【6月4日 AFP】世界で最も毒性の強いクモから取り出した毒が、世界のミツバチを救うかもしれない──。このクモの毒は貴重な授粉者であるミツバチにほとんど効果を及ぼさず、害虫だけを駆除する生物農薬としての役割を担うとした研究論文が、4日の英学術専門誌の英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)に掲載された。
山口県で採れた日本の「サザエ」。とげが長く、1列に並んでいる(岡山大の福田宏准教授提供)
c 朝日新聞 山口県で採れた日本の「サザエ」。とげが長く、1列に並んでいる(岡山大の福田宏准教授提供)
サザエは日本、韓国沿岸の種と、中国南部沿岸の種に大別され、とげの長さや並び方など外見で容易に見分けられる。日本のサザエはこれまで1786年に英国の博物学者が付けた「トゥルボ・コーヌトス」とされていた。しかし、岡山大の福田宏准教授(貝類分類学)が原典をインターネットで調べたところ、そのスケッチは明らかに中国産の特徴を備え、産地も「中国」と書かれていた。
発見から絶滅までは100年足らずで、その間、ドードーの習性をじっくり観察し、その生体構造を正確に記録しようとした人は誰一人として現れなかった。そのため、この鳥のことについては「ほとんど何も知られていない」と南アフリカ・ケープタウン大学(University of Cape Town)の生物学者、デルフィーヌ・アングスト(Delphine Angst)氏は指摘する。
アングスト氏と英ロンドン(London)自然史博物館(Natural History Museum)の研究者らは24日、ドードーに関する研究論文を英科学誌ネイチャー(Nature)系オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に発表。これまで知られていなかったこの鳥の成長サイクルなどに光を当てた。
一方、日本の研究チームも2011年、シベリア凍土から冷凍状態で発見されたマンモスの死骸から採取したDNAを用い、6年以内にもマンモスを復活させると発表した。英国ではオックスフォード大学(University of Oxford)のチームが、インド洋(Indian Ocean)のモーリシャス(Mauritius)島で1680年までに絶滅した飛べない巨鳥ドードーの博物館所蔵標本から遺伝子情報を得た。
英ロンドン大学経済政治学院(London School of Economics、LSE)の社会学者キャリー・フリーズ(Carrie Friese)氏も、絶滅種の再生を急ぐあまり、倫理が脇に追いやられていると懸念する。「再生した生物をどう扱うかではなく、絶滅種の再生は可能かという点に関心が集中しすぎていることが心配だ」。多くの生き物が絶滅していった原因は、まさに自然の生息環境が破壊されたためにほかならないとフリーズ氏は指摘する。
「ジョージア工科大学(Georgia Institute of Technology)」の実験では、ヒアリが洪水などのストレスに晒されると吸着盤を使って個体同士がしがみつくことが明らかになっている。こうすることでヒアリが本来持っている“水をはじく性質”が強化され、群れは弾力のある布のようになって水に浮くことができるのだという。また出来上がった布の隙間には空気泡が形成されるため個体が窒息することはないそうだ。
画像は『Mike Hixenbaugh 2017年8月28日付Twitter「Pro tip: Don't touch the floating fire ant colonies. They will ruin your day. #Harvey」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)