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政治思想総合スレ

1■とはずがたり:2002/12/07(土) 02:10
ウヨ・サヨ・保守・リベラル何でもありで且つ冷静に。思想史なんかも歓迎で。

608とはずがたり:2017/01/29(日) 19:28:58
>>607-608
 人間という「個」をすっ飛ばしてしまう傾向はいろんなところからもみてとれる。先ほどの内閣府の調査で、日本の若者たちが「自信がない」と述べていたが、それはあくまで「個」に限定される。実は「自国民であることに誇りを持っている」と70%以上が回答をしており、米国(76.2%)、英国(72.7%)らに次ぐ高い水準となっている。また、「自国のために役立つと思うようなことをしたい」というのでは、なんと54.5%でトップ。つまり、日本の若者たちは個人としての自信はないが、日本という「組織」の話になると、他国の若者と比較にならないほどの自信をもっているというのだ。

 「いや、日本人は集団行動が好きだからだよ」とか「日本人は個人よりも公を重んじるからだ」とかいろいろ言う方がいるが、個人的にはそういう生来(せいらい)ものではなく、戦後の「自信の取り戻し方」に大きな問題があると思っている。

 …50〜60代が、まだ若者だったころからバブル崩壊くらいまでに、「退却神経症」という病気が注目された。聞きなれない言葉だと思うが、当時の日本経済新聞で、その「病」にかかったと思しき山本(仮名)という若者が上司とともに、病院を訪れた様子が描かれている。

 『場所は都内の精神科の病院。母親ともども山本を連れて来た上司は「能力はあるのに、自分中心主義で無気力。退社時刻の五時になると、残業を命じても、帰ってしまう」と山本の「病状」を医師に訴えた。

 カルテには「いわゆる退却神経症か?」と書き込まれた。会社のために二十四時間戦う――そうしたビジネス最前線から逃げ出す「病」というわけだ』(日本経済新聞 1991年11月10日)

自分たちは重い「病」にかかっている

 今の若者の感覚すれば、いったい何がいけないのだと思うかもしれないが、当時は組織に貢献をしない若者は「病」とされたのだ。「ファシズム」と聞くと、「確かに戦時中は日本もそういうところがあったかもしれないけど今はこんなに自由じゃない」と思う人がほとんどだが、現代にいたるまで日本は一貫としてファシズム的社会が続いているのだ。… 日本はこういう「個」で自信に満ちて生きる若者を徹底的に排除してきた。「日本はスゴい!」「日本は世界一!」と声高に叫ぶ人はたくさんいるのに、「俺はスゴい!」と言える人が少ないのは、そういう理由だ。

… かつてドラッカーがファシズムの本質だと述べた「運行ダイヤの正確さ」を誇らしげに感じてしまう我々に問題はないのか。そろそろ自分たちが重い「病」にかかっていることを自覚したほうがいい。

609とはずがたり:2017/02/03(金) 11:21:25

alt-right(オルタナ右翼)とはようするに何なのか
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/09/alt-right.php
2016年9月5日(月)17時10分
八田真行(駿河台大学経済経営学部専任講師、GLOCOM客員研究員)

<米大統領選の中で、alt-right(オルタナ右翼)と呼ばれるもう一つの右翼・保守思想が注目を集めている。その思想は、既存の保守主義とどのように違うのか、どのように生まれたのか考える...>

現行の右翼・保守思想に対するオルタナティヴ
 alt-right(オルタナ右翼)について日本語で読めるまとまった紹介がまだ無いようなので、私なりに書いてみることにした。政治学は専門ではないし、そもそも私の関心はalt-right全般ではなく前に取り上げた新反動主義だけなのだが、一応様々な文献を読んだり(ここしばらくアメリカのメディアはalt-right関係の記事を量産している)、alt-rightな人々が集う掲示板やチャット、Twitterのハッシュタグを覗いたりはしてみた。といっても、あくまで個人的な解釈と考えてもらいたい。

【参考記事】アメリカの「ネトウヨ」と「新反動主義」

 まず、「alt-」rightというくらいなので、rightすなわちアメリカにおける現行の右翼・保守思想に対するオルタナティヴ(別の選択肢)がalt-rightということになる。一言で言えば、スタンダードなrightでは手ぬるい、と考える人々がalt-rightなわけだ。ちなみに、alt-rightというのは彼らが自分で名乗った自称(alt-rightの代表的論客の一人であるリチャード・B・スペンサーという人が名付け親だと言われている)であって、反対派が勝手に貼ったレッテルではない。

 で、ここで言うrightとは具体的に言えば米共和党が現在掲げる保守主義である。米共和党の主張というのも時代によって相当変化しているのでなかなか一概に言えないのだが、ブッシュ(息子)政権以来のこの十数年くらいだと、大きく分けて3つの党派がせめぎ合ってきたように思われる。

1. ネオコンサバティズム(新保守主義)

 いわゆる「ネオコン」で、アメリカでも「ネオコン」という略称のほうが通りが良い。「小さな政府」や経済的・個人的自由の称揚、大企業優遇、自由貿易やグローバリゼーション(もちろん移民も)の推進、そしてイラク戦争のような海外への(軍事行動を含む)積極関与など、米共和党と言われてすぐ思い浮かぶような政策はだいたいネオコン的である。ブッシュ政権でいわゆるネオコン人脈が要職を占めたこともあり、現在でも共和党の主流派においては、ネオコン的な思想が(かつてほどではないにしても)支配的のように思われる。

2. ペイリオコンサバティズム(旧保守主義)

 秩父でパレオエクスプレスというSL列車が走っているが、あのパレオと同じで、パレオというのは「旧」を意味する(本来の発音は「ペイリオ」だが)。「ペイリオコン」とも呼ばれ、ネオコンに対する旧来型の保守を意味する。

 ペイリオコンは「小さな政府」を志向し、経済的自由を重視して福祉国家を敵視する。この点ではネオコンとだいたい同じだが、後はほとんど全ての点でネオコンとは逆である。ネオコンのような海外への介入主義ではなく、国外には出来るだけ手を出さないという孤立主義が強い(イラクやアフガンの泥沼化がこの傾向に拍車をかけている)。キリスト教の伝統に強く支配されているので、同性婚や妊娠中絶など個人的・社会的自由に関しては非常に保守的である。グローバリゼーションにも反対で、移民に反対だし、多文化主義を拒否して西洋的な慣習を重視する。

 ペイリオコンは、そもそもネオコンが保守だと思っていないのである。実際、初期のネオコンは大体が共産主義者から転向した人々で、特にいわゆるトロツキストが多かった。トロツキーは世界に共産主義を輸出するという世界革命論を唱えていた人だが、ネオコンは共産主義の代わりに(腕ずくでも)自由を世界に広めようとした。これは過去との継続性や漸進主義を重視するオーソドックスな保守の立場からすれば、ずいぶん変な考え方なわけだ。

610とはずがたり:2017/02/03(金) 11:22:00
3. リバタリアニズム

 リバタリアニズムは、私的財産権の不可侵を基本に経済的な自由も個人的・社会的な自由も最大限に重視するという、自由至上主義である。国家や政府は個人の自由を侵害するものと見なし、その最小化・民営化を目指す。一方で全ては自己責任であり個人の自由なので、当事者が望む以上同性婚もOK、ドラッグもOK、なんでもOKである。伝統的な価値や宗教などは重視しないし、無神論者も多い。リバタリアニズムをさらに徹底させた政党として、リバタリアン党というのもある。

 共和党とリバタリアニズム、あるいはペイリオコンを考える上で厄介なのがティーパーティ運動である。そもそもティーパーティ運動は、名付け親がリバタリアニズムの旗頭だったロン・ポールだったくらいで、リバタリアニズムの流れを汲んでいる。しかしある時点から、ペイリオコンの支持基盤である宗教保守派の影響力が非常に強くなり、どちらかといえばペイリオコンの色彩が強くなった。宗教右派の支持が強いテッド・クルーズやベン・カーソンがティーパーティ運動の代表的な候補とされることがその象徴だ。

alt-rightは既存の保守主義とどのように違うのか
 では、alt-rightはこの3派とどのように違うのか。

 alt-rightの統一されたイデオロギーは存在しないのではっきりしたことは言えないのだが、とりあえず注目すべき点は、alt-rightがネット発の運動だということである。伝統的な右派政治運動、あるいはNational Reviewのような保守思想とつながりの深い雑誌等ではなく、保守系とされるウェブメディアや掲示板、チャットルーム、TwitterやFacebook等における議論から育ってきた。また、ミームの拡散のようなソーシャル・メディアの活用やネット荒らし(trolling)、果てはサイバー攻撃など、良きにつけ悪きに付けネットの使い方が洗練されている。だから、「アメリカのネトウヨ」なわけだ。ちなみにalt-rightは若者による運動と言われることもあるが、平均年齢は3?40歳程度と比較的高めであるとも言われている(ただし、これには諸説ある)。

 さらに、インディアナ大学の研究チームがハッシュタグ#AltRightMeansの付いたツイート約5万件の分析をしていて、それによればalt-rightで頻出するテーマは3つに大別されるとのことである。

1. 反フェミニズム、反多文化主義、反ポリティカル・コレクトネス、白人の罪悪感と特権

 反フェミ、反多文化主義(ようするに移民排斥)、反PCはalt-rightの根幹であり、相互に関連している。これは、一言で言えば「自分が言いたいことを言えない」ということへの不満なのだと思う。言うとリベラルに言葉狩りされ、人非人のごとく糾弾される(と、少なくとも当人たちは思っている)。こうしたことへの不満がalt-rightを駆動する最大のエネルギーなのだ。ちなみに、こうした自分たちに批判的なリベラルのことをalt-rightではSJW(Social Justice Warrior)と呼び、攻撃対象としている。SJWは直訳すれば「社会正義の闘士」「正義の味方」ということで、別に悪い意味ではないのだが、alt-right的には、むしろ独りよがりの抑圧的な糾弾者、くらいの蔑称となっている。

 更に言えば、alt-rightはいわゆるアイデンティティ・ポリティクスから多くを学んだのである。アイデンティティ・ポリティクスとは、女性や黒人など社会的に抑圧されている集団が、マイノリティであることをてこに政治的な目標を達成しようとする活動のことだが、その手法が多くalt-rightに取り入れられている。よって、自分たちが批判されると、白人差別だ!ヘイトスピーチだ!などと反撃するようになったのだ(実際、そう言われても仕方が無いようなアホなリベラルというのも結構いるのだが)。裏を返せば、白人を中心とするalt-rightは、すでに自分たちがマイノリティだと思っているのである。これが、移民や多文化主義への嫌悪、排外主義につながっている。

 なお、最後の白人の罪悪感と特権(white guilt and privilege)というのは、ようするに白人は特別であるということと、それとは裏腹に白人が不当に迫害されているという考え方である。黒人が黒人であることに誇りを持つと言っても誰も批判しないのに、白人が白人であることに誇りを持つなどと言うとすぐレイシスト扱いされる(そしてアメリカでレイシスト扱いされるということは社会的な破滅である)、というような。

611とはずがたり:2017/02/03(金) 11:23:11

2. レイシズム、ミソジニー

 1とかぶる部分もあるが、露骨なレイシズムやミソジニー(女性嫌悪)的言説もよく見かける。レイシズムに関しては、素朴な白人至上主義や陰謀論的反ユダヤ主義もあれば、いわゆるレイシャリズム(racialism)、あるいはレイス・リアリズム―人種間、あるいは個々の人間の間において遺伝子レベルで知的・身体的能力に違いがあり、平等は幻想である―といった、疑似科学的、優生学的な装いをまとったものもある。アメリカのレイシズムというと黒人差別という印象が強いのだが、私が見たところ、むしろ「平等の否定」あるいは「格差の肯定」のほうに力点が置かれているように思う(ので、黒人やユダヤ人のalt-rightというのも皆無ではない)。先に書いた新反動主義の一部のように、人種差別というよりは能力差別、知能差別に力点を置く派もある。

 alt-rightにおけるミソジニー、あるいはマノスフィア(manosphere、男性中心世界とでも訳すべきか)に関してはいろいろとややこしいので、詳しい話は別稿に回したい。とりあえず、もてない男、性的弱者がalt-rightに走る、というような単純な話ではないと思う。

 一応強調しておくと、日本ではalt-rightにはアニメオタクが多い、あるいはアニオタがalt-rightになる、というような言説が見られるが、これは違うと思う。何人かの著名なalt-rightがアニメ好きであることは間違いないし、Twitter等でアニメアイコンを使う人がいるのも事実だが、他のウェブメディアのコメント欄等を見ると大多数というほどではないし、アニメ・ヘイターもいる。そもそも女性のalt-rightも相当数いる(alt-rightのミソジニーは強烈なので、これはこれで意味がよく分からないのだが)。ただ、日本に関して、移民を入れない同質的な日本はもめ事が少なくて豊かで平和でうらやましい、というような肯定的な言説は散見される。

3. ヒラリー・クリントンへの嫌悪というか憎悪

 ヒラリーへの攻撃もまたすさまじい。ヒラリーはパワフルな女性でリベラルで、おまけに長年ワシントンを牛耳ってきたエスタブリッシュメント、インサイダーだ。alt-rightに叩かれる要素が揃いすぎているわけである。

 加えて、そもそも民主主義や現在のアメリカの政治体制そのものへの懐疑のようなものがあり、それが新反動主義のような形で噴出している。こうした一派も、一般にはalt-rightの一部とされる。

alt-rightと3派の関係は
 さて、大ざっぱに言えば、alt-rightと3派は以下のような関係にあると思われる。

 ・まず、そもそもレイシズムを全面に押し出すと、それだけで共和党内では(少なくともオフィシャルには)受け入れられない。なにせ痩せても枯れても奴隷を解放した「リンカーンの党」なのである。また、共和党内で神格化されているレーガン大統領は、レイシズムを嫌っていた。

 ・alt-rightはネオコンとは非常に食い合わせが悪い。移民反対、(自国産業や文化を破壊する)グローバリゼーション反対、自由貿易反対、ワシントンのエスタブリッシュメント反対、大企業反対(先にも述べたように、オキュパイ運動などとも実は接点がある)なので、ほとんど全てにおいてネオコンとは敵対する。

 ・alt-rightはペイリオコンとは比較的相性が良い(なので、人によってはペイリオコンの後継者がalt-rightだという見方をする人もいる)。移民の問題、あるいはジェンダーというか男らしさ女らしさの問題、リベラル嫌悪などでは共闘できる。しかし、alt-rightは宗教的戒律を重視しないので、多くがLGBTQ支持、同性婚支持、妊娠中絶支持、ドラッグ合法化支持であり、快楽的なライフスタイルを好んでいる。この点でペイリオコンとは同調できない。

 ・alt-rightはリバタリアンとは共通する要素が多い。ホンネを剥き出しにしたリバタリアニズムがalt-right、という感もある。新反動主義のようなものは、堕落したリバタリアニズムと捉えることもできよう。しかし自由貿易や移民問題においては、リバタリアンとalt-rightに大きな意見の相違がある。

 ゆえに、3派のどれとも重なる部分もあれば、全く相容れない部分もある、というのがalt-rightになる。

612とはずがたり:2017/02/03(金) 11:23:18
>>609-612
 2016年の共和党大統領候補予備選では、3派を代表する候補が出馬していた。ネオコンがジェブ・ブッシュやマルコ・ルビオ、ペイリオコンがテッド・クルーズやベン・カーソン、リバタリアニズムがランド・ポールである。

 しかし今までの話からも明らかなように、彼らはalt-rightとは相容れない部分が多すぎる。そこに政治の世界では全くのアウトサイダーながら、alt-rightにぴったりの候補が現れたのである。彼は移民に反対し(国境に壁)、自由貿易を否定し、ワシントンやウォール街に巣くう既得権者をやっつけた。強い男性(のイメージだけはなんとなくある)であり、女性を軽蔑し(しかし嫁さんは美人)、ポリティカル・コレクトネスをものともしない下品なホンネを語った。

 alt-rightが嫌うネオコンに支持されたジェブやルビオを完全に打ちのめし、宗教右派が支持するテッド・クルーズも退け、リバタリアンのランド・ポールを寄せ付けなかった。それがドナルド・トランプだ。トランプの政策は支離滅裂と称されることが多いが、alt-rightの政策も(都合の)良いとこ取りというか十分支離滅裂なので、ちょうど良かったのである。

 トランプの台頭は、もう一つの興味深い事実も示唆している。それは、共和党支持者の大多数は、実のところ別に共和党の主流思想の支持者ではなかった、ということだ。彼らはなんとなく民主党がイヤなので共和党、という程度で投票していたのであって、自分たちの嗜好によりマッチする候補者が出てくれば、そちらに投票する。トランプはこうした共和党支持層の中のサイレント・マジョリティをうまくつかんだのである。

 そしてこのサイレント・マジョリティこそが、alt-rightの培地ともなっているわけだ。さらに言えば、リベラルのほうでもバーニー・サンダースは、民主党、あるいはアメリカ人の少なからぬ数が、今まで蛇蝎のごとく嫌われているとされてきた社会民主主義的な志向を持っていることを明らかにしたという点で、トランプと似通った立ち位置と言えるのである。

613とはずがたり:2017/02/05(日) 22:52:34
何所のスレに投下するか迷ったけど右翼スレ化してたけど政治論そのものとして此処へ投下。

アメリカ
トランプ政権は必ず行き詰まる!いまこそ問われる民主主義の「限界」
【連載】たそがれる国家(4)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50878
内山 節哲学者

民主的に生まれた「独裁権力」

1804年、ナポレオン・ボナパルトは国民投票によってフランスの皇帝となった。フランス革命後の混乱やヨーロッパ諸国のフランス包囲網との戦いのなかで、ナポレオンはその前から完全に権力を掌握していたが、ついにこの年、独裁権力を完成させたのである。

1933年には選挙結果を受けて、ドイツでヒトラーが首相に就任している。翌年には総統となり、ナチスによる独裁権力を確立した。

このふたつの政権がおこなった政治の内容は、もちろん大きく異なっている。だが国民投票や選挙によって独裁権力を確立したという点では共通性をもっている。

国民の投票という「民主的」方法で権力を確立し、しかしその結果生まれた権力は、「民主的」な政権とはほど遠いものであった。このような政治権力のあり方を、私は「民主王朝制」と呼ぶことにする。民主的な手段で、王朝を確立したということである。

ヒトラーは民主的な方法で独裁権力を確立した〔PHOTO〕gettyimages
それとは逆に、「王朝民主制」というかたちも成立しうるだろう。王朝としての絶対権力を揺るがさないかぎりで、民主的な手法を取り入れるということである。

民主主義は政治権力が民主的に選ばれるだけではなく、政策の成立過程やその実行過程もまた民主的におこなわれることによって完成する。だがこのような完全な民主主義は成立したためしがない。実際には程度の差こそあれ、民主王朝制のような性格をもちながら現実の政治はおこなわれてきたといった方がいい。

ただし古い王朝制と民主王朝制には、国民投票や選挙によって王朝が生まれるか否かという相違だけではなく、次のような違いがある。

古い王朝制は特定の階級、階層を基盤にして成立していた。近代以前の王朝は、その多くは領主権力を基盤にしている。

それに対して民主王朝制は、「全人民」のための権力という性格をもつことになる。

ナポレオンはフランスの「全人民」の皇帝であったし、それがゆえにこのような権力のかたちはボナパルティズム権力といわれるようになった。ナチズムも全ドイツ人の権力としてみずからを位置づけている。決して特定階級の権力ではないのである。

そしてそれがゆえに、民主主義と民主王朝制は区別がつきにくくもなる。

トランプ政権の行方

たとえば、まだはじまったばかりではっきりとはしないが、アメリカのトランプ政権の方向性は、いまのところより強権的な民主王朝制に向かっているように思われる。

あたかも絶対権力をもった王様であるかのように、大統領令の連発やツイッターによる攻撃、閣僚の任命をおこないながら、いわば独裁的な大統領になろうとしているかのごとくである。

614とはずがたり:2017/02/05(日) 22:52:45

ところがトランプは、「全人民」の大統領になる基盤を失っている。彼を支持する人たちの大統領なのである。

そしてそうである以上、彼を支持しない人たちとの軋轢を生みつづけることになるだろう。この対立があるかぎり民主主義は維持されるのであり、彼の政策のいくつかは法的にも否定されることになるかもしれない。

とすると民主王朝制的な権力が生まれた結果、民主主義が維持されるということになる。

民主王朝制の国・韓国(とは註:この辺http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1440116307/2673-2674も参照)

もっとわかりやすいのは韓国である。

韓国でも大統領は選挙によって選出される。ところが当選した大統領は、あたかも王朝の王様であるかのごとく一族や側近を優遇し、近づいてくる資本家などに便宜を与える。まさに民主王朝制なのである。

だから政権が変わると、敗北した王朝のように不幸な日々がもたらされてしまう。

そういう構造だから、王朝は権力を維持しなければならないし、他の政治家たちは権力の獲得のためには何でもするという行動にでる。一方は王朝を維持しようとし、他方は新王朝を確立しようとするのである。

ところがそのために必要なことは選挙で勝つことだ。とすると「国民の意志」に迎合することや国民を扇動することが必要になってくる。典型的なデマゴーグの政治が発生するのである。ポピュリズムは大衆迎合だが、デマゴーグは人々の支持を得るためには何でもやる扇動政治家である。

だが韓国の状況も、そう言って片づけてしまうこともまたできない。なぜなら選挙へと向かう国民のプロセスのなかには、政策の確立過程やその執行過程の民主的な運営を求める意志が内包されているからである。

民主主義を内包しながら、民主王朝制が展開してきた、それが李承晩独裁政権が終わってからの韓国の歴史だったといってもよい。

民主主義の危機?

近代になって生まれた政治制度には、つねにこのような問題がつきまとってきたのである。

その原因は、国家があまりにも大きな権力をえてしまったことにある。

大統領制であれ議院内閣制であれ、選挙に勝ってしまえば強大な権力を手に入れることができる。

もちろん制度としては行政と立法、司法は別だ。立法府の同意がなければ行政は法律や条約をつくることはできないし、司法は憲法にしたがってそれを監視することになる。

だがこの三権分立も理想どおりに展開したことはない。

行政と立法の関係でいえば大統領制の方が大統領と国会の対立を生みやすく、内閣と国会が一体化してしまう議院内閣制よりはましだということもできるが、実際にはさまざまな懐柔や選挙への思惑などがあって、立法府による行政府への批判が正当なものである保証もまたないのである。

さらには司法の独立性が十分に機能している国を探すことの方が困難なのが現実である。

すなわち、選挙に勝てばあまりにも大きな権力を手に入れることができるがゆえに、つくられた権力は民主王朝制的な性格を大なり小なり帯びることになり、選挙に勝つことが絶対化されるためにポピュリズムやデマゴーグの政治が跋扈することになる。

それは民主主義の危機というものではなく、民主主義がもつ属性だと考えた方がいい。

615とはずがたり:2017/02/05(日) 22:53:06
>>613-615
完全な民主主義などない

中国などは、独裁権力を維持しうる範囲で民主的な制度を取り込もうとする。ある程度民主的な制度を取り入れないと、独裁権力を維持できないからである。

そういうあり方を王朝民主制と呼べば、他方では民主王朝制が生まれてくる。現代世界は、このような構図のなかでとらえることもできる。

ただし民主王朝制には、ソフトな民主王朝制とハードな民主王朝制があると考えておいた方がいい。ハードな民主王朝制としてはナチス・ドイツがあった。それは批判を許さない独裁権力として成立した。

だが自由な批判が許されている国でも、批判する過程での意思表示の過程などで民主主義が機能しているだけであって、政治権力としては強大な権力が維持されていることに変わりはない。

かつてマックス・ウェーバーは『職業としての政治』のなかで、「『すべての国家は暴力の上に基礎づけられている』。トロツキーは例のブレスト―リトウスクでこう喝破したが、この言葉は実際正しい」(岩波文庫 脇圭平訳)と述べていたが、国家は暴力を独占することによってその機能を維持している。

ウェーバーは、ゆえに高い倫理性を政治を職業とする者たちに求めていたのだが、そう提起するほかないほどに、国家は権力を集積させているのである。

そしてそのことがひとつの王朝を成立させてしまうことになる。ただし王朝の成立のためには選挙に勝つことが必要になる。それがポピュリズムやデマゴーグを発生させることになる。

比較的民主的だと思われている国にあるのはソフトな民主王朝制であり、強権的だと思われているのはハードな民主王朝制であるという違いはあっても、国家が強大な権力をもつ以上、完全な民主主義は成立しようもないのである。

トランプ政権のジレンマ

とすると現在世界で争われているのは、ソフトな民主王朝制を維持するのか。ハードな民主王朝制が必要なのかという対立だということになる。

前者は自由、平等、友愛、民主主義といった近代の理念、近代の建前の維持を求め、後者は何よりも自分たちの利益を重視する。強い国家をつくることによって、自分たちの利益を守ってもらおうとするのである。

トランプ政権は、後者の立場を支持する人たちを基盤にして成立した。そしてそれがゆえにジレンマに陥るだろう。

後者の人たちの希望に応じなければ支持基盤を失うし、その路線だけで動けば「全人民」の大統領としての強い王朝をつくることはできないからである。それだけでは、絶えず強い批判を受ける政権になってしまう。

完全な王朝をつくるためには「全人民」の支持が不可欠なのである。たとえそれをポピュリズムやデマゴーグによって成立させるとしても、その技術に長けている必要がある。だがいままでの過程でみえてきていることは、トランプ政権にはその能力がないようだということである。

ただし私たちに突きつけられている課題は、近代の民主主義が民主王朝制を生んでしまうことをどう克服するかにある。

この問題が克服されないかぎり、私たちはソフトな民主王朝制の下で管理されるか、ハードの民主王朝制の下で縛られるかという選択しかなくなってしまうからである。

そしてそのことがみえてきた時代のなかに、私は黄昏れる近代、黄昏れる近代国家の時代を感じている。

(*連載バックナンバーはこちら http://gendai.ismedia.jp/list/author/takashiuchiyama

616とはずがたり:2017/02/05(日) 22:56:34
>>613-615

日本哲学
安倍政権が「強い国家」を目指すほど、国家は結局弱くなる単純な理由
【連載】たそがれる国家(3)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50570
内山 節哲学者
プロフィール
1950年、東京生まれ。哲学者。1970年代より東京と群馬県上野村を往復して暮らしている。主な著書に『労働過程論ノート』『哲学の冒険』『時間についての十二章』『森にかよう道』『貨幣の思想史』『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』などがある。主要著作は『内山節著作集』(全15巻、農文協)に収録されている。

国家というもののとらえ方

国家のとらえ方は、時間幅の設定の仕方によって変化する。

それはこういうことである。

たとえば今日の私たちは電気のない生活など考えられない。ところが長い人類史のなかでは、人間が電気とともに暮らしたのはせいぜいこの100年間くらいのことであり、何をするにも電気が必要な生活をするようになってからは、まだ50年くらいしかたっていない。

人類史全体をみれば、電気のない生活の方がはるかに長いが、いまの私たちにはそんなことは想像することもできない。

国家も同じような面をもっている。50万年近い人類史をみれば、国家のない社会で人々が生きていた時間の方が圧倒的に長かった。

* * *

日本で国家の形成がはじまるのは律令制に向けた整備がはじまる頃で、乙巳の変(いっしのへん)、大化改新を起点としても、その前の冠位十二階の制定あたりを起点としたとしても、まだ1500年もたっていない。

その前の「日本」は、権力者が発生してから以降も、朝鮮半島と結んだ豪族たちが存在していただけであって、「日本」という国家が意識されていたわけでもないし、彼らは国家の統治者でもなかった。

しかも律令制の整備がすすめられてからも、国家を意識していたのは支配階層の人たちだけであって、普通の庶民たちにとっては国家は縁のないものであった。

江戸時代までの日本では、人々は自分の暮らす地域を「くに」と表現していたのであって、それもまた確定された地域のことではなかった。遠方の人たちに対しては藩を「くに」として語ったが、同じ藩内の人に対しては自分の暮らす村や町、その周辺が「くに」になる。

明治時代に入ると日本は近代国家の建設に向かうが、といっても多くの人たちは国民意識などはもっていなかった。それが芽生えてくるのは日清戦争以降であり、定着したのは日露戦争の頃だと考えてよい。

現在の私たちは日本国民であることを意識しながら暮らしているが、その歴史は電気の歴史とあまり変わらないのである。

にもかかわらず、電気のない生活を経験した人がほとんどいなくなったように、現在の人間たちは国家のない暮らしを経験したことがない。だから国家は絶対的に必要な基盤のように感じる。

だが、もしも電気に変わる便利なエネルギーが開発されれば、次第に電気は衰退していくのと同じように、国家を必要としない時代や、国家の下で暮らすメリットよりもデメリットの方が大きい時代が生まれれば、国家もまた衰退へと向かうかもしれないのである。

617とはずがたり:2017/02/05(日) 22:56:52
国家は本質的に無根拠である

ところでいま私は、「国家もまた衰退に向かうのかもしれない」と曖昧な言い方をしたのだけれど、なぜ曖昧なのかといえば、国家とはそもそも無根拠性を基盤にした創造物だからである。

たとえば律令制を整備する過程で、日本の支配層は、日本という国家を形成しようとしている。しかしその動機は日本における支配権の確立であり、当時の朝鮮半島の混乱のなかで、中国とも朝鮮の国々とも違う自立した支配圏をつくりだすことにあった。

つまりそれは、どのような統治権を確立するかという問題であり、その推進が国家を生みだしただけなのである。国家自身に成立根拠があったわけではない。統治権の確立が、結果として国家を生みだしたのであって、国家自体は無根拠性の上に成立している。

江戸時代になれば幕府を軸にした武家国家が生まれてくるが、これもまた幕府による統治権の確立が日本という武家国家を生みだしたのであって、国家自体はやはり根拠なく形成されている。

そしてそれは明治になっても変わることはなかった。

欧米がもっている近代的な技術、経済、軍事力などを目にして、日本も近代国家を形成する方向にむかう。日本を取り巻く当時の国際情勢や日本の社会変化のなかで、より強力な中央集権国家として近代国家を形成する方向に、当時の日本はむかった。

だがここでも、国家自体がそれを求めたわけではない。当時の政治に国家をよりどころにする必要性があったということであって、国家自体が近代国家をつくる根拠をもっていたわけではないのである。

国家は、本質的に、無根拠な成立物なのである。

それは諸外国においても変わらない。ただし私たちは成立したものの内部で暮らしているがゆえに、それが根拠のある産物であるかのように感じるだけである。

根拠がないという「強さ」

だがこのことは、国家の弱さを意味しているわけではない。むしろ逆に、そのことにこそ国家の強さがあるといってもかまわない。

根拠があって生まれたものは、その根拠が崩れれば存続する理由がなくなる。ところが根拠なく生まれたものは、ある種の超越的な基盤をもっている。根拠を超えているという超越性である。

すなわち、その無根拠性がゆえに国家は超越的に必要なもののように感じられてくる。

とすると、国家はその根拠を明確にしてはいけないものだということになる。つまり、曖昧性をもっていなければならないのである。そして曖昧なものである以上は、それが衰退していくときがあるとしても、それもまた曖昧にすすむことになるだろう。

逆に述べれば、国家に明確な根拠をつくろうとする試みは、国家を弱体化させることになるだろう。

たとえば昭和初年代、10年代の日本をみてみよう。このとき日本は明確な国家の根拠をつくろうとした。

国民は天皇の赤子として位置づけられ、天皇のために命を捨てることは最大の「親孝行」であり、国民の美徳であるとされた。皇居遙拝が義務づけられ、皇民化教育が強化された。

そして日本人はアジアの人々を欧米の支配から解放する任務をもった優れた民族であるとされた。国内的にも対外的にも、日本が日本である根拠が明確にされたのである。

それは、一瞬、すべての国民がひとつの方向性に向かって団結する強固な国家をつくったかにみえた。

だがわずか20年もたたないうちに、その結果は明らかになる。国家の崩壊というかたちで。

根拠の明確化は国家の弱体化を招いていたのである。なぜそんなことが起こるのかといえば、国家の強さはその無根拠性にあるからである。根拠の明確化は、国家が誕生したそもそもの原理に反する。

同じことがドイツやイタリアなどのファシズム政権下でも起こった。

ナチズムがおこなったことは、ゲルマン民族の国家という根拠の明確化であり、優れたゲルマン民族を柱とする世界の確立という、これもまた国家の根拠の明確化である。だがそれらもまた、20年ももたないうちに崩壊した。

618とはずがたり:2017/02/05(日) 22:57:20
>>616-618
安倍政権がはまる落とし穴

逆に述べれば、戦後の日本は強い国家を形成していたといってもよい。

1950年代後半からの日本の指針は、ひたすら経済発展におかれていた。経済発展が人々の所得をふやし、そのことが豊かな暮らしを実現する。この論理が日本を支配していた。国家よりも経済だったのである。

この雰囲気のなかでは、国家の根拠も曖昧なままにおかれた。もちろん国民は税を納めなければならなかったし、税の使い道が妥当だとみんなが思っていたわけではない。だがそういうこと以上に、経済が戦後日本の根拠だったのである。

それは国家に根拠を求めない時代をつくりだし、その雰囲気にある程度政治も対応することによって、無根拠性がつくる強靱さを成立させていたのが戦後の日本の国家だったといってもよい。何となくつづく国家が成立していたのである。

とするといまの日本の政権は、自分たちの意志とは逆の政治を進めようとしていることになる。

なぜ憲法九条を改正したいのか。それは国家の姿を明確化したいからであろう。

なぜ国家への忠誠心を高めようとするのか。国家あっての国民であることをはっきりさせたいのであろう。

そしてそれらの先に描かれていくのは、国家としての日本の根拠の明確化である。それを成し遂げなければ戦後レジュームからの脱却はできないと考えているのだろうが、この道は国家の弱体化でしかない。

なぜなら、くり返すが、そもそも国家は根拠があって生まれたものではないのである。ゆえに無根拠性という強さを最大限に活かすことしか、持続的な国家はつくれない。

このような視点からみれば、今日の世界は、国家の黄昏に向かっているようにみえる。

強い政治、根拠のある国家を求める動きが広がり、扇動政治家たちがそれをあおり立てている。その姿のなかに、私はむしろ、黄昏れる国家をみている。

619とはずがたり:2017/03/03(金) 06:27:36
言いたい訳ないやろがw
千葉麗子こんなんなっちゃってたのか。
そんなに愛国したいならお国の為に自分の息子を戦争で殺してから言え( ゜д゜)、 Peッ

教育勅語を否定する人は「家庭内暴力をどんどんしましょう」「じゃんじゃん浮気しましょう」と言いたいの?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170223-00004705-besttimes-soci
BEST TIMES 2/23(木) 6:00配信

620とはずがたり:2017/03/10(金) 16:07:29
2017年2月11日 紙面から
この国のかたち 3人の論者に聞く
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1046080617/1792-1793

「平等に貧しくなろう」上野千鶴子女史の記事炎上から何を学び考えるべきか
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1046080617/1794
山本一郎 | 個人投資家・作家
2/14(火) 20:15

2017.02.21 Tue
脱成長派は優し気な仮面を被ったトランピアンである――上野千鶴子氏の「移民論」と日本特殊性論の左派的転用
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1046080617/1797-1806
北田暁大 / 社会学

621とはずがたり:2017/03/18(土) 16:12:50
日本の教育が狂い始めた! 森友学園騒動に潜む、根が深い“本当の問題”
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20170318/Shueishapn_20170318_81823.html
週プレNews 2017年3月18日 06時00分 (2017年3月18日 16時02分 更新)

籠池理事長が小学校の申請を取り下げたことで、事態は収束に向かうと思われた「森友学園騒動」。

しかし、稲田朋美防衛相が同学園との関係について虚偽答弁したり、岡山の加計学園に「第2の森友疑惑」が浮上したり…。

* * *

幼稚園児に教育勅語を暗唱させたり、「安倍首相がんばれ」と宣誓させたり、そんな教育内容も話題となった森友学園。3月10日に開かれた同学園の会見は、籠池泰典(かごいけ・やすのり)理事長のブチ切れシーンが繰り返しテレビで流された。会見の場にいた作家の菅野完(たもつ)氏はこう語る。

「彼の立場からすれば『小学校をつくるためずっと市民運動をしてきた。ついに実現しかけた寸前で突然、夢がついえた』ということ。その無念さをまだ言葉にできていない感じでした」

そして今、森友学園と近い思想をアピールしてきた“お仲間”たちは、一斉に距離を置き始めている。

だが、気になるのは、同時に「籠池はバカだが、教育勅語は悪くない」というアピールが目立ってきたことだ。元“お仲間”の稲田朋美防衛大臣は「教育勅語の精神は親孝行、友達を大切にする、夫婦仲良くする、高い倫理観で世界中から尊敬される道義国家を目指すこと」と国会で答弁し、『産経新聞』も「『非常事態の発生の場合は、真心をささげて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません』という部分もある。だが、(中略)過激な主張だとは必ずしも思えない」(3月13日)とした。だが、ここで驚きの事実を。実は稲田大臣が言及したり、森友学園がホームページに転載していた教育勅語は、元の教育勅語とは別モノだったのだ!

『「日本スゴイ」のディストピア―戦時下自画自賛の系譜』などの著書がある編集者の早川タダノリ氏が解説する。

「稲田さんは教育勅語の本質として、世界に誇れる『道義立国』を目指したもの、と言いますが、教育勅語の原典に『道義立国』なんて言葉はないんですよ。

今の保守系の人たちが使っているのは、昭和40年頃に国民道徳協会の佐々木盛雄という政治家(1908〜2001年。元衆議院議員)が現代語訳したもの。佐々木氏は、この訳をつくる際、原典からかなり飛躍した解釈をした。例えば原典の『以テ天壌無窮(てんじょうむきゅう)ノ皇運ヲ扶翼(ふよく)スヘシ』はざっくり言うと“永遠に続く天皇の盛運を助けなさい”なんですが、佐々木氏は『国の平和と安全に奉仕しなければなりません』と訳して、天皇に奉仕せよという部分を消した。こういった形で、教育勅語を戦後っぽく洗練されたものに“捏造”(ねつぞう)し、使いやすいものにした」

では、50年前の“超訳”が、今また人気となっているのはどういうこと?

95年くらいからの動きですが、特に第1次安倍政権の頃から、教育勅語や論語を読ませるNPOや教職員団体などの運動が活発化した。また、広島や沖縄などには、教育勅語を基に道徳授業を行なう公立学校や幼稚園がすでに複数あります」(早川氏)

でも、「親を大切に」というメッセージは正しいけど、そんな当然のこと、わざわざ教育勅語を持ち出さなくても、ヒップホップでもなんでもよくない?

「やはりそこは、天皇の権威があるから。これが軍人の山本五十六(いそろく)の言葉だったら、彼らも使わないでしょう」(早川氏)

では、彼らは“超訳”教育勅語を広めて何をしたいのか?

「よく戦前回帰といわれますが、彼らは想像上の『戦前』に憧れているにすぎません。ただ、オウム真理教の事件や阪神・淡路大震災があった95年くらいから、『少年犯罪が増えている。社会が乱れてきた』といった不安が広がり始める。そもそも戦前のほうが治安は良かったなんて大嘘なんですが、そんな思い込みの上に『それは今、教育勅語のような道徳の指針がないからだ』と考える人が増え始めた。彼らは『若者は戦前のように秩序を守り、目上の人を敬え』と訴えるわけです」

◆教育勅語は捏造されている? 森友学園問題の本質とは? 3月18日発売『週刊プレイボーイ』14号「日本の教育が狂い始めた!!」では、「第2の森友疑惑」なども紹介!

622とはずがたり:2017/03/20(月) 06:04:02
関西だか大阪の支部長だかなんだかだったんちゃうの?

【森友学園問題】籠池泰典氏は6年前に日本会議退会
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%80%90%E6%A3%AE%E5%8F%8B%E5%AD%A6%E5%9C%92%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%80%91%E7%B1%A0%E6%B1%A0%E6%B3%B0%E5%85%B8%E6%B0%8F%E3%81%AF%EF%BC%96%E5%B9%B4%E5%89%8D%E3%81%AB%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BC%9A%E8%AD%B0%E9%80%80%E4%BC%9A/ar-AAokk56
産経新聞
5日前

 民間政治団体「日本会議」は14日までに、学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典理事長が平成23年1月に同団体を退会していたことを明らかにした。13日付で超党派の保守系議員でつくる「日本会議国会議員懇談会」に加盟する各議員に通知した。

 日本会議は1日付でも「森友学園への国有地払い下げと日本会議は無関係です」との見解を同懇談会に伝えていた。

623とはずがたり:2017/03/21(火) 13:35:17
プロ市民にプロウヨ,プロマスゴミとプロしか居ないのはそれだけ偏向した主義・主張に対する大衆の需要が旺盛で喰っていけるからだよな。。
輿論の分断は深い。。右派・タカ派の民社党は大嫌いだったが今こそ「左右の全体主義に対決」しなくてはならない時なのかもしれない。

【群馬「正論」懇話会】「沖縄県民も我慢の限界」 我那覇真子氏、偏向報道や独立論を批判
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%80%90%E7%BE%A4%E9%A6%AC%E3%80%8C%E6%AD%A3%E8%AB%96%E3%80%8D%E6%87%87%E8%A9%B1%E4%BC%9A%E3%80%91%E3%80%8C%E6%B2%96%E7%B8%84%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%82%82%E6%88%91%E6%85%A2%E3%81%AE%E9%99%90%E7%95%8C%E3%80%8D-%E6%88%91%E9%82%A3%E8%A6%87%E7%9C%9F%E5%AD%90%E6%B0%8F%E3%80%81%E5%81%8F%E5%90%91%E5%A0%B1%E9%81%93%E3%82%84%E7%8B%AC%E7%AB%8B%E8%AB%96%E3%82%92%E6%89%B9%E5%88%A4/ar-AAo5aqj#page=2
産経新聞
2017/03/09

【群馬「正論」懇話会】「沖縄県民も我慢の限界」 我那覇真子氏、偏向報道や独立論を批判: 講演した我那覇真子氏© 産経新聞 提供 講演した我那覇真子氏
 「沖縄県民も我慢の限界を超えました」。前橋商工会議所会館(前橋市日吉町)で9日、開かれた群馬「正論」懇話会の第44回講演会(「故郷は反日にあらず 沖縄最前線」)で、専門チャンネルキャスターの我那覇真子氏は基地問題反対派の暴力性や地元紙の偏向報道、さらに琉球独立論まで訴え始めた反対派の動きを映像や資料を交えながら示し、批判した。沖縄の赤裸々な現状報告に、産経新聞の「正論路線」と雑誌「正論」に共鳴する会員らは耳を傾けた。

 我那覇氏は反基地派が道路を違法駐車の車で埋めて走行を妨害したり、違法テントを張っての座り込み、防衛局職員を挑発するなどの暴力や迷惑行為を連日のように繰り返す様子を、映像を使いながら紹介した。権限もないのに勝手に検問を実施し車両走行を規制する横暴ぶりも指摘した。

 地元紙の「琉球新報」や「沖縄タイムス」が一切、報じない中、東京MXテレビが「ニュース女子」で実態を取り上げ、これに市民団体が人権侵害として批判していることに「どこが沖縄ヘイトなのか。論点をずらしているだけ」と批判。市民団体の共同代表、辛淑玉(シンスゴ)氏には「(沖縄戦で)祖国を守るために沖縄の人間は戦ったのに、彼女は沖縄を日本の植民地呼ばわりし地元紙で独立をけしかけている。いい加減、県民も我慢できない」と訴えた。

 反対派に不都合な点を一切報じない地元紙の偏向報道にも矛先を向け、「彼らは紙面を使って情報を操作し、沖縄の言論を一定方向に持っていこうとしている」と批判。ただ「2紙は県内シェアの98%を占め、信じている人がたくさんいる」と危惧した。

 また「辺野古の人たちはほとんどが基地移設を容認している」とし、北部訓練場などが徐々に返還され政府は負担軽減方針を実行しているが、そうした成果も報道されないとした。

 一方で「反対運動は行き詰まりを見せており、その中で沖縄独立論も提唱されだした」とし、その真意を「独立すれば沖縄は琉球のものだから日米の基地を追い出せるという論法。今、その先頭に立った格好なのが翁長知事だ」とした。

 我那覇氏は「いつも沖縄県民は取り残されている。基地の問題でも、沖縄の人は誰も文句を言っていないのに、よそからやってきた人たちが割って入ったり情報をゆがめたりして、問題でないものを勝手に問題にしている」と主張した。

 高崎市の上原弘子さん(75)は「まさに沖縄のジャンヌダルク。日本という国を守るため沖縄の基地問題について多くの人に伝えていってほしい」と話した。茨城県日立市の公務員、渡部史子さん(45)は「沖縄の基地問題について本土では報道されない問題点を知ることができた。ネットで情報を得ていたが、今日の講演で真実だと再認識した」と語った。

                   ◇

【プロフィル】我那覇真子

 がなは・まさこ 平成元年、沖縄県名護市出身。早稲田大を卒業後、地元に戻り普天間基地の辺野古移設問題などで発言を開始。平成27年4月、沖縄の言論をゆがめているとして地元2大紙を批判し「正す会」を設立。同年9月、スイスの国連人権理事会で翁長雄志知事が基地問題を「日本政府による沖縄県民への人権侵害」と批判したことに「真実ではない。政治的プロパガンダにだまされないで」と訴え、注目された。

624とはずがたり:2017/05/08(月) 16:05:44
H神社は日枝神社かな?

極右の女神"櫻井よしこは「神社」に住んでいた! 神社本庁と改憲運動の一方、神社の所有地に520㎡の豪邸
リテラ 2017年5月6日 12時00分 (2017年5月8日 14時56分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20170506/Litera_3135.html

 櫻井よしこといえば、安倍首相応援団の筆頭で、様々な民間右派組織の顔をつとめる"極右のマドンナ"。脂ぎった保守オヤジやネット右翼たちから絶大な人気を誇っているが、最近、その櫻井氏を丸ごと一冊特集した雑誌が発売されたのをご存知だろうか。

 産経新聞発行の「正論」の姉妹誌「別冊正論」。表紙には〈一冊まるごと櫻井よしこさん。〉、コンサバティブな白のジャケットに身を包んだ櫻井氏が、支持者たちを悩殺するおなじみの微笑みを浮かべている。

 その内容はまさに"アイドル本"と呼ぶにふさわしい。櫻井氏の論文や対談記事のまとめはもとより、櫻井氏の私生活にもスポットライトを当てているのが特徴だ。たとえば、巻頭特集である一週間「密着取材」レポでは、海苔を食べるときには醤油をつけた面を外側にしてご飯を巻くなど、櫻井氏のどうでもいい一面が明かされている。さらには「あなたは気付いているか 進化する『よしこヘアー』」なる専属美容師へのインタビューまで収録。たしかに、あの独特なボリューミーヘアの秘密は、ファンならずとも気にならなくもない。

 しかし、そんな〈一冊まるごと櫻井よしこさん〉の大特集にはひとつだけ、不自然にも書かれていないことがある。それは、櫻井よしこが"どこに住んでいるのか"ということだ。

 一つだけそれらしき記述はある。〈東京都心ながら静かで緑の多い住宅地〉。前述の一週間密着レポではそう書いているが、これは事実ではない。実は、櫻井氏は住宅地でなく、"神社のなか"に住んでいるのだ。

 東京・港区の一等地にあるH神社。素盞嗚尊(すさのおのみこと)などを御祭神とする有名な神社だが、そんなH神社の木々茂る東側入り口から境内に入ると、社殿の方へと向かう道脇に、衝立で囲われた一軒家がある。白を基調とした外観の巨大な鉄筋コンクリート造の建物。表札こそ見当たらないが、ここが「櫻井良子」の自宅である。

 登記簿によれば、地上2階地下1階、総床面積約520平方メートルに及ぶ、個人の邸宅とは思えないような超のつく豪邸。ちなみにこの建物には建築した2004年の翌年、2005年に1億7000万円の根抵当権がついているが、わずか6年で抹消されている。

 いやはや、極右言論活動って儲かるんだなあ、と改めて感心するが、問題はその豪邸が建っている土地だ。こちらも登記簿をみてみると、なんとH神社の所有なのである。つまり、櫻井氏はH神社の境内の一角を借りて、この巨大な建物を建てた、そういうことらしい。

 となると、頭をよぎるのは、櫻井氏の政治活動と神社の関係だ。周知のように、櫻井氏は少し前から、全国で約7万9000の神社を統括している宗教法人・神社本庁とタッグを組んで、改憲や歴史修正主義的活動に取り組んできた。

 たとえば、そのひとつが、本サイトでも昨年1月レポートした、神社の境内で行われた憲法改正実現のための「1000万人」署名運動。これは神社本庁が、改憲団体「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の運動の一環として行っていたものだ。同団体は神社本庁も参加するあの日本会議のフロント団体だが、櫻井よしこはその共同代表をつとめている。

 その際一昨年、改憲署名活動が行われた神社には、櫻井氏の顔が大きく写し出されたポスターが貼られ、「国民の手でつくろう美しい日本の憲法」「ただいま、1000万人賛同者を募集しています。ご協力下さい」なる文言とともに笑みを浮かべていた。

 そんな櫻井氏が、神社の敷地内で生活しているなんて、これはちょっと生臭い匂いがしてくるではないか。実際、一昨年には、櫻井氏が住んでいるH神社でも改憲署名活動が行われ、拝殿や社務所に通じる門には櫻井氏のポスターがババーン!と貼られていた。

 櫻井氏のこうした神社界(神社本庁)と一体化した政治言論活動と、神社の土地を借り、巨大な建物を建てているということは何か関係があるのではないか。

625とはずがたり:2017/05/08(月) 16:06:06
>>624-625
 もちろん、寺社が敷地を借地にしているケースは珍しくはないが、借地上の建物は「非堅固建物に限る」「木造家屋に限る」という条件が付いているケースも多く、個人にこんな巨大なコンクリート造の建物を建てさせるというのは珍しい。しかも、櫻井氏の周辺からは「土地はただではないが、かなり格安で借りているらしい」という情報も入ってきた。

 そこで、まず、土地を貸しているH神社に電話で問い合わせてみた。すると、電話口の担当者は、櫻井氏の自宅の土地が神社の所有物であることは認めたが、「櫻井先生の自宅以外にも境内に3つのお家が建てられております。いずれも地代をいただいています」と無償提供ではないという。また、櫻井氏の言論活動と関係があるのではないか?という質問については「当神社と櫻井さんに個人的なつながりがあるからとか、櫻井先生が神社界に力をいれているから土地を貸しているということではない」と強く否定した。

 ところどころ、櫻井氏のことを「櫻井先生」と呼んでいることが気になるが、H神社は櫻井氏を敷地内に住まわせていることと櫻井氏の活動は無関係だというのだ。

 しかし一方で、櫻井氏は、自らの言論活動のなかで、H神社とその国家神道礼賛の主張を、土地を借りていることは隠したまま、PRしたことがある。

 櫻井氏が連載している「週刊新潮」(新潮社)のコラム「日本ルネッサンス」で、このH神社のことを大々的に取り上げ、元旦に開かれる歳旦祭で、H神社の宮司が「天皇陛下は、私たちよりずっと早く、陽も上がらない時間に、国民全員のために祈って下さっています。有難いことだと感謝せずにはいられません」とあいさつしたことを紹介。そのうえで、GHQが「神社神道を国教とする制度を廃止し、政教分離の原則を確立し、宗教と教育から軍国主義と超国家主義を除去」したと批判し、宮司のあいさつが「皇室の祈りは天皇家の私的行事に矮小化されて現在にいたっている」ことを嘆くものだと解説していた。

 また、櫻井氏の言論が地主への利益誘導ではなかったとしても、思想的な影響はどうなのか。櫻井氏はかなり前から改憲を主張していたし、タカ派的な論客ではあったが、90年代頃まではここまで戦前回帰、国家主義的な思想を声高にがなりたててはいなかった。むしろ、薬害エイズ事件などでは、国家犯罪を追及する姿勢も見せていた。

 それが、2000年代に入ると、GHQによる神道指令は誤りだったとの論陣を張って、極端な国家主義や歴史修正主義を声高に叫び始め、その思想をどんどんエスカレートさせていった。H神社の敷地に家を建てたのは、その極端な右傾化のまっただなかのことだ。ここに何かしらの"縁"がなかったと、はたして言い切れるのだろうか。

 ここはやはり、櫻井氏本人に聞いてみるしかないと、以下のような内容の質問状(略)を送った。…

 しかし残念ながら、締め切り期限を過ぎても、櫻井氏からの返事はなかった。

 ただ、少なくとも櫻井氏が神社の境内の土地を借りるというある種の利害関係にあること、その言論や活動がこの十数年の間に急速に右傾化し、いまや神社本庁と完全に歩調を一にしていることはまぎれもない事実だ。

 新右翼団体「一水会」元顧問の鈴木邦男氏が、ウェブマガジン「マガジン9」の連載コラムで、「櫻井よしこさんの思い出」と題して、その思想の変化を書いたことがある。80年代初期、鈴木氏が他の新右翼過激派とともに運動に没頭していたころ、当時「クリスチャン・サイエンス・モニター」の記者だった櫻井氏から外国人記者仲間との飲み会に誘われた時の思い出をひきながら、こう書いている。

〈「この人が鈴木さん。日本の過激な新右翼なのよ。怖いんです」と皆に僕を紹介する。「オー、ノー」とか、「テリブル」という声が上がる。それだけを覚えている。他は全て忘れたが。しかし、30年経った今、櫻井さんの方が怖いし、過激だ。〉
〈あの頃は、櫻井さんは中立だったし、やや左だったかもしれない。それなのに今は僕を飛び越えて右に進み、保守陣営の女神さまだ。〉
(「マガジン9」第123回 13年4月17日より)

 新右翼の鈴木氏が〈怖いし、過激だ〉といういまの櫻井氏の思想はどこからきているのか。なぜ、ジャーナリストが神社本庁や日本会議と濃密な関係を築き、極右の女神的存在になってしまったのか。少なくとも、その主張がいったい誰を利するのかを、われわれはよく見定める必要があるだろう。
(編集部)

626とはずがたり:2017/05/17(水) 10:22:35
政治
まやかしの保守 ついに「日本会議」政治が沈没す=伊藤智永
https://mainichi.jp/sunday/articles/20170327/org/00m/010/006000d?inb=ys
2017年3月28日
サンデー毎日

「森友疑惑」とは、保守ネットワークを温床とする構造的な腐食ではないか。「保守業界」をえぐり続ける異能記者が、安倍政権が利用した「日本会議」の空疎な正体を明らかにし、まやかしの愛国蜜月政治の落日を論証する。

「安倍晋三先生に敬愛以上のものを持っていた。昭恵夫人ともども、小学校開設にご助力頂いていると認識していた。多くの皆さんの期待に舞い上がっていた。国有地取得では神風が吹いた、見えない力が働いたのかなと感じた。昭恵夫人に助けを頂こうと考えたが、8億円もの想定外の値引きには当時びっくりした。何らかの政治的関与、口利きがあったのだと思う。九分九厘できていたのに、応援してくれていた人が手のひらを返すように離れていく。安倍首相も国会で私を『しつこい人だ』と言い出した。私だけを悪者にする政府や大阪府のやり方に、おかしいぞ、これはどうなっているのかな、不可思議な力が働いているのかなという心境になり、何もかもお話しすることにした」

「森友学園」の籠池泰典理事長が国会の証人喚問で語った証言は、今後「事件」に発展するのかという観点から見れば、カネの授受など真偽の確かでない部分が多かった。だが、なぜこんなスキャンダルが起きたのかという世相や政治潮流への関心で見るなら、安倍首相夫妻をシンボルとする「保守」ネットワークが問題の温床だった構図が、かなり生々しく飲み込めた。

 籠池氏は自ら認めたように、「安倍流保守」の人脈と影響力をもってすれば、殊更に刑事犯罪を問われかねない賄賂を贈ったり、請託をしなくても、行政が特別の配慮や手心を加えてくれて当然と思い込んでいたと言うのだ。

 了見違いも甚だしいが、呆(あき)れたことに、そんな了見違いが第2次安倍政権の4年間に(国有地の取得要望書提出は政権発足の9カ月後)、籠池氏自身も「驚き舞い上がる」ほどのスピード感で、あれよあれよと取り運ばれ、「九分九厘」成就する寸前だったというのだ。「事件」になるかどうかに関係なく、これだけですでに政治腐敗と言わずして何であろう。

 これが氷山の一角でないとは思いにくい。古典的なカネの介在した「疑獄」とは異質の「保守」思想が媒介する構造腐食が進行していると考えるべきではないのか。

「森友問題」の背景を考える時、草の根右派組織「日本会議」の存在を避けて通ることはできない。籠池氏は、「保守業界」で日本会議大阪の幹部(運営委員)として知られていた。日本会議によると、小学校の用地問題が始まる前の2011年1月に退会届を出していたので「関係は絶たれていた」というが、籠池氏を知る人々は会員資格のあるなしに関わらず、「愛国教育に熱心な日本会議系の籠池氏」と認識していた。「瑞穂の國記念小學院」の勧誘パンフレットには、「森友学園にお越しいただいた方々」として過去に講演したことのある安倍昭恵氏や鴻池祥肇(こうのいけよしただ)元防災担当相をはじめ「保守」論客20人の顔写真が掲載されていた。ほとんどが日本会議「系」だ。小学校建設計画に関わった人々は、そこに政治力の影を感じ取っていた。その中には、大阪府や政府の役人たちも含まれていたはずだ。

「保守の名刺代わりになると思って」
 日本会議について論じる時、この「空気感」は大事なポイントである。なぜなら、日本会議は誰がメンバーで、どういう役職者たちが、どこで、いつ、何を、どうやって決めているのか、はっきりしないところに組織の特徴があるからだ。むしろ意図的にあいまいにして、正体不明な雰囲気を強みにしているフシがある。隠されれば、なお知りたくなる。だから昨年来、日本会議の解説本がちょっとしたブームになった。

627とはずがたり:2017/05/17(水) 10:22:45

 日本会議に関するデータは、ギョッとするような数字が並ぶ。与野党の国会議員約290人が「日本会議国会議員懇談会」(会長=平沼赳夫(たけお)元経産相、特別顧問=安倍晋三首相、麻生太郎副総理・財務相)メンバーで、安倍内閣では閣僚19人のうち15人を占める。全47都道府県に地方本部、その下に240超の支部があり、所属する地方議員は約1800人超、憲法改正の早期実現を求める1000万人署名運動を展開し、全国の8割に相当する37都道府県議会で同趣旨の決議を採択の予定……。

 海外メディアが「日本最大の右翼団体」「安倍右派政権を操る巨大勢力」などとおどろおどろしく形容するゆえんだが、実情を取材してみると、国会でも地方でも自覚のある熱心な会員議員はほんの一握りで、大半が「皆が入っていて誘われたから」「保守の名刺代わりになると思って」「多少なりとも票集めの足しになれば」といった動機のあやふやな「会員」らしいと気づく。名簿に載っているのに「私も入っているの?」「よく知らない」「退会した」と答える議員も少なくないので拍子抜けする。

 戦後70年の一昨年、いくつかの土地(群馬県高崎市、長野市、大阪府茨木市、奈良県天理市、福岡県飯塚市、長崎市など)の自治体や地方議会で、戦前・戦中の朝鮮人強制連行に関する史跡の説明板や碑文が「反日的だ」として撤去や書き換えを求める動きが起きた。そうした碑や史跡は全国に何百もある。そのごく一部について、偏った地域で、一斉に同じテーマの同じ要求が、同じ手法で起きた。その傾向と現地の顔ぶれから、日本会議の「組織的キャンペーン」と疑われた(日本会議広報担当者は否定)。

 飯塚市の事例を取材した。市議会で質問した議員は日本会議系だったが、内容に事実誤認があり、迫力に欠け、市側の説明でおとなしく引っ込んだ。その後も質問は繰り返されたが、議員は気乗りしない様子で、地元の事情通は「市内に本家がある麻生家とつながりの深い熱心な日本会議メンバー2人から強く促されたやらせ質問だから」と苦笑していた。断っておくが、まさか麻生氏がやらせたというわけではない。麻生氏の周辺に近づき、その盛名をかたる右派活動家がおそらく独自に動いた。しかし、権勢を誇る副総理の名前が背後にちらつき、よそでも同じ動きがあると報じられれば、事情をよく知らない人々には権力と結びついた「組織」や「勢力」を想像させずにおかない。同じように各地の地方議会で質問や決議を重ねて「量」を大きく見せかけ、実態は空疎な「質」を偽装する、それが日本会議の手法なのだ。

こんな組織で日本国の黒幕?
 そうした外見に引き寄せられる人たちもいて、神奈川県など一部地域で会合は盛況だが、全国会員数は公称約3万8000人。小さくはないが、参院議員を単独で当選させられる集票力はない。1万人規模の全国大会を開く時は、「新宗教」と呼ばれる教義も主張もまちまちな宗教団体の信者で埋め尽くされる。会場をのぞくと、聴衆はまじめそうだが驚くほど熱気がなく、文字通り「動員」されただけとすぐ分かる。選挙の時はそれぞれの推薦候補を抱えているので、集会用の「サクラ」である。

 言わば「張りぼて」だが、それでも1997年の創立以来、国旗国歌法制定(99年)と「愛国」「道徳」を盛り込んだ教育基本法改正(2006年・第1次安倍政権)の実績が、官界に一定の政治力を認知させた。想定外の第2次安倍政権の発足で「ついに政権まで握った」という「黒幕神話」を生んだ。しかし、知れば知るほど理念も実体も空疎なのに当惑するのだ。こんな組織で日本国の黒幕なのか?

 これまで一番腑(ふ)に落ちた分析は、日本会議設立に深く関与し、初期の活動に少なからず力を貸してきた村上正邦・元労相の評価だ。

「日本会議自体にそんな力はない。ビラや集会や地方議会決議といった昔の左翼のやり方をまねて大きく見せかけているだけだ。力を失ったオールド左翼の連中が昔の自分たちの幻影に怯(おび)えている。その幻影の力を安倍が利用しているんで、日本会議が安倍を操っているんじゃない。逆なんだ。安倍は賢い。自分には人を畏怖(いふ)させるものがないと分かっていた。最初は日本会議が安倍を教育しようと近づいたんだが、そのうち安倍は自分に大きな背後勢力が付いていると見せることが政官界への隠然たる影響力になると気づいた。日本会議はいつの間にか立場が逆転したと気づいているし、憲法改正でも靖国参拝でも安倍の日和見路線に不満があるけど、こうなっては利用されるしかない」

628とはずがたり:2017/05/17(水) 10:22:57
>>626-628
 一昨年6月、現在病気療養中の日本会議国会議員懇談会長の平沼氏に永田町の事務所で取材した際、「日本会議の中に外には出せない安倍首相への不満が溜(た)まっているのでは」と率直に尋ねたところ、平沼氏はゆっくり二度うなずいてから、厳しい表情で「それでもしっかり支えていきますよ」と言葉を発したのを思い出す。

 ねじれを抱えながらも「日本会議幻想」は「安倍流保守政治」を支える基盤であり続け、官僚機構はデータの数字とあやふやな伝聞を元に、政治力の幻影を実像と見なして、恐らくは「便宜」や「忖度(そんたく)」を計らい、結果的に幻影に実体を肉付けしてしまった。それが「森友問題」なのではないか。「事件」化に拘(こだわ)るなら、このまま誰が悪者なのか藪(やぶ)の中で終わる可能性もあるが、政治腐食の温床と構図はかなり分かってきた。日本会議系につながっていれば、昭恵夫人と親しくしていたら、この政権では何かおいしいことにありつけそうだという歪(ゆが)んだ政治の風潮があり、「第2、第3の森友問題」もあるのだろうと皆が知ってしまった。

 これをきっかけに、日本会議は安倍政治の柱石から弾(はじ)き出されていくだろう。理由は行政の腐敗だけではない。安倍首相が政権延命を優先し、実は憲法改正や靖国参拝に慎重だからばかりでもない。もっと本格的な政策の根幹で、日本会議と安倍政権にはひびが入っており、これまでフタをされていた「期待外れだ」「迷惑だ」という相互不信が増幅されていくと予見できるからだ。

政権長期化で「目障りな支持層」に
 日本会議は、愛国教育・あるべき家族像・歴史認識といった一見伝統的な理念問題を運動の柱に掲げる。これに対し、安倍内閣はグローバリゼーションを勝ち抜くための経済産業省的ナショナリズムを政権運営の軸に据える。つじつまを合わせようにも、ずれが出る。

 たとえば日本会議の「忠君愛国」「歴史美化」には、ヘイト・スピーチまがいの「排外主義」が紛れ込んでも自浄力が弱い。「あるべき家族像」では女性の立場や役割が従属的になりがちで、経済成長に不可欠な「輝く女性」政策としばしば相容(あいい)れない。そもそも日本会議には本格的な経済政策・国家経営ビジョンがないので、安倍政権が長期化すれば次第に「目障り」で「面倒な」支持層へ追いやられていくのは避けがたい。

「ブレグジット(英国のEU離脱)、トランプ(米政権)・ショック」後の国際情勢に対応した外交政策の転換も、日本会議と安倍政権では発想が異なる。中国・韓国・北朝鮮に対するプライド以外に日本会議の外交政策は不明だが、国際政治学者の田久保忠衛会長は時事通信ワシントン支局長を経験したベテランジャーナリスト出身らしく、「トランプ米大統領ともプーチン露大統領とも仲良くしていれば、中国を牽制(けんせい)できる」と言わんばかりの楽観的な安倍外交に最近、方々で公然と警告を発している。

 田久保氏は日中戦争時代の米中関係、ニクソン米大統領が電撃訪中した米中接近の歴史的教訓から、トランプ政権が習近平・国家主席の「新型大国関係」(米中2大国=G2で太平洋をはじめとする国際関係を仕切ろうという戦略的互恵関係)路線に同調する可能性は否定できないと指摘。最悪の展開を避けるため、今こそ日本が先に中国との融和・協調路線をとるべきだと主張している。領土問題棚上げの日露交渉進展にも大反対だ。

 経済・外交政策の骨格で不協和音が大きくなりつつある時、「森友問題」は起きた。スキャンダルはウヤムヤにできたとしても、長期政権の路線問題は簡単に溝が埋まらない。遅かれ早かれ「日本会議政治」の地盤沈下はあらわになる。「森友問題」は、その思いがけない呼び水となる。

いとう・ともなが
 1962年東京生まれ。毎日新聞政治部、ジュネーブ特派員を経て、編集局編集委員。毎月第1土曜日の朝刊にコラム「時の在りか」を執筆。著書に『靖国戦後秘史―A級戦犯を合祀した男』(角川ソフィア文庫)、『靖国と千鳥ケ淵』(講談社+α文庫)ほか

(サンデー毎日4月9日号から)

629とはずがたり:2017/07/10(月) 08:52:16
>「朝日新聞は国家の恩恵を受けているんだから、国益にかんする報道をしっかりしてもらいたい」「反日的な報道、捏造報道、これだけはやめてもらいたい」と、朝日新聞批判に話題を移したのだった。
朝日新聞は国から便宜を図って貰いながらちゃんと反日的な報道してるなら問題ないじゃ無いか。便宜を図ってもらって提灯記事を書く方は問題だけえが。

リテラ > 社会 > オピニオン > 百田など森友学園大好き文化人の醜態
百田尚樹、青山繁晴、竹田恒泰…森友学園を賞賛し協力してきた極右文化人たちが見苦しい開き直りと話のスリカエ
http://lite-ra.com/2017/03/post-2964.html
2017.03.04

 ようやくテレビでも連日取り上げられるようになった学校法人森友学園への国有地格安売却問題。…安倍首相の「嘘」がどんどんと暴かれている状態だ。

 そんななか、同じように醜態をさらしているのが、森友学園が運営する塚本幼稚園を礼賛してきた極右文化人たちだ。塚本幼稚園で開かれる講演会には、昭恵夫人以外にも、さまざまなネトウヨの神とも言うべき“極右芸人”たちが揃いも揃って登場、HPでも熱烈な推薦文を寄せていたが、その彼らがいま、ある者は「俺は無関係!」と強調したり、ある者はなんとか問題をすり替えようと必死になっているのである。

 その筆頭は、昨年11月19日に塚本幼稚園で講演をおこなった作家の百田尚樹センセイだろう。2月28日放送の『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCシアター)では、国有地払い下げ問題を、国会で日本維新の会の丸山穂高議員が主張した「国有地の格安払い下げは朝日新聞や読売新聞、朝鮮学校にも行われている」という質疑を取り上げるかたちで紹介。その上で百田は、「たかだか一小学校の払い下げを問題とするなら、こういう問題もひっくるめて問題にせなあかんのですね、本当はね」と、問題をすり替え。「朝日新聞は国家の恩恵を受けているんだから、国益にかんする報道をしっかりしてもらいたい」「反日的な報道、捏造報道、これだけはやめてもらいたい」と、朝日新聞批判に話題を移したのだった。

 たしかに、朝日新聞社や読売新聞社だけでなく、百田センセイの大好きな産経新聞社も含め、ほとんどの大手新聞社、テレビ局が国有地を時価の半分以下という格安の価格で払い下げてもらっている。こうしたマスコミの行為は報道の自立を妨げるもので、当サイトでもしばしば批判してきたが、かといって森友学園の不正は別次元の話。そんなことを理由に森友学園の不正が肯定できるはずもない。
 そもそも、新聞社の国有地払い下げはほとんどが40年以上前の話であり、売却価格も最初から明らかにされ、とりあえず言論機関の公共性を考えて優先的に土地を提供するという大義名分もあった。しかし、森友学園の問題は、たったいま起きていることであり、価格の隠ぺい、新聞社やテレビ局の比ではない値引きがおこなわれ、かつ、政治家への口利き依頼までが明らかになっているのだ。

 つまり、百田は自分が絶賛してきたトンデモ学校法人をかばうために、昔の話をもち出して、ごまかしているにすぎないのだ。橋下徹も同じ論法で、森友学園からの要望を受けて私立小設置基準の規制を緩和した自分たちの責任を回避しようとしていたが、見苦しいとしか言いようがない。

 しかも、百田は、これだけでは飽き足らず、こんなデマまで語っていた。
「『サンデーモーニング』でしたっけ。TBSの。あんなかで岸井ナントカという人がですね、『教育勅語はヘイトだ』と言ったらしいですね。教育勅語がヘイトって、頭おかしいんちゃうかと思いますね」
 念のため指摘しておくが、『サンデーモーニング』で、岸井はそんなことを語っていない。教育勅語を暗唱させている場面につづいて、幼稚園が「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」と書いた文書を配布していたことをVTRで紹介。それを受けて岸井は「幼稚園児に教育勅語を暗唱させるなんて、いまどき考えられない上に、ちょっとヘイト的なあれがある」と語っただけだ。つまり「教育勅語がヘイト」と言ったのではなく、配布された差別文書を指して「ヘイト的」と指摘したに過ぎないのだ。
 このデマを見ると、以前から囁かれていた“百田センセイはネトウヨまとめサイトをネタ元にしている”説がにわかに信憑性をおびてくるが、いずれにせよ、天皇に命を捧げよと洗脳する軍国教育の象徴たる教育勅語を「素晴らしい」などと褒めあげるあんたの頭こそ「おかしいんとちゃうか」という話だろう。

630とはずがたり:2017/07/10(月) 08:52:57

 だが、こうして問題のすり替えをおこなっているのは、百田だけではない。やはり塚本幼稚園で講演をおこなったことがある参院議員の青山繁晴は、百田と同じ『真相深入り!虎ノ門ニュース』において、塚本幼稚園が教育勅語を暗唱させていることを「それ(教育方針)とこれ(国有地売却問題)とを一緒にするのはまったくおかしい」と報道を批判し、こう述べた。
「(テレビ局は)よく言うよ、洗脳なんて。いままで日本軍は悪いことばっかりしましたって洗脳を放送でやってきて」
「教育勅語だから悪いという根拠は一体何なんですかね」
「教育基本法に基づいての歴史教育が結局、中国、韓国の嘘を生んだ」「どれだけ嘘を教えられてきたか」
 しかも青山議員は、“日教組が優遇されてきたんだから教育勅語を教える学校は逆に排除されるはず。だから森友学園は特権的な扱いは受けていない”などと持論を展開させたのだ。ネトウヨ脳ここに極まれり、である。

 また、青山議員と同様に「国有地問題と教育方針は別問題だ!」と主張したのは、塚本幼稚園の愛国教育を〈超ユニークな教育〉などといち早く喧伝した産経新聞に所属する久保田るり子編集局編集委員だ。
 久保田編集委員は2月28日放送『みんなのニュース』(フジテレビ)に出演、同番組では前述の選手宣誓で園児が「日本を悪者として扱っている中国・韓国が心改め、歴史教科書で嘘を教えないようお願い致します」と言わされていたことに対し、中国・韓国メディアが批判的に紹介していることを伝えたのだが、これを受けて久保田編集委員はこんな発言をおこなった。
「中韓の批判は自分たちの国絡みでですね、虚構の歴史観に基づいてる教科書をつくってる国にこんなこと言われる筋合いまったくなくて、プライベートの学校でどんな教育しようとそれは勝手だと思うんですね」
 幼稚園児がこんなグロテスクな宣誓をさせられていることが問題になっているのに、久保田編集委員は中韓批判に話をスライドさせたのだ。しかも「(私立という)プライベートの学校でどんな教育しようと勝手」とは、この新聞記者は、教育基本法を読んだことがないのか。
 少なくとも、教育基本法は「特定の党派支持」を禁じており、これは私立学校にも適用される。あの選手宣誓は明らかに教育基本法違反だろう。
 さらに閉口してしまうのは、塚本幼稚園の推薦の声をHPに寄せていた田母神俊雄だ。田母神はTwitterで、塚本幼稚園の元園児の保護者らが同園の教育実態を訴えていることについて〈私はこの人が本当に保護者であるのかわからないと思っています〉などと、あろうことか保護者らを標的に。また、〈国会では相変わらず安倍内閣倒閣運動が行われています。左翼偏向マスコミもこれに加担しています〉〈国会議員が入学予定の児童や父兄のことはそっちのけで権力闘争に明け暮れている〉と、当然の疑惑追及を「安倍内閣倒閣運動」と言い出す始末なのだ。
 選挙資金を不透明なかたちで処理し、運動員を買収したとして公職選挙法違反で起訴されている御仁がいったい何を偉そうに語っているのだろうか。
 ほかにも、やはり同園HPに推薦の声が掲載されていた竹田恒泰は、〈講師として招かれたので講演したことはありますが、小学校設立に当たって推薦した事実はありません。安倍さんも勝手に名前を使われていたようですね〉とTwitterに投稿。同じく推薦人だった日本のこころを大切にする党の中山成彬も〈私も園児に教育勅語を斉唱させている幼稚園ということで視察したことがあるが、経営者自身が勅語の精神を理解していないようだ〉と、同じように逃げ腰の投稿をおこなっている。

631とはずがたり:2017/07/10(月) 08:53:07
>>629-631
 このように、塚本幼稚園を絶賛してきた応援団たちは、無関係を装いつつ問題の核心をはぐらかし、この期に及んでも「教育勅語の何が悪い!」「中韓の教育も一緒だろ」などと塚本幼稚園の教育を擁護するのである。
 そして、櫻井よしこ、曽野綾子、渡部昇一など塚本幼稚園を絶賛し協力してきた文化人・知識人は他にもまだまだいる。きっとこういう連中がこれから、「月刊Hanada」「WiLL」「正論」などで見苦しい話のスリカエと開き直りを展開するのだろう。
 いや、それは文化人・知識人だけではない。現に、3月1日の参院予算委では、共産党の小池晃議員が塚本幼稚園の件の選手宣誓を取り上げると、自民党議員の席からは「素晴らしい!」「正しい!」などというヤジが飛んだ。さらに、教育勅語の暗唱に対しても、「いいじゃないか!」と声があがったからだ。
 既報の通り、明治初期に発布された教育勅語は、皇国史観を植えつけ、いざ戦争があれば公に身を捧げ永遠に続くべき皇室の運命を助けよと命じる軍国主義的イデオロギーそのものであり、このなかでは基本的人権は認められていない。こんなものを幼稚園児に叩き込むことは洗脳以外の何物でもないが、国会の場でおいてさえ、自民党議員たちはそれを肯定してみせるのである。
 いま、多くの国民が塚本幼稚園の教育に異常さを感じているが、現在の安倍首相率いる自民党はあれを異常とはまったく感じていない。このことの恐ろしさを、いまこそあらためて考えるべきだろう。
(編集部)

632とはずがたり:2017/07/10(月) 08:53:44

『朝生』初出演の百田尚樹があらゆるテーマで無知さらけ出し大恥! 改憲派学者からも「本当に右なのか」と
http://lite-ra.com/2017/06/post-3215.html
2017.06.03

633とはずがたり:2017/07/10(月) 08:54:17

百田尚樹の韓国ヘイト本がヒドい!「韓国は不潔」「朝鮮にハングルを広めたのは日本」など差別デマと歴史修正のオンパレード
リテラ 2017年6月25日 20時30分 (2017年7月1日 19時56分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/column_g/20170625/Litera_3272.html

634とはずがたり:2017/07/10(月) 09:02:51
面白いw

産めよ増やせよ大和撫子((旧日本の独立を目指して)))
http://blog.ap.teacup.com/applet/jiritu/archive?ap_protect=a9zht66qdww

日本民族とその文化は消滅過程にあります。この状況は世界の最先端でもあります.このブログはその打開の可能性を探る思考実験を目的としていますのでなんでもあり。

635とはずがたり:2017/07/10(月) 12:40:38
マルヤス水軍
ランチ500円から おまかせ漁師丼+漁師汁
なかなか

636とはずがたり:2017/07/13(木) 15:13:58

青山繁晴が閉会中審査で大恥! 質問は悉く前川氏に論破され、出会い系通い問題はデマがばれて質問できず
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20170711/Litera_3306.html
リテラ 2017年7月11日 09時44分 (2017年7月13日 14時56分 更新)

637孫呉陳:2017/08/12(土) 23:01:34
独島は韓国領土である。

638とはずがたり:2017/08/19(土) 21:16:46
「反ネオナチ」進める米テック企業 アップルペイも決済禁止に
https://news.goo.ne.jp/article/forbesjapan/business/forbesjapan-17392
08:00フォーブス ジャパン

グーグルやドメイン登録サイト大手の「GoDaddy」から追放されたネオナチサイト「The Daily Stormer」がその2日後の8月16日、ロシアのドメインで復活していたことが分かった。復活の数時間後には再び閲覧できなくなった

アメリカのテック企業の間では、8月12日にバージニア州で発生した白人至上主義グループと反対勢力の衝突を受け、極右的サイトをインターネットから追放しようという動きが広まっている。

15日には掲示板サイトRedditが、「民主党員は社会から物理的に隔離されるべき」という考え方を掲げる「Physical_Removal」コミュニティーを削除した。

フェイクニュース対策が不十分と批判されているフェイスブックも今後、ネオナチや極右的サイトへのリンクを許可しないとしている。この件に関し、マーク・ザッカーバーグは16日、次のような公式見解を示した。

「私たちのコミュニティーでは憎悪は許されない。だからこそヘイトクライムやテロを推進し称賛するような投稿は削除してきた。シャーロッツビルでの一件も例外ではない。状況を注視し脅迫を示唆する投稿は削除していく。フェイスブックが誰にとっても安心できるサイトになるよう努力することを誓う」

ザッカーバーグはさらに「ネオナチと白人至上主義は間違っているという明白な事実を理解できない人がいるのは残念なことだ」とし、トランプ大統領を暗に批判した。

決済サービスにおいても極右を締め出す動きが始まっている。15日にはトランプ大統領の支持者ピーター・ティールが創業したペイパルが、利用規約を強調する投稿を行った。

「ペイパルは憎悪や暴力、人種差別を推進する活動に関する決済や寄付に利用されないよう努力している。規制対象にはKKK、白人至上主義団体、ナチ団体など人種差別的な考え方を推進する団体が含まれる」との声明をペイパルの担当者が発表した。

アップルも白人至上主義関連のアパレルを取り扱うサイトの、アップルペイの使用を禁止する取り組みを始めている。
Clare O'Connor

639とはずがたり:2017/08/20(日) 16:50:05
極右に反対、全米デモ=4万人、ボストン行進
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-170820X966.html
15:50時事通信

 【ニューヨーク時事】米南部バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者や極右支持者と、反対派による衝突事件が発生してから1週間が経過した。これに合わせ、全米各地で19日、反対派によるデモが行われた。東部マサチューセッツ州ボストンでは「トランプ反対」「極右団体禁止」といったプラカードを掲げ推定4万人がデモ行進した。

 ボストン中心部の公園ではこの日、保守派による集会「言論の自由」大会が開かれた。保守派の講演者らが招かれ、トランプ大統領支持者や極右勢力も参加したとみられる。

 デモはこれに抗議する形で行われた。公園周辺の通りを「白人至上主義者らは去れ」などと叫びながら練り歩いた。

 シャーロッツビルでは12日、極右支持者や白人至上主義者らと反対派が衝突。極右とみられる男が反対派のデモ隊に車で突っ込み、女性1人が死亡する惨事となった。

 このため、ボストン市警は19日、衝突回避のためバリケードを設置して公園を封鎖。警官約500人が出動し、厳重警備態勢を敷いた。大きな衝突は起きなかったが、報道によると、警官隊などとの小競り合いで30人以上が逮捕された。

 トランプ大統領は、シャーロッツビルでの衝突後、白人至上主義者側を擁護するような発言をして批判を浴びた。19日は一転、ツイッターに「ボストンでのデモに参加して敵対感情や憎悪を非難した多くの人々を称賛したい。わが国は間もなく一つになれるだろう」と書き込み、デモへの支持を表明してみせた。

 この日はこのほか、ジョージア州アトランタやルイジアナ州ニューオーリンズ、カリフォルニア州ラグナビーチ、テキサス州ダラスなどでもデモが行われた。それぞれ数百人が参加し、人種差別や白人優位などに抗議した。

640さきたま:2017/10/05(木) 15:50:07
非共産の野党再編・民進党解党論者である、松井孝治の「リベラル」論。
鳩山内閣官房副長官、参議院議員(京都府)2期、前原・鳩山らの側近と呼ばれ、
政界引退後、慶應義塾大学総合政策学部教授。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1960785804135606&id=100006126152789&notif_id=1507109782515417&notif_t=feedback_reaction_generic
【私の「リベラル」体験と違和感】

希望の党の民進党「リベラル派」排除が話題になっているが、今日某大手新聞社(保守系)の記者さんから取材の電話があり、リベラルって何ですかね?という質問を受けた。
現在の日本の政治状況では、リベラル=左派というように使いがちだが、本来は自由主義者という意味なのだと思う。もっとも現代の日本では、全体主義者や共産主義者は少数になっているので、単純に自由主義ということでは差別化されにくい。
私が12年間の議員生活を民主党という政党で送って、党内の「リベラル派」と呼ばれる代表的政治家について、これは感覚が違う!と実感した事例を2つ挙げて、私なりのリベラル政治家像と、それに対する個人的違和感を申し上げたい。
(私が感じた違和感よりも、以下の二人の政治家の考え方にむしろ共感を感ずるという方もおいでだと思う。個人の思想や価値観の問題なので、それはそれで尊重するしかない。例えば、保守の論客とみなされていた小林秀雄氏がご存命ならば、政治が国民の意識のどこまでに関与すべきと考えられたであろうか、と思いを巡らすに、必ずしも定かでない。)
一つ目は、枝野幸男氏の考え方である。
2002年の9月の代表選挙で、若手から勝てる候補者を出そうということで、20人の推薦人を確保した前原陣営と野田陣営でどちらかに候補者を一本化のため予備選をやろうということになった。
公開討論会をネット中継するなど正々堂々と論争の末、世論調査で雌雄を決し、敗れた陣営は勝者を応援することを合意し、その前提として、二人の間で共有する時代認識、国家観、政治手法を文書にまとめようという話になって、その文書を私が起案した。
その中に
「国民の生命、財産と名誉を守ることが国家の第一使命であり、現実の国際関係を直視し、尊厳ある外交・安全保障政策を樹立・展開する。」
という一文があった。
これに枝野さんが異議を挟んだのである。
枝野さんの意見は、国民の生命、財産を守るのは国家の使命だけれど、国民の名誉を守るのが国家の使命というのには違和感があり(「少なくとも自分の趣味ではない」と明言されたことを覚えている)、出来れば、名誉という文言を削るべきというものだった。
前原さんも野田さんも原案通りで構わないという意見だったし、枝野さんも最終的にはお二人がよければということで拘られなかったので、枝野さんの異議は取り入れられなかった。
しかし、枝野さん流のこの「リベラリズム」は、私の中に強い印象を残した。
折しも今週はノーベル賞週間だが、日本人がノーベル賞を取ったり、オリンピックでメダルを獲得したりすること、もう少し抽象的に言えば、平和国家であることや世界に誇る芸術文化国家であることは国家・国民の名誉であり、それを推進・振興することは、当然、国家の第一使命と思いこんでいた私には、枝野さん異議は正直驚きであったし、世の中には国民の名誉、すなわち国家の名誉というものを随分クールに捉える政治家もいるものなんだなと視野を開かれた思いすらした。が、それ以降枝野さんとは距離を置くようになった。

641さきたま:2017/10/05(木) 15:50:48
>>640続き

二つ目は、菅直人氏の考え方である。
2003年のマニフェストを作るに当たり、私も政権プランの作成などに関与したのだが、最初の見開きページは菅代表の親筆ということになり、最後に出てきた文書が「最小不幸社会」と題するものだった。
政治の目標は、病気や貧困、戦争など国民の「不幸」の原因を取り除くことであり、国民の「幸福」は個人の内面にあるものだから、政治は関与するべきではない、というのが菅氏の考えである。
確かに一つの見識であるには違いないけれど、政治というものが、そのようなドライなものであって良いのか、個人の内心に関わることも含めて、政治とは、国民の幸福の最大化を図るためにも様々な政策を展開すべき存在ではないのかと思う私は、そのペーパーを見た瞬間から、個人的に強い違和感を感じた。
マニフェスト冒頭のその文書は、我々に諮られることもなく、党首ご親筆ですからご一任下さいということで決定されたのだが、初代マニフェストとして比較的好評だった民主党マニフェストに汚点が残ったように私は感じたのだった。
このように、枝野氏、菅氏ともに、国家や共同体は、国民個人の名誉であるとか、幸福感であるとか、その内心には極力関与すべきでないという、個人主義観が強いのが特徴だと思う。
つまり、個人を、国家に代表される共同体と切り離し、共同体が個人の領域に関わることをよしとしないところ、個人の国家からの自由を重んずるところに、菅氏、枝野氏のリベラリズムの共通項があるように感じるのだ。
こうした考え方の延長線上に、国旗や国歌についての捉え方、道徳教育、情操教育についての国家や共同体の関与についての冷淡さが存在するのだろう。
かくいう私も、国家が国民の内心にずかずかと踏み込み、介入するような社会には反対なのは当然である。
しかし、国際社会で日本人や日本国が名誉ある地位を得るために懸命にサポートし、努力するのが政府の第一の役割のひとつだし、単に国民の不幸の要因を減少させるだけでなく、日本人の幸福感の向上のために知恵を絞って各種の政策を展開するのが、政府や公共体の使命であるというのが、私の感覚である。
枝野さんや菅さんのような、国民の名誉や幸福感は個人の内心領域であって極力国家は関与すべきでないというリベラリズムが我が国のリベラル政治家にあまねく存在する特徴ではないという反論もあるかも知れないけれど(現にお二人とは見解の異なる「リベラル派」議員もいるようにも思える)、私個人の「リベラル体験」と違和感は、象徴的には、以上申し述べた二つの体験にある。

642さきたま:2017/10/05(木) 16:09:13
>>640-641
自分の考え方としては、どちらかと言えば松井に近いかもしれない。
枝野と違い、国民の名誉を守るのが国家の使命というのには違和感はない。
第一使命とまでは思わないが。
菅のいう、国民の「幸福」は個人の内面にあるものだから、政治は関与するべきではないという考えは理解できる。
ただ、子供たちの自己肯定感が諸外国に比べ低いと言われている昨今、
>日本人の幸福感の向上のために知恵を絞って各種の政策を展開するのが、政府や公共体の使命である
という松井の意見には頷ける。
二人ともドライと言えばドライ。
ただ、
>個人の内心に関わることも含めて、政治とは、国民の幸福の最大化を図るためにも様々な政策を展開すべき存在ではないのかと思う
という松井の意見だが、内心に踏み込む部分は、さじ加減が難しい。
>道徳教育、情操教育についての国家や共同体の関与についての冷淡さが存在するのだろう。
とも書いているが、道徳教育について国が積極的に関与するのはいかがなものかとも思う。

ともあれ、枝野や菅の思想は、まさにリベラリズム、自由主義ではないかと思う。
枝野は保守を標榜し、保守とリベラルは対立する概念ではないとも言っているが、
政治思想的には、二人はリベラリストなのではないだろうか。

643とはずがたり:2017/10/08(日) 12:26:48
>(当時の)小沢一郎氏のめざしたのは「小さな政府」で、彼が『日本改造計画』で描いた構想は、自民党と霞が関のコンセンサスに近かった。
此に関しては池田は此処http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1191664843/2136でも書いてゐる。

>小沢氏の理念は80年代の英米の改革の延長で、「新自由主義」といわれるような特殊な思想ではなかった
池田はこう書いてるが,ばらまき大好き化するこの15年間程の小沢の様子は,寧ろ当時の小沢が霞ヶ関に祭り上げられた御輿で本心ではなかったのではないか?御輿は軽くて…を思い出すがw

立憲民主党で日本から「社会主義の亡霊」が消える
https://news.goo.ne.jp/article/jbpress/politics/jbpress-51281
10月06日 07:00JBpress

 民進党代表代行の枝野幸男氏など左派が、新党「立憲民主党」を設立した。これは民進党が希望の党に合流したときから予想されていた展開で、前原誠司代表も「想定内だ」とコメントした。希望の党の小池百合子代表が憲法改正を否定する左派を公認するはずがなく、それが合流の目的だったと思われる。

 共産党はさっそく新党との共闘を表明し、全国で独自候補を取り下げ始めた。もともと小選挙区で共産党が勝つ見込みはないので、その票が立憲民主党に入ると、意外に健闘するのではないか。これで「自民・公明」と「希望・維新」と「立憲・共産」という3極の戦いになるが、この構図には既視感がある。

よみがえる「社共共闘」
 55年体制で「革新勢力」が最盛期だったころ、社会党は共産党と組む社共共闘か、民社党・公明党と組む社公民共闘かで揺れていたが、東京都の美濃部知事をはじめとする革新自治体で選挙戦を制したのは社共共闘だった。

 その背景には、総評という労働組合の動員力があった。民社党系の同盟は大きな勢力にはなれなかったので、社公民は選挙に弱く、社会党の主流は「プロレタリア独裁」をめざす社会主義協会だった。これは共産党の方針とも似ていたので、1970年代まで「社会主義」が野党の共通の目標だった。

 1980年代には社会主義の実態が分かってきたので、社会党の土井たか子委員長は「護憲」を持ち出した。その中身は第9条の一国平和主義で、社会主義のように体系的な理論はないが、争いを好まない日本人にはなじんだ。立憲民主党は、このころの社会党に戻って「社共共闘」で生き残るつもりだろう。

 だが冷戦が終わると、社会主義と労働組合の力が弱まった。英米でサッチャー・レーガンの保守革命が起こり、日本でも中曽根内閣で国鉄と電電公社の民営化が行われた。小沢一郎氏のめざしたのは「小さな政府」で、彼が『日本改造計画』で描いた構想は、自民党と霞が関のコンセンサスに近かった。

 この構想は1992年まで順調に進んでいたが、彼が自民党竹下派の後継争いで敗れて挫折した。自民党を離党した小沢氏は93年に政権交代を実現したが、彼の強権的な手法に反発して、社会党は94年に非自民連立政権を離脱した。これによってできた村山内閣は自衛隊と日米安保条約を認めたために社会党は崩れ去り、ここから今に至る野党の迷走が始まった。

失われた日本の「保守革命」
 小沢氏の理念は、それなりに一貫していた。彼が自民党の幹部だったときは、ハト派を追い出して「社公民」と合併させ、保守とリベラルの二大政党にしようという保守二党論だったが、彼が自民党を離党して社公民と合流したことが混乱の始まりだった。

 細川政権の最大会派は社会党であり、何かにつけて小沢氏と対立した。この「ねじれ」を解消するため、彼は1994年に自民党の右派を引き込んで社会党などを切ろうとしたが、自民党は社会党の委員長を首相に指名する奇策で裏をかき、自社さ連立政権ができた。

644とはずがたり:2017/10/08(日) 12:27:06
>>643-644
 のちに小沢氏にインタビューしたとき「55年体制では自民党と社会党は地下茎でつながっていて、国会は実質的に全会一致だった。そうでなければ自社の連立政権なんかできるはずがない」というので、「ではなぜ自社さに裏をかかれたのか」と質問したら、「あそこまで節操がないとは思わなかった。私も若かった」と笑っていた。

 細川政権で実現した小選挙区制で、日本も英米型の二大政党になるはずだった。小沢氏も社会党を追い出したあと、新進党で二大政党をめざしたが、社会党とさきがけなどが民主党をつくった。このときの自民・新進・民主の3極も今回の選挙に近いが、消えるのは民主だと多くの人が予想した。

 ところが小沢氏はこのときも新進党をまとめるのに失敗し、1997年末に解党してしまった。これが彼の最大の失敗だった。このとき右派を自由党に結集しようとしたが、それは50人余りの小政党になってしまった。日本の保守革命は、このとき失われたままである。

 小泉政権は不良債権の最終処理という構造改革は実現したが、それ以外は大したことはできなかった。それは小泉首相の「個人商店」だったので、内閣が変わると自民党は昔の自民党に戻ってしまった。

日本の「長過ぎた社会主義」の終わり
 小池氏は新進党のときから小沢氏にずっとついて行った「元祖小沢ガール」だ。自由党で自民党と連立するところまで同じだったが、連立解消のとき自由党に戻らなかった。彼の失敗を見た小池氏は、その教訓を学んでいるだろう。

 その1つは、政治を動かすのは理念ではなく人気だということだ。小沢氏の理念は80年代の英米の改革の延長で、「新自由主義」といわれるような特殊な思想ではなかったが、自民党にも野党にも抵抗されて実現しなかった。日本人は大きな変化や強いリーダーをきらうからだ。

 小池氏には一貫した理念がないが、それは意図的だろう。「寛容な改革保守」という希望の党の理念は何も言っていないに等しいが、理念で投票する有権者はいない。テレビで受ける「原発ゼロ」などのキャッチフレーズがあればいいのだ(実現できなくても)。

 もう1つは、緊縮財政では選挙に勝てないということだ。小沢氏は『日本改造計画』で消費税率10%を提唱したが、それはいまだに実現していない。消費税の増税を掲げた政権は橋本内閣以降、必ず選挙に負けたからだ。

 10%を超えるインフレと高金利に苦しんだ1980年代の英米では財政規模の縮小が必要だったが、今の日本では国債をいくら発行しても金利が上がらない。アベノミクスはゼロ金利を利用して社会保障の負担を将来世代に先送りする「21世紀型ネズミ講」だが、永遠にゼロ金利が続かない限り先送りは続けられない。

「消費税の増税凍結」を掲げる小池氏は、経済は理解していないが、消費税が政治的な危険物だということは知っている。税収が増えないで社会保障給付が増えると将来世代の負担が増えるが、彼らは選挙権をもっていない。いま60歳以上の高齢者に何がアピールするかを考えるのが賢い政治家である。

 追い出される立憲民主党には、こういう狡猾さはない。その純粋さで同情票は集まるかもしれないが、彼らが社会党と同じ運命をたどることは確実だ。小池氏が彼らを排除して「社共共闘」に追い込んだのは一歩前進である。

 彼女は何も実のある改革はできない(政権も取れない)だろうが、真の政策論争は冷戦後も生き延びてきた社会主義の亡霊が消えたところから始まる。この25年、政治を混乱させてきた亡霊を追い払い、資本主義を取り戻すことが日本の残された希望である。

(池田 信夫)

645さきたま:2017/10/09(月) 10:12:27
記事
鈴木しんじ2017年10月09日 07:58
立憲民主党はリベラル政党としての立場を明確にすべき
http://blogos.com/article/251129/
「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(通称:市民連合)が7日に、立憲民主党、日本共産党、社会民主党の3野党の代表者を都内の会合に招き、衆院選に関する政策要望書を提出、3党の選挙協力も求めた。要望書は、①憲法違反の安保法制を上書きする形での憲法改正とりわけ第9条改正への反対、②特定秘密保護法、安保法制、共謀罪法など安倍政権が行った立憲主義に反する諸法律の白紙撤回、③原発ゼロ実現を目指すことを柱としたものであり、3党もこれを受け入れた。

要望書の内容は、これまでの民進・共産・自由・社民の4野党に対して提出されてきたものと同じであり、極めて妥当なものである。要望書は実質的に3党の共通公約であり、今後は市民連合と3野党間で正式な政策協定書が締結され、市民連合の山口代表と3野党党首が共同で記者会見を行い、3野党間での選挙協力の確認と共に公表されることが望ましい。マスコミの選挙報道がいまだに自民VS希望が中心となっている状況を変え、今回の選挙が3極間の戦い、いや、自民党とその補完勢力VS立憲主義者・リベラル派の戦いであることをもっとアピールしなければならない。そのために市民連合と3野党は結束を深め、知恵を絞るべきである。

気にかかる枝野代表の「リベラル」に対する認識
さて、私が以前から訴えていた形で立憲主義者・リベラル派の共同戦線ができつつある状況はうれしいが、一点気になることがある。ほとんどの立憲民主党の創設メンバーが自らをリベラルと定義しているのだが、私は枝野代表自身の「リベラル」についての認識に疑問を感じざるを得ないのである。枝野氏は認識を改め、立憲民主党を保守政党でないリベラル政党だと明言すべきだ。

枝野氏は「右か左かなんていうイデオロギーの時代じゃないんです。上からか、草の根からか。これが21世紀の本当の対立軸なんです。リベラル新党よくできたと期待を頂いているんです。保守とリベラルがなんで対立するんですか。保守とリベラルは対立概念ではありません(https://twitter.com/CDP2017/status/915592634437181440)。 」と述べている。

そもそも「リベラル」とは何かということになるのだが、結論から先に言えば「社民・リベラル」という言葉があるように、現在の日本においては、経済政策的には社会民主主義、政治的・社会政策的には政治的な自由・個人の権限を尊重する進歩主義として使われていると考えてよいだろう。こうした政策傾向はアメリカの民主党・イギリスの労働党・ドイツの社会民主党・イタリアの民主党、韓国の共に民主党など民主主義国家の二大政党の一翼を担う中道左派政党が共通して持つものである。

中道左派と対峙する中道右派政党は、アメリカの共和党やイギリスの保守党のように、経済政策的には企業活動重視の小さな政府志向(新自由主義的傾向)が強く、政治・社会的な政策では保守的な伝統的価値観を重視する傾向が強い。

646さきたま:2017/10/09(月) 10:13:20
>>645続き
「保守‐リベラル」は対立概念。上からか下からかは政策を決定しない
立憲民主党は再分配機能の強化、LGBT差別解消、選択的夫婦別姓の実現を訴えており、経済的には社会民主主義傾向が強く政治・社会的には進歩主義的である。一方で、自民党は自らを保守政党と述べている。安倍政権は経済政策的には極端に新自由主義的だとは言えないが、ホワイトカラー・エグゼンプション(高度プロフェッショナル制度)や裁量労働制の拡大を進めようとしていることは事実であり、社会政策の志向については、政権の中心メンバーの有力な支持団体である日本会議との関係を見ても政権が日本の伝統的価値観を重視しているのは明らかである。

かなり中道色を強くした自民党政策集2017を見ても、LGBT差別解消、選択的夫婦別姓の実現に関しては、それらを目指すとは書かれていない。特に選択的夫婦別姓の実現に関しては否定的な自民党議員が多い(https://mainichi.jp/articles/20151217/k00/00m/010/132000c)のは事実である。以上から、いわゆる「保守」または「右」と「リベラル」または「左」には目指す方向性に大きな差があり、今日においても政治的対立軸として機能しているのは明らかである。

「上からか、草の根からか」、これが21世紀の本当の対立軸と言っているのも根拠がない。上からか草の根からかは、方法論であり政策論ではない。どのような政策志向を持つ人間がどのようして選挙で選ばれるかは、その時の状況によって変化する。草の根運動が原動力となって選ばれた政治家は、オバマ前米大統領のようにリベラルでもありえるし、トランプ現米大統領のように排他主義的ポピュリズムを主張する人物でもありえる。さらに言えば、アメリカにおいて保守的な共和党候補を応援してきた「ティーパーティー運動」はまぎれもなく草の根運動である。


中途半端な立ち位置では失敗する。積極的にリベラルを訴えるべき
立憲民主党が保守政党である自民党と対峙する二大政党の一翼を目指すならば、自らを非保守のリベラル政党だと明確に定義すべきである。民主党および民進党は、党内にリベラル派と保守派が混在し、それが党の性格を不明確にし、衰退につながった。

9月に行われた民進党の代表選において、「今回の代表選の争点は保守とリベラルの対立ではない」と訴えていた議員が少なからずいたが、私にはそのような主張は愚かに思えた。結局は保守かリベラルかで小池百合子氏から踏み絵を踏まされ、党が分裂したのである。中途半端な立ち位置では失敗する。

冷戦後に初当選した進歩主義的な考えを持つ政治家の中には、自分をリベラルと定義することに躊躇する人が多いように思われる。リベラル→左→社会主義と思われ、支持の拡大につながらないことを恐れているのだろう。しかしながら、そのような姿勢は非常に後ろ向きである。そもそも社会主義とは「資本主義の弊害に反対し、より平等で公正な社会を目指す思想、運動、体制(http://blogos.com/article/242327/)」であり、社会民主主義を含む広い概念である。必ずしも市場経済と対立する概念ではない。

自らを民主社会主義者だと述べた、リベラル派のバーニー・サンダース米上院議員が昨年の大統領選であれだけ広い支持を集めたことを思い出してほしい。むしろ、リベラルであることの意義を有権者に対して積極的に訴えていくことが求められているのではないか。

647さきたま:2017/10/09(月) 10:14:20
>>646続き
補論:リベラリズムと社会民主主義
リベラリズム(Liberalism)を日本語に訳すと、「自由主義」となる。ややこしいのが自由主義には複数の意味合いがあり、代表的なものに政治的自由主義と経済的自由主義がある。前者は個人の政治的な自由を重視し、政治的な自由を達成するには社会的な公正を実現しなければならず、そのためには政府の経済への介入を認めるという立場である。これは社会自由主義とも言われる。

一方で後者は、経済における意思決定は最大限個人にゆだねるべきであり、できるだけ政府などの組織集団がかかわるべきでないという立場である。小さな政府を標榜する経済的「新自由主義」に親和性が強い。よって同じ言葉で正反対の意味を持つのであるが、日本とアメリカではリベラルは政治的自由主義→社会自由主義の意味合いで使われることが多い。

この理由として、①アメリカでは冷戦時代より社会民主主義を含む社会主義全般にアレルギーに強かったこと、②日本では社会主義を標榜し自衛隊および日米安保に否定的な態度を取っていた左派政党である日本社会党および日本共産党の勢力が冷戦後に低下したことから、社会主義や左派を名乗ると支持が広まらないという認識が広まったことが挙げられ、両国において社会民主主義の代わりにリベラルという言葉が多用されるようになったと考えられよう。

なお、社会民主主義とは社会主義を「資本主義の弊害に反対し、より平等で公正な社会を目指す思想、運動、体制」と考えた場合、その一部に属し、社会的な労働者の貧困、失業などの不平等問題を議会や政府の管理と介入により解決して行こうというものである。

一部では社会主義=共産主義と誤解されているが、社会主義自体は非常に広い概念であり、日本ではかつて冷戦期に野党として存在していた日本社会党・民社党・公明党・日本共産党・社会民主連合はいずれも「社会主義」の実現を目標としていた。一方で社会民主主義は、暴力革命やプロレタリア独裁を否定する点で、旧共産圏諸国の共産党が掲げていたマルクス・レーニン主義と大きく異なることに留意されたい。

リベラリズム(社会自由主義)と社会民主主義はもともと違う文脈から登場した言葉ではあるが、政府の介入による再分配・人権や環境を重視した進歩主義的価値観・国際協調主義を主張するなど多くの点で共通点がある。現在は社民・リベラルという言葉があるように、両者は実質的にほぼ同義語に近くなっているといっても過言ではないだろう。

648とはずがたり:2017/10/09(月) 11:09:33
>>642
余力を残してぱっぱと辞めちゃった印象の松井ですがこの辺の違和感が原因だとすると残念ですね〜。

俺は国が金メダル取る為に大金注ぎ込むとかはバカバカしいなとは思うので菅や枝野に近いのかも。
国体にせよ五輪にせよ公共事業の言い訳にしか成ってない気がするからスポーツ振興に批判的な部分は大きいんだけど

649さきたま:2017/10/09(月) 12:08:25
>>648
大金の額によりますが、俺は五輪選手の強化に国費を他の主要国に近いレベルで投入するのは賛成です。
オリンピックで日の丸が揚がって君が代が流れると、泣けるたちです。
ただ、それを強制的に押し付けるのはいかがなものかと思うので、その辺はリベラルな部分なのかなと思います。
下記の新党さきがけの政治理念にも「皇室の尊重」がありましたが、あの理念こそ、寛容な穏健保守を体現しているのかなとも思います。
自分としては、やはり穏健な保守からリベラル、中道左派までを包摂する政党が二大勢力の一翼を担ってほしいですね。
もちろん、自公のように改革保守とリベラル・中道左派政党が完全に棲み分けできるなら、それでもよいのですが。



田中秀征 政権ウォッチより
http://diamond.jp/articles/-/35979
>新党さきがけの政治理念
「さきがけの灯」とは何か

「さきがけの灯」とは何か。

 それは、6月21日の結党に際して発表した『われわれの政治理念』である。これは『さきがけ五綱領』とも言われるわれわれの旗であった。

一、私たちは日本国憲法を尊重する。憲法がわが国の平和と繁栄に寄与してきたことを高く評価するとともに、時代に応じた見直しの努力も続け、憲法の理念の積極的な展開を図る。

二、私たちは、再び侵略戦争を繰り返さない固い決意を確認し、政治的軍事的大国主義を目指すことなく、世界の平和と繁栄に積極的に貢献する。

三、地球環境は深刻な危機に直面している。私たちは美しい日本列島、美しい地球を将来世代に継承するため、内外政策の展開に当たっては、より積極的な役割を果たす。

四、私たちはわが国の文化と伝統の拠り所である皇室を尊重するとともに、いかなる全体主義の進出も許さず、政治の抜本的改革を実現して健全な議会政治の確立を目指す。

五、私たちは、新しい時代に臨んで、自立と責任を時代精神に据え、社会的公正が貫かれた質の高い実(じつ)のある国家、『質実国家』を目指す。

650とはずがたり:2017/11/04(土) 14:24:50

保守もそうなんだけどね
>その理由は、自らの軸となるはずのスタンスを、聞こえがよい借り物の言葉で表現しているあたりにあるのかもしれない。

民進党分裂! 枝野氏、辻元氏が掲げる「リベラル」ってなんだ?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171005-00531096-shincho-pol
10/5(木) 6:10配信 デイリー新潮

辻元氏は本当に「リベラル」か
 所属政党の民進党が小池百合子東京都知事が率いる「希望の党」と合流することで、「排除」されることになった枝野幸男、辻元清美、赤松広隆といった前議員たちは、「リベラル派」「リベラル系」とくくられることが多く、また次のような発言から本人たちもそのような自負があることは見て取れる。

「私はリベラルの力を信じている」(辻元氏)

「リベラルを代表する政党は基本的に作るべきだと思う」(赤松氏)

 もっとも、ここで言う「リベラル」の定義は実にあいまいだ。「反安倍」というのは、現時点での政治的立場を示すものに過ぎないので、「リベラル」の条件とはならない。

 過去の言動から推察するに、彼らの頭の中にある「リベラル」とは「憲法9条死守」「安保法制違憲論」といった立場のことのようにも見える。当人たちは「弱者の味方をするのがリベラル」といった解釈をしているフシも見られるが、現状、日本国内に「弱者の敵」を公言している政党は存在しないので、あまり意味はないだろう。

 このあいまいさの根本には、もともと欧米で生まれた概念である「リベラル」を、政治家たちが聞こえのよいキャッチフレーズとして用いてきたからだ、とも言える。そのため、本家アメリカの政治事情を知る人からすれば、日本の「リベラル」は極めて奇異に映るようだ。

 どこがおかしいのか。元財務官僚の山口真由氏は、新著『リベラルという病』の中で、「奇妙な日本のリベラル」と題した章で、詳しく解説している。以下、同書をもとに、日本の「リベラル」の矛盾を見てみよう。

民進党分裂! 枝野氏、辻元氏が掲げる「リベラル」ってなんだ?
「正しさ」には、限界がある。日本の若き知性が「アメリカ」の謎を解く! 『リベラルという病』 山口真由[著]
本家のリベラルとは
 まず、そもそもアメリカの「リベラル」と「コンサバ(保守)」の財政、経済に対するスタンスを見てみよう。簡単に整理すると、次のようになる。

・リベラル(民主党)……「大きな政府」志向。政府の市場への介入に積極的。財政支出に積極的。

・コンサバ(共和党)……「小さな政府」志向。政府の市場への介入に消極的。財政支出にも消極的で財政均衡を重要視する。

 ところが従来、日本の民進党はといえば、財政の均衡を政策の中に取り入れている。これは欧米の「リベラル」では考えられない。ところが一方で、年金のかさ上げ、医療や介護の自己負担の軽減も主張していた。

 つまり「財政均衡を目指しつつも、社会保障は拡大する」というスタンスなので「大きな政府」なのか「小さな政府」なのか、わからない方針を打ち出してきたのだ。

651とはずがたり:2017/11/04(土) 14:25:02
>>650
 市場に対する姿勢もどっちつかずだった。

 2013年頃から、安倍政権はしきりに経済界に対して労働者の賃金引き上げを求めてきた。これは欧米では、「リベラル」型の政策である。本来は民間の問題であるべき賃金引き上げに首を突っ込むのは、労働者の味方である「リベラル」の行なうべきことなのだ。

 しかしながら、こうした政策に対して民進党がエールを送っていたようには見えない。また、朝日新聞などの「リベラル」メディアもまた政府の介入に批判的だった。

「リベラル」イコールハト派ではない
「経済政策、財政政策は国の事情がある。日本のリベラルの存在意義は、外交、安保政策にあるのだ。つまり護憲だ」――辻元氏や赤松氏ならこう反論するだろうか。

 しかし、残念なことにこの点から見ても、日本の「リベラル」は欧米の常識からは大きく逸脱している。『リベラルという病』から引用しよう。

「日本ではタカ派、ハト派という言葉があり、軍事力に肯定的で強硬な主張を持つ人をタカ派、軍事力に否定的で平和主義に根差す人をハト派と呼んだりする。タカ派とハト派、右翼と左翼は、必ずしも一致するものではない。だが、タカ派はどちらかといえば右派と結びつきやすく、ハト派は左寄りの傾向がある」

 これが日本では一般的な認識で、辻元氏らもそれゆえに「護憲派である自分たちこそリベラルだ」と主張するのだろう。しかし、本来はそうではない、と山口氏は指摘する。

「アメリカの共和党と民主党の場合は、むしろ逆だ。民主主義と人権の理想を高く掲げる民主党は、『野蛮』な地域に民主主義を布教するのが正義と考える。したがって、民主主義を広めるためには、武力による介入も辞さない」

 世論が反対する中、第2次大戦への参戦を決めたルーズベルト大統領は民主党(リベラル)であり、一方で共和党(コンサバ)は、この手の大戦への介入には消極的だった。

 このように見ていくと、枝野氏らが「リベラル」というのは少なくとも国際的にはまったく理解されないことがよくわかる。もちろん、「私たちは日本型のリベラルなのだ」と強弁することも不可能ではないのかもしれない。

 しかし、現状、枝野氏や辻元氏らは、小池氏と前原氏の謀略、あるいはペテンによって割を食った「被害者」として同情こそされても、必ずしも多くの共感を集めているとは言い難い。その理由は、自らの軸となるはずのスタンスを、聞こえがよい借り物の言葉で表現しているあたりにあるのかもしれない。

 果たして本当に辻元氏の言うところの「リベラルの力」が見せられるかどうか。来たる総選挙は最後の戦場となるのかもしれない。

デイリー新潮編集部

2017年10月5日 掲載
新潮社

652とはずがたり:2017/11/07(火) 17:40:42
バカ(若)者は自民党が利権屋政党だって知らないんだな。。困ったもんだ。

「自民党こそリベラルで革新的」:20代の「保守・リベラル」観はこんなに変わってきている
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171104-00010001-binsider-bus_all
11/4(土) 8:10配信 BUSINESS INSIDER JAPAN

「自民党こそリベラルで革新的」:20代の「保守・リベラル」観はこんなに変わってきている
若い世代ほど自民党を「リベラル」だと感じる傾向が強く、18〜29歳が唯一民進党よりも自民党の方を「リベラル」だと見ている。
若者は本当に「保守化」しているのか。若者の自民党支持率は高く、今回の衆院選でも、18〜19歳の47%、20代の49%(ANN調べ)が比例で自民党に投票したという出口調査結果も出ており、こうした結果から若者が「保守化」しているとも言われる。

一方、実際に若者の声を聞くと従来のイデオロギー観とは全く違った政党観が見えてくる。

読売新聞社と早稲田大学現代政治経済研究所が2017年7月3日〜8月7日に共同で行った調査結果によると、40代以下は自民党と日本維新の会を「リベラル」な政党だと捉えており、共産党や公明党を「保守的」な政党だと捉えているという。

対して、50代以上は、従来のように、自民党や日本維新の会を「保守」と捉え、共産党を「リベラル」だと捉えるなど、大きな「断層」が生じている。

特に、若い世代ほど自民党を「リベラル」だと感じる傾向が強く、18〜29歳が唯一民進党よりも自民党の方を「リベラル」だと見ている。

「改革」を強調する自民と維新
なぜ、自民党を「リベラル」だと思うのか。

話を聞いた若者が共通して挙げたのは、「自民や維新こそ革新的」だという点。

「安倍政権の経済政策(アベノミクス)や憲法改正、積極外交、内閣人事局の設置などは今までになく、維新の大阪都構想や地方分権(道州制)など、どちらも改革志向にある。一方、その抵抗勢力である民進党や社民・共産党はリベラルとは逆のところにいると思う」(首都圏の国立大学院2年、24)

特に10代や20代前半にとっては政権末期の民主党や、民主党政権時代の「自民党=野党」のイメージが強く、「改革派」の自民党、「抵抗勢力」の野党(民進党、共産党)という構図で捉えているようだ。

都内の国立大2年の男子学生(20)はこう語る。

「自民党は働き方改革やデフレ脱却など、抜本的ではなくとも、悪かった日本の景気や雇用状況を改革しようとしているように見える」

実際、2018年卒の大学生・大学院生の就職内定率(10月1日時点、ディスコ調べ)が92.7%と調査を始めた2005年以降過去最高になり、日経平均株価は約21年ぶりの高値となるなど、数値的にも良い結果が出ている。こうした数字は10代や20代にもSNSなどで目に入っており、成果を出している印象を受けやすい。

他方、野党は改革の方向を争う相手ではなく、「現状肯定派」に見えている。

「野党はアベノミクスに変わる経済政策の具体策を提示できておらず、単に自民党政権の政策を中止しろと言っているだけ。年功序列とか前時代的な給与・労働体系を守ろうとする現状肯定派であり、旧来の枠組みから脱出することのない保守的なものに映る」(前出の国立大生)

653とはずがたり:2017/11/07(火) 17:40:56

小学校高学年に自民党の政権復帰を体験した中学3年の男子学生(15)は、「共産党や民進党は政権批判ばかりしていて、共産主義も過去の時代遅れの思想で古いイメージが強い。自民党は新しい経済政策で株高などを実現させており、憲法改正も含めて改革的なものを感じる」と話す。

実際、各党の衆院選公約を見ると、維新と自民党が最も「改革」という言葉を使っており、自民党が政権を奪還した2012年の衆院選公約の29回、2014年衆院選の34回、2017年の40回とその使用頻度も増加傾向にある。

他方、今回選挙の公約を見ると、希望の党は17回、立憲民主党は0回と、こうした言葉遣いも党のイメージに表れているのかもしれない。

「大きな政府」の自民党
「経済政策がリベラル」という意見もある。

実際、アベノミクスの主要な政策の一つである金融緩和は、イギリス労働党やスペインの左翼政党「ポデモス」も掲げており、日本においてもマルクス経済学者の松尾匡立命館大教授も「左派こそ金融緩和を重視するべき」だと主張している。

首都圏の28歳男性会社員は世界的に見れば安倍政権は「リベラル」だという。

「前原代表の『All for All』が出て変わってきたと思うが、民主党政権時代の事業仕分けや、財政健全化を重視して増税を掲げるなど、民進党の方が緊縮的な印象が強い。自民党も家族など伝統的な価値観を重視しているとは思うが、介護保険など高齢者を社会で支える政策も実現しているし、野党がそれに代わる価値観を提示しているとも思えない。

非正規社員のような弱者救済の観点でも、大企業の正社員中心で構成される連合が支持母体にいる時点で限界がある」
また、前出の男子学生(20)も自民党の経済政策が小さな政府志向ではないと話す。

「働き方改革や管製賃上げなどで市場原理に介入し、長時間労働規制など労働者の権利を守る改革も実行している」

日本に真のリベラル政党はない
これに対し、東京大学の井上達夫教授(法哲学)は日本に真のリベラル政党はない、という。

欧米の思想の流れでは、保守とリベラルの対立は、政治、経済、軍事外交の3側面に分けて考えられる。ただ、実際は経済と軍事外交面では混乱しており、日本においても、政治面が最も明確に分かれている。

自民党は、靖国神社公式参拝や選択的夫婦別姓反対、特定秘密保護法など、伝統保持や秩序維持のために市民的・政治的人権をある程度制限しようとしており、政治面において保守であることは明確だ。

若者に聞いても政治面で自民党が保守であることを否定する人はいない。それに不満を持っている若者も多い。ただ、若者にとってより重要なのは経済政策であり、安全保障に関してもある程度の「改革」の必要性は認めている。

「政治面は確かに自民党が保守だと思うけど、経済政策とか他の政策で判断してる」(前出の大学院生)

654とはずがたり:2017/11/07(火) 17:41:13
>>652-654
「女性活躍推進は不十分で、配偶者控除の見直しが十分に進まないなど、部分的な不満はもちろんある。一方で、安全保障に関しては現実的にある程度の強化が必要だろうし、安倍政権は外交も積極的に行うなど、そこまで保守的(タカ派)だとは思わない。それに反対ばかり掲げている野党の安保政策がリベラルだとも思わない」(前出の男性会社員)

これに対して井上さんは、日本のリベラルと称する勢力の「憲法9条を護持せよ」という護憲派は本来のリベラルの姿勢ではない、と指摘している。

「リベラリズムの根本原理は、対立する人々の公正な共生の枠組みを成している正義の理念にある。これは公正な政治的競争のルールたる立憲主義の尊重を要請する。

護憲派は改憲派を憲法破壊勢力と批判するが、護憲派も専守防衛・個別的自衛権の枠内なら自衛隊・安保を政治的に容認しており、戦力の保持行使を禁じた9条との矛盾を糊塗(こと)してきた。政治的ご都合主義で憲法を蹂躙(じゅうりん)してきた点では彼らも同罪だ。彼らが立憲主義を標榜(ひょうぼう)するなら、最低限、護憲的改憲(専守防衛・個別的自衛権の枠内で戦力保持行使を認める9条2項の明文改正)を主張すべきだ」(「読売新聞10月17日朝刊」より)

また、自民党についても「北朝鮮問題がこれほど緊迫化しているのに、安倍首相も9条2項温存の加憲案で戦略としての自衛隊の認知を回避しており、護憲派と同じく平和ボケ。国防を真剣に考えるのが保守だとしたら、安倍政権は保守の名に値しない」と批判している(「読売新聞」同より)。

決して現状を肯定している訳ではない
20歳の男子学生は、そもそも今の若者にイデオロギー対立はなく、いかに改革志向であるかが重要だと話す。

「今の若者にイデオロギー対立を背景にした『保守』と『リベラル』の構図はなく、自民党の政策にも両方の政策が混ざっていて、欧米のようにわかりやすい対比軸はない。『保守』と『リベラル』を分けるものは、いかに日本を良くする改革的な個別政策を掲げているかという面で判断されるのではないか」

実際、30代以下の世代は他の世代と異なり、自民党の次に希望の党を支持し、「改革」志向を重視している。憲法改正に賛成する若者も多く、安倍首相が掲げる自衛隊を明記する憲法9条改正についても、全体では「反対」45%が「賛成」36%を上回っているが、18〜29歳のみが「賛成」49%が「反対」34%安倍政権による憲法改正を支持している結果も出ている(朝日新聞社が10月23、24日に実施した全国世論調査より)。

自民党支持の結果から、若者は「保守化」していると見られがちだが、若者から見れば、自民党は「改革派」であり、決して現状維持を望んでいる訳ではない。

立憲民主党の枝野幸男代表は選挙期間中のインタビューや街頭演説で自身のスタンスを「保守」、なかでも「リベラル保守」であると語り、東京工業大学の中島岳志教授は共産党を「保守」だと主張するなど(「緊急対談 衆院選で問われる日本政治の新しい対決軸、リベラル陣営のリアリズムとは(山下芳生×中島岳志)」より)、従来の「リベラル」政党が「リベラル」のイメージから脱しようとする傾向にあるが、若年層の支持を得るには、いかに日本を変えていくかをより強く提示していく必要があるだろう。

(文:室橋祐貴)

655とはずがたり:2017/11/14(火) 19:24:02
ナベシュウさんも歴史修正主義者やったんかい。がっかりだぞナベシュウ。

https://twitter.com/Tsukurukai/status/929971671552819200?s=06
新しい歴史教科書をつくる会【公式】?
@Tsukurukai
フォローする @Tsukurukaiをフォローします
その他
開催1か月前!
本年12月13日は南京陥落80周年。
下記4人の国会議員による演説会が開催されます。是非ご参加下さい。
原田義昭(衆議院議員・自民党)
松原仁(衆議院議員・希望の党)
山田宏(参議院議員・自民党)
渡辺周(衆議院議員・希望の党)

656とはずがたり:2017/11/26(日) 07:57:05
右派偏向メディアの事を信じちゃうバカが増えてるからなあ。

ネット保守膨張の裏に安倍政権を応援するサクラやステマあり
スマダン 2017年9月27日 20時30分
ライター情報:勝部元気
https://www.excite.co.jp/News/smadan/E1506509621145/

クラウドソーシングサービス「ランサーズ」にて、保守系のコミュニティサイトにおけるコメントが30円で発注されていることが発覚し、ネット上を騒がせています。

現在は制限がかかって閲覧することはできませんが、「政治系サイトのコメント欄への書き込み。保守系の思想を持っている方」として、とりわけ以下のような人を対象として仕事が募集されていたようです。

「安倍政治を応援している方」
「テレビや新聞の左翼的な偏向報道が許せない方」
「産経新聞の論調に好感を持っている方」

エコーチェンバーが人工的に作られていた衝撃

発注者選考にかなり偏向があるにもかかわらず、メディアの報道を偏向と批判的に表現していることには笑ってしまいましたが、同じくクラウドソーシングサービスを展開する「クラウドワークス」でも、保守系のブログが1記事800円で発注されていたことがつい先日発覚しており、保守系のサイトで「サクラ」を利用しているのはおそらく他にもあるのでしょう。

保守系のテレビ番組「チャンネル桜」のように、保守系の人々は桜をそのアイコンに据えることが多いように感じていましたが、どうやら「サクラ」という行為にかなり寛容な人々も多いようです。

インターネットの世界は現実世界を超えて似たような価値観の人々が一か所に集まることができるため、閉ざされたコミュニティの中で同様の意見が繰り返し流されることで、あたかもそれが社会の多数派の意見や正しい意見のように思えてしまうことがあります。これまで何度か指摘しましたが、いわゆる「エコーチェンバー現象」と言われているものです。

それは本来、思想の近しい人々が集まることで自ずと発生するものとして考えられてきたわけですが、今回の一連のケースで人工的に作られている場合もあるということが判明し、衝撃を受けた人も少なくないはずです。

クラウドソーシングを批判しても意味が無い

ただし、一連の問題を「クラウドソーシングサービスのような新しい仕組みによって生まれた新しい問題」としてクラウドソーシングサービスを展開する企業を非難するのは間違いです。もちろん適切な対策を進める必要があるとは思いますが、彼らは問題を生じさせた張本人ではありません。

今回のようなケースに限らず、サクラやステルスマーケティングといった行為は昔から行われていました。むしろクラウドソーシングサービスが発達したことで、陰で行われていたブラックな取引がそのプラットフォームに乗っかったことで可視化されたというのが正しい見方だと思います。

逆に言えば、クラウドソーシング各社が対応することで、取引は再び闇の中で行われるようになるために、このようなインターネットにおける政治関連のサクラ対策やステルスマーケティング対策はこれからが本番と言えるでしょう。

それは昨年2016年に大きな騒動となった「WELQ問題」を見ても明らかです。DeNAが運営していたキュレーションサイト「WELQ」では、トンデモ医療系の記事や著作権を侵害するコピー記事が掲載され、その発注の一部がクラウドソーシングサービス経由で行われていたことも問題となりました。

657とはずがたり:2017/11/26(日) 07:57:28
>>656-657
その後、クラウドソーシング各社は対策を取り、大手企業が展開するキュレーションメディアも軒並みコンプライアンスを重視して閉鎖等の対策を始めましたが、それらの縛りを受けなくて済んでいる企業によるサイトでは非科学的なトンデモ記事が量産され続けているのが実態です。

WELQも保守系サイトも「心の貧困ビジネス」

結局のところ、そのような記事が蔓延る背景にあるのは、トンデモ医療系の記事や野党を見下して罵る記事を掲載すればアクセス数を稼ぐことができるからであり、ニーズが存在する限り、形を変えて問題が顕在化するのではないのでしょうか。

保守系のサイトを見ても、正常なネットリテラシーを持った人であれば、一目瞭然で「怪しい」「偏り過ぎている」「フェイクも混じっている」と思うはずですが、「世界がポストトゥルース(事実が重要視されないこと)を覆っている」と言われているように、それらのサイトの購読者は情報の信頼性を重視していない可能性が高い。

おそらく自己肯定感が低く、誰かを見下したくて仕方ない人たちが、権威主義や保守的思想に傾倒し、それらを掲げる記事やコメントを読んで溜飲を下げているのだと思われます。それゆえ、正常なネットリテラシーを持った人ならば信じないものまであっさりと信じ込んでしまうのでしょう。

WELQ問題でも、既存の医療網でカバーできていない不安定な状態にある人々に、トンデモ医療がつけ込んでいました。今回も構造としては非常に近いのでしょう。つまり、これらは「心の貧困ビジネス」であり、そのような視点から対策を行わなければならないと思うのです。

民進党は保守系サイトを根こそぎ訴えるべき

なお、これら一連の問題は「放っておけばよい」では決して済まされません。少しずつ膨張し、ひいては既存メディアの中まで広がっていきます。実際に既存メディアの中にも、ネトウヨ的思想を抱いたコメンテーターが平然と並んでいます。

そして最も歪んだ保守思想に侵されたのが産経新聞だと思うのです。産経新聞は昔から保守の立場ですが、15年前は今のように偏向報道が激しくなかった記憶があります。今では目を当てることも痛々しい記事が並んでいる状態です。

また、子供たちが当たり前にスマホで情報収集する時代です。それなのに、学校教育におけるメディアリテラシーは外部講師を招いた講演を年1回で済ませてしまうことも少なくありません。これでは、適切なリテラシーが育つはずがないでしょう。不安定な時期に前述のような保守系サイトに触れれば、あっという間に感化されてしまいます。まるで、孤立する移民がアルカイダやイスラム国に傾倒するように…

本来はしっかりと法的な規制を設けるべきだと思うのですが、残念ながら擁護される立場にある安倍政権は、規制に対して腰が重いことが考えられます。ですので、事実無根の記事を書かれた側が片っ端から名誉毀損の裁判を起こすのが良いのではないでしょうか? もちろん民進党や共産党等の野党もそれくらいやるべきでしょう。現状の野党はネット空間とその影響力をあまりに甘く見過ぎていますから。
(勝部元気)

658さきたま:2017/11/26(日) 16:14:06
>>656-657
その記事では産経新聞も批判していますし、産経新聞も朝日を批判する資格があるのかかっていうぐらい誤報を放ってますが、産経よりもさらにレベルが落ちる右翼系まとめサイトやまとめ的Twitterアカウントを盲信してる人も、ネット上では頻繁に見かけますね。
この板にも、右翼まとめサイトやら右翼系Twitterアカウントから、到底残す価値があると思えない記事をコピペしてる方々がいらっしゃいますが、そのような記事でも残そうと言われるとはずがたりさんの姿勢こそ、リベラリズムの真骨頂ではないかと、私には思えます。

659とはずがたり:2017/11/27(月) 17:38:41
どこだろう??取り敢えず此処に。
或る種の真理が含まれてるけどと云ふか逆にえげつない真理を指摘してるそのせいなのか余り説得力有るとは思えなかった。てか最期の方のそれが会社員批判に向ける辺りがやや強引な気がする。

「意識高い系」社員につけるクスリはない スクールカーストで下層にいた者の劣等感だ
https://www.msn.com/ja-jp/news/money/%EF%BD%A2%E6%84%8F%E8%AD%98%E9%AB%98%E3%81%84%E7%B3%BB%EF%BD%A3%E7%A4%BE%E5%93%A1%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%91%E3%82%8B%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%A7%E4%B8%8B%E5%B1%A4%E3%81%AB%E3%81%84%E3%81%9F%E8%80%85%E3%81%AE%E5%8A%A3%E7%AD%89%E6%84%9F%E3%81%A0/ar-AAuhX5L#page=2
東洋経済オンライン
古谷 経衡
2017/10/31

 「意識高い系」と呼ばれる若者が増えている。

 彼らは(1)自分のプロフィールを誇張する、(2)SNSで意識の高い発言を連発する、(3)人脈を必要以上に自慢する、(4)学生団体を立ち上げて前のめりに活動する、といった特徴がある。

 一見、行動力があり、優秀に見える。だが、中身は薄く、行動が空回りしていることが多い。意識高い系の若者が生まれる背景や実態とはいったい何なのか。『「意識高い系」の研究』(文春新書)を上梓した古谷経衡氏は警告する。

「意識高い系」と「リア充」は違う
 本当に「意識の高い人」は、目標達成のために地をはうような努力をいとわないが、「意識高い系の人」は泥くさい努力をしない。確たる経験や実績もないのに、自己評価があまりにも高く、根拠なき自信に満ちあふれており他者を見下す。

 また「意識高い系」と「リア充」は混同されることが多い。が、この両者は、まったく非なるものだ。テレビやラジオに出演したり、本を書いたりしているので、「古谷さんはリア充ですね」と言われることがあるが、私はリア充ではない。リア充の定義が間違っている。

 「リア充」とは、現在の生活が充実している状態を示すのではなく、社会階層を示す。リア充はすべて都会に住んでいるのではなく、地方にもリア充はいる。

 意識高い系が生まれる背景には、”土地の所有”と”スクールカースト”といった要素が存在する。日本では土地に土着することで、大きなアドバンテージが得られる。また高校時代のスクールカーストは、その後の人生に大きな影響を与える。

 「リア充」の定義は次のとおりだ。

 1. 土地に土着している(”ジモティ”と呼ばれることもある)
2. その土地は両親または親戚などから相続したもの(または相続する予定)
3. スクールカーストでは第一階級(支配層)に属していた
4. 青春時代に自明の支配階級だったので、承認欲求が満たされており、他者へのアピールの必要性を有さない
5. 自己評価は妥当で特にプライドが高いわけではない

 一方、「意識高い系」の定義は「リア充」とは正反対。

660とはずがたり:2017/11/27(月) 17:38:52

 1. 土地に土着していない
2. 土地を両親または親族などから相続していない
3. スクールカーストでは第二階級以下(被支配階級)に属していた
4. 青春時代に被支配階級だったため、承認経験が満たされておらず、その反動で、必要以上に他者にアピールする(承認を欲している)
5. 自己評価が不当に高い(異様にプライドが高い)

 ”スクールカースト”とは、学校空間で、特に高校における生徒間の序列のこと。インドのカースト制度になぞらえて、スクールカーストと呼ぶ。同じ高校の中であっても、目に見えない序列・階級が厳然と存在する。スクールカーストを規定するのは、学力ではなく、容姿と社交性だ。

 スクールカーストの第一階級(支配階級)は、容姿端麗で異性にモテることが多く、学校行事などの”ハレ”の場をリードしていく。学校空間を支配する階級といえる。第二階級(被支配階級)は、第一階級にあこがれながら、容姿や社交性で水をあけられている。ただ、第一階級の話題についていけないわけでもないので、中途半端な階級である。

 第三階級は、学校をリードする第一階級にはまったくついて行けず、第二階級よりも容姿や社交性に劣り、学校空間での序列は最下層に位置付けられる。第一階級には無視され、第二階級からは嘲笑される存在なのだ。

「意識高い系」には2パターンある
 「リア充」は土地に支払う賃料やローンがないため、所得水準が低くても可処分所得が多い。親や祖父母の代から土着していることで、土地の上に成立する濃密な交友関係が形成されている。こうした関係は仕事にも好影響を及ぼす。高校時代のスクールカーストが上位だったので、社交性や異性交遊の経験に富んでおり、無理して自分をアピールする必要はない。自分自身を過大にも過小にも評価しない。青春時代の最も重要な時期に、あらかた他者からの承認が満たされているからだ。

 意識高い系には2つパターンがある。まず1つが「地方上洛組」。地方でのスクールカーストが第二階級以下だったため、東京などの大都市へ移住して、チヤホヤされる立場に成り上がろうとする人々だ。

 戦国時代、武将が地方から京都に攻め上って天下を取ろうとしたのになぞらえて、私はこうしたパターンの人々を「地方上洛組」と呼ぶ。彼らは周囲からの承認を得るための自己アピールがものすごい。

 地方出身者で、「こんな(高級)ホテルに泊まっている」「(有名な)こんな人と会っている」「こんな異業種交流会に参加している」とSNSにやたらとアップする人は、意識高い系の「地方上洛組」だ。土地を移動して、青春時代の地味な人間関係や上下関係(スクールカースト)をリセットしようとするのが、このタイプである。

 もう1つのパターンが「在地下剋上組」。大都市圏で生まれ育ち、親などから土地を相続したとしても、すべての人がリア充ではない。恵まれた環境で育っても、高校時代にスクールカーストの第二階級以下に属する人々がいる。

 こうした人たちは、都会にいながらリア充を目指す。住んでいる場所を変えないまま、自分のステータスを上昇させようとするので、「在地下剋上組」と呼ぶ。

 リア充は、大学に進学してメジャーなスポーツ系サークルに入部し、高校時代から継続して社交の中心になる。一方、「在地下克上組」は、大学内で注目されるメジャーなサークルには入部しない。どちらかといえばマイナーで、社会的な大義を掲げるサークルに活路を求める。

661とはずがたり:2017/11/27(月) 17:39:20
>>659-661
 「在地下剋上組」は、高校時代にコンプレックスを感じていた支配階級たる第一階級に会いたくないので、政治や環境、地域などをテーマにしたサークルに入る。リア充にとって、現状は満ち足りて充足したよい社会なので、社会に対して疑問や問題意識を持っていない。そのため社会の改良を掲げた大義を持つマイナーサークルに入部することはない。

 社会に関連する活動であれば、学外のさまざまな領域と接点を持つ。学外での活動が増加すれば、同じ地域や同じ大学にいる、リア充と接点を持たなくて済む。マスコミが好む大義を掲げているので、時として取材などを受ける。それまで地味で承認されない青春時代の悶々とした欲求が満たされていく。こうして意識高い系のプライドは満たされる。

「意識高い系」は大義で欲望を隠す
 意識高い系の人たちは、高校時代まで冴えない存在だったので、周囲から承認されたいとの欲望が強い。しかし、意識高い系が非常にやっかいなのは、自分の欲望をストレートに表現しないことだ。

 これまで承認されることが少なかったので、欲望をストレートに表現して他者から敬遠されることを恐れている。よって意識高い系は、社会的な大義で本来の欲望を隠す。

 私は「承認されたい」「評価されたい」という欲望を悪いとは言っていない。それは自然な欲望であり、向上心や創意工夫の源でもある。とはいえ、どの分野でも成功した人は、他者にアピールなどせず地道な努力をしている。意識高い系には、努力に伴う、汗臭さや泥臭さがまったく感じられない。

 汗にまみれた汚い自分は、スクールカースト第二階級(場合によっては第三階級)時代の地味で冴えない自分を想起させるため、プライドが傷つく。そこで「意識高い系」は地道な努力をしようとしない。つねに他者から承認されやすい、多幸的で抽象的な大義を掲げることにのみ腐心する。

「意識高い系」は企業で使えない
 意識高い系は就職の志望動機に、”社会貢献”を掲げることが多い。資本主義社会において、企業は利益を追求する存在なのに、社会貢献を第一に言うのはおかしい。営利企業に入社し非営利を追求するのは矛盾している。しかし、しゃにむにカネを稼ぐのは下品なこと、というイメージを持っており、社会貢献という大義を掲げるのだ。

 起業する場合であっても、単に”起業”と言わずに、”社会起業”という。起業だけでは金儲けという印象を与えるので恐れるのだろう。社会貢献という大義を掲げていれば、「カネを稼ぎたい」「世間から注目されたい」というグロテスクな欲望を隠蔽することができ、時として他者からの喝采を浴びる可能性もある。「意識高い系」に社会企業や社会貢献が蔓延するのはこのためだ。

 実際には承認を求めているにすぎないので、その内容はマスコミ受けすれば何でもよい。「俺は(私は)社会貢献企業のCEOをやっている」と自慢し、「すごい」とチヤホヤされたいというのが、根本的な目的であり真の欲求である。繰り返すように、「リア充」はすでに青春時代に承認欲が満たされているので、このようなアピールの必要がない。

 彼らを見ていると、とうてい、資本主義社会に生きる人間とは思えない。かって松下幸之助は”産業報国”といって、利益を稼ぐことが国家への貢献につながると説いた。カネを稼ぐことこそが社会貢献になるはずだが、彼らの目的は報国でも社会貢献でもなく他者からの承認=チヤホヤなので、こういった思考に陥るのである。

 「意識高い系」の学生を採用するには危険だと思う。長続きしないので採用コストがムダになってしまう。彼らは大義を語り、入社試験を通過しても、その後の業務に耐えられない。…

662とはずがたり:2017/11/27(月) 22:01:45
保守派は国賊だなあ。

>また「Japanese Imperial Armed Forces」は確実に大日本帝国軍の事をさしていますが、なぜか吉村市長は「日本バッシングになる」と述べています。これは非常に不思議な態度です。
>なぜならナチスドイツと現在のドイツが別物であるように、大日本帝国と現在の日本は別物だからです。つまり大日本帝国軍の所業が非難されても現在の日本がバッシングされたことにはなりません。…そう考えれば、「吉村市長は大日本帝国と戦後日本を連続した存在とみなす思想信条の持ち主であるからこそ、大日本帝国軍による慰安婦問題に反発している」とみなされても不思議はありません。
>であれば、サンフランシスコ市議会も市長も歴史修正主義などに屈するわけにはいきませんから、慰安婦像の寄贈受入を拒否する事はできません。

>日本人の自称保守界隈のこうした歴史修正主義と個人攻撃に対してカンポス委員は「恥を知れ」と批判。
仮に慰安婦の問題を抜きにしても、日本が引き起こした戦争によって青春時代に辛い思いをしたであろう高齢女性を公然と個人攻撃するさまが、客観的にどれだけ異様に見えるかに気付くことができる人は「歴史の真実を求める世界連合会」にいなかったのでしょうか。

サンフランシスコの慰安婦像設置、日本の自称保守界隈による「歴史戦」のせいだった
BUZZAP! 2017年11月27日 18時00分 (2017年11月27日 21時30分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/it_g/20171127/Buzzap_46235.html

大阪市が「姉妹都市解消」を決定するなど、揺れに揺れるサンフランシスコの「慰安婦像」。
そもそも一体どうして建てられることになったのかを突き詰めていくと、そこには日本の保守を名乗る人々がせっせと掘った墓穴がありました。詳細は以下から。

◆サンフランシスコ市と大阪市が姉妹都市解消へ

今年60年目を迎えたアメリカ合衆国のサンフランシスコと大阪市の姉妹都市関係。その解消を11月24日に大阪市の吉村洋文市長が正式に表明しました。一部メディアを中心に安倍首相とトランプ大統領の極めて友好な関係が強調される中、いったいなぜこのような事態に至ったのでしょうか。
姉妹都市解消の理由として吉村市長が挙げているのは、在米中国系民間団体が設置した慰安婦像と碑文をサンフランシスコ市が公共物化したこと。
サンフランシスコの市議会は慰安婦問題の市への寄贈を受け入れる決議案を11月14日の時点で全会一致で可決しており、エドウィン・リー市長は10日以内に拒否権を行使することが可能でしたが、自動執行を待つことなく、11月22日に決議案への署名を行っています。
慰安婦像について吉村市長がリー市長との会談を求めた書簡に対して、サンフランシスコ市側はメールで「会談は可能だが、慰安婦像について交渉の余地はない」と返信。
さらに安倍首相が「我が国政府の立場と相いれず極めて遺憾」と述べ、リー市長に対し拒否権を行使して像を受け入れないよう政府として申し入れていましたが、こちらも実を結びませんでした。

ではいったいなぜ慰安婦像の寄贈の受入を市議会が全会一致で可決し、市長も積極的に署名を行ったのでしょうか。そこには日本の自称保守界隈の「歴史戦」によって掘られた深い墓穴がありました。

◆問題の慰安婦像はどのようなものなのか?
まずは今回問題になっている慰安婦像がどのようなものかをざっとおさらいしておきましょう。
この像は、朝鮮半島と中国とフィリピン出身の若い女性3人が手をつなぎ円を描く様子を描いたブロンズ像。作者はイギリス生まれの彫刻家Steven Whyteさんです。

像の資料によると、この像が象徴するのは多様性、連帯、勇気、さらには記憶、回復力、正義とされています。
この像について吉村市長が問題視したのは碑文の記述です。吉村市長は碑文に対して「『日本軍が強制連行し、数十万人の女性を性奴隷にし、そのほとんどが捕虜のうちに亡くなった』というのは、一方的な主張だ。確実に歴史的事実でないものは日本バッシングになる。違うものは違うと明確に意思表示すべきだ」と主張しています。
少し長くなりますが、実際の碑文を掲示します。

663とはずがたり:2017/11/27(月) 22:02:01

“Our worst fear is that our painful history during World War II will be forgotten”
? former “Comfort Woman”
This monument bears witness to the suffering of hundreds of thousands of women and girls, euphemistically called “comfort women,” who were sexually enslaved by the Japanese Imperial Armed Forces in 13 Asian-Pacific countries from 1931 to 1945.
【Most of】 these women died during their wartime captivity. This dark history was hidden for decades, until the 1990s, when the survivors courageously broke their silence. They helped move the world to declare that sexual violence as a strategy of war is a crime against humanity for which governments must be held accountable.
This memorial is dedicated to the memory of these women, and to the crusade to eradicate sexual violence and sex trafficking throughout the world.
「私たちが最も恐れるのはこの痛ましい第二次世界大戦中の歴史が忘れ去られることだ」
かつての「従軍慰安婦」
この記念碑は遠回しに「従軍慰安婦」と呼ばれ、アジア13ヶ国で1931年から1945年の間に大日本帝国軍によって性奴隷にされた数十万人の女性と少女たちの苦悩を証言するものです。女性らの大半が戦争中にとらわれの身のまま死んでゆきました。この悲惨な歴史は1990年代に至り、生存者らが勇気を持って沈黙を破るまで何十年も隠され続けてきました。彼女らは軍事戦略として行われる性暴力が、政府に責任のある人道に対する罪であることを世界が言明するための後押しとなりました。
この記念碑は性奴隷にされた女性たちの記憶と、現在も世界中に広がる性暴力と性的人身売買を根絶する運動のために捧げられます。
(Nichi Bei >> Wartime sex-slave memorial’s inscription finalizedより引用、拙訳)

まずここで吉村市長の主張との齟齬を指摘しておくと、碑文の「most of」を「ほとんど」と訳してしまうのはニュアンス的に行き過ぎで、せいぜい「大半の」といったもの。

また「Japanese Imperial Armed Forces」は確実に大日本帝国軍の事をさしていますが、なぜか吉村市長は「日本バッシングになる」と述べています。これは非常に不思議な態度です。
なぜならナチスドイツと現在のドイツが別物であるように、大日本帝国と現在の日本は別物だからです。つまり大日本帝国軍の所業が非難されても現在の日本がバッシングされたことにはなりません。
例えばナチスドイツと現在のドイツを連続した存在とみなし、ナチスの所業を批判されると反発してホロコースト否定論をぶち上げる人物は確実に歴史修正主義者、ネオナチ扱いされます。そう考えれば、「吉村市長は大日本帝国と戦後日本を連続した存在とみなす思想信条の持ち主であるからこそ、大日本帝国軍による慰安婦問題に反発している」とみなされても不思議はありません。
であれば、サンフランシスコ市議会も市長も歴史修正主義などに屈するわけにはいきませんから、慰安婦像の寄贈受入を拒否する事はできません。

◆そもそも、なぜ市議会は慰安婦像の寄贈受入を全会一致で可決したのか
この時点では吉村市長の自爆のように見えますが、問題のターニングポイントは2015年にまで遡ります。慰安婦碑の設置が議題とされたサンフランシスコ市議会監理委員会の公共安全と近隣サービス委員会がこの年の9月17日に開催されました。

この委員会で証言を行ったのは先日のトランプ大統領のアジア歴訪の際に韓国での夕食会に出席した元従軍慰安婦のイ・ヨンス(李容洙)さん。

カリフォルニア州グレンデール市の慰安婦像撤去訴訟の原告の1人であり、在米日本人らによるNPO法人「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」の目良浩一代表は、わざわざ委員会を訪れて歴史修正主義全開の演説を行ったのみならず、このイ・ヨンスさんが「嘘吐き」で「単なる売春婦」と個人攻撃を行ったのです。以下に目良浩一代表本人によるブログポストを引用します。

"私は、そこで言われている慰安婦説が、史実に沿わないことを説いた。第一に、20万人説が、虚偽であること、第二に、強制連行があったとすることが真実でないこと、更に彼らが性奴隷であったことが真実でないと述べた。

664とはずがたり:2017/11/27(月) 22:02:58

更に、具体例をあげますとして、「本日ここで証言されたイ・ヨンスさんは、サンフランシスコ州立大学の人類学教授、C.サラ・ソー氏の2008年の『慰安婦』と称する図書によりますと、ある日の早朝に友だちと共に家をこっそり出て、慰安婦の斡旋員のところへ行き、」と述べた時に議長のマー氏が制止した。
マー氏: イさんは、そんなことは言っていない。君は、彼女が嘘つきだというのか。
目良: 最後まで言わしてください。
マー氏: 彼女はそんなことは言っていない。
目良: 私は、彼女が言ったことを繰り返すことはしません。この本に書いてあることを述べているのです。この本を読んでください。続けます。
「そこで赤いドレスと革靴をもらって大いに喜んだ」とあります。これがこの本に書いてあることです。
(_サンフランシスコ市議会委員会への参加者からの報告! _ 歴史の真実を求める世界連合会より引用)

こちらがイ・ヨンスさんの演説と、それに続いて行われた日本の自称・保守界隈による演説です。字幕から日本語の自動翻訳を選択することができます。
https://youtu.be/kIIfZCedXcA

日本人の自称保守界隈のこうした歴史修正主義と個人攻撃に対してカンポス委員は「恥を知れ」と批判。

仮に慰安婦の問題を抜きにしても、日本が引き起こした戦争によって青春時代に辛い思いをしたであろう高齢女性を公然と個人攻撃するさまが、客観的にどれだけ異様に見えるかに気付くことができる人は「歴史の真実を求める世界連合会」にいなかったのでしょうか。

このような動きに日本政府が関わっていないことが強く懸念されていたにもかかわらず、今回政府が直接申し入れを行ったことが、火に油を注ぐ結果になっています。

カンポス委員の発言部分の動画。
これねぇ…。本来は中立で日本政府や大阪の立場にも理解を示していたサンフランシスコ市が、以後完全に日本の一部活動家を毛嫌いするようになり、慰安婦像の設立が決定的になった瞬間。
それほど彼らは無礼で支離滅裂で見るに耐えなかった。議論以前の問題。
結果がこれですよ。 pic.twitter.com/QmWgWaZgxW
? ブルドッグ (@Bulldog_noh8) 2017年11月25日

665とはずがたり:2017/11/27(月) 22:06:46

委員の演説の全文はT.Katsumi氏のツイッターモーメントhttps://twitter.com/i/moments/934749469584715776にまとめられています。そして委員の演説は最後に、慰安婦像の必要性が歴史修正主義者らの存在によって裏付けられたことを明確に指し示しています。

カンポス委員「しかし彼らの嘘や無知の問題は,彼らが[過去] 何が起きたかを否定すればするほど,そして彼らがあなたのような人を攻撃すればするほど,このモニュメントが必要であることを証明してしまうことにあります」
? T.Katsumi
(@tkatsumi06j) 2017年11月26日

カンポス「なぜなら,これだけの年月を経ても [過去に起きたことを] 否定し続ける人びとがいるのならば,尚のこと,その証となるものの存在が重要になるからです」
? T.Katsumi
(@tkatsumi06j) 2017年11月26日

つまり日本の自称保守界隈による歴史修正主義的発言とイ・ヨンスさんへの個人攻撃によってサンフランシスコ市議会に慰安婦像が必要であると強く認識させてしまい、全会一致での寄贈の受入に繋がったということ。「歴史戦」を標榜して攻め込んだつもりが、極めて壮大なオウンゴールを決めてしまったということになります。

◆「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」という組織はいったい何?
この「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」なる組織の会長を務めるのは日本会議代表委員の加瀬英明氏。
今上天皇の生前退位に対して「畏れ多くも、陛下はご存在事態が尊いというお役目を理解されていないのではないか」と意見して物議を醸した人物でもあります。

ここに発起人として「新しい歴史教科書をつくる会」の創設者である藤岡信勝前会長、自称保守界隈のなでしこアクションの山本優美子氏らが名を連ねています。
また、GAHTの活動を強力にバックアップし続けているメディアが産経新聞。

元日本のこころを大切にする党代表(現:希望の党)中山恭子議員や自民党の山田宏参院議員が賛同しているとし、記事内で目良代表の報告会に両議員が出席し、以下のように発言したことを紹介しています。

"中山氏は「真実ではない事柄で日本の名誉が傷つけられる。小さな力だが、私自身も懸命に名誉回復のために動いていきたい」とあいさつ。山田氏は「目良先生が投じた一石は、『日本は黙っていないぞ』ということをきちんとさせる意味でも大きなことだった」と目良氏をたたえた。"
(米慰安婦像撤去訴訟 目良浩一代表が報告会 「英語で世界に発信していく」 ? 産経ニュースより引用)

中山恭子議員に至っては保守系チャンネル「チャンネル桜」で目良代表のインタビューまで行っています。

【日いづる国より】目良浩一、アメリカ訴訟社会での慰安婦像闘争[桜H28_5_20] ? YouTube
https://youtu.be/eDbxhyIgXBU

平たく言うと自称保守界隈のいつもの面々が、慰安婦像について国内の支持者向けのアピールと同じノリで海外で演説を行ったところ、当然のように総スカンを食らった揚げ句「歴史修正主義者が存在している以上、このモニュメントは必要だ」と結論づけさせてしまった今回の騒動。

日本に「歴史修正主義国家」のレッテルを貼り、国自体の品位を貶めた最悪の行動です。
◆もはや「偏向」どころか大本営発表、産経新聞の報じ方があまりにもひどい

なお、今回特筆すべきが、歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)の自称「歴史戦」活動をバックアップしている産経新聞の報道のひどさ。

上記でもお伝えしたように、2015年に行われた委員会ではGAHT・目良浩一代表が歴史修正主義者として文字通りフルボッコにされた揚げ句、日本の恥を異国の地で知らしめてしまったわけですが、記事ではそのようなことには一切触れず、「元慰安婦、証言の食い違い指摘され激高」などと、さも自分たちに正義があったかのようなタイトルを付けています。

666とはずがたり:2017/11/27(月) 22:07:27
>>662-666
【歴史戦】米サンフランシスコ市にも慰安婦碑・像設置の公算 22日に市議会で採決、元慰安婦、証言の食い違い指摘され激高 ? 産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/150918/wor1509180039-n1.html

しかし主張が認められることは一切なく、むしろ慰安婦像の設置を強くアシストする形になったわけですが、産経新聞は反省の色を見せるどころか「地域交流が潰された」と被害者面にシフト。このような事態を招いたのは一体誰のどのような活動で、その活動を強力に後押ししたのはどのメディアだったのかを省みてもらいたいものです。

【歴史戦】「姉妹都市解消は当然」潰された地域交流…在米日本人ら怒り サンフランシスコ慰安婦像(1/2ページ) ? 産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/171123/wor1711230040-n1.html

「外から見てどう思われるか」を無視した「歴史戦」を繰り返す自称・保守界隈と産経新聞。

もはや現代のインパール作戦と言っていいほどの無謀さですが、「歴史修正主義」のレッテルを貼られて困るのは日本、そして日本人であることに、いい加減気付いてもらえませんでしょうか。

【サンフランシスコの慰安婦像設置、日本の自称保守界隈による「歴史戦」のせいだった】を全て見る
http://buzzap.jp/news/20171127-sf-comfort-women-statue/

667とはずがたり:2017/11/28(火) 20:34:19

大阪市長、姉妹都市解消後「民間交流の補助金取りやめ」 TBS News i 2017年11月24日 14時11分 (2017年11月24日 15時30分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/society_g/20171124/Tbs_news_111832.html

 アメリカのサンフランシスコ市が従軍慰安婦像を公共物として受け入れると決めたことに対し、大阪市の吉村市長は姉妹都市関係を解消して民間交流への補助金もやめる考えを示しました。
 「信頼関係は完全に破壊されたと思いますので、サンフランシスコ市との姉妹関係は解消する」(大阪市 吉村洋文 市長)

 大阪市の姉妹都市であるサンフランシスコ市のリー市長は、中国系市民団体が建てた従軍慰安婦像を市の公共物として受け入れる決議案を22日、承認しました。リー市長は23日、「慰安婦像については、交渉の余地はない」と伝えてきたということで、吉村市長は24日朝、姉妹都市関係を解消したうえで、民間交流への補助金についても、やめる考えを示しました。

 「民間のお金で交流するのは続けてもらったらいいと思いますが、大阪市民の税を投入することはしないと考えています」(大阪市 吉村洋文 市長)

 吉村市長は大阪市議会の意思表示などを確認したうえで、年内にも関係解消の手続きを完了させたいとしています。(24日13:49)

668とはずがたり:2017/11/28(火) 20:40:16

大阪市長、姉妹都市解消後「民間交流の補助金取りやめ」
TBS News i 2017年11月24日 14時11分 (2017年11月24日 15時30分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/society_g/20171124/Tbs_news_111832.html

 アメリカのサンフランシスコ市が従軍慰安婦像を公共物として受け入れると決めたことに対し、大阪市の吉村市長は姉妹都市関係を解消して民間交流への補助金もやめる考えを示しました。
 「信頼関係は完全に破壊されたと思いますので、サンフランシスコ市との姉妹関係は解消する」(大阪市 吉村洋文 市長)

 大阪市の姉妹都市であるサンフランシスコ市のリー市長は、中国系市民団体が建てた従軍慰安婦像を市の公共物として受け入れる決議案を22日、承認しました。リー市長は23日、「慰安婦像については、交渉の余地はない」と伝えてきたということで、吉村市長は24日朝、姉妹都市関係を解消したうえで、民間交流への補助金についても、やめる考えを示しました。

 「民間のお金で交流するのは続けてもらったらいいと思いますが、大阪市民の税を投入することはしないと考えています」(大阪市 吉村洋文 市長)

 吉村市長は大阪市議会の意思表示などを確認したうえで、年内にも関係解消の手続きを完了させたいとしています。(24日13:49)

669とはずがたり:2017/12/21(木) 08:22:40
前原が一緒に飯喰って原口が連帯を示したバノンだけどこのために来日してたみたいだ。

J-CPAC 2017実行委員会
http://jcpac.org/about/

J-CPAC2017実行委員会はアジアで最初に開催される Conservative Political Action Conferenceの運営母体として、 American Conservative Unionを中心とする有志連合によって 構成されております。

アメリカのConservatismと、日本の保守思想の二つの保守の考え方をもとにした政策・社会を日本で実現することを目的としてJ-CPAC2017を開催し、永続的なコンフェレンスにする事を大きな目的としております。

登壇者
http://jcpac.org/speakers/

670とはずがたり:2018/01/21(日) 19:30:02
おいおい。。
なんか陰謀論者の片棒担ぐようなミステリアスな死に方すんなよなあ。

どっかの三橋といい,変な予告横行しとるな。。

けど鞍点安定を理解してる正統派の経済学者としての西部の保守には一定のリスペクトがない訳ではない。全然経済学者としての業績は知らないからそんなにリスペクトしてないけど。
ご冥福をお祈りします。

評論家・西部邁さん死去、多摩川で自殺か 78歳…遺書のような文書も
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180121-00000512-san-soci
1/21(日) 16:36配信 産経新聞

 21日午前6時40分ごろ、東京都大田区の多摩川河川敷で、「男性が川に飛び込んだようだ」と110番通報があった。駆けつけた警視庁田園調布署が男性を救助し、病院に搬送したものの、まもなく死亡が確認された。死亡したのは評論家の西部邁(すすむ)さん(78)で目撃情報などから自殺とみられ、同署で当時の状況を調べている。

 同署によると、西部さんに着衣の乱れや目立った外傷などはなく、付近では遺書のような文書も見つかった。

 西部さんが21日未明から行方不明になっており、同居していた家族が探していたところ、多摩川に流されている西部さんを発見したという。

 現場は東急東横線多摩川駅から西に約600メートルの野球のグラウンドやサッカー場などがある河川敷近く。


保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱 (講談社現代新書) 新書 ? 2017/12/13
西部 邁 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BF%9D%E5%AE%88%E3%81%AE%E7%9C%9F%E9%AB%84-%E8%80%81%E9%85%94%E7%8B%82%E3%81%A7%E8%AA%9E%E3%82%8B%E6%96%87%E6%98%8E%E3%81%AE%E7%B4%8A%E4%B9%B1-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E8%A5%BF%E9%83%A8-%E9%82%81/dp/4062884550

カン太壱号
5つ星のうち5.0西部氏の自殺を、このままスルーするつもりか?貴様ら!?
2017年12月29日
形式: 新書|Amazonで購入
本書には、西部氏が今年の10/22に自死する予定であったが、総選挙と重なり、少し延期したという旨が、サラッと書いてある。もし、本書のあとがきをそのままツイートしたら、即通報される類の、ありそうでなさそうな奇書である。
以前からの氏の発言をたどっても、これがフェイクでないのは明らかだ。しかし、しかし、その前に!誰か、誰か、大物が反応してくれんのかい!?。小林よしのり氏でも、宮台真司氏でも、西部氏が自死する前に、もう1バトル見せてくれ。頼むよ。

671とはずがたり:2018/01/21(日) 21:52:02
そういうことね。

1350 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2018/01/21(日) 19:30:18
https://www.asahi.com/articles/ASL1P55P9L1PUTIL00Z.html
評論家の西部邁さんが死去 多摩川で自殺か
2018年1月21日16時38分

21日午前6時40分ごろ、東京都大田区田園調布5丁目の多摩川で、評論家の西部邁さん(78)の長男から、「父親が川に入った」と110番通報があった。警視庁と消防が、男性を救出したが、約2時間後に搬送先の病院で死亡が確認された。

 田園調布署によると、男性は西部さんだった。同日未明に家族が「父親がいない」と110番通報していた。行方を捜しているなかで、多摩川で長男が見つけ、通報したという。河川敷に遺書が残されていたといい、署は自殺の可能性があるとみている。

1351 名前:名無しさん[] 投稿日:2018/01/21(日) 20:56:46
http://www.sankei.com/life/news/180121/lif1801210036-n1.html

「俺は本当に死ぬつもりなんだぞ」 妻の死から思索深め…
西部邁さん死去2018.1.21 20:19
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講演する西部邁さん=2010年3月29日、奈良市(前川純一郎撮影)1/1枚
 「ウソじゃないぞ。俺は本当に死ぬつもりなんだぞ」-。21日に死去した西部邁さん(78)はここ数年、周囲にそう語っていた。平成26年の妻の死などによって自身の死への思索を深め、著作などでもしばしば言及していた。

 昨年12月に刊行された最後の著書「保守の真髄(しんずい)」の中で、西部さんは「自然死と呼ばれているもののほとんどは、実は偽装」だとし、その実態は「病院死」だと指摘。自身は「生の最期を他人に命令されたり弄(いじ)り回されたくない」とし「自裁死」を選択する可能性を示唆していた。

 言論人として人気を集めたきっかけは、テレビ朝日の討論番組「朝まで生テレビ!」。「保守」を思想レベルまで引き上げた知性は、左右を問わず多くの知識人の尊敬を集めた。

 知人らによると、東京・新宿で、酒を飲みながら知識人らと語り合うのが大好きだった。ケンカや後輩への説教もしばしばだったが、相手を後からなだめたり、後日、電話で酒場に誘ったり。優しさと人なつっこさもあった。たばこもこよなく愛し、「思考の道具」と言ってはばからなかった。

 親米の論客からは「反米」と批判されたが、最大の問題意識は独立の精神を失い、米国頼みになった日本人に向いていた。いつも「今の日本人は…」と憤りを語っていた。

672とはずがたり:2018/01/22(月) 10:19:50

米重克洋
16時間前
報道研究者/JX通信社 代表取締役
報告オーサー
https://news.yahoo.co.jp/profile/author/yoneshigekatsuhiro/comments/posts/15165234760418.bbea.01513/

彼が最期の書と銘打って出した「保守の真髄」に、「自裁死」を仄めかす記述が多くある。ごく一部を掻い摘んで要約すると、自然死は実際のところ「病院死」で、彼はそれを「選びたくないと強く感じている」とする。他にも死生観を批評するなかで最終的に自裁死つまり自殺を選ぶであろうことが繰り返し示唆されており、今回のことはかなり以前から予定されていたように見える。

それに続くあとがきには、家族への礼の言葉のあと、彼の「ある私的な振る舞い」の予定日に衆院総選挙が行われること、雑誌の引き継ぎの仕事があることなどから本書を「自分の目でみる始末となった」とある。もともとは10月に決行するつもりだったのかもしれない。

ただ、彼は結果として救助後病院に搬送されて2時間後死亡確認に至っており、避けたいとしていた「病院死」になったように見える。本人の強い意志とはいえ死も自由ではないことを感じる。ご冥福をお祈りしたい。

673名無しさん:2018/01/22(月) 14:34:30
【夢を紡いで #1】<西部邁>「馬鹿」を考え続けた人生
https://www.youtube.com/watch?v=9LhigUWVIjE

674名無しさん:2018/01/22(月) 20:32:45
https://www.asahi.com/sp/articles/ASL1P7HCXL1PUCVL00F.html?iref=sp_new_news_list_n

田原さん「強烈な個性、失われ残念」 西部邁さん死去
2018年1月21日23時15分

<ジャーナリスト田原総一朗さんの話>
 「朝まで生テレビ!」に出演をお願いした時、「悪役になることを承知で出演してくれないか」と頼んだ。かつては学者や評論家というと、左翼なのが当たり前。それでも出演してくれ、ラジカルなことを率直に語ってくれた。民主主義は、ポピュリズムを生み、ファシズムにつながるから危険である、といったこともすでに語っていた。
評論家の西部邁さんが死去 多摩川で自殺か
 僕は彼とは意見は違ったけれども人間として信頼していた。決して何が起きても時流におもねらない。そういう人物でした。
 昨年秋にラジオ放送で会った時も、今の日本のあり方を痛烈に批判していた。彼のような強烈な個性が(今の日本社会から)失われてしまったことを残念に思う。
     ◇
<西部さんと親交が深かった中島岳志・東京工業大学教授(近代思想史)の話>
 文芸評論家がおもに担ってきた戦後保守の中で、著作「ソシオ・エコノミックス」(1975年)などで社会科学的な思考を導入して保守思想を展開した突出した思想家だった。人間の合理性を疑いながらも、徹底して合理的に考え続け、保守とリベラルとは相互補完的な関係にあると早くから考えていた。
 「思想家は時評から退いてはならない」という言葉を何度も聞かされた。テレビなどメディアへの露出もその信念に基づくものだったと思う。明治時代の中江兆民や福沢諭吉らのように、思想とは、今起きていることにどう切り込むかによって生まれるという強い信念を最後まで持っていた。死をとても残念に思う。

675とはずがたり:2018/02/04(日) 16:54:49
反米でハイエク的保守だったようだね。

俺も保守だから神仏習合推進派だ。明治以降の狂った神道なんかは絶滅させるべきだと思う。寺の片隅に再び押し込んでしまへ。

左右の壁を軽々と乗り越えた保守派論客、西部邁が残した問いかけ
https://dot.asahi.com/aera/2018013100013.html?page=1
桐島瞬2018.2.1 11:30AERA#お悔やみ

西部邁(にしべ・すすむ)/1939年、北海道生まれ。64年、東京大学経済学部卒業。在学中、東大自治会委員長・全学連中央執行委員として60年安保闘争に参加。学生運動から離脱後は、大学院に進学して近代経済学を研究し、横浜国立大学助教授、東大教養学部助教授、同教授を歴任。テレビ朝日系の「朝まで生テレビ!」に出演するなど、保守派論客として活躍した。最近まで雑誌「表現者」顧問(撮影/高井正彦)

2017年5月発売の本誌で弟子の中島岳志さんと対談をした西部さん。保守と右翼の違いやトランプ米政権などについて縦横に語った(撮影/写真部・大野洋介)

 評論家の西部邁さん(78)が1月21日早朝、亡くなった。東京都大田区の多摩川に自ら身を投じた。右派にあって保守思想を説きながら、思想の壁を乗り越えて左派とも論じあった思想家は、どう生きたのか。ジャーナリスト桐島瞬が取材した。

【弟子の中島岳志さんと対談をした西部さん】

*  *  *
「a few weeks」

 年明け、西部さんに近い知人は、日本語で「数週間」を意味する言葉を本人から聞かされていた。

 東京工業大学教授で西部さんと師弟関係にある中島岳志さん(42)は、そのときの様子をこう振り返った。

「1月5日に仕事の打ち合わせでお宅にうかがった際、集まった人たちの前で『a few weeks』と言われたのです。先生は病院で死なずに元気なうちに自ら命を絶つ『自裁死』を選ぶと以前から決めていて、昨年になっていよいよだということで死に方を含めて聞かされていた。そのため、『数週間』が何を意味するのかすぐに分かりました」

 昨年後半、実行を一度延期したことを聞いていたため、次回に会う時がお別れの会になると気づいていた。

「会ってしまえば自死を後押しすることになる。とはいえ、行かなければもう会えないかもしれない。会いたいけど会いたくない複雑な気持ちでした」

 頸椎(けいつい)からくる腕の痛みがここ2、3年激しくなっていた。西部さんの著作の装丁などを担当し、25年以上の交流がある芦澤泰偉さん(69)が言う。

「頸椎を痛めたのは4年ほど前。先生はリビングルームに製図版を置き、一心不乱に原稿を書き連ねるタイプ。こうした長年の蓄積が首に負担をかけ、両手が冷えと痛みに襲われるようになりました。活動は以前通りでも、家でも常に手袋と赤外線ヒーターが欠かせず、外で講義中に激しい痛みに耐えきれず途中で帰ってくることもありました」

676とはずがたり:2018/02/04(日) 16:55:06

 最近は痛みから字が書けなくなり、昨年12月に出版され、遺作となった『保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱』(講談社現代新書)は、娘の智子さんに語りかけるという、口述筆記でまとめられた。

 その中に書かれているが、いわゆる「病院死」では他人に見せたくない苦痛や不安をさらしてしまう。2014年には、8年間にわたる看病の末に妻を亡くした。子どもたちに同じ負担をかけたくないとの配慮もあった。加えて人生に対するやるせなさも追い打ちをかけたようだ。

「自分が今まで書いてきたことを、誰も真剣にとらえていないと嘆いていました。先生は机に向かって本を書くだけではなく、討論会を開いたりして実践的に行動していた。直感が鋭い人だったので、相手のちょっとした反応から見抜いてしまう。生きることにどこかむなしさを感じていたのではないでしょうか」(芦澤さん)

 西部さんは、自宅から約7キロ離れた東京都大田区田園調布の多摩川で見つかった。芦澤さんは事前にこの場所を知らされていた。

●首相への励ましと距離

「3年ほど前、タクシーの中で『芦澤、やるとしたら俺はこの多摩川だぞ』と言われました。拳銃で自分を撃てば、川に倒れて死ねると。銃の入手はうまくいかずにあきらめたようですが」(芦澤さん)

 テレビ朝日系の「朝まで生テレビ!」などの討論番組では、保守論客として怒りにも似た激しさとロジックを言葉に込め、論争相手をじわじわと追い詰めていった。そんなねちっこさがいまも印象に残る人も少なくないだろう。それと同時に繊細さも持ち合わせていた。中島さんが言う。

「言葉に非常に強い思索があり、相手がどうしてその言葉を使ったのかとずっと考え、そこから人間の普遍を見ていた。だから人物評も非常に鋭く、なぜそういう行動をしたのかをいつも的確に分析していました。かと思えば、若者や気持ちのよい人間と楽しく過ごしたいという意識も強く、自らその場を盛り上げる気配りや優しさも持っていました」

 昨年12月発売の本誌でウーマンラッシュアワーの村本大輔さんと対談した際も常に笑いを絶やさず、元旦に村本さんが討論番組の「朝まで生テレビ!」に出演して発言が炎上したときにも、心配していたという。

 西部さんの優しさを象徴するエピソードとして中島さんが挙げるのは、07年、安倍晋三首相が病気で総理を辞めたときのことだ。

「私が安倍内閣はいかにおかしかったかを雑誌に書いたら、先生にこう叱られました。『中島君が書いていることは全部正しい。けれどもドブに落ちた人間をたたくな。知識人なら励まそうという態度を取らないといけない』。その後、先生は安倍さんを励ます会を開き、保守の勉強会をしばらく続けていました。すごいのは、安倍さんが政権に返り咲くと今度は遠ざけていたことです。権力と距離を取る姿勢はさすがだと思いました」

●保守派に対する不満

 芦澤さんや中島さんが口をそろえて言うのは、「先生から酒場で多くのことを教わった」ことだ。西部さんは飲みながら議論をするのが好きで、新宿界隈の飲み屋をはしごしながらいろんな人たちと酒を酌み交わしたという。自宅の近くにある行きつけのバー、「ローズ」のママ、坂本ナポリさん(59)が言う。

「西部先生が主宰していた雑誌『表現者』の打ち合わせで10人ぐらい集まると、政治の話が延々と終わらない。かと思えば、思想的に右と左の両方の人たちを集めて楽しく飲むこともありました。歌もお好きで、三橋美智也や島倉千代子、イタリア映画の主題歌などをよく口ずさんでいたのを覚えています」

677とはずがたり:2018/02/04(日) 16:55:29
>>675-677
 そんな西部さんも、正しい保守が日本に定着しないことにはいら立ちを見せていたという。

 昨年5月発売の本誌で、西部さんは中島さんとの対談でこう語っている。

「トランプ米大統領をはじめ、世界の指導者でもゴロツキがたくさん出てきた。(略)反社会的勢力が得意とする、『俺たちは、場面場面でものを言っとるんじゃ』という態度と同じ。そういう人間は矛盾を指摘されてもまったく動じない。昔の保守政治家には、相矛盾した二つをギリギリつなげる微妙で繊細な語彙(ごい)、ユーモアがあった。今は、それもなくなり、ただの乱暴な言葉だけだ」

 中島さんが解説する。

「保守思想のエッセンスは、人間は間違いやすい存在で、その人間が構成する社会は永遠に不完全。だからこそ長い年月をかけて残ってきた伝統や慣習に言語化されえない英知が含まれていて、それを継承しながら世の中を徐々に変化させる改革でなくてはならないというものです。ですが、日本のほとんどの保守派と言われる人たちはその思想を共有していないことに不満を持っていました」

 具体的には日米安保を基軸とする親米保守派を批判し、時として論争を巻き起こした。

「アメリカは近代的な理性によってユートピアをつくることができると考えている点で、ソ連と同じ左翼国家と捉えていました。そのアメリカニズムを日本が喜び勇んで取り入れたことに憤りがあったのです。西部先生のこうした考えは、左派として活躍した学生運動の頃から一貫しているのだと思います」

●寅さんじゃないけど

 芦澤さんも「戦後、あまりにも経済に流されてしまった日本はもっとしっかりしないといけないと、文化と自立の大切さを教えてもらった」と回顧する。

『保守の真髄』のなかで西部さんは、「死に方は生き方の総仕上げ」とし、世界最長寿国の日本人が死に方を真剣に考えない姿勢を嘆いた。

 村本さんとの本誌対談では、西部さんは最後にこんな言葉を残している。

「ストレスがあって白髪が増えてハゲになっても女房や子どもには何も知らせず、さも楽しげに老いたオオカミとして暮らしているように見せないといけない。寅さんじゃないけど、男はつらいんだよ」

 いかに生きるかを社会に問いかけて生を終えた思想家。その鋭い言葉をもう少し聞きたかった。(ジャーナリスト・桐島瞬)

※AERA 2018年2月5日号

678とはずがたり:2018/02/15(木) 13:46:55
東大在籍してて保守系の国際政治学者で業績大したことなしってことで,るりるりがハゲゾエ前都知事にしか見えない。

力の応酬を前提とするのがリアリズムでそれを肯定的に捉えるのが保守だと思ってますが,まあ侵掠があるんだという前提の保守ならあのくらいの警鐘は鳴らしてもいいんちゃうかと思うけど,旗幟を鮮明にして左派からの当たりがキツくなったせいかえらい叩かれてるイメージ。

ご本人頭の佳い方なのでそろそろ自分の学問上の限界を認識されて電波芸人に転身することを決意されたのだろう。俺は美人には甘いのである。

三浦瑠麗「北朝鮮スリーパー・セル潜伏」の情報源は"ネッシー"スクープの英タブロイド紙! 公安も失笑したフェイク
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12218-7500/
2018年02月14日 15時30分 リテラ

 国際政治学者の三浦瑠麗氏が、2月11日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ)で「北朝鮮のテロリスト分子が日韓に潜んでおり、とりわけ大阪が危険だ」との差別助長発言を口にして大炎上している。

 三浦氏はこの炎上について、12日、自分のブログと『ハフィントンポスト』の取材に応じ反論したが、これがなんの反論にもなっていないひどいシロモノ。正直、もう少しマシな言い訳をするだろうと思って原稿を出すのを待っていたのだが、反論を読んで、三浦氏が公安警察の実態も北朝鮮の工作員の現状もまったく知らず、公安プロパガンダの資料や書籍すら読んだことのないまま、ネトウヨ並みの妄想を垂れ流していただけであることがよくわかった。

 三浦氏の反論のいったい何がひどいのか、その問題点を指摘する前に、まず三浦氏のそもそもの発言を正確に引用しておこう。三浦が『ワイドナショー』で、米朝戦争が起きたときのリスクとして語ったのはこんな発言だった。

「実際に戦争がはじまったら、テロリストが、仮に金正恩さんが殺されても、スリーパー・セルと言われて、もう指導者が死んだってわかったら、もう一切外部との連絡を絶って都市で動きはじめる、スリーパー・セルっていうのが活動をはじめるって言われてるんです」

 ここで司会の東野幸治が「普段潜っている暗殺部隊?」と訊くと、三浦氏は「テロリスト分子がいるわけです」と断言。テロップではスリーパー・セルの解説として「一般市民を装って潜伏している工作員やテロリスト」と流し、三浦氏はこうつづけた。

「それがソウルでも東京でも、もちろん大阪でも。いま結構大阪ヤバイって言われていて」
「いざというときに最後のバックアッププランですよ。そうしたら首都攻撃するよりかは、正直、他の大都市が狙われる可能性もあるので、東京じゃないからと安心はできない、っていうのがあるので」

●公安捜査官が「スリーパー・セルなんて言葉は聞いたことがない」

 発言の差別性については後述するとして、三浦氏の発言でまず、違和感をもったのが「スリーパー・セル」という言葉だった。三浦氏は北朝鮮の潜伏テロリストのことを「スリーパー・セルと言われて」と、あたかもそれが専門用語のように語っていたが、本当にこんな呼ばれ方をしているのだろうか。たしかに、欧米では市民生活に入り込んでいるイスラム過激派などのことをスリーパー・セルと呼ぶケースもあるが(ただしその存在を強調する行為については、ムスリム差別につながるという批判の声も大きい)、少なくとも日本で公安捜査員や公安担当記者が北朝鮮の潜伏工作員に対してこんな言葉を使っているのを聞いたことがない。

 今回、改めてベテラン公安捜査官に話を聞いたが、同じ答えが返ってきた。

「長く公安にいるけど、スリーパー・セルなんて言葉は誰も使わないし、聞いたこともない。スリーパーという言葉はあるけどね。ただ、これもソトイチ(警視庁公安部外事一課のこと)のロシア担当がよく使う言葉。北朝鮮担当のいるソトニ(警視庁公安部外事二課のこと)ではあまり使わない」

 しかも、日本の公安で使われているスリーパーというのは、情報収集担当の工作員もしくは協力者のことで、破壊工作をおこなうテロリストとは違う。彼らのおもな活動は日本で資料や情報を収集して本国に送ること。テロについては訓練を受けていないため、その能力も技術もないというのが一般的な見方だ。

 実際、これまで日本で起きた北朝鮮のスパイ事件を振り返っても、情報収集、密入国、密輸、さらに背乗りと呼ばれる日本人の戸籍乗っ取り事件がほとんど。1970〜1980年代はじめに起きた拉致事件をのぞいては、直接的に日本でテロを仕掛けた、あるいはその準備をしたとして検挙されたケースはゼロに近い。北朝鮮工作員が日本人になりすまして潜伏していたとされる事件で比較的新しいものというと、1985年に発覚した西新井事件が有名だが、これも当局が確定している活動内容は、情報収集や協力者の獲得、背乗りなどでしかない。

679とはずがたり:2018/02/15(木) 13:48:13
 しかも、2000年代以降、北朝鮮に関しては、テロどころか、情報収集や背乗り事件さえ少なくなっている。

「2000年代に北朝鮮の拉致事件が明るみに出て以降、公安は北朝鮮への監視を強化した。北朝鮮の工作活動については現在、警視庁公安部の外事二課、公安調査庁、それから各府県警の外事を合計すると、数千人規模の捜査員が監視している状態です。ところが、これだけの人間を投入しても、ここ10年くらいはほとんど事件らしい事件はない。開店休業状態です。ただ、公安は予算を減らされたくないので、週刊誌や公安御用ジャーナリストに『北朝鮮のスパイがウヨウヨいる』とか『テロの準備をしている』などの根拠のない情報を流すんですよ。でも、そういう記事を読んでも、具体的にあげているのは全部古い事件ばかりなんですけどね」(全国紙公安担当記者)

 現に、公安調査庁が毎年、テロの危機を煽る『内外情勢の回顧と展望』という報告書を出しているが、その2017年版を読んでも、北朝鮮および朝鮮総連にページを大量に割いているわりに日本国内の工作活動の実例はおろか、潜伏している工作員の人数や動きについての記述さえ一切ない。

「まあ、北朝鮮のテロリストが絶対に潜伏していないかといえば、"悪魔の証明"なので絶対にないとは言えないですが、少なくとも、当局がその動きをまったく掴んでいないのは間違いない。本当に動きがあれば、予算をとりたいから、マスコミや政治家に具体的な情報を流すなどして煽るはず。それができないというのは、実態がないからですよ」(前出・全国紙公安担当記者)

 ちなみに、三浦氏が強調していた「北朝鮮のテロがヤバイのは大阪」という情報についても同様の反応だった。

「大阪がヤバイなんて話はそれこそ与太話としても聞いたことがない」(前出・全国紙公安担当記者)
「どう考えても、テロが起きるとしたら、首都でしょう。あるいは、新幹線か原発ですよ」(前出・警視庁のベテラン公安捜査官)

●三浦の根拠はネッシー報道の「デイリーメール」と三流タブロイド

 だとすると、三浦氏はいったい何を根拠に「大都市には北朝鮮のテロリストが潜伏していて、戦争が起きたらテロを起こす」「大阪がヤバイ」などと自信満々に語ったのか。もしかしたら、国際政治学者じゃないと知り得ないすごい情報源や資料をもっているのかと思って、反論を楽しみに待っていたのだが、ブログやインタビューを読んで愕然とした。

 三浦氏は自身のブログで、今回起こっている批判について〈すべての情報源を明らかにすることはできませんが、本件は、専門家の間では一般的な認識〉〈国民にとって重要なことですので、どのような状況か、公開情報となっているものを紹介していきましょう〉と大見栄を切った後、真っ先に〈韓国の情報源に基づく英国の記事〉を紹介するのだが、それがなんと、あの「デイリー・メール」の記事だったのだ。

「デイリー・メール」というのは、ご存じの方もいると思うが、フェイクがしばしば問題になっている有名なイギリスの右派系タブロイド紙。1934年に、ネッシーが湖面から首を出した写真を初めて掲載して大きな話題になった、といえば、そのレベルがわかるだろう。

 信頼性の低さはいまも変わっておらず、つい最近、ウィキペディアが「デイリー・メール」の引用禁止を決定したばかり。また、その差別的論調もしばしば問題になっており、2016年には玩具メーカーのレゴが移民や難民などへの、あからさまな「憎悪扇動」を理由に、同紙とのプロモーション活動を当面停止すると発表。2017年にはEU離脱にかんする記事と写真が性差別だと問題になったこともある。

 また、この三浦氏が掲げた「デイリー・メール」記事は同紙が取材したものですらなく、同紙よりもさらにお下劣な日本でいう実話誌のようなタブロイド紙「デイリー・スター」の記事を引用したものだった。しかも、両紙の記事とも北朝鮮本国が工作員に向けてラジオ放送で暗号を送っているというよく聞く話を書いているだけで、北朝鮮のスリーパー・セルがテロを起こそうとしているなんていう話は一切書いていない。

 三浦氏は今回の反論で〈このレベルの発言が難しいとなれば、この国でまともな安保論議をすることは不可能です。〉〈考えてみれば、これもまた、安全保障を法解釈でしか語れなかった結果として、この国に根付いてしまった悪癖かもしれません。〉と、お得意の"馬鹿なあなたたちに教えてあげる"的説教を繰り広げていたが、その根拠に、実話誌並みのメディアをもちだしてくるとは、何かのギャグとしか思えない。

 その他の根拠も同様だ。三浦氏が続いてあげたのは、大阪府の朝鮮総連傘下の商工会の人間が1980年の拉致事件に関わっていたことを報じた読売新聞の記事、拉致問題の目的を解説した平成二十九年版の警察白書、古川勝久氏の著書『北朝鮮 核の資金源』......。

680とはずがたり:2018/02/15(木) 13:48:48

 そう、三浦氏があげている根拠はすべて、先に指摘した予算獲得目的に公安がもちだしている古い話の焼き直しか、テロとは関係のない情報収集活動や非合法経済活動についての解説でしかないのだ。結局、2018年現在、「テロを起こす可能性のあるテロリストが潜伏している」「大阪がヤバイ」と言う根拠はまったく示せていないのである。

 正直にいうと、三浦氏は今回、公安のプロパガンダや御用ジャーナリストの著作を多用して反論をしてくるのではないかと予想していた。たとえば、まったく裏の取れないテロ計画を書きたてている公安ジャーナリストの麻生幾氏や、公安捜査官をヒーロー扱いする荒唐無稽な公安ヨイショルポなどで知られるTBSの公安担当記者・竹内明氏など。とくに竹内氏の場合は、北朝鮮の潜伏工作員のルポや『スリーパー浸透工作員』なる小説も書いている。

 しかし、三浦氏の今回の反論はこうした公安プロパガンダ以前のレベルだった。彼女の反論を読んでいると、ただのシロウトが断片的な情報をつぎはぎしてもっともらしいことを言っているだけなのではないか、もしかしたら、エージェントとテロリスト、諜報活動と破壊工作、工作員と協力者や土台人との区別さえついていないのではないかとさえ思えてくる。

●根拠のない「大阪がヤバイ」発言の裏に在日朝鮮人差別

 本サイトは以前、三浦氏が実は専門的知識がまったくないのに、それらしい言葉と自信満々の言い切りで、"知的な国際政治学者"を偽装しているだけじゃないのか、というフェイク疑惑を指摘したことがあるが、今回の発言や反論でその疑惑はさらに深まったといえよう。

 ただし、三浦氏の今回の発言の問題はフェイクというだけではない。最大の問題は、「北朝鮮のスリーパーセル=在日朝鮮人」と想起させ、差別を助長したことだ。

 それを象徴しているのが、「大阪がヤバイ」という発言だ。公安の専門家たちが「大阪がヤバイなんて話を聞いたことがない」と口を揃えていたことは先に述べた。実際、三浦氏の反論を読んでも、その根拠は示されておらず「第二の都市だから」というものでしかない(実際は第二の都市は横浜だが)。

 どう考えても、三浦氏は大阪には在日が多いから「大阪がヤバイ」と言っているとしか思えないのだ。

 三浦氏は『ハフィントンポスト』のインタビューで、「在日コリアンに対する差別や偏見を助長するというTwitterの反応についても、私は番組中、在日コリアンがテロリストだなんて言っていません。逆にそういう見方を思いついてしまう人こそ差別主義者だと思います」と反論していたが、しかし、ブログのほうの反論では、日本に北朝鮮のテロリストが潜伏している根拠として、朝鮮総連を名指ししてこう書いている。

〈日本でも読売新聞が、大阪府の朝鮮総連傘下の商工会の人間が1980年の拉致事件に関わっていたということを過去に報道していますから、その当時大阪にテロ組織があったことはわかります。〉

 40年近く前の事件で大阪の朝鮮総連関係者が拉致事件に関わっていたことをもちだして、当時、大阪にテロ組織があったと断言し、今もテロリストが大阪に「ヤバイ」くらい潜伏しているという主張を正当化しているのだ。これは、在日朝鮮人をテロリスト、朝鮮総連をテロ組織といっているのと同じだろう。

 たしかに、朝鮮総連が金日成、金正日、金正恩と三代に渡る独裁政権を支持し、北朝鮮の政府機関の一部という役割になってきたのは事実だ。金王朝を資金的に支えてきた時期もあるし、2000年代初めまでは、学習組(がくしゅうそ)という対日思想工作の組織も有し、北朝鮮の工作活動に在日朝鮮人が協力したケースもある。

  しかし、総連が担っていたのはおもに思想工作や協力者の獲得、資金援助であり、対日テロの実行ではない。また、北朝鮮本国の意向を受けて動いていたのはごく一部の幹部やエリートであり、ほとんどの在日朝鮮人は、総連の政治性に疑問を抱きながらも、在日コミュニティを維持し、日本社会の苛烈な朝鮮人差別から自分の身を守るために、総連に加入してきたのである。

 しかも、総連はいまや、かつてと比較にならないくらい弱体化している。加入者は激減し、高齢化が進み、総連に忠誠を誓っているような人はほとんどが70代以上。どうみても、テロを実行できる組織ではない。

 にもかかわらず、三浦氏はこうした現実を無視し、総連や在日をテロリストの温床のように決めつけるのだ。その無根拠ぶり、論理の飛躍、差別性はヘイトを繰り返すネトウヨとかわりはない。関東大震災時に朝鮮人虐殺事件を引き起こしたデマと通ずる、在日朝鮮人に対する差別を煽る、悪質かつ極めて危険なものだ。

681とはずがたり:2018/02/15(木) 13:49:17
>>678-681
●自称国際政治学者・三浦瑠麗の"青山繁晴"化が止まらない!

 もちろん、これは三浦氏だけの問題ではない。安倍首相の側近の極右政治家や安倍応援団のジャーナリスト、評論家からも同様のフェイク、在日ヘイトが山ほど垂れ流されている。

 たとえば、2016年、自民党のデマ拡散屋である長尾敬議員は自民党の会合の場において公安調査庁が朝鮮総連の人数を「おおむね7万人」と明らかにしたことを受け、「会合では、公安調査庁から初めて、『朝鮮総連には工作員などが(日本国内に)約7万人いる』という報告があった」と発言(「zakzak」16年2月22日付)。それによってネット上では「北朝鮮の工作員は7万人もいる!」などというデマが広がっていった。

 また、"ネトウヨのグル"青山繁晴議員も、なんの根拠も示さないまま「北朝鮮の工作員は2万人いる」「コアで武装してるのは400〜500人です」などといったデマをテレビやネット番組で繰り返し続けている。

 しかし、三浦氏の場合は、ネトウヨにしか支持者のいない長尾や青山と違って"知的で中立の立場から物事を俯瞰している国際政治学者"というイメージがあるからもっとタチが悪い。まったく根拠がない「在日=スリーパーセル」という差別的デマがネトウヨだけでなくもっと広い層にまで広がっていく可能性があるのだ。

 そう考えると、メディア関係者はそろそろ、三浦氏への認識を変えたほうがいいのではないか。たしかに、当初は中立的なブランディングをしていたし、だからこそリベラルメディアも積極的に彼女を起用してきた。しかし、最近は「大日本帝国が人権を極端に抑圧したのはせいぜい二年間」といった無茶苦茶な歴史修正主義発言や、森友加計問題での強引な安倍政権擁護など、どんどん地金が出てきている。

 しかも、今回の一件で、フェイク疑惑はさらに深まり、その差別体質もあきらかになった。

 なんの根拠もないのに知識や情報があるふりをしてフェイク情報をふりまき、歴史修正主義や安倍政権を正当化し、ヘイトを助長する。みんな騙されていたけど、三浦瑠麗という国際政治学者って実は、あの青山繁晴センセイと同じカテゴリーの人だったんじゃないだろうか。
(編集部)

682とはずがたり:2018/02/15(木) 14:06:46
江川達也はこんなやつだったのか〜。

江川達也氏が“在日韓国の方”に言及「済州島でいい暮らしをして欲しい」
http://news.livedoor.com/article/detail/14290702/
2018年2月12日 17時6分 トピックニュース

12日、漫画家の江川達也氏が自身のFacebook上で、「在日韓国の方は済州島でいい暮らしをして欲しい」と言い放った。

江川氏は、ニュース配信サイト「ハフポスト」が11日に掲載したネット記事に反応。

記事は、前日10日に行われた韓国・平昌オリンピックの女子アイスホッケーにおける、南北合同チーム対スイス戦で起きたことについて記されたものだ。観客席にいた北朝鮮応援団員たちは「謎の男性」のお面を身に付け、統一旗を振って南北合同チームの応援をしたという。

江川氏は、記事に対し「韓国と北朝鮮は早く統一するといいね」「統一して、やんわりとした国になって欲しい」「日本にお金を要求しない国になって欲しい」とコメントしている。

さらに江川氏は、済州島について「別の国がいいと思う」とし、「半島より済州島が繁栄し済州島から避難してきた在日韓国の方は済州島でいい暮らしをして欲しい」と、現在も日本国内で暮らす在日韓国人に対して言及したのだ。

その他にも江川氏は、安倍晋三首相が訪韓した際、現地の人々から「スーパースター級の歓待」を受けたとする一般人のブログエントリーもシェアして、「韓国の人は信用できないなー」と断言。「そんなに日本好きなら、親日派をリーダーに選んで、竹島から去って、日本への金の請求をやめたらいいのに」と痛烈な意見を展開していた。

683とはずがたり:2018/02/17(土) 22:23:38

三浦瑠麗の再反論“大震災時に北朝鮮工作員の迫撃砲発見”に阪神大震災を取材した記者たちが「聞いたことない」
2018.02.17
http://lite-ra.com/2018/02/post-3808_3.html

 実は、三浦氏が根拠にしたと思しき記事が、阪神大震災から12年も経った後に読売新聞に掲載されていた。

 2007年1月19日付の読売新聞朝刊の連載「核の脅威 20XX年 北朝鮮が…」3回目の「重要施設を警備せよ」という記事に、こんな記述があるのだ。

〈日本に長年潜入中の休眠工作員(スリーパー)もいる。政府関係者によると、阪神大震災の時、ある被災地の瓦礫から、工作員のものと見られる迫撃砲などの武器が発見されたという〉

 記事自体は迫撃砲発見がメインではなく、ほんの数行、こう書いてあるだけなのだが、おそらく三浦氏はこの読売報道をさして〈公開情報〉と言っているのだろう。というのも、新聞記事検索の範囲をデータベース上の全期間に拡げて調べたが、阪神大震災で北朝鮮工作員の「迫撃砲」が発見されたという新聞報道は後にも先にもこの読売記事しか見つからなかったからだ。

 いや、新聞だけではない。公安プロパガンダの真偽不明な情報が大好きな週刊誌でも「迫撃砲発見」の記事は見つけることができなかった(週刊誌記事の場合は、新聞記事のようにキーワード検索をかけても出てこないケースがあるので、100%ないとは言えないが)。

 しかし、他に報道がまったく見つからないということからもわかるように、この読売の記事じたいが相当に怪しいシロモノだ。「政府関係者によると」というかたちで、なんの根拠もディテールも示さないまま「発見されたという」などと伝聞を書いているだけ。その迫撃砲が見つかった場所も、どういうタイプの迫撃砲だったのかも一切書いていない。これ、公安系のネタによくある典型的な飛ばし記事ではないのか。公安情報に詳しい前出の西岡氏も苦笑しながらこう話す。

「たしかに、一目でヨタ記事ってわかる感じの記事やね(笑)。まず、こんな公安情報を『捜査関係者』でなく『政府関係者』が話してるという時点で、信憑性が感じられない。みんな公安のことを誤解しているみたいだから言うとくけど、もし、北朝鮮の迫撃砲が見つかったりしたら、公安は絶対に隠したりせえへんよ。公安にとっては、捜査を広げる千載一遇のチャンスなんやから、総連にガサ入れするなり、絶対に事件化に向けて動き出す。とくに、兵庫県警の外事というのは、北朝鮮がらみの事件はすごく積極的で、“無理筋”の事件でも強引に事件化する傾向があるくらいやからね。迫撃砲を押収しただけでほっとくはずがない。
 迫撃砲が見つかったのに当局が隠したとかいう人がいたら逆に聞きたいけど、それを何十年も隠し続けるメリットってなんなの? 公安はこんなおいしいネタをそのままにしておくほどお人好しじゃない。仮に事件化が無理なケースでも、マスコミには絶対にリークする。しかも、公安がリークするときは、記事にできるだけのディテールをちゃんと流すよ。瓦礫になっていてもその土地が誰の持ち物で誰が住んでいたかはわかるわけやから、所有者の情報は出してくるし、最低限、その迫撃砲がどこの国の製造なのか、型式はどういうものなのかも流す。今回、そういう情報が一切出てこない、読売がそういうディテールを一切書いていないというのは、そんな事実がなかったからとしか思えない。まあ、読み物連載やし、デマをふりまくのが大好きな政治家とかから噂話を聞いて、裏も取らずに適当に書いただけちゃうんかな」

684とはずがたり:2018/03/14(水) 19:10:18
西部邁自殺 警視庁が事件性の疑いで再捜査 文春オンライン 2018年3月14日 16時00分 (2018年3月14日 19時01分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/society_g/20180314/Bunshun_6558.html
 今年1月21日に多摩川で入水自殺を遂げた評論家の西部邁氏(享年78)。西部氏の死をめぐって、警視庁捜査一課が再捜査に動き始めたことが「週刊文春」の取材で分かった。



「事件当初、警視庁田園調布署は、現場に遺書が残されていたことから自殺と判断しました。しかし、その後、いくつもの不可解な点が見つかった。自殺を手助けした人物がいる可能性が高いと見て、捜査一課の捜査が続いています」(捜査関係者)


 遺体発見の前夜、西部氏は新宿の行きつけのバーでウォッカを痛飲。深夜11時過ぎ、長女をタクシーで帰した西部氏は7時間後、帰らぬ人となって発見された。


 最大の謎が西部氏の遺体の状況だ。多摩川から引き上げられた遺体は、工事現場用のハーネスで固定され、白いロープが結び付けられていたという。


 西部氏の親族が語る。


「邁さんは手が不自由で、食事をするときは箸ではなくスプーンです。それにシャツのボタンを留められず、長女が手伝っていました。ロープの片側は木に巻きつけられていたといいますが、彼1人でロープを結べるとは思えません」


 捜査一課は“空白の7時間”の解明を進めている。


 3月15日(木)発売の「週刊文春」では、西部氏の遺体や遺書に残された3つの謎、捜査一課の捜査状況などについて詳報している。


(「週刊文春」編集部)

685とはずがたり:2018/03/14(水) 21:04:09
思考停止のバカどもだったという訳さ

2018-03-12
リフレ派は、いったい安倍政権の何を守りたいのか?
http://inunohibi.hatenablog.com/entry/2018/03/12/201208

 この記事でスクリーンショットされた一人一人のことは詳しく知らないのだが、ツイッターで政治系のトレンドワードを見るたびに話しに飛びついているアイコンがちらほらいる。根が軽率なんだな・・・。
 私も他人ごとではない、もともと軽率な性格だから。冷静に考えれば、朝日新聞がいつもいつもねつ造をしている社会のガンみたいな新聞紙だったら、今回の件といわず、もうとっくにつぶれているだろう。・・・というのが大人のバランス感覚だが、彼らはそれを見失ってしまった。

 マーシャルだったか、経済学者には「温かい心と冷徹な頭脳」が必要だ、といった。温かい心がなければ貧しい人を救おうとは思わず、書斎に閉じこもる空理空論の徒になるし、冷徹な頭脳がなければ、義憤だけで世の中を批判して、しばしば分析を間違ってしまうだろう。

 今回の朝日たたきには、多くのリフレ派が加わっていたことから「リフレ派最低」という声もある。反リフレでも、池田信夫氏のように言動に問題ある人物は、いくらでもいる。リフレのせいにしちゃかわいそうだし、リフレ派の中にも「貧しい人を救う」という温かい心があったはず。

 リフレ派が安倍政権を擁護するのは、「反リフレから安倍政権のリフレ政策を守る」ためだったはずなのに、身も心も安倍政権と同一化してしまったようで、現在は「安倍内閣に責任が及ぶ」ことを必死になって防ごうとしている。(例、田中秀臣氏とか。)
 しかし、現時点で文書改ざんの責任者といえる佐川宣寿氏を、「適材適所」で国税庁長官に栄転させたのは、安倍首相なんだよなぁ。安倍首相、麻生財務相が全く知らなかった、かかわらなかったというなら、それはそれでおそろしく人を見る目がなかったことになる。財務省憎しのリフレ派にとっても、それは由々しき事態なのでは? この期に及んで、「安倍総理に責任はないよー」というリフレ派は何を守っているんだ?
 馬淵澄夫氏は落選しちゃったけど、野党にもリフレ派はいる。安倍政権でなければだめなんだ、っていう理由はないよね。消費税も一度増税しちゃったし。経済の難しい仕組みはわからないが、リフレ政策を「いいな」と思っていた私でも、消費税増税で失望した。あれでアベノミクスはプラスマイナスゼロ、どころかマイナスだろう。

 今の日本の好景気や失業率の改善は、おそらく世界的な景気回復に助けられているだけで、日銀の物価上昇率2%も達成できていない。つまり、リフレ政策から見れば中途半端な政権を、リフレ派は全力で守りに行ってるわけ。
 どうしてこんなことになったのか、というのは、単なる物笑いの種ではなく、思想史的な考察対象になりえるだろう。

686とはずがたり:2018/03/30(金) 11:13:41
2018年3月25日日曜日
札幌第11回■詳報

upload=2018/03/25 13:30
update=2018/03/25 17:40
櫻井よしこ氏が自身のウソを認める!
「捏造決めつけ」記述にも重大な誤り
次回7月6日に結審、判決は秋以降に
http://sasaerukai.blogspot.jp/2018/03/11_25.html

687とはずがたり:2018/04/03(火) 14:41:19
「ぼっち」でいじめられていた少女が“三浦瑠麗”になるまで
https://www.excite.co.jp/News/society_g/20180403/Bunshun_6808.html
文春オンライン 2018年4月3日 11時00分 (2018年4月3日 14時21分 更新)

 国際政治学者、三浦瑠麗さん。1980年生まれの彼女の発する言葉は常に注目の的だ。「ワイドナショー」でのスリーパーセルに関する発言で“炎上”したのも記憶に新しいが、良くも悪くも大衆の感情を刺激する影響力を持った人物だということだろう。東大卒の美女で絵に描いたようなエリートコースを歩んできた──と思いきや、子どもの頃に受けたいじめ、「ぼっち」だった学生時代、東大も当初進学したのは農学部と、意外にも遠回りしたり、少数派に身を置いたりしながら現在に至ったのだという。三浦さんの国際政治学者としての思想を形づくったバックグラウンドに迫る。

■近畿財務局職員の自殺をめぐる炎上発言騒動の真意
──国会は森友学園問題をめぐって紛糾しています。先日、近畿財務局の50代の職員が自殺するという痛ましい出来事がありました。このとき、三浦さんはテレビで「人が死ぬほどの問題じゃない」と発言して……。

三浦 炎上してましたね。あれはTwitterで一部が切り取られ、拡散しました。全文をお聞きいただければ分かると思うのですが、「財務省は、早く改ざんを認めて謝罪しようよ」ということを官僚のみなさんに伝えたかったんです。「早くごめんなさいをしないと、現場で弱い立場に置かれている人が追い詰められてしまうよ。この不祥事は人が死ななければいけないような問題ではないのに」という意味でした。どこかで隠ぺいをストップしないと。…

   ◆

■視聴者に受け入れられやすい女性の話し方
──なぜ三浦さんの発言は時に炎上を招いてしまうと思われますか。

三浦 うーん。普段から、三浦は上から目線でものを言うと感じている男性が多いようですね。それが許せる人と、許せない人がいる気がします。私は、確かにわりとはっきりものを言います。俯瞰した立場から論理を組み立てて、合理的な話し方をするほうです。正直、特定の陣営に属さない個人、しかも女性がものを言うことへの強烈な違和感が一部にあるんだと思います。ただ、私自身の経験では、反発されるのは日本でだけ。米欧でも、あるいはインドや中国の人と議論しても、そういうふうにはなりません。
 女性の専門家や評論家がテレビに出て話をするときに、視聴者に受け入れられやすい話し方というある種の型がある気がします。たとえば「私が国連事務総長の○○さんに伺ったところでは……」とまず権威のある人の知見を述べてから自分の意見を補足するといったやり方です。私もそういう話し方を少し真似すればよいのかもしれませんが、自分ではしませんので。

「三浦は冷酷な人間だ」「嫌いだ」と感じる人が、2015年に新書( 『日本に絶望している人のための政治入門』 )を出させていただいてから今までの間に増えたことは確かです。それまでとそれ以後とで私の属性は変わっていないので、何が変わったかといったら、基本的には知名度と、人が私の言説に触れる機会が増えたということだと思います。

──昨年の10月、「朝日新聞デジタル」で 三浦さんが山尾志桜里さんの衆院選の街頭演説をルポ したことがありました。そこで、記者が「保守派の論客とされる三浦さんは、山尾さんの街頭演説をどう聴きましたか」と質問したときに、三浦さんは「私は自由と進歩を信じているので保守ではないんですね」と答えて、これもまた論議を呼びました。

三浦 たぶん私の立ち位置が、あまりない組み合わせなんだと思います。社会政策はリベラルで、私個人の属性は女性で、LGBTの権利拡大を推す立場を取っている。同時に、安保政策については抑制的なリアリストで、国家にまつわることについてはナショナリスト的な部分も持っている。その組み合わせ自体が従来の枠組みではあり得ないと日本では思われているから、誤解が生じやすいのかもしれません。

688とはずがたり:2018/04/03(火) 14:42:26

■なぜ特異な立ち位置に存在しているのか?
──三浦さんは、処女作 『シビリアンの戦争』 の頃から徴兵制を提案し、憲法9条についても改憲を恐れるべきではなく、9条2項を削除し、シビリアン・コントロール下に位置付けるべきと明言してきています。そうしたことから「保守派の論客」という見方をされ、安倍政権と三浦さんを重ね合わせる人もいる一方で、安倍首相と親しいジャーナリストの山口敬之氏による性被害を訴えた伊藤詩織さんの 『Black Box』 に、三浦さんは深い共感を寄せ、「鋼の強さ、誰にも殺せない感受性、娘をこのように育てたいと思いました」とコメントを寄せています。

三浦 私個人は何も変わっていません。自分の頭で考え、感じたこと、考えたことに忠実に発言しているだけです。でも、私の立ち位置が今までになかったものだったから、従来の対立構図には収まらないんだと思います。それはきっと、私が日本というものを分かっていないからなんでしょうね。こういう言説はこっち側の陣営に属し、その場合は「反○○」という立場を取って、定食メニューのような特定の政策の組み合わせを主張しないとおかしい、という暗黙の了解の中に収まらず、常に枠から飛び出してきてしまう。

 それは私が日本の集団生活というものに馴染んでこなかったこと、いわゆる「ぼっち」だったことと関係しているかもしれません。社会というものに染まれずにずっと生きてきたので、誰が敵で誰が味方かという構図に疎いし、それに器用に合わせて生き抜く術を知らないのだと思います。一人でお昼を食べることは最初は寂しかったかもしれないけど、そのうちそれが当たり前になってしまって、他の人と食べるやり方もわからなくなってしまった、みたいな。



三浦 小さい頃から外食をほとんどしなかったので、ハンバーガーの食べ方がよくわからない。人前で口を開くことすらいやでした。小学校高学年からいじめも始まったので、給食などのタイミングで人と一緒にいる必然性がなかったですね。

──いじめというのは女子からですか? 男子からですか?

三浦 最初は女子ですね。服装やメガネや、あるいは浮いていること自体について……私は家の教育方針でテレビを見たことがほとんどありませんでしたから。両親は学生結婚をして、母は22歳のときに最初の子供を産んで、5人の子供を育てながらずっと専業主婦をしてきました。世間知らずのまま親になったという感じだったんでしょうね。教育方針は割と極端だった。私は3番目なんですが、特に上の3人は本当に厳しく育てられました。
 洋服は、一言でいえば、今風ではなかった。キャラクター物も持っていませんでしたし、ちょっと時代錯誤的な洋服や、生活協同クラブで共同購入した色違いの無地のTシャツ3枚組みたいなものを着ていました。

■お姫様ごっこができなかった少女時代
──メガネは小学校の頃からかけていたんですか。

三浦 私は3歳のころからすでに視力が0.1しかなかったので、小・中とずっとメガネをかけていました。子供のころは、基本、人と話さずに童話の世界にのめり込んでいました。小学校から家まで見渡せるくらいの田んぼ道だったので、ずっと本を読みながら帰っていました。『ナルニア国物語』とか『指輪物語』といったファンタジーや『赤毛のアン』に没頭していましたね。

 父がまだ東大の助手のときに子供が5人になりまして、私は大学院の終わり頃の子供ですが、その後も防大の教員で公務員でしたから、子沢山である以上は節約が基本でした。機械音の出るようなおもちゃを買ってもらったことなんてありませんでした。泥団子を作ったり、作物を育ててチャボの世話をしたり、社会主義の村みたいな幼少期だったかもしれないですね(笑)。

 お姫様ごっこのような衣装にも憧れたけれど、そういうことはうちでは出来なかったです。だから、親戚がバービー人形をお土産に持ってきてくれたときの嬉しさたるやなかったですね(笑)。本に没頭したのも、図書館があって、そこに行けば本がタダで読めて、自分を楽しませてくれるものが無尽蔵にあるように思えたからなんだと思います。

689とはずがたり:2018/04/03(火) 14:42:32
>>687-689
■異質だからはじき出されて、ずっと本を読んでいた

三浦 … 高校生くらいになると、無視のされ方も変わってきますが、私の原体験というのは、異質だからはじき出される、だったら一人で居よう。一人で居たらもっと本を読む、もっと頭でっかちになる……その繰り返しの中で「一人で居る」ことを学んだということにあると思います。

三浦瑠麗(みうら・るり)

国際政治学者。1980年神奈川県生まれ。東京大学農学部卒業。東京大学公共政策大学院修了。東京大学大学院法学政治学研究科修了。博士(法学)。専門は国際政治。現在、東京大学政策ビジョン研究センター講師。主著に 『シビリアンの戦争』 (岩波書店)、 『「トランプ時代」の新世界秩序』 (潮新書)、 『日本に絶望している人のための政治入門』 (文春新書)、 『国民国家のリアリズム』 (角川新書、共著)。2017年12月、第18回正論新風賞を受賞。

◆◆◆

※三浦瑠麗が語る「感動の涙を醜いと思ってた」中学時代──国際政治学者・三浦瑠麗さんインタビュー ♯2に続く  http://bunshun.jp/articles/-/6816

690とはずがたり:2018/04/06(金) 15:29:01
>>684

警視庁
西部邁さん自殺ほう助容疑で2人逮捕 MX関係者
https://mainichi.jp/articles/20180406/k00/00m/040/158000c
毎日新聞2018年4月5日 23時39分(最終更新 4月6日 01時18分)

 今年1月に自殺した評論家、西部邁(すすむ)さん(当時78歳)の自殺を手助けしたとして、警視庁捜査1課は5日、埼玉県上尾市富士見2、会社員、青山忠司(54)と東京都江東区福住1、会社員、窪田哲学(45)の両容疑者を自殺ほう助容疑で逮捕した。両容疑者は容疑を認めており、窪田容疑者は「先生の死生観を尊重して力になりたかった」と供述しているという。

 同課によると、青山容疑者は西部さんが主宰する塾の塾頭をしていたことがあり、窪田容疑者は西部さんが出演していた東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)の子会社の番組担当者だった。

 逮捕容疑は1月21日未明、東京都大田区田園調布5の多摩川に西部さんを連れて行き、体にハーネスを装着させるなどして自殺を手助けしたとしている。

 同課によると、遺体発見時、西部さんの体のハーネスと川岸の木がロープで結び付けられていた。西部さんは病気の影響で両手が不自由だったことから、何者かが手助けしたとみて捜査。同日未明に新宿区内で西部さんと一緒に歩く窪田容疑者の姿が防犯カメラに映っていた。

 西部さんの遺書のうち1通は捜査関係者に宛てて「自分の意志による自殺です」という趣旨のことが書かれていたという。西部さんは4年前に妻を亡くし、自殺を口にするようになっていた。

「申し訳ない」西部さんの長女
 西部さんの長女の智子さん(49)は東京都世田谷区の自宅で取材に応じ「2人とも父を慕ってくれていた。なぜ自殺を手伝ってくれと頼んだのか、申し訳ない」と声を詰まらせた。西部さんと青山容疑者は20年来、窪田容疑者は10年来の付き合いだったという。【竹内麻子】【春増翔太、山本佳孝、土江洋範】

窪田容疑者、熱心な「信者」
 「口数が少なくて穏やかだが、内に熱いものを秘めている人だと思っていた」。西部さんが自殺直前に訪れていた新宿区のバーのママは、窪田容疑者の印象をそう振り返る。西部さんと窪田容疑者は1カ月に1度は他の仲間と連れ立って来店する常連だった。

 MXの関係者によると、窪田容疑者は局内でも「西部さんの熱心な信者」として知られ、討論番組「西部邁ゼミナール」を担当していた。番組には青山容疑者がゲスト出演することもあった。この関係者は「追悼番組も3月31日に放映したばかりだった。番組製作に携わるスタッフが事件を起こしていたことが信じられない」と話した。

 西部さんは最近の著書で「これまでに3度自死の準備に取り組んだが、予期不可能な事態で頓挫した」などと語っていた。捜査1課によると、窪田容疑者が自殺に使われたハーネスを用意し、青山容疑者がレンタカーを借りたという。【神保圭作】

【ことば】自殺ほう助
 自殺を決意している人に対し、道具や方法を提供するなど、自殺を容易にする手助けをすること。刑法202条(自殺関与及び同意殺人)に規定されており、法定刑は6月以上7年以下の懲役または禁錮。

691とはずがたり:2018/04/12(木) 16:02:47
なぬ!?イエローハットは右翼企業だったか。
オートバックスに回帰しないとあかんな。。

経済界「極右&ヘイト」ミシュラン発表!(前編) 
アパから出光創業者まで…歴史修正主義や極右、ヘイト思想に侵されている企業・経営者を判定する
http://lite-ra.com/2017/02/post-2888.html
2017.02.01

 安倍政権の下で、日本企業による歴史修正主義、排外主義が相次いで問題になっている。何度か本サイトでも取り上げてきたが、言わずもがな、日本企業によるヘイトスピーチやリビジョニズムの喧伝は極右思想と地続きにあり、国際的スタンダードから逸脱した“日本の恥”に他ならない。しかし、一般の消費者の視点からは、そうした企業のグロテスクな性格は覆い隠されやすく、残念なことに間接的にヘイトや歴史修正に加担してしまっていることもあるだろう。

 そこで今回は、歴史修正主義や極右思想をもっている、あるいはヘイト的行動に関与していると思われる8つの会社もしくは経営者をリストアップ。経営者や創業者らのヘイトや歴史修正などの総合的悪質性(極右度)と、安倍政権との関係も含めた政治力及び社会的影響力(影響度)を、それぞれ最大星5つで評価してみた。

 ちなみに、産経新聞社や青林堂など、極右ヘイト運動を牽引する“新聞・出版業界の恥垢”と呼ぶべき輩たちについては、該当企業があまりにも多すぎるので今回は割愛。別の機会に譲ることにしたので、あらかじめご了承いただきたい。

 それでは、企業経営者ウヨミシュラン、まずは前編の4社を紹介しよう。これだけでも、極右思想やヘイトがいかに色んな分野に広がっているかがわかってもらえるはずだ。(編集部)

……………………………

●アパホテル(アパグループ)
「南京大虐殺はなかった」と主張し核武装まで提言! 安倍首相の有力支援者は“極右のタニマチ”

極右度 ★★★★★
影響度 ★★★

 本サイトでも既報のとおり「南京虐殺はなかった」などと主張する元谷外志雄・アパグループ代表の歴史修正本が国際問題となっているアパホテル。この問題を受けアパはHPに“反論声明”を出して開き直りを見せているが、その詐術やトンデモについてはすでに詳しく解説したので過去記事をご覧いただきたい。

 だが、見方を変えれば、今回の問題となったトンデモ歴史修正本は、アパという企業の極右性をあらわす氷山の一角にすぎないとも言える。

 近年のアパといえば、2008年に始まり、田母神俊雄が航空幕僚長更迭のきっかけとなった「真の近代史観」懸賞論文の主催が有名だろう。総額賞金額は巨額の500万円で、実に今年で10年目を迎える。第1回の田母神以降も、“ナンチャッテ皇族芸人”こと竹田恒泰(第2回)、“尖閣ビデオ流出男”こと一色正春(第4回)、また政治家からも民進党の極右議員・松原仁(第6回)や、ネトウヨを地で行く杉田水脈(第7回)など、錚々たる(?)メンツにペンネームを冠した「最優秀藤誠志賞」(賞金300万円)を贈呈している。これぞ、アパがトンデモ歴史修正主義界隈の“タニマチ”と言われる所以である。

 また、元谷代表が取り組むのは、歴史修正運動だけではない。持論として「平時には米軍が核兵器を保持・管理するが、戦時にはこれらの核兵器を同盟国に提供して事実上核武装するという核抑止の新しいオプション」なる日本の核武装まで提言している(『謀略に!翻弄された近現代 誇れる国、日本。』アパグループ)。

 政界人脈にもぬかりない。元谷代表は同郷の森喜朗元首相と近しく、安倍晋三の秘密後援組織「安晋会」の副代表も務めた。ほか、私塾の「勝兵塾」の講師には、下村博文、今村雅弘、馳浩、原田義昭、片山さつき、佐藤正久、長尾敬などの極右政治家が多数名を連ねる。なかでも、森の子分格である馳浩と、一昨年「南京大虐殺や慰安婦の存在自体を、我が国はいまや否定しようとしている」と公言した原田義昭は、毎回のように勝兵塾月例会に参加していた。

「代表は日本の保守のオピニオンリーダーのお一人であり、安倍首相のビッグサポーターとして知られていらっしゃいますから」

 アパグループの機関誌「Apple Town」2月号の対談で、こんなふうに元谷代表をヨイショしたのは片山さつき。長年にわたって極右界隈に“資金”を投げ続けた実績も含めて「極右度」は★4つ、その歴史修正運動が自民党の中枢にも浸透していることから「影響度」を★3つとしてみた。今後もこの「安倍のビッグサポーター」の動向を注視せねばならないだろう。

692とはずがたり:2018/04/12(木) 16:03:08
●アリさんマークの引越社
“ブラック”だけじゃない、社員に「北朝鮮人は帰れ」のヘイト攻撃! 採用では部落差別も

極右度 ★★★★
影響度 ★

 赤井英和のCMで知られる「アリさんマークの引越社」(株式会社引越社)。グループ会社である引越社関東の現役社員からの告発で、長時間労働や残業代未払いはもちろん、引越し作業中の荷物破損や車両事故の損害を社員に弁償させるというとんでもない制度を敷いていたことが発覚。2015年のブラック企業大賞にノミネートされ、「アリ得ないで賞」も受賞した。

 だが、忘れてはならないのは、引越社関東はブラックであるだけでなく、卑劣なヘイトスピーチで社員を追い詰める“ヘイト企業”の側面が指摘されたことだ。

 追い出し部屋に異動された末、懲戒解雇された社員のA氏が、「FLASH」(光文社)2015年11月17日号で、引越社関東の「差別採用」の実情についてこう告発している。「研修では被差別部落出身者への露骨な差別が叩き込まれました。この会社は人間を人間とも思わない本当のブラック企業です」。実際、同社の管理職研修では、採用NGの対象として、「労働基準法に詳しい人」などの条件以外に、「三国人、ミツ、ヨツ」などの差別用語を使いながら、「韓国人」「朝鮮人」「被差別部落出身者」を採用しないように指導されることを、複数の社員・元社員が証言している。

 もともとA 氏は、2014年から羽田支店の営業専任職に就き優秀な成績を収めていた。だが、15年1月、営業車で交通事故を起こした際に、会社側から48万円の弁償金を請求されたことに疑問を感じ、組合に加入。団体交渉を行った。すると、会社側は突如、A氏を営業部からアポイント部に配置転換させ、その後、明らかに追い出し部屋であるシュレッダー係への配転を命じる。A氏は見せしめとして、一人だけオレンジ色の長袖シャツを着るよう強要されたという。

 しかも、この不当な配転に対し、A氏が東京都労働委員会に不当労働行為救済申立てを行うとともに、東京地裁に「配転無効」の訴えを起こすと、引越社はなんと懲戒解雇処分を通知してきた。A氏は解雇無効、地位保全の仮処分を申し立てた。すると、会社は解雇こそ撤回したものの、復職したA氏を信じられないヘイトスピーチで出迎えた。

 仕事は相変わらずシュレッダー係で、引越社がA氏に解雇を通知したときに張り出した、氏名と顔写真そして「罪状」なるタイトルで解雇理由が書かれた脅しの紙もそのまま。そして、A氏が仕事をするシュレッダー機の前には、A氏の写真の切り抜きに「北朝鮮人は帰れ」の文字が書かれた紙が貼られていたのである。

 A氏が言うように、ブラック企業は「人を人と思わない」ほど、社員を酷使し搾取する。その意味でも、A氏が被害にあったヘイトはやはりブラック企業との親和性の高さを物語っている。差別はマイノリティだけが直面する問題ではなく、労働者・生活者全体に関わる重大な人権問題であることを再認識する必要がある。アリさんマークの引越社には、一連の社員への不当な処遇に連なる民族・出自差別の悪質性から「極右度」★4をつけたい。

●イエローハット
創業者は日本会議系改憲団体にも参加、安倍応援の報道圧力団体“視聴者の会”スポンサー? 

極右度 ★
影響度 ★

 イエローハットといえば、カー用品チェーンを展開する東証一部上場企業。目印の黄色いカウボーイハットや、明るいイメージのテレビCM、Jリーグチームのスポンサーについていることもあって、“極右企業”のイメージが薄い人も多いかもしれない。

 しかし、イエローハットの創業者で、2008年まで相談役を務めた鍵山秀三郎氏はバリバリの右派、歴史修正主義者である。

 鍵山氏といえば、もともと「便所を磨けば心が磨かれる」をモットーにした掃除の啓蒙活動で知られるが、他方で「清掃」と称し、沖縄の基地運動で住民がフェンスに反対の意思表示を行ってきたものを撤去する運動を支援。また、日本会議の関連集会で講演し、フロント団体「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の代表発起人や、「日本教育再生機構」の顧問も務めるなど、保守・極右陣営に積極的に食い込む存在だ。

693とはずがたり:2018/04/12(木) 16:03:34
>>691-693
 しかし、このイエローハット創業者について、とりわけ注目せねばならないのは、報道圧力団体「放送法遵守を求める視聴者の会」との関係だろう。「視聴者の会」といえば、TBS『NEW23』のアンカー・岸井成格に「放送法違反だ」と言いがかりをつける意見広告を産経新聞と読売新聞に出し、結果、岸井氏を番組降板まで追いやった団体。同会は、安倍晋三のヨイショ本『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)でデビューした自称文芸評論家の小川榮太郎事務局長を筆頭とする“安倍応援団”だが、鍵山氏はその「視聴者の会」の「共同呼びかけ人」のひとりとして中心的役割を担っているとみられる。

 本サイトは15年11月、「視聴者の会」にメールで質問し、鍵山氏またはイエローハット社が同会に資金を提供した事実があるか、質したことがあった。このとき同会事務局は、「資金提供者に関する詳細はお答えできません」と言葉を濁したのだが、ハッキリと否定しないところを見ると、この報道圧力団体の陰に鍵山氏がいる可能性は、やはり捨てきれない。

 現段階でイエローハットという会社じたいに明確な政治性や差別性は見えないので、極右度、影響度ともに★1としたが、創業者・鍵山氏が極右界隈とつながる人物であることは事実。今後の展開には要注意といえよう。

●出光興産
『海賊とよばれた男』では描かれなかった創業者の歴史修正と右翼殺人テロ礼賛

極右度 ★★★★★
影響度 ★★

 石油元売り業界第2位の出光興産。業界5位の昭和シェル石油との合併話が出光側の創業家の抵抗で泥沼化しているが、昨年末、その創業者である出光佐三氏(故人)をモデルにした映画『海賊とよばれた男』(原作・百田尚樹)が公開されたことは記憶に新しい。安倍首相も原作『海賊とよばれた男』は愛読書で、元旦には映画も鑑賞しに行ったという。

 しかし、この出光興産という企業、百田の小説では“社員への愛情で溢れる愛国企業”というふうに描かれているが、そもそも、出光といえば“定年なし、タイムカードなし、労働組合なし”が有名で、実際は労組をタブー化するブラック企業の典型例と指摘されることも少なくなかった。そして、百田が“憂国の士”として美化する創業者・佐三氏は、実のところ「日本はいかなる場合でも自衛の戦争」と断言する先の戦争の肯定派で、「現在は、憲法をタテにとって、つまらんことばかりをいっておる」「なんといったって、天皇中心の憲法ですよ」と主張する戦前回帰の改憲派(過去記事参照)。さらには、なんと右翼による殺人テロを大絶賛するほどの極右人士であったのだ。

 たとえば、佐三氏の四女で映像作家の出光真子氏がこう証言している。真子氏は出光家の強い家父長制のなかで常に父に怯え、学生時代の60年安保のときもデモに参加したことを言えなかったというが、他方で、同時期の浅沼稲次郎刺殺事件というテロについては、父・佐三氏がこう絶賛していたと自伝で綴る。

「一方、同じ年に起こった社会党委員長の浅沼稲次郎が、論壇で右翼の一少年山口二矢に刺殺された事件について、父は犯人の山口二矢をほめたたえた。そのときも、父と私はふたりきりでダイニング・ルームにいた。テーブルの向こうで、父は、私が女なのが残念でしょうがないといった様子で、男だったら彼を見習え、日本にも未だこういう若者がいたのだと、声を震わせている。父がこれほど激して人をほめるのを見るのは、私には珍しかった。
 どんな理由があっても、人を殺すのはよくないとこころの中で思ったが、私は黙っていた」(『ホワット・ア・うーまんめいど』岩波書店)

 まさに唖然とするほかない。ところが、こうした佐三氏の明確な極右性は『海賊とよばれた男』では完全にネグられ、お国のために身を粉にする熱血経済人に“毒抜き”されていた。しかし、佐三氏の遺志は、現在の出光興産にも脈々と引き継がれており、現在も労組がないばかりか、昭和シェルとの合併騒動では出光創業家が労組の有無を「企業文化の違い」として反対理由に挙げている。ここは、創業者・出光佐三の極端に右翼的なキャラクターを鑑み「極右度」を最大の★5とし、合併騒動の今後を見守っていくことにしよう。

(編集部/後編に続く)

694とはずがたり:2018/04/12(木) 16:04:02
JR東海かあ。。これは使わない訳には行かないのが残念なところやね・・

経済界「極右&ヘイト」ミシュラン発表!(後編)
JR東海からDHCまで…安倍政権と一体化して歴史修正主義や極右、ヘイト思想を撒き散らす企業経営者たち
http://lite-ra.com/2017/02/post-2889.html
2017.02.01

 歴史修正主義や極右思想をもっている、あるいはヘイト的行動に関与していると思われる会社や経営者をリストアップし、五つ星で評価する経済界ウヨ&ヘイトミシュラン。前編に続き、後編も4社を紹介しょう。超大企業のトップから極右で有名なあの企業まで。うんざりするかもしれないが、これが現実だ。

●JR東海
名誉会長は在特会のヘイトデモを擁護していた“安倍晋三のブレーン中のブレーン”

極右度 ★★★★
影響度 ★★★★★

 極右財界人といえば、やはりJR東海の“天皇”として君臨してきた葛西敬之代表取締役名誉会長を抜きには語れないだろう。しかも、葛西氏は安倍首相に近しい財界集団「四季の会」とその流れを汲む「さくら会」を主催する親米保守論客で、第一次安倍政権下の2006年には国家公安委員や教育再生会議委員に就任し、その後の首相再登板も猛烈に後押しした、安倍晋三の最大のブレーン。その政治力や、実に政権を介してNHKの会長人事すら左右するといわれる。

 事実、葛西氏は安倍が当時自民党の幹事長代理だった2005年、「Voice」(PHP研究所)で対談しているのだが、そのなかでも安倍に対し、思想面や歴史認識に関してこう助言していた。

「靖国神社の問題は日本人の『心』に関わる問題です。それを『国家と国家』の問題として扱うことが、そもそもおかしいのです」
「(前略)日本は、六十年前で足を止めている歴史観に揺さぶられる必要はない。われわれは六十年間、努力してきたし、実績も上げてきた。これからも努力していく。『私たちは将来の日中関係について、安定的であることをいちばん大切だと思っている』と、堂々と述べればいいのです」

 まるで、安倍の靖国神社に対する姿勢や、2015年の戦後70年談話などで繰り返している「未来志向」という名の“歴史忘却作戦”の元ネタかと見紛うばかりだ。そして、この安倍との対談から5年後には、親米反中を唱えるタカ派・葛西氏の極右性が、グロテスクな差別主義としてあらわになったこともあった。

 国家公安員委員会の記録によれば、葛西氏が委員であった2010年9月、定例会議のなかで、「極端な『民族主義・排外主義的主張』に基づき、『外国人参政権反対』などと訴える市民運動」(=在特会などのヘイト団体)の話題になった際、「『右派系』と言うより、『極右系』と呼称すべきなのではないか」と言った委員長に対して葛西氏が噛みつき、こうした旨の意見を述べたという。

「『極端な民族主義・排外主義』と言えるのか」
「これからはこのようないわゆる『声なき声』を取り上げる形でインターネットによる情報交換が出てくる。このグループについては、『極右』と呼ぶべきものではないと思う。(略)事前に、よく実態を知り、適正に評価することが大事なのではないかと思う」

 つまり、国家公安委員会委員として、完全な排外主義とヘイト運動に対し、極めて肯定的な発言をしていたのだ。ありえないとしか言いようがない。

 しかも、おそろしいのは、第二次安倍政権以降も葛西氏の安倍政権への影響力が衰えを知らないところだ。首相動静によれば、第二次安倍政権以降だけでも安倍首相と少なくとも36回は直接顔を合わせており、前述のように、NHK会長人事への介入も取り沙汰された。また、15年には日本会議のフロント改憲団体「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の代表発起人にも名を連ね、いよいよ、安倍首相とともに戦前復古的な改憲へ邁進するらしい。「極右度」はトップクラスの★4、「影響度」は文句無しで★5とするのがふさわしいだろう。

695とはずがたり:2018/04/12(木) 16:04:19
●高須クリニック
ネトウヨを自認する院長の暴走がとまらない! ホロコーストの否定まで

極右度 ★★★★★
影響度 ?

 高須クリニックは「企業」という感じでもないが、院長の高須克弥氏の問題発言の連発ぶりを見ていると、やはりリストアップしておく必要があるだろう。

 熱烈な安倍政権の支持者である高須院長は、一昨年の安保法制の際もツイッターで〈平和ボケの若者を悲しく思います!〉と反対デモやSEALDsを攻撃し、韓国や中国に対しても「竹島くらい日本が制圧しちゃえばいいんだよ」「韓国の海軍なんてたいしたことないでしょ。自衛隊が本気を出せば制圧できる」「尖閣の上空を侵犯している中国の無人機だったら、警告をした上で撃ち落としてもいいじゃないの?」(「NEWSポストセブン」)と、タカ派丸出し。挙句の果てに、ナチスの賛美まで飛び出した。

〈ヒトラーは無私の人。ドイツ国民が選んで指示してた。ドイツそのもの。都合の悪いことは全部ヒトラーとナチスのせいにして逃げたドイツ国民はズルい!〉(原文ママ)
〈ドイツのキール大学で僕にナチスの偉大さを教えて下さった黒木名誉教授にお会いした。励まして下さった!嬉しい なう〉
〈ナチスはがんばる女性の支援に積極的でした。スポーツも振興してました。僕は変わってません〉
〈ナチスが消滅してもナチスの科学は不滅〉
〈南京もアウシュビッツも捏造だと思う〉

 ホロコーストの完全否定とは、社会的地位のある人間のセリフとは到底思えない“日本の恥”そのものだが、さらにはツイッターで「チョン」などと平気で口にするなど、差別意識も相当なもの。こうしたネトウヨ発言の連発には、さすがに高須院長の長男・力弥氏がツイッターで、〈高須クリニックのために院長が率先してマイノリティ差別をやめてください〉〈父は相手を挑発する目的で軽々しく差別語を発言する性格で、その点をなんとか改めてもらいたいと思っております〉と諌めるほどだった。

 しかし、この人はまったく反省する様子がない。最近もブログで、アパの歴史修正本問題発覚後に、恋人の西原理恵子氏とともにアパホテルに宿泊したことを報告し、〈書籍を撤去しないアパホテルの経営者を支援するのは日本人として当然のことだ〉〈早速著書熟読 何にも間違ってないよ 正しいことが書いてある〉と全面擁護している。

 このようにネトウヨ丸出しの発言を繰り返す高須院長の極右度は文句なしの★5。影響力のほうも、15年頃から極右オピニオン誌「正論」(産経新聞社)にもしばしば登場するようになって、ネタや冗談では済まなくなってきた。高須クリニックはテレビでもCMをガンガン流している有力スポンサーでもあり、テレビ朝日『報道ステーション』のスポンサーを安保法制反対デモの報じ方に怒って降りるという圧力行動も展開している。もしかしたら、そのうち影響力も★がどんどん増えてきたりするかもしれない。

●DHC
『ニュース女子』のスポンサーだけじゃない、会長は「似非日本人は母国に帰れ」と在日差別

極右度 ★★★★★
影響度 ★★★

 化粧品やサプリメントを主力商品とするDHC。今月はじめ、グループのCS放送局DHCシアターが制作する『ニュース女子』(TOKYO MX)の高江ヘリパッド建設工事デマ報道と、出演者が「のりこえねっと」共同代表の一人である在日3世の辛淑玉氏に対し「韓国人がなぜ反対運動に参加するのか」という人種差別にもとづく発言をして大問題に。続いて、DHCの公式販売サイトでは、吉田嘉明DHC会長が在日コリアンとその子孫に対する剥き出しのヘイトを吐き出した文書を「会長メッセージ」の名目で掲載していることも発覚。そこには、このような差別発言が連ねられていた。

696とはずがたり:2018/04/12(木) 16:04:29
〈本物、偽物、似非ものを語るとき在日の問題は避けて通れません。この場合の在日は広義の意味の在日です。いわゆる三、四代前までに先祖が日本にやってきた帰化人のことです〉
〈問題なのは日本人として帰化しているのに日本の悪口ばっかり言っていたり、徒党を組んで在日集団を作ろうとしている輩です。いわゆる、似非日本人、なんちゃって日本人です〉
〈私どもの会社も大企業の一員として多岐にわたる活動から法廷闘争になるときが多々ありますが、裁判官が在日、被告側も在日の時は、提訴したこちら側が 100%の敗訴になります。裁判を始める前から結果がわかっているのです。似非日本人はいりません。母国に帰っていただきましょう〉

 韓国や北朝鮮にルーツを持つ人たちに対して、「似非日本人」「なんちゃって日本人」と悪意をぶつけ、さらに“裁判所は在日を贔屓していて日本人が敗訴するようになっている”などと、なんの根拠もないデマを撒き散らし、挙句に“母国に帰れ!”と恫喝……。明らかに、差別を扇動するヘイトスピーチ、ヘイトクライムに他ならない。

 しかも、恐怖なのは、こうしたヘイト扇動をHPで展開しているだけでなく、このDHCという企業が有力政治家とも繋がっていることだ。吉田会長といえば、2014年に渡辺喜美(当時・みんなの党代表)に8億円もの供与を「週刊新潮」(新潮社)で暴露、大問題へと発展したことが記憶に新しいが、このとき、「渡辺氏を通じて安倍晋三首相にも接近しようとしていた」(「FACTA」14年5月号)とも報じられた。そして実際、吉田会長がオーナーを務めるDHCシアターの濱田麻記子社長は、もともと安倍首相の母・洋子氏と親しく、2010〜11年には下野時代の安倍と現・神奈川県知事の黒岩祐治のトーク番組『晋ちゃん&黒ちゃんのシンクロナイストーク』なる番組もつくっていた。沖縄をめぐる虚偽報道や、在日差別を繰り出すグループ企業が、こうして政界に深く食い込んでいるという事実は重いだろう。

 なお、DHCは『ニュース女子』を地上波で放送したTOKYO MXの最大のスポンサーでもある。「しんぶん赤旗」1月20日付によれば、MXの2015年(16年3月決算)での総売り上げ164億7000万円のうち、主な相手先としてDHCが23億5900万円(14.3%)で、2位以下を大きく引き離す1位。同紙は〈もはやDHC抜きのMXテレビはありえないほど、いびつな収益構造〉と指摘している。金で放送局を牛耳り、極右ヘイト番組をつくってテレビで垂れ流す。それがDHCのやり方らしい。極右度は文句無しの★5つ、影響度は★4つだ。

●フジ住宅
韓国人差別の“ヘイトハラスメント”で訴えられ、極右教科書の不正採択運動の疑惑も

極右度 ★★★★
影響度 ★★

 フジ住宅株式会社は大阪府岸和田市に本社を置く大手不動産会社。近畿圏でグループ会社とともに分譲マンションや賃貸管理などの事業を行っている。ホームページで掲げる企業理念のなかには、「国家のために当社を経営する」ともある東証一部上場企業だ。

 2015年、そのフジ住宅をめぐって、現役パート社員で在日コリアン3世の女性が、会社内でヘイトスピーチを記した文書を連日配布され精神的苦痛を受けたなどとして、フジ住宅と同社代表取締役の今井光郎会長を訴えた。フジ住宅では13年頃から、今井会長の名で、韓国や中国を批判する書籍や雑誌記事のコピーを社員に配布し、また、それを読んだ社員からの「(韓国人は)全般的に自己主張が強い、自分を有利にするための上手な嘘を平気でつく」などの感想文のコピーもほぼ連日配られていたという。その詳細は「紙の爆弾」(鹿砦社)16年1月号に掲載されたノンフィクション作家・朴順梨氏のレポート「『社内文書』訴訟 大阪「フジ住宅」で起きたヘイトハラスメント事件」に詳しい。

697とはずがたり:2018/04/12(木) 16:04:51
>>694-697
 記事によれば、13年5月、ある社員が今井会長に贈呈した『マンガ日狂組の教室──学校が危ない!!』(晋遊舎ムック)のカラーコピーが、パート社員女性を含む部署の全員に配布されたという。それはこんな内容だった。

〈日教組をいわゆる「自虐史観」の犯人とし、「金さん」という生徒が「強制連行はなかった。創氏改名も強制ではなかった」と語る。在日の存在を利用した上で、あたかも「日本の植民地政策は正しかった!」とでも言いたげな独善的な内容に彼女は、涙と吐き気が止まらなくなった〉

 しかも、その後も「慰安婦は高級娼婦」とする本を紹介する社員が現われたりとエスカレートしていった。15年1月、パート女性は会社に対して中国や韓国への差別的な内容を記した配布物をやめるよう改善を申し入れ、大阪弁護士会へ人権救済の申し立ても行ったが、こうした行為は止まらず、逆に会社は退職推奨まで行い、その頃から会社側から嫌がらせ的なこともされたという。さらに提訴の直後には「社内資料に『恩知らず』『相談する相手を間違えた人』と、私を批判する社員の意見が会長名で配布されました」(同記事より、パート女性の証言)という。

 このレポートを読む限り、フジ住宅では、ヘイト本を使った社員へのハラスメント行為が行われていたようにしか思えない。しかも、このフジ住宅をめぐる裁判にはもうひとつ、パワハラ案件が関わっている。実は、フジ住宅には「新しい歴史教科書をつくる会」の流れをくむ育鵬社の歴史教科書採択運動に社員を半ば強制的に動員した疑惑があり、女性はその精神的苦痛も受けていたのだ。

 実は、15年の大阪市教委の採択会議では市民アンケートの結果として、育鵬社教科書に肯定的な意見が約7割を占めていた。育鵬社の中学校教科書の全国シェアが歴史、公民ともに約5〜6%(16年度)であることを考えても極めて異常だが、「週刊金曜日」16年2月26日号に掲載された市民団体「子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会」の伊賀正浩氏の報告によれば、育鵬社側から情報を受け取ったフジ住宅の今井会長が「数多くの教科書アンケートを記入していただければ、育鵬社に採択される可能性が高くなる」と社員に呼びかけ、勤務時間中に社用車で展示会場を回ることを推奨し、未記入のアンケート用紙を最低1232枚持ち帰らせて記入、投函させていたという。さらに同誌16年4月29日号では、この不正疑惑を巡るフジ住宅の内部文書の存在も明かされている。

 こうした社員への“ヘイトハラスメント”の告発や、歴史修正教科書の採択運動への会社ぐるみによる関与疑惑を考えて、極右度を★4つ、影響度を★2つとした。

………………………

 いかがだっただろうか。経営者によるむき出しのヘイトスピーチに歴史修正主義の拡散、さらに極右議員たちとつるんだり、極右の教科書採択運動にまで関与するという、この国の“極右ヘイト企業”の危うさを紹介してきたつもりだ。しかし、こうした事案は、氷山の一角にすぎない。というのも、この記事で紹介したのは極端な例であって、他にも企業経営者のなかには、与党の有力政治家たちと結びついて自らの利権を強めようとするなかで、自民党右派の極右思想や歪曲された歴史観にかぶれてしまうケースがかなり多いからだ。

 今後も本サイトは「日本の恥」である差別や歴史修正を振りまく企業を徹底的に追及していくつもりだ。会社からのヘイト攻撃や異様な極右体質に悩まされている人は、泣き寝入りせず、ぜひとも情報を提供していただきたい。

(編集部)

698とはずがたり:2018/04/14(土) 23:19:22
クソウヨばっかりだ。。

【安倍第3次改造内閣】 相変わらずの日本(にっぽん)会議と神道(しんとう)政治連盟所属議員だ。
https://blog.goo.ne.jp/tonsan2/e/1e1c94bc0275dc29766e03f6f2f1f26a
2017年08月04日 05時14分49秒 | 日記
8月4日(金)

699とはずがたり:2018/04/15(日) 22:17:27
保守系の人とツイッターで議論したが興味深かった。
劣化して行く,というか議論がどんどん専門化して行くので多くの事象に素人になっていくので議論を通じて考えを深めていく必要があるんだろうけど,世の中はどんどん忙しくなって時間なくなってツイッター的な脊髄反射的な反応がメインの社会になっていく。。

https://twitter.com/tohazugatali1/status/985471527066845184
とはずがたり
@tohazugatali1
その他 とはずがたりさんが加藤AZUKI@「忌」怖い話Echo怪談をリツイートしました
先程の加藤さんの「安倍政権が右派」というより「排他性利己主義的有権者の増加が安倍政権を安定維持している」という感じというご指摘もこの「成熟する程に劣化していく民主主義の限界」の文脈で理解出来そうですね。とはずがたりさんが追加

加藤AZUKI@「忌」怖い話Echo怪談
@azukiglg
返信先: @azukiglgさん
【有能】 民主主義に則ると有能な人材は輩出されにくいらしい 【無能】http://togetter.com/li/401562
【熟成と】 成熟するほどに劣化していく民主主義の限界について 【劣化と】http://togetter.com/li/488745


3:54 - 2018年4月15日

700とはずがたり:2018/04/21(土) 11:01:19
新極右「オルト・ライト」も結局は低迷
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180420-00010006-newsweek-int
4/20(金) 19:18配信 ニューズウィーク日本版

カウンター勢力の活動と相次ぐ暴力沙汰で急失速
「ハイル、トランプ!(トランプ万歳)」――男は部屋を埋めた聴衆にがなり立てた。「国民万歳! 勝利万歳!」

孤独なオタクをのみ込む極右旋風

16年11月、米大統領選がドナルド・トランプの番狂わせの勝利に終わって程なく、リチャード・B・スペンサーは、ワシントンで白人至上主義者たちに熱弁を振るっていた。スペンサーは、白人ナショナリズムの新極右勢力「オルト・ライト」の名付け親とも言われている論客だ。

ネットに拡散された演説の模様は、多くのトランプ批判派が最も恐れていたシナリオを裏付けるものに思えた。トランプの登場が人種差別主義の極右勢力を勢いづけ、社会の主流に押し上げたように感じられた。

それから約1年半。3月のある日、スペンサーはミシガン州立大学で演説したが、聴衆の数はワシントンの演説よりはるかに少なく、スペンサーも意気が上がらないように見えた。

「真の運動になるには、今のような生みの苦しみを乗り越えなくてはならない」と、スペンサーは述べた。会場の外では、支持者が反差別活動家に数で圧倒されていた。

この日、最も衝撃的だったのは、そこに誰が来ていないかだった。まず、講演の実現に尽力した弁護士のカイル・ブリストウの姿が会場になかった。ブリストウはこれに先立ち、運動からの離脱を表明していた。

さらにスペンサーの盟友で、しばしばポッドキャストでユダヤ陰謀論を展開していたマイク・ペイノビッチ(通称マイク・イノク)もいなかった。やはり盟友のエリオット・クライン(通称イーライ・モズリー)は、イラク戦争への従軍に関して嘘を述べていた疑いが2月に報じられて以降、公の場に現れていない(クラインは本誌の取材要請に返答していない)。

スペンサーの演説を拡散する上で大きな役割を果たしてきたネオナチ系ウェブサイトのデイリーストーマーも、この講演を取り上げることを拒んだ。代わりに、映画のアカデミー賞を嘲笑する記事を大きく載せた。

<潮目が変わった昨年夏>

オルト・ライトはつまずき、社会の主流に受け入れられるには程遠い状況に見える。運動は内部分裂し、ネット上での存在感も小さくなった(ツイッターなどのオンラインサービスが、差別的な書き込みを理由にオルト・ライト系アカウントを凍結したためだ)。反差別活動家との暴力的な衝突により、マイナスのイメージが染み付いたと指摘する論者もいる。

白人至上主義は分裂するのが普通
昨年8月の時点では、状況はまるで違って見えた。バージニア州シャーロッツビルで行われた白人至上主義の集会「右派団結」には、1000人もの白人男性が集まった。

しかし、大勢の反差別活動家も現地に駆け付け、両者の間で小競り合いが起きた。そして、極右思想の持ち主である20歳のジェームズ・フィールズが自動車で群衆に突っ込み、抗議に来ていたヘザー・ハイヤーの命を奪ったとされる。大半の主流メディアはこの事件に衝撃を受け、共和党政治家もほとんどがオルト・ライトと距離を置くようになった。

逆風はまだ続いた。昨年10月には、スペンサーがフロリダ大学を訪れた際に起きた発砲事件で、支持者3人が殺人未遂で逮捕された。同じく10月にテネシー州で行われた集会は、抗議グループの半分しか参加者を集められなかった。

701とはずがたり:2018/04/21(土) 11:01:32
>>700

32歳だった白人女性、ケイト・スタインルの死をめぐる問題も見落とせない。スタインルは15年6月、不法移民のメキシコ人男性が発砲した銃の流れ弾に当たって死亡したが、男性は裁判で無罪になった。

その評決に抗議してネオナチと白人至上主義者がホワイトハウス前に集まり、スペンサーやペイノビッチのようなオルト・ライトの大物たちもスピーチをした。選挙中のトランプが事件に言及したこともあり、オルト・ライトが勢力を誇示する場になっても不思議ではなかった。

しかし、集まった白人男性は20人ほど。大勢の反差別団体のメンバーから抗議の声を浴びせられた。結局、30分もたたずに警察に導かれて退散する羽目になった。メディアでもほとんど取り上げられなかった。

反対派によれば、オルト・ライトは新しい運動ではなく、さまざまなヘイトグループが名称を変えたものにすぎない。シャーロッツビルの出来事は、一過性の例外だったというわけだ。

「歴史的に見て、白人至上主義の運動はばらばらに分裂するのが普通」だと、ヘイトグループを監視する名誉毀損防止連盟(ADL)のカーラ・ヒルは言う。「彼らはシャーロッツビルで『右派団結』集会を開いたが、そもそも彼らが本当に団結したことなど一度もない」

いわゆるアンチファ(反ファシズム)の抗議活動家は、最近のオルト・ライト失速は自分たちの功績だと主張する。『アンチファ――反ファシスト・ハンドブック』の著者マーク・ブレイによれば、白人至上主義者はトランプ政権1年目の終わりまでに、公共の場での組織的動員が不可能になった。

シャーロッツビルとその後の集会は、この種の活動が必然的に逮捕、抗議、内紛につながることを示したと、ブレイは言う。「私は慎重ながらも楽観的だ。近い将来、アンチファについて語る必要もなくなるだろう」

増加する過激派の暴力
武力衝突も辞さないアンチファの抗議運動は有効だったと認める意見は、極右の間にもある。ネオナチ団体「伝統主義労働党」の共同創設者(3月に党指導部から引退)マット・パロットは、あるオルト・ライト系フォーラムにこう書き込んだ。

「アンチファは......(主流派のリベラルが)できなかったことをやってのけた。オルト・ライトの半分以上を道路や公共の広場から追い出し、意気消沈させ、無力化した」

スペンサーも3月11日に投稿した動画で、大学当局とアンチファの抗議のせいで予定の演説を続けるのが困難になったと認め、運動方針を全面的に再考せざるを得なくなったと言った。「正直、厳しい状況だ」

<暴力事件は増えている>

それでもオルト・ライトは自分たち自身の言動が勢力拡大を阻んでいる可能性を認めたくないようだ。シャーロッツビルで催涙ガスと唐辛子スプレーを使用した容疑で自宅軟禁中のクリストファー・キャントウェルは昨年末、自身が運営するポッドキャストにデイリーストーマーの技術担当責任者アンドルー・アウェンハイマーを招いた。

ポッドキャストでアウェンハイマーは、シャーロッツビルの事件後にデイリーストーマーが閲覧不可になったことへの報復として、ユダヤ人殺害を示唆した。彼の言論の自由を検閲している(と本人が思っている)ユダヤ人支配層に対し、アウェンハイマーは言った。

「われわれが平和的に反対意見を唱えるのを許さないのなら、残された選択肢はおまえたちを殺すことしかない。おまえたちの子供らや家族全体もな」

実際、オルト・ライト絡みの暴力事件は増えている。17年は1970年以降で過激派の暴力事件による死者が5番目に多かったと、ADLは今年、発表した。しかも殺人事件の59%は、極右によるものだったという。

善良な白人保守派の運動参加を重視するオルト・ライトの指導者は、こうした暴力事件に狼狽しているようだ。論客の1人ブラッド・グリフィンは先日、アウェンハイマーを非難。おかげで自分たちが危険視され、当局ににらまれていると主張した。

テキサス州のライター兼アンチファ活動家キット・オコンネルは、「追い込まれたネズミ」の暴発を懸念しているという。新参者のオルト・ライトが永続的な政治運動を確立するという夢を諦め、代替手段として暴力に走る可能性だ。

追い込まれているかどうかはともかく、専制主義的な白人のユートピアというオルト・ライトの夢はまだ生きている。白人至上主義団体「アイデンティティー・エウロパ」は、テネシー州ナッシュビルで開かれた3月10日の集会にスペンサーの演説の3倍の聴衆を集めた。

それでもスペンサーが3月11日の動画で認めたように、全体的に見ればオルト・ライトは苦戦している。「われわれは今、悪戦苦闘に近い状態にある。勝利は簡単に手に入らない」

<本誌2018年4月24日号掲載>

702とはずがたり:2018/04/23(月) 21:42:34
八幡の毎度の低レベルな政権擁護も其れが何だ?だよ

安倍政権vs野党、低レベル論戦に失望 八幡和郎氏が緊急寄稿「それが何だ?と言いたい」
https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/180413/plt18041320140020-n1.html?obtp_src=www.iza.ne.jp
2018.4.13 20:14

703とはずがたり:2018/04/24(火) 22:16:26
こんな頭の悪い奴だったとはねえ

【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】安倍首相は解散総選挙で「国民の信」を問え 財務省解体含む官僚機構改革を公約に
https://www.zakzak.co.jp/soc/amp/180421/soc1804210001-a.html?__twitter_impression=true
2018.4.21

704とはずがたり:2018/05/07(月) 22:57:42
内閣府がアパグループの歴史修正主義活動を「公益目的事業」に認定! 森友加計と同様、安倍首相のサポーターに忖度か
http://lite-ra.com/2018/05/post-3986.html?utm_source=onesignal&utm_medium=button&utm_campaign=push
2018.05.01

705とはずがたり:2018/05/30(水) 23:31:11
マクロン仏大統領、国家主義を攻撃 米議会での演説で
http://www.bbc.com/japanese/43902965
2018年04月26日

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は25日、米議会の上下両院合同会議で演説し、国家主義と米国単独主義を非難した。

マクロン氏は、国家主義的、米国単独主義的政策は世界的な繁栄に対する脅威だと述べた。

同氏の言葉は明示的ではないものの、ドナルド・トランプ米大統領の掲げる米国第一主義的政策に対する事実上の攻撃だと広く解釈されている。

マクロン氏は演説で「自由と寛容さ、平等な権利」を掲げる米国とフランスの「壊すことのできない絆」を称賛しつつ、国際貿易やイラン問題、環境問題などでも立場の違いを鮮明にした。今回の訪米で見せてきたこれまでの温かい愛想のよさとは対照的だった。

同氏はこの議会演説で、3分間のスタンディングオベーションを受けた。

マクロン大統領はトランプ大統領と緊密な関係を築いており、同氏は今回の訪米で、トランプ政権下で初めて国賓として迎えられた海外指導者となった。

ただ、マクロン氏の言葉は、両大統領が全ての課題で合意しているわけではないことを示した。

同氏は米国単独主義や孤立主義、国家主義は「恐怖に対する一時的な救済策として魅力的に思えるかもしれない。しかし、世界への扉を閉ざしても世界の進歩は止まらない。それは市民の恐怖をなくすのではなく、あおるのだ」と述べた。

BBCのジョン・ソープル北米編集長はツイッターで、「『我々は単独主義や孤立主義、国家主義を選択できるが、それは市民の恐怖をあおるだけだ』。この言葉は、マクロン氏からトランプ氏への、明示的でないが事実上の非難だ」と述べた。



706とはずがたり:2018/07/01(日) 22:30:15
思想というのも烏滸がましい人権ネタだが

二審もまとめサイト運営者敗訴=在日女性への差別的表現―大阪高裁
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180628-00000065-jij-soci
6/28(木) 16:17配信 時事通信

 インターネット上の投稿をまとめたサイト「保守速報」の差別的な表現で精神的苦痛を受けたとして、在日朝鮮人のフリーライター李信恵さん(46)が運営者の男性に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(江口とし子裁判長)は28日、男性に200万円の支払いを命じた一審大阪地裁判決を支持し、双方の控訴を棄却した。

 
 江口裁判長は保守速報について「人種差別、女性差別に当たる内容を含む記事が多数存在している。不法行為は複合差別に根差すもので非常に悪質」と指摘。「記事掲載が執拗(しつよう)に繰り返され、多大な精神的苦痛を被ったと認められる」と判断した。

 判決によると、保守速報は2013年7月から約1年間、ネット掲示板「2ちゃんねる」の李さんに関する投稿を引用するなどした記事を掲載した。

707とはずがたり:2018/07/07(土) 22:00:21
主張が"打倒左翼"しかない"オタサーの姫"
ネット右翼から熱狂的な支持を獲得
政治・社会 2018.6.13 #自民党 #ネット右翼
文筆家 古谷 経衡
http://president.jp/articles/-/25408


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