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クトゥルフ神話

68WS:2022/09/01(木) 07:56:48
沙耶の唄(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ
https://renote.jp/articles/17530


涼子は耕司が去った後も奥涯の残した資料の解読をしていた。
その資料には「彼」の知識欲は貪欲で学習率が高いこと、「彼」の意識は希薄であり人類とは精神構造が違うこと、「彼」は奥涯を質問攻めにしても自身への質問には答えることができなかったなどが記されていた。
また「彼」はこちら側の宇宙に実体化した直後に精神活動を始めており、自身の故郷の情報は持っていなかった。
これらのことから奥涯は「彼」への興味が尽きることはなかった。
資料にはしばらく奥涯と「彼」の蜜月の記録は続いて行った。
そして、「彼」は生物の精子を胎内に吸収したいという本能的衝動を持っており、「彼」はそのことから「雄の精子を必要とする存在」であると規定して自身を「雌」と主張した。
そのため「彼」は「彼女」という呼称に変わり、やがて沙耶という名前を得た。
沙耶は知識を貪るだけの生物から感情を示していくようになっていった。
そして、沙耶は体内に取り込んだ生物を作り替える能力を持っていることが記されていた。
狂人の妄想のようなそれらを真っ当な人間であれば信じることはないが、涼子は奥涯から以前に迷惑極まりない怪奇な目にあわされているためにそれらを真面目に読んでいた。

沙耶は元の世界に戻りたい
だが郁紀が共にいてくれるのなら、添い遂げたい

奥涯はT大の機材を無断で使い沙耶を調べようとしたことでバイオハザードを発生させてしまい大学内のネズミとかつてはネズミであったであろう何かを涼子を含めた大学の職員で駆除することになった。

沙耶が叫び耕司から離れると、涼子は「切り札」である魔法瓶を耕司に投げ渡して、沙耶にかけろと指示した。
郁紀は突然現れた涼子を睨みつける。耕司はそれを気に留めずに魔法瓶の中身を沙耶にぶちまけた。
中身はマイナス196度の液体窒素であった。
液体窒素をかけられた沙耶は苦しみ悶える。
涼子にとって悪夢の象徴ともいえる沙耶が苦しんでいる姿は理性のタガを外してしまうのに十分であり、けたたましく笑う。

郁紀が制止の叫び声をあげるが、涼子は沙耶に向けて発砲した。銃弾は液体窒素で凍っていた沙耶の身体を吹き飛ばした。
いかに再生能力に長けている沙耶であろうと塞げる傷ではなく、間違いなく致命傷であった。

やがて、幻覚が終わり、ようやく正気を取り戻した耕司は煙草を吸う。
奥涯の残した三文SF小説のような手記は戯言ではなく、沙耶という怪物は確かにいて、その眷属もまだどこかの宇宙に存在している。
その事実を知った耕司は、他の何も知らない人間たちのように無知で無垢な幸福を噛み締めることは不可能であった。


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