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5巡目のしりとりスレ

344名無しの厨二能力者:2015/04/03(金) 17:18:52 ID:ndeRcUiQ0
『よ、止せ!…頼む……!』

一人の父は掠れた声を振り絞り、命乞いをする

『助けて!誰か!あの人を助けて!』

一人の母は理不尽に嘆き、助けを求める

一人の母の側から一歩も離れずただ嫌だと泣き叫ぶことしかできない子供達

何時どこで、自分に暴力の矛先が向けられるのかすらわからずただ恐怖に怯え、逃げ惑う者達

力を持ち過ぎたが故に、その力に振り回され、今にも壊れそうだと、助けてと、そう言いたげに悲鳴を上げる一人の人間

そしてそれに対して複雑な感情を怒りという形にして露にさせる一人の人間

そこにあるのは……あの時の焔の災厄と同じ、誰も救われないただの混沌だった

「…悪い、ここは俺に任せてくれ」

怒りを示し、立ち塞がる人間の肩を叩き、俺はそう声をかける

あの時、子供だった俺は炎を掻き消す一粒の雫にもなれなかった

炎に焼かれていく家族を助けることもできず、ただ泣き叫び、助けを求めることしかできなかった

今では大人になり、力を身に付け、賢くもなった
偉大な先人から見れば、青二才だと鼻で笑われるのかも知れない

「よう、今から俺が相手になる、だからそこのおっさんとここのいる奴は勘弁してやってくれないか?」

それでも俺は誓う
この混沌が、惨劇へと変貌する前に
今ここにいる尊い者全てを、俺が救って見せると


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