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国際関係・安全保障論

1■とはずがたり:2003/01/22(水) 12:15
経済畑出身の私の鬼門,外交・安全保障を考える。
適宜,憲法談義・世界経済等もこちらで。

4577とはずがたり:2017/07/31(月) 11:29:48
>中国の統計上、北朝鮮向けの原油輸出はゼロとなっている。しかし、韓国政府などの推計では、中国・大慶油田から重質の原油がパイプラインを通じて年間50万トン程度、統計に表れない形で水面下で北朝鮮平安北道の原油精製施設「烽火化学工場」に供給されているとみられている。

>北朝鮮は年間20〜30万トンの石油をシンガポール企業を通じて、ロシアから輸入しているという。

結局理由はこれだけやろ。
>韓国主導で朝鮮半島が統一し、在韓米軍が中国の喉元にまで迫り、緩衝地帯(バッファーゾーン)が消滅する事態は中国としては何としても避けたい。リビアやイラクのように、核なしの北朝鮮が米国の攻撃で崩壊するより、核付きの北朝鮮が朝鮮半島を分断したまま、安定的に現状を維持してくれていたほうがいいと思っているフシさえある。これはロシアも一緒だ。

これもあるなあ。。
>トランプ政権の基盤がぐらつき、いつまで持つかわからない中、つねに中長期的な戦略をもっているようには見受けられる中国としては、石油禁輸という大事な戦略カードを焦って使う必要はない。

中国が北朝鮮に原油を送り続ける3つの理由
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170726-00181991-toyo-bus_all
7/26(水) 18:00配信 東洋経済オンライン

 北朝鮮の核ミサイル開発を阻止するため、軍事、外交の両面で「最大限の圧力」をかけ続けてきたドナルド・トランプ米政権。しかし、北朝鮮は、その強硬路線を取るトランプ大統領のメンツや権威を丸潰しにする形で、米独立記念日にあたる7月4日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の初めての発射実験を強行した。

 このICBMの発射場所と同じ北朝鮮北西部の亀城で、再び弾道ミサイルの発射準備が進められている、とCNNは24日に米国防当局者の話として報じた。1953年に朝鮮戦争の休戦協定が調印された記念日となる今月27日に合わせて、2度目のICBMが発射される可能性が取りざたされている。北朝鮮は2014年7月26日に、休戦協定締結記念日を翌日に控え、短距離弾道ミサイルのスカッドを発射したことがある。

■トランプ政権はどう動くのか

 北朝鮮が今後、2度目のICBM発射実験や6回目の核実験を強行した場合、手詰まり感のあるトランプ政権はどう動くのか。

 北朝鮮の4日のICBM発射を受けた国連安全保障理事会の協議では、ニッキー・ヘイリー米国連大使が、中国とロシアが北朝鮮に対する制裁強化に応じなければ、米国は「セカンダリーボイコット」(北朝鮮と取引する中国など第三国の個人・企業に対する制裁)に踏み切る構えを見せた。米国は実際、6月末に初めて、北朝鮮と取引のある遼寧省の丹東銀行への独自制裁を科した。

 米国が中国に対してセカンダリーボイコットをちらつかせる中、米国や日本がいま求めているのは、北朝鮮経済の生命線となっている中国による原油供給の停止や制限だ。中国は北朝鮮の貿易の9割を占め、北朝鮮の石油の9割を供給している。

 中国はトランプ政権から対北制裁強化に向けて圧力を受ける中、これまで北朝鮮に大致命傷を与えない範囲で米国に協力してきた。2月には国連安全保障理事会決議に基づき、北朝鮮の対中輸出全体の約4割を占めているとみられる北朝鮮産石炭の輸入を停止した。しかし、原油の禁輸や供給制限には至っていない。

 中国の統計上、北朝鮮向けの原油輸出はゼロとなっている。しかし、韓国政府などの推計では、中国・大慶油田から重質の原油がパイプラインを通じて年間50万トン程度、統計に表れない形で水面下で北朝鮮平安北道の原油精製施設「烽火化学工場」に供給されているとみられている。

 中国はいまだ、金正恩政権のライフラインともいうべき、この石油の禁輸や輸出制限には至っていない。習近平国家主席も今月、原油供給中断を含む独自制裁には反対の立場を表明した。なぜか。大きく3つの理由が考えられる。

■中国は生産調整ができない? 

 1つ目は技術的な理由だ。中国での原油生産は技術面で生産調整が難しく、中国は北朝鮮に原油を供給し続けているという見方だ。

 石油マーケット情報を配信する「リム情報開発」(本社・東京都中央区)が昨年9月に発行したリポート『中国の原油全面禁輸はあるのか―北朝鮮による5度目の核実験を受けて』によると、中国の北朝鮮向けの原油は現在、中国東北部の黒竜江省にある油田から供給されている。黒竜江省には、中国最大の生産規模を誇る前述の大慶油田がある。

4578とはずがたり:2017/07/31(月) 11:30:03
>>4577-4578

 同リポートは「実は、あまり知られていないことだが、大慶油田は単体でなく、薩璽図油田や葡萄花油田など20近くの油田群から構成される。産出された原油は通常、パイプラインを通じて遼寧省に送油された後、大連や秦皇島、北京方面に向かう」と説明する。

 このため、「北朝鮮向けの原油輸出を停止するためには、多くの油田を一斉に生産停止にする必要がある。黒竜江省産の原油には、ろうそくの原料となるパラフィンが多く含まれているため、いったん生産活動を停止すると、原油を抜き取るパイプ管内が固結し、(管が)詰まってしまう。結果として再稼働が難しくなるというわけだ。そのため、生産活動を間断なく続けざるをえないのが実情だ」と指摘している。

 ただし、同レポートが指摘するように、過去には実際にごく短い間だが、原油禁輸が実施されたことがあるのも事実。7月11日付の韓国の朝鮮日報の記事によると、中国は2003年初めに、北朝鮮が対話のテーブルに着くことを拒否するやパイプラインを3日間閉鎖し、北朝鮮がすぐに降参したという。

 2つ目の理由は、政治的な理由だ。原油の禁輸は北朝鮮経済に致命的な打撃をもたらすだけに、実現すれば絶大な効果が見込まれる。4月には中国の北朝鮮パイプライン遮断説が取りざたされる中、AP通信は4月22日、平壌のガソリンスタンドのガソリン価格が70%以上高騰し、ガソリンスタンドには給油待ちの車の長い列ができていると報じた。実際に中国がパイプラインでの原油供給を削減したかなど事実関係は明らかになっていないが、北朝鮮に与える中国石油の影響度を改めて認識させるニュースとなった。

 また、中国が原油禁輸という断固たる措置を取れば、平壌が北京を完全に敵視する可能性が出てくる。北朝鮮と中国の関係は、金正恩氏が2013年末に中国とのパイプ役だった親中派の張成沢(チャン・ソンテク)氏を処刑したことでぐっと悪化した。中国として「石油の禁輸」という伝家の宝刀を抜いて実効性ある制裁に舵を切っても、北朝鮮がさらに暴走し、思わぬ「返り血」を浴びるおそれもある。

 石油の禁輸は両刃の剣だ。歴史を振り返れば、戦前の大日本帝国も1941(昭和16)年8月1日に米国から石油を止められた。中国大陸から日本軍を引き上げろという米国の要求を飲まなかったほか、昭和16年6月の独ソ開戦に乗じ、南部フランス領インドシナ(仏印)進駐を開始したことがきっかけとなった。これを受け、日本は日米開戦への一途をたどる。北朝鮮も石油禁輸に直面すれば、追い込まれた末に自存自衛のための戦争を銘打って、負け戦覚悟で暴発しないとは限らない。

 さらに、原油の禁輸で、北朝鮮が万が一にでも崩壊すれば、中国東北部に大量の北朝鮮難民が流入する事態になりかねない。韓国主導で朝鮮半島が統一し、在韓米軍が中国の喉元にまで迫り、緩衝地帯(バッファーゾーン)が消滅する事態は中国としては何としても避けたい。リビアやイラクのように、核なしの北朝鮮が米国の攻撃で崩壊するより、核付きの北朝鮮が朝鮮半島を分断したまま、安定的に現状を維持してくれていたほうがいいと思っているフシさえある。これはロシアも一緒だ。

 中露にとっては、北朝鮮問題は、経済問題やシリア問題を絡めた米国に対する貴重な外交カードともなっており、やすやすと米国の要求を飲むわけにはいかない。

 また、中国が北朝鮮への石油禁輸に踏み切ったとしても、ロシアがその穴を埋める可能性が極めて高い。米VOA放送は7月11日、ロシア連邦税関の資料を集計した結果、今年1〜4月のロシアの対北朝鮮石油輸出額が230万ドルに及び、前年同期比で200%以上増えたと報じた。さらに、石油取引にかかわった北朝鮮の脱北者によると、北朝鮮は年間20〜30万トンの石油をシンガポール企業を通じて、ロシアから輸入しているという。北朝鮮のロシアへの原油依存度が高まっていることを如実にうかがわせる。

■トランプ政権の先行きをにらんでいる? 

 3つ目の理由は、ロシア疑惑で足元が揺らぐトランプ政権の先行きが見えないことだ。中国の習近平国家主席としては、5年に1度の中国共産党大会を今秋に控え、余計な問題を抱えたくない。トランプ政権とはそれまで、ほどほどに事なきを得る形で向き合っていくとみられる。トランプ政権の基盤がぐらつき、いつまで持つかわからない中、つねに中長期的な戦略をもっているようには見受けられる中国としては、石油禁輸という大事な戦略カードを焦って使う必要はない。

 ワシントンポスト紙は25日、北朝鮮は早ければ来年にも、北米都市を攻撃できる核弾頭搭載のICBMを完成させる見通しとの米当局による最新の分析結果を報じた。米国は、北朝鮮からの高まる脅威に切迫感を持って、ますますさらされることになる。制裁効果のある中国の北朝鮮向けの石油をめぐって、米中の激しい綱引きが今後も引き続き起こりそうだ。

高橋 浩祐 :国際ジャーナリスト


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