実はアップルは独占供給契約を結ぶにあたって、約1000億円をこの工場に出資していた。工場の中に整然と並ぶ製造装置の一つ一つをよく見ると、小さな緑色のリンゴ型のシールがペタペタと貼付けてあり、そこに「アップルの固定資産(Property of Apple Operation)」という文字と8桁の管理用バーコードが記されていた。
“Do more with less. Better cheaper faster.(無駄をなくせ。本当に効率良く仕上げろ)”これが、インテルの経営陣の、要求の核にあります。グローブは、「アウトプットが出ないマネジメント、目的がないマネジメントはありえない」と言います。インテル自体、「測れないものは達成できない」という考えで、そういう意味で非常に論理的な企業といえるでしょう。
グローブに対して、“I'll meet your expectation.(ご期待に添えるように)”なんて言うと、「なんだそれは」とまたキレられる。自分が聞きたいのは、“I'll beat my ex pectation.(期待を打ち負かすこと)”だと。みんな歯を食いしばって、「どうやったらその期待に応えられ、さらにその期待を超えられるのか」と考え、実行する。この状況に、私自身、「慣れた」という気持ちを持ったことは一度もありません。上がり続けるバーに対峙する文化。そのバーを超えることをスタッフにも期待しています。