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クトゥルフ神話
69
:
WS
:2022/09/01(木) 07:57:39
>>68
耕司を捕食し終わった沙耶の様子が変わり、顔は血の気が引いて、熱病に冒されているようであった。
沙耶の状態に郁紀は恐怖からうろたえてしまう。沙耶はそんな郁紀に自身は大丈夫だと言う。
そして、沙耶と郁紀の子供たちが生まれると告げた。
沙耶自身も思いのほか早かった出来事に驚いていた。
沙耶は郁紀に抱かれながら郁紀に空の下に連れて行ってほしい頼む。
郁紀は頷き沙耶と共に外へ出る。沙耶が最後のプレゼントとして沙耶を愛してくれた郁紀にこの惑星(ほし)あげると告げると沙耶の背中が膨らんで、羽化した蝶の羽のように花弁を広げた。
そして、その花弁には光の粒子のような鱗粉がついていた。
沙耶は苦しみを越えたのか安らかな顔で郁紀と沙耶の世界が始まることを告げた。
沙耶の鱗粉が空を舞って世界へ降り注ぐ。
涼子は奥涯の別荘にて地下室に残された食料を食べながら沙耶に関する資料を整理をしていた。
ようやく終わったそれの最後のページには沙耶がこの宇宙にやってきた理由がまとめられていた。
やってきた理由は繁殖であり、沙耶とその眷属は異次元の壁を越えて種をまき散らす生物であったのだ。
そして、辿り着いた地でもっとも繁殖している種族を選別、浸蝕して生態系における支配的地位もろとも略奪する能力を沙耶は持っていた。
それだけの能力を持ちながらも沙耶が侵略を行わなかったのは、沙耶が人間への理解を深めるにつれて人間の恋愛感情を学んでしまったためである。
恋愛感情を学んだ沙耶は奥涯と共にいる時に人間に恋をすることができずに、繁殖へ熱意を失ってしまった。
しかし、沙耶は郁紀と出会ったことで恋愛感情を持ち、繁殖に至った。
涼子は沙耶についての資料を片手に別荘を後にした。
涼子は降り注いだ沙耶の鱗粉により、変異した世界を歩く。
街には変異して人間の姿を失った者たちが蠢いていた。
涼子も変異の影響を受けていたが、周りほど人の形を失ってはいなかった。
しかし、完璧に変異するのも時間の問題であった。
涼子は手に持った酒を味わいながら、化け物になったあとも酒の味を楽しめればいいなと思いながら眠りについた。
そして、次に目が覚める時は街に溢れる蠢く者たちに混ざることになるであろうと感じていた。
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