>>230
① 内閣府
内閣府の主な任務は、内閣官房を助けて重要政策を総合調整することですが、例えば食品衛生のように、複数の省庁の権限争いを避けるために内閣府にやらせている、という事務が多い気がします。内閣(及びその附属機関)が一段上から行う総合調整だけでなく、一省を主管とする省庁横断的な政策調整という方法もあるわけでして、食品衛生は後者の方法により、農林水産省か厚生労働省が担うべきです。
また、内閣府は内閣官房を助けて、とありますが、内閣官房は国家政策全般を扱うのに対し、内閣府は法律上、経済財政政策、科学技術政策、防災など、扱える任務は限定的です。
以上の二点から、内閣官房と内閣府は統合し、安全保障、危機管理、経済財政、その他内閣の重点政策のための総合調整機関としての性格を強調すべきです。ただし、宮中や賞勲などは、引き続き内閣総理大臣を主任の大臣とし、内閣府が担うべきでしょう。
② 内務省
治安維持や防災は自治体の基本的任務ですから、国家と自治体との連絡官庁が担うことは自然です。欧州大陸の自由民主主義先進諸国でも、内務省が地方自治と警察を管理しています。日本では、名前だけで悪い印象を持ちがちですが、組織の内容によっては、民主政治と矛盾するものではないです。要は、国会や裁判所の統制がしっかり効いていれば、問題がないのです。
因みに、警察庁、海上保安庁、消防庁を本省に入れ、公安調査庁を外庁とするのは、外庁は原則的に実施庁とする原則に立ち返るためです。海上保安庁は、現在は実施庁ですが、州制度の導入を前提に、実施部門はこちらに移譲し、中央組織は企画立案に特化します。
③ 国防省
多くの国において、国家の役所は、外務省、内務省、財務省、法務省、陸軍省、海軍省の6省が基本でした。また、地方分権論が語られるとき、国家の役割として、外交、国防は必ず出てきます。
そのような重要任務を担当する役所であるのに、外務省や財務省は専任の主任大臣を擁する省で、防衛庁が内閣総理大臣を主任大臣とする内閣府の外局であるというのでは、行政組織法的に整合性が取れません。それに加え、国防を主に担当する大臣が内閣府外局の長では、責任の所在が曖昧になります。それだから、専守防衛ではあるけれども、国防省は必要なのです。
そもそも、文民たる国防大臣、国防副大臣、国防大臣政務官がいて、その上に内閣があって、究極的には国会が法律、予算、国政調査等を通じて国防を統制する訳です。自国の自由民主政治に自信あれば、国防省であっても、防衛庁であっても、何の問題もないのです。
>>231-232
① 表現の自由
表現の自由をはじめとする精神的自由権といえども、無制限のものではなく、他人との兼ね合いで制約を受けるものです。憲法13条にいう「公共の福祉」とは、そういうことだと思います。
一口に表現の自由と言っても、政治的表現とその他の表現では、重要度が違います。政治的表現を制約することは、自由民主国家の自殺行為です。しかし、ポルノについては、青少年の健全な育成のため、何らかの社会規制が必要です。刑法等の現行法においても、そのような憲法解釈に基づいて規制していますが、規制の基準を憲法に書くことは、一つの考え方だと思います。
また、メディアと個人のプライバシーとの兼ね合いは、政治的表現の問題もあって難しいですが、基本的にはメディアの自主規制に期待すべきことなのだと思います。
② 信教の自由
日本人は、多くが無宗教かつ多神論者であり、政教分離は必要なことです。ただし、神道というのは、体系的な教義のない自然宗教であり、伝統習俗と区別がつかないところがあります。公金支出は原則的に禁じられるべきですが、地鎮祭程度であれば問題ない、という判例の憲法解釈は許容範囲ではないでしょうか。
>>236-238
① 表現の自由
一口に「公共の福祉」と言いますが、何が公共の福祉に当たるかは明確ではありません。従って、現状であっても、恣意的な運用がなされ得るのです。そうであればこそ、自由権の中でも最も基本的な事項でもあり、有害図書やプライバシーを念頭に、具体的にどういう場合に制約できるかは、憲法に書くことも考えるべきではないでしょうか。自民党云々は、穿ち過ぎのような気もします。
② 信教の自由
玉串料は、違憲判決が出ていますし、今後もそれでいいと思います。ただ、地鎮祭や殉職公務員の香典くらいは、誰が見ても伝統的習俗だろうという気がします。反対に、クリスマスパーティーや御地場帰りは、誰が見ても、伝統的習俗とは言えないと思います。
1934年、日清製粉勤務の正田英三郎・富美子夫妻の長女として誕生。聖心女子大学卒業。57年、軽井沢のテニスコートで皇太子(当時)と出会い、58年に婚約が内定。59年に結婚の儀が行われる。初の民間出身の皇太子妃であり「テニスコートの恋」として国民の熱い関心を呼んだ。89年に昭和天皇崩御により皇后となる。93年には自身を批判するマスコミ報道に心を痛めて失声症となったこともあった。美智子さまを頻繁に取り上げた「女性自身」の創刊は美智子妃内定の直後である。
本文:9,013文字
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また、この春、秋篠宮家の次女・佳子さまが学習院大学を中退し国際基督教大学(ICU)に再入学したニュースは、テレビやラジオなどの公共放送からゴシップ誌まで媒体の硬軟を問わず世間を騒がせた。佳子さまの愛らしさもさることながら、そこには、皇室と学習院の歴史的関係から、天皇皇后両陛下、皇太子ご一家、さらには将来の皇位継承者である悠仁さまのいる秋篠宮家の「意志」が読み取れるからだ。
本文:6,949文字
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東京・永田町の国会議事堂にほど近い憲政記念館で5月2日、改憲を目指す集会が開かれた。出席者のトップは98歳になろうという元総理大臣・中曽根康弘氏。自民、公明だけでなく、野党からも保守派議員、経団連や商工会議所の幹部らも駆けつけ、次々とマイクを握った。憲法が争点の一つとなる参院選が迫る中、何が語られたのか。【BuzzFeed Japan / 石戸諭】
このような重要な出来事を、当然ながら海外の大手メディアもトップニュースとして報じている。米CNNは、陛下の多忙を極める公務に触れたうえで、「安倍政権に対するご不満がある可能性」についても言及。また米New York Timesは、天皇家が世界最古の皇室(王室)であることを指摘し、「日本は伝統にしがみつく国。簡単にはいかないだろう」「天皇の生前退位によって、日本は過去の戦争から得た教訓を忘れることになるか?」と、誰よりも平和を希求する陛下と、安倍政権との相違を暗に示す記事を配信している。