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スタッカート!

1名無しのAA書きさん:2015/02/20(金) 21:02:26
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                スタッカート!
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テーマソング
【Silent Siren】「KAKUMEI」MUSIC VIDEO FULL ver. 【サイレント サイレン】
ttps://www.youtube.com/watch?v=crGzlCuaTGg

                                             金曜:21:00

438名無しのAA書きさん:2018/09/19(水) 20:53:40
◇文化が見える、人が見える

本作ではキャンプのクラフトで料理が作れるので、それはFF15のシステムと似ていて、こちらは美麗なCGどころかちょっとした一枚絵もないので。
見劣りはする。インスタ映えはしない。
でも、こちらの方が良いと思うんだ。
それは、土地があって、例えばスペルビアって国は荒野な土地なのだけど、だからか、そのスペルビア料理ってあんまり美味しくないそうで、その土地出身の人ももちろん残念な味覚をしている。
というのをサブイベントで、表現しているんですよね。
それは美味しそうな料理が並ぶイーラという国の豊かさを、対として示していて。
そういう土地や文化を匂わせる描写が、いいなって思う。

また料理にしても、ヒカリがメシマズな料理を作るのを、前半からギャグとして描くのだけど。
これはふりかえると、不器用で、でも人に何かを味わってほしい、美味しいと言って欲しい的な、そういう献身の心みたいな、不器用で形になりにくいけど。とかが伝わってくる描写なんです。
また本編で、だからこーなのかと思わされたり、あのシーンはこうだったのか、的なものを絡めて、想像を働かせる。
一見、ウケを取りつつ、練られてます。

面白いです。
ゼノブレ2は減点方式で70点。加点方式なら1000点って感じだけど。
イーラは減点方式で85点。加点方式なら985点って感じでした。

イーラをやれば本編をやりたくなるし、本編で満足した人にはぜひ手に取ってほしいイーラ。

439名無しのAA書きさん:2018/09/19(水) 20:55:23
  メインがしっかりしつつ、サブも充実。

    ノポン族は可愛らしくも、相変わらず商魂たくましい。


              ‘,ー-.、 / : : : /
               `ヽ、::\ : : : /
           ゞ≠≠ミヽ/ヽ : ヽ :/
            ⌒≫:::/::::::|: : : |:ヽ
             Y⌒Y::::::::::|: : : : : }
               {:::::::::::: : : : :/
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            /: : : : : :`: .,: : ヽ.,_,ノ: :,. : '′ヽ
        ,. {: : : : : : : : : : `¨:大:¨´: : : : : : ‘,
        ,. :'": :|: : : : : : :`ヾ:弋´::::::`フ¨/: : : : : ト、
    ,. :'": :__∧: : : :、: : : :ヽ |::::::::| / : : ィ: : :|: ‘,
  =-‐''"´ /::::::::‘,: : |`¨¨¨¨ !__j ¨¨´/: : :/ト、: \
         ‘,:::/: \: |     ‘,`ー'"/ |: : /::::! `' .,_>
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                      `´


  ヒカリはとてもキャラの深みが増した。
  主人公のラウラも可愛い。JRPGとしては攻めた27歳の年齢と、そのお姉さん的な優しさが、〇。(容姿は女子大生っぽいが)

                            i|
                           i「 ̄ ̄  ,/
                    /  / ‘, /| ./ \
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                    r |  i|/\i∧  、  \ |   /i/|
                    ,  ! | 弌笊㍉  \__>―_>::'::::::ノ
               / 人|  i| vり     `ィ笊㍉ー r=个
              ./ /  |  l|         vり イ|  |  |
            __/ /  :|  l|、    ′   /:/ ∧  ,
             /| | /   .:::|  l|::\ ` - '  ..イ:/ /|i∧ 、',               \、
           /| | | / ..:::: ∧ l|_jニ >-=≦ :::::/ /:.:|l ∧ マx、             .|:::,
        ./:.:. | | |  -=ミ ___Ⅵ|[\ | i ∧_/) /:_、:|l /∧ マ \          |::::|
      __,:.:.:.:.:.: | | |'      7\\_`|__j'_.∧ ,/ ̄`\ 、∧ マ:.:.ヽ         /:::ノ
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   _厂_,.。s≦/ .//    L,/、_/{ |,x(|___|)x  | )ヽ._>、.   L__)ト .,___> ` ー<

440名無しのAA書きさん:2018/09/26(水) 04:00:29
どくしょかんそー、とっきゅーびん。

441名無しのAA書きさん:2018/09/26(水) 04:11:36
ななつのこ

◇ゆるやかな日常の謎

題材は確かに日常系なのだけど、この優しくてふんわりした肌ざわりは、それだけでは無いように思う。
それは、ミステリってその謎解きの宿命か、殺人事件や密室トリックと言った、どうしても固い硬質的な殺意と言うか、人を傷つけようとする意図、のようなものが置かれることが多い。
だけど、本作での駒子の日常に起こる七つの謎は全てそのようなものから遠くにある。
大学生の毎日の延長にある、そこから生まれる想いだから、同じく毎日に生きる自分との距離は近く、馴染みやすく、人肌のぬくさにしんみりとなる。

ただ、もう一つに感じるのが、短編一つ一つのオチに至る驚きに比して、本編全体に流れるギミックやオチが、どうにも途中で読めてしまい、ちょっと緩い印象がある。
この緩さも、温かみを損なわない味と考えてしまえば、良ポイントよねん。こういうの好きですよ、自分は。

◇白いタンポポ

本作で出色なのは6番目の「白いタンポポ」です。
色がねー。色彩豊かな描写の文体と相まって、ミステリな謎と絡まって。
それも作中作の「ななつのこ」と繋げるお馴染みのギミックだけじゃなく、北原白秋の短歌の解釈の定説への一つの異見ともなり、それもまた味わい深い別解釈だなと思わせる。
そういう、前にもふれた、また連想で挙げる人も多い北村薫のファンなら堪らない、文学の匂いと日常、女の子の弱さと成長、そういうのが連なり、それぞれに効果を上げ、一纏まりとして機能している。

ちょっと、このエピソードは飛びぬけて出来が良いです。
これを読んで、ググってしまい、画像を見てほうっとなりました。



 主人公の駒子がとても身近で、そして好ましい程度の可愛らしさを漂わせるのも魅力。こういうのに、パーソナルを感じる。

  ∧∧
  ミ ゚oシ
  ( : J  ∧ ∧
  /::::::::)  (゚o゚*) 
  (,,ノ"J   (;;y:::J
        (ノ丶)

  まずは自己紹介をするのが順序だと思い、そうした。
  そのときも、後になってからも、私はあくまでも一人称に『私』を用いた。
  例えばふみさんが使っているような『お姉ちゃんはねえ』なんていう言い方は、なぜだか無性に恥ずかしかった。



     ∧_∧
    (´∀` *)      廃れたる 園に踏み入り たんぽぽの 白きを踏めば 春たけにける
    O旦⊂ )                                                 (北原白秋)
    (__(__ ̄)

442名無しのAA書きさん:2018/10/03(水) 00:38:02
本のショー会。
kindleや青空文庫で無料で読めるよん。

443名無しのAA書きさん:2018/10/03(水) 00:42:15
銀河鉄道の夜

綺麗な星空間の車窓と、それを見送りながら、しあわせとは何かを考える少年の心の対比。

美しいのは音と浪漫に溢れた情景描写だけではなく、自己犠牲も厭わない何か大きなもの、作中では神と称されるが、
天国のような理想郷のような、その銀河の情景の果てにある、しあわせな在り方、在る場所への、何というかぼんやりとイメージに浮かぶ遠景な気がする。

「ちらっ」「ぴくぴく」「ごとごと」。安易に多用すると阿呆っぽく聞こえそうなオノマトペや擬音語(要するに自分の書く文章のことざんす、アホッポイ)も、詩的な広がりを生み、音楽が聞こえるようなリズムを与えている。
そして情景。読書経験を積むごとに、文章の読み方が変わるごとに、脳内イメージで映るそれが変わったりして、だけど、じんと美しく、その美しさゆえにどこか寂しさが始終漂う。

流点観測はこれを下敷きに書いたのだけど、やはりその時点ではこの作品は十分に胃に消化されていなく、それは今もこれからずっと先も同じだなと痛感する。少しでも血肉にしたいものです。

鳥を捕る人のエピソードが好き。





サソリの話と同じく、幸せや星の対比に、ゆるしがあると思う。
ゆるされる存在、それは罪を背負う存在でもあり。
幻想的な情景を描きながら、そこにある人の、何だろう、醜さだろうか、何か、心のささくれざる、立たざるを得ないさがのような(良くわからんので略

   ________
  /
 l ぼくわからない。
 l けれども、誰だって、ほんとうにいいことをしたら、さいわいなんだねえ。
 l だから、おっかさんは、ぼくをゆるしてくださると思う。
  \
    ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  ∧_∧
 ( ´∀`)
 (    )
 | | |
 (__)_)

444名無しのAA書きさん:2018/10/11(木) 21:35:50
ホンショ―。

445名無しのAA書きさん:2018/10/11(木) 21:40:48
日はまた昇る


前半のパリでのあれこれ。老紳士やら何やらはちょっと退屈。
パリジャンな気怠い閉塞感、日常の弛みを表現しようとしたんだろなと思うのだけど、ちょいと、だらーっとしている。

ただ、そこからの旅の描写、豊かな自然や道々の風景はロードムービー的な、何だか景色が浮かぶ楽しいもので。
何より、舞台が整ってからのスペインでのフェイスタ(祭り)と闘牛、それに伴う恋愛劇の加速は、とても迫真性があり、一気読みしてしまう。
序盤でフラストレーションを感じても、読み進めば、それが祭りの熱気へと浄化されていく。
冷えたワインボトルが、すこぶる喉に浸みそう。

446名無しのAA書きさん:2018/10/11(木) 21:41:35

コーンはホントに嫌な感じにダメな奴で、もうね、居た堪れなくなる。

  ∧_∧
 ( ・∀・)
 ( ヽ:/ )
 (|     |
  i,_,ノi,_,ノ


反対にビルはめんどくさいところもあるが、うん、人が良くて、近くに居たら旅が楽しくなるだろなって。

    ∧∧
   (,,゚Д゚)
   (| V |)
  〜|  |
   し`J

アシュリーは美女で魔女。この娘、自分が綺麗でモテ女って、絶対に自覚してるよね!

   ∧ ∧
   (*゚ー゚)
.   U`)'')っ
    ( Y l
   (ノ丶)

雄牛に対する虚勢牛のように、ドラマの中心になれない主人公が、それでも読者の自分の身近に生きていて嬉しく、少し悲しい。

  ∧_∧
 ( ´∀`)
 (  Y  )
 | | |
 (__)_)

447名無しのAA書きさん:2018/10/11(木) 21:42:11

フィエスタが爆発した。

                    _    ,.....,
                   /、ヽ〉 .__/ r-!,
              〈 、_〉'¨7./:::::ヽ-''"
             ,rrrr‘, .r'"/::::::::/       r- 、
             |.川 .||ノ.ヽ!::::::::/       〈^ヽ_/
            r-ヽ.  |.......∧:::::/ _____       ;::::::::!
          ⌒Y  {...........∧::| /---、ヽ   /::::::::;′
               |  !',..........∧| !^ ,. ----、 /:::::: /
               |  |∧.........∧ゝ/i:i:i;i;i;i;i;i:i\:::/
              r!  ト、':,..........∧从/. .从:i:}/
       ,. ---、  〈 `¨´ ,圦........... ^..| .〈 __ |^!/
}^ヽ   /::::人:::::ヽ ト-- イ|::∧......{.....ハ マ::ソ ィf{-----、
  /ヽ ゞ:/  .ゞ-r! ;     |.{::::: \...........≧≦/../........{.......\
弋  ':,_圦 、_,,./^{    ; 乂:::::::::\...... |/Y^V............',.......... \
 \     ゝ-彳 |!    .:{  .}::::::::::::::∨........{o.......r- 、'、_..........
   \   | X、/    | √ ̄ ̄ ∨......‘,o.....辷、 .マム ̄
     \.  ´.|o`     } /        ∨.....∧。....`¨ー≦┴--
     .∧  ':,      {′   /!   .\.......':,.................廴

448名無しのAA書きさん:2018/10/25(木) 00:51:53
【公式】「Celebrate! Tokyo Disneyland」ご紹介! | 東京ディズニーランド/Tokyo Disneyland
ttps://www.youtube.com/watch?v=xVqAimrMMN8

東京ディズニーランドは夜が凄いです。

有名なエレクトリカルパレードは規模もお金の使い方もスケールが大きいのですけど。
この、「Celebrate! Tokyo Disneyland」ってshowは、一回りも二回りも、いや比較にならないくらい、凄い大きなものです。

シンデレラ城に、ディズニーアニメを主としたデジタルアニメを写し込み、それが夜空の闇に幻想的に浮かび、そこからはみ出るように光線や花火や噴水や熱火が演出されます。
これはネット動画では伝わらない類の、映像を主としたアトラクションになっています。ショーになっています。
メルヘンの塊のシンデレラ城、その存在感、その建物の大きさとそれがスクリーンになる迫力。蟻の王並みのオーラです。

これはまだ知名度がそれ程と言うのと、これから夜は冷えて寒くなってくるので。
今が見時なのでしょう。
関東圏で金と暇と彼氏を有り余るほど持っている、そんな人は是非、体験することをお勧めします。
えっ? そんな人いないって?
ここにいるじゃないですか? 漏れですよ。わたしですよ。

……人って大ウソつきです。
夢と魔法と幸せの国で何を学んだんだんでしょう。

449名無しのAA書きさん:2018/10/25(木) 01:28:56
多分、シンデレラ城をモニターにすること自体、
そのシンデレラ城が王国の何処からでも目立つ目印として配置されている、象徴的に扱われている、実物よりも高く見えるように置かれている、
どこからでもそれなりに全体像が見れる、大観衆を受け入れるキャパを持っている。
ディズニーの持つ西洋的な雰囲気、それは日本人の多くのファンタジー感の根本ともなる、を象徴している。

とか、いろいろあんだろね。ようわからんのに語っちゃったが。


見返してみたら◆8/honey2 さんのディズニー論、すごかった。
ttp://dechi.xrea.jp/library/log/D8honey2/001.html#R238

自分は本場のハロウィンを学ぼうとして、ただ遊んで帰って来たとゆー。

450名無しのAA書きさん:2018/10/29(月) 21:34:40
げげげげゲーム。レトロなゲームの紹介だよ。
バーチャルコンソールやミニスーパーファミコンとかで、遊べるよ。

451名無しのAA書きさん:2018/10/29(月) 21:39:26
ファイアーエムブレム 紋章の謎

◇ファンタジー×歴史

剣と魔法と馬と竜と、戦争と人間ドラマ。
本当に手堅いというか、王道のゲームならこの題材、というのを丁寧に仕込んで、ストーリーに組み立てている。
FFとかDQよりも、ずっと、自分が望んだバトルファンタジーを正面から描いていて、各国の思惑もナレーションでさらりだけど、何やら言外の奥行きを感じて。
クラシカルな雰囲気が、今では貴重な感じがする。そんな世界観です。
ただ主人公のマルスが優等生過ぎて、あまり立ってない。能力的にも中の上って感じで、目立たない。
エースは明らかにオグマとチキに取られてしまっている。その地味さも味。


◇ロスト

このゲームはチェスのようなボードゲームを軸にしているのだけど、
面白いのが、失ったキャラは、死なせてしまったキャラは例外を除き、帰ってこない。
屍の先を進むか、リセットをするか、選択が迫られる。
それだけじゃなく、取り逃がし要素もあって、ゲームがはまってクリアできない、また最初からやり直しを強いられる可能性まで孕んでいる。

このロストするというのが、作品の持つ戦争の雰囲気、死という戻れない一線がある緊迫感、そしてそれを踏み越えながら敢然と進んでいく歴史シミュレーションの対局感、重厚さを引き立てている。
またそれがキャラクターへの愛着を一層深める。
お気に入りのキャラを育てるには、経験を積まねばならず、戦線に立つことも多くなる。それはロストする、積み重なったものが一つの判断ミスで全て失われてしまうのと隣り合わせ。
だからこそ、ごく少ないセリフと、好みの顔グラと成長度、共に戦場を駆けていく個人的体験だけからなのに、人並ならない愛情をかきたてられる。
チェスのコマのように操っているはずのユニットが、まるで生きているかのよう。

452名無しのAA書きさん:2018/10/29(月) 21:43:25
◇二部構成

1部は初心者にも誘導があって、難易度上昇も穏やかで、取り逃し要素もそれほどではなく。
だから、ある程度幅の広いプレイも出来るし、効率性を重視したキチキチにならず、初心者でもある程度の攻略情報で遊べるし、
むしろ自分でここに壁を作って戦線を形成してとか、こうやるとこう死んでゲームオーバーになるのね、と学びながら遊ぶ側面もあり。

2部は反対に上級者使用で、ある程度先を見据えた判断や効率が求められるし、
攻略情報を見ないと逃す要素もあったり、増援でいきなりあぼーんとか平気で仕掛けてくる。
こちらは状況判断と攻略情報を求めた、ストイックなプレイになりがち。

この持ち味の大きな違いはあるものの、今のVCのお値段ならどちらか一方やるだけでもお得なボリュームだし、
第1部はファイアーエムブレムシリーズのスタンダードにして、後のエムブレム以外のSRPGにも言えることだが、豪華な感じになるものの複雑になりがちである意味余計とも言える「オリジナル」要素が削ぎ落された、
原点にしてこれこそがオリジナルな面白みを持っている。
古典的名作と言っていいと思う。

ゲームプレイの感覚は違うものの、キャラやストーリーや世界観や基本ルールは共通するだけに、
1部をやれば2部をやりたくなるのが人の性だし、その時、基礎力が付いたうえで攻略情報を見るというのも、楽しみ方としてはアリだと思う。
1部をやって、シリーズの他の作の覚醒とか、SRPGならFFTやオウガとかを経て、数か月のスパンと経験を経て2部というのもアリかな。
難易度がガラリと変わるので。



◇攻略情報いろいろ

こういうゲームだからか、SFCの中ではずば抜けて攻略情報が飛び交っている。恵まれている。
攻略本は数種類出ているし。
攻略サイトもデータ解析から章の進行のノウハウまで多種多様だ。
クリアしても「FE紋章の謎 おすすめキャラ」とかで検索すると、この人もこのキャラを使ってたのね、とかこいつ意外と使えるのか、とか、なんか楽しくなる。


攻略サイトなら確かに、かわき茶亭くらいの、ざっくばらんな指針程度なのが遊びの幅を狭めすぎないで戦略を練って遊んでいる感がする気がする。
ttps://www.pegasusknight.com/mb/fe3/tc_map1.html

自分は何回か、数年に一度、がーって遊ぶのだけど。
小学生時のはじめては攻略情報ナッシングでやって、1部の10章くらいで詰んで、あーってなって。
二回目からはその経験と、攻略本を頼りに、クリア。
最近は、すっかりヌルゲーマーと化し、この親切丁寧な攻略サイト(あら、画像など攻略本より内容が充実しているんじゃない?)を頼りに、クリア。
ttp://fireemuburemu.web.fc2.com/

453名無しのAA書きさん:2018/10/29(月) 21:46:01
  ∧∧_∧             ∧_∧
  [ii]l ・∀)             (´Д`;)
   i∩   )          く二と    )
   | | |             | | |
   (__)_)            (__)_)
ジリジリ
              
 ガルダ兵  かいぞく       マルス  ロード
 てつのおの LV1         レイピア LV1

 □□□■■            □■■■
 HIT 60  DEF 3        HIT 70  DEF7
 ATC 12  CIT 0        ATC 10 CLT16


 うそーん! HP残り 2 かよ。
 攻撃力12 -防御力7 = 5
 あぼーん?
 いや命中率が60パーだ。 避けろ! 避けろ!

 なんて思わず祈りたくなるシチュエーション。
 詰め将棋的に招ける好機があれば、回避できる危機もある。
 でも一つ何かが狂うと、判断ミスをすると、その綻びを敵側が突いて、危機が容赦なく訪れる。
 それでも、ランダムな回避率、クリティカル率に、そのコンピュータと将棋な正確性と離れた確率、パーセンテージへと希望を託し、可能性にはらはらし、熱が籠る。
 敵兵が迫ってきて、致命的な攻撃が放たれるか、躱せるか、その緊張感よ。

454名無しのAA書きさん:2018/10/29(月) 21:48:45
  ∧_N
 (  ´ー)
 ( つll→
 | | |
 (__)_)

 ゴードンが好きです。
 地味だしエース級には強くないし、台詞もそんなにないけど、なんだか堅実に戦線で敵兵を削り、
 ドラゴンナイトと戦う時に一瞬輝き、パルティアを持たせて、なんだかここまで来たのか―、って感じで好きです。

 ストーリーは、第二部5章と15章のシチュエーションが好き。



 攻略のコツは基本マスを使うチェスっぽいゲームなので、射程や移動の制限を無視できる、ワープ、レスキュー、リブロ―の杖がとても有効的。
 使える回数に限りがあるのでどこで使うか。その使いどころによっては危機を脱せるし、クリア条件が飛躍的に軽くなることもある。
 中盤で一つだけ手に入る移動力をあげるブーツも誰に使うか。ドーガが最有力だけど、エース級で壁になるユニットが候補かな。

 他にリザイア、オーラ、エクスカリバー、マスターソード、三種の宝武器。
 それらを節約しつつも、時にはケチらず思い切って使う大胆さとか。
 特に2部のリザイアは超強力。ハマーンで修復しつつ切り札になるはず。

455名無しのAA書きさん:2018/11/13(火) 16:16:13
げげげ、ゲームの時間だよ。
プレステ3のアーカイブスで遊んでみたよ。
中古のプレステ1や2って壊れてたりするけど、今回は当たりだったよ。ありがとよ。

456名無しのAA書きさん:2018/11/13(火) 16:18:37
ベイグラントストーリー

◇映画的

リスクブレイカーのアシュレイは、カルト宗教の長であるシドニーを追い、単身レアモンデに乗り込む。
そこに教会騎士団も討伐にやって来て、三つ巴の形で物語は進んでいく。

ベイグラはかなり映画に近づいたゲームだと思う。
カット割りとか心象を伝えようと凝っていて、セリフ回しも抜群で、登場人物には存在感がある。
ムービーを豊富に使っているわけではなく、ローポリゴンでグラフィックは今からすると荒いが、それも味になっている。
もちろん映像を強化したリメイクを求める気持ちはあるのだけど、そうすると本当に映画的になると思うのだけど、
それでもPS1の性能で攻めたドットとポリゴンを駆使した映像は、教会のステンドグラス絵のような、これだから出る持ち味というか、表現に昇華されている。

そのグラフィックも、吉田明彦(オウガやFFT、ニーアなど)と言う自分の中でゲームイラストレーターとしては、最上の位置に置いている職人のもので、
その中でも抜けて良く、またこのグラフィックにも合っている。
FFTのようなチビキャラじゃやっぱり佇まいの再現は出来ていなかったし、FF12のようなCGバリバリなムダ毛とかたるみとか感じさせないツルツルな絵とも違い、
少し荒くて古くて、それでいて新しいキャラグラフィックが、空間の中に生きている。
呼吸を感じる。

また崎本仁の、時に重く、時に癒しにも及ぶ、BGMが世界への疑似体験を補強する。

この松野組とも呼ばれた精鋭スタッフの持ち味がそれぞれ発揮され、一つの物語、一つの空間を作り出している。

457名無しのAA書きさん:2018/11/13(火) 16:20:15
◇魔都レアモンデ

やはり空間です。
このゲームをやっていると、このレアモンデに、実際に潜り込んでいるような気になる。
都市は朽ちた廃墟で、そこを地下街が巡り、アンデッドや獣が跋扈して、陰鬱で暗く、緊張が漂い、それでも時にはっとする美しさや安らぎの色も見せる。
効果音がとてもリアル。音の反響や、川のせせらぎや、空間にいる感じを出している。
街も張りぼてじゃなくて、歴史があって、バックグラウンドがあって、中世ヨーロッパの城下町的で、でも魔都の暗さも内包した、素晴らしいもの。
バックグラウンドは作中では多くは語られないが、十分に匂い立つし、西洋史を少しかじっていれば通じる素養も感じる。

ストーリーによる縦軸、時。
空間による横軸、場所。
が見事に一つのゲームで融合し、調和し、重奏的にゲームプレイを奏でる。

458名無しのAA書きさん:2018/11/13(火) 16:23:12
◇でもね、癖があるのよ

ここまでべた褒めだけど、かなり悪い、とは一概には言えないのだけど、癖がある。納豆級。
まずバトルと武器に癖があって、種族値によってダメージが左右される。攻撃呪文が余り効かない。
と言うのもあって、なにも下調べもせずに進めていくと、途中から攻撃してもダメージ0とか。
ファミ通40点満点やスクエアの初心者でもRPGと言う層が手に取ると、なんだ、わけわかんねー、クソゲーってなりかねない。
なんというか、このゲームが出たのは2000年で、丁度インターネットが一般家庭に普及し始める時、2002年末に第一回Flash紅白だったかな。
つまり攻略情報を気軽にさわれる人に幅がある時期で、その点でネットに一早く注目して活動していた製作者松野の、なんだろう、思い込みと言うか、逸りみたいなのが。
やはり普通にプレイするだけでもネット情報、攻略情報は必要だし、ストーリーも掲示板での口コミとかそういうのに向いていた気がする。
早すぎたんですよね。今だからこそ、プレイして輝くというか。
にしても、とあるチェインスキルを有効活用しないと初心者には難しいし、武器の使い分けも必要になる。
それらがゲーム中でアドバイスされない、そうした遊びへの誘導が圧倒的に足りない。
インターフェイスにも問題があって、武器の付け替えがロードが入って煩わしい。
癖があるのに、一般に向けた味付けがされていないんでしょう。
パクチーどっさりの現地風味のフォーって感じ?

また周回して味が出るシステムのように思えるけど、自分はしませんでした。
パズルゲームの要素があって、それでテンポと言うかプレイ感が削がれて、そのパズルもストーリーに全く関係せずに、何だろう、歪で。妙にストレスが。


◇それでも最高峰

まー、まー、尖ってる。でも、その尖り方すらも、ベイグラントストーリ-という一つの世界を表現していると思えば、煩わしささえも重厚なそれに還元されてしまう。
パクチーは好きな人はとことん好きなもので。自分も好き。
ってこって、やっぱり一番はストーリーが素晴らしく、メッセージを投げかけ、空間が素晴らしく、世界に没入させる。
楽しいものです。

ゲームというのを商品や一般というところから少し離れて、文学的な、なんだろうゲーム体験的な、自分の人生経験的な部分で置くとしたら、
最上の席の一つにこのゲームが、同じ松野製作のタクティクスオウガと共にあるのは間違いない。

459名無しのAA書きさん:2018/11/13(火) 16:25:07
◇ネタバレですよ。未プレイの人は見ないでね。信じるということ。

真実、と言う言葉がある。
確かに真実はあって、多くの人が目指すのだろうけれど、それは決してたどり着けないものだと、一方で確かに思う。
転がっているのは各々のそれぞれにとっての事実の破片ばかりだ。

それでも、それでも一つの事実を信じることが出来たら。
真実を求める思いも、何かを信じるためのもがき。なんじゃないか。
自分を信じて、ある事実を選び取る。人はそうやってより明るい方に進んでいくんじゃないだろうか。
主人公が掴んだ一つの信じられる事。
プレイヤーの自分にとって、彼はどうして経験によって殺人技を会得していったのか(一見すると実にRPGのお約束なのだけど)、という謎が残り、
そこに暗い予感を残しつつも、彼の思いに、ただ自分も救われた気持ちになって、ただ遠くからその姿を見送ることにする。

460名無しのAA書きさん:2018/11/13(火) 16:25:42
                        ┌───────
                        |シドニーも…?
                        └─v─────


 ┌─────────────
 | ああ、アイツがオレの知っている限りでは一番優秀だ。
 | 他人の過去を読みとったり、他人に自分の意志を押しつけたり、と様々だ。
 | オレの知らない能力を持っているかもしれん。
 └─v───────────




  ∧_∧
 (,, ´∀`)                ∧_∧
 (     )               X ヘハ ノ X
 |  l  〉              (∀^ ヾ|
 (___)__)              (    §
                      | Y  |!!
                     (_(__)


                      ┌─^──────
                      |哀しいわね…。
                      └──────

 ┌─^──────
 |何がだ?
 └──────

461名無しのAA書きさん:2018/11/13(火) 16:26:38


                       ┌─────────────
                       | 他人の過去を読みとって真実を手にしても、押し付ける能力があっては
                       |   その言葉が真実か嘘なのかわからない
                       | 彼は真実を話していても、それを信じさせられてしまう限り
                       |   真実か嘘かを私たちは見抜けないわ。
                       └─v───────────


 ┌─────────────
 | ふん、馬鹿なことを。
 | 人間は誰だって嘘をつく。
 | 負の能力があろうがなかろうが、嘘をつき、信じさせることは誰だってできる。
 | そうだろ?
 └─v───────────


  ∧_∧
 (,, ´∀`)                ∧_∧
 (     )               X ヘハ ノ X
 |  l  〉              (∀^ ヾ|
 (___)__)              (    §
                      | Y  |!!
                     (_(__)

 ┌─^──────
 |それにアイツがオレに嘘をつくものか。
 └──────

462名無しのAA書きさん:2018/11/19(月) 23:24:38
ゲームの感想やよん。
確かにこれもゲームだけど、テレビゲームと言う括りは、ちょっと違う気もする。

463名無しのAA書きさん:2018/11/19(月) 23:32:26
Nintendo Labo Toy-Con 03: Drive Kit

◇工作恨み節カタルシス編

自分の中での小学生の思い出に、プロペラ機の模型制作ってのがあった。
超不器用な自分にとって、工作は魔の居残りタイムだったわけで、これもクラスで一番に(無駄な)時間を費やした。

木工とか、絵とかは、時間によって、誤魔化せるというか自分なりに拘れるところもあって、そういうので居残りも苦ではなかった。
だが、このプロペラ機は、翼の紙をミスった、時間をかける、余計悪くなるという連鎖もあって、良くなる気配を全く見せず。
ようやく出来上がったそれは、作り方も悪く、飛ばし方も悪かったのだろう。全くゴムも回らず、動かなかった。
哀しい。
これによって、失敗することによって、幼くも限界を知ることになり、その道を、クリエイティブに向かわなくなったというのは、確かに正しい教育だった気がする。
しかし、教育の本来の目標として、何かを作って動かす、「成功体験」を積ますってのは、まー、ダメでしょ。

そこにnintendo laboです。
これ、構造がかなり複雑です。
特に車なんですけど、ハンドルは元より、内部もワイパーがどうのバックスイッチがどうの、かなり込み入ったメカメカしい仕組みを作らされます。

でも、それが出来るんですよ。
超絶不器用な自分でも、一人で、べたばたやって、殆ど誤らず、完成までこぎつけれた。
だから小学生3年を超える児童なら、親がちょっと見守るだけで、まず失敗せずに、出来上がるでしょー。
それも段ボール一枚から立体的なハンドルを作ったり、歯車を作ったり、それも段ボールがきちりとミリ単位で、がしりとハマる。その手ごたえ。
小さい成功体験を積み重ね、中くらいの成功を置き、休憩時間も提案してくれて、最終的に一つの形ある玩具を組み立てる。

これはCMでね、子供が遊ぶのがクローズアップされてるけれど、それもわかる。
自分が子供だったときに、こういう工作や電子工作をやりたかった。
お値段7000円くらいで、自分は八時間くらいの工作時間で、それだけだとキツイとお思いの方もいるかもしれないけれど、これは説明書のような電子解説書が懇切丁寧で、これ込みで、
これがあるから本棚の組み立てにすら難儀する自分が、迷わないで楽しくやれる。
という説明費、優秀な教師がつきっきりでマンツーマンでレクチャーし続けれくれる授業料と思えば、安い。


この工作は、大きな失敗しません。
説明が100パーセント図解されて動画で手順を追えて、それも一つ一つの細かい工程も省略せず、飛ばしたいときも、「トバス」ようなことはせず早送り機能で、工程をすっぽかす、大体の工作のミスはこういうこところにある、を無くします。

ダンボールだから紙のように折り曲げたり折り目をつける必要があるのだけど、あらかじめ少し折り目が出来ているので、それに重ねて折っていく形なので、
折り紙で失敗する(折り目とかがずれて、最終的に大きく形がずれて、はまらない)というのが無い。

また表と裏とわかりやすく色分けされているので、ミスることは無い。

プラモでありがちな、部品を無くす、部品が分からないという失敗も、少しずつ一つの素材を作るたびに幾つかのパーツを取り分ける。シートとか形とか見分けやすく、図解されて示されるので取り違いもない。

説明の仕方もユーモアがあって立ち止まってしまうような専門用語は極力控えている。
補強とか接着する役目の継ぎ目的なダンボール素材があるのですけど、「ぶっさしくん」って名付けて、なるほどね、覚えやすいし作っている身としては確かにぶっさす。
とキャッチ―にしてます。

また驚くことにノリもハサミもカッターも釘も必要ないわけで、手が汚れない、ケガをしない、そのくせ超複雑な部品を平面の段ボール紙から立体へと組み立てていく。
失敗点があるとすれば、センサーを認知する特別シールを張るところを間違える。とかかな。

素晴らしいです。これはブーム的に扱われているけど、このダンボール工作はスタンダードな学校教育に何年も耐えられるものだし、電子説明書として草分けであり見本にもなる。

464名無しのAA書きさん:2018/11/19(月) 23:35:24

◇アスキーアートに似ている

こうして、良い年したおっさんの工作体験は、見事成功に導かれた。
これはもしかしたら、自分の原初の、2000年あたりのAAのような体験だった気がする。
漫画のように絵が描けない、小説のように長編ストーリーを書けない、そんな自分が出会ったアスキーアート。
先人の書いたお手本のアスキーアートをまるまるコピペして、気軽にてきとーにセリフを入れ、それでも形になって、ちょっとだけ褒められたアスキーアート。
toyコンガレージと言う発展の道があって、自分流にAAを自作する上級者使用の奥深さがありつつも、自分は初心者の位置のままが楽しい、なんて思っているのも似ている。

凄く気軽に作れて、作成過程を導かれ、労力はかかるが、それもしっかりと設計によって計算された労力で、それなりに見栄えのする並の漫画や日曜大工を超えるものを作り出せる。
そして遥かに霞む超上級者をほうっと見つめ、遠くから眺める。(nintendo laboはオリジナルtoyコンのコンテストを開いていて、結果が公式サイトに載ってます。日本だけじゃなく、海外のも。続けてほしい)
nintendo laboは素晴らしい。アスキーアートは素晴らしい。

465名無しのAA書きさん:2018/11/19(月) 23:42:14

◇ゲーム部分は、ほどほど

ただ、ゲームはそこまでって感じ。

車、陸部分は安定した楽しさはあるのだけど。
こういうのは昔ゲームセンターでクレイジータクシーってので、スリリングにハンドル回して楽しんだ体験には及ばないし。
ある程度の山は乗り越えれてそれなりにストレスなく出来てるのだけど、疾走感は余りなく、ほどほどピクニック気分。

潜水艦、海部分は操作する仕組み、ここを回すとこう動く的な面白みはあるけど、操作に癖があって、どうも動かしていて楽しくない。

飛行機、空部分はその中間。どうも上手く動いてくれないストレスのようなものが微妙にたまる。

それなりって感じです。
フィールドもね、ゼルダとかゼノブレをやっていると、如何にも記号的で密度の低いマップ。
それなりにイベントが詰まっているので、映像を見た限りでの1,2の前作よりは遊べて、やろうと思えばある程度は充実感のある「ゲーム」を10時間ほどは遊べると思うけど。
まー、でも、ロードが入らないので、それなりに遊びやすく、フィールドを探索できる。

やっぱり、作る過程が自分は一番燃えて、そこで燃え尽きたって感じ。
ゲーム部分は、作ったものが動いた、ゲーム内できちんと機能した、ってところで。


laboとしては、どうなんだろう。
ゲーム部分を作り込んで、そのゲームを楽しく遊べるためのtoyconを編み出しました。どうぞ長く遊んでね。ってのがゲーム屋として正しい気がするけど。

あの、工作を楽しんでね、工作するとこのダンボールパーツがこう動き、この仕組みがこの動きを生むの、それがテレビ画面ではこの役割を果たすの。
どうか、未来のある理系キッズはもっと工作を楽しんでね、オリジナルのtoyconもガレージで作れるし、4弾、5弾もあるのよ。っていうアプローチこそ、玩具メーカーとしての道な気がする。
そしてその路線を進む価値はある気がする。ゲーマーをある程度切り捨ててでも。

だからまー、ゲームをやるために仕方なくダンボールを組み立てるという層は楽しめないだろうし。
その組み立てる、と言う方向に、価値を見出せる人は、ぜひ手に取ってほしい。

お値段の話してたけど、お金で買えない体験だよ。


最後にゲームとしての難点。なぜそこまでテレビゲームとして遊ぶ気概が湧かないか。
ってーのは、遊ぶのに、えらく一手間が、かかるからです。
車などのtoyコン、3つを並べれるある程度の高さの机と空いているスペースを確保して、ペダルを踏むので、車と同じように座る椅子を用意して。
そこにテレビを用意して、switchがあって。
と十分に遊べる環境を作るのにちょっと力がいって、息抜きとして遊べず、イベントとして遊ぶ場を作らなきゃ、楽しーなー、よし片付けよう、今度遊ぶ時も準備するのかとなって。

だから、その意味でかさばるし、プレイ環境が制限される意味で、いただけないです。

ただ、ペダル部分が地味ながら凄いなって思う。振動するし、微妙な力加減が動きに反映するし、踏み込む感じもあるし、大人が体重かけても壊れない頑丈さだし。

なんとなく、カメラトイコンとポケモンスナップ的なのが出てほしい。

そんな感じで。
laboの感想は遊んだ人によって大きく変わるだろうし、メインの対象年齢からは外れるだろうし、肝心のtoyconガレージにはノータッチだし、そんな駄目な人の感想でしたん。

466名無しのAA書きさん:2018/11/26(月) 06:28:15
ゲームの小説ショ―。
ささっとお茶漬け感覚で。

467名無しのAA書きさん:2018/11/26(月) 06:33:10
小説 ダンジョンマスター(電撃文庫)

ダンジョンマスターと言うゲームを下敷きにしたノベライズ。1巻で一応の完結をする。
原作ゲームは知らないが、ドラゴンクエスト、ロードス島戦記あたりを知っていれば、とっつける。

ダンジョン探検からは、バトルシーン、ダンジョンのギミックをメインに展開し、ワクワクする。
お約束を踏まえながらも、意外とバラエティがあって、エンタメ読んでるなーって気持ちが続いた。

文章面では漫画的な擬音語「ギギーッ」とかが今の自分にはダサく、また戦闘シーンで視点がコロコロ変わって一体感、臨場感を損なっているなど、幾らか粗がある。
が、特徴となっていると言えば、そうとも言える。
人物の視点移動が頻繁なのは、俯瞰してゲーム画面を楽しむプレイヤーの目線に寄せた、と言えば、確かにそういう味わい……かな?

けっこう王道なのに、主人公がリザードマンと言うトカゲ男だったり、仲間になるモンスターがアレだったり、なんか忘れられない凹凸がある。
後半の仲間パーティが団結して一つの敵に挑む感は、すごくいい。
雰囲気が適度にライトで、適度に緊張感が漂い、ほどよく自分に合っていた。

ただ、ネットで検索してみても殆ど感想がヒットしない、埋もれっぷりがヤバい。
ゲーム原作ってことと、そのゲームがマイナーなことと、トカゲが主人公ってことで、手に取られにくかったか。
ちょっとしたエンタメ佳作なんだけど。
埋もれたままでは悲しいと思い、発掘の意味も込めて、しょーかい。


.        ∧_, - 7
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      斤、/ヽ,、   ,ィ `┬ ' ワー 、
       l ヽ\< 〉,‐' /   ヽ     ヽ
      j\ ,ヽ__r'ヽ.___〉┐   ヽ      ヽ
    _j--' T `七iノ `く --、 ヽ       ヽ
    ̄ヨ、_三ノゝ、,イ),n'__,イ己´  j  --、   ヽ
    ` ーr '   | Lj´ ヽj リ --'ー′__  l\  ヽ._
__     ̄ `乃L、ヾア、 トキ     r' 人,ノ __l  ,  ヽ ヽ
ヽヽ     /    ヽ└'┴j    /、 \ Y 入 ノ   ヽ_ \
 \\   l   l  `ー‐´    `(^|  ソ/\|´    ヽヽ ヽ
  ヽ ヽ、_ノヽ ヽ          `i' ,々ヽ(      八 ` ヽ
   \ _   ) l          ヽ<ノ ノ ヽ.__, -  ,/    l
       フ-1  ヽ           `'´  /    l       j
      `´`7    ) 、         _, - フ ,  、∠rー 、_/
     _, 、, - '   rキ ` ー -- ― ' ̄  ,∠, ,_ヽ_r、>-ヲ
   /,!_,/7__/7-' `′         └' ̄ヽ_j ヽ'`┘
  レ'´ レ'′ レ'

竜 VS 戦士 僧侶 エルフ 魔法使い

      剣   薬   毒    毒

468名無しのAA書きさん:2018/11/28(水) 20:41:55
月の砂漠をさばさばと

  猫が飼いたい


ネタバレビュー

AA版。
出来れば原作、買ってよん。

ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/3246/1536669024/356-

◇切ない

うう、切ない。
これ程のきゅきゅっは他の北村印作品でも長編の「スキップ」くらい。

さきちゃんが程ほどに大人で、子供なのがクルんだよー。
お母さんに、泣きわめくこともせず、猫を飼ってと難題を突き続けず、自転車で先に行くのを止めたりしない。
自分の幼い主張は、世間と現実と言う壁で、叶わないことを知っている。
かと言って、大人にはなり切れていない。
黙って想いをこらえるし、「近所の野良猫に」なんてメルヘンチックなことも言うし、猫を黙して連れて帰ろうとする。

それらを自分で、無理やりな行動だと知っていてそれでもしてしまうのか、いやそこまで理的になりきれない幼さなのか、ここは読者の想像に任せていて。
自分はここらへん半々の、語らないことによる、その中間の曖昧な少女らしさ、って感じて、シリーズを読んでいる。そうすると個人的に、グッが増す。

469名無しのAA書きさん:2018/11/28(水) 20:45:18
◇散りばめられた唸る表現。



    ちょっと口にしたことを、さきちゃんが覚えていてくれていたのです。
    お母さんは、温かいお風呂に入ったような気持ちになりました。

    本当のお風呂に入った時も、連れて行きました。
    さきちゃんと一緒に泳がせてみると、やっぱりうまく行きません。
    でも、そんなことはたいしたことではありません。

これ、上手いよね。最後の一文で、心から喜んでいることを、婉曲的にでも心にダイレクトに伝わる表現で書いている。

比喩にしたって。
 温かいお風呂に入る → 皮膚感覚の温かいから心を連想 → 心があったまる
は良く使われる表現だけど。
 心が温まってお風呂に入ったよう → 心の温かさからお風呂を連想 → 実際にお風呂に入る
という逆ルートは新鮮だし、少しメルヘンに陥る危険のある比喩な言葉遊びから、実際の行動に描写を移す。というところにたまらない生活感というかなー、二人の生活のリアリティと言うかなー。
そんなのを感じる。

もちろんエピソード全体で、この暖かさは、オチの状況での外の風吹く冷たさとのギャップ、対比としても効果的に配置されている。
だけじゃなく、親子で心が通い合う暖かな場面と、オチの親子でも叶わない娘の純な想いと母の見る現実というギャップ、にも使われてるのかな、とも思う。ああ!





    見ると、ちょっと先の垣根の前を、白い猫が、のんびり歩いています。
    のんきそうな足取りです。
    思ったより大きな猫でした。

    「……にゃあ、にゃあ!」

    と言ったのは、猫ではなくさきちゃんです。    


ここの見せ方も、ひたすらに上手い。
文脈から「にゃあ」は猫の鳴き声に思わせといて、それをすらっと逆転させて文章全体に驚きと遊びを加える。
それをテクとして強調しすぎず、さらっと効果だけを読者に伝える謙虚さ。

ここからのさきちゃんとのやり取りが、本当に和やかで嬉しそうで、だから別れの切なさが倍加する。
「猫が飼いたい」というタイトルが切に迫ってくる描写。

470名無しのAA書きさん:2018/11/28(水) 20:48:55



    猫は、暴れてはいませんでした。
    ただ、どういうことなのか分からず、きょとんとしているようでした。
    その恰好は、漫画の一場面のようにユーモラスなものでした。

    ――無理よ。

    と、お母さんは思いました。

    でも、さきちゃんは一途な顔をして、懸命になんとかしようとしていました。
    風がひゅうっと吹いて、さきちゃんの前髪を揺らしています。

    ――さき。

    お母さんの目からは、いつの間にか、涙がぽろぽろと溢れていました。


ここは、もうヤバい。

まず、猫のおかし気な格好を写す。
悲しい場面に一つ笑いを入れることで、心が緩み、涙腺を緩ませる。(泣け泣けモードがしつこく続くあざとい場面だと、構えちゃうじゃない?)
また主観的に極めて悲しい場面でも、一つ視点を遠く客観にすると滑稽にも思える場面だと示す、この現実感というか、この現実があるからこその主観の想いの儚い切なさと言うか。

それでさ、お母さんが(無理よ)と思う。これを「無理よ」とセリフで言えない。この言葉に出来ない想いのあや。
その言葉に出来ない想いは、(さき)という呼びかけも口に出来ないことで、いよいよぐぐっと迫ってくる。
泣いていて、喉がひくついて、形ある言葉に出来なかったとも取れますし。ここらへん、の語りの、絶妙さ。

泣いてしまう母。
さきちゃんの悲しみ、別れの切なさを、この母と言う視点、プリズムを通すことで、より引き出す視点の妙。
さきちゃんは悲しかった。とか、さきちゃんの涙やセリフを入れないことで、かえってその気持ちが大切なものとして、切実なものとして、伝わってくる、言葉のマジック。

そこで母の涙。で読者は心で共に泣いてしまうわけですけど。この対比となる、涙を書かない表現も上手く、またそれが伏線と対比となりラストの印象深さを高めている。

471名無しのAA書きさん:2018/11/28(水) 20:52:08



    アイスクリームや冷凍食品も買ってありました。
    お母さんとしては、早く帰りたいところです。
    それに、日は出ていたけれど、風が冷たそうです。
    外に出るつもりはなかったから、さきちゃんにも、暖かい恰好をさせてありません。
    お母さんはせかせかした気持ちのまま、

   「首輪してないでしょ、野良だよ。
   目で見て分からなくても汚れてるよ 」

   「……」

    そのまま、アクセルを踏みました。

   「──ノミとかいるかも知れないし、
    それにね、今、野良猫には、悪い病気が流行っているんだってさ」

    そういう記事が、新聞に出ていたのです。

   「どうしてそういうことを言うの」

    お母さんは、はっとしました。
    運転しています。
    前を見ていなければなりません。
    それでも、さきちゃんの瞳が目に浮かびました。
    濡れています。


いやー、これ上手い。(上手いしか言ってないな)
「どうしてそういうこと言うの」
お母さんはそのセリフから、瞳が目に浮かぶ それは濡れている、と想像する。
ここからさ、文字だけのセリフの奥でこう喋っている口調と言うか口元から、涙が滲むというかさ、なにか心が溢れてくるものが、こっち側にも伝わってくる。

実際に泣いているかどうかは問題じゃない。
それが伝わるほどのさきちゃんの悲しみ。
またそれが伝わったことでの、お母さんが、はっと取り戻したさきちゃんを気遣う気持ち、イマジネーション、思いやりの心。
それが読者に感じられるかどうかの勝負の描写だと思うし、だから自分には「ああ! すげー」ってなる。

472名無しのAA書きさん:2018/12/12(水) 23:33:54
お気に入りの短編を二つ。

ネタバレ気味。

物語のきらりとするところがネタバレだったりすると、
そこの印象を書きたい気持ちがわっと出てくると同時に、
でも未見の人にネタバレをさせたらイカン気がして、
とまどうのだけど、
自分はネタバレ言ってでもスッキリしたい人。自分本位。ほんとダメな人。

473名無しのAA書きさん:2018/12/12(水) 23:37:07
キリマンジャロの雪(ヘミングウェイ)

ネタバレ気味。

ヘミングウェイの有名な短編。特にその冒頭は引用率高し。
献身的な妻への隠せない苛立ち、いざこざする不穏なムード。

男はもう文字にはなることはない小説を夢想する。
なんてことない話から、徐々に形がはっきりしていき、コントレスカルプ広場の人々の雑居の生き生きとしたスケッチ、
それが反転してパリの少年の死観の欠如、そして眼を背けたくなる戦場の死の生々しさ。
とりとめもないが、流転する意識の流れを捉えた、その見事さ。

物語にはところどころハイエナが登場し、死神が登場し(その死神が二人組で自転車を連ねて走っている、この絶望的な状況でも忘れないユーモラスさ、ユーモラス故に絶望が深いこの例えの巧みさ)
逃れられない死と言うのが迫っているのを着実に読者に意識させていく。

そしてクライマックスのキリマンジャロを望んだ日の光が緑が眩しく感じる情景シーン。楽園のよう。
描写を削ぎ落したハードボイルと言う論調には、ヘミングウェイの臨場感ある目に浮かぶ情景に出会う度に、疑問を覚えるのだけど、そうした情景の中でも筆頭に挙げられるような素晴らしい世界。
暗めの夫婦のいさかいと死を中心とした描写が続くからこその、その突如の鮮烈さだし、そこからが、あー! ヘミングウェイ!





キリマンジャロは標高六〇七六メートル、雪に覆われた山で、アフリカの最高峰と言われている。
その西の山頂は、マサイ語で、”メガイエ・ヌガイ”、神の家と呼ばれているが、
その近くに、干からびて凍りついた、一頭のヒョウの屍が横たわっている。
それほど高いところで、ヒョウが何を求めていたのか、説明し得た者は一人もいない。

474名無しのAA書きさん:2018/12/12(水) 23:39:56
遠い唇(北村薫)

ネタバレ気味。

「キリマンジャロの雪」を使った暗号謎解き短編。
だけじゃなく、キリマンジャロのイメージは謎かけした女の子の孤高な気品、寂しさにも似たそれへと連なっていく。

ミステリの形として、これは新鮮で且つ機能的。

謎の暗号の答えは、謎解きをしなくても、ある程度、読者は察せると思うんだ。多分、主人公も心の奥で察していたと思いたい。
だけど、その答えの分かっているはずの謎を解くのに、謎解きをしない空白があって、何年も月日が経っている。
ミステリとして謎を解くことは事件の解決へと至る知的な快楽を伴うものだけど、本作はその事件そのものが既に終わっている。帰ってこない。

謎が解かれたときに、どうしようもない過ぎ去った時の重み、虚しさ? 悲しさ? 後悔? ほろ苦さ? 何とも言えない気持ちが襲ってくる。
確かに、学生時代のちょっと背伸びした喫茶店のレギュラーコーヒーを無性に飲みたくなる。
温かさにほっとし、その苦さに心を静めたくなる。

あの子は最後まで、謎を解いた主人公が駆けつけるのを淡く期待して待ってたのかな?
いや、やっちまった、後悔のような恥ずかしいような気持ちを燻らせ続けたのかな?
暗号と言う形にしたところに、どうしても伝えたかった思いがあって、でも伝わってほしくない思いでもあったのだろうか。
でも、それは既に過ぎ去った向こうの遠いところにある。



 AB / CDE / FGHI / JKLMK / NMJKCDOの雪 / FIPJQKRK / SMTUIJQKRK

 だからRGENSK・TNLT

      ∧∧
     ミ,,゚-゚彡
      ( y J
     /:::::::::ヽ
     "UJ~

475名無しのAA書きさん:2018/12/15(土) 00:29:07

音楽にまで手を出すなんて……

自分、音楽には疎いし、音痴だし、曲数も趣味も聞いている範囲は狭いし。
今の流れとかフリッパーとかラッパーとか(ここらへんでセンスが古いのがダダ見え)よくわからん。
のに、下手の横好きでしょーかい。

うーん、オススメと言うかなんというか。
数が出回っていない様で、プレミア価格だし、下手するとSOLD OUT。
なんでコスパが悪いし、そこまでして手に取るものじゃないだろうけど。自分は好き。
なマイナーな、もう引退しちゃったバンド。

air drop

476名無しのAA書きさん:2018/12/15(土) 00:37:14
自分も手に入れてないアルバム(よりみちパスポート、育てよわたし)がある。

477名無しのAA書きさん:2018/12/15(土) 00:39:51

air drop

とっても、とっても言葉を大切にしている人だと思います。
決して耽美な言葉も、難しい英単語も使わず、駄洒落にも通じる(故に軽くなり過ぎる)似た言葉を連ねる言葉遊びも少ない。
とても素直に実直に、自分もリスナーも使い慣れている言葉を置いているのが分かる。
歌い方も、メロディーや歌い方で、言葉をわかりずらいようにゴマかさずに、ちゃんと言葉の音がはっきりと伝わる。(可愛く朗読するのに近い?)
これだけ言葉が身近ではっきりしているのに、いやだからこそ安心感があるからか、流してみると、すっと言葉が主張せずに、カフェに流れる音楽のように、ムードを作る。作業用BGMにも向いているから不思議。

全体的に暖かい暖色系なんですけど、時折すんごく切ない歌も歌うので、そこらへんも好みにストライク。堀下さゆりにも似ている。

478名無しのAA書きさん:2018/12/15(土) 00:53:41

・ふとんの中から(雪の街)より

今日は特別に君に甘えるよ 湯豆腐をもぐもぐ食べながら

そのかわり今度の休日に 君の大好きな目玉焼きハンバーグを作るよ


・トンネルヲヌケテ(drops)より

僕らは海に出ようよ 手を伸ばせばどこまでも

行けそうな気がして 君を乗せて自転車をこぐ

暗いトンネルに響く 僕らの笑い声が

永遠に続くことはないと まだ僕は知らなかった


・あなたに会いたくなる日(drops)より これはあとの「改札」と合わせ技で来る

条件反射みたい ぼろぼろ涙が出てくる
あなたの姿を見たらほっとして

帰る電車も無くなった 人が消えた改札の
向こうであなたが立っている


・雪の街(drops)より

頬の上に落ちる 雪が僕の体温で溶けてく

この僕の中にも まだ熱がちゃんと残ってる証のように

人が溢れる町の中で いまだにつまずいたりするけど

僕は今でも僕自身をやめずに生きてる

君はどうだい?

479名無しのAA書きさん:2018/12/15(土) 01:02:36

動画はこれくらい? 歌詞は検索できず。
マイナーだからね。ああ、追いかけようにも何年も前に人知れず解散してるって、うう。
そのううを、人に押し付けてどうすんだってことですが。ながーい独り言でした。

airdrop 改札 PV 完全版
ttps://www.nicovideo.jp/watch/sm9428068

airdrop/ラブレター
ttps://www.nicovideo.jp/watch/sm14361944

airdrop “チョコレート”
ttps://vimeo.com/32306426

airdrop “雪の街”
ttps://vimeo.com/32425055

airdrop “バス停”
ttps://vimeo.com/32422833

480名無しのAA書きさん:2018/12/19(水) 15:25:25
ホンのショー会。
本だって、下手の横好きだい!

481名無しのAA書きさん:2018/12/19(水) 15:26:19
風のベーコンサンド 高原カフェ日誌


◇飯テロ小説

この小説は、美味しさの表現が卓越していて、読後にカフェ飯やお気に入りの店のランチを、食べたくなる。
美味の追求は、終盤のリゾートホテルの食事に収斂される。「美味しんぼ」とか「料理の鉄人」的な、超一流の(一流ではなく普段着で、畏まり過ぎない味にするのが超一流)な、料理が描写される。
しかし、読後、それでも、おそらくは味においてはグレードダウンされる主人公のカフェ料理へ、オチにあるように、無性にこちらの方に惹き込まれる。

そこには、まず

1食材の追求。
味が良いだけではなく。地元の食材、季節の食材の拘り。身近なところに美味しいところがある土地と言う舞台が生きていて、そしてその食材を作る人との付き合いも描かれる。
主人公の食材への信頼感が、読者の抵抗を緩和し、ゆるりと舌に安心感と言う秘伝のタレを加えてくれる。

2料理法の身近さ
カフェと言う環境は家庭の台所に近く、料理店ほどにきっちりとした食の機材があるわけではない。主人公も主婦+カフェ学校という経験で、センスはすさまじいと思うけど、腕前は卓越したプロと言うわけではない。
そのような設定が、「地元のカフェでもこういう料理出てくるんじゃね?」的な「俺でも料理できそう」的な、空想の高級レストランではなく、身近な生活に接した親しみを覚えさせる。

3主人公の人柄
小説の良さだろう。物語を通して主人公の不器用ながら実直に料理と向き合う、お客さんを大切にする、心が描かれる。
料理をする主体、人への好感が、「この人の作る料理は旨いのだ」「応援したい」と自然と連想を働かせる。ここは「大使閣下の料理人」と似ている。

4カフェ
家庭のおふくろの味とはちょっと違う。その野暮さは感じない。だが、ほっとする温かさは似ている。
ミシェランや料亭の洗練された味とも違う。そこまで、このシェフの腕だからこそ、目利きだからこそというのは前面に出ていない。これは先のリゾートホテルとの描写と比べても、そうだ。
凄くセンスのいい友達が趣味でやっているような食事会のような雰囲気。心地いいムードで普段の食事の延長として、少しお洒落して、肩の凝らない、だけど食を大事に思う自然な美味しさがある。
カフェ飯なんだと思う。

482名無しのAA書きさん:2018/12/19(水) 15:32:06
◇理想的なカフェの夢に対して、現実を突きつけるのは良。そのバランス感覚がやや惜しい。

料理の描写に対して、主人公の外見、カフェの内装、食事をしているテーブルや室内がやや描写不足なのかイメージしにくい。
ただ、身近にあるカフェを連想して補強するところなのかもしれない。

立地によって素晴らしい食材に出会えるメリットを置きつつ、その立地によって冬に客が来ない夏のリゾート地の厳しさ故に、それで料理が美味しくなろうとも赤字に転落する。
その現実感も良い。ところどころに出る人の醜さも、調味料の一種と思えば、コクを生んでいる。
ただ、ちょっと厳しい現実にしても身内の死者や偏屈すぎるモラハラ夫などは、カフェの軽快な雰囲気や料理の豊饒さに影を映しすぎるほどにコントラストが大きい。
ここは、拙AA「スタッカート」でこの手の喫茶店もので大失敗した自分は言えないけど、ちょっとジメッとしすぎているというか、もうちょいさらっとした日常に息づいたエピソードが欲しいかなーとか。
風音、融雪あたりのテイストが全編で貫かれていたら、かなり心にクル作品になっただろうと思う。
ここは特に、自分の好みなんですけど。




料理描写は素晴らしい。

これはインスパイアを受けて書いてみた自分のベーコンライス。
自分の書く「シード・フォー・ホープ」「タコヤキ」とかでの飯描写は意外と好評だったけど、これを読んでしまうと一つも二つも足りない、いや付け足しすぎなのかなとも思う。


デパートで買った高級ベーコン。毎朝の目玉焼きのお共に、一枚一枚ちびちび使ってきた。残っているのは二枚だけだ。でもこの厚みが、スーパーのそれとは断然に違ったりする。、
そのベーコンを二枚、熱したフライパンに落とす。
油の跳ねる音がして、やがてベーコンからも肉の油が滲んでくる。
しらばくして、色が赤めに濃くなってから、サイバシで返す。裏にはうっすら焦げ目がついている。
ここからじれったい時を待って、コゲコゲで駄目になるそのちょっと前の、カリカリと舌に反発する加減までじゅうじゅうする。
肉の表面に焦げの香りとあの少し鼻に通る味わいが出るカリカリが、自分は好きだ。
火を止め、フライパンから染み出た油を、手を移動してシンクに落とす。ただし落とし過ぎないで、油をちょっとだけ残す。
炊飯ジャーから、お茶碗に半分くらいの白米を寄そう。
その上にフライパンから直接、ベーコンをすべらせる。白いご飯の上に油が浸みこみ、赤茶のベーコンがでんと乗っかった。


うわー、野暮ったいな。下手だな。ほんと本作のベーコンサンドはこの一億倍、美味しさの描写が上手。
本作の域には自分の料理スキルそのものを磨かないと行けないような気がする。

483名無しのAA書きさん:2018/12/19(水) 15:46:23
                                                       / ///
                                              , 、        / ///
                                            ィ(: : : \    ./ ///
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                                       ィi〔ヽ,: : : : : : : : : : : :///
                                     ≦、:.:.:.:.:.:.∨: : : : : : :.:///
                                     ノ爪)h、:.:.:.:.∨: : : : : :.ヾ,,/リ
                                     \ヽ,:.:.:.)h、、:ヽ: : : : : : ::.:.:.:.i{
                                       \ヽ,:.圦ム:.:.',: : : : : : :.:.: i{
                                        ゝ='  }ム:.:.',: : : : : : :.:.:.∨
                                            }/ム:.:∨: : : : : :}:.:.∨
                                          /// !:.:.i: : : : : : !:.:.:.i{
                                          ////ノリ:.:.i: : : : : :i:.:.:.:i{
                                         ////:.:.:.:.:.:.:i: : : : : i:.:.:.:i{
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                                    _, _ ,、 '////〉:.:.:.:.!: : : : : : }:.:.:./
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                               ノ          {////.{:.:.:.:.:.:.:.:.): : /:.:.:.:.}
                              /            '///ア=、 7== ゝ'~~し
                            , ´              ゝイ   ノ { 、
                           , '                       {_丿 丶
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                        ヽ三三三三三三三三三三三三三三三三三三ノ
                         ヽ                                /
                          ヽ三三三三三三三三三三三三三三三/
                           \                        /
                             \三三三三三三三三三三三/
                              ` <              > ´
                                 `丁三三三三丁´
                                    ` ー----‐ ´

ベーコンライス
AAは簡単にコピペ改造出来るから好きよ。

484名無しのAA書きさん:2018/12/23(日) 23:28:19


     ∧∧
    ミ,,゚o彡
    と V 0
     /  ,,つ
    (,/"  GOING TRIP!


そんなこんなで、なんだかんだで、今年一年もオシマイ。

今年は、短編書くぞモードで、投稿量が多めだったです。

自分は書かないモードと書くモードの差が激しく、浮き沈みが激しい割にはまだAAに拘っているとユー。

なんか、ついていくのは大変そうで、だから感想も少なめで、でも一握りでも読んでいる人いるのかな?

今年から密かにやってるゲームと本のしょーかいですが、amazonでチェックすると買ってる人、2、3人いるのかな? いや、たまたたかもしれないけど。

でも自分の好みって凄く狭いし、なんか歪んでるんで、参考になる人って他にいるんじゃないかな? って恐れ多く。

でも、読んでいる人いるんだなーって、ありがたいなーって。

ってって、来年はどうなるかわからないけど、AAや文章は好きなときに暇なときに書きたいときに、書けるだけって感じで。
ときどきどきどき。
あー、うん、趣味だからん。

お付き合いしていただいた方、自分は面倒くさい人ですけど、実りはもたらさない出会いだけど、また会えたらいいね! ね!

485名無しのAA書きさん:2018/12/25(火) 08:26:33
規制にかかったのでこちらへ。
またねしたのに、あっという間に帰って来る駄目さよ。
すげー自己満足の自分用感想文だし。
「作者の意図、なんじゃらほい」って、むしろ「俺が思った潮流だから世界の潮流なんだよ」って感じで。
すげー、ダメで、ほんと、なんで生きてんでしょ。自分。

486名無しのAA書きさん:2018/12/25(火) 08:27:35
堀下さゆり ふるさとサイレン

どんな人にもふるさとはあって
走り始めた大地があった
今日はあたしの こんな話を 話していいですか

今ふるさとは きっとはるもやの中
一面 花開くオオイヌノフグリが
上だけじゃなく下も見ること 教えてくれました

思い出すのは あのサイレン
犬の遠吠え誘う あの音が
夕日と共に消えてく
満たされてる それに生かされて

だから今もきっと今も 忘れないの もっとずっと
そして今日も夢に見るの
だけど今は帰れない

自分に自信なんて無くて
後ろ振り向くのが大好きで
それでも前を見ること出来てたね 今より上手に

だから今もきっと今も 忘れないの もっとずっと
そして今日も夢に見るの
だけど今は帰れない

だから今もきっと今も 忘れないよ もっとずっと
そして今日も夢に見るよ
泣き笑いで帰れる日

今でも忘れないよ
今でも忘れないよ
今でも忘れないよ
今でも忘れないよ

ぬかるんだ道 辿っていく
わざと足跡 残したままで
くすぐられるような 軽くなったような そんな気分で

487名無しのAA書きさん:2018/12/25(火) 08:30:49
1連

「大地があった」、自分は今はふるさとには居ないことを示す。
「話していいですか」 歌を歌う時、人はもっと強く主張しがちなもの。そこを、いいですか、と許可を得ようとするところに、どうしようもない卑屈にも似た弱さが出ている。
「どんな人にもあるこんな話」わたしの話はそのようなもの。
ただ、その卑屈さにはこれを歌うだけの覚悟というか、そういう誰にでもある話を語ることへの自信が透けて見える。それはアルバムの他の作にも書き留めないと消えていく感情を扱うのが多いことから。

2連
「オオイヌノフグリ」、フグリという言葉ね、卑猥ですよね。これを透き通った声で、切なく歌う。
音だけを聞けば下世話な印象は全くない。歌唱力が成せる技。
だが、何故、この言葉をわざわざチョイスしたのか。文字数だって他の花よりも多い。
それはイヌを次の犬の遠吠えと繋げたかっただけだろうか。

この言葉には、彼女の不器用さ、綺麗になりきれない、美しく想い出を飾り切れないその不器用さ。先の卑屈を感じるような。
と共に、オオイヌノフグリって、綺麗だよね。その名前を知らなければ、とても地味だけど、スミレのように青く咲き、春を告げる花は、田舎の郷愁にはぴったり。

その名と言うよりも実をとる態度というか、
その名をつけられたことへの悲哀(堀下さゆりって名前自体、ヒメサユリって花からつけられたんでしょ。それでも故郷の花にそれは使わない。だからこそ使えない)へのシンパシーは
「下も見ること教えてくれました」で、より際立つ。

「ふるさとサイレン」というタイトルから、上は憧れの東京、都会、大ドームツアー、とか。下は田舎のふるさととか、幼い夢破れた所とか。そこらへんも少し連想した。

3連
情景が浮かんでくる。感情があふれ出していく。この歌のハイライトだろう。

犬の遠吠えはオオイヌノフグリから、大地の底からうなるイメージを強くする。
サイレン、夕日、と、視点は先に述べられた上空、「上だけじゃなく下も」の「上」へと向かう。
それはやがて落ちていく夕日、木霊するサイレン、一日の終わり。と「下」へと消えていくもの。
だからそれに精一杯抵抗するかのような、下から天に呼応する犬の遠吠えが、それが消えていく、切なさが際立つ。

それでも「満たされてる」「生かされて」と繋げていく。
この郷愁や、終わってしまうものへの切なさは、確かに虚無だけではなく、胸を満たすもの。「生かされて」もわかる。
切ない、切ないと描写を繋げて、ここで消えてくものに肯定的な感性を置く。
その小さじ一杯の甘さは、かえって切なさを倍加したりもする。

488名無しのAA書きさん:2018/12/25(火) 08:33:29

4連

忘れない 帰れない の 結びの美しさよ。

忘れず。の自然に発生した感情。
帰らず。からの帰ることが出来ない。帰れず。その物理的、心理的障壁を感じる人工っぽさ。

それが、忘「れない」、帰「れない」と言葉では自然と並置され、音として流れるように聞こえてくる。
これは歌として音として聞くと、すごくすっと流れてくる箇所。
歌詞としての良さ。

5連

これだけ「後ろ振り向くのが大好きで」って自己否定や自虐に満ちたその心を、歌にするのって凄くない?
いやファッションで世の中、傷つけるとかじゃなくて、「俺は頑張るさー、あんたもがんばれ!系」が大勢を占める中。
もちろん、後ろを振り向くというのは「ふるさとサイレン」という歌そのものに突き刺さる。
これだけ過去を鮮やかに切り取るその感性と労力は、確かに「後ろ向き」だから出来ることだし、そのリリックの綺麗さを自分の弱さにまで追いつめてしまう。

その自己否定はここまでならいいんだよ。ここまでなら、うじうじモードの自分でも何とかいけそう。
だけど、その続きが。
「それでも前を見ること出来てたね 今より上手に」
その後ろにいる過去の自分が今よりも上手だった。この更なる自己否定と未来への淡い展望すらも、「後ろを振り向きながら」行われる。
この徹底した視点、沈み切れる気持ちって、何処から出るのだろう?

489名無しのAA書きさん:2018/12/25(火) 08:37:39
6連

4連の繰り返しと思いきや

7連で

「忘れないの」から「忘れないよ」に変化させる。
ここも先と同じく、NO、YOと言葉を自然とスムーズに変化させつつ。

「私語り」のそれこそ過去の色を濃くする「の」から、決意とこれからの未来の持続を示す「よ」へと変化させていく。

その「忘れないよ」の「よ」をリフレインする。
それこそ忘れまいと記憶に留めようとする心の動きが伝わる。
が同時に、切なさが溢れてくるリフレイン。

なのは直前の
「そして今日も夢に見るよ 泣き笑いで帰れる日」

泣き笑い。もちろん、泣くには感激系の感動と言うニュアンスはないだろう。何故、泣くか。
それはふるさとに帰るとはつまり。
都会での夢、東京でのライブやファン、ビッグになる展望、そういうものが破れる、
上への夢が消えたから「帰れる」、その下への昔馴染みの夢の帰還を意味する。
故郷への感傷の涙は、懐かしいだけではないだろう。悔し涙さえ浮かぶ。


ぬかるんだ道 辿っていく
わざと足跡 残したままで
くすぐられるような 軽くなったような そんな気分で

後ろばかり見ていた自分。少しだけ前を見ることが出来るようになった。相変わらず後ろの足跡を気にしながら。
「上だけじゃなく下も見ること 教えてくれました」
その成長の果てに、じっと見るのは足元のぬかるみ。
舗装された道でも、大通りに続く道でもなく、ただ減速していく感覚。
都会で掴めなくなっていく夢の先に進む道か、夢破れた果ての故郷への帰り道か、その道は。
「走り始めた大地があった」。ぬかるみでは、もう走れない。なんだこの切なさ。

軽くなったような そんな気分で

だけど、歩調は軽やかになる。
捨てていった重みがあるわけだ。それは都会へと抱いた夢だったり、そこで築いた人との交流や世界の広がりだったり、責任ある生き方だったり。
その分、軽くなって、前へと進める。

「くすぐられるような」に笑みが思わず内にこぼれるようなその気分(思いや気持ちじゃなくて気分と言うのが。かなり軽さを際立たせる)に、ほんのちょっとした重さの救いを求められるだろうか。

「泣き笑いで帰れる日」とあったように、泣きながらも笑える。そこにちょっとした未来への展望を込めて。

490名無しのAA書きさん:2018/12/25(火) 08:51:24

ふるさとサイレンは。

堀下さゆり リリーポップライフ~complete songs~ 。

にあります。

amazonの少数精鋭のレビュー群は、すんばらしい。
自分の駄文の後だと猶更。

自分の死海文書なダメダメなオタクキモイん、そういう古臭すぎて腐ってる文を読んでも興味を抱いた人がいたら。

「カゼノトオリミチ」「桜」「きらり」「ソーダキャンディ」も、すげーいいよ。

491名無しのAA書きさん:2018/12/30(日) 13:07:40
お気に入りの本。
年をとるたびにこの作品が好きになっていく。

492名無しのAA書きさん:2018/12/30(日) 13:11:37
リトルターン

◇絵本のような童話のような。「カモメのジョナサン」よりも「星の王子さま」に近い。

絵と文章がコラボして物語を進めていく。
その感覚は絵の多いライトノベルと言うよりも、文字の多い絵本に近い。
その言葉を使う人によくある微妙なニュアンスが自分は嫌いだが、「大人の絵本」という言葉が妙にしっくりくる。

きっと、自分の文章を中心としたAAという現在の作風は、この本による影響が大きいのだろう。
AAではD8honeyさんの作品が、目指すトップランナーなのだけど、AA以外でまず頭に浮かぶのがこれ。

文章は詩的。
難解な言葉は使わない。
だけど行間に託す部分が多々あって、読み終えた印象には、「よくわからなかった」という部分が付き纏う。
ただ、だからこそ、時を置いて、折々に読んでみて、その感想や解釈が変わっていくのが楽しい。

絵は掛け値なしに美しい。
滲みのある水彩絵だが、どこか温かいぬくみを感じるし、リアルを写していながらファンタジーの世界も感じさせる。
夕焼けの絵が私的ベストショットかな。

中身は飛べなくなった鳥の話。
拙作AA「さよなら雨の日」のモチーフは、この作品をパクったんだろうな。あと自分がパクったのは先の堀下さゆりの「グッバイレイニーデイ」。

文章そ読んでしっくり来なかったら、絵を追いながらストーリーを自分の中で組み立ててみて。
絵からそれが動くアニメーションや音をイメージしながら読むのも、オススメ。

ってことで、これは単行本を選択すべき。
文庫はサイズが小さくなるし、全面カラーなのが本作の素晴らしいところなのに、その良絵の一部が白黒ですって。ありえない!

493名無しのAA書きさん:2018/12/30(日) 13:14:30
◇ネタバレ 再び飛ぶということ

こういうのは本の紹介では楽しみを減らすイケナイことだけど。
自分の為の読書備忘録の為にも、これを書いていて自分の為に残しとく。というか、このスレに書くのは99パーセント自分の為の備忘録。ごめんね。


アジサシは自分の影を見つけ、そこから飛ぶことを思い出す。

その因果は余り作中では語られない。

今ではこう思う。

影とは鏡。空からの光によって、自分の形を写す、影絵。
未知だった地上世界を探求する。それだけでは駄目で、その中にいる自分の姿を見つけて、初めて自分が機能していく意味を見つけた。
と自分は解釈したりするけど。



でも、影を見つけたのはきっかけに過ぎないで、自分と言うものを世界と言うものをそれまで地上で探していて、様々な無駄なものを集めていたから。
飛べないことによって得られた様々な宝物、経験が積み重なったから。
それらが自分を見つめる自省を促し、それが影をみつめることを切っ掛けにあふれ出した。

ただ、あの、スランプに陥るのはほんとうにすっと何時の間にか入っていってしまうものだけど。
そこから抜け出すのには、その間にエネルギーを蓄積してきたものが、ふつふつと溢れ出す切っ掛けがあったりして。
ほんとうに、ふとした、何気ない瞬間に、「あっ。スランプ脱してるかも」とか思ったりして。
その影を見つけたという切っ掛けも大事なんだよなとか。
それが後半の、あの場面の鮮やかな感じとか。
読後感は、爽快な中にも、温かく祝福しつつも、別れがちょっと寂しい。

494名無しのAA書きさん:2018/12/30(日) 13:16:04
本作引用

・何かが壊れたのなら、それは修理しなければならない。そこでぼくはすぐさま、自分自身の壊れた部分のチェックをはじめた。

・「きみは飛ぶ能力を失ったんじゃない。ただどこかに置き忘れただけだ」

・光がなくても、それでも蝶は美しいのだろうか?

・または馬がいる時。


訳者の解説より

これは挫折者の物語、引きこもりの物語と言ってもいいだろう。

思うに二十世紀は高く飛ぼうとする時代だった。
今は逆に飛べなくなって呆然としている鳥たちの時代だ。
そういう時に、この物語が登場するというところがおもしろい。

これは必ずしも多くの普通の人に読まれる本ではないのではないか。
跳べないことで悩んでいる人、急に飛べなくなって困っている友に、この一冊をそっと手渡したい。



要するに本作の感想は


  ┌──────────────
  |   クックドゥドゥ―!
  └─────v─────────

          ノノノノ
         ( ゚∋゚)),
  _ノ⌒ヽ、/⌒\ノヽ,ノ⌒ヽ、_
 `ー,へく,'  )(〈  |)( 、,` ヘ ー'
,,ノノ, , ヽ (  \) 〈ソノノ    \
   'ノノノ   |\/|八ヽ)八)) )
          | /| ノ
         | )/
          |ノヽミ
         彡ヽ

495名無しのAA書きさん:2019/01/04(金) 19:41:03
ゲームの紹介だよ!

496名無しのAA書きさん:2019/01/04(金) 19:46:48
ファイアーエムブレム 聖戦の系譜


◇カップリング 親子システム

宮本さんの言葉に有名なのがある。彼はFEには関わってないけど。

「アイデアというのは
 複数の問題を一気に解決するものである」


正にこの言葉がとてもしっくりくる結婚システムだと思う。


1レベルリセットと、緩やかな連続性

まずFE紋章の謎の二部構成で矛盾になったのが、一部で育てたキャラのレベル、手に入れたアイテムの全てが二部では完全に別物としてリセットされること。
これはシステムの宿命で、自由にキャラに経験値を与え育てるとなると、後半になるにつれ弱キャラと強キャラがはっきりと分かれて成長が頭打ちし、どこかが緩くなっていく。
プレイヤーにとっても選択によるキャラの成長や生存が長丁場になるとプレイヤー間の個人差が生まれてきて、その格差によってレベルデザインの基準をどこにするか難しくなっていく。

だからある程度のボリュームの為には、一旦全てを0からってのは必要だったと思う。

それを聖戦の系譜では、親世代の一部と子世代の二部に分けて、レベルリセットを自然にして、また親から子にスキルが受け継がれることで、緩やかな連続性も保っている。

アイテムにしても親から子に武器は継承され、武器そのものも敵撃破数によって強くなったりして、連続性がある。
ここで上手いのが、紋章の謎にあった便利なアイテムの受け渡し、輸送隊と言うアイテム管理を楽にするツールを、ばっさり捨てたこと。
そしてキャラごとにアイテム交換は出来ない。するのにお金と手間がかかる。更にはお金は軍全体に共通するものではなくて、個人それぞれが所有している。
システムを制限することによって、不便にすることによって、楽しみを増やした。
それによってこの武器を誰に持たせるか、超強力なチート武器に修理代と言うお金のリスクを置いて、前作には薄かった金のやり繰りの緊張感と言うかやり応えを作っている。
お金を稼ぐ闘技場との兼ね合い、これまたカップリング(恋人になるとお金を受け渡せる)とも繋げているから無駄がない。

497名無しのAA書きさん:2019/01/04(金) 19:51:25
2ストーリーの大河ロマン感を出す

紋章の謎では主人公マルスの青年期に時間は限定されていた。
だけに、色々な地を旅するのに慌ただしさを感じたし、世界のスケールに対して歴史や戦争を語るには、時の蓄積がちんまり。
親子システムによって、作中の時間に幅を持たせ、ストーリーの重厚さや感慨はより深まった。


3カップリングそのものの楽しみ

キャラへの愛着はより深まるよね。
もともとFEは冷酷なチェスのルールに乗せて、仲間キャラの全員生存が何時の間にか主なプレイスタイルになるほどに、1キャラの生きている感が強い。
彼らが恋愛もすることで、人として愛着も持てる。世代を超えて成長するキャラやお気に入りキャラの息子とか。

カップリングは一週目は効率的な強いキャラを出すためのメソッドとして使ってたけど、十何年たってやり直した今、やっぱり一軍のあのキャラとあのキャラとかストーリーでとか好みでやったりした。
周回として楽しめる要素にもなっている。

ギャルゲーの転換点、ときめきメモリアルから二年後の発売でしょう。けっこう時代を取り入れていたんじゃないかな。




FE覚醒でこの結婚システムが復活したけど、子世代と親世代が同居してユニット数がごちゃごちゃ増えてレベルリセットもされない、ストーリーにも矛盾というか大味になった部分があって、
そういうのを考えるとこの聖戦の系譜というゲームにしっかり向き合った追加要素なのがわかる。

498名無しのAA書きさん:2019/01/04(金) 19:52:46

◇異様な中毒性

正月はこればっかやって潰した。
闘技場システムでレベルアップのテンポが良くなったのと、強いキャラはとことん強くなる、
それはキャラの格差を生みやすい大雑把さにもなるのだけど、
その大味な漁師飯みたいなテイストが、凄く楽しい。

お気に入りのキャラがたった一人で、迫りくる一部隊をばったばったとなぎ倒し、壊滅させる。
これは紋章の謎では滅多になかった楽しみだし、やっぱそれがあったら紋章の謎の繊細さは崩壊するけれど、聖戦の系譜はそれもアリって感じがする。

ただやっぱなー、お気に入りキャラがレベルをカンストしても、特殊な強キャラに敵わない、一軍半に留まるってのは侘しさがある。
アーマーナイト、捨てキャラ過ぎるだろう。
そこを無理やり使うのが、上級者の愛情表現なのかもしれない。そこまでは行けず。


◇FE中級者に

終盤の難易度は高めで、結婚システムが加わったことで、ゲームプレイは複雑になった。
FE未経験の入り口としては厳しそう。
でも経験者が求めるやり応えは提供してくれると思う。
攻略情報は自分は無きゃ駄目だった。ヘタレプレイヤーです。
ちょっと特殊なドーピングにも近いレベル上げもやったし(杖を使って経験値稼ぎとか踊ってけいとか)、独力ではオール生存クリアはムリポ。
でも攻略サイトをにらんでいる時期も、なんか充実した楽しみがあったし、ベッドに横になってもあのキャラはああしようとか次はあれしてとか、ぽわんぽわんとゲームが回転して。
ってことで、とっても充実したゲームプレイ時間でした。自分には相性が合っていた。

499名無しのAA書きさん:2019/01/04(金) 20:10:26

敵兵を5対撃破し続けた自軍エース。
しかし、代償として満身創痍。

ヒットポイント残り2.
敵の中ボスの命中率90パーセントの攻撃。
必殺の一撃が放たれ、それに反応し身体がぴょこっと動いたときに、脳汁がドバドバ出た。




    /)__∧ ひょい!
    | |´∀`)  ∧_∧ :::::∧
    (    )  (∀・ )≡ ::)
  / / <二二二|0 V  )  :::)
 (__)(__)   ヽ-'-ヽ ≡ :::ヽ
            (__人__)  ≡:::)

あー! 動いたー! 避わしたー! 避けた―! あああsasugaset(rya

500名無しのAA書きさん:2019/01/04(金) 20:11:30

  アゼルとエーディン。
  ヘタレ魔法使いと信者多いシスター

  お互いにそれぞれ、別のベストカップリング候補があって、制作者のオススメがあって、強キャラに強武器が待っているのもわかる。
  でも、だからこそ二人を結び付けたかった。


             ∧ ∧
             (,,*-o)ヽ∧
              (  )Д- ,,)
               )ヽつ"ヽ
              (二ノ、 i
               / ̄  , )
             /,\ヽ ̄/
            ( <   > )
            `-'  '-' 、ヽ
                   > )
                  '-'

 カップリングは女キャラが少なく、結果として一部の男キャラが独身としてあぶれ、子の職業も母親依存なので、女性キャラを中心に組み立てるとわかりやすい。
 効率を求めるか、フィーリングを求めるか。

501名無しのAA書きさん:2019/01/06(日) 18:40:14
本の感想。そです、自分は北村薫マニア。

502名無しのAA書きさん:2019/01/06(日) 18:41:17
ひとがた流し

◇日常が輝く

一つ一つのエピソード、小話の精度が高い。
作者は日常のささいな出来事を描くが、それはありきたりなものではなくどこかユニークで、つまり視点やモノの捉え方に輝きがある。
日常、というより、毎日の地平にあるちょっとした特別なモノゴトの連続、で物語が綴られているように思う。

チョコレートドリンクの専門店、カナシイと書かれたトラック、旅先の土産物、札幌での雪吹雪、お寿司屋での変わりダネなど。
毎日に潜んでいながらも、ちょっと嬉しかったり、ドキッとすることだ。

「月の砂漠をさばさばと」からさきちゃんと母親が出てくる。
ただメインではなく支流でのサブ人物に留まる。(それでも本流に欠くことのできない流れなのだけど)
なのと、月さばに比べて読者層がちょっと高い年齢に絞られているような気もする。
続編として期待しない方がイイと思うが、別の味があって、面白い。
お好みで。

503名無しのAA書きさん:2019/01/06(日) 18:43:43
◇道路標識

本作で一番印象に残っていて、読み返してまた考えてしまうのが、「ちょっと曲がったりした面白い道路標識を撮り続け集めた写真」に対するエピソード。

一部抜粋

>道路標識の写真が並んでいる。それぞれ、どこかの隅が、違う曲がり方をしている。
>情報を伝える《手段》として存在している標識が、それによって微妙に、個性を主張していた。

>「嫌な顔をされたの」
>《画面として面白いのかもしれない。でも、標識が曲がってるってことは、車がぶつかったってことだよね。
>だとしたら、そこで誰かが怪我をしたり、もっとひどいことになったかも知れない。そんなところを素材にして、シャッターを押していいのか》


>「ものを作るのも、やっぱり対話なんだ。作るって行為そのものがそうだ。自分と作品とのね。
>そして、出来ちゃったものを誰かに見せたら、― 作品と観客が対話し始める」

>「玲ちゃんが、標識のシリーズを撮り始めた時にも、とにかくシャッターを押させる何かがあったわけだ。
>撮らずにはいられなかったんだ。言ってみれば、玲ちゃんはカメラと一緒に踊っていた」

>「その時、そこには、《駄目だ》と真っすぐに自分を責められる玲ちゃんがいる。そうだろう?
>責めて進めれなくなるなら、そこで終わりだ。でも、玲ちゃんが、また一歩を踏み出せれば、きっと前より歩幅が大きくなっているはずだよ」



自分も不謹慎だと指摘された地震を題材にしたものや、著作権を違反したアンモラルなコピーAA化をしたりするけど。
そこは書く前の覚悟があったからか、そこまでは痛まないんだ。

だけど、作中でちょっとした表現があった時に、そこに登場人物の痛みやその背後の読者の痛みのようなものがあって、
それを無意識に何も考えずに、「ただ面白い展開だから」と使った後の、それに気づいた後の、どよんとした後悔は忘れられない。
ようするに、スタッカートを没らせた死の描写ね。これは意外だからと面白いからと、それを第一義に記号的に使っちゃった。

それはやっぱり「踊っていた」と言われればそうだよね。確かに情熱が溢れて面白いと思ってた。腹踊りだったけど。
だけど、やっぱり違ってたもので、「駄目だ」って真っ直ぐに責めなきゃ、先に行けないよねって。

このエピソードは物語を楽しむというのを超えて、これからの人生のそれこそ道路標識になっていて、これからもなるんだろうなって。思う。

504名無しのAA書きさん:2019/01/06(日) 18:51:01

◇まだ味わいきれない。

これは自分が初読みしたのは二十代で、その時の印象は余り良いものではなかった。
エピソードが散乱していて、語り手の視点も多すぎて、印象が散漫になっている。
物語終盤に肉薄した叫びがある筈なのに、それが肉々しく語られていない。
と。

きっと「月の砂漠をさばさばと」からの落差もあったのだろう。

ただ、十年くらいたった今だと、なんか浸みるように入って来るその余韻や、何気なく通り過ぎて行ってたエピソードの楽しさとかが分かった気がする。
視点が、多くの人物から語られるのも、今では、広い川を描いて、その岸辺の様々なところに人を置いて、そのかすかな確かな結びつきや川に流れる舟を描いているんだなって。

別離を題材にした作品で、男と女にだけ視点を絞った作品ってあって、そこには凄い情の轟きやウネリがあるのだけど、
最近はそういう作品の自己陶酔感やドラマにも近い嘘っぽさ、狭さ、とか否定的な面が何か自分の感性にくすぶるようになり、だから純粋に感動できなくなってきたような。
(ぶっちゃけます。「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」には感動できない。もうこんなん受け付けない感性になってしまったんだ)
ただ、反面、それはこういう「ひとがた流し」のような作品が好きになっていくような、共鳴していくような。
それが嬉しい。

結局は好みが変わったってことで、そこには感性が鈍るというマイナス側面もあるのだけど、作中の主人公の年齢に近づくにつれ、この作品をもっと味わえる人になりたいと思う。

505名無しのAA書きさん:2019/01/06(日) 18:51:33
  |  ||;;|||;;|         ||;;|||;;||__ ∨| ) (  |::Jazz:::|
  |  ||;;|||;;|        ||;;|||;;|| [][][]|(  )  | paty |
_|三三三三三三三三三三三三三三三三三||
 /|                         /  ̄\
,/ :|                        /.      \
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       \
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
 ━┳━   ━┳━ ∧_∧  ∠%    ━┳━  |/
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄( ・∀・)/∩   ̄ ̄ ̄ ┻ ̄ ̄
            (⊃ξ♂ノ
            (__ノ\          このカレーうどん、腐ったバターの味がする
            (__)_)     ((( )))
                     と(゚∀。;)|G;;⌒ つ
                     ::::::::::;;;;;:::::::::   スタッカート 〜完〜

506名無しのAA書きさん:2019/01/17(木) 04:11:41
真夜中のホンショ―。

507名無しのAA書きさん:2019/01/17(木) 04:13:48
ルドルフとイッパイアッテナ(単行本)

絵からしてやっぱ単行本でしょー。ちょっとサイズが大きいけど。
アニメ映画化もされたベストセラー。
猫のルドルフの一大ビルディングロマンストーリー。


児童文学ですが、侮るなかれ。
後半の展開には、「おおお」と心動かされるものがあります。

もちろん教育的な部分もあるけど、そこは変に小難しくせず、ストレートに猫の学びが人へと迫って来るので、眩しくてイイと思う。
著者の人柄みたいなのの柔らかさが、出ているのかな。

イッパイアッテナに出会ったときにその不思議な言葉の意味に、にやりと驚き。
読み終えるとイッパイアッテナが愛おしくなるだろう。
ああ、イッパイアッテナ。ああ、ルドルフ。

昔の作だからか、昭和の匂いがするのも今から見ると懐かしいスパイス。
自分の小学高時代みたいなものが蘇ってくるような読み味だった。
それだけじゃなく、今の現代でも子供に読ませたい的な、そんな魅力がある。

猫が主役なんですが、よく動物が主役の物語に、「嘘くさくて冷める」のってないですか? ない?
この物語にも嘘があるんですけど、その嘘の匂いがなんとも好ましく、庶民くさい物語を楽しく彩るものなんです。
こうゆーのもあるんだなって。

508名無しのAA書きさん:2019/01/17(木) 04:14:48
ルドルフとイッパイアッテナとシチュー

     ,        ニ彳
    ノl \      下 ¦
   /一'‐ ゙''" ̄ ̄^''└-⊥   
  ノ \..,,       _,,..ッ'' ヽ..
 l   ーイコ_   上フ‐"   ! 
 !      `'  ./´      l
 !    `、   _.._ , '    1 
 l  , "   ̄l ̄  "     丿
  \、   ノ" \ `   ./
    ゙ヽ、        く  
     /     ´   `^ー、
    丿           彳 
    /             ヽ
   丿               〈  
   /                \ 
  丿           ヽ    l_ ゙'丶     
  ,'   ./フ"゙゙7" 、   !^\   !' 、`\   
  !  ノ/  ./  ./ 、 │.  \  ∨゙'-: ゙ー..,, 
 亅 /’   ノ  丿 ヽ ,,\   ヘ  ヽ  ゙ー-,,_^''|!
./ニ_丿   ヤ=-┘  〈ュょ冫  (__亅      ̄



ドキッとさせられるところも


   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   | でもな、ルド。
   | へんな安心がいちばんいけないんだ。
   | いつでも勉強できるなんて思っていると、けっきょく、勉強しなくなってしまうことが多い。
   | いましかできないと思うと、むりをしても、そのときにやるんだけどな。
   | いつでもできるって思っていると、やらなくなってしまうもんなんだ。
   | それにな、ひとりっきりで勉強するっていうのは、いうほどかんたんなことじゃないんだ。
   \__  ____________
        V

      ∧∧
〜′ ̄ ̄(,,゚Д゚)
  UU ̄U U

509名無しのAA書きさん:2019/01/17(木) 04:26:00
AAで猫が主役もので良いなって思ったのは、「猫のいる生活」です。それと小説原作だけど、「夏への扉」

猫のいる生活
ttps://wikiwiki.jp/abuita/%E7%8C%AB%E3%81%AE%E3%81%84%E3%82%8B%E7%94%9F%E6%B4%BB

夏への扉
ttps://web.archive.org/web/20160815173456/
ttp://www.toofectarts.com:80/videoshelf/2001/doorintosummer/index.html
(一つに繋げて!)

読んだ後、となりの椅子で寝ているリアル猫を撫でたくなる。
「ルドルフとイッパイアッテナ」にも感じたし、そういうの好きです。

余談よーだん。
あの、自分もネコものAAを去年に書いたんですよ。
そしたら感想ゼロの無風状態スルー級。
から笑いするしかない。
かくにネコものは難しい。にゃー。

510名無しのAA書きさん:2019/01/21(月) 16:52:52
今しばらく時間に余裕のあるので、暇を使って、「ラーメン語り」をしたいと思います。

まずはケンブリッジ大学アジア・中東研究科日本学科准教授の「ラーメンの歴史学――ホットな国民食からクールな世界食へ 」
それからラーメン博物館の「世界ラーメン紀行」
アニメの「ラーメン大好き小泉さん」(違法視聴中)
amazonで注文した「ラーメンの語られざる歴史 」(まだ届いてない)
こうやのワンタンメン
ラーメンギコ&モナー

に焦点を当てる積もり。
物量だけは大盛だけど、自分はラーメンマニアなほどにラーメンを食べてないし、なんでもウマいって言っちゃうような味音痴なので、素人が粋がった感じの半可通だせぇって感じに終わる予定。
ってか、ここを読んでいる人なんにんくらいいるんだろう。片手で数えるほどだと思うけど。ずっとレスが無いから無人の可能性もあるけど。ま、いっか。

511名無しのAA書きさん:2019/01/21(月) 16:57:54
ラーメンの歴史学――ホットな国民食からクールな世界食へ


著者が外国人だからライトでイーカゲンなものだと思っていたが、日本の食文化に真っ向から真摯にぶつかった力作。
平安時代、江戸、文明開花、戦時など、ラーメン以前、またはラーメンへとスポットが当たる前夜の景色にも筆は走り、日本史と共に食の時代を浮き彫りにしていく。
その反面、ラーメンの登場は本書の中では遅く、350ページほどの分量の中で、100ページほどは時代考察にやきもきするし、200ページ経ってもラーメンは出てこない夜明け前。
ラーメンが語られるのはそこからで、取り分け自分の興味関心が出てくるホットだったりクールだったりする箇所は、終章二つと後書きの、100ページちょっとに絞られる。
前菜中心で、ようやっとメインが来たと思ったら、あっという間に食べ終わってしまった感じ。

これはタイトルが悪い。
本題の「ラーメンの歴史《学》」は歴史ではなく、「歴史学」を語ろうとするその姿勢を反映するが、サブタイトルは本書全体を映さない。
「日本の食文化におけるラーメン」など、もう少し広いものを使って欲しかった。世界でのラーメンブームへの便乗感が、長い時代考証を交えた研究にどうも沿ったものではない。

しかし、本書におけるラーメンとは一見無関係な日本の食文化が、意外と知識として面白い。日本食文化論を知りたければ、これはかなり為になる。
分かりにくいものを分かりやすくしようとするその姿勢は、やはり外国人が外人に説明するものだからか、しっかりしている。
日本人が、近代以前はとても質素な食生活をしていた、肉食どころか魚でさえも、地方と都会の落差が大きかった、今でいう「ヘルシーな伝統的な日本食」が、正に現代の日本のお偉いさんの視点から造られたものだとする。
これは日本人はなかなか勇気をもって伝えられないような、鋭さが迫ってくる視点。

各地方が時代によって均一化していく、そうさせようとする圧力を描きながら、その一方でラーメンって凄く地方色を持っているよねっていうのを描く。
このパラドックスには考えさせられる。

やはり時代が現代に近づくにつれ面白さや興味関心が増していく感じ。
と同時に、ちょっと時によって客観化されていない情報の偏りや、視点の歪みみたいなのも増えていく。
だけど、いや、だからこそ面白い。
そしてその面白さを保証しているのは、やや冗長とも思える「それまで」をしっかり丁寧に描写しているから。
その連続性の上で、自然に繋がっていく個所やちょっと強引かなって箇所が分かるし、ここまで調べている本だからって身を任せれる信頼感もある。

漫画とラーメンの関係でNARUTOが出てこなかったり、「つけ麺」が全く除外されていたり、ラーメンチェーン店が視点に入ってなかったり、ラーメンパークみたいなのの比重に疑問が残ったり。
そういうのを間違いとするのではなく、愛の歪みとして楽しみたい。
喜久蔵ラーメンな、落語家喜久蔵へのインタビューはそれまでの研究的な視点とは明らかにバイアスが強すぎるものだけど、ここが読んでいて一番ダイナミズムがあった。

512名無しのAA書きさん:2019/01/21(月) 17:05:18
自分が本書から引き出す見解があったとしたら。

「日本食はこうだ」と全国が均一化していって日本人が持つ伝統食へのイメージの鋳型が固まりつつ、それを打開するかのように地方の味(サッポロ味噌ラーメン、喜多方醤油、博多豚骨、etc)としてラーメンが展開して舌にも認識にもアピールしていく。
ラーメンは地域を代表するローカルフードにもなるし、店によっては「ウチはこの味だ」な店主個人のコダワリを乗せれる。
このようにラーメンと言うものは物凄く自由で柔軟な器を持つと共に、その自由さの中でもそれらを総合して「ラーメン」という一括りが成り立つその抱擁さも持っている。
(なんだろうね、物凄く自由に個人がアレンジできつつ、ジャンルそのものをはみ出しても、ジャンルは解体されない。それも新感覚の創作ラーメンなんだなと語られる。その食の柔軟性と確とした様式美のような。
ラーメンはイタリアのピザやパスタと並んで物凄い幅を持っていると思う)

そして、その柔軟でローカル色や店による差別化を出しやすい「ラーメン」が、日清などの「インスタントラーメン」、日本食としてのラーメンとして、一つの食のジャンルとして、世界へと広がっていく。
そこら辺の端っこが語られている。
(本書が書かれたのは、世界的なラーメンブームの走りの時期なので、これ以上は語れなかったのだろうが、その食が時代と共に変容していくという視点を現代の自分が借りたならば)
もちろん、その先に世界各地の、ニューヨーク風ラーメンやロンドン風ラーメン、フランス料理やドイツ料理と融合したラーメンなど、つまり日本人以外の外国人による解釈で現地化されたラーメンが、登場することは間違いない。
実際に、そのラーメンブームと呼ばれるものはこのステップに入っていると思う。
本書そのものも、ラーメン論が外国人によって書かれたことも、ラーメンが外国人によって理解され解釈され語られたのも、その大きな流れからなのだろう。


例えば一昔前から世界に普及した寿司は、カルフォルニアロールなど、寿司のローカル化が行われ、変化していっている。
カルフォルニア? 邪道? と言う人もいるかもしれないが、「サーモンのすし」などは海外のノルウェーの国策からの影響が大きい。日本にも逆輸入され過ぎまくって、むしろ当たり前になっている。
回転寿司だってベルトコンベアーな現代的な現象だし、こちらも寿司とは時差を置いて世界へと進出していっている。その主役はくら寿司やカッパ寿司よりも、イギリスのYO!SUSHIだったりする。

ラーメンだって、現地のローカルな発展は世界各地で多発的に起きるだろうし、それがどのように日本のラーメンに影響していくか。
そこはむしろ、ラーメンの方が寿司よりも可能性はあると思うんだ。
最近はニュースでも逆輸入ラーメンが出てきているが、もう少ししたら、もっと大きな波が。来ると思う。
ここを語る書が出て欲しい、出来れば日本人の手によって、というのは未来への希望。
寿司は前に紹介した「回転スシ世界一周」がそこらへんを楽しく紹介している。きっと「ラーメン世界一周」が語られるべき時代はもうちょっとほんのちょっと先。

反対に日本人がラーメンを語る際に、地域史という視点がもっと使われてもいいかもしれない。
九州豚骨ラーメンの系譜、サッポロ味噌ラーメンの系譜など、そのような超ローカルな狭い視点もまた、日本人研究者だからこそ出来るだろうし、それらの積み重ねがまた全体を語る際の資料とも史料ともなりうる。
外国人がラーメンを捉えることによる、「世界と言う視点から日本と言う国」を描いた時に出た視点の鋭いユニークさや妙味、そういうものが「日本と言う視点から○○と言う地域」を見ることで出る可能性だってあるんじゃないかなって。

513名無しのAA書きさん:2019/01/21(月) 17:05:57


     ∧∧   醍醐味ってなんで醍醐味っていうの?
    ミ,,゚o゚彡
    と V つ    くだらないってなんでくだらないっていうの?
     /  ヽ
    〜UJ"
                そんなラーメンとは離れた雑学知識を知るの面白い。

514名無しのAA書きさん:2019/01/21(月) 18:29:10
補論

世界のラーメンのローカル化について

これは高い確率で来ると思う。根拠を示す。
世界では一足早くラーメンよりも「インスタントラーメン」が流行ったが、こちらは世界各地で既にローカル化している。


同じラーメンでも日中韓ではそれぞれ違う! 特に韓国のラーメンは独特=中国メディア
ttp://news.searchina.net/id/1659658?page=1

日本人には信じがたい?韓国のラーメン屋事情=「日本にもあるよね?」「また違うおいしさが…」
ttps://www.recordchina.co.jp/b183955-s0-c60-d0058.html

「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力
ttps://agri-biz.jp/item/detail/14342

How to prepare Maruchan? Ramen Soup [MEXICAN STYLE]
ttps://www.youtube.com/watch?v=YdHcBduvoSI

インスタントラーメンは永遠に 博物館から刑務所まで
ttps://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-45834247


このように各国でローカルに社会や文化と結びつき、また新しい文化を作りもするインスタントラーメン。
日本への海外からの逆輸入のような影響だって大きい。
器となるドンブリのないアメリカでマグカップにインスタンヌードルトを入れて食べているのをヒントに、容器付きラーメンとしてカップヌードルが開発されたのは余りにも有名だ。

あと、私見なのだが、辛いラーメンブーム、蒙古タンメンなどの走りは、東日本大震災の際に出回った韓国の辛ラーメンにあるような。
個人的には苦手な味なのだけど、ラーメンは辛くてもいい的な、認識の刷新と言うか広がりを与える一つの要因になった気がする。

このような作用が、インスタントではないラーメンには起こらない、と考える方がちょっと無理がある。

515名無しのAA書きさん:2019/01/21(月) 22:20:03
世界のご当地ラーメンとして今は、蘭州ラーメンよりも、香港のワンタンメンが食べたい。
中国だから日本初じゃないんだろうけど、こういうのがラーメンブームで世界各地で生まれてきたらいいなって。
ttps://welove.expedia.co.jp/destination/asia/hongkong/18698/

日本のワンタンメンをすすることにするか。

516名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:32:46
ラーメンWEEK WEAK?

おまけ1

◇カップヌードルミュージアム(安藤百福発明記念館) うろ覚え寄り道レビュー


コンパクトにまとまっていて敷地面積は小さめだけど、一つ一つのアトラクションの質は高い。

カップヌードルの容器が壁一面に飾られている展示スペースには、変な迫力がある。
これは追体験的な魅力もあった。
なんというかカップヌードルってすぐに販売が打ち切られるというか、没カップヌードルの墓場の歴史で、膨大な展示からそういう消えていった思い出のシリーズを見つけ出して語るのもアリかなと。
ああ、グータ好きだったよ。高いから一種類で一度きりだったけど、あのインスタントとは思えない具の高級カップラーメンっていうコンセプトは好きだった。確かに中華の雰囲気だった。

安藤百福の歴史は、彼が台湾人とか妻が三人いたとか、そういうのは伏せられていたのかな? 世界(どころか宇宙)に広がる日本のインスタントラーメンっていうのを前面に出しているのは、前にある記事のように感じた。
経営しているのが日清だからか、創業者マンセーって感じはある。
朝ドラのまんぷく、とかなかなかな、多分どんどん実像とは離れた歴史上の偉人になっていくんだろうなってのは思う。


一番いいなって思ったのは、
食事のイートインスペースとカップヌードル作りにあるワイワイ感と言うか、家族で楽しんでねってコンセプトがあるの。

特にイートスペースは世界の珍しい麺料理とお馴染みの麺の組み合わせで、店が周囲にあってその中心に広い食事スペースを置いている。
ttps://www.cupnoodles-museum.jp/ja/yokohama/attractions/world-noodles-bazaar/
一人前もあるけど、多くの人はハーフサイズを頼むと思う。
調理方法は環境もそれほど良くなく、ちょっと手抜きしている感じがある。
本格派ではないが、インスタントラーメンよりは手間がかかっていて、食が提供されるまでが非常にスピーディ。
屋台に近い。カップヌードルミュージアム!

このハーフサイズと提供の早さで、色んな味を楽しめるし、家族でシェアをすればより多くの味と話のタネを分け合える。

これは実は従来のカップヌードルにはないものだろうと思う。
カップヌードルやインスタントラーメンはやはり一人で作って食べる。家庭料理のように一つのフライパンや皿で分けあうものではなく、個食になりがち。孤食にもなりがち。
そこをファミリーや仲間内でわいわい食事や展示を楽しむ。のを提供するのに、なにかの憧れと言うか目指す意思の高さと言うか、なにかを感じる。

カップヌードルづくりも、デザインを書くスペースとか距離の近い席をとって、話し合ったり、コミュニケしながら作るような仕組みを作っているように思う。

ラーメンの展示方法。いささか夢見がちな百福ヒストリーなど。
そういうのも含めて、家族で楽しめれるおしゃべりが楽しくなるミュージアムというのを作った点に、それが個を強調するインスタント食品会社が作ったところに、凄みを感じた。
つきなみかんそー。

お土産コーナーで買ったカップヌードルデザインのカップみたいなのは、大きめサイズのコーヒーカップとして重宝している。インスタントコーヒーだから許してね。

一日を費やすというよりも、ヨコハマ観光のコースの一部に使うのに向いてるかな。
でも、まんぷく効果で混んじゃうと、一日が吸い取られそうか。

517名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:35:21
ラーメンWEEK WEAK?

おまけ2

普通の人はヒク、どんぎつね超長文レビューの転載。

518名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:37:07
638Now_loading...774KB2018/04/26(木) 14:12:03.45ID:4cfKJtT9

☆日清どん兵衛CM「どんぎつね」

1 どんぎつね

どんぎつねというネーミングは、新美南吉の童話「ごん狐」をモチーフにしたのだろう。
安易な親父ギャグに思えるが、このネーミングには志が透ける。

起用されている恋愛ドラマで活躍している俳優からして、CMの訴求層は若年層。
なのだが、この「ごん狐」というモチーフの一点で、童話を読む子供や昔ながらの古典に親しんでいる中年層にも射程が広がっている。
カップヌードルと比べ、広く万民を意識した元ネタの取り方だ。

他に他社との競合において「どんぎつね」は大きな意味を持つ。
今まではキツネとインスタントヌードルの二つから連想するのは、マルちゃんの「赤いきつね」だった。
きつねうどんから、「どん兵衛」には大きな距離があり、連想が繋がりにくい。
つまり「どんぎつね」は「どん兵衛のキツネうどん」に架橋することで、キツネと言ったらどん兵衛へと塗り替えようとする、業界大手へのチャレンジブルなネーミングなのだ。
所謂、CMの知名度が、俳優や萌えキャラで終わらずに、そのまま業界での認知度のシェアに繋げていく、その機能美。

<参照>
ごん狐
ttps://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/628_14895.html
やや暗く教訓めいたそれより、自分は同筆者の以下のこれを連想した。

手袋を買いに
ttps://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/637_13341.html
可愛らしい親子狐の様子、温かさを感じるストーリーで、どんぎつねのイメージにはこっちがカブル。
詩的で且つ視覚的な描写が豊か。

>昨夜のうちに、真白な雪がどっさり降ったのです。その雪の上からお陽ひさまがキラキラと照てらしていたので、雪は眩まぶしいほど反射していたのです。雪を知らなかった子供の狐は、あまり強い反射をうけたので、眼に何か刺さったと思ったのでした。
>子供の狐は遊びに行きました。真綿まわたのように柔やわらかい雪の上を駈かけ廻まわると、雪の粉こが、しぶきのように飛び散って小さい虹にじがすっと映るのでした。

519名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:38:50
639Now_loading...774KB2018/04/26(木) 19:08:45.01ID:4cfKJtT9

2―1カップルで食べる

日清のどん兵衛CM 「一番好きなもの 篇」
ttps://www.youtube.com/watch?v=BAeT7vwxAjY

インスタントヌードルと恋愛物って、相性が悪いと思われていなかっただろうか。
カップヌードルアニメシリーズは、初々しいカップルの恋心を描いたCMだが、肝心のカップヌードルを食べるというアニメは入れていない。
これは大味のジャンクフードを食べるという行為が、恋愛物の甘酸っぱさ、繊細さを打ち消してしまう。
つまりインスタントに純愛という取り合わせの妙を用いたことが、むしろ一画面で同時に描くことができなかった二つの相克を却って浮き彫りにしてはいなかったか。

二人の関係が成熟しているならともかく、「食べるんです」「ください」と丁寧語を使うようなまだ距離がある二人。
(これは星野源のドラマ「逃げ恥」の影響か)
これが一緒にカップヌードルとなると、妙にみみっちく、貧乏めいて見えないだろうか。
高級フレンチやイタメシなどは一昔前として、ムードのある喫茶店、或いは手作りの手料理など。
恋愛ものと食となると、まず、それらが浮かぶ。

この貧しさのようなものは、しかし、必ずしもマイナスなわけではない。
このCMでヌードルという要素は、二人の恋の身近さ、脱力感、さり気ない日常というミニマムな舞台で、より際立っている。

つまり、このCMを通じて、どん兵衛を今まで食の対象にしていなかったリア充層、意識高い系にまで普及させ、それはトレンドを生みやすくさせる。

地味で安定したカップルの食事シーンという土台、そしてそれがインスタントヌードルで行われたという新鮮さのようなものが上手く相互作用している。

そしてただ二人の恋愛を描いただけではなく、二人の距離が縮むのも「どん兵衛」を通してなのだ。
恋のキーアイテムとして位置づけられているカップラーメン。
なるほど、新しい提案だ。

520名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:41:10
640Now_loading...774KB2018/04/26(木) 19:33:14.04ID:4cfKJtT9

2―2カップルで食べる

また食べるシーン、麺をすするシーンは、実際に箸が進みそうな誘惑を持っていて。
おあげ、だけを残す。
これは単なる恋の進展に使われるだけではなく、おあげが自慢というメッセージ、丼いっぱいのスープに浮かぶおあげを最後に大写しにすることでその大きさを強調する。

つまり、「おあげがおいしい」と直接言うのではなく、ストーリーの最後に謎かけの答えとして置き、おあげの存在感を画面の視覚情報として伝えている。
商品アピールをしっかりしつつ、物語全体の中に活かす。
そのアピールの婉曲さが、がつがつしがちな広告であることの下世話さを目減りさせ、上品な後味を生んでいる。

そのCMドラマは商品アピールのための嘘、という作り物感を抑える工夫は、劇終からも伺える。
嬉しさでしっぽをふるふるさせる、それに気づいたのが覗き込む、慌てて隠す。
という所作は、わかりやすい恋愛劇として、印象に甘さを、もっと言えばあざとさのようなものを残す。
しかし、このシーン。
今までの「おあげは最後に残す」という文脈から、やはりストレートな商品アピールとしては「とうとうおあげを食べて美味しいと言う」シーンを最後に置くのが正道に思える。
しかし、このアピールとしての正道を貫いてしまうと、あの余りに商品販促の側面が大きくなりすぎて、CMの世界観そのものが嘘くさく思えてしまうだろう。
つまり、きつねのしっぽがぱたぱたすると言う嘘で閉じることで、CMによって強調される商品の魅力そのものの嘘くささを残さない。
一番「来る」と思われるシーンを敢えて写さないのが。
それを読者の想像に任せることになって。
とても上品な余韻になっている。
短いCMのドラマながら余白を感じるというか。


<参照>
【アニメCM】日清食品 カップヌードル 「HUNGRY DAYS 魔女の宅急便 篇」 30秒
ttps://www.youtube.com/watch?v=0DVe_XVF5iU
恋愛の劇中に、カップヌードルをアニメで登場させることは出来なかった。

日清カップヌードルCM FREEDOM
ttps://www.youtube.com/watch?v=Gx-eSxLe2m0
こちらはアニメ中に登場する。が、劇中最後のとってつけた感、添え物感は拭えない。また男の食として描かれている。

521名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:42:26
641Now_loading...774KB2018/04/26(木) 19:59:58.29ID:4cfKJtT9

3あざとさによる女性への不快感

【吉岡里帆】日清CMどんぎつねまとめ +メイキング
ttps://www.youtube.com/watch?v=j9pXDDvbiEw


「どんぎつね出てきません編」からはかなり、狙った演出が見える。
まず、きつねの萌え美女化、ケモナーな要素。
中途の、脈絡なく挿入される萌えダンス。
突然押しかけてきて、不自然に距離を詰めて近づいていく女の子。

こーゆーのは、次からのドラマ仕立ての展開によって多少緩和されるが、
当初のターゲットが独身男性を中心にしていた感は強くする。


にしても、この記事すげーっすよ。

どん兵衛の吉岡里帆に女がイラつく理由??そこに隠された「モテの極意」
ttp://sanctuarybooks.jp/webmag/20171220-1417.html

あの、CMの女性に嫌われる要素が取材(のちに数人の間の世間話のレベルだと気づかされる)で語られる。
それで女性、男性とはこういうものだと語られるのに、ふんふんとなるのだが。

「負け犬の遠吠え」という単語で怪しくなり、
なんと最後は「どん兵衛」と全く関係ない、美容本の宣伝に着地するんですよ。

すごいですよね。すごい広告の仕方だ。
流行のCMを取り扱って民の目を引き、女性のコンプレックスを煽る文章を飛ばし、マルチまがいの宣伝へと至る。

このレビューの余りの恣意性、強引な論理展開にノックアウトです。
自分のレビューは、これ以上に役に立たない、独断と偏見、恣意に満ちたレビューになったら嬉しい。
(ってあの、CMって長文レビューで目立つのが殆ど無いのが実情なんすよ)

522名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:43:51
642Now_loading...774KB2018/04/26(木) 20:23:14.52ID:4cfKJtT9

4食べるのに抵抗を置くというスタイル

「どんぎつね」「どんぎつねの嫉妬」編では、少し変わったアプローチが用いられる。
それぞれ男性がおあげや天ぷらを食べようとするのだが、女性側が「痛い」とか「やめて」とか、食べるのを妨害するのだ。
つまり商品を「食べてほしい」というアピールを為す時に、「食べちゃダメだ」という内容を映す。
何気ないドラマに見えて、かなりの冒険をしているのが伺える。
もちろん読者はそこから、「にも拘らず食べてしまう美味しさ」のようなものを感じとるはずだ。

この二つは商品のメインの具、おあげと天ぷらをそれぞれアピールするのだが、これがとてもシンプル。
ふっくら。ふっくらきつねの、どん兵衛。
サクサク。サクサク天ぷらは、どん兵衛。
メッセージとしては情報量は少ないかもしれないが、CMのドラマでは中心のキーとして扱われていて、画面でも中心に写されている。

つまりメッセージそのものは要点を絞り、ストーリーによって対象をクローズアップさせ視覚情報で訴求する。
食べさせないという変わり種を使いながら、お手本のように、良く纏まったCM。

天ぷらそばでのサクサク、サクッて言う音は当然別撮りなのだろうし、あとのせ天ぷらだから出来るサクサク感は、
マルちゃんの「みどりのたぬき」のつゆでしんなりとは、また違った美味しさへのアプローチで、それをはんなり伝えている。

<参照>
「赤いきつねと緑のたぬきCM」
ttps://www.maruchan.co.jp/aka-midori/index.html
カップヌードルを食べたくてたまらないというコンセプトは正道。
なのだが、そこから漂う古臭さやありきたり感は否めない。そしておっさん臭い。

523名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:45:41

645Now_loading...774KB2018/04/26(木) 23:55:22.40ID:4cfKJtT9

5露骨なる対抗意識と、それを脱臭する雰囲気

「耳は正直編」では、
赤いきつねへの敵対心を露骨に示す。

「どん兵衛のきつねじゃなくても、別にいいよと言われたよ」
この他のきつねとは、やはり赤いきつねのことだろう。
冒頭の他社へのシェアのチャレンジが、ここで明らかになる。
また「どんぎつね」が「どん兵衛のきつね」であることを改めて示し、それが自虐的な笑いの上でなされるのも意味深い。



646Now_loading...774KB2018/04/26(木) 23:55:56.59ID:4cfKJtT9

この深刻な問題意識と、がっつり展開しそうな重い話題を、しかしあっさりと料理する。
同業他社とのお揚げの比較やセールスポイントの誇示などではなく、好きだからと言うセリフ、そして「耳がきつねになる」と言う強引な解決策を取る。
この少し歪な構成を自然なものとする、ドラマの流れ、演技、
そして雰囲気、妙な温かさというか、争いとは遠いところにある平和感のようなものが、優しく包む。

読者は他社のきつねを意識し、しかしそれは刺さることなく、やんわりと通り過ぎる。


CM ドリームキャスト 湯川専務シリーズ
ttps://www.youtube.com/watch?v=qRq9uuxeYZM
同業他社にシェアを奪われていることを自虐的な笑いにするのは、セガのこのCMが印象深い。
でも、記憶に残るのは、セガはこんなに凄いんだ的な解決編よりも、冒頭の憎らしげに笑う子供の笑い声だったりするんだよなー。

524名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:46:59
647Now_loading...774KB2018/04/26(木) 23:57:32.28ID:4cfKJtT9

6温かいインスタント食品


「ふっくらマフラー編」は、イメージの底上げを狙う。

「寒いです」
「じゃあ、お家に帰りましょう」

無論、文脈から家でどん兵衛を食べる、という場面を想像する。
これはちょっと新しく、カップヌードル、とは手軽で手抜きの料理で、温かいアットホームな雰囲気とは離れたものだったはずだ。
クリスマスの夜に家でカップヌードル、なんて侘しさだったり、孤独の象徴としてのアイテムに使われる、はずだった。

これは要するに、カップヌードルが普及してうん十年、家庭料理の代用物、急場しのぎだったそれが、家庭の味そのものとして思い出されるほどに年季を重ねたってことなのだろう。
ソウルフード、のようなものが、日清食品の一つの目標点なのかもしれない。

ただ、カップヌードルに貧乏で侘しいというイメージはついて回る宿命だろうし、
その意味では役者がそうした負のイメージを受けつつもそれでも庶民的な印象を与える懐があって、
今までのCMによる蓄積もあるのだろう。

例えばメガネというものがクローズアップされていた。
メガネは、確かにコンタクトと違って「ウチ」で使う気軽さがあるし、湯気がメガネを曇らせる演出を入れることで、温かみを、ほっとした印象を加えている。

マフラー編の映像はロマンチックな雰囲気を出しつつも、音楽は何処かセンチメンタルで、沈黙の間を多くとり、ちょっとしたワビサビになっている。
日本的なクリスマス。

525名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:48:41
648Now_loading...774KB2018/04/27(金) 00:20:38.18ID:MFzGV2XH

6年越しそばとインスタント

「どんぎつねがいない編」では、年越しそばにどん兵衛を、と提案する。
この手のCMは、十年位前から増え始め、確かに、年末のあわただしさの中でさり気ないイベントして使うならインスタントというのは一つの手だと思う。
のだが、同時に風流じゃないなぁ的な、味気なさを感じるのも確か。

そういうプラスチックぽさを、現代風なタッチで描いて、今の時代の年越しそばの在り方を提案したのが、本CMだろう。
カップルの二人は、実家に帰ることもなく、他の家族の一員を見せない。
人ごみの都会の街を映し、たった二人きりの帰路に、しかし救いのようなものを安堵感を覚える。
家族4人という単位で一気に作る、手作りの年越しそば、というのはやはり遠く、インスタントに温かみを感じさせる精一杯の構成だった。

思えば、江戸時代での年越しそば自体、蕎麦屋に出向いて食べるもので、家庭で紅白を観て手作りのそばを食べるという習慣は、それほど伝統的なものでもない。
自分で言えば、紅白Flash合戦を観つつ、夜中に一人でカップ麺というのは、覚えがあったりする。
そういう風に伝統は変質するもので、その伝統の変質に商機を見出すというのは、クリスマスのケーキのように、やぶさかではない。
恵方巻みたいになんだかマスコミ超主導な流れもなんだかと思いつつ、土用の丑の日のうなぎのかば焼きだって昔のうなぎ屋のCMみたいなもんだったんでしょ。とか。
伝統とはしたたかに、うねって積もっていくものなのだ。

<参照>
「年越しそば」料理シーン【衛宮さんちの今日のごはん】
ttps://www.youtube.com/watch?v=NdTzbgFWkas
これ、殆ど実写でやってもいいよね。って言うのをアニメでやることには、一つの価値があるのだろうか。部分だけを抜き出しているのでよくわからない。
手の込んだ料理法は、ファンタジーに思えるほどに、自分には縁遠いものだ。

526名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 06:50:23
649Now_loading...774KB2018/04/27(金) 00:55:04.18ID:MFzGV2XH

7どん兵衛とアニメ

「どんぎつねがいない編」は、あるアニメを連想させる作りになっている。
音楽に用いられる「one more tiime one more chance」はアニメ映画「秒速5センチメートル」のエンディングで使われた曲だ。
また男が思い出とともにいない恋人を探し続ける映像も、同アニメを連想させる。

<参照>
秒速5センチメートル 第3話「秒速5センチメートル」
(ニコニコ動画より)

このCMって、映画を観た自分はどう思うか。
映画では、男は面影を胸に町をさまようのだけど、女とは離れていく。二人は結ばれない。そして物語は幕を閉じる。
この幸せでロマンチックな結末への、裏切りが先入観となり、もしかしてこのシリーズも悲恋で終わる、CMシリーズ自体が終わるんじゃないか的な、予感を持つ。
そうでなくても、映画の情感とともに叩き込まれた同曲への切ない印象は、映画を観た人なら思い返されるはずだ。
そこを、女から男を見つけてこつん。女の子から、というのも心憎い驚き。
つまり映画でのハッピーエンドの裏切りを、更に裏切ったハッピーエンドに。
ほっと、息をつくのだろう。

そして、同映画を知らなくても切ない曲と回想と、その後の二人が並んで歩く姿に、起伏のある展開と温かみを感じ取れるはずだ。
これはアニメを知らない層でも、単線的に楽しめるし。
アニメを知っている層でも、単純なコピーと叩けない、むしろ知っているだけ騙されてしまうという。
そういう双方のターゲットを捉えたアニメからの引用技術。

アニメを見せることそのものが目的のカップヌードルのそれとは違って、アニメを手法として利用することで物語に奥行きを与えたどん兵衛。
自分は後者の方がスマートだと思う。


【かわいいコラボ】 どん兵衛×けものフレンズ
ttps://www.youtube.com/watch?v=C_pKGT4TRJc
どん兵衛は、けもフレともコラボってる。原作は知らないので、どれだけ原作を壊さないかは測りかねる。
が、原作知らずでも観れる間口の広さと、しっかり商品をアピールしているのに好感。

527名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 07:11:22
日清のどん兵衛CM 「どんフォックス 篇」 30秒 / 星野源・吉岡里帆
ttps://www.youtube.com/watch?v=sHpwm0ZI3bk

これは正に海外でも波及するインスタントラーメンって認識を前提としているんじゃないかな。

これはシリーズを意識した作りですよね。
「どんぎつね」の呼び名が普及したことに自信持っているから、いきなり「ドンフォックス」と言えて、それが笑いになると信じている。
ここら辺は一つ匙加減を間違えると、白戸家のリストラ的なあの、つまり話題性が傲慢な印象と共にキャラへの不快感へと繋がってしまう。
バランス感覚に優れているのだろう。

これは、ラ王のパロディのアンサーでもあるように思う。

日清ラ王CM 「全粒粉の妖精 篇」 30秒 / 千葉雄大・カズレーザー
ttps://www.youtube.com/watch?v=ZvAolV9qluA

このCMで見て笑いつつも、「ドンぎつねリストラ?」のような不安は無意識でくすぶられたわけで、そこでドンフォックスが出てくる。
どん兵衛も、新展開、新ヒロイン?
と思わせる。
そこでお馴染みのメンツで安心させる。
その制作陣のいたずらのびっくりに伴う不快感も、浮気にぷーたれるどん狐を出すことによって、読者も一緒にちょっとすっきりさせる。

映像展開でも、ドンフォックスと言う嘘の前に、海外出張と言う嘘っぽいシチュエーションとスーツケースの中のどん兵衛って嘘で、上手く流れのような伏線を作っている。


パロディーでも、カップヌードルで酷いのありましたよね。プレステクラシックかなんか。
妙にうるさくて、食品CMなのに汗だくで食欲無くすの。

カップヌードル謎肉丼「みんなで1.2.3篇」ロングver.
ttps://www.youtube.com/watch?v=LBPueoiGic0

あと、フランダースの犬のクライマックスの感動を台無しにするネタバレCMとか。引用するのもはばかれる。

広報担当が違うのかな。センスの落差が大きすぎて、すごく違和感ある。

528名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 07:23:50
日清のどん兵衛CM 「どんぎつねの恩返し 篇」 30秒 / 星野源・吉岡里帆
ttps://www.youtube.com/watch?v=4Jn2i0kdVC4

これは映像的に一つトリックがあるんすよ。
リアルタイムで気付いた人、いるのかな。
どんぎつね批評家の自分でも気づかなかったよ。巧みと言うか盲点だよね。



日清のどん兵衛 絵本「どんぎつね」/ 星野源
ttps://www.youtube.com/watch?v=fhAVErpebOo

これを見てアッと思って、改めてCMを見返すとわかる。
web展開も絡めたテレビCMとしてスマート。

ただ、これは余りに食から離れすぎているなって、どんどん当初のコンセプトから離れていくようなシリーズ物の懸念ってものをちょっと感じましたよね。
霊界探偵ものが話を重ねていくと、妖怪大戦争になったり。
主人公が何年も本編に一コマも出ないお船の話になったり。
それは悪くない例?

529名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 07:37:59
日清のどん兵衛CM 「ツキを招く月見そば 篇」 30秒 / 星野源・吉岡里帆
ttps://www.youtube.com/watch?v=Yj26TbEjp9k

月と卵は、藤田和日郎の名作短編漫画「美食王(ガストキング)の到着」の目玉焼きを連想させた。
ファンタジーで、そこに掛け合わされる季節感や庶民感覚のバランスが抜群で、そこら辺が過剰気味の前作から戻ったのは、嬉しいな。

それ以上に絶賛されるべきなのは「コブラ」だろう。このセンスの輝き。

卵入りの天ぷらそばと共に、真似したくなるちょっとした一手間で、商品をアピールしている。

ただカップヌードルに卵を入れて熱湯注いでも、CMのような見事な白身加減の半熟卵って再現されるもんじゃないよなー。
別途、加熱する必要がある。
その意味でも、月をカップヌードルに入れるようなファンタジーなんだろう。それこそチキンラーメンが目指している理想郷のような。

530名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 07:41:21
改めて読み直すと感性が逝っちゃってるし、読み手の需要のないわけわからない思い付き長文だよね。
今やっているのはそれを加速させている。
ってーか、この長文読めるほどに暇な人ってまず居ないし。ここに人いないし。

      r ‐、
      | ○ |         r‐‐、
     _,;ト - イ、      ∧l☆│∧  良い子の諸君!
    (⌒`    ⌒ヽ   /,、,,ト.-イ/,、 l  
    |ヽ   ~~⌒γ ⌒ ) r'⌒ `!´ `⌒) よく頭のおかしいライターやクリエイター気取りのバカが
   │ ヽー―'^ー-'  ( ⌒γ ⌒~~ / 「誰もやらなかった事に挑戦する」とほざくが
   │  〉    |│  |`ー^ー― r' |  大抵それは「先人が思いついたけどあえてやらなかった」ことだ。
   │ /───| |  |/ |  l  ト、 |  王道が何故面白いか理解できない人間に面白い話は作れないぞ!
   |  irー-、 ー ,} |    /     i
   | /   `X´ ヽ    /   入  |

531名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 21:14:19
◇世界ラーメン紀行
ttp://www.raumen.co.jp/rahakutv/world/

世界ラーメンブームに注目が集まり始める2015年あたり。

パリ、ロンドン、ミラノ、バルセロナ、バンクーバー、ニューヨークへと、ラーメン通のおっさんたちが世界各地のラーメン店へと駆けていく。


大長編ですけど、これは店への取材がしっかりしていて「回転スシ世界一周」のテイストに近い。
考察は回転スシのようにもうちょっと濃い目だったらと思うけど、ボリューム的には一冊の本を出せるほどの質量がある。
世界と言いつつ欧米に限られるのは、先の本と同様。
アジア、ベトナムや中国や台湾の日式ラーメンは逃せないと思うんだけど、通訳とか環境とかあるんだろうな。

ボリュームが多いので、オススメのパートをまず紹介。
10弾、11弾、12弾、13弾の、特にイタリアとスペインのパートが好みです。
何よりもナレーターでここから加わったドイツのラーメンシェフによって、味への蘊蓄が濃くなってくるんですよね。特に地元ヨーロッパだけに冴える。
あと、単純におっさんたちが中心なわけで、彼もおじさん臭はするけれど、全体的に若さのようなフレッシュさが出ていて、読み味が軽快になっている。
イタリアのラーメン食べたいな。ラーメン博物館にも出店してたけれど、今はもう撤収してんだよな。
これらの地域はラーメンブームって点ではパリ、ロンドンより遅れた地域だけど、それだけに胎動感、躍動感がある。

続くカナダはゲストがちょっと薄味で、密度が減ってしまったかな?

ニューヨークはメンバーが充実していて、力も入っていて、店の個性もまたエンタメ的で、見ごたえが戻って来る。
ブームの中心となったモモフク・ヌードル・バーと一風堂NYに取材できなかったのは痛いが、それを補えるだけの旨味のある店のラインアップ。
丁度、取材時期のようなのが、ニューヨークが旬だったんだろうな。
パリに一風堂、ロンドンにラーマゲドンなどの本格的なブームが来るのは、取材のちょっと先。

532名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 21:20:57
全体的に食レポの仕方が良いなって思う。ホンジャマカ石塚やゴチになります以降のエンタメ色の強すぎるレポートは却って時代遅れだよね。
ニュース番組のアナウンサーの食レポもパターンが見えてしまう。youtuberでもちょっと演技が濃いのはなんかね。
その中で自然体に食べていて、ちょっと食知識を語って、自然と美味しいみたいな感想が偶に出たりする。
数多くのラーメンを食した蓄積があるから、誤魔化さなくても、味が香る。
本動画の加減は、エンタメ向きじゃないんだろうけど、とても紀行に合っている。普段着なのがいい。
あの、勿論、何時もラーメンを沢山食べている人が短期間の取材でラーメンを食べまくるわけで。そこら辺の飽きを表に出さないような、見えない努力もあるんだろうな。
ただ、慣れ過ぎている感じが、外国ではラーメンをデートにとか特別な晴れのものとか、そういう海外ならではのラーメン屋の魅惑的な部分を、随分とすり減らしているように思う。
ここはお客の声とか拾ってフォローしてるけど、なんか特別感が薄いような。


取材はがんばっている店を中心に作っているので、やっぱり各店の拘りが伺える。
傾向として日本の味を伝えたい、如何に異国の地で日本の味を再現するか、ってのが一つの方向で。
もう一つが地元のニーズに応えたい、ローカル色、自分の味を出したい的な方向。
日本人シェフと外国人シェフのインタビューが混ざり合い、一人の中にも二つの方向が重なって葛藤があって、そこらへんがドラマとしても面白い。
ラーメンブームで、この先ラーメンがどう変わるかってのが、まだ見えないのも含めて、筋書きの見えない現在での選択の面白みがある。

ただ、頑張っていない人も見たいんだよな。
なんか、あの海外スシでは、中華料理屋が一晩で寿司屋になりました的な、そういうのがアジア系で多いのだけど、彼らが安価で寿司を提供するから、寿司ブームが加速して普及した。
ラーメンは海外ではまだお高いもので、ブームが本物なら寿司のように「なんちゃってな人が沢山でて来る」だろうし、彼らが動かなければブームもそこまでだよなって。
日本だって脱サラな元サラリーマンが、現在のラーメン競争を支えていて、そこから紀行のインタビュアーにもなるドイツのラーメンシェフのようなトップ層も出てくるわけで、それもラーメンの魅力でしょ。
何よりも中華料理に近いラーメンなら、中国人の「なんちゃってスシ」とは違う方向に行く気がするような。
ような。だからなー。そこが紀行で一番知りたかったんだよなー。中国人系シェフの店が出てこないように見えるんだよなー。アジアが旅の対象になっていない不満もそこらへん。
通訳の問題もあるんだろうけど、なんだか庶民感覚に欠けている感じもした。そここそがラーメンでしょって。ハイクラスなゴチソウのままでいいのかしらって。

それにしてもラーメンバーガーって変わり種っていうよりも、かなり合理的なグルメに見えて、食べたくなってしまった。
マクドナルドとかコンビニとかで売ってくれない? ないない。

これはセカンドシーズン見たいよね。見終わった人のほとんどが、同意してくれると勝手ながら思う。
もしもラーメンがローカル化してその土地の味がより鮮明になった時に、また違う醍醐味が出る気がする。
ラーメンブームが冷めて、廃墟の中に数店だけが残ったとしても、そういうのも見てみたい。
ブームが始まった時の、ちょっと先行きがうさん臭かった時の、2015年あたりの空気も、この時だけの出汁のきいた風味があるけど。

時と地によって食が変わっていく、っていう認識。あの「ラーメンの歴史学」の理論の具体的な実践版としても自分には有意義だった。

533名無しのAA書きさん:2019/01/22(火) 22:05:35
なんだか。

ここには、小泉さんの悠みたいなストーカーは居ないよね。
前はどっかで発言するたびにAAを張る人がいたりして、なんか、気にしていない様でいたんですが、ずっと続いていって、やっぱ怖かったんです。不快とかじゃなくて怖かった。

ぶつぶつと一人語りしたからには誰かしらに見て欲しいって承認欲求みたいなのはあるのですけれど、
今日張ったリンク先を全部見るようなストーカーは、ワタクシ的に辛いですから!

2000円もする本を買う人がいたら、もっと辛いですから!

ストーカーするのは大好きなんですけど。
ストーカーされるのは苦しいです。

何の返事もないけど、あなたが見ていることには気づいているんです。
ヤンキーゴーホーム!

しーん。

痛い。

なんか何かを本気で批評的と言うか、批判的に見つめようとすると、その目が自分自身にも返ってきてひじょーに心が自虐的に痛く自意識過剰になるのです。

でも何かを批評しているのに、自分への批判精神が甘いってのは、歪んだマニアにも思えるから、バランスが大事なんですけど、とにかく自分はどんどん自意識過剰に鬱になっていくのです。それでもラーメン語りは止まらないのです。躁です。

534名無しのAA書きさん:2019/01/23(水) 04:00:18
ラーメンうぃーく

おまけ

ラーメン短編動画集

【懐かしいフラッシュ】ハクシャクノテンシ
ttps://www.youtube.com/watch?v=f5JbD2IXL_Y

これが一番、ラーメンを効果的に使ったFlash動画だと思う。
屋台と言う古いシチュエーションは、アコーディオンな音楽と不思議にマッチする。
テンシとドラキュラを、ラーメンに結び付けれるのは絵柄の力と総合的に纏める力なんだろう。
ただこれは全体を見ると、描かれるのは天使、ドラキュラと言う表面的な役割じゃなくて、その中身の男と女の人間くささ、それであるための葛藤と喜びと悲しみだから。
だから日本人的なラーメンという食の選択は、テーマの内奥を計るに、決して奇手なのではない。彼らはやっぱりにんにく臭くなきゃ、いけないんだよな。

屋台シーンが沁みるところは。

ラーメンを通じて二人が通じ合っていく過程を描いて。
「天使らしい羽根があるじゃないか」のセリフ。
そこからちょっと情熱的な陽な音楽を流して。
ここで恋を予感させつつ。
視点は屋台と二人からフェードアウト。ここで間合いの溜めを作り。
「テンシはハクシャクに恋ヲシマシタ」とナレーターの第三者に語らせ。
そこから天使の笑顔の表情でダメ押し。

間の使い方、カメラの使い方、構図の使い方が光り、映像的に感情を動かす工夫に富んだ珠玉のシーン。

それでその間が機能するのはもちろん、屋台の雰囲気と言う場が作られているから。
ラーメンそのものをそれ程映さない、味覚に訴え過ぎないで、雰囲気を重視して伝える、ラーメンを社会的アイテムに使いつつ、人間関係の恋のアイテムにも使うその柔軟性。
ラーメンと言うものの解釈の深さ、その密接さがある日本の現代と言うものが、その土台にある。

ラーメンは欠くべからざるアイテムだが、それを前面に出さなくてもイイ。味だけでは無く、そのラーメンによって出る空気にわたしたちは魅かれている。それを意識させるFlash。

535名無しのAA書きさん:2019/01/23(水) 04:07:14
【つれづれなる】
ttp://sound.jp/atamanoki/kouhaku2014.html

これはラーメンが美味しそう。
食べろ! と思わせるところで場面を飛ばす。
食のシーンは描かれない。
次にラーメンが出てくるのはちょっと先の背景で空のどんぶりと共に。

食事シーンを飛ばすという選択、それによって出る映像の飛躍感、あっという間な感覚、美味しさが裏切られる物足りなさ、手応えのない日常を語るかのようなモノローグ。
ラーメンを食べるシーンを写さないという、映さないと言う描写こそが、全体の雰囲気とメッセージに力を与えている。

そのテーマのマニアックさ、スタッフロールのシュールさ、そして余りにも場違いで萌えない最後のサービスカット。
それらもインスタントラーメンなジャンクな荒っぽい個人製作の味。

536名無しのAA書きさん:2019/01/23(水) 04:18:54
気になる店を見つけた(自主制作アニメ)
ttps://www.youtube.com/watch?v=tGP790OMwQA

これはラーメンの絵とそれを食べる描写ではピカイチですよね。

あの食欲をそそるラーメンとしては小泉さんよりも上に思える描写力ですし。

何よりもユニークなのは、蓮華でミニラーメンを作って食べるのを描いている。
これを描いているのは他のアニメでは見かけなかったし、ドラマ実写でも、ずるずるっとすする描写になっちゃじゃない?
そっちのダイレクトで食べる方が美味しそうに見える。
でもわざわざミニラーメンにする一手間で、なんかこう現代的なリアリティというか、きちりと今のラーメンを捉えて作ってるなって感じがする。

「そこそこ美味しかった」
これは無言か、「美味しかった」の方が、映像からの味は美味に伝わる筈。
それでも「そこそこ」を加えて、オチの切れ味を悪くしつつも、圧倒的なリアリティ、新規に店を開拓するときに良くあるハッピーな発見感への共感。

そういう単線的なわかりやすい味じゃなく、複雑にしつつほどほどの満足感を与える。
日本的なラーメンな感じがします。

537名無しのAA書きさん:2019/01/23(水) 04:29:22
高倉健ビールを飲む
ttps://www.youtube.com/watch?v=hLEpwuQY3aE

幸せの黄色いハンカチより。
ちょっと逸れて来たぞ。

外国人で日本映画でラーメンとなると、「タンポポ」になるけれど、自分が思う映画の美味しそうなラーメンはこっちなんだよな。
もちろん男が刑務所明けで久しぶりにまともな飯を食べる、とりわけ断っていたラーメンとビールを、ってのを女のセリフと高倉健の演技で再現する。
その映像の素晴らしさもあるけれど。

ハリウッドとかアメリカのラーメン表現も、「ラーメンガール」やら何やら熱血、血と汗のラーメン修行物から、むしろラーメンが主役じゃなくても、
前にあったように刑務所でやり取りする不味そうなインスタントラーメンのようなものが描かれて、映画文化にラーメンが社会を写すものや汚いのも含めて日常のものとして息づいているのが伝わる気がする。
刑務所ラーメンがニュースになって話題になったのがつい最近で、やっぱりそういうのは反省されていくのかな。




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