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女子会板/2

1216SAKURA:2014/05/29(木) 21:09:06 ID:3/pn4/Pc
「トキ様」 へ   「観覧者の皆様」 へ
こんばんは……     ロ−マ字(大文字)の【SAKURA】で〜〜〜す。
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>>578>>643>>644>>660 >>661>>663>>913 >>1196 【ミカさんのイギリス体験談シリ―ズ…】ですが〜〜〜

■ 第十章 
『 イースター、ジェーン、ブライド、ピクニック、ガイ、フォ−クス・ディ、そしてクリスマス 』…   
The Seasons in England       
―――――  ジューン・ブライド…   ――――― (転載編)―― その1――

 6月いえば、ジューン・ブライド。欧米では古くから、結婚生活の守護神ジュノ−が
つかさどるこの月に結婚すると幸せになれると言い伝えられているため、結婚式を挙げる
カップルが多くなる。クリスの妹、スザンヌもそうしたひとりだった。

 その結婚パーティーは、とても印象深いものだった。場所は、バラの花の咲き乱れる自
宅の庭。お料理は新郎新婦の両家から持ち寄って行なわれた。もともとイギリスでは結婚
式の費用は女性側がもつ習慣だったが、スザンヌのお相手はイタリア系のイギリス人だっ
たので、お料理の持ち寄り、というかたちがとられたのだ。これが、費用もかからず、ア
ットホームな雰囲気もして、なかなかいい披露パーティーだったのである。

持ち寄りのお料理のうち、トーマス家の担当は、前菜とバ−イ−ツ(おつまみ)、そし
てウエンディグケーキだった。お相手の側は、メイン料理と温野菜など。お義母さんが、
ここぞとばかりに腕をふるったのは、スコッチサーモンとフォアグラ、キャビアを使った
ぜいたくな前菜とおつまみだった。そのほかにこの日のためにとっておいた、スザンヌが
生まれた年のワインとポート。お義母さんが、スザンヌのお誕生日のときにちゃんと買って
おいたものだ。とってもステキな習慣だ、と思いません?

 ウエディングケーキも、もちろん自家製、イギリスのウエンディグケーキは、ドライフ
ルーツがぎっしりと入ったフル−ツケーキをロイヤルアイシング(砂糖衣)でコーティン
グして、3段に重ねたものが一般的。スザンヌのケーキは、さらに、そこだけケーキ屋さ
んにつくってもらったリボンの飾りがついた、可愛らしいものだった。

 このウエンディングケーキにも、「ステキな習慣」がかくされていた。ケーキの一番下の
段は、パーティーの出席者でいただき、真ん中の段は出席できなかった友人、知人に送ら
れる。そして、最上段はというと、これはふたりの赤ちゃんが生まれるまで、大切にとっ
っておくのである。赤ちゃんが生まれ、洗礼を受けてミドルネームをいただいたとき(これ
をクリスニングという)、この最上段をクリスニングケーキの一部として使うのだ。なん
と、気の長い、なんと、ロマンティックなことだろう。

 そして、スザンヌの子どもがうまれたとき、私はその子のゴッド・マザーになったので
ある。ゴット・マザーとゴット・ファーザ―、というのは、子どもの両親に万一のことが
あった場合、責任をもって子どもが成人するまで見とどける務めを負うものだ。後見人、
と言いかえてもいい。なんだか、我ながら、スゴイ。

                       つづく


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