ラヴクラフトによる初期言及
創作者はハワード・フィリップス・ラヴクラフトであり、彼の『闇に囁くもの(The Whisperer in Darkness)』において崇拝儀式の文句に登場している。深い森の奥で、異星種族とそれに仕える人間によって行われるこの儀式は、西洋において悪魔崇拝とみなされた魔女の集会、いわゆるサバトそのものである。「山羊」がシュブ=ニグラスを象徴するのも、古代宗教において豊穣の象徴と崇拝され、キリスト教によって悪魔、サバトの中心とされたモチーフに由来する。
作品例
『インスマウスの影』(The Shadow Over Innsmouth) - 1936年
『眠りの壁の彼方に』(Beyond the Wall of Sleep) - 1943年
『マージナリア』(Marginalia) - 1944年
『H. P. ラヴクラフト傑作集』(The Major Works of H. P. Lovecraft) - 1945年
『全詩集』(Collected Poems - 1963年
作品一覧
1 奥津城(霊廟) The Tomb
2 ダゴン Dagon
3 サミュエル・ジョンソン博士の回想 A Reminiscence of Dr. Samuel Johnson
4 北極星(ポラリス) Polaris
5 眠りの壁を越えて(眠りのとばりを超えて) Beyond the Wall of Sleep
6 忘却(廃墟の記憶) Memory
7 Old Bugs
8 ファン・ロメロの変容 Transition of Juan Romero
9 白い帆船 The White Ship 1919/10 1919/11 短編
10 サルナスの滅亡(サーナスの災厄/サルナスをみまった災厄) The Doom that Came to Sarnath
11 ランドルフ・カーターの証言(ランドルフ・カーターの陳述) The Statement of Randolph Carter
12 古い通りの物語/通り The Street
13 恐ろしい老人/怪老人 The Terrible Old Man
14 ウルタールの猫 The Cats of Ulthar
15 木(木魅) The Tree
16 セレファイス Celephais
17 向こう側/彼方より From Beyond
18 海底の神殿(神殿) The Temple
19 ナイアーラソテップ(ナイアルラトホテップ/ニャルラトテップ) Nyarlathotep
20 一枚の絵(家の中の絵) The Picture in the House
21 アーサー・ジャーミン卿の秘密(故アーサー・ジャーミンとその家系に関する事実) Facts Concerning the Late Arthur Jermyn and His Family
22 廃都/無名都市 The Nameless City
23 流離の王子イラノン/流浪の王子イラノン/イラノンの探求 The Quest of Iranon
24 月沼(月の湿原) The Moon-Bog
25 忘却の彼方へ Ex Oblivione
26 異形の神々の峰(蕃神/異形の神々/異形の神々の山) The Other Gods
27 アウトサイダー The Outsider
28 エーリッヒ・ツァンの音楽 The Music of Erich Zann/
29 Sweet Ermengarde
30 眠りの神/ヒュプノス Hypnos
31 月がもたらすもの What the Moon Brings
32 アザトース/アザトホース Azathoth
33 死体蘇生者ハーバート・ウェスト Herbert West - The Reanimator
34 妖犬/魔犬 The Hound
35 潜み棲む恐怖(おそろしきもの潜む) The Lurking Fear
36 壁のなかの鼠 The Rats in the Walls
37 名状しがたきもの(名状しがたいもの) The Unnamable
38 祝祭/魔宴 The Festival
39 斎忌の館/忌まれた家/忌み嫌われる家 The Shunned House
40 レッド・フックの恐怖(レッド・フック街怪事件) The Horror at Red Hook
41 あの男 He
42 死体安置所で(死体安置所にて) In the Vault
43 冷気 Cool Air
44 クスルウーの喚び声(クトゥルーの呼び声/クトゥルフの呼び声) The Call of Cthulhu
45 ピックマンのモデル Pickman's Model
46 霧の高みの不思議な家(霧の中の不思議な館) The Strange High House in the Mist
47 銀の秘鑰/銀の鍵 The Silver Key
48 未知なるカダスを夢に求めて(幻夢境カダスを求めて/知られざるカダスを夢に求めて) The Dream-Quest of Unknown Kadath
49 チャールズ・ウォードの奇怪な事件 The Case of Charles Dexter Ward
50 異次元の色彩(宇宙からの色) The Colour Out of Space
51 末裔 The Descendant
52 古えの民 Very Old Folk
53 ネクロノミコンの歴史(「死霊秘法」釈義) History of the Necronomicon
54 ダンウィッチの怪(ダニッチの怪) The Dunwich Horror
55 イビッド Ibid
56 闇に囁くもの The Whisperer in Darkness
57 狂気山脈(狂気の山脈にて) At the Mountains of Madness
58 インスマスを覆う影(インズマスの影/インスマウスの影) The Shadow Over Innsmouth
59 魔女の家の夢(魔女屋敷で見た夢) The Dreams in the Witch House
60 戸をたたく怪物(戸口の怪物/戸口にあらわれたもの) The Thing on the Doorstep
61 本 The Book
62 邪悪なる牧師 The Evil Clergyman
63 時間からの影(超時間の影) The Shadow Out of Time
64 闇をさまようもの(闇の跳梁者/闇に這う者/暗闇の出没者) The Haunter of the Dark
Great Cthulhu is Their cousin, yet can it spy Them only dimly
大いなるクトゥルー〈旧支配者〉の縁者なるも漠々として〈旧支配者〉を窺うにとどまりたり。
―ネクロノミコンより抜粋
(創元推理文庫のラヴクラフト全集では、Old oneを”外なる神”と訳している。これはラヴクラフトが旧支配者と外なる神を明確にカテゴリーしていないために様々な用法が為されている。)
>>58
神話生物
古のもの(いにしえのもの、英:Old One, Great Old One)
詳細は「古のもの」を参照
樽状の胴体と五芒星形の頭部を持つ半動物・半植物的な地球外生命体。生命体がまだ存在しなかった太古の地球に到来して文明を築いた。『ネクロノミコン』には、彼らがふざけてか誤ってか、地球の生命体を創造したと記されている。生物としては生命力が極めて強く、また、水陸双方の環境に適応する。超常的な力は持たないが、科学技術が非常に発達していた。南極大陸は彼らが宇宙から最初に降り立った場所である。
「旧支配者」とも呼ばれる。後続作家たちによって体系化されたクトゥルフ神話においては、他の作品でElder Thing(邦:古のもの)と名付けられて、そちらの名前で定着する。同じ呼称であるが、邪神の総称としての旧支配者(オールド・ワン、グレート・オールド・ワン)とは異なる。固有名詞ですらないので、本作中においてさえOld One/Great Old Oneが統一されておらず、さらにこの種族を指す呼称は作者によって異なる。
クルウルウの末裔(英:Star-spawn of Cthulhu, Spawn of Cthulhu)
「クトゥルフ」も参照
「クルウルウ」は、ラヴクラフト作品における "Cthulhu" の大瀧啓裕による日本語訳名であり、より広く知られている名は「クトゥルフ」である。
古のものよりもさらに遠い世界から現れたと思われる地球外生命体。外見上は蛸に似ているが、身体が我々とは異なる物質によって構成されており、変身や体組織の再生が可能である。遅れて地球に到来し、地上の支配を巡って古のものと激しく争った。この戦いでは一時的に全ての古のものを海に追い落としている。のちに和戦がなされて領土を分け合ったが、突如として本拠地のルルイエもろとも海に沈んだ。
ラヴクラフト宇宙観の総決算
神性を具えているクルウルウ(クトゥルフ)とは異なり、本作に登場する「クルウルウの末裔」は、神格というより、ミ=ゴと同列の宇宙生命体のような扱いで、「陸棲種族」「蛸に似た宇宙生命体」などと表されている[1][注 1]。これに関して、翻訳者・大瀧は、善悪二元論的なクトゥルフ神話との根本的な違いとして、ラヴクラフトの宇宙観が元になった(人間の視点とは異なる)超越的視点を挙げており[2]、特に本作は、『時間からの影(英:The Shadow Out of Time )』(1934-1935年に執筆、1936年刊行)とともに「幻想宇宙年代記」[2]とも表現し、「ラヴクラフト宇宙観の総決算」[3]としている。
◆ File No.07 大発狂五分前
・〔ウルトラマン側の元ネタ〕大爆発五秒前(海底原人ラゴン)
・〔クトゥルフ神話側の元ネタ〕ダゴン
・〔簡易感想〕海底原人ラゴンの元ネタは映画「The Creature from the Black Lagoon(大アマゾンの半魚人)」のラグーンからと言う説があるのですが、
その『大アマゾンの半魚人』の元ネタが『インスマスを覆う影』だと言われています。
そしてその二つがこの『大発狂後秒前』で再集結!