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('A`)はドクトラセブンのようです
1
:
名無しさん
:2018/07/27(金) 13:30:00 ID:2b9l/F6s0
第一話『侵略〇―チューバ―』
地球は狙われている
今、宇宙に漂う幾千の星から
恐るべき侵略の魔の手が
( ^Д^)「はーい!地球のお猿さんたち!」
( ^Д^)「話題の〇―チューバ―、プギャー星人だよ!」
( ^Д^)「今日も地球侵略のための動画をうpするぜ!」
( ^Д^)「というわけで今話題のゲーム、チェーン・ソウ・デスマッチPC版やっていきたいと思います。」
このチェーン・ソウ・デスマッチとは非対称対戦ホラーゲームである。
一般市民4人犯罪者1人に分かれ、一般市民は時間内にマップから脱出、犯罪者は逃げられないように一般市民を痛めつけて捕まえるゲームだ。
187
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:37:30 ID:D/8q.6A.0
そんなこんなしているうちにアパートに着く。
('A`)「ほら着いたぞ。」
ξ゚⊿゚)ξb「後輩よ、何か困ったことがあればこのツンヌさんを頼れよ。」
('A`)「!」
('A`)(そうかこういう時にカッコよくアピールすれば俺のファンが増えるかもしれない)
('∀-)「達者でな少年、頼るのは俺でもいいぞ。」
できる限りのキメ顔でウインクする。
(`ェ´)「……ありがとうございます。」
ペコリとお辞儀をする。
あの女の隊員はいろいろとんでもないことを言っていた気がするがきっと俺を励ますために言ってくれたんだろうな。
運転していた隊員もわざと変顔して笑わして元気を出させようと。
人のやさしさが今はつらかった。
そのあとは重い足取りで階段を上がる。
自分の部屋のドアを開けた。玄関に入ろうとしたときお隣の部屋から誰かが出てきた。
新しい入居人「ああどうも初めましてお隣さん。新しく越してきたものです。」
(`ェ´)「……どうも。」
顔を合わす気力もなかった。
188
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:37:56 ID:D/8q.6A.0
新しい入居人「何やら大変だったみたいですね。」
新しい入居人「まあおかげでここの家賃8000円になったみたいなんですけどね。」
ハハっと笑いながら話す。
(`ェ´)(人さんに感謝しろよ)
(`ェ´)「そうですか、良かったですね。」
そのまま顔を合わせることなく自分の部屋に入ろうとした。
「まぁ何というか私の勝ちだな!」
(`ェ´)「え?」
慌てて新しい入居人の方を見る。
≫(‘o’)≪「言っただろう最後に勝つのはこの私だって。」
(;`ェ´)「な、なんで!」
≫(‘o’)≪「君に言い忘れていたが私の触手は自分に擬態させることができるんだよ。」
確かにご自慢の触手がなくなっていた。
≫(‘o’)≪「それを巨大化させてデコイのようにして逃げようと思ったら何やらいい感じに一人プロレスしてくれてね。」
≫(‘o’)≪「触手もそのうち元通りになるし本当に助かったよ。」
(;ェ;)「よがった。ほんどうによがっだよ!」
泣きながら人さんと抱き合う。
≫(;o;)≪「おいおい君ももう大学生だろ。そんな泣くんじゃないよ。」
そう言う人さんも泣いていた。
でも本当に生きていてくれてよかった。
ζ(゚ー゚*ζ「!」
ζ(^ー^*ζ(よかったね!二人とも!)
189
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:38:18 ID:D/8q.6A.0
俺の名前は佐藤裕也。
どうやら隣人との奇妙な生活はまだまだ続きそうだ。
第六話『隣人は宇宙人』
終わり
190
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:38:40 ID:D/8q.6A.0
今回は以上です。
いつもありがとうございます。
191
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 15:21:11 ID:JLcfuWvQ0
乙!
めっっっっっっちゃ良かった
192
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 16:08:04 ID:DWv0DGLQ0
一気に読んだ
めちゃくちゃ好き
193
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 17:05:20 ID:fFq51UiE0
なんだよ、いい話じゃないか
ツンはクズ
194
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 22:00:26 ID:X4ReU0460
佐藤くん、人さん…よかったなぁ (´;ω;`)
195
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 08:26:12 ID:Wa/sasqg0
https://i.imgur.com/B8xidGM.png
https://i.imgur.com/xUvUV32.png
196
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 17:59:36 ID:meMYhF/s0
なんじゃこりゃ!久しぶりにブーン系来たら、面白い新作始まっているじゃない
ドクオは正義のヒーローになれなかったようですみたいでwktk。続きまってるぞ〜('∀`)
197
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 20:51:49 ID:FNqpi9wU0
イイハナシダナー
198
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 22:47:50 ID:xuuaQkdg0
いつもコメントや支援などいただきありがとうございます。
今回は支援絵までいただき、本当に感謝です!
ドクトラセブンだけでなくξ゚⊿゚)ξとG師匠のようですの方も支援絵いただけてビックリです。
今後も頑張っていきますのでよろしくお願いします。
199
:
名無しさん
:2018/08/31(金) 00:49:34 ID:WEpzC2TI0
師匠もアンタだったのか
どっちも大好きだよ
200
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:51:51 ID:dtxykwpQ0
第七話『侵略宗教』
夏の暑さも少し落ち着き、日が落ちるのも早くなってきたころ一人のサラリーマンが帰路についていた。
顔に精気は感じられず、その目はまるで死んだ魚のようだ。
現代では珍しくない社畜の一人。今日も上司に怒られ散々な一日だった。
その上親しい友人はあまりおらず、彼女もいない。なにより碌な趣味もない生きる屍といった方がいい人物だ。
しかし、それすら今の世では珍しいことじゃない。
サラリーマン「はぁ。」
ため息をつきながらいつもの道をいつもの時間にいつものように帰る。
家に帰っても、明日仕事に出てもループしているわけではないのに何も変わらない同じ日を繰り返すだけ。
なぜ自分は生きているのかと考えるが、特に答えが出ることもなく繰り返す毎日。
だがその日は違った。
( ∵)「迷える地球人よ、救いが欲しくはないか?」
サラリーマン「え?」
突然背後から声をかけられ振り返る。
お坊さんのような服装をした人物が立っていたが、その顔は人間ではなかった。
髪の毛や鼻が無く小さな穴のような目と口がポツンとあるだけだ。まるで呪いの人形のような顔。
サラリーマン「な…なんだお前?!宇宙人か!」
サラリーマン「ヴィプトラ警備隊に連絡しなきゃ。」
サラリーマン「えっと…あれ?」
慌ててスマホを取り出そうとするが焦って中々ポケットから取り出せない。
そういうところから日ごろの要領の悪さがうかがえる。
( ∵)「てい!」
201
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:52:32 ID:dtxykwpQ0
恐ろしく速い手刀を首に撃ち込むと、声も出す暇もなくその場に倒れこむ哀れなサラリーマン。
倒れたサラリーマンを引きずりながら空き家に運んでいく。
サラリーマン「う…」
意識を取り戻し、周りを見渡すと見知らぬ家のようだ。
そして自分の体を見ると何やらいろいろな機械がついた椅子に拘束されているようだ。
( ∵)「気が付いたか地球人よ。」
サラリーマン「な…何をするつもりだ!」
サラリーマン「お願いだ助けてくれ!」
必死で命乞いをする。
( ∵)人「安心しなさい。私はあなたのような救いを求めている地球人を助けに来たのですよ。これから神のお告げがありますから。」
手を合わせながら優しく話しかける。
( ∵)人「身体の力を抜き頭を空にしなさい。」
そう言いながら椅子につながれているリモコンのスイッチを押す。
サラリーマン「あぎゃあぁぁぁ!!」
電流が流れるとともに悲鳴が上がる。
サラリーマン「が…」
しばらくしてから拘束を解きサラリーマンを起こす。
( ∵)「目が覚めましたか?」
サラリーマン「はい。ビコーズ様のおかげでこの世に希望が持てました。」
( ∵)「クックックッ。地球人なんぞこの洗脳装置でみなかわいい信者にしてやる。」
( ∵)「この私を神と崇めるがいい愚かな地球人ども!!」
202
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:53:10 ID:dtxykwpQ0
それから数日後の日本上空。
ヴィプトラホーク1号がパトロールのため飛行していた。
('A`)「ヴィプトラホーク1号より本部へ、ヴィプトラホーク1号より本部へ。」
爪'ー`)「こちら本部、フォックスだ。」
('A`)「現在P地点上空を飛行中異常なし。どうやら今日も平和そうですよ。」
爪'ー`)「パトロール中は警戒を怠るなよ。」
('A`)「了解。このまま基地へ帰還します。」
本部への報告を済ませて帰路へと進路をとる。
(,,゚Д゚)「うん?なんじゃありゃ?」
一緒に搭乗していたギコが何かに気づき指さす。
空き地で十数名ほどの人間が集まり何かに対して祈りをささげていた。
('A`)「何してんだろ?こんな平日の昼間から。」
(,,゚Д゚)「宗教か何かか?」
('A`)「どっちにしろ平日のこの時間帯に暇そうなことができてうらやましい限りだよ。」
(,,゚Д゚)「それは俺たちが頑張っている証拠だよ。誇りに感じようぜ。」
('A`)「ハハ、それもそうだな。」
それ以上の深追いすることもなく飛び去っていく。
宇宙人の恐るべき侵略が進行しているとも知らず。
203
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:53:41 ID:dtxykwpQ0
( ∵)(うーむ、一日一人二人信者にする程度ではペースが遅いな)
( ∵)(何かいい案を考えねば)
空き地で信者たちに自分を崇めさせている最中に新たな作戦を考える。
侵略地に来てから考えるなど愚の骨頂である。
もっと前もって用意周到に準備しないと。
そうしている時、空き地の前の道を一人の男性が歩いていた。
この時間にうろついている暇人ならこいつもこの世に希望が見いだせないやつか。
そう思い信者たちに襲わせ洗脳装置にかける。
敏腕プロデューサー「おいお前ら何するんだ?!」
捕まった彼はその業界では凄腕のプロデューサーだ。
彼の手で生まれたトップアイドルは数知れず。
今日は久々の休みでたまには実家に顔を出そうとこの辺を訪れていたのだ。
抵抗もむなしくあっさり洗脳されてしまう。
( ∵)「どうだね君、生まれ変わった気分は?」
敏腕プロデューサー「……。」
敏腕プロデューサー「なるほど俺がやるべきことは今のショックで分かったが、洗脳装置はこれだけか?」
( ∵)「?!」
( ∵)「ああ、これだけだが。」
あからさまにほかの信者たちとは違う何かを感じた。
204
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:54:07 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー「そうなると少し待て。」
そう言うなり手を顎に当てアゴヒゲをさすりながら数分考え事。
敏腕プロデューサー「じゃぁまずこの辺一帯の一人暮らしの老人に手当たり次第勧誘だ。」
敏腕プロデューサー「それと俺の叔母がこの辺の不動産やってるから一軒家借りて本拠地とするぞ。」
(;∵)「ちょっと!勝手に何言ってるんだ!」
敏腕プロデューサー「信者増やしたいんだろ?ならまずは一人暮らしで金を持っている高齢者に居場所を与えて数を増やす。」
敏腕プロデューサー「奴らはすることなく一人寂しくしているから人の集まる場所、つまりおしゃべりできる空間があれば喜んでくるだろう。」
敏腕プロデューサー「そうして入会料なりなんなりでこっちは金儲け…いや資金調達だ。その金を使い地球侵略をやるんだろ?」
敏腕プロデューサー「若い連中は碌な趣味もなさそうな敗者どもに強引に声をかけて入会。これはトーク力がいるな。」
(;∵)「お、おぉ…」
敏腕プロデューサー「これは俺の知り合いの凄腕営業マンを洗脳してやらせるとして……。」
敏腕プロデューサー「さぁ、みんなやることは多いぞ!」
( ∵)(これはいい人材をゲットできたのでは?)
205
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:54:44 ID:dtxykwpQ0
凄腕営業マン「そこの方、ちょっといい?」
しょぼくれたサラリーマン「はぁ、なんですか?」
凄腕営業マン「いや、あなたのような幸薄そうな方にいいところがありましてね。」
凄腕営業マン「どうかなおばあちゃん、ここなら毎日みんなとおしゃべりできるよ!」
おばあちゃん「あらそうかい、それはよさそうだね。」
それから数日ほどで十数名だった信者が数百名ほどにも増えた。
敏腕プロデューサー「いやー増えた増えた。」
( ∵)「いい働きでしたよ敏腕プロデューサー、そして凄腕営業マン。」
凄腕営業マン「この程度朝飯前だよ。」
敏腕プロデューサー「だが、教祖様はこれから忙しくなるぞ。説法とか説き聞かせないとな。」
( ∵)「そこらへんは適当にやりましょう。」
敏腕プロデューサー「いいわけないだろ!そう思ってもう知り合いの映画監督を洗脳済みだよ。教祖の振る舞いとしゃべり方などを指導してもらえ。」
敏腕プロデューサー「説法の内容はこれに書いてきたから読んで。」
( ∵)「流石仕事が早いな。」
堅物映画監督「どれではやってもらおうか。」
( ∵)「では。」
( ∵)「―――」
自分なりにできる演技をした。
堅物映画監督も安物のパイプ椅子に座りながら、うんうんと頷きながらそれを見ていた。
説法が終わり堅物映画監督が立ち上がると笑顔でビコーズ星人に近づく。
近づくや否や全力でその顔を殴る。
206
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:55:09 ID:dtxykwpQ0
( ∵)「え?」
正直人間程度に殴られたところで全く痛くないがびっくりした。
堅物映画監督「なんだこのゴミクズ以下の演技は!!」
怒鳴りつけながら首元をつかむ。その勢いで唾が飛び散る。
堅物映画監督「今時小学生でもこんなひどい演技せんぞ!」
そこから指導が入り何度やり直しても堅物映画監督からのダメ出しは止まらない。
それでも数時間、演技指導は続く。
堅物映画監督「あと一時間したら俺は帰るぞ。」
敏腕プロデューサー「監督さんそう言わずにさ、彼も頑張ってるから。」
すかさず敏腕プロデューサーがフォローに入る。
堅物映画監督「今抱えてる仕事があるんだよ!それわかってんのか!!」
またビコーズ星人をにらみつけながら怒り出す。
(;∵)「す、すみません……。」
堅物映画監督「わかってないだろてめぇ!!こっちは仕事の合間必死に探しておめぇのお遊びに付き合ってやってんだぞ!!」
パイプ椅子を蹴飛ばしながら吠える。
その後も指導してもらいながら最終的に堅物映画監督曰く中学生レベルにはなったらしい。
( ∵)(何かがおかしい)
207
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:55:56 ID:dtxykwpQ0
それから数日で信者の数は数千人まで増えていた。
だが、その頃には感じていた違和感が確かなものになっていた。
例えばトイレで大きい方をしていた時
(*∵)「ふぅ、スッキリ。」
ガサゴソッ
( ∵)「!?」
トイレの後ろで物音がした。
何事かと思い窓を開けて外を見てみると信者Aが何か茶色いものをゴム手袋で持っていた。それもとても臭そうに。
あれはまさか……私の排泄物?
( ∵)「あなた何をしているのです?!」
声をかけると慌てて逃げていく。
あとを追いかけて問い詰めていると敏腕プロデューサーがやってきた。
敏腕プロデューサー「あ、ついにバレちゃった?」
( ∵)「は?」
今こいつなんて言った?
敏腕プロデューサー「いやさぁ、俺も本当はこんなこと信者に頼みたくなかったんだが、お前商品価値がありそうなもん生産できそうにないじゃん。」
敏腕プロデューサー「だからお前から生み出されるもの必死に探したわけ。そしたらクソしかなくてさ。まあ表面を加工して信者たちにお守りとして高値で売り出してるわけよ。」
(#∵)「何を勝手にやってるんですか!!」
敏腕プロデューサー「それよりお前そろそろテレビに行く時間だろ。早くいってこいよ。」
(;∵)「あ、あぁすぐ行くよ。」
208
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:57:21 ID:dtxykwpQ0
何やら自分の知らないことが多すぎる。幹部たちがいろいろ勝手にやってくれるのはいいが、限度というものがある。
これから行く仕事も地方のローカル番組で芸人じみたことをしてこなければならない。私はそんなことを望んではいなかったが、敏腕が勝手に……。
市でイベントがあれば参加してゆるキャラめいたこともした。一般市民への露出を増やして信者獲得だと言っていたが。
そのせいで最近は分刻みのスケジュールだ。自分の時間が持てない。何より幹部たちは私を物として見ている気がする。
おかげでよく頭痛がするようになったし、悪夢も何度も見る。
あの洗脳装置がある部屋で幹部たちが笑いながら私を装置に座らせる夢だ。
( ∵)「お疲れ様でしたー。」
収録が終わり出演者たちに挨拶しながら自分の楽屋に戻る。
敏腕プロデューサー「なんだよあの収録。」
敏腕プロデューサーのダメ出しが始まる。
『もっとカメラの前で面白いこと言え、言ってることがまじめで硬すぎる。』『体張って笑いをとれ』『好感度を上げろ』
拠点に戻れば敏腕の持つて来た芸人のDVDを見せられ笑いの勉強が延々と続く。
信者たちの前で説法を説き聞かせている時は必ず堅物映画監督のチェックが入りその後で怒られる。
だがそのかいあって信者の数は増え続け収入もかなりのものらしい。
幹部連中はそれで私腹を肥やしているようだ。私は毎日幕の内弁当だが。
しかし、儲かっているならそれでいい……いや違う。
なんだろう大切な目的を忘れている気がする。……でも思い出せない。
敏腕プロデューサー「おい、いよいよ全国放送の番組での出演が決まったぞ!これで全国展開だ!」
敏腕プロデューサー「もっと儲けるぜ!」
凄腕営業マン「俺は別荘を購入したいと思ってたからよかった。」
堅物映画監督「俺は孫に新車買ってやるかな。」
敏腕プロデューサー「そう言うわけだからしっかり顔売って来いよ。」
( ∵)「はい、任せてください。」
言われた通り番組に出たものの、拠点に戻ればダメ出し、説教の嵐。
209
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:00:02 ID:dtxykwpQ0
爪'ー`)「なんだこいつ?!」
( ^ω^)「どっからどう見ても宇宙人だよな。」
('A`)「こういう被り物でもしている売れない芸人じゃないの?」
(,,゚Д゚)「それにしたってこれは……。」
爪'ー`)「ジョルジョ、何かわからないか?」
_
( ゚∀゚)「ええ、とですね。」
コンピューターですぐさま検索をかける。
_
( ゚∀゚)「あったこれだ。」
_
( ゚∀゚)「どうやらあれは現在P地点周辺で新しく誕生したビコーズ教の教祖のようですね。」
爪'ー`)「宗教?」
爪'ー`)「胡散臭いな。」
_
( ゚∀゚)「P地点のローカル番組や市でのイベントなど積極的に参加してそこでの知名度はなかなかの模様。」
_
( ゚∀゚)「かなりのペースで信者を増やしており、今回初めての全国番組に出演。」
(,,゚Д゚)「なるほど、全国展開にするわけね。」
210
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:00:27 ID:dtxykwpQ0
( ^ω^)「下手すると信者全員洗脳されている可能性があるわけか。」
('A`)「調査しようにも結構面倒な案件だな。」
爪'ー`)「だがこうも堂々とされたらな。」
_
( ゚∀゚)「お、これアイドルユニット『VIP340』のプロデューサーが幹部なのか!」
_
( ゚∀゚)「へー、幹部連中はかなりの羽振りがいいみたいですよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「そいつは本当か?」
_
( ゚∀゚)「ああ。」
ξ゚⊿゚)ξ「ならばその調査は私に任せてもらおうか。」
('A`)「まじかよ大丈夫か?」
(,,゚Д゚)「不安しかねぇ。というかろくでもないこと考えてそう。」
ξ\⊿\)ξ「大丈夫よこのツンヌさんを信じなさい。」(臨時収入もらい!)
爪;'ー`)「ま、まぁ久しぶりにやる気ならツンヌに任せるか。くれぐれも慎重に頼んだぞ。」
ξ゚⊿゚)ξ「OK、それじゃ行ってきまーす!」
211
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:01:22 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー「はっはっはっ。全国区から入信したいとの問い合わせが殺到だぜ!」
凄腕営業マン「ビコーズストラップなどのグッズも工場に注文済みでいよいよ生産開始だよ。」
堅物映画監督「少しは頑張ったじゃないかお前も。」
( ∵)「皆様のおかげです。」
堅物映画監督「だがあまり調子に乗るなよ。」
( ∵)「……。」
なんだろう、やりたかったことはこれではなかったはず。
この地球で私は何をしようとしていたのか?今はそんなことより彼らが儲けていればそれでいいや。
そう考えている時、拠点の玄関で何か騒ぎ声が聞こえる。
信者A「大変です敏腕プロデューサーさん!とんでもない奴が押しかけてきました!」
敏腕プロデューサー「なに?!何事だ?」
ξ゚⊿゚)ξ「三下のザコじゃ話にならねぇ。幹部に合わせろ。」
ヴィプトラ警備隊のツンヌが押しかけてきた。
幾多の信者たちを押しのけ幹部たちが集まる部屋へ入り込む。
(;∵)「う…」
212
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:01:49 ID:dtxykwpQ0
ξ゚⊿゚)ξ9m「お前がこの中で一番偉い奴か?」
敏腕プロデューサーを指さす。
敏腕プロデューサー「こ…これはこれはツンヌ隊員、どうされました?」
予想外の来訪者に戸惑いながらも何とか対応する。
ξ゚⊿゚)ξ「いやな、テレビ見てたら面白い奴が映っててな。気になったからここに来たわけよ。」
敏腕プロデューサー「ツンヌ隊員もビコーズ教に興味がおありですかな?」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなところだ。」
そう言いながらビコーズ星人を睨む。
ξ゚⊿゚)ξ「これが地球人の顔ねぇ。」
(;∵)「……。」
敏腕プロデューサー「彼は整形に失敗しただけのちゃんとした地球の人間ですよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「ふーん、まぁいい。本題に入ろう。」
ξ゚⊿゚)ξ「私をここの幹部にしろ。」
213
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:02:14 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー、凄腕営業マン、堅物映画監督、(;∵)「!?」
とんでもない申し出。
ξ゚⊿゚)ξ「悪い話じゃないはずだ。私のネームバリューもプラスされて知名度アップ。」
ξ゚⊿゚)ξ「それに実は教祖が宇宙人だろうが私がいればおいそれとヴィプトラ警備隊も手が出せない。」
ξ゚⊿゚)ξ「そして私は幹部として金をたんまりいただく。最高のギブアンドテイクじゃないか。」
敏腕プロデューサー(噂でツンヌ隊員はガチのクズだと聞いたことがあるが本当だったとは)
敏腕プロデューサー「それは名案だぜひともよろしく願いたい。」
ξ゚⊿゚)ξ「交渉成立だな。これは前金としていただこう。」
机の上に置かれていた札束をつかむとポケットにしまい込む。
敏腕プロデューサー「そうなるとツンヌ隊員にも洗礼を受けてもらわないとね。」
ξ゚⊿゚)ξ「洗礼?」
一同はツンヌを洗脳装置の部屋まで案内する。
(;∵)(なんだろうこの部屋にいるといやな気分になる)
敏腕プロデューサー「これに座っていただき、少し電流を流して洗礼完了ですよ。」
ヴィプトラ警備隊の隊員を洗脳できればもう我々を邪魔できる者はいない。
ξ゚⊿゚)ξ「面白そうじゃん。」
自ら洗脳装置に座りセットすると自分の手でボタンを押す。
ξ×⊿×)ξ「oh!」
一瞬電流が走るが大したことなさそうに立ち上がる。
ξ゚⊿゚)ξ「これで終わりか案外つまらんな。それで次は何だ?地球侵略の作戦でも考えるのか?」
敏腕プロデューサー「侵略だなんてとんでもない。金儲け……もとい、この世に幸せを見いだせない者に居場所を与える活動ですよ。」
( ∵)(侵略?)
( )「う…」
頭を抱えてうずくまる。頭の中で様々な記憶が渦巻く。
そして思い出すあの日の出来事を。
214
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:02:43 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー「教祖様、どうぞお弁当です。」
( ∵)「うむ、ありがとう。」
敏腕からもらった弁当を半分ほど食べると突然体が動かなくなる。
(;∵)「な、なんだ?」
敏腕プロデューサー「流石は宇宙人、人間なら死んでるくらいの量の睡眠薬入れても体が動かなくなる程度とは。」
(;∵)「なんのつもりだ貴様!」
凄腕営業マン「まぁまぁ教祖様、気になさらず。」
そう言いながら数人でビコーズ星人を担ぎ、洗脳装置の部屋まで運びセットする。
(;∵)「この私に逆らうのか貴様ら!地球人の分際でぇ!!」
敏腕プロデューサー「洗脳の設定はこうして。よし。」
(;∵)「あぎゃあぁぁぁ!」
抵抗すらできずにあっさりと幹部たちに洗脳される。
敏腕プロデューサー「お前の役目は何だ?」
( ∵)「はい、私の役目は幹部の皆様が私腹を肥やせるよう身を粉にして働くことです。」
堅物映画監督「俺たちの命令は?」
( ∵)「絶対です。逆らいませんご主人様。」
敏腕プロデューサー、凄腕営業マン、堅物映画監督「フハハハハハ!!」
215
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:03:10 ID:dtxykwpQ0
( ∵)「思い出した……。」
(#∵)「貴様らよくも私の宗教を侵略したな!!」
(#∵)「私の宗教の目的は地球人を私の信者に洗脳し、征服することだ!!」
なんと間の悪いタイミングで洗脳が解けたのだろうか。
ξ゚⊿゚)ξ「なんだ思ったよりあっさり目的を暴露しやがったな。」
ξ゚⊿゚)ξ「地球侵略が目的だとよ隊長。」
おもむろに左手の通信機に話しかける。
どうやら通信状態のまま乗り込んでいたようだ。
爪'ー`)「よくやったツンヌ。全員ヴィプトラホーク1号で出撃だ!」
(;'A`)「正面突破過ぎない?慎重とはいったい……。」
(#∵)「おのれ小娘ごときが!!」
まだだ、こいつをすぐに始末して装置さえ持ち出せば別のところで宗教を再開できる。
すぐさまツンヌに念動力を浴びせようを両腕を向けようとする。が……
ξ゚⊿゚)ξ「おせぇ!!」
一瞬で距離を詰め目と鼻の先にツンヌがいた。
(;∵)「な?!」
ξ#゚⊿゚)ξ「オラァ!」
左のアッパーがビコーズ星人の腹に刺さる。
(;∵)「ゴァ!!」
凄まじい衝撃で体をくの字に曲げながら宙に浮く。
すかさず追撃。右の掌底打ちを顔面に放つ。
(;∵)「ギャァァァァ!」
もし鼻があれば折れ曲がっただろう。
派手に吹き飛びながら壁に激突する。すぐさま起き上がろうとするが、すでにそこに奴がいる。
216
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:03:34 ID:dtxykwpQ0
ξ#゚⊿゚)ξ「ハイヤァァアァ!!」
シャイニングウィザードが決まり、メキッという音がする。頭蓋骨にひびが入ったのだ。
(;∵)「あががが……」
悲鳴を上げながら転がる。何という強さだ。こいつ人間か?
しかしチャンスが訪れた。なんとか距離を作ることができたのだ。
急いで念動力をツンヌに向けて放つ。これでおしまいだ。
ξ゚⊿゚)ξ「見切った!!」
腕を体の前でクロスしながら突っ込んでくる。簡単に念動力を突破してきやがった。
(;∵)「嘘やん?!」
右腕を軽くビコーズ星人のみぞおちに置く
ξ-⊿-)ξ「スー」
(;∵)「や、やめ――
ξ゚⊿゚)ξ『発勁!!』
そう叫ぶとツンヌの足元の床にひびが入り、ビコーズ星人が壁を突き破り家の外まで吹き飛ぶ。
(; )「―――」
悲鳴も上げられない。
217
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:04:00 ID:dtxykwpQ0
ξ゚⊿゚)ξ9m「テメーは知らないだろうが覚えとけよ宇宙人。地球には男女平等って言葉があるんだよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「私が顔がかわいいだけでヴィプトラ警備隊の隊員に選ばれたと思うなよ。」
事実、地球を守る防衛隊が顔だけで隊員を選ぶわけない。厳しい訓練を耐え抜ける者のみが選ばれるのだ。
当然その基準は男女別ではない。肉体的強さが一番。例外もいるが。
('A`)「うん?」
('A`)(なんだろ馬鹿にされた気がする)
そしてツンヌは戦闘面(素手)ではヴィプトラ警備隊最強!その戦闘力は一人次元が違う。
それ故に隊長も面と向かってツンヌに怒れないのだ。その暴力が自分に向きそうで。
しかし近年の戦闘は光線銃がもっぱらなのでそこまで必要とされていない。
ξ゚⊿゚)ξ9m「カッカッカッ!弱いのう貴様。私が戦ったことのある中(人間サイズの宇宙人)では下の上ってところだな。上の上になってから出直して来いよ。それでやっと対等。」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ貴様が弱者なのはわかっていたがな。」
ξ゚⊿゚)ξ「宗教などという物に救いを求めるなどというのがそもそも弱者の考え。」
ξ゚⊿゚)ξ「当然ここに入る前に抵抗してきた連中も弱いこと弱いこと。」
敏腕プロデューサー「?!」
そう当然この拠点にはいつ警察などの捜査が来ても抵抗できるように信者が何十人といたのだがこれだけの音がしてもここに来ない。
つまり先ほどの玄関先の騒ぎで壊滅させてきたのだ。
ξ゚⊿゚)ξ「故に洗脳などに簡単にかかる。今までに洗脳装置は見たり食らったりしてきたからわかる。」
ξ゚⊿゚)ξ「そういうのは対象者とのリンクが重要。」
前の猫の洗脳装置にかかったのは猫が好きすぎるので物凄いかかりが良かったのだ。
218
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:04:25 ID:dtxykwpQ0
ξ゚⊿゚)ξ「だから今回の装置はこの世に幸せを見いだせないような中身空っぽの哀れな連中ばかりかかる。」
ξ゚⊿゚)ξ「現に私や幹部連中を見ろ、まったくと言っていいほど洗脳されてないだろ。しっかりとした自分を確立しているからな。」
ξ゚⊿゚)ξ9m「そしてテメー、どうやら幹部連中によって洗脳されてたようだな。」
ξ゚⊿゚)ξ「つまり自分の星でだれからも必要とされなかったから地球で弱者から必要とされるような教祖として侵略を考えた。」
ξ゚⊿゚)ξ「そんな心の弱い奴に私は負けねぇよ。」
(; )「ぐ……。」
その通りだ。故郷ではみんな私のことを馬鹿にして必要としていなかった。だから自分が必要とされる世界を作りたかったのだ。
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!ここまでのようだな!」
勝ち誇るツンヌ。
信者A「それでも私には教祖様が必要なんだ!!」
信者B「負けないで教祖様!!」
腕があらぬ方向に曲がったり頭から血を流したりしている信者たちが押し寄せてきた。
ξ゚⊿゚)ξ「あぁん?」
信者C「そうだよあんたの言う通りだよ。俺たちは心の弱いもんだよ。」
信者D「だからこそ言う私たちには教祖様みたいな居場所をくれる人が必要なんだ!!」
信者A「私たちの生きる希望をなくさないでくれ!」
敏腕プロデューサー「お前たちの……」
所詮金儲けのための宗教だとしか考えていなかったがちゃんと彼らの心のよりどころになっていたのだ。
219
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:04:57 ID:dtxykwpQ0
信者E「ワシはもうそんなに生きられないだろう。だがそんなワシに同じ孤独だった仲間と引き合わせて楽しい時間をくれたんんじゃ!!」
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!弱者どもがわめきやがって!!」
敏腕プロデューサー「お前自分がネット上でなんて言われているか知ってるか?ツンヌはクズだとか自己中だとか叩かれてんだよ!!」
堅物映画監督「そうだ人間のクズ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「何とでも言うがいい。自己中?自己中で何が悪い!!」
ξ゚⊿゚)ξ「私は私の人生を生きているんだ!自分がやりたいことをやりたいようにやる。それのどこが悪いってんだ!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「他人に気を使ってつまらん人生を歩んでたまるか!私はいつだって自分の幸せが一番なんだよ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「貴様らのように自分の人生ですら主役になれずモブキャラで終わるような奴に何と言われようが何とも思わん!」
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!」
大いに笑う。
凄腕営業マン「なんでお前のような奴が地球防衛の仕事してんだ!やめちまえ!!」
信者F「この人格破綻者!!」
信者303「人間の心も忘れちまったのかよ!!」
信者53「胸が断崖絶壁!!」
信者C「今時暴力系ヒロインははやらねぇんだよ!!」
敏腕プロデューサー「サイコパス野郎!」
力ではかなわない彼らのささやかな抵抗。それすらも笑ってまったく効いていない。
本当に人格を疑うレベルだ。彼女が架空の人物で本当に良かった。実際に居たら関わりたくない人物№1だ。
ξ゚⊿゚)ξ9m
そんなツンヌが笑うのをやめ、信者や幹部をオオカミが獲物を見るような目でにらめつけながら確実に一人一人指をさしていく。
220
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:05:23 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー「?!」
信者A「ひ……」
ξ゚⊿゚)ξ「テメーらの顔覚えたからな。」
直ぐに静まり返る。圧倒的威圧で黙らせる。恐るべき悪魔。
その時ある信者が気付く
信者303「あれ?教祖様は?」
ξ゚⊿゚)ξ「ああ、奴ならさっきお前らを置いて逃げてったよ。薄情な奴だな。」
敏腕プロデューサー「いや、気づいたなら追えよ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
ξ゚⊿゚)ξ「なんで?」
敏腕プロデューサー「え?後追いかけてトドメ刺すとかさ……君ヴィプトラ警備隊の隊員だよね?」
ξ゚⊿゚)ξ「それこそ追う必要ねぇよ。」
全員が絶句した。
敏腕プロデューサー「嘘だろこいつ?」
ξ゚⊿゚)ξ「本当素人は困るぜ。もうトドメなんか必要ねぇんだよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「あいつはじきに死ぬ。私の発勁でな。」
ξ゚⊿゚)ξ「まぁ最後の悪あがきで巨大化して暴れるかもしれんけどそんなことないよなwww」
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!」
どうやらツンヌさんはフラグという言葉を知らないようだ。
221
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:05:50 ID:dtxykwpQ0
(;∵)「はぁはぁ……」
かなりのところまで逃げてきた。体中が痛い、死にそうだ。
おかしいこの星は。侵略に利用するつもりで洗脳したら逆に洗脳され金儲けに利用された。
恐ろしい戦闘マシーンは思考回路がいかれている。バーサーカーか何かか奴は。
このまま死んでたまるか。少しでもこの怒りをぶつけてやる。
(#∵)「おぉぉぉ!」
巨大化して町を攻撃する。
( ^ω^)「隊長あれを!」
タイミングよくヴィプトラホーク1号が駆けつける。
爪'ー`)「奴め、いよいよ暴れだしたか。攻撃開始だ。」
( ^ω^)「了解。」
ヴィプトラホーク1号からレーザー攻撃が発射される。
命中したものの余計に怒りを買った。
(#∵)「おのれぇ!!」
(;^ω^)「うぉ!」
念動力がヴィプトラホーク1号を襲う。
操縦が利かなくなり住宅街に不時着するが衝撃でみな気絶した。一人を除いて。
(;-A`)「う…」
衝撃でドクトラアイが床に落た。
フラフラと立ち上がり倒れこむようにドクトラアイを装着する。
('A`)「デュワァ!」
颯爽と飛び掛かるが念動力で吹き飛ばされる。
(;'A`)「ダァァァ……」
転がりながらすぐ立ち上がり果敢に立ち向かうが鬼気迫るビコーズ星人はなかなか強敵だ。
222
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:06:18 ID:dtxykwpQ0
(#∵)「なめるなぁ!」
またしても念動力で飛ばしてくる。
(;'A`)「グゥ」
しかし今度は何とか踏みとどまる。
('A`)「デュワ!!」
両腕をクロスさせると逆にドクトラ念力で反撃する。
(;∵)「おぉ!」
吹き飛び倒れこむ。
('A`)「行くぞ!」
手を手裏剣を飛ばすようなしぐさを行いながら指先から弾丸のようなエネルギー弾を何発も発射する。
けん制しながら接近戦に持ち込む。
('A`)(念力での遠距離攻撃ばかりなら接近戦は苦手だな)
ある程度近づきパンチを繰り出す。
( ∵)「甘い!」
その手をつかむと一本背負い。
(;'A`)「がはぁッ」
( ∵)「よしここでトドメだ!」
その時だった。
223
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:06:42 ID:dtxykwpQ0
(;∵)「オロロロロ……」
大量の血を吐き出す。
ついにツンヌの発勁による影響で最後の瞬間を迎えようとしていた。
(;'A`)「??」
チャンスとばかりにゼロ距離でドクトラショットを放つ。
爆音とともに仰向けに倒れこむ。
(;∵)「ド……ドクトラセブンよ……最後にお願いがある…」
(;'A`)「なんだ?」
額のビームランプが点滅を始める。
(;∵)「私の遺体は火葬して灰は宇宙に撒いてほしい。もう彼らの道具にされるのは勘弁だ。」
(;'A`)「……。」
敵ではあったがそういった願いをかなえてやるのもヒーローの務めだ。
('A`)「ああ、まかせろ。安らかに寝るといい。」
( ∵)「ありがとう。」
そう言うともう力が残っていないのか、人間サイズまで戻る。
運が悪いことにちょうど押しつぶした建物のがれきに紛れてしまう。
(;'A`)「あれどこ行った?」
(;'A`)「……。」
一度ドクオに戻って探すか。そう思い空に飛び立つ。
224
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:07:09 ID:dtxykwpQ0
( ∵)
目を閉じビコーズ星人は考える。人生いろいろあったがこうやって穏やかな最期を迎えられるならよかったといえるのでは。
最後がよければすべてよし。
そう考えている時に声が聞こえた。
「いたぞこっちだ。」
ドクトラセブンが見つけてくれたのかな?そう思い目を開ける。
敏腕プロデューサー「いやー見つかってよかった。」
(;∵)「?!」
堅物映画監督「だが確かにもう死ぬなこりゃ。」
凄腕営業マン「安心してくれもう腕利き剥製業者には連絡済みだからこのまま持っていこう。」
敏腕プロデューサー「よーし、こいつ剥製にして本堂に飾ってやるぜ!」
(;∵)(や、やめてくれ!)
必死で助けを求めようにももう声すら出すことができない。
(;∵)(お願いだぁ誰か助けてぇー)
(; )(神様ぁぁぁ)
哀れな侵略者の願いは叶うことはなかった。
その後、ビコーズ教は解体されたが、熱心な信者の一人が高値で宇宙人の剥製を買って毎日拝んでいるだとか。
225
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:07:30 ID:dtxykwpQ0
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!私のおかげで無事解決したな!」」
コーヒーをすすりながら上機嫌そうだ。
('A`)「珍しく仕事したというか初めて活躍?しているところを見たぞ。」
ξ゚∀゚)ξ「この通り臨時収入もゲットできたしな!」
そう言ってポケットから札束を取り出す。
(;'A`)「いやダメだろ!被害者に返して来いよ!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「あぁ?これは私の戦利品だぞ!!」
(,,゚Д゚)「戦利品とかそういう話じゃない!!」
( ^ω^)「馬鹿なまねはよせ!ヴィプトラ警備隊の品格が疑われるぞ!!」
_
( ゚∀゚)「今ならまだ間に合うぞ!辛うじて人として認めてもらえる!」
爪;'ー`)「臨時ボーナス出すからさ。それで何とか。
ξ゚⊿゚)ξ「チッ」
渋々半分だけ差し出す。
_
(#゚∀゚)(#'A`)(#゚Д゚)(#^ω^)爪#'ー`)「オイ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「仕方ねぇな。だがボーナスは倍出せよ。」
ツンヌに対抗する時はすさまじい団結力を発揮する。
そうしなければ対抗できないのだ。
恐るべきツンヌ。
頼むから普通の人間になってくれ。そう思う隊員たち。
第七話『侵略宗教』
終わり。
226
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:08:07 ID:dtxykwpQ0
今回は以上です。
いつもありがとうございます。
227
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 21:23:32 ID:SQAiof9I0
ツンヌつええ…
乙
228
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 23:36:08 ID:1vRiaMYM0
ツンヌのおぞ……失敬
恐ろしさが垣間見えまくりすぎてモロに見えてるなこれ
乙!
229
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 23:59:44 ID:w5ZUblO60
なんか宇宙人の方に感情移入してしまう
地球人はロクな奴がいないな
隕石でも落として終わらせよう
230
:
名無しさん
:2018/09/03(月) 07:32:26 ID:NnrNf80c0
( ゚д゚ )「えぇ・・・・・・」
ドクオちゃんと火葬してやれよwww
231
:
名無しさん
:2018/09/03(月) 10:42:03 ID:W9oRjZ6E0
それでもツンヌには一回酷い目にあって欲しいものだ
232
:
名無しさん
:2018/09/04(火) 15:58:58 ID:OIcoTuh20
ビコーずカワイソス
233
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:09:55 ID:8zWFalD.0
第八話『忙しすぎる侵略地』
その夜、ヴィプトラ警備隊の防衛網をかいくぐり一機の未確認飛行物体が地球に侵入した。
早朝の作戦室。
( ^ω^)「それでトイレから戻ったら嫁が誰かと言い争いしてるわけよ。」
( ^ω^)「何事だって間に入ったら相手さんが前日にお世話になったソープの嬢でさ。」
( ^ω^)「相手さんも覚えてるようで、いろいろ嫁にバレれたくないからあんまり強い当たりできなかったわけ。」
( ^ω^)「そしたら嫁からあんたもガツンと言ってやってよ!!みたいな。」
( ^ω^)「でも相手さんも『昨日の夜の盛んなこと言ってもいいのよ!』って顔されてさ。」
('∀`)「おいおい、最初の威勢はどこに行ったんだよwww」
(,,゚Д゚)「子供さんもそこそこ大きくなったんだから少しは自重したらどうだ?」
( ^ω^)「いやいや、男子たるものいつだって下半身のままにいくってもんよ。」
爪'ー`)「ハハハ、懐かしいな俺もそんな頃があったが、包丁持ちだされて以降はやめたな。」
( ^ω^)「流石隊長、くぐって来た修羅場が違いますね。」
爪'ー`)「どれ今度はおれの武勇伝を語ってやろう。」
ξ゚⊿゚)ξ「これだから下半身に支配されている連中って下品で仕方ない。」
爪'ー`)「そう、あれは十数年前――
これといった事件もなくのんびり雑談をしながらくつろいでいる時であった。
_
(;゚∀゚)「隊長、大変です!!」
血相を変えたジョルジョが慌てて作戦室に入ってきた。
234
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:10:38 ID:8zWFalD.0
爪'ー`)「どうした?」
_
(;゚∀゚)「この写真を見てください。」
そう言いながら何枚かの写真を机の上に広げる。
その写真には薄っすらであるが宇宙船が写されていたのだ。
爪'ー`)「これは!?」
_
( ゚∀゚)「宇宙ステーションVIP3が昨日の夜、撮影したものです。」
_
( ゚∀゚)「今朝、観測員が写真を確認したところ見つけたようです。」
爪;'ー`)「まずいなこれは……。」
爪'ー`)「これの撮影された時間は?」
_
( ゚∀゚)「23時34分、現在から7時間以上も前です。」
('A`)「!?」
(;'A`)(この宇宙船はまずいぞ、オワタ星人のものじゃないか)
(;'A`)(オワタ星人は侵略のエキスパート。その星の住人を数人人質にしてわらしべ長者のように次から次に要求を行い、あっという間に征服すると聞く)
爪'ー`)「そうなると敵にはすでに十分な時間を与えてしまったわけか。」
爪'ー`)「ヴィプトラ警備隊直ちに出動!敵が大規模な侵略作戦に出る前に叩くぞ!」
_
( ゚∀゚)(,,゚Д゚)( ^ω^)('A`)ξ゚⊿゚)ξ「了解!」
そうしてヴィプトラ警備隊と地球に侵入したオワタ星人の長い戦いが始まる。
235
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:11:09 ID:8zWFalD.0
\(^o^)/「なるほどなるほど。この星の情報収集は大体終わった。」
\(^o^)/「サルしかいないと思っていたが、一応文明じみたことはしているようだな。」
\(^o^)/「どれ、いつも通りサクッと征服して他の宇宙人にこの星を売り払うかな。」
\(^o^)/(できれば子供などの弱者が最初の人質交渉に便利なんだが……)
\(^o^)/「ちょうど良さそうなのがいるではないか。」
夕方、入念な現地調査を終えていよいよオワタ星人が動き出した。
そして公園で数人の子供たちが遊んでいるのを見つけたのだ。
見た目は殆ど地球人と変わらないので警戒されることなく子供たちに近づく。
\(^o^)/「君たち私と遊ばないかい?」
子供A「おじさんだれー?」
子供B「それじゃぁかくれんぼでもしてあそぶ?」
子供C「それならおじさんがさいしょにおにね!」
子供D「60びょうかぞえたらさがしていいよ。」
\(^o^)/(よしよし、いい感じだな)
\(^o^)/(一人ずつ捕まえて宇宙船に閉じ込めておこう)
\(^o^)/「範囲はこの公園の中だけだよ。それじゃ数えるからね!」
その公園はそこそこの広さがあり木々が生い茂っていて、こっそり転送装置を使うにはピッタリであった。
子供たち「はーい。」
236
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:11:35 ID:8zWFalD.0
\(^o^)/「いーち、にー、さーん……」
子供A「なんだあのおっさん?気持ちわりぃ。」
子供B「そろそろ塾行こうぜ!」
子供C「一人で遊んでろよな。まったく。」
子供D「ひょっとしたら塾終わってもやってたりしてwww」
子供A「ヤベーよそれ、事案だ事案www」
そう言いながら公園を後にする子供たち。
現代において子供ですらそんなに遊んでいる時間はないのだ。
\(^o^)/「ろくじゅう!よーし探すぞぉ!」
そうとも知らずひたすらに公演を探し回る。
すでにいないとも知らずに。
数分後
\(;^o^)/「はぁはぁ……」
\(;^o^)/(おかしい、調べた情報には地球人は擬態や変身能力はなかったはず!)
\(;^o^)/(こうも見つからないとは……)
\(^o^)/「まさかもう家に帰ったとか?」
\(^o^)/(待て、あんな純粋無垢な子供たちがそんなことをするか?)
\(^o^)/「面白い、たかが地球人のガキどもの分際でこのオワタ星人様から隠れ通せると思うなよ。」
\(#^o^)/「すぐに見つけ出して人質にしてやる!」
本気になり血眼になって探し始める。
237
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:11:57 ID:8zWFalD.0
子供A「やっぱ特殊相対性理論は――だと思うな。」
子供C「いやそうじゃないと思うぞ。あれは――であるからして……」
子供B「オイ見ろ!あいつまだ探してるみたいだぞ!」
夜の九時過ぎ子供たちが塾を終えて家に帰る途中で公園の近くを寄ると、まだあのおっさんがいた。
\(;^o^)/「くそぉ、どこだガキども!!」
子供D「うはぁwww通報してやろうぜwww」
遠くから眺めているとちょうどヴィプンターが通りかかる。
('A`)「おい君たち!こんな時間に何をやっているんだ?」
子供たち「あ!ヴィプトラ警備隊の……」
ヴィプンターが見えたときはキラキラとした目で見ていたが、ドクオを見るなりその顔は暗くなった。
('A`)「?」
(,,゚Д゚)「どうしたドクオ?」
反対側のドアからギコが降りてくる。
子供たち「おお!ヴィプトラ警備隊のギコ隊員だー!!カッケー!!」
ギコに子供たちが群がり尊敬のまなざしで見つめ、体中にべたべたと触ったりしている。
('A`)「……。」
238
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:12:31 ID:8zWFalD.0
(,,゚Д゚)「おぉ、みんな落ち着け。そうか塾の帰りか、気をつけて帰れよ。」
(,,゚Д゚)「怪しい人とか見なかったかい?」
ギコがそう聞くとみんな揃ってドクオを指さす。
子供A「こいつ怪しいだろ。」
子供B「こんな変な顔したやつ、本当は宇宙人だと思うけど。」
不細工に対する扱いはどの星も似たようなものなのだ。
(,,゚Д゚)「君たちひどいこと言うじゃないか。」
(,,゚Д゚)「確かにドクオの顔は不細工で気持ち悪い。さらに臭い。」
(;'A`)「……。」
(,,゚Д゚)「だがな、ヴィプトラ警備隊に顔の良さなんてものは関係ないんだよ。」
(,,゚Д゚)「こいつはこんな顔だけどね、いざって時は命懸けで君たちを守ってくれる勇気があって悪い奴と戦える強いやつなんだ。」
(,,゚Д゚)「この俺が保証するよ!なんたってドクオはヴィプトラ警備隊の一員だからな!」
(*'A`)「ギコ…///」
よせやい、そんなに言われたら惚れてしまうだろこのイケメン。
('A`)「まあそういことだ。最近は危ない奴が多いから気をつけて家まで帰るんだよ。」
子供たち「はーい。」
手を振りながら自分たちの家に帰る子供たちを見送り、どこにいるかわからない侵略者を探しに出る。
早く見つけ出して退治せねば。この星の平和は俺が……いや、俺たちが守らねばならないのだから。
239
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:13:21 ID:8zWFalD.0
\(^o^)/「……。」
その様子を見ていたオワタ星人。
\(^o^)/(どうやらこの星の子供はかなり悪知恵が働く汚い心の持ち主のようだ)
\(^o^)/(狙う対象を変えるか)
その日は夜が明けるまで決死の捜索を続けるが一向に手がかりすらつかめない。
(#'A`)「クソォ!このままでは……」
作戦室で見つけられない苛立ちから机を強くたたく。
( ^ω^)「まあ待てドクオ。焦りは禁物だ。」
('A`)「しかしブーン、早く見つけ出さないと!」
地球人たちは知らないオワタ星人の恐ろしさ。
それを知っているからこそ気持ちが急いでしまっているドクオ。
( ^ω^)「お前の焦る気持ちもわかるさ。もしかしたら侵略者が一瞬で地球を滅ぼせる恐るべき兵器を持っているかもしれん。」
( ^ω^)「そんなときにこそ冷静さが必要なんだよ。焦りのせいで見落としや重大なミス、慌てていたら冷静な判断が下せない。」
( ^ω^)「一番恐ろしいことはいざって時に普段通りの自分が出せないことさ。」
('A`)「確かにその通りだ。」
('A`)「よし、もういっちょパトロールに行ってくるぜ!」
落ち着いた様子で作戦室を後にする。
爪'ー`)「懐かしいな。昔はブーンもあんな感じでいつも焦りまくっていたな。」
( ^ω^)「俺は優秀な人間ではないんで自分の苦い経験から学びますよ。」
( ^ω^)「さて俺もパトロール行ってきますかな。」
爪'ー`)「気をつけてな。」
240
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:13:48 ID:8zWFalD.0
\(^o^)/「さてここなら人質に向いた連中がたくさんいるだろう。」
その日オワタ星人が向かった先は中学校。
確かにここならたくさんの学生がおり、まとめて捕まえるにはよさそうだ。
なんなく校内に侵入して手ごろなクラスを見つける。そして堂々とドアを開けて教室に入り込む。
\(^o^)/「やあやあ地球人の諸君、私は悪名高いオワタ星人だ!」
先生「な、なんだね君は?!」
バーコード頭で黒ぶちメガネの先生がおびえて腰を抜かした。
そうだこういう反応だ。恐怖で恐れおののく弱者を見下すのは気持ちいい。
\(^o^)/「諸君らは栄えあるオワタ星人の地球侵略最初の人質に選ばれたんだよ。」
先生「ひぃぃ!た助けてくれぇぇ!」
ひたすらに命乞いを始める教師を見下しながら声高らかに笑う。
\(^o^)/「フハハハハハ!!抵抗しないのであれば命の保証はしてやろう!」
そう俺はオワタ星人。俺の名前を聞いた奴はどいつもこいつも絶望の淵に叩き落されるのだ。
その時一人の生徒が手を挙げた。
生徒A「先生、そんなことより授業の続きをお願いします。」
241
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:14:10 ID:8zWFalD.0
\(^o^)/「?!」
こいつ今なんて言った?『そんなことより』って言ったのか?
生徒B「先生いつも言ってたじゃないですか。この時期の勉強の頑張りでそいつの人生が決まるって。」
生徒C「私、人生の負け組になりたくありません。早く授業を再開してください。」
生徒D「もう受験戦争は始まってるって言ったのは先生じゃないか。」
先生「……。」
さっきまで涙目になりながら取り乱し、命乞いをしていた腰抜けの先生がスッと立ち上がる。
先生「そうだったな。先生が間違ってた。すまん。」
先生「それじゃ授業を再開するぞ。57ページを開いて。」
\(;^o^)/「いやちょっと!!」
その後はどんなに話しかけても無視された。
というかどいつもこいつも授業に集中しっぱなしで俺が眼中にない。
\(;^o^)/「えぇ……」
鬼気迫るその迫力に押され、その場から立ち去る。
勉強漬けすぎない?たまには勉強から離れることも大切だと俺は思うよ。
策を練り直すか。
242
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:14:17 ID:KUlUgPL20
支援!きてる!
243
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:14:39 ID:8zWFalD.0
その日もヴィプトラ警備隊の頑張りをあざ笑うかのように侵略者は居場所をつかませない。
( A )
フラフラと基地内を歩くドクオ。
丸二日寝ることなく捜索を続けていた疲れが出始めていた。
_
( ゚∀゚)「大丈夫か?少し仮眠室で休んだ方がいいぞ。」
('A`)「だがみんな休んでいないのに俺だけ休むのも……。」
_
( ゚∀゚)「何言ってんだよ、それで倒れたら元も子もないだろ。」
_
( ゚∀゚)「大丈夫だ。俺たちヴィプトラ警備隊は6人ぽっちじゃない、この基地の数千人が仲間だ。」
_
( ゚∀゚)「誰かが休んでいる間に他のみんなが頑張る!だからドクオは自分の次に休んだやつの分頑張ればいいんだ。」
('A`)b「ありがとう、少し仮眠室で寝てくるよ。」
_
( ゚∀゚)「あぁ、しっかり休めよ。」
ドクオはV78星雲では感じたことのない仲間同士の強い絆をこの星に来てから感じ始めていた。
244
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:15:11 ID:8zWFalD.0
会社員A「いやー何とかお得意先のシステム開発、間に合いましたね。」
会社員B「こことの契約切られたらウチはお終いだからな。納期が短くても何とかやるしかない。」
会社員A「でもやっと今日家に帰れますよ。」
会社員C「そう言えばAさんとこの息子さん今日が誕生日でしたっけ?」
会社員A「そうなんだよ。ここ数年誕生日に家に帰れなかったからね、今年こそは何としても祝ってやりたかったよ。」
会社員D「なら先輩、今日はしっかり家族サービスしてこなきゃですね。」
会社員A「あぁ、家に帰っても一仕事さ!」
prrr
会社員A「おっと、噂をすれば。」
会社員A「はいもしもし。」
息子「パパ今日は帰ってこれるの?」
会社員A「これから帰るからプレゼントを楽しみにして待ってなさい。」
息子「やったー!パパが久しぶりに帰ってくるー!!」
電話の向こうでは大はしゃぎのようだ。
平和そうな夕方、とある会社のオフィスでは久々に早く帰れそうだと会社員が支度をいると突然の停電が襲った。
会社員たち「!!」
245
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:15:32 ID:8zWFalD.0
一瞬の停電の後すぐさま電気がつく。
会社員A「なんだ今のは?」
会社員B「ああ!!完成したシステムが消えてる!!」
会社員たち「な、なんだってー!」
\(^o^)/「フハハハハハ!恐ろしいか地球人たちよ!」
\(^o^)/「貴様らの作ったシステムはこのオワタ星人が消し去ってやったぞ!」
\(^o^)/「だが本当に恐ろしいのはこれからだ。貴様らは地球侵略の最初の人質になるのだ!!」
部長「納期まで時間がないぞ!間に合うのか?!」
会社員B「何とかするしかないでしょ!たとえ徹夜してでも。」
会社員C「そんな。せっかく久しぶりに定時で帰れると思ったのに……。」
会社員A「……。」
会社員D「A先輩……。」
会社員A「すまん息子よ、今日はどうやら帰れそうにない。また今度ちゃんと祝おうな……。」
息子「大丈夫だよパパ!いつもパパが頑張ってお仕事してるから僕たちは生活できるんだ!」
息子「だから僕はパパのお仕事終わるまでずっーと待ってるよ!」
その声は電話越しでも震えているのが分かった。本当はすぐにパパに会いたいのだろう。
その気持ちを押し殺して必死に強がりパパを励ます。何と健気な少年か。
246
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:15:55 ID:8zWFalD.0
会社員A「ありがとう……。」
電話を切ると唇を強くかみしめる。
会社員たちがAに対して励ましの言葉などを投げかける。
会社員E「なに辛気臭いことやってんだよお前ら。」
そんな中一人、事態を把握したと同時にシステム開発を開始している人物がいた。
会社員D「あなたは嫌われ者の会社員E!」
会社員E「くだらない励ましとかなれ合いなんてしてんな!口よりも手を動かせ!」
会社員E「完成品のプログラムはみんな頭ん中入ってんだろ。今からみんなでやれば遅くなるが今日中には何とかなるかもよ。」
会社員A「Eさん……。」
会社員E「フン、勘違いするなよ!俺はこの会社がつぶれたら困るからやるだけだからな!!」
みな急いで自分の席に着きプログラムを入力し始める。
\(^o^)/「あ…あの……。」
声をかけようと思ったが途中でやめる。みんなの目を見ると感じとる。
その目は死んだ魚のような目であるが、その目には『仕事』と書いてあるように見えたのだ。
こいつらは自分の命なんかよりも仕事の方が重要なのだと悟った。
それを感じるとともに足は自然と会社の外に向かう。この星の奴らはいったい何なんだ。
247
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:16:20 ID:8zWFalD.0
爪'ー`)「しかしこれだけ探して何も見つからないとはな。」
( ^ω^)「実はもう宇宙に帰ってしまったとか?」
('A`)「それはない。」
('A`)(あのオワタ星人が何もせず帰るはずがない)
_
( ゚∀゚)「全国の監視カメラやドライブレコーダーなど確認しましたが何も情報はないようです。」
(,,゚Д゚)「調査の仕方を変えてみますか?」
なかなか足取りをつかめないヴィプトラ警備隊は一度作戦会議に入る。
あれやこれや意見が出るが良さそうなの方法が見つからないでいた。
ξ゚⊿゚)ξ「隊長、コーヒー。」
爪;'ー`)「あ、いやすまなかった。すぐにコーヒー淹れるよツンヌ。」
慌ててコーヒーメーカーの方に走ろうとする。
ξ゚⊿゚)ξ「?」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、みんなの分のコーヒー淹れたから飲んでよ。」
そう言うツンヌが持つお盆にはコーヒーが入った全員分のカップが。
248
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:16:43 ID:8zWFalD.0
_
(;゚∀゚)(;'A`)(;^ω^)(;゚Д゚)爪;'ー`)「???」
爪;'ー`)「どうしたツンヌ?頭でも打ったのか?病院行こうな?」
(;゚Д゚)「洗脳でもされたか?検査してもらえ。」
_
(;゚∀゚)「貴様宇宙人が入れ替わっているな!ツンヌがそんなことするわけないだろ!!」
(;^ω^)「余命でも宣告されたんだろ?知り合いに葬儀屋がいるから予約は任せろよ。」
(;'A`)「今更イメチェンしてもおせぇぞ!!ツンヌ=クズの方程式は変わらねぇ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「ここんとこみんな忙しそうだから少しはサービスしてあげたんだけど。」
_
(;゚∀゚)(;'A`)(;^ω^)(;゚Д゚)爪;'ー`)「……。」
どうやらあのツンヌですら事態の深刻さを感じて役に立とうとしているようだ。
人というものは変わることができるんだな……
いや違う、今だけだ。反動がすごいことになりそうだ。
でもあなた本当にツンヌだよね?
爪'ー`)「俺は明日地球が滅んでも驚かん。」
249
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:17:08 ID:8zWFalD.0
\(^o^)/「……。」
オワタ星人は考える。
自分の名前を聞けばこの宇宙ではすぐさまに自分の求める反応が返ってくる。
だがこの星は違う。それは無知故のことだと思っていたがそうではなさそうだ。
皆が皆、自分のやるべきことばかり考えていて命のことなど二の次のようだ。
すべてにおいて自分の命がすべてであろう。
なのになぜこの星は仕事や勉強などにそんなに命を燃やすのか?
そんなに急いで人生が楽しいのか?
甚だしくて仕方がない。
だがそんなことより一番問題なのはプライドだ。
このオワタ星人、幾多の星を侵略してきた絶対の自信とプライドがある。
それなのにここでは自分の恐ろしさが全く通用していない。
そんなことは許されない。もうなりふり構ってられないのだ。
誰でもいい声をかける。誰でもいいから俺の話を聞いてくれ。
\(^o^)/「おい、そこのババァ!俺の話を聞け!!」
それから何人にも声をかけたが『今忙しい』『後にしろよ』『手が空かないから他の奴にしろ』
など、誰も取り合ってくれない。
ついには腰の曲がったおばあさんに声をかける始末だ。
おばあさん「あ?あんだって?わしゃ耳が遠くてのぉ。道に迷ったならあそこの交番で聞きなさい。」
\(^o^)/「違う!そうじゃない、頼むから話を聞いてくれぇ!!」
無理やり手を引き近くの交番まで連れていく。
その最中にもただでさえこれからアイドルのコンサートに行くのに時間がないのにとかつぶやいている。
ばあさん、もう年なんだから家でおとなしくしてろよそんなんなら。
警察「どうされましたか?」
おばあさん「この若いのが道に迷ったらしくてね。それじゃあとはよろしく。」
そそくさとどこかに向かっていくばあさん。
仕方ない、この際警察官でもいいか。
250
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:17:36 ID:8zWFalD.0
警察「目的地はどこだい?連れはいる?」
\(^o^)/「私はオワタ星人。この星を侵略しにきたのだ!」
\(^o^)/「貴様を地球侵略の最初の人質にしてやろう!」
警察「……。」
警察「はぁ……。暇人はいいよな。」
\(;^o^)/「あの……ちょっと?」
警察「ヴィプトラ警備隊から侵略者捜索の協力で警察も全力で捜索してるってんのに。」
警察「もう数日帰れず、ろくに寝られず、通常業務もしているのに。」
警察「平日の昼間に暇なニートにからかわれるんなてな……。」
\(;^o^)/「違うんです!本当に――
警察「テメー恥ずかしくねぇのかよ!!碌に仕事もしてないでくだらない遊びばっかしてやがって!!」
\(;^o^)/「……。」
ああそうか、外見が地球人と変わらないからみんな信じてないのか。
でも外見が違いすぎればすぐにヴィプトラ警備隊に見つかるし…
警察「そんなに自分が宇宙人だってんなら電話貸してやるからヴィプトラ警備隊に電話しろよ!!」
警察「ほらよ!!」
怒りながら無理やり渡される。
251
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:19:01 ID:8zWFalD.0
prrrr
( ^ω^)「はいこちらヴィプトラ警備隊、作戦室。」
\(;^o^)/「あ、いやその……。」
( ^ω^)「どうされました?」
\(;^o^)/「……。」
( ^ω^)「?」
なんで敵に電話してるんだろ。
横で警察は『早くしゃべれよ』とせかしてくる。
ええいもうどうにでもなれ。
\(^o^)/「私はオワタ星人。この星を侵略しにきたのだ!」
\(^o^)/「これは宣戦布告だ!恐れおののく(#^ω^)「テメーコラァ!!何言ってんだ!!」
(#^ω^)「ふざけたこと抜かしてんじゃねぇぞ!!どれだけ俺たちが苦労して地球防衛をしてると思ってんだ!!」
(#^ω^)「舐めたことで電話してきやがって!!ぶちのめすぞ!!」
爪'ー`)「どうした?」
(#^ω^)「いえ、自称侵略宇宙人のクソガキが電話してきましてね。」
爪'ー`)「まったくいつの時代も困ったやつはいるな。どれ代われ。」
爪'ー`)「さて君。どうしたんだい?」
\(;^o^)/「いえ、私はオワタ星人でこの星を侵略しにきたのんですが……。」
爪'ー`)「そうか。楽しいかい?」
\(;^o^)/「……。」
252
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:19:25 ID:8zWFalD.0
爪'ー`)「君もいろんなことがたまっていてこんなことをしていると思うが、今みんなすごく大変な思いをしているんだ。」
爪'ー`)「だからカリカリしている。」
爪'ー`)「でもね、君のような奴を救うのも我々の仕事だ。もし本当に自分が宇宙人だというのならこの基地まで来なさい。その時は相手になろう。」
\(^o^)/「……。」
まさか基地の住所を教えてもらえるなんて思ってもいなかった。機密事項とかどうなってんだ?
だからといって今行けばすぐにやられてしまうだろう。
それでいい。このままじゃ終われない。たとえ命を落とそうが侵略者として葬られたい。
勝ち負けではないのだ。自分が宇宙人で侵略者であると認められたいのだ。
言われた住所に行くとヴィプトラ警備隊の基地の入り口が見えた。
\(^o^)/「そこの警備員たち、私はオワタ星人。この星を侵略しにきた。」
警備員「何を言っている?」
\(^o^)/「ここの隊長にさっきの奴が来たと言え。」
それからほどなくしてヴィプトラ警備隊の隊員たちが来た。
爪'ー`)「君、本当に来たのか?」
\(^o^)/「フハハハハハ!かかってくるがいいヴィプトラ警備隊!」
爪#'ー`)「このクソガキがぁあぁ!!」
( ^ω^)「隊長、落ち着いてください。」
血眼になってオワタ星人に飛び掛かろうとする隊長を羽交い絞めにする。
253
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:19:49 ID:8zWFalD.0
爪#'ー`)「本当に来る奴があるか!!」
爪#'ー`)「お前死にたいんだってな!望み通りにしてやるよ!!」
( ^ω^)「隊長ダメです。」
\(;^o^)/「お願いだからかかってきて……。」
(,,゚Д゚)「さっさと失せろ。眉間に穴をあけられたくなかったらな。」
すごく睨まれている。一人じゃない、その場にいる全員から。
ああそうですか私はただの暇人ですね、ごめんなさい。
何かが折れるような音がしてからその場から離れる。
爪#'ー`)「フーッフーッ!」
('A`)「どうした?何かあったのか?」
( ^ω^)「たいしたことはない。ただの暇人がおこしになられただけだよ。」
('A`)「そうか。これからヴィプトラホーク2号で宇宙を捜索してくる。」
( ^ω^)「了解、気をつけてな。」
254
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:20:18 ID:8zWFalD.0
その日の夕方には宇宙船にたどり着いた。
無言のまま操縦席に着くと目的地を自分の母星に設定する。
もう帰ろう自分の星に。
あっという間に宇宙船は大気圏外に出る。
\(^o^)/「……。」
この星はおかしい。いや、住んでいる連中がおかしいのだ。なぜそうまでして忙しくしているのか?
もっと冷静に考えろ。お前たちが相手にしていたのは恐るべき侵略者なんだぞ。
そもそもが俺のことを知らない時点でヤバイ。どうして宇宙では常識的なことを知らないのだ。
だからあんな舐めた態度が取れるのだ。本当に未開で無知な星ほど恐ろしいことはない。
だがそのせいでプライドというものが叩きおられてしまった。こんな未開人たちに。
\(^o^)/「実家の農家でも継ぐかな……。」
もうこの先侵略者として他の星を侵略する自信がなくなってしまった。
自分の存在をこうまで否定されるとは思ってなかった。
まさかこんなことでこのオワタ星人が終わるとはな。
\(;o;)/「あれ?なんで泣いてんだろ……。」
悔しさと悲しさで知らず知らずのうちに涙がこぼれていた。
\(;o;)/「こんなクソみたいな星、俺が侵略しなくても勝手に自分たちで滅びるさ。」
苦し紛れの捨て台詞。だがそうだろ。こんな自分たちの命を大切にしない星。
忙しくしているせいで大切なことを見落とすんだ。ざまあみろ。
255
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:20:44 ID:8zWFalD.0
膨大な宇宙、ヴィプトラホーク2号が漂いながら不審な飛行物体をを探していた。
ヴィプトラホーク2号とは
全長:64m 全幅:12m 重量:62t 最高速度:マッハ5(空中)・光速の2%(宇宙空間) 乗員:4名
マッハ5で飛行する、ロケットのような形状をした宇宙戦闘艇。宇宙での戦闘、救助作業などが主な任務。
大気圏内ではジェットエンジン、宇宙空間ではイオン推進で飛行する。武装は機首のレーザー砲。
('A`)「どこにいるオワタ星人!!」
必死に宇宙空間をレーダーや目視で探索する。何としても見つけ出す。この星を守るため。
それはV78星雲のヴィプトラの戦士としての任務ではない。ドクトラセブン一個人として守りたいのだ。
この星に来てからいろいろな戦いや出会いがあった。
自分も最初はただの未開な星だと思っていた。
彼らは確かに文明レベルも低いし戦闘面でもたいしたことはない。
でもそんな彼らと接していくうちにわかったのだ。
地球人もその他の宇宙人もそんなに変わりがないということに。
外見や戦闘力は違うだろうが一番大切な中身は同じだ。
みんな必死に生きようとするし、大切なものを守るために頑張れる。
そう言ったところに何の違いもないのだ。
それなのに我々宇宙人は自分たちがより高次元な存在だと見下している。
そういった傲慢さや慢心が他者との溝を作っているとも知らずに。
だが彼らにそういったものはない。
自分たちと他の星たちの科学力の差を知しっているからこそ慢心せずに必死に戦えるのだ。
地球人たちはどんなことにも必死に立ち向かう。仕事や勉強などに。
それがいずれ自分のためや大切な人のためになるから。
だから命を懸けて頑張るのだ。時に疲れ切ってしまう人もいるが。
地球に来てよかった。今ならそうはっきりと言える。
この星の人たちが気づかせてくれたのだ大切なことを。
そうでなければ今もV78星雲の命令でただ戦うだけの奴になっていたところだろう。
256
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:21:16 ID:8zWFalD.0
('A`)「む!あれは!」
地球に来てからの心境の変化を感じていたドクオが宇宙空間でオワタ星人の宇宙船を見つけた。
('A`)「ヴィプトラホーク2号から本部へ、宇宙船を発見追跡します!」
爪'ー`)「こちら本部。よくやったドクオ。だが気をつけろ敵はこの数日見つけることすらできなかった強敵だぞ。」
(;'A`)「く、早い!」
見つけたはいいが敵の宇宙船の方が早い。
このままでは逃げられてしまう。奴を逃がすわけにはいかないのだ。
あのオワタ星人が何もせずに帰るはずがない。今回は偵察で次回に本格的な侵略をするのだろう。
そうはさせない。ここで必ず倒すのだ。
懐からドクトラアイを取り出す。
∞⊂('A`)
(∞)「デュワ!」
すぐさまドクトラセブンになり追いかける。
\(;o;)/「これからは平和に過ごそう。」
\(;o;)/「ん?」
意気消沈しているオワタ星人はレーダーに映るそれに気づかなかった。
アラートが鳴るころには時すでに遅くドクトラセブンが必殺のドクトラショットを撃った後だった。
\(^o^)/「オワタ」
因果応報。幾多の星を素早く侵略してきたオワタ星人は宇宙船ごとあっけなく爆発四散する。
こうしてヴィプトラ警備隊とオワタ星人の数日にわたる戦いに幕が下りた。
257
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:21:44 ID:8zWFalD.0
爪'ー`)「諸君の頑張りのおかげで無事、侵略者を倒すことができた。」
('A`)「いやー、今回は本当に大変でしたね。」
( ^ω^)「久しぶりに熟睡するぜ!」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃぁ私は明日から旅行に行くからよろしく。」
_
( ゚∀゚)(,,゚Д゚)( ^ω^)('A`)爪'ー`)「「……。」
爪'ー`)「知ってた。どうせこうなるって。」
_
( ゚∀゚)「ツンヌが変わるはずありませんからね。」
(,,゚Д゚)「俺は少し信じてみたんだがな。」
ハハハハハ
笑いがあふれる作戦室。
prrrr
('A`)「こちらヴィプトラ警備隊、作戦室。どうされました?」
('A`)「なに!?ふむふむ、よし分かった。」
('A`)「隊長、宇宙人を見かけたとの通報です。」
爪'ー`)「よし、ヴィプトラ警備隊直ちに出動!」
_
( ゚∀゚)(,,゚Д゚)( ^ω^)('A`)ξ゚⊿゚)ξ「了解!」
ヴィプトラ警備隊に休みはない。この地球を守るため常に戦い続けるのだ。
第八話『忙しすぎる侵略地』
終わり。
258
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:22:29 ID:8zWFalD.0
今回は以上です。
いつもコメントや支援ありがとうございます。
来週もみんなで見よう。
259
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:26:31 ID:KUlUgPL20
乙!
オワタは……うん、まぁ。うん。
自業自得なんだけどね、なんだろうね……この感じはね……。
切ないというかやるせないというか……
260
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:59:48 ID:HJ5wHTK20
オワタ星人の言ってることもドクオの言ってることも最もに聞こえる
一体どちらが正しい認識なのだろうか
それとも単なる考え方の違いなのか
何か色々と考えさせられる
261
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 01:13:46 ID:u83.AuF.0
オワタ……
262
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 02:23:55 ID:2nrQrMRs0
前回にも続いて怪人側が可愛そうな話で笑った
乙
263
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:25:33 ID:QC4HveNE0
第九話『笑顔を取り戻せ』
その夜その女性は後悔していた。
こんなことになるならちゃんと誰かに一緒に帰ってくれるようにお願いするべきだった。
ここ最近仕事帰りに誰かにつけっられている気がする。
そう友達に相談したが、気のせいかもしれないと一緒に帰ろうかと言う友達の申し出を断ってしまったからだ。
薄暗い夜道、会社から家に帰るには人通りや街灯が少ない道を通らなくてはならない。
月明りだけを頼りに必死に走る。だが、仕事ではくスカートはどう考えても走ることに適していない。
走りながら後ろを振り返る。だがそこに人影がない。しかし、何者かの気配を感じたのは確かだ。
最初はちょっとした物音だった。でも日に日に誰かが歩いているような音が聞こえ、今では息遣いまで聞こえる始末。
電話して誰か呼ぶ?それじゃ間に合わない。周りを見渡しても助けを頼めそうな人はいない。
道を変えるべきだった。明日からは遠回りでも人通りが多い道を帰ろう。友人と一緒に。
後悔ばかりが頭をよぎる。でもあと少し。あと少しで家に着く。
後ろを気にしながら息が苦しくなりながら走る……
264
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:26:03 ID:QC4HveNE0
やっとのことで家の前まで付く。後ろをもう一度振り向くが、そこには何もない。
あの気配も消えている。よかった、何とか今日も振り切ったみたい。
そう思い後ろを向いたまま歩くと何かにぶつかる。慌てて振り返る。
(∴◎∀◎∴)
身長は二メートル以上ありそうで、ぶくぶく太った気持ち悪い男が立っていた。
いつの時代だというような黒ぶちメガネの奥からぎょろりとした目玉がジッと見つめてくる。
髪はボサボサで、顔はニキビがひどく、たらこの形に似た肉付きのいい分厚い唇をしていた。
ひどい悪臭を放ちながら、フーッ、フーッと呼吸をしている。途中で聞こえたのと同じだ。
恐怖のあまり悲鳴を上げることすらできないでいる。
誰か助けてと心の中で精一杯叫んでいるが誰にも聞こえることはない。
男は分厚い唇をニヤリと曲げるとゆっくり右手を向ける。
体をカタカタと震わせながら女性は、自分の頭ほどの大きさがありそうな手のひらに人の顔があるのを見た。
翌朝、その女性が意識不明の状態で発見された。
265
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:26:29 ID:QC4HveNE0
爪'ー`)「……。」
作戦室では険しい表情で隊長がニュースを見ていた。
同じニュースを見ていたツンヌがイライラした様子で口を開く。
ξ#゚⊿゚)ξ「本当、男ってしょうがない連中が多いわよね!」
TVでは昨晩起きた女性が襲われた事件をニュースで伝えていた。
ξ#゚⊿゚)ξ「野郎どもは全員、去勢することを義務付けるべきよ!!」
('A`)「こういう事件を起こすのは男の中でもごく一部だぜ。そのせいで全員を去勢ってんのは行き過ぎだろ。」
ξ#゚⊿゚)ξ「何言ってんのよ!男なんて犯罪の可能性を秘めた悪党じゃない!」
('A`)「だからその発想がおかしいんだって。」
( ^ω^)「少なくともツンヌを襲うなんて勇敢で無知な奴はこの世にいないから安心しろよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「まるで自分たちはこの事件とは無関係と言いたげじゃない。」
( ^ω^)「ハハハッ。俺たちは天下のヴィプトラ警備隊だぜ?か弱き女性を襲うなんてな。」
('A`)「そこらの奴らと教養のレベルが違うんだよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「それならパソコンおよびスマホの履歴見せて見なさいよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「教養レベルが高くて聖人レベルに清いあなた方なら、きっとエロ動画とかの検索履歴もないことでしょう。」
('A`)( ^ω^)「……。」
('A`)「…わかった、この話はやめよう。ハイ!! やめやめ。」
( ^ω^)「これからパトロール行ってくるけどツンヌ隊員は何か欲しいものはないかい?買って来ますよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「フン、下半身に支配された民族どもが!」
男性のパソコンやスマホの履歴は見てはいけない。
なぜならそこにはその人の趣味、趣向が詰まっているからだ。
中には知られたら社会的に抹消されてしまうような人もいるだろう。
この二人はまさしくそれだ。
266
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:27:05 ID:QC4HveNE0
爪'ー`)「…今回の事件は『X』仕業らしい。」
('A`)ξ゚⊿゚)ξ「X?」
キョトンとする二人をしり目にジョルジョが待ってましたと言わんばかりに口を挟む。
_
( ゚∀゚)「女性が襲われる暴行事件で被害者から全く同じ特徴の人物が証言で挙げられている。」
_
( ゚∀゚)「身長は二メートル以上、かなりの肥満体、古い黒ぶちメガネ、ひどいニキビ顔のたらこ唇。頭ほどの大きさがある手のひらには人の顔ある。」
_
( ゚∀゚)「毎年被害が数人、そして昭和初期から同様事件が生き続けている。なのに一切の手掛かりがない。」
_
( ゚∀゚)「そのために警察は一連の犯人を『X』と名称して世間からその存在を隠している。近年では都市伝説としてその存在が噂されているようだ。」
ξ゚⊿゚)ξ「昭和初期?そんな体格の爺目立つだろよ。なんで見つかってないんだよ。」
爪'ー`)「人間の仕業とは思えんのだよ。」
_
( ゚∀゚)「被害にあうのは若くとてもきれいな女性でおとなしい人ばかり。」
_
( ゚∀゚)「襲われる数日前から夜誰かにつけられている気配を感じ、顔をつかまれると朝まで意識不明。」
_
( ゚∀゚)「怪我などは一切ないが、PTSDのせいか被害者はその後笑うことができなくなる。」
_
( ゚∀゚)「そして被害者はみな事件から長くても十年ほどで亡くなってしまうそうだ。」
(;'A`)「自殺ってことか?」
_
( ゚∀゚)「いや、段々と生気がなくなっていき衰弱死。」
267
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:27:28 ID:QC4HveNE0
( ^ω^)「そうなってくると宇宙人の仕業か?」
爪'ー`)「昔そういう話になり、警察と合同で事件を捜査したこともあったが何もわからなかった。」
爪'ー`)「何より宇宙人が犯人だとして目的が分からない。」
ξ゚⊿゚)ξ「ケッ!どうせ猟奇的な趣味のクズなだけだろ。宇宙を通してどうして野郎はこういうやつらばかりなのかね。」
爪'ー`)「被害者は出ているが、地球侵略の可能性が低いため我々の調査対象から外されたがな。」
爪'ー`)「そして警察も神出鬼没で年数件程度なので半ばあきらめて調査の打ち切りだ。」
ξ゚⊿゚)ξ「やるせないわね。今も被害が出てんのよ!」
ξ#゚⊿゚)ξ「そんなのこの私が許さない!必ず犯人に報いを受けさせてやる!!」
居ても立っても居られないツンヌは急いで犯人逮捕に出発した。
丁度パトロールから帰ってきたギコと入れ違いになった。
(;゚Д゚)「何かあったのか?」
(,,゚Д゚)「鬼と今すれ違ったがまた問題発生?」
結局この事件はヴィプトラ警備隊では扱わないこととなった。
他にも重要な事件や調査が山積みのためだ。
優先度は何事にも大切なのだと隊長は力説していた。
確かに日本の人口を考えて年数人程度の被害ならそんなに急いだり優先したりする事柄ではない。
……その考えが間違っていた。すぐに後悔することとなった。
268
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:28:00 ID:QC4HveNE0
それから数日後。すでにこの前の事件のことなど忘れていつものようにパトロールに出かけていた夜。
ヴィプンターで夜道を走っていると見たことのある美しい後姿が見えてきた。
(*'A`)「こんばんわデレさん!仕事帰りですか?デュフフフ!」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、こんばんわドクオさん。いつもお世話になっています。」
ヴィプンターを停め、窓を開けてデレさんと話す。夜、ヴィプンターでパトロールするときは必ずここを通る成果が出た。
これからはこの時間に通るようにしなくては。
(*'A`)「最近物騒ですからね。どうですか家まで送りますよ!」
ζ(゚ー゚*ζ「大丈夫ですよ、もうすぐにつきますので。」
夜も寂しいでしょう。何なら自宅の警備もしましょうか?
と言いそうになったが今はまだこらえよう。もう少し好感度を上げなくては。
不意にバックミラーを見ると怪しい人影がちらりと映る。
('A`)(ストーカーか?)
一大事だ。とっちめてやらねば。
デレさんに見えるように退治しようかと思ったが、こういうことは知らなれないようにする方がカッコよく思える。
デレさんを見送り、人影が動くのを待つ。少し待ってから影が動いた。
今だ!勢いよくドアを開け人影に向かって指をさしながら決めポーズを決める。
('A`)9m「こんな夜遅くに俺のデレさんに何か用かい?話なら俺が聞いてやるよ!」
これは決まった。できればデレさんにも見てもらいたかったな。
そう思いながら人影を見るとこれまた見たことのある顔が。
(;`ェ´)≫(;‘♀’)≪ 「……。」
この前の少年と……
この前のチョウチンアンコウの宇宙人じゃないか!!
269
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:28:27 ID:QC4HveNE0
(;'A`)「きっ貴様!この前倒したはずの宇宙人じゃないか!!デレさんに何の用だ!」
≫(;‘♀’)≪ 「ああ、どうもその節は。」
≫(‘♀’)≪「最近物騒だろ。夜道にデレさんが襲われないようにこうやって守ってるんだよ。」
('A`)「このストーカーめ!俺のデレさんに近づくんじゃない!」
(`ェ´)「デレさんはあんたのものじゃないぞ!!」
そんなこんなで少しの間騒いでいた。
そして宇宙人の話に耳を傾ける。
('A`)「なるほどなそれで宇宙難民になったのか。」
('A`)(そう言えば昔見たなニュースでチョウチンアンコウ星が分解されるの)
≫(‘♀’)≪(君のところの星が頑張ってくれたおかげだよ)
(;'A`)(ま…まあそれは運がなかったってことで)
≫(‘♀’)≪(……)
テレパシーで話し合う異星人たち。
(`ェ´)「でもこれで人さんが侵略者じゃないってことがわかったろ!」
('A`)「わかったが、俺以外の隊員にはこのこと言うなよ。多分容赦しないから。」
これは事情を知るドクトラセブンだからこそ、人さんのことを認めることができたのだ。
他の隊員たちだとこうはならない。
≫(‘♀’)≪「そうさせてもらう。よろしく頼むよ。」
≫(‘♀’)≪(異星人同士としてね)
('A`)(少しは俺の寛容さに感謝しろよ)
(`ェ´)「ふぅ、よかった。」
270
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:28:53 ID:QC4HveNE0
≫(‘♀’)≪「ところでドクオ隊員、晩飯はまだかい?まだなら特製のあんこう鍋をふるまうよ。」
(`ェ´)「人さんの料理は最高だぜ!」
丁度腹がすいているタイミングだった。
('A`)「そう言うならいただこうかな。」
先ほど騒いでいた三人が仲良くアパートに向かうとデレさんが倒れていた。
≫(;‘♀’)≪ 「デレさんどうしたんだ?!」
(;'A`)「しっかりデレさん!!」
(;`ェ´)「きゅ、救急車!救急車呼んで!!」
ζ( - ζ
慌てて駆けつけるが既に意識はなかった。すぐに救急車が来て運ばれたが、命に別状はないそうだ。
しかし、騒いでいたといっても5分程度。そしていた場所もアパートからそんなには離れていない。
その間に不審者や噂されるような人物は見かけなかった。
だがこれは俺のせいだ。俺がしっかり部屋まで送り届けていたら……
翌日、意識を取り戻したそうなので見舞いに行くことに。
271
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:29:23 ID:QC4HveNE0
ξ゚⊿゚)ξ「噂の悪漢に襲われたんだって?あんたは本当ついてないよね。」
ζ(゚-゚ζ「でも物を盗られたり怪我がなくてよかったわ。」
他の被害者同様その顔からは笑顔が抜き取られていた。
ξ゚⊿゚)ξ「……」
ξ゚⊿゚)ξ「そういう悪党に襲われる役はヒロインである私の仕事よ。」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、違う私は主人公か!」
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!」
ζ(゚-゚ζ「……」
ξ゚⊿゚)ξ「今のは笑うところよ。」
ζ(゚-゚ζ「ごめん、目が覚めてから何だか笑うことができなくて。」
ξ-⊿-)ξ「きっと襲われたショックのせいよ。一時的なものだからすぐにまた笑えるようになるさ。」
ξ゚⊿-)ξ「全く、笑い村出身のくせに笑えなくなるなんてデレも忙しいな。」
ζ(゚-゚ζ「そういう星の下に生まれちゃったのかな?」
ξ゚⊿゚)ξ「弱気なことは言わないの。あんたを襲ったやつはその命をもって償わせる。必ずだ。」
拳を強く握りながら誓う。
272
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:29:51 ID:QC4HveNE0
ζ(゚-゚ζ「本当、ツンヌは穏やかじゃないんだから。」
(;A;)「ごめんよデレさん!!俺がちゃんと部屋まで送り届けていればぁあぁ!!」
ζ(゚-゚ζ「泣かないでドクオさん。あなたの申し出を断ったのは私だから、あなたに何の責任もないよ。」
(;A;)「でもぉお!!」
ζ(゚-゚ζ「すみません、だいぶ心配かけたようで。」
(;A;)「必ず……必ずあなたの笑顔を取り戻して見せます!!」
ζ(゚-゚ζ「二人ともありがとう。」
ζ(゚-;ζ「あれ?」
ζ(;-;ζ「なんだろう?急に涙が……」
ξ ⊿ )ξ「デレ……」
デレが落ち着きを取り戻してから二人は病室を後に基地へと向かった。
作戦室に着くなりツンヌはが隊長の首をつかむと思い切り持ち上げる。
君は人類やめてない?
ξ#゚⊿゚)ξ「クソオヤジテメー!!『X』とかいうやつの調査を後回しにしたせいでデレが襲われたじゃねぇか!!」
爪;'ー`)「グググ……苦しぃ……」
(,,゚Д゚)「待てツンヌ!その怒りは友人を襲われたせいか?」
ξ#゚⊿゚)ξ「当たり前でしょ!!」
(,,゚Д゚)「なら今回知らん奴が襲われていたらそんなに怒らなかったってことだろ。」
ξ#゚⊿゚)ξ「あぁ?」
(,,゚Д゚)「どのみちあの時から調査したところで今回の事件は防げなかっただろう。」
(,,゚Д゚)「それくらいに『X』の情報はなさすぎるんだよ。」
ξ#゚⊿゚)ξ「チッ」
仕方なく手を放して隊長を開放する。
273
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:30:18 ID:QC4HveNE0
爪;'ー`)「ゲホゲホ……殺されるかと思った……。」
( ^ω^)「しかしだからといって今から調査を再開したところで捕まえられる相手だとお思えんな。」
爪;'ー`)「ツンヌは怒るかもしれんがヴィプトラ警備隊としてはその事件より他のことに力を入れたい。」
爪;'ー`)「人間蒸発事件や夜な夜な泉の底が怪光を放つ事件。新防衛レーダー開発にあたり博士たちの護衛。」
爪'ー`)「我々がやらなければならないことは多いんだ。」
ξ#゚⊿゚)ξ「ギギギ!!」
(,,゚Д゚)「それなら隊長、普段の仕事をこなしながら空いた時間で調査をするのは問題ないということですか?」
爪'ー`)「それができるというなら止めはしないさ。」
ξ#゚⊿゚)ξ「ハッそうと決まれば話が早い。必ず捕まえて地獄を見せてるぜ!!」
それから普段の仕事プラス、『X』についての調査が始まった。
ツンヌは夜な夜な人気がないところを、鬼のような形相で一人走り回っているようだ。
('A`)「あれは意味があるのだろうか?」
( ^ω^)「囮をかって出ているらしいがあんだけ殺気出してりゃ誰も近づかねえって。」
('A`)「そのうち都市伝説になりそうだな。怪奇ツインドリル女とか。」
( ^ω^)「捕まったら最後バラバラにされそうだなそれ。」
爪'ー`)「それでみんな何か情報は入ったか?」
(,,゚Д゚)「過去の情報通り、現場には妙な電磁波を検知。敵はワープ装置か何かを使用していると思われます。」
( ^ω^)「正直そうなるとお手上げですよ。ワープ先がわからない以上。」
爪'ー`)「被害者も日本全国となってくるとパトロールじゃ限界があるからな。」
_
( ゚∀゚)「隊長、過去の事例を見てみましたが気になるものを見つけました。」
爪'ー`)「なに?どんなものだ。」
274
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:30:42 ID:QC4HveNE0
ジョルジョが古い新聞のコピーを広げた。
記事には富豪一家惨殺?!と書いてあった。
内容は明治時代中頃、ある富豪一家が惨殺されたというもので使用人たちもほとんどが殺されてしまったそうだ。
ただ一人、キモ・オターという使用人を除いて。
そして何よりその富豪の娘は顔を剥がされて殺されたというのだ。
(;'A`)「猟奇的すぎないかこの事件……」
('A`)「しかし、被害者が殺されているとなると別事件では?」
(,,゚Д゚)「いや、『X』の手のひらには人の顔があるんんだろ?そうなるとこの娘さんの顔の皮じゃないのか。」
(;'A`)「?!」
( ^ω^)「だが明治時代だなんて昔すぎないか?」
_
( ゚∀゚)「もう一枚こっちの記事を読んでくれて。」
もう一枚の新聞の記事には先ほどの事件より数日前のことが書かれていた。
キモ・オターという人物が山奥で円盤状の乗り物を見つけたと書かれていた。
( ^ω^)「ということは円盤に乗っていた宇宙人がその使用人に成りすまして事件を起こした。」
( ^ω^)「円盤が壊れて宇宙に帰れないので未だに地球で、か弱い女性を襲い自分の猟奇的な欲望を満たしていると。」
( ^ω^)「これが『X』の正体ってところか。」
爪'ー`)「奴のことがわかってきたがそれだけだとまだ対策のしようがないな。」
(,,゚Д゚)「円盤があったとされるところを調べてみましょう。何か残っているかも知れない。」
( ^ω^)「そうと決まればすぐに出発だ。」
ピロリンッ
('A`)「!?」
ドクオのもとに一通のメールが届く。
('A`)「すまん、俺は寄るところがあるから。」
そう言って一人別の場所へ行く。
275
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:31:10 ID:QC4HveNE0
≫(‘♀’)≪「待っていたよドクオ隊員。いや、ドクトラセブン。」
('A`)「いったい何の用だ。俺は忙しいんだぞ。」
人さんに呼ばれて彼のアパートを訪れる。
。
('A`)「緑茶じゃなくてほうじ茶がよかったな。」
ちゃぶ台に座り出されたお茶を一口呑み込む。
≫(‘♀’)≪「私は君に対して憤りを感じている。」
('A`)「お前んとこの星のことはかわいそうだと思うが、俺に言われてもな。」
≫(‘♀’)≪「そのことについてもう何も言うつもりはない。デレさんのことだよ。」
('A`)「全力で犯人を調査中だ。黙って待っていろ。」
≫(‘♀’)≪「何度も彼女の病室にお見舞いに行っているが、未だに笑うことができない。」
≫(‘♀’)≪「デレさんの笑顔は我々の希望なのだよ。」
('A`)「大丈夫だ。犯人の手掛かりを少しつかんだからはもうすぐさ。」
≫(‘♀’)≪「私も私なりに調べたがこれが宇宙人の仕業だと思うかい?」
('A`)「地球人にこんなことができるとは思えないね。」
≫(‘♀’)≪「道具さえあれば人間でも可能さ。」
('A`)「?」
276
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:31:42 ID:QC4HveNE0
≫(-♀-)≪「ドクトラセブン、私はねこの星に来てから宇宙人も地球人もそんなに変わらないと思うようになった。」
('A`)「それは俺も思う。」
≫(‘♀’)≪「だが、宇宙人には傲慢な奴が多い。だから平気で他人を傷つけ侵略できる。」
≫(‘♀’)≪「それは地球人も同じだ。宇宙人ほどではないが彼らの中にも平気で他人を傷つけることができる者もいるのさ。」
≫(‘♀’)≪「通称『X』とやらに襲われた被害者がなぜ早くに死んでしまうと思う?」
('A`)「……」
≫(‘♀’)≪「奴は被害者から笑うという感情を奪うついでに生命エネルギーも吸収している。」
≫(‘♀’)≪「だから被害者は平均寿命より早くに亡くなってしまうんだ。」
≫(‘♀’)≪「なぜそんなことをするのか。生命エネルギーを吸収する事により自分の寿命を延ばすためだ。」
≫(‘♀’)≪「地球人よりも寿命がはるかに長い我々宇宙人がそんなことをするか?」
('A`)「つまり地球人が自分のためにこんなことをしていると。」
≫(‘♀’)≪「君はのこの星を守りに来ているのだろうがどうする?敵は助けるべき地球人かもしれないぞ。」
(-A-)「……」
('A`)「宇宙でもこの地球でも正義は一つなんだ。」
('A`)「俺がやることは変わらない。」
≫(‘♀’)≪「そうか。」
('A`)「話はそれだけか?」
≫(‘♀’)≪「ああ。君の目を見れば何があっても大丈夫そうだ。」
('A`)「それじゃ、俺はいくぜ。」
そう言ってどドクオはある場所へと向かう。
≫(‘♀’)≪(彼女のことを頼むぞドクトラセブン)
277
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:32:06 ID:QC4HveNE0
あいつとの会話で敵が誰であろうと覚悟は決まった。
そして何より敵の居場所を探す方法が思いついた。
なぜ被害者は差はあれど襲われて十年ほど生きていられる?
生命エネルギーが欲しいのであれば襲った時にすべて吸収すればいいのに。
しないということはできないのだ。
つまり、今も襲った被害者から生命エネルギーを吸収し続けているということだ。
懐からドクトラアイを取り出す。
∞⊂('A`)
(∞)「デュワ!」
ドクトラセブンに成りデレさんが入院する病院を目指す。
屋上に着地すると目にはエネルギーを集中させる。
(☆A☆)「デュワァ」
ドクトラセブンの目が光る。
そうすることで普段目に見えないものが見えるようになるのだ。
デレさんの病室から白く細いエネルギーがどこかに向かって伸びているのかがわかる。
('A`)「デュワ!」
それに沿って飛んでいく。
記事に書かれていた山とは全く違う山奥に続いていた。
いくつもの白く細いエネルギーが一か所に集まっていた。
(☆A☆)「もういっちょ」
もう一度目を光らせると何もなかった空間に円盤がが突如現れる。
今までに姿を消していたのだ。なかなか見つからなかったわけだ。
278
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:32:51 ID:QC4HveNE0
すぐさまその円盤に入り込むドクトラセブン。
(;'A`)「う!!」
そこには恐ろしい光景が広がっていた。
壁や床、天井に至るまでびっしりと美女の顔があるのだ。
そしてその全てが笑顔で笑っているのだ。
これは今まで襲われた被害者たちなのだろう。
だがこれは本当に笑顔なのか?
恐る恐る進みコントロールルームにたどり着く。
(∴◎∀◎∴) 「誰だ貴様!!」
('A`)「お前の悪事もここまでだキモ・オター!!」
(∴◎∀◎∴) 「!!」
(∴◎∀◎∴) 「フハハハ!実に何年ぶりだその名前で呼ばれるのは。」
('A`)「なぜこんな恐ろしいことをするんだ!」
('A`)「今すぐに彼女たちを元に戻せ。」
(∴◎∀◎∴) 「寝言は寝て言え!!」
(∴◎∀◎∴) 「俺は手に入れたんだ楽園を!」
(∴◎∀◎∴) 「死んでもこの楽園は手放さんぞ!」
('A`)「お前の身勝手な欲望のせいでいったい何人もの女性が辛いめにあったと思っているんだ!」
(∴◎∀◎∴) 「辛い?何を言っている。彼女たちは笑っているじゃないか。」
(∴◎∀◎∴) 「そうさみんな俺のために笑っている。」
(∴◎∀◎∴) 「俺も彼女たちも幸せなのさ。」
('A`)「本気で言っているのか?」
279
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:33:17 ID:QC4HveNE0
(∴◎∀◎∴) 「そう言う貴様はどうだ、今までこんなに美女たちの笑顔を見たことがあるのか?」
(∴◎∀◎∴) 「お前のために笑ってくれる人はいたのか?そもそもまともにしゃべったことあるか?」
(;'A`)「ギギギ……」
(∴◎∀◎∴) 「いるわけないよなそんな顔で!」
(#'A`)「黙れお前の方が顔はひどいだろ!!」
(∴◎∀◎∴) 「だが俺には俺のために笑ってくれる女がこんなにいる。」
アハハハハハハ
キモ・オターが手を振ると急に彼女たちの笑い声が大きくなった。
『キモ・オターさんかっこいい』『キモ・オターさん大好きー』『あなたとずっと一緒に居たい』
さらに腕を振ると彼女たちは口々にキモ・オターを誉め始める。
(;'A`)「……!」
(*∴◎∀◎∴) 「フー!!気持ちいいぜ!!」
(∴◎∀◎∴) 「だから邪魔なお前には消えてもらう!」
(∴◎∀◎∴) 「この円盤に乗ってきたやつのようにな!」
そうか。こいつは何か問題があって不時着したこの円盤に乗っていた宇宙人を始末してこの円盤を手に入れたのだ。
(∴◎∀◎∴) 「キエェェイ!!」
キモ・オターが殴り掛かってくる。
('A`)「フン」
ノーガードでそれを受けるドクトラセブン。
バキィッ
('A`)「所詮この程度か。」
(;∴◎∀◎∴) 「な!!」
いくら生命エネルギーを吸収し、パワーアップして人間離れしたものになったところで元が地球人。
どんなに頑張っても肉弾戦で宇宙人にかなうわけ無いのだ。弱っていない限りなんてことない。
宇宙人に肉弾戦で勝てる奴がいたら見てみたいものだ。どんな化け物か。
280
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:33:46 ID:QC4HveNE0
殴ってきた手を持つとアームブリーカーでへし折る。
('A`)「デュワ!」
(;∴◎∀◎∴) 「ギャァァァァ!!」
('A`)「少しは痛みというものがわかったか?」
(;∴◎∀◎∴) 「キヒヒヒッヒ!」
(∴◎∀◎∴) 「やっちまったなぁ。」
('A`)「ん?」
キモ・オターが壁の顔に手を当てるとその顔がしおれていき折れた腕が完治した。
(;'A`)「何をした?!」
(∴◎∀◎∴) 「ここにある顔たちは俺が襲った連中の生命エネルギーの塊。当然それを一気に吸収すれば怪我なんてこの通り。」
(∴◎∀◎∴) 「お前が俺にダメージを与えるたびにこいつ等が犠牲になると思え。」
(∴◎∀◎∴) 「フヒヒヒヒヒ!」
(;'A`)「卑怯者め!」
手が出せないドクトラセブンをしり目に円盤のコントローラーパネルに手を伸ばす。
ポチポチと操作すると急にドクトラセブンが宙に浮き壁や床、天井に何度もたたきつけられる。
何とか回転することにより円盤による操作を弾き飛ばす。
(;'A`)「グゥゥ……」
だが思いのほかダメージが大きかった。
(∴◎∀◎∴) 「俺に逆らうやつはこうなるんだ。」
(∴◎∀◎∴) 「笑えみんな。」
アハハハハハハ
また彼女たちが大笑いし始まる。
281
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:34:15 ID:QC4HveNE0
(∴◎∀◎∴) 「戻ってたまるか元の生活なんて。」
(∴◎∀◎∴) 「下に見られるだけの人生なんか……」
(∴◎∀◎∴) 「ここに居ればみんながいてくれるんだ!俺を見て笑顔をくれるんだ!」
('A`)「……」
こいつの言う通りだ。今までの人生ろくに女性と関わってきたことなんてない。
それどころか不細工だからということでひどい扱いを受けてきた。
可能性という言葉は恐ろしい。良い意味にも悪い意味にも使える。
自分だって何かのきっかけがあればこいつのようになっていたのかもしれない。
だがはっきり言えることがある。
今、俺が戦わなくては彼女たちの笑顔は取り戻せない。
('A`)「わかってない……お前は何も……」
ふらふらと立ち上がる。
(∴◎∀◎∴) 「あぁ?何がわかってないって言うんだ?」
(∴◎∀◎∴) 「俺はこの通り彼女たちの笑顔の中にいるんだ。」
('A`)「これが笑顔だと?」
('A`)「フフフ、笑わしてくれる。」
('A`)「デレさんは泣いていた。今も必死にお前なんかに負けないと戦っている。」
('A`)「他の被害者もそうだ。お前なんかに感情をとられまいと必死にな!」
('A`)「笑うだけが人間の感情じゃない、泣くことや悲しむことだってそうだ!そういったものすべてが人間に必要なんだ!」
(;∴◎∀◎∴) 「だ、黙れ!俺は笑顔という一番良い顔さえ手に入れればいいんだ!!」
('A`)「これが本当に彼女たちの笑顔だと言っているのならお前は大バカ者さ。」
(;∴◎∀◎∴) 「お前は見たことがあるというのか彼女たちの笑顔を?!」
('A`)「見たことあるさ。デレさんの笑顔は……」
('A`)「そうデレさんの笑顔……」
('A`)「……」
282
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:34:39 ID:QC4HveNE0
あれ?そういえば俺、デレさんの笑顔なんて見たことないぞ。
というか女性の笑顔って見たことあるか俺?
マウントを取ろうとしたドクトラセブン。
当然といえば当然。
自分自身がそんなに女性と接してこなかったのでそんなの見たことがないのだ。
(;'A`)(女性の笑顔くらい一度くらいあるだろ思い出せ俺)
(;'A`)(……)
('A`)(この際、かーちゃんでもいい)
(;'A`)(ダメだあのババアため息か苦笑いしかしたことねぇ)
(;'A`)(となると……)
ξ゚∀゚)ξ
(;'A`)(これしかねぇ)
(;'A`)(これを笑顔とみていいのか)
(;'A`)(そもそもが女性がしていい顔じゃねぇ)
('A`)「……」
('A`)「いいかデレさんの笑顔はすごく輝いている。」
('A`)「こうなんて言うかキラキラとね。」
諦めて嘘をつくことにした。
無いんだもん仕方ない。
(;∴◎∀◎∴) 「嘘ダァァァ!!」
(;∴◎∀◎∴) 「お前ごときが見れるわけないだろぉ!!」
うん。その通り嘘さ。
283
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:35:04 ID:QC4HveNE0
(#∴◎∀◎∴) 「ギリギリギリ!!」
思い切り歯ぎし、顔を真っ赤にして悔しがる。
まるで童貞だと信じていた友人がそうではなかったと知った時のような感じだ。
('A`)(よしチャンスだ!)
額のビームランプに手を当て、ドクリュウム光線の態勢をとる。
(#∴◎∀◎∴) 「馬鹿め俺を攻撃したところで意味がないぞ!!」
確かにキモ・オターを攻撃しても意味がない。
それどころか被害者の生命エネルギーが吸われてしまう。
('A`)(狙いはお前じゃない!!)
発射されたドクリュウム光線は円盤のコントローラーパネルを打ち抜く。
バチバチと火花を立て円盤の機能が停止する。
すべては円盤の力なのだ。その元を絶てばいい。
('A`)「……」
('A`)「本当は他の方法を探すべきなのだろうが、あいにくこれしか考えがひらめかなくてな。」
円盤の機能によって女性たちから集めていたエネルギーが消える。
当然壁や床、天井の顔も消える。本来あるべき彼女たちのところへ戻ったのだ。
そしてそれはキモ・オターへ流れていた生命エネルギーも消えてしまったのだ。
生命エネルギーの供給を断たれ、みるみる体がしぼみだす。
(;∴◎∀◎∴) 「あぁぁあぁ!!死にだぐなぃい!!だずげでぇ!!」
地獄の苦しみを味わった後、骨と皮だけになる。
('A`)「……」
恐ろしい人間であった。
だが自分もこうならないように気をつけなければならないのだ。
誰しも恐ろしい怪人になりえるのだから……
284
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:35:43 ID:QC4HveNE0
( ^ω^)「まさか地球人が宇宙人の機械を利用してこんな恐ろしいことしてたなんてな。」
爪'ー`)「被害にあった女性たちに笑顔が戻ったといっても何だかモヤっとする。」
ξ゚⊿゚)ξ「犯人を私がこの手で直接血祭りにあげられなかったのは残念だが、デレが無事に戻ったから良しとするか。」
ξ゚⊿゚)ξ「だが、やっぱお前ら全員去勢しとけ。」
(;^ω^)「だからそれは飛躍しすぎ!」
(*'A`)「フーッ」
一枚の写真を見つめるドクオ。
ξ゚∀゚)ξζ(^ー^*ζ(*'∀`)
ホントはツーショット写真がよかったが、まあいいでしょう。
どんな報酬よりもありがたい写真だ。
元気になって良かったねデレさん。
_
(;゚∀゚)「隊長、最近人通りの少ない夜道で恐ろしい目つきをした鬼が走り回っていると通報がありました。」
爪;'ー`)「……」
ξ゚⊿゚)ξ「なんだもう次に事件か。」
ξ゚⊿゚)ξ「どれこの私が一肌脱いでやろう。」
_
(;゚∀゚)(;'A`)(;^ω^)(;゚Д゚)爪;'ー`)(それはお前のことだよ妖怪ツインドリル女)
そう思う隊員たちであった。
第九話『笑顔を取り戻せ』
終わり
285
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 12:36:32 ID:QC4HveNE0
今回は以上です。
いつもありがとうございます。
さぁ、来週もみんなで見よう。
286
:
名無しさん
:2018/09/14(金) 14:15:00 ID:eNC6mUWE0
良かったなどくお!!!
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