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SSスレッ!!!!!!!!!!
1
:
しつじ
:2013/11/24(日) 08:46:00
我々の知恵と文章力の凝縮させ、今世紀最大の作品を作りあげてみせようではないか!
124
:
すごいよ!カンナさん的王様ゲーム
:2014/11/19(水) 01:40:24 ID:???
サクヤ「王様だれーだ!」
神流「はーい」
全員(こいつかー!?)ガビーン
神流「フフフ…いくよ?みんな……」
神流「2番と!」
いその「」ピクッ
神流「3番は…」
サクヤ「」ピクッ
神流「甘党だ!!」
いその「なんだそりゃあ!」ガビーン
執事「そんなもん当ててどうするんだー!」
サクヤ「それじゃゲームが違うでしょう!」
神流「違うの?」
サクヤ「命令をするんですよ!例えばホラ…2番と5番がだ…抱き合うとか…ホ…ホ…ホッペにチューをするとか!」
執事「そうそう!」
神流「ああ!そういう事か…わかった!それじゃあ5番が…あ!待てよ…」
ルキ「」ピクッ
サクヤ(ム!?5番てルキ姉だったのか…!?くそう…!待ったは無しなのに…)
神流「3番は…!」
サクヤ「!」
神流「5番の足にー」
サクヤ「!!?」
サクヤ(5番の……足…!?ルキ姉の足に…!足に!足にーー!!!)
神流「気をつけろ!」
いその「ちがーう!」ガビーン
125
:
さくや
:2014/11/24(月) 22:44:02 ID:???
サクヤ「あー、お腹すいちゃったなー…なんか手軽に食べられるものないかなー」
かんな「腹が減ったらカレーパン!」メキィグシャッ
サクヤ「いって!」
かんな「カレーも一緒に入ってるぜ!」
かんな「作り方簡単!カレーを入れてオーブンでチン!」
かんな「りんちゃんもびっくり!」
りん「マジビックリなんですけど!」
かんな「ほれほれどうだ美味そうだろ?4つの味(キーマカリー、チキンカレー、ドライカレー、激辛カレー)から選べるぜ!」
かんな「m2もビックリ!」
m2「たまげたぁ」
かんな「簡単おいしいカレーパン!」
ルキ「とぉおおおお」メキィ
サクヤ「ネーサン!」
ルキ「今日のメシはカレーパンよぉ」
かんな「うぅわやったああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
かんな「ジャスティス!!!」ビシッ
カ レ ー パ ン
おいしい、の向こう側へ
闇 清
かんな「この新CM、うまく撮れたね―!」
サクヤ(こんなんで売れんのか……)
後日、全ての店頭からカレーパンが消えたそうな お し ま い
126
:
さくや
:2014/11/24(月) 22:44:35 ID:???
言わずと知れた元ネタ
https://www.youtube.com/watch?v=EH3OWBe8PsY
127
:
えむつー
:2014/11/30(日) 22:36:31 ID:???
闇。
夏の茹だるような暑さが深淵の黒き館に染み、焦げてしまったのではないかと履き違えるほどの灼熱の中で、執事服の男がワルサーP88を構えていた。
静寂。
刹那。
白黒波紋の人型の中心に穴があく。
つんざく銃声を重ねる。
穴は一つ。
真ん中。
10数発撃っても変わらず。これが毎日の賜物と言えよう。
汗は噴き出せど構えた手は一切震えない。
だが、
しつじ「だーっ、なんだこの暑さ!!納涼的な意味で水着が見てぇよ全く!!」
なんて愚痴は先程の集中が切れれば汗と共に溢れ出してしまう、そんな青年の姿があった。
数分後、日課の射撃演習を終えたしつじはアイスの棒片手に、もう片方には器用に愛用のパイソンを器用に人差し指でくるくると回しながら自室に戻っていた。
しつじ「このアイス昨日ルキがみんなに50本くらい作ったもんだけど、変なもん入ってねぇよな…?
まぁ、食ってみればわかるか。いただきまー」
と口を開いた時
コンコン
とノック音が。
部屋に誰か訪ねるのは割と珍しいので音に反応して反射的にアイスとパイソンを構えてしまう。
声がする。
???「おーい、入ってもいいか?」
という声と同時に戸が開く。
聞き慣れた声にしつじはアイスをくわえ、パイソンを下ろした。
しつじ「ふぁんふぁひょふぇふふーか、ふぇふはひぃはほへほふぇふぁひふふふぁんへ」
m2「折り入って話があるんだよ、時間いいか?」
と図々しく腰を下ろしながら言った。
拒否権は無いらしい。
128
:
えむつー
:2014/11/30(日) 22:47:57 ID:???
しつじ「ふぉひひっふぇはふぁひ?ほへふぃ?」
m2「ああ、とりあえず早くそれ食えよ。」
しつじ「ほふふぁは」
と遠慮なしに即座にしつじはアイスを暴食した。
汚い。
m2「とりあえずざっくりお前にも分かりやすく言ってやる。よーく聞けよ?」
しつじ「お前俺を馬鹿にし過ぎだろ」
m2「いつもだろ」
しつじ「最近埃臭い図書館に籠もってたんだろ?顔見てなかったから忘れてたぜ。」
m2「確かにそうだが」
久しぶりにm2を見たせいなのか、いつもと雰囲気というか何かが違うような気がして、しつじはそんな返しをしてしまった。
m2「あのな、しつじ。」
この直感はまるで先程の射撃演習のようにド真ん中を突き抜けていた。
m2「俺、もしかしたら」
いつものm2にある飄々とした雰囲気も、全てを嘲笑するかのようなあの余裕さえも。
m2「もうすぐ死ぬかもしれない」
欠落した暗い溝からは不安が溢れ出ていた。
気が向いたらつづく
129
:
>>96のつづき
:2014/12/04(木) 18:44:36 ID:???
図書館
m2「呼ばれて飛び出て」
神流「まだ誰も呼んでないけど」
m2「いやー暇すぎてさぁ。タワシの毛の本数数えてたわHAHAHA」
神流「引きこもりめ…」
りん「館の奴らって引きこもり多いよね」
執事「雑談は後だ、今はkについて話そう」
m2「k?なんかやらかしたのか?」
りん「カクカクウマウマで…」
m2「へーふーほー」
執事「絶対適当に相槌打ってるだろ…まあいいさ、どうせ急にこんなこと言われたってピンとくるはずないもんな」
m2「そういえばそんな事象、聞き覚えがあるな」
執事「ピンとくるのかよ!?」
りん「わーいさすがm2万能ー天才ーご都合主義ー」
m2「もっとほめてもっと」
執事「いいからさっさと話してくれよ」
130
:
闇の名無しさん
:2014/12/04(木) 19:11:07 ID:???
m2「確かこの辺にそれについての本が……」ゴソゴソ
m2「あったー」テーテッテレー
執事「…なんだこれ、他国の歴史本か。なんでまたこんなのを…」
m2「えーと、そうこれ、このページだ」ペラペラ
『等歴52年 "まろうじん"が現れる』
『等歴53年 "まろうじん"による世界バグ化計画。僅か一年で我が国とその近隣国は壊滅状態に陥る』
『等歴57年 光や闇などを除いたほぼ全ての国が"まろうじん"によって支配される。世界はまさにバグ一色になる。物理法則は乱れ、言語は殆ど通じず、洗脳により"まろうじん"を崇拝する者まで現れた』
『等歴65年 "まろうじん"失踪。じわじわと他国に歩を進めつつあったバグ化も、一夜にして全て消え去る。こうして、現れた時と同じように何の前触れもなく、"まろうじん"の世界バグ支配は終わった』
神流「……」
執事「…うーむ」
りん「…結局、まろうじんって奴は何者なのさ?なんかヤバイ奴だってことは理解できたけど」
131
:
闇の名無しさん
:2014/12/04(木) 19:34:23 ID:???
m2「それはわからん。写真や絵は残ってないし、まろうじんの正体については歴史家の中でも意見が割れている」
m2「だが、資料を読み漁る限り、ほぼ間違いなく『人』あるいは『人の形をした奴』だろうな」
執事「…しかしこんな歴史聞いたことないぞ」
m2「歴史上ではあまり重要視されていないからな。あるいはただ単に隠したいのかも。たった一人の手で世界が滅亡状態に陥ったなんて」
神流「うーむ…あ、でもさ、まろうじんはいなくなったんでしょ?じゃあさっきkの部屋で起こったこととは関係なくない?」
m2「いなくなった……確かにな。実際、そいつが大昔に姿を消してから、この世界にはバグのバの字もない。まろうじんは死んだとか、封印されたとか、消え去ったとか言ってる奴が大半だ」
m2「だが俺は………まろうじんはいなくなったのではなく、何処かに身を隠していると…そう睨んでいる」
132
:
闇の名無しさん
:2014/12/04(木) 19:53:55 ID:???
m2「まろうじんは復活して…また、世界がバグに包まれる日が来るのではないかと…そう考えている」
m2「現に今kがバグっちゃってるし」
執事「ちょっとまて、え、じゃ、じゃあ今、まろうじんがまた現れて、kの部屋がバグ化して、また世界バグ化計画とやらが始まろうとしているってことかよ?」
m2「そうだね」
執事「やばくね?」
m2「やばいね」
執事「悠長に話してる場合じゃねーだろ!馬鹿か!」
m2「話せって言われたから話したのにぃ」
神流「ま、まあまあ。m2詳しいしなんか余裕そうだし、きっと何か対策があるんだよね?」
m2「ほわっつ?」
神流「だ、だから、対策が……」
m2「ほわっつ?」
神流「…………無いの?」
執事「ああもう行くぞ二人とも!m2はわりと無能だ!」
m2「行くって何処へ?バグったkの部屋?」
執事「……」
m2「今の所解決策は無いんだよ。バグの広がりを食い止められるわけでもなし、まろうじんの居場所を突き止められるわけでもなし」
執事「……がー!緊急会議だ!全員呼べ!」
133
:
闇の名無しさん
:2014/12/04(木) 22:14:26 ID:???
同日 会議室
ルキ「…で?」
執事「…いや、で?って…」
ルキ「私たちにどうしろと?具体的な解決策は?」
執事「いや…それを今からみんなで考えていこう、っていう…」
ルキ「ッハ、解決策も無しにこんな信憑性の薄い話を持ち込んできたのか」
ルキ「何がバグ化だ?物理法則が乱れるだぁ?馬鹿馬鹿しい。お伽話じゃあるまいし」
ルキ「私が信じるのは文学でも歴史学でもない。科学だけだ」
m2(………これだから魔法(おれ)と科学(ルキ)は相容れないんだよなぁ)
ルキ「じゃ、そういうことで」ガチャバタン
サクヤ「…ごめん。姉様今機嫌悪いから」
りん「なんでサクヤが謝るのさ」
サクヤ「い、いやあ…なんとなく…」
執事(こいつ何かやらかしたのかよ…)
神流「でもルキ、このタイミングで部屋から出るのってとっても死亡フラグだよ」
ガチャバタン
ルキ「只今戻りました」
りん「たんじゅん」
134
:
闇の名無しさん
:2014/12/06(土) 13:01:15 ID:???
m2「今考えなきゃならないのは解決策というより対策だな」ミカンムキムキ
m2「バグ化はどのように進行するのか、そしてバグはどのような力が働いて起こるのか」モグモグ
りん「力?」オチャズズー
m2「例えば魔術には魔力が必要なように、バグ化にも媒体となる力があるはずだ」
m2「そこで便利なのがルキさんだ」
ルキ「私かよ!」
m2「まあまあ、闇の為と思ってさ。バグ化を科学の視点から調査してほしいんだよ」
ルキ「科学?」ピクッ
執事「頼むよルキさーん」ポテチポリポリ
神流「科学の力が必要なんだよー」カレーパンムシャムシャ
むぅ「お願いしまーす」ウドンズルズル
ルキ「…全くしょうがないなぁ!ホント科学がないと何もできないんだからウフフ」
ガチャバタン
m2「気を付けて行けよー」
135
:
k-chan
:2014/12/21(日) 01:01:46 ID:A8x1jmMg
k「さて、今回作ったゲームはこれだ」
「ラストサバイバー
紋章の謎」
サクヤ「これまたクソゲー臭のするゲームを…」
k「まあまあやってみろって」
サクヤ「お、おう」
136
:
k-chan
:2014/12/21(日) 01:03:39 ID:A8x1jmMg
サクヤ「えーと…「はじめる」と「オプション」があるからまずはオプション」
「ろぢんぐ・・・」
「ないです」
サクヤ「え?」
k「オプションなんてあるわけないじゃん」
サクヤ「だったらなんでこんな項目を…」
k「まあまあ」
サクヤ「…「はじめる」っと…」
137
:
k-chan
:2014/12/21(日) 01:06:30 ID:A8x1jmMg
「この世には3つの紋章がある」
「力を総べし者「タイタス」の創り出した「力の紋章」」
「知恵を総べし者「マリーン」の創り出した「知の紋章」」
「勇気を総べし者「ヤベル」の創り出した「勇気の紋章」」
「それらすべてを集めると…」
「「ラストサバイバー」の称号を手にする!!!」
今、冒険が始まる!!!!!!!
138
:
k-chan
:2014/12/21(日) 01:08:10 ID:A8x1jmMg
サクヤ「……………」
k「」(ドヤ
サクヤ「…まあ進めよう…」
主人公「今日も暇だなー」
デストロイ中崎「ウオオオオオオオオオオ!!」
バトル!!!!!!!!!!!!!!!!!!
サクヤ「…は?」
サクヤ「え?あ?」
139
:
k-chan
:2014/12/21(日) 01:09:52 ID:A8x1jmMg
サクヤ「まあ…戦う、と…」
主人公の攻撃!斬撃!
デストロイ中崎は10000のダメージを受けた!
サクヤ「…え?」
デストロイ中崎の攻撃!デストロイ!
主人公のHPが1になった!
主人公 HP 1/500000
サクヤ「…ちょっとまってやばくない」
k「まあまあ」
140
:
k-chan
:2014/12/21(日) 01:11:45 ID:A8x1jmMg
サクヤ「超必殺…?」
サクヤ「使ってみよう」
主人公の超必殺!斬撃撃!
サクヤ「名前ダサすぎるわ!」
デストロイ中崎に9999999999999999999999999999999999^999999999999999999999999のダメージ!
デストロイ中崎は死んだ
サクヤ「強すぎる…」
k「よし、やったな!」
デストロイ中崎は紋章を3つ落とした!
3つの紋章がそろった!
おめでとう!君がラストサバイバーだ!
サクヤ「………え??」
141
:
k-chan
:2014/12/21(日) 01:12:55 ID:A8x1jmMg
k「ゲームクリアおめでとう」
サクヤ「ってちょっとおいお前終わるのが速すぎる」
k「そういうゲームだから。じゃね〜」
サクヤ「…私の10分ちょっと返せえええええええええええ!!!!!!!!!」
k「やなこった!」
〜Fin〜
142
:
かんな
:2014/12/22(月) 07:45:26 ID:???
kならではの全力疾走感が気持ちよかった(KONAMI)
143
:
k-chan
:2014/12/22(月) 18:46:58 ID:A8x1jmMg
〜後日〜
k「ラストサバイバー2
白の紋章」
k「というゲームを開発したんだけど…」
りん「え、1は?」
k「しらなーい」
りん「まあやってみよ」
〜本当の本当に終わり〜
くぅつか
144
:
ひつぢ
:2014/12/23(火) 23:39:53 ID:SiclcpMo
乙
ところで明日はクリスマスイブだぞ
145
:
さくや
:2014/12/23(火) 23:43:54 ID:???
クソゲーのデバックに定評のあるメイド長すこ
146
:
かんな
:2014/12/24(水) 00:02:55 ID:???
執事「ところで明日はクリスマスイブだぞ」
神流「あ、それキノコ!キノコ取れるんじゃない?」
りん「お?おお、おおおおお!」
いその「クソゲーすぎんだろこれ」
k「俺が作りましたから」
執事「聞けよ!!」
いその「んだようっせーなー」
りん「コカトリスデブがなんだって?」
神流「アスタリア支部?」
k「味噌スープ飲み放題?」
執事「クリスマスイブ!前夜だっつーの!」
神流「……ああー」
執事「ああーじゃねーよ!」
147
:
かんな
:2014/12/24(水) 00:15:12 ID:???
りん「そんなイベントもあったね〜」
神流「そういえば12月か。通りで最近寒いと思ったー」
k「通りで最近引きこもってると思ったー」
執事「一年中引きこもってんじゃねぇか…」
いその「で?」
執事「いや……クリパ的なもんはやんねーのかよ」
りん「計画したところでさー面倒臭がりのルキや厳格なサクヤやヒッキーのm2やニートのかんらが参加してくれるかどうk」
ルキ「やりましょう!!!」
りん「わぁーノリノリだー」
ルキ「酒が呑める!酒が呑める!酒が呑めるぞー!さあやろう!すぐやろう!」
執事「そういえばこいつ酒豪だったな」
神流「……んじゃあ手分けして人を集めようか」
148
:
かんな
:2014/12/24(水) 00:35:12 ID:lU4LOxZQ
サクヤのへや
サクヤ「……なんか用ですか?」
神流「クリスタルベイビー!!!!!!!!」
ルキ「…クリスマスパーティー」
神流「それだ!!クリスマスパーティー!!!!!!!!」
サクヤ「…はあ」
神流(ルキ、プランBね)
ルキ(はい)
ルキ「クリスマス近いし、やろっかーって話になってね」
サクヤ「あのですね…資金も無限ではありませんから、計画的に使わないと……あまりにも唐突すぎます」
サクヤ「そもそもなんで貴方達2人が来たんですか、貴方達に強く言われれば私が断れないとでもお思いで?」
サクヤ「それにメイドたちもクリスマスは休みたいt」
ルキ「サクヤ……パーティーがしたいの、みんなと楽しみたいの……駄目かな?」
サクヤ「いいですとも!」サワヤカメイドスマイル
神流「ちょっろーい」
当時についてメイド長はこう語った。
「是非プランAも見せてください!!」
149
:
かんな
:2014/12/24(水) 00:45:16 ID:lU4LOxZQ
図書館
k「アナフィラキシーショック」
りん「違うでしょ。どこをどうしたらそうなるの」
k「じゃあ何?」
りん「……デンドロビウムファレノプシス?」
k「ああ、そんな感じ」
m2「……何の話だよ」
りん「やろうぜ!」
m2「殺る?何を?」
k「デミグラスソース」
りん「違う違う、カリフォルニアテロリストだってば」
m2「は?テロリスト?この館に?やばくね?」
k「え?そうなの?やばくね?」
りん「なにっ!それはやばい!殺らなくちゃ!」
m2「よし、じゃあ武装すればいいんだな?」
150
:
かんな
:2014/12/24(水) 00:53:39 ID:lU4LOxZQ
かんらのへや
執事「クリスマスパーティー」
いその「やろうぜ」
かんら「…は?何スマス何ーティーだって?」
執事「聞こえてんだろそれ……今日が何の日かわかってんのか?」
かんら「12月24日……?…………!」
かんら「山岳ベース事件……!!!」
かんら「お前らまさか俺をリンチしようっていう魂胆か!?あの事件を再現する気だな!!うわあああああ」
執事「落ち着け!!ちげーよ何事件か知らないけどよ!!」
いその「…かんら、この間カップルを見てからずっとこの調子だ……きっと脳内からクリスマスを消去しようとしているんだろうな…」
執事「悲しすぎるだろ…大丈夫だぞ、ただのパーティーだから」
かんら「パーティー?…血祭りとかじゃないだろうな?」
151
:
かんな
:2014/12/24(水) 01:07:51 ID:lU4LOxZQ
パーティー会場
サクヤ「ツリーも食事も有り合わせのものしか用意できませんでしたが」
神流「すげー!本物のモミの木じゃん!でっけー!」
レイ「かんらは?」
執事「行けたら行くってよ」
いその「絶対来ねえよそれ…ルキはもう少しで着くって言ってたが、kたちはまだ来ないのか?」
むぅ「手間取ってるんだろうね…m2はハイパーヒッキーだからなあ」
神流「ツリーの飾り付けして待ってようよ。何か飾りになるものあるかな〜」
むぅ「インパクトほしいよね」
神流「てっぺんにはなにをぶっ刺すんだっけ?人?」
執事「星だよ。って何で俺を縛ってるんですかいそのくん」
いその「知ってるか?クリスマスツリーには厄除けの効果があって、あのてっぺんに厄がぶっ刺さることによって厄が入ってこないようにしてるんだぜ」
むぅ「なにそれすごい!」
執事「ガセだよそれ!!本当だとしても俺をてっぺんにぶっ刺そうとするなよ俺は厄じゃねぇよ!!」
152
:
かんな
:2014/12/24(水) 01:13:20 ID:lU4LOxZQ
レイ「執事にはこれからサンタ服を着てもらう予定だったんだから、解いてあげて」
いその「縛られたままサンタ服を着る方法くらいあるよ?」
神流「どうやって?」
いその「ヒント 赤」
神流「なるほど!血を出せばいいんだね!」
執事「いででででやめろもげるマジで血ぃ出るうぎゃあああ」
153
:
かんな
:2014/12/24(水) 01:22:37 ID:lU4LOxZQ
ドタドタドタドタ
バタンッ
m2「おい!テロリストとやらはどこだ?」
執事「!?どうしたm2そんな完全装備で」
りん「あいつじゃね?縛られてるし殴られてるし」
k「うん(適当)」
m2「あいつか…執事に変装してたんだな。覚悟!」
執事「ちょっ待っ何の話ぎゃああああ」
神流「お、やる気だねm2!」
りん「加勢するぜー」
執事「くぁwせdrftgyふじこlp」
サクヤ「ああもう…はしゃぐのも程々にしてよー」
ルキ「失礼しまーす…なんかやたら賑やかだな…あ、すごい食事。これサクヤが作ったの?」
サクヤ「あ、ようこそ…はい、有り合わせのものですし若干見た目は悪いかもしれませんけど…」
ルキ「時間なかったのに作ってくれて、ありがとうね」ニコッ
サクヤ「……百合帝国万歳!!」バタッ
レイ「さ、サクヤが鼻血吹いてぶっ倒れた!」
ギャーギャー
154
:
かんな
:2014/12/24(水) 01:33:13 ID:lU4LOxZQ
かんら「…ふふ、俺が来ないとでも思ったか?来ちゃうんだよな、それが」
かんら「なんだかんだパーティーは楽しいからな。あの時はつい山岳ベース事件とか言ってとぼけちゃったけど」
かんら「俺がクリスマスを忘れるわけないだろう!恋人がいなくとも闇で過ごすクリスマスは最高だ」
かんら「…っと、会場はここか。盛り上がってるな……ふっふっふ」
かんら「おーっす!かんらさんが来てやったぞー!」ガチャッ
ルキ「サクヤ!ちょっと!起きて!」
サクヤ「……」ピクピク
神流「おお!サクヤちゃんが早くもサンタ服に!負けてらんねぇな!」
m2「観念しろテロリスト!逃げ回るな!」
執事「そりゃ逃げるわ!勘弁してくれ死にたくねええええ」
k「しかし まわりこまれてしまった!」
りん「おらぁっ!」
執事「ぎゃふん!」
かんら「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああ山岳ベース事件だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
バタッ
かんらは本当に脳内からクリスマスを消去しかけましたが
m2の忘却魔法でこの日の記憶を消去することで事なきを得ました
おわり
155
:
かんな
:2014/12/24(水) 01:38:50 ID:lU4LOxZQ
即興にしてはがんばった
156
:
さくや
:2014/12/24(水) 05:06:39 ID:???
まさかの山岳ベース事件オチで大草原不可避
157
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:28:25 ID:???
K「俺の名はサンタKロース。12月24日、聖夜に現れる赤服の紳士さ。断じて肉の部位名ではない」
K「無論サンタである以上、プレゼントを配らなければならない。この物語はこのオレのプレゼント捜索奮闘記!」
いその「プラス、トナカいそそこと俺の徒労日記」
K「さぁ行くぞ赤鼻のなんとやら!聖夜の夜までにプレゼントを集めるのだ!」
いその(めんどくせえ)
いその「……でもどうやってプレゼント集めんだよ?他の面子が欲しがってるプレゼント知ってんのか?」
K「按ずるな赤鼻、既に“サンタ・オブ・エクレシア〜闇の願望〜”というゲームで既に調査済みだ」
いその「おお……その辺りの用意周到さは流石だな」
K「んじゃ早速。まずは神流のプレゼントを探しに行くぞ!」
158
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:29:01 ID:???
“サンタクルスへ カレーパン一年分よこせ 神流”
K「おk把握。名前の間違いはとりあえず置いといて、赤鼻ァ!パン屋でカレーパン買い占めてこい!」
いその「まったく俺はパシリかよ……んん?ちょっと待て、よく見てみろKよ」
“追伸 辛妙山の頂にある「そうさいベーカリー しんみょう」の以外はカレーパンとは認めない”
K「追伸だと……粋な真似しやがって……で、辛妙山ってどこだ」
いその「し、辛妙山と言えば…………第二種隔離指定辺域のあの山か!?」
K「知ってるのか赤鼻!」
いその「その筋には有名な山だ。味角山脈に連なる五大山がひとつ、辛妙山」
いその「高級香辛料の原料となる植物が数多く自生する山で、多くの料理人が訪れることでも知られる」
いその「だが風土は厳しく環境は劣悪。故に生息する動物たちの気性は荒く攻撃的……」
K「そんで危険性を考慮して第二種指定を受けた、ってところか」
いその「ああ……m2とか神流なら跋扈する猛獣もただの子犬同然だろうが、俺らにとっちゃ……」
K「…………ま、なんとかなるだろ!行くぞ赤鼻ァ!!」
いその「お前俺の話聞いてたか!?っていててててて!!!手綱を引っ張るんじゃねええええ」ズズズズz
159
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:30:00 ID:???
K「サンタKロースは 極上のカレーパン一年分を 手に入れた!」
いその「ニ、三回死んだ。まったくルキお手製の無限1UPキノコがなけりゃ即死だったぞ」
K「ともあれ手に入れられたんだし終わり良ければ全て良しだ!店主が一番怖かったが!」
K「んじゃ次行きましょ。m2のプレゼントは……」
“蓬莱の玉の枝、仏の御石の鉢、火鼠の皮衣、燕の子安貝、龍の顎の玉”
いその「趣旨間違えてんだろォォォ!!!??これどう考えてもサンタじゃなく大名宛だろうがああ!!」
K「むぅ……だが無下にするわけにも行くまいよ。行くぞ赤鼻、五つの難題を受け入れようぞ」
いその「口調変わってやがる……けどどうすんだよ、こんなの実在しねえだろ」
K「んー、原作的に考えればとりあえず「ニセモノを作って誤魔化す」のが正解か」
K「よし紛い物作りとくりゃ俺の右に出る者はいねぇ!贋作者-フェイカー-の名に賭けて完璧な贋作を作ってやる!」
いその「おお、いつになくKが頼もしく見える!頼んだぞフェイカー!」
160
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:31:01 ID:???
一時間後
K「できました」
K「蓬莱のビー玉の枝、仏のプラスチックの鉢、火鼠のフェルト、燕のアサリ、蛇の顎の玉だ」
いその「クオリティひっく!んな小学生の自由研究みたいなモン作ってくんなよ!」
K「まあm2なら笑ってゆるしてくれるよ……許してくれなかったらいそのに全責任を負わせる」
いその「ふざけんなァァァァァ」
161
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:32:29 ID:???
K「さて次だ次。えー次のお便りは執事さんから……」
“ハンス・ストップラー製フリントロック式リボルバー”
K「……???」
いその「????」
K「……彼には駄菓子屋で買った火薬式のリボルバーをあげよう、次」
いその「えー、メイド長からだな」
“■■■■■■………皐月女王”
K「なんだこの斜線の嵐は……なんか訂正したのか?」
いその「うっすらと読めるな。えーなになに……“お姉様からの無償の愛”」
K「ああそらm2の難題よりも難題だわ。ここは見なかったことにして、皐月女王とは?」
いその「皐月女王は芋の品種だ。和の国で栽培されてて、普通の芋よりも優しい口当たりなんだとか」
いその「でもここ最近は不作らしくて市場に出回ってないんだってサクヤが厨房で愚痴ってた」
K「はー、成る程ねェ……それじゃ赤鼻よ、和の国に出向いてあるだけかっさらってこい」
いその「んなことしたら国際関係がメチャクチャになるわ!普通に分けてもらえよ!」
K「だって和の国のサムライって怖いんだもーん」
いその「カマトトぶるんじゃねえ男のくせに……いいよオレが出向いてやるよ!」
K「やったぜ。んじゃいそのが和の国に出陣してる間にプレゼント集めとくか」
162
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:33:35 ID:???
“氷華”
K「このシンプルな要望はリンからか。えーと、氷華とは……」ググリ
K「氷華は和の国で見られる氷のように透き通った花びらを持つスイセン属の植物」
K「北東の離州に自生しており、真冬の僅かな期間のみ開花する珍しい花……か」
K「…………(プルルルルルル」
いその『どうしたK、なんか用事か?』
K「そっちに生えてる氷華って花も採ってきて。ほんじゃ(ブチー」
いその『おいなんだそr』
K「リンのプレゼントも確保できたな!さーて次はルキから……」
163
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:34:44 ID:???
“ダルキス鉱石とヘキサヘドライト、クダネスニウム”
K「?????」
K「まったくどいつもこいつも専門用語で書くんじゃねえよ……あ、ルキだ」
ルキ「あら外で会うなんて珍しいわね。買い物?」
K「まぁそんなところかな……それよりもルキよ、今研究中の実験って何?」
ルキ「え?ああ、闇の二重伸縮による時間萎縮と圧縮、それと時間という概念の保存よ」
ルキ「闇を押し留める効果を持つ鉱石と時間を歪める性質を持つ鉱石を互いに組み合わせて」
ルキ「一時的に闇の時間を押し留めて圧縮、その過程で時間の圧縮にも成功したから目下実験中で」
ルキ「今度は時間そのものを観測できる鉱石を使おうと思ってるんだけど……」
K「なるほどわからん」
ルキ「でも肝心の鉱石が足りなくなっちゃって。手に入れようと思って手に入れられるもんじゃないのよねぇ」
K「ほう、それはどうして?」
ルキ「どれも隕石に含まれる鉱石だから、よ。この世界には本来存在しない金属が混じってるから」
K(在り処を突き止めてゲットしに行こうと思ったら宇宙スケールだったでござるの巻)
164
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:35:32 ID:???
ルキ「困ったわ……どうにかして手に入れる方法はないかしら」
サクヤ「―――お姉様の困った声を聞きつけて、メイド長ここに参上」(ニュッ
K「お前の聴力にはほんと恐れ入る」
サクヤ「褒めても何も出ませんよKさん……で、お姉様、如何なさいました?」
ルキ「かくかくしかじか」
サクヤ「…………把握致しました。ではこの神月サクヤ、必ずやその鉱石を手に入れてまいりましょう」
K「おいおい宇宙に行く気か……いや、サクヤならなんとかしそう!根拠はないけど!」
ルキ「え、ちょ、本気にしないでよ!?いずれは落ちてくる物質なんだから」
サクヤ「お姉様を待たせるなど以ての外。今夜必ず、そのお手元に目的のモノを……それでは!」(シュンッ
K「行っちゃった」
ルキ「………あの子の魔力を使えばそれで済んだかもしれないなんて言えないわね……」
165
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:36:19 ID:???
K「そろそろ集めきらんと時間がヤバイ。一気に3つ集めるぞォ!」
“闇纏狐の毛皮のコートがほしい”
“カップヌードル”
“クマの剥製(ぬいぐるみ)”
K「やべえどれも方向性が真逆だ……」
K「えー、コートはレイでクマの剥製(ルビはぬいぐるみ)がむぅ、カップヌードルは……」
かんら「私だ」
K「お前だったのか」
かんら「暇を持て余した」
K「闇たちの」
かんら&K「「遊び」」
K「決まったな……で、何故カップヌードルなんだ。限定品のカップヌードルとか?」
かんら「否。今日が何の日か思い返してみるがいい」
K「24日……クリスマスイブ……アポロ8号が月の周回を始めた日…アフガニスタン紛争……」
K「あ、山岳ベース事件?」
かんら「そうだ。その山岳ベース事件の後に巻き起こった事件を覚えているな?」
K「あさま山荘事件……あっ」
かんら「そういうことさ……お前もあの日を思い返し、カップヌードルの味を噛みしめるがいい」
かんら「あ、日清のカップヌードル以外のを買ってきたら許さんからな」
K「なんつー意識高い系……まあいいや、他のと比べりゃ楽ちんだ」
K「よし、んじゃあラストスパートいっくぞおおおおおお」
―――――――――
――――――
―――
―
166
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:40:33 ID:???
〜クリスマス当日〜
神流「辛妙山から採れるスパイス特有の香りが広がり……OCです」ムシャムシャムシャ
神流「やっぱ〜……辛妙山の、カレーパンを……最高やな!」ムシャムシャア
m2「なんだこの自由研究の数々は。冬休みはまだ終わっていませんよ?」
りん「わぁ!本物の氷華だ……やっぱり生で見ると綺麗だなぁ」
ルキ「まさか夜中に隕石が落ちてくるなんて……これがクリスマスの奇跡ってやつかしら」
レイ「うーん、やっぱり闇纏狐の毛並みは最高ね、惚れ惚れしてしまうわ……」
執事「なんだよこのちっちぇえリボルバーは!ぶっ飛ばすぞサンタ!!」
執事「しかも油性ペンで「はんすとっぷらー」って書くなよ!!めっちゃ虚しいわ!!」
むぅ「やったークマだぁ!むぅクマさんだいすき!やっぱりクマはヒグマだよね!」
かんら「……カップヌードルは最高だな」ズルズル
167
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:41:19 ID:???
K「なんだかんだでみんな喜んでくれてるようでなによりだ」
いその「ああ、全くだな……それはそうとK、渡したいものがあるんだが」
K「おん、お前もか。オレもお前に渡したいものがある」
いその「おいやめろよ薔薇が咲きそうな展開は……ほら、これ」
K「こ、これは……!!!!八三(仮)!メジャーYMii パーフェクトクローザー!!オープナー!!」
K「それにかの有名なラストラベリアス……この天下のクソゲーセット、まさかいそのが!?」
いその「ふふ、和の国で売りだされていてな……思い返せばあの国、最近急速な発展を遂げてたんだった」
K「やはりいその……おまえは最高のトナカイだったよ……」
いその「トナカイとしてかよ!で、オレに渡したいものって?」
K「これだ」
168
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:42:10 ID:???
いその「……サンタ・オブ・エクレシアⅡ〜雪に散る紅の鹿〜…」
K「来年用の新作だ。お前にだけ先行プレイをさせてやろうと思ってな」
いその「お前が先行公開をしてくれるなんて……ありがとうK…いや、ちょっと待て」
いその「それってつまるところ、ただのデバッカーってことじゃねえかああああああああ!!!」
K「左様」
いその「オレの努力は一体何だったんだ……」
K「まぁまぁ、あいつらの笑顔を見れただけでも報われたじゃないか」
いその「足りねえよ!おまけにデバック作業付きとは!ちくしょう滅びろクリスマスううう!!!!!!」
神流「あ、その芋何?めっちゃうまそう」
ルキ「そこにいっぱい置いてあったんだけれど……勿体無いし食べちゃいましょうか」
m2「ほー、皐月女王とは。イイもん仕入れてくるなぁメイド長」
ルキ「あら?そういえばあの子は……?」
169
:
さくや
:2014/12/24(水) 21:43:18 ID:???
一方その頃………
サクヤ「――――隕石、届いたでしょうか」
永遠に宇宙を彷徨うシスコンと化したメイド長は、隕石を撃ち出した反動で虚空を彷徨う。
そして戻りたいと思っても戻れないので、そのうちサクヤは考えるのをやめた。
お☆し☆ま☆い
170
:
かんな
:2014/12/24(水) 21:49:15 ID:lU4LOxZQ
山岳ベース事件で繋げてくるとは思わなかった
完全に淫夢厨と化した女王すき
171
:
かんな
:2014/12/24(水) 21:49:49 ID:lU4LOxZQ
王女だった
172
:
さくや
:2014/12/24(水) 22:38:18 ID:???
余談 皐月女王の元ネタは言わずもがな「メークイン」。英名の「May Queen」をそのまま和訳したら皐月女王になりますた
173
:
カレー
:2015/01/03(土) 15:19:43 ID:???
神流「この間、カレー好きの友人と話していた時のことだ」
神流「その友人は唐突に『俺カレー好きだけど福神漬け好きじゃないんだよね』と言った」
神流「私は、福神漬け美味しいのに……と思いつつも、世の中にはそういう人もいるのだろうと割り切った」
神流「酸っぱいものが嫌いな人は珍しくないし、奴がカレー好きなことに変わりはない。カレー好きの輪に隔たりはない」
神流「その日はその程度の感想で終わった。問題は、その後日に起こったことだ」
神流「私が街をぶらついていると、新しいパン屋がオープンしているのを発見した。新しいお店を開拓するのは嫌いじゃない。お手並み拝見、カレーパンを一つ買って帰った」
神流「外装は綺麗だったな、館からも近いし味によっては通い詰めることになるな、と期待に胸を膨らませて、カレーパンを一口頬張った瞬間」
神流「他店のカレーパンとは明らかに違う食感がした。コリッと音がしたのだ。ん?と思うが先か、舌先にあの味が広がった。」
神流「ーーー福神漬けが、入っている」
174
:
カレー
:2015/01/03(土) 15:39:29 ID:???
神流「私は驚愕した。それは、思わぬ福神漬けの登場に対してではない。私は、あの福神漬け嫌いの友人の言葉を思い出していたのだ。」
神流「『カレーは好きだけど、福神漬けは好きじゃない』ーーーおそらく、こういう者は少なくない。それなのに、カレーに福神漬けを入れて、見えないようにパンで包んで、注意書きもせずに提供する。その店の精神に驚愕した。」
神流「カレー好きで、カレーパンが好きで、でも福神漬けが嫌いな者がこのカレーパンを買ったらどうなる?考えただけでも恐ろしい」
神流「福神漬けのビックリ箱を食らってしまえば、その人はカレーパンを警戒するようになる。これにも福神漬けが入っていたらどうしよう?と」
神流「そして、人々はカレーパンを避け、安全策としてドーナツを食べるようになる。これがドーナツ化現象だ」
神流「私はもちろん憤慨したが、ふとある考えが頭を過った」
神流「待てよ、これはよくあるカルチャーショックなのではないか?」
神流「きっとあの店の店主のカレーには、福神漬けが入っているのだろう。だから何も疑問に思うことなく福神漬けを入れた」
神流「うちのカレーにはたまに茄子が入っている。だから、私がカレーパンを作るとしたら、茄子が入ることだろう。しかしそんなものを入れたら9割の人がショックを受ける」
神流「カレーは家庭によって、全く違う顔を見せるのだ。スパイスの違いはもちろん、具やトッピングの違いまで、まさに十人十色」
神流「きっとみんなは自分の家のカレーが普通だと思っている。そして自分の家のカレーが世界一だと思っている」
175
:
カレー
:2015/01/03(土) 15:49:10 ID:???
神流「さっきのカレーパンだって、福神漬けを入れる家庭にとっては至って普通だ。しかし福神漬け嫌いにとってはたまらない」
神流「もしかしたら、私が今まで普通だと思って食べていたカレーパンにも、何らかのカルチャーショックを受けていた人がいるかもしれない」
神流「パン生地に包まれた、認識の違いによる罠ーーーカレーパンにこんな危険性が孕んでいたなんて、思いもしなかった。だから、最近いそのにカレーパンを勧めても『もういいって!もういいって!』と言われるのか。」
神流「私は考えた。どうすればこの問題を解決できるのか。考えて考えて考え抜いて……あの山で、答えを見つけた。」
神流「ーーー『そうさいベーカリー しんみょう』」
176
:
カレー
:2015/01/03(土) 16:05:20 ID:???
神流「私は感動した……そして、あの店のカレーパンが全ての答えなのだと確信した」
神流「私が素晴らしいと感じたのは、店に並んでいるカレーパンだけではない。重要なのは、店頭にある貼り紙ーーー『オーダーメイド カレーパン』」
神流「なんとあの店…使っているスパイス、具材、トッピングの有無まで、全部自分で指定して作ってもらえるのだ。」
神流「もちろん時間はかかるが、値段はほぼ変わらない。とても良心的だ」
神流「このカレーパンなら、前述の通りのカルチャーショックも、福神漬けが入ってたらどうしようという心配も、全て解決する。」
神流「まさにカレー界の革命児。今年のベストオブカレーは間違いなくしんみょうのものだろう」
神流「素晴らしい、この一言に尽きる。私の頭をあんなにも悩ませていたものを、一目で吹き飛ばしてしまったのだ」
神流「だから私は、今日もあの店に通う。長い道のりでも、時間がかかっても、あそこに通い詰める」
神流「あの店こそが、あのカレーパンこそが、カレー界の真理であり、私の中の真理であるからだ」
神流「ちなみにこの話を例の福神漬け嫌いの友人にしてみたところ」
神流「呆れた顔で『…はあ……』と言われた」
サクヤ「……はあ…………」
おわり
177
:
カレー
:2015/01/03(土) 16:06:50 ID:???
『ご予約受付中!お電話はこちらまで
そうさいベーカリー しんみょう』
執事「CMかよ!!!!長えんだよ!!!!」
ほんとうにおわり
178
:
さくや
:2015/01/03(土) 16:14:34 ID:???
「……はあ……」としか返せない熱い語りすき
179
:
りん
◆2cupU1gSNo
:2015/01/04(日) 03:24:09 ID:ukrD1tL2
>>174
カレーパンのドーナツ化現象これかwww
180
:
>>134つづき
:2015/01/07(水) 12:51:20 ID:???
m2「ルキが調査している間、俺の知っていることと、そこから予測される俺独自の見解を全て話しておこうか」
執事「なーんかm2珍しく有能キャラじゃね?ずるくね?なあずるくね?」
k「うるせぇよ!」
m2「まずはバグの進み方から。バグ化はだいたい波紋状に広がり、一部がバグるとそこからどんどん侵食していく」
m2「んで、バグが進むのにかかる時間だけど……あの本に書いてあった時間から逆算すると〜…うーん、この館が完全に侵食されるまで丸一日もかからんだろうなあ」
執事「…………それってやっぱり悠長に話してる場合じゃないだろうがあああ!!」
m2「そだね」
神流「m2 無能」
いその「m2のアホー!」
甘楽「m2はアホー!」
りん「m2でしかもアホー!」
k「しっかりヴォォォォォ」
執事「どーすんだよ!館が意味わからん奴に侵略されるんだぞ!?どーすんだよ!」
m2「はっはっはどうしようもないなはっはっはっは」
サクヤ「……あの、気のせいだといいんですが…なんか、壁が一部緑になってませんか?」
いその「うおっマジだ!おいこれバグ化じゃないのか!?
k「クソミドリ」
執事「侵食して来てるじゃねーか!一刻も早く脱出するぞ!ルキを呼びに行け!」
181
:
闇の名無しさん
:2015/01/07(水) 12:57:11 ID:lU4LOxZQ
むぅ「……ねぇ、もしかしたら…みんな気づいてて言ってないだけだと思うんだけど……」
執事「なんだよむぅ!早く支度しろ!」
むぅ「…………kがいるよ?」
k「こんにちな!」
全員「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
いその「ルキは見つかったか!?」
サクヤ「いえ、こちらにはバグった部屋以外何も…」
神流「向こうにも居なかったよー…無事だといいんだけど…」
いその「……もしかしたらりん達と合流してるのかもしれない。俺たちも出口に急ぐぞ!」
182
:
闇の名無しさん
:2015/01/07(水) 13:07:30 ID:lU4LOxZQ
闇魔館 正門
神流「…ん?あ、あの後ろ姿…」
ルキ「……」
サクヤ「おおおおおお姉様ああああああああああああ!!!」バッ
ルキ「…」
いその「……!サクヤ!離れろ!」ガシッ
サクヤ「ぐげっ…なぜ襟首を掴む」
神流「よールキ無事だったんだね!いや私は信じてたよ?ルキはバグにやられるほどヤワじゃないっt」
ルキ「にしきがお」クルッ
神流「うぎゃあああああああああああああああああ化け物だああああああああ」
サクヤ「ああああ……お姉様の顔面がああああ…バグ一色に…」
いその「くっ…いや、悔やんでいる暇はない!逃げるぞ!」
サクヤ「嫌だああああ」
いその「いいから来いや!!」吹き矢プスー
サクヤ「ああああ…あ……zzz」
183
:
闇の名無しさん
:2015/01/07(水) 13:15:56 ID:lU4LOxZQ
闇魔館付近の丘
m2「まいったまいった、まさかあれほど侵食が早いとは」
執事「まいったまいったじゃねぇよ……!」
むぅ「ま、まあまあ。m2がいなかったらきっとみんな何も知らずにバグってただろうし」
m2「しかしルキにまでバグが侵攻するとはな…迂闊だった」
サクヤ「zz…z……いびきにはガ行が似合う…」
m2「でもアレでまろうじん撃退への糸口が掴めたような気がするぞ」
りん「本当かよ」
いその「うそくせー」
184
:
しつじ
:2015/01/07(水) 14:02:48 ID:uIyQ/ahQ
もっと俺の有能さ出してもいいよ
185
:
闇の名無しさん
:2015/01/07(水) 14:22:29 ID:lU4LOxZQ
ちゃんとツッコミしてるじゃん^^
186
:
えむつー
:2015/01/07(水) 15:53:55 ID:mZGjKKAU
無能有能以前に俺いないこと割とあるからなぁ、ここまで出てるとびっくりだー便利グッズだけど
187
:
闇の名無しさん
:2015/01/07(水) 16:49:55 ID:lU4LOxZQ
便利グッズ(割と無能)
m2君には唯一まろうじんの手がかりを知る者としてこれからなんどもお。喋ってもらうつもりです
この出演数の偏りもリボーの族長が勝手にやったことだ…
188
:
しつじ
:2015/04/05(日) 23:50:54 ID:MPres5AI
執事「あぁやばいやばい漏れるううぅ〜!!!」
執事「おい!開けろ!!」
ルキ「いや入ってるし」
執事「おい!早く出ろ!」
リン「は?お前が出ろよ」
執事「まだか!?まだか!?」
ころね「黙ってろ変態クズ」
執事「てめえ!!さっさと用足せや!!」
m2「そこでしろ」
むぅ「あースッキリィ〜」
執事「いや、普通に考えてむぅはうんこしない。つまりこれは使用禁止トイレ。俺のブツを晒させる為の罠」
執事「あとは・・・ここだけなんじゃ・・・たのむ・・・どうか・・・どうか・・・」
k「こんにちな!」
執事「ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」ブリュッブリュリュ...ブリュブリュブビビビピピ
サクヤ「おっ、むぅのとこ開いてるやんけ」
189
:
闇の名無しさん
:2015/04/19(日) 09:01:54 ID:fLa.Gu52
闇が鼓動する空の上、音も無く飛ぶステルス機に一人の少女が仁王立ちで下界を眺める。
月明かりが少女を映し出すたびに、纏うシッコク・マフラーがシーウィードめいて揺らめいた。
(((ダークネスはもはや目も当てられぬ犯罪者集団と化した)))
明るみに出る顔に笑顔はなく、少女は眉をしかめてため息を漏らす。
「実際強い」「カレーパン」「おヤミ」「スーパー・ダークネスマカン」蛍光色のネオンが闇を照らす大都会。
ここはネオ・ヤミセカイ。かつて最強の座を縦にしたダークネス・コープスが支配するユートピアである。
だがかの名高き最強ダークネスはもういない。今のダークネスに集うのは名も無きヨウカイ共だ。
「どうかご慈悲を!」「黙れ!ダークネスに従わなければ死あるのみ!イヤーッ!」「グワーッ!」
おおなんとマッポーめいた光景か!「ダークネス」と書かれたハチマキを巻く青年は頭の寂しい中年からサイフを奪ったのだ!
それだけではない!サイフを奪っただけでは飽きたらず、中年にダークネス・ジツを浴びせてゆく!
その光景に違和感を覚えるものは居ない。これがネオ・ヤミセカイのチャメシ・インシデントなのだから!
だが今日は違う!ネオ・ヤミセカイの遥か上空、この異常な世界に意義を申し立てる異常者が一人!
「粛清重点!イヤ……アバーッ!?」中年に降りかかろうとする一撃!おおブッダ!しかしその一撃は当たらない!
青年に向けて空からダート・ナイフが降り注ぐ!実際雨のようなナイフが止んだ時、二人の眼の前に現れる人影!
「おのれこのダークネスに逆らうとは何奴!」「アイサツすら出来ぬか!サンシタめ!」闇に浮かぶ二つの光が青年を睨む!
本能に刻まれた記憶が青年を震え上がらせる!バイブレーションめいて震える青年に再び飛びかかるダート・ナイフ!
「グワーッ!」カエル・セラピー!蛇に食われたカエルのように青年は怯え出す!実際年下な少女に対してだ!
その時月明かりが街に差し込み、影に覆われる少女を照らす!手を合わせオジギ・スタイルを取る少女
「ドーモ、ダークネス=サン。ダークネススレイヤーです」何たることか!現れた少女は古事記に書かれた偉人「サクヤ・メイドチーフ」に類似しているのだ!
スラリと伸びた四肢!鉄めいた灰の髪!実際平坦な胸!「アイエエエエエ!?サクヤ=サン!?サクヤ=サンナンデ!?」困惑も必至!青年にはゾンビめいて映る少女!
「否!我が名はサキ・カミヅキ!ダークネスを殺す者である!」「アイエエエエエエ!?」ゴウランガ!放ったダート・ナイフが爆発四散!
ニュービー・ダークネスの青年に爆発を凌ぐすべはない!「グワーッ!」アイサツも叶わずに青年もまたしめやかに爆発四散!
再び雲が月を覆う時、少女の姿は消えていた。タットリ・アトニゴーズ!こうしてマッポーなネオ・ヤミセカイに一筋の希望が落とされた。
彼女の名はサキ・カミヅキ。かつてヤミセカイを支配していた最強ダークネスが一角、サクヤ・メイドチーフの末裔なのである!
190
:
さくや
:2015/04/19(日) 09:04:34 ID:fLa.Gu52
続きません
191
:
かんな
:2015/04/19(日) 09:48:52 ID:Ik9W99po
続けよ
192
:
さくや
:2015/04/19(日) 10:25:39 ID:fLa.Gu52
ダークネススレイヤー:ネオ・ヤミセカイ炎上【ブラック・オン・バンテージ】#1
193
:
さくや
:2015/04/19(日) 11:25:10 ID:fLa.Gu52
ウルシブラックの雨が街に降りしきる。「カレーパン」「コイン乱取り」「実際安い」地上の星とばかりに輝くネオンに雨が落ちては蚊の羽音めいた音を奏でる。
この雨はイパン・ピープルにとっては毒も同然である。実際死者も出ており、スゴイ危険。故に今宵の街には宣伝の声だけが虚しく響く。
「実際安い!強い!安い!強い!」壊れたレディオめいて同じ言葉を繰り返す男はサイバネ客引き。雨に打たれても平気なのだ。
雨の夜は決まって彼らのようなサイバネ客引きだけが街に蔓延る。だが今日は違う、宣伝の間を縫って歩くのはブラック・アンブレラを差す者。
「オジョーチャン!こんな日に何処へ行くんだい!」鼻息を荒くしてサイバネ客引きが話しかける!彼らにとって動くものは何であれ宣伝対象なのだ!
だが話しかけられた者は動じない。「実際安い!強い!安い!強い!」寂れた武器屋の看板の下、サイバネ客引きはまたも同じ謳い文句を繰り返す。
彼らに対して言葉を返す者などいない。だがやはり今日は異常!「間に合ってます」何たる奥ゆかしさ!ベルのような声でその者は返事を返してみせた!
「………実際安い!強い!」返答を行えるほど高性能なサイバネではない客引きはやはり宣伝を繰り返すのみ。雨に濡れたブラック・アンブレラを揺らし、その者は溜息を漏らす。
「……会話すら出来ない」ネオンのもとに晒される姿は未熟な少女!だがそのベルめいた声とは裏腹に呟く言葉は憔悴と疲労に満ちていた。
白くしなやかな四肢がケミカル風味のネオンに染まる。サイバネ客引き、無人の街、そして幼い少女!なんとマカフシギな光景か。
カブーム!まさに一瞬の出来事!しめやかさが轟音と爆煙にて上書きされる!「アイエッ!?」「ナンデ!?爆発ナンデ!?」辺りのサイバネ客引きは一斉に困惑!
爆発が寂れた武器屋から起こったのだと気がついた時、爆炎を纏って一人の大男が現れた!「グオオオオ!ダークネスバンザイ!ジッサイツヨイ!」
皮肉にもその店と同じ謳い文句で感激を示す男!だがその目は実際狂っていた。左目は針穴のように小さく、右目はアップルめいて赤く大きく腫れ上がっている!
「グオオオオ!イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」狂った男が拳を振り回し、サイバネ客引き達を次から次へと破壊していく!
ナムアミダブツ!およそ10体のサイバネ客引き達が死亡した時、爆炎の中に佇む人影を男は見逃さなかった!
「グオオオオ!」男に理性はない!動くものを追う、その思考はサイバネ客引きと何ら変わりないものであった。「イヤーッ!」「グワーッ!」通りすがりにもう一体、サイバネ客引きが爆発四散!
男は煙をかき分け人影へ辿り着く。やがて煙が晴れ、スポットライトめいて月明かりが街を照らした時、降り注ぐ雨が止む!
「…………雨の日くらい、静かに過ごしていたかったのに」佇んでいた人影の正体は先程の少女であった!大男と少女、コレがぶつかり合えばどうなるかなどファイア・ウォッチより簡単!
「グオオオオ!!」実際強烈な一撃が少女へと繰り出される。ナムアミダブツ!少女は音を立てて爆発四散!
が、拳を見てみるとそこに残されていたのは砕け散ったブラック・アンブレラのみ!「サイバネに頼るか、ダークネスの恥め!」なんたることか!少女は男の後ろを取っている!
「ワッザ!?」振り向きと同時に放たれる裏拳!だが少女には当たらない、少女はイナバ・ラビットめいて後ろへと飛び退いた!ワザマエ!
気がつけば少女の左目にはブラック・バンテージ!そして爛々と赤く輝く瞳を男へ向けて少女は爆炎を背後にオジギ・スタイルへと移行!
「ドーモ、ダークネス=サン。ダークネススレイヤーです」「ドーモ、ダークネススレイヤー=サン。ドレッドノートです」狂っていてもアイサツは欠かさない!燃え盛る炎の中で二人は深々とオジギ!
「何故罪の無いサイバネ客引きを殺す!」「グオオオオ!理由ハナイ、ソコニイタカラ殺スダケヨ!イヤーッ!」もはや会話は不可能!男はまさしく狂人であった!
194
:
さくや
:2015/04/19(日) 11:39:31 ID:fLa.Gu52
「ほざくかドレッドノート!貴様もダークネスの名を貶める者よ、直々に成敗してやる!」煌めくのはダート・ナイフ!
「イヤーッ!」男の拳はまたも当たらない!カゲロウめいて攻撃を躱すダークネススレイヤーは再び男の背後を取った!
「アイエッ!?」男の思考よりも早く振り下ろされるダート・ナイフ!「アバーッ!?」見よ!男の右腕は切り離され、水たまりへと落ちていく!
「小柄な小娘と侮ったか!イヤーッ!」「グワーッ!」三度斬撃!ワンミニッツの内に男の戦力は削がれ、実際丸腰と化す!
暗雲に映える赤き瞳!その眼光にたまらず男は失禁!「ナンデ!?ナンデ!?」困惑した男は同じ言葉だけを繰り返す!
「やはりこの街は会話すらままならぬか……ハイクを詠め!」「アババーッ!!」少女に容赦はない、迷いのない一撃が男を貫く!
「雨ノ音……実際ウルサイ…重点な……サヨナラ!」ひときわ派手な火柱が上がり、男はしめやかに爆発四散!
降りしきる雨をもってしても炎は消えない。炎の海と化した街を一人、黒衣の少女はため息混じりに歩き出す。
「…………疲れた」そう呟く彼女の瞳に宿る意志はない。コールタールめいて黒い瞳が燃え盛る町の情景を映し出す。
二重人格者!ダークネススレイヤーというもう一つの顔に隠れて生きる彼女、サキ・カミヅキは空を見上げた。
朧月が顔を出す夜。「今日はもう、いいや…………」消え入りそうな声は雨音にかき消され、少女は夜の街へと消えていく。
その背後に佇むのは謎のダークネス装束を纏う者!「成る程、ヤツが……」闇に映える二つの光、そこにはサファイアめいた青が浮かんでいた。
195
:
さくや
:2015/04/19(日) 11:42:04 ID:fLa.Gu52
(第一部「ネオ・ヤミセカイ炎上」より:「ブラック・オン・バンテージ」#1 終わり。#2へ続く)
196
:
けーちゃん
:2015/04/26(日) 22:14:36 ID:rX2j9tmY
k「あーひま」
サクヤ「おういつものことだろ」
k「敵もこねーし」
サクヤ「おういつものことだろ」
k「異変も起きねーし」
サクヤ「おういつものことだろ」
k「じゃあ異変起こすから^^」
サクヤ「おうわかtt・・・っておい!待て!おーーーい!!」
〜〜〜闇魔館 地下34階の通路を進み半分くらい来たところにある隠し扉の中〜〜〜
k「よし、あとはこれをいじってから起動すれば世界が変わるぞ」
・・・ダダダダダダダダダダダダダダ
サクヤ「やっと見つけたああああああああああああああああああ!!!!」ズサァァァァァ
k「うわぁ!」ポチー
k「あ」
サクヤ「あってなんだよ…ってなんだこのひか…」
ピカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
197
:
けーちゃん
:2015/04/26(日) 22:18:29 ID:rX2j9tmY
k「あーあ」
サクヤ「え…?じゃなくて今のは何!?」
k「これは世界のあらゆる場所にモンスターを解き放つ装置なんだけど」
サクヤ「ふむふむ」
k「制御装置いじってる時に起動しちゃったから」
サクヤ「嫌な予感が」
k「制御できなくなっちった(笑)」
サクヤ「ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオイ!!!!!」
k「いやーハハハしかもこれ起動中は半径1センチの時間止めるから分解すらできないんだよね(笑)」
サクヤ「(笑)じゃねーよ!!どーすんのこれ!」
k「どうしようもない(笑)ルキに伝えといて(笑)」
サクヤ「! そうだ…早くお姉様に伝えないと…」
ドヒューン
k「…さーて、どーすっかなぁこれ…」
198
:
けーちゃん
:2015/04/26(日) 22:22:42 ID:rX2j9tmY
k「割とどうしようもないなぁ」
k「制御装置の部分の時間コントロールシステムを排除してから起動するつもりだったのに」
k「制御すらできない…時間の周波数を軽くいじってサクヤ対策までしてあっからなー」
k「m2は春眠中だし起こしにいくこともできないし」
k「神流でも破壊できない強度だし」
k「凍らせたってどうしようもならないし」
k「銃とか効くわけないし」
k「一応モンスター切れは起きるだろうけど…どーすっかなぁ…」
k「異世界から次々召喚するから割と1万10万じゃすまないなあ…」
k「…そうだ、寝よう」
199
:
けーちゃん
:2015/04/26(日) 22:30:50 ID:rX2j9tmY
「無辜の黒原にて無数のモンスターが虚空から出現!」
「トバリ重工ビルの周りにも!」
「不降雪山気象局が破壊されています!」
「虚銘山にて天狗とモンスターが交戦中!」
「風切り平原のカマイタチとモンスターが交戦中…カマイタチ劣勢です!」
「薫風神宮が破壊されかけています!」
ルキ「闇世界の守りもろすぎ…じゃなくて!急がないとここまで来ちゃう!」
サクヤ「お姉様!!!」
ルキ「サクヤ!これどういうことか説明できる!?」
サクヤ「はい!かくかくしかじかで」
ルキ「はぁ!?kあとで〆ないと…」
「闇魔館の庭先に超強力なエネルギー反応…!」
ドゴォォォォォォォォン
「庭師が食い止めています!援軍を!」
しつじ「どーいう騒ぎだよこれ!」
〜そして〜
200
:
けーちゃん
:2015/04/26(日) 22:33:50 ID:rX2j9tmY
神流「kのせいで闇世界がやばい…と」
サクヤ「8割型そうですね」
神流「8割?」
サクヤ「いえ、いや、まあ、はい」
神流「ふ〜〜〜〜〜ん…」
しつじ「どっから殲滅するのさ」
りん「どーせみんなこっちくるっしょ〜」
ルキ「で、肝心のkは…?」
いその「寝てたぞ」
ルキ「ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオイ!!!!!!!!!!!!!!!!」
サクヤ「お姉様!?」
ルキ「ハァ・・・とにかくやるわよ!」
201
:
けーちゃん
:2015/04/26(日) 22:41:48 ID:rX2j9tmY
その後、あらゆる地点で戦闘が繰り広げられた
このモンスターたちは闇に干渉されない特性を持っており
闇軍は苦戦を強いられたのだった…そして
「その時」はやってくる
ザシュッ…
しつじ「が・・・は・・・」
りん「しつじ!?」
しつじ「まだ・・・やれ・・・ガハッ!」
りん「無理しないで下がってて…一気に決める!」
りん「水魔法:VERTEX」
りん「を…凍らせる!」
りん「メイルシュトロームブリザード!!!!」
〜〜〜〜〜
サクヤ「らちがあきませんね…」
神流「すでに10万はやったのに…まだ湧いてくるの…!?」
サクヤ「!!」
神流「え・・・」
サクヤ「王女様あああああああああ!!!!」
神流「こんな重傷を受けたのは…初めてかもね…」
神流「もう抑えられないかも…フフフフフフフフ…!!!!」
カッ・・・
ドギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン
202
:
けーちゃん
:2015/04/26(日) 22:45:26 ID:rX2j9tmY
〜数時間後〜
ルキ「みんな…ついに湧いてこなくなったわ!」
サクヤ「やりました…」
神流「もう終わりぃ?」
しつじ「やったぜ…ぐふっ」
りん「…ハァ…終わったのか…」
〜さらに数時間後指令室〜
k「おっはよおおおおおおおおおおお!!!!!」
ルキ「…じゃあ、言いたいことはわかるよね?」
k「え?」
サクヤ「」ポキポキ
神流「ウフフフフ」
りん「アハハハハハ」
k以外「ぶっ殺す!!!!!!」
k「うわああああああああああああああああああ!!!」
END
203
:
かんな
:2015/04/26(日) 23:33:00 ID:???
なぜkのssは微笑みが零れるのだろうか
204
:
さくや
:2015/05/07(木) 01:20:49 ID:???
ダークネススレイヤー:ネオ・ヤミセカイ炎上【ファイティング・オン・ザ・トゥモロー】
205
:
さくや
:2015/05/07(木) 01:23:16 ID:???
0b110001110
206
:
さくや
:2015/05/07(木) 01:23:57 ID:???
ダークネススレイヤー:ネオ・ヤミセカイ炎上【ファイティング・オン・ザ・イエスタデイ】
207
:
さくや
:2015/05/07(木) 01:51:28 ID:???
カナが学校に到着し、様々な雑談の声をかき分けながら教室に入ると、いつもよりも騒がしめな声が響いてくる。
騒がしく教室ではしゃぐ女子達。それを遠巻きに優等生達が眺め、委員長が声を窘める。
そんないつもの光景が、今日はどこか崩れているようだった。
「オハヨー」「オハヨー、カナ=サン」挨拶とともに席につくと、駆け寄ってきたのは同級生のリン・アマドキだ。
リンは淡い黒茶の三つ編みを揺らしながら、いつもは大人しめな表情をほころばせて、スマート端末を差し出してくる。
「コレ!すごいよね!今日もみんな、この話題で盛り上がってるよー」「……カナ=サン?」
スマート端末を見せられたカナの表情はこわばっていた。写っているのは……昨日の激闘の様子。
「ア、ゴメンナサイ、なんでもないよ」「?」咄嗟に笑顔を取り繕うカナだが、リンは何処か不思議そうにカナを眺めている。
「昨日のアレ、ドッキリ!?」「映画みたいだったね!」「アニメイシヨンの宣伝?」様々な教室内を巡っていく。
「ネ、レイ=サンから聞いたんだけど、この映像を生で見たってホント!?」「エッ!?」そのリンの声に、教室内の人々が集まってきた。
電波ジャックがジャックされ、この映像が流されたのは夜の12時近くのこと。故に生徒のほぼ全ては寝ていて、生では見ていなかったのだ。
「ホント!?カナ=サン!」「この謎の少女の素顔、見た!?」「やっぱりカワイイだった!?」
矢継ぎ早に突き付けられる質問に困惑しつつも、嘘をいう理由もないので事細かに説明し、素早い解放を願う。
だが無情!その答えに更に教室内は沸き立ち、その騒動を聞いて隣のクラスの者も集まってくる始末。
カナは栗色の癖っ毛を揺らしながら、丁寧に質問をいなしていく。この会話術はカチグミである両親から学んだものだ。
「おーいお前ら、さっさと席につけ」十数分に渡る質問攻めはやってきた教師によって打ち止められる。
(助かった)心の中でほっと安堵の息を漏らし、壇上に立つ初老の男性……ムスビ先生の姿に目を移す。
「ま、静めても意味は無いだろうけどな……今日は転校生を紹介する」ムスビ先生の言葉は当たった。転校生という言葉に、また教室が湧き上がる。
「ヤッター!」「転校生?珍しいね!」「テンキン・グループ?」騒然とする教室を一旦静め、先生は手招きをした。
すると……やって来た少女の姿を見て、カナはまた、こわばった表情を見せる。
「ドーモ、皆さん。サキ・カミヅキです。エイコク・カントリーから来ました」そう、現れた少女は、あの日見た少女だったのだ!
しかし少女の容姿を知っている者は少ない。カナを除けば、この学校でも知っているものは両手の指で足りる程度だろう。
とは言え他の生徒達はそんなことも関係なく盛り上がる。「ワー、チッチャイ!」「胸が平坦!」「エイコク紳士!?」
エイコク・カントリーと言えば、この時代で有数の中立国だ。住人は皆常に正装し、朝には紅茶とスコーンを欠かさず食べるという。
ネオヤミセカイでは憧れの国として知られていて、このマッポーめいた国とは真逆とも言うべき世界なのだ。
しかしカナは、直感的な勘でこれを嘘だと看破する。確証はない、ただ本能が「嘘だ」と告げていた。
一瞬で生徒の人混みに紛れて見えなくなるサキの姿。教室内のほぼ全員が、サキの周りを意気揚々と取り囲んでいる。
その光景を少しばかり唖然としながら見つめていると……人混みの中から垣間見えたサキが、こちらを見つめているように見えた。
208
:
さくや
:2015/05/07(木) 02:10:31 ID:???
昼休み。スゴイクライシティが誇る大食堂を有するカシコイ・オンナハイスクールの生徒は皆食堂で昼食を取る。
カナもその一人だった。この食堂のオーガニック・カレーパンはまさに絶品であり、カラサ・マウンテンのものにも引けをとらない。
しかし今日はとある人物の誘いにより、そのカレーパンを手に入れることは叶わなかった。カナは自動カレーパン販売機で購入し、待ち合わせ場所の屋上へと向かう。
「……あ」屋上につくと、既に待ち人が佇んでいた。春風に薄灰色髪をなびかせる、サキ・カミヅキだ。
「ドーモ」「ドーモ」軽い会釈を交わしてサキのもとに駆け寄り、共に近くのベンチに腰を掛けてカレーパンを頬張った。
「……ねぇ、カナ=サン」「んむ?」サキはカナの顔は見ず、空をぼんやりと眺めるようにカナへと話しかけた。
共に昼食を取ろうという他愛ない誘いがサキから届くとは思っていなかった。それを了承したのは、本日の休み時間のことだ。
サキは他の生徒からの誘いを断った上で、カナとの昼食を望んだ。それを聞いて、何人かの生徒は関係を訝しんでいることだろう。
しかしサキをよく見てみれば、昼食のたぐいを何も持っていない。ベントーボックスも見当たらない。
そんな中、サキはカナに話しかけた。カナは口いっぱいにカレーパンを頬張りながらサキへと振り返る。
しばし、静寂。一陣の風が吹き、それが屋上を駆け抜け終われば、サキは静かに問いかけた。
「昨日の、見たよね」先程までの穏やかな声とは真逆。静かなはずなのに、嘘は許さないという威圧感が言葉となって放たれた。
「……!」思わず詰まってしまいそうなカレーパンをウメミルクで流し込み、軽く息を整えながら答えを返す。
「…………うん」「そっか」カナは息を呑みつつ答えてみたが、その答えに対する反応は案外軽いものだった。
彼女の声には再び穏やかさが宿っていて、先ほどの感覚は思い過ごしだと自らに言い聞かせながら、カレーパンを食べきった。
「もう誰かに話しちゃった?」「……うん」「………そっか」その声にもやはり、恐ろしさは感じられない。
「それを聞けてよかった。アリガト、カナ=サン」サキが席を立ってカナへと向き直り、笑みを浮かべる。そして
「…………明日から、暗い夜道に気をつけてね」それは忠告か宣告か。同時に吹き荒れた風に目を瞑って、再び目を開いた時…そこに彼女の姿はなかった。
あたりを見回してみてもサキの様子はない。白昼夢?そんなまさか。サキの言葉が、カナのニューロンを巡っていく。
昼下がりの空……カシコイ・オンナハイスクールから一陣の灰色の風が吹き、空には数羽のバイオカラスが舞っていた。
209
:
さくや
:2015/05/07(木) 02:11:59 ID:???
(「ファイティング・オン・ザ・トゥモロー」エピローグ:「ファイティング・オン・ザ・イエスタデイ」終わり。)
210
:
ルキ
:2015/05/14(木) 01:23:27 ID:???
うまく書こうと思っても書けなかった。から、拙いけど書いたから深夜のノリでのっけとく。
私の名前はNO.16、正確にはracial union knowledge illusory NO.16。直訳すれば【種族の融合した知識の道具】、要するに生体兵器の延長線上みたいなものだ。
魔力に長けた個体を作りたくてやったみたいだけど、残念ながら元からあった魔力は実験の影響で低下、知能は急上昇したものの失敗に終わったらしい。魔力をどうにかしようと何回か手術もされたけれど、結局私が奇形になるのを手助けしただけだ。
そう、私は奇形になった。
「こんな姿ではどこにも売れぬではないか……おい、処分しておけ」
「あ、はい!」
両腕の代わりに生えた翼、壊れかけの機械の脚、失われた右目の部分に広がる空洞。これが異形でなくなんだというのか。……まあ、そんなことはどうでもいい。ようやく終わるんだ、今度はもう少しまともに生きてみたいものだな。
「ー……さよなら、世界」
私はそっと目を閉じた。
「はいそこまでー、人体改造は闇世界の禁忌だって知ってるよね?」
「なっ……!!!神流様、㎡様?!」
……どうやら、まだ終わらせてくれないらしい。運命はどこまでも残酷だったようだ。
「投降しろ。既に包囲した。足掻くだけ無駄だ。」
「そんな……馬鹿な……!!!」
かくして、私や多くの子供たちを監禁・改造していた研究者達は、謎の軍勢によって滅された。ただ、丁度処分の日だったこともあって、私以外の被検体は全て死んでしまったのだという。記憶が消されているのは被検体だけ。残っている他の子供たちは無事に家に送り届けるという。
「……そう、か。」
「君、名前は?」
「racial union knowledge illusory NO.16、それ以前は覚えていない。」
「……やっぱり、以前の記憶は?」
私は首を横に振った。本当に何もわからないのだ。行くあてもなく、どうしたらいいのかもわからない。私には、結局あの狭い牢屋が世界の全てでしかなかったのだ。
「……じゃあさ、うちにおいでよ!」
「おい、神流!」
「うちに来ればいい。頭良さそうだし、名前がないなら私があげる!」
それだけ言うと、クラウンみたいな帽子の男の言葉も無視して、うんうん唸って名前を考え始めた。
「えーっと、らし…なんとかってどう書くの!?」
「馬鹿……」
すると、男が空中にすらすらと文字をえがいていく。魔力コントロールの一種、だったはずだ。
そうして空中に書かれたのは、私が名乗ったそのままの文字。
racial
union
knowledge
illusory
私が、怪物であることを意味する単語の羅列。
「うーん……あ、頭文字とって……ruki…ルキ…?ルキ!ルキってどうかな!」
……その前に、まだ入ることすら承諾していないのだけれど。全くもって、どうしてこの人に救われたかなぁ。どうしてあのクソ博士はこの人なんかに負けたかなぁ。
「一緒においで、ルキ!」
「……乗り掛かった船です、地獄の果てまで乗り合わせて頂きましょう、マイマスター?」
こうしてこの日、全てを失った私は、この後数百年かけて手に入れる全てのひとかけらを拾ったのだった。
のちに分かったことだが、博士達が私にやたら実験をしたがったのは、私が元々【闇】だったから、らしい。また、以前の記憶は無いのだから、今となってはどうなのかもわからないけれど。
211
:
ルキ
:2015/05/14(木) 01:26:04 ID:xaWBmqZ2
我ながらひっどいなーwwwwはっはっは……はぁ……
212
:
さくや
:2015/05/14(木) 02:32:05 ID:???
ヒャッハー!ルキ姉の誕生秘話だー!
213
:
ルキ
:2015/05/14(木) 07:54:28 ID:xaWBmqZ2
我ながら痛いし酷いとおもってます
214
:
さくや
:2015/08/03(月) 20:03:13 ID:???
■■■■■■■■■■■■■■■■■■
215
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:03:46 ID:.Y/mN5V.
―Longest day of Darkness World―
216
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:04:18 ID:.Y/mN5V.
――――良い月だ。私の前に血は踊り月は逆向く。
弧を描く月が歪に揺らめく朧の宵、鈍く煌めく銀刃だけが世界を照らす。
此処が何処かなんて知らない。知る由もないし、どうでもいい。
欲しいのは血。望むものは勝利。得るべきものは滾る闘争。
闇夜を映す外套が影へと溶け、無尽の黒に一筋奔るは闇を切り裂く銀の軌跡。
気がつけば私は此処に居た。瞬く間の出来事、刹那にも見たぬ酩酊の末、現れるは闇の坩堝。
本能が囁く、未だ見ぬ「血」が此処に在ると。私を待つ兵が此処に居ると。
獣の如き闘争心。そうだ、今宵の私は人では無い。飢えた心を潤す為に刃を振るう『獣』。
217
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:04:50 ID:.Y/mN5V.
「……おい貴様、ここから先は」
言葉は溢れ出す血飛沫となって四散する。意識が漸く言葉へと向いた時、声の主は血溜まりの中に突っ伏して
落とされた首を蹴鞠の様に弄ぶ。けれどコレだけでは未だ足りない。この程度では私の心は満たされない。
激しい音を立てて門は斬り崩れ、轟きはアラートとして仄暗い庭園へと響き渡る。
煩わしい。咲き誇る花を踏み躙っては、繚り乱れる桜の花に忌避感を抱く。こんなモノ、何処が美しいというのか。
何故人は真に美しきモノに気が付かぬのだろう?其れは誰しもが、満遍なく持ち得る至高の眩きだと言うのに。
分からないのなら見せてあげようか。湧き出る従者を切り裂いては、飛び散る紅を月光の元に晒し上げる。
ああ、月明かりを受けて煌めくソレはまるで紅玉。この世に二つと無く、しかしこの世に溢れる無窮の至宝。
白き花海は一変、紅満ちる極楽と化す。佇む私は天の使い、地に伏す彼女達は無辜の餓鬼。
血に塗れた外套が揺れる度、咲き誇る深紅の花は身を散らす。そう、これで良い。夜空に映える紅こそが美しい。
紅の種を巻き続ける末に辿り着くは漆黒の館。月明かりすらも届かぬ闇の底、影に満ちる“世界”の中枢。
218
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:05:22 ID:.Y/mN5V.
「メイド部隊壊滅……!」
「そんな、彼女たちは精鋭よ!?こんな短時間で―――」
慌ただしい声が聞こえる。アレで精鋭?面白い洒落だ、私の剣戟一つ防げずして何が精鋭か。
宵の扉を切り裂き銀刃を走らせ、底知れぬ闇へと落ちてゆく。だが明けぬ夜は存在しない、消えぬ影など在りはしない。
振り翳す闇を払い、“黒”を“紅”へ染め上げる。静寂が包む闇の回廊、咲き誇るは鮮血の赤い薔薇。
子供騙しの魔術。戯れにも劣る剣筋。赤子をあやすが如き銃撃。恐れを以って闇へ飛び込んだが、此処は子供の遊戯会だったか
一つ、また一つ、闇に咲く血染めの花。登れば登るほどに辺りは紅く、劈く悲鳴も増してゆく。
中には私の瞳に負け逃げ出す者も居た。それで良い、我が刃は逃げ果せる背中を斬る為に在るのでは無いのだから。
さて、此処は屋上か。月の下に聳える時計塔、目をやってみれば私の行く手を阻む女性が一人。
219
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:05:55 ID:.Y/mN5V.
「そこまでです、此処から先へは―――絶対に通しません」
確たる意志が剣先となって突き付けられる。成る程、其の自信に偽りは無い、揺るぎ無き忠義がソレを示す。
これ程の殺意―――自然と笑みが溢れるのも致し方無いというものだ。彼女の血は、紛うこと無く私の心を潤してくれる。
時を刻む針の下、二つの刃が対峙する。燻り燻る灰銀と、燃え滾る忠義の朱。良い舞台ではないか。
結ばれた三つ編みは忠誠の証か。時折吹く夜風に揺れて、鮮やかな青のリボンが不思議なコントラストを生み出して
淀みない金色の瞳が私を射抜く。闇夜を照らす月のように……穢れなく、純粋な光を以って。
ならば私はその月を鮮血で染め上げるのみ。その赤朱の髪よりも紅く、穢れに満ちた血で染めてあげよう。
手元でナイフを弄びながら一歩前へと歩み寄る。同時に女性もこちらへと歩み寄って、剣呑な雰囲気が辺りを包む時
「2代目メイド長、リリアンの名に賭けて……貴女を、この場で殺す」
成る程、リリアン。あの無能達の親玉か。足元に転がるメイドの屍を踏みつけてみれば、リリアンの顔がより険しく
このまま蹴りを入れれば激怒して飛び込んでくるだろうか?それともその場で泣き崩れるか。どちらにせよ興味はないけれど
わざわざ私の前に現れたことだけは褒めてあげよう。自らギロチン台へ足を運ぶなど、よほどの胆力が無ければ不可能だ。
少し遊んでみようか。怒らせればそれだけ実力が増す。少しばかりの油を、燃え盛る朱の炎へと垂らしてみる。
「…………殺す?この私を?……ふふ、あはは。そう、なら殺してみるといいわ」
――――私が貴女の部下を殺した様に。
220
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:06:28 ID:.Y/mN5V.
煽りは火蓋と成って切り落とされた。溢れ燃え上がる憤怒と激情を以って、彼女――リリアンは私へと駆け出した。
迷い無き走り。その姿を見ただけでも感じ取れる。この女性は、此処に蔓延っている有象無象とは一線を画す―――!
星一つ浮かばぬ帳に数個、煌めく火花が散って行く。ギリギリと音を立てる刃、其の音は互いの視線のぶつかり合いにも似ていて
包み隠さぬ殺意が私を射抜く。数秒の間の鍔迫り合い、互いの力量を見抜くには十分過ぎる凌ぎ合いだろう。
短い火花が散った後、リリアンは兎の如く飛び跳ね距離を取る。浮かぶのは汗、けれどこの私を前にしても、その戦意に揺らぎは無い。
訪れるのは沈寂。何方かが動けば勝負は決す、誇張も無く、あと僅か一撃で。
それを理解しての事だろう、頬を伝う冷や汗を拭い、リリアンは息を呑んで私の様子を窺い続けるのみ。
怒りと勢いだけではどうにもならぬ相手だと、先の剣戟で悟ったか。ならばこの試合の行く末も理解している事だろうに。
「貴女は……何者ですか」
「ふふ、自ら冥土の土産を求めるのは欲張りよ……でも、そうね、貴女の畏怖に免じて答えてあげる」
私は光でも無く、闇でも無い。月夜に揺らぐ灰銀の髪を指差し、紛うこと無く事実を突き付けて見せた。
ただこの世界に導かれたから殺す。一片の理屈など無く、ただ殺したいから殺すのだと。殺すことに理由はいらないと。
だから殺した。メイドを殺した。勿論お前も殺す。お前の主も殺す。この世界の住人を、一人残らず殺す。そんな異常な殺戮者だと。
そうして抱かれたのは驚愕、そして納得の感情。生まれるのは僅かな戸惑い――だがそれも、燃える闘志に投げ込まれ
「ならばなおのこと、此処を通すわけには行きません。貴女はこの世界の均衡を崩す者だ……!」
「本当にソレでいいの?貴女ほどの実力者なら、この私には敵わないと理解しているでしょうに」
一迅の風が凪ぐ。答えに詰まるリリアン、微かな震えは隠せても、抱く躊躇いだけは隠せない。
事実、彼女には私を殺せない。いや、それどころかこの外套に傷を付けることすら叶わぬだろう。
覆しようの無い宿命というものだ。例え人がどれだけ速く走ろうとも、野良猫には絶対に追いつけないのと同じように。
彼女とは根本的に“性能”が違い過ぎた。彼女は強い、だが私には及ばない。こうして相まみえている事自体が異常なんだ。
221
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:07:03 ID:.Y/mN5V.
しかし。彼女は剣を降ろさない。どれだけ劣っているとしても、彼女には譲れないモノがあるのだと。
仄かに潤む瞳が訴える。絶対に退かない、この身が幾多に切り刻まれようと、この先へは――主の元へは行かせない、と。
煌めく月のような瞳が涙を受けて尚、忠義という威光を以って輝きを増す。
「あの人だけは、私が………!」
答えは得た。目の前に絶望が押し寄せても尚燃える忠道。やはり彼女は、あの有象無象とは格が違う、真にメイドたり得る女性。
ならば此方も、対等に挑むというのが筋というものだ。此処からは一切の躊躇いを捨てる。それこそが彼女への手向けなのだから。
ふぅ、と息を吐き捨てる。そうして一歩、漆黒の屋根を踏み締めて―――――
ただ簡単に、ナイフを振るう。
222
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:07:37 ID:.Y/mN5V.
「――――――こ、ふっ」
弾け飛ぶ紅。雫は種と成って花を咲かし、死に絶えた黒に映えるは紅の花園。
簡単なものだ。操り人形の糸を切るように、ただナイフを振ればいい。
それは一瞬。瞬きが終わるよりも速く、私の刃は風となり、彼女の身体を切り裂いた。
見る見るうちに広がる血溜まり。溺れるのは一人、未だ剣を握りしめ、此方に殺意を突き付ける従者。
糸の切れたマリオネットめいて地に伏して、それでも己の剣を捨てることは無く、忠義だけが彼女を動かす。
まだ、終われない。掠れる息だけを繰り返し、切り刻まれた四肢を奮い立たせ、血の池から這い出して見せ
「お嬢、さま……の、もと……には、行かせ…………ない……ッ!!」
振り上げられる剣、爆発にも似た意志。訪れる死に抗い、彼女は私へと文字通り決死の一撃を見舞う――――
が、その想いは届かない。私に刃が触れるよりも早く、彼女の身体はその活動を終えた。
力無くその四肢は崩れ落ち、再び血の海へと沈んでいく。けれども尚、握りしめた剣だけは放さない。
223
:
闇の名無しさん
:2015/08/03(月) 20:08:10 ID:.Y/mN5V.
「……貴女と私では性能が違いすぎた……恨むのなら、此処で出会うことになった運命を恨むことね」
静寂だけが支配する世界。先には館の主が使える間が。扉の向こうには、彼女が命を賭して守り抜かんとした主が。
ならばそのお嬢様とやらは、彼女の生命に値するほどの者なのか―――直々に確かめねばなるまい。
潔く覚悟を決めて居直るか。従者の命を無駄には出来ぬと立ち向かうか。尻尾を巻いて逃げ出すか。惨めに頭を擦り付け命を乞うか。
もし後者のような惨めな真似をしようものなら首を一瞬で跳ね飛ばした上で全身を切り刻んであげようか。
死を受け入れるなら此方もそれを認めよう。介錯し、一撃で殺す。立ち向かうのなら僥倖、戦いの喜びを得られるのならそれもまた良し。
雲から覗く月は逆さ。この世界の命運を物語るように、或いは私を蔑むように、この館を照らすのみ。
鬼が出るか蛇が出るか、どちらにせよ私はただ殺すだけだ。ひたすらに殺す、私に許されるのは無尽の殺戮だけなのだから。
逆月の宵、血染めの灰と闇を統べる王女が今、相見える。
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