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ミツバチの利他的行動@南堂久史

27shinok30:2008/02/10(日) 21:51:23 ID:b2FSV5a.
また,「少産保護戦略」というのも相対的な問題で,
例えば,高橋史樹が「典型的なr選択者で一時的水域に適応した雑草的生物だ」と言ったカブトエビ類にしても,
確かにカブトエビ属の卵は小さくメタノープリウス幼生の段階で孵化してしまうのですが,
冷水性のヘラオカブトエビ属は孵化までに背甲ができるまで発生していますから,
カブトエビ属と比較すれば「少産保護」的だと言えるかもしれません

それに「少産保護」は「細菌 → …… → 哺乳類」という「直線的な進化系列」に沿ったものとは限りません
哺乳類の特徴である「胎生」についても,
「卵胎生」や「胎生」はサメ,シーラカンス,ウミタナゴ,アシナシイモリ,イモリ,ウミヘビ,コモチカナヘビ……などの系統で何度も独立に進化しています
特に,アシナシイモリ類(無足目)は皮骨鱗などの原始的な形質を保持している両棲類ですが卵胎生の種が多く,
ミズアシナシイモリなどは発生中に子宮壁から栄養補給を受けているので,「卵胎生」ではなく,真の「胎生」だといえるでしょう
アシナシイモリやイモリの卵胎生や胎生が陸棲種に多いことも,「子にとってエサの得やすさ」で説明できるかもしれません
>両生類の進化 松井 正文著
>出版 : 東京大学出版会
ttp://www.bk1.jp/product/01325016

とにかく,南堂さんの考える「直線的な進化系列」では
原始的だとされるサメやシーラカンスやアシナシイモリ……の系統で「卵胎生」や「胎生」が進化したことが説明できませんよね


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