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蟲づくし・禽づくし・獣づくし・魚づくし

774とはずがたり:2017/08/25(金) 21:09:22
>>773-774
■復活させるはよいが…の懸念

 研究者たちは、DNAさえ残っていれば、ほとんどの生物が再生可能だと考えている。ただし、それは20万年程度前までで、『ジュラシック・パーク』のような恐竜の復活は実現しなさそうだ。

「絶滅種の再生を阻む法律や倫理的な問題が存在していなければ、シベリア一帯は再びマンモスやホラアナライオンだらけになるだろう」とポイナル氏は言う。「問題は、本当に絶滅種を再生させるべきなのかということだ」

 英ロンドン大学経済政治学院(London School of Economics、LSE)の社会学者キャリー・フリーズ(Carrie Friese)氏も、絶滅種の再生を急ぐあまり、倫理が脇に追いやられていると懸念する。「再生した生物をどう扱うかではなく、絶滅種の再生は可能かという点に関心が集中しすぎていることが心配だ」。多くの生き物が絶滅していった原因は、まさに自然の生息環境が破壊されたためにほかならないとフリーズ氏は指摘する。

 クローン技術で再生された絶滅生物の子孫は、野生に適応するための広範な遺伝子プールを持っていない。このため博物館行きとなって一生を終えるだけだろう。飛び方や餌の取り方を教えてくれる頼りの親もいない。「生き物はゲノムを超えた存在だ。ドードーだって、学ばずしてドードーになることはできない」(フリーズ氏)

■求められる透明な議論

 一方、米スタンフォード大学(Stanford University)の生命倫理学者ハンク・グリーリー(Hank Greely)氏は、絶滅種の再生に積極的な一人だ。その理由は「ただ単に素晴らしいことだからだ」という。「実現すれば本当にすごい」と語るグリーリー氏は同時に、不適切で行き過ぎた苦悩が科学的探究の分野に及んでいると不満をもらした。

 絶滅種の再生によって利点がもたらされる可能性もある。「生きた」絶滅種を通じて、絶滅生物や、環境によって発生する可能性のある亜種に関する知識を直に育むことができるだろう。

 またシベリアに再びマンモスがよみがえれば、不毛の地である凍土が緑豊かな数千年前の姿に戻るはずだと説く人々もいる。

 さらに現代技術によって、絶滅の危機にある生物に遺伝的多様性を取り戻す方法を開発できるかもしれない。

 絶滅種再生に関わる倫理の問題を切り抜ける唯一の道を提供するのは、狭い科学界にとどまらない、尊大さを捨て去った透明な議論だとポイナル氏は訴える。「絶滅した生物をよみがえらせる真の目的や、その正と負の側面の双方について、鋭く、そして真摯な議論こそすべきだ」(c)AFP/Mariette LE ROUX


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