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ミツバチの利他的行動@南堂久史

24ItsSin:2008/02/10(日) 21:21:06 ID:1H4seSjE
新しい書き込みにまた気になる部分が合ったので、つっこんでしまいました。
多分載らないと思うので、一応残しておきます。

まず最初にお断りしておきますが、これは揚げ足取りのつもりではありません。「質の向上こそが進化の本質である」という南堂さんのご意見に対する批判や反論の類ではないということを申し上げておきます。私の老婆心からの諫言とご理解いただければ幸いです。

>自然淘汰説に従えば、鯨がエラをもつことは鯨にとって有利なので、鯨が魚類になることがあるかもしれませんが

この部分は、仮に比喩としても不適切なように思います。自然淘汰説に則って「鯨がエラをもつことは鯨にとって有利」であるという主張をしている生物学者や進化論者は居ないと認識しております。また自然淘汰説の中にそのような説明があるとは聞き及びません。このような説明は折角の御説にとって瑕疵でしかないように思います。

また、

>無性生物 → 節足動物 → 魚類 → 両生類 → 爬虫類 → 哺乳類
>という進化の段階があり

という表現も誤解を招きやすいかと思います。この場合は「節足動物」というよりも「無脊索動物」とする方がより正確かと思います。

あと、南堂さんは本質的な問題ではないとお考えかもしれませんが、敢えて。

>ミツバチでは、生まれる個体のほとんどは不妊であり

とありますが、働きバチは「後天的」な不妊であることを考えれば、誤解を招きやすい表現であると思います。



ゴミ箱行きだろうなぁ。

25shinok30:2008/02/10(日) 21:42:57 ID:b2FSV5a.
何度も言うように,南堂さんの進化観は根本的にズレています

進化の結果として,単純なものから複雑なものに変化したり,
生物がうまく生存・繁殖できるようになったりしますが,
そのような変化・現象のみを進化というわけではありません
ですから,
>細菌と人、人とチンパンジーなどというふうに異なる生物を比べ、
>どちらがより進化しているかという設問自体があまり意味のあることではない。
ttp://meme.biology.tohoku.ac.jp/INTROEVOL/MIKATA/documents/pp.13-28.pdf
(『進化論の見方』(河田雅圭/紀伊國屋書店)より)
のですが,「進化とは進歩である」と思っている南堂さんには理解できません

以下の「質の向上」=「進化」発言も同様の誤解に基づくものですね

>違う。二番目に大切なのは、「数の増加」ではなくて「質の向上」である。── 「質の向上」。それは、「進化」のことだ。
>つまり、重要度の順で言うと、次のようになる。
> 生存 > 進化 > 増加
>この順で重要だということは、進化の過程を見ればいい。
>細菌 → …… → 魚類 → 両生類 → 爬虫類 → 哺乳類
>こういう進化の過程で、生物は、次の二つを同時になしてきた。
>・ 質の向上 (進化)
>・ 数の減少 (産卵数の減少)
>この二つは、トレードオフ関係にある。質の向上を果たすためには、卵は大きくなくてはならない。
>だが、母体に納まる総量は一定だから、卵が大きくなるにつれて、産卵数は減る。
>たとえば、魚類は、小さな卵を数千ぐらい産卵することもあり、大きめの卵を百ぐらい産卵する
>こともある。爬虫類では、十数個ぐらいの産卵。哺乳類では、数匹ぐらいの出産。人間に至っては、
>一回に一人しか産めない。
>つまり、進化の歴史では、質の向上のために、数の増加は犠牲にされてきた。つまり、
>「数の増加」よりも「質の向上」の方が大事である。
ttp://openblog.meblog.biz/article/322068.html

26shinok30:2008/02/10(日) 21:49:01 ID:b2FSV5a.
卵の大きさと卵数のトレードオフの関係はすでに議論されています
まずは,1970年にPiankaが唱えたrーk選択説がそうですね
さらに,伊藤嘉昭は「世代時間」という独立変数を組み込んでしまうrーk選択説の曖昧さを批判し,
"the procurablilyty of food by the young"(子にとってのエサの得やすさ)によって,
多産多死戦略と少産保護戦略のどちらかを選択すると考えました
ようするに,「子にとってエサの得やすい」環境では多産多死戦略が,
逆の場合は少産保護戦略が選択されやすいということです

「少産保護戦略」の内容は,卵が大きいこと(大卵戦略)だったり,卵胎生や胎生だったり,
孵化後(誕生後)の親の保護が発達していたり……様々ですが,
「子にとってエサの得にくい」環境への適応として説明できますね

もちろん,どちらも戦略も結果的に「より多くの子孫を残せたから」こそ進化したわけです
(決して,「質の向上」を目指して進化したわけではありません)
「系統的制約と環境によってどういう選択をするか」という問題はありますが,
「どちらがより進化しているか」という問題ではありませんし,
「細菌 → …… → 魚類 → 両生類 → 爬虫類 → 哺乳類」という「進化の過程」に沿って
『直線的に進化』してきたわけでもありません

例えば,硬骨魚ではエサをめぐる競争のないプランクトン食の海水性の種の卵は小さく,
複雑な環境に棲む流水性の種の卵は大きい傾向があります
また,以前,伊藤の説として紹介しましたが,
ダチョウなどの地上生の鳥やカモなどの水鳥では大きな卵から生まれたヒナが離巣性なのに対して,
樹上や岸壁に営巣する鳥のヒナは巣の外に出ることはなく,
自力でエサを取ることがまったくできないので,親からの給餌に完全に依存しています

>以下,伊藤の『rーk選択説への批判』からの引用
>>海鳥は自分で水面下の獲物を急降下して捕ることができるほど,
>>飛ぶ力がつくまで島で育てられる必要がある.どんなにたくさん
>>の魚が周囲の海にいても,その時までそれは利用できないのだ.
>>森林環境においても,木の上のヒナは飛ぶことができるか,少な
>>くとも枝から枝へ跳びうつることができるようになるまで,エサ
>>を獲得することはできない.木になっている果実の多くは彼らに
>>は利用できないのだ.
ttp://members.jcom.home.ne.jp/natrom/board061031.html
アイアイが晩成で養育期間が原猿類としては長いのも,
立ち木や倒木内に隠れている幼虫や固い種子などの『構造的に防御された』
子にとって得にくいエサを主食にしているからだと説明できますね

27shinok30:2008/02/10(日) 21:51:23 ID:b2FSV5a.
また,「少産保護戦略」というのも相対的な問題で,
例えば,高橋史樹が「典型的なr選択者で一時的水域に適応した雑草的生物だ」と言ったカブトエビ類にしても,
確かにカブトエビ属の卵は小さくメタノープリウス幼生の段階で孵化してしまうのですが,
冷水性のヘラオカブトエビ属は孵化までに背甲ができるまで発生していますから,
カブトエビ属と比較すれば「少産保護」的だと言えるかもしれません

それに「少産保護」は「細菌 → …… → 哺乳類」という「直線的な進化系列」に沿ったものとは限りません
哺乳類の特徴である「胎生」についても,
「卵胎生」や「胎生」はサメ,シーラカンス,ウミタナゴ,アシナシイモリ,イモリ,ウミヘビ,コモチカナヘビ……などの系統で何度も独立に進化しています
特に,アシナシイモリ類(無足目)は皮骨鱗などの原始的な形質を保持している両棲類ですが卵胎生の種が多く,
ミズアシナシイモリなどは発生中に子宮壁から栄養補給を受けているので,「卵胎生」ではなく,真の「胎生」だといえるでしょう
アシナシイモリやイモリの卵胎生や胎生が陸棲種に多いことも,「子にとってエサの得やすさ」で説明できるかもしれません
>両生類の進化 松井 正文著
>出版 : 東京大学出版会
ttp://www.bk1.jp/product/01325016

とにかく,南堂さんの考える「直線的な進化系列」では
原始的だとされるサメやシーラカンスやアシナシイモリ……の系統で「卵胎生」や「胎生」が進化したことが説明できませんよね

28shinok30:2008/02/10(日) 22:19:50 ID:b2FSV5a.
>利全主義と系統 (生命の本質)
>「先祖から子孫に至る系統において、各個体は、自分の利益だけでなく、系統全体の利益を狙う」
>これは「系統の利全主義」である。
ttp://openblog.meblog.biz/article/255389.html

南堂さんが主張する「系統の利全主義」は例によってダメダメですが,
血縁者以外のコロニー全体の利益を考慮したマルチレベル淘汰というのは
社会生物学者によって,すでに提唱されています

>2007年05月02日 マルチレベル選択の攻防メモ

>(rbk + be) > c
>in which bk is the benefit to kin (b in the original equation) and be is the
>benefit accruing to the group as a whole. He then argues that, in the
>present state of the evidence in relation to social insects, it appears
>that be>>rbk, so that altruism needs to be explained in terms of selection
>at the colony level rather than at the kin level.
ここで、bkは血縁個体の利益(Hamilton式のb)、beは群全体の利益、cは利他行動のコスト
>である。そして、EO Wilsonは、社会的昆虫に関する現状の証拠から、be>>rbkだと
>論じる。そして、利他行動は血縁レベルではなく、コロニーレベルの選択として説明
>される必要があると論じた。
ttp://transact.seesaa.net/article/40480504.html
上記サイトを良く読むと,血縁淘汰理論とコロニー淘汰理論は対立するものではなく,
相補的な関係にあることが分かりますね

29ItsSin:2008/02/10(日) 22:52:09 ID:1H4seSjE
まあ、こちらをご覧の皆さんには自明のことだと思いますが
南堂さんの場合、その説の妥当性も大いに問題なのですが
あまりにもストローマン(それも極めて出来の悪い)が目に付いてしまうので
つい余計なちょっかいを出してしまいたくなるんですよねぇ。

進化論の初歩
 ttp://hp.vector.co.jp/authors/VA011700/biology/class_05.htm
も目を通しましたが、ここまでくるとすでに
「ストローマン」ではなくて「ウィッカーマン」とでも呼ぶべきかも知れません

30ItsSin:2008/02/10(日) 23:56:06 ID:1H4seSjE
てっきりゴミ箱に放り込まれたものと思っていましたが、
掲載してもらえたようです。
なので調子に乗ってもうひとつ書き込んでみました。
今度はどうなりますことか・・・


些か不躾な書き込みにご返答いただき有難う御座いました。
調子付いてひとつ質問することをお許しください。

無脊索動物→魚類 ということは、
節足動物や頭足類などはどれだけ進化しても無脊索動物という階梯に停滞しているものであり、
たとえどれほど環境に適応し高度な社会構造のように見えるものを構築していても
魚類よりも低級である/脊索を持つという一点において魚類のほうが高級である、
という解釈でよろしいでしょうか。

31shinok30:2008/02/14(木) 05:22:44 ID:u4kOadHI
>>29
>あまりにもストローマン(それも極めて出来の悪い)が目に付いてしまうので
>つい余計なちょっかいを出してしまいたくなるんですよねぇ。

確かに,ストローマンが悪化して
「従来は、単細胞生物こそ「生物らしい生物」と見なされてきた」だの
「性をもつ生物など、ありえない」だの
「誰も言っていないトンデモな主張」を必死になって否定するカワイソウな人になってますね
「利己的遺伝子説を信じている人は細菌になりたがる」という爆笑ネタも懲りずに繰り返してますし……

>従来は、単細胞生物こそ「生物らしい生物」と見なされてきた。
>本項では、単細胞生物は「生物らしい生物」と見なされず、「生物になりかけている
>途中段階のもの」というふうに見なされる。そして新たに「半生物」という用語で
>定義される。
>すると、最終的には、次のことが言える。
>「生物の本質は、半生物でないことにある」

>「性をもつ生物は、遺伝子の増殖能力が劣るので、環境のなかで淘汰されてしまう。ゆえに、性をもつ生物など、ありえない」
>この件は、次のサイトを参照。(メイナード・スミスの説。)
>→ ttp://www.nagaitosiya.com/a/sex.html
>こういう馬鹿げた結論が出るのは、(#)のことによる。これが根源的に間違っているのだ。

>もしあなたが利己的遺伝子説というものを信じているなら、あなたはこのようにして
>細菌になりたがるだろう。(さもなくば自己矛盾。あなたは遺伝子の乗り物として、
>細菌になって遺伝子を増やすことを望まなくてはならない。)
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html

32shinok30:2008/02/14(木) 05:23:40 ID:u4kOadHI
>無性生殖をする「多細胞生物」というのは、あることはあるが、ごく限られたものだ。
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html

ウソです
南堂さんが知らないだけで「多細胞生物」でも「無性生殖」は広く見られます
発生学の定義による「無性生殖」に限ってみても,
海綿動物の芽球,刺胞動物や扁形動物や環形動物や棘皮動物や原索動物の出芽や分裂,
高等植物の地下茎や球根や珠芽(ムカゴ),コケ植物の無性芽……などの栄養生殖の他にも,
無性的な胞子の発芽による生殖も普通に見られます
(進化学の定義による「無性生殖」(単為生殖など)も含めて考えれば,もっとたくさんありますね)

ようするに,「無性生殖」でも複雑に分化した組織は生じていますから,
性の分化と組織分化を混同した以下の結論はまったくの誤りだということです
>以上のことから、こう結論できる。
>「無性生物の多細胞生物は、糸状または群体状に限られる」

33shinok30:2008/02/14(木) 05:25:33 ID:u4kOadHI
>また、単細胞生物が群体状に集積したものもある(ボルボックスなど)。
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html

それに「ボルボックス」は有性生殖しますよね
自分でリンクしているウィキの説明にも「有性生殖を行い」って書いてありますよw

>春から秋にかけて無性生殖で繁殖し、環境が悪化してくると有性生殖を行い、乾燥を耐える接合子を形成し冬を越す。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9

ボルボックスは異型配偶子接合によって生じた接合子(2n)が減数分裂して始源細胞(n)となり,
始源細胞から配偶体が生じます
配偶体は無性生殖を繰り返した後,必要に応じて配偶子を形成し,配偶子が接合して接合子(2n)となります
つまり,普通に見られるボルボックスは単相の配偶体で,世代交代のない生活環様式ですね
このタイプの生活環は「アオミドロ型」と呼ばれ,アオミドロやボルボックスなどの淡水産の緑藻類の他,シャジクモ植物にも広く見られます

また,緑藻類の中には,接合子(2n)が体細胞分裂や核分裂を行って胞子体(2n)を形成するものあります

この中で胞子体がさほど体制の分化をしないタイプの生活環は「ヒトエグサ型」と呼ばれます
ヒトエグサは接合子が発芽して胞子体を形成し,やがて減数分裂を行って多数の遊走子(運動性のある胞子)を放出します
遊走子が発芽して雌雄の配偶体(n)が生じた後は「アオミドロ型」と同じですね
これはヒトエグサ,ランソウモドキ,ハネモなどの海産の緑藻類に見られるタイプで,
「配偶体(n)?胞子体(2n)の世代交代があり,主相が配偶体にある」生活環様式です

これは陸上植物では「胞子体(2n)がコケ本体(n)に寄生的に存在する」コケ植物型に相当します
一方,陸上植物でもシダ植物や種子植物では,コケ植物とは逆に主相は胞子体(2n)にあります
このシダ植物の生活環は中学の理科でも習いますね
「世代交代」という語も高校「生物」の「ミズクラゲの世代交代」のところで出て来るので,
南堂さんには中学〜高校の教科書をきちんと復習してもらいたいですね

緑藻類にも胞子体(2n)が主相となるシダ植物に相当する生活環もあって,「ツユノイト型」と呼ばれます

さらに,「配偶体(n)と胞子体(2n)が同形でどちらが主相ともいえない」生活環(同形世代交代)もあって,
このタイプは「シオグサ型」と呼ばれます
これはアオサ,アオノリ,ジュズモなどの海産の緑藻類に見られますね

その他,複相の個体が減数分裂によって卵と精子を形成する(我々ヒトを含む)後生動物と同じ「ミル型」もあります

34shinok30:2008/02/14(木) 05:27:58 ID:u4kOadHI
緑藻類以外の藻類にも多様な生活環があります

例えば,褐藻類の生活環には,緑藻類の「アオミドロ型」以外のタイプはすべて確認されていて,
緑藻類の「ヒトエグサ型」「ツユノイト型」「シオグサ型」「ミル型」に相当するタイプは
各々「モチモ型」「コンブ型」「アミジグサ型」「ヒバマタ型」と呼ばれます

また,紅藻類の「アマノリ型」(アサクサノリなど)では,
主相は配偶体(n)で,糸状の胞子体(2n)は貝殻中に穿孔します
これは緑藻類の「ヒトエグサ型」,褐藻類の「モチモ型」に相当します
一方,「テングサ型」紅藻では配偶体(n)と四分胞子体(2n)は同形なのですが,
受精卵から生じ,配偶体に寄生する果胞子体(2n)が形成する果胞子から四分胞子体が生じる点が独特です
つまり,配偶体(n)→果胞子体(2n)→四分胞子体(2n)の3世代で世代交代を行っているということです

南堂さんはこういう複雑で多様な藻類の生活環をまったく知りませんね
南堂さんの頭にあるのは,配偶体(2n)しかなく世代交代しない後生動物と配偶体(2n)が主相となる維管束植物だけなので,
それ以外の生物を「生物らしくない」と思い込んでしまう幼稚な結論に達してしまうんですね
>たとえば、犬、カラス、魚、トカゲ、ミツバチなど。また、草や花や木々もそうだ。
>これらはいずれも、複雑な組織をもつ個体であり、生物らしい生物である。
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html

35shinok30:2008/02/14(木) 05:30:09 ID:u4kOadHI
>無性生物は、(真の)「多細胞生物」として、複雑な個体組織をつくることはできないからだ。
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html

繰り返しますが,栄養生殖や無性的な胞子の発芽から複雑な個体組織が生じている例はいくらでもありますから,
「無性生物が複雑な個体組織をつくることはできない」というのは明らかに誤りですね
「多細胞体への進化」の基礎にあるのは「性の分化」ではなく,栄養法の違いだと考えられています

大雑把に言うと,
菌類は吸収を効率的にする方向に進化したので,
置物にもぐって生活する体制として菌糸体(一次元の積み重ね組織)が発達しました
植物は表面積を大きくして光利用を効率的にする方向に進化したので,
糸状→葉状→茎葉体となり,葉を広げて生活する体制(一次元ないし三次元の積み重ね組織)が発達しました
動物は捕食消化を効率的にする方向に進化したので,
消化・運動・感覚の器官を発達させて動いて生活する体制となり,腸体腔(三次元のはめ込み組織)が発達しました

もちろん,これらの三系統はそれぞれの栄養法に適した別々の方向に進化したのであって,
たとえ菌類の体制が動植物のように複雑でないからといって「下等」と判断するのは誤りです

36shinok30:2008/02/14(木) 08:41:27 ID:u4kOadHI
長い説明はどうせ南堂さんの頭には入らないので簡単な質問です

>まず、生物の性質(本質の一部)を、いくつか列挙すると、次のようになる。
>・ 性がある (オス・メスの区別)
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html

「性がある(オス・メスの区別)がある」ことが「生物の本質の一部」だということですが,
もし,性がある方がより高等だというなら,
性が2つしかないヒトよりも16個も性があるゾウリムシの方が複雑でより進化していることになりませんか?

>見えない性
>私たちが「性」と言うとき、そこには雌雄の区別があり、その交配というイメージが
>ある。じつは、外見上はどの個体も同じに見えるゾウリムシにも、そうした接合可能
>な性別がある事実が、1937年にアメリカのソネボーン(インディアナ大学)によって
>発見されていた。それも雌雄2つどころか、1941年の段階で、2つの互いに引き合う
>接合型(これを性とみなす)のペアからなる5つのゾウリムシの性のグループが、
>アメリカのギルマンによって報告されていた。

>その後アメリカとヨーロッパでも、新しいグループが見つかり、ゾウリムシには
>合計16のグループがあることが明らかになった。
ttp://www.brh.co.jp/s_library/j_site/scientistweb/no06/index.html


>「数を増やす能力が最も劣っている人類こそ、最もすばらしい生物なのだ」という
>ことを。「人類は、大人になるまで 20年近くかかり、しかも一回に一人の子供
>しか出産できないので、数を増やす能力が最悪だが、だからこそ人類はすばらしい
>生物なのだ」ということを。
ttp://openblog.meblog.biz/article/322068.html

「数を増やす能力が劣っている方がすばらしい」ということは,
ヒトよりも数を増やす能力が劣っている生物はヒトよりも進化しているということでしょうか?
例えば,チンパンジーの年平均産仔数はヒトよりもずっと少ないんですが,
これは「チンパンジーはヒトより進化している」ということでしょうか?

37shinok30:2008/02/14(木) 19:24:53 ID:u4kOadHI
>・ 遺伝形質 …… 遺伝子変異は可能 …… 重要性が低い
>・ 生命形質 …… 遺伝子変異は不可 …… 重要性が高い
>本項で述べた趣旨で、「DNAは遺伝子ではなく生命子だ」という趣旨で述べている人は、
>一人もいないようだ。少なくとも、日本語サイトでは。)
ttp://openblog.meblog.biz/article/236846.html
>《 問題 》 有性生物と多細胞生物は、どちらが先か?
>《 解答 》 有性生物が先である。(真の)多細胞生物はそのあとだ。
>《 発展 》 (真の)多細胞生物こそ、生物らしい生物である。     
>《 結論 》 単細胞生物は、生物らしさがなく、半生物と言える。
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html

「生命子」だの「生命形質」だの「半生物」だの
誰も使っていない「特殊用語」をやたら使うところも擬似科学者っぽいですね

>擬似科学批判の書物としてはもはや古典となりつつあるガードナー『奇妙な論理』
>(市場泰男訳、社会思想社現代教養文庫)には、トンデモ「科学者」の傾向が次のようにまとめられています。
>(5)彼はしばしば複雑な特殊用語を使って書く傾向がある。
ttp://www.hmt.u-toyama.ac.jp/chubun/ohno/paradox.htm

以下は,古代史研究に関してのサイトですが,
「研究ごっこ」の特徴は,ことごとく南堂さんに当てはまっています
>問 「研究ごっこ」の見分け方のポイントを教えてください。
>・著者が雑誌に発表した論文がない
>・著者がその分野について専門的に学んだ経験がない
>・やたらセンセーショナルな文句が多い
>・論調が攻撃的である
>・引用文献がない
ttp://www.hmt.u-toyama.ac.jp/chubun/ohno/qanda.htm##1

南堂さんに「情報の典拠を求める」は「実務家の発想」で「学者の発想ではない」なんて言ってますが,
それこそトンデモない話ですね

>そこで、「誰がそう言ったのか、その原典を示せ」とばかり、しつこく食い下がる。
>これは、実務家の発想である。
>「ある情報を得たときに、その情報がどのくらい信頼性があるか確認するために、その情報の典拠を求める」
>というわけだ。これは、実務家としては、当然だろう。たとえば、医者ならば、新しい情報を
>得たときに、その情報の典拠を確認しないと、その情報を信頼できない。
>しかし、学者というものは、そういう発想をしない。
ttp://openblog.meblog.biz/article/41771.html

新説を提唱する立場にある学者だからこそ,「情報の典拠」を明示し,
どれくらい確からしい話なのかを示すことは必須です
「学者は根拠も示さず思い付いたことを言いっぱなしで良い」なんて,
学問をバカにするにも程がありますね

少なくとも「生物学」の研究は,
「文献を調べ,仮説を立て,研究計画を立案し,データを取り,議論し,論文にまとめて発表する」
という実務の連続で成り立っています

38shinok30:2008/02/14(木) 19:25:51 ID:u4kOadHI
「類のレベル」なんておかしな用語も多い南堂さんは
それだけでも「生物学を専門的に学んだ経験がない」と判断されても仕方がないでしょう
(というか何度も指摘しているように,中学理科や高校生物レベルの知識もあやしいですね)

>「進化は段階的に進む。とすれば、過去の進化の痕跡は、類のレベルでは必ず残っている」
>たとえば、「魚類 → 両生類 → 爬虫類 → 哺乳類」という進化の歴史があった。
>そして、それぞれの「類」は、過去のまま、現在に残っている。過去の生物は、「種」の
>レベルでは絶滅したものが多いが、「類」のレベルではしっかりと残っている。
ttp://openblog.meblog.biz/article/364570.html

例えば「〜類」という表現は,以下のように使われます
「哺乳類」「霊長類」「原猿類」「繊毛虫類」「藻類」「紅藻類」「褐藻類」「コンブ類」「コケ類」「蘇類」……
これらは各々,
「哺乳綱」「哺乳綱霊長目」「哺乳綱霊長目原猿亜目」「繊毛虫門」
「光合成の過程で酸素を発生する生物からコケ植物,シダ植物,種子植物を除いたものの総称」
「紅色植物門」「不等毛植物門褐藻綱」「不等毛植物門褐藻綱コンブ目」「コケ植物門」「コケ植物門蘇類綱」……
を表しています

ようするに,様々なレベルの分類群(時には「藻類」のように分類群ではないものまで)を
便宜的に「〜類」と呼び習わしているだけで「類のレベル」なんてものは存在しないんですね

39AH1:2008/02/15(金) 15:00:01 ID:sNMJ1V0Y
類の下が種だ、論理的に。と主張していた人がいる事を思い出してしまった。

40shinok30:2008/02/18(月) 00:57:51 ID:UcRcy/vY
>(2) ボルボックス
>ボルボックスは、有性生殖をする場合があるので、無性生殖の一種に含めることには
>無理があるかもしれない。その場合、ボルボックスを無性生殖には含めずに、無性
>生殖をする生物は「糸状のものだけ」というふうに制限されることになる。
>ただ、ボルボックス以外にも、群体状の無性生物がいる可能性が十分にある。そこで
>本項では、群体状のものも含めた。ただし、ボルボックスという例示は、不適切だった
>かもしれない。もっと良い例があればいいのだが。
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html#comment

「ボルボックス」を原始的な多細胞生物の例とするのは間違いなんですよ
「ボルボックス」は陸上に進出した高等植物の系列の
原始的な特徴を保持しているわけではありませんからね

遊泳性群体を形成するボルボックスVolvox carteriと
単細胞性のクラミドモナス Chlamydomonas reinhardtiiが分岐したのは
DNA解析をもとにした分子系統樹からほんの5千万年前だと推測されています
つまり,単細胞として高度に進化した生物がつい最近,多細胞化したのであって,
原始的な多細胞生物の特徴を保持し続けたわけではないんですよ
それに,体のつくりは一見単純に見えますが,生殖細胞と体細胞の分化もしています

>体のつくりは単純で、よく研究に用いられるV. carteriでは、約2000個の
>小さな細胞が球体の表面に一層に並び、その内側に16個の大きな細胞を包み
>こんでいる。小さな細胞はみな2本の鞭毛を生やし、その運動が統合され、回転
>して泳ぐ。この小さな細胞が2本の鞭毛をもつ単細胞生物クラミドモナスとそっくり
>なので、それが集まって生活していると勘違いされることが多い。群体と呼ばれる
>こともそれを助長しているのだろう(*註1)。しかし、ボルボックスはれっきと
>した多細胞生物で、球体の内側の16個の細胞は生殖細胞だ。この生殖細胞が分裂し、
>親の球体の中で次の世代が生まれていくのだが、分裂の途中で不等分裂が起こり
>小さな細胞(体細胞)と大きな細胞(生殖細胞)が生み出される(図2)。この
>やり方は、動物の卵割とよく似ている。分裂を終えた子どものボルボックスは
>やがて形づくりを完成し、親の球体を破って水中に飛び出る。
ttp://www.brh.co.jp/seimeishi/journal/39/research_11.html

生物の多細胞化はいくつもの系統で独立に起こっていますし,
緑藻類の進化系列としても,1)遊泳性群体系列(ボルボックス系列)の他に,
2)非遊泳性群体系列(ヨツメモ系列)
3)非遊泳性単細胞系列(クロココッカム系列)
4)組織体系列(ヒビミドロ系列)
5)多核嚢状体系列(シオグサ,ツユノイトなど)
が想定されており,
南堂さんが考えているような「有性生殖を前適応とする?必然的な多細胞化や組織分化」のような単純な話ではありませんね

>有性生殖ゆえに、分化をなせるような進化を成し遂げ、複雑な構造体となった。
>そのことだけが重要だ。

>( ※ 以上で解説したのは、しきりに例外を探して揚げ足取りをした人向けの話。
>ま、例外的なことはちょっとは見出せるかもしれないが、いくら例外的なことが
>あっても、別に、話の本筋には関係しない。
ttp://openblog.meblog.biz/article/355298.html

海綿動物は有性生殖をしますが,外胚葉や内胚葉といった胚葉の形成は起こらず,
明瞭な器官の分化もありません
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E7%B6%BF
担子菌や子嚢菌は有性生殖(体細胞接合により二核の二次菌糸を形成)しますが,
多細胞体は菌糸(きんし)と呼ばれる糸状の細胞群から構成されています
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8C%E9%A1%9E

そもそも,有性生殖する生物のほとんどは単細胞や単純な多細胞体であり,
南堂さんがいうような「複雑な分化をなせるような進化」したモノの方が「例外」なんですよ

43shinok30:2008/03/26(水) 23:48:29 ID:ZwMBXRCY
>仮に、「自分の遺伝子」という概念が成立するとしたら、それはただ一つ。
>自分にある遺伝子が、突然変異で誕生した独自の遺伝子である場合だけだ。
>しかしながら、自分の遺伝子の大半が突然変異の遺伝子であるということは、
>ありえない。人間と猿でさえ遺伝子は 98%ぐらいが共通しているのだ。
>とすれば、人間でありながらその遺伝子の大半が突然変異で生じたものだ、
>ということはありえない。結局、各人の遺伝子ほとんどすべては、ずっと
>昔からある遺伝子だ。自分だけの遺伝子ではなく、人類の遺伝子プールに
>昔からずっと蓄えられていた遺伝子だ。そんなものを「自分の遺伝子」と
>呼ぶことはナンセンスである。
ttp://openblog.meblog.biz/article/492647.html

『自分の遺伝子』の「自分の」という言葉にこだわって
あいかわらず,南堂さんがうだうだ言ってますが,
血縁淘汰の概念を理解していないのが丸分りですね

血縁淘汰の対象になる「自分の遺伝子」というのは
「自分が祖先から受け継いだ遺伝子」のことに決まっていますよ
「突然変異で生じた独自の遺伝子」なんかは
(血縁者だろうが)自分以外の個体経由で子孫に伝わるわけがないでしょう
「血縁度=同じ遺伝子をどれだけもっているか」という初歩的な誤解もしていますしね

>ここでrとは同じ遺伝子をどれだけもっているかではなく,「祖先からくる遺伝子を
>共有する確率」であることに注意してほしい.たとえば目の黒い父と目の青い母の子
>たちが目を黒くする遺伝子を兄弟で共有する確率である.「人間とチンパンジーで
>さえ90%以上の共通の遺伝子をもっているから血縁度などとはナンセンスだ」と
>いう俗論は間違っている.
(「動物の社会  社会生物学・行動生態学入門 」 伊藤 嘉昭著 東海大学出版会 より)
ttp://www.bk1.jp/product/00490989

44ItsSin:2008/04/09(水) 22:49:29 ID:1H4seSjE
「自分の遺伝子」シリーズが完結したようです。
内容についてはこれまでにも増してアレに仕上がってます。
特に目に余るところの一部に関して
書き込みに突撃してみますが、反映されますかどうか。

45shinok30:2008/04/10(木) 22:04:43 ID:A7tOIMvI
久しぶりに読んでみましたが,エライことになってますね

>食料などの環境が好適である場合には、劣者は容易に生き続ける。たとえば、
>草がたくさんあって肉食獣が少ないという状況は、自然淘汰が弱い状況であり、好適だ。
>逆に、食糧が不足して肉食獣が多いという状況は、自然淘汰が強い状況であり、最悪だ。
ttp://openblog.meblog.biz/article/599953.html

肉食獣が少なれば,草食獣は増え過ぎて餌が足りなくなるから,餌をめぐる競争があります
肉食獣が多ければ,草食獣の個体数が減って餌が余るから餌をめぐる競争はないでしょう
「草がたくさんあって肉食獣が少ないという状況」が恒久的に維持されることはありません

最初から餌が不足していれば,草食獣は増えられないから肉食獣も増えないでしょう
「食糧が不足して肉食獣が多いという状況」も恒久的に維持されることはありません

簡単な数学の問題ですよ

>たぶんドーキンスは、子供のころ、数学コンプレックスだったのだろう。
ttp://openblog.meblog.biz/article/551047.html

「数学コンプレックス」があるのはどう考えても南堂さんの方ですよね

46ItsSin:2008/04/12(土) 02:12:24 ID:1H4seSjE
う〜ん、アク禁されたかな?読めなくなってしまいました(^_^;;

47ItsSin:2008/04/16(水) 22:07:00 ID:1H4seSjE
アク禁ではなかったようです。
それはそれとして、南堂さん、さらに遠いところに行こうとしてますね。
今度は「生物の本質は自己複製だ」という命題を全否定しているようです。
相変わらずドーキンスらに対する罵詈雑言は醜悪化の一途ですし・・・。

ただ、最後のほうに持ち出してきた波の比喩はある意味面白いかな、と思いました。
水を遺伝子、波を生命とするのではなく
水(分子)を個体、波を起こす「力」を遺伝子(情報)である、とすると
「個体(水分子)が遺伝子(波を起こす力)の乗り物(波)である」というレトリックが
多少イメージしやすくなるのかな、などと考えてみたのですが、どんなものでしょう?

48名無しさん:2009/03/18(水) 16:20:24 ID:L.mkPzO6
test

49名無しさん:2011/02/24(木) 23:10:56 ID:CkXwi7H.
てst

50yuri:2011/08/29(月) 11:47:23 ID:0gyPnaNc
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51saorin:2011/09/02(金) 18:41:01 ID:I4.k0PPU
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