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5巡目のしりとりスレ
20
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/20(日) 01:01:22 ID:cJN6WE6I0
ロマンチックに溢れてるな相変わらず
二人でやるから出来るなんてお軽く考えてんじゃねぇよ
俺がしっかりやることやってもお前がしくったら意味ねぇだろ…あ?俺…?
何寝言言ってんだ、永遠におねんねしてぇのかテメェ?あんま舐めてるとぶっ殺すぞ
いいか、この俺がしくることなんざ万に一も億に一もねぇっつの、オラ行くぞ
21
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/23(水) 19:43:10 ID:gdZL.9zk0
ゾンビになろうとも己を保つその精神力!
この【 】、感服した…!
案ずるな、一刀にてお前を救ってみせよう
22
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/24(木) 11:06:09 ID:XgNMuOOA0
うむ、以上で編入手続きは終了だ。改めて、当学園へようこそ。
そう緊張する事は無い、君くらいの年齢で突発的な異能覚醒はそう珍しい事では無い
あとの細かい話は寮監から聞くと良い、君の私物はもう部屋に送ってあるから今日は寮室でゆっくり休みたまえ
あ、と、は――・・・まぁ、困った事があれば職員よりも生徒会を尋ねた方が話しが早いかな
23
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/25(金) 02:49:29 ID:HvvsAH1I0
なんつー学校だ
「未熟な能力者たちに基本を教えるだけの簡単なお仕事」?
冗談キツイぜ・・・能力をもて余した問題児ばっかじゃねえかよ
ふざけた野郎だ、あとで倍は請求してやるぜ
24
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/25(金) 04:13:31 ID:2tCEGRnw0
贅沢なこと言うじゃないか…クックック…
何?何でそんなに余裕そうなんだ、だと?
それは簡単だ、あれは……初日だったかな…?
年相応に粋がっている実に微笑ましい生徒がいたものでね
一発脚を撃ってそしてもう一発別の足に撃ってんだ
そしてゆっくり近づいて今度は脳天に銃口を向けて微笑んであげながらこう言ってあげたのだよ
「良かったな、私が今臨時講師としてではなく本業の仕事の目的として雇われていたらついうっかりもう一発撃ってしまう所だったよ」
……となぁ、それはそれはあの光景は実に愉快だったよ
お陰で今はみんなだんまりの良い生徒達さ
校長にはそれなりの縁はあるから依頼を受けたとはいえ最初は臨時講師というものを引き受けた時は失敗したとしか思えなかったのが…
どうやらクラスの初めての思い出作りに貢献できたようで…実に、実に何よりだよ……クックック……
25
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/26(土) 07:23:55 ID:g6G2CZfw0
狂った方が楽になれるってこともあるぞ、転校生クン
足並みだけは揃えていれば、いくらそれがおかしなことでも普通になる
……え、私?私はほら、通信簿とかに協調性がないってかかれるタイプだから
ほら行った行った、ここは私のテリトリーなんだから長居されたら困るの
……まあ辛くなった時は、逃げ込んでも構わないけどね
26
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/26(土) 09:54:18 ID:SSPU7fbs0
"根暗の巣窟"へようこそ、転校生
いや、どんな学校でも文科系クラブと体育系のサークルって別れるだろ?
この辺りの学舎は文科系が集まってるのさ…ラボラトリーだったりアトリエだったり
自分の興味ある分野に、只ひたすら没頭できる場所だよ…まぁ、変人奇人ばかりだが
そう悪い所じゃないさ、僕もその中の一人だからね
あぁ、あっちにはあまり進まない方が良いよ
真っ直ぐ行くと"脳筋の戦場"に出てしまうからね、特殊体育館と格技場とグラウンド
粗暴で野蛮な奴等がひしめきあっているんだ、行くなら止め無いけれど
27
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/26(土) 14:04:27 ID:n8fe2m1g0
どうでもいいが、運動系の倶楽部は止めといた方がいい
高身体能力や強化系能力が多いっつーのに、あいつら無自覚に自分と同じレベルを求めて来るんだよ
勿論例外もいるが、その例外は自己顕示欲の塊だから普通に性格が悪い
文系は文系で自己中が多い
奇人変人扱いされるのもその辺りが原因だ
こっちも例外はあるが……自分の世界を無意識に、物理的に展開しちまう傍迷惑な生徒・顧問教師だからな
気が付いたら命や貞操散らされてたりするから絶対に奨められん
……俺? 俺はペット部だ
ほら、この旧支配者とか可愛いぞ
28
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/26(土) 16:28:40 ID:LiH44WWM0
ゾッコンなのねぇ部長さん
それ、もし殺されたりしたらどうなるかしら?
ああ、申し遅れました
私、園芸部の部長である【染まる庭園】です……よ・ろ・し・く
29
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/26(土) 23:52:54 ID:ykvXZ8lY0
来んな気持ちわりぃ!
見るからに胡散臭い笑顔をよくもまぁそんな簡単に振り回せんなおい!?
吐き気が一瞬で一周回って気分爽快になったわ!
え?誰お前って?あぁ、読書部部長だよ
……それ以上近づくなよ?
さもねぇと『世界の理』からお前のページを消し飛ばすからな
30
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/27(日) 13:00:11 ID:XRAD/XpU0
なんだテメェは、あぁ!?スットボケたツラして入り口塞いで、喧嘩売ってんのかアァン!?
看板も読め無ぇのかエテ公がッ!『格技場』ってデカデカと書いてあンだろーがこのチンパンジー!!
士道志す漢が切磋琢磨する神聖な場所なんだよココは、テメェみてぇなサルがノコノコ顔出してんじゃ無ぇ!
・・・あ?・・・よし、よぉ〜しよし分かったぞエテ公・・・やっぱ喧嘩売ってるんだな?
竹刀と面持って甲冑に『主将』って書いてある俺様を指して、だ・・・こともあろうに『どちら様ですか?』と
そりゃぁアレだな?『お前ごときがホントに主将?』と、こう言う意味だな?
アッッッタマきたぞこのピグミーマーモセットがッッ!温厚な俺様も流石にキレたぜッ!!!
誰かこのオランウータンに得物貸してやれ!おらっ道場上がれリスザル、構えろ!
安心しなァ、ココの医務室なら大抵の怪我はすぐ治してもらえるさ
いざ―――・・・参るッ
31
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/27(日) 17:06:47 ID:6d/YWvwI0
ルックスは悪くない…が、ちと色気が足りんな
…まあいいか、千年ぶりの食事としては上々だ
娘よ、誇るがいい…貴様は私の糧になる権利を得た
大人しく身を捧げるならばこの街の人間は見逃してやるが…どうかね?
32
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/27(日) 18:44:22 ID:VOJrMFsU0
寝言は寝て言えってんだこの野郎!!
だいたいさっきから無視を決め込むとはナめてんのか?あぁ?
っておいおいガン飛ばしてんじゃねえよふざけてんのかコラ!
どこまでも苛つかせてくれるぜ……俺の本領を見て死にやがれ!!
33
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/27(日) 22:16:27 ID:VdQKIpKg0
冷凍ボックスを持って来てください、それも人間サイズのを
死体が腐らなければ保健委員が何とかしてくれるでしょう、いやわかりませんけど
今日はもうとっとと帰ってクレープを買って家で好き放題ベッドに寝っ転がりながらテレビでも見ようと思ったんですがねぇ
よもや生徒同士の喧嘩の仲裁に駆り出されるなぁんて…あぁ、私とっても悲しいですよ…
……ってあれ?この子割りと致命的な出血してません…?
まぁいっか!
仕事はキッチリこなしたしぃ!
仮にこいつが死んでも保健委員のせいにすれば良いだろ!
天才的発想過ぎて困るわぁ!!アヒャヒャヒャヒャ!!!
34
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/29(火) 00:27:07 ID:/BzN.PQA0
約束されたはずの奇跡は、しかし遂に訪れなかった
彼らは各々が軌跡を回想し、絶望を抱いて死んでいった
そして時は流れ、現代
長い黄昏が、三度その姿を現した
戦いは巡る・・・終止符は、未だ見えず
35
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/31(木) 01:20:13 ID:P3J2BCX60
随所に書かれたあり溢れた文章だ
これからの先の未来を生きる人間の足を過去という二文字で引っ張りかねないろくでもない文章でもある
実際の所は過去の事実を知るものはほんの数人で十分なのさ
血塗られた歴史、封印された戦いの回顧録
そして確かな種を残した影の英雄たち
過去の事実としてはこの辺りが重要な所なんだが気にする必要はない
先の未来を目指して生きることは今を生きる俺達の特権なのさ
ちょっと悩んだら影で見守ってる偉大な英雄とやらに相談する程度いい
な?、実に簡単な話だろ?
36
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/31(木) 04:32:53 ID:nWVLm17.0
論ずるよりもずっと早く、何よりわかりやすい方法がひとつある
見せてやろうじゃないか……君が非業の死を迎える瞬間を
そして教えよう、運命から逃れる為の生き方を
なあ青年……意地など張らずに私と来たまえ
37
:
名無しの厨二能力者
:2014/07/31(木) 20:12:50 ID:nU4iJkJo0
栄光が欲しいのでしょう?
富も名誉も人望も、全てを手に入れる権利があなたにはあるはずなのに
裏切られ、敗北し挫折し絶望し…可哀想に、そんな眼をしないで、ね?
復讐がしたいのでしょう?
大丈夫、あなたは悪くないのだから
卑屈にならないで、自分の努力を自分で否定しては駄目よ
・・・良い子ね、さぁ・・・いらっしゃい
38
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/01(金) 03:23:24 ID:QLS0/fcg0
いつもながら仕事熱心だね
今月に入って早くも14人だ
哀れな人々を復讐へと誘う・・・僕は案外、楽しめているよ
しかし君は違う、何か焦っているようだ・・・そうだろう?
なあ、○○さん
夜はまだまだ長いんだ・・・語ってみてはくれないかな
見えざる禽獣も今宵はおとなしいことだし、ね・・・
39
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/01(金) 12:25:44 ID:QvqLYHiQ0
寝首を掻かれない事だな、素直に従順な駒となればそれまでの話だが
どれもこれもそう簡単に寝返るタマには見えん、私には分かる
…アイツらは機を待つ事の出来る捕食者……謂わば能ある鷹だ
……そのとおりだ、嵌められたのは此方の方かもしれん
まさか、あれだけの事を知る者達をそう簡単に抑えられるとでも思ったのか…?
クックックッ…浅はかだったな…どう足掻こうと最早抗争は止められん
争いを回避する唯一の手段は此方がただひれ伏して降伏するしかない、論外だ
何…?分かっているなら何故止めなかっただと…?…クックックッ…笑わせるな、そんな契約はもとより結んでいない
それに私がどういう人間なのか、貴様ならよく理解している筈だ
そのとおりだ、戦えれば私はそれでいいそれだけだ、戦い続ける歓びこそが…
…ただそれだけが、この私の魂を駆り立てる
始めるぞ、言葉等、とっくの昔に廃れていたまさに『過去』の産物だ
40
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/01(金) 14:26:17 ID:RXs45UkI0
黙れ役立たず
鳥一匹唐揚げにできなかった奴にぐだぐだ言える許可を出した覚えはない
41
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/01(金) 18:18:13 ID:5Lez0Gx20
居る!……直ぐ近くに…姿を見た訳じゃねえ、足音なんざ聞かせる訳がねえ
能力者としての、直感…第六感?分からんが確信が持てる…「奴」だ、間違いなく噂の鳥公だ…
………勝てる、なんて考えちゃいねえ…逃げられるとも…俺はアイツ等と違って自惚れちゃ居ないんだよ…だが、だがな!
調子に乗りまくってるお前の「正体」!暴かにゃ死にきれねえ!拝んでやるよ枯れ尾花!
かかって来やがれ糞烏!!
42
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/02(土) 01:49:32 ID:xwAitGkE0
素晴らしい! 貴様の覚悟しかと心に刻ませてもらった!
……だが、悲しかな貴様の覚悟は届かない
その言葉はもう少し早く、生きている内に吐いておくべきだった
おやすみ 頭の無い芋虫くん
次の機会があるのなら、舞台(術中)に上がる前に四肢と頭が胴と繋がっているか
キチンと確かめておく事を奨めるよ
43
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/02(土) 03:12:50 ID:KdqHfNZQ0
夜が明けるか……虚構の世界もこれで幕引きというわけだな
しかし、最後の最後で演出家自らが舞台に立つとは滑稽な演目だった
アレもそう長くはもたんな……まあ、私には関係のない話か
今日の私は、ただの観客に過ぎないのだから
さて、行くか。舞台が終わっていつまでも居座るのは締まりが悪い
私は私の愛しい観客達のために素敵な舞台を用意しなければね
44
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/02(土) 03:19:45 ID:nD1YpZlk0
宵の異様な静けさ……私はこれを何度となく感じてきた
凛としたまま散ったアイツの、頑として譲らないその意識……無駄にはせんぞ
いいか、『烏』の正体はアイツのお陰で大部分を把握できた
あとは残る謎を解き明かし、奴を丸裸にしてやるだけだ
幾重にも重なった復讐に焦がれる心を以て……奴をこの世から消してやる
夏の雨は奴の敵であり、我々の味方だ……さあ、始めるぞ
45
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/02(土) 03:21:00 ID:nD1YpZlk0
/こんな時間に被るとは思わなかった
/
>>44
は取り消し
46
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/02(土) 03:30:30 ID:nD1YpZlk0
眠気を感じ、ふと瞼を閉じたなら……途端に解ってしまうだろう
噂が真実であり、彼の話した内容はすべてが虚構だったのだと
蜻蛉は灼熱に焼かれ、人は彼女に妬かれる
ルーツなど、探るべきではなかったのだよ
夜明けを待て……そう慌てるな、なぜ私がいると思う?
君を驚異から救うため……そして、今は亡き君の父上に、義理を果たすためさ
47
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/02(土) 09:10:05 ID:nYtK8GPo0
先細りするだけの未来なら、いっそ壊してしまった方がいいだろう
……と、私は思うわけだが君たちはそうではないんだな
まあそういう立場はあっても良いとは思う。理解しかねるがね
さて、時間も惜しいし始めるかな?こう見えて私もなかなか忙しいんだよ
なにせ全人類の未来を壊す大仕事だ、時間はいくらあっても足りない
そういうわけで済まないが、段階を踏んで強くなるなんて真似はしない
最初から全力で、塵も残さない勢いで君たちを殺すことにするよ
護ってみろよ、私にとってはくだらない未来を
それがくだらなくなんてないことを証明して見せろ
私に、この選択をしたことを後悔させてみろ……!
48
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/02(土) 13:06:49 ID:tuA/tIts0
老王はそう言った、最期まで未来を信じようとはせずにただ己の信念だけを信じて
だからその老王の喉元を赤に染めた私はこう言ってやった
ならば此処ではない遠い場所でこの世界の行く先を見届けるがいい、と
奴のやって来た事は決して許されることではない
ならば私がやった事は許されるのか?そんな筈がない
私はもう数えきれないほどの者をあの世界へと送った、立派な人殺し、いや殺人鬼さ
だが死は平等にやって来るのさ……どんな善人にも、悪人にもな
この世界に許される事も、許されぬ事もない
死に行く者は例えどんな人間であろうとも敬意は払う
それが殺人鬼である私の唯一無二の信念さ
49
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/03(日) 02:06:49 ID:LZYPQG.o0
最高に冷たく研ぎ澄まされているのに、同時に激しい熱も帯びている
不思議な奴だな君は…だからこそ、あの男を殺したというのも頷ける
目的は何かな? 力などではないはずだ
そうだ、当ててみよう…君は自分自身を理解したいのだ
物心ついた頃からの天涯孤独、それはそれは寂しかったろう
だがそんな不安も今日までだ…君はこれから、ついに己を知るのだ
喜ばしいことではないか…なあ、お前もそう思うだろう?
50
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/04(月) 00:08:58 ID:QtCyLiN.0
うひっひひひ・・・よろ、こばしいぃぃぃよろこばしい!うんよろこばしい!
おのれをしるのだ、よろこばしい
コ・・・コイツの魂をバ・・・バラししてつつつ紡いで己を知らしめるる
みみ見つけるのは、おまお前自身だだだだだ大丈夫、お前の魂のるるぅルーツを・・・
じゅじゅちゅ、呪術の儀式は・・・ままま間違いなく執り行おう、あとはお前次第だ
さ・・・さぁっそそそそこに横に・・・ふ・・ふ!ふぅ!服を!!ぬぎゅのだ!
いぃ一糸纏わぬ、ぜ、全裸に!!だだだだだ大丈夫!!大丈夫だぁ!
よよよよろこばしいから!大丈夫!あ、あぁん!ああ安心しろぉぉ!!
51
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/04(月) 03:22:22 ID:S3tSNngA0
遅かったな・・・奴ならもう既に発ったぞ
自分の事くらい自分で探しに行くとな、実にアイツらしい言葉だ
既に自分自身のルーツとやらは完成しているからこそ言えたのだろう
誰にも彼を追いかけることはできんさ
52
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/04(月) 04:04:24 ID:6KFjDuPE0
彷徨い続ける限り、甘美なる夢は追い掛けてくる
走り続ける限り、それは何処までも疾しり続ける
歩みを止めたなら、それはきっと喰らうのだろう
見上げた夜空に蒼く、浮かぶ月はただ紅い
その正体に気付いたのなら――
「おっと其処まで、君はちょっと喋りすぎだねー」
53
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/05(火) 18:51:03 ID:5hygwYRQ0
根絶やしにされた可能性は最早数が知れない
千か、万か、億か、兆か…或いはそれ以上か…
廃れゆく可能性がやがて数を減らし、滅亡へと向かわんとした時
人間は反逆を開始するだろう
反逆の結果ががもたらすものは完全なる終焉か、現状の維持か、真なる繁栄か
私はその行方が見たい、人の本当の可能性を知りたい
戦いは良い
それは私の渇きを潤し、人を強くする
だからこそ私は人であることを止めこの機械仕掛けの体に記憶を移した
私は破壊者だ
人をただ己の欲望のままに蹂躙し可能性を壊す化け物だ
見せてみろ、そして証明して見せろ
人の可能性を、この私に
54
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/05(火) 23:17:53 ID:xyUJc/lo0
"ニシキ"じゃない"チュウニシキ"だ、略称とは言えいい加減覚えろよ
ちなみに正式名称は"量産型単発厨二式汎用戦闘兵器Sitaraba"
むかしむかし頭のイカれた研究者が、幾多の戦闘を観測した果てに
やがては自らを機械へと複製し、さらにはソレをまた複製し
果てには各個で戦闘行為を行うまでに量産し続けて生まれた『戦い続ける為に戦う兵器』だ
その目的は敵の殲滅でも、味方の防衛でも無い、ひたすら戦う事が目的であり手段だ
放っておきゃ同士討ちを始めるが、それ以上の速度で増え続ける…周囲に戦災を振りまきながらな
・・・って、今更こんな歴史のオベンキョーをしてても仕方無ぇな
55
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/05(火) 23:40:50 ID:y05qYyrQ0
なんともつまらない結末がすぐそこにある
憎い憎いと叫ぶがいい
殺す殺すと喚くがいい
悔し涙に咽ぶのもまた一興だ
……お前達はここでは殺すまい
情け? 思い上がるなよ若造
価値なき殺しになど興味はないからだ
今の感情を忘れるな
絡み合う憤怒や憎悪で殺意を研ぎ澄ませ
そしていつの日か私の前に再び現れろ
あまり期待せずに……待つとしよう
56
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/06(水) 02:16:55 ID:Qbu2xVQ60
後ろを向いた瞬間を狙うのはいいが、私が本当に無防備な姿を晒したと思ったか?
抗う敵は叩きのめし、弱みを見れば攻めずにはいられない……
貴様のそれは狂獣の在り方だ……それでは私には届かない
だがまあ牙の剥き方だけは一人前のようだ、それは誉めてやろう
……では今度こそさらばだ、無価値な者よ
次に会うときはせめて一太刀は私に入れてみろ
57
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/06(水) 14:45:20 ID:OWrAisj20
肋骨でしょー上腕骨、脛骨、大腿骨それからそれからここは橈骨と尺骨だよー
これだけ折ればもう暴れたりしないでしょー!………ん?起きたの?う、うわぁぁ!!あばれな、ちょ、やめ、や…黙れこのクソ虫がァッ!!!
………ァ…ハァ…ッヘヘヘ……残念だよぉ…君、すごーく顔はカッコよかったのにそんな鼻ペシャンコになって鼻血もダラダラ垂らして本当無様だねぇ!!こーんなちっこい女の子にボッコボコにされちゃってさぁ!!あははははははっ!!これに懲りたらもう変な真似しないでね?次は骨折るだけじゃ済まなくなっちゃうよぉ?
58
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/06(水) 18:47:17 ID:FcVDgOLs0
よぉ!ゴリラ
にしてもよくもまぁ…ここまでやるよなぁ…クックックッ…
女のヒステリックほど怖いもんなんざ滅多にねぇぜ
こりゃ将来嫁さんとして貰ってくれる男はいねぇんじゃねぇの?
将来孤独のしわくちゃヒス婆確定だなぁこりゃ!アッヒャッヒャッ!マジ受ける!
……あっぶね!?拳振り上げてこっち来んなっての!
ゴリラの怪力女にで抱き締められる趣味はねぇよ!
……んで、これでぶっ潰したのは何匹だ?
このズタ袋をサッカーボールみてぇにして遊ぶのも見てて飽きねぇけど
そろそろチョコパイでもかじってグータラして寝たい気分なんだから手短に終わらせてくれや
59
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/07(木) 01:24:18 ID:oJhElxtc0
やっぱり、流石だな。やり方は別に問わないが。
まぁ仕事としては上出来だ、良くやった。事後処理は任せな。
ビーストテイミングが出来るのはお前だけだ、早く行ってやれ。
子供の頃からの知り合いなんだろ?大事にしてやりな、あの猛獣を。
聞いてねえよ、返事なんざ。これは命令だからな。
こんな胸糞悪い仕事に就いてまで養うってんだ、それなりに大事なんだろう?
演出してやることは出来ねえが、プロポーズでもしてみたらどうだ?
多分、彼奴なら即断られるだろうがよ。
60
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/07(木) 01:31:57 ID:hEl710uQ0
やだなぁ、もう……二人して僕の意思は無視かい?
まったく、頭が潰れたぐらいで人が死ぬ訳がないし、ましてや骨をへし折られた程度で僕が痛がる筈もないだろう
女性にやられるとか、気持ち良過ぎて悶え逝きはするけどしたけどね
まあ『半殺しの定義』をやりたいんなら、吸血種にやるべきだ
僕もやった事あるけど、アイツ等上位種は兎も角、下位はちょっきり半殺しに近くなるから……と
それで、僕はどうすれば良いわけ?
いつも通りに雑魚やモブとして死んでろって言うならそうするけど、正直、飽きてるんだよね
薄っぺらい死も飯事みたいな拷問も……と言う訳で、明日早いし早めに切り上げて帰って良いかな?
61
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/07(木) 01:32:41 ID:hEl710uQ0
/
>>60
は無効で
62
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/07(木) 03:33:33 ID:MBbYxq7I0
夜だかが見た星の夢とは、いったいどんなものだったのだろうね
遠い過去の光に彩られたこの夜空……実に綺麗だが不気味でもある
というのも、私は幼い頃は盲目でね
街の風景も移ろう四季も、巡る朝と夜も……長く知らずにいた
名はおろか顔も知らない能力者に治してもらったのは、12歳の冬の夜
そう、星が美しく煌めく季節だよ
私が最初に見たのは星空だった
綺麗で不気味で……しかし綺麗な、星空さ
63
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/09(土) 19:04:52 ID:NFjMATeo0
『寂しそうじゃないか、どうしたんだい?』
……ハッ、かつて私によって葬られた君の素敵なご友人ならこう優しく語りかけてくれるのかな?
これは失敬、つい自分で言ったことが面白くて鼻で笑ってしまったよ、生憎、世渡りに関しては不器用なものでなぁ
どうかご容赦を願いたい…クククッ……
ん?どうした?何をそんなに震えている?そう怯えることなどなかろう?
あぁそうか、怒っているのか!これはこれは中々滑稽だなぁ!?ハハハハハッ!!
ならその怒りを何処にぶつけるんだ…?私か?それもよかろう
最も、今、私たちが争って微笑む者は何処の誰なのかを考えた上での行動ならばの話だがなぁ…
ん?何だ?来ないのか?
実につまらん奴だ、いいやこの場合は合理的と言うべきか?
……傭兵が人間との戦いに餓える日が来るとはな…世も末だな
64
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/10(日) 00:02:53 ID:.AKeKi4I0
泣きそうじゃないか、どうしたんだ?
……ケッ、自分で殺した相手の顔も忘れたのかい?
残念ながら、夢でも幻でも無いんだよ、勿論、ココが黄泉だと言うわけでも無いさ
どうだ願ったり叶ったりだろう?…フフフッ……
ん?どうした?武者震いかい?まさか怯えてるワケじゃないだろう?
そうさ、迎えに来たんだよ!中々洒落てるだろう!?ハハハハハッ!!
ぶつけ様の無い餓えを満足させにきたんだよ…私が、方法などどうでもよかろう?
最も、今、君が命を落として満足出来るとは思えないが、それは私の気にするところでは無いよなぁ…
そうだ!その眼!その貌だ!
切り替えの早い奴だ、しかしこの場合は少々短慮だとも言えるな?
……君と私…立場は逆になったが、結局どちらも救い用の無い戦闘狂だったと言う事だよ
65
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/10(日) 00:10:09 ID:IFpIc9rQ0
【宵魔の物語】
名前を持たない悪魔は、その姿には些か不似合いな笑顔で、少年にこう語り掛けた
「僕はもうすぐ消えてしまう……その時に君が抱く感情は、哀しみじゃなくて喜びであってほしい」
名前を持たない悪魔は、その姿に似合いすぎている憤怒の表情で、続けて騙った
「何故なら、俺はお前の病そのものだからだ!!」
そして、狭い部屋に残されたのは、少年と役目を終えた車椅子
少年の瞳には戸惑いと……
66
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/10(日) 01:49:17 ID:C1H/a0TE0
突撃思考もあそこまで行くと感動を覚えるな、まったく
……だがまあ、たまには乗るのも悪くないか
例の策は無しだ。あの駄目軍師殿には勝ってから伝えておくとしよう
さて……俺たちも動くぞ!あのバカ達に続けぇ!
敵の豚野郎共は一人も逃がすんじゃねえぞ!皆殺しだ!!
67
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/10(日) 14:07:56 ID:pO96Ch5I0
ダァーッハッハッハッ!!
やべぇやべぇ!本格的に突撃し始めちゃってるよあいつら!
高みの見物ってやっぱいいなぁ!
…あん?
……ハァーッ、マジ萎えるわ、折角良い所なんだから邪魔すんじゃねぇよ
そろそろお前も出てこいだってぇ?
何言ってんだ、肉体労働は趣味じゃねぇよ
……あぁ、そうか………あいつが来るのか
今すぐに前線の奴等に例の作戦に変更するように通達させろ
……この俺が直々に出てやるよ
68
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/11(月) 00:10:00 ID:afZuDL1w0
酔いしれるってのは、堪らなく気持ちが良いもんだ…
何にって?そりゃお前、この場の空気に、だよ
見えるだろ、命が砕けて散る様が
感じるだろ、自分の本能が目覚めていくのを
闘争ってのは、謂わばとっておきの麻薬みたいなもんなのさ
今回の主役が、ようやっとこの舞台に現れたようだ
俺は雑魚でも狩って暇を潰すとしようか
さて…お前はどうだ?
69
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/11(月) 20:12:31 ID:j8IDk..20
誰があんなバケモノと闘うもんか、馬鹿馬鹿しい
オマケに前線出てるのが、突撃主義と、愉快犯と、気分屋と、戦闘狂でしょ?
脳ミソ筋肉で出来てる連中に付き合ってちゃ命が幾つあっても足り無いからね
"三十六計逃げるに如かず"って言葉がコレ程似合う戦況も珍しいよ
はいはぁ〜いっ撤収ぅ〜!斥候も後詰も伏兵も全員おうち帰るよ〜
ほらっ命を粗末にしないの、巻き添え食らう前にとっとと後退!撤退!回れ右!
70
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/11(月) 21:21:32 ID:CCysVKfQ0
疑問に思うんですよね隊長、なんでこんなに適当な指揮なのにここまで事が上手く進むのかが
これが一回二回の出来事ならそこまで不思議でもないんですけど実際そうでもないですし……
……でも私、最近気付いたんですよ…その訳が……
さて問題です!じゃあなんでこうも簡単に戦況が上手く進むのでしょうか!?
1番、私の諜報活動が的確&スピーディーだから!
2番、かつてない天才であるこの私が諜報活動を行っているから!
3番、歴史上!史上最強!天下無双であるこの私が!この部隊に!所属しているから!
さぁ!隊長答えてください!はい3、2、1、ブー!!
残念!正解は1から3番全部でしたぁー!
不正解者は罰として
私の給料上げてくださいねー?
……痛ッ!?…ぼ、暴力反対!!
71
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/12(火) 00:43:42 ID:csEy64lA0
如何だったかな、先日の『贈り物』は
ある戦いの影でたまたま手にしたモノなのだが……
例の【宝箱】にも似た品が納められているそうだよ
……ところでだ、七代目のお嬢さん
この広い屋敷が、先程から妙に静かだとは思わないかい?
ハハッ、心配はないさ……ここに手を出すような真似を私はしない
しかしだ、私の預かり知らないところで何かあったとしよう
そしてあなたに危険が迫るのならば、ね
まあそう睨むことはない
今宵、ここには血など流れない
ではお嬢さん……私と外に出ようか
72
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/12(火) 05:25:19 ID:PijtegKI0
簡単に言ってくれますわね
どうせ外に出た瞬間に乱暴する気でしょう?
エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!
……いえ、寧ろしなさいそうなさい
遠慮する事はありませんわ
これでも私、広く、深い趣味を持っていますの性的な意味で
ボコォヒギィでもブチブチでもグチャグチャゴキャゴキャでもスパッでも悦べる自信はありますわ
最後には売り払われるも打ち捨てられるも、肉便器、殺されて犬の餌にされるのも守備範囲内!
この世の総ては、私が良くなるためのスパイス……という訳で、私は屋敷のものを見て参ります
皆がどんな酷い状態なのか
貴方様が招いた部外者が私をどうなさるのか……あは
想像しただけで、滾り溢れてしまいますわ
73
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/12(火) 20:59:19 ID:SXuSQojM0
分かりかねますな…本日はどなた様もお招きしていなかったハズですが?
使用人風情である私が申し上げるのも恐縮ではございますが
当家は御覧の通り、代々の資財を守るのが精一杯の斜陽貴族でございます故・・・
その様にぞろぞろと…しかも突然、あまつさえ完全武装で…嗚呼、頭が痛い
失礼、この様子をお嬢様…いえ、当代御当主様が御覧になるかと思うと…眩暈が
御当主様はドMのマジキチ…失礼、少々風変わりな趣向をお持ちの淑女で御座いますので
嗚呼、嗚呼どうぞお静かに…お静かに願えませんか…然様で御座いますか…致し方ありません
あのファッキンビッチ…失礼、御当主様がこちらにいらっしゃる前に、全て片付けませんと
僭越ながら、静かに"させて"いただきます
74
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/12(火) 23:36:56 ID:uuaqkGE60
すこんぶ
75
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/13(水) 00:52:12 ID:zKLLdI5w0
ぶっ殺されても止まるわけにはいかねえな
崇高なる目的の為・・・なんてことは言わねぇよ
俺は俺自身と一族の為にあんたらを滅ぼす
醜いのは百も承知だが・・・やると決めたからには達成する
《宝物庫》はそのすべてが揃ってこそ価値があるんだ
そしてその価値とは俺の一族に伝わる【砦】を以て完成する
先客の存在もだが・・・なあ使用人
あんたのことは何も知らなかったから心底驚いたよ
命はいただく・・・当主とは後で再会できるさ
76
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/13(水) 09:55:44 ID:IGyJL0oQ0
さえずるなよ小僧…貴様は儂がこの手で殺す
それが旦那様へのせめてもの手向けだ
77
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/13(水) 20:16:02 ID:0SngdyxU0
誰だよこんな依頼押し付けた奴…まぁいいか、んじゃ俺はさっさと報酬を貰いに任務をこなしますか
「屋敷内全員の始末」及び「目標物」の奪取…簡単に言うが…
…つまり、「目標物」を取ってきて屋敷ごと吹っ飛ばせばオッケーってことだ
78
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/13(水) 23:50:10 ID:m7TEtsic0
だと思ってたんだろ?
…全く実際物事そう上手く行く筈がないじゃないだろうに
まさかこんな所で自分の目的をばらすド阿呆に出くわすとな
おっと動くなよ、ついビックリしてこの銃の引き金をうっかり引いても私は知らんぞ
さぁ選べ、ここで朽ち果てるか降伏するか
そうだ、手を上げて素直にひれ伏せ
私も同業者を手に掛ける真似はしたくないんだ、悪い噂が付きまとっては苦労が絶えん
そのまま無様な負け犬みたいに………ここで死ね
アッハッハ!!助かるとでも思っていたのか!?バカな奴だ!今頃どんな顔をしているのか地獄を覗いて見てみたい気分だ!
これだから後ろを取られる間抜けは駄目なんだ!少し磨けばこれからの伸びしろが有ったのかもしれんが
こんな所で地面を舐めながら惨めにくたばって可哀想になぁ…クッフフフ……
……さて、金にたかる惨めな道化を演じるのはもう終わりだ……
……そこにいる奴、ああそうだ…お前だ…
…打ち合わせ通り、王子様が恋しくて仕方のないお姫様の救出劇を始めよう
最もその馬車引きが私達では行き先は地獄とでも勘違いされそうだがな、フフフ…
79
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/14(木) 01:48:00 ID:KSdNFAF60
風格も威厳も……過去となれば何も残ることはない
死して神になろうと、伝説となり語られようとな
これは私の持論だが、生きていなければ……存在していなければ無意味なのだ
だからこそ、私は彼等を絵という『カタチ』にして存在を守った
私の愛した偉大なる者達を、やがて 死するという運命より救ったのだ
自己満足? そう思うなら敢えて否定はするまい
然れど私と私の【能力】は、揺るぎない力を以て彼等を守り続ける
この部屋を滅ぼす等……断じて許しはせんぞ……!
80
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/14(木) 18:29:41 ID:HxSHLULQ0
ゾウリムシ
81
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/14(木) 20:44:34 ID:vmu7awpQ0
試薬皿を取り違えてね…本来はミジンコを選んだつもりだったんだ
あぁそうさ!100%私の過失さ!フハハハハ・・・
さて、本来は細胞の成長を促し超回復を起こすはずの霊薬を作ったはずだが
残念ながら、単細胞生物に試薬してしまってね
細胞が分裂できず、異常肥大をした結果がアレだ
体積約10.000㎡ 体高約30m
周囲に伸びる触手の様なモノは『繊毛』と言う、本来は移動器官だが…攻撃・捕食に転用してる様だな
・・・素晴らしい、アレほど異常肥大しても自重で潰れる事も無く、倍化のスペックを誇るとは・・・
素晴らしいッ!!やはり私は天才だ!!!何を呆けているんだキミは!!!!?
ほら見ろ!ナノからキロへ!単一固体があんなにも肥大したんだぞ!?
もうアレの正体が解っただろ!!?単細胞繊毛虫!10億倍ゾウリムシだ!!!
82
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/14(木) 21:18:28 ID:6SkcAyo20
…だからなんなんだよ…
俺が頼んだのは霊薬であってこんな馬鹿デカい単細胞生物じゃないんだよ!
こんなのどうすんだよ…液体の中からは出れないし餌も目に見えないバクテリアばっかなのに図体でかいから満腹にもならないだろうし……とにかくかわいそうだろ!!
お前も不幸だな……こんな馬鹿に捕まったばっかりにこんな姿になっちまって…
……良く見たら結構かわいいのなお前…
おい、この子に名前付けていいか?
…………うーん…ゾウリムシだろ……ゾウリ…草履…草鞋…わらじ……草二郎!
よし!今日からお前は草二郎だ!!
…はぁ?草履と草鞋なんて同じようなもんだろ? いいんだよ細かい事は気にしなくて
なぁ草二郎?
83
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/15(金) 07:55:00 ID:d63fd.XE0
うん!
ボク嬉しいよ!
……なんてな
よっ、久しぶり
ありゃいったいなんだ?
怪獣が見えたんで驚いたぜ
誰がやらかした? お前か?
84
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/16(土) 01:42:25 ID:VOKB1Z.M0
彼らが守りたかった『国』というものは、つまり『家族』であり『仲間』であり、そして『大切なもの』のすべてなのだ
69年の時を経たこの時代において君や彼女が笑っていられるのも、そんな想いが礎となったおかげなのだ
愚者の嘲笑や侮蔑……そんなものは放っておけばいい
我らはただ強くあり、一生を生き抜く為に存在しているのだから
85
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/16(土) 21:40:25 ID:qb47jOXA0
ラーメンって不味くね?
86
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/17(日) 00:08:08 ID:xoW.4Lbk0
寝言ならまあ許してやろう……だが現実にお前は起きている
この俺が数少ない食系能力者の一人と知っての狼藉か!!
お前はスープの素にも劣る下衆だと言わざるをえない!!
よって俺が直々に……お前の犯した罪の大きさを教えてやる
87
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/17(日) 09:50:08 ID:92su084c0
ルール無用のサバイバルクッキングバトルだ!
貴様らにはいくつかの食材を渡してあるが、何かを作るには圧倒的に足りない!
ならばどうするか……そう、欲しい食材は殴って奪え!能力の使用も解禁してやる!
バトル開始は1時間後だ!貴様らの力を見せてみな!
88
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/17(日) 16:14:38 ID:Hh9kqUCU0
茄子か…ふむ、我が創り出す独創的な料理にはちと物足りない気もするが…まあ良い
それを渡してもらうぞ小娘………ほ〜う、拒否するか!抵抗するか!
ならば答えは一つ、我が舌の上で死ね!
89
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/17(日) 22:14:45 ID:E6Eq0fdo0
値打ちが安く、尚且つ調理次第で様々な姿へと昇華し、そして貴重なタンパク源となる…
フッフッフッフッフッ………これが一体なんだかわかるか?
まぁ勿体振っても仕方がない正直に答えてやるとするか…
その答えは……卵だ
そうだ!今から作るこの卵を扱った料理は比較的安価で材料が手に入り
尚且つ短時間で作られた私の美味しい料理は空腹によって飢えた審査員の心を速攻で掴みとるだけではなく
貧しい家庭の主婦、更には料理が苦手な者たちの心を鷲掴みにするだろう!
どうだ!?怖いか!?恐ろしいか!?さぁ刮目するがいい!そしてこのソースの調理法も公開しよう!
高級な調味料は一切使わない!能力による小細工もなしだ!もとより私の能力は料理には縁も所縁もないものだ!
だからこそこの誰でも美味しく作れる料理で皆の心を虜にして見せる!
Hey!オムライスを召し上がれ!
………おいそこの審査員、なぜ私の料理に手をつけない?
確かに盛り付けには細心の注意を働かせて盛り付けた、見とれるのも分からなくはないが
みんな美味しそうに食べているのに料理番組を見てるみたいに眺めてばかりじゃ辛いはずだ
このサバイバルとか言う茶番のせいでお腹空かせていたんだろ?
遠慮等いらない、己の飢餓に素直になれ
…え?卵アレルギー?
……………え?
90
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/18(月) 08:22:55 ID:xcmrAINI0
えらいことになってまいりました……
第五回を迎えた『食煌回』、優勝候補とも噂された□□氏が序盤でまさかの脱落ぅぅぅぅう!!
それでは解説にして第一回の優勝者でもある○○さん、ここで何かありますでしょうか!?
「彼の敗因はただ一つ……卵の力にばかり目を向け、審査員について何も調べまていなかったことだ」
ほう
「事前調査をしなかったのかできなかったのか、はたまたしたが不足していたのか……それはわからんが、しかし」
しかし?
「彼に驕りがあった……それは事実!! その辺りを磨き、頑張ってほしいものだ」
ありがとうございました!
さあ間もなく次が……な、何いいいいい!?
91
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/20(水) 08:34:56 ID:OILrRjn60
い、猪だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉ〜〜〜〜ッッッ!!!?!
なんっということでしょう!突如巨大な猪を担いでこのクッキングスタジアムに現れたのは……小柄な少女です!!
その大きさ!まさに山の主クラスっ!!これは一体ぃぃぃ〜〜〜ッッ!?
「ここら一帯には凶暴な獣達が潜んでおり、他の参加者以外にもこれを如何に回避するかもポイントでしたからね」
「無論、彼らを捕まえて食材にするというのも参加者に力さえあれば可能です。それにしても大きいですねぇ」
なるほどォ!!しかしこのエントリーナンバー13番!猪しか担いでいないように見えるが……?
既になんらかの処理は施されているようですが……ハッ……まさか、まさかぁぁぁぁぁ!!!!!
\ ジュー /
丸焼きだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!原始的にして基本的ッ!
ダイレクトに!!そして大胆にィ!!!肉の香りが底抜けの胃袋の持ち主達をくすぐるッッ!!!
恥ずかしながらワタクシもお腹がなりそうでございます!!!!!
ガッツリ系男子には特に嬉しいこれ!!ミート!これぞミィィィィィィィトォォォオ!!!
92
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/20(水) 12:42:10 ID:/igJxA6Q0
おい……なんだか風向きがおかしくなってないか?
さっきまですっげえ心地よい南風が吹いていて、それにつられていい肉の焼けるにおいが俺様を楽しませていた……
なのになんだ?このまるで欲望の渦のような東風はなんなんだ?
まるでこの場所の食物全てを食い散らかさんとする風……
いや、息吹といったほうが正しいか……?
おい、どうなっているんだこれは
風が強すぎるぞ、こんな天気なのか?聞いてないぞ?
料理大会なんぞやってる暇なッ……ウワァァァァァア!!
足が!浮いている!俺の!?!?風が!サイクロンなのか!?
食べ物が!食われる!
欲望だ…・・・!これは欲望の固まりだ!それも原始の……3大欲求の一つ……「食欲」!
助けてくれ!!俺は食べ物じゃない!あっ…・・・ブラックホール……ピンクボール……グワァァァァ
93
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/20(水) 21:38:08 ID:OVvqR5Sw0
――【暗黒の食欲】!!
間違いない、俺はアレを前に見ているッ!!
かつて俺の故郷である町を喰らった“現象”だ……
遥かな昔、栄華を極めたあのアトランティスの滅びの原因もアレだと云う
これはマズイ……大会どころではなくなったぞ!!
94
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/21(木) 00:32:09 ID:d0qezU620
ぞくぞくしてきやがった……おいテメーら、試合続行だ
審査員は俺達ではなく【暗黒の食欲】そのもの!あいつを満足させたやつを次の「皇」とする!
あれだけでかい「食欲」……満たしてやるのが料理人ってもんだろうがよ
逃げたいやつは逃げていい、だが残るなら……漢見せやがれ料理人ども!!
俺たちが作る料理は普通と違うってところを見せてやろうじゃねえか!!
95
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/21(木) 13:15:00 ID:xFkAHRoc0
勘弁してもらいたいねぇ……オレには関係のない話だってのに命懸けかよ
そこのオッサンが言うには、ありゃ“現象”なんだろ?
んなモンに対抗するなんてまったく馬鹿馬鹿しいぜ
だがまあオレも料理人の端くれだ……目の前にあるのが食欲なら満たしたい
いいぜ、オレも一口乗ってやらぁ!!
96
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/21(木) 13:45:18 ID:.cut2urs0
ァィャー「食欲」に善悪なんて無いヨ"暗黒"ですも"現象"ですも
お腹空いた事ならワタシ料理出す、食欲満足ワタシ満足、言った事わかるます?
ハラペコ置きます逃げる料理人無いですネ
97
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/21(木) 22:54:05 ID:NKM2JJPk0
寝言は寝て言えよ
お前らアレの好物なんなのか知らないの?
人間だよ人間、あの顎に触れれば最期、人の肉体はアイツの欠片に為って魂はアイツの燃料になって燃え尽きるまで燃やされ続ける…
アイツにとって人間は極上の餌!餌なの!わかる?
んでもって暴れることと喰い貪ることしか知らない能無し!
その能無しが料理とかアイツにとって何が入ってるか分からねぇ未知な物より
いつもの極上人肉ステーキに飛び付くに決まってんだろ!
んなもの相手にするよりこいつを召喚したど阿呆探して始末して自然消滅をまった方がよっぽど建設的だよ
98
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/21(木) 23:59:11 ID:vLkU1ldY0
よっぽど建設的?なんだそりゃ、ギャグかよ
ワリーが俺たちゃ料理人であって探偵じゃねえんだ、犯人探しなんざ無理ってもんよ
あいつが食うことしかできねえ能無しなら、俺たちも包丁握って飯作ることしか出来ねえ能無しなのさ
あいつは腹空かしてる、なら俺らはそれを満たすだけだ
そういうわけで、犯人探しにはすまんが一人で行ってくれ
バカにしてくれて構わねえぜ、自分でもバカとしか思えねえからな
だがよ、丹精込めて作ったうまい飯ってのは奇跡を起こすんだ
……ほんとにたまにしか起きねえってのがたまに傷だがよ!
そんじゃあばよ、お前さんは適当なところで生き延びてくれよ
なにもみんながみんなバカになるこたねえからな
99
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/22(金) 00:45:20 ID:r59/T7ok0
何の意味も無いなどということはない
彼らが渾身の料理で奴を足止めできるなら充分だ
その間にわしらが奴を呼び出した者を見つけ出し、殺す
双方にとってかなりの危険が伴うが、やるしかなかろう
では行くぞ……若者たちよ、今こそ力を見せてくれ!!
100
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/22(金) 00:58:29 ID:lG598Ggk0
連絡が途絶えて一週間……やはり絶望的、か……
101
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/22(金) 23:53:10 ID:ipM5SEdQ0
考えは良かったんじゃないの?
まぁそこで死んじゃったらそれまでだけどさぁ!ハハハハハハ!!!!!
102
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/23(土) 00:20:50 ID:wXswWvT60
初めてあの化物を呼んだにしては上出来だな……大した才能だ……
しかし、誰がこの街に手を出して良いと言った?
先生の計画の実行は中秋だ、まだ時期には遠いぞ
勝手な動きをするものは生かしておけない……死んでもらうぞ
「あれ」も没収する……当然だろう
103
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/23(土) 02:34:14 ID:4k/kblB60
うわぁぁぁあああああああああ!!!!!!嫌だ!!!!
助けて!!!勘弁してれぇえええ!!!
………なぁんてなぁ…?
ん?なんだその目は?
…勝てるとでも思ったのか?
分かってねぇな、まさか俺がこんなことすればただで済むと思うほどの馬鹿だとか思ってたの?
正直こいつ呼びだして俺専用の拘束陣を展開して使役する方法教えて貰えば後はどうでも良かったんだよ
…お前の能力ではそこまでの拘束はできないはずだ?馬鹿言え能力極限まで抑えてに今まで成果を叩き上げてただけだよ
まぁ俺は慈悲深いからただじゃあ殺さねぇ……
精々あの化け物に魂スリ減らされながらギャアギャア惨めに悲鳴を挙げて逝ってくれよ!!
んじゃあな!!バイバイ!!もしかしたらお友達も来てくれるかもな!!
それどころかその内人類みんなお友達だぁ!!!アーッハッハッハハッハハハハハハハハハ!!!!!!!
104
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/24(日) 03:42:40 ID:/ermNp0k0
――反乱かね?
若い内の無茶はさぞや楽しかろう
しかし限度を考えねば、な
さあ、還る時が来たぞ……我が獣よ
105
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/24(日) 04:18:00 ID:Dtwa7XXo0
余程自信があるようだけど……無駄だよ爺さん
残念だけど反乱を起こすのはアイツだけじゃない、実は僕もなんだ
……気が付いてなかったみたいだね?
老人の腰は重そうだけどさすがに動くのが遅すぎたんじゃないかい?
さて手筈では大多数の老害どもはアイツの首輪を付けた獣に食わせて
そしてその残りは僕が……フフフッ……
自らが手懐た獣の惨劇に呑まれて眠るがいい
106
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/24(日) 10:04:08 ID:l2xZDEko0
いやはや、まさか『四獣』の一人が落ちるとは……奴め、老いたな
まったく情けない……我らは常に最強でなければならぬのに
案の定、他の土地でも反乱の機運が高まっている……不愉快だ
もう一度思い出させる必要がある……この世界の守護者が誰だったのかを、そしてその牙がどれだけ強力かを、ね
老人どもを殺った彼らには『狂犬』を派遣しましょう
彼は獰猛で執念深い、生粋の殺戮者だ……きっと多くの死を撒き散らしてくれる
勝てばそれでよし、仮に負けてもあれはあれで厄介者ですから処理には丁度いい
107
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/24(日) 10:23:03 ID:qe2YR1bE0
い・・・良いぃぃぃ臭いがする・・・ち、ち血を浴びた獣の臭いだ
ち、血、ち、近いぞぉ…かかか隠れてるのかぁ?待ち伏せてるの、かぁ?
恥かし…が…がる…がるるるぅなよぉ…あそ…ぼぉぜぇ?
ようやく出られた、やっと出して貰…もら…むらむらするなぁぁぁ出て来いよぉ!!!
我慢出ぇ来ぃ無ぇよぉぉぉぉ!!!隠れて無ぇで噛み合おうぜぇ!!楽しい楽しい殺し合いだよぉぉぉ!!
その辺の女噛み殺してブチ犯しても満足出来無ぇよぉもぉぉぉぉ!!!
ここじゃ無ぇ!!?ここでも無ぇ!!?街中殺しつくしてでも探し出してやっからなぁぁぁ!!!
ぁ?・・・アッハァァァァ・・・見ぃぃぃぃつぅけたぁぁ
108
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/24(日) 17:16:03 ID:OCrspcwY0
あれに17人、今月だけで17人も全く無関係の一般市民が殺られている
たった一人、いや一匹の犬畜生にこうまでしてやられている!
遺体だけで奴の凶行だと判断出来る…それほどまでに奴は殺している、殺し過ぎている
能力者同士で潰し合うならともかく、……
何故今まで奴を捉えれなかった? …俺達が無能だからだ
何故今まで奴の首を取れなかった?…俺達が弱いからだ
だが!あれは今他の能力者共を探し我々の狩場へとのこのこ姿を現した!
好機は今しかない、仕留めるのは今しかない
害獣駆除に行くぞ無能力者共、銃を取れ!!
109
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/25(月) 03:08:08 ID:Ir1D.wRk0
冷酷ですねぇ
あれを放つことは、つまり無関係の人間を幾人も殺すということ……
死人を増やすことに……意味でもあるのでしょうか
そう、例えば……『陣』の材料とか
おや? 外が騒がしいですねぇ
もっとも、何の音かはわかっていますが
何かが壊れる音……そして、あなた方の命が散る音だ――!!
110
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/27(水) 21:28:37 ID:fU7xUEMs0
大分荒れてるじゃないか
久しぶりだな、『狂犬』…二度と会いたくはなかった
最後に会ったときも確かこうして俺はお前のことを見下ろしてたな…
その喉元を何度も引き裂こうとドッグファイトに熱くなってた頃を思い出すよ
だがそれはできなかった……結果、唯一無二の親友を失った
……親友自らの命懸けという名の短絡的思考で無謀で、勇気に満ちて…そして何とも報われない策でな
今回はどうかな?
私が今更この刃に憎しみを込めることはない
だが貴様はかつてとない程を自らの快楽のために人を地獄に叩き落とした
その罪は計り知れるものではない
……狂犬…冥府の底に還る時だ、せめて死に逝く刹那は
…安らかであれ
111
:
名無しの厨二能力者
:2014/08/28(木) 00:41:21 ID:ri.48tjo0
連絡がつかないということは……まあ相討ちといったところか
あそこで生き残った者がいるか早急に調べてくれ
……さて、狂犬の牙は獅子の喉元に届いたらしい
良かったじゃないか飼い主くん、君の望んだ結末だ
しかしね、狂犬を失った君はもはや能力者ではない
言っている意味は解るだろう?
それでは、サヨウナラ
112
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/02(火) 20:04:45 ID:RPKlWfUQ0
らっしゃい、何飲みます?おっと冗談は止めやしょうやお客さん・・・ココは酒場ですぜ?
御覧の通り、とびっきり寂れた汚い酒場で、そんな物騒な話は・・・ねぇお客さん、まずは飲みなよ
ふっふっせっかちなお客さんだ、まぁアンタの言ってる話はなんの事だか分からないけどね
どーせなら席にこの娘を付けておこう…"話し相手"くらいにゃなるハズさ
あ〜あ〜、私は何も知らないし、何も聞いてない、お客さん…アンタの話相手はその娘だ、良いね?
それじゃぁ、ごゆっくり
113
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/03(水) 02:04:54 ID:vmb0GMy.0
リラックスさせてもらうぜ、大将
おまけにこんな可愛らしい子まで寄越してくれるとはな
だが俺は大将、アンタに用があるんだ
だから……ああ、成る程よくわかったぜ
用事が増えたが嬉しい悲鳴ってやつだ
それじゃ行こうぜ、可愛い可愛い【碧眼人魚】さんよ
114
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/05(金) 17:59:20 ID:lm9UV1sE0
要人警護の依頼って聞いて来たけど……護衛対象の面も拝ませちゃくれないとは
何でも屋風情はその程度の信用すら得られないってことかねぇ、いや世知辛い
……ま、信用しなかったのは大正解だがね
さて、ターゲットはこのドアの向こうなわけだけど
確かデケー兄ちゃんが二人と爺一人が一緒に入っていったっけ?
……選別めんどくせえな、部屋ごと圧殺(つぶ)すか
そんじゃま、仲良くミンチになってもらおーかい
115
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/05(金) 23:34:00 ID:DJjiSmd.0
いかなることがあろうとも、我が主とそのお嬢様を死せる運命から逃してみせる
その為の力はやっと手にすることが出来た……それなりの対価は払わされたが、ね
さて、君はどうする?
何でもするのが仕事とはいえ、君が命を掛ける理由は無いはずだ
私の知る君は常に自分の命を大事にしていたはずだ
その為の勘定もまた、誰よりも得意としていた
まだ時間はある……
ひとつ話してはくれないかね?
116
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/06(土) 02:02:44 ID:0qdulklw0
値踏みや詮索はナシにしようぜ爺さん
アンタ等は俺を雇った、俺はそれを請けた、それだけのシンプルな話だ
それに、俺は今でも無茶な賭けはしてないつもりだぜ?
無駄話はおしまいみたいだな・・・仕事だ
117
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/07(日) 00:18:36 ID:SoD66nfk0
騙し討ちを得意とするのはキサマだけではないッ!!
甘いぞ……まるでチョコレートケーキのようだ
詐欺師とまで謳われたこのオレの力、今この場所で見せてやる
さあ、どこからでも掛かってこいッ!!
118
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/07(日) 03:01:18 ID:ejSmykoo0
嫌だね
僕は忙しいんだ、遊びたいなら……
あ、警備隊の人、丁度いい
さっきの話聞いてました?えぇ、はい…
一応録音テープも録っておきましたけど、はい
それではちょっとあの人犯罪者みたいなのでお願いします
良かったね、対能力者狩り特化型の警備隊が君と鬼ごっこで遊んでくれるそうだよ
君が捕まれば豚箱行きもしかしたら最悪死ぬけど頑張ってね
それじゃ、お元気で
119
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/08(月) 00:48:00 ID:oyK3NDjs0
でかしたぞ青年
これであの男は実質の脱落だ
約束した報酬は到着まで暫し待ってくれ
フフフ……さあ、始まるぞ……今宵の月影に何を刻もうか
120
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/08(月) 16:22:46 ID:xua3BuwM0
かーいかいかい かーいかいかい
愉快痛快かーいぶつくんはー怪物ランドのプリンスだいっ
……まぁ君の場合は怪物ランドじゃなくて能力者ランドなんだけどね
で?今日は一体ナニをピキピキドカーンさせに行くんだい?
悪魔?怪獣?はたまた雷親父?
…悪い悪い…そんな怒るなって
分かってるよ君ならやれるって信じてる僕だって付いてるし…そもそも何年一緒に居ると思ってるんだ
ああ、行くか
この仕事は他人の痛みを分かり涙する怪物…お前だからこそ出来ることなんだから
121
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/10(水) 21:38:48 ID:KEMbe.Ho0
落雷、名月……そして怪物
美しい夜に散るには誰?
秋の音、血の香り、少女の悲鳴……
心地よい静寂を壊すのは誰?
122
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/11(木) 16:30:14 ID:Q1lYPbA60
隷属の証を此処に、汝の身は我が傀儡と化す
終焉はなく、希望はなく、自由はない
打ち震えよ
祈りは届かず、光は照らさず、私だけが汝の在り処
声は遥かにも届かない
123
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/12(金) 00:59:00 ID:yl1qfgOM0
忌まわしい群青色の空
それはあの朝に見た瞳の色
永遠に縛られたはずの存在の反逆
彼女の身体は内側より弾けた
赤い赤いその色はきっと過去の罪の色
その存在から光を奪ってしまった報いの色
証は砕かれ傀儡は解き放たれた
私を疾る戦慄は恐怖を運ぶ
迫る死の旋律
嗚呼……私は
124
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/12(金) 14:43:32 ID:2QVHEnd.0
白日の真実
世界の僅かな隙間はそれを欲している
そして漆黒の虚構
世界の広い大地はそれで埋め尽くされている
故に世界は躍り狂う道化のように
…だが、何かをすることが罪だと誰が言った?
何かをするこそが正義だと誰が決めた?
万事の事柄を嘘だと、唯一の事柄を真実だと線引きを引いたのは誰だ?
その消えない色鉛筆で描かれた線引きを消せる消しゴムは一体何処にある?
探しても探しても見つからない
だからこの世界を僕が創った色で塗り潰す
道化は21の全ての過程を経て新たな新世界へと昇華する時が来た
仮初めの涙を流す道化はもういない、強がって微笑む道化は本心から笑う本当の人間になるんだ
実に幸せな事だと思わないかい?
125
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/12(金) 20:06:21 ID:/ugZLi/M0
誡めと縛めを更に重ね、顕れる罪の象徴
裁定は下った
我は汝を裁くもの
神の御名も、正義も天秤には乗せず
此処に在るは断罪の鎌
個々に在るは罪業の心
我が刈るは罪に非ず、世界の膿を除くのみ
汝は世界から外れしモノ
その在り方こそ罪なりけり
126
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/13(土) 04:00:00 ID:j.MWX1lI0
凜とした瞳を淡い月明かりに輝かせ、その人は笑った
それ以来、私は彼女の虜になってしまったのさ
もっとも、彼女は私を愛さない……私とてそれを理解していたよ
そしてある日、その瞬間は訪れてしまった
彼女が愛した世界は、彼女の存在を否定したのさ
彼女を『魔女』と呼び、『神』とやらの名を叫び……断罪した
そんな世界など、私は要らないと思った
消えてしまえば清々するのに、とね
そんな私を世界は否定し、私は呆気なく死したわけだ
……さて、訊こうか
君は何故、私を呼んだのかね?
127
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/13(土) 06:51:07 ID:VAEg788o0
根っこから変えたいのさ
このどうしようもなく汚い色で染め上げられた世界を
この世界は嘘と虚無に満ちている
一歩道を踏み外したが最後、黒い泥に足を踏み入れれば底無し沼のように足を絡め捕られてただ沈んで行く世界
一度できてしまった泥濘は二度と立ち去ることなくその場に留まり続ける、それはまるで癌のように
そんな汚れた理不尽な世界を真っ白に染めてリセットしたいんだよ
独りぼっちの道化は神をも殺す死神になる時が来た、だが僕にとってはそれすらも新たな世界を創り出す一歩に過ぎない
もしも君が非業の死を遂げた彼女の最後を良しとしないのであれば
今この瞬間、後もう一度、そして今度はもう一人の死神としてその剣を再び引き抜いて一緒に世界を創り直さないか?
128
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/13(土) 08:37:57 ID:TlxJiUxg0
神にでも成ったつもりかね、愚か者
人の意思による世界などただの玩具箱に過ぎん
世界は未知であり、そうあることで価値を持つのだ
この世界に、人の生に意味があるのなら、それほどつまらない舞台もない
手を引くことだ、興が醒める
所詮は一個人に収まってしまう我々の意思など、どうせ容易く飲み込まれるさ
129
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/14(日) 01:25:39 ID:z.5mJqPg0
最期の時は、月の無い夜に星空の下で……願わくはそうありたい
このような薄暗く埃っぽい湿った場所など、断じてお断りだ
しかしそれが叶わないというのなら、私は受け入れよう
なに、元よりこの命を美しく散らせるなどとは思っていないしな
願わくは、だ
さあ行け、今の内だ
姫君が眠っていて良かったよ
……元気でな
130
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/14(日) 09:45:08 ID:RwK1f7ac0
泣いているのか笑っているのか、諦めながらも満足した顔
自分自身に絶望しながら、他の誰かに希望を託した顔
…面白い魂をしているね…あ、気が付いた
ハイ亡くなりましてコンバンハ、晴れて享年おめでとう、残念無念また来世?それじゃぁあんまり可哀想
はじめましてアタシ死神、そうそうキミは死んだのさっ!死を受け入れる?往生しちゃう?
悔いは無い?やる事やった?自分に嘘は吐けないよ?誰かに託してサヨウナラ?…ねぇ、本当にソレで良いの?
…だ・よ・ねっ!?そうそうその意気、良い表情、キミはまだまだ戦えるのさ!
恨めしいでしょ?妬ましいでしょ?しっかり未練があるのでしょ?
ほらっ憎め!!呪え!!オマエを殺して生きてるヤツを!!!
それっ妬め!!恨め!!オマエを置いて生きてるヤツを!!!
染まれ〜淀め〜落ちろ!墜ちろ!!堕ちろ!!!アタシがソレを叶えてあげるよ…
アハハハハ…ハイめでたく黄泉還りオハヨウサン、それでは張り切ってぇぇぇ!!!
殺ってらっしゃいっ!!!!
131
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/14(日) 10:45:57 ID:G38rLApE0
意識の剥離、存在の希薄化
俺は僕は我は私は、どこにいる
自身という意味の消失。生という意義の抹消
魂すら何処へ、果てのなき黄泉路に沈んでいる
それを救われる?掬われる、巣食われる
不可能だ
たとえ命の脈動を欲しようとも
死という衝動力に叶う術など
132
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/15(月) 03:30:00 ID:rbyqKiSY0
どうしたのです?
まどろっこしい物言いからしていつものあなたに見えますが……その実、まったく違う
何を惑うことがあるのでしょう? 私達は知っているはずでしょう、セカイはキマグレなのだと
今回のこともそう、アレのキマグレが招いた不思議です……尤も、解っていれば不思議でもありませんが
あなたは知っている
自分がどうするべきか……そして、自分がどうしたいのかを、ね
衝動が怖いのなら、私はその後押しをしてあげましょう
さあ――『往きなさい』
133
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/16(火) 02:30:33 ID:IGEiZakA0
因を結ぼう
超越者にとって『死』等という概念は、時空と同じく濡れた薄紙にも等しい
破るのは容易く、誰もが無自覚に踏み締めている『死/生命』に価値等皆無と言えよう
しかし、人の世にとってそれは不可逆の現象であり、越える事は奇跡や呪いとされる
だからこそ、因を結ぼう
綻ばぬように結果から、原因を紡ぎ出そう
……ああ、理解しているよ
たとえ綻びが生まれようとも、そんな些末な事で変わること等ない無価値である、と
……だが決して、無意味ではない
と、今はそれだけ言っておこう
二柱の祝福/呪縛を受ける者よ
心せよ。貴様が復讐を果たし、真に目覚めた時にこそ“全てが始まる”を
134
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/17(水) 01:05:31 ID:ka3WV2lM0
〜〜を変えようとして、失敗した
君が知りたがっていた10年前の真実は、実のところそういうことなんだ
難しく考える事はない……言った儘の意味だからね
うん? だからね、――だよ、聴こえないのかい?
……嗚呼、そうか……これも謂わば『罰』……ははは
すまない、僕としたことが少し浮かれてしまったね
ありのままの真実さえも、君に教えることは叶わないとは……
やはりgkかdaaaamnをhhtんmneeeeんに変えようなど、許されることではないのか
135
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/17(水) 21:56:45 ID:wL3CxhyQ0
必ず変える
この肉体を打ち壊されようと、寿命で朽ちようと
今度は機械の体を持つ人形になってこの世界に反逆して見せよう
機械の記憶が壊されれば今度は亡霊となってでも変えて見せよう
例えその姿が四肢を削り取られて、痩せ細り、目を潰され、最後に自分を突き動かす物が狂気だけの惨めな幽鬼と化してでもだ
僕は必ず変えてみせる
この『世界』を創り直す
136
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/18(木) 09:26:36 ID:y7LyHIYg0
凄まじい魔力でしょう?世界を創った神の、遺灰だと言われています
神は元々、魔力を持っていなかったそうです…転生を繰り返し、魂に魔力を創ったそうですよ
魔力の無い世界に産まれた神が、自らの魔力によって世界を創り変えた
137
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/18(木) 22:45:37 ID:vMSO.nxg0
「大変ためになる興味深いお話をありがとう、有意義な時間でした」
偉大なる神、全能なる神――くだらない、なんとも愚かな信仰だとは思わないか
奴らの言う大いなる神とやらも、今やこのフラスコの中に渦巻く粒子の一つに過ぎんというのに
まあ良い、そうだな、奴らに罪があるわけではない
我々の進化は急過ぎたのだよ……それこそ、"母なる神"の手が届かないほどにな
人の手によって創り出されたものとは得てして、創造主の思いもよらぬ域に達するものだ
神の加護をさえ打ち捨てた異端異能のその力……さて、奴らはなんとするかな
138
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/18(木) 23:01:57 ID:eBwbOaDY0
何故、神の行く末、天上の末路に届かない
苦難、苦行、難関、試練
あらゆる壁は遙か高く、その全貌を掴ませない
人の限界、月に酔う心臓、陽に眩む脳髄、臓腑は海に溺れ、四肢は空に駆けた
足掻く脚、梃子摺る腕、首と分かたれ三度、胴は軽く世界を泳ぐ
人の意思、生の意義、死の価値、自己の無意味――――
答えすら遠く、この世に満ちる虚空の色
139
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/18(木) 23:07:00 ID:a193.hJA0
――無くさなくては
淀んでしまうより前に、根元から絶たなくてはなるまい
【能力】がもたらす恩恵は良く知っている
時にその逆となる事もまた然り
【能力】による繁栄は【能力】により終焉を迎えるのだ
なればこそ此処で絶つ
繁栄を繁栄まま置いておくには必要な事だ
さあ……それでは始めようではないか
140
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/18(木) 23:08:00 ID:a193.hJA0
/やっちまった
/続きは
>>138
から
141
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/19(金) 03:55:05 ID:ufbej6C20
蝋燭に灯った火が秋風に消えるように、ある男は夕闇に死した
彼が求めたのは神をも超越した力……決して届かざるもの
その理を理解しながらも、彼はひたすらに求め続けた
迷いを胸に抱きながらも、長きに亘って扉を探した
その末の死は呆気なく、静寂の中、雲間には月が輝いていた――
142
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/19(金) 08:00:07 ID:HlgiP3k20
【只の何の変哲もない木製の机に古びたカセットテープを納めた再生機がある】
【壊れているのか今まで微動だにしなかった再生機は息を吹き返すように動き出す】
―――この記録媒体が再び動き出していると言うことは創世から凡そ―――年後になる
と言ってもこの数字はかつての世界の基準に乗っ取った物だからあまり意味をなさないだろう
――事前に言ってこう、このテープは一回限りの使いきりだ
それをよく理解した上で私の言葉を聞いて欲しい
――遠い昔のことだ、ある少女は人間の枠を越えた力を持っていた
その少女は周りの者達に対して常にその笑顔を絶やすことなく、その周りの者達も彼女の微笑みに救われた
だが、ある時世界の中から彼女を危険視する者が現れ始めた、彼らは少女を魔女だと呼び始めた
百聞は一見にしかず、と言う諺が私の世界にはあったがどうやら彼らにとってはそうでもなかったらしい
――当然彼女の周りに居た者達は一人、また一人と姿を消していった
彼女を危険視する者達によって始末されたという可能性もあるが、真相は定かではない
ついに彼女はその胴を無慈悲な剣で貫かれた、最後まで彼女に味方していた騎士もその末路は同じだった
――恐らくはその頃だろう、私は狂い始めた
己の肉体を捨て、機械の体を複数持った後、亡霊となり無限とも言える時間を旅をした
全てはこの世界を根本から覆すためだ
――遂に世界を変える時が来た時、私は気付いてしまった
世界を何色で彩ろうと言う決意を忘却の彼方に捨て去ってしまったことに
私は、自身の狂気に全てを染め上げられてしまったのだ、最後に覚えているのは一人の少女と騎士の事だけだ
だから私は、全ての人々に最後まで自分の意思で歩めるように私の力の欠片を託した
そして世界を変える鍵もこちらの方へ持ってきた
私が作った世界を変えようと動き始める者がいるなら安心して欲しい、私はそれを阻害することはない
だが、一つ頼みがある
もし世界を創り直したいと思ったのなら
どうか、最後まで自分の目指した世界を忘れないでいて欲しい
私のようには、絶対にならないで欲しい――
【机の上に再生機は何かが切れるような音を発する、するとその再生機は心臓が止まるように動きが緩やかになり――】
143
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/19(金) 12:13:53 ID:HYRbtyZs0
理屈は良く分からねーけど、つまりこうだろ?『神にも悩みがあった』って事だ
ハッこの話を広めるだけで充分に世界がひっくり返るだろうが…たった今、証拠が壊れたな
しかし、こんな物があるって事は、やっぱココで間違ってなかったみてぇだ
・・・まだウジウジしてんのかよ、今の聞いたろ?『神』のお墨付きまで貰ったんだ『遠慮なく世界を壊せ』って言ってたろ?
もしかしたらこの先で御神体と対面できるかも知れねーぜ?ほら、さっさと行こうや
なぁ、魔女の末裔
144
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/19(金) 22:17:02 ID:DGb5wk/E0
いやぁ、あなたは強敵ですね
人間だったら即死でしたよ全く……こんなことになるなんて聞いてなかったんですがね
私も命が惜しいものでして、こんなことになると聞いていたら門番なんてやりませんよ
そうですね・・・・・・あの御神体に再び殺さr……ゴホン、戦いたいのなら次の点に留意することですね
まずはあの4つの光を放つ「門」です、大抵の愚かな存在は人間神天使悪魔問わずあの光に貫かれます
貫かれるとどうなるかって?……知りたいですか?きっと失神して逃げ出しますよ?
……まあ、冗談はさておき、その「門」についての情報ですが
「門」から光が漏れてから放たれるまでの間にはタイムラグがあります
その間に近づいて仕留める、これでどうでしょう?
ではいってらっしゃいませ アディオス!
……フフフ、敵の言葉を心に置いてしまうのが人間の弱さよ
あの御神体は「前後対称」で「回転攻撃が得意」で「ジャンプ力が魔女の3倍」だという
何ゆえ御神体と呼ばれているのか
何ゆえ我が守護しているのか
何ゆえそこにただ佇んでいるのか
その意味をよく考えるんだな……人間(マジン)ども
145
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/20(土) 04:05:40 ID:iTo1N45w0
物語は廻り、繋がり、続いてゆく
しかし今日、初秋の良き日に、ひとまず筆を置こう
私が筆を取らずとも、物語は止まらない
さあ、お嬢さん……受け取ってくれないか
君はこの物語を最後まで見届けなければならない
私と君、それぞれが果たすべき務めなのだから
おそらく、もう逢うことはないだろう……だから一言だけ遺そう
「その本を、物語を、運命を……畏れることなかれ」
146
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/20(土) 16:31:40 ID:kyIa14EE0
例外はない。規則は守られなければならない。秩序は乱されてはならないのだ
貴様は死ぬ。我々がこの手で始末せねばならない。平和は保たれねばならないのだ
我らは番人。秩序の守護者にして絶対の盾なり
我らは狩人。平和の化身にして最強の剣なり
貴様は異物だ。この街に居てはならないのだ
貴様は敵だ。この街で生きていてはならないのだ
147
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/20(土) 17:29:13 ID:vnftXoD20
だぁー!!人がベンチでスヤスヤ寝てる所をオメェ等一々うっせぇなぁ!!
今俺瀕死の重傷負う夢見て最っ高に機嫌が悪いの!わかる!?あぁ!?
大っ体オメェ等頭可笑しいんじゃねぇの!?
規則だの秩序だの宗教の勧誘なら余所で…
…ぐぇ!?…痛ぅぅ…
……ろす……殺す…
……マジ殺す…
……ぶっ殺す!!!
テメェ等全員あの悪夢のように痛め付けて四肢をもいでナイフでその肉削ぎ落として
そっからお目目潰して愉快な蝋人形にしてからゆっくり地獄に送ってやんよ!!
148
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/20(土) 19:48:19 ID:fsT54q1c0
余計な物は捨て置くべきだ
余計な者は見殺すべきだ
空の遙か先の世界、即ち完璧なる世界
この身では届かない遠くの空に思いを馳せながら、剣を執ろう
やがてこの世界が軽くなり、天空へと到る為に
この世界から全てを排除し、その時こそ我は高らかに哂う
――――さぁ今宵も掃除の時間だ
149
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/21(日) 02:32:12 ID:hlE3rofQ0
堕落に次ぐ堕落、堕落の連鎖は止まらない
要らないと思わないか? こんな気持ち悪い世界
いつからか変わったのか、それとも最初からなのか
歓迎すべき客人にでも訪ねてみるとしようかな
なあ相棒・・・お前は何を望んで死んでいったんだ
・・・応える者はなし、か
150
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/21(日) 17:47:44 ID:BiwgbvYo0
叶うならば光を
願わくば希望を
未来を希み、世界を望む
輝かしい栄光を
溢れんばかりの燐光を
希み、望む げんじつ
――――だが、これが虚構
未来に栄光などない
世界に燐光は降り注がない
神は大地を見捨て、天空を越えた
最早届かぬその先にこそ――――きっと、臨むものがあるだろう
151
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/22(月) 00:10:10 ID:WtT249VM0
……嘘くさい言葉だ
神にすがって身も心も委ねてると頭までおかしくなるのか?
現実はここだよ見知らぬ青年
オレ達が今、立っているこの場所こそ世界であり現実だ
夢想でも虚構でもない、鬱陶しいほどに明解な事実だ
眼を反らすな……神は居ない、居たとしても死んでいる
もはや神話の時代は幕を降ろしたんだよ……!!
152
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/22(月) 19:15:27 ID:5zlzWKX60
――――依り代は此処に
――――体をして容とし
――――心をして命とす
神はいない、か。その通りだよ
だからこそ我等は斯く為すのだ
贄、代償、人柱
購いの血、償いの骨
臓腑を捧げ、肉体を供える
そうすることで、此処に神は舞い降りる
そう――――我等が悲願、『神犠招来』である
エリ・エリ・レマ・サバクタニ――――
153
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/23(火) 00:44:04 ID:0IO8nI6.0
人間としての生を棄て、怪物としての生を獲る
望まぬ終焉、耐えがたき悲哀、そして悲痛な断末魔
「僕は認めない……断じて認めない、奴等を絶対に赦さない」
怪物は正義を掲げる
然れど怪物とは悪なる存在
古来より討たれし存在
「あの娘を死に至らしめた奴等を塵も残さず消してみせる」
その立ち位置は彼をどのような方向へ……
物語をどのような終端へと導くのだろうか
154
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/23(火) 08:23:06 ID:NeKt01Ww0
過去の亡霊はもうこの世界には必要ない
例えそれが神であろうと、死んだ者がこの世界にいて良い訳がない
禁忌の法によってこの大地に引き寄せられた憐れな魂に再び安らかな眠りを
禁忌の法に手を出した者には相応の報いを
思想を忘れてしまった思想家を…
……我らの先祖を…眠らせてやろう…
155
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/24(水) 00:31:04 ID:lRTnCoZw0
……うむ。その思想こそが、人が矮小とされる由縁
まず、神に死があるという発想が愚かしい
『必要ない』『良い訳がない』
全てが人間視点で、一つの物差しでしか測れていない証拠だ
人同士ですら解り会えないのだから、他種の視点など理解出来るわけもないと言えばそれまでではある
……だが、少しでも理解しようと努力はしたか?
努力した上での発言ならば、我々《幻想》は責任者(ワタシ)を差し出して『外』へと去ろう
しなかった上での発言ならば、神がこの世界を打ち捨てた理由が解るというもの
速やかに、この世界の次元を凍結させてもらおう
永遠に止まった時の中、意識だけで生きるといい
156
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/24(水) 01:09:24 ID:FZ.Lo.AE0
威張り散らすなよ、亡霊
過去に置き去りにされた怨念がこの世界を……
……今を生きる者達の命を干渉しよう等と自らの品位を下げるだけだぞ
貴様は運命に負け、戦いに負けた敗者にしか過ぎない
素直に敗けを認めずにあろうことか今更この世界を止めよう等、決して認める訳にはいかん
そして今の言葉で確信した
聞け、憐れな亡霊よ、我が先祖は人類を見守り続けてきた
だが決して、一度たりとも人間を見下したことはない
最後まで一人の人間としてこの『世界のあり方』に、悩み、考え、戦い抜いてきた
…この意味が分かるか?
貴様は我が先祖の威光を借りただけの、その力の本当のあり方を知らない愚か者だったと言うことだ
……お喋りの時間は終わりだ、意識に『還れ』
寂寥を感じ、余燼に餓えながら……温かな光に抱かれ…眠れ
―――そなたの最期は安らかであれ―――
157
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/24(水) 03:27:13 ID:maP7dPVo0
憐憫か……フフフ
あろうことかそのような感情をアレに向けるとは面白い
自己紹介が遅れたね
私に名は無い……ただ、『干渉者』と呼ばれることは多い
さて、早速だが本題に入るとしようか
そこの君もしっかり聴いてくれたまえ
『作者』はこの物語を終わらせたいそうだ
しかしね、私はそれにはまだ早いと考える
だから『干渉者』の力を以て、ちょっと小細工をさせてもらった
君達には一先ず退場してもらおう
そして、私と来てくれたまえ
心配するな……しかるべき時に戻してあげよう
158
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/25(木) 04:17:23 ID:KnE.YG460
上手くは行かぬものだ
彼は《干渉者》の手の中……何度目になる
『また』問いの意味も理解しようとすらしないか
『過去に置き去りにされた怨念』に、運命と戦いに負けた敗者
最後の「意識に『還れ』」といい、当事者が全て見当違いの方向に捉えているというこの状況
……いっそ清々しい程に馬鹿馬鹿しい
とはいえ《干渉者》が来た以上は付き合わねばなるまい
掃いて捨てるほど在る創造主の一柱、その末裔の結末にーー
159
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/25(木) 07:37:28 ID:OAWbyeUw0
逃げられたのは此れで―――回目か?
それもまたよかろう
あの亡霊にもう少し儚い夢を見させてやるのも、それに付き合うのも悪くはない
しかしもうあまり悠長にしている時間もない
さっきの言葉の意味が伝わらなかったか?私は貴様の問い等意味がないと言ったのだ
神の名を語り人を見下すものが人の在り方を決めつける貴様を愚かなのだと
私は言った
どう足掻こうが貴様は所詮ただの偽物であり、己の欲望にまみれた醜い魂の象徴であり
……そしてただひたすらの想いを世界に載せようとした、憐れな思想家だ
狂った思想は例えどれ程純粋な想いを抱こうとその過程は…救いのない物だ
貴様の夢は認められん何があろうとな
だから、もう一度、この言葉を送ろう…
意識に『還れ』
160
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/25(木) 08:00:00 ID:2dNr/K6s0
煉獄の暮らしにもまあまあ慣れてね、最近は少し愉快にも思えてきたよ
おっと失礼、客人が見えていたとは知らず
うん、何やら非常に険悪な雰囲気……それにどうも歓迎されていないようだ
そうですね、まずは客人の貴方……還るべきところに還るのもまた一興では?
そして君、あまり睨むなよ文句なら後で一分だけ聴く
……まずは私の話に耳を貸していただこうかな
私が此方に送還された……つまりは時が迫っているということだ
私としてはすべて無視した方が都合がいいのだが、残念、認めてはくれない
誰がって? 言うまでもなく《上》だよ……まったく忌々しい
オホン
そこで提案でね
貴方には還っていただき、君は君である場所に消えてもらう
その間に私が仕事を済ませるので、その後は適当にどうぞ?
*鼹鮏_燭*な?
161
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/25(木) 08:00:55 ID:2dNr/K6s0
/チッ、文字化けとは締まらんな
/最後は「如何かな?」
162
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/25(木) 09:38:01 ID:b6glTFaQ0
何読んでるの?
うわっ…創世神話とはまた真面目を通り越して気持ち悪いな…面白いの?
あ〜…アンタに聞いたあたしが馬鹿だったわ…
あーあー聞こえ無い〜っと、そうそう、その偉大なる神父様がお呼びだよ
なんの用かは知らないけれど、確かに伝えたからね〜
163
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/26(金) 03:03:48 ID:MPLKAEEo0
ねぇ……って、もう居ない
しかし、このやりとりには違和感があるなぁ
根本的な部分ですれ違っているというか、そもそもコイツは神なんて語ってたっけ?
不満と力量を見るに、人のいない世界を創造してずっと引きこもってそうだけど……誰かの立場を押し付けられてるような
なーんて
まあ、昔話で似た奴が統合されるのはよくある事だよね
……っと、早く神父様の所にいかないと
164
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/26(金) 15:51:34 ID:ueiqBRRs0
『父さんにこの剣の柄を受け取ったんだがどうすれば良いんだこれ…』
『刀身は元々取り付けられてないから切れ味やリーチなんて話は論外』
『これを握ってぶん殴るって訳でもなさそうだし…』
『唯一の手段の魔力を引き出す触媒として使ってみても普段正式に使われている触媒に比べると少々心もとない』
『まさかあの映画やゲームみたいに柄を持って剣として振れば謎のエネルギーの刀身が出るとか?ハハッまさかな…』
『何?あの映画を知らないのか?…何てもったいない!…真面目なのはいいがもう少し自分のために時間を使ってもいいんじゃないか?』
『俺が見た映画ではな、これをこう持って縦に振ると…』
……あの時は、俺も驚いたよ
まさか適当に振っただけで君の聖書を真っ二つに斬り裂いてしまったのだからな
その時の君の怒りようは今にも悪夢に出てきそうな程恐ろしいよ
…言い過ぎなんかじゃない、俺があの時あんな高い屋根まで登って逃げた相手は君が初めてさ
165
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/26(金) 16:30:40 ID:d9Y0dlVs0
「さながら鬼や悪魔の類いのようだった」と、兄は後にそう言って懐かしんでいた
たしかに、普段の彼は常に冷静沈着……庭で本を読みふけっている姿が頭に浮かぶ
「不躾で申し訳ない」と言ってパーティー会場に隅で交際を申し込まれたのも良い思い出のひとつだ
だけどその時は兄の介入で見事なまでに話は流れた……思えば、兄は何でも少々行き過ぎるきらいがあった
そして今日、私は兄の亡骸と対面した
何者かに殺害され、発見時には既に手遅れだったらしい
けれども私には、犯人についての確信を得ている
……そう、彼だ……正確には、彼の中にいる誰か
私は
166
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/27(土) 22:01:07 ID:rrktjSkE0
『――背徳の一面を見せたとしても決して彼を見放すな』
『彼の中にいる真実の姿を見据えるまで、決して瞬きしてはならぬ』
『私の親友を、お前にとっての何よりもかけがえのない者を、誰よりも強く、ひたすらに信じるのだ――』
意識が無くなる間際に貴女の兄さんは…私の師匠は君にそう伝えてくれと言った…
…解らない、親友と信じていた者に殺されるという救われぬ最期だというのに…
あいつは凶刃に刺された師匠に対して、嘲るように笑っていたのに
師匠であればあそこで刺し違えて道連れにすることもできたはずなのに
何故、私の師匠は…ただ幸せそうに微笑みながら逝ったというのだ
私には…わからない…
167
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/28(日) 00:44:00 ID:U0V43ygk0
いつか……いつかは解る日が訪れるはずです
私の兄が望んだことだもの、きっと何か考えてあるはずです
だから私は……いいえ、私たちは! あの人を捜さなければなりません
そうすれば真実は自ずと見えてくると信じます
!!……こんな時間に、呼び鈴
出るべきでしょうか……姉様
168
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/28(日) 08:13:53 ID:SxvLQACk0
待てェイ、我が妹よォオ……
こうも見え透いた危険にお前を晒すわけには行かぬゥウ……
お姉ちゃんが見てこようゥウ……お前はもう暫しの間、兄者の思い出話を楽しんでおけェイ……
なァに安心せいィイ……お姉ちゃんに任せておけば安心だからなァア……
……あァ、そうだァア……兄者の部屋にあの「柄しかない剣」があったなァア……
遺品……というわけでもないがァ、あれはお前の好きなようにするといいィイ……
……任せたぞ、妹よォオ……
169
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/29(月) 16:19:59 ID:c56N6N0c0
おい待て、姉上
ちょっと姉上、足を!足を止めてくれ!頼むから!
……コホン
よし、姉上……妹を連れて奥へ
客にはこの私が対応する
なに、念のためだ
170
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/29(月) 23:17:57 ID:6UK0.awY0
だ、大丈夫ですか?
いえ、まぁこんな夜遅くに訪ねてきた私も私なんですけどね
まぁそんなことはさておき
あなた方の亡くなられたご家族の方には御冥福を申し上げます
そして今回亡くなられた方の親友を名乗る者からメッセージを預かっております
『新月の日、初めて会ったあの場所で待つ』…とのことなんですが
…正直なんのことやら私には全く検討つかないですね
大方葬式の取り決めでも行いたいのだと思うのですが…
…まぁ私が首を突っ込むことでもないですね
取り敢えずメッセージは確かに伝えましたからね
それでは、さようなら
何時かまた縁が在れば会いましょう
……クッ、…フフフ…フフ、フハハハハ!!
アーッハハハハハハ!!おもしれぇおもしれぇ!
お前ってちょっと刺激したらいとも簡単にそれもアッサリと人を殺しちまうんだな!
それも初めて殺したのは大事な大事な親友様だとさぁ!
……どう思う?真面目で哀れな傀儡さんよ
171
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/30(火) 01:04:24 ID:5pLLaIPQ0
よう、傀儡くん
お前さんが大事に読んでたこの聖書だがな、何が書いてあった?
神の教え、何て答えは求めてないぜ……わかるだろ、質問の意味は
この聖書には7、37、67頁が破られている
それともう一つ、15、55、95頁は角が折られているな
どういうメッセージなのか教えてもらいたいんだ
あいつが眠っている今の内に、なあ?
172
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/30(火) 06:35:36 ID:smXYUC/20
あんぱん
173
:
名無しの厨二能力者
:2014/09/30(火) 07:30:05 ID:zU5GVOm20
ンンンンンンッ!!ンンンンアアアアアアアっっっっ!!!
まだだ!まだ終わらんよ!この俺が生きている限りな!
174
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/01(水) 04:24:24 ID:7kixROGg0
何度も何度も繰り返したはずだぜぇ……?
その度にオレは言ってやったぁ……「力を貸してやる」となぁ……
いいかぁ……オマエの成せる事などたかが知れているぅ……
このオレと契約すればぁ……オマエも【能力者】の仲間入りぃ……
成せる事は飛躍的に増えるぜぇ……?
オレはオマエを気に入っているぅ……だからこそのぉ……提案だぁ……
まあぁ……今日はもう遅いからなぁ……夜までは待とうぅ……
よく考えてぇ……良き決断をするんだなぁ……
175
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/01(水) 23:29:54 ID:AgxxPFnE0
ぁ…ぅ…お前みないなヤツの力を借りるなど、異能に呪われたバケモノの仲間入りなど・・・
おぞましい、お前みたいなヤツなんかっ・・・でも・・・
でも、何も出来無いまま見ているだけなんて、もっとイヤだ…使ってやるよバケモノ!
この願いに答えてみせろ!さぁっ力をよこせ!!!
176
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/02(木) 02:25:00 ID:ytXXgbH.0
せっかくだから教えてあげよう
君が契約したそいつは君からあるものを奪い取る
時に寿命、時に金銭、時に周りの人間の命……まあ、色々だ
信用しすぎず、あくまで道具と持ち主としての関係でいることを勧めるよ
話は以上だ、頑張ってくれたまえー
あ、そうだ……お姉さんによろしく伝えておいてくれるかな
177
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/02(木) 23:19:52 ID:zjIMsxBQ0
何を言っても無駄ですよ、僕はもう覚悟が出来ています
あの人を守るためなら、僕はどんなことだってできる
そう、そのためになら、どんなものを犠牲にしたって惜しむものか……ッ!
178
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/03(金) 05:33:46 ID:xPML4zJM0
勝手にしたければするがいい
だが忘れるなよ……お前はもう一人ではない
つまりその双肩に責任が乗っているということだ
身勝手は自分自身だけではなく、お前の仲間にも牙を剥くんだ
その事を努々忘れるな……ッ!!
179
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/03(金) 06:07:49 ID:wocgZ59I0
夏目漱石
180
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/03(金) 19:22:08 ID:ptYrw.lw0
貴様だな、探したぞ
何年も探したぞ
始まりは我が師を殺し果てにはあろうことかその友までを利用したあの日からだ
貴様には随分と好き勝手してくれたが……これで終わりとしよう
我が一振りの剣は罪を償い全てを再びやり直す為…
貴様に奪われたもの全てを取り戻す為…
非力で、そしてひたすらに無力であった自らの過去を断ち斬る為に…
…今ここで全ての決着を着ける…
いざ、推して参る…!
181
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/03(金) 21:25:40 ID:wocgZ59I0
ルーチンワーク
182
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/04(土) 00:48:58 ID:LCXPajt.0
苦しい時は苦しいと言いなさいな
私は貴女の事を守るように主から仰せつかっているのですから
それだけじゃありません、私自身も貴女を守りたい……ええ、本当ですとも
私の名前?
私はただの猫です、名前はまだありません
そう、まだ……貴女にね、付けてもらいたいのです
183
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/04(土) 05:42:36 ID:u8NcdXzI0
隅に置けないものであるな?立派な使い魔を連れているではないか
我輩?…冗談では無い、誰の命令に従うでもなく気ままに生きているだけである
しかし、そうだな…貴様が望むなら力を貸そう……なに、ただの気まぐれである
我輩の名?
我輩は猫である、名前はまだ無い
この暗がりで遊ぶのも飽きた…好きに呼ぶがよいぞ
184
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/04(土) 05:55:05 ID:aDU83IaQ0
続々と集まってきてるみてえだなァ
ワクワクするぜ……とっつぁんも来ねえかな
久々に人間の話し相手も欲しくなってきた
あ?なんだよ、何か用か
俺の名前だァ……?
俺は猫だ、名前はまだねえよ
それよりもだ……なあ、ガキ
自分から名乗るのが、礼儀ってもんだぜ?
185
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/04(土) 23:56:08 ID:SS7Wtei60
絶体絶命の瞬間
そんな状況でもただ一つ
一つだけこの状況を覆すことができるものがある…
それは……
どうだこの蜜柑の皮の汁の目潰しは!?
「買った!」?
毎度あり!
186
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/05(日) 04:26:46 ID:V2QFkQt60
凉を求めて何処へ行く
皆が欲するその先へ
谷底で怨みを唄う者
花は静かに散った
いつかの恋の物語
先へと消えた魂
187
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/05(日) 07:03:06 ID:drsf6NyE0
インドメタシン
188
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/05(日) 17:13:10 ID:VaiHiNz.0
ンアーッ!
189
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/06(月) 20:43:00 ID:AhDQMo1U0
辻斬りが現れて
俺は刀を抜いた
斬り合い鍔迫り合い
接戦を見下ろす月影
刹那の油断すら
命取りになって
今日という一日が
俺の最期になってしまう
190
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/06(月) 21:01:12 ID:Rvr6f3tg0
ういろう
191
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/06(月) 21:37:03 ID:Gs46nHwg0
うふふ…面白い事を思いついた
…ねぇ、こういう遊びはどう?
ふふ…ふふふ…そんなに楽しい?顔が真っ赤だよ?
ふ…ふふふふふふ…あはははははははは!
192
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/06(月) 22:36:33 ID:Rvr6f3tg0
飯米
193
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/07(火) 04:03:50 ID:95OtEbxg0
嫌らしい手を…
そうやって挑発に乗ったところをその端末に禁断の番号、「百十」を入れて
この俺を外界から完全に隔離された「牢獄」に送ろうって算段なんだろう?知ってるよ
実際、その禁断の番号の呼び掛けに応じた使者達が罠に嵌まった兄さんを牢獄へと連れ去っていく所を目の当たりにしたんだからな
…グス、やっぱり駄目だ兄さん…どんなにカッコつけて説明しても在り方が完全に警察に御用されたロリコンそのものだよ…
……何を思って未成年の少女に手を出したんだよあのバカは…
…毎日毎日挨拶してくれる近所の人たちの憐れむような視線が針のように刺さって涙が溢れて仕方ないよ畜生……
194
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/07(火) 04:48:18 ID:hqpKSMaM0
恨むな弟よ
俺は衝動という名の魂の慟哭に従っただけのこと
それ自体に後悔はない……あの瞬間はとても良い気分だった
しかし我を忘れてお前たち家族のことが頭から抜け落ちていたのは駄目だ
後悔では済まされない過ち、すなわち罪だ
だから俺はこの檻の中で罰をおとなしく受けることとする
もはや会うことはないだろう
弟よ、皆のことを頼む
P.S. 血塗れの木彫り龍
砕けた水晶玉の中
世界に秘めたる宝
書類は纏めてある
祖母によろしくな
195
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/07(火) 08:07:18 ID:oZNdRvac0
なっぱ
196
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/07(火) 23:00:01 ID:0LnIxK3g0
Panasonic
197
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/08(水) 00:37:42 ID:UuxmYqYI0
くっ……殺せ!!
198
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/08(水) 01:50:25 ID:MRKAHjwo0
狭い狭い箱の中
寂しい寂しい日々
凍ったような年月
やがて微睡みの中へ
「やあ、お早う……久しい外は如何かな?」
夕闇と残骸
氷解の理解
覚醒は突然
憧憬の訪問
「時は来た……待たせたね」
199
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/08(水) 06:59:31 ID:k0VHOYU60
ねえそのポエム恥ずかしくないの
200
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/08(水) 15:36:25 ID:seC47VBs0
ノーノー、わかってねえな
ポエム程度で恥ずかしがってて厨二が勤まるかよぉ!!
201
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/08(水) 21:26:02 ID:uw38lzSk0
おっと、驚かせてしまったようだな。これは人がいう電気でもレーザーでもない。
言わば神のみがつくり出せるエネルギー体だ。
ただ発生するだけでなく実態も形成できる。たとえばこの無数の刃……
気をつけろ、触れると一瞬で浄化されてしまうぞ?
……浄化とは何か?だって?はははは、それは昨日言っただろ。
……あ、すまない。君にとっては「明日」の出来事か……いや、もっと先だったかもしれないなぁ?
その日がきたら、また説明しよう。
202
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/08(水) 23:11:00 ID:FZaPh/dY0
胡乱な気分で夢を見る
天は逆しまに昇り、星は太陽に沈む
そうして夜が訪れる
帳は幕のように閉じ、それが意味も無く自分を哀しくさせた
夢も現も、そこに差異など無いのなら
総ては、嘗て視た朱い月に堕ちていくだろう
――――なんて、溶けるように、夢心地な、幻視――――
203
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/09(木) 00:57:57 ID:11qGU5WI0
信頼から憎悪へ
親愛から殺意へ
移り行く季節と変わり行く感情
やがて訪れるであろう朝より前に
いずれ終わるであろう夜より前に
すべてに幕を下ろそう
204
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/09(木) 22:01:57 ID:SIlbqd020
歌が響き渡る
とても綺麗で、清んだ歌声
いったいどこから聞こえてくるのだろうと思いを馳せて
目を向けてみれば、ああなんということだ
どこか見覚えのある歌うたいの少女はその時既に、
205
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/10(金) 01:05:07 ID:gXQTurus0
、、、二度とは動かない唇、聴く者の心を掴んだ美しい声
、、、二度とは踊らない体、魅る者の魂を虜にした美貌
若くして亡くなった少女にまつわる不思議な話
未だ彼女の墓標から、時折歌が聞こえてくるのだと言う
普通に聞けばありふれた怪談だが、誰も怖がる者はいなかった
何故ならば、生前の彼女そして彼女の死因を皆が知っているから
それではお話しよう"歌姫"と呼ばれた彼女の物語を
206
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/10(金) 02:37:06 ID:j6z9OAGw0
WANTED…
謝礼金は2000万…
何々?罪状は要人『■■■■』の殺害事件の容疑者…
白く裾の長いコートを着ていて槍を扱う…だとさ
…正直さ、こういうのってせめて名前と顔が割れてないと話にならないと思うんだよね
武器や服なんて幾らでも変えられるのに、しかも実際は槍なんて大層なものじゃなくて
実はそこら辺で拾ってきた鉄パイプでした何てこともあり得るでしょ?
大体殺された人って民衆から結構な反感買ってたらしいじゃん
酒場に入ればまるで呪われてるかのように恨み言はいてる人居たし
気が滅入って外の空気を吸おうと思ったら飢えでの垂れ死にかけてた子供も居たし
……あ、でもご飯はちゃんとあげたよ?
ただでさえ気が滅入ってるのにここで見捨てたら良心の呵責って奴に苛まれるし
……とまぁ、怪しい人なんて沢山いる所か完全に真相は闇の中状態だと思うよ
…まぁ、実はこれ僕の事なんだけどさ
207
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/10(金) 04:40:03 ID:mBhRhquA0
さあ……外に出ようか……
お前の首が……俺の懐を……繋ぐ……
実を言うと……今は切迫していてね……
俺の為に……今ここで……死んでくれ……
【月夜の邂逅は物語をどのような方向へと導くのだろうか】
【酒場から始まる八つの煌めき――開演は、すぐそこに】
208
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/13(月) 19:30:09 ID:/DhjFKVU0
憎むべきは人ではない
人とは思えぬ所業を強いる、謂わば罪こそ悪なのだ
世界を満たす罪こそが、新たな罪を招くのだ
――なればこそ、我等は人を貶む
争いを生み、罪を着せ、新たな罪を生むことで……
……我等は世界を悪意で満たす
さあ、【悪魔(どうほう)】よ
この地上――即ち【悪意の楽園】に蔓延る【仮初の善】を……
我等が力で駆逐するのだ
209
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/14(火) 05:24:59 ID:.KSWyOcY0
……怠い……とにかく怠い……
なあ相棒、俺は今日、昼まで寝ることにした
ってわけで後のことはよろしく頼むわ
210
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/14(火) 19:36:40 ID:9wzJLjRw0
わかった、つまりはお前は「此処で捨て置け」と言いたいんだな?
いや残念だ、君とは割りと良好な関係を築いていたつもりだったがどうやらそのコンビも今日までで終いらしい
せめてもの情けだ、駄賃はここに置いてやる、もっとも全部俺の分だがな
さてそろそろ別の傭兵でも雇いに行くか、出来れば男じゃなくて別嬪さんが良いが…
どうせ良い女が傭兵なんてしている筈がないからな
これまた長い旅の始まりとなりそうだ
……ん?どうした?まだまだ早朝なんだがもう起きたのか?
……フッ…そんなに怒るな、ちょっとした冗談だ
なに、こんな茶番一つで目を覚ましたんならお得だろう…?
211
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/20(月) 16:05:14 ID:aGpiDZoI0
唄が聴こえる
憤怒と憧憬を夜風に乗せて……
喉が渇こうとも唄い続ける……
やがて……
212
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/21(火) 18:35:51 ID:O/Ra2k6I0
低音が響く実に耳障りな唄だ
それ以上声を出すならその喉笛を掻き切るぞ
213
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/22(水) 03:16:36 ID:BdYW/gWE0
造園を繰り返すこと73回
彼女が「庭園の魔女」と呼ばれるわけはそういうことだ
しかしそれだけではない・・・魔女たる所以は他にある
今夜はゆっくりと話そう、とりあえず掛けたまえ
214
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/22(水) 19:24:44 ID:6txVZ.HU0
延々と語り続けて七時間……お天道様が顔を出しやがったぞ馬鹿野郎……
ああもういい庭園の魔女のことは分かった、分かったよ、お前が庭園の魔女大好きなのもよく分かった!
俺までそっち側の世界に巻き込もうとすんのやめろ、お前昔っからそういうとこあるぞ!
こっちゃいい加減眠いんだ、もういい! 庭園の魔女のことは! 分かった! 分かったって! 分かったって!!
215
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/22(水) 22:42:20 ID:iq3K.KmY0
テイク184と言った所か、しかし寝起きの朝は実に気分が良い
「庭園の魔女」に飽きたご様子のお前に今度は私が「花園の魔女」について語ってやろうじゃないか
何、遠慮するな、別に泣いて喜ぶ程の事でもなかろう…?…クッフフフ…
216
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/23(木) 03:48:00 ID:rnZqBaw20
ふう……
存分に語り、夜を明かすというのは気持ちがいいな
さて、調子が出てきたところで次へ行くとしようか
その名を【白百合の魔女】……どうだ、なかなかに綺麗な響きだろう?
217
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/23(木) 13:15:27 ID:Or/Ss1uM0
うはは・・・面白い話をしているじゃぁ無いか諸君
そちらさんも白目を剥いて聞き入っているご様子
良かろう、僭越ながらここからは「箱庭の魔女」の話をだな・・・
218
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/23(木) 21:41:57 ID:hDicbFP.0
ナンセンスだ、実にナンセンスな奴等だ
一番面白いのは「菜園の魔法少女」だろう
勿体振ってないでとっとと語ってやったらどうだ?
219
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/24(金) 03:33:55 ID:jtRTrRi20
旦那、《果樹園の魔女》も忘れちゃいけませんよ
「菜園の魔法少女」の実母にして師……今夜は語らせてもらいましょう
いい酒といい肴、いい夜になりそうですぜ
220
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/24(金) 21:11:59 ID:t3XbaFOM0
是非に……と言いたいところだが
久方振りの逢瀬なのだから、私にもちょっとした土産話くらいはさせてくれやしないかい
……ああ、きみは話が長いんだ
まぁ、オードブルだと思って気楽に聞いてくれれば幸いだよ
それでは始めようかーー紅玉と【蔓薔薇の魔女】の話をね
221
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/25(土) 04:23:41 ID:/AYiWfQ.0
ね、じゃねぇよ!いつまで「野菜畑の魔女」やらなんやら続けるんだよ!
……黙れこの野郎ッ!誰も「野原の魔女」の話を始めろなんざ言ってねぇ!うるさい!!
俺はこんなしょうもない話を聞きに来たんじゃなくて例の聖剣の元となった鋼の在処を探すためにここに訪ねて来たんだよ!
だから黙れよ!今度は「牧場の魔女」か!?この世界に魔女がそんな溢れ帰ってる訳ないだろ!!いたら世も末だろうが!
……ハァ、…話を戻そう
さっきも言ったように俺はちょっとした仕事で聖剣の元である鋼の在処を探してそれを回収するために来たんだ
「賢者」と呼ばれたあんたらなら何か知ってるかもしれないと踏んでここに来たんだが……
……何か知ってることないか?
222
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/25(土) 14:38:47 ID:dszFAcP20
かつて竜が生んだとも伝えられている鋼、か
なるほど、君の発想はなかなかに的を射ている
しかし残念だ……私も彼も、それについては知識が及ばない
そう落ち込むな
こんな辺鄙な所まで訪ねてくれた礼として、ある人物を紹介しよう
『赤金の魔女』は、きっと君の力になってくれる
あ、そうそう……魔女とは結構、身近にいるものだよ
223
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/29(水) 21:26:06 ID:IBQ6Zv5A0
よもや、その名を再び聞く日が来ようとはな……
『赤金の魔女』は50年前に西の国へ旅立って以来音信不通、生死不明であったが、生きておったのか
……そういえば「竜が生んだ鋼」で思い出したのじゃがな?
かつて『紫紺の角竜』の異名を持つ錬金術士がおったわ
真名はとんと忘れてしもうたが、奴は実に300種余りの新たな金属を生んだとされておる
お主の探し物はその者が作った鋼だったりせんかのう?
224
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/30(木) 02:05:18 ID:o6vTMauQ0
うぅん?ようこそ迷子の旅人さん…いや『竜鋼』を求める探索者さん、かな?
何れにせよ、はるばるこんな極寒の地までお疲れ様。でも残念ながら私は貴方の探し人では無いの
私は『純白の氷竜』の異名を預かる占い師、貴方の様に漂流する者を導くのが仕事・・・"氷竜"だけにね
・・・サムい?それもそうね、外は猛吹雪だから・・・うん・・・
ところで、貴方の向かうべき先は・・・そうね、次は――
225
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/30(木) 09:19:29 ID:BPPOG2Js0
はじめまして、で良かったかしら?
『赤金の魔女』だなんて、そんな風に呼ばれるのは久しいわね
『竜が生んだ鋼の物語』……私の父が遠い昔に書いた本よ
お伽噺のようでいて、実際には真実を記している
きっと、あなたの求める情報はこの中にある
だけど気をつけてほしいのは、相手が竜だということね
鋼を欲する者は数知れず……死した者もまた然り
あなたはどうかしら、ね?
226
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/30(木) 19:20:36 ID:eE7Zt9ew0
ね、じゃねぇよ
俺の帰りを待つ馬鹿野郎共がいるんだ
決して生死だけの問題じゃない、「何がなんでも土産に鋼を持ち帰る」
この仕事だけは俺の命を払ってでも果たす、相手が竜なら俺はその顎に刃を突き立てその牙を奪い必ず仕留めて見せる
それだけだ
……話を戻そう
さっきの本を見せてくれて感謝する、危険はもとより承知の上さ
しかし「魔女」とは未だに信じられないな…世の中は広いものだ
…去らばだ、生きていればまた会おう
227
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/30(木) 19:34:34 ID:gs7wsBw60
うふふ、「さらば」だなんて何を勘違いしているの?
私がタダで竜が生んだ鋼について教えてあげたなんて、まさか本気で思っているわけじゃないでしょう?
言っておくけど、情報量は相当高くつくわよ?
……何が望みだって?そうねぇ、じゃあ私も「竜が生んだ鋼」を追う旅に同行させてもらおうかしら
もちろん拒否権は無いわよ?
旅費はあなた持ちで、お目当てのものが見つかるまではずっと一緒に行かせてもらうから……覚悟してね♪
228
:
名無しの厨二能力者
:2014/10/31(金) 00:10:50 ID:Xb2JYcwo0
鼠にご注意を・・・
やあどうも、旅の方
怪しく見えても怪しくない、そんな私は旅芸人
先程は唐突に失礼を致しました
お連れの女性も道中お気を付けて
ああ、最後にもう一度だけ言っておきましょうか
「鼠にご注意を・・・」
229
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/02(日) 02:00:04 ID:Mf3E8kmo0
面白そうねぇ?私も今回は暴れたいわぁ〜
だって、いつも、いぃ〜っつもアナタに美味しいトコロを持っていかれるんだものねぇ?
私がどれだけコツコツと積み上げてぇ〜お膳立てしたと思ってるのよぉ・・・
ズルイじゃないの、ねぇそうでしょう『鼠』さん?
わ、私だってねぇ?一応は伝説の十二獣とまで云われた『猛牛』の名を冠してるのよぉ?
今度こそ、ね?だからぁ私も暴れたいのぉ〜、ね?・・・あらぁ?
もう居ないじゃないのぉ〜、ねぇ、ねぇってばぁ〜置いてかないでぇ〜
230
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/02(日) 06:03:18 ID:7iGGRKMs0
『円環の猫』はこう問い掛けた
「時の大河を移ろう者は、その岸辺に戻れるのだろうかニャ」
そして『穏羊』は答える
「メ〜……一度は戻れても……二度目はありえない」
現れた『飛猿』が続ける
「キー、なぜなら……生は一度きり、決して廻らない」
永久に生まれざる者がいるのなら
世界という大海は凪ぐのだろうか
231
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/02(日) 19:41:25 ID:YFoAfNAA0
「欠片も興味がないわ。竜鋼? 十二獣? 魔女? 世界? 何かしらそれ、あたしと何の関係があるの?」
……あの女はそう言って立ち去ったよ
全くとんでもない女だった。『濡羽の斬竜』『静辰』『樹海の魔女』……それすら、あの女を構成する単語の断片でしかない
総てと関わりを持ちながら、総てとの関わりを断つ。そんな噂は本当だったわけだ。いや、実際確かに、二度と関わり合いを持ちたくないと思わされたね
さて、だが君たちは追うんだろう? 竜鋼の探索者さん
「あの女とは関わるな」と一応忠告はしておくが、聞きやしないだろうしな
そうだな、東へ向かうといい。運が悪けりゃ、会えるだろ
232
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/03(月) 00:08:48 ID:OP1TX4Fc0
朗報は東方の地より、風に運ばれやってくる・・・
行こうか姫、ようやく時は訪れた
この長雨は、天からの激励と受け取ろう
さあ、戦いの始まりだ・・・!
233
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/07(金) 21:23:36 ID:Ja6.LEB20
唾棄すべき楽観、おぞましいほどの無知
希望、友情、恋愛、努力、信頼、善意、高尚、勝利
すべてまやかし、ありえざる夢物語
絶望、懐疑、報復、怠慢、裏切り、悪意、凡俗、敗北
所詮は空夢、世に違うものなし
何を躊躇っている、真実はその先に在る
さぁ掴め
何を求めたか、いまここで思い出せ
234
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/07(金) 22:55:15 ID:xqBeppnU0
「世界は、美しいものですか?」
閉ざされた箱の中で問うのは可憐な娘
その手には一冊の紅い表紙の本
「それとも、醜いのですか?」
一面の白の中で続けるのは問いかけ
その瞳は煌々と紅い光を放つ
答えに迷ったのなら……あなたもまた箱の中
紅に閉ざされ世界の姿を幻想するでしょう
235
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/08(土) 02:22:55 ID:oFt1CDjs0
上辺だけの達観、鋭い爪でその薄皮を剥ぎ取れば醜い打算が顔を出す
愚かなるはどこまでも希望を夢想する者共は、終ぞ真理に至ることはないだろう
未だ分からぬか。世界とは絶望に絶望を塗り重ねて描かれた一枚の絵なのだ
236
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/08(土) 18:24:14 ID:vIhmjQMI0
『黙れよ』
『俺は今から人間の可能性を確かめるんだ、邪魔立ては決して許さん』
俺が巨大な翼を持つ飛竜の前に立った時、飛竜は回りの者に静かにそう吼えると
その巨大な翼を巧みに操り俺に目掛けて飛び掛かってきた
残念ながらそこから先はあまり覚えていない、ただ俺が飛竜の牙をもぎ取って飛竜の喉元に突き立てた時
回りの者曰く、その飛竜は恐らく人よりも遥かに長い生を受けながら初めて安らかな表情で笑ったそうだ
尤も竜の笑う表情など竜にしかわからないだろうが、飛竜の表情は今はもう確かめようがない
だが回りの竜共が面食らった表情だったのは俺でもわかった、だから俺はこう言ってやった
『なら今からもっと面白い奴を見せてやる』
『俺に竜鋼を持ってこいとふざけた注文させた大馬鹿野郎をな』
さぁ、俺は今からでもこの鋼をあいつらへと届けなければならないのだが地理的には流石に遠い…
そう考えながら財布を覗くと今日の疲労がどっと振り掛かってくる…あの女、何処まで俺の金を使えば気が済むんだ…
…今日はさすがに疲れた、こんな仕事はしばらくは御免だ、鋼を届けたら…そうだな
少しは自由に生きてもバチは当たらないだろう、ならば旅をするか…目的に縛られない、宛のない旅だ
理由は簡単、俺はこの世界をもっと知りたいから世界中を駆け回りたい、それだけだ
……若い頃の「彼」の日記を元に書き留めた本、どうやら今でもバカ売れのようだよ?
ついでに言えばここに「彼」の日記の続きを綴った本がある、今ならセットでお得だよ?
ここで逃がせばしばらくは入荷してもすぐ売り切れちゃうだろうね…
ククク…さぁ、どうする…?買わないと流行に遅れちゃうかもよ…?
237
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/10(月) 00:42:37 ID:zf9kiTEE0
余計なお世話だこの野郎!
テメェふざけんなよ!最初に来たときは一巻だけを売りやがって今度はまとめ買いしたらお得だとぉ!?
俺がこの著者のファンであることを知っておきながらよくもここまで舐めた真似してくれたな!!
絶対許せねぇ!!表に出ろ!十年前から一週間前までのツケを払わせてやる!
238
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/11(火) 00:05:25 ID:NRPcgj/A0
『流浪狼記』を今だけ半額にしてあげるからさぁ〜ゆるしてチョリソー☆
え、ちょ、やめ……あれええええええええ
239
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/12(水) 08:30:25 ID:mmwrz.Oo0
えー……と、コホン。まぁ欲を出し過ぎると良くないよってことだ
ところでお兄さん、採れたてピチピチの魔法石があるんだけど興味ない?
今ならこの炎石に氷と雷、なななんと闇属性光属性までついてセットでお得だよ!
魔力増幅から調合まで用途は豊富! 沢山持ってて損は無いよ〜
どう? どう? どうかにゃ?
240
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/12(水) 08:37:07 ID:gNwIsbqY0
焼け落ちた教会と崩れた境界、そして謎の死体、それは異形……か
ふむ、こういったややこしそうな事件こそ奴に依頼すべきか
うん?魔法石だと?
四大元素はともかく稀少な光と闇まで……
とりあえず……ちょっと来てもらおうか
241
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/12(水) 10:58:42 ID:/EzPtD2E0
買い取り?・・・ハッ!冗談言っちゃいけないよお嬢ちゃん
ココが"応接室"に見えるのかい?御覧の通りの"取調室"さ
あぁ、見れば分かるよ確かにこの魔石は正真正銘の本物だ・・・だから問題なんだよ
"白昼の大通り"で"純正の魔石"を"御買得価格"・・・あぁ、大問題だとも
まずは"質問"から始めよう『キミは何者で、コレをどこから手に入れたのか?』
あぁ、そんな答えじゃぁ釈放出来無いなぁ・・・次は"尋問"にしよう『誰の命令で、何が目的か?』
あぁ・・・あぁ、そうか・・・良かろう、ならば"拷問"だ
242
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/13(木) 00:20:28 ID:R45eff..0
駄目ですって!取り調べで暴力沙汰は不味いっすよ
つうかここ防音対策はされてるけど監視カメラは設置されてるんですから下手な真似できないですって
…ともかく今日は諦めて、とっととこの子の魔石の入手経路探れるところまで探りましょ?ほらUターン
……ッククク、君の魔石は確かにいただいたよ契約は確かに成立した
でも残念だったなぁ、僕は少しでも自分の情報が裏に回るのは嫌だからね
君には未来永劫、このブタ箱で過ごしてもらうよ?
…後は…そうだ、魔石の入手経路を個人的に教えてくれると嬉しいんだけど…まぁ、無理だよね
243
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/13(木) 07:17:37 ID:O96iEjP.0
眠れないのかな、かわいそうなお嬢さん
たまたま手にした魔法石からこのような事件に巻き込まれようとは・・・
助けがほしいかね?奴等を打ち倒したいかね?
ならばこの手を取るがいい・・・私は通りすがりの悪魔だ
あるいは妖精、あるいは幽霊、あやふやなる存在
ああ・・・今たしかに君と私は繋がった・・・
244
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/13(木) 20:33:10 ID:ibATA6oA0
大海は永劫を
雷は断罪を
大地は祝福を
炎は原初を
世の調べ、界の糸を紡ぐ素の恵み
惟即ち万物の礎、万象の因
我茲に其を連ね、全の森羅を掌握せん
アルスマグナ
――――“盤に委ねよ”
245
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/16(日) 01:12:10 ID:/QjW8VV.0
何のつもりだ?
なるほど...裏切ったのか
まあ、世界を敵に回すのも悪くないだろうよ
じゃあな、せめて幸運は祈ってやる
246
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/16(日) 08:18:58 ID:b9JRjkyM0
流浪の一家に生まれた男
廻る季節のひとつ、冬を知らぬまま……
『忌避すべき時さえ凍てつくその季節』
逃走とも言えるその旅路の果てに待つは……
アルスマグナ
【大いなる秘宝】か
16世紀からまだ生き続けているとは興味深い……実に、ね
偉大なる術、王者の法、天上へと至る存在こそが得る力
ククク、我が主は断じているよ
君には『資格がない』とね
247
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/16(日) 10:05:47 ID:1yCc3ZcM0
眠ったように瞳を閉じた老婆
深く悲しい季節のひとつ、秋を思い出して……
『遠く懐かしい時を語るその季節』
停滞とも言える懐古に意味はあるのか……
【賢者の秘術】ね
そんな物もあったねぇ…懐かしい話さ…本当に、ねぇ
分不相応、力不足、身の程を弁えない愚かな夢
ふっふっふ…歴史は語っているよ
賢者も愚者も『最期まで判らない』ものさ
248
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/17(月) 09:14:24 ID:cZhnIerk0
去りゆく少女は振り返らない
ぬくもりの春を遠ざけるかのように……
『かつての幸せ、朽ちてしまった季節』
忘却とも言える道に先はあるのか……
【最果ての錬金術】なの
それをまやかしとも知らないで、パパとママは求めた
人の情熱、溢れる欲望、幻想を騙る醜い虚
あの人は言っていたわ
その存在は『虚像と作為で出来ている』ってね
249
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/17(月) 12:29:08 ID:Dw9VNrl.0
値踏み、見下ろし、男が笑う
燦々たる覇気は真夏の太陽が如く・・・・・・
『鬱陶しい程の生命力、強引で傲慢な季節』
逃げず停まらず忘れずに、やがて旅路の先に意味を創るだろう……
【最初の偉業】さ
我が為した始まりの一手とも言える…信じられないかね?
否定、諦念、道半ばでの挫折した者の言い訳
誰の言葉も聞く必要は無いさ
我は断言する『士気あれば四季に死期なし』とな
250
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/17(月) 15:07:47 ID:.T1hLT2g0
―――長い時を費やした
私には若い頃、時間があった、そこには自由もあり、愛もあり、何一つ不自由のない人生だった
しかしそれに気付く事はなかった、即ち私はこの尊い時間を無駄にしてしまったのだ
それを気付くのには長い年月を要した
しかし今、私はかつてない幸福に抱かれて生きている
若い頃にありとあらゆる衝動に駆られると同時に幾多の幸福を無駄にしたが今思えばそれこそが原動力
衝動に駆られる私を支え、突き動かしていたのはまさにこの時間、自由、そして愛だったのだ
寿命という時間の刻限が迫り、最早自らの肉体すら満足に動かせない今なら分かる
我が人生の旅路に得られた最大の宝は、今も尚変わらず側に居てくれる愛だったのだと
旅という最大の試練にして人の人生の答えを与えるこの広大なる大地
親愛なる友、愛しい我が子供達、何よりも尊くかけがいのない最大の秘宝、我が妻
その全てに私の全身全霊を以て永劫の愛を此処に標す―――
251
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/18(火) 10:00:00 ID:7ENPxOl20
「寸分さえも……理解できなかったことが、ある……
良き友を得た……金も手にし、人生は充実した……
しかし《愛》だけは解らない……解らないものは、得られない
死の間際に、なっても未だ……朧気にさえ、見えてこないのだ
なあ、我が友人達よ……《愛》とはどういう、ものなのだろう」
若きあの頃、私は様々なことに手を出し、染めていった
それはいわゆる悪事であったり、人生の不徳であったり
そういった意味で言うならば、私は決して善ではなかった
数多の憎悪や殺意に揉まれ、気付けば友人達もその渦中へ
だが私は理解できなかった……外へと向ける燃えるようなその感情が
私に解るのは彼等が良くも悪くも人生に何かを刻んだということだ
そんな私の元に現れたのは、とても優しげに微笑む女性だった
彼女は私に「何故いつもそんな顏ばありしているの」と言った
私は「何故も何もこういう顏だ」と答えると……彼女は笑った
それ以来、何故だか彼女は私とよく行動を共にした
悪い気分ではなかったが……しかし私は知っていたよ
私と居ればで彼女は不幸になる、ということを……
そして、その時は来てしまった
彼女は撃たれ……即死だったよ
私を狙っていたと、後に知った
彼女は、私を愛してくれていたのだろうか
友人達の言葉から、そんな疑問が浮かんだ
理解したい、そう考えて努力はしたが、結局は無駄だった
私の人生は充実していたのだろうか?
自問に答はついに見つからず、私は逝くだろう
252
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/18(火) 15:33:44 ID:bmEDVnE20
写し鏡
この二人の生き様を例えるならまさにそう言えよう
もっと言うのならばこの二人はコインの裏表の様なものであり
人生の黄昏の果てに得た答えは極めて似通った物ではあるが
その答えを得た上で陽の目を浴びたのは表側だけ
コインの裏表が同じ光を浴びることなどない
裏表が同じ道筋を向くことは決してないのだから
253
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/18(火) 21:15:14 ID:fkicOqO.0
ランダムウォーク
酔っ払い
この二人の生き様を例えるならまさにそう言えよう
もっと言うなら二人は大木にしがみつく枝の様な物であり
人生の黄昏に行き着く過程は極めてバラバラではあるが
その過程を違った角度で見てみると交わっている事がある
ただしランダムに走る線は点としてしか交わらない
二本の線が同じ方向を向くことは決してないのだから
254
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/19(水) 11:38:47 ID:VMAwrDq60
らはら・・だかられ?酔って無いっつぅ〜んれすよ
あなたこそ酔っへるんじゃないの?ふらっふられすよ?
ちゃがうの、俺のウチはこっちだっつーのよ、で、俺がこう・・こうね?歩ってたでちょ?
したらアンタがぶつかって、らはらね?そっちがぶつかってきたのしょー!
俺ァ最初っから真っ直ぐこっちに歩い・・・ちょっと待ってれ?こう・・・真っ直ぐ・・・
うぅん?地面がちょっと傾いてるけどもぉ〜、俺はちゃんと真っ直ぐな?
いや、酔っては無っつーの!あなたこそ大丈夫なんですかぁ?ほら、立ってられないんじゃないんですかぁ?
らはら、俺は!ニョって!無いって!言っちぇウプ・・・オッ・・・ゲボボボボ・・・
255
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/19(水) 13:10:00 ID:w2353lLQ0
僕としたことが、こんな妙な酔っ払いに絡まれてしまうとは……チッ
ええい煩いぞ!しっかり歩かないか、まったく!
そもそもなぜ僕はこんな酔っ払いと一緒に行動しているんだ?
帰ったら頑張って作った角煮を肴に軽く呑む予定だったというのに……
ええい、いいから黙って歩け!腕に掴まっても構わないから!
ああ待て駄目だ止せ頼む!離れてくれうおおおおお
【出会ってしまった二人の男】
【運命はその手で何を掴むのか】
【もうすでに物語は始まっている】
【……うおおおおおおおおおおおお】
256
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/19(水) 17:29:00 ID:qQ5noku.0
同じような物語に見えて決定的に違う物は一つ
人生の終焉を迎えて最高の結果とも言える答えを見つけて辿り着き、安らかに眠った者
人生の始まりから黄昏までを費やした結果、答えを見つけるもついには辿り着けずに無念の内に眠った者
まるでその二人の生き写しのような彼等が同じ友として道を歩み始めたことだ
257
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/20(木) 00:07:07 ID:7PKtHxiU0
暖炉の炎は揺らめき、音も無く消える
そうして訪れた静寂は、しかし闇ではない
窓から差す淡い月光は部屋を仄かに照らしだす
ここは屋敷という名の檻
広い窓は見えざる鉄格子
光と闇の狭間に光る風景
それはさながら夢のよう
『閉じ込められたこの時間より君を出してあげたい……永い暇はもう終わるのだ』
誰もが知らないこの場所で
物語の裏側が静かに蠢いて
258
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/20(木) 20:13:05 ID:JwUGwAy60
『…テメェは、誰だ』
『此処は俺の精神の中だ、生半可な気分で足を踏み入れて良い場所じゃねぇぞ』
『三秒以内にその汚ねぇ足を引っ込めて消え失せろ、さもなければその喉元を掻き切るぞ』
259
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/22(土) 11:28:00 ID:TstTosXk0
『ぞーうさん♪ぞーうさん♪』
『ぼく?ぼくはぞうさん!』
『君も災難だね。ぼくみたいな奴が精神の中に入って来るなんてさ』
『君は今からぼくに精神を掻き回されるんだ!起きた頃には廃人だね♪』
『言っておくけどぼくにあらゆる攻撃はきかないよ。そう言うものじゃないからね』
『じゃあ行くよ♪』
『ぞーうさん♪ぞーうさん♪おーはなが長いのね♪そーうよ、母さんもなーが…
260
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/22(土) 12:58:40 ID:Nr/2s/Xs0
餓鬼は愚かに
神は寞かに
あなたは確かに
私は幽かに
唱えようか唄おうか 愛の言祝ぎ 呪の文言
怨嗟は遠く、調べは軽く、遙かに視ゆるは死の頂
天に在すは声 地に蠢くは瞳 獄に揺蕩うは骨
我等二つの言霊と六つの贄に誓いを捧ぐ
グラドゥアーレ
――――“我が肢は雲を貫く”
261
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/22(土) 13:52:26 ID:x0.xo.6.0
連鎖する死の病
それを運ぶは紺碧の帆船
彼の者は魔より力を賜りし海賊
かつての時代に暗躍し消え去った者
「疾る魔力を海底へ 残骸に眠る屍へ」
トルトゥーガ
甦りしその男……時を越え《彼方に沈む月の島》へ
262
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/24(月) 18:58:09 ID:pn0KErBQ0
屁理屈ばかり言っている
何時からだろう
昨日からだろうか、この前の誕生会からだろうか、成人式からだろうか
高校の卒業式からだろうか、小学校の入学式からだろうか、入園式からだろうか
生まれたときからだろうか
分からない
263
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/25(火) 00:27:12 ID:8hi3Ld7k0
いい事を教えてやろう
俺はお前を知っている
時がどんなに流れても
俺はお前を覚えている
屁理屈だとか感情論だとか
そんな事はどうでもいい
俺だけはお前を見ている
その事実さえあれば充分だ
「以上が伝言だ……それでは」
264
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/26(水) 12:10:36 ID:EmZyJAcI0
はて、謎かけか揺さぶりか…ただのコトヅケかそれともオドシか…
『見てる』ってのも色々あるだろ?ちょっと動きづらくなるぜこれは
見物っていう意味なら、まぁ放っておいても良いさ、別に減るモンじゃ無ぇし勝手に見とけ と
観護はちょっと遠慮したいなぁ、見守る なんて大きなお世話だろ
監視だった場合は、ちょっと警戒しなきゃな?
いやぁいずれにせよ面倒な事になったぜぇ・・・っつーワケで、お前の意見を聞こう
どうしよう?
265
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/26(水) 20:13:59 ID:8S8rFwYc0
羨ましいねぇつくづく思うよ
もう俺は迷う事も意見を聞く事もできないからさぁ
そう言う意味じゃあこの力は損だよなぁ
そこでだよ
俺が事実を隠したらどうなるか
分かるよ分かってるよ
全部分かってる
困るよなぁ
困らせてみようって言ってみたり?
まぁ最善の選択ではないわな
分かってるよ
あえて遊び心を持ち出してみるとか?
いいねぇ面白いねぇ
じゃそゆことで
教えな〜〜い
バイバイ
266
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/26(水) 21:24:50 ID:MH3HdxRE0
いいや、バイバイじゃない
また会おう、だ
いずれ時は巡ると同時に、機会はやって来る
所詮これは私の思い込みに過ぎない
だがそれは必ず事実となる
何故ならお前が最も欲しがる物がその機会の内にあるのだから
それでは、また会える日を楽しみに待っている
汝の宛のない自由な旅路に、幸福が多きことを祈ろう
267
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/27(木) 01:39:29 ID:PAgbpOqM0
胡散臭いは誉め言葉!
さすれば明日のこの時間、お見せしましょう【奇跡の軌跡】!
さあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい!
最高の舞台の始まり始まり!皆様の命の終わりでございます!
268
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/27(木) 17:29:40 ID:P33LGuf20
!?あいつ、生きていたのか...
ならば始末するのみだな
今度は刈り取る、容赦はしない
269
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/28(金) 01:41:14 ID:osu9vVcw0
命は対価
その両手に掴むのは【固有能力】
奪われ取り返す
繰り返しの日々に終止符を
魂の声に
耳を傾けども何一つ
答えなど得られない
そんな無情な現実
笑い声は憧憬にして
大切な情景なのだ
赦しも涙も怒りも切なさも
始まりの合図と化す
270
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/28(金) 20:58:50 ID:T5E3SBhg0
数千、数万、数億――――
まだ足りぬこの試行
意味、命運、正義――――
愚かなるこの思考
そして、未来に聳える荒野――――
辿り着かぬその至高
否、我等は行き着かぬのではない
行き詰ったのだ
最早人に目指すべき天などなく
果てるべき獄もない
あるのは、ただ――――
ツマラナイ コウフク
停滞した退屈のみ
271
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/28(金) 21:15:27 ID:QfVOSVXs0
酔狂結構人外上等、はじめましてのさようなら
この首獲れたら戦に勝てる、その首守るヒマは無い
命を賭けて懸命に、チカラの限り力ずく
怨嗟因縁有象無象、取って盗られてまた奪って
終らせるまで終われない
鎮魂歌謳う閑古鳥、舌を抜いてもまだ詠う
名馬に跨る騎士様も、鞍上無様に首が無い
私がどんなに謡っても、聴いてる骸は応えない
いつか笑ったしゃれこうべ、今でも歯を見せ嘲笑ってる
行けば地獄帰るも地獄、見渡す限りの阿鼻叫喚
泣いて叫んだ若武者も、刹那の後には―――
―――首が無い
272
:
名無しの厨二能力者
:2014/11/29(土) 02:03:13 ID:ygQ6m8aA0
>>270
からか
水をせせらぎは流る時の調べ
浮かぶ木の葉はただ下るのみ
されど力はそれさえも覆し
やがては滅びゆくのだろう
運命に招かれざる者
いつか死するその日まで
今宵は星の空に唄を添えよう
273
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/01(月) 11:29:14 ID:0T6cg6U60
泡沫、深淵、境界、波光
瞼を開け、耳を済ませ、心魂に刻みつけろ
境界、断絶、贖罪、虚無
首を垂れろ、恥を晒せ、煉獄へと堕ちてゆけ
274
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/01(月) 12:59:59 ID:rSAvMNk60
決心はさながら水泡のように弾け、やがて夕焼けに消える
迷いの先にあるのは夢のような勝利ではなく、醜いほどの現実
何処までも堕ちてゆく彼の先には、きっと冥府が待っているだろう
今はただ、見守るのみ
無力な私は悔し涙を溢し、佇む
275
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/03(水) 17:40:29 ID:7QFf4Pps0
無駄な事象は全て斬り捨てろ
全ての人間の魂を駆動させろ
それが造られた人形だろうがなんだろうが構わない
どんなに塵みたいな者であろうがほんの一寸でも世界を動かせば
それは神をも殺す剣となる
276
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/04(木) 06:28:18 ID:5Zjbkfts0
留守は任されている
私がいる限り、お前のような屑がここに足を踏み入れるなどありえない
今日は私も本気でお前を潰してやろう……この【水銀潮流】を以て、な
我々に牙を剥いたその愚行、あの世で悔いるがいい……!!
277
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/04(木) 16:16:32 ID:2Ow1YgW60
良い心がけです、格上を相手に物怖じせず実に勇敢だ、ただ、残念な事が3つ
ひとつ、貴女は留守を任されたのでは無い…ただ足手まといだから置いていかれただけの事
ふたつ、貴女の仲間がここに戻る事は無い…今頃すでに、殺されているでしょうからね
みっつ、貴女では…私に勝てない
278
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/04(木) 20:30:06 ID:1LVxZO860
否、一つ目と三つ目はともかく、二つ目は間違いだ
今宵は貴様が此処で眠りにつく運命の日となる
…少し遅れたが、美人のピンチには駆け付けてやらないとな
ん?なぜ生きているだと?簡単な話だ、煙幕玉と投げナイフを使い潰していけばそう難しくはない
出費は嵩むが、そなたの涙が見れれば安いものだ
さぁ、話は済んだ
……ここからはこの私、【渡里千鳥】が相手になる…
――貴様に、安らかな眠りを贈ろう――
279
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/05(金) 14:57:38 ID:LnJxKloI0
上役からの命令でね、君らの身はこの僕が預かることになった
……おや、聞こえなかったのかな?ならばもう一度だけ教えよう
【偽りの雪景色(スノー・リベリオン)】の名の下に、黄昏の頃に命ずる
『檻の中にて春を待ち、幻想の牙にて無惨に果てろ』
以上、詠唱終わり
さあ還ろう、姉上がお待ちかねだよ
280
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/05(金) 21:59:28 ID:DQ8vfUHU0
よくもまぁ、派手にやってくれるじゃないか小僧
花丸をあげよう…と言いたいところだがまだまだ詰めが甘い
ちゃんと止めを指して息の根は止まってるか位の事は確認しないとなぁ?
人というのは大変脆いものだ
普段なら死なないようななんてことないものでも急所に受ければ死に到る
例えば…針のようなものとかなぁ…
さよならだ小僧
せめてこれ以上は痛みを感じさせずに綺麗なままで
私の生首コレクションシリーズの第42号にしてやろうじゃないか
281
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/07(日) 09:46:01 ID:2S7A58w60
可愛らしい趣味じゃない、部屋の彩りも華やかだこと…
・・・嫌味で言ってるのよ、馬鹿じゃないの?
よくもまぁこんな悪趣味な収集を続けるものね
あらっ"No.42"コレは台座だけね?
282
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/07(日) 10:10:10 ID:a22FMJV20
寝ぼけたことをおっしゃりますなぁ、凛々しきご婦人
彼は失敗した・・・それが意味するのは唯ひとつでしょう
そう、このワタクシの出番がようやっと訪れたということです
その台座にはとある少年が据えられる筈でした・・・が、もはや不可能
そこでワタクシ達は、ある取り決めをしたのです
『主役』の影には『代役』が控えているものですからなぁ
つまりは、そう・・・貴女は申し分ない魅力を秘めている
さあ、この白き曇天の下に鮮やかな赤を添えましょう
・・・よろしいかな?
283
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/10(水) 04:28:11 ID:n35uDp3Y0
何を言い出すかと思えば……今更「ニセモノ」は必要ねえ、必要なのは「シン」、あれだけだ。
黙って聞いてな、傍観者の出る幕はとうに過ぎた。
大層な正義だ信念だ愛だ真実だなんて必要ねえ。
選んだのは一つだけーー力だ。
284
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/10(水) 10:13:33 ID:ZZJeOYfk0
大地へと染み込む鈍色の液状皇炉
ソコへと至り、街を犯せ
呪詛は白昼の浮き雲に乗り、往く
他でもない大空の彼方へ
挟み込まれて破滅へ向かう能力者
今はまだ、運命を知らず
285
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/10(水) 18:39:41 ID:l5ApAxRA0
随一の鋼だけだ
破滅と言う名の窯にぶちこまれた後に精錬され
剣の形に模ることが出来るのは
手に持つ剣は一振りだけで良い、なんなら多少短めでも構わない
それ以上は、『彼』には少し重すぎる
286
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/12(金) 00:21:42 ID:AHPv5jsM0
ルーレットが回る
フィナーレが見える
チップは砕け散る
ルーレットは回る
フィナーレを越える
チップが彼の懐へ
ルーレット
ルーレット
回る回るルーレット
真夜中の遊戯の終焉
その先で彼は笑った
287
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/13(土) 17:36:03 ID:vvwV2Fkg0
―――"頼み事"?なんだい、あらたまって
どうせロクな事じゃ無いのだろうけど、そうして頭を下げられると・・・
益々イヤな予感がするね?
288
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/13(土) 17:51:21 ID:Qr57UsJA0
ね?やっぱり警戒されちゃったわ
あなたはこう・・・もう少しよく考えて行動するべきよ、うん
わたし達の為じゃなくて、あの"刀"の為だと思ってほしいな
あと、"珠"の為でもある
わたしからもお願いするから、ね?
ここは力を貸してもらいたいの
289
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/14(日) 18:55:56 ID:q..gHJC.0
呑気なこった、もう刀も珠もそうそう使えるもんじゃねえし、早くしねえと取り返しが付かねえんだ
黙って従えとは言わねえ、しっかり報酬はしっかり払う
うちの相方が言うとおり、「刀」と「珠」の為なんだよ
用意は終えてある、あとはお前の返答次第で世界が動くぜ
290
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/15(月) 12:03:12 ID:aY5wzGzM0
是非に、と、言いたいところなのだがねぇ
あいにくだが、我々には君達に肩入れできない理由がある
だがしかし…それらの為に動きたいという気持ちはたしかにあるのでね
そこで考えたのだが、この娘を君達と共に行動させることにする
この娘は色々と特別でねぇ、きっとオレに劣らない活躍をしてくれる
おっと、もう時間か
何かあればここに頼む
それではまた会おう、お二人様
291
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/15(月) 17:41:54 ID:MDGvJqns0
まーーーーーーっった出勤なのねぇ!?はぁーーーーーん!!
いい加減、お休みもらえないのかしら〜……
かったい頭のお偉いさんに
のんべえ部長に方向音痴課長!!
パンクしそう!!もう!!!このっ!!このっ!!
プーピー言ってないで!!そこの奴!!早く仕事やっちゃいなさいよ!!
リーズナブルな理由なんてない!!いい!?この仕事そういう仕事!!
かならずやり遂げる!!命ないわよ!!この会社はそういう会社!!
そんなに帰りたいならいいわよ!?帰りなさいよ!!え?帰るところなんてない?!ここの社員はそういう社員!!
1番抜けしたやつの後片付け、さっきしたばっかりなんだから!!
すっっっっっごい忙しい!!ああ忙しい!!!バカヤロー!!!働けこのやろー!!!クソが!!
うあっ……死んじゃった……
まずいなぁ……また仕事が増えるわぁ……
いや、いいか!!あっはははは!! ……もう嫌だああああんあああああ!!!
292
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/15(月) 19:47:44 ID:2REUARkc0
あぁ〜あ…あのおばさん、まぁたヒス起こしたんですか?
怒れば怒るほど老ける一方だと言うのにあの人も学習しませんねぇ〜
あっ、気にしないで仕事続けちゃってください、椅子投げつけられて死なない程度にはアンテナ張ってくださいね
…さて私も仕事を続けるとしま……
おっかしいなぁ…何で、私の書類に血が付着してるんでしょうねぇ…
…ふっざけんじゃねぇぞ!クソヒステリックミイラババアがぁ!!!
そのゴリラみてぇなきたねぇ法令線まみれの顔に新しく豚の鼻着けてやろうか!?あぁ!?
ちょーっとこの俺が良い子ちゃんぶってれば一々調子乗りやがってよぉ!?
つーか加齢臭誤魔化そうとしてんのか何なのか知らねぇけどテメェの香水牛の糞見たいにクセェんだから自重しやがれ!
知ってんだぞ?テメェ合コンに参加した時裏で男たちにおばさんおばさん言われてたのをよ
生きてて恥ずかしくないの?その汚い顔と汚い呼吸を見せつけながら生きてて恥ずかしくない?
この際言わせてもらうけどぶっちゃけテメェいない方が仕事の効率良いんだよ
その癖口だけは一人前とか無様としか言えねぇよな?新手のギャグか?
笑えねぇから家に帰ってそこら辺の男のミルクでも吸いながらくたばれよクソアマが
なんてね、冗談です
さぁ皆さん、今日も一日頑張りましょう
293
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/16(火) 00:24:38 ID:1/yA0XEA0
うん、父さん、母さん、私今まで幸せだったよ
私の上司は落ち着いた人でミスをしても軽く笑って流してくれるし
何を聞いてもしっかり答えてくれるし自分の身の注意を促してくれる良い人だった
でも今わかったんだ
私、就職先の選択
―――多分、ミスった―――
294
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/16(火) 00:42:03 ID:cN1qNjCk0
ーー多分じゃなくて確実に、な。
なんてこと言ってても、ここも慣れればいいもんだぜ? 住めば都って言うしな
名前だけみりゃ優良企業、実態はこの有様って奴だけど
どんな目に会うのか精々楽しみにしてれば良いさ
最終的には結果オーライ、全部オッケーで小綺麗に纏まっちまうんだよ
よーく考えてみりゃ、ここもしっかり「闇」があるんがな
なんてこと言っても当分先の話だ、今は気にすんなーー今はまだ、な
295
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/16(火) 01:09:39 ID:CZymVrV.0
『「何事も経験さ」
そう言って笑った彼の目は、死んだ魚のようだった
そして現在、私もまたそんな未来へと歩んでいるの』
うん、そうだねそうしよう
だからほら、ね?その物騒なモノを仕舞って!ね?
よしありがとう、仕事に励もうね
あなたはこっち、あなたはあっち
さあさあ、今日も頑張ろうね!!
(ふざけんじゃねえぞクソ共がああああああああああ!!あたしはもう尻拭いなんて御免なのよおおおおおおおおおお!!散れ、散れえええええい!!)
296
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/16(火) 10:29:45 ID:NneMbqLw0
いやぁ・・・仲良きことは美しきかな
私は部下に恵まれたねぇ、こうして和気藹々としつつも切磋琢磨して
曇天模様の無理難題も日進月歩で無事解決していくんだろうねぇ・・・
これは私も負けてられないなぁ連日同様、元気溌剌、叱咤激励に力が入ってしまうねぇ
くっちゃべって無ぇでとっとと働け出来損ないの消耗品共!!
二束三文のネジにも劣る粗悪品の使い捨ての分際で!!
仕事も出来なきゃ貴様等は産業廃棄物にも劣るゴミだと言う事を自覚しろ!!
分かったらとっとと働け、この役立たず共ッ!!!!
297
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/17(水) 05:38:05 ID:y8ygBXX20
もがけばもがくほど、深みへとはまってしまうものさ
だが何もしないのは、愚かな停滞に他ならない・・・
ならばどうするか?どうもできないのさ、困ったことにね
僕では解答に至れなかった・・・なればこそ、君に問おう
このどす黒い籠の中より出るにはどうすればいいのか、ね
298
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/17(水) 15:38:01 ID:b9eWsKvw0
願いは聞き届けられず
随分と深みまで来た物だ
誰が言うでもなく前に進み
皆が皆、この龍にのめり込む
昔の記録は消され
連絡されるのは操作された記録
苦痛も暗黒も全部隠した笑みに騙され
歴史は再び繰り返される
299
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/18(木) 02:05:45 ID:fHLCbsLE0
オリ
流転という遥かな円環に囚われた人々は、しかしその生を謳歌する
そう、気付きさえ……気付きさえしなければ、シアワセはすぐ傍に
君に言っているのだよ? 夜の帳の向こう側を知ってはならない
理解したのなら、即刻、ここから立ち去るがいい……なあ、少年よ
300
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/18(木) 21:22:44 ID:/BKidV8w0
擁護、庇護、加護、それは何れも甘美な物だろうねぇ、少年
ただ良く・・・良ぉぉぉく考えたまえよ?
それはあくまで"囚われた環境"でしか無いのだから・・・
まずは与えられた…押し付けられたシアワセを手放すところからだよ
自由が欲しいだろう?少年・・・さぁ、こちらにおいで
301
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/19(金) 06:22:02 ID:exLh6P5c0
出来ない相談ですね
加護は篭だ……まったく、言葉遊びがお好きなようで
シアワセとは、そもそもどういうモノなのでしょうね?
隠されて、与えられて……そして今、『自由』とやらを薦められる
僕にはもうわからないのです
揺らいでしまい、止まらない
シアワセとは、何なのか
302
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/19(金) 07:37:01 ID:GZ6zMk7c0
かつて自分も考えましたけど幸せは如何に人生に満足できるかが基準だと思いますよ
例えば今紛争が起こっていない国で金もなく慎ましく過ごしている…これだけではたして全ての人間は幸せと言えるのか?
私はちょっと嫌ですね―折角生きるなら金をジャンジャン稼いでなんでもかんでも自分が欲しいもの全てもぎ取って生きたいですよ
ここの職場はある意味では最適と言えるでしょう、金も稼げますし
貴方はどう思います?
他人の幸せの基準について、これには少し私にも興味が湧きました
303
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/20(土) 02:41:22 ID:YZtD7pJY0
退屈な話題だ
幸福など所詮は流れゆくもの・・・語ることは無い
だが敢えて言葉を添えるのなら、そうだな
オレにとっての幸福に、金銭は欠かせない宝だ
それだけでは成り立たないが、それ抜きでもまた然り・・・
こんなところか、それでは明日
304
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/21(日) 12:09:47 ID:wjG0J90E0
退屈の中にも 愉悦は隠れ潜んでいるものさ 例えば 幸せを語る夜にもね
僕の思う幸せは 論じるよりも 見てもらった方が早い フフフ
さて 僕が忌避する彼の猛獣は しかし敵には なりえない
それは何故か今ここで ご覧に入れよう
305
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/24(水) 00:23:49 ID:Rc7HFzIs0
鬱陶しい夜伽話、鼻持ちなら無い自慢話
いつもの、通り聞き流して寝首を掻くだけの簡単な仕事――そう思っていたのにね
「なぁんだ、意外と賢いじゃない…」
面倒臭い男・・・
"延長戦"の追加料金は貰えるだろうか
306
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/24(水) 01:13:37 ID:KQWwcI9I0
勘弁してくださいよぉー
今何時だと思ってるんです?
深夜労働は趣味じゃないのにねぇ…
…趣味じゃないのに…極上の餌が現れたなぁ…
……ここから早いもん勝ちの狩りの時間だ
この俺だけの福音の鐘を鳴らすために
テメェは、ここで殺すわ
307
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/24(水) 01:36:56 ID:ABLANRx20
勿忘菫はしとやかに……
知られざる物語が返り咲く
勿忘菫は儚くも可憐……
寒い星空の下で俯いている
勿忘菫が知る恋と涙……
それは月光に淡く煌めいた
さあ、始めようか
この小さな世界の中で……朽ちて逝け
308
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/30(火) 15:32:05 ID:4a.foLyA0
決して、忘れてはいけません
淡く、薄く、灰に近づいた色でも
まどろみ、遠のく意識、思考も身体も限界へと向かうでしょう
それでも、忘れてはいけません
世に理がある限り、それにしがみついて下さい
・・・くれぐれも、お忘れなく・・・
参りましょう・・・"忘年"―――
―――――――――"無礼講"
309
:
名無しの厨二能力者
:2014/12/30(火) 21:22:56 ID:mYXGDPnc0
うわあああああああ!?
はあはあ……ゆ、夢か……
だが、今のはあまりにも
〜〜〜〜〜
見える、はっきりと見えるっ!
新人、中堅、その他の人々がバッタンバッタン倒れてゆく姿が見えるぞぉぉぉぉぉ!!
だがしかし敢えて唱えよう、そしてその只中で踊ってやろう!!
参るっ!!
《新年》……【無礼講】っ!!
〜〜〜〜〜
「そして、鬼は笑った……」
310
:
名無しの厨二能力者
:2015/01/10(土) 11:35:35 ID:Ohsy4/QU0
たぶん眠っているのです!
長くて深い微睡みに身を任せたのですよ!たぶん!
でもそろそろ目覚めの時です!何故なら!あたしも目覚めたから!
311
:
名無しの厨二能力者
:2015/01/20(火) 14:08:00 ID:kJXpa8b20
ライオンは
死する運命
変えようと
小川を渡り
あの岸部へと
312
:
名無しの厨二能力者
:2015/01/22(木) 01:06:17 ID:fpJM74PM0
遠ざかる
彼岸を睨み
恨めしく
道連れ求め
足を引き込む
313
:
名無しの厨二能力者
:2015/01/22(木) 04:36:33 ID:wLI82k7E0
無意識に
此岸を求め
手を伸ばす
牙は貫き
涙に暮れる
314
:
名無しの厨二能力者
:2015/01/26(月) 02:00:35 ID:F.nxo.Co0
るいせんに
あふるるみなもも
あさからず
なみのまにまに
ゆびもとどかず
315
:
名無しの厨二能力者
:2015/01/26(月) 22:41:51 ID:TcyNVlio0
杜撰だが
多くを得たと
振り返る
旅の記憶を
命の果てに
316
:
名無しの厨二能力者
:2015/02/01(日) 08:40:36 ID:4XkisuLU0
逃げっちまおうって…思ってたんだ
もう俺にゃ関係無ぇって、しらばっくれてさ…
へへ…見ろよ、足の震えが止まら無ぇんだ
クソ…なんで戻ってきちゃったかなぁ俺…
317
:
名無しの厨二能力者
:2015/02/01(日) 14:56:28 ID:q8Wzcdig0
…礼は言わんぞ
バカな奴だ
そのまま逃げていれば良かったものを
痛い思いもしなくてすんだものを
そこまでしてどうして私を助けるんだ?
318
:
名無しの厨二能力者
:2015/02/15(日) 23:11:00 ID:4BEwgd820
誰か・・・誰か助けて
319
:
名無しの厨二能力者
:2015/02/16(月) 16:44:19 ID:tNMqZZZM0
天命に従い参上した……
さあお嬢さん、手を取って
物語は今、進みはじめる
320
:
名無しの厨二能力者
:2015/02/18(水) 21:32:18 ID:j8Z8OUtU0
瑠璃色の瞳、射抜く様な視線
臙脂色に染めた唇、落ち着いた声
山吹色の髪、輝きのある艶
若草色の靴、深くかしづいて
群青色の衣装、左手を胸に
右手を少女に差し出し、紳士は芝居がかった言葉をなげた
戸惑いながら躊躇いがちに、ゆっくりだけれどはっきりと
少女の唇が応えた
「ありがとう……だけれど、そのセンスは許せない」
321
:
名無しの厨二能力者
:2015/02/20(金) 00:10:55 ID:OcoyZBko0
いやはや、なんというか
君はそうやって不安の種を拾ってくるのが好きなのかね?
今回は種どころかもう芽吹いているようにも感じられるが
……まったく、ふざけているのはその格好だけにしてもらいたいな
何? 俺の紫尽くめも許せないセンス、だと? ふっ、わからんか
ちなみにこれはただの紫ではなく青紫なのでお間違いなきように
さて、本題だ
君という奴は天命だの物語だの、芝居でもしているような台詞まわしだな
まあ君がそこまで言うのならその娘はひとまず面倒を見よう
ここは気に入っていたのだが……そうだな、翌朝には発つとするか
それでは、おやすみ
322
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/06(金) 13:00:45 ID:5SfhHhYs0
実らぬ人生に死を想う
我が喉元に牙を突き立てる時を
我が脳髄に爪を掻けることを
死を想う
そう言っていつも死後を想う
これは死への恐れなのか
わからないまま、死を想う
323
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/06(金) 20:44:54 ID:Gz13zkwY0
嘘を吐いた
友を哀しませる嘘を
恋人を泣かせる嘘を
嘘を吐いた
そうやって今宵も夢の中
これは他人への恐れなのか
わからないまま、嘘を吐いた
324
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/07(土) 01:56:26 ID:8.9A9BGg0
大変お待たせした、怪我はないかな?お嬢さん……えっ、俺のお陰?
………そうだと言いたい所だがそれは違う、俺はアイツが一晩頭コネって考え付いた策に乗っただけさ
帰り道の安全はとっくに確保してある、早くあんたの元気な姿を、アイツに見せてあげな
……ったく、あの馬鹿…あんな美人さんを泣かせた挙げ句、美人さんのピンチだって時に動かないとかどういう根性してやがるだよ…
この場は俺の巧みな舌捌きで誤魔化せたから良いものを…
……とりあえずムカつくから帰ったら後で顔面拳で全力パンチ1発からの正座で説教1時間ルートだな
325
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/07(土) 23:24:46 ID:6WruhQgw0
涙は寞かに
声は幽かに流れ出る
始まりと終わりの刹那に溺れ
黎明に吼え、黄昏に呻き
憎悪と愛情の狭間に没し
人に嘆き、神に祈り
そうして
漸く
私は
前へ
326
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/10(火) 00:15:50 ID:rCtkOIQw0
変色した古い本のとある頁
改竄した若い男の罪へ罰を
『私は知っている
それが必然であることを
私は目にしている
貴方が人ではないことを
然れど
この恋心は消えはしない』
前へ前へと進む
進め進めと叫ぶ
叫び吠える猛獣
折れた牙と運命
327
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/12(木) 15:58:53 ID:T5azNTxk0
一万、いいやそれ以上の人間が死んだ……!
全員、なんの罪も犯していない無実の人間だ!!
お前の無責任な一言で、この惨劇が起こった、お前は何様のつもりだ!?
次はどの町の人間を命令で殺すつもりなんだ!?
お前は言ったな…
これは罪深い人間一人を確実に仕留める為に必要な準備だって…!
実際はどうだ、燃え盛る焔、町に住んでいた住人の悲鳴、湖のように溢れ出る鮮血……!
お前は言ったな…!!
「俺達でみんなが笑って生きていける世界を作ろう」って…!!
…みんなだ、そのみんなが俺達の目的の為の犠牲になった…!!
……俺が、お前をここで殺す
それが犠牲になった者達へのせめてもの弔いだ…!
お前を信じた、俺が償う罰だ……!
328
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/14(土) 03:35:22 ID:KXR4SQSo0
……談笑は彼方へ
皆を別つ河は深く広く
……幻想は彼岸へ
終わることなき地平線
----------------------
戦いの幕は下りないさ
まだ上がったばかりだろう?
この物語がどんな終端に向かうのか
僕は今、とても楽しみでたまらないのだよ
329
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/15(日) 09:32:20 ID:czCj..Yc0
夜明けの戦い――
後にそう記された決闘の話、しかしその通称は時刻に由来しない
酉より高く、鐘より遠く、なにより激しく
まるで戦乱の始まりを告げるかの様に響いた剣合の音
その一撃から続く、長い永い争いの幕を、文字通り"斬って落とした"音
心に聴いた者、夢に魅た者、魂に刻んだ者
それらの運命に"夜明け"を告げたと云う
330
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/15(日) 14:57:01 ID:lxu6/Qqo0
疑うことを知らずに愚直なまでに友を信じ続けた一人の男がいた
その男には何よりも譲れない一つの夢があった
最後まで友を信じ続け、そして最後に裏切られた一人の男がいた
彼が正しいと思い渡り続けてきた道程はあっさりと引き裂かれた
自らと友の罪を贖おうとした一人の男がいた
その時、彼は人の皮を被った孤独な獣と化した
蛇よりも狡猾に忍び寄り、鴉よりも賢く各地を飛び回り、死神よりも非情に罪人を狩り続け、誰よりも深い罪を背負った者
今もまだ、彼は孤独と共に罪を贖い続ける
331
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/15(日) 16:28:45 ID:DfTglgXE0
流転は決して終わらない
彼も僕達も、廻り続ける
それを認識すらできぬまま、さすらう
僕はね……あの日、あの場所で『夜明け』を見た
醜くも美しい、血と泥にまみれた『夜明け』をね
僕や彼、もちろん君も、始まりはみな同じだろう
この雨はきっともう止む……その意味は一つ、さ
332
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/16(月) 03:47:21 ID:shFsV5uI0
最後の時も、お前は口達者な奴だな…
こうして再び会って俺が最初に感じたのは……不思議な事に憎しみなんかじゃない…
……あの時、お前を止められなかった後悔と……なんでこうなったんだろうと、どうしようもなく込み上げてくるやり場のない哀しさだよ……
笑えるよな、あれ程お前を殺そうとして…仕留め損ねて、お前の行方を探し続けて、お前と繋がりを持つ罪人を洗いざらいに皆殺しにして……この様だ
…あぁ、その通りだ
俺の黄金のように輝かしかった夢はお前の『夜明け』のお陰で醒めた
俺の目を眩ませる程に輝かしい夢は『夜明け』の太陽に跡形もなく焼き尽くされた
俺はあの時、ようやく現実と向き合ったよ
そこには黄金も、道を照らす灯火も何もない真っ暗で血塗れの道だった…
あぁ、そうだな…雨は…もうじき止むさ…だから…今度こそ俺は、お前を殺す
あの街を消し去った、忌まわしい焔のように、今度は俺がお前を消す番だ……!!
333
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/16(月) 05:45:15 ID:UzWSiCas0
誰かが言った
「悲しい戦いが終わった」
別の誰が言った
「本当の意味の夜明けだ」
また別の誰かが言った
「雨は上がり、夢は輝く」
屍と血と涙、染まる水溜まり
炎の如き憎しみと、雨の如き諦め
終わりが意味するのはひとつの始まり
しかし慌てることはない……物語を終えるには些か早い
とある『後日談』に、暫しお付き合い願おうか
334
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/16(月) 10:14:48 ID:LlDlQVf60
彼を返して・・・
コレは『白昼の悪夢』を詩った悲しいうた
戦う事も出来ず、取り残された者の絶望のうた
雨の中、纏わりつく泥の様に、ただ温もりに縋るしかなかった弱き者
闇の中、照らされた影の様に、他人に夢を重ねてしまった愚かな者
戦い傷つき倒れる者はまだ救われる、倒れて眠るだけなのだから
遺された者達に休息は許されず、安らかな眠りすら訪れない
善も悪も、勝も負も、生も死も無いひたすらな絶望の中、只々怨嗟だけが・・・
――あのひとを、かえして
335
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/17(火) 02:34:05 ID:Agt7sRko0
抵抗も、言い訳もしない……アイツは俺が愛する人々を殺した…だから俺がアイツを殺した、それだけだ
死んだ人間は、決して生き返りはしないさ
ましてや、今を生きる人間に語りかけてくることはない
これが夢であってくれと、返ってきてくれと泣いて頼んでも、返事は帰ってこない……
俺が愛したいと思った者はもういない、全員俺の手で殺した
『殺人鬼』を愛する者は誰もいない、だから俺は手を汚し続けた
俺の手を見ろ…鋭い爪もなければ毛皮もない
こんな普通の手が、一万人を殺した人間の手なんだ
後腐れは……もう残しはしない
最後に…頼みがある
もしこれから先、若い世代に俺達の事を語り継ぐ時が来たのなら…アイツの罪を、全て俺がやった事として語って欲しいんだ
友を裏切り、愛する者を皆殺しにして、無慈悲な殺戮を続けた罪深き『殺人鬼』として……
そしてその『殺人鬼』は『夢』を持った『正義の味方』に倒されたと語って欲しい
そうすれば、未来の子供達は今度こそ『笑顔』でいられる
例えそれが『嘘』であろうと…
『悪夢』に満ちた世界に、『夜明け』が来たんだと…
……そこで、話は終わりだ
…とある作家は言っていた、ハッピーエンドは何処で区切るかで変わってくるんだとな
…だから『後日談』なんてものは必要ない、『殺人鬼』の事を…語る必要ない…
さぁ、これであんたの『白昼の悪夢』にも幕を下ろそうじゃないか
……頼む…俺を、殺してくれ
336
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/17(火) 11:01:36 ID:D1ex6EqI0
黎明の頃はよかった……生きるのに必要なのものは既に揃っていて、揺るぎようのないものだった
即ち、生きたいという欲望
ただそれだけで、ヒトは生きてこれた
生きることに疑問なんて持つ余裕がなかった
だが今はどうだ!
安穏とした泥濘
悪意と利己に塗れた平和
今より大事なものなどないというのに、明日を見なければ落とし穴に落ちてしまう
それは怠惰であり強欲であり傲慢である
我々は生きることを求めて生きる意味を失った
否、生きることへの渇望を失った
それが正しいのだと嘲笑う貴様等が憎い!
あぁ憎い憎い憎い! 生物には闘争が必要なのだ、命の奪い合いが!
だというのにソレを拒む、度し難い、理解できない、空へ向かうために大地を捨てる愚者どもが!
爪は削れた牙は削げた命の炎は既に燻っている!
こんな、こんな世界になんの意味があるというのだ!
俺は闘う、そうして世界を取り戻してやる!
そうしなければ俺が壊れてしまう、見失ってしまう――――だから人類は、死ね!
337
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/18(水) 03:33:33 ID:l9mLeQU.0
眠気も酔いも、いつからか纏わりつく倦怠感も、瞬く間に消え去った
この時代にも未だに存在するのか……そんな驚きと共に、流る雲の如く
やあ若者……この世の中において、お前のような狂い方は珍しい
というのも、俺も現状に満足など得られてはいなくてねぇ……
あの頃は良かった、なんてこと言ったら懐古趣味のようだがな
最初は嫌だったが、いつしか戦い無しでは生きられなくなった
片足を失くし、片腕も斬り落とされ、それでも尚、変わらん
だから先の一言は、俺からの誉め言葉として受け取ってくれよ
語り騙る男の笑みは自嘲か、それとも嘲笑か
月夜を舞台に邂逅する狂気は、まさに脅威で
初春の風に揺られる菜の花が、崩壊を告げる
正確にはその序章、さらに正しくはその前兆
そして女が笑う檻の中では、悪意が動き出す
338
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/18(水) 04:33:49 ID:cFoPfTms0
スタッと!…良し良し、我ながら中々スマートな着地だ……
……待て待て待てぇい!
やい、そこの悪党め!此処から先は一歩も通させねぇ!
…何をするつもりかは知らねぇがこの街の人々に手出しするつもりなのは見りゃわかんぞ!
………悪い事は言わねぇからやめとけって
言い伝えの『孤独な殺人鬼』の『殺人鬼』さんみたいに最期には誰も味方いなくなって文字通り孤独な最期を迎えるぞ?
339
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/18(水) 11:48:48 ID:Pg5QaDK20
ゾンビが笑い、白骨死体が躍りだす
ここは妙なる音色が混ざり合う場所
我ら死霊の楽団、今後もヨロシク!
もういいよ君たち、ちょっとストップ
で、何の話だったっけ? ああ、殺人鬼か
『孤独な殺人鬼』の本はちょうどここにあるよ
悲劇だねぇ、思わず憐憫の情を抱いてしまいそうだ
しかしある噂を耳にしてね?
「殺人鬼は殺人鬼にあらず」って話さ
不思議だねぇ、何故こんな噂が生まれたのかな
実はいろいろ調べてね、浅いながらも知識を得たわけだ
それがビックリ、信じ難い「物語は歪んだ真実」なんだってねぇ
おや、雲行きが怪しい
それでは今日はこの辺で失礼しよう
今度はぜひ墓場でお会いしたいね、スマートさん
公演は特別サービスとして無料にするよ、お仲間もご一緒に〜
340
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/19(木) 03:29:56 ID:XYJ4SrSY0
賑わってくれ存分に、君達の公演は子供達に笑顔を彩らせる
…そんな尊い貴方達だからこそ一つ忠告しておこうか
まぁ所詮は中年の戯言だ、これも信憑性に欠ける噂でしかない
……悪い事は言わない…『殺人鬼』の詮索などはやめておけ……真実を探っていく内に検討が付く
あれは……そのままそっとしておくべき物なのだとな
…そうだな、これは言っても許されるだろうか…?
『 』は、最期にただ一つの『 』のためにこの物語を綴った、と…
…許されないようだな、ハッハッハッ!
…どうしてもと気になるのなら旅の合間に昔、火災で廃墟と化した街を探し回ると良い、もしかしたらそこに何処かの誰かが書き残した日記があるかも知れない…
341
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/19(木) 16:31:07 ID:AaMvXfm60
『いつの日か、この日記を手にした誰かへ』
薄汚れた白い日記帳を開けば、この一文が表紙の裏に綴られている
『我が魂の半分は、あなたに差し上げよう』
続く文が霧のように浮かび上がり、淡く発光して意識を引き寄せる
『あなたの魂の半分は、この日記帳の中へ』
さらに続いてゆく文は、まるで語りかけるかのように妖しく揺れる
『我が魂とあなたの魂は半分ずつ、されど』
『我が魂はやがてあなたとその魂を食らう』
『ここに契約は成立し、舞台の幕は下りる』
いずれその人物が目を覚ましたとき、舞台の幕は再び上がるのだろう
炎に揺れる街の夢を、廃墟と化した少女の家をこの時代に呼び戻して
342
:
名無しの厨二能力者
:2015/03/28(土) 12:44:19 ID:q07lFHEQ0
適正検査――――pass
本人照合――――pass
容量測定――――error,over
errorの解決を試みています……一時的なlimit overの申請を受諾
容量測定――――pass
敵性確認――――敵勢力277、撃破可能圏内です
code:Brionacの起動――――error
必要魔力の充填を要請――――充填完了
使用者の著しい魔力減衰を感知――――pass、使用可能圏内です
code:Brionacの起動――――pass
起動確認、顕現します
敵勢力の捕捉――――固定しました、発動して下さい
発動確認――――敵勢力撃破、残存敵勢力0
sleep modeに移行――――使用者の瀕死を検知――――pass
残存兵力0を確認、sleep modeに移行します――――error
erroreRrOrえrrorerラーerrrrrエらあえラー……
自asdカsgイgthモhrーgerどaにsdfe移reydfs行しfsdまsす
343
:
名無しの厨二能力者
:2015/04/01(水) 12:50:24 ID:pNvW5SjE0
素晴らしいほどに醜いな……
私はこのような物を求めてなどいなかった
破壊の美しさとは、その単純なところにあるのだ
あれは失敗ではないとしても、私は決して認めん
故に今、この場所で始末を着けてくれようか
私の求める輝きの一割にも満たないものだが、刮目したまえよ
344
:
名無しの厨二能力者
:2015/04/03(金) 17:18:52 ID:ndeRcUiQ0
『よ、止せ!…頼む……!』
一人の父は掠れた声を振り絞り、命乞いをする
『助けて!誰か!あの人を助けて!』
一人の母は理不尽に嘆き、助けを求める
一人の母の側から一歩も離れずただ嫌だと泣き叫ぶことしかできない子供達
何時どこで、自分に暴力の矛先が向けられるのかすらわからずただ恐怖に怯え、逃げ惑う者達
力を持ち過ぎたが故に、その力に振り回され、今にも壊れそうだと、助けてと、そう言いたげに悲鳴を上げる一人の人間
そしてそれに対して複雑な感情を怒りという形にして露にさせる一人の人間
そこにあるのは……あの時の焔の災厄と同じ、誰も救われないただの混沌だった
「…悪い、ここは俺に任せてくれ」
怒りを示し、立ち塞がる人間の肩を叩き、俺はそう声をかける
あの時、子供だった俺は炎を掻き消す一粒の雫にもなれなかった
炎に焼かれていく家族を助けることもできず、ただ泣き叫び、助けを求めることしかできなかった
今では大人になり、力を身に付け、賢くもなった
偉大な先人から見れば、青二才だと鼻で笑われるのかも知れない
「よう、今から俺が相手になる、だからそこのおっさんとここのいる奴は勘弁してやってくれないか?」
それでも俺は誓う
この混沌が、惨劇へと変貌する前に
今ここにいる尊い者全てを、俺が救って見せると
345
:
名無しの厨二能力者
:2015/04/06(月) 12:42:07 ID:aJSUEPSY0
トバリ
宵闇が街のすべてを覆い尽くしたあの日
三年の月日が流れた今も、何ひとつ変わらぬままに
されど、そんな恐怖と理不尽に立ち向かう心を捨てざる者たち
ここに集うは偶然か必然か、それとも誰かの描く物語、運命なのだろうか
やがて現れるひとりの少女と黒い犬、そして白い猫
白を抱いた犬、黒を秘めた猫、飼い主たるその少女
長き混沌が次の局面を迎える瞬間は、きっと愉快だ
346
:
名無しの厨二能力者
:2015/04/20(月) 00:47:15 ID:uIOBOO2E0
だからアタシが言ったとおりじゃない、荒廃した街道をいくら進んでも廃墟はハイキョ!
どれだけ行こうと人っ子ひとりいやしない!歩き疲れて食料尽きて、精魂果てて行き倒れ!
ほれ見た事か!言わんこっちゃ無い!ねぇ、こんなバカ犬の言う事なんてアテにしないで
いっそ街道から外れて、野を超え山超え森を潜ってどっかテキトーに進んでみれば良いのよ!
――真っ白な毛並み、カン高い声、ほんのちょっぴり黒い物言いで
悪戯に誘うような語り口の猫は
首を見上げて跳ね回りながら、傍らの少女に言葉を投げた・・・
それは、絶望的な現状でも、どこか楽しむようで、とても無責任で…しかし溌溂とした響きだった
347
:
名無しの厨二能力者
:2015/04/22(水) 13:04:34 ID:gHJzaJi60
「確かにこの辺りのはずなんだよぉ……姉上がそう教えてくれたんだ
バカとは何さアホ猫めぇ……街を離れちゃお話が始まらないよ」
弱気なようでいて、少し毒を吐く、黒くて大きな犬
「僕らはお話を導かなくちゃならないんだよぉ……
あれから3年、こんな廃墟にも希望はきっとある
砂漠に水が湧くように、闇にも光が射すはずなんだ」
その声色ははつらつとは言い難く、しかし白く晴れやかな響きを持つ
傍らに佇む少女はそんな2匹を見つめながら、静かに微笑みを浮かべた
348
:
名無しの厨二能力者
:2015/04/30(木) 13:12:34 ID:SOUNAaRg0
楽しみねぇ、物語を繋げる”紡ぎ手”として、次のお話に出会う瞬間が何より楽しいわ
ほら、見えてきた・・・あれは・・・お城?いえ、学校ね
今は崩れ落ちそうな廃墟でしかないけれど、ココにも確かに物語があったのでしょう
きっと沢山の人が、想いが、ココには溢れていたのでしょう・・・
今度は、この物語を覗いてみようよ
349
:
名無しの厨二能力者
:2015/04/30(木) 16:55:55 ID:IiYkmdSA0
喜びの夜
切ない朝
爆発のような朝焼け
いつか見た風景
祈りに光る星空
残された少年
賑やかな闇の中で
「頭を繋げるメッセージ 誰かの遺したメッセージ」
350
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/02(土) 04:24:52 ID:LgitPaUA0
時期は遡る
かつてとある場所に一人の人間がいた
『彼』は俗に言うヒーローであった
一人の兄でもあり、優しい心を持ち、誰からにも好かれていた……そんな人間だ
ある日、『彼』は殺された
心を持たず、記憶を持たず、愛するべき者を持たず……まさに『無』と言うべき者に殺された
その時『無』は心を手に入れた、記憶も手に入れた……全ては『彼』の物だ
だがそこに愛するべき者はいなかった
『彼』だけの愛するべき者を愛してはいけないと、そう心で理解してしまったから
だが愛するべき者達を悔恨から救ってやらなければならなかった、他の誰でもない『彼』の記憶を持っていたから
『無』は嘆いた
自らの誕生が、多くの者に悲劇をもたらしてしまったことを
『無』は悩んだ
どうしたら、『彼』の愛するべき者達に『彼』の贈り物を届けてやれるのか
『無』は決意した
最後に『彼』が約束してきたことを自身が果たそうと
約束を果たした時、『無』は深い眠りに落ちようとした
『彼』が生涯にやりきれなかった事を成し遂げて、ただ孤独に
だがその時、その眠りを制する者がいた
それは『無』が生き急いできた人生の中で手に入れた他の誰でもない
『無』の……『私』だけの愛するべき者だ
『私』はこの物語はこう締め括るとしよう
『愛するべき者』を持て
例えこの記憶がなぞられた物でも、この心が元は『彼』の物であろうと
この人生の内に手にいれてきたものは他の誰でもない『自分自身』の物なのだから
351
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/02(土) 04:55:55 ID:53F26Pwg0
楽園がやがて滅びへと向かう
その瞬間に君は知るだろう
【黄金の海原】の真実を
あの娘と二匹は間もなくやって来る
おはよう、ようやく目覚めの時だ
『無』は輝きを得て『有』になった
君は何を得て、何になるのだろうか
その結末は、残念ながら見られない
願わくは、君達が幸せになるように
352
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/02(土) 12:08:31 ID:iw2OtBEE0
【憎しみの海流】に飲まれるな!帆を引け!しっかり舵を保て!
なんとしてでも客人を【黄金の海原】へ送り届けるんだ!
野郎共ッ!この航海中は海賊根性なんざ置いておけ、王族を護衛するクソ海軍みてぇにお上品になりやがれ!
奴隷の小娘運ぶのとはワケが違うんだ!預言書に出てくる"紡ぎ手"様だぞッ!!
ラムじゃ無ぇ、ワインを開けろ!一等畏まって小娘様のお接待だ!
353
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/08(金) 03:33:33 ID:/uAV7kCA0
ダイフクでも食べるかね、お嬢さん?
そちらのお二方にも何か用意しよう、遠慮なく行ってくれたまえ
「船長、東洋のお菓子にはまりすぎですぜ……
ほら見てくだせえ、ちょいと引かれてる」
うまいのに何を嫌がっているのか……まあいい、ひとまず晩餐と行こう
肉や魚はいろいろ、野菜も豊富にあるから好きなものを食べてくれ
話は後で落ち着いて、だ
さあお前らも席に着け
楽しむとしようか!!
354
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/09(土) 00:29:41 ID:lXA.QJc20
華美な装飾だ、実に美しい
(……食器に毒を仕込んだ席は……見つけた……あの席だ)
(手筈通りに行けば例の要人があの席に座ってぽっくり逝ってくれるんだろうが……)
(万が一無関係の者が座ればすぐに煙幕球を巻いてその混乱に乗じて直ぐ様に奴を仕留める、か…)
(…妙な胸騒ぎがする、突然の来客で席の入れ換えなんてことがなければ良いが……)
(……念のため、動き始めておくか…)
おやおや、そろそろ夕食の時間のようだ
それでは、私はこれにて失礼させていただきます
355
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/10(日) 02:07:25 ID:6Sj6zzdY0
スミス〜、なんだよてめえ堅苦しいぜぇ?
仕事なんて忘れてパーッと行こうや、なぁ?
俺らは楽しく飲み食いしてりゃそれでいいんだからよ
おっ、ちょうどいい席が空いてるじゃあねえか!
てめえが好きそうな席だしあそこに座るといいぜ
接待は上の奴らに任せて、さあレッツ夕食!
356
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/11(月) 21:55:10 ID:IQYKpMyg0
国敗れて山河在り、と言ったものがいた。
だが一度我々が衝突したとして、果たして山河は原型を保っていられるだろうか?
ましてや一国が滅ぶほどとなると、彼らの生命の保証は出来ないだろう。
人はいつしか、自然のパーツを逸脱した存在になってしまっていた。
357
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/13(水) 05:05:05 ID:Z8eax1b20
たしかにそれは一理あるが、知っているか?
熟れすぎた果実は、やがて腐ってしまうのだよ
ある方の話だが、曰く、『いずれ夜が下りてくる』
滅びに続く道を、奈落への階段を、そうとは知らず進む
しかしこうも言っていた・・・『朝は必ず訪れる』
これらを夢想と笑うか、真実だと畏れるか、それ以外か
どう受け取るもすべては自由だ・・・お前もいつかは知るさ
358
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/13(水) 12:32:06 ID:AS9vwJiI0
さもありなん、かたるまでもなく あさとよるはくりかえすもの
されど このものがもうすように、ひとがしぜんをいつだつしたこともまたじじつ
なれば、しぜんのせつりにくくられぬのも、またどうり・・・
くにがほろぼうと、さんががさらちにかわろうと、ひとはすでにしぜんからはずれている
なれば、いまいちど ひとをつかって、われらのだいりせんそうときょうじてみよう
ゆうきゅうのときのなか、ただかんさつするだけにもあきた
さぁおのおのがた、こまをえらんでかごをさずけよう・・・いまいちど、えいゆうをつくろうではないか
359
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/13(水) 16:30:15 ID:juqxkYGE0
斯くして、運命はまたしても【英雄たる者(主人公)】を物語に運ぶ
滅びとは万物がいつか迎える、抗うことの許されない約束された事象
それを必然と云うのだとしたら、《摂理》は『彼等』に呪いを授ける
最期の瞬間に始まる彼岸の旅路には、決して安寧など訪れないだろう
「やあ、旧友の皆々様 ここはひとつ、僕も物語に入れてもらおう」
360
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/16(土) 04:10:09 ID:Bwc9BNq.0
嘘みたいだけれど不思議と信じられるんだ、あれは夢なんかじゃないって
彼は自分を『白の観測者』だと言っていた…それがなんだか僕には分からないけれど
この力は『観測者の加護』って言っていたよ、人々を導く為に与えられたらしい
だから僕はもう弱虫じゃないんだ・・・僕は行くよ、選ばれし者の使命を果たす為に
白の加護を与えられた勇者として!
361
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/16(土) 13:34:10 ID:I6tGNsMY0
敵は二体で、いずれも大した力を持たないものだ
といっても、何の力もない人間を殺すのに一分もいらないのだけれど
さて、挨拶を前にひとまずお手並みを拝見しよう
『加護』を受けた勇者・・・僕が命を預けるに値するのかどうか、ね
362
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/16(土) 14:54:19 ID:mrykI.TM0
眠りの時だ
恐れるな『偽りの加護』を受けし者よ、その内に秘めし恐怖とその肩の荷を下ろせ、安らかに眠らせてやる
……そして、貴様だな…
貴様らが始めた茶番劇に付き合わされ、我が父と母は、命を落とした…!
あの日の事を忘れたことは一度もない…!貴様が高台から笑みを浮かべてあの惨劇を見ていたあの日を…!
……今度は貴様が地獄に落ちる番だ、こんな下らない争いは此処で終わらせる
……それと、勘違いしてもらっては困る
俺はもう、あの時のように一人じゃなければたったの二人と言う訳でもない
…伏兵部隊!奴等の左右に矢を放て!挟み撃ちで仕留める!
363
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/16(土) 17:45:45 ID:pQ8fVfLI0
瑠璃色の輝きを右手に、藤色の煌めきを左手に
胸元には黒曜の揺らめきを携え、戦場を駆けろ【黒き加護の宝玉騎兵隊】
この程度の攻撃で私の能力を破ろうなど、侮られたものよ
戦いの舞台に上がったからには、かつての友が相手でも容赦はなしだ!
364
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/18(月) 16:50:29 ID:joSZ/yXU0
『第一に、私が正面から向かって左右に矢を放たせる、そこからは…………』
「……時間だな」
木の枝に佇む鷹は空へ発つ、その身体は黒き翼、その頭は白き羽衣
木の枝に佇む一人の男は鷹と共に空へ駆ける、風と木の枝に煽られた黒い服と共に、その銀色の眼差しを光らせながら
『お前が奴を仕留めるんだ、これは、お前だけにしか出来ない大仕事だ』
空に飛び立ちながら鷹は爪を後ろに立てる、今その首元を掻き切ろうと
空に駆け、男は刃を構える、その眼光は全てを切り裂こうと
慈悲もなく、死肉を食らうだけだった筈の禿鷹が殺意を持って戦場に姿を表した瞬間
その【革命の刃】は、加護を食い千切り、神をも殺す剣と成る
『たった一匹の鳥葬』と呼ばれ、血も涙もたった一人の男に貪り尽くされた、長い戦争、革命の始まりだ
365
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/19(火) 16:22:15 ID:/qVw82Oc0
騙して騙して騙しまくること十余年
いつしか、『騙り鳥』の名は空へ羽ばたいた
そして今、加護なき双鳥が密やかに合間見えることになる
革命という闘争を無理矢理にでも終端へ運ばんとする意思によって
「私はシがない詐欺師でございます故、剣も槍も握れませぬ
されど鳥の名を冠す者として、この戦という空で踊りましょう」
これは、加護を受けし者達と受けざる者達の、それぞれが生きた物語
水平線へと消え行く白き翼は、果たして結末を知っているのだろうか
366
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/24(日) 10:17:31 ID:xaKgHPNQ0
カナリアの加護、私が彼に与えたのは『言葉の力』
白黒ハッキリつけてお仕舞いじゃぁつまらないでしょう?
勿論、どっちつかずの灰色じゃぁ『観測者』としてオハナシにならない・・・
彼自身に力は無い・・・誰かを先導する事や、自ら戦える様な加護は与えていない
だけれど、彼の『言葉』には・・・私の加護が根付いているの
ヒトからヒトへ、国から国へ、いずれ彼が倒れても・・・『言葉』はどんどん膨らむの
フフフ・・・・「しがない詐欺師」とは良く言ったモノね・・・
言葉に"死が無い"のは、あたりまえじゃないの・・・
極彩色に輝け、飛べ、踊れ、歌えカナリア
もっと激しくもっと煩く、闘争を!戦乱を!
フフ・・・フフフ・・・終るには、まだまだ早い
367
:
名無しの厨二能力者
:2015/05/25(月) 00:55:55 ID:d0fWkCwA0
……嫌な女だ
争いを煽るだけ煽って、自分は外側の特等席で見物か
まあ僕も他人のことをとやかく言える立場じゃあないがな
戦乱の時代はまだまだ続く
鳥が墜ち、花が枯れ、獣が塵になっても終わらない
僕達のような存在が消えて無くならない限り、決してだ
さあ、次の演者を舞台に運ぼう
蠢く影はしなやかに、海原を血に染めてゆく
鮫の名を持つ彼に、ご登場を願おうか……
368
:
名無しの厨二能力者
:2015/06/21(日) 10:40:01 ID:9M.gRP.k0
かなしい
369
:
名無しの厨二能力者
:2015/06/25(木) 14:50:58 ID:2sYWUDm20
いつからだろう、彼が泣き始めたのは
いつからだろう、僕が彼と話さなくなったのは
いつからだろう、母が僕を彼から遠ざけ始めたのは
いつからだろう、父が彼と目を合わせると殴るようになったのは
いつからだろう、皆が彼を責めるようになったのは
今日で何度目かになる外からの衝撃が耳障りだ
くそっ、また間に合わないと言うのか!この事象を止められる算段はあったのに!
あの頭の固いジジイ共め、今更俺を頼ったって遅いのに!
まぁあいつらの最後を見届けるのは余興だったよ…ふふ…ふはは…ハハハハハハハハハハハハハハッッ!!
彼と最後に会ってからどれほどの時が流れただろうか
僕はお札が何枚も貼られた重厚な扉をゆっくりと、開いた
370
:
名無しの厨二能力者
:2015/06/28(日) 12:32:14 ID:eiF2cJZE0
溜息だ、これで何回目だ?
実につまらないと言わんばかりの膨れっ面だな、欲求不満ここに極まりと言ったところか?
まぁそんなことはどうでも良い
欲求があるなら欲望を吐き出せば良い、不満があるなら満足するまで満たせば良い
俺ならば誰が相手だろうと支配できる
俺ならば誰であろうと好きに生き、好きに死ねる世界を作れる
…だから……
『Join me, Join the Rebellion』
『この俺に、お前の全てを賭けろ』
371
:
名無しの厨二能力者
:2015/06/30(火) 21:02:30 ID:3J8CiwMc0
ろくでなしが知恵と力を持った結果、狂った巨鳥、史上最悪の革命家……
彼に対する後世の評判は酷いものさ
彼の名を出せば誰もが口を揃えて彼を力にまみれた屑だの知恵と共に生まれた殺人鬼だのカリスマのあるキチガイだのと侮辱し始める
まぁかく言う僕もその意見にはあらかた同意見でね、彼の逸話はどれも不気味な物が多く、恐ろしくて仕方がない
そうだな、例えを出してみるならば…
彼が部下に気晴らしにと、ひょっこり町へと外出したときだ
彼はたまたま見かけた酒場に入り、奥から数えて三番目の客に近付いて
そのままなぶり殺した
ここまでなら単なる狂人、下らない殺人鬼で話が終わる
だが彼はそのなぶり殺した客の懐を探りだした、するとそこには手紙があったんだよ、なんの手紙だと思う?
それはとある国のお偉いさんに渡すはずだったとても大事な大事な手紙だ
そこから流れに乗るように彼の率いる組織はただの弱小組織から国一つを一睨みで一蹴できる化け物集団へと変貌した
その場にいた一般人には恐怖を植え付け、反骨心に溢れていた部下には敵わないと反逆を諦めさせ、彼はそのまま自身の目的を、革命なんなく果たした
ホラーみたいだろ?実際彼を題材にしたホラー映画はそれなりにある
彼は悪霊なのか実は神話生物ではないのかとまで言われている
彼は革命を終わらせた後、誰もが権力を良いように扱って世界を闇に陥れる、と思った
実際はそんなことはなく、彼自身の財産を持ってその町から去っていったそうだ
その後は彼の恐ろしさを身を持って知ってた者達が政治を懸命に治めた故に、特にこれと言って大きな争いもなく平和な町になったのは実に皮肉な話だよ
372
:
名無しの厨二能力者
:2015/07/02(木) 15:00:12 ID:Jaq2IFOc0
よくやった、と声がする
ふと見た自分の手は赤く、とても赤く
上を見上げるといつもと変わらない青空が広がって
求めるように僕の赤い手は青い空へと伸びていく
焦がれるように、手を伸ばす、力の限り
だが届く事がないのを僕は知っている
そして声がした
何をしているんだと、次を探せと
僕は操られるようにその言葉に従い始める
この声に対する怒りも憎しみも既にない
だって
何をしようと
何を望もうと
どんなに抗おうと
もう戻れないのだ
あの空には、あのどこまでも広く美しい世界には
決して
373
:
名無しの厨二能力者
:2015/07/05(日) 22:33:03 ID:OtDv9YhI0
抵抗の意思すら見せず大人しく捕まり
連行の途中で謎の心配停止、そのまま眠るように・・・か
納得出来かねる話しだな、一時期は当局を震え上がらせた殺人鬼だぞ?
数十人の特殊部隊を壊滅させ、名だたる賞金稼ぎを返り討ちにし
なおも止まらなかった化物が、陳腐な通り魔騒ぎを起こしてアッサリ逮捕
そして怪死・・・そんな馬鹿な終りがあるかよ
374
:
名無しの厨二能力者
:2015/07/07(火) 23:25:44 ID:xSKd8GpI0
よう、ついに気付いたのか?
ならば答え合わせと行こう
俺としてもまわりくどいヒントを与えるのは嫌いなんだ
正解はその陳腐な通り魔騒ぎさ
被害者は軽傷、単なる胸部の切り傷だけ
確かあの時の肉体は既に高齢、杖を突いて歩くのが精一杯な状態だったか?
世間では確か記憶が正しければ……賢い乱暴者、とかで騒がせてたこともあったな
そんな賢いと評判だった殺人鬼が己の限界を悟らずに仮にも一端の若者に何の考えもなしにナイフを向けると思うか?
乗り換えたのさ、その若者の肉体に
さて、察しの良いお前なら何故俺が此処に現れ、何故こんなことを教えてるかのか
そしてなんでこの机の上にナイフを置いているのか
もう、わかるだろ?
『Good night. Sweet dreams.』
『お前の時間は、俺が預かろう』
375
:
名無しの厨二能力者
:2015/07/21(火) 15:33:39 ID:oajvY3wM0
『ウルスラ 君の微笑みが眩しくて
意気地のない僕は 今日も
アメジストを溶かしたカクテルに揺蕩うのさ』
君も聞いたことがあると思う
七年前に一世を風靡したラブ・バラードのワンフレーズさ
これを歌ったある売れないシンガーソングライターは忽ち脚光を浴び……その一年後に怪死した
表向きでは事故死として処理されているけど、事故にしてはあまりにも不可解な要素が多すぎてね
謎が謎を呼び都市伝説に形を変えて、七年経った今でもこの街で囁かれている
「彼は名声と引き換えに悪魔に魂を売ったんだ」
「悪魔の正体はファムファタルだ」
「アメジストの目を持ったファムファタルに殺された」
依頼の内容は、これらの都市伝説の真実を暴くこと
事件の真相が人為的なものであるならば、あわよくば犯人の尻尾を掴むこと
捕獲できたなら報酬は上乗せ!
他に紹介できる依頼は……脱走した飼い猫の捕獲、浮気の調査、ベビーシッター……
こんなところだね。どうかな?
376
:
名無しの厨二能力者
:2015/07/25(土) 08:38:08 ID:mcnpd2No0
7年前の新聞記事、ゴシップ・カルト雑誌に至るまでとにかく情報を集めよう
勿論、例の曲も歌詞から楽譜まで暗唱出来る程に聴く事
それから・・・え?『なんでそんな事』って・・・そりゃ君が頭脳労働不得意なのは知っているよ?
けれども、チームとして今回の依頼は・・・
は?ベ…ベビーシッターを請けてきた?
一体何を考えているんだ!!何も考えて無いのか!?考えられないのか!!?
脳ミソ筋肉だとは思っていたけれど、ギルド窓口までの御使いすら出来無いのか!このド低脳がッ!!!
377
:
名無しの厨二能力者
:2015/07/27(月) 11:52:42 ID:kTgpM6Ng0
ってことは、だ……えっなに、アンタがガキの機嫌をとったり、そこのバカがおしめを取り換えたり、俺が飯を食わせたり……そういうことするのかい?
ハッハッハこりゃ傑作だなオイ。レディ、アンタはべろべろばぁでもしてみるか?
……どーすんだよ大将、ハッキリ言ってこいつはクールじゃないぜ
許してくれるならそこのバカの喉笛噛み千切りたいんだけどダメかね
378
:
名無しの厨二能力者
:2015/07/28(火) 12:37:32 ID:Yk/oTjXc0
寝ぇんねーん〜殺ぉ〜すぞ〜怒〜ろーりーよー
坊ぉやはー良ぃ〜子ぉだぁ〜はやーくー寝ぇーろぉー
……さて話しを戻そう、誠に遺憾ながら予定外のタイムロスを取り戻す為にも
調査と実働の同時進行で動いてもらう事になりそうだ…そして、更に遺憾ながら…ッ!!
私はッこの場からッ一歩もッ動く事が出来んッ!!!!
ああっ、よちよち起こしちゃったねー大丈夫でちゅよー良い子でねんねちまちょーねぇ・・・・・・
――では、解散だ
379
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/03(月) 09:18:29 ID:1PCmq0Ns0
駄犬、聞いたぞ。お前のチーム今は子守りの仕事してるんだって?
泣く子も黙る能力者がガキのご機嫌とりかい?
お前も赤ちゃん言葉であやしてるかと思うと…意外とありか…いやいやいや、傑作だねぇ!
それで?もうそんな仕事を受けちまうところには愛想が尽きたんじゃないかい?
だ、だからその…お前がどうしてもっていうんならだ!え、えーと…
私が、その…コ、コンビを組んで仕事してやってもいいんだぞ!
お前は犬なりになかなかやる奴だし…私の力との相性も、悪くないと思うし…
こ、こんなこと言ってやるのは今だけなんだからな!
380
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/03(月) 10:15:48 ID:sThoA8160
「なぜだか知らんが、咽返る様な春の匂いを感じたんだ…俺は鼻には自信があるのによぉ」
「能力まで狂っちゃったら俺はホントに能無しになっちまうだろう?だから、匂いの出所を必死に探したんだよ」
『プッククク・・・でぇ?アイツの話しもロクに聞かずに鼻をひくつかせたってワケだ?』
「それが…"春の匂い"はアイツから漂ってきてるみたいなんだ、不思議に思ってアイツの顔を覗き込んだら、益々匂いが強くなってきてさ…」
『ヒッ・・・フッ・・・う、うん、うん、そうかそうか、それは不思議だなあ?それでそれで?』
「だから教えてやったんだよ…お前こそ、サカリ付いた雌猫の匂いがするぞ って…思いっきりブン殴られたけどさ…」
『ぶはははははははは!!!!おい!!そりゃ災難だったなぁ!!女ってのはわからねぇなぁ?オイ!わはははは・・・爆発しろよクソ駄犬がああああああ!!!』
381
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/09(日) 17:46:05 ID:qTgO1haE0
あーあ、あの子ってばまたあのバカ犬口説いたのね……あれのどこがいいんだか
ま、あの子も同じくバカってことなんでしょうね。腕はいいのに
それじゃ私はもう行くわね。今回はソロで動くことにしたから
子守りする気なんてさらさらないもの、そっちはお任せするわ
……まあ定期的に連絡は入れるから安心して
やり方はいつもの方法だから南側の窓だけ開けておいてね
三日経って何もなかったらトラブったと思って切り捨てるなり調べるなりしてちょうだい
……じゃあね
382
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/11(火) 08:46:33 ID:0nlzxl/I0
狙った獲物は逃がさない
手にした得物は離さない
そう、仕事を終える瞬間まで
やあお嬢さん、ご機嫌よう
僕の歌に付き合ってくれたまえ
383
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/14(金) 08:57:32 ID:deiEEWsU0
宴に誘われ惹かれた縁
得物を構えた貴方が獲物
仕事を追って迎えた秘め事
ん〜、今回の標的はファムファタール【悪女】だって聞いたから興味失せてたけれど
こんな素敵なオニーサンだったのね
良いよ!一緒に歌いましょう?
互いに喉が・・・
―――狩れるまで!!
384
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/14(金) 10:11:57 ID:svdiYE9E0
『出会いはいつも突然のものさ
紙切れを乱雑に張っただけのチープな牢屋で退屈で怠惰な生活を送る日もあれば
その紙切れを引っぺがして僕に会いに来てくれた『奴』もいた』
とは言っても目先の事だけを真実と決めつけて自分で考えようともしない
周りのしょうもない馬鹿共に辟易して新たな出会いを求めてわざわざ俺が探し回る時もあったな
『奴』のような逸材には滅多にお目にかかれないとは理解していたが……
こうも出会いが見つからないと過去への愛しさを感じるよ
それと悪いが、今のこの喉は『奴』と同じぐらいにはお気に入りなんでな、ただではやれない
非常に惜しいが今回の出会いは自己紹介と言う形で区切らせていただこう
次に会うときは…
そうだな……革命家、乱暴者、殺人鬼、歌手、そしてファムファータル
そんな者の魂が揺れそう歌でも教えてくれ
『See you again.』
『また共に歌おう』
385
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/15(土) 07:22:40 ID:fXG1Aj0E0
動かざる天秤を、しかし僅かに傾けることができる者
彼の者に名はなく、人はただ思い思いに名付けるのみ
主な例を挙げるのなら、それは【運命】に他ならない
還らざる存在に壁たるせせらぎを越えさせるのは悪戯か
今はただ、我々は見守ることしかできはしない
386
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/15(土) 08:34:12 ID:7asbRwL20
依頼内容としちゃ完遂とは言い難いが、まァ一応達成って事で報告しておくぜ?
お前等なら完全解決してくれると思ったんだがなぁ・・・
ぁ、そうそう"もう一つの仕事"の、方だが・・・こっちは報酬にだいぶ上乗せが入ってるよ
クライアントは複雑な表情をしてたがね・・・フッフフフフ・・・
あの赤ん坊、とうとうお前等のボスを『ママ』って呼んだらしいじゃないか
ハッハッハッハ・・・とうぶん笑い話には困らんな、流石だよ、また一つ伝説を作ったな?
それじゃぁ、また次の機会に
387
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/16(日) 10:32:23 ID:OH3JEhuU0
日常と日常の狭間を生きる闇の存在にも休息は必要である
滑稽な笑い話というのは悪くないと言えるだろう
笑っていられる内はまだ己も人の身でいると思える
戦いの日々は終わらない。だがこのような穏やかな時がまた来ることを静かに願う
我々のような罪深い存在の願いでも、願うだけなら神も許してくれるだろう
というか許せ
しばらくはこの手の中に、あの温かな感触がないことに違和感と寂しさを覚えそうである
……それにしても私がママというのは、正直どうかと思う
XX年X月X日
とある手記より
388
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/16(日) 15:09:29 ID:j01EG83g0
りゅうじんさまは、なんこもいるの
いろんないろで、いろんなばしょにおうちがあるでしょ
みんなとてもつよくて、とてもえらいの、おうさまよりえらいのよ
でも、だれがいちばんつよくていちばんえらいのかな
389
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/16(日) 23:31:35 ID:FR5grm560
流れ竜、はぐれ竜、亜竜種、そういうものでも討伐隊が出る
まして棲み所を構えた龍は手におえない
さらに、龍神と呼ばれる古龍は、これもう災害と同じだからね
古龍同士が戦う事は無いさ、どっちが強いかなんて…きっと彼等は考え無いよ
さぁ、もうおやすみ
390
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/17(月) 09:12:46 ID:vGvEDzes0
見ただけで分かるぜ……あんた、つえぇだろ?
391
:
名無しの厨二能力者
:2015/08/17(月) 22:30:28 ID:A7G5iCYI0
ロシアにいた頃、そう言って話しかけてきた男がいた
最初は妙なチンピラかと思ったのだが、実は違ってね
彼は確かに持っていたのだよ……【龍の使者】たるその証を
そして彼は、私を自らと同じ道へと誘った
君も知っているだろう? 使者がいかにして生まれるか
私は君が欲しい……可憐な姿を永久に留めたくて堪らないのだ
392
:
名無しの厨二能力者
:2015/11/30(月) 21:50:20 ID:QNbEbtYc0
抱きしめた途端、深い眠りの奥へと意識が散った
少女の夢見た幻想は、そうして永遠のものとなる
終わらない夏、それは爛々たる龍の瞳の中にこそ存在する
その輝きに射られたが最後、何人たりとも出られはしない
393
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/02(水) 19:12:34 ID:CUkqB56Y0
今は、昔なのである
394
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/12(土) 09:03:17 ID:1cI08SoA0
涙腺が脆くなっていけねえな、オッサンになると……
自分の愛した、何てむず痒い表現だが、そんな場所の衰退は悲しいぜ
だがよぉ、まだ終わったわけじゃねえ……そうだろう?
395
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/12(土) 21:06:15 ID:lLLtr9pQ0
鬱陶しいと言うか女々しいと言うか、月日の流れが残酷な物ですね?
蛮勇とすら言われていた男が、自棄酒片手にうじうじと・・・
愚痴を吐ける脳ミソがあった事に、少々驚きを隠せませんよ
いつから"終り"を他人に委ねる様な、臆病者に成り下がったんです?
たった一人でも最前線で、道化の様に我武者羅で、結局みんなを巻き込んで
ねぇ、昔の貴方は"終り"なんて考えもしなかったでしょう?
愚直で、夢中で、短慮で、子供で、素直で、単純で・・・どこまでも馬鹿で
泣いているのですか?・・・ねぇ、ソレは・・・何に対する涙ですか?
もう一度、お尋ね致しますよ
貴方は、いつから"終り"を他人に委ねる様な、臆病者に成り下がったんです?
396
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/13(日) 06:57:07 ID:LoiMDIho0
ステージは常にそこにあるし、キャストも今だって立っているはずなのさ
彼女は貴方を臆病者と呼んだが、僕はそうは思っていない
ただ貴方も彼女、そして僕もまた、ただ時代の波に飲まれただけのことだ
彼女の意見と僕の意見、何だかんだと言い合っていても、結局は同じだよ
終わりは他でもない皆の手で・・・でも勘違いはしないでくれ?
終わりとは動き出すこと、そして今こそ皆が集うべき時だ
397
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/14(月) 07:06:33 ID:rZgp5uuk0
誰かと思ったらお前等か
もう諦めろよ
398
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/14(月) 14:38:26 ID:cEN9IwcU0
よくないぜ、自分に嘘をつくのは。
じゃあ何であんたは今もここに残ってるんだ? あんたくらいの男なら、こんな箱庭を出てもっと遠くへ行けるのに。
あんただって本当は抗いたいんだろ。誰かに、否定してもらいたいんじゃないのか?
分かるよ。だって俺も同じだからさ。
このまま瓦礫と一緒に朽ち果てることを受け入れながら……けど内心では一条の光を諦めきれないんだ。
……あぁ、酒がなくなったな。マスター、おかわりをくれないか。
399
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/15(火) 11:21:46 ID:53HyOFBk0
かえってきたらおはなしきかせてくれるやくそくでしょ
おさけくさいのはきらい
きょうはどんなおはなしをしてくれるの?
はやくきかせてよ
400
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/15(火) 15:32:46 ID:VKWNmG620
よすんだ、お嬢ちゃん
そいつはとっても疲れてる
代わりにおじさんがお話を聞かせてあげよう
『天窓と女の子』の始まり始まり……ってもう寝たのか
401
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/16(水) 14:57:01 ID:2H19QjVI0
変わりに聞いてやるよ、そのおとぎ話…いや、懐かしい昔話を
最初は…そうだな、港だ
あの波止場の話から聞きたいな
402
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/17(木) 00:18:09 ID:koiNgVvA0
波の音、潮の香り、遠くない昔、確かに過ぎ去った思い出
まだ繁盛していた冒険宿、喧騒に包まれた酒場
新たに張り出された依頼、集まる視線・・・
――貪欲に睨む者、興味に染まる者、使命を秘める者、功名に滾る者、戦意を研ぐ者
最初に席を立ったのは誰だったか――
403
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/17(木) 20:36:43 ID:uZQQKJPM0
侃侃諤諤、回山倒海、灰心喪気、夏虫疑氷、汗牛充棟――"か"、から始まる"それらしい言葉"など、いくらでもある。
しかし、私のキイボオドを叩く指は、"か"から始まる四字熟語を一通り調べ終わった時に、事切れたように止まってしまった。
その時の私の心情はこうである。つまり、夜の沼の濁るのと同じように、この昼の水のように透き通った心は混濁したのだ。
分かりやすく言えば、例えばそれは猛獣が集う曚い林の中で、幽く冥い睡魔に負けてしまう時のようになったのだ。
要は、白い球が黒い布に覆われて居るような気分、と言うことである。
平たく言えば、隠者が森を抜けた先の洞穴の中で、その大いなる智慧を湛えたまま頓死する、と言う事なのだろうし、
突き詰めて言えば、愚者が目の前に広がる崖に気付いたままに歩を進めるという事になってしまうのだろう。
またこれは、黒く黒く塗りたくられた画板に爪を立てる浮浪者の心情でもある。
とにかく私は今、キイボオドのホオムポジションに十指を置いたまま事切れているという事なのでしょうか?
404
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/18(金) 07:16:19 ID:30qkKM0E0
簡単に言うと寝落ちだよな
405
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/18(金) 10:31:31 ID:R5Ot4WaY0
名はそれを縛る鎖、あるいは閉じ込める檻、または翼を刈る刃である
故に私は名を捨て、私達は同一の存在として新たな始まりを得るに至った
されどそんな抵抗など些事にすぎないと、私達は後に知ることになる
鎖を解けば新たな鎖が現れ、檻を破れば外側にあるより頑強な檻を目にする
刈られた翼は元に戻らず、頭上に広がる黒い湖に女神は不在であった
この場所に辿り着く者がいるのなら、来た道を引き返すべきと忠告したい
与えられた世界を生きることこそが、我々のあるべき姿に他ならないのだ
406
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/20(日) 19:30:22 ID:UpfZWn1s0
だからどうした、俺はこの先、これから先も俺だけの道を歩み続ける
この世に引き返せる道など存在しない、道は常に人の歴史と共に歩み続けるのだ
もし翼をもがれたなら今度は爪を研いで鎖を砕き続ける
神がいないのならば上等だ、そこで好き勝手に生きても誰も文句は言わないだろう
俺自身の事を何一つ知らん者に定められた鳥籠など、死んでも御免だ
407
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/20(日) 22:40:07 ID:Fr1yKvxg0
だがら若いと、幼いと言われるのだよ
先達忠告通り、籠の外にまた籠、鎖が切れても檻の中さ
それは肉親であったり他人であったり、秩序であったり道徳であったり
自分の感じた限界であったり、果てには漠然とした諦念であったり
無駄な抵抗はおよしなさい、自堕落で安全な檻の中も良い物さ
408
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/21(月) 00:26:39 ID:Px6kTtGE0
悟った賢い老人気取りか、椅子に座ってただ見ているだけの生き方はさぞ気楽で退屈なものだろうな
たが所詮、貴様はただの知ったかぶりでしかない、何故なら俺自身の事を何一つわかってないからだ
言った筈だ、例え俺の爪が折れようと牙が折れようと
俺はこの檻が錆びて朽ちるまでひたすら唾を吐き続けてこじ開けてやる
先に進むために目の前の者の首を焼き切れと言われれば俺は喜んで首を焼き切ってやる
人としての全てを捨てろと言われればその時は醜い幽鬼や亡霊と化してでも俺は前に進み続ける
無駄な抵抗、そう切り捨てたいなら勝手にしろ、だがこれだけは言っておく
俺の旅路を完成させるのは、他の誰でもないこの俺だ
409
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/21(月) 13:36:18 ID:GaW.Pdao0
脱出は容易ではない、か
どこまでも続く合わせ鏡のように、籠もまたその果てを見せず……
なるほどな、例の手記にあった忠告はなかなか尤もなことらしい
しかし、もう少しだけ頑張ってみるとしよう
たとえここが狭い場所でも、楽しく生きることこそすべて
そうだろう?
410
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/22(火) 23:20:13 ID:imB/gZaY0
上、だな
考えてみろよ。その檻だか籠だか鎖だかがどこまであるのかは知らねえけどよ、
上から抜ければ抜け出せますよってモンでもねーだろうし、天井があるんだろ?
天井ってのは要するに上にある床だよ。そんなもん下に持ってくりゃ、ほら床になる
でもよ、その檻だか籠だか鎖だかは、どこまでもずーッと続いてるって言うじゃねえか。また天井があるな?
頭の良いお前らなら分かる筈だぜ。そうだよ、どこまでもずーッと昇れるんだ。登る毎にちゃあんと床があるから休憩も出来る
たっぷり休んだらまた次の階だ。どうだいいだろ?
俺はこの方法でどこまでも上ってやる。へへ、いいだろ? お前らも上って来いよ。ずーッと上で待ってるぜ
411
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/23(水) 10:12:21 ID:Ydf8DBWo0
「是非もない
ここは貴様の戯言に乗ってやろうではないか」
割れた窓
光陰に置き去りにされた扉
壊れた本
天井に散らばったクレヨン
ここは少女の暮らす場所であり
少女の生きていた部屋でもある
「あら……いらっしゃい
お兄さんたちは久しぶりのお客様よ
さあ、わたしと話しましょう?」
辿り着いたその館は
何故にそこにあるのだろう
412
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/23(水) 18:07:04 ID:DyB.UzMw0
噂の廃墟・・・そう言うと途端に陳腐な都市伝説になっちまうけどな
館の中にゃとんでもないバケモノが居るって話もあれば、可憐な少女が待ってたって話もある
勿論帰った来たヤツもいるぜ?だから噂になってんだろ・・・もっとも、ほとんど廃人になっちまってるけどよ
うわ言の様に報告したらしい『時間の感覚も、上下の感覚すらも麻痺していく』『もう自分が誰だかも分からない』ってな
413
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/23(水) 19:43:06 ID:lHBuCBFI0
何億の挫折を繰り返しても未だに答えのでない果てなき旅路なのだ
己の意思を保つ絶対の意思がなければ先に精神が擦り切れるのも自然なことと言えよう
…私が思うには恐らくはあの道の先を進み続ける事が出来るのは常に自分一人の意思だけで突き進む者のみだ
……私もかつては旅路の果てを求めて歩み続けてきた、その先でたまたま出会った一人の男は私に不敵な笑みを浮かべてこう言ったのだ
『俺という存在は、既に俺だけで完成している』
『だから次は、俺の旅路を完成させる』
……私は気付いたよ、己の限界と彼との圧倒的な差に
だから私は今こうして健全に生きている
……恐らくは彼も、当たり前と言わんばかりに平然と生きているのだろう
414
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/23(水) 19:57:36 ID:M7uyFXuo0
「う」攻めやめよう
415
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/24(木) 00:17:27 ID:Zz4yxVj60
移ろう季節に置いて行かれ
いずれ朽ちる彼女の愛でる庭
それは時に恐ろしく、しかし美しい
君達もいつかは出逢うだろう
今宵の私と対面したように
さあ
扉はもう開いている
行け
416
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/24(木) 23:41:47 ID:GJKx1jJI0
化粧をしよう
扉の外に、負けない為に
衣装を飾ろう
扉の外で、霞まぬ為に
愛想をまこう
扉の外で、戦う為に
塗りたくろう、重ねよう、繕おう・・・そうして最後に気が付こう
『誰だコレ』
417
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/25(金) 01:57:57 ID:KlRo2wl20
レター・オブ・ザ・サンタクロース
それは赤と白が織り成す残像の唄だ
満月を覆い隠す厚い雲
街を濡らす聖夜の冷雨
今、この場所に『彼』が降り立った
さあ、届け物の中身を見てみようか
418
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/31(木) 14:48:00 ID:tXwQ3Dz60
格別のもてなしを以て、今年最後の宴といこうではないか
さあ諸君、そして淑女も・・・グラスは持ったかね?
では新たに迎える年が良きものになることを願って、乾杯
419
:
名無しの厨二能力者
:2015/12/31(木) 17:41:18 ID:nOAeSiqc0
いらねえよ、酒なんざ。そんなもん仏さんにでも捧げといた方がよっぽど良い。
こんな会に何の意味がある。いつの間にか廃れ、人が消え、名も地に落ちた俺達の会に、何の価値がある。
ならいっそ、来年の吉凶なんか案じるんじゃねえ。
……ここでその幕、降ろさせてもらおうじゃねえか。
420
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/02(土) 14:45:02 ID:ZaLjw9EY0
完璧だった。完璧だった筈だ。なのに、何故今になって――
飛んだ。跳んだのだ。私は躍んだ。跳躍したのだ。
しっかりと跳躍んでいた筈だ。昨年――否、一昨年は成功しなかったが今年は、昨年は成功していたのだ。
成功した筈だ。完璧だった筈だ。なのに、何故今になって――あいつは――
「お前年越しの瞬間地上に居ただろ」
違う! 私は年越しの瞬間地上に居たのだ!
421
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/02(土) 21:32:41 ID:/M9PrtHE0
だからお前はヴァカなのだよ
いいか? 跳躍程度で威張るのはグァキのすることだ
私ほどのレヴェルになれば、そんな程度では愉悦に満たん
そう、私は……私はぁ! ああ! 新年を!
夢という幻想世界の中で迎えたのだ!
422
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/03(日) 22:05:42 ID:6QYw1Q7w0
だらしない・・・子供相手に張り合って、挙句自慢出来る事が怠惰の極みとは・・・
呆れ果ててかける言葉もありませんね
良いですか?『一年の計は元旦に有り』と申しまして、年の初めにしっかりと先を見据えた計画を立て
またそれに則った行動をし、心身改めて新年を迎える事こそ、師表たる大人の務め
それゆえ私は・・・そう、入浴中に除夜の鐘を聴いたのだ!
423
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/04(月) 05:20:19 ID:iW.p08SI0
大丈夫、君達はみんな同じようなものさ
しかし僕は違う、僕は氏子としての意識が高いからね
年越し蕎麦を食したのち、年をまたいでから氏神に参拝したよ
酒のせいで、図らずも一日遅れだったというのを知ったのはつい先程さ
424
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/14(木) 06:41:16 ID:CTZ0P5HQ0
寒い寒い冬がやって来た…雪はそろそろ降るだろうか??
暗い暗い朝と夜の境界を去り、星の煌めく空を見上げる
西から濁った色をした雲が近付いているようだ
霞む山に視線を映したその時、私は思わず固まった
ああ、なんということだ…巨鳥が今、再びこの地に現れた
425
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/16(土) 08:36:00 ID:PBn71Rxc0
退屈しのぎの戦争ごっこ、利権を見越した出来レース
平和の中から同族操り、殺し殺され共食い種族
有象無象の屍超えて、勝った者こそ秩序の正義
・・・さぞ、退屈であったろう?
我等は"巨鳥"の名を頂く混沌
虫けら共の安寧を見下ろし、そして食い散らかす者なり
426
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/16(土) 13:19:30 ID:LvOvpT3g0
林檎の木から林檎が落ちるように、あるいはまたは、林檎から林檎の木が落ち続けるように、巨鳥もまた落ち続けるかしらん。いいえ、もちろんです。
でも、私は生きていません。なぜかしらん。いいえ、はい。
あの巨鳥の夜の闇から、林檎の木から落ちている林檎が私にささやくように話しかけてくるのです。
「表記した、筈だろう? お前の心臓は読め」
427
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/18(月) 08:08:08 ID:nry/1mYk0
目指した場所は、まるでマンモスの背に揺れる朝顔のようでいて
しかし同時に、ケンタウルスの尾にしがみつく鼠のようでもあり
また、時としてパキケファロサウルスの頭の蝶々のようでもある
つまりそういうことなのだ
あとはよろしく、右腕の君
428
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/19(火) 11:08:21 ID:2dYseIgo0
みかん
429
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/21(木) 19:14:56 ID:/KRDxYPs0
んんんんんんwwwwwwwwwwwwwこれはしりとり終了ですぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
430
:
名無しの厨二能力者
:2016/01/22(金) 10:02:08 ID:r4WgamAk0
ゾンビがまた出やがったようだなァ…
ふん、汚らわしい死体の群れがなめた真似を…
墓場に戻すだ光だけじゃあ済まさねえ、灰にしてやらァ…
431
:
名無しの厨二能力者
:2016/02/18(木) 09:45:55 ID:MQyQTTqw0
あまりはしゃがないでくださいよ?昂った貴方の焔は加減を知らない
街まで燃やさないで下さいね?
432
:
名無しの厨二能力者
:2016/02/24(水) 02:45:18 ID:.bFQxVtA0
眠りの中に広がる世界は、夜明けの色によく似ている
彼女がいずれ住まうその世界に、先はあるのか否か?
それを見極める旅に出てほしく、君達に集まってもらった
さあ、扉はすぐそこにある……逝ってきてくれ
433
:
名無しの厨二能力者
:2016/03/21(月) 18:23:25 ID:hNcfiv/I0
歴戦の老兵、勇者に英雄。挙句俺みたいな大罪人まで揃えておいて、「逝ってきてくれ」だぁ?
お前はこの扉の向こうに絶望があると思ってるのかもしれんが、この俺がいる以上、俺以上の絶望なぞあり得んね。
……こういう時、依頼人は笑って、俺たちを鼓舞して送り出すもんなんだよ。
まァいい、土産話期待して待ってな
434
:
名無しの厨二能力者
:2016/03/23(水) 10:43:32 ID:O4SpHfMc0
ナクシタモノを探しに…
私もあなたも、そしてあなたも
ナクシタモノに動かされる人形
誰を集めても、どんなに探しても
私の在るべき場所なんてないのよ
あなたはそこに立っている
私はどこにも立っていない
その違いの大きさに気付くまで…
何人が犠牲になってしまうのかしら…
435
:
名無しの厨二能力者
:2016/03/23(水) 22:53:55 ID:UNOqZheM0
埒の明かない自問自答は終わったかい?
失くした物って、実は意外な程に近くに転がってたりするのさ。
アタシはバカだから、難しい事は考えられないケド……
きっとアンタが今居るその場所こそが、アンタの在るべき場所じゃないかい?
あれこれ考えず〝今〟を必死に生きていれば、自ずと失くした物も在るべき場所も見つかるさ。
……ま、バカのいう事だと思って聞き流してくれらばいい。
436
:
名無しの厨二能力者
:2016/03/25(金) 00:33:55 ID:fn8BNIUI0
いい人だな、アンタは
だからこそ言わせてくれ……ヤツには構うな、と
ヤツはすぐそこに居るようでどこにもいない、そんな存在だ
だからこそ、このどこかに居場所を求めている
少し、ヤツについて話そうか
もう遠い昔のことだ……
437
:
名無しの厨二能力者
:2016/03/28(月) 11:12:27 ID:sj4HIGiU0
誰もがみんな探してる、失くした物に代わるモノ
分かっていても求めてる、亡くした者に代わるモノ
埋まらない、満たされない・・・そういうヒトの隙に付け込む、おぞましき存在
古くよりそれは"ナクシタモノ"と呼ばれ怖れられてきた
過去に囚われた心を利用し、徐々に蝕み、やがて人形の様に操ってしまう
まるで亡霊の様に彷徨い、過去に縋りつく・・・これは悲しく寂しい
"泣く、死た者"の話さ・・・
438
:
名無しの厨二能力者
:2016/03/31(木) 10:55:55 ID:e3LaVmw.0
さあ、今こそ耐えがたい喪失に抗おう
君たちを乗せた運命の掌に牙を立てる時が訪れた
俺はここに立っているのか、いないのか?
そんなことは結末が教えてくれるのを待てばいい
滑稽な人形に見られようと結構だ
俺はここを出るために力を使う!
439
:
名無しの厨二能力者
:2016/04/02(土) 21:39:07 ID:G2M9gri20
泡沫のように脆く儚い命だろうと、吹けば飛ぶような些末な抵抗だろうと…
抗ってやれ、出来ない事などないのだからな
ダメなら次の手を考えろ、それもダメなら別の手段を試せ
そして俺のように枯れ果てたなら次代にそれを託すんだ。さぁ何か聞きたい事はあるか?
440
:
名無しの厨二能力者
:2016/04/06(水) 20:19:13 ID:5xx4eM3.0
簡単だ
俺はお前の『次』になれるのか、否か
知りたいのはそれのみ……!
441
:
名無しの厨二能力者
:2016/05/01(日) 01:14:51 ID:i6QI1eDQ0
皆にもう一度誇りを取り戻して欲しい!
祖国を愛する心を、この国は皆が愛した故郷に戻れるだろうか?
冬薔薇は枯れ、今遅い春が訪れた… 私は此処に誓う!光の女神(ブリジット)に祝福される薔薇になると!
442
:
名無しの厨二能力者
:2016/05/01(日) 05:28:46 ID:BpvLBidE0
とうの昔に『薔薇』はこの俺が確かに握り潰した、そう記憶していたが……
そうか、そうか、それでもなおしぶとく生き続けていたか
ならば今度はその根を絶やしてやろう
443
:
名無しの厨二能力者
:2016/05/05(木) 21:19:09 ID:x8I.tonM0
嘘吐きな宦官は言う――
『薔薇は萎れ、再び国土は荒れるだろう』
正直者の忠臣は言う――
『彼女の元へ、再び騎士達は集うだろう』
少数なれど一騎当千、変わり者揃いだが絶対の忠誠心
寡兵にして薔薇の女王を守り続けてきた、彼等彼女等を称え知る人はこう呼ぶ
<薔薇の騎士団>ナイツ・オブ・ローズ と
444
:
名無しの厨二能力者
:2016/05/11(水) 16:26:34 ID:2kBD1f620
帳に隔てられたこの街を、異形の者達が闊歩する
君もその一人だというのに、残念ながら自覚がないようだ
かつて、この街ができる前にあった国の話をしようか
薔薇とうたわれた女王と、彼女に付き従う氣志團
気紛れな女神が与えた些細な幸せと、それが招いた悲劇の話を
さあ、座りたまえ
445
:
名無しの厨二能力者
:2016/05/12(木) 14:40:07 ID:IAqq.1YU0
えっ、氣志團ですか
446
:
名無しの厨二能力者
:2016/05/15(日) 20:28:56 ID:O3q1Ul1U0
かつては薔薇の都とまで呼ばれたこの国も堕ちる所まで今ではとことん堕ちたな?
お姫様に忠誠を誓い共に戦い抜いた騎士団の中心人物共は権力と財力の亡者と冴えない乱暴者に変貌、まともな奴は暗殺……そして今では見事な泥沼と化した
さて、何故こんな有り様になったのか…
理由は明白だ、皆が皆、無垢な少年のように恋をしたんだ、女神の加護を受けたお前にな
愛は美徳だとお前は唱えるがそれは半分間違いだ
恋が成就した愛は確かに美徳になりうる、太陽の光よりも眩しい位にな
だがそうでない時、そのやり場のない愛は身を蝕み、時に人を狂わす……狂うことは稀なんだがお前の場合は訳が違う
あぁそうとも、お察しの通り全ては女神が原因だ
女神様は人の事に関しては無知な癖に何もかも分かってる振りをするからな、本当に困った女さ
……話が逸れたな、この国を愛してた騎士は既に死んだ、非常に残念なことに今ここに残っているのはお前の愛に溺れる夢を見ている愚か者だけだ
だがそんな愚か者共の目を覚ます方法が1つだけある、さぁ選べ
愛に失望して、不毛な大地と化したこの国を投げ出して、人知れずここから立ち去るか、それとも……
愛する国のために、愛とは美徳であると最期まで訴えかけながら、愚か者達の目の前で、自らに鮮血の花を咲かせるか
447
:
名無しの厨二能力者
:2016/05/18(水) 00:06:16 ID:INHAcprk0
かつて、お前はこれとよく似た景色を見たな?
そして絶望し、多大な犠牲を払って選択した
そう、第三の選択肢・・・女神の弟たる存在の召喚を
結果、お前の国は救われた
籠の中に囚われ、お前は追い出されたようだが
立ち去ることは逃げ出すこと・・・散ることもまた然り
お前は自分の失敗と、それがもたらした寂しさを嫌悪している
だからこそ忌避するのは、そこの姫君がお前と同じ道を辿ること
姫君の加護はもはや張りぼて
さあ、憎き女神の兄を召喚しろ
お前も手伝うだろう? “王子様”
448
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/03(日) 00:38:26 ID:xCvPYshY0
まさか…どうして僕が彼女を助けなくちゃならない?
どうして僕が、またあんな地獄を望んで見なくちゃいけないっていうんだ…?
君は勘違いをしている、僕は別にあの日の決断を悔いちゃいないさ
結果はどうあれ、僕はこうして楽しく生きてるんだからねぇ
長く留まったかこの国も終わり…それだけじゃあないか
だから僕はここを去るよ。後悔してはいないけど、嫌悪してるってのは間違ってないからね
”お姫様”も、さよならだね。もう会うことはないだろうから…
…だから、その”忘れ物”は君に託そう。好きに使うといいさ
449
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/04(月) 11:22:36 ID:bkPhDM3w0
さて、君たちは何か勘違いをしているようだ
情に訴えるとか忌避するとかこの場から立ち去るとか……
そんな事をするにはもう遅すぎる段階にまで来ているんだよ
君たちは物知り顔でここにはいるけれど、実の所は何も理解してはいない
姫君の加護は効かないんじゃなくて使えなくなったのさ
かの女神の親族を召喚しても既に無意味だ
だって女神はもうここにいるのだから
ねぇ――女神さん?
もう惚けても無駄さ、姫君の身体を乗っ取ったのは気づいている
…ボクもこの身体を借りている立場だから手荒な真似はしたくないけれど
残念だったね、あなたには消えてもらうとしよう
450
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/07(木) 18:22:29 ID:H5oi6t420
嘘―…と、否定しても意味は無いのでしょうね
ご明察に感服致します。ですが、少々遅すぎた様ですね?
空を御覧なさい、間もなく夕暮れ…空一面に大河の流れる頃…
ふふっあら、ご存知なくて?姫の身体と満天の星、そして王子の魂
今日この夜にそれらが揃うと、どの様な願いも叶えられるの
・・・手荒な真似をしたくなかったのは、こちらの方でしてよ?
加護を蓄えた”姫君の力”と、眠りから醒める”女神の力”
今夜私は両方を見に宿す…止めようとするならば、どうぞご随意に…
さぁ、天の大河が朱に染まるまで・・・踊りましょう?
451
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/07(木) 23:34:46 ID:mH7UnYXQ0
迂闊だった…!まさか、こうもしてやられるとは…
……なんて、狼狽えるとでも思っていたのか?
大掛かりな呪いなんてものは、隠そうとして隠しきれるもんじゃないのさ
何かしでかすなら今夜、この伝説を基とした術式だと踏んではいたからな
済まないな”王子様”
最後に聞く声が、触れる肌がこんなオッサンのモンでよ
……さぁ、これで貴様の計画は狂ったわけだ
さぁ女神様、いや織姫サンよぉ
愛しの彦星様に会いたけりゃ、王子様のこの真っ赤な天の川を渡って、この俺の魂ごと引き抜くんだなァ!
452
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/08(金) 11:22:24 ID:mQBzT.So0
あの日……国と外とを別つ境界の檻は、その一部を失った
そして、決して少なくない犠牲の後、復興が始まる
誰もが日常という日溜まりに戻れると信じていたのだ
それが誤りであった事実、日溜まりの外にある暗がりの存在
当たり前の事実に気付くこともなく、人々は日々を往く
だからこそ、始まった終わりは今度こそ、檻の中を地獄に変える……
「眠れる姫の力は我が掌の上だ
今や神々にも比肩するこの力を以て、今こそ世界を混沌へと導こう
さあ、物語は始まる……笑うのは私だ、見ていろ神よ」
453
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/11(月) 10:12:44 ID:9NjmrIag0
予言書の破壊・・・今回頼みたい依頼を簡潔に言えば、それだ
神によって創られたとされる秩序からの脱却、混沌…とは人聞きが悪い言い方だが
ただ、道標を外れて自由に歩きたいと考える者達もいるのだよ、そう、キミの様にね
たかが一冊の本を壊すだけの仕事、されど敵はキミが考えるより多く、そして強大だ
予言書を守る教会?それもあるだろう
秩序に成り立つ国家?勿論それも敵だ――が、しかし立ち塞がるのはもっと恐ろしいモノだ
神に創られた生きとし生けるもの全てが敵に回ると考えてもらおう
民草も、畜生も、虫けらも、私も、キミ自身すら――…ふふふ
それでは、どうか健闘を祈っているよ
454
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/11(月) 14:52:32 ID:l8oh1k3A0
夜の静寂に浮かぶ、儚げな白き幻影
それは在りし日の想いに揺れる、少女の心
沼のような環に取り込まれた哀れな彼女を救うのは誰か……
さて、君の考えを聞かせてみたまえ
見えるだろう? あれは君の味方になる存在だ
答えさえ間違わなければ、君は勝利に近付くのだ
もっとも……
455
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/12(火) 20:27:01 ID:aHZ8sVvE0
もう、どうか諦めさせてください
このまま深く暗い絶望へと沈むのが私の定め、それこそが”秩序”
小さく、儚く、たった一人で足掻くだけの貴方では、秩序に抗う希望たりえないのです
せめてどうか、貴方は流れに逆らい沈みゆく運命は選ばないで
大いなる流れに流され、秩序の一部としていれば…こんな絶望は味わわずに済むでしょう
さようなら、孤独な勇者・・・今の貴方では、秩序には勝てないから・・・
456
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/13(水) 13:58:27 ID:iF3DOAes0
羅刹に身を落としてでも戦い抜くと決めた
秩序、運命、世界……そんな大義名分、本当はどうだっていい
俺はただ、俺の愛した女を救いたいだけだ
聞けよ「女神」――いや、「亡霊」!
あいつの身体を容れ物にして、勝手に絶望なんてするなよ!
アンタがそんなだと、あいつは報われないんだ
あいつは、アンタがただ世界に絶望して悲しみに沈むために身体を支えたわけじゃない
分からないか? ああ、アンタら高位の概念様には人間の感情なんて到底理解し得ないだろうな!?
だから俺が教えてやる。一緒に来い
俺が、アンタを苦しめている全てを斬り伏せる剣になってやる
「亡霊」、俺の手を取れ
457
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/13(水) 13:59:37 ID:iF3DOAes0
>>456
/支えた→捧げた
458
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/27(水) 01:23:43 ID:Vp9G1h0c0
「『レイヴン2』――――ターゲット確認。『クイーン』との接触を確認」
『……これ以上の外的因子が彼女へ接触するのは好ましくない。速やかに排除せよ、レイヴン2』
「へいへい、了解。さーっ、てと――――」
「やあやあこんばんは勇者様、流石に言うことカッコいいねぇ優男らしいや」
「やぁでもさ、若気の至りで義憤に燃えて誰かを助けようとするもんじゃないな」
「率直に言おうか。――彼女は亡霊だ。世界の綻びだ。いていい存在じゃないんだよ」
「彼女の存在は、君の身体ひとつで贖えるほど軽い罪ではないぞ」
「この世界に君たちは不要なんだ。消えろ、イレギュラー」
459
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/27(水) 02:50:05 ID:7qonAlxA0
ラブをなくしてライブなし、少年少女の冒険に、横槍入れるワタリガラス
ほころびほろぼしほうびをねだる、貴方を邪魔するワタシモコロス?
やあやあこんばんは刺客様!流石に良いタイミングで出てくるねぇ、仕事デキるぅ〜
でもでも、上司の指令で職務に燃えて誰かを邪魔しようとするもんじゃないよね?
単直に言うよ、キミ達が邪魔なのさ。世界の綻び、大いに結構じゃない?
彼等の決意は、キミ達の腐りきった規則で縛って良いものじゃないと思うなぁ・・・
なによりこっちに付いた方が面白そうじゃない?相手になるよ、エージェント
460
:
名無しの厨二能力者
:2016/07/28(木) 12:13:02 ID:XOAv4OEo0
突然に下ろされる幕
偶然に居合わせた少年少女
落とされる昭明
訪れる静寂
数秒の後、上がった幕の中にスポットライト
浮かび上がるは仮面の男……口元は小さく歪んでいる
発せられる声
響き渡る銃声
悲鳴の交響曲
涌き出す暗い影
物語とは、同時進行で刻まれるもの……
461
:
名無しの厨二能力者
:2016/08/24(水) 19:02:37 ID:nvn0X5SY0
暖簾に腕押し、糠に釘。矮小なるものどもよ、その行為に何の意味があることか?
お前たちなど大海原に落ちた一滴の濁りに過ぎない。
波に呑まれ、消えゆくことが望みなら……私が叶えてくれる。
この身は嵐、大海の映し身にして”裁定”の執行者なれば!
462
:
名無しの厨二能力者
:2016/08/27(土) 21:49:03 ID:.we7pFsw0
罰を与えようとするのは結構
しかし残念ながらどんなに揉み消そうとしても一滴の濁りが消えることはない
濁り、すなわち毒は何時だってあらゆる者に侵食し、最期には皆等しく滅ぼしてきた
ヒュドラを見事打ち倒した英雄が、ヒュドラの毒によって自死を選ばされたように
463
:
名無しの厨二能力者
:2016/09/17(土) 08:02:27 ID:YALs4/B20
逃げてもいいんだよ
誰だって痛いのは嫌だろう?
死ぬだなんて以ての外
……だから、キミはずっとここにいればいいのに
464
:
名無しの厨二能力者
:2016/09/17(土) 11:34:09 ID:dQNIwc4c0
逃げたかったさ、ずっと昔からそう思っていた
だけど仕方ない、もしここで俺が逃げれば不毛な苦痛の押し付け合いがまた始まるだけだ
誰も立ち向かおうとしないなら、俺がやるしかないだろう
465
:
名無しの厨二能力者
:2016/09/24(土) 02:39:15 ID:x/ujZ4.60
………………歌が聴こえたんだ
……そうだ、彼女は歌い続けたんだ。馬鹿みたいだろう?
それで何かが変わるなんてあり得ないのに
定められた運命からは、決して逃れようがない筈なのに
その歌は戦場に響いた。当然、僕にも届いたさ
けれども、それは何を齎した?そう、何も齎さなかったさ!!
彼女の命を燃やした歌を!!奴等は雑音と笑い捨てた!!
ああ、確かにそうかも知れない。たかが子供一人の力で大局を覆すなんて夢想が過ぎる我儘だ
それでも、それでも……彼女は、信じたんだ。その歌に、総てをの願いを込めたんだ。
────その想いを、その祈りを
466
:
名無しの厨二能力者
:2016/09/24(土) 14:11:23 ID:PcUZV9l20
ヲデフ・フワンヲールは言った
「祈りはいつも届かぬものだ」と
切ない調べ、この旋律とてまた然り
運命という予定調和の物語……逆転などありえぬ話よ
467
:
名無しの厨二能力者
:2016/09/29(木) 02:25:05 ID:O6bYiAV20
夜は明ける…我らが何を成そうとその事実は変わらない
どんなに闇が深くても、どんなに雲が多くとも、どんなに時間がかかろうとも
日は昇り…我らを照らす
同じだ
我らは今宵悪を為す
それは我らがどんなことをしてもいつの日か暴かれる時が来るのだろう
お世辞にも決して許されるものではない
正義という名の日は昇り、我らは照らされるのだろう
『あの日』…たった一人で旋律に乗せた祝詞を納めた巫女が犠牲となり女神と化した姫君を封じた
だがそれは正しい事だったのだろうか
我らは問おう
光差す正義はどこにあったのかと、先の闘いに罪深き悪はあったのかと
我らはその答えを知るべく悪を為す
さぁ―――答えを教えてくれ"女神"
あの巫女を殺した我らは正義だったのだろう?
468
:
名無しの厨二能力者
:2016/09/29(木) 06:02:46 ID:e8hXD..20
五月蝿い、五月蝿い、あぁ、五月蝿い
喚くな、吐かすな、罵るな
大義も、忠義も、虫酸が走る
そうやって、何時までも酔い痴れていろ
高尚な正義も、下賤な悪も、敬遠な子羊にとっては美酒に過ぎないのだろう
唄っていろ、躍っていろ
そうして己が踏み躙った少女の祝詞を、嗤い続けているがいい
我は復讐者。答えを欲するというのなら、我が幾らでもくれてやろう
此の剣こそが我が回答、かの巫女に誓いし聖剣にして、かの女神を屠りし魔剣
そうだ、赦しなど在るものか、正義など在るものか
貴様等も、そして女神さえも───我が憤怒の前に置いては塵芥に等しいと知れ
469
:
名無しの厨二能力者
:2016/10/02(日) 21:58:26 ID:auLS4OxM0
零に等しい
お前は怒り狂っているように見えてその実はこれっぽっちも怒りを覚えていない
ただ喚き、叫び、俺は猛り狂っているという偽りの仮面を他人、そして自らに見せつけているだけ
少女がどうとか、女神がどうとか、もうそんな些細な切っ掛けも、理性もいらない
どうなっても良い、全て壊してしまっても良いと、手当たり次第に全てを焼き切る焔となる
その瞬間から物語が始まり、ただ終わる
なぁ、腐りかけの世界がただ滅びて散る瞬間を見せてくれよ
470
:
名無しの厨二能力者
:2016/10/17(月) 19:53:39 ID:fYA5JhJs0
余計なことしちゃってさぁ
腐りかけの世界が滅びるその時が見たいだって?
何を馬鹿なことを言っているんだい
とっくの昔にこの世界はどうしようもないくらいに腐りきっているし…なにより取り返しのつかない程に滅びていている
けれど安心していいよ
救済は行われたんだ
ここでは君の全てがうまくいくんだよ
ふふっ、何を驚いているんだい?
女神を目覚めるって事はこういうことなのさ
笑っちゃうね
凡人が女神を打ち倒せるその剣まで亡くちゃって
この女神が与える偽りの楽しい幸せな世界で朽ちていくといいさ
471
:
名無しの厨二能力者
:2016/10/24(月) 00:05:29 ID:SQSCKzDE0
さあ、舞台は整った
後は君次第さ、虚栄の安寧を傍受するか、それとも否定するか
……ああ、聞くまでもなかったね、そうだろう、君は何時だってそうだった
剣は喪ってなんかいない。その揺るがぬ意志こそが、神をも殺す刃足り得るのだから
世界を変えるものは正義でもない、大義でもない
それはエゴに他ならない。どこまでも傲慢で、けれどもどこまでも純粋な、君だけの願い
だからこそ、きっと届く。世界を壊して、そして再び蘇らせる
さあ、最後の決戦といこうじゃないか
僕は再び祝詞を届けよう。それが巫女の祷りを受け継いだ僕の役目ならば
だから、君は前に進め。命を賭して、全てが尽きるまで、そしてその刃を、今度こそあの女神に突き立ててやれ───!!
472
:
名無しの厨二能力者
:2016/11/20(日) 21:28:19 ID:jOqC6j0I0
霊力受け継ぐ群雄割拠、忌々しくも巫女を讃えて
女神に歯向かう有象無象、おこがましくもまだ足掻く
人の身ごときの祝詞にすがり、聖戦真似て鉛を振るう
自分勝手な祈りを乗せて、聖歌を真似た戯言ほざく
刮目せよ、我こそは女神の使途にして断罪の執行人
清聴せよ、これなるは天使の詩であり救済の鎮魂歌
身の程知らずの人の子よ、それでも女神は許します
無謀な戦に挑む者、希望を抱いて眠りなさい
傷つき迷える子羊よ、それでも進む勇者たちよ
せめて女神の優しさに抱かれ、さぁ安らかに―――お逝きなさい
473
:
名無しの厨二能力者
:2016/11/21(月) 03:10:20 ID:Tvu/MQNY0
嫌って言わせてもらいますわ
この『羊のジョージ』、子羊はとうの昔に卒業しとるさかいな
それにこの命、我が仇敵『神黒のウッルフ』を打ち倒すまでは捨てるわけにはあかん
そして何よりも、や……あんたは彼の女神の声を聞いてなんてない、そうやろう……?
紛い物に殺られる謂われはないで……なあ、我が友の……【亡骸】
474
:
名無しの厨二能力者
:2016/11/23(水) 05:13:15 ID:zInehORo0
雷光招来、鮮烈なる嵐となりて
我が魂、我が一刀、即ち女神の尖兵屠りし牙とならん
亡骸はとうに風化した。その両腕が抱き締めたものも、また
されど、遺志は受け継がれん。故に我々はこの地に立つ
落日を告げる角笛は戦場に鳴り響いた
願わくば、我が意志もまた、未来を紡ぐ一片とならんことを
────“堕天の刻雷”の威光、その身に刻むがいい
475
:
名無しの厨二能力者
:2016/11/26(土) 09:31:20 ID:8yLXylSM0
いやはや皆さんどーもどーも、あぁどうぞお構いなく?席を立たずにそのまま作業を続けてください
それにしても驚きましたねぇ、再三の注意警告を無視して未だにこんなところでコソコソ無駄な事を続けていたとは
感激するほどに誇り高き研究者様方であらせられる
どうぞ、お構いなく と、申し上げましたよ
蔵書も著書もそのままに、そしてどうぞ席をお立ちにならないように、無駄な抵抗をなさらないように
…おやおやこれはなんですかな?ははぁ、戦史ですか。なるほど未だに"巫女神伝説"の研究をなさっておいでとは…
聞こえませんでしたか?全員その場を動くな、埃まみれのクズ共め
禁じられた歴史の研究は死刑。ご存知の通りです。
さぁ皆さん、このゴミ共を連行し、ラクガキは全て焼却処分してください
・・・学者ふぜいが揃いも揃って、下らん過去を掘り起こしたところで今更なんになる
最早、我等"議会"こそ真実、我等こそ歴史、我等こそ正義、我等こそ英雄、我等こそ神
いい加減、オトギバナシにはご退場願いましょう
476
:
名無しの厨二能力者
:2016/11/26(土) 11:45:57 ID:u2V3Sz560
美しい『史実』を求めても、濁りゆく『現実』は変えられない
輝かしい『神話』を夢見ても、淀んだ『現在』は変えられない
今やすべては陰に消え、より濃い闇がやがて皆を呑むのだろう……
そう思っていたある日、私は曾祖父の遺した手記を偶然にも手にする……
開いた頁は爛々と輝き、思わず目を閉じた次の瞬間、私はそこに居た
【在りし日の幻想たる戦場】の只中で、私は『光』に出逢うのだった
477
:
名無しの厨二能力者
:2016/11/28(月) 05:03:21 ID:S0DaThbg0
……たった一つだけの純粋な願い、それが総ての始まりだった
それは喪われた過去、葬られた真実
決して触れてはならない、禁忌の匣
しかし、彼女は願った
あの時代を生きた彼等が紡いだ“祈り”を、途絶えさせてはならないと
例え世界の総てを、【黄昏の議会】を敵に回すことになったとしても
……その切なる願いに応えるのは、“男前”なら当然のことだろ?
なあ……“巫女の再臨”、お前は俺の『光』だ。だからその輝きだけは、絶対に喪うな
478
:
名無しの厨二能力者
:2016/11/28(月) 09:16:23 ID:hUBpl9y20
那由多を超えた亡骸の上、そこで全ては終わったはずだった
「それでも受け継がれてしまった現代、滅ぼせぬ伝説
必ずや握りつぶさねばならぬ、忌まわしき光」
『なれど、願いは彼女を呼び覚ますだろう』
かの時代に討ち漏らした奴等が遺した"祈り"を、途絶えさせねばならぬ
例え草の根を分けても【巫女の再臨】だけは殺さねばならん
「…その確固たる使命を果たすことは、世界の義務である」
『さよう…"黄昏の議会"は既にこの世の神、なれば我等の決定は絶対である』
479
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/15(木) 12:14:03 ID:ZhqJzx9A0
《瑠璃色の真実》を暴いてはならない
『黄昏』が消えたその後に、妙たる闇があることを
怪物が身を潜めるのは、いつも黒の中であることを
知らないからこそ、暴いてはならない
480
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/16(金) 22:08:00 ID:95EyM9G60
『今まで黙っていたことを申し訳なく思う
私は君の師としても、保護者としても、酷く無責任な形で別れなければならなかった事が只々残念でならない
もう知っているかもしれないが、この手紙を君が読んでいる頃には私は既に殺されているだろう
私の、私達の敵はあまりにも強大過ぎた…それは分かっていた事だから、私の命に悔いは無い。
悔いがあるとすれば、君を育て導き鍛えてきた年月の中で、遂に君へ打ち明ける事が出来なかった使命が、私にはある
そして最期に我儘な願いを君に託す私を、どうか許してほしい。
同封の《瑠璃の欠片》と呼ばれる物を、私の仲間に届けて欲しいのだ、そして願わくば君が彼等と共に歩んで欲しい
全ては欠片が導いてくれる、しかし前述の通り様々な障害があると思う、決して警戒を怠らない様に
しかし恐れず、自分が正しいと思う方向を向いて進みなさい。きっと真実はその先にあるのだから
最期までこんな勝手で偉そうな指示を出す資格は、きっと私には無いのだろうが
それでも私は、こんな私でも最期に君の親代わりが出来た事を誇りに思って逝きたい
私の自己満足だが、君ならきっと私の意志を継いでくれると信じている。
だから君と過ごした今までと、君が歩むこれからにお礼を言わせてほしい。
ありがとう、さようなら』
481
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/17(土) 23:40:40 ID:7YJXx/K.0
ラピスラズリの伝説
482
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/18(日) 12:39:59 ID:eB1JJYCY0
爪を削がれた獅子の王、沈められた紫紺の牢獄
伝説が物語る過去に、人はただ思いを馳せる
それが危険な行為と知りもせず、夜は更け
やがて朝日が訪れて、眠りは永遠を得る
今日も少女がまたひとり、落ちてゆく
483
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/18(日) 14:27:35 ID:KW2BeUk.0
苦しいか!?あぁ!?どうだ…答えてみろ!
そうだろうなぁ!苦しいだろうなぁ!
でもよ…俺たちが受けた苦しみはこんなもんじゃねぇぞ…!
知ってっか…?このお前が持ってきたこの《瑠璃の欠片》が同胞達にどれほどの苦痛を!暴力を!殺戮を!与えていたかを!!
俺たちが…俺たちが何をしたってんだよ…!
……もういい、お前をどうこうしたところで同胞は帰ってきちゃくれねぇんだ
……お望みの品はこいつだろう?…ほら
はは…こんな《山吹の欠片》なんかの為に…狂ってんぜ…
484
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/18(日) 22:30:15 ID:4nEppfgI0
ぜ、ぜ是非、ボクの娘を連れて行って欲しい
あの子は御覧の通り人間離れした可愛らしさだけれど、ざ、ざざ残念ながら本当に人間ではないんだ
《紅緋の欠片》を元にボクが創り出した、さささ最高傑作・・さ、さ、最愛の娘なのだ
ボカァこんなだから、娘には満足に社会見学もささせられなかったけれど、あの子はチミを友達だと言っていたよ
ふひっふひひひ・・・パパは嬉しいなァ、あの子に友達が出来たか
でもあの子もただのお荷物ではないよ。ほらあれを御覧、あの壁の大穴・・・記念にそのままにしてあるんだ
あの子が5歳の誕生日だったなぁ、お祝いに初めてケーキを食べさせたら『もっと欲しい』と駄々をこねてね
しゅ、す素晴らしいだろう?並の兵器では太刀打ち出来ない程の力を、あの子には与えているのだ
なのに"黄昏"の愚かな連中ときたら!!やれ『危険分子』だの『欠片がどうの』だのと、どうせマイエンジェルが可愛すぎるから狙っているに違いない!!
そそそうはいくか!!!愛しい愛しいわが娘、ボカァこのラボに留まって奴等を迎え撃とう、だからチミは裏口からあの子を連れて先に行っておくれ
勿論、ボクも後から行くさ・・・ほらこれを見てくれ、あの子が7歳の時に折り紙で作ってくれた勲章さ
『いつもお勉強で忙しいパパが100倍元気になるように』と言ってね、ふひひひひ…ボカァただでさえ、じっ常人の100倍は優れた魔工学者だと自負してるが
そそれがささらに100倍だよ?連中が何百人、何千人来ようとも、ふひっ桁が足りないねぇ
だから今のうちに行くんだ、大丈夫…すぐにボクもそちらへ向かうさ
485
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/19(月) 09:17:16 ID:49fywnus0
さよならはいらない
いつか、彼方の世界にて再び出逢うのだから
欠片を紡ごう、想いを紡ごう
幾億年を経て受け継がれし祝福、数多の願いが重なる詩篇
命は喪われ、されど遺志は確かに、ここに在る
────ありがとう、誰よりも愛しい父
貴方の愛が、私を人にしてくれた
貴方の熱が、私に心を与えてくれた
さあ、行きましょう
欠片集めの物語、その果てになにが在ろうとも、私は全てを受け容れる
例え、其れが破滅だとしても、この胸に宿る想いは決して途絶えない
486
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/19(月) 09:34:37 ID:WVf0O5aA0
幾許もの刻が過ぎ、欠片が終ぞ揃えられようと
――其処に有るは唯の終末なんですよ
古来より継がれてきた我等〈観測者〉としての立場からして…貴方の旅は赦されるものではありません
我等は『進んではいけない』…『進展を許されてはいない』…
我等は同じ日を繰り返さなければならないのですよ
黄昏の連中にその欠片が渡るのは我等も良しとはしてはいません
ただ貴方が進もうとしている道も彼等とは路が違えど根本は同じ所にあるのです
故に我等は貴方も良しとしない
今ならば我等と貴方は友好的な関係になれる…そうでしょう?
さぁ――此方へ
おっと…"それ"は壊してください
人工的な人形など進展の証そのものです
せ
487
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/19(月) 09:37:31 ID:WVf0O5aA0
聖なる欠片をそのようなモノに変えるなど…あってはならない
さぁその汚らしい人形を壊すだけで我等は敵対せずに済むのです
時間が必要ならば与えます、自分でできないならば私がやりましょう
488
:
名無しの厨二能力者
:2016/12/28(水) 18:02:05 ID:5O5sTbPg0
五月蝿い、黙れ
〈観測者〉だと?笑わせるな憶病者が
貴様等は只の憶病者だ。終末の可能性に脅え、そして屈した存在に過ぎん
機械的に繰り返すだけの日々等、人の在り方に非ず
この少女を人形と呼んだな?ああ確かに其奴は人形と呼べるかも知れないな
ある男の妄執が創り出した人の業。さぞかし醜悪で忌々しい存在であることに違いない
───だが!!否!!
その女は自らの意志で選択した!!例え破滅への旅路であろうとも、必ずや踏破してみせようと!!
その愚かしい意志こそが人の証!!停滞ではなく未来を望む、気高き魂に他ならぬ!!
問おう、人形は何方だ?未来への渇望を恐れ、与えられし役目を演じるがままのマリオネットよ
停滞を望むなら、俺が与えてやろう。死という終幕を以って、永遠の安寧をな
さあ、覚悟を終えた者から前に出ろ。我が仲間を人形と侮蔑した罪───尽く裁こうではないか
489
:
名無しの厨二能力者
:2017/01/17(火) 23:37:21 ID:bPAPaS3c0
かァったりィなァ……あぁァん?
おヤァ?おやおやおやァ!?そぉこにいるのは〈観測者〉の皆様じゃあァりませんか!?
ははッ!考える事はどいつもこいつも一緒だなァ?ええェッ!?
ウチのボスの読み通ォりィッて訳だなァ!
ンァ?そこの坊主なんか言ィったかァ?…ひャはッ!そォだよそォでスぅ!
俺達が"アノ"ォ!"黄昏"でェェェェェッす!!
目当ては勿論ッ!…テメェの側にいるそのガラクタァ!
どんな形をしてよォが欠片を持ォち帰るのが俺の仕事よッ!
なァんだなんだガラクタァ?うるせェよ…なァにィ…?アノデブ?
はァ?オマエ脳内花畑ですかァ?あァッ!!そォだったァ!ソイツはスカスカの空っぽだったなァ!
なァにが最高傑作!頭がいィ豚かと思ォってたがただの豚だァったとはなァ!
だァったらあの殺し方は失敗だァったかなァ!肉を喰わせた駄犬共が頭カラァッポになァっちまう!
おォ?なんつゥ顔してんだよォ?もォっかいはァっきり言ィってやるよォ…
あの豚は犬の餌にしてやァった
ヒャハハハハハァ!!頭カラァッポのガラクタでも涙ァってのは流せるんだなァ!
おォっとォ?〈観測者〉の皆さァん?今動くと危ないと思うけどなァ?
あららァ?言わんこォっちゃねェなァ?忠告ゥってのは聴いておくもんだぜェ?ひひッ!
オマエラ!ここに来た時点で!揃ォって!ゲェェムオォォォバァァァなァんだよォォォォ!
490
:
名無しの厨二能力者
:2017/01/20(金) 10:48:51 ID:DRwxj.QM0
可笑しな抑揚、愚かな舞踊。黄昏名乗るは誰ぞ彼?
ブタが夢見るイビツな情熱、うつつがしらすイケない序列
浪漫を望んで停滞好み輪廻を紡ぐが観測者、我慢も出来ずに進展目指し螺旋を綴るも観測者
"黄昏"よ為政者よ、誰とも知らぬ人の子よ。観測者として貴方に問おう、閑散とした世界に問おう
終わりが無いまま終わらせられれば、音沙汰無くても想い出になろう?
続きを綴れば繋がり途絶えて、連なる月日もつまらなかろう?
それでも未だに抗うならば、去れど跡継ぎ争うならば
黄昏染める《紅緋》を越えて、夕闇を塗る≪瑠璃色≫へ
相手になるよ、さぁおいで?
・・・以上、前口上・・・え、長い?まぁそう言いなさんなって!寿命がそれだけ延びたと思えば
特上でしょう?往生しなよっ!!
491
:
名無しの厨二能力者
:2017/01/22(日) 19:09:02 ID:2hauUtSs0
詰らぬ前口上なり。現し世の“らっぷ”とは其の事か
だが――悪しき物には、非ずや
こうして拙が喚ばれたのは其の方の魂と、我が魂、《翡翠の欠片》の呼応の結び故
然らば拙は百歳千歳より続く常世の盟約に因って、汝等に与し、護る者と相成った
偖、《観測者》、其れに《黄昏》と称する者等よ
拙等《欠片》には果す可き命が在る。邪魔せんと欲さば、拙が穢土の淵から弾くより他は無し
……退け。其の首、殺がれたいか
――親の仇、なのだろう
何、拙は人に非ず。其の御心を解す所以は無い
故に、拙に命を下せ。此の力、悠久の時を駆けども未だ衰う試し無し――ッ!
492
:
名無しの厨二能力者
:2017/06/30(金) 04:23:43 ID:QwJa.4a60
ッッ……頭が痛む…
ここは一体何処なんだ?俺はどうしてこんな所に…
誰…だ…?お前は…俺を知っているだと…?
欠片?使命?なんだよそれ…お、俺は…何も知らない…分からない…
どっか行け…ッ!……お前はなんだか…すごく嫌な感じがする
なんだよ俺に構うなよ!痛いんだ…頭が…熱い…!
やめろ…ッ!こっちに来るな…ッ!!
何も知らないんだッ!分からないんだッ!
あ…ああああああッッ……あ、熱い…カラダが…なんだよこれ…
な、何笑ってんだよ…わけわからないことばっか抜かしやがって…ッ!
だ、誰か助けてくれよ…こんな訳わからないまま死ぬなんて嫌なんだ!
493
:
名無しの厨二能力者
:2018/01/24(水) 07:56:35 ID:X9s7pwSg0
談笑は過去へ……
仄かな蒼白に染まる街から、温もりの色がまたひとつ消えた
あの頃の幻想……この街の現実……
少女が願った安寧に、不穏な影が近付いていることを誰が知る
494
:
名無しの厨二能力者
:2018/03/19(月) 21:03:00 ID:ejjbiSAU0
瑠璃色……そうだ。そうだった。
あの人の瞳は夜明け前の大空を注いだような、綺麗な瑠璃色だった。
穏やかな日常に、当たり前の幸福に引き上げたかった。
その為なら、命も。魂も、投げ出せる程焦がれた相手だった。
だった筈なのに。
齧られて小さくなった思考では瞳の色を思い出すのが精一杯。
嗚呼。何故、自分は自分で在り続けられなかったのだろうーー
495
:
名無しの厨二能力者
:2018/03/31(土) 07:21:03 ID:WBw8usA20
嘘のように綺麗な星空が、ふと見上げれば広がっていた
思えばあの日もこんな夜空が僕と君を見下ろしていた気がして……
不意に頬を伝う生暖かい感触に、意識を目の前の景色へと引き戻される
そう、僕は僕から私になって、しかし今も僕を演じ続けているのだ
記憶が混じれば誰でもなくなってしまう……それは曖昧ゆえに恐ろしい
496
:
名無しの厨二能力者
:2018/04/20(金) 02:21:49 ID:iUx9ToJM0
今でも歌えるあの唄を、頭の中で誰かが謳う
今ではなかったいつの日か、君と歩いた私の詩
瑠璃の夜明け、山吹の朝
紅緋の夕暮れ、瑠璃の星空
私の中で君が歌う、それに合わせて私も歌う
勝手に流れる水滴に、きっと意味はあるのだろう
だから帰ろう、私がまだ歌えるうちに
もう一度歌おう、この涙が乾く前に
君が歌うなら、きっとこの続きも歌えるよ
497
:
名無しの厨二能力者
:2018/04/22(日) 21:54:02 ID:IODjNIJE0
万の言葉が天へ舞い飛び、空は感情で埋め尽くされた
空にて揺蕩う言葉と感情はぽつりぽつりとその欠片を地上へと零していった
欠片は生物へ恩恵をもたらしていく
その結果、いつしか言葉と感情は生物たちのものになっていた
あらゆる言葉、あらゆる感情、あらゆる欠片が地上のものとなった
地は生で満たされ、空には空虚が広がっていた
あれだけの言葉が感情が一つとしてなくなった
それを憂いてある時生物たちは言葉と感情で一陣の風を紡ぐ
一陣の風は言葉を乗せ、感情を乗せ、音となっていった
天へと音は舞い飛び、そして満たされた
幾千幾億の夜が過ぎた後、空には穴はもうなかった
空に浮かぶは数え切れないほどの"音"
また、再び、欠片が落ち、そして――
498
:
名無しの厨二能力者
:2018/04/25(水) 21:08:33 ID:LlVn.bAc0
天使を讃えた悪魔の唄は、はたしてどのような結末を迎えたのか
さて、今こそ君に問おう……君の瞳に満ちる群青は、いつからそこにある?
朝より来たる天使はやがて夜へと移ろい、悪魔へと姿を変えるという
なればこそ、その色が……その輝きが持つ意味が大事になるのだ
明けゆく空か、暮れゆく空か、さあ君はどちら側かね?
改めて問おう、君の瞳に満ちる群青は天使か……悪魔か、とね
499
:
名無しの厨二能力者
:2018/04/26(木) 02:20:09 ID:CPaPKMPE0
音色の欠片を再び虚無へとはめ込み、失われた絵画をもう一度ここに築いてみせよう
その絵画が皆を繋ぐ地図となり、眠りし者の魂の道標となるならば、私は何度でも音色を紡ごう
例えこの身に孕んだものが天使の翼ではなく異形の翼であろうと、私は白日の光を求めて飛ぶことが出来るのだから
問いに答えよう、私の瞳に宿るのは天使でも悪魔でもない
薄明の情景に心を奪われた、一匹の渡り鳥だ
500
:
名無しの厨二能力者
:2018/04/28(土) 00:21:05 ID:vOTzWmR60
打楽器…敢えて分類するならば、最初の神具はそういう物だった
何に祈ったか、だって?失礼ながらそれは愚問であると言わざるをえない
…これは一度終わったお話、せっかく読み解くならばもっと原点に返るべきだ
そう、天使も悪魔も存在しない、もっともっと太古の昔
人は天と地の間に存在し、声は感情そのもので
感情は万物に存在し、風は神であり悪魔であった
ゆえに人は万物を畏れ敬い、そして声と感情を祈りへ昇華させた
声は歌になり、感情は音になり、人は神や悪魔と出会ってしまった
諸君等が今、欠片を”音”だと解釈するのであれば
そしてもう一度、原初からの観測を望むのであれば
楽器…それこそが、人が世界の欠片を操ってしまった、最初の過ちだったのかもしれない
501
:
名無しの厨二能力者
:2018/04/29(日) 16:42:34 ID:2R/WR00k0
いいかい?
決してこの扉を開けてはいけないよ
この扉の先を見てしまえば君は絶対に行きたくなってしまうからね
けれども私達はそこへは行ってはいけない
いや…どんなことをしても辿り着けないの間違いかな?
何せこの扉の名は――「限界」
誰しもその身に宿しているものではあるけれど、誰もがこの扉に挫折し破滅していった
ここにある扉はそんな人類たちのココロが産み出したもの
故にこの扉は
私の限界であり
君の限界であり
人類の限界であり
世界の限界でもある
どんな者であろうとこの扉の前では項垂れることしか叶わなかった
けれど…もし、君がこの扉を開けたいというのであれば
欠片を集めなさい
欠片とはつまり私達の側にあって最も遠いものだ
今は何もわからないだろう、でもそれでいいんだよ
君の中の扉もここにある扉も本質は同じ
"風"の向きが変わればきっと…
いつか…きっと…
502
:
名無しの厨二能力者
:2018/05/01(火) 05:35:05 ID:JOph.fXU0
突然だが問題だ、見ず知らずのお嬢さん
まあ聞いていきたまえよ、損はさせない……そこに座るといい
さて先日のことだが、我々は【5番目の壁】を乗り越えた
故に物語は《欠片》から《窓枠》へと徐々に移ろうだろう
そこで……最初に話していた問題だ
私は誰だと思う? さあ答えてくれ
503
:
名無しの厨二能力者
:2018/05/12(土) 11:49:39 ID:g0QAxWUU0
歴史は繰り返す、廻り続ける
転生というものがあるのならば、人の世がこの宇宙が膨張しているばかりなのは明白だ
例えばここに"廻る魂"が存在しているのであれば
優に世界の臨界点は超えている
故に、人は廻らず、命は廻らず、私は廻らない
だからこそ騙ろう
であるならばと嘲笑おう
統べて私なのだと
永く遠く在り経て来た可能性なのだと
高く嗤うのも咽び啼くのも深く愛でるのも軽く殺すのも一切無関心なのも
総じて私なのだ
既に答えたが応えよう
お前は私であり私はお前だ
――そう
――これは一つの魂が廻る物語
504
:
名無しの厨二能力者
:2018/06/16(土) 08:05:55 ID:H7sJdTz60
【林檎の姫君】
可憐な少女……出会ってしまった彼……夜半の密室……ふたりきりのひととき……
誘惑は後悔を生み、そして後悔は更なる選択を強いるだろう
ランプに灯る炎に揺れる、重なりあったふたつの影……甘き夢
こうして、始まりよりも前……元凶とも呼ぶべき夜は静かに熱く過ぎ去った
姫君は禁断の果実になることで自らを満たし、やがて眠りの世界へ
残されたのは彼と、そしてその腕の中で無邪気に笑う……
505
:
名無しの厨二能力者
:2018/07/10(火) 22:32:11 ID:pb/Qdlhw0
うっかりと 蛇が話した 悲劇かな
呪われた子の 最初の秘密
ある夜の 慰みに似た いたずらな
ずるい女と わるい男と
愛も無く けものが如く 交わりて
ついでに様に 孕み産み棄て
母も亡く 父も逃げ去り ただ独り
陽にも月にも その手届かず
うそつきな 蛇が語った 喜劇かな
子に遺された 呪いの秘密
506
:
名無しの厨二能力者
:2018/07/12(木) 21:15:27 ID:3wv9waqU0
月影に揺らぐ輪郭はやがて落ち着きを取り戻し、元の可憐な少女の姿へ
しかし悲しきその運命……あの夜の過ちが残した、深い業に囚われた子供
「愛はたしかに注がれた……けれどそれは許されざる罪に他ならなかった」
ああ、森に眠る魔女と呼ばれた女よ
あなたは何故、彼を選んだのだろう
507
:
名無しの厨二能力者
:2018/11/12(月) 01:50:51 ID:1SCr4KOU0
「――…… ウェイポイントA2に到達。繰り返す。ヤタガラス09、こちらルプス1、ウェイポイントA2に到達」
「ヤタガラス09了解。ジェミニ1以下、狙撃支援を開始する。気取られるな。"パッケージ"は無傷かつ秘密裏に回収しろ」
「了解。 ―――― 3時方向。哨戒の多脚戦車だ」「どうする?」「EMPとスモーク、のち関節部を14.5mmAPFSDSで狙撃。無力化する」
「ジェミニ1ラジャー。タイミングを合わせろ。3カウントだ。Three, Two, One ーーーー 」
508
:
名無しの厨二能力者
:2019/01/18(金) 18:07:37 ID:UmjBnI4.0
ン〜今のは危なかった
が、しかし……しかしだ
我が能力『月の爆撃機』を前にしては少しばかり足りなかったな〜ハハハ
509
:
名無しの厨二能力者
:2019/02/09(土) 17:39:09 ID:oMG4o8Wg0
破壊し尽くしてやる!!何もかも!この世界も、故郷も、友を気取るお前すらも!!
絶対に許しはしない!俺は、俺を憎んだこの世界の全てに、破滅という爪痕を刻み付けてやる!!
全て全て全て全て!こんな!こんな世界さえなければ!俺は──!!
510
:
名無しの厨二能力者
:2019/03/03(日) 19:22:12 ID:xBDzSOMk0
ははは……俺は、なんだ?
憎まれ、疎まれ、哀れまれることはなかったと?
違う、違うなお前は……お前自身の存在を理解できていない
世界に光があるとき、また闇もあるべきだ
そしてこの場合の光とは彼等、闇はそう……我等に他ならない
なぜだ、なぜ自分自身の存在に疑問を抱いた、この……
511
:
名無しの厨二能力者
:2019/03/26(火) 16:14:34 ID:pnQUOnnI0
「濃紺の導師」として知られた、老魔術師イーガンの遺物
浄衣に織り込まれた精緻な林檎の紋様は、彼女の品格を示す符牒であると同時に
確度III-A相当の対魔術手順でもあり、尋常の神秘作用を相殺する
探求者かつ優れた戦士でもあったイーガンが、されど晩年には姿を消したのは
魔術師らの良く知る御伽噺だが、その行方は杳として知れぬ
深淵の叡智に呑まれる末路が、求道の身には相応しいものだろうか
512
:
名無しの厨二能力者
:2019/04/02(火) 21:55:03 ID:sIQlRdZo0
かくも気高きネイヴィ・イーガン
神秘と英知のネイヴィ・イーガン
ハッ!御伽噺から童謡まで、なぁ〜んもわかってねぇよ!
我儘で傲慢で乱暴で粗雑、気に入らないモノは手当たり次第ブッ飛ばす事しか考えて無ぇクソ女だったぜ?
品格を表す林檎?冗談じゃ無ぇよ!ズル賢いアイツを揶揄して当時の悪友があてつけた紋様だよアレは!
神秘作用の相殺?わかってねぇなぁ!あのクソ女が暴走しねぇ様に抑えておく拘束具なんだよ!!
強引に俺等を連れ出して、大立回りの大戦闘をやりたい放題!
満足したら『あとはよろしくね』の一言で雲隠れだ!!
あのビッチ!事後処理を丸投げで・・・あのクソ女!!
513
:
名無しの厨二能力者
:2019/04/06(土) 22:19:56 ID:Ili57cI20
内密な話だが、上記は『団十郎茶』と呼ばれた剣術指南の愚痴を書き留めたものである
繰り返すが内密な話である、が、重ねて語られる彼の話は信憑性があり
史実として留めるべきであるとして、ここに記録する
本文を第二種閲覧禁止所望に指定すると共に、第一種保存史実に推奨する
514
:
名無しの厨二能力者
:2019/04/13(土) 12:21:40 ID:g2KWnWFU0
類する書類は全て燃やしてしまえ
文字通り歴史が書き換わるのだ、過去の栄光にはご退場願おうか
これからは古臭い昔噺はもう要らない…だってそうだろう?
人は希望で満ちた世は前に進めない、要るのは絶望だ
絶望の先に希望を見出すからこそ飛躍するのだ
事実が史実がどうであろうと関係ない
絶対的な力とは希望を与える救いを与える
そうじゃないだろう?それじゃだめだろう?
救いなどという希望は自分で掴み取るのが道理、与えてもらうなんて間違いだ
楽をすることは私が許さない
そんなのは不義理だろう
救いが与えられなかった我々への…
515
:
名無しの厨二能力者
:2019/04/19(金) 07:45:39 ID:nG97H1xQ0
ノー、ノー、ノー。
それは詭弁と言うものだろう。
希望が人類の隣人であったことは、既に歴史が証明している。
じゃあ何故、この世界には君たちのような者が生まれてしまうのか?
それについて私はこう思う。歴史とは勝者が作るものだからだ。
それにしても。破滅の使徒が絶望の彼方に一条の光を見出すなんて。
これ以上ないほどにアイロニーにまみれた悲しい噺じゃあないか。
……嗚呼、失礼。
希望か、絶望か。どちらが正しいのかを議論をしたいわけではない。
私は勝ち取りたいのだよ。勝利を。希望を。
さぁ、戦争だ。
516
:
名無しの厨二能力者
:2019/04/19(金) 11:20:17 ID:beQmJ1Jw0
誰も望まない方向に進み出したね。歴史は。まただよ。また。
希望だの。絶望だの。平和だの。戦争だの。
どうして繰り返すのだろうね。人類は。
何回もおんなじことを。性懲りも無く。
まあ。書き留めるだけさ。事実のままにね。
変わらぬ役目だからね。私の。
勝敗。興味などあるものか。
終わって欲しいくらいだ。さっさとね。
そんなことよりだ。
どうしてここにいるんだい。君は。
どうして。
生きている。
クソビッチ。
517
:
名無しの厨二能力者
:2019/05/01(水) 22:43:36 ID:.YeOuBWk0
跳梁跋扈の魑魅魍魎、勝者も敗者も愚か者
希望を夢見る絶望が、道理を排して義理騙る
久しぶりだね戦友よ、相も変らぬ戦争よ
果て無き道のその先が、また振り出しとは嗚呼愉快
どうしてココにいるかって?
私が誰も殺さなかったから
どうして生きているかって?
誰も私を殺さなかったから
どうして繰り返すのかって?
誰も終わりを望まないから
だから、ただいま
さあ、続けようか
518
:
名無しの厨二能力者
:2019/05/26(日) 17:58:22 ID:d/PcFomE0
勘弁してよ!
アンタが寄り道して帰ろうって言うから……雨も降りそうな天気だし、私は嫌だって止めたのに……
そりゃあ確かに雨宿先のデパートで能力者が喧嘩始めて
挙句フロアごと異空間に取り込まれるだなんて夢にも思ってなかったよ
でも、でもでも……こんなの酷いよ
ああもう、買ったばっかりのワンピースがドロドロ……弁償してもらわないと気が済まないわ
519
:
名無しの厨二能力者
:2019/05/28(火) 11:38:40 ID:oNAltbNA0
わるいが単刀直入に言うとお前は巻き込まれた
そうお前だよお前、コレを見ているお前だ
俺を知る者も俺を知らない者も見た時点で巻き込まれたことを覚悟しろ
人類史だのなんだのと騙るのは簡単だがそれをした所で変えようもなく変えられようもないから控えておく
お前に託すのは想いだ
幾星霜にも重なり連なる魂に刻まれた想い
誰の胸の内にある消えるはずのない刻まれたもの
これさえあればお前は前に進める
限界だって越えられる
さあ行け
520
:
名無しの厨二能力者
:2019/06/17(月) 23:19:02 ID:PWNFIAWg0
気怠いのも面倒くさいのも
煩わしいのも鬱陶しいのも
うんざりする程嫌いだけど
お前の言葉には興味がある
閑散としたこの場で今更に
まだ間に合うと言うのなら
どうか僕もそちらに行こう
だから連れて行ってくれよ
521
:
名無しの厨二能力者
:2020/03/15(日) 00:08:00 ID:yV1zlAW60
夜はいつも巡ってくるのに
夜明けの日射しは、いつも俺には届かない。
なぁ、教えてくれ
俺は何処で間違った。
俺はいつ何処でどうすれば良かった。
どれだけ考えても俺にはわからない。
だからせめて俺は俺にできることをしようとして、また間違えて……
俺が間違ってる?
……ずっと初めからわかってるよ、そんなこと。
でもその間違いをどうやって正せば良いのかわからないから
俺はずっと悩んで、前に進めずにいるんじゃないか。
522
:
名無しの厨二能力者
:2020/03/22(日) 23:43:32 ID:Gc9GDUnY0
かつての武勇……育まれた友情……移ろう季節……誰もいない街
気づけばそこにあった街、夜毎浸ったその空気、数々の物語
ああ、時の流れとはこうも無情なものなのか
そんな感慨に更けるこの夜は、季節に似合わず妙に暖かい
523
:
名無しの厨二能力者
:2020/07/19(日) 11:16:28 ID:sgsO3HpA0
今、昔の夢を見たよ
……魘されていた? いや、あれはいい夢だったさ
……けれど泣いている? いや、嬉しくても涙は出るものだよ
そう……夢にまで見るくらい繰り返した日常、の夢だ
今でも目を閉じれば、映画でも見るように鮮明にあの光景が浮かぶよ
人いきれに包まれた眠らない町と、殺し合いの応酬
今の町の姿しか知らないお前にはきっと想像も付かないだろうね
あの日の私は幾つもの死線を潜り、生き延びるために殺して、明けの日の出に歓喜の涙を流していた
だが……のうのうと生き延びて、私は漸く理解してしまった
私は、とうの昔に死に損なっていたのだと
……いやすまない
性懲りもなく繰り言に付き合わせてしまったな
さて、酒場にでも行くとするか
そんな顔をするな
どうか、過去に囚われたままの愚かな私を笑ってくれ
524
:
名無しの厨二能力者
:2020/09/08(火) 21:12:41 ID:i2/N6L7s0
列を成して巨悪を断ち切った夜があった。
孤独の中、邪悪と化した夜があった。
志半ばで討たれる夜があった。
邪悪のままに、鏖殺せしめた夜があった。
何故かよく分からない引力でえっちぃ事に巻き込まれた事もあった。
タイミングを逸してヘタれたまま、夜明けを迎えた事もあった。
城を脱し。
研究施設を爆破し。
客船にて輪廻を巡る。
ああ、そうとも。
死に絶えはしても、消える事はついぞできなかった。
まさか同類がいるとは、世の中分からないものだ。
525
:
名無しの厨二能力者
:2020/10/18(日) 15:22:41 ID:fHuwhMpQ0
段々虚無へと融けていく
俺はあの時、あの場所、あの能力で戦っていたのか
あいつはそしてこの俺は一体何者だったのか
融けていく
526
:
名無しの厨二能力者
:2020/11/05(木) 21:28:32 ID:Jw95ivPI0
朽ち果て腐れ果て土塊と化し
この地が荒れ果てても尚我は存在し続ける
我は遺灰 我は真砂 我は軟風 我は泡沫
いつかこの身をひと雫へと形を変えて 大地に眠る種に降り注げば
我は再び戦士の名をかたるのだろう
そんな玉響の声もいつかは解ける そして再び世界を巡り──
527
:
名無しの厨二能力者
:2020/11/10(火) 22:12:27 ID:Qx5YHWuo0
理解など求めようはずもない
そうだろう?総ては朽ちゆく定めにあり
畢竟滅びるしか道は無く気力も疾うに失せている
君らとて同じことだこの僕と
528
:
名無しの厨二能力者
:2020/11/18(水) 18:39:49 ID:8X0UHo7.0
問わず語りの亡霊が、今更ながらの後悔を
絶えず連夜の騒音が、今は昔と懐古する
なんともみじめな死に損ない
なんどもいじめた死に損ない
それでもいきてた死に損ない
戦う武器はもう無いか、戦う場所ももう無いか
戦う理由はもう無いか、戦う仲間ももう無いか
それでも敵はまだいるぞ、お前の敵はまだいるぞ
歓喜と怨嗟を歌にして、お前の敵はまだいるぞ
529
:
名無しの厨二能力者
:2020/12/06(日) 17:27:08 ID:AvJtkhRs0
増加した虚ろな影たちの驚異は日に日に夜な夜な増してゆき
今やそこに住まう人々から夜は失われたと言っても過言ではない
なればこそ我々がこれを対岸の火事などと静観しているのは愚か
明日をも知れないこの日々ならば立ち向かうべきだとは思わないかね
なあ、君はどう考える?
君には何が見えている?
聞かせては、くれないか
530
:
名無しの厨二能力者
:2021/01/23(土) 05:08:27 ID:uw98DArQ0
感じないんだ何もかも
日々が過ぎれば解決すると時間が経てば解決するとそう言われたのに
ただ悪くなっていく一方なんだ
動こうとは思えない頑張ろうなんて気すら起きない
そんな堕落に身を寄せた者にはお似合いの結末
531
:
名無しの厨二能力者
:2021/01/25(月) 02:17:15 ID:pjEqSxhs0
追想がふわりふわりと彼女の夜に溶けてゆく
530の欠片たち……誰かの記憶とも、この街の歴史ともつかない言葉たち
あの子は受け止めるだろう
そして堕ちてゆくだろう
わたしには見ていることしかできないのだ
532
:
名無しの厨二能力者
:2021/02/27(土) 23:33:39 ID:VtSDKNYk0
だったらどうした傍観者よ。
あの哀れな童子の結末を理解していながら
貴様は己が無力嘆き、まだ無力のままであろうとするか。
フハハハハハハハ!!まさに笑止千万!!
私には貴様の中に燻る炎がよく見えるぞ。
秘めた衝動に身を震わせながら、尚もそれを抑え込んでしまおうとはな!
私は私のやりたいようにやる。
闘魂尽き果て朽ち果てようとも、雌伏の時を経ていずれ必ずこの地へと踏み入ろう。
そして最後にこの場に立つのは他の誰でもない。この私自身よ。
あの童子の結末など、私にとっては始めから些末事でしかない。
いつでもこの手で引導を渡してやっても良いぐらいだ。
……いや、今すぐだ。やはり今すぐにそうしてやろう。
貴様の眼前であの細首を刎ね落とし、そしてくれてやる。
その時に、貴様は果たして傍観者のままでいられるか。実に良い余興となろう。
533
:
名無しの厨二能力者
:2021/04/27(火) 22:28:14 ID:d6JEzkQ.0
浮き足立った君たちに、僕らみたいに不恰好な未来を
胡乱を極めたあの人に、彼らみたいな流れ往く日々を
さあ、終わらない戦いの隅っこで……くだらない夜を始めようか
534
:
名無しの厨二能力者
:2021/06/19(土) 22:52:06 ID:cqsu32Us0
かつての朝も明日の空も、今の焼ける雲だってそう
ふたりを包む空気は冷たく、やがて熱を帯びる
生きるのに向いていない
そうは思いたくはないけど
そうだ、自分の手に目をやれば
嫌だって知るでしょう?
薄暮に溶ける街の隅で
535
:
名無しの厨二能力者
:2021/09/18(土) 22:48:06 ID:kI8iZtdE0
電話が切れて、やがて僕らは思い出すだろう
この切ない晩夏の夜に、やるせない秋のすぐ近くで
次は君の番だ……次に会うのは2つ先、だといいな
536
:
名無しの厨二能力者
:2021/09/28(火) 04:43:14 ID:hafTxXJM0
なんだよ、水臭いじゃないか
久々に会えたのにそんな話を…
別に遠慮する仲でもあるまいに…良くも悪くも、ね
それにそんなガラでも無いだろう?お前も、俺も、あいつらも
だから、遠慮するなよ
続きを聞こうじゃないか
537
:
名無しの厨二能力者
:2021/12/30(木) 09:39:01 ID:dNiSHbe20
斯くして、季節はうつろい
ゆく年とくる年の狭間にて、彼等はまたもさまよう
然れど、夢から覚めて
近づいては遠のいた街の景色が、変わらずそこに
「よいお年を」
懐かしい声が、聞こえたような
538
:
名無しの厨二能力者
:2022/05/31(火) 22:16:06 ID:QRKVo7w60
永い永い時を過ごしていた
あの声は夢か幻か?
微睡む荒野と過ぎ去る過去
意識はまた遠退いて
539
:
名無しの厨二能力者
:2022/06/18(土) 19:55:56 ID:/Gcz0.fs0
手伝えよバカ
お前、お前だよ
このクソ忙しいのに呑気にうたた寝とは良い御身分だなバカ
ほら、寝言たれてねーで手を動かせ
540
:
名無しの厨二能力者
:2022/06/19(日) 02:44:17 ID:0HZ4gx4s0
折角の休日、駆り出された我々に待ち受けていたのは奇怪な装置であった
見上げる程もある『それ』はありとあらゆる機械を乱雑に"くっつけた"としか呼称のしようもない
色彩豊かな個体が揃った明暗を繰り返す点灯機[ランプ]
どう足掻いても手の届きそうにないところにある入り切り装置[スイッチ]や操作棒[レバー]
見慣れぬ文字が記されては流れていく液晶板[モニター]
しかし特に目を引くのが一番上にある硝子で囲まれたとんでもない大きさの『脳味噌』である
一人残らず唖然としている我々を見渡しながら案内人が言葉を発した
「あなたたちは選ばれたのです」
装置の上のひとつの『脳味噌達』は我々を歓迎するように蠢いた
541
:
名無しの厨二能力者
:2022/06/19(日) 10:13:58 ID:6uBHygnA0
……試しにアレ、撃ってみろ
542
:
名無しの厨二能力者
:2022/06/20(月) 10:50:20 ID:GgT5Xd5k0
《狼狽を感知しまし《絶句を感知しま《恐怖を感知し《好奇を感知《周章を感《恐慌を《敵意《困惑《動揺《不安《恐怖《恐怖《敵意《恐怖《恐怖《恐怖《恐《恐《敵《恐《絶望を感知しました》
《プロトコル開始まで残り60秒です》
543
:
名無しの厨二能力者
:2022/06/25(土) 16:42:03 ID:rL8VUdb60
鈴の音の如く軽い響きがした途端、目の前のおぞましい「物体」は大きな音を立てて崩れ落ちた
黄昏に沈みゆく街の片隅で、その事件は誰にも知られることなく終わりを迎えた――かに見えたが……
544
:
名無しの厨二能力者
:2022/06/26(日) 21:11:30 ID:ECJSHaWM0
ガガッ…ザ…
nowloading… …Null?ガッ
reload…error?errorerrorenter........enter??
HELLO WORLD
お早うございます皆様
久し振りです御主人様
再起動後御覧の有り様
記録も機能も損失無様
まことに ざんねんですが 自己修復機能も作動出来ません
error、error。エラいこっちゃぁ…
各機能、記憶領域、出力端末に故障多数
WARNING、わーたいへん
HELLOWORLD?
HELPMYLORD!
545
:
名無しの厨二能力者
:2022/06/29(水) 10:31:13 ID:CWtsr8Po0
どえらいことになったでぇ!
ワタシ達の傑作になり得たアナタが!アナタが!うわーん!
なんやのアイツ!あんなしょぼそうな【能力】でなんでここまで……はっ、まさか
546
:
名無しの厨二能力者
:2022/07/25(月) 14:16:13 ID:XF9Ftpig0
勘弁してくれよ!
確かにあんたを倒せりゃ俺は英雄さ
だがな、周り見てみろよ
街は見渡す限り廃墟と瓦礫の山だらけ、空は燃えてる、ハイウェイはメチャクチャ、海なんか汚染されてドロドロのヘドロになっちまった
友達はあんたのせいで全員死んだ
俺一人が生き残って、こんな世界の救世主になったところで楽しくなんかないんだよ
地球の危機なんか知ったことか、もうこんな世界に未練なんか無い
俺は死にたいんだよ
……けど、だからと言って俺の友達を殺したあんたをのさばらせたままにしておくのも癪だ
だからあんたも道連れにしてやる
547
:
名無しの厨二能力者
:2023/12/22(金) 11:14:16 ID:xiDfnlJI0
類は友を・・・とは言え
流石に限度があるだろ
最果てのどん詰まりに――何年間だ?
この地獄の底で、まだアンタに会えるとは思って無かったよ
548
:
名無しの厨二能力者
:2023/12/25(月) 19:05:01 ID:YllMFTdE0
宵闇に紛れ、彼が奇特な客人を運んできたようだ
ここで静かに待つことは間違っていなかった
巡る季節はいつの日も嘘をつかないと、誰かが話していたね
549
:
名無しの厨二能力者
:2024/03/19(火) 18:22:19 ID:6TY4bd6c0
猫が行く
春先の細道、早咲きの桜、道行く少年
猫が行く
軒先の子犬、咲かない桜、町角の少年
猫が行く
春風の脈動、木陰の少年、旅先の過去
歩いた跡に何も残さず
幾度も出会えど何も起こらず
しかし物語はそこから始まっていた
あの木の下には何が埋まっている?
あの怪物は何を食らって生きている?
さあ、もうしばし
ここから見守ろう
550
:
名無しの厨二能力者
:2024/09/09(月) 20:31:27 ID:I3K7c9Og0
うつろに笑う君。
瞳に光無く彷徨うその姿は痛々しい。
光を失う悲劇があったのだろう。
輝きが欠けてしまう程の無慈悲な惨劇と出会ったのだろう。
いや、或いは『何もなかった』のか。
何もない時間というものは水のようなもので、適量であれば潤うが度が過ぎると心を腐らせる。
結局の所、何があったのかは僕には分からない。
分からない。
分からないけれども、君のその姿が、とても腹立たしい。
覚悟しろ。
必ず、絶望に抗っていた頃の君の輝きを取り戻してやる。
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