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【習作】1レスSS集積所【超短編】

1名無しさん:2015/11/21(土) 00:23:52 ID:gr26XeI60
「SS書けたけどツイノベには長いし、1000文字には満たない…」
「投稿所の新着に載せる/自分の作品ページに1作置くほどでもない…、でも日の目を当てたい!」
「初作で躓いて変なイメージついたり、叩かれたくない…」
「まずは匿名でいいから反応を見てみたい…」

 そんな初心者や超短編作家の皆様! この度、談話室に『1レスSS集積所』を作成しました!
 初心者作家の叩き台から、本館作家の息抜きネタSS、そしてその感想など、様々なレスを投じてください。
 魔物娘さんたちといちゃエロちゅっちゅしたりほのぼのするSSをお待ちしております。

 【このスレのルール】
・SSの内容に関するルールは本館と同じとします。
・作品とその感想は1レスでまとめてください。特にこのスレでの連載は禁止します。
・基本的にここで作品を投稿しても匿名になります。匿名ゆえのトラブルのリスクは投稿前によく考えてください。HN・トリ付けは自己責任で。
・ほんわかレス推奨です!


他にも色々なスレがあります。目的に適したスレをご利用ください。

※魔物娘図鑑と関係ない話題でもOKです。
雑談スレ12:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1446028423/

※新刊同人誌の話題は解禁されるまでネタバレスレでお願いします。
ネタバレスレ:ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11485/1294842422

※エロ魔物娘図鑑やSSに関する考察・妄想・ネタ話などはこちらへ。
エロ魔物娘図鑑スレ10:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1441958563/

※魔物娘の生態や世界情勢など、図鑑世界にまつわる考察はこちらへ。
魔物娘図鑑世界考察スレ6:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1411941292/

※SS作者さん特有のピンポイント過ぎて微妙な質問・相談などはこちらへ。
SS書き手で雑談しましょ 8:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1445590184/

11名無しさん:2015/11/26(木) 01:33:34 ID:MGB9RDFQ0
「はぁ……」
 USBメモリに眠った大量のデータを前にため息をつく。
 沢山のSSを書いていく中で、没になった作品とも呼べない文章の残骸の山。
「――どれから、消すか」
 偶々目に付いた一つをダブルクリックし、中身を確認する。
 日付を確認すると、文章を書き始めてすぐの頃の代物だった。
 まだ、物語に自分を代入しようなんて無茶なことを考えていた時代。ヒロインの造形なんて当時自分が憧れていた先輩そのままだ。
 ある女の魔物と、人間の勇者の恋物語。二人は心を惹かれあいながらも、それぞれの宿命によって対立し、剣を向け合っていた。
 物語は、少年の勇者が魔物に剣を向けるところで止まっていた。
「これは、駄目だな」
 よくあるロミオとジュリエットの変形だ。仕上げた所で、並みの文章にしかならないだろう。人から評価を貰うには程遠い。
 何より、恥ずかしくて仕方がない。ウィンドウを閉じて、即刻ゴミ箱に叩き込んで忘れるのが正しい対処法だろう。
「……くそっ」
 だが、ウィンドウを閉じようとした手が止まる。
 文章の中から――ヒロインが、少年が自分を見つめているような気がしていた。
 私を――僕を幸せにしてくださいと。彼らが訴えていた。
「ねえ、君が物語を書くならさ――えへへ、私も出して欲しいかな、なんて」
 先輩の顔が、浮かぶ。
「仕方ない、書いてやるか」
 頭の後ろをぽりぽりと掻き、文章をうちこんていく。
 長年SSを書いていたおかげで、何処までもスムーズに話は進む。
 戦いの果て、少女と少年はお互いに剣を捨て、抱きしめあう。
 辺境の村で、過ごす二人は――幸せに笑いあっていた。
「私は、ハッピーエンドが大好きなんだ」
 ――ええ、先輩の大好きなハッピーエンドです。
 お話が出来たら、見せるという約束をしていましたね――3年も遭っていない今となっては、もう、無理な話ですが。
「……そんなことはないよ」
 ふと、後ろから声が聞こえた。
 想像していたヒロインと同じ声。
「私は、君が書いてくれた作品を食べるのがずっと楽しみだったんだから」
 振り返るとそこには、先輩が居た。
 作品と同じ、透明な羽とピンク色の髪を持った先輩だった。
「――私達、リャナンシーはね。上質な物語がご飯なんだ。きっと、君なら美味しい物語が書けるって信じてたよ」
 でも、こんな作品で大丈夫なんですか?
「君の愛が、一番こもってるもの。美味しいに決まってるよ」
 先輩は、にっこりと笑ったのだった。

12名無しさん:2015/11/26(木) 07:18:09 ID:molYy1SI0
>>11
うわあああ
いい話だけど
没になったネタが、消したSSが俺を、おれを…
そんな目で見ないで…

13名無しさん:2015/11/26(木) 08:31:28 ID:Ra5OeaN60
「出たな一つ目の化け物め!覚悟しろ!」

「こんな薄暗い洞窟までご苦労なことだな?勇者さんよ」

「お前を討伐しろとの命だ。いくらカワイイとて容赦はせん!」

「かわいい?」

「?!……な、何だ今のは、口が滑ったのか!?」

「おいおい、魔法が簡単に効きすぎじゃないか?」

「くっ……これが”暗示”か、姑息なマネを!」

「ふふふ……さて勇者さん、アンタに言っておくことがある」

「なんだ!」

「オマエには半年前に生き別れた妹がいるな」

「だからどうした」

「ワタシだ」

「なに?」

「だからそれはワタシだ」

「ふん、何を言う!そんな戯言を真に受けるものか!」

「初恋だったパン屋の娘とはその後どうだ?告白はしたのか?」

「なっ……」

「勇者稼業に身をやつしている所を見ると……上手くはいかなかったらしいな」

「なぜ、お前がそれを……!」

「オマエのことなら何だって知っているさ。なにしろ、妹なんだから」

「ち、違う……俺の妹は人間だ!魔物なんかじゃない!きっとこれは――」

「ゲイザーならではの”暗示”のせいだってのか?」

「そ……それ以外に何がある!」

「……」

「俺は、そんな魔法になど……!」

「なあ……もういいかげん、楽をしてもいいと思わないか?」

「……なんだと?」

「ただ使い捨てられる奴隷の私たちに、真っ当な道なんて用意されていなかった。
 弱者がさらに下層の弱者である私たちを責め、鬱憤を晴らした。はけ口にした。
 それでも、ニンゲンであることに意味があるのか?」

「何を……」

「身分を得ようとして、出身を詐称し勇者に成ろうとした兄さんを私は止めた。
 そんなもの、ただ少し呼び名が変わるだけで、やはり奴隷でしかなかったからだ。
 それでも兄さんは……私の生活を、身体を守るために、自分を犠牲にした……」

「ち……違う、」

「私は、もう兄さんが傷付くところなんて見たくないんだ。
 身体が弱くてまともに働けない私をかばって鞭打たれるのも、身を粉にして働くのも……。
 だから私は、魔物になったんだ」

「……どうして、どうしてだ?アンメル……」

「兄さん。確かに私は魔物になった。けれど、それでも貴方の妹なんだ。
 私を信じてくれないのなら、この場で斬られたっていい。
 だからもう一度、一緒に暮らそう」

「……アンメル……」

「この洞窟にいると、また他の”勇者”が来るかもしれない。
 さあ行こう、兄さん。 とっておきの場所を用意してあるから――」

14名無しさん:2015/11/27(金) 01:46:14 ID:hf3LICoA0
「また、茶碗蒸し」
 食卓に置かれたそれを見て、少女は渋い顔をした。
「あたし、これ嫌いだって言わなかったっけ?何度も何度もさ」
「……前より美味しく出来たと思う」
「そういう問題じゃないっての」
 渋い顔で茶碗蒸しを掻きこむ少女。
 たとえ苦手なものでも、食卓に置かれたものは全て食べる、それが少女の癖だった。
「今度は、喜んでもらえるように頑張るとするよ」
「この、努力の方向音痴め。それともあたしが嫌がる姿が見たいってのか?」
 笑いながら食器を片付ける男に、少女は渋い顔をする。
 こうして毎日苦手なものを出されていたら、嫌がらせを疑う所だ。
「そうでもない。君が悲しいと僕だって嫌だよ」
「――ちっ」
 だが一点を除いて、男は完璧だった。
 食卓に並んだものは、茶碗蒸しを除いて、すべて少女の好物だった。
「あのさ」
「――何だい?」
 鯖の味噌煮に口をつけながら、少女は自らの疑問を口にする。
「どうして、毎日茶碗蒸しが出るんだよ」
「……恩返し、かな」
「訳わかんない……」
 呆れたように、少女はため息をつく。
「うん、僕も良く分かってないんだ……でも」
 男は、自分の分の茶碗蒸しをひと匙すくって口へと運ぶ。
「これが、本当の君の好物な気がするんだ――こうして、恋人を亡くしてしまった僕に、こうして尽くしてくれる君の、ね」
「……バカみたい。今日は顔合わせたくないから、入ってこないで」
 少女は、吐き捨てると彼女の部屋へと戻る。
 外は、日が沈みかけていた。
「今日は、新月――」
 窓の外を眺める少女の姿は、一刻前とは似ても似つかない地味な存在へと変わっていた。
 彼女は、ドッペルゲンガーであった。恋する人を喪った男の元に現れ、その理想に擬態し、寵愛を得る魔物。
「茶碗蒸し、美味しかった……」
 彼女は、茶碗蒸しが大好きだった。
 一度だけ、この姿を曝してしまった彼女に、彼が差し出したのが茶碗蒸しだった。
 家出して、勝手に上がりこんだと苦しい嘘をつく彼女を疑いもせず、外は寒いからと作ってくれたのだ。
 冷えた体に、あたたかく柔らかいそれが、どこまでも心地よかった。
「がんばら、なきゃ」
 優しい男性だ。醜く擬態する存在にとってはもったいないほどに。
 故に、彼女は一人の少女を演じ続ける。彼を、失望させないために。
「また、朝が来る」
 朝になると、彼女の擬態は完璧に戻る。
 茶碗蒸しが大好きな舌も、嫌いな料理と感じる舌へと変化する。
「――少し、悲しいな」
 彼女の頬を、涙が濡らしていた。

15名無しさん:2015/11/28(土) 02:05:54 ID:ZxczQJQk0
「じゃあ、右のカードで」
「……本当にそれでいい?」
「ええ」
 ポーカーフェイスを貫く先輩の手札からカードを一枚ドローする。
 リッチ――魔術の深奥を究めた死の賢者であり、魂を分割した彼女の表情からカードを類推するのは不可能だ。口先で誤魔化そうにも年季が違う。僕のような常人は観念して引くしかないのだ。
「ジョーカー、ですね」
「……うん」
 案の定引いたカードはジョーカー。二人ババ抜きの敗者は僕で確定のようだ。
 この手のゲームで僕が勝てたためしはない。
 数えた事はないけれど、多分五十敗以上はしているはずだ。
「……罰ゲーム」
「分かっていますよ」
 事前に負けたほうが勝ったほうの言い分を聞くという約束だ。
 勝てない僕にとっては、ゲーム後の彼女の命令はいつもの行事と化していた。
「……温泉、連れてって」
「今から、ですか?」
「……うん。私も、君も疲れてるから。温泉が良い」
「分かりましたよ、先輩」
 彼女の命令にしぶしぶ頷く僕。
 その隣で、彼女の魂が封じられた箱がカタカタと揺れていたのだった。

――

「良い湯加減」
「そうだね、ほかほかだ」
 数時間後、旅館の一室。
 窓際に置かれた二人用の湯船で僕と彼女は肩を寄せ合う。
 普段入る風呂よりも少し熱めの湯が、ぴりぴりと肌を刺激する。
 昼ごろは曇り空だった空模様は一転して美しい夜空が広がっていた。
「――ねえ、君」
「どうしましたか?」
 肩に手を寄せながら、彼女は小さな声で囁く。
 風呂場の縁に置かれた経箱がかたかたと揺れていた。
「……わざと、負けてる」
「どうして、そう思ったんですか?」
「……経箱を見れば、勝てた」
 経箱、彼女の魂が封じられたそれは、彼女の感情によって動いている。
 ババ抜きであれば、強く揺れたほうをとれば良かった。彼女は言外にそう語っていた。
「僕は、先輩には勝てませんよ、絶対」
「……何故?」
「負けたときの楽しみが、無くなっちゃいますから」
 先輩が言いつけるのは、いつも二人でどこかへ行くことだったり、楽しめる事だった。
 罰ゲームといいながら、実際には彼女とのデートだったのだ。
「……そう」
 湯船に口を沈めながら彼女は呟く。
 ぷくぷくと、小さな泡が水面に浮かぶ。
そんな先輩に肩を寄せ、外の景色を眺める。
浮かぶのは、見事な満月だった。
「――先輩、月が綺麗ですね」
 何の気なしに、放った言葉。
「……意味、分かって言った?」
 経箱がかたかたと、大きく揺れて、湯の中に落ちた。

16名無しさん:2015/11/29(日) 01:23:24 ID:yApLYVaU0
「……ぐ、ぐう……」
 猛烈な咽喉の渇きで俺は目を覚ました。
 全身が汗でぐっしょりと濡れている。
 よろよろと立ち上がって台所の水をがぶ飲みすると、咽喉奥に引っかかるような痛みが走った。
「風邪、ひいたか……」
 這いずるように布団に戻り、布団を被りなおす。
 薬を飲みたいところだが、生憎常備薬は無い。
「寝る、しかないな……」
 こういうときは、人間の持つ自然治癒力に頼るしかない。
 俺は再び目を閉じるのだった。

--

 ぴちゃり、ぴちゃりという小さな水音で俺は目を覚ます。
「--あ、起きちゃったか」
「……エル……」
 視界の端に、黒い肌と尖った耳が特徴的な美女……ダークエルフにして、幼馴染のエルが俺の額に濡れたタオルを乗せていた。
「ごめんね、昨日無茶しちゃったからこんな風に……」
「いや、良いんだ。昨日のアレは気持ちよかったし……」
「--ううん、パートナーの体調を見切れなかったんだもの、私の責任だよ――寝ている間にお薬、座薬を入れておいてあげたんだけど……効いたかな?」
「あ、ああ……大分ラクになった」
「……良かった」
 優しく頭をなでながら、彼女は囁く。
 普段責めるときとは違う、柔らかくて、優しい声。
「だから、頑張ってもっと元気にしてあげるね」
 しゅるり、と小さな衣擦れの音とともに、彼女は布団にもぐりこんできた。
 熱を持った体温に比べて、エルの身体は、心地よい冷たさをもって俺の体を包み込む。
「な、何を……!?」
「んー、魔力をリンクさせるの。私達の身体は頑丈だから……すぐに良くなるよ」
 彼女は悪戯っぽく笑うと抱きしめる力を強くしてきた。
 縄とは異なるけれど、心地よい拘束。
 出ようとも思えない、甘い牢獄。
「――その、ありがとうな、エル」
「……ふふ、お礼は治ってからたっぷり貰うから、今は私の中でゆっくりと治してね……」
 耳元で響く吐息交じりの甘い声に自然に瞼が下がっていく。
「大好きだよ」
 それが、完全に睡魔に支配される前に聞こえた彼女の最後の言葉だった

17名無しさん:2015/11/29(日) 11:33:45 ID:yApLYVaU0
 ふにゃり。
「ん……?」
 ぷるっ、ぷるんっ。
「んん……?」
 胸元に感じた違和感で、バフォメットは目を覚ました。
 眠い目をこすると、外はまだ暗い。幼女はまだまだ寝ている時間だ。
「全く、どうしたのじゃ?」
 違和感の源、胸元を探る少女。
 --ぷるんっ。
「……っ!?」
 彼女の手のひらの上で圧倒的な存在感を持つ肉の塊が二つ、そこにあった。
 信じがたい事実を前に、眠気が二秒で吹き飛んでいく。
「ば、馬鹿なっ!?」
 少女はよろよろとベッドから這い出し、姿見を覗く。
 今の肉の塊、脂肪の塊は気のせい。鏡を見ればいつもの自分が居る……そんな希望は--。
「胸が、大きくなってるのじゃ……っ」
 粉々に、打ち砕かれていた。
 普段完璧を自称するボディライン。
 無駄な脂肪のついていない、美しい幼女の肢体。
 自慢のプロポーションが、無残にも損なわれていたのだった。
「う……うう……」
 胸についたそれは、あまりにも大きすぎた。

18名無しさん:2015/11/29(日) 11:34:58 ID:yApLYVaU0
ま、間違えて途中で書き込むボタンを押してしまった……orz

19名無しさん:2015/11/29(日) 19:37:46 ID:yqsGkca20
「…あ〜あ、ヒデェもんだ…」
彼はそう言ってフーッと紫煙を吐き出した。目線の先には、真っ二つに折れた船体と、投げ出された仲間たち、そしてそれを我がモノにしようとする、海の魔物たち。
「もう少し、長生きしたかったんだけどなァ…」
「ヘェ、こんなモンを吸っておいてかい?」
背後からの声に振り向けば、船首飾りに組んだ腕を乗せ、じとり

20名無しさん:2015/11/29(日) 19:39:29 ID:yqsGkca20
俺も>>18と同じ間違いをやってしまった…ごめん
携帯からは無理だ…

21名無しさん:2015/11/29(日) 20:34:00 ID:yApLYVaU0
>>20
事前にどこかに書いた文をコピーして貼らないと誤爆します……orz

海の魔物に捕まると煙草が吸えなくなりそうですね。
まあ、もっと気持ちいいことが出来るようになりそうですが……

22名無しさん:2015/12/11(金) 17:24:43 ID:jIbTUxOk0
月の無い――夜、ですね。
……驚きましたか?これが、私の本当の、姿。
小さな背、黒い髪、怪しく光る紅い瞳。
地味な黒いワンピース。
それが、私です。誰も歯牙にもかからない、小さな魔物。
勇者様、あなたの隣で戦っていたのは、私なんです。
あなたの初恋の魔法使いに化けて、騙していました。
彼女は、旅の途中で不治の病にかかっていました。
冒険なんてとてもできないくらい、重い病気です。
だから、貴方の旅についていく事が出来なかった。表向きは薬で誤魔化していましたが、体を偽る事は、限界がありました。
「――ねえ、わたしの代わりに、彼を支えて欲しいな」
そこで、彼女は影武者を立てることを考えました。
旅の途中に見つけた、誰かに化ける事の出来る魔物。
見た目だけでなく――心まで、偽って誰かに成りすます、影の魔物。
私に後を託し……彼女は目を閉じました。
……剣を抜きましたか。
そう、ですよね。
貴方は――勇者様、ですから。

――黙れ。

……。
ごめんなさい。
本当に、ごめんなさい……。

――黙れ!

……本当は、真実を伝えないほうが、良かったのに。
どうして、私はこの姿を曝したのでしょうか?

――黙れッ!

……勇者様。
その剣を振るう前に、ただ、一言――言いたい事があります。

……偽りしかない、私でしたが。
貴方を、愛している。

――それだけは、本当なんです。

23>>19再投稿御免:2015/12/12(土) 16:00:54 ID:Y3hUSXog0
「…あ〜あ、ヒデェもんだ…」

月の明るい夜だった。彼はそう言ってフーッと紫煙を吐き出した。
目線の先には、真っ二つに折れた船体と、割れた酒樽、投げ出された仲間たち、そしてそれを我がモノにしようとする、海の魔物たち。

「もう少し、長生きしたかったんだけどなァ…」
「ヘェ、こんなモンを吸っておいてかい?」

背後からの声に振り向けば、船首飾りに組んだ腕を乗せ、じとりした目線を寄越す女が一人。
その下半身は艶めかしく水を滴らせる八つの吸盤に覆われた足を、船の縁に絡み付かせている。スキュラだ。

「コイツは俺の恋人なんだよ、アコギな稼業をしてたが、そんな中でも苦楽を共にしてきた。」
「ふぅん、それならそいつぁ毒婦ってやつなのかねェ。」

そう言いながらスキュラは彼ににじり寄った。ほぼ筋肉の濡れた足がカトラスに絡むが、彼は何の気無しに煙を吹かしていた。

「アンタが、俺の奥サンかい? せめてコイツが無くなるまで待っちゃくんねェかな。」
「おや、てっきり魔物嫌いの教国民と思ったら」

スキュラは既に彼の両足に、蛸足を巻きつけていた。身を寄せ、2本の足も腰に抱きつき、人の腕を彼の肩に回し、残りの足で体を支えている。
既に捕らえた状況だが、もう一押しを魔物は待った。存外、慈悲はあるらしい。

「なんで海賊なんてやってんだい?」

そう、彼は海賊だった。仲間たちも皆そうだ。そして教国の船も親魔物国の船も襲う、荒くれ揃いだった。
そんな船が見逃されるはずもなく、とうとう天罰が下った。天とも魔のものとも知れぬ雷が、哀れな海賊船を真っ二つにしたのだった。
彼は、咥えた恋人を放して、言った。

「…不満だったのさ。俺たちは、元はしがない教国の漁師だったんだが、海はお前さん等のモンになっちまった。
 なのに教会は税を納めろと聞かない。お前さん等にも教国にも不満だった。
 だから俺たちゃ、船と酒と煙草を恋人に、賊になった。それだけのことさ。」
「…ふうん、なんだか忍び無いねぇ、お前さんのこと食べちまうのさァ。」

言葉とは裏腹に、バンダナの顔に、そっとスキュラは顔を預けた。濡れ髪からふわりと、甘い雌の香りがする。

「…別にお前さんらが心底嫌いなわけじゃねぇんだ…。ただ、こう、なんつーか…、素直にお前さん等のモノになるのに、ちょっと天邪鬼だった、てのかなァ…。」
「ふふっ、ああ、わかるよ。アタシも、そんなトコあるしさ。」

そういって、少しはにかむように、彼女は笑った。月に照らされる濡れ顔に、彼は心臓を縮ませた。
照れ隠しか、火を持つ手を口元に持っていこうとしたとき、沈みゆく船が、グラリ、と揺れた。

「アッ!」「きゃっ」

瞬間、彼は彼女の胸の中へと吸い込まれた。彼女の足に、そのまま絡めとられる格好になる。
穏やかな日の海のような、青く、それでいて少し甘えるような彼女の瞳に捕らえられる。

「あ〜あ、振られちゃったねェ」

彼女がふと瞳をそらした、その先には、火の消えた恋人が波に浮かんでいる。

「毒婦、なんて言って悪かったね。引き際をわかってる、いい恋人さんじゃないか。」
「…そうか、あァ、うん、そうだな…。」

名残惜しそうな瞳を水面に向ける彼の頬に、そっと、両手を添える彼女。
支えるものが無くなって、ずるずると斜めの甲板を滑り、海へ。
そんな中、彼は身を支える彼女の肢体と、青を湛える彼女の瞳に、魅入られていた。
海水に身を沈め、凍えるはずの彼は、ほんのりと身体を赤らめる。

「ふふっ、いい顔だねぇ…。前のよりもぉっと、口づけしておくれよ。」

舌なめずりをして、最後の息でする言葉で言われると、そのまま彼女の棲家へと引き摺り込まれていく。
彼は海と彼女のなか、ぬるぅりと、舌を絡めた、キスを交わす…。

そして彼は新たな恋人に抱かれ、青き海と瞳へと、溺れていくのだった…。

…後に残った葉巻は、波に揺られ剥がれていった。

24>>19再投稿御免:2015/12/13(日) 08:39:00 ID:zxRi0QNM0
「これは…、不幸かな…。」

今、自分は幸福か不幸か、と問われたらの答えを私はひとり呟いた。
広い城の庭園を散歩中のことである。突然のにわか雨によって、私は四阿に避難を余儀なくされた。
私の種族が他のものだったならば、こんな雨など気にせず部屋まで濡れて帰るだろうが…。

「ひぅっ…!」

風に煽られた雨だれが、私の手の甲に落ちる。それだけで私は快楽を感じてしまう。
そう、背に負った翼のマント、血に染まった紅い瞳、血を啜るための牙…、私は、吸血鬼だ。

雨雫の届かぬ四阿の椅子に腰掛けて、真水のもたらす快楽の中、ある一人のことを夢想する。
幼馴染のあの子、身分の違いこそあれずっと一緒に遊んでた彼、人のままでは決して一緒になれなかった衛兵、今の執事服に身を包んだ従者。
彼のことを想うと、心が、キュンとなる。そして身体が火照りだす。心臓が、どきどきと早鐘を打つ。私は、アンデッドのはずなのに。

ふと、思う。もし、私が魔物にならなかったら。私は、政略のまま結婚し、彼は市井の娘と結ばれ…。
もしかしたら、彼にはその方がよかったのかもしれない。私はわたしの寿命分、彼を永遠という牢獄に繋ごうとしているのだから。

でも、でも…!

それでも彼と一緒になりたかった。好きだった。いつも私を守ってくれた。大好きだった。
ああ、彼の腕に抱かれたい…。彼のぬくもりがほしい…!彼の命の奔流で満たされたい…!

ふと、顔をあげると、こちらに続く道を、大きな傘をもって駆ける人影が。
ああ、彼だ、かれだ! 今、ここにいてほしい、彼が来てくれた!

彼は、そうして傘を広げて、従者然として身を正す。
でも、そうじゃない。私は傘を持つ彼の腕に、自分のを絡める。
頬を染めてくれる彼、そんな未来の夫と共に、二人並んで、歩き出す。

これで、よかったのだ。人の何もかもを捨ててでも、私は、こうなりたかった。
雨の道も、二人なら、怖くない。もう、私は一人じゃない。

「にわか雨とは、不幸でしたね、姫様。」
「ううん、いま私は、とぉっても幸せよ…。」

そうして、私たちは、この幸せな道を、二人並んで、歩んでいくのだった…。

25名無しさん:2015/12/13(日) 22:26:29 ID:NbdimWfI0
>>23
おっスキュラさんだ
強気だけど実は甘えんぼな感じでいいです。

みんなの好きな娘を書くせいか、色々な娘にスポットがあたるのはいいね。

26名無しさん:2015/12/14(月) 06:49:50 ID:Adn4aHQ20
コンビニに出かけるくらいの気軽さで、名所だと言われている断崖絶壁まで数十キロほどを移動してきた。
不純かつ衝動的である後ろ向きの動機とは裏腹に、ここ数日の曇り空を文字通り吹き飛ばしたらしい青天井がやり辛さを醸しだしていた。
どうやら今日はこれ以上にないくらい前向きになるべき日だったらしく、目的地に到着して一番に目についたのは空と同じ青色のハーピー種だった。
彼女はこちらに振り向いて驚き、次にこちらの様相に仰天し、そうして何かに思い当たったようだった。そのプロセスは自分も同時に処理したけど。

「先客がいるとは思わなかったな。僕は戻ってしばらく時間を潰すから、お先にどうぞ」

返事に期待せずに(というか出来ずに)車椅子の方向を転換させると、彼女としてはこの方針に異議があったのか、わざわざ目の前に飛んできて道を塞ぐ。
動揺している僕に対して、彼女は無言のまま手を取ってくる。羽根の爪でこちらの手のひらに文字を書くことで意思を伝えようとしてくれているのはすぐにわかった。

「……やっぱり君もそうなんだ。お互いやり切れないね」

喉に火傷を刻みつけられたセイレーンと、両太腿から先を失ったまま育った人間。
自分を取り巻く周囲の者たちから受ける視線と言葉と優しさの押し売りが嫌になっていたのは、種族関係なく共通だったらしい。



それから二人で隠れて生きてみたけれど、哀れみの視線がないだけで随分と生きやすいのは思った通りで嬉しかった。
彼女は声が発せないだけで日常生活で必要なことは全てこなせたし、自分だって人より身長が低い程度で日常生活は何も問題がなかった。
可哀想に、足がないなんて大変ね。きっと苦労してきたよね。何かあれば助けてあげるからね。
なんてことを思うアタシ優しい、って目でこっちを見てくるクソ偽善者たちへのストレスが絶たれただけで劇的に生活が楽になったのはなんとも滑稽だ。
人と人が助けあって生きていくのは当たり前のことで、誰にでも得手不得手があるのを工夫でなんとかしていくのが知恵であって。
先天後天関係なく障碍を持っている人は全員可哀想、なんてレッテルを貼られるのは、それを食い物にしていない障碍者に迷惑だ、とまでは言わないけど。
こうして所謂可哀想な人でも自分の力で自立できるし、青空を拝むことだって足がなくてもできるもんだ。

「何より、誰もいない砂浜でのんびりできる生活って最高だね」

自分を背後から抱きしめてる彼女に声をかけながら、二人でまったりとざわめく波間を眺める。二人が出会った海は、二人とものお気に入りポイントになっていた。
く、と彼女が喉を鳴らし、足元の砂に爪を立てて何か文字を書く。ささっと、二文字だけ。

「ん、短いな……なになに?」

すき

思わず振り向くと、彼女は綺麗な白い肌の相貌を紅潮させながら微笑んでいた。
歌わないセイレーンは十分に男を魅了させる方法を知っていて、自分は見事にその術中にハマってしまったらしい。

27名無しさん:2016/04/06(水) 23:54:07 ID:6NgJrYhc0
なんかたまに顔を出すとかなりの
良作が出ててビビるwww

2826:2016/04/09(土) 02:50:21 ID:mPei5m520
五ヶ月流れ止めちゃっててうわーなんかやっちまったかって気にしてたので
できればもっともっとこのスレ利用してくれる人が増えてくれると(俺が埋もれるので)助かる

29名無しさん:2016/04/14(木) 05:56:17 ID:zwd6p1Tc0
最初から字の文を頑張ってる人が多いからなあ……。
面白そうなスレだと思ったけどボロクソな評価を貰ってる
俺じゃあお目汚しですよ(´・ω・`)

30名無しさん:2016/04/15(金) 15:15:02 ID:p9Ep969c0
どうしてこうなった。
夜の街を走りながら僕の思考を埋め尽くしたのはそれだった。

「はぁ、はぁ、はぁ」

 心臓が早鐘を打つ。
 ずっと走り続けたせいで息が苦しくて仕方がない。
 足はいまにももつれそうだ。

「――ねえ、まってよ」

 だが、止まるわけには行かない。
 後ろから聞こえてくる声――幼馴染の声に背筋がゾクリと立つ。
 その手に握られているのは、月の光を受けておぞましいほどに美しく煌く諸刃の剣だった。

「っ、あっ!?」

 疲労で足がもつれ、道路に倒れこむ。
 アスファルトの冷たく、ごつごつした感触。

「――捕まえた」

 そして、彼女が僕に馬乗りになった感触。
 熱にほてった女性の、白く柔らかな肌が触れる。
 普段とは違う艶やかな声が、耳朶を叩いた。

「あ、あ……」

 なんとか、首だけをそらして振り返る。
 そこには、美しくも禍々しい剣をもった幼馴染の姿があった。

「貴方は、私の鞘なんだから……逃げたら、駄目なんだよ?」
「や、やめ……」

 彼女は、その細腕に似合わない巨大な剣を振りかぶると――
 僕の静止を聞くことなく、袈裟懸けに振り下ろした。

「……あ」

 これは、僕への罰だったのだろうか。
 幼馴染を置いて、勝手に上京した僕への。
 そして、地元で辻斬り騒動が起こるまで5年もの間便りを寄越さなかった僕への。
 だけど、僕は偉くなりたかった。
 幼馴染の彼女に、つりあう男になりたかった。

「……もう、放さない……」

 剣は――僕の身体を完全に突き通して静止していた。
 痛みは、なかった。
 ただ、そこからじんわりと伝わってくる熱があった。
 脳内麻薬の、力なのだろうか。それとも、痛みを感じる神経まで死んでしまったのだろうか。
 だけれど、好都合だ。
 これなら、遺言の一つくらい……言えるかもしれない。

「……ごめ、ん」

 彼女の、美しい顔に触れる。
 五年ぶりに会った幼馴染は――僕なんかがつりあわないほど、美しい女性になっていた。

「5年も、またせ、ちゃって」
「……馬鹿」

 身体が、どんどん熱くなってくる。
 何か、流れ出していくような――そんな感覚。
 相変わらず、痛みは感じなかった。

「――大好き、だ」

 だから、最後に。
 伝えたかった言葉を――僕は伝える事にした。

31名無しさん:2016/04/15(金) 15:17:10 ID:p9Ep969c0
>>29
11 14 15 16 30の作者としては、自分が目を汚しているのも分かっているので……orz
他の誰かうまい人は居ないかなあ(他力本願)

32名無しさん:2016/04/15(金) 15:38:35 ID:p9Ep969c0
「ここのラーメン、旨いだろ?」

 友人の言葉に、俺は小さく頷いた。
 俺も友人もラーメンにはそれなりにうるさい。
 たかがラーメン、されどラーメン。
 一杯の丼の上で繰り広げられるのは職人の意地と、原価との戦いの跡。
 最近魔界と繋がったゲートのおかげで、原価が安く様々な新食材が、ラーメンの世界にも新たな風を巻き起こしているらしい。

「――うん、これは凄い……」

 魔界豚でつくられたチャーシューはとろりと脂身が解れ、こくのある深い味わいに唸りつつ、となりで浮かべられたハーピーの無清卵で作られた煮卵の甘くとろける風味に相好を崩す。
 フロウケルプの協力によってつくられたというノリも全体のバランスを崩さず、疲れた舌を休めるのにぴったりだ。

「だけど、これは一体……?」

 しかし、それよりも素晴らしいのが出汁だ。
 今まで味わった風味とは違う、深く、滋味にあふれたダシだった。
 隣の友人も首をひねりながら麺を啜っていた。

「牛でもなく、豚でもなく、鳥でもないし……」
「かといって、魚介系ってわけでもないな。海の味がするわけでもないし……」

 とにかく、未体験の味だ。
 俺も友人も、あっという間に食べ終えてしまった。

「一体何でダシを……?」

 調理場に立つスケルトンをみながら、俺達は首をかしげたのだった。

33名無しさん:2016/04/15(金) 16:08:31 ID:1FMxJ1cU0
>>32
クッソ吹いた

34名無しさん:2016/04/15(金) 21:04:07 ID:7JZ7K7xU0
>>32
あっ(察し

35名無しさん:2016/04/17(日) 14:26:49 ID:t0IefIQE0
>>

36名無しさん:2016/04/17(日) 14:28:07 ID:t0IefIQE0
>>32
最後のオチがとても良い。

37名無しさん:2016/04/21(木) 16:16:26 ID:nEddpl/o0
これは次の人のハードルが高くなったなwww

38名無しさん:2016/04/22(金) 02:45:11 ID:BHcleIfA0
私の大好きなカレーの匂いが鼻腔をくすぐり、つい飛び起きたくなるのを抑えながら寝返りをしているふりをする。


私はアントアラクネだから、働かないし動きもしない。
大好きな彼に養われながらぐーたらと一日を過ごすのが私達の本能。


今だって自分で起きたくないし、大好きな彼に起こされたいから寝たふりをしてる始末だし。


そして、そんな私の考えは彼には手に取るように分かっているはずだ。


だけど彼ならそれをわかりつつ、起こしてくれるに違いない。


だって彼は・・




私を愛してくれているんだもの。





ほーら、来た。
足音が近づいてきた。
彼にばれないように薄眼をあけて彼を見つめれば、いつもの優しい笑顔が私の元に近づいてくる。


そんな彼を見て、いつも私は思う。





やっぱり私は愛され上手。

39名無しさん:2016/04/23(土) 17:12:36 ID:ggR6ENIs0
「うぃ〜ただいまぁ」

「お邪魔します」

ヨーコは着物姿で大工の棟梁、平蔵の家へと上がった。
  
棟梁とは言っても妻帯はしておらず、一人暮らしだ。

男やもめに蛆がわき…とはよく言ったものだ。

これでもかと言うほど、散らかっている。

「あ…主は大工と兼業してゴミを量産する内職しているんですか?」

「そんな内職あるか!失礼なやっちゃなぁ……ここが俺ん家じゃ」
 
脱ぎ捨てられた着物に褌…水場には山のように食器が突っ込まれている。

さらに室中からかなりの異臭が漂っている。

ヨーコは脱ぎ捨てられた着物を拾って、クンクンと鼻で嗅いでみた。

その途端に嗅覚が破壊されかねない程の強烈な臭気が脳を直撃する。

「これが人間の巣?私の御社より酷いですね、さっさと片づけましょう。」

「え、ええ…面倒やな…」

大工の棟梁は道具箱を置き、やれやれと草履を脱いだ。

そして2時間後、ようやく人並みになった。

「改めて、御社の新築ありがとうございました。この御恩は忘れません。」

「そんなんええって。あの古い御社、気になっとたんや。役場に修復の届け
『勝手にやれ』言うてたしな。それやったらって…なかなか精巧な作りやったし、

若い衆の経験にもなったわ。そしたら、狐が住んどるとはなぁ…」

「本当に感謝してます。主。」

「んで、俺ん家に来たんは何で?恩返しって何かしてくれるんか?」

「は………?」

ヨーコは眼が点になった。

古来よりジパングでは鶴やら狐の恩返しなるものといえば

決まっているではないか。と思った。

「私と交尾しれくれませんか?身体でご恩を返しますから」

「か、身体って、お前、なんで脱いで―――――!?」

その日を境に平蔵宅からは夜な夜な狐の甘い鳴き声が聞こえるようになったという。

40名無しさん:2016/09/14(水) 01:26:26 ID:kMX0EHxg0
分かりづらかったらごめんなさい


あるところにエルフ、バフォメット、リリムの3人の魔物娘がいた。
彼女達は種族も性格も意見もバラバラで、口喧嘩が絶えなかった。

ある日、3人の中で誰が一番人探しが上手いかで揉めている時にリリムがこう言った。
「決着を付けましょう。3人で同時に森の中に入って、最初に魔物娘を見つけて入り口に連れて来た人の勝ちよ」

「ふむ、力ある者には自然と皆が集まるからのう。その勝負受けて立とう」
バフォメットは快く勝負に乗ってきた。

「あら、それなら私の一人勝ちね?私達エルフは森の声を聞こえる事ができるんだから」
エルフも得意げに言い放つ。

かくして3人はバラバラに森の中へと入っていった。
エルフは森の声が聞けるからと手ぶらで、バフォメットは探索魔術に必要な呪具を、リリムは一人のガイドの少年だけを付けて森の中を探索していく。

エルフは森の中腹まで向かうと、森の草木との対話を始めた。
森の木々から背の低い雑草まで森の植物全員の声を聞いたが、誰もが「魔物娘は見ていない」と言うばかりだった。

一方のバフォメットは長い時間を掛けて森の中心部まで辿り着き、探索魔術を発動する。
発動された探索魔術は森の全体を覆ったが、結局バフォメットも魔物娘を一人も見つけられなかった。

人探しに失敗したエルフとバフォメットの二人がとぼとぼと森の入り口まで戻ると、そこには既にリリムが居た。
その隣には小振りながらも角を尻尾を生やした魔物娘が佇んでいる。

「降参じゃ、お主には負けた。どうやって見つけ出したと言うんじゃ」
「森の草木達が誰も見つけられなかったなんて、貴女何処に居たのよ」
バフォメットとエルフが悔しそうに睨む中でリリムは意地悪く笑いながら、二人に挨拶しろと隣の魔物娘に促した。

「はっ、はい……私はアルプです、森に入ってすぐ引き返して此処で魔物になりました」

41名無しさん:2016/10/25(火) 07:16:41 ID:lIuPTtnI0
「このBL思考に染まりすぎて行き遅れになった声は……ファントム仮面様!」

「フッフッフ、群れを成して魔物娘を襲って返り討ちにされる教団兵よ聴くが良い そして私を娶るがいい
 セックスすればするほど強くなる図鑑世界においては日課としてオナニーするのは逆に魔物娘を興奮させるのでNG 古事記にも書かれている
 ……しかしムラムラするのは生物として当然の摂理 そこで提案したいのが耽美的なアナルオナニーだが、
 中世時代ではアマゾンで気軽にローションを買ったり出来ないの不便だよね ディルドも自作必須だしね
 中世のことよく知らないんだけど潤滑剤ないとおケツにモノをブチ込むとか絶対死ぬだろうによくやるよ 農村では獣姦も一般性癖だったとか
 やっぱアレなのかな、洋モノみたいに唾液でシーハーオウイエスイエースだったのかな 唾液の粘性が強いほど優秀なホモとして認められてそう
 ここまで考えて思ったけど図鑑世界って魔界の植物で全部だいたいなんとかなるじゃん!ファンタジーは最高ってはっきりわかんだね
 昨今のポリコレヤクザにも容赦なく襲い掛かり全てを淫乱エロ魔物娘に変えてくれる図鑑世界を応援しています 今年の冬コミもアルプ本で参加しなきゃ
 でも投稿所にホモ爆撃するのはさすがに憚られるからピクシブでやります 魔物化する前から男同士お尻愛はどう考えても怒られる
 今だ、セーラーデーモン!」

「はいっ!」

42名無しさん:2016/10/25(火) 22:12:23 ID:HjiNx4EM0
>>41
申し訳ないがふたばの怪文書は吹き出してしまうのでNG
あれのせいでタキシード仮面を見るたびに変な笑いがこみ上げてくるようになってしまったw

43名無しさん:2016/10/26(水) 11:30:41 ID:bO8AyqA20
>>41
ふたばネタやめいw

44名無しさん:2016/10/27(木) 21:39:27 ID:i9sbSen.0
>>40
CIAとKGBとモサドのコピペかw

4526:2016/11/17(木) 08:53:13 ID:njeUmFCo0
あなたが四歳のとき、わたしはまだお姉ちゃんだった。
一緒に遊ぶあなたはとても輝いていて、手がかかるいたずらっ子だけど、大切な友だちだった。

あなたが八歳のとき、わたしはもう親友だった。
身長が並んだと大喜びしたあなたは、これからは私を守るって約束してくれた。

あなたが十二歳のとき、わたしはちょっぴり悲しかった。
わたしはあなたと一緒に齢を重ねることができない。それがなんだか、あなたへの裏切りのような気がして。

あなたが十六歳のとき、わたしはきっと、勇気を出した。
その時のことは覚えていないけれど、あなたと結んだ手の意味は、昔と既に違っていた。

あなたが二十歳のとき、わたしはようやくあなたとの時間を覚えられるようになった。
不思議で奇妙ですこしだけこわい世界でも、あなたとなら進むことができた。

あなたが二十四歳のとき、わたしは一人の時間が多くなった。
掃除も料理も洗濯も、こんな身体には大変だけど、あなたの帰りはいつでも笑顔になれた。

あなたが二十八歳のとき、わたしは頻繁に左手を眺めていた。
永遠に小さな女の子だとしても、あなたは永遠の愛を誓ってくれた。

あなたが三十二歳のとき、わたしはお腹を撫でていた。
わたしとあなたが育てる子なら、とっても素敵な恋をするよね。

46名無しさん:2016/12/14(水) 01:01:42 ID:32ccteSc0
「貴方は明日死にます」

家に帰った僕の前に現れた悪魔は唐突にそう告げた。
青い肌で、黒い瞳の女性の姿をした悪魔だった。
何かの悪戯かと思ったけれど、彼女の姿はあまりにもリアルで、僕は否定することが出来ないでいた。

「……そうですか」
「はい、間違いなく明日死ぬ運命です」

俯く僕に、追い討ちをかけるように囁く彼女。
まだまだやりたいことが沢山あるのに。
親不孝のまま僕は死ぬのだろう。
手が意識を離れてガタガタと震える。

「ですが、安心してください。ここにいい契約があるんですよ」
「契約、ですか」

震える僕の肩を叩きながら、悪魔は一つの契約書を差し出した。
羊皮紙の上にかかれていたのは見慣れない文字列。
見たこともない言語だというのに、僕はすらすらとそれを読むことが出来た。

『わたしはあなたの寿命を24時間に一度、1日増やすことが出来ます。
代償として『あなたに出来ること』を1つづつ奪っていきます。
もし契約を破った場合。あなたの魂をいただきます』

『汝』だの『我』だの、難しい言葉で書かれているけれど、要約するとそんな話だった。
つまり、彼女は寿命の代わりに僕の自由を奪うのだ。

「そうですね、まずはお試しで--『車に乗ること』を禁じましょうか」
「……はい」

お試しというにはいささか重いことをさらりと言う悪魔に、僕は頷くしかなかった。
新しい車を買ったばかりだというのに。中々に性悪だ。
翌朝、若干家から遠い所にある駅から帰ってきた僕に「おつかれさまでした」と悪魔は料理を作って待っていた。
……正直、美味しかった。

「明日から『動物園』に行くことは禁止です」
「新しい服を買うときに、いつも使っているブランドを使うことを禁じます」
「あの人とは喋ることを禁じます。話しかけられても無視してください」

それから、僕の不自由な毎日が始まった。
動物も大好きだし、服はいつも使っているブランドが安くてお気に入りだった。
それに、あの人は唯一声をかけてくれる異性の同僚だったというのに。
いや、こんなお迎えの近い人間が話してもしょうがないかもしれないけれど。
「自慰を禁止します」といわれた日からは本当に苦しかった。
死期が近くても、僕は成人の男だ。溜まるものは溜まる。
トイレで触れないように(刺激すると意識してしまうから)それを取り出すだけでも一苦労だった。

そんな悶々とした日々を過ごす僕に、ある日悪魔がこんなことを言い出した。
「そんなに溜まっているなら、私を抱けばいいじゃないですか」
にやり、と笑った悪魔は、着ていたスカートをちらりと、たくし上げて見せたのだ。
蒼い肌の上にしっとりと浮かぶ汗が艶かしくて--僕はその日、理性を完全にかなぐり捨てた。
僕と、悪魔の身体の相性は……間違いなく最高だった。

次の日の朝、僕はいつもより早く目を覚ました。
隣では、悪魔が眠っていた。
あんなに激しくしたのだ。疲れて当たり前だ。
すやすやと無防備に眠る彼女を見て--僕はあることの実行を決意した。
ガレージに入って、車のキーを回す。
一月ほど動かさなかったそれは機械だというのに待ちわびたかのごとく音を響かせた。
正直、自棄だった。
死ぬのなら、自由なことをして死にたかった。

車を走らせ、会社に向かう。
……魂を取られる気配はない。
途中ガソリンスタンドに寄った時、「その車はリコールでてるから危ないですよ」と言われてしぶしぶ乗り換える必要があったが、その時はすこぶる自由な気分だった。

会社に着くと、蜂の巣をつついたような騒ぎだった。
何でも、会社で殺人事件があったらしい。
犯人は、僕の同僚だった。何でも男を誘惑しては保険金をかけて殺していたのだそうだ。
新聞を開くと、ライオンの檻が開いて動物園が大混乱、というニュースが一面に載っていた。
帰り道、服屋が潰れていた。
どうも、安物の繊維が原因でアレルギー事故をおこしたらしい。

「お帰りなさい--分かっていますよね」

家に帰ると、悪魔が待っていた。
僕は、小さく頷く。
彼女が渡した契約書には「婚姻届」とかかれていた。

47名無しさん:2016/12/14(水) 14:41:12 ID:VELMVVEw0
>>46
千文字越えてるよ。

4846:2016/12/14(水) 20:01:34 ID:32ccteSc0
>>47
投稿所の新着に載せる自信がないのでこちらに置かせてくださいm(_ _)m
文字数をきっちりしぼらないまま投稿してしまったこと、不快にさせてしまったこと。
申し訳ありませんでした。

49名無しさん:2016/12/15(木) 18:38:53 ID:0Ngpg5/U0
>>45
ちょっと寂しげな中盤からの最後の流れがほっこりした!

>>48
そこまで謝らなくてもw
何でそんな制限かけるんだろうというと所からのオチが秀逸でした!

50名無しさん:2016/12/28(水) 16:40:56 ID:QMUBOnNc0
ここに保存しておきたかった。雑談スレ15より抜粋

135: 名無しさん :2016/12/25(日) 11:58:07 ID:TlU3.jZ20

『私のクリスマスプレゼントになって欲しい』

そんな手紙が届いたのが、クリスマスの数日前のことで。
いったい何のことかと疑問に思っていた俺のところに、あのヒトがやって来た。

「あの……」
「め、メリークリスマス……」
「あ、はい。メリークリスマス……」

彼女はいつもの鎧姿と違って、ご丁寧に赤いサンタ服を身にまとい、だけど照れくさそうに少し視線を逸らしながら、俺にクリスマスの挨拶をしてきた。
普段は理知的で、冷静で、それでいてすごく格好良い女性。俺が所属している騎士隊の隊長で、俺の憧れの人。
その隊長が今日持っているのは、剣でなくて、バカみたいに大きい靴下だった。

「……手紙は読んだな」
「読みましたけど……あれ、もしかして」
「あぁ。あれを書いたのは……その、私だ」
「え……?」

まさか、彼女が俺のことを? ていうかクリスマスプレゼント? だからイブの夜にサンタのコスプレ? じゃあその、人がすっぽり収まりそうな巨大靴下って……。
ゴチャゴチャと考えていた俺だったけど、彼女が俺に向かって靴下の裾を広げたとき、想像が確信へと変わった。

「入れ。プレゼントは靴下の中だ」
「いや、おかしくないですか? 普通のプレゼントは吊るした靴下の中に、サンタさんが入れてくれるもので……」
「だから、プレゼントを靴下の中に入れに来た」
「いやいや、おかしいですって。サンタが靴下持って自分のプレゼントを詰め込みに来るって、まるで押し込み強盗か誘拐犯じゃ……」
「あぁもう、誘拐犯でも何でも別に良いだろう! 早く入るんだ!」
「うわっ!」

騎士隊の隊長から誘拐犯にジョブチェンジした彼女は顔を真っ赤にして、俺を頭から包み込もうと靴下を振りかぶった。
突然すぎる展開に靴下から身をかわし、彼女の脇をすり抜けて聖夜の雪景色へと駆け出していく。

「あっ、この! 待て、待たないか!」
「ゆ、誘拐されそうになったら逃げますって!」

いくら憧れの女性が相手だからといって、靴下の中に放り込まれるのはいただけない。
捕まるまいと逃げ出す俺のことを、背後から真っ赤な服の誘拐犯が追いかけてくる。

「こら、逃げるなっ! 大人しく私のプレゼントになるんだ!」
「大人しくなんてできませんよ!」
「もしや、もしかして、私のことが嫌いなのか!?」
「いや、そんなことは全く、全然! ホンットそんなことないっていうか、むしろ好きっていうか! えっと、その!」
「ほ、本当か!? 本当に私のことが、そうなんだな!?」
「あの、その、そうですけど!」

端から見れば痴話喧嘩か、単なるイチャツキにしか見えないだろう。
必死に彼女から逃げながらも、俺は顔を真っ赤にして、ニヤケ顔を晒して雪の上を走り回ってて。
それから後ろを追いかけてくる彼女も、やっぱり顔を真っ赤にしたまま、顔を綻ばせていて。

「ならどうして逃げるんだ! 家にはちゃんとチキンもシャンパンもケーキも用意してるぞ! あと、べっ、ベッドメークも完璧だぞ!」
「一緒に聖夜を過ごすならともかく、性夜を過ごすのは心の準備が欲しいです!」
「駄目だ、絶対に逃がさないぞ! 今日という日を私は心待ちにしていたんだ!」

それでも、ここで立ち止まって、彼女を抱きとめるわけにはいかない。
まだ彼女に、この気持ちをどうやってちゃんと伝えるか。
その言葉が、全然まとまってはいないのだから。

「ふふっ、観念しろっ! もう息が上がってるんじゃないのか!?」
「そんなこと! 貴女に鍛えてもらってるんだから、余裕です!」
「言うじゃないか、コイツめ!」

だから、まだまだ。
雪降る夜の中で。
まるではしゃぐ子供のように。
二人で、まだまだ。
こんな幸せな時がずっと続くようにと。
二人で、駆け回る。

136: 名無しさん :2016/12/25(日) 12:24:06 ID:7/CI2rWE0
>>135
GJ!

137: 名無しさん :2016/12/25(日) 15:48:20 ID:kkYgJYmU0
>>135
何者だ貴様。とりあえずGJ!!

51xzEV8pQc0:2016/12/28(水) 17:47:10 ID:u2gZjzCE0
132だけど、まさか俺の何とはなしのコメントがこんな良作SSにグレードアップするとは思ってもいなかったわ。
書いてくれた雑談の135(TlU3.jZ20氏)に感謝。
保存した。

52名無しさん:2016/12/28(水) 18:12:15 ID:QMUBOnNc0
>>51
勝手にコピーしてしまった者ですが、>>135さんの文才が素晴らしいのと同時に
そういう人に書かせようという意欲を沸き立たせるアイデアを提供できた>>132さんもGJとおもうのです

53名無しさん:2016/12/28(水) 20:12:42 ID:QMUBOnNc0
 ここに保存しておきたかった、その2

 数日前から体調を崩していた幼馴染にサキュバスの角としっぽと翼が生えた。私は自警団に追われながらも暴れる彼女を連れて街を逃げ出し、暴れる彼女に身を委ねた。私が襲い掛かったと言い換えてもいい。
 あれからずいぶん時間が経ち、既に人の身ではなくなっているが何も後悔は無い。幾度か人の討伐隊を返り討ちにし、討伐隊は仲魔達が貰っていった。
 何にも邪魔されず昼夜を問わず愛しい者と交り、互いの熱を感じる今に何の不満があるだろうか。今は立派な角を愛しく撫でながら私は彼女を貪った。

54名無しさん:2016/12/30(金) 08:36:40 ID:VsunZfLw0
 53のSSでは、返り討ちされた人の妻子が気になってしまう。討伐要素がないSSが好み。

55名無しさん:2016/12/30(金) 12:03:17 ID:CRtasVro0
俺はむしろバトルファックみたいな戦いを挟んで男が負けて女に逆レされるのが大好き。

56名無しさん:2016/12/30(金) 17:15:48 ID:dIAyqyJw0
>>54
でぇじょうぶだ。返り討ちにあったあと貰われたのは独身だけだ。

57名無しさん:2016/12/30(金) 21:36:26 ID:pkJlz//o0
倒した男は独身なら婿に、既婚なら妻を魔物娘にするのが過激派の嗜みだぞ

58名無しさん:2016/12/31(土) 08:18:05 ID:vDr8Iq8.0
>>56 これならOK(お約束的に)。
ただ気になるのは、魔物に魅入られた者は人間であるため、リアルに想像すると魔物娘の様に人間への愛がないから、
愛が転嫁して憎悪、即ち返り討ちが殺のケースも。
>>57 乳飲み子がいた場合どうなるのとか。遠方地でありかつ対魔結界で厳重に守られた神殿内等には、容易く入れないと思うが…
等々なので、殺伐要素がある討伐は×。

59名無しさん:2016/12/31(土) 15:37:32 ID:zfR273ao0
>>58
アスペの俺にはかなり共感できるレスだが、その辺俺は故意に思考停止する事で対処してるぞ。
魔物娘に取ってのご都合主義が働いてる世界だからあーだこーだってそんなに難しく考えない様にしてる。

60名無しさん:2017/01/17(火) 20:20:21 ID:QpB6kmAo0
ちょっと前、あるネットゲームで出会った人外との会話。

人外 『Japanese! Japanese!』

俺 『うっせえよ魔物、英語が地球の共通語とかナチュラルに思ってんじゃねえよ』

人外 『hmm…』

俺 『Fack you』

人外 『oh』

人外 『miss spell』

人外 『Fuck you』

俺 『Fuck you』

人外 『つまりヤッてもいいのね!?』  

その後、一緒に冒険(意味深)に出(意味深)かけ(意味深)、嫁になった。

61名無しさん:2017/01/18(水) 10:11:01 ID:W53knn3s0
魔物娘にFack you言ったらそうなるわなw

62名無しさん:2017/01/30(月) 23:15:03 ID:HWPNmYag0
スマホからの投稿、きちんと見れるだろうか…

とある富豪が気紛れに開催することで知られる魔物討伐大会、今回の討伐対象はスケルトン、彼女たちの身体の一部、骨を持ち帰る事で討伐とカウントされる。
優勝は白魔道士ドナテロウ氏で討伐数は異例の131体におよび過去最高記録を塗り替えた。
ドナテロウ氏は表彰され優勝商品として討伐したスケルトン131体との合同結婚式および新婚旅行をプレゼントされた。

〜『ある親魔領のニュース』〜


元ネタのFF12のハントカタログから、ああいうのって世界観が広がっていいよね

63名無しさん:2017/02/11(土) 22:21:04 ID:kwvwwV4g0
雑談スレ15から保存

671: 名無しさん :2017/02/05(日) 19:09:56 ID:NDsxpDlM0 「そんな、貴女ほどのお方が……」

 俺の驚愕の言葉が宙にむなしく消えていく。
 教団でも高潔で屈指の実力を持った勇者であった隊長。
 その腰から蝙蝠のような一対の翼が生え、頭部には羊のように曲がった角が天を向いている。
 教団内にいた頃には想像できないほど妖艶な鎧を身に纏う、その姿はまさに堕ちた勇者だった。

「うふふ、私は魔王様のシモベに生まれ変わったの。もう勇者の期待にも戒律にも縛られず、思うままに行動できるの……」

 そして彼女は捕らえた同僚のうつくしい肢体に指を這わせると、今度ははだけた衣服の中へとその指を侵入させた。
 弄ぶようなその所業に同僚は眉根を寄せ、たまらず吐息を漏らす。

「うく……はぁっ……や、止めろ……」
「今は毎日が幸せよ。彼に想いを告げることも自由なの……あなたと違ってね」

『あなたと違って』そう言って俺と同僚を見比べるかつての勇者。
 その言葉にうっすら上気していた同僚の顔が一気に赤みを増した。
 目は潤み、自由にならない手足を必死にバタつかせ、首を幼子のように振りまわす。

「だ、ダメだ、止めろ、言うな! それをアイツの前で言うなぁ!」
「素直になりなさい……彼のことが好きなのでしょう? 同じ人を好きになってるんですもの、私には分かるわ」

 同僚が、俺のことを? そんな、いつだってアイツはそんなそぶりだって見せず、ただの同僚で……。
 呆然と立ち尽くす俺の眼前で、痴態はより一層の過激さを増す。
 胸を中心にまさぐられていた手は、今度は下半身へとその場を移し、下着が存在しているだろうそこを重点的になぞるように差し込まれていた。

「ち、違うんだ! 私は、私はそんなことは……あ、あぁ……っ!」
「あら、嘘を言う子にはオシオキが必要ね。それならちょっと恥ずかしい所を……彼に見てもらいましょうか」
「ぅぁ、あぁ、アイツが見ている前で……いや、いやぁ……!」

 ガシャン、と音を立て同僚の腰部を纏っていたスカートアーマーが、地面へと落下した。
 かろうじてまだ彼女の女性の部分を覆い隠す、白い下着。
 今まで決して異性として意識してこなかった同僚の、女としての羞恥。
 俺は何故だか動くことができず、眼前の光景に釘付けとなっていた。

「やだやだぁ! ダメだ、見るな、見るんじゃない! お前が、ダメだ! こんな所を! いやぁぁぁ……!」
「うふふ、こんなに濡らしているのに……イケナイ子ねぇ」

 同僚が悲痛の涙を流す中、しかし無情にもその下着はするり、すりりと下ろされていき――


俺はこういうのが良いな。

672: 名無しさん :2017/02/05(日) 19:56:34 ID:IsIdoxpw0
わっふるわっふる!

64名無しさん:2017/02/11(土) 22:24:08 ID:kwvwwV4g0
親魔民スレから保存

864: 名無しさん :2017/02/07(火) 00:34:52 ID:s.wLUvlc0
目を覚ますとそこには目を見張るような美人がいた
輝くような白の髪、その髪をかき分け伸びる漆黒の角、エルフのような長耳、そして同性の私でも思わず頬を染めるほどの美貌…。
その持ち主は、私をルビーのような双眸で射抜くと言った。
「初めまして、異端審問官の娘さん。私は、この国の顧問をしている魔界第◇◇◇王女の●●●って…「あばっ…」」
目の前の魔物が怪訝な顔に変わる。それでも私は、溢れる激情に任せて言った。
「あばばば魔界の王女様でしたか!?それそそれはリリリリム様でお姫様ということでワタクシめのような木っ端役人がお目通りかなってしまって誠に恐縮至極でしぬがよいしたほうがそれともそんざいをけしたほうがあばばばばばば「ブフッ」」
眼前の高貴麗しい魔王のご令嬢は、キョトンとする私を尻目に、それまでの玲利な雰囲気から、破顔一笑すると吹き出した。
「やだっ、ちょっもう、なに!?普通おカタい異端審問官サマって『魔物には屈しない』とかでしょ!?そこからねっとりと堕とすつもりだったのにぶふっ、もうっまさかこんな反応ぶふふぁははは…!!」
そうして威厳を脆くも崩したお姫様の笑いが、しばらく尋問室にこだました…

それからしばらくして、ようやく落ち着いた私たちは、自己紹介と尋問を始めた。
私は新米の異端審問官で、本来なら教国の風紀を乱す者や、魔物やそれに協力する輩を摘発するのが、役目。でも、私はドジでバカで。今度もまた失敗して、あろうことか親魔物領に迷いこんでしまったのだった。
でも、そんな話を心優しきお姫様は、ちゃんと聞いてくれた。それどころか、
「あーわかるわ〜。私も結構ドジでね〜。今日もデルエラ姉様みたいに格好よく決めようと思ったらこれだもの。」
私たち意外とそっくりさんなのかもね〜♪ などとのたまうのだ。よく見ると顔立ちが似てなくもないが、プロポーションも美貌も洗練され尽くした、惚れ惚れするような淫魔の姫である。私のような孤児院育ちのペーペー公僕とは比べるのもおこがましい。そんな心中察してか、姫様はお決まりの一言を放った。
「ねえ、貴女も魔物にならない?」
ああ、やっぱりか。元々そのつもりだったのだろうし、戦場で女性が魔物にされる話も聞いたことはある。そして、そうなる前に舌を噛めというのも。さてどうしたものかと峻巡する。
「それに、教国に帰っても貴女死ぬわよ。」
うん、分かってる。親魔物領から帰ったところで異端審問を受けるのは自分なのだ。
「…すぐにとは言わないわ。親魔物領民が全員魔物でなくてはならないとは思わないし、リリムとしては、失格かもしれないけれど。」
そう言って立ち上がり、微笑みを賜るお姫様。その、今日一番の気品に溢れ、尚且飾らないという反則な笑顔に、私の心はまたも射抜かれる。
なんだ、魔物なんて、
こんなにも、人間らしかったのか。
優しく、そして、気遣える、そんな魔物の娘たちだったのではないか。
そうして扉の前で、じゃあまた明日、と言って去る傍らに、私は見た。
彼女の顔にそっくりな、優しい淫魔の幻が、私に微笑みかけるのを。
私はお姫様と、その幻を見送って、ストンと腰を落とし、不思議と、微笑む。
彼女が私になる日は、どうやらそう遠くはないようだ。

865: 名無しさん :2017/02/07(火) 00:40:29 ID:Iv.IPPLs0 >>864
超GJ!

65名無しさん:2017/02/11(土) 22:26:24 ID:kwvwwV4g0
したいされたいスレ2から保存

359: 名無しさん :2017/02/11(土) 19:54:20 ID:/IPKGM.60
 俺はこの現状をどう扱うべきなのだろうか。
 現状? 無二の親友からラブホテルに誘われてる。
 うん、どうすべきかさっぱり分かんねえや。

「ねえ、キミはボクとあそこに行くの嫌なの?」
「いや……あのな?」

 重い額に手を当てる俺の目の前で、この親友であるパンダ娘は黒い耳をピコピコさせながら小首をかしげている。
 モフモフな指を差す先には繁華街のラブホがあった。
 そう……このパンダ娘、なんとラブホのキラキラお城みたいな外見に、あそこが情欲交わる淫猥な場所でなく、なんだか楽しそうな遊園地的な場所であると勘違いしているのである。

「ねえねえ、早く行ってみようよぉ。すごくキレイで楽しそうだよぉ?」
「あー、うん。あそこは俺らが行く場所じゃないっていうか……」
「? 何で? ねえねえ、何で?」

 あーくそ、この時ばかりはこいつの無邪気な性格が恨めしい。
 俺もこいつの天真爛漫さが大好きで、ずっと遊び友達として親友してるんだが、こういう現場にぶち当たるとマジで困る。
 上手い嘘も思い浮かばないし……仕方ない、(一部)ホントのこと言って納得してもらうのが良いか。

「あそこは恋人とか夫婦が行く場所なの。だから俺らじゃ行っちゃダメ」
「えー、何で夫婦とかじゃないとダメなの?」
「ぐっ……」

 好奇心旺盛人熊猫。今現在超々厄介。対処益々困惑。我正直告白彼地優艶地。
 
 思わず思考が中華風言語に変換され、俺はタメ息をつきながら説明を再会した。

「お前的に言うと、あそこは男女のカップルが交尾するところなの。だから俺らは行かない。分かった?」
「……交尾?」
「そう、交尾」

 交尾、という言葉をポツリと呟く親友。
 それを幾度か繰り返し、俯き……再度俺のことを見上げた。

「交尾!」

 わーお、何その超輝いたお目めは。俺やっちまった感に目が涙で輝きそうなんだけど。

「交尾! 行こ、あそこ! ねえねえ、早く! 早く行こ!」
「だーこらっ、その手を離せ! 俺は親友と朝チュンする気はさらさらねーぞ!」
「えー、何で!? キミはボクと交尾するのが嫌なの?」
「嫌じゃないけどこんな展開で初体験とかゴメンだっつの!」
「……うー」

 必死の抵抗をする俺に業を煮やしたのか、親友はその場でへたり込む。
 こいつがこの仕草をする時、やることは一つである。
 ……そして、俺がこいつの親友を辞めたくなる唯一の瞬間だ。

 パンダ娘は背中からごろんと地面に転がり。

「イヤだいイヤだいボクとあそこに行ってくれなきゃイヤだいボクと交尾してくれなきゃイヤだい!」

 両手足を振り回し、みっともなくダダをこね出した。

「い、いくらダダをこねたって俺はお前とは……」
「イヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだい!」
「ちょっとは聞けよ、俺の話!」

 俺の言葉に全く耳を貸すことなく、この駄・パンダは地面を転がり、すりっとの隙間からおみ足を覗かせている。
 
 まったく……どうしたもんかな。
 もし友達から先に進むことがあったなら。
 その時は男らしく、ちゃんと自分から告白しようって決めてたんだけど。
 人の気も知らないで、気軽に言ってくれちゃってさ。

 周囲のクスクス笑いが、俺の気持ちを見透かしているようで居心地悪い。
 とにかく、この現状をどう扱うべきなのか。
 やっぱり解決策が見つからないまま、俺は足元で愛らしく転がるパンダ娘を見つめ続けていた。

「イヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだいイヤだい!」
「だーっ! 分かった! 分かったからダダこねんの止めろってば!」


魔物娘との友情って難しそうだね

66名無しさん:2017/02/12(日) 15:50:06 ID:vlDumjXA0
>>64のオチがよくわからん…
異端審問官の娘ちゃんが幻覚を見せられて洗脳されかかってるっていうこと?
誰かこの読解力のない猿に教えてください…

67名無しさん:2017/02/12(日) 19:34:14 ID:giWshNBk0
今更だけど、俺のレスまとめてくれてた人がいるみたいでありがとう
評価してもらえて本当に嬉しい。自分の書くものに自身が無いから

68名無しさん:2017/02/12(日) 20:32:29 ID:SCkh/WCM0
>>67はどの作者さんなのかな
3つあるけど、どれも好きですよ
>>63は、やっぱり教国にいたら決して結ばれなかったであろう二人が堕ちていく前の描写が濃くてすき
>>64は、やさしく魔物化される前日譚の百合っぽい雰囲気がすき
>>65は、いちゃラブの現代魔物カップルの日常って感じのほっこりした感じがすき
つ゛ ま゛ り゛ 全 部 す゛ き゛ た゛ ! !゛ 

>>66
自分と似た雰囲気のリリム殿下に、魔物化した未来の自分の面影を見たというオチでは?
そして最後で微笑んでる時点で、無意識に魔物になる運命を受け入れてしまっている、ともとれる。

69名無しさん:2017/02/12(日) 20:46:57 ID:giWshNBk0
>>68
俺のは>>63>>65、ついでに>>50
今日転載があったのに気付いたから反応遅れて申し訳ない

70名無しさん:2017/02/12(日) 21:30:01 ID:SCkh/WCM0
>>69
掲示板って、こう、掲示しておくところですし、そんな謝ることではないとおもうのです
貴方の作った話がもっと読みたいので、もしSS作家さんだったら、こっそり誘導とかほしいです

71名無しさん:2017/02/12(日) 21:44:20 ID:giWshNBk0
>>70
悪いが自信持って名前出せる作者じゃないんだよなぁ
ほとんど黒歴史確定のSSばっかだし

ご面倒ですが今日新着の読み切りからそれらしきSS作家を探してください
ホントはお礼代わりにここに投稿しようと思ったけど
長くなっちゃったので投稿所に出した作品がありますので

7270:2017/02/12(日) 22:34:57 ID:SCkh/WCM0
                   ,'⌒,ー、           _ ,,..  X
                 〈∨⌒ /\__,,..  -‐ '' " _,,. ‐''´
          〈\   _,,r'" 〉 // //     . ‐''"
           ,ゝ `く/ /  〉 /  ∧_,. r ''"
- - - -_,,.. ‐''" _,.〉 / /  . {'⌒) ∠二二> -  - - - - - -
  _,.. ‐''"  _,,,.. -{(⌒)、  r'`ー''‐‐^‐'ヾ{} +
 '-‐ '' "  _,,. ‐''"`ー‐ヘj^‐'   ;;    ‐ -‐   _- THX ちょっと新着行ってくる
 - ‐_+      ;'"  ,;'' ,''   ,;゙ ‐-  ー_- ‐
______,''___,;;"_;;__,,___________
///////////////////////

73名無しさん:2017/02/19(日) 17:22:37 ID:Jzn.Uin60
「ふわぁ…温泉に酒はいいねぇ」
火鼠は銚子を煽った。その女性は名を『虎杖(こづえ)』と言った。
「ね、ね、この前ねぇいい雄がいたんだよ」
キャキャと騒ぐねこまた。こちらの名前は『月影(つきかげ)』何とも時代劇な名前だが
皆からは『ツキ』とか『ツッキー』と呼ばれている。
「いいなぁ〜ボクもヨーコさんみたいな大きいおっぱい欲しいなぁ…魅力的なお尻も羨ましいよ」
こっちのボーイッシュな少女はカク猿。皆には『エン』と呼ばれている。
「ヨーコさん、どうしたらそんなにおっぱいが大きくなるんですか?」
「え、どうしてっていわれても……え、えっとね、私がエンちゃんぐらいの時には同じぐらいだったのよ」
「ホントですか?やっぱり長く生きれば自然とおっぱいは脹らんでくるんですね♪」
エンが眼を輝かせながら言った。
「ウソはよくないぞ、ヨーコ」
ぐびっと酒をあおり、明後日の方をみながらの虎杖にエンの希望は一刀両断された。
「え……ウソなんですか?」
「当たり前じゃない。優しい姉御だからエテ公に気をつかったのよ」
「だ、だまされないぞ!」
「あんたはホントに無知ね。オナニーのしすぎでバカになったんじゃないかしら?」
「まぁまぁ…ツキちゃん、そのくらいに…ね、エンちゃん、大きいおっぱいが嫌いな人間もいるから」
最後に皆をなだめたのは白い九本の尾をもった狐の女性だった。皆のまとめ役だ。
「姉御、それは致命的な間違いよ。無乳幼女共が言うくだらない願望だわ。姉御にその豊満なおっぱいで迫られて
パイズリされた男は間違いなく絶頂射精し、メロメロになるわ。 姉御には九本のふもふも尻尾で
しごいてあげる超必殺技があるし、 九人同時に絶頂射精させることも可能なんて、とっても素敵だわ。
名づけてナインテール・オナニーね」
「な、ないんてぃるおなにぃ?」
エンが眼を丸くした。横文字が苦手なのかよく意味がわからないらしい。
「それに希にホントに小さいおっぱいが好きな男もいるけど、それは私くらいに
慎ましいおっぱいの持ち主に流れてくるから洗濯板みたいなおっぱいが好きな男はいないのよ」
勝ち誇ったように胸を張る月影。そのおっぱいは確かに淡く脹らんでいる。
「………洗濯板もまな板も大して変わらんぞ」
ボソッと虎杖が言った。グサと楔がハートに打ち込まれたように月影が呻きながら言う。
「どういう意味かしら…虎杖さん」
「言った通りだ。私からみればお前もエンも大して変わらん。
どんぐりの背比べもいいところだな。乳で篭絡することができるのはせいぜい私ぐらいまでだ」
ザパッと湯から上がった虎杖はその豊かな膨らみをぐいっと抱えた。
ヨーコこそ及ばないが、それなりの質量がある。引き締まった胸筋に支えられて
ツンと上を向いている乳首は実に官能的だ。
「わ、私は……妊娠すれば……おっぱいは2倍くらいにはなるし…ハリとツヤだって」
「そんなのボクだってなるよ!ハリやツヤはツッキーよりあるもん!ねぇ、そうでしょ虎杖さん」
「だからくだらんどんぐりの背比べだと言っているんだ。それにさっきから乳だ、乳だとうるさいぞ。
乳の大小などで言い争いなど、どうかしている」
シッシと手を振る虎杖によって第一次おっぱい大戦は終戦した。
「よくみれば…虎杖さんのおっぱい、左と右でちょっと大きさ違いませんか?」
月影がボソっと呟いた。
「…………何ィ?」
第二次おっぱい大戦、勃発。
「そういえばそうですねぇ…」
チラっとエンにアイコンタクトをとる月影は実にしたたかだった。
(今は一時、休戦よ。アンタも何か言ってやりなさい)
(ああ、わかってるよ)
猫と猿の無乳同盟が締結された。
「虎杖さんのおっぱいって左と右で全然違うし、形が最悪だよ!しかも垂れてだらしないし、下品だし、乳首だって黒いもん!
ヨーコさんと違って尻尾の毛だって針金みたいに固くて痛いからナインテール・オナニーもできないんでしょ。
それにお酒を飲んでいるみたいだけど、それって実は甘酒なんでしょ?ボク、知ってるもんね!」
ふふんと薄胸を張って得意気なエン。それとは対照的に真っ青な顔をしている月影。
(この超弩級バカ…あーあ、私のせいじゃないからね)
したたかな月影もエンがここまで遠慮のない挑発的な発言をする事は計算外だった。
虎杖は酒の入った盃をその手で粉砕し、尻尾を逆立てて立ち上がった。
「エン…お前…そこまで啖呵を切ったんだ。それなりの覚悟はできているんだろうなぁ?」
「あ、あの〜…ね、虎杖、ね、お、落ち着いて……」
もはやヨーコの仲裁は何の役にも立たない

74名無しさん:2017/02/19(日) 18:22:12 ID:CK34hfgc0
>>73
途中で終わっちゃってるけどこれは習作かな?

75名無しさん:2017/02/19(日) 19:08:46 ID:Jzn.Uin60
>>74
昔の習作です。
データ整理中に発見したものでこちらに投稿させていただきました。
日の目を当てたい!感もあったりします。

76名無しさん:2017/02/19(日) 19:18:21 ID:CK34hfgc0
>>75
了解っす
昔の習作かぁ、今のあなたの文章が読んでみたいなぁ(チラッチラッ

77名無しさん:2017/02/19(日) 19:30:35 ID:Mo0P5.nY0
ここって未完成の習作でも載せていいの?
よかったら載せて反応見たいやつがあるんだけど…

78名無しさん:2017/02/19(日) 19:34:42 ID:CK34hfgc0
>>77
良いんでない?
さぁ、カモンカモ〜ン!

79名無しさん:2017/02/19(日) 20:10:03 ID:fWx5H1gI0
マジで?
未完成OKなら氾濫できるけど

801/2:2017/02/19(日) 20:19:24 ID:Mo0P5.nY0
「黒子さん、いるかな。くーろこさん。」
「……っ……っっ…」
 
 あれ? 人の気配がするのに、返事が無い。中からはガサゴソと物音が聞こえるのみ。

「店主さーんー? おーい、くろこさーんっ。」
「…れー? …お…しぃなぁ……、…んで…」

 もう一度声を掛けるも、中のガサゴソが大きくなるばかり。仕方が無いので、中にいるのはわかっているのだし、と思って中に入ることを決めた。

 …思えばまさかこれが…、自分の人生を大きく転換させる扉となるなんて…、誰が思っただろう…。

「店主さん、入る、よ。って、え?」
「あれー? どうして無いのかなぁー…、え?」

 俺は…、そのまま固まってしまった。
 だってそうだろ…? 好きな娘の背中から…
 当然、今までふつうの人間だと思ってた彼女から…
 人間にはないモノが…、生えてたんだから…! 

<big>「うゎぁあーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!?????」</big>
<big>「ひゃぁあーーーーーーーーーーっっっっっ!!!!?????」</big>

 彼女の背中から出てるのは…翼…?
 よく見ると…口から覗くのは…牙…?
 瞳も赤くて…、耳も尖っていて…、それは…、それは…!

「あっ、あの、違うの! これっ、これはっ、ね。あの、その、ええっと…。
 とっ、とにかく違うんだよっ! これで、何かするわけじゃないから、あの…っ! あの…っ!! お、おねがい、逃げない、で…。」

 俺は…、どうしてしまったんだろう…。
 今まで全く見たことの無かった…、こんな彼女を見て…。
 もう何も、とりとめもなく、顔を真っ赤にする彼女を見て…。
 それも…、明らかに人じゃない、そう“魔物”の彼女を見て…。
 最後は弱々しくなる、声を小さくする彼女をみて…。

 「かわいい」って、思ってしまうなんて…。

  ・  ・  ・

812/2:2017/02/19(日) 20:22:29 ID:Mo0P5.nY0
「あ、あの…これ、届けに来たん、だ。」

 そう言ってようやく、本来の目的、彼女の忘れ物、花飾りを返す。
 夜になって、この髪飾りの花は淡く白く、発光している。

「あ、ありがとう…。これのためにわざわざ…来て、くれたんだ…。」

 彼女はそのまま、普段ローブにつけている飾りを髪飾りにする。
 今の彼女は銀色の髪をしていて、…光る髪飾りは、白銀の雪山を照らす明かりのようで…、よく、映えていた。

 そのまま、沈黙が、少し、流れる。

「あっ、あのっ。」「え、えっと、さ。」
「どっ、どうぞ。」「い、いいよ先に。」

 同時に言って、同じく返す。
 そのまま、みるみる顔を赤らめる彼女に、心臓の鼓動を強めながら、彼女の次の口を待った。

「あの…。もう、わかっちゃったと思うけど…、私…、魔物なんだ…。」
「翼と牙があるけど…、その…、吸血鬼…なんだよね。」
「…うん。この翼もね、自分の身体の一部なんだけど、簡単な魔法で、いろいろ変化できるんだ。マントにしたり…、服にしたり…、こうやって広げて…、テントにしたり…。」

 そう、今いるテントは、実は彼女の翼が変化したものなのだ。外から見たら普通の黒い天幕だが、実は中では彼女の背中にそのまま繋がっているのだった。

「翼が冷えたりとか…、しないの?」
「あ、それは平気。私は翼の意識を切り離せるから…。」
「そ、そう。すごいん、だね。」
「そ、それほどでも、ない、よ。」
「あの…、それで…、料理人さん…って呼んでいいのかな。」
「トビーでいいよ。黒子さん。」
「それじゃ…、あの、トビーは…、怖くないの?」
「えっ?」
「あの…、私…、その…、吸血鬼で…。」
「いや、別に…。」

 話すたび、口元から牙を覗かせ、くりくりとした、昼とは違う赤く染まった二つの瞳を向けられる。
 そう言われてみれば、そうだ。彼女は魔物で…、つまり人を食べるという…、恐ろしい怪物…のはずだ。

 彼女は、どこか後ろめたいような感じで、不安そうな赤い双眸を向けてくる。
 その様子は…、“残虐の限りを尽くし、人肉を喰らう邪悪な魔物”や、“血を吸い尽くし、神に逆らい破滅に導く吸血鬼”という、自分の知るイメージとは程遠い。
 こんな彼女が…魔物だって?

「…あの、黒子さんって人を食べるの?」
「た、食べないよ! もちろん食べたくもないよ!」
「…だよなぁ…。なんか魔物のイメージとかけ離れてるんだけど…。」
「それはね…、説明すると長くなるんだけど…。」

 そうして彼女は話してくれた。
 今の魔物のこと…、魔王の代替わりのこと…。
 魔物にとって…、彼女にとって人間は…、愛すべき存在だということ…。
 俺の知ることは…、随分昔のイメージなのだそうだ。

「…あ、あのごめんね。なんか私ばかり話しちゃって…。」
「いや、全然問題無いから。すっごい興味深い話だったし…。」
「そう…。ありがとう。よかったよ…。トビーがこの街にいてくれて…。」
「別に、俺は何も…。」
「ううん。…これなら、今までで一番いい気持ちで…、次の街へ行けそうだから…。」

 え…? 今、なんて…? 次の街へ、だって?

「ごめんね。だけど、今日見て聞いたことはできれば内緒にしてね。もしかしたら、貴方まで魔物の仲間だと思われちゃうから。
 でも、どうしても危なくなったら…、“その魔物は東へ逃げた”って言ってね。」
「黒子さん…? そんな、どうして…。」
「何ていうのかな…、大きな秘密を胸にしまって置くってね、だんだん胸自体、そして身体をどんどん疲れさせちゃうの。
 だから…、こうして正体に気づかれたら、遠い別の街に行くことにしてるんだ。」
「そ、そんな。」

 そうして、彼女は羽のテントを解くと、そのまま翼をマントにして纏わせる。
 本来の吸血鬼の姿になった彼女は、夜の冷たい風のなかで、輝いて見えた。

「…そ、そんな顔しないでよ。安心して、少なくとも100年はこの街には来ないから。どうか、トビーのせいだなんて思わないで。私が普通にテントを作ればよかったのに、こんな羽のテントなんて横着するから…。」

 そうして、にっこりと、でも少しだけ引きつった、笑みをくれる。
 …やめてくれ。そんな、悲しい微笑みなんて…。

「私なら…、ほら…大丈夫。今度は、誰も怖がらせない、今までで一番やさしい旅立ちなんだから、ね。」

 …わかるよ…。君がいま…、作り笑いをしてることなんて。
 本当は…君は…、人とこんな風に話すのが…、好きなんだろ…?

「さようなら。元気でね。一番贔屓にしてくれて…、ありがとう。それj「待って!!」」

82名無しさん:2017/02/19(日) 20:35:13 ID:8t3Inx4w0
>>81
君はまず別スレですることがあるんじゃないかな

83名無しさん:2017/02/19(日) 20:41:19 ID:n.B2C6RE0
>>80>>81
図鑑スレに書き逃げしている奴の評価なんか中身を見るまでもなく最低評価。

84名無しさん:2017/02/19(日) 20:43:07 ID:Jzn.Uin60
>>76ありがとうございます。キョンシー項目の一番目の者です。
データ整理中なのでまた出てきたら日の目を当てたい

85名無しさん:2017/02/19(日) 20:54:04 ID:CK34hfgc0
>>80>>81
とりあえずここ1レスSS集積所だし、載せるにしても1レスに纏めた方が良かったかな
あと他所のスレのことなので言いたかないけど、場を収めるためのレスしてくるのを勧める

中身で言えば三点リーダーを偶数回使うとか文法ルール守るのと
三点リーダー、読点の使用回数を減らすと読みやすくなるかなと

8680,81:2017/02/19(日) 21:03:50 ID:Mo0P5.nY0
申し訳ありません、図鑑スレで関係ない長文を書き散らしてしまいました。
それに加えてそれを無視してこのスレに書き込んでいました。本当に申し訳ありません。

87名無しさん:2017/02/19(日) 21:10:26 ID:CK34hfgc0
>>86
まあ雰囲気とか色々気をつけてね
そう気に病むほどのことではないと思うし

今後ここに収まりきらない長さの文章を見て貰いたかったら
ちゃんと了解を取ってから、書き手雑談スレでご意見伺いしたらどう?
ルールさえ守れば皆ちゃんと意見くれると思うよ
でも厳しい意見来ても泣かないように

88名無しさん:2017/02/19(日) 21:18:38 ID:iv2Fc/T.0
>>86
悪いけどこの話はお蔵入りしたほうがいいと思う
ボーイミーツガールもので好きだけど、投稿するだけで「掲示板でアレした人」ってわかっちゃうし…

89名無しさん:2017/02/19(日) 21:39:32 ID:Mo0P5.nY0
>>87,88
アドバイスありがとうございます。今後の参考に致します。
>>88さんの言うとおりにしようと思います。
ありがとうございました。

90名無しさん:2017/02/19(日) 22:05:10 ID:CK34hfgc0
雰囲気変えの超即席SS


「ねえ、おにいちゃん」

 それはいつものように、アリスが俺の家に遊びに来ていたときのこと。
 リビングのソファーで本を読んでいた俺の膝に、ぴょんとアリスが乗ってきた。

「ん、どうかしたか?」
「んふふー……ねえ、おにいちゃん」

 リボンを付けた長髪から、ふわりと子供らしい甘い香りを漂わせて。
 腕の中に潜り込んだアリスが俺の顔を見上げている。

「アリスがおおきくなった、おにいちゃんはアリスとけっこんしてくれる?」

 またか、と俺は苦笑してアリスを抱きしめる。
 大きくなったら、という子供らしい結婚の約束だが、アリスはいつも俺にこんなことを言ってくる。
 そのいじらしさがカワイイのだけど……残念だけど、アリスは大きくならないんだよなぁ。

「あはは、もちろん。アリスが大きくなってくれたら、俺は喜んでお嫁さんにするさ」

 そうは言っても、わざわざアリスのプロポーズを断る理由も俺にはないわけで。
 アリスの柔らかな感触を堪能しつつ、その頭を撫でていた。
 すると、アリスはまた「んふふー」とポケットの包みを取り出し。
 その中身をポイと口に放り込んだ。

――ごっくん。

――ポンッ!

「うわっ!?」

 音と共に小さな煙が上がり、なぜか膝の重みが急に増した。
 何事かと驚く俺の身体にエプロンドレスを着た金髪の美女が密着している。
 信じられないけれど、この服装は確かにあのアリスのもので……。

「あ、アリスなのか……!?」
「んふふー。そうだよ、お兄ちゃん?」
「な、なんで突然大きく!?」
「不思議の国のケーキ。今日お母さんが持たせてくれたの」

 ミニスカートになってしまったドレスの裾に、自己主張しすぎて胸元が露出してしまったバスト。
 突然すぎる変身に慌てる俺に、アリスはちゅっと音を立ててキスをして――

「ほら、アリス大きくなったから……結婚してね、お兄ちゃん♪」

 ――俺の独身生活も、音を立てて崩れていった。

91名無しさん:2017/02/19(日) 23:46:06 ID:7ryAJOOI0
>>90
貴方紳士だね
SSも面白いし

92名無しさん:2017/02/19(日) 23:52:04 ID:CeYqLITo0
「タイトル:この極悪人め!」(。。

俺は行商人だ。
誠実な商売を心掛けていて、商人があまり来ない村々に生活雑貨を行商して回っている。
誓って、悪いことはしていない。
なのに俺がこの村に来た途端、自警団の人が一言。

「万引きの常習犯め。もう我慢できんぞ」

彼女はこの村でよく見かけるリザードマンの若い娘さん。
剣を抜いて襲い掛かる姿は凛々しいのだけど、今はちょっと勘弁してほしい。
逃げながら何度説明しても顔を真っ赤にして、目を尖らせて追いかけてくる。

行商人は足と体力が命。
彼女の体力が尽きたのを見計らって、俺は質問した。
俺が一体何を盗んだんだって。

「うるさい! 黙れ!」

涙目になった彼女が少しかわいかったので、背負った荷物からハンカチを取り出した。
とりあえずこれで涙を拭いて、って。
けれど逆効果だったみたいで大泣きされてしまった。
どうしたらいいのかわからず頭を抱えていると、彼女は急に笑い出した。

「ははは、負けた負けた! この盗人め。私を二度も負かすのか」

剣を放り出して笑う彼女に、再度聞いてみた。
一体俺は何を盗んだんだって。

「私の将来だよ。もうお前しか見えないから責任取れ、旦那様♪」

困ったな。
プロポーズする前に言われてしまった。
さて、俺の告白する機会を奪ってしまったこの悪人に、俺は何を言ってやろうか。

返答待ちで小さく震える未来の奥さんを前に、俺は無駄に時間をかけて考え込んでやった。

93名無しさん:2017/02/20(月) 00:24:39 ID:Qe1q8eg60
>>91 旦那さまいけずやわ〜
>>90>>63,65、>>80>>64の人?
どっちも話は好きなんだけとなあ
仕方ないだろうが、久しぶりのヴァンパイアさんSSが…

94名無しさん:2017/02/20(月) 13:54:28 ID:0Hr4.N/s0
>>92
私のハートを盗んだ云々ってやつですね分かります

このスレももっと盛り上がると良いなあ
誰か批評希望の習作とか出せる人いたら自分が感想付けるのに

95名無しさん:2017/02/20(月) 19:52:51 ID:pa5FYsy.0
>>73です。見つかったので第二弾。
俺の名前はタクヤ。19歳、半年ほど前だ。友達の紹介で雪女とつき合うことになった。魔物娘の子は初めてだったが肩まである髪をヘアゴムでまとめたおとなしめの子だった。ルックスは良く、色白で胸やお尻はけっこうある。俺の好みの女の子だ。が、徐々に明らかになる彼女の本性。
そいつの名前はトモコと言った。

「おい、トモッ!入るぞ」
ガチャッと合い鍵でそいつの下宿であるアパートの部屋に入る。
中はカーテンで締め切られ、昼間だというのに薄暗く寒い。まぁそれは良い
雪女の冷気なので夏は快適だ。問題なのは本体の方だ。パソコンに向かい、クリックを繰り返している。耳にはヘッドホン。
「おい、トモ!聞いてンのか!コラ!」
「えへへ…えへへ…おっぱいから先にイク?イっちゃう?」
前かがみになって息を荒くしている。俺は手近にあったメガホンでそいつを殴った。前にイベントでもらったヤツだ。
「それ、れ―――痛ッ!」
そいつは頭を押さえて振り返った。
「何よアイゼンバッハ。ノックくらいしなさいよ、変態エロ美大生。せっかく
これからオナニータイムだったのに!」
ヘッドホンを外し、PC用眼鏡を外しながらブツブツと言う。
「変なあだ名で呼ぶな!カミングアウトすんな!部屋が暗い!カーテン開けろ!掃除しろ!ゴミ捨てろ!」
「はぁ〜何も解ってないわね。ネットの海は広大よ」
無視してカーテンを開ける。光が差し込み部屋の中が一気に明るくなった。
「ああああ!眼が!眼がぁ!ああぁ〜」
一緒に見た天空の城の某大佐の真似してやがる。
「カーテン閉めてぇ…眩しくて暑いのは苦手なのよォ」
雪女なので直射日光はマジで厳しいらしくカーテンを閉めてやる。
「んでお前、ちゃんと昼飯食ったのか?」
「うまい棒3本。お腹減った」
「不健康すぎだ、何か作ってやるよ」
「それならラピュ○パンがいいわ、あとリンゴに1つにあめ玉が2つ」
もう一回、メガホンがうなった。

簡単な食事を作り、腹を満たしたトモコはご満悦らしい。
「あー美味しかった。いつも感謝しているよ。たっちゃん」
トモコは麦茶をグラスに注いで、アニキャラコースターの上にトンと置いた。
「今に始まったことじゃねーしなぁ……サンキュ」
トモコは重度のアニメオタクだ。デートと称して連れて行かれた所は異世界だった。アニメの衣装を着てグッズやら本がずらりと並べられている様は圧巻だった。そして何枚か写真を撮られた。高校の制服持ってきてね♪と言ったのはこの為か!ちなみにトモコも高校時代の制服を着ていた。
「同人誌の話、考えてくれた?」
「あー…絵を描けって話だろ」
「ね、お願い。二人でどーじんし作ろう。たっちゃんの画力なら絶対売れるよ」
「俺さ、アニキャラのエロを描くために大学行ってるんじゃねぇっての」
トモコがあわてて言った。
「だ、大丈夫よ。最初から過激なヤツはしないから…そうね、触手に
中出しされて妊娠、出産か産卵エンドあたりで描いてくれない?」
「触手ってイカかタコか?人は卵産まねぇんだよ。アニメキャラがヤッてるだけでも過激なのに!なんなんだ、出産ぁ産卵って!」
「面倒なのは全部私がやるから。原稿を描いて24ページくらいで」
「やだよ。課題もあるし、バイトだってあるし」
「お礼は身体で払うから」
「……………やだ」
「今、考えたでしょ!考えたでしょ?身体だけが目的なのね!?私をめちゃくちゃに犯すつもりでしょ!どーじんしみたいに!」
両頬に手を添えて、叫ぶオタク雪女。メガホンが以下同文。

96名無しさん:2017/02/20(月) 20:11:00 ID:0Hr4.N/s0
>>95
有言実行
感想。俺のゆきおんなさん像を返せこの野郎

あなたらしい他の作品もチラ見してきたし
批評希望ならもうちょい細かく突っ込めるけどどうする?
自分に突っ込まれるのが嫌ならリャナンシーちゃん呼んできて代わってもらう

97名無しさん:2017/02/20(月) 20:40:23 ID:pa5FYsy.0
>>96リャナンシーさんの甘口ならお願いします。
辛口はマジヘタれるから勘弁してください。

98名無しさん:2017/02/20(月) 21:05:02 ID:0Hr4.N/s0
>>97
はい、呼ばれて飛び出てリャナンシーちゃん登場!
甘口ということだから、(わりと)優しく指摘してあげるわね!

まず良い所は会話のテンポね。ギャグ描写になると軽い会話の応酬が楽しく読めるのは大きなポイント。
「どーじんしみたいに!」のくだりは定番だけど笑っちゃったわ。
こういった読者を笑わせられる会話を書けるのはすごく大事なことよ。

その会話を読みやすくするためにも、改行で行間を空けることをオススメするわ。
それ以外にも文章作法がまだまだ守れていない所が多いから、そこは改善するべきポイントよ。
文の先頭は一文字空けて、三点リーダーは偶数回使用。それから、!や?の後も1マス空けること。
この辺りを直していくだけでも大分文章がスッキリした印象になるはずよ。

それから、地の文章をリズム良く入れていくことも課題ね。
他の作品とかを一通り目を通してきた印象だけでも、『〜〜した』とか、『〜〜と言った』みたいな文章が多くて、ぶつ切りっぽく感じられちゃったところがあったから。
これを改善するためにはまずキチンとした推敲。自分で落ち着いて文章を読み直してみることはとっても大事よ。
それもちゃんとできてるなら、今度は好きな作者さんの文章をよく読んでみて、その文体とかを真似る練習をしてみる。
リズムの良い文章が書けるようになったら、きっと会話も一層面白くなっていくはずよ。

ちょっと厳しく感じられるかもしれないけど、あなたにはこれだけレベルアップできる箇所があるってことだからね!
それを一つ一つクリアしていくだけで作品が見違えるようになってくるはずだから、ちゃんと自信を持つこと! 分かった!?
あなたの作品にある素敵なキラキラを私は楽しみにしているからね! 絶対にヘタれちゃダメよ、良い!?

以上、リャナンシーちゃんからでした!

99名無しさん:2017/02/21(火) 13:58:26 ID:oAlM.Cc60
>>97です。指摘された点に注意しつつ書いてみました。文体を変えてみました。
リャナンシーちゃんどうでしょうか?レンシュンマオ夫婦の情事を覗くショタバイト君

 
 僕の名前はハン。料理店『クロシロ』でバイトをしている。
こじんまりした店だけれど美味い、安いと毎日繁盛しているので忙しい。
料理もそうだけれどお客さんの中にはここの若い女将さん目当てに来ている人もいる。
 
 「いらっしゃいませ!今日も来てくれたんですね! 」

 明るく笑顔で応対する女将ことキエンさんはレンシュンマオ。
店長さんの奥さんだ。白い頭髪にモフモフした黒い毛で覆われた腕。
何よりその豊満なおっぱいにお客さん達は魅了されているのだろう。
かくいう僕もその一人だ。
 
 「お昼の賄い何かな……」
 
 僕は店の前に準備中の札をかけ掃除を終えると休憩室へと向かう。休憩がてら昼食は三人で賄いを食べるのが通例となっている。店長が作る賄いはとても美味しいので僕は嬉々としてドアノブに手をかけた。

 「ああ!いいよ!すごく締まっている! 」
 「はああああッ……ふぅ……くぅぅ……」

 その声に心臓が凍りついたように動けなくなった。
僕はドアノブに手をかけたまま時が止まったように固まってしまった。
これって……あ、あの二人が……エッチしている!?

 「はッああッ……あは!いい……そこ…もっとして! 」
 「おおッ……キツイ……はッはッキエン!キエン! 」

 僕は膝を折って、その場にへたり込んでしまった。
バンダナを震える手で解きドアの向こうから聞こえる淫靡な声に耳を澄ませる。
いつも明るいあの二人が昼間から情事に耽っているなど想像もつかなかった。

 「もっと、もっとォ!もっとパンパンして! 」
 「ああキエンの中!中!気持ちいい、気持ちよすぎる! 」

 いけないとは思いつつもゆっくりドアノブを回した。僅かな隙間が空き中の様子が視界に入る。最初に眼にしたのはキエンさんの黒い腕だった。
ソファをギュッと掴み振り子のように頭部が揺れている。視線をずらすとゆっさゆっさと揺れる大きな乳房が目に入った。

 「はッ……も、もうあの子が……ハン君が来ちゃう」
 「大丈夫だよ……まだ掃除している時間さ」
 「で、でも……もしこんな所を見られたら……んんッ」
 「君は見られて興奮するタイプだろ? 」
 「ん……シンさん……唇吸って……声が出ちゃう」
 
 キエンさんは眉間にしわを刻み、吸いつくようにして店長と接吻した。
互いの舌を絡ませる深い接吻、時折苺のような舌が唇から覗いた。
生々しすぎる情事を目の当たりにして痛いくらいにペニスが勃起した。

 (もっと、もっと見たい……)

 ぎりぎりまで身体をずらすと背中に縋り付くようにして腰を振る店長の尻が見えた。
引き締まった無骨なお尻がキエンさんの丸いお尻に打ちつけられている。
そのたびに甘い少女のような声を発しながら鳴くキエンさんに僕はもう我慢できなかった。

 (はッ……はッ……んん)

 膝立ちになってズボンごとパンツを引き下げた。抑えられていたペニスがブルンと
飛び出し生臭い芳香が立ち上る。エプロンの端をかみしめ漏れ出ようとする声を抑えながら僕はペニスに指をかけた。

 (キエンさん……キエンさんのおっぱい……おっぱい……お尻……お尻)

廊下に先走り汁が滴り落ちる事も気にせず目の前の光景をオカズに僕はオナニーに耽った。 キエンさんの甘い吐息、打ち付けるたびにあがる結合部の発泡音。部屋の外からでも匂う魔物の甘く芳醇な香りに僕の手はますます速くなった。

 「で、出る!キエン!! 」
 「あッ!ああああッ!イクッ!イッちゃううう! 」

キエンさんがソファの背もたれをギュッとつかみ、ピンと背筋を反らせた。
店長も天井を仰ぎ「うッ」と低い声でうめいた。キエンさんのお尻がピクピク
震えている。中で達したのだろう。

 (はッ!はッ!はッ!んんんぅ!で、出る! )

僕もまた、喉を仰け反らせて下腹部から閃光のような快感が突き抜けていった。
空いている手でドビュッビュルッと飛び散る精子を受け止めながらふるふると尻を震わせた。 音を立てないようにドアから離れ廊下の壁に背を預けると杏仁豆腐みたいな白濁に
まみれた手のひらを眺めた。

100名無しさん:2017/02/21(火) 18:14:50 ID:mH/ONnJg0
「……日付が変わるのには、まにあわなそうですね」
「ああ、先10kmにわたって渋滞だそうだ」

 暗い車内、カーラジオから流れる音声に、助手席に座る先輩は表情を変えぬまま小さくため息をついた。
 リッチである彼女の魂を込めた箱が、感情を表すようにかたかたと揺れる。

「高速を降りようと提案した私のミス--だな」
「いや、これは流石に先輩のせいじゃないと思います」

 狭い車窓から見える景色は、都心では珍しい雪模様。
 出発時、そこまで強くなかったそれはいつしか本降りとなって、夜の街を白く照らしていた。
 普段雪が降らない街にとっての降雪というのはかなりの大事だ。
 このとおり、僕達が長い長い渋滞に巻き込まれるほどに。

「完全に流れ、止まっちゃいましたね」

 前の車の動きに合わせてブレーキを踏むと、きい、という鈍い音とともに車は完全に停車した。
 目を凝らせば、ずっと先まで続く渋滞が見える。
 まだまだ、帰りは遅くなりそうだ。

「……そうだな。長期戦だ。こいつでも飲んで暖まるといい」
「お、ありがとうございます。先輩」

 隣から渡された缶コーヒーを一口含むと濃い苦味と暖かさが口の中に広がる。
 そして、ほんの少しの甘みが舌の上に残った。
 コーヒーに仄かに混じる、花のような香り。

「--ふふ、隙あり。間接キスだ」
「ふふ、そうみたいですね」

 車を止めたまま、隣を見る。
 いつも無表情な先輩の顔が、ほんの少しだけ微笑んでいるように見えた。

 渋滞の時間も、そう悪いものではないのかもしれない。

101名無しさん:2017/02/21(火) 19:09:34 ID:2941U09E0
>>99
呼ばれて飛び出てリャナンシーちゃん再登場!

うん、前とは見違えるぐらい読みやすくなってるわね! よくがんばった!
ただ、文章作法でのミスがまだ残ってるから、そこの修正をしないといけないわね。
私の言葉もちょっと誤解を生む表現だったから、その辺りをもう少し詳しく書きましょう。

文の先頭には一字の空白を入れるのだけど、これは改行ごとに入れるのが原則。
一般的な段落分けの作文とはちょっと違うところなの。
だから例えば、最初の三行は全部空白を入れてオッケーってことよ。
具体的に挙げれば下みたいな感じ。

 僕の名前はハン。料理店『クロシロ』でバイトをしている。
 こじんまりした店だけれど美味い、安いと毎日繁盛しているので忙しい。
 料理もそうだけれどお客さんの中にはここの若い女将さん目当てに来ている人もいる。

それと、このルールには例外もあるの。会話文に使う「」や『』、()なんかが行頭に来る時は空けなくていいの。
!や?の後の一字空けだけど、これは文が詰まって読みづらくなるのを防ぐため。
だから!や?の後に文が続かなければ空けなくて良くて、」や』に続く場合も空白無しで平気だわ。
このことを踏まえて、例えば一つ文を添削すると

 「ああ!いいよ!すごく締まっている! 」
      ↓
「ああ! いいよ! すごく締まっている!」

とまあ、こんな感じになるわね。次からまた直して書いてみてね。
改行の仕方とか諸々、>>92さんや>>100さんの文章と自分の文章を見比べてみると良いかも。
>>92さんは行頭の空白がないけど、これは掲示板投下のためとか理由があって、わざと空けない人もいるから。
人による好みの部分もあるけど、知ってて使わないのと知らなくて使えないのは別だから、注意しましょう。

表現の方もがんばったのが伝わってきて好感が持てるわ。
だけどまだぎこちなさは残っちゃってるから、それは練習での改善あるのみね。
もっと言いたいこともあるけど、文字数がヤバくなっちゃうのでまた今度!

とにかく、レベルアップができたことに喜んでね! 次回作をまた期待します!

以上、リャナンシーちゃんからでした!

102名無しさん:2017/02/21(火) 19:25:32 ID:2941U09E0
勝手に参考にと>>92の方と>>100の方の作品を挙げてしまっていたので
リャナンシーちゃんに代わってお二方にお詫び申し上げます

>>100
文章の雰囲気すごく上手で羨ましい
たったワンシーンだけど情景が秀逸

103100:2017/02/21(火) 19:55:14 ID:xPkd0tssO
>>99
とるに足らない木っ端作者の身ではありますがほんの少しだけ批評(のようなもの)をさせていただきます。もし納得がいかない、意味が分からないなどと感じましたら、読み飛ばしていただいてもかまいません。

まず、今回の作品の良いところは短編ながらキャラクターがとてもしっかりと書かれていることだとおもいます。
長々としたキャラクター一人称の自分語りではなく、バイトをしている若い男の子という設定をおき、ヒロイン(勿論店のご主人様のお嫁さんでありますので若干の語弊はあると思いますが便宜上そうよばせて下さい)の見た目についての所感を伝える。それらをしっかりと短い文中で行って居るためその後の文章を違和感なく読み進めさせてくれます。
せりふ回し、擬音の使い方にもそつはなく食堂の喧騒と覗きの臨場感、背徳感がしっかりと伝わって来ます。


逆に地の文はもっと上達の余地があるとかんじました(偉そうな言い方をして本当に申し訳ありません)。
特に文末……すなわち「した」「だった」「ある」などの時制がややおざなりな点があります。
描写の説明も主語を忘れている場所が見受けられたので、そこも改善点です。
基本は過去形で、「今行っていること」は現在形という形を意識して見てください。それだけでぐっと読みやすくなってくれると思いますよ。もし難しく感じたのであれば口のなかで音読をしてみると良いでしょう。


個人的に良いSSは「読みやすい文章」「分かりやすい設定と説明」「奇をてらわない、共感出来て魅力のあるキャラクター」の三要素で出来ていると思って居ます。
これらの中で「文章力」は努力と見直し次第でどうにでもなりますし、「設定」については元々魅力たっぷりの可愛い魔物娘さん達と図鑑世界が後押ししてくれます。
残る「キャラクター」については磨くのがとても難しい要素で短い台詞で表現する、となるとかなりの難易度です。
そしてあなたは「キャラクター」を喋らせる、魅力的に書くという点について素晴らしいものを持っていると私は感じました。

これからもいっぱい書いて良い作品を生み出して下さいませ。

104名無しさん:2017/02/22(水) 11:43:57 ID:iXyer3Go0
>>102
すごくわかりやすく指摘して頂いてありがとうございます。
また何か考えて習作を投稿してみたいと思います。
リャナンシーちゃんもありがとう

>>103
批評していただいてありがとうございます。
時制の注意点はなるほどと思いました。
短くわかりやすい文でエロさが伝わるようになりたいです。

105名無しさん:2017/02/22(水) 12:49:28 ID:k9REUFXo0
 この娘がどうかしたかい?
 あぁ、僕の彼女だよ。
 挨拶をしないのは許してくれないかな。
 この娘は恥ずかしがり屋なのか、僕以外の人の前だと何も話さないんだ。
 家に帰って二人きりになると、わがまま放題の甘え放題なんだけどね。

 驚いた顔をしているけれど……そうか、彼女が小さいからだろう。
 そうだね。少女としか言えない年齢の彼女だけど、そんなこと関係ないよ。
 僕らの愛の前では些細なことさ。
 綺麗な娘だろう? 本当に、こうして抱えているだけで僕は幸せだよ。
 道行く人たちも、みんなが振り返ってこの娘を見ていくんだ。まるで目を奪われるみたいにね。

 ……もしかして、君も他の人たちと同じことを言うのかい?

 この娘がただの人形だ、なんて。

 まったく、どうしてみんな分かってくれないのかな。
 僕の頭はいたって正常だし、この娘は確かに生きているのに。

 さあ、よく見ておくれ。君なら分かるだろう?

 この娘がただの作り物の人形なのか。
 それとも正真正銘のリビングドールなのか。

 君なら、分かってくれるだろう?

106名無しさん:2017/02/22(水) 19:03:48 ID:6mF0tb/k0
「ただいま」

 家に帰るのが、少しだけ憂鬱だった。
 一人暮らしをするようになってから、「おかえりなさい」と言ってくれる人がいなかったからだ。
 暖房の効いていない、暗い部屋。
 だれも答えない「ただいま」という言葉とともに荷物を置いて、インスタントの夕飯で軽く済ませたらシャワーを浴びて寝る。
 僕にとっての家はそれだけの場所だった。

「お帰りなさい。今日もお疲れ様ですの」

 だけど、今は違う。
 耳に響く甘く、涼やかな声に、思わず笑みがこぼれる。
 暖房の利いた暖かい部屋の台所で、エプロンをつけた小さな少女が僕にむけて微笑んでくれるからだ。
 リビングドールである彼女にとって、台所の流し台は結構な高さのはずなのだけれど、巧みに踏み台をつかって調理する彼女は、そんなハンデなど感じさせない堂々とした姿だった。

「今日は、貴方の大好きなカレーライスですの。勿論甘口ですのよ」
「うん、いい匂いだ……」
 
 促されるままに手洗いうがいをして、食卓に座る。
 手作りのカレーライスの香りが、疲れた体に染みていくのが良く分かった。
 口に含むと、ごろごろとした人参やじゃが芋、食べ応えのある鶏肉。そしてぴりりと辛くて、それでいて彼女のように優しいルゥが舌をとろかしていく。
 「箸安めですの」と添えられたサラダはドレッシングが手作りで、酸味が新鮮な気分にさせてくれる。
 どこまでも僕好みの、思わず夢中になる味だった。
 
「……ごちそうさま」
「おそまつさま、ですの」

 一息で食べ終えた僕に、彼女は再び笑いかけてくれた。
 細く緩められた瞳は、僕のことを何でも知っているみたいで、なんだか恥ずかしくて……すごく、心地よかった。

「いつも、ありがとう」
「ふふ、どういたしましてですの」

 心の底からの感謝を告げると、頭を撫でられた。
 密着した彼女の甘い香りが、肺に満ちていく。

「でも、「ありがとう」などと軽々しく言わないで下さいまし……これからも、ずっと一緒ですのよ」
「うん……でも」

 ありがとう。
 そう、言いたかった。

 こんなにも、帰りが楽しくなったのだから。

107名無しさん:2017/02/22(水) 20:21:31 ID:iXyer3Go0
>>104時制の練習用に書いてみました。
音読してみましたが。「る」「た」の使い分けが難しいです。

 
 高い山々と密林に囲まれた土地にその拳法家は住んでいた。
 若者ながら数々の武術大会を総なめにし、いつしか『拳聖』と称されるようになった頃、一人の火鼠が勝負を挑んできた。
結果は互角で勝負がつかなかった。
 互いの力量を認め合った二人は共に修行し、やがて夫婦となった。 
 若者の名はロン、火鼠の名はシャオメイと言った。

「はあああっ! あは! もうダメなの!」
「出る! 出る! くッ! シャオメイ! シャオメイ! シャオメイ!」

 月明かりに照らされたベッドの上、シャオメイは震える声で行為の終局を訴えた。
ロンは背後から官能的な丸みを帯びた尻に下腹部を叩きつけていたが艶やかな声にあてられ最奥で精を解き放った。

「ああ! ロンの特濃精液! ボクの中に! イクッ! イッちゃ――ふむううう!」

 シャオメイは恥辱にまみれた声が漏れないように歯を食いしばるが、それでも抑えきれず枕を掻き抱き顔を埋める。

「ああ……シャオメイ……最高だ……ちッちゅる……ちゅ」

 全てを解き放ったロンは弛緩した顔でシャオメイの背中に縋りつき挿入したまま白い項に啄むようなキスを繰り返した。
ロンの全てを受け止めたシャオメイは行為後独特の余韻に浸りつつ呻く様に言った。

「お、重いよ……離れて……腰が上がらない」

 普段の凛とした姿からは想像もつかないほど弱々しい表情にロンは満足したのか、萎えた怒張を引き抜きゴロンと仰向けになった。
 栓を抜かれた股からは酷く粘り気のある白濁液がドロリと垂れ落ちシーツを汚す。

「嘘つき……優しくするっていったのに全然やさしくなかったよ」

 シャオメイは半身を起こし枕元のティッシュ箱からニ、三枚程乱雑に掴み取ると両手で股に押し当てつつロンを咎めた。

「シャオメイのお尻がエロすぎるからいけないんだよ」
「な……ボクのお尻のせいだっていうの!?」

 シャオメイはティッシュを丸めて放り投げると勢いよくロンに跨った。

「うッ――ぐぇッ!」

 シャオメイの柔尻が一気に腹部に落ちロンはカエルが潰れたような声を上げる。

「君はいつも後ろからだよね? ボクはせいじょーいが好きなんだ! 火鼠がみーんなバック好きだと思ったら大間違いなんだからな!」

 ブーブー言いながら前かがみになるシャオメイ。
その反動で重力に引かれた乳房とさらに乳の先端にその存在を主張している桜色の突起を眼前に晒されロン思わず生唾を呑み込んだ。

「そもそも君はいつも――って、ねぇ! 聞いてる? 聞いてんの? 返事は!」
「おっぱいさんこんにちは」
「バカッ! この強姦魔! サド男! 尻フェチの変態野郎!」

 シャオメイは枕を両手で持つとロンの顔めがけて振り下ろした。

「……悪かったシャオメイ……俺が悪かった、許してくれ」 

 枕を寸前で受け止めたロンの言葉にシャオメイは眉を吊り上げたまま問う。

「本当にそう思っている?」
「ああ、すまなかった」
「ふ、ふうん……じゃ、お詫びにキスして」
「キス?」
「そうだ、ボクはキスを要求する!」
(ああ、なんてちょろくて愛おしいボーイッシュ火鼠なんだろう)

 ロンはキスをねだる火鼠の背に手を回し優しく引き寄せ唇を合わせた。

108106:2017/02/22(水) 21:04:26 ID:3Sjep/g.O
>>107
やはり木っ端作者のたわごとではありますが、批評(もどき)をさせていただきます。

今回の作品も楽しく読ませて頂きました。火鼠ちゃんのむっちりとしたお尻と可愛らしいデレがテンポ良く描かれていたと思います。主人公も拳法の達人という設定ながら親しみやすく、読者さんの共感を得られるキャラクターだとおもいます。短編においては特に設定についてあれこれする暇はない(逆に説明し過ぎるとただの押し付けがましい不幸自慢や設定語りになる危険性がはるかに高いのです)ため序盤に説明をさっくりと終わらせたのは英断だとおもいます。
あとナイスおっばい。


時制に関しては間違いなく上達しております。しかし少しばかり固くなってしまったなと感じる点もございました。
「った」「た」「である」などは連続して使うことはほぼありません。うまくいかなければ体言止めなどを駆使しつつ誤魔化しましょう。
時制のちょっとしたコツとしては「過去形」に「現在形」を挟むように書くことを意識する事です。結果が過去形であり過程が現在形です。

 分かりにくい例だとは思いますが、
「ボールを蹴った」
「ゴールに入った」
であれば。

「ボールを蹴った。」
「全力を込めたそれは、ぐんぐんと一直線に伸びていく。」
「ゴールキーパーが諦めずに跳ぶのが見える。」
「しかし、ボールはゴールに入っていた」
となる形でしょうか。あくまでも私のやり方ですが……。

長くなりましたが、これからも頑張って下さいませ。
拙い説明で申し訳ありませんでした。

109名無しさん:2017/02/23(木) 00:37:27 ID:Ogs8j.w20
底辺の書き手ですが時制や三点リーダーの使い方等色々勉強になりました。
俺も今まで三点リーダー一つしか使っていなかったです。恥ずかしい……
リャナンシー先生ありがとう!

110名無しさん:2017/02/24(金) 14:09:39 ID:ZzyGbzvk0
>>106
ですの言葉可愛い。自分もリビドーちゃんと甘々生活したい
あなたかな?って作者さんがいらっしゃるのだけれど
いま新着欄にはお名前が載ってる方ですか?

>>107
文章がどんどん良くなってきてるね
読んでるこっちも嬉しい


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