したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

弱そうな奴(奴ら)に嬲られるシチュ Part.3

1名無しさん:2019/08/22(木) 18:00:53 ID:???
筋骨隆々の腕力野郎でなく
一見弱そうな相手だとか、小さな生き物の群れだとかに
やられちゃう。
そんなシチュを語ろう!
※前スレ
弱そうな奴(奴ら)に嬲られるシチュ Part.2
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/37271/1436310615/

2名無しさん:2019/08/22(木) 20:24:11 ID:???
おつ

3名無しさん:2019/08/23(金) 00:16:05 ID:???
わこつ

速攻生徒会って漫画で「資料用に調べてる内に自分でも格闘術覚えた」ってうそぶく漫画家キャラいるのだが、
こういうメタキャラって強くても口先だけでも解説移行とか色々使えそうで便利だよね。
スレ的には単なる華奢なガリ勉ヲタ娘っぽいのに体育会系をことごとく翻弄とか

4名無しさん:2019/08/29(木) 13:09:17 ID:???
体育会系が鍛えた跡もない子にリョナられる構図って素敵ね

5名無しさん:2019/08/29(木) 14:30:23 ID:???
はぐれアイドル地獄編でトーナメント戦やってるんだが
中華の選手の天才ロリっ娘が屈強な女選手を痛めつけずに、圧倒的な先読みで的確に相手の急所をつぶして心を折って再起不能にしてる
負けた選手は、皆格闘生命引退してるよ
精神リョナ好きにオススメ

6名無しさん:2019/08/29(木) 17:27:38 ID:xg4Rrr2.
セーラーマーキュリーがザコ妖魔にいたぶられるってのは定番か
下級妖魔の攻撃でダウンして
「弱っ」って笑われて涙流しながらまたしばかれる

7名無しさん:2019/08/30(金) 11:13:09 ID:???
>>5
面白そう!ありがとう

8名無しさん:2019/09/06(金) 18:17:28 ID:???
前スレ>>953みたいに、長い間絶対だと信じてた存在が平凡だと思ってた子に圧倒されてしまうシチュ大好き

ただ個人的には同級生がいじめっ子だとすでにちょっと強そうな感じがある気がする
自分はお姉さんのほうがブラコンこじらせて主人公を束縛気味に愛してて、ついに小さい頃から主人公と仲がよかった同級生女子まで排除しようとするって展開でよく想像してる
サイコ気味の長身で体格のいいお姉さんが、ずっと引っ込み思案だった同級生ちゃんを家に誘い込んで襲うも抵抗され、だんだんと大勢が傾いて徐々に圧倒されてしまい、返り討ちになってしまう。
最初は「主人公君の人生はあなたのためにあるんじゃない!」みたいなこと言ってた同級生ちゃんだけど、優勢になるにつれて
「ほんっと邪魔でしたよ何年も何年も……行き遅れの年増デブのくせに!」とか本音を漏らしながらお姉さんを殴り絞め続ける
主人公は自分の一生を支配していると思っていた恐怖の対象のお姉さんが平凡なクラスメイトの女の子にされるがままに壊されていくのを見て
解放感と不思議な寂しさを覚えるのだった、みたいな妄想

9名無しさん:2019/09/06(金) 22:32:53 ID:???
自分の姉が負ける姿って複雑だけどドキドキする。
昔の話、うちの学校では体力測定が終わったら全員に個々で測定シートが配られてた。姉は運動神経が良かったから毎年それを自慢げに見せてきてたんだけど、握力以外は全部俺のクラスの女子の方が上で、それを言った時の姉のなんとも悔しそうな表情が未だに忘れられん。

2人が同時に格闘技を始めても差がついちゃうんだろうな〜 とか、ボコボコにダウンさせられて「年上のくせに〜」とかクラスメイトから馬鹿にされる姉を何度も妄想したな。

10名無しさん:2019/09/06(金) 22:49:47 ID:???
いつも弟に囲碁だの将棋だのゲームだの勝負を仕掛けて勝ちまくっていた頭の良い姉が
弟が連れてきた年下の彼女に同じようなノリで挑んだらボロ負けしちゃう妄想
お姉ちゃんは良いものだ

11名無しさん:2019/09/06(金) 23:11:42 ID:???
>>10
わかるわ〜w いつも勝って得意げに振る舞う弟の前での醜態
精神リョナいいよね

12名無しさん:2019/09/07(土) 00:05:19 ID:???
強そうな姉 赤座あかね
主人公 赤座あかり
弱そうな同級生 歳納京子、船見結衣

2人がかりならなんとかなるか?

13名無しさん:2019/09/07(土) 04:58:27 ID:???
結衣ちゃんは弱そうじゃないだろと思ったが、あかねさんの強さは年齢や体格で語れるようなものではないことを思い出した

14名無しさん:2019/09/07(土) 09:03:50 ID:???
客観的というか肩書の強さもいいが視点人物にとっての存在の大きさから攻めるのもアリなのか
版権だと作品の下地があって視聴者にも強さをすりこみやすい
そうやって培われてきた信頼の膜が剥ぎ取られるのが興奮する

15名無しさん:2019/09/07(土) 09:57:54 ID:???
男勝りな性格で幼い頃何度も泣かされた幼馴染のお姉さんが後輩のチビヤンキーにパシリにされてた現場を目撃した時はショックと興奮がやばかった

16名無しさん:2019/09/08(日) 01:13:56 ID:???
艦これ

強そうな先輩 加賀
主人公 翔鶴
弱そうな奴 瑞鶴
弱そうな奴の仲間 瑞鳳、葛城

年齢差、能力差が絶妙

17名無しさん:2019/09/08(日) 01:18:30 ID:???
加賀さんや霧島さんがヤられているのは興奮する

18名無しさん:2019/09/08(日) 10:51:46 ID:???
趣旨とは違うけど 弱そうな奴 瑞鶴 って表記がちょっと笑えるw
まあそれとは別にこう書くとなんか瑞鶴が晒し上げられてるっぽくて興奮してくる
裏で駆逐艦の小さい子たちに「強そうな先輩 加賀 主人公 翔鶴 弱そうな奴 瑞鶴」
って書き出されてると知って屈辱に悶える瑞鶴とかイケるな
それで演習でムキになるも対空の得意な子たちに手も足も出ず、次第に距離を詰められて包囲され……みたいな

艦これ妄想だと味方のキャラより、いかにもラスボスっぽい雰囲気で登場したでかい姫級が夕立みたいなのに翻弄されて全身滅多撃ちにされた挙げ句接近戦を許して、
野生本能のままに豊かな肉体に噛み付かれたり爪を立てて掻きむしられたりして間抜けな悲鳴をあげ続けるという妄想をよくしてる
人類種の敵として降臨した禍々しい鬼姫がはじめて接敵した駆除部隊の少女に敗北して遊ばれながら嬲り殺しにされて
それを滅ぼすべき人類に遠隔映像で楽しく鑑賞されるって考えるとめっちゃ濃いシチュだと思うんだ

19名無しさん:2019/09/08(日) 15:38:14 ID:y2rZDotg
小娘に敗れる妙齢の美女みたいなシチュだと、小娘側が圧倒的に強くて余裕をこいてるみたいなのが多いけど、
実力的には真っ当に上の美女が、番外戦術や感情の爆発で泥臭く食らいついてくる小娘に討たれるとか見たい。

ズタボロの小娘が怒りと悲しみで泣き喚きながら、憎しみに任せるがままに仇の美女を、滅多打ちにするとか。

20名無しさん:2019/09/09(月) 03:55:28 ID:???
その場合滅多打ちにした後の小娘の言動が気になるな
あとふたりの背景事情とか人間関係とかで味付けしてほしい

21名無しさん:2019/09/09(月) 09:34:32 ID:???
ちっちゃい瑞鳳や実戦経験のない葛城は微妙なラインとして、瑞鶴も弱そうとか配点胸に寄り杉やろww

体格も経験も瑞鶴以下の大鳳は……(´;ω;`)ウッ…

22名無しさん:2019/09/09(月) 12:02:03 ID:???
このスレの「弱そうな奴(奴ら)」は「見た目は弱そうだけど実は強い」の略で、
「強そうな〜」は年齢的なピークを過ぎていたり、天賦の才を持っていない程度の
強さという意味だからね。

>>19
強い艦 長門
弱い艦 駆逐艦娘(集団)
撮影協力及び監修 青葉

ながもんによる駆逐艦娘へのセクハラに対し駆逐艦娘が結束して証拠映像の確保及び
それを利用して長門を脅迫、制裁で滅多打ちとか(入れ知恵するのは青葉)

23名無しさん:2019/09/09(月) 15:45:15 ID:???
>>20
命乞いも耳に入らないまま攻撃を続けた結果、いつのまにか相手が生き絶えていたことにふと気づいて呆然とするとか、
トドメを刺すのに全精力を使い果たしたことで自分も力尽きてダウンするとか、
流血したまま息も絶え絶えながらも相手の亡骸に唾を吐き捨てるとか。

この辺かね。

24名無しさん:2019/09/09(月) 18:04:47 ID:???
>>22
別にそんな意味ないぞ

25名無しさん:2019/09/09(月) 18:48:35 ID:???
全くの個人的な意見だけど”弱そうな”が雑魚に油断してとかじゃなくて実は天才の年下みたいなのが主流なのは
負けた時の言い訳の効かなさを徹底したいからじゃないかと思ってる
罠とか人質で実力が発揮できずにみたいなシチュが好きな人もいるが、これだと本当は勝てるのにという自分へのいいわけが
できてしまうから精神的においつめられた感じを描きにくい(悔しいが先に来て心が折れたを描きにくい)のではと感じる

>>23
ああ、いい。命乞いが聞き入れられないというのがいい
というかその三行時系列で並べられるね。相手がもう動かないのに気づいて呆然とし、
戦闘が終わったことを自覚すると急に虚脱感がきて仇の美女に折り重なるようにダウン
数時間後に小娘は目を覚まして立ち上がり、一方美女は倒れたままピクリとも動かない
小娘は見下ろしてすでに相手の命が絶えていることを悟ると、血の混じったツバを吐きかけて去っていく
みたいな流れで

26名無しさん:2019/09/09(月) 18:52:01 ID:???
最強が最強のまま負けてリョナられるのも好きだけどな、part1の黒笑さまだって、
ラフな殺人技と情報戦の結果攻略されるわけで……
後者は本人が知らないから確かに言い訳の余地残りにくく精神的にクるかもw

27名無しさん:2019/09/09(月) 21:55:43 ID:???
>>25
ハードなカンフー映画っぽい世界観で妄想したわ。
主人公は正義感の強い10代半ばの美少女拳法家。
敵は20代半ばという若さで殺人拳を極め、女ばかりで構成されたマフィアの首領となったチャイナドレスに身を包む妖艶な格闘女王。

人々を苦しめるマフィアとの闘いの終盤、雑魚を蹴散らし、中ボス格のライバルとの決着をつけた主人公が首領の部屋に駆けつけると、先に女王と闘っていた姉貴分は惨敗。
姉貴分は主人公に全てを託して絶命。
主人公ブチ切れて女王に挑み、フルボッコにされるも絶体絶命のピンチに覚醒して形勢逆転。
だが、怒りと憎しみにより覚醒した力をコントロールできず、正気を失って女王を嬲り殺しにしてしまう。

ラストシーンはそんな自分の未熟さに絶望した主人公が、仲良くなった現地の人と別れて再び孤独な修行の旅に出るみたいな感じで。

28名無しさん:2019/09/10(火) 09:14:04 ID:???
前スレでも話が出たけど戦闘結果が死亡エンドとか過度なエログロがあると
双方の心理描写(屈辱感、嫉妬感、劣等感等)する余地がなくなって
相対的に強い奴が弱い奴をリョナりましたという普通の格闘リョナ小説で終わってしまうから
そのへんのバランスが難しい。

29名無しさん:2019/09/10(火) 10:29:28 ID:???
キャリバーのアイヴィーはミナにトドメを刺さずに立ち去って正解
実は野次馬の中に浮浪者落ちした棍棒使いの神がいた
アイヴィーの柔らかい生腹が一番危うかった

30名無しさん:2019/09/10(火) 14:01:47 ID:???
>>28
終わった後の心理描写とか2人のやりとり(言葉責めなど)は物語の醍醐味だからね
自分はかなりソフトにはなるけど、ボコボコじゃなくてもやられ側が何もできなくて汗だくでハァハァ言ってるだけで興奮できる。

31名無しさん:2019/09/10(火) 15:28:41 ID:???
まさに死人に口なし
しかしやりようによっては本人が死んだ後でも周りの反応とかで醍醐味は出せる気がするんだ
あと上のカンフーの話の今際の際の心理とか、弱いはずの相手に殺されるというのは弱いはずの相手に負けるというのとはやはり違った趣があると思う

ちょっと違うけど昔読んだアメリカの猟犬が主人公の小説で、主人公犬が二匹で協力して襲ってきた大きいグリズリーを倒す章があって
後で子熊がみつかってそのグリズリーは子育て中の母親だったことが判明するんだが、そのくだりでめっちゃリョナ(当時はこの言葉を知らなかった)を感じられた
これを人間に置き換えてみると心理描写なくても「弱そうなやつらに嬲られるリョナ」は成立するかもと今になってみて思う

32名無しさん:2019/09/11(水) 01:03:24 ID:???
>>10
それの将棋の部分格闘ゲームとかで妄想してた
お姉ちゃんの持ちキャラは当然女キャラで

33名無しさん:2019/09/11(水) 08:31:19 ID:???
>>32
姉の持ちキャラがメインヒロインなら、弟の彼女は趣味キャラ扱いのロリ娘か、或いは上級者向けのお色気キャラか。

34名無しさん:2019/09/12(木) 01:01:31 ID:???
>>33
シンプルに
強いお姉ちゃん→春麗
お姉ちゃんに勝てない弟→なんでも
お姉ちゃんを負かす弟の友達→キャミィ

とかそんなん

35名無しさん:2019/09/12(木) 02:58:20 ID:???
そのあと弟と彼女の中が進展していって彼女と家の距離が近くなっていくことを考えると姉の転落が進みそうでいいなあ

36名無しさん:2019/09/12(木) 10:38:20 ID:???
母「お姉ちゃん。〇〇ちゃん来てるから降りてらっしゃい」
姉「外に出ていることにしてッて言ってるでしょ!」
父「わがままばかり言うなよお前にとってもイモウトになる子なんだぞ」

37名無しさん:2019/09/17(火) 15:57:24 ID:???
>>27
俺はファンタジーとポストアポカリプスの間の子みたいな感じで考えてた
主人公は戦争で故郷を焼き滅ぼされた生き残りの少女
敵はその故郷を焼いた、30歳前後ぐらいの冷酷な女軍人

復讐に来た少女は、戦争終結後に女軍人が英雄扱いされていること、性格はだいぶ丸くなって
街の人々からも国民に優しいお姉さんとして愛されていることを知って、やりきれなさと怒りの混じった複雑な憎悪を抱く
深夜に闇討ちを仕掛け、女軍人も自分の過去に決着をつけるために通報せず一対一で格闘することを決意
叩きのめされた少女の前で、少女を宥めようとして戦争マシーンだった自分に人間らしさを与えてくれた恋人の話をした瞬間
逆に(私から全てを奪った悪魔が一人前に女の幸せまで掴もうとするなんて!)という怒りを呼び起こしてしまい
少女の中で何かがキレて一気に形成逆転、なすすべのない女軍人は先程出した恋人の名前を叫びながら助けを求めるが
当然それは少女の怒りに油を注ぐばかりで、夜明けまでかけて全身をいたぶられ、悲鳴もだんだん濁って弱々しくなっていく

全てが終わり少し冷静になった少女が、もうピクリとも動かなくなった女軍人を見下ろして血の混じった唾をはきかける
窓の外に朝日が昇りあたりが明るくなっても少女は無表情のまま、女軍人だった肉塊を最後にもういちど念入りに踏み躙るラストシーン
という感じ

38名無しさん:2019/09/23(月) 09:33:03 ID:Uf0RvLQ6
普通の人間よりはずっと強い、真っ当に身体を鍛えたヒロインと、一般人の身でありながら超能力や魔法で闘うヒロインの試合とか見たい。

39名無しさん:2019/09/23(月) 16:26:21 ID:???
>>38
それはどっちがやられ役なんだw
女っ気少なめ格闘ヒロインが可愛らしい魔法少女系ヒロインに手も足も出ないとかだとかなり刺さる

40名無しさん:2019/09/24(火) 08:48:14 ID:???
体格差がかなりあってフィジカルのみの戦いの場合、文章化するとかなり無理が生じるから
超能力や魔法要素を最初から明示するというのもありだよね。

41名無しさん:2019/09/24(火) 11:21:14 ID:QROwEKEI
確かに無理がある
が、鍛えられない部分とか急所とか 相手の突進を利用したカウンターとか それができる天才キャラを無理矢理妄想してるわw

42名無しさん:2019/09/24(火) 16:52:00 ID:???
というか、魔法みたいなファンタジー要素を後出しするのって話的に下策じゃない?

43名無しさん:2019/09/24(火) 17:40:38 ID:???
まあ穏当にやるなら最初にインチキ拳法の使い手みたいな風評を出しといて、実は超自然的な能力を持っていました
みたいなのがいいかもしれない。普通は最初に出すのが一番だが

女拷問官が、スキをついて脱獄した囚人少女に不覚をとって自分が普段使ってた器具で
あべこべに拷問されてしまうとか見たい

44名無しさん:2019/10/07(月) 23:42:28 ID:???
 某指定都市の中心街から北東へ約20キロ。そこまでの道程で坂が増え、緑が増えて、車の往来はめっきり減る。そして巨大なドーム型のスポーツ施設が現れる。そこは昼こそ老若男女問わず、いたって普通の人々が身体を動かしに訪れる憩いの場だ。が、この施設は半月に一度だけ、その姿を一変させる。一般人は存在すら知らぬ世界への扉が開かれるのだ。女だけが参加を許される、異色の格闘大会が開催されているのであるから。
 そこは日本有数の財閥が主催する闘技場。武器の使用と防具の装着は禁止。以上のルールを守れば何でも許されるデスマッチだ。どちらかが負けを認めるか戦闘不能状態に至るまで続けられる、危険極まりない死合。そしてこの〝戦闘不能状態〟には、死亡も含まれている。命と誇りを懸けた壮絶な闘いである。
 そこで二年間無敗を誇る女王がいた。その名は[[rb:溝呂木 > みぞろぎ]][[rb:尚華 > なおか]]。類まれな美貌、抜群のスタイル、優美な気品と妖艶な色気を両立し、無敵の強さをと兼ね備えた美女である。
 緩やかに波打つ長い黒髪。華やかに曲線を描く長い睫毛。挑戦的に輝く切れ長の目。瑞々しい真紅の唇。身長180センチを超える女体は全体的に筋肉質で、特に長年の鍛錬により育まれた良質な筋肉に覆われた下半身は逞しくも美しい。
 その恵まれた体格から繰り出される多様な脚技を駆使した戦闘スタイルは変幻自在。長く強靭な脚による予測困難な蹴りは確実に急所を突き、かつて特別にゲスト参加したヘビー級ボクサーの巨漢さえ一撃で沈めたほどだ。
 尚華は幼少期から異常な負けず嫌いで努力家だった。特に肉弾戦における自信と強さへの執着は並外れていた。七歳の時、両親の反対を押し切り、キックボクシングの教室に通い始めたのが全てのきっかけである。天性の運動センスと長い脚が有利に働き、年上の男子さえも一蹴して周囲を驚かせた。天才美少女として名を馳せた彼女はその後も鍛錬を欠かさず、一度も敗北を経験しなかった。
 時に苦戦したり、追い詰められて余裕をなくすこともあったが、必ず最後は勝利を手にした。中学、高校時代も迷うことなく武闘系の部活に所属し、女王として君臨した。
 その頃から自信過剰ながら気さくでおおらかな言動もあり、異性からの人気は絶大で、多くの恋を体験する。同性からも畏敬、羨望、陶酔、嫉妬など様々な感情を寄せられた。
 生徒を守るために街の不良グループを相手に闘い、大きな大会で優勝し、最強の女として数々の伝説を残す。高校卒業後、大手格闘技団体に実力を買われて専属選手となる。美しさと強さを併せ持った彼女にとってその舞台は居心地が良かったが、自分と対等に戦える選手がいないと気づいた彼女は僅か一年で引退してしまう。そうして尚華はさらなる強者を求めて、表舞台から姿を消した。

45名無しさん:2019/10/07(月) 23:43:47 ID:???
 二十四歳。その年になっても彼女は相変わらず敗北を知らなかった。
 雲より高いプライドを持て余し、かと言って慢心に溺れず、まるで見えない敵と闘うかのように過酷な特訓を続け、自分に相応しい活躍の場を探していたそんな矢先、見つけたのがこの地下闘技場だったのだ。
 新人としてデビューした尚華は次々と対戦相手を破り、僅か二ヶ月で女王への挑戦権を獲得した。三年間無敗だった当時の女王はといえば、容姿も実績も華練に匹敵する美女であり、類まれな残虐性で恐れられていた。
 尚華の快進撃にプレッシャーを感じていた為か、相性的に不利だったのか、当時の女王は防戦一方。互角か尚華の負けになるだろうと予想されていたこの決戦は、
意外にも彼女が圧勝した為、観客や主催者に大きな衝撃を与えた。会場は新女王の誕生に沸き立ち、盛大な歓声が上がった。ようやく自分に最高のステージが与えられたと尚華は感じた。
以降の二年間、尚華は毎月開かれる大会に一度も欠席することなく、無数の挑戦者を退けている。その圧倒的な実力、クールであると同時にチャーミングな言動は多くの人間を魅了し、旧女王以上の人気を得ている。
 尚華は自らの強さと美しさに心の底から自惚れた。無数の観客の視線が快感でたまらない。多くの観客が自分の強さと美しさに惚れ惚れしているのを感じると熱い液体が局部を濡らす。
 華麗に相手をねじ伏せ、跪かせ、慈悲を与えて颯爽と会場を後にする、そんな自分に陶酔した。実力、運勢、自信、プライド、全てが最盛期を迎えていた。

46名無しさん:2019/10/07(月) 23:45:00 ID:???
 そして現在、ホールに続く長い廊下を歩きながら、尚華は深呼吸を繰り返していた。彼女が身につけているのは、紫色のスポーツブラと同色のTバック、紺色のローヒールパンプスのみである。
 故に鍛え上げられた究極に女体が剥き出しであり、程よい大きさに引き締まった乳房も、シックスパックの腹筋も、丸々と巨大な尻も、背中の正中線と繋がった臀裂も、駿馬のような美脚も、全てがさらけ出されていた。
 今回の対戦相手は某国を拠点とする軍閥のエースと聞かされている。現役の国際エージェントで、世界各地のテロリストや反政府ゲリラを潰した実績があり、首相のボディガードとしても活躍して経験あり。特Aランクとして評価されているらしい。
 その情報をマネージャーから得た尚華は、今回ばかりはいつもと違う緊張感を感じていた。負ける心配はしていない。自分の強さには絶対の自信を持っている。ただし、苦戦のあまり女王として相応しくない姿を晒してしまわないか、それだけが不安だった。
 特訓もいつも以上にこなした。
 (そうよ、不安はないわ。相手の経歴に怖気付くことはないのよ……! ここは私のための舞台、誰にも渡さない!)
 彼女がホールにたどり着くと、女王の入場を告げる華々しいファンファーレが会場に響き渡り、出入り口から尚華が姿を現すと会場が大歓声で溢れる。汗をかいても落ちない化粧を施したその花顏に、高慢とさえ言える薄笑いを浮かべ、自信を見せつけた彼女は、長い黒髪をなびかせ、肉付きの良い腰を規則正しく左右に振り、光沢を放つパンプスの硬い音でリズムを刻む。
 どれも尚華が専門家に作らせた特注品で、実戦で使える実用性と美しさを両立させている。特に足技を主体とする尚華にとって靴は命で、完璧に彼女の足のサイズと形を考慮して作成されており、靴底には弾力性の強いゴムを仕込むことで、脚力を生かしやすくしているのだ。
 華園は舞台に続く階段を登りながら、観客の熱烈な声援に艶笑混じりに手を振って応える。かつてない強敵と命懸けの闘いをする前だからと言って、ファン達に怯えた素振りは絶対に見せられない。寧ろこういう時だからこそ気丈かつ優雅に振る舞うことで人々から敬愛と信頼を勝ち得るのだ。
 常に己の限界に挑み、注目される。時にピンチに陥ったとしても、決して取り乱すことなく、自分を信じて闘えば勝利する。尚華にはそれが最高に心地よかった。
 階段を登り切り、舞台に立つ。しかしそこに対戦相手の姿はない。不審に感じた尚華は舞台を眺める。床は真白なタイルで輝いている。少しでも選手が血を流せば、その色が遠目からも判別できる程の純度。清潔だが殺伐とした空間。いつもと全く変わらぬ自分のステージだ。
「あらあら、これはどういうことかしらね……」
 ため息をついて腕を組む尚華。女王を待たせる無礼者の挑戦者なんて初めてだ。今までの挑戦者はどれほど挑発的な女でも、女王に敬意を払って試合開始前に準備を整えていた。
 (棄権したのかしら? 優秀なエージェントほど突然の依頼が舞い込むものよね……それとも私と闘うことで仕事ができない体になるのを恐れたとか……?)
 事実、今まで尚華が相手にしてきた挑戦者は傭兵崩れやスパイ組織の末端、表の格闘技界を追放された選手、時には元アイドルなど、成り上がりを夢見る者が多かった。
 しかし今回の相手は既に世界を股にかける大物エージェントだ。その地位をわざわざ危険にさらしてまで、死者が出る地下闘技場に参加するメリットはない。
 挑戦者が現れない状況に観客も苛立ち始め、不満を露わにした。アナウンサーが慌ててマイクを取る音が聞こえた。
「皆様、お待たせして申し訳ありません! 挑戦者が遅れておりますが、もう間もなく到着するとのことです。どうぞそのままお待ちください!」
 (待たせて調子を狂わせる作戦…? 随分と姑息なやり方ですこと……)
 尚華は心の中でそう毒突いた。
「き、きました!挑戦者の入場でぇぇぇぇぇす!」
 尚華が立つ位置とは反対の方角から、挑戦者入場のファンファーレ。聞き慣れているはずの音なのだが、今日はやけに耳障りに聞こえた。
 すると、それまで不満を表現していた観衆が更に騒がしくなった。その騒がしさはそれまでとは明らかに異質だ。そして間もなく、挑戦者の顔が、全容が現れた。
 華園は騒ぎの原因を悟った。そして観客以上に驚愕した。不敵な笑みを浮かべながら現れた挑戦者は、臙脂色のブレザーとチェク柄のミニスカートが似合う、小柄な美少女だったのだ。

47名無しさん:2019/10/07(月) 23:48:18 ID:???
 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
と、突然失礼しました。こちら只今執筆中の冒頭部分です。
今週中に完成しそうなので、とりあえず前置きだけ投稿させていただきました。
もしご迷惑でなければ引き続き投稿を続けさせていただきます。

48名無しさん:2019/10/07(月) 23:50:49 ID:???
しまった、pixiv標準のルビ設定がそのままだった。
お察しの通りあちらに投稿を前提で書いたのですが、このスレには同好の士が多いので、お邪魔しました。

49名無しさん:2019/10/08(火) 07:35:15 ID:7zKFbZGM
これは期待!

50名無しさん:2019/10/08(火) 15:36:27 ID:???
はよう続きをば…

51名無しさん:2019/10/08(火) 17:06:27 ID:???
続きが楽しみです。

52名無しさん:2019/10/08(火) 22:54:05 ID:K7zCO0qQ
戦う前のこの時点で、もう辛抱たまらないレベルの満足度!
美人格闘女王の半生が完璧すぎて、この後の大転落劇に期待が高まります
上げて上げて、上げて落とす。作者さんの苛め抜いたろうという
意地悪さがすごくて最高です!!!
このスレ的には王道だけど、だからこそ上質さが際立つといいますか……
飛ばしてしまいそうなコスチュームとか会場アナウンスとかの細部の描写が
なおさら興奮を誘ってきました!
続き待ってます!

53名無しさん:2019/10/09(水) 00:18:12 ID:???
皆さんコメントありがとうございます。
明日か明後日には完成にこぎつけそうです。ので、書これからき終えた部分を先に投稿しておきますね。

54名無しさん:2019/10/09(水) 00:19:20 ID:???
 コスプレではなさそうだ。あまりに自然すぎる。
 顔だちにもまだあどけなさが残っており、見たところ高校生くらいの年頃だろう。艶々とした繊細に黒髪が背後に揺れていて、黒いハイソックスに包まれた脚は長くて細い。靴はあろうことか、ピカピカのローファーだ。
 青春真っ只中といった様子の少女である。
 主催者に担がれたのか、何かの冗談なのかと思ってしまう。ただし、少女は尚華に勝るとも劣らないほど美しい。
 嫉妬。
 久しぶりに思い出した感情だった。
 尚華はあるまじき感情を抱いてしまった自分を呪いつつ、仁王立ちする美少女に歩み寄る。すると少女も全く臆せず前に進み出る。そして舞台の中央で二人は睨み合った。
 向かい合ってみると、尚華と少女には20㎝以上の身長差があった。スタッフが駆け寄り、二人の間にマイクを差し出すと、喧しい観客が一斉に静まる。
「あなたが私の相手をしてくれるのかしら?」
 少女を見下ろす形で尚華が言う。寛大な微笑を伴った、大人の余裕たっぷりの上から目線。少女は微かに鼻を鳴らした。
「ま、相手ってゆーか? 思い上がった女王の息の根を止めに来たって感じ?」
 艶やかな果実を思わせる声で、少女は答える。
 張りつめた緊張感の内に沈黙していた観衆が、今度は一斉に騒がしさを取り戻す。声援とブーイングが入り乱れ、無数の言葉が溢れかえった。
 妖精のような外見に反して、その挑発的な台詞と口調は驚くほど俗っぽく傍若無人だ。百戦錬磨の尚華も不意を突かれて一瞬怯んでしまう。しかしここで取り乱す訳には行かない。
「ふふふ……威勢がいいのねお嬢ちゃん。でもここはレディが命とプライドを賭けて闘う神聖な舞台なの。怖い思いをしたくなかったらおうちに帰りましょうね」
「そっちこそ、もう年なんだからオムツでもしといた方がいいんじゃない?」
 観客のどよめきが更に高まる。まるで尚華より少女の方が優勢であるかのような反応だ。尚華は奥歯を噛み締め、足の指に力を込めた。
 年齢に関しては彼女自身も気にしていたからだ。今が絶頂期だが、加齢による体力の衰えは不可避。それを10歳は年下であろう美少女に冷笑される悔しさは想像を絶していた。

55名無しさん:2019/10/09(水) 00:21:06 ID:???
「下品な子ね……躾がなっていませんわね」
 苛立ちや焦りが顔に出ないように努力し、可能な限り声のトーンを保ってやり返す。
「そう思うなら今日の試合でアタシに勝って躾けてみたら?」
「勿論そのつもりよ。でも手加減はしてあげるから安心なさい」
「手加減? 何それ、負けた時の予防線?」
「このっ……口だけは達者ね……迷子かしら? どこで道を間違えちゃったの?」
「あ、話逸らしちゃった。もしかして図星だった?」
「あら、手加減されるのが嫌なのかしら? 生意気ね、それ相応の実力をつけてからになさい!」
 まさかの劣勢に耐えられず、尚華はつい声を荒げてしまった。いつもクールな自分がムキになるのは無様、しかも子供相手にとは理解していたが、自制が効かなかった。
「別に嫌なんて言ってないけど、ボケてるの? オバサン」
 しかし少女は憎らしいほど冷静に、的確に揚げ足を取った。
「いいわ! 思い知らせてあげるっ!」
「ま、どっちでもいーけど? 雑魚が相手じゃ本気も手加減も大して変わらないし」
 信じられなかった。口喧嘩においても無敗を誇っていた自分が、年下の女に一方的に煽られるなんて。一体どうしてしまったのだろうか。
 いつもならこの程度の挑発は笑って受け流すか、巧みに言い返すかしていたはずだ。この少女の言葉は槍のように鋭く残酷に突き刺さり、逃げ場を与えてくれない。
「本来ならっ! あなたのような出来の悪い小娘相手に本気を出すなんてあり得ないんだから! ありがたく思いなさい!」
 尚華は完全に冷静さを失っていた。観客達も彼女が取り出している様子は声だけで十分に読み取れた。ここはアンダーワールド。芝居なんかではあり得ないのだから。
「あーあ、本気宣言しちゃった……これで負けても言い訳出来ないよ?」
 悔しさのあまり蹴りを繰り出そうと、僅かに脚が動いてしまったが、なんとか抑えることができた。死合開始の合図以前に攻撃すると反則負けだ。
 どんな形であれ、絶対にこの娘にだけは負けたくないという気持ちの方が優った。上手い言い回しを必死に考えたが、憤りで混乱した頭では全く思いつかない。
「っ……! ……心配しないで、お姉さんがおうちまで送り届けてあげるわよ! それとも病院がいいかしらっ?」
 少女が口を開きかけたが、スタッフは女王である尚華に配慮したのか、マイクを下げてそれを阻止した。少女は余裕を保って仁王立ちしているのに対し、女王の方は目を見開き歯を食いしばっている。
 誰がどう見ても、煽り合いでは少女の圧勝だった。尚華は敗北感に打ち拉がれながら、スタッフの指示に従って距離を置いた。
 (許さない! 絶対に許さないわ! 一流エージェントだかなんだか知らないけど調子に乗って! 女王の私が本当の闘いの恐ろしさを教えてあげるから覚悟なさい!)
 選りに選って年下の小娘に公衆の面前で言い負かされてしまった不甲斐なさは、尚華からいつもの余裕や貫禄を奪っていた。既に額と手の平、腋や靴の中は嫌な汗で湿っている。
 彼女は気付いていなかった。いや、正確には認めたくなかった。これ程までに相手の言葉に傷つくのは、少女の美しさと若さ、輝かしい経歴に嫉妬しているからだと言うことを。
 二人は舞台の中央で数メートルの距離を置いて、改めて向かい合った。死合開始前に決まって鳴らされるけたたましい効果音が響き渡り、尚華はその音で気持ちを入れ替えることができた。
 これから行われる試合は、殺し合いと言っても過言ではない。ましてや相手は一流エージェントであり、殺しを仄めかした。あの目は本気だった。感情に振り回される者は死ぬ。
 (そうよ! 口喧嘩がなんだっていうの? あの子が幼かったから戸惑っただけよ! 実際の闘いならあんな子に負けない! 思い知らせてやる!)
 甲高いサイレンの音が炸裂した。死合開始の合図だ。少女の顔にはふてぶてしいまでの余裕が健在。彼女はその表情のまま、尚華へ向かって軽やかに駆け出した。
 尚華も迷うことなく少女へ一直線に突進する。二人の距離はあっという間に縮まる。しかし尚華の方が目に見えて速かった。それを本人も自覚して、自信を取り戻す。
 (芸はないけど、一撃で終わらせるわ!)

56名無しさん:2019/10/09(水) 00:26:17 ID:???
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
まだリョナなくてすみません……。これからボッコボコに痛めつけ辱めます。

57名無しさん:2019/10/09(水) 22:38:44 ID:???
やばいもう抜けそう

58名無しさん:2019/10/10(木) 11:40:55 ID:???
何でもありルール(着衣の有無は自由、着衣を掴めるか掴めないかで展開が大きく変わりそう)
26歳、身長180センチ超、キックボクシング出身の立技中心の打撃系選手(着衣最低限)
武装組織出身の徒手系の近接格闘術選手(着衣あり)
20cm以上の身長差(手足のリーチ差もかなりありそう)
年齢は10歳は年下

気になったキーワードをあげるとこんな感じか。
文章化の難易度が高そうだけど作者に期待

59名無しさん:2019/10/10(木) 20:21:03 ID:???
 鍛え上げられた足腰からの瞬発力は凄まじく、更に最先端の技術で作られたパンプスの効果も追加され、そのスピードは相手の意表を突くだろう。そして得意の脚技!
 今まで強敵と見た相手は、この先制技で倒してきた。この傲慢な少女も一度の飛び膝蹴りで地に伏すはずだった。しかし、見切りをつけて蹴りを繰り出した瞬間、少女は尚華の視界から煙の如く消えた。
「なっ……!」
 驚きの余り情けない声が漏れてしまい、右足は虚しく空を切る。態勢を整え、音や気配を辿りながら万方に視線を走らせると、満面の笑みを浮かべた少女によるハイキックが迫り来るのを視界の端に捉えた。
 しかし実戦慣れした尚華は慌てない。この距離、この速度なら回避できる。少女の華奢な脚の軌道を瞬時に予測し、それに合わせて少し身体を動し最小限の運動で躱す。
 少女の蹴りも虚しく空を切った。
 (早いっ……!)
 尚華は胸裏にてそう叫び、少女の懐へ飛び込み再び膝蹴りを試みる。が、少女は上がった左脚を素早く下ろし、尚華の膝を足裏で阻止 。
 しかし彼女も動じず、その右脚を使い、返す刀で少女の腹部に狙いを定める。少女は余裕に満ちた表情を崩さず、尚華の脚を止めていた左脚で彼女の右脚と張り合う。
 向かい合った美女と美少女による、脚技超絶技巧合戦の始まり。
 女王・尚華は半裸で、素足に実戦向けローヒールパンプス。それに対し、挑戦者の少女はとても動きやすそうには見えない冬物の学生服で、まるきり今時の女子高生だ。
 体格も対照的。足腰を中心に肉付き豊かで筋肉質な尚華の脚に対して、とても鍛えているようには見えない細長さの挑戦者の脚。
 それが今、こうして互角に技を掛け合っている。
 観客は高精度拡大スクリーンを通して技の応戦を見て、その美しさに見惚れた。これほど見事な脚技のやり取りは、この大会でも滅多に見ることができないのだから。
 勿論、二人はパフォーマンスのために脚技合戦を始めたのではない。少なくとも尚華は、絶対の自信がある足腰と脚技なら負けないと考え、この状況に甘んじていたのだ。
 しかし彼女は、一分が経過する頃には、既に焦りを感じ始めた。リーチの点では自分が圧倒的有利にもかかわらず、少女の脚は尚華の蹴りを悉く正確に捌いて決定打を許さない。
 脚の長さを生かそうと接近を試みる尚華だが、少女の足はそれさえも阻んでしまう。彼女は自分にとって最適な距離を常に保ち、攻め入る隙を与えなかった。
 加えて、脚の動きが疲労で鈍り始めた。最初は澄ました顔を作っていた尚華だが、脚の痛みと鈍化、それによる焦りが彼女の顔から余裕を奪った。

60名無しさん:2019/10/10(木) 20:22:04 ID:???
 尚華は眉間を歪ませ歯を食いしばり、額から脂汗を滴らせ、焦燥と屈辱のため腋からは冷汗が吹き出してスポーツブラにシミを作り、激しく呼吸が乱れた。
 しかし、それは少女も同じはず。実際、今のところ出し抜かれる気配はない。
 (もう少しよ…! 体型と足の鍛え方からして、あの子の方が先に力尽きるはず……!)
 そう自分に言い聞かせ、相手の脚の動きだけを注視した。そしてついに、少女は脚を引いて後方へ飛び退いた。追い打ちをかけるも疲労が蓄積し過ぎた右脚では正確な蹴りにならず、またしても空振りに終わった。
 チャンスを逃し続けている悔しさで精神が揺さぶられ、「くっ……!」と噛み締めた歯の奥から苦々しい声が漏れた。
 尚華は苛立った目で少女を睨み付ける。そしてその姿に度肝を抜かれ、立ち尽した。
 少女は依然として涼しい顔をして微笑み、腕を組んでいたのだ。汗一つかかず、あの劣等感を刺激する傲慢な笑顔を此方に向けている。尚華はその、哀れむような視線に癇癪を起こしそうになる。
 (ウソでしょ…? 疲れてないの? あの細い脚で私の動きについてきて、それでも余裕だとでもいうの?)
 信じられなかった。限界とまでは言わないが、機動性が低下するほどには苦しさを感じていたのに、相手はまだまだ続けられたかのような余裕をありありと残している。
 しかし身を引いたのは相手の方だ。辛さを隠すのが巧いだけなのかもしれない。それに攻撃をしかけてこない。それは相手も疲弊しているからだろう。
 そんな楽観的憶測を巡らせても、少女への恐怖は拭えなかった。先手必勝を信じた上の渾身の膝蹴りを回避された時点で、尚華のプライドにはヒビが入っていたのだから。彼女は呼吸を整えてから、辛うじて強がりを言う。
「ふぅ……なっ、なかなか、出来るみたいじゃない……」
 言ってから虚しさと無様さで気が狂いそうになった。無駄口の多さは追い詰められている証拠。そう経験上知っていたからだ。が、酷使によって痛んだ脚もだいぶ回復してきた。
「だいぶ息が上がってるわね、オバサン。もう引退する歳なんじゃないの?」
 最も恐れていた台詞を投げ付けられるが、今はそれどころではない。もうなりふり構っていられない。方法に拘っていたら殺される。悔しいが、予想を遥かに上回る強敵だと認めざるを得ない。
「ふっ……体力だけはあるみたいじゃない……」
 生唾を悟られないようにゆっくり嚥下する。
 尚華は毎日過酷なトレーニングを繰り返しているが、体力の衰えを感じたことは一度としてなかった。それどころか、ジムにおける体力測定の成績は年々向上しているのだ。
 つまりそれは、この娘と自分の間に年齢や体格の区別なしに、絶対的な体力と技術の差があるということだった。

61名無しさん:2019/10/10(木) 20:23:46 ID:???
 (いま勝てなかったら、二度と勝てない……!)
 夥しい汗で蒸れたパンプスのなかで、ヌメヌメと滑る足の指が悔しさにのたうつ。
 この時、女王・尚華に芽生えた感情は、恐怖ではなかった。むしろ、たとえ今ここで命を散らしてでもこの少女に勝ちたい、という極めて激しい闘争心だった。
 (許さない……! そんな華奢な体で私より強いなんて、この私に無様な姿を強いるなんて……!)
 尚華は臍を固め、半身に構えた。
「いいわ、本気でやってあげるッ!」
 尚華の声は震えて裏返った。やはりその理由も恐怖ではなく、憤怒と屈辱ゆえである。
「ププッ……なにその声、ダッサ!」
 他方の少女は背後手を組み、踊りでも踊るかのように長い黒髪を揺らしてみせた。
 もはや問答無用であった。
 尚華は下半身に全神経を注ぎ、超人的な瞬発力で一直線に駆ける。憎たらしい笑みを浮かべた少女へ向かって。
 少女も臆さず、軽やかに構えて迎え撃つ。
 再び始まる熾烈な攻防。両手両足を用いた打撃の応酬。体格がまるで異なる二人の、凄まじい激戦。
 しかし、先ほどとは明らかに様子が違う。誰もがすぐに、それに気づいた。
「ぐッ……!」
 ギリギリと食いしばった真っ白な歯の間から、苦しげな声を漏らしたのは、尚華。
「キャハッ!」
 あどけなさの残る顔を嗜虐的に歪めた笑顔で、楽しげな声を発したのは、少女。
 前者は脂汗にまみれつつ長い脚を振りたくるが、その些か大振りな攻撃の隙を縫った少女の軽微な打撃を浴びてはその都度後退を余儀なくされている。
 後者はほとんど汗もかかずに尚華の蹴りを紙一重で躱し、弄ぶかのような蹴りや突きを鍛え抜かれた巨女の体に叩き込んで行く。
「んッ! あんッ! このっ……! づあッ!」
 筋肉を固めているため、致命傷には至らない。しかし確実にダメージを与え、蓄積させる打撃の雨あられ。何より、その惨めなまでの劣勢が、尚華のプライドを傷つけ、平常心を奪った。
 (見切れないわけじゃない……でも捌けない、躱せない……! まさかこの子、私の動きを全て読んでる……?)
 そうであった。少女は類い稀な観察眼と動体視力を以て、尚華のファイトスタイルと行動、諸々を把握し、絶望的な体格差を補い、そしてまんまと凌いだ。
 その事実を尚華は、手足を交わす毎に痛感していた。

62名無しさん:2019/10/10(木) 20:25:08 ID:???
「ううう……! ぐあっ……んんんんんんッ!」
 (嘘よ! こんなことあっていいはずない……!)
 防戦一方の尚華はとうとう舞台の端にまで追い込まれ、鉄柵の感触を背後に覚えつつ、屈辱と激痛に悶える。
 と、彼女が進退窮まったそこから、少女の攻撃は変化を遂げた。
 それまで全身を満遍なく、箇所を選ばず殴る蹴るで攻めていた彼女だが、尚華が弱ったのをいいことに、明らかに急所を狙いはじめたのである。
 顎、首、こめかみ、水月、そして股間。
 尚華は必死のガードにより、直撃こそ免れていたが、一度でも上記のどこかに入れば敗北は間違いなかった。
 (なんとかしなきゃ……! はやく反撃、逆転を……でも……)
 今やサンドバック状態となった尚華は、小止みない少女の猛撃を前に、豪末の正気も見出せない。相手には全く隙がないのだった。
「あっぐッ……! うあああああああああ!」
 急所攻撃を警戒してそこを守れば、筋肉の緩んだ脇腹や太腿に少女の拳と足がめり込んで、尚華は叫んだ。
 そして、痛みに屈して動きを鈍らせた瞬間ーー
 ブジュッ!
 尚華は不気味な音を体で聞いた。
 直後、信じがたい激痛が臍を中心に爆発。
「んぎゃあああああああああああッ!」
 尚華は絶叫しながらうなだれ、患部を見る。少女の小さな手が、自分の臍に食い込んでいた。
 少女の細い人差し指が、その第二関節の深さまで、自分の臍に刺さっていたのだ。
「ん゛ッ……! ああ……あああッ!」
 臍を刺した少女の手を両手で握りつつも、尚華は反撃に転じることができない。
 未知の激痛に腰が砕け、脚が震えて、体が思うように動かなかった。
「んふふふっ! コレやられたのはじめて? ちょーキくでしょ」
 少女は涙をにじませた尚華と顔を至近距離で合わせ、ころころと笑い、ぐりぐりと指をねじ込んでくる。
「ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ッ……!」
 尚華は歯を食いしばり、顔からは汗と涙と唾液を、臍からは鮮血を滴らせた。
「どーするオバサン。『まいりました私の負けです!』って言うならもう許してあげてもいーけど?」
 その嘲罵が尚華の闘争心を蘇らせた。
「このおおおおおおッ!」
 鉄柵を背に、渾身の前蹴り。
 それは尚華の臍に指を入れて油断しきっていた少女の股間を砕くかに見えた。
 が、彼女は卓抜した反射神経でこれを認め、靴底で蹴りに用いられた尚華の足首を受け止め、攻撃の勢いを利用して宙返り、素早く飛び退った。

63名無しさん:2019/10/10(木) 20:28:00 ID:???
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
次回の投稿にて完結予定ですが、もうしばらく続きます。もっとリョナります。

64名無しさん:2019/10/11(金) 02:04:15 ID:???
「ゔうううッ……!」
 尚華は臍と足首、両方を左右の手でおさえて蹲る。
「あれ? もう限界? もうおしまい?」
 少女が胸を張って嘲笑う。
 尚華は再び、その侮辱に刺激されて闘志を燃やした。
「まだ……まだよッ!」
 彼女は遮二無二立ち上がり、構え、相手を睨んで出方をうかがう。
 しかし、少女は動かない。尚華の臍を抉って鮮血にまみれた人差し指を突き立て、「ほら、かかって来なよ。次は違う穴イジメてあげるからさ」と挑発。
「言われなくても……!」
 じりじりと、尚華はいつでも全力の蹴りを出せるよう、半身に構えて迫る。緩慢に、極めて慎重に。
 (落ち着くのよ……まだ、まだ打つ手はあるはず! 肉を切らせて骨を断つ、それくらいの覚悟を決めなきゃ……だって、あんな子供に負けるのは絶対にイヤ!)
 少女に近づくその間、壊れた蛇口のように腋から汗が滲んで、幾度も腕を伝って肘から滴り落ちた。
 相手は傲然と立ったまま、構えすら取らずに尚華を眺めている。
 やがて、尚華は自らの脚が少女に届く位置へと達したことを悟った。
 (ここで? いえ、もう少し……相手の動きをよく見て……)
 後ろに控えた方の脚が、緊張と逡巡のあまり病的に痙攣している。
「ふーッ……ふっ、ふーッ……」
 バクバクと胸が早鐘を打ち、遅緩な移動にもかかわらず激しく呼吸が乱れた。
 (恐れているとでもいうの? こんな子供相手に、この私が? 女王の私が!?)
「ほら。待っててあげるから、はやくそのぶっとい脚で蹴ってみなよ。ビビってんの?」
 少女は仁王立ちで、容赦なく嘲る。
「ッ……! 調子にっ……!」
 尚華は自分が履いているパンプスがミシミシと軋むほど強く、足の指に力を込めた。
「乗らないでッ!」
 超高速の中段回し蹴りだった。強靭な足腰と腹筋を生かした、日本刀による斬撃のようなキック。しかも範囲が広い。迂闊な体勢ではひとたまりもない。
 流石にこれは当たる、そう思っていた。尚華も、観客も。

65名無しさん:2019/10/11(金) 02:05:30 ID:???
 ところが、である。
 おそるべき天才少女は尚華の蹴りを人間離れした跳躍力によるジャンプで紙一重で躱すと、空振りして隙を見せた尚華の尻を蹴り返したのだった。
「ぎゃんッ!」
 そんな情けない声を上げた尚華は、蹴りの勢いも相待ってバランスを崩し、フラフラと蹌踉めく。
 さしもの尚華も徒らに足腰を酷使して、疲労がピークに達しつつあったのだ。
 そんな彼女に、少女は追い討ちをかける。
「そりゃっ!」
 可愛らしい掛け声とともに、尚華の腹にローファーの先端を叩き込む。
「ッはっ……!」
 それは水月に入り、尚華から呼吸を奪った。
「んッ……! ガッ……くアッ……! はァ……」
 患部を押さえて前かがみになり、内股になり、夥しい唾液を真紅の唇から滴らせる尚華。
「にゃっはっはっ! ブッザマーっ!」
 その嘲笑を聞いて、尚華は上目遣いに少女を睨みつける。
 が、今にも頽れてしまいそうなとてつもない苦しみは、尚華を一歩たりとも前へ進ませはしなかった。
「なにその目ぇ。負けてるくせに生意気っ」
 眉を顰めた少女は、ボクシング風の構えをとり、体勢を低めて尚華の懐へ侵入。
 依然として腹を抱えて尻を突き出し震えるしかない巨女に、次々と拳を浴びせた。
 乳房にアッパー。
「あ゛んッ!」
 脇腹にジャブ。
「いあ゛!」
 子宮に正拳突き。
「あううううッ!」
 レバーにブロー。
「おえッ……」
 卵巣に一本拳。
「だめえ……」
 抉られた臍に貫手。
「づああああああッ!」
 乳房に手刀。
「やめっ……」
 脇腹に裏拳。
「もう……」
 胃に掌底。
「お゛え゛え゛え゛……」
 そうして尚華のシックスパックに割れた美しい腹筋は、瞬く間にグロテスクな痣で占められ行った。
 尚華はその猛攻を防ぐことも捌くことも躱すことも、見切ることさえできず、一方的に嬲られるがままであった。
 そして少女がピタリと攻撃を止めると同時に、尚華は再び腹を抱えて、その場に頽れ、大量の汚物を吐いた。
「げえええええええっ……!」
 彼女はしばし噎せ続け、もう一度、今度は胃液を嘔吐した。
 少女はその様子を見下ろして、一切手出ししなかった。
 しかしーー

66名無しさん:2019/10/11(金) 02:07:33 ID:???
「ねえねえ、まだぁ? 早く立ちなよ。そのゴッツイ筋肉は飾り? そのデカイ図体は何のためにあるの? こんな細くてかわいい女の子のちっちゃい手に負けちゃうわけ?」
 痛烈な嘲罵を少女は浴びせる。
「ぐっ……くぅぅ……!」
 尚華は胃液が滴る唇の間から白い歯を見せ、それが削れるほど強く激しく軋り合わせ、全身を震わせ、悔し涙を流した。
 もはや尚華の屈辱は彼女自身にも計り知れず、そのマグマの如き憤怒は名も知らぬ少女に、というより、自分の弱さと無知蒙昧に向けられつつあった。
 自惚れていた。井の中の蛙だった。26歳を過ぎた今日まで、ずっと世界の広さを知らなかった。
 上には上がいる。残酷極まるその真実を、年端もいかぬ少女に、こうして突きつけられたのだ。
 (でも……! だからって……! 一撃も返せないまま終わるなんて、絶対にイヤよ!)
 ゼイゼイと息を切らして相手を睨みつつ、尚華はそう胸中にて叫ぶ。
 せめて一撃、一撃だけでいいからあの憎たらしい少女に浴びせたい。
 そのためには選手生命だって惜しくはない。ここで負けを認めるなんて、尚華にとっては死よりも惨い。
「ま、待ってなさい……今度こそっ……くっ……! これからが、本当の勝負よッ! もう、絶対に、手加減しないんだから……!」
 ますます惨めになると知りつつ、尚華は意地を張り通す。
 どうせ何度やろうと手も足も出ずに負けと知りつつ、尚華は立ち向かう。
 だからこそ彼女は、ガクガクと震える脚で立ち上がった。そして構えた。命と引き換えに、矜持を守るために。
 が、少女はどこまでも残酷であった。
「えいっ」
 やる気のないそんな声を伴って、彼女は素早い蛇行で撹乱しつつ、あっという間に尚華へ肉薄。
 すると驚愕に引きつった尚華をよそに、その背後に回り込んで、首に腕を回し、そこを締め上げたのである。
「ぬっ……! ゔうんんんん……!」
 尚華は絶望にくれる。
 早速の窮地。しかも為す術もなく、失神は寸前だ。みるみるうちに意識が朦朧として、その場に頽れる。

67名無しさん:2019/10/11(金) 02:08:37 ID:???
「あっあっ……! ゔぅ……あ゛、あ゛、あ゛っ……」
 尚華は舌を突き出して濁った声であえぎ、白目をむき、唾液と涙と鼻水を垂れ流して、そしてついには尿まで漏らした。
 白い床に黄色い液体がジワジワと広がって行く。それでも少女は技を解かない。
 この闘技場において、勝敗を分かつのは敗北宣言と死のみ。この状態で前者は不可能。尚華は薄れ行く意識の中で強烈に死を想い、かつてない恐怖を感じた。
 しかし、あと一歩で窒息、というところで少女は技を解いた。
 尚華はその場にうつ伏せに倒れ、ピクピクと全身を痙攣させた。
 人間の体から出るあらゆる汚い液体にまみれて醜悪といっても過言ではないその姿は、女王という言葉が持つ正のイメージの凡そ対極にあった。
 とっくに勝負はついているが、拷問はまだ終わらない。少女に終わらせる気がなかった。
 尚華が呼吸と意識を取り戻すのをしばらく待った後、彼女は攻め入る。
 尚華の逞しい背中を踏みつけ、そこに跨り、右腕を取ると、電光石火の早業でその関節を破壊した。
「んおおおおおおおおおおッ!」
 尚華は激痛により目覚め、双眸を見開き、口を窄めて、獣じみた悲鳴をあげる。
「んオッ! んおおおおっ! んぬうううううううッ! いやああああああっ……!」
「うっさいなあ……でもいい声」
 少女は尚華の背中に座り続け、彼女の右腕も抱いたまま、もはや敗北が確定となった元女王を見下ろして、その絶叫に聞き入った。
 火照った肉体から立ち上ってくる汗の臭いを嗅ぎ、足腰を振りたくって虚しい抵抗を続ける感触を楽しんだ。
「この仕事ね、だから楽しいんだ」少女は尚華の耳元でそう囁く。「やめらんないよ。どんな人間も暴力で追い詰められたら、ただの動物。
 世界のどこへ行っても、老若男女、みーんな同じような反応。あんたみたいなスカした女王様もね」
 そう言って少女は、尚華の右腕をはなして、代わりに左腕を抱き抱える。
「いやっ! やめて! もうっ……」
 尚華は声を裏返して許しを乞う。
 がーー
 ゴキィ!
「ひぎぃいいいいいいいいい! うあああああ! ああッ! んおおおおおおおおおおおおおっ……!」
 両腕を壊された尚華は、バタバタと足で地を蹴る。しかし、それは何の解決ももたらさない。
 少女は巧みな体重配分で、尚華の巨体を制していたのだから。
「ダメっ……もうダメえええ……」
 惨めにすすり泣く尚華ではあったが、未だプライドが邪魔して、負けを認める明確な言葉が出てこない。
 試合を終わらせるには「参った」や「ギブアップ」と叫ぶ必要があるのだが、尚華は小声で弱音を吐くのみだ。
 なので少女も容赦ない。彼女は尚華の首にまたもや腕を回し、ゆっくりと締め上げた。
「ゔあ゛あ゛あ゛あ゛……」
「どう? そろそろ終わっちゃうけど、悔いはない? ないよね。最後まで雑魚なりに意地張ったもんね。えらいえらい」
 そうして尚華の意識は徐に閉ざされて行った。愛くるしくも憎たらしい少女の声を聞きながら。
 また、輝かしい過去を走馬灯として眺めながら、ほとんど多幸感のうちに、暗黒の世界へと沈んで行くのであった。

68名無しさん:2019/10/11(金) 02:10:34 ID:???
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
さて、完結です。
皆様、長文駄文にお付き合いくださり、どうもありがとうございました。

69名無しさん:2019/10/11(金) 19:40:10 ID:KYKA5z.6
>>68
最高でした!
普通に読み物として面白かったし、個人的には相手の女の子も可愛くて好きです。
女王様、「ん"おおおおっ」とか力強く耐えてんのに時々「あんっ!」とか「いやあああっ!」とか女が出るのがエロいw

70名無しさん:2019/10/11(金) 23:58:32 ID:4V5Y3bdw
非常にゴツいマッシブな人型ロボットを操縦する美しく冷徹な女軍人が、元民間人の美少女パイロットの操縦する可憐な小型ロボットに敗れて戦死するとかどうよ。

71名無しさん:2019/10/14(月) 20:47:11 ID:???
>>69
遅くなりましたが、ご感想ありがとうございます。
pixivの方にも投稿しましたので、もしよろしければアンケートの投票などもよろしくおねがいします。アンケートの結果次第で書くものが変わるかも?
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=11791267

72名無しさん:2019/11/09(土) 16:18:14 ID:???
A子 3年 女子バレー部 顔普通、長身ちょいムチ

B美 1年 帰宅部 可愛い、小柄、細い

2人は同じC男が好きだったが、C男はA子の好意には気づいてたけど見た目で勝るB美と付き合い始めた。

これ学生時代に俺の周りで起きた話。それを真近でみてたためそんなシチュが俺の好きな妄想の鉄板になってる。後輩に嫉妬しまくってたA子が不憫でたまらんかったけど、怒り狂ったあげくB美に喧嘩売って逆にボコられるA子をよく妄想をしてた。

73名無しさん:2019/11/22(金) 17:58:08 ID:???
>>72
お話とても興味を持ちました。
今回自分で物語を書いてみようかと考えてまして、いきなり恐縮なのですがこちらのシチュエーションを参考にさせて頂いてもよろしいでしょうか?最初は少し参考程度で進めようかと思っていたのですが、構想を考えてる内に全部欲しいと思ってしまいました。もちろん72様が今後この展開の作品を書く予定があるのでしたらあきらめますので全然おっしゃってください。

74名無しさん:2019/11/22(金) 20:49:57 ID:???
>>72
ジャス学の夏と桃みたいだなw

75名無しさん:2019/11/22(金) 21:35:29 ID:???
ジャス学懐かしw よく桃使って夏のみならず
ひなたやティファニー転がしてた

76名無しさん:2019/11/22(金) 23:30:10 ID:???
ジャス学は水無月響子先生が好きだなあ
ああいう大人の色気と余裕たっぷりな先生が生意気な生徒の強さと美しさに嫉妬して喧嘩売られてボコられる、っていう妄想を良くする

77名無しさん:2019/11/23(土) 11:59:03 ID:uAPDSifo
大人の色気と余裕はリョナに必須だな

78名無しさん:2019/11/25(月) 10:59:10 ID:???
>>73
ジャス学みたく似てる例もあるわけだ
そこまで畏ることはないのでは?
どうしても気にかかるのであればニュアンス
少し変えてみるとか

79名無しさん:2019/11/28(木) 12:11:00 ID:???
ポケモンで女主人公使ってて双子ちゃんとか浮き輪ガールとかにんじゃごっかとかちっさい敵トレーナーに出くわすとポケモンバトルでもリアルファイトでも敗北してめのまえまっしろにされたいとか思う

80名無しさん:2019/11/28(木) 15:49:10 ID:???
>>78
そうですね
私もイメージとしてはジャズ学の2人だったのでそれ風にやってみようと思います。

81名無しさん:2019/12/25(水) 23:29:50 ID:???
誰かクリスマスプレゼントにコッテリ濃厚な物語でもプレゼントしてくれぃ!妄想は果てしないが文章化できねぇから頼んでるんっす…

82名無しさん:2020/01/08(水) 18:34:11 ID:???
>>81
クリスマスは終わったけどあけおめプレゼント情報
TandTさんの新作最高だぜ!

83名無しさん:2020/01/10(金) 00:02:04 ID:???
あれはいいものだ
じつにいいものだ
TandTさんとか土干士工さんとか更科69さんの小説を、誰か漫画にしてくれないかな……
カスメとか数枚のイラストでもいいんだけどなあ

84名無しさん:2020/01/10(金) 09:21:17 ID:xhZ792GQ
舞華先生やチサトちゃんがイラストや漫画でみれたら最高だよな

85名無しさん:2020/01/10(金) 13:34:45 ID:???
>>82
ありがとおおおおお!!!!!!

86名無しさん:2020/01/20(月) 17:50:22 ID:4yL4eFSo
作者の方々、今年も良作お待ちしております!

87名無しさん:2020/01/21(火) 00:03:50 ID:???
ダメ元で某作者さんにリクエスト送ってきた
図々しいのは百も承知
しかしあの方の筆力であのシチュは是非読みたいのだよ……

88名無しさん:2020/01/21(火) 08:25:51 ID:???
>>87
何それ
シチュだけでも教えておくれよ

89名無しさん:2020/01/21(火) 16:20:47 ID:???
>>88
①作者さんが書いてる小説の正義のヒロイン(成人)vs作中の描写をヒントに自分が責め役として思いついた悪のオリキャラ(幼女)
a.母と娘ほど歳の離れた二人が一対一で戦い幼女の才能に圧倒されたヒロインが惨敗。b.急所攻撃てんこ盛りでヒロインのコンプレックスを刺激するような嬲り方。c.失禁脱糞といった尾籠シチュ満載。

②作者さんの旧作のリメイクまたは続編
こちらはシチュも嬲り役も完全お任せ

どちらか一つでもご検討いただけますでしょうか・・・という感じやで

90名無しさん:2020/01/21(火) 20:11:57 ID:???
>>89
ありがと
作者さんがわからんけど①読んだだけでワクワクするよ
叶うと良いな

91名無しさん:2020/01/21(火) 21:08:06 ID:???
>>90
以前もリクとか受け付けてない別の作者さん(リョナではなく全年齢の純愛モノ書いてる人)に全力で好きを伝えてお願いしたらサブキャラの短編エピ書いてくれたから案外いけるかも
勿論催促はNGだけど「もし機会があったらお願いします」程度のメッセージや感想を一度くらいなら許してもらえるはず

92名無しさん:2020/01/22(水) 08:32:35 ID:???
純愛とか描く人がこの手のフェチをどう捉えて表現するのか面白そう
自分じゃ書けないし俺も誰かにリクエストしてみようかな〜

93名無しさん:2020/01/22(水) 18:37:06 ID:???
面白そうじゃねーよ。畑違いの相手にわざわざ絡みに行くな。なんでわざわざリョナ2板があると思ってるんだ?

94名無しさん:2020/01/22(水) 19:07:23 ID:???
なんか誤解される書き方だったかもでごめんやけど
純愛系の人にはリョシチュ頼んでないで
ちゃんとその作者さんがいつもかいてるような作風でお願いしたでな
>>92も興味があるって程度のじゃないん?

95名無しさん:2020/01/22(水) 20:32:28 ID:???
>>93
書き方悪かったわごめんよ まあそう怒りなさんな 94さんの言うようにどんな風になるかな?的なちょっとした興味だよ

リクエストは俺の好きなリョナ作家さんにお願いしてみようかな?って事だから
まぁあの書き方なら誤解されても仕方ないか…
とりあえず誤解させて悪かったわ

96名無しさん:2020/02/29(土) 07:12:50 ID:.BoQg7aE
キッズyoutuber(年収500万) vs ベテラン女子プロレスラー(年収300万)
みたいなのを妄想した。

97名無しさん:2020/02/29(土) 09:31:45 ID:???
>>96
ステータスとか需要の差っていいよな
youtuberだったりアイドルだったり

ランニング中に高級送迎車で横ぎられたり
雑誌を見てため息をつくような値段のものをさらっと身につけてたりして
「こっちは身体張って稼いでるのに!」
みたいな背景があると興奮しちゃう
それで負けるものならばもう…

98名無しさん:2020/02/29(土) 17:08:06 ID:???
ベテランではないが紫雷イオとか木村花みたいな
ムチムチで気が強そうなレスラーとか良きだな

99名無しさん:2020/02/29(土) 19:49:56 ID:???
せかつよの豊田美咲さん未だにすこ
ヒロインの師匠ポジでありながら最強キャラではなく、全盛期も過ぎて後は新人に追い抜かれるだけの宿命、って感じが最高にエロい

100名無しさん:2020/02/29(土) 23:49:02 ID:???
筋肉バリバリについてるお姉さんが色白の細い年下に玩具にされるのはもはや王道


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板