大西洋評議会のシニアフェローでエネルギー市場の専門家であるアグニア・グリガスは、新書『天然ガスの新たな地政学(The New Geopolitics of Natural Gas)』(ハーバード大学出版局、2017年)で、天然ガスをめぐるヨーロッパとロシアとアメリカの三角関係を理解するうえで基礎となる地政学を見事に説明している。
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ロシア最大の石油会社が4日、ベネズエラの国営石油会社に新たな前払いを行っていたことを公表した。
ロシアの国営石油会社ロスネフチは決算を発表。その中で、今年4月、国営ベネズエラ石油(PDVSA)に対し、将来発生する原油代金として10億2000万ドル(約1130億円)を支払ったことを明らかにした。同社は2016年にも約15億ドルの前払いを行っている。
ロスネフチにとってベネズエラはロシア国外で最大の原油供給源。経済を石油に依存するベネズエラは、原油価格の下落や生産量の低下に政治的混乱が加わり、デフォルト(債務不履行)の懸念が高まっている。
コンサルティング会社ミッドリンカーン・リサーチ(モスクワ)のストラテジスト、オバネス・オガニシアン氏は「これはPDVSAに対する間接的な資金援助だ」と指摘。「PDVSA債券の利回りは、デフォルトの可能性が極めて高いことを示唆する水準にある」と述べた。
原題:Russian Oil Giant Lends Support to Venezuela Oil Company (1)(抜粋)