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川 ゚ -゚) ブーン系小説&イラスト練習総合案内所
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川 ゚ -゚) ここはブーン系小説読み物イラスト練習&総合案内所だ
川 ゚ -゚) 要はここではブーン系に関する相談や雑談、イラスト、30レス未満の作品投下が出来る
分からないことがあったらなんでも聞いてほしい。潜んでる住民が親切丁寧に教えてくれるぞ
川 ゚ -゚) ただし最低限、下記のルールだけは守ってくれ。あとは君達の良心と常識を信じる
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総合案内所で短編投下をする際の基本ルール
・ながら投下・連載は禁止
・一つの話は30レス以内
・誰かが投下していない限りは投下してOK
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川 ゚ -゚) よくわからない時はひとまずここを見るといい。本当にありがたいな
ttp://www43.atwiki.jp/boonkei/(ブーン系wiki)
川 ゚ -゚) ブーン系投下・活動場所はこちらだ
https://hebi.5ch.net/news4vip/(ニュース速報VIP)
ttp://jbbs.livedoor.jp/internet/13029/ (ブーン系創作板:したらば)
ttp://jbbs.shitaraba.net/internet/21864/(ブーン系創作板ファイナル:したらば)
ttp://jbbs.livedoor.jp/internet/16305/ (ブーン系小説板2:したらば)
ttp://shiba.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1446334277/(シベリア図書館)
ttp://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/entrance/1454735690/(ラウンジ板)
ttp://jbbs.shitaraba.net/internet/22495/(o川*゚ー゚)oキューちゃん板NEO:したらば)
※前スレ
( ^ω^) ブーン系小説&イラスト練習総合案内所
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1651368564/
川 ゚ -゚) ↑ここまではざっくりと要約したテンプレだから、もう少し詳しいのは↓に続くぞ
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( "ゞ)「……まぁ、自分も詳しいことは知らないし、聞いてないけど」
( "ゞ)「メッセージでもメールでもいいから、”おめでとう”って祝ってあげて」
( “ゞ)「それだけで、彼、喜ぶと思うから」
困ったように微笑んだデルタさんは、それだけ言い残して去っていった。
全く草臥れた様子のない上司の後ろ姿を、消えるまで見続ける。
いや、正確には、ただ眼球のピントを合わせていただけで、頭の中では全く別のことを考えていた。
視線をデスクの上に移す。
ショボンさんに渡そうと買った、誕生日プレゼント。
今日は、”ショボンさんの誕生日”だと、思い込んで買ってしまったプレゼント。
川 ゚ -゚)(………彼は、一体)
川 ゚ -゚)(“誰の”誕生日を、祝ってほしかったのだろう)
今この場にいない同僚の、困ったように笑ういつもの顔が頭に浮かぶ。
どこにいるんだろう。どこに向かったのだろう。
彼は一体、誰を想っているのだろう。
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昔、彼から言われた言葉が泡みたいに脳裏を漂う。
『誕生日は、祝うものだから』
年甲斐もなく、嬉しく感じてしまったその言葉の、裏に隠された真意は何だったのだろうか。
つっ立ったまま、グルグルとノイズみたいな思考だけが脳を走る。
もうとっくに午前休は終わり、今はもう業務時間中だというのに。
無駄な思考が止まらない。ずっとずっと、同じことを考えては、分かりっこない解を求めようとしてしまう。
そうして、結局、分かったことというのは、たった一つ。
私は、彼のことを何一つ、理解してなかったということだけだった。
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*
今にも消え入りそうな「ありがとうございました」という運転手の声を聞きながら、僕はゆっくりとバスを降りた。
空は雲一つない快晴だ。ただでさえ年々暑くなってきているというのに、今年は特に猛暑が厳しい。
去年は確か割と曇っていたから、多少は楽だった覚えがある。
全く、晴れたら晴れで、曇ったら曇ったらで何かと不満が出るとはやはり自分も普通の人間なのだ。
そう思いながら、僕は片手に握った花束が崩れないよう注意を払いつつ、一歩一歩、坂道を上った。
駅のすぐ近くにある、毎年懇意にしている花屋。
何の因果か、今日は"花の日"とも言われている日らしく、毎年少しだけ値段をサービスしてくれる。
西日本に聳える、とある霊験あらたかな山。
我が国の首都から遠く離れた場所に位置し、更には目的地はその遥か上にあると来た。
いくら新幹線やバスなどの交通機関が発達している現代といえども、辛い道のりに変わりない。
特にこの猛暑の中では猶更だ。
(´・ω・`)「……ふぅ」
目的の場所が見え、溜まっていた息を吐く。
少し早足気味に近付くと、目的地であったそこは、自分の想定よりもずっと綺麗なままであった。
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墓石だ。
とても、馴染み深い名字が刻まれたもの。
一旦荷物を地面に置いた後、持ってきていたペットボトルの水をかけ、持参して布巾で丁寧に磨く。
目立つ汚れは見当たらないが、毎年やっていることだ。やらなければ決まりが悪いし、何より申し訳なくもある。
これなら彼女も文句を言わないだろうというレベルまで磨いた後、僕は墓石の前に胡坐をかいて座り、ゆっくりと口を開いた。
(´・ω・`)「……久しぶり。ごめんな、今年はちょっと遅くなった」
(´・ω・`)「まぁ、霊園が閉じるまでは時間あるし…うん、今年も、5時間くらいはお喋り出来そうだ」
(´・ω・`)「これ、いつもの花。毎年大変なんだぞ、この時期にデンファレを買うのって」
デンドロビウム・ファレノプシス。彼女が一番、好きだった花。
基本的には今頃の花だが、花屋で綺麗なものを見繕うとなると難しい。それも、8月という盆真っ只中のシーズンでは特に。
ただ育てるだけでなく、花を買うことの大変さも、大人になって知ったことだ。
(´・ω・`)「あとは…はい。今年の誕プレ」
(´・ω・`)「同い年の、女性の同僚からアドバイス貰って買ったんだ。色はまぁ、俺が選んだけど…ほら、お前、水色好きだったろ」
昨日の夜、大急ぎで駆けこんだ百貨店で買った、よく分からない横文字のブランドのバッグ。
まぁ、これはあくまで一度直接見せにきただけ。今日が終われば例年通り、彼女の部屋だった場所に送る予定だ。
またこれを持って移動しなければならないと思うと中々億劫だが、仕方ない。直接見せないまま渡す訳にもいかないので。
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しばらくは例年通り、下らないことを話していた。
去年より仕事が更に忙しくなったこと。
柄にもなく、ちょっとだけだが人に物を教える立場になったこと。
嫌われているっぽい同僚と、少しずつだが仲良くなれているかもしれないこと。
そんな、一方的かつ自己満足の会話を続けて、数時間。
ふと、昔の映像が脳裏をよぎった。
(´・ω・`)「……お前には、何も勝てなかったなぁ」
小学生の頃。中学生の頃。高校生の頃。
当たり前のように、いつも隣に君がいた時期。
(´・ω・`)「テストの点数も、運動も、被ってた習い事も、人としての諸々も」
(´・ω・`)「…でも、一番気に入らなかったのは、誕生日だった」
(´・ω・`)「……まさか、一番どうにもならないと諦めてたことで、勝てるようになるとは思わなかったよ」
幼い頃の記憶を思い出す。
毎年毎年、「私の方が3か月だけお姉さんだね」なんて、向日葵みたいな笑顔で笑ってた君の姿。
(´・ω・`)「…あぁそうだ。そういえば今日は、"花の日"以外にも、"地球歌の日"とか"鍵盤の日"とかでもあるらしい」
(´・ω・`)「つくづく、お前にピッタリな日だと思う。多才だったもんなぁ」
役者みたいにわざとらしく、明るい声と話題を出す。
だがそれでも、長年溜め続けた蟠りや不満は、どうにも抑えられそうになかった。
“死人に口なし”とは、よく言ったものだと思う。
残された人間がただ、いなくなった”誰かさん”が言いそうなことを、推測するくらいのことしか出来ない。
君がいなくなってからはただ、”こうすれば、君は褒めてくれるか”とか、”これは君が好きそうか”だとか、そんな下らないことだけを考えて息をするだけの人生だった。
-
(´ ω `)「……腹立つんだよなぁ」
墓の前で、ドロリとした毒が漏れた。
いつもは決して人前には出さないよう、努めて溜め続けている、本音。
(´ ω `)「俺たちのクラスメイトだった奴らとか、先生だとか、知り合いたちだとか」
(´ ω `)「多分もう、お前のことなんて思い出さないまま、今日を笑って過ごすんだ」
(´ ω `)「お前みたいな凄いやつが生まれた日だって、お前が一番楽しそうに笑ってた日だって、忘れて祝わず過ごすんだ」
(´ ω `)「……どうせお前は、”気にしないよ”なんて、笑って済ませるんだろうな」
馬鹿らしい。本当に全くもって、下らない感情だ。
けれど、どうしても腹が立つのだ。
君の生まれた日を、君のことを誰も祝わないのが、無性に苛立って仕方ないのだ。
だから偽った。誕生日の話題が出る度に、嘘を吐いた。わざと紛らわしい言い方をした。
例えその結果生まれた祝いが、君に矢印の向いていない言葉だったとしても。見当違いの祝辞だったとしても。
今日という日を、君がこの世に生を受けた日を、祝いの言葉で埋めたかったのだ。
-
顔を上げる。
墓石に刻まれた名前を見る。
わかっている。こんな所に君はいない。
幽霊はきっと、歳をとらない。
僕はもう、1日たりとも、君の年下にはなれない。
けれど。
もう意味なんてないけれど。
僕がやり続けていることに価値がないことも、分かりきっているけれど。
今更だと、知っているけれど。
それでも、今日は、この日は、君が生まれた日だから。
君が、一年で一番幸せそうに、笑っていた日だから。
君が一番嬉しそうに、ケーキを食べていた日だから。
昔も、今も、100年後も、僕にとっては今日が一番、めでたい日なのは変わらないから。
-
あなたにとって、今日は一体何の日でしょうか。
只の平日でしょうか。
小さい頃、お母さんにこっぴどく怒られた嫌な日でしょうか。
学生の頃、好きなクラスメイトと初めて話せた日でしょうか。
大人になった今では、いつも通りの出勤日でしょうか。
どんな日でも、誰かにとっては記念日だろうし、最悪な日だろうし、何でもない日に違いないでしょう。
あなたにとってはどうでしょうか。
良い日でしょうか。嫌な日でしょうか。思い出のある日でしょうか。
―――僕にとっては、君の誕生日でした。
-
そうです。誕生日です。
君の誕生日です。
君の誕生日、だったのです。
もう僕以外誰も、覚えてないかもしれないけれど。
そんなこと、他の全人類にとってはどうでもいいことに違いないだろうけれど。
今日なんて、祝う意味も、価値も、ないのかもしれないけれど。
それでも、君が生まれた日だったのです。
どうしても、どうしても、何年経っても、今になっても。
それを、祝いたかったのです。
-
祝いの言葉に、力はない。
例え地球上の人間全員が祝ったって、死んだ人間は生き返らない。
神様も、おとぎ話も、何だって信じてはいない。
けれど、もし、せめて、天国があるとするのなら。
この墓石の前に、見えないだけで、幽霊が座っているのなら。
毎年する僕の下らない話を聞いて、笑っている誰かがいるとしたら。
いつか、また、奇跡が起きて、もう一度だけ、君に逢えたなら。
沢山の花束と、プレゼントに囲まれた、君の笑顔が見たいから。
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(´・ω・`)「……あぁ、そうだ」
(´・ω・`)「一番肝心な言葉を、伝え忘れるところだった」
視線を上げる。
君の名字が刻まれた石の、その向こうを見る。
息を吸う。
はっきりと、大きな声で、堂々と。
墓に。埋まっている骨に。霊園中に。
いや、もう、いっそのこと。
天国にだって、届いてしまうくらいの本音で。
-
「――――誕生日、おめでとう」
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『祝いを乞うようです』
〜おしまい〜
-
本編 >>937-963
投下終わりました。
読んでいただき、ありがとうございました。
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乙
書き慣れているね キミ、現行はあるのかい?
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おつおつ。
好き
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乙乙
同じリズムで問いかけしてるのが、前と後で印象が違って良いね。
水と日除けと日焼け止めを持っていくんだぞショボン
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乙 前半と後半の温度差で風邪ひきそう。笑ったし泣いた
春死秋冬に変えろのとこ好きすぎる、最近の夏やっぱおかしいよな
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新スレ建てよろ
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おつ ショボンがクーに話してる時とお墓に話してる時で口調や一人称が全然違うの、色んな理由考えちゃうな
あと間違ってたらすまん、「絵描きとヴィオラ」の人?
-
ちょっと早いけどスレの目次を作ってみました。
抜けや安価ミスがあればご指摘いただけると助かります。
作者も絵師も読者もみんな乙。
前スレ
( ^ω^) ブーン系小説&イラスト練習総合案内所
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1651368564/
996-1000
総合短編&イラスト目次
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【総合短編】
>>31-50
('A`)僕の私の家族計画のようです川 ゚ -゚)
>>51-72
( ><)ぼくらはむっちゃカスのようです
>>77-90
( ´ー`)テキーラショットで晩酌するようです
>>118-131
川゚ -゚)こころを読むようです
>>163-176
川 ゚ -゚)ボタンを押し間違えたようです
>>206-223
('A`)ボランティアのようです
>>245-255
無題 《(-_-)糠に釘を打つような仕事》
>>265-284
『あらたさん』のようです
>>296-312
無題 《( ^ω^)何か黒いもの》
>>318-329
お薬の時間のようです
>>334-354
鏡
>>365-379
無題 《( ^ω^)不運な生き物》
-
>>381-400
大変な事が起こるようです
>>405-423
( <●><●>)彼はいつまで経っても部屋の中のようです
>>442-452
荒巻スカルチノフのようです
>>467-476
布教活動のようです
>>507-521
無題 《('A`)帰宅部と川 ゚ -゚)声楽部》
>>536-539
無題 《(●゚◇゚●)ヤクルトだよ》
>>550-563
('、`*川殺人犯の言い訳のようです
>>799-818
浜辺の漂流物のようです
>>898-924
(゚、゚トソン ゼロからはじめるブーン系小説のようです( ´∀`)
>>936-964
祝いを乞うようです
【イラスト】
>>243
お題:お前にはまだ早い
>>573
お題:貞子+ホットココア
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>>971
うわー、ありがとう!めっちゃ助かる!!
今回もだけど、総合短編どれも面白かったね。個人的には『布教活動のようです』が特に好き。
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>>971
乙であります
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ぴとん
「ん」
ぴとん、とん
('A`)「朝……か」
朽ちかけた石畳の牢獄の中では、その音だけが夜明けを報せる合図だった。 四方を苔むした冷たい石に囲まれて、隙間からは時折地下水が染みだしてくる。
この場所に来てからというもの、毎晩、毎夜、その音に耳を傾けた。
粗末な食事で死なない程度の栄養を摂ることと、排泄することと、寝る事しか自分には許されないからだ。
雫が落ちる間隔に耳を研ぎ澄ませている内に、気づいた。
天井の石畳に張った結露が、雫となって寝床の傍に落ちてくるのは、毎度決まって朝方ごろだった。
だがここでは正確な時間など知るすべはないため、だいたいそれぐらいという目安でしかない。見張りが起きだしてくるのも、いつもこのぐらいだった。
ノシ`i゚ 益゚i以「メシだ」
('A`)(またコレか)
正面の格子の下から滑らせるように渡された木製のボウルは、
緑色の半ば固形化したスープで満たされていた。
もとは暖かかったんだろうが、手で持った器の生ぬるさが、食欲をさらに萎えさせる。
臭いはなく、味も無味に近い。
ヨーグルトとリゾットの中間ぐらいの食感に、初日は吐き気さえ催した。
ときどき表面に見える茶色の物体は、きのこかなにかのようだった。
-
('A`)「なぁ、出してくれないか」
ノシ`i゚ 益゚i以「……」
('A`)「……頼むよ」
哀願も虚しく、この見張りはこちらの言葉を聞き入れてなどくれない。
それもそのはず、この地底人たちの存在を知っているのは、恐らく地上で自分一人。
逃してくれるはずなどないのだ、彼らの目的を、知ってしまった以上。
ノシ`i゚ 益゚i以「ダメだ、まだまだお前から情報を引き出さねばならんからな」
海外旅行で密林ツアーの探検中、不注意から底なし沼へと落ちた。
まさかその先が、人の言葉を話す地底人達が住み暮らす場所につながっているとは思わなんだ。
当然口をぱくぱくさせるぐらいに驚いたが、向こうの驚きも同じようだった。部族のような格好をした多数の地底人に尋問を受ける中で、自分は彼らの目的を知ったのだ。
ノシ`i゚ 益゚i以『地上に攻め込み、我らの植民地とするのだ』
('A`)(そんな馬鹿げたことができるはずがない)
そう思いながらも、随分とフェイクを織り交ぜて、地上の文明力を彼らへと話した。これは毎日自分に課せられた、虜囚としての義務だった。
彼らはまだ知らない。
地上には、銃火器や自動車というものが存在していることさえ。
彼らと似たようなレベルのテクノロジーしかない風を装って、尋問の都度伝えた。
何故ならば、彼らが地上の侵略を諦めてしまうような事を話せば、自分の利用価値が無くなるからだ。すぐに殺されてしまう、そんなワケにはいかない。
この劣悪な環境下で自ら命を絶たずにいるのは、夢を叶えるのだという希望があるからだ。だが、そんな自分に容赦なく、石製の独房の冷たさが、心の芯を締め上げる。
会話できる相手も、この無愛想な見張り番しかいない。
-
今日でここに押し込められてから、一週間ぐらいだろうか。
狂おしいまでの人恋しさから、背中越しに、見張りの地底人に話しかけてみた。
('A`)「なぁ、今って、朝なんだろ?」
ノシ`i゚ 益゚i以「違う、夜だ」
('A`)「……」
考え違いをしていたようだ。
底なし沼に落ちて意識を失い、それからこの地底の王国へと落とされた。そこで気づいた時から、自分は時間の間隔が狂っていたということか。
彼ら地底人は、地上の自分たちとは違い昼夜逆転の生活をしているのだろう。まして暗く閉ざされた地の底などでは、時間という概念自体が必要ない物なのかもしれない。
ノシ`i゚ 益゚i以「死にたそうな顔をしているが、
俺がいる限り、そうはいかんぞ」
('A`)「死にたい……もんかよ」
自分には、夢がある。
生涯で一度だけ見た、ただ一つの夢。
それを叶えるために、あくせく仕事で働き溜めた貯金で海外旅行へ出向いた。逃げ出すチャンスは、今も伺っている。
だが、地底から再び地上まで登るには、どうすればいい?
自分がいなくなってから、レスキュー隊は探してくれているだろうか。
冷静に考えれば、どれほどの距離があるのかも知れない。
再び地上に上がるのは、絶望的といっていい。
もしも夢を叶える事が出来たら。
――その時には、この場所で死んだって構わないのに。
-
栄養不足か、心神耗弱か。
震えにつかれた自分の手をじっと見つめていた時、いつもの門番の横から誰かが話しかけていた。
「この男か?」
ノシ`i゚ 益゚i以「……ハッ! ツン様!」
('A`)「……!?」
ぴんと背筋を伸ばして敬礼のような仕草をした見張り番の様子から、それがこの王国では高貴な身分の地底人にあたるのだと、すぐに分かった。
それにも増して驚いたのは、その声。
地の底に沈んだこの場所にあっても、透き通るように綺麗な女性の声だったからだ。
声の主は、間もなく格子の向こうから見張りを横切り、やがてこちらへすぅっと姿を表した。
ξ゚⊿゚)ξ「ふむ、貧相な顔立ちをしているな。
やはり地上人……話に聞いていたとおり、劣等民族のようだ」
('A`)「!!」
彼らの文化レベルは旧石器時代と変わらぬものと思っていたが、どうやらそうではない。他の腰みのを巻いた地底人とは一線を画すその出で立ちは、絵本の童話に出てくるプリンセス、そのものだった。
ドレスというにはあまりに布の量が足りないが、彼女の縦に巻かれた金色の頭髪は、この地底にあって、何よりも眩しい鮮やかな衝撃だった。
ノシ`i゚ 益゚i以「ツン様、このような場所ではお召し物が汚れてしまいます」
ξ゚⊿゚)ξ「何、噂の地上人とやらに興味があってな。
父上には伝えていない、お前も口外はせぬように」
ノシ`i゚ 益゚i以「ハッ、かしこまりました」
-
('A`)「……」
現代の日本人女性のレベルと同じどころか、そこらの女など比較にならないぐらいに綺麗だった。
直感と理性の狭間で、思わず逡巡する。
今、なのだろうか―――ー?
そうだ。脱出が不可能なのであれば、きっと、その瞬間は今しかない。
こんな地の底で、俺の希望が光り輝く瞬間は、この時だけなのだ。
早鐘のように脈打つ胸の鼓動を抑えながら、片手ではベルトに手をかける。
気づけば、自分はいつの間にか立ち上がり、格子の向こうにいる彼女にふらふらと歩み寄っていた。
ξ゚⊿゚)ξ「む?」
('∀`)「もう、君でいい。
いいや、むしろ、君しかいないんだ」
ベルトを緩めると、おもむろにパンツごと。
左手は添えるようにして、そして右手では力強く。
自分はその場に、パンツを降ろした。
そして希望の女神の眼前で、生まれたままの姿を披露する。
ξ ⊿ )ξ
('∀`)「おちんちんびろーん!!」
まさしく言葉通りだろう、この日のために下半身は念入りに剃毛してきたのだから。
つるつるな肌触りを彼女にも手で感じてもらいたいところだが、生憎と自分にそんな変態的趣味はない。
-
ノシ`i゚ 益゚i以
('∀`)「おちんちんびろびろーん!!」
大自然の中、旅の帰り際。
健康的で美しい現地ガイドの女性に向けて、僕は感謝の言葉とともに別れ際にこれを行うはずだった。
窮屈で行き詰まる現代社会、日本ではまず行えない行為ではあるが、これこそが人間としてあるべき姿なのだ。
即ち、本能。
衣服など拘束具に過ぎないのだと気づいている人間が、一体この世にどれほどいる事か。
勉学、仕事、人付き合い。
面倒なことこの上ない人生をどうにか耐え忍んでこれたのは、この解放感を味わうため。
ツンといったか。
彼女のように美しい女声になら、自分の全てを見せてヤりたい。
ξ ⊿ )ξ
じっと熱のこもった眼差しを向ける彼女は、微動だにしなかった。
('A`)(……む)
('∀`)ピコン!
('∀`)(ただムササビのように広げるでは芸がない、バリエーションをつけてやらねば!)
手の平の上でもてあそぶように、ぽんぽんと"しわ玉"を跳ねさせる。
この躍動感を、彼女も感じてくれているだろうか。
('∀`)「……にいぃぃぃぃ〜」
ξ ⊿ )ξ
次いで、おもむろにマイサンをしごきあげ、半ば硬質化しつつあった息子を本気にさせてやる。
その上で表皮を剥いてやると、ドリルのような先端から、窮屈さから薄紫に変色した海綿体がお出ましだ。
その形状は彼女の調髪された縦ロールとお揃いのようでいて、なぜだか可笑しみを憶える。
ξ ⊿ )ξ
-
('∀`)「ドゥフフフフ」
今この瞬間は、自分一人だけの舞台だ。
堺さんにも海老蔵にも負けない、それだけの輝きをたたえた瞳を、今の自分はしているのだろう。
冷たい石畳の上でこの瞬間ばかりを妄想してきた自分にとっては、まさに百倍返しといった恍惚の瞬間。
恥ずかしがってそっぽを向いてしまった彼女も、内心には、灰皿でコニャックを喉の奥へと注がれたような衝撃を受けているはずだ。
そう、これが、この自然体こそが、人間というものなのだ。
これまで醜悪でムサい見張りの地底人たちに囲まれて、くさいメシを食ってきた。
丹念に積み重ねてきた、自らの内に潜むリビドー。
そこへ、そうして今得た、解放のカタルシスが化学反応を起こし――
( A ;)「ドゥフ……ウッ!!」
突如、下っ腹のあたりで爆発が起こった。
以前にアメリカで撃たせてもらったデザートイーグル50.AE(フィフティアクションエクスプレス)の
反動もかくや、という衝撃が、下半身に痺れを伝達させゆく。
思わず、絶頂を迎えてしまった。
言ってみれば、オーガナイズ(計画準備した)オルガスムス(性的快感の最高潮)というワケだ。
だが、まだ足りない。まだ、見てもらいたい――!
突然の下半身テロにも挫けず、踵をかえし遠ざかっていくプリンセスの背に、自分は全力で叫び続けた。
人間としての本能を訴える、魂からの叫び。
それは地下深くの牢獄に木霊し、いつまでも響き渡っていた。
-
ξ゚⊿゚)ξ「即処刑しろ」
ノシ`i゚ 益゚i以「仰せのままに」
('∀`)「おちんちんびろーん!」
おちんちんびろろーん!
おちんちん…… おちんちん……
オチンチン... オチンチン... オチンチン... オチッ―――ワギャナドゥッ
次の瞬間、白む意識。
遠い昔に心筋梗塞で亡くなったはずの祖父と、祖母が迎えに来ていた。二人の手を取って虹色の綺麗な河を渡る間まで。
自分の叫びは、ずっとこの場所で響いていたようだった。
('A`)野望の地下王国のようです
-fin-
【お題元】
希望・地下王国・独房・昼夜逆転・おちんちん出したい
-
何故か感動した
-
面白かった。おつおつ
-
病 飽き 死 様々な理由で物語は完成しない
-
>>986 チェンソーマンに食べてもらおう。
-
:( ´ω`):ゴホッゴホ
(;^ω^)「ゔ、ゔ……今朝から咳が全然止まんね゛!」
(;´ω`)「え……お゛……。
コンビニで買った龍◯散、もうあど2粒っ……! がお。ふう。どーしたもんか」
( ^ω^)’∩ ペリペリパクン
( ^ω^)(湿布の味がする)
('A`)「聞こえたぜ内藤! 大変だなあ。どうれ、オレにその飴貸してみな!」
(;^ω^)「お゛? い゛、い……けど。はいお」
( ^ω^)(飴なんて舐める以外に食べようがあるかお? お湯に溶かすとか?)
('A`)「それじゃあ、尻出せ!」
( ^ω^)「……はい?」
カチャカチャポーン!
( *>ω<)「ひゃ!」
’∩('∀`)「リラックスしてなー。すぐ済むぞ」
ムチィ!
ズププププ
( *>ω<)*・゜゚・*:.。..。.:*・「おひゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!!」
龍◯散と魅惑の艶やかボイスのコラボによって、内藤の喉は潤った。
(*'A`)「よーし頑張ったなー」
( *;ω;)スンスン「うん……」
2人の仲はすこぶる潤った。
〜おしまい〜
-
誰も新スレ立てないまま埋まる
-
>>885 ( ^ω^)悪の華を咲かせるようです
でした。
昔のオススメ作品見てたら見つかったよ。ありがとう
-
スレ立ててくる
-
スレ立て完了です
テンプレにある通り>>980が立てるのがお約束なんで気を付けていきましょう
他の人も980越えて立てられてないときは気にかけてね
-
立ってた
ありがとう!
-
スレ立ておつ
埋めよう
-
>>1000なら逃亡作品完結させる
-
梅
-
うめうめ
大体年一ペースなんだねぇ、総合スレ
-
気になったから調べた
ファイナル板に立った総合のスレ立てから1000までの日数
このスレ↓(埋まってないけど今日までとして計算)
2023/06/20-2024/08/27 434日
2022/05/01-2023/06/21 416日
2021/06/18-2022/05/01 317日
2020/11/01-2021/06/20 231日
2019/10/06-2020/11/02 393日
2019/02/10-2019/10/07 239日
2018/09/20-2019/02/11 144日
2018/06/08-2018/09/20 104日
2018/03/24-2018/06/10 78日
2018/01/23-2018/03/26 62日
2017/10/27-2018/01/23 88日
2017/08/19-2017/10/27 69日
-
2017の勢い良いな
目指したい
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