタンド能力を設置することで、本体自身をも巻き込んで「運命」を支配するという意味合いだ。
いかに運命を操る能力であろうと、自分が力を振るえば、自分自身だけは例外の存在となってしまう。

655 :フェイク『男』 :04/07/04 23:50 ID:6dYMi1sc
ある鳥類学者が言うには、鳥は本心では地上を歩きたいのだそうだ。
鳥は空を飛ぶのに徹底した減量とエネルギーの効率化を図っており、かなりの無理をしているらしい。
その理由に、天敵のいない島などに暮らす鳥類は空を飛ばなくなる。
しかし、飛べなくなった鳥の末路は、ドードー鳥だとか、ヤンバルクイナだとかが証明する通りだ。
少なくとも鳥類のように博打的な生き方を選んだ者にとっては、進化と発展は義務であり、それを怠った者は滅びるのだろう。

67フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:14:48 ID:KnD8EbzA
652 :フェイク『男』 :04/07/04 23:47 ID:6dYMi1sc
プッチ神父の目指した「天国」は元々DIOの考案したものだったが、彼は最後までDIOの言いなりだったのだろうか。
少なくとも、彼はDIOの言いつけを破り、新月を待たずして「メイド・イン・ヘブン」を完成させたことは事実だ。
俺が注目するのは、神父が宙に浮かび天国発現のための重力影響の位置を探している最中、彼が「素数」を数えていたことだ。
プッチ神父が「素数」を数えるのは、素数が孤独な数字であり、彼に勇気を与えてくれるからだそうだ。
妹、弟、親友を立て続けに失ったその体験を鑑みるに、彼は自分の人生に強烈な「孤独」を感じており、
それを癒すために素数を数えるのだという見方が出来る。
DIOの生まれ変わりである「緑色の赤ん坊」と同化した後、孤独なんか感じるはずも無い状況の時も、
彼は二回ほど素数を数えることがあった。
一回目は、ウェザーに追い詰められて自分の天命を疑った時、つまり自分が運命から見捨てられたという孤独を感じた時だ。
ならば二回目の、宙に浮かぶ神父が素数を数えたのは何故か。
C−MOONの頃の神父は度々DIOの名を口に出しているが、メイド・イン・ヘブンを得てからは一回もその名を口にしていない。
神父はこのときよりDIOの呪縛を脱し、自分の意志で天国を発現させたと考える次第だ。

421 :フェイク『男』 :04/06/26 19:37 ID:???
かの悪名高い「クリーム」は、まるっきりこの世から消え去る能力を持っている。
あのスタンドが暗黒空間に自らを飲み込んだとき、クリームは1ミリも1ミクロンも存在せずに消滅するのだ。
この現象は、手袋の表と裏を思い浮かべると判りやすい。
手袋を裏返せば、やがて表地の部分は全く無くなり、全部が裏地になる。表地が「クリーム」、裏地が「暗黒空間」だ。

419 :フェイク『男』 :04/06/26 19:34 ID:A8csvAHO
「戻し切り」という技術がある。
斬り口の組織を全くつぶさずに斬る事によって対象を再び元通りにできてしまう、という信じられない特殊技能で、
日本では明治時代の流浪人が包丁で大根を戻し切りしたことがあるという。
スタンド使いが「戻し切り」をしたという記録は無い……
……と書いて気づいたが、ブチャラティのジッパー攻撃がコレに近いな。

68フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:15:05 ID:KnD8EbzA
417 :フェイク『男』 :04/06/26 19:31 ID:A8csvAHO
スタンド能力の原理の一つに「限界の突破」というものがある。
スタンドがその身体能力を極め、それ以上の進化の余地が無くなった果てに、その代わりとして特殊能力に目覚めたというケースだ。
代表的なところでは、あまりに凄まじいスピードの果てに時間よりも速く動けるようになった「星の白金」がある。
そして更に、恐らく「クレイジー・ダイヤモンド」もこれと同じような原理であると思われる。
どんな物体でも修復できるということは、どんな物体よりも上回ったエネルギーを有しているということだからだ。
クレイジー・ダイヤモンドはパワーにおいて限界を突破したスタンドだといえる。
(CDが星の白金のガードを打ち崩したことからも、パワーにおいてCDは突出したものを持っていることが判る)

414 :フェイク『男』 :04/06/26 19:29 ID:A8csvAHO
「スタンド」とは「そばに立つ者」の意だが、最近ではヴィジョンの無いスタンドも多い。
とはいえ、ヴィジョンが無いということにも、それなりの理由があるものだ。
例えば、他人を自殺に引きずり込むスタンド「ハイウェイ・トゥ・ヘル」の場合、
これは本体の性格に問題があると思われる。このスタンドの本体・マックイイーンは、
「自分は他人に何も働きかけないが、他人は自分のことを気にして欲しい」
という「かまってちゃん気質」とで言うべき性癖があって、それはスタンドの性質にも合致している。
他人に何もしないのでヴィジョンは必要なく、まるで真空に空気が流れ込むように自殺に引き込まれるというわけだ。

69フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:15:22 ID:KnD8EbzA
413 :フェイク『男』 :04/06/26 19:28 ID:A8csvAHO
ジョジョ五部の主人公、ジョルノとブチャラティは「ボン・ジョルノ」と「アリーヴェデルチ」のコンビだ。
それが暗示するように、ブチャラティはこの世から去り、ジョルノが新参者として現れるわけだが、
ここで重要なのが、死者の意志を生き残った者が継ぐ、という点だ。
先輩から後輩へ、師から弟子へ、そして親から子へと意志や精神性が伝えられ、受け継がれていく。
それがあるからこそ、死すべき運命の人間がここまで来ることが出来たのだ。
ジョジョの中では「ジョースターの血」とか「血統」というものを重んじる表現が度々出てくるのだが、
別に血が繋がっていれば何でもいいというわけではなく、重要なのは『精神の連続性』なのだ。

257 :フェイク『男』 :04/06/22 20:01 ID:l745rDZv
大体において、近距離パワー型のスタンド使いは拳銃程度の攻撃は軽く防御できるものだ。
人間の反射神経が銃弾に追いつくはずが無いので、これはスタンド自体の反射神経が優れていると解釈できる。
とはいえ、いかに近距離パワー型のスタンドといえど、手数の多すぎるマシンガンや、
遠距離から急襲するライフルでの狙撃は防御しきれないらしい。

227 :フェイク『男』 :04/06/22 01:47 ID:EHzm7+Co
少年漫画雑誌であるジャンプでは、政治や宗教、あるいは過度なエログロのネタはタブーであるそうだ。
だからなのか、ジョジョの「スタンド」の設定そのものには、あまりグロさやエグさを直接的に現したものは少ない。
むしろ、スタンドを利用する本体の姿、スタンドとその本体の関連性、
そういった直接には見えない部分に、強いエログロを感じたりするものだ。

70フェイク『男』:2005/12/18(日) 00:15:37 ID:KnD8EbzA
223 :フェイク『男』 :04/06/22 01:43 ID:EHzm7+Co
ジョジョ五部の亀のスタンドは、連載当時の作者インタビューでは「T.レックス」と名づけられる予定だったが、
後のJOJO A GOGO!では「ミスター・プレジデント」と命名されていた。
この理由は、恐らくボスのスタンド「キング・クリムゾン」との対比であると考えられる。
「レックス」とはラテン語で「王」を意味する単語であり、一方「プレジデント」は「大統領」だ。
あの亀のスタンドは五部の仲間たちの(たった一週間ほどの)旅の結束の象徴であり、
一行の重要なアドバイザー・幽霊ポルナレフの居場所でもある。
その亀の能力に「王」ではなく「大統領」と名づけることで、
ボスの独裁支配だった旧来のパッショーネに革命を起こし、新たな時代を築いたことを示したのだろう。
(とはいえ、忘れっぽい作者の気まぐれという可能性も充分あるのが油断ならないところだ)

218 :フェイク『男』 :04/06/22 01:38 ID:EHzm7+Co
「盲の国では、片目の者が王になれる」という言い回しがある。
スタンド使いを盲の国の片目に例えるなら、レクイエムの所有者は盲の国の健常者といったところか。
めくら(何故か変換できない)の国で両目の見える者は、王の中の王になれるだろう。

71フェイク『男』:2005/12/28(水) 02:50:50 ID:s3hwtcm.
689 名前: フェイク『男』 投稿日: 2005/12/28(水) 02:43:33 ID:wNK+5Sle
世の中「結果が全て」だ。それは確かな事実だ。
人がどんな立派なことを考えていようと、どんな努力を陰でしていようと、形に出来なければそれらに意味は無い。
形の無いものは誰にも伝わらず、後に残ることは無いからだ。
だが、過程それ自体も結果であることに注意しなければならない。
結果のためならどんな過程を経てもよいと邪悪な行いに走るなら、その邪悪な過程そのものから別の負の結果が生じる可能性がある。
邪悪な行いのせいで理不尽な苦しみを味わった者が復讐を企てるかもしれない。
あるいは、邪悪を行った者が無意識のうちにそれを慢性的に繰り返すことで、当人の性格が歪み、それが不幸を呼び込むかもしれない。
負の結果は思わぬところから当人を害し、そしてそれらは当人には防げないし、自分になぜそのような不運が訪れるかも判らない。
「形の無いものには意味が無い」ように、因果は目に見えず、捉えられないからだ。
自分の行動の全てを分析し、結果を完璧に操作し、一片の因縁も残さない「完全犯罪」など狙って出来ることではない。

686 名前: フェイク『男』 投稿日: 2005/12/28(水) 02:41:13 ID:wNK+5Sle
現実問題として考えると「皇帝」のような形状の銃はまともに撃つことは出来ない。
シリンダーと銃口が明らかに合っておらず、銃身が曲がっていなくてはあのデザインはありえないのだ。
勿論、「皇帝」の弾丸は軌道を自在に操れるのだから問題ないのだが、
そもそも何故、このスタンドの本体であるホル・ホースは「軌道を自由に操れる銃」を能力として望んだのだろうか。
ひょっとしたら、彼は元々本物の拳銃による射撃の腕前自体は下手糞であり、
それを補うために射撃技術を必要としない「皇帝」を身に付けたのかもしれない。
(なお、銃の名手であるミスタやジョンガリ・Aのスタンドは、実在の銃器を用いて実際に射撃を行い、
 その銃撃を能力によって補強・サポートするという仕組みになっている)

72フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:11:03 ID:/YlMvTlI
396 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/06(金) 01:02:25 ID:ObRv76K/
少々ネタっぽい話なので読み飛ばしてくれていい話なのだが……
スタンドとは本体の精神から生まれ、精神とは生物の頭脳に宿るものだ。
つまりこれが、スタンド使いの多くが異常な髪型であることの原因だ。
なお承太郎が帽子を脱がないのは、なるべくスタンドによる被害を一般人に及ばないように、
スタンドの存在を秘密裏にとどめておこうという、彼の決心を意味している。

393 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/06(金) 00:57:59 ID:ObRv76K/
「オイラは無敵だ! 無敵で賢いってことが証明された!
 これでみんなから認められる! 認められてのし上がっていけるってワケだぜ!」
(ポーク・パイ・ハット小僧、聖人の遺体左腕を手に入れた直後)
SBRの敵キャラ「ポーク・パイ・ハット小僧」の設定は、あれで意外とアメリカ的開拓者精神に通じている部分がある。
「小僧」であることや上記のセリフから、彼が大統領の手下たちの中では下っ端の部類であることが判る。
また、そのスタンド「ワイアード」は「喉から手が出るほど」という形容の通り、何でも手に入れてやるという強い欲望を象徴し、
入手したものは熱いコーヒーだろうがインクだろうが飲み、折れた自分の歯をも齧ってみようかというほどの食欲や好奇心もある。
更に、「ギィーガッシャン!」など自分の肉体を機械に見立てる擬音は、
彼が今までの自分を超えた存在になりたいということを意味している。
ジャイロを人質にジョニィを脅すなど、人道に反する卑怯な一面もあるが、それも含めて、
彼もまた己の成長を目指す挑戦者の一人であり、「人間賛歌」の物語に描かれるキャラクターだと言えよう。

392 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/06(金) 00:56:21 ID:ObRv76K/
新年早々からこんな話をするのも何だが、「エコーズ」の頭部は
男性器が包茎からズル剥けに成長するまでの様子を模しているとか。
特にAct1〜Act2あたりに注目。

73フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:11:56 ID:/YlMvTlI
391 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/06(金) 00:55:03 ID:ObRv76K/
「数秘学」において、「7」という数字は「飛躍」を意味する。
一つの完成された状態や周期「6」の終わりを示し、次の変化への更なる跳躍を現すこの数字は、
雑多なもので溢れかえる混沌とした世界の中から完璧なものを見つけ出すという
宇宙の理の発見、予言、瞑想、真理などを象徴しており、エジプト九栄神の七番目「トト神」はこれを暗示とする。

390 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/06(金) 00:53:42 ID:ObRv76K/
「数秘学」において、「8」という数字は「秩序」を意味する。
日本においては末広がりを意味し、横に倒すと無限大を示す記号となるこの数字は、
肉体と精神のバランスが保たれることで、物事が万事うまくいき、果てしなく無限に広がる力を現すとして、
統率、繁栄、活力、実現性、富や名声などを象徴している。
しかしそのパワーを誤用すれば、バランスは崩れて物事は崩壊するともされている。
これらの点において、エジプト九栄神の八番目「アヌビス神」はこれを暗示とする。

389 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/06(金) 00:52:45 ID:ObRv76K/
「数秘学」において、「6」という数字は「調和」を意味する。
数学における最初の完全数であり、測量(度数)や時間計測(時分秒)などにも多用されるこの数字は、
あらゆるものを結びつけて調和させるものとして、集団におけるチームワーク、奉仕活動、献身を象徴とし、
弟の能力のために己の身を呈するという点において、エジプト九栄神の六番目「クヌム神」はこれを暗示とする。

74フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:12:12 ID:/YlMvTlI
386 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/06(金) 00:49:53 ID:ObRv76K/
「数秘学」において、「2」という数字は「相対」を意味する。
この数字は唯一絶対の存在「1」に並ぶもの、次のもの、反するものなどを象徴とし、
宇宙創生の際の熱エネルギーに相対する冷気と氷の能力として、エジプト九栄神の二番目「ホルス神」はこれを暗示とする。

385 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/06(金) 00:48:33 ID:ObRv76K/
古代バビロニアで発生し、数学者ピタゴラスが形成した「数秘学」は、
エジプトの神官から伝授されたカバラ(タロットとも繋がりのある秘儀)によって更なる完成に至ったという。
この「数の神秘」を研究する学問において、「1」という数字は「絶対」を意味する。
この数字は全ての数の基本であるとして、一切の物事の始まり、自立、革新性、独創性を象徴とし、
スタンドに頼らず己の才能と実力で戦うという点において、エジプト九栄神の一番目「オシリス神」はこれを暗示とする。

75フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:12:42 ID:/YlMvTlI
911: フェイク『男』 :04/06/14 21:03 ID:6lLn3Vmk
何でも、プッチ神父はDIOのことをキリストだと思っていたという説があるそうだ。
プッチはDIOのことを「王の中の王」と呼んだが、これは聖書においてキリストを指して出てきた呼称であるらしい。
他にもDIOは「悪の救世主」なんて呼ばれていたし、差し詰めエンヤ婆が聖母の役割か。酷い話だ。

628: フェイク『男』 :04/06/07 18:44 ID:rxNp7WYJ
ジョジョ六部の舞台は「刑務所」だ。これは「運命」の隠喩であると考えられる。
つまり、罪を犯した者が刑務所に収容されるように、原罪を背負う人間たちは「運命」という檻の中に居るということだ。
徐倫はこの刑務所を「石の海」と例えた。地球の全ての生物は「海」から生まれたが、今の人間たちは海の中では生きられない。
「運命」もそのようなものだ。

76フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:13:00 ID:/YlMvTlI
625: フェイク『男』 :04/06/07 18:40 ID:rxNp7WYJ
「世界」と「キング・クリムゾン」はどっちが強い? ……という他愛も無い遊び話がある。
このフェイク『男』としては、戦闘能力でそれを考えるのはつまらない話なのだが(そんなものは状況次第だ)、
そのスタンドの本体がどれだけ「運命」を克服できるのかという観点での考察には興味がある。
時間を扱うスタンドというものは、そのままその本体にとっての「運命対処法」でもあるからだ。
さて、具体的に上記の二者のどっちが強いかについてだが、これを考える際に重要な「問題点」が一つある。
それは、「運命に干渉するスタンド能力」といえど、スタンド使い自身の運命には干渉できないということだ。
運命の変更は対象の存在の変更であり、スタンド能力で自身にこれを行うことはスタンドの「自己否定」に繋がるからだ。
(例えば、時を止める能力でも「自分自身の時間」は動き続けたままで、自身の運命には干渉できない)
この問題を乗り越える方法の一つが、バイツァダストのように「二人掛かり」で運命に干渉することだ。
「キング・クリムゾン」自体もそうだし、その本体であるディアボロとドッピオはまさしく「二人掛かり」での生活だった。
それに対して「世界」はたった一人で運命を自在にする能力であり、これは大きく評価したいところだ。
(とはいえ、その本体であるDIOが究極の多人数スタンド「メイド・イン・ヘブン」を望んだのが皮肉なところなのだが)

498: フェイク『男』 :04/06/04 01:30 ID:nG6gEATN
スタンドを使った戦いでの注意点として、直線的な動きは見えやすく、不規則な動きは見えにくい、というものがある。
前者は銃弾だとか移動中の「吊られた男」、後者は「灰の塔」やロッズ、加速中のプッチ神父などだ。
いくら速くても直線的・単純な動きのものは、軌道を読まれて攻撃・撃墜される危険性を伴う。

77フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:13:20 ID:/YlMvTlI
497: フェイク『男』 :04/06/04 01:29 ID:nG6gEATN
ヘビーウェザーは太陽光線にカタツムリのサブリミナルを混ぜ込むという技なのだが、
いくらなんでも、思い込みで人間がカタツムリになるものだろうか?
いくら精神への影響があるからといっても、肉体の細胞があそこまで変化するはずが……
……待てよ、肉体の細胞……太陽光線……! そうか、判ったぞ!
どうやら俺は完全な思い違いをしていたようだ。
ヘビーウェザーのカタツムリ変化をスタンド攻撃と考えるのがそもそもの間違いだった!
考えてもみろ、太陽光線、肉体の変化……これらのキーワードから連想されるものを!
そう、「波紋」だ!
ヘビーウェザーは太陽光線を通じて生物の体内に波紋力を発生させ、それを暴走させて肉体をカタツムリ化する技だったんだよ!

464: フェイク『男』 :04/06/02 18:21 ID:cbJdgOLO
六部の「アース・ウィンド・アンド・ファイアー」が「プラネット・ウェイブス」に変更されたことから考えて、
「同名の別能力」は存在しない、という解釈が成り立つ。(そりゃまあ、そんなものがあったら漫画として成り立たんからな)
しかし、あらゆる法則には例外があるのも事実。確かな理由があるのなら、同名の別スタンドが存在したって構うまい。

463: フェイク『男』 :04/06/02 18:20 ID:cbJdgOLO
人間の「知性」の始まりは「言葉」である、という考え方がある。
人間が単に感情で動くだけでなく、その理性や精神を確立させるその大元に必要なのが「言葉」であるという説だ。
人間に「言葉」が無ければ、考えることは出来ず、感情や本能より上のものは何も生まれないということになる。
聖書には「始めに言葉ありき、言葉は神とともにあり」とあるが、
人間は言葉により知性を獲得し、神という概念に思い至ったと言えよう。
上記の聖書の記述は「全てのものは言葉と共に成った、言葉によらずに成ったものは何も無かった」と続くが、
つまり、人間の思考は言葉で成り立つ以上、人が何かを認識するには、それを言葉で呼び表さなければならないことを意味する。
要するに「何にでも名前はある」ということだ。

78フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:13:44 ID:/YlMvTlI
462: フェイク『男』 :04/06/02 18:18 ID:cbJdgOLO
地球上の生物を全て同じサイズにした場合、その肉体性能においての最強の生物は『昆虫』だそうだ。
アリは自分の体重の何十倍の餌を運び、ノミは自分の身長の何百倍もの高さを跳ぶ。
しかしこの思考実験には穴がある。それは、生物の体重と筋力の比率を計算に入れていないことだ。
生物の体重はその体積(肉体サイズの三乗)に比例し、筋力は筋繊維の表面積(肉体サイズの二乗)に比例する。
昆虫の肉体性能はあの小さなサイズだからこそ成り立つのであり、例えばアリが人間サイズになったとしても、
彼らは自分の体重が重すぎて動くことすら出来なくなるだけだ。

461: フェイク『男』 :04/06/02 18:18 ID:cbJdgOLO
「人は何故出会うのか、その答えこそが最強のパワーであり真理」
「人と人が出会うのは、引力があるから」
「引力即ち愛」
上記の展開から、愛=最強のパワー・真理、となる。
つまり、そういうことだ。

366: フェイク『男』 :04/05/30 18:22 ID:Zq9EvXNA
「DIO」がイタリア語で「神」という意味の単語であることはそれなりに知られた話だが、
聞くところによると「ディエゴ」という人名の語源は「日曜日」だそうだ。
神は六日間で世界を作り、七日目に休息を取ったという聖書の逸話が「日曜日」の起源となったわけだが、
さしずめDIOは六部に渡って世界を作り、七部(SBR)においてディエゴとして休みについたというところか。

79フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:20:32 ID:/YlMvTlI
なお、ディエゴという人名の語源が「日曜日」だというのは誤りだったようだ。
この人名の正確な語源は不明だが、古い聖人の名前が変化して出来たものだとも言われており、
少なくとも「日曜日」では無かったようだ。

80フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:21:14 ID:/YlMvTlI
365: フェイク『男』 :04/05/30 18:22 ID:Zq9EvXNA
解釈の難しいスタンドの一つに「ヘブンズドアー」がある。
時速70kmで人間を吹っ飛ばす、イタリア語を覚えさせるなど、不可能なことは無いのではないかというほどの便利さだ。
これに対する解釈や考察は何通りかあるが、重要なポイントが一つある。
ヘブンズドアーに限らず、スタンド全般に言えることなのだが、それは「無から有は作り出せない」ということだ。
(つまり、時速70kmだろうと、イタリア語だろうと、既に存在するものを応用して実現したということだ)
プッチ神父がスポーツ・マックスに語った話から、魂の世界にも「質量エネルギー保存の法則」があることが読み取れる。
ジョジョの世界にはスタンドが実在し、精神や魂の力が実際に物理的な影響を及ぼすのだが、そこの所は現実と変わりない。

364: フェイク『男』 :04/05/30 18:21 ID:Zq9EvXNA
「ドラゴンズ・ドリーム」によって安全な方角に入った者はあらゆる攻撃を防げるはずなのだが、
ケンゾーは鏡のトリックに引っかかってしまった。これは何故なのか。
その原因は、鏡のトリックがまさに、相手の方向感覚を攻撃するという性質のものだったからだ。
「安全な方角」に居る者はあらゆる攻撃から身を守れる代わりに、「安全な方角」には自分の足で到達しなくてはならない。
だから、鏡のトリックは「安全な方角」による防御は出来なかったのだ。
これは「ドラゴンズ・ドリーム」に限った話ではなく、スタンドというものは自己増殖的な利用法は出来ないものだ。

81フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:21:34 ID:/YlMvTlI
363: フェイク『男』 :04/05/30 18:19 ID:Zq9EvXNA
スタンドのパラメータには「成長性」という項目があるが、
これはほとんどの場合、そのスタンドがどれだけ応用性に優れているかを示す。
つまり、新しい使い方を多く見つけられるような能力のスタンドは「成長性が高い」と判断できる。
一方、スタンドが本当に成長・進化し、全く新たな能力を身に付けたりするのは、非常に稀なことだ。
と、いうのも、スタンドとは精神から発する非常に感情的・衝動的なものである一方、
理論だった法則に乗っ取って活動する理性的なものでもあり、かなり細やかなバランスの上で成り立っているからだ。
たとえスタンドに変化が訪れても、感情が先に立てばスタンドは暴走してしまうだろう。
自らの意志でスタンドの成長を果たす、という行為は、理性で感情を押さえ込むような努力を要する。

361: フェイク『男』 :04/05/30 18:17 ID:Zq9EvXNA
三部の小説によると、スタンドを用いた会話は超高速で行われるそうだ。
DIOや承太郎が時間停止の一秒間に長ったらしく喋りまくるあの現象も、これで説明がつく。
……とはいえ、一般人が数秒の間に長い会話をするケースもあるので、これだけでは済まないが。

183: フェイク『男』 :04/05/26 22:40 ID:MimSX4uM
タロットカードの一番目「魔術師」は、物事の始まりを意味している。
「宇宙の始まりは炎に包まれていた」というのが「魔術師の赤」の由来だが、
この「炎」とは、宇宙のそれ以前の状態を一新する「創造の炎」であると共に、
現在この世界に存在している物体を「原始」の状態に戻してしまう「破壊の炎」としての側面もある。
つまり、炎とは「創造と破壊」の暗示だ。

82フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:21:49 ID:/YlMvTlI
762 :フェイク『男』 :04/05/19 23:17 ID:w1i0d+Us
タロットカードの一つ「死神」は、死と再生、大きな変化、出産などを意味している。
この暗示を持つスタンド「死神13」は、現実世界では無力である代わりに、夢の世界では万能の力を持った能力だ。
「死神13」の有するこれらの特徴は、本体が赤ん坊であることに大きく関係している。
赤ん坊は、現実的には何の力も持たない代わりに、全く精神的にも何の制約も課せられてはいない。
「幼児ゆえの万能感」「赤子だからこその無限の可能性」がこのスタンドの本質だ。

761 :フェイク『男』 :04/05/19 23:16 ID:w1i0d+Us
「本体装着型」のスタンドがある。黄の節制、ホワイトアルバム、オアシスのように、スタンドを身に纏うタイプだ。
このタイプの能力はスタンドの発現と同時に本体が自動的に防御されることになるので、戦闘ではかなり有利な形式だ。
とはいえ、本体の身体能力は(当然)人間並みなので、本来、そのままでは近距離パワー型のスタンドとは張り合えない筈だ。
つまり、本体装着型のスタンドが接近戦に長じるには、スタンドで本体の肉体を強化する必要がある。
しかし、スタンドは一人一能力であり、全く無関係な能力のスタンドで、本体の肉体強化をついでに行うなどということは不可能だ。
結果、スタンドの能力それ自体に本体の身体性能を強化するような応用性が無ければ、本体装着型は務まらないと言える。

760 :フェイク『男』 :04/05/19 23:14 ID:w1i0d+Us
生物に限れば、細胞一つが偶然に出来る確率は10の1000乗分の1程度だそうだ。
とある唯心論者によれば、この宇宙が誕生する初期の特異点が偶然に発生する確率は10の123乗の更に10乗分の1の確率で、
「弱い力」「電磁力」「重力」「宇宙の膨張率」などが今よりもほんの少しでも違っていれば、現在の宇宙は無かった。
我々は、本当にそのような途方も無い偶然の内に誕生したのだろうか。
無限に等しいほどの時間経過の中でそのような偶然が生まれたとする説が、唯物論だという。
結果から確率を計算するのもおかしな話だが、そういうことだそうだ。

83フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:22:06 ID:/YlMvTlI
759 :フェイク『男』 :04/05/19 23:13 ID:w1i0d+Us
「唯物論」という考え方がある。
この宇宙の大元は「独立して存在する物質」であり、人間の精神だとかは物質が組み合わさることで発生したものだ、とする理論だ。
DIOはモナリザやミロのビーナスを「時空を越えたスタンド」と評したが、それら芸術品とて元々は単なる物質の集まりに過ぎない。
単なる物質を組み立てることで、人々の精神に多大な影響を与えるモノを作り出したのだから、
それは確かに「魂に形を与えたもの」、つまり物質から作られた「魂」であると言える。
これは、魂の本質とは物質の組み合わさり方による「複雑さ」だという考え方だ。

755 :フェイク『男』 :04/05/19 23:10 ID:w1i0d+Us
タロットカードの一つ「審判」は、黙示録における「最後の審判」を示すカードだ。
聖書によれば、この世の終わりには天使がラッパを吹き鳴らし、全ての死者が土の中から呼び戻されるそうだ。
そして、全ての人々は己の過去を映す鏡の前に立たされ、己の過去それ自体によって裁かれるという。

755 :フェイク『男』 :04/05/19 23:10 ID:w1i0d+Us
スタンドを手に入れられる人間と、そうでない人間の違いは何か?
スタンドを生み出して操るには、その本体に強い「精神力」が必要であることは既に知られている。
では、その強い精神力というのはどのようなものなのか。一つには、「目的意識」というものがある。
それが善であれ悪であれ、何らかの「目標」を掲げることで養われる「決意」は、強い意志と精神力を生み出すということだ。
明確な「目的意識」の無い人物は、たとえスタンドを身につけたとしてもうまく扱えないだろう。

751 :フェイク『男』 :04/05/19 23:07 ID:w1i0d+Us
「唯心論」という考え方がある。
この宇宙の大元は「(人間の)精神」であり、物質だとかはそれを観測する精神から生まれたものだ、とする理論だ。
(FFが語った天文物理学者フレッド・ホイルの説がこれに当たる)
ジョジョの世界観それ自体は唯心論を積極的に肯定している訳ではないのだが、
その中でも「スタンド」というものの存在は「唯心論」的な視点にあるといえる。
例えば、この世に「精神」を持つ者がたった一人しかいなければ、世界はそいつの思うがままだということだ。

84フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:22:22 ID:/YlMvTlI
520 :フェイク『男』 :04/05/15 19:33 ID:fBrZX3eh
世の中には「結果」を出さなければ無意味だという考え方があって、それは確かに正しいと言える。
いくら努力したり、苦労したという過程があっても、それが結果に繋がらなければ何にもならないということだ。
しかし、何が「結果」に繋がるかははっきりと判るものではなく、ときには無駄だと思えるようなものが役に立つこともある。
努力したり、苦労したという「過程」もまた、それ自体が独立した「結果」に成りうる。出来るかどうかは当人次第だ。

519 :フェイク『男』 :04/05/15 19:32 ID:fBrZX3eh
スタンドの操作を『修行』するスタンド使いはあまり見られないが、
ならば彼らの凄まじい戦闘能力はどこから湧き出てくるのだろうか?
スタンドの原動力は本体の精神だ。そして、人間の精神を育むのは日々の生活そのものがもたらす「記憶」であり「思い出」だ。
ならば、スタンド使いにとって人生の全てがスタンドの修練になると考えられる。
スタンドは本体の人生をまるまる背負い、それをパワーに転化させるからこそ強い。
(勿論、より良い人生を過ごしているほど、そのスタンドも鍛えられるだろう)

518 :フェイク『男』 :04/05/15 19:31 ID:fBrZX3eh
スタンドというのは本体の能動的な意志によって発現するものなので、
例えば「他人に見られると能力が発動」とか「他人が何かするとそれに応じて発動」といった受動的な能力はほとんどない。
そのような数少ない「受動型」能力の代表例は、ヘブンズドアーとボヘミアンラプソディだ。
どちらも、鑑賞されることでその芸術性を通じて相手の無防備な精神を露出させ、そこを攻撃するという仕組みになっている。
受動的な能力だからこそ、本体がハッキリとした能動的な意志を持たなければならないというのは、
上記の二つのスタンドの本体を見比べてみればよく判ることだ。

85フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:22:38 ID:/YlMvTlI
517 :フェイク『男』 :04/05/15 19:31 ID:fBrZX3eh
「生物に影響を与えるスタンド」の中には、その衣服にまで効果を及ぼすものがある。
これは、人物の魂が衣服を着ている描写を踏まえて、「人物の魂」にはその衣服も含まれていると考えるのが妥当だ。
マン・イン・ザ・ミラーの能力説明文からもそれが読み取れる。

413 :フェイク『男』 :04/05/13 18:34 ID:rY+Tzo2e
古代中国では亀の甲羅を焼き、そのひび割れの形から吉凶を占ったという。
『兆』という漢字は、亀の甲羅に出来たひび割れの形から作られたそうだ。

329 :フェイク『男』 :04/05/12 02:06 ID:nLwZjm8+
科学全盛の現代でさえ、オカルト満載の迷信を真に受ける人間は少なくない。
特に、幽霊だとか、祟りだとか、そういう精神的な分野では顕著な現象だ。
しかしそれは仕方のないことだ。人間には理性だけではなく、感情が存在するからだ。
人は誰しも、自分の存在に「プライド」を持っており、その起点は「知性」と「精神」だ。
人間は精神があるがゆえに自分を保てるのだから、精神の分野に多くの期待と迷信を抱くのは仕方の無いことだといえる。
これからの脳科学の発展具合によっては、人間の精神というものが脳の中の化学物質と電気信号によってのみ成り立ち、
「不滅の霊魂」なんてものはない、と断定される日が来るのかもしれない。
しかし、ここで気をつけなくてはならないのは、科学者は傲慢であってはならないということだ。
いかに合理的で確実なものだとしても、人間の尊厳を不用意に脅かすことがあってはならない。
特に、他人の精神性を勝手に断言し、それをあげつらうような真似はいけない。
君のスタンド能力は『〜〜』だ、それは君の〜〜という精神性から発現する、などという言動は、
他者の精神を勝手に決め付け、見下すという最低の行為に繋がる。素人にはお勧めできない。

86フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:22:52 ID:/YlMvTlI
327 :フェイク『男』 :04/05/12 02:04 ID:nLwZjm8+
例えば、ここに水で満たされたコップがあるとしよう。この水はコップのどの部分も同じ温度だ。
しかし、その水を構成する水分子の中には、激しく動く(温度の高い)もの、ゆっくり動く(温度の低い)ものが存在する。
これらがランダムに混ざり合って動くことで、コップの中の水はどの部分も同じ温度となるのだ。
もしもその水分子のうち、温度の低いものだけが一箇所に集まったとしたら、コップの中のその部分だけが低温となるだろう。
こんなことは宇宙の始まりから終わりまでコップを観察し続けても起こらないくらいの確率の話だが、理論上はありえることだ。

326 :フェイク『男』 :04/05/12 02:03 ID:nLwZjm8+
群体型のスタンドは、その一つ一つに本体から命令を与えて操るわけにはいかない。
人間の意識は一つしかないので、一度に集中できる対象はそんなに多くないからだ。(聖徳太子ほどになれば別だが……)
例えば、バッド・カンパニーは群れを軍隊として規則正しく動かすことでこれに対処し、
セックス・ピストルズはメンバーそれぞれに自我を与えることで、自立的に行動させている。

165 :フェイク『男』 :04/05/09 02:17 ID:Z8eLvzyO
スタンドの中には、本体の精神力以外のものから力を得るタイプのものがある。これを仮に『パワーソース型』と名づけよう。
パワーソース型のスタンドには、レッド・ホット・チリ・ペッパー、竜の夢、自由人の狂想曲、C−MOONなどが存在する。
これらのスタンドは総じて強力だが、能力の行使にはパワーソースの性質に応じた制限が加わるというのが弱点だ。

86 :フェイク『男』 :04/05/07 01:55 ID:LTASsHDW
「ディアブロ」とは英語で「悪魔」という意味だ。
キリスト教において悪魔とは、アダムとイヴに禁断の知恵の実を食べさせた「蛇」を代表格としている。
また、神の行動を疑う天使たちが神に反逆した結果、地獄に落とされて「悪魔」とされたものもある。
総じて共通なのは、彼らが、自分が神を超えた存在であるかのように勘違いした、小賢しい存在であるということだ。
「知性」とは人間にとって欠かすことの出来ない大切な要素だが、人間は知性があるがゆえに傲慢になりうる。
この「知性」の持つ暗黒面を、宗教的には「悪魔」と解釈できる。

87フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:23:08 ID:/YlMvTlI
86 :フェイク『男』 :04/05/07 01:55 ID:LTASsHDW
誰が言った言葉だったか……「母と子の断絶は、生れ落ちたときより始まる」

85 :フェイク『男』 :04/05/07 01:54 ID:LTASsHDW
私は今までに1000を超える数のスタンドを鑑定してきた。
その経験をもって断言するのだが、スタンドに『不可能』は無い。
スタンドとは個人の欲望の現れであり、人の欲望には限りがないからだ。
どこかで歯止めをかけなければ、それはきっと暴走してしまうだろうが……

925 :フェイク『男』 :04/05/02 23:00 ID:F/H+LjW1
遠隔自動操縦のスタンドには大なり小なり、本体がスタンドにあらかじめ「命令」を与えておくことが出来る。
しかし、あまりに大量の命令を与えてしまうと、スタンドのパワー自体が低下する事態を招くだろう。
例えば、シアーハートアタックは「相手を全滅させたら本体の元に帰還」という単純な命令がなされている。
一方、ヨーヨーマッは高い知能によって複雑な命令をこなすが、その分(遠隔自動操縦にも関わらず)パワーの低いスタンドだ。

782 :フェイク『男』 :04/04/28 23:04 ID:+z64ufaw
スタンドのルールの一つに、スタンドに起こる出来事は本体にも影響する、というものがある。
例えば、星の白金は超光速により「時の止まった世界」で動くことが可能となるが、
超光速になれるはずのない本体も共に「時の止まった世界」で動けるのは何故かというと、上記のルールが原因であるわけだ。

781 :フェイク『男』 :04/04/28 23:03 ID:+z64ufaw
能力の内容がそうであるように、スタンドのヴィジョンもまた、本体の主観が大きく影響して形作られている。
例えば、ゲブ神が無形のスタンドなのは本体が盲目であることと無関係ではないだろう。

88フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:23:25 ID:/YlMvTlI
674 :フェイク『男』 :04/04/25 23:08 ID:27cGyvuR
『知性』というものは人間にとって欠かせない特質だが、これが人間の弱点になることもある。
例えば、動物は知性を持たず常に愚かだが、人間は知性があるからこそ動物より愚かな行動を取ることがある。

673 :フェイク『男』 :04/04/25 23:07 ID:27cGyvuR
「超ひも理論」によると、この宇宙が始まったときには十の次元があり、
そのうち我々の知覚出来ない六の次元が10の-35乗メートルの空間に折り畳まれたそうだ。
私は『緑色の赤ん坊』のスタンドがこれを利用したものであるという壮大な説を考えたが、このレスはそれを書くには狭すぎる。

517 :フェイク『男』 :04/04/22 18:19 ID:PVGOUGBO
日本の神話にある、八百万の神の中で最も徳の高い神は『便所神』であるそうだ。
何でも、誰もが嫌がった「便所を司る役目」を自ら志願した彼の献身が評価されているらしい。

515 :フェイク『男』 :04/04/22 18:17 ID:PVGOUGBO
スタンドの能力が『本体自身』に特殊な性能を発揮することがある。
例えば、精密性の極端に低いスタンドでも、自分自身にだけは細やかな能力作用を及ぼしたりする。
(グレイトフル・デッド、メタリカ、グリーン・デイ、C−MOONなど)
逆に、自分自身には能力を行使できない、という例も多い。
何故このような現象が起こるのか、個々の事情は色々とあるのだが、まず大前提として一つ言えることがある。
それは(当たり前のことだが)人間にとって『自分自身』とは特別な存在だということだ。

89フェイク『男』:2006/01/06(金) 01:23:37 ID:/YlMvTlI
440 :フェイク『男』 :04/04/20 19:15 ID:l8x9fz+h
「『魂』なんてありませんよ。メルヘンやファンタジーじゃないんですから」
などという冗談はさておき、魂とはいったい何なのか? 私はそれを『肉体の影』であると考える。
生物の肉体には頭脳があり、その脳細胞の活動により感情や記憶が蓄積される。その情報が自分自身を観るときの姿が『魂』だ。
つまり『魂』は架空の概念であり、肉体の下位に位置するものだということだ。
人はその精神活動によって肉体を動かしていると考えられているが、同時に、その魂は肉体に影響され、従属しているとも言える。
(以上のことは『魂』の実在がハッキリしているジョジョの世界でも同じことだ)

41 :フェイク『男』 :04/04/07 18:58 ID:oIDx4uMZ
「壁は、それを打ち破れる者の前にしか現れない」という言葉がある。
これが正しいのかどうかは判らんが、少なくともこの言葉からは『認識する』ということの重要性を見いだすことが出来る。
人間が自分の弱点とか欠点とかを克服し、成長を果たすためには、まずそれを自覚する必要があるからだ。
壁を壁だと認識することが出来れば、それへの対策も打ち立てることが可能となるだろう。

90フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:56:50 ID:9aarlDwg
887 :フェイク『男』 :04/04/02 19:06 ID:MdET9R8q
一部には成長したり、能力が変化したりするスタンドも存在するが、ほとんどのスタンドは生まれたらそのままだ。
邪悪な性根を持つ者は邪悪なスタンドを身につけるものだが、彼らには更生の機会は無いのだろうか。
私はそうは思わない。スタンドは変化しないかもしれないが、重要なのは本体の考え方だ。
例えば、自らを苦しめた分解癖の塊であるスタンドを、仲間の身代わりにするという使い方をしてみせたアナスイのように。

886 :フェイク『男』 :04/04/02 19:05 ID:MdET9R8q
スタンドとは闘争心の現れであると言われている。
ここでいう『闘争心』とは単純な殺し合いだけのものではなく、人間の積極的な精神活動全般を指すのだろう。
自分の仕事への飽くなき挑戦だとか、哲学的な思索なども『闘争心』の一つの形だ。

720 :フェイク『男』 :04/03/27 22:20 ID:814N5O34
人は天国に行きたいと思い、動物はそうは思わないらしいが、これは何故だろうか。
端的に言えば、人間には『知性』が存在するからなのだろう。
人間には知性が存在するがゆえに、運命の存在を強く認識し、それを克服したいと願う。それが『天国に行きたい』ということだ。
動物にはそれが無い。彼らは自分が運命に支配されているなんて考えもしないだろう。動物は無知だからこそ自由だ。
これを体現するのが愚者とストーンフリーだ。この『自由さ』の象徴である二者の能力は、そのまま人間と動物の違いを示している。
ストーンフリーの『糸』は愚者の『砂』に比べて不自由であるように見えるが、
これは人間が運命、即ち世界の『連続性』を知るがゆえの不自由さだ。『糸』は連続性の象徴だといえる。
『連続性』を否定的に捉えれば『運命』になるが、肯定的に考えることも可能だ。
例えば、『思い出』や『親子の絆』は人間に生きるエネルギーを与える。知性の無い動物には本能しかない。

91フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:57:08 ID:9aarlDwg
719 :フェイク『男』 :04/03/27 22:19 ID:814N5O34
(それが正しいかどうかはともかくとして)時を止めるには超光速のスピードで動かなくてはならないらしい。
そうすると「時の止まった世界」で意識を保つには、精神も超光速でなくてはならないことになる。
つまり、自分の精神が超光速に対応してなければ、身体が動いてても意識がついていけなくなるからだ。
そう考えると、黄金体験の「感覚の暴走」の能力効果が父親DIOの能力と繋がってくるわけだ。

694 :フェイク『男』 :04/03/26 19:22 ID:cQldAHor
スタンドの基本的な特性の一つとして、『透過』がある。
スタンドは自ら影響を与えようとしない物質に対しては、透き通って移動することが可能だ。
(そうでなければスタンドの発現のたびに服が破れてしまうことになる)
原作の描写からして、この透過能力は精密な作業のようだ。例えるなら針の穴に糸を通すようなものか。
普通のスタンドでは厚い壁を透過することは出来ないし、戦闘相手の心臓を握りつぶすことも不可能だ。
(それよりも殴りつけたほうが素早く確実だ)
しかし、一部のスタンドはこれらの透過の性質を能力にまで高めたものもある。

684 :フェイク『男』 :04/03/26 19:11 ID:cQldAHor
『マクスウェルの悪魔』という架空の概念がある。
この悪魔はこの宇宙の全ての粒子の運動を自在に操り、宇宙全体に無限のエネルギーを与える存在だ。
これは熱力学第二法則(エントロピーの法則)に反するものだが、この悪魔は存在し得ない。
悪魔が粒子の運動を操る限り、それによって得られるエントロピーの減少以上のエネルギーを消費しなくてはならないからだ。
何かのエントロピーを減少させる(=エネルギーを与える)には、それ以上のエネルギーを使わなければならない。
即ち、悪魔は外部に全く影響を与えることなく自分自身のエントロピーを減少させることは出来ないということになる。
余談だが、クレイジー・ダイヤモンドが自分自身を治せない理由もこれだ。

92フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:57:21 ID:9aarlDwg
683 :フェイク『男』 :04/03/26 19:09 ID:cQldAHor
ジョジョにはスタンド以外にも、優れた設定として『波紋』が存在する。
『波紋』とは、生命活動から太陽のエネルギーを作り出し、それによって闇の生物に立ち向かうという『正』の力だ。
不正に強大な力を手に入れた『負の生物』に対し、真っ当な『正の生物』が放つ正当な攻撃方法だといえる。
しかし、科学技術によって地球の支配者となった昨今の人類を見るに、彼らと『負の生物』の間に何の違いがあるだろうか。

301 :フェイク『男』 :04/03/14 00:09 ID:bIUKE14Q
ポルポのスタンド『ブラックサバス』の能力パラメータについて。
パワー:E(押さえつける力:A)というのはどういう理屈なのかと考えていたが……
これはどうやら、ブラックサバスが相手のスタンドや魂に対して攻撃する際にのみ、パワーAだということなのだな。
つまりエニグマやダービー兄弟のスタンドと同様に、一定の条件を満たした相手にのみ絶大なパワーを誇るということだ。

259 :フェイク『男』 :04/03/12 18:39 ID:Rix/3++z
スタンドが自我を所有していることがあるが、これは主にスタンド能力が本体の手に余るときに発生する現象だ。
つまり、スタンド自体が判断力や行動の意志を受け持つことで、本体への負担が少なくなるということだ。
一方、本体とスタンドの意思疎通のために行動が遅れたり、視聴覚の感覚を共有できないといった弱点も存在する。
これが行き過ぎると、スタンドが暴走したり、一人歩き型になったりする危険性もある。

258 :フェイク『男』 :04/03/12 18:38 ID:Rix/3++z
『スタンド』の語源は「そばに立つ」という意味であり、基本的にスタンドにはヴィジョンがある。
しかしなぜかヴィジョンの無いスタンドも存在する。その理由の内の一つが「本体の依存性」だ。
自分自身は何も作り出せないから他のものを利用しよう、という発想のスタンドにはヴィジョンが無いことがある。
『バーニング・ダウン・ザ・ハウス』や『ボヘミアン・ラプソディー』などがこのタイプのスタンドだ。

93フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:57:34 ID:9aarlDwg
688 :フェイク『男』 :04/02/22 11:04 ID:/TWNwB3K
アブドゥルとディオは「魔術師」と「世界」の暗示を有するスタンドを持つ。
これはタロットカードにおいて「始まり」と「終わり」を意味している。
その彼らが今回の連載に出てきたのは、ジョジョの世界が終わりSBRの世界が始まったということを示しているわけだ。
砂男の能力がイギーに似てるのも、彼が「愚者」(魔術師と世界を繋ぐ存在)の暗示を担っているからだろう。
オカルト的な仕掛けを好む荒木らしい演出だ。

455 :フェイク『男』 :04/02/14 21:48 ID:u4X+a3IN
『スタンド使い同士は引かれ合う』という現象が『引力』によるものだとするなら、
スタンド使い一人の魂の重さは『星一つ』に匹敵するのではなかろうか。
それを裏付けるかのように、スタンド使い同士の出会い・戦いの中には、それに巻き込まれて被害にあう一般人の姿がある。
人間が足元の蟻を気にしないように、スタンド使いが戦闘中に一般人を気にかけることは殆ど無いし、そんな暇も無いのだ。

189 :フェイク『男』 :04/02/05 21:57 ID:VL12HebY
フレッド・ホイルという天文学者は「『知性』という力は生命の起源以前から存在している」という説を唱えた。
つまり、知性という力はビッグバン以前から存在しており、これが全ての物質や生物を誕生に導いたという。
──とフー・ファイターズが言ってたが、これも今思い返すに『天国』の複線だったんだなぁ。

84 :フェイク『男』 :04/02/01 19:18 ID:9RlzPEqC
『ドッペルゲンガー』というモノを知っているだろうか。
オカルトの概念において、自分の霊魂の一部が外に抜け出し、自分そっくりの人物として周囲を徘徊するという現象だ。
理由は諸説あるが、ドッペルゲンガーに出会ったものは近いうちに死んでしまうという。

94フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:57:48 ID:9aarlDwg
52 :フェイク『男』 :04/01/31 22:57 ID:zl1t5cZB
どこかで見た覚えがあるのだが、荒木飛呂彦の座右の銘は『全てを疑え』というものだそうだ。
つまり、一つの結果には、何かしらの原因があるという考え方だ。
あのスタンドがあんなに強いのも、あのキャラクターがあんなにヘタレなのも、必ず理由がある。
そして理由が判れば、未来への対策も立てられるというものだ。

963 :フェイク『男』 :04/01/25 00:30 ID:/NvwZkse
通常、スタンドのパワーと射程距離は両立しないとされている。これは何故か?
例えば、本体がスタンドを維持するための『集中力』が遠距離まで届きにくいからだと考えてみよう。
そうすると、遠隔操作型のスタンドは、遠距離まで届くだけの集中力でスタンドを維持しているからパワーが弱い。
あるいは、自動操縦のスタンドは本体が命令しなくていいので、その分の集中力が節約できるという解釈になる。

962 :フェイク『男』 :04/01/25 00:29 ID:/NvwZkse
子供のころ、自分以外の全てがまやかしだと思ったことはあるだろうか。
自分が見ていないところでは、自分以外の人間や物体は存在しないか、全く別の姿になっている……
心理学的には、子供ならではの客観性の欠如といったところだろう。だが面白い発想だ。

883 :フェイク『男』 :04/01/11 18:42 ID:iVfe87Nc
『個人の精神は醜い』とか『心の中には怪物がいる』という話をしたのだが、
ここで重要なのは『人間の精神は成長する』ということだ。これは大変な美徳だ。
しかし、全ての人間に成長の機会が与えられるとは限らない。
運命に翻弄されるがままに引き返せないところまで行ってしまう者も数多い。
特にそれが『スタンド使い』の場合は深刻だ。邪悪なスタンド使いは死ぬか、再起不能になるしかない。

95フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:58:02 ID:9aarlDwg
882 :フェイク『男』 :04/01/11 18:41 ID:iVfe87Nc
スタンドの鑑定をしていると、人間の『精神の構造』について考えざるをえなくなる。
スタンドとは生物の精神から発生するものなのだから、それは当然の話だ。
私は心理学などに詳しいわけではないが、一つ言えることは、
人間は心の中に多種多様な『怪物』を住まわせ、閉じ込めているということだ。
様々な欲望や感情、それらが形を成して人の心の牢獄から飛び出したとき、怪物は『スタンド』となる。

880 :フェイク『男』 :04/01/11 18:40 ID:iVfe87Nc
『世界のありようを憎んでいる奴にスタンド能力を与えてはいけない』という言葉がある。
そいつらはしばしば、世界を変革しようと身の程を越えた能力を身につけ、世界を混乱させるからだ。
この世界は確かに矛盾に満ちているし、醜いものも多い。世界を思うがままに支配したいという気持ちも判る。
だが、個人の精神でそれを変化させたとしても、更に矛盾に満ちた、より醜い状態になるのがオチだ。
この世界は歪んでいるが、世界の中に住むどの個人よりも美しく正しいと俺は思う。

853 :フェイク『男』 :04/01/08 19:13 ID:b+eI8Fvy
私の自説の一つとして……『物臭なヤツはスタンド能力を持つべきではない』というのがある。
スタンド能力というのは元来、自分の精神力を像として具現し外界へと影響を与えるという、非常に能動的なものだ。
精神に種々の欠陥を抱えた者でも、自分の望みを叶えるためならどんな無茶でもする、
スタンド使いというのはドイツもコイツもそんなのばかりだ。

784 :フェイク『男』 :04/01/02 08:27 ID:szRfF+je
オカルトの世界では、人間の肉体は多層構造になっているそうだ。
一説では、肉体の内側に幽体(いわゆる幽霊のようなもの)、更にその内側に霊体(霊そのもの、人間の本体)があるのだという。
この考え方は、ジョジョの世界にも応用できる。つまり、肉体の内側に魂があり、更にその内側にスタンド体があるのだ。
一般人のスタンド体は魂の内側で眠っており、基本的に表に出てくることは無い。

96フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:58:16 ID:9aarlDwg
783 :フェイク『男』 :04/01/02 08:26 ID:szRfF+je
スタンドというのは『超能力の視覚化』という観点から生まれたそうだ。
では、何故ヴィジョンの無いスタンドが存在するのだろうか。
個別のスタンドごとに色々と事情はあるのだが、その中でも『幼形成熟』というケースがあると私は考える。
スタンドの像を不完全にしか出せない、確固とした形を築けないという未成熟な精神のままで、
それがスタンド能力として成り立ってしまった、というケースだ。

914 :フェイク『男』 :03/09/25 18:18 ID:eX3cJuKH
この宇宙は『真空のゆらぎ』によって誕生したといわれている。
そもそも『真空』とは完全な無ではなく、絶えず電子と陽電子が発生と消滅を繰り返しているそうだ。
その電子や陽電子が、あるとき偶然にも互いに消滅することなく離れてしまった。
そこに生じたエネルギーが他の電子や陽電子を刺激し、ビッグバンが起こり、宇宙が始まったらしい。
このように、真空にも一種のエネルギーのようなものがあり、宇宙の始まりは真空のエネルギーの高い状態にあったという。

913 :フェイク『男』 :03/09/25 18:17 ID:eX3cJuKH
スタンドが『一人一能力』なのは何故なのか。それは、スタンドとは明確な『目的』をもって誕生するものだからだ。
原作からも窺い知れることだが、スタンドの能力はその本体の願望が元になっている。
現実には叶わない欲望を、精神力から発生する超常現象でもって叶える。それがスタンドという存在だ。
しかし、現実の法則を超えた存在であっても、それが個人の精神に根ざしている以上、発揮できる力には限界がある。
限りあるエネルギーを一つに纏め上げ、一つの願望を叶えるのに全てのパワーを注ぎ込むからこそ、スタンドは一人一能力なのだ。
では、全能のスタンドというものは存在しないのだろうか。
一つの出来事を望めば一つの可能性を切り捨てなければならない。ならば、全てを望むなら全てを捨てなくてはならない筈だ。
即ち、全能のスタンドとは無能な存在であるに違いないといえる。

97フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:58:48 ID:9aarlDwg
855 :フェイク『男』 :03/09/21 19:30 ID:cRsew+xS
『永遠の存在』について考えたことはあるだろうか。
人間は他の動物とは異なり、知性を有するがゆえに、運命という概念を理解し、
自らが最終的に至る『死』という宿命を強く意識するようになってしまった。
そして死や老いから逃れようと、昔も今も、人は様々な事柄に手を出しているが、その結果はいまだ完全なものにはほど遠い。
この宇宙ですら始まりと終わりがあり、万物は流転する以上、永遠の存在などそうやすやすと手に入るものではないのだろう。
ただ少なくとも、安易に『永遠』を望む行為ははっきりと邪悪であるといえる。
吸血鬼しかり、究極生物しかり、永遠の絶頂を追い求めた二重人格者しかり、
『永遠』を追い求める存在は、実は誰よりも強く『死』という結果に囚われ、生きる過程を見失っているのだ。
そして、この世に存在している以上、他者との関係性を捨て去る事は出来ず、周囲に不幸をもたらすこととなる。
(たとえ仙人のように山奥に篭っていても、永遠の存在である以上、いつかは誰かに出会わざるを得ない)
永遠の存在でありながら邪悪でない者など、私は今のところはアンジェロ岩くらいしか知らない。

854 :フェイク『男』 :03/09/21 19:28 ID:cRsew+xS
『胎内回帰願望』というものがある。
母親の胎内において、胎児は何一つ苦しみも悲しみも無く、ただ安らぎのみがあった。
この世に生まれ落ち、色々な苦境を経験するたびに、人はその究極の安心に帰りたいと無意識に感じるのだそうだ。
一説には、人が持つ様々な意志や欲望というものは、全てその願望を満足させるためだという話もある。
人は手を変え品を変え、その願望を擬似的にでも満たそうとするのだが、もとより、胎内回帰そのものが果たされる筈は無い。
人はいつだって、究極の安心が手に入る『楽園』へと帰りたがっているのだ。

98フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:59:01 ID:9aarlDwg
853 :フェイク『男』 :03/09/21 19:27 ID:cRsew+xS
この地球上では、生命はどのように誕生したのか?
一説では、原始の海に雷が落ち、生命の元となる何種類かのアミノ酸などの成分が合成されたという。
これらの原始生物は太陽光からエネルギーを得て活動し、徐々に繁殖していった。
つまり、生命の誕生には太陽光や天候、更にはそこまで至った偶然という『天』の要素が絡んでいたのだ。
生命はこの世に発生してから後、互いに殺し合い、繁栄と絶滅を繰り返して現在まで至る。

596 :フェイク『男』 :03/09/11 19:20 ID:fbsX/Pfz
四次元の世界とは、いかなるものなのだろうか。
二次元の正方形を展開すると、一次元の直線4本となる。
三次元の立方体を展開すると、二次元の正方形6面になる。
そのように、四次元の立方体を展開すると、三次元の立方体8個になるらしい。
我々は四次元の世界を頭の中に思い描く事は困難だが、それは我々の図形への認識能力が、視覚に頼るものであるからだそうだ。
聞くところによると、生まれつき盲目の人間は、頭の中に四次元の世界を思い浮かべることも楽に出来るという。

592 :フェイク『男』 :03/09/11 19:16 ID:fbsX/Pfz
突然の話だが、この世には『因果』というものがある。つまり、原因があるから結果があるのだ。
一つの原因は一つの結果を生み、それが次の原因となる。その繰り返しからなる『連続性』は、確実にこの世に存在するものだ。
この世の『連続性』に属さないもの、例えば、原因の無い結果だとか、全くのランダムさといった概念は、
少なくとも我々の認識するマクロな視点には存在しないし、つまり我々には無関係だ。
人間の精神もまた、その『連続性』から発生したものであり、それを逃れえるものではないのかもしれない。
しかし人間は、その命がただ『連続性』に運ばれるままではなく、その存在自身と周囲の世界を見つめることが出来る。
人間の精神は我々が今こうしているという因果を読み解き、そこに意味や希望を見出すことが可能なのだ。
この世には『原因と結果』だけが存在するのではなく、人間の知性はその『過程』を読み取ることが出来る。
そこに何を見つけ、己の物とするのかが、人間の精神の本領といえる。

99フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:59:14 ID:9aarlDwg
590 :フェイク『男』 :03/09/11 19:14 ID:fbsX/Pfz
宇宙の終焉とはいかなるものなのだろうか。現在では二つの学説がある。
宇宙は誕生の直後から膨張を続けている。それがある時点で収縮に転じ、また一所に全てが集まるという説が一つ。
そして、宇宙は永遠に膨張を続け、やがて宇宙全体のエネルギーが完全に無くなってしまうという説だ。
何にせよ、この宇宙がどのように終わるかも現時点では判らないし、終わった後に何が起こるかも定まったことではない。

588 :フェイク『男』 :03/09/11 19:13 ID:fbsX/Pfz
デッドマンズ・Qを読んでいて考えた事なのだが、どうやら幽霊には『居場所』が必要なようだ。
例えば、普通の人間が入って来れないような『幽霊の小道』とか、自分の能力で造りだした『写真の中』だとか、亀の中とかだ。
そういった『居場所』を持たない幽霊は、この世では非常に脆弱な存在となる。
例えば、他の生物にぶつかっただけで身体が千切れてしまったりするのだが、
この世が生きている者のための『現実世界』である以上、それは当然の成り行きといえるだろう。
この『現実世界』に、実在の無い幽霊ごときが存在し続けられる道理は無いというわけだ。
それでも、そこに存在し、これからも存在し続けたいと思うのなら、幽霊はまず『安全な居場所』を探すべきだといえる。
そして、そこまでして存在し続ける『理由』や『目的』も考えておくといい。

297 :フェイク『男』 :03/08/30 18:43 ID:7ne7Mxgf
スタンド使いの間では、血統に特別な力があるとされている。
スタンド能力の素質は親から子へと遺伝するし、親族がスタンドに目覚めた影響によってスタンド使いとなった者もいる。
そして、スタンド使いの親族は互いにその位置を感じあったり、肉体の状態を大まかに読み取ったりもするのだ。

100フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:59:33 ID:9aarlDwg
118 :フェイク『男』 :03/08/25 18:32 ID:6rc5BxSr
かつて人間は手が四本、足が四本で丸い身体をしており、回転しながら移動する生物でした。
しかしある日、神によって男と女とに分けられてしまいました。
恋をして互いの身体を求め合うのはその頃の名残といわれています。
なので、二次元しか愛せないこの板の住人はかつて
半分が三次元、もう半分が二次元で、回転しながら移動する生物だったのでしょう。
(某板のコピペより)

116 :フェイク『男』 :03/08/25 18:24 ID:FGzTtg1+
ある蟻の巣では、働きアリのうちの実に20%が常に怠けているという。
そのアリたちから80%の働き者だけを選別しても、その中の20%は怠けだし、
逆に、20%の怠け者を選別したところ、その内の80%は働き出すそうだ。
これは、構築されたシステムを保つための『ゆとり』であるらしい。
100%の働きアリがフルに稼動していると、突発的な不意の事態に対処できなくなるというワケだ。

114 :フェイク『男』 :03/08/25 18:24 ID:FGzTtg1+
人が、ある人を好きになることに、理由はあるのだろうか?
あらゆるものに因果が存在するのなら、感情にも理由があって然るべきだ。
──人間の抱く『感情』には、その人間の今までの経験が無意識の内に影響しているという説がある。
『感情』とは、人間がその『知性』で計算することが出来ないほどの膨大な情報を、
ブラックボックス化した脳内の機構で処理することで、情報処理の効率化を計ったものだとする話だ。
つまり、人が『感情』を抱くには、それ相応の因果が存在するのだが、
人間の脳、すなわち『知性』ではそれは分析できないということになる。
そうなると、人が人を好きになるのに、いちいち頭で理由を考える必要はなさそうだ。

101フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:59:59 ID:9aarlDwg
967 :マロン名無しさん :03/08/21 05:39 ID:???
フェイク『男』のレスにはいつも楽しませてもらってるんだけど、
能力について記すだけでなく、荒木がよくやるような科学の引用を交えると
もっと面白くなるんじゃあないかな。
例えばプラネット・ウェイブスの、隕石の大気圏突入角度のくだりとかさ。ああいうの。

971 :フェイク『男』のエピローグ :03/08/21 09:02 ID:2adbMn6j
ただでさえクソ長い俺の説明が、更にバカ長くなるんだぞ。それでもいいのか?
……とはいえ、まあ面白そうな話なので、次スレからは考慮してみよう。


これが全ての始まりだった。
彼はこの混沌とした現状をどう捉えていることだろうか……

102フェイク『男』:2006/01/16(月) 22:43:00 ID:GSULaS7k
390 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/16(月) 22:39:52 ID:plIWKo4r
遠距離でもパワフルに活動できるスタンドは、とりあえず二種類ある。
一つは自動操縦型。もう一つは本体以外からエネルギーを得て活動するタイプだ。
だがこれは、遠距離でパワフルに活動できるスタンドは必ず上記のどちらかに分類できるということではない。
上記の二種類はあくまでも本編で実際に言及された設定であるというだけの話であり、
理屈が通っているのなら、もっと別の理由で遠隔パワー型のスタンドが成り立ってもいいはずだ。


385 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/16(月) 22:34:50 ID:plIWKo4r
「『小さくなれる……』! これが俺の能力さ……『リトル・フィート』!
 他のヤツはこの能力の事をくだらねーという……ククク……
 ま……『くだる』『くだらねー』ってのは、所詮……頭の使い方ひとつさ……能力ってのはな……」(ホルマジオ)

スタンド名──「グーグー・ドールズ」 本体──グェス
他の囚人より優位に立ちたいという本体グェスの心の奥底にある願望がスタンド能力の特徴となった。
つまり「友達になりたいんだけど、支配もしていなくてはならない」という
「ペット化」とでも言うような屈折した囚人グェスの心の姿だ。(ストーンオーシャン二巻)

スタンド能力には一見同じような能力効果を有する「二番煎じ」的なものが時折出てくるが、
それでもそのスタンド能力それぞれが何を意味するかは全く異なっているものだ。
「リトルフィート」は、世界に対して卑小な人間が、知恵によってこれを克服するという姿を暗示し、
「グーグー・ドールズ」は、卑小な人間が世界に囚われているありさまを暗示する。

103フェイク『男』:2006/01/31(火) 02:21:21 ID:dbkOzcfw
679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:17:22 ID:9ASIk7c0
ジョジョの世界には「運の良さ」と呼ばれるものが、単なる偶然を超えて確実に存在している。
この「運勢」は精神力の強い者ほど高い傾向にあり、特に歴代の主人公やボスキャラなどに顕著だ。
一般的に、善悪問わず精神力の強い者は己の行動に迷いが無く、自身のみならず他者にも大きな影響を与えるものだ。
「情けは人のためならず」という言葉の通り、そうした影響は巡り巡って本人にも返ってくるもので、
これが「運勢」の正体であろうと推測される。そしてこれが、人と人とを結びつける「引力」というものだ。

678 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:16:01 ID:9ASIk7c0
「超越者」は相反する二つの力や性質を兼ね備えることが出来る。
闇の生まれでありながら波紋を身に付けた究極生命体カーズ、
ジョナサンの肉体にディオの頭部を備えた邪悪の化身DIO、
DIOのスタンド能力を身に付け自らのスタンドにその名を冠した承太郎、
ジョナサンの息子でありながらディオの息子でもあるジョルノなど。

676 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:13:12 ID:9ASIk7c0
ヘビーウェザーの「太陽光サブリミナルによるカタツムリ化」は、
太古の生命が原始の海から天候の影響によって誕生した「過去」を暗示としている。
また、海中に生まれたこの原始の生命にとって「酸素」は猛毒であり、
いち早く「酸素」の毒性を克服した生命が、今日の我々全ての生物の祖先となった。
ウェザーリポートの隠された能力「純粋酸素」は、これを暗示としている。
すなわち、ウェザーリポートの隠された能力の根源は、生命が天候から受けた過去の影響を再現することにある。

104フェイク『男』:2006/01/31(火) 02:21:47 ID:dbkOzcfw
671 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:06:07 ID:9ASIk7c0
この「世界」そのものも例外ではなく、全ての物事には終わりがある。そしてその「終わり方」には二通りある。
一つは、物事を構成する各要素が氾濫の末に混沌と化し、何もかもが判らなくなってしまう終わり方。
もう一つは、物事を構成する各要素が崩壊の末に虚無へ至り、何もかもが無くなってしまう終わり方だ。
タロットも九栄神も暗示としない三部終盤のスタンド「ティナーサックス」と「クリーム」は、これら「終末」を暗示とする。

670 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:05:09 ID:9ASIk7c0
本体チョコラータの無制限な邪悪さにより発現し、下方向に向かう全ての生物をカビらせる「グリーン・ディ」が、
セッコを全く蝕まなかったのは何故か。その秘密は「オアシス」の能力と、「グリーン・ディ」の発動条件にある。
「グリーン・ディ」の発動条件は生物が下方向に向かうことだけでなく、食人カビが対象の近くにあり、
その「カビの胞子」が対象に付着しているということも含まれていると考えられる。
従って、セッコはオアシスの溶解効果で身を守ることで、このカビの影響を全く受けずに済むというわけだ。
この事例以外にも、グレイトフルデッドの「老化ガス」、パープルヘイズの「殺人ウィルス」、
極端なところではヘビーウェザーの「太陽光サブリミナル」など、
目に見えない無形の攻撃にも、必ず何らかの実体・正体はあるものだ。

105フェイク『男』:2006/01/31(火) 02:21:57 ID:dbkOzcfw
667 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:01:36 ID:9ASIk7c0
スタンドの中には「本体の有する技術を十二分に発揮するため」に誕生したものがある。
本体がいかに修行を積み、超絶的な技術を得たとしても、不完全な人の身ではそれを完璧に発揮することは不可能だ。
本体の精神力により発現する心の理想像「スタンド」を用いて、そこのところの「矛盾」を解消したのが、このタイプだ。
このタイプのスタンドは能力としては単純ながらも、修行や研鑚を重ねることでその実力を増大させていくという特徴がある。
ジョジョ本編においては、本体ポルナレフの剣術の究極「銀の戦車」、本体テニール(偽)の水中活動能力の具現「暗青の月」、
本体アナスイの病む分解癖の発露「ダイバーダウン」などがこれにあたる。

664 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 01:59:10 ID:9ASIk7c0
スタンドはスタンドでしか倒せないので、生身でスタンドを攻撃することは出来ないというのが常識だ。
しかし「防御」に関しては例外事項がある。スタンドは自身のパワーを超えた頑丈さの物体を力で叩き壊すことは出来ないので、
そのスタンドが防御者の肉体を破壊できないほどに非力ならば、その直接打撃を生身で防御することも可能なはずだ。
極端な例として、防御者が吸血鬼などの強化された肉体を持つ者なら、かなりのパワーを有するスタンド攻撃でも防御できる。
(DIOがエメラルドスプラッシュを生身の指で弾いて無効化できたのも、このためだと考えられる)

106フェイク『男』:2006/02/09(木) 20:18:19 ID:ZherwNKQ
659 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/09(木) 20:12:21 ID:qxmG4R/R
「スタンド使いは引かれ合う」という法則があるが、
だからといって全てのスタンド使いが邪悪な存在と出会い、過酷な戦いの運命を辿るとは限らない。
とはいえ、舞台が(表面上は)平和な日本の一地方都市であったジョジョ四部においてすらも、
岸部露伴や辻彩のように能力ゆえに他者に害を与え、その因縁によって自らに争いを呼び込む者がいたり、
鋼田一豊大や乙雅三のように己のスタンドに囚われ、そのトラブルによって揉め事に巻き込まれる者が居る中、
能力を己の職業のためのみに使い、力に負けることも外部に害を撒き散らすことも無かった、
トニオ・トラサルディーこそは全く平和な生活を送ることが出来た唯一のスタンド使いだと言えるだろう。

658 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/09(木) 20:11:29 ID:qxmG4R/R
スタンドの中には、本体が体得して鍛え上げた技術を元に、更に高みに至ろうとするべく誕生するものがある。
本体がその技術を限界まで修め、それ以上の上は無いという段階まで至った更に上を目指したとき、
その代わりに発現するこのタイプのスタンドは、その技術に連なる上位の事柄に干渉する能力だとか、
その技術の抱える問題点を解決する能力となるケースが多い。
ジョジョ本編においてこのタイプのスタンドは数が多く、「パールジャム」「天国の扉」「シンデレラ」
「セックスピストルズ」「ローリング・ストーン(ズ)」「マンハッタン・トランスファー」「竜の夢」
更にはSBRにおいても「マウンテン・ティムのスタンド」「ジャイロのスタンド」などがこれに当たる。

655 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/09(木) 20:06:46 ID:qxmG4R/R
「スタンドを操るのに大切なのは出来て当然と思うこと」とはエンヤ婆の言葉だが、
出来ると思いさえすれば何でも出来るわけではない。当たり前のことだな。
スタンド使いが出来て当然という「主観」を保てるのも、元を正せば、
そのスタンド能力がルール的、客観的な整合性を確立させているがゆえだ。そうあることが望ましい。

107フェイク『男』:2006/02/21(火) 18:14:38 ID:PcRYIU7w
667 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/21(火) 18:10:07 ID:4nJeB8bo
ともすれば勘違いしてしまうかもしれないが、UJ今月号の敵キャラであるリンゴォの主張は、
「今の風潮は駄目だ。昔は良かった」などという単なる懐古趣味ではない。
時代と共に全てのものは移り変わるが、だからといって新しいものが常に正しいとは限らない。
だがしかし、基本的には古いものの中に問題点があるからこそ変化が起こるのだから、古いものをそのままにし続けることも出来ない。
物事に当たるには、その両方の特徴を常に量り、良い方向に向かうよう選択し続ける必要があるということだ。
また、ジャイロは「死刑執行人の伝統」という過去の価値観に立ち向かう立場にあり、ここの点でも双方の対比となっている。

664 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/21(火) 18:05:24 ID:4nJeB8bo
古代バビロニアで発生し、数学者ピタゴラスが形成した「数秘学」は、
エジプトの神官から伝授されたカバラ(タロットとも繋がりのある秘儀)によって更なる完成に至ったという。
この「数の神秘」を研究する学問において、「4」という数字は「安定」を意味する。
建築や設計の基盤として、また四方・四季・四大元素など様々な分野で多用されるこの数字は、
あらゆるものを整理・定着させるものとして、順序や順列、信頼、現実性や堅実性などを象徴とし、
不安定な飛道具を確実に命中させるための弾丸操作能力として、タロットカードの四番目「皇帝」はこれを暗示とする。

また数秘学的観点から見た場合、「セックスピストルズ」は丁度「皇帝」と真逆の発想から誕生していると言える。
このスタンドは本体ミスタが「4」という数字を嫌うがゆえにナンバー4が存在せず、
六体のメンバーでありながらナンバー7まで存在するのだが、数秘学において6は「調和」、7は「飛躍」を意味し、
本体ミスタが消極的・停滞的な「安定」を己から排することで、通常達しえる限界である「調和」を飛び越えて、
「飛躍」的な幸運に辿りつくという、彼の人生における幸運や楽観的姿勢を象徴している。

108フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:23:12 ID:LaKiP7QA
619 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:17:40 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察・蛇足】
「『無敵さ』……私が新月を迎える前に得たものは『無敵さ』なのか?
 だがあくまで私の求めるものは『強さ』ではなく、
 全ての人間が到達すべき『幸福』だということを心に戒めておこう」 (プッチ神父、C−MOONを従えて)
余談ではあるが、ジョルノたちが「レクイエム」をディアボロ打倒のための頂点と扱ったのに対し、
DIOは「緑色の赤ん坊のスタンド」を単なる通過点だと考えたのは興味深い。

618 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:16:04 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察5】
様々な分野に適用される考察であるため、ここまで具体的な描写はしなかったが、
つまり「真実」とは、物理学では「特異点」、哲学においては「イデア」などと言い換えることも出来る。
そして五部の「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」と六部の「緑色の赤ん坊のスタンド」は、
幾人もの犠牲と継承の上に生まれ、向かい行くものが己の力だけでは絶対に到達できない無敵の存在であるという点で、
「真実」を暗示とした、共通の属性を持つ能力であると言える。

109フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:23:33 ID:LaKiP7QA
617 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:14:48 ID:jsdwl2EW
ジョジョ三部の「オインゴ・ボインゴ兄弟」は、まさにチームプレーに打って付けの能力を持った二人だと言える。
ボインゴは「トト神」の漫画で未来を予知し、オインゴは「クヌム神」でその漫画の登場人物になりきることで、
予言を素早く確実に成就させられるからだ。(本編においては、不幸にもその完璧な変身能力が裏目に出たが)

616 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:13:30 ID:jsdwl2EW
タロットカードの十二番目「吊られた男」は、世界樹ユグドラシルの枝に逆さ吊りとなり、
自分の身体を槍で貫くという苦行の末にルーン文字の知識を得たという北欧神話の神オーディンを由来とすると言われており、
自己否定、身動きできない状態、エゴを捨て大いなる存在に目覚めることを暗示としている。
さて、「吊られた男」というスタンドはその身体が「光」という、この世で最も自由な存在で形作られているが、
ただ外界に存在するだけでは流れ去るのみの「光」ゆえに、何物にも関わらずにその身を維持することは出来ず、
反射物の表面にへばりつくことで己の土台を得ている。(そして、反射物の表面で、全く自由なように振舞うのだ)
何者にも縛りつけられず自由であるということは、同時に己を保障するものがなく不安定であるということをも意味するため、
誰であっても、この世界で生きるためには他者と関わり続け、縁によって自らを縛り付けざるを得ない。

615 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:12:14 ID:jsdwl2EW
ジョジョ五部の主人公ジョルノは非常に物知りであり、また戦闘中にも神がかり的な敵スタンドの分析を行うが、
これらの知識の中のいくつかは、彼が己のスタンドを有効利用するための生物学や医学に根ざすものだと考えられる。
例えばグレイトフルデッドの「男女の寿命差」を「体温の差」であると見破ったり
グリーンデイのカビの性質を「冬虫夏草」に例えてその意味を理解したり
チョコラータへの時間稼ぎのために自分の負傷を正確に診断・説明しているのがそれだ。
これぐらい、とまでは言わないが、スタンド使いたるものは己の能力に関する知識を深めるべきであろう。

110フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:23:50 ID:LaKiP7QA
614 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:10:30 ID:jsdwl2EW
>>361-362
【真実へ至るまでの長い長い考察4】
そしてもしも、ようやく辿りついた「真実」を、例えば暴力を伴うスタンドパワーとしてその身に宿すことが出来たなら、
もはや他の誰にも、その者を倒すことは出来なくなるだろう。他の誰にも、そうやすやすと「真実」には辿りつけないからだ。
つまり、本当に「真実」を体現した者は、この世のほかの誰よりも強くなるし、神や運命すらとも対等な立場となることだろう。

613 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:09:12 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察3】
「壁にボールを投げ続ければ、ボールが壁をすり抜けることがある」という現象を、専門用語で「トンネル効果」という。
古典物理学においてこの現象は、ボールを構成する分子の一つ一つが壁の分子一つ一つをピッタリくぐり抜けることで起こるとされる。
(量子力学においての定義はもっと複雑だし、そもそも地球重力下でこんな大規模な効果は起こり得ないという事実は置いておく)
さて、仲間や後継者を充分に揃え、「真実」に辿りつく可能性を信じて不断の努力を続けるという人生は、
まさに、いつか壁をすり抜けることを信じてボールを投げ続ける姿勢に相当するだろう。
傍から見れば不毛ともいえるやり方だが、この世の「真実」というものはそれほど到達しづらく、
多くの人々が努力を尽くしてもなお、神の奇跡ともいえる偶然の助けなくしては達成できない。

111フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:24:05 ID:LaKiP7QA
612 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:07:49 ID:jsdwl2EW
少年漫画のご多分に漏れず、ジョジョにも「倒した悪人が味方になる」というイベントが存在するが、
重要なのは、その悪人を更生できるか否かだ。
特に四部に多いのは「スタンドを手に入れたから悪事を働いた」タイプの者であり、彼らの更生は可能であるが、
各部のボスキャラなどに代表される「邪悪だからスタンドを手に入れた」ような者ども、
倫理や道徳の観念そのものから異なる奴らは更生のしようがなく、解決方法はもっぱら対象の殺害となってしまう。

611 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:06:42 ID:jsdwl2EW
ジョジョの中には時折、時事を反映したようなスタンド能力が登場する。
例えば「ラット」は環境破壊、「ベイビィフェイス」はたまごっち、「ヨーヨーマッ」はメイド萌え、
「自由人の狂想曲」はキャラ萌え文化や著作権問題といった具合だ。

607 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:03:41 ID:jsdwl2EW
運動の性能のみにスタンドのエネルギーをつぎ込み、他に特殊な能力を持たないという点で、
(ついでに言うなら、身体の一部分を伸ばして撃ち出すという技を有するという点でも)
「灰の塔」と初期の「星の白金」は共通している。
戦いの中で「星の白金」はスピードの限界を超えて「時を止める」能力に目覚めたが、しかし恐らく「灰の塔」にその可能性は無い。
「時を止める」能力とは「光速を超える」、つまり物理法則を打ち砕くほどの類稀なるパワーと精密性があってのことであり、
スピードのためにパワーを切り詰めた「灰の塔」では、その領域まで到達することは出来ないだろうからだ。
聖書におけるバベルの塔のように、いかに高い塔を築こうと天空の星に届くことは無い、それが「塔」というタロットの暗示だ。

112フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:24:19 ID:LaKiP7QA
605 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:01:29 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察2】
「アナスイが自分を犠牲にして父さんを守ってくれたから、あたしは今……かろうじて生きている。
 エルメェスが神父を攻撃してくれたからロープを延ばしてイルカを捕まえる間が出来た。(中略)
 あんたを逃がすのはアナスイであり……エルメェスであり……あたしの父さん空条承太郎……」 (徐倫)
しかしまた、「真実」とは一代限りで到達できるものでもない。
時の流れによる世代交代、また戦死などによる脱落の危険は常に存在するからだ。
「後継者」の存在も重要だと言える。

604 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:00:37 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察1】
「ブチャラティは死んだ……アバッキオも…ナランチャも…
 しかし、彼らの行動や意志は滅んではいない。彼らがこの矢を僕に手渡してくれたんだ」 (ジョルノ、レクイエム発現後)
「大切なのは真実に向かい続ける意志」ということは繰り返すまでも無いことだが、
必ずしも、人は正しい「真実」を認識できるとは限らない。
人間の思考にはどうしても自分に有利な物事ばかりに注目してしまう現象が存在し、
素人はおろか、その道の専門家ですらこのような願望から来る思い込みによって失敗してしまうものだという。
(この思い込みのことを、心理学では「確証バイアス」という)
一人の人間がいくら努力しようと、そこに「主観」が混ざり込む以上、限界がある。
だが多くの人間が協力すればそれだけ客観性が増し、真実により近づくことが出来るだろう。

113フェイク『男』:2006/03/17(金) 23:06:44 ID:Vf6QWrlk
556 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/17(金) 23:01:46 ID:LF8N9CH4
英単語「Phantom」は、いわゆるお化けだとか幻の類を指す。
これを踏まえて、ジョジョ一部の新たな副題「ファントムブラッド」からは二通りの意味合いが読み取れる。
一つめは「血のお化け」、つまり吸血鬼ディオのこと。
二つめは「幻の血族」、すなわちその活躍を歴史に残すことなく消えたジョースターの血統のこと。

553 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/17(金) 22:58:25 ID:LF8N9CH4
数秘学において「9」という数字は「完結」を意味する。
1より始まり9に終わる十進法において最後の数であるこの数字は、その中に全ての数字を含むことから、
人々の心を一つに統合させるものとして、普遍的な力や宗教活動、共感や神秘性などを象徴とし、
「1」を暗示するオシリス神の弟にして完成形、人心を支配するエジプト九栄神の九番目「アトゥム神」はこれを暗示とする。

114フェイク『男』:2006/03/17(金) 23:07:06 ID:Vf6QWrlk
552 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/17(金) 22:57:11 ID:LF8N9CH4
ジョジョにおいて「戦闘中に成長する敵キャラ」には二種類ある。
一つは、頼れる仲間が重傷を負ったためにいったんは心を決めるが、
自分がピンチに陥ったときにメッキが剥がれるという、あまり良くない奴ら。
三部のボインゴと五部のペッシがこれだ。(特にボインゴは二回の襲撃両方ともこのパターンがオチになっている)
もう一つは、自身の成長を見据えて戦いに挑んでおり、敗北後もその心は折れなかった立派な者たち。
四部の大柳賢(ジャンケン小僧)、六部のリキエル、SBRのリンゴォ・ロードアゲインがこれに当たる。

551 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/17(金) 22:56:05 ID:LF8N9CH4
古代バビロニアで発生し、数学者ピタゴラスが形成した「数秘学」は、
エジプトの神官から伝授されたカバラ(タロットとも繋がりのある秘儀)によって更なる完成に至ったという。
この「数の神秘」を研究する学問において、「5」という数字は「変化」を意味する。
人間の五感や指の本数に等しく、そのために十進法の原因ともなったこの数字は、
物質世界の安定を示す「4」から進んで生命活動全般を現すものとして、
進歩や活動、心の不安定さ、学習、変化していく自由を象徴とし、
本体の武装と共に力を身につけ、また他者の力を奪う能力として、エジプト九栄神の五番目「セト神」はこれを暗示とする。

115フェイク『男』:2006/03/19(日) 18:20:58 ID:9RZf5Klo
720 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:17:10 ID:HADN3SHF
「セピア」というのはある種のイカの名前で、そのイカが吐く墨の色が「セピア色」の語源だそうだ。

718 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:13:05 ID:HADN3SHF
数秘学において「10」という数字は「完全」を意味する。
数秘学の誕生した時代にゼロの概念は無く、そのためにこの数字は十進法の内にありながらそれを超越した数字として、
全てを包括する存在、宇宙全体、神の力などを象徴するものとされる。
エジプト九栄神が9体しかいないのはそのためだ。

714 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:10:13 ID:HADN3SHF
五部のスタンド「リトルフィート」の発動条件は対象を鋭い爪で傷つけることだが、これにはどのような意味合いがあるのだろうか。
一つには、対象を流血させることで「対象の保有するエネルギー(質量)」を流出させるという感覚が、
もう一つには、「リトルフィート」というスタンド自体が、鋭い爪、つまり極小にまで達する指先という構造を有することで、
そのスタンド能力である「無限の縮小」への感覚を体現するということが考えられる。

712 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:09:19 ID:HADN3SHF
「ドナドナ」という歌は、ナチスによって強制収容所に送られていくユダヤ人の姿を歌ったものだと言われているそうだ。
初期の日本語版では「子牛を 乗せて 荷馬車が ゆれる」の部分が「悲しみをたたえ はかない命」と訳されており、
あまりに悲劇的な歌詞だったため、婉曲的な表現に改められたという話もある。
また、この歌の中で何回も繰り返される「ドナドナ」という言葉は、牛を追う掛け声であるとも言われているが、
ユダヤ語の「主よ」という呼びかけの言葉に通じるものだという解釈も出来るらしい。
ジョジョとはあまり関係のない話だが、ネタ探しにネットを回っていると偶然この話を発見してしまい、
ちょっと背筋が寒くなってしまった俺の腹いせとして、ここに紹介しておく。

116フェイク『男』:2006/03/19(日) 18:21:13 ID:9RZf5Klo
711 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:08:01 ID:urMsfxGU
バイツァダストやマンダム、GERなどの発動条件の面倒さを見る限り、
時間に干渉する能力の中でも、時を戻す能力はとりわけ困難なものであるようだ。

710 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:07:02 ID:urMsfxGU
鑑定的に、あるいは構造分析的に見た場合、「吊られた男」による攻撃は、
恐らく反射物より対象にスタンドパワーを光速で撃ち出す、
あるいはスタンド自身が双方を光速で往復するという手法を取っているものと思われる。
対象が反射物に映っているということは、対象と反射物との間の光を遮るものは何も無いことを意味するのだから、
「吊られた男」はそこを狙い、光の身体をもって不可避の攻撃を仕掛けているのだろう。

709 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:02:17 ID:urMsfxGU
数秘学において「3」という数字は「発展」を意味する。直線から平面を構成する最初の数であるこの数字は、
絶対なる「1」と相対する「2」における閉鎖性を解き放つものとして、新たな展開や新しいパワー、開放、創造性などを象徴とし、
本体の心身の弱点を克服し更に推し進める能力として、エジプト九栄神の三番目「ゲブ神」はこれを暗示とする。

708 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:00:42 ID:urMsfxGU
動物が天国に行きたいと思わないのは、彼らに知性が無く、運命の束縛を認識しないためだ。
そのためなのか、動物のスタンドには「ある方向での自由さと、その他の面での不自由さ」を兼ね備えるものが多い。
スタンドは変幻自在だが本体までは変形できない「愚者」、操作対象は自由自在な空気だが本体は地に縛られた「ストレイキャット」、
内部では万能だがその巨大さ強力さゆえに海上でしか存在できず、また射程の狭さから檻のように本体を閉じ込める「力」など。

117フェイク『男』:2006/04/03(月) 00:47:15 ID:7oSfRpbQ
687 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/03(月) 00:44:04 ID:8h10Ges+
作中に出てくるスタンドの傾向の一つに「近距離カウンター型」とでも言うべきものがある。
格闘の性能は低いが、近距離に位置する相手をほぼ問答無用に無力化できるというスタンドだ。
近距離パワー型の相手にはとても有利な一方、遠隔操作のスタンド使いには不利な側面もある。
「セト神」「天国の扉」「クリーム・スターター」などがこれに当たる。

683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/03(月) 00:40:11 ID:8h10Ges+
作中の理論的戦闘や運命論などを見る通り、ジョジョでは「必然性」や「連続性」というものを非常に重視している。
俯瞰的な視点から見るならば、漫画や小説のような物語の世界には「作者」が存在するのだから、
全く「作意」の無い、偶然的な出来事など物語の世界には在り得ないと考えることも出来るだろう。
一見「偶然」に見えるものも、ジョジョの世界では他の方向からの理由が存在し、また場合によっては克服も可能なのだ。
だからなのか、キャラクターが偶然に頼るような作戦を取ることは少ないし、
「偶然」によって大きく効果が変わるような、あるいは効果が全くランダムなスタンド能力も存在しない。

118フェイク『男』:2006/04/03(月) 00:47:30 ID:7oSfRpbQ
682 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/03(月) 00:39:32 ID:8h10Ges+
作中に出てくるスタンドの傾向の一つに「中距離トラップ型」とでも言うべきものがある。
スタンド自体の格闘性能は低いので、敵に近づきすぎると危険なのだが、あまり離れると能力射程外となってしまうので、
敵を能力の術中に落とし込んだ後には「付かず離れず」戦い、徐々に相手を蝕むタイプのスタンドだ。
ジョジョにおいてこのタイプのスタンドは数が多く、「女帝」「死神13」「バステト女神」「リトルフィート」
「トーキングヘッド」「メタリカ」「サバイバー」「ジェイル・ハウス・ロック」「スカイハイ」
「ブンブーン一家のスタンド」などがこれに当たる。

681 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/03(月) 00:38:36 ID:8h10Ges+
ジョジョ五部の一味違うスタンド「スパイス・ガール」は、一体何が「一味違う」のだろうか。これには幾つかの解釈が出来る。
1、あの乱暴な性格。
2、五部の中で唯一の女性を本体とするスタンドである点。
3、破壊的なスタンドが多い五部において、唯一の「破壊を否定する」能力。

119フェイク『男』:2006/04/20(木) 06:54:04 ID:Xm6cE.Fs
707 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/20(木) 06:49:13 ID:0JCItFGB
「矢」の原理を説明するために持ち出された「ウィルス進化論」だとか、
「石仮面」の理屈である「人間の脳には未知の力が眠っている」という話は、
現実の生物学や医学においては極めて胡散臭い説に過ぎないそうだ。
だが、現実に存在しない超能力や怪物の理由付けとして、
現実に存在するか怪しい説を引っ張ってくるというのは適切な所だと言えよう。

703 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/20(木) 06:34:42 ID:0JCItFGB
スタンド使いはあまり「武器」を使わない。
例外は、武器の使用法や入手経路にスタンド能力が繋がっている場合と、本体の精神力が非力な場合だ。
前者は「セックス・ピストルズ」「マンハッタン・トランスファー」「セト神(斧)」「エニグマ」
「ジェイル・ハウス・ロック」「C−MOON」「マウンテン・ティムのスタンド」などで、
これらスタンドに理由があるケースでは、総じてスタンド自体のパワーは低いという特徴が挙げられる。
後者は「アレッシーのマシンガン」「ナイフを振り回すナランチャ」「ネズミ狩りにライフル弾を持ち出す承太郎」が相当する。
余談だが、承太郎がラットの針を指でつまむなどという凡ミスを犯したのも、あるいはこれが原因なのかもしれない。

120フェイク『男』:2006/05/10(水) 20:59:49 ID:HUV3pOX2
652 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:55:31 ID:MJjaVqSA
DIOの息子四人はいずれも「生命を作る・操る」能力を持つ。
彼らの能力からも、彼ら四人の精神性を窺うことが出来るだろう。

650 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:52:41 ID:MJjaVqSA
ジョジョに登場するDIOの息子四人は、自立心の有無、そして夢や希望の有無によって四分される。
神父への依存心は振り切ったが、夢や希望を持たず幸せを求めてさまようヴェルサス。
人生の明確な目的を得て熱した鉄のような執念を抱くも、最後まで神父の追随者だったリキエル。
自分を救った名も知らぬギャングに依存することもなく、また大きな夢を持つジョルノ。
夢も希望も無く自立もせず、ただ社会への逆恨みから暴走するだけのウンガロ。

648 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:49:58 ID:MJjaVqSA
DIOの息子であるにも関わらず、ジョルノはプッチ神父に出会うことはなかった。
いずれも人生に絶望し救いを求めた六部の三人とは異なり、ジョルノは既に自立を果たし夢を叶えているからだろう。
だが、時を飛ばすことで自身への運命を無効化する、即ち「天国」を真っ向から破壊する力を持つディアボロの始末により、
ジョルノは計らずも、神父への協力を行ってしまっていたという見方も出来る。

647 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:48:51 ID:MJjaVqSA
ジョジョ六部にDIOの息子たちには「天地人」の暗示がある。
即ち、天駆けるロッズのリキエル、大地の過去を掘り起こすヴェルサス、人心をファンタジーへと誘惑するウンガロだ。
またヴェルサスと神父の起こす三つ巴の戦いにおいても、地のヴェルサスに加え、
天候を操るウェザーと人心を操るプッチ神父が揃い、これも天地人を表している。

121フェイク『男』:2006/05/10(水) 21:00:04 ID:HUV3pOX2
644 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:45:21 ID:MJjaVqSA
DIOの息子の一人、ヴェルサスの体格がプッチ神父とそっくりであったという伏線は、
ヴェルサス・神父・ウェザーの三つ巴の戦いの最後に、神父がヴェルサスに残像をかぶせ身代わりにすることで回収された。
だが、ヴェルサスが神父の身代わりとなったことの逆に、ヴェルサスが神父の立場を強奪することも出来たのではないだろうか。
神父はアンダーワールドの能力について「ウェザーの頭の記憶DISKを掘り起こすことが出来る」と述べている。
これはアンダーワールドが「物体を掘るという行為を通じて過去の出来事を再現する能力である」ことの応用なのだが、
例えば、ヴェルサスが承太郎の記憶DISKから状況を把握し、更に「14の合言葉」をも見つけたならば、
アンダーワールドが神父から「緑色の赤ん坊」を掘り起こし、ヴェルサスが天国への道を手に入れることも可能だったのかもしれない。

641 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:42:24 ID:MJjaVqSA
ジョジョ六部に登場するDIOの息子たちは、どれも象徴的な意味合いを強く有している。
その中の対照的な二人、リキエルが「再起不能」止まりで決着がついたのに対し、
ヴェルサスが明確に「死亡」しているのは興味深いところだ。
思えばヴェルサスは、夢や希望といった人生の目的を持たないゲス野郎と言えど、
プッチ神父への依存心を振り切り、自分の足で歩き始めていたことも事実だった。
新世界においてはアイリンやアナキスのように因縁から解き放たれるだろうし、本当に幸せになれる可能性も大いにある。
一方のリキエルは、強い目的意識を有してはいるものの最後までプッチ神父の追随者だった。
そんな彼は、自らのスタンドがまともに機能しなくなるまでの重傷を負った身体で、
天国でも何でもない新世界を、恐らく仲間も無く一人で過ごすのであろう。
悲しいことだが、それはプッチ神父を推し上げようとした罪に対する当然の罰なのかもしれない。

122フェイク『男』:2006/06/01(木) 19:21:20 ID:3Qb2aQ7s
699 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:17:36 ID:ce8cATwZ
四部の「ハイウェイ・スター」は嗅覚、養分吸収、幻覚、輪切り化移動、テレポート能力と、
多彩かつ無分別な能力効果を有する異色のスタンドであるが、これらのことはこのスタンドの構造にまで踏み込めば解決できる。
ハイウェイスターというスタンド能力の真髄は、本体・スタンド・攻撃対象、三者間での養分のやり取りを行うことである。
まず、このスタンドは主目的として攻撃対象からスタンドを介し、瀕死の本体へと養分を吸収・伝達する能力を有する。
次に本体の生への渇望から来る嗅覚によってより養分を有していそうな生物(特にスタンド使い)をトンネル内において探知し、
少量の神経伝達物質やら脳内麻薬の類を逆に対象に流し込むことで、例の「幻覚」を見せる。
(なお、モチーフの話題にまで立ち入るならば、この幻覚能力の元ネタは「高速道路催眠現象」であると思われる)
またテレポート能力は本体が夢のような無意識によってこのスタンドを操作するがゆえの特性であり、
攻撃対象から本体へと養分を伝達するための手段として備わっている。
そして養分吸収能力によって、全身を備えずとも充分に運動できるという活力を手に入れたこのスタンドは、
養分を本体に伝達するためのテレポートの中継地点を「ケーブル」のように増やすため、
あるいは身軽になって少しでも対象への追跡速度を上げるため、あの輪切りのような形での移動を行うと考えられる。

123フェイク『男』:2006/06/01(木) 19:21:37 ID:3Qb2aQ7s
694 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:11:50 ID:ce8cATwZ
科学的に考えれば、スタンドとはどのような物質なのだろうか。
数ある漫画の考察の中でも、取り分けこのような問題は不毛なものだが、それでもあえて考えるならば、
スタンド以外の物体ではスタンドを捉えられず、スタンド側は物体に干渉できる、
(そして、干渉の時にはスタンド側が物体から影響を受けることもある)
スタンドは物体を通り抜けることが出来る(しかし、パワーやスピードを伴うのは困難)、
スタンド以外の様々な物体と同化する(あらゆる物体と同化しえる)などの性質から察する限り、
「スタンドの像は現実に存在するあらゆる粒子よりも、更に細かな粒子で出来ている」と見ることが出来る。
多分、物理学でいうところの「プランク長さ」よりも小さな物質なのだろう。
この辺の話を更に突き詰めていけば、星の白金が行う「光速を超える」ことの真実にも迫れるのだが、
君のスタンドには全く関係ないことなので省略する。

693 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:10:38 ID:ce8cATwZ
例えば「隕石を落とす能力」というものを考えると、巨大なパワーあるものを遠隔地(宇宙!)から運んでくるわけなので、
もうその時点でかなりのエネルギーを使ってしまっていることになり、とても狙った相手に叩き込むほどの精密性を伴うものではない。
すると、隕石を雨のように大量に降らせて数撃ちゃ当たるの方式か、あるいはどうにか狙った目標地点に落とすギミックを
持ち出すなどの手法を取るわけだが、六部「プラネット・ウェイブス」が取った方法は自分自身を「照準」とすることだった。
数に任せて乱打するような非効率的なやり方ではなく、また目標を捕捉できたかどうかの判断にも適した方法だ。
このように、優れた者は己のパワーや能力に溺れることなく、常に更に良い結果を目指す姿勢であるものだ。

124フェイク『男』:2006/06/01(木) 19:21:52 ID:3Qb2aQ7s
690 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:07:20 ID:ce8cATwZ
宇宙の広大さに比べれば人間など本当に小さなものだが、
宇宙は白痴である(と考えられる)のに対し、人間は宇宙を考察し理解しようと出来る。
──というのは、誰の言葉だったか。

688 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:05:40 ID:ce8cATwZ
五部「ベイビィフェイス」は「連続性の破壊」を暗示するスタンドだと考えられる。
このスタンドはDNA(生命の連続性)から誕生し、親子の連続性を否定する「親殺し」の任務を目的とする。
また、その能力は過去から未来へと連続性を保ち、段階的に変化していくはずの諸々の物体を、
一瞬にして全く作り変え別のものにしてしまうというものだった。
生命を産み出すという点ではよく似ているが、その内面では真逆の精神性を有するスタンド、
ゴールド・Eのジョルノによってこれが撃破されたのは、正当な展開だと言えるだろう。

125フェイク『男』:2006/06/11(日) 00:51:53 ID:AcNUtdaY
100 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/11(日) 00:50:35 ID:JrlkGqRR
未だ人類にその全容は明らかにはならないが、(少なくともジョジョの)世界には確固とした『法則』や『因果』が存在し、
全くの出鱈目なランダムさだとか、未来永劫まで人智の及ばぬ『混沌』などはありえないと考えられる。
それはつまり、どのような『謎』に対しても、人間の知性はそれを暴き立てるか、さもなくとも少しは抵抗が可能なものであり、
全く理論を超えた名状しがたい存在だとか、想像を超えた宇宙的恐怖の類も存在しないということだ。
また世界に『絶対的な法則がある』ということは『真実が存在する』ということでもある。ならば『真実に向かう』ことも出来る。
読者諸氏におかれては、是非とも見せかけの恐怖や薄っぺらな邪悪に負けないだけの勇気を携え、正義の道を目指してほしいものだ。

126フェイク『男』:2006/06/16(金) 01:30:49 ID:a8PknQ2w
408 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/16(金) 01:27:01 ID:AXgUIKBx
ジョジョ三部のスタンド使いには、己のスタンドと直接関係無い場面においても、己のタロットの暗示の通りに動く者が多い。
これは漫画的には、ただ単にキャラの行動の元ネタをタロットカードから引っ張っているというだけの話だが、
作中の理論で考えれば、その人物の「運命」なり「天性」のようなものを、タロット占いにより読み取っているのだろう。
また、四部以降の洋楽を元ネタとしたスタンドの中にも、その内容を能力に反映しているものもいくつかあるようだ。

ただ私個人の考え方としては、名前はあまり重視していない。
ここのスクリプトからして名前はランダムだし、スタンドの名前はその本体自身がめいめい勝手に付けるという場合が多いからだ。
極端な話、面白ければ同じ名前をもつスタンドが複数体出現しても良いではないか、と思っている。

127フェイク『男』:2006/06/16(金) 01:31:05 ID:a8PknQ2w
407 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/16(金) 01:26:13 ID:AXgUIKBx
初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は初めに神と共にあった。
すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。
この言に命があった。そしてこの命は人の光であった。光はやみの中に輝いている。そして、やみはこれに勝たなかった。
(ヨハネによる福音書、冒頭)

六部冒頭、グェスが徐倫に対してそうしたように聖書を引用してみると上記のようになる。
人間は何かを「思考」するためには「言語」が必要なので「言が神であった」というのも全くの出鱈目ではないのかもしれない。
さして、一つ一つが全く異なる「命」を有するスタンドならば、それぞれに固有の名前があって当然だ。
(なお私は聖書の専門家でも何でもないので、何かマズいことが書いてあっても真に受けずネタだと受け止めてもらいたい)

また「名前を付けることで力をイメージしやすくなる」というのも確かにあるのだろう。
歴代ジョジョも、自分のスタンドに名前が付けられる/名前を付けることで覚悟を決め、己の精神性が固まったという側面がある。
(近距離だか遠距離だか判らないスタンド→最強の近距離型スタンド「星の白金」
 殴ったものを歪めてしまう→殴ったものを完全に修復できる「クレイジー・ダイヤモンド」
 糸だけではなく人型の塊も出せるようになった「ストーン・フリー」
 足の爪も回転させられるようになり、本体が下半身不随となってから初めて自分だけの力で勝利を収めた「タスク」)

128フェイク『男』:2006/06/16(金) 01:31:18 ID:a8PknQ2w
405 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/16(金) 01:24:35 ID:AXgUIKBx
「デッドマンズ・Q」は正確にはジョジョではないのだが、ジョジョ本編とD・Qの間に共通する概念や人物が出ていること、
作者荒木が世界観をわざわざ描き変えているようには見えないことから、考察の材料として扱っても問題ないように思われる。
それを踏まえて、六部の異色スタンド「リンプ・ビズキット」は、死体を元に「透明なゾンビ」を作り出すという変な能力なのだが、
恐らくあの「透明なゾンビ」なるややこしいものは、死体の「魂」をこの世に呼び戻した「暴走する幽霊」のようなものなのだろう。
「暴走する幽霊」は「自分だけの居場所」が無いために、スタンド使いにもその姿を見ることが出来なかったのだ。
(恐らく、エンポリオならば「透明なゾンビ」を視認することも出来ただろうと思われる)
またD・Qの世界観では「死者の魂の生まれ変わり」は確認されていない。
(むしろ「魂の掃除屋」のことを考えると、「あの世」なんか存在せず、幽霊はただ食われるのみとも考えられる)
そして「透明なゾンビ」に人格が認められず凶暴化していることから、あれは「あの世」から魂を呼び戻す能力ではなく、
死体を元に「魂の複製」を作り出す能力と考えた方が辻褄が合うと推察される。

129フェイク『男』:2006/06/20(火) 20:21:01 ID:rFzkXhyY
674 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:15:10 ID:kTD/2xTF
破壊力・スピード・精密性の三条件を備えるスタンドはほとんどが近距離型か、
あるいは遠隔パワー型でも発現できる場所には制約があるタイプが多いので気づかれにくい事実なのだが、
例えばC−MOONがそうであるように、上記の三条件と遠射程の四つの全てを備えたスタンドは、
こと格闘という分野においては立体的、「アクロバット」的な動きを多用できるために、
本体があくまでも人間並みでしかないほとんどの近距離パワー型のスタンドに比べて、相等有利な戦いが出来ると考えてよい。
これに抗するには、「星の白金」のように凄まじいパワーや精密性をもって本体ごと移動するとか、
「ストーンフリー」のように本体と同化して格闘するなどの対策が必要になるだろう。

673 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:13:52 ID:kTD/2xTF
絵によってキャラに異なる色を塗るという作者の色彩感覚のせいもあるのか、スタンド能力には「色」の要素がほとんど存在しない。
スタンドは超能力の視覚化であり、少年漫画は白黒印刷なのだから、色という要素に重点を置くわけにはいかないのだ。
漫画を媒体としない二次創作などにおいても、それを小説などで描写する限りは同様だといえる。

672 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:12:49 ID:kTD/2xTF
通常のスタンドが、自分の能力を様々に活かして本体の望む結果を作り出そうとするのに対し、
この世の「真実」を体現するレクイエムとは、結果に対する過程を制限無く作り出せるという性質なのかもしれない。
GERの能力効果の有無を言わさぬ絶対さやチャリオッツ・レクイエムの迷走具合は、そう考えると納得できるほどのものだった。
理論的な考察には程遠い感情的印象論ではあるが、ここに記しておく。

130フェイク『男』:2006/06/20(火) 20:21:30 ID:rFzkXhyY
671 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:11:21 ID:kTD/2xTF
結局いまいち能力が定まらなかった印象のある「キャッチ・ザ・レインボー」だが、構造的に考えれば、
このスタンドは「自分の肉体を雨粒に混ぜ込み、これを念動力のように動かし固める」ものと言えるだろう。
「本体肉体の一部を切り離して固める遠隔操作」「本体肉体の全てを雨粒に同化させ離れた場所に固めることでの高速移動」
といった精密な利用は本体である自分自身の肉体にのみ適用され、そこからは離れると「雨粒の空中固定」に限られるという訳だ。
扱うものが「雨粒」という限定された、また環境に大きく依存するものであることや、
水という自由さを感じさせる物質を媒介にしていながら「固定」という束縛的な用法であることは、
本体ブラックモアの、神(≒運命)より与えられた使命を重んじるという思想性に由来する。

670 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:09:55 ID:kTD/2xTF
神に対しては大天使ルシファーが、イエスにはユダが、プッチ神父にはヴェルサスがそうであったように、
聖なるものには、それを倒し成り代わろうとする対抗者が存在するものらしい。

131フェイク『男』:2006/06/20(火) 20:21:43 ID:rFzkXhyY
669 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:08:19 ID:kTD/2xTF
ジョジョの世界には現実世界との明確な違いとして、「霊的引力」とでも呼べるものが存在する。
スタンドや幽霊といった超常的な存在の数々は、全てこれによって説明できる。
さて、「引力」というものは非常に遠くまで届く力であり、宇宙的な規模において重要な要素となるのだが、
この大宇宙で知性ある生命が存在するのは(我々人類の既知の範囲において)地球だけであるらしく、
「霊的引力」が存在し、生物がそれを「幽霊」や「スタンド」という形で操るジョジョ世界においては特に、
地球が宇宙に及ぼす影響は他の星々に比べ圧倒的に高いということになる。
DIOとプッチ神父の起こした「宇宙の一巡」はその最たるものであろう。

668 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:07:05 ID:kTD/2xTF
スタンドは「一人一能力」であり、本体の有限の精神力をある特定の、限定された分野に集中して発揮するものだ。
ならば当然のこと、よく似た能力があるとするなら、それは特定状況下に限定された能力の方が「強い」と言えるだろう。

132フェイク『男』:2006/06/21(水) 01:37:32 ID:UWt3yO4A
667 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:06:08 ID:kTD/2xTF
ギリシア神話の木の精霊ドライアドは男性を誘惑して時を無駄に過ごさせるという。

133フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:44:46 ID:alm8rMjQ
687 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:40:30 ID:FSbFRIou
身体をバラバラにする能力というものは「自由」なものだが、しかし自由に出来ない「不変」の中心点を常に伴うようだ。
例えば「愚者」は本体自身は全く砂に出来ないし、「ストーン・フリー」は心臓や脳までは糸に出来ない。
SBRにおける二大バラバラスタンド使い、マウンテン・ティムとブラックモアについては、その精神性までもが対照的であり、
かつては自身の命を繋ぐために発現し、最期まで人の愛に生きたマウンテン・ティムのスタンドと、
命を捨ててでも「使命」を遂行し神の愛に生きるブラックモアの「キャッチ・ザ・レインボー」はそれを示している。

685 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:38:36 ID:FSbFRIou
スタンドとは個人の欲望や精神の現れであり、ほとんどのスタンドが格闘技術を備えるのは、生物の闘争本能に由来すると言える。
ならば、大多数のスタンドが武術や格闘技を使わず単純な暴力のみで戦うのも、
それが原始的な破壊衝動から生じる、肉体よりも精神に根ざす力だからだと見なせる。
スタンドに本体の格闘などの技術を取り込むには、誕生時からそれを見据えたスタンドであるか、
「ストーン・フリー」のように、スタンドと本体が一体になることが出来るなどの条件が必要になるだろう。

683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:35:51 ID:FSbFRIou
タロットカードの八番目「力」の中には、乙女が猛獣を手懐けているという図柄のものが存在する。
これは理性の通用しない本能的な野性の暴力を、より高次の意志や精神性で制御することを示しており、
その超巨大な貨物船の実像は、母なる海にその自重をゆだねることで成り立っていることを示している。

683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:35:51 ID:FSbFRIou
そこらのやりこみ攻略動画によれば、スーパーマリオ1はたった五分でクリアできるそうだ。
ハンマーブロスを踏み殺すことも出来ない俺には想像もつかないことだが。

134フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:45:04 ID:alm8rMjQ
682 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:34:31 ID:FSbFRIou
「人には『使命』がある……肉体的な小さき『命』なぞ超越した、大いなる『使命』が!」(ブラックモア)
ジョジョ六部の最終決戦は、人類に運命を知らしめ、運命を成すことこそを正義とするプッチ神父と、
人の自由意志により正義を成すことが運命、引力=愛とするエンポリオとの決着だった。
そしてSBRにおいては、この二者の考え方は纏め上げられ、更に突き詰められている。
法に関わらずただ己の職分を果たすグレゴリオ、「納得」を求めてレースに身を投じるジャイロ、
命を賭けた決闘で光輝く道を見い出すリンゴォらは皆、それぞれの方向性こそ異なるものの、
神の定めし運命と人の求める正義の合一、すなわち「使命」の遂行を人生の目的としている。
またこのような思想をハッキリと自認しているブラックモアはそのために、
己の精神や欲望の発露であるはずの「スタンド」能力の発動条件を、
神の運命や天命を象徴する「天候」へと完全にゆだねることが出来たのだろう。

680 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:32:14 ID:FSbFRIou
タロットカードの七番目「戦車」は、理性と感情を示す二頭の獣をうまく制御することで、
未知の闘争へと己を走らせ、これを制圧するという「侵略と勝利」を暗示としている。
本体ポルナレフが直情的な性格・復讐という感情的な目的を抱きつつも、
剣術という理性的な技術を戦闘手段としている点はこれを意味しており、
またこの暗示は、チャリオッツ・レクイエムの能力にも受け継がれていると言える。

679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:31:25 ID:FSbFRIou
怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。(ニーチェ)

135フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:45:20 ID:alm8rMjQ
678 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:30:25 ID:FSbFRIou
スタンドの中には、自身の有する能力に関する事象を感知することが出来るものも存在する。
この技能は、スタンドが本来の一つの能力に練達することで、己の能力に関する物事を、
能力使用の手ごたえなどから感知するという、応用的な「スタンドの技術」であると考えられる。
ジョジョ原作においては、炎の揺らめきより気温や気流を読み取る「魔術師の赤」の生命探知機、
体温丁度で爆発するための「シアーハートアタック」の熱探知、養分吸収のための「ハイウェイスター」の嗅覚、
接触した物体に対して生命の有無や個数を判別できるようになった「黄金体験」の生命探知などがこれに当たる。

677 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:29:30 ID:FSbFRIou
精密動作性Bクラスのスタンドの中には、スタンド像が本体の有する技術を扱うことで、
特定の分野においてはAクラスに匹敵、もしくはそれ以上の精密性を発揮するものがある。
本体ポルナレフの剣術の究極「銀の戦車」、本体アナスイの分解技術を活かした「ダイバーダウン」、
頑強かつ歴戦の肉体を有する吸血鬼DIOを本体とすることで、格闘戦においては星の白金を上回る「世界」、
そして銃の天才ミスタの「セックスピストルズ」などがこれに当たる。

676 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:28:31 ID:FSbFRIou
スタンドの中には「個人の意志によって世界を改革する」ために発現しているものも存在する。
そもそもスタンドというものは、個人の精神力が物理法則を超えて外界へと影響するというものではあるが、
その究極形ともいえるこれらのスタンドは、どれも非常に強大かつ重大で、歴史や世界観をも動かしかねないものだ。
ジョジョ原作においては、社会の落伍者ウンガロによる現代社会への復讐「自由人の狂想曲」、
人種差別の犠牲者ウェザーによる差別無きカタツムリ天国「ヘビーウェザー」、
人類の指導者プッチ神父の「メイド・イン・ヘブン」が存在する。

136フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:45:45 ID:alm8rMjQ
674 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:26:14 ID:FSbFRIou
己を知り敵を知れば百戦百勝危うからず、とは言うものの、己を知る「自覚」とはやはり困難なものだ。
例えば漫画家・岸辺露伴は自分のスタンドの根源を「新たなネタが欲しい」ことだと捉えていたが、
そのスタンド「天国の扉」と本体である彼自身の性格を踏まえた分析を行えば、別の理由を見い出すことも出来る。
(参照:「天国の扉」存在理由…>>7の上段)
もし上記の考察が本当だったとしても、露伴は自分が下らない他人の心を理解し配慮したいなどとはそうそう認めないだろう。

673 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:25:23 ID:FSbFRIou
「クレイジー・ダイヤモンド」は仗助の「優しい性格」と「ブチギレる側面」を両立させる能力だと言える。
彼が本当にプッツンしたとき、「クレイジー・ダイヤモンド」は対象を殴ると同時に、
「全力を出している」がゆえに治す能力をも発揮してしまっているようだ。
だからこそ星の白金をも上回るパワーのクレイジー・ダイヤモンドを一般人相手の暴力沙汰に使っていたにも関わらず、
死人が出たり大きな事件になったりはしなかったのだと考えられる。

137フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:46:51 ID:alm8rMjQ
666 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:16:57 ID:FSbFRIou
スタンドの中には「人の技術の未熟さや不完全さを補うため」のものがある。
本来は努力で立ち向かうはずの技術的な問題も、超能力的要素で解決してしまえば、空いた時間を更に有効活用できる。
こういうある意味「冷めた」精神から発現したこの類のスタンドは、直接的な解決ゆえに即効性はあるものの、
工夫の余地が少なく、成長性や発展性が見込めないという特徴がある。
ジョジョ原作においては、必中の保障が無い不安定な飛道具を確実に命中させるための銃「皇帝」、
また、どんな武器でも使い手が素人では役に立たず、それならと武器の方に精神と技術を宿らせた「アヌビス神」がこれに当たる。

665 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:14:42 ID:FSbFRIou
ジョジョ五部のボス・ディアボロは、女囚だけの刑務所の中で産まれるはずも無く産まれ、
気弱な少年時代からは想像出来ないほどの邪悪な性格、そうあるはずのない精神を構築し、
そのスタンド能力もが、運命から外れる効果、この世界との繋がりを断ち独り立つという性質を備えている。
これらの非常に特異なキャラクター性から類推して、「ディアボロ悪霊説」という見方がある。
ディアボロは何か超自然的・幽霊的な存在、それこそ運命を支配する神に次ぐ「悪魔」のような存在であり、
今はドッピオと呼ばれる少年の辛い人生の中、その増大した心の暗黒面に憑依したという考え方である。
このことは、彼がGERに敗れ「永遠に死に続けている」という現象を、単なる幻覚などではなく、
ディアボロの魂は実際に死にゆく様々な人々に(二重人格のように、またチャリオッツ・レクイエムの時のように)乗り移り、
彼らの死の体験を延々と「肩代わり」し続けているという考察に繋げることも出来る。

138フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:53:57 ID:DoApzn2Q
644 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:49:55 ID:EwxfkpHt
三部・四部のスタンドのパラメータの初出は「JOJO−A−GOGO」なのだが、その設定の中にはかなり適当なものが含まれている。
例えば星の白金とクレイジーダイヤモンド、本編中ではどちらも射程1〜2mと言及されているのだが、
この書籍では前者の射程距離が「C」、後者が「D」と表記されている。
これを無理に解釈するならば、スタンド像の射程(2m)と能力の射程(時間停止…宇宙全部、物体修復…百m程度)を
「合わせた」判定だと考えるのが妥当なところだろう。だが「黄金体験」の射程はEとなっているので、
それで一貫しているわけではなく、所々で判断基準が一定していないのは明らかだ。

642 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:48:11 ID:EwxfkpHt
ジョジョの世界には食らったら終わりというような「最強の攻撃」はいくつも登場するが、
それに反して、どんな攻撃でも防げると言う「無敵の防御」はほとんど存在しない。
恐らくは、物事の全ては崩壊していくというエントロピーの法則だとか、
完全なるものは存在し得ないという因果法則に基づく設定なのだろう。

641 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:47:17 ID:EwxfkpHt
ジョジョ三部のアレッシーがロリペドオタクの変態野郎であることは明らかだが、
彼と同時にジョセフらを攻撃したマライアの方は、いわゆる腐女子をモチーフとしていると思われる。

641 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:47:17 ID:EwxfkpHt
プッチ神父の天国理論は、我々平和な世界に暮らす日本人にはあまり共感できない話だ。
だが、プッチ神父の理論はまさしくそのような人間の「感情」的な判断を否定しているため、
彼の理論に共感できないからといって、これを感情論で退けることは出来ない。
「正義をなすことこそが運命」と断じたエンポリオのように、あくまでも理論的に否定しなければならないだろう。

139フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:54:27 ID:DoApzn2Q
638 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:43:53 ID:EwxfkpHt
D&Dというファンタジー・ゲームに「ワンド・オブ・ワンダー」という魔法の品物が登場する。
これはゲームにおいては「使ったら何が起こるか判らない」というアイテムなのだが、このゲームの小説においては、
この品物は「使ったら何が起こるか判らないが、結果として使用者を援護するような物事が起こる」という効果に変更されていたそうだ。
このように、ゲームではなく漫画や小説といった創作物においては、ランダムさを介する物事というものは直接には扱えない。
「何が起こるか判らない能力」「低い確率でのみ成功する能力」などというものも、
それを決定するのは結局のところ「作者」なのだから、結局は作者の御都合主義を感じさせてしまうだけだ。
ジョジョにおいて、ランダムさに関わるスタンド能力はいくつか登場するが、どれも偶然や確率を直接描写するのでなく、
それを超越した、より大きな概念を扱うことで、御都合主義の問題を乗り越えているようだ。
例えば勝負は時の運であるはずのギャンブルでの勝利を条件とする「オシリス神」は、
「イカサマはばれなければイカサマじゃない」という名目で、イカサマをどう攻略するかの知略戦となり、
勝敗はランダムのはずのジャンケンでの勝利を条件とする「ボーイ・2・マン」は、
「ジャンケンの勝敗は偶然ではない。心の強さだ」と定義することで、勝負を精神戦へと持ち込んでいた。
また、このような事情を更に突き詰めたスタンドの設定が「キャッチ・ザ・レインボー」だと考えられる。
雨が降らなければ使えないというこの能力は、己のスタンドの発動条件、ひいてはスタンドの全てを「天」にゆだねることで、
神より己に与えられた「天命」を受け取り、それに殉じようとする本体ブラックモアの思想性に由来している。
なお、作中でブラックモアの活躍中に雨を降らせていたのは「聖人の遺体」であり、まさしく神の御業、天命だったと言えよう。

140フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:54:59 ID:DoApzn2Q
635 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:40:03 ID:EwxfkpHt
「アヌビス神」はDIOに勝てないことを悟り忠誠を誓ったようだが、これは何故だろうか。
確かに、時間停止能力を受ければ一回の戦闘で刀自体が活動不能なほどにまでに破壊される危険性もあっただろう。
だが、アヌビス神の能力自体が「世界」に通用しないわけではない。時間停止能力は当時五秒程度なのだから、
DIOが五秒で動ける範囲の外から急襲するなどの作戦を取れば、一回で活動不能にされなければアヌビス神にも勝機はある。
もしかしたら、アヌビス神は「世界」の時間停止能力の本質、「光速を超える」という正体を本能的に見極め、
自分のパワーやスピードを下から積み上げ成長するという能力では、速度という概念をブッちぎりで超越し、
上から見下ろす力を持つ「世界」には追いつけない、本質的に自分の方が格下であると感じたのかもしれない。

141フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:55:12 ID:DoApzn2Q
633 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:37:49 ID:EwxfkpHt
普通のスタンド使いは本体の性格や精神性、欲望などがスタンドの能力に結びついているのだが、
さまざまな理由において「本体とスタンドの結びつきが取り分け強い」タイプのものは、
本体の体調や気分、更には修行や成長によって基本のパラメータを上回る能力を発揮できる反面、
スタンドの挙動が本体の調子に左右されるため、状況によっては性能が落ちたり、本体がミスを重ねることが多いようだ。
逆に、普通のスタンド使いが戦闘に際して冷静な判断力や高い戦術性を発揮できるのは、
内部から発現した自分自身でありながら、同時に自分を外部から観察できる存在でもある「スタンド」によって、
自身を客観的に見ることが出来るからなのかもしれない。(まさしく「守護霊」という形容にふさわしい)

なお、「本体と結びつきの強い」スタンドはかなり数が多く、以下のように細分できる。
・本体の技術を十二分に活かすためのスタンド…>>105の上段
・本体の技術が昇華して誕生したスタンド…>>106の二段目
・本体の未熟さを補うためのスタンド…>>137の上段
・本体が身に纏うタイプのスタンド…黄の節制、ホワイトアルバム、オアシスなど
・能力が本体にのみ影響するもの…クヌム神、アース・ウィンド・アンド・ファイヤーなど

142フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:55:24 ID:DoApzn2Q
631 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:35:12 ID:EwxfkpHt
北欧神話の主神オーディンは「死神」としての側面も持っており、彼の「投げれば必ず命中する槍グングニル」とは死の象徴だった。
即ち、古来より「飛道具」とは命中の可否が不安定な、運不運を暗示するものであり、
必中の投げ槍とは生ある者の逃れえない「死の運命」を意味していたのだ。
そういった神話や伝承から考察すると、あの「弓と矢」の「弓の方」とは単なるお飾りではなく、
「矢が当たるかどうか」という偶然の要素により、対象が矢に選ばれるべき者かどうかを測定する役割があったとも考えられる。

626 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:30:05 ID:EwxfkpHt
スタンドの能力値の一つ「持続力」は、原作では取り立てて印象深い描写はされていない、影の薄い設定ではある。
だが、これは反則的・絶対的な能力に対して継続性を制限する「枷」として、裏設定と考えれば重要なものだ。

143フェイク『男』:2006/08/28(月) 23:00:03 ID:U0ENWvKc
334 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/28(月) 22:56:49 ID:9ldKqzSV
視線を介して相手に悪影響を与える、いわゆる邪眼や凶眼といった類のものは、古い伝承から近年の創作にまで数多く登場している。
だが、特に「睨んだ相手を石にする」などの絶対的効果を持つものの場合、これをそのままスタンドにするには合わない。
スタンドとは超能力の具象化であり、たとえ一見には判らずとも必ず何らかの力ある実体を伴うものだからだ。
視線を介するだけというような形の無い攻撃が有り得たとしても、恐らく非常に「弱い」パワーしか持たないだろう。

332 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/28(月) 22:55:20 ID:9ldKqzSV
時間・因果操作系スタンドの本体は、その精神性や能力修得の経緯について、下記の三種類に分類することが出来る。
「人外」…最初から人間を超越した精神性を持ち、能力にもそれが反映されている。DIO、ディアボロ
「聖人」…最初は別の能力を手に入れ、その後に時間操作能力に目覚める。目的意識が強く能力に表れる。吉良、プッチ神父
「人間」…他者と戦うために能力を得る。自分の能力とある程度「距離を取って」いる。承太郎、ジョルノ、リンゴォ

144フェイク『男』:2006/09/05(火) 22:18:14 ID:kcBls5iY
715 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:13:02 ID:91RERr0r
スタンド能力とは本体の精神力で扱うものなのだが、にも関わらず、
例えば「激情によって大きくパワーを増す」などのような設定は、スタンド能力にはあまり見られない。
このことは、人間の精神状態というものはかなり細かな出来事で容易に変化するものであり、また描写次第でどうとでもなる以上、
精神の物事をスタンドの「能力」に含めてしまうよりも、スタンド自体はある程度「定まった」ものと見なし、
人間の精神による躍動はそれ単体で描くという手法を取るべきだという判断によるものと思われる。
(例えば、剣を扱う人間が精神を奮い立たせ気合を篭めて必殺の一撃を放つ、というシチュエーションのとき、
 気合を入れて強くなるのはその人間自身であり、別に気合を入れたから剣の物理的な鋭利さが増したわけではないということだ)
それでもスタンドの設定に生物の精神状態が強く関わる場合、それはなるべく視覚的に、あるいは簡略的に「明示」されることが多い。
例えばスタンドが攻撃のために動き出すことそのものが対象の精神の敗北を示す「オシリス神」、
対象の恐怖を付け狙うという攻撃方法を、恐怖のサインという設定で簡略化した「エニグマ」、
罪悪感という感情そのものを具現化させる「錠前」などがこれに当たる。

713 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:10:55 ID:91RERr0r
例えば「愚者」は砂のままではなく動物や器具の形を模して動いたり、
「魔術師の赤」は炎をそのままでなく道具の形に加工して操ることを得意とすることからも判るとおり、
スタンドとはただ砂を操る、炎を操るというだけでなく、形の無いものに形を与えて具象化するものだ。

145フェイク『男』:2006/09/05(火) 22:18:39 ID:kcBls5iY
316 名前: マロン名無しさん [sage] 投稿日: 2006/08/28(月) 10:34:57 ID:???
ジョジョの世界では母親の力がとても弱い。ジョナサンの母は死んでいるし、
ジョセフの母は息子を育てずにイタリアで暮らしている。承太郎の母の愛は届かずに息子はグレてしまう。
仗助の母親は息子より夫が大事。ジョルノの母は息子を捨ててしまう。虹村兄弟に母親はいない。
徐倫の母は物語に出てこない。ディオの母も死んでいる。緑の赤ん坊は母親なしで生まれてくる。
「私の赤ちゃん」「ディモールト、ディモールト」

397 名前: マロン名無しさん 投稿日: 2006/08/30(水) 09:18:42 ID:vEYhJfwp
兄弟の絆も弱いよな。ジョースターの血統は皆一人っ子だし
ディオも吉良も兄弟いないし広瀬の姉は一エピソードしか登場しない。
虹村兄は死んでしまうし、プッチ達は兄弟げんか。メアリー王女は姉妹だったっけ?

712 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:09:39 ID:91RERr0r
316や397の言うように、ジョジョでは問題ある家族関係がしばしば登場する。
だが「ジョースターの血統」という言葉が示す通り、作者である荒木は人間の家族というものを重要視していることも確かだ。
(316への補足として、自分の死に際してかつて母がそうしたように赤子を助けるようエリナに言ったジョナサンを挙げておく。
 彼は父親だけでなく母の精神をも受け継いでいたと言えるだろう)
理系分野に限らず、科学的姿勢というものは自分の最も信じたいものこそを疑わなくてはならない。
人間には「自分の信じたくないものを無意識的に無視してしまう」という精神作用が存在するからだ。
荒木は家族関係の重要さを確かめるために、あえて問題ある家庭を描いているのかもしれない。
(なお、荒木の座右の銘は「全てを疑え」だそうだ)

146フェイク『男』:2006/09/05(火) 22:19:11 ID:kcBls5iY
711 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:08:36 ID:91RERr0r
触れたものを〜〜する能力、というものは、その範囲について不明瞭さを含んでいる場合がある。
例えばキラークイーンが地面に触れた場合、どれだけの範囲が「爆弾」になるのだろうか。
射程距離やパワーという概念からして、あるいはただ感覚的に考えるだけでも、まさか地球全部が爆弾になるなどありえないだろう。
この手の能力には(特に能力効果対象に目立った変形が無いもの)に関しては、その指標が必要だと言える。
先のキラークイーンの例でいえば、爆弾化したものは能力で「固定」されている、という説明があり、
これは結構唐突な描写ではあったものの、このような事情を踏まえて考えれば適切な設定であると言えよう。

708 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:04:55 ID:91RERr0r
スタンドというものはそれ自身が人間を超えた凄まじいパワーやスピード、精密動作性を有しているケースが多いために、
またスタンド像には重量が存在せず人間と異なる運動を行うために、スタンド自体が「格闘技」を振るうということは無い。
「銀の戦車」は修行や努力で技術力を増すタイプではあるが、これもスタンドを剣という「道具」に見立ててのことであり、
本体自身が格闘の技術を備えている場合は、スタンドは直接暴力を振るうよりも補助の役割を果たし、
そのサポートを受けた上で本体の格闘術を発揮するということが多いようだ。
このタイプのスタンドとしては、本体が優れた波紋戦士であるジョセフの「隠者の紫」及びジョナサンのスタンド、
ハサミ一本で「銀の戦車」に立ち向かえるエンヤ婆の「正義」、暗殺風水の達人ケンゾーの「竜の夢」などが該当する。

147フェイク『男』:2006/09/05(火) 22:19:21 ID:kcBls5iY
705 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:01:41 ID:91RERr0r
ヴェルサスの「アンダーワールド」の右胸にある「六芒星に模様の入ったマーク」はスター・オブ・ライフと呼ばれ、
多国籍国家であるアメリカにてキリスト教を想起させる十字架を避けるため、救急車などに使われている印であるそうだ。
(六部の病院のシーンにある救急車にも、このマークが描写されている)
その中央に描かれた「蛇の巻きついた杖」の元ネタらしきものの一つとして、ギリシアの神話には以下のようなものがある。

砂漠を旅する賢者の食べ物が底をつき、あとは死を待つのみとなってしまった。
そして最後の夜、死を目前にして賢者は夢を見た。その夢に白い蛇が現れて、こう言った。
「そなたの持っている杖で砂を掘ってみなさい」
言われたままに砂を掘ると水が湧いてきた。こうして賢者は命を救われた。
この言い伝えから、蛇を「知恵」、杖は「命」にたとえられるようになったという。

148フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:58:22 ID:ZGsVvaYs
695 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:52:23 ID:on6QB9Hf
何かと物議をかもし出す「時を止める能力」であるが、これは正確には「時の止まった世界で動く能力」であると考えられる。
物理学において、現実の時空間とはどこまでも無限に分割できるようなものではなく、まるでパラパラ漫画のように、
「ある状態」と「次の状態」が分かれており、それが無数に積み重なって出来ているとされる。
その二つの状態を区分するのは、この世で不変・最速の「光速」から算出される「最小時間単位」と「最小距離単位」だ。
光は「1最小時間単位」の間に「1最小距離単位」だけ進む。時空間においてこれより細かな単位は存在しない。
しかし、物理法則を超越するほどのスタンドのパワーによって、「光速よりも速い」スピードが発揮されるとき、
即ち、「1最小時間単位で、1最小距離単位以上の距離を動く」とき、その何も動くことの無い「一つの状態」の中だけで、
スタンドが、そのスタンドの本体が、彼らが触れたものが、まるで普通の時間の流れの中にあるかのように動く。
これが「時の止まった世界で動く能力」の原理なのであろう。

149フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:58:51 ID:ZGsVvaYs
691 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:46:44 ID:on6QB9Hf
「悪魔の手のひら」や「聖人の遺体」に関しては謎が多く、作者の設定変更も関わるのだが、現在では以下のように総括できる。
・インディアンの伝承にある隕石には「矢」と同様のウィルスが付着しており、土地全体が「矢」と同じ性質を持つようになった。
・悪魔の手のひらに入った者は、スタンド使いであるか、スタンド使いになるか、スタンド使いに命を助けられるかしない限り死ぬ。
・だがそこに「遺体」がある場合、スタンド使いになれなくても必死で生き延びようとする者に対しては、
 「遺体」自身が対象と同化してスタンドを与え、これによって対象を「悪魔の手のひら」から救い出す。
・二千年前に埋められた遺体には「順番」があり、次に発掘できる「遺体」は決まっている。初めは心臓部、次は左腕部。
・発掘できる状態の「遺体」は超常現象を呼び寄せる。最初は「悪魔の手のひら」が呼び寄せられていたが、
 「悪魔の手のひら」の移動可能範囲の限界はロッキー山脈までであり、それ以降は遺体自体が超常現象を起こすようになった。
・ヴァレンタイン大統領は心臓部入手後、多くの部下に二番目の遺体の探索を命じた。
 しかし遺体のある「悪魔の手のひら」からスタンド使いとなって帰って来た部下は居ようと、遺体の発見は出来なかった。
 (大統領の部下のスタンド使いたちは、こうしてスタンドを手に入れたのだと考えられる)
 そこで遺体のありそうな場所を大勢の人間に一度に通過させ、素質ある者に遺体を回収させた後でそれを奪うことにした。
 レースの開催を望むスティール氏を利用し、こうして「スティール・ボール・ラン・レース」が始まった。

150フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:59:12 ID:ZGsVvaYs
690 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:45:02 ID:on6QB9Hf
ジョジョ、及びデッドマンズ・Qの世界観においては、幽霊とは我々の知る三次元空間とは別の次元に存在するもののようだ。
例えば通常の三次元空間から「幽霊の空間」を眺めたとき、それがまるで厚みの無い平べったいものに見えたりすることがあったり、
エンポリオが「道具の幽霊」を扱うとき、それらの道具がまるで三次元的な大きさを無視して挙動することなども、
全ては現実世界とは別に「幽霊の次元」が存在すると見なせば説明できる。
また、ジョジョにおいては幽霊のみならず、こうした「次元の消失」や「平面」といった要素は、
「セト神」「写真の親父」「エニグマ」「ソフトマシーン」「ジェイルハウスロック」など、
いずれもエネルギーの消失に絡んだ負の能力として描かれている。

689 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:44:00 ID:on6QB9Hf
最初は「スイませェん」が口癖のショボくれた感じの男だったブラックモアだが、戦いの中ではなかなかの面構えだった。
このことは、普段は静かで無害だがイザというときには熱意を発揮する、という類型の性格を示しているとも考えられる。
彼のスタンド能力は雨天時しか使えないということも、普段の気弱そうな顔つきに影響しているのだろう。

687 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:42:28 ID:on6QB9Hf
スタンドの中には、像自体は全く腕力を持たず、その能力のみによって戦闘を行うものが存在する。
これらのスタンドはパワーが低くとも破壊力ある攻撃が可能なため、長射程と破壊能力を併せ持つ強大な能力だが、
そうした能力は無条件で行使できるものではなく、既存の自然現象などを利用するなどの構造が必要なようだ。
ジョジョ本編においては、運命の名の下に安楽死をもたらす「ローリングストーン(ズ)」、
接触対象の過去の負傷や地面で起こった過去の大事故などを掘り起こす「アンダーワールド」、
引力を逆転させて物体を破壊する「C−MOON」などが該当する。

151フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:59:39 ID:ZGsVvaYs
685 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:41:02 ID:on6QB9Hf
歴史的に見た場合、刀剣とは弓矢や槍のような長射程を持たず、また鈍器ほどの防具を貫く衝撃力も有さず、
短剣のような取り回しや隠匿性も無く、フレイルや斧のように生活用品から誕生した道具でもない、
非常に中立性が高いというか、悪く言えば中途半端な武器だと見なすことが出来る。
だがしかし(もしくはそれゆえか)古代の儀礼や神話から現代のファンタジー創作にまで大人気の武器でもあるようだ。

685 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:41:02 ID:on6QB9Hf
物質と同化するタイプのスタンドの中には、スタンドへのダメージを同化対象の物体に肩代わりさせることで、
本体にフィードバックを返さない部類のものも存在するが、それでもスタンドが人型(の全部もしくは一部)である場合、
本体とスタンドとの結び付きが強いためなのか、ダメージのフィードバックが発生することが多いようだ。

684 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:40:14 ID:on6QB9Hf
体内に時計を持つという出来た兄ニコラスの死は、規則正しくあるべき運命がこれによって狂い始めるという暗示とも取れる。

152フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:59:51 ID:ZGsVvaYs
682 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:37:24 ID:on6QB9Hf
スタンドの中には、基本的には何も出来ない無力な存在だが、特定の状況でのみ万能に匹敵する力を発揮するものが存在する。
全能のスタンドなどは決して存在しないが、あえて状況や分野を限定することで、それに似たことは達成できるということだ。
ジョジョ本編においては、夢の世界では万能だが現実では無力な「死神13」、
成長することで様々な能力をいくつも身に付けるが、初めは何も出来ない卵だった「エコーズ」、
ジャンケン勝負によって新たな能力を入手できるが、自分一人では特殊能力は無い「ボーイ・II・マン」、
創作物により様々な物語を現出させられるが、本体自身はそれらを全く操作できない「自由人の狂想曲」、
様々な過去の出来事を再現できるが、過去に無い出来事は何も行えない「アンダーワールド」などが該当する。
(なお、六部コミックスによれば「アンダーワールド」の破壊力は「なし」となっている。
 本編中において「アンダーワールド」が腕力を振るったり、振るおうとした事例はいくつもあるが、
 それらは全て腕力ではなく、接触によって「過去を再現する」というこのスタンドの能力で説明することが可能である)

681 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:35:55 ID:on6QB9Hf
スタンドの中には変形や変身の能力を持つものも多く存在するが、スタンドの構造を分析する視点から見れば、
そのようなスタンドは一つの姿を確立することでの堅牢さ・頑丈さを持たないために、純粋なパワーの出力においては、
変身能力の無いパワー型スタンドと比べて、どうしても劣ってしまうと捉えることが出来る。
また、変形・変身の多様性や自由度に優れるほど、スタンドの構造は不安定となり、パワーが落ちるという傾向も考えられる。
紐状にほどけ飛道具を放つも星の白金や世界には全く通用しなかった「法皇の緑」、
頑丈な鉱物に変身できるのにダイヤモンドの奥歯すらも殴り壊された「女教皇」、
力を結集したパワーある姿でも鉄格子の破壊に数分もかかる「ストーンフリー」、
そのストーンフリーに格闘戦で圧倒された「ホワイトスネイク」などが該当する。

153フェイク『男』:2006/10/01(日) 19:00:15 ID:ZGsVvaYs
680 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:34:57 ID:on6QB9Hf
「自分の感動したものを描いてこそ漫画は面白くなる」という説を裏付けるかのように、
スタンドの中には(我々読者の住む)現実世界に存在する物理法則や現象をスタンド能力としてデフォルメしたものがある。
それらのスタンドはどれも独特なルーリングを有し、また現実世界に対するメッセージ性を秘めることも多い。
ジョジョ本編の中では、行き過ぎた遊びは身の破滅を招く「オシリス神」及びギャンブル系スタンド、
芸術によって他者の心を開き、心を通じ合わせる「天国の扉」と、芸術の世界にのめり込ませる「自由人の狂想曲」、
全ての生物はいずれ死ぬ、特に良く動く者から早く死ぬことを示す「ザ・グレイトフル・デッド」、
エントロピーの「ノトーリアスBIG」、冬虫夏草の「グリーンデイ」、運命の「ローリングストーン(ズ)」
特異点の「緑色の赤ん坊のスタンド」などがこの色合いが強く、またその他にもこの傾向を有するスタンドは多く存在する。

679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:34:05 ID:on6QB9Hf
「漫画とは想像や空想で描いていると思われがちだが実は違う!
 自分の見たことや体験したこと、感動したことを描いてこそ面白くなるんだ!」(岸部露伴)

154フェイク『男』:2006/10/01(日) 19:00:32 ID:ZGsVvaYs
679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:34:05 ID:on6QB9Hf
「漫画とは想像や空想で描いていると思われがちだが実は違う!
 自分の見たことや体験したこと、感動したことを描いてこそ面白くなるんだ!」(岸部露伴)

他人が見た夢の話は何故あれほどつまらないのだろう。それは、夢とは基本的に無意味な情報の羅列だからだ。
言葉をただデタラメに並べたような単なる思いつきの発想というものは、言うなれば子供の砂場遊びで作られたような、
少し風が吹けばゼロに戻ってしまう砂の城のようなもので、受け手の心に何を残すこともなく消えてしまう。
0から有意義な何かを作り出すのは非常に困難、あるいは不可能であり、創作活動とは1から何かを作り出すことを指す。

678 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:33:17 ID:on6QB9Hf
いわゆる「竜」や「鬼」など、接触を持たないはずの世界各地の民族に共通して出現する神話的存在がある。
心理学者ユングが「集合的無意識」や「元型」といった概念で解釈したこれらのものは、
平たく言えば「同じような境遇にある者は、同じような発想を行う」と言い表すことが出来る。
二次創作の分野においてたまに語り草になる「メアリー・スー」的キャラクター、あるいは「邪気眼」的キャラクターの中にも、
そうした共通するイメージが見受けられ、これもまた「元型」の具現化と考えられる。

155フェイク『男』:2006/10/30(月) 21:40:17 ID:cSPvTaCY
699 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:36:19 ID:oZwKVfH1
「グーグードールズ」というスタンドが複数形なのは、人形が複数あることを意味するとも読める。
即ち、このスタンド自体が人形のように小柄であり、またこのスタンドを用いて小型化した対象を合わせて二体だ。

694 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:29:22 ID:oZwKVfH1
掲載紙が白黒印刷であるためか、スタンド能力の内容に「色」の要素を絡めたものはまず存在しない。
ここから類推するに、初期のスタンドがタロットカードに加えて色の名前を付けられていたのは、
白黒印刷でも視覚的要素を読者に示すための工夫なのかもしれない。
スタンドが超能力の視覚化である以上、表現できない色の要素をそのようにして補填したとも考えられる。

694 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:29:22 ID:oZwKVfH1
以前、ジョジョには「DKの法則」なるものがあった。
これは各部のラスボスの名前の頭文字がDとKの交互であるというものであり、
JOJO A GOGOの記述や描写と合わせて考えるに、このDKとは「DarK」を意味するものと推察できる。
そしてDarK=闇が示す通り、歴代のラスボス五人は歴史の表舞台に現れることなく、
いずれも世界を裏側から揺るがす存在だったのに対し、DKの法則を超えて現れた「神父」や「大統領」は、
いずれも歴史の表側に存在し、人々の思想や社会を支配する者として物語に登場しているというのが興味深い。

693 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:28:18 ID:oZwKVfH1
「真実に向かう意志」こそが重要だと人は説くが、例えば目の前にニンジンをぶらさげられ、
それに辿りつけると思って延々と歩き続けるロバと、真実に向かおうとする人間の違いとは何だろうか。
一つには「知性」がある。即ち、考えなしに徒労を続けるロバとは異なり、人間は科学的な思考により真実に近づける。
考えなしに同じ挑戦を続ける奴はロバと同じということだ。

692 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:26:28 ID:oZwKVfH1
ジョジョでは仲間が死んだとき、メインキャラ全員からそのキャラを除いた扉絵を描くそうだ。

156フェイク『男』:2006/10/30(月) 21:40:46 ID:cSPvTaCY
687 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:17:50 ID:oZwKVfH1
天国へ行くための方法の一つ「14の合言葉」の元ネタらしきものとして、
キリスト教には「十字架の道行きの祈り」のための14枚の絵画というものがある。
これはイエスがどのような受難を経て死に至るかを順に示したもので、
これを順番に辿り、黙想することがキリストの愛に倣うための手段の一つだとされている。
科学のような物理的事物のみならず宗教など精神活動においても、やはり手順というものは重要なようだ。

685 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:14:58 ID:oZwKVfH1
「大砲」
国境線を引き直すのに用いられる道具。
(アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」より)

683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:12:39 ID:oZwKVfH1
自然物が人工物より遥かに正確な、本物の黄金長方形を体現しているという事態は、
パワーある黄金長方形を種の進化の中で形状の変化と最適な形状の遺伝を繰り返した自然選択の結果だと解釈できる。
これを踏まえれば、ジョニィのスタンド「タスク」が初期の頃は結構高いパワーを発揮していたことは、
ジョニィ自身が全く作意無くただ本能的・野性的にスタンドを振るっていたがために、
黄金の軌跡にある程度近い回転が出来ていたのだと推測できる。
彼は己のスタンドへの理解を深め作為的に回転を利用しようとすることで、逆に野性的なパワーからは遠ざかり、
本能ではなく理性的に黄金の回転を行う必要が生じたのだが、それは理屈だけで行えるものではないのだろう。
だからこそ、自然物の中から黄金長方形を見つけ出せるような、黄金の軌跡に対する感覚的理解を必要としたということだ。
(ブルース・リー風に言えば「考えるな、感じろ」と言ったところか)


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